子どもを産んだら、ママになる。けれども、自分がイメージするようなママになれず、落ち込んでしまうことは、ありませんか? 今回は、「子どもに、『あれしなさい』『これしなさい』とばかり言っている気がして、落ち込む」という読者のAさんと木村泰子先生の会話からスタートします。【木村泰子(きむら やすこ)先生はこんな人】木村先生は、映画『みんなの学校』の舞台となった大空小学校の初代校長です。大空小学校は、「奇跡の公立小学校」「こんな小学校にわが子を通わせたかった」と言われる大阪の公立小学校。「木村先生が子どもたちから学んだこと」をベースにした子育て論が、ママたちの支持を集めています。■「あれしなさい」「これしなさい」ばかり言ってしまうAさん:私の悩みは、つい、子どもに「あれしなさい」「これしなさい」とばかり言ってしまうことなんです。本当は、何でも大らかに受け入れて、「大丈夫よ!」と、子どもの気持ちに寄り添いたいのに……。木村先生:表面上、「大丈夫」と言って子どもを落ち着かせようとするのは、「大丈夫」という言葉を、単なる道具として使おうとしているのかもしれませんね。子どもは、それをすぐ見抜きます。子どもが暴れたりイライラをぶつけたりするのは、親を困らせようとしているのではなく、ただ、本人が困っているだけ、不安を抱え、困っている子どもに対して、大人は寄り添おうという気持ちが大切です。今、こんなふうに偉そうに言っている私ですが、私の娘が孫にあれこれ言っているのを見て、「そうやって力で押さえつけても、子どもは納得しないよ」と伝えたら、娘から言われた言葉があるんです。Aさん:娘さんは、何と?木村先生:「お母さんにだけは、そんなこと、言われたくない!!」と、猛反発されました。私も、母親時代は、娘と同じことをやっていましたからね。Aさん:木村先生も、自分の娘さんに、あれこれ言ってしまう母親だったのですか?木村先生:そりゃそうです、当たり前です。Aさん:木村先生でもそうだったと伺って、何だかホッとしました。学校の宿題など、「どうしてもやって欲しいこと」があると、子どもに寄り添えなくて、落ち込みます。木村先生:親は、「子どもが自分の望んでいるような姿になって欲しい!」と願う生き物です。私も、「いろいろなことができるお子さん」を見ると、「うちの娘も、ああなって欲しい!」と、いつも思っていましたよ。Aさん:「こういう子になってほしい」という自分の気持ちを子どもに押し付けてしまう気がして…。木村先生:母親だったら、全員そうでしょう。親の思うように行動していない子どもに、「あなたは、大丈夫!」なんて、とても言えませんよね。仮に母親が表面上そう言っていたとしても、子どもは見抜きます。■勉強をしたら、幸せになれますか?Aさん:では、どうしたらいいんでしょう? 勉強をする時間になっても、子どもがダラダラと漫画を読んでいる時、どんなふうに声かけをしたら良いですか?木村先生:その前段階として、勉強をする目的を、ママはどう考えていらっしゃいますか?Aさん:子どもが勉強することで自立する手助けになればと。私が高齢出産なので、少しでも子どもの選択肢が広げられたらと思って…。木村先生:わかります。私は、一人っ子なんです。そして、小学校の参観日に母が来るのがすごく嫌でした。友だちから、「お前は、おばあちゃんが来ているのか?」と聞かれるほど、友だちの母親と比べて年配感が漂う母だったんです。でも「世界中で一番尊敬している人は誰?」と、聞かれたら、私は「母」と答えると思います。そんな母ですが、一緒に暮らしている間、ずーっと私に、「勉強しなさい」と言っていました。その時代の自分を省みて思うのは、「勉強しなさい」と言われたところで、勉強なんてしません。勉強をしている「ふり」だけして、まったく勉強しないで大人になりました。小学校の成績は、真ん中より下だったと思います。Aさん:そうだったんですね…。木村先生:でも、「勉強しなかったら、大人になった時に幸せになれないのか?」と問われたら、そんなことはないと思うんです。ママたちは、今、子育ての真っ最中で、「子どもが勉強をしていれば安心。勉強をしていないと、不安」なのは、とてもよくわかります。私は子育てが終わっているので、「このように育てたら、こんな結果になる」ということがわかっている人間です。その人間から言わせてもらえば、「勉強して、いい学校に行けば、子どもは幸せになる」というのは幻想です。繰り返すようですが、「わが子が勉強をしていない」という姿を目前にすれば、母親なら誰だって、「勉強させなければ!」と思うのは当然のことなんです。けれども、そんなママたちだって、一個人に立ち戻った時に、「勉強すれば、幸せになれるの?」と問われたら、もはや「そんなことは、ない」と、気がついてはいるでしょう?■これからの母親に必要な力とは?木村先生:時代が大きく変わっている今、「母親として、ここだけは外さないで欲しい」と私が思う力は、復元力です。イメージとしては、大波に揺られても転覆しない船です。子どもは、大海でいろいろな波に揉まれながら、進んでいくわけです。いろんな波があっても、船が沈まないのは復元力があるからです。復元力は、最近よく使われる言葉として、「レジリエンス」とも言い換えられます。私は娘ふたりの母親ですが、上の子と、下の子は、同じ親から生まれ、同じ家で育ったのにまったく違う性格です。上の子は、ありとあらゆることに反抗する子どもでした。とにかく先生の言うことを、聞かない。先生が、「右に、向きなさい」と言えば、「何で、右に向かなきゃいけないの?」と聞いて、「いいから、右、向きなさい!」などと先生が言おうものなら、「じゃあ、私は左向くわ!」と言って、どこかに行ってしまうような娘でした。下の子は、そんな姉を見ながら、生徒会に入って、「学校改革をしよう!」と言うような子でした。姉が中学3年間でぶっ壊してきた中学を、妹は生徒会の会長になって復活させた。笑い話です。Aさん:すごいですね…。木村先生:「勉強をしない」、「素行が良くない友だちと付き合ってる」…。こういったことを長い人生の中で経験することは、私はけっして悪いことではないと思っています。人が成長する最中には、山あり谷ありであることの方が自然で、子どもが大きな失敗をして親の元に帰ってくることもあるでしょう。そんな時、「お母さん、一緒に考えるよ」と、親が言える。こんなレジリエンス(復元力)を親が持っていたのなら、子どもはいろんな曲がり角にぶつかりながらも、最終的には自分らしく幸せな大人になっていくと思うんです。Aさん:そんなレジリエンスを持てている親、いるのでしょうか?木村先生:それを持てるよう、親も子どもと一緒に学ぶのです。学びについては、別の機会に、ゆっくり考えていきましょう。今回、お伝えしたいのは、子どものレジリエンスが育ちづらくなる、親の関わりについてです。それは「ヘリコプターペアレント」と言われたりする、過保護になってしまいがちな親の行動です。子どもの様子を逐一把握していないと心配で、必要以上に関わり続けてしまう…。 「自分の視界」「自分の想定」の範囲に子どもがいないと不安で、結果的に子どもを縛り付けてしまう…。縛りつけておかないと、子どもがどこかに行ってしまうような気がして不安なんでしょうね。そうならないため大切なことは、大人も周りの同調圧力に負けない覚悟が必要です。Aさん:覚悟…ですか? 親が覚悟を持つためには、どうしたら良いのでしょう?木村先生:子どもを信用するしかないですよね。【木村先生がママたちに伝えたい9のこと】1.これからのママに必要なのは、レジリエンス(復元力)である2.復元力とは、子どもが失敗をした時に「一緒に考えるよ」と子どもの味方なる力3.ヘリコプターペアレントをしている限り、いつまでも不安のままである次回は、「子どもを信用すること」について、木村先生にお話しを伺います。■お話を伺った木村先生の書籍 『10年後の子どもに必要な「見えない学力」の育て方』 木村泰子(著)/青春出版社(1,540円(税込))「見えない学力」が身につけば、結果として「見える学力」(成績)は上がる! 2万人が感動したドキュメンタリー映画『みんなの学校』(「不登校ゼロ」の公立小学校)で話題となった大阪市立大空小学校初代校長が明かす、子どもが自分で考え行動しはじめる「見えない学力」の育て方とは?
2022年02月01日私は子どもの頃、国語が得意でした。理由はおそらく…。絵本も、絵のない文字ばかりの本も、漫画も、子どもの頃から大好き。ひとりでずっと読みまくっていました。そして娘のイチコも幼稚園の頃から本が好き。「読書量=国語の成績とは限らないよな〜」と思うものの、「国語は得意科目になっちゃうかも!」と思っていたのですが…。そう、イチコは読み聞かせしてもらうことが好き! 文字が読めるようになってからも、自分から本を読むことは数えるほどしかありませんでした。そのせいか、本で何度も出てきた漢字も読めず書けず…。ひとりで本を読むよう促しても、読むことはまれといった状況。とほほ…。どうやら本のストーリーを追いかけるのは好きでも、文字には興味が湧かなかったようです。そんなイチコ、2年生になり最近やっと本を自分で読むようになったのです!そのきっかけとなったのが…。漫画を読むようになったことで、自分のペースで本を読むということに慣れたのでしょう…。漫画ではない本も自分で読むようになりました! 素晴らしい! ありがとう漫画!そして先ほど漢字は苦手と書きましたが、読み取りや作文、音読は得意のよう。これこそ読み聞かせの甲斐があった!? いや、お願いだからあったと思わせてー!!漫画効果で、自分でたくさん本を読んで、漢字も得意になっていきますように!ちなみに苦手科目は算数。これは私も子どもの頃から苦手教科なので、何も教えられない…!私にできることは、イチコが何かできた瞬間に「イチコ算数わかってるやん! 得意なんやわ〜!」とひたすら盛り上げるのみ。母は女優…! がんばります!
2021年08月30日大人気マンガシリーズ、今回はくずゆ@カップルエッセイ(@_kuzuyu_)さんの投稿をご紹介! 「母の母役がうんざりなので娘をやめることにしました。」第9話です。自立への第一歩!として大学を目指すくずゆさん。受験勉強が本格的になってきたようですが…?本格的に受験勉強を…出典:instagramストレス発散法は?出典:instagramひたすら勉強漬けの日々…出典:instagram受験勉強に励む間もお母さんの愚痴は相変わらず。とうとう試験1週間前に…。毎日1日1話更新中♪次回の配信もお楽しみに!(lamire編集部)(イラスト/@_kuzuyu_)本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。"
2021年08月27日※この物語は実話をベースにした創作ストーリーです。登場する人物や団体名はフィクションです。■前回のあらすじ「ポーチの中身は何?」と、どん子に絡むオタ彦。しかし、どん子の友人が制止。バカにされたと感じたオタ彦は…。絶対に先生とどん子ちゃんを2人きりにしてはいけない…!友人2人は、そう誓うのでした。次回に続く(全48話)「家庭教師Aが全てを失った話」連載は21時更新!※作者より:「オタ彦」という名前は、「オタク」とは無関係の仮名です。オタクを批判するものではありません(ちなみに作者はオタクです)。コミックライター: ゆっぺ
2021年05月27日盲導犬と生活をしている、浅井純子(@nofkOzrKtKUViTE)さん。自身の経験についてTwitterに投稿したところ反響が上がりました。全盲の浅井さんは、音声入力でTwitterを更新し、投稿なども音声読み上げ機能を使って聞くことで、快適な生活を送れているといいます。先天的ではなく後天的に全盲となった浅井さん。そのため、全盲になる前は世界は真っ暗闇になると想像していたそうです。しかし、実際に全盲になるとそこに広がっていた世界は違いました。人によって異なるそうですが、浅井さんの場合は真っ白な世界が広がっていたのです。浅井さんは、「障がいのある世界って、実は皆さんの想像とは違う世界なんです」とつづりました。全盲になったら、世界が何色になるかって、ご存知ですか?私は正直、全盲になる前は真っ暗闇を想像していた。けれど、実際になってみたら真っ白な世界。これは人によって違うらしい。(ピンクや青色の人もいるとか。)障害のある世界って、実は皆さんの想像とは違う世界なんです。。@nofkOzrKtKUViTEーより引用「脳が疲れていると少し暗い白になり、脳が活発だととても明るい白になる」という浅井さん。目が少し見えていて真っ白な状態の時は、霧の中のような世界だそうです。投稿には、「知らなかった」という声が相次ぎました。・貴重なお話をありがとうございます。てっきり暗い世界だと思っていました。・勉強になります。難聴の人も、無音ではないといいますよね。・以前、一時的に失明した時に白い世界だったのを思い出しました。世の中には、私たちが想像するだけでは分からないこともたくさんあるでしょう。当事者の声を聞くことの大切さを実感しますね。[文・構成/grape編集部]
2021年03月23日日本において、小学校から中学校までの9年間は子供たちに教育を受けさせる義務があります。しかし、勉強に意味を見出せない場合や、勉強そのものを苦手とする子供は、大人に対してこんな問いを投げかけることもあるでしょう。なぜ、勉強をしなければいけないのか。大人になっても、子供の頃の勉強が役立っていないと感じている人は少なからずいるはずです。もしも勉強をする意味を問われた時、あなたはどう答えますか。ぺこぱ「知識は望遠鏡」2021年3月6日放送のトーク番組『ここはぺこぱと倫理です。』(NHK)では、『勉強するのは、何のためですか?』をテーマに、お笑いコンビ『ぺこぱ』のシュウペイさんと松陰寺太勇さんがトークを展開。勉強をする意味について、20代の視聴者からこんな回答が寄せられました。私が思う勉強する理由は、誰かを傷付けないためです。言葉1つの表現を意識して変えるだけでも、傷付くリスクを少なくできると思います。自分の知らない新しい知識を教えてもらうことで、自分と異なるルーツや背景を持つ誰かの立場を想像して、思いやったり寄り添ったり配慮することができるのではないでしょうか。ここはぺこぱと倫理です。ーより引用『誰も傷付けない笑い』でブレイクした、ぺこぱ。松陰寺さん自身、視聴者の回答に「僕らのネタにも通ずるところがあるんじゃないか」とし、こうも続けます。とっさになんか思いついたワードをパッという時に、言葉のストックがないと出てこないことってあるじゃん。勉強することによって得られる知識だから、それで優しい言葉にできるなら勉強したほうがいいよね、そういう意味では。ここはぺこぱと倫理です。ーより引用最後に決め台詞として「知識は望遠鏡だ。見えないところが見えてくるだろう」と語った松陰寺さん。「見えないもの」とは、20代の視聴者がいうところの、自分と異なるルーツや背景、そして相手の立場なのでしょう。20代の視聴者の回答も含め、松陰寺さんの意見は反響を呼び「大人になってから、より一層そう感じる」と共感の声を集めています。・素晴らしい考え方ですね。この考えを自分も頭に入れておきたい。・言葉をたくさん知っていて、使い方がうまい人を頭がいい人っていうのかな。・本当にその通りだな。これができていない大人の多さよ。相手の立場や思いを想像することは、自分自身がこれまでどんな体験をし、何を学んできたかの積み重ねがないとできません。昔得た知識に固執し新しい考えや価値観を知ろうとしないままでは、自分本位な言葉しか相手に投げかけることはできません。もしかしたら、その言葉は誰かを傷付けることもあるでしょう。大人になるにつれ、『勉強』に対する考えがあいまいになってしまいがちです。だからこそ、番組内での意見にハッとさせられた人は多いのではないでしょうか。[文・構成/grape編集部]
