昨年の第30回東京国際映画祭で主演男優賞、芸術貢献賞をW受賞し、大きな話題となった中国サスペンス『迫り来る嵐』から、待望の予告編と場面写真がシネマカフェに到着した。■あらすじ舞台は1997年、中国の小さな町。古い国営製鋼所で保安部の警備員をしているユィ・グオウェイ(ドアン・イーホン)は、近所で起きている若い女性の連続殺人事件の捜査に、刑事気取りで首を突っ込み始める。警部から捜査情報を手に入れたユィは、自ら犯人を捕まえようと奔走し、死体が発見される度に事件に執着していく。ある日、恋人のイェンズ(ジャン・イーェン)が犠牲者に似ていることを知ったユィの行動によって、事態は思わぬ方向に進んでいく…。果たして、ユィに待ち受ける想像を絶する運命とは――。■中国の新鋭監督×注目俳優で描く重厚なサスペンス香港返還が近づく90年代後半、経済発展に向けて中国社会は激変し、かつての工場文化は廃れ始めていた。本作は、そんな時代を象徴するようなダークで重厚な迫力に満ちたサスペンスであり、殺人事件を追うことで時代に取り残される事実から目を背けようとする男の切ないドラマ。メガホンをとったのは、本作が長編デビューというドン・ユエ監督。自身で脚本も担当し、初監督とは思えないダイナミックな演出を見せ、プログラミング・ディレクターの矢田部吉彦氏絶賛のもと東京国際映画祭でワールドプレミア上映されると、見事に最優秀男優賞(ドアン・イーホン)と芸術貢献賞をW受賞。本年の「アジア・フィルム・アワード」では新人監督賞を受賞し、高い評価を得た。刑事に憧れるあまり、狂気の際まで踏み込む主人公を演じたドアン・イーホンは、人気TV ドラマ「項羽と劉邦」で知られ、『ミッション:アンダーカバー』など現在の中国映画界で最も出演依頼の多い俳優のひとり。物語の行方を左右する重要なヒロインには、『修羅の剣士』『レイン・オブ・アサシン』などで活躍を見せるジャン・イーイェン。10月1日には第55回金馬獎ノミネート発表会見が行われ、本作は新人監督、主演男優、オリジナル脚本、美術、デザイン(メイク&衣装)、音響効果の6部門にノミネートされ、さらに注目を集めている。■本格派サスペンスの誕生を感じさせる予告編今回到着した予告編は、前半、バックに流れる美しい歌声とは対照的に、舞台となる工場地帯、降りつづく雨に打たれるフードを被った主人公の男が映し出され、どんよりとした閉塞感のある空気を感じさせる。映像後半、刑事気取りの主人公が怪しい男を発見してからは、女性の死体、犯人らしき男と格闘する主人公、謎の美しい女性、車に人が轢かれる瞬間など、緊迫感あふれるシーンが一気に畳み掛ける。そして、最後に登場する「真実は目の前でこぼれ落ちるー」のコピーの意味とは…?“真実の不確かさ”が映画の重要な要素となる本作。日本でヒットした韓国映画『殺人の追憶』や、中国映画『薄氷の殺人』をも凌ぐ本格派サスペンスの誕生を感じさせる映像となっている。『迫り来る嵐』は2019年1月5日(土)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:迫り来る嵐 2019年1月5日より新宿武蔵野館、ヒューマントラスシネマ有楽町ほか全国にて順次公開© 2017 Century Fortune Pictures Corporation Limited
2018年10月02日テレビで見ない日はないと言っても過言でない、お笑いコンビ・おかずクラブさん。そんな大活躍中の二人に人生を変えた運命の本を紹介してもらいました。小さい頃から大の本好きというゆいPさんと、「小説よりマンガ派」というオカリナさん。好対照な二人が選んだ一冊とは?***ゆいP:オカリナが選んだ本、司馬遼太郎の『項羽と劉邦』?オカリナ:うん。専門学校生時代にたまたま図書館で借りたんだけど、ほら私、普段あまり本読まないじゃん?上巻を読むだけで半年もかかっちゃった。でも途中からだんだん面白くなってきて、中と下はもう一気読み。ゆいP:それは、図書館もさぞ迷惑しただろうね…。オカリナ:『項羽と劉邦』って、中国の歴史物語だから、途中からどちらが勝つかわかってくるじゃない。最初は栄華を極めていた項羽が徐々に追い詰められていくサマが辛くて辛くて…。ゆいP:オカリナ、もう涙目!オカリナ:ゆいPは、歴史物よりもグロい系の話が好きだよね。ゆいP:うん。ホラーとか殺人とか、胸がザワザワするような作品が特に。おすすめは、平山夢明さんの短編集『独白するユニバーサル横メルカトル』の中の「無垢の祈り」。