「大貫祐一郎」について知りたいことや今話題の「大貫祐一郎」についての記事をチェック! (1/2)
有楽町にオープンした新劇場、I’M A SHOW(アイマショウ)に大貫妙子と山弦が登場。ともに全国ツアーを廻ったり、コラボ作品をリリースしたりと、もう何十年も付き合い続けてきた両者のライブには、もはや類稀な一体感がある。ふかふかの椅子に身を沈めながら聴く山弦の演奏と大貫妙子の歌声は、観客の魂丸ごとを包み込み、和ませた。4月に同会場で行われるライブイベント「TOKYO春爛漫」に先駆け、草木の新芽が出始める時期に番外編として組み込まれた「TOKYO春爛漫 〜萌芽編〜」。この日の構成は、まず前半に山弦、後半に大貫と山弦のステージという二段構え。タイトルといい、大貫妙子×山弦の構図といい、まずはほっこりしたムードになることが想像された。そして最初に登場した山弦のふたりは予想通り、まるで忘れ物を取りに来たかのようにふらっとモニターの前に座り、一曲目の「SONG FOR JAMES」から柔らかく繊細なギターサウンドを展開していった。高い天井に吸い込まれていくふくよかな和音と、弦の擦り音がなんとも気持ちいい。一曲ずつ間にトークを挟んでいくのだが、ふたりの掛け合いがさらにラフな空気を作り出す。のんびりと花粉症の話をしていたかと思えば、「それでは花粉の飛散の状況を表現した『春』という曲をお聞きください」(佐橋)「あ、そうなの?30年間わからなかった(笑)」(小倉)と言いながら、2曲目の「春」を演奏。跳ねるリズムが、いたずらな風に舞う花々を想像させる。続く「そりは行く」では過酷な寒さを思わせるクールなメロディから一気に疾走感あるメロディへと変わり、雪しぶきをあげながら滑り降りるそりを彷彿とさせる。曲ごとの風景が映画1本のダイジェストのように切り替わり、耳だけじゃなく脳にもたっぷり刺激を受けているのを感じた。この日は裏テーマとして、音響担当スタッフの古希祝いがあるとのこと。ステージからお祝いの言葉を贈り、紫のグッズを探して山弦のアルバムジャケットをプリントしたTシャツを用意。「強制的に着てください」(佐橋)と笑っていたが、きっと大貫妙子はもちろん山弦と同世代のアーティストたちにとって、IT技術が浸透する前の、アナログ時代から支えあってきたスタッフはまた特別な存在なのだろう。スタッフに敬意を払う絆の強さが、うらやましくなる一幕でもあった。山弦の名前の由来は、山のような量の弦楽器を弾きこなすからだと聞いたことがある。でもそれだけじゃなく、たとえ2本のギターだとしても、山のような量の弦の音を出せる意味でもあるのだと思う。コードをパーカッシブに情熱的に掻き鳴らすスパニッシュギターのそれとはまた違い、複合唱のように旋律と和音が入れ替わりながら情景を描いていくテクニック。槇原敬之がカバーした「島そだち/Island made」、この日一番のアップビートナンバー「tell me something」など叙情的かつ圧倒的なギターパフォーマンスを誇る曲を続け、たった2本のギターから成り立っているとは思えない演奏を聴かせて前半は終了。インストゥルメンタルのライブが希少となった今の時代に、それはあらためてギターという楽器の振り幅の大きさと、山弦というアーティストの描く世界の美しさを堪能できる時間となった。少しの休憩を挟んで、後半は大貫妙子を加えた2組でのステージ。トレードマークのボブヘアに白シャツと赤い総柄のスカートをあわせた大貫は、この日も永遠の少女っぽさをキープ。しばし3人のトークで和んでいたが、最初の「横顔」の歌と演奏が始まった途端、場内の空気は都会のカフェのような洗練された空気に変わった。繊細な音を幾重にも重ねて厚みを出し、風景を描く山弦の演奏に、ソフトでいて芯のある大貫の歌声がストーリー性を持たせていく。山弦のギターから漏れる弦の擦れ音、大貫の歌声から漏れるブレスといった譜面上に描かれない音のひとつひとつが、その歌と演奏を同じ空間で聴くことの醍醐味を増幅させる。続く「緑の風」では、サラサラした音色とまっすぐ伸びる歌声が客席に爽やかな風を送り込み、自然と人々の身体を揺らした。「緊張する…何年歌ってるんだ(笑)。山弦も緊張する?」(大貫)「緊張しますよ。緊張しなくなったら終わりだと思ってますから」(佐橋)「何が終わるの?」(大貫)「色々と(笑)。リハーサルは緊張しないのにね」(佐橋)「俺は本番のほうがちょっと緊張しない。リハはわりと緊張する」(小倉)「いつまで続くの?その話」(大貫)特に話す内容も決めてこなかったと思われるMC。20年以上前には両者で全国ツアーを廻ったこともあり、もはや旧知の友といえるその関係性は、年々、この両者のジョイントステージに濃厚さを与えているのだろう。2001年にコラボCDとして発表した「あなたを思うと」には、お互いの呼吸を感じながら進んでいく自由度の高さと、熟成されたワインのような重量感の両方を感じられた。高低差のあるギターのユニゾン、丸く甘みのある歌声。聴きながら、なんて贅沢な時間なんだろうと心から思う。劇場版「どうぶつの森」の主題歌だった「森へ行こう」は、自身も熱烈な「どう森」ファンである大貫の愛嬌たっぷりな歌い方がじつに可愛らしい。2020年にCMに起用されて再び注目を浴びた「美しい人よ」では、これまで真摯に音楽と向き合ってきた女性ならではの透明感ある歌声を堪能できた。アンコールで大貫は、今年は数々のコンサートを行い、今年7月には「FUJI ROCK FESTIVAL’24」に初出演することを発表。驚いた佐橋が「フジロック出るの!?すごい!」と問いかけると、「気持ちはロックですから」とにっこり微笑む大貫。いや、この3人がいかにロックなのかは、このステージを見ている誰もが納得していること。これだけ一曲ずつの世界観の中に没頭し、全身全霊を注ぎ続けるなんてこと、常人には不可能なのだ。かと思えば「さあさあ、告知を続けてください。この歳になると“告知”って言葉にドキッとしちゃう」(佐橋)とか言ってみたり、ふざけすぎる山弦のふたりを大貫がたしなめたり。音楽を展開中のときと素の3人とのギャップに、客席は大いに沸いた。そして大ラスとなった「ピーターラビットとわたし」は、跳ねるリズムとメロディの気持ちよさ、瑞々しい響きを持つギターと歌の愛らしさを味わえる逸曲。まるでお土産をもらったように、その曲の楽しさはいつまでも耳に残り続けた。Text:川上きくえPhoto:東美樹<公演情報>TOKYO春爛漫萌芽編3月16日(土) 有楽町 I’M A SHOWセットリスト■山弦1. SONG FOR JAMES2. 春(SPRING)3. そりは行く( SLED)4. 島そだち/Island made5. HARVEST6. rise & shine7. tell me something8. 花鳥風月/beauties of nature■大貫妙子 with 山弦9. 横顔10. 緑の風11. a life12. あなたを思うと13. snow14. 森へ行こう15. 美しい人よ16. 色彩都市EN1. 蜃気楼の街(山弦)EN2. ピーターラビットとわたし<イベント情報>TOKYO春爛漫会場:I’M A SHOW【日程・出演者】4月18日(木) 曽我部恵一4月19日(金) 矢野顕子4月20日(土) 君島大空4月21日(日) 原田郁子チケット情報:()関連リンク大貫妙子 公式サイト:山弦 公式サイト:
2024年03月26日大貫妙子が、5月22日(水) に最新ライブ『Taeko Onuki Concert 2023』を収録した音源と映像作品をリリースすることを発表した。本作には、毎年恒例で開催している冬のコンサートより2023年11月の東京公演の模様を完全収録。大貫のパーマネントバンドともいうべきメンバー、小倉博和(G)、鈴木正人(B)、沼澤尚(Ds)、林立夫(Ds)、フェビアン・レザ・パネ(Pf)、森俊之(Key)に、昨今のアレンジを担当する網守将平(Key)が加わった7人のバンド編成で名曲の数々が披露されるファン垂涎盤となっている。<リリース情報>『Taeko Onuki Concert 2023』5月22日(水) リリース●CD:5,500円(税込)●BD:7,700円(税込)●LP:6,050円(税込)※LPのみ7月24日(水) 発売【収録曲】01. 横顔02. 都会03. 船出04. 幻惑05. 街06. 朝のパレット07. One Fine Day With You08. Mon doux Soleil09. Volcano10. 新しいシャツ11. 夢のあと12. 星の奇跡13. 虹14. 色彩都市15. Happy-go-Lucky16. 突然の贈りもの17. dreamland収録日:2023年11月18日(土)会場:昭和女子大学人見記念講堂大貫妙子オフィシャルサイト:
2024年03月16日2022年7月の開幕から1年半が経った今も、好評のうちに無期限ロングランを続ける舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』。2年目から登場した大貫勇輔ハリーと、1年目キャストだった宮尾俊太郎ドラコはすれ違いと思われていたが、今年2月に宮尾がカムバックを果たしたことで共演が実現した。旧知の仲のふたりが語る共演の喜びと実感、そして本作の見どころとは――。共にダンサーとしてスタート。親友でありライバルのふたりが演じるハリーとドラコ――おふたりは2013年のミュージカル『ロミオ&ジュリエット』で同じ役を演じて以来、仲良くしていらっしゃると聞きました。宮尾そうですね。同じ役をやることになって、まず勇輔が踊っている映像を観てみたら「こんなにすごいダンサーがいるのか!」と。会ってみたら身体のサイズが僕と全く一緒で、このサイズであんなに動けるのは本当にすごいと改めて思って、「ロミジュリ」中は色々なことを教えてもらいました。あの頃は、僕の家に週4日くらい勇輔がいましたね(笑)。大貫これは本当の話です(笑)。Kバレエ カンパニー(当時)のトップを張っている方が、年下の僕に本当に謙虚に貪欲に色々と聞いてきてくれて、その人間性に僕は惚れてしまって。お互い忙しくて会えない時期もありましたけど、連絡はずっと取り続けていて、お互いの誕生日には毎年プレゼントを送り合ってます。……あ! 去年のプレゼント、まだ俺もらってないな。宮尾眼鏡でしょ? どれがいいのか選んでくれないと。大貫うん、選ぶわ。宮尾さんも何がいいか、また言ってね?宮尾でも俺、欲しい物がもうないんだよね。大貫じゃあ……愛?宮尾うん、そういう無形のものでお願いします(笑)。大貫はい(笑)。宮尾さんは僕にとって、尊敬できて、他愛もない話もできて、カッコつけることなく正直に何でも話せる相手。ライバルでもあるのに良いこと教え過ぎちゃったな、と思うこともありますけど(笑)、それも結果的にはお互いが高め合うことにつながっていくんです。宮尾それだね。前提にリスペクトがあるから、学び合えるのだと思います。――そんなおふたりが、本作で再び共演することになった時のお気持ちは?大貫僕がハリーを演じることになってから、色んな人から「宮尾さんのドラコとの共演はないの?」と言われていましたし、僕自身、親友でライバルでもある僕らの関係はハリーとドラコに重なる部分があると思っていたので、本当に嬉しかったです。大貫勇輔=ハリー・ポッター扮装写真宮尾ダンサーとしてスタートしたふたりが、ミュージカルでのWキャストや共演を経験し、今度はストレートプレイでの共演。苦労を共有し、それぞれに努力も重ねてきたふたりがまた共演したらどうなるのか、という期待が僕は大きかったですね。宮尾俊太郎=ドラコ・マルフォイ扮装写真大貫実は僕、まだ自分がハリーを演じることになるなんて思ってもいなかった時に、宮尾さんからこの作品のことをたくさん聞いてたんですよ。宮尾そうだね。お互い、その時々の仕事で感じたことや気付きの情報交換はしていたから。大貫それは僕にとって、本当にありがたい情報で。特に、ロングラン公演というのは先の見えないトンネルを歩いているような感覚だ、という話には助けられました。宮尾稽古中は、これだけの公演回数をこなすのは“鍛錬”だと思っていたんですね。でも開幕してみたら、鍛錬というより“摩耗”だと思うようになって。何度もやっていると、衣裳の同じところが擦れていくのと同じで、身体の一部が物理的に摩耗していくんですよ。でもさらに時間が経つと、これはやっぱり鍛錬だなと。そんな話を勇輔にしていました。大貫摩耗して強くなるって、筋肉と一緒だね!(笑) そういうのって、体験しないと分からない感覚ですけど、宮尾さんのおかげで情報としては持っていられたから本当にありがたかったです。宮尾さんのドラコはスピードと美しさがダントツ――おふたりが演じるハリーとドラコには、“魔法”を使って対決するシーンもありますね。大貫宮尾さんのドラコは、机に上り下りするスピードと美しさがダントツです(笑)。デュエル(対決)中のスピードも速くて、初めて一緒に稽古した時はドキドキハラハラしたんですが、ということはお客さんにもドキドキハラハラしてもらえるんじゃないかなと。宮尾僕は(藤原)竜也さんと最初にやった時から速かったんですよ。安全のために決まり事がカッチリあるシーンだけど、危険にならないスレッスレのスピードを狙ってた(笑)。勇輔なら絶対に同じスピードでできると思っていたら、実際にそうでしたね。というか勇輔は、“魔法”を使って表現してることも全部肉体でできちゃいそう。ひとりで側宙できるし、身体を反らせて止まれるし、そのまま床まで行ってまた戻って来るのもできる。大貫それは宮尾さんもでしょ? 僕ら、肉体の魔法使いだから(笑)。宮尾“魔法”の要らないふたり、というお声はいただいております(笑)。大貫ああでも、逆さまの状態で止まるのだけは、“魔法”がないと無理かな。宮尾いや、(少し動いてみながら)こうやってこうやればできるよ。大貫ああ、そうか……やれるな!1回くらい、そういう回があってもいいかもしれません(笑)。ハリー・ポッター=大貫勇輔(左)(撮影:渡部孝弘)ドラコ・マルフォイ=宮尾俊太郎(左から2番目)(撮影:宮川舞子)――改めて、ハリーとドラコを演じる上で今、大事にしていることを教えてください。大貫お客さんにいかに分かってもらうか、ストレスなく集中して観て感動してもうかが一番大事なんだって、やればやるほど思いますね。宮尾それは俺も思う。