大人気マンガシリーズ、今回はくずゆ@カップルエッセイ(@_kuzuyu_)さんの投稿をご紹介! 「母の母役がうんざりなので娘をやめることにしました。」第9話です。自立への第一歩!として大学を目指すくずゆさん。受験勉強が本格的になってきたようですが…?本格的に受験勉強を…出典:instagramストレス発散法は?出典:instagramひたすら勉強漬けの日々…出典:instagram受験勉強に励む間もお母さんの愚痴は相変わらず。とうとう試験1週間前に…。毎日1日1話更新中♪次回の配信もお楽しみに!(lamire編集部)(イラスト/@_kuzuyu_)本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。"
2021年08月27日■前回のあらすじひとりで抱え込んでいた中学受験の問題を夫と相談することに。そして私は、悩んだ末に出した結論「中学受験を辞めようと思っている」と夫に伝えたのですが…。 >>1話目を見る それまで私は、夫が小学校から私立に通っていたものだと思い込んでいました。そして、このタイミングでようやく、夫は高校までは公立で、大学から私立であるOK大学に入学したという事実を知ったのです。つまり、私の勝手な思い込みと義母の独りよがりの結果が、樹を私立中学受験へと駆り立ててしまったことに…。「だったらもっと早く教えてよ!」と夫をうらむ気持ちと、夫と話し合うことを避け続けた自分の変なプライドの高さにげんなりしました。何より息子のことなのに夫婦できちんとコミュニケーションが取れていなかった私たちが、結果的に息子を苦しめてしまったという事実に二人とも反省しました。そして、一番大事な樹との話し合いでは…。私は樹の笑顔を久しぶりに見た気がしました。中学受験については、夫が樹と話し、正式に辞めることに。こうして我が家は中学受験のレールから外れることを選びました。受験のための勉強より、今は樹のワクワクを大事にすることに決めたのです。正直、「これまでの頑張りは何だったんだろう」という気持ちはあります。でも、息子にとって、そして私自身にとっても、今、大切にすべきことに気づけてよかったと思っています。最近では、夫がノリノリで樹に海外の昆虫の図鑑を渡したり、2人で昆虫博物館に行ったりしています。義母のプレッシャーの理由は、夫が子どもだった頃、お金がなく学校でもトップクラスの成績だったのに満足な勉強をさせてあげられなかったことを悔やんだ経験から「孫だけはそんな思いをさせたくない」と思ったことが原因だったそう。私と義母はどちらも自分の悔いを子どもに託そうとしていた…。これこそあの公園で知り合った彼女に言われた「私の問題」だったんです。義母については、夫から話したことで、多少プレッシャーは減ると思っています(それでも孫に期待をかける気持ちは止められないかもしれませんが…)。今後は義母の件は、全面的に夫にお任せ。そして私自身がもし今後また方向性にグラグラと悩んだ時には、夫や息子に相談しながら決めていきたいと思います。中学受験はここで区切りとなりましたが、私たちが今の息子の笑顔を失わないことを選んだことは後悔しないと思います。次回は、中学受験のお金についてのお話です。原案・ウーマンエキサイト編集部/イラスト・ ふゆ
2021年08月05日■前回のあらすじ「子どもの人生は子どものもの」と話す見ず知らずの女性。不安を漏らす私に「好きなものに熱中できる息子を育てたから自信もっていい」と言ってくれて…。 >>1話目を見る 中学受験塾に通っても成績が上がらないどころか、勉強にまったく興味を示さない息子。そんな状況にずっとイライラしていた私。でも偶然公園で立ち話をした初対面の先輩ママと話をしたことで、気持ちが落ち着き、私が考えなければいけないことが見えてきました。樹を傷つける発言をしてしまった私。何度も塾の宿題やテスト勉強をさせようと、衝突を繰り返してきました。その度に、うまく樹を導けない自分に落ち込み、そしてまったく勉強にやる気をもってくれない息子にガッカリしていました。自分が息子の教育に失敗したかのような気持ちになっていて夫にも相談できなかったのですが、ようやくこの抱えきれない問題を夫と話し合おうと決意しました。もともとは私から「樹を私立中学に行かせたい」と言って始めた中学受験でした。その時も夫は反対はせずに、「ムリするな」と言いました。しかし私は、「大丈夫!絶対、樹を合格させてみせるし、樹にも受験してよかったと思えるように頑張る」と宣言してしまっていました。その後も夫は「『勉強って楽しい』と思えれば伸びていくから」と、樹があまり宿題しないことも気にしている風はなく、そんな姿に私はどちらかというと「あなたが協力的じゃないから樹がやる気を出さない!」と憤慨してしました。私たち、家族が出す結論は…!?次回に続く(全7話)毎日8時更新!原案・ウーマンエキサイト編集部/イラスト・ ふゆ
2021年08月04日■前回のあらすじ塾の宿題をやらない息子・樹に「これ以上落ちこぼれてもいいの!?」と言ってしまった母。すると樹からは「どうせ僕は落ちこぼれだよ、中学受験なんてしたくない!」と言われてしまい…。 >>1話目を見る 樹に言ってはいけない言葉を浴びせてしまった私。出て行ってしまった樹を探しに外に出たのですが…。小さい頃から昆虫が大好きで、この公園には毎日のように散歩に来ていました。そしていつも私がそばにいるのも忘れるぐらい昆虫に魅入られて、何時間でもみている樹。そんな幼い頃を思い出しながら、樹のそばにあるベンチに座っていると…。これまで誰にも相談したことがなかった中学受験。塾とのかかわり方、家庭学習の方法、何より子どもたちを親はどうフォローすればいいのか…書籍やネットからの情報収集を日々行っていました。役に立つ情報もあったし、自分の行動に反省する面もありました。でも、だからといって樹に「これぞ!」という有効なものがなく、私もまたイライラして怒ってしまうの繰り返し…。まったく見も知らぬ人に声をかけられた瞬間、私は不安や弱音を吐露する相手がいなかったのだと気がつきました。誰でもいいから話を聞いてほしいと私はずっと渇望していたのだと…。そして思わず本音がこぼれていき…。次回に続く(全7話)毎日8時更新!原案・ウーマンエキサイト編集部/イラスト・ ふゆ
2021年08月02日私は、小学5年生の息子・樹を育てる華。夫は一流大学を卒業し、現在は大学の准教授をしていますが、私は短大出身。夫とは、夫が務める大学に事務職で働いていた時に、出会いました。そんな夫は、息子の進学について何も言いません。でも、義母や友人からは、樹が赤ちゃんの頃から何かとプレッシャーをかけられ続けてきました。夫の大翔はOK出身。だからか義母からはOK小学校入学を薦められました。あまり勉強が得意ではなく、学歴コンプレックスを抱えていた私は、「男の子は母親似」とよくいわれる言葉が気にかかっていました。「あの頃もっと勉強しておけばよかった…」と就職活動では何度も悔やみ苦労した経験は、樹にはさせたくない。でも、もし私に似ていたら…。その不安から、私は、小学校受験について夫に相談することに。私立小学校への受験は、義母の勧めもあり受験に強いという教室に通わせましたが、合格とはなりませんでした。義母から嫌味を言われましたが、樹自身はあまり落ち込むことがなく、深い傷を負わせなくて本当によかったと思っていました。しかし、樹が小学生になると、またも義母から「中学はOK中学受けるんでしょ?」とプレッシャーをかけられるように…。ただ、私自身が短大出身で就職に苦労した経験があることから、息子には同じ思いをさせたくないという気持ちが強くありました。だからこそ私立中学でリベンジを果たしたいと私も思っていたのです。しかし小さな頃から昆虫が大好きな樹は、蟻がエサを運ぶ様子を1日中眺めていたり、蝉の羽化する瞬間を見るために夏休み中早起きしたり…。自分の好きなことに集中する力はすごいのですが、興味のないことにはまったく意識が向かないので、教科によって成績の差が激しくて…。もちろん、昆虫に興味があるのは悪いことではないとはわかっています。ですが、受験のことを思うと、そうも言っていられませんでした。次回に続く(全7話)毎日8時更新!原案・ウーマンエキサイト編集部/イラスト・ ふゆ
2021年07月30日天明麻衣子さんは東京大学文学部を卒業後、NHK仙台放送局契約キャスターとして活躍。スペインに1年弱移住しながら、一般企業勤務を経て2014年に結婚。帰国後はフリーアナウンサーとして幅広い活躍をおこなっています。また、2021年の4月からは東京大学の大学院に入学し、現在は第一子を妊娠中。7月にご出産を控えています。前回は、ご自身の妊娠や不妊治療について伺いました。今回はコロナ禍の妊娠についてや、妊娠中に東大の大学院院を受験したときのお話などを取材させていただいています。また、現在妊娠中でありながら、大学院に通っているという天明さん。コロナ禍のリモート大学院生活についても、いろいろとお話ししてくださいました! コロナ禍の妊娠は、思ったほどデメリットはないと感じた画像出典:天明麻衣子さんのInstagramより ー妊娠が分かってから、気を付けていたことは何かありますか? 天明さん:朝早い番組を担当していたこともあり、睡眠時間がわりと短くていつも5時間くらいしか寝られていなかったんですけど、なるべく6時間弱くらいは寝られるように工夫したりしていました。あとは、年末年始の時期だったので、食べすぎて体重を増やしすぎないように気を付けていました(笑)。 ー妊娠が分かってから、パパがサポートしてくれていると感じることは何かありましたか? 天明さん:重い物を持ってくれたり、家事をやってくれたりとか。あとは、私自身が結構階段とかで転びやすいんですけど、一緒にいるときには注意を促してくれたりするなど、物理的な面でサポートしてくれています。 ー天明さんご自身は妊娠してから、心境の変化などはありましたか? 天明さん:安定期に入るまでは、健診のペースとかも間隔が空いていたりとかして、普段あんまり意識することはなかったですね。ただ、安定期に入ってくると健診のペースも短くなったりとか、おなかのなかで赤ちゃんが動いたりすると、「あぁ、自分のなかに赤ちゃんがいるんだな」と実感するようになりました。 ー天明さんの場合ですが、不妊治療をされていたタイミングがコロナ禍と重なったという認識で合っていますか? 天明さん:そうですね。自分の年齢を考えて治療に取り組んでいたタイミングが、たまたまコロナ禍であったという感じです。 ー「コロナ禍だから、妊娠するのを辞めよう」と思う方もいるそうです。天明さんはコロナ禍の妊娠についてどう思いますか? 天明さん:コロナ禍であるからこそ、逆に周りも気を付けていて、よっぽど例年より衛生面にみんなが気を付けている気がします。私はどちらかというと、コロナ禍だからどうせ出歩けないし、妊娠してもいいかなぁとは思いましたね。 ーそれではコロナ禍の妊娠は、不安や葛藤は特になかった感じでしょうか? 天明さん:はい。私は思ったほどデメリットもなかったかなという感じでした。 ーそうでしたか。とはいえ、初めての妊娠ということで、メンタル的につらかったことなどはなかったでしょうか? 天明さん:安定期に入るまでは、妊娠したことを言わないほうがいいのかなぁというのがあって、言いたいのに言えないという時期がつらいなと感じました。例えば、ほかの人の妊娠や子育ての話のときに「実は、私も妊娠しているんです」と言いたいのに言えないというか、まだタイミング的に言わないほうがいいよなと思ったり……。その時期は歯がゆいなと感じましたね。うちの親とかにも言わず、妊娠のことは夫と私だけで共有していました。 妊娠中に受験! 合間に健診へ行き、さらにお仕事と多忙な日々画像出典:天明麻衣子さんのInstagramより ー今年の4月から、東大の大学院の東大の公共政策学教育部に入学されたのですよね。妊娠しながら受験勉強をして、さらにお仕事もされ、クリニックにも通い……となると、かなり多忙な印象なのですが、当時を振り返るといかがでしたか? 天明さん:そうですね。クリニックにiPadとか持って行って、待ち時間に勉強したりはしていました。肉体的にはレポート書かなきゃいけなかったりとか、いろいろ大変だったのですが、複数のことを同時進行でおこなうことで気が紛れていたというか……。気持ちが分散していたという面ではラクだったなと思います。 ー 複数のことを同時進行にとなると、いっぱいいっぱいになってしまいそうに思うのですが……? 天明さん:妊活のことばっかりを考えるのも、個人的にはしんどいかなと思っていたので、ほかに意識が向けられるものがあって良かったと思っています。また、今回はコロナ禍ということもあり、大学院の入学試験もオンラインに変わったりとか、その場に行かなくて良かったので、時間の調整とかもしやすくて助かりました。 