2023年3月28日に逝去した、世界的に著名な音楽家の坂本龍一さん。坂本さんは2020年6月にがんが発覚して以来、闘病生活を送っていました。細野晴臣、坂本龍一を追悼2023年4月17日、音楽グループ『イエロー・マジック・オーケストラ(通称:YMO)』で坂本さんとともに活動していた、ミュージシャンの細野晴臣さんは、坂本さんへの追悼を自身のTwitterに投稿しています。坂本くんは数年かけて準備をし永眠しました。御本人も御家族も後悔なく、静かに旅立ったと聞きました。それを知ってから、僕も安らげています。@hosonoharuomi_ーより引用 pic.twitter.com/kpBGP5wu69 — 細野晴臣_info (@hosonoharuomi_) April 16, 2023 短いコメントで、現在の心境を率直につづった、細野さん。同じくYMOのメンバーである高橋幸宏さんが同年1月11日に逝去した後、立て続けに坂本さんが亡くなったことで、細野さんは、いいようのない悲しみの中にいるのかもしれません。それでも、故人が充実した人生を生きたという事実が、細野さんの気持ちを救っているのでしょう。投稿には、細野さんを気遣うコメントなどが多数寄せられていました。・つらいのに心境を語ってくれたことに感謝。さびしいけど、YMOの音楽を楽しみ、今こうして悲しめることを幸せに思います。・細野さんが何も気負わずに、自分を大切に生活してほしいと祈っています。・YMOは永遠です。細野さんが少しでも和らぐことができているなら、それが一番。身体を大切に長生きしてほしいです。・愛に満ちた優しいコメントで、私たちファンの心も癒されました。3人で素晴らしい音楽を生み出し、たくさんの感動を届けてきた、YMO。細野さんが今後も活躍し続ける姿を、天国から高橋さん、坂本さんも見守っているでしょう。[文・構成/grape編集部]
2023年04月17日東京・新国立劇場と京都・ロームシアター京都にて来春、「TIME」の日本初上演が決定した。本作は2021年、坂本龍一がアソシエイト・アーティストを務めた世界最大級の舞台芸術の祭典「ホランド・フェスティバル」(オランダ・アムステルダム)で世界初演。坂本さんが生前、本作のために全曲を書き下ろし、演者の動き、光と映像、水を駆使した表現は、満場のスタンディングオベーションを呼び起こした。そんな劇場空間でインスタレーション、パフォーマンス、ヴィジュアル・アートが融合し、ふたつの夢幻が交錯するシアターピースの最新作が、待望の日本初上演を迎える。本作では、長年にわたる深い信頼関係のもと、コラボレーションを続けてきた坂本さんと高谷史郎のこれまでの共同作品の要素を踏まえつつ、2人が新たなコンセプトを追求。坂本さんの音楽、高谷さんのヴィジュアル・デザインにより創り上げられる。出演には、ダンサーとしても国際的に活躍する田中泯、伝統楽器「笙」を国際的に広めた第一人者、宮田まゆみらを迎える。なお、チケット情報ほか詳細は後日発表となる。また、関連イベントとして、「109シネマズプレミアム新宿」開業を記念し、全シアターの音響監修を務める坂本さんの関連作品を期間限定特別上映。「第59回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示帰国展ダムタイプ|2022: remap」は、アーティゾン美術館(東京・京橋)にて開催中だ。「RYUICHI SAKAMOTO + SHIRO TAKATANITIME」は2024年3月28日(木)~4月14日(日)東京・新国立劇場(中劇場)、4月27日(土)~28日(日)京都・ロームシアター京都(メインホール)にて上演。109シネマズプレミアム新宿 開業記念オープニングイベント「Ryuichi Sakamoto Premium Collection」は4月14日(金)~5月18日(木)開催。「第59回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示帰国展ダムタイプ|2022: remap」はアーティゾン美術館 6階展示室にて5月14日(日)まで開催中。(cinemacafe.net)
2023年04月12日3月28日に亡くなった音楽家の坂本龍一さん(享年71)。生前、熱心に非核や反原発を訴えてきた坂本さんの発言が、訃報に際して再びネットで注目を集めている。‘11年3月、東日本大震災によって引き起こされた福島第一原子力発電所の事故。原子力発電の安全性が改めて問われる形となり、震災後には全国で脱原発運動が巻き起こった。坂本さんは脱原発をテーマにしたロックフェスティバル「NO NUKES」の呼びかけ人となり、自らもYMOとして出演するなど、精力的に運動を行ってきた。’12年7月に行われた原発反対派の集会に参加した際、政府が原発を再稼働したことについて触れ、「長期的にはなりますが、すぐ止めろと言っても(政府が)止めないのでですね。我々にできることは何かといえば、電力会社への依存を少しでも減らしていくということですね」といい、こう話した。「こういう声がもちろん、彼らにも少しプレッシャーとなって届きますし、本当に電力会社の料金体系の決め方の問題とかですね、発送電の分離とかですね。地域独占とか、そういうのが、どんどん自由化していけば、原発に頼らない電気を我々市民が選ぶことができるわけです。また、いち家庭や事業所などがですね、どんどん自家発電していくと。そうやって時間はかかりますが、少しでも電力会社への依存を減らせばですね、私たちのお金が電力会社に行ってしまって、それが原発がいるものに、そういう施設になるわけですから。そういうところに払うお金を少しでも減らしていくと」そして「言ってみれば、たかが電気です。たかが電気のために何で命を危険に晒さなきゃいけないんでしょうか」といい、「2050年ぐらいには電気などというものは各家庭や事業所や工場などで自家発電するのがもう当たり前と、常識という社会になっているという風に僕は希望を持っています。そうなってほしいと思います。たかが電気のために、この美しい日本、そして国の未来である子供の命を危険にさらすようなことはするべきではありません。お金より命です。経済より生命。子供を守りましょう。日本の国土を守りましょう」と語った。一連の発言は、「たかが電気」というフレーズが切り取られて取り沙汰されることも多く、“電気を軽視している”と厳しい声が一部で上がることに。そして坂本さんが亡くなったことを受けて、YouTubeなどを通して“たかが電気発言”の全文が再び注目を集めることとなったのだ。しかし発言の評価はわかれている。まず坂本さんの発言に賛同する声は、こう上がっている。《発言の全文読むと電気がいらないって意味じゃなく、原子力発電の代替電源目指そうという趣旨》《一応自分でも全文読んでみたけど、確かにそうね。電気なんか要らないとは言ってない。発電方法を多様化していずれ原発が無くても済むようにしましょうよってこと》《たかが電気発言って切り取りの典型だよな》いっぽう、「全部読んだけど印象は変わらない」という声もこう上がっている。《全文読んでもあの発言は批判されるべきとしか思えないけどな 電気のために命かけてる人世の中に沢山いるし、それをちゃんと認識してたら「たかが電気」なんて発言出てこねえよ》《まあ切り取りは誤解を与えかねないからどうあれ良くないとは思うが、全文読んでも「電気不足が命に直結する人の存在を考えてない」印象を個人的には抱いてしまう》《スピーチ全文読んでも「たかが電気」としか読めない文脈だけどな》10年以上経った今、このように論戦状態となっている。それほどインパクトのある発言だったといえるのかもしれない。
2023年04月08日3月28日に亡くなった世界的音楽家の坂本龍一さん(享年71)。坂本さんのマネジメント事務所が明らかにした翌4月3日は、各局のニュース番組やワイドショーで相次いで訃報が伝えられた。そんななか、視聴者の注目を集めたのは番組で流れた音楽。坂本さんが1978年に高橋幸宏さん(享年70)と細野晴臣(75)と結成した「YMO」の代表曲「ライディーン」を流す番組が目立ったのだ。そのためネットでは、《坂本龍一の代表曲はライディーンではないです》《坂本龍一さんのニュースで代表曲に「ライディーン」を挙げるワイドショーが多過ぎてほんとうにがっかり》などと批判の声が上がる事態に。「坂本さんの代表曲といえば、『千のナイフ』や坂本さんが初めて音楽映画を手掛けた83年公開の映画『戦場のメリークリスマス』での『Merry Christmas, Mr.Lawrence』、『energy flow』などが挙げられます。一方、YMOの『ライディーン』は今年1月に亡くなった高橋幸宏さんが作曲者であるため、BGMに使用されることに違和感を抱いたファンも少なくなかったようです。ただ、NHKでは『ライディーン』を流さなかった番組も確認されています」(WEBメディア記者)このことが一部ネットニュースで伝えられると、たちまち“ライディーン論争”が勃発することに。上記のようにテレビ局の選曲を批判する声もあれば、その批判に対して異論を唱える声も上がっている。《たしかに「ライディーン」は高橋さんが作った曲ではあるけど、YMOの曲でもある。 そして坂本龍一さんはYMOのメンバーである。 なので、別に流しても良いと思う》《確かに、追悼として流すのであれば、坂本さん本人が作った曲を流すのが当然なのでしょうが、「YMO」としてはライディーンは代表的な曲なのだから、そこまで目くじら立てて文句を言うのも何だかと思います》《坂本龍一がYMOにいた事は事実だし、RYDEENという楽曲に参加してたのも事実。そこを突くのはあまり詳しくない人に対してマウントを取りたいだけに見える》一方で『ライディーン』をめぐっては、楽曲誕生の経緯に“ある通説”が広まったこともあった。「『ライディーン』には高橋さんが鼻歌で歌ったメロディを、坂本さんが譜面にしたという説が囁かれていたため、“坂本さんも作曲に携わった”と捉えるファンもいたようです。しかし、高橋さんは2012年に出版した著書『心に訊く音楽、心に効く音楽』(PHP研究所)で『教授の記憶違いだと思います』と否定しており、『(自分で)譜面に書いたような気がするんですね』『譜面に書くという慣れないことをやったので、逆に覚えているんです』と綴っています。確かに作曲したのは高橋さんですし、坂本さんの訃報を取り上げるならば坂本さんが作曲した楽曲を流す方が相応しいでしょう。ですが、YMOは坂本さんの軌跡の一つなので、グループの代表曲を番組で流すことはあり得ることです。また今回の論争で、『ライディーンは高橋さんが作曲したんだ』という気付きの声も上がっています。この世を去った坂本さんと高橋さんがいかに素晴らしい音楽家だったかということが、ある意味示された事象だったのではないでしょうか」(音楽関係者)
2023年04月06日2023年4月2日に逝去が明かされた、音楽家の坂本龍一さん。所属事務所によると、坂本さんが息を引き取ったのは同年3月28日とのこと。2020年6月にがんが発覚して以来、闘病生活を送っていたといいます。映画『戦場のメリークリスマス』の『メリー・クリスマス ミスターローレンス』をはじめ、多くの名曲を生み出してきた坂本さんは、日本を代表する音楽家の1人。坂本さんの演奏や作る楽曲に影響を受けた音楽家は、少なくありません。葉加瀬太郎、亡くなった坂本龍一さんを追悼日本の音楽界をけん引してきた、葉加瀬太郎さんも、坂本さんの影響を受けた音楽家の1人。坂本さんの逝去が明かされた翌3日に、自身のInstagramを更新すると、1枚の写真とともに坂本さんへの想いをつづりました。収録スタジオに、坂本さんのサインが入った写真を飾っているという、葉加瀬さん。尊敬している坂本さんの旅立ちに、強いショックを受けたといいます。僕のスタジオには、いただいたサイン入りの写真がずっと飾ってあります。昨夜は一晩中、貴方の音楽を聴きました。未だぽっかりと穴が空いてしまったような大きな悲しみは癒えませんが、いつか天国でお会いするその時に、少しでもお褒めの言葉を頂けるよう、これからもしっかりと自分の音楽に向かい合おうと思います。たくさんの素晴らしい音楽を本当に有り難うございました。お疲れ様でした。安らかにお休みください。tarohakase_hatsーより引用 この投稿をInstagramで見る 葉加瀬太郎 TARO HAKASE(@tarohakase_hats)がシェアした投稿 大切な人がこの世から旅立った時、現実を受け入れるのは難しいもの。もうこの世に存在しないことを信じられず、気持ちの整理がつくまでは、心に穴が空いたような感覚を覚えます。葉加瀬さんも同様に、ずっと尊敬の念を抱いてきた坂本さんが亡くなったことに対し、まだ実感が持てない模様。逝去を知った日は、坂本さんがこれまで生み出してきた楽曲をずっと聴いていたといいます。きっと、楽曲から坂本さんの心に触れ、これまでの思い出に浸っていたのでしょう。音楽家としての、坂本さんへの想いが伝わってくるメッセージは、多くの人の胸を打ちました。・本当に偉大な音楽家でしたね。葉加瀬さんの想いが伝わってきて、泣けます。・坂本さんが亡くなったのはとても悲しいけれど、音楽は永遠だと思います。・葉加瀬さんのショック、お察しします。早く元気を出してくださいね。音楽家が亡くなった後も、生前に生み出された作品はずっと残ります。そして、聴いた人に感動を与え、後世のアーティストたちには影響を与え続けてくれるのでしょう。[文・構成/grape編集部]
