ロイヤルファミリーや歴代の総理大臣、財界人など多くのセレブを魅了し、100以上のテレビ番組にも出演してきたマジシャンの前田知洋が、9月17日と18日に神奈川・ホテルニューグランドでディナーショー「世界中のセレブが愛したマジック 前田知洋『奇跡の指先』2023~人生を変えたマジック、人生を変えた料理~」を開催する。ショーは3年連続の開催となり、今年のテーマは「人生を変えたマジック~人生を変えた料理」。マジシャン・前田知洋とホテルニューグランドが、同じ「人生を変えた」という共通のテーマでコラボレーション。ショーでは指先の細かな動きまで見えるようにアリーナ席観覧や大型スクリーンを用意し、料理においても人気の料理とそれにまつわる伝統と歴史が感じられるメニューで、“奇跡”を堪能する驚きと感動の時間を提供する。前田は、「若い頃から憧れていたホテルニューグランド。ご来場いただく、特別なお客様にショーをさせていただくことは、多くのエンターティナーにとっては名誉なことだと思っています。この日のために創作した特別なマジックをそんな上質な空間でお愉しみいただけること心から願っております」とコメント。ホテルニューグランド6代目総料理長の関口真司氏も、「開業より95年、伝統あるフランス料理の味を継承し続ける当ホテルでは料理人がお客様を想って創作した発祥メニューがあります。その料理はお客様や料理人の人生に少なからず影響を与えたことでしょう。ホテルニューグランドでのお食事のひとときをご堪能ください」と呼びかけている。
2023年06月05日私立恵比寿中学、アンジュルムなどのアイドルソング、アニメソングの作詞家として活躍している児玉雨子さん。初小説集『誰にも奪われたくない/凸撃』が早くも話題だ。「誰にも奪われたくない」は、銀行勤めをしながら作曲家としてもがんばっている園田レイカと、レイカが楽曲提供したアイドルグループ「シグナルΣ(シグマ)」のメンバー佐久村真子(まこ)の関係性の変化を軸に、彼女たちの生きづらさの正体に迫る一編。「凸撃」は、YouTubeで喧嘩凸待ちを配信している〈せまみち〉こと宏通が、顔も生年月日もプロフィールで晒している未成年の〈金キング〉とのやりとりから始まる短編。どちらも、いわゆるシスターフッドやブラザーフッドとは少し違う“連帯の形”が描かれ、はっとする。「人間関係がヒリヒリしている現代において、ネットは悪しきイメージを持たれている部分もあるけれど、匿名やハンドルネームの存在だからこそ、本音が言い合えるとか、つながり癒される瞬間があるのではないかと。実名と同じ名前で活動していたとしても、仕事や社会における名前の意味は、プライベートのそれと違うはず。現実とオンラインの世界が地続きでフラットにつながっている“イマドキの人と人との距離感”のリアリティは、書いてみたいなと思っていました」「誰にも~」で、思わず首肯してしまうのは、レイカ視点で描かれるふたりの距離感の捉え方や、社会や世相を斬る鋭い観察眼。たとえば、レイカと真子との関係は、ある盗撮動画がネットにアップされることによって変わっていく。「アイドルが不祥事を起こすと『男の影響』、整形する女の子に対しては『モテたいから』というように、紋切り型で決めつけてくる。社会の文脈へのアンチテーゼというか、そこにノーを言いたかったんです」「凸撃」でも、せまみちと金キングが次第に心を寄せほっこりしていたかと思いきや…。展開もお見事。「現実は、こんな距離感に落ち着くことも多いのかなと。ただ、どういう顛末であれ手を取り合った瞬間があるのはすばらしいなと」随所にちりばめられている作詞家ならではの刺さるフレーズといい、2編をつなぐ人物を登場させるアイデアといい、鮮烈なデビュー作だ。『誰にも奪われたくない/凸撃』「編集さんとのやりとりはセッションみたいでした」と振り返る。作中曲「ジルコニアの制服」を自身で作詞作曲、YouTubeで公開中。河出書房新社1694円こだま・あめこ1993年、神奈川県生まれ。作詞家、作家。2011年、高校在学中に作詞家デビュー。アイドル曲やアニメ曲を中心に、幅広く歌詞提供。『BRUTUS』で食コラムを連載中。©Miyoko Tamai※『anan』2021年9月29日号より。写真・中島慶子(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2021年09月27日