ー受験勉強をしながら、お仕事もされて、合間に通院していたときのスケジュールってどんな感じだったのでしょうか? 天明さん:朝の番組を担当していたのですが、それが朝9時くらいに終わるので、その後病院に行ってすき間時間に勉強をしているという感じでした。仕事のメインが朝の時間帯だったので、病院の時間帯と重ならなかったので、良かったなと思います。 ー4月から大学院生活が始まったと思うのですが、いかがでしょうか? 天明さん:コマ数的には結構取っているんですけど、私が取っている授業は全部オンライン授業なので、家で講義を受けられるのは助かっています。 画像出典:天明麻衣子さんのInstagramより ー実際に大学院の講義を受けられてみていかがでしょうか? 天明さん:一緒に講義を受けている人と友達になるというのはなかなか難しいんですけど、スラックというSNSでグループを作って、課題で分からないことがあったら相談したりすることはできています。ほかには、海外の交換留学的な感じで、インドや中国など海外の大学の方も参加しているので、そういう人たちが受講できるのはメリットがあるのではと思いました。 ーリモート講義を受けていて、問題はない感じですか? 天明さん:そうですね。グループ作業が必要な場合は、「今週何曜日何時から空いてます」みたいなアンケートを取って、zoomでみんなでグループワークをしています。その際、Miroというオンライン上でホワイトボードに付箋を貼って作業できるツールがあるんですけど、それを使って最近はわりと作業をしている感じです。いろいろ便利なツールがあるので、結構リモートでもできちゃうじゃん! といった感じですね。 ーコロナ禍で経済政策を勉強するために大学院に入られたということですが、今学んでいることを今後どのように活かしていきたいと思いますか? 天明さん:経済番組を今仕事でやっていて、スタートアップの取材をさせてもらったりとか、経営者の方を番組に招いていたりするんですが、まだスタートアップが頑張っている領域って、規制が多かったりするんですよ。例えば仮想通貨だったり、遺伝子の研究とかだったりいろいろあるんですけど、行政の対応が遅い影響により、ほかの国が先に追い越してしまうというのがあるので、スタートアップの環境をどうやって整えていけるのか、ということを考えていけたらなと思っています。 天明さんは「圧倒的な勝ち組になる効率のいい考え方と仕事の仕方」など、効率を重視した書籍を出版されていますが、ご自身でも同時進行でいろいろなことにチャレンジしていて、とてもバイタリティのある方だなと思いました! さて、配信3回目となる次回は、いよいよインタビュー最終回! 血液検査で判明したという橋本病についてや、出産の方法などを伺っています。ぜひ最後までお付き合いください! PROFILE:天明麻衣子さん東京大学卒業後、NHK仙台放送局契約キャスター、大手外資系金融機関といった経歴を持つフリーアナウンサー。著書として「圧倒的な勝ち組になる効率のいい考え方と仕事の仕方」「東大・NHK・外資系金融で学んだ、ビジネスで成果を出し続ける本物の勉強法」「時短勉強術」などを出版。2021年4月から東京大学の大学院に入学。第一子を妊娠しながら大学院生活を送っている。
2021年07月09日今回は娘さんが1歳のころのお受験や習い事についてのお話です。まだ先のこと、のんびり構えていたら周りはもうすでにいろいろ考えていて、びっくりだったそうです。娘が1歳になる前後に、久々に妊娠中に知り合ったママ友たちと集まりました。話題は相変わらずほぼ育児の話。でも今までなかったトピックも出てきて……。 ママたちの会話に呆然 1歳になったとはいえ、当時私にとって娘はまだ「赤ちゃん」に毛が生えた程度のイメージ。ひどい便秘をどうするか、いつ歩くのか、託児所を利用するか……考えることといえば、そのくらいでした。 しかし、ママ友たちのあいだではもう習い事や進学についてのリサーチが始まっていて、「え! もうそんなことまで考えてるの!?」と、ものすごくびっくりしました。 同時に、少し寂しいような気もちになったのを覚えています。今までは、おむつや授乳、寝かしつけなど、みんな共通の話題があったけれど、これからは教育方針や家庭環境、子ども自身の興味や才能などで話題が変わっていくんだな、と気づかされたからです。 その後、数人が旦那さんの転勤等で遠方へ引っ越してしまい、集まることはなくなってしまいました。年賀状やメッセージのやりとりも徐々に減り、今では会う機会もありません。でも妊娠中から産後の、一番心細くてしんどかった時期に支えてもらったことは、今でも本当に感謝しています。 著者:マンガ家・イラストレーター 和田フミ江姉妹の母。趣味はゲームと旅行と美味しいものを食べること。
2021年06月23日日本唯一の国立総合芸術大学で、東大以上の難関ともいわれる、東京藝術大学。その受験で3度振り落とされながら、諦めず挑んだあららぎ菜名さんの実体験を綴った『東京藝大ものがたり』は、ひたむきかつ壮絶なコミックエッセイだ。頑張る人たちの背中を押す、リアルが詰まった藝大受験マンガ。「藝大の美術学部は浪人経験者が多いのですが、現役合格者のほうがスポットを当てられがちなんですよね。浪人をするとメンタル的にもきつく、私の場合は一時期、絵を描けなくなったりもしたのですが、そういう姿こそ知ってほしいと思ったんです」あららぎさんが受験したデザイン科は、センター試験(当時)を突破すると、デッサンのほか色彩構成、立体構成という3つの実技試験が待っている。ひとつの試験が6~7時間と異様に長く、技術だけでなく気力・体力勝負なのだが、それぞれの試験で求められることや、勉強方法などをわかりやすく解説していく。「もっと早くに知っておけば、何度も浪人せずに合格できたかもしれない、と気づいたことを盛り込みました。というのも、マンガに出てくる私の父がまさにそうなのですが、美術家肌の人って教え方が感覚的で、わかりにくかったりするので」そんな父は、藝大を現役合格した陶芸家。自由かつ楽しそうにものづくりをしている姿を幼い頃から見てきたことで、あららぎさんは藝大を目指すように。子育てに関しても非常に自由かつおおらかで、自分は予備校へ行かずに藝大に入れたからと、学費の援助は一切なし。よってあららぎさんはバイトで予備校の学費を稼ぎながら、時折、父に教えを請い、過酷な浪人生活を送ることになる。「バイトをしないで浪人できるなら、そのほうがよかったけれども、自分で学費を稼いででも藝大に行きたいと思えるかどうかが大事だったんでしょうね。そういう意味でやれるところまでやったので、どんな結果でも私は納得できたと思います」とはいえライバルが合格していく焦りや、描いても描いても上達している気がしないもどかしさ、多浪のトラウマなど、苦しい日々を思い出して何度も筆が止まったそう。「あの経験を乗り越えた今は、何が来ても大丈夫と思えます。ものづくりは本当にハードで、自分を追い込まなければできないところがある。そのためのベースの部分を、ずっと鍛えていたんだなって気がつきました。父はこの本を買って、いろんな人に配ってくれたそうです」『東京藝大ものがたり』noteで連載され話題を呼んだ「東京藝術大学受験ものがたり」を改題してコミック化。夢をつかもうともがき苦しむ姿は、美術に詳しくなくても胸を打つはず。飛鳥新社1200円©あららぎ菜名/飛鳥新社あららぎ・ななマンガ家、イラストレーター、UI・UXデザイナー。本作は「cakesクリエイターコンテスト2020」入選作。著作に『抑死者』。※『anan』2021年6月23日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・兵藤育子(by anan編集部)
2021年06月22日■前回のあらすじ娘の中学受験のために家族一丸となってサポート!…となるはずでしたが、家庭での学習はまったく進まず…。>> 1話を読む 家族でサポートして中学受験に挑んだのですが、すぐに娘にイライラする毎日がしんどくなってしまいました。そこでやはり中学受験塾に通わせようと思い、偏りのある娘のようなタイプを受け入れてくれる塾を探すことから始めることに…。中学受験塾は大手・中小の集団塾、そして個別指導の塾があります。御三家や難関校に多くの生徒を合格させる塾、ある難関校への進学に顕著な実績を出す塾、中堅校に強い塾と特色があります。さらに家庭との付き合いについても、子どもが自習をどれくらいできるかが肝となる塾、面倒見がよく塾のフォローが行き届いた塾と親の負担にも違いが…。集団塾は、カリキュラムが整っているし、これまでの実績から過去の入試データや情報が豊富にあり、やはり親としては安心。そしていろいろと情報を集めた結果、もっとも惹かれたのは、発達に偏りのある子どもにも寄り添ってくれると評判の集団塾でした。そこは1週間の体験入学があり、さっそく娘も通ってみることにしたのですが…。多くの子が熱心に授業を受けるなか、ひとりだけ集中できていない優。すでにお子さんが通っているママさんには、つい「子どもが楽しく通えれば…」なんて理解ある親のような言葉を言ってしまいましたが、心の中では「どうしよう…」と思っていました。面倒見が良い集団塾ではありましたが、生徒の数も多く、ひとりひとりにまで目が行き届くのは難しそう。娘もストレスを感じるのか、勉強への理解度を深めることが難しかったようです。個別指導塾に切り替えると、以前と比べて楽しそうに勉強するようになりました。けれども、肝心の成績がまったく伸びません。そして、その原因は意外なところにあったのです。次回に続く(全5話)毎日8時更新!原案・ウーマンエキサイト編集部/イラスト・ ふゆ
2021年06月18日■前回のあらすじ発達に偏りがある娘の中学受験を夫に打診すると「公立の方が支援が手厚いのでは?」と言われてしまう。しかし私立高校に進んだ息子の勧めもあり、娘に中学受験を打診してみると…。>> 1話を読む 「今の学区ではない中学がいい」という優の気持ちを知ると、夫も中学受験について前向きに検討するようになってくれました。そんな中、「グレーゾーンの子の進路」という勉強会が行われているとの情報を入手。夫を誘って、さっそく参加してみることにしました。勉強会に参加したことで、私も夫も、優に合った学校があるかもしれないと思うようになりました。そして…。意気込んで中学受験をスタート!!…したのはよかったのですが、すぐに勉強でつまずいてしまいました。ネットで評価の高いテキストを取り寄せても、娘はまったく解くことができず…。さらにはお気に入りの文房具を眺めたり、本の整理を始めたりと、興味があることに没頭してしまい、まったく勉強が進みません。一緒に勉強しようとしても、理解が遅かったり、集中できなかったりする娘を見ていると、私の方がイライラしてしまい、お互い感情的になるばかり。家庭学習のみでの受験を考えていましたが、早々に壁にぶつかってしまいました。親がその気にさせておいて、親の方が先にくじけてしまうなんて…。やっぱりうちの娘には中学受験は向いてないのかしら。次回に続く(全5話)毎日8時更新!原案・ウーマンエキサイト編集部/イラスト・ ふゆ
2021年06月17日■前回のあらすじ「息子には俺と同じ私立中学を受験させたい」と突然宣言した夫。しかし毎日ゲーム漬けの息子には、「俺に向いてない」と一刀両断されてしまい…。夫の和也から「息子を俺の母校の私立中学へ」という突然の宣言からまだ日も経っていないある日のこと、私の職場で思いがけず中学受験が話題に…。2月に入ってすぐにお休みを取っていた同じ部署で働く美咲さんが久しぶりに出社しました。1月頃からかなりプライベートが忙しそうなことには気づいていましたが、これまで連続で休みを取ることが少なかったので、退社直前に声をかけてみると…。美咲さんの息子さんが中学受験していることを知らなかった私。そして受験するのは子どもなのに、「親に戦略が必要」という意味すらもよく理解できないし、さらに「全落ち」というあまりに怖ろしすぎる言葉が出てくることにも驚きました。まだたった12歳の子どもが受験するだけでも驚きなのに、不合格という経験まで受け止めなければいけないという事実。いつも明るい美咲さんがこれほど深刻な表情をする中学受験の世界が、私には衝撃的すぎました。しかし…。美咲さんに聞いた中学受験の情報は私の知らないことばかりでした。東京では2月1日から受験が開始されること、本命校やチャレンジ校は2月1日に受ける子が多く、また複数回受験できる学校もあること、合格発表は受けた当日にネットで発表され、不合格だった場合にはすぐ他の学校に受験出願ができることなど。そして志望校に合格できなかった子、また1校も合格できなかった子は、2月1日から3日間、4日間と連続で受験するという事実。高校受験からしか経験がない私にとって聞いたことがないほどの過酷な挑戦。「合格できなかったらどうしよう…」という不安を親も子も抱えたまま挑む日にちを想像するだけで、胃が痛くなりそうでした。さらに受験会場に付き添うために親が休むということも中学受験の特徴のひとつの気がします。今の上司は美咲さんが言うとおり理解あるけれど、働く親にとっての難題のひとつになりそう。というよりも中学受験って親の出番はどれぐらい必要なんだろう…どうしてそこまで大変な想いをして中学受験をさせるのだろう。そう思っていた私に美咲さんが言ったのは…。中学受験の成功失敗は第一志望校に合格すること、そう単純に思ってきましたが、美咲さんの話から家族にとっての成功は別のものなのかもしれないと思いました。小学生に不合格という体験を味わわせることは、正直させたくないと思ってしまう私。でも美咲さんの話す「濃い時間」という言葉が、なぜだか心の中に刺さったままでした。子どもの時期は大切と思いながらも、実際にはだらだらとした時間を過ごす輝を見て見ぬふりしてきただけなのかも。もしかしたら中学受験を考えることも、1つのきっかけになるのかもしれない。こうして美咲さんとの会話によって、私たち家族の未来も大きく変わっていくことになるのです。次回に続く(全4話)毎日18時更新!※この漫画はフィクションです原案・ウーマンエキサイト編集部/イラスト・ ふゆ
