タレントで女優の黒柳徹子が、6月8日(8:00~)にWOWOWで放送される米演劇賞「トニー賞」授賞式の生中継番組にゲスト出演することが22日、明らかになった。黒柳は、今年のトニー賞について「ぜひ渡辺謙さんに受賞してほしい」と期待。渡辺は『王様と私』でノミネートされているが、黒柳の友人であったユル・ブリンナーが出演していた作品でもあり、「毎日、舞台袖で『王様と私』を見ていたので懐かしい」と当時を振り返った。『王様と私』以外のノミネート作品については『オン・ザ・タウン』なども楽しみだと話す黒柳。トニー賞の楽しみ方について「ブロードウェイに行けなくとも、あのブロードウェイで今どんな作品が、どんな人が人気あるか」「新しい才能が出てきていると、わかるのも面白い」と解説した。黒柳は、かつて70年代初頭に、ニューヨークへ留学していた経験があり、その頃のブロードウェイは「ダンサーの90%が失業していた。ロングランのものも多く、そこに入れなかった人は、同級生でも、毎日、オーディションに出かけていった」と、大変厳しい世界だったという。それでも、「歌って踊って芝居して、俳優なら、絶対憧れる」と理解していたようだ。「知ってる曲が出てくるとうれしくなる。血が騒ぐ」「初めて、ブロードウェイで見たミュージカルが、オリジナルの『マイ・フェア・レディ』だった。夢かと思った。芝居も歌も衣装も装置も、これ以上のものはない」と、ブロードウェイの魅力を語りだすと止まらない黒柳。授賞式の生中継番組でも、彼女ならではのエピソードがたっぷり聞けそうだ。東京のWOWOWのスタジオには、黒柳のほか、案内役に演出家の宮本亜門、俳優の八嶋智人を迎え、スペシャル・サポーターの俳優・井上芳雄とともに、授賞式の見どころを伝えていく。6月8日8時よりWOWOWプライムで、同時通訳により生中継。8月13日20時からは、WOWOWライブで、字幕版を放送する。
2015年05月22日俳優の渡辺謙が、アメリカの演劇・ミュージカルにおける最高峰の権威である第69回トニー賞のミュージカル主演男優賞にノミネートされたことが29日、明らかになった。『王様と私』でミュージカル主演男優賞にノミネートされた渡辺は、ノミネートの知らせを受け「アメリカでの初舞台でノミネートして頂いたことを誇りに思っています。The King and I の カンパニー、バートレット・シャー、ケリー・オハラが大きな力をくれました」とコメント。ブロードウェイ初挑戦にして受賞の快挙に期待がかかる。ほかにもミュージカル『ザ・ラスト・シップ』でスティングがオリジナル楽曲賞に、『エレファント・マン』でブラッドリー・クーパーが演劇主演男優賞に、『オーディエンス』でヘレン・ミレンが主演女優賞と、気になるノミネーションが目白押し。番組では案内役に宮本亜門、八嶋智人、スペシャルサポーターに井上芳雄を迎え、授賞式の興奮の模様を余すところなく伝えていく。なお、WOWOWでは「第69回トニー賞」の授賞式を独占生中継。『生中継!第69回トニー賞授賞式』はWOWOWプライムにて6月8日(月曜 8:00~)に同時通訳で生放送。字幕版はWOWOWライブにて6月13日(土曜 20:00~)放送。
2015年04月29日井上芳雄が主演する舞台『正しい教室』が3月21日にZeppブルーシアター六本木で開幕した。ミュージカル界のプリンスが、気鋭の演出家・蓬莱竜太とともにガッツリと骨太なストレートプレイに挑む注目作。前日の20日には井上、共演する鈴木砂羽、近藤正臣が意気込みと見どころを語った。舞台『正しい教室』チケット情報井上が蓬莱の書いたストレートプレイをやりたい、とラブコールを送ったことから実現した今回の作品。とある地方の小さな町、小学校の6年2組の教室に、かつて一緒に学んだ同級生たちがやってくる。現在はその学校で教師をやっている元クラス委員長の男の企画で、事故で息子を亡くしたかつてのマドンナを元気付けようと同窓会が開かれるのだ。思い出話に花を咲かせる同窓生たちだが、そこに厳しい指導で生徒たちに嫌われていた当時の担任教師がやってきて空気は一変。険悪なムードの中、思いもよらない過去の出来事が次々と暴かれていく…。会見では井上が「僕は本当にやりたいと熱望して、今回の舞台をやらせてもらった。出来上がった台本もとても面白いと思いましたし、何度も何度も繰り返す百本ノックのような蓬莱さんの稽古も楽しかった」と振り返ると、嫌われ者のかつての教師を演じる近藤は「俺は苦しかったよ…」とポツリ。「もっと嫌われて、もっと嫌われてと繰り返されて…。物語のためだからいいんだけど、やっぱり精神的にキツかった!」と言う近藤に、マドンナ役の鈴木も「私の役もかなり傷が深い役。舞台上に居ながらずっと黙っているという、あまりこういう役をやらないので、家でも悶々としていました」と明かす。負けじと元委員長役の井上も「僕もどんどん状況が悪くなるという役なので、追い詰められていきました。この稽古に入ってからずっと胃の調子が悪かった(笑)。この役のような大ピンチになることはそうそうない!」と苦労をアピール。とはいえ「やっている方は大変ですが、観る方は「ちょっと笑えるミステリかな」くらいの気持ちで気楽に、でも注意深く観てください」と近藤が楽しみ方を伝授。井上も「僕らと一緒に同窓会に参加するくらいの気持ちで観に来てください。思いもよらない体験が待っていると思います」、鈴木も「同窓会というテーマは皆さんにも近しい話題だと思います。その題材が蓬莱さんの手で迫力のある会話劇になりましたので、とても見応えのある舞台です」とそれぞれ見どころを語った。どんでん返しの連続から、各々が隠していた裏の顔が見えてくるスリリングな物語。ひと筋縄ではいかない物語を楽しんで欲しい。六本木公演を経て、3月24日(火)には愛知・名鉄ホール、3月26日(木)には福岡国際会議場 メインホール、3月28日(土)には大阪・森ノ宮ピロティホールで上演。その後ふたたび東京に戻り4月2日(木)から19日(日)にPARCO劇場で上演される。チケットはいずれも発売中。
2015年03月24日お笑いコンビ・NON STYLEの井上裕介と、アジアンの馬場園梓が23日、映画『ジュピター』(3月28日公開)のトークイベントに登場。井上は"今狙っている相手"として「石原さとみ」の名前を挙げ、「出会ったら恋に落ちる可能性もある」と、強い自信をのぞかせた。本作では、2012年People誌の最もセクシーな男性第1位のチャニング・テイタムと、2012年米Esquire誌の最もセクシーな女性第1位に輝くミラ・クニスという2大セクシー俳優が共演を果たしていることにちなみ、それぞれが演じるキャラクターのコスプレで登壇した2人。井上は、3時間以上かけて作り込んだ金髪と口ひげ、とがった耳という特殊メイクに加え、右腕にタトゥーも入れてチャニング・テイタム演じるケインに変身し、「僕の内なるオオカミが出てしまいました。セクシー過ぎてすいません!」と勝手に謝罪。黒のピチピチ衣装でミラ・クニス演じるジュピターを意識した馬場園は「くまモンではありません(笑)」と笑いを誘った。また、人類の危機を救うために運命に導かれた2人の戦いを描いていることから、それぞれの恋愛トークに発展。井上は「遠距離恋愛や、結ばれない恋も経験しましたました」という過去を明かし、今ターゲットにしている女性に「石原さとみ」の名前を挙げて「出会ってしまったら恋に落ちる可能性もある。まだ出会っていないだけ!」と自らのスキャンダルを予告した。一方、馬場園は「小出恵介」の名前を挙げて「本当に好きなんです」とラブコール。馬場園も「私も出会っていないだけ」と強がり、2人の自意識過剰ぶりが報道陣を沸かせた。さらに、ケインのような力強い男をアピールするため、井上が馬場園の"お姫様抱っこ"にチャレンジ。気合の雄たけびをあげて持ち上げるも、あえなく馬場園の下敷きとなり、「股関節をやってしまった。最近ロケで持った、丸太よりも重かった」と、その重さを木材に例えた。最後に、本作について語った井上は「映像がハンパない。どこまでがCGでリアルなのかわからないほど」と興奮。「ぜひ劇場で、未来の映像を目で耳で体感してほしいです」とPRした。一方の馬場園は「デートムービーとして素晴らしい。登場する豪華な衣装もかわいく、なんと言っても主人公ケインの肉体美がすごい」と見どころを解説。「女性ホルモンがあふれでてくるので、女子力が上がる映画です!」と、女性でも楽しめる映画であることを紹介した。『ジュピター』は、ウォシャウスキー姉弟監督が『マトリックス』以来初となる完全オリジナル・ストーリーを書き上げた作品。人類の危機を阻止するため、身分の違う2人が、宇宙最大の王朝を相手にした戦いを描く。(C) 2015 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED. ALL RIGHTS RESERVED.
