これまでにWOWOWで3度映像化されてきた、警視庁捜査一課十一係の活躍を描く通称<殺人分析班>シリーズの最新作連続ドラマW「邪神の天秤 公安分析班」にて、松雪泰子の出演が決定。併せて、コメントが到着した。女性刑事・如月塔子が、個性豊かな仲間とともに猟奇殺人という難事件に挑む人気シリーズ<殺人分析班>は、エース鷹野秀昭の公安部への異動を機に新フェーズへ移行。青木崇高演じる鷹野を主人公にした新シリーズ<公安分析班>が始動した。この度出演が決定した松雪さんが演じるのは、警視庁公安五課の警部補・氷室沙也香。鷹野と同じ佐久間班の所属で、“エス”と呼ばれる協力者の獲得作業に従事しているが、班長の右腕として一目置かれており、ある理由から鷹野の相棒兼お目付け役を任されている。松雪さんは脚本について「今作の『邪神の天秤 公安分析班』は、公安という特性上極めてストイックに人物造形や関係性が描かれています」「脚本の展開が予測を常に覆される」「緻密に計算されたストーリー展開は作品のドライブ感となり、複雑に絡んでいく人間関係は常に観るものの想像力を掻き立てる映像作品になる予感がありました」とコメント。また撮影については「長期に及ぶ壮大な撮影を終えて今振り返り思うのは、その最初に読んだその素晴らしい脚本の世界を、実際に撮影して行く中で10倍にも20倍にも増幅できた実感があります」とコメントしており、続けて監督やスタッフに対し、多大なる感謝の気持ちを示した。<ストーリー>日本警察の中でもエリートとされている公安部に異動した鷹野(青木崇高)は、爆破事件の現場近くで、与党大物議員の殺害事件の現場に遭遇。遺体からは臓器が抜かれており、その付近には心臓と羽根を載せた天秤が残されていた。鷹野は、持ち前の推理力で不可解な事件と向き合おうとするが、周囲は公安には公安のやり方があると一蹴。鷹野は公安独自の捜査手法で事件を追うことになるが、猟奇殺人事件はやがて、公安と鷹野の運命を大きく揺るがしていく――。連続ドラマW「邪神の天秤 公安分析班」は2022年初頭、WOWOWにて放送・配信。(text:cinemacafe.net)
2021年09月17日『連続ドラマW 邪神の天秤 公安分析班』が2022年初頭、WOWOWで放送・配信される。この度、本作に松雪泰子が出演することが決定した。これまでにWOWOWでは、警視庁捜査一課十一係の活躍を描いた、通称『殺人分析班』シリーズを3度映像化してきた。『殺人分析班』は、女性刑事・如月塔子が、鷹野秀昭をはじめとする個性豊かな仲間とともに猟奇殺人という難事件に挑む人気シリーズ。捜査一課のエース・鷹野は、前作『連続ドラマW 蝶の力学 殺人分析班』で、新米刑事だった塔子の成長を見届け、公安部へと異動となった。その鷹野を主人公にした新シリーズ『公安分析班』が始動。鷹野を演じるのは、これまで数多くの映画やドラマで独自の存在感を放ち、本作が「連続ドラマW」初主演となる青木崇高。『殺人分析班』シリーズでは、原作の人気キャラクター投票で1位を獲得したこともある鷹野を魅力的に演じてきた。『殺人分析班』シリーズと同じ世界観を共有するユニバース作品として、新たな猟奇殺人事件と公安チームの活躍を描く新たなフェーズの幕開けとなる。松雪が演じるのは、警視庁公安五課の警部補・氷室沙也香。青木演じる鷹野と同じ佐久間班に所属し、鷹野の先輩にあたる。鷹野が自ら事件端緒を入手したり、他の担当からの情報に基づき事件化する「事件班」であるのに対し、氷室は「作業班」と呼ばれ“エス”と呼ばれる協力者の獲得作業に従事している。お互い人間的に分かり合えないとエスとの関係は保てないが、氷室は相手との関係値を築くことに長けていた。作業班は秘匿性が高く、基本的に単独行動、公安部内でも自分の作業は秘密裡に行われるが、氷室は佐久間班長の右腕として一目置かれており、或る理由で鷹野の相棒兼お目付け役を任されることに。氷室も鷹野もお互いそれぞれのやり方があるなかで、氷室の大事件を阻止するためには目の前の多少の犠牲は厭わないというスタンスに鷹野は戸惑う。しかし、氷室の公安捜査に向き合う姿を通して難しい選択を前にしていつも胸の内に葛藤を抱え、後悔を繰り返しながらも任務をこなすという氷室の強い覚悟を理解していく。今回、事件現場に遺留品として残された石板のヒエログリフや天秤から、犯人はエジプト神話を引用していることが分かり、鷹野と氷室は捜査を進めていくなかで、鷹野と氷室の関係も少しずつ変化がおとずれるのだが…。秘密主義がはびこる公安で、鷹野は氷室らと共に難事件の解決の糸口をつかめるのか。そして鷹野を待つ運命とは。<松雪泰子(氷室沙也香役)・コメント>前作迄の殺人分析班シリーズも素晴らしい作品でしたが、今作の『邪神の天秤 公安分析班』は、公安という特性上極めてストイックに人物造形や関係性が描かれています。そして何よりもストーリー展開に魅力を感じました。脚本の展開が予測を常に覆される連続で、そのスピード感は読み物としても引き込まれる力のある脚本でした。緻密に計算されたストーリー展開は作品のドライブ感となり、複雑に絡んでいく人間関係は常に観るものの想像力を掻き立てる映像作品になる予感がありました。長期に及ぶ壮大な撮影を終えて今振り返り思うのは、その最初に読んだその素晴らしい脚本の世界を、実際に撮影して行く中で10倍にも20倍にも増幅できた実感があります。撮影期間はとても素晴らしい時間でした。そして監督の内片さんは常に我々俳優陣を牽引してくださり、素晴らしいディレクションをしてくださいました。それぞれのキャラクター造形を最大限に、魅力的に表現してくださる演出は、素晴らしいアートワークの様な芸術性のある演出で、日々充実した撮影の時間でした。作品を支えてくださるスタッフワークも素晴らしく、長期間の壮大な撮影という航海を全スタッフ、キャストで乗り越えた感覚があります。この作品に関われた事は喜びであり、そしてこの『邪神の天秤 公安分析班』という作品がこれから、皆様の元に羽ばたいて行く日を楽しみにしております。『連続ドラマW 邪神の天秤 公安分析班』2022年初頭、WOWOWで放送・配信
2021年09月17日テレビドラマ『白鳥麗子でございます!』(フジテレビ系)や、『Mother』(日本テレビ系)などで知られる俳優の松雪泰子さん。2021年9月3日、自身のInstagramで新しいヘアスタイルの写真を公開したところ「まるで女神」「色気にやられた…」と絶賛の声が寄せられています。松雪泰子「久しぶりのボブ」と新ヘアスタイルを披露ロングヘアのイメージがある松雪さんですが、Instagramで公開した最新ショットでは長かった髪の毛を肩より上に切り、ボブスタイルに。『#久しぶりのボブ』とハッシュタグをつけて最新ヘアスタイルを披露しました。 この投稿をInstagramで見る yasukomatsuyuki_official(@yasukomatsuyuki_official)がシェアした投稿 アンニュイな眼差しをカメラに向ける松雪さん。新しいヘアスタイルが似合っているのはもちろんのこと、画面越しでも伝わってくる、大人の色気に心を打ちぬかれたファンは多くいるようです。【ネットの声】・透き通るようなお肌がきれいですね!・透けてしまいそうな透明感とはかなさ。女神のよう。・鎖骨や肩のラインも美しくて憧れます。高校生の頃からモデルとして活躍していた松雪さんも、2021年で48歳に。ますます美しさに磨きをかける松雪さんは、これからも多くの人を演技と美貌で魅了してくれそうです。[文・構成/grape編集部]
2021年09月04日『生理終了!~恋愛マンガ家が50歳になったら人生こうなる~』をコミックサイト「ウーコミ!」で公開中の漫画家・安彦麻理絵さんと、『生理用品の社会史』(角川ソフィア文庫)、『月経と犯罪“生理”はどう語られてきたか』(平凡社)などの著作をもつ歴史社会学者の田中ひかるさんの対談。安彦さんと田中さんはほぼ同年代。ということで、 “麻理絵ちゃん”“ひかるちゃん”の間柄で、閉経と更年期についてざっくばらんに語り合っていただきました。閉経や更年期なんてまだ先の話、と思うかもしれません。しかし、生理に関する情報がアップデートされていく昨今、閉経や更年期のことだって事前に知っておくことで、気持ちがラクになることだってたくさんあるはず。連載の第2回です。(左から)安彦さんと田中さん/イラスト:安彦麻理絵「生理の貧困」は経済的な理由だけではない——前回は、月経カップや吸水ショーツ、ピルなど、生理を少しでもラクにするためのアイテムはどんどん使っていこうというお話で終わりました。田中ひかるさん(以下、ひかる):選択肢があるということを知っておくのは大事ですね。でも、月経カップにしろ、サニタリーショーツにしろ、それをちゃんとケアできる、メンテナンスできる環境じゃないと日常的に使うのは厳しいと思う。——経済的な理由などで生理用品を入手することができない状態をさす「生理の貧困」が話題になると、「使い捨ての紙ナプキンが買えないなら、月経カップや布ナプキンなど、繰り返し利用できる代替品があるじゃないか」という声が出たりもしますよね。ひかる:月経カップも布ナプキンも、繰り返し使うからには洗浄や洗濯など手入れが必要です。「生理の貧困」の状態にある人は、ほかの面でも制約があるでしょうから、そういった手間がかかるものを衛生的に使えるとは限らない。不衛生な経血処置は、感染症などの問題を引き起こしますから、特に生理が始まったばかりの小中学生には、使いやすくて清潔なナプキンが、いつでも手近にあるような環境を整えてあげてほしい。安彦麻理絵さん(以下、麻理絵):私、衝撃的だったんですよ、「生理の貧困」問題。親がネグレクトでナプキンを与えないなんて。ひかる:ナプキン買ってもらえない子は、ブラジャーも買ってもらえないことが多いみたい。——それは経済的な理由……ではなく?ひかる:はい。ネグレクト、もしくは積極的ないやがらせです。ナプキンがないと困る、ブラジャーがないと困るとわかっているのに、親が知らんぷりしてる。麻理絵:私も、実家の母親がそれでしたよ。なかなかブラジャー買ってくれなかった。娘の成長から目を背けてたっぽいなって思う。ひかる:子どもと性について語りたくない、語るのが恥ずかしいとか?麻理絵:そうそう、そういうのがあると思う。友達の漫画家Nちゃんは、母親から「胸が出てきて気持ち悪い」って言われたことあるって言ってた。——親も、自分が体験したことないことはできなかったりするじゃないですか。ネグレクトする母親は、自分も親からそういう目にあってきたのかもしれません。麻理絵:でも私は親にブラジャー買ってもらえなかったのが嫌だったから、絶対自分の娘には同じことしたくないって思ったわ。ひかる:麻理絵ちゃん、一番上の娘さんはいくつ?麻理絵:大学4年生なのよ。私はバツイチで、一番上の娘とは離れて生活してたんですよ。元夫が「生理きたみたいだよ」とメールくれたり、新しい奥さんがブラジャー買ってくれたりしていたので、直接自分で何かをすることはできなかったけど、次女は今小学校4年生。そろそろ初潮も始まるタイミングなので、いろいろ話そうと思うんだけど……この漫画、『こっちむいて! みい子』にめっちゃ助けられてる!!!ひかる:漫画のカバーがボロボロ。すごい年期入ってるね(笑)。写真提供:安彦さん安彦家の性教育は『こっちむいて! みい子』で麻理絵:1995年から月刊少女漫画雑誌の『ちゃお』で長期連載している漫画作品なんだけど、長女はじめ、中2の長男、小6の次男、小4の次女まで、子どもたち全員が大好きで。作者のおのえりこ先生が、漫画の中で生理のことやおりもののこととか、その他性教育全般についてを本当に普通に描いてくれているのよ!うちは性教育全般、『みい子』に助けられています。ひかる:『みい子』が、性教育の役割を担ってくれているんだ。麻理絵:今回、資料として『みい子』を持ってくるにあたって、子どもらに「生理の話描いてあるのって何巻だっけ?」って聞いたら、中2の長男が「持ってきたよ」ってこの巻を渡してくれたくらい、みんな熟読してる(笑)。ひかる:家庭のそういう雰囲気は大事だよね。麻理絵:長男にいきなり「セックスって何?」って聞かれたときも、一瞬ビックリしたんだけど、「全部『みい子』に描いてあるじゃん」って言ったら、「そうだねー」って。私以外にも、『みい子』が全部性教育やってくれたってツイートしている方がいて、本当に作者のおの先生には感謝しかない。ひかる:麻理絵ちゃんちはすっごくオープンで、それは理想的なことだと思うし、その手助けをしてくれてるのが『みい子』なんだね。麻理絵:自分が子どものころ、なんか「隠されているみたいな感じ」が嫌だったからでしょうね。ひかるちゃんのとこは?ひかるちゃんの本とか読んだりしてるの?ひかる:うちはねー、漫画は読むけど本は読まなくて(笑)。始業前に本を読む「朝読書」に持ってけって言っても持っていかない。麻理絵:ひかるちゃんの書く本、面白いのにね。『生理用品の社会史』とか読んでると、なんかキャスティングしたくなるんだよ(笑)。泰子(よしこ*)は私の中では沢口靖子。電機会社の社長は小林稔侍にしか思えないし、ナプキンのモニターは伊藤かずえかな。*泰子(よしこ)…1961年、“元祖”使い捨てナプキンである「アンネナプキン」を開発・販売したアンネ社の社長・坂井泰子(よしこ)。当時27歳。広告によって生理のネガティブなイメージを払拭し、月経観を大きく変えた。ひかる:ぜひ、朝ドラに!それにしても電機会社の社長は当時まだ30代だよ。モニターが伊藤かずえさん??謎のキャスティング(笑)。麻理絵:そういえば、うちの母親はアンネナプキン使ってたのかな?