2021年03月09日■前回のあらすじ中学受験の状況を夢中で調べていると、夫から「小学生に受験はかわいそう」と言われて…。中学受験について調べ始めたばかりの私。思っていたよりも多くの私立中高が存在し、さらに今の中学受験を取り囲む厳しい状況も少しずつ理解してきたところに夫から言われた「中学受験はかわいそう」という言葉に違和感を持ち…。娘の放課後の過ごし方を理解していなかった夫。共働きの子どもの放課後の過ごし方は…。私は体育や音楽が苦手で、算数や国語などの授業は楽しかったのです。葵と同じように休み時間も本ばかり読んでいた私は、友だちと呼べる人もほとんどいませんでした。だから、夫の「勉強漬けにするのはかわいそう」という考え方にも違和感がありました。そして当時、私は友だちがいなかったことをとても気にしていたのですが、娘の葵は結構あっけらかんとしていて、「ひとりでいる方が空想できて楽しいよ」と笑っています。そんな葵に親として何ができるんだろう…。次回に続く!※この漫画は実話をべースにしたフィクションです原案・ウーマンエキサイト編集部/イラスト・ ミカヅキユミ
2021年03月07日子供の頃、勉強する理由に「将来の選択肢を広げるため」といわれた経験はありませんか。YouTubeチャンネル『ロザンの楽屋』ではこの考え方に異論を唱えています。ロザンの宇治原さんは自分の経歴についてさまざまな意見をもらったそうです。「京都大学出身なのにお笑い芸人なんて…」「法学部を出たなら弁護士を目指すべき」「国立大を出たなら官僚を目指して国のために働かないと!」ロザンの宇治原さんは○○大学を出たのなら○○すべきといった考え方を押し付けられることが非常に多かったようです。確かにロザンの菅さんがいうように、勉強するほど将来の選択肢が広がるはずが、実際は狭まっていますね。ロザンの菅さんはこういった風潮がなくなるほど、「日本の学力は上がっていくのではないか」と考えています。勉強することが楽しく遊びの一部と感じていた人が『勉強する理由』を考えることはほとんどないでしょう。しかし、親から「勉強しなさい!」といわれて勉強していた人は『勉強する理由』について考えることがあったのではないでしょうか。勉強をする本当の意味を改めて考えるきっかけになりますね。[文/AnyMama(エニママ)・構成/grape編集部]
2020年12月24日『勉強する理由』を子供へ伝える時に、困ったことはありませんか。大人になると、勉強しておけばよかったと痛感することもありますが、子供ではそういった経験をすることは多くないでしょう。そんなところが、大人が子供へ『勉強する理由』を教える難しさなのかもしれません。もし、子供に勉強する理由を聞かれたら「将来、仕事に困らないため」「思考力や判断力をつけるため」「ストレスに耐える力をつけるため」このようなことが、インターネットには多く書かれています。しかし、子供にとってはイメージしづらい回答例かもしれません。そこでおすすめの動画が、高学歴芸人ロザンのYouTubeチャンネル『ロザンの楽屋』で配信されている『【学生必見】「なぜ勉強しないといけないのか?」の答えはここにある』です。ロザンの宇治原さんによると、『勉強する理由』の答えを考える必要はないとのこと。一体どういうことなのでしょうか。まずは、動画をご覧ください。なかなか勉強しない子供に、勉強する理由をうまく伝えられずに悩んでいる人はぜひ参考にしてください。そんな時は、子供と一緒に教科書を読んでみるのもよいかもしれませんね![文/AnyMama(エニママ)・構成/grape編集部]
2020年08月27日恋愛映画が好きな女子は多いですよね。ロマンティックな雰囲気に憧れて恋愛映画に浸るのも良いですが、実は恋愛映画には現実の恋愛でも使えるテクニックがたくさんあることを知っていましたか?恋愛映画の主人公が男性を落としているテクニックを真似して、気になる彼に使ってみましょう!「男と女の不都合な真実」でデート成功テクを学ぶキャサリン・ハイグル主演で相手役はジェラルド・バトラーと間違のないラブコメディ映画。恋愛テクを学べることはもちろん、笑って見たあとは恋愛がしたくなる作品です。主人公のアビーはTVニュースの敏腕プロデューサー。ただし、仕事はできても恋愛は空回りの生活が続いています。しかし、とあることから自身の番組に恋愛指南として出演していたマイクに恋愛においてダメ出しを受けることに。マイクと協力して、アビーが密かに気になっていた隣人コリンとのデートをどうにかとりつけ、恋人関係に発展させるために恋愛テクニックを教えてもらうのですが…。マイクが実際にアビーに授ける恋愛テクニックは、男の本音があけすけで、女性の私たちは驚くことばかり。男性への理想が崩れはしますが、マイクの言うことに残念ながら間違いはありません。「とにかく外見を磨け」「男の話にはウソでも笑っておけ」「悩み相談は男は聞いていないから意味がない」「男に説教はするな」「結局最後は見た目だ」など単純ながらも男性心理をわかりやすく教えてくれるので、実際にデートを成功させるためのテクニックを知ることができますよ。この他にも、男性からデートに誘われる電話ルールも映画を見ればわかってしまいます。「10日間で男を上手にフル方法」を反面教師にするケイト・ハドソンとマシュー・マコノヒーのW主演ラブコメディ映画。ひと昔前にはなりますが、当時はかなり話題になった一作です。主人公であるアンディは女性向けファッション誌の記者。社会派記事の執筆を夢見ながら、女性に向けた恋愛ハウツー記事を仕事としています。そんなとき、同僚のミッシェルが男に振られたことから「〇〇したらすぐに男にフラれる」という逆ハウツー記事を書くことを思いつきます。そのため、実際に誰かと付き合い、男が嫌がることをしまくってフラれなくては!とカモを探し始めるのですが…。アンディが思いついた逆ハウツー記事は、恋愛している女子にとってはヒントに繋がる恋愛テクが溢れています。反対に〇〇しなければ、男性からフラれる確率はさがるので、実際に自分がしてしまっていないかチェックしておくべき!「仕事中に彼に電話する」「映画館でイチャつこうとする」「彼のアソコに名前をつけて可愛がる」「部屋に私物を置く」「置物系のお土産を持ってくる」「女性向けのお店に彼を連れて行く」「気に入らないことがあると泣き出す」など無意識に女子ならやってしまっていることが思い当たるはずです。彼にフラれないためにも、映画を見て自分の行動を思い返してみましょう。「そんな彼なら捨てちゃえば?」で男の本音を知る「そんな彼なら捨てちゃえば?」は、一夜の事情に不倫、長年の片思いなどそれぞれ女性たちの恋愛が、他登場人物たちにつながっていくオムニバス恋愛映画。ジェニファー・アニストン、ドリュー・バリモア、ジェニファー・コネリー、スカーレット・ヨハンソン、ベン・アフレック、ブラッドリー・クーパーなど豪華出演者で話題になりました。脚本は「Sex And The City」のグレッグ・ベーレントが関わっていることもあり、女子ならつい共感してしまう恋愛事情がちらほら。中でも恋愛テクニックとして使えるのが、主人公のひとりであるジジの恋愛事情。彼女はいつもバーで男性と出会いはするのですが、その後彼から連絡がなくなると、女子にあるあるな恋愛の悩みを抱えています。なぜ彼女には、男性からの連絡がいつもなくなってしまうのか…。それは、彼女が男性が自分に気があると勘違いしてしまいやすいことが原因。「連絡先を交換したから彼は気があるかも」「ヤッたから好意があるかも」「相談に乗ってくれたから好きなのかも」「話が盛り上がったからいけるかも」など、女子特有の勘違いが映画の中では爆発しています。では、男性が女性に気がある時はどんな時なのでしょうか?それは、男性から女性に連絡があった時です。いつまでも連絡のこない彼を待つのはやめて、次の恋に踏み出す大切さを「そんな彼なら捨てちゃえば?」から学べるはずです。
2020年06月22日コロナウィルス感染拡大防止のための休校措置にともない、お子さまの学習習慣をあらためて見直したご家庭も多いのではないでしょうか。学習面でのさまざまな問題点が浮き彫りになったり、生活習慣ががらりと変わったことで子どもの学習への意欲が低下したりと、これまで気づかなかったことに気づかされるきっかけにもなったはず。今回は、「勉強しない子」が「勉強する子」に変わる家庭での仕組みづくりについてご紹介します。長い?短い?小学生の勉強時間そもそも、一般的に子どもたちはどれくらい勉強しているものなのでしょうか。何を基準にして、わが子のベストな勉強時間の長さを決めればいいのでしょうか。小学生の家庭学習の目安として、よく耳にするのが「学年×10分」ですね。2年生なら「20分」、4年生なら「40分」。しかしこれでは、宿題をするだけで終わってしまいそうです。ベネッセ教育総合研究所が調査した「小学生の勉強時間」の平均は次のとおり。1年生56分2年生56分3年生66分4年生71分5年生76分6年生76分全学年としての平均は、宿題に費やす時間(30~40分程度)を含めて67分という結果に。ただし、習い事の有無など各家庭の事情にも大きく左右されるため、一概に「○年生なら○分勉強するべき」とは言いきれません。しかしながら、学年が上がれば上がるほど、勉強を習慣づけさせるのは困難になっていきます。そうであるならば、できるだけ早い時期から家庭学習を習慣づけさせる必要があるでしょう。勉強する子と勉強しない子、その差はどこから?これまでに多くの親子と関わってきた松尾英明先生(千葉大学教育学部附属小学校)は、「親はひとことも『勉強しなさい』なんて言っていないのに、きちんと勉強する子どもは一定数いる」と断言します。ここでは、「いくら言っても勉強しない子」と「何も言わなくても勉強する子」の違いについて考えていきましょう。■子ども自身が勉強の必要性を感じているか?「なんのために勉強するのか」を理解せずに、ただ「先生やお母さんに怒られるから」と、しぶしぶ机に向かっている子は意外とたくさんいます。ベネッセ教育総合研究所が2014年に実施した「小・中学生の学びに関する実態調査」では、小学生の10.1%が「なんのために勉強しているのかわからない」と答えたそう。みなさんも、「これって意味あるのかな?」「なんでこんなことやらないといけないの?」と思っていることを実行するのは、かなりの苦痛をともなうはずです。それは子どもだって同じ。一方で、「自分から勉強する子」は、勉強する意味を明確に理解しているケースが多いといいます。ベネッセによる2011年の調査の結果、「親と将来や進路について話をする」と答えた子どもは、比較的勉強時間が長いという傾向が見られたそうです。特に小学4年生以降になるとその差は歴然で、「親と将来や進路の話をすることがない」子に比べると、20分~30分もの差が生まれています。■子どもに「勉強しなさい!」と言っている?子どもが親に「勉強しなさい!」と言われるとつい反発したくなるのは、ある心理的な要因が考えられます。社会心理学を専門とする深田博己教授によると、「個人が特定の自由を侵害されたときに喚起される、自由回復を志向した動機的状態」、いわゆる「心理的リアクタンス」が機能しているとのこと。人は、「〇〇しろ」「××するな」と言われると、「自由を侵害された」「行動を制限された」という気持ちになるため、つい反対の行動をとりたくなるのだそう。パートナーから「早く△△しておいて!」などと言われて、「いま△△しようと思っていたのに急にやりたくなくなった」という経験はありませんか?同じように、「勉強しなさい!」という親の声かけは、逆に子どもから勉強への意欲を奪ってしまうのです。また、ベネッセの調査では、「勉強しなさい」と声かけをしてもしなくても、実際の勉強時間の長さはほとんど変わらないという結果が出ています。さらに驚くべきことに、中学3年生にもなると、「勉強しなさい」と声かけされない子のほうが、約25分も長く勉強していることがわかっているのです。いますぐ実践!勉強しない子が変わる仕組みづくり最後に、お子さんが「勉強する子」へと変わるために親がサポートできることをいくつかご紹介します。■机に向かっていればOKとする○机に向かっていれば勉強していなくてもOK小学校教諭、塾講師として長年教育現場に携わってきた須貝誠先生は、たった30分の家庭学習でさえ継続できない場合、「勉強でなくても、一定時間机で好きなことをさせておけばいい」と述べています。これで「机に向かう習慣」が身につくそうです。○わが子のペースで少しずつ時間を伸ばす机に向かうことに慣れ、しだいに数分からでも勉強するようになれば、今日は10分、明日は15分……と少しずつ時間を伸ばしていくといいでしょう。同様に、今日は1ページ、明日は2ページ、とページ数などで区切ってみるのもいいですね。○時間にはこだわらないその際に大事なのは、親は子どもの様子をよく見て、臨機応変に対応すること。「3年生だから30分は勉強しなきゃ」「同じ学年の子は30分以上勉強してるんだから」などと、数字にばかりとらわれていると、わが子に適した学習時間を見極められなくなります。取り組んでいるドリルが難しくて手が止まっているようなら、少し簡単なものに変える、量を減らす、基本問題だけをやらせて応用問題は後回しにさせる、などうまく調整してあげることで、勉強に対するモチベーションを保つことができるでしょう。■子どもが集中できる環境を用意する○机に向かったときに目に入るものをチェック集中力がなく、すぐに気が散ってしまう場合は、机まわりの環境を見直しましょう。収納カウンセラーの飯田久恵先生によると、「子どもは気が散りやすく、目に入ったものに気をとられると、なかなかひとつのことに集中できない」とのこと。子どもが目の前の勉強だけに集中できる環境を用意してあげる必要があるのです。○「好きなもの」をあえて視界に入れないゲームや漫画などは目に入る場所に置かない、デスクマットに勉強とは関係ないものを挟まない、などを意識するのはもちろん、勉強に必要なものがすぐに取り出せるように整理整頓を心がけましょう。片づけができていないと、物を探す時間の無駄が生まれて、勉強への集中力が途切れる原因にも。机まわりの環境を整えることは、勉強の習慣化につながります。■子どもの「学び」を後押しする○幼少期の熱中体験を大切に親との関わり方も子どもの学習意欲に大きな影響を及ぼします。東北大学加齢医学研究所の瀧靖之教授いわく、東大生の多くは、子ども時代に「何かに熱中する体験」をしているそう。しかし、子どもが何かに熱中しているそばで親がテレビやスマートフォンを眺めていては、せっかくの熱中体験が活かされません。○バーチャルとリアルをつなぐ大切なのは、子どもが興味をもったことを親も一緒に楽しんだり、もっと興味を追求できるように環境を整えてあげたりすること。実際に電車を見に行く、サッカーの試合を観戦する、博物館や科学館に連れていくなど、「バーチャルとリアルをつなぐ作業を一生懸命やった家庭の子は、ぐんぐん伸びていきます」と瀧教授も述べています。「勉強しなさい!」といくら言っても効果がないと諦めてしまった保護者の方もいるかもしれません。しかし、本来子どもは好奇心が旺盛なものです。わが子の興味の対象はなんなのか、それを見つけてうまく引き出し、学習意欲を刺激してあげることで、その他の勉強へのモチベーションにもつながっていくでしょう。***本文で述べたように、将来のイメージを具体的に思い描ける子ほど、自発的に勉強する傾向がみられることがわかっています。ぜひお子さんの将来や進路について、親子で話してみませんか?夢や目標があれば、勉強への意欲がぐんと上がっていくはずです。(参考)ベネッセ 教育情報サイト|小学生みんなの勉強時間はどのくらい?STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|子供が勉強しないときの対策。イライラはNG、親子で勉強計画を立てよう!ベネッセ教育総合研究所|小・中学生の学びに関する実態調査報告書[2014]STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|「勉強しなさい」といい続けたら将来どうなる!?子どもの才能を摘まないためにーーベネッセ 教育情報サイト|「勉強しなさい」よりも効果的!?な、子どもの学習意欲を高める関わり方広島大学 学術情報リポジトリ|心理的リアクタンス理論(1)STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|「勉強しろ」は逆効果!統計でわかった、親が本当にやるべき3つのことSTUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|「コツコツ勉強」「諦めずに練習」が苦手な子どもを生まれ変わらせる“4つのアプローチ”STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|勉強への集中力、学びへの興味を引き出す「片付けテク」を、収納カウンセラーが伝授!東洋経済オンライン|頭のいい子に共通する小学校時代の過ごし方
