化粧品の企画・開発・販売を行う株式会社pdcは、「ピュア ナチュラル エッセンスローション UV」の新TVCM「ふたりの朝」篇を、2019年11月9日(土)から全国で放送している。夫婦ふたりで並んで朝のスキンケア。幸せ夫婦の朝のワンシーンをリアルに表現「ピュア ナチュラル エッセンスローション UV」は、「化粧水」と「乳液」が1本になった、UVケアまでできるローション。洗顔後のスキンケアが1本で済む、「2 in 1」の化粧液だ。今回のTVCMでは、「化粧水と乳液のW効果でより肌が潤う」という「ピュア ナチュラル」の魅力を夫婦の日常を通して伝えている。朝、夫婦がベッドでじゃれあう場面や、鏡の前で並んで楽しそうにスキンケアする場面。何気ない日常を切り取り、ふたりが一緒に過ごす幸福感の中に「ピュア ナチュラル」があることを表現した。メインキャストには俳優の北浦愛(あゆ)さん、白戸達也さんを起用。まるで本当の夫婦のような、ナチュラルでリアルな表情を見せている。CM曲は、人気シンガーソングライター・折坂悠太さんによる「櫂」。CMの雰囲気にぴったりの優しい歌声で、アコースティックギターの演奏に合わせゆったりとしたナンバーを歌い上げた。動画あらすじゆったりとした時間が流れる夫婦の朝。ベッドの上で「おーい」と呼びかける妻、夫はまだ眠りから覚めない様子。妻が夫の頬をつついてみたり、「おはよう」と声をかけたりしても、邪魔そうに払いのけられてしまう。諦めた様子で夫の頬にキスし、もう一度寝入ろうとする妻。そんな妻の様子を横目に、実は目を覚ましていた夫。突然妻に抱きつき、妻も照れたように「やーめーてーよー」と応戦。そして、あらためてお互いに「おはよう」のあいさつ。夫婦の一日がはじまる。最後は鏡の前で、夫婦ふたりでスキンケアするシーン。念入りに頬にパッティングしつつ、夫にちょっかいを出さずにはいられない妻、夫も楽しそうに「なんだよ」と返す、幸せそうなふたりの様子が描かれている。撮影エピソード撮影は鎌倉で1日かけて実施。北浦さん、白戸さんおふたりはまるで本当の夫婦のように自然な演技で、途中ふたりがふざけあいながらやりとりする演技もCMカットに採用された。「ふたりの朝」篇(15秒・30秒)のほか、夫婦ふたりの日常を描いた追加エピソード2篇「ふたりは歳を重ねて」篇、「一緒に入っちゃう?」篇(各30秒)もYouTubeで公開中。ぜひ合わせてチェックしてみてほしい。【参考】※TVCM「ふたりの朝」篇(15秒)※TVCM「ふたりの朝」篇(30秒)※追加エピソード動画「ふたりは歳を重ねて」篇※追加エピソード動画「一緒に入っちゃう?」篇
2019年11月11日『カメラを止めるな!』で、日本のみならず世界中で大旋風を巻き起こした上田慎一郎監督による最新作『スペシャルアクターズ』が本日より公開。“緊張すると気絶する役者”と“カルト集団”の闘いを描いた、一筋縄ではいかない痛快エンタテインメントだ。本作は、松竹ブロードキャスティング製作“作家主義”と“俳優発掘”をテーマに上げるオリジナル映画プロジェクトの第7弾となるもの。この企画ではこれまでに、沖田修一監督作『滝を見に行く』、橋口亮輔監督作『恋人たち』、野尻克己監督作『鈴木家の嘘』などの話題作が誕生している。『スペシャルアクターズ』のキャストはプロアマ問わず公募をかけ、書類選考し、のべ1500人のオーディションを実行。出演するのは大澤数人、河野宏紀、富士たくや、北浦愛、上田耀介、清瀬やえこ、仁後亜由美、淡梨、三月達也、櫻井麻七、川口貴弘、南久松真奈、津上理奈、小川未祐、原野拓巳、広瀬圭祐、宮島三郎、山下一世ら。そして彼らに上田監督が自ら当て書きし、オリジナル脚本が完成した。超能力ヒーローが活躍する大好きな映画を見ては溜息をつく売れない役者の和人(大澤)。ある日、彼は数年ぶりに再会した弟(河野)から俳優事務所の「スペシャル・アクターズ」に誘われる。