食や運動習慣の改善だけでなく、メンタルケアも免疫力UPの大切な要素。エンタメ作品が心にもたらす良い影響について専門家の方に解説していただきました!自分が心地よさを感じる、作品リストを作ってみよう!「人の免疫の30%は心の領域で作られているという説があるのですが、心は筋肉みたいに意識して動かせない部分。そこで、実践してほしいのが、副交感神経を活発にすること=リラックスした状態に自分を持っていくことです」と教えてくれたのは、心理カウンセラーの小杉茂さん。では、自律神経を整えて免疫力を高めるために映画や漫画などの作品は役に立つ?「“笑うこと”が免疫力を上げるという研究結果が出ているので、コメディ映画を観ることは効果的だと思います。でも、笑いのツボが違うものだと逆効果。一番いいのは、ジャンルを問わず自分の好きな作品を観ることなんです。僕の場合は、ホラー映画やメタル音楽。好きなジャンルにどっぷりと浸ることが、リラックスへの鍵です。特に、10代の頃ハマったり刺激を受けた作品を思い出してみると、自分の感情がポジティブに動くものが見つかります。逆に避けたほうがいいのは、自分の悩みと近い問題が描かれている作品。ストーリーを理解する時、人は自分の体験を重ねるので、話に引きずられてしまいます。悩んでいる状態から一歩離れられるものを選んで。ストレスや不安は何も生み出さないですから。例えばゾンビ映画なら、“実際こんな世界になったら、自分はどこに立てこもろうかな?”とか、少しでも楽しいシミュレーションやイメージが広がる作品がおすすめです」(小杉さん)精神科医のTomyさんも、「気分が落ちた時は、自らを心地いい状態に持っていくべく意識して行動することが大切」と言う。「そのためには、自分の“薬”になるモノや環境を持っておきましょう。おすすめしたいのは、自分だけの“エンタメリスト”を日頃から作っておくこと。今は、配信サービスも充実して選択肢がすごく多い。心が弱っている時は、作品を選ぶだけで疲れちゃう。あらかじめプランニングしておくこと、何が自分を楽しませるか、自分に合った選択肢を知っておくことが、とっても大事なんです」(Tomyさん)そのリストは2種類作っておく。「人からおすすめされて気になった作品をメモした『新規リスト』は、疲れていても“好奇心を満たしたい”という欲求が残っている時に。それとは別に、間違いなく元気をもらえる『定番リスト』も作っておくといいですよ。すごく心が疲れている時は、新しい情報に触れること自体がしんどいから。知っている話でも何度でも没入できる作品がいいですね。私の場合は、ドラマ『glee』や、漫画『ガラスの仮面』などが定番リストに入っています。そのリストから、自分の心の疲れ具合、ストレスのたまり具合によって作品を選べばOK。“今日はこんな気分だからこの作品を観よう!”と状態に合わせて決められる人は、ストレス発散上手、ひいては“エンタメ上手”といえるかもしれないですね。そして、“やりきらない”ことも大事!映画でもドラマでも何でも、最後まで観ずに途中でやめて全然いいんです。大切なのは、“キリがいいところ”ではなく“楽しいと思えなくなったところ”で止めること。人生の時間は限られています。それならば、できるだけ、楽しいこと、心地いいことで時間を満たしたほうがいいですよね?」(Tomyさん)小杉 茂さん心理カウンセラーレコード会社で音楽プロデュース、マネジメントを行う傍ら、アーティストのメンタルケアを行うべく、心理カウンセラーやコーチングなどの資格を取得。セミナー等も行う。Tomyさん精神科医ツイッター「ゲイの精神科医Tomyのつ・ぶ・や・き」(@PdoctorTomy)のポジティブなメッセージが人気を呼び、雑誌やテレビなどに出演。近著に『1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)。※『anan』2020年4月22日号より。(by anan編集部)
2020年04月18日免疫力を高めるために、普段の生活で意識すべきこととは?女医さんたちの“免疫力UP習慣”をご紹介します!女性の体と健康のプロフェッショナルといえば、女医さんたち!ということで、それぞれの専門分野と免疫力の関係、そしてご自身が実践されている免疫力UP術について伺いました。その実践術は、意外と私たちでもできそうなものがたくさん。ぜひ取り入れてみて!小林暁子先生:腸活×免疫力腸内環境の向上は、免疫力アップの要です。「体中の免疫を司る免疫細胞の7割がスタンバイしているのが、腸。正しい食事をして腸内の善玉菌を活性化しておくと、腸の粘膜での免疫力が強固なものになり、鼻腔や口腔内、尿路系などの粘液の免疫力向上に影響が。善玉菌が好む食物繊維を摂取し、腸をよく働かせましょう!」私の免疫習慣「ファイバープロ」を摂る。「腸内環境を良好に保つためには、善玉菌に消費され、使用される率が高い食物繊維を摂ることが重要。サプリ『ファイバープロ』の原料は豆の食物繊維で、これは善玉菌に消費される率が高い、優良な水溶性の食物繊維。私は20年近く摂取していて、おかげですっかり風邪知らずの体です」良質な乳酸菌生活を続ける。「納豆や味噌、キムチ、ザワークラウトなどの発酵食品は、可能なときにこまめに摂取しています。食事で摂れない分は、サプリ『ビビオ』で。H61乳酸菌で肌が整い、納豆菌のおかげで善玉菌の活性化&悪玉菌抑制も期待ができる。何年も続けています」軽い筋トレ&早寝早起き。「子どもの頃から朝に軽い運動をする習慣があり、ジョギングやウォーキング、ストレッチ、あるいは軽い筋トレなど。朝の運動のおかげで質の良い睡眠がとれ、疲れの溜まらない体になりました」木村好珠先生:メンタル×免疫力過度なストレスは敵。規則正しい生活を。「過度なストレスがかかり続けると、自律神経が乱れ、脳からはステロイドホルモンが出て、免疫を担当する細胞の機能が低下。自律神経の乱れは睡眠障害を招き、免疫力を上げる物質・メラトニンの分泌を妨げ…と、悪循環。免疫力UPのためには規則正しい生活あるのみです」私の免疫習慣アーモンドをいつも携帯。「栄養素が豊富で、抗酸化作用が強いアーモンドを常に持ち歩いています。抗酸化作用とは、体内の活性酸素を除去することで免疫力を高める力のこと。さらにアーモンドには美容効果もあるので、小腹がすいたときのお供に最適。特に女子におすすめです」寝る前はスマホの通知OFF!「質の良い睡眠をとるために、環境を整えることはとても大切。部屋は真っ暗で、無音状態。スマホの通知で睡眠が妨げられないよう、必ず通知をオフに。また寝る前には、なるべくスマホやパソコンは見ないようにしています」「まぁいっか」の気持ちを大切に。「追い込まれてしまったときほど、ポジティブになることは大事。ポジティブかネガティブかは、自分の捉え方次第です。頭にネガティブな思考が浮かんでも、無理やり前向き思考に切り替えることを繰り返していると、ポジティブ思考が自然に身につきます」こばやし・あきこ小林メディカルクリニック院長。女優からも信頼が厚い。著書に『医者が教える最高の美肌術』(アスコム)など。きむら・このみ精神科医、健康スポーツ医、産業医。プロのアスリートチームのメンタルアドバイザーとしても活躍中。※『anan』2020年4月22日号より。(by anan編集部)
2020年04月17日人にはもともと、病原体などに抵抗してカラダを守ってくれる“免疫”が備わっている。でも、そんな大事な働きをするものなのに、現代人の免疫力は弱まりがち…。偏った食事、運動不足、ストレスフルな習慣を見直して、免疫力を高める生活を心がけよう!チェックリストで自身の免疫力もチェック!ウイルス、細菌、アレルギー物質…。身の回りには美と健康を脅かす危険がいっぱい。こうしたリスクから自らを守るために、私たちには生まれつき授けられた力がある。それが“免疫”。「免疫とは、ウイルスなどの病原体による感染症などから身を守る働き。侵入した病原体を免疫細胞が食べたり殺したりする“自然免疫”、病原体を抗体というオーダーメイドの武器で排除する“獲得免疫”という2段階があります。獲得免疫には学習能力があるため、一度罹った病気には二度と罹らないか、罹っても軽く済むのです」(中村康宏先生)ところが、最近はこの大事な免疫力が下がっている人が多いという。なぜだろう。「ストレスや疲れが溜まると、自律神経のうちの交感神経が優位となり、免疫力が下がります。また、食生活が乱れて腸内環境が悪くなると、その情報が脳に伝わり免疫力が落ちるのです」免疫力が下がると、感染症への抵抗力が落ちるばかりではなく、がん、肥満、アレルギーなどのリスクが上がり、老化も進んでしまう、と中村先生は警告する。「その背景にあるのは、免疫が正しく働かないために生じる慢性炎症という現象です。炎症自体は、組織の異常を抑える反応で免疫の一種。その本来すぐ終わるはずの炎症がダラダラ続くのが、慢性炎症です。慢性炎症は活性酸素による酸化、余分な糖分が細胞を劣化させる糖化と連鎖反応を引き起こし、生活習慣病や老化を進めてしまうのです」免疫力を高めて正しく機能させつつ、慢性炎症にブレーキをかけるために何よりも大切なのは、日々のライフスタイルの見直し。「特定の食べ物やサプリメントに免疫力を上げる効果は期待できません。それよりも、お金をかけずにできる、毎日のライフスタイルの改善こそが免疫力を高める秘訣です」中村先生に作ってもらった下のリストで、早速ライフスタイルをチェック。悪しき習慣や心身の状態を改め、落ちた免疫力を正常化して慢性炎症をブロックしよう。いくつ当てはまる?普段の生活を振り返って確かめてみよう!何気ない生活パターン次第で免疫力は落ちる。心身の不調は免疫力ダウンのせいかも。当てはまる項目が多い人は、できるところからライフスタイルを正しく変えていこう。食生活編朝食を食べないことが多い肉、魚、野菜のバランスが偏りがち甘いものが好きインスタント食品、炭酸飲料などが好き一人で食事をすることが多いバランスのいい食生活で免疫細胞を元気にする栄養素を摂りたい。甘いものの食べすぎは糖化を進め、インスタント食品や炭酸飲料は腸内環境を悪くする。孤食はストレスのもと。生活習慣編休日は家でゴロゴロすることが多い眠りにつく時間が日によってバラバラスマホ、パソコン依存度が高いと思う薬をよく飲む入浴はシャワーのみ抗生物質に頼りすぎると腸内の善玉菌が死んで免疫に悪影響が及ぶ。眠りは疲労を回復させて交感神経の興奮を抑える。入浴や適度な活動で血流を促すと免疫細胞の働きも活発に。カラダ編PMS(月経前症候群)がひどい冷え症、肩こり持ち下痢、便秘になりやすい風邪をひきやすい、長引きやすい太り気味、痩せすぎここに挙げた自覚症状はいずれも慢性炎症や腸内環境の悪化、ホルモンバランスの乱れによるもの。免疫力低下のサインであると同時に、放置するとさらなる免疫力ダウンを招く。メンタル編仕事や家族で気になっていることがある大声で笑うことがあまりないこの1か月、テレワークだった一日中、人と話さない日がある大好きな趣味と言えるものがない「病は気から」というように、メンタルが免疫に及ぼす影響は想像以上に大きい。不安や心配をできるだけ減らすため、親しい人との会話や笑い、趣味などでストレスの解消を。中村康宏先生虎の門中村康宏クリニック院長。医師、米国公衆衛生学修士。アメリカで最先端の予防医学などを幅広く学び、帰国。日本初のアメリカ抗加齢学会登録施設となるクリニックを東京で開業。※『anan』2020年4月22日号より。監修・中村康宏(虎の門中村康宏クリニック院長)イラスト・加納徳博取材、文・井上健二(by anan編集部)
