東京都企業立地相談センターは、「moftech(モフテック)」のブランド名で、猫グッズの企画・製造・販売を手掛ける「コワーキング合同会社 西田 貴弘氏(所在地:東京都江東区)」に取材を行い、その内容を東京都企業立地相談センターホームページにて2024年2月27日(火)に公開しました。コワーキング合同会社代表社員 西田 貴弘氏■優しい木の温もりも魅力、持続可能な猫グッズで存在感を示す犬と違い散歩の必要がない、SNS映えする、コロナ禍で猫がもつ癒やしの力が再認識された……等々の理由から、終わる気配のない猫ブーム。キャットフード、グッズなど猫に関連する費用や支出を計算した経済効果「ネコノミクス」は、年間約2兆円にのぼるという試算もあるほど、“猫ビジネス”は過熱しています。「moftech(モフテック)」のブランド名で、猫グッズの企画・製造・販売を手掛けるコワーキング合同会社は、愛猫家におなじみの、ある猫グッズを改良・販売し、業界で確かなプレゼンスを示している企業です。代表社員の西田 貴弘氏に、事業内容や今後の展望、東京立地のメリットなどを取材しました。■ものづくり系コワーキングスペース入居で開発加速まず、西田氏にこの仕事を始めた経緯を聞きました。「文具、オフィス用品などの企画・製造・販売企業でのマーケティングや、保険会社での営業を経て、2013年に独立しました。現在の仕事を選んだのは、自分の愛猫のために、従来にないグッズをつくりたかったからです。ニッチな領域ではありますが、市場的には決して小さくない猫ブームもあり、良質な製品を安定してつくることができれば勝負できると考えました」そこで西田氏が着想したのが、猫の遊具、キャットタワーです。キャットツリーとも呼ばれ、愛猫が室内で運動できるアイテムとして知られています。「ただ、従来の商品は形、高さがほぼ決まっているため、個々の家で異なる室内環境にフィットしなかったり、置く場所が限られてしまったりするケースもありました。そこで、玩具のブロックのように組み立てられ、高さや形状をフレキシブルに変えられるキャットタワーをつくれないかと考えました。また、素材に木を用いることで耐久性を持たせ、多様なインテリアにもなじむアイテムにできないかとの思いもあったのです。そうしたアイデアを形にするため、最初は模型や工作の材料などに用いられ、加工しやすい『スチレンボード』で試作を重ねました」その後、基礎的な部分はできたものの、完成させるためには大きなハードルが待っていました。本物の木材を使って本格的なプロトタイプをつくるには、専用の加工機や、より広い作業スペースが必要です。しかし機械は高額の上、作業場を借りるのにもかなりのコストが必要。そこで西田氏が注目したのが、東京都江東区青海の「アジアスタートアップオフィスMONO」でした。ここは、ものづくり系スタートアップに特化した創業支援施設。先端機械をそろえた工作室や広大な作業スペースを備えています。「比較的リーズナブルな料金でオフィスを借りられる上に、木の加工に欠かせないレーザー加工機や、3Dプリンター、3DCADなども無料で使うことが可能です。私の入居当時にいらっしゃったインキュベーションマネジャーのサポートで、機械の使い方を一から指導いただき、ここに入居してから一気に開発が加速しました」■恵まれた環境や助言も活かし、一生涯使えるキャットタワーが完成そして、1年ほどで完成したのが『moftech にゃんこタワー』です。材料は六角形のシナ材のパネルと、パイン材のポール。それらを組み合わせ、猫の成長や個性に合わせて、自由に形を変えることができます。「猫の誕生からおよそ12ヵ月までは、高さを抑え、パネルを広めにした『Kitten Style』、1歳~10歳頃は活発に運動することを想定して、背の高い『Adult Style』、そして10歳以上は再び低くしてパネルを広げた『Senior Style』と、一生涯使うことができます。組立は簡単で、およそ40分程度で終了。必要な工具も付属しています」moftech にゃんこタワーは、TV番組や情報誌、Webニュース、業界新聞など多様なメディアでも紹介され、愛猫家に浸透。新しいタイプの猫グッズとして、根強く売り上げを伸ばしています。「MONOに入居していなければ、moftech にゃんこタワーは完成しませんでした。都内にスタートアップ対象のコワーキングスペースは多々ありますが 工作機を無料で使わせてくれるところは極めて希少です。また、ほかのものづくり系企業から、忌憚のない意見をもらえる環境も良いと感じています。つくるプロダクトの種類は違っても、基本はものづくりであり、起業家としての目線は同じなので、デザインやコストなど有益なアドバイスをたくさんいただくことができました。もちろん私も同様に彼らに対して率直な意見を申し上げる機会も多く、互いに刺激し合える仲間であると考えています」■江東、東京立地のメリット~国内外の優れた人材から成長の糧を得られるさらに続けてMONOの魅力を聞いてみました。「東京都が認定するアジアスタートアップオフィスということで、海外、特にアジアのものづくり系スタートアップも多く入居しており、彼らとの交流も財産になっています。深夜でも彼らが仕事に集中している姿を見ると刺激を受けますし、付き合いが深まるにつれて初級の中国語を身につけることもできました。製品の材料を中国から購入する際、自分自身でコミュニケーションできるくらいになれたのは財産です」さらに、かつてMONOに入居していた企業と協働して、週末を利用したスタートアップのリアルな体験イベント「スタートアップウィークエンド東京 2019」に参加。「飼い主向け 留守宅の猫の活動量を計測するIT装置」をプレゼンし、3位に入賞した実績も。これもMONOにいたからこその経験だったそうです。「経済的支援を受ける機会に恵まれていることも大きな魅力です。MONO事務局の強力なアシストによって民間銀行や、江東区の創業支援の融資を有利な条件で受けることができました。東京都の認定を受けており、日本だけでなく海外のスタートアップを支援するMONOで仕事を継続していることで、年々対外的な信用度が上がっていることも実感しています」最後に「東京立地」のメリットを伺いました。「やはり世界に認知されているネームバリューが有利に働くと思います。かつて“ものづくり大国”として世界をリードした日本の首都、東京のアドレスは、海外企業の認知度も高い。