真木よう子主演、今泉力哉監督作『アンダーカレント』よりスペシャルポスターが解禁された。『愛がなんだ』『ちひろさん』などの今泉力哉が監督を務める本作は、豊田徹也の同名長編漫画を映画化した話題作。突然夫が失踪してしまった銭湯「月乃湯」の女主人・かなえを真木よう子、夫が失踪したかなえの前に「働きたい」と現れる謎の男・堀を井浦新、失踪したかなえの夫の行方を期間限定で探すことになる探偵・山崎をリリー・フランキー、突然失踪したかなえの夫・悟を永山瑛太、かなえと悟の同級生でかなえに探偵・山崎を紹介する菅野には江口のりこなど、実力派俳優が集結した。この度解禁となったのは、スペシャルポスター6種。映画の内容を深く掘り下げて作り出されており、作品の世界観を残しつつ新たな魅力を引き出している。また、「誰しも、人には言えない大切な<嘘>を秘めている。」「人をわかるって、どういうことですか?」「生きるための嘘は、罪ですか?」「それでも私はあなたを知りたい」「本当のことは、誰かを傷つけ、そしていつか救い出す。」「いなくなる、ってことはここにいた、ってこと。」という深く心に残る本作を象徴する珠玉の言葉たちに、情感あふれる様々なシーンが切り取られ、強いメッセージが心に深く染み渡ること必至だ。また、ひと足先に本作を鑑賞した各界の著名人からも絶賛の声が届いている。今泉監督の『his』に出演した宮沢氷魚は「自分に正直に生きたいと思わせてくれる作品」、イラストエッセイストの犬山紙子は「観る哲学だった」、今泉監督の『街の上で』の共同脚本も手掛けた漫画家の大橋裕之は、「全キャストがハマってて、終わり方も凄く好きでした」と、それぞれが本作のタイトル通り、心の底流・深いところを刺激されたようだ。『アンダーカレント』は10月6日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:アンダーカレント 2023年10月6日より全国にて公開(C)豊田徹也/講談社(C)2023「アンダーカレント」製作委員会
2023年08月24日真木よう子主演、今泉力哉監督作『アンダーカレント』より場面写真が解禁された。突然夫が失踪してしまった銭湯「月乃湯」の女主人・かなえを真木よう子、夫が失踪したかなえの前に「働きたい」と現れる謎の男・堀を井浦新、失踪したかなえの夫の行方を期間限定で探すことになる探偵・山崎をリリー・フランキー、突然失踪したかなえの夫・悟を永山瑛太、かなえと悟の同級生でかなえに探偵・山崎を紹介する菅野には江口のりこと実力派俳優が集結した本作。この度公開された場面写真では、真木さん扮するかなえの陰と陽の絶妙な表情のグラデーションが映し出され、突然現れた謎の男・堀と何かを見て驚く様子や突然失踪した夫・悟と仲睦まじかった頃の笑顔などが切り取られている。さらにカラオケボックスで失踪した夫・悟の調査報告を神妙に聞くかなえと対照的にひょうひょうとした表情の探偵・山崎や、銭湯の待合室でかなえと楽しそうに子どもたちを囲む友人の菅野の姿も捉えられている。ほかにも、何かに怯え鬼気迫る表情や、お風呂に浸かり物思いにふける様子など、かなえの心の奥底が垣間見え、それぞれの登場人物たちが織りなすドラマに想像が掻き立てられる場面写真となっている。『アンダーカレント』は10月6日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:アンダーカレント 2023年10月6日より全国にて公開(C)豊田徹也/講談社(C)2023「アンダーカレント」製作委員会
2023年08月08日今泉力哉監督作品を上映するオールナイト企画が、8月26日(土)テアトル新宿にて開催されることが分かった。同イベントは、テアトル新宿で2021年に導入した音響システム・odessaを、フルに体験できるオールナイト企画「odessa Midnight Movies」(オデッサ ミッドナイト ムービーズ)の第12弾。odessaでは、正確な音域を全席で解放し、セリフや環境音をより正確に伝えることで、映画の持つ感情をよりリアルに、より鮮明に届けることができる。今回上映するのは、現代の日本恋愛映画の名手・今泉監督の代表作3本。稲垣吾郎、中村ゆり、玉城ティナ、若葉竜也らが出演する、創作と恋愛を軸に描くちょっぴり可笑しい大人のラブストーリー『窓辺にて』、オール下北沢ロケで挑んだオリジナル脚本による『街の上で』、角田光代の片想い小説を実写化した、岸井ゆきの、成田凌らが出演する『愛がなんだ』。なおチケットは、テアトル新宿のオンラインチケット予約、および劇場窓口にて販売。オンラインは8月18日(金)18時から、劇場窓口では8月19日(土)朝オープン時より(※残席があった場合)購入することができる。odessa Midnight Movies[vol.12]今泉力哉 監督特集<上映時間>※変更の場合あり21:30開場22:00開演22:00~『窓辺にて』(143分)+予告10分0:33~休憩(27分)1:00~『街の上で』(130分)3:10~休憩(30分)3:40~『愛がなんだ』(123分)(シネマカフェ編集部)■関連作品:愛がなんだ 2019年4月19日よりテアトル新宿ほか全国にて公開©2019映画「愛がなんだ」製作委員会街の上で 2021年4月9日より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋⾕ほか全国順次公開©「街の上で」フィルムパートナーズ窓辺にて 2022年11月4日より全国にて公開©2022「窓辺にて」製作委員会
2023年08月04日真木よう子主演、今泉力哉監督作『アンダーカレント』より本予告と本ビジュアルが解禁された。「漫画界のカンヌ映画祭」と呼ばれるフランス・アングレーム国際漫画祭でオフィシャルセレクションに選出されるなど、国内外から熱狂的な人気を誇る豊田徹也の同名長編漫画を実写映画化した本作。この度、解禁となった本予告は、主人公・関口かなえ(真木よう子)と、かなえが営む銭湯に突然現れた謎の男・堀隆之(井浦新)との対峙から始まる。かなえは突然失踪した夫・関口悟(永山瑛太)のことで頭を悩ませていた。住み込みで働きたいと申し出た堀との奇妙な日常が続く中、偶然に再会した大学時代の友人・菅野よう子(江口のりこ)の紹介で、どこか怪しげで風変わりな探偵・山崎道夫(リリー・フランキー)に悟の捜索を依頼する。「人をわかるってどういうことですか?」と山崎がかなえに聞き取りをするシーンでは、かなえは虚を突かれたかのように絶句。突然失踪した夫、突然現れた謎の男、どこか怪しげで風変わりな探偵…連続して出現するミステリアスで不可解な登場人物によって知らぬ間に物語の核心に引き込まれていく。そして、あることをきっかけに浮かび上がってくるそれぞれの想いとは…。音楽界の至宝・細野晴臣の楽曲にいざなわれ、物語は主人公・かなえの心境の変化とともに救いを見出していく。併せて解禁された本ビジュアルには、「なぜ男は現れ、なぜ夫は消えたのか――」というミステリアスな言葉が添えられている。上段には主演・真木さんと物語のキーマンを担う井浦さんとの2ショット。突然現れた謎の男・堀隆之と湖面を前に佇む主人公・関口かなえの表情が、「喪失」「孤独」「偽り」を静かに想起させ、どこかサスペンスフルに映し出されている。かたや下段では真木さんと、突然失踪したかなえの夫・関口悟を演じる永山さんとの2ショット。仲睦まじかった頃の2人は、ともに理解しあい、愛しあっているかのように見えたが…。幸せそうなこの夫婦の描写には、上段で記したイメージとは対照的に「温もり」「愛」「幸福」が感じ取れる。「偽りも、本当も、抱きしめながら、生きていく。」のコピーとともにこの2つの描写が一つになることで、複雑で且つ繊細に奥底で揺れ動く心が表現されている。さらに、7月21日(金)より全国の上映劇場(一部劇場を除く)及び、オンラインにて映画『アンダーカレント』のムビチケが発売(税込¥1,500)。カード型前売券の券面には、かなえの心の<アンダーカレント(底流)>を想起させるブルーの美しいイメージビジュアルが採用されている。オンライン券には、イメージビジュアルのスマホ壁紙がプレゼントされる。『アンダーカレント』は10月6日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:アンダーカレント 2023年10月6日より全国にて公開(C)豊田徹也/講談社(C)2023「アンダーカレント」製作委員会
2023年07月21日映画『交換ウソ日記』(公開中)の公開初日舞台挨拶が7日に都内で行われ、主演を務める高橋文哉をはじめ、桜田ひより、茅島みずき、曽田陵介、齊藤なぎさ、板垣瑞生、竹村謙太郎監督が登壇した。同作は櫻いいよ氏による同名青春小説の実写化作。高校2年生の希美(桜田)は、ある日移動教室の机の中で「好きだ。」と書かれた手紙を見つける。送り主は、学校イチのモテ男子・瀬戸山(高橋)。イタズラかなと戸惑いつつも、返事を靴箱に入れたところから、ふたりのヒミツの交換日記が始まる。そんな中、実はその手紙や交換日記が親友宛てのものだったことが判明。勘違いから始まった交換日記だったが、本当のことが言い出せないまま、ついやり取りを続けてしまう。公開日のきょうが七夕ということで、それぞれ華やかな浴衣姿で登場したキャスト陣。高橋は「歩いてくるときも(下駄の)カコンカコンという音がして、“夏が来たねぇ!”とみんなで話していました。雰囲気も変わってすごくわくわくしています」とにっこり。そして、恋愛映画初主演作品が公開を迎えた心境を聞かれると、高橋は「率直に嬉しく思っています。撮影のときはもちろん、映画ができて、僕が観た瞬間に、この7月7日を早く迎えたい! 早く皆さんに届いてほしい! 観てほしい! 感じてほしい! と思っていました」と熱量たっぷりに語る。プロモーション活動でも高橋と桜田が、主演・ヒロインとして作品を引っ張り続けたそうで、竹村監督から「撮影のときから2人が頼もしくて任せっきりでした」という言葉を送られると、高橋と桜田が「いやいやいや」「監督が引っ張てくれましたよ」と顔を見合わせる姿も見られた。また、おすすめシーンについてトークが展開すると、茅島が高橋が桜田の頬を“むにゅ”とするシーンを挙げ、「絶妙に力加減が違うという話を聞いて……」と話す。“むにゅ”をする側の高橋は「そのタイミングの心情だったり、瀬戸山がどんな気持ちでやっているのかをどれだけリアルに考えながらやりました」と演技に込めたこだわりを明かした。しかし、“むにゅ”をされる側の桜田は、その力加減をあまり感じなかったそうで、「まぁ~そうですね~……」と口ごもると、「なかったら、ないでいいんだよ?」と高橋がすかさずフォローし、会場を沸かせた。そして、イベント終盤には同作のキャッチコピーにちなみ、「今は“ウソ”だけど、いつか“ホント”にしたいこと、つまり実現させたい願い事」と短冊風パネルで発表。高橋は「願わずとも叶いますように」と回答し、「へ? って感じですよね(笑)? 願わずとも叶うくらい努力を惜しまず、明日を前向きに生きていきたい。後ろを振り返らず進んでいきたいです!」と説明する。会場からは拍手が送られると、高橋も「伝わったならよかった……」と安堵の表情を浮かべていた。しかし、曽田から「かっこいいけど出しづらくなりましたよ……」と言われ、自分以外にキャストの答えをチラリと見た高橋は、回答の“違い”に気が付いたようで「テンションが違うっぽいと思ってます(笑)。(僕のは)一回なしにして、最後にしましょう!」といい、笑いを誘った。
2023年07月07日俳優の高橋文哉が27日、7月1日に東京・原宿にオープンする「UGG TOKYO FLAGSHIP STORE」で行われた同店のオープン記念イベントに出席した。南カリフォルニアを拠点とするグローバルライフスタイルブランド・UGGのアジア初の旗艦店となる同店。ブランドのルーツであるカリフォルニアらしさが反映された世界観で、べビー、キッズ、レディース、メンズ、オールジェンダー対応商品が揃い、ライフスタイルブランドとしてのUGGの幅広いラインナップの商品を購入できる日本最大級の店舗となる。高橋はUGGの黒のジャケットと黒のスニーカーを取り入れたモノトーンコーデを披露。「普段モノトーンを着ることも多いので黒のジャケットを選択させていただいて、軽くて暖かくて、スタイリングもかわいく見えますし、防寒性も優れているなと思います」と語った。金髪にイメチェンした高橋。「この髪色だと明るいので黒いお洋服がすごく映えるし、トーンの違いが明確に出るのが、きりっとエッジが効いたスタイリングになって、この髪色だからこそ選ばせていただいたスタイリングだなと思います」と話していた。イベントには、アレン 明亜莉 クレア、池田美優、磯村勇斗、板垣李光人、片寄涼太、佐野勇斗、冨永愛、柊木陽太、本田翼、百田夏菜子、山崎天(櫻坂46)も出席した。
2023年06月27日真木よう子と今泉力哉監督が初タッグを組み、国内外から熱狂的な人気を誇る伝説的漫画を映画化した『アンダーカレント』。その音楽を細野晴臣が担当することが発表され、そのほか豪華クリエイター陣が集った特報とティザービジュアルが解禁となった。この度解禁されたティザービジュアルは、「生きるための嘘は、罪ですか?」という心に刺さるコピーとともに、水中に浮遊する主人公・かなえ(真木さん)の心の奥深くに潜む何かを感じさせる、美しくもどこかミステリアスなもの。また、メイン写真は、かなえが銭湯の湯船にプカッと浮かび、何か考えこんでいるような原作のコマを忠実に再現した1枚となっている。特報は、主演の真木さんを筆頭に日本映画界を代表する実力派俳優陣を迎え、本作で新しい一面を開花させた今泉監督の映像表現がうかがえる。突然、失踪した夫の悟(永山瑛太)。そこに突如現れた謎の男・堀(井浦新)。さらに怪しげな探偵・山崎(リリー・フランキー)の姿も。「生きるための嘘は、罪ですか?」との言葉とともに、俳優陣の表情から登場人物が抱える繊細な心情が想像される特報映像となった。音楽を担当するのは音楽界の至宝・細野晴臣。『万引き家族』(18)で日本アカデミー賞最優秀音楽賞を受賞、第65回グラミー賞を受賞したハリー・スタイルズのアルバム「Harry’s House」の由来にもなった「HOSONO HOUSE」(50周年記念盤)を5月25日にリリースしたばかりと、日本のみならず世界のアーティストに影響を与え続けている。細野晴臣本作での楽曲提供でも、まさにアンダーカレント、深層に響き渡るようななんとも心地よい音色で観る者を物語の中へいざなう。ティザーポスターを手掛けたのは『万引き家族』『パリ13区』など邦画・洋画を問わず数々の作品に携わってきたデザイナー・大島依提亜。映画の内容を深く理解した上で作り出されたビジュアルは、作品の世界観を残しつつ新たな魅力を引き出している。そして本作のキービジュアルの写真撮影を担当したのは、これまで今泉監督の『愛がなんだ』『街の上で』『窓辺にて』をはじめ、様々な映画のキービジュアルとなる写真の撮影を手掛けてきた、国内外で活躍する注目の写真家・木村和平。俳優(キャラクター)に流れる感情を、その人物が置かれた空間や時間とともに切り取れる写真家として、今泉監督から圧倒的な信頼を得ている木村さんが手掛けた写真を活かし、美しくも複雑な感情を宿したティザービジュアルに仕上がった。なお、原作漫画「アンダーカレント」単行本の再重版も決定している。『アンダーカレント』は10月6日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:アンダーカレント 2023年10月6日より全国にて公開(C)豊田徹也/講談社(C)2023「アンダーカレント」製作委員会