2021年05月19日春も深まり、卒業・入学シーズンに突入ですね。今回は高校受験にまつわるほっこりする話を紹介します。県外へ入学する息子を心配する母親に先生がかけた言葉今回子供が受験したときの話をInstagramにアップしていたのはy keikoさん。y keikoさんは、息子が県外の学校を受験することになって、いろいろな不安を抱えていました。そんな中、受験日に会場へ送って終わるまで待ち時間ができました。校内を散策していると、学校の先生が話しかけてくれました。先生は丁寧に悩みを聞いてくれ、このようにアドバイスをくれたのです。親御さんの心配は当然です。ですが、その心配で手を離せずにいたら子供さんの可能性を潰してしまうという事もあります。子供さんを信じて送り出すことも大切なことだと思います。心配する気持ちを汲んでくれつつも、それでも受験をして通わせるという決断をしたy keikoさんに強い後押しをしてくれる言葉でした。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 この投稿をInstagramで見る y keiko(@keh349)がシェアした投稿 あの時の息子の決断を応援できて良かったと思ってる。y keikoさんのこのひと言にすべてが詰まっているあたたかいエピソード。この春、親元を離れる子供を持つママたちにも届いたのではないでしょうか。[文/AnyMama(エニママ)・構成/grape編集部]
2021年03月23日コロナ禍に受験を迎えたお子様をお持ちの方は、例年よりも大変な思いをされたのではないでしょうか。学校法人高宮学園代々木ゼミナールは、300名の元受験生への調査をもとに、ショートムービー『緊急事態宣言に飲み込まれた私の受験』を、代ゼミ公式YouTubeチャンネル等にて公開しました。本ショートムービーの作成には調査の他に、元代ゼミ生約50名が企画段階から脚本段階まで協力。予備校としては異例の高卒生の皆さんに向けた動画で、新型コロナウイルスにより、“いつもとは違う環境”で受験に立ち向かってきた皆さんを応援するショートムービーです。元受験生300名からの調査結果をもとに、受験期の「いつも通り」を描く大学受験は、受験生の努力だけでなく、サポートする家族の存在があってはじめて乗り越えられるもの。今回のショートムービーでは、「コロナ禍の受験」という非日常的な生活の中での母親からのサポートと、孤独を感じながらも受験に挑む娘の姿が描かれています。なお、今回の制作に際して実施した独自調査で、過去3年の間に大学受験を経験した元受験生300名に調査したところ、全体の9割以上が「受験期間中、家族や友人、先生のサポートのおかげで受験を乗り切ることができた」と回答しており、人と人とのつながりは、受験生にとっても大きな活力となっていたことがわかります。親子それぞれの受験について~「いつも通り」が選ばれる~今回、直近3年間に大学受験を経験した、親/子ども各300名ずつ、計600名を対象に独自調査を実施しました。その結果を公開します。◆親も子も「いつも通り」の日々を求めている親と子どもそれぞれに大学受験期間中に心がけたこと/嬉しかったことを聞いたところ、ともに「いつも通り」の環境がトップとなりました。今年の受験生は新型コロナの影響で、「いつも通り」な状況が少なかった中、家で過ごす時間の長かったであろう受験生は、家族からの「いつも通り」のサポートによって、支えられていたことがわかります。約8割の親が、子どもの大学受験のために「時間や労力をいとわない」という想いをもっている78.7%の親が「子どもの大学受験のために時間や労力をいとわない」と回答しています。受験生だけでなく、受験生の子どもをもつ親もまた、受験に対する思いが強いことがわかりました。コロナ禍で大変な状況だったからこそ、「いつも通り」を大切にした1年となりました。親子でショートムービーを視聴して、受験の思い出を振り返ってみてはいかがでしょうか。【参考】※『緊急事態宣言に飲み込まれた私の受験』ショートムービー※「代ゼミオンラインコース」紹介ページ
2021年03月17日■前回のあらすじ娘には自分の「好き」を追求して深堀できる学校に行ってほしい。費用面などもクリアでき、はたして夫の出す結論とは…!?私が中学受験を意識し出してから一貫として「反対」という立場を通してきた夫。私がいろいろな情報をシェアしても、相談しようとしてもずっと逃げ回ってきました。でも私は夫が反対のまま進めるわけにもいかず…。今回の話し合いでも反対されたら、どうしようかなと…と不安になっていたのですが…。小学3年の9月から考え始めた中学受験。夫と意見交換ができたのは、もうすぐ12月になろうとする頃でした。共働きの私たちがどう中学受験に挑めばいいのかはまだまだ手探りの状態です。まずは塾選びから。これから娘が勉強でぶち当たるだろう壁、子どもの成績で一喜一憂するであろう私たち、そして塾の送り迎えなどのスケジュール。いろんなハードルがこの先に待ち構えているのだろうと思います。それでも中学受験が終わったときに「やってよかったね」と家族で笑えるといいなと思っています。※この漫画は実話をべースにしたフィクションです原案・ウーマンエキサイト編集部/イラスト・ ミカヅキユミ
2021年03月12日■前回のあらすじ娘と話をして中学受験についてあらためて考えた結果、私が私立中学に惹かれる理由は、「学校を選べる」ということに思い当たり…。何度か娘の葵の進学や今後について夫婦で話し合いたかったのですが、いつも「話し合いするぞ!」という私の気迫を恐れをなすのか逃げてしまう夫の健太。普通に話しかけたことで、そのまま会話に参加してくれました。私と夫は小遣い制にして、家計は私が管理していました。健太には貯金額は都度伝えていたのですが、大雑把な夫はあまり貯金額を意識していなかった模様。葵の学費については、葵が産まれてからすぐに娘用の口座を作って、毎月定額を貯金し続けていました。また児童手当もすべて貯金してきたので、特別贅沢をしなければ塾の費用や私立中高の学費はなんとかなることを説明しました。そして何より私が私立中高を調べていて、一番驚いたのが授業内容の面白さ! 最近の公立小学校の授業でもディベートを取り入れたり、企業に手紙を送って研究を深めたりと、私たちの子どもの頃とは大きく変化してきています。公立の中学も私たちの時代とは大きく違ってきているのかもしれません。それでもまだ画一的な授業が多いのも事実。葵には「知らないことを知ることは楽しい」と思って欲しい。だから葵に合った教育環境を選べるのであれば…「学校」を選んであげたいと思ったのです。はたして夫の出す結論とは…!次回に続く!※この漫画は実話をべースにしたフィクションです原案・ウーマンエキサイト編集部/イラスト・ ミカヅキユミ
2021年03月11日■前回のあらすじ中学受験に失敗した話を聞いて、改めて覚悟が必要だなと思った私は…。私はいろんな体験談を読むようになりました。体験談には、親子喧嘩が増えたり、受験することを途中で辞めたり、さらに離婚した家庭もあるなどいろいろな親子の姿がありました。もちろん親子の絆が深まった話や、受験をして良かったという意見もたくさんありました。そして文化祭シーズンとなり学校見学に行く季節となった頃、我が家はいまだに夫とは中学受験の話はできないでいました。そこでまずは娘と話しをしてみることに…。まだまだ子どもだと思っていたけれど、結構いろんなことを考えていることにビックリ。そして中学受験は誰が主役なのか、その原点に立ち返ることに…。どうして私立中学に魅力を感じるのか。公立にないメリットとは何なのか。ずっと考え続けてきてようやく自分の気持ちが見えてきました。中学受験をするのか、しないのか? 私たち家族の決断とは…!?次回に続く!※この漫画は実話をべースにしたフィクションです原案・ウーマンエキサイト編集部/イラスト・ ミカヅキユミ
2021年03月10日■前回のあらすじ夫は「中学受験は親のエゴだ」というけれど…。友だち付き合いが苦手で本が好きな娘に親としてできることを考え始めて…。夫の健太の言葉に「何も調べたりしないで反対するのもエゴなのでは?」と思ってみたものの私自身も知らない世界。そう思った私は出社前に本屋に寄ったのですが…。中学受験の本を読んでいたら先輩の紘子さんから声をかけられました。そして私は、自分の考えがとても浅いことを痛感することに…!中学受験についてはまだ考え始めたばかりの私。受からなければ「公立中学」でいいじゃんと思っていました。落ちたらどこにも行くところがない高校や大学と違って、公立に進むという手がある中学受験はそこまで覚悟をする必要があるという印象がなかったのです。しかし紘子さんのツラい過去の話を聞いて…。次回に続く!※この漫画は実話をべースにしたフィクションです原案・ウーマンエキサイト編集部/イラスト・ ミカヅキユミ
2021年03月08日■前回のあらすじ中学受験の状況を夢中で調べていると、夫から「小学生に受験はかわいそう」と言われて…。中学受験について調べ始めたばかりの私。思っていたよりも多くの私立中高が存在し、さらに今の中学受験を取り囲む厳しい状況も少しずつ理解してきたところに夫から言われた「中学受験はかわいそう」という言葉に違和感を持ち…。娘の放課後の過ごし方を理解していなかった夫。共働きの子どもの放課後の過ごし方は…。私は体育や音楽が苦手で、算数や国語などの授業は楽しかったのです。葵と同じように休み時間も本ばかり読んでいた私は、友だちと呼べる人もほとんどいませんでした。だから、夫の「勉強漬けにするのはかわいそう」という考え方にも違和感がありました。そして当時、私は友だちがいなかったことをとても気にしていたのですが、娘の葵は結構あっけらかんとしていて、「ひとりでいる方が空想できて楽しいよ」と笑っています。そんな葵に親として何ができるんだろう…。次回に続く!※この漫画は実話をべースにしたフィクションです原案・ウーマンエキサイト編集部/イラスト・ ミカヅキユミ
2021年03月07日■前回のあらすじ子どもの中学受験に興味をもった恵。夫に話すと、「小学校から塾なんて必要ない。ママ友に振り回されるな」と言われてしまい…。周りに塾に通う子が増え始め、中学受験を意識し始めた私。夫の「うちは中学受験は必要ない」という発言に納得できなかった私は、私と夫の共通の知り合いで、会社の先輩でもある紘子さんに話をしてみると…。中学高校時代の6年間…その響きがどうしてだかすごく気になってしまい…。そこで私は自宅から通えそうな中学や高校の状況を調べてみることに…。中学受験について調べていると、校風、学費、制服、大学進学実績…見始めると、あまりにたくさんの項目や要素があって、検索魔の私は夢中になっていました。まさか夫が帰ってきて、それを見ているとは気づかずに…。そして夫が私に吐いて捨てるように言ったのは「受験はかわいそう」と思っても見なかった言葉でした。次回に続く!※この漫画は実話をべースにしたフィクションです原案・ウーマンエキサイト編集部/イラスト・ ミカヅキユミ
