セントラルセントマーチンズ美術学校を卒業後、ジョン・ガリアーノのデザインアシスタントを経て帰国した山縣良和さん。昨年からはパリでも定期的に展示会を行っており、最近ではパリのコレットなど、海外のショップのウィンドーで作品を披露する機会も増えてきている。一方、Tex. Boxの澤利一さんはルイ・ヴィトン(Luis Vuitton)、ランバン(Lanvin)、ヨウジヤマモト(Yohji Yamamoto)など、国内外のブランドのランウェイを飾るファッションのニードルパンチを手掛けている。ファッションにおいて、まさに国境を越えて活躍する2人に、それぞれの視点から見る日本のファッションと世界のファッションについて訊いた。13年春夏のコレクション「七福神」では、前年の東日本大震災以後、山縣さんの心に沸き上がった「日本の古くから使われている素材で造形的なものを作りたい」という思いを日本の素材や文化を咀嚼し大胆にファッションで表現した山縣さん。時が経ち、彼は15年秋冬では、マイケル・ジャクソンの「Heal The World」をバッグに、マイケルやベネトンの広告を手掛けたオリビエロ・トスカーニにオマージュを捧げるようなユニバーサルなコレクションを発表している。どんな心境の変化があったのだろうかと訪ねると…。「ちょうどパリで展示会をはじめたタイミングで泊まったホテルが、その1週間前におきたシャルリー・エブド襲撃事件の目の前だったんです。世界的な事件が、自分にとって身近な存在だと感じたら、ファッションにおいても世界的な視点で表現出来たらという心境の変化に繋がりました」と返ってきた。そして、ファッションの都、パリについてこう語る。「パリ衰退といわれていますが、やはりパリは文化的総合力が高くて強い街だなと思います。ヨーロッパの文化的中心地であり、食、建築、アート、ファッション、音楽、哲学…となんでもある街です。そういった文化に慣れ親しんだ人が住む街は”粋”があると思う」と続ける。「自分たちが日本のいい生地を使って、それを世界に発信出来たらいいなという思いがあります」と山縣さんそして、ここ数年、自身のクリエーションを通じて国内の産地に足を運ぶことが増えたという山縣さんには、一つの目標があるという。伝統的な技法の布地に触れ「この生地を使いたい」と思うことがあっても「値段にたまげてしまうこともある」と山縣さん。訊けば、そういった技術的に優れた生地は着物業界や、シャネルやディオールなどのラグジュアリーメゾンの元に渡るのだという。「せっかく日本にいい生地があるのに、それを自分たちが使えない状況は歯がゆい。自分たちが日本のいい生地を使って、それを世界に発信出来たらいいなという思いがあります。そういう流れを作りたい」とその思いを語る。ニードルパンチを終えた生地明治の文明開化以降、海外からの文化が染み込んでいった現代の日本。この急激な変化というのは、ここ100年余のことだろう。「かつての日本には、文化的な素養があったのだと思います。ただ、この100年でそれを失ってしまった。海外の人たちは憧れだけで作ったフェイクは求めていないし、自分たちにない文化を求めています。だからこそ、洋装やヨーロッパの文化を学ぶのは、その歴史と文化を理解するため。決して、真似をするための勉強ではないはずです。そのために私たちは、自国の先祖代々の真相を知らなくてはいけないし、それがないとクリエーションは世界に通用するものにならないのでは」と山縣さんは続ける。ここまで、頷きながら山縣さんの話を訊いていた澤さんがこう続けた。「日本でも、世界でも各産地で素晴らしいテキスタイルが作られていて、それが本流でありテキスタイルの一番いい形だなと思います。ただ、そこにもっと面白みを加えてもいいんじゃないかという思いがあります。それを可能にしてくれるのが、私にとってはニードルパンチです」と澤さん。「面白い仕事をずっとし続けたいんです」と澤さん「私は、面白い仕事をずっとし続けたいんです。だから、はじめましてのブランドさんからの、なんじゃこりゃっていうリクエストが嬉しい」と澤さん。「僕に出来るとしたら、きっと完成度じゃない。各地で作られる完成度の高い生地を、私が崩してはいけないと思っています。ただ、各地で織ったけれども、そのままでは製品にならないようなものからニードルパンチを使ってアレンジしていくことが出来る」と語る。Tex. Boxに飾られた様々な表情を見せるニードルパンチの作品が物語るように、彼は素材を手にすると、次々のクリエーションのイメージが広がっていくようだ。この日、山縣さんと澤さんの対話を通じて感じたのは、可能性を信じる力の大切さ。そして、ベストを尽くした後のアクシデントを楽しむ心のような気がした。のこぎり屋根から陽射しが差し込むこの場所で、確かにファッションが生まれていた。あなたが手にする洋服が、一体どんな旅路を経てやってきたのか。ほんの一時でも思いを馳せてから纏うことが出来れば、その1着の持つ意味が変わるのかもしれない。リトゥン山縣良和×桐生でニードルパンチを手がける澤利一「ニードルパンチはフリーペインティングと同じ」前編【ファッションが生まれる場所】に戻る
2016年03月05日今年は、作品の垣根を越えて2大キャラクターが激突する"VS映画"が熱い。『バットマン vs スーパーマンジャスティスの誕生』(3月25日公開)、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(4月29日公開)、『貞子vs伽椰子』(6月公開)と、ヒーローものからジャパニーズホラーまで、話題作が続々公開される。2大ヒーローが激突する『バットマン vs スーパーマンジャスティスの誕生』は、世界最強と同時に正義の味方であるはずのスーパーマンがその力をセーブできずに人類の脅威となってしまい、彼を止めるべく人類の希望を背負ったダークヒーロー、バットマンが立ち上がるというストーリー。バットマンとスーパーマンがスクリーン上で共演を果たすのは史上初の試みであり、作品の垣根を越えた夢の共演が実現する。マーベル・スタジオ最新作『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』は、最強ヒーローチーム"アベンジャーズ"の仲間としてともに戦ってきたアイアンマンとキャプテン・アメリカが対立。ブラック・ウィドウ、ホークアイ、ファルコンといったおなじみのメンバーに加え、新たにアベンジャーズに加わったスカーレットウィッチや、昨年主演映画が公開された新ヒーロー、アントマンなども登場する。そして、『貞子vs伽椰子』では、ジャパニーズホラーの代表作から2大"女王"が共演。『リング』シリーズの貞子と『呪怨』シリーズの伽椰子が対決する様を映し出す。近年では、『エイリアンvsプレデター』(04)や『ルパン三世vs名探偵コナン THE MOVIE』(13)などが話題を呼んだ"VS映画"。今年も、作品の垣根を越えた共演から目が離せない。(C)2016 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC AND RATPAC ENTERTAINMENT, LLC
