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帝国データバンクは、2016年に創業から節目の年を迎える企業(個人経営、特殊法人等含む)を「周年記念企業」として、企業概要データベース「COSMOS2」(146 万社収録)から10年刻み(200 周年以降は 50 年刻み)で抽出し、調査・集計した。それによると、2016年に、創業10周年・50周年・100周年といった節目の年を迎える企業(周年記念企業)は全国で13万5,292社に上り、うち創業100周年を迎えるのは大同特殊鋼や主婦の友社、霧島酒造など1,830社あることが、帝国データバンクが11月16日に発表した「2016 年『周年記念企業』調査」で明らかになった。2016年に周年記念を迎える全国の企業13万5,292社のうち、上場企業は383社あるという。全体では2006年に創業して10周年を迎える企業が2万4,415社と最も多く、1976年創業の40周年が2万2,187社で続く。上場企業では、1946年創業の70周年が92社で最多だった。また、1916年創業の100周年は1,830社、1816年創業の200周年は7社、1566年創業の450周年も4社あったとのこと。このうち、450周年を迎える西川産業は室町時代の1566年、ヒゲタ醤油大阪夏の陣の翌年である1616年に、それぞれ創業した(詳細はこちらを参照)。100周年を迎える企業には、大同特殊鋼や主婦の友社などの大手企業の他、本格芋焼酎「黒霧島」で知られる霧島酒造や、NHK連続ドラマ「マッサン」の主人公のモデルとなったニッカウヰスキー創業者の、妻リタが英語教員をしていた小学校などを運営する帝塚山学院などがある。この他、ジャパネットたかたは30周年を、2011年12月に史上最年少(当時)の25歳でIPOを果たした社長として注目された村上太一氏が創業したリブセンスは10周年を、それぞれ迎える。創業10周年・50周年・100周年企業の社数を業種別に見ると、10周年ではサービス業が8,149社(33.4%)で最多であり、50周年では建設業(6,495社、35.6%)、100周年では小売業(491社、26.8%)がそれぞれ最多だった。同じく創業10周年・50周年・100周年企業の、本社所在の都道府県別に見たところ、10周年・50周年・100周年のいずれも東京都が最多で、大阪府が続く。2016年を前に、既に周年記念への準備を進めている企業も少なくないという。サッポロビールは2015年8月に、札幌市の「サッポロガーデンパーク」を140周年記念事業の一環として2016年春に向けてリニューアルすると発表した。また、主婦の友社は、2008年に部数低迷により休刊した老舗雑誌「主婦の友」のブランドを復活させた雑誌を、100周年を前に2014年秋に刊行し、2015年も第2弾の発売を予定しているという。周年記念は自社ブランドの向上や販売促進に寄与する他、社員の士気を高め、企業活力の向上にも繋がると同社はいう。さらに、各種の周年イベントはギフトやノベルティ関連企業、飲食店やホテルなどにとっても大きなビジネス・チャンスとなっており、2016年も多くの周年記念企業の動向が注目されるとしている。主な周年記念企業(100年以上)
2015年11月17日IDC Japanは14日、国内の企業における、企業向けモビリティソリューション導入/検討状況を調査し、その問題点および導入ポイントについて分析した結果を発表した。これによると、タブレットの導入率が高い企業で「高い導入効果が出た」と回答する企業が多いことが判明した。モビリティソリューションに対する投資を主導する部署は、本社部門や経営者管理部門が35.0%と最も多く、次いでIT部門が25.1%となった。この結果に対し、同社はPCなどの一般的な機器導入は、IT部門が主導することが多いが、モビリティソリューションは企業内における新たな市場分野であり、本社部門や経営/管理部門を中心に運用ルールを定めながら導入することが求められるためと分析している。モビリティソリューションの導入目的としては、50.1%の企業が「生産性の向上」と回答。しかしながら、「販売や売上額の増加」は約23%、「カスタマーサービスの改善」は約12%と低い回答率となり、「工数/業務効率改善」を細分化した目標の項目も同様に低い回答率にとどまっており、導入にあたっての具体的な目標設定がされている企業が少ないことが明らかになった。