累計観客動員数158万人、興行収入18.9億円の大ヒットを記録した感動作、映画『神様のカルテ』の続編となる『神様のカルテ2』の製作がこのたび決定した。働くとは何か、家族とは何か、人間の生死とは何なのかという普遍的なテーマを深く掘り下げた世界観で読者を魅了し、シリーズ累計210万部を突破した夏川草介によるベストセラー小説の映画化。映画では、美しい自然に囲まれた信州・松本を舞台に、主人公の医師・栗原一止(いちと)が、旧友の医師との再会と衝突を経験し、最愛の妻や友人に支えられながら、尊敬する上司の意志を受け継ぐ感動のヒューマンドラマが描かれる。主人公・一止役には前作に引き続き、国民的アイドルグループ「嵐」の櫻井翔。一止の妻・栗原榛名に人気女優・宮﨑あおい。一止が尊敬する上司の医師・貫田に柄本明ほか、原田泰造、要潤、吉瀬美智子、池脇千鶴、朝倉あき、西岡徳馬ら前作からのキャスト陣が勢揃い。そして、一止と医療方針をめぐり衝突する・進藤辰也役に舞台・映画で活躍する若手屈指の実力派俳優、藤原竜也。さらに、濱田岳、吹石一恵、市毛良枝といった新たなキャストが加わり、前作以上に豪華なキャスティングが実現した。今回の製作決定を受け、主演の2人からは「撮影から2年の時を経て、再びこの作品に関われること大変嬉しく思います。前作撮影中は、悩み、苦しみ、決して楽しいことばかりの現場ではありませんでしたが、自分の知らない一面と出会えた作品でした。役柄の“栗原一止”と共にまた、成長することができたらと思います」(櫻井さん)、「一止さんを見守れること、榛名さんを生きられること、とても楽しみです」(宮﨑さん)と、再共演に懐かしさと喜びで胸いっぱいといった様子。また今回、初出演となった藤原さんからは「前回の世界観を壊さないように、そして良い意味でレギュラーキャストの方々の刺激になれるように頑張ります。櫻井さん、宮﨑さんとも初共演でどういう化学反応が起きるか分かりませんが、現場が楽しみです」と期待感あふれるコメントが寄せられた。前作に続いて、深川栄洋監督がメガホンをとる本作。2013年1月より長野県松本市、関東近郊にてクランクイン、公開は2014年を予定している。『神様のカルテ2』は2014年、全国東宝系にて公開。■関連作品:神様のカルテ2 2014年、全国東宝系にて公開
2012年12月13日テレビドラマや映画などで、たびたびお笑い芸人が役者として出演することがあります。なかには「俳優としても活躍できるんじゃないか」と思えるほど、高い評価を受ける芸人さんもいますね。そこで、お笑い芸人の誰の演技が好きか、調査してみました。調査期間:2012/10/30~2012/11/4アンケート対象:マイナビニュース会員有効回答数 1,000件(ウェブログイン式)■「ドランクドラゴン・塚地武雅さん。安定感がある芸人だし、20年30年たったときには大俳優になっていると個人的には思うぐらい、期待を寄せているし大好き」(24歳/男性)ダントツで高評価が多かったのが塚地さんでした。「失礼かも知れませんが、二枚目俳優さんのように現実離れしたルックスではなく、こういう人いる!という実際に存在してそうな感覚で見ることができて好きです」(23歳/女性)といった意見も。■「いかりや長介さん。『踊る大捜査線』の和久さんの演技が好き。優しさが出ている」(22歳/女性)ベテランで味がありましたよね。これ以外の作品も必見です。■「笑福亭鶴瓶さん。『ディアドクター』や『夢売るふたり』での演技に感心した」(28歳/女性)テレビでは見せない、哀愁漂った演技に魅了された方は多いようです。■「カンニング・竹山隆範さん。渋くて落ち着きがあって安定しているから」(28歳/男性)「ロンドンハーツ」(テレビ朝日系)では俳優業をイジられていますが、やはり世間の評価は高いです。■「劇団ひとりさん。名前からして、もともとコントが劇っぽかったし、演技も個性的で面白くてうまいと思う。特に『ゴールデンスランバー』が好き」(27歳/女性)どことなく感じられる品の良さがありますね。小説家としての一面なども含め、多才ですよね。■「芸人さんかどうかわからないが、堀部圭亮さん。濃い目のルックスが生かせていていい」(32歳/男性)個性的な演技が高評価です。狂気の表現が上手ですよね。■「バナナマン・設楽統さん。色んなドラマに出演しているのを今まで見てきたが、結構役になじんでいて違和感がないので、役者に向いていると思う」(31歳/女性)■「バナナマン・日村勇紀さん。10月に始まった『イロドリヒムラ』(TBS系)が凄い!毎回まったく違うストーリーなのに、うまく演じ分けている」(54歳/男性)バナナマンはコンビ両者とも声が挙がりました。コントで培った演技力がドラマや映画でも生かせているのですね。■「山口智充さん。元気があるし、演技が自然。笑顔もよい」(34歳/女性)ぐっさんは好感度がありますよね。イメージの良さが雰囲気を作っている気がします。■「ネプチューン・原田泰造さん。演技が役に合っていてわざとらしくなく、上手だと思う」(29歳/女性)ぐっさんと少し似ていますが、飾らない良きパパ的なポジションにいますよね。いかがでしたか? 最近はあまり見られる機会がありませんが、ダウンタウン・浜田雅功さんや明石家さんまさんもかつてドラマや映画に出演していました。お笑い芸人とは到底思えないその演技力に、驚くこと請け合いです。みなさんには、好きなお笑い芸人さんの演技はありますか?(くわ山ともゆき+プレスラボ)
2012年12月10日第3回ポプラ社小説大賞特別賞を受賞した「風待ちのひと」でデビューし、女性を中心に高い人気を誇る作家・伊吹有喜の人気小説「四十九日のレシピ」が映画化されることが決定し、このほど永作博美、岡田将生ら豪華キャスト陣の出演が明らかとなった。ある日、熱田家の母・乙美(おとみ)が突然亡くなった。2週間後、生きる気力を失っていた夫・良平の元に、派手な格好のイマドキ女子・イモが訪れる。イモは乙美から頼まれていた四十九日までの細々とした家事などを引き受けに来たと言い、乙美が残したという「レシピ」の存在を伝える。そこへ夫との関係に終止符を打ったという、東京で生活を送っていた娘の百合子が帰ってくる。良平と百合子、それぞれ心に傷を負った親子が、最愛の妻、そして母であった乙美の人生をふり返りながら、立ち直っていくまでの四十九日を温かく描く感動作だ。本作は、2011年にNHKでドラマとして放送された人気作品。監督は永山絢斗主演の『ふがいない僕は空を見た』がトロント国際映画祭に正式出品されるなど世界でも注目を浴びる、新進気鋭の女流監督・タナダユキ。今回発表されたキャスト陣には、主人公・百合子に『八日目の蝉』で2011年度日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を始め、数多の賞を総ナメにした実力派女優・永作博美。原作を読んだという永作さんは、「泣いて、笑って、とても優しく朗らかな読後感でした。作中で描かれている四十九日を成功させたいと思いました」と早くもやる気満々の様子。また、そのほかの主要キャストには、百合子の父・良平役に石橋蓮司、日系ブラジル人のハルというこれまでにない役柄に挑む岡田将生、そして『ヒミズ』でヴェネチア国際映画祭最優秀新人俳優賞を獲得した二階堂ふみが、熱田家に突然現れる派手な不思議少女・イモ役を演じる。さらに、岡田さんとは『アントキノイノチ』からの再共演となる原田泰造が、百合子との関係が冷めてしまった夫・浩之を演じるなど豪華俳優陣が名を連ねることとなった。昨今、NHKドラマから映画化される作品が続いているが、昨年大ヒットとなった『八日目の蝉』もその1本。40代を迎えた永作さんの好演に、再び日本中が涙させられそうだ。『四十九日のレシピ』は2013年全国公開を予定。(text:cinemacafe.net)■関連作品:四十九日のレシピ 2013年11月9日より新宿バルト9・有楽町スバル座ほか全国にて公開(C) 2013映画「四十九日のレシピ」製作委員会
2012年10月31日東京クァルテット創設メンバーとして長年世界の舞台で活躍してきたチェリスト・原田禎夫が「東京・春・音楽祭」で3年にわたるシリーズ企画をスタートさせる。「東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2012-」の公演情報NHK交響楽団・チェロ奏者だった父の薫陶のもと、幼少より才能を開花させた原田禎夫は、東京交響楽団の最年少首席チェリストを務める。渡米後は、本格的に室内楽の活動に取り組み、1969年に「東京クァルテット」を結成。ニューヨークを拠点に、その後30年にわたって活躍を続け、世界的な弦楽四重奏団としての地位を確固たるものにした。1999年に同クァルテットを離れて以降は、同門の小澤征爾が音楽監督を務めるサイトウ・キネン・オーケストラや水戸室内管弦楽団のほか、ソロ、室内楽での演奏活動に加え、後進の指導でも活躍中だ。そんな世界の舞台で活躍する日本人チェリストのパイオニア・原田禎夫が、今春より3年にわたるシリーズ企画をスタート。2004年に自ら結成したアミーチ弦楽四重奏団のコンサート、ソロ・リサイタル、そして長年の音楽仲間たちと奏でる室内楽などで、半世紀にわたる音楽家人生の集大成を披露する。東京・春・音楽祭「原田禎夫チェロ・シリーズ」は、vol.1(アミーチ弦楽四重奏団)が3月19日(月)、vol.2(原田禎夫 チェロ・リサイタル)が3月29日(木)。共に東京文化会館 小ホールにて開催。チケットは発売中。また「東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2012-」は、3月16日(金)から4月8日(日)まで開催。東京文化会館ほか上野の各文化施設などで約80公演(無料イベント含む)が行われる。●東京・春・音楽祭原田禎夫チェロ・シリーズ・vol.1 アミーチ弦楽四重奏団~オール・ベートーヴェン・プログラム~3月19日(月)19:00開演東京文化会館 小ホール・vol.2 原田禎夫 チェロ・リサイタル3月29日(木)19:00開演東京文化会館 小ホール今後の予定《2013年》・vol.3 室内楽 with ズッカーマン・チェンバー・プレイヤーズ・vol.4 チェロ・アンサンブル《2014年》・vol.5 ゴルトベルク変奏曲 (vn:パメラ・フランク/va:今井信子)・vol.6 リサイタル(ベートーヴェン:チェロ・ソナタ)
2012年03月15日俳優としての存在感がスゴイ!あの芸人が1位最近、お笑い芸人がバラエティーだけでなく、映画やドラマでも大活躍しています!コントで培った演技力や舞台で培った度胸が、俳優としてプラスに働いているのではないでしょうか。そこで今回は、役者顔負けの演技派芸人はだれか、男性387名にお聞きしました。>>女性編も見るQ.役者顔負けの演技派芸人を教えてください(複数回答)1位ビートたけし16.5%2位宮迫博之(雨上がり決死隊)14.2%3位明石家さんま13.2%4位原田泰造(ネプチューン)11.9%5位山口智充9.3%(敬称略)■ビートたけし……・「シリアスな演技ができるので好き。『バトル・ロワイアル』の演技が良かった」(32歳/情報・IT/技術職)・「自分でも映画を作っているし、『座頭市』を見てすごいと思った」(29歳/食品・飲料/販売職・サービス系)・「『血と骨』での演技は迫力があった」(26歳/機械・精密機器/技術職)・「風格が違う。『BROTHER』が良かった」(23歳/食品・飲料/販売職・サービス系)・「『ソナチネ』は存在感があって良かった」(31歳/情報・IT/技術職)■宮迫博之(雨上がり決死隊)……・「『救命病棟24時』で演技がうまいなと思った」(28歳/印刷・紙パルプ/事務系専門職)・「自然な演技に感じる『アットホーム・ダッド』が良かった」(25歳/小売店)・「よくドラマで見ますが、とても演技がうまいと思います」(34歳/電機/技術職)■明石家さんま……・「意外と幅のある演技ができるから。『世界で一番パパが好き』での父親役は今でも覚えています」(27歳/機械・精密機器/事務系専門職)・「真面目なシーンが意外とはまっている」(28歳/自動車関連/技術職)・「『男女7人秋物語』の大竹しのぶさんとのやりとりが印象に残っている」(36歳/人材派遣・人材紹介/営業職)■原田泰造(ネプチューン)……・「大河ドラマ『龍馬伝』ではほかの実力派俳優に負けていなかった」(29歳/機械・精密機器/営業職)・「大河ドラマ『龍馬伝』で演じた新撰組・近藤勇はハマッていた」(38歳/通信/営業職)・「大河ドラマ『龍馬伝』では、本当に近藤勇に見えた。彼が主役で大河ドラマが作れると思う」(27歳/運輸・倉庫/販売職・サービス系)■山口智充……・「どんな役柄もこなせそうだから。『新選組!』が非常に良かった」(27歳/運輸・倉庫/技術職)・「ものまねがうまいから演技もうまいと思う」(28歳/自動車関連/技術職)・「芸達者だと思う」(30歳/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)総評1位はビートたけしさんでした。映画監督でもあり、俳優としてさまざまな作品にも出演しています。その中でも演技の評価が高かった作品は『座頭市』でした。北野作品で最もヒットした作品であり、国内外で数々の賞を受賞しています。ほかの俳優さんにはまねのできない、存在感やオーラがあるといった声が多く寄せられました。2位は、数多くのドラマに出演している宮迫博之(雨上がり決死隊)さんでした。『龍馬伝』などの時代劇、『絶対零度』といったシリアスなドラマ、『アットホーム・ダッド』などのホームコメディーなど幅広い役をこなせる点が、彼の演技力の高さを物語っているといえるようです。4位の原田泰造(ネプチューン)さんは、『龍馬伝』で演じた近藤勇役を評価する声が目立ちました。5位の山口智充さんは、ドラマでの演技のほかに、ものまねができる点を評価するコメントも寄せられています。2012年は、どんな芸人さんが俳優としてブレイクするのか、楽しみですね。(文・ペンダコ)調査時期:2011年12月5日~12月11日調査対象:マイナビ ニュース会員調査数:男性387名調査方法:インターネットログイン式アンケート■関連リンク【ランキング男性編】頭が良さそうなお笑い芸人【ランキング男性編】ベテラン芸人限定の漫才グランプリで優勝しそうなのは?【ランキング男性編】歴代のM-1優勝者で一番好きな芸人完全版(画像などあり)を見る
