東京・上野にある東京藝術大学大学美術館で「大吉原展」が開かれています。江戸時代のファッションや芸術の発信地だった遊廓地、吉原。華やかな日本文化が集まる場であるとともに、負の歴史も背負う吉原をテーマにした異色の展覧会について、専門家のお話や展示風景などをレポートします。文化発信と売買春の場所…展示室入り口※本記事の写真は、主催者の許可を得て撮影しています。【女子的アートナビ】vol. 330本展では、江戸時代に約250年も続いた幕府公認の遊廓・吉原で発達した江戸文化や芸術などについて、国内外からの名品で紹介。大英博物館や千葉市美術館、細見美術館などが所蔵する浮世絵や美人画などの絵画をはじめ、工芸品や着物なども展示されています。そもそも吉原とは、どんな場所だったのでしょう?江戸幕府が1617年に遊廓として許可した吉原は、最初は現在の東京都中央区・人形町にありました。1657年、明暦の大火を機に吉原は台東区・千束に移転。日本の代表的な遊廓として繁栄しましたが、明治以降は衰退し、1958年の売春防止法により消滅しました。プレス内覧会では、本展学術顧問で法政大学名誉教授の田中優子先生から、展覧会の趣旨などについて詳しい説明がありました。以下、要約してお伝えします。田中先生吉原は、文学や絵画、工芸などさまざまなものが生まれた場所です。遊女たちはすばらしい着物を身につけ、絵師たちは深い関心と尊敬の念をもって彼女たちを描いています。吉原は遊廓ですが、文化が凝縮し、新しい文化が生まれる拠点にもなっていたという側面は、日本の文化史において見過ごしてはならない点です。しかし、吉原の経済基盤は売買春であり、膨大な借金を抱えた遊女たちが働かされていました。これは明らかに人権侵害です。遊廓という組織は二度と出現してはならない場所であり、その存在が現在に至るまで日本社会で「女性」についての固定観念をつくってしまったのは間違いのないことです。日本文化の発信地であり、売買春の場でもあった吉原ですが、その片方を見ることによりもう片方を隠してしまうことに問題があると私は思います。両方があることを知ってください。なぜその両方が両立できたのか、それを考えつつ、吉原文化を見ていただきたいと思います。夜桜見物を描いた大作!歌川豊春《新吉原春景図屏風》天明(1781〜89)後期〜寛政(1789〜1801)前期、個人蔵【通期展示】では、展示の見どころをいくつかご紹介していきます。地下二階にある最初の展示室では「吉原入門」というテーマで、吉原の町を描いた作品や、喜多川歌麿の大判錦絵などが並んでいます。この部屋で特に注目したいのは、浮世絵界の有名な流派「歌川派」の祖、歌川豊春の《新吉原春景図屏風》。夜桜見物でにぎわう町の景色をテーマにした肉筆画の大作です。吉原ではさまざまな年中行事が行われ、例えば桜の季節になると、本物の桜の木を植木屋が運び込み、客が遊女たちと一緒に花見を楽しめるように演出されました。この作品には、遊女や客など町を行きかう人々が桜を楽しんでいる様子が生き生きと描かれています。花魁が泣いて怒った作品とは…展示風景より、中央に見えるのが高橋由一《花魁》[重要文化財]明治5年(1872)東京藝術大学所蔵地下二階の第二会場では、錦絵美人画や蔦屋重三郎の出版物、明治期の絵画などが展示されています。ここでの見どころは、日本初の洋画家として知られる高橋由一の作品《花魁》。本展を企画した東京藝術大学大学美術館教授の古田亮先生は、この作品について次のように解説しています。古田先生本作品は、実際にいた遊女を油絵で描いたものです。それまで遊女は、浮世絵の美人画として描かれていました。本作のように写実的に描かれたのは初めてだったため、花魁は驚いて「私はこんな顔ではありません」と泣いて怒ったという逸話が残されています。この作品は数年前から修復しており、今回の展覧会で修復後はじめて公開となりました。顔のツヤや目の輝きなど、描かれた当時の微妙な質感を見ることができるようになり、高橋由一の技量がわかると思います。吉原にタイムスリップ!展示風景より三階の第三会場に入ると、雰囲気がガラリと変化。吉原の町並みが現れ、三味線の音色も流れて、江戸時代にタイムスリップした気分を味わえる展示空間になっています。例えば「京町一丁目大文字屋サロン」のようにテーマごとに区切って、浮世絵や工芸品などを展示。本展のキービジュアルにも使われている喜多川歌麿の華やかな肉筆画《吉原の花》をはじめ、溪斎英泉や歌川広重、歌川国貞などの作品も楽しめます。展示風景より特に目を引いたのは、三味線の展示。古田先生は、次のように述べています。古田先生これは、18世紀前半に実在した「玉菊」という花魁が使っていたと伝わる三味線です。才色兼備で諸芸に通じ、吉原の人々から愛された玉菊は25歳で亡くなりました。その死をいたみ、吉原では玉菊供養の燈籠(とうろう)を飾るようになり、それが年中行事のひとつになりました。遊廓の美しい模型も!辻村寿三郎、三浦宏、服部一郎《江戸風俗人形》昭和56年(1981)台東区立下町風俗資料館所蔵【通期展示】最後の展示室では、《江戸風俗人形》を展示。台東区立下町風俗資料館のコレクションで、3メートル近い台の上に文化文政期時代の美しい遊廓の世界が再現されています。檜細工師の三浦宏氏による建物は、国産の木材を使用。部屋のつくりなど細かな部分まで再現されています。江戸小物細工師・服部一郎氏が各部屋の調度品を手がけ、人形師・辻村寿三郎氏が制作した人形は、刺繍された美しい衣装を身につけています。女性たちの化粧も当時流行したものになっていて、見ていて飽きません。本展では、遊廓の華やかで美しい一面だけでなく、遊女たちが置かれた境遇についての説明もあり、吉原の歴史についても考えさせられました。吉原文化の光と影を感じられる展覧会、ぜひ一度訪れてみてください。Information会期:2024年3月26日(火)~5月19日(日)開館時間:午前10時 ~午後5時(入館は午後4時30分まで)※会期中、作品の展示替えがあります前期展示:3月26日(火)~ 4月21日(日)後期展示:4月23日(火)~5月19日(日)会場:東京藝術大学大学美術館休館日:月曜日、5月7日(火)(ただし、4月29日(月・祝)、5月6日(月・振休)は開館)観覧料:一般 ¥2,000、高校・大学生 ¥1,200、中学生以下無料
2024年04月14日2024年3月26日(火)より、東京藝術大学大学美術館では、『大吉原展』を開催する。約10万平方メートルもの広大な敷地に、約250年の長きにわたって続いた江戸の吉原。公界としての伝統と格式を備えた幕府公認のこの遊廓は、常に贅沢な非日常の世界を演出することで多くの人々をひきつけた。遊廓は現在の社会通念からは許されざる制度だが、そうした負の歴史も踏まえて、吉原遊廓における江戸の文化と芸術を、国内外の名品の数々で丁寧に検証する。同展最大の特徴は、展示室全体で吉原の五丁町を演出する展示構成。来館者は吉原見物の客になった気分で、大門、常燈明、見返り柳などのある吉原の街を疑似体験する。独得のしきたりや風習、遊女の生活やファッションなど、吉原の文化や歴史は、菱川師宣、喜多川歌麿、葛飾北斎らの厳選された浮世絵で紹介。明治時代に入って高橋由一が描いた油彩画《花魁》は、修復後初の公開だ。さらに辻村寿三郎の人形たちが妓楼「三浦屋」を舞台に生活を繰り広げる、3メートル四方の巨大ミニチュアワールドも出現。各部屋に置かれた精緻な作りの調度品なども注目だ。また今回は、アメリカ合衆国最古の公立美術館、ワズワース・アテネウム美術館や大英博物館から、数々の名品が里帰りする。とくに前者から出品される喜多川歌麿の《吉原の花》は、箱根、岡田美術館所蔵の《深川の雪》、アメリカ、フリーア美術館所蔵の《品川の月》と合せた三部作のひとつとして知られている。18000円の特典付き夜間特別開館チケット購入者が展示場内で実際に花魁道中を見ることができる「お大尽ナイト」や、江戸東京研究センター特任教授・田中優子による記念講演会など、スペシャルな企画多数。その他のイベントも合わせて、詳細は展覧会公式ホームページで確認を。<開催概要>『大吉原展』会期:2024年3月26日(火)~5月19日(日)※会期中展示替えあり会場:東京藝術大学大学美術館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)休館日:月曜(4月29日、5月6日は開館)、5月7日(火)料金:一般2,000円、大高1,200 円チケット情報: ()公式サイト:
2024年03月12日3月26日から東京藝術大学大学美術館で開催予定の展覧会「大吉原展 江戸アメイヂング」。その公式サイトの内容が、SNSで物議を醸している。「大吉原展」は、江戸幕府公認の遊郭だった吉原をテーマとした展覧会。公式サイトには「江戸のメディア王も、新進気鋭のクリエーターも、最新のエンタメもここから生まれた!」とのキャッチコピーとともに、展示について「美術館が吉原になる!」「桜満開の上野に江戸吉原の美が集結!」と紹介している。さらに吉原について、こういった説明も。《武士であっても刀を預けるしきたりを持ち、洗練された教養や鍛え抜かれた芸事で客をもてなし、夜桜や俄など季節ごとに町をあげて催事を行いました》《約250年続いた江戸吉原は、常に文化発信の中心でもあったのです。3月にだけ桜を植えるなど贅沢に非日常が演出され仕掛けられた虚構の世界だったからこそ、多くの江戸庶民に親しまれ、地方から江戸見物に来た人たちが吉原を訪れました》このように、「大吉原展」ではその様子や、その空間ゆえに発展した文化を知ることができるようだ。江戸文化に触れる、貴重な機会になることは間違いない。一方で、そもそも吉原は女性たちが性的に搾取されていたと指摘されている場所でもある。この展示で講演会を行う、法政大学名誉教授の田中優子氏は、著書の『遊廓と日本人』(講談社現代新書)の冒頭で、《遊廓は二度とこの世に出現すべきではなく、造ることができない場所であり制度である》と述べており、遊女として働く女性が「借金のかた」として自由を奪われていた事実を”人権侵害”と厳しく批判している。しかし、「大吉原展」の公式サイト上では、そのような点に触れている様子はない。また、吉原の風物詩を伝えるコーナーを紹介する際には「エンタメ大好き!」「お江戸吉原は年中イベント三昧」との文言が。また、吉原は「ファッションの最先端」で「イケてる人は吉原にいた」など、華やかな面を強調するコピーライティングが随所になされている。吉原が江戸文化の発祥地であることは確かであるものの、負の側面に一切触れず美しい面のみをフォーカスしている今回のWEBサイトの表現に対しては、“軽薄”だとして批判する声がSNS上で相次いだ。《人身売買や性的搾取という厳然たる側面に一言も触れずに、アートや芸術を標榜する軽薄さが痛々しい》《東京藝術大学美術館の大吉原展”イケてる人は吉原にいた!”という表現に違和感”生れては苦界 死しては浄閑寺“の句の如く人身売買された挙句に捨てられた吉原遊女がどれだけいたことか…だけど見どころにはそんな女性哀史には全く触れず…》《大吉原展のホームページ見たけど、暗い部分綺麗に排除されてて不自然さがすごかった》《「大吉原展」と銘打つなら負の部分も同程度にきっちり紹介すべきでは?「美の集結」だの「エンタメ」だの、軽すぎる。言葉も思想も軽すぎる。何を示そうとしているのか、全く分からん。あかんよ、ほんまに》そこでキャッチコピーに込めた意図や批判への見解などについて「大吉原展」の広報事務局に問い合わせると2月8日20時、担当者から次の回答があった。《本展の開催について、さまざまなご意見をいただいていることから、展覧会の主催者よりご説明申し上げます。本展のテーマである「吉原」という場所は、江戸時代に幕府公認のもとで作られました。この空間はそもそも芸能の空間でしたが、売買春が行われていたことは事実です。同時に、徹底した非日常の空間演出をはじめ、廓言葉の創造、書や和歌俳諧、着物や諸道具の工芸、書籍の出版、日本舞踊、音曲、生け花や茶の湯など、文化の集積地でもありました。その結果、多くの文化人が集い、膨大な絵画や浮世絵、書籍などを生み出す場となりました。本展は、今まで「日本文化」として位置づけられてこなかった「吉原」が生み出した文化を、美術作品を通じて再検証し、江戸文化の記憶として改めて紹介する趣旨で開催を決定いたしました。しかしながら一方で、上述しましたように、本展がテーマとする、花魁を中心とした遊郭「吉原」は、前借金の返済にしばられ、自由意志でやめることのできない遊女たちが支えたものであり、これは人権侵害・女性虐待にほかならず、許されない制度です。本展では、決して繰り返してはならない女性差別の負の歴史をふまえて展示してまいります。》そして、その30分後、同様の声明文が「大吉原展」の公式サイトにアップされた。
