今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回は女優の井頭愛海さんです。「帰省したときは小学生の弟と妹の勉強を見ます!」と語る井頭さんの素顔に迫りました。主演映画では“鬼役”に挑戦!大阪出身の国民的美少女。『鬼ガール!!』で映画初主演。鬼で女子高生の主人公を演じる井頭さん。「慣れ親しんだ地元での撮影で台詞も関西弁だったので、リラックスして演じられました!」。役に共感するところも。「褒められると調子に乗っちゃう単純な性格は似てるかな(笑)。あと、彼女の女優を目指して頑張る姿に初心を思い出しましたね」。性格は、好奇心旺盛。「幼い頃は7つ習い事をしていました。なんでもやりたい性格なんです。国外に出たことがないので海外に行きたくて。今は難しいけど、パスポートは持ってます!」常に持ち歩いている3つの愛用カメラ。ミラーレス、デジタル、フィルムカメラ。写真はインスタに投稿します。家で盛り上がるライブDVD!清水翔太さんの歌が大好き。ライブ映像と一緒に熱唱しちゃいます。最高のくつろぎ場は実家にあるハンモック。座って揺られているとリラックスできるんです。いつでもキャンプ気分!いがしら・まなみ2001年生まれ。第13回全日本国民的美少女コンテストで審査員特別賞を受賞。映画初主演となる『鬼ガール!!』は、10/9に大阪先行公開、10/16より全国順次公開。※『anan』2020年10月14日号より。写真・土佐麻理子文・松下侑衣花(by anan編集部)
2020年10月13日駆け出しの料理研究家が知る、老舗料理学校のレシピの秘密とは?原田ひ香さんの新作小説『口福のレシピ』。「20代の頃、料理教室に通っていたんです。当時のメモを見返したら“手の込んだ美味しいものは外で食べられるから、家では野菜中心の手のかからない料理を”と書かれていて。でも、今その頃のレシピを見ると、結構手が込んでいるんです。これを“手のかからない料理”と思っていたんだなあ、って」そんなことを編集者と話しているうちに、料理教室を題材にした小説を書かないかと提案されたという原田さん。新作『口福のレシピ』の主人公、品川留希子の実家は老舗の料理学校。でも後を継ぐことを拒んで家を出た彼女は、フリーのSEとして働く一方、電子レンジだけで作る手軽な料理をTwitterで紹介して人気を得ている。そんな留希子の物語と並行して進むのは、彼女の曽祖父の時代、品川家に奉公するしずえが料理のレシピ制作に苦心する姿だ。「昭和のはじめの頃は良家のお嬢さんが女学校や女子大の家政科で料理を習っていた。その後、料理研究家が人気を博した時期や誰でもレシピを発表できるクックパッド全盛期があり、最近は料理研究家やシェフがSNSやYouTubeにレシピを積極的にあげている。そんな時代の流れをつかみながら物語が書けたらな、という思いがありました」読めば家庭料理の変遷とともに、女性の生き方の選択もずいぶん変わったのだと感じる。「しずえさんは自分の家や奉公先に尽くしている人。留希子はもっと自由で、自分のために生きている。彼女に協力する男性も登場しますが、男性が女性を自然とバックアップできる時代になった、ということも書きたかったですね」料理アプリの開発に乗り出すが苦心する留希子。やがて実家との間に、トラブルが生じ…。そんな騒動から浮かび上がってくるのは、レシピを考案する人の人知れない努力。「ナポリタンやハンバーグのような、すでに調理法が確立しているものでも、今はひと工夫加えたり、逆に手軽にしたレシピがSNSでバズっていきますよね。この先も、レシピもその広まり方も、もっといろいろ変わっていくかもしれませんね」日々の料理とそのレシピを、また違った角度から楽しめるようになる作品なのだ。『口福のレシピ』品川留希子は駆け出しの料理研究家。料理アプリの開発に苦心するが、生姜焼きのレシピをめぐり、実家の老舗料理学校とトラブルに…。小学館1500円はらだ・ひか1970年生まれ。2007年「はじまらないティータイム」ですばる文学賞を受賞。著書に『東京ロンダリング』『三人屋』『ランチ酒』『おっぱいマンション改修争議』『まずはこれ食べて』などがある。※『anan』2020年10月14日号より。写真・土佐麻理子(原田さん)中島慶子(本)インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2020年10月09日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回は女優の見上 愛さんです。デビュー直後から映画出演が続く。目標は、演出もできる女優!映画『星の子』に出演し、来年公開の映画が2本。女優として活躍しながら、演出の勉強もしているそう。「プライベートで作品撮りをしていて、モデルさんと表情や動きを合わせて写真を撮る作業が楽しいです。今後は女優としてどんな役にも挑戦したいですし、いつか演出もやってみたいです」。外出を控えている今、友達と交換ノートを開始。「私から提案したら、みんな乗り気で!ノート上でしりとりもしています(笑)。大人になってからやると懐かしい楽しさがあって、さらに仲が深まりました」趣味の作品撮りに使うカメラたち。モデルは友達。テーマを決め、私がメイク、衣装、撮影の全てをやります。観た数は200本以上。劇場に通っています。演技にハマったきっかけも観劇。家族も好きで、一緒に観に行きます。楽譜は読めないけど感覚で弾いています。父と兄の影響でギターを始め、友達と組んだバンドではキーボードを担当。みかみ・あい2000年生まれ。’19年に女優デビューし、10/9公開の映画『星の子』では主人公の友人・さなえを演じる。W主演映画『衝動』、『プリテンダーズ』が来年公開予定。※『anan』2020年10月7日号より。写真・土佐麻理子文・松下侑衣花(by anan編集部)
2020年10月02日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回はモデル、アーティストのMANONさんです。「実家が服屋なので子供の頃からファッションが好き」と語るMANONさんの素顔に迫りました。“カワイイ”カルチャーを体現する新世代のガールズアイコン。ポップなファッションに身を包み、女の子の日常をアンニュイなラップで歌う。次世代のカルチャーアイコンとして注目を集めるMANONさん。「スカウトされてデビューしたんですが、きっかけは小学生の時に始めたInstagram。アップしていたのは図工の授業での制作物とか…今思うとシュールで可笑しいけど、子供の頃から表現することに興味があったんです」。今年入学した大学では映像を勉強中。「自分の曲のミュージックビデオも作っていきたい。好きなものを追求し、世界で活躍するのが夢!」緊張しいだけど、ステージの上では別!去年自主企画イベントを開催し、ライブをした時のお気に入りの一枚。SNSにアップする動画はエフェクトで遊ぶ!自分色に加工して動画作りを楽しんでいます。抱いているのは愛猫!自分でコラージュしてTシャツを作りました。所属事務所のオンラインストアで販売しました。いかつく仕上がり満足!マノン2002年生まれ。新曲「WORLD’S END feat. dodo」、同楽曲の藤原ヒロシによるリミックスを7月にリリース。最新情報はInstagram(@je_suis_manon2)にて。※『anan』2020年9月30日号より。写真・土佐麻理子文・間宮寧子(by anan編集部)