2020年06月22日クイズ番組や情報番組で博識ぶりを見せるお笑いコンビ・メイプル超合金のカズレーザーが4日、歴史の動画授業を行うYouTubeチャンネルを立ち上げた。「とにかく勉強嫌いな子に見てもらいたい」と意欲を語っている。今回立ち上げたチャンネルは『カズレーザーの50点塾』と題し、「これを見ればテストで50点くらいはとれるんじゃないか、という基本中の基本だけを楽しく覚えよう」という趣旨で企画。カズレーザーは「この動画を見ただけでは、100点は取れません! ただこれだけおさえておけばいつもよりちょっとだけ良い点数がとれる。要点だけ、点数をとるためだけに作った動画です」と狙いを語る。ターゲットは、勉強が嫌いで苦手だが、テストではそこそこ点を取りたいという小学生、中学生、そして基本を学び直したい高校生にも。「とにかく勉強嫌いな子に見てもらいたい。分かりやすく、楽しくお伝えしていると思いますので、『勉強できないから嫌い』という人がちょっとでも興味を持って少しでも減ってくたらうれしいです」と願った。新型コロナウイルスの感染拡大で休校期間が続き、自宅学習の一助となることも考えているそう。「“STAY HOME”の慣れない環境で、勉強する気がおきないかもしれないですが、この動画をみて勉強がちょっとでも楽になったらうれしいです」と呼びかけている。初回は、12分弱の動画でテンポよく「世紀」「猿人・原人・新人」「打製石器・磨製石器」を“今回覚える単語”として講義したカズレーザー。撮影を終え、「普段のバラエティ番組でプレゼンするときは、出演者の方やスタッフさんがリアクションしてくれますが、この撮影のときは見えない相手に1人でしゃべるから、リズムが分からず、むちゃくちゃ難しかったです」と本音を吐露していた。なお、この動画は、日本テレビの動画配信サービス「日テレ無料」などでも順次配信予定となっている。
2020年05月05日今回の記事は【小学生の勉強問題】!わが家は一足先に自主休校したので、夏休みよりも長い期間学校に行かない日が続いているわけなんですが、そうなってくると考えるのが…【その間の勉強をどうするか】。(いつもの如く、さほど参考にならないと思いますのでゆる~く見ていただけますと幸いです 笑) 学校からいただいたプリントや、長年通っているくも○のプリントを毎日やるようにしています。できるだけ、毎日。ただ、幼い弟達といつも一緒にいるので… 当然こんな不満が出てきます(笑)なのでできるだけ、下の子達も机に向かって鉛筆で線をなぞったり絵本を読んだり、【兄達と同じく机に向かう時間】を持つようにしています。 子ども達もそれぞれ少なからずストレスを感じているでしょうから、無理強いはしませんし、長時間もしません。ただ、いざ学校に安心して通えるようになったとき、【毎日一日中遊ぶことに慣れすぎて、長時間机に向かうことがしんどくなってしまわないように】少ない時間でもいいので、できるだけ毎日時間を決めて机に向かわせるようにしたいます。いわゆる【クセ付け】というか、一日に一回は机に向かうというクセがついてくると、めんどくいと思いつつもちゃんと課題をやってから遊ぶようになってくれます。外出自粛はまだ続きそうですし、子ども達の様子も見つつ、家で出来る事をコツコツやっていきたいと思います。
2020年04月15日わたしたちは、無意識のうちに多くの「思い込み」を抱えて生きています。その思い込みが、子どもが勉強で成果を出すにあたって支障になっていたとしたら?親であれば、子どものためにもそんな思い込みは払拭したいものです。算数に特化した学習塾「RISU」の代表である今木智隆先生が、算数を中心とした勉強に関する思い込みを教えてくれました。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)算数が得意な子どもの男女比はほぼ5対5「男性は理系教科が得意で、女性は文系教科が得意」。みなさんのなかにもそう思っている人が多いはずです。でも、これはまさに思い込み。算数が得意な子どもの男女比は、ほぼ5対5という数字があるのです。わたしが収集した10億件ものデータによる結果なので、間違いありません。でも、理系の大学院に進むような人には男性が多いというのは事実です。ただ、これは単純に環境によるものではないでしょうか。わたしも京都大学の大学院に行きましたが、理系の大学院は女性に優しい環境だとはとてもいえないからです。いまなら綺麗になっているところも多いかもしれませんが、伝統的に男社会である理系の大学院の多くは、やはり汚いし臭いし……(苦笑)。研究に追われて泊まり込むというようなことになれば、仮眠室なんてものもありませんから、並べたふたつの椅子のうえに寝るようなこともふつうにある。そんなところを女性が敬遠するのはあたりまえのことでしょう。そういうことの積み重ねが、「男性は理系教科が得意で、女性は文系教科が得意」という思い込みを多くの人に持たせてしまっているのだと思います。また、親によるミスリードも「男性は理系教科が得意で、女性は文系教科が得意」という風潮をつくっている要因のひとつでしょう。父親よりも家庭教育を担うことが多く、得手不得手が遺伝すると思い込んでいるような母親が、子どもの頃に算数が苦手だったというケースがそれにあたります。「わたしは算数が苦手だったから、同性の娘も苦手にちがいない」というわけです。でも、子どもにそう思い込ませることほどもったいないことはありません。もしかしたら、母親には発現していない算数の才能をその子は持っているかもしれないのですからね。子どもは親とはまったくの別人格なのですから、親の体験を子どもに投影しないようにしてほしいものです。テストの85点はいい点?悪い点?また、思い込みという点では、テストの点数の解釈にも注意が必要です。たとえば、子どもが算数のテストで85点を取ってきたとしたら、みなさんはどんな印象を受けるでしょうか?100点ではありませんが、「8割以上はできているし、問題ない」と思う人も多いはずです。ところが、その内容によっては大いに問題であるという場合もあるのです。たとえば、配点はすべて5点の20個の問題のうち、ケアレスミスで計算問題だけを3つ間違ったケースと、3つの文章題すべてを間違ったケースではどうでしょう?前者は、学習内容はきちんと理解できていて、今後はケアレスミスにだけ注意すればいいということ。一方、後者の場合、計算はできても、文章題を解釈して式を立てる能力がまったく足りないということになる。深刻度でいえば、後者は前者の何倍にもなるでしょう。つまり、点数そのものではなく、どういうミスをしたのかというところにきちんと着目し、理解すべき大切な内容が抜け落ちたまま先に進むことがないよう注意する必要があるのです。そうしなければ、算数の場合は、「積み上げ型」という教科の特性があるため、その抜け落ちた内容がネックとなって、のちのちに大きな壁にぶつかることになります(インタビュー第1回参照)。親の謙遜と、子どもへのご褒美の条件に要注意ここからお伝えすることは、算数に限った話ではありません。でも、子どもが勉強でしっかり成果を出していけるようにするため、ぜひみなさんには心にとめておいてほしいことです。ひとつは、親の謙遜に注意してほしいということ。ママ友との会話のなかで、「うちの子なんて、算数が全然駄目で……」なんてことを口にしていませんか?じつに謙虚な日本人らしい言葉です。ただ、謙虚であることがいいというのは、このケースにはあてはまらず、ただの思い込みといえます。もし、その言葉を当の子どものまえでいっていたとしたどうでしょう?子どもは大人ほど言葉の裏にある文脈を読めませんから、字面どおりに親の言葉を受け取ります。子どもは、「僕は駄目な子で、お母さんにも期待されていないんだ……」と思ってしまう。すると、「駄目な子なんだから、できなくていい」という論法が成立し、勉強しない理由を子どもにつくらせることになってしまうのです。子どもの勉強に対するモチベーションを上げるためにも、やはり褒めてあげることを大切にしてください。もうひとつは、ご褒美のあげ方についての注意点です。ご褒美によって子どもの勉強に対するやる気を出させること自体が間違いだというわけではありません。ただ、ご褒美をあげる条件の内容には注意が必要。たとえば、「宿題が終わったらゲームをしていいよ」。この場合、たとえば計算ドリルで全問間違ったとしても、とにかく全問やればいいということになりますから、宿題をする意味がまったくありません。「勉強を1時間したら……」でも同様です。勉強の内容は問いませんから、極端な話、机に向かっていたらいいということになります。ではどんな条件がいいのかというと、たとえば、「宿題をやって採点をして全部正解になったら……」ならどうでしょうか。これなら自己採点の習慣もつきますし、内容の理解も進みます。ご褒美の条件次第で、子どもの勉強は意味のある時間にもなれば、まったく意味のない時間にもなる。その点を意識して、ご褒美の条件を考えてみてほしいと思います。『10億件の学習データが教える 理系が得意な子の育て方』今木智隆 著/文響社(2019)■ 算数塾「RISU」代表・今木智隆先生 インタビュー記事一覧第1回:子どもを「算数嫌い」にしない大原則。幼児期からできる“算数好きの基礎”の築き方第2回:子どもが勉強で成果を出せないのは、親の「勘違い」が原因かもしれない第3回:10億件のデータを調べてわかった、小学生が「ずば抜けて苦手」な算数の単元と例題(※近日公開)第4回:「算数の文章題が苦手」な子どもが、ひねった応用問題でも解けるようになる教育法(※近日公開)【プロフィール】今木智隆(いまき・ともたか)RISU Japan株式会社代表取締役。京都大学大学院エネルギー科学研究科修了後、ユーザー行動調査・デジタルマーケティング専門特化型コンサルティングファームの株式会社beBitに入社。金融、消費財、小売流通領域クライアント等にコンサルティングサービスを提供し、2012年より同社国内コンサルティングサービス統括責任者に就任。2014年、RISU Japan株式会社を設立。タブレットを利用した小学生の算数の学習教材で、延べ10億件のデータを収集し、より学習効果の高いカリキュラムや指導法を考案。国内はもちろん、シリコンバレーのハイレベルなアフタースクール等からも算数やAIの基礎を学びたいとオファーが殺到している。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年04月09日お子さまの勉強部屋はどんな空間になっていますか?もしかすると今のままでは集中を妨げるお部屋になっているかもしれません。そこで今回は勉強へのモチベーションを上げるための勉強方法と、環境作りのヒントをご紹介します!お子さまがいる方はもちろん、資格取得の勉強やリモートワークなどで家で集中できる環境が欲しい方は必見ですよ♪勉強時間を見える化して振り返ろう!それでは早速勉強のモチベーションをアップさせる方法をご紹介します。まず一つ目は、記録を取ることです。勉強をする時に「〇月〇日までに問題集を終わらせる!」などスケジュールを立てることはあっても、どれだけ勉強したか記録を取ることってあまりないですよね。どんなことをどれだけの時間をかけて勉強したのか記録をしておくと、見返したときにムダな部分や足りない部分を知ることができ、さらに効率的に勉強を進めることができますよ。また「これだけ頑張った!」という自分の努力が目に見えるので、次への勉強を進めるモチベーションにもつながります。勉強部屋は集中できる環境を勉強へのモチベーションを上げるのに、勉強部屋の環境を整えるのも重要なポイントです。集中するためにはリラックスすることが大事で、緊張していては集中できません。インテリアにこだわって落ち着いた気分で勉強できるようにしましょう。勉強部屋として理想の環境とはどのようなものなのでしょうか。集中できる環境づくりに重要な4つのポイントをご紹介します!やさしい明るさ照明の光や家具、壁が白を基調としている場合、光が反射してまぶしく感じてしまうことがあります。本を読んだり、ノートを書いたりするときは目を使うのでやさしい明るさを保ちましょう。淡いブラウン系で家具をそろえて優しい色に調光・調色のできる照明にするのがおすすめです♪また、家具や小物はできるだけ色を統一しましょう。統一感がないと雑多な印象を与え、集中力を削がれてしまいます。お部屋も広く感じられる効果もありますよ。癒やしアイテム勉強が捗るよう、勉強部屋はリラックスできる空間にすることも重要。見るだけで癒やされるような観葉植物などのアイテムを置きましょう。さみしくなりがちな勉強部屋のインテリアも、観葉植物があるだけでおしゃれに見えますよ!カーペットを敷く集中するためにはある程度の静けさが必要です。カーペットやラグなどを敷くと生活音を吸音してくれるのでオススメです。また踏み心地もやわらかくリラックス効果も期待でき、床からの光の反射も防いでくれますよ!でも、勉強机や収納棚などの大きな家具を移動させてカーペットを敷くのは大変ですよね……。そこでオススメなのが『ユニットラグ』なんです♪ユニットラグをチェックする♪ユニットラグでさらに集中力UP!設置が簡単!ユニットラグは、タイル状に敷き詰めて使うラグです。カーペットとの違いはなんと言っても設置のしやすさ。1枚が500mm×500mmなので、好きなサイズに組み合わせて設置することができます。ベッドや収納棚の下など、いらないところには設置しないという選択ができるので、ロールカーペットなどよりも簡単に敷けますよ!裏面には滑り止めがついているのでピタッと吸着します。またユニットラグを敷くことで椅子の引きずりなどで傷つく床を守ります。もちろん取り外しも簡単なので、よく模様替えや引っ越しをする人にもオススメですよ♪お部屋の形に合わせてカットできる!お部屋の中に柱がある場合も大丈夫!カッターで簡単に切ることができるので、お部屋に合わせて設置をすることができます。お手入れラクラク♪さらにユニットラグは手洗いが可能!飲み物をこぼしてしまったときなども、汚れた部分だけささっと手洗いできるので衛生的です。ユニットラグをさっそくチェック!勉強方法や環境を整えて学力アップにつなげよう♪勉強方法やインテリアを少し工夫するだけで、集中しやすい環境を作ることができます。勉強だけではなくお仕事を家で行うときにもぜひ今回のヒントを活用してみてくださいね!また、ご紹介したユニットラグは勉強部屋にはもちろん、遮音効果を利用して生活音が気になるリビングなどに設置するのもオススメです。ぜひユニットラグを使って、今よりももっと過ごしやすい住まいにしてみてください♪『ユニットラグ』の商品の詳細はこちらから!『ユニットラグ』をYAHOO!ショッピングでチェック!
