新たなスターの原石を発掘するオーディション「美少女図鑑AWARD 2024」の授賞式が24日、都内で行われ、福島県出身で中学2年生の小原あめりさん(14歳)がグランプリに選ばれた。全国に存在する新たな可能性と輝きを秘めたスターを発掘するため、2019年より開催しているオーディション「美少女図鑑AWARD」。6回目となる今年は北海道から沖縄まで全国11カ所の会場で行われたオフライン審査と全国どこからでも参加可能なオンライン審査による予選に8,200人が応募。面接やライブ配信、ウエブ投票といった半年以上に及ぶ審査で50人のファイナリストを選出された。この日に行われたウオーキング審査、自己PRのファイナル審査に49人のファイナリスト(1人は辞退のため不参加)が臨み、福島県在住で中学2年生の小原あめりさん(14歳)がグランプリの座を射止めた。自分の名前を呼ばれて呆然とした表情を見せた小原さん。MCから感想を求められた小原さんは「いつもはお喋り好きな私なんですが、ビックリするぐらい言葉が出ません」と明かしながら、「頭が真っ白になるってこういうことなんだなって思いました」と信じられない様子。続けて「私を選んでくださり本当にありがとうございます。これからもっともっと頑張ろうと思います」と決意新たにした。小原さんは、福島県在住の中学2年生。将来は保育士と俳優を目指しているといい、「私の性格のようにパワフルで元気な俳優になりたいです」と力を込めた。また、「お母さんにまず最初に伝えたいですね。『グランプリを獲ったよ!』て言います」と無邪気な笑顔を見せた。今後の抱負については「思いつかないんですが、やっぱり目の前のことを精一杯一つ一つ全力で頑張っていきたいと思います」と意欲を見せ、「めるるさん(生見愛瑠)の笑顔が本当に惹き込まれます。めるるさんが目標です!」と憧れの芸能人をあげた。この日はサプライズで千葉県船橋市のマスコットキャラクター・ふなっしーがイベントの途中から登壇。グランプリに選ばれた小原さんの第一印象として「すごい透明感だなって。クリスタルに引けを取らない透明感」と笑いを誘いつつ、「目の前の人に良い思い出を作って上げること。それに尽きます。笑顔にさせる。分かったなっしーか?」と小原さんに温かい言葉を送った。なお、準グランプリには神奈川県出身で高校2年生の怜生(さとは)さん(17歳)、審査員特別賞に埼玉県出身で高校3年生の坂元彩華さん(18歳)、沖縄県出身で小学5年生の比嘉メリアさん(11歳)がそれぞれ選ばれた。
2024年03月25日作家の綿矢りささんが、中国・北京を舞台にした、とびきり痛快な小説『パッキパキ北京』を上梓。なぜ北京?と思うかもしれないが、それには理由がある。「2022年の冬から翌年の春にかけて、夫の仕事の関係で北京に滞在することになったんです。今から10年ほど前に、映画『さらば、わが愛/覇王別姫』を観て北京に興味を持っていたので、行けるならいいタイミングだなと。実際に行ってみると、歴史的建造物も素晴らしくはありましたが、それより若い女性たちの暮らしぶりを知ることのほうが私にとっては新鮮で。何が流行っていて、何を着て、どんなものを食べているのか…。そんな中国の“今”がわかるガイドブックみたいな小説が書けたらいいなと思ったんです」主人公は、東京でのリッチな暮らしを気ままに楽しむ菖蒲(アヤメ)。ところが、コロナ禍の北京に駐在中の夫から、傍にいてほしいと請われて渡航を決意。北京での菖蒲は、夫が圧倒されるほどの逞しさで、羊の脳みそや激辛フードなどを食べまくり、さらには現地の人たちのファッションや生態など、あらゆることに好奇心を張り巡らせてつぶさに観察。その様子が活写されているが、これらは綿矢さんが体験したことなのだろうか。「ほとんど実体験ですが、私は用心深く暮らしていたので、菖蒲のように派手に出歩くことはなく、1日1個新しい経験をするかしないかくらいでした。ただ、北京を舞台にした小説を書くなら、外向的ではじけた主人公のほうが面白いのではと思ったんです。北京の人たちは、あまり人目を気にせず堂々としている。そういう風土が、菖蒲の自由なキャラクターに繋がったように思います」この物語は、菖蒲の個性がとにかく強烈。一般的に共感できるタイプではないかもしれないが、極端な言動には彼女なりの哲学が。「“はっちゃけてる女性”を書くようになったのは、コロナ禍の抑圧みたいなものが関係しているのかもしれません。みんなと価値観を合わせているだけでは、ともすると自分を見失ってしまう。一方で菖蒲のように好き勝手に生きている人は、その善悪はさて置き、周りに流されない強さを持っている。小説なら、こんなふうに生きるのも楽しそう!私はフーテンの寅さんが好きなんですが、菖蒲は女性版寅次郎みたいなイメージです」『パッキパキ北京』夫の要請でしぶしぶ北京に渡った菖蒲だが、文化や言語の違いにも臆せず、面白そうなことに飛び込んでいく。彼女が辿り着く“悟り”とは?集英社1595円わたや・りさ1984年2月1日生まれ、京都府出身。2004年、『蹴りたい背中』(河出書房新社)で芥川龍之介賞を受賞。近著は『嫌いなら呼ぶなよ』(同社刊)、『オーラの発表会』(集英社)など。※『anan』2024年1月24日号より。写真・土佐麻理子(綿矢さん)中島慶子(本)インタビュー、文・保手濱奈美(by anan編集部)
2024年01月22日令和6年1月歌舞伎座『壽 初春大歌舞伎』夜の部『京鹿子娘道成寺』に出演する中村壱太郎と尾上右近が、作品ゆかりの地である和歌山県日高川町の道成寺を訪れ成功祈願を行った。壱太郎が前半日程(1月2日(火)~14日(日))、右近が後半日程(1月15日(月)~27日(土))でそれぞれ白拍子花子を歌舞伎座で初めて演じる『京鹿子娘道成寺』は、安珍と清姫の伝説を題材にした道成寺物と呼ばれる作品群の集大成。鐘供養のため大勢の所化が集まる紀州・道成寺が作品の舞台となっている。冷たく澄んだ空気の中、本堂で成功祈願を終え「今年1年を振り返るような時間でもあり、来年最初の舞台は歌舞伎座で道成寺を踊るのだという気持ちの高まりや、一歩を踏み出す覚悟を自分の中に落とし込む時間となりました」と語った壱太郎。右近も「今年の8月に自主公演で演じさせていただいた際も公演前にお参りさせていただき、半年以内にこうしてもう一度お参りさせていただけたこと、とても深いご縁を感じます」と感慨深げな様子を見せた。■中村壱太郎 コメント『京鹿子娘道成寺』を歌舞伎座で演じさせていただくと聞いたときは、新年の始まりであるということも含めて2024年が華やかになるようにという思い、道成寺に込められたドラマや祈りの想いをひとりでも多くの人に届けたいという思いがこみ上げました。■尾上右近 コメント歌舞伎にとって大切な『京鹿子娘道成寺』という作品をお正月に壱太郎さんと一緒に、歌舞伎座という大舞台で勤めさせていただけるのは幸運なこと。この幸運を、舞台をご覧いただくお客様にさらに大きなものにしてお届けするというのが、自分の全うすべき役者人生だなと感じています。<公演情報>令和6年1月歌舞伎座『壽 初春大歌舞伎』2024年1月2日(火)~27日(土) 東京・歌舞伎座令和6年1月歌舞伎座『壽 初春大歌舞伎』夜の部『京鹿子娘道成寺』特別ビジュアルチケット情報:()詳細はこちら:
2023年12月22日長男の断乳⇒長女やパパまで「爆泣き」(※画像は吉木りささんオフィシャルブログより)吉木りささんは2017年に俳優の和田正人さんと結婚し、2019年10月に第一子の女の子、昨年10月に第二子の男の子を出産しました。長女は4歳、長男は1歳になりましたが、最近の吉木さんのお悩みは目下、長男の断乳について。長女と長男はいつも2人同時に寝ていたのが、夜間断乳で長男が「爆泣き」するため別室で寝かせようとすると、今度は長女も「『弟と一緒がいい〜』と爆泣き」。そのうえ、長女にパパと一緒に寝てもらおうとしても、「『ママがいい〜』とのことでパパも爆泣き」と、なかなかカオスな夜をInstagramで明かしています。そもそもなぜ吉木さんが断乳を決意したのか、理由のひとつとして、長男の歯が生え始めてきたことも大きいといいます。吉木さんのブログによると、歯が生えた長男は授乳時に「めちゃくちゃ噛むんです!!!」「そしてみょーんって伸ばすし!!!おもちのように!!!」……うう、実際これってかなり痛いんですよね……。歯が生えたことで授乳時の負担が大きくなっており、吉木さんは「おかげで白斑できるし(白斑は詰まって白くなり飲まれると激痛)」「助産師さんによると乳管切れてほぼ死んでる乳腺いくつかあるみたいだし」「そして夜間授乳が本当に辛くて…」と、様々な事情から、「なのでもう断ちます!!!」と断乳を決めた経緯を明かしていました。しかし、いざ断乳すると、爆泣きカオス。困り果てた吉木さんは、SNSを通じて先輩ママたちに断乳に関するアドバイスを募集。「冬休みや長期休みにトライする」「1週間前くらいから『おっぱいとは後少しでバイバイだよ〜』とカウントダウンをする」など、さまざまなアドバイスが寄せられていました。「授乳で寝かしつけはしない」がベター寝付くのにおっぱいやミルクでの授乳が欠かせないという赤ちゃんは多いもので、これに慣れてしまうことで「授乳なしでは寝付けなくなってしまう」ことがあります。そうなると、卒乳・断乳した後はどうやって寝かしつければいいのか……と困ってしまいますよね。そもそも「授乳で寝かしつけはしない」ほうがベター。特に乳児期は眠りも成長途中で不安定なので、ちょっとしたことで目が覚めます。いつも授乳で寝かしつけられていると、夜中目が覚めたときにも自力で寝付けず、泣いてしまうようになることがあります。実際、夜中に目覚めるたびに母乳やミルクで寝かしつけられている赤ちゃんは、夜泣きする確率が高いという調査結果もあります[*1]。赤ちゃんの寝かしつけに「授乳」はかならずしも必要なものではありません。夜泣きの理由が空腹であれば、もちろん授乳が必要ですが、そうではないことも多いのです。また、寝かしつけの「抱っこ」は一時的にはしてもいいのですが、夜ぐっすり寝てもらいたいなら、徐々にやめていった方が良いでしょう。赤ちゃんの睡眠トラブル改善には授乳や抱っこをしなくても赤ちゃんが「自分で寝付く力を付けてもらうこと」が必要だからです。参考:[*1]森田麻里子・星野恭子「医者が教える赤ちゃん快眠メソッド」(ダイヤモンド社, 2020)参照:卒乳後の寝かしつけのポイント4つ!<体験談>よくある疑問Q&A【医師解説】
2023年12月14日美を通じて人生に輝きと喜びを株式会社ソフィープロモーションは、モデルの谷川りさこさんがプロデュースしたコスメブランド「Aimme(エイミー)」を、11月20日より発売した。谷川りさこさん自身がモデルとして納得できるコスメを作りたいとの想いでローンチしたという。「Aimme」は「愛される」を意味するフランス語。自己愛と美の融合を提供するブランドとして、美を通じて人生に輝きと喜びをもたらすサポートを行い、共に美しさを追求するとしている。特許処方の超高濃度炭酸パック(泡タイプ)を発売「Aimme」初の商品は、透明感のある美肌やトーンアップした肌に導く「42種の美容成分と特許処方の20,000ppmの超高濃度炭酸」の炭酸パック(泡タイプ)。低刺激処方のため敏感肌の人も使用可能だ。美容成分は、ナイアシンアミド、カラスムギ、セラミド5種、エラスチンを始めとするビタミン3種、ヒアルロン酸が、バランスにこだわって配合されている。Aimme(エイミー)炭酸パックは、1箱(4個入り)3,600円(税込)、2箱(8個入り)の場合は6,500円(税込)。取扱店舗は、AMAZON、公式オンラインショップ(今後開設予定)。(画像はプレスリリースより)【参考】※Aimme Instagram
2023年11月29日グラビアアイドルの辻りりささんが、自身の公式Instagramでセクシーな写真をお披露目しました。この秋に色気あふれる写真集を発売! この投稿をInstagramで見る 辻りりさ Lilysa Tsuji(@t_ririsa)がシェアした投稿 グラマラスボディが輝くチューブトップビキニ姿の写真を投稿。11月17日発売の写真集の撮影だったようで、「京都、大阪、沖縄を舞台に好きなことをやりたい放題やらせていただきました」とメッセージを添えています。また、豊満なバストが青色の小さなビキニからはみ出して、はち切れそうな写真も公開。多くのファンが「素晴らしいカラダ」「めっちゃセクシーです」「色っぽくて色気ムンムン」「永久保存に匹敵する美しさ」と歓喜しているようです!写真集では「内側にあるものを最大限に解放して表現した」という辻さん。どんな輝きを見せてくれるのか、発売日が待ち遠しいですね!
