元NGT48の中井りか(26)が3月31日、自身のインスタグラムを更新。一般男性と結婚したことを発表した。「ご報告です」と投稿した中井は文面で「私事で大変恐縮ではございますが、いつも応援して頂いている皆様お世話になっている関係者の方々にこの度一般男性の方と結婚する運びとなりましたことをご報告させて頂きます」と報告した。お相手は「私のようなあばれんぼうを優しく受け止めてくれる包容力のある方です」とする。「応援して頂いている皆様には日頃より大きな愛を頂き、皆様がいて今の私があります」と伝えると「私にとって今までもこれからもずっと変わらず大切なファンの皆様です」と告げた。最後は「これからも感謝を忘れず素敵な時間を共にしていけるよう、お仕事も今まで以上に精進してまいりますので、今後とも温かく見守って頂けたら幸いです」と結んでいた。中井は、アイドルグループ・NGT48の元メンバー。第1期生。愛称は“りかちゃん”。2016年11月にAKB48のシングル「ハイテンション」で初選抜入り。2017年4月、NGT48のデビューシングル「青春時計」で初センターを務める。23年8月にNGT48を卒業した。
2024年03月31日日本ジャズの新たなプラットフォームDays of Delight(ファウンダー&プロデューサー:平野暁臣)は、名実ともに日本を代表する俊英トランペッター・広瀬未来の新譜『El valor(エル・ヴァロール)』を2024年4月18日に発売します。DOD-043 広瀬未来『El valor』jacket本作は、日本のジャズシーンの中核に位置するトップ奏者、山口真文(ts)、片倉真由子(p)、中林薫平(b)、山田玲(ds)を擁するレギュラークインテットの第2弾で、前作『The Golden Mask』(DOD-008)につづくもの。全曲をオリジナルの書き下ろしで臨んだ意欲作です。全編にわたるスリリングな展開と圧倒的なドライブ感がリスナーを刺激します。【広瀬未来コメント】クインテットというフォーマットでの作品づくりは、ぼくにとって大切なライフワークのひとつです。前作『The Golden Mask』に引き続き、素晴らしい仲間たちの力を借りて、“広瀬未来のいま”を投影する作品が出来上がったように思います。どうぞお楽しみください!【Days of Delight ファウンダー&プロデューサー 平野暁臣コメント】共演者に音楽的なフリーハンドを保証する。それぞれが“そのときの自分”に正直に演奏できる状況を確保する。それが広瀬未来の考えるバンドリーダー像です。そうであるにもかかわらず、いやそうであるからこそ、バンドサウンドに“生きた個性”が醸成されるのでしょう。DOD-043 広瀬未来『El valor』DOD-043 広瀬未来『El valor』back inlay【演奏者】広瀬未来 trumpet山口真文 tenor saxophone片倉真由子 piano中林薫平 bass山田玲 drums【収録曲】1. Humorless2. Mr.Calm3. On-Off4. Decision5. Sunset Sunrise6. El valor7. B & S8. Citrus(2023年10月17日 東京録音)広瀬未来広瀬未来クインテット【Days of Delight】YouTube : 公式サイト: 【商品概要】レーベル:Days of Delight型番 :DOD-043JAN :4582530660573定価 :2,500円(税込2,750円)発売日 :2024年4月18日 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年03月15日練馬文化センター(公益財団法人練馬区文化振興協会)は、2024年2月11日(日・祝)大泉学園ゆめりあホールにて「フレッシュ名曲コンサート 若き俊英たちによる室内楽コンサート」を開催いたします。昼公演、夜公演ともにチケット好評販売中です! 身近な地域でクラシック音楽を気軽に親しむ機会の提供と、新進演奏家の発掘と育成を目的として、公益財団法人東京都歴史文化財団 東京文化会館と都内の公共ホールが共同で開催する「フレッシュ名曲コンサート」。練馬からは、室内楽をお届けします。ピアノは、第18回東京音楽コンクール第2位(最高位)に入賞し、ソリストとして多数のオーケストラと協演を重ねる大崎由貴。ヴァイオリンは、今年若手演奏家の登竜門であるフランスのロン・ティボー国際音楽コンクールで5位入賞を果たした橘和美優が登場。そのふたりに、神奈川フィルハーモニー管弦楽団首席クラリネット奏者の亀居優斗と、ドラマや話題のアニメ作品等メディアへの出演も多く、来夏ソロデビューリサイタルが決定した菅井瑛斗が、それぞれ昼公演、夜公演で協演します。昼公演はフランスをテーマに、クラリネット、ヴァイオリン、ピアノのトリオによるバラエティ豊かなプログラムをお届けします。中でも演奏機会の少ないプーランク作曲の「城への招待」は必聴です!夜公演はドイツをテーマに、ベートーヴェン、モーツァルト、メンデルスゾーンのピアノ三重奏の王道をたっぷりと味わっていただきます。いま聴きたい若手演奏家のエネルギー溢れる演奏を、室内楽にふさわしい大泉学園ゆめりあホールの170席の空間で贅沢にお楽しみください!【公演概要】■公演名フレッシュ名曲コンサート 若き俊英たちによる室内楽コンサート■日時2024年2月11日(日・祝)<昼公演>14:00開演(13:30開場)<夜公演>18:00開演(17:30開場)■場所大泉学園ゆめりあホール(東京都練馬区東大泉1-29-1)西武池袋線 東京メトロ有楽町線・副都心線直通「大泉学園駅」北口より徒歩1分 ゆめりあ1・6F■出演大崎由貴(ピアノ)橘和美優(ヴァイオリン)亀居優斗(クラリネット・昼公演のみ)菅井瑛斗(チェロ・夜公演のみ)■曲目<昼公演>フランセ/主題と変奏サン=サーンス/序奏とロンド・カプリチオーソ Op.28ミヨー/ヴァイオリン、クラリネットとピアノのための組曲ストラヴィンスキー/組曲『兵士の物語』(トリオ版)プーランク/城への招待<夜公演>ベートーヴェン/ピアノ三重奏曲第4番変ロ長調「街の歌」 Op.11モーツァルト/ピアノ三重奏曲第5番ハ長調 K.548メンデルスゾーン/ピアノ三重奏曲第1番ニ短調 Op.49※各公演曲順、曲目は変更になる場合がございます。■チケット料金(税込)全席指定 ※完全入替制一般 2,500円/各公演車いす席 1,250円/各公演■販売情報好評発売中<プレイガイド>・予約電話:03-3948-9000(10:00~17:00)・WEB: (要利用登録【無料】)・窓口:大泉学園ゆめりあホール(10:00~20:00)■主催練馬文化センター(公益財団法人練馬区文化振興協会)/公益財団法人東京都歴史文化財団 東京文化会館チラシ表チラシ裏大崎由貴(ピアノ)大崎由貴(ピアノ)橘和美優(ヴァイオリン)(C)Ayane Shindo橘和美優(ヴァイオリン)(C)Ayane Shindo亀居優斗(クラリネット)(C)Kosuke Atsumi亀居優斗(クラリネット)(C)Kosuke Atsumi菅井瑛斗(チェロ)菅井瑛斗(チェロ)■問合せ練馬文化センターTEL:03-3993-3311メール: info-neri@neribun.or.jp 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年12月25日PARCO劇場開場50周年記念シリーズ『月とシネマ2023』の公開ゲネプロが6日に東京・PARCO劇場にて行われ、中井貴一、藤原丈一郎(なにわ男子)、永作博美、村杉蝉之介、清水くるみ、木下政治、金子岳憲、奥田一平、たかお鷹、今井朋彦、G2(脚本・演出)が取材に応じた。同作はG2作・演出によるオリジナル作。昭和の古き良き映画館経営者の息子に生まれ、平成にもまれながら成功を収めた独立系映画プロデューサー・並木憲次(中井)が、父の映画館「ムーン・シネマ」は閉館の危機に直面し、アート系の映画監督と映画を作ることとなる。○■コロナ禍で全中止となり、再演を迎える『月とシネマ2023』中井が「なにわ男子の中井貴一です」と自己紹介すると、会場はどよめき。藤原が「『違います』って言いづらいですけど」と弱めにつっこむと、中井は「言ってくれないと」と抗議していた。2021年4月に上演されるはずが、コロナ禍で全公演中止になった同作。中井は「ここの場所(PARCO劇場)で僕たちは1カ月稽古して、いざ本番という時に緊急事態宣言が出て中止になって、でも大阪公演までの間には緊急事態宣言が終わるんじゃないかと、1カ月間このセットを組んで稽古し、そしたらその日に大阪だけが緊急事態宣言が開けずに、結局全公演が中止という形になってしまった」と振り返る。「稽古をやりながら、それぞれ芝居を構築していくんですけど、『芝居って、1番大切なのはお客さんなんだ』ということがすごくわかりました。お客さんがいてくださることによって、芝居っは成熟していくんだと。お客さんがいない中でいくら稽古してもなかなか成熟しきれないなということがわかって、今日初めて成熟させてくれるお客様と相対することになるので、全員で最後まで怪我のないように、お客様に夢を配れるように頑張っていきたいと思います」と意気込んだ。作・演出のG2も「もうこのセットの中でこれ以上やっても発表の場がないということで、中断してお別れ会なんてしましたけど、その時に中井貴一さんが僕に「Gちゃん、これはもしかしたら芝居の神様がまだ観せてはならないとおっしゃってるんだ』と慰めてくださった」と明かす。「それは逆に、もう1回やる時はブラッシュアップするんだよというメッセージ」と苦笑し、新たに役も増やし脚本も練り直したことを説明した。中井は「『もういいな』と思ったんですよ。本当にやりきった感があったんで。でもスタッフたちが作ったこのセットを誰にも見せないで壊すのは……という思いと、2年前は藤原くんがデビュー前で『僕、まだデビューできてないんですよ』と言っていて。『デビューと今(デビュー前)と、どう違うの?』という話をして、『頑張ります』と言っていて。『丈のためにも、もういっぺんやるか!』というような話になって」と再演に向けての思いを明かす。しかし「そしたら(藤原が)こんな有名になるとは思わなかったんですよ。こんな人気者になるんだなって。1番状況が変わったのは、藤原丈一郎くんなので。じゃあやあらなくてもよかったんじゃないかと思いもどっかにあったんですけど、彼が役者としてこの後やっていったりするベースみたいなものが作れるようなことがあればいいなと思いながら」と藤原今後に期待。さらに中井は「嫌なニュースがたくさん流れているんですけども、忘れてもらえる時間を過ごしてもらえたらいいなと思っています。あとは藤原くんの成長ぶりと言うんでしょうか? 自分でもよく言ってますけど『けっこう成長したよ』と、耳打ちするように言ってくれるんですよ」と藤原をいじり、藤原は中井の肩に顔を押し付ける。「本当にそういうのを楽しみにお客さんも、来ていただきたいね」という中井に、藤原は「はい!」とキリッとした返事をしていた。東京公演はPARCO劇場にて11月6日〜28日、大阪公演は森ノ宮ピロティホールにて12月3日〜10日。
2023年11月06日10月28日(土)、大阪・大阪城野外音楽堂にて馬場俊英のワンマンライブ『野音でピース! 2023』が開催された。本公演は2007年の初開催以来、東京・日比谷公園大音楽堂を含め、“野音でピース!”シリーズとして定期的に開催してきたもの。2年前の5月にも予定されていたが、コロナ禍の影響で開催3日前に急遽中止に。今回、7年ぶりに大阪でのステージを迎えることとなった。“野音”は彼自身はもちろん、ファンにとっても聖地ともいえる場所。この日は指定席のチケットが発売初日に完売するなど、開催前から大きな話題を集めていた。待ちに待った本番は見事な秋晴れ!野音でのライブは雨の降る確率が非常に高かった彼だが、久しぶりの『野音でピース』に音楽の神様も祝福をしてくれているよう。会場では『大阪レイニーナイト』のCD&DVDも発売。大阪は2012年からラジオ局・FM COCOLOで番組DJを担当。現在は根本要(スターダスト☆レビュー)、KANとともに『Wabi-Sabi レディオ・ショー』(毎週土曜18:00~19:00)を担当するなど、大阪の地は彼にとって第二の故郷ともいえる場所。同曲はそんな大阪での活動やファンへの想いを綴ったもので、これまでライブでのみ披露されていたが、今回ついにパッケージ化されたとあって、観客は早くから会場に駆けつけ、音源や限定グッズを手にして嬉しそうな表情を見せていた。この日のライブに向け、馬場はSNSで「馬場俊英ライブ決定版」と綴っていたこともあり、セットリストはオールタイムからのセレクションで構成。また、ステージはツインギターをフィーチャーしたバンドスタイルに。馬場BABI一嘉(Gt)、神佐澄人(Key)、菊島亮一(Ds)、柳原旭(Ba)と、ライブでおなじみのメンバーに加え、10数年ぶりに後藤秀人(Gt)も参加。定時ちょうど、大きな拍手に迎えられるなか「みなさん、こんばんは。馬場俊英です」と、軽く挨拶を告げると、序盤は野外ライブでの定番曲からスタート。「明日へのフリーウェイ」から華やかなバンドサウンドが鳴るなか、伸びやかな歌声が空高く響きわたる。アコギを力強く奏でる「風になれ」ではバンドサウンドの心地よい音圧が体に響き、それに比例するように馬場の歌声も一層声量が増していく。ライブの定番曲なだけあって、観客もライブのテンションをばっちり理解していて、続く「クロノス」では手拍子の勢いもさらにヒートアップ。馬場も観客の熱量に負けじと、ステージにぐっと足を踏ん張って声高らかに歌い上げる。「草野球」では野球少年だった馬場ならではの、まるで青春映画や物語の一部を切り取ったようなストーリー性の高い歌詞に心を掴まれてしまう。嘘がないというか、日々の何気ない暮らしが思い浮かぶ言葉の数々。楽曲に自分自身を投影する人も多く、なかにはグローブを掲げるファンの姿も。誰もが嬉しそうな表情を浮かべて楽曲に聞き入っているのがとても素敵だ。「たくさんの拍手をもらって感無量です。心待ちにしていたライブだけど、(ライブを)やれば終わりが来るからもう寂しくて……」と、この日のライブを待ちわびていたと語る馬場。直前まで不安を抱えていたらしいが、それが全てぶっ飛ぶほどのたくさんの観客の姿を目の前にし、安堵の笑みを浮かべる。「神聖な場所にまた立てたことがうれしい。時間の許す限り、この空の下で風を感じ、一緒に音楽を楽しみましょう!」と、続いて披露したのは馬場俊英流のラブソングだ。特に印象が強かったのが「一瞬のトワイライト」。