映画『悼む人』が2月14日(土)に公開され、主演の高良健吾をはじめ、石田ゆり子、井浦新、貫地谷しほり、椎名桔平、大竹しのぶ、堤幸彦監督が舞台挨拶に登壇。高良さんにサプライズで共演陣ひとりひとりからバレンタインのチョコレートがプレゼントされた。天童荒太の直木賞受賞小説を同じく堤監督による舞台化に続いて映画化。不慮の死を遂げた人々を“悼む”という行為を続けて全国を巡る青年・静人、彼の存在を通じて命に向き合っていく周囲の人々や彼の家族の姿を描く。高良さんは、ついに公開を迎え「この日が来て本当に本当に嬉しいです。(キャリア)10年目の主演1本目の作品で、力も入っていたし『どうすればいいのか?』と考える毎日で、やっている最中はつらかったですが、ふり返ってみると幸せな時間を過ごさせていただいたと実感しています」と感無量の面持ち。各地を巡った公開前のプロモーションで、観客から様々な感想を受け取ったが「観ていて安心できる映画ではないかもしれないけど、温かい映画だと思います。時間が育ててくれる映画なのではないかと、みなさんの感想を聞いて思いました」と語る。石田さんも「生みの親が天童荒太さんで、育ての親が堤監督だとしたら、私は乳母くらいの気持ち。それくらい、出られて幸せでした」と本作への思い入れの強さを口にする。その石田さんを追い詰めていく亡き夫の役を演じた井浦さんは「監督から『思い切りやっちゃって!』と言われて、それに応えようとしていました。あるシーンを終えて、ゆり子さんが『難しいな…』とつぶやいてて、その姿に心打たれまして、愛情を持って追い込んでいこうと腹を括りました」と“ドS”な自身の演技をふり返る。石田さんは、特に井浦さんとの雨の中のシーンを述懐。「新さんは現場で全く動じることがなくて、雨のシーンでも『僕はこういうシチュエーションは楽しめるからストーブにもあたらない』と仰ってたんですが、ものすごく寒い日で、実際はすごくあたってて…(笑)。ストーブがあってよかったですよね」と現場の様子を暴露しつつ、厳しい環境の中での撮影をしみじみと思い出していた。貫地谷さんは出産シーンがあり、母親役の大竹さんの存在が大きな心の拠り所になったようだが「生むシーンで、しのぶさんが『こうなんだ』と教えてくださったんですが、助産師さんに『ちょっと違います』と言われて…(笑)。経験者ですよね?」と笑いながら明かす。大竹さんは「『いまは違います』『それは昔ですね』と言われました…」と苦笑していた。椎名さんは、以外にも初共演となった大竹さんとのシーンについて「あの大竹しのぶさんですからね。普段緊張しない自分が緊張して胃が痛くなって、撮影を中断していただいて病院に行きました」と大竹さんのせいで胃痛を起こしたと主張!しかし「本当の原因は前日に食べた焼いたカキだと思います(苦笑)」と告白し、会場は笑いに包まれた。その大竹さんは、がんを患う静人の母親を演じたが「死んでいく役ですが、生きることに感謝できた不思議な1か月でした」と嬉しそうに撮影の日々を振り返っていた。そして、舞台挨拶の最後にはサプライズで、椎名さん、井浦さん、貫地谷さん、大竹さんが順番に高良さんにチョコレートをプレゼント。最後に石田さんが、桜の花びらの形のチョコレートを渡すと、高良さんはガブリと噛り付く!「サプライズっていいですね!嬉しいです。どうしていいか分からないけど、跳ねるくらい嬉しいです」と喜びをかみしめていた。『悼む人』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:悼む人 2015年2月14日より全国にて公開(C) 2015「悼む人」製作委員会/天童荒太
2015年02月14日まるで絵本の「100万回生きたねこ」である。死んでは生まれ変わり、違う人生を歩む猫。作品ごとに全く違う人物の人生を生きる役者の仕事は、それと似ているかもしれない。演じている役柄が死を迎えることは何も珍しいことではない。それにしても、高良健吾が10年のキャリアの中で、役柄を通じて向き合った「死」の数は、同世代の俳優と比べても群を抜いている。特にキャリア前半、死の影を感じさせない作品の方が少ないくらいだ。「殺されたやつもいるし、自分で死を選んだやつ、寿命の場合もあれば、事故で死ぬこともありました。ひとつとして、同じ死はなかったですね」。ひとりひとりが違う人生を生き、違う死を迎える。生真面目であるがゆえに、演技とは言え、死と向き合うたびに心をすり減らした。「なんでこんなに考えなきゃいけないんだろう?という思いはありました。役のおかげで成長できること、気づくことはたくさんあったけれど、同時に役のせいで人を殺す時の気持ちや、自ら死を選ぶ気持ちについて考えなくちゃいけなくて…。周りからは、そういう役を羨ましがられることも多かったけれど、それがすごくイヤで『じゃあ、やってくれよ!』と思うこともありました」。そんな彼が、俳優生活10年目に運命的な出会いを果たしたのが、天童荒太の直木賞受賞小説を原作とした映画『悼む人』である。巡礼のように全国を歩き、各地で死者を悼み、彼らが生前、誰から愛され、誰を愛し、どんなことをして人から感謝されたかを胸にとどめようとする青年・静人。映画の完成報告会見の席で高良さんは「いままでやってきたことは全て、この役のために必要なことだったのかと思えた」とまで語った。否応なしに生と死を見つめた10年、そして『悼む人』が教えてくれたこと――NHK大河ドラマ「花燃ゆ」への出演でも注目を浴びる27歳がその胸の内を明かしてくれた。「命を差別しないこと」――。全国津々浦々を回り、不慮の死を遂げた人々を記憶にとどめようとする静人の「悼む」という行為を高良さんは、そう分析する。そして、静人のそうした死の捉え方は、高良さん自身の死の見つめ方にも大きな変化をもたらした。「例えば殺人事件が報じられると、ほとんどの人の目が加害者の方に行ってしまう。『(犯人は)こんな奴だったのか!』『そういうことしそうな雰囲気があったよね?』といった具合に。でも、静人は亡くなった命に向き合う。そこに対しては共感というよりも、すごいなと思いましたし、僕自身も、変わりました。ニュースを見ていても被害者の方を見るようになりました。みんなが知らない被害者がどうなったのか?と考えちゃいます。それはこの作品以前はなかったことだし、その視点で見ていると、ニュースというのはほとんど加害者中心なんだと感じさせられます」。高良さんのこうした言葉からも、静人の存在、生き方が持つ強いメッセージが感じられるが、演じる上で高良さんが選んだのは、メッセージを「伝える」というのとは正反対ともいえるアプローチ。ひとつ確かな拠り所となったのが、大竹しのぶが演じる母が静人について尋ねる記者に言う「あなたの目に静人はどう映りましたか?」というセリフだった。「静人という人間を『分かってもらおう』という気持ちでやると、気持ちが外に向いてしまう気がしたんです。静人の“悼む”という行為は映画の中で分かっていくもの。僕が必要以上に“客観性”をもって演じると、映画の方向を間違えてしまうと思い、“演じる”ということよりもそこ(=現場)での“居方”を気にしていました。母の『あなたにどう映りましたか?』という言葉を聞いて、僕が思う静人を演じるべきだと思いました」。引いた目で客観的に観客に「何を伝えたいか?」と考えて演じるのではなく、あくまで静人として現場に立ち、主観的に生き、その姿をそのまま観客に委ねた。「例えば、自分がこの映画の主演ということを考えると“伝える”ということがすごく大切になってくると思うんです。でもそれが『静人という人間を伝える』ということになるとやはり違うと思う。そこで(静人になりきって)主観で演じれば、迷いながらも自分(=静人)が正しいと思うことをやることになる。そうやって静人の気持ちを大切にすれば、見る人が何かを感じてくれる、誰かに伝わると信じていました。それは難しいことだったけど、振り返ったときに、確実に(静人が見ている)この景色を僕も通ったし、(静人が歩んだ)この道を僕も歩んだ。この人を僕は“通り過ぎた”という感覚がありました。静人の行為に対して、おそらく批判もあるだろうし、それは彼自身も分かってて、迷いも自分の中に持ってる。そうした“見えないもの”が伝わると信じてやっていました」。本作が特別な作品となったことは事実だが、それはこれまで幾多の「死」を積み重ねてきたからこそ。例えば『千年の愉楽』の現場ではちょうど25歳の誕生日に死ぬシーンの撮影が行われ「25年前のこの日に生まれて、でもこうやって役で死んでる」と不思議な感慨に襲われたという。毎回、死生観を揺さぶられる。「どんなにどうしようもない奴の役だったとしても、演じていて死が近づいてくると哀しくなります」とも。いまさらながら、生半可な気持ちでできることではない。「でも、それを“仕事”と思うと出来るんです」――。そう語る声は心なしか少し、楽しげである。「仕事だからやらないと…」という思考は一見、ネガティブに聞こえるが、もちろん、そうではない。「仕事だという感覚はすごく大切だと思います。趣味じゃないんだと。自分のやりたいことだけをやるというのも大切なことかもしれませんが、実はそれ(=やりたいこと)は、与えられた仕事の中でできることなんだなと最近、思うようになりました。仕事と考えることで、プロにならなくてはいけないと感じてて…だから最近、楽しいのかな?」さらに、10年の中での仕事そのものへの向き合い方の変化についてもこう言及する。「やれるかどうか分からないけど、現場でやってみようという、どこか“勢い”だけで行っている瞬間があったし、そうやってできてもいたんですが、それは決して確かなものじゃないんです。