自分が望む”人生の終わり方”の選択、「終活」。お葬式、遺影、そして自分の人生の映画を作るというものまで、自分が思い描く形で人生の最期を準備できるという、この市場は成長を続けています。そして、自分が最終的に眠ることになるのが、”お墓”。近年では、この終活の一環として一からお墓を建てる方も増えているそう。でも、お墓の準備って、何から始めていいのか想像がつきませんよね。今回は、墓石購入についてのお話です。■ ズバリ、お墓の費用と相場はどれくらい?多くの人がまず気になるのがその”価格”ではないでしょうか。墓石はデザイン、石材の種類、加工や工事の費用、建てる場所によってその値段は上下するそう。monjiro / PIXTA(ピクスタ)つまり、希望に合わせたオーダーメイドのため値段の幅が広く、50万円未満で建てられるケースもあれば、500万円以上かかることもあるんです。日本最大級の墓石の一括見積もりサイト「墓石コネクト」の調査によると、100万~200万円で購入される方が約半数、次に多いのが50万~100万円での購入層だそう。安価な石材を選択し、墓石のデザインをシンプルにすることで予算を安く抑えることも可能のようですが、値段ばかり重視するとずさんな工事だったり、石にヒビが入ったりと後悔することも。購入を検討するには信頼できる石材店を探すこと、アフターフォローの内容も比較できるよう数社と知り合っておくのは必須のようです。■ 多様化する墓石デザイン墓石のデザインは、大きく分けて以下の3種類があります。和型墓石(縦長の形状で、「墓石」といえばこの形)洋型墓石(正方形やヨコ型のデザインのもの)オリジナルデザイン墓石(入る人の思いを形にしたもの、サッカーボールやハート型などオーダーメイドのデザインが可能)「和型墓石」は、一番普及している形のため周囲の墓石にも馴染みやすく親戚にも受け入れられやすい反面、形が縦長のために刻める文字が限られるというデメリットがあります。ルートレス / PIXTA(ピクスタ)「洋型墓石」は、形が正方形に近いために刻める文字の自由度が高く、和型と比べると使用する石の数が少ない傾向にあるので予算を抑えられるというメリットもあります。彩恵 / PIXTA(ピクスタ)また、高さが低いため地震に強く、背の低い女性や子どもでも掃除がしやすいということで近年人気のデザインのようです。「デザイン墓石」は墓石の形も掘る文字も制限がないため、故人の思いを形にできるという点が大きなメリット。髙橋義雄 / PIXTA(ピクスタ)しかし、完全オリジナルのため制作に時間がかかり予算も高くなるというデメリットもあるようです。灯篭やお供えするお花のことを考えると、和型墓石が一番馴染みますし、「お墓といったら縦型!」と筆者は感じてしまうのですが、建てた後のことを考えると確かに縦型は掃除が大変!お墓参りをしてくれる親戚のことも考えると、デザインだけでなく、建てる場所、掃除のしやすさを検討することも大切ですね。いかがでしたか?高齢者の人口が今後も増加し続ける日本。なんとなくタブーであった「死」への捉え方が確実に変わりつつあります。”自身の最期を準備すること”が今後も広まり、終活はさらに多様化するでしょう。「墓石購入」に限らず、自分の最期の準備に慣れている人は周りにそういません。mits / PIXTA(ピクスタ)夏休み、お盆で親戚が集まることが多いこの機会、大切な人たちと一度話し合ってみるのもいいかもしれませんね。【参考】※墓石の一括見積サイト『墓石コネクト』が、「墓石を購入時のポイントを8項目で徹底解説! 」の記事を公開-PR TIMES※墓石コネクト
2018年07月30日鎌倉新書は同社が運営する“全国の霊園・墓地、お墓選びのポータルサイト”「いいお墓.com」の一般ユーザーを対象に、「霊園・墓地・墓石」に関する調査を実施した。同調査は、2011年1月~12月に「いいお墓」を通じて墓を建立した同社の顧客747人を対象に行った。まず、墓石金額について尋ねたところ、一番多かった価格帯は100~200万円で44.4%だった。次は100万円未満(39.0%)で、およそ8割が200万円までの価格で墓石を購入しているようだ。しかし200万円以上の価格で購入している人も16.6%おり、必ずしも価格の安さだけにこだわっているのではないようだ。都道府県別で、墓石金額の平均を見てみると、全体の約半数近い20都道府県で、墓石金額の平均値が100万円を超えていることが分かった。都市部以外で大きな金額を示す地域は、大きな墓所で大きく予算を掛ける地域性もあり、平均値が引き上げられるようだ。墓所の形態について尋ねたところ、洋型と回答した割合は45.5%。和型は36.3%に止まった。また、昨年は、納骨堂・永代供養墓と回答した割合は9%だったが、今年は12.6%と増加。今後の墓所の形態は、従来型の墓所ではなく、納骨堂・永代供養墓が増加していく可能性が高い。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月31日