「ドラマの影響で、セクシー俳優っていう説明書きが加わったことは自分でも認識しています。僕としては、世間のイメージを楽しんでいる。風が吹いているといっても、芸人さんの一発ギャグと似た感覚かなと思っています。そろそろ賞味期限が近づいているな、て」昨年、不倫を描いたドラマ「昼顔」で日本中の女性をとりこにした俳優・斎藤工は、いまの自分が置かれている状況を謙遜でも自嘲でもなく、あくまでフラットな視点で見つめている。そんな斎藤さんが「自分の名刺代わりになる作品。イメージとは反した“本質”を捉えてもらった気がする」と胸を張るのが、最新主演作『虎影』。遊び心満載のアクション作品で“忍者”を演じたと聞けば、混乱する女性ファンも少なからずいるかもしれない。斎藤さんが演じる主人公・虎影は、かつて「忍びの世界で最強」と名を馳せた伝説的な忍者。6年前に抜け忍となり、愛する家族とともに平穏な暮らしを送っていたが、宝のありかを示す巻物をめぐる陰謀に巻き込まれ、再び刀を抜くことに…。国内外でコアな支持を集め、実写版『進撃の巨人』で特殊造型プロデューサーも務める西村喜廣監督のメガホン作。長年の親交があり、斎藤さんが「オファーを断る理由がない」と全幅の信頼を寄せる存在だ。原作ものが幅を利かせる現在の映画界にあって、完全オリジナルで勝負した本作は「もちろん、バジェット(製作費)も限られていた」(斎藤さん)。それでも「西村監督が、持ち前の好奇心とクリエイティビティを駆使して、しかも忍者というフィルターで世界に勝負をかけるんですから、いち映画ファンとしてもワクワクしますよ」と声を弾ませる。ピュアな瞳の輝きは、紛れもない映画少年!「虎影は西村さん自身の姿だなって思います。監督も父親であり、子どもを育てながら、作品をつくり続けている。例えば、ピンチに立たされた虎影が、『どうしよう~』と絶叫しながら野原を全力疾走する。お客さんにはコミカルに見えるシーンですけど、父親としてはとても実直な行為なんです。何より虎影が放つ“土っぽさ”を、斎藤工という俳優からしっかり見出してくれる。だからこそ西村監督は、常に信頼できる存在です」(斎藤さん)。派手なプロモーションが仕掛けられない代わりに、「もう、主演兼宣伝担当と思ってもらって構いません!」と宣伝にも意欲的に取り組んでいる斎藤さん。「最近ファンになった方に、劇場に足を運んでもらって、西村さんの才能をひとりでも多くの人とシェアしたいんです。『虎影』は公開が終わっても、付き合い続けたい作品。だからこそ、俳優として、宣伝も含めた映画の新しいあり方を模索していきます」と強い覚悟を示す。ともすれば、『虎影』のような強烈な個性を放つオリジナル作品を、単なる「ジャンルムービー」と扱いがちな現在の日本映画。俳優界きってのシネフィルでもある斎藤さんには、どう見えているのだろうか?「決して不遇の時代とは思っていません。西村さんをはじめ、塚本晋也監督、是枝裕和監督、西川美和監督、河瀬直美監督、園子温監督といったエネルギッシュな監督が世界で勝負し、若いクリエーターの指針になっていますから」(斎藤さん)。数本のショートフィルムを手がけ、制作業にも意欲を見せる斎藤さん。「意識しているのは『何をテーマに、誰に届けるか』ということ。いま、海外のとあるニュースをもとに、遺品からその持ち主の人生を描くというプロットを温めています」と次回作の構想を明かしてくれた。常に映画に新たな可能性を見出そうとする姿勢こそが、斎藤さんの“本質”であり、その結晶が『虎影』だ。俳優・斎藤工を深く理解する上で、非常に重要な作品なのだ。(photo / text:Ryo Uchida)■関連作品:虎影 2015年6月20日より全国にて公開(C) 2014「虎影」製作委員会
2015年06月17日「E-girls」石井杏奈が初主演を務める『ガールズ・ステップ』。この度、元一流ダンサー役に塚本高史が決定。併せて、特報映像が公開された。必修科目であるダンスのテストを欠席した5人の高校生、あずさ(石井杏奈)、愛海(小芝風花)、葉月(小野花梨)、環(秋月三佳)、美香(上原実矩)は、陰で「ジミーズ」と呼ばれる地味で浮いた面々。単位を落とせば進級ができない崖っぷちのあずさたちに課されたのは、2週間後に行われる地元のフェスティバルでストリートダンスを踊ること。見るからにチャラい、怪しい男“ケニー長尾”(塚本高史)をコーチに、大勢の観客からの拍手と声援の中、何とかダンスを成功させる。そして、いつしか自分たちがダンスを好きになっていることに気づき、なんと「高校生ダンス選手権」への出場を目標にダンス部を作ってしまったのだった…。根暗にガり勉、勘違い女とヤンキー、そして誰にでもいい顔をする八方美人。彼女たちに“本当の友情”は芽生えるのか?本作は、『L・DK』や『海月姫』を手がけた川村泰祐監督の最新作。主演の石井さんを始め、『魔女の宅急便』で第57回ブルーリボン賞の新人賞を獲得した小芝風花、さらに、小野花梨、秋月三佳、上原実矩ら次世代ブレイク女優たちが集結している。今回、塚本さんが演じる“ケニー長尾”は、ニューヨークで元一流ダンサーとして活躍した過去を持ちながらも、仲間を顧みない態度から孤立し、日本に戻って細々と社交ダンススクールを経営。ひょんなことから、石井杏奈演じる・あずさを含む、地味で冴えない女子高生5人組“ジミーズ”にダンスを教えることになるのだ。劇中では、元一流ダンサーとしてキレのあるダンスや、コーチとして軽やかなステップを披露している塚本さん。撮影については「とても楽しい現場でした」と語る。「ダンスの経験が無い地味な女子高生たちにダンスを教えていくうちに仲間との友情や絆を見せつけられ、忘れかけていた昔の自分や夢と向き合い気持ちが動いていくケニーの様子を注目して欲しいです。また今回ケニー自身もダンスのシーンがあるのでそこも是非観て頂ければ嬉しいです」とアピールした。先日、約200名の女子中高生限定でおこなわれた最速・モニター試写で聞いた「印象に残っているキャラクター」には、90%の女子中高生が、ケニー長尾を大絶賛。何でもケニー長尾が発する「JK」(女子高生の略)が特徴的なよう。「自由にやればいいんだよ」「失敗してもいいじゃん。楽しめればいいんだよ」といったセリフに背中を押された女子が多く見受けられた。また本作には、黒木瞳主演の連続ドラマW「スケープゴード」に出演する磯村勇斗や、大東駿介、山本裕典も出演している。『ガールズ・ステップ』は9月12日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ガールズ・ステップ 2015年秋公開予定(C) 2015「ガールズ・ステップ」製作委員会
2015年06月13日お笑いコンビ・くりぃむしちゅーの上田晋也、俳優の六角精児、プロボクサーでロンドン五輪金メダリストの村田諒太選手が18日、都内スタジオで行われた、WOWOWのスポーツ番組『パッキャオVSメイウェザー大解剖エキサイトマッチ総力戦』の収録に参加した。現地時間5月2日に、米・ラスベガスで行われることが決定したマニー・パッキャオ(フィリピン)VSフロイド・メイウェザー(米国)。ボクシング史上2人目となる6階級制覇を成し遂げたパッキャオ、無敗のまま5階級を制したメイウェザーの対戦は、最高レベルの“世紀の一戦”として注目されている。2大ボクサーが激突する一戦を前に、28日21時から無料放送する同番組では、上田、六角、村田選手が過去の名勝負を試合映像とともに振り返る。ボクシング好きの上田は、「改めて、この一戦の重みや期待感が増しました。この番組を見た上で試合を見れば、興奮の度合いが変わると思う」と熱いトークを繰り広げた収録を振り返り、「史上最もエキサイティングなボクサー・パッキャオと技巧に長けたボクサー・メイウェザー。史上最高同士の戦いが、今実現して良かった。一生の思い出になりそう」とワクワク。パッキャオは36歳、メイウェザーは38歳の戦いとなるが、村田選手は、「こんなビッグマッチは無いし、これ以上のカードはない。このタイミングで会えたのは運命だと思う」と胸を高鳴らせた。また、収録中、揃ってパッキャオを応援していた3人。しかし、「3ラウンド以降、メイウェザーが距離を読んでパンチを当てて判定勝ち」(村田選手)、「パッキャオの危険性を承知しているメイウェザーは踏み込んだ攻撃はしない。ポイントを取ったら、かわしたり休んだりして判定勝ちする」(六角)と予想した2人に、上田は、「夢の無い方々……」とガックリ。「パッキャオが5Rでものの見事にぶっ倒す」と期待を寄せる上田に対し、村田選手は、「パッキャオが勝てば、フィリピンに像が建って国民の休日になりそう。国民の期待を一身に背負う男の姿を楽しんで欲しい」と笑顔を見せていた。
2015年03月19日第15回東京フィルメックスが11月22日にメイン会場である東京・有楽町朝日ホールで開幕した。オープニングを飾ったのは、塚本晋也監督の最新作『野火』。大岡昇平氏の同名戦争文学を映画化した作品で、塚本監督は「観終わったら100%ゲンナリするのは間違いない」。それでも「暴力は映画の中だけで十分。実際に戦争が起こったら、これでは済まされない」と本作にこめた思いを熱弁した。東京フィルメックスその他の写真塚本監督が20年間温め続けた企画で、脚本、編集、撮影、製作、出演も兼ねた渾身作。第二次世界大戦末期のフィリピン戦線を舞台に、一人の日本兵の視点から戦争の恐怖を生々しく訴えかけ、今年のヴェネチア映画祭で絶賛された。2015年の日本公開を前に、フィルメックスで“凱旋上映”されることになり、塚本監督は「こうした映画が作りづらい状況で、まったく制作費がなかったが、自分とカメラ1台あればという思いだった。最終的には多くのご協力をいただき、完成させることができた」と感無量の面持ちだった。オープニングセレモニーには塚本監督をはじめ、映画に出演するリリー・フランキーと森優作、音楽を手がける石川忠が駆けつけ、「監督の長年の思いが詰まった作品」(リリー)、「今撮らないといけないという熱量が集まった作品。ぜひ目に焼きつけてください」(森)、「音響効果と音楽に打ちのめされてもらえれば」(石川)とアピールした。アジアを中心に芸術性の高い作品を多数上映し、映画ファンの熱い支持を受ける東京フィルメックス。同映画祭のディレクターを務める林加奈子氏は、「上映する25本の作品が出揃うまでは、いくつものサプライズとミラクルがあった。作り手の勇気と覚悟と愛をまっすぐ受け止めてもらえれば」と開幕を宣言した。第15回東京フィルメックス11月22日(土)から30日(日)まで有楽町朝日ホール、TOHOシネマズ日劇にて開催中取材・文・写真:内田 涼
