地元の公立中に行くのはつらい。でも、ハードな中学受験勉強はちょっと…こんにちは。『発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換』ほか、著者・楽々かあさんこと、大場美鈴です。今回のコラムは、中学受験を考え始めたご家庭に向けて。特に、公教育がお子さんの体質的に合わなかったり、小学校時代にいじめ・不登校などのつらい経験があったりで、「とにかく地元の公立中には行きたくない」という場合や、「小学生に過剰な受験勉強をさせたくないけど、もし、うちの子が楽しく過ごせる学校があるのなら……」などと考えているご家庭に向けて、うちの3兄妹の私立中高一貫校、3回の「塾なし」中学受験を踏まえた私の経験を元に、お話しします。・中学受験を決めた時期・全体のスケジュール・塾なし中学受験について、ご参考になれば幸いです。難関校じゃなくていいのなら…うちの子たちが受験・進学した私立中高一貫校(以降、「A中学」と表記)は、いわゆる超難関校ではありません。私は子どもたちの志望校を探す際に、偏差値や知名度は参考にしなかったので、A中学の偏差値を正確に把握しないまま受験に臨みましたが、学校がWebサイトなどで公表している入試情報などと過去問の内容から「まあ、中堅校と言われるグループなのかな?」と推測します。とはいえ、コロナ以降も中学受験は過熱気味の傾向が続き、受験者数は増加傾向にあるようで、地方の私立中高一貫校であるA中学でも、年々志願者数が増加し(特に、ここ数年で急増)、1年前に長女が受験した時には、倍率が6年前の長男の受験時の倍以上になっていました。ですので、難関校の受験でなくとも、早めに動くに越したことはないとは思いますが、かといって、あまりに早くから塾通いなどでお子さんに受験勉強の負担を過剰にかけたり、保護者の方が必要以上に不安に感じることもないと思います。以下は「難関校じゃなくていいのなら……」という前提でのお話ですが、背伸びしない志望校での中学受験の全体像がイメージできるよう、保護者の方の疑問や不安にお答えする形で、うちの実例を交えたポイントをお伝えします。いつごろ中学受験することにしたの?中学受験をすることを決めたのは、それぞれ、長男は小5の秋、次男は小6の春、長女は小4の秋くらいでした。……遅いですよね(笑)まあ、中学進学に関して子どもの意志を尊重しようとすると、これぐらいの年齢になるまで分からないのは当たり前だとも思います。一般的には「中学受験は小3から塾通いが常識」などと聞きますが、難関校を目指すのでなければ、小5からでも十分間に合うと思います(小6からではかなり遅いですが……)。ただ、6年生で受験勉強と並行して複数の学校のオープンキャンパス、説明会や体験授業などに参加するのは大変なので、「まだ中学受験するか分からない」「志望校がはっきりしない」というご家庭も、できるだけ4・5年生のうちに、気になる学校のオープンキャンパスや説明会には参加しておいたほうがいいでしょう。受験を迷っている子も、一応小学校レベルの基礎学習だけでも、苦手なところがあれば学年をさかのぼって、穴埋めしておくのがオススメ。ちなみに、うちの3兄妹が中学受験することにしたのは、それぞれ理由が違います。発達障害のある長男は「地元の公立中に行くなら、不登校する!」と宣言し、私立中学以外の選択肢も考慮に入れつつの進学先選びに。5年生から体調不良で小学校を休みがちだった次男は、私立入学後にすぐに友達ができた長男の姿を見ているうちに「おれも」と希望。4年生でコロナ休校となった長女は、自宅でプリント学習をする傍らで、兄たちがオンライン授業を受ける姿を目にしたことなどが影響しました。結局3人共、A中学1校のみを受験。もし不合格だった場合、長男は、公営フリースクール(自治体の教育支援センター)+ホームスクールが"滑り止め”で、次男と長女は「公立中に進学する」とのことでした。併願せずに「本命一校しか受けない」のはかなりハイリスクなので、皆さんにオススメはしませんが、その分、その学校のみに絞った受験勉強・対策ができるので、子どもの負担は減ると思います。「万が一不合格でも、フリースクールや公立中でOK」と考えられるご家庭なら、有りかもしれません。全体のスケジュールはどんな感じ?うちの例は、あまり一般的ではないかもしれませんが、おおまかなスケジュールをご参考程度まで。志望校のA中学1校のみを、総合型選抜(専願のみ、算国+面接)と、一般入試(併願可、算国理社)の両方の入試方式で受験した場合です(ただし、それぞれの子によって、勉強の内容やスケジュールなどは個別に調整したので、以下はあくまで私が思う"理想的な”目安です)。<小4〜小5>・学校案内などの資料請求・オープンキャンパス、見学・説明会、文化祭などへの参加・総合型選抜対策として、自己PRポイントの実績づくり、体験授業への参加など・体感/体験型の自宅学習(理科実験や城巡りなど)・小学校レベルの基礎固め、さかのぼり学習、テスト直しなど<小6・夏ごろまで>・体験授業への参加(2回目)・中学受験用の基本問題集・検定試験の受験(算数検定、漢字検定など。自己PRと試験慣れするため)<小6・秋ごろ>・A中学で特によく出る分野を重点的に学習・過去問、時事問題・A中学主催の模擬試験・面接対策講座の参加・出願書類(志望理由書、自己PR文などの専用フォーマット)の入手<小6・12月〜1月上旬>・志望理由書などの出願書類の準備・面接練習(毎日10-15分)・苦手分野の特訓、暗記系の復習<小6・1月中旬〜>・出願(一般入試=インターネット出願、総合型選抜=出願書類の郵送)・過去問をひたすら繰り返し解く・総合型選抜入試(2科目+面接)・一般入試(4科目、A日程/B日程)<合格発表後>・入学手続き・制服のオーダー、指定体操服などの購入・小学校卒業式・入学説明会、新入生クラス編成テスト塾に行かなくても大丈夫?うちでは、塾なし自宅学習✕3回の中学受験(4教科と面接・総合型選抜対策)を、親子でなんとか乗り切りましたが、親の負担が大きく「誰にでもオススメ」とは言えません。でも、中学受験でも入試方式が多様化しているので、自宅学習でも十分大丈夫なことも。塾に通わなかったのは節約の意味もありますが、うちの子たちは小学校に行って帰って宿題をやるだけでもピーピー言っていたので、帰宅後さらに大手塾などに夜遅くまで通って大量の課題をこなすなんて、到底「無理ゲー」だと判断したからです。小学校自体の負担が大きな子の場合には特に、一般的な中学受験塾は、心身に過剰なストレスやプレッシャーが長期的にかかってしまうように思います。そんなワケで(半分やむを得ず)、私がマンツーマンで子どもの受験勉強に付き合うことになりましたが、子どもの負担を3分の1にしようとすると、親がその3倍の時間と労力を使うことに……。特にうちの子たちは、公教育の学び方が合わないタイプだったので、4教科を一人ひとりの子に合わせた内容・学び方で対応したため、私は数年間かかりきりで疲労困憊。その間きょうだいにも寂しい思いをさせたかもしれません。私は個人事業主なので仕事量の調節が可能でしたが、夫婦で正社員・フルタイムで働くご家庭などには「塾なし」は親の負担が大きいと思います。特に、公教育の学び方が合わないお子さんは、親が勉強に十分付き合えない場合、経済的に可能であれば、丁寧に個別対応できる家庭教師や個別指導塾などを頼るのがいいでしょう。とはいえ、難関校を目指すのでなければ、自宅学習でも十分対応可能だと思いますよ。昨今、大学入試同様、中学受験でも入試方式が多様化してきているので、特に、専願での自己推薦・総合型選抜入試や、1科目・2科目入試を実施する私立中学は多いですし、中には、得意なことを活かせる独自入試などを行う学校や、不登校・発達障害のあるお子さんを積極的に受け入れている学校もあります。ですので、志望校や受験方式によっては、必ずしも「中学受験の常識」通りに小3から塾通いして、膨大な知識と努力を必要とする4教科をまんべんなくできるようになる必要はないでしょう。背伸びしすぎない志望校で、受験科目を絞ったり、その子に合った入試方式で受験したりすれば、自宅学習でも十分大丈夫(親のフォローは必要ですが……)。また、試験の空気感に慣れるために塾の外部模試に参加したり、短期集中的に通塾したり、面接対策だけお願いするなど、ピンポイントで賢く受験塾を活用するのもいいと思いますし、オンライン学習や通信教育、動画学習などを併用して、親の負担を減らす方法もあります。うちの中学受験時代を振り返ってみると、確かに「塾なし」で親が根気よく付き合うのは大変ではありましたが、本格的な思春期になる前の子どもたちそれぞれと密に過ごし、親子でいろんな体験を一緒にしたり、たくさん雑談したり……と、貴重な時間でもありました。文/大場美鈴(楽々かあさん)(監修:井上先生より)楽々かあさんの書かれているように、志望校選びは頭を悩ませる大きな問題になります。できるだけ早めに情報収集をしていくことと、実際にオープンキャンパスなどに行って学校の現状を知っておくことが大事だと思います。大切なのは何より本人の意思が重要なので、本人の意見を聞きながら絞り込んでいくことです。1クラスの人数が多いところや少ないところがありますが、相性の悪いお子さんがいた場合の配慮や授業の進め方、合理的配慮、先生との相談のしやすさなどもポイントになるのではないでしょうか。入学したけれど学校の勉強についていけなかったというお子さんもいるので、受験をクリアするだけでなく、学習のスピードや教育課程が比較的ゆるやかに組まれているかなども確認できるとよいですね。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2024年04月01日皆さんは友人関係の悩みはありますか? 今回は「貧乏人を拒絶する社長令嬢の話」を紹介します!※この物語はフィクションです。イラスト:進撃のミカ公立高校に入学主人公は、地元では知らない人がいない一流企業の社長令嬢です。中学校までは私立に通っていたものの、祖父の意向で高校は地元の公立校に通うことになりました。しかし主人公は公立校に通うことに納得しておらず…。「レベルの低い人たちとは仲よくなれない」とクラスメイトを見下します。そんな主人公に、クラスメイトは気さくに話しかけてくれました。ところが見下されたと感じた主人公は、クラスメイトにひどい言葉をかけてしまい…。怒らせてしまった出典:進撃のミカ「金持ちだから何言ってもいいと思ってるの?」と怒ったクラスメイト。主人公も言い過ぎたことを後悔しますが、プライドがじゃまをして謝ることもできません。そのせいでクラスメイトとは深い溝ができてしまい、主人公はクラスで孤立することに…。そんなある日、クラスに転校生がきました。転校生に誘われ、クラスメイトと遊びにいくことになった主人公。そこで主人公は、初めてクラスメイトと笑いあって話すことができたのです。これまで社長令嬢という立場にプレッシャーを感じ、自分を見失っていたと気づいた主人公。自分を貫き通すことの大切さを学び、これからは高校生活を楽しもうと思うのでした。※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点のものになります。(lamire編集部)
2023年12月31日皆さんは、友達関係で悩んだことはありますか? 今回は「友人」にまつわる物語を紹介します。イラスト:進撃のミカ楽しくない高校生活主人公は、世界でも名の通った総合企業の社長令嬢です。そんな主人公は、祖父の意向で地元の公立高校に通うことになりました。公立高校に通い始めた主人公ですが、クラスメイトと上手になじめません。クラスメイトに対して「なにこのレベルの低い人たちは…」と思い、嫌な態度をとってしまうのです。そんなある日、主人公はクラスメイトの持つキャラクターの描かれたペンケースを見つけました。するとクラスメイトに「こういうの好きなんだ?」と話しかけられて…。素直じゃない返事出典:進撃のミカバカにされていると勘違いして「持つ人の気がしれないわ」と言ってしまった主人公。そのせいでクラスメイトとは深い溝ができてしまい、主人公はクラスで孤立することに…。そんなある日、クラスに転校生がきました。転校生に誘われ、クラスメイトと遊びにいくことになった主人公。そこで主人公は、初めてクラスメイトと笑いあって話すことができたのです。これまで社長令嬢という立場にプレッシャーを感じ、自分を見失っていたと気づいた主人公。自分を貫き通すことの大切さを学び、これからは高校生活を楽しもうと思うのでした。※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点のものになります。※この物語はフィクションです。(lamire編集部)
2023年11月05日皆さんは友人関係の悩みはありますか? 今回はプライドが高い社長令嬢とギャルな転校生の友情エピソードを紹介します!イラスト:進撃のミカ公立高校に入学主人公は、地元では知らない人がいない一流企業の社長令嬢。中学までは私立に通っていたものの、祖父の意向で高校は地元の公立校に通うことになりました。しかしプライドが高い主人公は「レベルの低い人たちとは仲良くなれない」とクラスメイトを見下した態度をとりクラスで孤立してしまいます。そんな中、クラスに見た目が派手な転校生がやってきました。転校生もきっとクラスに馴染めないだろうと思っていた主人公ですが、転校生はすぐにクラスの人気者に。主人公にも気さくに話しかけてくれる転校生でしたが…。反発してしまう出典:進撃のミカ自分のプライドの高さを一瞬で見透かされて、主人公はせっかく話しかけてくれた転校生にまで反発してしまいます。その後もクラスで孤立する主人公ですが、その度に何かと突っかかってくる転校生。ところがそんな転校生とやり合っているうちに、主人公は次第にほかのクラスメイトとも話せるように。こうして転校生のおかげでクラスメイトに馴染むことができた主人公なのでした。※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点でのものになります。
