2022年より双子選手としてJリーグで活躍し、日本代表でもプレーした佐藤勇人氏、佐藤寿人氏が、 ジュニア年代における国内最大規模のサッカー年間リーグ「プレミアリーグ U-11」のアンバサダーに就任したことが発表されました。【関連記事】プレミアリーグ U-11 チャンピオンシップ3 年ぶり開催お二人はアンバサダー就任にあたって以下のコメントを寄せました。佐藤勇人氏、佐藤寿人氏 コメント「子供たちにとって、試合をすることが何よりの喜びであり、成長の源です。そうやって僕たちも小さい頃から試合を経験して成長してきました。プレミアリーグ U-11の3 ピリオド制で全員が試合に出られる仕組みは素晴らしいと共感して、このたび2人でアンバサダーを務めさせていただくことになりました。日本中の子供たちがプレミアリーグU-11 を通じてたくさんの笑顔になって、たくましく成長していくことを願っています」<プレミアリーグU-11とは>「豊かなサッカー文化を日本中に広めること」、「少年サッカーに関わる人を幸せにする環境づくり」をミッションとし、サッカーの育成年代におけるソフト面のソリューションとして発足。2021年までに全国37都道府県に拡大、約600チームが参加、約4,000以上の試合を実施する日本最大の私設リーグ。負けたら終わりのトーナメント方式の公式戦では、いわゆる「上手な子」しか試合に出られない勝利(成績)至上主義が根強い日本のスポーツ文化の現状に対する問題意識からスタートしており、「力の拮抗した相手と、年間を通じてホーム&アウェイを戦う」カテゴリー分けされた育成重視のリーグ戦を編成し、「全員出場」「3ピリオド制」など、他にない独自の競技規則を設け、『補欠ゼロ』への取り組みを行なっています。大会ホームページはこちら>>お問い合わせプレミアリーグU-11実行委員会 事務局担当:佐々木電話:090-4590-5713Email:sasaki@pl11.jp
2021年12月24日昨シーズン限りで現役を退き、指導者として新たなスタートを切った佐藤寿人さん。Jリーグ通算220ゴールを決めたストライカーは自身の経験を子どもたちに伝えるために、様々な視点を持って指導に当たっています。前編で自身のキャリアを振り返りつつ、柏レイソルなどで活躍をした長谷川太郎氏が代表を務める一般社団法人TREが主催した"TRE2030 STRIKER PROJECT"の各ACADEMY(ストライカーアカデミー・TRE.Lab・朝TRE・ゴールスキルサーキット)の「SPECIALストライカークリニック」で子どもたちに伝えたかったことをお話しいただきました。後編の今回はストライカーとして持つべき心構えについて、教えていただきます。(取材・文:松尾祐希)(写真:松尾祐希)<<前編:J通算220ゴール、稀代のストライカー佐藤寿人が語る世界で活躍するストライカーの共通点■世界で通用するFWを育てるためには動きの「言語化」が大事――今、世界で得点王を取るようなストライカーが日本人ではまだいません。世界で通用するFWになるために何が必要なのでしょうか?FWに限らず選手を育てる上で、決まった枠組みはいらないと思っています。一人一人個性は違いますし、選手の特徴を少しでも伸ばしてあげたいからです。その上でより高いレベルでプレーできるように促してあげたいんです。自分はストライカーとして育ててもらいましたが、誰もが成功体験を持ってアプローチすることが難しいポジションです。GKであれば専門的なトレーニングができるコーチがいますが、FWはなかなかいません。まだまだFWの動きについて言語化されていないので、そういう落とし込みをしていくことは大事なのではないでしょうか。――言語化というところで、今日の練習ではチャレンジする姿勢についてお話をされていました。個人の意見ですが、GKと比較すると、FWは楽なポジションです。シュートミスをしたとしても、次のチャンスを決められればミスを帳消しにできるからです。一方でGKは一つのミスが失点に結び付きます。