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デザイナーの中里唯馬にフォーカスしたファッションドキュメンタリー映画『燃えるドレスを紡いで』が、2024年3月16日(土)に全国で順次公開される。ファッションデザイナー・中里唯馬とは中里唯馬は、パリのオートクチュール・コレクションに日本から唯一参加するファッションブランド「ユイマ ナカザト(YUIMA NAKAZATO)」のデザイナーだ。2008年にベルギー・アントワープ王立芸術アカデミー卒業後、ユイマ ナカザトを設立。翌年7月、日本人としては森英恵以来2人目となるパリ・オートクチュールコレクションの公式ゲストデザイナーに選ばれ、継続的にパリで作品を発表している。世界で活躍するアーティストとのコラボレーションをはじめ、近年は、ボストン・バレエ団の新作バレエ『ラ・メール(LaMer)』の衣装デザインを手掛けるなど、精力的に活動している人物だ。中里のショー制作の旅に完全密着したファッションドキュメンタリー『燃えるドレスを紡いで』は、そんな中里のショー制作の旅に完全密着したファッションドキュメンタリー映画。監督は、『生きてるだけで、愛。』や『太陽の塔』を手掛けた関根光才が務める。もともと、別の仕事で意気投合したという関根と中里。本作では、「生み出された衣服はどこに行くのか」という問いを出発点に、“衣服の最終到着点”ともいわれるアフリカ・ケニアに共に向かい、初となる中里のショーの裏側にも密着する。『燃えるドレスを紡いで』では、役目を終えた衣服が集まったケニアのゴミ山、異臭、川に流れる古着、現地の人々の生活を目の当たりにする中里の姿や、これまで自分がデザイナーとして発表してきたことに自問自答しながらも、新しい衣服づくりの可能性に挑戦していく姿、チーム一丸となってショーの成功へ向かっていく姿を映し出す。ファッションという側面だけにとどまらない、中里自身にもフォーカスした作品となってる。本作で描かれているのは、ひとりのファッションデザイナーが「現実」にぶち当たった時に何ができるのか、そしてそれを見出した瞬間が映し出された時に観る者にとってできることは何かという問題提起だ。普段のおしゃれから少し意識を変えるだけで、未来につながる可能性を発見できるドキュメンタリーに仕上げた。中里唯馬コメント中里は『燃えるドレスを紡いで』公開にあたり、「衣服は何処からやって来て何処へ行くのか。私たちは普段、息をするように、当たり前のように服を着て生活しています。本作を観た方たちが、少し立ち止まって、衣服って何だろう、何で着ているんだろう、そんな風に考えるきっかけになっていただけましたら嬉しいです。」とコメントを寄せている。【作品詳細】ファッションドキュメンタリー映画『燃えるドレスを紡いで』公開日:2024年3月16日(土)監督:関根光才出演:中里唯馬プロデューサー:鎌田雄介撮影監督:アンジェ・ラズ音楽:立石従寛編集:井手麻里子配給:ナカチカピクチャーズ
2024年02月09日今回紹介するのは、「裸足保育」をはじめとする珍しいカリキュラムを多数導入する「中里どろんこ保育園」。園生活の軸となっているのは、子どもが自ら「見て・触れて・聞いて」得られる経験。実際に体験したからこそ知識として身に付き、卒園後もひとりの人間として生き抜ける「 にんげん力」を育みます。思わず大人も参加したくなるような、中里どろんこ保育園の独自カリキュラムに迫ります。 中里どろんこ保育園ってどんなところ?●園生活を通し、子ども自らで生き抜く「にんげん力」を育む●足の発達だけでなく脳への刺激や免疫UPも期待「裸足保育」●いざ南魚沼へ!「田植え・稲刈りツアー」でホンモノの体験を●どうして火は危ないの?「焚き火」で体得する知恵●早期の「性教育」で男女の違いや命の大切さを知る●「縁側給食」は自己決定の場!外で食べる判断や盛り付けも自分で 中里どろんこ保育園は、東京都清瀬市で0~5歳児の子どもを受け入れている認可保育園です。社会福祉法人どろんこ会が2018年に開園しました。 「子どもたちが自分で生き抜く“にんげん力”を育てる」を理念に掲げ、約100名の子どもたちが毎日心弾むようなカリキュラムを実施しています。 PICK UP!先生もハダシ!「裸足保育」で子どもと同じフィールドに立つ 中里どろんこ保育園では、1年中裸足で過ごします。成長期真っ盛りの子どもたちの足の形成、土踏まずの形成など足の発達を助け、疲れたり転んだりしにくい足を育てます。足裏からの刺激は、脳へも良い影響を与えるんだそう。毎日のように裸足で木に登り、芝生を走り回っているうちに、自然と身体も強くなります。 また、裸足で過ごしているのは先生も同じ。「芝生がチクチクする」というのを一緒に感じるなど、同じ目線、フィールドに立って保育がおこなえるというメリットもあるそうです。先生が靴を履いていると大人は想像でしか話せませんが、一緒に体感・共感することは、子どもの喜びや共感力の育成にもつながります。 PICK UP!ホンモノを知る「田植え・稲刈りツアー」は何もかもが初体験 中里どろんこ保育園は園生活を通じてホンモノに触れることを大切にしています。中でも注目したいのは、3歳児から参加できる「田植え・稲刈りツアー」。 中里どろんこ保育園の運営元であるどろんこ会グループは、新潟県南魚沼市に株式会社南魚沼生産組合という農業法人を設立し、田んぼを所有。全園の給食米を自給自足しています。子どもたちは、その田んぼで田植えと稲刈りを体験できます。どのようにお米ができているかを知るだけでなく、自然の美しさや土のにおい、感触を体感できるのが醍醐味。ツアーは宿泊体験も兼ねており、他園(※)の子どもたちと一緒に食卓を囲み、朝を迎えるという貴重な機会にもなっています。実際の生産現場で体験できるのは大変魅力的でしょう。 ※中里どろんこ保育園の運営元「どろんこ会グループ」の 各保育園。全国に100カ所ほどある PICK UP!大人顔負けの「座禅」で無を感じ、「焚き火」で危険と心地良さを知る 中里どろんこ保育園では、「座禅」が朝の会の一環となっています。座禅の目的は、「静と動」のメリハリをつけること。電気を消した部屋で目を閉じて無になる時間は、心が落ち着くだけでなく、子どもながらに感じるものも多いよう。 風の音や小鳥のさえずりが聞こえるなど、普段は気づけないような生活の音や自然の音を知る貴重な時間になっています。 子どもたち自身で枯れ葉や枯れ枝を集めて行う冬のイベント「焚き火」。「火は危ないから子どもは近づけない」というのが一般的ですが、危ないことを知ってもらいたいからこそ、自分たちで火を焚いて熱さや危険性を知る機会を設けています。揺れる 炎は、リラックスに深く関わると言われている「1/fゆらぎ」を感じることもできるそう。 PICK UP!海外では早期教育がスタンダードな「性教育」で命の尊さを学ぶ 子どもの「性教育」に関心が高まってきている現代。日本では小学校から性について学ぶ時間が設けられていますが、どろんこ会グループでは全園で5歳児に性教育を実施しています。 中でも中里どろんこ保育園では、任意で3歳児にも性教育をおこなう時間を設定。プライベートゾーンを守ることの大切さを伝え、命が生まれることの大変さや尊さ、自分が唯一無二の存在であることを知り、命を大切にすることを知ってほしいという願いが込められています。 こんなところもステキ!「縁側給食」は気候に合わせた判断や食べる量を知る時間 毎日の給食やおやつを縁側で食べる「縁側給食」。縁側に限らず、園庭など食べる場所や席も子どもたちが決めます。「今日は暑いからお部屋で食べよう」。そんな声を発するのは、先生ではなく子どもたちです。食事の盛り付けも子どもたちがおこない、自分の食べられる量を知る機会にしているんだそう。離乳食期の子どもにとっても、異年齢保育の中で月齢の違う子どもの様子を見たり、さまざまな 五感を刺激したりする時間に。 自然とともに園生活が送れる中里どろんこ保育園。自然の素晴らしさや変化だけでなく、「痛い」「熱い」などの危険性を知る機会や、自分ができる範囲の理解、自分の思考の把握といった「自分を知る時間」も随所に見て取れます。「この力を育んでほしいからこの教材を」ではなく、ホンモノを取り入れることで、子どもたちは自然と多くの知識を得ています。家庭ではなかなかできない体験を積極的に取り入れているのも、中里どろんこ保育園の魅力と言えるでしょう。
2022年08月20日ノリコナカザト(NORIKONAKAZATO)とボディソング(BODYSONG.)が、初となるコラボレーションアイテムをボディソング2018年春夏コレクションにて発表した。今回「妖怪たちのバカンス」をテーマに、ノリコナカザト × ボディソング × 写真家・三宅英正氏のトリプルコラボレーションとなるオリジナル生地を使用したアイテムの他、スワロフスキーを使用したワンピースやソックス等、全12点のアイテムを展開。また、今回のコラボレーションに伴い、中里周子が新しく立ち上げたクリエイティブスタジオ・ニューパラダイス(NEWPARADISE)が空間ディレクションを手がけた展示会を、新宿のPOWER∞SPOTにて10月27日から29日まで開催する。こちらでは、ボディソング2018年春夏のアイテムと、今回制作したビジュアル展示を行う。“ニュータイプのエレガンス”をキーワードに服だけに止まらない表現としてのファッションを追求する中里周子と、インプロヴァイゼーション(即興性)をキーワードとし、服だけでなくアートやデザインのプロジェクトを手掛けるボディソングのコラボレーションに注目が集まる。【展示会情報】会期:10月27日~10月29日会場:POWER∞SPOT住所:東京都新宿区新宿1-34-2 MORIAURA 2F時間:12:00~20:00