moftech にゃんこタワーに加えて、当社製品の猫のプライベート空間『にゃんこカプセル』も木製であり、オーストラリア、中国、香港などから『日本らしさを感じさせる木製の猫グッズ』として注目され、問い合わせが増えています。これも、当社が『Tokyo』にあることがひとつの要因だったと思います」■企業概要会社名 : コワーキング合同会社所在地 : 東京都江東区青海2-5-10 テレコムセンタービル東14階代表 : 西田 貴弘設立 : 2013年(平成25年)2月19日事業内容 : ネコ関連商材の企画・製造・販売ホームページ: ■情報配信元東京都企業立地相談センターホームページ: ■東京都企業立地相談センターとは企業や個人事業者様を対象に創業や事業拡大する「場所」探しのご相談を不動産専門アドバイザーが無料で承っております。ご希望条件をお伺いし、事務所、店舗、工場、事業用地などを取り扱う民間不動産事業者に一斉照会いたします。その他、都や都内区市町村の公的物件情報や支援制度もご案内しております。(東京都企業立地相談センターは東京都産業労働局が運営しております。)■記事掲載東京都内に立地し活躍されている企業様や区市町村の企業支援担当者へインタビュー記事を東京都企業立地相談センターホームページに掲載しております。ページURL: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年02月27日ミスマガジン2023ベスト16の「SHOWROOM 特別賞」井手美希が、発売中のマンガ誌『週刊ヤングマガジン』(講談社)第47号のグラビアに登場している。井手は2001年12月7日生まれ、佐賀県出身。ミスマガジン2023のベスト16に選ばれ、「SHOWROOM 特別賞」を獲得した。音大に通っており、卒業を控えている。受賞記念グラビアとなった今回は、ビキニ姿やシャワーカットで大人っぽい表情も。一方「グラビア撮影が大好き」という気持ちが溢れる天真爛漫な笑顔も見せた。
2023年10月28日椎名林檎、星野源 MV振付・出演、舞台『千と千尋の神隠し』振付・ステージングなど幅広く活躍days(井手茂太/イデビアン・クルー制作事務所、東京都渋谷区)主催、イデビアン・クルー 井手茂太新作ソロ『イデソロキャンプ』が2022年6月3日 (金) ~2022年6月5日 (日)にシアタートラム(東京都世田谷区)にて上演されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて発売中です。カンフェティにてチケット発売中 公式ホームページ シアタートラム 50歳を迎えるダンサー、井手茂太の12年ぶりのソロ作品。音楽はASA-CHANG&巡礼の全編書き下ろし!さらに美術は第29回読売演劇大賞最優秀スタッフ賞受賞の伊藤雅子、照明は第28回読売演劇大賞最優秀スタッフ賞受賞の齋藤茂男が手掛けます。穂の国とよはし芸術劇場PLATのダンス・レジデンス 2021での「ソロ公演のためのリサーチ」を経ての今作。主宰するダンスカンパニー「イデビアン・クルー」での井手茂太とはまた違った姿をたっぷり観られるソロ公演。振付家/ダンサーとして生きていく姿を、今の時代だからこそ世の中に提示する意欲作をお見逃しなく!プロフィール井手 茂太/Choreographer, Ide Shigehiro振付家、ダンサー、イデビアン・クルー主宰。既存のダンススタイルにとらわれない自由な発想で、集団内でのコミュニケーションをモチーフに、日常の身振りや踊り手の個性を活かしたオリジナリティ溢れる振付手法で注目される。しなやかで弾力のある動きは、ダンサーとしても呼び声が高く、幅広いジャンルで活動している。主な参加作品には、椎名林檎、星野源、Avril Lavigne、乃木坂46のミュージックビデオの振付や出演、夏木マリ『印象派NEO』、三谷幸喜演出『子供の事情』、野田秀樹演出NODA・MAP『フェイクスピア』、ジョン・ケアード演出 舞台『千と千尋の神隠し』などの振付・ステージングも手掛けている。【オフィシャルサイト】 公演概要イデビアン・クルー 井手茂太新作ソロ『イデソロキャンプ』公演期間:2022年6月3日 (金) ~2022年6月5日 (日)会場:シアタートラム(東京都世田谷区太子堂4丁目1番地1号キャロットタワ-1階)■出演者井手茂太■スタッフ振付・演出:井手茂太音楽:ASA-CHANG&巡礼照明:齋藤茂男音響:島猛衣裳:堂本教子美術:伊藤雅子宣伝美術:浜辺明弘(WATCH)舞台監督:横尾友広■公演スケジュール6月3日(金)15:00日(※)/19:006月4日(土)13:00★ /17:006月5日(日)13:00★ /17:00★=未就学児入場可(※)=プレビュー公演は、カンフェティでの取り扱いがございません。※開場は、開演の30分前※上演時間:約1時間■チケット料金前売:4,500円当日:5,000円(全席指定・税込)主催:days提携:公益財団法人せたがや文化財団/世田谷パブリックシアター後援:世田谷区 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年04月20日高校生~20代に圧倒的な共感を得ている男女混合3ピース・バンドSaucy Dog。このたびリリースされるミニアルバム『ブルーピリオド』は、実話に基づいた歌詞をはじめ、リアリティをこまやかな表現に落とし込んだ一枚になっている。「ウィンドチャイムなど新しい音を生の楽器で取り入れました」(せとゆいか・Dr、Cho)「ギターも、『Humming』のエフェクターは1個だけで、同じ音も指先で表現を変えました」(石原慎也・Vo、Gt)今の時代、ロックバンドでも打ち込みを使うライブが多い中で、彼らは生音を大切にする貴重な存在だ。「今は生音が楽しいんです。テンポやノリも、自分たちで突き詰めたい。まだ固まりたくないんです」(せと)その全てに貫かれているのは、体温を感じるような“彼ららしさ”。「『Saucy Dogの武器って何やろ?』って3人で話した時に、優しさをのっけて音楽を届けられるところじゃないかな、って」(せと)「今回の『雀ノ欠伸』は、(リズムを)3拍子にしたり、ハーフにしたり、一番やりたいアレンジにしました。MVでも髭を生やしっぱなしにして、“ありのままでいいんだよ”っていうことを、細かいところでも伝えたかったんです」(石原)また石原さんは、自身の父に宛てた手紙のような「Humming」について「この曲では、メンバーの2人が便箋と封筒で、僕が筆に見えたらいいな」と語る。