「夫婦げんかは犬も食わぬ」ということわざ通り、すぐに元に戻るけど些細なことで勃発してしまう夫婦げんか。全くけんかをしない夫婦をうらやましく感じてしまうものです。3人の子育て経験者でもあり、育児の専門家である大阪教育大学教育学部教授、小崎恭弘先生は「子どもに夫婦げんかを見せることも必要です」と言います。子育てにおける夫婦げんかの意味と、じょうずな夫婦げんかについて教えてもらいました。 夫婦げんかを通して社会の争いを学ぶ「社会にはけんかや争いが必ずあります。これから社会で生きていく子どもたちにリアルなけんかを見せ、具体的なやり方を見せて教えていくことは大切なことです」と語るのは、子育てにおける夫婦の在り方について詳しい大阪教育大学教育学部教授の小崎恭弘先生です。 「一切けんかをせず、“清く正しく美しく”の環境で子どもが育つことがいいとは限りません。家庭という集団の中で意思を表明する、嫌なことを嫌と言える、言い返す力を家庭で育むことも大事です」 子どもに見せたい言い争い&仲直りとはいえ、やはり子どもの前で夫婦げんかをすることに、ためらいを感じる人もいるようです。でも、けんかをしない代わりにギリギリまで我慢をしたり、冷戦が始まったりするようでは本末転倒です。自己主張の方法、意思の伝え方、相手とのやりとり、仲直りの仕方など、けんかから学ぶことは多そうです。 「夫婦で口を聞かない冷戦になるほうが、子どもにとってはつらいことなんです。暴力や暴言が入るようなけんかはもちろんNGです。でも、争いは社会で起こることなので、家庭で見て経験しておく必要はありますね。ただし、一番大事なのは仲直りまで見せてあげることです。そして人はときに言い争ったり思い違いをしたりすることもあるけれど、必ずそのあとは仲良くなれるということを子どもに伝える。それが夫婦げんかをすすめる理由です」(小崎先生) こんな夫婦げんかはゼッタイNGただし、どんなけんかもOKというわけではありません。場合によっては面前DVとなり、児童虐待になります。子どもが見ていることを強く意識し、じょうずな夫婦げんかが求められます。ゼッタイNGな夫婦げんかについて、小崎先生に伺いました。 ゼッタイNGな夫婦げんか・手を上げる(暴力)・人格を損なうような言葉を使う(暴言)・収入について責める・容姿を責める・相手(妻、夫)の親の悪口を言う・性格を否定する・けんかが長引く・子どもにパパ/ママの愚痴を言う・子どもを味方につける などです。子どもに愚痴を言う、子どもを味方につけることは、ともすればやってしまいがちですが、「子どもに呪いをかけることと同じこと」と小崎先生は言います。 「子どもはパパもママも両方大好きなんです。だからどっちの味方? と迫られると、2重の苦しみが生まれます。呪いって解けませんから、これは絶対にダメです」 けんかのゴール=仲直りは子どもの目の前で夫婦げんかの目的は、勝ち負けではありません。決して相手を打ち負かすことが目的ではありません。最終的にお互いが理解し合うことがゴールです。つまり、「仲直りまでがけんか」なのです。 「夫婦の間に多少思い違いがあっても、それを乗り越えたら仲良くなれるところを子どもに見せてあげてほしいです。子どもが寝るまでに仲直りできなくて、子どもが寝てから仲直りではダメです。子どもの目の前でけんかして、すぐに否を認めて謝って仲直りする。こうした一連のやり取りを家庭の中で見せてあげてほしいですね」(小崎先生) ルールに基づくけんかはヒートアップ防止にこうして夫婦のいざこざから解決を通して、子どもはコミュニケーション力を学びます。 「コミュニケーションにはいろんなレパートリーがあったほうがいい。夫婦げんか、きょうだいげんか、親子げんかなど、家族のけんかで学ぶことは多いです。ただ、ずっとけんかが続くとお互い疲れてしまいますよね。なので予めけんかのルールを決めておくことをおすすめします」と小崎先生は話します。 『言い合いになったらやめようね』『どっちかがごめんと言ったら、そこで喧嘩は絶対に終わりにしよう』など、夫婦間でルールを作っておくと、長引かず、冷静に仲直りできるかもしれません。家庭は社会の縮図。夫婦げんかも社会勉強の一つになりそうです。ただし、子どもを巻き込むことはゼッタイNGなのでご注意を……。 取材・文/大楽眞衣子監修者:保育士 大阪教育大学教育学部学校教育教員養成課程家政教育部門(保育学)教授 小崎恭弘兵庫県西宮市初の男性保育士として施設・保育所に12年間勤務。3人の息子が生まれるたびに育児休暇を取得。市役所退職後、神戸常盤大学を経て現職。専門は「保育学」「児童福祉」「子育て支援」「父親支援」。NPOファザーリングジャパン顧問、東京大学発達保育実践政策学センター研究員。テレビ・ラジオ・新聞・雑誌等にて積極的に発信をおこなう。「男の子の本当に響く叱り方・ほめ方」(すばる舎)、「育児父さんの成長日誌」(朝日新聞社)、「パパルール」(合同出版)など、著書多数。著者:ライター 大楽眞衣子社会派子育てライター。全国紙記者を経てフリーランスに。専業主婦歴7年、PTA経験豊富。子育てや食育、女性の生き方に関する記事を雑誌やWEBで執筆中。大学で児童学を学ぶ。静岡県在住、昆虫好き、3兄弟の母。
2022年05月26日かねてから選択的夫婦別姓制度に異論を唱えてきた自民党・片山さつき参議院議員(62)。10月26日に放送されたラジオ番組でその理由を述べたが、ネットで呆れかえる声が上がっている。同日、TBSラジオの『荻上チキ・Session』に出演した片山議員。そこでパーソナリティの荻上チキ(39)から「選択的夫婦別姓の議論は党内でどういった段階に?」と訊ねられた。すると、「苗字を変えることで不便を感じるというかたの不便は取り除きたいので、事実上、家族戸籍という日本だけが維持しているもののメリットを全部残しながら、通称を公称化しようと思っていて。この夏かけて、かなり広範な戸籍法改正法を準備しております」と返答した。そして「この問題はデジタル化が進んで、そこを全部してしまうと、最後に残るのはほかの国みたいに戸籍をやめて、生まれたときの1人の登録にするかどうか。そこまで行っちゃうと思うんですが」といい、こう続けた。「そうすると『ファミリーヒストリー』みたいな番組が作れなくなってつまらない国になるなと、私は思うので!今あるものを何も全部捨てて消去することはないと思っています」『ファミリーヒストリー』とはNHK総合で放送されている、著名人の家族の歴史を取材する番組。いっぽう選択的夫婦別姓は、権利の話だ。「現行の民法では婚姻にあたり夫婦がどちらかの性を選んで同性になることが強制されています。妻の姓を変えるケースが多いため、妻の姓が夫の姓と同等に尊重されているとは言えません。なにより、姓が変わるということはアイデンティティに揺らぎが生まれます」(全国紙記者)国連は’03年に夫婦同姓を差別的だと廃止を求め、これまで日本に対して3回勧告している。「夫婦同姓を採用しているのは世界中で日本だけです。国連機関『UNウィメン』の事務局長は『女性は選択肢を持たなければならない』と述べたこともあります。面白いテレビ番組が作れないからと、人権問題をないがしろにしてもいいのでしょうか」(前出・全国紙記者)選択的夫婦別姓に対し、「ファミリーヒストリーみたいな番組が作れない。そしてそんな国はつまらない」と持論を展開した片山議員。ネットではこんな声が上がっている。《片山さつき氏によると、夫婦別姓になると、「ファミリーヒストリー」の様な面白い番組が出来なくなるそうだ。本当にそうだとしたら、多くの出演者の歴史がたかだか100数十年しかたどれない、歴史的価値観の番組だってことになるなぁ》《『ファミリーヒストリー』では父方、母方それぞれの祖先、さらにその父方、母方などをさかのぼりさまざま発見がある。当然ながら、違う姓の祖先たちがヒストリーを語り、彩っている》《片山さつきのショボい言い訳。ある意味戸籍のことをめちゃくちゃ馬鹿にしてるよな》《ファミリーヒストリーの為に生きてるんじゃない》《改姓しないで結婚したいっていう権利をそんな理由で奪わないでほしい》
2021年10月29日(イラスト:まちこ @achiachiachico)夫婦別姓に賛成ですか? 反対ですか?実体験をともなう手続きの面倒さを上げる人が多数いたこともあり、アンケート結果は賛成が72%、反対が28%という結果になりました。ただ、反対派の中には子どものことを考えた意見も多くあります。賛成派、反対派のそれぞれの意見を見ていきましょう。賛成派の意見手続きが面倒!名字を変えた時の手続きが面倒だったから。やるまで気づかなかった。(32歳/建設・土木/事務系専門職)手続きがめんどくさい! 印鑑とか買い替えるのだるい!(28歳/自動車関連/秘書・アシスタント職)再婚同士で連れ子がいると手続き等面倒だと思うので。(28歳/情報・IT/技術職)賛成派の理由としては、「夫婦同姓だと手続きが面倒」という声が多数ありました。結婚後は、慣例的に女性が男性の名字を名乗ることが多く、みなさんご自分の結婚の際に苦労された様子です。クレジットカード、銀行口座、各種SNSサービスのアカウントなど、本当に煩雑ですね。個人の自由を尊重すべき!個人として認めて欲しいから。(39歳/ホテル・旅行・アミューズメント/販売職・サービス系)私は外資系で働いていたのですが、本社のある国では別姓が普通だったので、結婚してもみんな名字を変えなかった。他国の社員から「なんで日本人は名字を変えるの?」とよく聞かれた。(34歳/運輸・倉庫/販売職・サービス系)なぜ同姓でなければならないのかがそもそも疑問。(39歳/金融・証券/販売職・サービス系)「家」や「夫婦」という単位に縛られるのは古い価値観なのかもしれません。「○○さんの奥さん」「○○ちゃんのママ」と呼ばれて終わる人生はちょっと残念です。海外では、自分の姓と夫の姓をつなげて名乗るなど、選択肢を与えている国も多くあります。個人の人権を尊重するという考え方が根づいているからでしょうか。自分の名字が好きだから結婚前の名字が気に入っていたから。(36歳/機械・精密機器/技術職)慣れ親しんだ名字がいいという人もいると思うから。(34歳/学校・教育関連/専門職)子どもの人数も減り、後継ぎがいなくなるところも多くなってくると思うので、姓は別々でもよいのではないかと思う。(40歳以上/金属・鉄鋼・化学/事務系専門職)自分の名字が変わったものだったり、日本でも数が少ないめずらしいものだったりすると、結婚によって消えてしまうのは惜しい気がしますね。生まれたときから大事にしてきた名前。名字も含めて大切にしたいという気持ちから、別姓に賛成という意見もうなずけます。仕事上の不利益があるから手続きが面倒なうえ、ビジネスネーム(旧姓)と使い分けていたりいなかったりして、混乱するので面倒。(34歳/マスコミ・広告/クリエイティブ職)旧姓で仕事の実績を積んできた人にとっては、名字が変わるのは痛手だと思う。(34歳/主婦)実際に仕事をしていくなかで不便を感じている人は、夫婦別姓に賛成したくなるでしょう。とくに研究職の人は、旧姓で発表した論文が現在の実績に紐づけられにくいこともあり、実際に不利益が生まれる事例もあるようです。反対派の意見子どもはどうすればいいの?子どもの「なぜ自分はお父さん(お母さん)の名字なのか」「自分の希望ではない方だ」という気持ちがないがしろにされた議論だと思うから。ら。(34歳/金融・証券/専門職)夫婦で別姓だと、子どもと別姓になってしまう。(39歳/農林・水産/酪農)子どもが迷って可哀想。(39歳/医療・福祉/専門職)反対派の主な理由は、「子どものこと」でした。韓国など、夫婦別姓が通常の国では、子どもは夫側の姓を名乗るよう決められています。自由に選択できるとしても、兄弟で名字が違うのは違和感があるかも。大人の都合だけで決めていい事なのか、迷ってしまいますね。やっぱり結婚したからには……夫婦であれば同じ名字でありたい為。(30歳/情報・IT/営業職)結婚したなら一緒の名字の方がわかりやすいから(39歳/金属・鉄鋼・化学/技術職)夫婦となったからには、同じ姓でありたいという意見もみられました。結婚して名字が変わることで、改めて自分自身が結婚したことを実感するのも事実ですよね。また、「名字は家族の単位なので、別姓だと家族だとわかりにくい」という意見や、「結局別姓したらしたで不便なことはあるのでは?」という意見も見られました。選択性夫婦別姓はありかも? 対話を続けましょう賛成意見のなかには、「夫婦別姓に賛成」としながらも、「個人で選べるとよい」「それぞれの事情にあわせれば?」という意見がありました。いわゆる「選択性夫婦別姓」です。簡単に結論が出る問題ではないので、今後も対話が必要です。一度ご家庭で話し合ってみてはいかがでしょう。夫の思わぬ本音が聞けるかもしれませんよ。マイナビ子育て調べ調査日時:2021年4月28日~5月24日調査人数:137人(22歳~40代までのママ)(マイナビ子育て編集部)
2021年10月27日弁護士ドットコム株式会社は、弁護士ドットコムの一般会員1524人を対象に、選択的夫婦別姓制度に関する意識調査を行いました。調査の結果、選択的夫婦別姓制度の導入については、「賛成」が44.2%、「どちらかといえば賛成」(19.1%)とあわせると、63.3%が賛成していることがわかりました。「賛成」が6割超「あなたは選択的夫婦別姓制度の導入に賛成ですか?」という質問したところ、「賛成」が44.2%。「どちらかといえば賛成」(19.1%)とあわせると63.3%が「賛成」という結果になりました。一方で、「反対」は11.4%、「どちらかといえば反対」(9.4%)とあわせると、20.8%の人が反対しています。男女差をどう考える?男女別で見ていると、「賛成」(男性:35.4%、女性:56.4%)と「どちらかといえば賛成」(男性:19.6%、女性:18.4%)をあわせると、女性の74.8%に対して、男性は55.0%でした。また「反対」(男性:15.7%、女性:5.2%)と「どちらかといえば反対」(男性:12.6%、女性:5.1%)は、あわせて男性は28.3%、女性10.3%となりました。この結果を受けて弁護士ドットコムは「全体としては、改姓することの多い女性のほうが姓を変えるデメリットを想像しやすいため「賛成」の割合が高く、男性は当事者性に乏しいことや別姓による弊害を感じているためか、反対の割合が女性に比べて高いのかもしれません」と考察しています。賛成する人、反対する人の声自由回答で寄せられた声を紹介します。・「事情あり、別姓が法整備されることを期待し止む無く一時的に法律婚契約をしましたが、あまりにも別姓が実現しないため、時期を見て事実婚にする予定です。パートナーも同意見です」(40代法律婚女性・賛成)・「別姓でもその子に不都合がないよう立法してほしい」(40代法律婚男性・どちらかといえば賛成)・「離婚2回していますが、離婚した際に旧姓に戻しづらいので別がよい」(40代離婚または死別し、現在は独身女性・どちらかといえば賛成)・「名前が変わることをうれしく思ってほしい」(30代法律婚男性・どちらかといえば反対)・「子どもが産まれたらどちらの姓にするのか。相続やお墓の問題も出てきそう」(30代未婚女性・どちらかといえば反対)・「別姓が嫌で結婚しないなら、その程度の愛だということ。そういう人は結婚すべきではない」(50代法律婚男性・反対)・「家族としての絆や同一姓となる責任感を持つ意味で必要」(50代事実婚男性・反対)・「家族の一体感がなくなる」(60代法律婚男性・反対)・「子どもが成人になるまでどちらかの姓を名乗り、その選択権を委ねる形でないと子どもの人権が守られず親のエゴになるのでは」(40代法律婚女性・どちらとも言えない)■ 調査概要調査方法:弁護士ドットコム一般会員を対象にアンケートを実施調査対象:1,524名(男性887名、女性629名、性別不明8名)から回答が得られた。調査期間:2021年8月11日〜8月16日※ 原則として小数点以下第2位を四捨五入し表記しているため、合計が100%にならない場合があります。