2014年11月22日アジアを中心に芸術性の高い作品を上映し、映画ファンから絶大な支持を得ている東京フィルメックスの本年度ラインナップ発表会見が15日に都内で行われ、特別招待作品としてオープニング上映される『野火』の塚本晋也監督をはじめ、廣木隆一、篠崎誠、高橋泉ら上映作品を手がけた監督4人が出席した。その他の写真塚本監督の『野火』は、第二次世界大戦末期のフィリピン戦線を舞台に、ひとりの日本兵の視点から戦争の恐怖を訴えかけ、今年のヴェネチア映画祭で絶賛された一作で「戦争を描いているが、映画は思想ではなく、あくまで芸術でなければいけない。日本が急速に戦争に傾く恐ろしさに、フィルメックスが共感してくださった」と縁深い映画祭での上映に、強い思いを語った。廣木監督は前田敦子と染谷将太が共演する『さよなら歌舞伎町』、篠崎監督は震災後の心の傷に葛藤する女性をスリリングに描く『Sharing』をそれぞれ上映。「涙あり、笑いあり、裸あり(笑)でフィルメックスの中では一番ラフな作品かもしれない」(廣木監督)、「11年に審査員をさせてもらい、映画を観ることからエネルギーをもらった。作品の上映は(第1回以来)14年ぶりなので、いささか緊張している」(篠崎監督)と心境を明かした。一方、コンペティション部門はイスラエル、イラン、フィリピン、韓国などから9本がエントリーされ、唯一の日本映画『ダリー・マルサン』のメガホンを執った高橋監督は「吐き出す思いでつくった作品を、拾ってくれる熱をフィルメックスに感じる。作品をしっかり観ていただける映画祭」と敬意を表した。同映画祭のディレクターを務める林加奈子氏は「コンペ作品の共通したテーマを強いて挙げれば、闇を描いているという点。世界、時代、心の闇を深く掘り下げ、明日への光明を求めている」と指摘し、「特別招待も含めて、濃厚で深い映画ばかり。ぜひご期待していただければ」と自信を示した。コンペティション部門の審査委員長を、中国が世界に誇る名匠ジャ・ジャンクーが務めることも決定し「長年の念願だったので、本当に光栄で嬉しい」と話していた。第15回東京フィルメックス11月22日(土)から30日(日)まで有楽町朝日ホール、TOHOシネマズ日劇にて開催取材・文・写真:内田 涼
2014年10月15日「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」のクロージングセレモニーおよび各賞の発表が2月24日(日)に開催され戸田幸宏監督の『暗闇から手をのばせ』がグランプリとシネガー・アワード(記者および興行主の審査による賞)の2冠に輝いた。同作のテーマは「障害者の性」。グラビアアイドルの小泉麻耶が障害者専門のデリヘル嬢に扮しており、ハンディキャップを抱える人々を遠ざけようとする社会に鋭い視点と軽やかな描写で切り込んでいく。戸田監督はNHKエンタープライズに所属し、ドキュメンタリーのディレクターを務めている。今回、初めてフィクション作品に挑戦したが、数年前に巡り合った現実の題材が基となっている。そもそも会社でドキュメンタリー作品として製作するための企画を立てたが、許可が下りずに自己資金で制作することを決めたという。シネガー・アワードで最初に登壇した際は「昨夜、飲み屋で携帯をなくしてしまい、この1日は携帯のことばかり考えていたんですがさっき見つかりました」と語り笑いを誘っていたが、最後にグランプリとして再び名前が呼ばれることは予想してなかったよう。驚いた様子で再び舞台中央へと足を運び「さっきいただいたので『もうもらえないのか』とがっかりしてたので驚いてます(笑)」と喜びを語った。会社でボツとなった企画での受賞、しかもスカパー!から次回作のための資金援助として200万円が授与されるということで「NHKザマアミロ!スカパー!さん、ありがとう」と過激な叫びで会場を沸かせる。審査委員長の塚本晋也監督は「(審査員の)みなさんに1(位)、2(位)、3(位)を挙げてもらい、公正に選んだ」と明かし、本作について「お金は出してもらえないけどどうしても撮りたくて自分を信じて作る思いが表れていた。最後まで見せ切り、観る人を引っ張る強さがあった」と評した。吉田大八監督からは「次の作品のテーマに苦労すると思う。苦しむ姿を見たい(笑)。期待したい」という言葉を贈られたが、戸田監督は「タブーに挑戦するテーマで、制約を受けずに作っていきたい」とさらなる飛躍を誓っていた。なお本作は3月23日(土)よりユーロスペースにて劇場公開されることがすでに決定している。このほか北海道知事賞は原田裕司監督の『冬のアルパカ』が受賞。俳優の山本浩司がプレゼンターを務めたが、原田監督は「山本さん主演の『ばかのハコ船』を観て映画を撮り始めたので嬉しいです」と感激を語る。『天使の恋』や『DOCUMENTARY OF AKB48』など既に商業映画で活躍している寒竹ゆり監督の『ケランハンパン』は審査員特別賞に輝いた。勧告を舞台に撮影した本作だが寒竹監督は「予算がなくて主演の村上淳さんと『(衣裳の)靴だけはいい靴を買いたいよね』と話してて『右はおれが買うから左は監督が買って』なんて話してました。そうやって撮った作品をみなさんに見ていただき、笑ってもらえて、賞までいただけて嬉しいです」と喜びを明かした。スカパー!映画チャンネル賞は山口秀矢監督の『樹海のふたり』が受賞。61歳にして、初の監督作品で見事に受賞を果たした山口監督は「自信を持ってここに来たものの、他の監督の作品を見てすっかり自信をなくしてました。この賞をいただき、私も(映画祭のテーマと同じように)一歩先へ行きたい」と語った。そして、最後に塚本監督から「どうしても、もうひとつあげたい」とさらなる特別賞の扱いで“「渚」特別賞”が授与されたのが原將人監督の『あなたにゐてほしい ~Soar~』。急遽、審査員が相談して授与を決定したため賞状やトロフィーはなく花束が贈呈されたが、原監督は自身の妻であり主演を務めた観音崎まおりが双子を妊娠中であることを告白し、さらに宮沢賢治の「双子の星」をベースにした監督作『20世紀ノスタルジア』で観音崎さんと出会ったという不思議な運命をも明かし客席からは温かい祝福の拍手がわき起こった。62歳の原監督は「インディペンデントで45年やってきましたが、これを励みにあと40年、100歳まで作れる気がします!」とさらなる創作に意欲を燃やした。21日(木)からこの日の午後5時までの4日間で映画祭には11,735人もの観客が来場。最終日の25日(月)には受賞作の上映があるため12,000人突破は確実となった。<オフシアター・コンペティション部門 受賞一覧>■グランプリ:「暗闇から手をのばせ」(戸田幸宏監督)■北海道知事賞:「冬のアルパカ」(原田裕司監督)■審査員特別賞:「ケランハンパン」(寒竹ゆり監督)■「渚」特別賞 Special Mention for Nagisa:「あなたにゐてほしい ~Soar~」(原將人監督)■スカパー!映画チャンネル賞:「樹海のふたり」(山口秀矢監督)■シネガー・アワード:「暗闇から手をのばせ」(戸田幸宏監督)■審査員特別賞:「ケランハンパン」(寒竹ゆり監督)(text:cinemacafe.net)
2013年02月25日12月に東京で開催される「MICHAEL JACKSON TRIBUTE LIVE」にR&Bシンガー・松下優也の出演が決定した。MICHAEL JACKSON TRIBUTE LIVEのチケット情報本公演は、幻のライブとなった「THIS IS IT」にバックダンサーとして抜擢されたケント・モリ、マイケル・ジャクソン自身から絶大な信頼を得ていた振付師のトラヴィス・ペインらが出演。さらにグループとしての来日パフォーマンスは1973年のジャクソン5日本ツアー以来、実に38年ぶりとなるジャクソンズが出演する予定で、大きな話題となっている。このビッグイベントへの出演が新たなに決定した、R&Bシンガー・松下優也は、自他ともに認めるマイケル・ジャクソンの大ファン。「大好きなマイケルのオフィシャル・トリビュートライブに出演が決まって本当に嬉しいです。自分がどの曲を歌うことになるのか、今からとても楽しみです」と公演に向けての意気込みを語る。「MICHAEL JACKSON TRIBUTE LIVE」は、12月13日(火)・14日(水)に東京都・国立代々木競技場 第一体育館にて開催。チケットは発売中。また松下優也は、クリスマスイブに地元・大阪でスペシャルライブ「Live 2011 〜Christmas Live @ Hometown〜」を開催。チケットの一般発売は、11月19日(土)10:00より開始となる。
2011年11月18日20日に開幕した第33回PFFぴあフィルムフェスティバルが30日に最終日を迎え、東京の国立近代美術館フィルムセンターにてコンペティション部門の表彰式が行なわれ、最終審査員として、阿部秀司、塚本晋也、南果歩、瀬々敬久、瑛太が登壇した。その他の写真グランプリを獲得したのは、幼少期に大切な人を失ってしまった主人公が暴走していく、虐げられた弱者の思わぬ反逆と狂気を描いた北川仁監督(29歳)の『ダムライフ』。塚本は「グランプリと言えど僅差でした。が、他の作品と全く違うオリジナリティーと独特の映画の文体と話法があり、現代に生きる我々が抱えている心の闇を客観的に映画的なデザインで描いたところがよかった」と受賞理由を説明。北川監督は「今日、死んじゃうんじゃないかな。『才能がない、やめちまえ、チビ』などの誹謗中傷を受け苦しんだこともあり、『ざまぁ見ろ!』と言ってやろうと思ったのですが、いざこの場に立つと、支えてくれた人たちへの感謝の気持ちがにじみ上がってきます。僅差ということで調子に乗らずに作り続けたい」と喜びをかみしめた。なお本作は、第16回釜山国際映画祭New Currents Award招待作品にも選出されており、国内では、第24回東京国際映画祭の“日本映画・ある視点”部門にて招待上映される。瑛太は「世の中は大変な時期ではありますが、今回の監督の平均年齢が僕に近い26歳ということで、僕ら若い世代もアイデアを出して、前向きに映画を作っていき、世の中の人にパワーを与えていきたいと強く感じた。機会があれば俳優として一緒に仕事をしたい」と語った。なお“ぴあフィルムフェスティバル”は今後、京都、福岡、名古屋などに会場を移して開催される。第33回PFFアワード2011/受賞結果■グランプリ『ダムライフ』北川仁監督■準グランプリ『春夏秋冬くるぐる』日原進太郎監督■審査員特別賞『(TAITO)』緑朗監督『パッション』南部充俊監督『僕らの未来』飯塚花笑監督■エンタテインメント賞(ホリプロ賞)『ニュータウンの青春』森岡龍監督■映画ファン賞(ぴあ映画生活賞)『チルドレン』武田真悟監督