2020年04月16日良い菌(善玉菌)を食べる味噌汁・納豆・ぬか漬けなど、毎日の食事に発酵食品をプラス善玉菌を含む食べ物の代表格は、やはり発酵食品です。なるべく化学調味料を含まない発酵調味料を選び、毎日の食事に取り入れていくことが腸の菌ケアの第一歩です。とくにお味噌汁は、お豆腐やわかめ、きのこなど、具になる食材も菌ケアにいいものばかり。できれば毎食、1日3回お味噌汁を飲むようにすると菌ケア効果が高まります。善玉菌をサプリで補うそうは言っても時間がとれない!という方は、サプリで良い菌を摂る方法もあります。サプリを選ぶ場合は、配合されている菌の種類が多いものを選ぶのがポイントです。 菌を育てる(活性化させる)ものを食べるわかめやオクラなどネバネバ・ぷるぷる食材食物繊維には水溶性と不溶性のものがありますが、菌ケアには水溶性食物繊維がおすすめです。わかめなどの海藻類やオクラ、こんにゃく、チアシードなどに多く含まれています。ちなみに、ごぼうや人参などの根菜類は、水溶性も不溶性もどちらの食物繊維も摂取することができます。きなこやおからなど固形の大豆製品大豆に含まれる難消化性オリゴ糖という成分は菌のエサになる菌ケア成分です。これは固形の大豆には多く含まれているので、蒸した大豆やきなこ、おからなどを食べるのがおすすめ。冷ましたおにぎりやイモ類、ざるそばお米や穀物、イモ類などに含まれる難消化のでんぷん=レジスタントスターチが。善玉菌のエサとなり、腸内フローラの改善が期待できます。炭水化物は温かい状態だと小腸で吸収されてしまいますが、冷ました状態で食べることにより、レジスタントスターチが小腸で吸収されず大腸まで届きやすくなります。 悪玉菌のエサになることをしない人工甘味料を控えるどんなに良い菌を摂取しても、悪玉菌を増やしてしまっては意味がありません。人工甘味料は悪玉菌の大好物ですので控えるようにしましょう。 取材協力KINS 代表 下川穣さん口腔内フローラや腸内フローラを専門とする歯科医師。別名、菌ケアドクター。「健康と美と、菌の関係」に深く感銘を受け、「菌ケア」を正しく伝える第一人者としてKINSのサービスをスタート。目に見えた症状だけをケアする対処療法ではなく、症状の根本的な改善することで美肌を育むメソッドを提唱している。KINS 公式サイト
2020年04月15日依然として猛威をふるい続ける新型コロナウイルスに立ち向かうためには、ぬかりない予防対策だけでは不十分。万一感染してしまったときにウイルスに負けない“免疫力”を、いまからしっかり強化しておきたい。「免疫というのは、ひと言で言えば、私たちの体内に生じるさまざまな異物に反応し、それらを抑え込んでくれる機能のことです。たとえば、体内にがん細胞のような異常な細胞が生じたとしましょう。すると人間の体は、炎症を促進させる伝達物質を分泌し、それらの細胞を破壊するよう命令します。このように、がん細胞やウイルスに感染した細胞やウイルスに感染した細胞を破壊する防御機能を免疫と呼ぶのです」そう話すのは、純真学園大学客員教授の飯沼一茂先生。「講演などでもよくお話しするのですが、免疫力という観点からすると、現代の“清潔すぎる”環境は実は好ましくありません。たとえば、ひと昔前は野菜に寄生虫や泥がついているのは当たり前で、私たちはそれをある程度の量、自然に体内に摂取していました。そのことにより、私たちの体は寄生虫や土壌の雑菌に対する耐性を養っていたのです。Tレグ(制御性T細胞)という細胞があり、無菌状態で飼われたマウスでは、このTレグ細胞が減少するという実験結果も出ています」(飯沼先生・以下同)近年、泥んこ遊びを推奨する幼稚園や保育園が増えているのも、このTレグ細胞を育てるのが狙いだという。「実は免疫細胞の約70%は腸内に存在しているのです。なんといっても、人間の腸のひだをすべて広げるとテニスコート1面分くらいありますから。クロストリジウム属細菌という腸内細菌によってTレグ細胞が増加する、というマウスの実験の結果も出ていますが、腸内環境を整えてTレグ細胞を増やすということは、ほぼそのまま、バランスのよい免疫力のアップに直結するのです」悲しいかな免疫力は加齢によっても衰えていくが、その衰えを食い止めるためには、なにはさておき腸内環境を整えなくてはならないとのこと。それでは、具体的にどんな食べ物がよいのだろう?「腸内環境を整える食材の代表はきのこ類、また、なるべく菜食を心掛け、お肉を食べるなら牛肉よりも豚肉がおすすめです」日本伝統の鍋物は、免疫力の向上にはまさにうってつけのメニューだそう。とはいえ毎日鍋をつつくわけにはいかないし、そもそも鍋の季節はとうに過ぎてしまった……が、もちろん免疫維持に効果的な栄養素を取る手段は食事以外にもある。「それがβグルカンです。βグルカンは多糖類の一種で、Tレグをつくる腸内環境の餌になるだけでなく、それ自身が腸内細菌のバランスを改善し、それによって免疫バランスまで改善してくれるのです。サプリメントも市販されていますので、手軽に試すことができますよ。サプリメントの効果には懐疑的な向きもありますが、必要な栄養素を効率よく摂取するには有効だと思います。βグルカンにはきのこや海藻、大麦やパン酵母、黒酵母由来のものがあります」サプリメントでもまだ、まどろっこしい!というせっかちな人には、こんな驚愕の方法もある。「国内の5つの大学病院で『便移植療法』という方法が実施されています。これは若い人の理想的な腸内細菌を、便を移植することで自分の腸内に取り込むというもの。方法は簡単で、健康な人の便を生理食塩水に溶いてろ過し、内視鏡で移植するだけ。保険の利かない自由診療で、費用は約100万円程度ですが、それでも2年待ちだと聞いています」とっぴな治療法な気もするが、それだけ腸内環境の整備と、それによるバランスのよい免疫力の向上が重要であることの証しか。「免疫を高めて病気を防ぐという東洋医学的な発想を取り入れた、いわゆる統合医療は現在の医療のトレンドとなっています。医療費の増大が問題となっているいま、多くの病気の原因となる慢性炎症を抑えることは急務です。その意味ではバランスのよい免疫力の向上というのは、重要なキーワードになってくるでしょう」この先、子どもや孫の世代にのしかかる医療費負担を軽減するためにも、免疫力の向上は中高年の必須課題なのだ。「女性自身」2020年4月7日号 掲載
2020年04月02日依然として猛威をふるい続ける新型コロナウイルスに立ち向かうためには、ぬかりない予防対策だけでは不十分。万一感染してしまったときにウイルスに負けない“免疫力”を、いまからしっかり強化しておこう。「免疫というのは、ひと言で言えば、私たちの体内に生じるさまざまな異物に反応し、それらを抑え込んでくれる機能のことです。たとえば、体内にがん細胞のような異常な細胞が生じたとしましょう。すると人間の体は、炎症を促進させる伝達物質を分泌し、それらの細胞を破壊するよう命令します。このように、がん細胞やウイルスに感染した細胞やウイルスに感染した細胞を破壊する防御機能を免疫と呼ぶのです」そう話すのは、純真学園大学客員教授の飯沼一茂先生。ただし、免疫の役割について正しく理解するためには、これだけでは不十分だとも飯沼先生は言う。「意外に思われるかもしれませんが、免疫には異物を排除する『攻撃型』だけでなく、過剰な攻撃を抑える『ブレーキ型』も存在するのです。身近なところでいえば、花粉症を例にとるとわかりやすいでしょう。花粉症は『ブレーキ型免疫』が低下することで、体内に入った花粉への攻撃が過剰になり、その結果、目や鼻の粘膜が慢性的な炎症を起こしてしまうのです」(飯沼先生・以下同)あの苦しい涙や鼻水だけでも勘弁してほしいところだが、「ブレーキ型免疫」の低下による免疫バランスの崩壊は、がんや糖尿病、動脈硬化や自己免疫疾患、アルツハイマー病などの精神性疾患まで、実に多岐にわたる病気の原因になるという。「免疫を考えるうえで大切なのは、要はバランス。体内の異物を破壊する『攻撃型免疫』と、それが過剰になるのを抑える『ブレーキ型免疫』は車の両輪だと考えてください」免疫には異物を破壊する「攻撃型」と、その攻撃を抑制する「ブレーキ型」があり、その2つのバランスが大切だということはわかったが、実際の生活のなかではどんなことを気にすればよいのだろうか?「講演などでもよくお話しするのですが、免疫力という観点からすると、現代の“清潔すぎる”環境は実は好ましくありません。たとえば、ひと昔前は野菜に寄生虫や泥がついているのは当たり前で、私たちはそれをある程度の量、自然に体内に摂取していました。そのことにより、私たちの体は寄生虫や土壌の雑菌に対する耐性を養っていたのです。『ブレーキ型免疫』をつかさどるTレグ(制御性T細胞)という細胞があり、無菌状態で飼われたマウスでは、このTレグ細胞が減少するという実験結果も出ています」近年、泥んこ遊びを推奨する幼稚園や保育園が増えているのも、このTレグ細胞を育てるのが狙いだという。Tレグ細胞は、先に触れた慢性炎症全般の抑制に欠かせないものだが、飯沼先生によれば、なかでも腸内細菌がつくるTレグ細胞はとりわけ重要なのだそう。「実は免疫細胞の約70%は腸内に存在しているのです。なんといっても、人間の腸のひだをすべて広げるとテニスコート1面分くらいありますから。クロストリジウム属細菌という腸内細菌によってTレグ細胞が増加する、というマウスの実験の結果も出ていますが、腸内環境を整えてTレグ細胞を増やすということは、ほぼそのまま、バランスのよい免疫力のアップに直結するのです」まさに「すべての免疫は腸に通ず」といったところか。さらに、昨年開かれた国際学会では、腸内環境にまつわる驚きの報告も。「スポーツ選手の10年分の『朝の便の状態』と『腸内細菌』のデータを検証したところ、腸内細菌の状態によってパフォーマンスに変化があることがわかりました」もちろん一概に、「いいうんちのアスリートが勝つ」わけではないが、便通がよいときの爽快感を思い起こせば、なんだか納得!?人間の腸内には約1,000兆個の腸内細菌がすみついているというが、それらの腸内細菌を味方につけられるかどうかが、まさに免疫バランスのための分かれ道だ。「女性自身」2020年4月7日号 掲載