そこでは映画やドラマの仕事の他に、日常の中で演じる仕事、つまり演じることを使った“何でも屋”を引き受けていた。そんな折“スペアク”に、「カルト集団から旅館を守って欲しい」との依頼が。カルト集団は旅館の乗っ取りを図ろうとしており、そんな危険な連中相手に“スペアク”の面々はプランを練って、演技練習を重ねる。しかし、和人には“緊張すると気絶してしまう”という秘密があった……。彼の運命は、果たしてどうなるのか?上田は監督・脚本のみならず、編集や宣伝プロデューサーまでも兼任。監督補と宣伝デザインなどは、監督の妻であるふくだみゆきが担当している。“カメ止め”では、映画製作の現場を舞台に大きな驚きを観る者に与えたが、“スペアク”には、どんなサプライズが仕掛けられているのだろうか。新しい映画との遭遇を、ぜひとも劇場で体験していただきたい。『スペシャルアクターズ』本日より公開
2019年10月18日映画『スペシャルアクターズ』が、2019年10月18日(金)に全国公開。2018年のヒット作『カメラを止めるな!』を生んだ上田慎一郎が監督を務める。“上田ワールド”再び!奇想天外なエンタテインメントわずか300万円の製作費で、31億円越えの記録を打ち出した『カメラを止めるな!』。ゾンビ映画の撮影中に、本物のゾンビが襲い掛かる…という一見ホラー的要素があるエンタメ作品かと思いきや、緻密に練られた脚本に、予測不可能な展開で、次々と中毒者が続出。映画館にリピーターが溢れるなど、社会現象を巻き越すほどとなった。これに続く上田監督の長編映画第2弾となる『スペシャルアクターズ』は、再び上田が脚本・編集を担当。今回は、“緊張すると気絶する”体質を持った役者が、カルト集団に立ち向かうという“上田ワールド”全開の奇想天外なエンタテインメント描かれる。15人のキャスト×オリジナル脚本なお本作は、松竹ブロードキャスティング製作「作家主義」と「俳優発掘」をテーマに上げるオリジナル映画プロジェクトの第7弾作品となるもの。1500名のオーディションの中から選ばれた15人のキャストは、プロアマ問わない実力の持ち主たち。そんな彼らを上田監督があてがきして、オリジナル脚本を仕上げた。<あらすじ>暗い部屋でひとり、超能力ヒーローが活躍する大好きな映画を見ては溜息をつく売れない役者の和人。ある日、彼は数年ぶりに再会した弟から俳優事務所の「スペシャル・アクターズ」に誘われる。そこでは映画やドラマの仕事のほかに、日常の中で演じる仕事、つまり演じることを使った何でも屋を引き受けていた。そんな折、スペアクに「カルト集団」から旅館を守って欲しいと依頼が入る。乗っ取りを図るヤバ目な連中相手にプランを練り、演技練習を重ねるスペアクの役者たち。しかし、和人には皆に内緒にしている秘密があった。極限まで緊張すると気絶してしまうのだ。あろうことか、このミッションの中心メンバーにされた和人。果たして、彼の運命やいかに!?【詳細】映画『スペシャルアクターズ』公開日:2019年10月18日(金)監督・脚本・編集:上田慎一郎キャスト:大澤数人、河野宏紀、富士たくや、北浦愛、上田耀介、清瀬やえこ、仁後亜由美、淡梨、三月達也、櫻井麻七、川口貴弘、南久松真奈、津上理奈、小川未祐、原野拓巳配給:松竹