アンネナプキンが登場したとき、14歳くらいだったはず。ひかる:脱脂綿からアンネナプキンへの移行期間を知ってるかもしれない。私たちもギリギリ「アンネ」という言葉を耳にしてたよね。——ちょっと話がずれますけど、今、性教育が注目されていますよね。シオリーヌさんはじめ、いろいろな方が性教育YouTubeチャンネルを開設したり、SNSで発信したり。良いことだと思う反面、家庭でも正しい性教育を子どもにしなければならないというプレッシャーも生まれてしまうんじゃないかと。追い詰められないようにするにはどうしたらいいと思いますか?ひかる:たしかに、「性教育どうしよう」と悩む親御さんも多いでしょうね。だからこそ、最低限のことは義務教育でちゃんと教えてほしい。父子家庭で生理のことを教えづらいケースもあるし、お母さんが生理痛は我慢するものと思い込んでるケースもあるし、それこそ生理用品を買ってくれない親もいる。家庭に任せちゃうのはどうなのかなって思います。麻理絵:うちも、長女が『みい子』読んでくれてなかったらどうなっていたことか……。家庭内で頑張りすぎず、子どもが自然に性教育の本を手にとれる環境にしておくといいかもしれない。*画像はイメージです笑福亭鶴瓶がナプキンのCMに出てきて…麻理絵:ところで、生理用品のCMで印象深かったのってある?私が衝撃受けたのは、1980年代に笑福亭鶴瓶がナプキンのCMに出てきたとき。「なんだこりゃ!?」ってギョッとした(笑)。ひかる:元キャスターの女性が週刊誌で「欧米の一流の女優は生理用品のCMなんか出ない」と言ってたくらい、女の人でも出るのに抵抗があった時代だよね。——ここ十年くらいは、若い男性俳優が出ているケースもありますね。2011年には、溝端淳平さんが「エリス ウルトラガード」のイメージキャラクターになったりも。麻理絵:そうなんだ、全然知らなかった!時代は変わったのね。でも、逆にタンポンのCMって見なくなったよね。昔、「タンパックスタンポン」のCMがあったと思うんだけど。ひかる:タンパックスタンポンは2001年に輸入販売が終了して、日本から撤退しちゃった。今、日本でタンポンの製造販売を行っているのは、ユニ・チャームだけですよ。2000年あたりって、タンポン人口がガーッと減った時期。ナプキンの進化とともに、「ナプキンはイマイチだからタンポン派」だった人たちが減ってきたんでしょうね。今の20代はタンポン使用率低いよ。麻理絵:うちの娘も使ってないだろうな。ひかる:必要ないんだろうね。今のナプキンは性能いいし、生理中にプールに入ることを強制する学校も減ったし。麻理絵:ほんと、ナプキンの性能は上がってると思う。昔は羽根つきとかなかったもん。裏に細いテープがついてるだけだった。——生理用品は確実に進化してますよね。女性器につける、というか挟む製品とかありますし。ナプキンと併用するとより安心感が増すという。ひかる:「シンクロフィット」ですね。発売されたのは15年前なんですが、最近ネットで話題になり、愛用者が増えてます。麻理絵:女友達と「あのナプキンいいよね」なんて情報交換をしたことなんてないわよ、私。今はネットで情報が入りやすくなっていて羨ましい!(構成:須田奈津妃、編集:安次富陽子)
2021年05月30日当初予定されていた4月10日の公開を延期していた松雪泰子主演映画『甘いお酒でうがい』の新公開日が9月25日(金)に決定。松雪さんと共演の黒木華、清水尋也からコメントも到着した。本作は、お笑い芸人シソンヌじろうが、ネタの中で長年演じてきた代表的キャラクター“川嶋佳子”がもし日記を書いたら…と執筆した同名小説が原作。そのエピソードの中から、『勝手にふるえてろ』の大九明子監督とじろうさんが選りすぐったものを、じろうさん自身が脚本を手掛け映画化。40代独身OL川嶋佳子のちょっぴり後ろ向きだけどポジティブな517日の物語が描かれる。主人公の40代独身OL・川嶋佳子を演じた松雪さんは、今回新たに公開日が決定し、「私達にとって大切な作品を皆様にお届けできる日がいよいよやってきます」と心境を明かし、「とてもクリアーで、優しく温かな気持ちになれる本作。大変な日常が続いていますが、本作で表現されているのは、人の温もり、日常に散りばめられているささやかな喜びや幸せ。人と人との繋り、コミュニケーションの大切さ、愛や友情。繋がりが分断されつつある今、スクリーンを通して本作に触れる事で、皆様の日常に穏やかな愛がもたらされる事を願います」とコメント。佳子にとって何気ない変わらない日常の中で、一番幸せな時間を一緒に過ごせる後輩の同僚・若林ちゃん役の黒木さんは「撮影から一年半たち、やっと皆さんに見ていただけるのだなと嬉しさがこみ上げています。佳子さんの生活の中のささやかな感動や、若林ちゃんの明るさが、皆さんの生活にささやかな幸せと、温かな時間を届けられたら幸いです」と喜ぶ。また、佳子の生活に大きな変化をもたらす岡本くんを演じた清水さんは「無事、皆様にお届け出来る事が決まり、楽しみな気持ちとホッとした気持ちで胸が一杯です。劇場での鑑賞には、まだ不安な気持ちが残る方もいらっしゃるかと思いますが、充分な予防対策の上、出来るだけ多くの方に足を運んで頂ければ嬉しいなと思っています」とメッセージを寄せている。さらに、公開中の「3時のヒロイン」がナレーションを務める予告編が少しバージョンアップして登場。福田麻貴、ゆめっち、かなでのそれぞれのバージョンをミックスし3人共演の予告編に仕上げた。『甘いお酒でうがい』は9月25日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、テアトル新宿ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:甘いお酒でうがい 2020年9月25日よりヒューマントラストシネマ渋谷、テアトル新宿ほか全国にて公開©2019 吉本興業
2020年08月04日坂井真紀(50)が写真家の鈴木心氏(39)と離婚したと7月5日に発表された。09年10月に結婚した2人。各メディアによると所属事務所は「6月末に離婚が成立した」といい、長女の親権は坂井が持つと述べたという。「鈴木さんは坂井さんのウェブサイト用の写真を撮影していたカメラマンで、彼女の主演映画『スープ・オペラ』でスチールカメラマンも担当していました。同作の撮影中にはすでに交際関係にあったようです」(スポーツ紙記者)10年5月に挙式をした際、鈴木氏が親族同士の仲を取り持つなどしてくれたため「絶えず笑顔で、本当によく動いてくれました」とブログで讃えた坂井。「手前みそを並べるようでお恥ずかしいですが、本当に、わが夫に感謝です」とも表していた。さらに「スープ・オペラ」が公開された10年10月、本誌に登場した坂井は「一緒に食事をしているときに結婚を実感する」とコメント。「誰かと一緒に食事をするって気持ち的にだいぶ違いますね」と続けていた。鈴木氏との生活を謳歌しているように見えたがーー。しかし、坂井には結婚への躊躇いもあったようだ。「坂井さんは、もともと結婚願望がなかったんです。彼女のお父さんは亭主関白で、それに堪えるお母さんの姿に子供の頃から疑問を覚えていた。そのため、『結婚には覚悟が必要だ』と考えていました。それでも結婚したのは2人の意思だけでなく、周りの状況などを鑑みた結果だったといいます」(坂井の知人)そんな彼女は、11歳年下の夫を懸命に支えていたという。「鈴木さんは健康志向が強いので、坂井さんは料理に使う食材をこだわるようになりました。また彼は、自分の意見を強く主張するタイプ。結婚してからは坂井さんの言うことをあまり聞かなくなったそうで、次第にそんな彼に抗うのを止めてしまいました。納得がいかないまま我慢することもあったそうです」(前出・坂井の知人)また10年5月、坂井はブログで“子供が2人欲しい”と鈴木氏が懇願しているとも明かしている。当時彼女は40歳。不惑での妊活挑戦について、その不安をこうつづっている。「果たして、これから子供は授かるのでしょうか?二人欲しいね、という夫の希望を私の体は叶えてあげられるのでしょうか」「いくらでも弱気になれるぞ!ダメ!ダメ!よっ、よっ、よんじゅうー!頑張らなければ」不安を吐露した坂井だが、11年8月に念願の第一子となる長女が誕生。結婚生活は順調かと思えた。しかし今年1月、「FLASH」で“鈴木氏が突然家を出ていった”との報道が。同誌は、彼が19歳の女子大生カメラマンと親密な関係にあるとも伝えていた。そして、今回の離婚発表。2人の結婚生活は10年8ヵ月で終止符を打つこととなった。
2020年07月06日4月10日公開の映画『甘いお酒でうがい』の大ヒット祈願イベントが24日、都内で行われ、松雪泰子、黒木華、清水尋也が出席した。お笑いコンビ・シソンヌのじろうが長年演じてきた40代独身女性の日常を描いた同名小説を、『勝手にふるえてろ』(2017年公開)の大九明子監督が映画化した本作。派遣社員として働く40代独身女性の川嶋佳子(松雪泰子)と彼女を取り巻く何気ない日常を優しく繊細なタッチで描く。主演の松雪は、本作への出演オファー時を振り返り、「作品にじっくりと向かいたいと思った時にこんな素敵な作品を監督からオファーをいただけたので、是非にと思いました」と快諾したといい、じろうが書き記した原作について「じろうさんの言葉が美しくて、なんて素敵でユーモアがあって可愛らしんだろうと思いました。読むだけでストーリーに没頭するし、読んだら優しい気持ちになれました」と絶賛。主人公の川嶋佳子を演じて「脚本と動画のコントを見ましたが、全然違っていてびっくりしました(笑)。じろうさんにライブを生で観たいとお伝えしたら、『作品とは違う世界なので』とおっしゃったので、まっさらな気持ちでいいのかなと思いながら演じました」と自然体で演じたという。松雪が演じる佳子とは対称的にハツラツとした同僚の若林ちゃんを演じた黒木は、オファーを受ける前から原作を知っていたそうで「若林ちゃんは天使と言われるぐらいの子だから自分で大丈夫かな? と思いましたが、松雪さんとは何度かご一緒させていただいているので、佳子さんと松雪さんを明るくさせられたらいいなと思いながら演じました」と明かしつつ、「自分が読んで好きな作品だったのでどうしようかな? というのもありましたが、やって良かったと思いましたね」と語った。佳子の生活に変化をもたらすふた回り年下の相手役・岡本くんを演じた清水は「お相手が松雪さんと聞いて『おっ?』となりました。一気に緊張が走りましたね。僕からしたらテレビや映画で見たことがある人という感じだったので」としつつ、「恋愛に年齢は関係ないですから」とコメントすると、隣にいた松雪は照れ笑い。松雪は「すごくナチュラルでしたよ。現場ではリラックスしてすごく楽しくさせていただきました。ありがとうございます」と感謝の言葉を口にしていた。映画『甘いお酒でうがい』は、4月10日より全国公開。
2020年03月25日映画『甘いお酒でうがい』が、テアトル新宿、ヒューマントラストシネマ 渋⾕、シネ・リーブル池袋ほかにて公開。主演は松雪泰子、監督は『美⼈が婚活してみたら』の⼤九明⼦が務める。当初、2020年4月10日(金)の公開を予定していたが、公開延期が決定。シソンヌじろうのお笑いネタ“⼥性キャラ”がスクリーンに︕原作は、2014年に第7回キングオブコントで王者に輝いたお笑い芸⼈「シソンヌじろう」のじろうによる同名小説。彼がお笑いネタの中で長年演じてきた女性キャラクター“川嶋佳⼦”がもし日記を書いたら…?とイメージを膨らまして執筆した物語は、じろう本人も「⾃分の中の⼥性が勝⼿に書いている」と公⾔するほど、世の女性が共感するエピソードばかり。そんなじろうが脚本としても参加する映画の中では、大丸監督と共に原作から選りすぐった物語が映像化される。<ストーリー>ベテラン派遣社員として働く40代独⾝OLの川嶋佳⼦は、毎⽇⽇記をつけていた。撤去された⾃転⾞との再会を喜んだり、変化を追い求めて逆⽅向の電⾞に乗ったり、踏切の向こう側に思いを馳せたり、亡き⺟の⾯影を追い求めたり…。そんな佳⼦の⼀番の幸せは会社の同僚である若林ちゃんと過ごす時間。そんな佳⼦に、ある変化が訪れる。それは、ふた回り年下の岡本くんとの恋の始まりだった―。キャスト物語を彩るキャスト勢にも注目。40代独⾝OLの主人公・川嶋佳⼦を、ベテラン女優・松雪泰⼦が演じるほか、佳子にとっての癒しの存在である同僚・“若林ちゃん”を黒木華、そして佳子の生活に変化をもたらすことになる岡本君を清水尋也がそれぞれ担当する。日常の“小さな喜び”を映し出す解禁となった予告編の中には、川嶋佳⼦が日記に綴った、1年5カ月の日常が映し出されている。「上ったことのない歩道橋の上から⾒る景⾊は、⾒たことのない景⾊だった」「⺟親の後ろ姿に似た⼈の後ろに並ぶのが好き」など、彼⼥が書き留めるのは、誰でも⾒覚えのある⼈⽣の悲哀と⽇常に散りばめられた⼩さな喜びだ。ちょっぴり後ろ向きだけれどポジティブに⽣きる川嶋佳⼦の物語は、優しい映像美と共に、観る⼈の⼼に束の間の平穏をもたらしてくれるはず。作品詳細『甘いお酒でうがい』公開日:2020年4月10日(金) テアトル新宿、ヒューマントラストシネマ渋⾕、シネ・リーブル池袋ほか、全国ロードショー※当初、2020年4月10日(金)の公開を予定していたが公開延期が決定。出演:松雪泰⼦、⿊⽊華、清⽔尋也ほか監督︓⼤九明⼦脚本︓じろう(シソンヌ)原作︓川嶋佳⼦(シソンヌじろう)『⽢いお酒でうがい』(KADOKAWA 刊)製作・配給︓吉本興業<公開延期に伴うチケットのキャンセルや払い戻しに関して>購入窓口へ直接問い合わせ。購入した前売券(ムビチケオンライン券等)は、延期後の公開日から使用可能。