2011年10月03日映画監督の登竜門として数多くの才能を輩出してきた「PFFぴあフィルムフェスティバル」の各賞を発表する「PFFアワード2011」表彰式が9月30日(金)、東京・京橋の東京国立近代美術館フィルムセンターで行われた。33回目を迎える今回は602本の応募作品から、17本の入選作品を選出。その中から北川仁監督の『ダムライフ』が栄えあるグランプリを受賞した。虐げられたイエスマンの主人公が感情の“ダム”を決壊させ、暴走する姿をひりひりと描き出した同作。審査員を務めた塚本晋也監督は「他の作品とはまったく違うオリジナリティがあった。映画に対する自分なりの文体、話法を持っているし、主人公の心の闇をあえて客観的に描くことで、より浮き彫りにしている」と評した。今回、審査員を務めたのは塚本監督をはじめ、瀬々敬久監督、女優の南果歩、俳優の瑛太、映画プロデューサーの阿部秀司の5名。審査は例年以上に白熱したといい「各賞とも僅差だった」(塚本監督)。南さんは「審査はとにかく緊張しましたが、こうやって映画監督が生まれてくるんだという瞬間を目撃することができた」と満足そう。瑛太さんは「審査員をやるからには、思ったことや感じたことをハッキリ言おうと思った。大切にしたのは直感。『こういうのが見たかった』という新しいアイディアがある作品を選んだ。いつか映画作りを一緒にできたらいいなと思います」と若き才能にエールを送った。一方で、「どんな作品と出会えるのか楽しみにしていたが、正直みんな似通った雰囲気で『あれ?』と思った部分も。いろんな制約があると思うが、どれも身近な世界を描いたものばかりだった気がする」(塚本監督)、「もっと自由にいろんなジャンルに挑戦してほしい」(阿部プロデューサー)と苦言が飛び出す場面も。現在の日本映画界を取り巻く厳しい状況を踏まえつつ、今後を支える受賞者たちを鼓舞した。受賞結果は以下の通り。『川の底からこんにちは』、『あぜ道のダンディ』などに出演する俳優・森岡龍がメガホンをとった『ニュータウンの青春』が優れたエンターテイメント性に対して贈られるエンターテイメント賞を受賞した。グランプリを受賞した『ダムライフ』は10月22日(土)から開幕する第24回東京国際映画祭「日本映画・ある視点」部門に招待上映される。■「PFFアワード2011」受賞結果グランプリ『ダムライフ』(北川仁監督/29歳/東京都出身)準グランプリ『春夏秋冬くるぐる』(日原進太郎監督/31歳/大阪府出身)審査員特別賞『TAITO』(緑朗監督/27歳/愛知県出身)審査員特別賞『パッション』(南部充俊監督/34歳/神奈川県出身)審査員特別賞『僕らの未来』(飯塚花笑監督/20歳/群馬県出身)エンターテイメント賞『ニュータウンの青春』(森岡龍監督/23歳/東京都出身)映画ファン賞『チルドレン』(武田真悟監督/24歳/愛知県出身)■関連作品:川の底からこんにちは 2010年5月1日よりユーロスペースほか全国にて順次公開あぜ道のダンディ 2011年6月18日よりテアトル新宿ほか全国にて公開© 2011「あぜ道のダンディ」製作委員会■関連記事:光石研が32年ぶりの主役に!『あぜ道のダンディ』試写会に20組40名様ご招待木村佳乃、涙のブルーリボン生田斗真は「ほかの人がやらないことやりたい」と決意満島ひかり「モテキ」発売イベントで弟・真之介をちゃっかりPR満島ひかりインタビュー「“生っぽい”モノを目指したい」満島ひかりが白ずくめ防菌服で“中の下の人生”を歌い上げる特別映像が到着
2011年09月30日園子温監督『ヒミズ』に主演した染谷将太と二階堂ふみが最優秀新人俳優賞「マルチェロ・マストロヤンニ賞」をダブル受賞し、日本人俳優初の快挙を伝えるニュースで湧いた第68回ヴェネチア国際映画祭。10日(現地時間)に発表されたコンペティション部門の受賞結果は以下の通りだ。最高賞にあたる金獅子賞はロシアのアレクサンドル・ソクーロフ監督の『ファウスト』。ゲーテの代表作とも呼ばれる「ファウスト」をソクーロフ監督独自の視点で脚色し、権力の腐敗に取り組み続けた監督の4部作の最終作。公式上映後から本命視されていたロマン・ポランスキー監督、ジョディ・フォスター主演の『Carnage』(原題)は無冠に終わった。対して『ファウスト』は上映後に賛否両論に分かれたが、審査員長のダーレン・アロノフスキー監督は「夢を見させる映画、泣ける映画、笑える映画もあれば、一度観たら人生が変わってしまう映画もある。これはそういう作品だ」と授賞理由を語った。銀獅子賞(優秀監督賞)は中国・香港の『人山人海』(原題)の蔡尚君監督。映画祭開幕後にサプライズ上映された同作は、中国国内の検閲を受けずに製作したという経緯があり、上映日までタイトルも含めて詳細はベールに包まれていた。優秀男優賞はイギリスのスティーヴ・マックイーン監督の『Shame』(原題)のマイケル・ファスべンダー、優秀女優賞は中国・香港のベテラン女性監督、アン・ホイの新作『Simple Life』(原題)で年老いた病身のメイドを演じたディニー・イップに輝いた。審査員特別賞はイタリアのエマヌエレ・クリアレーゼ監督の『Terraferma』(原題)。優秀技術賞(撮影)は「嵐が丘」をアンドレア・アーノルド監督が映画化した『Wuthering Heights』(原題)のロビン・ライアン、金のオゼッラ賞(優秀脚本賞)はギリシャの『Alpes』(原題)のヨルゴス・ランティモス&エフティミス・フィリップーが受賞した。また、先鋭的な作品がそろうオリゾンティ部門では最高賞のオリゾンティ賞を塚本晋也監督、Cocco初主演作の『KOTOKO』が受賞した。(text:Yuki Tominaga)写真は『ファウスト』で金獅子賞を受賞したアレクサンドル・ソクーロフ監督。© AP/AFLO■関連作品:ヒミズ 2012年春、シネクイントほか全国にて順次公開© 『ヒミズ』フィルムパートナーズ■関連記事:ヴェネチア新人賞の染谷将太、被災地での撮影で「頭の中が真っ白になった」園子温監督、震災後に『ヒミズ』シナリオ変更し被災地で撮影していたことを明かす窪塚洋介、鈴木杏が『ヒミズ』で園子温作品初出演!西島隆弘&吉高由里子も再びヴェネチア、モントリオールにトロント…世界の映画祭での邦画の奮闘に期待!『冷たい熱帯魚』の衝撃再び?『ヒミズ』に吹越満、でんでんら“園組”が勢揃い
2011年09月12日映画の新しい才能の発見と育成”をテーマに掲げ、これまでも様々な作品や映画監督を輩出・紹介してきたぴあフィルムフェスティバル(PFF)。第33回となる今年は9月20日(火)から30日(金)まで開催されるが、その詳細プログラムが発表された。その他の写真今年の目玉となるのは、“BLACK and WHITEの誘惑”と題された特別企画。ドイツ人監督エルンスト・ルビッチの『陽気な中尉さん』『陽気な巴里っ子』に加え、ハンガリーの巨匠タル・ベーラの7時間を超える大作『サタンタンゴ』が上映される。両者とも後進に多大な影響を与えた存在であり、その作品の鑑賞機会はかなりレア。まさに映画ファン必見だ。もうひとつの注目が長谷川和彦監督の来場。1979年の『太陽を盗んだ男』で知られる長谷川監督だが、今回のPFFでは岩井俊二監督との映画談義や『太陽を…』の上映に参加。『太陽を…』は一介の中学教師が自ら原爆を作るという問題作だが、いまだ福島の原発事故が収束しない現在だからこその貴重な話が聞けそうだ。そのほかにも、黒沢清監督による映画講義、塚本晋也監督による『七人の侍』談義、今年のPFFスカラシップ作品である『恋に至る病』(木村承子監督)などの上映が行なわれる。一方、“新しい才能”を発掘するために行なわれるコンペティションがPFFアワード。今年は602本の作品が公募で集まったが、その中から厳選された17作品が上映され、30日(金)に行なわれる表彰式でグランプリが発表される。入選作品は、『untitled』岩永洋監督、『101』酒巻大樹監督、『オードリー』勝又悠監督、『偶像讃歌』和田彩監督、『ケージ』石井慎吾監督、『春夏秋冬くるぐる』日原進太郎監督、『TAITO』緑朗監督、『ダムライフ』北川仁監督、『チョッキン堪忍袋』天野千尋監督、『チルドレン』武田真悟監督、『ニュータウンの青春』森岡龍監督、『パッション』南部充俊監督、『反芻』狩野嵩大監督、『PICARO』野上鉄晃監督、『僕らの未来』飯塚花笑監督、『山犬』佐藤考太郎監督、『Recreation』永野義弘監督。なお、今回のPFFアワードでも昨年に引き続き、一般の映画ファンが最終審査に参加することができる“映画ファン賞(ぴあ映画生活賞)”企画の実施が決定している。第33回PFFぴあフィルムフェスティバル9月20日(火)~30日(金)、東京国立近代美術館フィルムセンターにて開催京都、神戸、名古屋など順次開催予定。
2011年08月12日弱冠二十歳にして、すでに6枚のシングルとアルバム1枚をリリースし、もはや“新進”という言葉が似つかわしくない活躍を見せる松下優也。彼が、ミュージシャン・松下優也役…つまり自分自身を演じ、話題を呼んだ携帯ドラマ『ヒカリ、その先へ』の完結編が劇場公開される。写真の学校に通うも夢を見失いかけた少女と、成功を掴みつつも葛藤や孤独を抱えるひとりのミュージシャン。2人の交流を描いたこの青春ストーリーを松下さん自身はどのように受け止めたのか?二十歳の素顔に迫る――。フィクション作品で“本人役”を演じる難しさまず、ドキュメンタリーではなくフィクション作品で自分自身を演じるということについて。想像するだに難しそうな役柄にどのような気持ちで臨んだのか?「とにかく、自分のことを客観的に見るように頑張りました。例えばこれが実在しない普通の物語の登場人物なら、もちろんそれはそれで難しいですが、自分で作りこめる部分がある。でも、松下優也を演じるとなると話が違う。周りの人間で松下優也を知っている人間もいるわけで、演じながらもし自分で『足りない』とか『こうじゃない』っていうのを僕が感じていたら、それは観ている人も気づいてしまうと思うんです。だからこそ、自分を客観視しようとするんですが、これが難しかったですねぇ…。レコーディングやリハーサルのシーンは、すごくリアリティがあっていつもどおり、自分が経験したとおりに、という感じでやりやすかったんですが、女の子(=きい/倉科カナ)と出くわして喋るシーンとかは…」。普段、プライベートで女の子とバッタリ出会って喋ったりした経験を活かして…?「いや、普段そういうことないんで(笑)!仕事上なら大丈夫なんですけど、女性の方と喋るのってあまり得意じゃなくて…。恥ずかしいんですよ、元々、すごい人見知りだし。特に自分と同じ年代の女の子と喋るのは余計緊張してしまうんですね…。だからそこはすごく難しかったですが、もしかしたらそういう照れが、いい意味でリアルな映像に仕上がっているかもしれません(笑)」。早くも意外な“弱点(?)”を見せてくれた松下さん。本作以前にも、舞台や映画に出演した経験はあるが、繋がっているようで別物のようにも思えるミュージシャンとしての活動と俳優としての活動。松下さんはどのように捉えているのだろうか?「やっぱり、自分にとって音楽というのは何より特別なもので、音楽があるからこそ、いろんな出会いがあって、こういうこと(=俳優)をやらせてもらえてるんだな、と思う。その中で芝居ってすごく奥深いです。常に、自分の新しい表現を見つけていきたいと思っていますが、その中ですごく楽しんでお芝居をやらせてもらってます」。