関西エリア初となる「ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC」が、複合施設「立誠ガーデン ヒューリック京都」内に、7月21日オープン。宿泊予約が、4月22日12時より公式HP()にてスタートする。旧校舎の意匠を感じる「Schoolhouse棟」客室の一つ、「Grace」京都一の繁華街・四条河原町をはじめ、観光地や史跡、ナイトスポットが徒歩圏にある利便性に優れたエリアに位置する「ザ・ゲートホテル京都高瀬川by HULIC」は、貴重な近代建築の校舎をリノベーションした「Schoolhouse棟」と、それにデザインを調和させた「新築棟」の個性豊かな客室全184室で展開。伝統文化・地域文化を積極的に取り入れた、まちと共に歩む新しいホテルとして誕生する。「ザ・ゲートホテル京都高瀬川by HULIC」外観正面イメージ今回、本記事では、築93年の校舎を再生した「Schoolhouse棟」をフォーカスしたいと思う。西洋のデザインと日本の美意識の融合大正時代後期開校の小学校校舎を生かして 大正時代後期に開校した立誠小学校の校舎をリノベーションした、ザ・ゲートホテル京都高瀬川by HULICの「Schoolhouse棟」は、近代建築文化の芽生えと小学校の開校当時の意匠が現代に引き継がれた、新旧の香りが交差する空間が特徴の客室棟。高瀬川の四季と風情を感じる特別な空間「スイート(Suite)」、高い天井や大きな窓など、かつての教室の面影が残る「グレース(Grace)」、アート作品の世界観の中で眠ることのできる「ラボ(Lab)」など、オリジナリティ溢れる客室を、5タイプ20室ラインアップする。高瀬川の四季を感じる「Suite」モダンで温かみのある空間デザインがいい。旧校舎の意匠を感じる「Grace」高い天井や開放感のある大きな窓など、かつての教室の面影を残す客室で、悠久の時間を過ごせる。京都を代表するアーティスト、彫刻家・樂雅臣と植栽家・村瀬貴昭の作品をインスタレーションした客室「Lab」(※画像は作品イメージ)さらに、立誠小学校時代、道徳や礼儀作法を教育する場であった「自彊室(じきょうしつ)」を重要なシンボルとして再生。畳60畳が敷き詰められたその大広間は長年、“立誠=人に対して親切にして欺かないこと”の精神を育んできた空間だ。宿泊するお客様にも日常から離れ、自らを見つめ直すことで新しい自分を発見する(=リトリートする)場として、本ホテルでは「リトリートルーム(Retreat Room)」という名称で展開する。時空をこえて当時の息吹を感じられる、他にはない空間として、本当の意味での“大人”の体験ができるスペースとして、体験参加型イベントや、まちとお客様との交流場所としても利用されていく予定。【施設情報】ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC住所:京都府京都市中京区蛸薬師通河原町東入備前島町310-2客室:客室184室(「新築棟」164室、「Schoolhouse棟」20室)オープン日:7月21日宿泊予約: 4月22日12時より公式HPで全客室の宿泊予約をスタートURL: :075-256-8955(開業準備室、受付10~17時/土日祝を除く)
2020年04月21日築古マンションを営む大家さんにとって「コツコツとリノベしながら経営し続けるか」「新築に建て替えるか」は悩ましい選択でしょう。東京・世田谷で大家をしているアサクラさんは、かつて建て替えを断念してリノベーションを選んだ経験があります。新築で想定される賃料と現在の賃料を比較し、「建て替えなくてよかった」と実感した体験談を話してもらいました。■ 建て替えると1億円ちかい費用がかかる私事で恐縮ですが、2020年はマンション経営を引き継いで6年目となる年であり、マンションが築52年目を迎える年でもあります。実を言いますと、マンションを引き継いだ当初、築45年を過ぎたマンションを取り壊し、新築しようと考えた時期もありました。もし新築を選んでいたとしたら、ちょうど2020年に新しいマンションが完成する予定でした。新築プランを検討し、当時住んでいた住人のみなさんに退去いただき、古いマンションを取り壊し、新しいマンションを建てる工期も含むと、それくらいの年月がかかるものなのです。予算規模もかなりの高額で、ざっくり9,000万円はかかるという見積もりでした。解体費や退去に伴う支払い金額なども含めると、1億円に届かんばかり。「そんな大金をかけて借金して、建て直しなんてする必要ないです」と税理士さんからきっぱりと言われ、新築をあきらめました。当時の資料を引っ張り出し、あらためて新築した場合に想定される賃料とリノベーション後の賃貸をくらべてみます。■ 建て替えならリノベ前の家賃から約3万アップの試算もともとうちのマンションは一室あたりの広さは約30平米。僕が引き継いだ当時、家賃はかなり下がっていました。部屋によってバラつきはありますが、大体9万円前後。リノベーション前の室内水まわりも古くインテリアもいまひとつとあって、空室が埋まらず苦労していました。リノベーション前の室内当時は「こんな古ぼけたマンションじゃ人も入らないな」と思い込んでいたので、建て替えなければダメかなと思ってしまったわけです。実際、不動産屋さんに出してもらった「新築後に想定される賃料」はグンと高くなりました。新築時の一室あたりの面積はほぼ同じ広さを想定しているので、一室あたり「約3万円アップ」する試算でした。■ 建て替えるとトータルの賃料が下がる?でも、3万円という差額には裏もありました。うちのマンションが建っている地域は「第1種低層住居専用地域」。半世紀前のルールでは3階建てが建てられたのですが、現在の法制度では2階建てしか建てられないのです。これでは建て替え後の部屋数は、これまでの3分の2に減ってしまいます。いくら一室あたりの家賃が上がっても、トータルではやや減ってしまう計算なのです。1億円近い借金を背負ってこれでは割が合わないということで、建て替えはあきらめました。結局、空室が出るたびにリノベーションしていく道を選び、5年経った現在では半分以上の部屋が新しくなりました。リノベーション後の室内幸い、新しい部屋のマンションの賃料は、僕が引き継いだ頃の賃料とくらべてグンと上がりました。■ リノベーション後の賃料は新築時の想定賃料とほぼ同じリノベーション後の部屋の賃料をごらんください。部屋によってバラつきがありますが、11万円半ば~12万円の家賃をいただくことができています。もう一度、建て替えた場合の想定賃料をごらんください。両者をくらべると、ほぼ同じ金額と言っていいでしょう。これには僕も驚きました。部屋数も含めて考えると、建て替えた場合の約1.5倍の賃料収入となる計算。築古マンションはメンテナンス費用がかさみますし、この先あと何年もつかもさだかではありませんが、それでも多額の借金を背負う新築のプレッシャーにくらべれば、はるかにマシ。うちのケースについていえば「建て替えなくてよかった」と心の底から思います。もちろん、敷地の条件によっては、今までよりも大きな建物を建てられるケースもあるでしょうし、建て替えを選んだほうがいい場合もあることは言うまでもありません。あくまで、ひとつの例としてお考えいただければと思います。リノベーション後の室内ひとつだけ胸を張って言えることは、うちのような築古マンションでも、しっかりとリノベーションすれば、新築と渡り合えるくらいの賃料がもらえるということ。「古いマンションなんて建て替えないとダメだよな」と思っている大家さんは、リノベーションという選択肢についてあらためて考えてみることをおすすめします。
2020年03月25日全館空調を実現オーストラリアから来日して30年というマーク・ホドビーさんがご家族と暮らすのは、格式高い街並みが広がる、“城南五山”(東京)のひとつ島津山エリア。2年半ほど前、傾斜地に建つ築40年の外国人用賃貸住宅を購入し、フルリノベーションした。空が広がる高台ならではの景色を楽しんでいる。「それまでは同じ敷地に建つお隣に6年くらい住んでいました。隣人とは親しくしていて家を行き来していたので、この家の眺望の良さはよく知っていました(笑)。売却の話を聞いてリノベーションを前提に購入することにしたのです」(マークさん)設計は、近所の友人宅のリノベーションを手掛けた建築家の森吉直剛さんに依頼。ホドビー夫妻がまず希望したのは、「どこにいても暑すぎず寒すぎない家」で、全館空調にすることだった。「築年数が経っていたため、一度スケルトン状態まで解体し、内装も外装もすべてやり直しました。耐震補強をしつつ、ズレていた床レベルも調整。そして、全館空調にするには高気密高断熱が必要なため、開口部分は断熱サッシに交換し、耐熱材を隅々まで吹き付けました。さらに、温度調節だけでなく調湿機能ももった機器を設置。築40年の木造住宅のリノベーションで、全館空調を実現したのです」(森吉さん)住まわれて2年を過ぎたご夫妻は、「部屋も廊下もすべて適切な温度で管理されているので、季節に関係なく常に心地よく過ごせます」と大満足。最後まで悩んだ床暖房は、「入れない選択をして正解だった」(並子さん)という。木造2階建ての地上部分をリノベーション。屋根は太陽光パネルが取り付けられるよう補強済み。玄関ドアの脇にはブラックボードがあり、子どもたちが描いたイラストで客人をお出迎え。玄関ホール。上履きと下履きを分けられるように、墨モルタルの土間とカーペットで変化をつけた。崖側から見る。住居部分の下のスペースは、セキュリティ会社の会長を務めるマークさんの事務所。玄関脇の作業ルーム内に、全館空調機『デシカホームエア』(ダイキン)を設置。調湿換気機能付き。崖地が生み出す絶景のアウトドアリビングホドビー邸の最大の特徴は、都心の崖地という立地を生かした開放的な空間である。ご夫妻が口を揃える、「気軽に人を呼べる家」というコンセプトにもつながっている。以前は、2部屋に分かれていたリビングとダイニングだが、内壁を取り除いて広々としたワンルームにした。また、「オーストラリアではバーベキューを日常的に行うので、広いテラスは必須でした」というマークさんの希望から、リビングから続くテラス部分は倍に拡張。建具は木製の大きな窓から網戸まで壁に収納できる引込戸を採用し、ブラインドも天井のブラインドBOXに収納できるようにした。フルオープンできることで、室内と室外が一続きになり、アウトドアリビングとして活躍している。東側に開いたこのテラスで過ごす時間がお気に入りというマークさん。日の出を眺めたり、朝食を取ったり、コーヒー片手に読書したり、昼寝したり・・・と、テラスを満喫している。「そのままキャンプ用のテーブルを出して、ここで仕事をすることもありますよ(笑)」明るく開放的なLDK。目の前には東京・品川の街並みが広がる。四季折々の緑も楽しめる。フルオープンのサッシを開け放てば、LDKとテラスが一体化し、より開放的に。バーベキューグリル(右)は日常的に大活躍。ダイニングの椅子は広島の家具屋でオーダーしたもの。照明はイタリアの『ルミナベッラ』。強化ガラスを用いた手すりが視線を遮らず、景色を堪能できる。屋根もあるため、多少の雨でも大丈夫。人が集まるアイランドキッチンテラスと対面に配したキッチンはアイランドをセレクト。『キッチンハウス』で出会ったヴィンテージ風の木目のキッチンは、並子さんのイメージ通りだったという。「キッチンは家族や招いた人たちが囲めるタイプがいいなと思い、アイランドにしました。カウンター付きということもあってキッチンまわりには人が集まってきます。キッチンからの眺めも最高で、料理をしていても楽しくなりますね(笑)」(並子さん)つい先日も子どもから大人まで30人近くが集まり、バーベキューパーティをしたという。「大人たちはテラスやキッチンまわりでお酒を飲みながらおしゃべりしていて、子どもたちは暖炉の前のソファで遊んでいる・・・。大人も子どももそのときの気分で自由に寛げる居場所があり、それぞれが心地いい時間を過ごしているのが、見ているこちらも嬉しくなりますね」(並子さん)ヴィンテージ風の木目のキッチンを引き立たせる、ピュアホワイトの壁側収納も『キッチンハウス』でオーダー。オーブン料理が得意な並子さんのリクエストで、ミーレのオーブンが2つ。ワイングラスは専用のラックをつけて収納。「地震のときも安心です」(並子さん)食器洗い機もミーレ。「大型なので、フライパンやボウルなどまで入り、とても便利です」(並子さん)キッチンの奥はパントリー、サニタリールームと続く。水回りの動線を考え、回遊性をもたせた。手前の冷蔵庫は マーベ。前面にあるカスタムディスペンサーからウォーターフィルターを通した氷と水が出る。元は外国人用の賃貸住宅だったため、各ベッドルームにシャワールームがあるだけでお風呂はなかった。「老後を考えて、1階で生活が完結するようにお風呂を造りました」(並子さん)キッチンから玄関へと回遊できるようになっている。左の赤いタオルウォーマーはタオル以外も乾かせて重宝しているとのこと。2階のマスターベッドルームに併設したウォーキングクローゼット(左)と書斎。奥はトイレになっている。2階のマスターベッドルーム。左側の窓はリノベーションのときに設けた。ここからの眺めも絶景。減築して生まれた吹き抜け「パチパチという音や薪が燃えるにおい、また炎を見ていると癒されますね」という並子さん。広いリビングのアクセントにもなっている暖炉は、もともと設置してあったものを再利用。もとの壁は取り除き、耐震補強をしてレンガ調タイルを貼って仕上げた。リビング上部の吹き抜けは今回設けたもの。2階の一室を減築し、吹き抜けにしたことで光を取り込み、より明るく開放的な空間となった。1階と2階で会話をすることも楽しく、子どもたちが2階で過ごしているときでも気配を感じられるのが良いという。築40年の木造住宅を大々的にリノベーションし、マークさんご一家の生活スタイルに合わせた空間が誕生した。「今後は屋根に太陽光パネルをつけたり、新鮮な飲料水も確保できる貯水タンクを設置することも考えています。災害の多い日本では、ライフラインは自分たちで支えるようにしなければいけないと思いますからね」(マークさん)既存の住宅からあった暖炉。大きなソファは『IKEA』。家族4人で、だれが寝そべるか、取りあいだそう。吹き抜け部分。既存の梁をそのまま生かし、空間のアクセントに。斜めに入る光が心地よい。2階の寝室をひとつ減築して吹き抜け(右側)を造った。天井まで延びた書棚には子どもたちの楽しい本が収納されていた。インターナショナルスクールに通う花ちゃん(14歳)と海くん(12歳)の部屋。仕切るのはブラックボードの板で、遊び心満載。花ちゃんの部屋。勾配天井を生かし、可愛らしい空間に変身。海くんの部屋から花ちゃんの部屋を見る。2人ともラグビーに夢中とのこと。設計一級建築士事務所森吉直剛アトリエ所在地東京都品川区構造木造規模地上2階延床面積224㎡