2023年10月14日Q:「特別支援学級」の学級編制について保護者が知っておくべきことはありますか?A:法制度上、該当する障害区分に子どもが一人でもいればその種別の特別支援学級は開設することができます。Upload By 発達障害のキホン公立小中学校の学級編制は、「国の定める標準 ≧ 都道府県の定める基準 ≧ 市区町村による実際の編制」、という三重構造で成り立っています。なぜ、国の定めを「標準」と呼ぶかと言えば、都道府県にもっと少人数の「基準」を設ける余地を残し、さらに市区町村の独自努力で標準・基準よりも少人数の学級編制を促すためです。したがって、公立小中学校の通常学級では、2022年度現在で小学校3年生までが「35人標準」、それ以上の学年が「40人標準」になっていますが、都道府県や市区町村では、その標準よりも少人数にしているところが少なくありません。通常学級は同学年による単式編制が原則ですので、「35人標準」ですと、1人超過した36人の学年の場合に「18人」ずつの少人数学級が実現します。発達障害のある子どもを含めて、ゆとりをもって指導する上で、まず通常学級を少人数にすることが大切です。これに対して、特別支援学級の編制(同学年を問わない複式編制)には幾つかの解決すべき課題が考えられます。例えば、特別支援学級には弱視、難聴、知的障害、肢体不自由、病弱・身体虚弱、言語障害、自閉症・情緒障害の7種(自閉症タイプと情緒障害タイプを区分することが奨励されており、その意味では8種)が法律で認められています(『改訂新版障がいのある子の就学・進学ガイドブック』pp.40-41の「図4 文部科学省による就学基準等」参照)。しかし、自治体によっては開設する障害種を限定しているところもあります。その場合、障害児がその障害種に応じた学級で学ぶことが難しくなる場合もあります。該当する障害区分に子どもが1人でもいれば、市区町村はその種別の特別支援学級を開設するよう努めることが大切と言えるでしょう。第二に、地域の教育委員会によっては特別支援学級の開設に「最低3人必要」などと設定していることもありますが、もちろん「標準法」には定めのないことです。第三に、上記とも関わりますが、対象児数をある程度確保するために、エリア内の比較的大きな小中学校に限定して特別支援学級を開設し、小さな学校には開いていない自治体もあります。しかし、これまた、地域でともに学び育ち合うインクルーシブ教育を志向する特別支援教育の趣旨とはズレてしまうことだと考えます。障害のある子どもを通常学級入れた場合、教員を加配し、複数担任制にして欲しいという希望もあるでしょう。しかし、現状は基本的に通常学級は一人担任体制です。そこで、特別支援学級を設置し、特別支援学級の担任とともに「交流及び共同学習」と言う形で、可能な範囲において通常学級で授業を受けるという形態(結果として教員が複数存在することになる方式)を工夫している自治体もあります(『改訂新版障がいのある子の就学・進学ガイドブック』p.165-166の「みんなの学校」参照)。特別支援学級を含めた開設学級の総数に応じて、担任や養護教諭・管理職等の教諭が配置されます。教諭等の給与は、国と都道府県が全額負担しますので、市区町村の持ち出し分はありません。自治体によってはそうして学級数を増やして先生の数を一人でも多く確保し、インクルーシブな教育を推進しているのですね。
2022年06月24日広島ホームテレビでは、今年も公立高校入試問題の解答を詳しく解説します。解説を担当するのは、長年の実績を誇る田中学習会の個性豊かな講師陣!気になる平均点予想や新たな入試制度についてもお伝えします。コロナ禍で感染対策等にも頭を悩ませてきたと思いますが、受験まであとわずか。がんばれ受験生!広島ホームテレビは、今年も“15の春”を応援します。■2022年広島県公立高校入試解答速報放送日時3月8日(火)ごご2時52分~広島ホームテレビ■解説田中学習会講師のみなさん入試の傾向と対策 : ■出演者紹介■総括森藤 啓 先生■進行渡辺美佳アナウンサー(HOME)【国語】渡利 翼先生国語のコツは、落ち着いて条件を正しく読み取ることです!試験最初の科目です。雰囲気に飲み込まれないように、自分の力を最大限に発揮してください!自信をもって挑んでください!【社会】川隅 学 先生社会は最後まで努力した人を裏切らない科目です。今年も記述中心だと予想されます。最後の一秒まで頑張りましょう!【数学】鎌田 邦明先生数学は毎年平均点が低く厳しい戦いです。弱気にならず解ける問題を確実に解き、最後の最後まで自信もって戦い抜きましょう。受験生の皆さん頑張って下さい!【理科】井上 貴裕先生受験生のみなさん、大変な状況が続きますが、努力は無駄になりません。ありきたりな言葉ではありますが、今までやってきたことが必ず報われると信じ、日々突っ走ってください!全力で応援しています!!【英語】浅尾 智也先生受験生の皆さん、いよいよ本番ですね。本番では落ち着いて、しっかりと文章を読み、丁寧に英文を書きましょう。これまでの努力が報われることを祈っています! 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年02月18日公立中学校に進学しなかった理由私は公立小学校に在学中、6年間ずっといじめられていました。勉強ができるいっぽうで運動は苦手で、コミュニケーションも不得手。言動がいちいち周囲から浮いているので、周囲の子どもたちから排除されたのです。私が小学校6年生になるころだったか、地元の公立中学に通っている兄が、突然両親に「義子を私立の中学に行かせてやってくれ」と泣いて頼みました。兄は、「義子は地元の公立中学に行ったら、いじめ殺されるかいじめを苦に自殺するかになる」と言います。当時、地元の公立中学は荒れていて、ひどいいじめが横行しているとのことでした。それで両親は震え上がり、私は中学受験をして私立の学校に進むことになったのでした。私立進学校のメリットとデメリット進学校ではある程度以上勉強のできる子が集められているので、授業を聴いていて退屈に感じることがありませんでした。私の場合、勉強ができても周囲から嫉妬による攻撃を受けないので、それもとても居心地が良かったです。進学校においては、成績が良いことがスクールカーストを大幅に上げる傾向があると感じます。友達が「義子はいつも学年で上位3位以内ぐらいにいて、すごく頭がいいんだよ!」とほかの子に自慢しているのを聞いたときにはとても驚きました。これはたまたま私のいた学校がそうだっただけかもしれませんが、特定の誰かが少しグループから外されるようなことはあったものの、深刻ないじめはなかったように思います。どちらかというと、多くの子は勉強すること、自分の生活を健康的に律することのほうに興味とエネルギーを注いでいて(注ぐことのできる環境に恵まれていて)、学校の中でのグループの立ち位置がどうのとか、特定の子に対してどうこうするという方向にあまり興味を向けていないように見えました。私も、やはり発達障害の特性によりなんとなく浮いているところがあったので、何回か軽くグループから排除されるようなことはありましたが、積極的にいじめと言えるほどまで加害されつづけるようなことはありませんでした。私のいた学校では、大学受験の基礎固めのために必要なトレーニングをうまくカリキュラムの中に練り込んであって、塾に行かなくてもそうとうの力がつけられるようにしてありました。これは卒業して10年ほども経ってから学習塾で講師のアルバイトをするようになって初めて気づいたことです。国語の時間には百人一首、文学史、評論文用語の暗記と小テストの時間があり、英語の時間には英単語・英熟語の暗記と小テストの時間がありました。私にとってこれは、面倒で苦痛ながらもあたりまえに享受していたこと。でも、私が20代になって講師を担当した子どもたちは、そういったサポートを受けていないようでした。「英単語・熟語は暗記しておかなきゃいけないんだよ、それにはこういう単語集がいいよ」とか、そういう指導を中学側はやっていないか、やっていたとしても、生徒たちにちゃんと伝わっていない…私立の進学校でさせられた単語などのトレーニングは、ものすごく大学受験に役立ったし、今でも私の英語力や文章力のベースを支えています。進学校の学費は高いですが、こういうところで還元されていたんだなと、今は思います。私の学校は女子校だったのですが、地域で「伝統的なお嬢様校」としてステータスがありました。学校の周囲に卒業生がいたりするので、少しでも「お嬢様らしくない」服装や言動をしていると「わたくしの母校も落ちぶれてしまって嘆かわしい!」みたいに学校にクレームが入ります。そういうわけで、校則はとても厳しいのですが、どうも生徒の側である私たちには、それが私たちの将来のための教育ではなく、学校の体裁を保つための強制であるように感じられました。女性であってもどんどん社会に出て活躍してほしい、と口では言いながら、生徒が皆勤賞をとったらなぜか両親ではなく“お母さん”が表彰されたり、昼食は母親が弁当箱に詰めたものであることを求めてきたり… 結局は家父長制の中での良妻賢母像を維持することに加担しているような保守的な雰囲気。それが私にはとても嫌でした。(※)※私が在籍していたのは今から20年以上前のことです。こうした校則や賞は、現在は異なっていると思います。お金持ちの、勉強のできるお嬢様ばかりが集まる、かなりの均質集団だった私の学校。特に私の所属した特進クラスでは、すべての前提が「東大京大・早慶上智に入る」でした。私はそのプレッシャーの中で視野が狭くなり、汲々として、常に過労状態だったのです。同時に、自分が非常に恵まれた学習環境に置かれていることに自覚がなく、とても傲慢だったとも思います。当時から、人生の進路には人それぞれ向き不向きがあって、どれが上とか下でもないし、自分はどんな進路を選んでもいいのだ、選択肢も無数にあるのだ、ということを知っておきたかったなと思います。本人の「楽」を大事にした進路選択を私の場合、総合的に考えて、私立の中高一貫進学校に進んだことは自分にとって良いことだったと思っています。ただ、やはり私立の進学校には私立の進学校なりのデメリットもあるし、発達障害のある人が元気に過ごすには繊細な環境調整が必要です。定型発達の人でも将来に確実な約束のない今、発達障害のある人はなおさら、一般的に言う高学歴を身に着けたからといって順風満帆な人生が約束されるわけではありません。公立、私立、専門学校、高等専門学校、通信制の学校など、いろいろな選択肢の中から、本人の中でいちばんメリットとデメリットのバランスがとれて、楽に過ごせる進路を選べるといいなと思います。文/宇樹義子(監修者・井上先生より)体験として貴重な記事だと思います。そらきさんが中学進学の際に、ご自身の得意な分野、個性が認められる環境を選べたことは、とてもラッキーでしたね。このコラムで書いておられるように、私立の学校にはそれぞれ特有の校風があると思います。加えて「進学クラス」など特別に設置されているコースを目指す場合、良いクラスメイトに恵まれることもありますが、相性の悪い同級生がいてもクラス替えもなくずっと一緒に過ごさなくてはいけないリスクもあります。また私学の場合、学校側が特別な支援ニーズや合理的配慮についてどこまで学校側が理解してくれるかは、学校によりかなり異なるので、その学校の情報をオープンスクールなどでしっかり調べて進路決定することが大切だと思います。
2022年02月14日業種・業務に特化したパッケージソフトを開発・販売する株式会社システムディ(所在地:京都市中京区、代表者:藤田 雅己、以下:システムディ)は、公立小中高校向け校務支援システム『School Engine』(※)を提供しており、当社がトップシェアを占める都道府県向け公立高校に加え、複数の大規模自治体を含んだ多くの公立小・中学校にもサービス提供を行っております。当公教育ソリューション事業部の提供する校務支援クラウドサービス『School Engine』は、2022年4月に稼働開始予定の北海道、愛知県、新潟県に加えて、新たに富山県のすべての県立高校、特別支援学校(計52校)に導入されることが決定し、2023年4月からサービス開始することになりました。この度の富山県へのサービス導入決定により、日本国内にある全ての公立高校約3,500校のうち、約1,650校の公立高校において『School Engine』が稼働することになりました。国の施策により全国の公立小中高校のデジタル化が推進される中、教育現場での業務効率化の一助となる当社校務支援ソリューション『School Engine』は多くの引き合いをいただいており、並行して他県においても商談を進めております。引き続きより多くの地域に当社校務支援クラウドサービスを導入いただき、文教市場の情報化をさらに推進できるよう尽力してまいります。※システムディ「School Engine」製品ページ 【会社概要】名称 : 株式会社システムディ(JASDAQ:証券コード3804)所在地 : 京都市中京区烏丸通り三条上る設立 : 1982年4月28日資本金 : 4億8,426万円従業員数: 239名代表者 : 代表取締役社長 藤田 雅己TEL : 075-256-7777(代)URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年01月11日文部科学省が「GIGAスクール構想」として、全国の小中学生1人に1台のタブレットやPCと、高速インターネットの整備を目指しています。実際に、どれほど導入は進んでいるのでしょうか。今回はアンケートをもとに、教育現場へのタブレットやPC導入の現状について調べてみました。■「導入済み」はわずか18.2%今年3月の文部科学省の発表によると、昨年度末までには97.6%の自治体で、ICT環境の納品が完了し、4月から全国のほとんどの義務教育段階の学校において、児童生徒の「1人1台端末」での学びが本格的にスタートすると言われていました。今年2月から3月の間に実施したアンケートで、学校で1人1台のタブレットやPCの導入が進んでいるかどうかたずねたところ、「まだ導入されていない」と答えた人が34.4%となりもっとも多い結果になりました。また、「状況がわからない」が23.3%、「導入を進めている」が22.6%と続き、「導入済み」と答えた人はわずか18.2%でした。Q.学校の1人1台タブレット・PC、進んでる?まだ導入されていない 34.4%状況がわからない 23.3%導入を進めている 22.6%導入済み 18.2%その他 1.5%(アンケート募集期間:2021年2月17日〜3月3日)■「全く話が進んでいない…」導入が進まない学校3月時点でのアンケート結果では、「まだ導入されていない」という回答が最も多くなりました。また、「状況がわからない」という回答も多く寄せられていました。「導入するという話はあるみたいですが、実際に行き渡るまでには時間がかかりそうです。そもそもネット環境が整っていない家庭が多いらしいです」(千葉県 30代女性)「家にWi-Fiがあるかなどのアンケートがあったが、それ以来話が進んでいない」(東京都 30代女性)「早く整えてほしいのですが、小学校ではまだのようです。