2019年05月20日元SKE48で女優の松井玲奈が25日、東京・六本木ヒルズアリーナで行われた第31回東京国際映画祭(TIFF)のレッドカーペットイベントに登場した。日本映画スプラッシュ部門で特別上映されるオムニバス映画『21世紀の女の子』に出演する松井は、花柄のレースを用いたロングワンピースで登場。企画・プロデュースの山戸結希監督をはじめとする監督・出演者と共に、笑顔を見せながらレッドカーペットを歩いた。イベント後、自身のツイッターで「東京国際映画祭 日本映画スプラッシュ部門 特別上映作品として『21世紀の女の子』参加しております。まずはこの映画祭で作品に集った女の子の欠片が誰かに届きますように。そう思いながら歩いたレッドカーペットはほんとに赤かった」と感想をつづった。同作は、80年代後半~90年代生まれの新進映画監督15人によるオムニバス作品で、全編に共通した“あるひとつのテーマ”を、各監督が8分以内の短編で表現。松井のほか、橋本愛、朝倉あき、石橋静河、伊藤沙莉、唐田えりか、北浦愛、木下あかり、倉島颯良、黒川芽以、瀧内公美、日南響子、堀春菜、三浦透子、モトーラ世理奈、山田杏奈らが出演する。31回目となる今年の東京国際映画祭は、10月25日~11月3日の10日間にわたって、六本木ヒルズ、EXシアター六本木、東京ミッドタウン日比谷などで開催。映画祭の顔となる「コンペティション部門」では、国内外から集まった1,829本の中から16作品を選出し、日本からは阪本順治監督×稲垣吾郎主演『半世界』と今泉力哉監督×岸井ゆきの主演『愛がなんだ』の2作品が選ばれた。撮影:蔦野裕
2018年10月25日もしも、あなたのそばにいる友だちが、かつて世間を震撼させた“あの事件”の元少年Aだったら…。生田斗真と瑛太が『64-ロクヨンー』の瀬々敬久監督のもと、少年犯罪のその後に迫るヒューマンミステリー『友罪』。このほど第2弾キャストとして、佐藤浩市、夏帆、山本美月、富田靖子ら、世代を超えた実力派キャストが発表になった。■豪華第二弾キャスト発表!原作は、ミステリー界の旗手として注目される作家・薬丸岳が2013年に発表した同名小説。瀬々監督のもと、友を想い、疑心や後悔と向き合い葛藤する益田役を演じるのは、今年のウディネ・ファーイースト映画祭で主演作『彼らが本気で編むときは、』が最高賞の観客賞を受賞し、5年ぶりの恋愛映画『先生! 、、、好きになってもいいですか?』から現在公演中の舞台「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」などまで、卓越した表現力でさまざまな難役を演じる生田さん。また、17年前の連続児童殺傷事件の犯人かもしれないと、益田が疑い始める鈴木役には、『64-ロクヨン―』『ミックス。』など話題作への出演が続き、生田さんとも3度目の共演となる瑛太さん。消せない過去を抱えながらも、それに向き合い、懸命にいまを生きる、彼らの想像を絶する葛藤と思いが交錯する慟哭の群像劇となる本作。今回、そんな彼らを支えるキャストとして発表された佐藤浩市は、息子が過去に犯した事件がきっかけで一家離散し、日々贖罪に向き合うタクシー運転手・山内修司役に。『感染列島』『ヘヴンズ ストーリー』『64-ロクヨン―』以来、4作品目の瀬々監督作品出演。逃れられない十字架を背負いながら、生田さん、瑛太さんと物語の中でどのように交わっていくのか、そして息の合った瀬々監督作品で再び重厚な演技を見せてくれるはずだ。さらに、あるきっかけで鈴木(瑛太さん)に助けられ、次第に好意を抱いていく藤沢美代子役には、現在ドラマ「監獄のお姫さま」で冤罪の“姫”を好演中、『海街diary』では第39回日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞した夏帆。本作では、かつてAV出演を強いられた過去を持つ女性、という難役に挑んでいる。益田(生田さん)の元恋人であり、彼のジャーナリストとしての再起を願う杉本清美役に、モデルとしてだけでなく『少女』『ピーチガール』など話題作で次々主演を務め、女優としても活躍著しい山本美月。雑誌記者として児童連続殺人事件の犯人を調べる中で、益田のジャーナリズムをかき立てるキーパーソンを演じる。そして、鈴木の少年院時代に担当法務教官だった白石弥生役には、数々の映画や舞台で抜群の存在感を表現し続ける富田靖子。