2020年03月21日「勉強する」というと、みなさんはどういうスタイルをイメージするでしょうか。机に向かって教科書や問題集を広げる――。たしかにわかりやすい勉強のスタイルです。でも、それこそが勉強することだと考えて子どもに強いることが、子どもを勉強嫌いにしてしまっているとしたらどうですか?独自の授業スタイルで注目される「探究学舎」の代表である宝槻泰伸先生に、子どもの勉強法に関するアドバイスをもらいました。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)大人の働き方は変わるのに、子どもの勉強の仕方は変わらない時代が進むに伴って、これまでは価値があったもの、あたりまえだと思われていたものもそうではなくなることは珍しくありません。それこそ、時代の変化が激しいいまなら、その傾向はさらに強まっています。たとえば、働き方がそうでしょう。かつての企業の従業員たちは、企業のリーダーが決めた課題を解決するために、企業によって割り振られた仕事をなるべく要領よくこなしていました。それは、従業員を管理することを重視した軍隊的な労働環境だったといえるでしょう。でも、そういう働き方に対して多くの人が違和感を覚えるようになりました。そうして、いまは自由度が高い労働環境をデザインする時代に入ってきました。たとえば、フリーランスもそうですし、企業も勤務時間を自由にしたりフリーアドレス制にしたり、あるいはソファやハンモックを配置するなど、以前では考えられなかったオフィスも増えてきています。ところが、子どもたちが勉強する環境はどうでしょうか?いまも子どもたちは、何十年前の子どもたちとなんら変わらず、姿勢を正して机に向かい、教科書を開いて勉強することがよいとされています。大人の働き方はどんどん変化しているのに、子どもたちの勉強に関しては、かつてとまったく同じスタイルが正しいとされているのです。まずはそのあたりまえを疑ってみませんか?ずっとあたりまえとされてきた子どもの勉強スタイルを疑うみなさんも、仕事の最中にお菓子を食べて小腹を満たすこともあるでしょう。あるいは、仕事で必要な資格を取得するための勉強として、自宅のソファに寝っ転がってテキストを読むこともあるはずです。子どもだってそうしていい。ソファに寝っ転がってポテトチップスでもつまみながら勉強をしてもいいのです。しかも、教科書を使うことにこだわる必要もありません。子どもが夢中になって石ノ森章太郎の『マンガ日本の歴史』シリーズ(中央公論新社)を読んでいたら、それも立派な歴史の勉強であるはずです。また、みなさんもメディアを通じてGoogleなど最先端の企業のオフィスを見て、「いいなあ、こういうところで働きたいな」と思ったことがあるでしょう。それは、子どもの勉強にもいえるはずです。大人が、これまであたりまえとされてきた働き方を疑っていいのなら、子どもだってこれまであたりまえとされてきた勉強の仕方を疑ってもいい。そして、子どもが自分でやりたい方法で勉強することを、大人は認めてあげるべきだと思うのです。子どもの思考力を鍛える、おすすめ「なぞ解き教材」ではひとつ、わたしがおすすめする勉強法をお伝えしましょう。もちろん、これまでお伝えしてきたように、勉強法は子どもそれぞれでいいのですから、わたしがおすすめする勉強法を絶対にやらせるべきだというわけではありません。さて、そのおすすめの勉強法ですが、松丸亮吾くんの著書を子どもに与えるというものです。松丸くんは、有名なメンタリストのDaiGoさんの弟で、なぞなぞをつくるクリエイターです。その著書であるなぞ解き教材がじつに素晴らしい!たとえば、『東大松丸式 数学ナゾトキ 楽しみながら考える力がつく!』(ワニブックス)がそのひとつです。松丸くんがつくるなぞなぞのなにが素晴らしいかというと、とにかく考えたくなるし夢中になるし、答えられるととてもうれしくなるというところです。そんなクリエイティブななぞなぞをつくれる一種の才能を松丸くんは持っているのです。もちろん、著書に掲載されているなぞなぞは、ただのなぞなぞではありません。松丸くんは、「考えるという行為を楽しい行為にすること」をビジョンに掲げて活動している人です。だからこそ、著書に掲載されているなぞなぞも、解くことで思考力を鍛えられるものになっています。先に挙げた著書の帯を見てみると、「想像力、多角的思考力、発想力、試行錯誤力、説明力――勉強でも社会でも役立つ5つの力を鍛える!」とうたっています。これなら、「子どもに勉強を得意になってほしい」と願っている親にも響くのではないでしょうか(笑)。ただ、みなさんには、「子どもには絶対に学校の勉強を得意になってほしい」と願うような古い価値観はやはり捨ててほしいなと思っています。現代的にいえば、価値観をアップデートしてほしい。もちろん、学校の勉強を全否定する必要はありません。漢字の読み書きができないよりはできたほうがいいし、計算も正確にできたほうがいいでしょう。でも、それはベターであってマストではありません。そうして親が自らの価値観をアップデートした先に、従来の勉強の仕方などにはこだわらない、我が子にフィットする勉強法が見えてくるのではないでしょうか。『探究学舎のスゴイ授業 子どもの好奇心が止まらない! 能力よりも興味を育てる探究メソッドのすべて 元素編』宝槻泰伸 著/方丈社(2018)■ 「探究学舎」代表・宝槻泰伸先生 インタビュー記事一覧第1回:“勉強させずに”子どもを伸ばす! 「従来型の学習にこだわってはいけない」その訳は第2回:親がどんなに願っても勉強しない子どもの「学びへの好奇心」は、こうくすぐる!第3回:「勉強嫌い」は親の価値観が古いせいかも。寝転がってお菓子を食べながらでもいいんです【プロフィール】宝槻泰伸(ほうつき・やすのぶ)1981年5月25日生まれ、東京都出身。京都大学経済学部卒業。探究学舎代表。幼少期から「探究心に火がつけば、子どもは自ら学びはじめる」がモットーの型破りな父親の教育を受ける。高校を中退し京都大学に進学。ふたりの弟も同様に京都大学に進学。その後、5年の歳月をかけて、子どもたちが「わあ、すごい!」と驚き感動する世界にたったひとつの授業スタイルを開発。5児の父でもある。主な著書に『強烈なオヤジが高校も塾も通わせずに3人の息子を京都大学に放り込んだ話』(徳間書店)、『とんでもオヤジの「学び革命」 「京大3兄弟」ホーツキ家の「掟破りの教育論」』(小学館)、『勉強嫌いほどハマる勉強法 子どもが勝手に学びだす!! 宝槻家のストーリー活用術』(PHP研究所)がある。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年03月21日親としてぜいたくがいえるのなら、我が子には学校の勉強がしっかりできるようになってほしいものでしょう。でも、独自の授業スタイルが注目される「探究学舎」の代表である宝槻泰伸先生は、子どもたちが未来の社会で活躍するためには、「勉強する力よりもずっと大切な力がある」と語ります。その大切な力とは、「探究する力」なのだそう。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)一般的な勉強とはまったく異なる「探究学習」わたしが代表を務める「探究学舎」は、一般的な学習塾ではありません。扱うテーマは、宇宙、生命、元素、医療、数学、経済、歴史、芸術、ITなどさまざま。いわゆる、文科省が決めた5教科の枠組みに沿って子どもに知識を授けるということはしていないのです。それから、問題を解かせて知識や技能が身についているかどうかを評価することもしません。つまり、わかりやすくいえば、一般的な勉強をさせていないということです。そういった、一般の授業とはまったく異なる独自の授業によって目指しているのは、子どもの「探究する力」を伸ばすということに尽きます。その探究する力こそ、これからの時代を生きる子どもたちにとって大切になっていくものでしょう。では、探究する力とはどういうものでしょうか?わたしは、「自分の問いに対して自分の方法で自分の答えにたどりつく力」だと考えています。たとえば、米アップル社の共同設立者のひとりだったスティーブ・ジョブズは、「これからの時代に主流となるデバイスはどんなものか」と考え、自分なりの方法でiPhoneを生み出しました。それこそ、まさに探究による成果でしょう。一方、一般的な勉強はどういうものかというと、与えられた課題を解決するための力を身につけるトレーニングです。たしかにこれまでは、そういう力が重視されてきた時代でした。でも、時代は大きく変化しました。経済活動の変化により求められるようになった「探究する力」わたしが、これからの時代に探究する力が求められると考える理由は大きくふたつ。ひとつは、経済的な文脈による理由です。先に、与えられた課題を解決するための力がこれまでは必要とされてきたとお伝えしました。これまでの経済活動において、そういった力が求められてきたのです。かつての経済活動の主役は国家や企業でした。そして、そのリーダーが課題を決めていました。従業員は割り振られた仕事をできるだけ要領よくこなし、リーダーが決めた課題を組織によって解決してきたのです。それが、20世紀の経済原理です。だからこそ、従業員たちには与えられた課題を解決する力が求められ、その力を身につけるためにいわゆる勉強が有効だったわけです。でも、いまの経済活動はどうかというと、組織的な行動の成果としてのバリューだけではなく、個人的なクリエイティブ活動の成果によるバリューが直接市場に流通するようにもなってきています。いまは、さまざまなインフラが整備されたことにより、個人でアプリを開発することもできれば、ユーチューバーとして大金を稼ぐことも可能です。そう考えると、これからの経済活動のなかで活躍するには、クリエイティビティーを磨いていくことが必要となっていきます。それでは、クリエイティビティーをどうやって磨いていけばいいのでしょうか?わたしは、従来型の学校の授業や一般的な勉強ではそれは難しいと感じました。そうして、探究する力こそが重要だと考え、試行錯誤しながら独自の授業スタイルを構築してきたのです。働き方は「ライスワーク」から「ライフワーク」へこれからの時代に、探究する力が求められるとわたしが考えるもうひとつの理由は、個人主義的な文脈によるものです。人類は、その長い歴史を通じて自らの幸せを追求してきました。では、その幸せとはなにかといえば、基本的に「自由であること」ではないでしょうか。自由こそが、人間の幸せを支える非常に重要な要素であるはずです。ところが、これまでの労働には不自由なことがとても多かった。会社に決められた時間に出社し、決められた仕事をこなす……。そして、経営者に搾取される……。とうてい、自由とはいえませんよね。でも、昭和の時代には「生きるためには仕方ない、忍耐や努力も必要だ」という共通認識がありました。でも、平成から令和になり、時代はどんどん変化してきています。大企業に入社すれば安泰という時代は終わり、フリーランスで働く人も増えています。そのなかで、自分の自由と収入の折り合いをつけようと多くの人がチャレンジしている。それが、いまという時代です。要するに、飯を食うために働く「ライスワーク」から、自分を自由に表現するために働く「ライフワーク」に移行しつつあるのです。そして、その変化がもっと進んだ未来を生きる子どもたちは、いまのうちにどんな準備をしておけばいいのか?それこそ、自分の自由に従って好きなことをとことん探究していく学習なのではないでしょうか。『探究学舎のスゴイ授業 子どもの好奇心が止まらない! 能力よりも興味を育てる探究メソッドのすべて 元素編』宝槻泰伸 著/方丈社(2018)■ 「探究学舎」代表・宝槻泰伸先生 インタビュー記事一覧第1回:“勉強させずに”子どもを伸ばす! 「従来型の学習にこだわってはいけない」その訳は第2回:親がどんなに願っても勉強しない子どもの「学びへの好奇心」は、こうくすぐる!(※近日公開)第3回:「勉強嫌い」は親の価値観が古いせいかも。寝転がってお菓子を食べながらでもいいんです(※近日公開)【プロフィール】宝槻泰伸(ほうつき・やすのぶ)1981年5月25日生まれ、東京都出身。京都大学経済学部卒業。探究学舎代表。幼少期から「探究心に火がつけば、子どもは自ら学びはじめる」がモットーの型破りな父親の教育を受ける。高校を中退し京都大学に進学。ふたりの弟も同様に京都大学に進学。その後、5年の歳月をかけて、子どもたちが「わあ、すごい!」と驚き感動する世界にたったひとつの授業スタイルを開発。5児の父でもある。主な著書に『強烈なオヤジが高校も塾も通わせずに3人の息子を京都大学に放り込んだ話』(徳間書店)、『とんでもオヤジの「学び革命」 「京大3兄弟」ホーツキ家の「掟破りの教育論」』(小学館)、『勉強嫌いほどハマる勉強法 子どもが勝手に学びだす!! 宝槻家のストーリー活用術』(PHP研究所)がある。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年03月19日どうもこんにちは、のばらです!今年小学校に入学した我が家の次女。学校には毎日そりゃもう楽しく通ってるわけですが、宿題や家庭学習などは「身に付いている」と言うには程遠く…母に何度も何度も言われて、しぶしぶ机に向かう毎日。そんな次女がどうすれば勉強に前向きに取り組めるのか、母も色々と考えてみました。そうです。我が家の作戦A…それは「学校ごっこ」!!とくに自分が先生役の時なんかは張り切ってどんどん問題出してくれるので、答え合わせと称して本人にもしっかり計算させるのです。次女としてはあくまで遊びのつもりなので、気付かないうちに二桁の計算や繰り上がり、繰り下がりの計算などが手を使わずできるようになっていたりして、母はありがたい限りです。…まぁおそらく姉妹を動かすのは「妹になんて負けない」「お姉ちゃんに絶対勝つ」というライバル心だったりするのでお互い相乗効果で高みを目指してがんばってくれ…っ!