2020年09月25日アニメ化された『響け! ユーフォニアム』シリーズや吉川英治文学新人賞の候補になった『その日、朱音は空を飛んだ』などの話題作を発表し続けている若手作家、武田綾乃さん。新作『愛されなくても別に』は現実的な問題を盛り込んだ、ヒリヒリとした青春小説だ。愛情と自己犠牲、その難しい関係。苦しむ少女に訪れた出会いとは。「最初に大学生の話を書こうと思った時に浮かんだのは、奨学金のことでした。自分が学生だった頃、学生同士の違いって奨学金を借りているかいないか、借りている額がどれくらいかに顕著に表れていたんですよね。それは家庭環境によるところが大きい、とも思いました」主人公の宮田陽彩(ひいろ)は母親と二人暮らし。奨学金は貯金し、学費と生活費のためにバイトに明け暮れている。加えて陽彩の場合、母親から経済面でも家事労働面も頼りにされ、それに応えようと懸命で、友達づきあいも皆無な状態だ。「昔なら親がお小遣いをたくさんくれたのかもしれないけれど、今はそういう子は少ない。遊びに行くにも車の免許を取るにもお金はかかるから、お金がないと友達が作りにくい世の中だなと感じます」ある出来事をきっかけに、陽彩は家を出て、大学とバイト先が同じ江永雅の家に転がり込む。この江永も複雑な事情から親と縁を切っている。もう一人、過保護で過干渉な親を持つ木村という女子学生も登場。「それぞれ母娘間にいびつなものがあるけれど、みんな自分の家庭環境しか知らないから、それが当たり前だと思っているんです」彼女たちの会話がどれもリアルで突き刺さる。そのなかで、陽彩は母親との関係を見つめ直していく…。「母親は陽彩のことを愛しているけれど、その愛情が娘の人生をプラスに向かせる動力になっているとは限らない。もし“愛されているから我慢しよう”と苦しんでいるなら、逃げるという選択もあるのでは。家族と縁を切るのは難しいけれど、自己犠牲って結局みんなを不幸にする」作中にも出てくるタイトルの言葉が、力強さを持って響いてくる。「“あなたは愛されているのだから自分を大事にしましょう”というメッセージはよく耳にしますが、“愛されなくても自分の人生はこれでいい”と、自分で自分を肯定することが大事じゃないかなと思っています」『愛されなくても別に』浪費家の母と暮らし学費と生活費のためにバイトに明け暮れる大学生、宮田陽彩。彼女の生活に変化をもたらしたのは、一人の同級生だった。講談社1450円たけだ・あやの1992年、京都府生まれ。大学在学中の2013年、日本ラブストーリー大賞最終候補作の『今日、きみと息をする。』でデビュー。著作に『どうぞ愛をお叫びください』など。※『anan』2020年9月30日号より。写真・土佐麻理子(武田さん)中島慶子(本)インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2020年09月24日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回はモデル、お天気キャスターの貴島明日香さんです。「平日は3時台起床。オフの日も6時に目覚めちゃいます」と語る貴島さんの素顔に迫りました。猫たちと暮らせれば幸せ。そのために仕事も頑張ります!『non-no』専属モデル、そして『ZIP!』(日本テレビ系)のお天気キャスターとしても活躍。「『ZIP!』は4年目になりました。関西出身なので、標準語で話すのも、夜中に起きる生活も、慣れるまでは大変でした。でも、できることの幅が広がると自信につながるし、新しいことにチャレンジするのが好き。次は演技に挑戦してみたいです」。大の猫好きとしても知られ、Twitterの呟きは猫だらけ。「2匹の愛猫が生活のすべて。夏休みは1週間ほぼ家にいて、ゲームと猫。結構“陰キャ”なんです(笑)」趣味のゲームを活かしたお仕事も。8月からOPENREC.tvにてゲームチャンネルを持っています!その日の気分で香りをチョイス。香水が好きでたくさん持っていて、「今日はどれかな」と選ぶのも楽しい。猫を飼う夢を去年叶えました!シンガプーラの男の子、たいが&とわ。出会った瞬間、運命感じました!きじま・あすか1996年生まれ。CMや広告など幅広く活躍。先日まで開催されていた「ねこがかわいいだけ展」ではにゃんバサダーを務めた。最新情報はTwitter(@asuka_kijima)で。※『anan』2020年9月23日号より。写真・土佐麻理子文・間宮寧子(by anan編集部)
2020年09月17日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回は女優の小野花梨さんです。「好奇心旺盛!色々なことに挑戦してみたい。」と語る小野さんの素顔に迫りました。背伸びしすぎず、ありのままの自分で人生を楽しみたい!ドラマ『親バカ青春白書』に出演中。「福田(雄一)監督が自由に演じさせてくれて、ムロツヨシさんはじめ共演者の皆さんもアドリブがすごいので、私も自然と出てくる言葉を楽しみながら演じています」。22歳なのに、落ち着いた雰囲気。「頑張りすぎないことを意識しています。常に精神を安定させて、今あるものを最大限に活かしたい。頑張るよりも楽しむことが大事だと思うんです」。かなりのインドア派だそう。「おうち時間が大好き!でも趣味を増やしたいので、アウトドアも増えるかも!?」インドア派だけど散歩は好きです。ふらっと散歩に行った時に、夕陽をパチリ。リフレッシュになります。最近拾った猫に夢中。名前は、“神”です。人懐っこくて、おなかの上で寝たり、耳元で話しかけてきたりします読書はずっと好き。休日に読んでいます。男性作家さんの作品が好みで、中村文則さんの作品は全部読みました!おの・かりんドラマ『嫌われ松子の一生』でデビュー。日本テレビ系で放送中のドラマ『親バカ青春白書』に衛藤美咲役で出演。初主演映画『プリテンダーズ』が2021年公開予定。※『anan』2020年9月16日号より。写真・土佐麻理子ヘア&メイク・浜田あゆみ(メランジ)文・松下侑衣花(by anan編集部)
2020年09月15日「事務局からかかってきた電話の声が暗かったので、最初は『やっぱり落ちたんだな』と。受賞が、すぐにはピンとこなかったです」。デビュー2作めの「破局」で、芥川賞を射止めた遠野遥さん。20代での受賞は、2015年上半期、第153回芥川賞受賞者のひとりだった羽田圭介さん以来となる。好感度といびつさを併せ持つ主人公。独特な語りに搦めとられて一気読み。高校ラグビー部OBとして熱心にコーチをする傍ら、公務員試験の勉強に励む、大学4年生の陽介。恋人の麻衣子は政治家志望で、〈将来のためという理由で〉私生活や陽介のことは二の次。関係がぎくしゃくしているところに、陽介に好意を持つ灯が積極的に接近してきて…。緊張感のある三角関係が、陽介の考え方や生活などを浸食していく。「書いていて、特に麻衣子と灯には驚かされましたね。このふたりの女性が計算外に勝手に突っ走ってくれたというか、僕の手の届かない、コントロールできないところでやったり言ったりしてくれたことが物語を動かした。むしろ、作者である僕がやっとついていく感じでした」陽介は視点人物でもある。彼が見たものや思ったことの内面描写を軸に物語は進むが、その妙に冷めた語りに瞠目した読者も多かった。たとえば、陽介が灯に、衣服越しに鍛えた大胸筋を触らせるシーンでは、〈灯は嬉しそうに笑い、それを見た私も嬉しかったか?〉と自問自答。表向きは、女性への気配りもできる高スペックのモテ男子。しかし、湧き上がる感情を自己確認せずにはいられないような、陽介の風変わりなメンタリティに、落ち着かない気持ちになってしまう。「文章表現が特徴的だとはよく言われるんですが、僕としてはあまり意図していない。自分が感じるままに素直に書くと、ああなるんですよ。小学生のとき、友だちと夏祭りに行くのに連れだって歩いていたんですが、そんな自分を後ろで見ている自分がいるなと意識していました。それは強く記憶に残っている。小説を書くときにはいつも“自分を見つめる自分”がいる感じです」主な舞台は、著者の母校・慶應大学のキャンパスがある三田と日吉だ。「日吉駅にあるオブジェの『ぎんたま』とか、大学生の自分が見ていたものを書き込みました。