個人的に通信教育講座を受けているため、それで安心しているところはあります。教育格差が心配なので自分から動き出すしかありません」(長野県 40代女性)「まだ導入されていません。学校はとりかかりが遅いため期待はせず、自分で通信教育を受講しています。お金はかかりますが不安だ不安だ言っても現状なにも変わりません。動いた者勝ちです」(東京都 40代女性)「タブレットは既に学校に到着していますが、まだ使用にまでは至っていません。ただ、使えるようになったとしても、学校でのみ使用との事。私立の小学校のように、持ち帰ってそのタブレットで宿題や日々の連絡事項を共有とまではできないようです。持ち帰れなければ意味がない気がするのですが…」(神奈川県 40代女性)「一時はすぐに導入されるかのような勢いでしたが、全くどのような状態になっているのかもわかりません。喉元を過ぎれば熱さを忘れる、ということなのでしょうか」(大阪府 50代女性)全く導入のめども立っていない学校や、端末はあるものの使用に至っていない学校など、その状況はさまざまなようです。また、学校には期待できないから、自分で習い事や通信教育など、ICT教育の環境を整備しているという声も寄せられていました。筆者の子どもが通う公立小学校からは、前年度に家庭でのWi-Fi環境やタブレット、PCの所持についてのアンケートが届きました。今年5月になってから、ようやく試験的にオンラインの出席確認が行われましたが、いまだにタブレットなどの機器は配布されていません。インターネット上で情報を集めたところ、市内の小学校全てでiPadの導入が決まり、昨年度末には納品されていることがわかり、驚いています。実際に子どもたちが授業で使い始める日も、そう遠くないのかもしれません。■ICT教育は順調に進んでる?それでは、実際に「導入が進んでいる」もしくは「導入済み」と答えた人のコメントから、どのようなICT教育が進められているのか、みていきたいと思います。「公立小、感染症対策で導入が前倒しになり、12月には全小中学生に配布されました。まだ学校からの持ち出しはしていませんが、今後の長期休みや休校などあれば持って帰るそうです」(茨城県 40代女性)「公立ですが、小中学校ともに導入済みです。4年生ですが、プレゼンテーションの作り方などを授業で習っています」(三重県 40代女性)「1年生息子が『授業でタブレットを使ったー』と言っていました。4年生はタブレットに加えパソコンの授業があり、タイピングを習っているようです」(神奈川県 30代女性)「うちの小学校では、結構な頻度で調べ物をしたりワークをしたりと使用しているみたいです。宿題もネット上のワークが出ています。各個人のページがあるため、先生の方で、どの位学習をしたか確認がとれるようです」(神奈川県 30代女性)タブレットやPCの導入は、プレゼンテーションの作り方やタイピング、調べ物にワークなど、子どもたちの学習の助けとなっているようですね。ただ一方で、保護者からは、不安の声も寄せられていました。「公立中学校で、4月から1人1台タブレットを使って授業するそうです。先生たちが使いこなせるように頑張っていると言っていました。年配の先生が大変らしいです」(神奈川県 50代女性)「この4月から小学校で1人1台タブレット授業になるそうですが、なぜか私が不安です。宿題もタブレットを持ち帰ってするようですが、スマホもろくに操作できない自分が、子どもたちに教えられるのかが不安です」(三重県 40代女性)「小中学ともタブレットが配布され、学校で使用したそうですが、クラスで半数以上がネット接続ができずにいったん回収されました。配布されても接続環境などの不具合ですぐに利用できるわけではないので、まだまだ時間がかかりそうですね」(奈良県 40代女性)「中学生がタブレットを受け取り、ケースにも入れず、そのままカバンに入れて持って帰ってきたので、取り扱いが心配です。また、冬休みの間だけ持ち帰ってきましたが、家で全く使っていなかったです。せっかく導入されたんだから、もっと活用するように学校もパソコンの課題を出してほしい」(千葉県 40代女性)実際に導入が始まった学校では、先生や親の知識不足やインターネット接続の不備、機器の取り扱いへの不安など、うまくいくことばかりではないようです。新たに始まったばかりの取り組みだからこそ、保護者が不安になるのは当たり前のように思います。■ICT教育によって変わること…親の本音は?ここまで、タブレットやPCの学校現場への導入の現場についてみてきました。同じ公立の小中高でも、現状は積極的に導入を進めている現場や、導入が遅れている現場など、千差万別なようです。そもそも政府が意欲的に進めている「GIGAスクール構想」について、保護者はどのように感じているのでしょうか。▼保護者のホンネ1、対面や紙媒体の良さも残してほしい「どのような使い方になるかはまだ未知の状況ですが、今の時代に合った方法を取り入れてもらいたいですね。ただ、紙媒体の教材を使ったり、直接読み書きをする方法も全くゼロにはしないでいただきたいです」(東京都 40代女性)「私の息子達も高校や大学で使用していますが、デジタル機器を加速化するのも良いですが、本を手にして読んだり、頭で考える事も忘れないでやってほしいです」(神奈川県 40代男性)▼保護者のホンネ2、視力低下やコミュニケーション不足への懸念「『ゲームで目が悪くなる!』と散々言ってきて、学校でまでタブレットを使い出すと、『子どもたちの視力は?』と不安になる」(鳥取県 40代女性)「パソコンは 目がわるくなりそうだし子どもたちのコミュニケーション不足が出てくると思います。 頭でっかちの子供ばかりが増えそうです あまりすきじゃないです」(静岡県 50代女性)▼保護者のホンネ3、時代に合わせた教育環境の整備を期待「公立校での1人1台タブレット導入は、まだ先になりそうですが、現在通わせている塾は、緊急事態宣言下の学習環境の対応がたいへん早かったです。ただ映像を流すだけの授業ではなく双方向のコミュニケーションも取れるため、緊張感をもって自宅で受けられました。時代に合わせ、緊急事態にいつでも対応できるよう学校でも指導方法を整えて今以上に良いものにしていってもらいたいですね」(京都府 40代女性)ここまで、学校へのICT教育の現状についてみてきました。導入が進む学校と、なかなか進まない学校、それぞれに異なる環境の中で、保護者と子どもたちは戸惑いを抱きつつ、新しい教育を受け入れ始めていることが伝わってきます。ただ先進国に比べてもオンライン教育への遅れが目立つ日本。今回の感染症の蔓延によって多くの国がいち早くオンライン教育に切り替えたのに比べて、1年経った現時点でも1人1台の導入が完了していないことに危機感も覚える保護者の方も多いことでしょう。また私立の学校が早くオンライン教育に切り替え「学びを止めない」としたことに比べて公立の遅れが顕著となり、私立中学への希望者が増えたともいわれています。親世代が子どもだったときに比べて大きく様変わりしてきた教育。今後ICT教育は加速していくと思われますが、重要なのはツールではなく生きていくために身につけるべき知識や力をどう子どもたちが学んでいくのかだと思います。またインターネットによって先進的な教育や専門の教育をより気軽に受講できるようになっていくようになるでしょう。今回の「学校の1人に1台のタブレット・PCを」という動きによってパパママも家庭でのタブレットやPCといったツールをどう活用すべきなのか、また正しい使い方をどう教えればいいのかといったことも今一度考えてみるとよいのかもしれません。そして子どもたちの夢への実現に向かって、変わっていく教育の状況にあわせてどんなサポートができるのか思いを馳せてみるチャンスといえるかもしれません。Q.学校の1人1台タブレット・PC、進んでる?アンケート回答数:3703件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ ■参考サイト文部科学省: GIGAスクール構想の実現に向けた調達等に関する状況について
2021年06月05日放漫経営がはびこり、全国で97%強の公立病院が赤字となるなかでも、黒字化を遂げる公立病院がある。そんな病院の経営努力は私たち利用者にもメリットがあるようでーー。先月、厚労省が再編。統合の検討が必要な全国424の公立・公的病院を実名公表し、波紋が広がっている。医療ガバナンス研究所理事長で内科医の上昌広さんが解説する。「リストに挙がった病院の近隣に住む人たちの不安は広がり、病院からは実名公表は乱暴だと、反発の声も上がっているようです。確かに不採算であっても周産期、救急、小児、僻地医療などを守るのは公立病院の使命です。一方で、赤字が出ても税金で黒字化されるからという“甘え体質”があることも否めません」では、赤字の公立病院はどれだけあるのか。ウェブサイト「病院情報局」が発表する、公立病院が医業収益だけでどれだけ自立しているのかを示す「純医業収支ランキング」によると、全国776の病院のうち、なんと赤字病院は756、合計赤字額は5,600億円を超える。一方で、全体のわずか3%にも満たないが、黒字を達成している病院が20ある。【1位】群馬県・公立七日市病院/収支率:7.00%、黒字額:1億2,500万円【2位】岐阜県・大垣市民病院/収支率:5.60%、黒字額:18億1,900万円【3位】新潟県・南部郷厚生病院/収支率:3.30%、黒字額:700万円【4位】鹿児島県・垂水中央病院/収支率:3.10%、黒字額:6,400万円【5位】岩手県・岩手県立中部病院/収支率:3.00%、黒字額:3億5,500万円【6位】鹿児島県・霧島市立医師会医療センター/収支率:2.70%、黒字額:1億3,500万円【7位】愛知県・春日井市民病院/収支率:2.20%、黒字額:3億4,200万円【8位】岐阜県・美濃市立美濃病院/収支率:2.10%、黒字額:5,200万円【9位】愛媛県・宇和島市立津島病院/収支率:2.00%、黒字額:2,400万円【10位】大分県・大分県立病院/収支率:1.80%、黒字額:2億8,600万円【11位】京都府・京都中部総合医療センター/収支率:1.50%、黒字額:1億5,000万円【12位】群馬県・公立富岡総合病院/収支率:1.30%、黒字額:1億1,700万円【13位】石川県・公立羽咋病院/収支率:1.30%、黒字額:4,200万円【14位】三重県・松阪市民病院/収支率:1.20%、黒字額:1億1,300万円【15位】山口県・光市立大和総合病院/収支率:0.80%、黒字額:1,800万円【16位】岡山県・備前市国民健康保険市立吉永病院/収支率:0.70%、黒字額:1,200万円【17位】三重県・市立四日市病院/収支率:0.60%、黒字額:1億1,700万円【18位】滋賀県・近江八幡市立総合医療センター/収支率:0.60%、黒字額:6,700万円【19位】群馬県・伊勢崎市民病院/収支率:0.10%、黒字額:700万円【20位】岩手県・岩手県立中央病院/収支率:0.00%、黒字額:600万円そこで、今回、赤字経営が常態化する公立病院のなかで、業績を回復させる病院の秘密に迫った。ランキング入りした富岡地域医療企業団が擁する公立富岡総合病院と公立七日市病院は、経営努力により黒字化を達している。「現場の事情を反映した効率性の高い、柔軟な経営を行うため、平成30年より、経営と医療現場のどちらにも精通した者をトップに据えて、経営を見直しました」こう語るのは、公立富岡総合病院の事務部長・新井良一さんだ。「診療費の改定は2年ごとに行われ、非常に複雑なため、これまで請求漏れなど取りこぼしがありました。そこで、事務と医療現場の連携を深め、適正な請求ができるようにしております」医療機材の購入に関しても。「相見積もりを取り、価格交渉しています。ときには、『安すぎる』と業者が私のところまで不満を漏らしに来ることもあるほどです」ほんの3キロほど離れた両病院ならではの連携も功を奏している。「それぞれの病院で異なっていた白衣を統一し、一括リースすることで、コストを抑制しました。医薬品や診療材料なども、両病院でまとめて購入しています。また、安全を確保しつつ、後発医薬品への切り替え、診療材料の見直しなども進めています。さらに、簡易的なものを除き、検体検査は富岡総合病院で行い、検査装置や技師を集約しました。一方で、結果のやり取りはパソコンで行うため、検査時間は今までとほとんど変わりません」経営が改善し黒字化されると、精度の高い最新医療機材の購入など、市への申請がしやすくなる。「平成29年度には、PET-CT装置の導入で、がんの早期発見から治療までの万全なフォローアップ態勢を整えました。今年度もCTを上位機種に更新。血液浄化室の近くにも人工透析患者専用の駐車場を整備し、利用者の移動の負担が減るようにしています」平成29年度、18億円もの黒字化に成功しているのは大垣市民病院。経営アドバイザーを務める千葉大学医学部附属病院副病院長の井上貴裕さんは、黒字化の要因に高い生産性を挙げる。「病院は収入に対する人件費率が55%を超えると、赤字になりやすいといわれていますが“大垣”の場合、人件費率は約40%と低い。では、給料が安いのか、というとそうでもなく、職員を適切に配置することで、医療の質を保ちながら、医師や看護師1人が受け持つ患者数を多くして、高い生産性を維持しているのです」さらに、ベッドの回転率を上げる努力も行っているという。「病気ごとの平均在院日数までに、70%の患者さんが退院できることを意識して、新規患者を受け入れる態勢にしています」無駄な入院がなくなったことで、救急搬送をより受け入れられるように。また、入院期間の短縮、差額ベッド代などの節約といった形でも患者に還元されている。井上さんは、経営参加している市立札幌病院でも累計赤字を10億円も減らしている。「公立でも、十分に経営努力できる余地はあるのです」患者にもメリットのある公立病院の経営努力。赤字病院にもぜひ、経営にメスを入れてもらいたい。