1年目キャストと2年目キャストは稽古した時期が違うから、もちろんすり合わせはしていますけど、ズレが生じることもあるわけで。そのズレがお客さんに伝わってしまうことなく、一本のまとまった作品として見えるようにするためには、稽古の時点で大事にしてたことをいつまでも大事にするんじゃなく、その日のキャストに寄り添うことが必要なのだと思います。そのシーンの主軸にいる人をよく観察して、台詞のスピードも、勢いとか熱量もその人に合わせていく。それがロングランならではの苦しみと味わいなんじゃないかな。大貫そうですね、とにかく柔軟に。あと僕は、“命を燃やす感覚”も大事にしています。命を扱った作品だから、その重さと責任を感じて舞台に立っていたい。それは心が擦り減ることだから、舞台に立っていない時間で心を癒やすこともそうですけど、笑いのシーンで心を軽くすることも大事にしてますね。笑いのシーンは、まずお客さんにとって、このシリアスな話を楽しんで観るために必要なものだと思いますが、僕らにとってもそうなんです。宮尾うん、だからぜひ、声を出して笑ってほしいよね。笑い声が聞こえると心が軽くなるから、もちろん無理して笑う必要はないですけど(笑)、我慢はしないでほしいなと思います。たまに小さなお子さんが笑うとシーっとなだめる大人の方を見かけますが、『ハリー・ポッター』はそれをしなくていい舞台。皆さんの笑い声に、僕らはいつも助けられています。ハリー・ポッター=大貫勇輔(中央)(撮影:渡部孝弘)ドラコ・マルフォイ=宮尾俊太郎(左)(撮影:渡部孝弘)それぞれがイメージする19年後は・・・?――ここでひとつ、作品にちなんだ質問を。この舞台はシリーズ前作の19年後の世界を描いていますが、おふたりの19年後はどうなっていると思いますか?宮尾19年後というと、僕は59歳か。大貫僕は55歳。何やってるかなあ、芝居の仕事が続けられてるといいなあ。それも人に喜びを与えるための仕事ができていたらいいなと思います。家族ができたばかりの今は、家族を守る責任を感じていて、これはこれでもちろん楽しいし必要な時間。でも19年後にはそういうものから解放されて、自分の好きなことをして幸せを感じながら人も幸せにする、という循環がもっともっとクリーンな感じでできていたらいいですね。宮尾僕は、マズローの5段階欲求(編注:人間の欲求が5段階で構成されていることを表した、アメリカの心理学者アブラハム・マズローの唱えた説)の6段階目に存在する「自己超越」の領域に行っていたい。大貫……その話は、ここでは終わらなそう。ぴあさんに宮尾さん特集組んでもらわないと(笑)。でも面白い、ちょっと聞きたいな。宮尾歴史とか科学とか宗教を勉強したら、感情の正体が見えてきたんですよ。じゃあそれをどこに向けたらいいのかと言ったら、最終的には「自己超越」。5段階の4段階目がよく言われる「承認欲求」で、5段階目の「自己実現欲求」のさらに先にあるのが「自己超越」です。勇輔は子どもができたから、もしかしたらもうその領域に行ってるのかもね。大貫どうだろう、そもそも目指していないかも(笑)。人間、色んな形があっていいじゃん?って思うほうだから。でも宮尾さんは、僕の知らないことを本当にたくさん知ってるよね! だから宮尾さんといると、いつも本当に面白いんです。――最後に、2年目の『ハリー・ポッターと呪いの子』の見どころを改めてお聞かせください!大貫これだけ長くやっていると、何度も観ている方もいらっしゃると思うので、そういう方にはその回ごとの演者同士のキャッチボールとかリズムを楽しんでもらえたら。僕自身は、表情までは見えない遠い席の方にも伝わる声の出し方、身体の在り方を意識して演じているつもりなので、それが伝わったら嬉しいですね。宮尾僕は今から、良いことを言います!大貫はい(笑)。宮尾人間はひとりでは生きていけないから、必ず集団生活をする生物。そのなかで必ず周りの人と比較をして、残念な気持ちになったり憎しみを持ったりすると思います。そういう苦しみから逃れられない人間が、じゃあどうやったら幸せに生きていけるかを描いているのがこの作品。寄り添う気持ちってとっても美しいよね、それがあれば、明日への一歩を幸せに踏み出せるんじゃない? ということだと思うので、自分が生きている上で抱えているものと照らし合わせて味わってみてほしいですね。……ちょっとヘタクソだったかなあ(笑)。大貫いやいやいや! 宮尾さんがそういう前振りをした時って大体笑いに持って行くのに(笑)、想像以上に「良いこと」だったからびっくりした。本当にその通りだと思います!取材・文:町田麻子ぴあアプリ限定!アプリで応募プレゼント★大貫勇輔さん×宮尾 俊太郎さんのサイン入りポラを抽選で1名様にプレゼント!【応募方法】1. 「ぴあアプリ」をダウンロードする。こちら() からもダウンロードできます2. 「ぴあアプリ」をインストールしたら早速応募!<公演情報>舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』ロングラン上演中会場:東京・TBS赤坂ACTシアターチケット情報:()公式サイト:
2024年02月26日2024年の始まりに、山口祐一郎の歌とトークを堪能する。これまで山口ともたびたび共演してきた人気・実力共に折り紙つきの俳優たちによるトーク&コンサートは、まさに新年を祝うにふさわしいひと時となるに違いない。今回山口のもとに集まったのは、石川禅、浦井健治、大塚千弘、今拓哉、涼風真世、中川晃教、平方元基、平野綾、保坂知寿、吉野圭吾(以上、50音順)という顔ぶれ。山口と日替わりキャスト4名、計5名でどのようなステージを繰り広げるのか。そして、どのようなナンバーを歌う予定なのか。取材に応じてくれた山口と平方・平野に尋ねてみたのだが……「それは言えない」と口をそろえる。どうやら想像を超えた驚きが待っているらしい!?3人の公演についての思いや、お互いをどうとらえているのかなど、和気あいあいとしたトークを聞きながら探ってみた。日本演劇界、とりわけミュージカルにおいて、山口祐一郎がずっと最前線に立ち続けていることは言うまでもない。その長いキャリアの中で、『エリザベート』や『レディ・ベス』、『レベッカ』などで共にステージに立ってきた平方・平野を、彼は「息子」「娘」と呼ぶ。ふたりとハグして「息子と娘がこんなに立派になって。お父さんは嬉しい」と話す山口……そう、彼の目線は“父”なのだ。泰然と構え、おおらかに人を受け入れる懐の深さと、多分に漂わせている茶目っ気と。自然と周りの人に敬愛されている父親像を感じさせる。それを裏づけるかのように、平方も「祐さん(山口)がいると安心感が全然違うんですよね。もちろん舞台上の祐さんも好きですけど、舞台裏での優しさやチャーミングさが大好きなんです。すごく憧れるし、自分もそういうふうになりたいと思うけど、自分じゃ絶対無理だなとも思う。本当に素敵なんですよね」と語った。ふたりの初共演は、2012年の『エリザベート』。当時の稽古場での山口の姿を、平方は「ほかの人が(トートを)演じている間も、祐さんは柱の向こう側でずっと演じていた。当たり前のことかもしれませんけど、当時の僕はその姿を見て『こういう芸事に携わって稽古をする時には、こんな気持ちでいないといけないんだ』と思いました。今でも、どこの稽古場に行っても祐さんのあの姿を思い出す」のだという。そして、その後舞台袖などで交わすようになった何げない会話が嬉しい、とも。「『どうやって緊張をといてますか?』とか、自分が思っていることを素直に話すことができる。誰も見ていない、秘密の時間です」。さて、今回ふたりは舞台裏でどんな会話を交わすのだろう。そして、平野と山口の初共演は2014年の『レディ・ベス』。初対面だった製作発表の際、声優でもある平野の声は山口にとって非常にインパクトのあるものだったようだ。当時の映像を見ると「二度見されている」のだと、平野は笑った。帝国劇場初主演だった平野は公演中も緊張しっぱなしだったそうだが、そんななかでも頼りになったのがロジャー・アスカムを演じた山口の存在だったという。「私が舞台に登場する前、アスカム先生が最初に出ていくんですよね。だから舞台袖で祐一郎さんの背中を見て『よし!』と思ってから出て行くことを習慣づけていました。そうすると、すごく安心感があるので」その後ふたりが共演した作品の中では、特に印象的だったものとして2016年『エドウィン・ドルードの謎』、2019年『レベッカ』の話題に。『エドウィン・ドルードの謎』でヒロインのローザ・バッドを演じた平野には、終盤に観客の度肝を抜くようなシーンがあった。「ローザ・バッド」ならぬ「パッド」だと、貴婦人の衣裳の中からパッドを外して投げつけるのだ。その際の思い切りの良さが、山口には印象的だったのだろう。「こんな女優さん見たことありません!自分はまだまだ世の中を知らないな、世の中にはいろいろな人、いろいろな考え方があるんだと深く学んだコメディーでした」と笑みを浮かべた。そこからの『レベッカ』での夫婦役。平野は「真面目な作品(『レディ・ベス』)や愉快で楽しいコメディー(『エドウィン・ドルードの謎』)をやらせていただいてからの夫婦役」だったので、なおさら思い入れが強いようだ。中でも、カーテンコールで「宇宙人」と山口に紹介されたことが印象に残っているという。『レディ・ベス』の際にも二度見された声質のユニークさに加え、保坂知寿が演じたダンヴァース夫人との激しい対決シーンを「宇宙人VSゴジラ」と、東宝作品ならでは(?)の表現で称えたようだ。こうしたエピソードを挙げるふたりを見つめ「優しくて思いやりのある娘や息子に囲まれて、お父さん、本当に幸せです」と話す山口は、既に一人称が「お父さん」。お父さんとその弟妹、そして子どもたちによるファミリー・コンサートという側面もある……のかもしれない。劇場という空間に、その時・その場だけの“何か”を求めて今回の『Yuichiro & Friends』については、既に「傑作ミュージカルの数々のナンバーは勿論、これまでに聴いたことのないジャンルも登場予定」と明かされている。セットリストは初日までシークレットのお楽しみとしても、ヒントくらいはもらえないものかと聞いてみたのだが、「教えてあげないよ!」と山口はにっこり。ただ、構成・演出を担う山田和也は数々の作品で山口とタッグを組んでいるだけに、彼の魅力を知り尽くしている。それだけに、選曲にも大いなる仕掛けが施されていそうだ。実際、平方・平野もラインナップを見て「『えっ!? 』ってなった」と口をそろえた。「そういう発想も、考え方もあるんだ。それを聴いてみる、または歌わせてみる、そしてそういう歌っている現場に自分も参加してみる。それが楽しい、または特別な時間になるかもしれない。そんな山田さんのアイディアにびっくりですよ。ひとつの曲も、アレンジや楽器の編成、テンポなどによってまるで変わるじゃないですか。だから(用意されている曲も)ジャンル分けはできません」と山口が語るナンバーとは、いったい何なのだろうか。平方が明かす。「聴きたいけど、でもないだろうなと思っていた曲がリストの1曲目に来ていたので『えぇっ!?』と驚きました。きっとお客様はびっくりするだろうし、僕も傍で聴けるのが本当に嬉しい。祐さんが自分では選ばない曲をどういうふうに歌ってくれるのか、本当に想像つかないです」。平野も「その曲名を見た時の衝撃がすごすぎて、自分が歌いたい候補曲を出す時に迷ってしまって。これまでの共演作品で祐一郎さんとデュエットさせていただいた曲はたくさんあるし、すごく歌いたいんだけど、今回のコンサートの方向性を考えるとそういうことじゃないな、『これをやったら面白いだろうな』というふうに考えないといけないんだな、と思って。だからどんな曲が来ても『どんとこい!』と思ってなきゃ」という。3人にそこまで言われてしまうと、これは楽しみにせざるを得ないだろう。一方で、コンサートとなると従来の舞台公演のようにひとつの世界観・ストーリーがあり、それに即したキャラクターを演じるわけではない。1曲ごとにそれぞれの作品の世界を背負うことになる。その難しさ・面白さも、経験豊富なメンバーだけに重々承知のことのようだ。実際、平野は「歌い出した瞬間に、その作品・その場面を想像していただくことを常に心がけて歌っています。ただ、今回はゲストの組み合わせによっていろいろ変わってくるだろうし、『このふたりでこれを歌うんだ』という意外な組み合わせもあると思います。その時、その瞬間に歌える曲を歌えたらいいですね」、平方も「作品の中ではその曲・その場面の感情を吐露しますけど、コンサートではその1曲だけを切り取るのでやっぱり難しい。だから役柄だけでなく、その場面に通じるようなことでの自分の経験やそこからくる気持ちものせて、お客様に届けたいし、共鳴できたらいいですね。そういう意味では、普段の舞台とは別の楽しみ方を心がけている部分はあります。でもあまり素の平方元基感が出てきてしまうとそれもどうかと思うので、きちんとやりたい」と話す。そうしたふたりの声を受けつつ山口が語ったのは、コロナ禍に著名なチェロ奏者が自宅での演奏をインターネットで配信した時のこと。偶然だったのか、それとも演出だったのか、演奏中にキッチンでやかんのお湯が沸いた音が鳴ったのだそう。「彼は最初から最後までずっと弾き続けた。そして終わった時にゆっくりと湯気を出しているやかんを見て、にっこりした。それが何を表しているのかは、観た方によって全部(解釈が)違う。コロナ禍や戦争の影響で現実の方がリアリティーがなくなって、演劇やミュージカルの表現は『こういうものだ』と思われていたものがあっさり取り払われてしまいました。でもそこで言えるのは、例え舞台装置などを何も使わなかったとしても、劇場という空間は本当に魅力的で、その時間と空間に参加した人たちしか理解できない、経験できない“何か”がある」その“何か”を見出す、必見の公演は1月6日(土)~26日(金)、シアタークリエにて。2月に大阪公演あり。取材・文:金井まゆみ撮影:藤田亜弓<公演情報>『Yuichiro & Friends-Singing! Talking! Not Dancing!-』演出:山田和也出演:山口祐一郎石川禅 浦井健治 大塚千弘 今拓哉 涼風真世 中川晃教 平方元基 平野綾 保坂知寿 吉野圭吾(50音順/日替出演)※公演期間中の1月18日(木)から、一部セットリストが変更になります。【東京公演】2024年1月6日(土)~26日(金)会場:シアタークリエ【大阪公演】2024年2月3日(土)・4日(日)会場:大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティチケット情報:()公式サイト:
2023年12月22日舞台『家族モドキ』の公開ゲネプロが25日に東京・日比谷シアタークリエにて行われ、山口祐一郎、浦井健治、大塚千弘、保坂知寿が取材に応じた。同作は田渕久美子(脚本)×山田和也(演出)のコンビによるオリジナル作。大学で教鞭を執る高梨次郎(山口祐一郎)は、窓から家を覗いてきた若者・木下渉(浦井健治)に気づく。次郎の一人娘・民子(大塚千弘)の大学時代の同窓生だと名乗る渉を家に引き入れ、数年ぶりに家に帰ってくる娘の民子と再会を果たすことになったが、予期せぬ事実が発覚。混乱する次郎の前に、渉の妻・木下園江(保坂知寿)が現れ……。2020年12月にシアタークリエ他にて上演した『オトコ・フタリ』以来、脚本・演出・キャストと同じメンバーが約3年ぶりにそろったという同作。山口は「コロナのこともあって大変だったんですけど、その期間もみんなで力を合わせて、今年また会えて素敵な劇場で楽しい作品をお客様にも楽しんでいただけるということで、初日を今から楽しみにしています」と喜ぶ。同作に込められたメッセージについて聞かれると、「家族じゃないですかね。思いやる気持ち」(保坂)、「生きてたらいろんなことがある」(大塚)、「笑った後に泣くような人生だよなと。一寸先は闇じゃないですけど、みんなに起こりうる。今の日本で生活していたら必ず起きることかもしれない、だから学べるところが魅力」(浦井)とそれぞれに表す。最後に山口は「みんな違っていいんですよ~、あなたはあなたでいいんですよ~」と優しい言葉でまとめていた。また家族観について話が及ぶと、山口は「がんもどきも、雁のお肉に似てるということで、『家族モドキ』も“家族のような”というんですかね。いろんな形で『家族はこういうものです』と教育され、気がついた時にはしがらみの中で生きていくようなことがあるかもしれないんですけど、そんな中でカチッとした家族じゃなくて『今までと違ってこんなことがあるんじゃないでしょうか』という提案につながっていく」と同作について語る。「楽にみなさん頑張って生きていきましょう、というメッセージを自分ももらっているつもりです」と明かした。浦井は「ミュージカル界といいますか、演劇界って家族だなと痛感すると言いますか。『目線の先に未来がある』じゃないですけど、プロディーサーさんの眼差しとか、祐さんとか知寿さんのやってきたものの大きさも含めて、一緒に同じ時代を家族として生きていられることは醍醐味だなという気がします」と演劇界の“家族感”について話す。大塚は「“家族”と聞くと、あったかくなれる。それは血の繋がりがあろうとなかろうと関係ないんだなというのを、この作品を通じて痛感しましたし、この3年間、コロナでマスクで顔が見えなかったりという中での、人とのつながりを経験したからこそ感じるあったかさだったり、そういうものって家族なんじゃないかなって思います」、保坂は「血のつながりもあるけれど、そうでないつながりで、お互いを受け入れて寄り添って生きていく集合体というか、それはいろんな形があるよねというのが、『家族モドキ』という作品なのかなと思っています」と語った。公演は東京・日比谷シアタークリエにて7月26日〜8月13日。
2023年07月25日“現代における家族の形”を描いた新作舞台『家族モドキ』。山口祐一郎、浦井健治、大塚千弘、保坂知寿という実力派俳優4人が『オトコ・フタリ』(2020)以来、約3年ぶりに集結した。脚本・田渕久美子、演出・山田和也のタッグのもと、お互いを思いやる優しい心であふれた温かい物語を紡ぐ。共演の山口、浦井に話を聞いた。家族とは? 大事な人たちともう一度巡り合う作品ーーまずは今回『家族モドキ』という作品での共演になります。おふたりが演じられる役について、それぞれどのようなところに魅力を感じていらっしゃいますか?山口2020年から始まったコロナ禍。特に田舎から上京してきた学生さんにとっては辛い時期でしたよね。学校に行こうにもアルバイトに行こうにも、はたまた劇場に行こうにもどこも開いていない。家に帰ろうものなら「あなたが東京へ行ったことはみんな知っているから、絶対に帰ってこないように」と突っぱねられるというね。この間、『キングダム』の公演で札幌に行ったんです。そうしたら、この3年間で初めてじゃないかな。飛行機の座席も満席だったし、空港から駅に行く電車の中も混んでいて、マスクはしていましたけど、みなさん楽しくお話しされていたんですよ。ああ、コロナ禍以前の世界に、完全ではないにしても戻ってきているのかなと思いました。そんな今の時期に、この『家族モドキ』です。みんなが忘れかけていた、〈家族〉や〈仲間〉や〈恋人〉や〈同窓生〉といった大事な人たちともう一度巡り合える作品。今だからこそ上演する意味があるのかなと思います。僕が演じるのは父・高梨次郎。この多様性が尊重される時代でも『家族とはこういうものだ! 父親とはこういうものだ!』とひとりで言い張っているような親父です。本当は、父としての思いやりや温かい心ももっているのかもしれませんが……そんな父親を演じます。浦井僕は、その祐さん(山口祐一郎)が演じる父・高梨次郎と、大塚(千弘)さんが演じる娘・民子との間に入っていく役柄。渉は民子の大学時代の先輩になります。作品の中ではいろいろなことが起きて、いろいろな関わり方をしていくので、『家族とはなんだろう?』とお客様と一緒に考えていけるような役割を担うんじゃないかなと、現時点では思っています。ーー浦井さんは保坂さんと夫婦役ですね!浦井はい。最初は驚きましたし、『え、浦井でいいんでしょうか……』とも思いましたが、夫婦役ができることを光栄に思っています。人生の縮図が詰まっている脚本ですが、その中でこの夫婦が担うものも大きいと思うので、誠実に向き合っていけたらと思います。ーー一方の山口さんは、大塚さんが娘役です。何度か共演もされています。山口はい。最初に大塚さんにお会いしたのは、彼女が高校生のときかな。ご両親がいらっしゃって「娘をよろしくお願いします」とご挨拶いただきました。なので、僕も冗談で「え、僕でいいんですか?」と返したら、お母様が「はっ?」と(笑)。お父様が笑ってくださって冗談が成立したからよかったですけどね(笑)。そんな思い出が蘇りましたが、あれから二十数年経ちました。それから保坂さんは、彼女が劇団に来たときから知っていますので、そういう意味だと40年ほど。浦井さんとも、彼がデビューしたときからご一緒させていただいています。この『家族モドキ』の「モドキ」というのは、「家族のような」というね。ただただこのお仕事のために集まって、お互いのこともあまり知らずに、仕事が終わったらさようなら……というのではなくて。お互いが同じ場所でいろいろなことを経験して、またそれぞれ離れたところで経験を重ねて、また集まってきて……まさに「家族モドキ」。ご縁ですよね。浦井お話を聞いて改めて感じましたが、ミュージカル界のキングである山口祐一郎さんは、ずーっと見守ってくださっているんですよ。第一線を走っていらっしゃる先輩なのに、こんなにフレンドリーと言いますか、みんなのことをいつも見守りながら、引っ張ってくださる。またこうしてご一緒できること、嬉しいし、幸せだなぁと思います。より魅力的な一瞬一瞬をーー浦井さんは『キングアーサー』、山口さんは『キングダム』という“歴史もの”に出演されて、今回は現代劇です。何か違いを感じる部分はございますか? 意外と違いはないものですか?浦井うーん……何かありますかね?山口ついつい芝居中に、そのようなタッチになってしまったりしてね(笑)。浦井あはは、突然、刀を振り回さないでくださいね(笑)。山口『キングダム』を振り返ると、殺陣がとにかく大変で、みんなギリギリのところでやっていたんですよ。。でも、回を重ねるごとに、その殺陣がリアルになっていって、呼吸のタイミングまで合わせられるようになっていって……。毎年人口が減っている、この小さい島国ですが、ただただ衰退するわけではなくてね、そこにいる一人ひとりは自分の仕事に矜持を持って、真摯に真面目に向き合っている。素敵な若者がいっぱいいるんだと証明してくれた気がするんですよ。『キングダム』でたくさんのエネルギーをいただいたので、この『家族モドキ』では、古典とか現代劇とか映像とか舞台とか、そういう区別に拘束されずに、より魅力的な一瞬一瞬を作っていきたいと思います。今回出演する俳優は、その創作ができるメンバーだと思っていますから。ーータイトルにちなみ、おふたりにとっての「家族」とは? もしくは「家族モドキ」で連想されるものがあればぜひ教えていただきたいです。浦井ミュージカル界ってちょっと家族的なところがあるような気がするんですよね。山口さんを始めとした諸先輩方、我々の世代、そしてその下の若い世代がいて、互いを意識したり、見守ってくれたりしている。プロデューサーさんも含めて、これからの日本のミュージカルのあり方を考えている意味でも『家族モドキ』だなと感じます。山口『家族モドキ』って、とてもチャーミングなネーミングですよね。作家の田渕先生は本当に予言能力があるかのようだなと思うんです。戦後、核家族というものが理想とされてきたけれど、その〈あるべき姿〉がだんだん崩れていき、現代はまさに不確実で、多様性を尊重する時代になっている……。この作品を通して、改めて「家族とは何か」を考えてみようよと言われている気がします。4人が織りなす楽しいお話です。劇場でお待ちしています!取材・文:五月女菜穂撮影:源賀津己<公演情報>『家族モドキ』2023年7月26日(水)~2023年8月13日(日)会場:東京・シアタークリエ東京公演終了後、大阪(8/18~20・サンケイホールブリーゼ)、愛知(8/24・刈谷市総合文化センター アイリス 大ホール)にて上演《あらすじ》その日、高梨次郎(山口祐一郎)はリビングで立ったり座ったり、落ち着きがなかった。おまけに、ひとりの若者が、何度も窓から室内を覗いてくる。次郎はその若者を呼び止め、人の家を覗く無礼をたしなめる。彼は木下渉(浦井健治)と名乗り、次郎の一人娘・民子(大塚千弘)の大学時代の先輩だという。渉を家の中に引き入れる次郎。実はその日、民子が久しぶりに家に帰ってくることになっていたのだ。数年ぶりに父と娘は再会を果たすも、予期せぬ事実が発覚し、次郎は混乱。そして渉の妻・木下園江(保坂知寿)が現れて――。チケット情報
2023年06月29日幅広いジャンルで活躍するピアニストの大貫祐一郎と扇谷研人による2台ピアノコンサート「Mysig Music」が4月8日に開催される。ゲストとして中川晃教も参加するこちらのコンサート。どんな楽曲で楽しませてくれるのか? 2人に話を聞いた。この日、2人は1台のピアノを連弾する形で、初セッションを実施。さらに帰り道には、ストリートピアノで「情熱大陸」(葉加瀬太郎)を披露し、道行く人の喝采を浴びた!(こちらの模様はグランアーツYouTubeチャンネルにて配信中)大貫は「気持ちよかったです!2人でやるのが楽しくて、このままずっと弾いていたいなって思いました」と満面の笑み。扇谷も「2台ピアノって、“VS”感がありがちだけど、僕らに関してはバチバチした感じが全くない。何も言わなくても合うんですよね。対話感が心地よかったです」とうなずく。大貫は扇谷について「白いキャンバスに絵を描くようなピアノ」と語り、その多彩で自由な音色を称賛する。一方、扇谷は「とにかく大貫さんのピアノはタッチがきれい。きちんとしたクラシックの技術をお持ちで音の粒立ちが素晴らしい」と羨望を口にする。タイプが異なる2人からどんな化学変化が生まれるのか、楽しみだ。気になる楽曲だが、先日亡くなったバート・バカラックの手による楽曲で、カーペンターズでおなじみの「Close to you/遥かなる影」や2人の共作によるオリジナル楽曲も披露されるとのこと! 1日限りとするにはもったいないほど盛りだくさんな内容になりそうだ。ゲストの中川晃教については、大貫が「2台ピアノという特殊なことをやるなら、何にでも対応できる方を呼ぼうと(笑)。2台ピアノ×アッキーさんって何が起こるか誰にもわからないワクワクがある」と語れば、扇谷も「我々も想像もしえない方向に行くかもしれない(笑)。すごく楽しみです」と期待を口にする。ファンも熱望する中川のこれまでの出演ミュージカルからの選曲、加えて「クラシカルな楽曲を生歌と生ピアノで届けたい」(大貫)との思いから、ラフマニノフの「ヴォカリーズ」、さらにマイケル・ジャクソンの楽曲からもある名曲を披露する予定だという。「今日、初めて合わせて、成功を確信しました!」(大貫)。「僕ら3人だけでなく会場のお客さん、配信で見てくださる方も含め、音の会話を楽しみたい!」(扇谷)と開演が待ちきれないといった表情で意気込みを語ってくれた。「Mysig Music」は4月8日、浜離宮朝日ホールにて開催。取材・文:黒豆直樹
2023年03月13日藤原竜也・石丸幹二・向井理が初年度、トリプルキャストで務めた舞台「ハリー・ポッターと呪いの子」。この度、2人目の新ハリー・ポッター役に大貫勇輔が決定した。本舞台では、藤原さんが2022年9月30日に千穐楽を迎え、2023年5月末には向井さんが、7月中旬に石丸さんの2名も千穐楽を迎える予定。2年目のハリー・ポッター役として1月21日には1人目の新ハリー・ポッターとして藤木直人の起用が発表され、大きな反響を呼んでいる。バレエ・ジャズ・ストリート・アクロバット・コンテンポラリーなどジャンルを超えて踊りこなすダンサー・俳優として知られる大貫さん。近年の主な出演作に、舞台「フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~」(主演)、「メリー・ポピンズ」「王家の紋章」「ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~」などがあり、3月よりミュージカル「マチルダ」に出演予定。ドラマ「生き残った6人によると」や「ルパンの娘」、映画『仮面ライダーギーツ×リバイス MOVIE バトルロワイヤル』など映像作品にも出演している。なお、ハリー・ポッター役については初年度同様3名の起用を予定しており、残り1名のハリー・ポッター役とその他のキャストも今後発表となる予定。「ハリー・ポッター」ファンという大貫さんは、「まさか主人公のハリー・ポッター役を演じる日が来るとは!未だに信じられないです!当時の自分に自慢したいくらい本当に嬉しいです!」と喜びをコメント。「初めて舞台を観たときは、ハリポタシリーズの懐かしい場面が蘇って、いちファンとして感動しすぎて頭がパニックになりました(笑)。親子愛や友情の中に魔法が織り交ぜられていて、本当にすごい舞台です…!」と興奮しながらも「ハリー・ポッターとして真摯に役と向き合いたい」と意気込みを明かしている。舞台「ハリー・ポッターと呪いの子」は9月30日(土)までTBS赤坂ACTシアターにて上演中。※10月以降も上演予定(text:cinemacafe.net)