劇中、ヒロインのきいは写真を、松下さんは音楽を人生の拠りどころとし、もがきつつも自分の道を進もうとするが、現実には「やりたいことが分からない」、「進むべき道が見つからない」という若者も多い。松下さん自身、音楽でプロの道に進むと決めたのは、中学の卒業時だったという。15歳の若者が、なぜそこまでの決断をし、前に進むことができたのか?「運が良かった…なぜなら僕は音楽と出会えたから。そうとしか言えないと思う。音楽というものを見つけたとき『あ、これや』って思えたんです。うまく説明できないけど、これなら自分は前に行けるって。だから、中学を卒業するときも、自分の中でほかに選択肢はなかった。うちのオカンにまで言われましたから。『あんた、音楽やらんかったらもうあかんで』って(笑)。考えてなかったからこそ、『なれない』なんて思わなかったんだと思う。十代の根拠のない自信なんでしょうね。いまになって、よくそんな風にできたもんだなって思いますよ(苦笑)。不安も恐怖も“知らなかった”んでしょうね」。「20代はまだ大人と子供の間。30代になってようやく大人になれるのかな」そして念願のプロデビュー。だが、もちろんコトは周囲にそう見えるほど簡単ではない。「いまだに悩んで、壁にぶつかって…しょっちゅうです」とボヤキつつ、松下さんはカラリと笑う。「悩みがあるから上に行けると思ってる。毎回『まだまだや』って気づかされて、だからもっと成長できて…の繰り返し。ストレスの発散?映画観たり音楽聴いたり…でも最後は『やるしかないんだ!』って気持ちになるんですよ」。「20代ってまだ大人と子供の間。周りを見ながら30代になってようやく大人になれるのかもとか思ってます」と松下さん。ではいま、一番かなえたい夢は?「大きなところでライヴがやりたいですね。東京なら武道館。大阪なら大阪城ホールかな。自分でレコーディングしてるときは、自分の音楽が伝わるのかどうか分からない部分があって…。それがお客さんの前でやることで、お客さんにパワーもらって、アドレナリン出まくって、伝えられるもの、伝わってくるものがあるんです。そのゾクッと来る感じをひとりでも多くの人に体感してほしいんです」。すっかり“音楽野郎”の顔になった松下さんだが、少し遡って質問。女の子と話をするのが苦手って本当?ラブソングを書く機会もあるだろうに…。「いや、本当にシャイなんです…(笑)。ラブソングは…想像してみたり、自分の思いを反映させたり。というか、人見知りなのとラブソングを作るのは別のことですから(笑)!」劇中のきいとの出会いの瞬間にぜひ、注目して楽しんでほしい!特集:年下のカレ■関連作品:ヒカリ、その先へ 2010年10月23日より新宿バルト9ほか限定公開© 2010 Sony Music Entertainment (Japan) inc./ Epic Records Japan Inc.
2010年10月20日映画『恋愛戯曲』の初日舞台挨拶が9月25日(土)、東京・千代田区のヒューマントラストシネマ有楽町で行われ、W主演の深田恭子、椎名桔平、共演の塚本高史らが出席した。劇作家で演出家の鴻上尚史が自身、2度上演した舞台を自らメガホンを取った作品で、スランプ中の人気脚本家・谷山(深田さん)と谷山に“強制恋愛”を仕掛けられるTVプロデューサー(椎名さん)の顛末を描くラブコメディ。恋愛と結婚の関係性について司会者から考えを尋ねられ、女優の山本未來と結婚して丸7年になる椎名さんは「結婚しても恋をしましょうってことで」。深田さんが「えーっ?」と驚きの声を上げると、「『えーっ』ってあなた、奥さんになっても恋していたいと思うでしょう?」と椎名さん。「ダンナさんに恋をしていたいし、ダンナさんにも恋をされたい」と話す深田さんに、「そういうことです」。2人、意見が一致した。入籍して4年目の塚本さんも「奥さんに恋心、好きっていう気持ちがあればいい。っていうか結婚しているからほかの女性いらない、って言えばいいのかな?」とハッキリした考え。鴻上監督は、椎名さんと塚本さんを指して「こことここはスキャンダルになっちゃうから、俺しか言えない。だから言いますけど、ときめくことは素敵なことで、片想いでもいいと思う。相手はいつも行くコンビニの店員さんもいいし。そうそういつも、奥さんにときめくことはないでしょう?」と反論。再び椎名さんと目を合わせると「あ、敵対しちゃった?」と苦笑いで、観客の笑いを誘っていた。『恋愛戯曲〜私と恋におちてください。〜』はヒューマントラストシネマ有楽町、シネセゾン渋谷、新宿武蔵野館ほか全国にて公開中。特集「新しい恋のカタチ」■関連作品:恋愛戯曲〜私と恋におちてください。〜 2010年9月25日よりヒューマントラストシネマ有楽町、シネセゾン渋谷、新宿武蔵野館ほか全国にて公開© 2010映画「恋愛戯曲」製作委員会■関連記事:深キョン&椎名桔平が原稿に埋もれ…『恋愛戯曲』特別画像&白熱の本編映像が到着達人に聞く!『恋愛戯曲』監督・鴻上尚史の恋愛講座【出会い編】恋多き女(?)深キョンが恋の悩みをバッサバッサ深田恭子インタビュー愛は自己チューに?恋に落ちるスイッチは…鴻上尚史婚活パーティでカップル成立率3割5分の恋愛伝道パワーを発揮!?
2010年09月25日相武紗季×眞木大輔×塚本高史のトリプル主演作『恋するナポリタン〜世界で一番おいしい愛され方〜』が、7月1日(木)よりL.A.で開催される「Anime Expo 2010」に出品されることが決定!主演の3人の喜びのコメントが動画で到着した。ピアニストの佑樹(眞木さん)が起こした事故でイタリアンシェフの武(塚本さん)は命を落とすが、奇跡的に命を取り留めた佑樹に、なぜか武の記憶が宿ってしまう。武の幼なじみの瑠璃(相武さん)は、慣れ親しんだ武の料理の味を再現する佑樹を許せないでいるが、武のある想いを伝えようとする佑樹と次第に打ち解け…という、ちょっぴり切ないラブストーリー。劇中、瑠璃は武に「人生の最後にはナポリタンを食べたい!」とおねだりするが、実はスパゲッティの“ナポリタン”は、イタリア・ナポリ発祥ではなく、日本人が考案した純然たる和風スパゲッティ。今年で19回目を迎える「Anime Expo」では、アニメ作品だけでなく、日本の文化をアメリカの人に伝え、より深く日本を知ってもらおうという狙いがあり、日本発祥の“ナポリタン”を扱った本作が招聘作品に選ばれた。相武さん、眞木さん、塚本さんは今回のL.A.進出決定を大喜び。特に、塚本さんは、相武さんからの「どうですか?L.A.…ホームタウン」というフリに、自信満々で「まぁ、L.A.っつったら“俺の街”だからね(笑)」と故郷への凱旋(!?)に感慨深げな様子で「ハートが伝わればいいかな」と締めてくれた。果たして“ナポリタン”をロスの人々はどう受け止めるのか――?「Anime Expo 2010」は7月1日(木)から4日(日)の日程で開催。『恋するナポリタン〜世界で一番おいしい愛され方〜』は9月11日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル池袋ほか全国にて公開。※こちらのコメント動画はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:恋するナポリタン〜世界で一番おいしい愛され方〜 2010年9月11日よりヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル池袋ほか全国にて公開© 2010「恋も仕事も腹八分目」フィルムパートナーズ■関連記事:眞木大輔が相武紗季、塚本高史とのトリプル主演作でピアニストとシェフに同時挑戦
2010年06月18日クエンティン・タランティーノからブラッド・ピットに至るまで影響を与えたと言われる塚本晋也監督の代表作『鉄男』を、塚本監督自身が全く新しい形で蘇らせた『鉄男 THE BULLET MAN』。先日より公開されている本作だが、異例の“爆音上映”が大きな話題を呼んでいる。ロバート・ダウニー・Jr.主演の『アイアンマン2』が前作を上回る勢いでヒットを記録しているが、巷を“文字通り”騒がせているアイアンマン(=鉄男)がもうひとり。「音圧を体験する」というコンセプトの下、『鉄男 THE BULLET MAN』において、塚本監督は公開劇場に可能な限り足を運び、通常の映画作品の上映とは次元の異なる、マックスの音量レベルでの上映を展開。実際に、本作の“爆音上映”を体験した観客からは「劇場が揺れている!」、「音を浴びるライヴのようだ」といった声が寄せられている。本作の公開を記念して、現在、東京・吉祥寺の吉祥寺バウスシアターでは、旧作『鉄男』および『鉄男II/BODY HAMMER』の“爆音上映”も実施!こちらも、通常の映画上映用の音響設備とは異なる音楽ライヴ用の音響設備をフルに使い、限界まで音量レベルを上げ大音響で上映しており、ファンの熱狂的な支持を集めている。6月12日(土)の上映初日には、劇場のキャパシティ200人強のところ、およそ300人がつめかけ、会場が酸欠状態になる程の大盛況だった。わざわざ劇場に駆けつけた塚本監督も“立ち見”で作品を鑑賞したとか…。ちなみに、吉祥寺での旧作の爆音上映は18日(金)まで(※上映作品は『鉄男II/BODY HAMMER』のみ)。また『鉄男 THE BULLET MAN』に関しては、メイン館のシネマライズ(東京・渋谷)での上映は20日(日)までだが、好評を受けて26日(土)からシアターN渋谷にて続投ロングランが決定!さらに、7月以降、全国各地での公開も続々と決まっている。爆音と共にハリウッドとはひと味違う“アイアンマン=鉄男”を体験してみては?『鉄男 THE BULLET MAN』はシネマライズほか全国にて公開中。■関連作品:鉄男 THE BULLET MAN 2010年5月22日より渋谷シネマライズほか全国にて公開© TETSUO THE BULLET MAN GROUP 2009■関連記事:『鉄男 THE BULLET MAN』インタビューキャスト陣が語る塚本晋也、東京…塚本監督・鉄男から誕生した世界初映像システム初披露爆音に熱狂!鈴木京香、浅野忠信ほか各界から『鉄男』に絶賛コメント続々『鉄男』最新作にニューヨーカー熱狂!予想外の大音響に騒然『鉄男』最新作N.Y.上陸!エンディング曲にナイン・インチ・ネイルズ