華やかで優しさに満ちたメロディと、感情を大いに揺さぶる歌声。太陽が沈み、会場が夜の色へと染まる美しい時間にぴったりとハマって、より一層楽曲の世界観が胸に染みこんでくる。かと思えば、「怪物達の古戦場」「ケムシのうた」といった、マイナーキーのロックナンバーを連投。ツインギターが唸り、迫力を増すバンドサウンドに観客は大興奮。馬場は低音を効かせた迫力ある歌唱で、雄々しさを見せつける。普段見せている温和な表情もがらりと変わり、ぐっと男らしい表情も見える。アップテンポなロックサウンドに乗せる、泥臭い歌詞も表現豊かで、改めて彼のソングライティングの多彩さに触れることができ、まだまだライブは序盤だというのにすでに満足度が高い。ライブ中盤には「ラジオのうた」を弾き語りで披露。バンド編成だけでなく、弾き語りでのステージも観たいという声に応え、これまであまり披露してこなかった楽曲をピックアップしたという。ラジオ局・FM COCOLOで交流のあるDJヒロ寺平氏の還暦を祝うライブのために制作したというこの曲。ラジオ好きだった少年時代に洋邦様々な曲に出会い、今ではラジオを通じて自身の楽曲や声を届けるようになった彼ならではのセレクトだ。「ファンのみんなから愛され、時を経てさらに力が沸いてくる曲もある。この曲も人と人を繋げてくれた曲」と、披露したのは「スタートライン~新しい風」。彼が描く詞世界はどれも喜怒哀楽の心情がとてもリアルだけれど、この曲はひときわ優しく、心に寄り添う作品。この曲に心励まされたという人はどれだけいるだろうか。じっくりと丁寧に想いを紡ぐ馬場、ダイナミックに迫力を増していくギター、琴線を揺さぶるキーボードの音色。ステージで奏でられる音のすべてに心が惹かれてしまう。夜と風の匂い、景色も重なり、この日のステージの思い出が色濃く残った人も多いだろう。ライブ後半は頑張る大人たちへエールを贈る、メッセージ色の強い楽曲陣で盛り上げていく。馬場曰く、“体を温める盛り上がりタイム”ということもあって、まずは「ラーメンの歌」で観客みんなで拳を突き上げ、一体感マシマシの大声で“ラーメン!”を叫ぶ。「陽炎」「向かい風は未来からの風」と、沸々と熱量を高めていく彼の声に呼応し、バンドのグルーヴはより一層ご機嫌になっていく。「一緒に集まって音楽ができることがうれしい」と、集まってくれた観客に改めて感謝の気持ちを伝える。そして今後の活動について「まだまだ頑張っていきたい。時代ごとにいろんな風が吹く。時の風に吹かれて道を見失うこともあるけれど、歩き続けたらどこかにたどり着くはず。今日より明日、明後日。来週、来月と良くなっていくことを信じて。いつかこの風を待っていた!と思える日がくるはず。この曲を歌う瞬間を待ちわびていた!」と、「勝利の風」からライブはラストスパートへ駆けていく。馬場は大開脚しながらギターをかき鳴らし、大熱唱。観客もともに歌い、拳を握りしめ、中には涙をにじませる人の姿も。それでも誰もがみんな素敵な笑顔を見せている。勢いにのった馬場は「もっといこう!」と観客を煽り、全身にその歓声を浴びる。本編ラストは名曲「ボーイズ・オン・ザ・ラン」。溢れる想いをぎゅっと詰め込んだ楽曲に魅せられ、会場いっぱいにピースサインが掲げられる。この景色を待っていたんだと、馬場も力強い歌声と破顔の笑顔を届ける。アンコールでは「野音でピース!」の定番になっているジェット風船が会場いっぱいに舞い上がった。コロナ禍の影響で風船を飛ばす行為に規制があったものの、エアポンプで空気を入れて飛ばすことで問題を解消。「明日が良い日に、そしてまたここで集まれるように。思い出の景色を作ろう!」と願いを込め、ライブはそのまま「君はレースの途中のランバー」へと続いていく。ピースフルな空気に包まれるなか、馬場の歌声はまだまだ強さを増していく。「最後まで」では手を大きく広げ、観客ひとりひとりに思いを届けるように歌う彼。歌詞にある「ここにいるよ♪」の言葉の通り、ステージに立つ彼の姿がひときわ大きく感じる。この日はダブルアンコールも飛び出し、1996年のデビューシングルのカップリング曲「恋をするなら~ムーンライトランデブー~」など、最後までピースフルなステージを展開。最終曲はアンコールの定番曲「君の中の少年」で渾身の歌声と、この日一番の大合唱を響かせ、全21曲、2時間50分にわたるステージの幕が閉じた。終演前、今後も2年に一度は『野音でピース!』を開催したいと熱意を語ってくれた彼。来年、再来年は2026年の活動30周年のメモリアルイヤーを迎えるために、精力的に活動していくことを約束。なかでも、2026年のデビュー日に大阪・フェスティバルホールでライブができれば……という話も飛び出し、思わず客席から歓喜の声が漏れ聞こえるシーンも。この日の『野音でピース! 2023』も今後の活動に向けてのキックオフイベントとなり、ここから先、新作のリリースやコンサートツアーも予定されているとのこと。歩みを止めることなく、精力的に活動を続ける彼の姿を追い続けたい。文=黒田奈保子撮影=今井俊彦
2023年10月29日俳優の中井貴一が、PARCO劇場開場50周年シリーズ『月とシネマ2023』の主演を務めることが11日、明らかになった。同作はG2作・演出によるオリジナル作。昭和の古き良き映画館経営者の息子に生まれ、平成にもまれながら成功を収めた独立系映画プロデューサー・並木憲次(中井)が、父の映画館「ムーン・シネマ」は閉館の危機に直面し、アート系の映画監督と映画を作ることとなる。2021年4月、新生PARCO劇場オープニング・シリーズの掉尾を飾る作品として上演を予定していたが、コロナ禍により、あとは上演するのみという状態まで仕上げたところで全公演が中止に。しかし、どうしてもこのハートウォーミングな舞台を観てもらいたいという、作・演出のG2と中井をはじめとするキャスト陣の熱い想いが実り、今秋、バージョンアップした『月とシネマ2023』の上演が決定した。主演の中井は、父の死をきっかけに、さびれてしまった実家の映画館を存続させるため悩み、奮闘してゆく映画プロデューサー・並木憲次を演じ、なにわ男子の藤原丈一郎が映画会社の宣伝部の若手社員で、映画マニアでもある小暮涼太役に。今回がデビュー後初の舞台出演となる。そして、並木の元妻でフリーライターの高山万智子役は永作博美に決定した。東京公演はPARCO劇場にて2023年11月、大阪公演は森ノ宮ピロティホールにて2023年12月。○中井貴一 コメント一ヶ月稽古を積み重ね、衣裳をつけてのゲネプロ終了後での中止でしたので、戸惑い、この作品はここで終われと言う運命なのかなーなどとも考えました。が、演劇にかかわらず、我々のエンターテイメントの世界に於いて、最も必要なものは、それを楽しんでくださるお客様あってこそと、その事も、強く思い知らされる瞬間でもあり、今回の演目をやらせて頂くことになりました。演出のG2さんとともに、誰にも観ていただいていない前作ではありますが、それを上回る面白い作品に出来るよう努力をして参ります。是非、劇場にお越しください。○藤原丈一郎 コメント2021年の『月とシネマ』は中止になってしまったので、まずは、お客様にお見せできることが嬉しいです。前回、G2さんには約1か月みっちり稽古をしていただきました。そこから2年ぶりにまたご一緒できるので、この2年間で成長した姿を見せられればと思います。大先輩であり、大尊敬している中井貴一さんとまたセリフの掛け合いができることはとても嬉しいことなので、11月・12月の本番へ向けて一緒に素敵な作品を作り上げたいなと思っています。僕自身も皆様に披露できなくて悔しい部分もありましたが、そのぶんパワーアップしたものをお見せできるように頑張りますので、劇場でお待ちしています。○永作博美 コメントPARCO劇場は久しぶりで、新しくなってからは初めてなので、すごく楽しみです。G2さんとは20年ぶりにご一緒するので、どういった演出をされるのか、どういった言葉で伝えてくださるのか楽しみですし、私もG2さんにどう応えられるか楽しみにしています。中井(貴一)さんとは30年くらいぶりの共演になります。当時はまだ芝居の“間”というものがわかっていないころだったので、中井さんのお芝居を見て「間というのはこういうことなのか」と勉強させていただいたことを覚えています。今回も、いろいろ盗みたいと思います!「月とシネマ」は、G2さんらしい、優しくて、人と人とのつながりを描いた、人情味あふれる大人の皆様に納得していただける作品になると思いますので、ぜひ劇場に観にいらしてください。
2023年08月11日坂本龍一の作品を、クラシック界で活躍する若き俊英たちが演奏するコンサートが8月29日(火)に東京オペラシティ コンサートホールにて開催される。ピアニストの中野翔太とヴァイオリニストの成田達輝。ふたりが坂本と初めて会ったのは、2022年9月のことだった。中野翔太(Pf)、成田達輝(Vn)成田「坂本さんが東京芸術大学の学生時代に書いたヴァイオリン・ソナタと弦楽四重奏曲を録音するとのことで、ヴィオラ奏者の安達真理さんから声がかかりました。僕の場合、坂本さんといえば、YMOのファンだった母がピアノで弾く『Energy Flow』を小さい頃からいつも聴いていた思い出があって。僕はバッハの音楽にはじめて触れたのとほぼ同時期に、坂本さんの音楽を聴いていたのだと思うと、まるで自分にとっての“音楽の父”のように感じる存在でした」中野「僕にとっても坂本さんは特別な存在です。僕は15歳からアメリカに留学したのですが、なぜ日本人である自分が西洋の音楽をやっているのか、意味を見出せなくなって、壁にぶち当たっていた時期がありました。そんなとき、ふと坂本さんの音楽が耳に入ってきて、“あ、こういうことなんだ”と思ったんです。言葉にするのが難しいですが、今までの自分の悩みが小さなものに感じられました。それから坂本さんの音楽にどんどん惹き込まれていきました」今回のコンサートでは、そのヴァイオリン・ソナタを聴くことができる。1970年に作曲され、ほとんど人前で演奏されることのなかった作品だ(1984年の演奏が録音として残っている)。中野「おそらく皆さんがイメージするような坂本さんの作風ではなく、現代音楽的な響きのなかに、ラヴェルやドビュッシーをはじめさまざまな音楽の要素が詰め込まれている感じ。若き日の坂本さんの“やってやる!”という音楽に対する情熱があふれ出ているような作品です」成田「無駄のない、高度な作曲テクニックで書き上げられた形式的な第1楽章、能のすり足を思わせるような第2楽章、そして血潮がほとばしるような鮮烈さをきわめた第3楽章。ギラギラしたものを感じます」LEO(箏) (C)NIPPON COLUMBIAさらに特別ゲストとして、同じく坂本をリスペクトする箏アーティスト、LEOを迎え、「戦場のメリークリスマス」「M.A.Y in the backyard」をトリオで披露。「ラストエンペラー」「The Sheltering Sky」といったおなじみのメロディから、ウクライナのヴァイオリニストとコラボした「Peace for Illia」など最新の楽曲まで、“作曲家・坂本龍一”の本質を伝えるコンサートとなるに違いない。アフタヌーン・コンサート・シリーズ 2023-2024若き俊英たちによる戦場のメリークリスマス8月29日(火) 13時30分東京オペラシティ コンサートホール■チケット情報出演中野翔太(Pf)、成田達輝(Vn)、LEO(箏)曲目坂本龍一:戦場のメリークリスマスラストエンペラーPeace for IlliaソナタA Flower is not a Flower文:原典子
2023年07月20日岸谷香にとって初となる弾き語り形式のツーマンツアー『2人ぼっちの大パーティー』がまもなく開催される。6月11日(日) の大阪公演の対バンゲストは馬場俊英である。もともとは5年前の2018年2月13日に、馬場が中心となって開催されたイベント、『TOYONAKA LIVE SQUARE 2018』に、岸谷がゲストとして参加したことがきっかけで、今回の共演が実現した。名古屋公演のゲストであるスガシカオと同様に、馬場も岸谷と同級生という共通点がある。柔らかさと揺るぎなさを兼ね備えているところもどこか似ている。ふたりのなごやかな会話から、ツーマンライブのコラボレーションのアイデアが生まれ、発展していく様子にワクワクしてしまった。ライブへの期待がふくらむ実り多き対談となった。――岸谷さんが馬場さんを弾き語りツーマンのゲストとして誘った経緯を教えてください。岸谷『TOYONAKA LIVE SQUARE 2018』に馬場さんに呼んでいただき、あのイベントを経験したおかげで、いろいろなつながりができましたし、貴重な体験になりました。私はもともとバンドマンだったので、自分ひとりだけが、どこかのイベントに呼ばれることは、なかったんですね。時代的にフェスもなかったので、イベントに参加する経験がほとんどありませんでした。その後、PRINCESS PRINCESSの再結成があり、フェスやイベントなど、人が集まる機会が増えていて、“今の世の中って、こんなに変わっているんだ”って実感しました。そして、お会いしたこともなかったのに、馬場さんに声をかけていただき、たくさん刺激を受けて、自分でもイベントをやりたいという気持ちが強くなりました。なので、“鶴の恩返し”じゃないですけど、関西で自分のイベントをやる時には、馬場さんをお誘いしようと決めていました。馬場ありがとうございます。――馬場さんは、2018年のイベントで、どういう理由から岸谷さんに声をかけたのですか?馬場お誘いしたのは、岸谷さんへのリスペクトの気持ちが強かったからです。日本の音楽史に足跡を残して、新たな音楽の歴史を切り開いた方ですし、来ていただけたらうれしいなって。でも、声をかけさせていただいたものの、内心では「きっと無理だろうな」と思っていたんですよ。参加いただけると返事をいただき、とてもうれしかったことを覚えています。――そこでできたつながりが、また、さらなるつながりを生んでいくところが素晴らしいですね。岸谷本当にそうだと思います。あの時、藤巻亮太くんも参加していて、イベントが終わってから、楽屋でちょっとだけビールを飲んで話したんですね。あの出会いがあって、藤巻くんのフェスに呼んでもらうことになり、そのお返しとして、私の『感謝祭』に出演していただいた流れもありました。この歳になると、自分と人がつながることの大切さを実感するのと同時に、人と人とをつなげる役割を果たしている人って、いいなと思うようになったんですね。自分もそういう役割を果たせるようになりたいと思ったし、馬場さんにイベントで呼んでもらったおかげで、つながりが広がった経緯もあるし、あの時のお礼をしたいなって。馬場そうなんですね。