2020年04月02日依然として猛威をふるい続ける新型コロナウイルスに立ち向かうためには、ぬかりない予防対策だけでは不十分。万一感染してしまったときにウイルスに負けない“免疫力”を、いまからしっかり強化しておこう。まずは次の免疫力チェックを!□ おなかや手足が冷える。体温が低い□ 野菜や果物はあまり食べない□ 日常的に激しい運動をしている□ 妊娠している□ 慢性的に寝不足だ□ 座り仕事が多く、運動不足だ□ ダイエットで食事制限をしている□ 甘いものや脂っこいものをよく食べる□ 喫煙している□ いつも強いストレスを感じる□ 生活リズムが乱れがちだ□ 毎年のように風邪をひく□ 便秘気味である□ 口内炎や口唇ヘルペスがよくできる□ 笑う機会が少ない□ 口や目の渇きを感じる当てはまる項目が、0〜2=免疫バランス良好。引き続きストレスや生活習慣の乱れに注意して。3〜5=免疫バランスにやや不安あり。日々の「免疫意識」を高めましょう。6〜9=かなり免疫バランスの悪い状態。10以上=いつ病気になってもおかしくない状態。生活習慣全般を見直して!“免疫力”を向上させることは、ふだんの生活のなかでもできるそう。そこで“免疫力”を向上させる生活習慣を2択クイズ形式で出題!出題してくれたのは、純真学園大学客員教授で、『それでは実際、なにをやれば免疫力が上がるの?』(ワニブックス)の著者・飯沼一茂先生。【Q】夕食後のだんらん。おすすめのテレビ番組は?泣けるドラマ or 笑えるバラエティ正解は笑えるバラエティ。「大阪国際がんセンターの研究によれば、落語や漫才を鑑賞したがん患者30人のほうが、鑑賞しなかった30人よりも、免疫細胞の一種であるNK細胞が増えることが確認されました」(飯沼先生・以下同)今後は、介護や医療の現場で“笑い療法士”が活躍する時代になる!?【Q】適切なお風呂の温度と入浴時間は?30度のお湯に15分 or 40度のお湯に10分正解は40度のお湯に10分。人間の体温は、40度のお湯に10分浸かると1度上がるといわれている。「体温が1度上がると血流だけでなく、リンパの流れもスムーズになります。リンパ球は免疫機能をつかさどる要で、この流れがスムーズになることで免疫力は5倍高まるといわれています」【Q】入浴剤で選びたいのは?重炭酸系 or 保湿系正解は重炭酸系。1日の疲れから免疫力が下がりがちな夜におすすめなのが「重炭酸」系の入浴剤。「炭酸系入浴剤は、角質層から体内に吸収される炭酸ガスが効果的に血流を促し末梢神経を広げてくれるので、体が温まり免疫力の維持につながります」【Q】入浴後にマッサージしたほうがいいのは?口元 or ふくらはぎ正解は口元。ウイルスや細菌は口、目、鼻などの粘膜から侵入して免疫力を落としてしまうので、粘膜の働きを強くしておくことが大切。「体が温まっている入浴後に、口元(=唾液腺)をしっかりとマッサージして、唾液の分泌量を増やすように心がけましょう」正しい知識を身につけて1日のリラックスタイムを免疫力の充電時間に!「女性自身」2020年4月7日号 掲載
2020年04月02日依然として猛威をふるい続ける新型コロナウイルスに立ち向かうためには、ぬかりない予防対策だけでは不十分。万一感染してしまったときにウイルスに負けない“免疫力”を、いまからしっかり強化しておこう。まずは次の免疫力チェックを!□ おなかや手足が冷える。体温が低い□ 野菜や果物はあまり食べない□ 日常的に激しい運動をしている□ 妊娠している□ 慢性的に寝不足だ□ 座り仕事が多く、運動不足だ□ ダイエットで食事制限をしている□ 甘いものや脂っこいものをよく食べる□ 喫煙している□ いつも強いストレスを感じる□ 生活リズムが乱れがちだ□ 毎年のように風邪をひく□ 便秘気味である□ 口内炎や口唇ヘルペスがよくできる□ 笑う機会が少ない□ 口や目の渇きを感じる当てはまる項目が、0〜2=免疫バランス良好。引き続きストレスや生活習慣の乱れに注意して。3〜5=免疫バランスにやや不安あり。日々の「免疫意識」を高めましょう。6〜9=かなり免疫バランスの悪い状態。10以上=いつ病気になってもおかしくない状態。生活習慣全般を見直して!“免疫力”を向上させることは、ふだんの生活のなかでもできるそう。そこで“免疫力”を向上させる生活習慣を2択クイズ形式で出題!出題してくれたのは、純真学園大学客員教授で、『それでは実際、なにをやれば免疫力が上がるの?』(ワニブックス)の著者・飯沼一茂先生。【Q】昼下がり、つかの間の自分の時間は?大きな声でカラオケ or 静かに読書正解は大きな声でカラオケ。大声で笑うことが免疫細胞の一種であるNK細胞を活性化するというのはよく知られているが、楽しく歌うことも免疫の活性化に効果があるという。「大きな声で歌うことは、体温の上昇や、快感ホルモンの分泌を促進してくれるので、免疫力の向上も期待できます」(飯沼先生・以下同)【Q】趣味のクラシック鑑賞。聴くならどっち?ベートーベン or モーツァルト正解はモーツァルト。近年、免疫力向上に寄与する音楽があることが解明されている。「注目されているのは『f分の1ゆらぎ』という音の波動。モーツァルトやバッハ、ショパンといった特定のクラシック音楽以外に、美空ひばりさんの歌声にもこの波動があることがわかっています」【Q】小腹がすいたときのおやつは?新鮮な黄色いバナナ or 茶色い斑点の出たバナナ正解は茶色い斑点の出たバナナ。バナナには、タンパク質の代謝に不可欠なビタミンB6や善玉菌のエサになるオリゴ糖などが含まれる。「免疫力の向上には選び方がポイント。茶色い斑点が出た熟成バナナには、免疫力のもとである白血球を増やす効果が、若々しいバナナの約5倍という研究結果も」【Q】運動不足の解消に適切なエクササイズは?1時間のウオーキング or 30分のハードなエアロビクス正解は1時間のウオーキング。シンプルながら免疫力を上げてくれる運動がウオーキング。「有酸素運動は、血液中の免疫細胞である白血球やリンパ球の働きを高めてくれるのです。1日の目安は7,000〜8,000歩(=1時間程度)。ハードな運動はむしろ免疫力を下げてしまうのでご注意してください」免疫力UPのルーチンを身につけよう!「女性自身」2020年4月7日号 掲載
2020年04月01日依然として猛威をふるい続ける新型コロナウイルスに立ち向かうためには、ぬかりない予防対策だけでは不十分。万一感染してしまったときにウイルスに負けない“免疫力”を、いまからしっかり強化しておこう。まずは次の免疫力チェックを!□ おなかや手足が冷える。体温が低い□ 野菜や果物はあまり食べない□ 日常的に激しい運動をしている□ 妊娠している□ 慢性的に寝不足だ□ 座り仕事が多く、運動不足だ□ ダイエットで食事制限をしている□ 甘いものや脂っこいものをよく食べる□ 喫煙している□ いつも強いストレスを感じる□ 生活リズムが乱れがちだ□ 毎年のように風邪をひく□ 便秘気味である□ 口内炎や口唇ヘルペスがよくできる□ 笑う機会が少ない□ 口や目の渇きを感じる当てはまる項目が、0〜2=免疫バランス良好。引き続きストレスや生活習慣の乱れに注意して。3〜5=免疫バランスにやや不安あり。日々の「免疫意識」を高めましょう。6〜9=かなり免疫バランスの悪い状態。10以上=いつ病気になってもおかしくない状態。生活習慣全般を見直して!“免疫力”を向上させることは、ふだんの生活のなかでもできるそう。そこで“免疫力”を向上させる生活習慣を2択クイズ形式で出題!出題してくれたのは、純真学園大学客員教授で、『それでは実際、なにをやれば免疫力が上がるの?』(ワニブックス)の著者・飯沼一茂先生。【Q】夕食づくり。野菜の皮はどうする?皮は残さずむく or 皮はなるべくむかない正解は皮はなるべくむかない。免疫力という観点からは、野菜はむしろ皮が重要。「重要なのは、皮と実の間に多く含まれるファイトケミカルという栄養素で、高い抗酸化作用が細菌やウイルスの侵入を防いでくれます。また、ある程度の泥はむしろ腸内細菌を活性化してくれます」【Q】夕食づくり。メインの食材=お肉はどうする?しっかり食べる or 極力控える正解はしっかり食べる。ダイエットなどで極端に脂肪分や肉を避けると、免疫力が低下するおそれも。「脂肪は、ビタミンAを肝臓に蓄える働きを持つ胆汁を作り出す栄養素で、これをきちんと取らないとカロテンやビタミンの吸収が悪くなり、免疫細胞の弱体化にもつながりかねません」【Q】夕食づくり。おすすめの献立は?麻婆豆腐 or 酢豚正解は麻婆豆腐。「トウガラシに含まれる辛み成分(=カプサイシン)は、新陳代謝を促すほか、中性脂肪を減らしてくれる効果も期待できるので、免疫力を向上させるにはもってこいの食材です」麻婆豆腐以外のメニューでも、一味唐辛子や鷹の爪を積極的に取り入れてみて。免疫力UPのルーチンを身につけよう!「女性自身」2020年4月7日号 掲載
2020年04月01日「免疫力を高めるには夜ヨーグルトが効果的」「インフルエンザの予防には免疫力を高めるといい」などなど、健康にまつわる話題でよく耳にする“免疫”という言葉だが、その実態については、意外とよくわかっていない人も多いのでは?というわけで、免疫の基本的な役割について、純真学園大学客員教授の飯沼一茂先生に話を伺った。「免疫というのは、ひと言で言えば、私たちの体内に生じるさまざまな異物に反応し、それらを抑え込んでくれる機能のことです。たとえば、体内にがん細胞のような異常な細胞が生じたとしましょう。すると人間の体は、炎症を促進させる伝達物質を分泌し、それらの細胞を破壊するよう命令します。このように、がん細胞やウイルスに感染した細胞やウイルスに感染した細胞を破壊する防御機能を免疫と呼ぶのです」(飯沼先生・以下同)なるほど。ただし、免疫の役割について正しく理解するためには、これだけでは不十分だとも飯沼先生は言う。「意外に思われるかもしれませんが、免疫には異物を排除する『攻撃型』だけでなく、過剰な攻撃を抑える『ブレーキ型』も存在するのです。身近なところでいえば、花粉症を例にとるとわかりやすいでしょう。花粉症は『ブレーキ型免疫』が低下することで、体内に入った花粉への攻撃が過剰になり、その結果、目や鼻の粘膜が慢性的な炎症を起こしてしまうのです」あの苦しい涙や鼻水だけでも勘弁してほしいところだが、「ブレーキ型免疫」の低下による免疫バランスの崩壊は、がんや糖尿病、動脈硬化や自己免疫疾患、アルツハイマー病などの精神性疾患まで、実に多岐にわたる病気の原因になるのだ。健康に害を及ぼす異物はなるべく取り除きたいが、取り除きすぎてもよくない……って、どうすればいいの?「免疫を考えるうえで大切なのは、要はバランス。体内の異物を破壊する『攻撃型免疫』と、それが過剰になるのを抑える『ブレーキ型免疫』は車の両輪だと考えてください」たしかに左右のタイヤの大きさが違っていては、車はまっすぐ走れない。飯沼先生によれば、とくに現代人にとって問題なのは「ブレーキ型免疫」の低下なのだそう。「女性自身」2020年4月7日号 掲載