慶應の関係者が読んでくれたら嬉しいです」遠野遥『破局』表向きは、恋とスポーツとセックスをエンジョイする主人公の大学生ライフ。彼の不穏な語りが本音の実況中継となり驚愕のラストへ。河出書房新社1400円とおの・はるか作家。1991年、神奈川県生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。2019年に「改良」で文藝賞を受賞、同作を河出書房新社より刊行。‘20年、「破局」で上半期の芥川賞を受賞。東京在住。※『anan』2020年9月16日号より。写真・土佐麻理子(遠野さん)中島慶子(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2020年09月09日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回は女優の神南里奈さんです。「お裁縫が特技。買ったお洋服もリメイクします!」と語る神南さんの素顔に迫りました。オーディションで発掘された新星。多彩な魅力で女優として急成長中!自らオーディションに応募し、昨年、女優デビュー。「自分にないものを持っている役になりきるのが楽しいです。恋愛ものの学生役もやりたいな。学生時代に青春を味わえなかったので…。今は着物の着付けも習っていて、今後の演技に活かしたいです」。実はアイドルとしての一面も。「グループで出演するラジオは先輩が進行役で、私はガヤ担当。うるさいくらいふざけてます(笑)」。憧れは一人旅。「初めての場所もマップを見ずにぶらぶら歩いちゃう。沖縄や自然豊かなところにいつか行ってみたい」ダイエットのためにパスタは全粒粉。お蕎麦みたいな味で食感も食べ応えがあるから、普通のパスタより好き!バルーンアートは色々つくれます!高校時代、自分でつくって子どもに配るアルバイトをしたのがきっかけ。地元の友達の写真をイラストにしました。水彩と色鉛筆で描きました。いつか自分の絵の個展を開きたいな。かんなみ・りな2000年生まれ。事務所主催のオーディションでグランプリを受賞し、映画『惡の華』で初演技を披露。SNSも要チェック。Instagram、Twitterは共に@kannami_obp※『anan』2020年9月9日号より。写真・土佐麻理子文・松下侑衣花(by anan編集部)
2020年09月02日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回はシンガーソングライターの幾田りらさんです。「諦めるのが嫌い。根性はある!と自負しています。」と語る幾田さんの素顔に迫りました。歌手になるという夢をひたすら追って生きてきました。シンガーソングライターになることを決めたのは小学生の頃。「父が音楽が好きで、ある時、母に曲を贈ったんです。それを聴いて、私も音楽を作り、人に届けたいと思うようになりました。歌手になる夢はもっと小さい時から。今の今まで揺らいだことがないんです」。“ikura”名義で音楽ユニットYOASOBIのボーカルとしても活躍。「小説を楽曲にするというコンセプトなので、主人公になったつもりで歌います。個人でもYOASOBIでも大きなステージに立つのが目標。日本武道館でライブをやりたい!」ピアス集めにハマっています。去年ピアスの穴を開けたばかり。お気に入りは本物の花を使ったもの!趣味は読書。今読んでいるのはコレ。カツセマサヒコさんの『明け方の若者たち』。小説とエッセイが好きです。フィルムカメラの質感に惹かれます。デジタルより空気感が伝わるから。これは千葉の海岸で見た夕陽。いくた・りら2000年生まれ。ソロ活動とYOASOBIに加え、アコースティックカバーセッションユニット「ぷらそにか」メンバーとしても活動。情報はTwitter(@ikutalilas)にて。※『anan』2020年9月2日号より。写真・土佐麻理子文・間宮寧子(by anan編集部)
2020年09月01日『持続可能な魂の利用』は、フェミニズム小説の旗手・松田青子さんの初長編だ。痛烈な「おじさん」批判小説であり、女性たちの連帯を描くシスターフッド小説でもある。「おじさん」は、見た目や年齢のことではない。カギカッコ付きなのは、それが家父長的な価値観で女性について勝手に語ったり評価したり貶めたりして消費し、女性の絶望を作り出す総体としての存在だからだ。「いまの女性たちが置かれている日本社会の理不尽な状況を、一度しっかり書いておきたいと思ったんですね。同時に、そうした『おじさん』の視線や悪意がなくなったら、女性たちはどれほどの自由を享受するだろうかとも想像しました」物語は2つの時空を行き来する。現代のパートでは、陰湿なハラスメントで負った傷を、射すくめるような視線の媚びないアイドル〈××〉に癒される敬子、ハラスメントの真相を知って、敵を討とうと誓う歩、二次創作にハマっている元アイドルの真奈、新生児の育児に右往左往する由紀などが活躍。未来のパートは「おじさん」から少女が見えなくなった世界だ。少女たちは伸び伸びと、現代社会の性差のゆがみを研究発表という形で考察していく。「未来の少女たちの目から見れば、なんてバカバカしいことがまかり通っていたのかと呆れることだらけ」作中で、アイドルは複雑かつ重要なモチーフとして描かれる。「敬子は女性アイドルに純粋に惹かれながら、その消費構造を手放しでは喜べないことにはっとします。人間は矛盾した生き物なので、女性が見られることで傷ついた心を、今度は自分が見る側に立つことで癒されるというのもあると思うんですね。私自身も実在のアイドルをモデル化して小説に登場させている時点で、やはりそこは綺麗事にならないように、自覚と自戒が伝わるような、ブーメランが自分にも返ってくる文章構造と書き方を心がけました」それでも本書に描かれた世界に、希望を見つける人は多いだろう。「SNSなどで女性を取り巻く問題が可視化されたことは気が重くなる部分もあるんですが、敬子の妹が言った〈鬱陶しい霧のようなままの気持ち〉のころよりは、多少は対策も立てられる。繋がれる人もいる。変化は生まれていると感じています」まつだ・あおこ作家。兵庫県生まれ。2013年、デビュー作『スタッキング可能』が三島由紀夫賞および野間文芸新人賞候補に。『彼女の体とその他の断片』(共訳)など、翻訳家としても活躍。『持続可能な魂の利用』見られることから少女たちが解放された世界と、そこへ至る前史ともいえる女性が生きにくい社会。描かれる事象のリアリティに驚く。中央公論新社1500円※『anan』2020年8月26日号より。写真・土佐麻理子(松田さん)中島慶子(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2020年08月23日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回はモデルの美絽さんです。「甘いものに目がないです。特にパンケーキ!」と語る美絽さんの素顔に迫りました。デビュー1年目にして注目度大!儚げな美しさが魅力の12歳。昨年のデビュー以来、雑誌や広告で活躍。サントリー天然水「スパークリングレモン」のCMではみずみずしい演技で注目を集めた。「CM撮影はドキドキでした。でも、普段はカメラの前でもあまり緊張しません。メイクに興味があって、プロの方にお化粧してもらえるのが嬉しいんです」。今一番楽しいのは、友達と過ごす時間だとか。「休校が長かったから、今は学校で友達と会えて幸せ。まだ始まっていないけど、部活は茶道部がいいかなって。和のものが好きなんです。百人一首、全部言えますよ!」クロミちゃんグッズを集めています。大好きなサンリオのキャラクター。毒っ気のあるかわいさに惹かれます。漫画を読むのが至福の時間。最近だとやっぱり『鬼滅の刃』、あと『五等分の花嫁』も一気読みしました。ステイホーム期間にハマりました!自分だけの世界をつくれるのが『あつまれ どうぶつの森』の面白いところ。みろ2008年生まれ。スカウトを機にデビューし、昨年より本格的に活動開始。anan特別編集『Olive』、『GINZA』など数々の雑誌に登場。CM、PV、ショートムービーなど、映像でも活躍。※『anan』2020年8月26日号より。写真・土佐麻理子ヘア&メイク・輝・ナディア(Three PEACE)文・間宮寧子(by anan編集部)