2023年10月05日歌舞伎を観るならまずはコレ。尾上右近さんおすすめの古典歌舞伎10演目をご紹介します。【連獅子(れんじし)】歌舞伎といえば毛振り!勇壮な姿に釘付け。文殊菩薩の霊山。獅子頭を手にした狂言師の右近と左近が現れ、親獅子が我が子を谷底に突き落として這い上がってきた子だけを育てるという、獅子の子落とし伝説を厳かに舞い始める。舞い終えたふたりが胡蝶に誘われ場を去ると、現れたのは法華宗の僧と浄土宗の僧。旅の道連れとなるが、互いの宗派を知った途端、言い争いに。そのとき一陣の風が吹き、親子の獅子の精が現れる。毛振りを見ると清々しい気持ちになります。歌舞伎のジャンルのひとつとして、踊りで物語を表現してゆくのが舞踊。「基本的に舞踊は、始まって終わるまでに物語が完結するうえ音楽劇的な要素もあり、誰にでも観やすいジャンルだと思います。その中でも『連獅子』は、多くの人が歌舞伎と聞いてイメージする“毛振り”があり、華やかさや迫力も含め、観て面白い演目だと思います。獅子はもともと能に端を発していますが、それが毛を振るというのは歌舞伎にしかない演出。あの毛を振る間の歌舞伎俳優の心境というのは、ど派手なパフォーマンスを見せてやろうというのではなく、心静かに経を唱えているような感覚。僕は、あれこそ歌舞伎の自己犠牲の美学が一番凝縮した姿だと感じます。そこに子に試練を与える親獅子の厳しさが重なりますし、親獅子に食らいついていく子獅子の姿には、生や芸を受け継ぐことの重みを感じる。でも、そこに不思議な命の高揚感があり、だからこそご覧になる方々は清々しい気持ちになるのではと思っています。また同じ『連獅子』でも演じる方によって全然違うので、見比べるのも面白いと思います」(尾上右近さん)【春興鏡獅子(しゅんきょうかがみじし)】踊るうち徐々に興に乗ってゆく娘の変化に注目。江戸城の大広間。正月の祝いの余興にと奥づとめの弥生が殿様に舞を所望された。最初は恥ずかしがって逃げるが、お局らに引き戻されてしまう。ようやく観念すると、さまざまな舞を次々と披露する。徐々に舞が興に乗るなか、弥生が手にしたのは獅子頭。いつしか獅子頭が弥生を翻弄し始め、姿を消した彼女に代わり、獅子の精が姿を現す。僕にとって絶対外せない特別な演目です!右近さんが幼いときに観て、歌舞伎に魅了されるきっかけとなったのがこの演目。「これがあるから自分は歌舞伎をやっていると言っても過言ではないので、これを挙げないと自分としては納得できない」と言うほど特別なもの。「弥生は、最初はお殿様に所望されて仕方なく踊り始めますが、殿様に見られているという高揚感も手伝って、徐々に興に乗って踊りに気持ちが集中していきます。この弥生の見られている高揚感と緊張というのは、演じている役者の心境とぴったりリンクしますし、ひとりで30分の大曲を踊り切るわけで、役者にとって孤独な闘いでもあり、それだけ覚悟のいる演目でもあります。歌舞伎の舞踊の中ではストーリー性が薄いこともありエンターテインメント性より芸術性が強いかもしれませんが、歌舞伎の芸術としての側面を味わうには最適なはず。初めてご覧になるなら、ぜひ僕が挑戦するときに観てほしいです。絶対後悔させませんので」【京鹿子娘道成寺(きょうがのこむすめどうじょうじ)】美しい女性が釣り鐘を前に大蛇に豹変。恋に狂った清姫が大蛇となり僧を鐘ごと焼き殺した伝説が残る道成寺で、鐘供養が行われることに。そこに鐘を供養させてほしいと訪ねてきたのは美しい白拍子(男装の舞妓)。女人禁制ながら、修行僧たちは舞の披露を条件に寺へ招き入れる。さまざまな舞を披露するが、次第に白拍子の様子が変わり鐘に登ったかと思うと蛇の正体を見せるのだった。細部にまで日本の美が詰まっている総合芸術です。「1時間近くをひとりで踊り通すわけで、役者にとっては『鏡獅子』同様、心境的には自分との闘いのような演目ではあるんです。ただ、華やかで美しい衣装に鬘があって、大道具があって、役者がいて、音楽があって、小道具もすべてキラキラしていて、細部まですべてに日本の美が詰まっていて、それらが互いに引き立て合って、観る者を作品の世界に引き込んでくれる。役者ひとりの力で魅せる芸術ではなく、歌舞伎が総合芸術であることを実感してもらえる演目だと思います」赤の振り袖に烏帽子をかぶっての、能を取り入れた静かで厳かな舞から始まり、引き抜きという手法で一瞬にして浅葱色の衣装に替わったり、小道具も次々と持ち替えて、さまざまな踊りを見せていく。「視覚的にも聴覚的にも起伏がたくさんあって、観る人を飽きさせないようにと考えて作られていますし、この作品の時代背景や設定などを知らなくても楽しめる演目だと思います」【弁天娘女男白浪(べんてんむすめめおのしらなみ) 白浪五人男(しらなみごにんおとこ)】美しい娘だと油断するなかれ。その正体に驚き。呉服問屋・浜松屋を、従者を連れた美しい娘が訪れる。品物を選ぶ最中に娘が万引。それを番頭が見咎めるが、その品は他で買ったものと判明。無実の罪を着せられたと従者の男が店に法外な金を要求。仕方なく金を渡すが、じつは娘は男で、すべてがゆすりの芝居だった。娘は開き直ると着物を脱ぎ刺青を見せ、盗賊の弁天小僧菊之助と名乗るのだった。女形の楽屋裏での姿を想像してもらえれば(笑)。「ヤンチャ小僧って、周りは手を焼きながらも、かわいいなって思ったりしますよね。弁天小僧は、まさにそのかわいさとかっこよさが共存した存在。しかも女性の格好をしているときは本当に綺麗だから、その後の展開を知らずに観た人は、男がやっているのに女形って本当に綺麗だなと感じると思うんです。それが後で服を脱ぎだし裸になっちゃうのだから、驚きますよね(笑)。弁天小僧が男に戻る場面は、女形の役者が楽屋に戻った状態と同じなわけで、女形の裏で見せる素の顔というかバックステージを見ているような感覚も楽しんでいただけるはず。男が女性を演じる女形という存在をうまく利用した話だと思います」正体がバレた弁天小僧菊之助が、開き直って自分の素性を明かす場面での「知らざぁ言って聞かせやしょう」は、歌舞伎屈指の名ゼリフ。「難しい知識は必要なく、これが名ゼリフといわれているんだ、と思って楽しんでいただければと思います」【夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)】蒸し暑い夏の夜、はずみで起きた哀しい惨劇。武士の玉島兵太夫に大恩のある魚売りの団七は、兵太夫の息子・磯之丞の恋人で遊女の琴浦が男たちに絡まれているのを助ける。老侠客の三婦の家に匿われた琴浦だったが、団七の使いを騙る団七の義父・義平次が彼女を連れ去ってしまう。それを知り義平次を追いかけ琴浦を取り返した団七だったが、揉み合ううちに義平次を斬ってしまう。芝居の随所から夏の暑さを感じる作品です。劇中の主人公・団七のセリフに、「悪い人でも舅は親」というものがあるが、どんなにはずみで犯した過失であっても親殺しは世の大罪。「あってはいけないことではあるけれど、団七の、一度走り出したら止まれない男の性みたいな部分は多くの方に共感していただけるのではないかと思います。義理と忠義を立てようと奔走する団七を邪魔する舅がいなくなり、ほっとする気持ちと同時に、本人が望まない結果となった団七をかわいそうにも思う。いろんな感情が湧き上がる作品です。団七は多少無理でも男を立てることを優先しようとするけれど、義父の義平次は、泥水をすすってでも必死に生きるのが男だという、ふたりの価値観の違いも面白いですよね。また、夏の暑さだとか、遠くから聞こえてくる祭り囃子だとか、季節を感じる描写が芝居の随所にあり、湿度と汗でベタベタするような夏の夜の空気感を体感してもらえるところも面白い作品だと思います」【東海道四谷怪談(とうかいどうよつやかいだん)】みるみるうちに面相が醜く変わり恐ろしい姿に。色男の民谷伊右衛門は、産後の肥立ちが悪く、ことあるごとに主君の仇討ちを迫る妻の岩を疎ましく感じていた。その矢先、隣家の金持ちの伊藤家から孫娘との縁談を持ちかけられ、承諾した伊右衛門の元に伊藤家から毒薬が届く。血の巡りの薬と騙され飲んだ岩の顔はたちまち醜く変わり、非業の死を遂げる。その後、伊右衛門は岩の亡霊に悩まされ…。江戸時代生まれのホラーは怖いけどすごく哀れ。「江戸時代にもホラーというジャンルは存在して、当時から少しでも涼しく感じたいということで、夏に上演され喜ばれてきたジャンル。ゾクッとする怖さを楽しむ人がいるのは、今とまったく同じです。この物語の中心人物であるお岩様は、信じていた夫に騙されて殺されて、本当にかわいそうな女性です。夫の伊右衛門に薬と偽られ毒薬を飲んでしまい、髪をすく間にどんどん髪が抜けていく描写などは、怖いけどすごく哀れ。そのぶん恨みも深いのか、お化けになって登場するお岩様は本当に怖いので、ホラー好きな人なら喜んでいただけるのではないでしょうか」また、伊右衛門はお岩を死に至らせたばかりでなく、内職の手伝いに雇った小仏小平も殺害。そのふたりの幽霊が同時に現れる場面では、一人の役者が二役を一瞬で演じ分ける早替わりの演出も。「舞台の上に幽霊を登場させる演出の面白さもあれば、仇討ちのエピソードなどもあり、見どころの多い作品です」【め組の喧嘩(めぐみのけんか)】火消しと力士の意地の張り合い。喧嘩は迫力満点!品川宿、隣り合わせた座敷で飲んでいた力士たちと鳶の面々が、ひょんなことから小競り合いに。そこに割って入ったのは町火消しの「め組」の鳶頭・辰五郎。場は収まるが、鳶は武士に召し抱えられた力士より格下だと言い放たれる。面子を汚された辰五郎は仕返しを決意。妻と子に別れを告げ、彼を慕う鳶たちを率い、真剣勝負の場に乗り込んでいく。江戸の華といわれる“喧嘩”を堪能できます。「火消しと力士それぞれが自分たちの主張を曲げず、意地の張り合いから、それぞれのプライドをかけての命懸けの喧嘩に発展していきます。火事と喧嘩は江戸の華といいますが、それを嫌というほど堪能できる演目。これぞまさに“江戸っ子”というものが随所に描かれているので、そこを楽しんでもらえると思います」描かれるのは、ひたすら喧嘩の場面だが、「大人が本気で喧嘩している姿って、はたから見ていると面白いんですよね」とも。「力士たちへの意趣返しをしようと決意した鳶たちが勢揃いする場面がありますが、その迫力は本当に圧巻のひと言。鳶頭の辰五郎を筆頭に、手桶の柄杓でおのおの水盃をして威勢よく駆け出していく姿は無条件にかっこよく、観ていて気分が高揚すること間違いなし。出てきすぎじゃないの?と思うくらいたくさんの鳶がそこに登場するのも面白く、お祭り騒ぎ感も満載。わかりやすく見応えのある作品です」【義経千本桜(よしつねせんぼんざくら) 川連法眼館(かわつらほうげんやかた)】親への恋しさゆえ武将に化けた子狐の情愛に涙。兄・源頼朝に謀反を疑われた源義経は川連法眼の屋敷に匿われていた。そこに家来・佐藤忠信が訪ねてくるが、そのすぐ後、静御前を伴い忠信が来たとの知らせが入る。義経の命により忠信の真偽を確かめようとした静の前に正体を現したのは狐。鼓にされた父狐と母狐への恋しさゆえ、鼓を持つ静の供をしていたという。憐れんだ義経は狐に鼓を与える。あっと驚くようなアクロバット的演出も。『義経千本桜』は、兄・源頼朝から謀反を疑われ追われる身となった源義経の物語を背景に、戦によって思わぬ境遇となった人々を主人公にした、複数の物語で構成される壮大な作品。「タイトルロールでありながら、どのお話も主人公は義経ではなくその周りに生きる人々。なかでもこの場面は、狐が主人公で、その狐が人間の姿に化けて言葉をしゃべるというところが面白いです。しかも描かれているのは狐ではあれど親子愛で、どの時代もどの人にも伝わるテーマ。また義太夫という、ナレーションを兼ねた音楽に乗った音楽劇的な要素もあれば、“ケレン”と呼ばれるあっと驚くようなアクロバット的な演出もあり、見どころが多い演目。物語のラストは、狐の視点で大団円を迎えるので観ていて爽快感がありますしね。また、物語の時代背景や前後のエピソードを知らずとも、このお話単体で楽しめるので、初めて歌舞伎をご覧になる方にはぴったりだと思います」【俊寛(しゅんかん)】孤島に残された俊寛の深い悲しみが胸に迫る。平清盛打倒の謀略で孤島に流された俊寛僧都、藤原成経、平康頼。侘しい島暮らしの中、成経は海女・千鳥を妻に迎えた。そんなおり島に赦免船が。喜ぶ彼らだったが、使者の瀬尾は千鳥の乗船を拒む。当惑する中、瀬尾から妻が清盛に殺されたと聞いた俊寛は絶望。瀬尾を討ち、その罪で島に残る代わりに千鳥を船に乗せるよう懇願。俊寛は、ひとり島から涙で船を見送る。徐々に遠ざかっていく船を見送る俊寛に注目です。「舞台の真ん中に大きな岩があって、浜辺があって、海が見えて、そこに突然大きな船がやってくる…。あえてリアルを追求せず、デフォルメされた大胆な構図のセットで歌舞伎をやるということに、驚く人もいるのではないでしょうか。終盤、どんどん潮が満ちていく中、ひとり岩の上に取り残された俊寛が、仲間が乗る船を見送るシーンがあります。このとき船は舞台上に出すことなく、俊寛を演じる役者の目線を通して、徐々に遠ざかっていく船の姿を想像させる演出になっています。セットと役者、そしてそれを観る観客の想像力を借りることで、孤島にひとり残された老人がこれから直面する現実の悲しさを強烈に印象づける、極めて演劇的な作品だと思います」それゆえ、俊寛を演じる俳優によって、作品の印象がガラッと変わってくるのも面白いところ。「この作品に限ったことではないですが、さまざまな俳優で比べて観られるのも歌舞伎の面白さです」【実盛物語(さねもりものがたり)】どんでん返しに次ぐどんでん返しで飽きさせない。平家全盛の世。平家の武将・実盛と瀬尾は源氏方の木曽義賢の妻が産む子の詮議に訪れる。そこに運ばれてきたのは源氏のシンボル・白旗を握る女の片腕。それは源氏方の娘・小万の腕で、元源氏方の実盛が平家に白旗が渡るのを恐れ切り落としたもの。小万の子・太郎吉が母に悪態をつく瀬尾に刃を向けると瀬尾は自らを討たせ、小万はかつて己が捨てた娘だと告白する。「そんなわけあるか!」と心の中でツッコんで(笑)。「物語の舞台が源平合戦の時代であったりするので、フォーマルな堅い演目のように感じるかもしれませんが、描かれているのは登場人物たちの心の話。ここに登場する武士たちは、みんなが庶民と何ら変わらないことを思っていて、我々と何ら変わらない行動を取るので、親近感を持ってカジュアルな気持ちで楽しんでいただける演目だと思います。また、切り落とした片腕を死体に繋いだら、死んだ人が息を吹き返すという馬鹿馬鹿しい展開もあるので、『そんなわけあるか!』と心の中でツッコみながら楽しんでいただければと思います(笑)。そしてもうひとつの見どころは、最後に出てくる馬。中に人が入っているんですが、結構大きく迫力があるので本物かと驚く方もいるはず。しかもちゃんと芝居をする馬で、尻尾を揺らしたりブルッと震えたりする仕草は結構リアル。その馬に実盛が乗りますが、高さも乗り心地もまるで本物みたいなので注目していただければ」おのえ・うこん1992年5月28日生まれ、東京都出身。清元節宗家の家に生まれながら、7歳から歌舞伎の舞台に立ち、名子役として評判に。2005年に二代目尾上右近を襲名。現在は、歌舞伎の舞台のほか、ドラマや映画、バラエティ、現代劇やミュージカルなど幅広く活躍。’15年からは自主公演『研の會』を主催し、数々の大役に挑戦。11月には歌舞伎座への出演も決まっている。※『anan』2023年10月4日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・三島和也(Tatanca)ヘア&メイク・西岡達也イラスト・momo構成、取材、文・望月リサ(by anan編集部)