3人は音楽のルーツも性格も様々だが、このように熱い信頼で結ばれているからこそ、見事なグルーブが生まれているのだ。7月には、04 Limited Sazabys、クリープハイプ、SUPER BEAVERという先輩たちとの2マン・ツアーも開催。「三者三様なので、それぞれから、自分たちが吸収したいところを明確に見せてもらえましたね」(秋澤和貴・Ba)そんな経験を積んで、10月からはワンマンツアーで全国をまわる。「『ブルーピリオド』は、ピカソの初期の作風を示す言葉。自分たちも、青い時代の気持ちを忘れないままで有名になっていきたいという思いを込めて、このタイトルを付けました」(石原)その日は、きっと遠くないはず。芸術や文学の匂いも高まった今作は、より多くの人を魅了するに違いない。3rd Mini Album『ブルーピリオド』¥1,800「サントリー天然水 GREEN TEA」のプロモーション企画“徒然なるトリビュート”への参加楽曲「雀ノ欠伸」などを含む全7曲を収録(CDにはボーナストラックあり)。10月2日発売。(A‐Sketch)サウシードッグ左から、秋澤和貴(Ba)、石原慎也(Vo、Gt)、せとゆいか(Dr、Cho)。2013年、大阪で結成。2016年度MASH A&RのオーディションでGP受賞。「いつか」のMVが再生回数1000万回を突破した、ロックシーンの注目株。※『anan』2019年10月2日号より。写真・井手野下貴弘取材、文・高橋美穂(by anan編集部)
2019年09月25日舞台『死と乙女』に出演する堤真一さんに、物語や役どころについて聞きました。「ある種のサスペンスとして観ていただければ」いま、堤真一さんは悩みの淵にいる。目前に控えるのは、舞台『死と乙女』。日本はもちろん世界各地で上演が繰り返される、登場人物たちの心理戦が見どころの傑作戯曲だ。「たいていどんな舞台でも、稽古が始まった段階では、まだ役を固めきれてない状態ではいるんですが、今回の役ほどどういう居方をすればいいかわからない役っていうのは、あまりないんです。稽古が停滞する時もあるかもしれないけれど、その時間も大事にしながら、役を探っていければと思います」舞台は、独裁政権が崩壊し、新たな政権が立ち上がったばかりの、とある国のとある夜。弁護士のジェラルドと妻のポーリーナが暮らす家に、ロベルトと名乗る医師が偶然立ち寄ることになる。その男の声を聞いた瞬間、ポーリーナはロベルトこそが過去に自らを監禁し凌辱した男だと確信。そして彼を監禁し、復讐を始める。堤さんは、ロベルトこそ復讐の相手だと信じて疑わない妻と、必死に潔白を訴えるロベルトとの間で右往左往するジェラルドを演じる。「どっちが本当のことを言っているかわからない。僕はその間に挟まれるわけで、ある種の謎解きのサスペンスとして観ていただくこともできると思います。ただ、僕自身がお客さん目線で悩んだままでいいのかといったら違うと思うし、台本に書かれたセリフが役の心理とも限らない。そこは演出の小川(絵梨子)さんの解釈にもよるし、相談しながらやっていくしかないのかなと」共演は、宮沢りえさんと段田安則さんという「ものすごく頼もしい人たちばかり」の鉄壁の布陣だ。「段田さんは、ひとつの役のなかでも、いろんな顔を見せてくださる方だし、りえちゃんは、折れそうな繊細さがありながら、折れないしなやかさと強い芯を持った女性を演じられる稀有な女優さん。おふたりから教わることも多いと思うので、『やりづらいことがあったら言ってください』とお願いしました」そう言いながら、「そもそも頭のいい役を、自分みたいなアホがやるのが難しい」と笑いを交ぜる。この関西人的サービス精神と謙虚さ、ピュアな生真面目さと不器用さとが、堤さんという役者の根幹にある。「僕自身、そりゃ気楽な作品の方がいいですよ(笑)。でも、こういう作品を経験しておくことで、何年後かに演じられる役というのがあるかもしれない。結局役者は、目の前のものを一生懸命やるしかないんです。それに、こういう優れた脚本って難解ではあるけれど、読んでいて楽しいんです。何も考えずに笑える作品も好きですが、考えながら読み解いていくうちに魂が揺さぶられていくような作品も必要なんです」『死と乙女』独裁政権下、反政府運動に携わったことで監禁され陵辱を受けたポーリーナ(宮沢)。その忌まわしい記憶に残る声と匂いを持つ、ロベルト(段田)が現れ、彼女は復讐を始めるが…。9月13日(金)~10月14日(月)三軒茶屋・シアタートラム作/アリエル・ドーフマン翻訳/浦辺千鶴演出/小川絵梨子出演/宮沢りえ、堤真一、段田安則全席指定8000円(税込み、当日券あり)シス・カンパニー TEL:03・5423・5906(月~金曜11:00~19:00)大阪公演あり。つつみ・しんいち1964年7月7日生まれ。兵庫県出身。主演を務める映画『決算!忠臣蔵』は11月22日公開。来年には出演する映画『一度死んでみた(仮)』の公開も控える。※『anan』2019年9月11日号より。写真・井手野下貴弘(HITOME)スタイリスト・中川原 寛(CaNN)ヘア&メイク・片桐直樹インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2019年09月04日ラッパーのR‐指定とターンテーブリストのDJ松永からなるヒップホップユニット、Creepy Nutsが、ミニアルバム『よふかしのうた』をリリース。タイトル曲は「オードリーのオールナイトニッポン10周年全国ツアー」の公式テーマソングとなっている。松永:この曲は若林(正恭)さんから直接、お話をいただいて作ったんです。話はすごい遡って、俺が『オードリーのオールナイトニッポン』と出合ったのは10代の頃。当時は自分の弱い部分とか自意識をただただ後ろめたいものだと思っていたんですけど、ラジオの中で二人が、それを生々しく、しかも面白い話にしているところに感銘を受けて、一気にオードリーにどっぷりと…。R:俺は山里(亮太)さんの『不毛な議論』のリスナーだったんですけど、オードリーのラジオは、松永さんの家におる時にずっと聴いていて。松永:Creepy Nutsのファーストアルバムで若林さんや山里さんをリスペクトした曲を作ったら、そこから交流が始まって、今では日頃から遊んでもらう仲に。だから今回の話をもらった時も、速攻で「作ります!」って言いました(笑)。R:「よふかしのうた」はラジオのことを歌っているともとれるし、俺らからしたらヒップホップのことでもあるし。