2023年04月04日日本を代表する音楽家の1人であり、これまで数々の名曲を世に生み出してきた、坂本龍一さん。2023年4月2日、坂本さんが同年3月28日に逝去したことが、所属事務所によって明かされました。所属事務所によると、2020年6月にがんが発覚して以来、坂本さんは治療を受けながら、創作活動に勤しんでいたといいます。作曲家やピアニスト、そして音楽プロデューサーとして、幅広く日本の音楽界に貢献してきた坂本さん。旅立ちに対し、多くの人から悲しむ声や感謝の声が上がっています。ビートたけし、『戦場のピアニスト』坂本龍一を追悼坂本さんの逝去が明かされた翌3日、お笑いタレントのビートたけしさんが自身のウェブサイトを更新。たけしさんが1か月に一度ほどの更新頻度で近況を報告する『VOICE』項目にて、坂本さんの逝去について想いを明かしました。ただただショックで残念で仕方がなく言葉もありません。「戦場のメリークリスマス」の大島渚監督が亡くなってデビッド・ボウイが亡くなって、坂本龍一さんが亡くなって仲間がみんないなくなってしまい、「戦場のメリークリスマス」は俺だけになってしまいました。北野武 公式サイトーより引用1983年に公開された、映画『戦場のメリークリスマス』。坂本さんが手掛けた楽曲『メリー・クリスマス ミスターローレンス』は、美しくもどこか儚いピアノの旋律が、世界各国で高い評価を受けました。楽曲を手掛けるほか、ヨノイ大尉役で俳優としても携わっていた坂本さん。そして、たけしさんはハラ・ゲンゴ軍曹役で出演していました。同作の監督である大島渚さんは、2013年に逝去。そして、ジャック・セリアズ陸軍少佐役を務めた、俳優のデビッド・ボウイさんは2016年にこの世を去っています。「『戦場のメリークリスマス』は俺だけになってしまった」という一文からは、作品をともに制作した仲間への想いや、たけしさんのさびしい気持ちが伝わってきます。たけしさんの追悼文は、多くの人の胸を打ちました。・とても重い言葉だ。また『戦場のメリークリスマス』を見たくなった。・大丈夫、まだロレンス中佐役のトム・コンティがいるよ…!・短いにもかかわらず、あふれんばかりの想いが伝わるメッセージに涙が出た。坂本さんの所属事務所は、逝去を明かす際、生前の坂本さんが好きだった『Ars longa, vita brevis.(芸術は長く、人生は短し)』という一文を添えました。クリエイターが人生を終えても、坂本さんらが魂を込めて生み出した作品は、長きにわたって多くの人の心を揺さぶってくれるのでしょう。[文・構成/grape編集部]
2023年04月04日《わたくしども所属の音楽家/アーティスト坂本龍一が去る2023年3月28日71歳にて永眠いたしました》4月2日、坂本龍一さんの訃報が伝えられた。冒頭のコメントは、所属レーベルのcommonsがTwitterで発表したものだ。坂本さんは幼少の頃からピアノと作曲を学び、東京芸術大学に入学。大学院を修了した後、’78年に高橋幸宏さん(享年70)や細野晴臣(75)とともにイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)を結成し、一世を風靡した。「ソロの音楽家としても活躍し、’83年の映画『戦場のメリークリスマス』で英国アカデミー賞作曲賞を獲得。’87年の映画『ラストエンペラー』では米国アカデミー賞作曲賞やグラミー賞を受賞し、“世界のサカモト”として知られることに。また’99年のシングル『ウラBTTB』はインストゥルメンタルとして初のオリコンチャート1位となっただけでなく、150万枚以上の売上を記録。異例の大ヒット作となりました」(音楽関係者)日本を代表する音楽家である坂本さんは社会問題にも関心が高く、環境保護や核廃絶に熱心に取り組んでいた。また’17年に本誌で行った吉永小百合(78)との初対談では《たとえば、環境にいい取り組みをしている企業の商品を買うことは、その企業を応援することになります》といい、《とくに女性の消費者はすごいパワーを持っていますから。このことを自覚してものを買っていただく。そうすれば、日本のみならず世界は確実に変わると思います》と語っていた。そのいっぽう、近年は病との闘いでもあった。’14年には中咽頭がんと診断され、克服後に音楽活動を再開。’17年には、本誌のインタビューで闘病についてこう語っていた。「僕は、40代ごろから食や健康には十分、気を使ってきたつもりだったんです。整体や足湯なども、みんなが言いだすはるか前からやっていたので、『そんなことは、もう昔からやっている』という自負もあった。それでも、がんになってしまうんだ、と。だから、ちょっとした自信や知識なんて、なんの役にも立たない」「僕は、ここ20年くらい西洋医学は拒否して、風邪をひいても薬は飲まないで足湯で治していました。その延長でいけば、がんになっても代替医療や民間療法だけで治そうとしていたかもしれない。でも、そうしていたら、僕は今ごろ生きていないかもしれない。これはわかりませんよ。治る人もいるけど、治らない例もたくさんありますから」■坂本さんの飽くなき挑戦…“死後のコンサート”を計画そこで坂本さんは西洋医学と民間療法の、それぞれのいいところを取り入れていくことにしたといい、“闘病生活での変化”をこう明かしている。「自分の信念とか、そういうものをちょっと低くしようと思ってね。だって、3.11のとき自分の信念だ、知識だ、自負だ、というのがことごとく役に立たないとわかって、ガツンとやられましたから。だから僕は、自分を生かしてくれた現代医療に、とても感謝しているんです」坂本さんは’20年にも直腸がんであることが判明したが、それでも飽くなき挑戦を続け、史上初の試みとなるMRやモーション・キャプチャーを利用した“死後のライブ計画”を明かすなど精力的だった。《MRのコンテンツというのはまだほとんどないに等しいんだけど、(略)この技術のいいところは、いまモーション・キャプチャーでぼくの演奏を収録しておけば、ぼくが死んだ後でも現実のMIDIピアノを演奏させる、仮想的なコンサートが開けること。実際のコンサート会場のステージにMIDIピアノを置いて、ヴァーチャルなぼくがそれを弾くということができる。100年後でもみんながゴーグルの中で演奏するぼくが立体的に見える》(「GQ Japan」内コーナー『教授動静第28回』’20年12月2日付)commonsによると《2020年6月に見つかった癌の治療を受けながらも、体調の良い日は自宅内のスタジオで創作活動をつづけ、最期まで音楽と共にある日々》だったという坂本さん。天国でも新たな音楽を作り続けることだろう。
2023年04月03日2023年4月2日、音楽家の坂本龍一さんの訃報は世界中をかけめぐり、大きな衝撃を与えました。坂本龍一さん71歳が逝去「最期まで音楽と共にある日々でした」音楽グループ『イエロー・マジック・オーケストラ(通称:YMO)』のメンバーとして活躍し、ソロとしても映画『ラストエンペラー』の音楽でアカデミー賞を受賞するなど、輝かしい功績を残した坂本さん。訃報から一夜明けた同月3日、『YMO』で坂本さんともに活動していた細野晴臣さんは、自身のInstagramを更新し、1枚の画像を投稿しました。 この投稿をInstagramで見る Hosono Haruomi(@hosonoharuomi_info)がシェアした投稿 同年1月に『YMO』のメンバーである高橋幸宏さんの訃報が伝えられた際、坂本さんが見せた反応と同様の形で、灰色の画像をInstagramに投稿した細野さん。当時、坂本さんなりの追悼ととらえられた灰色の画像の投稿を、細野さんもまた模倣するところに、『YMO』のメンバー間の絆や関係性がうかがえます。坂本さんが亡くなり、『YMO』の最後の1人となった細野さんに、多くのコメントが寄せられました。・悲しいです。細野さん、長生きしてください。・細野さん、おいしいものを食べて、心と身体を労ってほしいです。・2人の分までこれからの音楽活動を輝かせてください。高橋さんの死から約3か月という短い間に届いた、坂本さんの訃報。細野さんが感じているであろうショックは、はかり知れません。改めて、坂本さんのご冥福をお祈りいたします。[文・構成/grape編集部]
2023年04月03日2023年4月2日、音楽家の坂本龍一さんが、同年3月28日に逝去したことが分かりました。71歳でした。所属する事務所によると、葬儀は坂本さんの強い意向で近親者のみで執り行われたといいます。わたくしども所属の音楽家/アーティスト 坂本龍一が去る2023年3月28日71歳にて永眠いたしました。謹んでご報告申し上げます。2020年6月に見つかった癌の治療を受けながらも、体調の良い日は自宅内のスタジオで創作活動をつづけ、最期まで音楽と共にある日々でした。これまで坂本の活動を応援してくださったファンのみなさま、関係者のみなさま、そして病気治癒を目指し最善を尽くしてくださった日米の医療従事者のみなさまに、あらためて深く御礼申し上げます。坂本自身の強い遺志により、葬儀は近親者のみで済ませておりますことをご報告いたします。また、弔問、ご香典、ご供花につきましても謹んで辞退申し上げます。最後に、坂本が好んだ一節をご紹介します。Ars longa, vita brevis.芸術は長く、人生は短し報道関係のみなさま、取材等はお控えくださいますよう心よりお願い申し上げます。2023年4月2日株式会社キャブエイベックス・エンタテインメント株式会社commmonsavex portalーより引用また、坂本さんのInstagramも更新され、グレーの背景に生年月日と没年月日の文字が記され、朽ち果てたピアノの画像が浮かび上がる、音のない動画が投稿されていました。 この投稿をInstagramで見る Ryuichi Sakamoto(@skmtgram)がシェアした投稿 音楽グループ『イエロー・マジック・オーケストラ(通称:YMO)』のメンバーとして活動し、電子音楽のジャンルに影響をもたらしたといわれる、坂本さん。さまざまな映画音楽も手掛け、『世界のサカモト』として海外からも高く評価をされてきました。自身も出演した、1983年に公開された映画『戦場のメリークリスマス』のテーマ曲は、イギリスのアカデミー賞の作曲賞を受賞。さらに、1987年公開の映画『ラストエンペラー』でも音楽を手掛け、日本人として初めてアメリカのアカデミー賞の作曲賞を受賞しました。また、音楽の分野だけでなく、環境や平和問題について活動団体を立ち上げるなど、社会活動家としても知られています。ネット上では、世界中の人々から逝去を悼むコメントが寄せられています。・コンサートが素晴らしく、観られてよかったです。音楽はもちろん思想も尊敬できる人。ただただ、悲しいです。・がんとの長い戦い、つらかったでしょう。本当にお疲れさまでした。ゆっくり休んでください。・初めてピアノで弾けるようになった曲が『戦場のメリークリスマス』でした。もういないなんてさびしいです。・坂本龍一さんは、ひたむきに反戦を訴える音楽家でした。その平和への想いは、世界のどこかで今もつながっています。「芸術は長く、人生は短し」という言葉を好んだという、坂本さん。その素晴らしい音楽と坂本さんの想いは、永遠に人々の心の中に生き続けていくことでしょう。ご冥福をお祈りいたします。[文・構成/grape編集部]