自分が目指しているのは『おれが呼ぶよ』という感じ。仕事である以上、やらなきゃいけないし、呼ばなきゃいけない。これまでも奇跡を『待つ』ということはありました。気持ちを作った上で。でもいまは、気持ちを作った上で奇跡を『呼ぶ』という感覚なんです」。求められる役柄に関しても、ここ数年で、死と隣り合わせのものばかりでなく、明るさや希望に満ちた人物を演じる機会も増えてきた。それを素直に「嬉しい(笑)」と感じている。「いろんな自分に逢いたいって思います。いろんな役をやりたいし、すべきだなと。さきほどの『仕事』の話じゃないですが、以前は『これは僕じゃない』と思っていた仕事もあったんです。いまは『この1行のセリフを言いたい』『このシーンで自分は何をするんだろう?』という気持ちで仕事をしてるんです。『潔く柔く』もそうだし『平成猿蟹合戦図』もそうでした。明るい役が増えてきたのは純粋に嬉しいです。やはり、ネガティブな役よりは気持ちは上がります(笑)」。「死」と向き合いながら歩み続け、そこから「生」を見出し、それでもやはり「死」が常に「生」と隣り合わせにあるということも常に忘れない。「『いつか死ぬんだ』という感覚は分かります。それは、自分が死ぬ役をたくさんやったからこそ感じるのかもしれない。『若くても死ぬ』『事故で死ぬことがある』と。いま、そういう気持ちで例えば高倉健さんの作品を拝見すると、高倉さんは映画の中で当時の年齢のまま生きていて、僕らはそれを見て感動してる。すごいことだな、そういう仕事なんだなと感じます。僕が18歳の時に撮った『M』を見たら、18歳の僕がそこにいるんです。死なずに。何十年後に見られても、18歳の僕がそこに生きている。それは相当なご褒美だなと思います。『(仕事に対して)真面目だね』と言われますが、そりゃそうなりますよ!」。そしてもうひとつ、高良さんが役者という仕事の“楽しさ”について語ったのが、母親役の大竹さんとの共演に話が及んだ時だった。「大竹さんの素晴らしさを僕は言葉にして表現することが出来ない。でも、それでいいのかなと思ってます(笑)。僕が大竹さんを前にして感じたことは、あの時、目の前にいたからこそ感じられたことであり、それはすごくラッキーなことなんだなと思うんです。不思議なんです。そこに連れて行ってくれるというか、演じていて『あぁ、これはいま、大竹さんが連れて行ってくれているんだな』と感じる瞬間がある。同じように例えば大河ドラマ(『花燃ゆ』)でも、伊勢谷(友介)さんが演じている松陰先生を前にして『いま、松陰先生の言葉を受けている』と感じることがあるんです。そこで僕が、感じるままにガーッと動いたら、それまで作ってきた役が違ってきちゃうかもしれないから(誘惑に駆られても)できないんですけど…。それはまた、僕の勝手な自己満足かもしれないけれど、でもそういう見えないものがスクリーンに映るとやっぱり信じてるんです」。現在は「花燃ゆ」の撮影の毎日だ。高良さんが演じる高杉晋作もまた、革命児として生きつつも、新たな時代の幕開けを前にして斃れることを運命づけられている。ここでその詳細は記さないが、高良さんは、彼の歩んだ軌跡に触れつつ、これまでとはまた違うその死を「現場で感じようと思ってます」と静かに微笑んだ。死んでは生まれ変わり、また生きる。高良健吾は何度でも甦り、永遠に銀幕の中に生き続ける。(photo / text:Naoki Kurozu)■関連作品:悼む人 2015年2月14日より全国にて公開(C) 2015「悼む人」製作委員会/天童荒太
2015年02月13日天童荒太の直木賞受賞作を高良健吾、石田ゆり子の共演で映画化する『悼む人』が2月14日(土)より公開される。天童氏が7年の歳月を費やして書き上げたという原作小説は、生と死、愛と憎しみ、罪と許しをテーマに重厚な人間ドラマが展開されるが、この壮大な物語を映像化するにあたり、キャストとスタッフはどのような思いで作品に取り組んだのか? コメントが到着した。その他の写真映画は、事故や事件で亡くなった縁もゆかりもない人たちを悼みながら旅をする青年を中心に、生と死を見つめる4人のドラマが描かれる。堤幸彦監督が直々に指名した高良と、原作に惚れ込んで名乗りを上げた石田が主演を務め、井浦新、貫地谷しほり、椎名桔平、大竹しのぶらが出演する。主人公・坂築静人(さかつきしずと)を演じた高良は「身近に死がある作品を多くやってきたので、すごく死生観を考えてきた。10代後半からそういったことを思わなきゃいけなかったし感じなきゃいけなかったので、今回の死を悼む役柄、その準備は出来ていたと思う。作品を観て“誰に愛され、誰を愛していたか”を覚えていてもらえるのは、かけがえのないことだと感じた」と話し、“他人を悼む”という主人公の行為について「共感されなくても、批判もされるだろうけど、否定はされたくない。自分だけじゃなく、大竹さん、桔平さんのシーンなど、どのシーンも見ごたえがある。答えのない旅を全員で精いっぱいやりました。観ればきっと心が動く作品」と語る。また、静人と出会い、彼の旅に同行する女性、奈義倖世を演じた石田は「どの役か、ということより、この作品に参加したかった。今までやってきたこと全部捨てて、引退してもいいつもりで、崖っぷちでした。静人を高良さんが演じたことで、『この人なら救ってくれるかもしれない』と思える。自分の心の奥底に眠る何かを掘り返す作品。ぜひ感想を聞きたい」という。原作者の天童氏は「キャスト全員の方の、命を、全存在を賭けるかのような演技は、演ずることを超えている。役を丁寧に生きるという事に非常に敬意を覚え、画面からひしひしと伝わってくる」と絶賛。堤監督は「いままでの自分のやり方を一回封じて臨んだ。(スタッフ全員が)この作品に対する想いが強く、こういう形でまとまりいろいろな力がひとつにまとまることができた。いい経験が出来たし、結果に表れている。“死”という捉えることのできない不条理なものに対して、ひとつの理解の仕方がそこにあり、決して難しいことでは無い。人々に観て頂けるよう、強く訴える作りになった。静人と一緒に、日本の風景の中を旅して頂きたい」と語っている。『悼む人』2月14日(土)全国ロードショー
2015年02月13日天童荒太の直木賞受賞作を高良健吾、石田ゆり子の共演で映画化する『悼む人』のキャストと監督による初日舞台あいさつが、2月14日(土)に丸の内TOEI、新宿バルト9で開催される。その他の写真本作は、天童が7年を費やして書き上げ、2008年の直木賞に輝いた小説を、原作に惚れ込み舞台化も実現させた堤幸彦監督が映画化したもの。事故や事件で亡くなった縁もゆかりもない人たちを悼みながら旅をする青年を中心に、生と死、愛と憎しみ、罪と許しをテーマにしたドラマが描かれる。堤監督が直々に指名した高良と、原作に惚れ込んで名乗りを上げた石田が主演を務め、井浦新、貫地谷しほり、椎名桔平、大竹しのぶらが出演する。丸の内TOEIと新宿バルト9で行われる初日舞台あいさつには、高良、石田、井浦(※新宿バルト9のみ登壇)、貫地谷、椎名、大竹(※丸の内TOEIのみ登壇)、堤監督が登壇する。チケットは、2月7日(土)午前10時より一般発売がスタートする。なお本イベントは15歳以上の観客が参加できる。『悼む人』初日舞台あいさつ2月14日(土)会場:丸の内TOEI9:30の回上映後/舞台あいさつ会場:新宿バルト912:00の回上映後/舞台あいさつ登壇者(予定):高良健吾、石田ゆり子、井浦新(※新宿バルト9のみ登壇)、貫地谷しほり、椎名桔平、大竹しのぶ(※丸の内TOEIのみ登壇)、堤幸彦監督料金:大人 2000円、大学・高校生 1700円、中学生(15歳以上)1200円、シニア 1300円、障がい者手帳お持ちの方(付き添い1名様まで同額)1200円チケット発売:2月7日(土)10:00AMより
2015年02月06日綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずが“四姉妹”を務めることで話題の、是枝裕和監督最新作『海街diary』。このほど、本作の劇中シーンが一部明らかとなる特報映像第2弾が解禁となった。原作は、吉田秋生による同名コミック。第11回文化庁メディア芸術祭「マンガ部門優秀賞」、マンガ大賞2013を受賞した人気作だ。物語は、鎌倉で暮らす三姉妹、幸(綾瀬はるか)、佳乃(長澤まさみ)、千佳(夏帆)の元に、15年前家を出ていった父の訃報が届いたことをきっかけに展開していく。長い間疎遠になっていた父の葬儀のため、山形に向かった3人はそこで異母妹・すずと初めて会う。身寄りのなくなった彼女が、葬儀の場でどうしようもない大人たちの中で毅然とふるまう姿を見て、長女・幸は別れ際に「すずちゃん…鎌倉にこない?いっしょに暮らさない?4人で」と提案するのだが――。今回お披露目となった映像内では、綾瀬さん演じる長女・幸が、三姉妹とは別に遠方で暮らす広瀬さん演じる異母妹のすずに対し、「一緒に暮らさない? 4人で」と声をかける物語の始まりのシーンが収められている。撮影現場では仲の良い姿を見せていたという綾瀬さん、長澤さん、夏帆さん、広瀬さんの4人。本映像のラストに映し出される4人の仲睦まじい姿は、まるで本当の姉妹のよう。また、先日発表された、幸・佳乃・千佳の三姉妹の実母・都役演じる大竹しのぶ、幸が働く市民病院の小児科医で幸と心を寄せ合う椎名和也役演じる堤真一、佳乃の上司・坂下美海役演じる加瀬亮、海猫食堂の店主・二ノ宮さち子役演じる風吹ジュン、山猫亭の店主・福田仙一役演じるリリー・フランキーも登場。さらに、三姉妹の大叔母・菊池史代役を是枝監督作品常連ともいえる樹木希林が演じていることも本映像内で明かとなった。