2016年02月06日いまや日本だけでなく国境を越えて世界中で人気を博している「Perfume」。結成15周年、メジャーデビューは10周年を迎えた今年、自身のライブ「Perfume WORLD TOUR 3rd」の裏側に完全密着したドキュメンタリー映画の日米同時公開決定し、本作の予告編が解禁された。2014年に開催され、アメリカ、ヨーロッパ、アジア各地を回った「Perfume WORLD TOUR 3rd」の裏側に完全密着した「Perfume」初の映画となる本作。これまで日米同時公開された邦画は『ミッドナイト・イーグル』(’07)、『RED LINE』(’10)、『最後の忠臣蔵』(’10)の3作品あるが、ドキュメンタリー映画で日米同時公開されるのは本作が史上初。本作は、アニバーサリーイヤーとも言うべき2014-15年の「Perfume WORLDTOUR 3rd」、「S×SW 2015」での、海外の丸2か月間に亘る活動に密着。世界を駆け巡りながら、彼女たちの音楽や最新テクノロジーを掛け合わせたLIVEパフォーマンス、そして、これまであまり見せることのなかった舞台裏へも密着。パフォーマンスの影にあるひたむきな姿、喜びや苦悩、葛藤までも描き出す――。公演ごとに何時間も行っている通称「ダメ出し」会や、ワールドツアー中のわずかな余暇を楽しむメンバーにも密着。シンガポールの巨大マーライオンに興奮したり、NYのタイムズスクエアを街歩きする姿など、等身大の彼女たちの姿も映し出される。そして、メンバーそれぞれがワールドツアーや結成、メジャーデビューから現在に至るまでの軌跡をふり返るなど、独占インタビューも収録している。さらに北米を皮切りに台湾、香港、シンガポール、メキシコでの公開も決定、南米、ヨーロッパでの公開も予定されている本作は、10月22日(木)から開催される第28回東京国際映画祭“パノラマ部門”へ選出・正式招待され、「Perfume」メンバーはオープニング式典のレッドカーペットへの参加も決定している。<以下、「Perfume」メンバーコメント>■あ~ちゃん日米同時公開うれしーい!!!すごーい!!わたしたちPerfumeのライブが、どんなやりとりでどんな風に作られているのか、本当にたくさんの場面で密着していただいているので、若干恥ずかしいところはありますが、ありのままの私たちを、日本のみならず海外の方にも見届けてもらえること、すごく嬉しいです!!そして、レッドカーペット!!今回は本当に赤いかなぁ?!前回Cars2のワールドプレミアで歩かせていただいた時はサーキットを見立てた黒のカーペットだったので、念願のレッドなカーペット!!踏みしめて歩きたいと思います(*^^*)ひゃん。緊張する…笑■かしゆか自分たちのツアーが映画になることだけでもとても嬉しかったのに、その映画がアメリカでも同時上映されると聞いて未だに信じられません!たくさんの人に見てもらえることを願ってます!国際映画祭のレッドカーペットを歩ける日が来るなんて夢にも思いませんでした。関わってくれた人の気持ちを胸に三人で歩けることをとても嬉しく思います!少しの間ですが国際映画祭という華やかな場所にお邪魔させていただいて楽しめたらな、と思ってます!■のっちなんだかすごい事になってきました…!とにかく早く観てほしいな。あ~楽しみ~^ ^『WE ARE Perfume ―WORLDTOUR3rdDOCUMENT』は10月31日(土)よりTOHOシネマズ新宿ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2015年09月14日第一メコン橋を走行する「ローカル国際列車」鉄道の趣味のひとつに「乗りつぶし」というのがある。ある国や地域の鉄道にすべて乗ることを目的としているもので、日本の鉄道の「乗りつぶし」をしている人はたくさんいる。では、アジアで最も「乗りつぶし」が簡単な国はどこか。答えは2009年に鉄道が開業したラオス。タイの国境からたった1駅がラオス唯一の鉄道である。列車は僅か1日2往復、ローカルムード満点の国際列車に乗って、ラオスの鉄道全線完乗を目指そう。ラオスへの国際列車の出発駅は、タイ東北地方の国境の街ノーンカーイ。ノーンカーイへはウドンタニまで飛行機を使いそこから車で移動する方法もあるが、できればバンコクから夜行列車を利用したい。列車で約11時間、朝にはノーンカーイ駅に到着する。ノーンカーイから対岸のラオスを眺めるノーンカーイは、メコン川を挟んでラオスと向き合っており、国境の街として発展してきた。1994年にそれまでの渡船に替わり第一メコン橋(タイ=ラオス友好橋)が開通、バスやトラックで移動できるようになったが、引き続き入国審査はノーンカーイで行われており、国境の雰囲気は変わらない。ノーンカーイ駅は、以前は街の中心にあったが、鉄道がラオスへ路線が延長されるにあたり街外れに移転した。国際列車の発車まで時間があれば、ノーンカーイ駅前からトゥクトゥクに乗り、国境市場で買い物をしたり、メコンの川辺でお茶をしながら川越しにラオスの村を眺めるのもよいだろう。国際列車とイミグレーション窓口さて、ローカル国際列車の旅を始めよう。国際列車はノーンカーイ駅の専用のホームから出発することになっており、出発時刻近くになるとイミグレーションの窓口が開く。ここで出国手続きが済んだ乗客から列車に乗り込む。列車は2両編成の日本製ディーゼルカーだ。列車には「国際列車」との表示が鐘の合図で走りだした列車は、暫くすると路面電車のように道路の真ん中を走行する。ここは第一メコン橋の有料道路の上で、普段は自動車が走行しているが、列車が走る間のみ車はストップされ鉄道専用橋となる。この橋は開通時からレールが敷設されていたものの、前後の鉄道区間が完成していなかったため列車が走っていなかった。橋の開通後15年を過ぎ、ようやく鉄道橋としての役割を果たすようになった。道路と合流、車は通行停止列車はメコン川の上を走行していく。中間点にタイ、ラオス両国の国旗が掲げてあり、ここからがラオス領になる。橋の上は、タイ、ラオス双方から中間地点近くまで徒歩で見学することが可能であるが、国境を通過することはできないようになっている。タイ、ラオス国境を通過橋を渡りいよいよラオスに上陸。再び道路と別れた普通の線路となり、ラオス唯一の踏切を通過すると、終点、ターナレーン駅。僅か15分ほどで国際列車の旅は終わり、これでラオスのすべての鉄道に乗車したこととなる。メデタシメデタシ。ターナレーン駅にも当然、イミグレーションがありラオス入国の手続きをすることになる。駅前にはビエンチャンへの乗合バンが待機しているが、鉄道利用者は今のところ観光客が大半なので、乗合バンも強気の値段設定だ。駅周辺は全く店もない寂しいところだが、少し離れたところには、神、仏の巨大な像が展示されている謎の名所「ブッダパーク」もある。いよいよラオス上陸ラオス唯一の踏切不思議なテーマパーク「ブッダパーク」今のターナレーン駅は、ビエンチャンからも離れており中途半端なところにある。当初は、ターナレーンからビエンチャンへの線路の延長が計画されていたが、その後、中国による雲南~ラオス~タイの高速鉄道が計画され、路線が重複するこの区間の延長は、一旦棚上げされている。一方、ターナレーン駅の貨物用設備の建設は継続されているようで、将来は貨物列車が走ることが期待されている。ラオスは内陸の国、モノを輸出するにはどうしても他の国を通過する必要がある。もしラオスとタイの間で保税の仕組みが整備され、ターナレーン駅からの貨物列車がタイの港、レムチャバン港まで直接走ることになれば、ラオスは世界と繋がることができる。その時、僅か1駅ではあるが、ラオス国内に鉄道の駅があることは重要な意味を持つことになり、この国境鉄道も改めて注目を集めることになるだろう。ターナレーン駅(text & photo : 井上毅)バンコクから見る、東南アジア鉄道の楽しみ方その他の記事はこちら>
