7月8日(金)より公開される映画『TELL ME ~hideと見た景色~』の場面写真が到着した。hide の実弟・松本裕士の著書『兄弟 追憶のhide』(講談社文庫刊)をもとに、hideが遺した音楽を世に届けるため奮闘する弟と仲間たちの軌跡を描いた、映画『TELL ME ~hideと見た景色~』。主人公hideの弟で駆け出しのマネージャー・松本裕士(ひろし)役を務めるのは、俳優、歌手、タレントとして映画、テレビ、舞台など多方面で活躍、本作で映画初主演を果たす今井翼。hideと二人で楽曲を制作していた、hideの共同プロデューサー I.N.A.役には、hideのドキュメンタリー映画『JUNK STORY』でナレーションを務めた塚本高史。hide役を演じるのは、ロックバンド「FUZZY CONTROL」のギター&ヴォーカル、そしてソロでも活動するロックギタリストのJUON。レコード会社重役・鹿島役に、声優としても活躍、TVドラマ『最愛』での好演が話題となった津田健次郎。監督・脚本は、『今日も嫌がらせ弁当』の塚本連平が務める。このたび到着した場面写真は全10点。主人公の裕士(今井翼)がhideの音楽を世に届けるため、I.N.A.(塚本高史)を中心とするhide with Spread Beaverのメンバーたちとともに奔走する様子や、hideと裕士兄弟の一面が垣間見える2ショットシーン。さらに、1998年当時の「hide with Spread Beaver appear!!“1998 TRIBAL Ja,zoo”」を再現するため、1年半にわたりパフォーマンスの準備を重ねてきたhide with Spread Beaverによる圧巻のライブシーン、ライブ会場の舞台袖で様々な感情と想いを胸に祈る裕士の姿などが切り取られている。hide本人不在の中、予定されていたアルバムリリースやライブツアーの開催はどうなるのか?hideの意志を継いだ弟と仲間たちの物語をぜひ劇場で見届けてほしい。『TELL ME ~hideと見た景色~』7月8日(金)より公開
2022年06月09日内田理央が主演を務める、ブルー&スカイによる書き下ろし新作舞台『星の数ほど星に願いを』が8月27日(木)に開幕、9月6日(日)まで上演中。その初日の公演を取材した。本作は“ナンセンス演劇の極北”と言われるブルー&スカイが脚本・演出を手掛けるオリジナル新作で、「願いが叶う神秘の石」を作ってきた倒産寸前の町工場を舞台に、融資の回収にやってきた銀行員のナナ(内田)の奮闘や、工場の社長・高見沢(大堀こういち)とその息子・龍一(田村健太郎)の確執などが描かれるナンセンスコメディ。役者全員がフェイスシールドをつけての芝居となる本作。冒頭では、作・演出のブルー&スカイが登場し、フェイスシールドに「今のうちに慣れてください」と、あることを披露。観客は少々面食らった状態で本編に入っていく。奇抜な設定と展開にファンも多いブルー&スカイの世界観は本作でも健在。田村健太郎、安澤千草、吉増裕士、師岡広明、水野小論、神谷圭介、大堀こういちと、手練れのキャストがブルー&スカイ節を体現していく中に、内田もすんなりと馴染んで笑いを生み出していく。以前、本作の取材会にて内田が「私は銀行員を演じますが、ブルー&スカイさんとお話しして、某“倍返しだ”ドラマのイメージでやらせていただいています」と明かしたが、その辺りもぜひ楽しみにしてもらいたい。“情けは無用”の冷酷な銀行員として工場に現れるナナは、そこで働く松木(吉増)や五十嵐(師岡)を怖がらせ、高見沢やその妻・ヨシエ(安澤)を叱咤する。