2020年02月17日未来志向のものづくりに出会える工芸イベント【Kyoto Crafts Exhibition “DIALOGUE”】まだまだ、寒い日が続きますが、そろそろコタツから抜け出してみませんか?2〜3月は、京都でアートやデザインなどクリエイティブな感性に出会えるイベントが盛りだくさんです。今回はホテルが丸ごと展示会場になる工芸イベントをご紹介します。ホテルが会場なんて、なんか楽しそう!KYOTO KOUGEI WEEK実行委員会が主催する工芸の見本市&展示販売会「Kyoto Crafts Exhibition “DIALOGUE” 」が、2020年2月27日・28日・29日に『ホテル カンラ 京都』で開催されるそうです。“DIALOGUE”は、ホテル カンラ 京都を会場に、京都を中心に全国から60組以上の伝統的な背景を持つ作り手の商品が集まる見本市&展示販売会。作品や作り手との”DIALOGUE”(=対話)を通して、工芸の未来を考える場を創造していくのがねらいなんだとか。京都を中心に、全国各地から集まる DIALOGUEキュレーター注目の出展作品はこんな感じです。一部作品をご紹介。文染| 京都 AIUEO × 竹笹堂| 京都 我戸幹男商店| 石川 白白庵| 東京 南條工房| 京都 Take a nap Crackers| 京都うっとりするような素敵なデザインのものや、思わず手にとって見たくなるようなものがたくさんありますね。他にも伝統的な技やデザインのファッションアイテムやアクセサリー、バッグなど盛りだくさん!舞台となるホテル カンラ 京都は、京都の伝統的な住宅形式の町家をモダンに表現した、細長い” マチヤスタイル” の客室デザインが特徴のラグジュアリーホテル。その客室やエントランスに、たくさんの作品が展示&販売されるのだそう。ホテルの中を見学するだけでも楽しそう!また、関連イベントとして、国内有数の地場産業活性化イベント「工場の祭典(新潟県・燕三条)」のディレクター・山田遊氏(method) を招いたトークイベントや、作り手との交流が行えるレセプションパーティなども行われる予定。_________________________________________________Kyoto Crafts Exhibition “DIALOGUE”日時:2020年2月27日[木] 13:00~20:002月28日[金] 11:00~20:002月29日[土] 11:00~18:00※27日終日/28日17時までは招待客限定の内覧会となる入場料:1,000円(税込)※出展商品が購入可能「500円ショッピングチケット」付き※会期中何度でも入場可能会場:ホテル カンラ 京都住所:京都市下京区烏丸通六条下る北町190主催:「KYOTO KOUGEI WEEK」実行委員会WEB:【トピックス】[1]これからの活躍が期待される京都の若手職人や、新しい商品開発に挑む老舗、各地にて土地に根ざしたものづくりを発信し続ける事業者など、多彩な60 組以上の事業者が出展。[2]2 月28 日夕方からは、バイヤー・ディレクターとして全国各地で幅広く活躍中の山田遊氏(method)が登場!DIALOGUEのイベントのキュレーターとクロストークを行う。[3]DIALOGUE の出展者と深く交流できるレセプションパーティを開催。_________________________________________________hotel kanra kyotoホテル カンラ 京都ttps://www.hotelkanra.jp〒600-8176 京都府京都市下京区 烏丸通六条下る北町190JR「京都」駅中央口より徒歩約12分/地下鉄 烏丸線「五条」駅8番出口より徒歩約1分Kyoto Crafts Exhibition “DIALOGUE”素敵だなと思ったら、その場で買えるのもいいですね!私だけのお気に入りがきっと見つかるはず。ぜひ観光がてら、いつもと違う京都を楽しめるイベントにも出かけてみてくださいね。■最新情報をfacebook & Instagram で配信中!facebook:「Kougei NOW」で検索Instagram:kougeinow■出展者などの詳しい情報はこちらの公式サイトでチェック↓ちなみに、ちょうどこの時期は京都の街中でアートに出会える「ARTISTS’ FAIR KYOTO 2020」のサテライトイベントも開催中!詳しくは、こちらをチェック↓早春の京都で五感を刺激するアート巡りはいかが?「ARTISTS’ FAIR KYOTO2020:BLOWBALL」
2020年02月07日そうだ京都に行こう京都の景観を楽しみながら走る「京都東山トレイルマラニック」は、2020年4月4日(土)に開催します。同イベントは、先導者が引率し、観光や写真撮影を楽しみながら、ゆっくりしたペースで全員一緒に走ります。非競技で、計測はありません。初めてトレイルランニングをやってみようと思う方、いろんな人と一緒に走って京都を観光したいと思う方におすすめです。京都の観光マラニック同イベントが開催される4月は、天候にもよりますが、京都の桜を見ながら走ることができる絶好の季節です。コースは、伏見稲荷大社、清水山、東山山頂公園、蹴上、大文字山、銀閣寺など約20kmを巡ります。景色が素晴らしく、エイドも充実しており、他県からの参加するランナーには、とっても楽しいコースだと思います。みんなで楽しく走りましょう参加条件は、18歳以上の健康な方でハーフマラソンを完走できる自信のある方であればエントリーできます。参加費は、5,000円(一般)、4,500円(会員)となります。アットホームなマラニックで、ピクニック気分で走れるイベントです。(画像は公式サイトより)【参考】※NPO法人日本ライフロングスポーツ協会
2020年01月29日「京都御所南チョコレート研究所」が、2019年12月1日(日)から31日(火)まで京都タワービル内の商業施設「京都タワーサンド」に期間限定オ―プンする。「京都御所南チョコレート研究所」は、神戸発の洋菓子ブランド「アンリ・シャルパンティエ(Henri Charpentier)」と、世界的なチョコレートマスターである垣本晃宏による洋菓子店。京都の文化とチョコレートを融合させ、新たな京都土産を創造すべく誕生した“研究所”だ。看板メニューとなる「京都さんかくショコラサンド」は、何度も試作試食を繰り返し、“研究”の末に誕生した1品。チョコレートとシナモンを組み合わせたしっとりと芳醇なクリームを、バターとチョコレートで仕上げたサクサクのパイ生地でサンド。口当たりなめらかなクリームと、サクサクとしたパイの食感のコントラストを楽しむことが出来る。【詳細】京都御所南チョコレート研究所オープン期間:2019年12月1日(日)~31日(火) ※期間は変更になる場合あり。場所:京都タワーサンド 1Fマーケット住所:京都市下京区烏丸通七条下ル東塩小路町721番地営業時間:1F・2F 9:00~21:00/B1F 11:00~23:00※一部店舗は営業時間が異なる。TEL:075-746-5867(代表)価格:京都さんかくショコラサンド 4個入 702円(税込)、8個入 1,404円(税込)、12個入 2,646円(税込)
2019年11月30日平屋ならではの一体感に魅せられてこの鎌倉のお宅は、濵さんにとって3軒目の平屋の住まいなのだそう。1軒目が横浜市内の平屋、2軒目が鎌倉の賃貸の平屋、そしてここが3軒目。「すべてを見渡せるのが平屋の魅力です」約築60年の建物のリノベーションは建築家の宮田一彦さんにお願いした。「鎌倉の物件を探していた時にグーグルマップ上に『宮田一彦アトリエ』という案内が出てきたんです。検索するととても素敵なリノベーションを手掛けてらしたのですぐに連絡致しました。この物件の下見にも一緒に行っていただきました」約築60年の家は10cmほど傾いていたそうだがジャッキアップして直し、土台の下にコンクリートを流し込んで床下全体に土間を打ち、断熱材をしっかり入れた。底冷えのない暖かく過ごせる家にしてもらったのだそう。そして、以前のオーナーがリフォームでアルミサッシに替えたほとんどの窓を、木枠のものに交換。「6連の木枠の窓がオークションに出ていたのを見つけてリビングの窓を交換することができました。障子は新しく作っていただきました。建具も大部分をネットで見つけてます。トイレのドアは、もともとあった建具を移動して使いました」「キッチンの白いタイルは、宮田さんに昭和っぽくなりすぎるかもと心配されたのですが、おばあちゃんちのような台所を目指していたので狙い通りに仕上がりました(笑)」ひとつひとつの道具が美しい。ステンレスの天板によく似合う。リンゴ箱を重ねた棚の上に鍋敷きや鍋つかみなどを並べて。ガスコンロは壊れたらいつでも替えられるように独立型を選択。明るく眺めのいいキッチン。濵さんのお宅は目の前に一面の緑が広がり、周囲からの視線はまったく気にならない。キッチンの棚の下段はリンゴ箱にキャスターをDIYでつけた。引き出しにはプラスティックのケースも。「プラスティックは素材的に最初はどうかなと思ったのですが、使ってみるとそれほど違和感ありませんでした。左側のはFOUND MUJIで、右の棚の収納に使っているのは近くのケーキ屋さんが移転するときにいただきました」。真ん中のコールマンのクーラーボックスの中にはぬか床が!イメージは"おばあちゃんちの台所”キッチンは壁で少し囲って天井を下げ、独立した小部屋のようにした。「白い飾り気のないタイルを選んで、”おばあちゃんちの台所”を目指しました」最近はキッチンの天板とガスレンジが一体になっているものが多いが、あえて独立型を選択。”壊れても簡単に交換できる”を最優先にしたそう。「キッチンに棚を作っていただこうかとも思ったのですが、住みながら少しづつ変えていくのもいいかなと思い、リンゴ箱やワインの箱にキャスターをつけて引き出しを作って楽しんでいます」「天井ははがして状態を見てから、ラワン合板を貼ることに決めました。耐震補強のため、新しい柱や壁も追加しています」。テーブルの上のライトはイサムノグチ。正面奥が子ども部屋。本棚はリンゴ箱。「足りなくなったら同じサイズのものをいつでもネットで買い足せます」。上のロフトには漫画コーナーも。ミシンを載せたテーブルの下の柳行李には、趣味の裁縫に使う布地がぎっしり入ってるのだそう。「柳行李の収納力の高さには驚かされます」緑豊かな抜群の環境以前のオーナーが増築した部分も同時にリノベーションした。寝室や洗面バスルームは主に増築部分を使っている。洗濯物を乾かすためのドライルームも作った。「鎌倉は湿気が多いのと、僕らが共働きということもあって、洗濯物を干しながら乾かせる場所を造りたかったんです」濵さんの住まいは、道路から外階段を20段ほど上がった場所にある。緑たっぷりの庭と、庭の横の斜面も敷地の一部なのだそう。「手入れを怠るとどんどんジャングル化します(笑)。テラスにイスを出して外にいる時間が増えました。今まではアウトドア派ではなかったのですが、俄然興味が出てきました」洗面所は天窓をつけたので気持ちのいい明るさ。建具はネットオークションで。「鎌倉彫の手鏡は祖母が彫ったものです」庭で使うためのアウトドア用チェアがドラム缶の中に入っている。子ども用の小さな下駄箱がかわいい。寝室とウォークインクローゼットを仕切っているカーテンは、なんと布オムツをはいで作ったのだそう。透け感が美しい!外壁は杉無垢板の押縁仕上げと漆喰左官仕上げに。「吉村順三建築をイメージしました」。屋根はガルバリウム鋼板で葺き替えた。濵 邸設計宮田一彦(宮田一彦アトリエ)所在地神奈川県鎌倉市構造木造規模地上1階
2019年10月30日「コロンビア(Columbia)」の新店舗「コロンビア 京都店」が、2019年9月20日(金)にオープンする。古都・京都の中心部に位置する同店は、築100年の古民家の基本的な構造を残しつつ、最低限の手を加えて改装して新店舗。ブランド生誕80年の歴史を持つ「コロンビア」が、歴史と伝統ある日本家屋にアウトドアのエッセンスと共に新たな息吹をもたらした。店舗デザインは、周囲の景観に馴染む漆喰塗りの外壁で、京町家本来の姿を踏襲しながらも、アウトドアが持つ清涼感を演出。元々玄関だった場所を店舗入り口としているほか、古材を用いたレジカウンターやフィッティングルーム、古い舟板を利用したコロンビアのアーカイブアイテムのディスプレイスペースなどを設置するなど、元の家屋をフルに活用している。店内では、メインラインの「コロンビア」に加え、タウン、ビジネス、トラベルと様々なシーンに対応する「コロンビアブラックレーベル」、高い機能性とデザイン性からアウトドアと街中を問わず活躍するフットウェアブランド「ソレル」のアイテムを展開する。【店舗情報】「コロンビア 京都店」オープン日:2019年9月20日(金)住所:京都市中京区六角通富小路西入大黒町 78TEL:075-255-3222営業時間:11:00〜20:00定休日:不定休商品構成:コロンビア、コロンビアブラックレーベル、ソレル店舗面積:47.37坪/156.60m²(1F・2F・離れ含む)【問い合わせ先】株式会社コロンビアスポーツウェアジャパンTEL:0120-193-803(フリーダイヤル)受付時間:月〜金 10:00〜18:00(土日祝休み)