2023年10月01日3歳のときに曽祖父で名優の六代目尾上菊五郎の踊る『春興鏡獅子(しゅんきょうかがみじし)』を映像で観て歌舞伎の虜になり、歌舞伎俳優の道を歩み始めた尾上右近さん。その右近さんの考える歌舞伎の魅力とは、「なんでもない所作に拍手が起こる現象があるところ」。結局は、歌舞伎がすごいっていう結論になるんです「手ぬぐいをすっと取る動きだけで、深い感動を呼ぶっていうことが歌舞伎では本当にあるんです。それがなぜできるかといったら、“芸”があるからなんですね。先輩の中には何も動かずそこにいるだけで感動を呼ぶ方もいらっしゃいますけれど、基本的には芸で魅せるものだと思っています」その芸とは、何百年と続く歴史の中で“型”として構築されたもの。「新作歌舞伎と違い、古典は自分以外にも同じ役をやっている人がたくさんいます。もっと言えば、過去にその型を作った人がいて、それがいろんな人の手により継承されてきた歴史がある。だからどんなに僕が褒めていただいても自分の力だと思えなくて、結局、歌舞伎がすごいんだって結論になる。でもそれが古典の面白さだとも言えるんですよね」しかし古典も、昔の型をただ踏襲してきただけではない、とも。「六代目菊五郎の話ですが、かつては数百人の劇場でやっていたものが1000を超えるキャパに変わってきたとき、それまでの蛍を目で追う振りが後ろの観客には伝わらなくなったそう。どうしたらいいかを考えていたときに、目の不自由な人が、目の代わりに指先で見ると話していたのがヒントになって、蛍を指で追う振りを思いついたんだとか。そうやって時代を超えるために変わるものもあれば、変わってはいけないと意地になっている部分もあって、今の古典歌舞伎があるんですよね」その時代時代に歌舞伎役者がいて、彼らの肉体や精神を通して伝承してきたところに価値がある。「松本白鸚のお兄さんのところに教わりに伺ったとき、お兄さんが僕くらいの頃、年上の先輩に芸を教わりに行かれた思い出話をたくさんしてくださったんですよね。そのとき十七代目中村勘三郎さんの芸がいかにすごかったか話しながら当時を思い出して感動して泣かれるんです。僕はそのお兄さんの姿に感動でした。十七代目の芸を間近で見た感動を伝承する。これこそが継承で、その感動もひっくるめて古典になっていくんだなと思いました」歌舞伎1603年頃に京都・鴨川の四条河原で、出雲の阿国が始めたかぶき踊りが始まり。“かぶき”とは“傾(かぶ)く”が語源といわれ、風変わりな派手な服装で、これまでにない斬新な踊りを踊ったことから付いた名称といわれる。かぶき踊りは庶民の間で一世を風靡したが、風紀の乱れを助長するとして幕府より禁止令が下った。その後、男性による野郎歌舞伎が誕生。元禄時代、人気役者と実力派作家の台頭とともに娯楽として発展した。おのえ・うこん1992年5月28日生まれ、東京都出身。清元節宗家の家に生まれながら、7歳から歌舞伎の舞台に立ち、名子役として評判に。2005年に二代目尾上右近を襲名。現在は、歌舞伎の舞台のほか、ドラマや映画、バラエティ、現代劇やミュージカルなど幅広く活躍。’15年からは自主公演『研の會』を主催し、数々の大役に挑戦。11月には歌舞伎座への出演も決まっている。※『anan』2023年10月4日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・三島和也(Tatanca)ヘア&メイク・西岡達也構成、取材、文・望月リサ(by anan編集部)
2023年10月01日尾上右近自主公演 第七回『研の會』が8月2日(水)~3日(木)、浅草公会堂にて開催された。2015年に初公演を実施し今年で7回目を迎えた『研の會』は、右近思い入れの地・浅草で初めて開催されたわけだが、今回の舞台において、未経験の名作にあえて挑戦するという点もまた「見どころのひとつ」となっていた。今回、右近は『夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)』と『京鹿子娘道成寺(きょうかのこむすめどうじょうじ)』で初役に挑戦。『夏祭浪花鑑』では「男らしくて泥臭い、まっすぐな浪花の男」だという団七九郎兵衛とお辰、『京鹿子娘道成寺』では白拍子花子を演じた。「仲間に恵まれた」という右近は、この舞台に対する思いを語った際に、「先輩、同輩、後輩、そしてスタッフに恵まれていることを、自主公演でまた実感します」とありがたみを噛みしめていた。また、「人と関わることが人生における財産」とし、この公演のポスター制作を担った日本を代表する現代美術家、横尾忠則氏にも大きな感謝を伝えていた。歌舞伎を観るきっかけになりたいという気持ちを一番カタチにして詰め込んでいるのがこの自主公演。観てもらえれば間違いなく歌舞伎を好きになる、話の筋をあまり気にせず観られる、楽しめるというコンセプトで、自信を持って上演され、見事に全4公演を走りきった。そして次回第八回は、東京と大阪の二都市開催が決定!詳細はまた後日、尾上右近公式HPにて発表されるのて、細かくチェックすることをおすすめする。■尾上右近コメント「研の會を終えて」経験とはかけがえのないものであり、恐ろしいものであり、時にはくだらないものにもなる。だからこそ今を信じることが全て。そう思った今回の研の會でした。自分の中の歌舞伎のために。一生を楽しく捧げたいと思います。<次回公演情報>尾上右近自主公演第八回『研の會』東京/大阪二都市開催決定!!<お問い合わせ・関連リンク>HP::@UKON_KENx2()YouTube:歌舞伎人 尾上右近 / Kabuki-jin Ukon Onoe()主催: 尾上右近事務所
2023年08月09日美容系YouTuberの要望が詰まったコスメポーチ7月3日、化粧品などが入るポーチが付属する大型本『関根りさが本気で作った! 撥水・通気コスメポーチBOOK』が宝島社から発売された。価格は2,959円(税込)である。関根りささんは大人気の美容系YouTuberで、公式チャンネル「SekineRisa」の登録者数は約129万人、そのほかInstagramでは約39万人がフォロー、Twitterでは約33万人がフォローしている。また、コスメブランド「COL’E by R」のプロデュースも行っている。小型のメッシュポーチもセットでコスメポーチにとって容量は重要であるが、こまごまとしたアイテムもあるため、仕切りやポケットもほしい。このポーチには、内ポケットが1つ、外ポケット5つがあり、シャンプーのボトルがそのまま入れられるような大容量である。さらに、仕切りとしても使えるメッシュポーチもセットされており、こちらには3つのポケットを用意。使い勝手が考えられた内容となっている。また、コスメポーチは撥水性であるため、プールポーチ、スパ・サウナポーチ、アウトドアポーチ、おむつポーチなどなどとしても活用できる。コスメポーチの大きさは幅が約26cm、高さが約18cm、マチが約10cmで、500mLペットボトルが入るホルダー付き。メッシュポーチは幅が約21cm、高さが約14cm、マチが約5cmである。(画像はAmazon.co.jpより)【参考】※関根りさが本気で作った! 撥水・通気コスメポーチBOOK ‐ 宝島社の公式WEBサイト 宝島チャンネル
2023年07月22日歌舞伎の舞台を務めながら、日本の伝統音楽である清元節の継承者でもある尾上右近さん。近年はバラエティ番組に出演したり、ミュージカルに出演するなど精力的に活動しているが、そのバイタリティは一体どこからやってくるのだろう。――先日、8人の現代アーティストとの対談集『右近vs8人』を出版されました。もともとアートに興味があったということですが、関わりというと?僕はもともとアートを歌舞伎の延長線上にあるものとして捉えていたようなところがあります。3歳のときに見た曽祖父である六代目尾上菊五郎の『春興鏡獅子(しゅんきょうかがみじし)』の映像に心を奪われて、歌舞伎の世界に来たんですね。曽祖父の存在そのものが好きだったので、写真集の中にあった曽祖父の描いた竹林の絵を模したくて描いていたのが、5歳くらいの頃。そこから、絵が好きならばと日本画の先生のところに教わりに行くようになり、次第に日本画から近現代のアートにも興味を持つようになりました。――対談での右近さんの言語感覚の鋭さにも驚きました。自分の想いや考えをこんなに明確に言葉にできる方って多くはないので…。会話が好きなだけです。自分で文章を書くのはそこまで得意じゃなくて。会話って相手の反応があるから、そこでやり取りする中で、自然と言葉が出てくるんです。だから取材も好きですよ。なるべく自分の言葉が世に出るときには、ちょっと色合いがある面白い言葉を使いたいと思っていたりします。――そういうパワーワードは、ストックしておくんですか?人と関わる時間が好きな一方で、根本的には根暗、みたいなところがあるので、ひとりでいるときにあれこれ考えるんです。そこで自分の考えが徐々に明確になってきたら、何度か言葉に出して言ってみる。それを繰り返すうち、自分にしっくりくる言い回しみたいなものが見つかるんです。みんながいい反応をしてくれるなって思ったら、そこはもうこすりにこすって言い慣れた感じにしていくっていう(笑)。内弁慶で2人になると全然喋れないんです。――出演されているレディースアートネイチャーのCMも面白かったです。「突然の尾上右近」ってすごいフレーズですが、お引き受けになられたのは…。嬉しいじゃないですか。断る理由、なくないですか?たまに知り合いにイジられるくらいで。――イジられるのはいいんですね。イジられるのもイジるのも好きです。それもコミュニケーションのひとつだと思ってるので。――CMにかぎらず、バラエティ番組やミュージカルなど、今や歌舞伎以外の分野にも数多く進出されています。なんでもやってみたいというのと、いろんなことをやってみることで、自分では見つけられなかった自分を見つけてもらえて、広がりを持てるというところですかね。逆に、歌舞伎界を背負っている感覚はまったくないですし。あと単純に、知り合いが増えるのが嬉しいというのもあります。歌舞伎界って、ずっと同じメンバーでやっているわけで、みんな家族みたいなもんなんです。家族って近くて遠い存在で、素の自分というより、みんなが認識しているであろう自分を見せてしまう、みたいなところってありますよね。――いい子であろうとしちゃったりしますね。歌舞伎以外の作品に初めて出たのが2018年の舞台『ウォーター・バイ・ザ・スプーンフル』でしたが、ご自分から外に出ていこうと動かれたんですか。そうですね。自分から動いて今の事務所に入れていただきました。でも、所属してから舞台に出るまで2~3年ありましたから、結構時間がかかりましたね。――それは好奇心から?それとももうちょっと…。どっちもです。好奇心もあったし、できないことがあるのが嫌だなというのもあって。あとは、とにかくなんでもやって目立ちたかったというのもありました。目立たないと、歌舞伎の舞台で真ん中に立てないので。でも、目立つのが一番の動機ではないです。一瞬そこで葛藤していた時期もありますけれど、関わる人たちに失礼ですし。実際に現場に飛び込んだら、そんなことより現場で過ごす時間そのものが楽しいんですよね。歌舞伎って、お互いわかりきっている関係性から安心して一緒に芝居ができるっていうこともあるんですが、逆に一回怒らせちゃったことがある役者仲間ともずっと一緒なわけです。歌舞伎界が門限のある世界だとしたら、友だちの家にお泊まりしたくなるものでしょ。そういう感覚なんです。――それだけ厳しい世界ということなんですか?それぞれひとりひとりじかに関わってみると優しいし、普通なんですけれど、組織になると厳しくなっちゃうんですよね。でもそこに気づけたのも、内弁慶の僕が知らない人がいっぱいいる世界に飛び込んで、いろんな人と関わっていく中で、ひとりひとりと向き合っていくことが大事なんだって思えてからで。