声をかけていただいて、最初は“なんで僕なんだろう?”と思ったんですが、とてもうれしいですし、楽しみです。――2018年当日のセットリストを確認すると、「Diamonds(ダイアモンド)」「世界でいちばん熱い夏」「ハッピーマン」「M」と4曲で一緒にコラボしているんですね。馬場「ハッピーマン」では僕も少し歌わせてもらい、「M」はハモリをやらせていただきました。岸谷当日、リハをやっていたら、「『M』をハモっていいですか?」と馬場さんが言うので、「もちろんどうぞ」って、その場で決めて、一緒にやりました。馬場直前に負担をかけてしまって、申し訳なかったのですが。岸谷いえいえ、あの日は特別な準備もしていないのに、いろんなことがたくさんできちゃった、みたいなところはありましたよね。馬場狙っていたところはありました(笑)。でも僕がハモったことで。曲が台無しになったら、お客さんに怒られるじゃないですか。緊迫しながらも、そういう貴重な機会はなかなかないので、自分としてはチャレンジでもありました。――それぞれの音楽をどう感じていますか?岸谷馬場さんのCDを聴いて感じるのは、ミュージシャンとして、ここまで直球かというくらい、ストレートな人はそうはいないなということでした。私もハタから見たら、ストレートな人という印象があると思いますが、私は実はこっそり変化球を投げるタイプなんですね。馬場さんこそ、正面からまっすぐストレート直球だなぁって感じています。馬場もともとそういうキャラじゃないんですけど、そういうところがお客さんに響いて、自分としてもここをやるんだなって、決断の時期がありました。そう決めたら、どんどんその気になったというか。でも時には変化球も投げたいんですよ。――馬場さんは、ソロデビューする前には、バンドをやっていたんですよね。馬場そうです。岸谷バンド時代は変化球を投げなかったんですか?馬場バンド時代は変化球もやっていました。もともとメッセージ性のある曲はあまり作っていませんでした。アレンジも好きなようにやっていましたし、語りかける対象もいませんでしたし。少しずつお客さんが来てくれるようになり、メッセージ性のある曲も作るようになりました。――馬場さんは岸谷さんの音楽について、どう思っていますか?馬場まず、2018年に初めて一緒にステージに立たせていただいた時に、感慨深いものがありました。岸谷さんは、僕にとってはテレビで見ていた人なので、共演できて、“ついにここまで来たか”と(笑)。リハーサルも印象深かったです。スタジオに2、3時間来てくれて、その場を見事に仕切ってくれて(笑)。さすがだなと思いました。岸谷すみません(笑)。「ここは違う」とか、すぐに言っちゃうんですよ(笑)。馬場いや、初めて会ったメンバーに、適切に指示を出してくれてありがたかったです。風のように現れて、テキパキ指示を出し、風のように去っていき、かっこいいなあって。やはり場面場面で戦ってきたミュージシャンなんだなという印象を持ちました。ほんの数時間で、“テレビで見ていた人”から、“一緒に演奏する音楽仲間”みたいになって、本番がますます楽しみになり、「M」のコーラスを作ったんですよ。当日はもうひとり、広沢タダシという男性のシンガーソングライターがいて、男性で二声なので、あまり重くなるのもうっとうしいかもしれないと思いながら、でもこの日だけのバージョンでやりたいなって。岸谷そうやって考えてきてくれるのが、うれしかったですし、テンションが上がりました。せっかく出会ったんだから、どうせなら、観たことも聴いたことのないものをやるほうが楽しいですから。――「ハッピーマン」はどういう感じでやったんですか?馬場バンドでやって、僕が少しメインも歌わせてもらって。岸谷優しい声でね。馬場女性でロックでギターが炸裂して、というタイプの曲って、あまりないので、演奏していて楽しかったです。岸谷さんはロックのアイドルがいたんですか?岸谷いえ、私はもともとピアノをやっていたんですね。なので、クラシックも含めて、幅広くいろいろなジャンルの音楽を聴いていました。もちろんプリテンダーズも好きだったし、ブライアン・アダムスも追っかけちゃうくらい好きだったけど、80年代の多様な音楽がある時代の中で育ってきたので、広く浅くいろいろな音楽を聴いて育ってきました。馬場だから、あんなに幅広い曲を書けるんですね。岸谷あまりこだわりがないのかもしれません。当時の私たちの世代って、「ロックなの?ロックじゃないの?」みたいな垣根があったんじゃないですか。どっちかじゃなきゃいけないのかなって思っていました。「Diamonds(ダイアモンド)」や「世界でいちばん熱い夏」を作った時は、「ロックじゃないじゃん」って言われることもあって、“えっ?ロックじゃなきゃダメなの?”って(笑)。馬場バンドをやっていたころ、僕はイエローモンキーみたいになりたかったんですよ。でも、そういうキャラじゃなかったので、これは違うかなって(笑)。僕も岸谷さんと一緒で、いろんな音楽を聴いて育ってきました。『ザ・ベストテン』から始まって、洋楽、MTV、なんでも聴いていました。岸谷誕生日が1カ月しか違わないので、似たような音楽の環境だったと思うんですが、選び放題の時代でしたよね。日本のバンドだと、ゴダイゴやKODOMO BAND(旧表記は子供ばんど)が好きで、その後、RCサクセションが好きになりました。馬場ゴダイゴは僕も大好きでした。サザンオールスターズもRCサクセションも大好きで。KODOMO BANDは、追っかけみたいになっていました(笑)。岸谷あとは『ベストヒットUSA』で紹介された音楽を聴いたり。馬場僕も『ベストヒットUSA』、よく観ていました。――同級生ですし、聴いてきた音楽もかなり重なっていると言えそうですね。岸谷重なっていると思いますね。今回、名古屋でツーマンをやるスガさんも同級生で、同じ時代に育ってきて、共通する音楽も聴いてきているんですよ。それなのに、みんな、まったく違う音楽をやっているところがおもしろいですよね。――馬場さんのルーツには、フォークもありそうですよね。馬場僕は中学の頃はフォークでした。だから、バンドで挫折して、ひとりでやり始めてから、もともとフォークも好きだったことを思い出しました。それで、自分が感じたことを歌詞に書き、ギターを弾きながら歌うようになり、だんだん今の形に近づいたんですよ。岸谷私はフォークを通っていなくて。そこが馬場さんと違うところですね。中学のころはディープパープルやレインボー。リッチー・ブラックモアの夢を見ていましたから。私の原点にある“ジョンジョンジョン”というギターの音は、そこから来ていますね(笑)。馬場当時は、ギターヒーローがいて、ギターがかっこいい時代でしたよね。岸谷でも私は当時ギターは弾いていなかったんですよ。馬場いつからギターなんですか?岸谷私は16歳でデビューしたんですね、PRINCESS PRINCESSと同じメンバーで。その時はベースだったんですよ。でもバンド内でいろいろあり、“ギターを持っとけ、歌も歌え”ということになり、「えっ、私ですか?」という感じで、ギターも弾くようになりました。スタートはピアノで、学生のころはベース、ドラムも少しやって、ギターはバンドでデビューしてからですね。馬場最後がギターって、珍しいパターンですね。でも今思えば、全部やっていて良かったのではないですか?岸谷そうですね。楽器のこともいろいろわかるし、純粋に楽器が好きなんですよ。――馬場さんもバンドで活動したのちに、ソロデビューして、弾き語りもやっていますし、さまざまな形態で音楽をやってきたという点では、共通していますよね。馬場僕の場合は、好きな者同士が集まって勝手にバンドをやっていただけですから、岸谷さんとは状況が違いますよね。多くの人たちが関わる中バンドで活動するとなると、難しいことがたくさんあるんだろうなと思います。岸谷バンドって枠みたいなもので、その枠からはみ出したことはできないよ、みたいな制限のあるものだと思っています。馬場あっ、よくわかります。僕も、もともとバンドの音楽が好きで聴いてきているから、ライブをやる時はバンドだし、重視しているのはバンドサウンドなんですね。で、バンドの個性は何かと考えると、“そこにいる人でなんとかする”ってことだと思うんですよ。バンドは、これはできない、あれもできないという制限の中でやりくりするおもしろさがありますよね。「もがき」がいいというか。岸谷バンドでやっている時には、その制限がうっとうしく感じる時もあるんですけど、いざ、バンドをやめてソロになると、その枠がなくなるわけじゃないですか。自由にやれる状況になると、“あれっ?何をしたらいいんだっけ?”って、とまどってしまう時期がありました。あのサークルの中にいるのって、居心地が良かったんだなって(笑)。“隣の芝生は青い”じゃないけど、バンドを解散したことで、制約って素敵なものだったんだなと気づく瞬間がありました。馬場ひとりでやってると、好きな人を呼べますし、自由にできるんだけど、それだけに逆に、何がしたいのかがわからなくなることがありますよね。――ソロになって、自分の音楽にたどりつくまでは、どのような感じだったのですか?馬場いや、まだたどりついていないのかもしれません。今もずっと試行錯誤している感覚はあるんですよ。自分で曲を作っても、それがいいのかどうかも、よくわかりませんし。でも、ライブでやるうちに、だんだんわかってくるというか。これはまたやるべき曲だなとか、いい曲なのかなとか、力があるのかなとか、コンサートをやることで、お客さんというか、“場”が教えてくれるんですよ。それで、ライブをやることで、だんだん“こういうところが自分らしいんだな”って見つけていく感じですね。岸谷私の場合も、曲を作ってレコーディングした時に、“これはいいじゃん”と思っても、実際にライブでやってみると、しっくり来なくて、だんだんやらなくなってしまった曲もあって。音楽って、ライブでやってみないとわからないところがありますよね。紆余曲折いろいろなことをやってきて最近思うのは、制約があることの楽しさですね。とくに弾き語りは、究極の制約じゃないですか。ひとりしかいないから、ギター1本かピアノ1本か、頑張ってルーパーを使うかしか、やり方がない。その制約のある感じが、バンドみたいで楽しいなと思っています。制約があるから、私なんじゃないかな、それって自分にしかできないことなんじゃないかなって。馬場僕もそう思いますね。歳を重ねてきて、だんだん“どう思われてもいいか”みたいな境地になってきました(笑)。失敗してもいいというか。“取り繕って、良いとこだけを見せよう”という気持ちがなくなってきました。岸谷私は50歳になってから、女の子たちとバンドをやっていて、弾き語りとバンドを並行してやっているんですね。ひとりの時って、本当にかっこうをつけてないことがよくわかります。バンドの時はかっこをつけてるなって自分でも感じることがあります(笑)。どっちも楽しいんですが、バンドと弾き語りって、似たところがありますよね。私の中で一番違う感覚になるのがソロなんですよ。ソロでサポートメンバーに入ってもらうと、自分の居場所がよくわからなくなることがあります。バンドだと、みんなで責任を持つという意識がありますが、ソロでサポートメンバーが入っているときって、責任の持ち方が難しいんですよ。弾き語りはすべて自分の責任ですし、わかりやすい良さがありますよね。――馬場さんは、弾き語りについてどう思っていますか?馬場身軽にできますし、演奏しながら途中で変えたり、1小節伸ばしたり繰り返したり、自由度が高いので、気楽という言葉が合ってるかどうかわかりませんが、気楽に勝負できるところが好きです。岸谷気楽な部分と最高に緊迫する部分、両方ありますよね。馬場確かにそうですね。僕が人のコンサートを観にいく時って、その人のことを見ようとする傾向があります。どんな風にそこに存在しているのかに感動することが多いんですよ。だから自分のコンサートでも、“自分をさらけだして帰れたら成功なんだろうな”と思うようになってきました。――岸谷さんはアコギとピアノとを交互に演奏するスタイルの弾き語りですが、馬場さんはずっとアコギ1本でやっているのですか?馬場それがですね、今年からキーボードも弾き始めました。岸谷マジですか?いいこと聞いちゃった(笑)。馬場これまでは曲作りで弾くくらいだったので、運指も自己流なんですが、この歳になって、挑戦するところをお客さんに見せたくなりました。そうなると、あまり変なことはできないので、練習して、前のツアーでは3分の1ぐらいキーボードでやりました。でもまだまだなんですよ。僕もそうですが、きっとお客さんも“ギターでやればいいのに”って思っていますね(笑)。ピアノ向きの曲もあるじゃないですか。過去のコンサートではそういう曲は、はずしていました。でもやりやすい曲ばかりをやっていると、似た傾向の曲ばかりになってしまうので、キーボードの合う曲をキーボードで演奏する挑戦をしています。岸谷決めた!ツーマンでは一緒にピアノを弾きましょう(笑)。馬場ただ、僕はトランスポーズ(移調機能)で弾いていて、CとGとDしか弾けないんですよ。夏から弾き語りのツアーもやるので、今練習中ですが、やれることは限られています。岸谷連弾しましょう(笑)。今、馬場さんとお話していて、アイデアがどんどん湧いてきました(笑)。コラボって、その日だけのチャームポイントがないとダメだなと思っていたのですが、今日そこがしっかり見えました(笑)。馬場楽しそうですね。でもできるかな。岸谷安心してください。馬場さんが練習してできるようになったピアノの弾き語りの音源をもらって、それにアレンジをつけるので、弾き方を変えなくても大丈夫です。馬場ありがとうございます(笑)。「ここを変えて」と言われても、おそらく対応はできませんが、頑張ります。――馬場さんは、キーボードの弾き語りをやってみて、気づいたこことはありますか?馬場ギターの弾き語りとはかなり感覚が違いますね。ギターの弾き語りはお客さんのほうを向いて歌いますが、キーボードは横を向いて歌うことが多いじゃないですか。ステージにいる気分が違う気がします。――岸谷さんは、ピアノの弾き語りとギターの弾き語りの違いをどう感じていますか?岸谷私は馬場さんとは逆で、ピアノよりもギターの方が下手だったんですね。だから最初は、ギターの割合が少なかったんですよ。で、ある時気づいたのは、“ギターの弾き語りに説得力があるのは前を向いているからだな”ということでした。そう気づいてからは、ギターをもうちょっと弾けるようになりたいと思って練習して、今はギターもピアノと同じ割合で弾き語りするようになりました。馬場ピアノは鏡に向かって弾いているような気分になることがありますね。懺悔しつつ演奏しているみたいな(笑)。椅子の高さとか、マイクスタンドの位置とか、今研究しているところです。