家族の朝ごはんの風景によく似合う、icuraを主宰される筒井則行(つついのりゆき)さんの木のテーブルウェアたち。炉の必要なガラスや窯の必要な焼きものと比べて、筒井さんが当初「自分の手で完結できるもの」として始めた木を扱うそのものづくりは、なんだかご本人にとっても思わぬ方向に(笑)9月21日(木)と29日(金)と2週間に分けて公開されるアンジェの「あきいろ作家市」から、今日は、icuraを主宰される筒井則行さんについてご紹介しますね。■icura 筒井則行さんのこと活動名の「icura」は、初期の頃の作品であるLED照明「イクラライト」から。かわいくて、覚えやすいお名前です。岐阜の大学で土木を勉強されたという、icuraの筒井則行さん。大学で勉強する対象であった橋やダムは工期が長くスケールが大き過ぎて、小さな対象であるインテリアにどんどん興味が移っていったとおっしゃいます。その後、伝統工芸品などを扱う東京のインテリアショップで働くようになった筒井さん。筒井さん「仕事で伝統工芸品を扱う傍ら、普段の暮らしの中で使えるもう少し身近なものを自分の手で作りたいと思ったんです。でもガラスを作るには炉がいるし、焼きものを作るには窯がいる。木なら自分の手で完結すると思ったんですよね。」水に濡らして彫りやすくなった桜の木。木のプレート「ほりほり」は、やすりもかけられない、彫りの技術が試されるもの。上は彫る前の状態で、下は彫った後。キレイに揃った彫りよりも、ランダムな彫りが好きとおっしゃる筒井さん。技術が上達すればするほど揃いがちになってしまう彫りも、キレイに整い過ぎないように意識しているんだとか。こちらはスプーンの彫り風景。マスクや眼鏡をする必要のないこの工程は、流れるラジオの音が心地よい、筒井さんのお気に入りの時間。木目が1本1本異なるから特に難しいという彫りの作業。スピードも求められる工程です。最後は丁寧にやすりをかけて。やすりの土台として使うのはマウスパッド。筒井さんの創意工夫がここでもキラリ。お皿などを取ったあとの切れ端などから削り出すというスプーン。左の木のブロックから、重さもまるで異なる右の最終形へ。こうしてみるとますます愛着がわいてしまいます。どう作るのか分からないまま真夜中の公園で見よう見まねで金づちややすりを使って作品を作るところから始まったという筒井さんのものづくりは、大きな作業場をリノベーションしたり、お手製エレベーターを取り付けたり、木材小屋を作ったりとなんだか今ではものすごいスケールに。筒井さん「木工でのものづくりは簡単に始められましたが、結局のところ、ちゃんとやりだすといろいろ必要で(笑)この作業場ももともとの壁をぶち抜いてそれぞれの工程に応じて部屋を仕切りなおしたり、削る木を抑えるようなちょっとした道具も自分たちで作ったり、誰が使っても分かるように収納まで組み立てたり。外に木材を保管する小屋も建てたんですが、おととしにはそこに自分たちで木材を詰め込めるようにフォークリフトも買って、免許も取ったんですよ。」温かな気持ちになるような木のテーブルウェアを制作しながら、ゆるっとこんなスケールのことまでやってしまう筒井さんです。作業場内の筒井さんお手製エレベーターに乗っちゃいました!在庫を上階から降ろすために作っちゃったんだとか。朗らかでいて、本当にスゴい方なんです。木材を保管する小屋ももちろん手作り。といっても、この小屋はほんの一角。働く皆さんのネームプレートも木で手作りされたもの。それぞれの作業部屋にはこんな可愛い手作り時計もありましたよ。「特別なものとしてではなく、普段使いのものとして使ってほしい。」そう語る筒井さんの、木のテーブルウェア。木のぬくもりが丸ごと伝わる、筒井さんの手仕事です。=文・写真:宮城= 食のはなし 作り手さんのはなし 器のはなし