2012年02月10日公開中の原田知世、大泉洋主演映画『しあわせのパン』のメイキング映像がこのほど公開され、クランクアップ直後に本作に対する想いを語るふたりの映像が届いた。『しあわせのパン』メイキング映像『しあわせのパン』は、北海道でパンカフェを営む夫婦と、店を訪れる客たちの人間模様を描いたドラマ。北海道での先行上映では高動員を記録していたが、全国公開後にも勢いは衰えず、全国48館での公開ながら週末動員ランキング10位を記録している。このほど公開された特別映像は、原田、大泉の撮影最終日の模様をとらえたもの。大泉は高々と手をあげ、本作の続編、さらには連続ドラマ化をリクエスト。ファンにはお馴染みの“大泉節”が炸裂しているが、言葉の端々に本作に対する強い想いがみえる。続いて三島有紀子監督から花束を受け取った原田は、スタッフの前であいさつしながら思わず感涙。原田にとって本作が特別な作品のひとつになったことが伺える映像になっている。『しあわせのパン』公開中(C)2011『しあわせのパン』製作委員会
2012年01月31日「ぴあ」調査による1月27日、28日公開の映画・満足度ランキングは、原田知世、大泉洋主演の『しあわせのパン』がトップに輝いた。2位にドキュメンタリー映画『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』が、3位は東野圭吾のベストセラー小説を阿部寛主演で映画化した『麒麟の翼~劇場版・新参者~』が入った。上位作品の写真1位の『しあわせのパン』は、北海道でパンカフェを営む夫婦と、店を訪れる客たちの人間模様を描いたドラマ。出口調査では「“らしくない”寡黙な大泉洋と、年齢には見えない原田知世がかわいくて、素敵な夫婦だった」「四季を織り交ぜたストーリーと、それぞれの季節にあった演出が良かった」「周囲の人とのつながりの大切さが伝わってくる」などの意見が聞かれた。観客は20~30代の女性が多く、レディースデイを設けている劇場では平日でも大きな動員が期待できそうだ。2位の『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on…』は、アイドルグループAKB48の2011年の活動を追いかけたドキュメンタリー作品。観客は30代までが圧倒的で男性だけでなく女性客も多いのが特徴。上映後には「メンバーの夢に向かって進む強さや、諦めない覚悟が観られて良かった」「バック・ステージでの苦しみや悲しみを一切見せないメンバーのプロ意識の高さが印象的」などの声が挙がったほか、東日本大震災後、支援活動を続けている彼女たちに迫った場面に言及する観客も多く「震災以降、人の為に活動する姿に胸を打たれた」などの感想が寄せられた。(本ランキングは、2012年1月21日(土)に公開された新作映画12本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)
2012年01月30日パンカフェを舞台に“しあわせ”のあり方を見つめる感動作『しあわせのパン』の初日舞台挨拶が1月28日(土)、東京・渋谷シネクイントで行われ、主演の原田知世と大泉洋、三島有紀子監督が登壇した。矢野顕子と忌野清志郎が歌う名曲「ひとつだけ」からインスパイアされ、北海道・洞爺湖のほとりにある月浦を舞台に、この町でカフェを営む夫婦(原田さんと大泉さん)と店に訪れる人々の悲喜こもごもをハートウォーミングに描く。「何気ない日常は、本当は何気ないものじゃない。いろんな人生をかき集めた映画で、私にとっては役者さんのいいお芝居が撮れた瞬間が“しあわせ”でした」(三島監督)。原田さんは「月浦の自然は、光や時間によって表情が変わって、全然飽きませんでした。長崎出身なので、雪景色にあまりなじみもなくて。だから(雪景色に)感激しましたね」と自然の美しさと雄大さに感慨深げ。また、北海道の人々の温かさにも感銘を受けたようで「みなさん、情が深くて優しい人ばかり。思い出がいっぱい詰まっているので、初日を迎えて少し寂しささえあります」と名残惜しそうに語った。一方、大泉さんは“地元”北海道での撮影&キャンペーンに「知世さんと舞台挨拶に行くと、みなさん『うちの甥っ子がきれいな嫁さん連れてきたぁ』という目でチヤホヤしてくれる」とニッコリ。普段は雨男だというが「知世さんも監督も晴れ女。おかげで雨に降られることもなく、僕の雨男体質を変えていただいた」と満足げだった。もちろん、一度スイッチが入ると、止まらなくなる“大泉節”はこの日も健在。勢い余って、思わずネタバレしてしまうものの「ネタバレが映画の楽しみを減らすことはないって、ある研究者が発表している。だから、謝る気はありません」とキッパリ。ところが、その直後にヒット祈願のくす玉を割ると、そのままくす玉を支える台が転倒するハプニング!なんと、くす玉が大泉さんを直撃するオチがついた。本作では物静かでシリアスな演技を披露する大泉さんに、笑いの神が舞い降りた瞬間だった。『しあわせのパン』はシネクイントほか全国にて公開中。■関連作品:しあわせのパン 2012年1月21日より北海道にて先行公開、1月28日より渋谷シネクイント、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開© 2011『しあわせのパン』製作委員会■関連記事:大泉洋、監督から「毎日飲むの止めて」の忠告『しあわせのパン』北海道で先行公開!『しあわせのパン』原田知世「自分を見つめなおす、そのためにこの映画に出会った」“優秀主演男優”大泉洋も11歳の少女の感動的なコメントに脱帽!シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第22回)あなたが憧れる“恋映画”は?“わけあって”食べたい料理は何?『しあわせのパン』劇場鑑賞券を100組200名様プレゼント
2012年01月28日映画「しあわせのパン」で夫婦を演じた原田知世と大泉洋。地元・北海道出身の大泉をして「おとぎ話のような景色だった」と言わしめた洞爺湖のほとりの街・月浦を舞台に展開する、優しい物語を通じ彼らが考えた“しあわせ”とは?2人に話を聞いた。その他の写真夏、秋、冬そして春、りえさん(原田)と水縞くん(大泉)の夫婦が営むパンカフェの元を訪れる客たちの人間模様が綴られる本作。印象的なのは、人々の交流を描きながらも登場人物たちの言葉数が決して多くない点。大泉は「僕の役にしては本当にセリフが少ない」と笑いつつ「幸せだけど心にどこか陰を持つ奥さんが時折見せる不安な表情に自身も不安になる夫の役でしたので、多くを語らずただ一緒に居続けることや眼差しで愛情を伝えたかった」と振り返る。原田も「月浦の自然や水縞くんの愛情に触れ、カフェを訪れるお客さんに自らを重ねたりしながら彼女は少しずつ心を開いていく。セリフにない微妙な変化、春に向かってどう変わっていくのかを静かに演じたかった」と静けさの中で表現された思いを語る。四季折々、何かを心に抱えた客がやってくるが、強く心に迫るのが、かつて訪れた月浦を真冬に再訪する老夫婦(中村嘉葎雄・渡辺美佐子)の物語。歳を重ねるということや誰にもいずれ訪れる大切な人との別れについて考えさせられる。原田は「夫婦というのは元は他人同士だけど、そこから相手と向き合って見えてくることもあり、積み重ねていくことで2人の足跡を作っていくもの。2人を見て、水縞くんとりえも自分たちの遠い先が見えてきたのかなと演じながら感じていました」と感慨深げに語る。「10代で月浦の風景を見てもそこまで感動はないかもしれないけど、年を取りいろんなものが見えてくるから分かることってあると思う」と大泉。自らを振り返り「気持ち的には大学生のまま止まってるんですけど(笑)、歳を取るごとにいろんなことを感じていきたい。うちの両親は2人ですごく楽しそうにゴルフ行くんです。僕も奥さんと2人でゴルフに行けたらいいですね」と思いをはせる。改めてしあわせとは何か?大泉は「幸せかどうか決めるのは自分。僕はいまの自分、いまの決断に間違いはないと思うようにしてるし、最終的に幸せが待ってると信じてる。たとえ間違いでも、必要な間違いだったと思えるし、つらいことも必要なことだったと思える」と語り、さらに「幸せに生きたいと思うことは、一緒に生きている人を幸せにすることでもあると思う」と言葉に力を込める。そんな“夫”の言葉に原田は頷き、やさしい笑みを浮かべて言葉をつなげる。「映画でも2人がお客さんを見守る中で、彼らにも幸せが返ってくる。相手を思いやり、分け合うことでより幸せになったり幸せをもらえたりするんだなというのを感じました」。『しあわせのパン』北海道先行公開中1月28日(土)全国ロードショー※取材・文・写真:黒豆直樹
2012年01月25日原田知世と大泉洋が夫婦役を演じる新作『しあわせのパン』の完成披露試写会が23日(水)に、本作の舞台となる北海道で行なわれ、ふたりと三島有紀子監督が登壇した。その他の写真『しあわせのパン』は、北海道を舞台に洞爺湖(とうやこ)のほとりにある小さなまちで、宿泊設備を備えたパンカフェを営む夫婦の日々や、そこを訪れる人たちを描いた人間ドラマ。昨年の9月と今年の1月に、月景色が美しいことで知られるまち“月浦”でオール北海道ロケに臨んだ。満員となった客席からの大きな歓声に迎えられた原田は「いまは今日の北海道の青空のような気分です」とニッコリ。「撮影で徹夜して大変でも、どんどん表情をかえる月浦を見ているだけでいろんな栄養をもらえて癒されました。すごく和やかで、表情も東京にいるときとは全然違っていました」と撮影を振り返った。本作では「寡黙で、優しいダンナ様を演じた」という北海道出身の大泉は「『探偵はBARにいる』に続き、北海道でロケをした映画が公開になり、本当にうれしい。公開前になると、うっとうしいくらい宣伝したくなるタイプなんで、それがちょっと大変」と語り、「セリフの少ない役でしたが、不思議とパンをこねているだけでいろいろなものが伝わってくるような作品です。観ているみなさんの想像とか“いい余白”のある映画」とコメントした。当日は、サプライズ演出で北海道の素材を使った特製“しあわせのパン”が目の前に運ばれ、ふたりとも大興奮。大泉は「みなさまの口コミで映画が好評になった暁には、ぜひシリーズ化ということで。まずは『しあわせのパンツ(2)』という、パンもパンツも分け合う、そういう夫婦の物語をぜひ!」と早くも続編製作を希望し、場内をわかせた。『しあわせのパン』2012年1月21日(土)北海道先行、1月28日(土)全国ロードショー
2011年11月24日俳優の岡田将生が11月19日(土)、主演作『アントキノイノチ』の初日舞台挨拶を東京・有楽町の丸の内ピカデリーで行った。この日はメガホンをとった瀬々敬久監督が、岡田さんへの感謝の手紙を読み上げたり、共演した榮倉奈々、原田泰造、松坂桃李から花束をプレゼントされたりと“サプライズ”の連続。感極まった岡田さんは思わず号泣し「何なんだよ、みんな、ちくしょう…。本番前、みんなそっけないな、話しかけてくれないなと思っていたら、こういうことだったんですね」と言葉を詰まらせていた。「そろそろお時間です」と司会者が舞台挨拶を締めくくろうとした瞬間、スッと手紙を取り出した瀬々監督。「岡田くんは基本的に天然でボケキャラ。でも撮影中は助けられることも多く、特に震災が起こって大変だったときも、岡田くんの笑顔と無邪気な会話に癒された。現場を引っ張ってくれたし、純粋な気持ちで映画に取り組むことの大切を教えてくれた」と感謝の言葉を述べると、早くも岡田さんの目からは大粒の涙が…。「岡田くんの純粋な気持ちが、映画を助けてくれた」(榮倉さん)、「(取材などで)岡田くんのことを小学2年生って言ってゴメン。もう立派な大学生になったよ」(原田さん)、「大切な友情を築くことができた。ぜひ、また共演しましょう」(松坂さん)と共演者からも温かい言葉が贈られ、岡田さんは感無量の面持ちだ。岡田さんは涙をぬぐいながら、「この映画に参加できて、本当に良かった。監督やキャスト、スタッフ、それに家族や友人に支えられた。撮影中に震災があり、『このまま撮影していていいのかな』って悩んだこともあったが、命の大切さや人と人との繋がりを届けられると信じて、やり遂げることができました」と挨拶。その間も涙が止まることはなく、「俺、今日、泣いてばっか!」と感情を爆発させた。さだまさしの同名小説を原作に、ある事件を機に心を閉ざしながら生きる2人の男女(岡田さん、榮倉さん)が、遺品整理業の現場で、死者が人知れず遺したもの、そこに込められた思いに触れることで“イノチ”の尊さにふれていく姿を描く。第35回モントリオール世界映画祭で、革新的かつ質の高い作品に授与される「イノベーションアワード」を受賞し、第16回釜山国際映画祭の“アジアの窓”部門での上映も大反響を呼ぶなど、早くも国際的な評価を集めている。この日は本作の公式サイトで一般公募された“とびきりの笑顔”の写真約1万枚で構成されたモザイクアートもお披露目された。『アントキノイノチ』は全国にて公開中。■関連作品:アントキノイノチ 2011年11月19日より全国にて公開© 「アントキノイノチ」製作委員会■関連記事:9割の人が絆について考えたと回答!『アントキノイノチ』グッと来るシーンは…?“命”の繋がりを考える『アントキノイノチ』特製メモを5名様にプレゼント岡田将生のサプライズプレゼントに榮倉奈々、思わずウルリ岡田将生インタビュー自らの「生きる意味」と向き合った『アントキノイノチ』シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第20回)“ほっとけない男子”俳優は?