『海街diary』は6月13日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年02月06日“マンガの神様”手塚治虫が死ぬ直前まで綴っていた病床日記にインスパイアされ、監督・松永大司が完全オリジナルストーリーで手掛ける映画『トイレのピエタ』。人気バンド「RADWIMPS」の野田洋次郎を主人公に起用したことでも話題となった本作だが、このほど、「RADWIMPS」のファンを公言する大竹しのぶと宮沢りえが出演することが明らかになった。「いま一緒に死んじゃおっか?」。余命3か月と告げられた宏は、出会ったばかりの女子高生・真衣から、そう誘われる。バイクの後ろに彼女を乗せてスピードを上げるが、そのまま死ぬことはできなかった。画家への夢を諦めてフリーター生活を送っていた宏にとって、ただやり過ごすだけだったこの夏。それが人生最期の夏に変わってしまったとき、立ちはだかるように現れた真衣。「あのさ、背の低い子とキスするときはどうするの?」。純粋な真衣に翻弄されながらも、次第に惹かれていく…。本作は、最期の夏に生きる喜び・輝きを見いだしていく主人公を描いた“生と死”がスパークする切ない恋愛映画。主人公に、独特の歌詞世界を崇拝するファンが多いバンド「RADWIMPS」のリード・ボーカル&ギターの野田洋次郎。野田さん扮する宏が翻弄される女子高生・真衣に、『繕い裁つ人』『愛を積むひと』など話題作への出演が絶えない若き実力派・杉咲花が好演する。今回発表されたのは、日本を代表する女優・大竹しのぶと宮沢りえ。大竹さんは野田さん扮する宏の母親役を、宏になつく入院中の少年の母親役を宮沢さんが演じる。“ラッド”の大ファンだったという大竹さんは「洋次郎さんが映画に出るということを前から聞いていたので、『絶対何でもいいから出るね』と約束してしまいました。これから2人で親子になるなんて…!洋次郎さんの芝居は本当に自然で美しかった」と嬉しそうに語った。「大河ドラマで共演したのがきっかけで仲良くなった(宮沢)りえちゃんにそのとき一緒だった水川あさみちゃんと私で『ラッド』の素晴らしさを伝えていたのがきっかけで聴くようになったようで嬉しいです」とコメントした。宮沢さんは「心を揺さぶられる大好きなアーティストの野田さんと、作品を通して物作りをすることにとても興味があったから出演させて頂きました。野田さんとの共演は、余計なものを付着させず、とてもシンプルにその役を生きるということに徹していることに感動しました」と映画初出演の野田さんを絶賛した。そのほか本作には、リリー・フランキー、市川紗椰、MEGUMI、岩松了といった個性的なキャストが集結している。『トイレのピエタ』は6月6日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年02月06日吉田秋生の人気コミックを綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずの共演で実写映画化する『海街diary』の最新映像が公開になった。世界で高い評価を集めている是枝裕和監督が映画化を熱望した1作だ。最新映像映画は、2006年から月刊フラワーズで連載を開始した吉田秋生のコミックを原作に、鎌倉で暮す3姉妹と、彼女たちと一緒に暮すことになった“異母妹”の日常を通して描く家族の絆の物語。綾瀬が長女の幸を、長澤が次女の佳乃を、夏帆が三女・千佳を、広瀬が四女のすずを演じ、大竹しのぶ、堤真一、加瀬亮、風吹ジュン、リリー・フランキー、樹木希林らが出演する。このほど公開になった新映像は、長女の幸がすずに「一緒に暮らさない?4人で」と声をかけるシーンから始まる。三姉妹とすずは、遠く離れた場所で暮らしていたが、三姉妹は父親の不在を感じ、すずは田舎で孤独を感じていた。映画は4人が鎌倉で新生活をはじめながら少しずつ“家族”になっていく過程を四季の変化を背景に描き出していくもので、新映像にも四姉妹の表情の細やかな変化や美しい風景がしっかりと描かれている。『海街diary』6月13日(土)全国ロードショー
2015年02月06日第140回直木賞を受賞した天童荒太のベストセラー小説を映画化した『悼む人』の完成披露試写会が1月26日(月)、都内で行われ、天童氏をはじめ、主演の高良健吾、共演する石田ゆり子、貫地谷しほり、大竹しのぶ、堤幸彦監督が出席した。俳優生活10年目という節目を迎える高良さんは、縁もゆかりもない死者を悼む旅を続ける主人公・坂築静人を演じ「タイトルから身構えてしまう人もいると思いますが、僕らは生や死、愛を押し付けがましくない形で描いたつもり。見終わってすぐに答えが出なくてもいいし、時間が育ててくれる作品」と熱っぽくアピールした。夫殺しの過去を背負う女性を演じた石田さんは原作に惚れ込み、「(出演を)立候補した」そうで、「チャレンジの多い役柄だったが、いまは無鉄砲だった自分を褒めたい。参加できて本当に幸せ」と感無量の面持ちだった。一方、高良さん演じる主人公・静人の妹を演じた貫地谷さんは「高良さんより年上なのに、妹役をやりました」と少々恐縮?堤監督とは天童氏の同名小説を映画化した『包帯クラブ』、映画初主演で高く評価された『くちづけ』などでタッグを組んでおり、「いままで、こんなに堤監督のパワーと気合いを感じたことはない」とふり返ったが、これには堤監督も「ちょっと…それは語弊がある(苦笑)」とタジタジだった。また、静人の母親役の大竹さんは「震災などで、いまだに誰かを悼むことさえできない人もたくさんいるはず。私自身は悼むということを、これまであまり考えてこなかったが、この映画をきっかけに誰かを思ってもらえれば、こんな嬉しいことはありません」と真摯に語っていた。『悼む人』は2月14日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年01月26日俳優の高良健吾が1月26日(月)、主演作『悼む人』の完成報告会見に共演する石田ゆり子とともに出席。クライマックスで2人が披露するラブシーンについて「パッションです」と語ると、石田さんは「私が言ったコメント、取られた(笑)」と苦情(!?)を入れた。第140回直木賞を受賞した天童荒太のベストセラー小説を映画化。日本各地を旅し、名も知らぬ死者に追悼の祈りを捧げる青年・静人(高良さん)の放浪と、彼を取り巻く人々のドラマを通して、生や死、罪と赦しを問いかける。「“悼む”という行為は、生きているからこそできること」と高良さん。俳優デビュー10周年を迎え、「正解が分からぬまま、現場にしがみついた。僕にとっては特別な作品」と誇らしげに胸を張った。一方、石田さんはかつて夫を殺してしまい、主人公の旅路に寄り添う女性を演じ、「とても重く難しい役柄なので、自分を捨てて集中することでしか演じられなかった。高良さんと同じで、私にとっても宝物のような映画」。共演した感想を聞かれると「消えそうな儚さがある、まるで少女のような方」(高良さん)、「本当に清らかで、キラキラした空気が出ている」(石田さん)と話していた。都内で行われた会見には高良さんと石田さんに加えて、共演する貫地谷しほり、椎名桔平、大竹しのぶ、堤幸彦監督が出席し、「熱意のこもった現場」(貫地谷さん)、「初めての堤組はいい緊張感に包まれながら、自由にいられた」(大竹さん)。本作が2月14日(土)のバレンタインデーに公開されるため、椎名さんは「ぜひチョコレートに映画のチケットを添えて、大切な人と観てほしい」とアピールしていた。「かれこれ40本近く映画を作ってきたが、初心に帰ったデビュー作のような存在。すでに完成はしたが、深い内容でもっともっと追究できる。もちろん、皆さんの演技も素晴らしかった」と語るのは、かつて本作の舞台版でも演出を手がけた堤監督。会見では平和への願いを込めて、キャスト陣が折鶴に挑戦していた。『悼む人』は2月14日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年01月26日現在放送中の堀北真希・主演のドラマ「まっしろ」(TBS)で看護師長を好演する木村多江が、2月にフジテレビで放送されるスペシャルドラマ「黒い看護婦」で再び看護婦役を演じることが明らかとなった。本作の基となるのは、2002年に発覚し世間を震撼させた、福岡県久留米市に住む元看護師4人が起こした保険金殺人事件。命を守る立場の看護師がその知識を悪用し、共謀して保険金をかけ、仲間の夫を連続して殺害した事件で、この事件の裏側に迫った犯罪ドキュメント「黒い看護婦 -福岡四人組保険金連続殺人-」(新潮文庫刊)を、4人の視点からフィクションとしてドラマ化する。メインとなる4人の看護師には木村さんを始め、大竹しのぶ、寺島しのぶ、坂井真紀の演技派女優が顔を揃える。主犯格の女・田中直子(役名・仮名)を演じるのは、大竹さん。看護専門学校で出会った3人の弱みを握り、「トラブルを解決する」と言って金を巻き上げ、自分に完全服従させて犯罪の道へ引き込む、いわば“モンスター”というべき強烈なキャラクターだ。そのターゲットとなるのが、寺島さん演じる秋川美奈子(役名・仮名)、坂井さん演じる村井香澄(役名・仮名)、木村さん演じる安藤康子(役名・仮名)だ。加害者であると同時に、直子からの被害者となる悲しい運命を辿ることとなる。そんな悲劇を自らで作り上げていく看護婦を演じた4人は、それぞれに本作の見どころを語っている。<大竹しのぶ>「台本を読んで、この役をリアリティーもって演じるのは難しいなと感じました。見て下さる方々がどう捉えるのか想像がつかないですが、“なぜこの人はこのような状態になってしまったんだろう”と感じてもらえたらいいなと思います。恐ろしい女性の人生を、ドラマとして楽しんでいただけたらと思っています」。<寺島しのぶ>「こういうことが実際にあったんだ、ということが信じられなかったです。自分を誰かに委ねていないと生きられない美奈子役については、淡々とその場の気持ちを信じて演じるようにしました。作品の完成に期待してほしいです」。<坂井真紀>「大竹さん、寺島さん、木村さんは私が大好きな女優さんで、ご一緒させていただけて本当にうれしかったです。人間はちょっとしたことで道を踏み外すものですよね。ふとしたことでボタンをかけ違えてしまった登場人物たちの人間ドラマを見ていただけたらうれしいです」。<木村多江>「最初に台本を読んだとき、“本当にこんなことあるの?”と感じて、嘘みたいな話を納得して演じるのが難しいな、と思いました。直子に洗脳されていく怖さとともに、人間は愚かで滑稽な生き物なんだ、という部分を感じてほしいです」。金に、他人に、執着した女たちの歪でいく心の闇を4人がどんなアンサンブルで見せてくれるのか、注目が集まりそうだ。赤と黒のゲキジョー ドラマスペシャル「黒い看護婦」は2月13日(金)22時~11時52分、フジテレビにて放送。(text:cinemacafe.net)