2019年11月01日先月、厚労省が再編。統合の検討が必要な全国424の公立・公的病院を実名公表し、波紋が広がっている。医療ガバナンス研究所理事長で内科医の上昌広さんが解説する。「リストに挙がった病院の近隣に住む人たちの不安は広がり、病院からは実名公表は乱暴だと、反発の声も上がっているようです。確かに不採算であっても周産期、救急、小児、僻地医療などを守るのは公立病院の使命です。一方で、赤字が出ても税金で黒字化されるからという“甘え体質”があることも否めません」では、赤字の公立病院はどれだけあるのか。ウェブサイト「病院情報局」が発表する、公立病院が医業収益だけでどれだけ自立しているのかを示す「純医業収支ランキング」によると、全国776の病院のうち、なんと赤字病院は756、合計赤字額は5,600億円を超える。一方で、全体のわずか3%にも満たないが、黒字を達成している病院が20ある。【1位】群馬県・公立七日市病院/収支率:7.00%、黒字額:1億2,500万円【2位】岐阜県・大垣市民病院/収支率:5.60%、黒字額:18億1,900万円【3位】新潟県・南部郷厚生病院/収支率:3.30%、黒字額:700万円【4位】鹿児島県・垂水中央病院/収支率:3.10%、黒字額:6,400万円【5位】岩手県・岩手県立中部病院/収支率:3.00%、黒字額:3億5,500万円【6位】鹿児島県・霧島市立医師会医療センター/収支率:2.70%、黒字額:1億3,500万円【7位】愛知県・春日井市民病院/収支率:2.20%、黒字額:3億4,200万円【8位】岐阜県・美濃市立美濃病院/収支率:2.10%、黒字額:5,200万円【9位】愛媛県・宇和島市立津島病院/収支率:2.00%、黒字額:2,400万円【10位】大分県・大分県立病院/収支率:1.80%、黒字額:2億8,600万円【11位】京都府・京都中部総合医療センター/収支率:1.50%、黒字額:1億5,000万円【12位】群馬県・公立富岡総合病院/収支率:1.30%、黒字額:1億1,700万円【13位】石川県・公立羽咋病院/収支率:1.30%、黒字額:4,200万円【14位】三重県・松阪市民病院/収支率:1.20%、黒字額:1億1,300万円【15位】山口県・光市立大和総合病院/収支率:0.80%、黒字額:1,800万円【16位】岡山県・備前市国民健康保険市立吉永病院/収支率:0.70%、黒字額:1,200万円【17位】三重県・市立四日市病院/収支率:0.60%、黒字額:1億1,700万円【18位】滋賀県・近江八幡市立総合医療センター/収支率:0.60%、黒字額:6,700万円【19位】群馬県・伊勢崎市民病院/収支率:0.10%、黒字額:700万円【20位】岩手県・岩手県立中央病院/収支率:0.00%、黒字額:600万円「“公立病院だから、赤字があって当たり前”という考えが、コスト意識の低さを招くんです」そう語るのは大阪急性期・総合医療センターなど5つの病院を統括する大阪府立病院機構の理事長・遠山正彌さんだ。「公立病院の場合、医療機器は民間病院と比べ、割高な見積もりになることもありますし、たとえ安くても、維持費を高く設定されていることもあります」ほかにも、経営赤字を招く公立病院ならではの理由があるという。「公立病院の事務員は役所からの出向です。なので、せっかく病院経営を学んでも、2〜3年で異動になるため、人材が育てにくい。また、医師の給料は成果にかかわらず、年功序列で上がっていくので、医師のモチベーションが低いケースも。かつては、自分の診療科のベッドが埋まると、他科のベッドを調整せずに、入院を断ってしまう医師もいました」そこで、遠山さんはまず“患者ファースト”の精神を徹底した。「医師の個人的な都合が反映されないよう、すべてのベッドを管理する担当者を立てました。また、救急は基本的に断らず、国際がんセンターでは、紹介状なしの駆け込みでも受診できるようにしています」まず患者の信頼を回復。コスト意識を持たせ、5つの病院で130億円あった赤字は、約半分まで減ったという。
2019年11月01日全国776ある公立病院で、黒字収支となったのはわずか20。そこまで多くの病院が赤字にあえぐウラには、医師たちの“コスト意識”の低さがあった——。「公立病院には母子医療や精神医療、救急医療など、不採算になりがちな診療科も担う使命がありますが、いっぽうで“赤字経営は当たり前”という思いが根強くあります」そう語るのは、5つの府立病院が地方独立行政法人化されたことによって設立された大阪府立病院機構の理事長を務める遠山正彌さんだ。《県立河北病院、外来の6科廃止救急縮小を検討》6月3日付の山形新聞で報じられた地元病院の危機。記事では河北病院の14ある診療科のうち、不採算である小児科、皮膚科、脳神経外科などの廃止が検討され、地元住民の不安の声があることを伝えている。公立病院は、たとえ多額の赤字が出ても、税金が投入され“黒字化”されるため、経営状態が見えづらい。そこで経営状態を“見える化”しているのが、ウェブサイト「病院情報局」が発表する「純医業収支ランキング」だ。同サイトを運営するケアレビュー代表の加藤良平さんが解説する。「『純医業収支』とは弊社の造語。通常、公立病院の“収入”として計上される一般会計負担金(税金など)を除外することで、公立病院が税金なしの公立病院だけの収入で、どれだけ自立できているのかを明らかにしています」全国776の公立病院で、黒字収支となったのは、わずか20。過疎地域だけでなく、東京都内の松沢病院は58億円の赤字で“全国ワースト級”。さらに、東北では、前出の河北病院より低い収支率を計上した病院は36にも。河北病院の収支率マイナス43%に対し、福島県立大野病院はなんとマイナス1,395%——。被災地の病院は苦しい状況とはいえ、全国的な赤字を示すこれらの数字を、前出の遠山さんが分析する。「公立病院の一番の問題は、職員の意識。基本的に公務員なので、赤字が出ても、税金が投入されるから、自分の財布は痛まない。私が理事長に就任したときも、夜の12時近くになれば、残業代を増やすために日付が変わるのを待って、タクシーチケットをもらって帰る医者がいるのは当たり前。海外出張でも、いちばん高いホテルに泊まるという風潮がありました」公立病院に勤務経験のある、医師の山本佳奈さんもこう振り返る。「医療機器を購入するとき、民間の病院であればいくつかの業者に見積もりを取って競わせます。しかし、公立ではそういう意識は低く、ほとんど言い値だったんです」自分の診療科のベッドが埋まっていれば、他科のベッドを調整することなく入院を断ってしまう。患者目線を失った“放漫”な経営に、遠山さんも危機感を抱いたという。「たとえば国際がんセンター(大阪市)は、現在は紹介状がなくても、たとえ駆け込みでも受診できるように改善しました。救急外来のお断りもしないようにしています」医師の個人的な都合で入院を断ることがないよう、ベッドコントロールは、医師や看護師ではなく、地域医療連携室が担当することにした。「まだ部長クラスまでですが、年功序列ではなく、各病院ごとの経営状態によって給与を変えています。真面目に働いた人が、きちんと報酬を得られるようにすれば、モチベーションも上がり、患者に寄り添った診療を可能にすることができます」こうした施策の結果、大阪府立病院機構の5病院で130億円あった赤字を、約半分まで減らすことができたという。税金濫用の経営体制を病院が改めなければ、私たちの身近な公立病院は、どんどん消えていってしまう。
2019年08月14日発達障害の娘が小学5年生から始めた、進路選び主治医から、小学校卒業後の進路選択についての話をされたことをきっかけに、いろんな可能性、選択肢を広げるためにも、調べて・考えておこうと決心しました。でも、いろいろと調べるうちに、頭の中は疑問でいっぱいに…。そこで、実際に学校を訪れてみよう、この目で見てみようと考えるようになりました。地元の公立中学の見学に行く主治医から進路について聞かれて暫くしたころ、近隣の公立中学校の文化発表会がありました。私たちの住む地域では小・中学校一貫カリキュラムの一環として、高学年になると校外学習で近隣中学の文化発表会を見に行くことになっています。中学校の部活の様子や有志生徒による舞台パフォーマンスを見た娘は「小学校との違いに驚いた!中学生ってスゴイ」と楽しそうに話しました。当時、家庭や学校での娘の障害に対する認識不足と、クラスメイトからのいじめなどで辛い毎日を送っていた娘が「中学は楽しそう」と前向きな気持ちになってくれたことを私は嬉しく思いました。また、私たちの住む地域では「学校へ行こう週間」というものがあり、期間中は公立校の生徒や保護者に限らず、地域の住民、これから入学を考えている子どもや保護者などが、学校を見学できるようになっています。これは教育委員会が「保護者や地域の住民の学校に対する一層の理解と支援の醸成を図り、開かれた学校づくりの推進に向けた、各学校の主体的な取組を充実するため」に設定したものです。娘の話を聞き、ちょうどその時期に実施されていた「学校へ行こう週間」を利用し、私も近隣中学校への見学に行ってみることにしました。生徒達の「普段の様子」を見る最初に訪れた公立中学校は、こぢんまりとした学校で、学年により多少の差はあれど比較的落ち着いた雰囲気でした。生徒が来校者に自然と挨拶する休み時間に、廊下に設置してあるベンチで生徒がくつろいでいるちょっとしたことですが、このような風景は実際足を運んでみないと分からないことです。特別支援学級を見学中学1年生から3年生までのクラスを一通り見学した後、私は特別支援学級の教室を訪ねました。担任の先生に見学できるか確認すると、大丈夫とのことだったのでしばらく授業の様子を見学しました。見学の後、先生は私とのお話(特別支援学級の説明)の時間を取って下さいました。その対応からも、その学級が落ち着いていることが見てとれました。私は「入級するかどうかは分かりませんが」と前置きをして、娘の様子を先生にお伝えしました。先生は「中学生は自我に目覚める時期なので、通常学級にするか特別支援学級にするかは本人の意思を大切にした方がいい」と仰いました。通級指導教室も併設されていた学校見学を終え、帰ろうとしたとき、私はある教室に気がつきました。そこは『通級指導教室』でした。「ここが、主治医が話していた”通級指導”をしてくれるところだ…!」地元の中学に通級指導教室があることを、このとき私は初めて知りました。「せっかく来たんだし」と私はダメもとで通級指導教室の職員室のドアをたたきました。特別支援学級見学のときと同様に、入級するかどうかは分からないのですが、と前置きをした後「学校に行こう週間」を利用して見学に来た事を伝えると、一人の先生が面談の時間を取って下さいました。知識と経験豊かな、通級の先生通級の先生とほんの少し話をしただけで、先生の「一を聞いて十を知る」様子に私は衝撃を受けました。私は娘の小学校入学時に今の地域に引っ越してきてから、療育センターの心理士さんや相談員さんをはじめ、担任の先生、スクールカウンセラー、校長先生などさまざまな人に娘について相談をしてきました。それでも娘の状態は悪化する一方でした。そのため、この頃私は「公的機関や教育の場では娘のようなグレーゾーンと言われる子どもの対応は限界があるのだ」と感じていたのです。でも通級の先生は初対面にも関わらず娘や私の悩みと苦労をすべて分かっていました。そこに高い専門の知識と長年培われた経験があることを感じ、私は(こんな近くにプロフェッショナルがいたなんて!)と心底驚きました。そして20分ほどの面談の間に(こんな先生がいる学校なら安心して任せられそう)そんな希望を抱いたのでした。娘の特性を考えると、通級教室はきっと対象外だろう…。そう思ってはいても、帰り際に言われた「いつでも相談にいらしてくださいね」という声掛けに安堵感を得ることができました。そしてまた、特別支援学級の先生に言われたのと同じく、「中学生は自我の目覚めの時期なので、進路は本人の意思を大切にした方がいいですね」という先生の言葉を重く受け止めたのでした。教育委員会の教育相談へ秋の公立中学見学から半年がたち、小学6年生になった娘は教育相談に行きました。学校の所属や進路を決める目安になるものに、教育委員会で行われる発達検査と教育相談があります。翌年の中学進学の参考にするため、数年ぶりの発達検査と教育相談を受けることにしたのです。検査後の教育相談時、私は相談員の方に「娘のようなタイプは中学卒業後、どのような進学先がありますか?」とたずねました。Upload By 荒木まち子主治医に「通級」という言葉を初めて聞いたときと同じように、私は最初「手帳」の意味がわかりませんでした。そして私の住んでいる地域では、特別支援学校は療育手帳がないと入学できない(※)ことを初めて知ったのです。※療育手帳の所持が特別支援学校入学のために必要な条件かどうかは、地域によって異なります。特別支援学校高等部は見学できず…「現時点で療育手帳は取得できないとしても、高校入学の頃は療育手帳が取れるようになっているかもしれない」そう考えた私は、相談員さんから聞いた特別支援学校高等部の見学に行こうと思いました。でも当時、特別支援学校高等部では、小学生の保護者対象の学校見学会は行っていませんでした(現在は小学校高学年の保護者向けの見学会を行っているようです)。それでも「軽度の知的障害がある生徒が対象」といっても実際はどのようなタイプの学生が通っているのか、生徒達は何を目標にしているのか、娘に合いそうな学校なのかなど、少しでも情報が欲しかった私は、その学校が「地域支援・センター校の活動」として行っている「教育相談」を受けることにしました。娘がいきいきと過ごせる場所のイメージが、まだわかない私は特別支援学校の「教育相談」で、相談担当のコーディネーターの先生に、娘の中学について迷っている旨を伝えました。「中学から特別支援学級に入級した場合、そこでリーダー性を発揮していきいきと過ごす生徒さんと、自分の居場所は特別支援学級ではないと感じて嫌がる生徒さんがいます」それは通級教室の先生と同様、多くの困り感を抱えている生徒達を見てきた先生の経験に基づいた言葉でした。娘はどちらのタイプだろう?それまで通常級で過ごしてきた娘が「周りのみんな」と一緒が良いと思っているのは確か――。でも「みんな」との違いを感じ悩んでいるのも確か――。娘がいきいきとを過ごせる場所はどこなのか、その時点ではやはりまだ判断ができませんでした。コーディネーターの先生に「この特別支援学校高等部では、小学生対象の見学会は行っていません。でも、「学校に行こう週間」であれば来場者の制限はしていませんので、ぜひお子さんと一緒に見学にいらしてくださいね」と言われた私は、それまでの半年の間に、近隣の私立中学と私立・公立の高校の見学することを決めたのでした。次回のコラムでは、私立中学や高校の見学で感じたことについて紹介したいと思います。