2015年08月24日関西福祉大学の勝田吉彰研究室はこのほど、感染症とメンタルヘルスについてまとめた「パンデミック症候群~国境を越える処方箋~」(著者: 勝田 吉彰)を出版した。同書の著者は、外務省医務官として24か国で海外医療の世界を経験した渡航医学の専門家。著者は2003年のSARS流行渦中の北京で大使館医務官として対応にあたり、社会のパニック状態への対処を経験してきた。同書ではその経験から、今後日本に「耳慣れない感染症」が入ってきたときに何を伝え、何を知ってもらう必要があるのかを的確に記している。また、医学系の書籍は著者の専門により、分野別に分かれているのが一般的だが、同書は「感染症」「メンタルヘルス」「海外医療事情」を1冊で網羅した。致死率の高いエボラ出血熱や、蚊によって媒介されるデング熱など、これから日本に入り脅威となる病気や、海外進出にあたって注意が必要な感染症とメンタルヘルスに加えて、途上国の医療事情やアンテナの張り方まで1冊にまとめている。海外に行く際に気をつけたい情報についても記載。今後、国境を越える人に向け、海外旅行や出張の際に備えておきたい病気の知識、海外勤務で自分の身を守るための情報も掲載した。価格は972円(税込)。
2015年08月07日○世界中で医療・人道援助活動を展開する国際NGO1971年にフランスで設立された、非営利で国際的な民間の医療・人道援助団体、国境なき医師団。同団体はこれまで、ボスニア、ソマリアなどの紛争地や、エボラなどの感染症がまん延する地域、ハイチ大地震、東日本大震災などの自然災害の被災地において、緊急医療援助活動を行ってきた。また、医療・人道援助団体であるとともに、援助活動の現場で目にした、人権侵害や紛争・災害の状況などを国際社会に伝える「証言活動」も主な使命としている。そうした活動資金のほとんどは、民間からの寄付でまかなうなど、独立・中立・公平の原則に基づく人道援助活動が高く評価され、1999年にはノーベル平和賞を受賞。現在、世界約70の国と地域で、日本人医師や看護師をはじめとする3万6000人のスタッフが援助活動を行っている。この国境なき医師団の日本での事務局となるのが、特定非営利活動法人 国境なき医師団日本である。昨年、日本からは87人のスタッフが23カ国へ派遣されて援助活動を実施。最近では、今年4月に発生したネパール大地震の被災地に6人の日本人スタッフを派遣している。派遣スタッフの職種は、医師、看護師のみならず、物資輸送の専門職や建築士、マネジメント専門家など多様だ。一方、事務局のスタッフは約50人となっており、主に現地活動のコーディネイトや寄付金等の資金調達、広報活動などを行っている。昨年、日本での寄付金の総額は約70億円に達しており、その9割以上は民間からのものである。しかも、個人からの寄付が最も多い。このように、人々の善意の寄付行為によって活動が成り立っている同団体にとって、活動の意義などを広く知ってもらう広報活動や寄付金の募集活動は極めて重要である。最近ではオンラインによる寄付の伸びが目立つという。そんな団体における広報と資金調達の中核を担う公式Webサイトとオンライン寄付受付システムのインフラには、テコラスのフルマネージドホスティングサービスが使われている。テコラスでは2014年よりプロボノ(各分野の専門家が、職業上持っている知識・スキルや経験を生かして社会貢献するボランティア活動)としてインフラ環境を国境なき医師団日本へと寄付するとともに、IT運用管理のスペシャリストとしてのスキルも提供しているのである(回線料は除く)。財務/IT IT担当マネジャーの近藤昇久氏は、テコラスのサービス導入についてこう話す。「皆さまからの寄付金ですべての活動費をまかなっていますので、内部のコストをなるべく抑えながら、現地の活動資金にどれだけ回すことができるかがとても重要です。システム投資も最小のコストで最大の成果を上げなければなりませんので、高い技術力に基づいたサービスを無償で利用できるのは非常に助かっています」○知識・経験豊富なプロの支援でトラブルゼロを実現国境なき医師団日本はこれまでも、Webサイトでの広報活動やオンラインでの寄付金受付は行っていたが、システム障害やメンテナンス時のサービス停止に悩まされていた。「知名度の上昇とともに寄付金の額も大きくなり、しかもオンラインによる寄付が増加していることから、Webサイトの安定性をいかに確保するかというのは喫緊の課題でした」と振り返るのは、財務/IT ビジネス・アプリケーション・エンジニアの建部真奈氏だ。2013年の春、問題の解決策を模索しつつ、Webサイトのリニューアルプロジェクトも計画していたこの時期、テコラスからプロボノによるインフラ提供の話が持ちかけられた。「最初から具体的な所まで踏み込んだ話をいただきました。テコラスには大規模Webサイトの豊富な運用実績もあるので、技術的に問題ないことは想像していましたが、実際に話を進めるなかでその豊富な経験やノウハウを実感できました」(建部氏)こうして両者でサービス内容などを細部まで詰め、移行プロジェクトがスタートしたのが2014年4月。その後、5月にシステム設計を行い、6月から8月にかけてサーバの構築テストを実施。そして同年9月、移行が完了し、新たにWebサイトのオープンを果たしたのである。建部氏は言う。「以前はマネージドサービスではなく、インフラだけを提供するサービスを利用していたので、『ワン・オブ・カスタマー』という扱いであり、当方の固有の問題はどこに原因があるかわからずじまいでした。それがテコラスさんに相談すると、"このような構成の場合はこのような問題が考えられるので、こうした構成にしたほうが良いのでは"といったように、問題の原因のみならず改善策まで提案してもらえました」近藤氏もこう続ける。「システム設計時も積極的にアイデアを提供してくれるなど、高い技術力のあるスタッフがそろっていることを感じました。プロジェクトの進行に多少の遅れが生じた際も、こちらの依頼を受けて社内体制を整えるなど、きちんとキャッチアップしてもらえました。サーバ・ホスティングのサービスとはいえ、サーバの設計やシステム連携の検証などが大事なので、知識と経験のあるプロの力を借りることができるのはとても大きいです」テコラスが提供するインフラ環境への移行後、Webサイト、オンライン寄付金受付システムのいずれも、これまで特にトラブルは発生していないという。「稼働しているシステムは以前と同じですが、明らかに安定度が向上しました」(建部氏)「昨年のエボラ出血熱など、世界的に関心を集める出来事があると、Webサイトへのアクセスが一気に増えますので、そうしたなかで安定して運用できるというのは安心につながっています。これからはWebサイトでの迅速な情報発信がより問われるようになりますので、将来を見据えた環境が構築できたと思っています」(近藤氏)今後、国境なき医師団日本では、テコラス提供によるインフラの拡大や新たなシステム基盤への適用も視野に入れている。社会への貢献度の高い非営利団体が少ないITコストをどう補えばいいのか──今回のプロボノの事例は効果的な問題解決策を示すとともに、IT企業の新たなCSRのあり方を示すものと言えるだろう。