鈴木の出所後も接点を持ち続け、彼の過去と現在を知る唯一の人物として熱演を見せる。そのほか、奥野瑛太、飯田芳、小市慢太郎、矢島健一、青木崇高、忍成修吾、西田尚美、村上淳、片岡礼子、石田法嗣、北浦愛、坂井真紀、古舘寛治、宇野祥平、大西信満、渡辺真起子、光石研と、世代を問わず日本映画の“光と影”を支え続ける魂系実力派キャストが集結。それぞれの過去と現在が絡み合い、さまざま人間模様が交錯していくストーリーに、気の抜けない緊張と深みを与えてくれる面々が顔を揃えた。キャストからコメントが到着!■夏帆瀬々監督から、毎回「リミッターを超えてください」という演出をされて、頭がまっしろになり、監督が思う限界点まで到達できていたのか撮影が終わったいまでもよく分かりません。身も心もへろへろになって、答えが分からなくてもがいて。それでも、誰よりもまっすぐに全身全霊でこの作品にぶつかっていく監督をみていたら、弱音を吐いてる場合じゃないと、わたしも腹をくくって挑ませていただきました。■山本美月瀬々監督をはじめ、素晴らしいキャストの方々とご一緒できたことを、とても光栄に思います。監督から、清美は唯一普通の人だから普通の女の人を演じてほしいと言われ、普通ってなんだろうと、とても考えさせられる作品になりました。なにが間違いなのか、正しいのか、作品を観ていただいた方々それぞれの答えを見つけて頂きたいです。■富田靖子『友罪』のお話をいただいた。愕然とする。光のようなものは感じるが、闇があまりにもすざまじかった。私が日常で母親という存在であるからかもしれない。葛藤した。葛藤は瀬々監督のもと、「熱」にそして「祈り」に変化していく。どうか、この「祈り」が届くことを願って…。『友罪』は2018年5月、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年11月17日薬丸岳の小説「友罪」が、監督・瀬々敬久、主演・生田斗真×瑛太で映画化。映画『友罪』として2018年5月25日(金)より全国ロードショー。薬丸岳の渾身作「友罪」薬丸岳の作品は、実在の事件に着想を得て書いた作品も多く、犯罪被害者と加害者、また少年犯罪など、重厚なテーマを取扱いながらも、エンタメ性の高いミステリーで読者を魅了する。「友罪」で描かれるのは、かつて世間を震撼させた事件を起こした少年犯の“その後”だ。ジャーナリストの夢に破れて町工場で働き始める益田と、同じタイミングで工場勤務につく鈴木。鈴木は周囲との交流を避け、過去を語りたがらない影のある人物だが、同い年の2人は次第に打ち解ける。だが、あるきっかけと行動で、益田は鈴木が17年前の連続児童殺傷事件の犯人ではないかと疑い始める。ともに心に闇を抱え、大きな罪に囚われ続けながらも、心を通じ合わせていく2人の友情。疑心や後悔に囚われた人間模様を、圧倒的にリアルな描写でスクリーンに投影する。主演は生田斗真×瑛太、監督に瀬々敬久監督をつとめるのは、『64-ロクヨン―前編/後編』での大ヒットも記憶に新しい瀬々敬久。その卓越した圧倒的人間描写は、国内外で高い評価を受ける。そして、瀬々監督のもと、友を想い、互いに疑心や後悔と向き合い葛藤する難役に挑むのは、『彼らが本気で編むときは、』でも主演を務めた生田斗真と、『64-ロクヨン―前編/後編』『殿、利息でござる!』など話題作への出演が続く瑛太。実力派俳優としても名高い俳優2人のみせる“本気のぶつかり合い”は大きな見所となるだろう。豪華キャスト陣息子が過去に犯した事件がきっかけで一家離散し、日々贖罪に向き合うタクシー運転手・山内修司役は、『感染列島』『ヘヴンズ ストーリー』『64-ロクヨン―前編/後編』以来、4作品目の瀬々監督作品出演となる佐藤浩市が務める。