2021年09月27日今年、事実婚を発表したharu.さんとTaiTanさん。選択的夫婦別姓への議論が起きている今、二人もまた、この制度に疑問を抱き、話し合ってきました。その過程と心持ちにフォーカスします。既存の枠組みに当てはめない“選択結婚”二人らしく、心地よく共に生きていく選択。――おふたりの関係性の中で“結婚”という言葉が出たのは?haru.:私から?(笑)TaiTan:コロンと横になっている時に、僕がポロッと話した気がします。haru.の反応も、そうねーって(笑)。それで合意がとれた感じです。haru.:そうだったね。最初は法律婚も視野に入れていたけど、「姓を変えるのは女性ばかりだよね」って話になって。彼が私の姓になる案も考えながらも、なかなかしっくりこなくて。でも結局は私たちの関係のことだから、二人が一番心地よいかたちを選べればいいと思って。事実婚については、誰かの実体験を聞くより、弁護士や専門家が書いている記事を読んで私たちなりに調べました。弁護士さんによっては事実婚の証明書を発行したほうがいいという意見もありましたが、いま私たちは一緒に暮らしているわけではないので、証明書も作っていないんです。――別姓でいることが事実婚を選んだ大きな理由なのですね。haru.:そうですね。私にとっては、事実婚も普段の色々な選択をしていくのと同じで、二人でどうやって生きていくかを選んだ感覚です。結婚をしたらひとつの姓を選ぶことに「なぜ?」という疑問がずっとあったし、結婚はひとつの証明のようなものだと思いますが、社会の決められた枠組みに自分たちを当てはめなくても、私たちの関係性で結婚を証明することができるのではないかと思って。周りにも同じように疑問を持っている人が多くいるので、そういう人に対しても、これが正しいというより、こういう二人の在り方があってもいいよね、と伝えられたらと思っていました。TaiTan:僕らの知人で、お互いにすごくリスペクトし合っていて仲の良いカップルがいるのですが、結婚したことで唯一しこりが残っているのは名字が変わったことだと話していて。「誰のための選択だったんだろう?」という疑問が、選択してから今日に至るまで、うっすらと自分を支配しているという話をしてくれました。その言葉が僕には効いて。そういう思いを僕らが背負うのはすごく嫌だと思ったのは大きかった。――事実婚を選んで、今の時点で違和感を覚えることは?haru.:この前、いま何か課題はあるかな?って話したけど、何もないね、で終わった(笑)。TaiTan:ないね。当然このあと子どもを持つことや、生活の変化の中で出てくると思いますが。――自分たちの選択をどのように伝えていきたいですか?haru.:私は、もともと恋愛ドラマや映画にときめくこともなく、結婚するからといって『ゼクシィ』も読まない。学生の頃から自分は周りとちょっとズレてるのかなと思ってきたけど、同じように日常の色々なことに違和感を抱いている人は多くいると思います。常識とされていることにはまらなくても、それを曲げる必要もないし、自分が思うままでいいと感じてもらえたらいいですね。自分の中にあったものをひとつ肯定されることで、前に進めると思うので。TaiTan:僕も同感です。事実婚の選択に関して旗振り役になるつもりもないし、聞かれたら話させてもらうくらいの感覚です。それよりも、僕たちが信じていることを実践して、成立している事実を見てもらうことができたらいいなと。そのほうがよっぽど、社会の“こうであるべき”という枠を拡張していくことができるんじゃないかなと思っています。せんたく・けっこん…二人が納得できる、結婚のかたちを考えていく。夫婦同姓が原則である日本の婚姻制度。世界でも日本だけというこの制度に対して様々な動きがある中で、法的に入籍をせず、夫婦関係を築いていく事実婚も選択肢の一つとして注目されている。法律婚、事実婚などパートナーシップの在り方が多様化している今、自分たちにフィットする結婚のかたちを模索する動きが活発に。haru.さん(写真右)1995年生まれ。インディペンデントマガジン『HIGH(er)magazine』編集長。2019年に「株式会社HUG」を立ち上げ、コンテンツプロデュースなど様々な活動を行う。TaiTanさん(写真左)ラッパー。ヒップホップグループDos Monosのメンバー。雑誌のクリエイティブディレクションや、Podcast番組「奇奇怪怪明解事典」を配信するなど多方面で活躍中。※『anan』2021年7月21日号より。写真・村上未知インタビュー、文・菅原良美(akaoni)(by anan編集部)
2021年07月16日井田奈穂さん『選択的夫婦別姓・全国陳情アクション』事務局長「アメリカのカマラ・ハリス副大統領やカナダのジャスティン・トルドー首相、ドイツのアンゲラ・メルケル首相は別姓夫婦です。夫婦がお互いの氏名のままでいることで、社会問題が起きたことはありません。それなのに、なぜか日本では認められない。国際結婚では夫婦別姓が基本なのに日本人同士だとダメ。夫婦同姓が強制されている国は世界中で日本だけ。国連から何度も改善勧告を受けている、まさにありえない状況です」こう語るのは、市民団体『選択的夫婦別姓・全国陳情アクション』(以下、陳情アクション)を立ち上げ、事務局長を務める井田奈穂さん(45)だ。彼女は、企業で広報の仕事をしながら、夫婦別姓も選べるよう法改正を求める活動を続けている。選択的夫婦別姓とは、結婚したあとも夫婦が希望すれば、結婚前の姓をそれぞれ名乗れる制度のこと。現在、日本の法律では、結婚した夫婦は同じ姓を名乗るよう定められている。つまり夫と妻のどちらか一方が姓を変えなければならないが、実際には改姓した人のうち96%を女性が占めるのが現実である。夫婦同姓を強制するのではなく、別姓も選べるよう制度を変えてほしいというのが井田さんたちの要望だ。■「わきまえずに声上げて」と小池都知事4月22日、井田さんと陳情アクションのメンバーは、ほかの2つの団体とともに東京都庁にいた。小池都知事に面会し、選択的夫婦別姓の導入を国などへ働きかけるよう促す要望書を渡すためだ。記者会見でおなじみのグリーンのジャンパーに黒のスカート、マスク姿で現れた小池都知事に、井田さんたちは要望書を手渡しこう伝えた。「私たちが全国各地で行った意識調査では、東京都民の約75%は選択的夫婦別姓に賛成です。特に20代女性は41・1%が、自分が結婚するときに“夫婦別姓が選べるといい”と答えています」すると小池都知事はこんな話をしてくれた。「名字の問題というのはとても大切です。(女性が)リーダーになれば登記の問題とか、海外出張とか、研究論文を書くとか、そういうことがたくさん出てくるので、大変な思いをしてらっしゃる人がたくさんいらっしゃいますよね。私の海外出張に帯同してくれた秘書のパスポートが旧姓使用だったために、“あなたの名前どっち?”と問題になって、煩雑な確認が必要になったこともあるんですよ。そもそも(世界の中でも日本は、男女格差を示す指数の)ジェンダーギャップが120位という大問題もありますから、国会で動いてもらわないといけないことがいっぱいありますね。これからもわきまえずに声を上げていただきたいです」好感触を得られたのは都知事だけではない。井田さんらは5月14日に埼玉県庁を訪ね、大野元裕県知事にも要望書を手渡した。大野知事はこう断言した。「国は基本的な人間の権利をしっかりと尊重していくべき。その中に私は“氏の選択ができる”も入っていると考えています。(姓を)選ぶ自由、権利は国が制限するべきものではない。私は一貫して選択的夫婦別姓に賛成しています」いまや各紙の世論調査では6割~7割が賛成する選択的夫婦別姓。その実現を求める裁判も全国で相次いでいる。次の衆議院選挙の争点になるともいわれている。なぜ「姓を選べる社会」が求められているのか?その理由や背景はさまざまだが、井田さんら当事者の抱える思いはみな、切実だ。■結婚した途端、「うちの嫁」扱いに井田さんは2度の結婚を通して、2度とも改姓をしている。どちらも自分が望んだことではなかった。最初の結婚は19歳のとき。学生結婚だった。自分の氏名に愛着のあった彼女は、名字を変えたくないことを彼に伝えると「妻の名字に変えるのは恥ずかしい」と一蹴された。両方の実家でも「女性が変えるのが当然。あなたのほうがひと回りも下で長男の嫁なんだし」「結婚は家と家とのつながり」と説き伏せられ、誰ひとり井田さんに共感してくれる人はいなかった。「当時、知識もなかったので“そんなものなのかな”と自分を納得させて、井田姓に改姓しました。でも改姓後は人知れず違和感がありました。出産のため入院したとき、病院で毎日、“井田さん”と呼ばれ続け、気分が沈んでいきましたね」そして結婚した途端、夫の家族から「うちの嫁」として扱われることにも驚いた。「夫の父が突然、“うちの嫁には家紋入りの喪服を作る”と呉服店の人を連れて家にやってきたのです。“ありがたいけれど、好きな人と結婚しただけで井田家の嫁になったつもりはないので”と断っても、“あなたの意思は関係ない”と言われ、採寸するまで粘られました」親戚が集まる行事では、女性がお酌や給仕をするのが当たり前。井田さんが酔った男性の親族に身体を触られたり、セクハラ発言を受けたりしても、周囲は笑うだけだった。「まるで生まれた“家”から彼の“家”に譲渡された、どう扱ってもいい人間のような扱いをされたことがとてもショックでした」改姓をしたから「うちの家に入った嫁」という意識になり、所有物のような扱いを受けるのだろうか?そう思わずにはいられなかった。大学卒業後、新卒で入った会社でも改姓後の「井田」を名乗ることにした。「大学卒業時は就職氷河期。会社に“旧姓を使用したい”とは言い出せませんでした。旧姓通称の使用は企業にとっても面倒ですからね。ただでさえ入社時にはすでに子持ちだったので、“面倒なことを頼みにくる新卒”は採用されないのではと思ったんです」大学卒業時、夫は「家庭に入り俺を支えて」と言った。就職を希望した井田さんに「仕事は妻が勝手に始めた趣味だから」という理屈で、「仕事に必要な保育料は自分で負担するように」と突き放した。そのうち食費や光熱費などの生活費、子どもの学費さえ分担を断られるようになった。「今なら経済DVですよね」と井田さんは言う。そうした事情も遠因となり38歳で離婚。親権は井田さんが持ったのだが、「自分の姓は変えたくない」という子どもたちの希望もあり、旧姓には戻さず、「婚氏続称」を選んだ。日本の法律は、母の戸籍に入れる子は同じ姓でなければならないからだ。「私が味わったような望まない改姓の苦痛は、子どもたちに味わわせたくないし、いい影響を与えないでしょうからね。私としても、20年近く井田姓でキャリアを積んできて、いま生まれ持った姓に戻しても不都合なだけだと考えて、そうしたんです」■再婚での改姓で苦痛を知ったそして’17年、現在の夫と再婚する。当初、結婚届を出すつもりはなく、事実婚状態だったのだが、夫が手術を受けることになったとき、思ってもみない出来事が起きた。「彼が腫瘍の摘出手術を受けることになり、合意書にサインをしようとしたら、できなかったんです。病院側に“奥様でない方には署名はしていただけない。本当のご家族を呼んでください”と言われ、妻として扱ってもらえないのかとショックでした」再婚に伴い、また改姓しなくてはならないのか、それは嫌だな、と思った。しかし、再婚しても「井田」姓のままでいるということは、今の夫に望まない改姓をさせたうえに元夫の姓を名乗らせることになってしまう。「さすがにそれは、あまりにも酷だと思って、しかたなく2度目の改姓をしました」子どもたちといた戸籍を抜けて、井田さんは夫との戸籍へ。つまり現在、井田さんと夫の戸籍、子どもたちの戸籍と、1つの世帯に2つの戸籍がある状態になっている。仕事では引き続き通称として「井田」姓を使用している。この再婚で、彼女は初めて社会人が改姓する苦痛を知ったという。「名義変更を繰り返すたびに、自分が名乗ってきた名前が消されて、上書きされていく苦痛を味わいました。改姓すると“あなたの名字がなくなりました”というお知らせが役所から届くんですね。印鑑証明を取り直しなさいとか。“私はいなくなって別人となって生まれ変わった。社会的な死を迎えたんだ”というのをすごく感じました」膨大な数の名義変更にも悩まされた。銀行口座やクレジットカード、パスポート等々。特に、目前に迫った海外出張のためパスポートの名義を至急変更しなくてはならなかったときは大変だった。名義を変えると、出張先でのカンファレンス(会議)の登録名ではなくなってしまい、会場へ入れない可能性がある。そこで、パスポートに旧姓を併記するためにパスポートセンターに3度行き、通常の書類に加え8種類の書類を提出しなくてはならなかった。また、生活費などの引き落としに使っていたクレジットカードの名義変更をしようとしたら、カード番号も変えざるをえず、すべてのカードの決済設定をやり直すことに。これが2年間も続いた。夫婦同姓が強制されているのは世界で日本だけと知ったのは、そんな果てしない名義変更に追われていたころ。「カナダに住む姉が別姓結婚をして、国籍も苗字も元のままで仲の良い家庭を築いているんです。姉に“なぜそんなことをやらなきゃいけないの?”と聞かれ、“今の日本の制度じゃ許されないらしい”と答えたのをよく覚えています」井田さんの姉が住むカナダのケベック州は、ジェンダー平等や「自分のルーツを大切にする」という方針から、婚姻による改姓を禁じている。つまり100%、夫婦別姓の地域だった。「でも、姉は“夫婦別姓で困ったことは1つもない”と言うんです。目から鱗がボロボロ落ちました。日本の状況を変えなくては──、そう思うようになりツイッターでつぶやき始めたら、仲間がどんどんできていきました」そうして立ち上げた陳情アクションの正式メンバーは現在、270名に達している。■夫婦別姓のため「ペーパー離婚」する実情陳情アクションのメンバーには、本来の名字を取り戻すために「ペーパー離婚」をする人たちが少なくない。ペーパー離婚とは、法的には離婚して姓を変えるものの、実生活ではこれまでどおりの結婚生活を継続して「事実婚」の状態へ切り替えること。女性誌『VERY』で活躍するモデルの牧野紗弥さんが告白したことでも話題になった。大阪在住の奥西由貴さん(32)と木村知玄さん(32)も近々、ペーパー離婚を予定している。奥西さんは製造業の会社のIT部門で働き、木村さんはメーカーの研究職に就いている。2人は’16年に結婚。その際、どちらの姓を選択するか話し合った。奥西さんは「生まれ持った名前を変えたくなかった」と言う。「私は自分の名前に愛着がありました。でも、夫が研究職なので、姓を変えるとキャリアの分断になってしまう。そのため仕方なく戸籍上は木村姓となって、業務上は旧姓で働いていました」なんの問題もないと思っていたが結婚後、時折、違和感を持つことがあった。「銀行や病院に行くと、戸籍上の姓で呼ばれますよね。健康診断でもそう。自分で認識していない名字で呼ばれることに抵抗はありましたし、ことさらそれをオープンにしたくないと思っていました」しかし、同僚からは「本当は木村さんなんでしょ?」、「ラブラブのくせに、なんで?」などと冷やかされ、戸惑う毎日。このままでいいのだろうか?そんな思いがぬぐえなかったころ、奥西さんのもとに免許更新のハガキが届く。「私はゴールド免許なんですが、今までは免許証の表面の名前は“奥西由貴”で、裏面に結婚後の木村姓と“旧姓を利用した名前”が両方書かれていたんです。例えばコンビニで荷物を受け取るときなど、免許証を見せれば“奥西さんですね”と言われ、特に問題はありませんでした。ところが、新たに免許の更新をすると、免許証の表面が“木村(奥西)由貴”という表記になるとわかった。自分は誰なんだという思いが込み上げてきて、そもそもなんで自分が名乗りたい名前を選べないのか、疑問に思うようになったんです」2人で時間をかけて話し合った結果、夫婦別姓にするため離婚し、事実婚へ切り替えることを決めた。奥西さんは母親へ「本当は奥西として生きていきたい」と折に触れて伝え、理解を得たという。医療従事者として働くYさんは、20年前に結婚し、出産した直後にペーパー離婚して事実婚となった。「そもそも結婚自体は望んでいました。子どもを授かったときにどうしようかとなって、当時は婚外子に対する差別もあったので、出産直前に婚姻届を出しました。結婚の合意はあって子どもを持ったんだという形にしたかったので。生まれた子どもの出生届を出して、産休中にペーパー離婚をして、元の名前で職場に復帰しました」Yさんに、なぜそんな方法を取ったのか理由を聞いた。「よく聞かれるんですけど、私にしてみれば、生まれ持った名前を名乗るのに理由を求められることのほうがおかしい。変えたい人は理由があるだろうけど、変えたくない人に理由はない。