2019年09月22日ミーナ京都のユニクロ(UNIQLO)がリニューアル。これまで5・6階で営業していた既存店舗を地下1階から地上3階の4フロアへ移転・増床し、京都最大の店舗「ユニクロ 京都河原町店」として、2019年11月22日(金)にリニューアルオープンを迎える。京都最大の「ユニクロ 京都河原町店」大型商業施設や話題の店舗が立ち並ぶ京都随一のショッピングエリア、河原町通り。その場所に位置する「ユニクロ 京都河原町店」は、地域密着型の大型店舗として、メンズ、ウィメンズ、キッズ、ベビーなどユニクロ全ての商品を取り扱い、最新の“LifeWear(ライフウェア)”を提案する。店舗の愛称は「京都ゆにくろ」店内デザインには、京町家の特徴であるのれんや格子、京提灯を採用することで、日本の伝統が根付く京の街にふさわしい空間に。また、地元に密着した店舗として広く受け入れられるよう、店舗の愛称に「京都ゆにくろ」を採用した。浮世絵&『源氏物語』モチーフのUTコレクションを先行販売店内では、ユニクロのTシャツブランド「UT」を年間を通して展開する。今回のオープンでは、2つのUTコレクションを先行販売。『源氏物語』に着想を得た「ザ・テイル・オブ・ゲンジ(The Tale of Genji)」と、葛飾北斎の連作浮世絵《富嶽三十六景》をモチーフにした「江戸浮世絵」 がラインナップする。関西初・オリジナルTシャツをその場で印刷また「京都ゆにくろ」には、自分の好きな写真やイラストでオリジナルTシャツなどを制作できるサービス「UTme!」でつくったデザインを、その場で印刷できるプリンターが、関西で初めて導入される。また、京都在住の書家の作品など、ここでしか手に入らない限定スタンプデザインを使うこともできる。オープンから4日間はプレゼントキャンペーンもオープン日の11月22日(金)から25日(月)までの4日間は、特別セール「誕生感謝祭」を開催。冬の人気アイテムであるヒートテックやカシミヤセーター、ハイブリッドダウンコートなどを特別価格で提供する。さらに同期間ではプレゼントキャンペーンも実施。期間中に店舗に来店すると「京都ゆにくろ」仕様のサントリー「伊右衛門」が、また税抜き1万円以上商品を購入すると「京都ゆにくろ」のロゴをあしらった藍色のステンレスタンブラーが先着順でプレゼントされる。くるりの岸田繁ら、京都にゆかりのある人々が広告にオープンに合わせて店舗の内外に展開される広告には、京都にゆかりのある人々が被写体として登場。京都造形芸術大学の学生から、ロックバンド「くるり」のボーカリストとして知られるミュージシャンの岸田繁まで、京都の街に長く続く伝統や文化を大切にしながら活躍する様々な人物が起用されている。店舗情報「ユニクロ 京都河原町店(愛称:京都ゆにくろ)」オープン日:2019年11月22日(金) 10:00住所:京都府京都市中京区河原町通三条下ル大黒町58番地取扱商品:メンズ、ウィメンズ、キッズ、ベビー売場面積:約900坪(地下1階〜地上3階、計4層)
2019年09月06日京町家をリノベーションした京都の宿泊施設「京の温所(おんどころ)」は2019年10月1日(火)、京都・西陣エリアに「京の温所 西陣別邸」をオープンする。皆川明ディレクション、京町家をリノベーションした宿泊施設ワコール(WACOAL)が運営する「京の温所」は、京町家をベースに、“住まいとしての心地よさ”を追求した空間デザインを特徴とする一棟貸しの宿泊施設。5軒目の“温所”となる「京の温所西陣別邸」は、2軒目の「京の温所 釜座二条」と同様に、ミナペルホネン デザイナーの皆川明と建築家の中村好文がディレクションを手がけている。西陣織の商家が建てた築約95年の町家をベースに施設のベースとなっていのは、元々は西陣織を生業とする商家がゲストをもてなすために建てた、築約95年の京町家だ。普通自動車2台が停められる専用ガレージ付きの2階建てで、部屋は和室2室とベッドルーム2室の計4室に最大8名が宿泊できる。まるで“暮らす"ように生活することで、京都滞在に新たな喜びを現代生活に寄り添ったリノベーションが施された空間には、まるでそこに暮らすように生活することで、京都に滞在する喜びに繋がるような、様々なアイデアが盛り込まれている。吹き抜けのキッチンや中庭を臨むヒノキ風呂例えば、1階には、ワインセラーを備えた使い勝手のよいキッチンと町家の構造を活かした吹き抜けの広々としたダイニングを設置。これには、現地で京の食材を選び、自ら料理し、食べるという、「京の温所」ならではの体験をして欲しいという思いが込められているという。そのほか、中庭を臨むヒノキ風呂や太陽光が降り注ぐシャワールーム、暮らしを豊かに彩る皆川明セレクトによるアートピース、ミナペルホネンのファブリックを活かしたベッドルームなど、各所にディレクションを手がけた2人のこだわりが詰め込まれている。また、他の「京の温所」と同様に、スーツケースなどの荷物の預かり、運搬サービスといった一般的なホテルサービスに加え、季節ごとの京都での過ごし方を提案する「暮らしの提案帖」の提供、京都の味が楽しめる調味料セット付プランなど、本施設ならではの付帯サービスも用意されている。施設情報「京の温所(おんどころ)西陣別邸」オープン日:2019年10月1日(火)予約開始日:9月2日(月) ※一部先行予約サイトあり住所:京都府京都市上京区浄福寺通今出川下る堅亀屋町265-1アクセス:京都市営地下鉄「今出川」駅 徒歩19分/京都市バス停「今出川浄福寺」 徒歩1分延床面積:196平米間取り:・普通自動車2台が停められる専用ガレージ・1階 キッチン&ダイニング、カフェスペース、和室2室、中庭、お風呂、洗面、トイレ、庭・2階 ベッドルーム2室、ライブラリールーム、シャワーブース、洗面、トイレ料金:一泊 150,000円+税定員:最大8名チェックイン:16:00〜(ワコール新京都ビルでのフロント受付は10:00~17:00)チェックアウト:11:00【問い合わせ先】ワコールお客様センターフリーダイヤル;0120-307-056(平日 9:30~17:00)
2019年08月29日平安の昔より栄えた都を激走できる京都の魅力を堪能できる「京都マラソン2020」は、2020年2月16日(日)開催されます。京都市内を思う存分楽しみながら走ることができる大会です。エントリーは、2019年7月19日から始まり、2019年9月2日の10時まで受け付けています。参加申込者が定員を超えた場合には抽選となります。自然や歴史に触れながら走る京都マラソンは、42.195km(公認コース)と42.195kmペア駅伝があります。コースは、西京極総合運動公園をスタートし、7つの世界文化遺産の周辺を巡りながら走ります。ゴールは、真っ赤な大きな鳥居が目印の平安神宮前になります。高低差は、スタート序盤からじわじわと上り9kmからの急な上りから17km付近まで上りが続きます。多少のアップダウンはありますが、大学生、ボランティア、沿道の多くの熱い応援を受けながら走るので最後まで走りきることができます。(画像は公式サイトより)【参考】※京都マラソン 公式サイト
2019年07月24日祖母の家を仕事の拠点に海も山も近く、別荘地としても名高い神奈川県三浦郡葉山町。高台の一角に、大きく育った庭の木々に隠れるように平屋建ての日本家屋が建っている。古いガラスの建具を開けて出迎えてくれたのは、書籍や雑誌などのデザインを手がけるトリゴニアデザイン事務所の高橋快さん。葉山で生まれ育ち、3年ほど前から葉山を仕事の拠点にしている。高橋さんが事務所として使っているのは、父方の祖母が生まれてから亡くなるまでずっと暮らしてきた築90年の家。「実家が同じ敷地内にあるので、小さい頃から四六時中祖母の家で過ごしていました。おばあちゃん子だったんです」と笑う。3年前、長年勤めていた会社から独立した高橋さん。事務所を構えるにあたり、愛着ある祖母の家の、亡くなった祖父が書斎にしていた部屋をリノベーションして使おうと思い立った。「ノートパソコンがあれば仕事はどこでもできるので。ここを拠点にすれば、おばあちゃんにも会いに来られるし、とにかく静かでいいなと思って」と振り返る。祖母やご両親に相談すると、喜んで了承してくれたそうだ。大きく育った庭の木々が、築90年の平屋を囲む。屋根の形に沿った勾配天井が印象的。開口部は全てアルミサッシから木製の古建具に入れ替えた。写真正面が最初に購入した“隅丸”の古建具。祖父が使っていた重厚な机はそのままに。机上には高橋さんが骨董店で買い求めたお気に入りのモノが並ぶ。書斎だった四畳半を事務所にリノベーションが始まる前、病床についた祖母は、高橋さんら家族に生まれ育った家の歴史を話して聞かせてくれたという。「この家は90年前に、広島生まれの祖祖母が広島から馴染みの職人さんを呼んで池子(逗子市)に建てたそうです。その後、池子の土地が米軍に接収されて、祖祖母の兄が住んでいた葉山に引っ越すことになって。気に入った家だったので、また広島から職人さんを呼んで解体して、この場所に移築したんだそうです」。解体・移築を経て長い歴史を刻んできたこの家には、高橋さんだけでなく家族みんながそれぞれ思い出と愛着を持っているという。そのためリノベーションにあたって「手を入れる部屋だけが別物のようにならず、古い部分と違和感なく馴染むようにしたい」というのが高橋さんの想いだった。骨董やアンティークが好きなこともあり、まず古材や古建具扱う葉山のお店「桜花園」を訪れた高橋さん。そこで、ガラス入りの古建具に一目惚れしたという。「“隅丸”という角が丸くなっている加工がとても気に入って、まだプランが何も決まっていないのに買ってしまいました」と話す。以前のリフォームでアルミサッシに替えられていた開口部に、この古建具を付けたいと考えたが、すぐにつまずいてしまったという。「数軒の住宅メーカーに問い合わせてみたら、できないと断られてしまったんです。アルミサッシから古い木製建具に変えるには、大工さんの技術がいるということを知りました」。写真正面は押入れだった空間。写真右手に外から直接出入りできる扉を新たに設けた。廊下との境界にも、“隅丸”の古建具を。ガラス越しに廊下の奥まで見通せる。暗くジメジメした部屋が生まれ変わるそこで高橋さんは、古家修繕を手掛ける知人の北川さんに相談。リノベーションのプランを提案してもらうとともに、湯河原の伝統構法を得意とする工務店「杢巧舎」を紹介してもらった。「杢巧舎の職人さんが暑い中すごく丁寧に仕事をしてくださって、ありがたかったです」と高橋さん。北川さんの提案で、壁には漆喰を塗り、天井材は剥がして梁をあらわしに。勾配天井によって、江戸間の四畳半という実際の面積以上に広く感じられる空間となった。また、押入れだった場所に本棚やカウンターを造作し、読書などを楽しめるスペースに変更。座った時の目線の高さに新たな開口部をつくり、風通しや視線の抜けにも配慮した。そうして出来上がったのは、家族が口を揃えて「暗くてジメジメした部屋だった」と話すかつての印象から一変した、明るく居心地のいい空間だ。また、印象が大きく変わったにもかかわらず、高橋さんが願った通り、手を入れていない部分と違和感なく調和していることも大きなポイントだろう。「大工さんが作業を急いでくれて、おばあちゃんが亡くなる前に仕上がりを見てもらうことができたんです。おばあちゃんが『まさかこんなになるとは思わなかった』と喜んでくれたことが嬉しかったです」(高橋さん)。ご両親も空間の変わりように驚きつつ、とても喜んでくれたそうだ。廊下側から事務所スペースを見る。床の色も手を加えていない廊下と調和している。事務所横のトイレもリノベーション。「行きつけの蕎麦屋さんのトイレを参考にしました」と高橋さん。手洗いカウンターは古材の一枚板。廊下にある手洗い場は既存のまま。水栓金具や金属製の流し台がレトロな雰囲気。庭に面した壁に不思議な扉が…?扉の正体は、雨戸を出し入れしやすいように大工さんが造作した開口部。新設した出入り口には、湯河原の旅館で部屋の扉として使われていた古建具を。部屋番号が残っているのがかわいらしい。都内と葉山を行き来する平日は主に都内のマンションで過ごし、週末に葉山の事務所に来ることが多いという高橋さん。「とにかく静かで鳥の声しかしないから、こっちに来ると集中できますね。2つ拠点があることが、プラスに働いています。緩急がついてリラックスしながら仕事ができるようになりました」と生活の変化を実感している様子だ。祖母が大切に住んできた家をこれからにつなげるためのリノベーション。90年もの長い間、家族の思い出が刻まれてきた家は、事務所というもう一つの役割を得て、新しい時を刻んでいく。客間は既存のまま。照明を取り替えた以外は手を入れていない。客間にはモダンなソファが鎮座。連結する洋館に置いてあったものだが、不思議なほど和室の雰囲気に合っている。縁側越しに庭を見る。「祖父と祖母が好きな植物を次々植えていったので、整っていない森みたいな庭です」。床の間には、高橋さんのお母さまがしつらえた紫陽花が飾られていた。この客間で祖父と祖母が結婚式をした当時の写真が残っている。客間の隣の洋間。こちらも既存のままで、床は絨毯敷き。
2019年07月08日自然と人が集まるアイランドカウンター築年数不明のトタン貼りの建物が残る再建築不可の旗竿地。ここに住むためにはこの古家を生かさなければならない。それでも購入に踏み切ったのは、小学2年生のお嬢さんの学区を変えることなく、中目黒という便利な街に住み続けられることが理由だったそう。「『フィールドガレージ』の原 直樹さんに建物を見てもらったところ、大丈夫というお墨付きをいただいたので思い切ることができました。基礎から作り直さなければならないほど建物が傷んでいたので、実際の工事は想像以上に大変だったそうです」元々の家がとても暗かったので、リノベーションはなにより明るい家にするのが目標だったそう。開口部を大きく確保し、吹き抜けを作り、光を1階まで届けた。2階のリビングの中心は大きなアイランドカウンター。「料理好きな夫の身長が高いこともあり、アイランドカウンターを思い切った高さまで上げました。天板に肘をつきながら立ち話をするのにちょうどいい高さです。来客はなぜかソファに座らず、カウンターの周りに集まって話をします(笑)」キッチンは2階に。三角屋根がかわいい。アイランドカウンターの腰板の面材はヴィンテージオーク。古い柱を残しながら、新しい梁を入れて耐震補強している。山本貴緒さんは、ここでイギリス人の夫イアン・ギビンスさんと、小学2年生のあおちゃん、ダックスフントのマカロンと、シーズーのココと暮らす。キッチンの戸袋には古い家の建具をリメイクして使っている。調理道具や食器は、料理上手なイアンさんがセレクトしたものが多いそう。「不思議と植物がよく育ちます。前に住んでた家から持ってきた植物がすぐにボーボーになりました(笑)」右はあおちゃんが描いたアクリル画。「元気が出る色合いの花に、ミツバチがとまっています。とても気に入ってます」。左側はお母さまにもらったフジコ・ヘミングの作品。吹き抜けから明るい光が注ぐ1階玄関旗竿地の細い通路を通って玄関ドアの引き戸を開けると、広々とした土間が現れる。細い通路と広がりのある玄関。そのメリハリのある対比が、山本・ギビンス邸をより魅力的に見せている。以前の家はとても暗かったという一階の玄関は、吹き抜けから光が降り注ぐ、明るく広いスペースへと変わった。住まいのあちこちで使われている古い建具や板や箱などは、もとの家で使われていたものを救出し、新しくデザインし直して生き返らせたもの。年月を経たものならでの深みが、綺麗にリノベーションした住まいに温もりを与えている。広々とした玄関の土間。吹き抜けから明るい光が射し込む。左側の棚は、以前の家にあった木箱を積み上げて壁に固定して制作。L字の廊下の先に寝室がある。古い建具を生かし、温かさの感じられる明るい廊下。リノベーションする前はこの辺りが特に暗かったのだそう。2階のリビングと書斎の間の室内窓には、対で古いガラスを入れた。書斎の窓は、吹き抜けをはさんで眺めの良い通路側に面している。断熱材をしっかり入れて快適な住まいに古い戸建て住宅にありがちな悩みが、寒さ。その問題を解決すべく、断熱工事やペアガラスなどを積極的に採用し、とても暖かで快適な住まいに仕上がった。平屋の家を増改築した建物は構造的にも不安定だったが、しっかりと耐震補強も施した。「元のオーナーはここでクリーニング店を営んでいたようです。作業場があった形跡が残る土間をリノベーションして、1階奥の寝室にしました。きちんと床を張り、床下にはしっかり断熱材を入れていただいたので、気持ちよく過ごせます。再建築不可でなければ取り壊していただろう建物を、考えていた以上に快適で素敵な住まいにリノベーションしていただき、『フィールドガレージ』さんには感謝してもしきれない気持ちでいっぱいです」寝室の奥はウォーキングクローゼットに。引き戸には古いガラス戸を。天井の古い梁がとてもよい雰囲気。高窓から洗面所に明るい光が射し込む。ブルーのタイルをアクセントに。タオルもブルーでコーディネイト。旗竿地の築年数不明な建物をリノベーション。玄関は引き戸に。曇りガラスから光が室内に取り込まれる。通路脇に植えた植物がぐんぐん成長中。山本・ギビンス邸原 直樹(フィールドガレージ)所在地東京都目黒区構造木造規模地上2階延床面積111.37㎡