2023年01月28日まさかこの歳になって、こういう役柄を演じることになるとは帝国劇場で、山口祐一郎は数々のミュージカルに出演してきた。『レ・ミゼラブル』『エリザベート』『モーツァルト!』『ダンス オブ ヴァンパイア』『王家の紋章』『笑う男』といった作品で、唯一無二の存在感によって観客を魅了。名実ともに、日本ミュージカル界を代表する俳優のひとりと言って間違いないだろう。帝劇初出演の頃のエピソードを尋ねると、「ゆうに3泊4日は要りますよ」と冗談めかして答える山口。それほどに、彼の俳優としての歩みにおいて帝劇は大きなものなのだと察せられる。そして、劇場を問わずこれまで出演してきた作品を振り返ってみると、『ローマの休日』『風と共に去りぬ』『ダンス オブ ヴァンパイア』『レベッカ』『ヘアスプレー』など、たびたび演出家・山田和也と組んでいることがわかる。演出家として俳優として、深い信頼で結ばれているのだろう。そんなふたりが、帝劇において『キングダム』で動乱の古代中国を描き出す。大将軍となる大望を抱く信(三浦宏規・高野 洸のダブルキャスト)と、天下統一を目指す嬴政(小関裕太・牧島 輝)、ふたりの少年をめぐる物語のなか、山口は六大将軍のひとり・王騎を演じるのだ。“秦の怪鳥”の異名をもち、女性的な口調で慇懃無礼に話しながらも、武勇と知略を兼ね備えた最強の武将。これまでにはなかったタイプの役柄に、新たに挑むことになる。「『ヘアスプレー』では、母親役を演じていますからね。まさかこの歳になって、こういう役柄を演じることになるとは思わなかった」と異色の役どころが続くことに対して、彼は飄々としているように感じられる。そして、『ヘアスプレー』で共演した三浦を「長年舞台に立っていて、踊り・歌・芝居がこれほどのびのびとしている役者さんを目の当たりにしたことはない」と絶賛。特に彼の踊りは「重力がない」と、まるで我が子を愛おしむかのように目を細めた。きっと、三浦と高野、小関と牧島、そして嬴政の弟・成蟜を演じる鈴木大河(IMPACTors/ジャニーズ Jr.)と神里優希、若い俳優たちの奮闘を大先輩として側で見守りつつ、同時に刺激を受けながら、自分も「がんばらなきゃいけないな」と王騎に向き合っていくことだろう。彼が帝劇に出演してきた四半世紀の間、何人もの若手俳優と共演し、彼らが舞台俳優としてその才能を花開かせていく姿を見守ってきた。それを『キングダム』になぞらえ、「出会った時はみんな少年でした。その時僕はおじさんでした。その少年が今は大将軍になって、それぞれの現場を引っ張っています」と語る山口。その姿は、“日本演劇界の慈父”とでも言えそうだ。「そして時々スタッフに言われるんです。『ということは祐一郎さん、どういうことかわかりますね』」と、自分の年齢を引き合いに出して皆の笑いを誘う。共演者から「祐様」と慕われる所以は、こうした包容力の大きさにあるのだろう。リニューアルした帝国劇場で、若手キャストと再び共演できたら山口は既に原作コミックをすべて読み、アニメも実写映画2作にも目を通したという。実写版で大沢たかおが演じる王騎も「好きだなあ」と感じたそうだ。と同時に、「若い頃はキャラクターの役割というものにとても忠実になるというか、言葉は悪いですけど縛られてこだわっていた部分があります」ともいう。しかしその思いは年月を経るなかで、観劇後に寄せられる感想の手紙を読むうち次第に変化していったと打ち明ける。「テーマや狙い、キャラクターの役割といったものも、もちろんカンパニー全体を通じて必要なこと。しかしそれを受けとめる皆様方は一人ひとりこんなに違う人生を送っていて、役柄や演じる人それぞれの印象についても、まったく違う感想を寄せてくださる。同じように自分の場合も、この先に王騎を演じたことを振り返った時『王騎はこういう人だったんだな』『あの時の自分はこうだったんだな』と初めて気づく」だろう、という。王騎役に山口がキャスティングされたことについて、山田は彼のミステリアスなオーラや存在感に言及。スケールの大きな王騎に「ぴったりだ」とした。山口にとっても「与えられた役柄を生きることが、僕の人生になっている。自分のことは自分が一番知っているようで、一番知らない人なんですよ。山田さんとは四半世紀一緒にやってきているので、そういう意味では、僕自身が自分は王騎に合っているか分析するよりも、山田さんが『山口さん、大丈夫ですよ』とおっしゃってくださったことに対して『なるほど僕ってそういう人なんですね。では、私はどうしましょうか』と考える。そして原作者の原泰久さんが描いている王騎はどういう人か、それを表現するためにあらゆる努力をして、あらゆるものを見て、読んで、話を聞いて、あらゆる方法をトライする。そして最後は何もせずに舞台にぽんと立ってみる。そのくらいまっしぐらに、役と求められるものに対して全力でやっていきたい」と、全身全霊での挑戦を誓う。新型コロナウイルス感染症の流行によって、演劇界はいつ、どの公演が公演中止になってもおかしくない状況が続いている。山口は粛々と感染症予防を徹底しつつ、役柄と、作品と向き合い続けている。そして『キングダム』という大きな戦いを終えた果てには何が見えるのだろうか。『ヘアスプレー』公演中、山口は三浦と言葉を交わすと「宏規さんは未来の話をする。僕はいつも、過去の話をする。その中で唯一、ふたりが一致したことは『リニューアルした帝国劇場で共演できたらいいね』」という話題だったそうだ。2025年に建て替えのため休館すると発表された帝国劇場。その数年後、新しくなった帝劇のこけら落としには「一体どの作品がリストされるのか。そこに登場している人たちは誰なんだろう。それは本当にたまたまそこに生まれたというか、運のなせる業。でも新しい劇場ができるのなら、ちょっと覗いてみたい」と語る山口。その時、三浦をはじめ『キングダム』で共演した若手キャストと再びともに舞台に立っている。そんな日がやって来るならば、なんて素敵なことだろう。この作品は山口にとっても彼らにとっても、未来へとつながる道標となってほしい。『キングダム』はそれだけの可能性をもった作品であり、その中で、山口は王騎として観る者を圧倒してくれるに違いない。取材・文:金井まゆみ撮影:源賀津己<公演情報>舞台『キングダム』2023年2月5日(日)~2023年2月27日(月)会場:東京・帝国劇場2023年3月~5月に大阪(梅田芸術劇場メインホール)・福岡(博多座)・北海道(札幌文化芸術劇場 hikaru)にて上演★11月25日(金) 19:00より、一般発売直前先行販売あり
2022年11月25日ミュージカル『マチルダ』の製作発表が24日に都内で行われ、嘉村咲良、熊野みのり、寺田美蘭、三上野乃花、大貫勇輔、小野田龍之介、木村達成、咲妃みゆ、昆夏美、霧矢大夢、大塚千弘、 田代万里生、斎藤司(トレンディエンジェル)が登場した。同作はロアルド・ダールによる英児童文学『Matilda』(邦題:『マチルダは小さな大天才』)のミュージカル化作。2010年にウエストエンドで製作され、2013年にはブロードウェイに 進出、全世界で1,100 万人以上を動員し、99もの国際的な演劇賞に輝いている、類まれな想像力と鋭い知性をもった天才少女マチルダが、自分の手で自分の運命を切り開くため、大人たちに立ち向かう事を決意する物語を描く。主人公のマチルダ役には 1,000名以上が参加したオーディションを勝ち抜いた嘉村咲良・ 熊野みのり・寺田美蘭・三上野乃花が選ばれた。それぞれ演じるマチルダの好きなところについて聞かれると「どんな大人にでも正しくないことは正しくないと言える勇気のある子なので、そこが尊敬しているし、好きなところです」(嘉村)、「どんな大人にでも勇敢に立ち向かえるところと、とても素晴らしい仕返しを思いつくところが大好きです」(熊野)、「悪いことは悪いと言えるところがすごくかっこよくて、好きなところです」(寺田)、「お母さんお父さんがひどくて意地悪をされてるけど、立ち向かってやり返してやるぞという力強いところです」(三上)と答えていた。ミス・トランチブル校長役の大貫は「10年前にたまたまウエストエンドで作品を見ていて、校長がリボンを振りながら変な動きで歌い踊り狂うところがすごく印象に残っていて、まさかその役を自分がやるとは」と驚いた様子。「身体能力を活かして役を作っていけたら」と言いつつも「肉襦袢をつけているので、どんな動きになるとちょっと想像付かない」と苦笑する。またミスター・ワームウッド役の田代は「ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーがオーディションで斎藤さんと僕を同じ役にしたこと自体が奇跡」とWキャストのトレエン・斎藤に触れ、斎藤も「私もこんなに好青年がね。私と同じ役なのかと驚いています」と笑いを誘っていた。
2022年11月24日ミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』の製作発表が6日に都内で行われ、大貫勇輔、平原綾香、May’n、小西遼生、伊礼彼方、上川一哉、植原卓也、上田堪大、清水美依紗、三浦涼介、福井晶一、永井大、石丸さち子(演出)が登場した。原作:武論尊、漫画:原哲夫による大ヒット漫画をミュージカル化作する同作。二千年の歴史を誇る北斗神拳の伝承者となったケンシロウ(大貫勇輔)が、南斗孤鷲拳伝承者のシン(植原卓也・上田堪大/Wキャスト)に婚約者・ユリア(平原綾香・May’n/Wキャスト)を強奪され、胸に七つの傷を刻まれる。さらに世紀末覇者・拳王を名乗り、混沌とした世界を恐怖で支配しようとする兄・ラオウ(福井晶一・永井大/Wキャスト)から世界に光を取り戻すべく救世主として立ち上がる。製作発表ではスペシャルメドレーとして「抗いようもなく(リプリーズ)」(人々)、「宿命」(宮川浩)、「兄弟の誓い」(小西遼生・宮川浩・一色洋平・百名ヒロキ)、「抗いようもなく」(三浦涼介・清水美依紗)、「揺るぎなき信念」(福井晶一・永井大)、「ただ愛のために」(植原卓也・上田堪大)、「心の翼リプリーズ」(清水美依紗・渡邉蒼・山崎玲奈・桑原愛佳)、「願いを託して」(小西遼生・三浦涼介)、「この命が砕けようと」(平原綾香・May’n・AKANE LIV)、「ヴィーナスの森」(伊礼彼方・上川一哉)、「氷と炎」(平原綾香・May’n)、「心の叫び」(大貫勇輔)と12曲が披露された。2021年に初演を迎え大きな話題を呼んだ同作は中国公演を予定していたものの、コロナ禍で中止に。日本での再演も中国へ行く計画のために決定したものだったが、代わりに今回の公演が中国に配信されることになったという。大貫は「残念な気持ちを共有したんですけど、中国で配信できることが決まって、またいつの日か中国公演、さらにヨーロッパとかアメリカとか、いろんな国でできたらいいなという思いも持ちながら」と意欲を見せる。演出の石丸は再演について「よりシンプルに、よりダイナミックに。お客さまに愛されて育って行った作品なので、本番中に客席で感じていたこと、日々の本番を重ねる中で俳優たちと『次があったらこうしたいね』と言っていたことを少しずつ積み立てていった」と明かす。「1幕最後の、ケンシロウが救世主として覚悟を決めるシーンはもう一つ飛べるんじゃないかと話をしておりまして、今回は大貫さんが初演を演じきった時からずっと持っていたものを加え、自身が振り付けしました。その振り付けに合わせて、音楽も新しく用意しました」と新たな見せ場もあるという。ヒロイン・ユリア役の平原は「できればケンシロウがやりたかった」と発言し、大貫が「ダブルキャストで……?」と提案。平原は「ケンシロウは何かに打ち勝って体得、成長していく役なのがうらやましかった。ユリアは最初から完成されている女性で、常に待ち続ける。こういう大役をやるのは難しくもあったんですけど、これからもっとお稽古に励んでいく所存ですので」と説明し、「1番ケンシロウをやりたいのはMay’nさん」と紹介すると、May’nは「いつでも、鍛えておりますので」と腕の筋肉を強調した。今回初参加となる小西は、同作のカンパニーについて「ちょっと怖かったです。もともといるメンバーの熱量がハンパなくて、高校1年生の時にバスケ部に入ろうと体育館の扉を開けるんだけど、あまりの怒号に扉をそっと閉めてバスケはやらなかったという過去があったので、思い出してしまいまして、慣れるまで様子を見ながら少しずつ上げて上げて、ようやく一緒の空気を吸えるようになった」と表す。この発言は「僕も初めてお稽古場に参加させていただいた時は皆さんの熱量に圧倒されました」(上川)、「小西さんとずっと共感しあって、やばいね、やばいねと話してた」(清水)、「とにかく最初の顔合わせ、ホン読みから熱がすごいんです。パイプ椅子の上で演技したり」(永井)と続々共感を呼び、続投組の上田も「いまだから言えるんですけど、初演の時にマジで怖くて、稽古に行く時の足が重くて……それくらい苦しかったりしたんですけど、稽古場で先輩方、仲間たちに愛で包まれてて、本番でまたお客さまと育んで行った作品」と告白していた。歌唱披露では「皆さん、お待たせしました」と登場しダンスでも盛り上げた伊礼は、小西から「ディナーショーみたい」と言われつつ、「初演はゼロから作る面白さがありましたけど、再演は続投組の熱意が込められてるものですから、新しいメンバーはついていくのは大変だったんだろうと思いまして。小西くんのお話を聞いても相当嫌だったんだろうなと……」と語り、小西は「いやとは言ってないよ」とツッコミ。伊礼節は止まらず、演出の石丸も太鼓判を押したレイの新たなシーンについては「レイのシーンがまあよくなってるんですよ! よかったわね三浦くん! 三浦くんが素敵なのよ。うらやましくて嫉妬しちゃう! なぜあのシーン、僕にやらせてくれなかったのか」と大声で会場の笑いを誘う。さらに伊礼は「僕は今、(ミュージカル『ミス・サイゴン』で)ベトナムにいるんですよ。アメリカンドリームを掴んでる最中なんですけど、ベトナムの役もジュウザもテンション高くて、前回はレイとジュウザで心のバランスが取れてたんですけど、今はものすごい陽なんですよ。暗い男たちばっかりの話でしょ? ジュウザが出た時には素敵な箸休めになったら」と期待を煽った。そんな伊礼について、三浦が「伊礼さんとお会いするのがすごく楽しみで、稽古場にいたたらなかなかお会いできなくて、ちょっとしてから遅れて入られていたんですけど、すごく暑苦しいというかなんというか……」といじると、伊礼は「おいおい言葉選べや、製作発表だぞ!」とツッコミ。また植原は「僕は前回に引き続き出演させていただいてるんですけど、稽古のスタートライン、基準値が高いところがあるなというのは感じまして、僕自身も気合を入れ直してシーンと向かい合って戦っていきたい」と意気込み、上田は「たっくん(植原)とは今回も同じく続投なので、相変わらず仲良し全開」と和気藹々とした姿を見せていた。ラオウ役の福井も「男ども一人ひとりをぶっ倒していくわけですけど、本気にさせることが僕の使命だと思っている。ケンシロウが愛をつかんでそして目覚めていく過程においてラオウは重要な圧倒的な存在だと思うので、初演に引き続き突き詰めていきたいと思います」と気合十分。本番に向けて食事制限と筋トレを欠かさないという大貫は「1幕最後が1分10秒くらいで、本当にしんどいんですけど、軽くなればなるほど楽になってきているので、もうちょっと軽くして楽になればなと思いながら日々頑張っております」と、公演のための体づくりについても明かした。東京公演はBunkamura オーチャードホールにて9月25日〜30日、福岡公演はキャナルシティ劇場にて10月7日〜10日。