2019年12月06日娘が2歳になってすぐ、1日10分の「お勉強タイム」を作ることにしました。勉強といっても数字やひらがなを覚えるようなものではなく、子どもの指の器用さや集中力アップが目的で始めたものです。そこで活躍したのがダイソーのおけいこシリーズやシール、ぬりえ。思った以上に子どもの成長に役立った商品とこの数か月の娘の成長ぶりを紹介したいと思います。文房具もダイソーで調達!まず、ダイソーで探したのが勉強に必要な文房具。筆箱・鉛筆・消しゴムはすでに持っていたので、鉛筆削り・スタンプ・クレヨンを購入しました。鉛筆削りは色々な種類がありましたが、娘の手でも扱いやすい小ぶりのものをチョイス。鉛筆の先が減ってきたら、娘が自分で鉛筆削りを使って削ります。2歳児にとって鉛筆削りを上手に使うのは難しく、最初のうちは苦労しました。しかし、何度か繰り返しやっているうちに少しだけですが、自分で削れるようになりました。スタンプはやり終えた教材と勉強した日の証としてカレンダーに押しています。使い始めた頃はスタンプの位置がズレてしまっていましたが、今では上手に押せるようになり、小さいことながら娘の成長を感じられました。娘もスタンプを押すのが楽しいようで、勉強をするモチベーションにもなっています。シール、めいろ、ぬりえの種類が豊富!ダイソーには「ひらがな」「かず」などの教材もありますが、2歳くらいの子どもには遊び感覚でできる「シール」「めいろ」「ぬりえ」がおすすめです。小さいシールを上手にはがして狙いどおりの場所に貼るという作業は意外に指先の器用さが求められ、集中力も必要です。左は開始当初、同じ場所にシールを重ねて貼っています。右は3か月くらい経ち、食品をテーブルに配置するなど意味のある貼り方ができるようになりましたダイソーのシールブックには色々な種類がありますが、子どもが慣れないうちはシールが大きめの「かおアートブック」シリーズがいいかもしれません。上達してきたら細かいシールがたくさん付いている「シールブック」シリーズがおすすめです。めいろやぬりえは子どもの運筆練習に役立ちます。娘が初めてめいろに挑戦した時は線をなぞるということが理解できないようでした。数か月経った今ではシンプルなめいろであればクレヨンで上手になぞれるようになり、より難しいめいろができるように日々練習しています。「繰り返し」がポイント!100円だから気軽わが家では娘が幼稚園から帰ってきておやつを食べ終えた後、お勉強タイムをすることにしています。毎日決まったタイミングで行うことで勉強が習慣づき、今では娘自ら「お勉強する!」と言ってくれるようになりました。教材から新しい言葉を学ぶことも多いように思います。1日に使う教材はシール・めいろ・ぬりえのうち2種類で、それぞれ最低でも1ページが目標。「りんごのシールはどこにあるかな?」「キャラクターの口をクレヨンで塗ってみようか」といったように、こちらからお題を出す形で行っています。そして、最後にカレンダーにスタンプを押して終了するのがルール。毎日同じテーブルで、必ず椅子に座って勉強することも大事にしています。シールやめいろなどの教材は、書店で買うと1000円以上する商品もあるので、ダイソーで100円で買えるのはありがたいものです。娘を見ていて分かったのは、同じことの繰り返しが成長に繋がるということ。100円なら同じ商品を何度でも買って試すことができるので、小さい子どもの教材としては最適です。手頃な値段で気軽に始めることができるので、ぜひダイソーの勉強グッズをチェックしてみてくださいね。<文・写真:ライター奥汐紀>
2019年10月12日学校の宿題や塾、習い事などで忙しい小学生。自学自習の時間を確保しづらいという子も少なくありません。親としても、「睡眠はしっかりとらせたい」「家族のコミュニケーション時間は削りたくない」と考えると、どう指導していいか迷うところ。しかし、成績のよい子たちは、しっかり時間を確保して効率よく勉強しています。それも、睡眠や食事の時間を削っているわけではないようです。では、いったいいつ勉強すればいいのでしょうか。今回は、勉強したことが身につきやすい「学習のゴールデンタイム」についてご紹介します。成績のよい子は時間を上手に使っているベネッセ教育総合研究所が、中学生の成績上位層・下位層の勉強時間を調査した結果によると、21時過ぎに勉強する子が多いのは上位層・下位層も共通でした。しかし成績上位層は、夕方・早朝に勉強する比率が下位層に比べてやや高いよう。つまり、成績が良い中学生は、夜だけでなく朝や夕方の時間帯もうまく使って勉強しているのです。宿題以外の勉強に注目すると、成績にかかわらずピークの時間帯は21時45分である。しかし、成績が上位の中学生には行為者率のピークが2回あり、17時15分~18時30分に宿題以外の勉強をしている比率が10%を超える。早朝4時、7時30分に家で勉強している比率も成績上位のほうがわずかに高い。(引用元:ベネッセ教育総合研究所|放課後の生活時間調査-子どもたちの24時間)さらに同調査では、「時間を無駄に使っていると感じるか」という問いを成績別に行なっています。これに対し、「あまりあてはまらない」「まったくあてはまらない」と答えた成績上位層は41.2%、成績下位層は33.2%。成績がよい中学生のほうが、「時間を有効活用している」と考えている傾向にあると言えるでしょう。朝は「考える」勉強では、どの時間帯に勉強すると効果的なのでしょうか。じつは、どんな勉強にも適しているオールマイティーな時間帯というのはありません。「この勉強なら、この時間帯」「この時間帯なら、この勉強」というように、それぞれ相性があるのです。脳科学者の茂木健一郎氏によると、朝の時間は、脳科学的に「ゴールデンタイム」と言えるそう。特に、算数の問題を解いたり、文章を書いたり、テキストを読んで知識を深めたりといった、創造性を発揮する勉強に適しているようです。「私たちは日中の活動を通して、目や耳からさまざまな情報を得ています。その情報は大脳辺縁系の一部である海馬に集められ、短期記憶として一時的に保管されます。その後に、大脳皮質の側頭連合野に運ばれますが、この段階では記憶は蓄積されているだけです。それが睡眠をとることで、記憶が整理され長期記憶へと変わります。すると朝の脳は前日の記憶がリセットされるため、新しい記憶を収納したり、創造性を発揮することに適した状態になります。この脳の仕組みが、朝の時間がゴールデンタイムだと言われる理由です」(引用元:PHP Online 衆知|脳科学者が勧める「朝時間」の使い方)茂木氏いわく、朝は最も効率良く脳が動く時間なのだそう。頭を働かせなければならない勉強は、朝のうちに済ませたほうが良さそうですね。夕方・夜は「暗記」がベスト一方、夜の時間は暗記ものの勉強に最適です。特に、人の記憶は睡眠により定着するため、寝る直前の時間帯に勉強するのが最適と言えます。東京大学大学院薬学系研究科准教授の池谷裕二氏は、次のように述べています。しかし就寝前の1~2時間というのは、記憶の質を高め、ひらめきを与える睡眠というバックアップ装置が付いた、きわめて学習効率が良い時間帯なのです。まさに、記憶のゴールデンタイムといえます。(中略)勉強ならやはり記憶を要する科目が向いていると思います。地理や歴史、生物、あるいは英単語などがおすすめです。(引用元:PRESIDENT Online|「寝る前1時間」は勉強のゴールデンアワー)暗記科目は、就寝1〜2時間前から勉強を始めると良いでしょう。また、勉強したあとにはすぐに眠るとより効果的なのだとか。勉強後にスマートフォンなどをいじってしまうと、余計な情報が入ってきて、せっかく勉強した内容が定着しない恐れがあるのだそう。「スマートフォンは夕食前まで」とルールを決めたり、お子さんが勉強を始めたらリビングのテレビは消したりと、勉強を終えたあとのお子さんが誘惑にかられず眠れるようサポートしてあげましょう。加えて、夕食前の時間帯も、暗記ものの勉強にぴったりです。これは、人間の本能によるものだと言われています。人間はやはり動物なので、動物としての本能から脳の一日のリズムが出来上がっていると考えるのが自然です。そう考えるならば、生きていくうえでの最重要課題は食料の確保です。そのため、狩りなどで食料を確保するときに一番脳がよく働いてくれる状態にあることが必要だったはずです。生存本能というのはとても強いものなので、現代になっても脳の働きのリズムだけが残ったというわけです。ということは、空腹になっている時間帯を中心に考えることによって脳がよく働く時間帯がわかるということです。(引用元:DIAMOND Online|脳が働く最強の時間帯は2つある)夕食前・寝る前と時間を分けて暗記科目を学習すると、脳科学的に効率が良いようですね。勉強以外の時間の使い方も大切朝は考える勉強、夜は暗記ものと分けて勉強することで、効率良く学習できることがわかりました。加えて、より効果を高めるには、勉強以外の時間の使い方にも工夫が必要です。当然ですが、ずっと暗い部屋に引きこもって勉強ばかりするのは、お子さんの精神面においても勉強面においても良くありません。脳科学者の和田秀樹氏は、「1日最低30分は日の光に当たったほうがいい」と述べています。和田氏は「光を浴びるのも、おすすめです。受験生は部屋にこもるケースが多いが、1日最低30分は日の光に当たった方がいい。そうするとうまくメラトニンが出て、睡眠の質が上がる。実は蛍光灯の光もいいんです。暗い部屋ではなく、リビングルームのような明るいところで勉強した方が効率的です」と語る。(引用元:NIKKEI STYLE|入試1カ月前からは朝型学習にダイエットは禁物)朝と夜はしっかり勉強し、日中は思いっきり外で遊んで日光を浴びることが大切ですね。***こうした生活リズムを定着させるには、「習慣化」が必要不可欠です。実際、成績のよい子の多くは、決まった時間に勉強したり遊んだりしています。まずは、親子で話し合い、「毎日、朝食前と夕食前の30分間勉強しよう」など、勉強や遊びの時間ルールを決めましょう。その際は、いきなり完璧を目指すのではなく、少しずつ習慣にしていくのがおすすめです。時間を効率的に使うことは、成績アップだけでなく、将来的には仕事の効率化やプライベートの充実化にも役立ちます。今のうちから、親子一緒に最適な生活リズムを作ってみてはいかがでしょうか。(参考)ベネッセ教育総合研究所|放課後の生活時間調査(ダイジェスト版)ベネッセ教育情報サイト|成績の良い子は夕方や早朝の時間を使うのが上手!ベネッセ教育情報サイト|英単語の暗記が楽になる!ニガテな人向け脳科学暗記法STUDY HACKER|勉強に使わないなんて損!東大生が『夜寝る前の30分』を英単語学習にあてて感じた、驚きの効果。STUDY HACKER|「眠いから無理」はもう卒業!脳に最高な “朝型勉強” を続けるための3つのルールPHP Online 衆知|脳科学者が勧める「朝時間」の使い方DIAMOND Online|脳が働く最強の時間帯は2つあるNIKKEI STYLE|入試1カ月前からは朝型学習にダイエットは禁物All About|「朝勉強」のススメ~朝は勉強のゴールデンタイム~Hugkum|小学生の勉強時間はどのくらい?勉強を習慣化するおすすめ勉強法を大公開!ダイヤモンド・オンライン|「暗記は寝る前」は、もはや当たりまえ。その後の行動が記憶の定着を左右するPRESIDENT Online|「寝る前1時間」は勉強のゴールデンアワー
2019年08月31日やらなくても理解できているうちは、勉強など二の次でいい――そう思っていると、あっという間に学習内容が難しくなり、スピードもアップして「何を勉強していいかわからない」「勉強するのが嫌だ」ということになりかねません。子どもが自ら勉強するようになるには、低学年あるいは入学前からの学習習慣がカギになります。「勉強は毎日するもの」と早い段階で脳に刷り込まれている子は、高学年になってもきちんと習慣として身についているので、自主的に勉強を続けることができるのです。今回は、高学年になってから慌てないために、「学習習慣を身につけるコツ」について紹介します。気づいたらついていけなくなっていた……なんてことも小学校低学年で習う内容はまだまだ簡単で、取りたてて復習に力を入れずとも理解できてしまうものも多いでしょう。そのため、家で勉強しなくても学習内容は身についているし、「高学年になって必要に迫られたら、自分で勉強するだろう」と楽観的に考えている親御さんも多いかもしれません。ところが、中学年の頃から抽象的な内容の学習が増え、突然勉強が難しく感じられるようになっていきます。たとえば、算数でいえば、これまで「リンゴが5個あり、2個食べました」のように日常生活に当てはめて具体的にイメージできる問題が主だったものが、突然「がい数」や「角度」といったイメージしづらい問題が増えるのがこの時期。そして高学年になると、理解できていない部分を家庭学習で補うことが苦痛になり、学習習慣が身についていない子は、勉強から遠ざかってしまうのです。また、ベネッセ教育総合研究所が全国の小学校4年生から中学校2年生までの子どもと保護者を対象に行なった実態調査から、学習習慣に対する親子の認識の差が明らかになっています。「小中学生の学びに関する実態調査速報版 2014」によると、小学生の約6割は、「親に言われなくてもコツコツ勉強できている」と感じているよう。一方で、小学生の保護者の46.7%が「子どもの学習に関する悩みや気がかり」に「学習習慣」を挙げています。「子どもは充分に学習していると感じていても、親の目から見ると不十分」というケースが多いようです。放っておくだけでは子どもの学習習慣はなかなか身につかないといえそうですね。早いうちから「勉強は毎日するもの」という意識づけをすることが、学習習慣を身につけるうえで大切なのです。学習習慣を身につけるコツ1:学習時間は短めに教育者の陰山英男先生は、幼いうちの家庭学習は短期集中型をすすめています。陰山先生いわく、小学校低学年までは、学習時間が長いほど成績が下がる傾向にあるのだそう。「週に一度、長くても30~40分、時間が取れない場合には10~15分でも十分です。それに加えて、1日に5分ずつくらい親と子どもで集中して何かをやる癖をつける。