2010年06月18日日本映画を新たな次元へと押し上げたと評される『鉄男』から20年。日本が世界に誇る鬼才・塚本晋也が自身の代表作を全く新たな形で映像化したのが『鉄男 THE BULLET MAN』である。男の肉体が鋼鉄に変貌していくという物語の“核”はそのまま。だが、この風変わりな設定を生かす上で欠かせないのが、俳優陣のドラマの部分。わが子を失い精神のバランスに異常をきたしていくゆり子と夫のアンソニーを演じたのは桃生亜希子とエリック・ボシックの2人。映画の公開を前に2人に話を聞いた。写真家、モデルとしても活躍するエリックは以前から塚本作品の大ファン。オーディションを経て本作への主演が決まったそうだが、そのときの経緯にふり返ってもらうとかなり興奮した口調でこう明かしてくれた。エリック:僕は、最初は『鉄男』を作るって知らなかったんです。単に塚本監督のオーディションとだけ聞いていて、それだけで「やったー!」って(笑)。台本もらったら、なんかサイボーグの話があって…でもまだ『鉄男』だって思わなかった。2回ほどオーディション受けて、それを知らされたときは衝撃でした!(役が)決まったときは信じられなかったです。「すごい!みんな知ってるシネマアイコンになるんだ」って。一方の桃生さんは、オーディションを前に初めて旧作の『鉄男』を観たという。桃生: 監督の存在はもちろん知っていましたし、その世界観に憧れも持っていましたが、自分の中で勝手に「(自分とは)ちょっと違うものだ」という感覚を持っていて…。私、ホラーやスリラーは苦手で、血とかも嫌いなんですよ。でも『鉄男』を観たらもう別格にかっこよかった。ただ、演じるとなると、それはすごいチャレンジだなと思いました。実際に監督にお会いする前は、「変態で頭の中ぶっ飛んでるんだろうな」と思ってたんですが、監督の方から「みんな、オタクとか変態とか思ってるんですが結構普通なんですよ」と先に言われました(笑)。実際に(塚本監督の)海獣シアターの工場のような場所で、いくつかセリフを言ってみたらすごくいい感覚だったんです。やってみたいという気持ちがすごく強くなりました」。では、撮影現場での塚本監督の印象は?桃生:すごく謙虚で腰が低い方なんです。状況の中でベストを探していく感じで。あ…でも、優しいんですが、目の奥に“狂気”はありますね。一度、私の撮影じゃないときにカメラをのぞいてるときの目を見たんですけど、すごいんですよ!初めて見る、色気のある目でした(笑)。初共演で2人は夫婦役を演じたわけだが、互いの印象は?また、撮影が進んでいく中での関係性の変化はあったのだろうか?エリック:脚本を読んで、ゆり子ってうつ病の暗い子を想像していたので、監督もきっとそういう重さのある女優さんを選ぶと思ってた。だから「こんなに元気なのか!」って(笑)。桃生:今回、撮影期間がびっくりするぐらい長かったんです。最初に知り合った分、お互いすごく仲良くなっちゃったというところがあって、進むうちにケンカしそうになったこともありましたよ。2人とも言いたいことを言い出して「ムカつくなぁ」って感じで(笑)。でも、そこまでできるのって逆にあんまりないですよね。だからすごく良かったと思います。エリックは、ちょっと気難しいところもあるけど(笑)、変なヤツです!ユーモアもあって、独特ですごくハマってました」。塚本作品のひとつの特徴と言えるのが“東京”の描き方。本作でも外国人の夫と日本人の妻という夫婦、そして全ての謎を包み込む街として、東京という都市そのものが独特の存在感を放っている。2人にとって東京はどんな街?エリック:それ、すごく考えたんですよ。僕はいろんな国、街を見てきたけど東京が一番好き。でも、塚本監督の作品を観ると、東京はすごい嫌なところなんですよね(苦笑)。みんなケンカしてて、男は悪いし、女の子はもっと悪い(笑)。厳しい、冷たい!塚本監督が言ってたのは「自分は生まれも育ちも東京で、ほかのところは知らないし、見るものもすることもない。だから東京の話になった」と。もしかしたら、彼にとってはどの街かは関係ないのかもしれない。自分が暮らす、狭く、暗いものを映画にしているのかな。でも、彼がN.Y.に生まれてそれを撮ったらそれはN.Y.の暗さになるわけで、ということはやっぱり東京であるということは関係ないようで、関係ある…(としばらく思案)。あと最近、街と自然についていろいろ言う人いるけど、すごく緑いっぱいあると思いますよ。塚本さんは、よく橋で撮影するけど、それはなぜかというと木や緑を写りこませないでビル群を撮りたいから。逆に言うとそれだけ木や緑があるってことなんです。桃生:すごくエネルギーの強い街だと思うので、自分のエネルギーが強くないと肯定できない部分があったりしますよね。一度外国に出て、戻ってくると感じるのは、ものすごく早い時の流れ。だから、何かしてないと不安になってしまうようなエネルギーの見えない渦みたいなものとかが絶対あると思います。ゆっくりとしようと思いつつ、気づいたら流されそうになって、ということは常にありますね。ただ、いまはその流れの中でやっていきたいとも思っていて、その中での面白さも見えてきているし、自分のスタイルを持っていれば楽しく生きられる、そういうチャンスのある面白い場所、可能性のある街だと思います。■関連作品:鉄男 THE BULLET MAN 2010年5月22日より渋谷シネマライズほか全国にて公開© TETSUO THE BULLET MAN GROUP 2009■関連記事:塚本監督・鉄男から誕生した世界初映像システム初披露爆音に熱狂!鈴木京香、浅野忠信ほか各界から『鉄男』に絶賛コメント続々『鉄男』最新作にニューヨーカー熱狂!予想外の大音響に騒然『鉄男』最新作N.Y.上陸!エンディング曲にナイン・インチ・ネイルズ塚本晋也の新たな『鉄男』が北米上陸!真田広之と共にアメリカでの栄誉の喜び語る
2010年05月21日映画『鉄男 THE BULLET MAN』の公開直前イベントが5月20日(木)、東京・赤坂オフィスハイツで行われ、興奮した脳波が映像を変化させる世界初の映像システム「鉄男TBMJオリジナルAR」がお披露目された。本作の塚本晋也監督の大ファンであることを公言するクリエイター3人組ユニット、AR三兄弟が、本作を試写で観て感激したことから実現したコラボレーションで、脳波を拾うヘッドフォンを通じ、集中力の高い状態の脳波を安定して一定時間出すと、ゲームクリアで『鉄男』シリーズの映像が見られるというもの。主演のエリック・ボシックが挑戦。打ち合わせ時にはクリアしていたが、取材陣を前にした実演では集中できなかったようで、クリアに到らず「取材のみなさんがいるこの状態だと、ダメですね」と苦笑い。求められる脳の状態がピンとこない様子の塚本監督が「集中って何?どういう集中?」と質問すると、同ユニットの長男こと川田十夢が「コンセントレーション、あ、英語にしただけですね。瞑想状態っていうのが一番近いですかね」と説明。塚本監督は「なるほど。興奮状態だったらイカサマ臭いなと思ったけど、冷静になるってことですね」と納得した。同システムは同作の公開日の22日から、東京・シネマライズで一般公開。来場者が体験できる。『鉄男 THE BULLET MAN』は5月22日(土)より渋谷シネマライズほか全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:鉄男 THE BULLET MAN 2010年5月22日より渋谷シネマライズほか全国にて公開© TETSUO THE BULLET MAN GROUP 2009■関連記事:爆音に熱狂!鈴木京香、浅野忠信ほか各界から『鉄男』に絶賛コメント続々『鉄男』最新作にニューヨーカー熱狂!予想外の大音響に騒然『鉄男』最新作N.Y.上陸!エンディング曲にナイン・インチ・ネイルズ塚本晋也の新たな『鉄男』が北米上陸!真田広之と共にアメリカでの栄誉の喜び語るマット・デイモン、主演するソダーバーグ監督の新作を携えてヴェネチア映画祭に登場!
2010年05月20日マーティン・スコセッシにクエンティン・タランティーノなど、名だたる映像作家たちがその影響を公言している伝説的な映画『鉄男』を、20年の時を経て塚本晋也監督自身が新たに甦らせた『鉄男 THE BULLET MAN』。まもなく公開を迎える本作に対し、“意外な”と言っても過言ではないほど多彩な業界、面々から絶賛のコメントが寄せられている。怒りをきっかけに男の身体が鋼鉄の銃器と化していく、という設定は20年前のオリジナル作品と同じく、今回の作品でも生かされているが、加えて大きな特徴となっているのがその“音”。マスコミ向けの試写会では、塚本監督自らが音響を調節しており、その“爆音”に試写会場が揺れたとか。配給のアスミック・エース宣伝担当者によると「音量チェックを監督自身が行うのは前代未聞。通常よりも2〜3割増しで設定したところ、試写室前の床が振動してお客さんが地震と勘違いしたり、隣の会議室の上司が『何だ?この音は!』と怒り出した」という話も。こうした噂が広まり、塚本ワールドを大音響で堪能すべくミュージシャンや俳優を中心に各界の著名人がこぞって試写室を訪れているとのこと。俳優の竹中直人は「破裂っ!炸裂っ!爆裂っっっ!!!塚本晋也がスクリーンに叩きつけるっ!覚悟は出来るのかっ!?」と、上映中のテンションそのままに絶賛。同じく俳優の村上淳は「この映画への抵抗は不必要」と本作の規格外の迫力を表現。永瀬正敏は「パイオニアの作品は、やはり本人にしか越えられない。この作品がまさにそうだ」、浅野忠信は「いまこそ、『鉄男』のような映画が必要」という言葉で、圧倒的な本作の“存在感”、塚本監督の力量を説明している。意外なところでは、“爆音”とはかけ離れた、美しく優雅なイメージの女優・鈴木京香が「塚本監督は鉄を得てより深く沈み、より高く飛ぶ。映画の自由さに目をみはり、瞬きの間さえ惜しかった」と塚本監督の表現への共感を語っている。また、音楽界からの評価が高いのも本作の特徴で「逃げ場がない。エンドロールをか見ながらやっと、自分は興奮しているのだと気付いた。」(9mm Parabellum Bullet 菅原卓郎)、「アナログにこだわった作品作りに共感。視覚と聴覚はもちろん、なんだか味覚まで鉄の味がしました。」(ACIDMANオオキノブオ)など、時代の先端を走るミュージシャンたちからの絶賛コメントも次々と到着している。一方で、先日のトライベッカ映画祭のプレミア上映で会場のスピーカーを飛ばしてしまうなど、その爆音と、塚本作品独特のカメラワーク、スピーディーなカット割りに圧倒されて、上映中にドロップアウトする人も少なくないとか…。「上映時間は『アバター』の3分の1ですが、観た後の疲労度は『アバター』の3倍は間違いなくある」とは塚本監督本人の弁。果たしてあなたはこのエネルギーに耐えられるか?『鉄男 THE BULLET MAN』は5月22日(土)より全国にて公開。■関連作品:鉄男 THE BULLET MAN 2010年5月22日より渋谷シネマライズほか全国にて公開© TETSUO THE BULLET MAN GROUP 2009■関連記事:塚本監督・鉄男から誕生した世界初映像システム初披露『鉄男』最新作にニューヨーカー熱狂!予想外の大音響に騒然『鉄男』最新作N.Y.上陸!エンディング曲にナイン・インチ・ネイルズ塚本晋也の新たな『鉄男』が北米上陸!真田広之と共にアメリカでの栄誉の喜び語るマット・デイモン、主演するソダーバーグ監督の新作を携えてヴェネチア映画祭に登場!