2023年06月01日俳優の高橋文哉が主演を務める、映画『交換ウソ日記』(7月7日公開)の予告映像が26日、公開された。同作は櫻いいよによる同名青春小説の実写化作。高校2年生の希美(桜田ひより)は、ある日移動教室の机の中で「好きだ。」と書かれた手紙を見つける。送り主は、学校イチのモテ男子・瀬戸山(高橋文哉)。イタズラかなと戸惑いつつも、返事を靴箱に入れたところから、ふたりのヒミツの交換日記が始まる。そんな中、実はその手紙や交換日記が親友宛てのものだったことが判明。勘違いから始まった交換日記だったが、本当のことが言い出せないまま、ついやり取りを続けてしまう。この度公開された予告映像は、さえない女子高生・希美が学校イチのモテ男子・瀬戸山からラブレターをもらったが、それが実は希美の親友宛てだったことに気づくシーンから始まる。勘違いであることを瀬戸山に言えないまま、2人の交換日記はスタート。希美は日記の中では「江里乃」としてやり取りを重ねる一方で、日記の外でも瀬戸山との距離が近づいていく。さらに映像は、瀬戸山が希美のほっぺをぷにゅっとつまんで笑わせる、通称“むにゅキュン”や、バックハグ寸前のバスケ練習での“ハグシュート”、缶をほっぺに押し当てる“ほっぺ缶”、ふとしたメガネ姿からのまっすぐな眼差し、お団子にした髪を撫でる“お団子ぽふぽふ”と、胸キュンシーンのオンパレード。好きになってはいけないと分かりつつも、次第に瀬戸山に惹かれていく希美だが、ついに瀬戸山から届いた日記には「お前、誰?」という一言が書かれてしまう。大粒の涙を流しながら日記と向き合う希美の切ない表情が映し出され、 映像は2人きりの教室で希美を見つめる瀬戸山が顔を近づけていくラストカットで締めくくられる。第2弾ポスタービジュアルも公開され、まっすぐにこちらを見つめる瀬戸山のド直球な目線と、交換日記に想いを馳せる希美の表情が印象的なビジュアルとなっている。江里乃役の茅島みずき、米田役の曽田陵介、優子役の齊藤なぎさ、矢野役の板垣瑞生といった面々も登場している。(C)2023「交換ウソ日記」製作委員会
2023年04月26日俳優の高橋文哉が19日、東京・表参道で行われた「フェンディ ハンド・イン・ハンド~卓越した職人技への称賛」展のレセプションに登場した。高橋はフェンディのセットアップに身を包み、「セットアップってカチッとしたフォーマルな印象があると思いますが、サンダルとか質感でリラックスした親しみやすい感じにし、カバンで締めるコーディネートにしました。フォーマルさを保ちながらリラックスできます」と説明。同展について「すごく素敵で美術館に来たような満足感がありました」と語った。ゴールデンウィークの予定を聞かれると、「仕事がちょこちょこあるんですけど、今年22歳になって一人旅行に今年中に行きたいなと思っているので、GWもいいなと思いますし、少し都心から離れて自然に触れられたらいいなと思います」と答え、「北海道。海外でいうとパリとか、かっこいい街に行きたいです。かっこいい服で」と話した。イタリア・ローマを代表するラグジュアリーブランド・フェンディ(FENDI)は、4月20日~5月8日に東京・表参道で同展を開催。フェンディのアイコンバッグ「バゲット」をはじめ、 世界各地から選ばれたアーティストや文化人がフェンディのもうひとつのアイコンバッグ「ピーカブー」をキャンバスに見立ててカスタマイズする「アーティスト ピーカブー プロジェクト」の作品の数々も展示する。
2023年04月19日俳優の高橋文哉が主演を務める、映画『交換ウソ日記』(7月7日公開)の場面写真が19日、公開された。同作は櫻いいよによる同名青春小説の実写化作。高校2年生の希美(桜田ひより)は、ある日移動教室の机の中で「好きだ。」と書かれた手紙を見つける。送り主は、学校イチのモテ男子・瀬戸山(高橋文哉)。イタズラかなと戸惑いつつも、返事を靴箱に入れたところから、ふたりのヒミツの交換日記が始まる。そんな中、実はその手紙や交換日記が親友宛てのものだったことが判明。勘違いから始まった交換日記だったが、本当のことが言い出せないまま、ついやり取りを続けてしまう。公開されたのは、学校の階段でひとり交換日記を手にペンを走らせる瀬戸山と、部屋で自分宛に届いていると思った日記に心を弾ませつつ筆を取る希美の場面写真。交換日記を軸に繰り広げられる本作ならではの場面を捉えた印象的なカットで、日記が親友宛てのものだったと知ってから、その後どうストーリーが展開していくのか気になる写真となっている。そんなシーンを描き下ろした、コラボイラストも解禁された。描き下ろしたのは、音楽アーティストのジャケットイラストや書籍などのカバーイラストなどを手掛け、今注目を集めているイラストレーター・MUCHI。女の子のイラストを得意とするMUCHIは、2021年よりイラストレーターとして活動を始めると、そのフェミニンでどこかセンチメンタルな独特な世界観で話題を呼び、SNSを中心にファンを獲得。今回、“交換日記“というアイテムがキーになる本作で、かねてよりファンだった制作陣のラブコールによりコラボが実現した。(C)2023「交換ウソ日記」製作委員会
2023年04月19日日本をはじめ海外でも人気を誇る豊田徹也による同名漫画の実写映画化作品『アンダーカレント』の公開日が、10月6日(金) 決定した。本作は、豊田が2004年8月より1年間にわたり『月刊アフタヌーン』(講談社)に連載していた作品で、人間関係が希薄になりがちな今の時代だからこそ贈りたい、おだやかな日常に漂う“心の奥底に沈めた想いを描き出す”物語。監督は、『愛がなんだ』『ちひろさん』などを手掛けた今泉力哉、主演は真木よう子が務める。家業を継ぎ、夫の悟と銭湯を切り盛りし順風満帆な日々を送るかなえ。しかし突然、悟が失踪する。彼の行方は一向に分からず、途方に暮れるかなえだったが、一時休業していた銭湯の営業を再開させる。そこに「働きたい」という謎の男・堀が現れ、ある手違いをきっかけに住み込みで働くことに。その日からかなえと堀の不思議な共同生活が始まる。友人から紹介された胡散臭い探偵・山崎とともに期間限定で悟を探しながら、穏やかな日常を取り戻しつつあったかなえ。しかしあることをきっかけに、堀、悟、そして実はかなえも閉ざしていた心の底流(アンダーカレント)が、徐々に浮かび上がってくるー。併せて、真木よう子演じるかなえを取り巻く個性的なキャラクター7名が発表され、コメントも公開された。かなえが営む銭湯「月乃湯」に住み込みで働くことになる謎の男・堀 隆之には、『かぞくのくに』でブルーリボン賞助演男優賞を受賞し、今泉力哉監督とは『かそけきサンカヨウ』(21) 以来2回目となる井浦新。失踪したかなえの夫・悟の行方を期間限定で探すことになる探偵・山崎道夫には、『そして父になる』(13) で日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞し、カンヌ国際映画祭でパルム・ドールに輝いた『万引き家族』(18) では主演を務めたリリー・フランキー。突然失踪したかなえの夫・関口悟には、『ディア・ドクター』(09) で日本アカデミー賞優秀助演男優賞、ブルーリボン賞助演男優賞を受賞し、『怪物』(23) の公開が控える永山瑛太。かなえと悟の大学の同級生でかなえに探偵・山崎を紹介する・菅野よう子には、『事故物件 恐い間取り』(20) で日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞し、今泉力哉監督作品では『愛がなんだ』(19) に続く出演となる江口のりこが名を連ねた。また、月乃湯を手伝う気の良いおばちゃん・木島敏江には、今泉力哉監督作品に『his』(20)、『猫は逃げた』(22)と続いて出演する中村久美。煙草屋の店主で月乃湯の常連・田島三郎には、40歳で映画デビューし、各作品において繊細で独特な存在感を見せる康すおん。そして、月乃湯の近所で小学生の娘・みゆと暮らすシングルマザー藤川美奈として、TVドラマ『おっさんずラブ』(18) で日刊スポーツ・ドラマグランプリ助演女優賞を受賞した内田理央が出演している。<キャスト コメント>■井浦新(堀隆之 役)撮影は雨の日の多い暑い夏でした。ロケ地も銭湯や水辺、身体に纏わりつく湿度、常に水を感じていた撮影期間でした。この作品のキーになる水に寄り添われていたのは、映画の神さまからのギフトだったのかもしれません。原作の漫画がすでにシネマティックなので、今泉組でつくる映画は各部が高いハードルを超えていく必要がありました。たくさんの大小様々な奇蹟が浮かんできたり漂ったりして、それを皆んなで丁寧にすくい集めていました。■リリー・フランキー(山崎道夫 役)人の心の底流に揺らぐ、透明で、つかみきれないもの。今泉監督の目線は、その映らないものを丁寧に手のひらですくいます。■永山瑛太(関口悟 役)今泉監督作品が好きだったので、自分が出演する事が決まった時は、あの、変わった風貌の監督と会えるのか!こわい監督なのか!?と身構えましたが、「今泉力哉」って感じのカッコいい人でしたから、どんな演出にも応えられるよう、思考停止のまま現場へ向かいました。真木よう子さんとは何度も共演してますが、今まで彼女が演じてきた役が持つ、揺らぎや葛藤とは違う、本当の真木よう子の何かを目の前でひしひしと感じました。ただ、私はよく分からない感情になりました。かなえは何を感じていたか、分からなかったので、皆様が劇場で汲み取って頂き、真木よう子の力を存分に味わってもらいたいです。■江口のりこ(菅野よう子 役)『愛がなんだ』以来、また今泉さんの映画に参加出来ることが、とても嬉しかったです。繊細な脚本がどのような映画になっているのか、楽しみです。■中村久美(木島敏江 役)まず原作を読んだ時、私で大丈夫かな?と少し不安になりました。私自身の佇まいを考えますと、善良なオバチャンの部分が見え難いのではないかと心配だったのですが、今泉監督で主演が真木よう子さんと少しずつイメージを膨らませ、自分なりの屈託のないオバチャン像を創り上げました。皆さんに受け入れられたら嬉しいです。作品はとても素敵に仕上がっておりますので是非劇場に足をお運び下さい。■康すおん(田島三郎 役)人間って解らない、永遠に。深くて複雑で。好きかと聞かれると戸惑う。でも人間は他の何よりも一番面白い。だから人間を演じたい。そんな思いをずっと持ってきました。物語にはそんな人間達が描かれていました。その一員となれた事、本当に嬉しかったです。最初にお話を頂いてから、長い時間をかけて映画が完成しました。この時間は、自分に様々な作用をしました。関わった人達も同じかもしれません。色々な想いが詰まった『アンダーカレント』を多くの人に見ていただけると幸いです。■内田理央(藤川美奈 役)私は銭湯の常連のシングルマザーの藤川美奈を演じさせて頂きました。短い時間でしたが、今泉監督の作品に携わることができ、そして皆さまとお芝居をすることができたことをとても嬉しく思います。脚本は見入るように読みましたが、それがどのように映像になっているのか……私もとても楽しみにしております。<作品情報>『アンダーカレント』10月6日(金) 全国公開監督:今泉力哉脚本:澤井香織、今泉力哉原作:豊田徹也『アンダーカレント』(講談社『アフタヌーン KC』刊)■出演真木よう子、井浦新、リリー・フランキー、永山瑛太、江口のりこ、中村久美、康すおん、内田理央公式HP:公式Twitter:公式Instagram:公式Facebook:
2023年04月10日俳優の高橋文哉と當真あみが出演する、ブルボン「濃厚チョコブラウニー」の新CMが30日に公開された。高橋は今回から新CMキャラクターに起用され、當真は前回のCMから引き続き出演。とある高校を舞台に、新入生役の當真とイケメンすぎる先輩の高橋の恋模様を描く。「濃厚な、春が来た! 第1話」では當真が持っていた濃厚チョコブラウニーのキーホルダーをきっかけとした2人の出会いを描き、見る人全員をキュンとさせる先輩役・高橋の濃厚すぎる笑顔と、當真の心情表現が見どころに。屋上で2人そろって濃厚チョコブラウニーを食べる様子は、青春そのものとなっている。「濃厚な、春が来た! 第2話」では、写真部に入部した新入生の當真が登校すると、写真部の先輩である高橋から「ブラウニーちゃん!」という2人にしか分からないあだ名で声をかけられる。一度立ち去ろうとし、濃厚チョコブラウニーを渡しに戻ってくる高橋の優しさに、當真の妄想の世界ではキュンキュンが止まらない。CMを彩る音楽は、女性目線の恋心を捉えた歌詞でSNSで若者から人気を集める「もさを。」がCMのイメージに合わせて書き下ろしたオリジナル楽曲「ブラウニー」。ブルボン濃厚チョコブラウニーシリーズの公式ブランドサイトでは、新CMの他、新ラジオCM、CM撮影の模様や、高橋、當真へのスペシャルインタビューを収録したメイキングムービーなどを公開している。30日からは濃厚チョコブラウニー「濃厚な、春が来た! プレゼントキャンペーン」も実施する。○高橋文哉&當真あみ・ご自身がキュンとした青春エピソードを教えてください。高橋:バレーボールをやっていた頃に、先輩と後輩の今回のCMの設定のように、ふいにキュンとしたりとか、青春だなと感じることが多くあったなと思います。當真:中学校の時の体育祭で、沖縄だったんですけど、エイサーという踊りをやっていて、その時に楽器を演奏している子がいたんですけど、ふだんはいつもはじけている友達がその時すっごいかっこよくて、不覚にもキュンとしたというか、いいなと思った思い出があります。・今回のでCMは写真部という設定のお2人。ふだんカメラで撮影はしますか?高橋:僕はカメラの連載をさせていただいていて、毎月10枚〜30枚くらい提出しているのですが、ロケ地に行った時の風景だったりとか、たとえば学校で撮影の時とかはいろいろな教室をまわって、撮ったりしてますね。當真:本格的なカメラで撮るっていうことはしたことないんですけど、こういう撮影現場で自分の役柄で身につけていたものとか、今回もブルボン(の濃厚チョコブラウニー)のキーホルダーが出てきたんですけど、そういった自分が身につけていたものをスマホで撮ったりとかはよくします。・濃厚チョコブラウニーのどんなところが好きですか?高橋:チョコチップが中に入っているので、カリッという食感があるんです。濃厚さももちろんですが、そういう食感の楽しさもあってとても好きです。當真:私も同じで、チョコチップが入っているのが本当に好きで、濃厚なしっとりとした中に別の食感が入ってくると、またそこで気分も変わったりとか。あとやっぱり1本でしっかりお腹いっぱいになれるっていう、この満足感がすごく好きです。・濃厚チョコブラウニーは発売10周年。10年前から変わらず好きなものは何ですか?高橋:実家にワンちゃんがいるのですが、買ってもらったのが僕の10歳の誕生日の時なんです。今、僕が22歳なので、約10年前から変わらずずっとそばにいてくれて、本当に家族のような愛くるしい大事な存在ですね。當真:10年前からずっと甘いものが好きで、このブラウニーも好きで食べていて、とにかく甘い食べもの、お菓子が好きです。・この春新生活を迎えるすべての方にメッセージをお願いします!高橋:このCMのタイトルにもありました「濃厚な春が来る」という言葉がすごく素敵だなと思って、皆さんの新生活を濃厚チョコブラウニーで彩れたらなとも思いますし、濃厚な春になるように僕もがんばっているので、一緒にがんばれたらなと思います!當真:新しく環境が変わったりして、もしかしたら何かドキドキして緊張しちゃうなと思うこともあると思いますが、私も高校1年生になった時、そう思ってて。友達とかつくる時に、ブラウニーをおすそ分けして、幸せを広げて、また友達もできると思うので、ぜひ食べてください!