自分が実績を積んできた氏名だし、私の名前だから、というだけ」■「最初から事実婚にしておけば」と後悔北海道に住む佐藤さんと西さん夫婦も、結婚届を出してから半年後の昨年8月、事実婚に切り替えた。2人は共に病院職員として働いている。妻の佐藤さんが言う。「私は自分の名字のままでいきたかったけど、どちらかが変えなきゃいけない。やっぱり男性が名字を変えると“婿養子なの?”とか“妻がいいおうちの人なの?”とか、いちいち聞かれたりするだろうな、彼も名字を変えるのは嫌だろうなと思いました」本当は、「最初から事実婚にしておけばよかった」と後悔している。「結婚届を出した当時は今みたいに仲間もいなかったし、やはり社会とか職場や家族のことを考えると、これでやっていくしかないな、となかばやけくそな感じでした」それでも、「なんで嫌な思いをしてまで生きていかなければならないのか」と悩んだ末、事実婚という選択にたどり着いた。ここに挙げた3組は、選択的夫婦別姓が認められていれば、そもそも離婚しなくてもよかった人たちだ。陳情アクションのメンバーで事実婚を選択するカップルは増えている。だが、当事者になって初めてわかるデメリットも多い。例えば、法的に「配偶者」とは認められないために、配偶者控除を利用することができない。前述した井田さんのケースのように、入院や手術の同意書に家族としてサインが認められないことがある。最大のデメリットは、事実婚のパートナーには相続権がないことだ。有効な遺言書がなければ、遺産は亡くなったパートナーの親族などが相続人となる。また、子どもが誕生した場合は、自動的に親子であると認められるのは母子関係のみ。父子関係は改めて認知の手続きをしなければ戸籍に記載されることはない。先述した奥西さんと木村さん、佐藤さんと西さんの両カップルも、今のところ子どもを持つことは考えていないと言う。だが、「いつか選択的夫婦別姓が現実となった暁には、考えたい」と口をそろえた。■「夫婦同姓」は日本の伝統ではない意外に思われるかもしれないが、日本は古の昔から「夫婦同姓」だったわけではない。制度化されたのは明治時代の1898年。実は、120年ほどの歴史にすぎない。「日本の伝統と思われているものって、明治時代に作られたものが結構多いんです。例えば江戸時代には、女性のほうから三くだり半、つまり離婚を突きつけるなんてことも普通にあったんですね。女性が財産を持つことも可能で、自分で商売を営むこともできました」名字を持つ豪族や武士には結婚改姓の伝統もなかった。一般の人が姓を名乗ることが義務化されたのは明治時代になってから。徴兵管理のためだったと言われている。明治31年(1898年)、時の政府は、男性を戸主(家長)としてほかの家族を支配する「家制度」を民法に導入。それと同時に作られたのが、西欧のまねをした夫婦同姓の制度だった。「夫婦同姓には、女性が男性の家に入り、家や戸主に付き従うという意味合いがありました。さらに明治民法のもとでは、女性が持っていた財産権、子どもの親権、離婚を言い出す権利、自分で住居を決めたり職業を決めたりする権利も一切、失われました」1947年に民法改正に伴い「家制度」は廃止されたが、夫婦同姓の制度は変わらなかった。「女性がサポート役になって、男性を持ち上げるのが正しい日本のあり方だという、家制度とともに培われてきた考え方も定着してしまいました」このようにして夫婦同姓を義務化する制度は生き残り、いまなお女性たちにプレッシャーを与え続けている。■陳情アクションが力を注ぐ3つの活動井田さんたちが陳情アクションで行っている活動は大きく分けて3つ。地方議会からの働きかけ、国会議員への働きかけ。それから、政治家や市民を対象にした選択的夫婦別姓についての勉強会だ。活動を始めるきっかけはツイッターだった。「姓を変えたことによる名義変更があまりに大変で、ツイッターで試しに検索してみたら、私と同じように結婚による改姓問題で困っている人のツイートがたくさん出てきました。いまの日本では、姓は家の名を表しているのではなく、個人名のはずです。しかし、廃止されたはずの家制度の考えにとらわれて、夫婦別姓に抵抗を感じる人が多いこともツイッターを通してわかりました」そうやってツイッターで知り合った人に誘ってもらい、井田さんは選択的夫婦別姓を望む人たちが集まるオフ会に参加した。「オフ会のメンバーは、ずっと前から活動をしていて、40年以上も議論が続いてきた経緯を教えてもらいました。そんなとき、サイボウズの青野慶久社長が訴訟を提起したことを知ったんです」サイボウズは、テレビのCMなどで知られるソフトウエア会社である。青野社長の戸籍名は「青野」ではない。婚姻にあたって、結婚相手が「名前を変えたくない」と言うので、「自分が変えるのもおもしろいかな」という軽い気持ちで改姓したという。ところが、海外出張でのパスポートの名義や銀行口座の開設などで困りごとが続出。結婚後もそれぞれの姓を選べる「夫婦別姓」を認めないのは憲法違反だとして’18年、国を提訴している。同年3月、井田さんは議員会館で開かれた、選択的夫婦別姓を求める院内集会に参加。そこで大きな疑問を抱く。「集会には、超党派の国会議員24人、議員秘書42人を含む148人が参加していました。こんなにたくさんの議員さんたちが参加しているのに、なぜ(夫婦別姓が認められるように)法改正されなかったんだろう、と」また集会には、選択的夫婦別姓を望む夫婦もたくさん出席しており、当事者同士で情報交換ができたことは井田さんにとって大きな喜びだった。そこで出会った地元の仲間と「地元選出の国会議員に法改正を頼みに行こう」という話になり、仲間の粘り強い交渉の末、同年8月に東京・中野区選出の国会議員である松本文明衆院議員に会いにいくことができた。それまで政治とは無縁だった井田さん。議員と名のつく人との初めての対面はドキドキものだった。井田さんらの訴えに、松本議員はアドバイスをくれた。「私たちが困っているのは理解できると言われました。でも“国会議員は昔ながらの家族観を持っている支持層の顔色を見ざるをえない”とおっしゃったんです。だからこそ、法改正を求める当事者があちこちで陳情をして、意見書を地方議会から国会に上げる。そうやって“これだけ多くの人たちが法改正を求めている”と示してくれれば、国会議員も議題にあげやすくなるんですよ、と──」陳情の具体的な出し方まで教えてもらった井田さんたちは、それを実践していった。中野区議会の議員ひとりひとりに会いに行ったのだ。「熱心に話を聞いてくれることに感動しました」同年12月、井田さんたちの出した陳情は中野区議会で賛成多数で可決された。国会へ選択的夫婦別姓を求める意見書が送られることが決まったのだ。井田さんたちは「陳情を通じて地元の地方議会から国会へ意見書を送る」という方法を身をもって体験した。そこから、「このノウハウを共有すれば、法改正を望むほかの人たちも同じ動きができるのではないか」と思い、陳情アクションを立ち上げ、同時にサイトも開設した。井田さんのツイッターには選択的夫婦別姓に賛同する意見も多く届くが、反対する声もある。露骨な人格批判や罵詈雑言を浴びせるようなケースを除いて、彼女は投げかけられたツイートのほとんどすべてに返信をしている。「反対派のご意見は大変ありがたいんです。選択的夫婦別姓に懐疑的な議員にお会いするためには、反対を唱える人たちが何に反対しているのか、調べて資料をきっちり作らないといけない。これは営業などでも同じこと。相手は何かしらの不安をお持ちですよね。その不安に応えるために、こういう資料をお持ちしましたと。そう言えるかどうかで心証がだいぶ違うんです。反対派の方への返信は、法改正に関して懸念を持たれる人に対して議論するための訓練、“壁打ちテニス”みたいなものなんです(笑)」現在、全国各地の地方議会で可決された「選択的夫婦別姓」を求める意見書は214件。そのうち73件は井田さんたち陳情アクションのメンバーが陳情を行ったものだ。「だから地道にやっていこうと思っています。地方議会に声を伝えていくし、旧姓使用に限界を感じたり、トラブルに巻き込まれたりした人の資料を作って各政党に働きかけていく。市民や政治家向けの勉強会も開催しています」■「子どもがかわいそう」だから反対?選択的夫婦別姓を求める世論が盛り上がりを見せる一方、「家族の絆が薄まる」「社会が壊れる」「犯罪が増える」「子どもがかわいそう」などと反対する人たちが根強くいる。一部の国会議員をはじめ保守系の政治家たちだ。今年1月30日、自民党の国会議員50名が、「選択的夫婦別姓制度への反対」を呼びかける書状を地方議員に送っていたことが明らかに。そこには、男女共同参画担当相に就任した丸川珠代議員の名前もあったことが発覚した。「議会で選択的夫婦別姓制度の実現を求める意見書が採択されないよう“お願い”する」という内容の手紙が送付されてきたとして、埼玉県議会の田村琢実議長(当時・現幹事長)が公表したのだ。報道によると、47都道府県議会議長のうち、自民党に所属する約40人に同様の「手紙」が送付されたと伝えている。田村県議は、次のように語ってくれた。「選択的夫婦別姓は今すぐにでも制定すべき問題です。しかし、一部の政治家が当事者のことを理解せずに、自分の意見を主張するために頓挫している。公の政党はほとんど賛成です。だから、これは自民党だけの問題なんですね。私も一政治家として、こんなことはすぐ解決しなきゃいけないのに、一生懸命にならざるをえない井田さんの立場をつくってしまったことに申し訳ないと思っています」井田さんは、「さすがにこれは卑怯だと思った」と憤る。「私たちは正当な手続きで、法律にのっとって、国に意見を送るために地方議会へ意見書を可決してもらうよう働きかけてきました。国民が国に意見を届ける正当な手続きが地方議会の意見書です。改姓問題は、国民の困りごとです。その声に耳を傾けないばかりか、水面下で動いて反対せよと圧力をかけるのはまったく失礼なことですよ」陳情アクションは手紙に名を連ねていた50名の国会議員のリストを公開、さらに公開質問状を提出した。手紙を出した経緯と見解をたずねたが、回答があったのはわずか3人、正面から質問に答えた議員は1人もいなかった。家族法に詳しい立命館大学の二宮周平教授は、手紙で触れられていた「(別姓が容認されると)社会制度の崩壊を招く」などの意見は「理がないし、説得される反対意見はひとつもない」と切り捨てるコメントを出している。同じく手紙にあった、「子どもにとって好ましくない影響があると思う」という意見も、選択的夫婦別姓をめぐって頻繁に耳にする。「例えばわが家では、私や夫と子どもたちの姓が違うけれど、とても仲よし。陳情アクションのメンバーを親に持つ別姓家庭で育った子どもたちに聞いても“意識したことがなかった”“普通に仲のいい家族なのに、なぜ他人が決めつけるのか”という意見ばかりでした」と井田さん。それにしても、どうしてこうした圧力がまかり通ってしまうのだろうか?「40年間、ずっと反対している人たちが一定数いるんです。(日本最大規模の保守系団体である)『日本会議』が代表的ですが、彼らは男尊女卑的な考えを持って譲らない。男性の名字に女性は合わせるべきであり、女性は3歩下がって家事育児を担い、美しい国・ニッポンを支えるべき……等々。天皇がいちばん上にいて、社会の最小基盤は家族であり、ピラミッド型構造であるという家族的国家観を持つのは自由ですが、他人に強いることはできないはず」井田さんが出会った「反対派」の中には、夫婦別姓が選べるようになると、「女性に男性と同じ権利があるとわかってしまったらまずい」と公言した区議会議員もいる。■「姓を選べる自由」をあきらめないさらに井田さんは、日本社会で強いとされている「同調圧力」にも目を向ける。「自分たちは我慢してきたのに、下の世代が結婚後も元の姓を選べるようになるのはずるい、という人たちがいます。これは部活のしごきと一緒で、“俺たちだってしごかれて理不尽な思いをしてきたんだから、次の世代が楽になるなんてずるい”というのと同じ発想です」また一方で、「男性優位の世の中をうまく渡ってきた。だからあなたも利用してやればいい」と、違う形で同調圧力をかけてくる女性もいると井田さんは言う。「男のほうに合わせて、それなりに頭を使って、うまく可愛がられる女でいなさいよ、というわけです。でも、それで何が残ったのでしょうか?結局、次の世代に自分と同じ苦しい思いをさせることになるのではないか。子どもたちに“これが日本なんだよ。あきらめて”と私は言いたくない。望まない改姓を強いられる理不尽なことは、もうやめにしなくては」選択的夫婦別姓を求める訴訟で、2015年に最高裁大法廷は「民法の規定に男女の不平等はなく、夫婦が同じ姓を名乗る制度は日本に定着しているとして、合憲との判断」を示した。だが一方で、制度のあり方は国会で議論されるべきだとも指摘している。「サイボウズの青野さんも裁判で戦ってくれて、また前向きな判決も増えています。私は別姓が認められるよう法改正されるまで、地道に松明を掲げて主張していきたいと思っています。でも、本音を言うと私の代でこの活動は終わりにしたい。次の世代へ引き継ぐ必要はないように、これからも声を上げていきます」(取材・文/小泉カツミ撮影/矢島泰輔)こいずみ・かつみノンフィクションライター。芸能から社会問題まで幅広い分野を手がけ、著名人インタビューにも定評がある。『産めない母と産みの母~代理母出産という選択』『崑ちゃん』(大村崑と共著)ほか著書多数
2021年06月13日結婚関係が多様化していることもあり、籍を入れる以外の選択肢も増えています。新しい結婚関係の形である性を別にする「夫婦別姓」を検討する人も少なくありません。しかし日本では夫婦別姓が認められていないので、どのような選択肢があるのか分からない人も多いはずです。そこで今回は、日本で実現可能な夫婦別姓の形を紹介します。日本における夫婦別姓とは日本における夫婦別姓は、「事実婚」「旧姓の通称使用」「選択的夫婦別氏」があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。籍を入れない「事実婚」事実婚とは、婚姻関係があるものの籍を入れずに生活を一緒に送ることです。いわゆる内縁関係にあるふたりですが、法律上の婚姻関係にないので夫婦別姓を名乗れます。旧姓を名乗る「旧姓の通称使用」法律上の婚姻関係にあるものの通称として旧姓を名乗る「旧姓の通称使用」。戸籍では姓は同じなので、夫婦別姓が認められているわけではありません。しかしながら、通称で旧姓を使用することはできるのです。性を選べる「選択的夫婦別氏」選択的夫婦別氏は、婚姻関係を結ぶ時に相手の姓、もしくは自分の姓を自由に選べる制度です。残念ながら、今の段階で認められている制度ではありません。しかし、選択的夫婦別氏の導入が検討されているのでより簡単に夫婦別姓が実現できます。夫婦別姓にする3つの問題点夫婦別姓は、異なる姓で婚姻関係を継続することです。「姓が違うだけ!」と軽く考えがちですが、夫婦別姓にはいくつか問題点もあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。法律上で夫婦として認められない籍を入れずに婚姻関係を継続する場合、夫婦別姓で過ごせます。ただし、法律上では夫婦として認められません。婚姻関係を結んだ夫婦であれば受けられる公的な補助を受けられないのです。また子供を授かった時は未婚の母になります。先々のことを考慮する必要があるでしょう。批判的な言葉でストレスを感じる日本では、まだまだ従来の結婚関係が一般的だと考えられています。籍を入れずに婚姻関係を継続したり通称で旧姓を名乗ったりなど、周りと異なる行動をすると批判的な言葉を浴びることも。そんな心無い周囲の言葉にストレスを感じることも増えるでしょう。強い気持ちで夫婦別姓を選ぶことが重要になります。子どもが傷つく可能性がある子どもを持った場合、学校でいじめられたり傷つくような暴言を吐かれたりなど悪い影響を与える可能性があります。自分ならまだしも、子どもを悲しませる状況は避けたいですよね。将来的に子どもを作りたいと考えているなら、この点もしっかり考慮する必要があるでしょう。選択的夫婦別氏制度の導入が検討されている!日本の現状では、夫婦別姓は認められていません。ただ結婚関係の多様化を求める声が多くなり、姓を自由に選べる選択的夫婦別氏制度の導入が検討されています。今のところまだ検討段階ですが、今後導入が実現される可能性も。夫婦別姓における問題点を解決するなら、選択的夫婦別氏制度の導入を待つのもひとつの方法かもしれません!