2015年03月23日井上芳雄と鈴木砂羽。活躍中の俳優ふたりが、蓬莱竜太の作・演出舞台『正しい教室』で初共演を果たす。注目の出会いは、過去に蓬莱作のミュージカル『TRIANGLE』シリーズを経験している井上が「次はぜひ、蓬莱さんの書いたストレートプレイをやりたい」と熱望したことから始まった。その意欲を受けた蓬莱は、かねてより気になる存在だったという女優、鈴木を井上の相手役に指名。かくして、同窓会という興奮のシチュエーションで繰り広げられる、大人の物語が動き出した。舞台『正しい教室』チケット情報「同窓会で再会した人たちの会話を聞くうちに物事がどんどん転がっていって、夢中になるままにクライマックスへと上り詰めます。蓬莱さんの書く台本はどんでん返しの繰り返しで、本当に見事なんですよね。意表をつく展開で、あらためて巧みな作劇だなと感じます」(井上)。井上が演じるのは“かつて委員長だった男”。対する鈴木は“かつてマドンナだった女”。時を経て再会した学友たち、そして当時、生徒に煙たがられていた先生(近藤正臣)も姿を現して……。スリリングで、可笑しくせつない人間模様が描かれていく。「ひさしぶりに故郷に戻ってきた、都落ちした女性ですね(笑)。その人物像は蓬莱さんの見たい鈴木砂羽なのかもしれなくて、どんな新しい発見があるのか楽しみです」という鈴木に対し、井上は「蓬莱さんはいつも“その人のパブリックイメージではないものを演じてほしい”と言っているんですよね。僕の役はかつては委員長で、今は教師になっている男。でも真っ当な道を歩んでいるふうに見えつつ、実は闇がある人物みたいです」と作家の思惑を探る。ひと筋縄ではいかないキャラクター同士のぶつかりあいが期待できそうだ。「井上さんは“華のある人”という印象。蓬莱さんとも初めての仕事になりますが、何かピンとくるものがあったんですよね。インスピレーションによる出会いは大切。必ず新鮮な驚きと勉強を得られますから。私にとって舞台は、たとえ転んだとしても何らかの気づきをもらえる場所ですね」(鈴木)「さまざまな出来事が起こっても最終的には温かい眼差しが向けられる、それが蓬莱さんの生み出すドラマです。同世代なので考えていることがなんとなくわかるんですよね。日々懸命に生きる中、絶望するでもなく、根拠のない希望を持つでもない。でも、どう先に進んでいくか、とにかく自分たちは考え続けよう。そういった蓬莱さんの真摯な視点を感じ取っていただけたらと思います」(井上)ミステリータッチに揺さぶられ、骨太ドラマに泣き笑う。蓬莱ワールドに挑む実力派ふたりの奮闘をぜひ劇場で見届けたい。3月21日(土・祝)からの東京・Zeppブルーシアター六本木公演を皮切りに、東京・PAROCO劇場(4月2日(木)~19日(日))ほかで公演。取材・文:上野紀子
2015年02月06日新国立劇場2015/2016シーズンの主催公演ラインナップが発表された。演劇、バレエ、舞踊3部門の作品をお伝えする。新国立劇場バレエの公演情報まずは演劇8作品から。10月のシーズン開幕に中劇場で上演されるのは、スティーブン・ソンドハイム作曲の本邦初演ミュージカル「パッション」。新国立劇場は過去、「太平洋序曲」「INTO THE WOODS」と2本のソンドハイム作品を上演してきた。今回は芸術監督・宮田慶子の演出、井上芳雄、和音美桜、シルヴィア・グラブらの出演で、濃密な恋愛のドラマを舞台に刻む。続く11月の小劇場「桜の園」は、鵜山仁演出、田中裕子ほかの出演。王道のチェーホフ劇に期待しよう。12月の小劇場「バグダッド動物園のベンガルタイガー」は、気鋭・中津留章仁が演出する戦争テーマの硬質な米国ストレートプレイ。3月からの小劇場は鄭義信三部作の連続上演で、今回の目玉というべき企画だ。この作家が新国立劇場に書き下ろした「焼肉ドラゴン」「たとえば野に咲く花のように」「パーマ屋スミレ」の名作3つを改めて堪能したい。6月の中劇場「あわれ彼女は娼婦」はシェイクスピアと同時代の演劇で、兄妹の禁じられた愛の物語。こちらは栗山民也演出で。シーズンのラストは、7月の小劇場、別役実の新作書き下ろし、宮田慶子演出による「竹取物語~よみがえり篇~」(仮題)のタイトルが挙がっている。バレエは6作品はすべてオペラパレス。10月の新制作「ホフマン物語」は、芸術監督・大原永子の英国へのこだわりが香るピーター・ダレル振付の逸品。12月のおなじみ「くるみ割り人形」、1月の祭典「ニューイヤ・バレエ」を挟み、2月の新制作「ラ・シルフィード/Men Y Men」にも注目だ。前者はオーギュスト・ブルノンヴィルの古典的振付に大原永子が演出で参加し、この作品に関する深い知見を注入する。後者は昨年の「眠れる森の美女」に続く、ウエイン・イーグリングの振付が話題。5月は鉄板「ドン・キホーテ」。6月の「アラジン」では、前芸術監督デヴィッド・ビントレーの振付作品を再演する。ダンスは、10月小劇場の「近松DANCE弐題」で幕開け。以降は中劇場での公演が3つ並ぶ。3月の新国立劇場バレエ団「DANCE to the Future 2016」、3月の平山素子「Hybrid―Rhythm & Dance」、6月の高谷史郎(ダムタイプ)「CHROMA」と計4公演を揃えた。
2015年01月23日人気ミュージカル『モーツァルト!』で2002年の初演以来、4回にわたり、主役のヴォルフガング・モーツァルト役を務めてきた井上芳雄。5度目の今回が主役として最後の出演となる井上に、現在の心境を聞いた。ミュージカル『モーツァルト!』チケット情報「最後といっても別に引退するわけではないですから(笑)。稽古では冗談で『芳雄先生、ここはどうでしたか?』と聞かれるぐらい僕にとっては居心地のいい作品。でも僕はひとつの場所に留まっているのはあまり良しとしない。15年間の役者人生の中ですべてを教えてくれた役ですが、新しいところに行くためには、何かを手放すことも必要だと思っています」。天才音楽家、モーツァルトの一生を青年ヴォルフガングと、彼の才能をつかさどる分身アマデのふたりで表現する。ヴォルフガングの父親との確執や、作曲家としての苦悩を力強い楽曲で描いた力作だ。「初演では、僕は経験も少ないし、ヴォルフガングみたいに激しい人生でもない、分からないことだらけで、なかなか彼に共感できなかった。でも今は、天才ではないけれど、表現者の苦しみは分かりますし、何か運命に導かれてここまでやってこられたと思う。それに、人生が思い通りにいかなかったり、良かれと思ってやったことが裏目に出たり、現状と戦うことは多い。前よりも、今はずっと彼に共感できますね」。井上も35歳で亡くなったモーツァルトと同じ年を迎えた。「モーツァルトは神に愛された人で幸福だけど、同じ分だけの不幸もあったはず。その振れ幅が激しいだけで、結局は凡人である僕たちの人生と変わらないかもと思うんです」初演からモーツァルトの父、レオポルトを演じ、病気で療養していた市村正親が本作で復帰するのも注目だ。「以前よりお元気です。市村さんのすごいところは心のありようと若さ、そのエネルギーですね。『モーツァルト!』でオファーがきたとき、父親役ではなく、ヴォルフガング役と思っていらっしゃったぐらいですから(笑)。今回で辞めると言った僕には、またリターンしろと言って下さっています(笑)」今やミュージカルは井上にとって「運命の相手と結婚しているようなもの」だという。「別れ話も出ていないですし、結婚生活は順調です(笑)。でも、子供ができて、親も年を取り役割が大きくなった。法事を取り仕切る長男の感じですね(笑)」。その結婚相手との幸福な時間をじっくりと見届けたい。ミュージカル 『モーツァルト!』は1月15日(木)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて上演中。チケットは発売中。取材・文:米満ゆうこ
2015年01月07日“ミュージカル界のプリンス”と称され、その歌声に定評のある俳優・井上芳雄が『アナと雪の女王』の「Let It Go」など、ディズニーの名曲をカバーしたアルバム『井上芳雄・ミーツ・ディズニー ~プラウド・オブ・ユア・ボーイ~』を発売した。それを記念し、2月18日(水)に一夜限りのコンサート「YOSHIO INOUE sings Disney ~One Night Dream!」を開催する。本公演にかける思いを井上が語った。「YOSHIO INOUE sings Disney ~One Night Dream!」の公演情報本アルバムは、井上が自身の好きな曲を中心に選曲。普通のカバー曲集ではなく「ひとつの物語が感じられるような内容にしようと思い、作った」という。2部構成となるコンサートの第1部では、それをいかしストーリー仕立てで贈る。「最初はCDだけの話でしたが、その物語を舞台上で、生のお客さまの前でやれるのは、さらに面白いと思いました。CDにはブックレットが付いていて、曲と曲の間にちょっとした台詞が挟み込まれています。その台詞を自分で声に出して読んで、お客さまに届けたい」。第2部では、スペシャルゲストとして坂本真綾を招く。「デュエットはもちろんありますが、真綾さんの声でこの曲を聞きたいと僕からリクエストしているものもあるんです」。さらに「ディズニーは、舞台のミュージカルもたくさん作っているので、その魅力もお届けできればと思っています。『美女と野獣』にしても『アラジン』にしても、アニメには入っていないけれど舞台版にはあるナンバーも結構多い。あとは『アイーダ』のようにアニメにはないミュージカルも存在するので、いわゆる映画のディズニーファンの方も知らないかもしれない曲も聞いていただけるんじゃないかな」と意欲を燃やす。もともと新譜が出るたびに「日本版が出る前に、輸入盤を買っちゃいます。どんな音楽で、どんな作曲家で、どんな人が歌ってるんだろうとすごい気になります」というディズニーミュージカルのファン。その魅力を「独特の高揚感、幸福感みたいなものがありますよね」と分析する。「夢と魔法の世界を作って、それを守っていくには本当に努力が必要なんだと思います。ここまで徹底して作るからお客さまが入り込んで、こんなにも熱狂するんだということがすごくよくわかって勉強になりました」「ディズニーの力を借りて、タイトルどおり、一夜限りの夢ではありますが、できるだけ極上の夢を見られるような時間にしたいなと思っています」と井上。壮大なファンタジーの世界を、歌を中心に舞台でどう表現していくのか、期待が膨らむ。公演は2月18日(水)に東京国際フォーラム ホールAで上演。