2023年04月03日20th Centuryの坂本昌行が、ミュージカル『キャメロット』の主演を務めることが3日、明らかになった。同作はアーサー王伝説を描いたT.H.ホワイト「永遠の王」を原作とし、『マイ・フェア・レディ』の名コンビであるアメリカの脚本家アラン・ジェイ・ラーナーと作曲家フレデリック・ロウによって書かれた名作ミュージカル。正統派古典ミュージカルと呼ぶにふさわしい、壮大な音楽とドラマチックなストーリーが、観客を魅了する。1960年にブロードウェイのマジェスティック劇場で初演、アーサー王役にリチャード・バートン、ランスロット役にロバート・グーレ、グィネヴィア役にジュリー・アンドリュースが名を連ね、トニー賞を4部門受賞するなど大きな話題となった同作。1967年に制作された同名映画でも数々の賞を受賞、以来、3月からもニューヨークのリンカーン・センターの劇場で開幕するなど、世界中で長きにわたって上演が重ねられている。世界各地で愛され続けるグランドミュージカルの日本初上演となる。演出を手掛けるのは、現代演劇を中心に幅広いジャンルで活躍する宮田慶子。主演のアーサー王を演じるのは、今年、2度目の読売演劇大賞優秀男優賞(第24回・第30回)を受賞し、確かな演技力と歌唱力で活躍する坂本昌行。円卓の騎士ランスロットには、テレビドラマやバラエティ番組をはじめ、舞台の経験も著しい桐山照史(ジャニーズWEST)、アーサー王の妻グィネヴィアには、舞台を中心に話題作への出演が続き、女優として活躍の場を広げる唯月ふうか、アーサー王の隠し子で謀反を起こすモルドレッドには、声優はもとより、ミュージカル界でも存在感を示す入野自由、そして、キャメロットに流れ着いた辺境の騎士ペリノアには、劇団四季退団後もミュージカル俳優としてその風格ある演技と歌声で魅了し続ける今井清隆と多彩な実力派キャストが揃った。○あらすじ中世イングランドの都キャメロット。アーサー王(坂本昌行)は政略結婚を嫌がり逃げ出したグィネヴィア(唯月ふうか)と森の中で出会い、互いの素性を明かさないまま、二人は恋に落ちる。グィネヴィアを王妃として迎えたアーサー王は、戦いが絶えない時世の中でも正義と公正さを信じ、武力ではなく法による統治を目指す。そして、皆が対等に話し合える円卓会議を発案し、イングランド全土から気高き騎士の招聘を試みる。辺境の騎士ペリノア(今井清隆)は図らずもキャメロットへ流れ着いた一人だが、そんなアーサー王の噂を聞きつけたフランス人騎士ランスロット(桐山照史)も一路キャメロットへ向かい、王に直談判で志願、「円卓の騎士」の一員となる。アーサー王は極めて優れた騎士道精神を持つランスロットに惚れ込み、全幅の信頼を置くようになるが、その裏でランスロットと最愛の妻グィネヴィアが密かに愛し合っていることを知る。二人の幸せを願うものの、自身への裏切りを許すことができず、苦悩するアーサー王。そこに追い打ちをかけるように隠し子のモルドレッド(入野自由)が現れ......。
2023年04月03日音楽家の坂本龍一さんが、3月28日に亡くなったことが2日、公式ホームページで発表された。享年71。坂本さんは2020年6月に発見されたがんの治療を受けながら、体調が許す限り自宅で制作活動を続け、「最期まで音楽とともに生きた」という。坂本さんの強い希望により、葬儀は近親者で執り行われた。ホームページでは「彼のファンをはじめ、彼の活動を支えてくださったすべての方々、そして治療のために全力を尽くしてくださった日米の医療関係者の皆さまに、心より感謝申し上げます」とコメント。そして、坂本さんの「お気に入りの言葉の1つ」として、古代ギリシャの医師・ヒポクラテスの「芸術は長く、人生は短し」が紹介されている。
2023年04月02日坂本つとむTikTokに公開した動画が累計45万回を超える再生となりバズっている“還暦のロックンローラー”坂本つとむが24日、テレビ東京「歌のサンセット」に出演し話題曲を披露する。今年の1月に60歳の還暦を迎えたシンガー坂本つとむは、新曲「人生上等!~O世代の身上書~」でも歌われているように、16歳で矢沢永吉氏の「成り上がり」に出会い衝撃を受け20歳で上京。30代で遅咲きのデビューを果たし、現在までロックンロール一筋に音楽活動を行っている。還暦となった現在も、全国のスナックやナイトクラブなどを回る地道な活動を行っているが、今年の3月からTikTokへの動画投稿を始めると、リーゼント姿で「Aちゃんに憧れ今Gちゃん」と自虐的に歌う姿が話題となり、「リーゼントやりたい!でも髪が無い・・・」「Gちゃん頑張れ!」といったコメントが寄せられるなど、同世代だけでなく若い世代からも大きな反響となった。坂本つとむ 公式TikTok今回のTikTokでの反響に対し坂本は、「Z世代と呼ばれる若い世代の方々には、オヤジがリーゼント姿でロックンロールを歌う姿が新鮮に見えているのかもしれませんが、俺たちオヤジの『O世代』もまだまだやれるぞ!ということが伝わってくれたらと思います」と語り、「この曲の歌詞にもあるのですが、16歳で矢沢永吉さんの『成り上がり』に出会い、そこからロックンロール一筋で今年還暦を迎えました。永ちゃんに憧れた自分も今では爺ちゃんですが、還暦は干支が一周してまた『0歳』に戻るということでもありますので、O世代の皆さんに元気と活力を与え、新たなスタートという気持ちで夢の「紅白歌合戦」への出場を目指したいと思います。ロックンロール!」と、還暦からの成り上がりストーリーに意欲を見せた。また、同曲がTikTokで支持されていることに対し音楽評論家の富澤一誠氏は、「これまでは世代間でいがみ合い対立するような時代だったが、SNSの普及により『おじさん構文』や『おっさんビジネス用語』など、どこかユーモラスでチャーミングに“大人世代をいじる”ことで、新たな世代間のコミュニケーションが生まれているのではないだろうか。時代錯誤なリーゼント姿で、自虐的に『俺たちオヤジはO世代』と歌う坂本つとむは、Z世代の親御世代ともリンクし好意的に捉えられているのだろう」と分析している。■坂本つとむ出演情報テレビ東京「歌のサンセット」2023年3月24日(金)17時30分~17時55分<商品情報>2023年1月18日 発売「人生上等!」坂本つとむアルバム「人生上等!」2023年1月18日(水)発売TECG-30133定価:¥3,000(税抜価格 ¥2,727)1.しゃれにならねえ(作詞:及川眠子/作曲:都志見 隆/編曲:都志見 隆、Ryumei Odagi)2.夏色の恋(作詞:shizuma/作曲・編曲:Ryumei Odagi)3.LOSTプロポーズ-Acoustic Version-(作詞:渡辺なつみ/作曲・編曲:森 正明)4.夜の果てに吹く風よ(作詞:森 浩美/作曲:坂本つとむ/編曲:森 拓人)5.BITTER SWEETS〜苦い果実(作詞:和田将史/作曲:坂本つとむ/編曲:片岡英昭)6.冬恋歌(作詞:shizuma/作曲:坂本つとむ/編曲:Ryumei Odagi)7.波風を纏いながら(作詞:及川眠子/作曲・編曲:Ryumei Odagi)8.夜景(作詞:松井五郎/作曲:坂本つとむ/編曲:Ryumei Odagi)9.旅の空から(作詞:河口京吾/作曲:平井夏美/編曲:山川惠津子)10.それが答えになればいい(作詞:松井五郎/作曲:三井 誠/編曲:三井 誠、Ryumei Odagi))11.Oh!Lady(作詞・作曲・編曲:坂本つとむ)劇場映画「サイレントナイト」 主題歌<ボーナストラック>12.人生上等!~O世代の身上書~(作詞:桑原永江/作曲・編曲:宮原康平)■各音楽配信サービスにて配信中 「人生上等!~O世代の身上書~」Music Video坂本つとむ / Age Free Music : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年03月24日革小物・スマートフォンアクセサリーの企画・製造・販売を手掛ける坂本ラヂヲ株式会社(東京都目黒区・代表取締役坂本雄一)は、中目黒本社にて日頃の感謝を込め春の大感謝祭を2023年3月31日(金)~4月2日(日)に開催します。GRAMAS(グラマス)のスマホケース、革小物、Apple Watchバンドを中心に、取り扱いブランドをお求めやすい価格にてご提供させていただく3日間限定のお祭りです。製品化に至らなかったサンプル品など店頭で目にすることのない製品も取り揃えております。目黒川沿いの綺麗な桜を鑑賞しながら、弊社イベントにもお立ち寄りください。【日時】3月31日(金)14~20時取引先様限定(最終入場:19時30分)4月1日(土)10~13時お得意様限定14~18時どなたでもご来場いただけます(最終入場:17時30分)4月2日(日)10~13時お得意様限定14~18時どなたでもご来場いただけます(最終入場:17時30分)※全日程ウェルカムドリンク付き【対象ブランド】GRAMAS/GRAMAS Meister/GRAMAS COLORS、DAY BREAKE 、TRAVALO【場所】東京都目黒区青葉台3-10-9 VORT青葉台2F 坂本ラヂヲ株式会社東急東横線 中目黒駅徒歩15分東急田園都市線 池尻大橋駅徒歩10分地図 : 期間中、弊社製品と一緒にご来場いただいた皆様にはハズレなしのスピードくじをご用意しております。さわやかな春を感じに中目黒まで遊びにお越しください。GRAMAS Official Shop : GRAMASは「あなたの人生を豊かにする至高の逸品」をコンセプトにしたブランドです。『GRAMAS』の由来はGrand Masterpieceで、至高の逸品を意味します。我々にとって製品とは「価値ある体験」を生み出すツールです。GRAMASはすべての製品を通じてあなたに「価値ある体験」を提供することを約束します。手にする人に、豊かな人生を。- GRAMAS -DAYBREAKE公式ショップ : 暇を愉しもう。焚き火を眺めながらぼんやり過ごす何をやってもいい何もやらなくてもいい大自然に身をまかせて、暇を愉しもう。TRAVALO公式ショップ : イギリスのアトマイザーブランド。フレグランスボトルから、ダイレクトに詰め替えられるバルブパーツは、日本やヨーロッパなど世界中で特許を取得しています。空気に触れずに香水を充填できるため香料が劣化しづらく、気密性が高いのも特徴。ミスト状に噴射されるスプレーヘッドの品質もアトマイザーの中で一線を画しています。世界で信頼された構造、携帯しやすいサイズや素材、ファッション性豊かなデザインで香りのオシャレをお楽しみいただけます。 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年03月02日2023年1月15日、音楽グループ『イエロー・マジック・オーケストラ(通称:Y.M.O.)』のメンバーである、高橋幸宏さんが亡くなったことが分かりました。『イエロー・マジック・オーケストラ』高橋幸宏さん逝去「名曲をありがとう」「ライディーンが大好き」同日、『Y.M.O.』のメンバーであり、音楽家の坂本龍一さんは自身のTwitterとInstagramに1枚の画像を投稿しています。投稿された画像は、いずれも一面灰色の画像。Twitter、Instagramのどちらにも、投稿文はありませんでした。ネットからは「高橋さんの訃報を受け、追悼したのでは?」と推測する声が多く上がりました。 pic.twitter.com/LjiZy3K4n0 — ryuichi sakamoto (@ryuichisakamoto) January 14, 2023 坂本さんは、高橋さんの訃報を受け、言葉にならない想いを灰色の1枚で表現したのかもしれません。高橋さんは『Y.M.O.』の数々の名曲とともに、ファンの心の中で生き続けるのでしょう。[文・構成/grape編集部]
2023年01月15日4月から5月にかけて上演されるミュージカル『ザ・ミュージック・マン』より、主演・坂本昌行の扮装ビジュアルとメインキャストが発表された。本作は、作曲家メレディス・ウィルソンと劇作家フランクリン・レイシーによって共同制作されたブロードウェイ・ミュージカル。1957年にブロードウェイで初演後、1961年にウエストエンドで初演、翌年には劇場映画化し大ヒット。2003年にはブロードウェイのトップスター、マシュー・ブロデリックとクリスティン・チェノウェス出演でテレビ映画化された。今回の公演では、記念すべき日生劇場60周年イヤーの幕開きを飾るべく、演出にブロードウェイのみならず世界各国の演劇シーンで活躍してきたダニエル・ゴールドスタイン、主演には約30年にわたって数多の名作ミュージカルに出演し続けてきた坂本を迎え、装いを新たに上演される。物語の舞台はアイオワ州にある田舎町リヴァーシティ。そこに音楽教授と名乗る主人公ハロルド・ヒルがやってくる。彼は“ミュージック・マン”と呼ばれる詐欺師で、街の人々に演奏を教えると言ってマーチングバンドを作り、楽器や制服を売りつけてはお金を持ち逃げするという悪質商法を繰り返していた。そんな彼がある時、リヴァーシティで図書館の司書として働くマリアンと出会い惹かれていく。彼女に自分の正体を明かそうするが、一方で街の人々に素性を暴かれてしまい……。坂本昌行 扮装ビジュアル楽器セールスマンにして実は詐欺師の主人公ハロルド・ヒル教授を演じるのは坂本昌行。そして、ハロルドが想いを寄せる図書館の司書マリアン・パルー役には元宝塚歌劇団花組トップ娘役で、退団後は映像や舞台作品への出演のほか情報番組のリポーターなど活躍の場を広げている花乃まりあ。ハロルドの古い仲間マーセラス役には、昨年末に15年間在籍した「純烈」を卒業し、本作でミュージカルに初挑戦する小田井涼平。ハロルドの同業者チャーリー役には、グランドミュージカルに数多く出演しアーティスト活動も精力的に行う藤岡正明。町長の娘ザニータのボーイフレンドであるトミー役には、『スリル・ミー』や『チェーザレ 破壊の創造者』など話題作の出演が続く山崎大輝。そのほか、町長の娘ザニータ役には昨年上演のミュージカル『シンデレラストーリー』で初舞台にして初主演に抜擢された水嶋凜。