岸谷確かにピアノって、ちょっとしたことでしっくりこないこともありますね。ギターはその点、“だいたいでいいよ”って感じだし、マイクも歌いながらいじっちゃうし。――それぞれの曲作りの方法についても、うかがいたいのですが。岸谷さんは、先に曲を書くとおっしゃってましたよね。岸谷そうですね。馬場さんは先に歌詞を書いているんですか?馬場歌詞が先の時もありますが、歌詞と曲を一緒に作ることが多いですね。歌詞とメロディーでハマったフレーズが1個でてきたら、そこから広げていくやり方です。歌詞が多い曲は、歌詞から書いていきます。自分なりに歌詞が気に入って、感動がある時には、曲ができるのが待ちきれないんですよ。早くゴールしたいから、曲は歌えればいいみたいな感じになることもあります。岸谷私は逆で、歌詞は全部「ラララ」でいいかなって思うことがあるくらいですね(笑)。いつも歌詞を書くのに苦労しています。――馬場さんは、歌詞がでてこないことはありますか?馬場曲と詞が同時に出てくる時は、わりとすんなりいくことが多いですが、歌詞が残ってしまって、ゴールにたどり着かず、何年もさまよってしまうこともあります(笑)。――さまよってしまった時はどうするんですか?馬場曲作りでいうと、コロナ禍になってから、『マンスリーミュージックショー』というのをやったんですよ。毎月新曲を1曲作ってCDにして届けるという企画。ストックなしのガチ企画で、10カ月連続でやりました。でも最後のほうは本当につらくて、後悔しました(笑)。岸谷連絡をくれたら、曲を作ったのに(笑)。馬場いや、そんなことをしてもらったら、申し訳ないですよ(笑)。その企画を2021年にやって、やりきったら消耗してしまって、それからは作っていません。それはきっと新しい気分になったからだと思います。“あと何年くらいできるかな”とか、“どういう曲を作るのがいいんだろう”とか、いろいろ考え始めてしまったんですよ。それで、これは少し時間をおいて作ったほうがいいのかなという結論に達しました。岸谷私は書く気にならない時は、まったく書かないですね。その気ゼロみたいなことはよくあります。サウンドやアレンジで頭がいっぱいになる時は、興味のすべてがそちらに向いてしまうんですよ。今も曲作りモードというよりは、ライブモードですね。馬場僕も岸谷さんと一緒で、今はライブモードだと思います。岸谷書きたい時が書く時だし、書きたくない時は書く時じゃないんだろうって思います。若い時って、頭の中の引き出しの中はパンパンで、いくらでも書けたんですが、長くやってくると、頭の中や胸の中の引き出しというは、満タンの状態ではなくなるんですよ。“あの音楽のあの演奏が最高”とか、ときめきを感じた時に、少しずつたまっていくものだろうなって感じています。だから、無理して急いで作る必要はないし、満を持して、“今これを聴いてほしいよ”という時に作って発表することを大事にしたいです。馬場僕も同じように思っています。本当にいいものをいいタイミングで出せたらと考えています。――ツーマンという形態については、どう感じていますか?馬場コラボレーションって、自分が作ったのではない曲を歌う楽しさがありますよね。自分の体に入っていない曲だと、ここの節はこうなっているんだなって、歌うことで、気がつくことがあるんですよ。PRINCESS PRINCESSの曲は入っているので、そうはならないかな(笑)。でも、実際に自分が歌ってみることで、発見することはありますよね。力のある曲って、実際に人前で歌ってみることで、そのパワーを実感できるものなので。そういう発見が次につながることがありますね。岸谷実際に歌ってみて、わかることって、ありますよね。――連弾の話もでましたが、コラボレーションで、ほかに考えていることはありますか?馬場実は岸谷さんとコラボレーションしたい曲を考えてきたんですよ。僕が20代の頃に見ていたテレビドラマで『ダブル・キッチン』というのがあって、そのドラマの主題歌がPRINCESS PRINCESSの「だからハニー」で、大好きだったんですよ。この曲を一緒にやらせていただけないかなって。岸谷ぜひぜひ。「これがやりたい」と言ってもらえると、うれしいですし、コラボって、“なぜこれをやるのか?”の理由があったほうがおもしろいですよね。馬場『ダブル・キッチン』は、ほのぼのするホームドラマなんですが、「だからハニー」の“トゥルルルッツ”というところで、胸がいっぱいになるんですよ(笑)。一緒にやれるのは、うれしいですし、ハモらせてもらえると最高ですね。岸谷いいですね。私は馬場さんの「ボーイズ・オン・ザ・ラン」もいいかなと思っています。馬場「ボーイズ・オン・ザ・ラン」はいろんな人とやらせてもらう機会のある曲なんですが、女性とはやったことがないです。岸谷私が“ボーイズ”に参加するのもおもしろいですよね。実はこの曲とどっちがいいかなって、迷っている曲があって、「人生という名の列車」なんですよ。「昭和四十二年」という歌詞があって、生まれ年も一緒だし、同級生ならではのコラボができそうかな、でも9分やるのかなとか(笑)。馬場今、バンドでツアーを回っていて、「人生という名の列車」もやっているんですが、長いので大変なんですよ。岸谷やるならば、いろいろ工夫する必要があるかもしれないですね。――貴重なコラボレーションになるのは、間違いなさそうです。岸谷ピアノとギターとが使えるから、ピアノピアノもあれば、ピアノギターもありますよね。ギターギターの組み合わせもあるし、途中で楽器を変えるやり方もあるし、どんどんアイデアが湧いてきますね(笑)。馬場さんがピアノを弾いている横に行って、「ちょっとどいてよ」って、代わりに私がピアノを弾いて、馬場さんがギターを弾き始めるとかね。馬場おもしろそうですね。岸谷同級生同士だし、小学校の男女のノリで(笑)。今日、話をしていて、“馬場さんと同級生だな”という感じがしました。当日、ライブを観に来る人にも、そういうところも含めて、楽しさが伝わったらいいですね。じゃあ、「馬場くんと岸谷くん」でいきましょうか(笑)。同級生って、呼び捨てかな。でもさすがに、馬場さんを呼び捨てにはできないから。なんて呼びます?馬場「香ちゃんと馬場くん」ですかね(笑)。――クラスメートっぽいですね。ツーマンの魅力満載のステージになりそうです。馬場ツーマンって、ステージ上の出会いもありますが、お客さん同士の出会いもあるだろうし、初めてステージを観る出会いもあるだろうし、岸谷さんとのツーマンライブも、出会いにあふれる一日にできたらいいですね。岸谷2018年の豊中のイベントに参加した時も、馬場さんのファンの方々から、温かい拍手をいっぱいいただいたんですね。あの時に私がもらったように、新しい音楽との出会いや新しいファン同士の出会いを、馬場さんのファンの方にもお返しできたらと思っています。これまで聴いたことのない馬場さんの連弾など、馬場さんのファンの人も喜んでくれることを用意したいです。――観に来る方にメッセージをいただけますか?岸谷今日の対談でいろいろなことが見えてきました。ツーマンライブの企画がこんなに進展する取材もそうはないと思うんですが、多分、多分ファンの方々が想像される、100倍くらいおもしろいステージができるんじゃないでしょうか。今回のツーマン、ゲストが3人いらっしゃるんですけど、それぞれまったく違う3日間になると思います。馬場さんとのツーマンも想像を絶するような楽しい日にしますので、楽しみにしていてください。馬場公演ごとに違うゲストを迎えてコラボをするという今回の企画、自分でやるとしたら相当なチャレンジなんですよ。気持ちの面でも勇気が必要だろうし、企画を聞いた時に、岸谷さんほどのキャリアを持っている方が、こうやって新しいことをやるのは、すごいなあと思いました。年齢も同じなので、余計にそう感じました。チャレンジしている姿がかっこいいですし、その企画に呼んでもらってうれしいです。いいライブにして、お客さんにも大いに楽しんでもらって、“音楽ってやっぱりいいな”という気持ちを持って帰ってもらえるよう頑張ります。ピアノも練習します(笑)。Text:長谷川誠Photo:吉田圭子<ライブ情報>岸谷香プレミアム弾き語り2マンライブ ~ふたりぼっちの大パーティー!!~6月9日(金) 愛知・名古屋ダイアモンドホール開場18:15 / 開演19:00出演:岸谷香/スガ シカオチケット発売中()※予定枚数に達し次第受付終了6月11日(日) 大阪・BIGCAT開場16:15 / 開演17:00出演:岸谷香/馬場俊英※5/29(月)18:00より若干数の追加販売決定!!!(先着販売)申し込みはこちら()※予定枚数に達し次第受付終了6月18日(日) 東京・日本橋三井ホール開場16:15 / 開演17:00出演:岸谷香/miwaチケット発売中()※予定枚数に達し次第受付終了チケット料金:全席指定7,000円(税込)※ドリンク代別途必要関連リンク岸谷香 公式サイト:( )馬場俊英 公式サイト:
2023年05月29日マーベル・スタジオ劇場公開最新作『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』に、中井和哉と武内駿輔が吹き替えで参加することが分かった。これまで幾度となく、銀河のピンチをなんだかんだで救ってきたガーディアンズ・オブ・ギャラクシー。そんなガーディアンズの家族の命を懸けたラストバトルが描かれる最終章で、彼らの前に“最凶の完璧主義者”が立ちはだかることに。中井さんと武内さんが吹き替えるのは、そんな最凶の敵。「ONE PIECE」のロロノア・ゾロ、「銀魂」の土方十四郎などの人気キャラクターを演じてきた中井さんが演じるのは、高度な知識と驚異的な力を持ち、この銀河を“完璧な世界”に作り替えようと恐ろしい計画を遂行しようとしているハイ・エボリューショナリー。ハイ・エボリューショナリーによって、命の危機が迫るロケット。命を救うカギは、ロケットとハイ・エボリューショナリーの間にある、知られざる過去に隠されていた…。中井さんは「マーベルのヴィランを演じさせていただける喜びで、私としては、ついついハイ・エボリューショナリーに肩入れしてしまいそうになりますが…。“完璧な世界”を目論む彼は、寛容さを失っている現代社会の象徴のよう。そりゃあ彼なりに言い分もあるんでしょうけど、世界はお前のためだけにあるんじゃない!これはもう愛すべきガーディアンズのみんなにブッ飛ばしてもらうしかないでしょう!」とガーディアンズへの期待を語る。また、「アナと雪の女王」シリーズのオラフ役を務める武内さんは、黄金に輝く身体が特徴的で、戦闘能力や目的は未知数の謎に包まれたアダム・ウォーロックを演じる。あることをきっかけに、彼はガーディアンズの前に立ちはだかる。「実はアニメーション版でクイルの吹替を担当させて頂いていたので、個人的に思い入れのあるガーディアンズに参加出来ると聞いた時、本当に嬉しかったです。しかもそれがウォーロックだとは!」と熱い思いを語った武内さんは、「強大なパワーを持ちつつも、心はまだチグハグな彼を、上手く吹替られたらなと思います。これに連動してまたアニメーションシリーズも復活したらいいな…なんて妄想は置いておいて、精一杯頑張らせて頂きます!ガーディアンズ最新作、ぜひご期待下さい」とコメントしている。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』は5月3日(水・祝)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー: VOLUME 3 2023年5月3日より全国にて公開© Marvel Studios 2023
2023年04月14日アイドルグループ・NGT48の中井りかが12日、今夏をもってグループから卒業することを発表した。中井は、新潟・NGT48劇場で行われた「デビューシングル『青春時計』リリース 6周年記念イベント」の終盤、ラスト1曲となったところで「ここでご報告があります。私、中井りかはNGT48を卒業します」と発表。緊張する様子を見せながらも、涙ぐむ客席のファンを気遣いながら、ファンやグループへの感謝と、自身がセンターを務めたデビューシングル「青春時計」がいかに大切な曲かを言葉を丁寧に選びながら伝えた。卒業時期は今夏を予定しており、今後も芸能活動は継続する。コメントは以下の通り。■中井りかここでご報告があります。私、中井りかはNGT48を卒業します。私はNGT48に入って約8年、いろんな経験をさせていただいて、最低な時も最高な時もNGT48で全部過ごして来たので、これからまた新しいところに行くと思うと、すごく寂しい気持ちだったり……自分でも初めてのことなので、今までNGT48という存在が私の居場所だったんだなと実感する日々を送っていました。私の中では「アイドルすごい楽しんだな」って気持ちでやっていました。NGT48にとって私ってどんな存在なんだろう? って考えた時に、やっぱり私のことを嫌いな人もいるだろうし、こういう性格なので。それでも受け入れてくれたファンの方々やNGT48のことが、今では大切です。NGT48で経験してきたことは、これからも生きると思うし……。とりあえず(卒業を予定している)夏までまだ時間があるので、それまではたくさん私と一緒に思い出を作ってくれたらと思います。どうしてもやっぱり4月12日が私にとって大事な日で、「青春時計」は自分では考えられないくらいデビュー曲でセンターというチャンスをいただけたシングルだったので、この日に言いたいなって気持ちがあったので、この日に発表させていただきました。この公演も中井りかのやりたい放題だったんですけど、メンバーは何となく(卒業発表を)察していたと思うんですけど、私のペースに合わせてくれて……。それは普段からもいえることで……。NGT48のメンバーでなかったら、ここまで守られてなかった。笑顔で卒業することを伝えられなかった。残りの期間も、これからも応援をよろしくお願いします。みなさんには寂しいもいもさせてしまったかもしれないけど、最高のアイドル人生だったので、わしの中で悔いはないかなと思います。この曲(青春時計)を歌い続けてこれたことが嬉しかったので、楽曲もNGT48もよろしくお願いします。
2023年04月13日ジャニーズWESTの重岡大毅、俳優の中井貴一、女優の天海祐希が出演する、キリンビール・キリン ホームタップの新CM「ビールサーバーがある夏」後編が、13日より放送される。中井と天海演じる夫婦の自宅でビールを飲み、感激する重岡の様子を描いた「ビールサーバーがある夏 前編」の続編。自宅に帰り、早速「ホームタップ」の会員になった重岡は、「前におじさんに飲ませてもらった、あの泡のおいしさが忘れられなくて」と中井から教えてもらった“ビールと泡の黄金比”を再現する。撮影では、重岡が実際に「ホームタップ」のセッティングを行い、「めちゃくちゃ、簡単やん!」と驚く場面も。また、様々なクラフトビールにも興味津々で、それぞれのビールの特長を聞いてまわる姿も見られた。