以前は師匠(七代目尾上菊五郎)なんて、どこか超越した生き物みたいに思っていたんです。必要な報告や連絡以外は、話さないし話せない、みたいな。でも、ある時期から徐々に冗談とか言える感じになって、人間同士として関わることが大事だし、楽しいんだなって思いました。右近さんが、念願だったという横尾忠則さんをはじめ8人の現代アーティストと語り合った対談集『右近vs8人』(PARCO出版・2420円)は、現在好評発売中。横尾さんとは、8月2日~3日に浅草公会堂で開催される自主公演『第七回 研の會』のポスターでもコラボ。会では『夏祭浪花鑑』と『京鹿子娘道成寺』に挑む。おのえ・うこん1992年5月28日生まれ、東京都出身。清元節の宗家に生まれ、幼い頃から歌舞伎の舞台に立ち、名子役として評判に。2005年に二代目尾上右近を襲名。近年は歌舞伎以外の活動も精力的におこなっており、昨年のミュージカル『ジャージー・ボーイズ』も話題に。現在は、新橋演舞場で上演中の新作歌舞伎『刀剣乱舞』に出演中。※『anan』2023年7月12日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・三島和也(tatanca)ヘア&メイク・Storm(Linx)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2023年07月07日✅吉木りささん「授乳しながらトーク番組の収録」まさかの展開に驚きと感謝ワンオペ2人育児での送迎に限界(※画像は吉木りささんオフィシャルブログより)吉木りささんは2017年に俳優の和田正人さんと結婚し、2019年10月に第一子の女の子、昨年10月に第二子の男の子を出産しました。3歳の長女は幼稚園に通っており、0歳の長男を連れて送迎している吉木さんですが、「最近どんどん暑くなり、キッズ2人をベビーカーで連れていくのが熱中症などの心配もあり大変だなと感じるように」なったといいます。本当は自転車に子どもたちを乗せて短時間で移動したいものの、息子はまだ生後7~8ヶ月。吉木さんは、法令では赤ちゃんもおんぶで自転車に同乗できると知っていましたが「息子はチャイルドシートに乗れる1歳になってからと心の中で決めていた」のだそう。しかし、ワンオペで2人を連れての移動はやはり大変すぎて、「限界を感じ…息子用のヘルメットをついに購入」と、長男をおんぶして自転車に乗るときにかぶせるヘルメットを紹介しています。吉木さんは1歳から被れるヘルメットを探し、「しっかりしていてかつ小さくて軽いもの」を吟味。長男の頭囲も計測して調整し、装着して負担にならないかを確認し、抱っこ紐でおんぶしてウエストベルトをしっかり止めたら、「いざ出陣」!ゆっくり安全運転で走行しながら自転車で登園しましたが、移動中、長男は全然嫌がることなくスヤスヤ寝てくれていたよう。また、吉木さん自身も、オシャレな帽子にも見えるような素敵なヘルメットを新調したと報告していました。改正道路交通法の施行により、今年4月1日から自転車利用者のヘルメット着用が努力義務化されました。13歳未満の子ども(児童または幼児)に関しても、これまでと変わりなく保護者がヘルメットをかぶらせるよう努めなければなりません。子どもがひとりで自転車を運転する場合だけでなく、保護者の自転車に同乗する場合も同様です。警視庁交通総務課の資料によれば、自転車死亡事故の約7割が、頭部に致命傷を負っているといいます(※平成30年から令和4年までの東京都内における自転車乗用中死者の損傷部位の割合)。ヘルメットを着用していない場合の致死率は、着用している場合と比較すると約2.3倍も高くなっていることも報告されています。子どもの命を守ることはもちろん、大人自身も安全な移動ができるよう、ヘルメットをきちんと装着して自転車に乗りましょう。また、子どもを自転車に同乗させる際は、幼児用座席を使用するか、おんぶしなければならないと規定されています。抱っこ紐をつけていても、前抱っこでの同乗は大変危険であり違反となります。同乗させることができるのは子ども2人までで、違反した場合は2万円以下の罰金または科料が科されます。
2023年06月07日新作歌舞伎『刀剣乱舞 月刀剣縁桐』製作発表記者会見が5日に都内で行われ、尾上松也、尾上右近、中村鷹之資、中村莟玉が登場した。同作は名だたる刀剣が戦士へと姿を変えた「刀剣男士」を収集し、歴史の改変を企む敵に対抗すべく、 様々な時代の合戦場を攻略していく刀剣育成シミュレーションゲーム『刀剣乱舞 ONLINE』の歌舞伎作品。今回は十三代将軍足利義輝が討たれた“永禄の変”を、歌舞伎ならではの発想で大胆に脚色する。足利義輝/小狐丸を務める右近は同作の上演について「2.5次元でされてきた中でも、僕も他の舞台でご一緒した高橋健介くん、spiさん、有澤樟太郎くんだとか、いわゆる刀剣男士の先輩たちも歌舞伎化を喜んでくれてまして。『歌舞伎らしさを頭に置きながら自分たちもやってきたところはある。今回歌舞伎役者たちががっつり歌舞伎をやるなら、『それをやられたら俺たち困っちゃうよ』という舞台を作ってほしいとに期待してくれている」と明かす。「変に寄ってくわけでなく、自分たちが知ってる歌舞伎らしさ、歌舞伎の手法、様式を正々堂々と貫き、しっかり噛み合った上で盛り上がっていけるんではないか」と意気込んだ。すでにビジュアルが発表され大きな反響を呼んでいるが、右近は「僕自身も自然な歌舞伎風の扮装ができたなと撮影の時に思って、ビジュアル解禁してからSNSの反応も色々見させてもらって、とても皆さん喜んでいただいてよかったなと。ただ一つ気になったのは、ちょっと顔が長いという……顔が割と面長だなあという評判の方がありまして」と苦笑する。さらに右近は「それはなるべく気にしないでもらいたいなと思ってる中で、1人の方が『右近さんは顔が長いけれども、踊りも芝居も達者で確かな歌舞伎の腕がある俳優さんなので、お芝居を見ていれば気にならないと思います』というコメントがあったので、これだからエゴサーチはやめられないなと思いました」と語り、会場は爆笑。「面長気にならないで、みなさん! 見にきてください」とアピールする。松也が「僕はそんなに面長だとは思わないですけどね」とフォローすると、右近は「いや、嘘つけ!」とツッコミ。松也は「長年一緒にいますからね、わかんなくなっちゃってるのかもしれませんけど」と応えていた。
2023年06月05日細かい悩みが尽きない……(※画像は吉木りささんオフィシャルブログより)吉木りささんは2017年に俳優の和田正人さんと結婚し、2019年10月に長女を出産。昨年10月には第二子の長男も誕生しました。日々、3歳長女と0歳長男の育児に励んでいる吉木さんですが、「細かいところで悩みは尽きない」とブログに綴り、共感を集めています。たとえば、雨の日に娘を幼稚園に送迎する際のこと。吉木さんは息子を抱っこしながら娘をベビーカーに乗せて歩いて行きますが、「ベビーカーに乗り降りする時めちゃくちゃ濡れる」「しかも息子を抱っこしながらなので3人全員濡れてしまう」という悩みが。あるあるです……!考えた結果、吉木さんはベビーカーに直接傘を固定できる便利アイテムを使って対処しているそう。また、これから梅雨の時期になるとおうち遊びの時間が増えますが、吉木さん宅の子ども部屋には「子供達も手を合わせて挨拶して欲しい」という思いから仏壇などを置いているのでスペースを圧迫。最近はズリバイを習得した息子が衝突しそうになるので、仏壇まわりにベビーサークルを設置してガードするため、さらに「子供部屋がどんどん狭くなる〜」というのも悩みに。加えて、0歳の息子が誤飲するのを防ぐため、3歳のお姉ちゃんのオモチャにも注意が必要です。「口に含みやすそうな小さなオモチャは全て破棄」したそうですが、一方で「娘は小さいオモチャ大好き」なので、厳選してはポーチに入れて仕舞うなど試行錯誤。0歳児にとっては危険なおもちゃでも、お姉ちゃんにとってはお気に入りのおもちゃだったりするので、ママやパパはおもちゃの管理方法に迷いますよね。おもちゃがたくさんある子ども部屋は、子どもたちはもちろん、夫や愛犬も一緒に過ごすことが多く、家族の団らんスペースになっているよう。吉木さんは「とりあえず子供たちが過ごしやすいように、その都度インテリアを変えていきたい」と考えているようでした。(※画像は吉木りささんオフィシャルブログより)(※画像は吉木りささんオフィシャルブログより)子どもの誤飲事故、約4cm以下のものは特に注意赤ちゃんは何かを手にすると、つい口に入れがち。日常生活の中で誤飲事故が起こる可能性も十分あるので、赤ちゃんの手の届く範囲に危険なものは置かないよう注意しましょう。たとえば、おもちゃの部品やスーパーボールなど、約4cm以下のものであれば口に入ってしまいます。小さな子どもは飲み込んだり吐き出したりする力が弱いため、異物があやまって気管に入ってしまったり(誤嚥)、窒息する危険があります。そのほか、誤飲したものによっては、飲み込むことで中毒を起こす、胃や腸に詰まる、または胃や腸に穴が開いてしまう危険性もあります。とくにタバコ、医薬品、洗剤、ボタン電池、磁石、クリップ、キャップなどは手の届かないところに置きましょう。
2023年05月26日「授乳しながらトーク番組に出演したタレントは、日本では私が初めてなのではないでしょうか」(※画像は吉木りささんオフィシャルブログより)吉木りささんは2017年に俳優の和田正人さんと結婚し、2019年10月に長女を出産。昨年10月には、第二子の長男も誕生しました。長男が生まれて3ヶ月ほど経ったあたりから、長女の赤ちゃん返りが加速して母乳を飲みたがっているといいます。そんな中で吉木さんは仕事復帰を果たし、復帰後初のレギュラー番組が決定。その収録で、「なんと私、授乳しながらトーク」と明かしました。東京に住む吉木さんですが、撮影の場所は福岡。「そもそもこの福岡の番組オファーをいただいた際、幼い子供2人を東京に残すことが難しい」と感じ、スタッフに子連れで現場に入れないか相談したところ、「ぜひぜひ!!むしろ連れてきてください!!」と快諾。というのも、番組のコンセプトが「今までの常識を疑って、新しい常識を作ってみようよ」というものであることから、「ママやパパたち、そして周りの人たちの常識も変わるべきだとスタッフさんが思ってくださって」いたそうです。そうした経緯から、子連れで収録に臨んだ吉木さん。「休憩終わりに上の子(絶賛赤ちゃん返りでおっぱい再開中)がグズった」ところ、スタッフさんが「授乳しながらトークしたっていいじゃん!!という常識を提唱しませんか!!!」と提案してくれ、共演するゲストの了承を得て、授乳ケープで覆って授乳しながらトークしたといいます。スタッフや共演者の協力もあり、「おかげで上の子は最初から最後まで大人しく私の膝の上で座ってくれていました」と無事に収録を終えられた吉木さん。「まさか私の授乳ケープがテレビに映ることになるとは思いも寄りませんでした」「授乳しながらトーク番組に出演したタレントは、日本では私が初めてなのではないでしょうか」「本当に働くママに優しい番組です」と、感謝と驚きの気持ちを綴っていました。(※画像は吉木りささんオフィシャルブログより)(※画像は吉木りささんオフィシャルブログより)赤ちゃん返りで母乳を飲みたがるのはよくあること?幼児期の子どもが「まるで赤ちゃんのような」行動をするようになることを「赤ちゃん返り」といいます。たとえば「今まではひとりで着替えができたのに急に親に服を着せてもらおうとする」「親がトイレに入ろうとすると泣いてすがってくる」「下の子をいじめたり、反抗的になったりする」など。「やめていたはずの母乳を飲みたがる」のも赤ちゃん返りでよくある行動のひとつです。このような行動は、一般的に、母親が下の子を妊娠・出産するときに起きやすいのですが、兄弟姉妹が増えることだけでなく、家族が入院したり、引っ越しをしたり、幼稚園に入ったりと、環境に大きな変化があったときにも起こり得ます。下の子が生まれると、どうしても下の子のケアに手間を取られて上の子のことを後回しにしてしまいがちです。赤ちゃん返りがみられたときは、できるだけ上の子の不安感に寄り添ってあげることで、心の成長を促すことができます。ひとりで対応するのは大変なので、パートナーはもちろんのこと周囲を上手に巻き込みながら乗り切っていきましょう。
2023年03月31日2022年6月17日、タレントの吉木りささんがInstagramを更新。第2子を妊娠したことを報告しました。吉木りさ「温かく見守っていただければ…」同日、第1子である長女とのツーショットを添えて、妊娠を報告した吉木さん。「いつも応援してくださっているみなさま」と、次のようにつづっています。私事で恐縮ではございますが、この度、第二子を授かりました。無事安定期に入りましたので、このタイミングで皆様にご報告させていただく事にしました。出産予定日は、今年の秋頃を予定しております。今後は体調と相談しながらお仕事も励んでいければと思います。新たな子供が産まれてくるまでの日々を、家族一丸となって大切に過ごしていきたいと思いますので、どうかあたたかく見守っていただければ幸いです。吉木りさrisayoshiki0727ーより引用 この投稿をInstagramで見る 吉木りさ(@risayoshiki0727)がシェアした投稿 吉木さんによると、出産予定は同年の秋頃とのこと。仕事に対しても、「体調と相談しながら励んでいく」とつづっていました。吉木さんは、2017年11月に、俳優の和田正人さんと結婚。2019年の10月に、第1子を出産しています。吉木さんの報告に、ファンからは「おめでとう」「身体を大切にしてね!」など、祝福の声を上げています。吉木さんが母子ともに健康に出産することを、多くの人が願っていることでしょう![文・構成/grape編集部]