あるきっかけで鈴木に助けられ、次第に好意を抱いていく藤沢美代子役は『海街diary』での活躍が記憶に新しい夏帆、益田の元恋人・杉本清美役は『ピーチガール』にも出演していた山本美月、鈴木の少年院時代に担当法務教官だった白石弥生役は富田靖子が演じる。その他、忍成修吾、西田尚美、村上淳、坂井真紀、光石研と豪華なキャストが勢揃いする。ストーリーある町工場で働き始めた、元週刊誌ジャーナリストの益田(生田斗真)と、他人との交流を頑なに避ける鈴木(瑛太)。共通点は何も無かった二人だが、同じ寮で暮らすうちに少しずつ友情を育ててゆく。そんな折、彼らが住む町の近くで児童殺人事件が起こり、世間では17年前に日本中を震撼させた凶悪事件との類似性が指摘される。当時14歳だった犯人の少年Aはすでに出所しており、その後の行方を知る者は少ない。果たして今回の事件も彼の犯行なのか…。驚きと疑問に突き動かされ、ネットに拡散していた少年Aの写真を見た益田は愕然とする。そこにはまだ幼さの残る鈴木が写っていた――。【詳細】『友罪』公開時期:2018年5月25日(金)全国ロードショー原作:「友罪」薬丸岳(集英社文庫刊)監督:瀬々敬久出演:生田斗真、瑛太、佐藤浩市、夏帆、山本美月、富田靖子、奥野瑛太、飯田芳、小市慢太郎、矢島健一、青木崇高、忍成修吾、西田尚美、村上淳、片岡礼子、石田法嗣、北浦愛、坂井真紀、古舘寛治、宇野祥平、大西信満、渡辺真起子、光石研配給・宣伝:ギャガ©薬丸岳/集英社 ©2017映画「友罪」製作委員会
2017年08月03日12月2日(金)、3日(土)、松下IMPホールにて阿佐ヶ谷スパイダースPresents『はたらくおとこ』大阪公演が行われる。今年で結成20周年を迎えた阿佐ヶ谷スパイダースが、最も再演を望む声が多かった”暴走する男たちシリーズ”より、2004年初演の本作を12年ぶりに再演する。作・演出の長塚圭史にとって、初の全国9都市での上演を成功させ、複数の演劇賞を獲得した記念碑的作品。「青臭い反面、当時の自分からは『最近ちょっと考え過ぎるようになってない?』と言われてるような気もする」と40歳を迎えた長塚が、20代の自分と”タッグを組んだ”注目作だ。阿佐ヶ谷スパイダースPresents「はたらくおとこ」チケット情報北国の工場を舞台に、幻のリンゴ作りを夢見る5人の男とその家族を描いた物語。舞台には中央の壁を境に、右側に工場の事務所、左側に室内から続くトイレが奥にあり、手前には裏庭のような一角が広がっている。そこに、しんしんと音もなく雪が降り積もっていた。幻のリンゴ作りが頓挫し、残されたのは借金だけ。情熱があるのかないのか、男たちは事務所のストーブを取り囲み、やることと言えば机上の空論、あるいは他人へのダメ出しばかり。一向に状況は上向かない。そんなある日、地元の若い女が事務所にあるモノを持ち込んだことで、事態が一変する。事務所内の小競り合いは骨肉の兄弟喧嘩へと派生し、同時に地元女を巡る三角関係も勃発。気づけば農協からもマークされ、事務所を襲撃される事態に。冒頭から暴力的な場面の連続だが、衝撃度で言えば序の口。登場人物らはこの先、思いもよらぬ”ラスボス”とあいまみえることになる。そこで男たちがとった行動とは。そして明かされる、幻のリンゴ作りに秘められた真実とは……。紅一点の北浦愛をのぞき、奇跡的に初演メンバーが集結。舞台上では池田成志を筆頭に、魅力的な俳優陣が丁々発止の会話劇を繰り広げる。汗だくになりながらテンポ良く、危機的状況にも笑いを巻き起こす。とりわけ、中村まこと演じる工場長が追い詰められた末に見せる奇行の数々には、爆笑を禁じ得ない。しかし同時に、「喜劇はここまでだろう…」という一抹の不安もつきまとう。まるで巡ってきたジョーカーがいつ鎌を振り下ろすとも限らない、そんなヒリヒリとした緊張感を伴う演出は健在だ。作り込まれた美術や扇情的な音楽、手の込んだ仕掛けも多く、休憩なしの構成も観客の集中力を切らさない。