2010年05月20日塚本晋也監督最新作『鉄男 THE BULLET MAN』が“北米プレミア”と銘打って、開催中の第9回トライベッカ映画祭において4月25日(現地時間)に上映された。SOHO近くの「イーストヴィレッジ・シネマ」にて行われたこの日の上映会には、10代の若者を中心としたニューヨーカーが数多く駆けつけた。先日、活動休止中のインダストリアルバンド、ナイン・インチ・ネイルズ が本作のエンディングテーマを担当することが発表されたが、この日はそのエンディングテーマが入った本編が世界で初めて上映された。この楽曲を含む大音響と映像の迫力に、ニューヨーカーたちも相当驚いたよう。多くが旧作の『鉄男』シリーズは未見という若者たちの口からは「COOL!」など作品を讃える声が聞かれ、上映後のティーチインも大きな盛り上がりを見せた。渡米中の塚本監督は「僕としては、いよいよ最後になる“鉄男”を作り上げ、そしてナイン・インチ・ネイルズの方はライヴ活動を止め、活動休止というニュースがあった矢先のこの2010年、お互いに“鉄男”を媒介に合体できたことは、本当に意味があると感じています。初上映の今日、このニューヨークから、一緒に全世界に飛び出せて嬉しいです。(バンドの中心人物である)トレント・レズナーさんが“電子のコブシ”をビンビン効かせて頑張ってくれた。この曲をいただいてどのように使うか考えていた時期、自然と口ずさんでいました(笑)」とエンディングテーマ入りの上映にご満悦の様子。一方、本作の谷島正之プロデューサーからはこんな苦労話も…。「(ナイン・インチ・ネイルズが)曲を書いてくれると言って待つこと、ゆうに1年。ついこの前の2月、何の前触れもなく、ある日突然、曲が送られてきました。さすがスーパースター、スケジュール無視。そしてエンディングを丸々作り変え、今週頭の4月19日に完成させ、慌ててフィルムを25日に上映するべく、こちらに送りました」。主演のエリック・ボシックは「撮影は、肉体面よりも精神面で想像以上に過酷でした。自分の息子を失うという非常に暗い体験をするので、その重い表現をするため、自分の過去の傷を開かなくてはならず、しかも9か月間の撮影期間中ずっとでした」とふり返ったが、その苦労もこの日の大盛況で報われたようだ。『鉄男 THE BULLET MAN』は5月22日(土)より全国にて公開。■関連作品:鉄男 THE BULLET MAN 2010年5月22日より全国にて公開© TETSUO THE BULLET MAN GROUP 2009■関連記事:『鉄男』最新作N.Y.上陸!エンディング曲にナイン・インチ・ネイルズ塚本晋也の新たな『鉄男』が北米上陸!真田広之と共にアメリカでの栄誉の喜び語るマット・デイモン、主演するソダーバーグ監督の新作を携えてヴェネチア映画祭に登場!塚本晋也、深夜のヴェネチアを興奮の渦に「レッドカーペット歩けるのはすごいこと」塚本晋也最新作、ヴェネチア国際映画祭出品決定初コンペ出品の快挙!
2010年04月28日ニューヨークで開催中の第9回トライベッカ映画祭に正式出品されている『鉄男 THE BULLET MAN』のトーク・イベントが4月24日(現地時間)にSOHOのアップルストアにて開催され、塚本晋也監督と主演俳優のエリック・ボシックが出席した。また、こちらのトーク・イベントにて、本作のエンディングテーマに、全米アルバムチャートNo.1にも輝いたナイン・インチ・ネイルズ の書き下ろしの新曲が使用されることもあわせて発表された。熱狂的な“TETSUO”&“TSUKAMOTO”ファンが集まり大盛況となったこちらのトークイベント。映画の予告編とハイライトシーンがスクリーンで上映されると、アップルストア中に大音響が響きわたり、『何事か!?』と一般のお客さんも詰めかけ、ちょっとした騒動に。塚本監督は「本作は20年間ずっと作り続けてきた私の集大成的作品。当初、アメリカ映画として作る発想から始まったので英語映画にしたが、舞台にニューヨークを選ばなかったのは、東京を壊すべきだと思ったから。60年間戦争が起きてない日本は平和ボケしていて、平和のありがたみを忘れている。だからこそ、その東京で“報復か否か”というテーマをアメリカ人の肉体を使って描きたかった」と語った。さらに劇中の音楽や映像技術についても言及。「この映画にとって音楽が非常に大事で、まるでライヴを見るように作るのが目標だった。映像とサウンドを一体化し、その迫力を体感できるようにしたかった。映画の3D化が進む時代に、エリックの顔に実際に鉄を付けて、暴れさせて撮影したのは、絶対にその方が3Dで撮るよりもリアリティが出せるから。『タイタニック』の船が沈没する素晴らしいCGよりも、『ポセインドン・アドベンチャー』でスタントマンが肉体を使って、セットが回転しながら沈没していく表現の方が、自分も一緒に沈んでいく気分になり、リアリティがあって、手に汗握った。この作品は『アバター』の3分の1の上映時間ですが、疲労度は3倍と評価をいただいています」と力を込めた。一方のエリックは「主演に選ばれたのは宝くじに当たった気分。この映画に出演することは、映画の歴史の一部になったということだと思う。それが嬉しかった」と改めて本作に参加した喜びを語った。このトーク・イベントで、2009年の世界ツアーを最後に活動休止していたインダストリアルバンド、ナイン・インチ・ネイルズ がエンディングテーマを担当することが発表された。バンドの中心人物、トレント・レズナーが、大ファンを公言する塚本晋也監督の最新作『鉄男 THE BULLET MAN』に共鳴。デヴィッド・リンチ監督の『ロスト・ハイウェイ』以来となる書き下ろし楽曲「THEMEFOR TETSUO THE BULLET MAN」がエンディングテーマとして使用されることになった。塚本監督は「『鉄男II』の後にトレント・レズナー氏からファンレターをもらい、ビデオ・クリップの監督依頼を受けたが実現しなかった。しかしこの映画でお互いの20年間の夢がとうとう叶った。しかも『鉄男』という最も理想的な形で彼らと“合体”出来ました。念願叶って『鉄男』で一緒に出来きたので、かなり爆発しているという気がします」と喜びを語った。『鉄男 THE BULLET MAN』は5月22日(土)より全国にて公開。■関連作品:鉄男 THE BULLET MAN 2010年5月22日より全国にて公開© TETSUO THE BULLET MAN GROUP 2009■関連記事:塚本晋也の新たな『鉄男』が北米上陸!真田広之と共にアメリカでの栄誉の喜び語るマット・デイモン、主演するソダーバーグ監督の新作を携えてヴェネチア映画祭に登場!塚本晋也、深夜のヴェネチアを興奮の渦に「レッドカーペット歩けるのはすごいこと」塚本晋也最新作、ヴェネチア国際映画祭出品決定初コンペ出品の快挙!世界のツカモト、全篇英語で挑んだ21世紀版『鉄男』で“全世界同時”会見
2010年04月25日塚本晋也監督の最新作『鉄男 THE BULLET MAN』がついに北米に上陸!第1回グリーンプラネット・フィルム・アワードにて、アメリカ映画以外で2010年に最も期待される映画に贈られる「MOST ANTICIPATED INTERNATIONAL FILM of 2010:ACTION FILM」を授与され、4月にニューヨークで開催される第9回トライベッカ映画祭への出品決定も発表された。グリーンプラネット・フィルム・アワードは2009年度に各国の映画祭および映画賞で脚光を浴び、既に世界的な話題を巻き起こした2010年公開作へ贈られる賞で、スティーヴン・スピルバーグ、ジョージ・ルーカス、マーティン・スコセッシ、オリバー・ストーンを含む7人の選出委員会が協議の上で選出、ちなみに「MOST ANTICIPATED FILM of 2010」(アメリカ映画で最も期待される作品)は『シャッター アイランド』が受賞した。授賞式に参加した塚本監督は「この映画は、流行の3DもCGもほとんど使っておらず、昔ながらのアナログの方法で撮影しました。CGでは出せない本物の迫力が出せたと思っており、本物の鉄の男が大暴れします。『アバター』とは対極のアナログ映画ですが、体が受けるインパクトは 同じだと観た人には言われます。上映時間は『アバター』の3分の1ですが、観た後の疲労度は『アバター』の3倍は間違いなくあります。どうかみなさん、期待して、体感してください」と挨拶した。『鉄男 THE BULLET MAN』は、20年前に世界に衝撃を与えた塚本監督の代表作『鉄男』を、リメイクとも続編とも違った形で、新たに描いた作品。昨年のヴェネチア国際映画祭でコンペティション部門に出品されるなど、すでに各国の映画祭で大きな話題を呼んでいる。また、この日の授賞式典のもう一つの趣旨となっていたのが「黒澤明生誕100年トリビュート」。塚本監督は「ポスト・アキラ・クロサワ」と紹介され、多くのアメリカの報道陣が訪れる中、黒澤作品への熱い思いを語った。さらに会見では、『鉄男 THE BULLET MAN』が第9回トライベッカ映画祭に出品されることも発表されたが、ロバート・デ・ニーロが創設した映画祭とあって、塚本監督は「デ・ニーロさんが観て、何を感じるかを確認したい」と期待を口にした。また、アジア人俳優に贈られる「MOST OUTSTANDING ASIANS in HOLLYWOOD(ハリウッドで最も活躍しているアジア俳優)」を真田広之が受賞。チョウ・ユンファ、ジェット・リー、チャン・ツィイー、コン・リー、渡辺謙といった錚々たる顔ぶれを抑え見事、栄誉を手にした真田さんは「自分の功績が、後に続く若い人たちのためになればと思いやってきました。この賞をもらって今後10年頑張れます」と誇らしげに語った。『鉄男 THE BULLET MAN』は5月22日(土)より全国にて公開。なお公開に先駆けて、「塚本大図鑑−SHINYA TSUKAMOTO FILM FESTIVAL 2010」と題して、5月8日(土)から5月21日(金)の2週間にわたり、シアターN渋谷にて塚本監督の過去の全作品の特集上映も開催される。「塚本大図鑑−SHINYA TSUKAMOTO FILM FESTIVAL 2010」■関連作品:鉄男 THE BULLET MAN 2010年5月22日より全国にて公開© TETSUO GROUP 2009■関連記事:マット・デイモン、主演するソダーバーグ監督の新作を携えてヴェネチア映画祭に登場!塚本晋也、深夜のヴェネチアを興奮の渦に「レッドカーペット歩けるのはすごいこと」塚本晋也最新作、ヴェネチア国際映画祭出品決定初コンペ出品の快挙!世界のツカモト、全篇英語で挑んだ21世紀版『鉄男』で“全世界同時”会見