2015年01月22日天童荒太の直木賞受賞作を高良健吾、石田ゆり子の共演で映画化する『悼む人』のキャストと監督による完成披露舞台あいさつが、1月26日(月)に丸の内TOEIで開催される。当日は、原作者の天童荒太も登壇する。その他の写真本作は、天童が7年を費やして書き上げ2008年の直木賞に輝いた小説を、原作に惚れ込み舞台化も実現させた堤幸彦監督が映画化。事故や事件で亡くなった縁もゆかりもない人たちを悼みながら旅をする青年を中心に、生と死を見つめる4人のドラマを描き出す。堤監督が直々に指名した高良と、原作に惚れ込んで名乗りを上げた石田が主演を務め、井浦新、貫地谷しほり、椎名桔平、大竹しのぶらが出演する。完成披露舞台あいさつは、丸の内TOEIで行われ、高良、石田、貫地谷、大竹、天童、堤監督が登壇する。チケットは1月17日(土)午前10時より一般発売が開始される。なお本イベントは15歳以上の観客が参加できる。『悼む人』完成披露舞台あいさつ1月26日(月)会場:丸の内TOEI(東京都)開場18:00/開映18:30登壇者(予定):高良健吾、石田ゆり子、貫地谷しほり、大竹しのぶ、天童荒太、堤幸彦監督料金:大人 2000円、大学・高校生 1700円 ※当日要学生証、中学生 1200円 ※15歳以上 当日要学生証、シニア 1300円 ※60歳以上、障がい者手帳お持ちの方 1200円 ※当日要障がい者手帳チケット発売:1月17日(土)10:00AMより
2015年01月15日2012年に向井理・主演で舞台化された天童荒太の直木賞受賞作を、今度は高良健吾を主演に迎え映画化する『悼む人』。このほど、本作から2種類の予告編が到着した。地に跪き、右手を頭上に挙げて空中に漂う何かを捕らえるように自分の胸へ運ぶ。左手は地面すれすれに下ろして大地の息吹をすくうかのように胸へ運び、右手の上に重ねる。そのまま、目を閉じて、何かを唱えるように唇を動かす青年。週刊誌記者・蒔野抗太郎が出逢った坂築静人(高良健吾)は、そうして死者を“悼む”ために全国を放浪している男だった。だが、人の善意を信じられぬ、猜疑心の塊のような蒔野は、静人の不可解な行動(=悼み)に疑念を持ち、彼の身辺を調べ始める。一方、家庭内暴力を受けた女性たちをかくまい「仏様の生まれ変わり」とまで言われていた夫・甲水朔也を殺害し、4年の刑期を終えた奈義倖世(石田ゆり子)。身寄りもなく、行く宛もない彼女は、二度と足を踏み入れぬつもりだった東北の町を訪ね、その殺害現場で朔也を“悼む”静人と出会い…。「トリック」や「SPEC」シリーズなどヒット作を世に送り出してきた、堤幸彦監督がメガホンを握る本作。主演の高良さんを始め、ヒロインには石田ゆり子、ほかにも椎名桔平、貫地谷しほり、井浦新、大竹しのぶといった堤組の豪華な常連たちも出演している。このほど完成した2種類の予告編映像はどちらも、高良さん演じる“悼む人”静人に、石田さん演じる倖世が出会うシーンから始まり、椎名さん、井浦さん、貫地谷さん、大竹さんなどそれぞれの登場人物たちの捻じれて歪んだ過去が映し出される。後半になると2種類の映像でそれぞれに違いが。1本は高良さんの情感にあふれたセリフが、もう一本では「<悼む>=愛を覚えておくこと」「あなたは思い出す。誰に愛され、誰を愛していたか。」という胸が苦しくなるような本作のキャッチコピーが一気に押し寄せるという仕上がりとなっている。映画『悼む人』は2015年2月14日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年12月22日女優のアンジェリーナ・ジョリーが『眠れる森の美女』の邪悪な妖精マレフィセントを演じ、興収65億円を超える大ヒットを記録したディズニー映画『マレフィセント』のMovieNEXが3日、発売された。また、ブルーレイ、DVDのレンタル、オンデマンド配信も同日開始した。本作は、『眠れる森の美女』に隠されていた究極の愛の物語を描いた作品で、マレフィセントがオーロラ姫に"永遠の眠り"の呪いをかけた本当の理由を解き明かす。主人公マレフィセント役は、製作総指揮も務めたアンジェリーナ・ジョリー、オーロラ姫役は注目の若手女優エル・ファニング。また、幼い時のオーロラ役としてアンジェリーナ・ジョリーとブラッド・ピットの愛娘ヴィヴィアン・ジョリーが出演し、母娘初共演を果たした。「小さい頃、マレフィセントが大好きだった。ディズニーで一番好きなキャラクターだった」というアンジーは、見た目のみならず人生もマレフィセントと重なる点が多く、はまり役と称された。そして、「誰だって、人生のどこかで、つらい思いを経験するもの。それによって、暗く、怒りに燃える人になってしまうのはよくあることよ。その暗いところから戻ってこられるのか。人間性を失った後に、またそれを手にすることはできるのか」と本作に込められたメッセージを語った。興収65億円を突破し、2014年洋画実写映画1位、アンジェリーナ・ジョリー作品史上1位を記録した本作が、早くもMovieNEXとなって登場。ブルーレイとDVDのセットで、デジタルコピー(クラウド対応)も可能なパッケージとなっており、特別映像やダウンロードコンテンツ、グッズプレゼントなど特典も付く。特別映像では、未公開シーンや完成までのプロセス、戦闘シーンの裏側、マレフィセントの装飾品などを紹介。さらに、エル・ファニングの魅力にも迫る。また、同パッケージには日本語吹き替え版も収録。女優の上戸彩がオーロラ姫の声を演じ、ものまねタレントの福田彩乃が、ものまね技術を生かして1人3役に挑戦し、3人の妖精を演じている。そして、日本語吹き替え版主題歌を女優の大竹しのぶが担当している。(C)2014Disney
2014年12月03日天童荒太の直木賞受賞のベストセラーを映画化した『悼む人』の完成報告会見が12月1日(月)に開催され、原作者の天童さんに堤幸彦監督、主演の高良健吾、石田ゆり子、貫地谷しほり、椎名桔平、大竹しのぶが出席した。堤監督の演出で、向井理を主演に舞台化もされた本作。日本各地を旅し、名も知らぬ死者に追悼の祈りを捧げる青年・静人の姿を描く。高良さんにとってはデビュー10年目の節目の年に撮影された本作。完成した映画、そして静人という役に対し強い思いを持っているようで「10代の後半から20代の半ばまで、人を殺したり、自ら死を選ぶような役ばかりで、楽しくない毎日でした(苦笑)。仕事の“おかげ”なのか“せい”なのか、(死や命について)考えてきたようなところがあり、この役に出会って、これまでずっとこの役の準備をしてきたのかな?と思えました。いままでやって来たこと全部、この役のために必要なことだったと思えた役でした」と語る。石田さんは以前、天童さん原作のドラマ「永遠の仔」に出演しているが、本作に関して「原作を読んで、映像化されるならぜひ参加したいと自分から立候補した」という。「それなのに『本当にできるのか?』と思うような日々でしたが(笑)、集中して演じるしかないという思いでした」と語る。高良さんとの撮影の日々の中で「静人にずっとくっついて演じていて、(自身が演じた)倖世の気持ちが分かりました」と微笑んだ。椎名さんも「永遠の仔」に出演しており、同じころには映画『溺れる魚』で堤監督とも仕事をしているが、当時、堤監督との会話で「ホテルの部屋で飲みながら『いつか、世に問う作品を作ろう』と話したんですが、それがこの作品だという実感があります」とうなずく。貫地谷さんもこれまでたびたび堤作品に出演し、今回同様に堤監督がメガホンを握り、天童さんが原作の『包帯クラブ』にも出演している。大竹さんと親子役を演じる機会も以前あったということで「初日から家族のような空気で幸せでした」とニッコリ。完成した映画について「関わった人たちの熱量を感じました。参加できて幸せです」と語った。大竹さんは、かつてバラエティ番組で一度だけ仕事をした経験のある堤監督との映画での仕事に感慨深げ。原作も以前から読んでいたそうで、オファーが来て「ぜひ!」と即決したという。高良さん演じる静人の末期がんの母親を演じたが「高良くんの撮影のシーンを初日に見せてもらい、悼む姿が美しくて『静人、好きに生きなさい』と思いました」と述懐。