2020年03月30日腸内環境を整え、免疫力を高める効果が期待できると注目を浴びている発酵食品。その中でも熱い視線を注がれているのが、お米を発酵させた酒粕です。酒粕には美肌効果が期待できるビタミンB群をはじめ、食物繊維や必須アミノ酸も豊富な万能食品。今回ご紹介する「豆乳粕汁」は、酒粕と味噌のダブル発酵食品に、大豆イソフラボンが豊富な豆乳。そして、鶏もも肉から出る旨味と、根菜類の甘みを加えた栄養満点の一品です。今話題の発酵食品を存分に使った栄養満点の「豆乳粕汁」。腸内環境を整え、免疫力を高めるためにも、是非試してみてくださいね。■豆乳粕汁調理時間 20分 1人分 437kcal<材料 2人分>鶏もも肉(小) 1枚(200g)ジャガイモ 1個玉ネギ 1/4個ニンジン 1/4本エノキ 1/2袋水 200ml豆乳(成分無調整) 200ml酒粕 30gみそ 大さじ2塩 少々しょうゆ 適量セリ(刻み) 適量<作り方>1、鶏もも肉は食べやすい大きさに切る。ジャガイモは皮をむき、4つに切る。玉ネギは幅2cmのくし切りにする。ニンジンは皮をむき、厚さ5mmの半月切りにする。エノキは根元を切り落とし、長さを半分に切る。2、鍋に鶏もも肉、ジャガイモ、水を入れて強火にかけ、沸騰したらアクを取る。蓋をずらしてのせ、弱火で約5分煮る。3、酒粕とみそを(2)の煮汁で溶いてから(2)に加える。玉ネギ、ニンジン、エノキ、豆乳を加え、蓋をして弱火で7~8分程煮る。吹きこぼれないように注意します。4、塩としょうゆで味を調えて器によそい、セリを散らす。疲れた体にも染み渡る、優しい甘さで栄養満点の「豆乳粕汁」。優しい甘さの一杯は大人も子供も大満足。免疫力をUPするためにも是非作ってみてくださいね。
2020年03月25日いまこそ知りたい感染症対策。ウィルスに負けないためには、手洗い、うがい、人混みを避ける、などが挙げられますが、加えて体の免疫機能を正常に働かせることも肝。そこで、漢方薬剤師の大久保愛先生が防御機能を高める方法をご紹介します!文・大久保愛【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 47免疫力をこれ以上下げたくない時期今多くの人が身に付けたい力といえば免疫力ですよね。マスクや手洗い、うがい、早寝など、外敵から防御するための行動は当然必要です。ただ、今の時期、予防に予防を重ねても心配が絶えない人も多いと思います。それと同時に耳にするのが、あまり外に出ないようにすることで、退屈だったりストレスがたまり、運動不足になったり、家の中で無駄食いなどをして不摂生をしてしまうことです。人の多いところに外出しないと身を守ることになりますが、引きこもって体力や筋力の低下などが起きてしまい、防御機能である免疫までが弱ってしまっては大変です。そうならないためにも、食事でできる対策をお伝えしたいと思います。今週は食事で防御機能を高める食薬習慣を紹介します。自然の変化が体調に影響している漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? 一か月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。今週は、防御機能を高める食薬習慣まだまだ、体調管理に油断のできない日々が続きますね。早く落ち着くことを願うばかりです。そして、私たちにできることといえば、ウイルスに接する可能性のある機会を減らすこと、衛生管理をしっかり行うことだと思います。でも、それだけでは心配が残る人も多いと思います。さらなる対策となるとやはり、体の内側から防御機能を高めていくこと。特に粘膜からウイルスや細菌が侵入してきますが、喉や鼻などの粘膜には、繊毛という防御機能があります。しかし、粘膜が乾燥しているとその働きが弱ってしまいます。そのため、こまめな水分補給が防御機能を高めることに役立ちます。空気清浄機などで清潔に湿度を保つことも大切ですが、1日1.5L程度の水分をこまめに摂取していくことも大切です。暑い季節よりも水分補給が減りがちな季節のため、意識的な水分の補給が必要となります。漢方では、潤いをプラスすることを「補陰(ほいん)」、免疫力を強化することを「補気(ほき)」といいます。今週は、「補気」作用のある食材を使った飲み物をこまめに取ることで「補陰」する食薬習慣を紹介します。今週食べるとよい食材・メニューは、【生姜とスパイス&ハーブを使ったドリンク】です。今週食べるとよい食材・メニュー:生姜とスパイス&ハーブを使ったドリンク喉を潤しウイルスや細菌の侵入を防ぐためにこまめな水分補給は大切です。その潤す水分に細菌やウイルスに対抗するスパイス&ハーブを加えるのがおススメです。単純に水分をとるよりも、少しでも有効成分を含むものを常備しておきましょう。特に、スパイス&ハーブを整腸作用のあるオリゴ糖につけて常備しておくと腸内環境も整うためさらにgood!生姜生の生姜には「ジンゲロール」が含まれウイルスや菌に対して効果を発揮すると言われています。生姜をすりおろすか、ミキサーで細かくしてオリゴ糖に漬け込んだり、一回分ごとに分けて冷凍するのがおすすめです。普段飲んでいる紅茶やココアや白湯、お味噌汁やスープなど好きなものにちょい足ししてみましょう。外敵から身を守る「気」を補ってくれます。クローブ、カルダモン、シナモンスティックなどスパイス&ハーブ一般的にスパイスやハーブには抗菌作用、抗ウイルス作用、抗炎症作用などが備わっています。 使い方がわかりにくいものが多い印象もありますが、生姜やレモンなどと一緒に好きなスパイスをオリゴ糖に漬け込んでしまえば、細菌、ウイルス対策のシロップになります。外出を控えて家の中で過ごすことが多くなると、運動不足に加え甘いものとコーヒーが増えてしまうなんて悩みも耳にします。いつも飲むドリンクにひと手間加えて体調管理に役立ててみてはいかかがでしょうか。information大久保 愛 先生アイカ製薬株式会社代表取締役・漢方薬剤師。昭和大学薬学部生薬学研究室で漢方を学び薬剤師免許を取得。その後、中国で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び資格を取得。漢方相談、調剤薬局、エステなどの経営を経て商品開発・ライティング・企業コンサルティングなどに携わる。著書『1週間に一つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。©d3sign/Gettyimages©ArtMarie/Gettyimages©Ezra Bailey/Gettyimages
2020年02月26日3人の子どもたちを寝かしつけ、食器を洗っていると、急に右胸がズキズキと痛みました。経験したことのない激痛で、どう考えてもおかしい。まさか心筋梗塞? と恐ろしい病名が頭をよぎるほどでした。 いきなり水ぶくれが出現もしかして心筋梗塞の前触れなのでは……と震えながら布団の中に入りました。私にもしものことがあったら、子どもたちはどうなるのだろう? と不安な気持ちでいっぱいになったものの、疲れていたこともあり10分後には爆睡。 翌朝、病院の診察を受けに行くため服を着替えていると、昨夜はなかった大量の水ぶくれが右胸と右側の背中にできていたのです。これは何?! と慌ててインターネットで検索してみると、「帯状疱疹」の症状と類似点が多く、すぐに皮膚科へ向かいました。 子ども全員が水ぼうそうに!先生に診てもらったところ、「帯状疱疹」とすぐに診断がおりました。疲れなどがたまり、免疫力が低下すると発症する病気だと言われました。幼少期にかかった水ぼうそうと同じウイルスが原因なので、マスクを着用、タオルの使いまわしなどはせず、子どもへの感染対策をしたほうが良いとのこと。 しかし、予防接種を受けていた娘2人も水ぼうそうになってしまいました。そのうえ、生後5カ月の長男にも感染。注意して肌を見ていたので、水疱が3,4個出た時点で小児科に駆け込み、症状の悪化を防ぐことができました。 睡眠と栄養をしっかりとることが大切帯状疱疹が出た部分は激痛が走り、しびれなどが完全に引くのに1年はかかりました。特に発症後2カ月間は、重さのあるお皿を持つだけで痛みが走るほどでした。たしかに育児疲れはあったものの、睡眠時間を削ってネットサーフィンなどもしていたので、自分の体調管理を怠っていた面もあります。 私が寝込んでいる間は料理も作れず、子どもたちに絵本の読み聞かせをしたり、外遊びに連れて行ったりすることもできませんでした。病気になってからは、栄養バランスを考えた料理を作り、健康維持を第一に子育てに励んでいます。 家事は滞り、マスク着用のまま横になってるママの姿を見続け、子どもたちが不安な気持ちにもなっていました。育児は体力勝負なので、体力・免疫力が低下しないよう、日ごろから気を付けることが大切だと痛感。睡眠時間の確保は特に重要でした。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:福本裕子一男二女の母。長女の出産前まで塾講師として働く。現在は自身の経験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談の記事執筆をおこなう。
2019年12月28日β-グルカンは食物繊維の仲間で、きのこや酵母、大麦やオーツに多く含まれている成分です。最近では少しずつその効果が明らかにされてきており、免疫力を高め、病気からカラダを守ったり、ガン予防したりする効果があることがわかってきました。その他にも、私たちのカラダに様々な効果をもたらしてくれるとても魅力的な栄養成分です。β-グルカンの働き免疫力を高めるβ-グルカンは体内に入っても消化吸収されず、直接腸内の免疫細胞に働きかけます。そうして免疫力が高まると、カラダの中に侵入した細菌や異物を排除する能力が上がるため、風邪予防やアレルギー症状を予防・改善する効果が期待されています。抗ガン作用ガンの発症はタバコや食事などの要因が大きく関わっています。きのこ由来のβ-グルカンは、ガン細胞を攻撃するナチュラルキラー細胞やマクロファージなどの免疫細胞を活性化させ、ガンを抑制する効果が認められています。コレステロール値の正常化大麦・オーツ由来のβ-グルカンは、消化されることなく腸へ届くため、コレステロールの排泄を促進させます。また、コレステロールの合成を抑制する働きがあるといわれています。整腸作用きのこ類に含まれるβ-グルカンは、不溶性食物繊維の一種。胃や腸で水分を吸収して大きく膨らみ、腸を刺激してぜん動運動を活発にし、便通を促します。大麦に含まれるβ-グルカンは水溶性食物繊維で、善玉菌を増やして腸内環境を整え、腸の動きを良くしてくれます。β-グルカンを多く含む食品まいたけ・しいたけ・エリンギ・なめこ・ひらたけをはじめ、ほとんどのきのこに含まれています。他には、大麦やオーツ麦、パンの酵母にも含まれています。β-グルカン摂取のポイントβ-グルカンは、腸の内壁にある免疫細胞に働きかけるため、空腹時に摂るとより効果的。食事から摂れるβ-グルカンの量はわずかなので、毎日少しずつでも食事にとり入れることがポイントです。炒め物や煮物、みそ汁などにきのこを加えたり、大麦は茹でてサラダにトッピングしたり、麦ごはんで食べるのもおすすめですよ。