読書、音読、宿題をより丁寧にやるのでも良いので、集中力が高まったものを下げないうちに、迅速にやる。すると時間は短くても、子どもの能力は上がります」(引用元:マナビコ|【陰山英男先生に聞く】子どもを勉強嫌いにさせてしまう親の特徴とは?)また、勉強するタイミングも習慣化することが大切です。「学校から帰ったらまず宿題。それから遊ぶ」といった時間固定タイプでもいいですし、「家に帰ってきたら、18時の夕飯までに30分勉強する」といった所要時間確保タイプでもいいでしょう。夕飯の後は大人もくつろぎたい時間ですから、なるべく親子でゆったり過ごせるように、夕飯の前に学習を済ませておけるとお互いのストレスになりません。もしくは、早寝早起きを実践して、朝学習で勉強するのもおすすめです。学習習慣を身につけるコツ2:子どもに合った勉強場所をチョイス「リビングで勉強をすると学力が上がる」「東大生の多くがリビングで勉強していた」という話を聞いたことがある方は多いことでしょう。もちろん、リビングで勉強するだけで賢くなるわけではありませんが、リビングで勉強することにはいろいろなメリットがあります。小学校入学前から低学年のうちは、自分の部屋でひとりになることを怖がる子も多いもの。風で窓がガタガタ鳴ったり、物音がしたりするだけで、「おばけかな」「誰かいるんじゃないか」と不安になってしまう子もたくさんいます。しかし、リビングで学習すれば、一緒にいる家族の気配に安心できますし、物音で不安になって集中力が削がれることもありません。加えて、リビングという空間自体、人間が集中しやすい場所でもあります。ウェブサイト「中学受験情報局『かしこい塾の使い方』」主任相談員の小川大介さんは、次のように述べています。なぜなら、どういうときに人間が集中しやすいかというと、「リラックスできる空間にいて、かつ適度な緊張感と安心感がある」ときだからです。それは、まさにリビングです。一方、自分ひとりの空間である勉強部屋は、あくまでも自分だけの世界ですから緊張感はなく、集中力も下がりやすい場所だと考えることができる。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|“リビング学習でかしこくなる” は勘違い。東大生がリビングで勉強する本当の理由)このように、リビングは勉強にぴったりの場所なのです。もちろん、兄弟が多い家庭はリビングだと騒がしすぎる場合もありますし、人によって勉強のスイッチが入りやすい場所はそれぞれですから、一概には言えません。「絶対にリビング」とこだわる必要はなく、子どもにとってベストな環境を選ばせてあげることが大切ですね。学習習慣を身につけるコツ3:声かけのサポート学校から帰ってきてのんびりくつろいでいる子どもに、「勉強はいったいいつするの?」「早くやりなさい」という声かけは逆効果です。私たち大人が子どもの頃を思い出してもおわかりの通り、できていないことを責められるような声のかけ方では、やる気は起きにくいもの。まずは子どもに共感してあげましょう。子どもが「今日は暑くてやる気が出ないなあ」「今日は体育で疲れたから勉強したくないなあ」などと言ったときには、「こんな暑い日に勉強なんてしたくないよね」「疲れてるときに勉強なんて大変だよね」と共感してあげるのです。教育評論家の親野智可等氏いわく、子どもはそれだけで「わかってくれた」と安心するそう。一度は共感してあげてから、頃合いを見計らって「そうは言っても勉強しないとね。半分だけでもやってみたら?」と優しく声をかけることで、素直に勉強を始めやすくなるのだとか。子どもにとって勉強が苦にならないようにするためには、ガミガミ言うのではなく、子どもの立場に立ってサポートすることが大切ですね。***小学校低学年までに、勉強が習慣化していると、高学年あるいは中学生になってからコツコツ学習することが苦になりません。習慣化に大切なのは「楽しく、少しずつ」です。大人が先へ先へと急き立てるのではなく、子どもがペースをつかむまでは焦らず見守ることも大切です。(参考)PRESIDENT ONLINE|自ら机に向かう子の親が欠かさない習慣SHINGA FARM|学習習慣の基礎は幼児期からの“TO DOリスト”にあり!ベネッセ教育総合研究所|小中学生の学びに関する実態調査速報版 [2014] 2 学習態度・学習習慣ベネッセ教育情報サイト|伸び続けていくための学習習慣とは?マナビコ|【陰山英男先生に聞く】子どもを勉強嫌いにさせてしまう親の特徴とは?日経DUAL|親野智可等やっぱり子どもは褒めるに限るこどもまなびラボ|“リビング学習でかしこくなる” は勘違い。東大生がリビングで勉強する本当の理由東洋経済|大流行「リビング学習」は”諸刃の剣”であるこどもまなびラボ|「10歳の壁」ではなくて「10歳の飛躍」!親が我が子の10歳をもっと面白がるべき理由ベネッセ教育情報サイト|小学生の宿題、親の関わり方【前編】子どもの意欲を引き出す言葉と方法
2019年08月29日ついつい口に出てしまう「勉強しなさい!」という言葉。いくら繰り返したところで子どもがやる気を出すようにならないのはわかっていても、黙っていられない!という親御さんはきっと少なくないはず。しかし、主体的に学習する姿勢が子どもに身についていれば、自ら考え行動できるはず。したがって、「勉強しなさい」という声がけは、そもそも必要なくなります。では、どうすれば子どもの主体性を引き出すことができるのでしょうか?勉強の強制は逆効果!?「勉強しなさい!」と机に向かうことを強要し続けると、学年が上がるほど、いわゆる「馬の耳に念仏」に。すると、ますます親のイライラは募り、子どもは「ウザい」と感じるようになり、主体的な勉強からはさらに遠ざかっていくばかり……。そのような悪循環に陥るのを防ぐためにも、なるべく早い段階から「勉強しなさい」という言葉を避ける必要がありそうです。つまり、勉強は強制するのではなく習慣化するよう心がけるのが、伸びる子を育てるポイントになります。実は、成績の良い子ほど親から「勉強しなさい!」と言われていません。良い成績をおさめることができている子は、小学生のころから親にガミガミ言われなくても学習する習慣がついているのです。私の経営する学習塾でも、成績が良い生徒には、「親に言われる前にやる」タイプが多く、彼らは自分で考え、前向きな気持ちで勉強を楽しんでいます。(引用元:安村知倫(2017) ,『子どもの成績を「伸ばす親」と「伸ばせない親」の習慣』, 明日香出版社.)また、東大生の6割は「勉強しなさい」と言われたことがないといいます。彼らは、子ども時代に自主性・主体性を重視した教育を受けてきたおかげで、「好きなことに思いっきり没頭できた」のではないかと言うのは、東北大学加齢医学研究所教授で医学博士の瀧靖之氏。脳は、「好き」「興味がある」とポジティブなレッテルが貼られた情報ならば、思考が深まり、しっかり理解して記憶するようになるそう。「勉強しなさい」「やらなくちゃダメでしょ」などといったネガティブな声かけでは勉強が楽しいものだと感じることができず、拒絶するようになってしまうのも無理はありません。まずは行動を認める声がけをそうはいっても、いつまでも机に向かおうとしない子どもを黙って見過ごすことはできないですし、放っておいても進歩は望めません。まずは現在進行形で子どもの行動を認める言葉かけをするとよいと、学習コンサルタントでステージメソッド塾代表の西角けい子さんは言います。たとえば、宿題をしているときに「宿題、頑張っているね」と、声をかけてみましょう。これは宿題や勉強に限らず、ごはんを食べているときに「おいしそうに食べているね」、ゴロゴロしているときに「疲れているみたいね」といった、子どもの「いま」に対する共感の言葉がけを心がけると、家の雰囲気もよくなり子ども自身も親から行動を認めてもらえると感じるようになり、自信につながってきます。「宿題をやらなくちゃだめでしょ!」「今やろうと思ってたんだよ!」と言い合うような、怒る親とふてくされる子どもという悪しき構図からひとまず抜け出す簡単な方法です。また、「褒めて伸ばす」とはよく言いますが、テストの点を褒めたり成績を褒めたりするのももちろんですが、まずは途中の頑張りを認めて褒めてあげることも大切です。誰が見てもわかるような成果がなくても、姿勢よく机に向かっている、字を丁寧に書いている、難しい問題も投げ出さずに取り組んでいる、というような努力の過程の具体的な部分に注目し、「頑張っているね」「いいね!」と声をかけてあげましょう。これは、いちばん身近にいる親だからこそできること。小さな努力を認められ褒められて育つ子は、やる気も出て、その積み重ねで大きな成果を生むはずです。強制ではなく、きっかけづくりを子どもの「いま」を認め、さらにはテストの結果などがんばった面を評価することができたら、次に、わかっていない部分を親子で確認し合います。そこで親が「こんなふうに勉強してみたら」と提案するなどして、子どもが自分に合った勉強の仕方を発見するきっかけを作ってあげることが、勉強への姿勢を変えていくコツ。勉強して賢くなることが実感できれば、子どもは面白がってそれに打ち込むようになります。例えば練習を重ねて50メートル走のタイムがどんどん早くなったり、あるいはピアノが上手に弾けるようになったりするのと同様、勉強することで賢くなるのは、誰にとっても快感なのだから。賢くなり、難しい問題が解けるようになると、子どもなりに手ごたえを感じてくれるものなのです。(引用元:松永暢史 (2007) ,『子どもを親より賢くする本子どもを賢くする親は、ここが違う!』, PHP研究所.)子どもよりも少しだけ上のレベルの目標を設定し、「この目標を達成させるためにはどうしたらいいと思う?」と声をかけ、一緒に目標を達成するための方法や段取りを考えます。ただし、一緒に考えているようで最終的に親が「こうしなさい」と決めてしまうのはNG。あくまでも、学ぶのは子ども自身。本人から「こういう方法があると思う」という考えを引き出すことが大切です。それによって成果を得ることができれば、自ら勉強に取り組む姿がみられるようになるはずです。子ども主導で勉強時間を決めておくしかし、まずは大前提として、宿題や勉強に取り組む「時間」を生活の中に作らなくてはなりません。そこで親が「夕食前に1時間は勉強するようにしなさい!」と押しつけても、子どものモチベーションは続きません。自分で決めさせて実行させるほうが、子どもの責任感も育つというのは、チャイルドコーチングアドバイザーで桜ゼミナール塾長の安村知倫氏。子ども主導で、平日の何時から何時は宿題、何曜日の何時から何時は理科の復習、といったようなスケジュールを決めさせるのです。まずは、1週間のうちで時間が決まっている行動を書き出し、空白時間を見つけ、そこに勉強時間を設定していきます。ただし、空白時間には勉強だけでなく遊び時間もしっかり組み込み、勉強内容は最終的に子ども自身が決めるとよいといいます。効率的なスケジュールを組むことができれば、親は決まった時間に「そろそろ時間だね」と声をかける程度で済むようになるはずです。これは学習面だけでなく、健康で規則正しい生活を送るためにも有効な手段といえますが、親の協力も不可欠。できるだけスケジュールに沿った時間に子どもが夕食や入浴を済ませられるよう、生活の土台となる部分は崩さないようにしていけるといいですね。努力の「見える化」がさらなるやる気を引き出すさらに安村知倫氏は、子どもが自分で努力したことを「見える化」すると効果的だといいます。壁かけカレンダーを用意して、学校の宿題を含めたその日の家庭学習がきちんとできたら、カレンダーに◯をつけていく。学校のプリントを見直ししたら、ひとつの箱に入れていく。漢字練習や計算などの自学ノートを終わったら、同じ場所に積み上げていく。カレンダーに◯が並んだり、箱にプリントがたまったり、ノートが積み重なったりしていけば、頑張った証拠が目に見えることで満足感が得られ、さらなるやる気を引き出すことができるのです。この「見える化」した部分を親も一緒に喜ぶようにすれば、ますます効果的かもしれません。前述しましたが、親だからこそ知ることができる努力の過程を見逃さないことが大切です。テストや試験の「結果が全て」ではなく、それまでの努力が大切で尊いものだとわかっている子どもは、学習習慣が自ずと身につき、いずれ成績に反映されることでしょう。***家事や仕事を「頑張りなさい」と言われるよりも、「頑張っているね」と言われたほうがモチベーションを保てるのは、大人も同じ。何かを「やりなさい」と言われると逆効果になることが多いのは、振り返ってみれば合点が行くのではないでしょうか。「勉強しなさい!」を封印することができれば、親も子も少しずつ良い方向へ変わっていくはずです。文/酒井絢子(参考)こどもまなび☆ラボ|「勉強しろ」は逆効果!統計でわかった、親が本当にやるべき3つのことベネッセ 教育情報サイト|「勉強しなさい」よりも効果的!?な、子どもの学習意欲を高める関わり方PRESIDENT Online|自ら机に向かう子の親が欠かさない習慣「勉強しなさい」と言わない理由SankeiBiz|「勉強しなさい」は逆効果勉強嫌いな子を変貌させた家庭の特徴安村知倫 (2017) ,『子どもの成績を「伸ばす親」と「伸ばせない親」の習慣』, 明日香出版社.明光2020教育改革室 (2018) ,『開始5分の「振り返り」から子どもの学力はぐ〜んと伸びる!』, 主婦の友社.西角けい子 (2010) ,『子どもの成績は、お母さんの言葉で9割変わる!−−普通の子が次々日本一になったニシカド式勉強法』, ダイヤモンド社.小林公夫 (2009) ,『「勉強しろ」と言わずに子どもを勉強させる法』, PHP研究所.江藤真規 (2009) ,『勉強ができる子の育て方』, ディスカヴァー・トゥエンティワン.汐見稔幸 (2007) ,『親子のハッピーコミュニケーション』, 岩崎書店.瀧靖之 (2018) ,『16万人の脳画像を見てきた脳医学者が教える究極の子育て「賢い子」は図鑑が育てる』, 講談社.松永暢史 (2007) ,『子どもを親より賢くする本子どもを賢くする親は、ここが違う!』, PHP研究所.