2023年04月10日この夏、内館牧子原作の『終わった人』(講談社文庫)が中井貴一、キムラ緑子の朗読劇に生まれ変わることがわかった。『終わった人』は内館牧子原作の高齢者四部作の第一弾として2015年に刊行。その後『すぐ死ぬんだから』『今度生まれたら』そして『老害の人』と続いた。作・演出は、笹部博司。「朗読」ではなく「リーディングドラマ」(読む行為で言葉を躍動させ、舞台に立体的なドラマを作り出す)と名付けた、これまでにない舞台に期待が寄せられている。先日都内で、出演の中井貴一、キムラ緑子、そして原作の内館牧子の3名による取材会が開かれた。左から)中井貴一、内館牧子、キムラ緑子 (C)山本倫子昭和40年代の結婚至上主義の時代に13年間過ごしたOL生活からヒントを得たという内館は「当時、定年退職者を何人も見送ったけれど、皆が『もう通勤ラッシュに乗らなくて済む』『これからはのんびり妻と温泉にでも』『孫と遊ぶ』などと発言していた。しかしみんな負け惜しみだったんだなあと……。今だからこそ、そういわざるを得なかったのだとわかる。まだまだ終わりたくないのに、終わらされていた。そんな人たちの恨みをはらすために書いた小説です」とタイトルを先に思いついたことを明かした。中井貴一が「僕と緑子さんは同級生。年齢は言いませんが(笑)、そろそろ『終わりを告げられた友人』から話を聞く年代。僕たち俳優の仕事は終わるかどうかは、自分で決めるしかありませんが」と言えば、キムラ緑子は「私は自分でも終わってるのか、始まってるのかまったくわからない。まだもがき苦しんでます。でもちょっとずつ終わってるかなあ。いろんなことが少しずつできなくなってるし……」と嘆く。そんな二人に内館は「60代は全然終わってないですよ。振り向けばまだ50代。なぐさめじゃなくて体力も気力もまだまだあります」と励ました。今回の舞台は朗読劇。中井とキムラ二人だけで、主人公の田代壮介と妻の千草をはじめ、すべての登場人物を演じ分ける。この日の二人の衣装は偶然モノトーンでコーディネイト。早くも息のあったところを見せていたが、実は中井からキムラへの熱烈なラブコールで今回のキャスティングが実現したという。「僕は、ドラマなどのお話をいただいたときに『妻役はどなたがいいですか?』と聞かれると必ず『キムラ緑子さん』と答えています。彼女はマインドを七変化できる人。違う人間を演じる時、衣装が変わったり見た目を変えたり声色を変えるのも役作りですが、一番大事なことはマインドを変えることなんです。彼女はそのマインドの変え方が絶妙!仕事をするたびに毎回別の人格が出てくるので、楽しくてしかたがないんです」と絶賛。「今回の朗読劇では、一人で数役をこなさないといけない。台本を読んで、これはもう緑子さんしかいないと思いましたね。声を変化させるのではなくて、気持ちを瞬時に変化させられるのは彼女しかいません。いつものオファーならスケジュールが合わないとか言われると、あ、ダメならいいです、と引くのですが、今回はもうかなり強めにお願いしました」と続けた中井が、「だからこの舞台の成功はひとえに緑子さんにかかっていると思ってください!」と断言して、「え~~、もうひど~い!」とキムラが叫ぶ一幕も。内館は「本当に中井さんとキムラさんが演じてくださるの?ってうれしかったですよ。結婚って男と女が長い間一緒にいて、慣れていく過程でふてぶてしくなったり、身勝手になったり、夫側にも妻側にもそれぞれ変化があって夫婦の形が変わっていく。この二人ならそのへんがいやになるほど伝わるでしょうね」と話した。「終わった人」のイメージを問われた中井は「人は2度死ぬっていいますよね、肉体がなくなる時と、みんなの記憶から消える時。それと同じように、人は2度終わる。会社を定年になるなど実務的に終わった時と、自分の夢やいろいろな欲がなくなって終わった時」と話し、「男性からの『終わった人』だけじゃなくて、女性からの『終わった人』も内館さんに書いていただきたい」とリクエストを送った。小説を書いている時は、映画になったり舞台になったりすることはまったく考えていなかったという内館は、「この舞台はぜひご夫婦で観にきてほしい」という。中井は「『終わった人』というタイトルを見て観に来た20代がいたら、僕は舞台の上から一言褒めたい」と話し、「昔は手で洗濯していたけれど今は全自動、昔はブラウン管の白黒テレビだったけれど今はハイビジョンカラー。このぐらいの文明の進化がちょうどいいです。この変化を共に経験してきた人にこの舞台をぜひ観てほしい」とした。多くの登場人物を演じ分けることになるキムラは、「いろいろな人が、どこかに焦点をあてて観ることができる舞台です。どこを拾って、どんな感想を持ったかを、みなさんに聞いてみたい。たくさんの方に観てほしい」と呼びかけた。(C)山本倫子取材・文:CAMEYO吉田明美<公演情報>リーディングドラマ『終わった人』リーディングドラマ『終わった人』ビジュアル原作:内館牧子『終わった人』(講談社文庫)出演:中井貴一 キムラ緑子台本・演出:笹部博司※全国8都市、全15ステージ上演予定【プレビュー公演】8月23日(水) 亀戸文化センター カメリアホールチケット料金:6,800円(全席指定/税込)【東京公演】8月31日(木) ~9月3日(日) 草月ホールチケット料金:7.500円(全席指定/税込)公演HP:
2023年04月06日若きテレビマンたちによる笑って泣ける大河ドラマ誕生奮闘記「大河ドラマが生まれた日」に中井貴一が出演することが分かった。中井さんが演じるのは、「映画に負けない新しい連続大型時代劇を作れ」と大号令を発するNHK芸能局長・成島庭一郎。部下からは親分と呼ばれ、厳しくも包容力のある人物だ。そして放送されたのが、大河ドラマの第1作「花の生涯」。中井さんの父は、本作への出演を決断する映画スター・佐田啓二。今作では、中村七之助が演じている。中井さんは「撮影中に、父・佐田啓二の扮装をしてくださっている中村七之助さんに会った時は、『僕が映像で見た父にとても似ているな・・』と思いました。実は僕も子供のころ、七之助さんのお父さまの勘三郎さん(当時は勘九郎)に似ていると、言われたことがあるんです。七之助さんとは、大河ドラマ『武田信玄』でも父子として共演していたので、とても感慨深かったです」とコメント。また今回、佐田さんの形見の腕時計を七之助さんに預けて撮影したそうで、「父の持っていたこの時計を身に着けて、何かを感じながら演じてもらえたらうれしいなと思い手渡しました。僕が今この仕事をしている意味は、佐田啓二という名前を、僕を通して少しでも知ってもらうためなんだと思うことが時々あります。今回のドラマをたぶん父も喜んでくれている気がします」と思いを語っている。成島は、生田斗真演じるアシスタントディレクター・山岡進平の上司。生田さんは「中井貴一さんの持つ品格、色気に一瞬で心を奪われました。今回ご一緒する事が出来て本当に光栄です。沢山の学びをいただきました」と共演をふり返っている。さらに七之助さんも「撮影では、中井貴一さんが一日しかスケジュールがなかったのですが、その一日で再会することができました。実はその日が偶然にも、佐田啓二さんの祥月命日だったんです。思わず鳥肌がたちました。かつては大河ドラマ『武田信玄』で中井貴一さんの子供役を演じ、そして今度は中井貴一さんのお父様・佐田啓二さんの役を演じて・・・・。本当に運命を感じました」と話している。テレビ70年記念ドラマ「大河ドラマが生まれた日」は2月4日(土)19時30分~NHK総合にて放送。(特別版)は2月20日(月)21時~BSP/BS4Kにて放送。(cinemacafe.net)
2023年01月10日俳優の中井貴一と佐々木蔵之介がW主演を務める映画『嘘八百なにわ夢の陣』(1月6日公開)のお正月ビジュアルが1日、公開された。同作は中井貴一×佐々木蔵之介がW主演で贈るお宝コメディ『嘘八百』シリーズの第3弾。大物狙いで空振りばかりの目利き古美術商・小池則夫(中井)と、腕は立つのにくすぶり続けている陶芸家・野田佐輔(佐々木)の骨董コンビが、新たに豊臣秀吉の幻のお宝をめぐって大騒動を繰り広げることになる。この度公開されたのはお正月ビジュアルで、赤い法被姿の則夫(中井貴一)と、佐輔(佐々木蔵之介)が笑顔で新年をお祝いするもの。金の扇子に赤い傘、とまさしく“おめでたい”雰囲気で、今作のテーマのひとつ“夢”にかけて、「2023年、でっかい夢とロマンをつかみましょう!」という言葉も添えられ、さらには大阪城も顔を出し、新年にぴったりな縁起の良いお正月ビジュアルとなっている。(C)2023「嘘八百 なにわ夢の陣」製作委員会
2023年01月01日映画『嘘八百なにわ夢の陣』(2023年1月6日公開)の完成披露試写会が19日に都内で行われ、中井貴一、佐々木蔵之介、安田章大、中村ゆり、友近、塚地武雅、武正晴監督が登場した。同作は中井貴一×佐々木蔵之介がW主演で贈るお宝コメディ『嘘八百』シリーズの第3弾。大物狙いで空振りばかりの目利き古美術商・小池則夫(中井)と、腕は立つのにくすぶり続けている陶芸家・野田佐輔(佐々木)の骨董コンビが、新たに豊臣秀吉の幻のお宝をめぐって大騒動を繰り広げることになる。シリーズ3作目で初参加となった安田は「気を遣わなくていい現場だったんです。あとあとお話を聞いたら、貴一さんや蔵之介さんが空気作りをしてくださってたんだなということがわかりました。それだけ何も気にせず入れました」と感謝する。一方で「ラジオ体操してたら貴一さんに見られてました」と苦笑。中井は「待ち時間にけっこう真剣なラジオ体操をされてて。朝、車で行ったら、正面に安田くんがやってるのが見えて、どう見ても『ラジオ体操第一〜!』がハマるんですよ」と振り返る。さらに中井は「それもおざなりにやるのではなく、ちゃんとやってるんで、『ラジオ体操やってるの?』と聞いたら、『そうなんです。絶対にコンサートの時も、どんな時でもラジオ体操がいいんです』とおっしゃってやってらっしゃったんです」と説明し、安田は見られたことについて「ハプニングが起きました」と照れていた。
2022年12月19日岡田将生&中井貴一共演「ザ・トラベルナース」の7話が12月1日放送。中井さん演じる静の身に起きた“異変”に「静さん治りますように」「最終回前に一気にズドンときたわ」など視聴者から静の今後を憂う声が上がっている。スーツケースひとつでいろんな街を渡り歩き看護に従事する、優れた資格を持ったフリーランス看護師であるトラベルナースの主人公たちが活躍する痛快医療ドラマとなる本作。医師の指示で医療行為を行うことができるNP(=Nurse Practitioner)としてアメリカで働いていたが、日本に呼ばれ「天乃総合メディカルセンター」で働くことになる那須田歩を岡田さんが。医療従事者を目指す貧しい人たちを支援するフローレンス財団の理事長ながら「天乃総合メディカルセンター」でナースをしている九鬼静を中井さんがそれぞれ演じる。2人を取り巻く人々として「天乃総合メディカルセンター」看護部長・愛川塔子に寺島さん。ナースの金谷吉子に安達祐実。向坂麻美に恒松祐里。弘中スミレには宮本茉由。ナースの森口福美には野呂佳代。「天乃総合メディカルセンター」外科医の郡司真都には菜々緒。院長の長男で内科医の天乃太郎に泉澤祐希。院長の元愛人だと発覚した事務長の西千晶に浅田美代子。院長の天乃隆之介に松平健という顔ぶれ。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。筋線維芽細胞腫が再発し「天乃総合メディカルセンター」に再入院していた大学生・三上礼(荒木飛羽)。映画祭でシナリオ大賞を受賞し、賞金で映画を作れることになり仲間たちと撮影計画を練っている最中だったが、がんの進行が思いのほか速い上、脳転移までもが見つかりもはや外科的治療が極めて困難な状態になっていた。主治医の真都が母親・三上七海(青山倫子)に、延命効果が望める専門病院での抗がん剤治療を勧めると、七海は息子に1日でも長く生きてほしい一心から、礼本人に相談することなく転院を決めてしまう…というのが今回の展開。礼の本心を聞いた静と歩は、礼のために外出許可を取り、礼は1日で映画を撮ることになる。撮影現場には事情を知った真都もやってきて付き添う。途中で容体が悪化するものの礼は映画を撮り終え、転院先で亡くなる。病院で礼の映画を見ていた静は苦しそうな様子を見せると離席。それに気づいた歩が後を追うと、静は階段で力尽き倒れ込んでしまう…というラストだった。自分の生きた証として映画を完成させ逝った礼に「礼くん元気になって欲しかった まだ涙が止まらない」「礼くんが、逝ってしまった。。。」「礼くん、よく頑張ったね」などの声が送られる。またラストで倒れ込んだ静には「静さんが病気なんて~」「静さん死んじゃうの?そんなの嫌だって!!!」「最終回前に一気にズドンときたわ」などの反応とともに「静さん治りますように シリーズ化希望」「あの2人いいコンビなのに...シリーズ化してほしい」と“続編”を踏まえ、静の回復を願う声も上がっている。【最終回あらすじ】歩の目の前で静が急性心不全を起こして倒れる。一命を取り留めるが検査結果に歩は愕然とする。心不全の原因が遺伝子異常で突然死を起こすこともあるマルファン症候群である疑いが浮上、しかも病状はひどく悪化しており、手術で治る可能性が極めて低い状態に陥っていた。また静本人も死期が近いことも悟っていた…。「ザ・トラベルナース」は毎週木曜21時~テレビ朝日系にて放送中。(笠緒)