2017年10月27日いつの時代もファッションに活気を与えるのは新たな才能の出現だろう。今回はFASHION HEADLINEで注目する海外を舞台に大きく進展のあった3ブランド、東京を拠点にしている「東京ニューエイジ」たち5ブランドのデザイナーに加え、欧州最大のファッションコンペITSのジュエリー部門で日本人初のグランプリを受賞するなど話題のデザイナー中里周子を紹介する。今後の動向が楽しみなニューカマーリストとしても要チェック!■パリコレで魅せた“体から自由に作る”未来のオートクチュール--YUIMA NAKAZATO 中里唯馬17年秋冬オートクチュールコレクションのトップバッターでショーを開催し、日本人としては森英恵以来12年ぶりにオートクチュールコレクションに参加したYUIMA NAKAZATOのデザイナー・中里唯馬。アイスランドの自然からインスピレーションを受け、テクノロジーを駆使して作り上げられた彼のクリエイティビティーの源泉に迫る。■ミラノで喝采を浴びる唯一の日本人デザイナー「ファッションは伝統と現代、異文化と人々を繋げる手段」 --ATSUSHI NAKASHIMAデザイナー中島篤パリやロンドンといった都市と比べ、日本人デザイナーの活躍が珍しいミラノでコレクションを発表し、脚光を浴びた中島篤(ATSUSHI NAKASHIMA)。「ファッションは私にとって伝統と現代を結合させる手段。それは異なる文化と人々を繋げるもの」と語る彼が、デザイナーを目指したきっかけと、実力をつけチャンスを掴むまでのエピソードをお届けする。■弱冠27歳の超新星。パリを拠点に世界へ挑む若手デザイナー松重健太パリで活躍する若手デザイナーの中で、名実ともに注目を集めているのが松重健太によるKenta Matsushige。弱冠27歳ながらジバンシィやディオールなど名だたるメゾンで経験を積み、シャネル傘下の工房協力のもと15春夏コレクションで華々しいデビューを飾った彼に、デザイナーになった経緯やパリをベースに活動する理由、見据える未来について聞く。■【ファッションの“未来”たちに聞く】瞬く間にTwitterで2,000RTのルックが生まれた理由--デザイナー吉田圭佑--16春夏シーズンの東京コレクションで発表した「ゲーマー風」ルックがTwitterで2,000リツイート越え、パリのコレットのバイヤーも熱い視線を注いでいる、ケイスケ ヨシダ(KEISUKEYOSHIDA)のデザイナー吉田圭佑。ファッションデザイナーを目指したきっかけは「イケてるやつになりたいから」と語る彼の、創作の源泉に迫るインタビュー。■【ファッションの“未来”たちに聞く】服を選ぶのは、皆に平等に与えられる試練だと思う。デザイナー横澤琴葉-- きまぐれで、不安定だけど、レディな美しさも垣間見えるガーリールックの提案で、着実にファンを増やし続けているコトハヨコザワ(kotohayokozawa)。デザイナーである横澤琴葉は、祖母が洋裁店を営み、家にはミシンをはじめとする洋裁に必要な道具がそろう環境で育ったと語る。山縣良和、坂部三樹郎らとの出会いから、ブランド立ち上げの経緯を聞く。■【ファッションの“未来”たちに聞く】オンナノコらしさとクールが混じりあう温度感--デザイナー青木明子-- 「オンナノコらしさ」にこだわり、シーズンのテーマにもそれが色濃く反映されているファッションブランド、アキコアオキ(AKIKO AOKI)。「清く正しく美しく」が校訓のミッション系スクールで過ごした学生時代、ロンドンのセントマーチンズ校でデザインを学び、帰国後にブランドを立ち上げるまでのエピソードから、彼女の考える「オンナノコ」像に迫る。■【ファッションの“未来”たちに聞く】ルーツを辿って行き着いた“オカン”と二人三脚で作るファッション--デザイナー村上亮太-- 欧州最大のファッションコンテスト「ITS」にノミネートされて注目を集め、でんぱ組.incへの衣装提供を行うなど、多岐に渡って活躍中の気鋭のデザイナー、リョウタ ムラカミ(RYOTA MURAKAMI)の村上亮太。幼い頃、画家である母親が作った服を着ていたことからファッションに目覚めたと語る彼の、デザインと“オカン”の深い関係を探る。■【ファッションの“未来”たちに聞く】ニッポンのサラリーマンを“モードの文脈”でみせる--大月壮士-- 文化服装学院在学中に「ここのがっこう」に通い、2015年に自身の名を冠した「ソウシオオツキ」をスタート、ファッションコンテスト「LVMHプライズ」に日本人最年少でノミネーとされ、注目を集める大月壮士。日本的な色彩を用い、水引きや菊の花など和を感じさせるモチーフをテーラードに落とし込んだコレクションを展開する彼の“モード”観に迫る。■中里周子×寺澤真理「ファッション×デジタルを考えたら、宇宙に行き着いた」14年に欧州最大のファッションコンペティション「ITS」のジュエリー部門で日本人初のグランプリを受賞し、現在は東京藝術大学美術学部芸術学科博士課程に在籍中のファッションデザイナー中里周子。3016年の百貨店の姿を提案したポップアップショップを伊勢丹新宿店でオープンするにあたり、バイヤーの寺澤氏と行ったトークセッションをお送りする。
2017年01月03日東京・代官山の秋の恒例イベント「猿楽祭(さるがくまつり)」が10月9日、10日に代官山ヒルサイドテラスで開催される。ヒルサイドテラスをはじめ、近隣のショップやオフィス、クリエイター、大使館などによる出店やワークショップが多数開催される「猿楽祭」。今年は目玉企画として、Soup Stock TokyoやPASS THE BATONを展開する株式会社スマイルズの遠山正道が座長を務めるお化け屋敷「化け楽」が開催される。武蔵野美術大学の津山耕祐教授が監修したインスタレーションの他、ミナ ペルホネン(mina perhonen)の皆川明やキギ(KIGI)、PARTY、廣川玉枝、中里唯馬をはじめとした豪華な作家陣が“現代風の和のおばけ”をモチーフにマネキンを使って作り出したスペシャルな作品も登場。また、10日の14時からは、津村耕佑、遠山正道、中里周子が審査員を務める「化け女・化けメンコンテスト」も開催される予定だ。その他、C棟スナックGRAPH内には、酒場「うらめし屋」がオープン。新宿ゴールデン街にあるThe OPENBOOKの田中開とeatripの野村友里がコラボレートし、お化け屋敷をテーマにしたフードとドリンクを提供する。なお、いずれも参加費は無料。ロゴデザインは北川一成、写真は新津保建秀、音楽・選曲は渋谷慶一郎+立石幹人、映像は東市篤憲(A4A)が担当。【イベント情報】「猿楽祭2016 代官山フェスティバル代官山のお化け屋敷 化け楽、酒場『うらめし屋』」会場:代官山ヒルサイドテラス F棟ギャラリー、ヒルサイドバンケット(C棟)スナックGRAPH内住所:東京都渋谷区猿楽町18-8会期:10月9日、10月10日時間:10:00~18:00(※酒場「うらめし屋」は10日13:00~20:00のみ開催)入場無料
2016年10月03日イタリアのトリエステで毎年7月に開催されるファッションコンテスト「ITS(イッツ=International Talent Support)」。世界21ヶ国から集まった1000点近い応募作品の中から、今年、日本人若手デザイナー4名がファイナリストに選出された。イタリアンヴォーグ誌をはじめとするファッションジャーナリストやデザイナーなど、一流の目利きたちが注目するハイレベルなこのコンテストは、開催以来、多くの日本人受賞者が活躍することでも知られている。ITSに魅かれ、現場の空気を知るために会場へ赴いた伊勢丹新宿店TOKYO解放区の担当バイヤー、寺澤真理による現地レポートをお届けする。■世界で活躍する若手の登竜門ITSに注目した理由私がITSに行くきっかけとして、リトゥンアフターワーズ(writtenafterwards)のデザイナー山縣さんが主宰する「ここのがっこう」※1の存在があります。以前から、生徒さんの作品の講評をさせていただいていて、RYOTAMURAKAMIの村上亮太さんやマラミュート(malamute)の小高真理さんが在学していたことからも「ここのがっこう」のレベルの高さには注目していました。その「ここのがっこう」が力を入れているのがITSへの応募で、卒業生の佐藤友浩※2さんや中里周子※3さんが入賞したITSとは一体どんなコンテストなんだろうって。ITSについて色々調べるうちに、ITSの世界観にも魅かれて、ぜひ現場に行ってみたいと思ったんです。■現地で迎えられたITSの“ファミリー感”ITSに行く前から、このコンテストはデザイナーの創造性や個性、“クリエーション”の部分をすごく尊重している印象を持っていました。それで、実際に現地に行ってみて、コンテスト全体の“ファミリー的な雰囲気”にまず感動しましたね。ITSの参加者たちで記念撮影とにかく運営側がプロフェッショナルで、出演者(応募者)がコンテストでのびのびとプレゼンできるよう、きめ細やかなサポートが行き届いているんです。例えば、ITSはファッション、アクセサリー、ジュエリー、アートワークの4部門から、応募者がどの部門で応募するか自分で選ぶのですが、運営側が「あなたは別の部門も応募してみたら」と提案するケースがあるんです。本人も気がつかない才能の芽を見極めて掘り起こそうとする“勘の確かさ”と、応募者一人ひとりと丁寧に向き合う運営側の姿勢から“あったかさ”が垣間見えました。他にも、出演者同士でコミュニケーションが取りやすいよう、会期中はみんなでランチビュッフェを囲むなどの配慮がなされていて、会場内はピリピリした印象はなく、みんなとても打ち解けたムードでしたね。それから、ゲスト(ファッションジャーナリストやブランドのデザイナー、スポンサー企業など)に対しても運営側の工夫は徹底されていて、ゲスト向けのITS観覧ツアーが完備され、すべてサイトから予約ができる点もすごいと思いました。専用アプリをダウンロードすると宿泊先や食事の案内、展示スケジュールまでが一目で確認できるなど、とてもスマートで分かりやすい工夫が凝らされているのです。また、ITSの事務局には歴代の受賞作品が保管されているので私もアーカイブツアーに参加し、ITSのコンセプトや歴史について理解を深めることができました。歴代ITS受賞作品が見られるアーカイブツアーに参加■世界中から集まった才能と出会えたITSでの3日間世界中から集まった40人ほどのファイナリストたちの作品は、どれも本当に素晴らしかったです。粒ぞろいで個々のレベルが高く、作り、素材感、センスなど様々な要素をバランスよく備えていて、いわゆる新人っぽい粗削り感はありませんでしたね。これは、バーバラ・フランキン(Barbara Franchin)さんをはじめとする主催者側の審美眼の確かさと、采配の妙があってこそだと思います。またITSでは、応募者自らが英語で作品のプレゼンを行い、個人ブースが設けられているのでゲストの質問に直接答え、スポンサー企業に売り込みをする機会が持てます。