2019年07月14日世の中に「勉強が大好き」な人は、いったいどれくらいいるでしょうか?子どもだけでなく、大人の実社会を見渡しても「勉強が大好き!」という人に会うのはとても難しいことかもしれません。東大を首席で卒業し、現在は執筆業やコメンテーターとしても活躍する山口真由さんも、これまでの著書のなかで「勉強は楽しいものではない」と率直な感想を述べています。ただ反面、「その楽しくない勉強にも、すごくいい部分がある」ということも強調されています。「勉強しなさい!」と我が子にいうのは簡単ですが、「なぜ勉強をするのか」という具体的イメージの共有も大事なこと。そこで、山口さんが感じてきた、「勉強の良い部分」と、「勉強するうえで忘れてはならない大切なこと」をレクチャーしてもらいます。構成/岩川悟(slipstream)写真/川しまゆうこ勉強の良いところは、やればやっただけ成果が出ることわたしがこれまでの人生で努力を費やしてきた「勉強」について、思うことをお伝えしたいと思います。勉強の良いところは「やればやっただけ成果が出る」ところだと考えています。たとえば、音楽やスポーツなどは、プロとして稼いで裕福に生活していけるのは上位5%程度の厳しい世界。でも、勉強は活躍できる裾野が広く、勉強さえしていればがんばったぶんだけなにかが確実に手に入ります。つまり、たとえ勉強で上位5%に入れなくても、勉強したことが無駄になることはないのです(もちろん、音楽やスポーツの分野でも上位5%に入れなかったからといってそれまでのすべてが無駄になるわけではありませんが)。勉強はオール・オア・ナッシングではなく、社会にさまざまな受け皿があります。そのため、社会で生き抜いていくためには、じつは勉強はかなりコストパフォーマンスが良い方法だと見ることができます。なにごとも、将来の目標をしっかり持っていれば、努力を続けていくモチベーションになります。でも、ぜひみなさんにお伝えしたいのは、たとえその目標に勉強が必要なさそうに思えても、勉強はしておいたほうがいいということです。勉強がいつ役に立つのかは、人それぞれです。もちろん、受験や就職だけに役立つものではありません。勉強で得た知識そのものが役立つこともあれば、考える力や課題解決力、分析力、計算力など、人生のあらゆる場面において勉強した経験は役に立ちます。勉強をすれば、そのぶんだけ活躍できる場所が社会には用意されているのです。勉強でなにより大切なのは、細かく区切った「目標」を持つことわたしは、目標を達成するために、勉強をするという考えを持っています。となると、勉強でなにより大切なのは、まず「目標」を持つことになります。ただ、勉強を手段と割り切るだけでは、ふだんの勉強を続けていくのを難しく感じる人もいると思います。遠い目標や「なりたい自分」を思い描くのは大きなモチベーションになりますが、それだけでは、勉強の苦痛に耐えることが難しいのも現実。そこで、勉強の効果を上げるためには、最終的な目標だけでなく、その過程での小さな目標をいくつか立てることをおすすめします。たとえば、資格試験に臨むなら、そのための模試の判定でもいいし、TOEIC®なら、いまのスコアよりも少しだけ上のスコアを目標にするのです。このときのポイントは、少しがんばれば手が届くくらいの目標を設定すること。高い目標を設定して達成できずに挫折感を味わってしまうと、「根拠のない自信」も傷ついてもとも子もありません。具体的な目安としては、いまのプラス5%程度の目標値を考えると良いと思います。気合だけで勉強を続けることはできません。でも、小さな目標をクリアしていく「達成感」を意図的に配置していくことで、少しずつ最終的な目標へと近づいていけます。また、適度な負荷をかけ続けることで、ストレス耐性も増していくでしょう。※TOEIC®はエデュケーショナル・テスティング・サービス(ETS)の登録商標です。この製品はETSの検討を受けまたはその承認を得たものではありません***勉強というのは、覚えるべきことをひたすら覚え、同じルーティンを繰り返していく、まさに忍耐の作業です。でも、そこに苦痛を感じるのは子どもも大人も同様であって、むしろそれは正常なことなのです。ではなぜ、勉強をしなければならないのか――。それは、目標を達成するため、社会で生き抜くための手段といえるでしょう。もし、「勉強は楽しいものだ」と思える瞬間がくるとすれば、それはゴールに辿り着いたときなのかもしれません。そんなゴールを迎えることができるよう、子どもの勉強を考えていきたいものですね。※今コラムは、山口真由著『東大首席が教える 賢い頭をつくる黄金のルール』(セブン&アイ出版)をアレンジしたものです。『東大首席が教える 賢い頭をつくる黄金のルール』山口真由 著/セブン&アイ出版(2019)【プロフィール】山口真由(やまぐち・まゆ)1983年、北海道出身。東京大学法学部在学中3年次に司法試験、翌年には国家公務員Ⅰ種に合格。学業成績は在学中4年間を通じて「オール優」で4年次には総長賞も受けるなどし、同大学を卒業。卒業後は財務省に入省し、主税局に配属。2008年に退職し、翌年から2015年まで大手法律事務所に勤務し企業法務に従事。その後、1年間ハーバード・ロースクールへの留学をし、ニューヨーク州弁護士資格も取得。現在は、テレビのコメンテーターや執筆でも活躍している。レギュラー番組として、『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系/毎週月曜コメンテーター)。著書には、『東大首席が教える超速「7回読み」勉強法』、『東大首席が教える「間違えない」思考法』(PHP研究所)、『リベラルという病』(新潮社)、『東大首席・ハーバード卒NY州弁護士と母が教える 合格習慣55 家庭でできる最難関突破の地頭づくり』(学研プラス)などがある。
2019年06月21日幼い子どもを抱える親の悩みのひとつに、公共の場で子どもが騒いでしまうということがあります。また、子どもが小学生くらいになれば、勉強やスポーツに辛抱強く取り組む子どもになってほしいと願うはずです。その悩みを解決し、願いをかなえる子どもの「我慢する力」はどうすれば育むことができるのでしょうか。発達臨床心理学、保育学、児童学を専門とする東京都市大学人間科学部教授の井戸ゆかり先生に、アドバイスをしてもらいました。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)「生理的な我慢」は強いるべきではない「我慢」にもいくつかの種類があります。ひとつは「自己抑制」という意味での我慢。これは、なにかいいたいことややりたいことがあっても、自分で判断をして「この場ではいわないほうがいい」「やらないほうがいい」と自分を抑えることです。そういう意味での我慢は社会生活を営むうえでとても大切なものですから、幼いときからさまざまな経験を通して徐々に教えていくとよいでしょう。一方で、とくに幼い子どもの場合は、「生理的な我慢」を強いるべきではありません。トイレに行きたくなってしまう排泄欲などはその代表的なものです。そういう我慢を無理にさせると健康にも害が及ぶことがあります。たとえば電車に長時間乗らなければならないときなどは、乗車前にトイレに行かせるとか途中でトイレ休憩を取るなど、親が工夫してあげる必要があります。それらの工夫は、子どもにとって必要なルールを覚える訓練にもなります。たとえば、幼稚園や保育所のなかには、お昼ご飯の前に子どもたち全員をトイレに行かせるというところもあります。これには、食事中にはなるべくトイレには行くべきではないというマナー、ルールを教えるという意味も込められているのです。生理的な我慢を強いるべきではないといっても、野放しにしてしまっては問題です。まずはきちんとルールを学ばせる。そのうえで、どうしても体の具合が悪いときなどは遠慮しないできちんと親や保育者に伝えるということを教えることが大切です。無理な我慢をさせないように親が工夫する先にお伝えした自己抑制という意味での我慢についても、あまり幼いときから無理に我慢させることは注意が必要です。というのも、子どもは幼稚園や保育所での集団生活を通じて、徐々に自己抑制を学んでいくからです。3歳児たちの入園式では、どの子どもも落ち着きがありません。でも、3年後の卒園式では、みんなが静かにできて見違えるほどに成長した姿を見せてくれるものです。そう考えれば、電車やレストランなど、静かにしていてほしい場所に幼い子どもを連れて行く場合には、親の側が工夫するべきではないでしょうか。3歳くらいまでの幼い子どもは、走ってはいけない場所や静かにしておかないといけない場所というものがそもそもわからないのですから、まずはそういう場所にはなるべく連れて行かないという選択をすることを考えてほしいですね。どうしても行かなければいけないというときなら、短時間で済ませることも選択肢となります。または、静かなレストランで食事をするならば、お父さんとお母さんのどちらかが子どもに絵本を読んであげるとか、子どもを抱いて外に連れ出してあげるというふうに、両親が交代で子どもを見るということもできますよね。片方が子どもを見ているあいだに、食事は済ませればいいのです。あるいは、いまならキッズスペースを設置しているような子どもを連れて行きやすいような工夫をしているお店もありますから、そういうところを選ぶことも検討すべきことです。そもそも、親の都合で幼い子どもに我慢をさせることはなるべく避けるべき。なぜなら、3歳くらいまでの幼い子どもに無理やり我慢をさせたり、「ダメ!」とむやみに禁止したりすると、自発性が伸びなくなるからです。そのくらいの子どもにはなるべく伸び伸びとできる環境を用意してあげるように意識してほしいですね。「褒める」ことが子どもを我慢強くするその後、子どもが成長して小学生くらいになれば、勉強やスポーツなどに一生懸命に取り組める我慢強い子どもになってほしいですよね。そういう子どもに育てるためのポイントは、やはり「褒める」こと。子どもが我慢強くなにかに取り組めたとしたら、「頑張ったね!」「よく我慢できたね!」と褒めてあげて、「本当は遊びたかったのにね」と子どもの気持ちに寄り添ってあげましょう。我慢できたことを褒められた子どもは、我慢することに意味があると気づくようになります。同時に、褒めることは子どもの達成感を高めることにもなります。なにかを成し遂げれば、子どものなかで達成感は生まれますが、親に褒められることがその達成感をさらに高めてくれる。その体験を経て、子どもは自信を持って「次も頑張ろう」と思えるようになります。親などまわりの大人が褒めてあげることの重要性は、子どもには自分で自分を褒めることが難しいという点にあります。大人であれば、自分を客観視して「今日は頑張ったから自分にご褒美をあげよう」ということもできます。でも、子どもにはそれが難しいのです。だからこそ、子どもが我慢強くなにかに取り組んだのなら、たくさん褒めてあげて、「頑張って我慢してよかった」と感じさせてあげてください。『保育の心理学 実践につなげる、子どもの発達理解』井戸ゆかり 編著/萌文書林(2019)■ 東京都市大学人間科学部教授・井戸ゆかり先生 インタビュー一覧第1回:あなたの子どもは大丈夫?絶対に見過ごしてはいけない「自己肯定感」低下のサイン第2回:「失敗を恐れない力」の育て方。子どもに「挑戦したい!」と思わせる、効果抜群な言葉かけ第3回:「辛抱強い子」を育てるヒント。「我慢する力」を伸ばすのは“○○上手な親”だった!第4回:「先生に言いつけるよ」がダメな理由。自己主張できない子が育つ“4つのNGなしつけ”(※近日公開)【プロフィール】井戸ゆかり(いど・ゆかり)東京都出身。東京都市大学人間科学部教授。専門は発達臨床心理学、保育学、児童学。学術博士。横浜市子育てサポート研修講師、渋谷区子ども・子育て会議会長などを務める。二児の母。著書に『子どもの「おそい・できない」にイライラしなくなる本』(PHP研究所)、『「気がね」する子どもたち-「よい子」からのSOS-』(萌文書林)、編著に『保育の心理学Ⅱ 演習で学ぶ、子ども理解と具体的援助』(萌文書林)』、監修書に『1さいのなあに? のびのび育つ! 親子ふれあい絵本』『2さいのなあに? 「知りたい」がいっぱい! であい絵本』(ともにPHP研究所)などがある。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2019年06月14日「24時間勉強していると思いますよ。寝る間もないので寝ながら勉強していると思います」ニューヨークにいる小室圭さんの近況を問われ、こう答えたのは、小室さんの代理人を務める上芝直史弁護士。1月22日に発表された文書は大きな波紋を呼び、連日この話題を取り上げるワイドショーの論調も手厳しい。しかし上芝氏によれば、小室さんに慌てる様子はないという。「ご自身のコメントが誤読や誤解されるかもしれないと、圭さんは想定していました。コメントへの評価も、ネットの記事を読んで把握しているでしょう。現在、日本で言われていることも、圭さんの想定から外れているものはありません」国民からの“猛批判”も想定内。眞子さまとの結婚への障害とは考えていないようだ。「ここにきて眞子さまとの“再会計画”が現実味を帯び始めているようですからね。眞子さまが今年の7月、南米のペルーを訪問する方向で調整が進んでいるのです。日系人の移住120年となった両国を訪れ、親善を深めるそうです」(皇室担当記者)日本からペルーへの直行便はなく、アメリカのロサンゼルスやニューヨークを経由することが多い。「ニューヨークに留学中の小室さんは、5月中旬の期末試験が終われば夏休みに入ります。借金トラブルが国民的な大騒動となっている現在、日本への帰国が難しくなっている小室さんですが、経由地となるアメリカで眞子さまを出迎えるならば実現の可能性はあります。眞子さまは自室にこもって、毎晩のようにスマートフォンで小室さんと連絡を取られているそうです。すでに“夏休みの再会”を具体的に相談されていることでしょう」(前出・皇室担当記者)もし再会が叶えば、昨年8月に小室さんが渡米して以来となる。数々の障害を乗り越えようとする2人の期待は膨らむばかり――。
2019年02月13日親の自分が勉強嫌いでも、子どもには勉強をしてほしいと思う人は多いですよね。とはいえ、子どもだって勉強が嫌いだという子は多く、うまく勉強意欲をかきたてるにはどうしたら…と悩む親は珍しくありません。そこで今回は、子どもの勉強意欲をかきたてる遊び方を3つご紹介いたします。1. 粘土遊びや工作遊びで想像力をつける粘土遊びって、いくつになっても楽しく、ずっとやっていられますよね。特に、何かを作る遊びが好きな子は、世の中にどのようなものがあるのかに興味があり、「ケーキを作りたい」と思ったら、ケーキとはどのような形か、何が乗っているのか、どうしたらリアルに作れのるかと考えるのです。より正確に作りたいと思ったら、まずはその物について調べる必要がありますよね。また、想像で何かを作ったとしても、本当にこんな物はあるのかと確認してみたくなるでしょう。そうしていくうちに、世の中への興味がどんどん膨らんでいくのですね。粘土でも工作でもパズルでも、どうしたら自分の思い描いたものを作り出せるか、どれだけ想像力を膨らませられるのかが鍵なのです。2. トランプやかるた遊びで記憶力をカードゲームは記憶力を育てるにはピッタリ。トランプでの神経衰弱や、かるた遊びでは、どこに何が置いてあったかを記憶していかなければいけないため、とても頭を使います。また、かるたでは文字を読む力も養えるでしょう。日本語を読んだり聞いたり、何かを記憶していったり…、そういう力を育てていければ、普段の勉強にも役に立ちますね。3. 手紙や交換日記で書く力を今ではメールやLINEが主流となっているため、手紙を書くという機会は減りましたが、文章を書くということは、自然と書く力を育てることへと繋がります。友だち同士の手紙、親との交換日記など、なるべく「書く」ということを意識して続けてみてください。子ども1人だけではなく、親や友だちも楽しく学べることでしょう。授業で言葉を書くのと、自分の気持ちを文章に書くのとでは頭の使い方が違うため、手紙や交換日記を続けることで、書く力だけではなく、文章力も自然とついていきますよ。いかがでしたか?楽しく学べば、それだけ子どもの力として蓄えられていきます。つまらないと思いながら勉強しても、まったく身には入らないのです。学ぶことをどれだけ楽しもうとするか、それが、勉強意欲をかきたてるためには必要なのですね。