そう考えれば、FWは一つのミスを十分に挽回できるポジションなので、それも含めて指導者が向き合い、選手たちのメンタルを強化しないといけません。■メンタルを強くするためには「ミス」を次に生かす考え方が重要――メンタルを強化していく上で何が大事なのでしょうか。ミスをミスで終わらせないことが大事になります。ミスをすると、どうしても大きなミスとして捉えてしまいがちです。特にFWは周囲からのプレッシャーを感じてしまうポジションなので、一つのミスを「次に進むためのステップ」と捉えられるかが重要です。ミスのまま終わらせてしまうのか、ミスを次に生かせるか。考え方次第でミスの捉え方が変わってきます。僕はプロの世界で220得点を取っていますが、そのぐらい決めるためには合計で800本以上シュートを打っています。それだけシュートを外してきたので、それをいかにゴールに繋げるかが、ゴールを量産するためのカギかなと。子どもたちもミスをミスで終わらせないで、ミスから自分の技術や判断がどうだったのかを考えて、次に繋げられるかが大事になります。幼い頃からそのような思考で取り組んでいる選手と全くやってない選手であれば、その後の成長曲線がまるで違ってくるのではないでしょうか。――早い段階でそういう意識付けがされていると、全然違うんですね。そうだと思います。答えを選手自身に考えさせる。指導者が答えを与えるのではなく、選手が判断できるようになる。今回のトレーニングではそこを意識して指導していました。■自分が決めるという想いは持っていないといけない――ミスを次に繋げる姿勢を持った上で、FWとして大切にしてほしい部分はありますか?僕は中学時代に、この身体のサイズではプロは無理だと言われました。中3の時にポジションが2列目になって背番号も10番から9番になりましたが、全く嬉しくありませんでした。高1の時もMFで、「MFをやるぐらいならサッカーを辞めたい」と思っていたほどです。どのポジションをやってもFWとしてのこだわりは持っていましたね。誰よりもゴールを取るポジションをやりたったからです。プロ3年目にセレッソ大阪へ期限付き移籍をした際に左ウイングバックで出場する試合がありましたが、FWをやりたいという気持ちは持ち続けていました。FWとしてプレーする覚悟を持って、良い意味で我慢強くやって譲らない。もちろん他所からの意見やアドバイスには耳を傾けますが、自分が曲げられない部分、折れない部分を持つことがFWとして大事なのではないでしょうか。――FWであれば、状況を見つつ、エゴイスティックにゴールを狙うべきということですよね。やっぱり、自分が決めるという想いは持っていないといけません。味方が決めてくれればというメンタリティーでいけば、プロの世界で生き残れません。自分が決めるのではなく、「味方が決めてくれれば」と発言している時は、どこか自分に自信がなくてパフォーマンスが良くない時なんです。つまり、ゴールが取れない責任を他者に転嫁している時期。責任を全部自分が背負うぐらいでないといけないんです。味方がフリーな状況であれば、パスをする選択肢は持つべきですが、自分が打って決められると思うならシュートを選択すべき。もちろん、決められなかった時はその批判を受けないといけません。■シュート練習で重要なのは本数ではない――ゴールを決める自信を付けるためには、日々の取り組みが大事ですよね。シュート練習は本数ではなく、しっかり決めることが大事。それこそプロでもゴールに拘らず、決まらなかったら何本も打ち直す選手が少なくありません。でも、試合では1本のチャンスを決めないといけません。試合中にシュートを打つ場面は限られていますし、途中出場の選手だともっと打てません。結果を出さないと次はないという世界で生きているのに、普段の練習であれば10本打って決められない状況では試合で結果を出せません。また、練習で多くの選手はPA外からシュートを打ちます。試合中に離れた位置から打つ場面は多くないので、練習からより試合に近いシュチュエーションを作ってシュートを打たないといけません。■上手くいかない原因を逐一考えながら練習することで身についていく――クリニックで浮き球のシュートをされていたのは、試合を想定してということでしょうか。