2015年06月17日BSスカパー!では今年2月にインドネシア・ジャカルタで行われたAKB48とJKT48の合同コンサートを3月28日に放送する。これはスカパー!が運営する海外向け日本チャンネル「WAKUWAKU JAPAN」の開局一周年を記念し、ジャカルタにあるコタ・カサブランカメインホールで今年2月20日に行われたもの。番組ではコンサートに密着するだけでなく、ジャカルタ滞在レポートなども合わせて紹介する。国境と言葉の壁を越え、2つのグループのメンバーが1つになる姿は感動を呼ぶこと間違いなしだ。出演は横山由衣、北原里英、倉持明日香、岡田奈々、メロディー・ヌランダニ・ラクサニ、仲川遥香、近野莉菜ほか。『AKB48がジャカルタにやって来た! AKB48 and JKT48 CONCERT TOGETHER』は3月28日(土曜 14:00~)BSスカパー!にて放送。
2015年03月27日ブルネイはマレーシアと隣接していて、週末になると国境を越えてお買いものにいったりするのがブルネイ人の娯楽の一つでもあります。先日、その中でもマレーシアのラブアン島へ行ってきましたのでご紹介します。なんといってもラブアン島は関税のない場所で有名!ブルネイでは買えないお酒やたばこが安く購入できます。まずは、ブルネイのフェリーターミナルへ。通常はこちらのチケットカウンターでチケットを購入しますが、クローズしていたため、車を輸送する用の船に今回は乗船しました。チケットの料金は15BND+シーポートタックス(港使用税)で2BND、合計17BND(約1,500円)が片道券になります。やっと町並みがみえてきました。また、こちらから船に乗り換え、同じくマレーシアのコタキナバルへ向かう人もいます。ラブアンは本当に小さな島なので、一日あれば市内も一周できるそうです。高層ビルも少なく、ちょっとブルネイにも似ている気がしましたが、やっぱり大きく違うのはお酒とたばこが至る所で販売していること!!関税がないだけにやっぱり安いみたいです。 もちろんブルネイにも持ち込み可能ですが、ビール缶で6缶、リキュールで2Lまで、たばこは1本25セントと関税がかかります。そして驚いたのは、日本のお菓子がたくさん売っていました!!ブルネイにはまだまだ手に入る日本のお菓子が少ないので、久々の日本のお菓子は新鮮でした。お昼は港近くの中華屋さんへ。チキンライスをオーダーしたところ、クリスピーでおいしかったです。こちらで値段は5RM(約170円)帰りは高速船(写真一番上)で約1時間で帰ってきました。高速船の出発時間は15時半と16時に2本あります。ちなみに行きに乗車したフェリーですと2時間ほどの船旅になります。(※2014年12月現在)あっという間のラブアン島でしたが、日帰りでも行けちゃうのでちょっとしたお出かけ間隔でマレーシアへ遊びに行くのもいいかもしれませんね。
2014年12月12日国境なき医師団(MSF)日本はこのほど、エボラ出血熱対策に携わる援助従事者のためのオンライン講座「Ebola ebriefing」を公開した。同団体によると過去10年のMSFによるエボラ対応は、いずれも感染防御に関する専門スキルをもつ人々によって支えられてきた。しかし、エボラ治療における感染リスクを最小限に抑えるには、医師から衛生担当者まで、あらゆるスタッフがもつ専門知識が重要となる。そこで、ウイルスと闘う外部の人々や他団体に、それらの知識を広く提供することが大切であるとして、同講座を開設した。講座ではエボラウイルスとその制御策、症例管理の難しさについて具体的な情報を公開している。受講は誰でもでき、英語、フランス語、スペイン語の3言語を用意している。また、MSFでは8月以降、西アフリカへ出発する前の派遣スタッフにブリュッセルで数日間の理論と実践の研修を実施している。これまでに10回実施し、合計400人余りが受講した。この研修コースの成功を機に、MSFは回数を増やした上で外部の援助関係者にも開放することを決定した。今後数カ月の間に、オランダのアムステルダムで約20回の同様の研修コースを開く予定だという。MSFインターナショナル会長のジョアンヌ・リュー医師は「エボラ拡大をこれ以上広げないための最善策は、西アフリカで対応に取り組むこと」と述べている。現場での主な課題は、感染リスクのある環境での業務に習熟した人員の確保だ。「より多くの患者を治療するために、多くの海外派遣スタッフと現地スタッフに研修を行わなければならない」と研修の重要性を語った。
2014年11月20日ジェイミー・キング(「The OC」)とジェイミー・チャン(『ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える』)が新たに『シン・シティ』続編のキャスト陣に加わった。第1作目で高級娼婦のゴールディ役を演じたキングは、シリーズ第2弾となる『Sin City:A Dame to Kill For』(原題)で、ゴールディの双子の姉妹・ウェンディ役を演じるという。一方のチャンは、デヴォン青木に代わって二刀流の殺し屋・ミホを演じる見込みだ。さらに第1作でクライヴ・オーウェンが演じたドワイトが、続編では自身の素性を隠すために顔の整形手術を受けるというプロットになることから、今回クライヴは同役を続投しない模様だ。ジェシカ・アルバ、ミッキー・ローク、ロザリオ・ドーソンらの出演が決定している本作はすでに撮影を開始しており、来年10月4日(現地時間)に全米公開予定だ。■関連作品:シン・シティ2 2008年公開The OC [海外TVドラマ]ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える 2011年7月1日より丸の内ピカデリーほかにて公開© 2011 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND LEGENDARY PICTURES
2012年11月01日日中国交正常化40周年を記念した新国立劇場(東京)と国家大劇院(北京)の共同制作オペラ「アイーダ」(コンサート形式)。その制作発表と公開稽古が、7月25日に新国立劇場で行われた。日中国交正常化40周年記念 2012「日中国民交流友好年」認定行事 オペラ『アイーダ』(コンサート形式)の公演情報両劇場と合唱団の交流を主眼に、オペラの共同制作に取り組む今回。上演作品は、ヴェルディ作曲『アイーダ』で、全曲からの抜粋によるコンサート形式(上演予定約2時間30分)となる。ソリストおよび合唱団は、日中それぞれ半数ずつで構成。中国からは、アイーダ役を歌う人気ソプラノ、和慧(ヘー・ホイ)のほか、袁晨野(ユアン・チェンイェ)、田浩江(ティエン・ハオジャン)と欧米の一流歌劇場で活躍する歌手陣が出演。日本からは、ラダメス役に新国立劇場開場記念公演『アイーダ』で同役を務めた水口聡のほか、清水華澄、妻屋秀和が出演する。制作発表には、新国立劇場・福地茂雄理事長、国家大劇院・王争鳴(ワン・ジャンミン)副院長ほか、日本公演の指揮者・広上淳一、中国公演の指揮者・張国勇(チャン・グオヨン)、日本公演の合唱指揮・三澤洋史、国家大劇院合唱団長・黄小曼(ホワン・シャオマン)、そして日中両国のソリスト6名が登壇。「今回の公演を通じ、両劇場がアジアのオペラハウスの拠点として、さらなる協力関係を築いていけることを願っています」(新国立劇場・福地茂雄理事長)、「今年は両国の国民友好交流年。芸術家同士が友好的な関係を築き、国民がお互いに理解し、交流しあう良い機会になると思います。北京公演には観客も非常に期待していて、チケットもかなりの人気です」(国家大劇院・王争鳴副院長)、「特別な舞台に立てて非常に光栄です。