2019年06月26日数十年後にかっこよく国産スギの外壁に包まれた、清々しい佇まい。たまプラーザで眼鏡店を営む矢田大輔さんは、それまで住んでいた築50年の家を、昨年秋にリノベーションした。「妻の祖母の家だったんです。かつてここで営んでいた町工場の名残りのある昭和の家が、全く違う雰囲気に生まれ変わりました」。経営する眼鏡店「Local」の店舗デザインを担当した「MOBLEY WORKS」の鰤岡力也さんに、この自宅も依頼。「学生時代からの付き合いでもあり、完全に信頼しているのでほとんどお任せでしたね。リノベーションするからには、鰤岡さん以外には頼みたくない、と思っていました」。矢田さんが唯一希望したのは、「10年、20年経ってもかっこいい家がいい」というもの。「“お前が死んだとき、オヤジいい家造ったな、と子どもが言ってくれるような家を造ってやる”。なんて、鰤岡さんは言っていましたね(笑)」。多摩のスギと張り方の構造にこだわった外壁は、湿度の高い日本の風土に適応。次第に色が変わっていく経年変化も楽しみのひとつ。施工はすわ製作所。リビングからダイニングを見る。ルーバーの衝立の左端は、リノベーションにあたって唯一残した柱。リビングからダイニング方向に向けて、床を斜め張りにしたことで、空間に奥行きが生まれた。床にはDIYでオイルを塗布。ソファーはジェルデのライトに合わせてデザインしてもらったもの。見通しのいいLDK無垢の床に漆喰の壁。シンプルだが細部の意匠にこだわった、広々とした1階のリビングダイニングを、心地よい風が吹き抜ける。「日本の風土にあう、理にかなった家だと思います」。例えば外壁は、防水シートを施した上にルーバーを縦横に張り巡らせ、すのこ状にしたもの。中に空間があくことで、風が通り抜け湿気を防いでくれる。「細かなところに何かと手間がかかり、大工さん泣かせだったと思います。玄関の籐を使った靴箱など、職人が減って行く今、あえて挑戦しているところもありますね」。1階は緩やかにつながったワンルーム。仕切りのない空間は、床の張り方で変化がつけられている。「玄関から入ってきたときに広がりを感じさせるように、リビングは斜めに張っています。ダイニングはまた雰囲気を変えて寄せ木張りに。すべて鰤岡さんのアイデアです」。そのリビングとダイニングの間には、あえて階段を設けている。「子どもが大きくなっても、必ず家族と顔を合わせて出入りしてほしい。そんな気持ちで階段の位置にはこだわりました」。リビングにいてもダイニングにいても、階段を通る家族と必ず目を合わせる。そのような意図で設けられた階段は、メモリーとして唯一残した柱とともに、家族の成長とつながりを見守り続けている。扉の枠の縁の加工や幅木の処理など、細かいところにこだわりが。照明は鰤岡さんからの結婚祝い。籐を用いた通気性のよいシューズボックス。奥にはアウトドアグッズなどを収めるクローゼットを設置。風と光が通り抜けるリビング。L字型のソファーは家族みんなで寛げる。キャビネットは米軍払い下げのもの。階段の上は吹き抜けになり、ここから家全体の気配がわかる。あえて設けた垂れ壁は、床の変化とともに空間を緩やかに分けるためのもの。アイアンの手すりは、グリップ感にこだわって加工した。キッチンをアクセントにキッチンは妻・康恵さんの希望でコの字型に。「眼鏡店の内装に合わせてモスグリーンを選びました。私の身長に合わせてオーダーしたので、使いやすいです」と康恵さん。大きなシンクや、火力の強いハーマンのコンロを使用することなどをリクエストして、鰤岡さんがデザインした。キッチンの奥にはパントリーが併設され、2方向から出入りできて動線もよい。「長い時間を過ごす1階にはお金をかけて、2階の寝室は素材だけにこだわりました」。蝋をつけて焼いたアイアンの手すりがついた階段をあがると、3部屋のベッドルーム。2階はもとの家の間取りを活かし、シンプルに設定した。「階段の上が吹き抜けなので、冬も1階でストーブをつけるだけで上まで暖かいんです。夏は夏で、風通しがよいので涼しいんです。真夏までエアコンはいらないくらいです」。モスグリーンのキッチンが、シンプルな内装のアクセントに。ダイニングの床は市松模様の寄せ木張りで変化をつけた。人造大理石の天板のキッチンには、収納もたっぷり設けた。白いサブウェイタイルに、目地はグレー系を選択。テラスとつながった明るいダイニング。テーブルは6〜7人でも囲めるサイズのものを鰤岡さんにオーダー。キッチン裏のパントリーは、洗面側からも入ることができる。子ども用に使っていたキャビネットを収納に。洗面にはクラシカルなシンクをセレクト。蛇口の経年変化も味を出す。バスルームはシンプルなグレーに統一。サブウェイタイルが雰囲気を出す。オクタゴン(八角形)がかっこいい取っ手。ドアの端にもベニヤを張りすっきりと見せている。細かなパーツも選び抜いたもの。カーキっぽいグレーは、お店のカラーとシンクロさせている。大切な思い出とともに「生活感のない感じにはしたくなかったですね。思い出のある大事なものが、さり気なく置かれている、そんな空間に味が出ると思うんです」。ともに50〜80年代のアメリカの、オーセンティックなものに惹かれるというご夫妻。ガラスのキャビネットには、子どもたちの思い出の品を大切に飾っている。「イームズのロッキングチェアは、長男がお腹にいるとき、妻のために買ってきたんです。1個1個のものに思い出がありますね」。家族で寛ぐ青いソファーは、バスケットボールをやっていたという、大輔さんの体格に合わせて、家族全員が腰かけられるよう造作した。「座り心地がいいので、夜、みんなでゆっくりTVを観る時間が増えました。昼間は部屋から素足でテラスに出ておやつを食べたり、ビニールプールで体を冷やしてはまた家に入ったり。子どもたちも家での思い出を増やしていってくれるといいですね」。メンテナンスしながら長く使い続けてほしいというメガネへの思いのように、この家も長く受け継がれいきそうだ。お子さんが初めてはいた靴や、生まれたときの時間でとめた時計など、思い出を大切に飾る。右の額は、康恵さんのお祖父さんが制作したシルクスクリーン。大輔さんの思いの詰まったシェルチェアで。ご夫婦のメガネがずらり。「Local」では、矢田さんがセレクトした輸入もののメガネを扱う。広々としたテラスで読書をする長男・夏奏君と長女・かのんちゃん。アウトドアでの読書タイムも楽しい。
2019年06月17日実家は築90年超線路沿いの道から敷地に入ってその先の階段を10段ほど上がると、そこには一瞬言葉を失うほどの風景が現れる。なだらかな傾斜地に見事な具合に草木が配置され、その背後には登録有形文化財「旧坂井家住宅」の和館と洋館が控えているのだ。和館は昭和2年に建てられたというから築90年以上。かつて別荘地として整備された土地は今もその趣を十分に残している。H邸はその南側に隣接した敷地に立つが、実はこの旧坂井家の家屋と土地は以前は奥さんの実家が所有し相続に際して寄付をしたものだ。階段をのぼるとこの風景が目の前に広がる。元は別荘地として整備された敷地は草木の配置も素晴らしく目を楽しませてくれる。左上に見えるのがH邸の玄関庇。土地と建物を寄付「父が10年ほど前に倒れて、世話をしながら維持管理をすることになったんですが、これがとにかく大変で、相続しても自分ではとてもできないのではないかと。それで父とも話をして公のところにお願いしようという話になって鎌倉の風致保存会に建物と土地を寄付することになりました」お父様が亡くなられてお母様の世話をされたときに当時住んでいた土地と行ったり来たりの生活になったが、その頃に家を建ててこの地に暮らすという話が持ち上がったのだという。夫のHさんはそれまで20年近く住んだ土地に骨を埋めるつもりだった。しかし「幸い土地もあったので建てようかという話が突然出てきたんです。環境もいいし、終の住処をつくって鎌倉で終わるのもいいなということでこちらに移ることになりました」と話す。駅から道すがら見てきた風景とは一変して目を癒してくれるが、一方で維持管理にはとても手間がかかり、個人では手に負えないことから建物と土地を寄付することに。和館の2階からH邸を見る。H邸の外観デザインはその前に広がる風景との関係を重視してスタディが重ねられた。終の棲家をつくる奥さんにはその終の住処は「鎌倉という土地に調和し、かつ前のお家とも調和するような家であってほしい」という思いがあった。「別荘地として立った風情にあまりにもアンマッチなものを建ててはいけないだろうなと。そうしたことを考えたら、色合いも形も決まってくるのかなという感じでしたね」設計を依頼したのはナフ・アーキテクト&デザインの中佐さん。奥さんの従兄の息子さんである中佐さんは、夏休みなどにこの地を何度か訪れたことがあるという。終の住処ということからバリアフリーであること、そして、面積は以前の家と同じくらいで100㎡くらいというイメージを夫妻は持っていた。依頼を受けた中佐さんは「以前の暮らしぶりをあまり変えることなく自然に継承できるような方向で考えて、間取り的には6畳と8畳の組み合わせでいこうと。それに打ち合わせを重ねる中で要望をうかがいながらまとめたものを提案させていただいた」と話す。敷石がわりのコンクリートのPC板がH邸の玄関まで導く。北側から玄関付近を見る。玄関の左手に階段がある。外壁の素材はメンテのしやすさも考慮して決められた。西側の斜面の上から見る。手前の紫の花はショカッサイ。奥さんは家の周囲に自然に広がって咲く様を見てとても癒されるという。北側は旧坂井家を訪れる人がいるため、プライベートな庭は南側に設けた。外壁はグレーから途中でベージュに色を切り替えている。フレキシビリティを仕込む中佐さんからの提案のひとつは建物にフレキシビリティをもたせることだった。夫妻は「いずれ子どもたちに別荘にしてもらってもいいし、住めるのだったら住んでもらってもいい」という考えだった。そこでお子さんたちの好きなようにできるようにと間取りと面積が変えられるようにした。間取り的には現在部屋を仕切っている壁は取ることができるし、また逆に壁をつくって新たに空間を仕切ることもできるように。そしていま吹き抜けている部分に2階をつくることで面積を増やすこともできるようにしたのだ。このような仕組みを支えているのは特徴的な形をした構造システムである。柱と梁の間に斜めの材(方杖)を使っているのだが、通常であれば耐力壁を入れて空間を仕切らないといけない箇所にこれをダブルで設置しさらにその間に板を渡すことで耐力壁と同様の働きをしてもらうというものだ。「天井が高くて生活に対する圧迫感はまったくないし、また、南側もクリアに見えて向こうの空間が共有できているのですごく開放感がある」。このように夫妻は空間的な広がりの気持ちの良さを指摘するが、これも中佐さんからの提案から生まれたもの。「立体的な多様性があったほうがいいだろう」と考えた断面のデザインによって、南側の部屋であっても立てば北側につくったハイサイドから旧坂井家の庭へと視線が気持ちよく抜けていく。吹き抜けになっている部分に床を張り2階を増築することも可能。現在は2階へ上がることができないが、最近、お子さんの家族が泊まりがけで来たがることから階段をつくることを考えているという。高窓からは旧坂井家の家が見える。建物奥から玄関方向を見る。玄関を入ってすぐのスペースは廊下兼納戸。右に仕切られた部屋が並ぶ。新たな挑戦新しい家で生活を始めて1年と5カ月。Hさんはこの家が気に入っているし「こうした機会にこのような環境のいいところに住めて非常に幸運」だと思っているという。さらに「鎌倉に恩返しというか、なにかできたらいいなと思ってます」とも。そのHさんが目下「意欲的に取り組んでいる」というのが鎌倉の歴史。散歩好きでよく出かけるというHさんが、途中で出会った観光客に「鎌倉に点在するお寺の歴史などを紹介するようなことができればはげみにもなるんじゃないかな」と話す。築90年を超える家とも調和するように考えられながらもどこか清々しさの漂うH邸。そういった雰囲気も、Hさんのこの新たな挑戦を後押ししているのだろう、そんな印象を持った。夫妻ともに理系出身のため、中佐さんは構造や全体の構成が把握できるつくりにすることを意識したという。各部屋の柱の上の戸に棒状の取っ手が付けられていて開閉ができるようになっているが、これは北側の高窓と南側の窓との間で換気を行うためのもの。柱から続く斜めの部分が方杖。これを奥に見えるものとダブルとしかつ梁の間に板を渡すことで耐力壁のかわりとしている。以前、橋脚の仕事をされていた奥さんはこの柱梁の形が橋脚に似ていて気に入っているという。右上の棒は換気のための取っ手。玄関からダイニングを見る。中央に見える天井部分もその両脇の柱梁とともに構造の役割を果たしている。寝室からもショカッサイのきれいな紫色の花を楽しむことができる。西側の斜面に咲くショカッサイの花を眺めるH夫妻。H邸設計中佐昭夫/ナフ・アーキテクト&デザイン所在地神奈川県鎌倉市構造木造規模地上1階延床面積102.12㎡