2019年05月09日千代田区の番町小学校や港区の青南小学校、大田区の田園調布小学校など、“ブランド校”と呼ばれ、人気を集める公立小学校があります。これらのような公立小学校に通わせるため、わざわざ引越しをしたり、住民票を移したりする「公立小移民」が話題になることも多いですが、有名公立小学校に通うことでどんなメリットがあるのでしょうか?教育ジャーナリストの斎藤剛史さんにお話をうかがいました。教育環境や人脈など、メリットは多い有名で人気の学校とはいえ、結局は同じ公立小学校。私立ほど差別化できないような気もしますが、実際、メリットは多いようです。「まず挙げられるのは、授業料。“ブランド校”とは言っても、公立の小学校なので、家計への負担は比較的少なく済みます」(斎藤さん、以下同)また、子どもを取り巻く環境にもメリットはあるそう。「有名な公立小学校には、教育熱心な家庭で、それなりの学力を持つ子どもが集まりやすいので、教育環境はいいと思います。加えて、同窓会などの強い結びつきがあり、卒業生や保護者のなかにも有力者が多いため、人脈を築くという点でもメリットはあるでしょう。『あの有名公立小学校に子どもが通っている』といった、お金だけでは手に入らないステータスを感じられるのも、ある意味メリットかもしれませんね」“ブランド校”は保護者のイメージにすぎないでは、反対にデメリットを挙げるとしたら、どんなことが考えられるのでしょうか?「たしかに、一般的に“ブランド校”と呼ばれる公立小学校は教育環境がよく、人気もあるのですが、その“名門”というブランドは、結局保護者のイメージにすぎません。そのため、引越しなどの手間と費用を考えれば、それに見合う投資効果が本当にあるかは疑問。単に進学の有利さを求めるならば、私立のほうが確実です」また、教育熱心な保護者が多い学校ならではのデメリットも。「教育方針や指導方針などをめぐって、教員と保護者がもめるケースも意外と多いです。また、同じような経験をしてきて、同じような価値観を持った子どもが集まるというのもデメリットのひとつ。一般的な公立小学校なら、家庭環境や経済状況などが多様な子どもたちが集まり、自分とは違う価値観に接することで得られることはたくさんありますが、有名公立小学校となると、家庭環境も経済状況も似てきます」子どもの将来を考えると、できればよりよい教育環境で育っていってほしい。親として、そう思うのは当たり前かもしれません。しかし、「勉強」に重点をおいて有名公立小学校に進学しても、「心の成長」が置き去りにされてしまう可能性もあるようです。(文・明日陽樹/考務店)
2018年04月18日文部科学省が昨年12月に発表した「平成28年度子供の学習費調査」によると、幼稚園から高校まですべて公立に通った場合の学費は約150万円で、すべて私立に通った場合の学費は約440万円。3倍ほどの差があります。「お金持ちは私立に」というイメージを抱く人も少なくないかと思いますが、近年、都心部を中心に公立小学校でも「階層化」が進んでいるのだとか。千代田区には名門公立学校が多い例えば、目黒区の東山小学校や大田区の田園調布小学校、港区の白金小学校など、“ブランド校”と呼ばれる公立小学校はたくさんありますが、教育ジャーナリストの斎藤剛史さんは、「千代田区にある番町小学校は、古くから名門として知られている」と話します。「『番町小学校』は、港区にある青南小学校、同じく港区の白金小学校と並んで、東京の三大名門公立小学校と言われています」(斎藤さん、以下同)番町小学校はこれまで、日本最高峰の大学である東京大学への華々しいスタートを飾る入口とされてきたそう。「番町小学校から始まり、麹町中学校、日比谷高校、東京大学というのが、かつてエリートコースの定番とされていました。ちなみに、番町小学校、麹町中学校、日比谷高校はいずれも千代田区にある公立の学校です」また、斎藤さんが話してくれた学校以外に、千代田区では、麹町小学校や九段小学校といった公立小学校も人気のようです。番町小学校に人が集まる理由番町小学校が、東大へのエリートコースの始まりということはわかりましたが、人気の理由はきっとほかにもあるはず。斎藤さんに聞いてみたところ、「番町小学校に限らず、千代田区にある公立学校全体に言えること」と前置きし、以下のように続けます。「千代田区には皇居や国会議事堂、官公庁の庁舎などがあり、NTTドコモや新日鐵住金、カルビーといった大企業の本社も集中しています。このようなところに勤める人たちは、比較的金銭面の余裕もあり、教育熱心であることが多いので、公立小学校といえども教育環境がよくなるのではないでしょうか」私立小学校と違い、公立小学校の場合は、場所によって、居住実績がないと入れないなど、条件があります。こういった話を聞くと、「自分の子どもも通わせたい」という気持ちがじわじわと盛り上がってくるものですが、焦らずまずは一息。希望する公立小学校について、情報を集めるところから始めたほうがよさそうです。(文・明日陽樹/考務店)
2018年04月15日以前なら、「子どもにより良い教育を」と考えたとき、私立の学校に通わせるというのが一般的でしたが、最近では、あえて公立小学校を選ぶ家庭も増えているといいます。なかには、子どもの教育環境や生活環境を重視し、希望する公立小学校へ入学させるべく、わざわざ引越しをする「公立小移民」と呼ばれる人たちもいるとか。そこで今回は、そんな「公立小移民」について、教育ジャーナリストの斎藤剛史さんにお話をうかがいました。公立小移民と学区の関係希望する公立小学校があるとはいえ、なぜわざわざ引っ越すのか…。それは、「『学区』が大きく関係している」と斎藤さんは話します。「『公立小移民』は、希望する公立小学校に子どもを入学させるため、その学区に引っ越す、または住民票を移す保護者と子どもたちのことを言います。公立の小中学校には学区があり、学区内に居住または住民登録していないと入れませんので、子どもを入学させるためには引越しをしなければいけないのです」(斎藤さん、以下同)引越ししてまで通わせるメリットはある?「公立小移民」の目下の目標は、まず希望する公立小学校に入学すること。しかしそれ以外に何かメリットはあるのでしょうか?「公立義務制は無料なので、私立と違い、入学金などのお金をかけずに入学できます。またその小学校がいわゆる『ブランド校』であれば、地域に集まる保護者も比較的富裕層が多いため、保護者にとってステータスになりますし、進学にも有利と考えられています」とはいえ、斎藤さんはこれらのメリットには少し慎重のよう。「あくまで公立小学校なので、『ブランド』というのは、保護者の勝手なイメージにすぎない場合もあります。住居を移すなど、お金をかけてまで入学するメリットが本当にあるかどうは疑問です」都内でも、大田区の田園調布小学校や港区の青南小学校、千代田区の番町小学校など、“ブランド校”と呼ばれる人気の公立小学校はたくさんあります。実際に、これらの小学校の近くの不動産屋さんでは「○○小学校学区内」と謳っている物件もあるそうです。「子どものため」ということ以外にも、「人気らしいから」「ママ友がいいと言っていたから」など、きっかけは様々あるかと思いますが、引っ越しというのは、人生の中でもわりと大きな決断。「引っ越してまでその学校に通わせるべきなのか」、今一度、立ち止まって慎重になってみてもいいのかもしれません。(文・明日陽樹/考務店)
2018年04月12日新1年生のママにとって、はじめての学童は謎だらけ。子どもたちは何をして過ごしているのか、学童の先生はどんな人なのか、おやつは何を食べているのかなど、気になることがいっぱいです。そこで、子どもを現在、学童に通わせている5人のママが集合し、匿名で座談会を開催! 住んでいるエリアや、自治体運営(公立)か企業運営(民間)かによる違い、それぞれの良いところ、悪いところなど、洗いざらいホンネで語ってくれました。参加者プロフィールKさん:都内S区在住、小1男児のママ。平日は毎日、小学校内にある公立学童に通わせている。仕事がフリーランスのため、預かり時間は日によってまちまち。Hさん:都内S区在住、小1男児のママ。小学校は私立に通っているが「地元の友だちを作って欲しい」との理由で学童は自宅近くの公立を選択。週3回、15時〜18 時頃まで利用。Mさん:都内E区在住、小2女児のママ。入学当初は仕事の都合で預かり時間の長い民間学童に通わせていたが、転職をきっかけに公立へ。現在は週4回ほど利用。Yさん:都内M市在住、高1女児・小3男児のママ。公立学校の施設で民間が運営する「公設民営」学童を週4日利用。新しい所長に代わった途端、学童のルールもガラリと変わり、不満がいっぱい。Wさん:神奈川県K市在住、小2男児・年長男児のママ。長男は1年間だけ民間と公立を併用していたが、現在は公立のみ。学童の利用は週2、3回のみで、ほかは習い事に通わせている。■通ってみて分かった! 民間と公立の違いは?―― みなさん、現在は公立の学童を利用されていますが、WさんとMさんは民間の学童も経験されているんですよね。民間と公立、両方経験して違いはありますか?Wさん:公立だと送迎に間に合うかが心配だったので、週2回だけスポーツクラブが運営する学童に預けていました。費用は水泳のレッスン代と送迎込みで月5万円。フルタイムで働いていると習い事の時間が取れないのですごく助かったのですが、やっぱりお金がきつい!私の母がヘルプに来てくれるようになったこともあり、3カ月程度でやめてしまいました。小2の今は週3回公立学童、ほかの日は習い事に行かせています。民間でも公立でも変わらず楽しく通っていましたが、最近は学童に行く友だちが減ってしまったので「行きたくない」と言うこともありますね。Mさん:以前は、仕事で家に帰るのが夜7時30分~8時近くなってしまっていたので、やむを得ず週5で民間学童を利用していました。民間の場合、学習系と外遊び系に大きく分かれるんですが、娘が通っていたのは外遊び系。転職して帰宅が早くなったのをきっかけに公立に移りましたが、娘は民間の方が楽しかったと言っています。少人数なので保育園みたいに手厚くみてくれて、学童の先生もしっかり遊んでくれていたからでしょうね。家までの送迎が料金に含まれていたので、親としてもすごく楽でした。民間と公立の違いは感じました。Hさん:でも、うちは普通の公立学童に預けていますが結構手厚いと思いますよ。施設長は孫のようにかわいがってくれるし、面談の時にも「気になることはなんでも話してください」と丁寧に応対してくれます。近くの児童館と連携していて工作などのイベントが豊富ですし、おやつも唐揚げなどの手作り系が多い。月に1度は子どもたちがみんなでおやつを作る食育の時間もあるんですよ。人数が少ないアットホームな学童だから、できることかもしれません。Kさん:うちが通っているのはHさんと同じ区の公立学童ですが、手作りのおやつなんてほとんど出ませんよ! プリンやゼリーなど、ジャンキーなものばかりです。子どもは喜ぶからまあいいんですが、同じ区でも学校によってカラーが全然違いますよね。Mさん:うちの子どもが入学する前までは、学童におやつ自体がなかったんですよ! おなかを空かせてかわいそうだからと、当時の保護者が署名を集めたようで、子どもが入学する際には「持ち込みならOK」となったんです。でも、条件がめちゃめちゃ厳しい。毎週月曜または土曜日に小袋に分けた1週間分のおやつを持参して、学童の先生に中身を説明しなきゃいけないんです。月曜日だと学童が開く9時に合わせておやつを届けていたら会社に遅刻してしまいますし、金曜の夕方にゴミを持ち帰るのも大変。おやつの時間も短いらしく、ゆっくりと食べることができないので、わが家は子どもから「おやつはいらない」と2週間で言われてしまいました。子どもに聞くと、おやつを持参している子は少ないようです。Yさん:うちなんて、おやつは煮干しと小さなおせんべいだけということも。うちの学童は公立小学校の施設を使っているけど運営は民間の会社という「公設民営」という方式なんですが、昨年、所長が代わってからはいろいろトラブルが…。子どもが預かり時間より早く学童から帰され、家の前で一人で泣いていたこともありました。降所時間を守ってほしいと何度かお願いしたんですが変わらなくて、年に一度行われる「第三者機関による調査アンケート」に記入してやっと改善されました。「こんな学童はもう辞めよう!」と思った矢先、抽選で父母会役員に任命され、辞められなくなってしまったんです…。Hさん:学童に父母会があるんですか? うちは父母会がなく、地域のイベントの時には学童の先生や一部の父母が協力してお店を出しています。学童の様子を知るためには、こういうイベントに参加するのもいいかもしれません。―― 学童は保育園と違って分かりづらいですものね。みなさんのお子さんは、学童を楽しんでいる様子ですか?Kさん:ドッジボールをして楽しかったとか、スノードームを作ったとか、そういう報告はしてくれます。学童自体に不満はなさそうですが、夏休み明けからはあまり行きたがらなくなってしまいました。自立心が芽生えて、学童という枠の中で遊んでいるよりも、友だちと外で遊びたいと思い始めたようです。Mさん:うちは積極的に友だちと関わるタイプではないので、迎えに行くといつも一人で本を読んでいます。親としては心配ですが、本人は別に気にしていないみたい。ただ、学童内にある読める本はほとんど読み尽くしてしまったので、学校の図書館の本を読ませてくれたらいいのに、とは話しています。同じ施設内なのに、そこは融通がきかないんですよね。Hさん:学校と学童は同じ施設内にあるから、同じものだと勘違いしちゃいますよね。でも、実際は運営が違って、カゼでお休みする時も、学校と学童の両方に言わないといけないんですよね。Yさん:そうですね。うちも、学校と学童の連携が全然取れていないのに驚かされました。学校の行事がある日に学童がイベントを入れてしまって、結局、学童イベントが予定を変更することもありました。■夏休みの「学童お弁当」問題、どう乗り切る?―― みなさんのお子さんは、学童で宿題はすませてくるのでしょうか?Hさん:17時からの30分間は学習タイムと決まっているので、みんな宿題をしたり本を読んだりして過ごしているようです。でも、生徒数が100人を超えるようなマンモス校だとなかなかそうはいかないと聞きます。騒いだり遊んだりしてしまう子が多くて、なかなか統率がとれないみたいです。Wさん:うちも17時からは学習タイムなんですが、そもそもその時間まで残っている子どもが少ないんですよね。16時過ぎにはみんな習い事に行っちゃうので、結局宿題は家でやることの方が多いかも。Yさん:うちの学童には、学習タイム自体がないですね。1年生の頃はなんとなく勉強をうながしてくれていたんですが、所長が変わってからは一切なくなってしまい、外遊びだらけになってしまいました。だから帰宅して、私がごはんの用意をしている間に宿題をするように言い聞かせているんですが、ゲームばかりで全然やらない(笑)。Mさん:学習タイムがないのはうちも同じですが、女子は言わなくても勉強するんですよね(笑)。