2024年02月09日東京都渋谷区にある太田記念美術館では、2023年11月1日(水)より、『葛飾応為「吉原格子先之図」―肉筆画の魅力』展が開催される。葛飾北斎の娘、応為の《吉原格子先之図》を中心に、館所蔵の浮世絵師による肉筆画の優品を紹介する展覧会だ。葛飾応為の本名はお栄。父の北斎にいつも「おーい!」と呼ばれていたことから、画号を「応為(おうい)」にしたという(諸説あり)彼女の絵は、世界で十数点しか作品が確認されていないにもかかわらず、北斎とは異なる印象的な作風で、多くの人を魅了し続けている。そんな応為の代表作のひとつが、太田記念美術館が所蔵する《吉原格子先之図》。江戸の遊郭、吉原の夜をドラマチックに描いた名品で、妓楼の格子に群がる客が持つ提灯の光や、見世から漏れる光が、人々の姿を闇の中に浮かび上がらせる幻想的な作品だ。同作が展示されるのは約3年半ぶり。ぜひこの機会に、北斎の娘が描いた貴重な名品を堪能したい。また今回は、北斎、歌麿、清親ら太田記念美術館所蔵の肉筆画コレクションも公開される。肉筆画は、彫師や摺師と協業で一度に大量に摺られる版画と違い、絵師が紙や絹に描いて仕上げた一点もの。本展では、それらを「人を描く」「市井を描く」「風景を描く」「物語を描く」という4つのテーマに分けて紹介する。なかでも注目したいのは、応為と同じく夜の光を描いた明治の浮世絵師、小林清親の《開化の東京両国橋之図》だ。巨大な橋やその上を行き交う人々を黒いシルエットであらわし、提灯やガス灯、家の窓から漏れる灯りがぽつぽつと光る「光線画」で、江戸の情緒と文明開化の雰囲気が混在する、ノスタルジックな風景画となっている。<開催情報>『葛飾応為「吉原格子先之図」―肉筆画の魅力』会期:2023年11月1日(水)~11月26日(日)会場:太田記念美術館時間:10:30~17:30(入館は17:00まで)休館日:月曜料金:一般1,000円、大高700円公式サイト:()
2023年10月16日名探偵ポアロやミス・マープルなどの名キャラクターを生み出してきた“ミステリーの女王”アガサ・クリスティ。そのミステリー小説の中でも、誰もが知るような著名な探偵は登場せず、ウェールズの幼なじみ2人が思いがけずコンビを組み、ある事件の謎を追うことになる痛快なミステリーが、現在スターチャンネルEXにて配信中の海外ドラマ「なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?」だ。今回の映像化で監督・脚本・製作総指揮を務めたのは、「Dr. HOUSE/ドクター・ハウス」や「ナイト・マネジャー」で知られ、生粋のクリスティファンだという俳優のヒュー・ローリー。偶然から事件に巻き込まれる元海軍の実直な青年、ボビイ役に『ミッドサマー』や『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』など幅広い役柄をこなすウィル・ポールター、そしてボビイとともに事件を調べる伯爵令嬢、フランキー役に『ボヘミアン・ラプソディ』や「ハリー・パーマー国際諜報局」(8月5日からBSにて再放送)のルーシー・ボイントンを迎え、ときに勇敢で、ときに無謀な(?)探偵コンビを描き出している。この度、好奇心旺盛で行動力抜群、ボビイとともに冒険に飛び込んでいくフランキーを演じたルーシーのインタビューが到着。映画『オリエント殺人事件』に出演したこともあるルーシーが、ヒュー・ローリー監督の脚本について、クリスティ作品の魅力について語っている。Q:あなたにこの作品に参加したいといわせたヒュー・ローリーの脚本の魅力を教えてください。ルーシー:ヒュー・ローリーの名前があれば、それが何であれ良いものであることは間違いないと察しがつきますし、脚本を読んでさらに確信できました。彼に会う前に脚本と原作を読みました。こう言っては良くないかもしれませんが、私は脚本のほうが好きでした。というのも登場人物たちと一緒に長い時間を過ごしましたし、彼ら自身や彼らの関係性、世界をより細かく深いところまで考察したからです。ヒューの原作の解釈は愛情が滲み出る素晴らしいものでした。アガサ・クリスティの魅力の輝きはそのままに、そこにさらにヒューのウィットとアイデアが込められているのです。もう好きにならずにはいられない脚本でした。Q:脚本の第一印象を教えてください。ルーシー:最初に脚本を読んで、次に原作を読みました。第一印象としては、とにかくフランキーに惚れこみました。もちろん演じるわけなのでフランキーの気持ちに寄り添って読みましたが、そこにヒューが描いた生き生きとした躍動感、斬新さ、軽やかさに惚れこんでしまったのです。役者としてフランキーのようなキャラクター、彼女のような人と出会えることは滅多にありません。そんなキャラクターを演じる機会が訪れてとても興奮しました。Q:以前にもアガサ・クリスティの作品にご出演されていますが、再び演じた理由を教えてください。ルーシー:それはアガサ・クリスティの大ファンだからですよ!彼女の作品は紛れもなく魅力的です。文体もウィット溢れるセリフも見事ですし、常に彼女の作品は読者の3歩先を行っているのです。登場人物は知的で十分すぎるほど魅力的です。しかも悪役たちの中には純粋さという幻想があり、知的センスのある狡猾さが物語の中に編み込まれているのです。アガサ・クリスティの作品の登場人物を演じられるチャンスがあるなら絶対にNOとは言いませんし、ましてやヒュー・ローリーが脚色したとなればなおさらです。わざわざ検討してみることなんてありません。Q:レディ・フランシス・ダーウェント、通称“フランキー”について教えてください。ルーシー:ヒューとフランキーについて話し合っている際に、“エネルギッシュ”と“度胸”という二語が頻繁に出てきました。このふたつは私がフランキーの中でもっとも気に入っている部分でもあります。彼女は予測不能で周りにいる人々や自身の人生にも存在感を示す人です。ある種の自信にも満ちていますが、何よりも存在感と強引さ――あらゆる喧騒の中に身を置きたいし、すべてを最前列で体験したい、という強い信念があるのです。ヒューの描き出す彼女のエネルギッシュさ、愛らしさ、人生を楽しむ姿は私にとって最も魅力的でした。Q:フランキーは素晴らしい女性主人公ですが、あなたが彼女を演じてみたいと思った魅力は何でしたか?ルーシー:アガサ・クリスティの描く女性たちは知性があり、ユーモアのセンスも知識もあります。フランキーはバイタリティと瞬発性があり、さらに人生に好奇心と緊張感、ハングリーさと刺激を求めています。そんな女性を演じることは私にとって大きな学びの機会となりました。彼女は決して自分本位ではなく、自分のことをより理解し、当たりやすい直感を信じて良心のままに行動する人です。それが彼女にとっては自分を解放するということなのですが、私自身もそんな彼女を演じることが自分を解放することにつながりました。フランキーは自分の力をよく理解していて、存在感もあり、自分を見失うこともない、まるでお手本のような人だと思います。私たち誰もがもっとフランキーのようになれると良いですね。これからも生き方のお手本として、きっとこの脚本を読み直すと思っています!Q:フランキーの登場シーンについて教えてください。ルーシー:教会でボビイの視点から見たフランキーから彼女の幕が開きます。ふたりにとっては子どもの頃以来の久々の再会です。互いに別々のタイミングで相手に視線を送るのですが、共に成長してきた人が「ああ、あの人がこんなに変わったとは!」とそれぞれに驚く様子はとても愛しくて、素敵な瞬間でした。あの時代の多くの女性は生活に縛られ、思うように生きられないか、想像していたのとは違う人生を歩んでいます。ところがフランキーは少し違っていて、この点においては自由に生きています。アガサ・クリスティがフランキーのことを目の前に立ちはだかる制約を押しのけていくような女性として描写している点はとても素晴らしいと思います。フランキーには反逆心がある。そして気まぐれな部分もあるのですが、ボビイとフランキーのふたりはまるで互いにウィンクを交わすように、それぞれの良さを引き出しあう関係になります。まだどちらも人生を真面目に考え過ぎず、ある意味どこか気楽に楽しんでいる段階なのです。フランキーは相手の良さをうまく引き出す持ち前の明るい性格でボビイをからかうのですが、ふたりのそんな姿はとても素敵でした。Q:ドラマの中で両親役を演じるのは、エマ・トンプソンとジム・ブロードベントでしたが、どんなお気持ちでしたか?ルーシー:エマ・トンプソンとジム・ブロードベントが私の両親です、と言うなんて、まるで現実離れしていますよね!ふたりとの共演はとても楽しいものでしたし、ふたりのエネルギーに触れることもできました。ふたりの演技を通じて、フランキーがどうして今のような女性になったのかを知る多くの答えを得ることもできました。とても素敵な一家です。かなりエキセントリックですが、それは家族の中心に強い愛情がある一家だからです。フランキーと母親が時折、気難しくてぶつかり合うのは、お互いへの愛情と相手を守ろうという強い想いがあるからです。Q:ボビーとフランキーは事件の裏に潜む怪しい空気を感じているのでしょうか?ルーシー:フランキーとボビーはまず謎の人物の死について捜査しようとしたところで、不穏な空気を感じ取ります。それからすぐに、これは本当に危険な捜査になることに気付くのです。アガサ・クリスティ作品には数多くの魅力がありますが、素晴らしいのは彼女が常に読者の3歩先を進んでいて、最初はさりげなく、やがて読者が青ざめるような展開を用意しているところです。驚くような展開に持ち込むためには、具体的なテクニックが必要ですがヒューの脚本をそれを的確に捉えてアドベンチャーとコメディのバランスを見事にとっているのです。おかげで視聴者は気楽に登場人物の人間関係を楽しんで見ていられたと思うと、次の瞬間には急にシリアスで手に汗握るような緊張感を味わうことができるのです。Q:様々なロケーションでの撮影はいかがでしたか?ルーシー:ボビーとフランキーが博覧会を訪ねていくシーンの撮影は、実際にあちこち移動しては撮影をして撮り終えることができました。そして最終日にカーニバルの撮影ができたこともこのドラマの撮影にふさわしい最後だったと思います。乗馬のシーンの撮影では美しいアルコーブや並木道を馬と一緒に走ることができて……とても静かで濃密な時間でした。ストーリーに沿ってとてもエネルギッシュでハイペースな撮影が続く中で緩急のついた非常に美しいシーンになったと思います。Q:「なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?」の見どころを教えてください。ルーシー:これはラブストーリー、ロードトリップ、犯罪スリラーといった要素が見事なバランスで混ざり合った、見どころが満載のドラマです。ほかにもボビイ、フランキー、ノッカーたちが主に繰り広げるコメディ色のあるアドベンチャーでもあります。さらにストーリーの闇の部分から漂ってくる恐怖や迫りくる危機も体感することができて、非常に洗練されたストーリーが繰り広げられています。このローラーコースターのような目まぐるしい展開が満載のストーリーとキャラクターたちの織り成す人間模様、ユーモアから急転直下のスリルと恐怖をぜひ視聴者の方々にも楽しんで頂きたいです。私たちも大いに楽しんで作った作品ですから、視聴者のみなさんにも楽しんで頂けると嬉しいです。<ストーリー>ウェールズの海外沿いの村に暮らすボビイは、ある日崖から転落した男を発見する。重傷を負った男は最後に「なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?」という謎めいた遺言をボビイに伝え、息を引き取る。その不可思議な言葉と、男のポケットに入っていた写真を手掛かりに、ボビイは幼なじみの伯爵令嬢フランシス・ダーウェントと共に事件の解決に挑むことに――。「なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?」<字幕版>はスターチャンネルEXにて全話配信中(全3話)。(シネマカフェ編集部)