2020年03月16日松雪泰子主演、黒木華を共演に迎えた川嶋佳子(シソンヌじろう)原作映画『甘いお酒でうがい』。この度、本作の予告編とポスタービジュアルが到着した。本作は、お笑い芸人シソンヌじろうが、ネタの中で長年演じてきたキャラクター“川嶋佳子”がもし日記を書いたら…と執筆した同名小説から、大九明子監督とじろうさんが選りすぐったエピソードを映像化。今回到着した予告編は、松雪さん演じる40代独身のOL、川嶋佳子の日記に綴った日常が映し出される。「上ったことのない歩道橋の上から見る景色は、見たことのない景色だった」、「母親の後ろ姿に似た人の後ろに並ぶのが好き」といった、人生の悲哀と日常に散りばめられた小さな喜びが切り取られている。そして、黒木さん演じる同僚・若林ちゃんとの楽しそうなカラオケシーン、清水尋也演じるふた回り年下の岡本くんとの出会い、そして変化――穏やかな優しい映像美が続いていく。なお、予告編のナレーションを務めたのは「女芸人No.1決定戦 THE W 2019」で3代目チャンピオンの栄冠に輝いた「3時のヒロイン」。今回3人それぞれの予告編が作られ、それぞれ魅力的な予告編に仕上がっている。「私もお酒が好きで、日記も書いているので、共感するところがいっぱい」と話す福田麻貴は、「私が佳子です!(笑) 女性は皆、自分の中に川嶋佳子が生きています。皆、川嶋佳子を持っていると思います」と女性は共感できる作品だとコメント。ゆめっちとかなでも「『わかる!わかる!』というところがいっぱいあって、感情移入できました」(ゆめっちさん)、「スクリーンの中にいる川嶋佳子さん、観ている人も川嶋佳子さん、私も川嶋佳子さん、皆が川嶋佳子さんです。好きな人と観て欲しい映画です」(かなでさん)とコメントしている。さらに同時に到着したポスタービジュアルは、岡本くんに対する自分の気持ちに揺らぐ佳子が、以前住んでいた街を訪れ、昔を懐かしむことで平静を保とうする姿が切り取られている。『甘いお酒でうがい』は4月10日(金)よりテアトル新宿、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル池袋ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:甘いお酒でうがい 2020年4月10日よりテアトル新宿ほか全国にて公開©2019 吉本興業
2020年03月13日ザ・キャピトルホテル 東急は、ホテルと同じく東急キャピトルタワー内に店舗を構えるフレンチの名店「ラ・ロシェル山王」のオーナーシェフ坂井宏行を迎え、1日限定ブッフェ「一期一会」を2020年2月18日(火)に開催する。坂井宏行は、日本のフランス料理の第一人者として幅広い分野で活躍を続けるフレンチシェフ。38歳でフランス料理店「ラ・ロシェル」をオープンした。2005年には、フランス共和国より『農事功労章シュヴァリエ勲章』を受勲、2009年に「現代の名工」卓越した技能者の表彰(厚生労働大臣表彰)受賞を受賞。卓越した技で、数多くの美食家を唸らせてきた。その坂井を迎えて開催する“一夜限りの饗宴”「一期一会」では、ラ・ロシェル山王店の料理長・楠野大、そして曽我部俊典をはじめとするザ・キャピトルホテル 東急のシェフも集結。宴会場「鳳凰」を会場に、こだわりの食材を、洗練された技と感性で仕上げた華やかな料理の数々を用意し、着席ブッフェスタイルで提供する。また、昔からの人気メニュー「パーコーメン」や、高級牛丼として話題を呼んだ「キャピトル牛丼」、そしてホテルのシグニチャーのひとつである「ブイヤベース」など ザ・キャピトルホテル 東急伝統の一皿も味わえる。賑やかでアットホームな雰囲気のなか、“一夜限りの饗宴”を楽しんでみてはいかがだろう。【詳細】1日限定ブッフェ 一夜限りの饗宴「一期一会」開催日:2020年2月18日(火)会場: ザ・キャピトルホテル 東急 1階 宴会場「鳳凰」時間:開場 18:30 / 開宴 19:00料金:25,000円(着席ブッフェ、飲みもの、サービス料、消費税含む)定員:170名(予約制) ※予約受付中饗宴シェフ:ラ・ロシェル山王 / バンケットメインキッチン / 日本料理「水簾」 / 中国料理「星ヶ岡」 / オールデイダイニング「ORIGAMI」 / ペストリーブティック「ORIGAMI」【問い合わせ先】宴会リザベーションTEL:03-3503-0109(代表)
2020年02月03日今月も「ウートピ」の人気記事(集計期間:2019年10月1日〜19年10月31日)をランキングで振り返ります。1位想定外の妊娠・出産が気づかせてくれたこと。坂井真紀『駅までの道をおしえて』に出演1位は、女優の坂井真紀さんのインタビュー記事がランクイン。10月に公開された映画『駅までの道をおしえて』で、主人公の少女・サヤカの母親役として出演した坂井さん。長くひとつの仕事を続けてきて見えた景色、プライベートとの距離感。私たちのすこし先をゆく“先輩”に、ご自身のキャリアや“35歳からの歩き方”を伺いました。2位「大震災の前日に初めて生理がきて…」彼女が生理用品のマーケターになった理由2位は、生理用品、紙おむつなどの衛生用品の大手メーカーのユニ・チャーム株式会社で、ブランドマネージャーとしてソフィを担当する長井千香子さんのインタビューでした。これまで当たり前のように使ってきた生理用品ですが、どんな風に進化しているの?作っている人たちはどんなことを考えているの?気になるあれこれを聞いてみました。3位「年収600万円以上の女性を増やしたい」彼女が“稼ぐこと”にこだわる理由3位は、web制作会社「ヘノブファクトリー」を経営する谷脇しのぶさんのインタビューでした。女性でも、ママでも、地方在住でも、年収600万円以上稼げるスキルを伝えたいと奔走する谷脇さん。どうして“稼げる女性”を増やしたいと思うの?どうすればその可能性が見えてくるの?高校を卒業してすぐに働きはじめたという谷脇さんにたっぷりと語っていただきました。4位「夫源病」とは?そのイライラや不調は夫・パートナーが原因かも【専門医が教える】4位は、ここ数年注目されている「夫源病(ふげんびょう)」についての記事がランクイン。女性が心身に不調を来たすのは夫やパートナーの言動が原因かもしれないという意味合いの「夫源病」。その名づけ親であり、内科専門医・循環器専門医の石蔵文信医師に、夫源病とはどういう状態でどのような症状が現れるのか、どうすればいいのかなど、詳しいお話を聞いてみました。5位見てるだけでワクワクする…! クリア素材の文房具6選5位は、文具プランナーでウェブマガジン「毎日、文房具。」副編集長の福島槙子さんに「気分も上がって仕事もはかどる」文房具を紹介していただく連載から、インスタなどSNS映えする「クリア素材の文房具」がランクイン。「今回はフォトジェニックなクリア素材の文房具を紹介しました」とのこと!福島さんが選んだ素敵なアイテムをぜひチェックしてください。6位秋の乾燥で「のど痛」や「から咳」が…セルフケアツボ3つ【鍼灸師が教える】6位は、「秋の乾燥で『のど痛』や『から咳』が…セルフケアツボ3つ」でした。秋や冬に、のどが乾燥して咳(せき)がコンコンと出ることはありませんか。体の防御反応として必要と言われる咳も、止まらないとしんどくなります。そこで、鍼灸師で太子橋鍼灸整骨院の丸尾啓輔院長に、秋の冷たい風とともに出てくる乾いた咳やのどの痛みの対処法について詳しく聞いてみました。7位稼ぎがすべて保育料に変わっても、私が仕事を手放さなかった理由7位は、『美容は自尊心の筋トレ』(Pヴァイン)の著者でライターの長田杏奈さんのインタビュー記事でした。「キャリアの空白を作らないことが第一だった」と話す長田さんに、育児が大変だった時期をどう乗り越えたのか、仕事を手放さずに頑張れた理由について伺いました。8位“人生100年時代”と言うけれど…「ボーッと生きている」人こそ糖質ケアが必要な理由【青木晃】8位は、日本のアンチエイジング(抗加齢)医学において第一線で活躍する内科医の青木晃先生のトークイベントのリポート記事がランクイン。化粧品・健康食品ブランド「fracora(フラコラ)」の糖質ケアサプリメント「大人の1粒習慣」の発売を記念して開催されたこのイベント。「なぜ私たちは糖質を取り過ぎてしまうのか?」「糖質がもたらすカラダへの悪影響」など、トークイベントの内容を前後編にわたってお届けしています。9位洗い流さないトリートメントとの違いは? ヘアオイルの種類と使い方【美髪プロが教える】9位は、「洗い流さないトリートメントとの違いは? ヘアオイルの種類と使い方」でした。美容師で美髪のためのケアを追求する三谷遥さんに、ヘアオイルの使い方について詳しく尋ねてみました。10位実は楽チンで快適なTバック…プロに聞いた、失敗しない選び方10位は、川原好恵さんの連載がランクイン。ヒップを覆う布がないTバックは、「ショーツラインがひびかない」という便利さがありますが、「何となく心もとない」「くい込みそう」「恥ずかしい」と気にしている人も多いのでは?そこで、初心者でも失敗しないTバックの選び方を、南青山のランジェリーショップ「ブティックシーン」のオーナー・國保和子さんに教えていただきました。■SNSをフォローすると最新記事がタイムラインに届きます!facebook: @wotopiTwitter: @wotopinews
2019年11月05日(C)小山健/KADOKAWA「『生理ちゃん』読んだ? おもしろいよね」という会話をあちこちで聞くようになったのは、いつ頃からでしょうか。2017年1月にオモコロでスタートしたマンガ『生理ちゃん』(KADOKAWAから単行本は第2弾まで発売中)は、著者の小山健さんの「生理を擬人化する」という斬新なアイデアと、思わずほろっとくるやさしい物語がクセになる作品。2019年4月に第23回手塚治虫文化賞短編賞を受賞、11月には二階堂ふみさんが主演する映画の公開を控え、ますます注目を集めています。生理ちゃん1,320円購入する沖縄の海も生理中の彼女には地獄絵図(C)小山健/KADOKAWA筆者が『生理ちゃん』を知ったのは、2018年12月の糸井重里さんのツイートがきっかけでした。目が離せないといえば、小山健。【漫画】ツキイチ!生理ちゃん 10|オモコロ 糸井 重里 (@itoi_shigesato) December 12, 2018読み切り形式で、主婦、ライター、編集者、中学生、アイドルなど、さまざまな女性が描かれる『生理ちゃん』。糸井さんがピックアップした連載第10回(※)の主役は、付き合って1周年の初々しいカップル。コケティッシュなセナちゃんと、セナちゃんを記念の沖縄旅行に連れてきた彼のストーリーです。2人の旅費のために短期バイトを死ぬほどがんばった彼は張り切りますが、行きの飛行機で生理ちゃんが衝撃の登場。生理痛が重いセナちゃんと旅を満喫したい彼は、ことごとくすれ違ってしまいます。気遣うようで的外れな彼の行動に、彼女のイライラは募るばかり。彼がうっとりする美しい海辺も、彼女には歌川国芳ばりのドクロや鬼がドロドロとうごめく地獄にしか見えない……という描写に、吹き出しながらも切ない気持ちになってきます。※『月刊コミックビーム』で連載中のものを1ケ月遅れで公開。『生理ちゃん 2日目』に収録。生理ちゃんに「救われる」のはなぜ?(C)小山健/KADOKAWAついには彼の「性欲くん」まで無遠慮に登場し、大げんかする2人。落ち込む彼を、生理ちゃんは夜の浜辺でなぐさめます。しょうがないよ分けられて知らされずにずっときたんだから(『生理ちゃん 2日目』19ページより)『生理ちゃん』は女性の生理をテーマにしたマンガですが、決して女性のためだけの物語ではありません。「ライターと生理ちゃん」より『生理ちゃん』を読むと、男女ともに「救われた気持ちになる」という感想が多いとか。それは、お互いに傷ついた記憶や知らなかった男女の違いを、擬人化された「生理ちゃん」や「性欲くん」を通して見ることで、客観視しやすくなるからだと思います。自分をコントロールできないもどかしさも、不思議なキャラクターのせいなら「まぁ、しょうがないかな」という気がしてくる……。「宿題を忘れたのは妖怪のせい」と思わせてくれるアニメ『妖怪ウォッチ』が子どもに愛されたように、生理ちゃんは悩める大人の心を柔らかくしてくれるのです。「主婦と生理ちゃん」より月イチでアポなしでやってきて、きつい「生理パンチ」をかましてくる生理ちゃん。乱暴者ではあるけれど、バディとなる女性を誰よりも気遣う存在でもあります。人間の機微を捉える名手である著者だからこそ、こんなにも憎めない、私たちを癒やすキャラクターを生み出せたのでしょう。知らなかった生理の歴史も学べる「適齢期と生理ちゃん」より『生理ちゃん』には男女の違いだけでなく、生理痛の重さが違う女性同士の感覚の隔たりや、初潮や閉経を迎えた女性の心の動き、小学生に向けた性教育の問題も取り上げられています。また、「おばあちゃんと生理ちゃん」に登場する坂井泰子(『生理ちゃん』186ページより)のモデルは、紙製の使い捨てナプキン「アンネナプキン」の生みの親である実在の女性。江戸時代の遊女・ゆいと、葛飾北斎の娘である女浮世絵師・お栄の交流が切ない「町娘と生理ちゃん」(『生理ちゃん』88ページより)では、生理がタブー視されていた江戸時代の様子を知ることができます。マンガとしてのおもしろさはそのままで、知らなかった生理の歴史を学べるのも『生理ちゃん』の大きな魅力です。歴史社会学者の田中ひかるさんは「2019年の今、日本では第3次生理革命が起きている」と仰っていましたが、その流れをつくった力のひとつは間違いなく小山健さんと『生理ちゃん』。傍若無人なのに繊細な生理ちゃんの活躍が、これからも楽しみです。『生理ちゃん』(左)『生理ちゃん 2日目』(右)ともに好評発売中(各税込1,320円)。第23回手塚治虫文化賞[短編賞]受賞。女性読者からは共感、男性からは勉強になると評判の作品。性別に関わらず、それぞれの立場や視点で楽しく読める話題作をぜひ!生理のこと、どれだけ知ってる?生理予定日はコントロールできる?生理について7つの疑問医師に聞いた、「生理」と「ピル」にまつわる基礎知識[生理ちゃん]