2021年05月25日結婚関係が多様化する昨今。通常の結婚とは異なり、あえて婚姻届は出さなかったり旧姓を名乗ったりなど夫婦別姓を選ぶ人も少なくありません。ただ子供がいる場合、夫婦別姓にすると悪影響を与えないか不安に感じる人も多いはずです。そこで今回は、夫婦別姓が子供に与えるメリット・デメリットを解説します。夫婦別姓における日本の現状世界的に見てみると、夫婦別姓を認める国は多く存在します。ただ一方で、日本では夫婦別姓が認められていません。ここでは、夫婦別姓における日本の現状を見ていきましょう。日本で夫婦別姓の選択はない夫婦別姓を認める国が多いなか、日本では夫婦別姓を認めていません。なぜなら、戸籍法74条及び14条1項では夫婦の姓が同一であることを前提として戸籍を作成することを規定しているからです。婚姻関係を結ぶときは、どちらか一方が他方の性に変更しなければいけません。ただし、婚姻届は出さなかったり旧姓を名乗ったりすることで、夫婦別姓にすることができるのです。夫婦別姓の賛成派は約7割もいる日本では夫婦別姓が認められていませんが、女性が半ば強制的に性を変更しなければいけない現状に疑問の声も多く挙がっています。ある調査によると、夫婦別姓を賛成する人は全体の約7割もいることが分かっているのです。今後の流れによっては夫婦別姓が認められる可能性もあるでしょう。子供に与えるデメリット子供がいる人は、夫婦別姓にすることで悪い影響を与えないか不安に感じる人も多いはず。そこで子供に与えるデメリットを見ていきましょう。親に対する繋がりが薄くなる夫婦別姓にすることで、親に対する繋がりが薄れる可能性があります。家族の絆は、姓が同じだからといって保証されるものではありません。しかし、姓が違う親との関係は薄まることを懸念する親はとても多いようです。学校で同級生にいじめられる従来に比べて結婚関係も多様化していますが、夫婦別姓を選ぶカップルはまだまだ少ないのが現状です。そのため、小学校や中学校など多感な時期は親の姓が異なることを受け入れられなかったり学校で同級生にいじめられたりする可能性もあります。夫婦別姓は得られるメリットも多い日本ではまだまだ少数派の夫婦別姓はデメリットが多いように感じますが、メリットもあります。ここからは夫婦別姓は得られるメリットを見ていきましょう。子供は男女平等を実感できる少数派の夫婦別姓は、学校で目立ちいじめの対象になる可能性もあります。ただ、子供は早い段階から男女平等を体感できるのです。男女平等は日本の社会において重要な課題のひとつで、社会に出てからはより身近に感じる社会問題です。早い段階から社会で役立つスキルを身に付けられるのは、大きなメリットだといえます。離婚や再婚にも踏切やすい夫婦別姓は、離婚や再婚を決断しやすいメリットがあります。なぜなら、たとえ離婚や再婚になっても姓はそのままなので、子供に与える影響を最小限に抑えられるからです。結婚は離婚や再婚を前提としてするものではありません。ただ、いざという時には強い味方になってくれるはずです。夫婦別姓はデメリットだけじゃない!夫婦別姓は、今の日本で許されているわけではありません。ただ、籍を入れなかったり別姓を名乗ったりすることで夫婦別姓は実現できます。夫婦別姓が実現することで子供に与える影響も懸念されますが、デメリットばかりではありません。夫婦でしっかり話し合って夫婦別姓にするか決めましょう。
2021年05月25日10日、自民党が選択的夫婦別姓制度を議論するワーキングチーム(以下WT)の設置を発表。しかし、その内容に批判が集まっている。各メディアによると、同WTの座長には石原伸晃元幹事長(63)、事務局長には西村明宏氏(60)が就任。この2名に、冨岡勉氏(72)、奥野信亮氏(77)を加えた計4名が幹部となって、論点をまとめていく。同日行われた記者会見で、自民党の下村博文政調会長(66)は「拙速な議論はせず、ある程度は時間を要しながら丁寧に議論していきたい」と意気込みを語っていたという。会見で「ニュートラルな方に幹部になってもらった」と語ったという下村政調会長だが、同WTに女性は一人もいない。平成28年度に厚生労働省が発表した報告によると、結婚時に夫の姓を選択した女性は2015年時点で96%だった。また、このWTにはもう一つ“問題”がある。石原、西村、奥野の3氏は過去に選択的夫婦別姓制度導入への反対を表明している。冨岡氏は反対表明していないものの、4氏全員が神道政治連盟の国会議員懇談会の会員である。同懇談会には自民党を中心に299名の国会議員が参加しているが、そのほとんどが選択的夫婦別姓制度導入について反対している。“ニュートラル”を標榜しながら、女性不在、かつ幹部のほとんどが反対派であったWT。そんな同党の姿勢には批判の声があがっている。《夫婦別姓導入反対が「ニュートラル」というのが自民党の立場なのだろうと。投票に行け、自民党には投票するな、としか言えない》《男性は「ニュートラル」だという考え方そのものが性差別バリバリだわ》《あまりにもひどいので、もう一言。選択的夫婦別姓問題を、強制的同氏制度をこれまで強制だと感じたことのない人たちで決める、とな。性別を超えて選択のない世界へ偏る人びとが日本社会を牛耳ってます》
2021年03月12日丸川珠代男女共同参画担当大臣(50)含む自民党の国会議員50名が埼玉県議会議員に対し、“選択的夫婦別姓制度導入に賛同する意見書を地方議会で採択しないよう求める文書”を送っていたと2月24日に報じられた。朝日新聞デジタルによると、丸川大臣は「私個人の信念だ」と説明したという。そんな夫婦別姓に反対の立場を示した彼女だが、実は丸川は旧姓。08年6月に自民党の大塚拓議員(47)と結婚し、大塚珠代となっているのだ。2月24日にアップされた「インターネット版 官報」にも「丸川珠代(本名・大塚珠代)」と記されている。しかし結婚して以降、13年にもわたって丸川珠代という名前で政治活動を続けている。そのため、ネットでは彼女の言動を疑問視する声が相次いでいる。《ご本人は結婚して「大塚珠代」が本名なのに、夫婦別姓で「丸川珠代」を名乗り続けているという不思議》《旧姓で仕事してる大塚珠代さんなのにね》《自分は、別姓を使いながら、それに反対する二枚舌》民法750条で「夫婦の同氏(=同姓、同名字)」が規定されているため、結婚すると夫婦は同じ姓を名乗らなくてはならない。そして慣習的に、女性が姓を変えることとなっている。「姓を変更すると、名義変更による不利益をこうむることもあります。変更のために時間が削られるだけでなく、多額のお金が必要となることも。さらに長年使ってきた名前に愛着があり、『姓が変わることに抵抗が……』との声も聞こえてきます」(全国紙記者)■なぜ慣習として女性が変更することに?2月18日に放送されたドキュメンタリー番組「夫婦別姓 “結婚”できないふたりの取材日記」(NHK Eテレ)では、夫婦別姓を選択した事実婚夫婦が登場した。妻いわく、「結婚はしたいけど、あなたの姓にはなりたくない」とのこと。そこで彼らに意見を述べたのが、元衆議院議員の亀井静香氏(84)だった。「亀井氏は夫に対して『心から愛されてないんだよ、間違いない』などと発言しました。強制的な“夫婦同姓”は社会的な不利益を強いることであり、アイデンティティも脅かしています。『愛があるかないか』というのは関係ありません。また亀井氏は『国家の恩恵を受けたいなら、ルールに妥協しないと』『姓が一緒だ、別だと言うこともない。みんな天皇の子だから一緒』とも話していました。しかし『なぜ多くの場合、慣習として女性が変更することになっているのか』というのが問題の根本ではないでしょうか」(前出・全国紙記者)選択的夫婦別姓制度は「姓を変えたい人は変えればいい」というものだ。大塚姓でなく、丸川姓を選択している“政治家・丸川珠代”。男女共同参画担当大臣としてジェンダー平等の旗振り役でもあるが、その振る舞いはあらゆる矛盾を孕んでいるのではないだろうか。
2021年02月25日夫婦がそれぞれ望む場合は、結婚前の姓を名乗ることを認める『選択的夫婦別姓制度』。2020年11月現在の日本の法律では、結婚後に夫か妻のいずれか一方が姓を改めなければなりませんが、現状、妻が夫の姓に改めるケースが圧倒的に多いようです。そのため、女性が社会的な不便・不利益を被ってきたと指摘されており、近年『選択的夫婦別氏制度』の導入を求める声が高まっています。しかし、その一方で「夫婦別姓にすることで、子供の姓をどちらかにするか混乱する」といった意見もあるとのこと。産経ニュースは、自民党内で制度の導入を巡り議論が活発になっていると報じています。自民党の有志議員が、家族や地域社会の絆を重視する議員連盟「『絆』を紡ぐ会」(仮称)を設立することが17日、分かった。25日に講師を招いて初会合を開き、選択的夫婦別姓などの問題点について議論する。発起人には高市早苗前総務相や山谷えり子元拉致問題担当相、片山さつき元地方創生担当相らが名を連ねた。設立趣意書では、新型コロナウイルスの影響で家族の在り方などを考える機会が増えたと指摘。「地域社会の絆、家族の絆など、わが国の更なる発展のための政策を検討すべく設立する」とした。産経ニュースーより引用「別姓で家族の絆がなくなる」に疑問よねはらうさこ(@yoneharausako)さんは『選択的夫婦別姓制度』にまつわる議論で感じたことを漫画化。Twitterに投稿したところ反響が上がりました。家族間で別姓になると、「家族の絆がなくなる」と心配する声がありますが、よくよく考えてみると…。選択的夫婦別姓について、現行の制度でも違う苗字になる家族がいることを忘れないでほしい話 pic.twitter.com/ioQVC0RXCV — よねはらうさこ (@yoneharausako) November 29, 2020 今でさえ、多くの女性は結婚と同時に姓を変えています。しかしそのことで、親や兄弟姉妹との絆は喪失されたのでしょうか。そう考えると、「別姓になる=絆がなくなる」といった心配は無用かもしれません。また、海外ではすでに『選択的夫婦別姓』の制度を導入している国もあるので、よい事例であれば積極的に参考にすることも大切でしょう。ネット上では投稿に、さまざまなコメントが寄せられました。・同じ姓でないと家族の絆が保てないようなら、それは絆ではなくただの呪縛です。・選択制なので、反対する理由がないです。・苗字が違うだけで、家庭が崩壊して論争が起こるようじゃ『絆』の深さを疑いますね。・絆は姓で決まらない。過ごしてきた時間や、お互いを大切に思う気持ちで築かれていくもの。結婚相手の姓に変えたいという人もいれば、「名義変更の手続きが煩雑」「長年親しんだ姓を変えたくない」などの理由から別々に名乗りたいと思う人もいるでしょう。何をもって『家族の絆』と考えるかは、当人たちが決めればいいこと。どのような選択をしても、尊重される社会になってほしいものですね。[文・構成/grape編集部]
2020年11月30日夫婦仲のバロメーターともいわれる夜の夫婦関係。でも、一般的なセックスレスという枠に当てはまりながらも、仲がよい夫婦が存在するのを知っていますか?この記事では、夜の夫婦関係がなくても仲がよい理由と、セックスレスでも心配いらないといえる根拠について話をします。夜の夫婦関係がなくても仲がいい理由夜の夫婦関係が長期間なくても、いつも仲がよい二人。その秘密はどこにあるのでしょうか?精神的に独立している没頭できる趣味があるなど、お互いに楽しめることがあり心が満たされています。お互いの考えを尊重しているので精神的に相手に依存することがなく、尊敬の気持ちを持ちながら一緒にいることができるのです。愛情表現やスキンシップを欠かさない夜の夫婦関係がないからといって、スキンシップがまったくないとは限りません。キスやハグは欠かさないなど、愛情を日常的に表現することでお互いの気持ちを確認できているので、心が十分満たされていて不安や不満を感じないのです。もともと夜の夫婦関係が苦痛だった子どもが欲しくて夜の夫婦関係をもっていたものの、もともとお互いに行為を苦痛に感じていたというカップルもいます。この場合は、行為がないことがお互いをつなげる潤滑油になっており、行為がないことをネガティブに感じることはありません。夜の夫婦関係がなくても心配はいらないセックスレスを心配している人は、逆に心のつながりに自信が持てない場合が多いのではないでしょうか。夜の夫婦関係がなくても、心配がいらないと思える根拠が以下の3つです。夜の夫婦関係に関する悩みや喧嘩がないもともとセックスに重点を置いていないので、そのために悩んだり喧嘩をしたりすることがありません。セックスに関する問題はとてもデリケート。そのため、喧嘩でお互いに傷つけあうこともあるでしょう。こういったカップルにはそれが無い分、穏やかな関係が続きます。よく話し合いお互いを知り信頼しているケンカをしても夜の夫婦関係のあとに仲直りしていることがあるように、セックスがお互いの関係を上手く運ぶケースもありますね。ただ、セックスレスでも仲がよい夫婦はその手段を使えない分、問題があればよく話し合って解決しようとします。そのためお互いの気持ちをよく理解しており、それが信頼につながるのです。一緒にいて安心できるお互いを信頼しているので浮気をしようとも思わず、信頼している同士が一緒にいられることに幸せを感じています。価値観が似ていることで話題が尽きないなど、いつまでも親友同士のような安心できる関係が続くのが特徴です。納得済みならセックスレスでも問題ない夜の夫婦関係がないと聞くと、ネガティブな印象を受ける人が少なくないかもしれません。でも、夫婦がお互いに今の形に納得しているのであれば、それはネガティブな状態ではなく、逆に、より仲がいいことを証明できる鍵になっているのではないでしょうか。体のつながりだけでなく、心がつながっているからこそ、仲がよい夫婦関係を長く続けられるという考え方もあるのです。
2020年11月10日子どもが生まれると、育児に追われて夫婦の時間が極端に少なくなることがあります。夫婦間でのコミュニケーションが不足すると、夫婦関係に溝ができる可能性も高くなるでしょう。そこで今回は、夫婦の時間の作り方やラブラブな夫婦の過ごし方を紹介します。子どもが生まれると生活は変わる?子どもがいない夫婦であれば、結婚後も同じ生活が続くだけなのでそう大きい変化はないかもしれません。しかし子どもが生まれると、これまでのスタイルが一変して子ども中心の生活になるため、自分たちのペースで生活することが難しくなります。意識して時間を作らないと、夫婦だけで過ごす時間が減っていくことは間違いないでしょう。夫婦の時間はいつ作れるの?それでは、夫婦の時間はいつ作ることができるのでしょうか?その方法を見ていきましょう。子どもが寝たあとの時間子どもが寝たあとの時間を利用して、コミュニケーションを取る夫婦は多いようです。夜泣きがひどい時期は、赤ちゃんが泣くたびに対応をしなければいけないため会話が途切れることも。しかし、2歳を過ぎると夜泣きもおさまることが多いため、子どもが寝たあとの時間を利用して夫婦で過ごす場合が多いようです。日中子どもがいない時間子どもが幼稚園や保育園に通い始めると、子どもがいない時間ができます。平日、子どもが幼稚園や保育園に行っている間に、有給をとって昼間にデートを楽しむ夫婦もいるようです。幼稚園や保育園へ行っている間はまとまった時間が確保できるため、近場だけでなく遠出をして夫婦の時間を楽しんでいる人もいるようです。ラブラブな夫婦の過ごし方夫婦の時間が作れても、何をしてよいかわからないと悩む人も多いのではないでしょうか。そこで、ラブラブな夫婦の過ごし方を紹介します。2人でドライブに行くいつもなら子どもと一緒に出かける休日に、どちらかの両親に子どもを預けて昼間に2人でドライブに行くのはいかがでしょうか。子どもがいないことで育児から解放されるだけでなく、自宅から離れて新鮮味のあるデートを夫婦で楽しめます。また、ドライブデートは2人だけの空間になるため、普段は言いにくい悩みを打ち明けるのにも最適。ドライブデートが終わったら、そのまま子どもを迎えに行けるので時間も効率よく使えるでしょう。夜はまったり映画鑑賞子どもが寝たあと、家でまったり映画鑑賞をするのもおすすめ。子どもがいる夫婦は子どもの趣味に合わせて映画を観るので、自分達が興味のある映画を観られる機会はそう多くないかもしれません。しかし、夫婦だけなら大人が楽しめる映画を観られます。映画を観終わったあとは、お互いの感想を言い合ったりして会話も弾むことでしょう。自然な会話が生まれるので、夫婦にとって大切な時間になるはずです。夫婦で一緒に過ごす時間を楽しもう!子どもが生まれると生活が大きく変わるため、2人だけで過ごす時間すら取れないことも珍しくありません。しかし、このまま夫婦の時間を作らないでいると関係に溝ができる可能性もあります。もちろん子どもの育児は第一ですが、時間をやりくりして夫婦2人だけで過ごす機会を作るようにしましょう。