日本人の場合、語学の壁はあるかもしれませんが、作家として世界を舞台に活躍する上で、自己アピールの方法を学ぶにはとても貴重な経験だと思いました。実際にここで有名メゾンとコネクションを作り、契約をする人もたくさんいるようです。ITSのファイナリストと、バイヤーやジャーナリストが直接話せる場もある■伊勢丹新宿店TOKYO解放区で伝えたいITSファイナリストたちの魅力ファッションが持つ“豊かさ”、“楽しさ”のようなもの。たとえば、ワクワク感であったり、みずみずしい想像力を包み隠さず形にしたものが“ファッション”なんだ!という感覚が伝えられればいいですね。ITSには、そういった豊かさがあるのが魅力だと思います。ファッションって、機能的で実用的な面を追求することが必要不可欠でとても大事なこともありますが、それだけではないと思っています。ITSのデザイナーさんたちと作品が発する、純粋にファッションを愛し、楽しむエネルギーは、TOKYO解放区のコンセプトととても共通し親和性があると感じているので、それをそのまま受け取っていただけたら嬉しいです。商業ベースだけに捕らわれず、のびのびと好きなものを自由に創る感性に触れる“場”として、そして、ファッションが与えてくれるHAPPYやFUN、PEACEFULなマインドや感性に触れたり知ることのできる場・機会に相応しい役割をTOKYO解放区が果たせたら幸いです。【ITS創設者のバーバラ・フランキンからのメッセージ】ようこそ、ITS日本人ファイナリスト展へITSは設立以来15年間、世界中のたくさんの才能ある若者たちに接してきました。そして当初より、その意義を心から大切にしてきました。彼らは純粋な創造力の”種”であり、私たちはコンテストを通じてその”種”を育んでいるからです。たとえ彼らが映画や音楽、演劇の世界で活躍していたとしても、また、名だたるファッションブランドで活躍したり、自分のブランドを設立していたとしてもその才能の種が花咲き、力強く育つのを、私たちは心からの敬意と感謝、歓びの気持ちを込めて見つめています。彼らの過去、現在、未来そのすべてがITSなのです。ITS設立者・ディレクターバーバラ・フランキンITS設立者・ディレクターバーバラ・フランキン※1:ここのがっこう:※2:佐藤友浩:2013年ITS審査員特別賞、MODATECA賞受賞※3:中里周子:2014年ITSジュエリー部門、アートワーク部門受賞
2016年09月30日新人デザイナーの登竜門として、毎年イタリアのトリエステで開催されるファッションコンテスト「ITS(イッツ=International Talent Support)」。ファッション界の目利き達が注目するこのコンテストでは、今年4名の日本人デザイナーがファイナリストの栄誉に輝いた。これを記念して、伊勢丹新宿店本館2階=TOKYO解放区では9月27日から歴代のITSファイナリストたち7名の作品の展示・販売を開始する。FASHION HEADLINEでは、ITSファイナリスト選出の喜び冷めやらぬ3名にインタビューを行い、受賞作品について、さらに今回の企画で発表する新作への意気込みを語ってもらった。ーーノミネートに至るまでのプロフィールは?多摩美術大学の工芸科で彫金を学び、フリーでジュエリーデザイナーとして活動していました。2014年のジャパンジュエリーアワードで賞をいただき、その時に「海外のコンテストで“ITS”というのがあるんだよ」と聞いて、次はITSに応募したいと思うようになりました。その年のITSは、ジュエリー部門で中里周子さんがグランプリを受賞されていて、中里さんの作品を見て“僕もやってみたい”と刺激を受けましたね。それでいろいろ調べて、ITSの受賞者を多く輩出していた「ここのがっこう」に入学し、今回の応募に至りました。ーー応募のきっかけとなった出来事は何ですか?今までハイジュエリーの世界でずっと作品を作っていたので、コンテストの主催者側は宝飾専門の有名な企業ばかりでした。そういった経緯もあってハイジュエリーのクオリティーで作品を見る癖がついていたんです。でもITSの中里周子さんの作品はハイジュエリーの素材や技法は使わずに、作品のコンセプトで勝負してITSでグランプリを受賞していた。だから、自分もハイジュエリーではない作品を作ったらいけるんじゃないかな、と思ったのがきっかけですね。ーー作品のモチーフはどんなものから思いつくのですか?“ニッチ”なものですね。誰でも知っているけど、それを使って誰もジュエリーを作ったことがない、使い方が今までにないものをモチーフにしています。例えば、祝儀の包み紙などにかける飾り紐の「水引」。ああいう伝統的で馴染みのあるものに自分なりの感覚を加えて、添え物的な存在だった水引を主役にしたらどうなるかなぁ、とか。今回は“うずらの卵”を素材にしているのですが、似たジュエリー作品は他になかったし、このコンテストなら“生きがいい”のが好まれそうだな(笑)と探りつつ、作品作りをしています。身近にあるものから自分なりの視点でモチーフを探すのが楽しいですね。ーー作品作りでトレンドを意識することはありますか?トレンドは変わっていくものだから、あまり関係ないのかなと思っています。今の時代って、トレンドとして大まかな方向性があったとしても、一人ひとり違うものが好きと主張できる時代だと思うのです。だからこそ、“個人の好み”を追求していきたいですね。ビジネス的にはたくさんの人に身に付けてもらいたいですけど…。僕の尊敬するジュエリーデザイナーのジョエル・アーサー・ローゼンタール(注1)のように、個人のため、1点ものに拘った作品作りができたら理想的だとは思います。ーーITSでファイナリストに選出された作品『Quail Egg』の構想を教えてください。モチーフにした“うずらの卵”は誰でも知っているけど、まだ誰もジュエリーにはしていないし、ジュエリーとして大きさがちょうどいいと思って決めました。ITSでファイナリストにノミネートされた作品ではうずらの卵をモチーフにしたネックレス、解放区ではイヤリングを出品します。この作品では、本物のうずらの卵に穴をあけて中身をくり抜き、割れないように丁寧にコーティング加工をしています。この技法を確立するまで、家の近くのスーパーでうずらの卵を大量に買い占めて、相当な数のうずらの卵を割りましたよ(笑)。これまではコンテストに出品する目的だとか、誰かのために制作していましたが、今回初めて“売る”ための作品を作ったのでドキドキしますね。どんな反応があるか気になりますが、あまり他人の評価を気にし過ぎると萎縮してしまうので、そのあたりは売れるといいなぁくらいに思っています。TOKYO解放区でのポップアップにあたり、はじめて“売るため”の作品を作ったという9月27日からはじまる伊勢丹新宿店本館2階=TOKYO解放区でのポップアップショップ「ITS@TOKYO解放区」では、清水さんの『Quail Egg』を展示し、ポップアップショップに合わせて制作した新作であるうずらの卵をモチーフにしたイヤリングを販売する。匠の技と独創的なモチーフ選びが織りなすアクサセリーを見て、身に付けて、あなただけの1点として出会えたら幸いだ。注1)N.Y.に生まれ、パリのヴァンドーム広場に自分のメゾンを持つジュエリーデザイナー。その作品はほとんどが1点もので、自分の認める限られた顧客のみに販売するスタイルを貫いている。マドンナやグウィネス・パルトローといったセレブ達を顧客に持つ。【イベント情報】タイトル:ITS@TOKYO解放区会期:9月27日から10月4日会場:伊勢丹新宿店 本館2F=センターパーク/TOKYO解放区【デザイナーアピアランス】■9月27日 中里周子・清水政紀・時澤知菜実■9月28日 時澤知菜実■9月29日 片貝葉月■10月1日 清水政紀・時澤知菜実■10月2日 村上亮太・清水政紀■10月4日 清水政紀・時澤知菜実※都合により、来店スケジュールは中止または変更になる場合がございます。また、時間帯により不在の場合がございます。
2016年09月29日新人デザイナーの登竜門として、毎年イタリアのトリエステで開催されるファッションコンテスト「ITS(イッツ=InternationalTalent Support)」。ファッション界の目利き達が注目するこのコンテストでは、今年4名の日本人デザイナーがファイナリストの栄誉に輝いた。これを記念して、伊勢丹新宿店本館2階=TOKYO解放区では9月27日から歴代のITSファイナリストたち7名の作品の展示・販売を開始する。FASHION HEADLINEでは、ファイナリストノミネートの喜び冷めやらぬ3名にインタビューを行い、受賞作品について、さらに今回の企画で発表する新作への意気込みを語ってもらった。今回はアート部門でスウォッチ社の特別賞を受賞した片貝葉月。ーー受賞に至るまでのプロフィールは?武蔵野美術大学の空間演出デザイン学科を卒業後、大学院に進学し、その後は任天堂に就職してゲームプランナーとして働いていました。会社員時代は仕事に没頭していたのですが、徐々に自分の作品を作りたいという気持ちが強くなり……。会社を辞め、去年から本格的に作家活動をスタートさせました。ITSのことは、雑誌の記事でたまたま見て知りました。いつも作品を作るときは、アートやファッションやデザインなどのカテゴリーを決めず、まず自分が作りたいものを作ってみて、後からカテゴライズするようにしています。ITSはファッションのコンテストですが、自分の作品をどのように受け止めてもらえるだろうかという思いも込めて応募をしました。ーー受賞作品『Weapons of Love』の構想を教えてください。12種類のさまざまな形をした武器の展示作品『Weapons of Love』。これを応募したアートワーク部門は作品についての規定が少なく、大きさが3m×3mの範囲に収まればよいという点と、スポンサーであるスウォッチ社の製品をどこかで使うことが決まっていました。今の世界はだんだんと混沌としてきているというか、雲行きがあやしくなってきているという感覚があります。私自身が直接その問題を解決することはできませんが、作品を通じて幸せについて考えたり、人を喜ばせたり、愛情を示したりすることの大切さに気付いてもらえたらいいなぁとの思いを込めて作品を作りました。武器はもともと人を傷つけるための道具ですが、発想を変えて、人を喜ばせたり、人に愛情を示したりするためのポジティブな道具として作り変えたらどうだろう、と。