2019年10月30日芸能生活27年、女優やモデルとして活躍を続ける坂井真紀さん。プライベートでは2009年に結婚し、41歳で娘を出産しています。今年は、10月18日に公開の映画『駅までの道をおしえて』に出演。愛犬の帰りを待ち続ける少女サヤカと、先立った息子との再会を願うフセ老人。お互いのさみしさに寄り添う二人は、小さな奇跡とめぐりあう……そんな物語で、サヤカの母親役を演じました。長くひとつの仕事を続けてきて見えた景色、プライベートとの距離感。私たちのすこし先をゆく先輩・坂井真紀さんに、ご自身のキャリアや“35歳からの歩き方”を伺いました。「“うまくいかない”は“うまくいく前”」と思えるようになるまで——今作は、約1年をかけて撮影されたと伺いました。8歳のサヤカはスクリーンのなかで大きく成長したけれど、大人の私たちにとって、1年なんてあっという間ですよね。だからつい自分の変化のなさに焦って、落ち込んだりもしてしまう……。坂井さんはこれまで、そういう気持ちをどう乗り越えてきましたか?坂井真紀さん(以下、坂井):30代のときは、いつも自分に「立ち止まることを恐れないで」って言い聞かせていました。もちろん、仕事で落ち込むときもたくさんあります。隅っこで体育座りして、悲しみに打ちひしがれる日もある(笑)。それでも、立ち止まらない。どれだけうまくいかないときでも開き直って「私はこの方向にいきたい」「こういう自分になりたいんだ」というイメージだけは、絶対忘れないようにしていました。そうすると「“うまくいかないとき”は“うまくいくときの前”だから」なんて思えたりもして。——すごい!つい開き直れず、ジタバタしちゃいます。坂井:しますよね、ジタバタ。でも、ジタバタするのも自分だし、いまはそういう時期だと思うしかない。なかなか腹をくくれない気持ちもよくわかりますけどね(笑)。いま振り返ってみると、20代のころって世間知らずな分だけ勢いがありますし、恐れずに「絶対こうだ!」って突き進めることが多かった気がします。でも、30代に入ると現実が見えてきて、自分の将来についても悩みますし、社会の一員としてどうあるべきかなんてことも考えたりして……。うん、30代のころが一番悩んでいたような気がします。——当時はどんなことに悩んでいたんですか?坂井:そのころ、はじめて本格的に舞台の仕事をしたんです。そうしたらもう何もできなくて大恥をかいて……20代からあんなにいろいろな仕事をやらせてもらってきたのに、私はこんなにできないんだ!って現実を突きつけられました。でもそれが悔しかったから、逆に「ここでちゃんと舞台に上がって思いきり恥をかいてみよう」って、ひとつ新しい目標ができたんです。あの経験がなかったら、いま女優としてどうなっていたのかなと思います。——20代から一生懸命積み上げてきた仕事で、30代に入って大恥かいたら、心折れちゃいませんか……?坂井:折れる、折れる。折れますよ(笑)。——「向いてなかったのかも」とかって、愕然としちゃいそう……。そこから、どうして奮起できたんでしょうか。坂井:一番の原動力は、周りへの“申し訳なさ”でした。舞台はとくに、お客さまがお金を払ってチケットを買って、わざわざ時間をつくって、劇場まで観に来てくださるわけです。なのに全然上手にできないなんて、お客さまたちにも、私を選んでくださった制作陣にも申し訳ない。演出家と役者が対峙しながら稽古をして、ぎゅっと集中してつくりあげる仕事だからこそ、自分の出来不出来も肌でわかるんですよね。でも、目の前のことをひとつひとつやるしかない。もうやるしかないんで、心も一緒に少しずつ鍛えられて、徐々に強くなっていったのかもしれません。大人だって、褒められれば伸びるもの——周りから見ればキャリアがあっても、自分に自信が持てなかったり、みずから思い描いていた“理想の30代”と乖離があったりして焦るのは、めずらしい話じゃない気がします。でも、坂井さんにも似たような時期があったと伺って、勇気づけられました。坂井:きっとみんないくつになったって、そうですよね。生きていれば「もっと、もっと」って高みを目指しちゃうのが人間なんだと思います。でも、そういう人間の本質は、決して悪いことじゃないはず。なにも考えずに立ち止まっちゃうよりは、すごく素敵なことだと思います。——そうやってまっすぐに仕事と向き合ってきたいま、坂井さんにはどんな景色が見えていますか?坂井:やっぱりスクリーンやテレビの画面って遠いようで近いので、作品を通して、自分自身の生きざまや佇まいが見えちゃうんじゃないのかな、と思います。自分の生きざまをさらけ出す仕事だからこそ、お芝居は、女優じゃない素の私とも深く関わっているんです。日々の生活を丁寧にちゃんと生きることが、仕事への大きなエネルギーにもなっていると思います——来年には50歳。年齢を重ねながら、自分をちゃんと生きていくために、どんなことを大切にすればいいと思いますか。坂井:年を取って、なんかポジティブになってるんです。おばちゃんになってるからかな?(笑)小さなことを気にせず、図々しく?ラッキーなことを見つけられるようになっています。それは、すごく大切なことかもしれません。以前ある年配のヘアメイクさんに「毎日、自分を10個褒めるといいよ」って言われたことがあって……最近は子どもと寝る前に「今日うれしかったことを5個ずつ言い合わない?」なんてやっています。そんなふうに意外とラッキーだったこととか、自分を褒めたいと思えるようなことを数えていく。子どもだけじゃない、大人だって褒めると伸びるんです。だから褒めて、そして、褒めあっていきましょう。『駅までの道をおしえて』10月18 日(金)より全国公開企画・製作:GUM、ウィルコ配給・宣伝:キュー・テック©2019 映画「駅までの道をおしえて」production committee(スタイリスト:伊藤信子、ヘアメイク:ナライユミ、取材・文:菅原さくら、撮影:宇高尚弘、編集:安次富陽子)
2019年10月18日伊集院静原作の映画『駅までの道をおしえて』から、夫婦役で初共演となった坂井真紀と滝藤賢一、そして娘役の新津ちせという家族を映し出した本編映像がシネマカフェに到着した。本作で大切な存在をなくしてしまい、虚無感を抱えて日々を過ごす主人公の少女サヤカ(新津さん)を陰で支えるのは、坂井さんと滝藤さんが演じるサヤカの両親だ。今回到着した親子3人が揃った本編映像は、ペットショップで出会った白柴のルーが「誰にも売れなかったらお払い箱になってしまう」と聞いたサヤカが、ルーを飼いたいと両親に懇願する場面。簡単に命を引き取ることはできないと、まっすぐサヤカを見つめ優しく教える父と、自身の幼少期をふり返りそのときの思いを伝える母…。きっとどこの家庭でも同じようなやり取りが行われているであろう、この普遍的な家族の会話。本シーンの撮影に入る前は、監督から3人だけで過ごす時間が設けられ、ゲームなどをしてゆっくりと距離を縮めていったという。そんなおかげか映像からは、本物の家族のような自然さが感じられるようだ。『駅までの道をおしえて』は全国にて公開中。(cinemacafe.net)■関連作品:駅までの道をおしえて 2019年10月18日より新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国にて公開©2019 映画『駅までの道をおしえて』production committe
2019年10月18日芸能生活27年、女優やモデルとして活躍を続ける坂井真紀さん。プライベートでは2009年に結婚し、41歳で娘を出産しています。今年は、10月18日に公開の映画『駅までの道をおしえて』にも出演。愛犬の帰りを待ち続ける少女サヤカと、若くして別れた息子との再会を願うフセ老人。お互いのさみしさに寄り添う二人は、小さな奇跡とめぐりあう……そんな物語で、サヤカの母親役を演じました。長くひとつの仕事を続けてきて見えた景色、プライベートとの距離感。私たちのすこし先をゆく先輩・坂井真紀さんに、ご自身のキャリアや“35歳からの歩き方”を伺いました。前後編でお届けします。子どもは親の鏡。ゆったり見守って、素直に向き合う——今作で坂井さんが演じられた「お母さん」は、幼い娘に干渉しすぎず、その意思を尊重する姿がとても印象的でしたね。坂井真紀(以下、坂井):私も演じながら「すごく勇気のある母親だなぁ」と思いました。私にも8歳の娘がいるので、やたらと先取りせずに、娘のことを信じ、じっくり見守ることは、日々のテーマ。だからこそ、演じた母子の“距離感”を素直に尊敬しました。——坂井さんご自身は、どんなふうに娘さんと接しているんでしょう。坂井:彼女が自由に過ごす時間を、できるだけつくってあげたいと思っています。いまの子どもって、習いごとで忙しかったり、外で遊ぶ場所が少なかったりするじゃないですか。そんななかでも、好きなことに接する機会を見つけてあげたい。たとえば我が家はベランダで亀を飼っているのですが、娘は亀の甲羅をなでたり、水槽を洗ったり、やり始めたらずーっとやっているんです。でも、彼女がそれに集中しているなら、止めない。気が済むまでやらせるようにしています。——子どもが心ゆくまでやらせてあげる、って難しいですよね。坂井さんが子育てとゆったり向き合っているのが伝わってきます。坂井:いやいや、そんなことないですよ(笑)。それは本当に、理想の話。現実ではやっぱり「早くしなさい」って言わなきゃいけないときもあるし、毎日テンパってます。でも、子どもは親の鏡だから、いやな言い方をしてしまったなと思えば素直に謝るとか、そういう小さな積み重ねを大切にするようにはしていますね。劇中より想定外の妊娠・出産で、未来に思いを馳せるようになった——若いころからずっと第一線で活躍してこられた坂井さん。そもそも、結婚や出産などについては、どのように考えていらっしゃったんでしょうか。坂井:じつは、想定外だったんです。結婚したのは39歳で、子どもを産んだのは41歳。女優という仕事が好きで、この仕事は一生ものだなと思えてきたころだったので子育てをする自分を思い描く機会は少なかったような気がします。でも、想定外だったとはいえ、ご縁があって家族ができたことは本当によかったです。それは心底思いますね。なんだろう……産んではじめて気づけたことがたくさんあります。——たとえば?坂井:なんというか、人生をもう一度やり直せているような感覚があるんですよね。子どもがなにかを拾いたくて、地面ばっかり見ながら歩いているとするでしょう。そうすると、私も普段は前だけ見てスタスタ歩いてるのに、子どもに付き合ってゆっくりと、地面を見ながら歩くわけです。そういう時間の流れが、過ぎ去った人生ともう一度向き合わせてくれる気がしたり、とか。——童心を思い出す、に近い感覚ですかね。坂井:そうかもしれません。あとは「自分が社会の役に立てることってなんだろう?」みたいなことを、まじめに考えるようになりました。それまではのほほんと生きていたけれど、守るべき命が目の前に現れたことで、すごく先の未来に思いを馳せたりして。そういうことも考えられるようになったのは、私の人生の中で本当に幸せなことだと思っています。——「想定外」からいろいろな思考の変化を経て「心底よかった」と思えているのは、とても素敵ですね。でも、仕事に支障が出るかもしれないとか、葛藤はありませんでしたか?坂井:それは全然なかったです。たぶん「女優はこうでなければならない」みたいな固定観念がなかったからかもしれません。ただ「自分ひとりが生きていくだけでも大変なのに、この世の中に新しい命を産み落として、その人生を預かるなんてできない……!」という思いはありましたね。でも、いまはその気持ちも和らいでいます。——まずは「案ずるよりも産むが易し」だったんですかね。坂井:そうですね。そして「私に授かった命を大切に育てることが、私たちの地球のいい未来を作ることだ」と考えるようになりました。そう思ったとき、なんかちょっと、自分自身が生きている意味みたいなものをもらえた気がしたんですよね。昔はわりとシニカルなタイプだったのに、私がこの世に生まれたことまで、素直に感謝できるようになりました。役の引き出しと人生の引き出しはつながっている——プライベートの大きな変化を経て、お仕事にも影響はありましたか?20代のころは主役やそのお友達役だったのに、30代以降は母親やおばちゃんの役も増えてきている。そういったオファーの変遷は、どんなふうにとらえていらっしゃるんでしょう。坂井:30代のころはいまよりもうちょっとギラギラしてたから(笑)「そっか、主演じゃないのかぁ」とか、そういう負けん気みたいなものが強かったと思います。でも、40代に入ってからは思わなくなりましたし、もしかするといまが一番楽しいかもしれない。自分がこれまで積み重ねてきたことに対して「坂井さんにこの役をやってもらいたい」と思っていただけることが、本当に“作品とひとつになれること”だなぁと思うようになってきたんです。私の生きてきた人生の引き出しが……いや、そんなに数はないんですよ?(笑)でもそのいくつかが作品に役立てるなら、すごくうれしいんですよね。——今回のように自分で演じた母親役が、今度は坂井さんご自身の引き出しになる、みたいなこともありそうです。坂井:そうですね。今年もいろんなパターンで、すごい数のお母さん役をやりました。いろいろな母親を演じること自体とても楽しいですし、そういう体験をするなかで「この作品の家族は、ここが素敵だな」「でも、うちの家族はこうなんだ。これはこれで、いいところがいっぱいある」みたいに思える瞬間もまた楽しかったり。思春期の子供を持つ母親役のときは、いつかの自分を想像したり。役柄を通して、理想の母親像を学んだり、いい時間を過ごせているなと思います。『駅までの道をおしえて』10月18 日(金)より全国公開企画・製作:GUM、ウィルコ配給・宣伝:キュー・テック©2019 映画「駅までの道をおしえて」production committee後編は10月18日公開予定です。(スタイリスト:伊藤信子、ヘアメイク:ナライユミ、取材・文:菅原さくら、撮影:宇高尚弘、編集:安次富陽子)