2021年03月06日私は恵。小学3年生になる娘・葵と夫・健太の3人暮らしです。地方出身で私立中学というものがほとんど存在しない地域で育った私と夫。二人とも同じ東京の大学を卒業しそのまま就職、結婚しました。子どもを授かり保育園に通うようになって初めて「私立中高一貫校」「中学受験」という話題に触れるようになりました。そして小学生になると…。中学受験については、これまでも度々ママ友の会話のなかで出てきていました。ただ我が家は関係ないと、あまり深く考えたことはなかったのです。美佳さんはすでに上の子で中学受験を経験済みとのことで話を聞いていましたが、麻美さんのところも受験するのか…私は驚きと共に、焦りにもにた感覚に襲われました。そして夏休みが過ぎると、美佳さんも塾を決め、さらにほかの仲良しママ友たちの子どもも一斉に塾へと入り、中学受験の話題が一気に増えていきました。こうして次第に私も中学受験に興味を持ち始めていったのですが、夫は…。私自身、「中学受験をしよう」とまでは言い切れない状態。それに健太の言うとおり、ママ友の情報を聞いたからと言って我が家が受験をしようと決めたり、焦ったりする必要がないことはわかっています。私は大学に通わせてくれた両親に本当に感謝しています。だから私も娘の教育環境はできるだけ良いと思えるものを用意してあげたいと思っていたのです。次回に続く!※この漫画は実話をべースにしたフィクションです原案・ウーマンエキサイト編集部/イラスト・ ミカヅキユミ
2021年03月05日アメリカの歴代大統領であるバラク・オバマさんのモノマネで大ブレイクした、お笑いコンビ『デンジャラス』のノッチさんが、2020年11月11日にブログを更新しました。タレントとしてだけでなく、2児の父親としても日々奮闘しているノッチさん。12歳になる長女は、中学受験に向けて勉強中だといいます。ノッチが受験生の娘からもらった手紙高校受験を経験したノッチさんは、陸上部推薦として特待生で入学をしたため、従来の受験を経験したことがないのだとか。受験に関する具体的なサポートはできないと思い、ひたすら娘さんにエールを送っているそうです。そんなある日、ノッチさんは娘さんから手紙をもらいました。それでも、じゅくに通わせてくれて本当にありがとう。感謝でいっぱいです。私が、お父さんに出来る事は、来年の春、受験に合格して、お父さんに喜んでもらう事!!そして、私の夢である化粧品開発の研究員になって、新商品を作り、いっぱいかせげるようになったら、お父さんと、たくさん外国へ旅行へ行きたいです。その夢を叶えるために、勉強がんばります。「何かつらい事はないか?大丈夫か?いつでも聞くからな。」デンジャラス ノッチオフィシャルブログーより引用最後のセリフは、きっと普段からノッチさんが娘さんにかけていた言葉なのでしょう。我が子を想う、ノッチさんの父親としての温かさが伝わってきます。娘さんからの熱意と愛の手紙を受け取り、ノッチさんはこのように想いをつづりました。お受験は、お父さんの為ではなく自分の為にチャレンジするんだよ。そう言ってアドバイスしました。正解か?不正解か?まだ良くわからないですねお父さんになったのは初めてだから。一緒に頑張ります。感謝します。デンジャラス ノッチオフィシャルブログーより引用子供を育てる誰もが『親初心者』であり、子育てに正解はありません。愛する我が子に寄り添い、試行錯誤をしながらともに歩んで行くノッチさんは立派な父親といえるでしょう。親子の二人三脚によって、娘さんが夢をかなえられるといいですね![文・構成/grape編集部]
2020年11月12日スターバックスから、まるで大学芋そのものを味わっているような新作ビバレッジ「大学芋フラペチーノ®」が、9月23日より発売される。新作は、大学芋をまるごと1個ブレンドした、秋の味覚“さつまいも”の素材感で秋を感じられるフラペチーノ®「大学芋フラペチーノ®」(Tall 590円)※Tallサイズのみの展開販売期間:9月23日〜10月31日(※なくなり次第終了)「大学芋フラペチーノ®」は、乱切りの大学芋をまるごと1個ブレンドし、秋の味覚“さつまいも”のおいしさと素材感を存分に楽しめるフラペチーノ®。大学芋の蜜をイメージしたスイートポテトシロップで、秋らしく黄金色のマーブル模様をドリンク全体に描き、ホイップクリームの上には、黒ゴマとスイートポテトシロップをトッピングして、見た目もしっかり“大学芋”に仕上げられているところもポイント!スターバックス流にさつまいもの素材を活かした、まるで“大学芋”そのものを味わっているようなフラペチーノ®と共に、深まる秋の中でやすらぎを感じてみては。販売期間は、9月23日から10月31日で、なくなり次第終了となる。全国のスターバックス店舗(一部店舗を除く)にて取り扱い。また、「(モバイルオーダー&ペイ)Mobile Order & Pay」限定で、「大学芋フラペチーノ®」を先行販売。レジに並ばず、事前に注文決済し、お店で商品を受け取るだけのモバイルオーダー&ペイからの注文限定で、9月21日・22日の2日間、「大学芋フラペチーノ®」を先行販売。ぜひ、この機会にモバイルオーダー&ペイを体験してみて。詳細はこちら()から。>>その他のスターバックスの記事はこちらから
2020年09月16日発達障害長男の中学受験わが家の発達凸凹の長男は、4月から大学附属の私立中学校に通っています。中学受験に向けてスタートしたのは小学6年から!初めての経験でまさにドタバタな1年間でした。そもそもなぜわが家が長男の私立進学を考えるようになったのか、受験勉強にはどのように取り組んだのかを連載シリーズでご紹介します。今回は第4話です!長男の集中力とモチベーション、どうあげる?Upload By スガカズ受験勉強に重要なこと――それは、本人に合った環境と、モチベーションが重要ということです。それはみんな同じだと思います。ただ、発達凸凹な長男にはその状態を維持するのが難しい…。平日は私が仕事をしているので、日中はもちろん、帰宅後もごはん、小学校の宿題、お風呂…と、慌ただしく、長男中心に支援することは難しい。その上、きょうだいが話しかけたりTVを見てしまったりもします。夏休みなど、長期休暇の時期は特に大事な時期と言われていたので、どうすれば私の目の届かないところで長男が勉強に集中できるのかを必死で考えました。Upload By スガカズ夏休みのある日、長男を連れて会社に向かうことにしました。片道1時間で、大人でも大変な中がんばってくれました。会社といってもオフィスの中に入れるわけではなく、会社のすぐ近くの休憩スペースに長男を連れて行きました。そこでは沢山の人が休憩・飲食・デスクワークをしています。「お母さんがランチで迎えに行くまでの3時間と、ランチが終わってから1時間勉強しようね」というルールにしました。この体験は長男にとって楽しいものになりました。とはいえ、すぐにやる気スイッチオン!となったわけではないのですけどね…。Upload By スガカズ大人に近づいた気分になって、さらに中学校に通うイメージがついた様で、本人が「明日もついて行く」と言いました。それ以降長期休暇時の日課になりました。本人の型にはまった環境を見つけてからは、塾、外(図書館など)、家庭の3つの環境で勉強する内容など、ルールを設けることにしました。Upload By スガカズUpload By スガカズ塾以外の勉強はマンツーマンです。もともと小さいころから運筆が苦手だったり処理速度が低いことから算数で途中式が抜ける傾向がありそうだったり、「旅人算」「食塩水」の問題など、図にすると解きやすい問題を敬遠しがちだったので、本人のレベルに合わせて問題を図を交えて解いてもらいました。直前までなかなか定着しなかったのですが、年末年始になってようやくやる気になり、解けるようになりました。苦手なことに取り組む姿勢が変わったのは、前回のコラムで紹介した言語聴覚士さんのお陰でもあります。この時期は年末年始。いよいよ本番目前になりました。これまで色々と右往左往しながらも勉強をがんばってくれている長男でしたが、家族はそれなりにストレスも抱えていました。次回は家族間で起こった受験ならではのトラブルについてお話したいと思います。
2020年05月28日編集部:学研キッズネット編集部ODKソリューションズは、半世紀以上にわたり、日本の大学入試を支えるサービスを提供しており、国内の総受験生の約2人に1人が利用しています。現在、新型コロナウイルスを背景に、勉強や受験に対する不安の声が大きくなりつつあります。そのような中、ODKでは、2021年度(2021年4月入学者対象)入試を控えた高校3年生200名を対象に、「受験生への新型コロナウイルスの影響に関する調査」を実施。その結果を発表しました。調査結果(ODKソリューションズ調べ)■調査概要調査対象者:2021年度(2021年4月入学者対象)入試を控える高校3年生200名調査方法:インターネットリサーチ調査期間:2020年4月27日(月)~2020年4月30日(木)調査協力会社:株式会社ネオマーケティング・新型コロナの影響により、受験に不安がある受験生は9割以上!・すでに受験勉強に支障が出ていると感じている受験生は約8割!・「学校ごとの対応の差」「試験の中止・延期の可能性」「自宅学習」に不安の声多数2021年度入試を控える受験生に、新型コロナの影響を背景とした受験への不安について尋ねたところ、「不安がある」「どちらかといえば不安がある」と答えた人の合計が9割以上(93.5%)にものぼることがわかりました。また、現在すでに受験勉強に「支障が出ている」「どちらかといえば支障が出ている」と答えた人は約8割(78.0%)に達しています。「不安がある」と答えた人に具体的な内容を尋ねると、「学校ごとの対応(休校等)の差による勉学への影響(63.1%)」、「試験の中止・延期の可能性(60.4%)に不安」、「家での学習(59.4%)」が上位を占めました。また、感染拡大防止のために「大学のオープンキャンパスに参加できない可能性」が約6割、「受験・大学に関する情報収集」が約3割と、学校選びのために必要となる情報収集に不安を感じている人が多いことがわかります。加えて、受験までのスケジュール管理がしづらいことや、自宅学習による勉強の進捗、入試内容・試験方式変更の可能性、受験に対するモチベーションキープに対して不安を感じると回答した人がいずれも5割を超えており、先行きの不透明感を背景とした不安や相対的な学力が把握しにくい自宅学習等に対して不安を感じる人が多いことがわかります。・新型コロナの影響で受験方法の見直しを検討していると回答した受験生は約3割!・うち6割以上がAOや推薦入試での早期の受験を検討、約半数が志望校のレベルを下げると回答。一方、例年どおりの入試実施を望む受験生も多数受験に対する不安を募らせ、勉強にも支障が出ていると回答する受験生が多い中、受験方法の見直しを検討する人も出てきています。調査によると、受験方法の見直しを「検討している」「どちらかといえば検討している」と答えた人はすでに約3割となっています。そのうち、早期に実施されるAOや推薦入試を利用することを考えている人がそれぞれ6割以上にのぼります。また、志望校のレベルを下げると回答した人が約半数との結果になりました。その他、自由回答では「受験科目が少ない大学に変更する」「そもそも大学進学できるかわからなくなった」という回答も見受けられ、新型コロナが多くの受験生の進路に影響を及ぼしていることがわかります。一方、見直さないと回答した人が約4割にのぼっており、現時点においては自身の当初の予定どおりの受験を望み、例年どおりの入試実施を期待している様子が窺えます。また、「どちらでもない」と回答した人も3割という結果になりました。前述の調査結果のように9割以上の人が受験に不安を感じており、その不安や先行きの不透明感に起因して迷いが生じている様子が垣間見えます。・各学校の対応の違いによって受験への不公平さを感じると回答した受験生は7割以上!・休校期間の長さや授業のすすむスピードが変わってしまうということだけでなく、オンライン授業や学習用端末貸与の有無等、自宅学習に対する支援の差に不公平を感じる傾向・新型コロナへの対応は地域や各学校等によって異なり、7割以上の人が受験への不公平さを感じていることがわかりました。特に「休校期間が異なる」ことや「授業のすすむスピードが変わる」といった授業への直接的な影響に対して、9割以上の人が不公平さを感じると回答しています。また、「リアルタイムでのオンライン授業の有無(86.4%)」や「学校からの自宅学習用タブレット端末等の貸与(61.9%)」といった点にも多くの人が不公平さを感じており、自宅でも学習できる環境が整えられている人が受験に対して有利だとする見方が強いことが窺えます。・新型コロナ対策として、約2人に1人の受験生がすでにオンラインサービスで学習!・満足度をあげるポイントはモチベーションキープ新型コロナ対策としてオンラインで学習をすすめられるサービスを利用する人が増えており、この度の調査においても、半数近くの人がすでに導入済、約3割の受験生が「導入検討中」または「今後検討したい」と答え、満足している人も半数を超える結果となりました。オンラインでの学習に対し、移動時間の無駄が省けることや、自分のペースで学習をすすめられること、効率的に復習ができる等、多くのメリットを感じている一方、「やる気が出ない」や「集中できない」といったモチベーションキープに苦心する人も約6割にのぼることがわかりました。