2011年11月21日岡田将生&榮倉奈々主演で話題の映画『アントキノイノチ』。公開を前にシネマカフェ読者を対象に行った試写会では、6割以上の観客が「泣けた」と回答し、さらに「絆について考えるきっかけになったか?」という質問には、実に9割の人が「はい」と答えるという結果が得られた。アンケートから明らかになった「泣ける」ポイントも様々で、映画に対する評価も多くの人が100点満点中、80点から90点の高評価を与えている。この映画の何がそこまで人の心を打つのか?アンケートの結果を発表!歌手のさだまさしの同名小説を映画化した本作。高校時代のある出来事をきっかけに心が壊れてしまった青年・杏平(岡田さん)。遺品整理という仕事を始め、仕事先で生や死と向き合い、同僚のユキ(榮倉さん)らと触れ合う中で少しずつ再生していく姿が描き出される。軒並み80点から90点という高い評価が与えられたが、そうした人々の感想の中でも多かったのはやはり「命の大切さ」についての言及。「“命”について、これほどというぐらい、真正面から向き合わせられた。死ぬことへの恐怖や悲しみが強かったけれど、途中から誰かが亡くなったことが、自分が生きていることに繋がっていて、杏平とユキのように人と出会える、と前向きに考えられるようになった」(20代・会社員)、「生きていてこそ、人は生きていることの大切さが分かるのだと改めて素晴らしいことを感じさせられました」(60代・会社員)。ほかに多かったのは、亡くなった人の部屋、荷物を整理する「遺品整理業」という仕事を初めて知ったという声。映画の中で原田泰造演じる杏平の上司・佐相は「天国への引っ越し屋」とこの仕事を表現しているが、「亡くなった人に対する“想い”が伝わってきた。大切な職業だと思う」といった感想が多く寄せられた。また、6割以上が「泣いた」という本作。具体的なシーンに関しては杏平やユキが遺品整理を行うシーンはもちろん、2人が背負っている過去を告白するシーンなどを挙げる声が多かったが、2人以外の人々に対しても熱い感想が寄せられた。「原田泰造さんが部屋を片付けているときの表情にグッと来た」(20代・主婦)、「柄本明さんの一連のシーン」(30代・会社員)。ほかにも檀れい、堀部圭亮、宮崎美子ら亡くなった家族の遺品整理を依頼する遺族や、遺品整理業の社長役の鶴見辰吾など、脇を固める実力派俳優陣の言動には思わず心揺さぶられること必至!9割の人が“絆”について考えさせられたと答えたが、「大切な人に伝えたい言葉は?」という質問に対しては、劇中で登場する「元気ですか?」という言葉に触れ「好きじゃない人や嫌いな人にも『元気ですか?』と言えるようになったら、人生が素敵になりそうです」(30代・会社員)という声や「生きていてくれてありがとう。そして、自分を生かしてくれてありがとう」(20代・会社員)と命への感謝を伝える答えが多く集まった。命について考え、その命を活かすために必要な“絆”の重要性を改めて教えてくれる映画と言えそう。東日本大震災もあり、今年ほど人との繋がりの大切さを認識させられることはなかったという人も多いはず。ぜひ、あなたも大切な人と映画館に足を運んでみては?『アントキノイノチ』は11月19日(土)より公開。■関連作品:アントキノイノチ 2011年11月19日より全国にて公開© 「アントキノイノチ」製作委員会■関連記事:“命”の繋がりを考える『アントキノイノチ』特製メモを5名様にプレゼント岡田将生のサプライズプレゼントに榮倉奈々、思わずウルリ岡田将生インタビュー自らの「生きる意味」と向き合った『アントキノイノチ』シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第20回)“ほっとけない男子”俳優は?【TIFFレポート】岡田将生&原田泰造通訳付き映画祭公式上映にハイテンション!
2011年11月17日榮倉奈々、岡田将生からの突然のプレゼントに涙!11月10日、映画「アントキノイノチ」公開を記念し、都内で開催されたセレモニーに、主演した榮倉奈々、岡田将生が出席した。榮倉と岡田は「アントキノイノチ」公開を記念するため一般公募された【ラブレターツリー】の設置セレモニーに出席。岡田からの突然ののクリスマスプレゼントに、榮倉が涙ぐむ場面があった。岡田からのサプライズプレゼントはスノードーム岡田からの榮倉へのサプライズプレゼントは、劇中の印象的なシーンで登場する観覧車の模型が入ったスノードームだった。映画コムによると岡田は「2月から一緒にやってきましたが、すごく助けられました。本当に一緒にやれてよかったし、また違う作品でも会えたらうれしい。ありがとうございました」と照れくさそうに感謝の言葉を榮倉に伝え、スノードームを手渡した。榮倉の瞳に涙が思いがけないプレゼントに驚いた様子の榮倉は、涙を静かにぬぐい「(作品への)思いが強いだけに、全てのことに100%届けようと一緒にがんばってきたのでうれしいです。ありがとう。恥ずかしい(笑)」と感激で一杯の胸の内を語ったという。映画「アントキノイノチ」とは?歌手のさだまさしによるベストセラー小説を映画化。遺品整理業という特殊な仕事を通して「命」の重さ、人と人が繋がる尊さを描いた作品だ。また、榮倉は「アントキノイノチ」の公式サイトで「生きるということ、社会と関わるということ。日々、自問自答しながら前進したいと望む姿は同世代として、とても興味深いです。瀬々監督も岡田将生くんも初めてご一緒させていただくので、どんな風にコミュニケーションを取って撮影が進んでいくのか、今から楽しみです。」と、コメントを残している。「アントキノイノチ」初日舞台挨拶のお知らせ●11月19日(土)●場所:丸の内ピカデリー11回目 午前9:20の回、上映終了後/2回目 お昼 12:50の回、上映前●[登壇者]岡田将生、榮倉奈々、原田泰造、松坂桃李、瀬々敬久監督(以上すべて予定)●場所:MOVIX亀有1回目12:30の回、上映終了後/2回目15:45の回、上映開始前●[登壇者]岡田将生、榮倉奈々、松坂桃李、瀬々敬久監督(以上すべて予定)「アントキノイノチ」公式サイトより元の記事を読む
2011年11月12日まもなく公開の映画『アントキノイノチ』の“ラブレターツリー”設置セレモニーが11月10日(木)に都内劇場で開催され、岡田将生と榮倉奈々が揃って出席した。こちらの“ラブレターツリー”には全国から“運命の人”に向けて寄せられたメッセージが書かれたハート形のボードが飾られており、恋人や家族、仲間などへの思いがクリスマスツリーを彩る。2人にラブレターの思い出を尋ねると、岡田さんは「ラブレターじゃないですが、ファンレターにはいつも元気づけられます」。榮倉さんも「私も移動中によく読みます。読むと頑張ることができますね」と改めてファンへの感謝の思いを口にした。劇中の杏平(岡田さん)とゆき(榮倉さん)について岡田さんは「運命の人」と語り、榮倉さんも「2人とも生き残ってしまったことに罪悪感を持って、世間とつながることに壁を感じている。そんな2人が誰かとつながりたい、愛したいと思えるようになった。互いにとって運命だったんだと思う」としみじみと語った。この日は、岡田さんから榮倉さんにサプライズでクリスマスプレゼントが!岡田さんは「2月から一緒にやって来てすごく助けられました。一緒にやれてよかったし、また違う作品で出会えたら嬉しい」と語り、スノードームを手渡した。劇中、2人が観覧車に乗るシーンがあるが、こちらのスノードームには観覧車の模型が入っており、榮倉さんは「かわいい!」と大感激。目元に浮かんだ涙をぬぐい「いろんなものを背負って、撮影も大変でした。思いが強いだけに全て届けようという気持ちで一緒に頑張ってきたので嬉しい」と照れくさそうに笑みを浮かべていた。映画は高校時代のある出来事をきっかけに心を壊してしまった青年が、遺品整理業という仕事やそこでの出会いを経て、立ち直っていく姿を描く。『アントキノイノチ』は11月19日(土)より全国にて公開。■関連作品:アントキノイノチ 2011年11月19日より全国にて公開© 「アントキノイノチ」製作委員会■関連記事:岡田将生インタビュー自らの「生きる意味」と向き合った『アントキノイノチ』シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第20回)“ほっとけない男子”俳優は?【TIFFレポート】岡田将生&原田泰造通訳付き映画祭公式上映にハイテンション!【TIFFレポート】映画祭開幕!ミラジョヴォら美しき女優陣のファッションに釘づけ岡田将生、釜山映画祭でサイン攻め!『アントキノイノチ』への特別な思い明かす
2011年11月10日北海道を舞台にした原田知世&大泉洋主演の映画『しあわせのパン』が札幌パルコとのコラボレーションを展開。札幌パルコの冬の宣伝キャンペーンとして、原田さんと大泉さんのビジュアルが札幌の中心部をジャックすることが明らかになった。東京から北海道へと移り住み、洞爺湖のほとりでカフェを始めたりえさんと水縞くんの夫婦。様々な事情や思いを抱えてこのカフェを訪れた客たちが、水縞くんが作るパンとりえさんの淹れるコーヒーと料理、そして美しい自然に癒され、心を再生させていくさまが優しく描き出される。2012年にデビュー30周年を迎える原田さんと舞台である北海道出身の大泉さんを主演に迎えた本作。メガホンを握るのはNHKで数々のドキュメンタリー作品を手がけ、本作が長編映画初監督となる三島有紀子。主題歌にもなっている矢野顕子と忌野清志郎が歌う「ひとつだけ」にインスパイアされる形で三島監督自ら脚本を書き下ろし、オール北海道ロケに臨んだ。大泉さんにとっては『探偵はBARにいる』に続いての北海道を舞台にした主演映画で、来年1月の公開に向けて地元での期待が高まっているが、ご当地の札幌パルコとのタッグは大きな話題を呼びそう。「HEARTFUL WINTER」をテーマにした今回のキャンペーン。公開されたポスターでは、1本の長いマフラーに原田さんと大泉さんが一緒にくるまり笑顔を見せており、頭上にはパンで作った大きなハートが。冬を楽しんでいるような2人の姿からは映画そのままの温かいムードと、人と人の結びつきの大切さが伝わってくる。こちらの広告は、11月23日(水)の札幌PARCO5Fのニューオープンに合わせて、札幌駅から大通りにかけて各所に掲出される予定。2人のほっこりとした笑顔が札幌の街を優しくジャック!『しあわせのパン』は2012年1月21日(土)より北海道先行公開、1月28日(土)より全国にて公開。■関連作品:しあわせのパン 2012年1月21日より北海道にて先行公開、1月28日より渋谷シネクイント、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開■関連記事:原田知世×大泉洋主演『しあわせのパン』北海道先行で全国公開決定!