2010年03月29日独自の映像美学が評価され、世界各地に熱狂的なファンを持つ塚本晋也監督の最新作『鉄男 THE BULLET MAN』の予告編映像がついに公開され、これまで謎に包まれていた作品世界の一端が明らかになった。その他の画像本作は、1989年に発表した『鉄男』、1992年の『鉄男II/BODY HAMMER』に続く“鉄男”最新作。いずれの作品も続編ではなく、基本的なコンセプトだけを残してゼロから新たに生み出されているため、最新作『…THE BULLET MAN』の全貌も依然、謎に包まれている。また、本作は海外配給を視野に入れ、全編英語セリフで撮影を敢行。その一方、これまでの塚本作品同様、脚本・撮影・美術・編集・特殊造形を塚本監督が担当しており、“塚本監督の映像美学を損なうことなく、世界市場を狙える作品”だという。公開された予告編では、東京で美しい妻と愛らしい息子と暮らす主人公アンソニーの姿が映し出された途端、突然の悲劇が彼を襲う。その結果、アンソニーの体に訪れる驚くべき変化。なぜ、彼の体は鋼鉄の銃器に変化したのか?アンソニーの父が関与していたという“鉄男プロジェクト”とは?そして、アンソニーの息子を殺した男の狙いは?轟音で鳴り響く音楽に乗せて、最新作の断片が次々と登場し、『鉄男 THE BULLET MAN』の世界観がひと足早く楽しめるのと同時に、さらに謎が深まる内容に仕上がっている。本作は、昨秋に第66回ベネチア映画祭でワールドプレミアを行い、シッチェス・カタロニア映画祭、釜山映画祭で上映されたが、塚本監督は日本公開に向けてさらに手直しを行ったそうで、最終完成版の『鉄男…』全編を観賞したのは一部のマスコミ・関係者だけだという。『鉄男 THE BULLET MAN』5月、シネマライズ他全国ロードショー
2010年03月17日相武紗季、塚本高史、そしてEXILEのMAKIDAIこと真木大輔のトリプル主演による映画『恋するナポリタン〜世界で一番おいしい愛され方〜』が9月に公開されることが発表された。死んだ男の記憶が別の男に乗り移る、というファンタジー要素を含んだ作品で、塚本さんと真木さんは料理人を演じる。特に真木さんはイタリアンシェフの記憶を宿したピアニストという1人2役とも言える役柄に挑戦している。相武さん演じる瑠璃は、プロポーズの返事の相談を幼なじみでイタリアンシェフの武に持ちかけるが、武は瑠璃の元に着く前に真木さん扮するピアニストの佑樹が起こしたアクシデントに巻き込まれ、命を落としてしまう。佑樹は奇跡的に一命を取り留めるが、事故後、佑樹の脳裏には死んだ武の記憶が乗り移っていた…。慣れ親しんだ武の味を再現する佑樹を許すことが出来ない瑠璃。だが、武の想いを伝えるがためによみがえってきた佑樹の行動に、次第に瑠璃の心はうちとけていく。本作では料理の監修に、かつてマドンナのプライベートシェフを務め、マクロビオティック料理に関する第一人者として知られる西邨マユミを迎え、ヘルシーイタリアンレシピをオリジナルで開発しており、料理も見どころの一つ。もちろん、塚本さん、真木さんが料理をするシーンもあるので要チェック!相武さんは「武が何よりも大切な存在だったということが出せるように、じゃれたり嫌味を言うときにも、愛情を持った行動にするということに気をつけました。ときめきや悲しさを感じながら、おいしい料理と一緒に楽しんでください」とメッセージを寄せてくれた。真木さんも「いい音楽、いい料理は人を幸せに笑顔にできる、というところに共感を覚えます。この映画を観た方にある意味満腹になっていただけたら最高です。ボナペティート!」とコメント、そして塚本さんは「イタリアンシェフ役ということで、CDでイタリア語を事前に勉強しました。いつも僕は『料理なんか男がするもんじゃない』と言っていますが、包丁の持ち方や千切りの仕方はちゃんと練習しました」と努力を明かしてくれたがその成果やいかに――?3人以外にも、第21回『ジュノン・スーパーボーイ・コンテストのグランプリに輝いた市川知宏に、歌舞伎役者の市川亀治郎、映画初出演となる元宝塚のトップスター、真琴つばさに脳科学者の茂木健一郎、ベテラン俳優の北大路欣也など豪華な顔ぶれが脇を固めている。また、2009年に再結成したMr.BIGのボーカル、エリック・マーティンが主題歌を担当。ドイツ出身の人気ユニット、スウィートボックスで知られるサウンド・プロデューサーのGeoと共に、本作のために「Love Is Alive」を書き下ろしており、こちらも楽しみなところ。瑠璃を目の前にした佑樹の心にわき上がる愛情は、佑樹本人のものなのか?それとも、武の想いなのか?武が最後の最後に瑠璃に伝えたかったことは?「ナポリタンのレシピを研究して、瑠璃の特別な日に作ってあげるよ」――武と瑠璃、2人の約束の味が想いをつなぐ!『恋するナポリタン〜世界で一番おいしい愛され方〜』は9月、全国にて公開。■関連作品:恋するナポリタン〜世界で一番おいしい愛され方〜 2010年9月、全国にて公開© 2010「恋も仕事も腹八分目」フィルムパートナーズ
2010年03月17日新作を発表するごとに、その鋭い社会批評とユーモアで波紋を投げかけるマイケル・ムーア監督。昨年9月の「リーマン・ショック」に端を発したウォール街の金融危機と世界同時不況の真実に切り込んだ最新作『Capitalism: A Love Story』(原題)が第66回ヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門においてワールドプレミアとして世界で初めて上映された。上映中、様々な場面で拍手や大きな笑いがわき起こるなど、観客の反応はおおむね好意的。上映後には10分以上ものスタンディングオベーションが!ムーア監督は会場のバルコニーから身を乗り出し、満員の客席に向かって感謝の言葉を繰り返した。ヴェネチアのコンペ部門にドキュメンタリー作品が出品されるのは史上初の快挙。映画は、アメリカ型の市場原理主義経済の崩壊および、金融危機がアメリカに与えた壊滅的な影響を克明に描写。庶民の生活が苦しい中で企業救済のために公的資金が投入されることに対し、怒りを露わにするムーアが、お得意の突撃スタイルで「金を返してくれ!」とシティバンクやモルガンスタンレーといったウォール街の銀行に突入していく姿も。上映に先立っての公式会見で監督は「アメリカという国では民主主義が不当な扱いを受けていると思う。経済は人間の生活の大きな要素を占めるけれど、人々が自分の住む社会の経済の運営に対する発言権を持たないような社会を民主主義社会と呼ぶことはできない。僕は“アメリカン・ドリーム”という考えを、生活の全ての要素において適用するべきだと思う。投票所の中だけでなくてね」と舌鋒鋭くアメリカ型の経済を批判していた。コンペの結果発表は9月12日(土)。果たしてその結果やいかに?日本では先日の総選挙により、政権交代がなされることになったが、野党に転落した自民党の総裁、麻生首相も本作に登場しているとか…。『Capitalism: A Love Story』は10月2日より北米での公開をスタート。日本では12月の公開を予定している。© Kazuko Wakayama■関連作品:Capitalism: A Love Story(原題) 2009年12月公開© Front Street Productions, LLC.第66回ヴェネチア国際映画祭 [映画祭]■関連記事:ジョージ・クルーニー、恋人についての質問にCMのキメ台詞で切り返し!マット・デイモン、主演するソダーバーグ監督の新作を携えてヴェネチア映画祭に登場!ニコラス・ケイジ&エヴァ・メンデス、波紋を呼ぶ一作を引っさげヴェネチア入りM・ムーア、ヴェネチアに殴りこみ!ドキュメンタリー作品初のコンペ部門出品塚本晋也最新作、ヴェネチア国際映画祭出品決定初コンペ出品の快挙!
2009年09月09日開催中の第66回ヴェネチア映画祭は、今年もハリウッド・スターで大賑わい。前日のマット・デイモンに続いて、8日にはジョージ・クルーニーが最新作『The Men Who Stare at Goats』(原題)の上映に、グラント・ヘスロフ監督、共演のユアン・マクレガーと出席した。前日に恋人でイタリア人のタレント、エリザベッタ・カナリスとヘリコプターでヴェネチア入りしたジョージは、先日愛車のドアに挟んで負傷した右手が治らず、包帯でグルグル巻きの痛々しい状態。フォトコールのときはその右手をアピールしておどける一幕もあった。続いて行われた記者会見では、エリザベッタとの結婚は間近かという質問も飛び出したが、ジョージの答えは「I don’t know. What else?(わからない。ほかに?)」。場内に笑いが起きたのは、この「What else?」がジョージの出演中の「ネスプレッソ(カプセルコーヒー)」のCMでのキメ台詞だから。興味本位の質問は煙に巻いたジョージだが、夜にはエリザベッタと2人でレッドカーペットを仲睦まじく歩いていた。(text:Yuki Tominaga)© CATARINA-VANDEVILLE POOL/Gamma/Eyedea/AFLO■関連作品:第66回ヴェネチア国際映画祭 [映画祭]■関連記事:M・ムーアの経済ドキュメンタリーがヴェネチアを席巻!上映後10分間観客総立ちマット・デイモン、主演するソダーバーグ監督の新作を携えてヴェネチア映画祭に登場!ニコラス・ケイジ&エヴァ・メンデス、波紋を呼ぶ一作を引っさげヴェネチア入りM・ムーア、ヴェネチアに殴りこみ!ドキュメンタリー作品初のコンペ部門出品塚本晋也最新作、ヴェネチア国際映画祭出品決定初コンペ出品の快挙!