・受験情報のこまめな発信や入試情報やスケジュールの一元管理システムを求める声が多数!・オンラインオープンキャンパスの開催やオンライン資料送付を求める教育現場にもIT化の波が押し寄せる中、受験生から大学に期待すること、オンラインでできると便利だと思うことについて質問したところ、大学からの情報発信に期待すると回答した人が最も多く、受験情報の収集に積極的な姿勢が窺えます。また、受験生から大学に期待することとして次いで多かったのが「入試情報やスケジュールの一元管理システム(72.0%)」の導入となりました。各学校において特色ある入試を実施される等、入試情報は学校選びの一つのポイントとなりつつあります。また、出願期限や合格発表日、各種手続き期限等、受験時は守らなければならないスケジュールが多くあり、それらは各学校によって異なります。入試制度の複雑化を背景に、手続き漏れや失念を防ぐためにもスケジュールを一元管理できるシステムが求められていると推測されます。会社概要【『UCARO®』の概要】『UCARO®』は、ODKが提供する、日本初の大学横断型の受験ポータルサイトです。出願、スケジュール管理、大学との個別連絡や合否照会、入学手続等、出願から入学に至るまでの手続き等を一元管理することができます。『UCARO®』は大学間の垣根を越え、“受験”の各プロセスにおける共通プラットフォームを目指し、受験生の利便性向上・負荷軽減に加え、大学の業務効率向上・コスト削減を含めた省力化に寄与しています。2017年4月入学者対象(2017年度)入試よりサービスの提供を開始し、現在では、約2人に1人の受験生にご利用いただいています。会社公式サイト:紹介動画:■受験生のメリット・受験や入学に関する情報をマイページで一括管理・確認ができる。・マイページで登録した個人情報は、各大学のWeb出願で流用が可能。・『UCARO®』で受験に関する手続きの進捗等を確認できる。・入学手続きや振替・辞退手続きが『UCARO®』で完結。Web決済も可能。■大学のメリット・受験から入学までの各プロセスを『UCARO®』に集約することが可能。複数のシステム間をまたぐデータのやり取りが不要に。・受験票・入学手続書類等の郵送にかかる費用や手間を削減。・メッセージ機能により、受験生からの問い合わせの対応やイベント告知等を行える。・受験や入学に関する手続きの進捗を受験生にリアルタイムでお知らせし、きめ細やかなフォローができる。【『UCARO®』×『みんチャレ』の概要】三日坊主防止アプリ『みんチャレ』のカテゴリに「大学受験(UCARO®)」を開設し、大学受験生及び未来の大学受験生(以下、学生)が集まるコミュニティを提供。合格を目指す匿名の5人が1チームのチャットで励ましあうことで受験に対するモチベーションをキープし、受験勉強の習慣化のサポート並びに学生同士のコミュニケーションの場を創出します。■習慣化を促す『みんチャレ』3つの仕組み・証拠写真を送る「自己認知」・同じ目標のユーザー同士の「ピアサポート」・AIサポートやコイン獲得等の「ゲーミフィケーション」この3つの仕組みで行動変容が続くサポートをします。【株式会社ODKソリューションズについて】機密性の高い大量データの処理に強みを持ち、教育・金融・医療分野にITサービスを提供しています。[教育関連サービス]大学入試をトータルサポート。受験生の約2人に1人が利用する大学横断型「受験ポータルサイト『UCARO』」のほか、「入口(受験生向け広報)から出口(入学手続)」に至るまでをサポートする『大学入試アウトソーシングサービス』を提供しています。[金融関連サービス]「証券総合システム『SENS21』」や「不公正売買監視システム『Watch21』」等を提供しています。[医療関連サービス]臨床検査システムの運用業務のほか、クラウド型の電子カルテの開発並びに導入サポートを行っています。【株式会社ODKソリューションズ】所在地:〒541-0045 大阪府大阪市中央区道修町一丁目6番7号代表者:西井 生和設立:1963年(昭和38年)4月1日資本金:6億3,720万円(2020年3月31日現在)Tel:06-6202-3700(代表)Fax:06-6202-0445会社公式サイト:事業内容:教育・金融・医療分野へITサービスを提供『ビジネスを、スマートにつなぐ。人生の、ストーリーをつむぐ。』ITの力で、すべての人の人生に喜びをもたらしたい。私たちのビジネスは、夢に向かって挑戦する人の人生を、より素晴らしい方向へとリードするソリューションでありたいと願っています。創業から50年以上の歴史の中で積み重ねてきたデータと経験で、お客様のビジネスをスマートにつなぎ、そして、より豊かな人生のストーリーをつむいでいきます。■「学研キッズネットFor Parents」のニュース一覧はコチラ■学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと)『学研キッズネット』は、1996年にオープンした小・中学生のためのWebメディアです。学研の子ども向け書籍や雑誌の編集ノウハウを活かし、子どもたちが安全に楽しめるサイトとして運営しています。子どもたちのしあわせのために、家族のしあわせのために、有益な情報やサービスをお届けできるよう、いつも精一杯がんばっています。すくすく伸びる子どもたちのために
2020年05月21日編集部:学研キッズネット編集部HUSTAR株式会社が運営する、現役大学生が受験生の時に欲しかった塾がコンセプトのオンライン学習コーチングサービス『スタディチェーン』編集部は、現役大学生に対して「受験期の息抜きは何だったか」について調査を実施したことを発表しました。調査概要:大学受験に関する調査調査日:2020年5月10日 〜2020年5月16日調査方法:インターネット調査調査人数:43名調査対象:現役大学生大学受験というのは今まで生活してきた時間で行っていたもの、例えば友達と遊ぶ量回数や、SNSを断ったりして勉強以外の時間を大幅に減らし受験勉強に打ち込まなければなりません。勉強をしていると集中がきれてしまうことももちろんあります。そんな時、息抜きの時間が大事になってきます。現役大学生の方々は受験期にどのように息抜きをしていたのでしょう『スタディチェーン』編集部は、現役大学生を対象に「受験期の息抜きは何でしたか?」とアンケート調査を行いました。まずは、アンケート結果をご覧ください。調査結果スタディーチェーンから引用現役大学生を対象に「受験期の息抜きは何ですか?」とアンケートを実施したところ以下のような結果となりました。・スマートフォン(35%)受験期の息抜きの方法として一番多かったのはスマートフォンを利用することでした。時には音楽を聴いたりしながらやることで休憩の要素を入れ、ソファに座りながら単語帳を読むなど休憩しながらも勉強することもできます。YouTubeで自分の好きなアーティストの動画を一本だけ、自分の好きなアプリを5分だけなど制限を付けて利用することも推奨します。・友達や親との会話(24%)常に机に向かって勉強している受験生にとって、誰かと話すことによってとても良いリフレッシュとなります。塾などでに通われている人は、時々休憩室などで友達と会話することもとても息抜きとしては有効です。・テレビ(18%)テレビと回答してくれた方からは「塾で遅くまで勉強し、自宅に帰宅してから家族と一緒に1時間だけテレビを観る、見終わったら勉強を再開する」していたという声も頂きました。家族と会話しながらテレビを観ることはとても良い息抜きとなりますね。・その他(23%)その他と回答していただいた方からは、「勉強に集中できなくなったら10分だけランニングをしてそのあとすぐに勉強を再開していた」や、「15分の昼寝をして眠気を取りリフレッシュしていた」などの回答を頂きました。運動することは、記憶力アップやストレス解消にもなるのでとても有効です。【スタディーチェーン公式サイト】▼他のアンケートなども参考にしたい方はこちら■「学研キッズネットFor Parents」のニュース一覧はコチラ■学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと)『学研キッズネット』は、1996年にオープンした小・中学生のためのWebメディアです。学研の子ども向け書籍や雑誌の編集ノウハウを活かし、子どもたちが安全に楽しめるサイトとして運営しています。子どもたちのしあわせのために、家族のしあわせのために、有益な情報やサービスをお届けできるよう、いつも精一杯がんばっています。すくすく伸びる子どもたちのために
2020年05月20日「これからの時代、学歴は武器にならない」ともいわれます。その一方で、中学受験をはじめとした受験熱、教育熱は高まるばかり。日本において、学歴が持つ価値や意味はどんなものになっていくのでしょうか。教育ジャーナリストの中曽根陽子さんは、「大学に行くことを目的とするのではなく、もっと大きな人生の目的に向かうルートに大学があるなら、行けばいいだけのこと」と語ります。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカット)日本とまったく異なる欧米の入試システム世代人口が減った現在、日本は「大学全入時代」といわれます。大学のレベルを問わなければ、いまの子どもたちは全員が大学に入学できるというわけです。そうはいっても、やはりレベルの高い大学への入学はいまも変わらず簡単ではありません。とくにそういった難関大学は、入学者数を減らして一定のレベルを保とうとしているからです。では、その「レベル」とはなにか?それは、いまも変わらず、基本的には「偏差値」です。世代人口が多い団塊ジュニア世代が受験生だった時代のような「偏差値至上主義」とまではいかなくても、日本においては偏差値が重視される傾向にあることはたしかです。一方、日本や韓国などで行われるような、アジア型といわれる入試とまったく異なる入試システムをとっているのが、欧米です。欧米の入試では、日本の入試のように受験生が一斉に同じテストを受けるということはありません。一定の学力を測るスコアは必要ですが、その結果はあくまでも合否を判断する資料のひとつにすぎません。その一方で、たとえば志望理由やポートフォリオ、エッセイなどの書類をたくさん提出する必要があります。あるいは、何人かの推薦者がいないといけないということも。要は、入学を志望する人物が、いままでにどういうことをしてきて、どういう人たちとかかわってきて、入学したらなにをしたいのかといったことまで含め、トータルの人物像が欧米では問われるわけです。日本における自分の偏差値で表せるようないわゆる学力と呼ばれるものは、あくまでひとつの指標でしかありません。大学入試改革が失敗すれば日本の未来はない!?ただ、日本でも大学入試改革が進行中です。そもそも、なぜ大学入試改革をする必要があったか?それは、いまという時代が大きく変化しているからです。時代が変われば、それに伴って必要とされる人材も変わってくる。ところが、経済界からは「欲しい人材が育っていない」という声が以前から相次いでいました。そこで、大学入試を変えれば、その前にある高校、中学校、小学校の教育も必然的に変わっていく。そうして、実社会で求められる人材を育てようというロジックで大学入試改革が進められることになったのです。でも、当初予定されていた英語民間試験や記述式問題の導入が延期となるなど、現在は大学入試改革がトーンダウンしているのが実情です。しかし、仮にこのまま大学入試改革が頓挫して、結局かつての入試と同じようなシステムに戻ってしまったら、「日本の未来はない!」というくらいにわたしは考えています。先にお伝えしたように、大学入試改革に先んじて2020年から、高校、中学校、小学校の教育も変わっていきます(インタビュー第1回参照)。そのベースとなるのが、新たな学習指導要領。それは、これまでの教育とは異なる「生きる力」を伸ばすことを目指したものです。さらに、現在のコロナ危機で学校が休校に追い込まれ、オンライン化が加速しているなかで、学校教育の意味が問い直されています。もし、学校関係者が、単にコロナ禍の前に戻すことだけを目指すなら、日本は世界の潮流からも完全に遅れを取ることになるでしょう。さて、文科省によれば、生きる力とは具体的に「学びに向かう力、人間性」「知識及び技能」「思考力、判断力、表現力」とされています。明らかに、これまで重視されてきたような知識をたくわえる力とは異なるものであり、どれもとても重要な力ですよね。その教育が本当にしっかりと定着するのか。そして、その教育で子どもたちが身につけた力を大学がきちんと評価できるのか。そこに大学入試改革が実を結ぶかどうかの鍵があるように思います。今後は学歴が持つ価値が変わっていく大学入試改革にはじまる日本の教育全体の改革が進めば、「これからの社会で求められる人材」が育つことになるでしょう。