2015年01月05日現在、東京・帝国劇場にてミュージカル『モーツァルト!』が上演中だ。人気のウィーン産ミュージカルで、日本でも2002年の初演から5回目の上演となるヒット作品。今回は主人公ヴォルフガング・モーツァルトを日本初演から演じている井上芳雄のファイナル公演であることも話題。その、“ラスト・ヴォルフガング”に挑んでいる井上に現在の心境を聞いた。ミュージカル『モーツァルト!』]チケット情報作品は、天才音楽家・モーツァルトの波乱に満ちた生涯を綴った物語。2002年の初演時、23歳の井上にとっては初めてのタイトルロールだった。「自分のような若造が真ん中に立っちゃってすみません…という気持ちでした。ただ正直、主役のプレッシャーを感じるどころではなく、自分がこの役をやることで必死。力の抜き方もわからず、全力でやっていました。自分は技術も経験も役に付いていっていないけれど、せめてとにかく必死にやっていることだけは、自分がヴォルフガングをやる意味があるんじゃないかと思ってやっていたんです」と井上は当時を振り返る。また、短い生涯を周囲との軋轢の中激しく駆け抜けたこの天才の人生は、「そこまで幸せな人生を送ってきた」という井上には非常に遠いものに感じていたともいう。「ぜんぜん自分にはない要素ばかりの役だと思っていた。今も決して、僕が何もしないでもそれに見える役ではないと思うんです。でもやっぱり自分なりの積み重ねによって、今はものすごくヴォルフガングとの距離が近く感じているんです。ヴォルフガングになるぞ! 演じるぞ! という力みはほとんどない。僕も彼のことで理解できないこともあるんですよ。でもすべてわかってるフリをしてやるというより、台本に書いてあるそのままを、自分を通してやっている感覚です」。そう話す井上のヴォルフガングは、確かに自然体で舞台上に存在している。「今、すごく充実していますし、すがすがしい。宝塚の方の退団公演はこんなかんじだろうと思うくらいです(笑)」。彼の俳優生活に寄り添うようにあった本作は「俳優として色んなことを教えてくれた作品」という存在だが、モーツァルトが生涯を終えたのと同じ35歳になった今、井上はこの役を卒業する。「『モーツァルト!』だって最初はどうなるかわからないまま始めて、これだけ大きくなって愛されてきた。そういった、次の新しいスタンダード・ミュージカルを生み出す現場に関われたらいいですね」と俳優としての次の目標を語った井上。華も実力も、そして気力も蓄え、俳優として充実期に入っている彼のこと、おそらくその夢は遠からず叶えてしまうに違いない。だがまずは“井上ヴォルフガング”が伝説になってしまう前に観ておくことをおすすめする。なお、ヴォルフガング・モーツァルト役は山崎育三郎とのWキャスト。12月24日(水)まで帝国劇場にて上演中。その後1月3日(土)から15日(木)まで梅田芸術劇場 メインホールにて上演。チケットは発売中。
2014年12月11日現・六本木ブルーシアター(東京都港区六本木五丁目11番12号)が2015年1月1日より、Zeppライブなど8社による共同運営で新たに「Zeppブルーシアター六本木」としてオープンする。同事業に参画するのは、Zeppライブをはじめ、パルコ、トリックスターエンターテインメント、クリエイティブマンプロダクション、ディー・バイ・エル・クリエイション、エンタテインメントプラス、ローソンHMVエンタテイメント、ぴあの8社。8社は、それぞれの得意分野を活かしつつ連携、新しいライブ・エンタテインメントの創出を目指し、ロングラン公演を中心に8社のレパートリーを含めジャンルにとらわれないコンテンツの企画、制作、招聘等を行っていくという。現時点で決定しているのは以下の4公演。『LOVE LETTERS(ラヴ・レターズ)』公演期間:2015年1月10日(土)~12日(月)出演:久保田悠来×映美くらら他ミュージカル『薄桜鬼』藤堂平助 篇公演期間:2015年1月17日(土)~25日(日)出演:藤堂平助:池田純矢、雪村千鶴:田上真里奈/土方歳三:井澤勇貴、沖田総司:廣瀬大介、斎藤一:橋本祥平、原田左之助:五十嵐麻朝、永倉新八:宮崎秋人、近藤勇:井俣太良(少年社中)、山南敬助:味方良介、山崎烝:高崎翔太/天霧、九寿:郷本直也、不知火匡:柏木佑介、雪村綱道:江戸川萬時、千姫:柳田衣里佳/風間千景:鈴木勝吾、六本木康弘、横田遼、遠藤誠、菅原健志、岩崎大輔、吉田雄希『正しい教室』公演期間:2015年3月21日(土)・22日(日)作・演出:蓬莱竜太出演:井上芳雄他WRECKING CREW ORCHESTRA(レッキンクルー・オーケストラ)『DOOODLIN’』(ドゥードゥリン)公演期間:4月3日(金)~4月12日(日)出演:WRECKING CREW ORCHESTRA(レッキンクルー・オーケストラ)今後のラインナップにも期待が高まる。
2014年11月28日ミュージカル『モーツァルト!』が11月8日、東京・帝国劇場にて開幕した。ウィーン発、日本でも上演を重ねる人気作。主人公のヴォルフガング・モーツァルトは、ミュージカル界のプリンス、井上芳雄と山崎育三郎のWキャスト。同日、開幕を目前に控えた出演者が意気込みを語った。ミュージカル『モーツァルト!』チケット情報2002年の日本初演から主役を務める井上は、5回目のヴォルフガング。この役を演じるのは今回がラストと公言しているが、「今回で卒業させていただきますが、“このメンバー”で作品を作るというのはいつも同じく“最後”だと思い、毎回演じています。(この顔ぶれでやることの)毎日が特別で、奇跡が起きていることだと思って演じたい」と語る。一方で山崎は、2010年公演に続き、2度目のヴォルフガング。「前回は本当に緊張で終わってしまったような感覚。あれから4年経って、いろんな経験をさせていただいた今の自分が、すべてを出し切って出来るヴォルフガングを演じたい」と意気込みを語った。ヴォルフガングの父・レオポルトを演じる市村正親は、この作品が胃がんの手術後の復帰第1作となる。「もう一回舞台に立てるのかと思うと、なんとも言えない気持ち。非常に感動。今は新人のようにドキドキしています。自分にこういう気持ちがあるんだな、まだまだ私もウブだなぁ」と笑顔で挨拶をするも、共演者たち、さらに記者たちからも復帰を祝う拍手が起こり、目頭を押さえる一幕も。「劇場に来てくださる方、今までずっと応援してくださっていた方に、帰ってきたぞと、元気な姿を見せたい。もちろん今日の初日は妻(篠原涼子)と上の子も観に来ますが、静かに支えてくれたので、その期待にも応えたい」と感謝の気持ちを口にしていた。市村の復帰を共演者たちも喜ぶ。井上は「稽古場に市村さんがいてくださるというだけで、全然雰囲気も違います。この『モーツァルト!』では12年間ずっとお父さん役を演じられていますので、やっぱり市村さんがいてくださらないとこの作品は始まらない。さらに以前より元気にエネルギッシュになって帰っていらしたので嬉しい驚き。市村さんの中はどうなっているんだろう?と思うくらい」と話し、山崎も「演出家の小池(修一郎)先生に、本当の親子のように見えたと言われたのが本当に嬉しかった。市村さんに気持ちをガッツリぶつけて今回のステージを務めたい」と感無量の面持ちで語っていた。共演は花總まり、平野綾、ソニンほか。公演は12月24日(水)まで帝国劇場にて、その後2015年1月3日(土)から15(木)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて行われる。チケットは発売中。