一見、槍や剣など武器のように見えますが、使ってみると相手にキスマークを付けたり、くすぐって笑わせるといった楽しく、愛にあふれた気持ちになる装置なんです。作品を見て、身近な人に優しくしてみようかな、喜ばせてみようかなと思うきっかけが生まれたら嬉しいですね。誰かにキスマークがつけられる武器ーー作品作りの元となった経験、エピソードはありますか?大学で舞台美術の先生のゼミに所属していた影響があるかもしれません。自分で身に付けたり、動かしたりする“人と一体となって作用する作品”が好きなので、自分の作品でもそういうものを作っています。舞台美術も、ある世界観を表現するために衣装や美術などの装置を駆使して表現するものなので、感覚として通じるものがあるかもしれません。それと“コントロールできないものをコントロールしてみたい”という願望があります。制御できないものを、道具や装置を使ってコントロールしてみたくて、それを作品にも投影させています。前職のゲームプランナーと重なることころがあるとしたら、人を楽しませたいという点かもしれません。これから作る作品も、表現の仕方は変わっても、自分らしさを心がけて制作をしていきたいと思います。9月27日からはじまる伊勢丹新宿店本館2階=TOKYO解放区でのポップアップショップ「ITS@TOKYO解放区」では、片貝さんの受賞作『Weapons of Love』を展示し、実際に使用している動画を見ることができる。Happyと愛にあふれた作品の世界観に触れ、ネガティブな感情や重苦しい世界の空気をふわっと和らげるパワーを感じてほしい。【イベント情報】タイトル:ITS@TOKYO解放区~注目のデザイナーをインキュベーション~会期:9月27日から10月4日会場:伊勢丹新宿店 本館2F=センターパーク/TOKYO解放区【デザイナーアピアランス】■9月27日 中里周子・清水政紀・時澤知菜実■9月28日 時澤知菜実■9月29日 片貝葉月■10月1日 清水政紀・時澤知菜実■10月2日 村上亮太・清水政紀■10月4日 清水政紀・時澤知菜実※都合により、来店スケジュールは中止または変更になる場合がございます。また、時間帯により不在の場合がございます。
2016年09月28日新人デザイナーの登竜門として、毎年イタリアのトリエステで開催されるファッションコンテスト「ITS(イッツ=International Talent Support)」。ファッション界の目利き達が注目するこのコンテストでは、今年4名の日本人デザイナーがファイナリストの栄誉に輝いた。これを記念して、伊勢丹新宿店本館2階=TOKYO解放区では9月27日から歴代のITSファイナリストたち7名の作品の展示・販売を開始する。FASHION HEADLINEでは、ファイナリストの喜び冷めやらぬ3名にインタビューを行い、受賞作品について、さらに今回の企画で発表する新作への意気込みを語ってもらった。――ITSファイナリストに至るまでのプロフィールは?共立女子大学の被服学科を卒業後、エスモード東京校に入学、エスモード時代にリトゥンアフターワーズ(writtenafterwards)の山縣良和さん、ミキオサカベ(MIKIO SAKABE)に師事し、卒業後は山縣さんの元でインターンデザインアシスタントとしてリトゥンアフターワーズで1年ちょっと働きました。その後も山縣さんが主宰する「ここのがっこう」で1年間自分の作りたい物を追求し、今年のITSに応募。アートワーク部門とジュエリー部門でのダブルノミネートとなりました。――応募のきっかけとなった出来事は何ですか?山縣さんと坂部さんとの出会いですね。学生の頃から憧れの存在というか、若手デザイナーの中では有名でしたし、世界観も魅力的に感じていたんです。例えば、色ですね。色と色の組み合わせのセンスとか、“かわいい”という感覚に関しては影響を受けたと思います。それで、学生時代からインターンを経て「ここのがっこう」に入り、そして自分のクリエーションを試したいと思い、ITSに応募しました。――大学、専門学校では被服を学んでいた時澤さん。服作りからアクセサリー部門でのITSの応募に路線変更しています。ここに至るまでに作風の転換期があったのでしょうか?大きな転換期は2回ありました。最初はエスモードの2年目、卒業コレクションの制作時に周りの同級生の人たちが作るものがガラッと変わり、自分でも変わったと思いました。2回目は「ここのがっこう」に入ってから。新しい技術を入れていこう、新しいものに挑戦しようという気持ちが芽生えたのは「ここのがっこうで学んだことがきっかけです。――ITSで披露した作品『sticky jewelry』のインスピレーションは何から受けましたか?実は、ピップエレキバンです(笑)。もともと自分が猫背で肩こりがあって、身近なものではありました。人に見られると恥ずかしいけれど、もしあれがアクセサリーみたいに肌に貼り付けられて、見られてもかわいかったらどうだろうと思ったんです。“日常って愛おしいな”という感覚をヒントに、突き詰めて作品にしていきました。――ITSに参加参加してみて現地で感じたこと、刺激を受けたことは?「ここのがっこう」でITSを経験した先輩方から噂は聞いていて「海外はもっとすごいよ」と言われていたことが、実感としてわかった気がします。空間の見せ方やプレゼンテーションの仕方など具体的なこと、それから海外ならではの感覚に実際に触れられたことも刺激になりましたね。他の応募者の中で気になった、ファッション部門のグランプリのマヤコ・カノさんと現地で話をしてみて、“かわいい”や“きれい”の感覚が自分と似ていてとてもうれしかったことも印象に残っています。――今後の作品作りの目標は?もともと服作りをずっとしてきたので、やっぱり服が作りたいですね。今回はアクセサリー、ジュエリー部門での受賞で服は作れていないので、ゆくゆくは服、アクセサリー、小物とトータルで作ることが目標です。9月27日からはじまる伊勢丹新宿店TOKYO解放区でのポップアップショップ「ITS@TOKYO解放区」では、時澤さんの受賞作『sticky jewelry』と、このポップアップショップのために新たに制作した作品群に触れることができる。あのピップエレキバンがラグジュアリーなアクセサリーに大変身!日常のふとした瞬間が生んだアート・アクセサリーをぜひご覧いただきたい。【イベント情報】タイトル:ITS@TOKYO解放区~注目のデザイナーをインキュベーション~会期:9月27日から10月4日会場:伊勢丹新宿店 本館2F=センターパーク/TOKYO解放区【デザイナーアピアランス】■9月27日 中里周子・清水政紀・時澤知菜実■9月28日 時澤知菜実■9月29日 片貝葉月■10月1日 清水政紀・時澤知菜実■10月2日 村上亮太・清水政紀■10月4日 清水政紀・時澤知菜実※都合により、来店スケジュールは中止または変更になる場合がございます。また、時間帯により不在の場合がございます。
2016年09月27日世界的ファッションコンテスト「ITS(International Talent Support)」の歴代ファイナリストとして残った日本人デザイナー7名にフォーカスしたイベント「ITS@TOKYO解放区 ~注目のデザイナーをインキュベーション~」が、9月27日から10月4日まで伊勢丹新宿店本館2階のセンターパーク/TOKYO解放区にて開催される。同展では、新人デザイナーの登竜門とも言える世界的ファッションコンテスト「ITS」で歴代ファイナリストとして残った日本人デザイナー7名の作品を紹介。坂部三樹郎はITSの出品作品の展示に加え、16AWの商品を販売。中里唯馬も作品「Round Shoes O」を展示する他、16AWコレクションよりホログラムシリーズの販売を行う。また、中里周子はITS受賞時のトロフィーの展示に加え、ITSでの経験と裏話を語ったラジオ番組「NN VOICE~トリエステの潮風~」を収録したオリジナルUSBを13個限定で販売。村上亮太は、かかしのようなマネキンの展示の他、得意のニット作品やおかんの絵などを販売する。その他、清水政紀による卵の表面を加工する技術を用いた「Quail Egg」の展示やアクセサリーの販売、時澤知菜実による肌に直接貼ってはがせる作品「sticky jewelry」の展示やアクセサリー&雑貨の販売、片貝葉月による様々な形をした12種類の武器「Weapons of Love」の展示などが行われる。【デザイナーアピアランス】9月27日:中里周子、清水政紀、時澤知菜実9月28日:時澤知菜実9月29日:片貝葉月10月1日:清水政紀、時澤知菜実10月2日:村上亮太、清水政紀10月4日:清水政紀、時澤知菜実※時間により不在の場合あり
2016年09月26日ファッションの未来について考えるーー。捉えどころのない大きな命題だが、若き作り手こそが、その“未来”の一つであることに、疑いの余地はないだろう。この連載では、東京を拠点に活躍するクリエイターをピックアップし、彼らクリエーションやそのルーツを掘り下げたい。第1回目となる今回は、5月25日から伊勢丹新宿店本館2階のコンセンプトショップ「TOKYO解放区」にてポップアップを行っている「ケイスケ ヨシダ(KEISUKEYOSHIDA)」のデザイナー吉田圭佑を取り上げる。昨年の10月に行われた東京コレクションの公式スケジュール「東京ニューエイジ」にて発表された16SSコレクション(「ゲーマー風」ファーストルックがTwitterにて2000リツイート越え)が大いに反響を呼び、ダイアン・ペルネやパリの有名セレクトショップ「コレット」のバイヤーも吉田の手腕を高く評価する。現在25歳、日本のファッション界を担うであろう才能の一人だ。彼の母校である立教大学のキャンパス内で、話を聞いた。KEISUKE YOSHIDA 16SSコレクション ファーストルックーー四年制大学を出ていながら、ファッションに進んだのはなぜ?実は、小学校から立教なんです。立教生のなかではいわゆる立小上がりってやつで、内部生特有の劣等感のようなものもありました。高校生の時は、大学へ上がる内部試験をパスできるかどうかのギリギリのところで。ファッションには元々興味はあったんですけど、「あいつ大学あがれなくてファッション始めたんだ」と思われたらむかつくのもあって、頑張って勉強してなんとか進学しました。今思えば大学は行ってよかったですね。