2023年03月30日伝説的コミックを実写映画化した今泉力哉監督作『アンダーカレント』の主演を真木よう子が務めることが分かった。併せてイメージビジュアルと映像、コメントが到着した。豊田徹也の同名コミックを実写化した本作。『愛がなんだ』『あの頃。』『街の上で』『ちひろさん』などの話題作を次々と世に送り出してきた今泉力哉監督の手により、発売から18年の時を経て、満を持して遂に映画化される。本作で主演を務める真木よう子は、今泉監督とは初のタッグ。本作は、2018年に公開の『焼肉ドラゴン』以来、5年ぶりの映画主演となる。主人公・かなえ役を務める真木さんは、『さよなら渓谷』で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞、『そして父になる』で同賞最優秀助演女優賞をダブル受賞するなど、数々のヒット作で異彩を放ってきた。真木さんは「しばしば役に入り込むあまり、撮影期間中はかなり辛かった事を覚えています。ショックのあまり気を失った初めての作品です」と、久々の主演作に熱いコメントを寄せた。さらに今泉監督からも「きっと真木さんにしか演じ得ない、かなえがこの映画には写っています」と、主演・真木さんへの信頼と情熱を語っており、両者の厚い信頼性がうかがえる。解禁されたイメージビジュアルと映像では、タイトルの「アンダーカレント(undercurrent)」が意味する【下層の水流、底流。(表面の思想や感情と矛盾する)暗流】を表現したものとなっており、心の<アンダーカレント(底流)>への想像を掻き立てる。原作コミック「アンダーカレント」および豊田徹也氏はじめての短編集は、コミック DAYS、U-NEXTほか各電子書店で配信中だ。■主演:真木よう子(関口かなえ役)コメント全文原作をかなり前に読んでいて、この作品を映画で表現できたらと思うことがあり、まさか本当に映画化され、自分にオファーをいただけるとは驚きました。大好きな原作だったので、断る理由がありませんでした。今泉さんは、彼の中でもう既に絵を描いているタイプの監督なので、そのような方には信頼し、全てお任せするようにしています。普段は監督と相談したり等しますが、今回それはしないようにしました。私は、しばしば役に入り込むあまり、撮影期間中はかなり辛かった事を覚えています。ショックのあまり気を失った初めての作品です。どうか映画館にて見届けて頂けたら幸いです。■監督:今泉力哉 コメント全文真木よう子さんとご一緒できたこと、とても光栄でした。真木さんは、かなえを演じるにあたって、日々、真剣に、深く、そこにいてくれました。銭湯での撮影時に、私が現場で脚本を手にして迷っていると、誰かが背後から私の肩にふっと手を置いて励ましてくれて。振り返ると、それは真木さんの手でした。なんと心強かったことか。きっと真木さんにしか演じ得ない、かなえがこの映画には写っています。本当にこの映画が必要な人に、その悩みを知る人に、この映画が届きますように。今泉力哉『アンダーカレント』は2023年秋、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:アンダーカレント 2023年秋公開予定(C)豊田徹也/講談社(C)2023「アンダーカレント」製作委員会
2023年03月16日Netflixにて世界配信&劇場公開中のNetflix映画『ちひろさん』の主題歌、くるり「愛の太陽」のMVが到着。豊嶋花が出演し、映画でメガホンをとった今泉力哉監督が監督した。Netflixの週間グローバルTop10(非英語映画)で2週連続で3位にランクイン、日本の「今日の映画Top10」では14日間連続で1位を獲得し、現在もTop10入りを継続中の本作。台湾・香港でも10日間以上連続で1位を獲得したほか、アジア・ヨーロッパ・中東・中南米などの37の国と地域で「今日の映画Top10」にランクイン(3月14日午前時点)しており、さらに劇場公開も大ヒットを受け、続々劇場が拡大している。今回、京都出身のロックバンド「くるり」が3月1日にリリースした2枚目となるEP作品「愛の太陽 EP」より、「愛の太陽」のミュージックビデオがくるりオフィシャルYouTubeチャンネルで公開された。映画『ちひろさん』の世界観を意識した、オリジナルのアナザーストーリーというテーマで制作され、映画で女子高生・オカジ役を演じた豊嶋花が出演、そして、映画の監督を務めた今泉力哉が本作でも監督を担当した。オカジが過ごす何気ない1日を切り取った映像は、「愛の太陽」のミュージックビデオとしてはもちろん、映画とのリンクも楽しめる。また、ミュージックビデオの公開に伴い、今泉監督さんと豊嶋さんのコメントも到着。豊嶋さんは「オカジの日常を切り取った、何度でも見ていただける素敵な映像になっていると思います」と語り、今泉監督も「なんとなく、あの映画から少し経った時期のオカジなのかな、なんて思いながらつくりました。おだやかな日差しの中、心のままに過ごすオカジを見つめてみてください。曲が沁みてくると思います」とコメントしている。なお、岸田繁が劇伴音楽を担当した映画『ちひろさん』のオリジナル・サウンドトラックは「愛の太陽 EP」の初回限定盤、各配信サービスにて聴くことができる。Netflix映画『ちひろさん』は世界配信&全国劇場にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ちひろさん 2023年2月23日よりNetflixにて全世界配信&新宿武蔵野館にて公開©2023 Asmik Ace, Inc.©安田弘之(秋田書店)2014
2023年03月15日くるりが、3月1日(水) にリリースした『愛の太陽 EP』より「愛の太陽」のMusic Videoを公開した。「愛の太陽」は、有村架純主演、今泉力哉監督の映画『ちひろさん』の主題歌。2月23日(木・祝) にNetflixで配信&劇場公開されるとNetflixの週間グローバルTop10(非英語映画)で2週連続で3位にランクイン。日本の今日の映画Top10では14日間連続で1位を獲得し、現在もTop10入りを継続中。さらに台湾・香港でも10日間以上連続で1位を獲得したほか、アジア・ヨーロッパ・中東・中南米などの37の国と地域で今日の映画Top10にランクイン(3月14日午前時点)し、劇場公開も拡大が決定するなど話題となっている。今回のMVは、そんな『ちひろさん』の世界観を意識したオリジナルのアナザーストーリーというテーマで制作。映画で女子高生・オカジ役を演じた豊嶋花が出演、そして映画と同様に今泉力哉が監督を務めた。オカジが過ごす何気ない1日を切り取った映像は、MVとしてはもちろん、映画とのリンクも楽しむことができる。併せて、今泉と豊嶋からコメントが到着した。■今泉力哉 コメント映画『ちひろさん』の登場人物・オカジが過ごす晴れた一日を、くるり「愛の太陽」のMVにしました。なんとなく、あの映画から少し経った時期のオカジなのかな、なんて思いながらつくりました。おだやかな日差しの中、心のままに過ごすオカジを見つめてみてください。曲が沁みてくると思います。■豊嶋花 コメント映画『ちひろさん』でご一緒させていただいた今泉監督とまたご一緒できて、とても嬉しかったです!くるりさんの曲を普段から聞かせていただいていたので、ミュージックビデオに出演させていただくことができて大変光栄です。オカジの日常を切り取った、何度でも見ていただける素敵な映像になっていると思います。映画を見る前や見た後にでも、ぜひご覧ください!くるり「愛の太陽」MV<リリース情報>くるり『愛の太陽 EP』発売中●初回限定盤A(CD+Blu-ray+特典CD):6,160円(税込)●初回限定盤B(CD+DVD+特典CD):6,160円(税込)くるり『愛の太陽 EP』初回限定盤ジャケット●通常盤(CD):1,980円(税込)くるり『愛の太陽 EP』通常盤ジャケット【CD収録内容】※全形態共通1. 愛の太陽2. Smile3. 八月は僕の名前4. ポケットの中5. 宝探し6. 真夏日【Blu-ray / DVD収録内容】※初回限定盤のみ■くるりライブツアー2022 at Zepp Haneda, 2022.08.041. Bus To Finsbury2. bumblebee3. 青い空4. 風は野を越え5. Time6. GIANT FISH7. かごの中のジョニー8. Tokyo OP9. ロックンロール■京都音楽博覧会2022 at 京都梅小路公園, 2022.10.09・朗読 - 又吉直樹1. 真夏日2. 東京3. ハイウェイ4. 潮風のアリア5. 琥珀色の街、上海蟹の朝6. ばらの花7. everybody feels the same8. 太陽のブルース9. ブレーメン10. 奇跡11. 宿はなし【初回限定盤付属特典CD収録内容】■岸田繁 / 映画『ちひろさん』オリジナル・サウンドトラック1. ちひろさん2. オカジとちひろ3. おじさん4. 白昼の狂気5. マコトのお弁当6. オカジとちひろ Ⅱ7. 夏の日の出来事8. ちひろの回想9. 宝の地図10. 多恵と綾11. ちひろとちひろ12. 金魚13. 綾の正体14. 多恵と綾 Ⅱ15. お月見16. その後の日々17. 愛の太陽 -Alternative mix-くるり『愛の太陽 EP』トレーラー映像くるり「真夏日」ライブ映像くるり「ロックンロール」ライブ映像詳細はこちら:<ツアー情報>くるり『愛の太陽EP』発売記念ライブツアー20235月12日(金) 広島・広島CLUB QUATTRO開場18:15 / 開演19:00問:キョードー西日本TEL:0570-09-2424(平日・土曜 11:00〜15:00)月14日(日) 香川・高松 festhalle開場17:15 / 開演18:00問:DUKE 高松TEL:087-822-2520(平日11:00~17:00)月15日(月) 熊本・熊本 B.9 V1開場18:15 / 開演19:00問:キョードー西日本TEL:0570-09-2424(平日・土曜 11:00〜15:00)月18日(木) 長野・CLUB JUNK BOX開場18:15 / 開演19:00問:FOB新潟TEL:025-229-5000(平日 11:00~17:00)月19日(金) 石川・金沢 EIGHT HALL開場18:15 / 開演19:00問:FOB金沢TEL:076-232-2424(平日 11:00~17:00)月24日(水) 神奈川・横浜 BAYHALL開場18:15 / 開演19:00問:ハンズオン・エンタテインメントMail: info@handson.gr.jp(mailto:info@handson.gr.jp)6月1日(木) 京都・磔磔開場18:15 / 開演19:00問:キョードーインフォメーションTEL:0570-200-888(平日・土曜 11:00〜18:00)月2日(金) 京都・磔磔開場18:15 / 開演19:00問:キョードーインフォメーションTEL:0570-200-888(平日・土曜 11:00〜18:00)くるり『愛の太陽EP』発売記念ホールツアー20236月30日(金) 宮城・仙台GIGS開場18:00 / 開演19:00問:仙台放送エンタープライズTEL:022-215-4455(平日11:00〜16:00)月2日(日) 北海道・札幌道新ホール開場17:00 / 開演18:00問:WESSMail: info@wess.co.jp(mailto:info@wess.co.jp)7月7日(金) 埼玉・三郷市文化会館開場18:00 / 開演19:00問:ハンズオン・エンタテインメントMail: info@handson.gr.jp(mailto:info@handson.gr.jp)7月17日(月・祝) 福岡・福岡国際会議場メインホール開場17:00 / 開演18:00問:キョードー西日本TEL:0570-09-2424(平日・土曜 11:00〜15:00)月19日(水) 大阪・オリックス劇場開場18:00 / 開演19:00問:キョードーインフォメーションTEL:0570-200-888(平日・土曜 11:00〜18:00)月29日(土) 愛知・名古屋市公会堂開場17:00 / 開演18:00問:ジェイルハウスTEL:052-936-6041(平日 11:00〜15:00)月2日(水) 東京・昭和女子大学 人見記念講堂開場18:00 / 開演19:00問:ハンズオン・エンタテインメントMail: info@handson.gr.jp(mailto:info@handson.gr.jp)8月3日(木) 東京・昭和女子大学 人見記念講堂開場18:00 / 開演19:00問:ハンズオン・エンタテインメントMail: info@handson.gr.jp(mailto:info@handson.gr.jp)詳細はこちら:<作品情報>Netflix映画『ちひろさん』Netflixで独占配信中&全国の劇場で公開中Netflix映画『ちひろさん』キービジュアル (C)2023 Asmik Ace, Inc.(C)安田弘之(秋田書店)2014原作:安田弘之『ちひろさん』(秋田書店「秋田レディース・コミックス・デラックス」刊)監督:今泉力哉脚本:澤井香織 今泉力哉音楽:岸田繁主題歌:くるり「愛の太陽」(VICTOR ENTERTAINMENT / SPEEDSTAR RECORDS)【出演】有村架純豊嶋花嶋田鉄太van若葉竜也佐久間由衣長澤樹市川実和子鈴木慶一根岸季衣平田満リリー・フランキー風吹ジュンNetflix映画『ちひろさん』予告編公式サイト:関連リンクオフィシャルサイト:::::