2014年11月10日11月8日(土)より東京・帝国劇場にて上演されるウィーン生まれのミュージカル『モーツァルト!』。『エリザベート』『レディ・ベス』など人気作を次々と生み出している、ミヒャエル・クンツェ&シルヴェスター・リーヴァイの手による作品だ。日本では2002年の初演より上演を繰り返し、今回で5回目の上演となる。10月初旬、この稽古場を訪れた。『モーツァルト!』チケット情報はこちら台風一過の青空が晴れわたったこの日、稽古場にはキャスト全員が初めて顔を揃えた。花總まり、平野綾、ソニン、春野寿美礼といったニューフェイスもいるが、メインキャスト、アンサンブルとも初演から続けて出演している顔ぶれも多い。実力も安定感もあるキャスト陣に、演出の小池修一郎も「素晴らしいキャストでまたこの『モーツァルト!』をできることを本当に嬉しく思います。千秋楽までみんなで頑張っていきましょう」とひと言。その簡潔な挨拶に、演出家と出演者の間に確かな信頼が見える。その空気の中で行われたのは、「本読み」と呼ばれる、椅子に座って脚本を読み進めていく作業だ。だがその内容は言葉からイメージする以上に充実。セリフのみならず、流れに沿ってキャストは歌も歌えば、すべてではないものの音響も入る。そんな中、初演より主役のヴォルフガングを演じる井上芳雄は、自らの才能に自信を持ち奔放にふるまう反面、才能と自分自身の間で葛藤し苦しむひとりの青年をいきいきと演じる。ところどころアドリブも飛び出すのがさすが。何よりも、その身体から解き放たれる自在な歌声は、音楽の天才・モーツァルトを体現するかのよう。1幕ラストを飾るビッグナンバー『影を逃れて』は、まだ舞台本番まで1ヵ月あるとは思えない圧巻の熱唱だ。アンサンブルの熱量も素晴らしく、Wキャストでヴォルフガングを演じる山崎育三郎も作品に入り込んでしまったのか、一緒に口を動かす姿も見られた。そのほかにもおなじみのキャストが多いカンパニーだ。ヴォルフガングの父・レオポルトは初演から変わらず市村正親。市村は本作が病気療養からの復帰作となる。すでに稽古場でも豊かな歌声を響かせ、父親の厳しさと愛情を醸し出している。さらにやはり居るだけで場が引き締まるこの人の存在は、父と子の物語でもあるこの作品に欠かせないと改めて感じた。コロレド大司教を演じる山口祐一郎も時に憎らしく、時に愛らしい、彼ならではの役作りで作品を盛り上げる。一方で花總、ソニンといった初参加のキャストも、すでにキャラクター造形が出来ているようで、魅力的な横顔を見せていた。まだまだ稽古はこれからだが、この美しい楽曲揃いの作品、その命とも言える歌の魅力を存分に堪能できそうな充実のキャスト陣。2014年版の『モーツァルト!』も期待大だ。公演は11月8日(土)から12月24日(水)まで東京・帝国劇場、2015年1月3日(土)から15日(木)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて行われる。チケットは発売中。
2014年10月17日10月4日、金沢21世紀美術館 市民ギャラリーAにて「特別展 ガウディ×井上雄彦 -シンクロする創造の源泉-」がスタート。初日の開場式には井上雄彦も登場し、自らの手でテープカットを行った。「特別展 ガウディ×井上雄彦 -シンクロする創造の源泉-」は、7月から約2か月にわたり東京・森アーツセンターギャラリーで開催され、その斬新な内容が好評を博した展示会だ。19世紀末~20世紀初頭のスペインで活躍した建築家アントニ・ガウディと、現代日本を代表する漫画家である井上雄彦。時代も、国も、バックボーンも違うふたりを組み合わせる、いまだかつてないアイデアが大きな話題となった。金沢展は東京展に続いての2会場目。実物を含む資料約100件、井上による描きおろし作品約40点と、基本的な作品数は同じだが、ギャラリーの規模や環境に合わせ井上自身が若干のアレンジを加えている。展示レイアウトはもちろんのこと、作品と作品の間にある白壁に注訳やイラストを加筆。こちらは金沢展オリジナルの内容も含まれる。井上雄彦という稀代の漫画家を組み合わせることで、アントニ・ガウディの創作の原点にまで光を当てることに成功した本展。展示会の今後も感じる「特別展 ガウディ×井上雄彦 -シンクロする創造の源泉-」は、11月5日(水)まで金沢21世紀美術館 市民ギャラリーAにて開催される。ぴあ中部版WEBでは、井上雄彦へのインタビューを含めた初日レポートが掲載中なので、こちらもチェックしてみよう。■「特別展 ガウディ×井上雄彦 -シンクロする創造の源泉-」会期:開催中 ~ 11月5日(水)10:00~18:00会場:金沢21世紀美術館 市民ギャラリーA料金:前売券/大人-1,100円・中高生-800円・小学生-600円※入館は閉館の30分前まで。会期中無休。未就学児童無料。
2014年10月16日咽頭がん治療のため4月から演奏活動を休止していた指揮者の井上道義が、10月2日、活動復帰記者会見を東京芸術劇場で行った。「井上道義」の公演情報「今はまるで生まれ変わったような気持ち」と語る井上道義。闘病中は喉の痛みや咳、不眠などとても音楽を聴く心境ではなかったという。「本当に辛いときは音楽は全然助けにならない。それよりもどうしたら咳が止むか、眠れるのか必死だった」と過酷な闘病生活を打ち明けた。「この場に戻ってこられたのは、たくさんの人たちの温かい応援があったから」と、オーケストラやファン、友人から贈られた千羽鶴や寄せ書きを紹介。「どう生きていくか。改めて自分の使命について考えさせられた。これからはひとつひとつをもっと大切に考えたい」と真剣な面持ちで語った。治療の経過は順調で、7月の退院後はリハビリテーションに努めている井上道義。復帰後初の公演は、10月11日(土)に鎌倉芸術館でNHK交響楽団、ヴァイオリニストの前橋汀子と共演する。また、今後は「大きな生きがい」と語る新曲の創作活動に加え、演出家・野田秀樹と共に手がけるオペラ『フィガロの結婚』(2015年に10都市13公演を予定)の準備にも取り組むという。<井上道義 今後の公演スケジュール>■NHK交響楽団 井上道義×鎌倉芸術館「いざ、鎌倉への道」Vol.410月11日(土) 鎌倉芸術館 大ホール(神奈川県)■上田市交流文化芸術センター開館記念事業 NHK交響楽団上田公演10月12日(日) 上田市交流文化芸術センター 大ホール(長野県)■大阪フィルハーモニー交響楽団 第482回定期演奏会10月23日(木)・24日(金) フェスティバルホール(大阪府)■佐倉市民音楽ホール会館 30周年記念 東京交響楽団演奏会11月3日(月・祝) 佐倉市民音楽ホール■大阪フィルハーモニー交響楽団 マチネ・シンフォニーVol.1211月13日(木) ザ・シンフォニーホール(大阪府)■オーケストラ・アンサンブル金沢 ファンタスティック・クラシカルコンサート11月23日(日・祝) 石川県立音楽堂 コンサートホール(石川県)■新日本フィルハーモニー交響楽団 埼玉会館公演11月29日(土) 埼玉会館 大ホール(埼玉県)
2014年10月03日フランス映画の傑作を舞台化したミュージカル『シェルブールの雨傘』が、9月開幕した。2009年公演で主演を担った井上芳雄が、新たなヒロインに野々すみ花を迎えて挑む再演である。ミシェル・ルグランの音楽に乗せて歌声で全編を綴っていく名作について、井上が抱いた印象は「何度も繰り返し観たくなる、独特な色合い、湿度のようなものを持った作品」。ドラマチックな悲恋物語に5年ぶりに向き合う、今の心境を聞いた。ミュージカル『シェルブールの雨傘』チケット情報「前回はちょうど井上ひさしさんの音楽劇を経験した後で、芝居に関して多くのものを得たと感じていた時期でした。セリフも歌も、ただきれいな声を出せばいいだけじゃない。音楽ももっと自由でいいんだと気づいた後に、この『シェルブール~』に出会った。やっとセリフの面白さを感じ始めたのに、歌だけで物語を進めていくなんて…。自分が興奮して学んだことをどう生かせばいいんだ!という葛藤はありましたね。なので、叫ぶように歌ってみたり、語尾をセリフのようにしたり、いろいろ試しながら取り組んでいたと思います。全編が歌という特殊な形をしているぶん、“自分が音楽を導き出している”くらいの意識でやるのが理想かな。自分の感情の動きに合わせて音が出てくるような感覚で表現していければと思います」主人公の青年ギイは恋人のジュヌヴィエーヴと深く愛し合いながらも、戦地へと向かう。離ればなれになっていた2年の月日が、ふたりの運命を狂わせて……。幸せの絶頂にいるオープニングから、別れの悲しさ、その後の苦悩と決断など、ギイの感情の流れについて井上は「普通の男性の素直な反応として理解しやすかった」と振り返る。ただ一か所、ギイの選択に“自分ならどうするだろう…!?”と迷いが生じたのが、哀切ただようラストシーンだった。「一番最後こそがこの作品の核になっていて、観客の皆さんの心を震わせるシーンだと思いますね。でもどちらかが悪いのではなく、ふたりとも、一生懸命に生きた結果だと感じてもらえるように演じたい」前回公演からの5年の月日の中で、演技に対する意識が大きく変化し、今はそれが一巡してもとに戻ったところだそうだ。つまり、芝居をパートナーに例えると…。「最初はうまくいかなかったけど、そのうちうまくいき出して、やっぱり僕たち相思相愛だった、みたいな(笑)。でもちょっと待てよ、ホントにそう思っていいのか!?まだまだこの人のことを本当にわかってないぞ…と思い始めたのが今なんですよね。永遠にこの繰り返しかもしれないけど。だから今回の舞台も、もがき苦しむんじゃないかな」さらに井上は「もがきたい、と思う」と言葉を重ねた。前回以上に生々しい吐息をもらすギイの姿を期待せずにはいられない。「自分自身の思いが絶対にどこかに重なる、普遍的な物語です。ぜひ心を重ねに来ていただければと思います」東京公演はすでに終了。9月27日(土)から29日(月)まで大阪・サンケイホールブリーゼ、10月3日(金)から5日(日)まで愛知・中日劇場で公演。取材・文上野紀子