2019年10月17日歴史社会学者の田中ひかるさんに聞く、女性と生理の知られざる歴史。前編に続き、後編では「月ロケットの打ち上げ以上」のインパクトを日本女性に与えたという、あるアイテム誕生の経緯をうかがいました。使い捨てナプキンを作ったのは日本人女性平安時代から1000年の長きに渡り、日本では女性の生理がタブー視されてきました。その歴史を大きく変えたのが、紙製の使い捨てナプキンです。田中ひかるさん :つい60年前まで、女性たちは「蒸れる・かぶれる・ただれる」の3拍子そろった「黒いゴム引きパンツ」に脱脂綿を組み合わせて経血を処置していました。脱脂綿が移動してしまうので下着を汚したり、思わぬ粗相をすることもあって、とても苦労していたようです。アメリカから来た、ベルトのフックにかけて吊るす形で使う生理用品「コーテックス」を使う人もいましたが、高価かつサイズが合わない。そこに登場したのが、画期的な商品「アンネナプキン」です。ナプキンというと外国から入ってきたというイメージがあるかもしれませんが、下着につけて使うナプキンを開発したのは日本人女性。ナプキンは日本発と言っていいアイテムなんですよ。その女性とは、1934年(昭和9年)生まれの坂井泰子(さかい よしこ)さん。もとは専業主婦でしたが「仕事をしたい」という強い思いがあり、発明家と企業の仲介をする会社を立ち上げました。田中ひかるさん :各地から発明のネタが寄せられるなかで泰子さんの目を引いたのが、経血処置に使った脱脂綿がトイレに詰まらないように、排水溝に網を張るというアイデアでした。でも泰子さんは、問題は脱脂綿を使った経血の処置方法そのものにある、と。中学生のころ、バスのなかで血に汚れた脱脂綿が車内を転がっているのを見たときの恥ずかしさが忘れられなかったそうです。日本女性のサイズに合った快適な生理用品があれば、女性たちの生活も変わると考え、自ら開発に取り組んだのです。生理用品の社会史 (角川ソフィア文庫)1,056円購入する「40年間お待たせしました!」アンネナプキンの誕生生理用品会社への出資をつのり、坂井夫妻はいくつかの企業をまわります。しかし、「女のシモのものでメシを食う」ということに抵抗を感じる企業が多く、話は頓挫するばかりだったそう。田中ひかるさん :そこに現れたのが、「第二の松下幸之助」と呼ばれたミツミ電機の森部一(もりべ はじめ)社長でした。渡紀彦(わたり のりひこ)さんという敏腕PR課長の助力もあって、ナプキンの事業は大きくなっていきます。「アンネナプキン」という名前は、泰子さんが「アンネの日記」から提案したものです。先駆的なコマーシャルや可憐なデザインで、アンネナプキンは大ヒットしました。1961年にデビューした「アンネナプキン」のキャッチコピーは、「40年間お待たせしました――いよいよアンネナプキン登場!」。当時、アメリカでは40年前からコーテックスという紙綿の生理用品が使われていました。アメリカに遅れること40年、やっと日本の女性も、快適な生理用品を手にすることができたのです。アンネナプキンの生みの親、坂井泰子さんの功績「恥ずべきもの」「隠すべきもの」という月経観を変え、生理に明るいイメージをもたらした「アンネナプキン」。それは、泰子さんとアンネ社の偉大な功績だと田中さんは語ります。田中ひかるさん :泰子さん自身も“清潔で明るい女社長”としてマスコミにもてはやされましたが、それをご自身が望んでいたのかどうか……。その後、生理用品は競争が激化し、アンネ社はライオンに吸収合併されます。当時は泰子さんを揶揄するような報道がたくさん出て、彼女自身、引退してからマスコミとの接触を一切絶っています。坂井泰子さんの功績が正当に評価されていないのは、残念なことです。彼女がいなければ、日本の生理用品の開発はもっと遅れていたでしょう。いま「第3次生理革命」が起きている2019年、日本では「#NoBagForMe(生理用品を隠す袋はいりません)」というプロジェクトが始まり、生理用品をめぐる環境が変化の兆しを見せています。田中ひかるさん :生理用品の進化によって、女性たちは生理中であることをあまり意識せずに過ごせるようになりました。スーパーやコンビニにも当たり前に生理用品があるから、若い世代で生理を「恥ずかしい」と思う人は少数派なのではないでしょうか。「#NoBagForMe」の動きには、そうした女性たちの意識の変化があらわれています。かつて生理は“穢れ”であり、そこから脱却するために明るくポジティブなイメージが必要でした。今は生理のつらさや体調の変化もふつうに口に出せるようになり、生理が特別なものではなくなりつつあります。田中ひかるさん :2019年の今、日本では「第3次生理革命」が起きていると思います。第1次は月経タブー視に基づく慣習が公的に廃止された明治時代、第2次はアンネナプキンが登場した1960年代。いまの第3次は「意識改革」のとき。今後は女性たちのリードでさらに月経観が変わり、生理用品の広告やパッケージデザインも、よりシンプルに変わっていきそうです。使い捨てナプキンだけでなく、布ナプキンや月経カップなど、生理用品の選択肢が増えてきたことも変化のひとつ。今後は低用量ピルやミレーナ(子宮内黄体ホルモン放出システム)などを使って、生理自体をコントロールする女性が増えてくるでしょう。「第3次生理革命」の担い手は、現代を生きる私たち。自由を開拓してきた女性の歴史が、またひとつ新たなフェーズに入りそうです。>>特集「私と生理」の他の記事を読む前編はこちら生理用ナプキンができるまで、女性はどうやって経血処置をしていたの?田中ひかるさん1970年東京生まれ。歴史社会学者。著書に『月経と犯罪女性犯罪論の真偽を問う』(批評社)、『「オバサン」はなぜ嫌われるか』(集英社新書)、『「毒婦」和歌山カレー事件20年目の真実』(ビジネス社)、『生理用品の社会史』(角川ソフィア文庫)などがある。公式サイト取材・文/田邉愛理、企画・構成/寺田佳織(マイロハス編集部)、image via shutterstock
2019年10月08日古から続く食の都・京都の、季節の野菜や乾物を巧く使った“始末”の日常食。今回は、料理家・小平泰子さんをナビゲーターにお迎えして、京都のおいしいおかずが買える惣菜屋をご紹介。旬を迎えて安価な野菜と、定番の乾物で手間を惜しまずにひと品を仕上げる京都人。知恵を使い素朴で食べ飽きない味わいが魅力です。〈井上佃煮店〉80種類以上のおかずがずらり。目移りするも楽しい専門店。/錦市場錦市場の中で長年愛され続ける惣菜店。近郊の野菜を中心に使い、昔ながらのおかずを幅広くそろえる。定番に加え、季節ごとの味も充実。「お菜っ葉とお揚げ」100g 290円「京都の家庭ならたいてい冷蔵庫に常備しているお揚げさんと、旬の青菜を炊き合わせたものはおかずの定番です」。みずみずしい小松菜の食感と、だしをたっぷりと含んだお揚げの優しい味わいがベストマッチ。だしも余さずに味わいたい。「にしんなす」100g 290円夏から初秋にかけて食卓にのぼる。「祖母が乾燥させたニシンの身を番茶で戻す様子を見て、子供心になんやこれと思ってました」という小平さんだが、今では大好物。ニシンの旨みをたっぷりと吸ったナスは口の中で甘みと共にとろりととろける。「いもぼう」100g 260円カチカチになるまで干したタラ(棒だら)を戻して海老芋と炊き合わせた、京都では専門店もあるほどおなじみのおかず。ねっとりとした海老芋の食感を楽しめる。冬に食べることが多いが、〈井上佃煮店〉では客の要望に応えて通年販売している。〈井上佃煮店〉京都府京都市中京区錦小路通柳馬場西入ル中魚屋町485075-221-43579:30~18:00水、毎月1・3日、隔週月休〈京山食品〉だしを効かせ丁寧に作る優しい味のおかずに和む。/東山古川町商店街にある小さなお惣菜屋さん。昆布とカツオのだしを惜しみなく使い、山科や守山の農家から直接仕入れる有機栽培野菜などを調理する。弁当 680円も地元客に人気。「高野とうふ煮」100g 200円「単品でもおいしくて、季節の野菜と炊き合わせたり卵とじにしたりと活躍する高野豆腐は実力派のおかずです」。〈京山食品〉では、噛むとじゅわんとあふれるほどたっぷりのだしが染みたシンプルな状態で提供。淡い中にも深い旨みが感じられる。「万願寺ちりめんじゃこ入」100g 260円「夏においしくなる万願寺とうがらしをおじゃこと一緒に炊いたもの。お酒のおつまみにも合いますよ」と小平さん。くたっとなった万願寺の食感と、ちりめんじゃこの歯ごたえのコントラストが楽しい。ほどよい醤油味でご飯やお酒を進ませる。「千切大根」100g 260円端境期で野菜がない時に活躍するのが切干大根。「お揚げやニンジンと一緒に煮含めるのが定番です」。〈京山食品〉では宮崎産の無農薬切干大根を使用し、1本1本にしっかりとだしの風味を移している。季節を問わずおいしく味わえる心強いおかず。〈京山食品〉京都府京都市東山区古川町546075-525-183010:00~18:00日祝休暮らす旅舎『京都 食手帖(京のめぐりあい)』暮らす旅舎『京都 食手帖(京のめぐりあい)』(実業之日本社/1,500円)暮らしを豊かにする雑誌書籍を手がけてきたメンバーによる編集。《昭和が息づくまちは会話が弾む》と、古川町商店街を取り上げると、手作り惣菜の店をピックアップした。旬の食材の食べ方まで考えて買い物ができる《商店街は食を学ぶ教室でもある》と結んでいる。Navigator 小平泰子京都と東京で「小平泰子料理教室」を主宰するほか、雑誌、テレビ、企業へのレシピ提供などと幅広く活躍。滋味豊かで再現しやすいレシピに定評がある。(Hanako1176号掲載/photo : Kunihiro Fukumori text : AwaMoriko)
2019年10月02日「サイン-法医学者柚木貴志の事件-」(テレビ朝日系)会見時の松雪泰子(2019年)撮影/伊藤和幸現在放送中のドラマ『サイン─法医学者 袖木貴志の事件─』(テレビ朝日系)に出演している松雪泰子。最近の彼女の活躍には、めざましいものがある。「大森南朋さんが主演の同作では、警視庁捜査一課の管理官役という重要な役どころを熱演。10月からNHKで放送されるドラマ『ミス・ジコチョー〜天才・天ノ教授の調査ファイル〜』と、来年公開予定の映画『甘いお酒でうがい』でも主演を務めます」(スポーツ紙記者)仕事は絶好調だが、私生活では“ある変化”が。■2億5000万円の大豪邸!?「都内の閑静な住宅街にある一軒家に住んでいたのですが、その自宅が3か月ほど前から売りに出されているんです。息子さんと2人で暮らしていたんですけどね……」(近隣住民)松雪は’98年にギタリストの男性と結婚し、’01年に長男を出産。’04年に離婚して以来、女手ひとつで息子を育ててきた。そんな彼女が、この家に住み始めたのは、’11年のこと。「地上3階建てで、地下にはホームシアター室もある4LDKの豪邸です。土地代と建物代で合わせて約2億5000万円ほどかかったようです。1級建築士に設計を依頼し、ミストサウナや岩盤浴のある浴室を2つも作るほどこだわりが強かったそうですよ」(不動産業界関係者)息子と10年近く過ごした思い出の家をなぜ売りに出してしまったのだろうか。「資産処分のためだそうです。2人で住むには広すぎたのか、少し前から別の場所に移りたがっていたといいます。お金や近隣トラブルが原因ではありませんよ。現在は不動産会社が買い取って、空き家になっています」(松雪の知人)お金をかけた豪邸とはいえ、長年生活したことによる影響も出ているという。「地下室の湿気がひどく、買い取った不動産会社が1か月ずっと換気扇を回していても、結露やカビで床がかなり汚れてしまったそうです。おそらく松雪さんが住んでいたときには換気扇だけでなく、年中エアコンもかけていたのでしょう。かなりの維持費がかかっていたと思いますよ」(地元の不動産会社関係者)これから新たに人が住むためには、リフォームが必要になるとも。「状態が悪化しているので、リフォーム代はかなりかかるでしょう。当初は1億9800万円で売り出していたのですが、8月末から1億8000万円に値下げする予定だそうです」(同・地元の不動産会社関係者)松雪は、すでに別の場所に引っ越しをすませているそうで、「息子さんは今年の春で18歳になりました。子育てが一段落したことで、広すぎて管理が大変だったり、維持費のかかる戸建てよりも、もう少しコンパクトで母子2人が暮らしやすい家を選んだのでしょうね」(芸能プロ関係者)新天地で心機一転した彼女が、さらに活躍してくれることを期待したい!