2022年09月06日「ミュージカルの帝王」山口祐一郎が縁のあるゲストを招いてトークと歌を披露する『My Story, My Song ~and YOU~』千穐楽公演が、ライブ配信されることが決定した。『My Story, My Song ~and YOU~』は、5月19日から22日にわたって日比谷シアタークリエにて開催され、それぞれ石川禅、上口耕平、大塚千弘、平方元基、保坂知寿、吉野圭吾がゲストとして出演。4月17日に一般発売されたチケットは即日完売となっている。併せて、山口が帝国劇場の屋上から下界を見下ろす壮大なビジュアルも公開。撮影は篠山紀信が担当した。山口と篠山は今回が初のコラボとなるが、実は芝中学・高等学校の先輩後輩ということが判明し意気投合。山口が「先輩!」と声をかけたり、撮影の合間には学生時代の思い出話に花を咲かせるなど楽しい撮影となった。さらに、帝国劇場の内観・外観や、一般人の目には触れることのない舞台の奈落の底や屋上での大空の下のショットなど、篠山独自の視点で撮影された写真群を「ビジュアルブックプログラム」として発売することが決定した。本プログラムは、帝劇の壁面に飾られる「喜怒哀楽」カットや舞台上での神々しいカットに加え、構成を務める山田和也との対談やゲストからのメッセージが掲載されるなど盛りだくさんの内容となっている。山口祐一郎 コメント■5月22日 千穐楽ライブ配信について『My Story, My Song ~and YOU~』がお陰様で即日完売となりました。どうも有難うございました。でも「私も行きたかったのに!」という皆さまのために5月22日千穐楽がライブ配信となりました。それからもう一つ、1幕はみなさんと楽しいトークを2幕は私が4曲歌うことになっていましたが、5曲となったようです。どんな曲になるのかそれは秘密!■ビジュアルブックプログラムについて篠山紀信さんに『My Story, My Song ~and YOU~』ビジュアルブックプログラムをここ帝劇で撮影していただきました。篠山さんは実は私の中学高校時代の先輩です。殆ど撮影というよりは、男子校の同窓会であったようなそんなひと時を皆さんと楽しく過ごさせて頂きました。これは普段ありえないビジュアルブックになると思います。<配信情報>『My Story, My Song ~and YOU~』千穐楽公演販売中価格:4,400円配信チケットリンク:■uP!!!■TELASA<ビジュアルブック情報>『My Story, My Song ~and YOU~』ビジュアルブックプログラム撮影:篠山紀信価格:3,500円(全52ページ)A:フォトブック+ビジュアルブック内カットのポストカード【先行予約受注生産分】※確実にお求めいただけますB:フォトブック+未公開カットポストカード【公演期間販売分】※各公演部数限定販売■販売期間A:4月29日(金) 10:00~5月6日(金) 12:00(5月19日以降自宅にお届け)B:5月19日(木) 劇場開場時間(東宝モールは17:00~)~23日(日)■販売場所A:東宝モールB:劇場売店及び東宝モール■公演日程 ※敬称略5月19日(木) 夜の部 18:00ゲスト:石川 禅 / 保坂知寿5月20日(金) 昼の部 13:00ゲスト:石川 禅 / 保坂知寿5月20日(金) 夜の部 18:00ゲスト:上口耕平 / 吉野圭吾5月21日(土) 昼の部 13:00ゲスト:大塚千弘 / 保坂知寿5月21日(土) 夜の部 18:00ゲスト:上口耕平 / 吉野圭吾5月22日(日) 昼の部 13:00(ライブ配信決定)ゲスト: 大塚千弘 / 吉野圭吾
2022年05月13日2018年初演の日本キャスト版『メリー・ポピンズ』が新キャストを迎え待望の再演。初演同様、煙突掃除屋のバートを務めるのがダンサーで俳優の大貫勇輔(ダブルキャストは初役の小野田龍之介)。続投の知らせに大貫は「4年間で学んだことをプラスできる。ワクワクした気持ちが溢れてきました」と合同取材会で意気込みを語った。ミュージカル『メリー・ポピンズ』チケット情報舞台は1910年のロンドン。不思議な力を持つメリーが、子守が居つかないバンクス家に現れたことで騒動が巻き起こる。同名の児童文学が原作の愛と魔法に溢れたミュージカルだ。原作を映画化しアカデミー賞5部門を受賞したディズニーと『レ・ミゼラブル』『ミス・サイゴン』を手掛けるキャメロン・マッキントッシュがタッグを組み舞台化した。初演時、長期にわたるオーディションでバート役を射止めた大貫。実家のダンススタジオで10代の頃から講師を務めていた経験から「教室で子どもたちに伝える感覚とバートがバンクス家の子どもたちと接する感覚が近くて。本能的にバートはハマり役という感覚があった」。初演時、「初日の幕が上がった時、人生で初めて泣きそうになりました」と語る。初演から4年を経た今「選択肢が増えた」と自信をのぞかせる。弱点に感じていた歌唱はミュージカル『王家の紋章』のイズミル役で鍛えられた。憧れのシルヴェスター・リーヴァイの楽曲を前にダンスを封印、猛特訓の甲斐あり高音への苦手意識が薄まった。続くミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』では初のミュージカル作品での座長に大抜擢。約1年半かけて身体を作り込むと、コロナ禍にも公演を成功へ導いた経験が血肉となった。本作ではバートとしてメリーへの特別な想いを抱きつつ、バンクス家を良くしようと奔走する。「てんてこ舞いだった初演に比べ、再演の舞台ではちょっとした台詞が胸に突き刺さる」と一段深い視点から役作りに挑んでいる。メリー役は濱田めぐみ、笹本玲奈のダブルキャスト。「濱田メリーは隙の無いミス・パーフェクト。尊敬の思いが強いので子犬みたいに撫でてほしいという意識になる。笹本メリーはもう少し人間味があって、尊敬より恋心が大きい。だからかっこつけたくなっちゃう」と。ぜひ見比べてほしい。『チム・チム・チェリー』など耳馴染みのある楽曲、圧巻のダンスシーン、随所に盛り込まれた“魔法”の数々など見どころ満載の本作。「メリーが客席に飛んでいく場面では何度見ても泣けちゃうし、本当に魔法に思えてくる。トリックアートのようなセットや照明も美しく、そこに普遍的な家族の愛のテーマが描かれる。総合芸術として完成されたミュージカルです」と笑顔いっぱいに語った。大阪公演は5月20日(金)から6月6日(月)まで、梅田芸術劇場メインホールにて。チケット発売中。取材・文:石橋法子
2022年05月12日映画『KAPPEI カッペイ』(3月18日公開)のカッペイ披露試写会が16日に都内で行われ、伊藤英明、西畑大吾(なにわ男子)、大貫勇輔、古田新太、山本耕史、小澤征悦、平野隆監督が登場した。同作は『デトロイト・メタル・シティ』などで知られる漫画家・若杉公徳が手掛けた同名ギャグ漫画の実写化作。「1999年7の月、人類は滅亡する」というノストラダムスの予言を信じ、人類の救世主となるべく厳しい修行に人生を捧げてきた「終末の戦士」たちがいたが、世界は一向に滅亡しなかった。社会常識のない戦士たちは、平和な大都会で初めてピュアな恋心、友情、葛藤、花見、合コン、嫉妬心と遅すぎた青春を知っていく。伊藤は西畑について「映画の時まだデビューしてなかったんですけど、なにわ男子として大ちゃんもデビューしましたから。デビュー曲の『初心LOVE』の世界観が『KAPPEI』に合ってるんじゃないかな」と振ると、西畑は「ちょっとちゃいますけどね! 勝平さんの初心LOVEはありますけど、ちょっと男くさすぎる気はしますね」と苦笑していた。西畑いじりは止まらず、伊藤は最後の挨拶でも「まだ公開まで一カ月あります。ぜひ今日映画を見ていただいて、映画を見に行きたくなるように、皆さんが口コミでもSNSでも上げていただけたらなと思ってます。最後に西畑くんの方からメッセージをいただきたいと思います」と無茶振り。西畑は困りながらも「本当にめっちゃめっちゃ面白いです。僕も半分以上変顔してます。ほんまに役に入り込んで、皆さんとの掛け合いの中でどんどんキャラクターみんなが成長していく過程を一緒に見ていただけるんじゃないかなと思います。面白かったら面白かったよって呟いていただいてもいいですし、色んな友達とかにも拡散していただければなと思います。ぜひともいっぱい笑っていただければなと思います」と締めようとするも、小澤が「からの〜?」と茶々を入れる。西畑は「『からの』はダメですって! むり! もう時間ですもんね! もう見よう、見ましょう!」と振り回されていた。伊藤はさらに、2月8日に沙央くらまとの結婚&第一子誕生を報告した大貫にも「ご結婚後初めて公開される映画なので意気込みというか……」と話を振る。大貫は「本当ですか!?」と戸惑いながら「この度、結婚させていただきまして、子供も生まれまして、父としても俳優としても、ますます頑張らねばと思っています。本当にこの『KAPPEI』というう作品に関われたことが僕にとっては嬉しく、宝のように思ってます。大尊敬する先輩達に囲まれて、たくさん勉強させていただきました。皆様も本当にこの作品、全身で楽しんでいってください」と挨拶し、会場は拍手に包まれた。最後に伊藤が「征悦くん、大丈夫?」と言い残したことはないか尋ねると、小澤は「僕は大貫さんの話を聞いて、すごく素晴らしいことですから。ぜひ祝いの言葉を西畑さんに……」とやはり西畑に無茶振り。西畑は「祝いの言葉!?」と驚きながら、「ご結婚おめでとうございます。お子さんもおめでとうございます。えっと、すえながくお幸せに……」と噛み気味でお祝い。小澤からの「ごめん、今なんて言ったの?」というツッコミに、西畑は「『末永くお幸せに』と言いました!」と叫びながら、「皆さんもぜひとも末永くお幸せに! ありがとうございました」と締めていた。
2022年02月16日ミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』の製作発表が28日に都内で行われ、大貫勇輔、平原綾香、May’n、加藤和樹、小野田龍之介、植原卓也、上田堪大、川口竜也、白羽ゆり、松原凜子、渡邉蒼、山崎玲奈(※崎はたつさき)、近藤華、一色洋平、百名ヒロキ、伊礼彼方、上原理生、福井晶一、宮尾俊太郎、演奏のフランク・ワイルドホーン(作曲)、村井一帆(音楽監督補)、演出の石丸さち子、ホリプロ代表取締役会長兼社長 堀義貴、司会の登坂淳一アナウンサーが登場した。原作:武論尊、漫画:原哲夫による大ヒット漫画をミュージカル化作する同作。二千年の歴史を誇る北斗神拳の伝承者となったケンシロウ(大貫勇輔)が、南斗孤鷲拳伝承者のシン(植原卓也・上田堪大/Wキャスト)に婚約者・ユリア(平原綾香・May’n/Wキャスト)を強奪され、胸に七つの傷を刻まれる。さらに世紀末覇者・拳王を名乗り、混沌とした世界を恐怖で支配しようとする兄・ラオウ(福井晶一・宮尾俊太郎/Wキャスト)から世界に光を取り戻すべく救世主として立ち上がる。製作発表ではキャスト陣が「揺るぎなき信念」(ラオウ役:福井晶一&宮尾俊太郎、シン役:植原卓也&上田堪大)、「心の翼」(ケンシロウ役:大貫勇輔、バット役:渡邉蒼、リン役:山崎玲奈&近藤華、マミヤ役:松原凜子、トヨ役:白羽ゆり、ミスミ役:安福毅)、「願いを託して」(トキ役:加藤和樹&小野田龍之介、レイ役:伊礼彼方&上原理生)、「ヴィーナスの森」(ジュウザ役:伊礼彼方&上原理生)、「兄弟の誓い」(トキ役:加藤和樹&小野田之介、青年トキ役:百名ヒロキ、青年ラオウ役:一色洋平、リュウケン役:川口竜也)、「氷と炎」(ユリア役:平原綾香&May’n)、「心の叫び」(ケンシロウ役;大貫勇輔)の7曲を披露し、最後にはケンシロウ役の大貫が「アタタタタタ! 北斗百裂拳! お前はもう死んでいる」と決め台詞を見せた。曲を手がけたワイルドホーンは『デスノート THE MUSICAL』の成功が今作につながったことを明かし、 「11年前、僕は漫画というものを知りもしませんでした。今、2人の息子が『すごいおしゃれ! 漫画のミュージカル書いてるの? と言ってくれます」と喜びを表す。ホリプロ 堀会長は「『ホリプロ、本気か?』と言われております。ホリプロの本気をお見せする新しい機会だと思っておりますし、この作品で作る我々と観るお客さん、どちらも一片の悔いもない作品になると思います」と自信を示した。