今回のアルバムでは、わりとヒップホップのことを歌っているんですけど、サイファーとか、ライブとか、それにラジオのような自分たちが影響を受けた文化とか、楽しいことは、全部夜中に起こる出来事やったんで、“よふかし”という一つのワードで繋がるような曲群にまとまったのかな、と思います。――今作は、CD+DVDに副音声が付いた「ライブDVD盤」と、曲の合間にラジオ番組風トークが収録された「ラジオ盤」の2形態。二人は昨年から『オールナイトニッポン0』のパーソナリティを務めているが、そこで展開されている男子校ノリのトークが、どちらでも楽しめる。松永:自分たちが自信を持っているライブと、最近の活動で大きな要素になっているラジオをCDに付ける形で、今できることを全部出し切った豪華な2つのものを作りたいっていうのがあったんです。R:ライブに来てくれるお客さんも最初はMCバトルファンが多かったけど(R‐指定さんは『フリースタイルダンジョン』に元モンスター/現ラスボスで出演)、最近はライブが初めてという感じの深夜ラジオリスナーも増えている。そういう人たちにももっとヒップホップの面白さを知ってもらいたいし、だからこそいろんなメディアに出ていく必要性みたいなものを感じています。当然、今までやってきたヒップホップのお客さんも振り向かせたいっていうのもありますけどね。ミニアルバム『よふかしのうた』【ライブDVD盤CD+DVD】¥3,300【ラジオ盤CD】¥2,000タイトル曲ほか、日本テレビ『犬も食わない』の主題歌だった「犬も食わない」など計6曲収録。(Sony Music)クリーピーナッツ左・R‐指定、右・DJ松永。’17年メジャーデビュー。『オールナイトニッポン0(ZERO)』火曜パーソナリティ。Rさんは『フリースタイルダンジョン』(テレビ朝日系)、松永さんは『ライムスター宇多丸の水曜The NIGHT』(AbemaTV)に出演中。※『anan』2019年8月14日‐21日合併号より。写真・井手野下貴弘(HITOME)取材、文・保手濱奈美(by anan編集部)
2019年08月19日木村カエラさんに、デビュー15周年記念アルバム『いちご』についてお話を聞きました。積み上げたものを壊すことを恐れずに、新しいことをやろうと思った。真っ赤な苺をくわえた木村カエラさんをカバーにしたニューアルバムはその名も『いちご』。実はこれ、15を≪いちご≫と読ませるデビュー15周年記念アルバム。アニバーサリー作品といえばベスト盤など集大成作品をリリースするアーティストも多いけど、本作はすべてオリジナルの新曲だけのアルバムである。「15周年を前にして、なぜか20周年のことまで考えてしまって、20年目までずっとこのまま歌い続けていたい!という気持ちがぶわーっと出てきたんです。ということは、自分は一回、生まれ変わらなければならない、命という意味ではなく、全部壊して、新しいことをやるべきだ。プライドとか積み上げてきたものも壊すことを恐れずに、新しいことをしよう、そう思いました」その強い気持ちが最も表れているのが、ラストに収められたタイトル曲「いちご」。過去と未来、または子どもとおとなの中間地点に立ちながら、カエラさんのいまの心境を正直につづったかのような曲。しんみりしながらも強い意志を感じる曲だ。「いままではバンドメンバーと一緒にメロディを作り上げることが多かったけど、これは家で一人でギターを弾きながら書いた曲です。ギターで一から曲も歌詞も作るって、やったことがなかったので、新しい挑戦でした。『BREAKER』(映画『ペット2』日本語版イメージソング)という曲は、文字通り壊す人なんだけど、子どもが高く積んだ積み木を躊躇なくバーンと壊したりするでしょう。あのイメージを書きたかったの。壊してゼロにして、殻を破るっていまの私にぴったりだと感じたし、壊すことって新しい可能性を伸ばすことだと思っているんです」この2曲を筆頭に、このアルバムから伝わってくるのは、守りに入らず、変化を恐れず、ずっと進化し続けたい、というメッセージ。「いつも未来に目を向けているし、過去は振り返らない。自分を信じて生きていきたいと思っているかな。だって過去と他人はどうやっても変えられないでしょう。それを信じて行動していると、キターー!という感じに欲しいものを引き寄せてる気がします。そういうミラクルが、よく私には起きるんですよね」本作ではChara、あいみょんとのコラボが実現。これはファンにとってまさにキターー!という嬉しいジョイントに違いない。「あいみょんちゃんは歌詞も書きたいと言ってくれて、普段は歌い手に何も聞かずに書くみたいだけど(笑)、私はこういうことを書いてほしいとお願いして歌詞をつけてもらいました。Charaさんはご自宅に伺って、いろんな話をしながら、その合間にピアノに向かって、歌詞のアドバイスをしていただき。めちゃくちゃ楽しかったです」さらにノルウェーのアートロックバンド、Pom Pokoには、直々に曲提供を依頼したとか。「音楽もユニークだし、バンド名をジブリの映画『平成狸合戦ぽんぽこ』から採ったと聞き、これはもう頼むしかないとコンタクトしました。彼らのインスタに『日本のスーパースター、カエラキムラの曲を書いたよ、イエー!』とか上がってて、とっても喜んでくれてるみたいでよかった(笑)」10th Album『いちご』【初回限定盤CD+DVD】¥3,700すべて新曲の11曲入りスペシャルパッケージ。DVDには「Continue」のMVと「カエラのドキドキドッキリ大作戦」を収録。【通常盤CD】¥3,000(Colourful Records)きむら・かえら1984年生まれ。2004年『Level 42』でメジャーデビュー。今年6月23日には日比谷野外大音楽堂でアニバーサリー公演を開催した。10月から木村カエラ LIVE 2019 全国「いちご狩り」ツアーで8都市を回る。Tシャツ¥20,500(アクネ ストゥディオズ/アクネ ストゥディオズ アオヤマ TEL:03・6418・9923)ピアス¥38,000(オール ブルース/エドストローム オフィス TEL:03・6427・5901)ブーツ(ユーズド)¥12,800(ドクターマーチン/VOSTOK TEL:03・3470・2221)その他はスタイリスト私物※『anan』2019年8月7日号より。写真・井手野下貴弘(HITOME)スタイリスト・白山春久ヘア&メイク・フジワラミホコ取材、文・北條尚子(by anan編集部)