2023年08月05日名作「ナイルに死す(Death on the Nile)」をアガサ・クリスティ自身が書き直した戯曲版だけのストーリーG-フォレスタ(代表:丸尾 拓)主催、『Murder on the Nile ~ナイル河上の殺人~』が2023年6月24日 (土) ~2023年6月25日 (日)に新開地アートひろば(兵庫県神戸市兵庫区新開地5丁目3番14号)にて上演されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて発売中です。カンフェティにて4月23日(金)10:00よりチケット発売開始 公式ホームページ 『Murder on the Nile ~ナイル河上の殺人~』アガサ・クリスティ自身が書き直した舞台版! 船上サロンだけで繰り広げられる人間ドラマ! ポアロも登場せず、登場人物も変更され、ラストシーンが小説版とも映画版とも違う もう一つの「ナイル殺人事件」! 女友達の彼を奪った果ての、こじれた人間関係と不可解な死。 一癖も二癖もある登場人物が彩る アガサ・クリスティの「鋭く」「温かい」、愛に溢れた傑作! 1937年に発表されたアガサ・クリスティの代表作であり、名作中の名作「ナイルに死す(Death on the Nile)」から9年後の1946年3月、アガサ・クリスティ自身が戯曲版として書き直した「Murder on the Nile」が、ロンドン・アンバサダーズ・シアターで幕を開けた。日本での公開は数も少ない、忘れられた傑作舞台! この傑作を、昨年の舞台版「そして誰もいなくなった」に引きつつづいて、G -フォレスタがより濃密にお届けする!G-フォレスタ2000年旗揚げ。現在は主に神戸の劇場での公演と、「洋館ミステリ劇場」と呼ばれるシリーズで年に3~4回公演をしています。本物の洋館を舞台に江戸川乱歩、夢野久作、浜尾四郎などの昭和初期の探偵小説を上演し、事件の謎を解きながら洋館内を移動する、ツアー型の「洋館ミステリ劇場」が特に人気が高く、チケットは即日完売の勢いで、2010年3月には神戸の異人館街の旧中国領事館でも上演をはたしました。劇場での公演は「犯罪メロドラマ」と称して、犯罪事件というひとつの極限状態にある人間ドラマを、時にはサスペンスタッチに、時にはコミカルに、そして時には感動的に描きます。また、お客様が物語を選ぶ「RPG(ロールプレイング)」形式の実験的なミステリーも上演。お客様には選択ごとに違った結末を楽しんでいただきました。公演概要G-フォレスタ『Murder on the Nile ~ナイル河上の殺人~』公演期間:2023年6月24日 (土) ~2023年6月25日 (日)会場:新開地アートひろば(兵庫県神戸市兵庫区新開地5丁目3番14号)■出演者生田克正、中佐和葉、もりかゆみ、森優子、山崎修一、泉希衣子、五馬さとし(ビックワンウエスト/劇団ひこひこ)、沢竜(イズム)、高田恵輔、伶原彩夏(シアワセナゲキダン)、谷屋俊輔(ステージタイガー)、渡部友実■スタッフ演出:丸尾拓舞台監督:久保克司 ((株)スタッフステーション)照明:溝渕功 (campana)音響:四之宮基貴(SAWCRNT)舞台美術:久太郎 (Anahaim Factory)衣装:山口明子受付:なつみあや、佐倉ハルキ 他宣伝写真:高田恵輔(Marble Plus)宣伝美術:スギモトヒロコ舞台撮影:佐伯亜由美(SEKpictures )制作:守家由美、森優子、中佐和葉企画・制作:G-フォレスタ■公演スケジュール6月24日(土)13:00 / 17:00★6月25日(日)12:00 / 16:00★終演後、バックステージツアー有※開場は、開演の30分前です。■チケット料金指定席引換券:4,000円(税込) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年04月21日wahoo.tv(有限会社ジブトリマーズ)は、若き天才と呼ばれた刀鍛冶・吉原義一の生前から4年間、最後の作刀に密着したドキュメンタリー映像を本日2022年11月1日(火)に公開・DVDを発売いたします。刀鍛冶・吉原義一刀匠 鍛錬■刀鍛冶【日本刀鍛錬道場 吉原】について吉原一門の日本刀は、伊勢神宮の御神刀を3度も受け、日本のみならず海外においても高い人気があり、刀匠で唯一、アメリカ・ボストン美術館や、NYメトロポリタン美術館などにも買い上げられています。映画監督の<スティーブン・スピルバーグ>氏や<ジャッキー・チェン>氏も吉原の工房を訪ね、吉原の日本刀を注文した話は有名で、海外でも認知度・人気も高く、世界の名だたる著名人の訪問・注文も多数。■最後の蛙子丁子乱!作刀映像化プロジェクトの背景史上最年少36歳で刀鍛冶としての最高位「無鑑査」となった刀匠・吉原義一(よしはら・よしかず)。蛙子丁字と呼ばれる刃文が特徴的な義一の日本刀は、世界中のファンを魅了しました。その吉原義一の作刀を世界により広めたいと思い2016年から撮影をしていたものです。が、しかし、撮影中に癌を発病し、闘病中も作刀に励み、当作品となっている日本刀を完成させました。その直後の2018年、病気のため51歳で義一は他界。日本人の魂である日本刀として「千年も先の人々に受け継がれていくであろう」という思いを込めて、義一は、この刀に「一期一会」と銘を切りました。この義一の魂のこもった作刀・技術を「千年先に、刀と共に映像として残したい!」という想いから、最初で最後のドキュメンタリー作品とし、発売・配信します。刀鍛冶・吉原義一刀匠義一作「一期一会」■当作品は、「文部科学省 教育映像等審査」社会教育 青年向き・成人向き選定作品となり、映画祭に関しては、下記となりました。・iHollywood Film FEST <BEST International Documentary>(ハリウッド・米)・Cannes World Film Festival <BEST Educational Film>(カンヌ・仏)・Los Angeles Film Awards <Honorable Mention:Documentary Feature>(ロス・米)・HEART INTERNATIONAL ITALIAN FILM FESTIVAL <FINALIST>(イタリア)・New York International Film Awards <FINALIST>(NY・米)・CINEMAGIA Movie Awards <Official Selection>(イタリア)映画祭受賞月桂樹■当社は、義一が人生をかけた「日本刀」という日本の美、伝統文化がこの「一期一会」ともに未来へと繋げられればという想いで制作しました。また、クラウドファンディングCAMPFIRE様にて、製作費の一部を海外を含めた義一のファンの方々から支援を受けました。本日、11月1日からAmazon.co.jpでいち早く発売となります。 JANコード<4582143510210>オンデマンドでの視聴日本語版 有料配信(無料予告編あり) 英語版 有料配信(無料予告編あり) ■刀匠・吉原義一 1967年3月29日 - 2018年5月1日(享年51)無鑑査・刀鍛冶 吉原義一刀鍛冶の名門、吉原家に4代目として生まれた。父は、世界的に有名な無鑑査・刀鍛冶 吉原義人(よしはら・よしんど)。曾祖父は、1940年当時「現代刀匠人気大番付」で、東の横綱とされた刀匠界の重鎮、初代・吉原國家(よしはら・くにいえ)。18歳で刀鍛冶として修行に入り、わずか5年という最短の修行期間で刀匠としての難関に合格。初出品した新作名刀展では「努力賞」と「新人賞」を受賞、その後、快挙と言われる10年連続の特賞を受賞。「高松宮賞」も3度受賞。36歳の時、刀剣界の最高位、「無鑑査」となった。これは、史上最年少での無鑑査認定となり、この記録は未だ破られていない。さらに、42歳の時、東京都葛飾区の指定無形文化財にも認定。義一は、日本が誇る伝統の日本刀文化を受け継ぐ若きリーダーだった。■義一丁子「蛙子丁子乱」義一は、「蛙子丁子」(かわずこちょうじ)という刃文を得意とする。「蛙子丁子」とは、おたまじゃくしの形に似た丁子乱れ刃で、平安時代から室町時代の備前伝の特徴的な刃文。丁子乱れとはスパイスとしても使われる植物・丁子(clove)の実の形からきている。■wahoo.tvについて有限会社ジブトリマーズのDVDレーベルおよびドメイン名。2005年より日本文化を世界に発信することを思い描き設立。主な作品は、にっぽんむかし影絵ばなしをはじめとする知育影絵シリーズ。ネイチャードキュメンタリーとして、世界的に有名な雪の中で温泉に入る日本猿を追った「雪猿」。四国お遍路さんの文化を弘法大師の足跡をもとに巡った「四国遍路寺」シリーズ。「雪猿」「四国遍路寺」は、地上波、BS、CS放送にて国内全国放送。「雪猿」は、シンガポールやアメリカPBSなどでも上映・放送。作品公式Facebook : wahoo.tv : 有限会社ジブトリマーズ: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年11月01日wahoo.tv(有限会社ジブトリマーズ)は、若き天才と呼ばれた刀鍛冶・吉原義一の生前から4年間、最後の作刀に密着したドキュメンタリー映像作品を2022年11月1日(火)よりDVD発売・配信します。刀鍛冶・吉原義一刀匠刀鍛冶・鍛錬する吉原義一刀匠■刀鍛冶【日本刀鍛錬道場 吉原】について吉原一門の日本刀は、伊勢神宮の御神刀を3度も受け、日本のみならず海外においても高い人気があり、刀匠で唯一、アメリカ・ボストン美術館や、NYメトロポリタン美術館などにも買い上げられています。映画監督の<スティーブン・スピルバーグ>氏や<ジャッキー・チェン>氏も吉原の工房を訪ね、吉原の日本刀を注文した話は有名で、海外でも認知度・人気も高く、世界の名だたる著名人の訪問・注文も多数。■最後の蛙子丁子乱!作刀映像化プロジェクトの背景史上最年少36歳で刀鍛冶としての最高位「無鑑査」となった刀匠・吉原義一(よしはら・よしかず)。蛙子丁字と呼ばれる刃文が特徴的な義一の日本刀は、世界中のファンを魅了しました。その吉原義一の作刀を世界により広めたいと思い2016年から撮影をしていたものです。が、しかし、撮影中に癌を発病し、闘病中も作刀に励み、当作品となっている日本刀を完成させました。その直後の2018年、病気のため51歳で義一は他界。日本人の魂である日本刀として「千年も先の人々に受け継がれていくであろう」という思いを込めて、義一は、この刀に「一期一会」と銘を切りました。この義一の魂のこもった作刀・技術を「千年先に、刀と共に映像として残したい!」という想いから、最初で最後のドキュメンタリー作品とし、発売・配信します。義一作刀「一期一会」■当作品は、「文部科学省 教育映像等審査」社会教育 青年向き・成人向き選定作品となり、映画祭に関しては、下記となりました。・iHollywood Film FEST <BEST International Documentary>(ハリウッド・米)・Cannes World Film Festival <BEST Educational Film>(カンヌ・仏)・Los Angeles Film Awards <Honorable Mention:Documentary Feature>(ロス・米)・HEART INTERNATIONAL ITALIAN FILM FESTIVAL <FINALIST>(イタリア)・New York International Film Awards <FINALIST>(NY・米)・CINEMAGIA Movie Awards <Official Selection>(イタリア)映画祭受賞月桂樹■当社は、義一が人生をかけた「日本刀」という日本の美、伝統文化がこの「一期一会」ともに未来へと繋げられればという想いで制作しました。また、クラウドファンディングCAMPFIRE様にて、製作費の一部を海外を含めた義一のファンの方々から支援を受けました。11月1日からAmazon.co.jpでいち早く発売となります。(近日情報公開) JANコード<4582143510210>オンデマンドでの視聴日本語版 有料配信(無料予告編あり) 英語版 有料配信(無料予告編あり) DVDジャケット刀匠吉原義一■刀匠・吉原義一 1967年3月29日 - 2018年5月1日(享年51)無鑑査・刀鍛冶 吉原義一刀鍛冶の名門、吉原家に4代目として生まれた。父は、世界的に有名な無鑑査・刀鍛冶 吉原義人(よしはら・よしんど)。曾祖父は、1940年当時「現代刀匠人気大番付」で、東の横綱とされた刀匠界の重鎮、初代・吉原國家(よしはら・くにいえ)。18歳で刀鍛冶として修行に入り、わずか5年という最短の修行期間で刀匠としての難関に合格。初出品した新作名刀展では「努力賞」と「新人賞」を受賞、その後、快挙と言われる10年連続の特賞を受賞。「高松宮賞」も3度受賞。36歳の時、刀剣界の最高位、「無鑑査」となった。これは、史上最年少での無鑑査認定となり、この記録は未だ破られていない。さらに、42歳の時、東京都葛飾区の指定無形文化財にも認定。義一は、日本が誇る伝統の日本刀文化を受け継ぐ若きリーダーだった。■義一丁子「蛙子丁子乱」義一は、「蛙子丁子」(かわずこちょうじ)という刃文を得意とする。「蛙子丁子」とは、おたまじゃくしの形に似た丁子乱れ刃で、平安時代から室町時代の備前伝の特徴的な刃文。