モビリティソリューション導入した企業の同ソリューション投資に対する評価は、約57%の企業が「会社上層部の期待に添っている」と回答。また、タブレットとスマートフォンの社内導入率と評価を分析すると、それぞれの機器の導入率が40%を超える企業では、タブレット導入企業の「上層部の期待に添っている」とする回答率がスマートフォンよりも高い傾向となった。この結果については、モバイル機器の社内導入率が上昇することで、業務アプリケーションなどへの展開が進み、より大画面のタブレットで導入効果が出やすくなっているためとしている。IDC Japan PC,携帯端末&クライアントソリューション シニアマーケットアナリストの浅野浩寿氏は、「モビリティソリューションでは効果測定が十分にされないために、継続的な導入が進みにくい傾向が見られる。効果測定が十分にされていない1つの理由は、導入段階で導入目的を十分に細分化できていないことにあると考えられる」と分析結果を述べている。
2015年10月16日イノベーティブな発想に基づくプロジェクトを、企業内でビジネスとして成立させるために必要なノウハウとは?イノベーションを起こそうとする企業が、真に大切にすべきこととは?こうしたテーマに特化したセミナーやワークショップ、人材交流会を開催するコミュニティ「Innovation Cafe」が注目を集めている。昨年7月には「業務改革」(vol.0)、今年2月には「事業開発」(vol.1)をテーマにシンポジウムを開催し、数多くの参加者を集めたことからも、このコミュニティに対する期待の大きさ、ニーズの高さが伺える。そして2015年7月15日に秋葉原コンベンションホールにて、「技術開発」をテーマとしたシンポジウム(vol.2)が開催される(お申し込みはこちら)。今回は、これに先立ち、同Cafeの実行委員たちに、コミュニティ起ち上げの経緯や活動の目的などを聞いた。○なぜ今、イノベーションが必要なのか取材当日集まっていただいたのは、大成建設、大成ロテックを経て、現在はビジネスプロセス・コンサルィングなどを行う株式会社オランの代表、木内里美氏、CAC-社会起業家研究ネットワークの代表で、ソーシャルイノベーションに関する著書もある服部篤子氏、そしてITソリューションで企業の情報活用を支援するウイングアーク1st株式会社の奥田哲史氏と平田寛美氏の4人。ウイングアーク1stは、同Cafeのスポンサーであり、事務局の役割も担っている。同Cafe発案の原点は日本の将来に対する危機感だと、発起人の一人、木内氏は語る。「今後日本の高齢化はいっそう進み、20年後には急激に国力が劣化します。その時にも日本が今と同じような力を持ちつづけるには、イノベーションを起こして海外へ発信し、ビジネスにしていかなければなりません」そして、かつての仕事仲間である田辺 要平氏(大成建設)や、データサイエンティストとしても有名な河本 薫氏(大阪ガス)らと、イノベーター支援のための具体的な活動を模索し始めた。これが同Cafe誕生へとつながっていく。○異端・異才ならではの発想と、企業内の壁「イノベーションを起こせるのは、“異端児”です。だから“異端児ネットワーク”をつくり、その多様性の中から得た気づきを、イノベーションにつなげてもらえるような環境を用意したいと考えました。ただ異端児的な人材は、自分がやろうとしていることに対する熱意も知識もある反面、企業という組織の中にある政治を利用することが苦手で、想いを達成することができないことが多いものです」(木内氏)型破りな人材が、既存の事業とかけ離れた分野で何かを始めようとしても、予算取りや上層部の説得という壁にぶつかったり、社内で敬遠されたりするようになるのは、想像に難くない。ウイングアーク1stがスポンサーとなることを決めた理由の一つも、そこにあった。新しいビジネスを起こそうとしている同社のユーザーが、社内の壁を前に行き詰まっているケースをしばしば目にしていたのだ。「個人やチームが持つイノベーションへの熱い想いを、なんとか支援したい、当社製品のユーザー様に限らず、日本企業のイノベーションをしっかり支えていきたいと考え、事務局も引き受けることにしました」(奥田氏)「同Cafeでは企業内の個人やチームが、企業のリソースを上手く使いながらイノベーションを実現していく方法にフォーカスをあてることにしました。