2020年08月21日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回はモデル、女優の出口夏希さんです。「休日はアクティブ!夏は地元の友達と海に行きたいな!」と語る出口さんの素顔に迫りました。演技の才能がますます開花中!セルフメイクのセンスも話題。ファッション誌の専属モデルを務めながら女優としても活躍中。「自分と重なる役が多いので飾らずに演じています。それを見た友達から『素すぎる!』と言われることもあります(笑)」。自他ともに認める飽き性な性格だそう。「スピーカーを買ったのに2日で使わなくなったり、ヨガも1か月続かなかったり…」。でも唯一ずっとハマっているのが、コスメ。「情報収集して、気になるコスメをすぐに買いに行っちゃう。集めすぎてママに怒られます。今日のメイクは自前。大人っぽくしたのがポイントです」最近のファッションは白でシンプルに。今まで黒が多かったけど、帽子や靴、Tシャツなど、白アイテムにハマり中。小さい頃からずっと辛い食べ物が好き!鍋が真っ赤になるくらい唐辛子を。辛いものを食べる動画を見るのも好き。ごま油が入っているといっぱい食べれる!何にでもごま油を入れがち。辛ラーメンの汁なしに入れると、おいしい!でぐち・なつき2001年生まれ。『Seventeen』専属モデル。’19年、ドラマ『ココア』で女優デビューし、今後も多数の作品の公開が控える。インスタは@natsuki_deguchi_official※『anan』2020年8月12-19日合併号より。写真・土佐麻理子文・松下侑衣花(by anan編集部)
2020年08月18日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回は女優、日本舞踊家の藤間爽子さんです。「自然が大好き。森などに行くと踊りたくなります」と語る藤間さんの素顔に迫りました。女優と日本舞踊家の顔を持ち華やかな舞台で活躍!女優を志したきっかけは、幼い頃の学芸会。「演技を褒められた経験が忘れられなくて。小学校の卒業文集には、日本舞踊もできる女優になりたいと書いていました」。その夢を見事実現。「日本舞踊は個人戦、お芝居は団体戦だと思います。心配性で事前に役を作り込みがちだけど、お芝居では独りよがりにならないように相手を意識しています」。最近は意識の変化も。「日本舞踊の世界は先輩が多くて私は若者だけど、現実主義の友達は、『もう大人なんだから…』って(笑)。持ち物から意識しています!」江戸の話の現代語版コミックスが面白い!ここから影響を受けている日本舞踊の演目もあると知りました。アイスコーヒーにハマりだしました。1年前は飲めなかったのに、今はおいしいと感じるのが不思議~!フレンチブルドッグをずっと飼いたかった!父が雨男なので、晴れが増えるようにと願いを込めて、名前は晴男です。ふじま・さわこ1994年生まれ。幼少より祖母・初世家元藤間紫に師事し、現在は日本舞踊家としての活動と並行して女優としても活躍中。劇団「阿佐ヶ谷スパイダース」に所属。※『anan』2020年8月5日号より。写真・土佐麻理子文・松下侑衣花(by anan編集部)
2020年08月08日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回はアーティストのxiangyuさんです。餃子に寝落ちに菌根菌…!独特なテーマの曲にハマる人続出。前職はファッション関係。歌は未経験、というところから音楽の世界に飛び込んだ。「18歳の時に今のマネージャーさんに声をかけられ、24歳でようやく腹をくくりました」。リリースする曲は「風呂に入らず寝ちまった」など、タイトルからして超個性的!「日常の中にある、わざわざ人に言わないようなささやかなモチーフを切り取って作品にするのが好き。最近気になるのは米粒。袋の中に無数の米が集まっているのを見ていたら面白く思えてきちゃって。そのうち米粒の曲ができるかも(笑)」たまったダンボールをキャンバスにして。この絵のモチーフはフランケンシュタイン。毎日何かしら描いています。ドキュメンタリーやホラー映画が好き。最近のマイベストは右下の『R.I.P.~ジョー・コールマンの肖像~』!趣味は読書で月に数冊読みます。今はこの2冊を。ジャケ買いすることが多いけど、よくアタリます(笑)。シャンユー1994年生まれ。水曜日のカンパネラのサウンドプロデューサー、ケンモチヒデフミによるバックアップのもと2018年デビュー。8/25にイベント「香魚荘#02」を開催予定。※『anan』2020年7月29日号より。写真・土佐麻理子文・間宮寧子(by anan編集部)
2020年07月25日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回はモデルの工藤 弥さんです。「できるだけNOは言いたくない。何でも挑戦したい!」と語る工藤さんの素顔に迫りました。緊張しいだけど、カメラの前では恥ずかしがらないと決めています。デビューからわずか1年で、雑誌や広告で注目の存在に。「小さい頃から音楽が好きで歌手になりたかったんです。でもめっちゃ緊張しいだから向いてないかも、とある時思って。何も決まっていないのにスーツケース片手に大阪から上京したのが1年前でした。モデルの仕事は楽しい!コンテンポラリーダンスやバレエをやっていたので、その経験も活かせています」。夢はコスメブランドを立ち上げることだとか。「メイクが大好き。4人くらい子供が欲しくて、お母さんになるまでに叶えたいんです」キックボクシングを始めました!キツイけど、カラダの変化を実感。運動は心も健康にしてくれるから好き。デザート感覚でプロテインを。牛乳&バナナとブレンダーにかけて。大食いなんですが、満腹になります。歌いたくなったらギターを弾いて。ピアノの方が得意ですが、今は家にないので。まだまだ練習中です!くどう・みいや2000年生まれ。『GINZA』など、数々のファッション誌や広告に登場。Instagram(@miiyaaaa23)で見られる、センス溢れるファッションにも注目。※『anan』2020年7月22日号より。写真・土佐麻理子文・間宮寧子(by anan編集部)
2020年07月21日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回は女優の小畑依音さんです。「ボケとツッコミだったら、ボケ役。ツッコまれたい!」と語る小畑さんの素顔に迫りました。この春から女子高生になった注目のフレッシュ若手女優!「Hulu」のCMに出演中の小畑さん。「芸能界に入るよう背中を押してくれた母もすごく喜んでいて、あえてCMがよく流れるチャンネルにしてくれてます」。高校生活もスタート。「勉強はほとんど苦手だけど…強いて言うなら英語が好きです。オンライン授業は、開始5分前に起きてパジャマ姿で受けちゃってます(笑)。CMに出てたことに気づいてくれた子と友達になりました!」。これから楽しみがいっぱい。「部活は琴部に入りたいな。あと、放課後に友達とタピオカを飲みに行きたいです!」趣味は「Wii U」の『マリオカート』!一日に何時間もやって練習中。世界中の人と通信して、対戦しています!週1で通っている近所の和菓子屋さん。お花モチーフや草餅のようなねりきりが可愛い。上品でおいしいんです。生まれたときから一緒のぬいぐるみ。ある日うさちゃんの可愛さに気づいて、それからずっと抱っこしてます!おばた・いおん2004年生まれ。スカウトされ、中学2年生でデビュー。今年1月、ミニストップ「温タピ」のCMに出演し、現在は「Hulu」のCMに出演中。※『anan』2020年7月15日号より。写真・土佐麻理子文・松下侑衣花(by anan編集部)