丁子乱れとはスパイスとしても使われる植物・丁子(clove)の実の形からきている。■wahoo.tvについて有限会社ジブトリマーズのDVDレーベルおよびドメイン名。2005年より日本文化を世界に発信することを思い描き設立。主な作品は、にっぽんむかし影絵ばなしをはじめとする知育影絵シリーズ。ネイチャードキュメンタリーとして、世界的に有名な雪の中で温泉に入る日本猿を追った「雪猿」。四国お遍路さんの文化を弘法大師の足跡をもとに巡った「四国遍路寺」シリーズ。「雪猿」「四国遍路寺」は、地上波、BS、CS放送にて国内全国放送。「雪猿」は、シンガポールやアメリカPBSなどでも上映・放送。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年10月20日アガサ・クリスティの小説を原作として映画化された2017年の『オリエント急行殺人事件』、2022年の『ナイル殺人事件』でメガホンを取り、名探偵エルキュール・ポアロを演じたケネス・ブラナーが、第3弾の製作に乗り出した。製作・配給会社の20世紀スタジオがSNSで発表した。同スタジオによると、第3弾のタイトルは『A Haunting in Venice』(原題)で、「不穏なスーパーナチュラルスリラー」。2023年に公開とのこと。キャストはケネスのほか、カイル・アレン、カミーユ・コッタン、ジェイミー・ドーナン、ティナ・フェイ、ジュード・ヒル、アリ・カーン、エマ・レアード、ケリー・ライリー、リッカルド・スカマルチョ、ミシェル・ヨーが出演する。原作は、クリスティの「ハロウィン・パーティ」だという。ケネスは「これは、エルキュール・ポアロというキャラクターと、アガサ・クリスティシリーズを素晴らしい形で発展させた作品です。絵のように美しい街でのハロウィンを舞台とした、複雑であまり知られていない物語です。映画製作者である私たちにとって、この物語に味付けをして、心底背筋が凍るようなものを忠実な観客にお届けできる、最高のチャンスに恵まれました」と喜びのコメントを発表している。(賀来比呂美)■関連作品:オリエント急行殺人事件(2017) 2017年12月8日より全国にて公開© 2017Twentieth Century Fox Film Corporationナイル殺人事件 2022年2月25日より全国にて公開©2020 20th Century Studios. All rights reserved
2022年10月11日兵庫県立美術館では、「2022年コレクション展II」を、2022年7月30日(土)から12月18日(日)まで開催する。2021年度の新収蔵作品や吉原治良を特集兵庫県立美術館のコレクション展では、特定のテーマのもとで同館の収蔵品を展示する「特集」と、展示室の一角を使用した「小企画」を開催している。今期は、2021年度に新たに収蔵された作品を紹介する特集1「リ・フレッシャーズ─新収蔵品紹介展」、具体美術協会を率いた吉原治良の作品と資料群を展示する特集2「没後50年吉原治良の小宇宙(ミクロコスモス)」、そして前期には、手で触れて作品を鑑賞できる小企画「美術の中のかたち─手で見る造形彫刻の中のからだ」を開催する。3つのテーマのもとで新収蔵作品を紹介特集1「リ・フレッシャーズ─新収蔵品紹介展」では、「リフレイン」「リフレクト」「リフレッシュ」の3つのキーワードのもと、2021年度の新収蔵作品を紹介。今回の新収蔵作品には、反復やくり返しを特徴とするものが多く含まれる。「リフレイン」では、そうしたくり返しのリズムが感じられる中村一美《仙丈II》などの作品を集めて展示する。また、「リフレクト」では、作品に映しだされた作者の姿や経験などに焦点を合わせ、郭徳俊《カーターと郭》や青木千絵《BODY 10-1》などを読み解く一方、「リフレッシュ」では、柳瀬安里や棚田康司をはじめ、これまで兵庫県立美術館が所蔵していなかった兵庫ゆかりの作家や若手作家などの作品を紹介する。「具体」創設者・吉原治良の創作に迫る2020年度に兵庫県立美術館は、前衛美術グループ「具体美術協会」の創設者・吉原治良の素描を中心に、多数の作品と資料の寄贈を受けた。特集2「没後50年吉原治良の小宇宙(ミクロコスモス)」では、これらの新収蔵作品に加えて、《牧歌》や《作品(二の字)》など従来のコレクション作品も展示し、吉原の創作活動を探ってゆく。手で触れて鑑賞する展示──ブールデルの彫刻を中心に兵庫県立美術館では、前身である兵庫県立近代美術館時代から、作品を手で触れて鑑賞できる展覧会「美術の中のかたち─手で見る造形」を継続的に開催してきた。今回は、同館の彫刻収集第1号であるエミール゠アントワーヌ・ブールデル《風の中のベートーヴェン》が返却されることにあわせて、ブールデルによる彫刻作品を特集。ブールデルがどのように身体を把握していたのかに光をあてるとともに、ほかのフランス近代彫刻作品との比較も行う。展覧会概要2022年コレクション展II会期:2022年7月30日(土)〜12月18日(日)[前期 7月30日(土)〜9月25日(日) / 後期 10月8日(土)〜12月18日(日)]会場:兵庫県立美術館住所:兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1開館時間:10:00〜18:00(入場は閉館30分前まで)休館日:月曜日(9月19日(月・祝)、10月10日(月・祝)は開館)、9月20日(火)、10月11日(火)※展示替え期間中(9月26日(月)〜10月7日(金))は常設展示室を閉室観覧料:・当日券=一般 500円、大学生 400円、高校生以下 無料、70歳以上 250円、障がい者(一般) 100円、障がい者(大学生) 100円・団体料金(20名以上)=一般 400円、大学生 300円、高校生以下 無料、70歳以上 200円、障がい者(一般) 100円、障がい者(大学生) 50円・特別展とのセット料金=一般 300円、大学生 200円、高校生以下 無料、70歳以上 150円、障がい者(一般) 50円、障がい者(大学生) 50円※障がい者1名につき介護者1名無料、ただし「美術の中のかたち」展開期中(前期)は障がい者も無料※一般以外の料金には証明できるものの提示が必要※毎月第2日曜日は公益財団法人伊藤文化財団の協賛により無料※団体(20名以上)での鑑賞の際には事前に連絡のこと■展示構成・特集1「リ・フレッシャーズ─新収蔵品紹介展」(常設展示室1・2・3(前後期)+4(後期))・特集2「没後50年吉原治良の小宇宙(ミクロコスモス)」(常設展示室6)・小企画「美術の中のかたち─手で見る造形彫刻の中のからだ」(常設展示室4(前期のみ))・近現代の彫刻(常設展示室5)・小磯良平記念室・金山平三記念室【問い合わせ先】兵庫県立美術館TEL:078-262-1011
2022年07月04日東京コンサーツ(東京都新宿区)マネジメントによる『吉原すみれパーカッションリサイタル2021』が2021年11月1日 (月)に東京文化会館小ホール(東京都台東区)にて上演されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 ⼤剛)にて発売中です。カンフェティでチケット発売中 公式ホームページ 吉原すみれ 演奏者本人の主催によるパーカッションリサイタルです。出演:吉原すみれ(パーカッション)共演:菅原淳(パーカッション)※田中 賢作品【プログラム】(演奏順未定)糀場富美子(1952-):フラグメンツ Ⅳ~メタル・メタル~(2020)[世界初演]Tomiko Kohjiba(1952-):Fragments Ⅳ metal-metal(2020)[World Premiere]小出稚子(1982-):〇△□の音楽(2020)[世界初演]Noriko Koide(1982-):〇△□(2020)[World Premiere]田中賢(1946-):こころの庭で・・・(2020)[世界初演]Masaru Tanaka(1946-):im Garten, in dem Herzen・・・(2020)[World Premiere]~出版記念~山口恭範(1941-):コナンドラム(1997)Yasunori Yamaguchi(1941-):Conundrum(1997)湯浅譲二(1929-):マリンバのための音楽(2006)Joji Yuasa(1929-):Music for Marimba (2006)吉原すみれ(パーカッション) Sumire Yoshihara東京生まれ。幼少の頃より、工藤昭二のマリンバのレッスンを受ける。高校入学時より、打楽器を小宅勇輔に師事。東京藝術大学に入学し、打楽器一般を有賀誠門、マリンバを高橋美智子に師事。1972年東京藝術大学大学院在学中に、ジュネーヴ国際コンクール打楽器部門で優勝。同時に各部門のグランプリであるプリ・アメリカン賞も受ける。以後、ヨーロッパ、日本を中心にソロ活動を続ける。1977年ミュンヘン国際コンクールで1位なしの2位。ソロ・レコードがRCAより全世界に発売される。1979年より85年までカメラータ・レーベルにて5枚のソロ・アルバム(吉原すみれ・打楽器の世界1-5)を制作。1980年サントリー音楽賞受賞。アルバム「吉原すみれ・打楽器の世界1」において芸術祭優秀賞受賞。アンサンブル・ヴァン・ドリアン、トライアングル・ミュージック・ツアーなどアンサンブル活動も行い、アンサンブル・ヴァン・ドリアン団員として1983年中島健蔵賞受賞。1986年立花隆の制作録音によるCD「とぎれた闇」を発表。1986-93年CBSソニーで4枚のソロCDと1枚のデュオCD(笛の藤舎推峰との「デュエル」)を制作。1991・97年ミュンヘン国際コンクール、1992年ジュネーヴ国際コンクール、審査員。1993年ニューヨークにてミュージック・フロム・ジャパン公演。97年「打楽器通信」、2002年「打楽器通信2」(フォンテック)CDリリース。2002年第20回中島健蔵音楽賞優秀賞を受賞。2004年第13回朝日現代音楽賞受賞。アンサンブルタケミツ、メンバー。武蔵野音楽大学教授。相愛大学客員教授。「吉原すみれパーカッションリサイタル2021」公演期間:2021年11月1日 (月)開場18:15/開演19:00会場:東京文化会館 小ホール(東京都台東区上野公園5-45)【出演】吉原すみれ(パーカッション) / 菅原淳(パーカッション/デュオ作品共演)【スタッフ】マネジメント: 東京コンサーツ【チケット料金】一般:4,000円学生:2,000円(全席自由・税込) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2021年10月28日田舎から出てきたひとりの商人。吉原随一の花魁に一目ぼれしたが、花魁には情夫がいて……。花の吉原を舞台に、現代にも通じる人間模様がじっくりと描かれた歌舞伎の人気演目『籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ)』。この作品のシネマ歌舞伎が7月23日(金)より期間限定で上映される。明治21年に河竹黙阿弥の弟子三世河竹新七が、吉原で実際に起こった惨劇を基に書き下ろした世話物だ。上州(現在の栃木県佐野市)から江戸へ商いにやってきた絹商人佐野次郎左衛門と下男の治六。江戸の土産噺にと吉原を訪れる。そこで目もくらむような花魁道中に出くわしたふたり。次郎左衛門は吉原随一の人気を誇る花魁の八ツ橋に魂を奪われてしまう。『籠釣瓶花街酔醒』より、佐野次郎左衛門を演じる十八世中村勘三郎(左)と花魁の八ツ橋を演じる坂東玉三郎あばた顔の田舎者だが人柄も気前も良い次郎左衛門。それから半年、江戸に来る度に八ツ橋のもとへ通い身請けの話も出始める。だが八ツ橋は情夫の繁山栄之丞がいた。栄之丞は八ツ橋に次郎左衛門との縁切りを迫る。苦悩し葛藤する八ツ橋だったが、態度を変え、ついに次郎左衛門に愛想尽かしをしてしまう。満座の中、思いがけない言葉を八ツ橋から聞かされ、酷く恥をかかされた次郎左衛門、それが吉原を揺るがす惨劇の始まりだった。八ツ橋をはじめ吉原の花魁たちが妍を競う花魁道中の豪華さを、次郎左衛門目線で味わえるのはシネマ歌舞伎ならでは。その衣裳のディテールはもちろん、焚きしめられた香りまで漂ってきそうだ。見ている私たちもまたほろ酔い気分で吉原仲の町をそぞろ歩きしているかのよう。そして映画とも舞台とも違ったシネマ歌舞伎独特の撮影手法により、次郎左衛門の狂気に至る心情や、八ツ橋の苦しみ、栄之丞の本性など、登場人物たちの気持ちが刻々と動いていく様まで手に取るように伝わってくる。さらにこの3人だけではなく吉原という花街に棲む男女たちの息遣いまで感じられるのもシネマ歌舞伎の魅力だ。佐野次郎左衛門に十八世中村勘三郎、八ツ橋に坂東玉三郎、そして繁山栄之丞に片岡仁左衛門。十七代目中村勘三郎二十三回忌追善「歌舞伎座さよなら公演」ならではの豪華顔合わせを、もう一度堪能できるのもうれしい。この豪華な顔ぶれの『籠釣瓶』、絶対に見逃せない。文:五十川晶子シネマ歌舞伎『籠釣瓶花街酔醒』上映期間:2021年7月23日(金)~2021年7月29日(木)全国の映画館にて上映公式サイトシネマ歌舞伎『籠釣瓶花街酔醒』の東劇(東京・築地)招待券を【よくばり❣ぴあニスト】限定で10名様にプレゼント!ぴあアプリを ダウンロード(dpia-app://contentAll?contentId=b2b4c461-0a0d-4ece-850f-5afc93f2deab&contentTypeId=2) すると、この記事内に応募ボタンがあります。