2020年11月10日選択的夫婦別姓の法制化を訴える井田さん。陳情アクションでは超党派の勉強会も開催している夫婦が希望すれば、結婚後もそれぞれの姓を名乗れる「選択的夫婦別姓」への注目がにわかに高まっている。夫婦別姓が選べるよう法制化を求める訴訟が相次ぐほか、有志による請願も活発だ。■男女平等の立場でフラットに話し合いができる社会に市民グループ『選択的夫婦別姓・全国陳情アクション』は地方議会から国へ働きかけてもらおうと2018年より陳情を行っている。これまでに38の地方議会で採択され、選択的夫婦別姓の法制化を求める意見書が国へ送られた。こうした動きを世論も後押しする。内閣府が’17年に行った調査では、選択的夫婦別姓を認めるための法改正を「してもかまわない」と答えたのは42・5%と、反対する人の29・3%を上回った。18~59歳までに限れば半数が「賛成派」と言える状況だ。一方で、夫婦別姓には「家族の絆が崩壊する」「子どもがかわいそう」などと反対する声が根強い。今年1月に国会で、選択的夫婦別姓について「だったら結婚しなくていい」とのヤジが飛んだことは記憶に新しい。ヤジの主は、自民党の杉田水脈(みお)衆院議員ではないかと疑惑がもたれ、批判を集めた。現在、先進国で夫婦別姓を認めていないのは日本だけ。民法の条文では「夫または妻の氏を称する」と定めているが、実際に名字を変えるのは96%が女性だ。陳情アクションで事務局長を務める井田奈穂さんも、そのひとり。井田さんは1995年に学生結婚をした際、夫の姓である井田に改姓した。その名前でキャリアを積んでいたため離婚後も井田姓のままでいた。その後、現在の夫と婚姻届を提出しない「事実婚」をしたものの、2016年、夫が入院することになり問題が発生。事実婚では手術の同意手続きができないというのだ。井田さんは再婚を決意して、再び姓を変えた。「2度とも望んだ改姓ではありません。1度目の結婚では、元夫から“女の姓になるのは恥ずかしい”“本家の長男だから”などと一蹴されました。そのとき私に知識があったら、女性に姓を選ぶ権利があることがわかったのにと思うと、悔しいです」(井田さん)子どもたちは再婚を応援してくれたが、改姓は望まなかった。とはいえ、夫が妻側の井田姓に改姓すれば、前夫の姓を名乗らせることになる。井田さんは子どもとの戸籍を抜け、現夫の姓に変えた。「仕事で支障があるので、通称で井田姓を使い続けていますが、もう、どの名字も自分だとは思えない。そのうえ膨大な改姓手続きに悩まされました。なぜ結婚で“自分が自分であること”を捨てなければいけないのでしょうか。男女平等の立場でフラットに話し合いができる社会になってほしいです」夫婦が同じ姓であることを求める現行制度は、「同姓強制」と言える。井田さんは「私たちは別姓推進派ではありません。選択して、同姓にも別姓にもできるようにしたいだけ。好きな人の姓になりたい人は、それがその人の幸せなら、どうぞなってください。お互いの幸せの形を認め合いましょう」と訴える。■改姓側につきまとう不利益の数々現在の日本では、夫婦のどちらか一方が姓を変えない限り法律上の夫婦と認められない。そのため、やむなく事実婚を選ぶ夫婦も少なくない。事実婚をして今年で26年になる小泉祐理さんが言う。「事実婚の場合、所得税や贈与税の配偶者控除、相続税の配偶者の税額軽減などが受けられません。介護施設で夫婦が同居できないこともあります。また、法定相続人になれないため、遺言書などで相続した場合も非課税分が認められていません。住居用不動産の配偶者贈与もできず、居住権もない。パートナーの死によって住居や財産を失う可能性があり、とても不安です」法律上の夫婦=同姓の夫婦に認められた優遇措置が、事実婚の夫婦にはないのだ。かたや結婚で姓を変える場合、圧倒的多数が改姓する女性側に不利益がつきまとう。住民票などの公的書類や銀行口座、カード類の煩雑な手続きが必要になるうえ、姓が変わるとキャリアが分断されてしまう。なにより、慣れ親しんだ名字を変えなければならない負担は大きい。こうした不利益に対し、通称名として旧姓が使える範囲を拡大させる動きがある。’19年11月から、住民票やマイナンバーカード、運転免許証などに旧姓をかっこつきで併記できるようになった。しかし法務省によれば、旧姓併記は「あくまで本人確認のためで法的根拠はない」としている。現に、金融機関によっては銀行口座が開設できないこともある。パスポートの場合、旧姓を併記するには「国際的に活躍している証拠」の書類提出が求められる。旧姓併記できたとしても、世界的に例を見ない書式のため外国へ入国する際に説明を求められたり、航空券が買えないなどのトラブルが報告されたりしている。抜本的解決にならないのだ。夫婦別姓をめぐっては、前述した「制度の壁」だけでなく「無理解の壁」も大きい。菊田隆さん(仮名)は、交際相手の藤川明日香さん(仮名)から「あなたの姓は離婚で去った父と同じ。結婚して、その姓になるのはつらい」と聞いていた。それでも「実際は彼女が姓を変えるだろう」と思っていたが、婚姻届を出す段になり、ようやく藤川さんが本気だと気がついた。「さんざん話し合い、準備した婚姻届を保留にして、やっと彼女の思いを受け止めたんです。でも、両親に話すと“結婚する女は全員、そうしてきた”“姓を変えられると、息子を失ったような気持ちになる”と言われ、猛反対されました」(菊田さん)菊田さんは1年かけて親と話し合ったが、理解は得られなかった。藤川さんの人柄を気に入った両親はともにパーティーを開くなど親しく交流しているが、姓の話には頑(かたく)なに触れない。妻の意志、両親の思い、どちらも尊重したいと菊田さんは悩む。夫婦別姓には「子どもがかわいそう」との偏見も根強い。前出・小泉祐理さんの息子で大学生の知碩(ともひろ)さんは、「両親がそれぞれの姓を持つことが普通という感覚で育ち、何も困ることはないし、友人同士で親の姓が話題になることはほとんどありません」と、真っ向から反論する。知碩さんの主張に小池真実さんもうなずく。高校2年だった昨春、夫婦別姓の両親を題材にしたドキュメンタリー『うちって変ですか?』を作り、NHK杯全国高校放送コンテストで入選を果たした。小池さんは、「別姓に反対する人たちの“子どもがかわいそう”という意見にはショックを受けました。私の家族は仲がいいと思うし、親が別姓だからと嫌な思いをしたこともありません」と言い切る。今月6日には、自民党の女性議員グループが井田さんら当事者を招き夫婦別姓に関する学習会を開くなど、伝統的家族観を持つ保守の立場からも変化が起きつつある。夫婦同姓を強要されて苦しむ多くの人たちがいる。だが、別姓という選択肢が増え、多様性が認められることで苦しむ人は皆無だろう。時代にそった制度を望んでやまない。(取材・文/和久井香菜子)和久井香菜子◎編集・ライター。女性と自立をテーマに取材。『散歩の達人 首都圏バリアフリーなグルメガイド』ほか著書多数。視覚障害者による文字起こし事業『合同会社ブラインドライターズ』代表も務める《INFORMATION》陳情アクションでは全国で議員向け勉強会を開催するためのクラウドファンディング企画「#自分の名前で生きる自由」を実施中
2020年03月19日「いい夫婦」とは何でしょうか? 結婚生活が長いからといって仲良し夫婦とは限りませんし、ケンカばかりしていても実は仲の良い夫婦もいます。夫婦の形は、夫婦の数だけあります。その中で「いい夫婦」というのは、どんな夫婦をさすのでしょうか? ■つい人と比べてしまう…「いい夫婦」って何?子どもが大きくなるにつれて、保育園や幼稚園、習い事などで、同じくらいの子どもをもつママやパパと知り合う機会も増えるでしょう。そんな時、無意識のうちに比べてしまうことはありませんか?「あのおうちはいつもパパが率先しておでかけしていて、ママや子どもも楽しそう」「最近は、お父さんが保育園の送迎をするお宅も増えたのに、うちは…」「ママ友みたいに夫婦2人で出かけたいけど、夫はのり気ではないし」ついつい、夫とほかのパパを比べて、ため息をついてしまうこともあるでしょう。「いい夫婦って何だろう?うちはいい夫婦っていえるのかな…」という疑問が浮かぶかもしれません。そんな不安にかられてしまった時は、次で紹介する5つの項目でチェックしてみましょう。あなたらしい「いい夫婦」像が見えてくるかもしれません。■「いい夫婦」かどうかがわかる5つのチェックポイント夫婦として相性がいいかどうか、いわゆる「いい夫婦」かどうかは、次の5つの項目でわかります。いい夫婦チェック1:夫婦ケンカで言いたいことが言えるケンカが多い夫婦は一見、仲が悪いように思えますが、実はそうでもないのです。ケンカをするということは、お互いが本音を出せているということ。お互い、もしくは一方が我慢してケンカにならない夫婦は、いい夫婦とは言えないでしょう。いい夫婦チェック2:お互い好きなところがすぐ3つ挙げられる相手を尊敬する気持ちがなければ、なかなか好きなところは出てこないもの。それも、すぐに3つも出てくるというのは、お互いが相手に対して「いいな」と認めているところが、それだけ多いからです。いい夫婦チェック3:子どもが巣立った後の自分たちをイメージできる例えば、20~30代の夫婦なら、自分たちの30年後を想像してみましょう。そこに、変わらず2人でいる姿がイメージできるのであれば、同じ未来を見ている、同じ方向に向かっているといえます。いい夫婦チェック4:嫌いなことが同じ恋愛相談の時にもよくアドバイスするのが、「イヤなこと、嫌いなこと」が同じなら相性はいいということ。実は、価値観が合う合わないは、好きなものより嫌いなもののほうがはっきり表れます。趣味や食べ物の好みなど、好きなものが夫婦それぞれ違うのは重要ではありません。価値観が同じかどうかというのは、イヤだと思うこと、嫌いなことで判断します。人は、どうしても許せないことが同じなら、信頼も生まれるものです。いい夫婦チェック5:つらい時期を乗り越えた経験があるまだ若いご夫婦や結婚して間もないご夫婦は経験がないかもしれませんが、つらい経験を2人で乗り越えたことがある夫婦は絆も強いでしょう。例えば、夫が仕事でミスをした、育児が思うようにできないなど、その内容は何でもいいのです。要はネガティブな感情を共有したことがあるかどうかなので、結婚前にお付き合いをしていた時期を含んでもかまいません。この5項目、夫婦なら当てはまって当然のように思えて、実は5つすべてに該当する夫婦はごくまれです。意外とハードルの高い5項目なので、3つ以上なら「いい夫婦」、5つすべて該当したらパーフェクトな夫婦といえるでしょう。■いい夫婦チェックテストに不合格だったら…もし、前述の「いい夫婦」チェックが3つ未満だったら、逆に当てはまらなかった項目を意識的に取り入れればいいのです。例えば、日ごろから夫の好きなところを見つけるようにするとか、我慢しないで言いたいことを言ってみるとか、夫の嫌いなものを理解してみようとするなどです。チェックテストでは、自分たち夫婦に何が足りないのかが浮き彫りになります。それを埋めていくことで、より一層いい夫婦になれるわけです。夫が嫌いなものを無理に自分も嫌いになる必要はありません。でも「夫はどうしてこれが嫌いなんだろう…」と理解しようとすることは、価値観のすり合わせになります。また、子どもが巣立った後の未来がイメージできないとしたら、あなたの心の中に何か「引っかかり」があるのかもしれません。それは夫婦関係のマンネリかもしれませんし、子育てに没頭しすぎて夫との関係をおろそかにしているからかもしれません。もしかしたら、夫自身に興味がなくなっていることも…。その引っ掛かりが何なのかを自分自身に問いかけ、考えてみるといいでしょう。■ほかの夫婦と比べる必要はない子どもが成長するにつれ、同じような環境にある夫婦との交流が増えるため、ついつい自分たち夫婦と無意識に比較してしまうこともあるでしょう。しかし、夫婦の形は夫婦それぞれで、比較して上だと思って優越感を覚えることでもないですし、下だと感じて卑屈になる必要もありません。例えば、毎年11月22日の「いい夫婦の日」に選ばれている「いい夫婦 パートナー・オブ・ザ・イヤー」。選ばれているご夫婦の顔ぶれを見ると、必ずしも好感度の高い万人受けする方ばかりではないというのがポイントかもしれません。いい夫婦というのは、お互いに信頼と尊敬を持っているかどうかだと思います。それがあるなら、子どもと全然遊ばないお父さんであっても、家事を手伝わない夫だとしても、私はいい夫婦だと思います。その判別が簡単にできるのが、いい夫婦チェックテストでしょう。この5項目に当てはまっていれば、周りからどう見られても、世間とずれがあったとしても、自分たちの夫婦像に自信を持っていいのではないでしょうか。 エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2020年02月25日2月2日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ系)に武田鉄矢(70)がコメンテーターとして出演。そのなかで発言した「選択的夫婦別姓制度」に対する武田の見解に批判が集まっている。1月22日に国民民主党・玉木雄一郎議員(50)が国会での代表質問で「夫婦同姓制度が結婚の障害となっている」と、選択的夫婦別姓の導入を提言。その際、自民党・杉田水脈議員(52)が「だったら結婚しなくていい」とヤジを飛ばしたとされる問題について、番組内で議論が交わされていた。コメンテーターの乙武洋匡氏(43)は選択制であることから、「特に反対するような話ではないのかな」と理解を示す。バナナマン・日村勇紀(47)と結婚した神田愛花(39)も「別姓でいいなら別姓がいい」と語り、続けて「通帳の名義を変えたりとかけっこう大変で、なんで女性だけって思うんです」と女性が姓を変える際に起こる煩わしさを主張していた。続いて司会の東野幸治(52)から話を振られた武田は「女の覚悟の問題でしょうけど」と前置きしたうえで、妻を旧姓で呼んだ際に叱られたエピソードを披露。武田の妻は「自分は前の姓を置いて武田の姓になった。そういうつもりで来ているんだから冗談でも前の姓で呼ぶな」と語ったという。そして、「姓を変えるというのは煩わしさも込み。その煩わしさこそが結婚の関係じゃないのかなあ」と持論を展開した。これに対して、フジの佐々木恭子アナ(47)は「えー、ない」と苦笑。Twitter上でも、武田に対して批判が殺到していた。《夫婦別姓の話題で、武田鉄矢が「あまりわからないけど」と前置きしながら「女の覚悟の問題だと思うんだけど」って言ってるのが、この問題の議論が進まないない理由だと思う。民法上は女性が性を変えろとは言ってない。どちらかに合わせろと言ってる。でも、男性はまったく自分の問題だと思ってない》《ワイドナショウで夫婦別姓ヤジの件で杉田水脈批判をしていると思ったら武田鉄矢が「結婚する覚悟」みたいな話をしだして気持ち悪かった。あなたのパートナーがそうだからといって他の人はそうではない。他の人の考えを認めない国は技術革新無理でございます》乙武氏も語っていたように、議論されているのはあくまで“選択制”だ。果たして、この制度に武田の言う“覚悟”は本当に必要なのだろうか――。
2020年02月04日国民民主党の玉木雄一郎代表(50)が1月22日、国会で選択的夫婦別姓に関する代表質問をした。その際に飛んだヤジが波紋を呼んでいる。各メディアによると玉木代表はある男性のエピソードを紹介していた。その男性は交際中の女性から「姓を変えないといけないから結婚できない」と言われたという。すると「だったら結婚しなければいい」というヤジが飛んだ。複数の議員らは、自民党・杉田水脈議員(52)がヤジを飛ばしたと証言。杉田議員は記者団から「杉田さんのヤジですか」「その意図は」と問われたが応じず、携帯電話で話し続けてその場を去ったという。15年12月のブログで「『相手の姓になるのが嫌』なら、その人と結婚しないことをお薦めします」とつづっていた杉田議員。「野次を飛ばしたか、してないか」を明言しなかったため、ネットでは《半端に逃げちゃいかんよ》《税金で生きている人がこんなんでどうするの》と厳しい声が。また玉木代表も24日、《壇上からは誰がヤジを飛ばしていたかよく見えました。あとは政治家として信条に従い自ら説明されたらいいと思います》とツイートしている。昨年11月、あるに判決が下った。夫婦別姓を認めない民法などの規定は憲法が禁じる「信条による差別」にあたるとして、男女6名が国に損害賠償を求めていた裁判だ。各メディアによると憲法に違反しないとして請求は棄却されたものの、裁判長は「国会や国民全体で議論されることが望ましい」と言及したという。「民法第750条に『夫婦は同じ姓を名乗る』との規定があります。ただ現状だと、多くの場合は女性が改姓しています。名義変更の手続きによって時間が奪われるだけでなく、長年築いてきたアイデンティティを失うことにもつながるとの声も上がっています」(全国紙記者)そのため日本は再三、人権問題の観点から国際的に非難されてきた。「国連は03年、夫婦別姓を認めない規定は差別的だと指摘。09年と16年にも勧告しています。人権に関わる議題を『結婚しなければいい』として選択肢の問題へと矮小化するのは正しいことでしょうか。根深い問題といえるでしょう」(前出・全国紙記者)昨年6月、安倍晋三首相(65)がネット党首討論で「選択的夫婦別姓は経済成長と関わりがない」といった趣旨の発言をし波紋を呼んだ。各メディアによると、今回も自民党は杉田議員を追究する予定はないという。