もし専門学校に通っていたら、学校ではどっぷりファッションという感じだと思うんですけど、普通の四大に行って、ファッションをがっつりできない“もやもや”みたいのがあったんですよね。そんな時に山縣良和さん(後述の中里周子らを輩出した「ここのがっこう」主宰。リトゥンアフターワーズ(writtenafterwards)デザイナー)に出会ったり、同じ大学に通っていた中里周子(ノリコナカザト(NORIKONAKAZATO)デザイナー。昨年末から今年の頭に掛けてTOKYO解放区にてポップアップを開催)さんたちと仲良くなって、いろいろと刺激をもらうことができました。ーー最初にファッションに興味を持ったのはいつ頃?中学生くらいですね。イケてるやつになりたくて(笑)。僕は男子校だったので、モテたいというよりもイケてるグループに入りたいっていうのがあって。ちょうど15歳くらいのときにオダギリジョーがファッションアイコンで、エディ・スリマンのディオール オムがあって、日本にはナンバーナインがあって、みたいな時代です。僕はオダギリジョーに憧れて、当時の彼の髪型である半分ロンゲ、半分坊主みたいにしたんですよ。そしたら、学校では変な目で見られるし、2chの学校の掲示板で叩かれたり、、、でも、実はその時の「イケてるやつになりたい」みたいな気持ちが、今のコレクションの根幹であり本質的な部分になっていると思います。ーーつまりコンプレックスがそのまま創作へのエネルギーとなっているということですか?ケイスケヨシダのデビューしてからの3シーズンは、それこそ「コンプレックスへの共感」がテーマでした。僕自身コンプレックス自体は、決してカッコ悪いものではないと思っているんですね。コンプレックスって、一般的には恥ずかしくてあまり触れて欲しくない部分だったりするんですけど、その中心にはピュアで柔らかい純情みたいなものがあって。それって、実はみんなが持っている感情で普遍的なものだと思うんです。ーー16SSのファーストルックはまさに「イケてるやつになりたい」って気持ちを強く感じました(笑)2シーズン目である16SSは、共感のもう一つ上のステップを狙っていました。実際に身につけてもらうことで、感情を共有してもらう。普通の男の子が「カッコよくなりたい、イケてるやつになりたい」って思う瞬間の、その気持ちとか態度自体がカッコいいんだよって言えるようなコレクションを考えました。Twitterで”炎上”したファーストルックに対して、ダサいって揶揄することは、やっぱり“イケてなかったときの自分”を知ってるからだと思うんです。だって、自分が中学生の時にはじめて自分で選んで買ったような服を思い出していただけると納得してもらえると思うんですけど、今の価値観では決してカッコいいものではなかったでしょう。でも、ファッションに無知な子が、その時にそれを、めちゃくちゃかっこいいと思った。そこにある本質的な部分はまったく“ダサい”わけではなくて、もしかしたら純粋にかっこいいものかもしれないし、むしろ人間的で普遍的な部分なのかもしれないと思います。ーーコレクションの“見せ方”についてはどのようにお考えですか?ここ2シーズン、ランウェイ形式で発表しているのですが、ランウェイで見せるという行為を意識しているところもあって。いわゆるコレクションウィークにおけるランウェイって、背が高くてルックスも整っている海外モデルが次々と出てくるっていうのが当たり前というイメージがありますよね。だけど、そのようなコンテクストの中で突然、謎の中学生のようなモデルがつかつか歩いてくるとやっぱり新鮮というか。カッコイイやつが出てきて当たり前のところに、普通の人たちが堂々と出ていっても大丈夫なんだ、っていうかそれもカッコよさの一つなんだって言いたかったんです。後編に続く。
2016年05月27日43 年間、東京のトレンド・カルチャーを牽引し続けてきた渋谷パルコが“感謝”の気持ちを込めて、5月20日から29日までの期間パーティーセール「渋谷パルコ PARTY SALE 2016『SHIBUYA PARCO 大感謝祭!』」を実施する。さらに27日の18時から21時までは「まだまだ続く、PARTY LUSH!! ~おもてなしラッシュの 3 時間~」と題したイベントを開催する。建替えのため、8月7日をもって一時休業し、ひとつの節目を迎える渋谷パルコ。休業前最後のパーティーセールとなる今回は、例年よりパワーアップして開催される。店頭公園通り広場では、迫力のライブパフォーマンスを披露。MCには、様々なイベントに引っ張りだこのフィメールラッパーのあっこゴリラを起用し、ゲストには清竜人25をはじめ、注目のインディーロックバンド・Paellasや、“今、東京で一番可愛いアイドル”プティパ-petit pas!-などを迎えスペシャルライブを行う。ライブの後には、アートディレクターの千原徹也とダンスパフォーマーで振付家のホナガヨウコがMCを務めるインターネットラジオ番組「ホナガと千原のヤギさんラジオ」の公開収録を開催。スペシャルゲストとして水曜日のカンパネラのコムアイが登場する。なお、収録内容は5月30日の12時より公式ウェブサイト、及びiTunesのPodcastで配信される予定だ。スペイン坂広場にはクリエイティブユニット・SKINがプロデュースするFREA MARKETが出現。アーティストたちの作品やグッズから貴重な私物までもが発掘できるかも!?なお、当日は参加クリエイターの福袋を販売するSKINをはじめ、Yamase Mayumiが店員をする“射的屋さん”やSUEKKO LIONS(c)が盛り上げる“わなげ屋さん”、フードクリエイターとしても活躍するヤマモトマナの“わたあめ屋さん”なども登場する。その他、MIKIO SAKABE、中里周子、JENNY FAX、ancco、Colliu、ナガタニサキ、Lyなどクリエーターも参加。
2016年05月17日様々な角度からファッションのこれからについて考えるトークイベント「HARAJUKU SUMMIT -越境するファッション-」が、3月26日、27日にラフォーレ原宿6階で開催される。同イベントは、ファッション、ビューティー、デザイン、アート、メディアなどの分野で著名なクリエイターやアーティストを招き様々なテーマのトークイベントを行うというもの。ファッションに限らず、複数ジャンルからの視点を交えることにより、ファッションの在り方や意義を考えていく場となる。ディレクターは雑誌『Numero TOKYO』のエディトリアルディレクターとして活躍している軍地彩弓が務めた。3月26日には、メディアアーティストの落合陽一による「ファッション×テクノロジー」や、ヘアメイクアップアーティストの河北裕介とモデルで女優の新木優子による「ビューティー講座」といったトークイベントを開催。その他、ファッションデザイナーの中里周子とデザイナーのハヤカワ五味による「ファッション女子起業論」、雑誌『GINZA』の編集長である中島敏子と『WWD』編集長の向千鶴、『Fashionsnap.com』報道部部長の小湊千恵美による「ファッションメディアはこれからどうなる?」も行われる。3月27日にもトークイベントを開催。テーマや出演者は近日公開される予定だ。【イベント情報】「HARAJUKU SUMMIT -越境するファッション-」会場:ラフォーレ原宿住所:東京都渋谷区神宮前1-11-6会期:3月26日~3月27日入場無料(参加応募制)
2016年03月09日ITとファッションの未来を描くイベント「ファッションテック サミット#001(FashionTech Summit #001)」が、3月4日から6日まで東京・御茶ノ水のデジタルハリウッド大学駿河台キャンパスで開催される。同イベントは、テクノロジーアートを都市へ実装する実験的なカルチャーイベント「メディア アンビション トーキョー2016(MEDIA AMBITION TOKYO 2016)」の一環として開催されるもの。会場では、テクノロジーを利用することによりファッション界の広がりをサポートする「ファッションテック」の活用に取り組んでいる企業や、新たなテクノロジーでサービスを提供するスマートアップ企業によるピッチやハッカソンが行われる。3月4日の19時30分から21時30分までは、バーチャル試着ソリューション「バーチャサイズ(Virtusize)」の日本代表であるAndreas Olausson、三越伊勢丹特命担当部長の北川竜也、ABEJA事業本部マネージャーの書上拓郎、ベイクルーズ取締役ICT統括の村田昭彦によるパネルディスカッション「FashionTechと従来のファッション・ビジネスをつなぐもの」を開催。3月5日の10時30分から3月6日の16時までは、モード・ファクトリー・ドット・コム代表の平田元吉をモデレーターに迎えたファッションテックハッカソン「未来のファッション」が開催され、審査員には市川渚(『DiFa』編集長)、小川徹(NHK デジタルコンテンツセンター 副部長)、北川竜也(三越伊勢丹特命担当部長)、桐島ローランド(写真家、マルチクリエイター)、軍地彩弓(『 Numero TOKYO』エディトリアル・ディレクター)、関根修二(BEAMS社長室 宣伝広報統括本部デジタルコミュニケーションマネージャー)、中里周子(NORIKONAKAZATOデザイナー)、西垣雄太(『SnSnap』CO-FOUNDER/CEO 最高経営責任者)らが名を連ねる。3月5日の11時から12時30分まではスタイラー代表取締役の小関翼をモデレーターに迎えた基調講演「FashionTechとスタートアップハブのこれから」、13時から15時までは、The World Elementsの野垣映二、FITTYの本間佑史子、LaFabricの森雄一郎らが参加するピッチイベント「sprout annex ~FashionTech~」が行われる。さらに、17時から19時までは、モデレーターに小関を迎えたパネルディスカッション「FashionTech Startupにとっての東京」も開催される。3月6日の10時から11時は、エー ディグリー ファーレンハイト(A DEGREE FAHRENHEIT)とハナエモリ マニュスクリ(Hanae Mori manuscrit)のデザイナーである天津憂とデジタルファッション代表取締役の森田修史による講演「東京ファッションとテクノロジーの可能性」、13時30分から15時までは、モード・ファクトリー・ドット・コム代表の平田元吉、小関によるトークセッション「FashionTech Summit #001を終えて。#002へ」を実施。18時30から21時までは、登壇者、ハッカソン参加者を交えた懇親会も行われる予定だ。【イベント情報】「FashionTech Summit #001」会場:デジタルハリウッド大学 駿河台キャンパス住所:東京都千代田区神田駿河台4-6 御茶ノ水ソラシティ アカデミア 3階会期:3月4日~3月6日時間:4日/19:00、19:30開始、5日/11:00~19:00(ハッカソンは10:00受付、10:30開始)、6日/10:00~16:00料金:初日無料、学生1,000円、社会人1Day3,000円、全日5,000円