2019年08月03日約3年ぶりとなるオリジナルアルバム『QUIZMASTER』をリリースする、NICO Touches the Walls。「3分ルール?」「別腹?」など全ての収録曲に「?(クエスチョンマーク)」がついており、彼らのメロディアスな曲調はそのままに、夢や生きることを題材にした疑問符をリスナーにも投げかける。ミュージシャンとして脂が乗っている今だからこそ作れるコンセプチュアルな意欲作だ。「今回のアルバムタイトルは“クイズの司会者”という意味なんです。生きていく中での謎や、今を生きているが故に生じる違和感と、音楽の中で向き合うことをテーマにして作りました」(光村)しかも今作は同じ曲を全く違う2種類のアレンジで、バンドスタイルの「NICO盤」とアコースティックスタイルの「ACO盤」に収録したCD2枚組。まさに二刀流とも呼ぶべきこのスタイルが「今の自分たちの一番の武器」なのだとか。「もともとアコースティック編成は、僕らの曲の良さをもっと伝えるにはどうしたらいいかを考えて始めたものだったんですけど。僕らはいろんなタイプの音楽が好きなので、アコースティック楽器を手にしたら、表現できるジャンル感など、別の視点での景色が広がった感じがして。もうひとつ別のバンドを組んでるくらいの感覚があります(笑)」(光村)同じ曲でも例えば「NICO盤」ではシリアスなロックナンバーが「ACO盤」ではボサノバ風だったりと、聴き比べるのも楽しい。しかし同時期にアレンジやレコーディングを行う制作は大変なのでは?「作業は大変ですけど、最初にNICO盤のアレンジをして、その反動なのか、ACO盤のアレンジの時には遊び心やバンドの空気感が出しやすい感じもありました」(古村)「ドラムがアコースティック編成でカホンになるのは実はそんなに大変なことじゃないんですよ」(対馬)「うん、ベースもACO盤だとさらにシンプルに削ぎ落とされたりしますし(笑)。やっぱり一番大変なのは歌ですよね。アレンジによってすごく繊細な違いがあります」(坂倉)1曲目の「18?」から《どうして夢を見るの?何世紀経ったって/未だわかっちゃいない事だらけなのさ》と歌っているように「自分たちの未来やロックバンドとしての未来を自問自答しながら作った、僕たちにとっても大事な局面の作品」(光村)だという。伝えたいことを、親しみある主人公や鮮やかなモチーフでポップに描き、それを豊かな音楽性で膨らませていくのが彼ららしい。そんな今の4人の絆を支えているものは、音楽のみならず、食べ物への貪欲さなのだとか!?「今回のアルバムの歌詞にも、サラダやチョコレートなど、食べ物が出てきすぎなんですけど(笑)。僕らはツアー中に各地で美味しいものを食べるのが癒しだったりします。でも上品な味のものが続くとちょっとジャンクなものが食べたくなって、僕が吉野家に行ったと言うと、同じ日にマクドナルドと松屋に行ったメンバーがいたりして」(光村)「みんな同じ気持ちだったんだなって確認できましたね(笑)」(坂倉)「サラダノンオイリーガール?」「マカロニッ?」など食べ物ソングも。『QUIZMASTER』【完全生産限定盤2CD+バンダナ】¥5,250【初回生産限定盤2CD+BD】¥5,250【通常盤2CD】¥3,700(Ki/oon Music)ニコ タッチズ ザ ウォールズ左から、対馬祥太郎(Dr)、光村龍哉(Vo&Gt)、古村大介(Gt)、坂倉心悟(Ba)。’04年結成、’07年メジャーデビュー。光村が紡ぐメロディとライブパフォーマンスが魅力のロックバンド。※『anan』2019年6月12日号より。写真・井手野下貴弘(HITOME)取材、文・上野三樹(by anan編集部)
2019年06月10日「アルバムタイトルの『十』は、はじめて楽器を持ってバンドを結成してからの“10年”でもありますし、前作『Q』に対する“十”でもありますね。『Q』が完成したとき、私たちへの風向きがかなり変わってきたと感じました。そのひとつが、女王蜂を好きと言ってくれる人がとても増えたこと。『Q』で広がったものがさらに発展して、今回は、私たちの決定打になるアルバムが作れたと思っています」紆余曲折あっても音楽活動を握りしめ、生きてきた。そう話すのは女王蜂のボーカル・アヴちゃん。どこにも似た人がいない独特のカリスマ性を持ち、常にスタイリッシュで妖艶で、発する言葉はインテリジェンスに溢れたアーティストだ。約2年ぶりにリリースされたアルバム『十』は、映画『貞子』にTVアニメ『どろろ』『東京種喰(トーキョーグール):re』というダークファンタジー3作への提供曲と新曲で構成される。すべてのサウンドや歌詞の端々から感じるのは、圧倒的な情熱がほとばしる人間賛歌のナンバー。聴いていて心臓の鼓動が速くなる感覚を何度もおぼえたほど、アヴちゃんのソングライターとしての力量に改めて驚かされるアルバムだ。「貞子は両性具有的な存在だし、どろろも東京喰種も、半分人間という存在であったりと、それぞれに戦っているキャラクターたちの作品。自分自身そういう作品に引き寄せられることが多いし、私にとってはまったく無理のないアプローチでした。ただ私は職業作家ではないので、作品の意図を汲むことはできません。書き下ろしではなく、女王蜂として歌い続けていきたいと思って作った曲を、提供させていただきました」この『十』の中で、個人的に心揺さぶられたのがタイトル曲の「十」だ。家族や郷里に別れを告げ、遠くの町に旅立つ、というテーマは普遍的なものだけど、独創性豊かな言葉で綴られるリリックに、胸が痛むほどの痛烈なセンチメンタルを感じる。「バンドがないと生きられないというか、紆余曲折あって当たり前というか……。当然いろいろあったんですけど、乗り越えなければいけないと思って生きてきました。クリスチャンの方が苦難に遭ったとき十字架を握りしめるように、私はこの10年、音楽活動を握りしめることで、生きてこられたと思う。『十』は十字架の十でもあるし、この曲は泣くほどの悲しみを正直に込めないと、出してはいけない曲だと思っています。こんなふうに私が作った曲を、メンバーが具現化してくれることに感謝しています。前からうすうす感じていたけど、こんなバンド、世界中探してもどこにもいない。そう、胸を張って言いたいな」New Album『十』【初回生産限定盤CD + DVD 】映画『貞子』主題歌「聖戦」など10曲入り。DVDには女王蜂主催「蜜蜂ナイト4~:re~」を収録。¥4,500【通常盤CD】¥3,000(Sony Music Associated Records)じょおうばちメンバーはアヴちゃん(Vo)、やしちゃん(Ba)、ルリちゃん(Dr)、ひばりくん(Gt)。2011年、『アルバム『孔雀』でデビュー。7月まで“「十」‐火炎‐”ツアー中。8/18に行われる「SUMMER SONIC 2019」に出演。※『anan』2019年5月29日号より。写真・井手野下貴弘(HITOME)インタビュー、文・北條尚子(by anan編集部)