2022年06月17日歌舞伎俳優の尾上松也、尾上右近が出演する、日本中央競馬会「第89回 東京優駿(日本ダービー)」の期間限定コンテンツ「歌舞伎ダービー」が12日より、特設サイトにて公開される。今年、第89回を迎え、数ある競馬レースの中でも頂点に立つと言われる日本ダービー。今回、伝統と格式あるこの一大レースを盛り上げるべく、日本が世界に誇る伝統芸能「歌舞伎」とのコラボが実現した。レースゲームなどを楽しめる「東京優駿善悪鑑(とうきょうゆうしゅんぜんあくかがみ)」では、日本ダービーのためだけに歌舞伎を取り入れたオリジナルストーリーを展開。障害物レースや、日本ダービーに関するトリビアクイズが楽しめる。また、日本ダービーの魅力を伝える歌舞伎を取り入れたオリジナルムービー「競馬祭典花姿絵(歌舞伎ダービースペシャル動画)」では、江戸時代を舞台に松也と右近が兄弟役として登場。自宅にいながら二人が競馬で運試しをする様子を描いた「おうち競馬で候!」編や、インタビュー形式で休日の過ごし方を語る「ぱぱっと即PAT!」編など、エンタメチックに競馬の楽しさや魅力を描いている。○■尾上松也、尾上右近インタビュー―― 「日本ダービー」と「歌舞伎」がコラボすると聞いた時はいかがでしたか?松也:本当にうれしかったです。歌舞伎というエンタテインメントを選んでいただいたこともうれしかったですし、僕自身も競馬は子どものころから好きで、とても馬が好きでしたので、日本ダービーに関わらせていただけるなんて、こんなにうれしいことはございませんでした。右近:日本を代表するエンタテインメント同士で歴史もありますし、そういった意味でも精通する部分もあり、お祭りという意味で皆さんが楽しみにして思いのあるイベントに自分も関われるということで、うれしくお受けしました。―― 「東京優駿善悪鑑」では3つのミッションにクリアして邪悪苦次郎の悪の手からレースを守れるかというゲームですが、普段の生活で守っているルーティンはありますか?松也:家庭用の焚火を購入しましたので、毎日焚火をしています。火を見るのが好きで、夜のルーティーンとして照明は一切つけずに、火だけで過ごすというのが、夜の私の過ごし方です。リラックスできます。右近:最近はジョギングです。どんな日も雨が降ろうが、槍が降ろうが30分は走るようにしてます。何か一つ、どんなことがあってもやっているものがあると気持ちが安定する。あと、食べるのが好きで、特にカレーが好き。食べることを諦めたくないので、その分動こうと思っている。――日本ダービーでは様々な馬が走りますが、自分の馬に名前を付けるならどんな名前にしますか?松也:「マツヤニ」。日本ダービーは、ネーミングが短めの馬が最近勝っている印象があります。印象に残っているのは「ウオッカ」などです。「マツヤニ」は自分の名前が入っていますし、4文字でしたら活躍しそうだなという……。儲けたい欲が出てこうなりました(笑)。右近:私の馬の名前は、「ケンノユメ」です! 僕の本名がけんすけといいます、自主公演の名前も研究の「研」なんです。研究って、「研ぐ」、「磨く」という意味があるので、「研の會」という名前で自主公演やっているため、「研」という名前を付けたい。あとは、やっぱり夢があるっていうことが言葉として好きなので、自分の夢を託して「ケンノユメ!」。――今回、兄貴的存在の松也さんとの共演ですが、右近さんから質問や伺いたいことはありますか?右近:(日本ダービー前日、5月28日は右近の誕生日ということで)以前は高価なプレゼントをいただいたのですが、今年は何をプレゼントしてくれるのでしょうか? 馬ですか? 馬だったら良いな。それぐらい期待しております。松也:馬ですか。まぁ良いですよ。馬にしましょうか。僕、夢だったんですけどね。馬主になるの。買うだけ買って、人に譲るとは思いませんでした……って買えるわけない(笑)。馬買ってどうするんだ。移動手段で使ってくれるなら買いますよ。馬のフィギュアでもあげますよ。
2022年05月12日人気の若手歌舞伎俳優、中村壱太郎さんと尾上右近さんが、『没後50年 鏑木清方展』のイベントに登場!歌舞伎をテーマにした展示室で、トークとフォトセッションが行われました。さらにその後、インタビューも実施。アートやエンタメの魅力、東銀座界隈の思い出など語っていただきました!中村壱太郎さん、尾上右近さん、登場!左:尾上右近さん右:中村壱太郎さん《道成寺 鷺娘》の前で撮影【女子的アートナビ】vol. 239東京国立近代美術館『没後50年 鏑木清方展』の展示室に登場したお二人。さすが歌舞伎俳優さん、立ち姿がとても美しいです!中村壱太郎さんは、歌舞伎俳優だけでなく日本舞踊の吾妻流七代目家元、さらに現代劇でも活躍。尾上右近さんも、歌舞伎俳優と家業である日本古典音楽の清元、映画やバラエティ番組にも出演し、多方面で活躍されています。まずは、鏑木清方の華やかな作品《道成寺(どうじょうじ) 鷺娘(さぎむすめ)》の前でフォトセッション。《道成寺 鷺娘》とは、歌舞伎の演目『京鹿子娘道成寺』と『鷺娘』をテーマに描いた作品。お二人とも、歌舞伎では女方を中心に演じられているので、作品にも興味津々なご様子。撮影の合間にも、絵に描かれている着物や仕草などについて、楽しそうに話されていました。続いてのトークセッションは、《京鹿子娘道成寺》の作品が並ぶ展示室で実施。お二人が鏑木作品の魅力について、語りました。壱太郎さん清方先生の作品は、一言で言うと、眼福。幸せになれます。美しいものを見ると人間は幸せになれる、と改めて感じました。特に、僕らは着物や日本の文化に触れて仕事をしているからかもしれませんが、日本人のどこかに眠っているものと紐づけられるのかなと思います。右近さん品格が高いと思います。画家がどんな人だったのか、絵を見ながら僕はよく人物像を想像してみるのですが、清方作品には品格があふれ、知性があります。江戸っ子の粋や風流、時代からくるモダンさなどに楽しみを感じます。心静かにカブいているのがいいですね。お二人にインタビュー!続いて、本展覧会の目玉作品である清方の美人画三部作《築地明石町》、《新富町》、《浜町河岸》が並ぶ展示室でインタビューを実施。まずは、三部作について、お聞きしてみました。――こちらの美人画で、どの作品、どの女性がステキだと思いますか?右近さんやはり、築地明石町のお姉さんでしょう。この凛とした姿。この瞳で見つめられたいです。男目線でも、女方の役者として見てもステキです。男性の画家が描く女性は、理想の女性の姿で、男が演じる女方も理想の女。そのリンク性も作品から感じられますし、とにかく断然美しいです。男としては、こういう女性に振り返られたいですね(笑)。壱太郎さん浜町のおぼこさんもいいと思う。僕らも踊りを習うと、この絵のように「振り」をおさらいするのです。「今日習ったことは、こんな振りだったのかな」とこの絵を見てすぐにわかります。着物の袖を持ち、扇子を口に当てるというのは、日常にはないしぐさ。これを切り取っている清方先生のセンスはすばらしいですよね。右近さん確かに、浜町の作品もいいですね。どの作品も凛としてさわやか。そして、首がキレイ。九州系だね。――九州系とは?右近さん九州の女性は色白で、首が細くて、毛の流れがきれいというのが僕の勝手な思い(笑)。尾上右近の統計。九州の女性は色白で、輪郭がいいのです。壱太郎さんハハハ。でも、これ大丈夫?九州以外の人を敵に回していない?右近さん大丈夫、大丈夫!「想像させる絵がステキ」――全体を通して、お好きな作品はどれですか?右近さん僕は《墨田河舟遊》(※筆者注:屋形船で姫や若侍が楽しむ様子を描いた屛風)。人間が生き生きと描かれ、楽しそうでワクワクします。当時の時代の最先端が感じられ、若いエネルギーで楽しんでいる。僕らも結局、同じことを繰り返していますよね。カラオケ行ったり、クラブ行ったりするのと同じです。上品に遊んだほうが楽しいよ、ということもこの絵から感じます。壱太郎さん僕は、《佃島の秋》(※男性が女性に花を手渡している場面を描いた絵画)。勝手な解釈だけど、下に描かれている美しいアヒルと女性がリンクしていると思うのです。ぶっきらぼうな男の人が、白くてきれいなアヒルに花をあげてみた、という感じで、この絵をもとに芝居を書けるくらいの情報量があります。想像させる絵がステキです。見る楽しさを感じさせてくれます。「エンタメは、非日常を感じるのがいい」――お二人は、とても楽しそうにこの展覧会をご覧になっていますが、一般的に、特にanan世代の多くは、「日本画の展覧会ってハードルが高そう」と感じているような気がします。右近さんハードルが高い、とすでに存在を認識しているのなら、そのハードルを越えてみたらいいんじゃないのかな。触れてみたらいいと思います。知らないよりは知っているほうが絶対いいです。見に行ったら、「知っている」というステイタス以上に「おもしろい」という純粋な感情が生まれる。ハードルが高いと認識しているものは、もっと触れてみたほうが楽しいですよ。壱太郎さん歌舞伎も、同世代や若い方に「勉強しに行きます」とよく言われます。でも、別に勉強するものではないんですよね。右近さんそうそう。勉強するのは僕らの仕事ですから。壱太郎さんまさにそう。清方先生の《佃島の秋》みたいに、想像する楽しさをみんながもてる。絵を見ていると、それ以上のものを感じるのが絵画のおもしろさで、歌舞伎も一緒。「この人どうしてこんなにきれいなのかな」と素朴な疑問をもつとか、それだけでいいのです。そのきっかけさえ見つければ、それ以上のものをもって帰れると思います。右近さんエンタメは、非日常を感じられるのがいいです。美術館という空間自体いい。おならもできない静寂な空間(笑)。壱太郎さんもうちょっとananらしい良いたとえはないの(笑)。でも、展覧会なら、好きな絵をひとつ見つけに行こうと思って友達と出かけて、感想を伝え合うのもいいよね。朝イチで山盛り海鮮丼!――鏑木清方は築地界隈で暮らしたことがあるので、それらの地域が作品にも描かれています。歌舞伎座からも近いエリアですが、お二人にもなにか築地の思い出はありますか?右近さん以前、二人で歌舞伎座に出ていたとき、朝の築地に行きました。一幕目は昼の11時に開演するので、だいたい10時に楽屋入りします。その前にということで、朝7時に集合して行きました。壱太郎さんあれはよかったね。海鮮丼食べて。右近さんそう。高いのを食べました。よかったですよ、山盛りで(笑)。あの界隈のあの空気感も独特。浅草とか上野の江戸っ子も僕らは知っていますが、築地あたりの江戸っ子の空気は、また違うんですよね。河岸の人間の時間軸を感じて、いいなぁと思いました。『芝浜革財布』という芝居があり、河岸に通う男の話なのですが、築地にいると「こういう空気なんだな」とわかります。夕方には寝るという雰囲気。僕も、いつも午前中はちょっと眠いのですが、築地に行った日は、朝7時から食事をしているものだから、元気モリモリで(笑)。みんなと時の流れ方が違って、すごく充実感がありました。うまいもの食って来ているから(笑)。壱太郎さんこっちはもう始まってんだぜ!っていう感じだったね(笑)。「過去の自分は常に良くない…」――鏑木清方は、自分の作品を自己評価し、その記録が残っています。本展では、その記録をもとに、会心の出来には三ツ星など、作品に星がつけられていますが、そのような画家の姿勢をどう思いますか?右近さん目に見える絵画作品の場合は、いやでも冷静に評価が見えてきますよね。僕らは毎日同じことをやっていても、毎日コンディションも違うしお客さまも違うし、お互いのコンディションも違うし、状況が毎日違うので、自己評価の仕方が難しいです。常に揺れ動いているものなので、実態がわからない。後から振り返るとわかるときもありますが、この時が良かったというのは120パーセントないです。壱太郎さん清方先生の絵は、このまま一生残っていきますが、僕らの演技はその瞬間でしか残らない。だからこそステキさがあると思うので、その意味で評価の仕方は絵とは違うと思います。ただ、自己評価というより、仲間がいるから目指せるものはあるので、高め合いは常に意識しています。右近さん例えば過去の映像を見ると「ひどいな」と自分で思うのです。なんでこんなに拙いことやっているんだ、と。過去の自分は常に良くない、というのが植え付けられているので、冷静に判断ができない。成長がどこにあるのか、自分ではまったくわからないのです。へたに過去の映像など見てしまうと、進歩していない自分が目の前に立ちはだかって舞台に立つのが嫌になる。今日はいい舞台ができるぞという自己催眠がかけられなくなるのです。壱太郎さんこれは役者の宿命。今はビデオがあるから、僕らも頼るし必要だとは思います。でも、あまりにも見すぎると、自分は果たして何なのか。わけがわからなくなる。そこの難しさは僕らにはあります。右近さん客観性を持つのが難しいです。自分で三ツ星つけては取り消しての繰り返しです(笑)。アートとは「極上の…」――絵画作品だけでなく、歌舞伎などの舞台芸術もすべてアートといえると思うのですが、お二人にとってアートとは?右近さんアートとは、「人間の証明」。芸は人なり、という言葉から置き換えてみました。壱太郎さん人生においてのいろどり。人間のいろいろないろどりを総称すると、アートになるのではないかなと。時代時代において、いろいろな人や作品と関わり見ることによって人間力が増していく。これは生きた証です。右近さん僕、先ほどプレーヤー目線で言ってしまいました。すみません、はき違えました(笑)。アートとは、「極上のひまつぶし」です。壱太郎さん「人間の証明」からの落差がすごいね(笑)。右近さん生きるうえでは、いらないのかもしれないけれど、暇ができたら、その暇をやはり上質につぶしたい。それが、生きることへのこだわり。