その方が効果も大きなものになりえるからです」(平田氏)○それぞれの想いが結実して生まれたInnovation Cafe企業内イノベーションの成功事例をコミュ二ティで役立てていきたいとの考えから、平田氏は、服部氏に参加をオファーする。服部氏は阪神淡路大震災をきっかけに市民の力、特にNPOの活動に着目し、社会起業家、ソーシャルイノベーションへとその研究の幅を拡げていった人物で、企業内イノベーターへの取材をまとめた『未来をつくる企業内イノベーターたち』(近代セールス社)の著者でもある。「今の社会には、政策と市民のニーズの間にギャップがあり、歪みが生じています。それを埋めるために多くのNPOが活動していますが、草の根運動では成果を上げるのに時間がかかってしまいます。だから企業がそうしたギャップ、つまり今目の前にある課題を、自らのビジネスにどう取り込んでいけるかを考えることが必要です。それこそがイノベーションとなり、社会的な成果につながるものとなるはずです」(服部氏)木内氏の抱く将来への危機感とは別の角度から、イノベーションの必要性を捉える服部氏だが、イノベーションを支援したいという想いは同じ。服部氏は実行委員となることを快諾する。こうして同Cafeの骨格ができあがった。○企業の内外からイノベーションを支援同Cafeでは、企業内イノベーションを実現させた(実現させつつある)人材を「バリスタ」としてシンポジウムに招き、その体験談からノウハウを学び取ってもらう他、バリスタたちが実践した人の巻き込み方、政治力の利用の仕方、新規ビジネスを定着させるためのノウハウなどを凝縮し、「イノベーターセオリー」として確立しようともしている。「最初の発想だけでなく、ビジネスとして定着するまで、全体をどうデザインしていくかがわかっていないと、実を取ることができません。そこを我々が『セオリー』にまとめ、ノベーションを起こすための手法として参加者と共有したいと考えています」(ウイング1st奥田氏)こうしたセオリーが必要となるのは、裏を返せば、企業内に新しい発想を評価できる人材がいないということの証でもある。「今の日本企業には、異端な人材の活かし方を知っている人が少ない。経営者も含めて、まず異端・異才を認知する力が必要です」(木内氏)そこで同Cafeでは、きちんとした評価のできる人材、個人を認められるリーダーの育成をも視野に入れつつ、同時に同Cafe自体がイノベーティブなプロジェクトを評価する役割をも担おうとしている。「成功した企業内イノベーターの場合、自社内よりも先に外部から評価されていることが多いですね。まず外部で認められ、何かの賞をとって、ようやく社に認められたという話は良く聞きます」(服部氏)「Innovation Cafeでは今まで表に出てきたことのないイノベーターを採り上げ、社外からその人の仕事の価値を認めることで、企業内イノベーションの支援につなげられればと考えています」(平田氏)○1500いいねを超えCafe Member同士の異業種交流もすすむ参加者や登録者はCafeMemberとされ、Member同士の業種をこえた交流も、同Cafeの大きな活動目的だ。立ち上げ当初から企業内の様々な部門から関心を集めており、Memberは今後ますます増えていくことが予測される。「企業の人は一人ひとりと喋っていると有能さを感じるのに、成果が出せていない人も多い。成果を出すためには、様々な人たちとコラボレーションし、知恵を出し合う場が必要です」(服部氏)「考え方が違う異業種の人から得られる影響は非常に大きいし、自分のヒントや力になります。そういう体験を広く味わってもらえるコミュニティにしたいですね」(木内氏)次回のシンポジウムは7月15日に開催される。イノベーションにつながる発想を持っている方、社命でイノベーションを起こすことを求められている方のみならず、イノベーティブな人材を育てる立場の方にも必見の内容となるだろう。「今は企業にも余裕がなくなってきて、本業に関係ないセミナーには参加できないという話も聞きますが、個としてその雰囲気を打ち破って、ぜひ参加していただきたい。それくらいでないと、社内の壁など打ち破れないでしょう」(木内氏)