2009年09月09日2日から開催中の第66回ヴェネチア国際映画祭。7日夜にスティーヴン・ソダーバーグ監督の最新作『The Informant!』(原題)が上映され、主演のマット・デイモンが監督やプロデューサーらとともにレッド・カーペットに登場した。『The Informant!』は、90年代にアメリカの穀物商社の不正を内部告発し、FBIに協力した同社重役、マーク・ウィタカーの実話を基にした作品で、マットは30ポンド(約14キロ)増量して撮影に臨んだ。ソダーバーグのオスカー受賞作『トラフィック』やプロデューサーとして参加した『シリアナ』のようにシリアスな作風かと思いきや、本作はブラック・コメディ。FBIのおとり捜査に協力するウィタカーをマットは楽しそうに演じている。今年の映画祭コンペティション部門には日本の塚本晋也監督の『TETSUO THE BULLET MAN』も出品されているが、『The Informant!』はコンペ外での上映。前日はルチアナ夫人と一緒にゴンドラに乗ってロマンティックな夜を過ごすなど、マットはバカンスも兼ねたヴェネチア滞在を満喫しているようだ。(text:Yuki Tominaga)6日、妻のルシアナと一緒にヴェネチアでの夜を過ごしたマット・デイモン。© AFLO■関連作品:TETSUO THE BULLET MAN 2010年、全国にて公開第66回ヴェネチア国際映画祭 [映画祭]■関連記事:塚本晋也、深夜のヴェネチアを興奮の渦に「レッドカーペット歩けるのはすごいこと」ニコラス・ケイジ&エヴァ・メンデス、波紋を呼ぶ一作を引っさげヴェネチア入りM・ムーア、ヴェネチアに殴りこみ!ドキュメンタリー作品初のコンペ部門出品塚本晋也最新作、ヴェネチア国際映画祭出品決定初コンペ出品の快挙!世界のツカモト、全篇英語で挑んだ21世紀版『鉄男』で“全世界同時”会見
2009年09月08日世界に“ツカモト”の名を知らしめるきっかけとなった代表作『鉄男』から20年のときを経て、鬼才・塚本晋也がその21世紀版として完成させた最新作『TETSUO THE BULLET MAN』。本作が、2日より開催中の第66回ヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門へ日本唯一の正式出品となり、5日(現地時間)、その記者会見と公式上映が行われた。同映画祭とは、1998年に『BULLET BALLETバレット・バレエ』が招待作品として上映されて以来、4度にわたる正式出品ですっかり縁深い監督の一人となった塚本監督。昼に行われた記者会見の会場には世界中から数多くの報道陣が集まり、多くの質問が飛び交った。監督は、作品について「いつかはやりたいと思い続け、今回昔ながらのやり方で自分の仲間たちと好きなように作る方法でやることにしました。結果的にシンプルで力強く、前2作(『鉄男』『鉄男II/BODY HAMMER』)のままの気持ちに、いまの新たな感情をプラスしたものができたと思います」と説明。前2作からの時間の経過をふり返り「今日の東京は戦争体験者も少なくなり、より多くの人が生と死の切実な実感が持てずにいる。それだけに暴力ももっと加速し、より恐ろしい電脳都市になってきた」と語りつつ、「サイバーパンクという言葉は、かつて『ブレードランナー』や『AKIRA』が出てきた頃に比べると、言葉自体は輝きを失っているかもしれないが、そのテーマはいまも色褪せていない」と変わらぬ作品づくりへの思いを世界に向けて発信した。また、同日深夜24:00より行われたレッドカーペットと公式上映には、塚本監督と主演のエリック・ボジックに加え、桃生亜希子とステファン・サラザン、中村優子も合流。深夜にも関わらず、報道陣と塚本ファンを中心とした観客で会場は一杯になり、上映後にはスタンディング・オべーションが5分も続く熱狂ぶりを見せた。観客のこの反応に、「これまで『鉄男』を海外で上映したときの反応とかなり違う。たくさんの拍手を聞けて良かった」と感動しきりの監督。「いまでもなぜコンペティションに入ったのか良くわからない(笑)。レッドカーペットをみんなで足並み揃えて結婚式のように歩くことは、やはりすごいことなんだと思った」と興奮ぎみに喜びを語った。また、黒のミニドレスで登場した桃生さんは、「(レッドカーペットを)長く感じました。レッドカーペットの終わりでは、みんなでこの瞬間を噛みしめなきゃね、と話しました」と感激のコメント。対照的に白の着物で現れた中村さんも、「現場で頑張った仲間たちの顔を見ながら歩くことが出来て幸せ」としとやかさの中に笑みを浮かべた。去る7月に行われたコミコンでも早くも世界の注目を集めていた本作だが、ヴェネチアでの反応やいかに?『TETSUO THE BULLET MAN』は2010年、全国にて公開。© Kazuko Wakayama■関連作品:TETSUO THE BULLET MAN 2010年、全国にて公開■関連記事:塚本晋也最新作、ヴェネチア国際映画祭出品決定初コンペ出品の快挙!世界のツカモト、全篇英語で挑んだ21世紀版『鉄男』で“全世界同時”会見
2009年09月07日先日より開催中のヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門に出品されているニコラス・ケイジ主演の最新作『Bad Lieutenant: Port of Call New Orleans』の記者会見が9月4日(現地時間)に行われ、現地入りしていたヴェルナー・ヘルツォーク監督とケイジ、そして共演のエヴァ・メンデスらが出席した。本作は、ニュー・ジャーマン・シネマの代表的監督、ヴェルナー・ヘルツォークが手がける犯罪ドラマで、ケイジ扮するアルコール&薬物中毒の刑事が、移民一家を狙った殺人事件の真相を追う姿を描く。そのタイトルからも、1992年のカンヌ映画祭で上映後にそのショッキングな内容から賛否が分かれた、アベル・フェレーラ監督の『バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト』(’92)のリメイクとされてきたが、記者会見でこのことについて聞かれると、ヘルツォーク監督は、「その作品を観たこともなければ、フェレーラ監督のほかの作品も観たことはない」と一蹴した。奇しくもフェレーラ監督も新作ドキュメンタリー「Napoli,Napoli,Napoli」を携えて映画祭に滞在中だが、本作の製作に関わったフェレーラ監督側の人々は全て「地獄に堕ちればいい」と怒りを露にしているという。一方で、ヘルツォーク監督はあくまで本作がリメイクでないことを強調し、「会ってウィスキーを交わせば、すぐに解決するでしょう」と語った。また、同日行われたワールド・プレミアにも揃って登場した一同。エヴァは胸元の開いた黒のセクシードレス、ニコラスも黒のスーツで共にシックな装いで作品の晴れ舞台を祝した。ヴェネチア国際映画祭は今月12日まで開催。果たしてコンペティションを制するのは?■関連作品:第66回ヴェネチア国際映画祭 [映画祭]■関連記事:M・ムーア、ヴェネチアに殴りこみ!ドキュメンタリー作品初のコンペ部門出品塚本晋也最新作、ヴェネチア国際映画祭出品決定初コンペ出品の快挙!
2009年09月07日国内外で数多くのファンを持つ塚本晋也が、誕生から20周年を迎えた自身の世界的代表作『鉄男』(’89)の21世紀版として、満を持して贈る『TETSUO THE BULLET MAN』。先日、米サンディエゴで開催された「Comic-Con(コミコン)2009」で早くも多くの注目を集めた本作が、9月2日(現地時間)から開催される第66回ヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門へ正式出品することが決定した。本作で、海外を視野に入れて全編英語による撮影に踏み切った塚本監督。同映画祭とも縁深く、2002年に『六月の蛇』でコントロ・コレンテ部門審査員特別賞を受賞しているほか、2005年には審査員として参加。1998年『BULLET BALLETバレット・バレエ』、2000年『双生児』、2004年『ヴィタール』が招待作品として上映されており、今回で5度目の正式出品となるが、コンペティション部門への出品はこれが初となる。この快挙を受け、塚本監督は「伝統のヴェネチア映画祭コンペ入り、信じられません。まさか『TETSUO THE BULLET MAN』で願いが叶うとは夢にも思っていなかった」とコメント。「『鉄男』が生まれて20年。やんちゃだった自分もいつしか40代最後の年となった。十数年、ずっと作りたいと言い続けてきただけに、最高のワールドプレミアとなった。ヴェネチアの空の下、新しい鉄男に大暴れしてもらおうと思う」と意気込みを見せている。当日は主演のエリック・ボジック、桃生亜希子と共に現地入りを予定している。同部門で過去に最高賞(金獅子賞)を獲得した『HANA-BI』(’97)以来12年ぶりの日本映画の快挙となるか?本作以外にも、日本からは仏合作のフルCGアニメーション『よなよなペンギン』が特別招待作品(コンペ外)として上映されることが決定。日本映画の活躍にいっそう期待が集まる。また、『TETSUO THE BULLET MAN』では、先日の全世界同時製作発表に合わせて「TETSUO PROJECT」()なるサイトが立ちあがったが、ここで浮かび上がる謎の登録フォーマットに登録すると何かが起こるという。気になる方はぜひチェックしてみては?『TETSUO THE BULLET MAN』は2010年、全国にて公開。■関連作品:TETSUO THE BULLET MAN 2010年、全国にて公開■関連記事:世界のツカモト、全篇英語で挑んだ21世紀版『鉄男』で“全世界同時”会見
2009年07月31日『六月の蛇』や『ヴィタール』など各国の映画祭で高い評価を得て、国内外に熱狂的なファンを多く持つ鬼才、塚本晋也。その名を知らしめた世界的代表作『鉄男』が、誕生から20年のときを経て、21世紀版として生まれ変わった!そのタイトルは『TETSUO THE BULLET MAN』。極秘裏に製作・撮影が行われた本作が、7月23日(現地時間)、米カリフォルニア州サンディエゴにて開催中の世界最大のコミック&ポップカルチャーの祭典「Comic-Con(コミコン)2009」の会場にて“全世界同時”製作発表会見を行った。今年でコミコンが40周年とあって、同日にはジェームズ・キャメロン監督による新作3D映画『アバター』のフッテージ上映も行われ、テリー・ギリアム、ピーター・ジャクソンなどハリウッドの有名監督も多く来場。ほかにも宮崎駿やジョージ・ルーカスなど世界の名だたるクリエイターも集結。そんな中、行われた今回の会見には、全米中から熱狂的な≪TETSUO≫ファンが集結。開演1時間前には200名が並び、350名収容の会場がすぐに満席に。映画の内容がここで初めて明かされたほか、会場でしか見ることが出来ないフッテージ映像が上映され、会場は歓声に包まれた。現地入りした塚本監督がファンからサイン攻めにあう一幕も。本作の舞台は東京。幸せな生活から一変、最愛の息子を謎の男に殺された主人公・アンソニーは、復讐の念に駆られ、怒りに満ちたその体は“鋼鉄の銃器”と化していく――。『鉄男』とその続編『鉄男II/BODY HAMMER』では、製作、監督、脚本、撮影、編集全てを自ら行った塚本監督。その後、ハリウッドで今回の企画が立ち上がり、クエンティン・タランティーノなども製作に名乗りを上げたそうだが、前作同様、監督は一人で全てをこなす手段を選んだ。さらに、海外を視野に入れた全篇英語での撮影に挑んだが、「アメリカ映画としての≪TETSUO≫を模索し続け、やっともう少しで完成というところまで来ました。今回、その最初のお披露目がこのアメリカの、この賑やかなコミコンで行えるということを非常に嬉しく思います」とコメント。作品について「子供のときから親しんできた大好きなハリウッド映画の、ある種典型的なストーリーテリングの形を借りながら、自分の『鉄男』にあった毒のようなものを包み込んでいく作品。アメリカの方にも観ていただける映画を作ったので、何とか北米で早く公開したい」と興奮交じりにアピールした。決して続編ではない、全く新しい≪TETSUO≫として世界に発信していく『TETSUO THE BULLET MAN』。果たして、塚本監督の新たなる代表作となるのか?本作は今夏完成ののち、2010年全国公開予定。■関連作品:TETSUO THE BULLET MAN 2010年、全国にて公開
2009年07月24日