2023年03月15日突然撮影が休みになった俳優の1日を気鋭監督・脚本家たちが描くWOWOWの異色のドラマ“撮休シリーズ”。有村架純から始まり、竹内涼真、神木隆之介と続いた本シリーズ第4弾となる『杉咲花の撮休』が絶賛放送中。今回は放送に先駆けWOWOWオンデマンドで全6話が配信となり、松居大悟(第1話『丸いもの』監督・脚本、第4話『リリー』監督)と今泉力哉(第2話『ちいさな午後』監督、第3話『両想いはどうでも』監督・脚本)、そして主演・杉咲花が登場。本人が本人役を演じるときに、自分に重ねることはあるのか・ないのか──。鼎談の中に垣間見える、無意識の矛盾が面白い。縛りは“撮休”のみだから、監督によって作品の色が全然違う──杉咲さんが“俳優・杉咲花”を演じる本作。脚本をつくるうえで杉咲さんに取材したのか、それとも完全に脚本・監督のみなさんがそれぞれ妄想でつくっていったのか、物語をつむぐ過程について教えてください。今泉僕は杉咲さんには会ったことが一度もなかったので、完全に想像で書いています。“撮休シリーズ”は有村架純さんの作品で経験があるので(『有村架純の撮休』第2、6話を担当)、他の監督とのバランスもなんとなく分かっていましたし、松居さんも三宅(唱)さんも昔からの知り合いなので、「(その中で)自分が書くなら恋愛ものかな」って思って書きました。とはいえ、おふたりとの打ち合わせもなかったので、びっくりするぐらい丸被りする可能性もありましたけど(笑)。松居僕は2015年の(第7回)TAMA授賞式で杉咲さんにお会いしてお話したときの雰囲気や、出演されている作品を見た印象から「すごく些細な話にしたいな」と思っていました。向井(康介)さんに書いていただいた『リリー』が、中国人の女の子と関わり合う優しい話だったので……「じゃあ僕は本当に些細な、小銭をめぐる話とかにしようかな」っていう感じですね。──「こういう杉咲花を描きたい」というイメージはありましたか?松居杉咲花役の杉咲花という意味では「素朴な感じで振り回されたら面白いのでは?」とか「コインランドリーに行ってほしいな」とかって、なんとなくこちら側からの印象で膨らませました。今泉僕が書いた『両想いはどうでも』は恋愛ものなんですが、芸能人の恋愛事情って分からないからこそ興味があって。基本好かれる側の人々だからこそ、好かれているよりは本人が好いている方がかわいかったり、魅力的に映るんじゃないかと思っていて。嫉妬みたいな気持ちにもかわいさが出たり、両想いなのに簡単につき合えなかったり。そういうことを目指して書きました。燃え殻さんに書いていただいた『ちいさな午後』の方は、松居さんが今言ったように日常の中のほんの些細な出来事を描いているんですよね。なにもない1日を過ごしているはずなのに、些細なことが積み重なって“物語”になっていくわけですが……僕は物語をつくるときに“その人物がなにかに巻き込まれる”方が「面白くなりそう」と思ってしまいがちなので、今回もどこかで「杉咲さんを困らせたい」という思いがあったのかもしれないです(笑)。──杉咲さんと松居さんは“撮休シリーズ”に初参加ですが、これまでの作品をどうご覧になっていましたか?杉咲俳優のパーソナルなところから派生して物語を描くというテーマがとても新鮮で面白いなと拝見していました。それに、これほどたくさんの素敵な制作陣の方々が携わっている作品ってなかなかないと思うので、出演することができてすごく嬉しかったです。松居僕は羨ましく見ていました。“撮休”という縛りだけなので、監督によって本人役のイメージや作品の色が全然違うし、個性が出てすごく面白そうだなと。「自分が“撮休シリーズ”をやるとしたら、自分が脚本を書く作品をひとつ、脚本家さんに書いてもらう作品をひとつ、それぞれやれたらいいな」と思っていて、今回はその理想どおりに実現できたのが嬉しかったですね。“撮休シリーズ”に参加できたことがすごく光栄です。──今泉さんは“撮休シリーズ”に参加するのは2回目ということで、あらためて難しさを感じた部分は?今泉俳優さんのパブリックなイメージって、人それぞれ勝手に抱いていると思うんです。僕の中にもあるし、見る人ひとりひとりの中にもあると思っていて。そのイメージからずらすのか、寄せるのか……そういうことはやっぱり意識して脚本を書きましたね。たとえば自分で書いた第3話『両想いはどうでも』の作中にとある女優さんの名前が出てきて、その人の芝居に嫉妬する云々みたいなやり取りがあるんですよね。その“女優さん”の名前をどうするのか、誰がいいのか、といった話をすごいしていて……。松居あ~、たしかに難しいですね。絶妙なところで(笑)。今泉最終的には実在する女優さんの名前を使わせていただいて、一番ベストなところに落ち着いたと思っています。それって『杉咲花の撮休』でなければ使えないというか……例えば実在しない女優さんの名前にしたとすると、「このシーンのこっちだけ現実で、あっちは虚構」みたいになってしまうんですよね。でも、今回はそこをクリアすることができたのですごく面白かったですし……そもそもこの企画って、杉咲さん以外の俳優さんは与えられた名前の役を演じている、みたいな変なパラレル感があるじゃないですか。キャスティングも含め、そこの矛盾をうまく使えるかどうかは大切にしていますね。無意識に“自分が演じたい杉咲花”が出ていた瞬間があった?──杉咲さんは、それぞれの脚本で描かれる“女優・杉咲花”を演じ分ける感覚だったのでしょうか?杉咲意識的に「演じ分けよう」という感覚はありませんでした。主人公がそれぞれの物語で異なる輝きを放っている印象があったので、脚本を読んで感じたことに素直でいられたら、自ずと回ごとに個性が分散していくのではないかな、と思っていました。自分が自分の役を演じるということには囚われず、他者として演じている感覚が強かったです。──「杉咲花って?」と分からなくなってしまうこともなかった?杉咲特になかったです。自分と照らし合わせながら演じた場合「自分はこう在りたい」という理想の自分像を追い求めてしまう気がしていたので、そういったアプローチを避けていたのもあるかもしれません。ただ、本作にかぎらず、どのような役を演じるときも、自身の生活でしたり歩んできた姿というか、その人から匂い立つ何かしらの空気感みたいなものって反映されてしまうものだと思っていて、自分でも気づかないようなところで、結果的にそういったものが出ているということはあるのかもしれないなと思います。今泉他の役を演じるときと比べて、杉咲花という役を演じるときは杉咲さんの中に……例えば「このセリフやこの行動って、普段の自分に近いな」と感じるシーンがあったのか、それともまったくないのかっていうのは、今質問を聞いていて僕も気にはなりました。「あ、このセリフは私も言いそう」とか「こういう感情になりそう」みたいなことはなかったですか?杉咲あ、それは結構ありました。あるのですが、どうなんでしょう?なるべくそういった感情を切り離して現場に立つようにしていたのかな、とは思っています。松居ん~、どうだろう?僕らは“自分が見たい杉咲花”を書くし演出するし、杉咲さんはその本の中で“演じたい杉咲花”を演じるような気がします。例えばご飯を炊いて食べるシーンで、杉咲さんはすごいいっぱい食べてたんですよね。「たくさん食べたらセリフが言いづらくなるから、そんなに食べなくてもいいよ」って言っても、「いや、私は食べたいんです」って。杉咲言ってました?ということは私、追い求めちゃってますね…!松居「あ、食べたいんだな」と思って(笑)。今泉それってきっと、お芝居としての「食べたい」ってことですよね?杉咲そうですそうです。松居まあ、そうですよね。今泉お芝居として見たとき、杉咲さんは「食べた方が良いだろう」って思ったのかな?杉咲食べるシーンって、セリフもあるから少なめに食べがちじゃないですか。松居芝居しやすくするためにね。杉咲そこに悔しさを抱いてしまうというか、逆算をしてうまくやろうとしている自分が許せなくて。「逆に食べてやる!」みたいな感情が(笑)。松居それこそが、杉咲花本人が演じたい“杉咲花”じゃないですか?(笑)杉咲うわ……そうですね!うわぁ、今気づきました(笑)。今泉演者というよりも作り手の感覚で、そのとき咄嗟に「食べた方が良いだろう」と思ったんでしょうね。見た人が冷めないように、視聴者がよりグッとくるだろう「いっぱい食べる」方を選んだ。松居でもそれって、「そう演じたい」と思ったわけですよね。今泉たしかになぁ……でも「演じたい」って言うと、なんかちょっと「監督が求めていないことを私はやりたいんだ!」っていうふうに聞こえちゃうけど、「より良くしたい」ってことですよね。杉咲でもあのシーンを撮るときは、実際に「そんなに食べなくていい」と監督から言われていたのに「私は食べたいんです」という意志を表明していたと思うので、これは……良くないですね……(笑)。松居まっすぐな目で「食べたい」って、こっちを強く見てきたから(笑)。杉咲はは!すみませんでした!(笑)。松居いやいや、それが良かったです(笑)。今泉あんまりガッツリ食べる人っていないから、見ている側としてはなんか良いんですよね(笑)。松居そうそう。画としても面白いんです(笑)。「自分の作品の方が面白い」と思いつつ、自分にはない発想を楽しめた──松居さんと今泉さんは、お互いの作品を見てどう感じましたか?松居大前提として「自分の作品の方が絶対に面白い」と思っていますが(笑)、『両想いはどうでも』の部屋の中で繰り広げられる長い会話劇のセリフ……あれは「面白いな」って、すごく引き込まれました。「まあ、僕の方が面白いけど」って思いながら(笑)。今泉ははは!(笑)松居今泉さんの2作品で描いているテーマは「自分には絶対に思いつかないな」と思いました。「なんでもない凡庸な1日にしよう」って思いながらもいろいろと起こってしまうとか、交際について話し合う予定だったのにどんどん本題からそれていってしまうとか。そういった物語の流れを興味深く見ていました。今泉僕は松居さんの第1話『丸いもの』はドーピングだってずっと言ってるんですけど(笑)。上白石萌歌さんが“とある曲”を歌ってるとかっていう情報だけが最初に入ってきたので「え?この企画でそんなことやっていいの?それを思いついちゃったら、誰がやっても面白くなるじゃん」って(笑)。松居仕方ないですよね、思いついたんだから(笑)。今泉でも、実際に見たらやっぱりすごく面白かったですし。リアリティをベースにつくる中で、ある種のポップさがあったり……コインランドリーでの最初のカットの無駄なオシャレさとかね(笑)。松居あ~、丸いもの、だから(笑)。今泉ああいうのは僕には思いつかないですから、見ていて本当に面白かったですね。三宅さんも本当に自由につくっていましたし、みんなやりたい放題やってるなあって。松居三宅さんのも、“撮休”のはずなのにちょっと仕事してたし(笑)。杉咲たしかに!(笑)今泉みんながそれぞれに、すごく楽しんでいる感じがしました。シリーズとしての実績があることも後ろ盾になっているんでしょうが、かなり自由にやらせていただけたと思います。企画自体がすごく良いものになっているんですよね。まあ、松居さんの作品を見たときに「面白かったけど、俺だったらこういうセリフを言わせるな」みたいなのはメールしましたけどね(笑)。そうやってお互いに見ることができるのも良いですね。それぞれ24分くらいの作品なのに、全部がバラバラな方向に向いているので、全然同じ尺に感じないのも面白かったし……松居さんじゃないですけど、「俺の方が面白い」ってどこかでやっぱり競うような意識はもちろんあるので、そういった部分も魅力的な企画でした。──おふたりが今作を通して気づいた、俳優・杉咲花の面白さは?松居いっぱいあるんですけど……ちょっとね、今隣にいるから恥ずかしくて(笑)。杉咲あはは!(笑)。今泉いっぱいありますね。松居ありすぎてちょっと……難しいっすね(苦笑)。今泉撮影初日に撮った、電話のシーンが僕は印象的でした。先に相手の声を録って、それを聞きながら演じるときもあるんですけど、今回は特に相手側の音声は用意せず、杉咲さんにひとり芝居でやってもらったんです。そのやり方ってどうしても上限があるというか……魅力的に見せることってなかなかできないと僕は思っていたんですけど、その芝居がめちゃくちゃ魅力的で、驚かされたんですよね。好きな人に電話している様子が、なんというか……喋り方とかだけじゃなく、空いている方の手の動きのもじもじさ加減とかも含めて、「ひとりで電話してる芝居って、こんなに魅力的にできるんだ!」と驚いたのをよく覚えています。松居めちゃくちゃいいエピソードですね。今泉松居さんもそういうのあるでしょ?松居あります、あります。杉咲あります?(笑)松居僕はなんか……目がすごい良かったです。目が。杉咲ありがとうございます(笑)。松居計算しているところ・していないところ、両方あると思うんですが、目の芝居にすごい引き込まれるなって……本当にそう思いました。今泉堂々としているなっていうのも僕は感じましたね。松居あ~、そうですね!今泉有村さんのときもその感覚があったんですけど、台本のセリフが終わって、アドリブでずっとカメラを回している時間とかの……僕らは一生懸命書いて、一生懸命演出して撮っているんだけど、女子ふたりがソファでダラダラしている空間の魅力には絶対に勝てないなって(笑)。松居完全にありますね。今泉でも、別の人がやったら素に戻りすぎたり、演技から離れてしまうんですけど、そうならない空気や間があって、それもすごい良いな、絶対に勝てないなと思いました。──あらためて『杉咲花の撮休』はどんな作品になったと感じていますか?杉咲『杉咲花の撮休』を見てくださった方の中で「本当に花ちゃんの私生活を見ているみたいだった」と感想をくださる方がいて。でもこれって6作品あって、内容や設定からしても全て印象が違うはずなんですよね。それが「私生活に見えた」というのが、面白いなと感じていました。普段の生活で人と関わるとき、自分の中にある特定の側面しか出ないことって結構あると思うのですが、その一部だけでもその人のことを知れたような気持ちになる瞬間があるじゃないですか。だけれど人には、もしかしたら当人ですら気づかないような面を隠し持っている場合もあるほどの多面的さが潜んでいるはずで、そういったひとりの人間の奥深さみたいなものをこの作品からすごく考えさせられたりもしました。「本当の私生活のように見えた」と思っていただけるぐらい妙なリアリティというか、身近なものとして感じられる手触りのある作品になっているのかなと思うと、すごく嬉しいです。取材・文:とみたまい撮影:川野結李歌<番組情報>連続ドラマW-30『杉咲花の撮休』WOWOWにて毎週金曜午後11時30分より放送中【全6話】WOWOWオンデマンドにて全6話配信中【無料トライアル実施中】連続ドラマW-30『杉咲花の撮休』ビジュアルぴあアプリ限定!アプリで応募プレゼント杉咲花のサイン入りチェキを1名様にプレゼント!【応募方法】1. 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2023年03月09日突然撮影が休みになった俳優の1日を、気鋭監督・脚本家たちが描く異色ドラマの第4弾「杉咲花の撮休」が現在放送・配信中。この度、杉咲花と監督の松居大悟、今泉力哉、三宅唱が集結した座談会映像が公開された。毎話、異なるパラレルストーリーで贈るオムニバスドラマ「撮休」シリーズ。今回の主人公は、『湯を沸かすほどの熱い愛』で第40回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞、新人俳優賞を同時に受賞、連続テレビ小説「おちょやん」でヒロインを務めた杉咲さん。今回、個性豊かなクリエイターたちと共に、6つの世界を作り上げた。シリーズにおいて、主演俳優と作品を手掛けた監督全員が集結するのは、この座談会が初めてだが、質問カードの中から聞いてみたい1枚を選ぶという企画で互いに質問をし合い、大いに盛り上がった。今泉監督が“ドラマを全話見た感想”について質問すると、杉咲さんは「主人公が全く別の道を歩んでいる」と話し、松居監督は「週に1回、夜見るには最高」と太鼓判を押す。三宅監督からは「自分の作品を受け止めきれない」と本音も。続いて、“それぞれの脚本の違いについて”の質問に対し、杉咲さんは脚本のト書にそれぞれの個性が出ていることを力説。また、三宅監督からの質問で「やられた~!と思ったシーンはあるか」と問われると、松居監督は今泉監督が手掛けた第3話「両想いはどうでも」について言及。恋愛相談をマネージャーに持ち掛けるという切り込んだ内容を、「よくぞこの台本を書いた」と絶賛した。なお、前後編に分けた座談会<完全版>が、WOWOWオンデマンドで独占配信中。いま、現場を思い出す瞬間はあるか?改めてふり返って、杉咲花って何者だった?など、様々なエピソードトークを展開。ドラマ本編を観る前でも見た後でも楽しめる。「杉咲花の撮休」は毎週金曜日23時30分~WOWOWプライムにて放送中、WOWOWオンデマンドにて配信中(全6話)。(cinemacafe.net)