例えば、おにぎりとピカソの絵なら、食うに困るときはおにぎりしか選ばない。でも、食うに困らなくなったらピカソの絵に気づく。おにぎりもいいけど、この絵を見て心を潤うのもいいと気づく。だから、「極上のひまつぶし」です。「先に死なないで!」――お二人の関係、とてもいい感じですね。プライベートでも仲が良いのですか?右近さんいちゃこらしています(笑)。anan読者の女性たちも、僕らを見習って、いちゃこらしてください!壱太郎さん僕らは盟友、親友、ボイスメッセージ友達。同じ時代に生きて、同じものに取り組み、同じ感覚があります。もしかすると、今は追い求めるもの、求められているものが違っているかもしれないけど、いつかのゴールは絶対一緒のものを見ていると思います。一緒の思いをもてることに「ありがとう」と言いたい人です。右近さん僕にとって(壱太郎さんは)うれしいときも悲しいときもすべて報告したい人です。そんな人、清方先生にはいなかったのかな。(ここで、担当学芸員の鶴見香織さんが登場)鶴見さんそれは奥さまだと思います。奥さまは、清方が亡くなる数年前に他界され、その後、清方もがっくりとされていたそうですよ。右近さんがっくりきますよね。(壱太郎さんに向かって)先に死なないで!たとえ死ぬとしても、同じ年の同じ月の同じ日じゃ!壱太郎さん同じ刻限でね(笑)。右近さん芝居のようだね(笑)。――本当にステキなご関係ですね。楽しいお話、ありがとうございました!インタビューを終えて…立ち居振る舞いがとにかく美しいお二人。スーツを着ているとふつうにカッコイイのですが、少しでも動くと足の運びや指先の動きなど、一つひとつの所作が本当に優雅で、見とれてしまいました。くだけた話や楽しい話をしていても、品格が漂っているお二人。固い絆が感じられる友情にも感動しました。『没後50年 鏑木清方展』は5月8日まで開催。ぜひハードルを越えて、美しいアートに触れてみてください!Information『没後50年 鏑木清方展』会期:~5月8日(日)休館日:月曜(※5月2日は開館)会場:東京国立近代美術館1F企画展ギャラリー開室時間:9:30-17:00(金・土曜は9:30-20:00)(入館は閉館30分前まで)観覧料:一般¥1,800、大学生¥1,200、高校生¥700、中学生以下無料撮影:山本 嵩
2022年04月03日くすくす笑っているうちに、きゅーんと切なくなる。綿矢りささんの『オーラの発表会』は愛おしい成長小説だ。主人公は、大学進学を機に、両親から一人暮らしをするよう言い渡された海松子(みるこ)。マイペースで社交下手な海松子に、はじめて訪れた友情と恋の行方。「両親は彼女の世間知らずさに前々から気づいていて、このまま社会人になったら苦労しそうだと心配しているんですよね」というのも海松子はとことんマイペースで、人の気持ちを推し量るのが苦手な子。一人でいても充足しているが、人間嫌いなわけじゃない。でも友達を作るために“訓練”していることが、なんとも的外れで…。ここが爆笑モノ。「他の人と違う視点で物事を考えているところを強調しました。自分も、子どもみたいな興味を持ち続けていたいけれど、人に変に思われそうだとか、恥ずかしいという理由で意識して失くしていったものがあります。それを主人公に詰め込みました」大学の友達は、他人の外見を完コピする「まね師」の萌音(もね)だけ。「距離の詰め方がオリジナルな二人にしたかった。萌音は海松子と正反対で、人の目しか意識しないタイプ。彼女みたいな人は友達を装った敵・フレネミーと思われがちですが、海松子には警戒心がない。萌音も、あまりにもできないことが多い海松子が見捨てられなくなる。二人みたいに、言いたいことを言い合っても続く関係っていいなって思いました」彼女たちの関係がなんともいい味わい。さらに、海松子にアプローチしてくる男性が2人登場。幼馴染みの奏樹(そうじゅ)と、社会人の諏訪(すわ)だ。「人は恋愛を通じて分かることも多いし、彼女がどんなふうに男の人に接するか興味がありました。でも海松子は恋愛の初動のときめきが薄いので、自分の気持ちに気づくまでに時間がかかるんですよね。書きながら、私も恋の行方がどうなるか分かっていませんでした」やがて海松子は、なぜかオーラが鳴らせるようになって…というところから、物語は新たな展開へ。「一人でいることも、誰か他の人といることも楽しいけれど、どちらかに偏ると苦しくなる。どちらがいいとも一概に言えないなと、今回の小説を書いて思いました」海松子が得る気づきに、大きくうなずきたくなる一冊です。綿矢りさ『オーラの発表会』自宅から通える大学に進学したのに、両親から一人暮らしするよう宣告された海松子。新生活の中でマイペースだった彼女に訪れる変化とは。集英社1540円わたや・りさ2001年、『インストール』で文藝賞を受賞しデビュー。‘04年『蹴りたい背中』で芥川賞、‘12年『かわいそうだね?』で大江健三郎賞、‘20年『生のみ生のままで』で島清恋愛文学賞を受賞。撮影・フルフォード海※『anan』2021年10月13日号より。写真・中島慶子(本)インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2021年10月11日歌舞伎界の若きプリンス中村壱太郎と尾上右近がコロナ禍において制作し、好評を博したオンライン公演「ART歌舞伎」を、映画化した『中村壱太郎×尾上右近 ART歌舞伎 花のこゝろ』がポレポレ東中野での上映の反響を受け、6月4日(金)よりシネ・リーブル池袋にて上映されることが決定した。その後、全国順次公開予定となっている。これまでロシアやスペインなどでイベント上映され海外でも評価を受けてきた本作。この度、ファンタジア国際映画祭への参加も決定し、各界著名人からのコメントおよびコメント付き予告映像が公開された。ファンタジア国際映画祭は、カナダ・モントリオールで1996年から開催されているジャンル映画を対象とした映画祭。今年は8月の開催を予定しており、今回で25回目の開催となる。「北米最大のジャンル映画祭」を謳っており、クエンティン・タランティーノやギレルモ・デル・トロ、ジェームズ・ガンなど、多くの映画監督から支持されている。■『中村壱太郎×尾上右近 ART歌舞伎 花のこゝろ』コメント付き予告<コメント>■紺野美沙子(女優)アート歌舞伎は小宇宙のよう。静けさの中に浮かびあがる濃密で甘美な世界。今だから、誘われたい。■阿部純子(女優)これこそART歌舞伎!お二人の攻めの姿勢に魅了され続けました。壱太郎監督、右近さん、贅沢な時間をありがとうございます!■九龍ジョー(ライター/編集者)繰り返しもたらされる高揚感に、芸能の未来と原初の光景を幻視した。闇夜に注ぐ雨音まで美しい。■上妻宏光(三味線奏者)懐かしさと最先端が融合された芸術世界。各分野のエキスパートだからこそ表現できた世界を堪能して欲しい。■松崎健夫(映画評論家)雨音が伴う陰影の中で舞う姿は、行雲流水な悠久の歴史と人の営みとを対比させる。奇しくもそれは、コロナ禍の不条理とも重なるのだ。■マーク・シリング(映画評論家)「ART歌舞伎」と聞き、単に歌舞伎の舞台を撮影した映像を想像している方々は、驚くべき新しい発見に出会える作品だ。若き歌舞伎俳優、中村壱太郎とコラボレーター達が創造したのは、伝統的な歌舞伎の技と美を素晴らしく斬新な装いで見せるエンターテイメント。実験的でありながら理解し易く、折衷的でありながら一貫性があり、日本の伝統舞台芸術家たちの集合体でありながらその意外な組み合わせは心に残る。「ART歌舞伎」が放つエネルギーとイマジネーションが、古いものと見慣れたものを新鮮な視点で楽しませてくれる。■ニコラ・アーシャンボウ(ファンタジア国際映画祭ディレクター)『心の癒しに「ART歌舞伎」を一服』コロナ禍で劇場が閉館している間に、若き歌舞伎俳優、中村壱太郎は俳優仲間とユニークなアーチストを集めて「ART歌舞伎」の制作を決めた。”舞と美と命”を題にしたパフォーマンスの映像は、見るものの心を捉える。美しい映像、エネルギッシュな音楽、目を見張るコスチュームで、中村壱太郎はこの困難な状況に希望と楽しみを与えてくれた。「ART歌舞伎」は何百年も続く伝統芸術を新たな視点で捉え、まるで日本庭園でロックコンサートを見ている気分にしてくれる。『中村壱太郎×尾上右近 ART歌舞伎 花のこゝろ』6月4日(金)よりシネ・リーブル池袋にて公開
2021年06月04日歌舞伎俳優の市川猿之助と尾上右近が出演するキリン「本麒麟」のWEBムービー「本麒麟 × 伝統と革新を語る」と、オフショットを収めたメイキング映像が23日、公開された。市川が「乾杯したいあの人」として尾上を指名し、今回の対談が実現。2人は一緒にラスベガスへの旅行やお伊勢参りをするなどプライベートでも仲が良く、尾上が市川を「お兄さん」と呼んで慕うほどの関係だ。同ムービーは、尾上が手土産にフランス産のサラミと下鴨茶房の「きんぴらまぐろ」を持参し、和やかな雰囲気で始まった。歌舞伎についての話題では、市川が未来を担う若手役者として尾上に期待することや、これから起こしていきたい「革新」 について語り、最後には「愛がなければ何事も続かない」「歌舞伎役者って本当に真の深い愛情を持った人じゃないとできない」といった、歌舞伎愛あふれる濃密なトークに発展していく。市川は「右近君は初めて『本麒麟』を飲んだのですが、すっかり好きになってくれたみたいで、お招きした甲斐がありました。飲んだ後のリアクションに注目してください」と呼びかけ、尾上は今回の撮影で学んだ「三度注ぎ」について「お兄さんから教えていただいたので、家飲みの際には『三度注ぎ』で飲みたいと思います」と宣言した。
2021年04月23日先日、上演決定が発表されたミュ ージカル『衛生』のチラシビジュアル、W主演を務める古田新太・尾上右近による映像コメント、30秒のCM映像が公開された。本作は、古田と脚本・演出を手がける福原充則による「汚いミュージカルをやろう」という構想から始まったミュージカル。 W主演を務める古田と尾上演じる親子が汲み取り業者・諸星衛生を「利益を出すためなら殺人もいとわない」という方針で経営し、のし上がっていく様を描く。登場人物が全員悪者=「善人不在」という欲望にまみれているが、彼らが行う悪行の限りを見るうちにかえって清々しい気持ちを味わえる異色の物語だ。今回公開されたチラシビジュアルは悪者たちが一堂に会し「善人不在。」という言葉通りの表情を見せている。主演の古田と尾上のほか、共演には元宝塚歌劇団雪組トップ娘役の咲妃みゆ、近年つかこうへい作品などで俳優としても注目を集めるNONSTYLEの石田明、映画・ドラマ・舞台と、活躍の場を広げ続けるともさかりえ、福原作品『その夜明け、嘘。』『俺節』に出演した六角精児らが「“汚い”ミュージカル」の住人として参加。音楽を「いきものがかり」の水野良樹と益田トッシュが手がけ、透明感のある旋律が悪行を積み重ねる家族の横暴ぶりを彩る。本日4月19日(月) 12:00〜25(日) 23:59までオフィシャルホームページにて先行予約を受付中。ぜひ善人不在の世界一“汚い”ミュージカル『衛生』に期待してほしい。ミュージカル『衛生』 古田新太・尾上右近(W主演)映像コメント&CM映像【公演概要】ミュージカル『衛生』リズム&バキューム東京公演:2021年7月9日(金)〜25日(日)TBS赤坂 ACTシアター大阪公演:2021年7月30日(金)〜8月1日(日)オリックス劇場福岡公演:2021年8月9日(月)〜11日(水)久留米シティプラザ脚本・演出:福原充則 / 音楽:水野良樹(いきものがかり)、益田トッシュ出演:古田新太、尾上右近、咲妃みゆ、石田明(NON STYLE) 、村上航、佐藤真弓、ともさかりえ、六角精児オフィシャルホームページ先行:4月19(月) 12:00〜4月25日(日) 23:59詳細:
2021年04月19日古田新太と尾上右近をW主演に迎えたミュージカル『衛生』が今年7月〜8月、東京・TBS赤坂ACTシアター、大阪・オリックス劇場、福岡・久留米シティプラザにて上演されることが決定した。「世界一汚いミュージカルをやろう」。古田が出演し、福原充則が脚本を手がけた舞台『いやおうなしに』の上演がきっかけで、そんな企画がスタート。そこから約6年の歳月を経て、ミュージカル『衛生』が全国3カ所で上演されることになった。本作は2018年に『あたらしいエクスプロージョン』で岸田國士戯曲賞を受賞し、連続ドラマ『あなたの番です』の全話を執筆した福原充則による新作書き下ろし作品。福原は初となるミュージカル作品の舞台化で、全ナンバーの作詞も担当。排泄物を肥料として扱う業者一家の悪行三昧を、ポップかつグロテスクに、それでもどこかあっけらかんと、音楽に乗せて描いていく。主演は、演劇界きってのスターで本作の構想にも関わった古田と、歌舞伎俳優であり、唄い手として清元栄寿太夫を襲名した尾上。ふたりは汲み取り業を契機に、事業を拡大する「諸星衛生」の経営者親子を演じる。また、元宝塚歌劇団雪組トップ娘役の咲妃みゆが対照的な二役に挑戦。また近年、つかこうへい作品などで俳優としても注目を集めるNON STYLEの石田明、映画・ドラマ・舞台と、活躍の場を広げ続けるともさかりえ、福原作品『その夜明け、嘘 。』『俺 節』に出演した六角精児も「“汚い”ミュージカル」の住人として加わる。音楽を担当するのは、「いきものがかり」の水野良樹と益田トッシュに決定。透明感のある旋律が、悪行を積み重ねる家族の横暴ぶりといかに重なり合うのか、いよいよ期待が高まる。悪者たちの過剰な自己主張、常人の理解を超えた悪行の限りを目撃するうちに、かえってすがすがしい気分となり、やがて客席は逆説的な爽快さに包み込まれること間違いなしのミュージカル『衛生』。最新の情報は公式ホームページで順次更新されるので、そちらをチェックしてほしい。■脚本・演出:福原充則「最近、どうにも悪い大人がカッコ悪い」と思っていまして。子供の頃を振り返ると、敵のボス、大魔王、悪代官、怪人…、みんな、カッコ良かったですよ。〝ザ・悪い大人〟の政治家もね、庶民を牛耳るだけの人間力があったように思います。大人になってわかったことは、小者に搾取されるとほんとみじめな気分になるということ。悪い人にはどうか輝いていて欲しい。高校野球で、地方予選一回戦で負けた相手が最終的に甲子園で優勝までしてくれたら、少し救われるじゃないですか。相手が強かったんだ。俺が弱かったんじゃないって。少しずれた例えかしら…。とにかく今回は、こういう人達になら負けてもいいかなっていう、強くて魅力的な悪い奴らを、音楽に乗せて、みなさまの脳天にむかって唐竹割りしながらお届けできたら、と思っています!■音楽:水野良樹(いきものがかり)台本を読み“始めて”「えらい仕事を引き受けてしまった!」と思いました。台本を読み“終えて”「…。すごい仕事を引き受けてしまった…。」と思いました。この作品を通る前と、通った後とで。心のなかにうごめく感情の密度の違い。台本の文字からさえもモクモクと立ち込める、咳き込むくらい濃い、悪と欲望の煙。それらに飲み込まれて、舞台が終わったあと僕らは何に呆れるでしょうか。結局、生きることを肯定するためなら、悪も正義も、違いはないんじゃないか。悪も正義も、汚いものも美しいものも、本音も取り繕いも、すべてが混濁して混ざり込んでいるような、まさしく人間らしい主題曲をつくろうと思っています。■音楽:益田トッシュすみません、「悪」に実は凄く興味があるんです。ちゃんと安全な所に帰って来られるのに、毎日悪と共に創造活動が出来るなんてとてもワクワクします。今回のストーリー&キャラクターの中に存在する底なしのエネルギー、ほとばしる感情、ダイナミックなカオス感、それらすべてと自分の作るサウンドがひとつになることの喜び!音楽がみなさまの感情の引き金となり、何かを感じて頂ければ嬉しいです。Rhythm and Vacuumって、これはとんでもないことになりそうですね!■主演:古田新太人間というか、動物なら必ずしてしまう糞尿。それをお金儲けにしようとする人々。それを楽しいミュージカルにできないか。できるかできないかはこれからだ。できるかな、できないかな。■主演:尾上右近僕は「歌舞伎界のプリンス」とメディアで紹介して頂く機会が多くございます。実際は黒さや品のなさが内在した一人の人間です。今回のお役を通して自分の中の闇や毒をここぞとばかりに曝け出し、元来の歌舞伎にもある、ダークな内容やタブーにどんどん触れ、観る人の心に突き刺さるよう、本当の歌舞伎役者スピリッツに則ってこのお芝居にチャレンジさせていただきたいと思います!■キャスト:咲妃みゆ未開の地に踏み出すような高揚感に包まれています。台本を読ませて頂く中で、個性豊かな登場人物たちの破茶滅茶な思考に私個人としましては共感しづらい瞬間が多々ありましたが、何故か最後には“直向きな人々の勇ましい姿”が印象に残りました。不思議なパワーに満ち溢れた作品だと感じます。演じさせて頂く2役は私にとって相当な新境地ですが、苦戦することすらも楽しむ覚悟で務めさせて頂きます! どうぞ宜しくお願い致します。■キャスト:石田 明(NON STYLE)「衛生」で代田貞吉役をやらせていただくことになりましたNON STYLE石田です。今回、ミュージカルということで僕は怯えていました。正直、歌が得意でないので心底怯えていたんです。ですが、先日台本が届き、僕の心は軽くなりました。「思ってたミュージカルと違う!」 正直、1ページ目で笑ってしまいました。ただ笑ってしまうだけでなく、人間の本質の部分がたくさん描かれていて演じるのが楽しみです。■キャスト:ともさかりえとんでもない座組みだなと今からドキドキが止まりません。ミュージカルファンの私は、歌ありの芝居には絶対立ち入ってはいけないと心に固く誓っていたのですが…とうとう誓いを破ってしまいました。どうなるのか恐ろしくてたまりませんが、憧れの福原さん、大好きな古田さんをはじめ、すてきな皆様とご一緒できることは素直に楽しみに感じています。『衛生』の一員になれるよう、精一杯つとめさせていただきます。■キャスト:六角精児「悪役」という言葉の響きとその存在が大好きな自分にとって今回、舞台上でなんの気兼ねも無しに思う存分、汚れた悪役を表現出来る機会を与えて頂いたことは喜び以外の何物でもありません。華と実力を備えた共演者と経験豊富なスタッフが創る、優しさや癒しなぞ何処吹く風の物語は、必ずや観客を魅了し、生きる勇気と明日への清々しい希望を与えてくれる筈です。「甘口の出し物はちょっとなぁ」と仰る皆様、劇場に御来場あれ。【公演概要】ミュージカル『衛生』●東京公演開催日程:2021年7月9日(金)~25日(日)会場:TBS赤坂ACTシアター主催:キョードー東京 / TBS / キューブ / ローソンチケット後援:BS-TBS / 企画製作:キョードー東京 / 主催:サンライズプロモーション大阪チケットのお問い合わせ:キョードー東京 0570-550-799(平日11:00~18:00 土日祝10:00~18:00)●大阪公演開催日程:2021年7月30日(金)~8月1日(日)会場:オリックス劇場主催:サンライズプロモーション大阪チケットのお問い合わせ:キョードーインフォメーション 0570-200-888(11:00~16:00 / 日祝休業)●福岡公演開催日程:2021年8月9日(月)~11日(水)会場:久留米シティプラザ主催:RKB毎日放送チケットのお問い合わせ:キョードー西日本 0570-09-2424(11:00~17:00 / 日祝休業)料金(東京・大阪・福岡共通 / 税込・全席指定):S席 13,500円 / A席 10,000円公式ホームページ: ※記事初出時公演タイトルの漢字が間違っておりました。訂正してお詫び申し上げます。
2021年04月13日2月放送開始の大河ドラマ『青天を衝け』への出演をはじめ、歌舞伎界の枠を超えて活躍する尾上右近が京都・南座公演『三月花形歌舞伎』に登場する。中村壱太郎、中村米吉、中村橋之助ら注目の若手と挑むのは、三大名作のひとつ『義経千本桜』より『吉野山』と『川連法眼館』をAプロ・Bプロの役替わりで上演。加えて彼ら4人が日替わりで『歌舞伎の魅力』を解説する。「三月花形歌舞伎」チケット情報『吉野山』は義経を追って形見の鼓を携えて旅をする静御前が、お供の佐藤四郎兵衛忠信とはぐれ、後に再会するまでの道行きを艶やかな舞踊で表現する。『川連法眼館』は忠信が義経の元を訪ねたところへ、静御前が実は子狐が化けた忠信を伴い現れる。子狐ははぐれた忠信に代わり、母狐の皮が張られた鼓と静御前を守って来たのだ。両作品で忠信役を勤める右近は、自主公演「研の會」第一回公演で同役を選ぶほど、思入れの強い「憧れのお役」と明かす。「スチール撮りでは、衣裳を着ただけで感動して涙が止まらなかったことを思い出しました。まさか本興行で実現するとは。信じていれば願いは叶うと、23歳だった当時の自分に教えられた気がする」と感慨もひとしお。Bプロで同役を勤める橋之助は後輩でもあり「負けられない」と一 層の気合が入る。通常ダブルキャストでは踏襲する型や指導者が異なるが、今回は共に(七代目 尾上)菊五郎に指導を仰ぐ。「『川連法眼館』の狐忠信は中性的な役ですが、立役の橋之助さんと、本興行では圧倒的に女方が多い私がやる中性的なお役とでは、型は同じでもおのずと違いが出る」と見る。ペアを組む壱太郎は互いに自主企画の公演や作品に出演し合うなど苦楽を共にし、夢を語り合う間柄。「尊敬する先輩という関係を超えた精神的な恋人」と絶大な信頼を寄せる。また同級生の米吉は、「醸し出す華やかな雰囲気や舞台度胸が圧倒的。何よりお喋りが上手なので、お芝居もそうですが彼が案内役をつとめる『歌舞伎の魅力』はとても楽しくなると思います」と期待する。歌舞伎俳優を父に持たない右近。様々な分野で経験を積み、いつか後輩が憧れる「稀有な存在」 となり得るその日まで、信じた道を邁進する。「今回、音羽屋ゆかりの演目『川連法眼館』の狐忠信は、本興行のお役としては初めて菊五郎のおじさんに教えていただきます。また『吉野山』の忠信の引っ込みの演出では僕がまだ本名だった頃にご縁をいただいた(四代目市川)猿之助のお兄さんから許しを得て、澤瀉屋(※)の型『ぶっ返り』に挑戦させていただく。いろいろミックスしながらも自分の形を模索している姿をこの重要な公演で提示できるのは嬉しいです。テレビ、映画など、どのジャンルも本気ですが、歌舞伎ほど分かりやすい本気は見逃してほしくないですね」。(※)「澤瀉屋」の「瀉」のつくりは、正しくは“わかんむり”です。公演は3月6日(土)から21日(日)まで(12日(金)は休演日)、京都・南座にて上演。チケット発売中。取材・文:石橋法子
2021年02月17日芥川賞作家・綿矢りさの同名小説が原作の映画『ひらいて』が2021年10月22日(金)に公開。主演は山田杏奈が務める。女子高生の屈折した恋心を描く『ひらいて』映画化綿矢りさによる原作小説『ひらいて』は、恐れを知らない女子高生の熱い恋心が、意中の彼の恋人にまで向けられる、エキセントリックさを秘めたラブストーリー。自己本位になりながら、屈折した少女の恋心を描いた物語は、単なる青春恋愛ジャンルに留まらない、新感覚の愛憎エンターテイメントとして話題を集めた。高校生の思いつめた恋心、暴走する想いを描き、人間の根源的な愛を問う文芸少女のバイブルともいえる小説『ひらいて』が、エキセントリックでありながらも切実な純愛を描く恋愛映画として映画化される。登場人物/キャスト主人公・木村愛(山田杏奈)映画では、主人公の女子高生・木村愛を、『ジオラマボーイ・パノラマガール』『樹海村』でも主演を務めた人気女優・山田杏奈が担当。意中を寄せる男クラスメイトと、その恋人との絡み合う三角関係の中で、屈折した恋心を抱く主人公を、圧倒的な存在力と演技で表現する。主人公・愛といびつな三角関係になる登場人物にも、注目キャストが抜擢。西村たとえ(作間龍斗)愛が恋する少年・西村たとえ役は、ジャニーズ Jr.内グループ HiHi Jetsメンバーの作間龍斗。クラスに馴染めず目立たないタイプだが、どこか謎めいた少年を演じる。新藤美雪(芋生悠)愛の同級生であり、たとえの秘密の恋人・新藤美雪役は、『ソワレ』で主演を務めた芋生悠が担当する。そのほか3人を取り巻く登場人物たちは、下記の配役となっている。<登場人物/キャスト>・愛の担任・岡野屋役…山本浩司・国語教諭・藤谷役…河井青葉・養護教諭の守屋役…木下あかり・愛の母・木村頼子役…板谷由夏・美雪の母・新藤泉役…田中美佐子・たとえの父・西村崇役…萩原聖人主題歌は大森靖子が書き下ろし主題歌は大森靖子が担当。映画のために大森靖子が書き下ろした新曲「ひらいて」が、物語に彩りを添える。<大森靖子コメント>恋がしたいという最悪な感情が、暴発する自分の中の何かを誰かにぶつけてみたいという感情が、世に蔓延る恋愛感情と呼んでいいものなのだろうか?相手も、性別も、自分と他者の境界すら必要なかったり、逆に自分以外の全てが気持ち悪かったり、その全てをひらいて足掻く瞬間は、どんなに無様で、一般的に"失恋"や"修羅場"などと呼ばれる事象であったとして、美しいものだから。恋がしたい、恋がしたい、恋がしたい、最悪。アンバランスにバランスをとってその季節を生き抜いてきたことを映画を見て思い出し、楽曲にしました。編曲はsugarbeans。映画のためだけに、せーので録音しました。監督に首藤凜脚本・監督を務めるのは、『また一緒に寝ようね』で、ぴあフィルムフェスティバル 2016 映画ファン賞・審査員特別賞を受賞した新進気鋭の首藤凜。荒々しさと繊細さが共存する少女の姿を、美しくもポップに描いた、青春エンターテイメント作品に仕上げている。綿矢りさコメントなお原作者の綿矢りさは、映画化について下記の通りコメントしている。『ひらいて』は炎のように自分も周りも焼きつくしてしまう、激しい性格の女子高生が主人公で、映像にするとどんな風になるか想像もつきませんでした。でも脚本を読ませていただき、主人公の激しさのなかにある揺らぎや、人に出会って少しずつ変わってゆく様子が描かれていて、感動しました。首藤監督の作り上げられた映像作品を観るのが、とても楽しみです。主演の山田杏奈さんが主人公の体当たりの恋をどのように演じられるのかも、想像が膨らみます。【詳細】映画『ひらいて』公開時期:2021年10月22日(金) 全国ロードショー出演:山田杏奈、作間龍斗、芋生悠、山本浩司、河井青葉、木下あかり、板谷由夏、田中美佐子、萩原聖人監督・脚本:首藤凜原作・綿矢りさ『ひらいて』(新潮社文庫刊)配給:ショウゲート〈映画『ひらいて』あらすじ〉高校3年生の愛は、成績優秀、明るくて校内では人気者。そんな彼女は、同じクラスの“たとえ”に片思いをしている。彼はクラスでも目立たず、教室でもひっそりと過ごす地味なタイプの男子。だが寡黙さの中にある聡明さと、どことなく謎めいた影を持つたとえに、愛はずっと惹かれていた。しかし、どこか人と関わりを持つことを避けているようなたとえに、愛はなかなか近づけずにいた。自分だけが彼の魅力を知っていると思っていた。しかし、彼が学校で誰かからの手紙を大事そうに読んでいる姿を偶然見てしまった事で事態は一変する。「たとえに、恋人がいるのではないかー」その疑惑がぬぐいきれず、愛はある夜、悪友たちと学校に忍び込み、その手紙を盗んでしまう。手紙の差出人は、糖尿病の持病を抱える地味な少女・美雪。その時、愛は、初めてふたりが密かに付き合っていることを知るのだった。学校内でも目立たない美雪が突如たとえの彼女だと知り、熱い恋心が乱反射する。そして自らの気持ちを隠して美雪に近づいていく愛。そこから愛と美雪、たとえの関係は思いもよらぬ方向へ・・・。