2019年08月20日女優の松雪泰子が21日、沖縄県内で開催中の「島ぜんぶでおーきな祭 第11回沖縄国際映画祭」で行われた那覇国際通りレッドカーペットに登場した。お笑いコンビ・シソンヌのじろうが長年コントで演じてきた“川嶋佳子”が日記を書いたなら…と描かれた小説を映画化した『甘いお酒でうがい』で主演を務める松雪は、ノースリーブの赤いドレスで登場。共演の清水尋也、大九明子監督とともにカーペットを歩いた。国際通りでのレッドカーペットは今回が初参加。「楽しんでいます」と笑顔を見せ、衣装について「大九監督が赤がお好きということで、監督のために赤にしました」と説明。日帰りで短い沖縄滞在になるようだが、「このあと、ソーキそばを食べに行きます」と話した。2009年にスタートした同映画際は、春の沖縄を代表する総合エンタテインメントの祭典。11回目となる今年は、「化けろ! やりたいこと全部やろう」をキャッチコピーとし、4月18日~21日の4日間、那覇市、北中城村などで開催。レッドカーペットには、上映作品のキャスト・スタッフや、イベント出演者、同映画祭関係者が登場した。
2019年04月21日女優・松雪泰子が、悲哀とおかしみ溢れる40代独身女性役で主演し、新境地を魅せる映画『甘いお酒でうがい』が、2020年に公開決定。共演には黒木華と清水尋也を迎えることも分かった。とある会社で派遣社員として働く40代独身女性・川嶋佳子は、毎日日記をつけていた。撤去された自転車との再会を喜んだり、変化を求めて逆方向の電車に乗ったり、踏切の向こう側に想いを馳せたり、亡き母の面影を追い求めたり…。佳子の唯一の幸せは、会社の同僚である年下の若林ちゃんと過ごす時間。そんな佳子に小さな変化が訪れる。それは、ふた周り年下の岡本くんとの恋の始まりだった…。本作は、お笑い芸人「シソンヌ」じろうの同名小説を、『勝手にふるえてろ』『美人が婚活してみたら』の大九明子が監督し、じろうさん自身の脚本で映画化するもの。じろうさんが長年コントで演じてきた架空の中年OL・川嶋佳子。“その川嶋佳子が日記を書いたなら…”という着想から描かれた小説が、この「甘いお酒でうがい」。そんな主人公・川嶋佳子を演じるのは、連続テレビ小説「半分、青い。」でのヒロインの母役も記憶に新しい松雪泰子。40代独身女性の悲哀とおかしみを含んだ何気ない日常の姿を演じ、女優として新たな一面を披露。撮影を終え、松雪さんは「とても複雑でちょっと残念で、後ろ向きだけどポジティブで、本当に魅力的な女性」と演じたキャラクターについて明かし、「じろうさんの独特な視点と大九監督のリズムが合わさった“佳子ワールド”を楽しんでもらえたら」とコメントしている。また共演には、佳子の会社の後輩“若林ちゃん”を、『小さいおうち』『日日是好日』「獣になれない私たち」などに出演、数々の女優賞にも輝く実力派女優の黒木華。佳子が好意を寄せる二周り年下の男の子“岡本くん”を、『ちはやふる』シリーズ、「インベスターZ」の清水尋也が演じる。なお、本作は第11回沖縄国際映画祭にて特別上映も決定している。『甘いお酒でうがい』は2020年、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2019年04月03日私たちの周りにあふれている「あたりまえ」なこと。けれど、昔はあたりまえじゃなかったかもしれないし、世界ではいまでも悪い習慣が根付いているかもしれません。長いことこびりついてカチコチになった思い込みは、なかなか取り除くのが難しいもの。そのタブーをかえることに挑んだ男性の実話を元にしたインド映画『パッドマン 5億人の女性を救った男』です。いまだ生理を「穢れ」としてみなす風潮があるインド社会のタブーに挑んだ本作。インドで公開されると同時に「オープニングNo. 1」を獲得し、大きな話題となりました。ウートピでは、この映画の日本上映を待っていた!という歴史社会学者の田中ひかるさんと、日本上映を決める選定試写の段階から関わっているという、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントの後藤優さんの対談を企画。『パッドマン』が私たちの胸を打つ理由について語り合っていただきました。最終回は「信念を持つということ」についてです。田中さん(左)と後藤さん(右)【関連記事】映画『パッドマン』が教えてくれること第1回:『パッドマン』が日本にきた経緯を聞いてみた第2回:経血で制服を汚して解雇なんてなぜ?第3回:「生理痛で休みます」とは言いづらいけれど初経をお祝いするのはなぜ?——作品の中では、大人の女性たちが歌や踊りで、初経を迎えた少女を祝うシーンがあります。しかし、夜になると一転して少女は冷たいベランダで眠ることに。「穢れ」の概念により家の中に入ることが許されないからです。日本も赤飯を炊いてお祝いする風習がありますが、“そういうものだから続けている”というのに違和感があるんですよね。田中ひかるさん(以下、田中):初経を祝うのは、共同体として子どもを増やす必要があるという考え方によるものですね。「大人の体になって子どもが産めるようになってよかったね」ということです。その一方で、月経時の隔離の慣習や、宗教施設への立ち入り禁止といった慣習を守るのは、共同体から外れたら、冠婚葬祭も行えないシステムだったからです。協力しあって生きていくという前提では、「うちだけやりません」とは言えません。——そうやってはみ出すことを拒んでいたら、変わるのが難しそう。欧米と比べて、日本でナプキンの開発が遅れたのも、そういった風習が原因なのでしょうか。田中:確かに、「生理用品を改良したいなんて恥ずかしくて言えない」と、月経不浄視が一因になった面もあるとは思います。けれど、生理用品がそこまで必要なかったという側面もあるでしょうね。後藤優さん(以下、後藤):必要なかった?田中:昔は、結婚する年齢も若く、その後はすぐに妊娠、出産、授乳、間を開けずに次の子どもをまた出産する……というようなサイクルで、閉経までほとんど月経がなかったという女性も多かったのです。だから、布や古紙の代用でもあまり支障がなかったのだと考えられます。発明品で意識改革まで行った『パッドマン』後藤:「血の穢れ」の概念はどこから来ているのでしょうか?田中:最初は血液に対する恐怖心だったと考えられます。経験的に、血液が感染症を媒介することがわかり、女性が血を流している時——お産や生理の時——は隔離した方がいい、と。日本の場合は、平安時代に女性の「血の穢れ(血穢)」が『弘仁式』や『貞観式』『延喜式』に規定されました。それが正式に廃止されたのは、なんと明治時代になってからです。月経小屋については、女性の体を休ませるためだという説もありますが、実際に小屋で生活していた人たちからの聞き取り調査では、月経中も重労働をしていたことがわかっています。もちろん、小屋の慣習にも地域差はあったと思いますが。後藤:なるほど。田中:隔離されて、「汚らわしい」などと言われたら、自己卑下の気持ちが積み重なりますよね。でも、生理用品が未発達な時代には、月経中であることを隠しきれなかったですし、自由に活動することもできなかった。それが、使い捨てナプキンの普及によって周囲から悟られることがなくなり、忌むことを求められなくなった。さらに、生理中でも普段どおりの生活ができるようになった。つまり、女性たちが自己卑下から解放されて、自信を持てるようになったということなんです。後藤:『パッドマン』はインドでそれを成し遂げたということですよね。田中:そうです。彼が発明したのはただの日用品ではありません。人々の意識を大きく変革しているのですから。——そのストーリーがまさに怒涛の展開でしたね。絶え間なく絶望がやって来ては乗り越えて。後藤:そうですね。そこにあるものは、何よりも強い『パッドマン』自身の思いです。どんなに「お前は狂っている」とか、「おかしい」と言われても「愛する人の恥を誇りに変えたい、守りたい」という信念ですよね。これがほぼ実話なのですから、勇気をもらえますよね。原作のモデルとなったムルガナンダムさんも、事実にこだわったと言っていました。自分でも現場に立ち会って、言っていないことは言わせなかった、と。ただし、パリーさんの存在はちょっと作ったと言っていました。実際、サポートしてくれた女性はいたようなのですが、「ロマンスはなかったよ」と(笑)。田中:パリーさんとどうなるの?というのも見どころですよね。強い思い込みを解放するには強い信念が必要——トラブルは絶好の機会だという考え方にも刺激を受けました。後藤:そうですね。インドはトラブルが多いからチャンスもたくさんあります。ただ、ムルガナンダムさん自身は、それをビジネスで成功するための絶好の機会だと思っているわけではなくて、純粋に「妻を助けたい、苦しんでいる人たちを救いたい」という一心で行動しているんです。田中:映画の中でパリーさんが、「特許を取ればいいじゃない」「お金が入るわよ」と助言しますが、そこにも乗りませんでしたよね。女性たちに快適な生理用品を、という思いから始まったのは、日本のアンネナプキンも同じですね。坂井泰子さんという主婦が1961年にアンネ社を立ち上げ、ナプキンを開発、販売したのですが、それ以前の経血処置は、ゴムで防水してあるショーツの中に脱脂綿を当てる形が主流でした。その方法では不十分で、電車やバスの中、学校の廊下などに血のついた脱脂綿が落ちていたそうです。それでは女性があまりにも惨めで恥ずかしいので、なんとかしようと起業したそうです。——思いが大切ですよね。田中:坂井さんがやらなくても、ナプキンやサニタリーショーツは誰かが発売したと思います。けれど、彼女の思いがなければ、月経に対する気持ちやイメージを変革することはできなかったかもしれません。やはり最初にアクションを起こす人は偉大ですよね。後藤:ラクシュミを演じた、アクシャイ・クマールさんもインタビューで「何も変えようとしなければ、変化は生まれません。そして肝心なのは教育です」と言っていました。目をそらして来たことや、社会の現状を知ることも小さな一歩ですよね。『パッドマン』が誰かの行動を変えるきっかけにつながったらうれしいです。『パッドマン5億人の女性を救った男』上映中(構成:ウートピ編集部安次富陽子、撮影:大澤妹)
2019年01月29日もし、生理用品がなかったら——?現代の日本で生きる私たちにはもうそんなこと想像できません。しかし、2001年になっても、インドの生理用ナプキン(パッド)の普及率は12%ほどだったといいます。そして衛生的な生理用品が手に入らないため、生理障害に苦しむインドの女性も多いのだそう。宗教観や、経済的な事情などが複雑に絡み合い、現代においてもいまだに根深く残る「月経のタブー視」。その中で、生理用品の普及に力を尽くす男性の実話を元にした映画『パッドマン 5億人の女性を救った男』が2018年12月に公開され、話題となっています。歴史社会学者で、『生理用品の社会史 』(角川ソフィア文庫から2月末に刊行予定)の著者でもある田中ひかるさんに、『パッドマン』の感想をつづっていただきました。映画『パッドマン』の公開、待ってました!現在公開中の映画『パッドマン5億人の女性を救った男』のモデルとなったアルナーチャラム・ムルガナンダム氏を追ったインドのドキュメンタリー番組を見たことがある。すでに21世紀を迎えていたが、インドの農村部では月経タブー視(不浄視)が根強く、「穢れた身」とされる月経中の女性が、屋外のマットレスの上で数日間を過ごしていた。いわゆる生理用品は存在せず、女性たちは新聞紙や灰、もみ殻、砂、枯葉などに経血を吸収させていた。ボロ布を使用している女性もいたが、不潔な布は膣炎や不妊症の原因となるため、使い捨てができる新聞紙や灰の方がまだマシだという医師のコメントも紹介されていた。月経中は学校へも通えないため、小学生の女の子たちは卒業までに平均200日も欠席しなければならない。当然勉強は遅れ、進学、就職もままならず、男女格差は埋まらないのだった。こうした状況の中、ムルガナンダム氏は、女性たちのために安価で衛生的な生理用ナプキン(パッド)を普及させようと立ち上がったのである。彼はナプキンの製造に成功するだけでなく、女性たちにナプキン製造機を販売し、女性の自立を促すビジネスにまで発展させ、2014年には米タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた。この痛快な実話が映画化されたと知ったときは「待ってました!」と思うと同時に、果たして生理用品について率直に描くことができるのだろうか?とも感じた。なにしろインドでは、いまだに月経タブー視が根強く生きているからだ。しかしそれは杞憂だった。月経のタブー視と戦ったラクシュミ物語の舞台は、2001年の北インドのとある町。ここでは、月経タブー視にもとづく慣習が固く守られていた。主人公ラクシュミの新婚の妻ガヤトリも例外ではない。あるときラクシュミは、ガヤトリが経血の処置に粗末な布を使っていることに驚き、彼女のために衛生的な外国製のナプキンをプレゼントするが、ガヤトリは家族の目を気にして、金銭的な理由などを言い訳に受け取りを拒否する。不衛生な布を使うことで妻が病気になってしまうのではないかと心配でたまらないラクシュミは、それならば手作りしようと考え、試行錯誤を始める。しかし皮肉なことに、ラクシュミのナプキン作りに最も反対したのはガヤトリだった。彼女は自分の夫が「女の穢れ」にかかわろうとすることが恥ずかしくてたまらない。「恥をかくより、病気で死んだほうがマシ」とまで言い、ラクシュミを止めようとする。ガヤトリ自身が月経タブー視を内面化してしまっているのだ。周囲から変人扱いされ、孤独に陥るラクシュミの一番の敵は、月経タブー視だったのだ。あるときラクシュミは、夫に暴力をふるわれても従わざるをえない若い女性を目にし、「簡易ナプキン製造機」を開発して彼女たちの自立を促すことを思いつく。ラクシュミが「パッドマン」と呼ばれ称えられる所以は、安価で衛生的なナプキンを作り普及させたということはもとより、貧しい女性たちに「ナプキン製造」という仕事を与え、自立をうながした点にあろう。