2021年07月01日アガサ・クリスティの舞台劇「検察側の証人」が2021年8月28日(土)から9月12日(日)まで東京・世田谷パブリックシアターにて、その後、兵庫・大阪にて上演される。アガサ・クリスティの舞台劇の“最高峰”ミステリーの女王と呼ばれる世界的な推理小説家 アガサ・クリスティ。演劇の造詣も深く、戯曲作家としても数多くの傑作を残した。今回上演される『検察側の証人』は、緊迫感あふれる論戦と度肝を抜く展開で多くの観客を魅了してきた、アガサ・クリスティの舞台劇において“最高峰”と称賛される法廷ミステリーの決定版だ。唯一のアリバイを証言する妻が“検察側の証人”に・・・物語は、容姿端麗な青年レナードが大富豪で独り身の婦人を撲殺した容疑で起訴されるところから始まる。彼は全くの無罪を主張するが、彼に不利な状況証拠や確実なアリバイが無いことなどを理由に逮捕されてしまう。レナードを裁く法廷では、彼の唯一のアリバイを妻・ローマインが証言するはずだったが、法定に立った彼女は「彼から『婦人を殺した』と告白された」と、“検察側の証人”として証言を行うのだった……。ジャニーズWESTの小瀧望が出演そんな息をのむ法廷劇「検察側の証人」でレナード役を演じるのは、2021年に上演された『エレファント・マン』で読売演劇大賞 杉村春子賞及び優秀男優賞に輝いた、ジャニーズWESTの小瀧望。また、ローマイン役は瀬奈じゅんが、敏腕検事のマイヤーズ役は成河が演じるなど、実力派キャストが揃う。翻訳・演出は、読売演劇大賞 優秀演出家賞など数々の演劇賞に輝いてきた小川絵梨子が担当。リアルで緻密な人間描写と時に大胆な緩急ある演出に定評のある小川が、不朽の名作をどのように演出するのか期待が高まる。詳細「検察側の証人」公演日程・会場:・2021年8月28日(土)~9月12日(日):世田谷パブリックシアター・2021年9月16日(木)~9月20日(月・祝):兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール・2021年9月23日(木・祝)~9月28日(火):枚方市総合文化芸術センター 関西医大 大ホール作:アガサ・クリスティ翻訳・演出:小川絵梨子<キャスト>青年レナード・ボウル:小瀧望(ジャニーズWEST)ローマイン・ハイルガー:瀬奈じゅんウィルフリッド卿:大滝 寛首席秘書カーター・判事:浅野雅博ハーン警部・警官:寺西拓人ワイアット博士:斉藤直樹グリーダ:林愛夏クレッグ・看守:西川大貴裁判書記・廷吏:阿岐之将一ジャネット・マッケンジー:那須佐代子事務弁護士メイヒュー:梶原善検察マイヤーズ:成河美術:大島広子照明:原田保音響:加藤温衣裳:前田文子ヘアメイク:鎌田直樹演出助手:長町多寿子舞台監督:弘中勲<チケット情報>■東京公演<世田谷パブリックシアタ―>S席:10,500円A席:8,000円 (全席指定・税込)※未就学児入場不可一般発売日:2021年7月17日(土)問い合わせ先: チケットスペースTEL 03-3234-9999(平日10:00~12:00/13:00~15:00)■兵庫公演<兵庫県立芸術文化センター阪急 中ホール>10,500円 (全席指定・税込)※未就学児入場不可一般発売日:2021年7月17日(土)問い合わせ先:芸術文化センターチケットオフィスTEL 0798-68-0255(10:00~17:00月曜休※祝日の場合翌日)■大阪公演<枚方市総合文化芸術センター関西医大大ホール>S席:10,500円A席:8,000円 (全席指定・税込)※未就学児入場不可一般発売日:2021年7月17日(土)問い合わせ先:枚方市総合文化芸術センター別館TEL 072-843-5551(9:30~20:00 火曜休館、祝日除く)
2021年06月04日「オリエント急行殺人事件」と「黒井戸殺し」に続く“原作・アガサ・クリスティ×脚本・三谷幸喜”コラボシリーズ第3弾「死との約束」の放送が来年に決定した。ミステリー界の女王、アガサ・クリスティが、1938年に発表した長編小説「死との約束」のドラマ化となる今作。『死海殺人事件』として映画化もされているが、日本での映像化は今回が初めてだ。今回、三谷さんが舞台を熊野古道に、時代設定を昭和30年代に置き換えて執筆した。三谷さんは原作について「ポワロ物で、僕がいちばん好きな作品」と話し、「事件が起こるまでのワクワク感。真相が明らかになっていくドキドキ感。そしてラストのあまりに意外な犯人。今回も原作のテイストを損なわないように脚色しました。キャスティングも完璧です。極上のミステリーを堪能あれ!」と自信を見せている。主人公は前2作に続き、野村萬斎演じる名探偵・勝呂武尊。ドラマ出演は「黒井戸殺し」以来となる萬斎さんは、「今回は、トリックが前作とは全く違っていて、ある意味、ご覧の皆さんが、“裏切られる展開”かもしれません」と期待を煽り、「熊野古道という日本有数のパワースポットが舞台になっているところも今回の見どころのひとつです。コロナ禍で、家にいる時間も多い昨今ですが、このドラマで、皆さんご一緒に熊野を旅しながら楽しんでいただければ」とコメント。また、勝呂が旅行先で出会う婦人代議士・上杉穂波を鈴木京香が演じる。旅先で偶然出会った2人だが、どうやら勝呂は穂波の過去を知っている旧知の仲のようで…。萬斎さんと鈴木さんは今作が初共演。「台本が待ち遠しかった」と話す鈴木さんは、「政治家は一度やってみたかった役でもあります。昭和30年代の女性政治家は、きっと当時では珍しく、目立つ存在だったと思うので、その役を演じられるのはとても光栄なことです」と語っている。そして、医師・沙羅絹子を比嘉愛未。税理士・十文字幸太を坪倉由幸(我が家)。穂波に随行する編集者・飛鳥ハナを長野里美。勝呂に捜査を依頼する警察署長・川張大作を阿南健治が演じる。比嘉さんは「三谷さんの作品で、萬斎さんと共演できるのはなかなかないチャンスだと思い、お話をいただいた時は純粋にうれしく思いました。何と言ってもこれまでとはまた違う作品との出会いだと思い、“これは絶対やりたい!”とすぐにお返事させていただきました」とオファー時をふり返り、長野さんも「『オリエント急行殺人事件』の時にちょうど三谷さんと舞台をやっていて、“オファーしようと思ったけれど、この舞台があるからできないですね”と断念されたので、“今回はようやくできる!”と、うれしさ満開でした」とコメント。阿南さんは「台本は、細かい笑いなどがいろいろなところにちりばめられていて、まさに三谷さんの世界だな、という感じで、楽しく読みました」と物語の印象を明かし、坪倉さんは「まさか僕にオファーがくるとは思っていなかったので驚きました。しかも“こんな豪華なキャストの中に僕でいいのかな?”というのが正直な感想です。今回の役は、今まで演じたことのない役柄ですので、芸人・坪倉としてあまり経験のない、ミステリアスで、男の色気みたいなものをちょっと出したいと思っています」と意気込んでいる。<あらすじ>休暇で和歌山の熊野古道を訪れた勝呂武尊(野村萬斎)は、ホテルのラウンジで医学書を読んでいた医師の沙羅絹子(比嘉愛未)に声をかける。沙羅は勝呂のことを新聞で見て知っていたため、すぐに打ち解ける。するとそこに、一風変わった一家がやってくる。本堂家だと沙羅は言う。沙羅は、これから本堂家と本宮神社に行くので、一緒に行かないかと勝呂を誘う。一家と古くからのつきあいがあるという税理士・十文字幸太(坪倉由幸)によると、主である本堂氏が、家族が一生遊んで暮らしていけるほどの十分なお金を残して死んだため、本堂家は家族全員で日本中を旅しているのだという。神社に到着し、散歩をしていた勝呂は背後から声をかけられる。振り返ると、婦人代議士・上杉穂波(鈴木京香)と編集者の飛鳥ハナ(長野里美)だった。翌日、貸し切りバスで古道散策ツアーに向かった本堂一家と勝呂、沙羅、穂波、飛鳥。霊峰と言われる熊野には神秘的な山道が多く、昔から天狗の目撃談も後を絶たない。そして日が陰りはじめた頃、ベンチで本堂夫人の遺体が発見される。地元熊野警察の署長・川張大作(阿南健治)に事件解決を要請された勝呂は早速捜査をはじめる。夫人は普段から心臓が弱かったというのだが、勝呂は、その右手に注射針の後を発見。勝呂は、ホテルに到着した晩、偶然耳にした言葉をふと、思い出す。「分からないのか、こうなったらもう殺すしかないんだっ」。ぎくしゃくしていた家族の誰にも動機があり、しかし全員にアリバイがあった――。スペシャルドラマ「死との約束」は2021年フジテレビにて放送予定。(cinemacafe.net)
2020年12月15日黙していると強面(こわもて)。でも、ミュージカル『レ・ミゼラブル』の主人公・バルジャンや、ドラマ『エール』の馬具職人・岩城など、吉原光夫さんの演技を見れば、内に秘めるまっすぐな情熱や真面目な人柄が伝わってくる。ただ、今回出演する舞台『23階の笑い』は、これまでのイメージを覆すようなコメディ。自身もオファーを受け、「エッて50回くらい言ってから」出演を決めたとか。そうは見えないかもしれないですが、稽古場に通うのが本気で楽しいです。「僕は、これまでコメディを追求してこなかった人間で、そもそも笑いがわからないんです。これだけ大きな振り幅のものって初めてだし、ミスキャスティングなんじゃないかと思いつつ…。いま42歳で、新しいことに挑戦するのが無性に怖くなったりして、凝り固まりそうな部分があるんです。でもいまは、自分よりキャリアも年齢も上の百戦錬磨の方がたに囲まれて、1年生になった気分で稽古場に通えているんです」共演に名を連ねるのは、浅野和之さん、山崎一さん、梶原善さんら、今回の演出を手掛ける三谷幸喜さんの作品でもお馴染みの面々。「コメディックな方向に演技を振るのって、すごく勇気がいることだと思うんです。客席からウケるウケないっていうことに対する抵抗力というか。僕がどうしようかって迷ってる間に、みなさんはそこをポーンと飛び越えていく。そのジャンプ力がすごい。自分が演じてて、まだ楽しいとは思えないけど、このメンバーと23階の笑いっていう部屋に一緒にいるのは本気で楽しいです」そう言ってから、「僕、こういう顔なんで、そういうふうに思われてないと思うんですけど…」とボソッ。逆にこちらは、この生真面目すぎる姿に、思わず笑みが漏れ出てしまうが、本人はまだまだ悩みの淵に。「最初の本読みで、自分が求められているものと全然違うものを演じているのを感じたんです。それに気づいた瞬間から、全部捨てて、これまで無しだと思っていたものを試している段階で、苦しいは苦しいです」朝ドラへの出演、初の三谷作品と、新しい挑戦が続いている。「劇団四季を出て、小川絵梨子という演出家に出会ったとき、演劇の世界ってこんなに広くて、まだ知らないことがいっぱいあるんだって思ったんです。まさに目から鱗でした。そこから知らないままで終わってしまうことが怖くなったんですよね。いいなと思ったら、とりあえず出かけていくようにしています」シス・カンパニー公演『23階の笑い』12月5日(土)~27日(日)三軒茶屋・世田谷パブリックシアター作/ニール・サイモン演出・上演台本/三谷幸喜翻訳/徐賀世子出演/瀬戸康史、松岡茉優、吉原光夫、小手伸也、鈴木浩介、梶原善、青木さやか、山崎一、浅野和之S席1万2000円A席1万円B席8000円1階補助席9000円(すべて税込み)シス・カンパニー TEL:03・5423・5906(平日11:00~19:00)1953年のNY。高層ビルの23階にある人気コメディアン・マックス(小手)のオフィスでは大騒動が巻き起こっていた。大衆受けを望むテレビ局上層部が厳しい要求をつきつけてきて…。よしはら・みつお1978年9月22日生まれ。東京都出身。劇団四季を経て、数々の舞台に出演する傍ら、演出も手掛ける。NHK連続テレビ小説『エール』岩城役でも注目される。※『anan』2020年12月9日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2020年12月05日10月23日(金)より全国公開される、映画『ナイル殺人事件』の特報映像とティザーポスターが公開された。