2015年06月19日企業業績の改善や株主還元の強化から、5月の決算発表時に、増配を発表する企業が目立ちました。また、配当金について、利益の一定額を配当に回す政策を打ち出す企業も散見されました。今回は、日本企業の配当政策について調べてみました。○配当金と配当政策投資家(株主)は、投資先企業の株価の上昇という形で投資の成果を受け取ることが期待できるほか、投資先の企業が稼いだ利益から配当金という形で受け取ることができます。株価上昇の大きな原動力は企業業績の向上であり、そのため、設備投資や事業拡大などの投資が必要であることから、企業が稼いだ利益を、配当に回すのか、投資に回すのかは重要な問題と言えます。そのため、企業が稼いだ利益の割り振り(利益処分)は、企業の経営方針を決める最高の会議である、株主総会の重要な議題の一つとなっています。こうした利益処分の考え方は、配当政策と呼ばれ、日本企業はこれまで、安定した金額を継続して支払う配当政策を採ることが一般的でした。安定配当を配当政策に掲げる場合、企業は配当金額を減らすこと(減配)に抵抗感があり、増配に対して慎重な姿勢を取ることから、配当金額は低く抑えられる傾向となり、年間配当金額を株価で除した配当利回りは、相対的に低くなっていました。1990年代後半、株価が低迷する中、株式投資において配当金が注目され、海外投資家などからの強い要求もあって、安定した低い水準の配当金ではなく、例え変動したとしても、企業業績に見合った配当金を求める声が徐々に高まりました。ステップアップ安定配当の政策下では、高業績などにより配当金を増やす場合でも、増額する部分を「特別配当」、「記念配当」と称して追加的に支払う形式にし、将来、元の水準に戻した場合に、減配と見られるのを避けるようなことが行なわれていました。○配当性向配当性向とは、その決算期の企業の最終利益に対する配当金の割合を示すものであり、その期の配当金をその期の最終利益で除して算出します。日本企業の配当性向は30%程度と言われており、40%~50%程度といわれる欧米企業に比べると低い水準にあります。なお、利益を配当に回すか投資に振り向けるかは、企業の成長段階や経営スタイルなどによって変わるものであり、配当性向の水準だけで企業の優劣を決めることには注意が必要です。足元で、日本企業は「稼ぐ力」を強く求められるようになっており、ROE(自己資本利益率)の向上や、その先にある株主還元の強化が大きな課題となっています。すでに導入されたスチュワードシップ・コードや、6月から適用予定のコーポレートガバナンス・コードなどにより、これまで利益を蓄えて着実な経営に留まっていた企業は、蓄えた資金を、更なる成長のための投資や、配当や自社株買いなどの株主還元に、振り向けることが求められつつあります。このような流れを受けて、2015年の配当総額は初めて10兆円を上回る見通しとなるなど、増配を発表する企業が目立ちました。また、決算発表時に、配当政策として配当性向の採用を掲げる企業が散見され、そうした政策転換を行なった企業の株価が上昇するケースも見られました。現状では、ROEの向上に注目が集まっていますが、投資家として配当利回りや投資収益を考えた場合、配当の源泉は企業の利益であることから、新たな市場拡大や利益率改善などによるROA(総資産利益率)の向上を通じてROEを引き上げるという、まさに「稼ぐ力」の強化が望まれる時代に変化しつつあると考えられます。ステップアップ配当総額は6年連続で増えています。配当性向は配当額を最終利益で除して算出しますが、配当額に自社株買いを加えた額を最終利益で除して算出する「総還元性向」も注目を集めつつあります。(2015年5月21日 日興アセットマネジメント作成)●日興アセットマネジメントが提供する、投資信託・投資・経済の専門用語をテーマで学べる「語句よみ」からの転載です。→「語句よみ」※1 当資料は、日興アセットマネジメントが経済一般・関連用語についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンドの勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。※2 投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。