2022年12月01日中井貴一主演、実話をベースにした、笑って泣けて、そして日本史の常識をもひっくり返す〈歴史発見〉エンタテインメント映画『大河への道』のBlu-ray&DVDの発売が、10月5日(水)に決定した。世界を驚かせた[初の日本地図]完成から200年。その裏に隠され続けた秘密が、遂に明かされる。とある“大河ドラマ”の開発チームが発見してしまった、驚きの秘密。日本地図を完成させたのは、あの伊能忠敬ではなかった?原作は“究極の話芸”と評される落語家・立川志の輔による新作落語。名もなき人々が歴史を変えた感動の実話に、「笑って泣けて、感動した」「ラストシーンは鳥肌」などの声が届いた。主演は幅広いジャンルにおいて一線で活躍し続ける国民的俳優、中井貴一。時代劇への熱い想いから、なんとしても新作落語「大河への道」を映画化したい!と、立川志の輔に映画化を直談判し、本作の企画も務めた。脇を固めるのは、軽妙かつ喜怒哀楽豊かな演技で観客を魅了する松山ケンイチ、凛とした着物姿で圧倒的な存在感をみせた北川景子。そのほか、岸井ゆきの、和田正人、西村まさ彦、平田満、そして原作者の立川志の輔、さらに草刈正雄、橋爪功と、個性豊かな実力派キャストが揃った。キャストが一人二役で、「令和の現代劇」と「江戸の時代劇」の二つの世界の登場人物を演じたことも、大きな話題を呼んだ。まったく別人のキャラクターでありながら、共通する性格にも注目してみてほしい。このたび発売される特別版Blu-rayには、中井、松山、北川らキャスト、志の輔や監督による本作への想いや見どころを語ったインタビューを収録。イベント映像集からも、それぞれが作品にかけた想いを知ることができる。メイキングでは、コロナ禍で奮闘しながらも、和気あいあいとした撮影シーンを公開。感動のラストシーンの制作過程も見逃せない。さらに発売決定を記念して、中井・松山・北川より動画コメントも到着した。中井は「ぜひ、ブルーレイとDVDで、ご自宅で何度でもお楽しみください!」と、熱く呼び掛けている。『大河への道』10月5日(水) Blu-ray&DVD発売特別版Blu-ray(数量限定生産):6,380円(税込)●映像特典・メイキング・イベント映像集完成披露試写会先行プレミア上映イベント初日舞台挨拶・予告通常版DVD:4,180円(税込)●映像特典予告Blu-ray&DVD特設ページ: 映画公式HP:
2022年07月15日映画『大河への道』(5月20日公開)の公開初日舞台挨拶が20日に都内で行われ、中井貴一、松山ケンイチ、北川景子、岸井ゆきの、和田正人、田中美央、中西健二監督が登場した。同作は立川志の輔の新作落語『伊能忠敬物語―大河への道―』の映画化作。観光促進として伊能忠敬を主人公とした大河ドラマの開発プロジェクトを立ち上げた千葉県香取市役所のメンバーが、1821年に史上初の日本地図を完成させたのは伊能忠敬ではなかったという驚くべき新事実を発見してしまう。一方200年前の江戸時代では、忠敬の志を継いで地図を完成させるために、涙なしには語れない弟子たちによる一世一代の隠密作戦が動き出していた。プロデューサーとしても同作に関わっている中井は「昨日はちょっと緊張もしました。今日こうやって皆さんのお顔をここで拝見することができて、今はホッとしております」としみじみ。松山も「今回貴一さんが企画された作品ですけれども、貴一さんの人柄がよく出ているような、優しい映画になってます」と太鼓判を押す。中井はさらに観客に「僕たちにとってこうやってお客様がこの映画館に足を運んでくださることが何よりの喜びであり、この仕事をやっててよかったなあと思える瞬間でもあります。いろんな状況がありましたけれど、本当にすべての映画館の皆さんや劇場の皆さんは、皆様がこちらにお越しいただいても絶対に安全にお帰りいただけるような工夫をし、苦労しておりますので、どうぞこの先も……いや、この映画を何回も見ろって言ってるわけじゃないんですけど、この先もいろんな映画をご覧になることを怖がらずに、映画館や劇場に足を運んでいただけたら嬉しいなあという風に思います」と語りかけた。最後にはヒットを願って鏡開きを行ったが、写真を撮っている途中で誰かが蓋を叩いてしまい、割れてしまうというハプニングも。スタッフがやってきて直す姿について、和田が「撮らないで!」と叫び、会場の笑いを誘っていた。
2022年05月20日『大河への道』は、立川志の輔の落語に感動した中井貴一が自ら映画化を企画し、主演した意欲作。日本地図を作った男、伊能忠敬をモチーフとした物語には、志の輔ならではの発想があり、それが見事に映画に結実している。ふたりに聞いた。――今回、中井さんは志の輔師匠の落語を映画にするために尽力されました。映画にしたら面白いと思われた点はどこでしたか。中井この数年、時代劇は作られていますが、圧倒的に本数が少なくなりました。コロナ禍でエンタテインメントに廻るお金もどんどん少なくなっています。そんな中で時代劇を遺すのは至難の業。現代と時代ものが重なるものはタイムスリップものが多いと思いますが、師匠の落語を拝聴したら、タイムスリップを使わず、過去と現代を重ね合わせて描くことができる。こういう形でも時代劇は遺していけるのではないか、と思いました。また、僕が喜劇の台本をいただいたときにまず探すのが、悲劇性。どこに悲劇性があるかによって喜劇として成立する。悲劇の台本をいただいたときには、どこに喜劇性があるか。その落差を作っていくことによって、悲劇はより悲劇に、喜劇はより喜劇になる。今回で言えば、現代劇はコメディとして、時代劇はシリアスとして作ることができる。そこが強く惹かれたところです。中井貴一――師匠の落語はこれまでも映画化されていますね。師匠の落語は映画と相性がいいと今回も思いました。志の輔伊能忠敬という人の存在に感動して書き始めましたが、結局、伊能忠敬を登場させることはできませんでした。なぜかと言えば、伊能忠敬が自分のことを“私”と言っているか、“わし”と言っているか、“俺”と言っているか、一人称でなんと言っていたか、言葉が浮かばないんですよ。伊能忠敬の最初の台詞が書けない。それで作っては壊し、作っては壊しをしているうちに、伊能忠敬を大河ドラマにしたかったけど結局できなかった人たちの熱い想いだけが残る、でもその想いは間違ってはいない、物語になんかできないくらいに凄い人なんだというところに着地しました。73歳までに4万キロ、地球1周分歩いた人ですよ。人間だったかどうかも分からない。いまだに(存在自体)嘘なんじゃないかと思うくらい不思議な感覚がある。「伊能忠敬は凄いな」と、中井さんをはじめとする映画の人たちにも思ってもらえたのかなと。落語のいい加減なところも含めてなんとか映画にしようと思ってくださったのは、僕の根底にある「伊能は凄い」があったからなのだと思います。立川志の輔――主語が浮かばなかった、というのは重要ですね。志の輔偉業を成した人は講談と相性がいいんですよ。落語は“凄い人”とは合わない(笑)。凄い夢を持った人を支えた人たちなら落語になるなと。偉業は偉い人ひとりでやったんじゃなくて、いろんな人が助けた結果なんだと。――“落語は江戸の風を感じること”という言葉があります。この映画を観ていると、かつて人が生きていた時代の風を感じますし、その時代の生命を感じます。志の輔なんでみなさん落語を安心して聴いてくれるのか。落語は必ず目の前の人間と話をしているんですね。必ず相手とちゃんと話をしている。顔を見て、目を見て。馬鹿なことも。自分が言うつもりじゃなかったことも。なにもかも全部。江戸時代では目の前にいる人間としか話はできないんです。長屋であろうが、江戸城であろうが。今はネットなどで、目の前にいない人間とコミュニケートできる時代でしょう?時代劇も目の前にいる人としか話をしていない。(師匠の立川)談志は「(落語には)江戸の風が吹いてないといけない」と言った。つまり相手の気持ち、了見を分かりながら話をしていく。己をさらけ出して話をしていく。その江戸っ子の潔さが気持ち良く、お客の腹におさまるような落語じゃないといけないと師匠には言われました。この映画も物語が江戸時代になると、なぜか落ち着く。特別、映像が変わっているわけではないのに安心する。パソコンやスマホや電話だけの新作落語にもチャレンジしましたが、なかなか上手くいかなかった。人の目を見て、顔色も見て、気持ちも慮って。特に日本人はそういう生き物だと思います。――確かに、落語も時代劇も、コミュニケーションが至近距離なのだと思います。中井さん扮する主人公は、役所内の部下である松山ケンイチさんや北川景子さんを相手になんとか至近距離のコミュニケーションを取ろうとしてますよね。なるべく“圧”にならない形で。中井ここ数年、パワハラやモラハラの問題がありますよね。特にこれは市役所が舞台。そこはいろいろ考えました。10年前ならありえたコミュニケーションも、今はありえない。スキンシップによって、互いの距離が近づいたりするわけですが、それは描写しづらい時代。表現の幅がどんどん狭くなっている。そんな中で現代劇における上司と部下の関係性を出すことの難しさを感じました。それだけに、僕自身も時代劇はどこか安心していたかもしれませんね。取材・文:相田冬二撮影:川野結李歌ヘアメイク:藤井俊二(中井)、池田真希(立川)『大河への道』5月20日(金)より公開
2022年05月19日5月20日(金)に公開される映画『大河への道』から、特別版予告映像が公開された。この予告映像には、本作で企画も務めた主演・中井貴一の熱いメッセージも収録されている。原作は立川志の輔の新作落語『大河への道―伊能忠敬物語―』。その画期的な“伊能忠敬が出てこない伊能忠敬物語”は、2011年の初演以来、「落語を超えた究極の話芸」と評され再演を繰り返している。中井がこの落語を観劇し、感動のあまり自ら立川志の輔に映画化の直談判をしたことが、本作の始まりとなった。千葉県香取市では地元を盛り上げるために、郷土の偉人「伊能忠敬」を主役にした大河ドラマの開発が進むが、驚くべき新事実が発見される。それは1821年に史上初の日本地図を完成させたのは彼ではなかった、ということだ。では一体、初の日本地図は誰が、どのように作ったのか。そこには歴史に埋もれた、涙なしには語れない秘密の物語が隠されていた。前途多難な大河ドラマ実現を描く現代の喜劇と、200年前の日本地図完成に隠された感動秘話を描く時代ミステリーの2つのドラマが描かれる本作は、主演の中井のほか、共演の松山ケンイチ、北川景子、橋爪功といった日本映画界のトップランナーである俳優陣が一人二役で出演している。このたび、公開された特別版予告映像には、ついに完成した日本地図の壮大な姿が映し出されている。さらに、中井が思いの丈を語っている様子も。「エンターテイメントの世界はずいぶん苦しめられたが、そんな中救いとなったのもエンターテイメントだったように思う」とコロナ禍を振り返る中井だが、「でもそれを支えてくださったのは、お客様しかいません!」と映画館へ足を運んでくれた全ての観客に感謝の気持ちを伝える。そして、「(コロナ禍でも劇場で)笑ったり泣いたりしてくれる観客の勇気が映画・演劇産業が続いていく力になります」と語り、「映画館にくることを恐れないで足を向けていただきたい」と、本作だけではなく、エンターテイメントへの並々ならぬ想いを熱く語っている。『大河への道』5月20日(金)公開
2022年05月16日中井貴一、松山ケンイチ、北川景子ら豪華共演の『大河への道』より、玉置浩二書き下ろし主題歌入り本予告と本ポスターが解禁された。本作は、市役所に勤める池本保治(中井貴一)が伊能忠敬を主人公とする大河ドラマを実現させようとするも、意外な史実が明らかになるという〈歴史発見〉エンターテインメント。大河ドラマ実現を描く現代パートと、200年前の日本地図完成に隠された感動秘話を描く時代劇パートの2つのドラマで構成され、主要キャストはそれぞれの時代のキャラクターを一人二役で演じている。今回解禁となった本予告映像は、舞台を令和から江戸へと移し、亡くなった伊能忠敬を囲む測量隊(和田正人、田中美央、溝口琢矢、平田満)たちを前に天文学者・高橋景保(中井貴一)の「今しばらく伊能先生には、生きていていただきましょうか」という一言から、驚愕の隠密作戦が実行されていく様子が描かれている。測量隊の面々、高橋の助手・又吉(松山ケンイチ)、下女のトヨ(岸井ゆきの)、伊能のかつての妻・エイ(北川景子)らは亡くなってしまった伊能の志を引き継ぎ、地図の完成に向けて尽力する。【初の日本地図完成の裏側】では一体何が起きていたのか?そして、映像の最後に映された景保の涙の理由とは…。初の日本地図完成への壮大なドラマを感じさせる予告映像となっている。本予告で解禁となった書き下ろし主題歌「星路」(みち)を手掛けた玉置浩二は「コメント等はあまり得意ではないので、 上手く言えませんが、微力ながら、僕の歌が映画『大河への道』を少しでも照らすことが出来たなら、嬉しく思います。映画の御成功、心からお祈りしています」と語っている。「星路」(みち)は日本地図の完成目前で亡くなった伊能忠敬の志を引き継いだ者たちの物語に寄り添い、明るく照らし出すような楽曲となっている。また、今回の本予告映像解禁と併せて解禁となった本ポスタービジュアルでは、伊能忠敬の志を継いだ面々が唇に指を当て何かを隠すしぐさをしながら、大河ドラマ開発プロジェクト成功に向け奔走する池本の周りを取り囲んでいる。伊能忠敬が完成させたと思われている初の日本地図の裏側に隠された驚くべき秘密とは?物語の全貌が気になるデザインとなっている。『大河への道』は5月20日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:大河への道 2022年5月20日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開©2022「大河への道」フィルムパートナーズ
2022年03月11日NGT48の中井りかが、プロデュースするアパレルブランド『Recandy(リーキャンディ)』のアイテムが31日(12:00~)から発売される。同ブランドは、昨年2月に中井が自腹の100万円で立ち上げたソロプロジェクト。「富山から上京してきた当時の自分のように、東京のかわいいお洋服屋さんに行けない人たちにも、アイドルの子たちが着ているようなかわいい洋服を届けたい」という思いで、知識やデザイン技術、お金や人に至るまですべてゼロの状態からスタートして1年をかけ、満を持して発売されることとなった。ブランド名の『Recandy』は、女の子の気分を上げる魔法のアイテム”キャンディ”のように、「身にまとった女の子のかわいさを引き出す、そんなブランドにしたい」という思いで命名。アイドルとしてだけではない“一人の女子としての中井りか”が凝縮された、唯一無二の世界観が広がる。本人コメントは以下の通り。■NGT48中井りかコメント今回初めて自分の頭の中にあるものが形になるので、とても変な感じがしています。時間はかかってしまったけどその分良いものが作れたので、ファンの方々やお洋服が好きな女の子、もちろん男性の方にも、まずは私がちゃんとデザインしたものを見てなにか感じて頂けたらと思います。着る人やシチュエーションをたくさん考えながら幸せな気持ちで作ってきました! 好きなことをしている幸せを、今回買ってくださる方にお裾分けする気持ちで届けたいと思います。“女の子はだれでもお姫様になれる”っていうわたしの理想をたくさん詰め込んだお洋服たちです! 好きな時に好きな服を着て好きな人に会って好きな場所にいく、人それぞれの人生の1ページにわたしの作ったお洋服が登場したら嬉しいです!