今もなお全世界で愛されるアガサ・クリスティの“名探偵ポアロ”シリーズの中でも、アガサ自身が“旅行物のミステリーで史上最高傑作”と称する『ナイルに死す』を、前作『オリエント急行殺人事件』に続き、ケネス・ブラナー監督が映画化。アガサ・クリスティ生誕130周年、そして名探偵ポアロシリーズ出版100周年という記念すべき年に、探偵ポアロが挑む、愛と嫉妬、欲望が絡み合う禁断のミステリー・クルーズが展開される。今回ポアロが難事件に挑む舞台は、エジプトの神秘ナイル川をめぐる豪華客船。ポアロの冷静沈着な語り口で始まる特報映像では、エジプトの名所・アブシンベル神殿やナイル川の美しき絶景から一転、女性の悲鳴が響き渡り、第一の殺人が起こる様子が描かれる。被害者は美しき大富豪の娘。容疑者は、彼女の結婚を祝うために集まった乗客全員。ナイル川に浮かぶ船内という完全なる密室で起こった殺人事件は、真実に迫るポアロの人生をも大きく変えていく。特報映像と併せて公開されたティザーポスターでは、ピラミッドを背に美しい夕焼けに染まるナイル川に白波をたてながら浮かぶ豪華客船が描かれ、その船の煙突からは赤黒い煙がもうもうと流れる。まるでこれから起こる悲劇を予感させるビジュアルだ。アカデミー賞に5度もノミネートされているケネス監督が、前作に続き主演を務める。そして美しき大富豪の娘リネットを演じるのは、『ワンダーウーマン』のガル・ガドット。リネットの夫サイモンには、『ローン・レンジャー』『君の名前で僕を呼んで』のアーミー・ハマー、リネットの親友でサイモンの元婚約者ジャクリーンには、ドラマ『セックス・エデュケーション』のエマ・マッキー、このほか『ブラックパンサー』のレティーシャ・ライトやアカデミー賞常連のアネット・ベニングなど若手から実力派まで豪華なキャストたちが集結。彼らはそれぞれのキャラクターに秘められた複雑な思いを見事に演じ切り、謎解きの面白さだけでなく、人を愛することで生まれる嫉妬と欲望が複雑に絡み合う人間ドラマにも注目となっている。『ナイル殺人事件』10月23日(金)全国ロードショー
2020年08月20日5月下旬、まだ明かりも目立たない東京・吉原のネオン街。広瀬すず(20)、山口智子(54)、比嘉愛未(32)に岡田将生(29)、リリー・フランキー(55)らという豪華メンバーが集まっていた。ご存じ、朝の連続テレビ小説『なつぞら』(NHK)東京編の出演者たちだ。平均視聴率20%超えと絶好調をキープし続けている。彼らが入っていったのは桜鍋で有名な老舗店だった。「会員制で、1日数組のみの完全予約制です。吉原で最後に残った料亭を引き継いだ、地元では知らない人はいない、由緒ある名店です。食事のメニューは馬肉を中心としたコースのみで、お酒代込みで、1人2万円程度でしょうか」(地元の常連客)桜鍋は馬肉をすき焼きのようにして食べる、明治時代から愛されてきた東京の伝統料理。精力がつくメニューとしても知られる。「昨年6月から始まった『なつぞら』の収録もちょうど1年。広瀬さんは以前から、出演者たちから『夏バテしないよう、みんなでスタミナのつく料理を食べに行こうよ!』と誘われていたそうです。6月が広瀬さんの誕生月ということもあり、同じく6月生まれの比嘉さんとともに合同誕生会を開くことになったようです」(番組関係者)『なつぞら』の収録現場で、広瀬を娘のようにかわいがっているのがおでん店『風車』の女将を演じる山口だという。「山口さんは『純ちゃんの応援歌』で平成最初の朝ドラヒロインを演じました。今回、平成最後のヒロインとなった広瀬さんに『平成つながりだね!』とひとからならぬ縁を感じ、積極的に声をかけています」(前出・番組関係者)広瀬演じる奥原なつの“東京の母”並みの世話の焼き方だとか。制作関係者は言う。「朝ドラ30年ぶりの登場となる山口さんはヒロイン経験者だけあって現場をよく見渡していて、特に広瀬さんのことは目にかけています。アニメーターの役柄ゆえ、休憩時間にも色彩やトレースの練習をしている広瀬さんに、あまり根を詰めさせないよう、雑談したり、リラックスできるような気づかいを見せています。基本的にフレンドリーでオープンな性格の山口さんは、広瀬さん以外の出演者の面倒もよくみています。岡田さんは今回“歌とタップダンスが好き”という設定なのですが、素の岡田さんはそれほど得意ではないようで、レッスンでも相当苦労していました」そこで“東京の母”山口が“息子”岡田に助け船を出したという。「彼女は20代のころ夢中になったフラメンコを3年前から本格的に再開したそうで現場で披露するダンスも“キレ”が抜群なんです。劇場付きの元ダンサーという役柄同様に、岡田さんにもダンスをレクチャーしていますね。ダンスは基本的に振付師が考案していますが、彼女は意欲的に自分の意見を出しています。広瀬さんも17年の映画『チア☆ダン』でダンス漬けの日々を過ごしたことがあるので、岡田さんの苦労がわかったんでしょう。空き時間に3人で仲よくダンスのステップを踏む一幕もありました」(前出・制作関係者)そんな気の置けないメンバーが集まった“東京決起集会”。なぜ舞台となる新宿ではなく、吉原だったのだろう。「『なつぞら』東京編は昭和30年が舞台。今の新宿には古きよき街並みの面影はほとんど残っていません。当時の風情を感じられる場所ということで、下町界隈になったようです」(前出・番組関係者)広瀬と比嘉は、吉原が初めてだったようで、店に入ってしばらくすると座敷の窓を開け放って、通行人や車が行き交う、ネオンが灯り始めた吉原の様子に見入っていた。1次会が終わったのは入店から約3時間が過ぎた夜9時過ぎだった。店から出てきた一行は2台のタクシーに乗り込んだ。向かったのは、鶯谷。無数に並ぶラブホテル街のど真ん中で止まると、一行はホテルの合間にポツンとたたずむ会員制バーの中に入っていった。2時間ほどこのバーで過ごすと、夜11時過ぎに一行が店から出てきた。みんな、赤ら顔に見える。広瀬と比嘉は肩を組み、大通りのほうへ歩いていく。この日、広瀬と比嘉、山口の朝ドラヒロイントリオは、偶然にもみんなトップスが白で統一。周囲のネオンよりひと際明るいオーラを放っていた。1台目のタクシーに最初に乗り込んだのは、現役朝ドラヒロインの広瀬だった。翌日は朝から収録なのだろうか。みんな笑顔で手を振って広瀬を見送った。この日のスタミナ鍋で、なつの笑顔はさらに輝くはずだ。
2019年06月05日間近で刀を見てみたい人、必見!刀鍛冶・吉原義人(よしわらよしんど)さんが出演するドキュメンタリー番組「4K Katana Project」のブルーレイ&DVD発売に合わせて、2018年8月25日(土曜日)に「吉原義人『刀~温故知新』トークイベント&サイン会」が「刀剣博物館」(東京都墨田区)1階講堂で開催されます。吉原義人さんは次期人間国宝に最も近い人物としても名高く、作品は海外の美術館にも展示されています。今回のイベントでは吉原義人さんが手がけた刀を展示。ガラスケースに入れずに、直接目に触れることが可能なスペースも設けられるので「間近で刀を見てみたい」というアナタにおすすめです。さらに、吉原さんのお弟子さんによる銘切り(刀に作者の銘を彫る作業)の実演や、吉原さんご本人への質疑応答、ブルーレイ&DVDの購入者を対象としたサイン会も行われます。トークイベントの参加は無料ですが、メールでの予約が必要です(アドレス:fanclub@horipro.co.jp)国宝、重要文化財を含む作品を多数収蔵都営地下鉄大江戸線「両国駅」から徒歩5分の場所にある「刀剣博物館」は、日本美術刀剣保存協会の付属施設として昭和43年に開館。平安・鎌倉・南北朝期の古名作を中心に、国宝や重要文化財など国の国の指定認定物件を数多く含むさまざまな年代・流派の作品が収蔵されています。毎月第2土曜日には実物の刀剣を手に持って鑑賞する「本部定例鑑賞会」を開催しています。開館時間は9時30分から17時(入館は16時30分まで)。毎週月曜日は休館日となっています。(画像はプレスリリースより)【参考】※株式会社ホリプロのプレスリリース/PR TIMES※刀剣博物館公式サイト※株式会社ホリプロ
2018年08月05日まもなく開幕となる舞台『アンナ・クリスティ』。映画版ではグレタ・ガルボが演じた、タイトルロールとなるアンナ・クリスティには13年ぶりの舞台出演、そして初の主演作品となる篠原涼子。ロンドン・ウエストエンド公演ではジュード・ロウが演じ話題となったマット役に佐藤隆太。アンナの父、クリス役にたかお鷹、クリスと一緒に住む老女・マーシー役に立石涼子と、実力派俳優が揃う今作。またクリス行きつけの酒場のマスター・坊さんジョニー役を原康義、クリスとアンナの再会に立ち会う酒場の店員・ラリー役を福山康平、また舞台となるニューヨーク市サウス通りの港湾労働者役を俵和也、水夫ジョンソン役を吉田健悟が演じる。【チケット情報はこちら】初日まで約1週間と迫る中、衣裳付稽古が、報道陣に公開された。稽古場に入ると、たかおと原が台詞を合わせるなど、役者たちはそれぞれに準備をしている。この日は通し稽古ということで、一幕からスタート。篠原演じるアンナは、幼くして父と離れ農場で育ったが、これまでの虐げられた生活に疲れた女性。父・クリスを頼って来るも不信感も捨てられない、不安定なアンナを篠原は繊細に表現する。アンナ、クリス、マットが中心となる同作だが、立石演じるマーシーは、酒場にたどり着いたアンナが、最初に話す人物。クリスと住んでいた、やはり海をよく知る女であるマーシーと、つっけんどんな返ししかできないアンナ。実力派女優ふたりが、女同士として話すシーンは短いながらも迫力に溢れていた。一幕後半、クリスの石炭船を気に入り、新しい暮らしに少し希望を持つアンナ。そこへ遭難船からの助けを呼ぶ声に、クリスが向うと、その船から上がってきたのはアイルランド人のマット。佐藤演じるマットは、粗野で大口を叩く、単純でまっすぐな男。出会ってすぐにアンナへの好意をぶつけ、あっという間に距離を縮めるふたり。単純なマットと、長く離れていた娘を守りたいクリス、海の男同士の何度も繰り返されるぶつかり合いは、シーンが進むごとに熱を増す。感情の起伏が激しい男たちと、対して秘密を抱えたままのアンナの対比もまた見所のひとつといえるだろう。一幕、二幕を通し、約2時間半の稽古は終了。本番さながらの迫力で、役者同士の熱、そして激しいぶつかり合いを体感する作品になっていた。衣裳、また完成されたセットの中でアンナが自身の人生をどのようにやり直すのか、本番を楽しみに待ちたい。舞台『アンナ・クリスティ』は7月13日(金)から29日(日)まで東京・よみうり大手町ホール、8月3日(金)から5日(日)まで、大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて上演。チケットは現在発売中。
2018年07月11日篠原涼子が13年ぶりの舞台出演、そして初となる主演を務める『アンナ・クリスティ』。ロンドン・ウエストエンドでは全公演ソールドアウトを記録した、ノーベル賞作家であるユージン・オニールの初期の傑作だ。演出は、日本を代表する演出家・栗山民也。出演には、佐藤隆太、たかお鷹 、立石涼子、原康義、福山康平、俵和也、吉田健悟と実力派が揃う。これまでもオニール作品『夜への長い旅路』、『喪服の似合うエレクトラ』『氷屋来たる』の3作品を演出。『喪服の似合うエレクトラ』では朝日舞台芸術賞も受賞している栗山が、自身が手がける4作品目のオニール作品となる『アンナ・クリスティ』について語ったコメントが届いた。「ユージン・オニール作品を演出するのは4回目ですが、この作品はオニールが1921年に執筆し、その年のピューリッツァー賞を受賞しました。ピューリッツァー賞はトニー賞とは違い、広い文化全般にわたる賞ですが、その作品に対し当時の演劇評論家は案外辛口の批評をしています。それがどんなことかというと、ラスト・シーンが妙に甘ったるいハッピーエンドに終わっているというのです。だけど、僕はそうは思わなかった。最後、アンナとマットは結婚で結ばれますが、父親であるクリスと旦那になるマットは終始言い争いをしています。そのふたりがケープタウンに同じ船で行くことになったという結末、これはまさに偶然の喜劇です。アンナはひとり残され、また冷たい孤独の世界に入る。その3人はまた再会できるのだろうかという凄く不安な状況の中でこの物語は終わります。充分、悲劇なのです。オニール作品には必ず相反するふたつのものがあり、このラスト・シーンでは悲劇と喜劇、あるいはひとりの人間の心の中にある喜びと絶望、あるいは狂気と理性、具体的なことを言うと海と陸、まさに地獄と天国のような対極的なものが必ずひとつの台詞の中に同居しています。それが闘いながら物語が進む、そのふたつがぶつかり合いながら物語を前に押し出しているという、ものすごく演劇的なものが熱くあぶり出された作品になっているのです。だから声に出すと初めて見えてくることが多い作品だと思えるのです」舞台『アンナ・クリスティ』はよみうり大手町ホールにて、7月13日(金)から29日(日)まで上演。大阪公演は、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて、8月3日(金)から5日(日)まで。チケットは現在発売中。