2020年07月08日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回は女優の長見玲亜さんです。「お出かけするなら熱海の温泉に行きたいな。」と語る長見さんの素顔に迫りました。目を引く美貌と落ち着いた雰囲気で、学生役からOL役まで幅広く挑戦!配信中のドラマ『いとしのニーナ』で、“この美女は誰?”と話題に。「現役女子高生の私から見ても、台本のテンションが高いんです!役柄は芯がある強い女の子で、思いつきでパッと行動するところが自分と似てるなぁと思います」。大人っぽく見えて、実は18歳。「言動は若いねって言われます(笑)。好きなことになるとマシンガントークが止まらない!」。休日はインドア派。「最近、筋トレを始めました。YouTubeを参考に毎日腹筋して汗を流しています。お腹にうっすら縦線が入ってきた気が…!」お母さんと一緒にお散歩に行きます。9歳のあずきちゃんとあげはちゃん。オフの日はずっと遊んでます丼やパスタにしていただきます。マネージャーさんからの誕生日プレゼントは雲丹。大好物なんです。電車は、乗るのも見るのも大好き!京急線が特に好き。新幹線みたいな座席もあるし、レトロな外観も可愛い!ながみ・れあ2002年生まれ。ドラマ『人は見た目が100%』で女優デビュー。出演ドラマ『いとしのニーナ』がFODで配信中。※『anan』2020年7月8日号より。写真・土佐麻理子スタイリスト・槇 佳菜絵ヘア&メイク・佐々木 篤(GLUECHU)文・松下侑衣花(by anan編集部)
2020年07月06日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回はモデル、女優の久間田琳加さんです。「かき氷を食べるのが夏の楽しみ!」と語る久間田さんの素顔に迫りました。バタバタしている時ほど幸せそうって言われます(笑)。モデル、女優として活躍し、特にティーンからの支持は絶大。今月写真集とスタイルブックを同時発売したことが話題に。「写真集は恥ずかしいくらいに素。スタイルブックは悔いがないように力を出し切りました。できあがりを見るまでそわそわしたけど、大満足です」。中学時代はモデル業、部活、週6でバレエをやっていたという根っからの頑張り屋。「何かに向かって突き進むこと、限られた時間を目一杯充実させることが好きなんです。でも無理はしません。“人生楽しんだもん勝ち”がモットー!」ステイホーム中、スイーツ作りに挑戦。アップルパイのほか、チーズケーキやダルゴナコーヒーも作りました今は行けないけど、旅行が大好き。子供の頃フランスに住んでいたこともあり、次行きたいのはヨーロッパ!ついつい買っちゃうボディクリーム。数えたら35本ありました(笑)。最近のお気に入りは『アルビオン』。くまだ・りんか2001年生まれ。『Seventeen』専属モデル。写真集『りんくまちっく』、スタイルブック『明日、もっとキレイになる りんくまがじん』(共に集英社)が発売中。※『anan』2020年7月1日号より。写真・土佐麻理子文・間宮寧子(by anan編集部)
2020年06月29日個々がそれぞれのフィールドでも活躍する才能を持つことから“エリート音楽集団”とも表現される、WONK。ジャズからビートミュージック、ヒップホップまで縦横無尽に取り入れたサウンドは常に先進的だ。今年、リリースされた香取慎吾のアルバム『20200101』に参加したニュースもまだ記憶に新しい。壮大なストーリーへと誘う、コンセプチュアルな音楽体験。アルバムとしては約3年ぶりのリリースとなる『EYES』は、全22曲を収録し、アルバム1枚で物語を形成するコンセプチュアルな作品となった。「映画みたいなものが作りたかったんです。スタートは1枚の絵。頭上にパラレルワールドがあって…みたいなSF的な世界観で。そこを起点に物語を構築してサントラを作るようにシーンにあてはまる曲を作っていったんです」(荒田)NetflixのSFドラマ『ブラック・ミラー』や映画『インターステラー』『インセプション』が想像のヒントに。宇宙空間を浮遊するようなイントロダクションから音が繋ぐ物語の世界へとただ没入する。「歌詞を書くときも主人公の人間像をすごく意識して心理描写しました。そうすることで一曲ごとの心情やメッセージ、僕たちが問題意識を持っていることがより具体的に伝えられる、みんなに当事者意識を持って響くのではないかな、と」(長塚)「主人公はけっこう普通の人だと思っていて。多分、それってWONKの総体なんです。アルバムを通して、僕らのもっとこうしていったらいいのに、こうしていきたいという考えやバンドの姿勢そのものも伝わると思う」(井上)ジャンルにしばられず、常にカウンターな音楽を届け、リスナーに刺激と気づきを与えてきたWONK。彼ららしい、今伝えたいこととは?「曲を一曲一曲、ぽんっと聴いて、それでジャンルは何だとカテゴライズするような流れだけで本当にいいのかな、と。ケンドリック・ラマーのアルバムのように尺をかけてこそできる表現の世界もある。音楽から広がるものの見方、グラデーションになった音楽の層の厚さを感じてもらえたらと思います」(江崎)「CDの収録分数もギリギリ限界まで詰め込んでるんです。それがどう評価されるか。深く刺さってくれる人がいれば、いちばんうれしいですね」(荒田)オリジナルビジュアルイメージ+歌詞+対訳入りのART BOOKも登場。4thアルバム『EYES』全曲配信中。ART BOOK+CD(¥8,000)は完全予約限定生産、7/22発売。(ユニバーサルミュージック)ウォンク写真左から、井上幹(B)、江崎文武(Key)、長塚健斗(Vo)、荒田洸(Dr)の4人組バンド。リーダーの荒田を中心に2013年結成。堀込泰行、m-flo、冨田ラボ、King Gnuなどへの楽曲提供、リミックス、演奏参加など活動は多岐にわたる。自主レーベルEPISTROPHを擁し、アパレルなども手掛ける。※『anan』2020年7月1日号より。写真・土佐麻理子取材、文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年06月25日天祢涼さんの『あの子の殺人計画』は、社会派とホワイダニット(犯行の動機を解く)が融合したミステリー『希望が死んだ夜に』のシリーズ第2弾だ。追い詰められる子どもや女性など弱者に光を当てる社会派ミステリー。「『希望~』で事件解決に大きな役割を果たした生活安全課の女性刑事・仲田巡査部長にまた活躍してもらいたいと思い、彼女の再登場は最初から頭にありました。所轄の刑事課・宝生巡査部長とのコンビで一度は書き上げたのですが、誰に事件を語らせるかを考えたときに、前作で仲田と組んだ神奈川県警刑事部の真壁が適任と判断して書き直しました」捜査を進めるうちに、椎名綺羅が一時期、殺された風俗店のオーナー・遠山菫が経営していた〈ラバーズX〉で働いていたことがわかる。だが綺羅はアリバイを主張。娘・きさらの証言もそれを裏付けているのだが…。一方で、きさらは自分が母から受けている〈水責めの刑〉などが躾ではなく虐待ではないかと思い至る。味方になってくれた翔太の言葉に感化され、ある計画を練り始める。「現実にはもっとひどい虐待もあるかもしれない。でも『この程度で、子どもがそんな大それたことを考えるだろうか』と読者に疑問を持たれたら、物語が成立しない。