2011年11月10日「一生懸命、自分の中から言葉を探してる」と岡田将生は言った。作品や役柄についてではなく、そのときのインタビューについて語った発言なのだが、俳優・岡田将生の生き方そのものを表していると言える。10代の頃から誰もが羨むような輝かしい成功の階段を上り続けてきたように見えるが、その陰で常にもがき、自らと向き合ってきた。だからこそ、映画『アントキノイノチ』で演じた主人公の杏平に対して、まず何より感じたのは強い共感だった。壊れた心を少しずつ再生していく杏平を演じながら岡田さんは何を探し、何を伝えようとしたのか?その内なる思いを明かしてくれた。10代の自分とリンクした、杏平の心の葛藤映画冒頭、裸で民家の屋根の上に座り込み虚空を見つめる岡田さんの姿が映し出される。高校時代のある出来事がきっかけで、心を壊してしまった杏平。22歳の岡田さんは、自らが10代の頃から感じてきた思いを重ね合わせながら物語と向き合っていった。「ふと『何でおれは生きてるんだろう?』とか『これからどんな大人になって、どういう社会で生きていくんだろう?』ということを考えることが10代のときから僕自身ありました。漠然とした不安を感じながら俳優という仕事をさせてもらって、その中で僕はこの仕事が好きだと気づいて続けられている。でも杏平くらいの頃は何も分からずにいて、そのリアルさに『おれもそうだったな』とリンクしました」。ある悪意に疲弊し自ら命を絶った友人。その悪意の矛先が今度は自分に向けられることへの恐怖と戸惑い。そして期せずして発見した己の内にある憎悪と周囲の無関心――。そうしてバラバラになった心を、杏平は遺品整理業という仕事を通じて再生させていく。こうしたひとつひとつの心の動きを岡田さんは丁寧に演じている。「僕自身、いじめられた経験もあるし、それがどんなにつらくて嫌なことか分かっています。僕はまだ22歳ですが、そういうところを若い人にきちんと伝えたいと思ったし、『分かりたい』って思う自分がいました。何より、生に対してもがき、苦しんでいる姿、少しずつ杏平が前に進んでいく姿がいいなと思えたんです」。演技の面でポイントとなったのは杏平が生まれつき抱えている吃音(きつおん)。杏平の周囲との距離感やもどかしい思いが伝わってくる。一方で岡田さんは「映画を観る方に届いたらいいなと思った大切なセリフ」に関しては監督に対し、あえて吃音を含ませずにストレートに表現することを提案したという。「榮倉(奈々)さん演じるゆきが過去を告白するシーンでの、杏平の『自分がどうして生きてるか分からない』というセリフはすごく好きで、それを吃音で言うべきかどうか悩みました。あとは文化祭で杏平がみんなに問いかけるシーン。あの心からの叫びでも吃音が出てないです。あのセリフを噛んで言ってしまうと、ただもがいている一人の生徒に見えてしまい、(周囲への思いが)伝わらないと思ったんです」。ちなみに全編を通じて岡田さんのモノローグが入るのだが、こちらも吃音はなく、落ち着いた口調で語られている。物語の中でもがき、葛藤する杏平とは違う人物のようにも感じられるが…。「あのモノローグは現在よりもずっと先の杏平という設定で、少し達観した立場から語ってるんです。僕は最初、そういう風に思ってなかったんですが、監督から成長した杏平が過去をふり返るような形にしてほしいと言われて『あぁ、なるほど』と思いました」。「これまで良い出会いがたくさんあったし、それを必然と思いたい」先述の榮倉さん演じるゆきの告白のシーンを「『いま生きてるんだな』、『息して、目の前の人と話してる』というのを感じながらその場にいた」と述懐。ゆきと杏平の出会いをこんな言葉で説明する。「杏平にとってはいい時期に巡り合えた同じ傷を抱えた女性。巡り合わせなのかなと思えました。原作の小説や台本を読んだときから僕は親のような気持ちで『お前、ゆきちゃんと出会えて本当によかったな』って思ってました(笑)。それは巡り合うべき人だったし、傷をなめ合うのではなくて、一緒に一生懸命考えて、“生きていく”ということを見出せる人。僕自身、これまで良い出会いがたくさんあったし、それを必然と思いたい。色々なところに行って色々な人と会って、新たな発見を求めている自分がいるんです。それはいまでも思っているし、だからこそ現場が好きなんです」。「終わったときは寂しくて、永島杏平という役から離れるのが嫌だなと素直に思えた」と岡田さん。クランクアップを迎えたその足で美容院に直行して髪を切り、気持ちを切り替えたというエピソードからも役柄への強い思い入れがうかがえる。ゾクリとするような歪んだ笑みを浮かべて悪意を体現した昨年の『悪人』、己の内の悪意と憎悪に押し潰されて心を壊していく今回の『アントキノイノチ』と、強く役柄を引きずってしまいそうなヘビーな作品で際立った存在感を放っているが、出演作品を決める基準は?「僕自身は作品選びにはタッチしてないです。ただ、マネージャーや事務所の人には『こういう作品をやってみたい』ということは普段から少し伝えています(笑)。20歳を超えてから、高校生を離れて次のステップとして社会派というか、メッセージ性の強い作品に携わりたいという思いはありましたね。いまも違うジャンルの映画を観ると『こういうのをやってみたい』とか思います。いまは…しばらく恋愛映画から離れていたんですが、『ラブ・アクチュアリー』を観て幸せになったので(笑)、ハッピーエンドのラブストーリーをやりたいと言ってます」。探しているのはきっと言葉だけではない。時に疾走し、立ち止まり、泣いて、叫んでまた歩き出し…。岡田将生の旅はまだまだ終わらない。(photo:Yoshio Kumagai/text:Naoki Kurozu)■関連作品:アントキノイノチ 2011年11月19日より全国にて公開© 「アントキノイノチ」製作委員会■関連記事:岡田将生のサプライズプレゼントに榮倉奈々、思わずウルリシネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第20回)“ほっとけない男子”俳優は?【TIFFレポート】岡田将生&原田泰造通訳付き映画祭公式上映にハイテンション!【TIFFレポート】映画祭開幕!ミラジョヴォら美しき女優陣のファッションに釘づけ岡田将生、釜山映画祭でサイン攻め!『アントキノイノチ』への特別な思い明かす
2011年11月10日第24回東京国際映画祭が10月30日(日)に閉幕し、フランス映画『最強のふたり』が最高賞の「東京サクラグランプリ」を獲得。日本から出品された役所広司と小栗旬が共演している『キツツキと雨』は審査員特別賞に輝いた。東京・六本木のTOHOシネマズ 六本木ヒルズをメイン会場に9日間にわたって開催されてきた今年の映画祭。のべ315回の上映に41,000人超の観客が足を運んだ。15本のコンペティション作品の中から東京サクラグランプリの栄冠を手にしたのは、白人の富豪と黒人の介護者の交流をコミカルに描いた『最強のふたり』。W主演のフランソワ・クリュゼとオマール・シーが揃って最優秀男優賞を受賞し、2冠に輝いた。本国フランスでまもなく公開を迎えることから、監督、キャスト陣はプロモーション活動のため来日は叶わなかったが、「アリガトウゴザイマス!」とメッセージを寄せ、エリック・トレダノとオリヴィエ・ナカシュ両監督は日本公開時に来日することを約束した。最優秀女優賞は、19世紀のアイルランドを舞台に、性別を偽って男性の執事として生きる女性の姿を描いた『アルバート・ノッブス』主演のグレン・クローズが受賞。グレンも人気の主演海外ドラマ「ダメージ」の撮影でニューヨークに滞在中で、授賞式は欠席となったが、ビデオメッセージで受賞の喜びを語った。唯一の邦画コンペティション出品作となった『キツツキと雨』は「僅差の2位」(審査員キース・カサンダー)でグランプリ獲得はならずも、審査員特別賞に。受賞が発表されると会場は大きな拍手に包まれた。壇上に上がった沖田修一監督は「びっくりして上手くしゃべる自信がないです」と緊張した面持ち。「日本映画が1本ということでプレッシャーを感じていました。みなさんに『頑張って』と声をかけていただきましたが、『映画なので、もう出来てるから頑張れって言われてもな…』と思って(笑)」と語り会場の笑いを誘った。「本当に多くの人の力を借りて作った映画です。またここに帰って来られるように頑張りたい」とさらなる飛躍を誓った。最優秀監督賞に輝いたのは、スウェーデンにおける少年たちのいじめ事件を鋭い視点で描いた『プレイ』のリューベン・オストルンド。審査員のひとり、小林政広監督は「個人的には最高賞をあげたかった。素晴らしい作品」と絶賛。オストルンド監督は、家族同伴での初来日の喜びを語ると共に「子役たちに感謝したい。彼らは大人でさえも難しい役どころを見事に演じてくれた」と感謝の思いを口にした。最優秀芸術貢献賞は急遽、2作品に贈られることになり、中国映画『転山』とエイドリアン・ブロディ主演の『デタッチメント』が獲得。『転山』のドゥ・ジャーイー監督は松葉づえをつきながらステージに上がり「全く映画の専門の勉強をしたことがない、ただ映画が好きで夢を持っていただけの私がこの賞をいただいてよろしいのでしょうか?みなさん、見る目がおありです(笑)」と挨拶し会場をわかせた。一方、来日が果たせなかった『デタッチメント』のトニー・ケイ監督は、撮影中に書いたという自作の曲の引き語りのビデオメッセージで喝采を浴びた。また、会場を訪れた観客の投票で最も多くの票を集めた観客賞には『ガザを飛ぶブタ』が受賞した。このほか、日本映画を対象にした「日本映画・ある視点」部門で最優秀作品に選ばれたのは小林啓一監督の『ももいろそらを』。「アジアの風」部門の最優秀アジア映画賞には『クリスマス・イブ』が選出。エコロジー、地球への関わり方、自然と人間の共生などをテーマに持つ作品の中から選ばれる「TOYOTA Earth Grand Prix」はインドネシアの海洋民族を描いた『鏡は嘘をつかない』が獲得したほか、同部門の審査員特別賞はシベリアを舞台にしたドキュメンタリー『ハッピー・ピープルタイガで暮らす一年』が受賞した。今年の審査員を務めたエドワード・R・プレスマン(映画プロデューサー)、キース・カサンダー(映画プロデューサー)、レイコ・クルック(特殊メイキャップアーティスト)、ファン・ビンビン(女優)、小林政広(映画監督)の5人は授賞式後に記者会見に出席。グランプリを始めとするコンペティション部門に関して審査員の意見が分かれ、議論は紛糾したそう。特に監督賞の『プレイ』、審査員特別賞の『キツツキと雨』、グランプリの『最強のふたり』に関して審査委員長のプレスマンは「『キツツキ』はグランプリを獲るにはあまりに軽すぎ、『プレイ』は逆にダークすぎる。相対的な評価で『最強のふたり』が選ばれました。一方で監督賞に関してはみんなが『プレイ』を推しました」と説明。小林監督からは「刺激的な作品、芸術性に富んだ作品がほとんどなかった。ウェルメイドな作品が多く、監督の立場から言うと決してハードルが高いとは感じなかった」という厳しい言葉も飛び出した。<受賞一覧>東京サクラグランプリ:『最強のふたり』最優秀監督賞:リューベン・オストルンド(『プレイ』)審査員特別賞:『キツツキと雨』最優秀男優賞:フランソワ・クリュゼ、オマール・シー(『最強のふたり』)最優秀女優賞:グレン・クローズ(『アルバート・ノッブス』)最優秀芸術貢献賞:『転山』、『デタッチメント』観客賞:『ガザを飛ぶブタ』日本映画・ある視点(最優秀作品賞):『ももいろそらを』アジアの風(最優秀アジア映画賞):『クリスマス・イブ』アジアの風(スペシャルメンション):『ラジニカーントのロボット(仮)』、『鏡は嘘をつかない』、『TATSUMI』TOYOTA Earth Grand Prix:『鏡は嘘をつかない』TOYOTA Earth Grand Prix(審査員特別賞):『ハッピー・ピープルタイガで暮らす一年』特集「東京国際映画祭のススメ2011」■関連作品:第24回東京国際映画祭 [映画祭] 2011年10月22日から10月30日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2011 Tokyo International Film Festival All Rights Reserved.キツツキと雨 2012年2月11日より角川シネマ有楽町ほか全国にて公開© 2011「キツツキと雨」製作委員会アルバート・ノッブス© Morrison Films / Chrysalis Films 2011■関連記事:【TIFFレポート】新垣結衣、阿部寛と溝端淳平の“職務質問”に「興奮しました」【TIFFレポート】西島秀俊、“力石”伊勢谷友介も認める体脂肪ゼロの役作り!【TIFFレポート】仲里依紗、“妊婦パワー”で「日本を元気に!」宣言名匠が被災地に捧げる3分11秒の短編が東京初上映!ワークショップも開催決定【TIFFレポート】岡田将生&原田泰造通訳付き映画祭公式上映にハイテンション!