2019年04月22日節分までに行きたいな、と、思いつきから急遽、京都へ行ってまいりました。京都は2年ぶりで、前回は、夜行バスを利用した、車中泊1泊2日の忙しい旅でした。今回は、飛行機で伊丹空港まで行き、そこからバスで京都までというルートで行ってまいりました。新幹線代と飛行機代、さほど変わらないのであれば、私は飛行機を選ぶ派。伊丹空港へ行くのも久しぶりなので、それも、楽しみでした。朝一番の伊丹空港行きで、いざ京都。 下鴨神社からスタート午前9時半頃に京都駅に到着、市バスに乗り換えて、まずは、好きな神社・下鴨神社へ。バスの行き先を間違えて、途中から京阪電車へ。市バスは便利ですが、慣れていないと、こういう失敗も。朝早かったので、時間はそれほどかからないですが、10時を過ぎたあたりからはかなり渋滞するようなので、時間には余裕を持って行動しないと、行きたいところに行けないことになってしまいそうです。京阪電車の出町柳駅でおりて、徒歩で下鴨神社を目指しました。 下鴨神社に入って、本殿へ向かう途中、すぐにあるのが摂社として祀られ、女性守護としての信仰を集めると言われている「河合神社」です。「美麗の神様」として崇められていて、手鏡の形をした絵馬に綺麗にお化粧を施して納めるという鏡絵馬の授与があることで若い女性に人気がある神社です。鴨長明にもゆかりのある神社で、長明が晩年を過ごしたと言われる方丈の庵が再現されています。落ち着いた感じがとてもいい雰囲気です。 土日の参拝については、御朱印は既に用意されている紙をいただくことになります。 さて、本殿へ向かう道は、木に囲まれた気を感じるパワースポット、歩いていると静かな気持ちになり、心が落ち着いてくるので不思議です。本殿の手前には、縁結びのご利益があるとして有名な「相生社(あいおいのやしろ)」があります。お社に向かって左側に「連理の賢木(れんりのさかき)」が祀られていて、これは、二本の木が途中から一本に結ばれていることから、縁結びの象徴となっているということです。「相生社」はいつも、女性で賑わっていますよ。 そして、右側には、紐で結ばれた男女の石像があります。一生ふたりで、仲良く暮らしたい、そんな思いが叶いそうな可愛い石像でした。 そして、やっと、本殿へ向かいます。楼門から中へ進むのですが、本殿には入ることはできません。本殿と楼門の間にある中門を通り中に入ると、「言社(ことしゃ)」があります。七つのお社があり、干支の守護神が祀られているので、自分の生まれ年の干支があるお社にお参りをします。そして、下鴨神社で女性に何より人気があるのが「媛守」です。(下の写真、左側)ちりめんで作られたお守りで、袋の模様が全て異なるので、世界に一つしかない自分のお守りです。色々な模様があって、目移りしてしまうので、みなさん、どれにしよう?と時間をかけて選んでいます。わたしは、金色の媛守という字が浮き上がって見えたこちらの模様を選びました。縁結びといっても、別に恋愛だけではありません。仕事だったり、家族だったり、自分の求める縁と繋がるようにと願って、毎日使うバッグに大切に潜ませています。写真右側は、心願成就のお守りです。ただ、こちらは、梅の季節限定のお守りということで、可愛らしいピンク色をしていて、そのうえ「限定」という言葉にも心を動かされてしまい、こちらもいただきました。 そして、下鴨神社の御朱印はこちらです。すっとした細めの字が優しく、下鴨神社のシンボルである緑色の双葉葵の紋があります。そして、社格が高く、権威のある神社であることを示す山城國一宮の押印が。(二年前にいただいたときは、筆で書かれてありました。) たっぷりいい気を身に浴びたので、続いて、足腰の守護神を祀っている護王神社へ向かいます。 今年の干支、イノシシがいたるところにいる神社、護王神社京都御所の西に位置する今年の干支、イノシシを祀る神社として、お正月はテレビでもよく紹介されていた「護王神社」に向かいました。いたるところにイノシシがいます。 手水舎(ちょうずや)にも、イノシシ。お賽銭箱の隣にもイノシシ。そして、拝殿の前には、「狛犬」ならぬ「狛イノシシ」です。護王神社は、平安京の建都に貢献された和気清麻呂を祀っている神社です。和気清麻呂は、奈良時代に弓削道鏡が天皇に告げた神託を確かめるために、天皇が大分の宇佐八幡へ派遣しました。そして、清麻呂は宇佐八幡でその神託が嘘であることを知り、天皇を救うことができました。このことは、道教の怒りを買い、清麻呂は道教により脚に怪我を負わされ、その上、大隅国(いまの鹿児島県)へ流されることになりました。その道中、天皇を救えたことへの感謝の意を伝えようと宇佐八幡へ向かっていると、どこからか三百頭ものイノシシが現れ、清麻呂たちを取り囲み、一行を安全に無事に宇佐八幡へ導き、そして、清麻呂が参拝を終えるとイノシシたちはどこかへ去り、清麻呂の脚も治ったというい話があります。清麻呂の人柄と彼を守ったイノシシの話は、後世まで語り継がれることとなり、和気清麻呂を祀る護王神社には狛イノシシが建てられ、今でも清麻呂を護っているのです。 イノシシの焼き物にはいったおみくじがあるというので期待していたのですが、完売していました。そして、本殿右側にある「足萎難儀回復の碑」をさすって、足腰の健康をお願いしてきました。足腰が弱ってしまっては、大好きな旅行も食べ歩きもできなくなってしまいますからね!護王神社の御朱印は、こちら。好きな感じです。 護王神社からランチの予約をしているお店へ向かおうと歩き出したら、すぐのところに「菅原院天満宮神社」がありました。道真公が生まれた社というこちらの天満宮、ちゃんと牛もいます。 そして、御朱印はこちら。道真公の似顔絵(?)がユニークです。境内には道真公が初湯に使ったと言われる「初湯の井戸」もありました。拝殿の左側に石が見えて、拝んでいる方がいらっしゃるので行ってみると、癌封じのご利益があると言われる「梅丸大明神」がありました。本当は、社務所で白いハンカチを受けて、そのハンカチを平癒石にあてて、さらに患部にあてるとご利益があるということで、全国からお参りにくるそうです。 今回の旅で出会った美味しいものランチは、東京の大好きなお店のシェフに教えてもらったフレンチレストランへ。菅原院天満宮の前の道が烏丸通りで、そのまま烏丸御池駅へ向かい、御池通りの交差点を左へ曲がり、御池中学校の脇を左へ入ると、マンションが並ぶ先に、趣ある日本家屋が見えてきます。そこが、今回ランチをいただく「MOTOI」です。京都らしい、素敵な入り口。ワクワクします。 お料理は、京都・大原のお野菜をはじめ、お野菜をふんだんに使ったモダンフレンチです。とても印象的だった「高坂軍鶏と48種類のお野菜」を使ったこちらの一皿。色の濃いお野菜に、美しい軍鶏。軍鶏は歯ごたえがあるのに固くはなくて、思わず「美味しい!」と声が出てしまうほど、甘みというか旨味を感じました。お野菜の一つ一つの味も濃くて、ヘルシーなのにしっかり食べ応えがありました。(本当にボリューム満点) そして、デザートは、綿菓子にに隠された金柑のコンポート。綿菓子の上から、抹茶のお薄をかけて、いただきます。苦味があるデザート、金柑も大好きなので、うれしいデザートでした。 そして、今回買ったお土産です。ジェイアール京都伊勢丹デパ地下がリニューアルオープンをしたということで、すごいことになっていました。京都初出店、ジェイアール京都伊勢丹限定、老舗、と新しいショップが62もオープンしたそうです。 まず、老舗の味、「出町ふたば」の「名代豆餅」。「今から発売です」という声とともに多くの人が並び始め、わたしはよくわからないまま並んで、買ってみました。夜ホテルの部屋でテレビを見ていたら、この豆餅の話をしていて、買うのがとても大変な逸品ということを知りました。おっしゃる通り!塩味の効いたお豆が美味しい。二個なんて、ぺろっといけてしまいました。 そして、朝のテレビで紹介していた「UCHU wagashi」と新ブランド「NEXT 100 YEARS」。UCHU wagashiは落雁にこだわるブランドです。そして、NEXT 100 YEARSはフルーツが入った白い羊羹が目を引きます。パッケージは洋風のお菓子の様ですね。そして、中身を出してみると、羊羹というより牛乳ゼリーの様です。実際に食べてみると、白あんの羊羹は軽めにできていて、そこにフルーツの羊羹が散りばめられていて、軽やかです。羊羹なのでちょっと重いけど、お土産に喜ばれそうです。 そして、あの「原了郭」の黒七味を使ったラスク。全く甘くなくて、ピリ辛で、バゲット自体が美味しいので、堅焼きにすることでバゲットの美味しさもよりぎゅっと凝縮して、結構辛目の黒七味に、ほのかにごま油の香りが漂って、お酒のおともに最高です! そして、最後は、伊丹空港で「小島屋のけし餅」です。これは、いつも、忘れずに買うお土産です。こし餡を薄いお餅で包んで、これでもか!というくらい綺麗にたくさんけしの実をまぶしていて、芳ばしいです。柔らかくて、あんこがたっぷり、そしてとてもお上品な味なので、目上の方へのお土産にも喜ばれます。少し固くなったなと思ったら、トースターで軽く温めれば、お餅の皮も柔らかくなって、けしの実は芳ばしさがまして、また美味しくいただけます。 もちろん、空港では、551の豚まんも買いました。長蛇の列、と言っても、回転が早いので、そんなに待たないのですが、でも、空港でお土産に551の豚まんを買う予定だったら、時間には余裕を持って行くことをお勧めします。 Restaurant MOTOI小島屋
2019年04月06日京都・四条烏丸に、NY発のハンバーガーレストラン「Shake Shack®」(以下、シェイクシャック)の京都初出店となる新店舗が、2019年4月1日(月)よりオープン。京都らしい和テイストな店舗デザインや、ここでしかいただけない限定メニューご紹介します。NY発のハンバーガーレストラン「シェイクシャック」「シェイクシャック」は、“モダンなバーガースタンド”をコンセプトにしたハンバーガーレストラン。創業者が高級レストラングループを手がけていることから、高いホスピタリティとハイクオリティな食事へのこだわりを継承しています。手ごろな価格で美味しいハンバーガーを味わえることから、地域の人々が気軽に集う“コミュニティーギャザリングプレイス”として、幅広く愛されるお店です。京都に初上陸!「シェイクシャック 京都四条烏丸店」今回オープンする「シェイクシャック 京都四条烏丸店」は、京都初進出の店舗となります。京都ならではの素材を使った、ここだけでしかいただけないメニューを展開。さらにオリジナルの舞子デザインの「KYOTO Tシャツ」や「KYOTO 手ぬぐい」の限定グッズも登場します。限定のメニューやグッズをぜひチェックしてみてくださいね。京都らしい和モダンな店舗デザイン世界的にも有名な、数多くの歴史・伝統文化が残っている町・京都。一方で先進的なものを受け入れる柔軟性、多様性を持っているという面もあります。「シェイクシャック 京都四条烏丸店」は、“Less is More , Modern Authentics”をコンセプトに、京都の気風と「シェイクシャック」の世界観を融合させてデザインを設計。シンプルかつモダンな造形をベースに、「格子」や「畳表」、「左官の壁」といった素材感を使用して和の趣が表現されています。限定メニュー「宇治抹茶シェイク」京都の老舗お茶屋さん「伊藤久右衛門」との、日本初となるコラボシェイク。伝統的な石臼挽きで、時間をかけて丹念に挽きあげられた、香り高い上質な宇治抹茶を使用。フレッシュでクリーミーなバニラシェイクと宇治抹茶のみを、シンプルにブレンドしました。つくり置きはせず、オーダーが入ってから一杯ずつ丁寧につくっているため、高級な宇治抹茶らしいやさしく上品な香りや、伝統的で美しい色合いが損なわれず楽しめます。ここでしか味わえないスペシャルなシェイクをぜひ召し上がれ。・価格:710円(税抜)「伊藤久右衛門」とは?天保3年から京都・宇治田原町で代々お茶づくりに携わり、昭和27年に平等院表参道で宇治茶の小売店を開業。老舗のお茶屋さんならではの上質な宇治抹茶を使って、専属のパティシエによるスイーツを多数販売しています。限定メニュー「京都クッキークリート」京都で人気の「京洋菓子司 ジュヴァンセル」の宇治抹茶が香るチョコレートクッキー「京都咲咲」を贅沢に使用したコラボメニュー。濃厚なフローズンバニラカスタードと合わせると、サクサクとした食感がアクセントとなり、バランスの良い味わいに。「宇治抹茶マシュマロソース」や「ドライストロベリー」をミックスし、仕上げに宇治抹茶を振りかけて、宇治抹茶を思う存分に楽しめる一品に仕上がりました。・サイズ/価格:Small 490円(税抜)、Regular 660円(税抜)「京洋菓子司 ジュヴァンセル」とは?1988年に京都御池通に誕生し、京都で30年続く洋菓子店。洋菓子職人がチョコレートやクリームといった洋の素材と、抹茶や和栗、黒豆などの和の素材を組み合わせて、独自の京テイストのスイーツをつくりあげます。「シェイクシャック 京都四条烏丸店」店舗概要オープン日2019年4月1日(月)場所京都府京都市中京区東洞院通蛸薬師下ル元竹田町643BINO東洞院 1F営業時間11:00~22:00 (ラストオーダー 21:30)席数120席詳細TEL:075-741-8681スポット情報スポット名:シェイクシャック 京都四条烏丸店住所:京都府京都市中京区東洞院通蛸薬師下ル元竹田町643BINO東洞院 1F電話番号:075-741-8681