その案配が難しかったですね。なので、小芝くんのような目立つ貧困児童を置いたことも腐心した点のひとつ。それによって、そこそこ普通に見えてしまうきさらのような子の虐待は見逃されやすくなると思ったんです」本作では、謎解きの要素もたっぷり。真壁、宝生、仲田が追うのは、遠山殺しの犯人であり、動機であり、トリックだ。そこに、現代の貧困や貧困からくる虐待など社会問題が絡み合う。重層的な展開が魅力。「『希望~』ではじわじわ追い詰められていく少女たちの境遇や感情に読者は揺さぶられたと思うのですが、その分、大人のつらさにはあまり触れることができなかった。その反省もあったので、今回は大人の事情や問題も盛り込みたいと思いました」ある時期まで、貧困や虐待などの社会問題はノンフィクションのほうが向いていると考えていたそう。だが、本シリーズの反響の大きさから、いまは思いを新たにしている。「フィクションにしかできない伝え方があるとわかりました。これからも書いていきたいテーマです」あまね・りょう1978年生まれ。2010年にメフィスト賞受賞作『キョウカンカク』でデビュー。’19年『希望が死んだ夜に』で本屋大賞発掘部門で最多票を獲得。『謎解き広報課』など著書多数。『あの子の殺人計画』貧しい母子家庭で育つ小学5年生の椎名きさら。ある日、川崎の風俗街の狭い路地で、大手風俗店の女性オーナーの刺殺体が発見される。文藝春秋1650円※『anan』2020年7月1日号より。写真・土佐麻理子(天祢さん)中島慶子(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2020年06月24日デビュー作『厭世マニュアル』をはじめ、現代の若い人の痛々しい自意識を描いてきた阿川せんりさん。第4作となる『パライゾ』は終末世界が舞台というから意外だ。生き残った人々の奇妙な共通点。彼らの行動を追いかける終末小説。「3作同じ路線で書いたので、次に前から構想していた全然違うものを短編で書いたところ反応が良く、長編にすることになりました」人類滅亡小説は数多くあれど、ここまで奇妙なものも珍しい。本作ではある日突然、多くの人々が黒いぐずぐずの物体に変化してしまう。「最初は消滅する設定も考えたのですが、なんらかの形で残ったほうが面白いかなと思って(笑)」生き残った人々の行動が描かれる本作。第1章では、秋葉原でぐずぐず化を免れた青年が一人の女と出会い、行動を共にする。が、言動が不穏なこの女、新たな人間を見つけた瞬間、相手を殺してしまう――。「実は自分は殺人鬼に詳しいと自負しておりまして(笑)。巻末に載せた参考文献も、新たに買ったものでなく、もともと集めていた本です。例えば連続殺人鬼でも秩序型と無秩序型がいたりする。そのあたりは再読しながら考えていきました」二人は行動するうち、生き残った人間にはある共通点があると気づく。果たしてそれは?他にも北品川や新宿、札幌など実際に著者自身が訪れた場所や、あるいは飛行機内や刑務所などを舞台に、各地で生き延びた人たちの行動が描かれる。「事態が把握できないまま死ぬ人もいれば、工夫して状況を楽しもうとする人もいるし、対応できない人もいる。章ごとに自分も一人一人の行動を追っていく感じでした。登場人物に共感するのは難しいかなと思っていましたが、第5章の『愛』の話では最終的に、感情移入して泣いてしまいました」インフラも途絶えた世界で人々が生き延びるのは困難で、残酷なことも描かれる。それでもこの、物語に引きこむ力はなんだろう。「終末ものは、生き残る美しさを描いた作品も多いと思う。でも今回はそれを書こうとは思いませんでした。ある方の“今さら大人に愛とか希望とか必要ない、大人ならそんなものなくても生きてみせろ”という言葉がずっと自分の中に残っています」今後は希望のある話も執筆予定。作風の幅を広げていく予感に期待大。あがわ・せんり1988年、北海道生まれ。2015年「厭世マニュアル」で野性時代フロンティア文学賞を受賞しデビュー。他の著作に『アリハラせんぱいと救えないやっかいさん』『ウチらは悪くないのです。』が。『パライゾ』人間たちが一瞬にして黒くぐずぐずした塊となるという怪現象が発生。だが、各地に生き残った人間たちがいた。その共通点は一体…?光文社1600円※『anan』2020年6月17日号より。写真・土佐麻理子(阿川さん)中島慶子(本)インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2020年06月12日最新長編小説『逃亡者』の著者・中村文則さんに、作品に込めた思いを伺いました。突然追われる身となった男。逃亡の果てに見える景色は?第二次世界大戦時、悪魔の楽器と呼ばれるトランペットがひとつの作戦を成功に導いた。時は現代、その楽器を手にした一人の青年が、謎の人物や宗教団体に追われる身となる――中村文則さんの最新長編『逃亡者』は、謎と歴史と記憶が多層的に構築されていくスリリングな一冊。「数年前、ドイツのケルン文学祭に参加して翻訳者と楽器が好きだという話をしていた時に、“人を洗脳する楽器”というモチーフが浮かんだんです。それがはじまりでした」元ジャーナリストの山峰は、いわくありのトランペットを抱き、失望のなかケルンに流れつく。そこに現れたのは、謎の男、“B”。彼は山峰に奇妙な選択肢を与えるのだが…。「“B”は本当に存在しているのかも分からない、謎めいた存在にしたかった。得体の知れない人間が一番怖いので」他の追手も現れ、彼らから逃れるために山峰は再び旅立つ。「社会に馴染めず外れてしまった人間が、逃亡者という特殊な存在になったことでさまざまなことが発生していく。ただ、普通このタイトルでそうした話だと逃げまくる話と思われそうですが、それだけでなく、主人公は過去と向き合うことになっていく。そこからまた展開があるんですけれども」逃げる山峰のパートのほか、作中には創作や対話、手記といった形でさまざまな物語が交錯する。「ドストエフスキー的なポリフォニー(多声)を取り入れました」と中村さん。「作者とは違う考えもあえて書きこんで、意見を戦わせるということもやっています。たとえば以前書いた『教団X』では、宗教を駄目なものとして書く傾向がありましたが、今回はできるだけ寄り添おうとしました。僕は宗教が政治をゆがめていると知っていますが、一辺倒に“こういう宗教は駄目だ”と言っても届かない人たちがいる。だから今回は、人生にすごくダメージを受けた時に宗教にはまることを否定できるのか、という部分も書きました」他には、恋人だったアインの日本での苦難や彼女の故国ヴェトナムの物語や、山峰のルーツである長崎の、潜伏キリシタンや原爆についてもページが割かれている。「日本の外国人の労働問題は書こうと思っていました。それと、ヴェトナムの歴史を見ると、作中でも書いたように、人々が強国に歯向かってきたんですよね。それがすごくいいし面白いなと思って。長崎については、実は僕のルーツでもあり、いつか書きたかったことなんです」そして、トランペットが使用された太平洋戦争の戦地の惨状をしたためた手記の中身――。「僕はよく小説内に手記を挿入しますよね(笑)。一応、毎回書き方を変える努力はしていて、今回は当時の言葉をそのまま書くと読みにくいので、フランス語からの日本語現代訳という設定にしました。今は明治と昭和初期の劣化コピーが流行っていて、第二次大戦の前と似ていると感じています。そのことを意識して書きました。手記に書かれた慰安婦に起きた凄惨な出来事は、史実をもとに書いている。読んで“知りたくなかった”という人もいるかもしれないけれど、過去を直視しなければ、この先改善も成長もないと思う」山峰もまた、かつて出版した書籍で第二次世界大戦時の軍部と財閥の癒着に触れたところ、“知りたくなかった”という感想をもらって落胆した過去がある。