2011年10月30日東野圭吾の人気ミステリーを映画化した『麒麟の翼〜劇場版・新参者〜』のワールドプレミア上映が10月28日(木)、開催中の第24回東京国際映画祭にて開催され、主演の阿部寛を始め新垣結衣、溝端淳平、田中麗奈、松坂桃李、三浦貴大、菅田将暉、土井裕泰監督が舞台挨拶と記者会見に臨んだ。東野さんの作品群の中でも高い人気を誇る加賀恭一郎シリーズを原作に、連続ドラマ「新参者」、スペシャルドラマ「赤い指」(共にTBS)に続いて、シリーズ初の映画化となった本作。日本橋で怪奇な殺人事件が発生するが、その裏に隠された謎や被害者が残した想いを刑事・加賀が読み解いていく。すっかりハマり役となった加賀を再び演じた阿部さんは「東野さんに、加賀は僕(阿部さん)なので『頑張ってください』とプレッシャーをかけられました」と苦笑い。ドラマに続いて日本橋近辺での撮影となったが「第二の故郷に帰ってきたような気持ちでした」と述懐した。TVシリーズに続いて、加賀とコンビを組む刑事の松宮を演じた溝端さんは「阿部さんと一緒にまた人形町を歩けて幸せで、一歩一歩大事に歩きました。今回は、少しでも成長したところを見せたかった」と阿部さんとの共演への強い思い入れを吐露。阿部さんは「かゆくなるんだよね」と照れくさそうに笑いつつ「20歳以上年齢は離れてますが、加賀にないものを松宮は持っていて、互いに埋め合って捜査していく。そこは成長したよね」と語り、溝端さんは「ありがとうございます!嬉しいです」と満面の笑みを浮かべた。溝端さんは「阿部さんの背中を見ていると言いたいことが分かる」と豪語。阿部さんに第一子が誕生したことに触れ「阿部さんの嬉しい報告があった日も『阿部さん、何か嬉しいことありました?』と聞いたら当たってた」と名コンビぶりをアピールした。劇場版からの参加となる新垣さんは、TVシリーズの大ファンということで「加賀と松宮と向かい合って尋問…職質?されるところがあるんですが興奮しました(笑)」と嬉しそうに明かし、笑いを誘っていた。阿部さんとはドラマ「ドラゴン桜」(TBS)で教師と生徒の関係をを演じて以来、6年ぶりの共演となったが「覚えていてくださったことが嬉しかったです」とニッコリ。阿部さんは「成長して立派になって…と親のような気持ちになりました」と“教え子”の成長に目を細めていた。「赤い指」に続いての出演となる田中さんは「緊張しましたが溝端くんがいつも華麗なトークで盛り上げてくれました(笑)」とふり返ったが、土井監督は「溝端がうるさかったのが一番大変だった」と語り、会場は笑いに包まれた。松坂さんは阿部さんとの共演について「目標とする方と共演できて、セリフ飛ぶくらい緊張しました。(阿部さんは)緊張をほぐすように話しかけてくださった」と語った。加賀との重要シーンの撮影を前にかなり緊張していたそうだが「監督から『考えるな。感じろ』というメールをもらって緊張が解けました」と明かす。このシーンはいきなり本番で撮影されたそうだが、監督は「見事に一発で決めてくれた」と松坂さんを称えた。三浦さんは事件の容疑者の男性の役。新垣さんの恋人という役どころだったが「恐縮です(笑)。映画の中で新垣さんに『もっとちゃんとしてよ』と言われるセリフがあるんですが、心に刺さって一週間くらい立ち直れなかったです」と苦笑を浮かべていた。この日のキャスト陣の中で最年少の18歳の菅田さん。松坂さんら同世代の俳優とのシーンが多いが「年の近い人との芝居は特別な刺激がありました。いい緊張感の中で『みんないい芝居してるな』と思える現場でした」と充実した表情を見せていた。世界初上映に際し、阿部さんは「極上のミステリーに仕上がっています」と自信のほどをうかがわせるコメントで締めくくった。東京国際映画祭は10月30日(日)まで六本木ヒルズほか都内各所で開催中。『麒麟の翼〜劇場版・新参者〜』は1月28日(土)より全国東宝系にて公開。特集「東京国際映画祭のススメ2011」■関連作品:麒麟の翼〜劇場版・新参者〜 2012年1月、全国東宝系にて公開© 2012映画「麒麟の翼〜劇場版・新参者〜(仮題)」製作委員会第24回東京国際映画祭 [映画祭] 2011年10月22日から10月30日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2011 Tokyo International Film Festival All Rights Reserved.■関連記事:【TIFFレポート】西島秀俊、“力石”伊勢谷友介も認める体脂肪ゼロの役作り!【TIFFレポート】仲里依紗、“妊婦パワー”で「日本を元気に!」宣言名匠が被災地に捧げる3分11秒の短編が東京初上映!ワークショップも開催決定【TIFFレポート】岡田将生&原田泰造通訳付き映画祭公式上映にハイテンション!【TIFFレポート】加瀬亮、デニス・ホッパーの息子と朝4時までの付き合いを明かす
2011年10月28日映画『セイジ−陸の魚−』が開催中の第24回東京国際映画祭で特別招待作品として上映され、メガホンを握った伊勢谷友介と主演の西島秀俊が記者会見と舞台挨拶に出席した。辻内智貴の小説を映画化した本作。学生生活最後の夏休みに自転車での一人旅に出た青年が、旅先でひょんなことから手伝うことになった寂れたドライブインの物静かな店主との交流を通して人生を模索する姿を描く。2002年の『カクト』以来8年ぶりの最新監督作について伊勢谷さんは「映画化するのも売るのも難しいテーマの作品。本質的に人が生きるということを考えさせられる要素を含んでいると思います」と語る。「自分のために撮るのではなくなった」と8年前との映画を作る上での姿勢の違いを語り「自分の成長を考えると意味をなした8年だったと思います」とふり返った。西島さんは森山未來、津川雅彦、裕木奈江、新井浩文、渋川清彦といった共演陣の名を挙げ「俳優の世界で、徹底的に役作りをし、先輩だろうと遠慮なく演技をする役者が揃っていた。その中の一人に選ばれて光栄でした」と語り、オファーを受けた理由を「セイジという役はとてつもなくハードルが高かったこと」と説明した。伊勢谷さんは現場での西島さんについて「難しいシーンもサラッとやって、サラッと帰っていく。何てドライな人だろうと思いました。ほとんど演出はしてないですよ」と語る。一方の西島さんは伊勢谷“監督”を「普通の監督のように外から客観的に見て演出するのではなく、俳優と一緒に役を作っていく。それぞれの役柄に愛情を注いでくれる監督でした」と評した。また、西島さんは役作りのために徹底的に体を絞り込み、体脂肪率はほとんどゼロになっていたという。伊勢谷さんは「本当に脂肪ないです。『あしたのジョー』に出て、そういうのは僕のお株だと思ってたんですが、まさか自分の監督作品でそんなことになるとは…(笑)」と冗談交じりに西島さんのストイックな姿勢を称えた。東京国際映画祭は10月30日(日)まで六本木ヒルズほか都内各所で開催中。『セイジ−陸の魚−』は2012年2月18日(土)よりテアトル新宿ほか全国にて公開。特集「東京国際映画祭のススメ2011」■関連作品:セイジ−陸の魚− 2012年2月18日よりテアトル新宿ほか全国にて公開© 2011 Kino Films/Kinoshita Management Co.,Ltd第24回東京国際映画祭 [映画祭] 2011年10月22日から10月30日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2011 Tokyo International Film Festival All Rights Reserved.■関連記事:【TIFFレポート】仲里依紗、“妊婦パワー”で「日本を元気に!」宣言名匠が被災地に捧げる3分11秒の短編が東京初上映!ワークショップも開催決定【TIFFレポート】岡田将生&原田泰造通訳付き映画祭公式上映にハイテンション!【TIFFレポート】加瀬亮、デニス・ホッパーの息子と朝4時までの付き合いを明かす【TIFFレポート】山田孝之、司会者に「本当の恋愛って何ですか?」と逆質問
2011年10月27日第24回東京国際映画祭が開催中のTOHOシネマズ 六本木ヒルズで10月27日(木)、石井裕也監督の最新作『ハラがコレなんで』が特別招待作品として上映され、石井監督をはじめ、主演の仲里依紗、中村蒼、石橋凌が舞台挨拶に立った。映画、ドラマに大活躍の仲さんが、臨月を迎えながら「自分のことよりも他人のため」の精神で人助けに奔走するヒロイン妊婦を大熱演!この日、映画祭のテーマカラーである緑のワンピースに身を包んだ仲さんは「国際映画祭という場で、昔ながらの“粋”や義理人情を世界中の人に見てほしい。きっと『ニッポン、カッコイイ』って思ってもらえるはず。元気がない日本のプラスになるような映画」とPR。“妊婦パワー”で新境地を切り開いた本作で、日本を元気にする意気込みだ。仲さんに負けじと、幼なじみの陽一を演じる中村さんも「いまどき珍しい(陽一の)男らしさや責任感の強さを世界中の人に見てもらえれば」と“世界”にアピール。撮影中に20歳を迎えたといい、本作への思い入れも格別だ。石橋さんは陽一の叔父を演じ「コメディですが、日本の再生や復興がテーマに織り込まれている」と挨拶。“コワモテ”の印象も強い石橋さんだが「確かにいままで演じた役柄の7割は、危ない男か悪党で、最後には殺されてしまう。今回はおかげさまで最後まで生きております(笑)」とお茶目な一面を披露してくれた。妊娠9か月の光子(仲さん)は、お腹の子供の父親が行方不明で、お金も家もないという限界ギリギリの状況。それでも、子供の頃に住んでいた長屋で暮らす、貧乏で優し過ぎるがゆえに“パッとしない住人たち”のために一肌脱ごうと決意する。『川の底からこんにちは』、『あぜ道のダンディ』でその才能に注目が集まる石井監督は、「妊娠はたぶん(笑)自分が一生経験できないこと。だからこそ描く価値があると思ったし、人間のたくましさを描く上で母性が必要だと思った」。見どころは「役者さんがイキイキとお芝居する姿」だと言い、「論理的には解釈してほしくない作品。ぜひ自由な頭で自由に解釈してほしい」と客席にメッセージを送った。東京国際映画祭は10月30日(日)まで六本木ヒルズほか都内各所で開催中。『ハラがコレなんで』は11月5日(土)よりシネクイント渋谷ほか全国にて公開。特集「東京国際映画祭のススメ2011」■関連作品:第24回東京国際映画祭 [映画祭] 2011年10月22日から10月30日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2011 Tokyo International Film Festival All Rights Reserved.ハラがコレなんで 2011年11月5日よりシネクイント渋谷にて全国公開© 2011『ハラがコレなんで』製作委員会■関連記事:【TIFFレポート】西島秀俊、“力石”伊勢谷友介も認める体脂肪ゼロの役作り!名匠が被災地に捧げる3分11秒の短編が東京初上映!ワークショップも開催決定【TIFFレポート】岡田将生&原田泰造通訳付き映画祭公式上映にハイテンション!【TIFFレポート】加瀬亮、デニス・ホッパーの息子と朝4時までの付き合いを明かす【TIFFレポート】山田孝之、司会者に「本当の恋愛って何ですか?」と逆質問