撮影終盤で2日半だけ実際に高良さんと一緒のシーンがあったが「スタジオの陰で、実際に『悼む姿をやって』とお願いしてやってもらったんですが、この子が生まれてきてよかったと思いました。自分だけは何があってもこの子を愛している、この子の味方だという思いを強くしました」と強い思いを語った。原作者の天童さんは、多くの映像化オファーの中で「唯一、撮影をする当人(=監督)が企画書を出してくれたのが堤さんだった」と明かし、完成した映画も絶賛。堤監督は「これまでのキャリアを横において、真摯に向き合った作品。この原作だけはどうしても作品にしたかった」と力強く語り、本作への特別な思いをうかがわせた。『悼む人』は2015年2月14日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年12月01日女優の綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずが4姉妹を演じ、是枝裕和監督がメガホンをとった映画『海街diary』(2015年6月13日公開)の場面写真が26日、初めて公開された。原作は、漫画家・吉田秋生が漫画雑誌『月刊フラワーズ』(小学館)で2006年8月号から不定期連載中の同名漫画。鎌倉の祖母が残した家を舞台に、"異母妹"を加えた4姉妹のリアルな家族の絆を描く。是枝監督にとっては、昨年の第66回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した『そして父になる』以来の新作。4人のほか、大竹しのぶ、堤真一、加瀬亮、風吹ジュン、リリー・フランキー、鈴木亮平らが出演する。今回、初めて公開された場面写真は、海辺で遠くを見つめる4姉妹の姿を映したもの。左からマイペースな三女・千佳役の夏帆、家長で責任感のある長女・幸役の綾瀬、年齢よりも大人びた四女・すず役の広瀬、酒好きで年下の男に弱い次女・佳乃役の長澤が並んでいる。是枝監督にとっても、「原作モノの映画化に心動き、心躍ることは少ないのですが、この作品は、一巻目を手にした瞬間からどうしても自分の手で映画にしたいと思い続けていました」と思い入れの強い本作。4人のキャスティングについては、「まず『今、誰を撮りたいか』を最優先に考えました」と説明し、「大好きな原作だけに、オリジナルとは違うプレッシャーがありますが、原作のキャラクターや名台詞をなぞり過ぎることなくこれまでのオリジナル作品同様、自分で取材し、目にしたものを膨らまし、キャラクターに肉付けし、生活感やディテールを大事にしていきたいと思っています」と意気込みを語っている。(C)2015吉田秋生・小学館/「海街diary」製作委員会
2014年11月26日『幸福の黄色いハンカチ』『鉄道員(ぽっぽや)』など日本が誇る名優・高倉健(享年83)が11月10日(月)、亡くなっていたことが明らかになり、吉永小百合、大竹しのぶ、広末涼子らこれまで共演した女優たちから追悼コメントが発表された。1956年に銀幕デビューを果たし、『網走番外地』『日本侠客伝』を始め邦画史上に残るヒット作に出演してきた高倉さん。CMで話題となった「自分、不器用ですから」という台詞で寡黙なイメージがあるが、多くの俳優陣から「健さん」という愛称で親しまれていた。遺作となったのは、高倉さんにとって6年ぶりの主演映画『あなたへ』だった。1980年に『動乱』で共演した吉永さんは、「お知らせに信じられない思いでおります。1986年に中国への旅を御一緒して以来、一度もお目に掛かっていませんでした。映画の世界に生きることの素晴らしさを教えていただいた方です。本当にありがとうございました。感謝の思いでいっぱいです」。また、『鉄道員』で共演した大竹さんは「『鉄道員』での、たった一度だけの共演でしたが、十本も二十本も映画を撮ったような、豊かで素晴らしいことを沢山教えて頂きました。映画人「高倉健」の魅力は、そのまま、人間『高倉健さん』の魅力です。美しく、気高く、そして何よりも優しい健さんを一生忘れません。神様みたいな人が、本当の神様になってしまったようです。淋しいです」。同作で共演した広末さんは「今もまだ信じられません。ただただ、悲しくて、淋しいです。健さんに撮影現場で聞かせてもらった音楽、入れてもらった珈琲、かけていただい優しい言葉たち、背筋の伸びた大きな体で、力強く抱きしめてもらった思い出…全て全部、忘れません」。さらにSNSでも各著名人がコメントを残している。<俳優・浅野忠信>高倉健さんのご冥福をお祈りします本当に悲しいですありがとうございました。<俳優・糸井重里>「気仙沼ニッティング」の、第一号のセーターを予約してくれて買ってくださったのが高倉健さんでした。あの時、ほんとうに勇気になりました。合掌。<俳優・八嶋智人>京都の東映太秦撮影所に初めて行った時、高倉健という楽屋を見付け、十数分その前で立ち尽くしていた。いらっしゃらないのに。高倉健という字面にはそういう力があります。これからそんな人は現れるんだろうか。大きな喪失感。凄いなぁ。合掌。すでに葬儀は、親族のみの密葬で行われているとのこと。ご冥福をお祈りいたします――。(text:cinemacafe.net)
2014年11月18日俳優の高倉健さんの訃報を受け、高倉さんが主演を務めた映画『鉄道員』(1999年)のキャスト陣らが、東映を通じて哀悼の意を表した。高倉さんの妻役を演じた女優・大竹しのぶは、「たった一度だけの共演でしたが、十本も二十本も映画を撮ったような、豊かで素晴らしいことを沢山教えて頂きました」と当時を振り返り、「映画人『高倉健』の魅力は、そのまま、人間『高倉健さん』の魅力です。美しく、気高く、そして何よりも優しい健さんを一生忘れません」とコメント。「神様みたいな人が、本当の神様になってしまったようです。淋しいです」と別れを惜しんだ。一方、娘役の女優・広末涼子は「今もまだ信じられません」とショックを表し、「ただただ、悲しくて、淋しいです。健さんに撮影現場で聞かせてもらった音楽、入れてもらった珈琲、かけていただい優しい言葉たち、背筋の伸びた大きな体で、力強く抱きしめてもらった思い出、、、全て全部、忘れません」と悲痛な思いをつづった。また、同作のほか、高倉さんの遺作となった『あなたへ』(2012年)でもメガホンを取った降旗康男監督は「残念の一語に尽きる」。高倉さん主演の『新幹線大爆破』(1975年)などを手掛けた佐藤純彌監督も「映画がまだ元気だった頃、時代を背負ったスターと共に仕事が出来たことは幸せでした」と思いを馳せ、「時の移り変わりは当然のことですが、高倉健さんは決して死なないような気がして、訃報を聞いた時は、ひとつの時代が終わったことを実感しました」とコメントした。
2014年11月18日TBS系連続ドラマ「女はそれを許さない」の制作発表会見が10月16日(木)に同局で行われ、主演の深田恭子、共演の寺島しのぶ、溝端淳平、吉沢悠、加藤雅也、竹中直人、松重豊、上川隆也が出席した。ドラマタイトルにちなんで「許せない」ことを聞かれた寺島さんは、一部週刊誌で報じられた深田さんとの“不仲説”を挙げ、「深田さんと私の仲が悪いと週刊誌に書かれたことは根も葉もない噂。本当に仲が悪くなったら言いますから。根も葉もないことは書かないで」とゴシップを一蹴。寺島から「(報じられたこと)知らないの?」と聞かれた深田さんは、「知らないです。え~」と寝耳に水といった様子で目を丸くしていた。同作は、法廷に立つ勇気のないペーパー弁護士・岩崎麗(深田さん)とグレーな手腕から活動資格を剥奪された元エリート弁護士・海老沢凛香(寺島さん)がコンビを組み、マタハラ(※マタニティーハラスメント)や結婚詐欺など悩める女性を救っていく痛快ドラマ。弁護士役は初挑戦の深田さんは「とてもやりがいのある役で、現代の社会性をテーマにしたお話。自分自身楽しみしております。胸のすくような爽快感あふれるドラマをお届けできれば」と劇中衣裳である弁護士ルックも様になっているよう。役柄上、法律用語など難解なセリフ回しもこなすことになるが「演じている麗という女性は、人の役に立ちたいという気持ちの強い女性。依頼人の気持ちを代弁するような形なので、そこまで大変なセリフは出てきてないけれど、これから先が怖い…」と今後の撮影に戦々恐々としていた。一方、6年ぶりの民放連続ドラマ出演となる寺島さんは「シャキシャキした役が苦手で、昨日も5回くらいNGを出してしまいました」とイメージとは裏腹な素顔を覗かせながら、「だから麗のようにポワァンと喋れたらいいのに…と恨めしく見ています」と深田さんの役どころが羨ましそうだった。ドラマ「女はそれを許さない」は10月21日(火)スタート/毎週火曜22時~TBS系にて放送。(text:cinemacafe.net)