2016年03月03日乃木坂46きってのファッションラバー伊藤万理華さん。彼女がリスペクトするデザイナー、ミキオサカベ(MIKIO SAKABE)デザイナーの坂部三樹郎さんと、ジェニー ファックス(Jenny Fax)デザイナーのシュエ・ジェンファンさんのアトリエに伊藤さんが潜入。「ファッションの魅力とは何なのか?」「アイドルとファッションの共通項」などファッション談義を繰り広げる。伊藤さんが二人のアトリエを訪問するのには理由がある。3月2日から8日まで、乃木坂46とイセタンガールがコラボレーションし女の子のお稽古をテーマにしたイベント「おけいこガール」が開催される。その中で、伊藤さんも幼い頃から乃木坂46に入るまで習っていたバレエをテーマに、MIKIO SAKABEとJenny Faxとコラボレーションすることになったのだ。■コラボ相手に運命を感じました!(伊藤)伊藤:私自身、坂部さんとジェンファンさんとコラボレーション出来ること自体に驚いてます。私は乃木坂46というアイドルが職業だけど、アイドルがあまりやらないような新しいコラボが出来るのがすごく嬉しいです。そのコラボ相手が、坂部さんやジェンファンさんなのは運命的だなって思いました!坂部:パルコミュージアムで13年秋に開催した「絶命展」や、その後の「絶・絶命展」にも来てくれていたって聞いて、一気に親近感が湧きました。伊藤:ちょうどその頃位からかな?乃木坂46もファッション的に攻めていたんだと思います。坂部:でも乃木坂46は、bodysong.やNORIKONAKAZATOの中里周子やリトゥンアフターワーズの山縣良和が関わっている作品があったり、気になる存在ではありました。AKB48に対して乃木坂46は、おそらく正統派という位置付けなんだろうなと思ってて。でも、意外と衣装やミュージックビデオでもツイストしている部分があって、メンバーそれぞれに、いろんな方向性や可能性があるんだという印象が残っていました。そのひっかりがストンと落ちないからこそ、気になる存在だったのが乃木坂46です。伊藤:今回の伊勢丹とのコラボレーションで嬉しかったのは、衣装でデザイナーの方とご一緒するのではなく、販売するお洋服でデザイナーの方とコラボレーション出来たこと。乃木坂46にとっても、こういった形でのコラボレーションですごく良かったなと思っています。■乃木坂46に受かったのは奇跡だと思ってる(伊藤)坂部:そもそも、どうして乃木坂46に入ることになったの?伊藤:正直にいうとアイドルを目指していた訳じゃなかったんです。ただ今は、アイドルのお仕事もすごく楽しいんですけど。実は、乃木坂46はアイドル志望の子は少なかったと思います。坂部:えっ、それどういうこと?まったく意味がわからないんだけど。伊藤:なんでみんなが乃木坂46に出会ったかというとAKB48の公式ライバルを作るってことに惹かれたからなんだと思います。今でも、オーディションに受かったのは奇跡的だと思ってますけど(笑)私も一期生のオーディションで入る時、「新しいチームだし、なんだか楽しそうだな」っていう気持ちで乃木坂46に入りました。私自身、ずっと外れたものが好きだったし。坂部:王道に対する違う何かが乃木坂46っていうことだね。伊藤:乃木坂46のコンセプトは最初から決まっていた訳ではなかったと思います。だから、乃木坂46はいろんなことにチャレンジ出来るんだと思っています。「こういうメンバーが揃ったから清楚なイメージだね」とか。その積み重ねが、だんだん乃木坂46のスタイルになっていったんだと思ってます。■アイドルって、ちょっとファッションに似てる(坂部)坂部:アイドルって、ちょっとファッションに似ているんです。ファッションは洋服が見られるけど、人間そのものが見られるのがアイドル。人間としての魅力がその子にあるのはもちろんだけど、アイドル像もその時代ごとに変わっていきますよね。だから、「アイドルはこう」っていい切れるものはなくて、時代と共に崩れつつ進化していく。だからこそ、今の日本のアイドルカルチャーがあるのかなと。みんながイメージするアイドルが出てくるんじゃなくて、新しい人間が世に出来ていくような感覚がファッションとすごく似ているなと思います。ーー確かに正統派のアイドルっていうアイドルよりも、まだ見たことのなかったタイプのアイドルが次々に出てきていますね。坂部:ファッションショーでも、洋服がいいだけだと盛り上がりに欠けてしまうんです。そこに見たことのない人がモデルとして存在することで盛り上がる。やっぱり、人は人を見た時に一番熱狂するんですよね。だから、ファッションにおいても「次世代に生きる人の姿」をクリエーションで見せていかなくてはと思っています。だから、「人としての像を考える」という意味では、ファッションもアイドルも連動しているんです。伊藤:乃木坂46も関わるスタッフさんがクリエイティブなものが好きな人が集まっているから、曲もいわゆるアイドルっぽくない楽曲だったり、ミュージックビデオの撮り方にもすごく拘っているんですよね。結果として、それが乃木坂46の武器になっていると思っています。そういうクリエーターさんたちと乃木坂46の取組みの一つに「ファッション」というカテゴリーもあるというイメージでいます。■ファッションに出会ったのは、自分の武器を探していたから(伊藤)伊藤:坂部さんが山縣さんとディレクションされた「絶命展」、実は何度も見に行ってるんです。最初に見たのは高校3年生の時でした。その頃は乃木坂46に受かっていたし、自分の武器を探したくて、ファッションや趣味にすごく意欲的だった時期なんです。だから、展覧会も自分で調べて積極的に見ていました。そんな中で、そのタイトルとビジュアルが気になって「絶命展」を渋谷のパルコに友達と見に行きました。坂部:よく「絶命展」を見つけたね。伊藤:その頃の自分って、グループの中で自分がどうしたらいいか本当に悩んでいて。そんな中で出会った「絶命展」だったから、見つけられてラッキーだったと今でも思っています。「絶命展」では生身の人間を展示していたりとか、正直本当に意味がわからなくて。「これを説明して」っていわれても説明出来ないものしかなくて…。でも、そういうもの求めていた自分の思いと展示が合致して、勝手に舞い上がっていました。すごく理想的なものを見つけた!と思ったんです。ーーアイドルに求められるもの、期待されるものに対して、自分の何を見せていくかすごく悩む気持ちわかります。普通の女の子よりも、周囲からの期待が大きいというか、たくさんの目がある中で前に立たなくてはいけないから。伊藤:だから、その模索していた時期に「絶命展」を見られて良かったんです。その頃から、ファッションをはじめ、自分の好きなものを発信する場としてなくてはならない存在であるブログの内容が濃くなってきたんですよね。だから、「絶命展」に出会えてお礼をいいたいです。後編、乃木坂46きってのファッションラバー伊藤万理華×坂部三樹郎・ジェンファン「少女の記憶とファッション」に続く。
2016年02月25日約3年前、ここのがっこうの卒業制作発表で出会ったファッションデザイナー・中里周子と伊勢丹新宿店TOKYO解放区担当バイヤー・寺澤真理。ファッションを愛する2人が語る「ファッションの未来」、そして「真面目と不真面目」とは?■宇宙には夢がある。だから、みんなの「見たい!」をカタチにしたー今回は宇宙に伊勢丹の支店を出すというコンセプトですが、宇宙ってそれだけで未知ですよね。中里周子(以下、中里):宇宙には単純に夢がありますよね。広がりもでますし。今回は本当に多くの人に企画に協力して頂いて、なんとエジプト考古学の吉村作治先生もアイシングクッキーに恵比寿様のような出で立ちで登場しています。周りにスフィンクスたちを引き連れているという(笑)JAXAさんから宇宙服もお借りしてきました。私の昔のバイト先「青山TWINS」とも、くすっと笑ってしまうような、人の心をくすぐるような物を作らせて頂きましたど。みんなが「見たい!」と思うものを一緒に作り上げていった感覚です。寺澤真理(以下、寺澤):みんながみんな、業務だからみたいなことだけじゃなくで「何か面白いものが待っているかもしれない!」っていう熱量で動いているなという感じでしたね。そういったプロセスにも可能性があると思います。中里さんには「何かその先にある」と思わせる才能があると思っています。■ファッションからは、人間に対する愛を感じるー中里さんは「ファッションデザイナー」という肩書きを使われていますね。何か拘りがるのでしょうか?中里:アーティストという括りで紹介されることも多いのですが、「ファッションデザイナー」であることには拘っています。私が言う「ファッションデザイナー」とは“人間に関わる全ての接触のカタチを提案する人”という意味。ファッションをやっているからこそ、人に対して提案する何かがあると思っています。16SSのロエベで、J.W.アンダーソンが脚にラップみたいなものを巻いてきたように、ファッションだからこその人に対する無理強いのようなものがあるように感じますね。この重くも軽くも人間に対して反応できることこそ、ファッションだからこそ持ち得る人間に対する視点だなと思います。人間に対する愛を感じる。ファッションだからこそ持ち得る、人への愛。これが大事。■「真面目」を知っているからこそ、「不真面目」になれるーこのファッションにおける攻め感を受けて立つ時の感覚を言葉で表現するならば?中里:絶対的な美であるモードに対して、「ヘタレ」で挑戦していくことですね。パッと手のひらを返すような美意識を打ち出すことで、モードを翻すこと、それが「ヘタレ」です。もう一つ「不真面目」には美があるんじゃないかとも考えています。「ヌケ感」の底面には「不真面目」があるんじゃないかという考え方です。