2014年09月26日(画像はニュースリリースより)「リポビタンファイン」の新しいテレビCMに、「井上真央」さんが登場!大正製薬株式会社は、テレビや映画でも活躍している「井上真央」さんを「リポビタンファイン」の新しいテレビCMに採用した。新しいテレビCM「ブランコ篇」は、全国で7月15日からオンエアされる。「リポビタンファイン」は2005年発売以来、たくさんの消費者から好評な「糖類ゼロ」のドリンク剤だ。井上真央さんは新CMポイントの「私の元気のつくり方」をもとに、日々積極的に元気よく生きる女性を表現している。また大正製薬が「井上真央」さんを採用したことについて、年齢に関係なく人気があることと、井上真央さん自身のキャラクターが新CMキャラクターにピッタリだったことが理由だという。井上真央さんはメイキングの映像の中で、「撮影はとても楽しくて、気持ちよかったです」(大正製薬株式会社 TVCMメイキングの映像より)とうれしそうに語っていた。新CMの内容は?空中でふしぎなブランコに乗りながら現実世界と抽象世界を行き来する、ピンク系の愛らしいドレスを身につけた井上真央さんが登場する。そして自由な気持ちで楽しそうにブランコをこぐ井上真央さんの姿を通して、「リポビタンファインを飲めば、無邪気な自分自身をオープンにできる」というメッセージが込められており、新しいCMを見ている視聴者が製品に興味を抱き、さわやかな気分で元気になれるようなCM内容に仕上げられている。【参考】・大正製薬株式会社 ニュースリリース
2014年07月23日スペインの建築家アントニ・ガウディ(Antoni Gaudi)と、「スラムダンク」「バガボンド」漫画家・井上雄彦のコラボレーション展「特別展 ガウディ×井上雄彦―シンクロする創造の源泉―」が、六本木・森アーツセンターギャラリーにて開催される。会期は7月12日から9月7日まで。ガウディは19世紀から20世紀に掛けてバルセロナを中心に活動。1882年に着工以来、今も作り続けられているサグラダ・ファミリアをはじめ、グエル公園、カサ・ミラなど、数々の独創的な作品を遺してきた。本展では、スペイン・カルターニャ工科大学の監修のもと、素描、設計図、模型、家具等、ガウディの偉業を振り返る貴重な資料約110点が展示される。また、ガウディに範を求めてバルセロナに赴き、「日本スペイン交流400周年事業」の親善大使にも任命されている井上雄彦が、鋭い観察力と創造力で“人間・ガウディ”像を描き下ろし表現する。2011年には『PEPITA 井上雄彦MEETSガウディ』(日経BP社)が出版されている。同展は今後1年を掛けて、金沢21世紀美術館、長崎県美術館、兵庫県立美術館、仙台(会場は後日発表)を巡回予定。【イベント情報】特別展 ガウディ×井上雄彦ーシンクロする創造の源泉ー会場:森アーツセンターギャラリー住所:東京都港区六本木6-10-1六本木ヒルズ森タワー52階会期:7月12日から9月7日まで
2014年01月17日井上芳雄、浦井健治、山崎育三郎の3人によるユニットStarS。この結成は、間違いなく2013年演劇界のトピックスのひとつだろう。もともと、それぞれが現在の日本ミュージカル界を牽引する人気俳優だが、彼らがひとつに集まったパワーは凄かった。5月に行った1stコンサートは即日完売。デビューCDはオリコンウィークリーランキング7位にランクイン。ミュージカル界の枠を超えて注目を集めた。さらに11月には、ミュージカル俳優の単独公演としては史上初の日本武道館公演が控える。3人に現在の心境を訊いた。StarS武道館公演 チケット情報はこちら井上は5月のコンサートを「僕たちの予想を超える盛り上がりでした。アイドルみたいなことをやって、最初は「引かれたらどうしよう」とおっかなびっくりだったのですが(笑)。お客さんが楽しんでくれて、すごく幸せでした」と振り返る。そこで得た3人の絆もかけがえのないものになった。「舞台の共演では作れないような関係性が作れました。ふたりの姿を見て自分も頑張ろうと思えるし、常に“StarSの看板”も感じながらステージに立たなきゃと思います」(山崎)、「今まではなかなかミュージカル界で横の繋がりってなかったんですが、それをダイレクトに感じられました。それは今後の舞台にも生きてくると思います」(浦井)。もともとStarSは、3人が「ミュージカルの素晴らしさをもっと広めたい」という気持ちから始めたこと。その手応えは「僕は今『レ・ミゼラブル』の公演中なのですが、そこでも「StarSで知って、初めて舞台を観ました」という方もたくさんいらっしゃる」(山崎)と実感する一方で、「CDをリリースして、爆発的に売れて世間に広まったりしないかな、という期待もちょっとあったんですけど(笑)。そんなに簡単にはいかないですよね。でも逆に、ミュージカル、演劇のお客さんの力を感じました。気に入ったら何回も観に来てくれて、応援してくれる。そこが盛り上がっていれば、そこからまた、広がっていく」(井上)と、自分たちのホームグラウンドの温かさを改めて感じるきっかけにもなったようだ。武道館公演は、そんなファンへの感謝の気持ちでもあるという。「やっぱりこれだけ盛り上がったら一発大きなことやりたいね、だったら武道館しかない! と。でもそこには自分たちの力なんてほとんどなくて、応援してくださった皆さんと動いてくれているスタッフのおかげ。だから『ありがとう公演』というタイトルなんです」と井上。浦井は「僕らの経験がひとつのきっかけになって、今後ミュージカル界でも武道館でやる人が増えていったらいいですよね」とこちらも大局的な視線で意気込みを語った。どこまでもミュージカル愛に溢れるプリンスたちが新たな伝説を作る瞬間に、一緒に立ち会おう。『三大ミュージカルプリンスコンサート StarS ありがとう公演~みんなで行こう武道館~』は、11月11日(月)、日本武道館にて開催。チケットは9月7日(土)一般発売開始。チケットぴあでは8月26日(月)11:00まで先行抽選「プレリザーブ」を受付中。
2013年08月23日現在、東京・帝国劇場にて上演中のミュージカル『二都物語』で、7月26日、アフタートークショーが行われた。『二都物語』は、ともにミュージカル界のプリンスと呼ばれている井上芳雄、浦井健治という若手実力派スターふたりの共演も話題だが、このイベントには井上、浦井とともにユニット“StarS”を結成している山崎育三郎が司会としてゲスト出演。今年5月にはCDデビューを果たし、ミュージカル界の外からも注目を集めている“StarS”が集結ということで、この日のチケットは完売御礼。ファンの熱い視線が注がれる中、プリンスたちの爆笑のトークが繰り広げられた。トークショーでは、様々なエピソードを脱線気味に話す井上・浦井を、軌道修正しつつ話を進めていく山崎、という、コンサートなどでもお馴染みの3人の個性が炸裂。作品では井上と浦井は同じ女性を愛する役どころだが、井上が珍しくフラれる役だということで「でも、お客さまの共感がぎゅっと自分に集まってくるのを感じる。結ばれるふたりよりこっちの方がおいしい!」(井上)というような話から、稽古期間は毎日井上・浦井が一緒に帰っていたという仲良しエピソード、さらには「最後は(残される)僕たち家族はいたたまれないけれど、十字架を背負うんじゃなく希望を託されているんだ、と(演出の)鵜山さんからはアドバイスをもらいました」(浦井)という真面目な話まで、縦横無尽なトークが展開された。さらに、もちろんStarSの話題も。2011年の帝国劇場100周年を記念したテレビ番組で鼎談をしたことが、ユニット結成のきっかけになったというStarS。「今日ここで3人で立てたのは嬉しい!」(井上)という感慨深い発言も飛び出した。11月にはミュージカル俳優の単独公演としては史上初の日本武道館公演も控えている彼ら。「武道館ではミュージカルファンの皆さんも一緒に盛り上がっていただきたい。本当に感謝・感謝の公演にしたい」と山崎が話せば、井上が「“1日だけのお祭り”です。浦井君はお祭りを表現して、衣裳はふんどしですよね!」と笑いを取るなど、楽しそうに武道館公演の構想も話していた。「StarSを見て、『二都物語』に興味を持って観に来ましたという方も結構いらっしゃる。それは本当に嬉しいこと。相乗効果でお互い盛り上げあっていければ」と井上。『二都物語』は8月26日(月)まで、同劇場にて。チケットは発売中。また、“StarS”日本武道館公演は11月11日(月)に開催、こちらのチケットは9月7日(土)に一般発売を開始する。