2022年01月24日俳優の中井貴一が主演を務める映画『大河への道』(2022年5月20日)の特報映像が20日、公開された。同作は立川志の輔の創作落語『伊能忠敬物語―大河への道―』の映画化作。観光促進として伊能忠敬を主人公とした大河ドラマの開発プロジェクトを立ち上げた千葉県香取市役所のメンバーが、1821年に史上初の日本地図を作ったのは、あの伊能忠敬ではなかったという驚くべき新事実を発見してしまう。一方200年前の江戸時代では、忠敬の志を継いで地図を完成させるために、涙なしには語れない弟子たちによる一世一代の隠密作戦が動き出していた。特報映像では、江戸時代の秘密を知った市役所のメンバーたちと、伊能忠敬の弟子たちのコミカルな姿が収められた。千葉県香取市では、総務課主任・池本(中井貴一)が、ひょんなことから観光課の課長・小林(北川景子)によって大河ドラマ開発担当に任命される。池本はお調子者の部下・木下(松山ケンイチ)と共に、今は引退したという噂の大物脚本家・加藤(橋爪功)をなんとか口説いて脚本の執筆を依頼するが、日本地図を完成させたのは、伊能忠敬ではないという発見を伝えられる。舞台は200年前に飛び、江戸下町の伊能忠敬邸では、天文学者の高橋景保(中井)と助手の又吉(松山)、日本地図完成を目指す忠敬の測量隊(和田正人、田中美央、溝口琢矢、平田満)、下女のトヨ(岸井ゆきの)、そして伊能のかつての妻・エイ(北川)によって、驚くべき隠密作戦が決行されようとしていた。200年前の江戸時代に何が起こるのか、タイトル『大河への道』と共に現れる、大人数がひれ伏す大広間のシーンが意味するものなど、気になる特報映像となっている。中井と松山は2012年に放送された大河ドラマ『平清盛』(松山が主人公である平清盛、中井が清盛の父である平忠盛を演じた)以来の共演となる。映画『大河への道』では市役所総務課の上司と部下の関係で、松山は中井との共演について「投げた球を全部キャッチしてくださる方で、ものすごく信頼をしています。緊張しないで、自分の地続きで、地に足がついたままで演技ができるのは中井貴一さんしかいないです」と信頼を語っている。(C)2022「大河への道」フィルムパートナーズ
2021年12月20日中井貴一、松山ケンイチ、北川景子が、一人二役を演じる、歴史発見エンタテインメント映画『大河への道』。この度、本作の特報映像が初お披露目となった。立川志の輔の創作落語を映画化した本作。市役所職員たちと大物脚本家が「伊能忠敬の大河ドラマ」実現を目指して四苦八苦する様をコミカルに観せる〈令和の現代劇〉、伊能忠敬の日本地図完成に隠された驚くべき感動秘話を描く〈江戸の時代劇〉と、2つの時代を映し出す。今回到着した特報映像では、市役所の観光事業として、初めて日本地図を作った郷土の偉人・伊能忠敬を描く大河ドラマの開発プロジェクトが立ち上がるも、日本地図を完成させたのは、伊能忠敬ではないということが明らかになる。そして、舞台は200年前へ。伊能忠敬邸では、天文学者の高橋景保(中井さん)と助手の又吉(松山さん)、日本地図完成を目指す忠敬の測量隊(和田正人、田中美央、溝口琢矢、平田満)、下女のトヨ(岸井ゆきの)、そして伊能のかつての妻・エイ(北川さん)によって、驚くべき隠密作戦が決行されようとしていた…。中井さんと松山さんは、大河ドラマ「平清盛」以来の共演となった今回。本作では、市役所総務課の上司と部下を演じている。松山さんは、中井さんとの共演について「投げた球を全部キャッチしてくださる方で、ものすごく信頼をしています。緊張しないで、自分の地続きで、地に足がついたままで演技ができるのは中井貴一さんしかいないです」と語っており、2人の演技の掛け合いを存分に楽しめる本作の一部分が、今回の映像ラストで垣間見ることができる。『大河への道』特報映像『大河への道』は2022年5月20日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:大河への道 2022年5月20日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開©2022「大河への道」フィルムパートナーズ
2021年12月20日“殺さず、犯さず、貧しきものからは奪わず”のおきてを守り、悪どい大金持ちから、鮮やかな手口で大金を奪う希代の大盗賊――。中井貴一(60)主演の人気時代劇『雲霧仁左衛門』シリーズ(NHK BSプレミアム)は、“時代劇離れ”が叫ばれて久しい昨今でも根強い人気を誇っている。2013年にスタートしたこのシリーズは、昨年8月に5作目が放送されるはずだった。「撮影は、2020年2月から京都で始まり、全8話中5話まで撮り終えていました。しかしコロナ禍で、同年4月に緊急事態宣言が全国に発出されて、『雲霧5』の撮影は中断となってしまいました。当初、中井さんサイドは撮影をなんとか続けられないかという意向を示していましたが、ほかの主演ドラマの撮影などが控えていたこともあって、再開のめどが立たなかったのです。しかし、今年10月から第6話の撮影を始めることになりました」(ドラマ関係者)だがこの間に、時代劇には欠かせない“かつら”を巡ってある騒動が起きていたのだ。同ドラマに関わる芸能プロ関係者は、一連の経緯についてこう振り返る。「今年8月、『雲霧』の制作会社である松竹さんから、『これまで使っていたかつらが使えなくなったから、作り直したい』という連絡があったんです。9月上旬に、中井さんほか出演者が、東京の松竹の施設に集まって、そこで採寸しました。なぜ第6話からかつらを作り直すのかと不思議に思っていたのですが、かつら会社と松竹が、お互いを訴える裁判に発展していたのです」今年の7月26日に、第1回口頭弁論が開かれた裁判の経緯について、地元紙記者はこう解説する。「2020年春ごろから、松竹側とかつら会社の間で、人件費や秋以降のかつら製作の体制などを巡って意見が対立し始めたのです。かつら会社は、京都の松竹撮影所内に、メーク室などを借りて、およそ3千800点ものかつらを保管し、そこで役者に装着もしてきましたが、その年の9月に賃借契約が終了することになり、かつらを引き揚げようとしました。すると松竹側は、『双方に所有権・使用権がある』などと主張し、かつらの所有権・使用権を巡り争う状態になってしまったのです」かつら会社は、京都市にある「八木かつら」という、1927年創業の老舗メーカーだ。「映画『武士の一分』や『たそがれ清兵衛』のほか、数多くのテレビ時代劇などのかつらを手がける松竹の“お抱え”業者でした。中井貴一さんだけではなく、堤真一さん、阿部寛さん、佐藤浩市さん、堺雅人さん、大泉洋さんといった俳優の特注のかつらを作ってきました」(映画関係者)■“沈黙”に秘めた中井の時代劇への危機感撮影の途中で、訴訟問題のせいでかぶっていたかつらが”消失”――。しかし中井は、淡々と事態を受け止めたという。「長年愛用してきた特注のかつらは、けっして一朝一夕にできるものではなく、新しいかつらは、すぐになじむものじゃありません。でも中井さんは文句のひとつもこぼさず、作り直しに協力していました」(前出・芸能プロ関係者)出演者たちを巻き込みながら、なぜお互い一歩も引かずに、かつらの所有権を主張するのか――。本誌が松竹撮影所に取材を申し入れると、こう回答があった。「対象のかつらは、八木側がもともと自作して常備・保管していたかつらではなく、当社での撮影のためにかつらの製作費と修理費をすべて当社が負担して製作され、かつらを撮影所ですべて保管し、当社が使用したいときに撮影に使用してきたものです」一方、八木かつら側の主張は異なる。同社はこう話す。「かつらは、当社が自らの費用で製作し、管理し、他の会社の業務にも使用してきたものです。所有権を松竹撮影所に移すという合意はありません。当社の所有物として火災保険もかけていました。業界では、『かつらはリース品』ということは常識です」コロナ禍で冷え込んだ業界事情もあるが、中井が“沈黙”した理由には、「このままでは時代劇がダメになる」という危機感があるからだという。《原形をとどめない時代劇を、お手本とした場合、ちゃんとした時代劇を作ることが出来る人がいなくなる…そこを危惧しています。もういっぺん、振りだしに戻って所作、籠、かさの1つ、1つをきっちり再現して「これがベースなんだ」というものを提示しないと、もっと、もっと時代劇が衰退していく。時代劇のお手本、見て勉強しようというものを作っておかないといけない時期に来ていると思うんですよ》(『日刊スポーツ』2017年6月4日)長い俳優生活のなかで、数多くの時代劇に出演してきた中井だからこそ、強い自負がある。「よく中井さんは、『俳優の仕事は基本的に伝承される芸能ではないが、時代劇は別だ』とおっしゃっています。コスプレまがいの時代劇作品が増えることに危機感を覚えていて、“本物”へのこだわりは人一倍強い。中井さんは、『雲霧』シリーズを代表作として力を入れてきました。だからこそ、作品が訴訟問題に巻き込まれても、動じることなく撮影に臨んだのでしょう」(前出・ドラマ関係者)中井の強い決意がにじむ『雲霧5』は来年1月14日にスタートする。渾身の芝居に期待したい――。
2021年12月01日中井貴一主演、松山ケンイチと北川景子の豪華共演で贈る映画『大河への道』の公開が決定した。千葉県香取市役所では、観光促進として地元を盛り上げるために、大河ドラマの開発プロジェクトが立ち上がる。主人公は伊能忠敬。しかし、その脚本作りの最中、伊能忠敬は地図完成の3年前に亡くなっていた、という事実を発見してしまう。舞台は江戸の下町へ。弟子たちに見守られ、伊能忠敬は日本地図の完成を見ることなく亡くなった。そんな中、ある人物が意を決し発言する。「では、今しばらく先生には、生きていていただきましょうか…」。忠敬の志を継いで地図を完成させるために、弟子たちによる一世一代の隠密作戦が動き出す。そこには、歴史に埋もれた感動のドラマがあった――。本作は、前途多難な大河ドラマ実現を描く現代の喜劇と、200年前の日本地図完成に隠された感動秘話を描く時代ミステリーの2つのドラマで構成。その2つの時代の登場人物は、中井さん、松山さん、北川さんの一人二役によって演じられる。中井さんは「この数年、数少なくなった時代劇を、日本の文化、伝統として残したいと思って参りました。容易ではないことは百も承知。交通の発達により、海外が近くなり、より海外の影響を受けやすくなった今だからこそ、日本の真の美しさ、日本人としての心の在り方を、もう一度考え直したい。そんな思いでいた時、出会ったのが志の輔さんの落語でした」と思いを述べ、「気楽に観れる、時代劇。でも、その中には、我々が教科書で習わなかった、驚くべき真実が…。必死で生きる人間たちの、大いなるロマン。是非、お楽しみになさってください」とメッセージ。松山さんは「貴一さんとは久しぶりにご一緒させて頂きましたが、前の現場でも待ち時間に話をさせて頂いてる間いつも笑っていたのを覚えていました。今回はその普段笑いながら話していた雰囲気のまま出来たような気がします。景子さんも久しぶりでしたが、貴一さんの演技で笑いを堪えている表情を見ていて幸せな現場だなと思いました。僕自身楽しんで遊びつくしたような現場でした」と撮影をふり返っている。また、中井さんとは今回が初共演となる北川さんは「撮影では中井貴一さんと松山ケンイチさんの掛け合いを見ているだけで何度も吹き出してしまいました!中井さんとは初めて共演させて頂きましたが、中井さんの懐の広さや温かさを間近で感じ、言葉の選び方や人との接し方、現場での佇まいなど、人間として多くのことを学ばせて頂きました」と話し、「時代劇だからとあまり敷居の高さを感じず、是非お気軽に楽しんで頂ければ幸いです」とコメントを寄せている。公開された3種類のティザービジュアルでは、秘密を知ってしまった現代の登場人物と、その秘密を隠そうとする江戸時代の登場人物との関係性が表現されている。原作は、立川志の輔の創作落語「伊能忠敬物語―大河への道―」。“伊能忠敬が出てこない伊能忠敬物語”は、2011年の初演以来、「落語を超えた究極の話芸」と評され再演を繰り返す、最もチケットが取れない演目のひとつ。中井さんが、原作となる落語を観劇し、感動のあまり自ら志の輔さんに映画化の直談判をしたことから、本作が始まったという。