役者の体温を皮膚感覚で感じられる小空間も功を奏し、贅沢な劇体験を約束してくれるはずだ。長塚作品をどの時期で観始めたかによって、その印象は大きく異なるかもしれない。初演を観劇した人は今の自分にこの作品がどう響くのかも楽しみだろうし、2000年代から観始めた人には、彼の作品に対する見方が変わるかもしれない。いずれにせよ、小説のように何度も目にすることが難しい生の舞台において、名作を”読み返せる”絶好の機会となりそうだ。公演は12月2日(金)、3日(土)大阪・松下IMPホールにて。その後、愛知・名古屋市青少年文化センター アートピアホール、岩手・盛岡劇場 メインホール、宮城・電力ホールを巡演。取材・文:石橋法子
2016年12月01日阿佐ヶ谷スパイダース『はたらくおとこ』が、11月3日に東京・本多劇場で開幕した。今年20周年を迎える阿佐ヶ谷スパイダース(長塚圭史、中山祐一朗、伊達暁)が2004年に初演した作品で、今回は12年ぶりの再演。池田成志、中村まこと、松村武、池田鉄洋、富岡晃一郎、中山祐一朗、伊達暁、長塚圭史という初演時のキャストが再集結し、女性キャストとして新たに北浦愛が初参加する。北浦は初舞台。阿佐ヶ谷スパイダースPresents『はたらくおとこ』チケット情報舞台は「茅ヶ崎りんご園」の事務所。社長の茅ヶ崎(中村)、東京から来た夏目(池田成志)、前田(中山)、バイトの豊蜜(池田鉄洋)は、社長の夢である“渋くて苦いリンゴ”を作り出す夢に破れ、今やすることもない事務所で朝から晩まで過ごしている。そんなある日、豊蜜の妹・涼(北浦)があるものを持って事務所に駆け込んでくる。さらに兄の蜜雄(松村)、涼のボーイフレンドの満寿夫(富岡)も現れ、男たちの再起をかけた暴走が始まる。だがそこに連絡が取れなくなっていた前田の弟・愛(伊達)が戻って来て、物語は思わぬ方向に進んでいく――。ギャグもあるがバイオレンスもある。殴り合いのシーンなどはバシバシとリアルな音が響き、観ているだけで痛い思いをする。登場人物は全員どこかしくじっていて苦しく、目を背けたくなる描写もある。劇中には“臭いもの”や“危険なもの”が出てき、実際は臭くないのに何か鼻につく気がして不快だし、“危険なもの”と同じ空間にいる恐怖を本気で感じる。だがそれが、圧倒的に楽しい。これは観劇で味わえる快感のひとつだろう。そしてその分、ぐっちゃぐちゃの事務所の外でしんしんと降り続ける雪や、イマイチな男たちが突然見せる勇敢な“かっこつけ”はとても美しく心に残る。演劇の醍醐味、魅力をたっぷりと味わえる、このキャスト陣ならではの贅沢な舞台だと感じた。北浦以外は12年前と同じキャストで演じられる本作。つまり初演は12歳若かったメンバーが、2004年の空気の中で演じていた作品だが、その違和感などは当然なく、ストーリーとしてはむしろ“今”観たい作品。前作を観劇した人にもそうでない人にもオススメしたい。公演は、11月20日(日)まで東京・本多劇場にて。その後、福岡・キャナルシティ劇場、広島・JMSアステールプラザ 中ホール、大阪・松下IMPホール、愛知・名古屋市青少年文化センター アートピアホール、岩手・盛岡劇場 メインホール、宮城・電力ホールを巡演。取材・文:中川實穗
2016年11月08日長塚圭史さん率いる阿佐ヶ谷スパイダースが結成20周年を迎え、12年前にその過激さゆえ問題作とされた『はたらくおとこ』の再演が決定。初演に引き続き出演する中村まことさん、池田鉄洋さんの心境は―。池田:20 周年とはいえ、圭史はよくこの作品を再演しようと思ったなと。中村:稽古が相当苦しかったからね。池田:脚本が上がってくるたびに、キャスト全員であれこれ文句をつけるから何度も書き直すことになって、圭史は相当嫌だったみたいなのに。中村:過激な場面が多くて、やってるほうは心が荒むし、クライマックスで一部お客さんは引いてるし(笑)。