2019年11月03日「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】の掲示板。今回は血液型に関するご相談です。 Q.夫が献血をしたところ、Rh(−)のO型でした今日夫が献血をしたところ、Rh(−)のO型でした。私はRh(+)のB型ですが、子どもは何型が生まれてくるでしょうか? また、出産にはさしつかえはないのでしょうか? 在本祐子助産師からの回答ご主人がRh(−)の血液型で、ご心配なお気持ちになりましたね。確かに血液不適合妊娠ではないかとご心配になられたかもしれませんが、問題になるのはママさんがRh(−)で、赤ちゃんがRh(+)のケースです。またABO型でも不適合が生じる可能性もゼロではありません。これは赤ちゃんの黄疸が強く出るなど出生後の問題です。いずれにせよ、心配があれは、産院でご相談してみてくださいね。※参考:ベビーカレンダー「助産師に相談」コーナー※診断や具体的な治療については医師の指示にしたがってください 血液型について血液型の分類に関してABO式やRh式など、みなさん聞いたことがあるのではないでしょうか? そもそも血液型とは何でしょう。 血液型とは一般には赤血球の型を指し、赤血球の表面にある抗原という物質によって決まります。ABO式血液型では、A型、B型、O型、AB型の4つに分けられ、A型にはA抗原、B型にはB抗原、AB型にはAとBの両方の抗原がありますが、O型にはどちらの抗原もありません。 Rh式血液型は、赤血球上に存在するC、c、D、E、eという5つの抗原によって識別される血液型を言います。一般的にRh式血液型でいう陽性(+)と陰性(−)は、D抗原の有無のことを指し、D抗原がある場合をRh(+)、ない場合をRh(−)で表します。 一般的に知られているABO式血液型、Rh式血液型の他にもMNS式、P式など多くの血液型が存在しています。ABO式やRh式以外の血液型は、医学的に問題となることが稀なので、日本ではあまり知られていません。 血液型不適合妊娠とは?血液型不適合妊娠とは、母体にはない血液型の抗原がおなかの中の赤ちゃんに存在する場合を言います。おなかの中の赤ちゃんにはあるが母体にはない血液型抗原が母体に移行することで、母体は血液型抗原を異物と認識し、抗原を排除するために抗体をつくります。その抗体が胎盤を通じて赤ちゃんに悪影響を及ぼすことがあるのです。日本では、血液型不適合妊娠のなかでRh式血液型不適合妊娠の頻度が最も高くなっています。 Rh式血液型不適合妊娠は、Rh(−)の女性が、Rh(+)の赤ちゃんを妊娠した場合に起こります。パートナーがRh(+)の場合、ほとんどの赤ちゃんの血液型はRh(+)となります。 Rh型血液型不適合妊娠は、初めての妊娠では、過去に輸血や流産そして人工妊娠中絶などの経験がなければ、ほとんど何も起こりません。最初の妊娠時には、母親の体内に抗D抗体がないからです。最初の妊娠でおなかの中の赤ちゃんの血液型がRh(+)だった場合、おなかの中の赤ちゃんのD抗原が、分娩時、流産時などに母体に流入し、母体の中で抗D抗体がつくられます。2回目以降の妊娠をした時にRh(+)の胎児を妊娠すると、初めての妊娠のときにできた抗D抗体が胎盤を通じて胎児に移行し、胎児の赤血球を壊して胎児貧血や胎児水腫などさまざまな症状を引き起こします。※参考:基礎知識(妊娠中)「【医師監修】血液型不適合妊娠とは?原因、赤ちゃんへの影響、Rh(ー)の女性が気を付けること」【監修:医師 北川 博之 先生 産婦人科 | 医療法人至誠会 梅田病院院長】
2019年11月01日息子が生後6カ月を過ぎたころのこと。ちょうど気温が下がり、風邪がはやりだすシーズンだったこともあり、「そろそろ母体からの免疫が切れて、風邪をひきやすいかも。室温や湿度をしっかり管理しよう! 」と思っていました。しかしその矢先、私が風邪をひいてしまい、息子にも移してしまったのです。生後6カ月で初めて風邪をひかせてしまったときに、私がとった行動をお伝えします。 症状は鼻水と声枯れ私の風邪が治りかけのころ。遊んでいる息子をふと見ると、鼻水が出て顔がぐっしょり濡れていました。ガーゼでふき取ってあげても、またすぐにズルズル。そして、ぐずって泣いたときの声が枯れており、かすれた感じになっていました。 鼻水だけでもなんとかしてあげようと、市販の鼻水吸引器で吸い出してみたものの、なかなかすべては取りきれず……。ただ、熱は出ておらず機嫌もよかったので、病院に行くべきかどうか迷い、その日は自宅で様子を見ることにしました。 思い切って病院へ行くことに幸いなことに、次の日も息子が発熱することはありませんでした。しかし鼻水も声枯れも依然続いており、放っておいたら悪化してしまうのではないかと心配だったので、大事をとって近所の耳鼻科へ連れていくことに。 先生に診てもらうと、やはり軽い鼻風邪とのこと。喉の奥もチェックしてもらいましたが、そこまで腫れてはいないと言われ、少し安心できました。その後、専用の吸引器で鼻水を吸い出してもらい、シロップ状の薬を2種類処方してもらいました。 結局、熱は出ないまま完治処方された薬を朝夕に飲ませてあげると、2日ほどで声枯れはなくなり、翌日には鼻水もほとんど出なくなりました。赤ちゃんの風邪イコール高熱が出るというイメージだったのでハラハラしましたが、今回の風邪は鼻と喉の症状だけで済んだようです。 「熱が出ていないのに病院に行くのは大げさだろうか?」と、自宅で見守るべきか病院へ行くかで迷いましたが、専門機関で正しい処置をしてもらえたので安心でき、思い切って行ってよかったなと思いました。 今回はわが子が生まれて初めて風邪をひき、「移してしまってごめんね……」「今にも高熱が出るのでは?」と心配で落ち着かない気持ちでいっぱいでした。今回のように症状が軽めの風邪もありますが、これからも心配なことは病院で相談して専門家の指示を仰ごう! と思いました。 著者:粟津愛美一男の母。結婚を機に退職後、半年で妊娠・出産。滋賀県の田舎で初めての子育てを楽しみつつ、自身の体験談を中心に記事を執筆中。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年07月23日わが家の娘は1歳ごろに「水いぼ」を発症しました。皮膚科を受診して初めて水いぼであることを知りました。背中に広がった水いぼの処置は大変でした……。わが子の水いぼ体験談をお伝えします。 わが子の水いぼの症状最初に発見したのは、3mm程度の光沢のある湿疹でした。ただ、湿疹にしては大きいなと感じていました。よく見るといぼの中央にくぼみがあります。 皮膚科で聞いた話では、くぼみの中にある白い芯のような部分に、多くのウイルスが含まれているそうで、掻きむしってしまうと、ほかの部位に感染が広がってしまうとのこと。医師の言う通りで、娘の場合も放置したことで感染が広がってしまい、10個以上の水いぼができてしまいました。 治療はピンセットでの「摘除(てきじょ)」通院した皮膚科では、水いぼをピンセットで取る「摘除(てきじょ)」という治療をおこないました。 水いぼを摘み取る際には、当然ながら痛みがあります。泣きわめく娘を押さえつけての治療は、見ている側もつらい思いでした。放置した結果、10個以上も増やしてしまったことを悔やんで、自己嫌悪に陥りました。最近では麻酔のテープ剤を使用して、痛みを和らげる方法もあるそうです。 水いぼは取るべき?水いぼは取るべきなのか、皮膚科で聞いたところ、放置しても自然に治ることもあると聞きました。ただ、完治までには長期間かかり、その間にほかの人にうつしてしまうこともあるとのこと。実際に娘の水いぼも夫にうつってしまいました。 また、水いぼを掻き壊してほかの皮膚感染症にかかるリスクもあることを聞き、水いぼが少ないうちに取っておいたほうが安心かもしれないと私は感じました。 娘の水いぼはだんだんとよくなっていきましたが、何度か再発することも。再発を防ぐために、タオルの共用をしない、適切なスキンケアをするなど、医師から教わった予防も心がけました。皮膚科に通院する日々が続きましたが、2歳を過ぎたころには再発することもなくなり、ホッとしています。著者:田中由惟一男一女の母。二人目の出産を機に食品会社を退職。現在は子育てのかたわら、記事執筆をおこなう。趣味はスポーツとピアノ、美味しいものを食べること。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年05月09日私たちはどんな小さな病気であれ、免疫力(自然治癒力)がなければ健康でいることができません。カラダの機能を保ったり、早くキズを治してくれたり、病原菌や異物などを撃退したりするなど、免疫を高めることによって病気からカラダを守ってくれているのです。 免疫力を高める身近な食材免疫力を維持するためには、普段からバランスの良い食事を心がけることが大切です。そこで、身近な食材で免疫力を高める作用があるものをいくつかご紹介します。にんじん・ほうれん草・トマトなどの緑黄色野菜にんじんは、野菜の中でもトップクラスのβ-カロテン量。β-カロテンは強い抗酸化力があり、あらゆる病気のもととなる活性酸素を減らす効能があります。ブロッコリー・ピーマン・キウイ・いちご白血球の働きを強めて免疫力をアップさせるビタミンCが豊富。また、コラーゲンの生成を助け皮膚や粘膜を丈夫にする働きもあります。ビタミンCはストレスや喫煙により消費されやすいので積極的に摂りたいビタミンの一つです。かぼちゃ・アボカド・アーモンド抗酸化力の強いビタミンEが豊富。血中LDLコレステロールの酸化を抑制し、動脈硬化などを予防します。(※)ビタミンCと一緒にとると抗酸化作用が強化されます。ヨーグルト・納豆・キムチ・ぬか漬け・オクラ・山芋発酵食品には乳酸菌が豊富。善玉菌を増やし免疫力を高めます。また、ネバネバ食品にはムチンが豊富。