2019年03月27日「京都ミライマツリ2019」が、2019年4月30日(火・祝)から5月25日(土)まで、京都・南座にて開催される。テクノロジー×カルチャーの“新時代のお祭り”「京都ミライマツリ2019」は、歌舞伎発祥の地に建ち、日本最古の歴史を持つ劇場・南座で行われる“新時代のお祭り”。「フラワーズバイネイキッド」などのイベントを手掛けるネイキッドや、アソビシステムなどのクリエイティブチームとタッグを組み、最新テクノロジーと現代のカルチャーを掛け合わせ、未来的な新感覚のイベントを演出する。音マツリ会期前半となる、4月30日(火・祝)から5月5日(日)までは、「音マツリ–OTOMATSURI–」を開催。南座新開場後初のライブフェスとなる。きゃりーぱみゅぱみゅやm-flo、BiSH、CAPSULE、DAISHI DANCEといったアーティストが出演し、ライブを行う。昼マツリ&夜マツリ後期となる5月12日(日)から5月25日(土)までは、時間帯ごとに「昼マツリ–HIRUMATSURI-」「夜マツリ–YORUMATSURI-」が開催される。「昼マツリ–HIRUMATSURI-」では、客席をフルフラット化し、歌舞伎の演出で仕様する「本水」の装置をグレードアップした巨大な滝が登場。ネイキッドがプロジェクションマッピングを投影した、「滝ジェクションマッピング」を楽しめる。また、伝統ある老舗から最新の人気店まで、多彩な飲食店を揃える「床開き」も実施。特別感のある空間内で飲食を楽しめる。また、AR技術を活用した歌舞伎コンテンツやデジタル屋台あそびなど、新感覚の体験を提供する。「夜マツリ–YORUMATSURI-」では、滝の前にDJブースを設置。フードやアルコールドリンクと共に、圧倒的な非日常空間の中で盛り上がることが可能だ。週末は音楽や演出がさらに豪華になり、より一層上質なナイトエンターテインメント空間を創出する。詳細京都ミライマツリ2019場所:南座住所:京都府京都市東山区四条大橋東詰■音マツリ–OTOMATSURI–開催期間:2019年4月30日(火・祝)〜5月5日(日)チケット:一般発売日4月9日(火)10:00〜各種プレイガイド出演:・4月30日(火・祝) 第1部・第2部 きゃりーぱみゅぱみゅ(音ノ国ライブツアー2019 第2弾)・5月1日(水・祝)第1部・第2部BiSH・5月2日(木・休)第1部 Yunomi、YUC’e、KOTONOHOUSE、Neko Hacker、うごくちゃん、くいしんぼあかちゃん&CY8ER・5月3日(金・祝) 第1部 神田松之丞、第2部 m-flo&CAPSULE・5月4日(土・祝) 第1部 RED SPIDER&HAK-KUN、第2部 DAISHI DANCE&→Pia-no-jaC← 武田真治他・5月5日(日・祝) KICK THE CAN CREW■昼マツリ–HIRUMATSURI- / 夜マツリ–YORUMATSURI-開催日:2019年5月12日(日)〜5月25日(土)・昼マツリ開場時間:11:00~17:30(予定)入場料:全日程 大人 2,000円 / 子ども 1,000円・夜マツリ開場時間:月~木 18:30~22:00、金土日 18:30~23:00(予定)入場料:月~木 一律2,000円、金土日 一律3,000円※価格は全て税込。
2019年03月22日祖父母の家をリノベーション情緒あふれる川越の街。祖父母が暮らした築45年の1軒家をほぼDIYでリノベーションして、安田太陽さんと妻・詩織さんは暮らしている。「もともと手を動かすのが好きで、立体物を作るのが大好きでした。家のリノベーションはこれが初めてでしたけど(笑)」。プロダクトデザインの部署から始まり、現在はイベントや空間のデザインを行う部署で会社員として働きつつ、休日には廃材や自然素材を使ったアクセサリーを制作するミツメとしても活動。そんな安田さんが、気になって集めてきた古道具を活かして創りあげたのは、驚きや発見がたくさんある独創的な空間だ。ガスの接続以外はすべてDIYで創ったキッチン。古道具や古材が味を出す。有機物と無機物の組み合わせ方が絶妙。和室の畳を取り外し、無垢のスギ材を張った。床の間にはガルバリウムをあしらってディスプレイ空間に。DIYで温もりのある家に「ここは祖父母の家だったので、子供の頃よく遊びに来た記憶があるし、母にとっては育った家なので思い入れがあるんです。まさか自分が住むとは思いもしなかったけれど、リノベーションして活かすことができたのは良かったと思っています」。耐震補強や外壁塗装、ガス、電気、水道などは業者に任せたものの、それ以外は知人・友人に手伝ってもらいほとんどDIYで完成した。「天井を壊して現れた梁に塗装したり、床も自分で張り替えたり、大変でしたけど暮らしながら少しずつ進めていきました」。キッチンは、ダイニングと分けていた壁を自力で取り壊してひと続きの空間に。「この家は日当りが悪く、暗いんです。その為、白を基本とし、広い開放的なキッチンを作ってやろうと」。木脚と白いタイルのキッチン台も自作。シンプルなものを求めて探しに探したリンナイのビルトインコンロとIKEAのシンクを取り付けてタイルを貼った。「工業系の道具やパーツが好きなのですが、あまり取り入れると冷たくなってしまいます。木を入れると温かさが出せるので、温度感をうまく組み合わせました」。広々としたダイニングキッチンでは、大人数で集まることも多いそう。曾祖母の桐箪笥など、この家にもともとあったものも活かしている。テーブルは古いオフィステーブルの脚に、足場板を組み合わせて載せたもの。キッチン台の下はオープンな収納に。リンゴ箱に取手をつけた箱には食材などをストック。古い木箱を壁に打ち付けて収納棚に。「壁は構造用合板なので、どこにでもビスや釘を簡単に打つことができるんです」。シンクとガスコンロはシンプルなものにこだわった。タイルもすべてDIYで貼ったもの。安田さんは「BALMUDA」勤務のデザイナー。自宅でも製品を使用している。素材の使い方を考える漆喰で塗り上げた白い空間は、オリジナルのアイデアがあちこちに。元々は床の間だったリビングの一角のスペースには、壁にガルバリウムを貼った。サンルームには掘りごたつがあり、扉だった板を天板として載せている。「解体している家があると、建具とか家具を譲ってもらえないか頼んでみたりします」。2階のベッドルームの小窓も、昔手に入れて長年寝かせていた建具を使用。年代を感じさせるナラ材が風情を感じさせる。「この建具もそうですが、数十年の時を経た質感はエイジング加工では表現できません。古いものや価値がないとされているものを大事に再利用していきたいんです」。ルールに縛られず使えそうなものを自由にアレンジして使う。それは、安田さんが手がけるミツメのアクセサリーのコンセプトともクロスする。開口部やサンルームからやわらかな日差しが入る。ガルバリムを壁にあしらった床の間。作業台と陶器の花瓶に金属が不思議と調和する。サンルームの掘りごたつ。下からぽかぽかと暖かい。階段の蹴込み板もペンキで白く塗装。漆喰の壁は「下地を塗るのが大変でした」。仕切りの壁に小窓を取り付けたベッドルーム。砂壁はこれから塗装に着手する予定。モノから家、街へ「最初はこんなとこ住めるの?って思いました」。と笑う詩織さんも趣味は完全に一致し、ここでの暮らしを楽しんでいる。「夏には新しい家族を迎えるので、子供にとって安全な家かどうかも考えていかなきゃいけないですね。ベッドルームの壁もこれから塗るところだし、まだまだ仕上がりは半分くらい。暑さ対策、寒さ対策もしっかりやっていきたいと思っています」。Googleで検索したり、YouTubeで動画を見たり、ホームセンターで聞いてみたり。ルールに捕われず、あちこちで情報を集めて行われるリノベーションは、これからも進化する。「アイデアを出して、それが形になっていくのが楽しいんです。実は、今増えている空き家などにも手を掛け始めています。街づくりにも近いうちに携われたらいいと思っています。古いものは使えない、汚いものは捨てる、ではなく再利用できないか考えてみる。当たり前だと思っていることを少し立ち止まって考えてみる。忙しい日々を過ごす人ほど大切だと思います。そして、それを実行できることが毎日の幸せです」。玄関にはベッドのスプリングがオブジェのように飾られていた。友人のお店で仕入れたYKKのキャビネット。錆びた鍬を廊下に飾る。ペンダントライトはアルミの漏斗をリメイク。古道具屋で買った暗室のライトをベッドルームの照明に。itashioriの名で活動する詩織さんは、籐でカゴを編む作家。冬は寒いのでサンルームの掘りごたつで作業することが多い。もともとはイラストを描いていた詩織さん。右側のイラスト2点は作品。制作したカゴは、イベントなどで販売。何でもない日常をしっかりと楽しむというおふたり。愛着のあるギターを一緒に演奏したり、踊ってみたり。
2019年03月04日インテリアスタイリストの窪川勝哉です。実は私、昭和32年築・前川國男設計のテラスハウスを入手してしまいました!フランク・ロイド・ライト、ミース・ファン・デル・ローエとともに近代建築の3大巨匠と言われる、ル・コルビュジエ。そのル・コルビュジエに師事し、日本のモダニズム建築の旗手と言われた、前川國男。その前川國男が昭和30年代に設計した、三角屋根が特徴のテラスハウスシリーズをご存じでしょうか?■ 昭和32年に建てられた前川國男設計のテラスハウス2軒が一続きになったテラスハウス形式当時は郊外といわれた東京西部の阿佐ヶ谷と烏山と鷺宮に建てられ、なかでも通称「阿佐ヶ谷住宅」は、広大な敷地とコモンと呼ばれた緑地を持ち、著書も出版されるなど、コアなファンに大人気の物件でした。惜しまれつつ2013年に解体された阿佐ヶ谷住宅についての本も出版されています。前川國男の評伝も、読みごたえがあります現在では阿佐ヶ谷と烏山は残念ながらすでに取り壊されてしまい、唯一現存するのはこの3兄弟のなかで最初(昭和32年)に建てられた鷺宮の物件だけに。ゆったりとした敷地はやはり魅力的!■ 物件情報を古い順にソートし、どれだけ古い物件が現存しているかを楽しんでいたら…ところが先日この物件がなんと売りに出ていたのです!!普通の人がインターネット等で物件を探すときは予算やエリアのほか、築年数が新しい順にソートしたりするのが一般的かと思います。ですが、私はいつも古い順に並べ、どれだけ古い物件が現存しているかを楽しむほうでして(笑)。階段まわりは竣工時のまま先日いつものそれを楽しんでいたら、以前から存在を気にしていたこの物件に出会ってしまいました!現状の水回りはこんな感じ最新のスタイルでなく、当時のレトロさを残したスタイルにリノベーションを、と考えていたところ、友人から連絡があり、解体予定の家からレトロで状態の良いキッチンを外したものをプレゼントしてくれました。サンウエーブの琺瑯(ほうろう)製のキッチン。偶然にも今の私の家のキッチンとまったく同じキッチンです!まだまだすべてがまったくノータッチの状態で、室内も要リノベーションなのですが、少しずつ手を加えて完成させていくつもりです。リノベーションの進捗などは、またぜひ報告させていただけたらと思います。窪川勝哉さんインテリアスタイリストとして雑誌、広告、テレビなどで幅広く活躍中。2011年に渡英、2013年から再び拠点を東京に移し活動中。
2018年12月29日まるで秘密スポット! 築80年の古民家で頂く絶品グルメ門をくぐり抜けたら、そこは隠れ家でした。白金台のプラチナ通りにある大人のための素敵なダイニング「MERCER LOUGE 牛鍋アイロン」。オートロックの門をくぐり抜けると、アジト的空間が目の前に広がります。シンボルツリーの枝垂れ桜の向こうには、築80年の古民家をフルリノベーションした建物。和モダンを基調とした隠れ家のような上質な店内で、ゆっくり腰を据えてくつろげます。絶品牛鍋を頂くことができるのは、2Fにある「牛鍋アイロン」。個室で頂く霜降り和牛の牛鍋を、プライベート空間で心ゆくまで堪能しちゃいましょう。寒い季節にうってつけ 濃厚&極上“牛鍋”に舌鼓とことん味わい尽くしたい、「牛鍋アイロン」の絶品牛鍋コース。国産黒毛和牛の霜降り和牛をメインに、厚切り牛のタタキやお野菜、締めの極太手打ちうどん、さらにはデザートまで付いた、とっておきのコースとなっています。白味噌ベースの優しいスープは具材を煮込むごとに深みが一層増していき、締めに辿り着くまでに唯一無二の極上スープの出来上がり。やみつきになってしまいそうなほど濃厚な牛鍋は、寒い季節に絶対味わいたいお料理です。ちょっとした非日常体験にはもちろん、大切な人との記念日を祝うアニバーサリープランなど、シーンによって使い分けることのできる多彩なプランが魅力的。情緒あふれる古民家で特別なひとときを過ごしてはいかがでしょうか。文/おゝしろ実結スポット情報スポット名:MERCER LOUNGE 牛鍋アイロン住所:東京都港区白金台5-15-10電話番号:03-5420-4551
2018年12月07日以前にも何度か書きましたが、うちのような築古マンションのリノベーションでは「古い設備をいかに新しいインテリアと調和させるか」が課題になります。今年工事した部屋でも古い設備を活用するようこころがけましたが、とくに重視したのは、仕方なく残すというよりは、なるべく「積極的に古さを活かせる方法」を考えようということでした。今回は、古いマンションの魅力を少しでも活かせる工夫をご紹介します。■ トイレのタイルを塗装して雰囲気を一新まずは、リノベ前の写真から。便器の古さもさることながら、壁面の白タイルと床の水色タイルの組み合わせが、「ザ・昭和」的古くささを感じさせます。目地にたまった汚れも残念。これまでの工事では、ドアの位置も変え、床も壁も新しい壁を造作して塗装していました。申し分なくきれいになるのですが、間取りを変えることもあり、それなりの費用がかかるのが困ったところ。ならば、今回は便器のみを新しく交換し、間取りそのままで既存のタイルもうまく活かしてみようと試みました。残すのは壁の正方形のタイル。ポイントは塗装です。「タイルに塗装なんてできるの?」と思われるかたもいると思います。ひと昔前なら、タイルには塗装がのらないと考えられていました。現在では、下地の素材と塗料を密着させる技術の開発が進み、タイルへの塗装も可能になったそうです。塗装後のタイルは、こんな感じ。目地の汚れなども見えなくなり、ツヤのない落ち着いた質感になりました。注意したいのが、通常の塗装などにくらべると、若干強度は劣るということ。塗装がはがれてしまえば、下地が見えてしまうので、要注意です。今回は白タイルを白で塗装したので、多少の傷なら目立たないと思いますが、床のように頻繁に摩擦が加わる箇所のタイル塗装はやめておいたほうがいいでしょう。ということで、床にはDIYで青と黒のミックスタイルを新たに貼りました。塗装も済んで完成した写真がこちら。ガラリと雰囲気が変わって、おしゃれになりました。■ 下地のブロックを現しにしてインテリアのアクセントにいつものリノベならトイレのドアがつくはずの箇所には、既存のブロック壁の風合いを活かした空間を作りました。この壁は今回のリノベーション工事の目玉のひとつ。うちの物件では、いたるところにブロックが建材として用いられています。昔はそのうえから左官をほどこしたり、木材を貼ったりして隠していました。この壁も木目調の化粧板が貼られ、かつては棚として使われていました。でも、今はブロックをむきだしにするのが、インテリアのアクセントになる時代。今回は、工事業者さんと解体時に打ち合わせして、この壁を残してもらうことにしました。とはいえ、解体してみると、配線を埋めた跡なども目立ち、想像以上に荒々しい状態。「塗装するだけで大丈夫か?」と一抹の不安がよぎったりもしましたが、最終的に塗装が施されると、むしろ「おとなしすぎたかな」と思うくらい、部屋になじむ壁に仕上がりました。ブロック壁は、露出配管や工業系の照明との組み合わせに最適。フックや折りたたみ棚なども取り付けて、壁のレイアウトを考えるのは楽しい作業でした。中古マンションを購入してリノベーションする方にはぜひトライしていただきたいです。■ 小物だけで建具の印象はガラリと変わる交換しようとすると費用がかかる代表が建具です。トイレのドアにシューズボックス、クローゼットに間仕切り引き戸と、ぜんぶ替えようとすれば目が飛び出るような見積もりが上がってきます。