主演の大貫は、最初に話を聞いた時は「『どんな風になるんだろう』という驚きからの、『僕がケンシロウですか!?』という二段の驚きで始まり、台本を読んだ時は話が全然入ってこなくて」と苦笑する。「そこからチラシの撮影があって、色んな方の力をお借りして写真ができたときに初めて『あ、ケンシロウになれるかもしれない』と光が見えてきて、楽曲も本当に素晴らしい曲ばかりで、光が大きくなって確信に変わって行きました。稽古が進むにつれて大変なことはあるけど、沢山の力を借りて『できるかもしれない』と日々思っている今という感じです」と手応えを感じている様子。ヒロイン・ユリア役の平原は「お話をいただいたときは私がユリアをやったらお笑いになるんじゃないかとものすごく不安に思いました……」と言いつつも、「オリジナルミュージカルとして携わっていけると感じた時に、なかなかできることではないから、させていただきたいなと思いました」と意欲十分。同じくユリア役のMay’nは「日頃から私はトレーニングをめちゃくちゃ続けているので、ついに私の筋肉を見せる時が来たと思ったんですけど、ユリアは戦わないと言うことで」と残念そうにしながらも「キックボクシングを普段やっていて、心技体を全て鍛えるスポーツなので、心の部分を活かせたらいいなと思っています」と意気込んだ。元々作品が好きだったキャストも多く、加藤や伊礼は「北斗の拳ごっこ」をしていたというエピソードも。伊礼は「顔面抜き、それ以外はどこを叩いても蹴ってもいい『北斗ごっこ』をしていたので、ケンシロウのアタタタタも負けないくらい上手なんですけどね」と対抗心も垣間見せる。上原は「"あべし"から"ひでぶ"から沢山の名言を再現しますので、楽しみにしていてください」と紹介し、周囲は「名言?」と若干疑問を示す空気になるも、「稽古場で聞いた時は素晴らしい"ひでぶ"にみんな拍手してました」と語り、「僕と伊礼さんは南斗水鳥拳なので、飛びます」と見どころもアピール。ふだん2.5次元ミュージカルを中心に活動している上田は「『グランドミュージカルですか?』という感覚で、事前稽古から常に緊張の中」と苦笑しつつ、「シン役が植原卓也くんでほっとした」と、同い年だというWキャストの植原と助け合っているようだった。最後に大貫は「本当に白熱した稽古の中、台本を読んでそれぞれイメージした世界が現実となって表れたときに、予想さえも超えた感動だったり発見だったりがある」と明かす。「歌をやっと皆さんに聞かせられて、この日を迎えられたことが嬉しいですし、ここからどんどん磨きがかかって、もっと洗練された素晴らしいものがお披露目できるのではないかと思っています」とメッセージを贈った。
2021年10月28日毎年恒例ともなった大貫妙子の冬のコンサート。2020年の暮れは「シンフォニック・コンサート」と銘打ち、オーケストラとの共演でのコンサートを行ったのが記憶に新しい。さて今回は場所を東京オペラシティに移し、12月8日(水)に「大貫妙子 アコースティック・コンサート」として公演を開催する。今回の編成は【サックス・クァルテットwithバンドネオン】バンドには大貫妙子コンサートでは常連ともいうべきミュージシャンの林立夫(drs)、フェビアン・レザ・パネ(Apf)、鈴木正人(b)という布陣。サックス・クァルテットは、大貫とは共演経験のある彦坂眞一郎(S.Sax)を筆頭に、彦坂優太(A.Aax) 神保佳祐(A.Sax) 崔 師碩(T.Sax)の4人。バンドネオン奏者に小松亮太。小松とは、共作アルバム『tint』を制作し、その年の2015年、レコード大賞優秀アルバム賞を受賞している。今年も「一夜限り」のスペシャルライブ。3つのセクションがどういった絡みで、いかなるアンサンブルを披露してくれるのか。興味は尽きない。冬を彩るアコースティックサウンドをぜひお楽しみください。大貫妙子 アコースティック・コンサート2021出演: 大貫妙子(Vo)/林 立夫(drs)/フェビアン・レザ・パネ(Apf)/鈴木正人(b)/小松亮太(Bandneon)/彦坂眞一郎(S.Sax)/彦坂優太(A.Aax)/神保佳祐(A.Sax)/崔 師碩(T.Sax)2021年12月8日(水) 18:30開演東京オペラシティ(アクセス京王新線「初台駅」東口徒歩1分住所:東京都新宿区西新宿3丁目20番2号)全席指定¥11,000(税込)大貫妙子公式ホームページ キョードー東京チケットのお申し込み お問い合わせ:キョードー東京 0570-550-799オペレータ受付時間(平日11:00〜18:00/土日祝10:00〜18:00) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2021年10月06日深田恭子主演の映画『劇場版 ルパンの娘』(10月15日公開)に出演する大貫勇輔の場面写真が2日、公開された。同作は横関大の同名人気小説を原作に、泥棒一家“Lの一族”の娘・三雲華(深田恭子)と、警察一家の息子・桜庭和馬(瀬戸康史)の禁断の恋を描いた実写化作。2019年7月よりドラマが放送され、2020年に第2シリーズを放送、今回映画化となった。今回公開されたのは、ダンサー・俳優の大貫勇輔が演じる円城寺輝の場面写真。円城寺は華(深田恭子)の幼馴染で、幼少期から華を一途に想い続ける、世界を股にかける大泥棒という役どころ。原作にはない完全オリジナルキャラクターで、”会話がミュージカル調になってしまう”という独特な癖があり、これまで華をはじめとする登場人物が危険に晒されたときは、歌の不思議な力とアクロバティックなダンスで、数々の窮地を救ってきた。視聴者にも人気の高い円城寺のミュージカルシーンが大きなスクリーンで堪能できるのも見どころの一つで、大貫自身が大まかな構成を練り、カメラマンや監督、振り付け師とその場でブラッシュアップしていくという手順で作り上げられている。共演者には、大貫が”先生”となって直接レクチャーも。大貫の人柄もあり、共演者と一緒に和気藹々と楽しみながら、時には真剣に練習を重ね、部活動のような雰囲気で撮影が行われたという。また、大貫は父親役でもある市村正親との共演が一つの夢だったと語る。市村との共演を振り返り「本当に素晴らしい経験をさせていただきましたし、本当に純粋に楽しかったですね」と目を輝かせていた。公開された場面写真は円城寺が”泥棒ワールドカップ”という大会に出場するシーンで、フィギュアスケート選手のような煌びやかな衣装に身を包んでおり、ドラマ版のスーツ姿とはひと味違った印象に。先日解禁された第2弾予告では、炎の中ダイナミックに舞う円城寺の様子が映し出され、特に、華に「優勝したよ。メダル噛むかい?」と尋ねるシーンは、偶然にも延期となったオリンピックの開催直後だったため、「タイミング良すぎて笑った」「華の噛まないっていう判断正しい」など大きな反響があった。現在ルパンの娘公式TikTokアカウントでは大貫の#「泥棒ダンス」も公開されており、64万もの「いいね」を獲得している。
2021年10月02日映画『劇場版 ルパンの娘』(10月15日公開)の完成披露舞台挨拶が27日に都内で行われ、深田恭子、瀬戸康史、渡部篤郎、小沢真珠、栗原類、どんぐり、大貫勇輔、麿赤兒、観月ありさ、武内英樹監督が登場した。同作は横関大の同名人気小説を原作に、泥棒一家“Lの一族”の娘・三雲華(深田恭子)と、警察一家の息子・桜庭和馬(瀬戸康史)の禁断の恋を描いた実写化作。2019年7月よりドラマが放送され、2020年に第2シリーズを放送、今回映画化となった。イベント開始を待つ会場に突如大貫が現れ、集まった観客達も驚いた空気に。大貫はウインや投げキッスも交えながら華麗なピルエットや開脚ジャンプ、バック転を披露し、思わぬサプライズに惜しみない拍手が贈られた。大貫は作品についても「全力でいっぱい突然歌い踊ってるので、楽しんでいただけたら」と挨拶。「今回は泥棒ワールドカップがあったり、映画ならではの新曲があったりしたので、見応えがあると思います」と見どころを明かし、「1番嬉しかったのは、三雲家、桜庭家、円城寺家、すべての家族でミュージカルシーンができたということ。すごく新しい試みだったので」とアピールしていた。
2021年09月27日俳優の大貫勇輔が、ミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』で主演を務めることが16日、明らかになった。原作:武論尊、漫画:原哲夫による大ヒット漫画のミュージカル化作する同作。二千年の歴史を誇る北斗神拳の伝承者となったケンシロウ(大貫勇輔)が、南斗孤鷲拳伝承者のシン(植原卓也・上田堪大/Wキャスト)に婚約者・ユリアを強奪され、胸に七つの傷を刻まれる。さらに世紀末覇者・拳王を名乗り、混沌とした世界を恐怖で支配しようとする兄・ラオウから世界に光を取り戻すべく救世主として立ち上がる。海外のカンパニーと国際共同プロデュースを積極的に行ってきたホリプロが、今回初の中国企業との共同プロデュース。上海の演劇制作会社染空間 Ranspace社代表の梁一冰(リャン・イーピン)氏は、東野圭吾原作のオリジナルミュージカル『白夜行』を上海でプロデュースし大成功を収めた人物で、同社との舞台創作を通じ、相互の文化理解をさらに深め、日中双方の観客に共感を得られる作品を目指すという。音楽はミュージカル『ジキル&ハイド』『スカーレット・ピンパーネル』『マタ・ハリ』など、日本・韓国ほか、世界中で大ヒット・ミュージカルを手がけるアメリカ人作曲家のフランク・ワイルドホーンが手掛ける。同氏がホリプロに楽曲を書き下ろすのは、2015年に日本と韓国で上演された『デスノートTHEMUSICAL』以来、2作目。振付を手掛けるのは、中国の国家第一級演出・振付家、趙明(ジャオ・ミン)で、作品の要となる闘いのシーンを中国の伝統舞踊を取り入れたアクロバティックなダンスで表現する。彼の振付を舞台上で体現するのは本作のために選抜された中国人ダンサーチームで、振付には日本人コレオグラファーも参加する。演出は、進気鋭の演出家・石丸さち子、脚本は多くの話題ミュージカルの脚本・作詞を手掛ける高橋亜子が担当し、日米中3か国のスタッフのコラボレーションによる創作となる。主人公のケンシロウ役を演じるのは、『メリー・ポピンズ』のバート役、『ビリーエリオット~リトル・ダンサー~』のオールダービリー役でその類まれな身体能力を発揮し、ミュージカル界に衝撃を与えた俳優・大貫勇輔。その身体能力は、バレエの本場・英国を代表する振付家のマシュー・ボーンをもうならせ、自らが率いるダンスカンパニーの公演『ドリアン・グレイ』の主役に異例の大抜擢をさせたほど。ケンシロウの怒りと哀しみ、そして愛を、歌はもちろんのことながら、鍛え抜かれた肉体を駆使した想像力溢れるダンスでいかに表現するかも、見どころの一つとなっている。ケンシロウの兄・トキは加藤和樹と小野田龍之介がダブルキャストで挑み、原作でも人気の高いレイとジュウザの役を伊礼彼方と上原理生が回替わりで交互に演じる。ケンシロウたち兄弟の師父・リュウケンを川口竜也、ケンシロウの敵・シンを植原卓也と上田堪大がダブルキャストで演じる。ケンシロウの宿敵・ラオウ役と、ケンシロウの婚約者・ユリア役、リン役、バット役などは今後発表される。2021年12月、東京・日生劇場にてワールドプレミア公演を行ったあと、国内ツアー公演を経て、2022年には中国ツアーの実施を予定している。○原作:武論尊 コメント歌って踊る前に殴ってしまうのでは...とハラハラしながらも(笑)、作品で大切にしていた「宿命」と「愛」を演じて頂けるとのことで、どんな切り取り方をするのか楽しみにしております♪○漫画:原哲夫 コメントケンシロウ役の大貫さんは日本人離れした体格と身体能力、あたたたたぁ~!!な高音域の歌声と退かぬ!媚びぬ! 並みの踊りで、舞台はもう既に華やいでいる!!○作曲:フランク・ワイルドホーン コメント新作ミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』を大切なパートナーであるホリプロと共に皆様にお届けできることは大変光栄です。原作の漫画は「お前はもう死んでいる」という名セリフとともにあまりに有名ですが、その音楽を作るのはとても大きなチャレンジでした。原作ファンを含む多くの方々に気に入っていただけたら嬉しく思います。私が初めて挑戦した漫画原作の作品『デスノートTHEMUSICAL』の時も感じましたが、原作の素晴らしい物語と、そこに登場する魅力的なキャラクターたちが常に私にインスピレーションを与えてくれるのです。『フィスト~』はまさにそういう作品でした。この楽曲を皆さんに聴いていただくのが待ちきれません今、世界は大変困難な状況にありますが、必ず良い方向に向かい、『フィスト~』の物語のように新しい冒険に向かって踏み出すことができますように!○演出:石丸さち子 コメント『北斗の拳』をミュージカル化するという冒険。はじめは耳を疑いました。昭和に生まれ育ったわたしには偉大な作品過ぎましたし、等身大を遙かに超えた闘いが魅力でしたから。でも、作品の輪郭が見え始めた今、プロデューサー陣の慧眼に驚いています。闘うこと。探すこと。成長すること。愛すること。光を見いだすこと。ミュージカルに大切な要素がぎっしり詰まっているからです。世界の最終戦争だと思われた殺戮の先に、それでもまだ生き抜く人々がいて、新たな弱肉強食の世界が出現する20XX年。無秩序と混乱の世界に必要なのは、どんな強さなのか?原作を大切に、現代を生きる女性として台本化された高橋亜子さんとディスカッションを重ねてきました。フランク・ワイルドホーンさんの音楽は、極限状態で生きる人々の心情に寄り添うように、美しく優しく、また戦闘シーンでは胸のすくようなリズムとノリで臨場感を高め、ある時は激情とともに涙を誘います。ワイルドホーン楽曲の醍醐味を味わって頂けることでしょう。空手のトレーニングを積んできた素晴らしい俳優陣とともに、今に訴える、闘う男たちの愛と哀しみの物語を立ち上げます。歌、ダンス、アクション満載の舞台を。アナログで、ハイテクで、揺さぶりをかけて。大貫勇輔さん演じるケンシロウはじめ、長らく愛されてきた登場人物たちが、原作ファンにもミュージカルファンにも、深く心に刺さる人物となるよう、作品を育てていく所存です。○脚本・作詞:高橋亜子 コメント『北斗の拳』をミュージカル化する…最初は驚きました。けれど原作の漫画を読んで考えは変わりました。拳法シーンが有名な作品ですが、私が強く惹かれたのは、破滅した世界からの再生を描く物語の太い柱と、登場人物がそれぞれの信念を胸にぶつかり合う姿です。すべての台詞、すべての場面が劇的で、彼らの想いが常に音楽となって流れているような気がしたのです。私のその視点に、演出の石丸さんがたくさんの示唆を、フランクさんが圧倒的な音楽を加えてくださいました。寡黙なケンシロウの魂を躍動する肉体で表現するために大貫勇輔さんという唯一無二の配役にも恵まれました。数年間、夢中で取り組んできたこの作品にいよいよ命が宿ると思うと胸が震えます。闇の時代に光を目指して生き抜く人間たちのドラマを、熱く冷静に創り上げたいと思っています。○大貫勇輔 コメント日本のみならず世界中で長く愛される作品の主人公を演じる責任感をビシビシと感じています。お話をいただいてから原作を2度読ませていただきましたが、自らの正義と愛を貫くケンシロウのような人間に自分もなりたい、と思いました。原作には名台詞がたくさんありますが、実感を持ってそれらを言えるようにすることが課題です。ケンシロウを最後まで演じ切れる強靭な肉体を作るため、現在トレーニングを続けています。いつかは日本から海外に進出したいと思っていたので、今回の中国公演はひとつ夢が叶った思いです。中国人ダンサーとのコラボレーションも今から楽しみにしています。ワイルドホーンさんの楽曲も素晴らしく、歌うだけで泣けてくるようなメロディばかりです。ケンシロウは、歌・ダンス・芝居のすべてが求められる役ですので、ダンサーとしてこれまで培ってきたことを最大限に生かし、自分にしかできない肉体表現を模索したいと思います。『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』は、原作ファンの方にも、ミュージカルファンの方にも愛される作品にしたいと思います。(C)ホリプロ