胃の粘膜を保護し消化を促す働きや、疲労回復効果があります。にら・にんにく・ねぎ・玉ねぎ・大根 にんにくやねぎなどの刺激のある香り成分である「イオウ化合物」は、抗酸化作用や抗菌作用の他、疲労回復にも効果を発揮。大根は「大根おろし」にすると抗酸化力がさらにアップします。 このようなさまざまな食品をバランスよく取り入れることが大切です。さらに食事だけでなく睡眠を十分にとりいれて、ストレスをためないような生活をこころがけてくださいね。「笑顔」も免疫力を高めてくれますよ。毎日を楽しく、規則正しい食生活をおくり病気にかかりにくいカラダを目指しましょう。 【参考・参照】(※)日本生活習慣病予防協会20.動脈硬化になりやすい場合〈〉(最終閲覧日:2017/10/3) 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2019年04月26日これからの時期は年末に向けて忙しくなり、イベントや忘年会など人との関わりが増えて、体調を崩しやすくなります。免疫力は寒暖差や心身の疲れ、ストレスなど日常のちょっとした事でも低下します。身体を冷やさい様にし、睡眠と栄養をしっかりとって心身の疲れを癒し、免疫力を高めましょう。1. 免疫力を高める為に体内の免疫は、まず喉や鼻などの内面をおおった粘膜と粘液という唾液や鼻水などによって行われます。粘液は外部からの病原菌の侵入を阻止したり、くしゃみや咳で病原体を包み込み、体外に排出する働きがあります。さらには粘膜に付着した病原体を殺菌する働きもあります。粘液は乾燥に弱く、特に冬は粘液の分泌量が低下するので、病原菌が侵入しやすくなります。粘液の一つである唾液の分泌は、緊張やストレスによって低下します。食事を抜いたり、よく噛まずに食べると唾液の分泌量が減ります。湿度管理をしっかり行って乾燥を防ぎ、こまめに水分補給をして粘膜を潤し、良く噛む事で唾液の分泌を促し免疫を高めましょう。緊張しやすい人は、姿勢を正して呼吸を深くし、身体から緩めるとストレスを軽減する事が出来ます。また運動や楽しい時間を過ごして気分転換し、ストレスを上手に解消しましょう。2. 身体を効率よく温めて免疫力を高める免疫力は、体温が1度下がると約30%低下する為、免疫力を高めるには身体を冷やさず、温める事が大切です。特にお腹、お尻、太ももを温めるとより効率よく免疫力を高めることができます。この3箇所の周りにはリンパ節や太い血管が集中しており、免疫細胞はリンパ節に多く存在するためこれらの部位を冷やさない様にし、温めると身体の隅々まで熱が届き体温が上昇し、免疫細胞が活性化します。免疫力が低下しがちな時は、この3個所をさすったり、マッサージをしてリンパの流れを良くしたり、カイロ、温湿布、湯たんぽなどを使ってお腹やお尻、太ももを重点的に温めまると良いでしょう。冷えを感じやすい方は、自律神経の通り道である首を防寒し、温める事を意識すると良いでしょう。毎日湯船につかることで心身の疲れを癒し、血行を良くし、身体を温め、免疫力を上げる事に繋がります。入浴中に首を温めると、副交感神経が高まり、リラックスし、睡眠の質を上げる効果も期待できます。3. 腸内環境を整えて免疫力を高める腸は全身の約60%もの免疫システムを担っていると言われています。腸内環境を整えて免疫システムを強化しましょう。腸内環境を食事で良くするには、食物繊維と乳酸菌を摂取する事を意識しましょう。腸の調子が良くなるとお肌の調子も良くなりアンチエイジングにつながります。●食物繊維が多い食材ごぼう、イモ類(特にさつま芋)、豆類●乳酸菌が多い食材ヨーグルト、乳製品、納豆、味噌、醤油、漬物ウォーキングやストレッチなどの適度な運動は、腸の蠕動を促すので、食事だけでなく身体を動かす事も意識すると効果的です。4. 免疫力を高める栄養素第7の栄養素フィトケミカルは、果物や野菜など植物達が自分達を守るために作り出す自己防衛成分です。植物の色素や香り成分、アクなどに含まれる化学成分です。免疫力を高める他、生活習慣病などを引き起こすといわれる「活性酸素」を除去する作用や白血球を活性化して花粉症などのアレルギーやアルツハイマーの予防にも期待されています。食物の色で分類すると黄、緑、赤、オレンジ、紫、白、黒と7種類あります。5. 免疫力を高める効果がある色の食材●赤の食材リコピン(トマト、金時人参、柿)、カプサイシン(唐辛子)●黄色の食材ケルセチン(玉ねぎ、ねぎ、ブロッコリー)●オレンジの食材β-カロチン(人参、かぼちゃ、みかんなどの柑橘類)脂溶性のものが多いので、野菜などは油と一緒に摂取すると効率良く取り入れる事が出来ます。旬の食材は、今の時期に必要な栄養をたっぷり含んでいるので、それらの食材と共に免疫力を高める食材を取り入れましょう。カラフルな食材は見た目が華やかで気分も上がりますね。口角を上げたり、笑う事でも免疫力が上がります。身体を温め、睡眠と栄養をしっかりとって、楽しく過ごして免疫力を高めましょう!監修・文章/宮本そのみ(管理栄養士)
2018年12月02日“免疫”がテーマの体験型アート展「君と免疫。展」が、2018年2月24日(土)・25日(日)の2日間、東京・表参道のSO-CAL LINK GALLERYにて開催される。君と、免疫を、アートでつなぐ人間が欠かすことのできない防衛機能・免疫を体験型アートに知っているようで実は知らない「免疫」のメカニズムを学ぶ、株式会社 明治によるプロジェクト「ドゥ―・ワンダーズ(Do Wonders)」の第1弾プログラムとして開催される本展のコンセプトは、「君と、免疫を、アートでつなぐ」。ウイルスや細菌から体を守ってくれる免疫を、体験型アートで表現するユニークな展覧会だ。イラスト・音楽・映像など異なるジャンルのアーティスト5人が参加人間が健康に暮すために欠かすことのできない防衛機能である免疫は、体内に侵入したウイルスや細菌を撃退するために、様々な細胞・組織・器官が複雑に連携して構成されている。本展では、そんな難しく感じられがちな免疫を、イラストレーター・石井正信、音楽作家・清川進也、バルーンアーティスト・DAISY BALLOON、映像作家・勅使河原一雅、建築家・吉田愛の5組が、五感で楽しむ体験型アートとして再構築。免疫の働きにインスパイアされた勅使河原一雅による体験型映像作品『混沌の王国』をはじめ、それぞれが独自の解釈・世界観で表現した免疫の世界が楽しめる。開催概要「君と免疫。展」開催期間:2018年2月24日(土)・2月25日(日)開催時間:24日(土)10:00〜19:00、25日(日)10:00〜17:00会場:SO-CAL LINK GALLERY住所:東京都渋谷区神宮前4-9-8観覧料:無料
2018年02月11日こんにちは! そんたんママです。風邪やインフルエンザが流行っていますね。我が家も数日前息子が熱を出しました。今回は踏みとどまりましたが、大体いつも息子、母、父の順にドミノのように倒れていくのがテンプレートです。子どもがうなされるのを見るのはつらいし、自分にうつるとさらにつらい…! 一緒に横になっていてくれればまだいいですが、ぐずったり、意外と元気で遊びを強要されたりするとこちらもぐったり。小児科の先生に言わせると、風邪のウイルスは100種類以上あるそうで子どもは100回くらい風邪をひくという説もあるのだとか。これがあと90何回あるのか~…と思うと気が遠くなります。でもそうやって免疫をつけていくんだものね。一緒に乗り越えねばね。子どもの免疫が目に見えてたまったら少しは前向きになれるのに。そうだ、ポイントカードをつくろう!そんな訳で今回はちょっと変わった工作、免疫ポイントカードをつくりたいと思います。STEP1 カードをつくろうつくり方はいたってシンプル。厚めの紙を用意して、100個マスを書けばいいだけです。四角でも丸でも書き方はご自由に。母子手帳と一緒に保存できたらいいなと思ったので、ここではきーちゃんの母子手帳と同じB6(広げるとB5)サイズにします。STEP2 スタンプを押そう病気になったらスタンプをひとつ押します。私は消しゴムでバイキンのはんこをつくりました。小さいはんこは100円均一でも手に入りますし、シールでもOK。治ってから子どもにシールを貼ってもらってもいいかも。ついでに日付や病気の内容をメモしておくと、いつどんな病気にかかったかの早見表になります。きーちゃんは2歳までに8個スタンプがたまりました。母の自己満足ではありますが、これ、スタンプがたまるとなぜか結構うれしい…。病気になるのは嫌だけど、いつかスタンプがたまったカードを見たら子どもも自分もがんばったな!と思える日がくるかもしれません。最後に病気にまつわるおまけ話をひとつ。うちの旦那は体が丈夫で、めったに風邪をひかないタイプ。病人の気持ちがわからないのか、息子と私が40度の熱を出してもちっとも看病してくれないので、以前に派手にけんかしたことがありました。子どもができてからは丈夫な旦那もバタバタ倒れるように…。子どものウイルス強し!病気も前向きにとらえたいですが、風邪をひかないに越したことはないですね。まだまだ寒いのでみなさんお体にお気をつけてお過ごしください。
2017年02月07日質問:母が自己免疫性肝炎を発症。一般的に遺伝はしないと聞きましたが、心配しています。母が自己免疫性肝炎を発症しました。肝疾患の中でも女性に多いと聞きました。一般的に遺伝はしないと聞きましたが、詳細原因が解明されていないだけに、もしかしていつか自分も……と心配しています。アルコール摂取量を制限するなどで発症を防ぐことはできるのでしょうか?また、甲状腺の病気も合併症として起こる場合があると聞きましたが、こちらも予防策はあるのでしょうか?兵庫県:yukariさん(28)回答:「自己免疫性肝炎」についてお答えします。――「自己免疫性肝炎」の遺伝自己免疫性肝炎に関するご相談ですね。おっしゃるように、自己免疫性肝炎は40代から50代で発症することが多く、1対7の割合で女性の患者が多いといわれています。欧米と比べて、日本には少ないとされていますが、まれに若い方や高齢者でも発症する方がいらっしゃいます。原因に関しては、はっきりしたことはまだ分かっておらず、免疫をつかさどるリンパ球という細胞が肝臓の細胞を異物と認識して、攻撃してしまうことが原因ではないかと考えられています。このような攻撃が起こるきっかけとして、何らかの薬物やウイルスの感染が疑われますが、それもまだ解明はされていません。ご心配の遺伝に関しては、すでにお聞き及びのように、いわゆる遺伝病ではない、と考えられています。しかし、遺伝の心配が全くないかというと、ほかの多くの病気同様そうではなく、病因と考えられている免疫を担う遺伝子の一部が両親から受け継がれることになるため、どちらかの親、または両親に自己免疫性肝炎の患者さんがいると、そうでない方に比べて発症率は多少高くなるといわれています。