毎日、夕方には友だちと一緒に宿題やドリルに取り組んでいるようです。―― みなさん、夏休みはどうされていますか? ふだんと違って、1日中学童で過ごしますよね。Hさん:いつも通り、朝から夕方までがっつり預けています。午前中は部屋で静かに遊び、お昼を食べてからは外で遊んで、夕方には学習タイム、というのが大体のスケジュール。日によっては間にプールの授業があります。家にいても仕方ないですし、本人も楽しそうに通っていますよ。Wさん:ただ、学校と違って、学童はスタートが遅いですよね。学校がある時は午前8時に校門が開くのに、夏休みになると学童の登所時間に合わせて、8時半と30分遅くなってしまう。これだと会社に遅刻してしまうので、何とかならないのかなといつも思います。Yさん:うちも8時半開門ですが、オプション料金を払うと早めに預かってもらえます。30分早めると400円、延長は1時間で800円。運営が民間なので、そこはシビアですね(笑)。Mさん:夏休みだけ民間に預けることも考えたんですが、高いんですよね。魅力的なイベントは多いんですが、いろいろ参加してたらあっという間に10万円を超えてしまいそう。結局、いつも通り公立の学童に通わせていたら、プールで皆勤賞を取ってしまい、喜んでいいのやら(笑)。どこにも連れて行ってあげられなくて、親としては申し訳ないという気持ちがあります。せめてお弁当くらいは頑張ろうと思い、夕飯の残りものは使わずイチから手作りしています。おかずを包むラップに絵を描いたり、「今日もがんばれ!」とメッセージを書いたりすると、喜んでくれますね。Wさん:残り物を使わないなんてすごい! 私はだいぶ手抜きを覚えましたが、子どもを「かわいそう」と思う気持ちは分かります。夏休みに限らず、毎日学童に行っていると自由がないですもんね。いつも同じ場所、同じ時間、同じ仲間では、そりゃあ飽きるだろうなと。Mさん:自分たちが子どもの頃は親にいちいち行き先を言わなかったし、勝手に公園に行って道草していましたよね。今の子どもたちには自由がないし、そのことに気づきすらしない。うちの地域の学童は6年生まで通えるのですが、もし学童に行かなくなったとしても、友だちとうまく遊べるか心配です。塾に行かせれば親としては安心かもしれませんが、不自由であることには変わりありません。せっかくの小学校時代を、子どもに制限させて過ごさせていることに不安を感じます。Yさん:うちは今年の4月から、学童のない生活が始まります。当面は自宅勤務を増やしつつ、習い事をさせたり友だちと予定を入れたりで乗り切るつもりですが、夏休みをどうするのかは想像がつかないですね。実家に預けたいとも思ったのですが、息子は友だちと遊ぶほうがいいみたい。「毎日、友だちとゲーム三昧ができる!」と妄想がふくらんでいるようですが(笑)、親としては頭が痛いです。―― 最後に、学童スタートを間近に控えた新1年生にアドバイスをお願いします。Wさん:周囲に誰も知っている子がいない状態だと、最初は苦労するかもしれません。入学前から、知らない場所にいきなり連れて行かれるわけですからね。息子は誰とでも仲良くできるタイプなのに、学童ではしばらくポツン状態で心配したこともあります。Mさん:学童は保育園と違って細やかにお世話してくれるわけではないし、親同士の付き合いもほとんどない。親の方が「保育園ロス」になるかもしれません。Hさん:でも、子どもは大人に比べて順応性が高いから、なんだかんだで乗り越えて行くんですよ。小学校入学前の数日だけでもかなり鍛えられますし、1学期を終えると急激に成長します。そんなに心配しなくても大丈夫だと思います。―― 親は保育園気分でつい心配になってしまいますが、子どもの力を信じて遠くから見守ってあげるくらいが良さそうですね。本日はありがとうございました。
2018年04月11日何事も、“初めて”のときは、なじめるか不安になるものですが、それは小学校も同じ。公立小学校に通うメリットとして、「近所に住む顔なじみの友だちと一緒」ということが挙げられますが、他にはどんなメリットが挙げられるのでしょう?(1)「登下校を一緒にできる友だちがいること」、(2)「放課後に遊べること」、(3)「親同士が顔見知りになりやすく、つながりをつくりやすいこと」。そう話すのは、教育ジャーナリストの中曽根陽子さん。公立小学校のメリット1●登下校を一緒にできる友だちがいること小学校に上がりたての頃は、まだ交通ルールにも不安があるし、不審者に遭遇することも想定できるため、何かと心配事が多いもの。中曽根さんは、「登下校を一緒にできる友だちがいること」は、メリットのひとつと言います。「小学校は、学区の中で通学路を設けており、多くは通学路ごとに縦割りの登校班を設けていて、集団登下校をする際に利用します。集団登校日以外は、それぞれで通学しますが、低学年のうちは特に、近所のお友達と一緒に登下校をする機会が多いと思います。休みの連絡も、学校に直接連絡するのではなく、連絡帳を近所の友達に預けるようにという学校もありますし、安全面からも、近所に顔見知りの友達がいると安心です」公立小学校のメリット2●放課後に遊べること続いて、2つ目のメリットである「放課後に遊べること」について解説してもらいました。「塾や習い事などで、放課後遊びができなくなってきているとはいえ、子どもにとっては遊びの時間も貴重です。子どもが自分で移動できる範囲に友だちがいるのは、親にとっても安心です」また、最近では、共働き夫婦も増えており、下校後はひとりでお留守番をする子どもも多いのではないでしょうか?そうした家庭においても、誰かと一緒にいる(ひとりではない)ということは、安心につながりそうです。公立小学校のメリット3●親同士が顔見知りになりやすく、つながりをつくりやすいこと3つ目のメリットは、「親同士が顔見知りになりやすく、つながりをつくりやすいこと」と、中曽根さん。これはどういうことでしょう?「子どもが小学生になると、少しずつ子どもの行動半径も広がり、親の目が届きにくくなります。子どもの友だちとその親も一致しにくくなるなか、一緒に登下校する友達はとりあえず、家の場所もわかりますし、親同士もコミュニケーションを取りやすいので、つながりがつくりやすいのではないでしょうか。子育ては自分だけではできないので、地域に知り合いがいて、学校や地域の情報を得たり、困った時に“お互い様”で助け合ったりすることができたら心強いでしょう」実際、2011年の東日本大震災のときには、帰宅できなくなってしまったママが、近所の友だちの家で子どもを預かってもらい助かったという話もあるとのこと。近所のつながりがなければママも子どもも途方に暮れていたかもしれません。私立の場合、電車で通ったり、仲良しだった友だちと離れ離れになったりというのは、よくあること。公立小学校ならではのメリットもたくさんあるんですね。(文・明日陽樹/考務店)
2018年02月19日たとえば私立小学校なら、校風や学力など顕著に差が出ることもあるので比較できる項目はたくさんあります。では、公立小学校の場合はどうでしょう。公立ならば、エリアにかかわらず一律の規定で教育が進められているはずですが、はたして公立小学校の学習レベルにエリア差はあるものでしょうか?『1歩先いく中学受験 成功したいなら「失敗力」を育てなさい』(晶文社)など、数々の教育関連本を手掛ける、教育ジャーナリストの中曽根陽子さんにうかがいました。「内容」に差はなくとも「習得」に差が出ることがある先述のように、公立小学校では一律の規定で教育が進められているかと思いますが、実際のところはどうなのでしょう?「日本の場合は、学習指導要領が諸外国と比べて厳密に規定されているので、全国どの学年でも学習内容が著しくちがうわけではありません」(中曽根さん、以下同)やはり、学習内容に大きな差はないようです。しかし、学習内容は同じでも、「習得」においては、差が出ることもあると中曽根さんは続けます。「特に小学校レベルですと、子どもたちの成長のレベルは個々によって違うので、学習内容の習得に関しては、個人差がでます。たまたま、ある学校は理解度の高い子どもが多い、あるいは反対に少ないといったことは起こる可能性はあるでしょう。それを学区による学習レベルの差とひとくくりにはできないと思います。とはいえ、地域によって特色はあると思うので、教育熱心な家庭が多い地域にある学校は学力が高いという評判が立つこともあります」実際、最近では公立小学校でも教科によって進度別クラスを編成して授業を行ったり、みんなとは違う教室で少人数指導をするなどの「取り出し授業」を行ったり、個別に対応するケースはあるそうです。公立小学校間の学力の差を調べる方法は?では、そういった学力の差を一般の人でも判断できる方法はあるのでしょうか?ネットで検索したり、資料に書いてあったりして、わかりやすくなっていればいいけど…。これについては、中曽根さんは以下のように話します。「地域によっては、全国学力調査の結果を公表しているところもありますが、学力レベルの差が歴然とわかるわけではありません」自分で調べてわかるものではないとなると、学力の差を見極めるには、やはりママ友や先輩ママなどとの情報共有が重要になってくるのかもしれません。また、中曽根さんは以下のようにも話します。「大切なのは、学力レベルだけではなく、それぞれの学校の置かれている状況です。例えば、都心でも少子化で1学年1クラスという学校も珍しくありません。反対に急激な人口増加で教室が足りず、プレハブ校舎になっている学校もあります。個々にメリットデメリットはあるので、学校選択制のある地域でしたら、お子さんのタイプ、家庭の考え方に照らし合わせて、選ぶことが大事でしょう」一校に絞らず、積極的に見学会に参加するなど、自分の足や目を使って、確認することが、もっとも良い手段とも言えそうです。(文・明日陽樹/考務店)
2018年02月17日ダウンタウンの松本人志(54)が2月11日放送の「ワイドナショー」(フジテレビ系)に出演。東京・銀座にある公立小学校が、高級ブランド“アルマーニ”を標準服に導入するというニュースに言及した。 導入を発表したのは中央区立泰明小学校。平成30年度入学の新一年生から導入するという。アイテムは約2万5千円の上着のほか、帽子やシャツ、ブラウスなど。価格は現行の標準服の約2倍となり、すべてをそろえると8万円越えとなる。 松本は「アルマーニとしてはめちゃくちゃ安いんやけどね。紳士のスーツやったら5、60万はかかる。それでいうと、アルマーニとしては相当格安。頑張ってはくれた」とコメント。 松本は自身の上着をめくり、「上着をこうやったら、ここに“アルマーニ”って書いてあるわけでしょ。すごいよね、小学生が。ここの内ポケットに“アルマーニ”って書いてんねん」と、驚きをあらわに。司会の東野幸治(50)も「俺だってアルマーニの服、一着も持ってませんからね」と苦笑した。 いっぽう、国際政治学者の三浦瑠璃(37)はアメリカの事例を紹介。「制服というのは、いじめを減らすために入れるという感覚なんです。みんなに同じ服を着せることによって、収入の低い家庭でも同じような格好をさせてあげられる」と説明し、アルマーニ導入に対しては「(いじめを減らす目的で)そのために8万円というのは、違うのでは」と異論を唱えた。 子どもを持つ母親でもある三浦。「ブランド化をはかっているんだと思います」と理解を示しつつも、「今の親ってすごく忙しい。共働きの人も多い中で、学芸会などでも協力している。親としては協力することも考えることもたくさんあるのに、小学校の校長としてのブランド力というものへの思いについて(親は)暇じゃないし、意思疎通に齟齬がある」と意見を述べた。 同校は創立140年の歴史を持ち、女優・朝丘雪路(82)の母校としても有名。現在では通学区域に関係なく入学できる“特認校制度”の指定校でもある。
2018年02月11日「公立病院の赤字のほとんどに、税金が投入されています。総額で年間5,000億円にもなります。じつは2年前に同様の調査をしたときより増えている。病院数や病床数が減っているのに、税金投入額が上がっていることに、疑問を感じざるをえません」 こう語るのは、平成27年度の総務省「地方公営企業年鑑」を基に算出した、全国自治体病院の純医業収支額、同収支率をWEBサイト「病院情報局」に掲載している、ケアレビュー代表の加藤良平さんだ。調査対象は全国の公立病院(独立行政法人を除く)793施設。このうち、純医業収支で黒字を計上したのは、わずか27施設しかなかったのだ。97%が赤字という驚くべき数字になる。 「公立病院は、昔から赤字が多いと言われていましたが、税金が投入されるため、実際の経営状態は“見えづらかった”といえます。『純医業収支ランキング』は、病院収入から一般会計負担金等(税金など)を差し引いた純医業収支を独自に算出しています。純医業収支は弊社の造語ですが、純粋に医療だけの収入で、どれだけ病院が“自立”できているかを可視化できます」(加藤さん) もちろん、過疎や僻地などで、不採算部門である救急や小児科、周産期医療を担っていくのは、公立病院の使命であり、ある意味“必要な赤字”とも言える。だが、医療ガバナンス研究理事長で、内科医の上昌広さんは厳しい。 「人口の多い都市に目立ちますが、経営努力を怠り、何ら対策を打たないまま“不必要な赤字”を累積させる病院も非常に多いのです」(上さん) 公立病院がなぜこれほどの赤字体質に陥ったのか。「まずはマネジメント能力の欠如です」と指摘するのは、NPO法人「公的病院を良くする会」理事で、医業経営コンサルタントの阪本俊行さんだ。 「公立病院の場合、事務方は役所からの出向組。非常に優秀でも、病院経営の専門家ではありませんし、2〜3年で配置換えがあります。しかも病院が赤字経営でも、他会計からの繰入金(税金など)という名の“仕送り”があるので、自分の給料が減る心配はなく、むしろ年功序列で上がり続けます。結果、民間病院よりも人件費率が高くなる傾向があるのです」(阪本さん) 国際医療福祉大学大学院教授の武藤正樹さんは、全国の公立病院が抱える問題の解決にはマネジメント能力のあるトップの存在がキーになると語る。 「たとえば事業管理者に経営を委託する“地方公営企業法全部適用”のケースでは、事業管理者の権限と責任で経営を行います。’07年に適用した青森県立中央病院では、管理者の院長が先頭に立って優秀な医師を呼び込み、医師数を100人から130人に増員。経営改革に成功しました」(武藤さん) 非公務員型の効率的なマネジメント体制を作るには、独立行政法人化も一つの手段だ。前出の阪本さんが解説してくれた。 「大阪府では府立5病院を独法化したところ、全体で130億円あった赤字を、5年間で半分くらいまで減らすことができました」(阪本さん・以下同) 埼玉県の志木市ですすめられた民間譲渡も、今後は増えていくケースだという。 「公立病院時代の給与体系を民間病院並みにすることで、人件費が下がります。さらに医薬品や委託業者にかかるコストを抑えるため、『病院食がおいしくなった』などのサービス向上にもつながります。民間が担うことで、経営状態の健全化が期待できるケースも多いのです」 もちろん、過疎地など人口は少なくても、地域に必要な病院はある。それは赤字であっても残す必要があるだろう。ただし、住民の“合意”が前提だ。 「病床削減や、地域の介護事業者との連携をとるなどした機能転換、廃統合などの検討も必要になると思います」