そこで、既存の建具をアレンジして、雰囲気を変えることが重要になってきます。まず、トイレのドア。ドアノブなども含めて昔のままですが、塗装をしなおしてサインプレートを付けました。アイアンのプレートは、以前買ったものの、使わないでストックしていたもの。今回の部屋では、ところどころにアクセントとしてブラックを用いているので、うまくハマるかと期待して設置しました。クローゼットも状態が良好だったので、そのまま残しましたが、取っ手のデザインが部屋の雰囲気と合わなかったので交換することに。この日記ではおなじみのtoolboxで見つけた取っ手に付け替えました。ざらっとした質感の黒の取っ手で、ぐっと雰囲気が大人っぽくなりました。ちなみに、新規の建具もあえてメーカー製は避け、toolboxで手配したものを採用。小物ひとつで建具の雰囲気は変わりますね。DIYのハードルも低いので、自分でトライするのもアリです。■ 欄間窓+ボルト穴で天井まわりも既存の設備を活用「積極的に古さを活かす」という意味で成功だったのが、間仕切り引き戸の上に設置されていた「欄間窓」。よく団地などにも設置されている、築古マンションではおなじみの建具です。うちの欄間窓には「型板ガラス」と呼ばれる凹凸のあるガラスが入っており、視線はゆるやかにさえぎりつつ、隣室の明かりをほんのり感じさせてくれます。もともとは予算の関係で残していた設備なのですが、入居者や内見にいらした方々からは評判がよく、それ以来、積極的に残すようになりました。その欄間窓に隣接する天井は、もともと設置されていた天井を撤去し、躯体あらわしに。古い配管なども隠さず塗装だけを施しました。元の天井を吊るしていたフックがねじこまれたいたボルト穴を埋めずに残し、「アイボルト」と呼ばれる円形のフックを設置。これで天井の使い勝手が劇的に変わります。ペンダント照明の位置を変えたり、グリーンやモビールを吊るしたり、ハンモックを吊るしたり、とさまざまな使い方が可能です。天井を解体する際には、ぜひこのボルト穴を残すことをオススメします。■ 古い照明や配電盤は劣化による漏電に注意要注意なのが、電気関係の設備です。玄関に設置されていたボール型の照明は、レトロな雰囲気が気に入ったので、当初は残す方向で検討していました。ところが、電気屋さんが照明を取り外してみると、中のコードは経年の劣化でかなり傷んでいました。「これはいつ壊れて漏電してもおかしくないよ」と言われては、あきらめるしかありません。結局、toolboxのショールームで見つけたフロストガラスのレトロな雰囲気の照明を導入することにしました。築50年ともなれば、思いがけない設備の劣化があって当然。予想できる危険はなるべく避けようということで、配電盤も交換しました。「古さを活かす」のは魅力的ですが、インフラ関係にはご注意いただきたいと思います。
2018年10月17日将来も考えて広さを最優先したSさん夫妻は、再開発が進む南千住エリアで築10年ほどの大規模マンションの一室を購入。購入代金がかさんだぶん、設備の既存利用とDIY前提で予算を組み、リノベ会社を検討。「そのくらいの予算でできると思いますよ」とさらりと言ってくれたエム・デザインに依頼し、工事費400万円(税・設計料込み)で ”築浅×リノベ” の住まいを手に入れました。■ 躯体現しでワイルドなリビングダイニングに「DIYに関しては、コストダウンも目的のひとつでしたが、壁を塗るのは楽しそうで、ぜひやってみたかった」という夫妻は、なんとすべての壁をDIYで塗装!キッチン横の美しい白いタイル貼りの壁も、夫妻がひとつひとつ貼ったそう。リビングダイニングの天井は躯体現しとし、ワイルドな印象に。「天井を撤去する費用はかかったけど、塗装の手間は省けました」と夫。手前には、置き畳を使って小上がりコーナーをつくりました。小上がりコーナーの壁面はグレーに塗装。暗めの色のため、奥行き感に加えて少し改まった雰囲気づくりもできました。また、リビングの一角にはラフなボックス棚を置いて植物などを飾り、コージーな雰囲気に。■ 黒いアイアン塗装でキッチンのイメージを一新キッチンは、既存のシステムキッチンとバックカウンターの面材にDIYで黒のアイアン塗装を施すことで、モダンにイメージチェンジ。夫妻が以前から持っていた食器棚をすっぽりと組み込んだキッチンカウンターは、枠となる板と天板をネット注文でカットしてもらってDIY。黒い塗装が壁面とコントラストを成しています。■ タイルと塗装で模様替えした水回り東側の個室をコンパクトにし、玄関とつながる土間スペースを新たに作成。多用途に使え、窓から墨田川の風景も楽しめる魅力的な小空間になりました。洗面台は既存利用をしましたが、新品同様キレイで、高機能&高品質。扉の上からDIYで塗装してあります。さらに壁には独特のゆらぎがあるテクスチャーのタイルを張って、ヴィンテージ感あふれる空間に。ふたりでショールームを回って好きなタイルを選んだそう。トイレの設備は既存を生かしてコストを抑え、床をモザイクタイル貼りでおしゃれに模様替え。黒い塗装の壁面にカラフルなパターンがよく映える空間になりました。ともに仕事が忙しい夫妻は、週末をフルに使ってもDIYが終わらず、後回しにできるところは入居後に作業をしたそう。そんなDIYをたっぷり取り入れたリノベーションを振り返って、夫は「工事予算は400万円で、どこまでできるか正直心配でした。でもエム・デザインさんの対応が柔軟で、いろいろと努力してくださり、感謝しています」と話してくれました。このリノベーションをもっと詳しく見たい方は、ぜひ「リライフプラスvol.18」も参考にしてみてくださいね。※物件価格、工事費、ご家族の年齢等は取材時のものです設計・施工エム・デザイン撮影中村風詩人
2018年09月10日京都発のミネラルコスメコスメブランド『VINTORTE[ヴァントルテ]』が2018年8月22日より、ジェイアール京都伊勢丹に登場する。ヴァントルテは、クレンジング不要で付け心地の軽さが特徴のミネラルコスメ、セラミドと植物の力を使ったスキンケアラインを取りそろえるコスメブランド。まだ利用したことのない人は、これを機会に商品を手に取ってみてはいかがだろうか。肌に優しいヴァントルテ京都生まれのヴァントルテは、敏感肌の女性やナチュラル志向の人へ向けた商品を多く取りそろえている。肌への負担を抑えたミネラルコスメや、セラミドと植物の力に酔って肌のバリア機能を整える商品で、肌が元々持っている力を引き出す商品が特徴となっている。人気商品は「ミネラルシルクファンデーション」ヴァントルテの中でも人気が高い商品として「ミネラルシルクファンデーション」がある。ヴァントルテの商品の中でも最もシンプルな処方で、敏感肌の人に人気が高い。ヴァントルテのミネラルコスメは9つの無添加処方でクレンジング不要。肌への刺激が少なく付け心地も軽い。これまで多くの化粧品を試しても肌に合わなかった人や、敏感肌で悩んでいる人にとって、試してみる価値のある商品と言えそうだ。(画像はプレスリリースより)【参考】※株式会社soarのプレスリリース
2018年08月24日ピエール・エルメ・パリ(PIERRE HERMÉ PARIS)から、ザ・リッツ・カールトン京都限定マカロン「ジャルダン ド 京都」が登場。ザ・リッツ・カールトン京都 1階 ピエール・エルメ・パリ ブティックにて販売される。「ジャルダン ド 京都」は、ピエール・エルメが京都に想いを馳せて創作した限定マカロン。古都・京都に息づく庭園文化にインスピレーションを受け、フランス語で“京都の庭園”を意味する名前が付けられた。ピエール・エルメの代名詞でもあるふっくらと美しいマカロンに、京都で古くから親しまれている"煎り番茶"風味のホワイトチョコレートガナッシュをサンド。さくさくとした歯ざわりと共に、"煎り番茶"特有のスモーキーな香りのガナッシュを楽しむことができる。【詳細】ピエール・エルメ・パリ ザ・リッツ・カールトン京都限定「ジャルダン ド 京都」発売中 ※2018年7月現在販売場所:ザ・リッツ・カールトン京都 1階 ピエール・エルメ・パリ ブティック住所:京都市中京区鴨川二条大橋畔価格:1個 280円+税【問い合わせ】レストラン予約直通TEL:075-746-5522(受付時間:9:00~18:00)
2018年07月27日前回と前々回、格安別荘について書きました。すでに長年自然の厳しさにさらされてきた築古別荘は、とにかく修繕や維持や改善にお金が出て行くもの。山の家の周辺。自然が豊かなのはいいのですが……今回は、筆者がセカンドハウス的に利用している築50年以上の山の家(祖父が東京のはずれの山奥に所有していた小屋)で、ここ10年間でおこなった修繕工事などを一覧にしてみました。別荘や田舎への移住を検討中の方に参考になればと思います。■ 2009年「シロアリ駆除と床下換気扇の設置」約98万円きっかけは地元の業者によるセールス訪問でした。「お宅の床、シロアリに食われていませんか?」的なやつです。最初は怪しいと思ったのですが、調べてみるとちゃんとした業者だったので、試しに無料調査をしてもらいました。すると、床下の一部や柱がすでにシロアリに食い荒らされているという結果が!これはまずいということで駆除をお願いすることにしました。せっかくの機会なので、かねてから気になっていた部屋の湿気について相談したところ、床下に調湿材を敷き、換気扇を設置することになりました。中段左:調湿材/中段右:換気扇調湿材は、湿気があるときはそれを吸い込み、まわりが乾いてくると吐き出す仕組みで、文字通り「湿度を調整」してくれます。換気扇はタイマー式で日中のみ作動し、床下の空気を入れ替えてくれます。シロアリ駆除と同時に防カビ剤の散布もおこなってもらい、部屋の体感湿度はだいぶ下がりました。かなりの出費でしたが、数十年なにもしなかったツケを払ったと思い、納得していたのですが……。■ 2011年「ハクビシン駆除」約15万円2年後、屋根裏からネズミにしては大きすぎる足音が聞こえるようになり、さすがに心配になって業者に調査を依頼しました。その結果、屋根裏にいつのまにかハクビシンが住みついていたことが発覚(!)。当時、すでに築40年を過ぎていた山の家には経年劣化であちこちにスキマや穴があり、ハクビシンの出入り口になってしまったようです。黒っぽく見えるのが、穴が開いた部分この穴をはじめ、野生動物が入りこみそうな穴を金網でふさいでもらいました。この頃は「まあ、このていどの出費はしかたないな」と思う余裕がありました。■ 2011年「足場を組んで屋根の修繕と外壁塗装」約77万円ところが、ハクビシン駆除の数週間後、今度は居間の天井からポタリポタリと雨音が。前回もお話しした雨漏りが、ついに我が家にも発生したのです。あわてて業者さんを呼んで、屋根を見てもらうことに。すると、毎年の冬の寒さの影響もあり、屋根の瓦がかなり傷んでいるとのこと。スレート屋根とちがい、瓦屋根は補修にお金がかかりますが、雨漏りを放置するわけにもいきません。どうせ足場を組むのならということで外壁を塗り直すことを決意しました。思えば、この家が建てられてから40余年、初めての外壁修繕でした。補修後の屋根2009年の床下の修繕に続けてこの出費、痛すぎます。■ 2015年「離れの床の補強工事」約9万円それから4年間は、平穏に時が過ぎていったのですが、思わぬ場所でトラブルが起きました。山の家には祖父が建てた離れの書庫があり、その床が抜けてしまったのです。母屋の修繕で手一杯で、離れはずっと放っておいたのが仇となりました。このままでは中の蔵書ごと建物を取り壊すはめになるので、業者さんにお願いして床下に応急処置を施してもらうことに。蔵書を運び出すための応急処置急きょ、古本屋さんを呼び、蔵書を運び出して買い取ってもらいました。もともと大した価値のない本が湿度によるダメージを受けていたせいで、買取り金額は出張費用と差し引きゼロ。床の工事費を考えると赤字。本が無駄にならなかったのは良かったですが、書庫ごと壊して処分したほうが経済的には正解だったかもしれないと思うと、正直、複雑な気持ちです。あくまで応急処置だったので大きな額ではありませんが、こういう出費も別荘を管理する上ではジワジワと効いてきます。■ 2016年「シロアリ防除剤・防カビ剤の散布」約32万円翌年、2009年にシロアリ駆除を依頼した業者から連絡がありました。床下を調査してもらった結果、シロアリは再発生していないそうで一安心。しかし、シロアリ防除と防カビ剤の保証期限である5年が過ぎ、すでに7年目。再度、薬品を散布することをすすめられました。せっかく外壁まで直して、また中身をシロアリにやられては元も子もありません。結局、シロアリ防除と防カビ剤の散布をお願いしました。しかし、定期的にこの出費はツライですね……。■ 2018年「水道管と水栓の修理」約24万円(と、その先の出費も)そして、2018年の2月。数十年に一度の寒波の影響で、水道管が凍結し破裂してしまいました。これについては、別の回に詳しく書きますので省略しますが、水栓はすべて故障し、取り換えと水道管の修理におよそ24万円がかかりました。かなり痛い出費なうえに、これで終わりではないのがさらに困ったところ。水があふれでて床が水浸しになってしまったせいで、もともと湿度の高い環境でカビなどの影響を受けて弱っていた廊下の床材が致命的なダメージを受けてしまったのです。ごらんのように木の繊維がほどけたような状態になってしまっており、このままこの上を歩き続けると、いずれ床が抜けてしまうかもしれません。おそらく、今年の秋か来年には補強をおこなう必要があるでしょう。また出費がかさむ……そう考えると本当に憂鬱です。■ 10年間でかかった修繕費総額は250万円オーバー!結局、ここ10年の修繕費総額はなんと2,545,875円にものぼりました。あらためて振り返ると、自分でも驚きの金額です。yamahide / PIXTA(ピクスタ)クルマなら新車が一台、マンションなら一室フルリノベーションできてしまいます……。しかも、どの工事も利便性やデザイン性を上げるような工事ではなく、現状の住み心地を維持するための工事なので、はっきり言って、お金をかけた実感や満足感はありません。言い換えれば、ふつうの暮らしを維持するのにも、これだけお金がかかったということです。前回の原稿では「別荘が150万円で手に入る」なんて気軽に書きましたが、築古の別荘を買って維持するには多額の費用がかかる可能性があることも覚悟してください。それでもこの山小屋を維持しているのは、休みに静かな山奥で過ごせるという時間に価値があると思っているからこそ。ああ、修繕費や維持費を払わずに別荘で過ごせたらいいなあ……。とぼんやり考えていて、ひらめきました。山の家の離れをリノベーションして、マンションの入居者のみなさんが使えるセカンドハウスにしたら面白いのでは?次回は、「別荘つき賃貸」というアイデアについて書きます。