ただ、家族内発症はごく一部であり、あくまでパーセンテージの問題です。<「自己免疫性肝炎」の予防>自己免疫性肝炎の予防について、発症原因がいまだに明確でないことから、予防となるような対策もこれといったものがないのが現状です。自己免疫性肝炎とほかの肝炎が同時発症して、肝臓にさらにダメージを与えてしまうことのないよう、B型・C型肝炎といったウイルス性の肝炎にかからないよう気を付けて過ごす、脂肪肝を避けるために暴飲暴食を避ける(特にアルコールの肝臓への負担はかなり大きいものになります)、薬を服用するときは体調に留意し肝機能検査をこまめに受ける、といったことが挙げられるでしょう。また、自己免疫性肝炎に伴う甲状腺の病気に関しては、現在のところこれといった予防法はありません。自己免疫性肝炎は早期診断・治療ができれば、比較的進行も緩やかで副腎皮質ステロイドによってうまくコントロールできることが多いとされています。もし万一、ご相談者さまに倦怠感や食欲不振、皮膚が黄色くなるといった症状が見られた場合は、ぜひ早めに内科専門医を受診するようにしてください。どうぞお大事に。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日寒さが増し、秋の深まりを感じるようになりました。紅葉が美しくなる季節ですが、木の葉が枯れていくように、人の身体もカサついていきます。肌が乾燥したり、のどがムズムズしたり、空咳がでたり、便秘などの症状が出やすい時期になります。適度の水分補給と保湿、食事や生活に配慮し、カサつきを防いで、美しく、健やかに過ごしましょう。粘膜と粘液を潤す!免疫力UP喉や鼻などの内面を覆っている粘膜は、付着した病原体を殺菌する働きがあり、唾液や鼻水などの粘液は、外部からの病原菌の侵入を阻止し、くしゃみや咳で病原体を包み込み体外に排出する働きがあります。粘液は乾燥に弱く、冬に分泌量が低下します。粘液が少ないと病原菌の侵入を防ぐことが出来ないので、免疫力が下がってしまいます。粘液の一つである唾液の分泌は、緊張によるストレスによって低下するので、ストレスを溜めないようにしましょう。また、食事を抜いたり、よく噛まずに食べると唾液の分泌量が減ってしまいますので、気を付けましょう。肌や粘膜を潤す4つの栄養素○ビタミンA美肌作りには欠かせないビタミン。身体の細胞の発達に深く関わり、皮膚や粘膜を丈夫にし、鼻、のど、器官などの粘膜をガードする粘液の分泌にも関与しているので、風邪のウイルスを水際で防ぐ事ができます。体内でビタミンAとして働くカロテン豊富な人参、さつま芋、ほうれん草、ニラ、レバー。うなぎ、あなごなどは、ビタミンAとしてそのまま吸収されるレチノールが豊富です。油脂と一緒に摂取したり、ビタミンEやタンパク質と摂取すると吸収率が高まります。○ビタミンC抗酸化作用が高く肌の老化を防ぐだけでなく、ストレスやウイルスへの抵抗力を高め、風邪や様々な病気を予防します果物、緑黄食野菜、イモ類に豊富に含まれています。酸化しやすく、水や熱に溶けやすいので、新鮮なものを手早く調理しましょう。水にさらす時は、カットする前にさらするとビタミンCの損失が少なくてすみます。○ビタミンE老化防止のビタミンと言われ、ビタミンAを酸化から守り、その働きを助け、血行をよくする事で体温調節にも間接的に関わっています。貧血予防やお肌の老化防止にも期待できます。種実類、アボカド、オリーブオイル、胚芽、たらこなどに含まれています。○タンパク質皮膚の組織となるタンパク質も肌には必要です。ウイルスやストレスを受けるとタンパク質の消耗が激しくなります。また、身体の芯から温める効果が高いので風邪予防にもつながります。卵、大豆類、鶏肉、鯵や鰯などの青背の魚が美肌の為にはおすすめです。乾燥が厳しくなるこれからの季節、積極的に肌や粘膜を潤す食材を取り入れて、美しく健やかに乗り切りましょう。
2016年11月11日京都大学iPS細胞研究所(京大CiRA)は2月9日、ヒトのiPS細胞から免疫細胞の一種であるiNKT細胞を作製することに成功したと発表した。同成果は京大CiRAの喜多山秀一 研究員、同 金子新 准教授、愛知県がんセンター研究所のRong Zhang 研究員(当時、現・国立がん研究センター)、同 植村靖史 主任研究員(当時、現・国立がん研究センター)らの研究グループによるもので、2月9日(現地時間)に米国科学誌「Stem Cell Reports」オンライン版に公開された。iKNT細胞は免疫反応を誘導し、がんへの免疫反応を高める上で重要な役割を果たしている。がん患者の多くでは体内のiNKT細胞の数や機能が低下していることが知られており、体内のiNKT細胞の数を増やすことで免疫機能を高め、がん治療につなげられると考えられている。今回の研究では、iNKT細胞からiPS細胞を作製し、再びiNKT細胞(re-iNKT細胞)へ分化させることを目指した。その結果、元のiNKT細胞よりも元気で他の免疫細胞の機能を高めてがん細胞への攻撃を促すre-iNKT細胞を作製することに成功。さらに、re-iNKT細胞自身もがん細胞を直接攻撃することが観察された。これにより、iPS細胞への初期化を介して機能が改善した大量のre-iNKT細胞を作製できることが示されたほか、iNKT細胞はがんだけではなく感染症や自己免疫疾患など幅広い疾患に関連する免疫応答を制御していると考えられており、今後細胞治療への応用が期待される。
2016年02月10日「おせちに飽きたらカレー」というフレーズをよく耳にします。1年に1回とはいえ、おせちはもうしばらく遠慮したい… と「カレー」を無性に食べたくなった方も多いでしょう。今回はそんな「カレー」のお話。おすすめのカレー屋さんもご紹介します。カレーライスは「日本食」ですカレーといえば「カレーライス」ですが、昔は “ライスカレー” とも呼ばれ、ごはんにかかっているものをそう呼びました。カレーとごはんが別々になっているものも「カレーライス」と呼ぶかというと、そうではありません。インドやスリランカなどに行っても「カレーライス」はないのです。そう、これは「日本食」なのです。もともと、イギリス人が植民地だったインドからスパイスを入手し、小麦粉を炒めて作るシチューに入れて作られたものが「カレー」と呼ばれていました。しかし、ごはんにかけて食べる習慣はありませんでした。明治時代にこの「カレー」が日本に伝わり、ごはんにかけて食べられたことが「カレーライス」の由来だと言われています。カレーには抗酸化作用の高い「スパイス」が豊富いまでは美味しいインド料理店などもたくさんあり、私たちは様々なカレーを楽しめるようになりました。私は自分の体が「スパイスを欲している」と感じたときは必ず食べに行きます。カレーには抗酸化作用の高いスパイスが多く含まれています。例えばターメリック(日本ではウコンと呼ばれています)は、肝臓機能を活性化する働きがある胆汁や唾液、胃液の分泌の促進や強心作用があります。しょうがは殺菌・免疫力アップ・体を温める効果、クミンは食欲増進、腹痛や胃痛を和らげる働き、ローリエは整腸作用、シナモンやクローブは美肌効果が期待できます。このほかにオールスパイスやコリアンダーなどのスパイスも含まれているので、体調不良のときにこそいただくとよいでしょう。(ただし、大量のオイルやお肉が含まれていると、胃にも負担がかかるので要注意)スパイスを食べた後は発汗作用もあるので、翌日のお肌の調子も期待できそうです。元気が出てくる! おすすめのカレー屋さんでは、私がエネルギーチャージをしたい時に足を運んでいるカレー屋さんを3件ご紹介します。■ナイルレストラン新年初日から体がスパイスを欲していたので、銀座4丁目にあるインド料理専門店「ナイルレストラン」を訪れました。ナイルレストランは、昭和24年創業の日本初の本格インド料理店。もちろん、おすすめメニューの「ムルギーランチ」をいただきました。ターメリックライスに骨つきの「ほろほろチキン」が “どん” とのっており、スパイシーで旨味たっぷりなルーに添えられた酸味のあるキャベツ、カレー風味のマッシュポテトとのハーモニーが絶妙です。よく混ぜていただくと癖になる味です。インディカ米ではなく日本のお米なので、親しみがあって食べやすい。これもまた人気の秘密なのでしょう。小食の女性には少し量が多いのかな? とも思いますがもちろん私はペロリと完食。食後のチャイにたっぷりのお砂糖を入れていただくと、とても幸せな気分を味わえます。■ダバ・インディア南インド料理ブームの火つけ役となった「ダバ・インディア」。料理本でお世話になっている出版社が近いこともあり、頻繁に伺うカレー屋さんです。ここでは、お昼にスープのようなものや日替わりのカレー数種とスパイス料理がのせられ、それらをパパド(チャナ豆の粉でできたインドのおせんべい)やライスと一緒に混ぜ合わせて食べるミールス(定食という意味)、またはウーダッド豆を一晩発酵させ、鉄板で薄ーく焼き上げるクレープ状のドーサランチをよくいただきます。メニューは日替わりですが、好きなものを何種類かチョイスして頼めるので、その日の気分や体調に合わせて注文しています。■ちょうたらそして最後のお店は、神奈川県・茅ヶ崎の「ちょうたら」。少し遠いのですが、体調がすぐれないときに「すぐにでも食べたい!」と思わせてくれるお店です。オーナーは日本人の方で、オイルも塩もきつくなく、さら〜っと本当にやさしい味付け。オーダーが入ってからインディカ米を炊くのですが、それを待つのもゆっくりと時間が流れて、常にバタバタしている私にとっては楽しみのひとつとなっています。リラックス効果、元気が出るのは「スパイス」のおかげ?!実は私、インド系スパイス料理やカレーをいただくと必ず眠くなります。それも睡魔に襲われたかのような強い眠気です。もしやこれはカプサイシンなどのリラックス効果で、スパイスのせいかも?! とずっと思っていました。先日「ナイルレストラン」の3代目ナイル善己さんにこのことをお話したところ「それ、ごはんをおなかいっぱい食べたからじゃない? 軽く2膳くらいあるだろうし」とバッサリ! 「あ、でもスパイスでリラックス効果もあるかもな~」などと、カレー談義で盛り上がりました。私の場合はカレーをいただいた後に眠くもなるのですが、なによりも元気になるのでこれはスパイスのおかげかなと感じています。意外と手軽にできる、スパイスを使った料理私はお気に入りのお店でいただいた料理を「美味しかったなあ」と思い出しながらイメージを膨らませて、自宅でも再現して楽しんでいます。いまでは近所のスーパーなどでも様々なスパイスを入手することができるので、みなさんもわりと気軽に作ることができると思います。ナンやバトゥラ(生地を丸く伸ばして油で揚げたパン)などを取り入れるのは、少しハードルが高いかもしれませんが、手軽にできるスパイス料理はいくつかあります。例えば、野菜で作る「サンバル」(インドのお味噌汁みたいなもの)や、ヨーグルトで作るサラダ、スパイスをもみ込んだチキンなど。また、最近日本でも話題になりつつある「バスマティライス」などを炊いてあわせてみるのもおすすめです。スパイス料理の世界はとても奥深い! みなさんも季節の野菜などで楽しんでみてはいかがでしょう。ご紹介したお店・ナイルレストラン住所:東京都中央区銀座4-10-7営業時間:平日/11:30~21:30 日曜・祝日/11:30~20:30定休日:火曜日 ・ダバ・インディア住所:東京都中央区八重洲2-7-9相模ビル1FTEL&FAX:03-3272-7160営業時間:月~土 11:00(土11:30)~15:00 17:00~22:00定休日:日・祝日 ・ちょうたら住所:神奈川県茅ケ崎市東海岸南6-3-26-202休みや営業時間が変わるのでチェックしてから行くのがオススメです。