リバーシティを治めるシン町長役には、独特の存在感を放ちどんな役も自在に演じ分ける六角精児。町長の妻ユーラリー役には、圧倒的な歌唱力と持ち前の明るいキャラクターで幅広い世代から高い支持を集める森公美子。マリアンの母ミセス・パルー役には、長年ミュージカル界を牽引し続けるベテラン女優、剣幸が務める。<キャストコメント>■坂本昌行(ハロルド・ヒル教授)今回お披露目するハロルド・ヒルの扮装ビジュアルは、コメディ要素とテンポ感のある作品の音楽を聴きながら臨みましたが、これからこの役を演じるにあたり「難しいことは考えず、この役を楽しむことが大事かな」と感じました。共演者の皆さんはバラエティに富んだ方々なので、果たしてどんなミュージカルが出来上がるのか楽しみです。王道スタイルのミュージカル作品ですが、この多彩なキャストの方々が集まることで、日本版ならではの『ザ・ミュージック・マン』が出来上がるのではないでしょうか。僕はいつも、「カンパニーがこの作品を愛して、楽しむ」ことが、作品をより良く成長させると思っています。役者が心から楽しんでないと、お客様には見抜かれてしまうので、「作品を楽しむ、愛する」という想いを大切にしながら、お客様よりも誰よりも、僕がこの作品を楽しみたいと思います(笑)。■花乃まりあ(マリアン・パルー)沢山の方に愛されてきた歴史あるこの作品に携われることを心から嬉しく思います。また海外の演出家の方とお仕事をご一緒するのは、私にとって初めての経験です。お稽古場からどんな発見、経験、感動があるのか...とてもワクワクしています。錚々たるキャストの皆様とご一緒させていただけることに緊張もありますが、多くのことを学ばせていただける有難い機会だと感じております。私が務めさせて頂くマリアンは清廉潔白、真面目で、傍から見ると少し「お堅い」印象の女性ではありますが、ハロルドのユーモア溢れる明るさに対して、彼女のその「堅さ」、二人のバランスが面白いと感じています。また、恋によって彼女の心のやわらかな部分が見えてくる様子を大切に演じられたらと思っています。役作り……という以前にですが、楽曲が本当に美しくて、聴いているだけで幸せな気持ちになれるので、ブロードウェイ版の音源を繰り返し聴いています。この楽曲の素晴らしさをしっかりお届けするためにも、歌のお稽古に丁寧に取り組みたいです。この作品、役を生き抜くことができたら、また新しい自分に出会えるような気がしています。私にとってとても大きな挑戦です。楽しく心あたたまるストーリー、美しい楽曲と見応え満載のダンス。暖かな陽射しが降り注ぐ春にぴったりな、王道ミュージカルです! どうぞご期待ください。■小田井涼平(マーセラス・ウォッシュバーン)『ザ・ミュージック・マン』出演が決まった時は素直にありがたいと思いましたし、ミュージカル未経験なので自分がどうなっていくのか、ドキドキとワクワクの入り混じった不思議な緊張感の中にいる今現在ですが、とにかく思いっきり楽しみたいと思っています。共演者の方々はそりゃもう、「すごい!」の一言で自分がここに名を連ねることに正直ビビってます。共演の皆さんからいろんな素敵要素を盗みまくりたいと思ってます。僕が演じるマーセラスは、冒険心や好奇心は満たされてない気がします。だからこそ、ハロルドというワイルドカードの存在に惹かれ、色んな仕掛けや手助けをしてるのかな?と。宝物を見つけたようなキラキラ感を持った大人を演じてみたいなぁ、と直感的に思っています。今は日々のステージを先に控えたミュージカル本番を意識して歌ったり踊ったりしています。この作品への出演は、自分にとっての新たな一歩になるのではないかと思っています。できるだけ沢山のお客様にご覧頂きたいと思いますし、僕と同じようにミュージカル未体験のお客様にも足を運んで頂きたいと願っています。皆さんがこの作品を愛してくれるよう、日々葛藤したいと思います。皆様どうぞよろしくお願い致します。■藤岡正明(チャーリー・カウエル)世界中で永く愛されてきた『ザ・ミュージック・マン』への出演が決まった時は、また新たな扉を開けて、新しい景色と出会えるという確かな実感を感じました。錚々たる、そしておひとりおひとりが強い個性と実力、説得力のあるキャスト陣にちょっとビビりつつも、よく知っている方もたくさんいらっしゃるので、今から楽しみです!僕が演じるチャーリーは、まだなんとも言いづらい部分ではありますが、「コミカルとシリアスの共存」という点を意識して演じられたらと、今現在は漠然と考えております。正直稽古に入ってみないとわかりませんが、今はただただダンスが不安でたまりません(笑)。もしかしたらこの作品がきっかけでダンサーに転向するようなことがあるかもしれないとドキドキしています!こんな時代にわざわざ劇場まで足を運んでくださるんだから、たらふくお腹いっぱいになって帰ってもらわなくては申し訳が立たない! そんな気持ちで取り組んでいます。『ザ・ミュージック・マン』は、きっときっとお客様の心をほっこりと温めてお腹いっぱいにできる作品だと個人的に確信しています。どうかお楽しみいただけますよう、全力で演じさせていただきます!■山崎大輝(トミー・ジラス)今回が自分にとって初めてのブロードウェイ作品で、どのような手順や方法で作品が作られていくのか。それを一番近くで見て感じることができるのかと思うととても楽しみになりました! 共演する皆さんは、どの方々も役として説得力のある方ばかりで、より自分の役を全うしていけたらと思います。僕が演じるトミーは、いろんな要素を持っている人物だなと思ったので、純粋なまっすぐさだったり、ハートフルさを大切に演じていけたらと思っています。この作品がなければこの後の自分は無かったと言える、そんな作品になりそうです。ミュージカルの素晴らしさ、音楽の素晴らしさをどんな人にも伝えられる、そんな作品が出来上がると思います。皆さまの心の笑顔が見れることを楽しみに作品づくりを頑張っていきます! お待ちしています!■水嶋凜(ザニータ・シン)ダニエル・ゴールドスタインさん演出の作品に出演させていただけると決まった時は、とんでもなく大きな世界にこれから1歩踏み込ませて頂くんだな、といった気持ちが大きく、まだ想像もつかない世界を想像して漠然としていました。同時に、こんな大きなチャンスを頂けたことが嬉しくて、程よい緊張感とワクワク感が混ざりあったような感覚でした。共演者の皆さんは様々な分野でご活躍されている方ばかりで、皆さんのお名前をお聞きした際はそれぞれの方から沢山のことを、様々な角度でめいっぱい吸収したい! と思いました。ザニータはとても天真爛漫で、自分の中で思ったこと感じたことをすぐハッキリと伝えられる、とても真っ直ぐなキャラクターだと感じました。少しの子供っぽさと、その中でも女性らしさを併せ持った仕草を見つけて、それを丁寧に一つ一つ作り込んでいけたらなと思っています。また、ザニータはとてもダンスの上手な女の子なので、そんな彼女の身軽さをちゃんと表現できるような体づくりを始めています。以前出演させて頂いたミュージカルでの役柄ではキャラクターの心情を歌ったものが多く、歌の中でストーリーが進むようないわゆるミュージカルらしい曲を歌ったことがありませんでした。なので前回とはまた異なる体験が沢山待ち受けていると思いますし、私の中ではこれから先、演者としての人生においてミュージカル作品の基盤となる作品の一つになるのは間違いないと感じています。歌、音楽、ダンス、笑いが満載のとっても素敵なこの作品を皆さんと共有出来ることを心から楽しみにしています。この作品を作りあげる上で欠かせないピースの一つであれるようにたくさんお稽古にも励みますので、 是非観に来て頂けたら嬉しいです。劇場でお待ちしております!■六角精児(ジョージ・シン町長)自分がアメリカ発のミュージカルに出演できるなんて、夢のようだと思いました。共演者の皆さんは初めてご一緒する方が多いのですが、その分、何が出来るのか? ドキドキワクワクですね。あと、20年ぶりに坂本君と芝居をするのは楽しみです。この作品でも、出演者との稽古や演出家とのミーテイングを経て、出来ることをしっかり積み重ねて行きたいと思ってます。今は舞台に立つことを維持する、最低限のウォーキングやトレーニングをやっています。ステージをやり終えたあとに、心地良い達成感が残る芝居がやれればと思っています。お客様も、私達出演者とともに劇場で「極上のひととき」をすごしましょう!■森公美子(ユーラリー・マッケクニー・シン)私は以前に博品館劇場で上演された『ザ・ミュージック・マン』(1985年) に出演しておりまして、多分カンパニーの中で、経験してるのは私だけではないでしょうか? その時はミセス・パルー役でした。兎に角楽しみです。六角さんとは2回目の夫婦役で御座います。藤岡君とも何度かご一緒してますが、ほぼほぼ皆さんとは初めてなので、凄く楽しみにしてます。坂本さんとは、V6の時にお会いしてました。今回私が演じるユーラリー・シンは真面目な人だと思うのですが、旦那さんが町長ということもあり、少し、横柄な所もあり、しかしながらハロルドの魅力に、引き込まれて行く感じでしょうか? 作品としては、2回目なんですが、本当にクラシックなミュージカルなので、クラシックの要素もあり、レンジの広いミュージカルと思ってます。ハロルド・ヒルに扮する坂本さんの、魅力が沢山見られると思いますし、お子さんが観てウキウキする場面が沢山あると思います。是非劇場でお待ちしております!■剣幸(ミセス・パルー)私は古き良き時代のオーソドックスな作品が大好きです。ヒュー・ジャックマンの好演で盛り上がっていると聞いていたこの『ザ・ミュージック・マン』にお声をかけていたただいて、飛び上がるほど、嬉しかったです。ゴールドスタインさんがどのように演出してくださるのか、とっても楽しみです。そして、初めてご一緒させていただく方が多いので、新しいコミュニケーションが生まれ、どんなカンパニーになるのか、ワクワクしています。ミセス・パルーは、子ども思いの肝っ玉母さんに見えれば、と思っています。娘や息子には、古い慣習にとらわれず、本当の意味で幸せになって欲しいと願っている、心あたたかいお母さんでありたいです。色々なことを経験させていただいた私にとっては、歌やダンスが満載のミュージカルは、“ふるさと” のような気がしています。厳しいけれどあたたかく、ほっとするところです。そこから飛び出して様々に挑戦ができるのも、この原点があるからこそ、と思っています。この作品の、嘘の中にある真実……それを信じようとする、人間の強さとあたたかさを感じてください。そして象徴とも言うべきパレードのシーンは、『ME AND MY GIRL』のランベスウォークや、『ハロー・ドーリー!』のパレードのシーンと同様、心沸き立つ圧巻な場面になると確信しています。辛いことも多い今の世の中ですが、ひととき忘れてご一緒に楽しんでいただけたら!<公演情報>『ザ・ミュージック・マン』脚本・音楽・歌詞:メレディス・ウィルソン原作:メレディス・ウィルソン&フランクリン・レイシー演出:ダニエル・ゴールドスタイン【出演】坂本昌行/花乃まりあ/小田井涼平/藤岡正明/山崎大輝/水嶋凜/六角精児/森公美子/剣幸■アンサンブル今村洋一/植木達也/尾川詩帆/片岡栞/伽藍琳/後藤裕磨/今野晶乃/佐々木誠/管谷孝介/鈴木昌実/鈴木大菜/多岐川装子/常川藍里/富田明里/中村ひかり/新橋和/松谷嵐/門馬和樹/蘆川晶祥【東京公演】2023年4月11日(火)~5月1日(月)会場:日生劇場■チケット料金(全席指定・税込・未就学児童入場不可)S席:14,000円A席:9,000円B席:4,500円■先行抽選エントリー:2月7日(火)~2月10日(金)■先行先着販売:2月19日(日) 11:00より販売受付開始※先行抽選販売および先行先着販売は、東宝ナビザーブにご登録(無料)いただきましたお客様がご利用頂けます。東宝ナビザーブ:■一般前売り:2月25日(土) 11:00販売開始問合せ:東宝テレザーブ 03-3201-7777【愛知公演】2023年5月6日(土)・7日(日)会場:御園座■チケット料金(全席指定・税込・未就学児童入場不可)S席:14,000円A席:9,000円B席:5,000円■一般発売2023年2月25日(土) ※25日(土) はインターネット販売のみ問合せ:御園座営業部 052-222-8222【大阪公演】2023年5月13日(土)~15日(月)会場:梅田芸術劇場 メインホール■チケット料金(全席指定・税込・未就学児童入場不可)S席:14,500円A席:9,500円B席:5,000円■一般発売2023年2月25日(土)問合せ:梅田芸術劇場 06-6377-3800【静岡公演】2023年5月20日(土)・21日(日)会場:静岡市清水文化会館マリナート 大ホール■チケット料金(全席指定・税込・未就学児童入場不可)S席:14,000円A席:12,000円■一般発売2023年3月4日(土) ※東京公演と異なります。問合せ:キョードー東海 052-972-7466【福岡公演】2023年5月26日(金)~28日(日)会場:博多座■チケット料金(全席指定・税込・未就学児童入場不可)A席:14,500円B席:9,500円C席:5,000円■一般発売2023年3月11日(土) ※東京公演と異なります。問合せ:博多座電話予約センター 092-263-5555(10:00~17:00)公式サイト:
2023年01月14日20th Centuryの坂本昌行が、ミュージカル『ザ・ミュージック・マン』の主演を務めることが3日、明らかになった。同作は作曲家メレディス・ウィルソンと劇作家フランクリン・レイシーによって共同制作されたブロードウェイ・ミュージカルで、2022年にヒュー・ジャックマン主演によってリバイバル上演され、話題を呼んでいる。アイオワ州にある田舎町リヴァーシティに、音楽教授と名乗る主人公ハロルド・ヒル(坂本)がやってくるが、彼は実は“ミュージック・マン”と呼ばれる詐欺師で、街の人々に演奏を教えると言ってマーチングバンドを作り、楽器や制服を売りつけてはお金を持ち逃げするという悪質商法を繰り返している。そんな彼がある時、リヴァーシティで図書館の司書として働くマリアンと出会い、徐々に惹かれていくことで、彼女に自分の正体を明かそうとするが、一方で街の人々に素性を暴かれてしまう。『ザ・ミュージック・マン』は1957年にブロードウェイで初演され、『ウェストサイド物語』が同年初演だったにもかかわらず、トニー賞最優秀ミュージカル賞他5部門とグラミー賞ベスト・ミュージカル・シアター・アルバム賞を受賞し、ロングランを記録。1961年にウエストエンドで初演、翌年には劇場映画化し大ヒットを記録し、2003年にはマシュー・ブロデリックとクリスティン・チェノウェス出演でテレビ映画化されるなど、欧米では言わずと知れたブロードウェイの名作ミュージカル。日本でも1985年に野口五郎主演、2010年に西川貴教主演で上演されている。さらに2022年にヒュー・ジャックマン主演によってブロードウェイでリバイバル上演されると、瞬く間に話題となり連日満席、チケット入手困難といわれるほど現在でも大ヒット上演を続けているという。この度、記念すべき日生劇場60周年イヤーの幕開きを飾るべく、演出にダニエル・ゴールドスタインを迎え、装いを新たに上演されることとなった。これまでオン・ブロードウェイでの『GODSPELL』をはじめ、オンオフ問わず数々の作品を手掛け、ブロードウェイのみならず世界各国の演劇シーンで活躍してきたダニエル・ゴールドスタインが、今作で10年ぶりに日本で演出を務める。楽器セールスマンにして実は詐欺師の主人公ハロルド・ヒルを演じるのは、約30年にわたって数多の名作ミュージカルに出演し続けてきた坂本昌行。2016年には読売演劇大賞 優秀男優賞を受賞し、確かな演技力と歌唱力を発揮してきた坂本が、2011年の『ZORRO THE MUSICAL』以来、12年ぶりに日生劇場に登場し、60周年イヤーの開幕を彩る。本作の1番の見どころであり、物語が大団円を迎える際に流れる楽曲「76本のトロンボーン」も、日生劇場60周年の開幕にふさわしいファンファーレとなり、華やかな演出ときらびやかな衣裳、圧巻の音楽に注目となっている。東京公演は日生劇場にて2023年4月11日~5月1日、その後名古屋公演(御園座)、大阪公演(梅田芸術劇場メインホール)、静岡公演(静岡市清水文化会館マリナート)、福岡公演(博多座)と、2023年5月の上演を予定している。○坂本昌行 コメント本作の出演が決まった時、ヒュー・ジャックマンが主演した『THE BOY FROM OZ』を自分が日本で上演させて頂いた事もあり勝手に縁を感じました。今回演じるハロルドは決して悪ではなく、明るく純粋で優しい心を持ち合わせている人物だと思っています。現在、ブロードウェイでヒュー・ジャックマンがハロルド役を演じていますが、彼が持っている明るさは、ハロルドと共通するものがあるので、その辺りを参考にしながら自分らしいハロルドをお届けしたいですね。今、本番中の舞台『凍える』とは、まさに真逆な作品ですが、役者にとってこれほど振り幅がある役をやらせていただけるのは嬉しい事です。初舞台でミュージカルと出会い、その衝撃がいまでも忘れられないほど自分にとってミュージカルは大切なモノです。今作品も自分にとって忘れられない経験になる予感がします。一日も早く稽古を行い、そして幕が開くのを楽しみにしています。今回演出を担当していただけるのは、ブロードウェイほか、世界で活躍するダニエル・ゴールドスタイン氏です。海外のクリエイターと一緒に仕事をする上で、心掛けていることは、海外の作品、役だからと言ってオーバーアクトにならず、純粋に頂いた役を演じるだけです。後は、どれだけ自由に演じられるかを心掛けています。まだ世の中が落ち着かない中での公演ではありますが、劇場で観劇される際は不安な事や嫌な事を全て忘れて、思いっきり作品を楽しんでいただきたいと思います。
2022年12月03日坂本龍一のピアノ・ソロ・コンサートが、12月11日(日) に全世界に配信されることが決定した。2020年の12月12日のコロナ禍真っ只中に、東京のスタジオで無観客のピアノ・ソロ・コンサートを行った坂本。しかし、ライヴストリーミングされたコンサート映像はアーカイヴ化されることはなかったので、12月11日の配信では2年ぶりに演奏する姿を披露する。今回のコンサートでは、前もって1日に数曲ずつていねいに収録された演奏と十分な時間をかけて編集した映像が配信される。スタジオに選んだのは、坂本が「日本でいちばんいいスタジオ」と言う東京・渋谷のNHK放送センターの509スタジオ。そして、のちに別に編集する予定の「コンサート映画」のためにニューヨークから招集した映画制作チームが丹念に撮影をしている。坂本は今回の配信について「ライヴでコンサートをやりきる体力がない――。この形式での演奏を見ていただくのは、これが最後になるかもしれない」と語っている。また、配信と同日に109シネマズのプレミアムサウンドシアター「SAION」にて、ライブビューイングが開催されることが決定した。時間は12時と18時からの全2回で、各回限定214席となる。なお、ライブビューイングチケットを購入した人には、配信コンサートを2,000円(税込)で購入することができるお得なクーポンが発行される。ライブビューイングチケットは、本日18時より発売される。<配信情報>『Ryuichi Sakamoto: Playing the Piano 2022』2022年12月11日(日) 12:00(日本時間)※初回配信配信プラットフォーム:MUSIC/SLASH【配信時間】1. 12月11日(日) 12:00(日本時間)2. 12月11日(日) 18:00(日本時間)3. 12月11日(日) 24:00(日本時間)4. 12月12日(月) 6:00(日本時間)※全4回、同内容。1枚の配信チケットで、1~4の各配信時間ご視聴いただけます(最大4回)。【チケット料金】日本国内:4,000円(税込)海外:30USD■チケット販売期間2022年10月25日(火) ~12月12日(月) 5:59【配信先】日本 / ドイツ / フランス / イタリア / スペイン / ポーランド / イギリス / 台湾 / 韓国 / 香港 / マカオ / シンガポール / タイ / インドネシア / マレーシア / フィリピン / オーストラリア / ニュージーランド / アメリカ / ブラジル / カナダ / 中国本土(現在中国の配信プラットフォームと最終調整中です。近日中にチケット販売のご案内をさせていただきます)特設サイト:【ライブビューイング】■開催日1. 12月11日(日) 12:00~(14:00頃終了予定)2. 12月11日(日) 18:00~(20:00頃終了予定)会場:109シネマズグランベリーパーク プレミアムサウンドシアター「SAION」■チケット料金通常席:4,500円(税込 / 全席指定)エグゼクティブシート:5,200円(税込 / 全席指定)※配信チケットは1回が上映時間と被る為、最大で3回分の配信をご視聴いただけます。※ライブビューイングは日本国内限定の企画です※会員登録・申込時には、SMS認証対応可能な日本国内の携帯電話が必要です。※クレジットカードは、日本国内発行のもののみご利用可能です。※ライブビューイングチケットは、お近くのセブンイレブン、ファミリーマートで事前に発券の上ご来場ください。■販売期間2022年10月25日(火) 18:00〜チケットはこちら:関連リンクcommmons WEB Twitter Instagram Facebook Pinterest
2022年10月25日ソプラノ上沼純子・ピアニスト中澤頼子で贈る懐かしの名曲やクラシック『午後の優雅な音楽会vol.3』が2022年11月19日(土)にサロンテッセラ(東京都世田谷区太子堂4丁目22-64階)にて開催されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて10月5日(水)10:00よりチケット発売開始です。カンフェティにて10月5日(水)10:00よりチケット発売開始 公式ホームページ ブログ ソプラノ上沼純子、ピアニスト中澤頼子によるソプラノコンサートです。懐かしい日本の歌からクラシック音楽まで幅広く、癒しの音楽をお届けします。【プログラム】紅葉小さい秋みつけたヴィラネル万霊節他出演者プロフィール上沼純子 (ソプラノ)東京音楽大学声楽演奏家コース卒業、同大学院声楽専攻オペラ研究領域修了。在学中、ソロ・室内楽定期演奏会、学内卒業演奏会、長野県新人演奏会に出演。また大学院オペラでは、「ヘンゼルとグレーテル」ヘンゼル役、「夕鶴」つう役、「フィガロの結婚」スザンナ役で出演。第52期二期会オペラ研修所マスタークラス修了、二期会新進声楽家の夕べに出演。としま未来文化財団主催オペラ「ヘンゼルとグレーテル」ヘンゼル役でオペラデビュー。以後、「劇場支配人」マドモワゼル・ジルバークラング役、「コシ・ファン・トゥッテ」デスピーナ役、「修道女アンジェーリカ」ジェノヴィエッファ役、「愛の妙薬」アディーナ役で出演。第8回ル・ブリアン・フランス音楽コンクール審査員賞。第2回東京国際声楽コンクール入選。第5回横浜国際音楽コンクール入選。第5回さくら音楽コンクール入賞。ウィーン国立音楽大学サマーセミナーに参加し演奏会に出演、ディプロマを授与される。現在は各地で演奏活動をしながら、コーラスグループ「FORESTA」メンバーとして、BS日テレ「BS日本・こころの歌」に毎週月曜夜7時よりレギュラー出演中。これまでに声楽を、牧野美紀子、高橋啓三、加納里美、釜洞祐子、野田ヒロ子、武田正雄の各氏に師事。ホリプロ・インプルーブメント・アカデミー講師。長野県高森町ふるさとPR大使。二期会会員。ブログ ホームページ 中澤頼子(ピアノ)国立音楽大学演奏学科ソリストコース卒業及び同大学大学院修了。2010年ヤマハ銀座店リニューアルオープン記念特設ステージにてリサイタルデビュー。ザルツブルガーゾリステンとピアノトリオにて共演を果たす。TOKYOFM朗読ドラマやNHK震災ドキュメント「釜石の奇跡」では番組内音楽を演奏。イタリアフィレンツェにてアジアをテーマとした音楽会Asieにシリーズ初の日本人ピアニストとして出演。大型客船PACIFICVENUSにてディナーショー、アフタヌーンリサイタルを行い、好評を博す。伊勢丹イタリアフェアタイアップ演奏も務めた。ソロ活動のみならず、アンサンブルピアニストとしても国内外で数々のコンサート、レコーディングなどジャンルを越えて幅広く活動中。現在、シンフォニークルーズピアニスト、TSM東京スクールオブミュージック&ダンス専門学校、音楽理論&イヤートレーニング講師。公演概要『午後の優雅な音楽会vol.3』公演期間:2022年11月19日(土)14:00開場/14:30開演会場:サロンテッセラ(東京都世田谷区太子堂4丁目22-64階)■チケット料金全席指定:4000円(税込) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年10月05日舞台『凍える』のフォトコール・初日前会見が1日に東京・PARCO劇場で行われ、坂本昌行、長野里美、鈴木杏が取材に応じた。同作は1998年にイギリスで初演、2004年にNYで上演され大評判となり、同年に演劇賞の権威「トニー賞」のBEST PLAYにもノミネートされたブライオニー・レイヴァリーのヒューマンサスペンス。10才の少女ローナが行方不明になってから20年後のある日、児童連続殺人犯のラルフを前に、ローナの母・ナンシー、精神科医・アニータがそれぞれ対峙する。主演の坂本は、栗山民也が演出を務めたミュージカル『阿国』(1992年)で初舞台を踏んで以来、30年ぶりに栗山演出作品に出演し、22年ぶりにPARCO劇場の舞台に立つという。坂本は「もう30年も経ってますので、すっかり忘れておりますが、それでも30年後にお会いして稽古場で同じ空間でご指導をいただいている時に、改めて役づくり、作品づくりの大変さ、難しさ、奥深さ、楽しさ、面白さを感じさせてもらいました」と感謝。「栗山さんから『演じるな』『表現するな』と言われ、今まで『表現しなさい』と言われたことと逆で、リアルに生きてセリフを言わなきゃいけないことの難しさを改めて勉強させてもらった」と語った。児童連続殺人犯という役柄に、坂本は「どのようなところから役に近づいていったらいいのか正直わからなかったんです」と苦笑。「いろいろな痛みを抱えている人間であることは理解して。人である以上、心の奥底に何らかの痛みであったり、苦しみであったりを持ってると思って。自分の過去を振り返った時に、大なり小なりあったことを思い出して、重ね合わせた」と明かす。「長野さん、杏ちゃんにもいろいろ話を聞いて、杏ちゃんからは脳やトラウマについての本も脳もお借りして、ただの悪人ではなく、何らかのトラウマを抱えて生きているんだなと。それを純粋に言葉にできたという思いで。自分の役者の演技プランの引き出しが本当に少ないので、ガムシャラですけども、とりあえず目の前にあるラルフという役と向き合いました」と苦労を明かした。作品にちなみ「最近許せなかったことや許してほしいこと」を聞かれると、坂本は「日常で許せないことってあんまりなくて……『あんなのダメだよ』と思うタイプじゃなく、『この人はこういう考えなんだな』と思ってしまうので、基本的には『許す』『個人を認める』という考えではあるんですが、まあ唯一許せないといったら、まだまだ自分の芝居ぐらいですかね」という発言に、なぜか周囲に笑いが起こり、自身も堪えきれずに吹き出していた。