音楽には国境はありません。日本の方々と一緒に上演できるのはとても嬉しく思います」(アイーダ役・和慧)、「これまでに色々なプリマドンナと共演してきましたが、和慧さんと出会って『ここにもウィーンのプリマドンナのような人が!』とビックリしました。歌の世界は嘘はつけない。今はもうアジアとかイタリア人とか、そういう時代じゃない。作品をどれだけ表現できるか、そんなレベルにきていると思います」(ラダメス役・水口聡)と、それぞれ公演への抱負を語った。制作発表の後は、ソリストに加え、日中総勢100名の合唱団による稽古を報道陣に公開。特にタイトルロールとして注目を集める和慧は、アリア「勝ちて帰れ!」ほかで迫力の歌唱を披露。今年6月にヴェローナ野外音楽祭「アイーダ」で、同役通算100回を迎えたばかりの彼女。“世界最高のアイーダ”と各地で絶賛を博す実力を見せつけた。日中国交正常化40周年記念 2012「日中国民交流友好年」認定行事 オペラ『アイーダ』(コンサート形式)は、7月27日(金)、29日(日)に新国立劇場 オペラパレスで開催。チケットは発売中。また中国公演は、8月3日(金)、5日(日)に国家大劇院で開催となる。
2012年07月27日ブラッドリー・クーパー主演の大ヒットコメディの続編『ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える』が全米で公開を迎え、先週1位の『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』を超えるロケットスタートで初登場1位を獲得。初日から3日間で8,600万ドル(約69億円)を突破し、コメディ映画史上最高のオープニング記録を樹立したほか、4日間で1億ドル突破(1億1,809万円)し、1館当たりの興行収入も23,923ドル(約191万円)と今年No.1となった。低予算ながらも異例の大ヒットを記録し、R指定映画の興行収入記録を塗り替え、ゴールデングローブ賞作品賞も受賞した『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』の続編として期待を集めてきた本作。公開にいたるまでには、出演するサルに喫煙させたことで動物愛護団体から抗議を受けたり、世界的なタトゥーアーティストのS・ビクター・ウィットミルからは、前作でマイク・タイソンの顔に入れたタトゥーのデザインに関して著作権侵害で公開差し止めを求める訴訟を起こされるなどトラブルが続出!1週前には『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』が公開され、同じ週には『カンフー・パンダ2』と3D作品がライバルとして立ちはだかったが、公開されてみたら、2位と4,000万ドル近く引き離しての大ヒットスタートとなった。先述の初日3日間での歴代興行収入記録、2011年の1館当たりの収入No.1に加え、2D映画として2011年最高のオープニング成績も樹立。前作は全世界で4億6,700万ドルを稼ぎ出したが、今後、日本を含め海外でどのように受け入れられるのか注目が集まる。2位以下では『カンフー・パンダ2』が4,800万ドルでスタート。『パイレーツ』は先週1週間でおよそ3,900万ドルと2週目にしてやや失速気味…。日本では大ヒットが続くが、北米でどこまで興行収入を伸ばすことができるか?浅野忠信の出演が話題の『マイティ・ソー』は今週5位で累計で1億5,971万ドルに到達!だが、それを上回るのが6位の『ワイルド・スピード MEGA MAX』で1億9602万ドル超で2億ドルの大台まであとわずかとなった。そのほか、カンヌ国際映画祭のオープニングを飾りウディ・アレンの新作で、キャシー・ベイツ、エイドリアン・ブロディ、マリオン・コティヤール、レイチェル・マクアダムスに、仏大統領夫人のカーラ・ブルーニも出演の『Midnight in Paris』(原題)が2週目で7位に浮上した。『パイレーツ』以外は日本でこれから公開される作品となるが、最も話題を呼び、観客を集めるのはどの作品になるか?期待して日本上陸を待ちたいところだ。『ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える』は7月1日(金)より丸の内ピカデリーほか全国にて公開。■関連作品:ハングオーバー!!史上最悪の二日酔い、国境を越える 2011年7月1日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2011 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND LEGENDARY PICTURESカンフー・パンダ2 2011年8月19日より新宿ピカデリーほか全国にて公開KUNG FU PANDA 2™ & © 2010 DreamWorks Animation LLC. All Rights Reserved.パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉 2011年5月20日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.■関連記事:ジョニーも大満足の○○?『パイレーツ』コメント付きメイキング映像が到着!ペネロペ・クルス、母親になって仕事中毒から脱却「リラックスすることを覚えた」あいつらが再び帰ってきた!『ハングオーバー!!』試写会に15組30名様ご招待頼りになる“アネゴ女優”ランキングアンジーをおさえての1位は“BOSS”天海祐希!【ハリウッドより愛をこめて】夏休み注目映画続々!今年は“ヒーロー”が熱い!
2011年06月03日アンジェリーナ・ジョリーが5日、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)親善大使として、リビアとの国境にあるチュニジアの難民キャンプを訪問した。UNHCRによると、リビアのカダフィ大佐の圧政を逃れて2月中旬から約44万人が出国、エジプト、ニジェール、アルジェリア、チャド、スーダンなどで難民生活を送っている。アンジーは約21万7,000人を受け入れたチュニジア政府の寛大な対応を賛え、パートナーのブラッド・ピットと設立したジョリー・ピット基金から負傷者を運ぶための救急車購入費、帰国する難民177人分の渡航費などを負担した。チュニジアは昨年から今年にかけて民主化運動が高まりを見せ、1月に23年間続いたベン=アリー大統領の独裁政権が崩壊、その勢いはエジプトやリビアにも波及した。リビアでは政府と反政府勢力の内紛、3月末から始まった空爆などにより、いまも近隣諸国に逃れる人々が後を絶たない。(text:Yuki Tominaga)写真はアンジーが5日、チュニジアの難民キャンプを訪れたときの様子。© AFLO■関連作品:ツーリスト 2011年3月5日より日劇3ほか全国にて公開■関連記事:今度はヘイリー・スタインフェルドが、眠れる森の美女に!童話の実写化、続々と決定ジョニー&アンジーが顔を見合わせ爆笑!『ツーリスト』貴重なNG映像が到着アンジーのインタビュー動画到着!ブラピの感想にデップ家との交流も告白C・シーンが日本の津波被災者救済に寄付。T・クルーズらも寄付を呼びかける姿が『ツーリスト』監督インタビュージョニーの素を引き出し、アンジーで着せ替え遊び?