2011年10月27日『殯の森』で2007年にカンヌ国際映画祭のグランプリに輝いた河瀬直美監督の発案で、世界中の名だたる映像作家21名が、3月11日の東日本大震災の被災地に捧げるために製作した3分11秒のショートフィルムを集めた『3.11 A Sense of Home Films』。先日より開催中の「第24回東京国際映画祭」と「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)」の連動企画として10月27日(木)より開かれる「フォーカス・オン・アジア&ワークショップ」において本作が上映される。同時に本イベントにおいて、山田孝之主演の『指輪をはめたい』の岩田ユキ監督が、クリエイター育成を目的としたワークショップを行うことも決定した。『3.11 A Sense of Home Films』は、タイトルにもある“A Sense of Home(「家」という感覚)”をテーマに、「家族・ふるさと・祖国への想いを世界中の人と考えること」を目的として、河瀬監督の発案で企画がスタート。女優で監督経験も持つ桃井かおりを始め、スペインが生んだ名匠ヴィクトル・エリセに国際映画祭の常連である中国のジャ・ジャンクー、『母なる証明』、『殺人の追憶』などを手がけ日本でも高い人気を誇る韓国のポン・ジュノら21名が賛同し、それぞれが3分11秒の作品を手がけている。ポン・ジュノ監督は参加に際し「私は、自分のカメラを通して、慰めの言葉を届けられればと思いました」とコメント。震災から6か月の節目となる9月11日には、河瀬監督のホームタウンである奈良県・吉野の金峯山寺にて奉納野外上映が行われた。「信じよう。映画の力。」をスローガンに掲げる東京国際映画祭では、今年もアジア最大級の国際短編映画祭である「SSFF & ASIA」とのコラボレーションで「フォーカス・オン・アジア&ワークショップ」を開催。東京都美術館にて10月27日(木)から10月30日(日)までの日程で行われ、『3.11 A Sense of Home Films』の東京初上映に加えて、今年の「SSFF & ASIA」の受賞作品、さらに『オールド・ボーイ』で知られるパク・チャヌク監督がiPhone4で撮影し、ベルリン国際映画祭2011にて短編映画金熊賞を受賞した『波瀾万丈/Night Fishing』なども上映される。ワークショップは最終日の10月30日(日)に開催。スキマスイッチの楽曲「8ミリメートル」のミュージックビデオを手がけ、今年の映画祭にも出品された『指輪をはめたい』のメガホンを握った岩田監督が、映画製作のノウハウについて講義を行う。長編映画だけでなく、ショートフィルムでも世界の錚々たる名匠たちの作品が東京に集結!彼らが“Home”に込めた思いを体感してみては?「フォーカス・オン・アジア&ワークショップ」は東京都写真美術館にて10月27日(木)から30日(日)まで開催。岩田ユキ監督によるワークショップ概要日時:10月30日(日)14:00〜18:00(予定) ※途中休憩あり参加費:無料(※事前登録制、定員になり次第受付終了)会場:東京都写真美術館(東京・恵比寿)※申し込みは公式ホームページにて。公式ホームページ:■関連作品:指輪をはめたい 2011年11月19日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2011 Kino Films/Kinoshita Management Co.,Ltdショートショート フィルムフェスティバル & アジア2011 [映画祭] 2011年6月16日から6月19日まで表参道ヒルズスペース オー、6月22日から6月26日までラフォーレミュージアム原宿ほかにて開催第24回東京国際映画祭 [映画祭] 2011年10月22日から10月30日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2011 Tokyo International Film Festival All Rights Reserved.■関連記事:あなたは見つけられる?『指輪をはめたい』特製デコトラ“迷走”中!【TIFFレポート】岡田将生&原田泰造通訳付き映画祭公式上映にハイテンション!【TIFFレポート】加瀬亮、デニス・ホッパーの息子と朝4時までの付き合いを明かす【TIFFレポート】山田孝之、司会者に「本当の恋愛って何ですか?」と逆質問【TIFFレポート】小栗旬「毎日、逃げ出したいと思ってた」と監督経験を述懐
2011年10月26日映画『アントキノイノチ』が10月24日(月)、東京国際映画祭で公式上映され、主演の岡田将生と榮倉奈々、原田泰造、瀬々敬久監督が舞台挨拶に登壇した。遺品整理業者で働くことになった青年・杏平が同僚の少女・ユキとの出会いや様々な現場での経験を通じて“生”の意味を問い直し、壊れた心を再生させていく姿を描く。英語通訳付きの映画祭での公式上映とあって岡田さんはハイテンションで「I’m Masaki Okada」と英語で挨拶。映画の内容にちなんで「いま『ありがとう』と伝えたい相手は?」と尋ねられると「すごく恥ずかしいんですが、いまここ(客席)に家族が来てるんです。いつも支えてくれてありがとう」と照れくさそうに語り、会場は温かい拍手に包まれた。榮倉さんは同じ問いに「私は現場でいろんな人と出会うことがすごく好きなんです。だからこの作品のスタッフや関係者のみなさんに『ありがとう』と伝えたい」と思いを語った。原田さんは「財布の中は2千円。原田泰造です!」「大好物はジャスミンティー。原田泰造です!」、「銀座・原宿・六本木〜原田泰造です!」と歌いながら自己紹介。通訳によって英語に訳されるのを聞いてご機嫌だった。監督は3月11日の大地震で映画を作る気持ちが揺らいだことを明かしつつ「瓦礫を拾っている人の姿を見て『作らなきゃ』と思い直した」と告白。最後に、岡田さんは「難しいことは分かりませんが、この映画は人と人の繋がりを描いています。僕自身、この仕事を通じて『誰かと繋がっていたい』と思うようになりました。みなさんにも同じ気持ちになってもらえたら嬉しいです」と語り、舞台挨拶は幕を閉じた。東京国際映画祭は10月30日(日)まで六本木ヒルズほか都内各所で開催中。『アントキノイノチ』は11月19日(土)より公開。特集「東京国際映画祭のススメ2011」■関連作品:第24回東京国際映画祭 [映画祭] 2011年10月22日から10月30日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2011 Tokyo International Film Festival All Rights Reserved.アントキノイノチ 2011年11月19日より全国にて公開© 「アントキノイノチ」製作委員会■関連記事:【TIFFレポート】加瀬亮、デニス・ホッパーの息子と朝4時までの付き合いを明かす【TIFFレポート】山田孝之、司会者に「本当の恋愛って何ですか?」と逆質問【TIFFレポート】小栗旬「毎日、逃げ出したいと思ってた」と監督経験を述懐【TIFFレポート】映画祭開幕!ミラジョヴォら美しき女優陣のファッションに釘づけ“笑い”から読み解く!東京国際映画祭コンペティション部門の楽しみ方
2011年10月24日開催中の第24回東京国際映画祭の特別招待作品としてガス・ヴァン・サント監督の最新作『永遠の僕たち』が10月24日(月)に上映され、日本から元特攻隊員の“幽霊”の役で出演している加瀬亮が舞台挨拶に登壇した。ヒロシ(加瀬さん)という名の自分にだけ見える幽霊が唯一の話し相手である青年が、余命3か月の少女との交流を通じて「生」について見つめ直す姿を描く。故デニス・ホッパーの息子・ヘンリーが主人公のイーノックを演じるほか、『アリス・イン・ワンダーランド』で鮮烈な印象を残したミア・ワシコウスカががんに侵された少女・アナベルに扮する。元々、監督の作品のファンで「学生の頃に『マイ・プライベート・アイダホ』を何度も観た」という加瀬さん。その後、監督と知己を得たが、本作に参加することになった経緯について「ある日、夜中にパソコンを開いたら『今度の作品で役があるかもしれない』というメールが来てて脚本が添付してあったんです。読んで『良かった』と感想を返信したら『じゃあオーディションを受けてみろ』と言われました」と明かす。その後、参加が決まってポートランドの撮影現場へ。「ヘンリーとミアは2週間ほどのリハーサルを終えた後だったんですが、監督と4人でカフェに行って『仲良くやれよ』と言われました」。特に共演シーンが長いヘンリーについて、加瀬さんは言葉を濁しつつ「みなさんのイメージとはものすごく違うと思います。お父さんの血を継いでるだけあります。こないだある映画祭から逃げ出して戻ってこなかったという話も聞きました」とその素顔を明かした。撮影中もホテルの非常階段を通じて互いの部屋を行き来していたそうで「いつも朝の4時くらいまで僕の部屋にいました。僕は英語のセリフは初めてなので、撮影の前日も覚えたりしたかったんですが全く出来ず…。ヘンリーもセリフを全く覚えておらず(苦笑)。でも監督は何をしても現場で笑ってました」と2年前の撮影を楽しそうにふり返った。劇中、ヒロシが手紙を読むシーンがあるが、それが日本語の手紙ということで小道具スタッフから手紙を用意するように頼まれたそうで「でも昔の言葉で旧仮名遣いなので、文学を教えている友人や100歳を超えている方、実際の特攻で生き残った方の元を訪れてチェックしてもらいました」と明かした。『硫黄島からの手紙』に続いてのハリウッド作品となったが「自分の中に新しい風が入ってくる」という加瀬さん。さらに監督がゲイである点に触れ、本作で描かれる男女の愛やヒロシの存在について、マイノリティに属する監督ならではの視点、描写に言及。「現場でそうした部分を理解していなくて申し訳ない。僕がファンタジーであると感じていた部分が監督にとってはリアルだったのだと思います」と真摯に語っていた。東京国際映画祭は10月30日(日)まで六本木ヒルズほか都内各所で開催中。『永遠の僕たち』は12月23日(金・祝)より公開。特集「東京国際映画祭のススメ2011」■関連作品:第24回東京国際映画祭 [映画祭] 2011年10月22日から10月30日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2011 Tokyo International Film Festival All Rights Reserved.永遠の僕たち 2011年12月23日よりTOHOシネマズシャンテ、シネマライズほか全国にて順次公開■関連記事:【TIFFレポート】岡田将生&原田泰造通訳付き映画祭公式上映にハイテンション!【TIFFレポート】山田孝之、司会者に「本当の恋愛って何ですか?」と逆質問【TIFFレポート】小栗旬「毎日、逃げ出したいと思ってた」と監督経験を述懐【TIFFレポート】映画祭開幕!ミラジョヴォら美しき女優陣のファッションに釘づけ“笑い”から読み解く!東京国際映画祭コンペティション部門の楽しみ方
2011年10月24日小林聡美、加瀬亮、原田知世。この3人の俳優に共通するのは、なぜかほっとする、なぜか親しみやすい、心の隙間を埋めてくれるような人間力──。そんな魅力的な3人が集まった『東京オアシス』もまた、悩める現代人の背中をそっと押してくれるような、一歩踏み出す手助けをしてくれるような、温かな映画だ。『かもめ食堂』『めがね』『プール』『マザーウォーター』に続いての主演となる小林さん、『めがね』以降の常連キャストである加瀬さん、今回が初参加となる原田さんに、『東京オアシス』がなぜ温かい映画なのかを語ってもらった。──小林さんが主演されてきた過去4作は、シリーズではないものの、人生を豊かにする、気持ちを温かにする、そんなパワーを持った作品ですよね。まず、それぞれが演じたトウコ、ナガノ、キクチというキャラクターについて、台本から感じ取った印象を聞かせてください。小林:私の演じたトウコは女優なんですが、映画の中で劇中劇をするというわけではなく、たまたま職業が女優だったという設定。ひとりの人間として描かれています。仕事に行き詰まって、周りの考え方と自分の考え方が噛み合わず、思い詰めてしまう、とても真面目な女性。で、仕事場から逃げ出してしまうんですね。一見、不真面目そうだけれど、実は正直で嘘をつけない性格だと思って演じていました。原田:キクチという女性も真面目な女性だと思うんですよね。周りからは順調にいっているように思われているけれど、自分のなかで疑問が生まれてしまったことで立ち止まって、(再び)歩き出すまですべてを止めてしまうんです。そして、トウコさんとの再会によって背中をふっと押してもらったような女性です。個人的にこれまでの作品を観ていましたので、オファーをもらったときは純粋に嬉しかったというか。過去4作の映画を観て感じていた空気感は、今回の作品にもありましたね。加瀬:僕の演じたナガノという青年は、特に買いたいものもないのにコンビニで買い物をして、アイスを食べても美味しくなくて…という、心が止まっているというか、この先どうしていいのか分からず、いつの間にか出口に出られなくなってしまったような人です。──それぞれが大なり小なり悩みを抱えていて、トウコと出会うことで、彼女も彼女と出会うナガノもキクチも変化を迎えるわけですよね。人は出会いによって様々なことに気づくものなんだと、観ている側も一歩を踏み出したくなりました。映画に絡めて、自分はこんな出会いで変わったという経験談を聞かせていただけたらと。加瀬:仕事がそういう出会いの場になっているような気がします。たとえば、昨年の『アウトレイジ』や『海炭市叙景』など、自分が予想もしなかった役を演じさせていただいたことで、思ってもいない道が拓けています。小林:そうよね、私たちの仕事って毎回が出会いのようなものだと思う。作品を通しての人との出会いはもちろん、役との出会いもあるし。いただいた役に対して自分は何ができるのか、どこまでできるのかとか。今回の映画で気づいたことは──自分の大切な人とちゃんと向き合って話をする、そういう機会って大事なんだなと思ったんですよね。