ただ、わたし自身は、これからは学歴は万能ではなくなると思っています。もちろん、これからも学歴はある程度の武器にはなるでしょう。でも、「あの大学を出るくらいのポテンシャルを持っている人なんですね」という程度の評価基準になるのではないでしょうか。それよりも問われるようになるのは、先の欧米の大学入試ではないですが、その人自身がなにをしてきたか、なにができるのか、なにをしたいのかといったトータルの人物像でしょう。そう考えると、今後は、自分自身の人生の「目的」をしっかり考えることがより大切になります。たとえば、なんの目的も持たないままに東大に行ったところで、東大で過ごす時間はただの無駄でしかありません。それよりも、自分の人生の目的をしっかり見据え、その目的のために必要な大学に行くこと。必要なければ大学には行かずに目的に向かって最短距離で進んでいく。あるいは、必要になったときに行く。そういった柔軟な考え方を持つことが大切です。大学は単なる通過点にすぎません。その先を見据えて自分の生き方を考えることを、ぜひお子さんに伝えてほしいと思います。『1歩先いく中学受験 成功したいなら「失敗力」を育てなさい』中曽根陽子 著/晶文社(2016)■ 教育ジャーナリスト・中曽根陽子さん インタビュー記事一覧第1回:親の役目は我が子の「自己探究の力」を育むこと。“理想の子ども像”を押し付けてない?第2回:学歴の価値はどう変わる? 「偏差値の高い大学に行く」ことにしがみつく必要は、もうない第3回:任せて、失敗させて、考えさせる。「困難を乗り越える力」を伸ばすには、放っておくのが◎(※近日公開)第4回:自己肯定感が「高い子の親」と「低い子の親」。驚くほど全く違う、それぞれの特徴とは(※近日公開)【プロフィール】中曽根陽子(なかそね・ようこ)1958年生まれ、東京都出身。教育ジャーナリスト。マザークエスト代表。慶応義塾大学大学院システムデザインマネジメント科ヒューマンラボ研究員。出産のために小学館を退職後、1994年、子育て中の母親たちが子どもと一緒にあそび場をチェックし紹介する『子どもとでかける大阪あそび場ガイド』(メイツ出版)を制作。取材から執筆、イラストまですべてを母親たちの手によって作成した同書は、いまなお改定版を重ねるロングセラーとなり、シリーズ累計50万部超。2004年、女性のネットワークを生かした編集・取材活動を行う情報発信ネットワーク「ワイワイネット」を発足。「お母さんと子どもたちの笑顔のために」をコンセプトに、数多くの書籍をプロデュース。2013年、「親を人材育成のプロに」というコンセプトのもと、母親自身が新しい時代をデザインする「マザークエスト」を立ち上げ、アクティブラーニング型のセミナーの開催を中心に活動している。現在は、教育ジャーナリストとして紙媒体からウェブ媒体まで幅広く執筆する傍ら、海外の教育視察も行い、偏差値主義の教育からクリエイティブな力を育てる探求型の学びへのシフトを提唱する。主な著書に『はじめての海外旅行 安心おでかけガイド』(メイツ出版)、『マンガ版 子どもが伸びる! コーチングブック』(合同出版)がある。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年05月19日編集部:学研キッズネット編集部株式会社フロムページは、大学進学の実態を可視化するために2013年よりテレメール全国一斉進学調査を毎年実施。2020年4月1日に回答を締め切った2020年度入学の調査結果のうち、受験生が「関心をもった大学」の在住エリア別集計を発表しました。「関心を持った大学2020」在住エリア別ランキング「早稲田大学」「名城大学」は5年連続、「関西大学」は4年連続で地元エリアの1位となった。また、北海道・東北エリアを除く5つのエリアでは前年と同じ大学が1位に。北海道・東北エリアでは「北海道大学」が2位から1位にランクアップした。関東エリアでは「立教大学」、中部エリアでは「中京大学」が5位にランクインしました。■テレメール全国一斉進学調査調査概要【調査目的】受験生の進学実態を把握し、調査結果を提供することにより、大学の入試広報と、高等学校の進路指導がより良いものとなり、その結果、「受験生にとって有効な大学選択ができる環境」づくりに貢献すること。【調査方法】株式会社フロムページが管理運営する資料請求サービス「テレメール」を利用した受験生約42万人(令和2年度 大学入試センター試験の受験者は527,072人)に対し、株式会社フロムページが発行する紙媒体・メールマガジン・ダイレクトメールなどで告知を行い、2019年10月1日(火)~2020年4月1日(水)の期間に、アンケート専用サイトで最大30問・70項目の質問に回答を求めました。【回答者数および有効回答者数】第8回(2020年度)テレメール全国一斉進学調査実績回答者数44,077人有効回答者数41,235人※適切な基準のもとに不真面目に回答していると考えられる者、および高1生・高2年生を除外したものを有効回答者数としています。なお、不整合な回答については、大学別・高等学校別の報告を前提としているため、極力救済する方針で目視し、無効と断定できる回答のみ集計等から除外しました。【主な質問内容と回答方法】●入学することを決定した学校、検討した学校第一想起、既認知/オープンキャンパスへの参加/資料入手の有無/関心を持った大学、学部/出願した大学、学部、利用した入試制度/出願しなかった大学、学部/出願しなかった理由/受験した大学、学部/合格した大学、学部/入学する大学、学部/入学する理由/入学しなかった理由※まずは関心を持った大学などを聞き、その大学に対して、オープンキャンパスに参加した大学、資料を入手した大学などをチェックしてもらいます。入学大学については、入学校として選んだ理由を、選択式(単一回答)と自由記述で回答してもらいます。また、関心を持ったが出願しなかった大学、合格したが入学しなかった大学に対して、出願しなかった理由、入学しなかった理由を、選択式(複数回答)と自由記述で回答してもらいます。●入学する大学への評価、入学後の意欲入学する大学が発信した情報への評価/入学する大学への評価/入学する大学への総合評価/入学する大学への志望度/入学後の意欲【エリア区分】● 北海道・東北 (北海道、青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島)● 関東(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川)● 中部(長野、岐阜、静岡、愛知、新潟、富山、石川、福井、山梨)● 近畿(京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山、三重、滋賀)● 中国・四国(鳥取、島根、岡山、広島、山口、徳島、香川、愛媛、高知)● 九州・沖縄(福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県)●資料請求までのルート入学校を認知した媒介/入学校の興味を深めた媒介/入学校の資料を入手した媒介※すべて選択式(単一回答)です。【回答者への謝礼(プレゼント)】調査に協力いただいた方の中から抽選で1万名に、総額1千万円相当の商品券・賞品をプレゼントしています。【関心を持った大学】大学受験生が関心を持った大学であれば、いくつでも回答可能。「どのくらいの受験生に関心を持ってもらえたか」という、いわば人気のバロメーターとなります。「関心を持った大学2020」在住エリア別ランキング(上位20大学)全国的に関心を持たれた大学は「早稲田大学」「明治大学」「慶應義塾大学」「法政大学」「立命館大学」の順であった。国立大学では「東京大学」が最も関心を集めた(全国12位)。「早稲田大学」は、北海道・東北18位(17位)、関東1位(同)、中部7位(11位)、近畿19位(15位)、中国・四国17位(18位)、九州・沖縄14位(同)と、全エリアで20位以内にランクインしました。※()内順位は前回結果。※関心者数は、同大学の複数学部に関心を持った場合でも1大学としてカウント。※「全国」の関心者数には、「在住エリア該当なし(海外の方)」を含みます。【会社概要】株式会社フロムページ独自に開発したソリューション「テレメール」や「夢ナビ」、またオープンキャンパス運用システム「OCANs」などを用いて、主に大学の学生募集広報の支援を行っています。高い意識・意欲をもった高校生を育てる「教育」が、日本経済復活のカギと考えています。・代表取締役社長:森兼 勝志・設立:平成2(1990)年4月26日ホームページ:■「学研キッズネットFor Parents」のニュース一覧はコチラ■学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと)『学研キッズネット』は、1996年にオープンした小・中学生のためのWebメディアです。学研の子ども向け書籍や雑誌の編集ノウハウを活かし、子どもたちが安全に楽しめるサイトとして運営しています。子どもたちのしあわせのために、家族のしあわせのために、有益な情報やサービスをお届けできるよう、いつも精一杯がんばっています。すくすく伸びる子どもたちのために
2020年04月27日令和最初の全国高校サッカー選手権で優勝を果たした静岡学園高校。足元の技術やドリブルなどの個人技で観客を魅了するスタイルのチームでしたが、連覇をかけた青森山田高校に先制点を許しながらも逆転劇は印象的でした。試合をご覧になった方はご存知かと思いますが、前半は劣勢だった静岡学園のプレーが後半にガラッと変わり、チームが勢いにのって逆転勝利につながったのです。劣勢を跳ね返すことができた理由の一つが、試合後の川口修監督のインタビューで語られた「選手たちに整理する力があった」こと。サッカーでも勉強でも役に立つ「整理する力」とはどんなスキルで、静岡学園ではどう身につけさせているのか、川口修監督にお話を伺いました。(取材・文:元川悦子写真:森田将義)<<齊藤興龍コーチに聞いたタイムマネジメント術近年は東大合格者も生んだ静岡学園が取り組む1日、1週間の効率的な時間の使い方状況をよく見て頭の中を整理できたからこそ、後半戦い方をガラッと変えることができたのです■劣勢でもブレずにスタイルを貫けた理由1月13日に行われた第98回高校サッカー選手権大会決勝で、2019年高円宮杯プレミアリーグ王者・青森山田に前半から2点のリードを許しながら、3点を奪って逆転勝利し、初の単独優勝を飾った静岡学園。彼らのアグレッシブな戦いぶりは多くの高校サッカーファンを大いに勇気づけました。劣勢で折り返したハーフタイム。指揮を執る川口修監督は「ブレるな」と語気を強めたといいます。「青森山田はフィジカル的に強く、強固な守備をベースにセットプレーやロングスローで点を取ってくるチームです。彼らに勝ちたいと思うなら徹底的に相手を分析して、ストロングポイントを消すのが早い。しかし学園は勝利よりも個人の力を伸ばすことに主眼を置いていますから『1対1で負けるな』『個々の力を押し出せ』というベースをあえて曲げずに戦いました。自由度の高いサッカーをするのは選手たちにとっては難しいものです。あの大舞台ですからなおさらでしょう。でも僕らは高い目標を持ち、時間をかけてコツコツと技術と戦術眼を磨いてきた。そういう自信があったから、最後の最後で勝ち切れた。選手権決勝は『静学スタイル』を貫いた1つの成果ですし、埼玉スタジアムに集まった人々や全国のファンが喜んでくれたのも、その姿を目の当たりにしたからだと思います」■指導者の言葉を何でもかんでも鵜呑みにしない、情報取捨選択も必要川口監督が井田勝通前監督(限総合監督)の下でプレーしていた頃から、静学の哲学は変わっていません。96年末に藤枝明誠から母校に戻ってコーチになり、2009年に監督に昇格してからも「自分で考えて行動する力」をつけさせようと意識的にアプローチしてきたといいます。「『選手に教えすぎてはいけない』というのは、井田さんが指導現場に立っていた頃から言い続けていたこと。戦術を1~10まで事細かに教えなくてもサッカーができるようになると僕は考えています。実際、選手権で優勝したチームもこの1年間は課題の改善というのを重要テーマに掲げ、つねに取り組んできました。試合後は必ずミーティングを行って、何が問題だったのか、どうしてうまくいかなかったかをフィードバックし、それを選手たちに考えてもらうように仕向けたんです。それを踏まえて、彼らは選手同士のミーティングもよくやっていましたね。今回のチームはインテリジェンスとアンテナの感度が高く、それぞれ意見を言い合える自主性とコミュニケーション力があった。僕たち指導者が何か言わなくても、『自分たちで変えていこう』と決断してチーム全体に発信することもできましたね。課題改善のサイクルを通じて、状況に応じた良いプレー、良くないプレーの判断基準を身につけることが頭の中を整理することにつながります。