2020年01月25日妊娠したり子どもが生まれた途端、夫との関係がギクシャクするようになってしまった、夫婦仲がうまくいかなくなったというお悩みを持つママは少なくありません。その反対に、子どもが生まれたことで、さらに仲が良くなる夫婦もいます。その違いは、どこにあるのでしょうか?今回は、「子がかすがい」になるタイプの夫婦と、逆に仲が悪くなるタイプの夫婦、その違いについて解説しましょう。■子どもが生まれて夫婦仲が良くなる3タイプ夫婦だけの時はとてもうまくいっていたのに、子どもが生まれてからケンカばかり。最悪の場合は、離婚にいたるケースもあります。実は、子どもが生まれて夫婦の関係が良くなるか悪くなるかのカギを握っているのは、夫。夫が好奇心旺盛で、育児すら未知の経験ととらえて面白がれるタイプなら、子育てを通して夫婦の絆が強まるようです。また、ペットを飼った経験がある人、ペットの世話などをいとわずに自ら進んでやる人は、子育てに向いているといえます。ペットと子どもを同列に扱うのは少々乱暴ですが世話好き、もしくは世話慣れしている夫なら、子育てに興味を持ちやすく、協力してくれるタイプが多いでしょう。意外なのが、特に仲が悪いというわけではないけれど、これまではマイペースで個別行動の多かった夫婦も子どもが生まれると仲良くなる傾向にあります。子どもを持つと共通の目標ができ、一緒に子育てをするようになって結束力が高まるのです。■子どもが生まれると夫婦ケンカばかりの3タイプ一方、子どもが生まれて仲が悪くなる傾向にあるのが、夫本人が仕事人間であったり、没頭している趣味がある場合。そういうタイプは、生まれた子どもを「自分の趣味(仕事)を邪魔する、足手まといな存在」と捉える傾向にあるようです。また、夫が家では甘えたがりの「かまってちゃん」タイプや、逆に「甘え下手」なタイプも、出産をきっかけに夫婦仲がこじれるケースが多いようです。かまってちゃんタイプは、妻の愛を独占する子どもに嫉妬を抱きますし、甘えたくても甘えられない甘え下手タイプは、感情のままに行動する子どもに対して「自分は我慢しているのに…」と怒りがわくのです。このように、子どもが生まれて夫婦仲が良くなるか悪くなるかは、妻ではなく夫の性格、資質によるところが大きいといえるでしょう。■父親になりきれない夫にイライラ…どう接する?もし、自分の夫が「趣味や仕事に没頭」タイプや「かまってちゃん」タイプ、「甘え下手」タイプだとしたら、どうすればいいのでしょうか?人は「わからないこと、未知なこと」に警戒心を持つ傾向にあります。男性は女性のように妊娠はできないし、おなかの中で赤ちゃんを育てることもできません。親になる実感がわかないまま、子どもが生まれたその日から「パパですよ」と言われても、気持ちが追いつかないのでしょう。出産までに父親の自覚が少しでも芽生えるように、例えば妊婦健診に同行してもらう、両親学級に一緒に参加するなど、おなかの赤ちゃんの成長や妊娠・出産・子育ての情報を共有してはいかがでしょうか。忙しかったとしても、健診の報告だけでもこまめにしておきましょう。また、かまってちゃんタイプに有効なのが、妊娠時期から「大きなお兄ちゃん」として妻が接する方法。いきなり父親を求めるから甘えたがりの夫には荷が重く、そんな夫に妻はイライラしてしまうのです。赤ちゃんと一緒に育ち、かつ一緒に赤ちゃんのお世話をするお兄ちゃん的役割を担うことで、かまってちゃん夫は赤ちゃんへの嫉妬心を持ちにくくなり、妻からの過剰な期待で追い詰められることもなくなります。手のかかる夫のことを「大きな子ども」と例える妻がいますが、実はこのスタンスは子育て中の夫婦が衝突しない秘訣なのです。■子育てでもめない! 夫の「居場所」作りどんなタイプの夫にも効果的なのが、家の中に子どもに侵食されない「夫の居場所」を作ること。例えば、書斎や個室まではいかなくても、リビングやダイニングのイスやソファなど、夫だけが使う場所を決めるのです。赤ちゃんがいようがいまいが、「ここはあなただけの居場所だよ」という夫のプライベートスペースを確保しましょう。子どもが生まれても、子どもが増えても、そこは絶対に空けておきます。部屋がどんなに散らかっていても、そこだけはきれいに片付けておくことも肝心です。子どもがいることで夫婦仲が悪くなるのは、「妻が自分を見てくれない」「子どもが自分のスペースを侵害してくる」と夫が感じてしまうことが根本的な原因であることが多いように感じます。妻はまず「子育てをしなくても、あなたはここにいていいのよ」という場所を夫のために確保し、「子どもは夫婦の邪魔をする存在」と感じさせないようにしましょう。特に、縄張り意識の強い甘え下手タイプや仕事・趣味に没頭系タイプには効果的です。ただし、リビングやダイニングなど子どもと同じ空間に夫の居場所を作った場合、子育てを手伝わない夫が視界に入ると「私ばっかり大変」とつらく感じることもありますよね。その場合は、もし可能なら夫の居場所は目の届かない場所、書斎や個室に設ける方がいいかもしれません。夫の姿が見えなければ、家事・育児をしてくれないことのイライラは感じにくくなりますし、顔を合わせないのでケンカにもならないからです。■悪化した夫婦関係、修復できるタイミングは?子どもが生まれ、すでに夫婦仲がうまくいっていない場合でも、関係修復は今からでも間に合います。子どもは、いつまでも赤ちゃんではありません。寝るか泣くかだけだった赤ちゃんも、1歳近くになれば歩き始め、体を動かす遊びなどパパとできるようになっていきます。すると、親子3人で出かけたり、公園や動物園などにパパと子どもだけでお出かけなどもできるようになるでしょう。男性は、そもそも赤ちゃんとどう接していいかわからず「怖い」「面倒くさい」と感じて、子育てや父親の役割を放棄することも。それで夫婦仲が冷えてしまうケースは少なくありません。しかし、人と人として向き合えるくらい子どもが大きくなれば、それにつれて親子関係も変わっていきます。子どもが歩き始める、言葉が少しわかるようになる、意思の疎通ができるようになるなど成長の節目がチャンス。夫婦仲が好転するきっかけとなるかもしれません。 エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2019年12月21日本日、『いい夫婦の日』にあやかって、夫と「我々が思ういい夫婦とは?」について話してみました。■思いを伝え合える夫婦を目指して…何でも言えるって、夫婦でも結構難しいですよね。私も夫も、今でこそわりと良いことも悪いことも伝え合っていますが、もちろん最初からそうではありませんでした。これって引かれるかな?嫌な気分にさせるかな?なんて無駄に色々考えて、自分を出せていませんでした。■ぶつかり合ってこそ見えたことでもそれが溝を生んでいき、一度大爆発。かなり話し合って、ようやく徐々に見えない壁を崩していくことが出来ました。お互いを尊重しながら本音で話し合って、気持ちを擦り合わせるところは擦り合わせる。割りきるところは割りきる。その繰り返しで、自然体の心地よい空気が作られていくんだと思います。我が家もまだまだ夫婦として成長中。いい夫婦は1日にしてならず…!ですね。
2019年11月22日安倍晋三首相(64)が6月30日のネット党首討論で、選択的夫婦別姓制度について「経済成長とは関わりがない」と発言したことが物議を醸している。ネット党首討論で立憲民主党の枝野幸男代表(55)は「選択的夫婦別姓は女性の社会参画のために不可欠」と主張し、首相に見解を求めた。すると安倍首相は「いわば夫婦別姓の問題ではなくて、しっかりと経済を成長させ、みんなが活躍できる社会を作っていくことではないか」と返答。選択的夫婦別姓制度の是非については明言を避け続けた。安倍首相の一連の発言にTwitter上では《女性の権利はどうでもいいと思ってるわけ》《「経済成長」至上主義》《もはや支離滅裂》などと批判の声が殺到。一方で《反対なら、はっきりそう答えればいい》という意見も見られた。そこで自民党のホームページにある「総合政策集2019J-ファイル」をみると、やはり選択的夫婦別姓制度についての直接的な記述はない。しかし、2010年版にはこんな一文が。《民主党が導入を目指す「夫婦別姓」・「外国人地方参政権」は、わが国を根底から覆そうとする意識が働いているとしか考えられないものです》なんと自民党は9年前、選択的夫婦別姓制度は民主党が企てる国家転覆策の一つだと主張していたのだ。そもそも、この政策集では「選択的」という語が省かれていることも不正確だ。2012年版ではさすがにこの一文は改められ、2013年版からは「反対」との記述もなくなっている。
2019年07月02日6月30日に行われたネット党首討論で安倍晋三首相(64)は、選択的夫婦別姓について「経済成長とは関わりがない」と発言。Twitter上では女性を中心に批判の声が相次いでいる。立憲民主党の枝野幸男代表(55)は「女性の社会参画を妨害している大きな要因は、日本が結婚したら同じ氏を名乗ることを強制されていること」「選択的夫婦別姓は女性の社会参画のために不可欠」と主張。首相の見解を求めた。すると安倍首相は、選択的夫婦別姓の是非については答えず「いわば夫婦別姓の問題ではなくて、しっかりと経済を成長させ、みんなが活躍できる社会を作っていくことではないか」と述べた。質問に正面から答えようとしない安倍首相に対し、司会の夏野剛(54)は「今のご返答は『選択的夫婦別姓はいらない』というご返答でよろしいでしょうか」と再度見解を求める。すると安倍首相は「いわば経済成長とは関わりがないというふうに考えています」と、またも明言を避けた。Twitter上では、安倍首相の一連の発言に批判が集まっている。《経済成長の役に立たないのなら女性の権利はどうでもいいと思ってるわけですね》《選択的夫婦別姓という人権で考えないとならない問題を、「経済成長としての課題ではない」という理由でまとも対応しない人物が推進する男女共同参画社会とは》《もはや支離滅裂》また選択的夫婦別姓を求めて国を提訴している、サイボウズ社長の青野慶久氏(48)は《強制的に名前を変えさせる現行制度は、精神的苦痛、変更の手間、旧姓との使い分けコストとリスク、多額のシステム改修、国際的なブランド毀損などを生んでおり、経済的にマイナスばかり》とツイート。夫婦同姓の強制は経済的観点からも不合理であると指摘した。自民党ホームページに掲載された「総合政策集2019」「令和元年政策パンフレット」には選択的夫婦別姓についての言及は見当たらなかった。ただし6月19日、東京都議会が国に対して選択的夫婦別姓の法制化を求める請願を賛成多数で可決した際には、自民党だけが反対している。また’17年12月に内閣府が実施した世論調査では、選択的夫婦別姓への賛成が42.5%、反対が29.3%となり、賛成が大きく上回っている。
2019年07月01日いつまでもずーっと彼氏と仲良く暮らしたいというのは誰もが夢見る未来ですよね。その夢を叶えたラブラブ老夫婦の秘訣を探ってみました。挨拶は毎日、欠かさずに朝起きたら「おはよう」、帰って来たら「おかえり」「ただいま」など、挨拶は生活の潤滑油です。たとえ、ケンカをしてしまって気まずいなと思っていても、無視は絶対にダメです。挨拶ひとつで、お互いの心が和みます。ケンカを長引かせないコツとも言えます。ケンカが長引くと思わぬ行動を引き起こし、取り返しのつかないことになりかねません。どんな時でも、必ず挨拶をしようというのを二人の決め事にしておくとよいでしょう。過干渉は避ける相手のことが好きになればなるほど、何もかも知りたいと思う気持ちが募ります。それは自然なことですが、たとえ夫婦といえども踏み込んではいけない境界線があります。「昨日、誰とどこで何をしていたの」と聞きたい気持ちをぐっと抑えることも大切です。相手が言いたくないことを、細かく聞いたりしてはいけません。携帯電話や封書など勝手に見るのはもってのほかです。お互いのプライバシーを尊重し、なおかつ、相手を心配させない気遣いを身につけることが長くラブラブ度を保つ秘訣です。家族の悪口は言わない結婚は、お互いの愛情の合意により成立します。しかし、相手の家族との付き合い方も大切なことです。嫁姑の関係や、相手の兄弟姉妹と気が合わないなど、難しいこともあるでしょう。時には我慢も必要です。そういった悩みを相談するのは構いませんが、相手の家族を貶めるような悪口はNGです。感謝の気持ちを伝える長く仲良くしたいと思うならば、常に相手に感謝をしましょう。それは言葉にしなければ伝わりません。言わなくてもわかっていると思っていたというのは幻想です。どんな小さなことでも「ありがとう」と声に出して言いましょう。「ありがとう」はずっとラブラブでいるための魔法の言葉です。運転をしてもらった時、荷物を持って貰った時など、やってもらって当たり前だと思わずに、「ありがとう」と言ってみてください。もっと愛情が深まるはずです。
2019年05月16日恋愛と結婚は別と言われるものの、やっぱり結婚してもラブラブでいたいですよね。憧れの相思相愛先輩夫婦に、ずっとラブラブでいる秘訣を聞いてみましょう。体の触れ合いを大切に。マンネリ化しないためにもたまにはホテルに行こう!結婚してもラブラブでいるためには、会話だけでなく体のコミュニケーションも欠かせません。そして何より、お互いが飽きずにマンネリ化しないように努力をすることが重要なのです。結婚してからも、女性はセクシーな下着を付けたり、月に1回はラブホテルに行ったりすると、マンネリ化を防げます。たまに温泉に行くことも良いですね。家とは違う場所で夜を過ごすことで、付き合っていた頃と同じようなドキドキ感を味わいやすくなりますよ。お互いおしゃれを忘れずに!結婚して子供ができると、忙しさのあまりに身なりに気を遣わなくなってしまいがちです。休日は寝巻きのまま、寝起きのボサボサの髪の毛のままでダラダラ過ごすのでは、トキメキがなくなるのも当然ですよね。結婚しても、できる限り身だしなみはきちんとしておしゃれもしたいものです。夫婦や親子でペアルックを着てみるといった工夫で、いつまでも若々しく、カッコイイ旦那、可愛い妻でいられることでしょう。束縛はしない!ほど良い距離感が仲良しのコツ!相思相愛の夫婦は、いつもべったりとも限りません。逆にほど良い距離感を保つことができている二人のほうが、ずっと仲良くいられるのではないでしょうか。束縛し合うより、趣味や交友関係も大切にしながら互いの自由を尊重することで、二人でいる時間が充実します。少し帰りが遅いからと言ってスマホチェックをしたり浮気を疑ったりしていては、喧嘩も絶えません。信じ合うことができない関係は、悲しいですよね。仲良し夫婦でいたいなら、つまらない束縛はやめましょう。窮屈になればなるほど、浮気へと走る可能性が高まりますよ。家事は助け合って!最近では、共働きの夫婦も多いですよね。子供ができると、女性は育児にも追われます。そんなときに、男性だって家事育児をするものだという考えの夫なら、夫婦の関係はこじれません。互いにできること得意なことを分担してやれば良いのです。例えば、お風呂を洗うのとゴミ出しの2つは旦那さんの仕事として決めてしまえば、それだけでも妻は助かりますよね。家事育児は助け合い、夫婦分担でやりましょう。仲良し夫婦は、休日は二人でキッチンで料理をすることもあるようですよ!
2019年05月04日ウーマンエキサイトのコミックライターさんが、夫婦喧嘩のエピソードや乗り越え方をつづった特集 「“夫婦喧嘩”してる? 夫と私のガチ喧嘩体験談」 で、“夫婦喧嘩”についてのアンケートを実施しました。どんな夫婦にも、考え方の相違など喧嘩につながる“問題”は存在するもの。だれだって喧嘩はしたくないと思いますが、我慢が積み重なったり、疲れが溜まっていたり、“相手にわかってほしい”という気持ちでいっぱいになったりすると、避けられない場合もあるはず…。みなさんの家庭では、夫婦喧嘩にどんな方法で対処しているのでしょうか。アンケート結果から、いまどきの夫婦喧嘩事情を探ります。■まさか!“喧嘩をしない夫婦”が意外に多い!?今回のアンケートで「夫婦喧嘩をしますか?」という質問をしたところ、1番多かった回答が「ほとんどしない」34%、次に「たまにする」が31%、さらに「よくする」が18%、「全くない」が15%とつづきました。Q.夫婦喧嘩をしますか?ほとんどしない 34%たまにする 31%よくする 18%全くない 15%その他2%程度の差はありますが、「ほとんどしない」「全くない」を合わせると49%。「たまにする」「よくする」を合わせると49%。つまり、夫婦喧嘩を“する夫婦”と“しない夫婦”は、ちょうど半数に分かれる結果となったのです。筆者の周りでは、ママ友と話していると「旦那と喧嘩しちゃった…」なんて会話が多いので、“喧嘩をしない夫婦”がこんなに多いとは意外でした。■喧嘩しない派:“オトナ対応”夫婦今回のアンケートで「夫婦喧嘩をしない」と答えたのは約半数。夫婦といえど他人。相手にイライラしたり、相手の考え方ややり方に納得いかなかったりすることは当然あるはずです。喧嘩する夫婦から見たら、「なぜ喧嘩しないでやっていけるの?」と疑問に思うのではないでしょうか。まずは、喧嘩しない夫婦の“喧嘩しない理由”をご紹介します。喧嘩を売っても買ってもらえず。(大人の対応を受け、終了〜♪) 8年間、ほとんど喧嘩はありません。夫は短気でよくイラついていますが、独り言のように一人で怒るのみ、私はそんなときに「触らぬ神にたたりなし」を実践しているからです。夫に直してもらいたいところは、最小限を、彼の機嫌のいいときに冗談ぽく伝えるようにしています。高2から付き合って29で結婚。結婚前はたまに喧嘩してたけど、結婚後はお互い「これ以上言ったら喧嘩(険悪)になる」というラインがわかり、相手に対してあまり強く言わなくなりました。結婚して14年、本格的な喧嘩は1〜2回しかないと思いますどちらかが“大人の対応”をすることで、喧嘩が回避できるというのはあるかもしれませんね。怒っているまっただ中では冷静になれず、感情に任せてひどいことを言ってしまいがち。だからこそ、喧嘩になる前で止めることで、最悪の事態を避けようというわけです。場合によってはちゃんと話し合いができないことで不満が残る可能性もありますが、これも夫婦がうまくやっていく方法のひとつなのではないでしょうか。■喧嘩しない派:すぐれた監察眼夫婦喧嘩すると、お互いに嫌な気持ちになるもの。でも、自分が抱えている不満を相手に伝えないことには、解決できない夫婦の問題もあって…。“喧嘩をしない夫婦”は、どのようにして不満や想いを伝えているのでしょうか。彼らが実践している“喧嘩にしないコツ”をご紹介します。言いたいことは素直に言う。嫌みっぽく言わない。なにか思うことあっても、夜には言わない。昼間にする。ムカついたらまず、相手を良く観察する。本当の意味を探るため。「私を困らせたいの?」、「嫌がらせ?」、「言いたいことがうまく言えてない?」、「本当は相手が困ってる?」。観察すると落ち着いて考えられて、根本的原因を除くことができ、再発防止につながります。年月がたつにつれ、理解できてムカつくことが減りました。相手の態度ややり方を「気に入らなかった」とか「こうして欲しかった」と伝えるとき、オブラートに包むと伝わらないことが判明。あまり時間をあけず、端的に「このときのアレはこう思えたから、今後はこうして欲しい」と要望として訴えることにしたところ、喧嘩にならずすむようになりました。我慢してたことが、我慢しきれなくなったとき。お互いの意見が合わなくて納得いかなかったとき。直接言うと、感情的になって言いたいことも伝わらないので携帯で文章にして送ります。旦那はいいたいこと言わないので、「そっちは?」とこちらから聞きます。それで納得して終にしてます“言い方”に気をつけること、冷静になること、相手の気持ちも聞くこと…。小さな気遣いや心がけで、もしかして喧嘩は穏やかな“話し合い”になるのかもしれませんね。■喧嘩しない派:あきらめの仮面夫婦「喧嘩をしない」と聞くと「夫婦円満なんだなぁ」と想像する人が多いと思います。しかし、今回「喧嘩をしない」と答えた方からは、「相手にあきらめているから」「喧嘩する時間や体力がもったいないから」といったコメントも集まりました。期待は、すればするだけガッカリするので、期待することをやめました。何かをしてくれれば二度手間に。やらなくちゃいけないことが増えるだけ。疲れました。人(自分以外の生き物、家族も同様)を思いやること、想像力、危機感がなさすぎます。期待をしない。これが一番。以前はしていましたが、最近はしていません。でもけっして仲が良いからではありません。喧嘩にもならないほど仲が良くないということです。何かを言えば、すぐにヒートアップしてメチャメチャ言われ、私のメンタルは崩壊。