2014年10月16日大竹しのぶ、宮沢りえ、そして段田安則主演の舞台『火のようにさみしい姉がいて』が10月5日より大阪・シアターBRAVA!で上演中だ。『火のようにさみしい姉がいて』チケット情報終始張り詰める緊張感、その中でふっと訪れるユーモア、美しい言葉の数々、そして鏡を多用して重層的な世界を作り上げた演出の妙が観客をうならせ、さきの東京公演は連日、好評を博した。段田安則は、妻と“姉”を前にして、夢と現の境界線上でゆらめきながら、記憶を翻弄される男を怪演する。「清水さんの戯曲は、現実と虚構、真実と嘘、正気と狂気といった境界線を行ったり来たりするところが面白い。独特の台詞まわしで、しゃべっていて心地よく、楽しいです」と清水脚本の魅力を語る。人生に疲れ果て、「転地療養」と称して20年ぶりに雪国の故郷に戻ってきた俳優(段田)と、その妻(宮沢)。道を尋ねるために入った理髪店の女主人(大竹)は、いつしか男の姉だと言い張るが、男にはその記憶はない。やがて男の“弟”と称する人物や、謎の老女3人が現れて、男の過去に踏み込んでいく…。緊張と緩和、現実と虚構が絶妙なタイミングで押し寄せる名作舞台をぜひ、体感してほしい。そして、本作品を観る者によって結末が異なるサスペンスとたとえる。「誰の視点で見るかによって、その結末も形が変わって見えてくるかもしれません。姉、妻、男とそれぞれの視点で、捉え方が変わるのだと思います。正解を探そうと思えば思うほど、迷宮に迷い込むような感覚になるのでは」。1978年に劇作家・清水邦夫が、自身が主宰する演劇企画集団「木冬社」で初演し、1996年には清水自ら演出を手がけ再演した舞台で、記憶の迷宮をスリリングに描き、大きな話題を呼んだ。だが、以降は一度も上演されることなく、いつしか人々の間では「伝説的な戯曲」に。そんな“幻の舞台”を蜷川幸雄が2014年、初めて演出を手がけた。「鏡がいっぱいある楽屋のシーンで始まり、後半には遊園地にあるようなミラーハウスも出てきます。鏡に映っているものは左右反対の言わば虚の姿。そこにも現実と嘘と、夢とか真実という意味合いがある。普段、目に見えるもの、自分で理解できるものこそ真実と考えがちですが、本当にそこに真実はあるのか、狂気や嘘の中にも真実があるのかもしれない…と思えてくるような舞台です」舞台『火のようにさみしい姉がいて』は10月13日(月・祝)まで、大阪・シアターBRAVA!で上演。チケット発売中。
2014年10月06日第37回日本アカデミー賞の授賞式が7日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪にて行われ、真木よう子、上戸彩、尾野真千子、中谷美紀、宮崎あおい、蒼井優といった優秀賞に輝いた女優たちが華やかな衣装で出席した。日本アカデミー賞は、1978年4月6日の第1回から毎年開催されている映画賞。37回目を迎える今回は、2012年12月6日から2013年12月14日までに公開された作品を対象とし、協会会員の投票によって全16部門(新人賞含む)の優秀賞が決定。新人賞を除く15部門の優秀賞受賞者および受賞作品を対象に協会員全員が最終投票を行い、最優秀賞が選ばれる。この日は、男優陣ほか優秀主演女優賞を受賞した上戸彩(『武士の献立』)、尾野真千子(『そして父になる』)、真木よう子(『さよなら渓谷』)、宮崎あおい(舟を編む)、吉行和子(『東京家族』)、優秀助演女優賞を受賞した蒼井優(『東京家族』)、中谷美紀(『利休にたずねよ』)、余貴美子(『武士の献立』)、新人俳優賞を受賞した忽那汐里、黒木華、壇蜜、濱田ここねといった女優陣が集結(尾野は『探偵はBARにいる2』、真木は『そして父になる』で優秀助演女優賞も受賞)。それぞれ個性的な衣装で出席し、授賞式に花を添えた。なお、真木が最優秀主演女優賞と最優秀助演女優賞を受賞。第2回(1979年)の大竹しのぶ以来、35年ぶりの女優賞ダブル受賞という偉業を成し遂げた。
2014年03月08日寺島しのぶを主演に迎え、映画監督の廣木隆一が手がけるWOWOWの新作ドラマW「ソドムの林檎~ロトを殺した娘たち」の制作発表記者会見が、3月19日(火)東京・帝国ホテルで行われ、寺島さんに廣木監督を始め、木村文乃、溝端淳平、石橋杏奈、野村周平ら主要キャストが登壇した。編集者の万里(木村文乃)は、口論が原因で別れた元恋人が自殺したと聞き、訪れた葬儀の場で、婚約していた女性の存在を知る。彼女の名前は宮村恵(寺島しのぶ)。婚活サイトで知り合ったという恵が気になった万里は、男性を装い、サイトに登録。やがてコンタクトに成功し、恵のマンションに向かった万里が見たのは、独特の風貌と“匂い”がする恵が警察に連行される姿だった…。本作で描かれるのは、外見の美しさゆえに偽りの愛を受け、それを憎んで自らの顔を醜く整形した女性・恵と、(容姿が)醜ければ愛されないと思い、美しい女性へと変貌した万里の2人の女性が抱く“愛されたいという欲求”と“女の業”。昨日で無事クランクアップを迎えたそうだが、その女性独特の心の闇を描き出したストーリーとあって、撮影をふり返ったキャスト陣は全員「とにかく難しかった…」と口を揃える。寺島さんは、「(観客に)優しい作品が多くなったこの時代に、こんなにも突き放した、媚を売らない作品ができたことが嬉しかった。でも、なぜ主人公の恵がこんな事件を起こすのか、全く分からなくて、しかも廣木監督も分かってなくて、とにかく難しかったです…」と難役に悪戦苦闘した日々を述懐。さらに、高校生時代を演じた石橋さんは“醜くなる”整形手術を受けた後の姿として大人になった恵役を演じたが、「整形後という役柄です…こういう役を引き受ける女優さんは少ないと思います。廣木監督とは4回目だと思いますが、私のブサイクな顔をいっぱい知っているので、ブサイクな私をいっぱい撮っていると思います」と語った。劇中でスポーツ紙記者・健吾役の溝端さんは、この目を塞ぎたくなるような深すぎる女性たちの闇に「オレはもう恋愛したくねぇ…」と虚ろな目で挨拶し会場を笑いで包んだ。さらに、劇中に登場する綺麗ではないが家庭的な恵と、美しいが家庭的ではない万里にちなんで「どちらの方がタイプ?」と、取材陣から質問が飛ぶと「両方がいいなぁ」と欲張りつつ、「でも、僕は自由に外で好きなことをしている女性の方が好きなので、美しさを取ります!」と女優陣を前にして気まずそうに答えていた。ドラマW「ソドムの林檎~ロトを殺した娘たち」は毎週土曜夜10:00 全4話で、3月23日(土)よりスタート。(※第1話は無料放送)(text:cinemacafe.net)
2013年03月19日直木賞作家・井上荒野氏の同名小説を映画化した恋愛群像劇『つやのよる 愛に関わった、女たちの物語』の完成披露試写会が8日、都内で行われ、主演を務める阿部寛をはじめ、共演する小泉今日子、野波麻帆、風吹ジュン、忽那汐里、大竹しのぶ、メガホンを執る行定勲監督が舞台あいさつに立った。その他の写真恋愛に対して奔放な妻“艶(つや)”に翻弄されながら、愛を貫く主人公・松生春二(阿部)をはじめ、かつて夫や恋人が艶と関係をもった女性たちがそれぞれの“愛”を追い求める大人のラブストーリー。豪華キャスト陣が初めて顔を揃えたこの日、阿部は「皆さんが惜しげもなく、台本をしのぐ芝居をされている。そこまで見せていいのか…という驚きと爽快さを感じるほど」と女優たちの熱演に圧倒されていた。一方、女優陣も作品への思い入れは格別で「大人の恋愛アンサンブルで、日本にはあまりない作品」(小泉)、「男女のかわいさとおかしさが詰まったすてきな作品」(野波)、「普段とは違った役者さんの顔が見られるのは映画ならでは。特に阿部さんとママチャリに乗れたのがいい思い出」(風吹)、「(年齢的に)男女の愛については、計り知れない部分も多いが、大先輩が集う作品に携われるのはうれしいこと」(忽那)と熱のこもったアピール。また、主人公の前妻を演じる大竹は「離婚した夫を思い続けるという、自分とはかけ離れている」と自身の役柄を語り、笑いを誘っていた。そんな豪華キャストを前に、行定監督は「愛という形にできない曖昧なものを描く上で、ここにいるキャストの方々は絶対必要だった」と明言。女優陣への演出については「登場人物の心理や精神状態、表情はすべてお任せした」といい、「女性がもつ怖さと美しさを目の当たりにし、自分がいかに女性のことをわかっていないか、改めて勉強になった」と振り返っていた。『つやのよる 愛に関わった、女たちの物語』1月26日(土)全国ロードショー
2013年01月09日映画『つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語』の完成披露試写会が1月8日(火)、夕方の会見に続いて都内劇場で行われ、主演の阿部寛、小泉今日子、風吹ジュン、野波麻帆、忽那汐里、大竹しのぶ、行定勲監督が登壇した。井上荒野の小説を原作に、恋に自由奔放な女性・艶の引力に引き込まれていき、自らの“愛”に向かい合うことになる一人の男と6人の女たちの姿を描く本作。小泉さんが演じた環希には“愛を闘う女”というコピーがつけられているが、小泉さんは「私も愛を闘ったことがある気がしますが、勝ったことがないので(笑)、映画の中ではスカッとした気分を味わうことができました」とニッコリ。大竹さんは、かつて艶に夫を取られたが夫や艶のことを憎めずにいまも思い続ける女性を演じたが「自分とはかけ離れた女性(笑)」と分析し笑いを誘った。「どういうことなのかと心境を辿ってみました。“想う”ってことだけで人は幸せになれるんだなと感じましたし、男と女っておかしくて哀しくて、愛を欲しがっているものなんだと分かりました」としみじみと語った。野波さんは「信頼する行定監督の下でガツンと脱いでます!大きいお尻がスクリーンいっぱいに映ると思います。新年早々すみませんが(苦笑)」と語る。初共演となった岸谷五朗と3回に及ぶ濡れ場を披露しているが、そのときの様子について「岸谷さんとはほぼ『初めまして』でそういうシーンで最初は恥ずかしかったんですが、ニップレスとか(体を隠すための)そういうものをしていると人間じゃない気がしてきたんです。深夜に及んだこともあって、岸谷さんが素っ裸で隣で寝ていたりもして(笑)、ドンと構えていてくださったので身を預ける感じでした」と明かした。風吹さんはそんな野波さんのヌードについて「立派でした!日本の女性は育ったな、頼もしいなと思いながら見てました」と惜しみない称賛を送っていた。“肉体”に関しては阿部さんもおよそ10キロの減量に挑戦。撮影の少し前までシェイクスピア作品の舞台で共演していた大竹さんは「会ったら別人のようになってて、『阿部ちゃんどこ?』って感じで、現場に入った瞬間に感動しました」とその変わりようを証言する。阿部さんは「大竹さんが『大丈夫?』と心配してくださったので、この役作りは成功したなと嬉しかったです」と述懐。舞台では婚約者、今回は離婚した夫と妻という関係性だったが、もし次に共演するなら?という問いに大竹さんは「今度は幸せな夫婦…いや、私が捨てる役で」と語り劇場は笑いに包まれた。メガホンを握った行定監督は「原作を読んで『ほかの人にやらせたくない』と思いました。これまでいくつか群像劇を作ってきましたが、新しい形の群像劇、そしてある意味で新しいラブストーリーができたと思います」と胸を張って作品を送り出した。『つやのよるある愛に関わった、女たちの物語』は1月26日(土)より公開。SPECIAL『つやのよるある愛に関わった、女たちの物語』(text:cinemacafe.net)■関連作品:つやのよるある愛に関わった、女たちの物語 2013年1月26日より全国にて公開(C) 2013「つやのよる」製作委員会