2019年05月22日「バンド名を省略されたくないから3文字にした」、というちょっとクスッとしてしまう由来の名前を持つ4人組ロックバンド、ミツメ。自主制作盤も含め、すでに4枚のアルバムをリリースし、その独自性で敏感なファンに熱く支持されている。約3年ぶりにリリースした『Ghosts』も、初めて彼らの音楽に触れた人にもスッとなじむ、とても日常的で心地よいサウンドだと感じた。「前作を作り終えた時に、次はシングルを2枚リリースして、その地続きになるようなアルバムにしよう、と決めていました。そういうことを今までしたことがなかったので、やってみたかったんです」(川辺素/Vo&Gt)シングル『エスパー』と『セダン』が国内外で幅広くヒットし、そこに、さらにミツメらしいサウンドプロダクションの作品を追加して完成したのが『Ghosts』だ。「4人のトラックにさらにシンセを重ねたり、かなり複雑なダビングをたくさんやり、相当汗をかいて作りました。でも聴いてみると重くなく、むしろ軽く聴けるところがいいなぁ、と思いますね」(大竹雅生/Gt)「ポップなんだけど、いい意味でつかみどころのないサウンド。レコーディング中もずっとワクワクしてました」(nakayaan/Ba)川辺さんが書く歌詞は、走り書きのようなてらいのないやさしい言葉が多く、湿度や温度をほのかに体感するサウンドもキメ細やかだ。ミツメの音楽は、初めて袖を通したシャツがずっと着ているかのように肌になじんだ時の気分にも似ている。「制作中は説明し合ったり、コミュニケーションはとらないんです。だけど好きな音楽が似ているし、プレイヤーとして信頼し合っているので、気持ちいいアレンジになり、いい音になっていくんですよね」(須田洋次郎/Dr)その魅力は海外にもじわじわと伝播し、特に中国を中心とする東アジアには熱狂的なファンがいる。「4~5年前に日本のインディーロックブームの第一波の時、ミツメの音楽が入っていたようです。4年前の初回の中国公演からたくさんの人が来て『煙突』を合唱してくれたので、びっくりしました」(川辺)そのほかインドネシアやタイ、韓国、台湾などでも大人気の彼ら。このアルバムで、海外のファンをさらに増やすことだろう。5th Album『Ghosts』。先行シングル曲「エスパー」と「セダン」に新曲を加えた全11曲収録。生活の一部のように響く新感覚のアンビエントミュージック。【CD】¥2,800【LP】¥3,000(mitsume)左から、川辺素(Vo&Gt)、nakayaan(Ba)、須田洋次郎(Dr)、大竹雅生(Gt)。5/26の札幌公演を皮切りに国内でレコ発ツアーを行った後、7月後半は北京など7か所の中国公演が控える。※『anan』2019年4月17日号より。写真・井手野下貴弘(HITOME)取材、文・北條尚子(by anan編集部)
2019年04月11日主宰・山田リサ子と、彼女により集められた12名の新鋭アーティストによる合同展「浅草1-11-1 Exhibition」が、3月28日まで開催中。本展は、もうすぐ取り壊しになる浅草のビルを会場に展開される、絵・立体作品・写真・書道・パフォーマンス・ダンス・怪談話・朗読会など、様々なジャンルのアーティストによる合同展。13名のアーティストがそれぞれの表現方法で、ビルの各階を鮮やかにジャックする。参加アーティストは、山田リサ子、池田ひらり、runurunu、TakaKono、清水舞手shimizumash、apsushusei、小宮麻吏奈、山崎奏絵、井手野下貴弘、クレオパトラ長谷川優貴/エンニュイ、田中象雨、又吉直樹、の全13名。主宰の山田リサ子は、自身の身体、性に向き合い、その思考をアートとして表現するインディペンデントなアーティスト。過去には、レディ・ガガが注目したことでも知られる、東京・高円寺のショップ「ガーター(GARTER)」(現在は閉店)でのアシスタント経験や、アートを学ぶためにニューヨークへ留学もしている。山田は、展覧会のコンセプトとして下記の言葉を掲げる。このビルでの生活も残り数日。もうすぐ生まれ育った実家のビルが、他人によって破壊される。その前に山田がこのビルを犯す。山田が勝手に一緒にやりたいと思わせて頂いた12名の人間の方々と。長きにわたり下町の人々の営みを支えてきた一つのビル。平成も終幕を迎える今、もうすぐなくなってしまうビルを鮮やかに彩る、13名の気鋭なアーティストによるこの宴を見逃さないで。【イベント情報】浅草1-11-1 Exhibition会期:3月14日〜3月28日住所:東京都台東区浅草1-11-1時間:12:00〜20:00料金:500円URL:
2019年03月15日映像を中心に活躍してきた窪田正孝さんと、元宝塚トップスターの柚希礼音さんという異色のコンビが、唐十郎さん脚本の舞台『唐版 風の又三郎』で共演する。唐作品は以前に蜷川幸雄さん演出で経験済みながら、舞台出演は6年ぶりという窪田さんと、舞台経験は豊富ながら、初のアングラ劇となる柚希さん。ふたりの挑戦やいかに――。窪田:6年前に『唐版 滝の白糸』に出演させていただいた時は正直、舞台の魅力にハマるところまではいけなかったんです。でも30歳になって、新しいものに出合いたい気持ちが強くなって、そんな時に今回の話をいただいて、これしかないと思ったんです。迷子になったっていいじゃないか、と腹をくくりまして(笑)。柚希:私も、今年は芸歴20周年の年で、大きい挑戦ができればと思っていた時に今回の舞台のお話をいただいたんです。絶対に難しいだろうけれど飛躍はできるはずって。ただ、年末年始に頑張って台本を覚えようとしていたんですが、なかなか覚えられない日々が続きまして…。窪田:ひとりで台本と格闘している時の孤独感たるやすごいですよね。読めば読むほど迷子になって、台本に殺されるんじゃないかと(笑)。柚希:顔合わせの時に演出の金守珍(きむすじん)さんが、ファンタジックホラーだとおっしゃっていましたけど…。窪田:いきなり世界が飛躍したり、唐突に何の脈絡もないワードが飛び出してきたりしますからね。