「人々は社会が公正で安全であると思いたいから、そうでないことが書かれてあると不安になり、別の理由をつけてその本を批判したり、“知りたくなかった”と思ってしまう。実はこの感想は、僕が『教団X』を書いた時の反応をほぼそのまま書きました。社会には問題がないと思いたい心理が行きすぎると、何か被害者が出た時、社会構造がではなく“お前に落ち度がある。お前が悪い”と個人批判する社会になってしまう。だから、僕の中には、みんなが求めている安心できる物語を提供することが本当にいいことなのだろうかという根本的な問いがあります。僕はあえて、知りたくないような事実も書きながら、いかに物語として面白いものにするかを考えている。それが物語を作る側の姿勢だと思っているんです」これまでに描いてきたモチーフや問題意識も盛り込んだ今回の大作。「『教団X』よりももっとグラデーションを持たせて、いろんな問題を詰め込み、僕の集大成的な作品になったと思います。普段社会問題に興味のない人でも読めばいろんなことが分かるだろうし、保守的な人でも読めば“ああ、そういう考えもあるのか”と分かってもらえると思う」いつでも人間社会への警鐘を鳴らし続けている中村さん。「以前から、これからの世の中はどんどん悪くなっていくと感じていましたが、新型コロナウイルスの影響でその速度は上がるでしょうね。差別をする傾向や、責任を困窮する個人に転嫁する動きがさらに強まっていくと思います。そういうタイミングで、この本を世の中に出すことは意味があると思っています」中村文則『逃亡者』人生に倦んでドイツのケルンに流れついたジャーナリストの山峰。だが、“悪魔の楽器”と呼ばれるトランペットを密かに携えていたことから、追われる身となる。逃亡の中で、彼が向き合うものとは。幻冬舎1700円なかむら・ふみのり1977年、愛知県生まれ。2002年『銃』で新潮新人賞を受賞しデビュー。’04年『遮光』で野間文芸新人賞、’05年『土の中の子供』で芥川賞、’10年『掏摸〈スリ〉』で大江健三郎賞、’16年『私の消滅』でドゥマゴ文学賞を受賞。※『anan』2020年6月10日号より。写真・土佐麻理子(中村さん)中島慶子(本)インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2020年06月04日奇想の天才作家・石川宗生さんの第2作となる『ホテル・アルカディア』は、またも突き抜けた博覧強記の世界がどーんと眼前に現れる。突き抜けた先に広がる無限大の奇想。読書の喜びに浸る理想郷(アルカディア)へようこそ。ホテルに投宿していた7人の芸術家たちが、引きこもりになってしまった支配人の娘プルデンシアを癒すために朗読会を開く、というところから物語は進んでいく。物語は、愛、死生、文化など7章からなる。「月に2本ずつショートショートの連載をすることになり、好きだった『千夜一夜物語』や『デカメロン』のような枠構造にすることを思いつきました。カルヴィーノの『見えない都市』にも影響を受けています」カルヴィーノのその作品は、収録されている掌編の数の配置に工夫があるのだが、石川さんも、そんなふうに数で遊んでみようと思ったそう。「僕は完全数を採用することにしました。7、6、5……と1まで順番に足していくと完全数の28になるのですが、掌編を大まかなテーマで区切って7編、6編……と配し、全体でひとつの完結した世界を表現してみようと挑戦しました。その過程で、愛や都市など世界の構成要素みたいなものとして、アトラスという章のテーマを7つ考え、分けました」また、美女プルデンシアのエピソードは、ジョン・レノンがインド滞在中に書いたというビートルズの楽曲の誕生秘話がベースだとか。「瞑想小屋から出てこなくなった女の子に、外に出ておいでよと優しく呼びかける曲『ディア・プルーデンス』。僕はその小説版でいこう、と。『古事記』の天の岩屋戸のようなイメージが重なるのも面白いかなと」各掌編は、意中の女性と“ファックする”ための練習相手がガイア(大地)だの、語り手が訪ね歩くさまざまな専門家たちの専門性が変わりすぎだの、どれも「よくもまあ、こんなことを思いつくな」の連続だ。「エッシャーのだまし絵のように、最初に決めた物語の枠自体も変化させていこうと思いました。本作の裏テーマに物語で世界一周というのがあります。現実の世界も、隣り合う国や地域はなだらかに文化や言語や人種が移り変わっていくものです。この作品でもそんなふうに、ゆるやかな変化のなかで各章を動かしていこうと。そのたくらみが成功しているといいのですが」いやもう、脱帽です。いしかわ・むねお作家、翻訳家。1984年、千葉県生まれ。オハイオ・ウェスリアン大学天体物理学部卒業。「吉田同名」で創元SF短編賞受賞、2018年、同作を収録した『半分世界』を出版。『ホテル・アルカディア』文学や芸術作品への言及やくすぐりが随所に。次回作は、’17年の中央アジア、コーカサス、東欧訪問の記録をまとめた旅行記を予定。集英社2000円※『anan』2020年5月27日号より。写真・土佐麻理子(石川さん)中島慶子(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2020年05月21日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回はアイドルのナルハワールドさんです。お客さんと楽しい時間を共有することが幸せ!アイドルグループGANG PARADEから分化したPARADISESに所属。キュートなルックスと力強いパフォーマンスで人気を集める。「もともと引っ込み思案な性格だったのに、今ではステージにいる時が一番幸せって思える。どうしたらお客さんにたくさんの幸せを届けられるかなって、日々考えています」。最近は恋愛リアリティショー『今日、好きになりました。』に出演したことも話題に。「恋愛経験がないからドキドキでした。新しい自分を見てもらえるのは嬉しい。今後は演技にも挑戦したい!」子供の頃習っていたピアノをふたたび。楽譜を読むのは苦手だし趣味の領域ですが、時々弾きたくなるんです。カワイイ系のファッションに開眼。人形が着ている服を見て影響されました。フリルやレースが大好き。食べたいお菓子は自分で作っちゃう!甘いモノに目がないんです。最近はブラウニーとクッキーを作りました。ナルハワールド2003年生まれ。昨年GANG PARADEに加入、この春からはPARADISESのメンバーに。“山田なる”として『今日、好きになりました。~青い春編~』(AbemaTV)に出演。※『anan』2020年5月20日号より。写真・土佐麻理子文・間宮寧子(by anan編集部)
2020年05月13日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回はモデルの雑賀サクラさんです。「空き時間には勉強。英語と理科の生物が好きな科目です」と語る雑賀さんの素顔に迫りました。バーガーをおいしそうに食べるCMが可愛すぎると話題沸騰中!キッズモデルを経て、去年ファッション誌の専属モデルに。体型の話題で、15歳らしい可愛いエピソードが。「給食を食べすぎて、今までで一番太ってしまって…。家族から『太ってない?』と言われてダイエットを開始。お互いに体型をチェックするんです」。今後は演技にも意欲的。「サスペンス系の作品で、悪人役をやってみたい!」。春からは高校生に。「お姉ちゃんと同じダンス部に入りたいな。日本舞踊を習っていたのと、K-POPの影響もあって踊るのが好き。家でもずっと踊ってます(笑)」お母さん、お姉ちゃんと一緒に使っています。『SHIRO』のコスメをライン使いしています。好きな香りは、ピオニー!家族との温泉旅行は毎年の恒例行事伊豆の熱川温泉によく行きます。これから各地の温泉を巡ってみたい!誕生日、お父さんからチェキのプレゼント。絶妙に色褪せた感じに撮れたり、写真を選んで印刷できるのがお気に入り。さいが・さくら2005年生まれ。日本とルーマニアのハーフ。昨年「ミスセブンティーン2019」オーディションで専属モデルに。モスバーガーのCM「MOSのチーズ・マルシェ」に出演中。※『anan』2020年5月13日号より。写真・土佐麻理子文・松下侑衣花(by anan編集部)