両親に虐待されている少女が、巷を騒がせる殺人鬼に興味を持つって話なんだけど…。オカリナ:その本さ、何度も薦めてくれるけど、絶対に貸してくれないよね?読んだこともないのに、ストーリー覚えてるもん。ゆいP:これはオカリナも読んだら絶対にハマると思う!少女の祈りが無垢でね…超泣けるのよ。オカリナ:でも貸さないでしょ?ゆいP:うん、それは無理(笑)。◇『項羽と劉邦』司馬遼太郎「楚の項羽が漢の劉邦に敗れて包囲されたとき、漢軍の歌う楚の歌を聞き絶望したというクライマックス」(オカリナさん)。新潮文庫上710円、中630円、下670円◇『独白するユニバーサル横メルカトル』平山夢明「少女が殺人鬼に残したメッセージ。世間から疎まれる殺人鬼も、彼女にとってはヒーローだった。そう思うと、切なくて涙が出ます」(ゆいPさん)。光文社文庫600円◇おかずクラブお笑いコンビ。2009年結成。「それがお前らのやり方かぁー!」などのネタで一躍注目を浴びる。現在、日本テレビ系『ヒルナンデス!』火曜レギュラーを務めるなど、バラエティを中心に活躍。※『anan』6月15日号より。写真・内山めぐみ文・瀬尾麻美
2016年06月09日“歴女”と呼ばれる歴史好き女性の急増により、様々な歴史小説にスポットが当たっている現在。読んだ経験がなくても、読書の秋を前に「挑戦しようかな」と考えている人も多いでしょう。ダイナミックな物語だけでなく登場人物に萌えることができるのも歴史小説の醍醐味。いろんな要素で20代女性の心を動かした魅惑のタイトルが出揃いました!Q:あなたが一番好きな歴史小説のタイトルをいれてください。1位三国志18%2位竜馬がゆく11%3位燃えよ剣6%4位天地人4%5位坂の上の雲3%5位天璋院篤姫3%■時代背景やストーリーが好き!派・樅の木は残った:「“耐えしのぐ武士道”という新しい解釈が面白い」(23歳/医療/その他[医療事務])・項羽と劉邦:「天下を分ける戦いの様子がとても面白かった」(26歳/不動産/秘書・アシスタント)・クレオパトラ:「政治性と人間味がある物語が好き」(31歳以上/旅行/営業)・のぼうの城:「時代背景をよく知らない私でも面白いと感じることができた」(23歳/IT/秘書・アシスタント)・炎立つ:「途中で止まることができないくらいストーリーに引き込まれる。次はどうなるのかという興味が最後まで続く」(25歳/食品/企画開発)・坂の上の雲:「駆け引き、根回しなど、人事業務に携わる者としては考えさせられることが多かった」(25歳/自動車関連/人事)・壬生義士伝:「泣ける。深い」(25歳/食品/その他[バイヤー])・蒼穹の昴:「臨場感があって、上下巻を一気に読み終えちゃった」(26歳/教育関連/営業)・古事記:「古代人や神話の世界とシンクロできる気がする」(29歳/官公庁/総務)・天地人:「ドラマで気になって原作を読んでみたら、テレビ以上に話が込み入っていて面白かった」(26歳/福祉/その他[相談員])■どちらかというとキャラ萌え派・バラガキ:「土方歳三のクールなイメージが壊れていくところが面白かった」(28歳/食品/その他[製造])・隠し剣 鬼の爪:「剣の描写や人間味あふれた登場人物に好意を持った」(24歳/商社/秘書・アシスタント)・源氏物語:「光源氏の人間らしさには何度読んでも惹かれる」(27歳/金融/金融系専門職)・功名が辻:「“内助の功”という女性の素敵なところを鮮明に描いているから。お手本にしたいとつくづく思う」(25歳/機械/マーケティング)・三国志:「劉備や孔明をはじめとする男たちの絆に感動する」(25歳/小売/販売)・水滸伝:「登場人物はかなり多いのに、一人ひとりのキャラクターがとても活き活きと書かれていてとても印象に残った」(25歳/教育関連/総務)・草莽枯れゆく:「幕末が好きだから。そして、時代の変革の時に生きた男たちがカッコよく描かれているから」(23歳/証券/営業)・天璋院篤姫:「大河ドラマの影響!同じ女性としてその魅力にものすごく惹かれた」(26歳/教育関連/その他[講師])・燃えよ剣:「新撰組が結構好きなので。キャラがみんな濃くて読みやすい」(26歳/IT/SE)・竜馬がゆく:「どの登場人物もとてもきれいに描かれている。『SLAM DUNK』や『ONE PIECE』などの少年漫画を読んでいる気分になる」(25歳/金属/人事)完全版(画像などあり)を見る
2009年09月28日