2015年05月21日ライオンはこのほど、IT企業に勤める20歳代女性を対象とした「ライフスタイル」に関する調査の結果を公表した。同調査は、IT企業(ヤフー、アイスタイル、フリークアウト)に勤める20歳代女性を対象に、今年3月にインターネットを通じて実施。59名から有効回答を得た。○新社会人女子のお手本? 若手女子社員のライフスタイルとは「職場生活の満足度」について聞いたところ、76.5%が満足していると回答した。その理由は「人間関係に恵まれている(79.5%)」が最も多く、以下、「職場環境が整っている(59%)」「仕事が自分に合っている(51.3%)」が続いた。また、将来結婚を考えている人(84.3%)に聞いたところ、9割以上が「結婚後も仕事を続けたい」と回答した。「仕事上で日頃から心掛けていること」を聞くと「コミュニケーションを大切にしている」が78.4%と最も多かった。フリーコメントによると、その秘訣は「デジタルツールに頼らない」「誰に対しても笑顔で接する」フラットコミュニケーションにあることが伺えた。「職場に限らず、日々の生活の中で充実感を得られるのはどのような時か」を聞いたところ、「友人や仲間といる時(59.1%)」に次いで「仕事に打ち込んでいる時(54.6%)」「趣味に打ち込んでいる時(54.6%)」が上位に挙げられた。「週末にしていること」を聞いた。その結果「掃除・洗濯(87.2%)」が最も多く、次いで「休息・寝だめ(74.5%)」となった。それに対し「もっとやりたいと思っていること」では「勉強(57.5%)」が最も多く挙げられた。健康のために日頃から何かしらに取り組んでいる人を対象に「健康のためにしていること」を聞いた。トップ3は「栄養のバランスを考えて食事をする」「野菜をたくさん食べる」「睡眠をしっかりとる」となった。また、「美容のためにしていること」のトップ3では、「スキンケアを怠らない」「野菜をたくさん食べる」「睡眠をしっかりとる」が入った。
2015年05月09日6月より、企業のあるべき行動を記した「コーポレートガバナンス・コード」が導入されることとなり、市場でも注目が集まっています。日本の企業や株価にどのような影響を与えるか、今回はコーポレートガバナンス・コードと資本効率について調べてみました。○コーポレートガバナンス・コードコーポレートガバナンス(企業統治)とは、透明性が高く、迅速な意思決定を行なうための仕組みを意味します。企業が株主から経営を託された者として、また、顧客や従業員などの関係者に対する責任を果たすことをめざし、取るべき行動原則を記した「コーポレートガバナンス・コード」は、そうした仕組みを強化するために、6月1日より導入されることとなりました。同コードでは、OECD(経済協力開発機構)のコーポレートガバナンス原則や、英国のコーポレートガバナンス・コードなどをベースに、東京証券取引所(東証)と金融庁が原案を策定しました。そこには、株主が議決権などの権利を適切に行使できるような環境整備や、経営の透明性を高めるために経営戦略や財務情報などの適切な情報開示を行なうことに加え、企業価値の向上をめざし株主総会以外でも経営陣と株主が対話を行なう体制を整える、といった原則が定められています。東証は、こうした内容を適用した上場規則を同じく6月1日より施行することで、日本の上場企業に同コードの実施を求める予定です。また、実施しない場合はその理由を説明することが求められ、さらに、その説明をしない企業には、東証による社名の公表や、改善報告書の提出などの措置がとられます。同コードは政府の成長戦略の一環として位置付けられており、グローバル競争に打ち勝つための「攻め」の経営判断を後押しする仕組みとして、日本企業の持続的な成長、そして「稼ぐ力」の向上を促すことをねらいとしています。同じく持続的な企業成長を促すという主旨で「スチュワードシップ・コード」が昨年に導入されました。これは、機関投資家が顧客から預かった資金を適切に管理・運用する責任を果たすための「株主」側の行動原則です。「企業」側の行動原則であるコーポレートガバナンス・コードとともに、「企業価値を向上させるための車の両輪」として、日本企業の「稼ぐ力」の向上に寄与することが期待されます。ステップアップ同コードでは、独立した社外取締役を2名以上選任するべきとしています。外部の立場にある社外取締役が株主の視点に立って経営を監視することで、日本企業の収益力や国際競争力の向上につながることが期待されています。○資本効率コーポレートガバナンス・コードで焦点となっているのが、資本効率です。資本効率とは、企業が株式発行などにより調達した資本をどれだけ効率的に活用して利益を上げているかを示すものです。資本効率の指標として代表的なものが、株主が投資したお金(自己資本)を使ってどれだけ効率的に利益を上げているかを示すROE(自己資本利益率)です。