2011年04月06日ロシアの国民的な…いや、すでに日本でもその愛らしい容貌は十分におなじみと言えるだろう。大きな耳を持った不思議ないきものチェブラーシカが再びスクリーンに帰ってきた!しかも今回の映画版『チェブラーシカ』でメガホンを取ったのは日本人監督の中村誠。オリジナル作品への敬意を込めて製作された旧作のリメイクに、新たなキャラクターを加えた全く新たな物語。このほど、本作の公開を記念して中村監督と原作者のエドゥアルド・ウスペンスキーの対談が実現した。まずは中村監督に質問。“国民的アニメーション”という言葉が大げさでもなんでもない、ロシアで深く、深く愛されたこの作品を監督する上で重圧もあったのでは?どのような思いで本作に臨んだのだろうか。中村:すごいプレッシャーはありましたよ(苦笑)。でも、ロシアであれ日本であれ、根っこの部分での思いは一緒だと思っていました。昔の人たちが作ったものをきちんと守りつつやっていけば大丈夫だ、と自分に言い聞かせながらやってました。いま、やはり他人に対して無関心になっている部分というのがすごく多いと思うんですよ、社会全体として。でもこの作品で描かれているのは、ワニであれなんかよく分からないいきものであれ(笑)、仲良くしようっていうメッセージ。それを伝えるのはいま、必要なことなのかな、と。ウスペンスキー氏には自分が作った、しかも自国民にこれだけ愛された作品を海外のスタッフの手に渡すことに不安はなかったのだろうか?ウスペンスキー:私自身はなかったですよ。日本からとっても魅力的な方たちがいらして、非常に興味深いお話をしてくださった。正直、私は1日目で「この人たちになら任せられるな」と思ってました。ソ連の崩壊でロシアのアニメーション製作は崩壊していましたから、とても高度な技術を持った日本の方たちにお任せするのは悪くないと思いました。一般的な国民は、あなたがおっしゃるように不安だったみたいです。「きっと日本人の目をしたチェブラーシカが出てくるよ」とか「チェブラーシカがヤクザやサムライになったらどうする?」ってね(笑)。でも、いまは作品を観た人たちからうわさが広まって、「どうやら良い作品になってるらしいぞ」ってみんな待っているみたいです」。先述のように中村監督は、あえて旧作の最初の1話をゼロから作り直すという作業から本作の製作に入った。そうするに至った経緯は?中村:ウスペンスキーさんが「ワニのゲーナ」(※ゲーナ:チェブラーシカの親友)を作られて、それをロマン・カチャーノフ監督(故人)が映画にしたのが全ての出発点。日本ではそれを知らない人も多いので、まず『チェブラーシカ』はこういうものだと紹介したかったんです。同時にそれは、私たちスタッフがこの作品を作る上での勉強のための教科書として必要なことだったんです。では、ウスペンスキーさんに中村監督版の『チェブラーシカ』の感想を聞いてみよう。ウスペンスキー:カチャーノフが作ったものを引き継ぎつつ、新しいテンポが加わりましたね。見どころは…全てですよ!そもそもウスペンスキーさんにとってチェブラーシカといういきものはどういう存在なのだろう?我が子のようなもの?それとも孫?いや、友達?ウスペンスキー:もし、ワニのゲーナについて同じ質問をされたら「ゲーナ?いやぁ、俺の友達だよ。ちょっと一杯飲みに行くとこだよ」って言えますけれどもね。チェブラーシカは…そうですね、チェブラーシカにはそのときに「ゲーナと一杯やるからね、おつまみ買って来てくれ」って言う感じかな。そうしたら「はーい!」って言って買いに行ってくれるんじゃないかな(笑)。では、中村監督が感じる、チェブラーシカの魅力とはどんなところ?中村:チェブラーシカっていうのは――ゲーナもそうなんですが――「自分って何だろう?」とか、「独りぼっちは寂しい」とか「誰かに愛されたい」という、誰もが心の隅に持っている気持ちをひとつの形に収めたキャラクターだと思うんですよね。そういう存在だから、いてくれると「僕は本当に君のことが好きだよ」って言いたくなるそんなキャラクターですね。このチェブラーシカやゲーナの性格には、ウスペンスキーさん自身の性格が投影されていると言えるのだろうか?ウスペンスキー:いやいや、私自身が投影されているのはシャパクリャク(※本作にも登場するキャラクター。いたずら好きのお茶目で人騒がせなおばあさん)ですね(笑)。陽気でいたずら好きで、新しいことを考え付いたら動き回る。彼(中村監督を指差し)はチェブラーシカだね。では、もし空の上のカチャーノフ氏にこの作品を紹介するなら、どんな言葉を?ウスペンスキー:「良いものができたよ!君も降りてきて一緒に飲んでお祝いしようよ」って言ってやるね。きっと喜んでくれるだろうし、もう少し長生きすれば良かったって少し寂しがるかもしれないな。■関連作品:チェブラーシカ (2010) 2010年12月18日より全国東宝系にて公開© 2010 Cheburashka Movie Partners /Cheburashka Project■関連記事:アニメ2本立て『チェブラーシカ』&『くまのがっこう』試写会に5組10名様ご招待【TIFFレポート】『チェブラーシカ』原作者ビックリ?日本の観客は「大人ばかり」
2010年12月24日8年前、高校生の淡い初恋を描いた『藍色夏恋』で鮮烈なデビューを飾って以来、国境を越えてここ日本でも『暗いところで待ち合わせ』や『シュガー&スパイス〜風味絶佳〜』など数々の作品に出演し、その人懐っこい魅力で幅広い人気を集めるチェン・ボーリン。日本では4年ぶりの最新主演作となる、中・日・香港・台湾の合作映画『台北に舞う雪』を引っさげ来日した彼に、話を聞いた。本作のメガホンを取るのは、『山の郵便配達』、『故郷の香り』など、情緒あふれる中国の景色を繊細に描いてきた中国の名匠フォ・ジェンチイ。本作で、どこかファンタジーの空気漂う、台湾の美しい渓谷の町、青桐(チントン)を舞台に選び、ここで出会う男女の儚い恋愛を描きあげた。その中でチェン・ボーリンが演じるのは、この町で生き別れとなった母親をずっと待ちながら、町中の雑用に明け暮れる青年・モウ。心優しき彼のことを「若い頃の監督の姿では?」と話すが、自身はどのようなイメージのもとで演じたのか?「いまの若い人は、男の子でもおしゃれに気を遣ったり髪の毛を気にしたりするのが普通ですが、今回演じたモウは髪型も着るものもこだわらないような、シンプルで素朴な青年。『飾らない姿を出してほしい』と監督に言われました。監督は、ありのままの僕の姿を捉えようとしていたんだと思います。(モウと違って)僕はいろんな場所へ行ったことがありますが、何に対しても好奇心を抱くというのは忘れていないので、そういう自分の中にあるものを出していければと思いました」。今回初タッグとなったフォ監督も、彼の中に内在する「大人になっても変わらない、ピュアな輝き」に惹き込まれたひとり。『藍色夏恋』に見たような初々しさを感じた、そう伝えると、「あれから8年も経っているので、そういう面を見てもらえたのは嬉しいですね(笑)」と本人は照れくさそうだが、彼にとっても、本作は過去の自分と向き合う作品となったようだ。「作品を撮るごとにいつも発見があるのですが、今回は“過去”の自分を発見しました。いま、自分は成長してきて変わったと思うのですが、過去の作品で映っている自分がいるような、新しい感覚でした。