2013年01月08日歌舞伎俳優の中村勘三郎さんの本葬が12月27日(木)、東京・築地本願寺にてしめやかに営まれ、生前の故人を偲んで関係者、一般弔問客合わせて1万2,000人が足を運んだ。勘三郎さんは今年7月に食道がんの手術を受け、その後、回復に向かっていたがウイルス性の肺炎を患い、その悪化に伴う急性呼吸窮迫症候群により12月5日(水)に57歳で亡くなった。10日と11日に近親者のみによる通夜と葬儀が自宅で行われたが、長男の勘九郎と二男の七之助の出演していた京都・南座での舞台が26日(水)に千秋楽を迎え、この日、本葬が行われる運びとなった。勘三郎さんの遺骨と位牌と共に喪主を務める勘九郎と七之助、妻の好江さんを乗せた車は自宅を出発。途中、勘三郎さんの積年の夢を実現させた「平成中村座」の舞台となった浅草、そして現在は改築中の歌舞伎座(東銀座)に立ち寄ったが、浅草では神輿を担ぎ、はっぴをまとった人々や一般のファンを含む700名が勘三郎さんをお出迎え。歌舞伎座前でも200名もの人々が詰めかけ「中村屋!」と威勢のよい掛け声が飛び交った。築地本願寺の祭壇の中央には「十八代目中村勘三郎を祝う会」にて写真家・篠山紀信によって撮影された手を合わせて優しい笑みを浮かべる故人の遺影が飾られ、その周りを菊やカーネーション、胡蝶蘭が彩った。弔辞に立った大竹しのぶは「まだ事実を受け入れることができず、途方に暮れています」と沈痛な思いを吐露。勘三郎さんが入院していた病院に足を運び、最期も見とったが「表情だけで、見得を切って看護婦さんたちに拍手をもらってました」と闘病中も周囲に明るさをもたらしていた勘三郎さんの様子を明かした。大竹さんはまた残された家族を気遣い「勘九郎、七之助、(勘九郎さんの長男の)七緒八くんの3人と(勘九郎さんの妻の前田)愛ちゃんを見守ってください。そして何より、愛してやまない好江ちゃんのそばにいて力を貸してください」と勘三郎さんに向かって呼びかけ、「大好きですよ、いまもこれからも。またね」と別れを告げた。同じく大竹さんらと最期を見とった劇作家の野田秀樹は「親友、盟友、戦友」とその存在の大きさを語り、自身が初めて手がけた歌舞伎「野田版 研辰の討たれ」の初日の思い出を懐かしそうに、寂しそうにふり返る。「安らかなんかに眠ってくれるな。この世のどこかをウロウロしてくれ。化けて出てきてくれ!」と涙ながらに友への思いを口にした。2人のほかに松竹の迫本淳一取締役社長、勘三郎さんとは同学年の幼なじみである坂東三津五郎、同じく歌舞伎役者の坂田藤十郎、片岡仁左衛門が弔辞を読んだが、いずれもその早すぎる死への無念を口にした。本葬には松本幸四郎、中村吉衛門、中村橋之助、中村獅童、尾上菊之助、市川海老蔵ら歌舞伎役者のほかにドラマや舞台、映画などで共演したり、プライベートで親交のあった多くの著名人が参列。阿部寛、東山紀之、香取慎吾、草なぎ剛、大野智、二宮和也、櫻井翔、奥田瑛二、宮藤官九郎、阿部サダヲ、宮沢りえ、深津絵里、王貞治(福岡ソフトバンクホークス球団取締役会長)、九重親方(元横綱・千代の富士)、江川卓、郷ひろみ、和田アキ子ら芸能界、スポーツ界から親交のあった人々が数多く訪れた。勘九郎さんは「こんなに愛されている人の子に生まれたことを誇りに思います」と気丈に語りつつも、参列者に向かい「どうか助けてください…」と頭を下げ、偉大なる父の喪失に際しての悲痛な胸の内を明かした。戒名は「演暢院釈明鏡大居士(えんちょういんしゃくみょうきょうだいこじ)」。弔辞の前に、勘三郎さんの初舞台である「昔噺桃太郎」(昭和34年/歌舞伎座)を始め、平成中村座の浅草やニューヨークでの公演、さらにはプライベートも交えた映像が流され、故人を偲んだ。(text:cinemacafe.net)
2012年12月27日主演最新作『つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語』の公開を控えた俳優の阿部寛が22日、東京・早稲田大学で行われた“特別講義イベント”にメガホンを執った行定勲監督とともに出席した。本作で愛に翻弄される男を演じた阿部は「狂気なくらいやらなきゃいけない」という意気込みから、撮影前には行定監督に対し「11キロ減量します」と宣言。「目標は、健康で筋張った筋肉を持った江頭2:50さん。(江頭は)動いて痩せている肉体なので、食べないで走ったりして落としました」と有言実行で役作りに臨んだと語った。その他の写真阿部と行定監督が初タッグを組み、直木賞作家・井上荒野氏の同名小説を映画化したラブストーリー。恋愛に対して奔放な“艶(つや)”の存在によって自身の人生と恋愛を見つめなおす男と女性たちの姿を繊細な表現で描き出す。阿部寛が艶の夫役で主演を務め、小泉今日子、真木よう子、野波麻帆、風吹ジュン、大竹しのぶら豪華女優陣が共演する。阿部は印象に残った女優として、大竹の名前を挙げ、「嫌な顔をすると思っていたシーンで、力の抜けた“意外な”演技を見せてくれた。それが大竹さんの演技なんだと思った時に、すごさを理解した」と明かした。また、中央大学理工学部を卒業している阿部にとって、早稲田大学を訪ねるのはこれが初めて。最初は「きれいな女性が多い」とご機嫌だったが、「理工学部は、ほとんど男子校のようなものだったから、女子大に(サークルの)勧誘とかに行くと、ほとんど早大に取られてしまって(笑)。少しだけ悪意を抱いていました」とジョークを飛ばし、“宿敵”早大生たちの笑いを誘っていた。『つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語』2013年1月26日(土)全国ロードショー
2012年12月25日阿部寛を主演に迎えて贈る、大人の恋愛マエストロ・行定勲監督の最新作『つやのよるある愛に関わった、女たちの物語』。このほど、女の本音と男の本性が浮き彫りにする本作の長尺のダイジェスト映像が到着した。男と女の関係性を濃厚に描いた文体で、女性から圧倒的な支持を受けている人気作家・井上荒野の小説を映画化。数々の男たちと不貞を重ねるひとりの女性・艶(つや)とその夫・松生を始め、彼女を巡る愛憎、親子の絆、欺瞞、純愛など男女の5つのドラマが巧みに絡み合っていく本作。今回届いた映像では、阿部さん扮する艶(つや)の夫・松生が、彼女と関係を持ってきた男たちに彼女が死の際に立っていることを告げる電話をかけて回るシーンを中心に、艶という女をめぐる22人の男と女たちの本音と本性を浮き彫りにしていく。本作に参加する小泉今日子、野波麻帆、風吹ジュン、真木よう子、忽那汐里、大竹しのぶら豪華女優陣が、動揺し、誘惑し、問いかけ…そして自らが愛した男たちの本性を知っていく。この男女関係において最も残酷な瞬間を、美しい映像で淡々と切り取っていく行定監督の手腕にも驚かされるが、それにも増してこれまでに見たこともないような女優たちのふとした表情には、何か見てはいけないものを見てしまったような思いにハっとさせられることだろう。『つやのよるある愛に関わった、女たちの物語』は2013年1月26日(土)より全国にて公開。※こちらの予告編はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:つやのよるある愛に関わった、女たちの物語 2013年1月26日より全国にて公開© 2013「つやのよる」製作委員会
2012年12月14日行定勲監督が8日、都内の書店で最新作『つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語』の公開を前に、本作の主題歌「ま、いいや」を書き下ろした人気バンド“クレイジーケンバンド”の横山剣とともにトークショーを行った。行定監督は「主人公の心に潜って、気持ちを言っちゃったよというタイトル。愛し抜く男の歌詞で、剣さんらしさが出ている。まるで映画の後日談みたいだし、まさに“いいね”」と横山のキメ文句で楽曲を絶賛していた。その他の画像行定監督が直木賞作家・井上荒野氏の同名小説を映画化したラブストーリー。恋愛に対して奔放な“艶(つや)”の存在によって自身の人生と恋愛を見つめなおす男と女性たちの姿を繊細な表現で描き出す。阿部寛が艶の夫役で主演を務め、小泉今日子、真木よう子、野波麻帆、風吹ジュン、大竹しのぶら豪華女優陣が共演する。阿部とは初タッグとなる行定監督は「妻を愛し抜く姿はこっけいに見えると同時に、狂気を感じさせる。こんな表情するんだというカットがたくさんあるし、『テルマエ・ロマエ』の後で、これを観るとまったく違う」と阿部に対し惜しみない賛辞。横山も「途中までは情けないけど、最後はワイルドでタフな男なんじゃないかと思わせる。うまく言えないけどジェットな感じ」と“らしい”言い回しで主人公の魅力を語った。トークは次第に“大人の男の本音”へと流れ、「いい女の条件? コンプレックスを持った女性が大好き。歯並びを気にしている女性とかすごくいいですよ。だから(歯を)矯正して、堂々としゃべるようになるとガックリくる」(行定監督)、「女性に甘えたい願望、ありますね。それに得体のしれない女性の神秘性というものにも惹かれる」(横山)と映画同様、ディープな恋愛談義を繰り広げていた。『つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語』2013年1月26日(土)全国ロードショー