2013年07月29日井上芳雄主演ミュージカル『ウェディング・シンガー』が3月1日、東京・シアタークリエで開幕した。同名のアメリカ映画をもとに2006年にブロードウェイで舞台化、日本では2008年に初演され、今回が再々演となる人気作。同日、最終舞台稽古が報道陣に披露され、井上ほか共演の高橋愛、大澄賢也、吉野圭吾、新納慎也が取材にも応じた。『ウェディング・シンガー』チケット情報物語は、結婚式を盛り上げるウェディング・バンドマンのロビー(井上)と、式場のウェイトレス・ジュリア(高橋)の恋を軸にしたもの。個性豊かで愛らしい登場人物が、それぞれ幸せな結婚を夢に見、悩んでいく。アメリカ産らしいコミカルな展開と、80年代の音楽やダンスへのオマージュに満ちたハッピー・コメディだ。3回目の主演を務める井上は「“結婚したくなるミュージカル”と銘打っていますが、とにかく観た人すべてが幸せになってくれるだろう、とてもハッピーなミュージカル」とアピール。また「初演の時から“結婚したくなるミュージカル”と言ってたんですが、初演の時は誰も結婚しなくて、『何の効果もないな』って話していたんですが、5年たってじわじわと…」という井上の言葉を受け、今年1月に結婚をした大澄が「(上演)3回目にして結婚しました! みなさんも結婚したくなってください。バッチグーだよ!」と報告。大澄はほかにも「イケイケ」「ナウい」など80年代らしい言葉を連発、「あの時代を一番知っているのは自分」と話し、取材陣を笑わせていた。またジュリア役として今回初参加する高橋は本格的なラブシーンは初とのことで、「最初にラブシーンを合わせた時に、恥ずかしい!って真っ赤になっちゃって」と井上に明かされるも、感想を訊かれ「女優さんとしては必要なことなんだろうなって思いました」とクールな返答で、共演者たちに「ビジネスライク!」と突っ込まれていた。今回の上演は「ファイナル・ステージ」と謳われているが、井上は「最後に相応しい決定版が出来たんじゃないかと、とても楽しみ」と自信のコメント。さらに「今回の結果によってはリターンズがあるかもしれないと望みながら頑張りたい」と意気込んだ。公演は3月20日(水・祝)まで同劇場にて。3月23日(土)・24日(日)に福岡・博多座、3月31日(日)に東京・日本青年館 大ホールにて。チケットは発売中。
2013年03月04日井上芳雄、高橋愛が主演するミュージカル『ウェディング・シンガー』の製作発表が12月17日、都内にて行われた。結婚をテーマにした作品ということで、実際の結婚式場で開催されたこの製作発表には1200名の応募の中から選ばれたファン60名も参加。笑いに溢れたハッピーな会見となった。ミュージカル『ウェディング・シンガー』チケット情報作品は、結婚式を盛り上げるウェディング・バンドマンのロビーと、式場のウェイトレス、ジュリアの恋を軸にしたミュージカル・コメディ。アダム・サンドラー主演の1998年のアメリカ映画を舞台化したもので、日本では2008年初演、2011年の再演を経て今回が3度目の上演となる。80年代アメリカの音楽やダンスのオマージュに溢れ、個性的な登場人物が巻き起こすドタバタに劇場が笑いに包まれるキュートな作品だ。初演よりロビーを演じている井上はそのままに、今回はジュリアに高橋愛、その従姉ホリーに彩吹真央、ロビーのバンド仲間サミーに吉野圭吾という新キャストが加わる。会見では、井上が「大好きな作品です。前回はちょうど震災の時期の公演で、3月11日当日も公演していたんですが、直後はやはり日本中が沈んでいました。そんな時にこんなバカバカしい楽しい話をやっていていいのかなと思ったのですが、結果的に舞台の力でお客さまと一緒になって笑いながら前に進んでいこうという気持ちになり、作品の力を改めて感じました。でも観たくても来られなかったお客さまも大勢いて、完全な形で公演ができたとはいえなかったので、再々演をやらせていただけるのはすごく嬉しい」と感無量のコメント。また初参加の高橋が「こんなに愛されている作品に出ることができて本当に幸せ。CDをずっと聴いているんですが、聴いているだけで元気になれるので、皆さんもこの作品を観て元気になっていただきたいなと思います」と話し、演出を務める山田和也が「舞台は1985年のニュージャージー。ここでは戦争も起こっていませんし、革命もありません。ドラマチックな要素はまったくない、日常の中でおこるミュージカル。でもそこにこそこの作品の価値や大切な事がこめられています」とその魅力を解説した。また、今回の公演は「ファイナル・ステージ」と銘打たれているのも気になるところ。これに関して山田は「この人たちが結婚適齢期に見えるのもそろそろ限界かな、と」と会場を笑わせ、井上は「僕は毎回、これがファイナルで当然だと思ってやっています。ある意味、再演がある作品というのは奇跡。ですからいつもと変わらず一生懸命やりたい。…これが大好評だったらリターンズがあるかもしれないし(笑)」と含みをもたせた。公演は3月1日(金)から20日(水・祝)まで東京・シアタークリエ、3月23日(土)・24日(日)に福岡・博多座、3月31日(日)に東京・日本青年館 大ホールにて。チケットは東京公演が12月22日(土)、福岡公演が1月19日(土)にそれぞれ一般発売を開始する。
2012年12月18日舞台『組曲虐殺』の公開稽古が12月6日、東京・天王洲 銀河劇場で行われ、出演する井上芳雄、石原さとみらが会見を行った。『組曲虐殺』公演情報2010年に死去した井上ひさし最後の作品で、官憲の拷問によって29歳の若さで命を落としたプロレタリア文学の旗手、小林多喜二を題材にしたもの。2009年に初演され、その年の演劇賞を総なめにした。今回の3年ぶりの再演には、初演時と同様、演出に栗山民也、キャストも同じ顔ぶれが揃った。多喜二を演じる井上は、初演の時は初日4日前に台本が完成したことを明かし「台本がギリギリだと言い訳がきくけど、今回そうはいかない。厳しさを感じます」と気を引き締めながら、「井上先生は(再演を)喜んでらっしゃいますかね。きっと舞台が始まったら、(天国から)毎日劇場に来てくださるんじゃないかな」と亡き劇作家に思いを寄せた。一方、多喜二の恋人役の石原は「先生がいらっしゃらないな、と寂しい思いもありますが、先生が命を削って書かれた言葉を大切に丁寧に伝えていきたい」と気合を入れた。公演は12月7日(金)から東京・天王洲 銀河劇場にて。その後、福岡、愛知、大阪ほか全国を巡演。
2012年12月07日今年、公開された映画の中で「ベスト親子賞」を選ぶなら井上真央と松坂慶子が『綱引いちゃった!』で演じた娘と母は有力候補となること間違いなしである。井上さんにとってはNHKの連続テレビ小説「おひさま」後に出演した最初の作品。「おひさま」では愛情あふれる家族の絆が描き出されたが、本作でも母と娘の2人ながらも「おひさま」に負けず劣らず温かい親子の姿が映し出される。かつてはオリンピックの正式種目だったという歴史を持つスポーツ“綱引き”を題材にした本作。「いつかご一緒させていただきたいと思っていたけれど、初共演でまさか一緒に綱を引くことになるとは…(笑)」とふり返る松坂さんとの共演を始め、大分で行われた撮影、本気で挑んだ綱引きなどについて井上さんが語ってくれた。井上さんが演じた千晶は大分市の広報課職員。市長の命令で市のPRを目的に女性だけの綱引きチームを結成する。「最初は綱引きと聞いて、スポ根映画をイメージして、綱引きをガムシャラにやる汗と涙の結晶という感じだろうと思いましたし、映画になるのかな?という思いもありました」と井上さんはふり返る。千晶という役柄については「私と結構、近かったかもしれない。だからこそ難しかったのかな?」とも。だが「役づくりは、綱引き!」と語る通り、役の内面については事前に作り込むことはせず、現場で方向性を決めていったという。「千晶を明るく演じるのか?それともしっかり者のキャリアウーマンとして演じるのか?すごく難しかったですが、ずっと大分にいて大分弁を話す中で段々と『こんな感じかな』という形が出来上がっていきました。何より、綱引きを一生懸命やって技術がアップしてチームも一つになっていく過程が、お芝居にリンクしていけばいいなと思っていましたので。だから現場では、いかに姿勢を保つかとか、どうやって綱を引っ張るかといった話し合いをみんなでしていましたね」。ちなみに綱引きのシーンに関しては「全てガチです!」。劇中のチーム「綱娘」さながら毎日トレーニングを積んで撮影に臨んだ。「最初にみんなで大会を見に行ったら、想像以上にパワフルで地面に着くんじゃないかってくらい低い姿勢なんですよ。松坂さんも最初、綱引き部分にはスタントがいると思っていらしたみたいです(笑)。『あの姿勢を?』と思いつつやってみたら、1人や2人で引くのと8人で引くのとでは全く違って、体力だけでなく全員で息を合わせる大変さがありました。やっていくうちに1日でも綱を引かないと落ち着かなくて(笑)、感覚を忘れないよう『早く引きたい!』って気持ちでした」。「相当、インパクトのある作品じゃないと『おひさま』の陽子役は抜けきらないと思った」という井上さんは、『舞妓 Haaaan!!!』や『なくもんか』といったコメディ映画を世に送り出してきた水田伸生監督の下で新たなスタートを切った。千晶はどちらかと言えば、周囲のボケにビシバシとツッコミを入れる役柄だが、水田監督が求める独特の笑いを存分に楽しんだようだ。「水田監督は結構、その場で思いついたことを提案して、たまたま見た人がクスっと笑ってしまうような小さな笑いを散りばめるので、笑いを堪えるのが大変でした。お芝居をしている本番の最中に監督の笑い声が響いて、音声さんが『シーっ!』って怒っているような現場でした(笑)。逆に感動的なシーンでフッと監督を見たら、号泣されているんです(笑)。監督が一番のお客さんでしたね」。しっかり者としてツッコミを入れるだけでなく今後、コメディエンヌとしてボケ倒す井上さんを見てみたい気もするが…。「どうでしょう…(笑)?笑いのツボはみんなそれぞれ違うので、難しくもありますがコメディは楽しいですね。