2018年07月04日天海祐希と沢村一樹をそれぞれ主演に迎え放送する、「アガサ・クリスティ 2夜連続ドラマスペシャル」。この度、第一夜&第二夜の共演者が決定し、黒木瞳、前田敦子、西田敏行、荒川良々、川口春奈らが出演することが明らかに。さらに、本作のビジュアルが公開された。■第一夜「パディントン発4時50分~寝台特急殺人事件~」天海祐希扮する“和製マープル”、元敏腕刑事にして危機管理のプロ・天乃瞳子が消えた死体の謎を追う「パディントン発4時50分~寝台特急殺人事件~」は、並走する列車の車窓から殺人現場を目撃する…というドラマチックな幕開けが印象的な傑作ミステリー「パディントン発4時50分」のドラマ化。そんな本作の新たなキャストが決定。車窓から殺人を目撃し、物語のきっかけを作る重要な人物、義母・雀役には、かつてミス・マープル役の吹き替えを務めたこともある草笛光子。瞳子の指示を受け、死体が投げ込まれたと思われる豪邸に潜入するスーパー家政婦・中村彩役を前田敦子、疑惑の豪邸に暮らす美貌の長女・富沢恵子役を原沙知絵、警視庁参事官役を橋爪功、ワンマン会長・富沢信介役を西田敏行。そのほか、石黒賢、勝村政信、鈴木浩介、桐山漣、黒谷友香らが出演する。■第二夜「大女優殺人事件~鏡は横にひび割れて~」アガサ・クリスティが1962年に発表した傑作ミステリー「鏡は横にひび割れて」をドラマ化する本作は、映画界の大物女優が開いた豪華絢爛なパーティーで起きたひとつの殺人事件が物語の幕開け。犯人の標的は、その女優だったのではないかと見られる中、第2、第3の殺人が起きていく――という謎多き連続殺人を、沢村さん演じる警視庁捜査一課の警部・相国寺が鮮やかに解き明かしていくというストーリー。『クリスタル殺人事件』として映画化された際、エリザベス・テイラーが演じた役柄を今回黒木瞳が演じることが決定。本作では殺人事件が起きたパーティーの主催者、映画界の大物女優・綵まど香として出演。物語の大きな鍵を握る役どころだ。さらに、まど香のライバルで因縁の仲にある女優・朝風沙霧役を財前直見、「そして誰もいなくなった」でも相国寺とコンビを組んだ刑事・多々良伴平役を荒川良々、まど香に興味を持ち密着取材を続ける若きカメラマン・谷口小雨役を川口春奈、朝風沙霧が所属するプロダクションの社長・段原平臣役を津川雅彦、まど香の夫で映画監督の海堂粲役に古谷一行。そのほか、八嶋智人、中原丈雄、水沢エレナ、平岩紙らが脇を固める。■「パディントン発4時50分~寝台特急殺人事件~」キャストコメント前田敦子(中村彩役)アガサ・クリスティのミステリーは誰もが知っている作品ばかりなので、その世界に入れたことをとても嬉しく思います。私はスーパー家政婦役で、役名に“スーパー”が付いているので、とても気合いが入りました(笑)演じる上で、家政婦としての役目と、瞳子さんに潜入現場の状況を伝えるという2つの大事な役割があったので、その両方の立場をスムーズに行き来できるよう心掛けました。また、お茶目な顔がたくさんある役なので、作品の中で浮かないよう、大切に演じることに気をつけました。天海祐希さんは本当に格好良くて美しいです。長ゼリフもすべて完璧におっしゃっていて、とにかくカッコイイ!のひと言です。西田敏行さんはお茶目なシーンをさらに素敵にさせちゃう、とてもユーモアに溢れている方で、現場をいつも和やかにして下さいました。瞳子さんの右腕として役に立つよう、精一杯頑張っている彩の姿を見ていただけたら嬉しいです。■「大女優殺人事件~鏡は横にひび割れて~」キャストコメント黒木瞳(綵まど香役)愛に飢えた女性。愛がすべてで、愛に満たされたいと思いながら生きてきたのだと思います。すべての行動原理は“愛”で、世間体とか地位とか名誉とか、そういうことをすべて抜きにして生きている女性――そのように理解しないと演じることが難しい役でもありました。同時にまど香は“無垢”なイメージでもありました。身につける衣装なども白を基調にしたもの。回想シーンは柄のあるものなどを選びつつ、現代のまど香との違いを表現しました。そうそう、50代にしてウエディングドレスも着てしまいました(笑)そちらもよかったら楽しみにしてみてください(笑)川口春奈(谷口小雨役)アガサクリスティ作品は初めてで、しかも、こんな大先輩方とご一緒させて頂けて、現場ではいい緊張感の中でやらせて頂くことが出来ました。私は報道カメラマンの小雨という役を演じさせてもらいましたが、小雨だけではなくみんながどこか怪しくて独特な世界観です。細かい表情や動きなどを見逃さずに楽しんで頂けたら嬉しいです。荒川良々(多々良伴平役)ア・ガ・サ・アガサ!クリスティ!です。大女優殺人事件です!乞うご期待!津川雅彦(段原平臣役)これまで、たくさんのドラマプロデューサーを観察して来たお陰で、ちょっとカッコ良い役に挑戦出来ました。アガサ・クリスティ 2夜連続ドラマスペシャル「パディントン発4時50分~寝台特急殺人事件~」「大女優殺人事件~鏡は横にひび割れて~」は3月24日(土)、25日(日)21時~テレビ朝日系にて2夜連続放送。(cinemacafe.net)
2018年02月24日フジテレビでは、アガサ・クリスティが1926年に発表した人気長編推理小説「アクロイド殺し」を、三谷幸喜脚本で日本で初めて映像化することが決定。野村萬斎を主演に迎えるほか、大泉洋、向井理、吉田羊、松岡茉優ら豪華キャスト共演で「黒井戸殺し」のタイトルで4月に放送される。「原作:アガサ・クリスティ×脚本:三谷幸喜」のコラボは、2015年にフジテレビ開局55周年特別企画として2夜連続で放送した「オリエント急行殺人事件」で初コラボが実現。続く今作は、クリスティの6作目の長編小説であり、エルキュール・ポアロシリーズの3作目にあたる「アクロイド殺し」が原作。事件が起きた人間関係を知るポアロの隣人による手記を読んでいく形で進んでいく本作は、その結末におけるトリックの斬新さによって、当時世界中に衝撃を与え、そのトリックを巡って「フェア・アンフェア論争」が引き起こされ、長らく映像化不可能とされてきた作品だ。「黒井戸殺し」のタイトルで映像化される今回は、「オリエント急行殺人事件」同様、萬斎さん演じる名探偵・勝呂武尊が主人公。そして医師・柴平祐を、舞台「ベッジ・パードン」で萬斎さんと同じ舞台には立っているものの、テレビドラマでの共演は今回が初めてとなる大泉さんが演じ、勝呂の良き相棒としてコンビを組み、事件の謎に立ち向かっていく。「オリエント急行殺人事件」以来、ドラマ出演は約3年3か月ぶりとなる萬斎さんは、「再び勝呂武尊を演じることができて、とてもうれしくもあり、やりがいもありました。前回の『オリエント急行殺人事件』のときより、人間味の増した勝呂になったのではないかと思います」とコメント。テレビドラマ初共演となる大泉さんについては、「いつもにこやかに明るく撮影現場を盛り上げてくれました。撮影の中で、洋くんと一緒にあぜ道を自転車で走るシーンがあり、偶然、勝呂が自転車から転げ落ちるシーンの倒れ方がチャップリンみたいになったところが、とてもおもしろかったです」と撮影中のエピソードも明かし、「10人の容疑者に対して、全員のアリバイを整理し、見破っていく駆け引きも見どころとなっています。複雑に絡み合ったアリバイを見事に解いていく勝呂武尊をぜひお楽しみに」と見どころを語っている。一方、とにかく台本が面白かったと話す大泉さんは、「三谷さん脚本による個性豊かなキャラクターたちがとにかく魅力的」と言い、萬斎さんについては「どんな役をやっても強力な印象を残すお芝居が大好きだったのでとてもうれしかったです。撮影中は、ずっと聞いてるとドンドン勝呂のキャラのとりこになり、最高に楽しい毎日でした。そんな勝呂と柴との掛け合いも見どころの一つだと思います」と話している。またこの2人に加え、物語を彩る個性豊かな登場人物たちを演じる俳優陣も決定。三谷作品初参加となる余貴美子、草刈民代、向井理、佐藤二朗、和田正人。三谷映画や舞台には出演しているものの、三谷ドラマには今回初出演となる寺脇康文。さらに、浅野和之、秋元才加、吉田羊、松岡茉優、藤井隆、今井朋彦、斉藤由貴、遠藤憲一が出演。彼らが代わる代わる事件の容疑者として浮上していく。夫を毒殺した疑惑のあった唐津佐奈子が死亡するところからはじまる本作。彼女を演じる吉田さんは、「故人ではありますが、語り手たちによる在りし日の私から、その人生を想像していただけるとうれしいです。大泉さんを想定した三谷さんの『当て書き』がこれまた楽しい!」とコメント。かねてより三谷作品に参加したかったという草刈さんは、「私演じます“満つる”さん、ちょっと変わった人です。このような役柄は演じたことがありません!でも、楽しかった~」と述べ、松岡さんも「野村萬斎さん演じる奇妙な探偵・勝呂に振り回されるのは大変心地よい時間でした」と参加した感想を語っている。そして“謎の男”役で出演する和田さんは、自身の役について「極めて重要な容疑者の一人です。明らかに怪しいです。疑われても仕方ない。誰が見てもそんな印象です。ストーリーを追っていく中で、加害者なのか?被害者なのか?と、そんなところにある種の面白みを感じる人物です」と説明しており、多くの登場人物の中でも特に気になるキャラクターだ。また脚本を手掛けた三谷さんは、「あの名作『アクロイド殺し』のドラマ化に関われるのは、クリスティファンの脚本家にとっては最高の喜びです。ミステリーの女王に敬意を表し、設定を日本に移した以外は、極力原作に忠実に脚色してみました」とコメントを寄せている。「黒井戸殺し」は4月、フジテレビにて放送予定。(cinemacafe.net)
2018年02月15日テレビ朝日では、“アガサ・クリスティ 二夜連続ドラマスペシャル”と銘打ち、世界No.1のミステリーの女王、アガサ・クリスティの名作を、2夜連続で放送することが決定。今回は「パディントン発4時50分」と「鏡は横にひび割れて」を、天海祐希と沢村一樹をそれぞれ主演に迎えドラマ化する。■天海祐希主演「パディントン発4時50分~寝台特急殺人事件~」まず天海さん主演でドラマ化する名作は、車窓から並走する列車の殺人現場を目撃する…というドラマチックな幕開けが読者に鮮烈な印象を与えた「パディントン発4時50分」。原作では、鋭い洞察力により難事件を解決に導く老婦人“ミス・マープル”が主人公となっているが、今回は日本版に大胆アレンジし、“元敏腕刑事にして危機管理のプロ”という華麗な経歴を持つデキる女、天乃瞳子を主人公に描く。ドラマはある夕方、瞳子の義母が「特急オリオン」に乗っていたところ、並走していた「寝台特急朝霧」内で男が女性の首を絞めているのを目撃。すぐさま通報したものの、寝ぼけていたとして車掌も警察も取り合あってくれない。そんな義母の汚名を返上するため、真相究明に立ちあがった瞳子は犯人が車内から死体を投棄したものと推理。そして、遺体が投げ込まれたのは沿線に広がる豪邸の敷地内だと考え、ある人物をその屋敷に潜入させる。しかし、その豪邸には一筋縄ではいかない曲者の社長一族が顔を揃えていた。さらに、なんと屋敷内でさらなる殺人事件も発生!果たして、“消えた死体”の行方は?複雑に絡み合う一連の事件の真相とは…というあらすじ。瞳子を演じるのは、クリスティ作品初挑戦となる天海さん。「列車を舞台にしたミステリーはいまとなっては定番に思えるかも知れませんが、この『パディントン発4時50分』の発表当時はとても衝撃的な内容だったのではと思います。登場人物のキャラクターも個性豊かで、さまざまな人間が絡み合うミステリーなので最後まで楽しんでいただけると思います」とコメントしている。■沢村一樹主演「大女優殺人事件~鏡は横にひび割れて~」沢村さん主演でドラマ化するのは、エリザベス・テイラー主演でハリウッドでも『クリスタル殺人事件』として映画化もされた「鏡は横にひび割れて」。大女優が開いた豪華絢爛なパーティーで起きたひとつの殺人事件。犯人の標的は、その大女優だったのではないかと見られる中、第2、第3の殺人が起きていく――という謎多き連続殺人を、スリリングに描いていく。何者かに脅迫を受けていた大女優、彼女を取り巻く一癖も二癖もある怪しい人物たち…と容疑者だらけで捜査難航する中この謎に挑むのは、警視庁捜査一課・特別捜査係の警部・相国寺竜也。昨年3月、日本で初めて映像化され大きな話題を呼んだ「そして誰もいなくなった」にて、八丈島沖の孤島・兵隊島で起きた不可解な連続殺人事件の謎を鮮やかに解き明かしたのが、沢村さん演じる相国寺。視聴者に強烈な印象を残したそんな相国寺が、今回再びクリスティの世界に登場する!沢村さんは、「孤島の屋敷に張り巡らされた巧妙なトリックの数々を解き明かしていくに値する天才的な刑事とは、どんな人だろうということを想像しながら作り上げた少し濃いめのキャラクターでした」と相国寺というキャラの役作りについて明かし、「描かれる人々のストーリーと、殺人事件に紐づく推理モノの両方が楽しめる作品となっており、そこを分けて見ていただくとより物語が引き立つのではないかと思います。物語の全体を通して人間の“情念”というものも感じられるドラマで、登場人物たちも激しい感情を持つ人ばかり。その中に入った相国寺との対比もまた、楽しんでいただける要素のひとつとなっています」とドラマをアピール。■お互いの作品についてそれぞれコメント!また今回は2作品を2夜連続で放送するということで、お互いの作品についてそれぞれコメント。天海さんは、「どんなストーリーなのかとても興味がありますし、沢村さん主演の作品を見るのはすごく楽しみ!皆さんもぜひ二夜連続でご覧いただけるとうれしいです」と話し、沢村さんは「セリフが少ないなんて話をしていたんですけど、実際、最後の謎解きのシーン、10ページを1カットの長回しで撮ったんです!『楽なんですよ、天海さんより♪』と言っていた自分がバカだった!と後悔しています(笑)『パディントン発4時50分~寝台特急殺人事件~』で天海さんが演じる探偵役も楽しみにしています!」と語っている。アガサ・クリスティ 二夜連続ドラマスペシャル「パディントン発4時50分~寝台特急殺人事件~」「大女優殺人事件~鏡は横にひび割れて~」は3月、テレビ朝日系にて2夜連続放送。(cinemacafe.net)