2017年12月07日「公立病院は、昔から赤字が多いと言われていましたが、税金が投入されるため、実際の経営状態は“見えづらかった”といえます。『純医業収支ランキング』は、病院収入から一般会計負担金等(税金など)を差し引いた純医業収支を独自に算出しています。純医業収支は弊社の造語ですが、純粋に医療だけの収入で、どれだけ病院が“自立”できているかを可視化できます」 こう語るのは、平成27年度の総務省「地方公営企業年鑑」を基に算出した、全国自治体病院の純医業収支額、同収支率をWEBサイト「病院情報局」に掲載している、ケアレビュー代表の加藤良平さんだ。調査対象は全国の公立病院(独立行政法人を除く)793施設。このうち、純医業収支で黒字を計上したのは、わずか27施設しかなかったのだ。97%が赤字という驚くべき数字になる。 「赤字のほとんどに、税金が投入されています。総額で年間5,000億円にもなります。じつは2年前に同様の調査をしたときより増えている。病院数や病床数が減っているのに、税金投入額が上がっていることに、疑問を感じざるをえません」(加藤さん) もちろん、過疎や僻地などで、不採算部門である救急や小児科、周産期医療を担っていくのは、公立病院の使命であり、ある意味“必要な赤字”とも言える。だが、医療ガバナンス研究理事長で、内科医の上昌広さんは厳しい。 「人口の多い都市に目立ちますが、経営努力を怠り、何ら対策を打たないまま“不必要な赤字”を累積させる病院も非常に多いのです」(上さん) 公立病院がなぜこれほどの赤字体質に陥ったのか。「まずはマネジメント能力の欠如です」と指摘するのは、NPO法人「公的病院を良くする会」理事で、医業経営コンサルタントの阪本俊行さんだ。 「公立病院の場合、事務方は役所からの出向組。非常に優秀でも、病院経営の専門家ではありませんし、2〜3年で配置換えがあります。しかも病院が赤字経営でも、他会計からの繰入金(税金など)という名の“仕送り”があるので、自分の給料が減る心配はなく、むしろ年功序列で上がり続けます。結果、民間病院よりも人件費率が高くなる傾向があるのです」(阪本さん) こうした“お役所体質”は、コスト意識にも反映されている。 「医薬品や医療機材に関して、価格のリサーチが甘いんです。入札制度で割高の見積もりを出されても、相場がわからないから“言い値”で契約することになります」(阪本さん) とくに公立病院と民間病院では、建設に関して、その価格差が顕著に表れる。 「1床あたりの建設費用は、民間なら700万円、国立病院で1,600万円、公立病院なら2,000万円といわれています。1床あたり約3倍もの違いがあるのです」(阪本さん) にもかかわらず、「無駄に豪華にしたがる」と語るのは、元公立病院の産婦人科医だ。 「以前、病院建て替えをしたときのことです。患者さんがわざわざ診察室を移動せず、陣痛が起きてから分娩、回復に至るまでを過ごせる『LDR』という医療施設を数千万円使って作ったのですが、ほとんど稼働せず、今では臨時部屋だそうです。医師からは当初より『必要ない』という意見が出ていましたが、聞き入れられませんでした。ほかにも、ワンフロアに医師用、看護師用と、二十数個の会議室を作ろうとしたり。理解できないことが多かった」(元公立病院の産婦人科医) このように公立病院は明確なビジョンや理念がないため、魅力的な病院が作りづらいのが現状だ。前出の上さんが言う。 「公立病院の場合、何となくすべての診療科を扱いますが、どれも中途半端で二流止まりの診療になってしまう傾向が強い。専門性においては、公立病院は民間病院に、もはや太刀打ちできません。その地域にどんな医療が求められているのか、代替の利かない魅力のある病院作りをしなければ……」(上さん・以下同) 何の対策も講じなければ、今後は消えていく公立病院が増加の一途をたどるだろう。 「地域に病院がなくなれば、救急車のたらい回しが頻発し、孤独死も増えます。そんな社会を、誰が望むでしょうか」 地域の公的病院をどのように存続させるのかーー。市民が正しい判断をするため、経営状況のブラックボックス化は避け、可視化されていかなくてはならない。
2017年12月07日あるとき、ママ友とランチをしていたら学童保育の話題になりました。この春ひとり娘を小学校に入学させたそのママさん。入学と同時に近隣の公立学童に所属させたそうですが、その学童がお子さんに合わず、登校拒否ならぬ「学童拒否」を起こしているとのこと。公立学童ならではの雰囲気にママ自身も戸惑っており、民間の学童へ移ろうと考えている……と話していました。公立と民間、学童はどのように違うのでしょうか?今回は、民間学童にお子さんを入れているママたちから、その魅力やメリットなどを聞いてきました。●(1)夜遅くまで預かってもらえる!公立学童と民間学童、最も大きな違いはズバリ「預かり時間の長さ」のようです。『公立学童は18時までしか預かってくれないんですよね。ウチはどうしても間に合わないので、民間学童に入れました。放課後、スタッフさんが学校まで車で迎えに来てくれるし、帰りは家まで送り届けてくれます。とてもラクだし安心ですよ!』(30代女性/会社員)『3年生の息子を22時まで預けてます 。おやつも夕飯も学童で済ませてきてくれるので、本当に助かっています。試食しましたが、食事はとてもおいしく、栄養面にもちゃんと配慮されたものでした。子どもを長時間預けることに対して他人からアレコレ言われることはあります。でも、仕事を中途半端に切り上げてムリヤリ帰ってきたあげく、冷凍食品だらけの手抜き夕飯を出すよりはずっといいかと思いますね』(40代女性/歯科医師)このように、公立の学童ではカバーしきれない時間帯でも対応してもらえるのが民間学童のメリットです。遅くまで仕事をしているママたちにとっては、なくてはならない存在といえますね。●(2)学習面もフォローしてくれる!一度は公立学童に入れたものの、途中で民間に移ったというママからもお話を伺えました。いったいどのような事情があったのでしょうか。『何も考えず公立学童に入れ、1年生の間そこで過ごさせました。でも、年度末の個人面談で、先生から言われた内容に愕然。うちの子が、宿題をまったくやって来ないって言うんです。予習も復習もしておらず、1年生で既に勉強に取り残されているとのこと。学童に宿題の時間があると聞いていたので、安心して任せていたんですが……あわてて確認したところ、強制ではなく、指導員さんもとくに声掛けなどはしないそう。それじゃ宿題なんかするわけないですよね。そこで、2年生からは民間学童に入れました。そこでは学習指導経験のあるスタッフさんが宿題を見てくれ、丸つけをしてくれます。必要な子には追加で課題を出してくれることもあります。わが子は民間学童に入れてから、学力が飛躍的に伸びました 。あのまま公立に入れ続けていたらと思うと、ちょっと怖いですね』(40代女性/会社員)多くの公立学童は、子どもが自由に過ごす場所となっています。遊ぶのも、勉強するのも、子どもたちの自主性しだい。そのため、宿題や勉強を全くせずに帰ってきてしまうこともしばしばあるんですよね。まだ机に向かう習慣がついていない低学年のあいだは、学習面もフォローしてくれる民間学童のほうが頼りになるのかもしれません。●(3)環境がいい!子育て世帯に大人気のエリアにお住いのママからは、こんなお話がありました。『うちの地域、公立学童が人数オーバーでパンパンなんです。教室たった2つに、100人以上の子どもがあふれてる。それを数名の指導員が、怒鳴りながら制してるんです。遊ぶのも勉強するのも、あの環境じゃムリですよ。せっかく少人数の保育園でのびのび過ごさせてきたのに、学童がコレでは……と思い、わが家は最初から民間学童を選びました。公立と違って広い敷地でゆったり過ごせる し、職員数も十分。学校で疲れたときは、別室で静かに休むこともできるようです』(30代女性/自営業)低学年から高学年が集まる学童は、ただでさえ大騒ぎになりがち。中には、決して環境がいいとは言えないような公立学童もあるようです。民間学童の中には、少人数制を売りにしているところもあります。大勢でざわざわ過ごすのが苦手なお子さんにとっては、そちらのほうが過ごしやすいともいえますね。●(4)お稽古ごとまでしてもらえる!『うちの子が行ってる民間学童は、スポーツクラブが運営母体。だから、預かり時間中にスポーツプログラムを受けることができるんです。ウチでは水泳と体操教室を習わせています。学童にいながらにしてお稽古ごともできる 。一石二鳥ですよね』(40代女性/公務員)学童と習い事、2つを両立させるのは大変。特に低学年の間は、ちゃんと行けるのか心配になるママが多いですよね。その点、学童と同じ敷地で習い事ができる民間学童は安心です。ただ預けるだけでなく、有意義な放課後を過ごさせることができますね。----------いかがでしたか?小学校に入ったとはいえ、低学年の子どもたちはまだ頼りない面が多いものです。公立よりも手厚くみてくれる民間学童は、ワーママにとって重要な選択肢のひとつといえるのではないでしょうか。●文/パピマミ編集部●モデル/REIKO(SORAくん、UTAくん)
2017年05月24日子どもの小学校入学と同時に、学童保育の利用を始める家庭も多いかもしれませんね。保育園に代わって子どもを預けることになりますが、ひとくちに学童保育といっても実はさまざまな種類があることをご存じでしょうか? 今回はきめ細やかなサービスで保護者から支持される「民間学童」にスポットをあてて紹介していきましょう。■学童保育とは。民間、公立の違いって?そもそも学童保育とは何でしょうか。もともと保護者が自発的につくった学童保育は1998年に厚生労働省の事業として制度化されました。児童は放課後、決められた時間までここで遊んだり、勉強したりして過ごすことができます。ほかに文部科学省の事業として学校内で地域の人から伝統芸能や工作などを教わる「放課後子ども教室」や、民間企業運営の民間学童などがあります。一般的に公立の学童は民間に比べ料金が安い傾向にありますが、保育時間は18:00ごろまでというところが多く送迎などのサービスはありません。一方、民間の学童は料金が高額ですが、20~22時まで預かってもらえたり、学校までの迎え、家までの送り届けをしてくれたりするようです。また英会話や水泳などの習い事を受けさせたり、宿題サポートが充実しているところもあります。このように公立と民間の学童ではその内容、サービスに大きな違いがあるようです。■民間学童ならではのサービスって?民間学童の特長は「柔軟な対応と充実した学習サービス」にあります。仕事の都合で早朝、あるいは夜遅い時間まで子どもを預けなければならなくなったときにも対応してくれますし、栄養バランスのととのった食事の提供など健康管理への気遣いもあります。また、急な病気やケガにも医療機関へスタッフが付き添ってくれるので、子どもも親も安心です。学習指導も児童1人1人に目が行き届くので保育時間内に宿題をきちんと終えられ、ママも大助かり。プログラミング、ロボット教室、農業体験など珍しいプログラムに参加できたり、季節によってキャンプやトレッキングなどの野外イベントを開催しているところも民間学童の魅力です。■民間学童の「ココがよかった!」をチェック実際、民間学童に子どもを通わせているママからは「習い事の時間変更など、直前でも都合がつけば対応してくれる」といった対応力をメリットにあげる人が多くいるようです。また「家まで送ってくれるので、暗くなったときも安心」と、送迎の手間と不安がないことに魅力を感じる人も。なかには「自分から勉強しないタイプだから、強制的に勉強をみてくれるのは助かる」といった子どもたちへのフォローに感謝している人もいました。充実したサービスに評価が高い民間学童。その一方で、利用したくても「そもそも数が少ない」という声もあげられています。サービスの恩恵は受けたいけれど、民間施設の少なさゆえ別の選択肢を選ばざるをえない、といった現状もあるようですね。学童保育には公立、民間といった異なる運営母体があり、公立のなかにも学童保育と呼ばれるもの、放課後子ども教室と呼ばれるものがあります。学童保育の種類や違いを知ることは、わが子の放課後の過ごし方を把握することにも役立ってくれるかもしれませんね。<参考サイト>ワオキッズ 送迎と習い事付き民間学童スイッチスクール荻窪 キッズベースキャンプ
2017年04月22日「福って英語で何ていう?」「フォーチューンかな?」「じゃあ『フォーチューン!』って呼びかけようよ」 都内公立中学校の校門前ではしゃいでいた、中学3年生の女子2人組。4月上旬、鈴木福くん(12)の中学校入学式が行われた。 彼は上級生からも速攻で“あだ名”をつけられるほど、入学前から人気者。朝8時40分頃、2人の男友達と楽しげにお喋りしながら登校した福くん。まっさらのブレザーは成長を見越して大き目のサイズを購入したのか“ブカブカ”だった。 福くんと言えば、気になるのは、『マルモのおきて』(フジテレビ系)で共演した同い年の芦田愛菜ちゃん(12)の存在だ。福くんが地元の公立中学校へ進学するいっぽうで、愛菜ちゃんは私立中学校へ進学。 「通っていた塾では『芦田愛菜だろ!?』とからかわれたり、他のクラスから覗きに来る生徒もいたようです。そんな雑音の中でも、トップクラスの成績優秀者しか入れない特別クラスで1年間勉強し、見事難関校に合格。彼女がそこまでして、この私立中学に入りたかったのは、ゆくゆくは“東大受験”を目指しているからだと聞いています」(受験関係者) 福くんが出演した5日放送の『1周回って知らない話』(日本テレビ系)でも、自然と愛菜ちゃんの話題に――。 愛菜ちゃんの難関中学合格について聞かれると、福くんは「すごいですね!」と、“相方”の天才少女ぶりに驚きを隠せない様子。自身が受験しなかった理由を尋ねられると、「友達が地元の公立中学校に行くから僕も行くんです!」と明るく話していた。 入学式当日、校門をくぐるやいなや、たくさんの友達に囲まれた人気者の福くん。友達との写真撮影が始まると、彼はそれまでしていたマスクを外し、笑顔満開!入学式と記念撮影を終え、最後に仲良し男子グループ7人で集まると、再び記念撮影がスタート。背の高い男子が後ろから福くんに覆いかぶさってじゃれ合い、終始みんなで「イエーイ!」と大盛り上がり。結局、1番最後まで学校に残っていた福くん。 そんな福くんより数日遅れて、愛菜ちゃんは小雨が降るなか、都内私立中学校の入学式に出席した。グレーのスーツに白いソックスがとても似合っている。同級生から拍手で迎えられ、こちらも福くんに負けず、人気者だ。 マルモリブーム当時はまだ6歳だった2人だが、中学生になりすっかり大人びた表情が印象的だった――。