監督やコーチの指示も、何でもかんでも鵜呑みにせず、ピッチ内の状況を考え、その時の状況に合わせて取捨選択できるのもスキルの一つで、このスキルは年々高まっていると感じます。実際今回のチームでも、青森山田戦の時も僕が『ブレるな』と言った後、キャプテンの阿部健人が中心となって『前半は自分たちのサッカーができてない。ここからは普通にやろう』と声を掛け合っていました。その姿を見て大丈夫だと感じました。自立心の高い選手たちに恵まれて本当に感謝しています」と川口監督はしみじみと語っていました。■指導者に言われたことを理解し、課題を克服してピッチで実現できることが大事課題の改善に関しては、試合やビッグトーナメントの時だけに行っていたわけではありません。日々の練習の時から地道に取り組んでいたのです。思ったようなパフォーマンスが出せなかったり、技術・戦術面で足りない部分があったり、メンタル的な問題を抱えている選手がいたら、川口監督や齊藤興龍コーチはその選手を呼んで意思疎通を図ることを忘れませんでした。「気になる選手がいれば練習前後に声をかけて『何か不安なことがあるのか』と聞いたり、『もっとこうした方がいいんじゃないか』とアドバイスするようなことは日常的にやっていました。練習の中で意識させるのが選手を伸ばす一番のポイント。指導者に言われたことを理解し、自分なりに努力して課題を克服し、ピッチ上で表現できる選手が最終的に選手権でメンバー入りし、大舞台で活躍するんです。そうやって目覚ましい成長を遂げる選手は『アドリブ力』も高まりますね。サッカーは止める蹴るの基本が最も重要ですけど、余裕が出てきたらもう一段階レベルの高いプレーをやっていい。それこそが個性だと僕は思います。思考力のベースがあって初めてアドリブができるようになる。そこまで行けば、静学の育成としては一応の成功かなと感じます」■高校以降も「伸び続ける力」のベースを身につけさせるのが静学のモットーそんな川口監督が口癖のように言っているのは「武器を大きくしろ」ということ。静学は技術・戦術・フィジカル・メンタルが全て平均点の選手を育てるチームではないという強い自負があるからなのです。「選手の特徴は千差万別。いろんな選手がいていいんです。例えば、今年川崎フロンターレに入った東京五輪代表候補の旗手怜央なんかは1対1とスピードには絶対的な自信を持っていました。本人は順天堂大学に進んでから『守備のプレスのかけ方が分からない』と苦労したようですが、そういうことは自分で考えて判断していけばいい。それによってプレーの幅と思考力が伸びていく。高校年代は個人のベースとなる技術とストロングポイントをしっかりと身に着けていくことが大事、それが伸び続ける力の原動力になる。それを身に着けさせるのが静学のモットーなんです」川口監督が強調する哲学に魅了され、入学希望者は年々増加しています。2020年春にはサッカー部員が280人体制になる見通し。その大所帯で個の力を磨くことは難しいですが、それにあえて取り組んでいくことで、彼らはさらなる高みを目指すつもりなのです。<<齊藤興龍コーチに聞いたタイムマネジメント術近年は東大合格者も生んだ静岡学園が取り組む1日、1週間の効率的な時間の使い方川口修(かわぐち・おさむ)1973年6月生まれ、沼津市出身。92年春に静岡学園を卒業後、プロを目指しレブラジルに渡る。95年4月から藤枝明誠高校でコーチになり、96年12月に母校・静学のコーチに。2009年から監督となり、2020年正月の第98回高校選手権で全国制覇。
2020年03月09日学校選びで後悔しないために…出典 : こんにちは。『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て法』著者・楽々かあさんこと、大場美鈴です。今回は、発達障害&グレーゾーンの子が中学受験を考え始めた時のご参考に、うちの経験を元にした、「発達障害目線」からの志望校選びのポイントを2回に渡ってお伝えするコラムの<後編>です。<前編>では、「その子に合った環境なら、多少の個性の違いは気にならない」ことだってあるので、その子の個性を活かしやすい、前向きな環境選びのポイント4つをお伝えしました。ただし、どんなに素晴らしい学校に出会ったとしても、受験期も入学後も「現実の壁」に突き当たることもあります。特に、人一倍感受性の強い子や、真面目で思いつめやすい子なら尚更影響が大きいでしょう。万が一、入学した後で「学校に行くのがつらい」「やめたい」となった場合、そこからリカバリーし軌道修正していくのは、親子共に多大なエネルギーと時間が必要になってしまう可能性も(でも、もし、そうなったらなったで「なんとかなる」と親子で思えることも大事です!)。今回の<後編>では、入学後に「こんなハズではなかった」「知らなかった、聞いてなかった」と親子で後悔するリスクを減らすために、事前によく調べた上で、親子でじっくり話し合い検討しておいたほうがいいと思う、現実的なポイント3つを中心にお伝えします。出典 : もし、お子さんが希望の学校に合格しても、満員電車や遠距離通学の負担等が大きくて学校に通えなかったら、つらい想いを経験してしまいます。どんなに素晴らしい学校でも「現実的に我が子が自分で通えるか」は、よく検討したほうがいいでしょう。うちでは早い段階から、「ドア・ツー・ドアで片道1時間以内、電車の乗り換えは1回まで」の学校にまず絞ってから、志望校選びをしました(また、現在長男は「通勤通学の混雑時間帯を避けて、早めに登校する」などの工夫もしています)。感覚過敏があり身体接触が苦手な子や、自律神経や思春期のホルモンバランスの乱れから、起立性調節障害、自律神経失調症、過敏性腸症候群などの傾向がある子は特に、毎日の通学負担は無視できないポイントです。また、発達障害のある・なしに関わらず、特に思春期の女の子は、混雑路線の電車通学や、部活動等で帰宅時間が遅くなるのも心配でしょう。・自転車通学やスクールバスなど、電車以外の通学手段もあるか・電車通学でも「乗り換えが少ない」「混雑路線や混雑駅を避けられる」等のルートがあるか・体調に不安のある子は、途中駅に寄りやすいトイレがあるか・学校・駅周辺の夜間の街灯の設置や治安はどうか・万が一の災害やトラブルなどの時に、親が迎えに行くまでどのくらいかかるか(自宅・職場からの距離など)…などをチェックし、できるだけ負担の少ない通学手段・時間を選べるといいでしょう。併発している疾患がある場合には、主治医ともよく相談し「どの程度の負担までなら大丈夫そうか」意見を聞いてみるのも大事です。また、通学の負担の「体感での」確認は、見学会・文化祭等で学校に足を運ぶ度に、「実際に使用する通学手段・ルートで(できれば、同じ通学時間帯で)」親子で何度も体験・確認するのがいいでしょう(この過程で、子どももある程度慣れることもあります)。出典 : 発達障害のある子の中には、IQ(知能指数)の非常に高い子や、寝食を忘れて勉強に没頭できる子、人並み外れたガッツがある子などもいて、いわゆる「超難関校・超進学校」の中にも「入学してみたら、類友ばかり」なんて話も…。でも、そういったタイプ以外の子には、ただでさえ中学受験勉強は、まだまだ幼い小学生には負担が大きなもの。ましてや、過度なストレスやプレッシャーに弱い子は特に、精神的に不安定になったり、余計に集中力や注意力が落ちてしまう可能性も(特に、現在二次障害があるお子さんは、受験勉強を始める以前に、まずはそのケアと解決が最優先でしょう)。子どもの健全で健康な発達には、十分な睡眠やあそびの時間も大切な栄養なんです。そして、発達障害に限らず、過剰な受験勉強を強いられて、心身の健康のバランスを崩し、その後の学校生活や思春期の人格形成に影響したり、燃え尽きて生きる意欲を失ってしまう…などの教育虐待や、過剰な受験競争・学歴偏重社会の影響も、昨今、国内外問わず問題視されてもいます。偏差値や知名度だけを見ていたら、「その子にとって」本当にいい学校・合っている環境が見えにくくなるかもしれません。それに、少し先の大学受験を視野に入れる場合も、近年の大学入試での推薦・AO型入試の増加傾向等から、「より偏差値の高い学校が、より偏差値の高い有名大学に入りやすい」とも限りません。世の中の価値観が多様化していく中で、学校・大学の偏差値順のランキングも存在意義が薄れつつあるようにも思えます。また、正直な話、進学校で学力的にギリギリ合格ラインだと、入学後に中高一貫校の進度の早い授業スピードについていけなかったり、大量の宿題がこなせなくて、不登校になるお子さんも少なからずいるようです。ですから、あくまで1つの考え方ではありますが、その子のペースで無理のない受験勉強をし、入学後も余裕を持って勉強に励むことができる、「背伸びし過ぎない」難易度の学校を選ぶのも、私には賢い選択のように思えます。苦手なことや失敗が多くて自信をなくしがちな子でも、比較的上位合格できる学校や、得意分野の強みを活かせる学校で、「できる子」として扱われて自信をつけるのもアリでしょう。こういった受験生の過剰な勉強の負担を考慮し、1科目・2科目入試、選択科目入試、推薦・AO型入試等、多様な入試方式を採用する学校も増えていますので是非、早めのチェックを。そして実は、「中高一貫」だからと言って、無条件に全員が高等部に進学できるとは限らない場合もあるのは、注意したい点です。高等部進学に際して、「成績評価に1がないこと」「進学試験にパスすること」などの一定の条件が課せられる学校もあるからです。また、学校によっては、成績不振の生徒にはさりげなく転校や、他校の高校受験を勧められる…なんて話も時々あるようです。その子の進路に関わる大事なことなのに、入学後に「聞いてなかった」「知らなかった」というリスクは大き過ぎます。こういった情報は説明会ではどの学校でもあまり触れられませんでしたが、もし、学習面で不安がある場合、在校生や保護者の方に実情を訊ねてみるといいでしょう(高等部進学に関する規定は、生徒手帳の校則等に書いてある場合もあります)。記事 「教育虐待をしないために親に心がけてほしいこと」おおたとしまさ出典 : そして最後に、いじめの予防と対応です。特に、発達障害のある子は「みんなと違う」ことで、いじめの対象になりやすく、また、親や先生に上手に相談できるスキルが弱くて深刻化しやすい傾向があると私は思っています。特に思春期は、その子の人格形成においてとても大事な時期なので、「いじめのない学校を」と希望されるご家庭も多いでしょう。でも、残念ながら、「家庭環境に恵まれた子が多いから」「この学校は優秀なお子さんが多いから」…等の理由で、私立中学にいじめがないとは言い切れません。また、学校の口コミサイトなどに「いじめはありません」等と書かれていても、鵜呑みにしないのが賢明です(状況は日々変化する上、書き込んでいる人の立場によって「いじめの事実」が見えないこともありますから…)。つまり、どんな学校でも「いじめは起こるもの」を前提に、事前にできる予防の対策をし、発生後に迅速に対応できる体制があるか、を見るといいでしょう(特に私立は、教育委員会などの上位組織もなく、何かあった時に学校内で収めてしまいがちです)。・校舎の造りや雰囲気(照明や採光の明るさ、防犯設備の有無、掃除や掲示物の状態など)・スクールカウンセラーの配置や外部機関との連携体制があるか・先生と生徒、先生同士のコミュニケーションが取れているか(職員室の配置や様子、先生の親しみやすさなど)・情報の公開性(学校に不利・不都合な情報でも公式HP等で公開し掲載されているか、など)…などの「風通しの良さ」が、いじめ対応のポイントだと、私は思います。こういった雰囲気は、なかなか外からはハッキリと見えにくいものですが、全体的に明るくオープンで「空気が軽い」印象がする学校は、ある程度いじめに対して、心理的な予防効果があるように思います。また、先生方のコミュニケーション力は、いじめ対応においても、とても大事な要素でしょう(特に管理職)。見学会や説明会の際、挨拶程度でもいいので、校長先生や教職員を見かけたら話しかけてみるといいでしょう。また、文化祭や最寄駅などでの、在校生同士の様子や表情の豊かさなども参考になると思います。子ども自身の意思がなければ、どんな環境でも適応が難しいから…出典 : 最後に…もっとも大切なのは、やはりお子さん自身の意思です。そしてご承知の通り、現実的には受験は合格・不合格があり、必ずしも希望が叶うとは限りません。それでも、第一志望以外の学校でも気持ちを切り替えて前向きになれる子はいいのですが、それがなかなかできなかったり(親のほうが結果を受け容れられない場合も)、親や塾から無理矢理勧められた学校に不本意ながら通うお子さんは、その後の学校生活への適応が難しくなる傾向があると聞きます。実際、長男の中学でも、入学直後から情緒が不安定だったり、数ヶ月で不登校になるお子さんも何人かいました。どんな学校でも、どんな環境でも、本人の意思を伴わなければ不満やストレス、環境への違和感を、より強く感じやすくなるのだと思います。ですから、元々気持ちの切り替えが苦手な子や、真面目で思いつめやすい子は特に、お子さんが本心から「行きたい学校」「行ってもいい学校」しか基本的に受験しないことを、私はオススメしたいです。うちの長男の場合、中学受験以外の選択肢も含めて、小学校卒業以降のあらゆる進路の可能性を親子で検討しましたが、結局、本人が気に入った第1志望1校だけを一般入試とAO型入試の複数回受験し、他校は受験しませんでした(もし、不合格だった場合は、「公立中学に在籍しつつ、自治体の教育支援センターとホームスクールの併用で前向きな不登校」という選択が、うちの「滑り止め」でした)。ここまで2回に渡って、うちの経験から私立中学の志望校選びのポイントを「発達障害目線」でお伝えしましたが、なかなか、ご家庭の全ての希望を満たし、尚且つ、現実的に合格可能な学校と出会うのは難しいかもしれません(特に、うちのような地方在住の場合、私立学校の選択肢も少ないでしょう)。その子にとって「絶対に外せないこと」「ある程度妥協できること」「そんなに気にならないこと」などの優先順位をつけながら、親子でよく話し合って志望校を比較検討されるのがいいでしょう(一覧表にして点数などをつけるのもいいですよ)。でも、中学受験に限らず、「どんな環境でなら、その子らしく生きていけるのか」その子の個性と相談しながら、親子で一緒に探っていくこと自体が、自立に向かうための大事なプロセスだと私は思っています。大場美鈴/著『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て法』2017年/刊/ポプラ社