友だち同士みんなで賑やかに楽しい時間を過ごすのももちろん楽しいけれど、大切な人が本当はどういう気持ちでいるのかを知ったりすることも大切。原田:私もそれはなんとなく思っていたことで…。誰かと向き合って話をしているうちに、自分の本当の気持ちが見えてきて、気持ちの整理がつくことってありますよね。相手を通して自分を探せるというか。今回演じたキクチという女性は、まさにその瞬間が描かれているんです。トウコさんと出会ったことで、自分自身で気づき始めていたことに気づく。だから共感する部分もありました。ものすごく長いセリフでしたけど(苦笑)。──たしかに、映画館でのトウコとキクチの会話は、ものすごくセリフが多かったですよね。原田:しかも台本9ページ分をほぼ1カットで撮影しているんです。加瀬:僕だったら、あんなに長いシーン、放棄します(笑)。原田:私もあんなに長いセリフのある映画だと思っていなかったんです。これまでの作品は、どちらかというと間とか空気感のある映画だと思っていたので(笑)。でも、聡美さんとは初共演だったけれど、撮影自体は1日しかご一緒していないのに、もっと長く一緒にいたような、グッと近くにいたような、それがとても嬉しかったんですよね。(人との関わり方は)長さではなく、深さなんだなと、とても濃密で貴重な経験でした。小林:あのシーンは、ほぼ原田さんのセリフなんですが、共演相手が長台詞のときは、こっちが間違えられない! って、緊張するんです(笑)。ただ、原田さん的には大変なシーンだけれど、ふっと楽になれるシーンでもあって、周りの人を感じないような雰囲気に包まれていたなと。原田:あの長台詞を乗り越えられたことで、自分自身も一歩進めた気がします。「できた!」っていう達成感がありましたね。それから、トウコさんと聡美さんが重なる部分もあったんです。きっと私自身も聡美さんにああいう話ができるんじゃないかなって。お芝居ではあるんですが、聡美さんが話している言葉が自分の中にスッと入ってきた。その感覚はこのシーンを作るうえで重要だったと思っています。加瀬:僕は自分のパートが終わった時点で、後の2つのエピソードは気楽に観ていたんですけど(笑)、ナガノが見ていたトウコと、キクチが見ているトウコの顔(表情)が全然ちがうのには驚きました。重いものを抱えていたトウコが…ああ、よかったなと。キクチさんのシーンでは、もたい(まさこ)さんが出てきて、笑っちゃったり。それにしてもあの役、ずるい(笑)。小林:そうそう、私も次はああいう役をやりたい!──ああいうポジションの小林さんも観てみたいです(笑)。最後に、なぜ、この映画のタイトルは『東京オアシス』なのか?という問いについてのそれぞれの見解を聞きたいです。加瀬:東京に住んでいる人はみんな砂漠を抱えていて、マイナス×マイナス=プラスというか、悩みを話して×悩みを話して=一歩進んでいるのかなと思います。オアシスというのはマイナスからできているっていう皮肉なんでしょうか(笑)。小林:哲学っぽいけど加瀬くんらしい(笑)。私は、(自分たちが生きていく場所がオアシスであってほしいという)決意なのかもしれなって思うんですよね。東京で生きていく人たちそれぞれのオアシスって何だ?っていう問いかけでもあるのかなと。原田:“東京”と“オアシス”、一度聞いたら忘れられない組み合わせではありますよね。聡美さんと同じで、映画を観て、自分のオアシスって何だろうな?って、そんなふうに考えるきっかけになってもらえたら嬉しいです。(photo:Shinya Namiki/text:Rie Shintani)■関連作品:東京オアシス 2011年10月22日より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開© 2011オアシス計画マザーウォーター 2010年10月30日よりシネスイッチ銀座、新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2010パセリ商会プール 2009年9月12日よりシネスイッチ銀座、新宿ピカデリーほか全国にて公開©プール商会めがね 2007年9月22日よりテアトルタイムズスクエア、銀座テアトルシネマほか全国にて公開© めがね商会■関連記事:小林聡美、加瀬亮と4回目の共演で「夫婦漫才ができそう」小林聡美、加瀬亮らが静かに優しく語る『東京オアシス』予告編が解禁『東京オアシス』撮影クランクアップ3つのエピソードが生み出す、3つの空気感『めがね』チーム新作『東京オアシス』飼育係の物語を公式サイトで展開『かもめ食堂』チームの新作が始動!小林聡美、加瀬亮らが撮影を前に心境を告白
2011年10月20日先日までカナダのモントリオールで開催されていた「第35回モントリオール世界映画祭」でイノベーションアワードに輝いた『アントキノイノチ』主演の岡田将生、榮倉奈々と瀬々敬久監督が凱旋。8月30日(火)の夜、松竹本社(東京・東銀座)で開かれた受賞報告会見に出席した。歌手・さだまさしの手による同名小説を原作に、遺品整理という仕事で出会った2人の若者の姿を通じて“生”を描き出す。2004年の『風音』(東陽一監督)以来となる、その年の映画祭で、最もインパクトを与え、革新的で質の高い作品に与えられるイノベーションアワードを受賞した。帰国したばかりの瀬々監督は、「『イノベーション?何だ?』とよく分からずに出ていき、帰ってきました(笑)」と受賞の瞬間をふり返るが、地元の観客に作品の面が伝わったということはひしひしと感じていたよう。「観終わって観客の方が泣きながら『よかった』と言ってくださったのが印象的でした。中には実際に、身内を亡くされて部屋を片付けた経験のある方もいて『思い出した』と言っていただきました」と感慨深げだ。岡田さんは「朝ご飯を食べているときにマネージャーから電話がかかってきて知った」とのこと。「そのときは理解できなかったんですが、(共演の)原田泰造さんから『やったな』とメールをいただき実感しました」と心境を明かした。榮倉さんも「作品全体にいただけたということで嬉しいです」とニッコリ。「モントリオールでは私や岡田くんに対してイメージや先入観を持たずに、各国の方に観ていただけて感想を間近で聞けました。言葉は違っても心で観ていただけたと感じました」とふり返った。実際にトロフィーを持ってみて「金だなー」と感想を漏らす岡田さんに「メッキだろ、メッキ!」と監督が突っ込む一幕も…。トロフィーの重みで改めて受賞を実感したようだ。イノベーションアワードについて榮倉さんは「監督の中の哲学や若い私たちの感覚などいろんなものが合わさって“革新的”と評価されたのでは」と語り、「海外の映画祭は何度でも行きたい」と充実した表情を見せた。映画について「撮影のときから役に強い思い入れがありました」と岡田さん。いじめなどの社会問題も描かれるが「自分も経験したこともあり、心の叫びなど響いてくるものがたくさんありました」と特別な一作となったことを明かしてくれた。榮倉さんも「(岡田さんが演じた)杏平の言葉に助けられたりヒントをもらった」と頷いた。監督は東日本大震災を踏まえ「3月に大変なことが起こり、自分たちが事件の渦中にいるという気持ちが芽生えた。第三者として傍から見ているのではなく、ど真ん中にいるという気持ちで作りました。それがオリエンタリズムではなく、自分たちの身の回りのこととして(世界に)伝わったのだと思う」と思いを吐露。そして岡田さんと榮倉さんに向き直り「これからの未来を背負う若い君たちに観てほしい!」と語りかけた。『アントキノイノチ』は11月19日(土)より全国にて公開。■関連作品:アントキノイノチ 2011年11月19日より全国にて公開© 「アントキノイノチ」製作委員会■関連記事:『アントキノイノチ』モントリオールで高評価岡田将生は仏語でスピーチ決めた!ヴェネチア、モントリオールにトロント…世界の映画祭での邦画の奮闘に期待!冒頭でいきなり全裸…?岡田将生の様々な表情に注目の『アントキノイノチ』予告編榮倉奈々、岡田将生は「小学生」!?「もう22歳なんですけど」と本人苦笑岡田将生×榮倉奈々を絶賛!『アントキノイノチ』がモントリオールへ
2011年08月30日映画『神様のカルテ』が8月27日(土)に公開を迎え、主演の櫻井翔、宮崎あおい、原田泰造、岡田義徳、加賀まりこ、深川栄洋監督が初回上映後の舞台挨拶に出席し、公開を迎えての心境を明かした。「本屋大賞 2010」で2位に入った夏川草介の小説を映画化した本作。櫻井さんは主人公の医師・一止(いちと)を演じて「決して楽しい日々ではなかったけど、作品と役に向き合うことができて、素晴らしい仲間と出会えた。いまは幸せです」と思いを語った。これまでに100媒体以上のマスコミの取材を受けてきたが、MCの「100媒体以上」という言葉を「100倍のテンション」と聞き間違え、「しっとりとやってきたつもりでしたが…」と首をひねり、会場を笑いで包んだ。一止の妻・榛名を演じた宮崎さんは映画が公開を迎え「すごく嬉しいけど、頑張って作った映画が離れていってしまうのが寂しくもあります。みなさんの心に残ってくれたらいいな、と思います」としみじみと語った。原田さんと岡田さんは、一止が住むアパートの住人を演じたが、このアパートでの撮影が忘れられない様子。「いろんなことを話したし、ここに悩んだし、特別な場所になりました」と原田さんが語れば、岡田さんは、自身が演じた学士の旅立ちのシーンに触れ「いい経験、思い出です」と感慨深げだった。「胸がいっぱいです」と初日を迎えての思いを語るのは加賀さん。「監督、櫻井さんに優しく寄り添っていただきました。普段は自分が出ている映画を冷静に観ることができないんですが、今回は気が付いたら入り込んでいました」とふり返った。監督は、映画を観終わったばかりの900人超の観客の顔を見て「映画を作った僕たちと同じことを考えて、シンクロしてるように思います。貴重な体験です。普段は櫻井くんが入ってくると『キャー』という声が上がるんですが、今日はそれがしっとりしていたように思います」と嬉しそう。最後に櫻井さんが「人は人によって救われるということを描いた作品です。大切な人と足を運んでいただければ」と呼びかけ、舞台挨拶は幕を閉じた。『神様のカルテ』は全国東宝系にて公開中。■関連作品:神様のカルテ 2011年8月27日より全国東宝系にて公開© 映画「神様のカルテ」製作委員会■関連記事:レトロ調からポップカラーまで!日本女優陣を彩るサマーワンピースに注目宮崎あおい、櫻井翔と築いた夫婦関係に「素敵な夫婦だと思います」と笑顔!櫻井翔、劇中ではボサボサ頭も「今日はキメてきました!」リムジンで会見に登場新宿コマ劇場の跡地に地上130メートルのシネコン&ホテル建設
2011年08月29日先日、第35回モントリオール世界映画祭「コンペティション」部門への正式出品が決定した岡田将生×榮倉奈々共演の感動作『アントキノイノチ』の予告編がこのほど解禁となった。原作は歌手のさだまさしによる書き下ろし小説。高校時代に親友を亡くしたことをきっかけに、心を閉ざしてしまった少年・杏平(岡田さん)、自ら死を選ぼうとした過去を持つ少女・ゆき(榮倉さん)。遺品整理業を通して出会った2人が、それぞれの命と向き合い壊れかけた心を再生していく姿を描く。今回到着した予告編では、冒頭から青空の下、岡田さんが全裸らしき姿で登場。虚無感、悲しみ、心の叫びが彼の表情に映し出され、やがてゆきとの出会いによってその表情に変化が―ー。笑い、抱きしめ合い、命の尊さや繋がりを強く感じさせる映像に仕上がっており、主題歌を担当する「GReeeeN」の歌声が物語に彩りを加える。そしてついにメインキャスト以外の共演者もお目見え!杏平のクラスメイトを演じる松坂桃李と染谷将太、遺品整理業の上司役の原田泰造、そして壇れいに柄本明、鶴見辰吾と若手実力派からベテラン陣まで、それぞれの演技が作品に深みを与える。18日から開幕するモントリオールでの評価は果たして?授賞式前に、まずはこちらの予告編を確認しておくべし。『アントキノイノチ』は11月19日(土)より全国にて公開。※こちらの予告編はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:アントキノイノチ 2011年11月19日より全国にて公開© 「アントキノイノチ」製作委員会■関連記事:榮倉奈々、岡田将生は「小学生」!?「もう22歳なんですけど」と本人苦笑岡田将生×榮倉奈々を絶賛!『アントキノイノチ』がモントリオールへ岡田将生は心の叫び、榮倉奈々は泣きながら願う――『アントキノイノチ』特報到着「女神のイタズラ」松坂桃李動画インタビュー!共演の杏を大絶賛の理由とは…?作業着姿の岡田将生&榮倉奈々の画像が解禁!『アントキノイノチ』豪華共演陣も発表!