そうですね。浮き球のシュートは難しく、なかなか枠に飛ばせないかもしれません。大人でも難しいものです。少しでもボールがイレギュラーしたり、足の入れ方を間違えると、枠に向かわないですし、ボールが上に外れてしまいます。なので、1回ずつちゃんとボールを見て、しっかり打つ。それを重ねていくと、そのサイクルが日常になってしっかり打てるようになっていくと思います。確実に打てるようになるためには、先ほど話した通り、浮いてしまった原因を自分で考えないといけません。僕が「浮いた時はこうやらないといけない」と話しても、外側からの意見であって選手の感覚とはまた違います。選手が自分で考えて、練習に取り組めるようになることが望ましいと考えています。■世界で活躍しているストライカーの得点パターンで多かったのは......――今回のトレーニングではボレーシュートのメニューを行いました。また、ワンタッチで打つメニューもかなりありましたが、その狙いを教えてください。ワンタッチで打つことは大事。トラップをしてしまうと、相手に守備の機会を与えてしまうからです。カテゴリーが上がると、簡単にはゴールが決められません。ボールを持ってから仕掛けていく場合もありますが、極力相手に守備の機会を与えないようにしないといけないですし、得点王を取るためにはワンタッチシュートが絶対条件になります。トラップしてシュートを打てば、相手に守備の時間を与えてしまいます。なので、ワンタッチで打つ練習をしないといけません。トップレベルの選手でも、1回止めて外してから自分がやりたいようにシュートを打つ場合があります。もちろんそういうゴールもありますが、シーズンで20得点を決めても1つか2つしかない形です。そのスーパーゴールのために莫大の時間をかけるのであれば、もっとパーセンテージが高いシュートパターンに時間をかけて方がいいですよね。ワンタッチのシュート、横から来たボールをワンタッチで打つ形、振り向きざまに流して打つ。このようなトレーニングの方が効率的ですよね。僕は世界で活躍しているストライカーの得点パターンを調べました。すると、ほとんどがペナルティエリアの中でした。そして、ワンタッチ、2タッチ、3タッチ以上の比率を調べたら、やっぱりワンタッチの割合が多かったんです。つまりオフのところで相手を外して少ないタッチ数で打たないといけないし、今日のトレーニングでやったみたいに角度を作って打たないとワンタッチでシュートに持っていけません。いろんなタイプのストライカーがいますが、もっとデータをとって選手にあった形でアプローチできるといいですよね。今の日本人でワンタッチゴールが上手なのは上田綺世選手(鹿島)やオナイウ阿道選手(トゥールーズ/フランス)が上手ですよね。(オナイウ選手のように)J2やJ3で経験を積んで、成功体験を重ねた上で自分の形を作ることも大事です。何故ならば、出場機会を得られないと成功体験が得られないからです。特にFWは外国籍選手を獲得する可能性が高いポジションなので、日本人が活躍するのが難しいポジションです。そうした環境面も含め、生き残るためにピッチ上で自ら決断できるようになってほしいですね。
2021年09月17日7月18日(日)、柏レイソルなどで活躍した長谷川太郎氏が代表を務める一般社団法人TREが元日本代表で昨季までジェフユナイテッド千葉で活躍していた佐藤寿人氏をゲストに迎え、千葉県の"ZOZOPARK HONDA FOOTBALL AREA"で「SPECIALストライカークリニック」を開催しました。今回のSPECIALストライカークリニックは一般社団法人TREが主催する"TRE2030 STRIKER PROJECT"の各ACADEMY(ストライカーアカデミー・TRE.Lab・朝TRE・ゴールスキルサーキット)に通う選手たちが参加。17時からスタートした第一部には小学校2、3年生の子どもたち、19時15分からスタートした第二部には小学校4年生から6年生の子どもたちが佐藤寿人氏とともに汗を流しました。