2022年10月02日東京・明治座で9月20日(火)に開幕する『坂本冬美特別公演 中村雅俊特別出演』。バラエティ番組で共演経験はあるものの、本格的な舞台では初タッグを組む坂本と中村がインタビューに応じた。第一部の芝居『いくじなし』は、脚本を平岩弓枝、演出を石井ふく子が務める下町人情劇。江戸時代、浅草龍泉寺町のとある長屋に暮らすおはな(坂本)と六助(中村)夫婦が、同じ店子の姉弟を助けたことを機に物語が加速していく。これまでの座長公演では芸者に呉服問屋の内儀など、華やかな衣裳に身を包んできた坂本。薄利多売の水売りを生業とする六助の妻は慎ましい役どころだが、「大酒飲みで気が強くいつも六助に文句を垂れているおはなって、意外と素の私に近いんですよ」と笑ってみせる。姉御肌で豪快な一面を覗かせるのかと思いきや、台本を半年前から取り寄せるなど心配性なところも。「不器用なのでパニックにならないよう早めに準備するんです」という坂本の言葉に、中村は「俺は正反対で、追い詰められて本領発揮するタイプ」と苦笑した。慣れたら次第にアドリブ合戦になるのでは、と記者から水を向けられた坂本は「とんでもない!」と謙遜。中村も「ポスター撮影の段階から演出をつけてくださった石井先生のお考えを尊重するなら、稽古でセリフを何度も返し動きも洗練させていくのが本道ですよね」と続く。心あたたまる夫婦の掛け合いが期待できそうだ。第二部は『坂本冬美オンステージ2022 艶歌(うた)の桜道(はなみち)』と題された歌謡ショー。「あばれ太鼓」「夜桜お七」「また君に恋してる」といった坂本の代表曲をはじめ、中村のヒット曲も聴けるそうだ。二人の共通項といえば、坂本の「ブッダのように私は死んだ」(2020年)、中村の「恋人も濡れる街角」(1982年)を作詞・作曲した桑田佳祐の存在だろう。楽曲提供を受けた経緯を懐かしそうに振り返りながら、坂本は桑田作品の魅力を「ストーリー性に富んでいて、老若男女すべての方に広く伝わる普遍性がありますよね」とコメント。中村も「艶っぽい言葉遊びがいまでも楽しく聴ける」と言って、サビに込められた別の解釈をそっと教えてくれた。坂本の後輩である森山愛子も歌声を披露するほか、坂本と中村のデュエットも。すでに行われたリハーサルを振り返って、中村は「歌い出しから世界をつくってしまうのはさすがですよね」と坂本を称えた。『坂本冬美特別公演 中村雅俊特別出演』は、東京・明治座で10月18日(火)まで。ぴあでは座席指定できるチケットを販売中だ。取材・文:岡山朋代
2022年09月16日「2022ミス・ユニバース ジャパンファイナル」が25日、都内で行われ、東京都出身で会社員の坂本麻里ベレンさん(23歳)が日本代表に選ばれた。ミス・ワールド、ミス・インターナショナルと並んで世界3大ミス・コンテストの一つに数えられるミス・ユニバース。1952年のスタートから今年で71回目を迎え、世界大会(開催場所&日程は未定)への出場権を賭けた日本代表の座を賭けた戦いが繰り広げられた。この日はセミファイナリスト34人が登場し、ステートメントスピーチ、水着審査、イブニングドレス審査を実施してベスト5が決定。そしてファイナリスト5人によるQ&A審査を経て、東京都出身の坂本麻里ベレンさんが日本代表に選出された。自分の名前を呼ばれて涙が溢れた坂本さん。「クラウンを付けてもらう時は本当に信じられなくて、夢を見ているようでした。花束を持ってランウエイを歩く時も信じられなくて、フラフラしちゃいました(笑)」と苦笑いも、「昨年の代表でもある渡邉珠里さんが素晴らしい成績(世界大会でベスト16入り)を残されたので、渡邉さんを越えるぐらい私も素晴らしい賞を獲りたいと思います」と視界は早くも世界大会に向いていた。坂本さんは、ペルー人の父と日本人の母の間で生まれたハーフ。「ペルーに行ったことはありませんが、父がよくペルー料理を作ってくれて、ペルーの文化を感じさせてくれました。家ではスペイン語が飛び交う中で育ちましたね」と幼い頃から国際的な感覚を養ったといい、「母は純日本人です(笑)。私のダメなところをきちんと伝えてくれます。母のような強い女性になりたいですね」と自身の母が憧れの女性だという。会社員でもある坂本さんは「料理教室で先生をやっています。料理やパンケーキなど全部教えてます」と職業柄、料理は得意だといい、「知花くららさんのようにWFP(国際連合世界食糧計画)で活動していきたいです。食べ物を配るだけでなく、現地の人と同じ食べ物を食べて交流している知花さんにすごく感動しました。私も知花さんのように交流しながら食べ物を渡しつつ、料理の先生だからこそ出来る食育も一緒にやっていきたいです」と将来の抱負を。ミス・ユニバースの先輩である知花はミス・ユニバースの日本代表になってから芸能界入りしたが、「正直言ってあまりないです(笑)」と芸能界入りには否定的だった。なお、日本代表の坂本さん以外は2位に岩手県出身で歯科医の及川紗利亜(27歳)、3位に東京都出身で学生のウィルソン恵みさん(26歳)、4位に茨城県出身でモデルの神崎梢さん(23歳)、5位に沖縄県出身で学生の平良あすかさん(22歳)がそれぞれ選ばれた。
2022年08月26日人生の先輩的女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。7月のお客様は、大橋純子さん。1つのことを長くやっていると、かつて感じていた喜びやときめきを忘れてしまうことも…。大橋さんはあるきっかけでそれを思い出したそうで…。第4回目をお届けします。私の初心は“歌って楽しい”の思いです。私は’18年に病気をしたのですが、闘病明け最初のステージは、まだ体調があまり整っていない状態で立つことになってしまって。体調も準備も完璧ではない中で歌を歌うのはとても不安で、恐る恐るマイクを握ったのですが、声を出した瞬間に頭に浮かんだのは、「歌うのって楽しい!」という思い。子供時代に近所の敬老会で歌ったときの嬉しさや、学校の合唱団でソロを歌ったときの鼻高々な気持ち…。かつてはそういう喜びで溢れていたのに、気がついたらそれを忘れていたんですね。病気を乗り越え、何年かぶりに歌ったとき、「あぁ、初心に戻れた」とホッとした。歌は楽しい。それが私のスタート地点です。でもその楽しさを味わい続けるためには、準備が大切。忙しさにかまけて練習をおろそかにすると、ベテランでも失敗します。私も過去に痛い経験がありますので、100%以上の準備を心がけています。それはきっと歌だけではなく、どんな仕事も同じですよね。シンガーとしては、加齢も悪くなかったり…?個人的には年を取ってよかったと思うことはほとんどないんですが(笑)、シンガー大橋純子としては、悪いことばかりではないな、と思っています。若い頃は、高音は鋭くカーンと出せる一方、低音域があんまり出ないのが悩みだったりもして。でも年齢を重ねるほどに低い声が出るようになり、しかも深みも増してきた。そうすると歌詞に膨らみが出るんです。昔に比べてニュアンスのある歌が歌えるようになってきて、この年になって、ようやく自分の歌う歌に説得力がついてきた気がします。若いときに歌っていた歌を今歌うと、違う解釈で歌えたりして、そんなところも楽しいです。私は“音楽”に出合い歌うことが好きになり、それを仕事にできて本当に幸運だったと思います。70代に入り、果たして自分はいつまで歌えるのかな…、と思うのも事実ですが、歌いたい気持ちはなくなりません。歌える間はずっと歌っていたい。それが私の夢です。1995年発売のアルバム『For Tomorrow』のジャケットより。当時の大橋さんは40代。おおはし・じゅんこ1950年生まれ、北海道出身。『たそがれマイ・ラブ』や『シルエット・ロマンス』などのヒットを飛ばす。シティ・ポップ派におすすめのアルバムは『RAINBOW』『CRYSTAL CITY』など。※『anan』2022年7月27日号より。(by anan編集部)
2022年07月23日井上真央主演、石田えり共演、杉田真一監督作となる『わたしのお母さん』から共演の阿部純子、笠松将、宇野祥平らもとらえた場面写真が解禁。併せて、本作のメインテーマがピアニスト“mayo”(岡本真夜)書き下ろしによる「memories」に決定した。母との関係が苦しい娘・夕子を井上さんが、悪気なく娘を追い込んでしまう母・寛子を石田さんが演じ、娘と母の間に流れる複雑で繊細な感情を綴った本作。三人姉弟の長女で、いまは夫との2人暮らしの夕子は、急な事情で母の寛子と一時的に同居することになる。明るくて社交的な寛子だったが、夕子はそんな母のことがずっと苦手だった。不安を抱えたまま同居生活がスタートするが、昔と変わらない母の言動に、もやもやした気持ちを抑えきれない夕子。そんなある日、ふたりの関係を揺るがす出来事が起きる。解禁となった場面写真では、妹の晶子(阿部純子)との親子旅行の最中も、仲良く腕を組んで歩く2人の後ろで、ポツンと歩く夕子。妹と弟の勝(笠松将)と一緒にいる時のリラックスした表情のほか、母と2人きりで向き合った時の居心地の悪そうな佇まいを捉えている。そしてどこか遠くを見つめる、寂しさと切なさを湛えた横顔も…。目の表情だけで、娘と母の間に横たわる深い溝、長年の間に積み重なった様々な感情を表現する、井上さんの圧倒的な演技が垣間見えるものとなっている。メインテーマを担当したのはmayo(岡本真夜)「いろんな想いに寄り添い、包み込むことができたなら」メインテーマを担当したのは、2016年に念願のピアニストデビューを果たし、現在は「シンガーソングライター岡本真夜」と「ピアニストmayo」として、多彩な活動を展開するmayoさん。本作『わたしのお母さん』に感銘を受けて書き下ろしたというメインテーマ「memories」は、すれ違う母娘の心を情感豊かに表現するピアノの音色と、大きな愛で包み込むようなチェロの響きが印象的なものに。杉田監督は、この曲を初めて聴いた時の印象を「映画は終わっても歩み続けていく夕子に、優しく寄り添ってくれているようでとても嬉しかった」と語る。そしてmayoさんからも、この映画にかけた思いを語ったコメントが到着した。「世の中には、仲のいい親子関係の人たちもいれば、寛子と夕子のように複雑な関係の親子も、もしかしたら多いのかもしれません。育つ環境によって人は成り立ち、大人になっても小さい頃の寂しさを拭えないまま闘いながら生活している人もいるんではないかと思います。大きさや深さは違えど、誰しも心の奥底にある寂しさを重ねながら自分を見つめ直せる映画だと感じました。心の言葉を素直に声にできない夕子のもどかしさ、切なさ、苦しさ、そしてラストシーンから繋がるエンディングの世界をどうメロディーで紡いでいこうかと悩みました。夕子のいろんな想いに寄り添い、包み込むことができたなら嬉しいです」。『わたしのお母さん』は今秋、ユーロスペースほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:わたしのお母さん 2022年秋、ユーロスペースほか全国にて順次公開予定©2022「わたしのお母さん」製作委員会