誰しもが、何かから逃避したいという気持ちを抱えていると思うのですが、それでも勇気をもって自分が必要とするものを自分で探さなければいけないという気持ち、原点のようなものを思い出しました」。どこか現実から目をそらしながら忙しく日々を過ごすモウだが、心に傷を抱えた歌手のメイとの出会いで、彼の心に静かな変化が――。やがて想いが重なりあう2人だが、メイの快復と同時に別れの日が訪れる。もし、自身が同じような状況に置かれたら…?「自分の好きな女性だったとしても、その人がしたいと思うことを優先してほしいと思います。僕も同じような立場に置かれたら、それをわざわざ引き止めるようなことはしないですね」。これまで、置かれている環境の違いはあれど、等身大の青年を演じることの多かったチェン・ボーリン。本作で“原点”に立ち返ったという彼が今後、どのような変化を見せていくのか。最後に、今後の俳優としてのプランを聞いてみた。「特定の監督や俳優さんと一緒に仕事をしたいという気持ちはないのですが、いい作品やいい台本と出会えたら、どんな役柄でも何でも挑戦していきたいです。ちょうどいま、四川を舞台にした映画を撮影しているのですが、貧しい層で暮らしている若者を演じています。4人の登場人物の中で物語が展開していく、ちょっとシリアスなドラマです。かなりおすすめな作品になっているので楽しみにしていてください」。■関連作品:台北に舞う雪 2010年2月20日よりシネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開■関連記事:優しく切ない、珠玉のラブストーリー『台北に舞う雪』の試写会に5組10名様をご招待【TIFFレポート】チェン・ボーリン、名匠フォ・ジェンチイを「一番優しい監督」
2010年02月25日1940年代、日本統治下の台湾、そして60年後の現代を舞台に、国境を越えた切なくも美しい恋物語を描いた『海角七号君想う、国境の南』が先日、日本で公開を迎えた。台湾映画史上No.1ヒット作となった本作には、幾人かの日本人キャストが参加している。中でも注目は、その独特の声と歌唱法で多くの人々を魅了する歌手・中孝介が、物語の鍵を握る日本人教師役、および本人役の二役で出演している点。デビュー作の「それぞれに」、そしてシューベルトの「野ばら」をアレンジした楽曲が映画を観る者の心に響く。映画の公開を記念して、中さんからシネマカフェに向けてメッセージが到着。魂のこもった中さんの言葉にぜひ、耳を傾けて!『海角七号君想う、国境の南』はシネスイッチ銀座ほか全国にて公開中。こちらの動画メッセージは、MOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:海角七号君想う、国境の南 2009年12月26日よりシネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開© 2008 ARS Film Production. All Rights Reserved.■関連記事:日本と台湾を繋ぐ、珠玉のラブストーリー『海角七号君想う、国境の南』試写会に10組20名様ご招待
2009年12月29日日仏のアニメーターたちによる国境を越えたコラボレーションで製作された、フルCGによるファンタジーアニメ『よなよなペンギン』が、東京国際映画祭で公式上映された。舞台挨拶には声優を務めた森迫永依、田中麗奈、爆笑問題の太田光と田中裕二、高橋ジョージにりんたろう監督と豪華な顔ぶれが並んだ。先日、田中さんの離婚が報じられたが、太田さんは終始、それをネタにしたコメントを連発し会場は笑いに包まれた。自身が声を担当した意地悪天使・ザミーそのまま、牙を相方の田中さんに向ける太田さん。いきなり「この映画のテーマは“離婚”ということで(笑)。というのはうそで“友情”がテーマです!子供たちには夢がなくて申し訳ないんだけども、田中くんの変態プレイが嫌われて、最近カミさんに逃げられちゃって…。離婚後、一番最初に僕のところに来てくれて、『助けてくれ!』ということで一晩中、飲み明かしました。友情ですね」としみじみ。当然のごとく田中さんは「全部うそ!」と突っ込むも後の祭り。国際映画祭ということで、英語の通訳が入るが「His wife was running out.」という言葉に会場は大爆笑。田中(裕二)さんは恐るべき闇の帝王ブッカ・ブーの声を演じたが、この日は形なし…。「僕のキャラクターは大きいんです」と言ったそばから、太田さんは「中からカミさん出てきたら笑えるな」とボソリ。劇場公開がクリスマス直前(12月23日)ということで、クリスマスの過ごし方は?という質問が一同になされたが、田中さんは「今年は、僕のところにはクリスマスは来ないらしいので、何事もなく、猫と一緒にクリスマス的なことを無視して過ごしたいと思います」とすね気味に答えた。主人公のココ役の森迫さんは「私が演じたココちゃんは、いつか空を飛びたいという強い、大きな“夢”を持っています。信じる心が奇跡を起こしてくれると思います」と素晴らしいコメント!続いてココの友達のチャリー役の田中麗奈さんも「(チャーリーが)どんどん勇気を得て、立ち向かっていく姿を見て、いろんなことを感じていただけたらと思います」と呼びかけた。ココの父親の声を吹き替えた高橋さんは「僕にも、来月5歳になる娘がいます。少ないシーンの出演でしたが、父と娘の“絆”を感じて!」と決めたかと思いきや田中さんをチラリと一瞥し「最近は“絆”を壊す人もいっぱいいますけども…、家族で観て、ぜひ絆を感じていただきたいな」と余計な一言をくっつけた呼びかけで場内の笑いを誘った。さらに「クリスマスは、うちは温かい家庭があるので(笑)、妻と子供に料理をふるまってあげたいと思います」と言うに及んで、ついに田中さんも反撃!「キャバクラ行くって言ってなかった?」と突っ込むと、高橋さんは慌てた様子で「そ、それはテリー伊藤さんを連れて行こうっていう話だよ!」とモゴモゴと返し、マイホームパパのダークな一面をチラリ?りんたろう監督は「世界一可愛い、そして、いまだ観たことのないフルCGアニメーションを作ろうと思って描き始めました。それだけでこの7年間やってきました」と感慨深げに語るも、ここでも太田さんが「“宮崎駿をやっつけたい”という、ただそれだけです」と危険発言…。最後まで笑いの絶えないまま舞台挨拶は幕を閉じた。『よなよなペンギン』は12月23日(水・祝)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。東京国際映画祭2009特集■関連作品:よなよなペンギン 2009年12月23日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2009 りんたろう・マッドハウス/『よなよなペンギン』フィルムパートナーズ・DFP第22回東京国際映画祭 [映画祭] 2009年10月17日から25日まで六本木ヒルズ、Bunkamuraをメイン会場に、都内の各劇場及び施設にて開催■関連記事:【TIFFレポート】川村陽介&ダンテ・カーヴァー箱根のゴールの瞬間の顔は素?【TIFFレポート】長澤まさみ、エスパーだったら「見てはいけないものを見たい」【TIFFレポート】“有罪”山田孝之、「イラっと」ローテンションの26歳誕生日!【TIFFレポート】セクシー佐々木希、かわいい顔してやるもんだ!監督が素顔暴露【TIFFレポート】トルナトーレ“『ニュー・シネマ・パラダイス』の親戚”作に自信