面白いと思ってやっていても『あれ?』となることもあるから、脚本を読んで面白ければ面白いほどプレッシャーもあります。テンポがちょっと違うだけで面白くなくなったり、セリフ一つ削るだけで面白くなったり、本当に難しい。でも現場で笑いが起きるのはやっぱり楽しいです。私もどちらかというと思い切り笑わせるというよりも、地味に小さく笑えるようなものが好きなので、そういう作品もやれたらいいですね」。そして、ギャグシーンではないのに観ているだけで思わずクスっと笑ってしまうのが井上さんと松坂さんの母娘のやりとりだ。年の功でチーム「綱娘」をまとめる精神的な支柱であり、家ではまるで友達のように娘・千晶と何でも言い合える母・容子。井上さんは「小さい頃から映画館で観てきた作品に出ていた大好きな女優さん」という松坂さんとの共演をこうふり返る。「チームメイトであり親子でもあるという2人の距離が、緊張や遠慮もなく自然にできたと思います。松坂さんは誰に対しても壁を作られることが全くないので、一緒にいたら甘えたくなっちゃうような本当に優しいお母さん。家での2人のシーンのときは『こないだウチの娘がね』と娘さんやお母さまの話をしてくださったり。『おひさま』を見てくださっていたのでその話をしたりもしました」。特に家で松坂さんとマッサージをし合うシーンは、井上さんにとってもお気に入りになったようだ。「日常の親子の雰囲気が好きですね。台本には『マッサージをし合う』とは書いてなかったんですが、松坂さんが私の上に乗ってきたので、その場で思わず『重い~!』とアドリブで言ってしまいました。後で考えると、とても失礼なセリフなんですが、私自身が実際に母とそういうやり取りをしたことがあったので。完成した映画を観たら、ウチの母とのやり取りに近くて、自然にできた良いシーンになっていました」。多くの俳優が、朝ドラや大河ドラマへの出演をきっかけに成長や変化を感じると口にしている。井上さんは慎重に言葉を選びながら「確かに10か月も同じ役をやるというのは大きなことです」とうなずく。自らの変化を知覚するのはこれからかもしれないが、ハッキリと感じるのは周囲の反応の変化だ。「いままでは若い人に声を掛けられることが多かったのですが、最近は、おじいちゃんやおばあちゃん、お父さんの世代の方にも『見ていました』と言っていただけて嬉しいです。大分でも『陽子ちゃん、陽子ちゃん』と声を掛けていただきました(笑)」。そして、最後にこうつぶやいた。「何より震災があった年にあの作品に出られたというのが一番大きなことかもしれません」。年が明けて少し経てば26歳になる。20代の後半戦、女優・井上真央はどのような道を歩んでいくのか?楽しみに待ちたい。(photo / text:Naoki Kurozu)■関連作品:綱引いちゃった! 2012年11月23日より全国東宝系にて公開(C) 2012「綱引いちゃった!」製作委員会
2012年11月20日井上真央が主演で贈る、綱引きの女性チームの奮闘劇を描いた『綱引いちゃった!』の女性限定試写会が、11月7日(水)に都内で行われ、井上さんを始め、玉山鉄二、渡辺直美のキャスト陣と水田伸生監督が登壇した。『舞妓 Haaaan!!!』など宮藤官九郎とタッグを組み、笑いあり涙ありの心温まるコメディを手がけてきた水田監督の最新作となる本作。大分市役所広報課の千晶は、市長の命令で町おこしのために、かつては大分出身のチームが世界一に輝いたこともある女性だけの綱引きチームを結成。母・容子を始め閉鎖が予定されている給食センターのメンバーたちと大会に参加になるのだが…。この日は、女性限定試写会ということで登壇した井上さんは「見事に女性ばかりですね!この映画の撮影現場も雰囲気はずっと“女子会”みたいで、毎日楽しかったです」と挨拶。しかし、玉山さんは「非常に緊張しています」と女子たちの独特の雰囲気に圧倒された様子だったものの、渡辺さんが大女優風のコメントを連発すると「ムカつきますね(笑)」とツッコミを入れ会場の笑いを誘っていた。この日は、“女子会”をテーマにしているとあって、一般女性からのお悩みに対する相談会を開催。井上さんらゲストが事前に応募を募っていたお悩みに答えた。しかし、1問目の「朝が弱いんですがどうしたらいいですか?」という高校生からのお悩みに、「私も朝は弱いんです」と共感を寄せる井上さんだったが、「まだ17歳の高校生ですからね。社会に出れば、何が何でも起きないといけないこともあると思うので大丈夫ですよ」とザックリとした返答。これに渡辺さんから「適当だなぁ(笑)」とすかさずツッコミが入る一幕も。続いての質問では、「どんな年齢でも、どんな体型でも、自信を持って生きていくにはどうすれば?」と渡辺さんへのピンポイント質問が。「絶対、直美ちゃんをバカにしてますよね(笑)」と玉山さんが今度はフォローしたかと思いきや、「でも、(渡辺さんと)マンションが一緒なんですけど、この前エレベーターで偶然会ったときは、絶対お風呂に入ってないだろ…という感じの見た目でビックリしました」と裏切りの暴露!渡辺さんも「あのときはホントに酷いカッコをしていました…」と反省していた。最後の質問では、「どうしたら、真央ちゃんみたいに女子力がアップするの?」と今度は井上さんへのピンポイント質問が読み上げられたが、「いや~、特にないです」と照れつつも、「でも、毎日お風呂には入ってます(笑)」と渡辺さんをイジり、イタズラっぽい笑顔を浮かべていた。その後も、渡辺さんがおなじみのビヨンセのモノマネを披露するなど、最後まで大きな盛り上がりを見せたこの日の“女子会”。井上さんも「こんな時代だからこそ、女子の力を!」と語りかけ、客席の女子たちから大歓声を浴びていた。『綱引いちゃった!』は11月23日(土・祝)より全国東宝系にて公開。■関連作品:綱引いちゃった! 2012年11月23日より全国東宝系にて公開© 2012「綱引いちゃった!」製作委員会
2012年11月07日劇作家・井上ひさしの最後の作品『組曲虐殺』が今冬再演される。2009年に栗山民也演出で初演されたこの作品は、音楽を全編、小曽根真の書き下ろし楽曲でつづる“音楽評伝劇”だ。今回、初演と同じスタッフ・キャストで、井上作品を連続上演してきた“井上ひさし生誕77フェスティバル2012”の掉尾を飾る。主演の井上芳雄に本作への思いを訊いた。プロレタリア作家の小林多喜二が、29歳の若さで特高警察に虐殺されるまでの2年9か月を描いた本作。多喜二を演じる井上は、「自分にとって『組曲虐殺』は、井上ひさし先生の思い出と共に、忘れられない宝物。絶対に再演したいと願っていました。初演メンバーが揃ったのも、作品の力に拠るところが大きいのでは」と話す。壮絶な最期で知られる多喜二だけに「演じる前は漠然と、激しさや痛みのようなものをイメージしていた」という井上。「でも井上先生の台本には、朗らかで、芸術に造詣が深く、人々に愛される人物が描かれていて、新鮮でした」。劇中では、恋人の瀧子や姉チマ、 多喜二の活動を支援するふじ子はもちろん、多喜二をマークしている特高刑事ですら、気がつけば彼に温かい眼差しを向けてしまう。「実際、魅力的な人だったんでしょうね。周囲からたくさんの愛情を受けていたからこそ、自分もそれを、虐げられた人々に返すことができたんじゃないでしょうか。社会のシステムを憎んでも、人間そのものは決して憎まない人だった気がします」。『組曲虐殺』は、井上にとって、表現面でもひとつの転機となった作品だ。「栗山さんからは『生死の瀬戸際に身を置くプロレアタリア作家の覚悟に迫れ!』と叱咤激励され続けて。演じる上で感情をどこまでどう出すのか、新しい挑戦でした。小曽根さんには『これまでと違う歌い方を試してみようよ』と、即興的な歌唱を教えていただきましたね。その後、別の作品を演じても、『今の、多喜二だったよね』と言われてしまうほど(笑)。俳優として大きな体験でした」。今は、井上ひさしの遺した言葉を伝えることが、自身の使命だと感じているという。「先生が書いてくださった言葉は、自分のちょっとした工夫など歯が立たないほど、すごい力をもっている。再演でも、まっすぐに体ごと、ぶつかろうと思っています。『後に続く者を信じて走れ』という多喜二の歌詞があるのですが、僕も、若い世代を含め多くの人に、彼の思いや生き様を伝えるつもりで演じたいです」。公演は12月7日(金)から30日(日)まで東京・天王洲銀河劇場にて上演。チケットは9月29日(土)より一般発売開始。なお、チケットぴあでは9月13日(木)11時までインターネット先行抽選・プレリザーブを受付中。東京公演の後、来年1月に各地を巡演。取材・文:高橋彩子