2018年07月16日古民家ホテル「鎌倉 古今」が2019年1月7日(月)、鎌倉にオープンする。安政2年築の古民家をリノベーションしたラグジュアリーホテル「鎌倉宮」や「鶴岡八幡宮」など、歴史的な寺社仏閣などの徒歩圏内に誕生する「鎌倉 古今」は、安政2年(1855年)に建てられた古民家を、日本家屋の魅力はそのままにリノベーションしたラグジュアリーホテル。建物の梁は江戸時代当時のものをそのまま残すなど、163年の歴史を感じられるデザインが魅力となっている。鎌倉における古民家ホテルの先駆けに国内外から多くの観光客が訪れるものの、古都保存法で歴史的風土保存区域に指定されたエリアが多く、慢性的に宿泊施設が不足している鎌倉。しかし、民泊新法の施行に伴い、古民家の宿泊施設としての利用が可能に。今回オープンする「鎌倉古今」は、鎌倉における自然を破壊しない古民家ホテルの先駆けとして、新たな宿泊体験を提供する。“古今”を感じる客室デザイン客室は、昔ながらの伝統的な和室をベースに、ナチュラルでモダンなデザインのベッドやソファを配置した、“古今”を感じられるデザイン。障子を活用した開放感ある空間で、緑あふれる鎌倉の自然も楽しめる。そのほか、宿泊者には、観光にも便利な無料のスマートフォンレンタルサービスである「handy」、エアウィーヴ社による宿泊者ごとに最適な寝具などが用意されている。イタリアンオーガニックレストランも併設同ホテルには、オーガニックレストランの先駆けである「アル・ケッチァーノ」の奥田政行シェフが監修したレストラン「Restaurant COCON」も併設。ライブ感溢れる10席のカウンターと、半個室の1卓4席で、イタリアンベースのオーガニック料理やオーガニックワイン、デトックスドリンクなどを提供する。施設概要「鎌倉 古今(かまくら ここん)」オープン日:2019年1月7日(月)※民泊新法に基づき、180日限定での営業となる。住所:鎌倉市二階堂836宿泊料金:・1泊朝食付プラン 1名 48,000円+税・1泊夕朝食付プラン 1名 60,000円+税客室数:2室(88㎡ / 82㎡)アクセス:・鎌倉駅より車10分・大塔宮バス停より徒歩3分※宿泊者は鎌倉駅からの無料送迎付き。予約TEL:050-5213-2512(9:00〜18:00/定休日:火・水曜)
2018年06月09日東京都多摩市にある、築33年(昭和59年築)の団地を購入したTさん夫妻。高台に位置するため眺望がよく、ペットの飼育が可であることなども気に入っての購入だったそうです。購入後は自分たち好みの空間にするために、工事費830万円(税・設計料込み、施主支給品は含まず)をかけてリノベーションしました。設計・施工は、「シンプルで上質な雰囲気の施工例をHPで見て、いいなと思いました」(夫)という空間社に依頼しました。■ 夫妻の愛犬への思いや気遣いが伝わるリノベ玄関に入ってまず驚くのは、玄関土間と床との段差がないということです。ヘリンボーン貼りのタイルが、玄関土間からそのままフラットにリビングまで続くユニークなスタイルになっています。そんな、まるで戸外のようなつくりの廊下を元気に走り回るのは、ミニチュアダックスの愛犬・こむぎです。リビングやダイニングの床に、木目を浮き上がらせる「浮造り(うづくり)」という表面に凹凸のあるフローリングを採用したのも、こむぎが走りやすく、足腰への負担が軽くなるように配慮したためです。ダイニングのインナーテラスのそばには、こむぎ用のハウスも完備されています。■ 広さや天井の高さを生かした開放感のある空間にダイニングは白を基調としていて、手前に張り出し圧迫感のあった梁を取り払ったことで現れた排気ダクトも、白い塗装を施して空間に馴染ませています。壁の仕上げは、珪藻土です。珪藻土は防臭効果も高く、カレーのにおいも残らないほどだそうです。リノベーション前の様子専有面積は81.59平米と広いだけでなく、最上階にあるT邸。ダイニングは勾配天井になっていて、いちばん高いところで4m近くもあります。その広さや高さを十分に生かして、夫は「なるべく間仕切り壁を取り払って、開放感のある広いワンルーム感覚の空間にしたかった」と言います。ところが、Tさんのお宅は壁で建物を支えるつくりの団地のため、残さざるを得ない構造壁が多かったそうです。■ 使い勝手のよい機能的な収納をたっぷりとそこで、ネックだった構造壁を逆に上手く利用してWICやパントリー、ランドリールームを設け、収納を充実させることにしたそうです。収納スペースが充実していれば、居室内に収納が必要なくなるため、可能な限り広くとったリビングやダイニングの開放感が妨げられないというわけです。ランドリールームと隣接するキッチンをつなげて、通り抜けられるようにする案もありましたが、採用しなかったのは、収納スペースを少しでも多く確保するためだったそうです。各所の収納内部には、棚を多めに取り付けているのも特徴的です。こうすることで、どこに何があるのかが分かりやすく、出し入れもしやすくなるからです。「収納は苦手だったのですが、ストック食品などはカゴに入れるだけで絵になるから、雑多な入れ方でも夫にほめられます(笑)」と妻。また、ダイニングからパントリー内部や冷蔵庫が見えないように設計されているのもポイントです。寝室は、パープルの塗装壁で安らぎのある空間になっています。隣接するWICにはあえて建具をつけず、出入りしやすいつくりにしています。WICの中もやはり、可動棚やハンガーバーで使いやすくカスタマイズされています。スペースがゆったりしていて、出かけるとき、帰ってきたときの心のオンとオフを切り替える場所にもなっているそうです。最上階なので、グルニエ(小屋裏収納)も付いています。グルニエは12畳もの広さがあり、季節外のものや布団などを収納しても、まだまだ余裕があるほどです。■ 隅々までこだわれるのもリノベのメリット!洗面室は照明やミラー、水栓もひとつひとつ夫妻のこだわりで選ばれました。トイレ奥の壁や洗面・脱衣室、寝室の壁、ドアは夫妻がDIYで塗装したものです。ゲストルームの壁では、珪藻土塗りにもチャレンジしたそう。リノベを終えて、「珪藻土の壁など、やりたいと思っていたことがほぼできてよかったです」という夫。妻も「住むほどに、日々愛着が湧いてきます」と話してくれましたが、実は当初、新築への憧れもあったとか。けれども今では、夫が勧めてくれたリノベのよさ、古いもののよさを実感しているそうです。もっと詳しく見たい方は、ぜひ『リライフプラスvol.24』も参考にしてみてくださいね。設計・施工空間社撮影山田耕司
2018年05月16日築80年の木造2階建てを二世帯住宅にリノベーションした石渡・中村邸。古い材を所々で生かしながら、家族5人が快適に暮らせるよう、驚きのアイデアがちりばめられています。改装したのは、かつて宮大工が手がけたという妻の実家。リノベーション費用は1265万円でした。1階は父と母の個室のほか、水回りとみんなが集えるリビングダイニングを配置。2階は娘夫婦とその長男のプライベートスペース、という間取りです。■ 南向きの縁側と日当たりのいいダイニングに家族全員が集うリノベーションを依頼されたショセット建築設計室の山川紋さん。1階北東にあったダイニングキッチンを、家の中で一番日当たりがよく、縁側がある南側に移動するプランを提案しました。縁側や建具など、以前の家の雰囲気を残しながらも、シンプルでモダンなテイストでまとめられたLDKは、家族全員が集まる場所です。床に座るタイプの低いダイニングテーブルは掘りごたつ式。脚を外して天板で蓋をすれば、フラットになる優れものです。大きな開口部が南を向いているため、明るく暖かいリビングとなりました。今回、予算の都合で外壁や庭には手を加えませんでした。一見すると昔ながらの普通のお宅ですね。玄関脇にあったトイレを別の場所に移動したことで、広くなった玄関。神棚も設置しました。右手奥には階段とその先に洗面室・浴室があるため、視線を遮れるようロールスクリーンを設置しています。■ 古材を上手に活用して、雰囲気のある「和モダン」な空間に!「宮大工が手がけた家ということで、とても立派なつくりだった」と山川さん。大きな柱や建具など、古い材の良さを生かしているのも今回のリノベの特徴です。こちらの写真は、リビングから玄関方向を見たところ。葦簀(よしず)を再利用してつくった建具の奥は、収納スペースです。葦簀が風を通すので、収納の中に湿気がこもらず快適。左手の扉の中には仏壇が収められています。リビングと縁側を仕切る建具や欄間は既存を利用。知り合いの建具屋さんに洗ってもらい、障子を貼り替えたらすっかりきれいになりました。キッチン横の柱につぎはぎのような跡が見えるのも、古材を再利用した証です。柱をそのまま残して、梁を補強することにしたため、柱にいくつか穴ができてしまいました。その穴に埋め木を施してあるのです。年月を経た柱のあめ色がいい雰囲気ですね。ちなみに、座って過ごすことの多い家族のため、床を中心に断熱材を入れたり、北側の窓は2重サッシにしたりと、温熱環境もしっかりと整えました。■ 刷新された水回りと、父母がそれぞれのんびり過ごせる個室構造上の問題で位置は変えられなかった洗面室とバスルームは、設備を一新して快適に。そのすぐ横に階段があるので、「遅く帰ったときでも家人に迷惑をかけずにお風呂に入れます」と夫は言います。母と娘がふたりで立てるようにと要望してできたオリジナルキッチン。キッチンの裏に部屋がある父がトイレに行くときの動線にもなるため、通路を広めに取ってあります。キッチンカウンターや吊り戸棚も造作しました。カウンターのリビング側には棚を設けて食器などを収納しています。1階の北側には父と母の個室を配置。着物のリメイクが趣味、という母の部屋には作業台を、北向きの父の部屋には大きなWICと小窓を設けました。階段が親世帯と子世帯の生活の場を分けている石渡・中村邸。階段の途中にある小さな収納が、いかにも昔ながらの家、という雰囲気です。■ 2階は10坪に3人が暮らすためのアイデアが満載!2階は中村さん親子3人が暮らすプライベートスペース。10坪(33平米)の広さしかなく、小さくてもキッチンやトイレ、子ども室もほしい、との要望だったため、山川さんは様々な工夫を凝らしました。階段を上るとそこは、親子3人のミニLDK。コンパクトなキッチンがあり、造作したダイニングテーブルは何と壁に収納できる折りたたみ式です。キッチン側からLDKを見るとこんな感じ。右手が夫婦の寝室、左手が子ども室となっています。引き戸で仕切っているので、開け放てば大きなワンルームに。奥には音楽鑑賞が趣味の妻のために、レコードが楽しめるスペースが設けられています。右手前にダイニングテーブルが折りたたんであるのも見えますね。寝室は空間を広く使えるよう畳敷きに。奥にはWICがあり、キッチン側に通り抜けできるようになっています。引き戸を開ければリビングの延長のように使え、寝転がってのんびりできるので「畳にしてよかった」と妻。ミニキッチンにはエレクトロラックス社の2口IH調理器を採用しました。窓に面しているので明るく、コンパクトながら心地よい空間となっています。階段横にあったトイレは位置をそのままに設備を一新しました。リビングには、折りたたまれたテーブルが(写真右手)。収納式にしたことで、使わないときは広々と使うことができるのがわかります。たくさんの作品が置いてあるのは、工作が大好きな長男の部屋。「いっそみんなで一緒に住んだらいいんじゃない?」という夫のひと言から始まった、二世帯住宅へのリノベーション。すぐそばに家族の気配を感じながら、3世代が仲よく暮らす家に生まれ変わりました。設計/ショセット建築設計室(山川紋、伊藤康行)撮影飯貝拓司【住まいの設計2017年7・8月号】
2018年04月11日築100年の古民家で京都を感じる町屋カフェ「ろじうさぎ」は、どこか懐かしさを感じさせる古民家を利用した町屋カフェです。畳に座って小さな和庭園を眺めながらいただく身体に優しい料理の数々は、ひとりで切り盛りされている女性店主の心がこもっています。店主が集めた京都に関する本がたくさんあるので、京都の観光場所をのんびり調べるのも楽しみ方のひとつです。京都の花街に佇む古民家!2012年オープンした「ろじうさぎ」のある宮川町は、古くから花街として栄えた街で、近くには宮川町歌舞練場があり、舞妓さんに会える街としても有名です。路地にひっそりと佇んだ古民家で、心落ち着く京都の優しさを感じることができます。「花街宮川町にもっと足を運んでいただきたい」という思いから、お店を立ち上げた女性店主。その京都愛で、来る人すべてに京都をより好きになってもらえるようにと、様々なイベントも催しています。身体にやさしい朝ごはんから京都を感じる「ろじうさぎ」では、生粋の京都人の女性店主が手掛ける、身体に優しい料理がいただけます。予約必須の「京の朝ごはん」は、注文を受けてから焼くホカホカのだし巻きなど、品数豊富で贅沢な朝ごはん。朝ごはんをたくさん食べて、一日を元気に過ごしてほしいという思いが込められています。その他、身体に優しい「ろじうぜん」は、お肉もしくはお魚を主菜に、お野菜がたっぷりと入った京のおばんざい定食。人気の「自家製 甘酒」は、「飲む点滴」と言われるほど身体に良いもので、暑い時期は冷やしていただくのがおすすめです。京都にちなんだ本からその日の過ごし方を考える店内には店主の集めた京都関連の本がたくさん置かれているので、ブックカフェとしても利用できます。朝ごはんを待ちながら、今日一日の過ごし方を、本を読みながら考える、そんな過ごし方ができるのも多くの人に喜ばれているポイントです。土日は混み合うことが多いですが、平日はゆっくりできることも多いため、店主から京都に関するお話や穴場の観光スポットなどを教えてもらえることも。京都の町屋ならではのゆったりとした時間を過ごせる築100年の古民家である「ろじうさぎ」は、京都を愛する人が数多く集まるカフェです。身体に優しい素材を使った京都のおばんざいや、自家製の甘酒などたくさんの愛情のこもったメニューで訪れる人を癒してくれます。ほっこりとした京都の町屋ならではの時間の流れを感じて、くつろぎの空間を提供してくれるお店です。ろじうさぎは、京阪電道京阪本線の祇園四条駅で下車後、1番出口から徒歩3分の距離にあります。細い路地や鴨川沿いを進んでいき、京都えびす神社を目指すといいでしょう。早起きして、美味しい朝ごはんをいただいて、京都観光を元気に楽しんでください。スポット情報スポット名:ろじうさぎ住所:京都府京都市東山区下柳町176電話番号:075-551-0463
2018年03月20日