2011年08月11日岡田将生と榮倉奈々主演で、さだまさし原作の同名小説を映画化した『アントキノイノチ』の完成報告会見が10日に都内で行われ、岡田、榮倉をはじめ、原田泰造、松坂桃李と瀬々敬久監督が登壇した。その他の写真本作は、それぞれ過去のトラウマで心を閉ざしてしまった杏平(岡田)とゆき(榮倉)が遺品整理という命と向き合う仕事を通して出会い、次第に心を通わせ“自身と人とのつながり”について向かい合う姿を描いた作品。撮影中に東日本大震災が発生し、瀬々監督は「このまま撮り続けてもいいものかと考えたが、震災後に命の大切さや絆が大事だと語られるようになったので、この映画を通してよりみなさんに伝われば」とあいさつ。“命の大切さ”を訴える本作についてキャスト陣も「この時期に参加できてよかった」と口を揃えた。その瀬々監督の印象について榮倉は「私の顔を見ながら“岡田さん”と呼ぶので、まず監督に名前を覚えてもらうのに必死だった」と話し、松坂も「岡田くんとのシーンでは“松岡くん”と言うからどっちを呼んだのか分からなかった」と暴露。岡田は榮倉との初共演について「僕より2歳上だけど、とても話しやすくて心が和らいだ」と話す一方で、榮倉は「岡田くんはとても純粋で、小学生と話してるみたいだった」とコメント。岡田は赤面しながらも「僕もう22歳なんですけど…でも嬉しいです」と複雑な表情を見せる場面もあった。本作は第35回モントリオール世界映画祭のワールド・コンペティション部門で正式出品が決定し、現地時間19日に予定されている公式上映には岡田、榮倉、瀬々監督が登壇する予定で、岡田は「世界の方々に見てもらえると思うと嬉しい。映画祭を楽しみながら、みなさんと映画を共有できたらいいな」と喜びの表情を浮かべた。『アントキノイノチ』11月19日(土)全国ロードショー
2011年08月10日第35回モントリオール世界映画祭の「ワールド・コンペティション」部門に正式出品されることが決定した『アントキノイノチ』の完成報告会見が8月10日(水)、都内ホテルで開かれ、主演を務める岡田将生、榮倉奈々をはじめ、原田泰造、松坂桃李、メガホンを取った瀬々敬久監督が出席した。原作はさだまさしの同名小説。ある事件を機に、心を閉ざしながら生きる2人の男女(岡田さん、榮倉さん)が、遺品整理業の現場で、死者が人知れず遺したもの、そこに込められた思いに触れることで“イノチ”の尊さを取り戻していく姿を描く。今回が初共演となる岡田さんと榮倉さん。岡田さんは「積極的に話しかけてくれて、とてもしゃべりやすい人。僕の心も和らいだ」と榮倉さんの印象をコメント。一方の榮倉さんは「目が純粋で、まるで小学生と喋ってるみたい(笑)。かわいらしい人」。これには岡田さんも「もう22歳なんですけど…」と苦笑しきりだった。撮影中に東日本大震災が発生。瀬々監督は「当初は人々の絆が失われた“無縁社会”がテーマだったが、震災後、人々の心の中に絆を求める気持ちがあるんだとハッキリした。作品に対する決意を新たにする部分も大きかった」と神妙な面持ち。そんな監督についてキャスト陣は「私のことをずっと“岡田さん”って呼んでいた。名前を覚えてもらったのは、撮影が終わる1週間前」(榮倉さん)、「現場で“松岡くん”って呼ばれて、僕も岡田くんも一瞬『誰?』って振り向いてしまった」(松坂さん)と瀬々監督の天然ボケな素顔を暴露した。また、原田さんは「オファーをいただいたときは、プロレス映画かと思った。主演2人の演技がとにかくすごくて、抱きしめてあげたくなるほど。それと2人を見守る自分も自分で抱きしめてあげたい」と面白おかしく語っていた。モントリオール世界映画祭は8月18日(現地)に開幕。翌19日に本作をプレミア上映し、主演の2人と瀬々監督が現地入りする。「とてもびっくり。世界のみなさんと楽しみながら、作品を共有できれば」(岡田さん)、「ずっと海外の映画祭に行ってみたいと思っていた。国境を越えてこの作品を観てもらえるのが、いまから楽しみ」(榮倉さん)と期待を寄せていた。同映画祭は、トロント国際映画祭と並ぶ北米最大規模の国際映画祭。2006年に奥田瑛二監督の『長い散歩』、2008年には『おくりびと』がグランプリを受賞したほか、2009年の監督賞を『ヴィヨンの妻』の根岸吉太郎監督が、そして昨年は『悪人』で深津絵里が主演女優賞を受賞。近年、日本映画を高く評価する映画祭として、その動向が注目を集めている。『アントキノイノチ』は11月19日(土)より全国にて公開。■関連作品:アントキノイノチ 2011年11月19日より全国にて公開© 「アントキノイノチ」製作委員会■関連記事:岡田将生×榮倉奈々を絶賛!『アントキノイノチ』がモントリオールへ岡田将生は心の叫び、榮倉奈々は泣きながら願う――『アントキノイノチ』特報到着「女神のイタズラ」松坂桃李動画インタビュー!共演の杏を大絶賛の理由とは…?作業着姿の岡田将生&榮倉奈々の画像が解禁!『アントキノイノチ』豪華共演陣も発表!“ブラック・ジャック”岡田将生、脚フェチ告白の仲里依紗に振り回されっぱなし?
2011年08月10日先日亡くなった原田芳雄さんの最後の主演作『大鹿村騒動記』のヒット御礼舞台挨拶が8月8日(月)に都内劇場で開催され、阪本順治監督をはじめ大楠道代、松たか子、佐藤浩市、石橋蓮司が登壇。原田さんを偲ぶと共に撮影の日々をふり返った。長野県の山間の村で、300年もの村歌舞伎の伝統を持つ大鹿村を舞台に村人たちの悲喜こもごもを描いた本作。原田さんが自ら阪本監督に提案する形で製作され、先日の公開直後、原田さんは急逝した。この日の舞台挨拶は阪本監督からの是非にという声もあって実現。監督自らが司会進行を務める手作り感たっぷりの舞台挨拶で、劇中、村役場の職員を演じた松さんが役柄そのままに撮影、録音の禁止などの注意事項を読み上げた。大楠さんは「公開と同時に悲しい、悲しいことに遭遇しました。心の晴れない日々が続いていましたが、こうしてヒットを原田さんに報告できることを嬉しく思います」と挨拶。佐藤さんは「ベテラン勢の軽妙な演技に阪本監督の奇抜さのない王道演出。安心して楽しめる映画を遺して、芳雄さんはあちらに逝かれたんだなと思います」としみじみと語った。松さんも撮影をふり返り「夢のような数か月でした」。そして原田さんの“盟友”石橋さんは「原田芳雄も大変喜んでいると思います。普段、(撮影中に)役者同士は付き合いはないものですが、この作品はいつも一緒に顔を合わせていて、映画の中の村人たちのようでした。佐藤浩市がいま、どんな仕事してるのか?失敗しやしないか?とか気になったり(笑)。これも精神的“村長”原田芳雄のおかげです」と思いを語った。阪本監督は「いま芳雄さんがもしここにいらして、『ご気分は?』と尋ねたら映画の中のセリフのように『あれ?』って言うんじゃないかと。肉体は失われても、精神やその人の言葉は失われるとは思いません。きっとそのへんをピョンピョンしてる」と語りかけた。キャスト陣は阪本監督に尋ねられるままに撮影時の思い出話を披露。大楠さんが松さんにビンタするシーンについて、思い切ってビンタした後の松さんの表情について大楠さんが「ポカーンとした顔がかわいかった」と言えば、松さんは「痛いとか考える余裕もなくスコーンと入って気持ちよかった」と笑顔を見せた。また佐藤さんにとって本作が40代最後の作品となったが、佐藤さんは「(松さんへの)『好きだからだよ』というのが、40代最後のセリフになりました。これでいいんだなと言い聞かせて思いの丈をぶつけようと思ったら、テストの段階で監督が飽きちゃって『違う言い方を』と言われました」と明かす。その結果、どんな言い回しになったのかはぜひ劇場で確認を!村の歌舞伎のシーンでは、松さんは歌舞伎を演じる石橋さんたちの世話をしていたそうだが、そんな松さんを石橋さんは村のボランティアと勘違い。「待ってる時間が長かったんですが、『今回は本当に世話になってね』とか『女優になりてぇんだろ?東京に連れてってやろうか?』と言われました」と暴露し、会場は笑いに包まれた。阪本監督は、「以前、ある飲み屋である俳優と殴り合いの喧嘩になったことがあって、原田さんが間に入って止めてくれました。原田さんの家でも別の俳優に喧嘩売って、拳を合わせてるところを止めてもらったことがありまして、一体、何をさせてたんでしょう…(苦笑)」と泣き笑いのような表情で原田さんとの思い出を披露した。ちなみに「飲み屋で喧嘩になった俳優はもちろん、この壇上にはおりません!」と言明したが、すると佐藤さんがとぼけたような顔を見せつつ苦笑い。阪本監督と佐藤さん、原田さんの深い絆が見え隠れするエピソードに会場は温かい笑いに包まれた。最後の写真撮影で大楠さんは、劇中で原田さんがずっと被っていたテンガロンハットを手に写真に収まり「帽子の主も今日、来ていて『ありがとう』と言っています」と語った。阪本監督は故・忌野清志郎による主題歌「太陽の当たる場所」の中の「この運命に甘いキスを送ろう」という一節を挙げ「みなさんで甘いキスを送ってください」と呼びかけ、舞台挨拶は幕を閉じた。舞台挨拶が行われた東京・銀座の丸の内TOEIでは、当初の3週間の上映の予定をさらに2週間延長。全国でも97館での上映から170館以上に拡大。昨日8月7日(日)時点で15万人を動員し、興行収入1.5億円のヒットとなっている。『大鹿村騒動記』は全国にて公開中。■関連作品:大鹿村騒動記 2011年7月16日より全国にて公開© 2011「大鹿村騒動記」製作委員会■関連記事:原田芳雄の遺作で共演した松たか子が追悼コメント「魂の強さ決して忘れない」加療中の原田芳雄が車椅子で登場!温かい拍手に涙名優たちが魅せる珠玉のドラマ『大鹿村騒動記』試写会に50組100名様ご招待
2011年08月08日