ナプキン製造を独占すればラクシュミは大儲けができたはずである。しかし彼はあえてそれをしなかった。理由は彼自身が映画の終盤、国連におけるスピーチで熱く語ってくれる。このスピーチだけでも十分に見ごたえがある。平安時代から続いた「血の穢れ」日本の女性たちは、この映画を別世界のこととして受け止めるだろうか。実は日本でも長い間、月経が不浄視されており、女性たちは不便な経血処置を強いられていたのである。日本の場合は、平安時代の支配者層が父系制を確立するため、つまり女性を抑圧するために「血の穢れ」の観念を案出したということが、最近の研究で明らかになっている。具体的には『貞観式』や『延喜式』に「血穢(けつえ)」の概念が規定されたのである。その後、室町時代に大陸から入ってきた「血盆経」という偽経によって、「血の穢れ」の概念、つまり月経不浄視が一般化した。「血盆経」は一言で言うと、「女性は月経やお産の際に流す経血によって、地神や水神を穢すため、死後は血の池地獄へ堕ちる。もし堕ちたくなければ、血盆経を唱えよ」という内容で、仏教各宗派(天台宗、曹洞宗、浄土宗、真言宗など)が女性信者獲得のために唱導した。その結果、月経不浄視にもとづく月経小屋への隔離や、食事を別にする「別火」(穢れは火を介して移ると考えられていた)、神社仏閣への参拝の禁止、乗舟の禁止といった慣習が、全国的に行われるようになったのである。平安時代に案出された「血穢」の規定は1000年間も生き続け、1872(明治5)年に公に廃止された。廃止のきっかけは、開国当初、大蔵省を訪ねたお雇い外国人が、妻の「穢れ」を理由に欠勤している役人に呆れて抗議したことだと言われている。しかし公に廃止されたあとも、月経不浄視にもとづく慣習は地域社会に残存し、戦後も根強く生き続けていた。1970年代に月経小屋が使用されていた地域もある。アンネナプキンの登場日本社会の月経不浄視が一気に解消したのは、生理用ナプキンの登場に負うところが大きい。ナプキンの元祖は、1961年にアンネ社が発売した「アンネナプキン」である。27歳の主婦、坂井泰子さんが「女性の生活を快適にしたい」という一心でアンネ社を立ち上げ、試行錯誤の上、アンネナプキンを完成させた。それまでほとんどの女性が、丁字帯や「ゴム引きパンツ」と脱脂綿を併用した経血処置を行っていた。しかしそれでは不十分で、経血が漏れたり、脱脂綿が転がり落ちてしまうことも珍しくなかった。ナプキンができたことで、女性たちは安心して外出できるようになったのである。高度経済成長期の真っ只中、社会へ進出しはじめた女性たちを支え、その女性たちから圧倒的に支持されたのがアンネナプキンだった。このように、ナプキンが女性たちを物理的に支えたということも重要だが、アンネ社の斬新な広告戦略によって月経不浄視が払拭されたという点も見逃せない。さらに、ナプキンの性能が月経不浄視を払拭したとも言える。経血が漏れなくなったことで、女性たちは周囲から月経中であることを悟られなくなり、小屋にこもるなど「忌むこと」を求められなくなった。さらに、忌まずとも何ら支障がないということを当の女性、そして周囲も信じられるようになったのである。インドについても同様のことが言える。ラクシュミが製作したパッド(ナプキン)は、女性たちの活動範囲を広げただけでなく、彼女たち自身に内面化された月経タブー視、そして社会のタブー視を払拭しつつある。映画『パッドマン』は日本の女性たちに、あまりに身近すぎて普段は顧みることのない生理用品が、女性の生活を支えるだけでなく、社会の月経観や女性観をも転換させた偉大な存在であるということを教えてくれる。■映画情報『パッドマン5億人の女性を救った男』上映中(田中ひかる)
2019年01月15日2018年(第36回)毎日ファッション大賞の表彰式が11月22日、都内で行われ、トーガ(TOGA)のデザイナー古田泰子が大賞を受賞した。このアワードは、2009年に続く2度目の大賞受賞となるもの。表彰式で、古田は「東京でコレクションを発表してすぐに新人賞・資生堂奨励賞を頂き、パリに発表の場を移して大賞を頂きました。そして、創設20周年をむかえた今回、2回目の大賞。節目節目で評価していただき、大変嬉しく思っています」と喜びを語った。また、新人賞・資生堂奨励賞はアキコアオキの青木明子、ファッション界に功績を残した人に贈られる鯨岡阿美子賞はアートディレクターの中條正義がそれぞれ受賞した。話題賞はゾゾの「ゾゾスーツ」に決まった。青木は「服を装うと言うことは、ただ服を着ることではなく、新しい時代を創りだしていく文化的な価値があることだと信じて活動してきました。今回の受賞をきっかけに更に精進していきたい」と挨拶。中條は「40年間、花椿という雑誌のアートディレクターとしてお手伝いしたことに対するものかなと思っています」と語った。ゾゾの伊藤正裕は「イメージは体温計のように一家に1本あって、身体を図り、服を買ってもらうということだった。もっと計測を簡単にする、更に精度を上げるなど、どんどん進化させていきたいし、計測した後に身体にぴったりあう服も用意しているので試してほしい」などと話した。また、表彰式の後に行われたパーティーでは、アキコアオキの2019年春夏コレクションを中心にしたファッションショーも行われた。
2018年11月25日ここ最近、よく話題に挙がる「男性はげたを履かせてもらっている」説。今夏発覚した東京医科大学の不正入試問題では、男子学生に加点するいっぽうで、女子学生は減点していたことが明らかになった。平成も終わろうとしているこの時代に、「男性にげた」どころか、いまだに女性というだけで「逆げた」を履かされる残念なニッポン。そんな「逆げた」の存在について考えるときに見過ごせないのが、女性にだけ訪れるアレ――。そう「生理」だ。女性活躍がしきりに叫ばれるいっぽうで、「出産」という生命の一大イベントと密接に関わる「生理」は、「逆げた」の大きな要因になっているにもかかわらず、なぜかタブー視され続けている。あまりに身近な存在のため女性自身も無自覚になりがちだが、その苦労を女性が「自己責任」であるかのように背負わされ、男性は「知らなくて当たり前」とされるのはいったいなぜ?改めて考えると「シンプルに不思議」!これからの時代に、女性はもちろん、男性も知っておきたい「生理」のこと。「生理」が“穢れ”と見なされた歴史を振りかえろう。その歴史をひもとけば、日本人の総氏神は天照大神という女神であり、最初の国家・邪馬台国の首長は卑弥呼――。このように女性を長としていただいてきたはずの日本だが、生理(月経)はいつしかタブーな存在となり、女性は穢れと見なされるようになっていった。その理由はいったいどこにあるのだろう。そのルーツを、歴史社会学者の田中ひかるさんに解説してもらった。「太古の昔から血液への恐れがあったことと関連して、もともと世界各地に『月経禁忌』は存在しています。なにしろ、『タブー』そのものの語源が、ポリネシア語で『月経』を意味する『タブ』であるほどですから。ちなみに、世界の三大宗教とされるキリスト教、イスラム教、仏教は、みな月経を穢れと見なしています。いっぽう、古代日本では月経はタブー視されていなかったと考えられています。『古事記』(712年)には、ヤマトタケルノミコトがミヤズヒメのもとを訪ねると、彼女の月経が始まっていたことが、2人の歌とともに記されています。それでも2人は『婚合した』とあることから、少なくとも律令制(中央集権制度)成立前の日本では、女性の穢れという概念はなかった、というのが、一般的な解釈です」(田中さん・以下同)■時の権力が作り上げた「血穢」という意識変化が訪れるのは、平安時代。中国(唐)の律令格式という法典を取り入れ、伝統的な母系社会から唐伝来の家父長制へと転換していく過程で、「女性は穢れ」という概念も輸入されたと見られる。「平安初期に施行された『弘仁式(820年ごろ)』で初めてお産が穢れと規定され、さらに『貞観式(871年)』や『延喜式(927年)』が規定されました。こうした考え方は、当時はまだ宮中祭祀などに限られたものでしたが、やがて仏教の世界にも広がり、徐々に貴族社会にも定着していったようです。さらに中世以降には、神社でも血穢について規定がなされ、女性の穢れは広く浸透していくことになります」室町時代に入ると、またも大陸から、『血盆経』なる偽経が伝来。「これは、女性は月経や出産の際に経血で地神や水神を穢すため血の池地獄に落ちるが、血盆経を信仰すれば救われるというものです。『さてあさましく/つきのやく……(中略)三世の諸仏を汚すなり』といったお経も残されています」■’70年代まで続いた時代錯誤な「月経小屋」こうした「穢れ」の意識は江戸時代に入ってもなお連綿と続き、ついには、庶民の暮らしとも密接に関わるように。「その代表的なものが『月経小屋』。火が穢れをうつすという考えにもとづき、生理中の女性はほかの人たちと同じ火を使わないよう、専用の小屋に入ることを義務付けられたという記録が各地に残っています。この月経小屋は地域によってさまざまな名称がつけられていましたが、『不浄小屋』『よごれや』などという名もありました」そして驚くべきことに、この月経小屋、’70年ごろまで日本に存在していたというのだ。「表向きには1872年(明治5年)に政府が発布した太政官布告によって、産穢・血穢は廃止されました。きっかけは、開国当初、大蔵省(当時)を訪ねた西洋人が、妻の『産穢』を理由に欠勤した役人に『文明開化の時代に、何をしているんだ』と抗議したことだといわれています」それでも、月経小屋は長く存在し続けた。ほかにも、軒下で過ごしたり、食事を外でとらさたといった不文律は各地で継承され、「まるで罪人扱い」「子どもにまで差別されて悲しかった」という証言が残されている。「つい数十年前まで、生理に対する『穢れ』の意識は生活に深く根ざしていたのです」■歴史を動かしたのは一人の「主婦」だった千年以上も続いた「穢れ」の意識。しかし、’61年に誕生した「アンネナプキン」が、女性自身の生活も意識も、大きく変えた。「これが日本で初めて生まれた使い捨てナプキンです。生みの親である坂井泰子さんは、もともと専業主婦。この商品の登場によって、それまでカット綿や脱脂綿を使ってしのいでいた女性の生理が格段に快適になっただけでなく、おしゃれなパッケージと商品名で、生理そのもののイメージをも一変させたのです。それまで『月経』という言葉を口に出せなかった女性たちも、『アンネ』という代名詞で語られるようになったのですから。高度経済成長期を経て女性の社会進出は飛躍的に進みましたが、もしこの使い捨てナプキンが誕生していなければ、その歩みはもっと遅れていたことでしょう」宮廷権力の強化をはかった、時の為政者により生み出された「血穢意識」。千年の時を超え、その意識の払しょくに大きな役割を果たしたのは、市井の一人の主婦だったのだ。
2018年10月20日結成25周年を迎えた「ナイロン100℃」が、今年、2本の記念公演を上演している。その第2弾となる『睾丸』に客演している坂井真紀。これが4度目のナイロン100℃出演となる彼女が、改めて感じるこの劇団の力とは何なのか。そしてそのなかで演じる面白さはどこにあるのか。稽古が始まったばかりの坂井に聞いた。【チケット情報はこちら】ナイロン100℃の主宰、ケラリーノ・サンドロヴィッチ(以下KERA)による新作『睾丸』は、かつて学生運動にかかわっていたふたりの男を巡る話だ。坂井が演じるのは、そのひとり健三(三宅弘城)の妻で、学生運動の仲間だった亜子。その夫婦のもとを、もうひとりの男・伸高(みのすけ)が、夜中に突然訪ねて来るところから物語はスタートする。「コメディにも気持ちの悪いイヤーな話にも(笑)、どんなふうにでもできちゃいそうな始まりなんですよね。お稽古も始まったばかりなのでいろいろ試せる。KERAさんの新作はわからない面白さがあるんです」さらには、その役者の試行錯誤を、「最終的にはKERAさんらしいところに着地させてくれる安心感がある」のだという。「私はそのKERAさん独自のセンスにも惹かれているんですけど、演出家や監督は傲慢に自分の作りたいものを作ってくれることが、女優としてはうれしいので。音楽や照明にこだわり、お芝居も、幕が開いてからも、台詞や関係性が常にぶれないよう細かく追求して作られるKERAさんのお芝居はとてもやりがいがあります」ただ、だからこそ、そのなかに入るのは緊張もする。ナイロンには演技巧者も多い。「KERAさんの作品には、今回もそうですけど、ちょっと変わった人がよく登場しますよね(笑)。でも、それもみんな、表面的な見え方じゃなく気持ちから作っていくんです。だから、ナンセンスと呼ばれる作品も、上辺だけじゃない地に足の着いたものになるんだなと。私もちゃんとそこに存在しなければと思いますね」。この『睾丸』も独特な世界になりそうだ。ナイロン未体験のお客様には、「今まで感じたことのない気持ちのいいところ、不思議なところに連れて行ってもらえると思うので、ちょっとドアを開けてみてほしい」とアピール。坂井自身にもきっと、ドラマや映画では見たことのない魅力が現れるはずだ。公演は7月6日(金)に東京・東京芸術劇場シアターウエストにて開幕。その後、新潟、宮城など各地を巡る。チケットは発売中。取材・文:大内弓子ヘアメイク:ナライユミスタイリスト:梅山弘子衣装:Setsuko Todoroki × THE FACTORY