近年の日本では、長らく続いた景気低迷を受け、財務の安定を優先して手元資金を積み上げたり、設備投資を控えたことなどから、収益率が低下し、ROEが欧米企業などと比較して低い傾向にありました。同コードでは、外部の声を経営に反映し易くさせることで手元資金の活用が進むと期待されているほか、政府も「グローバル水準のROEの達成」をコーポレートガバナンスの強化の目安の一つとしています。こうした取り組みを受け、ROEを経営目標に設定したり、増配や自社株買いといった株主還元によって資本効率を高める動きがみられるなど、日本企業にも既に変化が現れ始めています。足元では、こうした日本企業の変革の兆しがROEを重視する海外投資家を中心に市場で好感され、日本株式の上昇に寄与しました。6月よりコーポレートガバナンス・コードが適用されることで、日本企業の資本効率改善へ向けた「変革」が更に拡がることが期待されています。ステップアップ最近では、日本の機関投資家の議決権行使の判断基準にROEが用いられるようになり、ROEが一定以下の場合、トップ人事に反対するなど、「物言う株主」としての動きが拡がりつつあります。ROE向上へ向けた動きは企業だけでなく、株主側にも拡がっているようです。(2015年5月7日 日興アセットマネジメント作成)●日興アセットマネジメントが提供する、投資信託・投資・経済の専門用語をテーマで学べる「語句よみ」からの転載です。→「語句よみ」※1 当資料は、日興アセットマネジメントが経済一般・関連用語についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンドの勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。※2 投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。
2015年05月07日富士通マーケティング(FJM)は、中堅中小企業向けマーケットプレイス「azmarche(アズマルシェ)」において、新たに「スタートアップ企業応援プラン」の提供を開始した。同プランは、起業を予定する人や創業から3年以内の法人を対象に、創業に必要なサービスを集約したもの。各種業務システムなどの「業務アプリケーション」や、情報共有やグループウエアなどの「コミュニケーション」、ファイルサーバやセキュリティなどの「ICTインフラ」といった各分野のサービスを用意する。また、「ICT投資はしたいが、費用は最低限にしたい」というニーズに応え、初期費用が無料で初年月額費が特別割引価格となるほか、電話サポートの付くプラン「応援価格」を設ける。なお、同社は今後、日本中小企業情報化支援振興協会(JASISA)やクラウドサービス推進機構(CSPA)、商工会議所、ITコーディネータ協会などと連携し、情報セキュリティのリテラシー向上やICTの利便性の理解促進などの啓蒙活動を実施し、中堅中小企業のICT基盤構築とそれらを活用した効率的な生産活動につながる情報提供を行う考えだ。
2014年12月08日日本生命保険はこのたび、企業保険を契約している団体向けに、6月2日よりインターネットを活用した新たなサービス「企業保険インターネットサービス(以下企保ネット)」を提供すると発表した。「企保ネット」は、これまで書類等の送付により行っていた加入者情報の変更手続きや保険料払込案内の確認など、企業保険に関わる手続きの大半をインターネットで行えるようにするもの。これにより、企業保険における各種手続きの迅速化・ペーパーレス化を実現することで、団体の利便性が大きく向上することとなるという。○団体のメリット簡単自動表示サポート機能により、必要最小限の項目を入力するだけで、その他の項目が自動表示され手続きが完了迅速書類等の送付からインターネット上の伝送に変更となるため、これまで1週間程度かかっていた各種手続きがリアルタイムで完了安全インターネット上の伝送により、書類等の紛失・個人情報の漏えいを防止(国際標準の暗号化技術やクライアント認証の導入により、セキュリティを確保)同社はこれまでも、企業年金を契約している団体向けのインターネットサービスとして、「確定給付企業年金オンラインサービス」を提供している。このたび提供を開始する「企保ネット」と合わせて、企業保険・企業年金にわたる団体向けの主要保険商品をカバーし、ほぼ全ての団体に利用してもらえるインターネットを用いた業界トップレベルの網羅的なサービス体制を構築したとしている。