2017年09月18日民事再生手続き中のスカイマークは9月29日に臨時株主総会を実施し、新経営体制に関して承認を得た。また同日、100%減資やANAとコードシェア契約を締結したことを発表した。同社は再生計画に対する認可決定が9月1日に確定したことに伴い、再生計画および当社取締役会決議に基づいてスポンサーにより合計180億円の募集株式の払い込みが完了した。これにより、再生計画の定めに従って発行済株式全部の無償取得が行われた後、取締役会決議に基づいて株式の消却が行われ、100%減資が実施された。同社は同件に対して、「これまで長きにわたり当社を支えてくださいました株主のみなさまにおかれましては、誠に遺憾ながら株主としての権利が失われることとなり、当社の民事再生手続きに伴い多大なるご迷惑をお掛けしたことにつきまして、謹んでお詫び申し上げます」とコメントしている。また、臨時株主総会ならびに取締役会において新経営体制を決議し、同日付けでANAホールディングスの100%子会社であるANAとスカイマークにおいて、コードシェア契約を締結。今後、コードシェア(共同運航)の実施に向けてより具体的な協議を進めていく。なお、コミットメントラインの設定に関しては、9月17日付けにてみずほ銀行と契約を締結したことをあわせて発表した。契約期間は9月29日~2020年9月29日で、融資枠設定金額は100億円となっている。新経営体制○取締役佐山展生代表取締役会長(取締役会議長、事業戦略総括。新任)市江正彦代表取締役社長(経営戦略会議議長、事業運営、業務執行総括、監査室担当。新任)矢口秀雄専務取締役(総括。新任)本橋学専務取締役執行役員(経営企画、マーケティング統括、情報システム担当。新任)西岡成浩取締役執行役員(財務、経理、総務人事、上場準備担当。新任)増川則行取締役(安全・整備・運航・空港担当、安全統括管理者。新任)○執行役員田上馨執行役員(経理担当)寺田成利執行役員(総務人事担当)仙北谷茂執行役員(空港管理担当)小野輝雄執行役員(クルー管理・訓練審査担当)兼子学執行役員(安全推進担当)松尾愛一郎執行役員(整備担当)大橋一成執行役員(マーケティング担当。新任。10月1日付就任)佐藤洋一郎執行役員(監査室・内部統制担当。新任)○監査役坂木公禎常勤監査役谷村大作常勤監査役(新任)山内弘隆監査役(新任)○顧問土佐谷昭顧問(整備担当)湯浅多喜顧問(安全推進・整備担当)山本 礼二郎顧問(経営全般担当。新任)
2015年09月29日民事再生手続き中のスカイマークは9月1日、8月5日に東京地方裁判所より認可決定された再生計画に対して、8月31日付けで認可決定が確定された。今後のスケジュールとともに発表された新体制では、代表取締役会長にインテグラルの佐山展生代氏が、代表取締役社長に日本政策投資銀行の元・取締役常務執行役員である市江正彦氏が就任する。新体制にあたり、現職の井手隆司会長と有森正和社長は辞任する。佐山会長と市江社長のほか、専務取締役にはANAグループのOCS元社長の矢口秀雄氏、専務取締役執行役員にはスカイマーク執行役員の本橋学氏、取締役執行役員にはインテグラルの西岡成浩氏、取締役にはANA整備センター副センター長付主席部員の増川則行氏が就任する予定となっている。監査役には、常勤監査役にスカイマーク常勤監査役の坂木公禎氏と三井住友銀行顧問の谷村大作氏、社外監査役に内閣府中央交通安全対策会議の専門委員などを務める山内弘隆氏が就任する。今後のスケジュールとしては、9月29日に100%減資とスポンサーによる増資を行い、臨時株主総会を開催して役員選任等を実施する。そして、11月30日には基本弁済を実施する。なお、追加弁済の実施時期は未定となっている。
2015年09月02日