2018年07月02日松雪泰子撮影/伊藤和幸「毎朝、5時半に起きて息子のお弁当を作っています。朝ドラの撮影があるときは特に大忙しで、“いってらっしゃい!”って息子を送り出したら今度は自分の準備をしてスタジオに向かう。お弁当の中身ですか?基本的にはお肉、スタミナですね。食べ盛りなので、まぁよく食べるんです(笑)」連続テレビ小説『半分、青い。』で永野芽郁(めい)演じるヒロイン・鈴愛(すずめ)の母親・晴(はる)を演じ、その“お母ちゃん”っぷりが話題の松雪泰子(45)。実はプライベートでも高校3年生の息子を持つ母親で、「何よりも子どものことがいちばん。それは晴さんも私も同じです。親の思い、愛情はスゴイですよね。鈴愛のルーツともなる楡野家なので、母親役は重大な任務だと思っています。優しさと愛をしっかりと表現していきたいです」劇中では町の食堂を切り盛りする“ふくろう商店街”指折りの美人おかみに!松雪いわく「晴さんは肝っ玉母ちゃんに見えて、実はすごく泣き虫」だそうだが、そんな彼女も最近“号泣”した出来事が。「息子の学校行事で合唱コンクールがあるんですが、クオリティーが高くて本当に素晴らしいんです。みんな一生懸命、練習して少年少女が歌うピュアな姿に、毎年感激して泣いてしまって。卒業式?もう考えただけで涙が……。親バカになっちゃうので、これ以上、言うのはやめときます(笑)」なんとも微笑(ほほえ)ましいエピソードだが、今回“娘”となる永野のことも可愛くて仕方がないようで、「芽郁ちゃんは本当にキュート。LINEでもつながっていて、連絡もとり合っています。この前は仕事で地方に行ったので、お土産におまんじゅうを買ってきました(笑)。ヒロインってやっぱり大変じゃないですか。現場を離れているときも母親のような気持ちで見守っています」朝ドラといえば、長丁場の撮影。これからまだまだ現場は続くが、乗り切るために気をつけていることは?「やっぱり食べ物ですね。玄米おにぎりと、野菜スープは魔法瓶に入れていつも持ち歩いていて。長時間の撮影で、お昼を食べすぎてしまうと集中力が途切れてしまうので、なるべく血糖値が上下しないように工夫して食べています」45歳とは思えぬ若々しさ。最後に美の秘訣を教えて!「体幹トレーニングをして、身体はわりと鍛えています。あと、睡眠を大事にしていて、お仕事で遅くなるとき以外は22時30分には寝るようにしているんです。なかなか忙しいと難しいとは思うのですが、睡眠をきちんととっていると回復が全然違うのでオススメですよ!」■これって、私だけ?「起きる時間だけじゃなくて、寝る時間にも“そろそろ寝る時間ですよ”とお知らせしてくれるアラームを設定しているんです。もちろん朝も目覚ましをかけています。でも起きてから少しはゴロゴロしたいじゃないですか。だから起きる30分前に、“起きる準備をするため”のアラームを設定しているんです(笑)」
2018年04月19日松雪泰子永野芽郁がヒロインを務める連続テレビ小説『半分、青い。』(NHK)が好調なスタートを切った。『ロングバケーション』(フジテレビ系)や『ビューティフルライフ』『オレンジデイズ』(TBS系)などの名作ドラマを送りだした北川悦吏子さんのオリジナル脚本とあって、細部まで練られた仕掛けが早くも話題になっている。ドラマは1971(昭和46)年の岐阜県で誕生した主人公・楡野鈴愛(すずめ)が、病気で左耳を失聴しながらも七転び八起きで人生を駆け抜けていく物語を描く。「ヒロインが異例の胎児期からスタートし、第1週の前半は鈴愛役の永野と幼なじみの萩尾律役の佐藤健が、胎児と赤ちゃんのナレーションとして参加するなど、いかにも北川さんらしい作り方です」(テレビ誌ライター)1週目に注目を集めたのが、意外にも朝ドラの出演は初めてという鈴愛の母・晴を演じる松雪泰子の存在感だ。町の食堂を切り盛りする、地元商店街指折りの美人おかみ・晴は、実は涙もろくて、お人よし。「松雪も実生活では子育て真最中で、家でも毎朝、子どものお弁当を作ってから撮影に出かけるそうです。芦田愛菜と共演して話題になったドラマ『Mother』(日本テレビ系)で母親の気持ちを表現したのを機に、“40代はじっくり母親役に取り組みたい”と思うようになったそうで、朝ドラ出演に際しては、かなり気合が入っている様子です」(テレビ局スタッフ)4月9日からの放送(2週目)では小学3年生になった鈴愛が、ある時から片耳に異変を感じるようになる。本人は自分の左耳に小さな人がいて、たまに歌って踊ったりしていると友人たちに楽しげに語るが、晴と父・宇太郎(滝藤賢一)は町医者の貴美香(余貴美子)の勧めで、名古屋の大学病院で鈴愛に検査を受けさせる。数日後、鈴愛の耳に深刻な事態が起きていることを医師から告げられた両親は……と、ストーリーが大きく展開し、いよいよ永野が登場する。「現場では、晴という役柄のまま本当にみんなのお母さんといった存在だそうです。松雪も“家庭がふたつあるみたいで、24時間お母さん(笑い)”と、和やかなムード。永野もいつも松雪のそばで、いろんなことを話し込んでいます。鈴愛の口癖の“やっちまった”“ふぎょぎょ”も、現場では流行語になっていますし」(前出・同スタッフ)永野と松雪の母娘がこれからどんな時を重ねていくのかも気になるところだ。<取材・文/小窪誠子>
2018年04月10日「私もイメルダと同じく、家族の中でリーダーです(笑)。わりとはっきりした性格なので、頼られてしまうんでしょうね」 そう語るのは、女優の松雪泰子(45)。先日、米国アカデミー賞で長編アニメーション賞と主題歌賞の2部門を受賞した映画『リメンバー・ミー』(3月16日公開)。主人公の少年ミゲルのひいひいおばあちゃん・イメルダの日本版声優を担当した松雪はディズニー/ピクサー作品初参加。劇中では歌声も披露している。 「音楽が本当に素晴らしい作品です。ただ独特な節回しなので、歌うのはとても難しくて。何度もレクチャーしてもらって練習したんです」(松雪・以下同) イメルダは、ある悲しいできごとをきっかけに、家族に代々“音楽禁止”のルールを課してきた。松雪家にはルールは? 「わが家にはあまりルールがないんですけど、子育ての中では『嘘をつかないこと』っていうのを言い聞かせてきたかな。でも絶対ついてるなって思うときもありますけど。あえて追求せずに『へえー』って感じで聞き流すと、『バレてる?』ってはっとするみたい(笑)」 一人息子は春から高校3年生。そろそろ受験勉強も本格化してくるころだ。 「最近は私も彼も忙しいから、なかなかゆっくり話す時間がとれなくて。なるべく一緒に食事をとるように心がけてはいるんですけどね。あとは車で一緒に出かけて、運転しながら話をしたりとか。毎日お弁当を作っているので、翌日のスケジュールだけは必ず報告し合うようにしています。『母ちゃん明日早いけど、お弁当と朝ごはん作って置いておくから、ちゃんと食べて出かけてね』って。あ、私自分のこと“母ちゃん”って呼んでるんですよ」 現在は4月スタートのNHK連続テレビ小説『半分、青い。』の撮影真っ最中。その多忙さのなか、毎日てきぱきと家事や子育てをこなす松雪自身の姿は、仕事をしながら一人娘を育てたイメルダさながら! 「お弁当を作ってあげられるのもこの1年が最後なので。『母ちゃんの弁当おいしかったな』って思い出に残ってくれたらうれしいなって」 女優業と“母ちゃん”業。両立しながらも、変わらぬ美しさを保っている秘訣は? 「40代に入って体の調子が変わってきていると感じるので、どうすると健やかに過ごせるかは日々研究しています。クリニックにも行ってますし、定期的に運動したり、しっかり睡眠をとったり。お酒はすっかりやめましたね。二日酔いの地獄のような苦しみがもう耐えられなくて(笑)。昔はそれが楽しかったんですけど、子どもができてからは規則正しい生活になりました。早起きしてやらなきゃいけないことが、たくさんありますから」 そんな子育ても、あと少しで一段落。 「来年からは家事を分担しようって息子と約束してるんです。これから社会に出ていくわけだから、君も練習したほうがいいよって。私が楽をしたいからでもあるんですけどね(笑)」
2018年03月18日俳優の藤木直人と女優の松雪泰子が、ディズニー/ピクサー最新作『リメンバー・ミー』(3月16日公開)の日本語吹き替え声優を務めることが11日、明らかになった。ともにディズニー/ピクサー声優初挑戦。藤木は、主人公ミゲルが“死者の国”で出会うガイコツのヘクター役、松雪は、家族に音楽を禁じたミゲルのひいひいおばあちゃん・イメルダ役を演じる。日本時間8日に発表された第75回ゴールデン・グローブ賞で作品賞(アニメーション部門)を受賞した同作は、陽気でカラフルな“死者の国”を舞台にした大冒険を描く物語。主人公は、 音楽を禁じられた少年ミゲルと、彼が死者の国で出会うスケルトンのヘクター。そして、タイトルにもなっている曲"リメンバー・ミー"が本作のストーリーの重要なカギを握る。藤木が演じるヘクターは、ミゲルが迷い込んだカラフルな“死者の国”で出会い、共に冒険する重要なキャラクター。日の出までに元の世界へ帰らないと永遠に家族に忘れられてしまう、という最大のピンチに立たされたミゲルに手を差し伸べる。また、松雪が演じるイメルダは、音楽を選び家族を捨てたミュージシャンの夫との過去から、家族に音楽を禁じたミゲルの先祖(ひいひいおばあちゃん)。彼女は“死者の国”に迷い込んだミゲルが音楽が大好きなことを知り、今後一切音楽をやらなければ生きている世界に戻すと言うが…。藤木は「ピクサー作品をやってみたいという想いがあったので、うれしい反面、決まったからにはやらなきゃという責任感とプレッシャーがありました」と心境を告白。さらに家族がテーマの本作ということもあり、アフレコ時には「劇中では祭壇に家族の写真を飾ったりしていたので、アフレコの時には子供たちの写真を台本に貼ってやってました」と家族思いのエピソードを明かした。松雪は本作について「なんといっても曲が素晴らしくて、聴いているだけで胸を打たれました。自然と涙がこぼれてくる力強さがあり、言葉もスッと魂に刺さってくるようでした。カラフルな色彩が全編通して続くのも観ていてワクワクしました」と絶賛。「家族とはいつもつながっている感覚があります。家系図を見てみたり、ひいひいおばあちゃんがどんな人だったのかという話を改めて聞いたときは、代々守ってきてくれたことによって今自分がここに存在できているんだなと思い、感謝の気持ちがすごくあります」と家族への思いも語った。なお、主人公ミゲル役は、テレビ番組「『sing! sing! sing!』世紀の歌声!生バトル日本一の歌王決定戦」のジュニア部門でグランプリを獲得し、歌とダンスの才能を開花させている13歳の石橋陽彩(いしばしひいろ)が担当。ミゲルが憧れる伝説の歌手デラクルスには、劇団☆新感線出身の俳優橋本さとしが決定した。(C)2018 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2018年01月12日藤木直人と松雪泰子が、陽気でカラフルな“死者の国”を舞台にした大冒険を描く、ディズニー/ピクサーの最新作『リメンバー・ミー』の日本版声優として参加することが明らかになった。■藤木直人、主人公の相棒“ガイコツ”役!藤木さんが声をあてるのは、主人公のミゲルが迷い込んだカラフルな“死者の国”で出会い、共に冒険するガイコツのヘクター。日の出までに元の世界へ帰らないと、永遠に家族に忘れられてしまうという最大のピンチに立たされたミゲルに、手を差し伸べる重要なキャラクターだ。またお調子者で陽気なヘクターだが、実は彼にも家族に会いたいという切なる思いがあり、ミゲルに“ある願い”を託したいと考えている。アフレコ時には「子どもたちの写真を台本に」今回ディズニー/ピクサー声優初挑戦となる藤木さんは、「ピクサー作品をやってみたいという想いがあったので、とても嬉しい反面、決まったからにはやらなきゃという責任感とプレッシャーがありました」と心境を告白。本作について「色々な年代の人が楽しめて、心に染み入る話なんじゃないかな。子どもが見ても楽しんでもらえると思いますし、それぞれの世代で感じる部分があって、いろんな見方ができる作品だと思いました」と話し、自身の子どもと一緒に観たいという藤木さん。“家族”がテーマの本作ということで、アフレコ時には「子どもたちの写真を台本に貼ってやってました」と明かした。■松雪泰子が演じるのは、主人公のひいひいおばあちゃん一方、松雪さんが演じるのは、音楽を選び家族を捨てたミュージシャンの夫との過去から家族に音楽を禁じた、ミゲルのひいひいおばあちゃんイメルダ。彼女は“死者の国”に迷い込んだミゲルが音楽が大好きなことを知り、今後一切音楽をやらなければ生きている世界に戻すと言うが…。楽曲に要注目! 「聴いているだけで胸を打たれました」藤木さん同様、ディズニー/ピクサー声優初挑戦となった松雪さんは、本作について「なんといっても曲が素晴らしくて、聴いているだけで胸を打たれました。自然と涙がこぼれてくる力強さがあり、言葉もスッと魂に刺さってくるようでした。例えるなら子どものころにおもちゃ箱を開けてキラキラした宝石がたくさん詰まっているものを見て嬉しかった感覚と同じような、カラフルな色彩が全編を通して続くのも観ていてワクワクしました」と絶賛。「家族とはいつもつながっている感覚があります」と語る松雪さんは、「一番の味方でいてくれる存在です。親の世代、そのまた親の世代がどんな思いで子どもたちを育ててきたのかということを、自分が子育てをするとより強く感じたりすることがあります。家系図を見てみたり、ひいひいおばあちゃんがどんな人だったのかという話を改めて聞いたときは、代々守ってきてくれたことによって、いま自分がここに存在できているんだなと思い、感謝の気持ちがすごくあります」と思いを明かしている。■藤木さん&松雪さんは歌唱シーンも!ディズニー担当者は、「藤木さんは映画やドラマ、音楽活動など幅広く活躍しており、ヘクターの陽気さと孤独を併せ持つ難しい演技、家族を想う優しさの表現と、歌唱もお任せできると思いました」、「イメルダは家族を愛していて、芯の強さを持った女性。情熱的な歌唱シーンもあります。松雪さんは映画、ドラマ、またミュージカルを含む舞台経験も豊富なことから、イメルダの強さ、厳しさの中にある家族への愛情を表現していただくことができる、また歌もお任せできると思いオファーしました」と2人の起用理由を語っており、歌唱シーンもあると明かしている。さらに、ミゲルが憧れる伝説の歌手デラクルスには、「劇団☆新感線」出身の俳優・橋本さとしに決定。ミゲルが好きな名曲「リメンバー・ミー」を生前に遺した伝説の国民的ミュージシャンを演じる。『リメンバー・ミー』同時上映『アナと雪の女王/家族の思い出』は3月16日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2018年01月12日