2019年01月22日夏は園や学校は長い夏休みになりますね。旅行やお出かけなどの予定もあるでしょうが、毎日というわけではないですよね。長いと思いながらも、ダラダラ過ごしていてはあっという間に時間は過ぎてしまいます。夏を有意義に過ごすことはとても大切です。休みの勉強はどのくらい、どんな風に取り組めばいいのか。さらにどんなことを行えばよいのかを見てみましょう。・夏休みにやってほしいこと 1位は勉強休みが続くからと言って毎日ダラダラ過ごしてほしくはないですよね。夏休みに子どもにしてほしい事のアンケート結果です。1.勉強2.お手伝い3.遊び4.自由研究5.スポーツ※「Yahoo!クラウドソーシング」におけるWebアンケート有効回答2036名1位~3位は僅差ですが、勉強がリードする結果となりました。実際、夏休みは1学期の復習に最適で、2学期に向けて成績を伸ばすのに効果的です。園児には関係ないと思うかもしれませんが、小さい内から少しでも机に向かう習慣をつけることは今後の学習習慣の手助けとなります。そして意外かもしれませんが3~6歳の子はお勉強が大好きです。長い夏休みの間に、1日1回お勉強する習慣を始めてみましょう。・夏休みの勉強のコツ小学生の1日の勉強時間の目安は「学年×10分」と言われます。1年生は10分、3年生は30分ということですね(受験をする場合は「学年×20分」ともいわれます)。もちろん本人のやる気があればもっと勉強させるのは構いません。しかし、夏休みは学校がないからもっと勉強した方が良いのでは・・・と不安になりこれ以上の時間を無理にさせてはいけません。1日に長く勉強をするよりも、少しの時間でよいから毎日机に向かう習慣をつけた方が力になります。そもそも、子どもの集中力も続きませんよね。3~4年生になってきたら、1学期の苦手な分野を補習し苦手を克服しておきましょう。親が1学期のテストなどを分析して、教えてあげたり練習させたりします。特に算数はつまずいてしまうとその後の積み上げができずどんどん分からなくなってしまいます。ただし、苦手な部分は子どもが嫌いな部分でもあります。例えば漢字が苦手な子に書き取りの練習やドリルばかりさせるのは、余計に嫌いにさせてしまう可能性があります。漢字かるたや学習漫画を読むなどして、楽しく学ぶ工夫をしましょう。歴史が嫌いな子を、夏休みに歴史館や史跡に連れて行ったら歴史好きになったという例もあります。苦手克服のための工夫を色々考えてみましょう。・入学前の勉強のコツまだ入学していない幼児の場合、どんな勉強をしたらよいのでしょうか。基本的に興味を持つものならどんなものでもいいと思います。たくさんの選択肢を用意して本人に選ばせると、自分で選んだので責任を持って取り組みますし、やる気もアップします。選ぶ際の基準は、本人が “一人で” “簡単に” “楽しく” できるということです。子どもはできないことがあると一気にやる気が失せてしまいます。「できた経験」を積み重ねることでどんどんやる気が出て自ら取り組むようになるのです。終わったらしっかりと褒めてあげることも忘れずに。間違っていた場合でも「最後まで取り組んだ」「ふざけないで出来た」など、褒めるポイントはたくさんありますのでうまく見つけてあげてくださいね。幼児用の教材は書店にも色々ありますが、最近はインターネットで無料ダウンロードできるプリントがたくさんあります。参考サイトをご紹介します。・幼児の学習素材館・キッズステップ・プリントキッズ他にも、塗り絵や迷路、読書などどんなものでもいいと思います。間違い探しなども子どもは喜んで取り組みますよね。「勉強」という枠組みにとらわれず、まずは楽しく机に向かう習慣をつけましょう。・夏休みにしかできない経験を!机に向かうだけが勉強ではありません。空いた時間は、通園・通学時には出来ない経験をたくさんさせてあげましょう。・昆虫飼育・サマースクールに通う・博物館・動物園などに行く・家庭菜園・料理づくりさらに2学期に行う学習内容が分かっていたら、つながる体験をさせてあげると授業の理解が深まります。例えば理科で天体学習をするならプラネタリウムに連れていく。歴史の勉強をするなら関連する施設・史跡に連れていく。ゴミ問題を学ぶならゴミ処理場を見学するなどです。机で学ぶだけでは理解が難しいことも、体験したことは理解しやすく記憶にも残りやすくなります。私の息子が行きたい博物館・水族館は全国にいくつかあります(神奈川在住ですが、愛知・福井・兵庫・九州など)。車で1~2時間程度なら普段の休みで連れていくのですが、飛行機ではないと行けないような場所もあり普段は中々難しいですよね。今年はその中から1つ選び、旅行として行ってみようと思っています。せっかくの長い休みですから普段できない所に行くのもいいですね。そして大前提として、早寝早起きを含めた規則正しい生活を送るということを忘れずに。夏休みが終わった後の生活にスムーズにシフトできるようにしておく必要がありますね。
2018年08月10日筆者は、この春から中学生になった男の子と、5年生になる女の子の母です。勉強はほとんど学校と塾任せ。先生達にまかせておけば大丈夫だろう!と、のんびりあぐらをかいている母親です(笑)そんな筆者は有元秀文氏の著書「学力をグングン伸ばす親の『質問力』」(扶桑社刊)を読んで、今、衝撃が走ってるんです……。そこで、今回と次回と2回にわたって、同書を参考に地頭のいい子どもにするための方法をご紹介いたします。Greyscale / PIXTA(ピクスタ)■ 「勉強ができる頭のよさ」とは違う「地頭のよさ」ってなんだろう?Kazpon / PIXTA(ピクスタ)あなたの身近な人で「この人、頭がいいな」って思う人いますか?計算が早かったり漢字をたくさん知っている人は、確かにすごいなぁ~とは思いますが、「頭がいい人」とはちょっと違うかな……。有元氏の著書の「学力をグングン伸ばす親の『質問力』」のなかでは、考える力意見を述べる力記述する力討論する力調和する力これらの力がある人が「地頭がいい人」で「頭のいい人」といっています。そんな人を羨ましいと思うし、子どもにもそんな力があればいいなとは思いますが、これらは持って生まれたものなので、親の力ではどうすることも出来ないのでは?と思ってしまいます。そのぶん、これから何とかできそうな「学力アップ」に力を注ぎたくなるのですが、実は「地頭」も努力しだいでどうにかなるそうですよ!■ 「地頭」は学校では良くならない!学校でつく力、つかない力とは?Fast&Slow / PIXTA(ピクスタ)「学歴がよい」「学力が高い」という、かつては武器になったスペックも、その威力が効かなくなっていきます。いまでさえそうなのですから、あと10年も経てば、この傾向がより強くなるのははっきりしています。そうなったときに求められるのは、客観的に数値化されない「地頭」なのです。-「学力をグングン伸ばす親の『質問力』」より-勉強さえ頑張ってれば大丈夫。そんな時代は終わったようです……。「勉強ができるだけの使えないヤツ」そんなレッテルを貼られた人生を、子どもに送ってほしいはずがありません!でも、うちの息子を例に挙げるなら「地頭」が良いとは言えないかな……(笑)。考える力…オリジナルを生み出すのが苦手。意見を述べる力…自分の考えを伝えるのが苦手。記述する力…考えを文章に起こすのが苦手。討論する力…意見がぶつかるくらいなら引っ込めちゃう。調和する力…人に合わせるなら一人でいた方がラクみたい……。これじゃちょっと、まずいですよね……。Fast&Slow / PIXTA(ピクスタ)では「地頭」を良くするには、どこでどう学べば良いのでしょうか?日本の学校教育は、「一人の教師が効率よく大勢の子どもたちを指導する」ことに主眼が置かれているのです。教科書一冊を終わらせるというカリキュラムを消化するのに、教師はある意味必死です。未だに点数至上主義、詰め込み主義でついて行けない子どもたちを置いてきぼりにするような教育がまかり通っているのは合理的ではありません。-「学力をグングン伸ばす親の『質問力』」より-個々の特性を見抜いて「頭のいい子」にしてくれないかしら?しかし、学校には頼れそうもありません。学校でつけられない力なら、家庭で力をつけるしかないじゃないかという結論にいたるわけですが、一体どうすれば良いのでしょうか?■ 頭のよい子の家庭には、必ず「会話」がある。HAteruma / PIXTA(ピクスタ)お子さんと一日どのくらい会話をしていますか?うちの中学生になった息子は、自分の事を進んではあまり話しません……。反抗期なんだと片付けてしまえば、それはそれでラクなのですが、母の私は「聞きたがりで知りたがり」。一方的に私が質問をするのですが、「別に」とか「普通」とか、あいまいな返事をされてしまい、終いにはイライラしだすという……。思ったような回答が得られないと「それは違うでしょ?」なんて言ってしまいますし、理想の答えを求めた話の聞き方をしているな……と反省することもよくあります。家庭でのコミュニケーション、親子の会話はその子が将来人間関係を作るベースとなり、人間的な魅力を生む基礎となります。親子の会話はおろそかにしてはいけないのです。親に話したばかりに怒られたり、自分の行動や考えを否定されたりすると、子どもは「親に話さない方がいい」と思うようになってしまいます。これが、親子の会話がなくなる原因の一つだということは間違いありません。-「学力をグングン伸ばす親の『質問力』」より-「グサリっ」。ちょっと思い当たる節があるのは、私だけでしょうか?著書を読み進めて行くと、子どもに話しかける事は問題はなさそうですが、筆者の「質問の仕方」に問題があったようなんです。次回は、「質問の仕方」、親が試される「質問力」について触れていきたいと思います。【参考】※「学力をグングン伸ばす親の『質問力』」(扶桑社刊)
2018年05月12日勉強は断固拒否!こんな状態で、将来だいじょうぶ?Upload By かなしろにゃんこ。息子リュウ太は気がのらないことは暴れてでも徹底的に拒否する性格!中2で反抗期真っ盛りのころは「受験勉強やりなさい!」と買ってきた問題集を広げて促しても「問題集を見ると気分が悪くなるから見せんな!」と反抗するばかりで、私の言うことは聞いてくれませんでした。こんな状態で、将来この子はだいじょうぶなのかな?と心配になるぐらい、自由に怠惰に生活する息子でした。就活するならPCスキル必須!?リュウ太を早くからパソコン慣れさせようと…Upload By かなしろにゃんこ。そんなとき、仕事で、障害者雇用のコンサルタントをされている方にお話しを伺う機会がありました。発達障害がある子の就職でも、「基本的な挨拶や礼儀を身につけることに加えて、パソコンを使えるようにしておいたほうが良い」とアドバイスをいただきました。パソコンといってもインターネットができる程度のスキルではなく、ExcelやWordなどの事務系ソフトをある程度扱えるようになっておくほうが良いということでした。就活だなんてその時はまだピンときませんでしたが、「就活はあっという間にやってきますよ!準備しておいたほうがいいでしょう」と教えてもらい、「よっしゃ!うちも息子に徐々に教えていこう!」と決意。最近は中高生でもスマホを持つ時代で、若者のパソコン離れが指摘されています。わが家も、自宅にパソコンはあるものの、息子の使用頻度は低かったので、今のうちに何かソフトの操作を教えてパソコン操作に慣れてもらおうと考えました。絵を描くのがスキな息子。まずは、画像編集ソフトからスタート!Upload By かなしろにゃんこ。私のパソコンにはグラフィック系のデザインソフトかマンガ制作ソフトしか入っていません。事務系ソフトはない…。でも、まずはパソコン操作に慣れてもらうことが大切!「絵を描くことからはじめれば覚えやすいかな?」ということで、息子の機嫌が良い日に「フォトショップっていう画像編集ソフト、覚えてみない?」と誘ってみました。息子は絵を描くことがスキで、このソフトにも以前から少し興味がある様子でした。でも、「やりたい教えて~!」とは言わず「やってもいいけど」と、「お前何様だよ…」ってツッコミたくなる返事でした。思春期の子はその辺も難しい!完全に照れ隠しな返事です(笑)ソフトの扱いを教えてみると、普段は人の話を落ち着いて聞くことができない息子なのに、集中して覚えてくれました。話を聞いてくれると親も欲を出して「この波にのってドンドン教えたい」とアレコレ伝えてしまいます。「お母さんの説明は、早くて分からない」と怒りだすこともありましたが、何日間か続けて教えると機能を覚えて、自分だけでスラスラ操作し、好きな絵を描いて楽しめるようになりました。ソフトの面白さにハマってくれて「毎日やりたい」と言うので、私が使わない早朝の時間だけ自由に使っていいルールにしました。すると、寝坊助の息子がパソコンやりたさに朝5時半に起きるようになりました!驚きです。好きな音楽をヘッドホンで聴きながらルンルン♪で2時間絵を描いてから学校に行くようになりました。リュウ太って、2時間座って作業ができる子だったんだ!Upload By かなしろにゃんこ。この子って2時間座って作業ができる子なんだ~と感心したものの…学校の先生から「最近リュウ太くんが授業中に本格的に寝るんですけど、夜はちゃんと睡眠とれていますか?」と聞かれてヤツめ、学校で寝ていやがったのかーーーーー!!(怒)と言うわけで、その日から平日の早朝はパソコン禁止にしました。それでも、息子が落ち着いて作業できるようになった姿を見るのはうれしいものです。高校生になってからは、自分で安いパソコンを買い、いろんなソフトを楽しむように。操作にも慣れ、少しは成長しました!そんな息子も、今年は成人に。本当にあっという間に大人になってしまいました。あ、就活の準備は…まだまだ親が思うようには進んでいませーーーん(焦)そんなわが家に今ドンピシャな本がこちら!就活アドバイスをくれたコンサルタントの方の著書です。子どもの就活前にどんな準備が必要か参考になりますよ。
2018年01月09日中3の通知表をもらう日、救急車に乗るほどのケガをした息子LDの息子が通う中学校は2学期制なので、10月上旬に1学期の修了日があります。修了日は通常授業と修了式を受け、中3になって初めての通知表をもらう予定でした。中2までの通知表は5教科オール2でしたが、ここのところテストの点も上がっていた息子。人が変わったかのような頑張りを見せていたので、この日の通知表を本人も私もとても楽しみにしていました。子ども達を学校へと送り出し、家で仕事をしていたところ、10時頃、息子の通う中学校から電話がかかってきました。体育でバスケットの授業をしていた際に相手プレイヤーと接触し、転倒したとのことです。Upload By ひらたともみUpload By ひらたともみUpload By ひらたともみ意識はしっかりあるものの、転倒した際の記憶がまったくないというリク。救急車で救急隊員の方から説明を受け、脳外科のある病院に搬送されることに。検査結果は外傷性クモ膜下出血、そのまま入院することに…Upload By ひらたともみUpload By ひらたともみUpload By ひらたともみ確かにリクの様子はいつもと違っていました。意識はあるものの、話すリズムや表情、目の焦点が合っていないのです。それなのにこの子、この後に及んで勉強する気なの!?母ちゃんびっくりだよ!目標や夢を抱え、地道に努力を続けていた息子Upload By ひらたともみ私は不安をみせまいと明るく振舞ったまま病院を後にしていったん帰宅し、言われた通り勉強道具を抱え、学校に寄り、通知表を受け取りました。そして通知表を開いたら…。Upload By ひらたともみそこに並ぶのは、3と4の成績。これまで5教科オール2だったのにも関わらず、です。勉強や進路に関しては本人に任せていましたが、普通科高校への進学を希望しているLDの息子に対し、私は心のどこかで息子が無謀な希望を抱いているのではないかと勝手に決めつけていました。元々あきらめないことの大切さを子ども達に教えていたのは、私だったのに…。息子は、自分の抱えるLDの困難さを理解した上で、それでも何倍も努力することで「ようやく人よりプラス1になる」ということを知り、私たち親の知る以上に目標やら夢やらを抱え、地道にただただ小石を集めるように、コツコツと勉強し、中3ではじめて「4」の成績を得られるまでになっていたのです。通知表を見たとき、空に向かって叫びたくなるくらい感動しました。頑張った者が報われ、LDだってできるんだ!と思うと、心から息子を誇らしく思え、肩を震わせて泣きました。しかしこのケガで、リクはリスクを背負ってしまいました。どうしよう‥‥どうしよう…。今頭の中はそればかりです。このお話は、もう少し続きます。
2017年11月29日