柚希:ほんと、唐さんの頭の中ってどうなっているんでしょう(笑)。窪田:わからないことだらけですが、すごく充実していますよね。稽古を重ねるたびに、芝居の感覚がどんどん変わっていくんです。柚希:たしかに。稽古が始まって、皆さんと芝居を合わせるようになって、まったく理解できずにいた世界の景色が少しずつ見えてきているような感覚はありますよね。窪田:昨日は金さんが、この話はオルフェとエウリディケというギリシャ神話(毒蛇に襲われ死んだ妻を取り戻すため、夫が冥界に足を踏み入れる物語)がモチーフに入っているという説明をしてくださって…。柚希:窪田さんが演じる織部がオルフェで、私が演じるエリカがエウリディケなんだそうで、名前もそこからきている、と。窪田:すごいのが、金さんはもちろん、一緒に三腐人を演じる六平(むさか)(直政)さんと石井(愃一)さんも、台本を読んだ時点で、それを理解していたってことですよね。柚希:しかも3人のお芝居が本当に面白い。難解なお芝居に思われるかもしれないけれど、笑えるポイントがたくさんありますし。窪田:ただ…困るのは、舞台上でどう動いていいのかわからないんです。とくに織部とエリカの場面は、動きが決まってなくてフリーなので…。柚希:長ゼリフを喋りながら、とにかく動いてって言われるんですが…。窪田:僕は、柚希さんが歌って踊るシーンの時に一緒に舞台上にいるので、その間が困るんです。柚希さんの邪魔はしたくないし。柚希:じつはふたりで一緒に踊る場面もあるんですよね。窪田:光栄です…。柚希さんは元宝塚ですごい肩書をお持ちなのに、全然壁のない方で、純粋に役者同士としてぶつかり合うことができるので本当に助かっています。柚希:それはこちらも同じです。普段からナチュラルな方ですし、ピュアでどこか繊細な少年性を持っているので、織部と重なったりもして…。窪田:織部に関して言うと、観客は、彼の視点を介して唐さんの独特の世界に入っていくところがあると思っているんです。だからこの世界への道標としての役割は果たさないといけないなとは思っています。柚希:私は金さんから男役で培ったものも出してくれと言われていますので、のびのびと舞台上に存在できるようになれたらと思っています。『唐版 風の又三郎』精神病院から逃げてきた青年・織部(窪田)は、東京の下町で死んだ恋人を捜すホステスのエリカ(柚希)と出会う。織部は、エリカの中に憧れの風の又三郎の影を見いだすが…。2月8日(金)~3月3日(日)渋谷・Bunkamura シアターコクーン作/唐十郎演出/金守珍出演/窪田正孝、柚希礼音、北村有起哉、丸山智己、江口のりこ、石井愃一、山崎銀之丞、金守珍、六平直政、風間杜夫ほかS席1万500円A席8500円コクーンシート5500円(すべて税込み)Bunkamuraチケットセンター TEL:03・3477・9999大阪公演あり。くぼた・まさたか1988年8月6日生まれ。神奈川県出身。昨年秋に写真家・齋藤陽道さんとの共同制作による初のフォトブック『マサユメ』を刊行。今年7月には、一昨年に主演した映画の続編『東京喰種 トーキョーグール2(仮)』の公開が控える。ゆずき・れおん2009~’15年、宝塚歌劇団星組トップスターとして活躍。退団後は舞台を中心に活躍し、近作にミュージカル『ビリー・エリオット』『マタ・ハリ』など。9月にはミュージカル『FACTORY GIRLS~私が描く物語~』への出演も決定。窪田さん・ウエストコート¥37,000(ウィーウィル/ウィーウィル ギンザ TEL:03・6264・4447)Tシャツ¥11,000(キクス ドキュメント/HEMT PR TEL:03・6721・0882)その他はスタイリスト私物柚希さん・ニット¥44,000(ボス/ヒューゴ ボス ジャパン TEL:03・5774・7670)ピアス¥45,000バングル¥82,000(共にアイ アム バイ イレアナ・マクリ)リング〈上〉¥370,000〈下〉¥375,000(共にイレアナ・マクリ) 以上ザ・ショーケース GINZA SIX店 TEL:03・6263・9953※『anan』2019年2月13日号より。写真・井手野下貴弘スタイリスト・菊池陽之介(窪田さん)YOSHI MIYAMASU(SIGNO/柚希さん)ヘア&メイク・糟谷美紀(窪田さん)CHIHARU(柚希さん)取材、文・望月リサ(by anan編集部)
2019年02月07日ひとりの男性を巡り、妻役の木村佳乃さんと、愛人役の水野美紀さんが激しくぶつかり合う恋愛サスペンス・ドラマ『あなたには渡さない』。作品をさらに盛り上げる主題歌が、chay feat. Crystal Kayによる「あなたの知らない私たち」。華やかなホーン・セクションが彩る昭和歌謡風サウンドとともに、ふたりのハーモニーが女の内に秘めた情念を解放する。「Crystal Kayさんは私にとって憧れのアーティスト」と言うchayさんがコラボのいきさつをこう語る。「Crystal Kayさんとはこれまでにもフェスや歌番組で何度か共演させていただいて、いつか作品でもご一緒できたら、と思っていました。今回、ドラマ主題歌のお話をいただいた時に、制作サイドから『どなたかと一緒に歌うのはどうですか』というご提案があって。これは新しい挑戦だし、女性同士で歌ってみたい、という思いから、Crystal Kayさんにオファーさせていただきました。まさか受けてくださると思ってなかったのでとても嬉しかったです」(chay)「chayさんと初めてお会いしたのは確か数年前の地方の夏フェス。『つけまつげのグルー持ってる?』ってお借りしたことを覚えています(笑)」(Crystal Kay)初対面の逸話は女性同士ならではの可愛さだけど、コラボ曲ではそれぞれの個性を活かし、女×女のバトルを演出。Crystal Kayさんが色っぽく、chayさんが気高く、重ねたふたりの声には独特の強さが生まれた。「これまでピュアなラブソングを多く歌ってきた私にとって、180度違う世界観。でも、どんな女性にも内に秘めた強い感情やジェラシーだったり、好きな人や彼や旦那さんには見せていない顔があるはず。きっと多くの女性に共感していただけると思います」(chay)「私は過去にもいろんな方とコラボさせていただいていますが、毎回その場の雰囲気を感じ取ることを大事にしています。今回はちょっと悪女感を意識して(笑)、歌いました」(Crystal Kay)曲中では闘志を燃やしつつ、「レコーディング現場は楽しかった」と笑顔を見せたふたり。