2020年05月07日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回はモデルの高瀬真奈さんです。透明感溢れるルックスで注目の的!自然体なキャラクターも魅力。吸い込まれるような透明感の持ち主で、雑誌や広告で活躍。「自分に自信がなかったけど、ものづくりの現場に関われたら、という思いでこの世界に飛び込みました」。SNSでの発信力の高さも支持を集める理由。「いいものを人と共有することが好きなんです。最近興味があるのは環境のこと。サステナブルなファッションにも関心があり、先日パリコレで『ステラ マッカートニー』のショーを観てきました。人が地球に目を向けるきっかけになるような情報発信をしていきたくて、目下勉強中!」温めて使うと最高に気持ちいい!カレリアンソープストーンというマッサージ用の天然石。かわいくて優秀。旅が好き。写真が好き。フィルムカメラを持ってあちこち旅しています。映像にも興味アリ!今年の目標はハーフマラソン出場。最近ランにハマっていて、走るとマインドが満たされていくのを感じます。たかせ・まな1999年生まれ。『ぐるぐるナインティナイン』(日本テレビ系)の人気コーナー「ゴチになります!」のゴチアンバサダーに就任。最新情報はInstagram(@manatakase_)で。※『anan』2020年4月29日号より。写真・土佐麻理子文・間宮寧子(by anan編集部)
2020年05月05日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回はモデルのアリアナさくらさんです。抜群のスタイルで話題の15歳。夢は海外進出とアニメ部屋!?15歳にして『ViVi』専属モデルに抜擢され、2月にはミラノコレクション出演のため渡伊。「残念ながら急遽コレクションが中止になってしまって。でもランウェイで着るはずだった衣装で撮影をし、いい経験になりました。海外でも活躍できるモデルになりたい。やるからには、極めようって思っています」。そう語る姿は大人っぽいけれど、ティーンらしさも見え隠れ。「ゲームとアニメが大好き!一人暮らしをするようになったら、フィギュアとか、好きなものを詰め込んだ部屋を作りたいんです」『ハリー・ポッター』は何度も読むほど好き。趣味は読書。ファンタジー小説が好きで、児童文学を読むことも。ミラノで撮影した時のお気に入りネイル!ビビッドなピンクがすっごくかわいくて。テンションが上がりました!この春、中学校を卒業しました。最高に楽しい3年間でした。高校生になったら、ギターに挑戦してみたい。2004年生まれ。昨年の「第28 回東京ガールズコレクション2019S/S」でデビュー。今年の3月号より『ViVi』専属モデルに。最新情報はInstagram(@_ariannasakura_)で。※『anan』2020年4月22日号より。写真・土佐麻理子文・間宮寧子(by anan編集部)
2020年04月20日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回は女優の平澤宏々路さんです。「モノをつくるのが好き。DIYのYouTubeを始めたいな~」と語る平澤さんの素顔に迫りました。2歳で子役デビュー!活躍の幅をどんどん広げる12歳。若くして芸歴は10年。大河ドラマなどさまざまな作品を経て、今クールのドラマ24『浦安鉄筋家族』に出演。「ほぼアドリブの撮影が面白すぎて、毎回笑いをこらえるのが大変(笑)。初めての関西弁は難しかったけど、明るく活発な役柄が私と似ていて、演じるのが楽しいです」。珍しい名前には素敵な由来が。「広い道を歩いてほしいと名付けられました」。4月からは中学生に。「プログラミングを習って、動画編集もマスターできたら…。お芝居では自分と真反対のミステリアスな役や男装もしてみたい!」ペットのチンチラ、とろろちゃんです。走り回るやんちゃな子。肩やひざの上に乗ってくるのが可愛いんです『鬼滅の刃』禰豆子(ねずこ)になりきりました!ハロウィンでコスプレをしました。鬼滅の刃メンバーの衣装を揃えたいな。洋服や気分に合わせてリップを選びます保湿力重視、高発色のもの、ラメ系など色々。重ね塗りも楽しみます!ひらさわ・こころ2007年生まれ。幼少期から事務所に所属し、多くの作品に出演。4月10日(金)スタートのドラマ24『浦安鉄筋家族』(テレビ東京系)では、西川のり子役でこれから登場!※『anan』2020年4月15日号より。写真・土佐麻理子文・松下侑衣花(by anan編集部)
2020年04月11日愛と性と生殖という、女性がいつか直面する問題に切り込む意欲作、高瀬隼子さんによる小説『犬のかたちをしているもの』。「セックスをしないでも仲のいい、同棲中のカップルというのがまず浮かんできたんです。展開はそのつど考え、『こうだったらもっとつらいだろうな』と薫が思うような状況に、少しずつ追い込んでいきました」高瀬隼子さんの『犬のかたちをしているもの』の主人公は、〈わたし〉こと間橋薫(まはしかおる)。卵巣の病気をきっかけに性交に抵抗を感じるようになり、それで別れた恋愛も経験している。〈セックスしなくなるよ、わたし〉と言う薫に、いまの恋人・郁也は〈薫のこと、好きだから大丈夫〉と答えてくれた人。実際、セックスレスになってからの方がずっと長い。そんなある日、郁也は、自分との子を妊娠している〈ミナシロさん〉という女性に、薫を引き合わせる。ミナシロさんから「産むけれど、薫と郁也にもらってほしい」と告げられ、薫はあらためて、愛や子どもを持つことの意味を考え始める。「薫、郁也、ミナシロさん…、それぞれの立場に身を置いてみたら、どの葛藤も困惑もわかるというか、彼女たちが『こうなったかもしれない自分』に思えたんです」郁也とミナシロさんは金銭を介した性のみの関係で、ふたりの間に愛はない。それでも、薫の気持ちは千々に乱れる。また、ミナシロさんの数々の言葉にハッとする読者も多いだろう。たとえば〈わたしは子どもを育てないけど、産むわけだから、なんか、クリアした感じ〉。出産も、女性自らが望んで、というだけでなく「なんとなくそうすべき」と思いがちなことだ。女性というだけで、当たり前のように課されてきた役割やタスクへの違和感を問いかけてくる。「子どもの頃から友だちが『いつか結婚したい、子どもが欲しい』と無邪気に言うのがよくわからなかったんです。それは自分の親とかを見ていて、ひとつの理想として『あんな人生が欲しい』という意味なんでしょうが、『子どもがいる人生が欲しい』と『子どもが欲しい』は、重なる部分はあっても、実は別の話という気がするんですよね」本書には、女性にとってのたくさんの問題提起が含まれている。「読者からの感想を見て、確かに女性の苦しさを書いていたのだとあとから気づきました。これからもそうしたテーマで書いていきたいです」たかせ・じゅんこ1988年、愛媛県生まれ。立命館大学文学部卒。2019年、本作で第43回すばる文学賞を受賞し、デビュー。次回作は、歩きスマホの問題にもの申す作品になる予定。『犬のかたちをしているもの』愛のあるセックスとは何か。したくない気分の相手に性行為を求めるのは愛と呼べるのか。性なき愛は可能か。自問自答しながら読みたくなる。集英社1400円※『anan』2020年4月15日号より。写真・土佐麻理子(高瀬さん)中島慶子(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2020年04月10日