2023年03月08日WOWOWにて配信中のオムニバスドラマ『杉咲花の撮休』より、杉咲花と監督3名が一堂に会した座談会トーク映像が公開された。本作は、知られざる俳優のオフの姿をクリエイターたちが妄想を膨らませて描き、毎話異なるパラレルストーリーで贈るオムニバスドラマ「撮休」シリーズの第4弾。杉咲花が主演を務め、松居大悟、今泉力哉、三宅唱といったクリエイター陣が参加している。「撮休」シリーズにおいて、主演俳優と作品を手掛けた監督全員が初めて集結した今回の座談会では、配られた質問カードの中から聞いてみたい1枚を選ぶという遊び心ある企画を実施。互いに質問をし合いおおいに盛り上がりを見せた。まず、今泉監督が「ドラマを全話見た感想」について質問。杉咲は「主人公が全く別の道を歩んでいる」と話すと、松居監督は「週に1回、夜観るには最高」と自ら太鼓判を押す。シリーズ第1弾にも参加した今泉監督自身は「撮休シリーズは1日限りではなく、次の日も続いていく中で何をやるかだ」とこのシリーズの根幹を語った。また、三宅監督からは「自分の作品を受け止めきれない」と驚きの本音が。「気に入っていると同時に、どう観てもらえるかは気になるので、最後まで観てほしい」と期待を込めた。続いて、「それぞれの脚本の違いについて」の質問に対し杉咲は、脚本のト書にそれぞれの個性が出ていることを力説する。さらに、三宅唱監督からの質問で「やられた~!と思ったシーンはあるか」問われると、松居監督は今泉監督が手掛けた第3話「両想いはどうでも」について言及。恋愛の相談をマネージャーに持ち掛けるという切り込んだ内容を、「よくぞこの台本を書いた」と大絶賛。お互いを労い、認め合いながら、終始和やかな座談会となった。WOWOWオンデマンドでは、前後編に分けて座談会〈完全版〉を独占配信中。「撮影から1年経った今、現場を思い出す瞬間はあるか?」「今、改めて振り返って……杉咲花って何者だった?」など、ここだけでしか語られない様々なエピソードトークを展開し、ドラマ本編を観る前でも観た後でも楽しめるコンテンツとなっている。2分凝縮版 ドラマ『杉咲花の撮休』主演×監督特別座談会<番組情報>『杉咲花の撮休』WOWOWオンデマンドにて全6話配信中(無料トライアル実施中)監督:松居大悟/今泉力哉/三宅唱脚本:松居大悟/燃え殻/今泉力哉/向井康介/和田清人/三宅唱音楽:安達練主題歌:Chilli Beans.「border line」(A.S.A.B)出演:杉咲花 ほか<各話ストーリー>■第1話「丸いもの」監督・脚本:松居大悟出演:杉咲花、上白石萌歌、松浦祐也突然の撮休、杉咲花は洗濯機が故障していることに気付く。仕方なくコインランドリーに行くも、不慣れな花は千円札しか持っておらず小銭がない。両替をしに外に出てみると、路上でミュージシャンの瑞希(上白石萌歌)が弾き語りをしている。つい千円で瑞希のCDを買ってしまった花はとうとう所持金ゼロになってしまい、同じくコインランドリーに来ていた客・権田(松浦祐也)に小銭を借りようとするのだが……。■第2話「ちいさな午後」監督:今泉力哉脚本:燃え殻出演:杉咲花、若葉竜也、芹澤興人、中田青渚、岡部たかし、塚本晋也ほか撮休の朝、杉咲花は友人・優(中田青渚)に言われた一言がきっかけで平凡で凡庸な一日を過ごすことに決める。あてもなく出掛けてみると、行きつけの定食屋に閉店のお知らせが。店主(塚本晋也)の事情を聞き、サラリーマン(若葉竜也)やほかの客(岡部たかし)と過ごす花。公園に行ってみるとリストラされた男(芹澤興人)に出会い、帰り道では小学生と猫を探す。皆いろいろあるんだと感じながら帰路につくのであった。■第3話「両想いはどうでも」監督・脚本:今泉力哉出演:杉咲花、泉澤祐希、菊池亜希子撮休の日、杉咲花は以前から好意を寄せている草(泉澤祐希)の家に出掛ける。正式に交際をスタートさせるかどうかを次の休みに話そうと、草と約束をしていたのだ。しかし、花の仕事のことを気遣ってはっきりとしない草。話が本題からそれてしまう2人はついに、マネジャー・武田(菊池亜希子)に話しに行くことにするが、そこでも2人の恋模様は置いていかれる……。■第4話「リリー」監督:松居大悟脚本:向井康介出演:杉咲花、ロン・モンロウ、光石研ほか中国映画の出演が決まっている杉咲花は、撮休を利用して中国語レッスンを入れることに。初めて会う先生・リリー(ロン・モンロウ)とカフェで待ち合わせするが、リリーが携帯電話をどこかに落としたことが分かり、2人はレッスンそっちのけで捜しに出掛ける。交番に届けを出すと感じの悪い警察官(光石研)に嫌みを言われ、突っ掛かってしまう花。怒りをなだめるリリーの言葉で次第に花は自分を見つめ直し始める。■第5話「従姉妹」監督:三宅唱脚本:和田清人・三宅唱出演:杉咲花、坂東龍汰、橋本愛ほか撮休の日、杉咲花は同棲している恋人・桧山大樹(坂東龍汰)が、先輩から借りたカメラレンズを壊してしまったことを知る。俳優仲間の河野緑(橋本愛)にはあきれられるが、花は大樹にお金を貸してしまう。午後、従姉妹の雪(杉咲花・2役)と食事をしに出掛けた花。雪になぜ役者になったのかと問われ、花は胸の内を打ち明けていく……。■最終話「五年前の話」監督:三宅唱脚本:和田清人・三宅唱出演:杉咲花、坂東龍汰、芋生悠、足立智充、橋本愛ほか杉咲花は恋人・桧山大樹との同棲を解消することになり、俳優で友人の河野緑と一緒に住む家探しをしている。不動産会社の水野(芋生悠)と風間(足立智充)に勧められ、花はひとりで物件の契約をしてしまい……。そんな5年前の出来事を、映画の宣伝のためのインタビューを受けながら、花はふと思い出していた。撮休だからとマネジャーに取材を入れられてしまったある日の出来事だった。番組特設サイト:
2023年03月08日俳優の高橋文哉が、映画『交換ウソ日記』(7月7日公開)の主演を務めることが24日、明らかになった。同作は櫻いいよによる同名青春小説の実写化作。高校2年生の希美(桜田ひより)は、ある日移動教室の机の中で「好きだ。」と書かれた手紙を見つける。送り主は、学校イチのモテ男子・瀬戸山(高橋文哉)。イタズラかなと戸惑いつつも、返事を靴箱に入れたところから、ふたりのヒミツの交換日記が始まる。そんな中、実はその手紙や交換日記が親友宛てのものだったことが判明。勘違いから始まった交換日記だったが、本当のことが言い出せないまま、ついやり取りを続けてしまう。携帯小説サイト「野いちご」で配信が始まった原作は2017年に文庫化。さらには2020年にTikTokで話題になったのをきっかけに、多数メディアで注目されシリーズ化、ジュニア文庫化、コミカライズ化もされました。若者の活字離れが進む中で異例のメガヒットを記録。「ニヤけが止まらない!」「キュンキュンして心臓爆発する!」とティーンから絶大な人気を誇る青春小説が満を持して初の映像化となる。主演の高橋は学校イチのモテ男子、瀬戸山潤を演じる。2019年『仮面ライダーゼロワン』で主人公に抜擢され、7クール連続でドラマに出演し、『最愛』(21年)や『君の花になる』(22年)での好演も話題を呼び、2022年には日経トレンディが選ぶ「来年の顔」にもなった。本作が恋愛映画初主演となり、思ったことを口にするド直球な性格の瀬戸山を演じる。瀬戸山とは真逆に、つい空気を読みすぎてしまう不器用なヒロイン、黒田希美を演じるのは、 Seventeenの専属モデルとしても活躍、つい先日卒業が発表されたばかりの桜田ひより。一見、話し下手で大人しく見られるが、実はヘヴィロック好きなど意外なギャップを持つ希美を演じ、恋愛映画ヒロイン初挑戦となる。制服に身を包んだ2人のポスタービジュアルと特報も公開された。監督は『インビジブル』(22年)の演出のほか、 『中学聖日記』(18年)や『アンナチュラル』(18年)等のセカンドディレクターも務め、キュンとするラブストーリーから感涙ドラマ、コメディまでジャンルにとらわれず、丁寧な演出に定評のある竹村謙太郎、脚本は構成力が高く、テンポの良いストーリー運びを得意とする一方で、心情に細やかに寄り添ったキャラクター設定にも定評がある『PとJK』(17年)、『ハニーレモンソーダ』(21年)の吉川菜美が務める。。○高橋文哉 コメント瀬戸山役のお話をいただき、学園ものの胸キュン映画に出演させていただくことが初めてなので、すごく嬉しかったですし、新鮮な気持ちで楽しみたいと思いました。桜田さんとは初共演ですが、いつもニコニコしていて希美役がぴったりで、僕もまっすぐ役に向き合えたらと思わせてくれる方です。瀬戸山はド直球なキャラクターですが、すぐに行動に移せるところが素敵だと思います。役作りのために、サッカーの練習も始めました。17歳の役なので、桜田さんから若いエネルギーをいただきつつ、あまり大人びないように演じたいと思います。初めて演じるタイプの役で緊張もありますが、チーム一丸となって皆さんがキュンキュンできる最高の青春映画となるよう努めますので、楽しみにしていてください!○桜田ひより コメント希美役のお話をいただいたとき、「私でいいのかな」という驚きと嬉しさと半々の気持ちでした。私も希美のように、自分から発信していくというよりは人の話を聞くのが楽しいタイプなので、そうした部分がすごく似ているなと感じています。高橋さんは優しそうな方という印象があり、お芝居ご一緒できることが楽しみです。そして今回希美を演じるにあたり前髪を切ったので、心機一転、希美ちゃんになる!という気持ちで臨みたいと思います。同世代の共演者の方も多いので、皆さんと一緒に楽しくこの『交換ウソ日記』を作り上げていきたいと思います。○櫻いいよ(原作) コメントこの度『交換ウソ日記』の実写映画化が決定しました。映画化のお話をいただいたときは、そんなことが現実に起こるんだろうかと不思議な気持ちでしたが、今は実感が湧いてきてふわふわしています。とても爽やかで素敵な高橋文哉さんと、すごくかわいらしくて魅力的な桜田ひよりさんが、原作のあのシーンや原作にはないけれど個人的に大好きなシーンをスクリーンで観せてくださる日がとても楽しみです。作品を通じてご縁のあったたくさんの方のおかげで、このような機会に恵まれました。本当にありがとうございます。○竹村謙太郎(監督) コメント机の中のラブレター、校舎裏での告白、交換日記——原作を読ませていただいて、いい年の自分は何かとても懐かしい気持ちになりました。SNS全盛の今ではすぐに返事がないと「不安」になってしまうのだけど、大切な人に手紙を書くとかいつ来るかわからない返事を待つという時間には「わくわく」があったなぁと。今、最も旬な高橋文哉さんと桜田ひよりさんというお二人と共に、変わらぬ恋の切なさ、青春のトキメキを皆さんに届けられるようスタッフ一同頑張ります。ピュアで不器用な二人の恋の行方を「わくわく」しながら見守って頂けると幸いです。(C)2023『交換ウソ日記』製作委員会
2023年02月24日女優の有村架純が23日、都内の新宿武蔵野館で行われた映画『ちひろさん』(Netflix・劇場公開)の初日舞台挨拶に今泉力哉監督とともに登壇し、演じた元風俗嬢・ちひろ役について語った。日本を代表する若手女優になり、今や大規模映画館での舞台挨拶が当たり前の有村。128名で満席になる小さなシアター内を見渡して「久々にこのようなアットホームな劇場に来られて、初心を思い出しました」とほほ笑んだ。また「1年があっという間」と撮影を振り返り、自身が劇中で演じた主人公・ちひろについて「こんなに役に近づかさせてもらえない役どころは初めて。これまでは、役を引き寄せるようなアプローチの仕方で撮影していた。自分が近づくとまた離れ、近づくと離れる。磁石(の同じ極同士)みたいな、くっつけない感覚が最後まであった。なので、“ちひろ”というよりも“ちひろさん”というのがしっくり来る特別な存在でした」と話した。イベントの司会から「有村さん以外のちひろさんは違うんじゃないか」と絶賛されるも、有村本人は「いや、もっと……他にいたんじゃないかな」と今泉監督と笑い合い、「役目を果たしたかったので、懸命に撮影の日々を過ごしました」と述べた。今泉監督は今作での有村について「役を思いっきりつかんでいるということではないにしても、現場ではちひろさんとしていた」と言い、「有村さんが、つかめない距離なりに、ずっとちひろさんというものを尊いもの、届かないものとして扱ってくれたから、このちひろさんになったのかな」と評し、「(有村とキャラクターが)リンクしている。言うほど遠くはない」と讃えた。本作は、月刊漫画誌『Eleganceイブ』(秋田書店刊)で2013年から2018年にわたって第一部が連載された同名漫画が原作。元風俗嬢・ちひろが、とある海辺の町の小さなお弁当屋さんで働きながら、心に傷や悩みを抱えて上手く生きることができない人々と交流する様を描く。