2022年07月20日人生の先輩的女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。7月のお客様は、大橋純子さん。シングルの大ヒットでブレイクした大橋さん。しかし自分が目指すシンガー像とのギャップに苦しみ、30代中頃で、なんとキャリアを捨てる決断を…。第3回目をお届けします。ヒットは嬉しい。でも歌謡曲のイメージがつくのが怖かった。’78年に『たそがれマイ・ラブ』、’81年に『シルエット・ロマンス』という曲が大ヒットし、知名度も上がり、全国的に顔を覚えてもらえるようになりました。ただこの2曲はどちらかというと歌謡曲っぽい曲調で、世間的には大橋純子はそういう歌を歌う歌手、というイメージになっていきまして…。でも、もともと洋楽志向が強いシンガーを目指していた私は、もっと洋楽っぽい、つまり自分が目指す音楽でヒットを飛ばしたかったんですね。今となってはどちらの曲も、私の大きな財産ですが、当時はまだ若く、煮え切らない思いがどんどん大きくなってしまって…。こんな中途半端な気持ちで歌うのは、曲にも良くないし、何より自分が駄目になると思い、休業を決意しました。それで34歳になる直前、仕事を休んで憧れていたニューヨークへ。「すべてを失うよ?」と言われましたが、それでも自分を一新できるなら、そっちを取りたかったんですね。渡米の原動力は、後悔したくない、の思い。34歳直前に渡米の決断をしたときは、正直やり直すには少し遅いかな、と思いました。でもこれ以上年を重ねたら、行く勇気が出なくなる。かなりギリギリの決断でしたね。結局、ビザのために数回帰国をしましたが、合わせて約2年の滞在。あのまま日本で歌っていたら、いわゆるメジャーな歌手になれていたかもしれないし、どうなっていたのかは今となってはわかりませんが、今の自分があるのは確実にあの決断のおかげです。最も背中を押したのは、それこそ今の私くらいの年になったときに、「あのときに行けばよかった」と後悔したくない、という思いでした。20~30代で、自分の人生に対してモヤモヤを感じている人がいるなら、一歩踏み出してみることをおすすめします。その年頃なら、まだまだいくらでも新しいことに挑戦できる。しかもダメだったら、引き返してきてまた別のルートを探すこともできます。やってみたいことは、やらなきゃね。おおはし・じゅんこ1950年生まれ、北海道出身。『たそがれマイ・ラブ』や『シルエット・ロマンス』などのヒットを飛ばす。7/15、松崎しげるさんや渡辺真知子さんらと「江戸川音楽祭2022」に出演予定。本当にやりたい音楽のため、キャリアを中断し渡ったNYでのスナップ。※『anan』2022年7月20日号より。(by anan編集部)
2022年07月16日人生の先輩的女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。7月のお客様は、大橋純子さん。若き日の大橋さんは、とにかく行動的。夢に向かって動くことで未来を切り開きました。そして今かつての作品がシティポップとして話題に!第2回目をお届けします。あらゆる挑戦をした結果、歌の道が見えてきた。20代の私のモットーは、“思い立ったらとにかく動く。失敗したら潔く戻る”。その気持ちでぶつかっていったのが、その締め切りの翌日に知ったラジオDJのオーディション。ラジオ局に直接電話をし熱意を伝えたら、なんとラッキーなことに抜擢!今考えると、私、相当心臓強いなって思いますが、それこそが若さですよね(笑)。実は小学生のときはマンガ家になりたかったし、中学生のときは画家に憧れて絵を描いていました。札幌に出てからは、広告関係の人に頼んで原稿を書かせてもらったり、ファッション画、ラジオの台本にもチャレンジしました。でも正直いずれも「才能はなかった」と諦める結果に。その事実だけを見ると残念ですが、だからこそ、“歌を歌う”という夢が残り、そこへの気持ちが強いものになったのかもしれません。みなさんも20代のうちはぜひいろんなことに手を出してみてください。駄目だったら次に行けばいいんです。時を超え、シティポップとしての評価は…。卒業後上京した私は様々な縁に導かれ、’74年にメジャーデビューの夢が叶いました。初期で思い出深いのは、’77年に大橋純子&美乃家セントラル・ステイション名義で出した3枚目のアルバム『RAINBOW』。当時のディレクターさんにお願いをして作らせてもらった、バンドで録音した記念すべき1枚目。若さと勢い、当時の才能のすべてが注ぎ込まれていると思います。これを超えるアルバムを作るのに、ずっと難儀しています(笑)。でもこの作品、正直そこまでヒットはしなかったんです。しかしそれが今、“シティポップ”といわれ、若いみなさんや世界の音楽ファンに評価をしていただいていて、とても嬉しく思っています。でもまあ本当の気持ちを言うと、この評価があと20年早かったらなぁ…(苦笑)。ただ、私のやりたかった音楽は間違っていなかったんだな、とも思います。いろいろ遠回りもしましたが、良かったです。※写真は、20代当時のライブ写真。令和の20代より、圧倒的に大人っぽい魅力にあふれています…。おおはし・じゅんこ1950年生まれ、北海道出身。『たそがれマイ・ラブ』や『シルエット・ロマンス』などのヒットを飛ばす。7/15、松崎しげるさんや渡辺真知子さんらと「江戸川音楽祭2022」に出演予定。※『anan』2022年7月13日号より。(by anan編集部)
2022年07月09日【前編】87歳DJのSumiRockこと純子さん昼は大人気餃子店、夜は歌舞伎町で客を沸かせるから続く87歳。ギネスに登録もされている最高齢DJが日本にいることをご存じだろうか。77歳でスクールに通い出し、今年でDJ歴10周年の岩室純子さん(87)だ。昼は大人気店「餃子荘ムロ」の味を作った大ママ、夜は歌舞伎町のフロアを沸かすカリスマDJ SumiRock。そんな彼女は「年齢なんて一切気にしない!」と高らかに笑った。東京・新宿歌舞伎町のド真ん中。「新宿のおもちゃ箱」とも呼ばれるクラブ『Tokyo Decadance Lounge DecaBarS』(以下、デカバーS)で、6月4日、スミロックがDJブースに登場した。真っ赤なマニキュアにサングラス。クールなDJ衣装を着ている。26時を回り、ヘッドホンを外したスミロックに大きな拍手が送られる。DJ衣装からジージャンに着替え、純子さんに戻った彼女は、驚くほど小柄だった。聞けば147cm。すぐに外国人女性2人組が純子さんを取り囲む。「写真、イイデスカ?」「オフコース!」次々に話しかけてくるファンや仲間たちとおしゃべりし、写真撮影を楽しんで、純子さんがデカバーSを出たのは午前3時を回っていた。1年前まで、高田馬場の名店「餃子荘ムロ」の店主として、毎日、餃子を焼き、仕事を終えた深夜から、DJイベントに出演してきた純子さん。DJデビューは77歳!「喜寿からDJってすごい?喜寿?ああ、77歳のお祝いね。ごめんなさい、年齢のことはまったく意識して暮らしていないんですよ」と、純子さん。デカバーSの店長・MiMiさんは言う。「スミロックは、いつも素のまま。お客さまの反応を意識しつつも左右はされず、『これが私のスタイル!』って感じで貫いていてカッコいい。どんなにすごい会場でも、緊張せず、いつもどおりのスタイルでやってのける。憧れますね」純子さんはなぜ、DJになったのだろうか。■フランス人の青年に教えられてDJスクールに。フジロックから打診があるほどの腕にあるとき、ムロで働いていた台湾人の女のコから相談があった。彼女がフランス留学中に知り合ったフランス人の男のコが、日本で住むところを探している、と。「だったら、うちの部屋が空いているから、住めば?」気軽に言ったひとことが大きな転機となった。「それがアドリアン。彼はまだ21歳で、モデルもやっていたほどハンサムで。ワーキングホリデーで日本にきて、ムロでもちょっと働いたんです。アドリアンとの出会いで、私の人生が変わりました」純子さんの家に半年間下宿しながら、アドリアンさんはイベンターとして仕事の幅を広げていった。「あるとき『DJイベントをやりたい。日曜にムロを貸して』というので、私も椅子を運び出したりして手伝いましたよ。古い建物ですから、床が抜けるんじゃないかと思ったり。そのうち、あまりの大音量でおまわりさんまできて(笑)。まあ、アドリアンというのは面白いコなんです」ムロでのイベントで初めてDJ音楽に触れたものの、ジャズで育った純子さんにはピンとこない。「DJなんてまったく興味なかったですよ。変わった音楽やってるなっていう感じでした」アドリアンさんが家を出た後も交流は続いた。彼が立ち上げたイベント企画会社「東京デカダンス」が主催する原宿や渋谷のDJイベントには、お付き合いで出かけていった。ゴシック教会をイメージして作られた「キリストンカフェ」でのイベントに行ったときのこと。DJブースにいたアドリアンさんが気軽な感じでこう声をかけた。「スミコもやってみる?」このとき純子さん、77歳。「で、私もなんとなくターンテーブルを回したら、ハマったんです。最初はうるさかった電子音も心地よく感じるようになっていて。なんだろう。やっぱり自分の音楽にお客さんがノッてくるのがわかるんです。すぐに反応が返ってくるのが心地よくて……」純子さんの胸が熱くなる。「これって、餃子屋で、お客さんがおいしい笑顔になるのと同じだ!」その日にDJスクールがあると聞き、すぐに通い始めた。「DJの学校で教わったのは、AとBの曲をつなげるときに、リズムを合わせるビートマッチ。これができなくて。いまではパソコンでピッと、ボタン1つで合う装置が付いているんですけどね(苦笑)」同じ年にDJデビュー。DJネームは本名・岩室純子の「純」と「岩」で「DJ SumiRock」だ。デカバーSでのDJは、月1〜2回。8年前にはパリ、ノルマンディーと、フランスでも回している。「その4日前に、ステージから落ちて、頭を8針縫ったんだけど、頑張って行きました。アドリアンの故郷での公演もあったから」FUJI ROCK FESTIVALからもオファーがあったが、アドリアンさんのお誕生日会翌日という日程だったため、辞退している。「いつも彼のパーティは徹夜になるから無理だと思って。みんなはもったいないって言うけど」大舞台より優先したのは、アドリアンさん。純子さんは、いつしか彼の東京のお母さん的存在になっていた。「アドリアンはいまも日本にいて、日曜にはご飯に誘ってくれます。親孝行のつもりかな」■脳溢血からも復活し、歌舞伎町に舞い戻った純子さんの自宅は、店から自転車で7〜8分の距離にある瀟洒なマンションの1室だった。玄関を入ってすぐの廊下に、いきなりパソコンとターンテーブルが置いてある。ノリのいい音楽が流れていた。玄関先の壁には、ラメやラインストーンがちりばめられたDJ衣装やキャップが掛けられている。「このパソコンで選曲して、CD-Rに焼きます。あとはDJプレイの練習で、曲のつなぎを考えたり、逆回転を練習したり」パソコン画面には、準備中のセットリストなのか、さまざまなアーティストの名前が並んでいた。「アヴィーチー!最新ですね。シンディ・ローパー、懐かしい」と言うと、即座に最新の音楽情報が返ってくる。「アヴィーチーはトップDJでもあったのに、20代の若さで亡くなって、残念。シンディは逆に、いまのお客さんには新鮮みたい。彼女のライブはアドリアンと行ったな。そうそう、今度の9月、レディー・ガガが来日するの。行きたいな」音楽探しは貪欲だ。「タワーレコード新宿店には、私の専属の店員さんがいたこともあるのよ。行くと、おすすめを紹介してくれました。ディスクユニオンで古い掘出し物のCDを探すのも楽しいわね」スミロックのウリは選曲の妙だ。「ジャズ、ロック、テクノ、ユーロビート、アニソンまでなんでも選曲しますが、長く生きてきた分、みんなが思いつかない曲を入れるの。幼いころから聴いてきたジャズだったり、両親が踊っていたダンスのスタンダード曲だったり、あと歌謡曲。それがハマったときが醍醐味ね。でも、演歌は嫌い」好みは明確。ブレがない。デカバーSのMiMiさん(前出)によれば、山下達郎や米津玄師を混ぜてきたりするそうだ。「もう一台、練習用のターンテーブルがあるの」と、導かれたのは、ベッドが部屋を占領しているような寝室だった。なんと、ベッドの枕元の真上に、ターンテーブルが置かれている。「ほかに置き場所がなくて(照笑)。これはミキサーと一体型です。デジタルなんだけど、レコード盤のように回すことができて、スクラッチもできるんです」4年前、83歳118日で「最高齢プロフェッショナル・クラブDJ」としてギネス認定されてからは、メディア取材が殺到した。撮影で、レコード盤を回してほしいと要望されることも多い。「だから一応、スクラッチとか練習してみるんだけど、根気がないの。1時間もすると飽きちゃう」昨年1月、純子さんは脳溢血で倒れている。つまり、冒頭の6月4日のDJライブは1年ぶりの復帰ライブだったのだ!「ここ数年、店はコロナで大変でした。去年のお正月は、大みそかから4日間休業しましたが、1月5日は超忙しくて、久しぶりにやりがいを感じていたんです」その翌日のことだった。スーパーのレジでお釣りを受け取ろうとして、指先に異変を感じた。不安がよぎった。