もう相手が勝手に怒り出しても、嵐が去るのをひたすら待ちます。ストレスはたまりますが、反論して長引いたり、余計傷つくよりはマシという境地にたどり着きました。読んでいるだけで、胸が締め付けられます。良い方向に進むには、どうしたらいいのでしょうか…。喧嘩をするのは、「相手との関係を良くしたい」「相手に自分の気持ちをわかってほしい」という想いが根底にあるからなんだな、とあらためて気づかされるコメントです。■喧嘩する派:朝起きたら仲直り夫婦怒りや不満を相手にぶつけてスッキリしたけれど…、どうやって喧嘩を“終わり” にするか悩んだことはありませんか? 喧嘩をする夫婦は、どのようにして仲直りをしているのでしょうか。結婚した当初は、喧嘩した次の日もなんとなく気まずく、よくメールで「昨日はごめん。」とお互いに仲直りしていました。結婚して12年、いまでは寝て起きたら普通にしておけば、あとは時間が解決してくれるようになりました。喧嘩はイヤだけど、あのとき我慢するよりも、真っ向勝負したから今があるんだと思います。いまでは家事に育児、何でもやってくれるスーパーパパです。たいていどちらも空腹、睡眠不足状態でおきるものなので(判断力の低下、余裕がない)まずはご飯を食べたり仮眠とったりする。ほぼこれをやると喧嘩自体どうでもよくなる「自分が悪くなくても、謝る」という答えもあり、毎回どちらか一方だけが謝っているとしたら、ストレスがたまるかもしれません。意外に多かった「朝起きたら終わり」というコメント。過ごす年月が長くなるにつれ、ふたりならではの仲直り方法が生まれていくのかもしれませんね。■夫婦それぞれに喧嘩の仕方、気持ちの伝え方があるコメントを読んでいて感じたのは、夫婦それぞれに喧嘩の仕方、気持ちの伝え方があるのだということ。喧嘩は良くないものと思われがちですが、プラスの面もあるのだと。殴り合い取っ組み合いの喧嘩をしました(笑)お互い頑固頭で譲れない性格で苦労してます。ですが、喧嘩を重ねることでお互いの距離の保ち方や接し方が少しずつわかってきた気がします。言いたいことは我慢しないで、ぶつかることも大事。どちらも我慢せずに思っていることを吐き出すようにしています。お互い自己主張が強くて謝るのが苦手なので、言いたいことを言って相手の考えを聞く。何に対して怒っているのかということを理解して、全部吐き出したところで終了しています。平行線で終わることが多いけれど、相手がどういう時やどういうことに立腹するのかということがわかれば次回から気を付けることができるように思います。どちらか一方だけが主張したり我慢したりすることがないように、それだけは気を付けています。大事なのはお互いが1つの家庭として過ごすために、ストレスや不満をためないことだと思います。自分だけがつらいと感じてしまっている場合、なかなか相手の気持ちまで考えられないかもしれません。でももしかしたら相手も、何か訴えたいことがあるのかも。喧嘩しないことが大切なのではなく、相手の声に耳を傾けて、もし喧嘩になってしまったとしても、自分の気持ちや相手の気持ちが少しでも伝われば、それはプラスとなるのかもしれません。もちろんできれば話し合いで解決できれば、ベストですが…。お互いの意見を交換することで、よりよい夫婦関係を作ることにつながるのではないでしょうか。Q. 夫婦喧嘩エピソードや、対処法、ご意見などをお聞かせください。回答数:242アンケート集計期間:2018/11/7~11/26
2018年12月13日結婚して晴れて夫婦となった二人。日中は、二人とも仕事や家事で忙しくしているの会話をする時間は少ないでしょう。実際に、二人がゆっくり過ごせる時間は、夜になってからという夫婦がほとんどではないでしょうか。新婚夫婦にとって夜の過ごし方は愛を育むためにとても重要です。仕事や家事で疲れてさっさと寝てしまっては、夫婦の会話も減り、すれ違いが起きることもあります。ということで、今回は、新婚夫婦にオススメの夜の過ごし方についてご紹介します。1. 二人の愛を育む方法結婚する前も十分に愛を育んできた二人だと思いますが、結婚しなければできなかったこともあったでしょう。新婚の二人は、結婚したからこそできることで夜の時間を楽しく過ごすのがおすすめです。といっても、夜から外に出かけたりして遊ぶのは疲れてしまいますよね。新婚夫婦の夜の過ごし方は、仕事や家事で疲れた体を癒し二人がリラックスするのがベストです。愛を育むためには会話ももちろん重要だけれど、お互いの体に触れ合うことも大切です。夜は、一緒にベッドでイチャイチャするのが新婚夫婦の楽しみ方のひとつと言えます。 (1) セックスをする新婚夫婦の夜の過ごし方で欠かせないのがセックスです。新婚だからこそ盛り上がれるということもあるので、結婚してからは定期的に夜はセックスで二人の愛を育みましょう。子供を望んでいる人は、日々のセックスで自然な形で子供ができればよいですね。またセックスがあまり好きでないけれど、子供は欲しいといった場合には排卵日を狙って夫をセックスに誘うのもよいでしょう。まだ子供はいらないという場合にも、セックスによって体を密着させることで夫婦仲をより深めることができますよ。 (2) マッサージをする夜は仕事で疲れ果ててしまいセックスをする元気なんてない!といった場合には、お互いにマッサージをしあうのがおすすめです。ベッドに横になって、肩や腰、足などをマッサージしましょう。体に触れることで、お互いに体調の変化に気がつくこともあります。二人で癒しあえば、また明日からの活力にもつながります。お店でプロのマッサージを受けるのもよいけれど、夫婦でマッサージし合ったほうが、経済的かつ愛も育むことができるので一石二鳥と言えるでしょう。2. 二人の絆を深める方法お互いの体を触れ合わせることで愛を育むことができますが、新婚夫婦が今後長く一緒に暮らしていくためには絆を深めることも重要です。二人の絆を深めるためには、会話をすることが大切です。日中仕事をしていると、二人が話をできる時間なんて、朝の少しの時間や夜ぐらいしかありません。この貴重な時間を夫婦の会話にあてないといつの間にか心がすれ違っていたなんてこともあります。そんなことにならないためにも、夜は夫婦で積極的に会話をするようにしましょう。 (1) 一日の出来事を報告しあう夫婦の会話で最も大切なのが、お互いがその日、一日どんな日だったかを報告することです。もちろん、すべてを報告しなくてはならないといったわけではありませんが、自分が夫に聞いてほしいことは聞いてもらうことが大切です。仕事や普段の生活の中で不満などを誰かに話したいこともあるでしょう。そんなときに、夫に話を聞いてもらうことでストレス解消することができますし、逆に夫の話を聞くことで夫のほうも妻に癒されるでしょう。二人で愚痴を言い合って、ストレスを発散することができれば、また明日からのやる気にもつながります。二人の日常生活を把握することは浮気防止にもつながるので、毎日の報告は日課にするとよいでしょう。 (2) 今後の夢について語り合う普段の些細な出来事を話すのも大切だけれど、今後の夢や目標について話し合うことも夫婦の絆を深めるためには必要です。たとえば、子供は何人欲しいとか、海外旅行に行きたい、一軒家が欲しい、そのためにお金を貯めようなど、二人が思い描く理想の未来はたくさんあると思います。小さなことでもいいので将来の夢について語り合うことで今後の二人の生活の予想をつけることができます。また、お互いの夢を実現するために努力しようとするので絆も深まります。夢と言うのは、大きなことである必要はないので、今週末は○○に行きたいのような些細なことでもよいでしょう。夫婦の夜の過ごし方は愛と絆をより深めるために使うべきです。結婚して夫婦となると、ずっと一緒にいるイメージがありますが、夫は普段仕事で家にいないことがほとんどですし、妻も仕事や家事があり忙しいので案外二人が話をする時間は少ないものです。夫婦のふれあいや会話がなくなり仮面夫婦にならないためにも、貴重な夜の時間を大事にして、二人の関係を良好に保つことが大切です。よりの仲の良い夫婦を目指してみてくださいね!
2018年09月02日結婚後は夫婦同姓が当たり前の日本ですが、最近よく「夫婦別姓」という言葉を耳にします。読んで字のごとく、夫婦が違う姓を名乗るということなのですが、「事実婚や内縁状態とどう違うの?」「いつから始まるの?」など、よくわからない点も多いですよね。今回はそんな夫婦別姓について、どのようなものなのか、いつ始まるのか、メリットやデメリットにはどんなことがあるのかをご紹介します。夫婦別姓とは?夫婦別姓とはその名のとおり、結婚後の夫婦が本来の姓をそれぞれ名乗ることです。夫婦別姓に賛成する人が増えている?「選択的夫婦別氏制度に関する世論調査」によると、「選択的夫婦別氏制度」に賛成する割合が昭和51年では20.3%だったことに対して、平成24年では35.5%と増加しています。反対する割合は、昭和51年では62.1%と半数以上を占めていたのに、平成24年では36.4%とかなり減少しています。時代の流れとともに、夫婦別姓を賛成する人や、今の夫婦同氏制度を変えたほうがよいと考えている人が増えているようです。夫婦同名の歴史法務省によると、明治9年は夫婦別氏制で、妻は実家の氏を名乗ることとされていました。明治31年の民法によって夫婦同氏制となり、夫婦は同じ家になると同じ氏を名乗るように。そして昭和22年の民法改正により、夫婦は婚姻の際に夫または妻の氏を名乗ることが決まり、現代に至るということです。はじめは日本も夫婦別氏制だったんです。しかし、当時は別氏制度にもかかわらず、妻は夫の氏を名乗っていたそう。やはり時代によって世論は異なるのですね。いつから導入される?法務省では「選択的夫婦別氏制度」を、婚姻制度や家族の在りかたなどに関わる非常に重要な問題だとしています。やはり国民からさまざまな意見があるので、国民の理解をもとに進めていきたいと考えているそうです。具体的にいつから、というのは決まっていません。 夫婦別氏制度の種類選択的夫婦別氏制度男女が結婚する場合は、同じ氏(姓・名字)を名乗らなければいけません。しかし、夫婦が結婚後もそれぞれ結婚前の氏でいることを望んだ場合、別姓を認めることができる制度を「選択的夫婦別氏制度」というそうです。同じ姓を名乗ってもいいし、元の姓を名乗ってもいいといった、選べる制度だということです。「選択的夫婦別氏制度」というのは法務省での呼び名で、一般的には「夫婦別姓」「選択的夫婦別姓制度」などといわれています。例外的夫婦別氏制度現代の制度である「夫婦は同じ氏を名乗る」ことを原則として、夫婦が結婚後に結婚前の氏をそれぞれ名乗ることを「例外的に認める」という考えかたの制度です。選択的夫婦別氏制度と例外的夫婦別氏制度の違い「選択的夫婦別氏制度」は、同氏夫婦と別氏夫婦についてどちらが原則であるということは決めておらず、どちらも対等なものと位置付けています。「例外的夫婦別氏制度」は、夫婦は同氏が原則であることを前提として、夫婦の氏が別氏となるのは例外であるという考えかたです。夫婦別姓を選ぶ夫婦が少数だということを踏まえての制度ということですね。「対等」か「例外」か、といった違いとなっています。事実婚と別姓夫婦の違い夫婦別姓と聞くと、「事実婚を選べばよいのではないか」と思いませんか?ただ、事実婚の場合は、婚姻届を出さないため法律上では夫婦となりません。税金や公的サービスなどさまざまなことで不利になります。もしも選択的夫婦別氏制度が導入され、別姓夫婦となった場合には、法律上で別姓が認められているので、婚姻届を提出して法律上の夫婦となることができます。 今の日本で夫婦別姓を行う選択肢今の日本で夫婦別姓をするには、以下のような選択肢があります。通称職場では旧姓を使うという、一番一般的なパターン。最近では働く上での旧姓の使用を認めている企業も増えているので、これからもっと通称を使うかたが増加するかもしれません。事実婚夫婦が婚姻届を出さず、事実上の夫婦生活を営んでいる状態のこと。姓を変える必要はありませんが、法律上の夫婦ではありません。ただ一部の法律では、法律婚の夫婦とほぼ同じ権利・義務を持つことができます。 コトの発端はサイボウズ社長の青野氏夫婦別姓問題が国内で大きな話題になっているのは、ソフトウェア企業「サイボウズ」の社長である、青野氏の影響があるようです。青野氏は婚姻の際に妻の氏となりました。そのため旧姓の青野を通称名として使用しているのですが、新姓と旧姓を使い分けることでタイムロス、手間やお金がかかるなど、経営者として不利益を受けているんだそうです。また、マイナンバーカード等に旧姓を併記するシステム改修に100億円の予算が必要となったり、夫婦同姓を義務付けているのが日本だけということで、日本企業などの信頼が損なうなど、国家的損失があることを主張しました。夫婦別姓に関する訴訟さらに、サイボウズの青野氏以外でも別姓に関する訴訟が始まっています。外国人との結婚では夫婦別姓が認められているのに、日本人同士は夫婦同姓しか認められないのは違憲だとして、事実婚の夫婦が国に慰謝料を求めました。またとある女性教諭が、職場で旧姓を使いたいことを裁判で求めました。このように、夫婦別姓を求める声が増えてきているようです。夫婦別姓に関する最高裁の判断最高裁は、事実婚の夫婦も女性教諭も、夫婦同姓は合憲と判断しました。やはり法律上では「夫婦同氏」が決まっているためでしょう。また、国会で「選択的夫婦別氏」について話し合い、ルールを作るなどして判断されるべきだとしているそうです。 夫婦別姓を選べないのは世界で日本だけ?夫婦別姓を選べないのは世界で日本だけだといわれています。それでは他の国ではいったいどうしているのでしょうか。国連から勧告を受けている日本が1985年に締結した「女子差別撤廃条約」の第16条の1として、以下のことが掲げられています。締約国は,婚姻及び家族関係に係るすべての事項について女子に対する差別を撤廃するためのすべての適当な措置をとるものとし,特に,男女の平等を基礎として次のことを確保する。内閣府男女共同参画局「女子差別撤廃条約全文」よりその中の項目に、以下のことがあります。(g)夫及び妻の同一の個人的権利(姓及び職業を選択する権利を含む。)内閣府男女共同参画局「女子差別撤廃条約全文」より日本の夫婦同氏制度は上記の規定に反しているとして勧告を受けています。しかしまだ法律案を提出するには至っていません。他の国ではどうなっている?10ヶ国紹介します。アメリカ合衆国夫婦別姓の選択が可能。州によって法律は異なる。カナダ夫婦別姓の選択が可能の州が多い。州によっては夫婦別姓が法律で決まっている。イギリス夫婦別姓の選択が可能。フランス夫婦別姓の選択が可能。ドイツ夫婦別姓の選択が可能。オーストリア原則として婚前の氏。氏を変更する場合は婚姻前に手続きをする。オーストラリア夫婦別姓の選択が可能。中国夫婦別姓が一般的。韓国夫婦別姓。ロシア夫婦別姓の選択が可能。選択できる国と、別姓のみ認められている国があるようですね。 夫婦別姓のメリット・デメリット夫婦別姓制度はまだ認められていませんが、もし認められた場合に考えられるメリットとデメリットをご紹介します。メリット仕事に影響を与えない個人の尊重、自己喪失感を感じなくて良い女性の社会進出の手助けになるかもしれない両家の家名に囚われない公的手続きが不要になる結婚の報告が不要になるデメリット子どもがどちらかの姓を選択する苦悩が発生する日本的な家族観がなくなるかもしれない離婚が増える可能性がある導入初期は珍しがられ、関心の眼差しにさらされる詳しくは「夫婦別姓のメリット・デメリットとは?様々な角度から徹底分析!」で紹介しているので、こちらをご覧ください。 戸籍制度が利用できなくなる?戸籍制度の利用ができなくなるのではないか……という噂もありますが、法務省によると戸籍制度が利用できなくなることはないようです(2018年6月末現在)。Q6選択的夫婦別氏制度が導入された場合,別氏夫婦と同氏夫婦では,どのような点が違ってくるのですか。A。別氏夫婦と同氏夫婦とは,夫婦が同じ氏を名乗っているか,別々の氏を名乗っているかという点が違うだけで,その他の点では両方の夫婦に違いはありません。もちろん,夫婦間の権利義務や子どもに対する親の責任や義務についても,別氏夫婦と同氏夫婦とで異なるところはありません。法務省:選択的夫婦別氏制度(いわゆる選択的夫婦別姓制度)についてより まとめ日本ではまだ認められていない夫婦別姓。同姓か別姓かを選択できる国では、夫の姓になる女性が多いようです。しかしここで重要なのは、「自由に選ぶことができるかどうか」なのではないでしょうか。夫婦別姓という選択肢が増えることで、今まで結婚を諦めていたかたや事実婚を選んでいたかたが、法律上の夫婦になれるということです。それぞれメリットやデメリットはありますが、自分たちがどのような未来を歩いていきたいかを考えてみるとよいかもしれませんね。 参考:選択的夫婦別氏制度(いわゆる選択的夫婦別姓制度)について平成24年の世論調査の結果我が国における氏の制度の変遷「夫婦別姓が認められないのは国家的損失」青野氏、初弁論で経営者の視点から問題提起事実婚2人が提訴へ戸籍法規定で最高裁「夫婦別姓? 旧姓使えばいいじゃん」→地裁「職場で旧姓禁じていいよ」→弁護士「えっ!?」女子差別撤廃条約女子差別撤廃条約全文資料6 女子差別撤廃委員会の最終見解に対する日本政府コメントについての同委員会の見解(仮訳)夫婦別姓各国の状況