2023年02月23日恋愛をテーマに、人物像、人間の関係性や本質、リアルな感情に寄り添い、悩み続けながら多くの話題作を作り続けている、映画監督の今泉力哉さん。Netflix映画『ちひろさん』、ドラマ『杉咲花の撮休』が公開を控えている。――最新作の『ちひろさん』を拝見して、有村架純さんが演じた役の中でも、ちひろさんはすごく好きなキャラクターになりました。今泉力哉(以下、今泉):嬉しいです。原作の漫画が面白すぎて、映画にするのに、今回もかなり悩みましたから。多くの方が有村さんに、明るくてやわらかくて、可愛らしい方という印象を持っているようですが、俺の中では、どこか真面目さやクレバーな空気、ある種の暗さも知っている方だなと感じていて。だから、有村さんにちひろさんを演じてほしかったんです。原作者の安田(弘之)さんの「主演は根暗というか、暗さを知っている人がいい」という言葉を撮影前に有村さんに伝えたら「そこだけは大丈夫です」って言っていただいて(笑)。――子役の嶋田鉄太くんも、お芝居とキャラが最高でした!今泉:これを観たら、みんなあの子の話になっちゃいますよね。オーディションで、“泣く”と書かれたシーンのお芝居で泣かずに、審査を終えたんです。それで彼が帰りがけに、まだ部屋を出る前にボソッと「泣けないところが出ちゃったかぁ」って言ってるのが聞こえて、この子はヤバいぞって(笑)。それで彼に賭けることにしたんです。セリフはきちんと覚えられるし、演出をつけた通りに芝居も変えられる。ただ、落ち着きが全くなくて、カットがかかった瞬間に動き回っちゃう(笑)。その両立って、なかなかすごいと思います。彼を選んで、本当によかった。――今作でこだわったことや、気をつけたことはありますか?今泉:主人公のちひろさんは、決して誰かを積極的に助けるわけではなくて、ちひろさんに出会った人たちの視野が勝手に広がったり、こんな大人がいてもいいんだ、と思わせてくれるような物語。だから誰かに正解を押し付けたり、家族の温かみはやっぱりいいね、みたいになるのが怖くて。脚本の段階からなるべく、“感動作”にならないように気をつけていました。関係者向けの試写会で、思い入れのある安田さんはきっと厳しくご覧になるだろうと覚悟していたんですが、試写室から出てきたらすごくいい顔をされていたので安心しましたし、お世話になったスタッフも泣いていました。思わず僕と安田さんが握手をしていたら、その後ろから現れた有村さんが、まあまあ冷静な顔をしていて(笑)。さすがちひろさんだ!って。手放しに喜ばない感じ。有村さんのそういうところが大好きです。――以前のインタビューで、「『愛がなんだ』ぐらいから芝居を役者に委ねるようになってきた」とおっしゃっていたのが印象的でした。今泉:自分の思い通りに撮れても全然面白くないし、想像以上のことが起こらないかな、って毎日思っているんです。それは、天候一つとってもそうだし、何かハプニングが起きてもそれを楽しむことで、使う使わないは別として、映画が豊かになればいいなってことなんですけど。役者に芝居を任せるのもその一つで、まずは何も言わずに一回演じてもらいます。言ってしまうと正解がひとつになってしまい、それ以上が生まれにくくなる。例えば、よく仕事をしている若葉(竜也)さんは常にこちらの想像を超えてきますね。『ちひろさん』でも、原作とはまるで違うタイプのキャラを初日に提案してきたので、これはもう挑まれているなと(笑)。彼は人物の読み解き方が他の人とはちょっと違う、特別な役者ですね。『愛がなんだ』などでご一緒した成田(凌)さんは、若葉さんとはちょっとタイプが違うけど、同じようにアイデアがある人。このシーンは感情を込めすぎるとうまくいかないとか、そういうことに気づく“危機察知能力”が高いんです。――魅力を感じる役者とは?今泉:演じる技術や能力よりも、人間味を感じる役者がやっぱり魅力的ですね。『杉咲花の撮休』でご一緒した、杉咲さんもそうだし、若葉さんや岸井ゆきのさんとかも、みんなめちゃくちゃうまいんですけど、それよりも人間味の方が前に出ていて、うまさがその奥に隠れているんです。それから役者は自分から発信することも大事だけど、いかに相手の芝居を受け取れるかの方が大事だと思っていて。その点、杉咲さんは受け取る能力がものすごく高いです。言葉のセンスもあるし、芝居にフラットさがあるのも彼女の魅力です。いまいずみ・りきや1981年2月1日生まれ、福島県出身。代表作は映画『愛がなんだ』(2019年)、『あの頃。』『街の上で』(共に’21年)、『窓辺にて』(’22年)、WOWOWドラマ『有村架純の撮休』(’20年)ほか。『愛がなんだ』『アイネクライネナハトムジーク』はヨコハマ映画祭で監督賞を受賞。元風俗嬢のちひろは、小さなお弁当屋で働きながら、心に傷や痛みを抱えてうまく生きられない人々に影響を与えていく。Netflix映画『ちひろさん』は2月23日より全世界配信&全国劇場にて公開。杉咲花の休日を松居大悟、今泉力哉、三宅唱の3人の監督が描いたWOWOW 連続ドラマW-30『杉咲花の撮休』は、2月10日より順次放送・配信中。※『anan』2023年2月22日号より。写真・宇佐美直人インタビュー、文・若山あや(by anan編集部)
2023年02月17日有村架純主演、今泉力哉監督によるNetflix映画『ちひろさん』が2月23日(木・祝)よりNetflixにて全世界配信と劇場公開。それに先駆け、2月5日に、有村さん、共演の豊嶋花、嶋田鉄太、van、今泉監督を迎えた完成披露舞台挨拶が行われた。ステージに登壇した有村さんはまず「わたし自身も、ちひろさんという役に出会えて良かったなと思いますし、皆さんにとっても、ちひろさんという存在が背中を押してくれたり、何かを肯定してくれるような、そんな存在になったらと思っています」と挨拶。また、本作を製作することになった経緯について質問された今泉監督は、原作漫画から「温かさだけでなく、さみしさも感じて。本当に寄り添うようにというか、応援するというよりも、ちひろさんが伴走してくれるような感じとか、出会っただけで視野が広がるような部分などにも惹かれましたし、それとさみしさということがマイナスではないようにも見えたりして。それでぜひやらせていただきたいと思いました」とコメント。さらに「Netflixで作るのは初めてでしたが、劇場公開とNetflixの両方でやれるというのもうれしいことだなと思いました」と付け加えた。一方の有村さんも原作を読んで「この世界観が大好きになりました。その時は自分が演じることも忘れて没頭してしまいました」と語りながら、「ちひろさんという女性の沼にはまっていく感覚があったんですが、それを自分が演じるとなるとすごくハードルが高いなと思いました」とコメント。さらに「でも今泉さんや製作の方たちが、どうしてこの作品を届けたいと思ったのかというところにわたしも共鳴しましたし、孤独をテーマとした作品で、今のこの年齢で、社会に対して生きづらいと思っている人や、同じ女性として生きづらいと思っている方たちにぜひ届けたい作品だなと。それをわたしも感じました」と明かした。豊嶋花、“ちひろ”有村架純は「女性としてもあこがれになりました」豊嶋さんが演じるのは、厳格な家族に息苦しさを覚え、学校の友達とも隔たりを感じる女子高生・オカジ。有村さんは「絵から出てきたようなオカジで。花ちゃんというのを忘れるくらいに(嶋田演じる)マコトとの掛け合いも自然でしたし、本番じゃないところでも、オカジとマコトのまま仲よさそうにしている様子をわたしはとてもほほ笑ましく見てました。でも(豊嶋さんは)小さい頃からお芝居をされているので、肝も据わっていますし、とにかく礼儀正しく、しっかりしてるという印象がありました」と述懐。それを聞いた豊嶋さんは「今の言葉がうれしすぎて。大興奮しています」と感激の表情を見せ、「わたしから見ても、有村さんがちひろさんにしか見えなくて。女優さんとしても、もともとあこがれだったんですけど、女性としてもあこがれになりましたね」としみじみ。一方、母親の愛情に飢える小学生・マコトを演じた嶋田さんは、撮影をふり返って「楽しかったです!」と笑顔。「有村さんと花ちゃんは、撮影の時も、終わった後も、(ちひろさんとオカジ)そのままでした!」と語る嶋田の姿に思わず笑顔が漏れてしまった有村さんが「それは喜んでいいのかな?」と問いかけると、嶋田さんは「いいと思います!」と応じ、「ありがとね」と有村さんが返す微笑ましいひと幕もあった。van「ちひろさんとバジルのいい距離感が生まれた」また、ちひろの友人でショーパブで働くバジルを演じたvanさんについては、「凛としていて。現場にいてカッコ良かったです」と語る有村さん。vanさんは「正直、緊張していましたけど、待ち時間に(有村さんが)気さくに話しかけてくださったので。仲むつまじい感じになりましたし、ちひろさんとバジルのいい距離感が生まれたなと思っています。有村さんがすごくサポートしてくださったので、初めての演技を有村さんとご一緒できてすごくうれしかったです」と明かした。また、本作がNetflixと映画館の同時公開となったことには、今泉監督が「映画館の利点は、暗闇で不特定多数の方と共有できるというところだと思っていて。今までの作品はそういう利点で作っていたんですが、Netflixで作らせていただいたことで、予算、準備、仕上げなどに余裕があり、しっかり作ることができました。それと同時に、世界中の人や、映画館がない地域の方に観てもらえるということは、配信によってもたらされた利点。本当にそれぞれの良さがあると思っています」とコメント。有村さんも、Netflix配信によってより多くの方に観てもらえることは「この先に作品を作るにあたって希望になるのかなと。その垣根を越えられたことはうれしいなと思います」と続けた。さらに今泉監督が「これはこの場で情報解禁になるんですが、映画館に足を運んでくださった方限定で、本編が終わった後におまけ映像を上映します。これは逆にNetflixさんの寛大さがあってのことなんですが、映画館のみで観られるものなので。映画館でも、Netflixでも楽しんでいただけたら」と情報を付け加えた。なお、来たる2月13日は有村さんの30歳の誕生日となり、この日はひと足先にサプライズでお祝いすることに。嶋田さんから花束を受け取った有村さんは、「早く30代を迎えたいという気持ちがあったので。ようやくという気持ちと、あとは振り返ってみると、この10年はあっという間だったなと。ものすごいスピードでいろんな景色を見ることができたなと思いますし、ありがたい10年間でした」としみじみとコメント。さらに「より質の良い作品をとどけるために、皆さんとディスカッションしながら作品を届けられたらいいなと思っています」と決意を語っていた。Netflix映画『ちひろさん』は2月23日(木・祝)よりNetflixにて全世界配信&劇場公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ちひろさん 2023年2月23日よりNetflixにて全世界配信&新宿武蔵野館にて公開©2023 Asmik Ace, Inc.©安田弘之(秋田書店)2014
2023年02月06日【前編】トラベルドクター・伊藤玲哉さん「人生最期の旅、ご案内します」より続く伊藤玲哉さん(33)は研修医時代、回診した末期がんの患者から、「旅行に行きたい」と呼び止められたことがあった。ほかの重病患者と話していても、その人のルーツをたどりたいといった願いも聞こえてきた。人はやりたいことを後回しにして生きているんだと気づいた伊藤さん。医師の自分なら旅行に付き添える。患者が人生の最期まで願いをかなえる手助けができる。そうしてトラベルドクターに転身し、今までにない終末期医療を作る決意をした。「それまでは、父のクリニックを継ぐつもりだったんですよ」人なつこい笑顔でそう話す伊藤さんは、’89年2月27日、東京都大田区の羽田空港近くで、代々医者の家系の4代目として生まれた。2歳年上の姉がいる4人家族の長男だ。「いつか父親のクリニックを継いで、父のような、患者さんから頼りにされる医者になるのが、当時の僕の大きなゴールでしたね。卒業後の研修先には、総合診療が学べる病院として全国一、二を争う京都市山科区にある洛和会音羽病院を選びました」ここで伊藤さんの医師としての最初の転機が訪れた。「いわゆるご高齢の方とか、終末期の患者さんを診ていて、生きていることって何なのかと違和感を持ち始めたんです。その方が歩きたいと言っても、転倒のリスクがあるから許可しない。むせこみのある方がお水を飲みたいといっても、誤嚥したら危ないからやめておきましょうとなる。結果、患者さんたちは、病室の天井を見ているしかない。『早く死にたい』と口にする方もいました……」リスクを避けることを優先するあまり、患者にしっかり向き合えないのが日本の医療全般の常識だった。ベッドでの身体抑制を受けたり、水分は点滴でしか与えられない患者も少なくない。本人が望んでいなくても延命を家族が主張すればやらざるをえない。「自分は何のために医者になったんだろう」と違和感ばかりが膨らんでいったという。そんなある日の回診で、病室を出ようとしたときだった。ふだんは無口な、がんの終末期の男性から、「旅行に行きたい」と呼び止められた。「えっ!?」と驚いて聞き返すと「行きたい」という。「僕にはそれが“生きたい”に聞こえたんです。そうか、行くことは生きることなんだよな、と。いま自分ができることは、1秒でも長く生きるための管を(体に)入れることだけではなく、こういう人の願いをかなえることじゃないかって考えるようになったんですね。でも、医療関係者に相談しても『何かあったら危ないから』と言われ、旅行会社に片っ端から問い合わせても、丁重に断られ続けた」そうこうしているうちに彼は亡くなってしまった。研修医1年目の25歳の秋口のことである。「温泉に行きたいという彼の願いを知っていながら、かなえられずにすごく悔しくて」怒りにも似た悔恨を胸に、黄昏の鴨川沿いを歩いていたときだ。天啓のように閃いたという。「病気であってもその人らしく生きる。