2012年12月10日映画『つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語』の行定勲監督と主題歌を手がける「クレイジーケンバンド」の横山剣が12月8日(土)、東京・代官山の「蔦屋書店」にて行われたトークセッションに出席。“男の恋愛”について語り合った。井上荒野の小説「つやのよる」を阿部寛、小泉今日子、野波麻帆、風吹ジュン、真木よう子、忽那汐里、大竹しのぶら豪華キャストで実写化。自由奔放な妻・艶(つや)の最期に際し、夫の松生は彼女が過去に関係したと思われる男たちに連絡を取るが、そのことが彼らのそばで生きる女たちの人生に少しずつ影響を与えていくことに…。行定監督は「映画には幸運な主題歌と幸運じゃない主題歌があって、『何でこんな曲が?』というのもありますが、それは“政治”で決まったもの(笑)」といきなり不穏な発言。その上で言葉で説明するのが難しい“あいまいな”ラブストーリーである本作に関して、クレイジーケンバンドの主題歌起用の提案が意外にあっさりと通ったことを明かす。「剣さんの歌には男心を女に語らせたりする深いドメスティックな言葉がある。今回は映画に寄り添うというこれまでにない試みもやってもらった」と満足そうに語った。横山さんは映画のラスト近くで阿部さんが見せる表情を見て、「その瞬間にダーッとそれがトリガー(引き金)となって楽曲が押し出されてきて、歌詞も7割~8割できた」とふり返る。行定監督はこのシーンの撮影について「真夜中にクタクタの中で撮りました。阿部寛がこれまでにない顔をして『このためにオレは撮ってたんだ!』と思った」と述懐。横山さんが書き上げた楽曲「ま、いいや」についても、「普通は『ま、いいや』って歌詞は出てこない(笑)。松生(阿部さん)の気持ちに潜って書かれた愛し抜く男の歌詞。歌詞自体が映画の後日談のようで何故か爽快な気持ちになる」と絶賛した。ここから話題は男の恋、大人の愛をテーマに進行。横山さんは劇中に登場する女性キャラクターの中で、大竹さんが演じたかつて松生に捨てられた元妻の早千子が最も好みだと言明。自分を捨てた夫への思いをいまだに持ち続け、夫を奪った憎いはずの女・艶の病室に足を運ぶ早千子がとる驚きの行動について「男にはない、ちょっと理解できないような、理解できるような……涙が出てくるような不思議な体験でした」と語る。原作にはないこのシーンを取り入れた行定監督は「大竹さんの芝居が神秘的です」とうなずいた。また、横山さんは阿部さんが演じた松生について「最初は女に振り回されて情けない奴と思ってたけど、途中で価値観がひっくり返ってワイルドでタフな奴だと感じた」と共感を示す。これを受けて行定監督は「男は振り回されている方が、(付き合いが)長続きするものかもしれない。イニシアティブを取ったら飽きてしまうから」と分析。さらに「男はいろんな女性を愛したいもの。女性はずっと愛されたいでしょうが。男性の浮気に気づいてても黙っている女性がいますが、彼女がたまに(気づいているような)サインを送ると男は汗をかく(苦笑)。そういう“恐怖”を感じさせる女から男は逃れられずに長続きするんじゃないでしょうか?」とも。横山さんも「そんな気がしてきました」と同意していた。さらに“いい女”の要素について行定監督が「コンプレックスを持っている女が大好き」と告白。「巨乳よりも貧乳の女性。整形するということは決して良いことではない。みんな同じ顔になっていってしまう。芸術は10%の人しか分からないものが後になって価値が出たりするもの」と語ると、横山さんが激しく同意し「何で女の人はそこが分からないのかな…?」と不思議そう。いい男に関しても同様に横山さんは「フェチを含めて自分にしか分からない、自分の目盛りを持っている男がカッコいいと思う。人がどう思おうと、10%がカーッとなるような特化しているものがいい」と持論を展開し、会場につめかけたファンを沸かせていた。クレイジーケンバンドによる主題歌「ま、いいや」は2013年1月23日(水)発売、映画『つやのよるある愛に関わった、女たちの物語』は1月26日(土)より全国にて公開。■関連作品:つやのよるある愛に関わった、女たちの物語 2013年1月26日より全国にて公開© 2013「つやのよる」製作委員会
2012年12月09日来年1月に開幕する舞台『ピアフ』の製作発表が12月5日(水)に都内で行われ、主演の大竹しのぶらキャストが記者会見に登場した。昨年秋の初演に続いて大竹が演じるのは、実在したフランスのシャンソン歌手エディット・ピアフ。わずか47年の短命ながら、愛に命を燃やしたその圧倒的な生き様は、今なお色あせることがない。起伏に富んだ人生を演じつつ、本人に成りきってピアフの持ち歌16曲を歌わなければならないという、演じ手にとっては難度の高い舞台に、大竹は全身全霊で取り組み、大好評を博した。「こんなに早く再演ができると思わなかったので、またピアフに出会えると思うとすごく幸せです。“あたしが歌うときは、あたしを出すんだ。全部まるごと。”というセリフもありますが、いろんなことを毎回毎回ピアフ自身から学ばせてもらった。今回はさらにいい芝居を作っていこうと心から思っています」と大竹。さらに、初演が高い成果を生んだことに関して「何よりピアフ自身がすごいからだと思います」と語る一方、ライフワークとして演じ続けたいかとの問いに「より良くならなければ再演をする意味がない。同じ演技をなぞらないように、まっさらになって演じたいと思います」と答えるなど、謙虚な発言に、自らの芸に対する厳しさを感じさせた。また、今日未明に死去した歌舞伎俳優・中村勘三郎さんに話がおよぶと、病院で最期を看取ったことを明かし、「冗談のようで、まだ実感がわきません」と胸の内を告白。大竹が20歳のときに勘三郎さんからピアフの評伝本を勧められ、それがピアフを知るきっかけとなったエピソードも紹介された。「その本を借りたまま、実はまだ返していないんです。昨年『ピアフ』を演じることになったときには、劇場に観に来て“良かった”と言ってくれたし、再演のことも伝えていました」。「たぶんあの人がいない穴は誰にも埋められない。私は私ができることをやっていくだけです」と新たな決意を胸に大竹が挑む『ピアフ』は、1月16日(水)から2月13日(水)まで東京・シアタークリエ、2月16日(土)・17日(日)に福岡・キャナルシティ劇場、2月22日(金)から24(日)まで大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演。演出は栗山民也が手がけ、ほかに梅沢昌代、辻萬長、畠中洋、谷田歩らの出演で贈る。チケットは発売中。
2012年12月05日『テルマエ・ロマエ』の記録的な大ヒットに始まり、映画監督の是枝裕和氏とタッグを組んだ話題のドラマ「ゴーイング マイ ホーム」、詐欺師に扮した異色の映画『カラスの親指』など、相次ぐ主演作で大ヒットを飛ばす実力派俳優・阿部寛。先日、待望の第2子も誕生し、まさに公私共に絶好調な阿部さんから、このほど喜びのコメントが到着。さらに、この嬉しい知らせを祝福するかのように主演最新作『つやのよるある愛に関わった、女たちの物語』の予告編がついに完成となった。阿部さんは今回の朗報に「ゴーイング マイ ホーム」を通して、「私ごとですが、今月の1日に第2子である女児が誕生しました。新しい家族が増えた喜びと共に、2児の父親としての責任感に身の引き締まる思いです」とコメントを発表している。阿部さんは出産にも立ち会い、母子共に健康であることを報告している。そして、そんな幸せいっぱいの“パパ”阿部さんの最新主演作となる『つやのよる』では、プライベートとは打って変わって、狂信的なまでに“愛のために生きる男”松生を、ボロボロになりながらを体当たりで演じている。数々の男たちと不貞を重ねるひとりの女性・艶(つや)とその夫・松生を始め、彼女を巡る愛憎、親子の絆、欺瞞、純愛など男女の5つのドラマが巧みに絡み合っていく大人たちの群像劇を描き出す――。そして今回届いた予告編では、松生を取り巻くように、“愛を闘う女”環希(小泉今日子)や“愛を待つ女”百々子(真木よう子)、さらに“愛を問いかける女”麻千子(忽那汐里)、“愛を包みこむ女”早千子(大竹しのぶ)などなど豪華女優陣が演じる女たちが艶に翻弄され、困惑し、叫ぶ姿が収められている。『つやのよるある愛に関わった、女たちの物語』は2013年1月26日(土)より全国にて公開。※こちらの予告編はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:つやのよるある愛に関わった、女たちの物語 2013年1月26日より全国にて公開© 2013「つやのよる」製作委員会
2012年11月28日