2014年05月20日有名企業のほとんどが首都圏に集中するなか、ずっと地方に本社を置くご当地企業も数多く存在します。そういったご当地企業というのは、やはり地元民にとっては自慢の1つだったりしますよね。今回は、そんな自慢のご当地企業は何か聞いてみました。●トヨタ自動車(愛知県豊田市)愛知のご当地企業といえばやはりトヨタですね。というより豊田市生まれなので、生まれたときからすでに身近な企業でした。(31歳/女性)日本が世界に誇る大企業ですね!豊田市の名前もトヨタが由来だそうで、影響力は計り知れません!●ミツカン(愛知県半田市)愛知県はトヨタのイメージが強いのですが、『味ポン』で有名なミツカンも愛知の会社です。半田市という所に本社があって、江戸時代から有名なお酢屋さんだったそうですよ。(24歳/女性)おお!ミツカンは愛知県だったのですね!味ポンは愛用しております。●日本食研(愛媛県今治市)自慢といいますか、有名なのはやっぱり日本食研だと思います。本社はヨーロッパの宮殿のような建物で、いくつもある愛媛のご当地企業の中でとりわけ異彩を放っていますよ(笑)。(28歳/男性)本社周辺では焼肉のタレのニオイがするとかしないとか(笑)。●セシール(香川県高松市)「セシ~ル~」のCMが印象深い通販会社のセシールが地元・香川の企業です。社会人になるまで知らなかったんですが(笑)。(23歳/男性)フランスの会社だと思ってました(笑)。●ジャパネットたかた(長崎県佐世保市)いまや知らない人はいないほどのジャパネットたかたですけど、昔はほそぼそとラジオで通販やってる会社でした。まさかあんなにスゴイ企業になるとは……。(39歳/男性)九州の会社だとは聞いていましたが、長崎だったのですね。CMや通販番組も自社のテレビスタジオで撮影したりしているそうですね。●ジャストシステム(徳島県徳島市)ワープロソフトの『一太郎』でおなじみのジャストシステムの本社が徳島市内にあります。田んぼや畑ばかりの場所にドドーンと大きな社屋があるのでスゴク目立っていますよ。(30歳/男性)田んぼの真ん中だと相当目立つでしょうね。●ガトーフェスタ・ハラダ(群馬県高崎市)大きな百貨店などに出店している有名洋菓子店のガトーフェスタ・ハラダですが、実は群馬県高崎市に本店があります。都会のお店だと思っている人も多いんじゃないでしょうか。(34歳/女性)東京のお菓子屋さんだと思っていました。申し訳ないです。●おやつカンパニー(三重県)ベビースターラーメンなどで知られている、おやつカンパニーの本社は三重県津市にあります。ある程度年齢がいっている地元の人間にとってはおやつカンパニーよりも旧社名の松田食品の方がなじみがありますね。(39歳/男性)確かに昔は松田食品でしたね。懐かしい(笑)。●ブルボン(新潟県柏崎市)お菓子メーカーのブルボンの本社が地元にあります。同じ柏崎出身の野島伸司(脚本家)が、自分が手がけたドラマにブルボンのお菓子出したこともありました(笑)。(30歳/男性)ブルボンは新潟だったのですね!知りませんでした。野島伸司さんは上手に地元の企業を盛り上げたのですね(笑)。●大創産業(広島県東広島市)東広島市には100円ショップのザ・ダイソーを運営する大創産業があります。聞いた話ですが、昔は露天商のような形で商売をしていたそうです。(26歳/男性)これも知りませんでした!う~ん、勉強になります。自慢のご当地企業を教えてもらいましたが、あの会社はそんな所に本社があるのか!? とそっちの方に驚きがありました。筆者の地元は京都府北部なのですが、本社移転などでそういったご当地企業がないのでうらやましい限りです。さて、みなさんの自慢のご当地企業はどこですか?(貫井康徳@dcp)