池田:でも、そういうことを含めて楽しかったんですよ。圭史は8年前にイギリスに留学して、作風も演出もガラッと変わったじゃない?正直、昔の作品が大好きだったから、いまの圭史にこれができんのかい?って気持ちもあるんだよね。今回、初演メンバーがほぼ全員揃ったこともあるし、イギリスで経験したことよりも強烈なものを経験させてやるぜ、っていう気持ちもなくはない。中村:僕も確かに帰国後の作品を観て、こういうのはもうやらないんだって寂しい気持ちはあったよ。ただ、圭史もいろんな挑戦をして、芝居を作る懐が広くなったなって感じてる。池田:じゃあ模索してた時期があって、ようやくいま、昔の作品と向き合えるようになったのかな。暴力に満ち溢れた世界を書いていたのが一回途切れて、今回どう演出するのか気になるな。出演者のほうは、いい意味で何も変わってなかったけどさ。相変わらずバカで凶暴で(笑)。中村:ただ、当時は目の前のことをやってくだけでいっぱいいっぱいだったけど、今回はちゃんと作品全体を受け止めてできるかな、とは思う。池田:本当にヒドい物語だけど、最後には本当にいい作品だなって思えるの。それもまことさん次第だけど。中村:…そんなことないけど。でも、がんばるよ。◇(左)なかむら・まこと劇団・猫のホテルに所属。近作に映画『海よりもまだ深く』。主演映画『堕ちる』は11/5に渋谷ロフト9で上映。(右)いけだ・てつひろコントユニット・表現さわやかを主宰、作・演出も手がける。12月に上演の舞台『パタリロ!』の脚本も担当する。◇夢破れ、かさむ一方の借金に首の回らないリンゴ農家の男たち。そんな時、彼らの前に謎の液体を持ってひとりの女がやってきた。金を生むというその液体の正体とは…。11月3日(木)~20日(日)下北沢・本多劇場作・演出/長塚圭史出演/池田成志、中村まこと、松村武、池田鉄洋、富岡晃一郎、北浦愛、中山祐一朗、伊達暁、長塚圭史前売り6800円当日7300円U-25 3500円(25歳以下対象、要証明書)すべて税込みゴーチ・ブラザーズTEL:03・6809・7125(月~金曜10時~18時)福岡、広島、大阪、名古屋、盛岡、仙台公演あり。※『anan』2016年11月9日号より。写真・土佐麻理子インタビュー、文・望月リサ
2016年11月04日旗揚げ20周年を迎えた阿佐ヶ谷スパイダースが、彼らの代表作のひとつ『はたらくおとこ』を12年ぶりに再演する。 女性キャストの北浦愛は今回が初出演となるが、その他は長塚圭史、中山祐一朗、伊達暁の阿佐ヶ谷スパイダースメンバーに加え、池田成志、中村まこと、松村武、池田鉄洋、富岡晃一郎と初演時のメンバーが再集結していることも話題だ。その注目作の上演を前に、作・演出の長塚圭史と出演の池田成志に話を聴いた。阿佐ヶ谷スパイダースPresents『はたらくおとこ』チケット情報「この時期の僕の作品は過激でストーリーも荒唐無稽で、凶暴というか暴走するような展開。そんな作品の真骨頂であり、僕らにとって記念碑的作品である『はたらくおとこ』。その作品を2016年に上演したらどういう反応が返ってくるのかなっていう興味はまずありますね。12年前とは世の中が全く変わっているわけで、ある意味現実の方が追い越している部分もある。それと、有り難いことにお客様からの再演希望が凄い高い作品だったんです。で、キャストも揃って20周年で…。それはもうやるしかないな、と」と笑顔で語る長塚圭史。その傍ら、前回の上演時に精神的にかなり負担があったという池田成志は「最初、この話を聞いた時は『う~ん、やんのか~』って感じ」と苦笑気味。しかも出演者の何人かは、「他の人は皆出ますよ!」という口説き文句で出演OKしたというオマケ付。「巧妙な技に引っかかりました(笑)。でも、12年前のキャストと同じ作品に挑めるって、なかなかない経験。今では楽しみですよ。単なる同窓会的な芝居には絶対できないですしね」と意気込む。