そのための選択肢の一つが旅行だ。医療と旅行を結びつければいい。病院や在宅で医療を行う医師はたくさんいる。医師である自分は、旅行をかなえるスペシャリストになればいい。錯綜していた思いがカチッとハマった感じでした。いまの医療には自分のやりたいことがない。だったら作るぞという反骨精神もあったかもしれません」もともと伊藤さん自身が旅行好きだった。学生時代は一人旅で47都道府県を制覇し、中国やアメリカ、ブラジルにも旅をした。「患者さんたちと話していると、お墓参りに帰郷したいとか、娘の結婚式に出たい、最期に思い出の地に行きたいなど、その人のルーツが垣間見える言葉が出てくる。その願いをどうやったら実現できるのか、ひたすら考えるようになりました」■旅行に付き添うために介護士の資格を取り、写真学校にも通って準備を進める父の跡を継ぐことから、伊藤さんは大きく人生の舵を切ったのだ。「ロールモデルのないなかで、研修医の2年目には、いずれ麻酔科医の道に進むことを決めました。外科医のサポートをする麻酔科医なら、日程の自由がきくし、旅行中の痛みの緩和や全身管理にも役立つから」京都での3年間を終え、28歳で母校の麻酔科の医局に入った。その後の2年間は大学病院に勤務するかたわら、旅行業をはじめ、パソコン操作や動画編集を勉強。介護士の資格も取った。写真学校にも通ったのは、旅行中の写真を撮るカメラマンも務めるためだ。’19年3月に大学病院を退職。フリーの麻酔科医として週1回、病院に通うスタイルだ。その後、都内のグロービス経営大学院に入学。それまでビジネスには興味がなかったんです。でも授業を受けてみて、思考法やプレゼンテーションの訓練、世の中の仕組みを作るための学びができました」クラスには、大手旅行会社や航空会社、保険会社などの人もいて、異業種との交流は刺激になった。その年の12月には、東京都主催の若き起業家輩出のためのビジネスプラン・コンテスト「TOKYO STARTUP GATEWAY」決勝大会に「トラベルドクター」として出場。数百人の前でスピーチをし、見事に最優秀賞を受賞し、壇上で小池都知事の祝福も受けた。「公に認めていただいたことで、少しずつ自信になっていきました。大会には父も呼んだんです。『いつ(クリニックを)継ぐの?』が口癖のようだった父が、応援してくれるようになりました」翌’20年12月、トラベルドクター株式会社を設立。コロナ禍で活動が制限されるなか、まずは広く事業内容を知ってもらうために、ボランティアで行うプロジェクト「たびかな(旅叶)」を同時に立ち上げた。医療、介護、旅行関係などの有志が集まり、旅行資金はクラウドファンディングで調達した386万円。こうして数々の患者の願いをかなえるための活動がスタートした。■16年ぶりに海を見て喜んだ次の瞬間、ボロボロ泣きだして、「ありがとうございます」と「最後に海に行ったのが16年前で、とにかく海が見たいんです。元気なころに行った奄美大島のような、きれいな海で泳ぎたい」パーキンソン病や脳梗塞を患い、車いすでの一人暮らしのため、十数年もマンションのベランダにも出られずにいた形部由紀江さん(65)が、伊藤さんに語った願いだ。「『たびかな』へは、形部さんの訪問歯科医からの紹介でした。旅行先を愛知県の南知多に決めたのは、篠島というビーチの美しい離島に観光船で行けるからです」旅行をかなえる前に、伊藤さんは本人と会って体調を確認し、旅先にも必ず下見に行って綿密なプランを組み立てるという。パーキンソン病は体温調節がしにくいので、熱中症予防のために浜に立てるテントも準備した。「形部さんはおちゃめで笑ってばかりいる方だったんですけど、印象的なことがありました。離島で介護タクシーの中から海を見たらもったいないので、タオルで目を隠してもらったんです。本人もウキウキして、車いすでビーチに着いたときに『じゃ、外してください』と言ったら、16年ぶりに海を見て『わあ』と喜ばれた次の瞬間、声を上げてボロボロ泣きだしたんです。そして僕にしみじみと『ありがとうございます』と言ってくださった。その姿を見て、僕もよかったなあって、すごくうれしかったですね」旅行ではないが、ときには現在の医学では説明しようがないことも起きた。「がんの末期で余命1週間と診断され、水も飲めなかった父親に、自分の花嫁姿を見せたいという娘さんが、相談してくれたんです。入院中のお父さんに僕がお会いしたときはもう意識もなかったけど、なんとか願いをかなえましょうと」大急ぎで式場が押さえられ、わずか1週間で結婚式が準備されたが、「この依頼はキャンセルになるかも」と心配していたときだ。「意識が戻りました。いま父はコーラを飲んでます」と連絡がきたのだ。「お父さんに尋ねると、『娘の声が聞こえたんです。もうすぐ私の結婚式だよ。お父さんも一緒にねって。行きたくて、だから水も飲もうと思った』とおっしゃる。耳は最期まで聞こえているって本当なんだなと思いましたね」最高のコンディションで当日を迎え、式場まで無事に移動した父親は、ウエディングドレスの娘と車いすでバージンロードを進むことができたのである。■会社を作ってから、自分には一度も給料を払ったことがない、とあきれるように笑う’22年5月から、ボランティアプロジェクトの「たびかな」とは別に、トラベルドクター社としての事業を本格的に開始した。代表取締役の伊藤さん以下、社員は看護師1人、理学療法士1人。これまで50件の相談を受け、15組の旅行をかなえてきた。伊藤さんは、トラベルドクターに依頼したときの旅行代金をどう抑えるかも課題になると語る。「いまはコストがすごくかかっています。事前にご自宅にうかがって旅先の調査をして、主治医や現地の病院とも連携します。たとえば4人家族で1泊3万~4万円の宿に泊まるとして、医師や看護師、介護士が24時間同行、移動に介護タクシーや新幹線とか飛行機を使うと、80万~100万円近くです。それでもほぼ赤字。会社を作ってから、自分には一度も給料を払ったことがないんですよ」それどころか自分の貯金を使い果たし、銀行からも多額の借り入れがあると、伊藤さんはわれながらあきれるというように笑った。しかし悲愴感は少しもない。「アメリカみたいに1億円払ってくれたらかなえるなんてことはしたくなくて、普通の家庭でも手が届く価格設定でいきたいんです。旅行代金100万円を出せる方ってそんなに多くないけど、100万円以内でできる親孝行というのが一般的になることを願っています。もっとお金を出せるよという人なら、宿のランクを上げてもいいし、そうやって回っていくといいなと思いますね。トラベルドクター社を全国の方に知ってもらい、チームの仲間を増やしていく。そこで出た利益で、難病の方や小さなお子さんのためにボランティアで『たびかな』をやるシステムを作ることが、今後の目標です」
2023年01月29日有村架純主演、今泉力哉監督作『ちひろさん』より、原作漫画のシーンとともに場面写真が解禁された。月刊漫画誌「Eleganceイブ」(秋田書店刊)で2013年から2018年にわたって第一部が連載された同名漫画を原作とした本作は、元風俗嬢の主人公・ちひろ(有村架純)が、とある海辺の町の小さなお弁当屋さんで働きながら、心に傷や悩みを抱えて上手く生きることができない人々と交流し、彼女の言葉や行動がそれぞれの生き方に影響を与えていくヒューマンドラマ。この度解禁されたのは、原作でも登場するシーンの場面写真。オカジ(豊嶋花)がお弁当を買おうとするシーンやちひろさんとバジル(van)でお祭りにいくシーン、店長(リリー・フランキー)と出かけるシーンなど、まるで2次元から飛び出してきたような再現度の高い場面写真となっている。また鈴木慶一演じる無口なホームレスのおじさん、市川実和子が演じる、ちひろさんの源氏名を使うきっかけとなったチヒロの姿も明らかに。本作で実写として演じられるキャラクターたちがどのように描かれているのか、ますます注目が集まっている。Netflix映画『ちひろさん』は2月23日(木・祝)よりNetflixにて全世界配信&劇場公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-【Netflix映画】ちひろさん 2023年2月23日よりNetflixにて全世界配信&新宿武蔵野館にて公開©2023 Asmik Ace, Inc.©安田弘之(秋田書店)2014
2023年01月23日豊田徹也の人気漫画『アンダーカレント』が映画化。2023年10月6日(金)に公開される。主演は真木よう子、監督は今泉力哉。豊田徹也の伝説的コミック『アンダーカレント』映画化『アンダーカレント』は、豊田徹也による唯一の長編漫画。2004年8月より1年間に渡り講談社『月刊アフタヌーン』にて連載され、2005年10月には単行本を出版。「まるで1本の映画を観ているようだ」「何度も読み返したくなる」と漫画評論家や口コミで高い評価を得て、カルト的な人気を呼んだ伝説的漫画作品だ。加えて、フランスを中心とした海外でも人気を博し、2020年にフランスメディアで発表された「2000年以降の絶対に読むべき漫画100選」では、世界中の名だたる漫画がランクインする中、堂々の3位に選出されている。そんな『アンダーカレント』が、満を持して映画化。“人を知ろうとすること”の尊さを教えてくれる、心が震えるヒューマンドラマを描き出す。真木よう子が5 年ぶりに主演主演を務めるのは、映画『焼肉ドラゴン』以来、5年ぶりの主演作となる真木よう子。映画『さよなら渓谷』で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞、『そして父になる』で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞をダブル受賞するなど、数々のヒット作で異彩を放つ真木よう子が主人公・かなえ役を担当する。主人公・関口かなえ…真木よう子家業の銭湯を継ぎ、夫の悟とともに順風満帆な日々を送っていたかなえ。しかし突然、悟が失踪してしまう。途方に暮れていたかなえだったが、なんとか一時休業していた銭湯を再開。そんなある日、「銭湯で働きたい」と堀と名乗る謎の男がやってくる。堀隆之…井浦新かなえが営む銭湯 「月乃湯」に銭湯組合の紹介を通じてやって来る謎の男。住み込みで働くことになる。山崎道夫…リリー・フランキー風変りな探偵。失踪したかなえの夫・悟の行方を期間限定で探すことになる。関口悟…永山瑛太失踪したかなえの夫。菅野よう子…江口のりこかなえと悟の大学の同級生。かなえに探偵・山崎を紹介する。木島敏江…中村久美月乃湯を手伝う気の良いおばちゃん。田島三郎…康すおん煙草屋の店主。月乃湯の常連。藤川美奈…内田理央月乃湯の近所に、小学生の娘・みゆと暮らすシングルマザー。監督は今泉力哉監督を務めるのは、『愛がなんだ』や『あの頃。』『街の上で』『窓辺にて』など話題作を次々と発表し、映画『ちひろさん』も手がける今泉力哉。『アンダーカレント』の紡ぐ繊細で静謐な人間ドラマを、みずみずしくリアルな描写で映像化している。また、脚本は、『愛がなんだ』の澤井香織が、今泉力哉とともに手がけている。音楽は細野晴臣音楽を担当するのは、細野晴臣。深層に響き渡るような音色で物語の中へと誘うような楽曲を提供している。映画『アンダーカレント』あらすじ家業を継ぎ、夫の悟と銭湯を切り盛りし順風満帆な日々を送るかなえ。しかし突然、悟が失踪する。彼の行方は一向に分からず、 途方に暮れるかなえだったが、一時休業していた銭湯の営業を再開させる。そこに「働きたい」という謎の男・堀が現れ、ある手違いをきっかけに住み込みで働くことに。その日からかなえと堀の不思議な共同生活が始まる。友人から紹介された胡散臭い探偵・ 山崎とともに期間限定で悟を探しながら、穏やかな日常を取り戻しつつあったかなえ。しかし、ある事件をきっかけに、堀、悟、そしてかなえが閉ざしていた心の深層(アンダーカレント)が、徐々に浮かび上がってくる。【作品詳細】映画『アンダーカレント』公開日:2023年10月6日(金)出演:真木よう子、井浦新、 リリー・フランキー、永山瑛太、 江口のりこ、 中村久美、康すおん、内田理央監督:今泉力哉脚本:澤井香織、今泉力哉原作:豊田徹也『アンダーカレント』(講談社「アフタヌーン KC」刊)製作幹事:ジョーカーフィルムズ、朝日新聞社企画・製作プロダクション:ジョーカーフィルムズ配給:KADOKAWA
2023年01月19日フランスメディアが選ぶ「2000年以降の絶対に読むべき漫画100選」で3位にランクイン、日本をはじめ世界中でカルト的な人気を誇る伝説的漫画「アンダーカレント」が、『窓辺にて』『愛がなんだ』の今泉力哉監督により映画化されることが決定。2023年秋に公開される。原作は、2004年8月より「月刊アフタヌーン」(講談社)にて1年間に渡り連載され、「まるで1本の映画を観ているようだ」「何度も読み返したくなる」と漫画評論家の間や口コミで高い評価を得て、2005年10月には単行本が出版された豊田徹也の唯一の長編漫画。2009年、パリで開催されたジャパンエキスポにおいて、フランスの批評家と記者が選出する「第3回ACBDアジア賞」を受賞、2010年には「漫画界のカンヌ映画祭」と呼ばれるフランス・アングレーム国際漫画祭のオフィシャルセレクションに選出。さらに2020年にフランスメディアで発表された「2000年以降の絶対に読むべき漫画100選」では、世界中の名だたる漫画がランクインする中で3 位に選ばれるなど、フランスを中心とした海外でも人気を博している。そんなカルト的な人気を誇る伝説的漫画が、発売から18年の時を超えて映画化。物語は、家業を継ぎ、夫の悟と銭湯を切り盛りし順風満帆な日々を送る、かなえが主人公。しかし突然、悟が失踪。彼の行方は一向に分からず、 途方に暮れるかなえだったが、一時休業していた銭湯の営業を再開させる。そこに「働きたい」という謎の男・堀が現れ、ある手違いをきっかけに住み込みで働くことに。その日から、かなえと堀の不思議な共同生活が始まる。友人から紹介された胡散臭い探偵・山崎とともに期間限定で悟を探しながら、穏やかな日常を取り戻しつつあったかなえ。しかし、ある事件をきっかけに堀、悟、そして。かなえが閉ざしていた心の深層(アンダーカレント)が徐々に浮かび上がってくるーー。監督を務めるのは、『愛がなんだ』で社会現象を巻き起こし、その後も『あの頃。』『街の上で』、第 35 回東京国際映画祭にて観客賞を受賞した稲垣吾郎主演作『窓辺にて』など話題作を次々発表、来月には有村架純主演のNetflix映画『ちひろさん』の公開が控えるなど、いま日本映画界で最も支持を集める映画監督の一人・今泉力哉。今泉力哉監督ネット上では「静かな傑作」「奥深い表現力」など絶賛の声が多数ある原作で描かれる繊細で静謐な人間ドラマを、見事な手腕で、みずみずしく、そしてリアルに活写。脚本は『愛がなんだ』の澤井香織が、今泉監督とともに手がけた。コミュニケーションツールが目まぐるしく発展すると共に、人間関係が希薄になりがちないまの時代に、人を知ろうとすることの尊さを教えてくれる、心が震えるヒューマンドラマとが誕生した。なお、途絶えることのない原作ファンの熱い声を受け、「アンダーカレント」単行本の重版も決定している。『アンダーカレント』は2023年秋、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:アンダーカレント 2023年秋公開予定(C)豊田徹也/講談社(C)2023「アンダーカレント」製作委員会