2009年10月21日日本と韓国、国境も言葉も越えて繋がり合った男たちの熱く、切ない物語を描いた『ノーボーイズ、ノークライ ―泣かない男なんていない―』が8月22日(土)に公開を迎えた。都内劇場では初回上映後に、主演の妻夫木聡を始め、徳永えり、柄本佑、貫地谷しほりによる舞台挨拶が行われ、会場は大きな盛り上がりを見せた。妻夫木さんは開口一番、「アンニョンハセヨ(こんにちは)!」と韓国語で挨拶を試みるも、客席からの“妻夫木”コールと重なってしまい「かぶっちゃいましたね…」と苦笑い。初日を迎えての心境を尋ねられ、「(プロモーションで)いろんなところに行ってましたが、ようやく始まるんだなという気持ちです。韓国にも行かせていただいて、向こうの観客のみなさんの熱狂的なパワーに押されつつも、手応えを感じました。やっと日本のみなさんにも観ていただけるかと思うと嬉しいです」と喜びを口にした。徳永さんが演じたのは、妻夫木さん扮する亨の妹役。劇中の妻夫木さんは恐ろしげだが、実際の撮影現場ではどうだったかというと「とても優しいお兄サマでした。妻夫木さんに蹴られるシーンがあるんですが、『カット!』の声が掛かった瞬間に『ごめんね』って(笑)」。本当に妻夫木さんがお兄さんだったら?という質問にも満面の笑みで「嬉しいですね」と答える徳永さん。隣の妻夫木さんは照れくさそうに「僕は末っ子でして、妹がほしくて小4のときに親にそう言ったら『無理!』って即答されました。疑似体験ができてよかったです」と語った。柄本さんは、観客の前で話すのがどうにも恥ずかしいようで、韓国での撮影について聞かれても「いや、あの…そうですね、(日本と)変わらないですね。ケガもなく無事、撮影できまして…」と落ち着かない様子で語り、思わず妻夫木さんからは「(映画に)出てたよね?」とツッコミが!貫地谷さんにも妻夫木さんの印象を聞いてみると、やはり徳永さんと同じく「優しいお兄さんという感じでした。撮影の合間に数独のやり方を教えてくれました」と嬉しそうな表情を見せた。演技については「(妻夫木さんが)テスト、リハーサルを重ねるごとに、変わっていくところを間近で見ることができました。薬局のシーンでは、妻夫木さんの切ない表情にこっちも切なくなりました」と絶賛の嵐!女優陣2人に、タイトルに引っ掛けて、男性の涙についてどう思うかと尋ねると、徳永さんは「素敵だと思います。涙を流すことを男の人は嫌がるかもしれませんが、(涙は)素直な心の表れだと思います」とのこと。貫地谷さんも「たまらんですね(笑)」という一言で肯定した。この日は、残念ながらソウルで新作の撮影中ということで来場できなかった、もうひとりの主人公・ヒョング役のハ・ジョンウからメッセージが。観客と共演者への感謝の言葉と共に「聡、またおいしいお酒を飲もう!」という言葉も。妻夫木さんは「前の取材のときに2人で飲んだ話ばかりしていたら、翌日のスポーツ紙に“妻夫木、酒豪!”って書かれまして…(苦笑)。今日は酒の話はやめとこうと思ってたのに、結局、締めはお酒でしたね」と言いつつ、親友からの心のこもった手紙に満面の笑みを浮かべた。『ノーボーイズ、ノークライ ―泣かない男なんていない―』はシネマライズほか全国にて公開中。■関連作品:ノーボーイズ、ノークライ ―泣かない男なんていない― 2009年8月22日よりシネマライズほか全国にて公開© 2008『The Boat』フィルム・コミッティ■関連記事:妻夫木聡のお気に入りの韓国語は「意味分かんない!」ハ・ジョンウとの絆アピール妻夫木聡の歌声、聴いたことある?『ノーボーイズ、ノークライ』熱唱映像が到着!妻夫木聡×ハ・ジョンウ『ノーボーイズ、ノークライ』試写会に15組30名様ご招待妻夫木聡、韓国ファン2千人に挨拶「撮影が終わったときは思わず泣いてしまった」妻夫木の次の恋人はあの人!日韓映画『ノー ボーイズ、ノー クライ』ヒロイン決定
2009年08月22日日本とフランスのアニメーション・クリエイターたちが国境を越えて手を組み、ハリウッドとはまたひと味違った形で描き出した、新感覚のフルCGアニメーション『よなよなペンギン』が12月に公開を迎える。これに先駆け、7月13日(月)に本作の製作報告記者会見が行われ、監督のりんたろうを始め、声優を務めた森迫永依、田中麗奈、爆笑問題の太田光と田中裕二が参加した。日仏のコラボ作品ということで、会見では駐日フランス大使のフィリップ・フォール氏が挨拶し、その後、監督、キャスト陣が登壇となったが、太田さんはいつもの調子でいきなり「フランス大使の話が長いですね」といきなりの暴言。気を取り直して主人公のココの声を担当した森迫さんに一言挨拶を求めるも「はいはい森迫です」となぜか太田さんが割り込み、挙句の果てに「ポニョの声を担当しました太田です」と他作品の名前まで出す始末。会場は大きな笑いに包まれた。森迫さんが演じたココは、ペンギンが大好きで、夜の街をペンギンのコートを着て歩くかわいらしい女の子。森迫さんは「純粋な心を持った、強い女の子です。友人をすごく大事にするところは見習いたいし、飛べなくても信じ続ける、あきらめないところは自分と似ていると思います」と笑顔で語った。爆笑問題の田中さんが担当したのは、意外にも悪の大魔王ブッカ・ブーの声。田中さんもこのキャスティングが意外だったのか「デーモン小暮閣下がやればイメージぴったりだと思います」と語ったが、ここでも太田さんが神妙な顔つきで「田中は僕のバーターで役をもらってるので、その辺のところはあまり触れないでください」とまぜっ返していた…。田中さんはさらに、以前にも共演経験のある森迫さんについて「久々に会ったら身長が僕と変わらないくらいに伸びていてショックです」と驚いた様子で語った。田中麗奈さんは、ココの親友の男の子・チャリーを演じたが「(男の子を)演じることはなかなかないので嬉しいです。いつも怯えて、ドキドキして自信なさげな男の子なので、“男らしさ”よりも“かわいらしさ”を意識して演じました。『キャッ!』と言ったりするちょっとした反応などで、女の子っぽくなってしまい、その辺を男の子っぽくするのが難しかったです」とふり返った。そして散々、他人の発言に割り込んでいた太田さんだが、自身が演じるのは、適役と言えそうなひねくれ者のザミー。いざ、自身の役柄の説明になると「まだアニメを観ていないのでよく分からないですが」ととぼけ、さらには「この『“なよなよ”ペンギン』ですが…」とタイトルすらまともに覚えていない様子。「りんたろう監督とはいろんな話をしました。ときどき宮崎駿の悪口を言ったりして」と最後まで毒舌ぶりは健在だった。そのりんたろう監督は作品について「世界の誰もが観たことのない作品になっています。フルCGの王道と言えばピクサーですが、彼らに追従してもかなわない。50年以上の日本の2Dアニメのノウハウ、日本のDNAで新しいものを作りました。絵本が動き出します!」と力強くアピールした。『よなよなペンギン』は12月、全国にて公開。■関連作品:よなよなペンギン 2009年12月、新宿ピカデリーほか全国にて公開
2009年07月14日