(取材・文・写真:松尾祐希)クリニック(第一部)に参加した選手たちと記念撮影(C)松尾祐希■ピッチの中では自分で判断しなければならない長谷川太郎氏の依頼で実現した今回のSPECIALストライカークリニック。トレーニングでは佐藤寿人氏がデモンストレーションを行う場面もあり、子どもたちからは大きな歓声が上がりました。今回のトレーニングは佐藤氏が練習メニューを作成。さまざまなパターンのシュートにトライをさせましたが、その狙いについて佐藤氏はこう話します。「ストライカーに特化すると、判断の答えは選手たち自身で持たないといけません。育成年代のうちに考え方を整理し、アイデアを与えてあげることも大事なのですが、最終的な判断はピッチに立っている選手で行わないといけません。育成年代の時から意識をしないといけませんし、プロの世界では一人の選手として勝負する必要があります」「特にストライカーはそれが顕著になっていくので、将来を考えた上で今回のトレーニングメニューを作成しました。今回のクリニックをきっかけに考え方を整理してあげたい。自分でいかに判断をして、持っている技術を発揮していかにゴールを奪うか。これを今回のトレーニングメニューで落とし込みたいと考えていました」■高学年ではより実践に近い練習を実施選手たち自身が考えて動くことを重視して指導していた佐藤寿人さん(C)松尾祐希低学年の子どもたちを対象とした第一部では浮き球のシュートやステップワークを用いたシュート練習などをメインに実施。高学年の子どもたちを対象とした第二部ではステップワークだけではなく、より実戦に近い形でシュートを放つ形でトレーニングを実施。ランダムにボールを出すことでシューターに判断が求められるシュチュエーションとするなど、選手たちも技術の向上を目指して積極的にチャレンジをしていました。どちらのクリニックでも佐藤氏が練習メニューの意図を説明するだけではなく、選手たちのチャレンジする姿勢を引き出すような声掛けと自ら判断する重要性を助言。選手たちもJリーグ通算220得点を奪ったストライカーの言葉に対して、真剣に耳を傾けます。すると、時間の経過とともに動きが良くなり、終盤にはコーチ陣から何度も「ナイスシュート」という言葉が聞かれるようになりました。■最後はスペシャルマッチでプロの技を見せた一部、二部ともにシュートメニューを消化した後にミニゲームを行い、佐藤氏もフリーマンとして実際にピッチに入って選手たちの指導にあたりました。また、選手たち同士のミニゲームだけではなく、最後はコーチ陣と選手たちのスペシャルマッチを実施。佐藤氏だけではなく、長谷川氏も参加して元Jリーガーの技を惜しげもなく披露しました。練習後は佐藤氏にサインを求める列ができるなど、大盛況で幕を閉じた今回SPECIALストライカークリニック。主催したTREの長谷川氏も「本当にわかりやすくトレーニングを進めてもらいました。子どもたちも自分の考えをもとにプレーを遂行しようとしてくれていました。今後もまた協力してもらえると嬉しいです」と語り、子どもたちが新たな刺激を受けたことに頬を緩ませていました。
2021年07月28日総合格闘技団体のリングスが2月14日都内で会見し、3月に行われる「RINGS ~reincarnation再臨~」の対戦カードを発表した。「RINGS ~reincarnation再臨~」開催情報かつて魔裟斗とともにK-1MAXを支えた小比類巻太信の参戦が決定。およそ2年ぶりのリング復帰の場に総合格闘技を選んだ小比類巻は、リングスでも活躍したリー・ハスデルの愛弟子ベン・アボット(リングスUK)と対戦する。小比類巻は「打撃を生かして、自分の持ち味である一発で倒すということを総合でもやっていきたい」と意気込みを語った。そのほかに発表された対戦カードは、伊藤健一(フリー)VSジャレット・オーウェン(リングス・オーストラリア)、伊澤寿人(和神会/RINGS)VSクラット・ピターリ(ロシア)、清水俊裕(宇留野道場)VS幕大輔(マッハ道場/RINGS)。決戦は3月9日(金)東京・後楽園ホールにて。チケットは発売中。
2012年02月16日