「モード」と「アンチモード」という二項対立ではなくて、「不真面目」って、全然違うレイヤーにいてひょっとやって来るようなイメージなんです。だから「モード」に対する「アヴァンギャルド」、分かりやすく言えば、コムデギャルソンのような反骨精神を持つことは、「不真面目」とはまた違ったもののような気がします。「不真面目」をイメージするなら、90年代だったらブレスの「自分たちは友達が大事だし、ここで飲みながら展示会やるよ」っていう空気感。だから、「不真面目」とは「おしゃれ」とも近い感覚ですね。「不真面目」なだけだったら心は動かない。「おしゃれ」と「不真面目」と「エレガンス」、この要素がファッションには必要だと考えています。寺澤:それに近い感覚だと「ユーモア」と「知性」と「インテリジェンス」がありますね。ユーモアは誰かをけがしたり、傷つけたりする訳ではないし、そもそも知性がないとユーモアが生まれない。だから「不真面目」も「真面目」を知っていないと生まれないんですよね。その「真面目」から「不真面目」への外し方にその人の個性が出る。それが美意識だと思います。ーいずれにせよ、ファッションにおける立ち位置が、個人の美意識による訳ですから、非常に人間らしい振る舞いと言えそうですね。寺澤:それに、人に対する愛情が表現に繋がっている人のファッションには、こちらも熱量や愛をちゃんと感じますね。そこに愛情がない場合は工業製品かのように感じてしまう。TOKYO解放区の役割はお客さまに「ファッション」を提案することなんだと思っています。モノを買う時の、心が突き動かされる感じ。商品というモノにはなっているのだけど、気持ちがこもってるものが持つ力を私は信じていて、それを共有できる人と一緒に仕事をしたいと思っています。ストーリーがあるファッションの方が、きっとみんなを幸せにするし、寒さが凌げるとか機能をうたったファッションより、これからの未来はより役に立つんじゃないかなと感じています。これからは「思いを持った人」「感覚を大切にする人」が、人間同士いい仕事が出来るんだなと思います。■ISETAN宇宙支店も、だれかの「なんか楽しい」になりたい中里:今回の企画「ようこそ、ISETAN 宇宙支店へーわたしたちの未来の百貨店ー」も多くの人にとっては「はてはて」と思うんじゃないかと思います。寺澤:一つ思うのは、今回の企画にはこれからの未来にとって何かしらのヒントがあると思っています。私が約3年前、中里さんの卒業制作を見て「はてはて、まったく理解出来ないぞ。でも、なんか楽しい」と感じたみたいに、考え方だったり、発想だったり、気付きが噛み締めていくと見つかると信じています。そして、中里さんは、そういったヒントを与えてくれる人なんだと思います。■たとえ買ってくれなくても、作品が誰かの「ネタ元」になったら嬉しいー中里さんの考える未来の自分はどんなイメージですか?中里:大事にしているのは、「ネタ元」でありたいということです。私の作品を見て、買ってくれなかったとしても、その概念や心意気から何かを感じ取ってもらいたいと思っています。私はよくこういった(馬の時計)ものを買うんですけど、時計なのに時計はちっちゃいし、馬のしっぽと身体は質感が違うし「何でそこまでするの!」という意識が発動して、自分だったらこの馬の時計をどう別のものとして表現出来るかを考えてしまいます。そこから、次の提案のアイデアが生まれてくる。自分の作品はそういうネタ元であって欲しいと思っています。身近なところでは、水槽のカタログも作ってみたいし、ドバイにも今は興味があります(笑)。あと2年以内にドバイ進出したいです。アラブ圏ではジュエリー感覚で、鷹を手に乗せているみたいだし。自分達が理解出来ない美意識に、あえて挑戦したい気がします。あとは、ビジネス面を強化していきたい。本当は5000%の熱量で作品作りに向き合うことはいくらでも出来るけど、自分が夢中になってしまうと、周りの人のことが見えなくなってしまう。だから80%の力で全体を俯瞰する力も必要だなと思っています。そう考えると「NORIKONAKAZATO」も「自己表現の場」というだけでなく、ブランドとしての振る舞いを俯瞰することで、いろんな可能性が見えてくるのかなと最近考えています。【イベント情報】タイトル:ようこそ、ISETAN 宇宙支店へーわたしたちの未来の百貨店ー会場:伊勢丹新宿店本館2階=センターパーク/TOKYO解放区会期:15年12月26日から16年1月12日前半「中里周子×寺澤真理『ファッション×デジタルを考えたら、宇宙に行き着いた』」へ戻る。前半「中里周子×寺澤真理『ファッション×デジタルを考えたら、宇宙に行き着いた』」へ戻る。
2016年01月03日新春、ファッションデザイナー中里周子が考える3016年の百貨店の姿を提案したポップアップショップ「ようこそ、ISETAN 宇宙支店へーわたしたちの未来の百貨店ー」が、伊勢丹新宿店本館2階=TOKYO解放区にオープンしている。中里は、14年欧州最大のファッションコンペティション「ITS(International Talent Support)」のジュエリー部門で日本人初のグランプリを受賞。現在は、東京藝術大学美術学部芸術学科博士課程に在籍中というキャリアの持ち主。ファッションにおいても、強烈なメッセージと個性を放つ彼女から、目を離せない。今回は、中里がITSで受賞する約1年前に彼女と出会った、同ポップアップショップの舞台となるTOKYO解放区の担当バイヤー・寺澤真理が「ファッション」をテーマに熱いダブルトークを繰り広げる。二人の出会いの場となったのは、山縣良和が主催する「ここのがっこう」の卒業制作発表会。どうやら、当時から中里は「デパート」に関心があった模様…。■正直、はじめて中里さんの作品を見たときは「なんだこれは?」と思ったー中里さんと寺澤さん、お二人が出会ったのは「ここのがっこう」の卒業制作発表の時だったと聞きました。どんな印象を持ちましたか?寺澤真理(以下、寺澤):13年3月にリトゥン(アフターワーズ)の山縣(良和)さんにお声がけ頂いて、「ここのがっこう」の卒業制作の講評を担当しました。その時の卒業生に中里さんもいて、正直そこで中里さんの作品を目にした時は「なんだこれは?」と思いましたね(笑)中里周子(以下、中里):その時、私が作っていたのが「デパートプロジェクト」。架空のデパートを作るために、ダイナマイトでデパートを作るための土地を爆破する映像や、架空の商品を掲載したショッピングカタログ、人の顔がつながったアクセサリーや洋服などを並べて発表しました。商品説明VTRもありましたね。ー出会いの時から、「デパート」をテーマにした作品を発表していたなんて、運命的ですね。中里:子供の頃から、完成形の物を見せる場であり、何でも買えるものがあるというデパートに惹かれるものがありました。高校が新宿にあったので、学校帰りに伊勢丹に寄ったり。なんだか「伊勢丹は提案するエネルギーが凄いな」と当時の私は思っていました。寺澤: 約3年前の卒業制作発表の時は、中里さんはぶっ飛んでいて面白いけど、販売する場を持っている私から見ると「物を売ること」、つまりは生業に出来る「モノに落とし込む」という表現活動とは一番遠い存在の方かなと、その時は思っていました。講評でも、アーティストとして、その発想のユニークさを活かしたらいいのではとお伝えしていました。■中里さんとだったら、きっと考え方のシフトが出来ると思ったーそんなお二人が今年1月12日まで伊勢丹新宿店で「ようこそ、ISETAN宇宙支店へーわたしたちの未来の百貨店ー」と題したポップアップショップを展開中です。「百貨店という場所で、物を販売する」ことに至るまでに、どんな変化があったのでしょうか?中里:14年の秋冬からブランド「NORIKONAKAZATO」をスタートしたこともあり、どう見せたら自分の作品を手に取ってもらえるのかを考える機会が多々ありました。自分の作品が持つ世界感を大切にしているので、展示会をして、バイヤーさんに来て頂いて、オーダーをつけてもらうというやり方にはあわないなと思うこともあります。例えば、グループ展示会で他のブランドと同じ照明やラックで自分のブランドの服を展示したことがありました。様子を見ていたら、ほとんどの人が私のラックの洋服に手を伸ばさないんです。その時「あぁ、私はこのやり方を続けていたら進歩しない」とふと思いました。つまり、見せるものと、見せる場所が一致していなかったんです。その時考えたのは、みんなの作品が展示会場で手に取れるとしたら、「NORIKONAKAZATO」の商品は、その会場の窓から望遠鏡で向かいのビルを見ないと見られません」とか、そのくらい作品を見せる時の在り方を考えなくてはいけないと思いました。寺澤:私もここ数年、百貨店が従来のように「モノ」を販売することで、お客さまから対価を頂くというかたちの限界を個人的に感じていました。もっと何か別の、次のやりかたにシフトする時期がやってきているのではないか?という、もやもやした思いの突破口の一つに、“物に価値を落とし込むこと”ではない提案をしていくことに可能性があるのではと考えていて、その考え方のシフトが中里さんとだったら出来るんじゃないかと思いました。そんな時、中里さんが昨年写真家・小林健太さん開催した二人展「ISLAND IS ISLAND」でPsychic VR LabさんとVRシステムを使った表現をされることを知ったんですよね。■ファッション×デジタルについて考えたら、宇宙に行き着いた中里:去年の8月末くらいに、寺澤さんから「ファッションとデジタル」をキーワードに、年末年始に伊勢丹で何か出来ないか?という相談を頂きましたよね。ここ数年は、自分の表現を手にとりやすい形に落とすためのバランスを模索していた時期とも言えるかもしれません。だから、自分の表現を手にとりやすい形に落としてみようと思っていたタイミングだったこともあり、やってみたいなと思いました。寺澤:そこからは、伊勢丹チームと中里さんで、7~8回はブレストをしました。ブレストの中から「伊勢丹を宇宙に持っていけたらいいんじゃない?」というアイデアが出て、そこからは加速度を増して企画がふくらんでいった気がしています。中里:私自身は「ファッション×デジタル」を表現するにあたって、光るテキスタイルを使うなど、いわゆる新しいテクノロジーが可能にしたファッション提案をする役割のデザイナーではないと思っています。