2018年02月01日「2017年(第35回)毎日ファッション大賞」の表彰式が11月29日、都内で行われ、 ハイク(HYKE)の吉原秀明と大出由紀子が大賞を受賞した。表彰式で、吉原は「自分たちなりの信念を持ち、真摯に取り組んできた結果が今回の受賞につながったと思うし、受賞したことで歩んできた道が間違っていなかったと背中を押してもらえたと感じている。今回の受賞は自分たちが考えたことやビジョンを形にしてくれた工場や附属業者の人たち、お店の人、プレスの方たちなどの協力のおかげ」とあいさつ。大出は「1997年に代官山に古着屋をオープンしてから創業20年という節目の年に受賞できてうれしい。グリーン時代からずっとノミネートされていて、とれるとれる詐欺みたいになっていたので、やっぱりとれるんだと思いました」と喜びを語った。また、新人賞・資生堂奨励賞はユイマナカザト(YUIMA NAKAZATO)の中里唯馬、ファッション界に功績を残した人に贈られる鯨岡阿美子賞はスタイリストの高橋靖子がそれぞれ受賞。話題賞はアシックスとGINZA SIX、特別賞は島精機製作所の島正博会長に決まった。中里は「いばらのような道を歩いてきた中で、転機となる1年だった。これまでの衣装デザインでは、1人1人それぞれの人のためのデザインをしてきたが、技術の進化によって縫製をせずにぴったりとフィットする新しい服ができた。これからも恐れずに時代を切り開いていきたい」と挨拶。高橋は「今回の受賞で何年やってきたのかを初めて知った。今まで55年やってきたのと同じように明日からもやっていきたい」と喜びを語った。表彰式の後に行われたパーティーでは、ユイマナカザトがパリのオートクチュールコレクションで発表したコレクションを紹介するファッションショーも行われた。
2017年12月03日特別展『歌麿大作「深川の雪」と「吉原の花」―138年ぶりの夢の再会―』が、2017年7月28日(金)から10月29日(日)まで、神奈川・岡田美術館で開催される。本展では、喜多川歌麿によって描かれた肉筆画の大作「雪月花」三部作のうち、ワズワース・アセーニアム美術館所蔵の「吉原の花」を米国から迎え、岡田美術館収蔵の「深川の雪」、原寸大の高精細複製画として制作された「品川の月」と同時に展示する。「雪月花」三部作とは?「雪月花」三部作とは、喜多川歌麿(?〜1806)によって描かれた、一連の肉筆画の大作「深川の雪」、「品川の月」、「吉原の花」のこと。「雪月花」の最も古い記録は、明治12年(1879)11月23日、栃木県の定願寺における展観に、当地の豪商・善野家が出品したというもの。その後、三部作は美術商の手によってパリへと渡り、現在「吉原の花」は、アメリカ・コネチカット州のワズワース・アセーニアム美術館、「品川の月」は、アメリカ・ワシントン D.C.のフリーア美術館の所蔵となっている。「深川の雪」だけは、戦前に日本へ戻り、戦後まもない昭和23年(1948)と27年(1952)の2度にわたり公開展示されてから長らく行方知れずだったが、2012年に再発見され、岡田美術館の収蔵となっている。大作「吉原の花」22年ぶりの来日今から22年前の平成7年(1995)に、千葉市美術館が開催した「喜多川歌麿展」で展示された三部作の一つ「吉原の花」。今回の里帰りは、明治期に日本から出て以来2度目となるもので、日本で「深川の雪」とともに展示されるのは138年ぶりのこととなる。最大級の肉筆浮世絵の迫力を体感「雪月花」三部作で特筆すべきは、各作品の大きさだ。一番大きな「深川の雪」で、縦約2m×横約3.4m。他の2作品も大画面で、浮世絵史上最大級の掛軸画といえる大きさを誇る。屏風クラスの大きさであるにも関わらず、なぜ掛軸として描かれたのか、あるいはどこに掛けることを想定して発注されたのかなど、三部作をめぐる謎は未だ明かされていない。本展に訪れた際は、実際に絵の前に立ち、その大画面の迫力に圧倒される体験を是非楽しんでほしい。歌麿美人の変遷をたどる歌麿といえば、浮世絵界を代表する美人画絵師。生涯をかけて新しい表現に挑戦し続け、江戸の人々から強い支持を集めた画家であったという。今回展示される「雪月花」三部作の登場人物は女性が大半を占めており、「吉原の花」が最多で52人、次いで「深川の雪」が26人、「品川の月」が19人。最初に描かれた「品川の月」から歌麿晩年の「深川の雪」までは実に10年以上もの開きがあるため、歌麿美人の様式変遷が楽しめるのも本展のポイントの一つだ。貴重な歌麿肉筆画も同時公開現存する歌麿の肉筆画(筆で描いた絵)は非常に少なく、40点程度しか存在が確認されていない。そのうち「深川の雪」以外に、遊里の女性たちがプライベートな時間にくつろいだ様子で会話を交わす「三美人図」、座敷に呼ばれた芸者の凛とした姿を描いた「芸妓図」を収蔵する岡田美術館は、本展に併せ、歌麿の名品2点「三美人図」「芸妓図」を、4階展示室にて特別に公開する。開催概要『歌麿大作「深川の雪」と「吉原の花」―138年ぶりの夢の再会―』開催期間:2017年7月28日(金)〜10月29日(日)休館日:会期中休館日なし所在地:神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷 493-1開館時間:9:00〜17:00(入館は16:30まで)入館料:一般・大学生 2,800円、小中高生 1,800円
2017年05月25日特別展『歌磨大作「深川の雪」と「吉原の花」ー138年ぶりの夢の再会ー 』を神奈川・岡田美術館にて開催。会期は2017年7月28日(金)から10月29日(日)まで。江戸の浮世絵師、喜多川歌麿。彼の晩年の肉筆画の「雪月花」三部作は、画家人生の集大成と呼べる大作だ。江戸最大の遊郭「吉原」の大通りを舞台に、美しく着飾った52人の遊女たちを描いた「吉原の花」や、雪が降り積もる冬の日に、深川の料亭で働く侍女や芸者たちの姿を描いた「深川の雪」。そして、海を臨む眺めのよい遊里の様子を描いた「品川の月」の3点から「雪月花」は成る。明治12年に3点揃って展示されたのを最後に、「吉原の花」と「品川の月」はアメリカに、「深川の雪」は昭和23年と27年に公開されてのち、長らく行方知らずではあったが日本の岡田美術館に収蔵され、現代に至るまで3点はバラバラに保管されていた。本展では、「深川の雪」と「吉原の花」が138年ぶりに日本で同時に公開される貴重な機会だ。さらに、「品川の月」も原寸大の高精細複製画で同時展示される。咲き乱れる桜や、この時代でもひときわ華やかで美しい着物を身にまとう大勢の遊女たち、そして画面全体を彩る金。「吉原の花」は、溢れる色彩と煌びやかな装飾で溢れている。一方で、渋い色彩の着物を着た侍女たちや、真っ白に雪化粧をした松が描かれ、静かでキリッとした冬の空気が伝わってきそうな「深川の雪」。どちらも2メートルに及ぶ大作であり、その2つを同時に並べることで、それぞれが放つ異なる趣きをありありと感じることができる。また、作品にはたくさん描かれた人の着物の柄など、細部まで緻密に描きこまれているので、目の前で眺めればついため息が出るほど見応えがあるだろう。【詳細】歌磨大作「深川の雪」と「吉原の花」 - 138年ぶりの夢の再会 - 会期:2017年7月28日(金)〜10月29日(日) ※会期中休館日なし会場:岡田美術館住所:神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷493-1開館時間:9:00〜17:00 (入館は16:30まで)入場料:一般・大学生 2,800円、小中学生 1,800円
2017年02月11日マーベル・スタジオが贈る最新作『ドクター・ストレンジ』。この度、今年レコード大賞新人賞を受賞した「BOYS AND MEN」の吉原雅斗が、本作で声優に初挑戦していることが分かった。上から目線の天才外科医ドクター・ストレンジ。突然の交通事故で神の手を失った彼を甦らせたのは──魔術。厳しい修行により、人智を超えた力を手に入れ魔術師となった彼は“闇の魔術”の存在を知り、世界を滅亡から救う戦いに巻き込まれていく。だが、たとえ敵であっても、医者である彼に命を奪うことができるのか?大いなる葛藤を抱えたまま、いまドクター・ストレンジの本当の戦いが始まる…!すでに11月4日に全米で公開された本作は、全米初登場1位を獲得。公開3日間では興行収入約8,500万ドル(約88億4千万円)の大ヒットスタートとなり、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)作品としては14作連続の第1位を記録。さらに公開2週目の週末も、約4,300万ドル(約46億円)で2週連続No.1を獲得す大ヒットとなっている。吉原さんが演じるのは、不慮の事故で腕の機能を損なわれたベネディクト・カンバーバッチ演じるストレンジが、様々な治療方法を探しもとめている中で出会うバングボーンと一緒にバスケをしている友達。自身の年齢よりも年齢が高い役どころとあって、今回の収録のために“ナイスミドル”な声を練習してきたそう。映画の中では顔出しはない役であり、バスケをしながらの躍動感のあるセリフに当初は悪戦苦闘している様子も見られた。「BOYS AND MEN」メンバーの中でも、自他ともに認める程の大のマーベルファンでもある吉原さん。今回のオファーには「すごく嬉しかったです!でも声優初挑戦なのですごく緊張もしました!」と語る。また難しかった点については、「いろんな表現をしてくれというリクエストに必死に応えようとするものの、オーダー通りの声にならなかったりとすごく難しかったです」と話すも、「『ドクター・ストレンジ』に関われているというところですごく楽しかったです!僕が初めて声優に初挑戦した作品、ドキドキ・ワクワクする作品です。ぜひ劇場でご覧ください!」とメッセージを寄せた。『ドクター・ストレンジ』は2017年1月27日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2016年12月26日1952年英国・ウエストエンドで初演、以来英国演劇史上最長ロングランを更新し続けているアガサ・クリスティのミステリー劇『マウストラップ』。本作の上演60周年を記念して来年3月、日本版の上演が決定した。英国で活躍する演出家ジェイスン・アーカリを演出に迎え、石井麗子、小松政夫、田野聖子、辻本祐樹、夏樹陽子、森宮隆、横内正、渡部将之のキャスト陣で上演する。『マウストラップ』公演情報雪に閉ざされた山荘に殺人事件の一報が寄せられる。事件現場には山荘の住所とマザーグースの歌詞。差し向けられた警官の捜査が始まると、宿泊客の間で疑心暗鬼が広がっていく……。クリスティ自身が「つくづくよくできた芝居」と自賛するほどの、謎解きミステリーの傑作だ。公演は2013年3月6日(水)から17日(日)まで、東京・六本木ブルーシアターにて。チケットの一般発売は1月12日(土)より。なお、チケットぴあではインターネット先行先着「プリセール」を実施中。12月12日(水)20:00まで受付。
2012年11月22日