2017年04月12日チャンス・ザ・ラッパーと、100万ドルの小切手を嬉しそうに掲げる小学生(写真:AP/アフロ) 「俺が寄付したこの小切手は、行動への呼びかけだ」 イリノイ州シカゴ出身で、第59回グラミー賞で最優秀ラップ・アルバムを受賞したチャンス・ザ・ラッパーが、地元の公立小学校のために100万ドル(約1億1400万円)を寄付したことを記者会見で発表し、その模様をInstagramでライブ配信した。 彼は会見会場となった市内南部にあるウェスコット小学校でこう気炎を上げた。「知事の怠慢に俺は失望し、落胆した。でも俺は絶対にやめない。シカゴで最も価値ある資源、つまり子どもたちのために、出来うる限りの支援をするということを」。 昨年12月、共和党のイリノイ州知事ブルース・ローナーは、シカゴの公立小学校に2億1500万ドルを割り当てる予算案を拒否。これを受け、チャンス・ザ・ラッパーは今月3日に、大幅な予算削減が決定した公立小学校への財政支援について意見を交換するため知事と面会の機会を持った。しかし、知事からは明確な返事を得ることができず、チャンス・ザ・ラッパーは知事のこの姿勢にひどく失望したという。 「知事はシカゴの子どもたちとの約束を破った。子どもが政治の道具にされていいはずはないんだ」 そう語るチャンス・ザ・ラッパーの父親は、1980年代にシカゴ初の黒人市長となったハロルド・ワシントンの側近を務めたほか、現職のラーム・エマニュエル市長の副参謀の任を預かるなど、シカゴのために心血を注いできた人物だ。そんな父の背中を見て育ったチャンス・ザ・ラッパーにとって、シカゴの未来をその双肩に担う子どもたちを蔑ろにする知事の政策は看過できないものだった。 会見は「ローナー知事、ちゃんと仕事しろよ」というメッセージで締めくくられた。23歳のミュージシャンに叱られる60歳の知事──次期の当選は難しいかもしれない。
2017年03月07日共働き家庭にとって、子どもが小学校に上がるタイミングで問題になるのが、放課後の預かり先。多くのご家庭が学童保育を利用しますが、学童には「公立」「民間運営」などさまざまな種類があります。それぞれに預かり時間や料金など特徴があるので、メリット・デメリットをしっかりチェックしておきましょう!学童保育ってどんなもの?学童保育とは、働いているなどの理由で保護者が日中家庭にいない小学生のお子さんが利用する施設です。授業が終わった後の子どもたちに、遊びや生活の場を提供してくれます。「学童保育」のほか、「放課後児童クラブ」と呼ぶこともあります。学童保育には、大きく分けて自治体が直接運営している「公立」と、企業が運営している「民営」の2種類があります。また、最近では行政の委託を受けてNPO法人や社会福祉協議会などが運営する学童も増えてきています。こうしたケースは「公立民営」として正確には公立と区別していますが、今回はおおまかに公立のくくりでご紹介します。データ参照先: 平成28年 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況(5月1日現在) 公立と民間運営にはそれぞれ特徴があるので、つぎから詳しく見ていきましょう。公立の学童保育はどんなメリット・デメリットがある?まずは公立学童のメリット・デメリットをご紹介します。公立学童保育のメリット■小学校内の施設が多い公立学童の多くは、小学校の敷地内にあります。お子さんにとっては通いなれた学校で放課後もそのまま過ごせますし、保護者にとっても移動の心配がなくて安心です。ほかに、地域の児童館や公共施設を活用している学童もあります。■費用が安い公立はおやつ代と保険料のみの施設が多く、費用が安いのが魅力です。なかには登録料や月々の利用料がかかる施設もありますが、多くても数千円程度です。公立学童保育のデメリット■預かり時間が短い最近は公立学童でも預かり時間が延びつつあり、2016年の統計では半数近くが19時ごろまでオープンしています。とはいえまだ半数の施設は18時か18時半まで。そして基本的に延長保育がありません。■人数が多く個別のケアはしにくい施設にもよりますが、公立学童は全体として1施設あたりの人数が多め。30~45人くらいが一般的で、基本的には「遊ぶ場」「居場所」としての性格が強いこともあり、個別のケアや勉強のサポートまでは期待しにくいようです。民間の学童保育はどんな特徴がある? 民営学童は、学習塾やスポーツクラブ、幼稚園などさまざまな企業が運営しています。サービス内容は施設によっていろいろなので、まずは見学や体験をしてみるのがおすすめ。以下でご紹介するのは、都内などの一般的な例です。民間学童保育のメリット■預かり時間が長い通常の預かり時間は19時までの施設が多く、公立と大きく変わりません。ただしほとんどの民営学童は延長保育があり、21時~22時頃まで預けられるようになっています。■学習サポートや習い事もカバーできる民営学童は、施設によって多彩な活動プログラムが用意されているのが特徴。学習サポート、英語、理科の実験、アート活動、スポーツ活動などが代表的です。習い事に通わせる時間がないママやパパにはうれしいですね。民間学童保育のデメリット■料金が高い施設にもよりますが、毎月の利用料金は3~6万円ほどかかります。別途入会金も必要です。習い事などオプションごとに追加費用がかかることもあり、全体としてかなりお高めです。■家から遠いとお迎えが大変民営学童のほとんどが近隣の学校への「お迎えサービス」を基本料金内でおこなっていますが、家への「お送りサービス」は追加料金がかかることが多いようです。施設が家から遠いと、毎日のお迎えはなかなか大変。近所や学校のお友だちが同じ学童にいないこともあります。お子さんの性格やママの働きかたも考慮して今回は、学童保育の種類やそれぞれのメリット・デメリットについてご紹介しました。料金が安く、通いなれた学校や地域内という安心感のある公立。料金は高いけれど融通がきき、学習面や習い事的なプラスアルファのサービスが魅力の民営。お子さまの性格や保護者の働き方なども考慮して、ご家庭にあった学童を見つけてくださいね。
2017年02月17日子どもを私立に通わせるか公立に通わせるか…これは子どもを持つ親にとって大きな決断を迫られる問題ですよね。一般的に、子どもの教育費は平均して1000万円以上かかると言われています。小学校・中学校・高校・大学で掛かる費用はかなり異なりますので、公立・私立ともにどのタイミングでどれだけのお金がかかるかを把握しておきましょう。小学校の場合まずは小学校受験から検討していきましょう。最近は首都圏を中心に小学校受験をする家庭が増えているといわれています。その準備のために、多くの家庭では子どもを幼児教室に通わせています。こちらの月謝が約10万~15万円ほどで、準備期間として一般的な一年半の間通わせるとすると、約180万~270万円ほどかかる計算に。入学後はどうでしょうか。厚生労働省の『平成26年度子供の学習費調査』では、塾や家庭教師、習い事などの費用も含めた年間の教育費を発表しています。それによると、公立小学校では約32万2千円、私立小学校では153万6千円。その中から学校教育費(学校における教育費)だけを抽出すると、公立では約5万9千円、私立では約88万5千円と、私立は公立に比べておよそ15倍の学費がかかることがわかります。中学校の場合中学校では、公立約48万2千円、私立約133万9千円となっています。ここでは公立12万8千円、私立102万2千円と学費の差がおよそ8倍に縮まり、また、学校外活動費(塾や習い事にかける費用)が公立私立でおよそ同額になっています。中学3年生では学校外活動費が公立約43万4千円、私立約34万1千円と逆転していることから、公立中学に通う家庭では高校受験に費用を掛けていることが分かります。高等学校・大学の場合高等学校では、公立約41万円、私立約99万5千円となっています。高校では公立と私立の学費差がさらに小さくなり、公立約24万2千円、私立約74万円と、およそ3倍。学校外活動費では公立約16万7千円、私立約25万5千円と、また私立が上回ります。大学の場合、近年国立大学の授業料の値上げが続き、私立大学との差が小さくなっていると言われています。文部科学省から発行された『私立大学等の平成26年度入学者に係る学生納付金等調査結果について』によると、2015年度の国立大学の学費は約54万円で、私立は約105万円と、およそ倍の差があります(いずれも入学金は含めず)。小学校~大学までのまとめこれまでの金額を全てまとめると以下のとおりになります。1. 小→中→高→大と全て国公立に行った場合 学費のみ 約362万4千円 差し引き(≒学外の教育費) 314万4千円 総額 約676万8千円 2. 小→中→高→大と全て私立に行った場合 学費のみ 約1479万6千円 差し引き(≒学外の教育費) 562万2千円 総額 約2041万8千円公立と私立で総額1千万以上もの差が生まれてきます。最終的に進学先を決めるのは子どもですので、その意思を尊重するためにも教育費は早めに、計画的に準備したいものですね。平成26年度子供の学習費調査(文部科学省)私立大学等の平成26年度入学者に係る学生納付金等調査結果について(文部科学省)お金がないから大学行けない 国立でも授業料年54万円、40年前比15倍(毎日新聞)ライター:メオトーク編集部
2016年10月17日子どもを私立に通わせるか公立に通わせるか…これは子どもを持つ親にとって大きな決断を迫られる問題ですよね。一般的に、子どもの教育費は平均して1000万円以上かかると言われています。小学校・中学校・高校・大学で掛かる費用はかなり異なりますので、公立・私立ともにどのタイミングでどれだけのお金がかかるかを把握しておきましょう。小学校の場合まずは小学校受験から検討していきましょう。最近は首都圏を中心に小学校受験をする家庭が増えているといわれています。その準備のために、多くの家庭では子どもを幼児教室に通わせています。こちらの月謝が約10万~15万円ほどで、準備期間として一般的な一年半の間通わせるとすると、約180万~270万円ほどかかる計算に。入学後はどうでしょうか。厚生労働省の『平成26年度子供の学習費調査』では、塾や家庭教師、習い事などの費用も含めた年間の教育費を発表しています。それによると、公立小学校では約32万2千円、私立小学校では153万6千円。その中から学校教育費(学校における教育費)だけを抽出すると、公立では約5万9千円、私立では約88万5千円と、私立は公立に比べておよそ15倍の学費がかかることがわかります。中学校の場合中学校では、公立約48万2千円、私立約133万9千円となっています。ここでは公立12万8千円、私立102万2千円と学費の差がおよそ8倍に縮まり、また、学校外活動費(塾や習い事にかける費用)が公立私立でおよそ同額になっています。中学3年生では学校外活動費が公立約43万4千円、私立約34万1千円と逆転していることから、公立中学に通う家庭では高校受験に費用を掛けていることが分かります。高等学校・大学の場合高等学校では、公立約41万円、私立約99万5千円となっています。高校では公立と私立の学費差がさらに小さくなり、公立約24万2千円、私立約74万円と、およそ3倍。学校外活動費では公立約16万7千円、私立約25万5千円と、また私立が上回ります。大学の場合、近年国立大学の授業料の値上げが続き、私立大学との差が小さくなっていると言われています。文部科学省から発行された『私立大学等の平成26年度入学者に係る学生納付金等調査結果について』によると、2015年度の国立大学の学費は約54万円で、私立は約105万円と、およそ倍の差があります(いずれも入学金は含めず)。小学校~大学までのまとめこれまでの金額を全てまとめると以下のとおりになります。1. 小→中→高→大と全て国公立に行った場合 学費のみ 約362万4千円 差し引き(≒学外の教育費) 314万4千円 総額 約676万8千円 2. 小→中→高→大と全て私立に行った場合 学費のみ 約1479万6千円 差し引き(≒学外の教育費) 562万2千円 総額 約2041万8千円公立と私立で総額1千万以上もの差が生まれてきます。最終的に進学先を決めるのは子どもですので、その意思を尊重するためにも教育費は早めに、計画的に準備したいものですね。平成26年度子供の学習費調査(文部科学省)私立大学等の平成26年度入学者に係る学生納付金等調査結果について(文部科学省)お金がないから大学行けない 国立でも授業料年54万円、40年前比15倍(毎日新聞)ライター:メオトーク編集部
2016年10月14日日立製作所と日立ソリューションズ・クリエイトは28日、滋賀県草津市の公立小中学校全20校を対象に、教材や学習指導案などのデジタルコンテンツを共有し、利用できる「教材共有システム」を構築、4月1日から稼働することを発表した。近年、学校教育現場におけるICTが浸透する中、授業の質の向上や教職員の業務効率化を目指した情報共有に対するニーズが強まっており、今回、ICT教育に積極的に取り組む草津市で「教材共有システム」が構築された。同システムは、滋賀県草津市の公立小中学校全20校の教職員約800名が教材や学習指導案などを共有・利用できるシステムで、日立製作所の「教育コンテンツ活用システム」を利用している。従来、個別に作成・保管していた教材や学習指導案などがデータベースで一元管理され、教職員がポータルサイトを使って共有することが可能になる。各コンテンツに対する教職員からの感想や改善提案をデータとして記録したり、頻繁に使用する教材を教職員個々の「マイフォルダ」に登録したりする機能なども備えており、教職員同士の情報共有による授業や教材の質の向上が期待される。なお、同システムは草津市教育委員会のプライベートクラウド上に構築されており、草津市の公立小中学校全20校で、教職員が校務用PCを使って、共同利用する。
2016年03月28日