その中で、日に日に深刻化する父子の確執や、スナックのママ(水野)と中野山(神谷)が巻き込まれる龍一の夢が絡まりあって、まさかの展開から、朗読あり、未公開シーンありで、想像もしないラストへと導かれていく――。演劇の面白さを体感できる本作。これはきっと劇場でしか味わえない笑い。現実が少し重い今こそ、ぜひ堪能してほしい!『星の数ほど星に願いを』は9月6日(日)まで東京・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAにて上演中。チケットぴあでは各公演前日23:59まで購入できる当日引換券を発売中。取材・文:中川實穂
2020年08月28日ブルー&スカイによる書き下ろし新作舞台『星の数ほど星に願いを』が8月27日(木)に開幕する。主演を務める内田理央に話を聞いた。“ナンセンス演劇の極北”と言われるブルー&スカイが書き下ろす本作。河原で拾ってきた石ころを「どんな願いも叶う神秘の石」として売りつけてきた倒産寸前の町工場に、銀行員のナナ(内田)が融資の回収にやって来て、むちゃくちゃな要求を突きつけるが――というコメディだ。内田は「かなりくだらないコメディです。その中で私は銀行員を演じますが、ブルー&スカイさんとお話しして、某“倍返しだ”ドラマのイメージでやらせていただいています!」と思いもよらない役作り。ドラマのシーズン1を全て見直して稽古に臨んだという。実際に稽古が始まると、「ブルー&スカイさんの演出やおっしゃることが天才的に面白くて、“奇才”ってこういう方のことを言うんだなと思います。私が演じるナナも、別におかしな人というわけじゃないんですよ。でも台本自体わけがわからないから(笑)、私が真面目に一生懸命やるだけで面白くなる。魔法みたいな感じですね」と楽しんでいる様子だ。共演は、田村健太郎、安澤千草、吉増裕士、師岡広明、水野小論、神谷圭介、そして大堀こういちと演劇界で活躍する面子がズラリ。「稽古場で、皆さんが毎回違うことにチャレンジされる姿を見て、『そうか、稽古場はチャレンジする場所なんだ』と改めて思いました。私は舞台の経験が少ないので、最初は不安も緊張もあったのですが、今は『思いついたことをどんどんやってみよう!』という楽しさに変わりました」この4月でデビュー10周年を迎えた内田だが「経験させていただけばいただくほど、お芝居への“楽しい”という思いが大きくなっています。メンタルが弱いので、最初の頃は『失敗しちゃいけない』と縮こまったり、できなくて落ち込んだりすることも多かったのですが、最近は、悔いなく全力で、皆さんと一緒に楽しくやる、ということができるようになってきたと思います。いろんな現場を経験して、私は、スタッフさんも含めみんなで一緒にひとつの作品をつくっていく雰囲気が一番楽しかったから。自分もそういうふうにできたら」と笑顔で語る。そんな内田とブルー&スカイが生み出す新作ナンセンスコメディをお楽しみに!内田が「悩みとかどうでもいいや!と思えるような(笑)、舞台です」と語る本作は、8月27日(木)から9月6日(日)まで東京・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAにて上演。チケットは現在発売中。取材・文:中川實穂