2019年10月02日自分に合った環境なら、「みんなと違う」は気にならないUpload By 楽々かあさんこんにちは。「発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母の毎日ラクラク笑顔になる108の子育て法」著者・楽々かあさんこと、大場美鈴です。私は、発達障害の「障害」とは、その子の「個性」と「環境」の間にある…と考えています。ですから、本人側から環境に合わせる努力や工夫も大事ですが、自分が適応しやすい環境を選ぶことでも、「みんなと違う」が気にならなくなる場合もあると思います。現在中学2年生の長男は、私立中高一貫校を受験し、第一志望校に無事合格。自分の個性に合った環境で充実して過ごせるようになり、私はそこに「障害」を感じなくなりました。中学受験は、あくまで「環境選び」の1つの選択肢に過ぎませんが、独自の校風や教育方針などの「環境」が、その子の「個性」とぴったり合っていれば、少々個性的でも学校生活を楽しく過ごせるお子さんは結構いるように思います。ただし、私立中学の場合、特別支援学級設置校は現在全国で1校のみ(文部科学省H29年度資料より)ですし、障害者差別解消法による「合理的配慮」も「努力義務」の範囲になるため、基本的に「特別支援教育」や「特別な配慮」は、現状あまり期待できないと思っていた方がいいでしょう(※ただし、発達障害・不登校対応ができる学校や、公言せずとも一定の理解や配慮がある学校もあります)。そのため、まずは、入学の前提条件として、お子さんがある程度、特別な配慮がなくても教室で落ち着いて過ごせ、通常学級での授業や学級活動への参加に大きな支障がないことが必要な場合が多いと思います。また、将来の自立に向けて必要な、ソーシャルスキルや生活スキルを身につけるための発達支援(療育)・トレーニングは、必要に応じて医療・支援機関の手も借りながら、家庭が主体となって学業と並行して継続的に取り組んでゆく必要もあるでしょう(これは、公立中学の通常学級、フリースクール・ホームスクール等で学ぶ場合や、高校進学〜それ以降の進路を選択した場合も同じです)。その上で、もし、中学受験をお子さん自身が強く希望したり、ご家庭の教育方針と合うのであれば、様々な学校を実際に見学し、比較検討してみるといいでしょう。その際、うちの経験上、発達障害傾向のある子の場合、志望校選びの段階で偏差値や知名度などよりも、ずっと優先して考えた方がいいことがあります。環境の影響を受けやすい発達障害傾向のある子は、毎日の小さな負担の積み重ねが、いつの間にか、「適応できない」「努力では乗り越えられない」大きな障害物となってしまうこともあるからです。発達障害&グレーゾーンの子が中学受験を考え始めた時に、志望校選びのポイントを7つ、ご参考までに独自の「発達障害目線」で、2回に渡ってお伝えします。今回の<前編>では、その子の個性を活かしやすい、前向きな志望校選びのポイント4つです。文部科学省「特別支援教育資料(平成29年度)」より出典 : まずは校風です。校風とは「学校の雰囲気」という漠然としたものですが、校訓や募集要項やアドミッション・ポリシーなどで、「こういう子に来て欲しい」と学校側は意思表示していますから、学校の公式HP・資料請求などで、すぐに確認できます。そして、教育方針。私立学校は特色ある独自の教育を打ち出していることが多く、「サイエンス教育に重点を置いている」「国際教育に力を入れている」「スポーツの強豪校である」「情操教育を大事にしている」…などなど、学校自体も個性的です。つまり、「学校の個性」と「その子の個性」がピッタリ合っていれば、同じ子の同じ部分が短所から長所に変わることも。例えば、うちの長男の「空気が読めない」という部分を、現在の中学では「積極的に自分の意見が言える」と肯定的に高く評価してくれます(こういった学校の考え方は、建学の精神、校訓や募集要項、過去問等にもハッキリ表れていました)。そして、凸凹差が大きくても、特定の分野に興味関心が高い子、一芸に秀でた子、一つのことに集中できる子等を歓迎し、得意分野を伸ばしてくれる教育方針とマッチすれば、「できる子」として扱ってもらえる可能性も高いでしょう。また、留学生や帰国子女を積極的に受け入れるなど、多様な個性や文化背景のある生徒が集まる学校や、博愛精神を大事にする学校などでは、多様性を認める教育がなされ、多少の個性やものの感じ方・考え方の違いは、大らかに受け容れてもらえることも。こういった、個性的な生徒を求めている学校は、「推薦・AO型入試」などを実施している場合も多いので、入試方式も早めにチェックしておきたいところ(推薦・AO型入試は、説明会への参加、事前の資料準備や面談、面接練習などが必要なことが多いです)。出典 : 学校の規模も、発達障害傾向のある子にとっては、大事な要素だと思います。感覚過敏があると、教室でのザワザワ音や他の人の動きなどが気になってしまい、負担が大きくなります。うちの長男は「人が多ければ多いほど、集中できない」とのこと。また、グレーゾーンの次男も人の顔と名前が覚えにくく、学級数が多い小学校ではクラス替えによる負担が大きく、対人関係でなかなか自信が持てませんでした。こういった子は、小規模校や少人数クラス編成の学校のほうが負担が少なく、落ち着いて過ごせる可能性が高いでしょう(ただし、クラス数が少ないと、いじめやトラブル等の際にクラス替えによる解決が難しくなることも。また、少人数でも静かとは限りません)。そして、中学では小学校と違い、担任の先生がずっと同じ教室にはいないので、大人の目が届きにくくもなります。また、集団の規模が大きくなればなるほど、「個別に、柔軟に」は、物理的に難しくなるでしょう(ただし、「干渉されない大規模校のが気が楽」「ビシッと管理されるほうが落ち着く」という子もいると思うので、一概に大規模校が合わないとは言えません)。そのため、小規模校や少人数クラス編成の学校は、アットホームな雰囲気で先生方も生徒一人ひとりの顔を覚えやすく、目も届きやすいでしょう。また、大規模校でも、副担任制の採用や少人数授業や補習制度など、教員の配置が手厚く面倒見の良い学校も。生徒数・クラス数・教員数も、学校の公式HPや学校案内・募集要項等に大抵記載されています(ただし、入試の際の募集定員数と実際の在籍生徒数がかなり違う学校もあるため、「実際のところ」も、よくご確認を)。出典 : 思春期は、いわゆる「フツーの子」でさえ、身体面・精神面で不安定になりがちです。ましてや発達障害傾向のある子は、環境の変化に敏感なことも多く、心身に大きな負担のかからない、安定した生活環境が大事だと思います。ただし、設備の「体感」は公式HPや学校案内だけでは掴めないので、実際にお子さん自身が見学会や文化祭・体験授業等に足を運んで確認してくるのがいいでしょう。学校の設備面のチェック・ポイントは…・エアコンの設置・稼働状況(各教室の他、体育館や部活動の施設なども)・教室環境(教室の広さ、机と机のパーソナルスペース、教室前方のモノや掲示物の配置など)・教室の照明、黒板・ホワイトボードの色(視覚過敏やLDのある子に見やすい色・明るさか)・個人ロッカーの有無(忘れ物の多い子、体力に不安のある子等は、「置き勉」の可否)・保健室や図書室、自習室やオープンスペースの有無(静かに休息できる場所はあるか)…など、「その子にとって特に負担がかかりやすい部分」を重点的に、よく見ておくべし!また、味覚や触覚過敏で偏食傾向のある子は、食の選択肢がある、弁当持参や学食・購買が充実している学校などが、負担が少ないでしょう。その中学のランチはどうなっているか、学園祭などで在校生に「お昼、どうしてますか?」って聞いてみるのもテ。それから、一般的には楽しいハズの行事・イベントも、「いつもと違うこと」が多いと負担になる子もいるでしょう(ただし、私立は運動会や各種セレモニーなどの事前練習等はほとんど行わないか、あっても効率的な場合が多いと思います)。年間行事予定も、学校HPや学校案内に大抵写真付きで載っていますから、一緒に眺めて「こんな行事があるんだね」「修学旅行はここに行くんだね。大丈夫そう?」等、親子で話し合いながら、お子さんの反応を見ておくといいでしょう。出典 : 傾向のある子は特に、ICTの導入状況はよく確認しておきたいポイントです。ICTが全校で導入され、iPadやPCが一人一台使える環境なら学習への負担が減りますし、特別な許可も必要ないので「〇〇くんだけズルイ」だなんて思われることもありません。また、ICTが普及していれば、校内の無線LANや電子黒板等も整備され、先生方もデジタルツールに慣れているので、デジタル教科書や電子辞書の使用、作文・課題のワープロ提出、ノート代わりの黒板の撮影なども、柔軟に理解されやすいと思います。長男の学校の場合、全校生徒1人1台iPadを所有し、授業中の電子辞書アプリの使用や、課題のワープロ打ち提出などは、特に先生の許可も必要なく、発達障害のある・なしに関係なく「みんなフツーにそうしてる」とのこと。そして、学習面では、授業内容やレベルなど「何を学ぶか」も大事ですが、「どう学ぶか」の学習手段・方法のほうが、より重要なポイントだと私は考えます。先生が一方的に話して、ひたすら黒板を写す…という伝統的な講義型の一斉授業だけでは、負担が大きかったり集中できなかった子も、「その子に合った学び方」なら、学習意欲と学力を大きく伸ばしてもらえる可能性も。多様な学習手段・方法の例は、ICTの活用の他にも…・実験やフィールドワークなどの体験型・探求型の学習・教科を越えた問題解決型の統合的な学習・言葉で学びをアウトプットするプレゼンテーションや、ディベート形式の学習・少人数授業、習熟度別クラス編成、個別課題や補習など、それぞれのペースや到達度に合わせた学習…など、近年様々に試みられていますが、その学校で取り入れている中で「その子に合った学び方」があるか、じっくりチェック。学校側が柔軟に新しい方法を取り入れてアップデートし、「学び方」の選択肢が多ければ、その子の凸の強みが活かせるチャンスも増えます(「その子に合った学び方」は何かが分からなければ、事前に専門家に相談し把握しておくといいでしょう)。また、柔軟性・合理性の高い学校なら、個別の事情に合わせて、ちょっとした私物の持ち込みや学用品のカスタマイズ程度なら、気軽に理解が得られることも。学習環境の確認は、小学生向けに体験授業などを行う学校も増えているので、気になる学校があれば参加してみるといいでしょう。その子の個性を活かしやすい環境を…出典 : 今回の<前編>では、「発達障害目線」から「こんな環境なら、その子の個性を活かしやすい」という、私立中学の志望校選びの前向きなオススメポイントを中心にお伝えしました。次回<後編>では、入学の学校生活を考えると「ちょっと不安な点・心配な点」に対して、押さえておきたい現実的なポイントを中心にお伝えします。大場美鈴/著『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母の毎日ラクラク笑顔になる108の子育て法』2016年/刊/ポプラ社
2019年09月20日