ここ最近は、別の演劇ユニット「葛河思潮社」として、三好十郎の戯曲作品の演出に取り組んでいた長塚。その経験を経ての再演は大きな意味を持つと語る。「素晴らしい戯曲に立ち向かって立ち向かって、それでまた自分のこういうところに戻ってくるっていうのは、ワクワクするところではありますね。今、この戯曲を読み返してみると、恥ずかしさもありつつ、なかなか面白い部分があるなとも思えるようになりました。展開の早さだったり、あるいは会話のしつこさだったり。そのバランスが意外と面白い。20代ということもあると思うけど、筆の勢いみたいなものが確実にあって。その作品を、今の自分が、このメンバーで改めてやれる事は凄いことだと思います」(長塚)。「いろいろな贖罪の形があちこちに散りばめられていて、意外に社会性を帯びてる作品。その塩梅をどう見せるか。そして12年と言えば干支がひとまわりするくらいの時間。俺たちよく生き残ってたよな、という奇跡のような感覚と共に、この12年の経験値もうまく出せれば良いですね」(池田)公演は11月3日(木・祝)から20日(日)まで東京・本多劇場、11月23日(水・祝)福岡・キャナルシティ劇場にて。その後、広島、大阪、名古屋、盛岡、仙台を巡演。
2016年10月21日長塚圭史、中山祐一朗、伊達暁による演劇プロデュースユニット「阿佐ヶ谷スパイダース」が、旗揚げ20周年の今年、2004年の作品『はたらくおとこ』を再演する。キャストは阿佐ヶ谷スパイダースの3人に加え、池田成志、中村まこと、松村武、池田鉄洋、富岡晃一郎と初演時のメンバーが再集結。女性キャストの北浦愛は今作で初出演。作・演出の長塚に話を聞いた。【チケット情報はこちら】20周年の公演に『はたらくおとこ』を選んだことについては「ひとつは『はたらくおとこ』を2016年に上演したらどういう反応が返ってくるのかなっていう興味。12年前とは世の中が全く変わってるわけで、今、どういう風にこの作品が響くのかという興味は大きくありました。それと、阿佐ヶ谷スパイダースを好きなお客さんから再演の希望がすごく高いこともあります。でも、成志さんもまことさんもいないってなったら、やらなかったかもしれないです。そのくらいにこの作品は彼らと作ってきたので。それで上演が決まって、気が付くと『20周年だ』みたいな」と、20周年は後からついてきたものだったそう。長塚は「僕ら10周年も15周年も見落としてきてるから」と笑う。再演については「楽しみですよ。僕は『失われた時間を求めて』(2008年)くらいから、『はたらくおとこ』時代のお客さんに随分敬遠されたんじゃないかと思ってるんです。わざわざ難しいことをやってるみたいに言われるんだけど。そんなつもりはなくて。でも言われ続けるわけですよ。『圭史くんの作品、変わった』って。で、まあじゃあそういうのを1回景気づけにやるか、みたいな。やるなら面白くしますよ、当然ですけど。前回以上の作品にしたいなって思うし。ギャグもやりますよ。この『はたらくおとこ』に笑いは絶対必要だから」再集結するキャストについては「みんな多分、阿佐ヶ谷スパイダースがどうとかっていう考えではないと思うんですよ。『はたらくおとこ』をどう面白くするかっていうことだけで向かってくると思うから。有意義なクリエイションができることは確信しています。でもまあ会ってみないとわからないですね。なんか盗賊みたいな人たちが1回わかれて、もう1回集まるみたいな。そういう感じあるんですよ(笑)。それも、集まって同窓会するんじゃなくて、同じかそれ以上のことしようっていうんですから。その盗賊が成志さんとかまことさんでしょ?おかしいよね(笑)」公演は11月3日(木・祝)から20日(日)まで東京・本多劇場にて。その後、福岡、大阪、仙台など全国6か所を巡演。取材・文:中川實穗
2016年09月08日