2021年07月16日1月17日、井上芳雄が主演を務めるオリジナル配信ミュージカル「箱の中のオルゲル」が生配信された。本作は「コロナ禍に発信する新たな舞台表現」をコンセプトに、TBSラジオ『井上芳雄 by MYSELF』が手がける作品。配信ならではのカメラワークと、リアルタイムならではの臨場感とともに、劇場でのミュージカル生配信とは全く違う表現方法で井上演じるオルゲルと、共演に迎えた咲妃みゆ演じるアリーセという一人の女性の愛の物語を届ける。生配信後、SNSには「カメラアングル、 照明が音楽番組やドラマのような切り口が新鮮」「照明とカメラワークが妙技」「カメラワークも配信のみの作品ならではで新しい体験だった」「いままで見た配信の中で映像が一番綺麗だった」「映像のアプローチが違うと見え方が異なる点が興味深い」といったコメントが多数寄せられたという。 本作は最大1月31日(日)23:59まで、Streaming+で視聴可能。新たな演出方法の可能性を証明したミュージカル「箱の中のオルゲル」を自宅から堪能しよう。【配信情報】「井上芳雄 by MYSELF Presents オリジナル配信ミュージカル『箱の中のオルゲル』」出演:井上芳雄、 咲妃みゆ作曲・ピアノ:大貫祐一郎作・演出・作詞:安倍康律アーカイブ配信視聴チケット:4,500円(税込)/ e+(イープラス)にて販売受付URL: 配信場所:Streaming+<販売・視聴期間>●一次販売販売:~1月24日(日)22:00視聴:2021年1月17日(日)19:00~1月24日(日)23:59●二次販売販売:1月25日(月)0:00~1月31日(日)22:00視聴:1月25日(月)0:00~1月31日(日)23:59※一次販売のチケットでは二次期間の視聴はできません【番組情報】TBSラジオ『井上芳雄 by MYSELF』毎週日曜日22:00~22:30
2021年01月21日アニメ「名探偵コナン」のオーケストラコンサート「名探偵コナン コンサート 2020-2021」が、2021年3月に名古屋・大阪・東京で開催される。3月4日(木)の名古屋公演を皮切りに、3都市で計5公演が行われる予定だ。「名探偵コナン」のオーケストラコンサート、東京・大阪・名古屋で開催2021年1月にTVアニメ放送25周年、3月には放送1,000回という偉大なる節目を迎えるアニメ「名探偵コナン」。これを記念して開催される本イベントは、巨大スクリーンで上映するアニメ映像とオーケストラ・バンドの生演奏で、その軌跡を辿る特別なオーケストラコンサートだ。特別編成のオーケストラ・バンドを率いるのは、2019年10月に開催された「名探偵コナン・コンサート2019」を大盛況に導いた音楽監督/ピアノの大貫祐一郎。また、スペシャルゲストとして倉木麻衣が出演し、これまでにオープニング/エンディングテーマに起用された「名探偵コナン」テーマソングを披露する。開催概要「名探偵コナン コンサート 2020-2021」■名古屋日時:2021年3月4日(木) 19:00開演会場:日本特殊陶業市民会館フォレストホール■大阪日時:2021年3月5日(金) 19:00開演、3月6日(土) 18:30開演会場:フェスティバルホール■東京日時:2021年3月30日(火) 19:00開演、3月31日(水) 19:00開演会場:東京国際フォーラム ホールA©︎青山剛昌/小学館・読売テレビ・TMS 1996©︎1997-2020 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会<チケット>価格:・グッズ付きS席 11,000円(税込) ※事前申込受付・S席 7,500円(税込)・A席 6,800円(税込)※未就学児童入場無料。ただしお席の必要な方はチケットが必要。オフィシャル先行予約受付期間:2020年12月23日(水)12:00〜2021年1月4日(月)23:59プレイガイド:ローソンチケット枚数制限:1人4枚まで一般発売:2021年2月上旬 各種プレイガイドにて発売(予定)【問い合わせ先】キョードーインフォメーションTEL:0570‐200‐888 平日・土曜 11:00〜16:00(日曜・祝日は休業)
2020年12月25日山口祐一郎、浦井健治、保坂知寿が出演する舞台『オトコ・フタリ』が12月12日、シアタークリエで開幕した。初日に先駆け11日には最終舞台稽古が報道陣に公開されるとともに、会見も行われた。「オトコ・フタリ」公演情報はこちら山口祐一郎と、浦井健治。ミュージカル界を牽引する帝王と大スターが共演する本作は、NHK大河ドラマ『篤姫』『江~姫たちの戦国~』の脚本家である田渕久美子が書き下ろした三人芝居だ。抽象画家の大家でありながらなぜか“愛”をテーマにした作品だけは描けない禅定寺恭一郎(山口)の屋敷に、須藤冬馬(浦井)と名乗る青年が「母を出せ」と踏み込んでくる……という物語。なぜ恭一郎は“愛”が描けないのか? 冬馬の真意は? ……と、次の展開が気になる物語がテンポよく進む。一方で、飄々とした大物画家感を出しながらも冬馬をおちょくる一面やムキになる顔がチャーミングな山口、思い込んだら一直線という冬馬の熱血漢っぷりと情にほだされやすそうな素直さが可愛らしい浦井と、田渕が俳優たち自身の魅力をキャラクターに落とし込んだような脚本がなんとも愉快で、その世界の中を泳ぐ俳優たち自身も心なしかテンションが高く楽しそう。さらにここに有能家政婦・中村好子役として保坂が加わる。保坂の小気味よい芝居とコメディエンヌっぷりも存分に発揮され、クスリとした笑いから爆笑まで、さまざまなグラデーションの可笑しさが次々と押し寄せる作品に。そして2幕では少しシリアスな展開もあり、それぞれのキャラクターの人生に思いを馳せるような妙味もブレンドされ、奥行きのあるものになっていた。会見では山口が「それぞれの役者のキャラクター、チャーミングなポイントをこれほど温かく書いていただいた本はない。それを、僕たちの色々な芝居を一緒に作ってきた演出の山田和也さんが、それぞれの個性をさらに伸ばしてくださるディレクションをしてくださった。めったにない素敵な作品」とアピール。浦井は「山口さんと保坂さんはミュージカル界をずっと牽引してきたレジェンドであり憧れ。稽古場で話してくださる過去のエピソードなどもすごく勉強になる」と共演を喜び、保坂は「軽いタッチのお話なのですが、実はけっこう深い。それぞれが人生で背負ってきたものが出ないと薄くなる作品ですが、そこを山田さんも丁寧に作っておられました」と話した。なおこの会見の場で、声の出演として大塚千弘が参加することも発表に。会見に出席した大塚は「親戚の集まりかな、と思うくらい居心地の良い稽古場だった」と話し、浦井も「演出家に『3人が仲が良すぎて、それが舞台上に出ちゃうのは作品的にちょっと…』と注意された」と明かしていた。なお、このミュージカル界の大スター3人を揃えて歌はナシ!? と残念に思うファンの方はご安心を。中島みゆきの『糸』、米津玄師の『Lemon』といった歌が劇中、意味をもって登場しているのでお楽しみに。東京公演は12月30日(水)まで同劇場にて。1月上演の大阪・愛知公演のチケットも発売中。(取材・文:平野祥恵)
2020年12月14日深田恭子主演、瀬戸康史、橋本環奈らが共演した「ルパンの娘」のスペシャルエピソードとなる「~愛の物語~」が12月10日オンエア。円城寺を演じる大貫勇輔と、その父親・豪役でゲスト出演した市村正親とのミュージカル共演に感動の声が続出中だ。代々泥棒一家の“Lの一族”。その娘だが泥棒として生きることを拒み続ける三雲華を深田さんが、華の夫となった代々警察一家の息子・桜庭和馬を瀬戸さんが演じ、京都で代々続く名探偵一家の娘・北条美雲には橋本環奈、華とは幼馴染で今も想いを抱いている円城寺輝に大貫勇輔。華の父・尊に渡部篤郎、母・悦子に小沢真珠、兄・渉に栗原類、祖母・マツにどんぐり、華と和馬の娘の杏に小畑乃々といったキャストも出演した。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。今回は再び平穏な日々を送る華と和馬、杏たちの前に円城寺が現れ、華に1日だけフィアンセのふりをして欲しいと頼み込む。円城寺の父・豪が突然帰国。許嫁だったはずの華とまだ結婚していないことを叱られ、事実婚しているふりをして豪を納得させて欲しいという。尊が豪と話し合うのだが、三雲家と円城寺家でグレース・ケリーの愛したカルティエのダイヤモンドリングを奪い合い、円城寺が先に奪った場合、華を差し出すことになってしまう。勝負は円城寺がわざと負け、華は和馬との結婚生活を続ける…というのが今回のストーリー。今回、視聴者の注目を集めたのが円城寺の“ダンスアクション”。歌う踊りながら敵を倒したり、ガドリング砲を避けたりと華麗すぎるその動きに「円城寺さんの歌と舞いがハンパねぇ…」「円城寺さんの身体能力エグイな、映画のアクション期待してる」「円城寺さんのアクションが普通にかっこいいのだが」「今回めっちゃクールでかっこよくて、あの身体能力やばかった」など、ネット上には絶賛の嵐が吹き荒れる。結局豪は円城寺の気持ちを受け入れ、最後は2人で“親子ミュージカル”へとなだれ込むのだが「市村正親さんと大貫勇輔さんの共演を観れるなんて」「市村正親さんのお茶目さ&大貫勇輔さんの美しさ」「最高で贅沢すぎるミュージカルシーンでした」「市村正親に歌の力は偉大だなんて歌われたらひれ伏すしかない」と、こちらにも感動の声が殺到。ラストでは華が“盗まれた子ども”だったことが尊の口から明かされるなど、新たな謎も提示され「気になりすぎる。映画楽しみ」「映画でも円城寺パパは出てくるのかな?」「来年の映画楽しみにしてます!」など、映画への期待の声も多数寄せられている。(笠緒)
2020年12月11日2021年1月15日(金)からWOWOWプライムにて放送される小林聡美主演のWOWOWオリジナルドラマ『ペンションメッツァ』のエンディングテーマが大貫妙子の『空飛び猫』に決定。併せて、毎話登場するゲスト総出演の予告とポスターが公開された。『連続ドラマW パンとスープとネコ日和』『ドラマW 山のトムさん』のスタッフと、松本佳奈監督がオリジナルストーリーを手がけた本作。⾧野の別荘地であるカラマツ林に建つ1軒の家でペンションを営む女主人・テンコを演じる小林と、1話毎に異なる豪華ゲストがペンションを訪れる客としてふたり芝居を繰り広げる。そんな物語のエンディングを飾る『空飛び猫』は、本作の音楽も担当する渡辺シュンスケが作詞・作曲を手がけたノスタルジックな楽曲。一度聴いたら耳を離れないメロディと、胸を貫く力強さを含みながらも澄んだ大貫の歌声が、聴く者をさらに物語の深みへと誘うエンディングテーマとなっている。さらに、このエンディングテーマを使用した予告映像と“空へと続く”写真が印象的なポスターも完成した。予告編には、1話ずつ登場する役所広司、石橋静河とベンガル、板谷由夏、山中崇、光石研、三浦透子、全話を通して登場するもたいまさこといった豪華なゲストが総出演。小林聡美と彼らが贈る笑って、泣けて、大事なことに気付かされる本作の魅力を感じてほしい。■『ペンションメッツァ』ダイジェストWOWOWオリジナルドラマ『ペンションメッツァ』(全6話)2021年1月15日(金)より、WOWOWプライムにて放送スタート毎週金曜深夜0:00(24:00) / 第1話無料放送