2021年02月15日2020年7月に配信された歌舞伎の映像作品『中村壱太郎×尾上右近 ART歌舞伎』のリピート配信が決定。さらに、配信の直前に前回の配信で好評だった“音楽”にフォーカスを当てた出演演奏家4名による無観客ライブ生配信の開催も決定した。『中村壱太郎×尾上右近 ART歌舞伎』は新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けた要請を受けて劇場公演が中止される中、新しい形での公演実施方法を検討し、有料配信サービスを使用した配信公演という形で今年7月に開催。配信終了後から、配信期間延長やディスク化を要望する声が多かったことから、この度リピート配信が決定した。さらに、7月の配信時に特に評価の高かった“音楽”の魅力を更に掘り下げるために、浅野祥(津軽三味線)、藤舎推峰(笛)、中井智弥(箏・二十五絃箏)、山部泰嗣(太鼓)による無観客ライブの生配信を行う。ライブの舞台は、京都・御寺泉涌寺の「舎利殿」。京都府指定文化財で、通常非公開となっている特別な場所から、『ART歌舞伎』のエネルギッシュかつ繊細な音楽を届ける。また、スペシャルゲストとして中村も出演し、新作『ART道成寺』を披露する予定だ。『ART歌舞伎』はモードなメイクと衣装が印象的だったが、今回は古典歌舞伎舞踊として有名な『道成寺』を、衣装やメイクは“古典”に、ストーリーと音楽を“アート”に届けるとのこと。今年を締めくくるエンタテインメントとして、「ART歌舞伎」の新たな魅力をお見逃しなく。『中村壱太郎×尾上右近 ART歌舞伎』ティザー映像【公演概要】無観客ライブ生配信『ART歌舞伎 Music Live 2020 in Kyoto』日程:12月20日(日)17:00配信スタート京都・御寺泉涌寺「舎利殿」より生配信出演:浅野祥(津軽三味線)、藤舎推峰(笛)、中井智弥(箏・二十五絃箏)、山部泰嗣(太鼓)スペシャルゲスト:中村壱太郎(「ART道成寺」立方)文化庁委託事業「文化芸術収益力強化事業」配信メディア:PIA LIVE STREAM視聴券:1,000円(税込)発売日:12月4日(金)20:00PIA LIVE STREAM: ※配信公演終了後、見逃し配信として12月21日23:59まで視聴可能『中村壱太郎×尾上右近 ART歌舞伎』リピート配信日程:12月20日(日)19:00配信スタート配信メディア:PIA LIVE STREAM、Streaming+視聴券:3,000円(税込)発売日:12月1日(火)20:00PIA LIVE STREAM: : ※配信公演終了後、見逃し配信として12月21日23:59まで視聴可能
2020年12月20日文/RKRK辺見えみりさんの初プロデュースメイクブランド『Pupila(プピラ)』が、2020年12月より東急ハンズの主要54店舗とハンズネットでの展開をスタートしました。辺見えみりさんプロデュースの『Pupila(プピラ)』は、その人の“瞳”本来の美しさを引き出すことにフォーカスしたメイクアップブランド。スペイン語で「瞳」を意味するPupilaがブランド名の由来になっています。アイテムは、大切な目元を“日中もメイクしながらケア”ができる『マツイク24マスカラ』と『マツイク24アイライナー』の2つが展開されています。これまではオンラインショップのみの販売でしたが、2020年12月より、東急ハンズ店舗とハンズネットでも購入ができるようになりました。美容ケアに注力したアイライナー&マスカラ『Pupila』では“盛るメイクではなく、自然で美しいまつ毛の仕上がり”を重視。長年のアイメイクやマスカラの使用、クレンジングによって酷使されている目元を労わるために、ぬるま湯でスッと落ちるようなアイテムになっています。しかし、日中の塗り直しは不要!落ちにくさも兼ね揃えながら、美しさをキープしてくれるアイメイクアイテムが揃っています。『Pupila マツイク24マスカラ』¥2,700(税抜)年齢とともに細く短くなりやすいまつ毛を、美容成分がケアしながら根元からボリューム感を与えてくれます。上品に仕上がりますが、お湯で落とせるので、まつ毛への負担も少ないところが魅力です。【商品情報】『Pupila マツイク24マスカラ』価格:¥2,700円(税抜)カラー:deep black(ディープブラック)『Pupila マツイク24アイライナー』¥2,200(税抜)0.1mmの極細筆でどんなまぶたにも描きやすく、メイクしながらケアできる美容成分配合のアイライナーです。その日のメイクやファッションに合わせて、描き方を変えてみてはいかがでしょうか?【商品情報】『Pupila マツイク24アイライナー』価格:¥2,200(税抜)カラー:deep black(ディープブラック)※全国の東急ハンズ・プラグスマーケット・ハンズビーのうち主要54店舗及びハンズネットにて発売※店舗により取り扱い状況が異なります。詳しくは店舗スタッフへお問い合わせください。withマスクライフは目元の印象が超重要!肌をケアしながら、華やかに演出してくれるアイテムは必見です。【参考】辺見えみりプロデュースコスメ「Pupila」が、全国の東急ハンズで展開をスタート。12/10(木)には、東急ハンズ公式インスタグラムでライブも決定!- PR TIMES©︎TOKYO COSMETICS online
2020年12月13日タレントで歌手の吉木りさ(よしき・りさ)さんが、2020年10月15日にブログを更新。長女の髪をカットしたことを報告しています。吉木りさ、ずっと気になっていた前髪を「ジョキンッ」吉木りささんは、2017年11月に俳優の和田正人(わだ・まさと)さんと結婚。2019年10月に第1子となる女の子を出産し、子育てに励んでいます。そんな中、もうすぐ1歳を迎える娘の髪がどうしても気になっていたという吉木りささん。伸びに伸びた前髪の写真を公開しています。その後、意を決し、娘の前髪カットに挑戦!「ジョキンッ」とつづり、カット後の写真もお披露目しています。切った後の毛を筆にしようかとも考えたようですが、自身の性格を考えて断念した様子…。よく初めて切った髪の毛を筆?にしたりしますよね私は本当にずぼらですぐ物をなくしてしまうのでそれはやめました吉木りさオフィシャルブログーより引用それでも、「さっぱりしてよろしい」と娘の変身っぷりに惚れ惚れ…。悩みが1つ解消されたようです。この投稿を見たファンは「かわいくなった!」「切るの上手…」とコメント。「大きくなったね」と子供の成長の早さに驚く声も寄せています。・かなりすっきりしたね。顔は見えないけど、娘ちゃんも嬉しそう。・こないだ生まれたばかりなのに、あっという間に大きくなりましたね!・カット、上手すぎる!うちの子も切ってほしい…。その後、パジャマに着替えている最中の娘を、足で挟む夫の写真を公開。パジャマに着替えようとしていたら夫に邪魔されましたガシッや〜め〜れ〜ズルズルズルズル…吉木りさオフィシャルブログーより引用父親の遊びに付き合わされて、最後は「ぴえーん」と大号泣。その様子を見ていた吉木りささんは、「そんなことしてたらそのうち嫌われちゃうぞ~」と夫に警告し、ブログを締めくくっています。そんな吉木りささん一家にはこれからも夫婦支え合って、子育てに励んでもらいたいですね。吉木りさのインスタに「かわいい!」の声が殺到夫・和田正人との結婚の馴れ初めは?[文・構成/grape編集部]
2020年10月16日エンタメサイト「uP!!!」にて配信中の番組『Treasure Chest』第2回目のゲストが尾上右近に決定した。『Treasure Chest=(宝箱)』は、俳優・モデルとして幅広く活躍中の伊藤あさひがMCを務めるuP!!!オリジナルトーク番組。第2回目のゲストはバラエティ番組でも注目を集める歌舞伎界のプリンス2代目尾上右近がゲストとして登場する。番組恒例のゲストが持参する「自分の宝物」のコーナーでは、尾上が歌舞伎俳優と清元との二刀流だからこその貴重な宝物を披露。歌舞伎への思いや責任感を熱く語ることから始まり、MC伊藤あさひへ人生観のアドバイスをするなど、ふたりは初対面とは思えない濃密なトークを展開。兄のような存在の尾上がまるでMCのように伊藤をひっぱりつつ、尾上の今後の展望や恋愛観に迫っていく。uP!!!ではauスマートパスプレミアム会員に向け、9月30日(水)12:00より、毎週水曜日更新で全4回にわたり配信。auスマートパスプレミアム会員はauキャリア以外の方でも入会できるため、入会方法など詳細はuP!!!にて確認してほしい。●伊藤あさひコメント今回尾上さんとは初対面で、最初はとても緊張していたのですが、すごくフランクに話してくださり、最後のほうはリラックスしていろいろお話しさせて頂きました。実際に歌舞伎をやられてる方のお話を聞いて興味を持ちましたし、本当に歌舞伎が大好きな方で、且つやりたい事に対してとても真っ直ぐな方だなと思いました。●尾上右近コメント本人には言えないですけどね、とっても素晴らしい青年でしたね。歌舞伎の世界ではまだまだ若手で先輩の方が多い中、8つ下の俳優さんと話す機会はなかなかなく、大人っぽく落ち着いていて、色々な事をきちんと見えていて、でも初々しいところもあり、刺激を受けました。全編通して歌舞伎の話をさせていただきまして、歌舞伎の魅力を感じて、歌舞伎が気になるエンタメと思ってもらえたら嬉しいなと思います。◆uP!!!オリジナルトーク番組『Tresure Chest』配信概要メインMC:伊藤あさひ第2回出演ゲスト:尾上右近配信プラットホーム:エンタメサイト「uP!!! 」詳細、視聴はこちら: 対象ユーザー:auスマートパスプレミアム会員※月額情報料499円/初回30日無料※auスマートパスプレミアム会員はauキャリア以外の方でも入会できます。<配信:2020年9月30日(水)12:00~>第1回:9月30日(水)12:00~11月4日(水)12:00第2回:10月7日(水)12:00~11月4日(水)12:00第3回:10月14日(水)12:00~11月4日(水)12:00第4回:10月21日(水)12:00~11月4日(水)12:00※10/28(水)~11月4日(水)は1~4回まで全編試聴を予定(アーカイブ期間)お申込み・詳細はこちら:
2020年09月30日のん主演映画『私をくいとめて』が、2020年12月18日(金)に全国ロードショー。原作は、2001年「インストール」で第38回文藝賞を受賞した人気作家・綿矢りさによる同名小説だ。31歳おひとり様ヒロインの“崖っぷちロマンス”物語の主人公は、30歳を越え、おひとりさまもすっかり板についてきた黒田みつ子。脳内の相談役「A」に時たま適格なアドバイスをもらいながら、悠々自適に暮らしていた彼女だったが、年下営業マン・多田くんとの出会いをきっかけに様子が一変。予期せぬ恋を前にあわてふためきながらも、恋に立ち向かう“崖っぷちロマンス”が描かれる。監督に大九明子監督は、『勝手にふるえてろ』を代表作に、『美人が婚活してみたら』『甘いお酒でうがい』といった話題作を手掛けてきた大九明子。原作を初めて読んだ際に、即実写化を望んだという大九のもとには、個性豊かな人気キャスト勢が集結した。登場人物/キャスト“愛されおひとりさまヒロイン”に、のん主人公の黒田みつ子を演じるのは、劇場アニメ『この世界の片隅に』で主人公の声を務めたことも記憶に新しい、人気女優・のん。20代の恋愛のように勇敢に立ち向かえず、“キャパオーバー”寸前のみつ子のリアルな姿は、同世代の女性から共感を得ること間違いなし?!どこかひねくれているけれど、思わず応援したくなる“愛されおひとりさまヒロイン”を演じる。いかなる時も優しく助言をくれる脳内アドバイザー「A」との、コミカルなやりとりにも注目だ。年下営業マン役に林遣都主人公のみつ子が“予期せず”恋に落ちる年下営業マン・多田くんには、2021年に『恋する寄生虫』『犬部!』の公開を控えている林遣都。みつ子は両思いだと確信しているけれど、この恋の行方はいかに…?!臼田あさ美や片桐はいりもまたみつ子が全幅の信頼をおくおひとりさまの先輩・ノゾミさん役には、『劇場版 架空OL日記』の臼田あさ美。大九監督とは、『美人が婚活してみたら』に続く映画作品のタッグとなる。さらにみつ子のバリキャリ女上司・澤田役には、大九監督作品の常連・片桐はいり。みつ子の同僚で、個性的すぎる存在感を放つカーター役は、本作が映画初出演となる人気モデル・若林拓也が演じる。橋本愛がみつ子の親友役に追加キャストとして、『ここは退屈迎えに来て』主演の橋本愛が決定。演じるのは、イタリアに嫁いだみつ子の親友・皐月役だ。のんとの共演は、2013年に放送されたNHK連続テレビ小説以来7年振りとなる。息ぴったりの2人の掛け合いにも注目したい。詳細映画『私をくいとめて』公開日:2020年12月18日(金)監督・脚本:大九明子原作:綿矢りさ「私をくいとめて」(朝日新聞出版)出演:のん、林遣都、臼田あさ美、若林拓也、片桐はいり、橋本愛 ほか■ムビチケ情報発売日:10月30日(月)価格:1,500円+税<あらすじ>30歳を越え、おひとりさまもすっかり板についてきた黒田みつ子。みつ子がひとりきりでも楽しく生活できているのには訳がある。脳内に相談役「A」がいるのだ。人間関係や身の振り方に迷ったときはもう一人の自分「A」がいつも正しいアンサーをくれる。「A」と一緒に平和なおひとりさまライフがずっと続くと思っていたそんなある日、みつ子は年下の営業マン多田くんに恋をしてしまう。きっと多田くんと自分は両思いだと信じて、ひとりの生活に慣れきってしまったみつ子は20代の頃のように勇敢になれない自分に戸惑いながらも、一歩前へふみだすことにする。
2020年09月21日