2020年08月18日詩人・吉増剛造の約50年にも及ぶ創作活動を紹介する「声ノマ全身詩人、吉増剛造展」が、8月7日(日)まで東京国立近代美術館にて開催されている。77歳の現在も、「詩人」に収まらない多様性溢れる活動し続けている吉増氏の作品を展示する同展。鑑賞型の従来の展覧会とは異なり、聴覚・触覚を刺激する体感する展覧会として、ドローイング作品(生原稿)のほか、映像、写真、オブジェ、録音した自らの声など、様々な作品や資料が一挙公開される。展示のタイトルとなった「声ノマ」には、漢字をカタカナに置き換えることで、言葉が(声)が本来持っていた多義性を回復させるという、吉増氏がしばしば用いる表現手法が表されており、「声ノマ」の「マ」には、魔、間、真、目など、様々な意味が込められている。開催期間中は多数の関連イベントが実施され、7月16日(土)、17日(日)は、「アメリカ実験映画のゴッドファーザー」とも称されるリトアニアの映画監督ジョナス・メカスのドキュメンタリー『リトアニアへの旅の追憶』を上映。DVD化されていない作品のため、貴重な鑑賞機会だ。ほかにも、吉増氏が登壇するアフタートークなども開催される。詳細はHPにてチェックしてみて。「声ノマ全身詩人、吉増剛造展」は、東京国立近代美術館にて8月7日(日)まで開催中。(text:cinemacafe.net)
2016年07月08日「テツ、オマエ、山登りは得意か?」土砂降りの雨の中、聞かれて答えるのはビシっとしたスーツ姿の篠崎哲也。「全然、得意じゃありません」しかし、それがすべての始まりだった──目の前には崩落した道と恐ろしい濁流。その山の上にあるのは「ホテル・カルフォリニア」。舞台「ホテル・カルフォリニア」チケット情報鬼才・すぎむらしんいちのエッチでバイオレンスなクライムコミック「ホテル・カルフォリニア~HOTEL CALFORINIA~」(講談社/ヤングマガジン)初の舞台化で、主人公・篠崎に挑んだのは、福士誠治。一見クール、けれどナイーブ、無軌道なヤクザを演じている。組の下っ端、ポン引きの彼は斡旋した売春婦・伊藤モト子(今野杏南)の売上を取り立てるため、危なっかしい舎弟の健二(山田悠介)と北海道の山奥へ。同行するのは真っ白なスーツでニヤニヤ笑う、同じ組の池田(なだぎ武)。しかし彼らを待ち受けていたのはヘビ、そしてクマ!さらには自生する大麻だった!?一方、ホテルでも異変が起きていた。社長が姿を消し、後には雇われたばかりの支配人・岩崎(吉増裕士)と掃除のおばちゃん(平田敦子)半端な見習い従業員だけが……事務所の机には「辞表」が一通。携帯も入らない山中で電話も止められ道路は断絶、陸の孤島と成り果てた。上下に分けられたセットを巧みに使い分け、次々と場面が展開、それぞれの空間で暴れるのは自由すぎるキャストたち。初っぱなから下着姿で登場する、どこか天然なモト子に対抗するかのように見習い従業員たちもトンデモ衣裳姿を披露。浜崎(町田水城)はセーラー服にピンクのブルマーで闊歩し、バニーガール姿の竹田(山岸門人)をぶん殴る。そんな彼らを一喝するのは金髪でロックに生きる後藤加世子(中尾ちひろ)。裏腹にお子ちゃまな太田カオリ(天乃舞衣子)は混乱して泣き叫び、おばちゃんはスパゲッティを黙々と頬張る。壊れまくった人々のなか、ずば抜けて美しい女装を披露するのは、濁流にかかる虹を褒めたために「虹男」扱いされるマイペースな良男(太田基裕)。彼は叫ぶ。「僕は変態だけど!あいつらは犯罪者!!!」スレンダーな大女なのに可憐なホテルの制服姿で華を添え、タイミングを逃してお手洗いに行くのを我慢しつづける姿(!)に注目だ。やがて、篠崎たちはホテルに到着。池田はモト子を押し倒し「パイオツ!パイオツ!」と連呼(笑)。そこに大麻を育て隠遁生活を送っていた、謎のすけべじーさん・金次郎(松尾伴内)も闖入、事態は予想の斜め上へ。気づけばクマに追われヤクザが乗り込み警察に囲まれ、立てこもり事件へと発展。さらに無茶なリゾート開発に怒った村人たちがホテルに火を放ち……激しい銃撃戦の果て、彼らが迎える結末や如何に!!!破天荒な原作に真正面から挑んだ、ド直球勝負の舞台は2月4日(木)から14日(日)まで、東京・紀伊國屋ホールにて上演。取材・文/おーちようこ
2016年02月05日