2012年09月12日ミュージカル『ダディ・ロング・レッグズ~足ながおじさんより~』が9月2日、東京・シアタークリエにて開幕した。出演は井上芳雄、坂本真綾。『レ・ミゼラブル』の演出家ジョン・ケアードが脚本・演出を担当し、2009年にアメリカで初演された“ふたり芝居のミュージカル”の、日本初上陸だ。『ダディ・ロング・レッグズ~足ながおじさんより~』チケット情報はこちら孤児院に暮らす少女ジルーシャはある日、院の理事のひとりから、大学へ進学するための奨学金を援助しようという手紙を受け取る。条件は月に一度、彼に手紙を書くこと。一度だけシルエットで見た手紙の主はまるで足長蜘蛛のように足が長く、ジルーシャは彼を足長蜘蛛――ダディ・ロング・レッグズと呼び慕っていく……。日本では非常に良く知られている『足ながおじさん』の物語が、とても可愛らしく瑞々しいミュージカルになった。土や緑の匂いがしそうな素朴で優しい音楽、さらにセットも本に囲まれた書斎、木の温もりが伝わりそうな壁に床、大きなトランク…と、この物語を愛する少女たちが憧れそうな世界だ。登場人物はジルーシャと、ダディの正体であるジャーヴィスのふたりだけ。原作と同じく、ジルーシャがダディに宛てて書いた手紙の形をとって物語が進行していく。ゆえにジルーシャを演じる坂本真綾は出ずっぱりの大奮闘だ。孤児院育ちで、大学でも上流の教育を受けてきた少女たちと会話が通じなかったりと、コンプレックスはあるものの、それが卑屈な方向に表出されることはないジルーシャ。聡明で独創的、あふれ出る言葉にはユーモアがあり、彼女の目に映る世界はキラキラと輝いている。そんなジルーシャを坂本は伸び伸びと表情豊かに創り上げている。膨大なセリフも隅々までクリアで気持ちよく耳に届き、ジルーシャはこの人以外にはいないのではと思うほどにぴったりだ。一方でジャーヴィスは、上流階級に育った青年。ジルーシャの文学的才能を伸ばすために援助を申し出たものの、予想以上の才気を見せる彼女の手紙、そして彼女自身に惹かれていく。ただし「きっと年寄りに違いない」というジルーシャの思い込みで作り上げられた“ダディ”像と自身とのギャップに苦しみ、彼女に打ち明けることができない。ジャーヴィスを演じる井上芳雄は、その戸惑いや、嫉妬心から生まれるいじわるな顔なども丁寧に演じ、“大人の初恋”とでも呼べそうなフレッシュな恋心を見せていた。劇中の「チャリティー」というナンバーで、ジャーヴィスは“誰が誰を助けている?”と歌う。ジャーヴィスはジルーシャに援助をしたが、彼もまたジルーシャから大きなものを受け取った。ジルーシャも与えられたものに甘んじず、自らの手で道を切り開いていく。ロマンチックなラブストーリーでありながら、人生を輝かせるヒントが散りばめられたミュージカル。小説同様、長く愛されていくに違いない。東京公演は9月19日(水)まで。その後9月22日(土)に新潟、9月26日(水)に大分、9月28日(金)・29日(土)に大阪、10月3日(水)に福岡で上演される。
2012年09月03日9月2日(日)に東京・シアタークリエで開幕する舞台『ダディ・ロング・レッグズ~足ながおじさんより~』の製作発表が8月13日に都内で行われ、脚本・演出のジョン・ケアード、キャストの井上芳雄と坂本真綾、あしなが育英会の玉井義臣会長が報道陣の前に登場した。2009年にアメリカのカリフォルニア州で初演されたミュージカルで、今回が日本初演となる。原作となったジーン・ウェブスターの小説『足ながおじさん』は日本ではあまりにも有名だが、「アメリカ人はあまり知らない」とケアードは言う。「私も、12年ぐらい前、妻(本作品の翻訳・訳詞を務める今井麻緒子)に手渡されて初めて知りました。最初にこの作品に触れた東京の地で公演できるのはうれしい」。孤児院で暮らす少女ジルーシャと、彼女に金銭的援助を続ける若き紳士ジャーヴィスの物語が、ふたり芝居仕立てで描かれる。ジャーヴィス役の井上は「この作品をやると発表したとき、特に女性からの反応が大きくて、“小さい頃からの愛読書だった”という声を多くいただいた。僕は今回初めて原作を読んだんですけど、これはジルーシャの成長の物語であると同時に、経済的にも社会的にも満たされていながら問題も抱えるジャーヴィスが、人間として救われていく、という話だと思いました」とコメント。一方、ジルーシャを演じる坂本は、「『足ながおじさん』はとても好きで、よく知っているつもりでいたんですけど、あらためて読み返して、児童文学というイメージより、これはラブストーリーでもあったんだなと再認識しました」と作品の魅力を話す。井上との初共演ついて訊かれた坂本が「いらっしゃるだけで、安心感というか心強さがあります。パートナーと一緒に作る作品だと思うので、もっと仲良くなりたくて、1日ひとつ質問するように心がけています」と語ると、井上は「それは知らなかった。さっき唐突に“風邪とかひかないんですか?”と訊かれましたけど、そういうことだったんですね!」と驚いた様子。坂本については「とても聡明。舞台を中心にやっている人とは違う熱の発し方というか。先日ジョンの発案でいきなり第1幕を通して演じたんですけど、すでに台本を手に持っていなかった。静かな闘志を感じます」とその印象を語った。ミュージカル・ロマンス『ダディ・ロング・レッグズ~足ながおじさんより~』は、シアタークリエにて9月2日(日)から19日(水)まで上演。東京公演の後、新潟、大分、大阪、福岡の各地を巡演する。
2012年08月13日チャールズ・ディケンズの不朽の名作『二都物語』を基にしたミュージカルが、井上芳雄と浦井健治の出演で2013年夏に東京・帝国劇場にて上演される。『オリバー・ツイスト』『クリスマス・キャロル』などでも有名なイギリスの文豪チャールズ・ディケンズ。彼の書いた小説『二都物語』は、18世紀後半のフランス革命動乱期、ロンドンとパリの“二都”を舞台に、ひとりの女性をめぐるふたりの男性の悲劇的な恋と運命を描いたもの。この長編小説を原作に、脚本・作詞・作曲をジル・サントリエロが手がけミュージカル化した。2007年に米・フロリダで上演後、2008年にブロードウェイで公演が行われ、来夏、日本での初演が決定。なお、日本では宝塚歌劇団が過去『二都物語』を舞台化しているが、これとは別の作品となる。井上はシドニー・カートン役を、浦井はチャールズ・ダーネー役を演じる。演出は鵜山仁が担当する。公演は2013年7月18日(木)から8月26日(月)まで東京・帝国劇場にて上演。チケットは2013年春に発売予定。
2012年07月30日2010年に永眠した劇作家、井上ひさし。存命ならば77歳の誕生日を祝うはずだった今年、『井上ひさし生誕77フェスティバル2012』と銘打ち、1月から12月まで8本の作品を上演している。このフェスティバルの特別企画として、8月16日(木)より東京・紀伊國屋画廊にて『井上ひさし「せりふ」展』(入場無料)が開催される。井上ひさし関連のチケット情報井上ひさしが綴りつづけた70作にもおよぶ戯曲。今回展示されるのは、戯曲の中から切り取られた77個の“せりふ”。額装された“せりふ”を目で見るだけではなく、スピーカーから聴こえる“せりふ”を「音」として耳で楽しむこともできるそうだ。『井上ひさし「せりふ」展』は8月16日(木)から28日(火)まで紀伊國屋画廊にて開催。なお、『井上ひさし生誕77フェスティバル2012』の今後のラインナップは、8月まで上演中の『しみじみ日本・乃木大将 』、8月末から9月に『芭蕉通夜舟』、11月から12月に『日の浦姫物語』が上演される。チケットは一部を除き発売中。
2012年07月25日井上ひさし作、蜷川幸雄演出による舞台『しみじみ日本・乃木大将』の開幕が、7月12日(木)に迫った。『井上ひさし生誕77フェスティバル2012』と銘打って今年8本上演される井上戯曲のうち、本作はその第5弾にあたる。稽古の様子を取材した。「うるさいチームだよ、まったく」と笑い混じりに蜷川がこぼすのは、キャスト陣のことだ。風間杜夫、根岸季衣、六平直政、山崎一、大石継太、朝海ひかる、香寿たつき、吉田鋼太郎。いずれも舞台が原点といっていい生粋の演劇人が揃う。特に目立ったのは、六平。演技を始める直前までギャグを飛ばし、出演者同士で段取りを確認した後には「みんな、わかったよな?」と仕切ってみせる。さらに、それに応える面々の切り返しもまた笑いを生み、稽古場の一体感が高まっていく。芝居が始まり、各人が役に扮しても、この空気は変わらない。むしろ、歌がふんだんに使われている分だけ、にぎやかさは増している。時は明治天皇大葬の日、殉死することを決意した陸軍大将・乃木希典の物語。設定だけ聞けば、重くシリアスな作風を想像しそうだが、実際には、驚くほどばかばかしい。“何を描くか”と“いかに描くか”。テーマとテイストの間に飛躍があるからこそ、ドラマがいっそう輝きを放つ。まさに井上作品の真骨頂がそこにはあった。日露戦争の英雄と称えられる一方で、愚将の烙印を押されることも少なくない乃木。彼は明治天皇にどんな思いを抱いて命を絶ったのか。周辺の人物によるコメントを通して主人公の人物像を浮き彫りにする物語は少なくないが、本作が珍しいのは、5頭の馬がその役割を務めるところ。しかもそれぞれ、前足と後足が別の意志を持つ。知的に考える前足たちと、生理にまかせて行動する後足たちと。10の人格ならぬ“馬格”による乃木の立場をめぐっての議論が、天皇制に対する賛否両論と重なって興味深い。また、「もしも○○が乃木大将の立場だったら、こんな態度に出るかも」と馬たちが何パターンも演じ分ける場面は、バラエティ番組さながらのおかしさだった。1979年に芸能座が初演した作品で、今回は、1991年のこまつ座公演以来21年ぶりの上演となる。蜷川は「俳優が演技を競い合うような戯曲。ト書きに細かく書かれているので、演出家はほとんどすることがない」と言いながら、「軽演劇風にみせたい」と明快に方向を示す。7月12日(木)から29日(日)まで彩の国さいたま芸術劇場 大ホールで上演。その後、大阪、新潟で公演を行う。
2012年07月06日