2020年12月09日12月12~30日に東京・シアタークリエで上演される『オトコ・フタリ』は山口祐一郎、浦井健治、保坂知寿による3人芝居。脚本は、NHK大河ドラマ『篤姫』『江~姫たちの戦国~』の脚本家としても知られる田渕久美子の書き下ろしで、3人へのあて書きとなる。抽象画家役の山口に役づくりについて聞くと、脚本との関係をこう説明する。「田渕さんの脚本にはしっかりしたルールがあるので、何度観ても面白いと思います。というのも、たとえば人気のあるスポーツはルールがしっかりできていて、毎回なにが起こるのかわからない。そこではルールに基づきながらもプレイヤーが懸命に汗を流している。もしルールが弱いと、プレイヤーは自分でルールをつくらないといけないから動きはぎこちなくなってしまいます。でも田渕さんの脚本は隙がなく、どんなに僕たちがのびのび暴れまわっても大丈夫。崩れない脚本だからこそ、僕たちは自由に羽ばたけます」。それを受け、「オトコ・フタリ」のうちもうひとりのオトコである浦井は、演出の山田和也のすさまじさに触れた。「僕たちは羽ばたいているんだけど、山田さんの手腕のなかに埋め込まれていて、鉄骨みたいに絶対に崩れないんですよ。すごい方だなぁと、山田さんのすさまじさや、微笑んでいるけれども目の奥にある深さを感じます」。その言葉にまた山口も「山田さんは僕たちの動きに合わせて、あらかじめ作ったプランを調整してくれる。スーパースターです」と頷く。また保坂は脚本について「私たちがただ棒読みしても面白いと思う」と信頼を寄せる。「自由にやらせていただくなかで、そもそも面白い脚本をもっと面白く、より鮮明に見えるように山田さんがうまく私たちを調教してくださっていると思います(笑)」。今作には、“傍目には微笑ましいほどに仲良く喧嘩する”2人のオトコとそれを見守る一人のオンナが登場する。では山口と浦井のオトコフタリの関係は?と尋ねると、浦井の「(山口について)僕の目標とする方であり、どこか兄のような感じ。父とは言わないです」という答えに、山口がすぐに「息子とは言いませんが、弟のような気持ちです」と返す。保坂は隣で「持っている空気が似ている。2人とも柔らかい。だからご兄弟のような雰囲気です」と微笑んだ。東京公演後は1月15~17日に大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ、23・24日に愛知・刈谷市総合文化センター アイリスにて。文・河野桃子
2020年11月16日J-CULTURE FEST presents『千年のたまゆら 〜ソング&ダンス 装束新春コレクション〜』が、2021年1月2日(土)、1月3日(日)の2日間、開催されることが分かった。J-CULTURE FESTは、2017年1月の初開催以来、音楽や狂言、歌舞伎など日本古来の伝統芸能に新たな価値を見出して頂きたいとの思いから、日本が誇る各界のアーティストが出演する公演や、魅力的な「にっぽん」の文化体験空間を創出し、毎年お正月の恒例イベントとして実施されてきた。2018年『源氏物語音楽絵巻』、2019年『すめらみことの物語』に続き、2020年令和初の新春は、「令和にそよぐ風~若き歌詠みの物語~」と題し、「令和」の出典となり注目が高まる『万葉集』を題材に、音楽・舞踊・芝居、そして奈良・天平文化ならではの豪華にして色鮮やかな衣裳を融合させ、伝統芸能や宝塚、ミュージカルなど、各界気鋭の出演者を配した良質な和製ミュージカルショー「令和にそよぐ風~若き歌詠みの物語~」を展開した。そして、第4回目となる本公演『千年のたまゆら 〜ソング&ダンス 装束新春コレクション〜』は、十二単や衣冠・束帯とはじめとする奈良・平安時代から現代に続く日本の装束をストーリー仕立てで紹介する絢爛豪華なファッションショーに、宝塚歌劇、ミュージカル、日本舞踊、コーラスやダンスなど、「和」と「洋」が織り成す華麗なレビューとなる。今井翼、真琴つばさをはじめ、新納慎也、愛加あゆ、日野真一郎(LE VELVETS)など、豪華な出演陣が新春の東京国際フォーラムで繰り広げる華やかなステージショーに期待が高まる。J-CULTURE FEST presents 『千年のたまゆら 〜ソング&ダンス 装束新春コレクション〜』<公演概要>■開催日時:2021 年1月2日(土) (1)16:00 開演 / 3日(日) (2)12:00 開演 (3)16:00 開演※開場は、開演時間の45分前 / 上演時間 約90分■会場:東京国際フォーラムホール B7■出演:今井翼、真琴つばさ、新納慎也、愛加あゆ、日野真一郎(LE VELVETS)吉井盛悟・花柳貴衛文華、藤間京之助・佐藤洋介、池田美佳、生島翔、松本ユキ子他■スーパーバイザー:尾上菊之丞(尾上流四代家元)■脚本・演出:大野裕之(劇作家・日本チャップリン協会会長)■音楽・演奏:大貫祐一郎(作曲家・編曲家・ピアニスト)■ダンス振付・ステージング:広崎うらん(コレオグラファー・演出家・ダンスパフォーマンスREVO主宰)■装束・衣裳:井筒(創業300年。宮廷装束の研究と製作)■チケット料金:8,800 円(税込) ※全席指定 / 未就学児入場不可■一般前売開始:2020年12月5日(土)■チケットに関するお問合せ:サンライズプロモーション東京 TEL: 0570-00-3337(平日 12:00~15:00)■主催:株式会社井筒株式会社東京国際フォーラム、株式会社サンライズプロモーション東京■企画制作:株式会社井筒企画、株式会社井筒東京■制作協力:株式会社オズエンタテイメント■公演情報サイト: ※検温、アルコール消毒液の設置など感染症対策を実施します。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点より、会場では必ずマスクを着用し、声を出しての応援、客席での会話はお控えください。
2020年11月11日2020年11月現在、老若男女を問わず幅広い世代から好評を博す漫画『鬼滅の刃』。その人気は衰えることを知らず、同年10月16日に上映された映画『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』は、公開からわずか10日で史上最速の興行収入100億円を突破しました。またサンケイスポーツによると、同年31日には東京都千代田区にある『TOHOシネマズ 日比谷』で行われた『公開御礼舞台挨拶』にて、観客動員数が1000万人を突破したことが発表されたそうです。大貫亜美の『鬼滅コスプレ』にファン歓喜!2020年11月1日、ボーカルユニット『PUFFY』の大貫亜美さんが、Instagramを更新。人気漫画『鬼滅の刃』に登場するあの人気キャラクターに扮したコスプレを披露し、ファンを沸かせています。実際の写真が、こちらです。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 この投稿をInstagramで見る PUFFY 大貫亜美(@ami_onuki)がシェアした投稿 - 2020年11月月1日午前4時21分PST大貫さんが披露したコスプレは、作中に登場する主人公『竈門炭治郎(かまど・たんじろう)』の妹『竈門禰豆子(かまど・ねずこ)』!黒髪に付けられたピンクのリボンや着物、赤い目の色や禰豆子が口にくわえている竹筒までもが忠実に再現されています。大貫さんいわく、このコスプレは同年10月31日のハロウィンに行ったものだそうです。ハロウィンっちゅーことで、整いました!ねずっちです!恥ずかしながら初のカラコンではしゃがせてもろて…。ami_onukiーより引用「初めてのカラーコンタクトにはしゃいだ」という大貫さんは、ハッシュタグで「竹筒の裏はヨダレでべっちゃべちゃ」「久々のロン毛重い」と、コスプレの裏話を吐露していました。大貫さんの可憐なコスプレ姿に、ファンからは「かわいい」「最高すぎる」「めちゃくちゃ似合ってる!」などのコメントが寄せられています。タレントの叶美香さんやDAIGOさんなど、数多くの芸能人がコスプレを披露するほどの人気を博す、『鬼滅の刃』。DAIGOが『鬼滅の刃コスプレ』をした結果…?「イケメンすぎる」「技名で爆笑した」叶美香の『鬼滅の刃』コスプレがすごすぎる姉・恭子も「プレシャスすぎるわね」一斉を風靡する作品は、今後もさまざまな形で人々に愛され続けるのでしょう。[文・構成/grape編集部]
2020年11月02日「レ・ミゼラブル」「ミス・サイゴン」「ウエスト・サイド・ストーリー」などで大役を重ねるミュージカル俳優・小野田龍之介のデビュー20周年を記念するコンサートが、11月6日に東京・よみうり大手町ホールで開かれる。今29歳ながらキャリアは長く、2001年に初めてミュージカルの舞台に立ってから、今年で20年目。「お客さんと一緒に、これまでの歩みを噛みしめるような時間になれば」と語る。20曲前後が披露される予定。ファンからのリクエストも交えた、ミュージカルのベスト盤のようなラインナップだ。過去の出演作の楽曲が大半だが、ディズニーファンとして知られる彼のお気に入りナンバーも。圧倒的な歌唱力を誇るが、プロのダンサーを母に持ち、エンターテインメントへの入口は意外にもダンス。歌って踊ってのショースタイルも可能だが、今回は歌を届けることに専念する。「元々はダンスの人間からすると、20周年で自分がこうしてコンサートをするなんて考えられなかった。選曲しているとき、いろんなことが走馬灯のように思い出されて、ワクワクする楽しさというよりありがたさを感じたんです。今までやってきた役への感謝とリスペクトを込めたコンサートにできたら」昼の回は昆夏美、夜の回は知念里奈がゲスト出演。「昆さんはミュージカル界では数少ない同い年の仲間で、知念さんは僕が15歳ぐらいからの長いお付き合い。昼・夜で別のデュエットナンバーも歌わせていただきます」。また、音楽監督はミュージカルファンにはおなじみの大貫祐一郎が務め、「心強いバディを得た」とうれしそう。幼い頃から舞台の世界に生きてきた小野田にとって、今年はかつてない経験だった。「僕たちは舞台上からエネルギーを与えるだけじゃなく、客席からもいただいて返していく。その循環ができなかった期間はエネルギーが枯渇している気がして、ちょっと怖かったし不安でした。一方で、きっと当たり前になっていたものを改めて見出すことができた。今リハーサルをしていても、人間が紡ぐものってこんなにも心を動かすんだなと実感しています」「生涯現役でこの仕事を続けていきたい」と力強く語る彼が、今年得たものを胸に大切な歌を届ける。文章:武田吏都
2020年10月30日キャンディストリッパー(Candy Stripper)のデザイナー板橋よしえと、パフィー大貫亜美によるユニット「ロンパース(ROMPUS)」から、新作ウィメンズ&メンズウェアが登場。2020年12月18日(金)より、キャンディストリッパー 全国8店舗にて販売される。『ストレンジャーシングス』着想のイラストをオン今回は、化け猫、妖怪、創造の生き物などを描き続ける絵描き・絵本作家である石黒亜矢子が「ロンパース」のためだけに描き下ろしたイラストを使用。Netflixオリジナルドラマシリーズ『ストレンジャーシングス 未知の世界』からインスピレーションを得た、ミステリアスなアートが目を引く。フーディーやロングTシャツなど展開されるアイテムはフーディーやスウェットトップス、ロングTシャツなど。「アミゴルゴンのフーディー添え」は、頭部が花のように開いた未知の生物・ゴルゴンを乗りこなす大貫亜美のイラストを配したフーディーだ。「ニャニャニャンニャー・ワンワワンのスウェット」には、『ストレンジャーシングス 未知の世界』の登場人物たちをモチーフにした猫や犬のイラストをあしらっている。まるでドラマのキャラクターが大集結しているかのようだ。ロングTシャツ「お髑髏(しゃれこうべ)の長い袖添え」のアーム部分には、個性豊かなガイコツたちをオン。このガイコツたちも、よく目を凝らしてみると、ドラマの登場人物を思い起こさせるようなデザインとなっている。【詳細】キャンディストリッパー店頭発売日:2020年12月18日(金)販売店舗:キャンディストリッパー 全国8店舗(原宿本店・新宿ミロード店・渋谷PARCO店・池袋PʼPARCO店・名古屋PARCO店・仙台PARCO店・梅田エスト店・福岡ソラリアプラザ店)、キャンディストリッパー公式オンラインストア「CANDY STRORE」、ZOZOTOWN※キャンディストリッパー公式オンラインストア、ZOZOTOWNでは、10月16日(金)正午12:00~から先行予約受付。アイテム例:・アミゴルゴンのフーディー添え 10,000円+税・ニャニャニャンニャー・ワンワワンのスウェット 9,000円+税・お髑髏(しゃれこうべ)の長い袖添え 8,000円+税【問い合わせ先】キャンディストリッパーTEL:03-5770-2204
2020年10月19日ミュージカルファンに激震が走った企画『My Story ~素敵な仲間たち~』。9月17日(木)・18日(金)の2日間、ミュージカルの帝王・山口祐一郎がコロナ後初めて帝国劇場に立つ。しかも自身初のトークショーだ。【チケット情報はこちら】毎回新たなゲストを迎えるが、初日は山口と共演経験も多い保坂知寿が、浦井健治とともに登壇する。企画を聞いた時の保坂は「びっくり。「おお!」と声が出ました(笑)」。しかも打ち合わせもないようで、いったいなにがでてくるのか……!保坂は山口と劇団四季時代から何度も共演しており、お互いのエピソードを引き出すのでは?と期待が高まる。先んじてなにか思い出深い話を伺うと、2009年のミュージカル『パイレート・クィーン』を振り返った。「2人ともすごく若い役でした。海賊だし、激しく動いて、走ったり、飛び降りたり、殺陣もある。だから、何度か稽古場で横になられて……休憩していました。限界が訪れたのかな、大丈夫かな、と思っていました(笑)そんな姿、なかなか見られないですよね」また、この機会だからこそミュージカルの“帝王”と呼ばれる山口に聞いてみたいことがあるという。「今は声優さんや歌手さんなどいろんな入り口があるけど、山口さんはミュージカルだけをやってこられた方。パイオニア世代。たくさんの人が憧れていると思う。それをご自身はどう思っているのかを聞きたいです。ミュージカルが広まったことや、コロナで上演できなくなったことなど、今のポジションにい続ける大変さがあるからこその思いを伺いたいです」今回、共に登壇する山口と浦井とは、12月の3人芝居『オトコ・フタリ』で共演する。浦井については「明るくて自由人。大変なことをされているのに大変そうに見えない。それが魅力かな」という印象だそう。3人でのトークにあたり、話題にしてみたいことは……?「世代が離れているので、浦井さんから見えている景色が違うのかなぁ、と気になります。今はミュージカルを目指す人も多いし、競争も激しいし、大変だと思うんです。映像やSNSでなにか発信したり、多才じゃないといけない。きっと苦しんでいる人もいるだろうから」。コロナ禍だからこそ、様々なことに思いを馳せる。観客へも「演劇を続けていく方法を一緒に探りましょう」と声をかける。「人が集まるところには、文化は必ずうまれる。期待通りではないことも起こるかもしれないけど、お客様も一緒にトライしていただきたいです」。取材・河野桃子
2020年09月11日