2016年01月30日おすすめ1位は「免疫美容」強い紫外線や冷房による乾燥など、肌への悪影響が懸念されるのが“夏”。8月31日、LiBは、キャリア女性の美容についての意識調査を行ったと報告した。同調査でこの夏1番のおすすめ(試したい)美容法を尋ねたところ、1位は「免疫美容」に!2位はセルフクリア機能の化粧品、3位には冷感タイプの化粧水や美白クリームがランクインした。免疫美容を支持する理由としては、「肌本来の力を引き出してあげることが大切」や「身体の中からが大切」など、肌トラブル防止には肌の根本的なパワーをアップさせることが重要だと考える意見が多かった。紫外線対策は「身体の中からUVケア」紫外線対策についても身体本来の機能に働きかける方法が支持され、「身体の中からUVケア」という意見が最多となり、低速ジューサーでビタミンCなどを摂取するスタイルが人気だった。また、飲む日焼け止め「noUV(ノーブ)」も3位にランクインした。話題の「WetForce(ウェットフォース)」にも2位に選ばれ、水や汗で紫外線カット力が高まるという革新的な日焼け止めに注目が集まった。その他、効果があった美容法として、はちみつのフェイスパックや骨盤ダイエット、「卓球」で痩せたという個性的なコメントも寄せられた。(画像はプレスリリースより)【参考】・LiB 調査リリース
2015年09月02日細胞を活性化NPO日本免疫美容協会は2015年5月27日、「免疫美容セミナー」を東京・TKP市ヶ谷カンファレンスセンターにて開催した。同協会では自然治癒力を生かしてより健康的な肌を維持することを提唱しており、同セミナーでは今、注目されているランゲルハンス細胞の働きについて詳しく紹介し、ランゲルハンス細胞を活性化させることで肌トラブルを改善する方法についても講演が行われた。肌本来のチカラで同セミナーでは、肌は排泄器官であり、有効成分を肌に浸透させるというのは間違ったスキンケアであるとし、「肌本来のチカラでキレイになる」免疫美容の考え方について学ぶことができる。ランゲルハンス細胞は皮膚のセンサーの役割をしており、皮膚内部をチェックし、肌に侵入してくる外敵を見つけてくれることから、ランゲルハンス細胞が脳に肌トラブルの情報を届け、脳が指令を出すことで自己回復力が高まり、肌を元気に戻してくれる。また、ランゲルハンス細胞を活性化させるアミノ酸についても、その研究者である小山秀男氏本人が解説を行い、日本免疫美容協会は今後も「免疫美容セミナー」を全国で開催し、ランゲルハンス細胞と皮膚免疫についての啓発を行っていく予定である。次回は7月14日に横浜新都市ビル(そごう)にて開催されるということだ。(画像はプレスリリースより)【参考】・NPO日本免疫美容協会免疫美容セミナー・NPO日本免疫美容協会のプレスリリース(Value Press)
2015年06月15日私達人間の体は、つねに病原体などの外敵からの攻撃を受けています。これらの外敵から体を守り病気になるのを防いだり、病気を治そうとする力が備わっています。これが免疫力です。免疫の働きには、「感染防衛」「健康維持」だけでなく、「老化予防」「うつ病などの心の病気」の予防もしています。免疫力は約70%が腸でつくられ、30%は心でつくられていると言われています。免疫力を高めるには、、、①腸内環境を整える・・・バランス良く食べ、便秘にならないようにしましょう②自律神経を整える・・・ストレスを溜めないようにしましょう③微生物と触れ合う・・・過剰に抗菌グッズを使うのをやめましょう《腸》・穀類、野菜類、豆類、果物等を摂りましょう・納豆、ヨーグルト、キムチなどの発酵食品を摂りましょう・食物繊維、オリゴ糖、糖アルコール類を含む食品を摂りましょう・保存料などの食品添加物を控えましょう《心》・笑って楽しく過ごしましょう・ポジティブ思考を心がけましょう・公園や山登り、海など自然とふれあいリフレッシュしましょう・規則正しい生活をしましょう・適度な運動をしましょう・ストレスを溜めないことが大切食生活と笑顔が心も体も綺麗にしてくれますよ。
2015年04月08日季節の変わり目は、気候や気温の変化に体がついていけず、体に不調をきたす人が多い時期。ちょっとした不調でも、毎日続くとやっかいです。さらに、体調不良時は免疫力が下がるため、普段なら感染しない細菌やウイルスに感染することもあります。免疫力を十分に発揮し、体を守るためには、腸内環境をよくすることがポイントだといわれています。耳にしたことがある人も多いのでは? そこで、免疫力と腸内環境を整えるために知っておきたい、基本的なことをあらためてまとめました。■免疫とは? 免疫が下がるとどうなるの? 免疫とは、疫=病気を免れる(まぬがれる)こと。そのための力が「免疫力」、すなわちウイルスや細菌などの外敵から体を守る抵抗力のことです。免疫力が低下すると、インフルエンザや食中毒などのウイルスに感染しやすくなります。そのほか、免疫をつかさどっている免疫細胞のバランスが崩れ、免疫力が過剰に反応すると、花粉症に代表されるようなアレルギー症状が発生しやすくなります。そのため、免疫力は高すぎても低すぎてもNG。バランスを整えておくことが大切なのです。では、どうやって免疫力のバランスを整えたらよいのでしょうか。■腸内環境を整えよう ~免疫は腸でつくられる~免疫力のバランス調整に必要なのは、腸の健康管理です。なぜなら、免疫細胞のおよそ6割は腸内に存在しているからです。そのため、腸内環境を良く保つことが免疫力をつくることにつながります。腸内環境を見直すには、「善玉菌」を少しでも多く腸内に増やすことが重要です。■腸に善玉菌を作ろう ~日和見菌の話~腸内にいる腸内細菌には、よく耳にする「善玉菌」と「悪玉菌」のほか、「日和見(ひよりみ)菌」というのが存在します。その名からも推測できますが、「日和見菌」とは、その人の腸に存在する、善玉菌と悪玉菌のバランスを見て日和見する=より多いほうの菌に同化する、という特徴があります。日和見菌が善玉菌と悪玉菌、そのどちらかの数が多いほうに変わってしまうというのはやっかいです。なぜ善玉菌を少しでも多く増やしたほうがいいのかが、これでおわかりいただけたでしょう。となると次は、「いかに腸内に善玉菌を増やしていくか」という話になりますね。■腸内をキレイにするポイント ~乳酸菌と食物繊維~腸内で善玉菌を優勢にするには、以下の3つのポイントがあります。1.腸に善玉菌を生きたまま届ける乳酸菌(善玉菌)は「生きたまま」腸に届けられることが大切です。中には胃を経由した時点で、胃散にやられてしまう善玉菌もあります。胃酸にやられず、腸まで生きたまま届く善玉菌を摂取するようにしましょう。2.腸内の善玉菌を育てる善玉菌のエサとなり、善玉菌を増やす役割のある「食物繊維」を積極的に摂取しましょう。食物繊維を善玉菌が食べることで、善玉菌そのものの数が増えていきます。「腸には食物繊維がいい」といわれるのは、このためでもあるのです。3.腸内をクリーンに保つ食物繊維は、善玉菌のエサになるだけでなく、腸内に残った便や老廃物の排出も促します。きれいな腸内は善玉菌が生息しやすく、汚い腸内は悪玉菌が増殖しやすいといわれています。便秘の解消だけでなく、免疫力を整えるためにも食物繊維は一役買っているのですね。つまり、免疫力のバランスと腸内環境を整えるには、乳酸菌(善玉菌)と食物繊維を豊富に含んだ食事をとることが最初の一歩、というわけです。乳酸菌と食物繊維の量だけでなく質も意識しながら、食事に取り入れていきましょう。それが、腸内環境を整える=免疫力のバランスを整える=健康を保つ近道となるのです。
2015年03月24日テラはこのほど、免疫、免疫力に関するニュースレターを発行した。免疫とは、病原菌やウイルスなど外敵の侵入を防いだり、体内にできた害をもたらす細胞を除去したりする自己防衛機能のことをいう。そして、その重要な働きを担っているのが体内に存在する免疫細胞となる。例えば、家族の中でも風邪をひきやすい人とひきにくい人がいるが、これは免疫細胞の働きが高いか低いかによって、全体の免疫力に差が生じるためだという。「免疫力を高めるためには、『免疫バランスを整えること』と『免疫力を上げること』の2通りの方法がある」と同社。具体的には、生活習慣を改善することが免疫バランスを整え、ヨーグルトなどの乳酸菌をとることが免疫力をあげるとのこと。そして免疫力は、がん免疫細胞療法など医療への活用も期待されているという。○"免疫力"の最新トピックスそして昨今の免疫力に関するトピックスとして、次の3つをあげている。まず、キリンと小岩井乳業の共同研究グループが免疫細胞の司令塔「pDC(プラズマサイトイド樹状細胞)」に直接働きかける乳酸菌を発見したこと(2014年12月7日「日本ワクチン学会総会」にて発表)。pDCを直接活性化させる乳酸菌が発見されたのは世界初となり、風邪やインフルエンザの予防、ロタウイルス感染症状の緩和、アンチエイジング効果などが期待されているという。2つ目は、2014年9月、資生堂から「ランゲルハンス細胞」とよばれる肌(皮膚組織)の免疫細胞に働きかける成分を配合した美容液が登場したこと。免疫力向上機能のある美容化粧品は世界初だという。そして3つ目として、2014年11月1日、福島県立医科大学(福島県)が寄付講座「先端がん免疫治療学講座」を開設したことをあげている。同講座では、がん免疫細胞療法の臨床応用研究を行うとともに、がん治療医を育成していくという。なお、同社の子会社であるテラ少額短期保険は2月、国内初となるがん免疫細胞療法のためのがん保険「免疫保険」を発売する。治療費の負担が大きいがん免疫細胞療法の治療費を保障することで、患者が新しい治療を早期に受けられる環境づくりを推進していくとのこと。
2015年01月28日