「精密検査を受けたら、脳溢血で1カ月半の入院です。幸い、発見が本当に早かったので、大きな後遺症もなく退院できました。ただ、入院で考える時間をもらってね。それで、決心したんです。店をおいの建治に任せようって。66年、懸命に働いたから、もういいでしょう。おいなら大丈夫だと思ったし、これはチャンス」と、にっこり笑った。「もう任せたから、ムロにはこの1年、行っていません」純子さんは潔い。自分が決めた道を真っすぐに歩く。「小さいころから、好きなように生きてきました。ムロで餃子を一生懸命に焼き続けたのは、お客さんにおいしいものを食べてほしい一心です。DJも、お客さんが反応してくれるのがうれしいんです。私の人生、そういう好きなこと、うれしいことの積み重ねなんです」■クラブのお客さんにも気づかいをする純子さんは、餃子店の常連に今も愛されている大病から生還した純子さんのリハビリは、週2回、隣町の西早稲田にあるジャズ喫茶に通うこと。「ジャズが流れる場に身を置いて、心身を元に戻すリハビリです。DJは、体が続く限りずっと続けたいから」現在、餃子店を引き継いでいるおいの建治さんは、純子さんは多くのお客さんに愛されていると話す。店での純子さんは「大ママ」と呼ばれていて、常連さんはいまでも、「大ママは元気?」と、必ず聞いてくるそうだ。「正直、引退してほしくなかったですけど(苦笑)。30年近く一緒に働いてきましたが、伯母は、仕入れ、仕込み、料理、経営、お客との距離感、すべてを掌握していました。いまのレシピも大ママが作った。伯母がムロのすべてを作ったんです」(建治さん)復帰ライブの日、記者は純子さんの若い女のコたちへの気配りを何度も目撃していた。自分の次にステージに上がった女性DJに、サッとドリンクを差し入れたり。横浜からきたファンの女のコを心配し、自分も疲れきっているはずなのに、午前3時にホテルまで送り届けたり。そのことに触れると、建治さんは苦笑気味にこう言った。「いやぁ、以前の伯母は若い女のコは大嫌いだったはず(笑)。でも、DJというツールを手に入れたことで、そんなコたちとの新しい世界が開けたんでしょう。あの年で、新しい世界が持てるなんてすごいし、伯母らしい。アドリアンは変わったやつだけど、伯母とは気が合うみたいです。伯母にしたら、自分の父親と重ねて見ているような思いもあるんじゃないかな。僕らの祖父は、ジャズドラマーで本当にカッコいい人だったから」純子さんのカッコよさ、生き方は、たしかに父の楽之さん(たのし)譲りだろう。「父の名前は論語からとられていて、楽之は“之を楽しむ”ですからね。私も受け継いでいるのかな」純子さんの未来は、無限大だ!「夢は、ニューヨークのクラブでDJすること。コロナでペンディングになったイタリアでもやりたい。イビサ、コルシカ、シシリーも旅行したいし、少しだけ習ったチェロも、また、やりたい。やりたいことはいっぱいなの」
2022年07月03日素敵な女性の先輩を招き、お話を伺う「乙女談義」。7月のゲストは、名曲『シルエット・ロマンス』などでおなじみ、シンガーの大橋純子さん。第1回目をお届けします。キャバレーから漏れ聞こえるラテン音楽にドキドキ…。私は北海道の夕張市出身で、両親は食堂を、親戚も町内で飲食店を営んでいる、そんな環境で育ちました。小さい頃から音楽が大好き。食堂のラジオから流れる演歌や浪曲に始まり、叔父の喫茶店では叔母がかけるラテンのレコードを聴き…。そうそう、地方の商店街ならではの環境ですが、叔父の喫茶店の隣がキャバレーで、喫茶店の2階で寝ていると、壁越しにキャバレーでかかっている音楽が聞こえてくるんです。しかもメロディというよりは、ベースのリズムがブンブン響く(笑)。それを子守唄にして寝ていた記憶があります。ちなみにラテンの音楽って、メロディもリズムもちょっと怪しくて、大人の世界を覗いているようなドキドキ感があるんですよね。そして高校生になった私は、ブラジルのラテンバンド、セルジオ・メンデス&ブラジル’66に運命の出合いをするわけですが、今思うと幼少時代の“壁越しのラテンリズム体験”が布石だったのかもしれません。部室のドアを開けたら、バンドが待っていた?!私が高校生のときは、いわゆるグループサウンズ絶頂期。学校にもいくつかバンドがあり文化祭で演奏をしたりもするんですが、当時は女の子がバンドをやるような時代ではなく、私は「どうして女のボーカルがいないんだ…」と、男子を羨ましく見ていたものです。進学で札幌に出て、ぜひ音楽をやりたいと思ったものの、私の短大にはそういったサークルがなく、思い切って北海道大学を一人で訪ね、軽音楽サークルと書かれた扉をノックしたんです。中では大学生たちがバンド演奏をしていて、「見学?音楽好きなの?歌える?」といきなり勧誘されまして(笑)。バンドで歌う経験をしたのはそれが初めて。なんて楽しい、なんて気持ちいい!結局その日、バンドに加入してしまいました。あの日に部室で、マイクを使って歌を歌う醍醐味を初めて味わい、快感に夢中になり、そこから私はずっと、それこそ今日までやみつきです。ドアをノックして本当によかった。おおはし・じゅんこ1950年生まれ、北海道出身。『たそがれマイ・ラブ』や『シルエット・ロマンス』などのヒットを飛ばす。7/15、松崎しげるさんや渡辺真知子さんらと「江戸川音楽祭2022」に出演予定。※『anan』2022年7月6日号より。(by anan編集部)
2022年07月01日元NHKアナウンサーの久保純子さんは、大みそかの『NHK紅白歌合戦』の司会を務めるなど、大活躍していました。プライベートでは、2000年に大学の同級生だった会社員男性と結婚。そして2002年に長女、2008年には次女を出産しています。現在はアメリカ・ニューヨークに在住。そんな久保さんのプライベートに迫ります!次女の卒業式に出席 この投稿をInstagramで見る 久保純子(@kubojunkony)がシェアした投稿 アメリカでは、今が卒業シーズン。久保さんは、「いつまでも小さいと思っていた娘も、9月からは高校生。感慨深いです。新しい世界をいっぱい冒険してね」、「#アメリカは13歳14歳で中学卒業」と次女の卒業式に出席したことを報告しました。投稿された1枚目の画像は、黒のノースリーブに黒のパンツスタイルで花束を持った姿。2枚目は、娘さんとのツーショット。娘さんの顔はハートマークで隠されていますが、輪郭や口元が母娘でよく似ていることがわかります。そして、久保さんのNHK時代と変わらぬスタイルや50歳とは思えないかわいらしい笑顔に見とれてしまいます。この投稿に、元フジテレビアナウンサー・中村江里子さんは「お嬢さん、輪郭や口元、ママにそっくり」とビックリ。ほかにも「ご卒業おめでとうございます‼素敵なハイスクールライフになりますように」「相変わらずお綺麗ですね!」「口元も輪郭も分け目もそっくりですね!素敵な笑顔の母娘写真に癒されました」「美のDNAはしっかりと受け継がれていきますね」などの声が届いています。現在、幼稚園の先生としても働いてる久保さん。いくつになっても挑戦しつづける姿に、とても刺激を受けます。
2022年06月27日坂本昌行が6月18日、渋谷・東急シアターオーブで開幕した主演ミュージカル『THE BOY FROM OZ Supported by JACCS』の取材会に出席した。2020年の公演中止を経て、ついに念願の初日を迎え「こんなに色あせない、常に新鮮でドキドキさせてくれる作品もなかなかない。贅沢な時間を観客の皆さんと共有できると思うと最高ですね」と声を弾ませた。クリストファー・クロスの「ニューヨーク・シティ・セレナーデ(Arthur’s theme)」、オリビア・ニュートン=ジョンの「愛の告白(I Honestly Love You)」など、数多くの名曲を生み出した稀代のエンターテイナー、ピーター・アレンの波瀾万丈な人生を描いた本作。坂本は2005年の日本初演から、主人公ピーターを演じており、2006年、2008年に続き、今回が14年ぶり4度目の上演となった。坂本昌行初演から17年の歳月が流れ、坂本は「変わったことですか?真面目に答えると、作品のことをより深く考えられるようになった」と語り、「いろんな経験をする中で、出会いはもちろん、大切な人を亡くすことも。逆に旅立った人を心から愛していたんだなと思えることもあり、そういう思いはピーターという役に投影できた部分もある」と役作りを深めた“時の流れ”にしみじみ。くしくも6月18日は、48歳で亡くなったピーター・アレンの命日にあたり、「今、演じなさいということなのかなと。もちろん、お客様に向けたステージですが、心のどこかでピーター・アレンに捧げたい」と誓った。末澤誠也(Aぇ! group/関西ジャニーズJr.)新キャストとして、ピーターの恋人グレッグ・コンネルを演じる末澤誠也(Aぇ! group/関西ジャニーズJr.)は「最初は不安や緊張もあった」と明かし、「でも、皆さんがとても優しく、温かく迎え入れてくださり、楽しく稽古することができました」と安どの表情。本作が初ミュージカルとなり、「それが歴史ある素晴らしい作品ということで、とても光栄。千秋楽まで走り抜けたい」と抱負を語った。坂本とは恋人役という間柄で「なるべく近づきたいと思い、話しかけたりした」。また、坂本から演技のアドバイスもあったといい「とても演じやすかった」と感謝していた。そんな“後輩”の言葉に、坂本は「普段は弟的な可愛らしさがあるが、芝居に入ると、日に日に変わっていく姿を見せてくれた。だったら『もっとこうしたら?』と。(助言し過ぎるのは)あまり良くないと思いつつ、でも、僕の言葉をしっかり受け止め、自分のものにしてくれた」と目を細めていた。『THE BOY FROM OZ』より撮影:阿部章仁東急シアターオーブでの上演は7月3日(日)まで。その後7月14日(木)~16日(土)に大阪オリックス劇場にて上演を予定している。取材・文・写真(取材会写真)=内田涼公演情報『THE BOY FROM OZsupported by JACCS』演出:フィリップ・マッキンリー振付:ジョーイ・マクニーリー出演:坂本昌行紫吹淳末澤誠也(Aぇ! group/関西ジャニーズJr.)宮川浩今陽子鳳蘭 ほか【東京公演】2022年6月18日(土)~7月3日(日)会場:東急シアターオーブ【大阪公演】2022年7月14日(木)~7月16日(土)会場:オリックス劇場
2022年06月19日演歌歌手として、長きにわたり活躍している坂本冬美さん。近年では、長引くコロナ禍においてYouTuberとしても注目を集めており、2022年2月末には、自身のYouTube公式チャンネル『冬美チャンネル』の登録者数が10万人を突破しました。さまざまな挑戦を続ける坂本さんが、同年5月26日、羽田空港第3旅客ターミナル直結の『TIAT SKY HALL』から、約2年ぶりに生配信ライブを行いました。撮影:田中聖太郎生配信ライブには、自身のデビュー36周年にちなんで、36人のファンを特別に招待。坂本さんは「1日も早く、全国各地でコンサートを開催したい」という願いを込めて、日本の玄関口である『羽田空港』にあるコンサート会場を選んだそうです。ライブは、5月25日に発売した『酔中花』を、会場の外にある国際線ターミナルの日本橋から歌唱するというサプライズな演出からスタート。そして、ホール後方より『ロッキーのテーマ』が流れる中、坂本さんは客席の間からステージに登場しました。ライブの途中では、メガネをかけて、リアルタイムに書き込まれたコメントに丁寧に答えながら『紅とんぼ』や、カラオケファンによる熱い支持を得て、ロングセールスを記録した『俺でいいのか』などを熱唱。撮影:田中聖太郎最後にもう一度『酔中花』を披露して、生配信ライブは終了しました。撮影:田中聖太郎生配信ライブの様子は、こちらをご覧ください。開演前の囲み取材で、坂本さんは『酔中花』について、次のように語りました。「愛してはいけない人を愛してしまった」という女性の心を描いた作品です。本当は一緒にいたいけれど、これ以上を求めてはいけない。儚くて切ない女性像を歌っています。続けて、坂本さんは「かなわぬ恋がテーマ。大人の艶(つや)歌です。私はやきもち焼きなので、相手の女性がいる男性を待つことはできません。ずっと1人、独身は耐えられるのですけどね」と、笑いを交えて説明しました。『明治座』での特別公演が決定!坂本さんは、2022年9月20日~10月18日まで、東京都中央区日本橋にある『明治座』で開催される『坂本冬美特別公演 中村雅俊特別出演』に出演します。本公演は芝居と歌の2部構成で、第1部の芝居は、心あたたまる下町の人情物語である『いくじなし』(作・平岩弓枝、演出・石井ふく子)を上演。第2部は、スペシャルゲストに俳優で歌手の中村雅俊さんを迎えて『坂本冬美オンステージ2022 艶歌の桜道 スペシャルゲスト中村雅俊』が行われます。坂本さんと中村さんの夢の共演による、スペシャルなステージは見逃せませんね。詳しくは『明治座』のウェブサイトをご確認ください。明治座[文・構成/grape編集部]
2022年06月13日