当時をふり返り、志の輔さんは「中井貴一さんから『この落語、映画化したら面白いと思うんです。是非やらせてもらえませんか』とずいぶん熱いお電話を頂いて、『いやそんな、落語だから適当にやってますけど、映画だったら本当にいろんな事が厳密になって大変ですよ!』と言ったら、『勿論、適当過ぎるところは、埋めて参ります!(笑) 別に私が主演という事でなくても、プロデューサーでもスタッフでもいいから作りたい!というくらいの気持ちでおります』とおっしゃっていただいて。どんな形であれ中井さんが関わってくださるなんて最高の喜びです」と思いを明かしている。なお監督は、『青い鳥』『花のあと』の中西健二が務めた。『大河への道』は2022年5月20日(金)より丸の内ピカデリーほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2021年11月09日俳優の中井貴一が、映画『大河への道』(2022年5月20日)の主演を務めることが9日、明らかになった。同作は立川志の輔の創作落語『伊能忠敬物語―大河への道―』の映画化作。観光促進として伊能忠敬を主人公とした大河ドラマの開発プロジェクトを立ち上げた千葉県香取市役所のメンバーが、1821年に史上初の日本地図を作ったのは、あの伊能忠敬ではなかったという驚くべき新事実を発見してしまう。一方200年前の江戸時代では、忠敬の志を継いで地図を完成させるために、涙なしには語れない弟子たちによる一世一代の隠密作戦が動き出していた。画期的な“伊能忠敬が出てこない伊能忠敬物語”は、2011年の初演以来「落語を超えた究極の話芸」と評され再演を繰り返す、最もチケットが取れない演目の一つだという。主演をつとめる中井が原作となる落語を観劇し、感動のあまり自ら立川志の輔に直談判をしたことから、映画化が始まった。前途多難な大河ドラマ実現を描く現代の喜劇と、200年前の日本地図完成に隠された感動秘話を描く時代ミステリーの2つのドラマが描かれ、2つの時代の登場人物は中井、松山ケンイチ、北川景子といった俳優陣の一人二役によって演じられる。今回発表された3種類のティザー・ビジュアルでは、秘密を知ってしまった現代の登場人物と、その秘密を隠そうとする江戸時代の登場人物との関係性が、一人二役を演じる俳優たちによって表現されている。中井と松山は大河ドラマ『平清盛』以来の共演、北川は初共演となる。○中井貴一 コメントこの数年、数少なくなった時代劇を、日本の文化、伝統として残したいと思って参りました。容易ではないことは百も承知。交通の発達により、海外が近くなり、より海外の影響を受けやすくなった今だからこそ、日本の真の美しさ、日本人としての心の在り方を、もう一度考え直したい。そんな思いでいた時、出会ったのが志の輔さんの落語でした。肩肘張った時代劇を作っても、見て頂ける可能性は低い。でも、この落語を映像化したなら、現代も過去も、喜劇も、悲劇も無理なく、観易く描くことができる。そんな思いから、志の輔さんにご無理を申し上げたのでした。気楽に観れる、時代劇。でも、その中には、我々が教科書で習わなかった、驚くべき真実が…。必死で生きる人間たちの、大いなるロマン。是非、お楽しみになさってください。○松山ケンイチ コメント貴一さんとは久しぶりにご一緒させて頂きましたが、前の現場でも待ち時間に話をさせて頂いてる間いつも笑っていたのを覚えていました。今回はその普段笑いながら話していた雰囲気のまま出来たような気がします。景子さんも久しぶりでしたが、貴一さんの演技で笑いを堪えている表情を見ていて幸せな現場だなと思いました。僕自身楽しんで遊びつくしたような現場でした。○北川景子 コメント中井貴一さん主演の時代劇コメディとお聞きして、絶対に面白い作品になると確信しました。時代劇がどんどん減ってしまっている現在、京都で映画を作れるということはどれほど贅沢なことか。この作品に参加できとても光栄です。撮影では中井貴一さんと松山ケンイチさんの掛け合いを見ているだけで何度も吹き出してしまいました!中井さんとは初めて共演させて頂きましたが、中井さんの懐の広さや温かさを間近で感じ、言葉の選び方や人との接し方、現場での佇まいなど、人間として多くのことを学ばせて頂きました。この映画では「ピラミッド」と同じくらい、どうやったら人間にこんなに凄いことができるのか、という驚きの物語が隠されています。私も一人二役を、振り切って楽しくやらせていただきました。時代劇だからとあまり敷居の高さを感じず、是非お気軽に楽しんで頂ければ幸いです。○原作:立川志の輔 コメント伊能忠敬記念館で見たあまりにも正確な伊能忠敬の日本地図に感動し、これをなんとか落語に、と思い拵えたのがPARCO劇場で上演した「伊能忠敬物語−大河への道−」でした。落語を映画にするのは大変なことだと思いますが、脚本家の方が何度もチャレンジをして、ここまで世界を広げるのかと驚きました。俳優の方々が一人二役で現代と江戸時代を行き来する不思議な設定や斬新な映像表現など、ひょっとすると今までになかったような映画になるかもしれません。世界中が驚くべき伊能忠敬の偉業を、映画を通して感じて頂ければと思います。(C)2022「大河への道」フィルムパートナーズ
2021年11月09日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回は俳優の中井友望さんです。苦手だった感情の表現を演技や読書を通じて克服中!俳優志望で芸能界へ。「感情や思っていることを口に出すのが苦手。でも、『ヒミズ』という映画で役者さんの感情そのままの演技を観て、俳優になりたいと思いました。今は以前より感情表現できるようになったかな」。本は大事な相棒。「色んな思想や考え方を学べるので、表現力にも繋がっていて。自分と違う価値観を面白いと思えるようになりました」。間もなく公開の映画では高校生役を熱演。「制服は違和感なく着られて、撮影の合間は本当の学校みたいに和気あいあいと話して楽しかったです!」本は並べるのも楽しい。陳列フェチです。宮本輝さん、西加奈子さんが特に好き。実写ドラマや映画に出たいな。人懐っこいレイくんに早く会いたい。実家にいて会えていないので、祖母から写真を送ってもらっています。だし巻きたまごを極めました!水、だし、油のバランスが重要で、ふわふわに作れます。ビールと合う!なかい・とも2000年生まれ。ミスiD2019でグランプリを受賞し芸能界入り。映画『かそけきサンカヨウ』が公開中、『シノノメ色の週末』が11月5日公開。※『anan』2021年11月3日号より。写真・土佐麻理子文・松下侑衣花(by anan編集部)
2021年11月02日俳優の中井貴一と女優の瀧本美織が出演する、三基商事・ミキプルーンの新CM「実をむすぶ」編が、21日より放送される。新CMでは、4作目の共演となる中井と瀧本がプルーンの木の前で、苦しいことがあっても前を向いていれば毎年必ず実をむすぶプルーンのように「必ず晴れる日が来て、いつか実をむすぶ」、そして「明日のあなたは、つくることができる」というメッセージを伝える。またCMソングには、平原綾香が同CMのために書き下ろした楽曲「キミへ」を使用。その歌詞も相まって、明日を信じること、明日への希望といったメッセージがより一層伝わるCMとなっている。■中井貴一&瀧本美織インタビュー――今年のCMの見どころは?中井:平原綾香さんが歌を書き下ろしてくださり、そこに今僕たちが感じているメッセージを載せてお送りするCMになっているので是非歌にも注目してご覧いただきたいです。瀧本:撮影前から今回書き下ろしの楽曲を何度も聴かせて頂き、ほんとに心にしみる歌詞になっていて、昨今の難しい状況だからこそシンプルな言葉が皆さんに響く内容になっていると思います。また、CMを見ている皆さんにすごく前向きになってもらえる内容に仕上がっています。――「いつか必ず実をむすぶ」と信じて続けていることは?中井:この仕事ですかね。俳優という仕事は終わりのない職業で、ある意味でずっと手探りの中、自分たちの感性を使って「これで良し!」のような正解がない、実をむすんでいることも自分ではわからないので、いつかやってきて良かったと思える瞬間を迎えることが実をむすぶことにつながると考えて必死にやっている感じですね。瀧本:私もこの仕事ですかね。中学生くらいの頃は漠然と思っていた、人を感動させたい、喜ばせたいということを自分の表現したことで「元気が出た」「感動した」という人が一人でもいて下さることが少しでも実をむすんでいるのかなって思います。――中井さんは、今年でデビュー40周年を迎えられました。今後のビジョンなどありますか?中井:あんまり、何周年とかそういうのを気にしないんですよね、というか、あまり過去に興味がないと言ったらいいのでしょうか?瀧本:カッコイイ!中井:忘れてるわけではないんですが、常に過去のものでは飯は食べていけないと思っていますし、過去のものは置いてきたものだと僕は思っているので次へ次へという風に考えていたら40年やってこれた感じだった。この先は決めずに一歩一歩やっていって、自分がここまでって思うときが来るまで続けていきたいって思いますけど、俳優さんって定年がないってよく言うんですけど、僕は人間としての引き際があると思うんですよね、なのでそれまではやっていこうかなと思っています。――ミキプルーンが発売50年目を迎えますが、25年間CMに出演し続けた感想は?中井:やっぱり、何事も継続するってことはとっても大切なことだと思うし、継続したから生まれてくるものもたくさんあると思うので、その意味では長くやらせていただいていることによって、ほんとに僕が代理店みたいになってる所もあるんですよ(笑)。皆さんから舞台の時なんかに差し入れをしていただいて僕がこういう人はこれを飲んでみて下さいっていう風に仕分けをして置いておくとほんとにものすごい勢いでなくなるんですよ。ほんとに! だから、一つの舞台で3回くらい差し入れしていただかないと足りないくらいに無くなるので。そういう意味では、健康というか、精神的にみんなが明日に向かえる何か力みたいなものをミキの商品を通じて皆さんや仲間に伝えることができるのは、とてもありがたいと思っています。■平原綾香コメント誰かの力になりたい、応援したい、という気持ちは尊く、何にも代えられない輝きを持っている、と思っています。人は自分の中に夢をもっていたとしたら、蕾のようなものがあって、その花が咲くのをみたくて、実をむすぶことができるのか、不安ながらもお水をあげたり、雨に打たれたりして、その花が咲くのを待っている、と思うのですけれど、今回は自分の花ではなくて誰かの花が咲くのを応援している人の歌です。それは、家族だったり、好きな人だったり、もう会えない人だったり。たとえ、応援している人の目に自分が映らなくても「僕はキミの味方だ」って胸をはって言えるということが自分自身も強くしてくれるし、その思いというのは必ず届くと信じています。CMで中井さんが「きっとうまくいく」と語っているのが凄く嬉しくて。何も話していなかったのですが、私にとって昨年から今年にかけて大事にしている言葉は、実は「きっとうまくいく」だったんです。中井さん、瀧本さんの語り、そして私のこの曲に込めた「僕はキミの味方だ」という思いが届いたら嬉しいです。
2021年10月21日俳優の中井貴一と佐々木蔵之介がダブル主演を務める映画『嘘八百 京町ロワイヤル』(20)が、dTVで配信スタートした。映画『百円の恋』(14)やNetflixオリジナルシリーズ『全裸監督』の武正晴監督がメガホンをとった『嘘八百』(18)シリーズの第2弾となる同作。古美術商の則夫(中井)と陶芸家の佐輔(佐々木)は、ひょんなことから京都で再会を果たす。そこで出会った京美人、志野(広末涼子)のとりこになった二人は、彼女がだまし取られたという幻の茶器を取り戻すため、京都の街を奔走する。しかし、その茶器の背後には巨大な陰謀が渦巻いていた――。同作には、京都の老舗古美術店「嵐山堂」二代目役の加藤雅也、その下で働く人気若手陶芸家・牧野慶太役の山田裕貴が出演。さらに、則夫の娘役の森川葵、佐輔の妻役の友近をはじめ、前作で活躍した贋作仲間の木下ほうか・坂田利夫・宇野祥平ら、レギュラーキャストも大集結している。なおdTVでは、前作『嘘八百』も配信中。(C)2020「嘘八百 京町ロワイヤル」製作委員会
2021年10月14日