2023年01月16日日本をはじめ海外でも人気を誇る伝説的漫画『アンダーカレント』が今泉力哉監督により初の映像化。2023年秋に公開されることが決定し、監督からコメントが到着した。原作は2004年8月より1年間にわたり「月刊アフタヌーン」(講談社)に連載され、漫画評論家の間や口コミで高い評価を得て、2005年に単行本も出版された豊田徹也の唯一の長編漫画。その後も人気は衰えず、2009年パリで開催されたジャパンエキスポにおいて、フランスの批評家と記者が選出する「第3回ACBDアジア賞」を受賞。2020年にはフランスメディアで発表された「2000年以降の絶対に読むべき漫画100選」で3位に選ばれるなど、フランスを中心とした海外でも人気を博している。家業を継ぎ、夫の悟と銭湯を切り盛りし順風満帆な日々を送るかなえ。しかし突然、悟が失踪する。途方に暮れるかなえだったが、一時休業していた銭湯の営業を再開。そこに「働きたい」という謎の男・堀が現れ、ある手違いをきっかけに住み込みで働くことに。友人から紹介された胡散臭い探偵・山崎とともに期間限定で悟を探しながら、穏やかな日常を取り戻しつつあったかなえだったが、ある事件をきっかけに、堀、悟、そしてかなえが閉ざしていた心の深層(アンダーカレント)が、徐々に浮かび上がってくる。監督を務めるのは、『愛がなんだ』『あの頃。』『窓辺にて』など話題作を次々と発表し、来月には有村架純主演『ちひろさん』の公開が控えるなど、日本映画界で注目すべき映画監督のひとり・今泉力哉。脚本は『愛がなんだ』の澤井香織が、今泉とともに手がけている。また、原作ファンの熱い声を受け、『アンダーカレント』単行本の重版が決定。全国の書店ならびにネット書店にて発売中だ。【今泉力哉(監督)コメント】この世界にはそれが存在することで誰かが救われるという作品があって、そして、そういうものを生み出す人がいて、豊田徹也さんの『アンダーカレント』はそういう漫画で、豊田さんはそういう人だ。映画化にあたり、豊田さんと何度もふたりきりで会っていろんな話をした。はじめて会った日に4時間お茶をしたのだが、まだまだ話し足りなかった。帰り際、原田芳雄さんのエッセイ『B級パラダイス俺の昨日を少しだけ』をいただいた。豊田さんは「僕はいいんだけど、登場人物が嫌な思いをしない映画にしてください」と言った。登場人物が嫌な思いをしないように。とってもすてきな言葉だと思った。コロナ禍でお茶をしたある日、会計時に自分の分のコーヒー代を、きっとこういうご時世だからだろう、衛生面からラップにくるんでご用意してくださっていて。この繊細さをきちんと映画にしたいと思った。私はキリスト教徒なのだが、熱心な信者ではなくて、それでもたまに教会に行くと心が澄む感覚になるのだが、自分にとっての豊田さんはそういう人で、会うと心が澄む。とても繊細で面白い方で、日々、自分は映画監督に向いていないなと思いながら映画をつくっているのだが、こういう原作の映画化の話が来ることはとても光栄だし、きっと器用に生きることができない人にしか生み出せないものがあると信じて、これからも生きていきます。かなえや堀も、今もどこかで元気でいてくれたら。監督今泉力哉『アンダーカレント』2023年秋公開(C)豊田徹也/講談社 (C)2023「アンダーカレント」製作委員会
2023年01月16日WOWOWドラマシリーズ第4弾「杉咲花の撮休」の放送・配信が決定した。多忙な毎日を送る人気俳優・杉咲花は、ドラマや映画の撮影期間に突然訪れた休日=“撮休”をどのように過ごすのか――そんな知られざる俳優のオフの姿を、クリエイターたちが妄想を膨らませて描き、毎話異なるパラレルストーリーで贈るオムニバスドラマ。これまで「撮休」シリーズは、有村架純に始まり、竹内涼真、神木隆之介のドラマを放送。続く第4弾となる今回は、『湯を沸かすほどの熱い愛』で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞、新人俳優賞を同時に受賞、連続テレビ小説「おちょやん」でヒロインを務めた杉咲さんを主人公に描く。杉咲さんは「どれも自分な気がするし、どれも自分ではない気がする。だけど日々の生活を思い浮かべると、打ち合わせをする時、大切な人といる時、お風呂に入る時、人は、ときどきもしかしてそんな状態なのではないかと思えてきて。この営みがつづく限り、私は私を演じるのだろうという妙な心地良さを感じたりしました」と語り、「愛おしい6本をたくさんの方にお楽しみいただけたら嬉しいです」と視聴者へメッセージを寄せている。監督は、松居大悟(『アズミ・ハルコは行方不明』)、今泉力哉(『街の上で』)、三宅唱(『ケイコ 目を澄ませて』)。脚本は、前出の監督3人の兼務に加え、作家・燃え殻、向井康介(『ある男』)、和田清人(連続ドラマW「鵜頭川村事件」)が参加し、6つの世界を作り上げていく。▼「杉咲花の撮休」第1話「丸いもの」あらすじ撮休の朝。ラジオの星占いに耳を傾ける杉咲花。「てんびん座のあなた、今日はまとまったものは全部片付けましょう……ラッキーアイテムは丸いもの!」。これを聞いて洗濯物を片付けようとする杉咲だが、なぜか洗濯機が動かない。仕方なく、慣れないコインランドリーに行くと、今度は洗濯代300円に右往左往。持ってきたのがカードと1000円札1枚だったのだ。店内のお客さんに教えられて、外の自販機で小銭をつくろうとするが、偶然聞こえてきたストリートミュージシャンの歌声に聞き入ってしまい、そのお金でCDを買うことに――。「杉咲花の撮休」は2023年2月、WOWOWにて放送・配信予定(全6話)。(cinemacafe.net)
2022年11月21日俳優の稲垣吾郎が17日、都内で実施された主演映画『窓辺にて』(全国公開中)の公開御礼・全国生中継つき舞台挨拶に、中村ゆり、今泉力哉監督と共に登壇した。本作は、稲垣と今泉監督がタッグを組んだ完全オリジナル脚本のラブストーリー。妻に対してある悩みを持つ主人公のフリーライター市川茂巳(稲垣)を中心に、濃密でほろ苦い愛についての群像劇が展開する。新型コロナウイルス感染症により、5日に行われた公開記念舞台挨拶を欠席していた稲垣。「ちょうどこの映画が公開ぐらいのときに、まさかのタイミングで新型コロナウイルスに感染してしまって」と口火を切り、「見ての通り今、元気になりました。ご心配とご迷惑をおかけしました」と笑顔で挨拶。会場から拍手を浴びた。劇中では稲垣演じるフリーライターがインタビューをしたり、相手の話を聞き取るシーンもあるが、そういった場面含め、映画を観た人からは稲垣の演技が「とてもナチュラルだ」という感想が多く上がっている。稲垣は「僕も最近はMCのお仕事やラジオ番組でゲストの方とお話をしたり、作家さんや映画監督の方と対談したりという機会も増えている。とてもうれしいですね」とにっこり。「昔は、MCの仕事は今ほどなくて。どちらかというと、5人組グループの一番端っこでおとなしくしていて。前髪をいつも気にしているような、ちょっとミステリアスな感じだった」と過去の自分をいじるように語り、「最近は、意外とよくしゃべるなと言われます」と楽しそうにコメント。演じた茂巳について「自分を見ているみたいだなと思うような場面がいっぱいあった」そうで、「不思議な体験です。『演じていないんじゃないの?』と言われることも多い」と新鮮な体験ができたと話す。リピーターが多いことを知った今泉監督は、2回目観る人に向けて鑑賞ポイントを紹介した。今泉監督が「(茂巳が)パフェを食べているシーンで、『僕は僕よりつまらない人間をほとんど知りませんよ』というセリフのときに、稲垣さんの身体が静かに揺れる。僕はこっそり“ダンサブル吾郎”と呼んでいます」と語ると、稲垣は「うそ!」とびっくり顔。さらに今泉監督は「トランプをしながら、米津(玄師)さんの歌について話しているときに、トランプを持った稲垣さんの手がリズムを刻んでいる」と続けたが、稲垣は「自分では記憶にない」という。「パフェのシーンで、僕がパフェを抑えながらしゃべっていたというのは、香取慎吾くんも『これ、吾郎ちゃんじゃん』と指摘していた。僕はそれを覚えていなくて、勝手にやってしまった。踊りが大好きなので、ダンサブル吾郎も(笑)。そういうのが自然に出ちゃうほど、素の自分というか」と自分自身も役柄との重なり合いを感じた様子だ。また夫婦関係を築く難しさが描かれる映画にちなみ、「理想の夫婦像」について語り合う一幕も。中村は「友だちみたいなのがいいなと思います。なんでも話せて、寄りかかり合いすぎないで、お互いに自立して。機嫌の悪さもあまり出し合わずに、楽しく友だちみたいにいられるのが理想」と思いをめぐらせると、稲垣は「僕もそういう形がいいな。いい距離感を持ちながら、家族だけど、ある程度他人としても認めていて、家族だからってあまりベタベタするわけでもなく。同じような趣味とかがあって、お友だちでいられるような」と意気投合。中村が「そうですね」と同調すると、稲垣は「あれ、ゆりさん。気が合いますね」とニヤリとして周囲も大笑い。ラブレターについて話を展開する場面もあったが、稲垣は「ファンレターも、出してくれる人にとってはラブレターだと思う。ちょっとアイドルっぽいな」と目尻を下げるなど、終始飾らないトークで会場を盛り上げていた。
2022年11月17日女優の中村ゆりと玉城ティナが5日、都内で実施された稲垣吾郎主演の映画『窓辺にて』(全国公開中)の公開記念舞台挨拶に若葉竜也、今泉力哉監督とともに登壇した。稲垣との共演を振り返って「すごく心動かされた」「助けられました」などと語った。本作は、稲垣と今泉力哉監督がタッグを組んだ完全オリジナル脚本のラブストーリー。ある悩みを持つ主人公・フリーライター市川茂巳(稲垣)らを中心とした濃密でほろ苦い愛にまつわる群像劇を展開する。市川の妻にして編集者の紗衣を演じた中村は、本音が言えない夫婦にチャレンジ。稲垣との共演について「私にとって理解をするのが難しい役だった。浮気をしている妻なんですけど、本当にある気持ちみたいなものを探りながらやったときに、初めて稲垣さんと対峙して、二人でお互いの気持ちを初めて吐露し合うシーンのときに、稲垣さんのお芝居にすごく心動かされた。ダメなんですけど、本では理解できていなかったことがストンと自分の中に落ちた瞬間があった。それくらいすごく繊細に心でお芝居をしてくださる方でした。だいぶ助けられました」と感謝を込めた。また、東京国際映画祭のレッドーカーペットを歩いたときのエピソードにも言及。「私とティナちゃんがすごく薄着で、すごい寒い日だった。それをずっと横で『寒くない?』と気遣ってくださった。『風強いね』とかやっとそのとき初めて、歩きながら何気ない話ができた」と笑顔を見せた。高校生作家・久保留亜を演じた玉城は「私は稲垣さんとのシーンがほとんどだった。お互いに『演技こういう風にします』というタイプでもないですし、カメラ前で、お互いが持っている感情を差し出し合うような関係性のお芝居ができたかなと思っている」と充実感を口に。「私も稲垣さんに助けられた。私のほうが年下ですけど、役で引っ張っていかなきゃいけないところもあった。『何でも来い』という感じで受け止めてくれたのが印象的です」と話した。自らのキャリアや妻との関係に悩むスポーツ選手を演じた若葉は「(稲垣は)小さい頃からずっと拝見していた方。自分が(テレビなどで)見てきた方を目の前にすると独特の緊張感がありました。手の届く距離に稲垣吾郎という人がいるんだ、と。本気出せば肩を叩けるんだな、(肩を)ポンポンってできるんだな、と思うと不思議でした。昔、自分の手が稲垣吾郎さんの肩に届くと思っていなかったので不思議でした」と共演の率直な感想を語り、会場の笑いを誘った。本作にちなんで、“何かを得るために手放した経験”を問われて中村は「ラーメン大好きなので、ラーメンのためなら行列に並ぶ。時間は手放しているかな……」と照れ笑い。玉城は「人との縁も物も、何かを手放したからこそ得られるものが常にあると思っている。買い物とかするときも、一個手に入れると、捨てたり友達にあげたりする。割と断捨離しています。循環はしていると思います」と明かした。また、誰にも言えない悩みがあるときどうやって解決するかと質問されて中村は「私の場合は、悩んでいる状況から逃げます。どんな方にも悩みは常々あると思う。一回そこへ入り込むと、抜け出すまでしんどい。だからさっさと逃げ出して、海とか入りにいきます(笑)」と答えた。なお稲垣は、新型コロナウイルス陽性で本イベントを欠席。メッセージを寄せて「日々回復に向かっています」と語った。○■稲垣吾郎が寄せたメッセージ全文本日は『窓辺にて』公開記念舞台挨拶にお越しいただき誠にありがとうございます。現在療養中のため、今泉監督や出演者のの皆様と一緒に登壇できずとても残念です。先日【「第35回東京国際映画祭」コンペティション部門観客賞】といいう素晴らしい賞をいただきました。これも、いつも応援してくださっている皆様がいらっしゃるお陰だと感謝しています。そして、ずっとご一緒させていただきたいと思っていた今泉監督の作品に出演できたことは僕にとって素晴らしい宝物となりました。日々、回復に向かっています。中村さん、玉城さん、若葉さん、今泉監督、そして観客の皆様とまたお会いできるのを楽しみにしております。『窓辺にて』をどうぞ宜しくお願いいたします。
2022年11月05日