ただし、華麗に踊りながらクールに歌うMVの撮影は、なかなかハードだったとか。「撮影当日に現場で振りを覚える流れだったので、ちょっと踊るだけかな?と思ってたら、割としっかりめのダンスで(笑)。でも、隣でCrystal Kayさんが華麗に踊っていらっしゃる姿を見て、『私も頑張らなきゃ!』って」(chay)「持ち前の向上心で頑張ってたね(笑)。素敵なMVになったので、みんなも真似して踊ってほしいです」(Crystal Kay)来年もそれぞれ精力的な活動が楽しみなおふたり。「プライベートでの抱負は?」と聞くと、同じ答えが。「時間があればリフレッシュ旅行がしたいな」(Crystal Kay)「旅に行くと、『またお仕事頑張ろう!』って気持ちになりますよね(笑)」(chay)chayさんの11枚目のシングル。ソロ名義の「あともう少し」「Kiss me‐Xmas version‐」を含む全3曲収録。『あなたの知らない私たち』【初回限定盤CD+DVD】¥2,500【通常盤CD】¥1,200(Warner Music)チャイ1990年10月23日生まれ。’12年メジャーデビュー。今年は初の台湾公演が決定し、来年夏に公開される映画『ダンスウィズミー』では演技に初挑戦と活動の幅を広げている。衣装はすべてスタイリスト私物クリスタル・ケイ1986年2月26日生まれ。’99年メジャーデビュー。今年はアルバム『For You』をリリース。来年はブロードウェイミュージカル『PIPPIN』日本語版に出演する。デニムドレス¥485,000(DIESEL/ディーゼルジャパンTEL:0120・55・1978)サンダル¥15,800(YELLO/TOLMEKIA TEL:03・6804・9981)その他はスタイリスト私物※『anan』2018年12月19日号より。写真・井手野下貴弘(HITOME)スタイリスト・Shohei Kashima(W/chayさん)岡村成美(LOUD AIR/Crystal Kayさん)ヘア&メイク・sachi(chayさん)武田隼人(PUENTE/Crystal Kayさん)取材、文・上野三樹(by anan編集部)
2018年12月17日エアアジア・ジャパンは12月1日より経営体制を改め、代表取締役社長兼CEOの小田切義憲氏は経営に参画するアドバイザーに退くことを発表。代表取締役会長に井手隆司氏(前スカイマーク代表取締役会長)、取締役CEO(最高経営責任者)に秦修氏(前エアアジア・ジャパン株式会社執行役員兼CFO)、CFO(最高財務責任者)に有森正和氏(前スカイマーク代表取締役社長)が就任した。今回の新経営体制に関しては、2016年春以降の日本国内就航に向けた強化としている。井手氏と有森氏はいずれもスカイマークの取締役を歴任した人物で、秦氏は2013年にエアアジア・ジャパンに参画してからCFOを務めてきた。今回の経営体制の強化に関しエアアジアグループCEOのトニー・フェルナンデス氏は、「経営体制が強化されたエアアジア・ジャパンは、日本のみなさまだけでなく、エアアジア・ジャパンの全てのお客さまに安全で快適な空の旅を提供してくれるものと確信しております」とコメントしている。また、エアアジア・ジャパン取締役の三木谷浩史氏(楽天代表取締役会長兼社長)も、「日本市場での成功を確信しています」と話している。
2015年12月01日お笑いトリオ・パンサーの尾形貴弘がこのほど、都内で、WOWOWのスポーツ番組『伝統の一戦 クラシコ直前!生放送スペシャル~クラシコ歴代最高プレーヤーベスト50~』(20日 22:00~)の事前取材に応じた。WOWOWは21日深夜、スペインサッカーのレアル・マドリードとバルセロナが対戦する伝統の一戦クラシコを生中継する。試合前日に放送する同番組では、MCにペナルティのヒデを迎え、クラシコ情報を紹介。加えて、ヴァイッド・ハリルホジッチ日本代表監督と宮本恒靖元日本代表キャプテンの対談も放送する。番組ゲストの尾形は、小学校から大学までサッカーを続け、仙台育英高校在学中はゲームキャプテンを務めたほどの腕前。「夢中になってすぐに終わっちゃいそう」と期待で胸を膨らませる尾形は、「クラシコはスーパープレーが見れる試合。サッカーを知らない人でも好きになるような一戦になると思う」とアピール。また、番組ではクラシコ歴代プレーヤーを紹介するが、「フェルナンド・レドンドがめっちゃ好き。初めて組んだコンビ名にしたくらい」と熱弁した。1902年の初試合から113年間、"永遠のライバル"として常に互角の戦いを続けてきた両チーム。現在までに230試合を行い、レアルが92勝、バルサが90勝という結果となっているが、尾形は勝敗を「レアル3-1バルサ」と予想。続けて、自身にとってのライバルに、お笑い芸人・あばれる君を挙げた尾形は、「汗かいて挙動不審なところが被ってるから」と苦笑いしつつ、芸能界のサッカー通として、「まだ動けるから俺が1番上手い。ヒデさんはもう動けないでしょ? MC枠も狙っていきますよ! 熱さじゃヒデさんに負けない!」と虎視眈々としていた。
2015年11月18日高校生シンガー・ソングライターとして一躍注目を浴びた井手綾香が、1stメジャー・アルバム『atelier』を4月25日(水)にリリースし、6月からは初のワンマンライブツアーもスタートさせる。『1stメジャー・アルバムをリリースする井手綾香』のチケット情報同アルバムには、長澤まさみが出演するエスエス製薬ハイチオールCプラスのCMソング『雲の向こう』のバンドアレンジ・バージョン、池脇千鶴・高岡早紀が出演したNHKドラマ『タイトロープの女』の主題歌『きっと、ずっと』、代々木ゼミナール2012のCMソング『風をつかまえて』、綾瀬はるか・新垣結衣らが出演するパンテーンTVCMソング『ヒカリ』ほか全13曲が収録され、18歳となった今の彼女のベスト盤といえる内容となっている。また、ワンマンライブは6月22日(金)大阪・心斎橋JANUSを皮切りに、出身地の宮崎、そして東京で行われる。各地のチケットは5月19日(土)より一般発売開始。チケットぴあでは、大阪公演のインターネット先行抽選を4月19日(木)11:00から5月1日(火)11:00まで受付。【井手綾香 1st LIVE TOUR】6月22日(金)大阪・心斎橋JANUS6月24日(日)宮崎・宮崎市民文化ホール イベントホール6月29日(金)東京・Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
2012年04月25日