テクノロジーと真っ向勝負するより、別の角度から「裏技的な」提案をすることが大事だと考えていて、それは単純に「すごい!」とか「おもしろい!」とか、まずそういう直感的な感覚を表現したいなと考えました。だから、才能の無駄遣いというか「ぬけ感」のあるアプローチに繋がっているんだと思います。それは、しっかりとした場であえてふざけてみることで、物事の本質が見えてくるとも考えているからです。■ファッションは必ずプラスの感情で終わらなくてはいけないー中里さんのお話を伺っていると、「表現すること」「伝えること」に対する強い思いを感じます。なぜそこに思いを寄せるのでしょうか?中里:私は人間に関わる全ての“接触の瞬間”に興味があるんです。接触みたいなものをいつも探していて、それを可能にするのがファッションだと思っています。ファッションがアートとこれだけは違うなと思っているのは、ファッションは必ずプラスの感情で終わらなくてはならないという点。「汚い…」とか「触りたくない…」とかでは、ファッションは成立しません。「かわいい!」とか「かっこい!」とか、ファッションと人の接触部分でプラスの感情が生まれます。アートはいわゆる「美」がそこになくても、その価値観は文脈の中で理解していくものなのです。だから、必ずしもプラスの感情につながる表現が全てではないですよね。その意味で、ファッションと人の接触の場所を考える=伝え方を考えることになるんだと思います。そう考えると、百貨店はリアルな売買の場であり、ファッションと人の接触の場でもあります。寺澤:「モノが売れること」が単純でもあり、難しいことでもありますよね。例えば、あるモノを手にした時に人は心が突き動かされたり、そこに共感が生まれたりすることが、購買に繋がるのではないかと思います。私の担当するTOKYO解放区は、13年の3月に伊勢丹新宿店がFASHION MUSEUMをコンセプトにリモデルした際に生まれました。トラディショナルでコンテンポラリーな一面も担う伊勢丹新宿店の中で背負っている役割は、ファッションにおける中里さんの役割と重なる部分もあるのではないかと思います。モノを売るということだけではなく、その先につながる価値観を提案することが役割なのではないかと。中里さんの価値観を提示するというファッションの在り方に未来性があり、将来性があると思っています。今はまだ、色々ともやもやしているし、難しい課題に直面しているなという感覚ですね。もしかしたら、今が何かの通過点の時期なのかもしれない。既成概念やルーティーンを打ち破る時が来ているのかなという気もしています。後編「中里周子×寺澤真理『ファッションだから持ち得る、人への愛。これが大事』」に続く。
2016年01月03日西暦3016年、伊勢丹初の宇宙支店がオープンする、というストーリーでファッションデザイナーの中里周子が提案するポップアップショップ「ようこそ、ISETAN宇宙支店へーわたしたちの未来の百貨店ー」が26日、伊勢丹新宿店本館2階=TOKYO解放区にオープンする。16年1月12日まで。同ショップでは、3016年のトレンドや、宇宙の百貨店の在るべき姿を中里独自の視点で切り取り表現する。また、彼女が「旅行」「お土産」「お正月」をキーワードにセレクトしたポップなアイテムにも注目したい。中里が手掛けるエヌエヌ(nn)からは、3016年のトレンドアイテムとして、宇宙百貨店の制服や旅行の必需品であるパジャマなどを展開。また、宇宙支店内には地球で見かける土産品として、エジプト考古学の吉村作治教授やスフィンクス、ツタンカーメンをモチーフにしたお菓子なども並ぶ。また、巨大ジオラマのインスタレーションなども行うクリエイティブスタジオKLOKAからは、時空を飛び越えたかのような奇想天外なお土産アイテムを展開する。案内人を務めるのは、乃木坂46の伊藤万理華と堀未央奈。伊藤は、宇宙トラベル「nn air」の添乗員として、伊勢丹新宿店から宇宙支店への小旅行を案内するキャピンアテンダント。堀は宇宙支店の案内人として、肩に宇宙仕様の猿を乗せた宇宙支店の制服スタイルで、宇宙支店を訪ねる客を迎える。また、VR研究開発チームPsychic VR LabとのコラボレーションによりISETAN宇宙支店までの旅をお届けする。会期中、同ショップでは、バーチャルリアリティで新しい旅を体験することが可能。3016年に思いを羽ばたかせ、宇宙への未知の旅路を楽しめる「ISETAN宇宙支店」。中里自身が「宇宙には夢がある。この企画に、5000%の熱量で挑んだ」という渾身の宇宙への旅を、年末年始のプランに加えてみてはいかがだろうか。中里周子と「ようこそ、ISETAN宇宙支店へーわたしたちの未来の百貨店ー」担当バイヤー・寺澤真理との対談を、16年1月3日に公開予定。【中里周子プロフィール】2011年立教大学文学部文芸思想専修総代卒業。同年より「ここのがっこう」でファッションデザインを学ぶ。14年欧州ITS(International Talent Support)で日本人初ジュエリー部門グランプリ・スワロフスキーアワード、アートワーク部門ファイナリスト選出。現在、東京藝術大学美術学部芸術学科にて博士課程在籍中。動画引用元: (ISETANPARKnetオフィシャルYouTube:
2015年12月25日伊勢丹新宿店、日本橋三越本店、銀座三越で、アートを通じて東日本の復興を支援するプログラム「KISS THE HEART」を開催している(チャリティー募集期間は2月17日18時まで)。三越伊勢丹グループが主催する同プロジェクトは、国内外で活躍するアーティストの作品を上記各店ショーウインドーで発表し、展示終了後にインターネットを通じてチャリティーオークションを行う社会貢献事業として2012年にスタートした。チャリティーオークションの収益金は、東日本大震災被災地の子供達を支援する活動として、姉妹校である東北芸術工科大学と京都造形芸術大学が教育支援を行うプロジェクト「こども芸術の家」に消費税を除く全額が寄付される。2015年より新たな企業メッセージ「this is japan.」を掲げる同社。今回3回目となる同プロジェクトのテーマは誕生から400年を迎える日本の伝統美術・琳派に着目し、「LOVELY RIMPA」とした。プロデューサー後藤繁雄がキュレーションした9名のアーティストの「扇面アート作品」が各店のショーウインドーを彩る。伊勢丹新宿店では、現代美術家の名和晃平、フォトグラファーの鈴木親、デザイナーの仲條正義、画家・絵本作家のミロコマチコ、フォトアーティストの赤石隆明。日本橋三越本店では、ファッションデザイナーでITSジュエリー部門グランプリ・スワロフスキー賞の受賞も記憶に新しい中里周子、ガーデンデザイナーの吉谷桂子。銀座三越では、現代美術家の鬼頭健吾、椿昇がそれぞれ参加している。アート作品の展示期間は、伊勢丹新宿店、日本橋三越本店が2月16日、銀座三越は2月15日まで。展示会終了後に行われるオークションの応募受付は、「KISS THE HEART」特設サイト()にて2月17日18時まで随時行っている。販売価格は3万円。
2015年01月30日東京都・渋谷のパルコミュージアムにて、亜洲中西屋(ASHU)が企画製作を行い、ファッションデザイナーの山縣良和氏(writtenafterwards)と坂部三樹郎氏(mikio sakabe)がプロデュースする展覧会「絶・絶命展~ファッションとの遭遇」が開催される。開催日程は3月19日~3月30日、開館時間は10:00 ~ 21:00(入場は閉場の30分前まで/最終日は18:00閉場)。入場料は一般500円、学生400円、小学生以下無料。同展は、第32回毎日ファッション大賞特別賞を受賞した企画展「絶命展~ファッションの秘境」の続編となるもの。プロデュースを行う山縣氏の「リトゥンアフターワーズ」および坂部氏の「ミキオサカベ」のほか、ジェニーファックス(ブランド)、中里周子氏、村上亮太氏、山下琴菜氏、青木明子氏、横澤琴葉氏、吉田圭佑氏、大月壮士氏、ダニエル・サンワルド氏(フォトグラファー)などが参加する。また、プロデューサーを務める山懸氏と坂部氏は、同展の開催に際し、「ファッションは生きものです。そして絶命することにより新たな生命となり次の時代の希望となります。その希望の光を創り出すヒントとなった絶命展を「絶する(=断ち切る)」ことで、僕たちはより大きな、より純粋な光を見てみたいと思いました。絶・絶命展はファッションの生命エネルギーそのものを体感する展覧会です」とのコメントを寄せている。なお、2013年10月に開催された「絶命展」は、多くの若手ファッションデザイナーが参加し、生身のモデルによる「生の日」、マネキンによる「死の日」の演出など、ほとんど毎日変化し続ける展示内容が話題となった。
2015年01月29日東京・渋谷のパルコミュージアムで「絶・絶命展―ファッションとの遭遇」が開催される。期間は3月19日から30日まで。この展覧会は13年に開催された「絶命展―ファッションと秘境」の続編に当たるもの。同展では生身のモデルによる“生の日”、マネキンによる“死の日”など、毎日変化する展示が話題となり、会場には連日多くの観客が詰めかけた。毎日ファッション大賞特別賞を受賞するなど、業界でも高い評価を受けている。「絶・絶命展―ファッションとの遭遇」は、「リトゥンアフターワーズ(writtenafterwards)」の山縣良和と、「ミキオサカベ」の坂部三樹郎がプロデュースを担当。更に、青木朋子、大月壮士、中里周子、村上亮太、山下琴菜、横澤琴葉、吉田圭佑、ダニエル・サンワルドなどの新鋭デザイナー、及びアーティストが参加を表明している。展覧会の開催にあたり、山縣良和は「ファッションは生きものです。そして絶命することにより新たな生命となり次の時代の希望となります。その希望の光を作り出すヒントとなった絶命展を『絶する(=断ち切る)』ことで、僕達はより大きな、より純粋な光を見てみたいと思いました。絶・絶命展はファッションの生命エネルギーそのものを体感する展覧会です」とコメントしている。【イベント情報】絶・絶命展―ファッションとの遭遇会場:パルコミュージアム住所:東京都渋谷区宇田川町15-1渋谷パルコパート1 3階会期:3月19日から30日時間:10:00から21:00(最終日は18:00まで。入館は閉館の30分前まで)料金:一般500円学生400円休館日:月曜日(4月28日と5月5日は開館)、5月7日
2015年01月27日