2012年11月20日意外な地方都市にある大企業。「任天堂が京都」や「江崎グリコが大阪」などは有名ですが、日本中の誰もが知っている大企業ながら、実は地方に本社を構えているという企業は少なくないもの。マイナビニュース会員に、地元にある大企業について聞いてみました。調査期間:2012/7/5~2012/7/9アンケート対象:マイナビニュース会員有効回答数 994件(ウェブログイン式)■家電&家具でおなじみの大企業「大手電機メーカーのパナソニックは大阪」(28歳/男性)「家具&インテリアショップのニトリは北海道」(26歳/女性)「ヤマダ電機は群馬の企業」(30歳/男性)インターネット界において「秘境」扱いされてしまっている群馬県には、なんと日本最大の売り上げを誇るヤマダ電機が存在。これを機会に少しは見直してあげてほしいものです。■身近な商品を扱う大企業「サランラップの製造、販売で知られる旭化成は宮崎」(25歳/女性)「100円ショップのダイソーの本社は広島」(23歳/女性)「インキ浸透印のシャチハタを作る、シヤチハタ株式会社は愛知県」(21歳/男性)日々の暮らしで必ずお世話になっている商品も意外な県から。ダイソーの商品が広島からはるばる届いているかと思うと、少し感慨深いような気持ちにもなります。■意外な県にある食品会社「製菓メーカーのブルボンは新潟」(24歳/男性)「ベビースターラーメンのおやつカンパニーは三重県」(24歳/女性)「スルメ・酢イカの『よっちゃん』を作っているよっちゃん食品工業は山梨県」(30歳/男性)子どものころ、遠足に欠かせなかった『よっちゃん』は山梨県に。海なし県でもある山梨県で、なぜ水産加工を行おうと思ったのでしょうか。■テレビでおなじみ「ドモホルンリンクルを販売する再春館製薬所は熊本」(29歳/女性)「CMに宮崎あおいを登用したアパレルブランドearth music & ecologyや上野樹里を使ったE hyphen world galleryは同会社の別レーベル。本社は岡山」(25歳/男性)「ジャパネットたかたは長崎県佐世保市」(23歳/男性)テレビCMやテレビショッピングでおなじみの企業も地方都市に。ジャパネットたかたの高田社長は、確かに少しだけ九州弁なまりがあるような気もします。意外なほどの大企業が集まりましたが、地方都市にはメーカーが多いよう。都会の喧騒の中でライバル企業と修練するよりも、地方にはのびのびと新商品を開発できる環境があるのかもしれません。(山本莉会/プレスラボ)
2012年08月15日被災時に新品交換か、早期修復か株式会社損害保険ジャパンは7日、企業向けの火災保険「企業総合保険」の契約者に対して、新サービス「被災設備修復サービス」の提供を、2011年1月1日から開始することを発表した。このサービスによって契約者は、被災をしたときに、設備を新品に交換するか、それとも修復して速やかな事業再開を目指すかを選択をすることが可能となる。※画像はイメージ新会社との協力同社はこのサービスの提供のために、災害復旧の専門会社リカバリープロ株式会社(以下プロ社)と協力を開始。プロ社は世界25か国に約150拠点を持つ、災害復旧会社グループの一員で、諸外国で高い評価と実績を持っている。本年10月22日設立。被災時における事業の早期再開は、企業にとって重要なテーマであるが、被災設備に関しては新品への交換が主流だった。しかしこの方法では、長い時間に加えてコストがかかるという点が指摘されていた。特殊技術で被災設備を復旧新しく提供される「被災設備修復サービス」は、契約者から損保ジャパンへ被災の連絡があった場合に、同社がプロ社へのサービスを案内。プロ社は必要に応じて被害拡大防止措置を実施した上で、事故から3日以内に早期修復計画を立案・実施。その後特殊技術によって設備を分解・洗浄した後、乾燥や再組立、検査といった本格復旧作業を遂行する。これにより、従来は修復不可能とされた被災設備であっても、新品交換より早く事業再開が可能となるケースが多数と予想されるという。
2010年12月11日マレーシアの保険会社を買収世界規模で事業を展開している保険会社ACEは今月7日マレーシアの保険会社Jerneh Insurance Berhad社を買収することを発表したJerneh Insurance Berhad社はマレーシアでよく知られた保険会社で火災、海洋、生命、自動車などのさまざまな保険を取り扱っている。買収の金額と時期買収の金額はおよそ20億ドルと予想されている。ただ買収完了時のJerneh Insurance Berhad社の帳簿価額によっては変更もありうる。買収の完了は2010年の第4四半期と予想されているがJerneh Insurance Berhad社の株主の反応や他の条件によってこちらも変わる可能性もある。ACEACEは今年創立25周年になる会社でACE Limitedを筆頭とした様々な子会社からなる企業である、今回のJerneh Insurance Berhadなどのような会社を世界50カ国にもっている。
2010年10月11日