2018年06月28日現在結婚されているかたは、自分の姓についてどうお考えでしょうか。あなたの姓はもとの姓ですか?それとも相手の姓に変更しましたか?変更したかたは、さまざまな手続きが大変だったことと思います。新婚だと、新しい姓にまだなじめていないかもしれません。また逆に、同じ姓になったことで夫婦感が高まり、喜んでいるかたもいらっしゃるでしょう。そこでもし、夫婦別姓が選択できるような社会になったら、どうしますか?今回は夫婦別姓について、そのメリットとデメリットを紹介します。起こり得るかもしれない未来のことを、一緒に考えてみましょう。夫婦別姓の現状一般的には「夫婦別姓」と言われるこの制度ですが、法的には「姓」や「名字」のことを「氏」といいますので、正確には“夫婦別氏”、更に夫婦別姓が可能な制度のことを「選択的夫婦別氏制度」といいます。今の法律では夫婦別姓は認めておらず、結婚したら妻か旦那、どちらか一方の姓を使わなければいけません。女性が姓を改める割合が多数だと思われますが、現在の女性の社会進出により、改姓による不便・不利益などで、夫婦別姓を求める声が高まりつつあります。法務省も夫婦別姓の需要について認識していますが、今はまだ国民の意見が煮詰まってないため、国会で検討していないようです。夫婦や家族の在りかたの多様化のため、夫婦別姓については引き続き検討を進めるのだとか。また、平成24年に国民全体にアンケートした所、夫婦別姓の賛成派と反対派は、両方とも約35%となりました。若い人では約半分が賛成派、反対派は約2割。年配では賛成派が約3割、反対派が約4割となりました。世代間でも考えかたにギャップがあるようです。そういったことも踏まえ、国民の理解のもとに進めるべきものとしているそうです。 夫婦別姓のメリット現法ではまだ夫婦別姓は認められていませんが、もし認められたとしたときに考えられるメリットをご紹介します。仕事に影響を与えないやはり、「自分の名前で築き上げたキャリアを保てる」ことがメリットなのではないでしょうか。姓が変わると、名刺の刷り直しや取引先への説明、書いたマニュアルや論文の著者名が一致しないなどが発生します。姓が変わらないままだと、何の不利益を受けることなく今まで通りキャリアを積んでいくことが可能です。個の尊重・自己喪失感を感じなくて良い姓が変わらないので、個人情報やプライベートが保護されます。名前だけでは結婚したか分からないので、煩わしいこともありません。また、数十年自分の名前で生きてきたこそある「個人」を尊重でき、名前が変わったことに対する自己喪失感もないでしょう。女性の社会進出女性の社会進出により、浮き彫りになっていく「男女格差」や「男女不平等感」。女性が結婚後も自分の名前を堂々と名乗れることで、現代の男性中心の社会が少しずつ変わっていき、いずれ平等な社会が実現できるかもしれません。両家の家名に囚われないどちらかの名字になると、「うちの嫁」「うちの婿」など、その家の人間というふうになってしまいますが、別姓だと両方が自分の家の名を背負うことになります。また、現在は少子化により一人っ子も少なくありません。自分が相手の名字にすることで、実家の名字が途絶えてしまう……といった心配もなくなりそうです。公的手続きが不要になる姓が変わって面倒なのが、名前変更によるさまざまな手続き。旧姓が使われているものはすべて変更の手続きをしなければいけないため、非常に手間と時間とお金がかかります。夫婦別姓になれば、戸籍・免許証・パスポートなどの公的なものから、ハンコ・クレジットカード・銀行口座など私的なものなど、その他多々ある各種手続きが不要になります。結婚の報告が不要氏名変更する必要がないので、会社などへ結婚の報告をする必要がありません。変に勘繰られないのもうれしいポイントですね。 夫婦別姓のデメリット現法ではまだ夫婦別姓は認められていませんが、もし認められたとしたときに考えられるデメリットをご紹介します。日本的な家族観がなくなる?家族全員同じ姓という、夫婦や家族の「絆」や「一体感」が希薄になる可能性があります。日本ではこれまで同姓にしていたという歴史があり、その流れが途絶えるのはさみしいものなのかもしれません。離婚が増える可能性がある同姓の場合、離婚により旧姓へ戻す手続きなどが必要になりますが、別姓だとそういった手続きや周囲への影響が少なくなるため、離婚へのハードルが下がるのではないでしょうか。上でご紹介した「絆」や「一体感」も薄れているので、離婚に踏み切りやすくなる可能性も。導入初期は珍しがられる「選択的夫婦別氏制度」が始まってすぐに別姓にすると、周囲から珍しがられるかもしれません。その子どもたちも関心の矛先になることも。同姓が圧倒的に多い中でのスタートとなるので、はじめは大変かもしれません。子どもがどちらかの姓を選択するデメリットというよりは、夫婦別姓を実現させようと考えたときに浮かぶ問題です。夫婦別姓にすると決めたら、子どもの姓をどちらの姓にすべきか話し合わなければいけません。子どもがすでにいる場合、選ぶ際の苦悩や、選ばれなかったときの苦悩どちらも考えられます。また大きくなったとき、「なぜママ(パパ)と苗字が違うんだろう」という疑問や混乱が生まれたり、万が一離婚することになり子どもと姓が違う場合、子どもの姓だけを変更することに。子どもの健全な育成に影響が出る可能性が考えられます。 現法で夫婦別姓を選択する際のデメリット夫婦別姓は法律上まだ認められていません。そのため、法的には婚姻関係ではない状態である「事実婚」を選択するかたもいます。そうした場合のデメリットについてご紹介します。公的サービスが受けられない相続税の控除・所得税の配偶者控除・医療費控除の合算などができないなど、事実婚には税金関係の権利がありません。また、どちらかが救急車で運ばれたときに夫婦の証明が大変といった、各種サービスを受けることができない、できたとしても説明が面倒だというデメリットがあります。戸籍上は独身になる戸籍上には婚姻の履歴が残らないので、お互いを夫婦だと証明することが難しくなります。子どもが生まれた場合、父親の欄は空欄になる子どもが生まれ出生届を出すと、非嫡出子ということで母親の戸籍に子どもが入ることとなり、未婚の母と同じ扱いになってしまいます。父親と子どもの親子関係を証明するためには、認知の手続きをする必要があります。相続が発生した場合子どもが優先事実婚で夫もしくは妻が亡くなった場合、法定相続人になることができません。父親が認知した子どもがいれば、子どもが優先的に法定相続人となります。しかし、子どもがいない場合は、亡くなった夫もしくは妻の親や兄弟姉妹が法定相続人となります。夫もしくは妻に遺産を相続させたい場合は、公的な遺言書を準備する必要があります。不慮の事故等も考えられるので、早めに用意しておくと安心ですね。しかし、遺言書に「妻(夫)にすべての財産を相続する」と書いてあっても、被相続人の法定相続人(子どもや父母)から、最低限の財産である遺留分を請求される可能性があります。 通称として旧姓を使用する際のデメリット戸籍上は夫婦同名で、通称として旧姓を名乗るパターンでのデメリットは以下のとおりです。公的サービスでは旧姓は使用できない戸籍上は夫婦同姓なので、変更後の名字で登録することになります。旧姓は通称でしかないので、公的な証明にはなりません。 国際結婚で在日になったらどうなる?国際結婚で在日になったときのメリット・デメリットをご紹介します。メリット現在(日本人)の氏か外国人の氏か選べる法律婚なのに夫婦別姓になれるデメリット外国人は日本人側の姓にできない子どもの姓は日本人側の姓となる(日本人が日本人の姓を名乗っている場合は日本人の姓、日本人が外国人の姓を名乗っている場合は、外国人の姓) 最後に現在の「夫婦同姓でなければいけない」というのは、氏を変えたくない人にとっては、結婚のハードルが高くなってしまいますよね。晩婚化、少子化ということもあるので、「選択的夫婦別氏制度」ができるともっと自由に生きられるのかもしれません。しかし、デメリットや課題も多々あります。ただ、こうやってメリット・デメリットを挙げて、どうすればよいのか考え議論することで、よりよい制度へと作り替えられていくのではないでしょうか。まだ認められていない制度ですが、賛成者も反対者も議論を重ねて練って発言していけば、より良い形に収まるのではないかと思います。 参考:選択的夫婦別氏制度(いわゆる選択的夫婦別姓制度)について国際結婚,海外での出生等に関する戸籍Q&A
2018年06月25日夫婦生活を続けていくうちに、「最近夫婦の会話をしていない」「お互いのことに無関心かも」なんて思ったことはありませんか?夫婦の生活スタイルが合わなかったり、ちょっとしたケンカをひきずってあまりしゃべらなくなっていたり。一緒の家に住んでいるのにどこか他人のようによそよそしい……。それはもしかしたら、「仮面夫婦」に近づいているのかもしれません。仮面夫婦とは、親戚や他人・子どもの前では仲の良い夫婦として振る舞っていながらも、実際には関係が冷え切っている夫婦のことです。ただしその定義はあいまいなので、「仮面夫婦かも?」と気付いた頃には修復が難しくなっていることも。そこで「仮面夫婦度チェックリスト」を作ってみました。10個の項目をあげるので、当てはまる項目の数を数えてみてくださいね。結果は最後にご紹介します。 仮面夫婦度チェックリスト1. 夜の夫婦生活がもう1年以上無い特別な事情もなく1年以上もの長い期間、夜の夫婦生活をしておらずセックスレス。しなくても平気。むしろ触れ合いたくない。2. 他に気になる異性が居るパートナー以上に魅力的に見える異性がいる。パートナーとその異性どちらを優先させるかを考えたら、「その異性」と答えるほど。3. 「離婚したらどうなるか」とシミュレーションすることが月に1回以上ある離婚した先の幸せ、離婚の手続きやデメリットなどを考えて、実際にどのような生活になるかシミュレーションしたり、インターネットなどでつい離婚について調べてしまうなど。4. 会話は必要最低限のみ会話は仕事や地域や子どものことなど連絡事項だけ。それすら会って話さずLINEやメールで淡々と伝えることも。一緒にテレビを見て笑ったり、世間話をして楽しんだり、愚痴を言ったりしない。5. 親戚・友人・他人の前では、仲良く振る舞う夫婦ふたりきりのときよりも、第三者がいるほうが夫婦の会話がはずむ。もしくは、親戚・友人・他人の前でだけ「仲良しですよ」と振る舞う。夫婦ふたりきりに戻ったら、火が消えたように会話をしなくなる。6. 相手に興味がない相手がいつどこで何をしていようが興味がない。相手の一挙手一投足に関心がないので、相手の怪我や病気にもあまり気がつかないし、心配もしない。7. 相手が悪いと思っている会話が少なくなったり、嫌なことがあった原因は、すべて相手にあると思っている。8. あまり会わないように生活時間や帰宅時間をずらす相手と顔を合わせたくないため、朝起きる時間や家を出る時間・会社から帰る時間や寝る時間などを調節する。9. 利害関係で相手と一緒にいる相手と一緒にいたい、相手がいるから頑張れるという気持ちではなく、「子どものため」「お金のため」「住む場所のため」「世間体」などの利害関係が一致するため一緒にいる。それらがすべて相手がいなくても成り立つようになったら、すぐにでも離れたい。10. 相手に期待していない相手のことを重視していないので、相手や家庭生活に一切期待していない。仕事や友人・他の気になる異性のことなどが癒しであり、自分の生活の中心。 結果説明仮面夫婦のポイントを10個挙げましたが、いくつ当てはまりましたか?結果はこちら。0個は「ラブラブ新婚カップル」ひとつも当てはまらないのは、夫婦生活が非常にうまくいっているという証拠。新婚カップルのようにラブラブだと胸を張って言えるでしょう。このまま末永くお幸せに。1〜3個は「普通の夫婦だけどちょっと注意」当てはまるのが3個以下の場合は、ちょっと夫婦関係がぎくしゃくし始めているかもしれません。ただ、一時的なことなら普通の夫婦によくあることでもあるので、注意してみてください。4〜6個は「仮面夫婦気味」ちょっと家庭内で息苦しい思いをしていませんか?このままだと修復が難しくなってしまうので、少しずつでも相手に歩み寄っていく努力ができると良いですね。7個以上は「仮面夫婦」離婚を視野に入れつつも、時期が来るまでは一緒にいると考えているかたもいらっしゃるのではないでしょうか。そうではない場合、修復するのに時間がかかりそうです。まずは自分からこころを開くようにしてみて、挨拶などできるコミュニケーションから始めていけると良いですね。 仮面夫婦は、一度なってしまえば修復が難しくなってしまいます。そのため、「ちょっと最近コミュニケーション不足かも」や「相手のことをないがしろにしていたかも」と思ったら、積極的に相手と関わるようにしてみてくださいね。また、仮面夫婦となってしまったきっかけは人それぞれだと思います。そのとき、「相手が悪い」と思ったままでは、いつまでたっても以前のような関係に戻れません。勇気のいることですが、いったん相手を責めることはやめて、少しずつ歩み寄るようにしてみると良いのではないでしょうか。仮面夫婦の心配がなかったかたは、このままの関係がずっと続くように、今まで通り夫婦のコミュニケーションを行ってくださいね。ちょっと雲行きが怪しくなってきたら、またこちらのチェックリストを試してみてください。
2018年04月07日離婚をする夫婦が珍しくなくなった昨今。「自分たちは大丈夫」そう思っていても、対岸の火事だと言い切るのは、難しいのではないでしょうか。しかし縁あって夫婦になれたわけですから、ずっと円満な関係を保ちたいですよね。離婚に至った夫婦の特徴から、何ができるのか考えてみましょう。 1. 離婚した夫婦に「なかったもの」とはブライダル総研(株式会社陸ロートマーケティングパートナーズ)が、離婚経験者・有配偶者別に実施した離婚に関する調査のなかで、「結婚のスタート時にあったこと・深まったこと」という質問があります。結婚してから深まったと感じることで、夫婦の関係を維持できている人のほうが高い項目があれば、それが結婚生活を維持するための要素であるはず。さらに、その差が大きければ大きいほど、より大切なことであると考えられます。双方の差が大きかった上位7つの項目は以下のとおり。自分の性格を理解してもらう自分と配偶者の家族が親しくなる相手の親族や友人を知るふたりの金銭感覚をすり合わせる配偶者と自分の家族が親しくなる自分の親族や友人を知ってもらうふたりの価値観をすり合わせるこうして見ると、周囲の人間関係を含めて「自分のことを知ってほしい」という気持ちが表われているものが多いですね。また、金銭感覚や価値観は家族として一緒に暮らしていく上でかなり重要なこと。こうした「お互いに対する理解」が深まっていかないと、離婚のほうに気持ちが傾いてしまうのかもしれません。 2. お互いの心が見えなくなる前にできることどうすればこの7つの要素を大切にし、パートナーとの関係を良いものにしていくことができるのでしょうか。解決策を考えてみましょう。コミュニケーション不足の解消夫婦でゆっくり話をする時間がないという家庭も多いのではないでしょうか。現代では夫婦共働きの家庭が多く、さらに子どもがいる家庭であれば、家事・育児・仕事の両立・分担で夫婦共に精一杯になりがちですよね。かといってコミュニケーションをないがしろにし続けることは、夫婦関係にとって致命的。忙しい中でも意識してコミュニケーションを取ったり、2人で計画して夫婦デートをするなど、できることを探してみてはいかがでしょうか。> 休みが合わない夫婦のコミュニケーション術> どれくらいデートしてる?夫婦円満に不可欠な「夫婦デート」のはなし 互いを尊重する気持ちを忘れない夫婦といえども別の人間。性別はもちろん、育ってきた環境も異なります。結婚する前は似た者同士であっても、価値観や考えかたは常に変わるもの。最初は合っていた価値観にズレが生じてしまうのは辛いことです。喧嘩に発展してしまうときもあるでしょう。だからといって夫婦の関係を諦める必要はありません。お互いに相手の考えや気持ちを理解して受け止める努力をすれば、きっとうまくいくはずです。> 価値観の違いをうまく乗り越えて、夫婦仲を円満に保つには?> 「自分が一番」な男の気持ち、「子どもが一番」な女の気持ち 実家・親戚・友人付き合い問題を共有互いの実家や親戚付き合い、友人付き合いについても夫婦で共有しておきたいものです。たとえば、相手の実家への帰省が辛いというケース。「嫌だなあ」とひとりで抱えているよりも、相手に「辛い」ということをわかってもらえていれば、同じ帰省でも少しは楽になるかもしれません。また、結婚すると友人との関係も変わってきます。お互いに無理してストレスを溜めてしまわないよう、よく話し合っておきたいですね。> 親戚づきあいが苦痛…上手に乗り切るにはどうすればいい?> 結婚後、友人付き合いはどう変わる?注意すべきポイント はじめから「いつか離婚するだろう」と思って結婚する夫婦はいないでしょう。離婚にも多大なストレスや負担があるものですし、できればしないで済むに越したことはありません。夫婦関係も人間関係のひとつ。仕事関係の人や友人に対しては、関係性を保つために自然と配慮をするものです。それは夫婦間でも同じこと。距離が近い分、良くも悪くも遠慮がなくなってしまいがちではありますが、相手も自分と同じひとりの人間であることを、忘れないで尊重したいですね。山あり谷ありの夫婦生活。最後までふたりで歩いていくために普段からできることを考えてみませんか?参考:プレスリリース「ブライダル総研離婚に関する調査」
2018年03月11日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「夫婦別姓」です。先月、サイボウズの青野慶久社長らが「選択的夫婦別姓を認めないのは憲法違反だ」として、東京地裁に提訴したニュースが話題になりました。青野社長は結婚時に妻の姓にしたところ、株の名義変更などに多額のお金がかかり、飛行機やホテルの予約が本名でないとしてキャンセルされるなど、多くの不利益を実感したといいます。それは憲法の「夫婦の権利の平等」を侵害するものではないか。戸籍を持たない外国人と結婚した場合は夫婦別姓を選べるのに、日本人同士の婚姻ではどちらかの姓を選ばなければいけない。日本人同士でも同姓か別姓かを選択できるルールを作れないか、というのが青野社長の主張です。姓を変えた従業員に対し、雇う側の労力、コスト増についても言及していたのは新鮮でした。反対意見としては、子供の姓はどちらを選べばいいのか、混乱するのではないか。また、別姓を名乗れば家族としての一体感が失われるなどの声が上がっています。現在の戸籍制度ができたのは明治時代。名字は豊かさの象徴で、人々にとって憧れのものでした。家名を代々受け継いでいく家父長制は日本の伝統とされるようになったんですね。しかし、いまは核家族や離婚も増え、家族のあり方も多様化。離婚後300日以内に生まれた子供は自動的に前夫姓になるため、それを恐れて届け出をしない無戸籍児の問題なども起きています。マイナンバー制度など、個人を特定するシステムが完備されたら、もしかしたら戸籍は必要なくなるのか?それとも戸籍制度があるから、個人の証明や信用が保証されているのか。社会の変化に合わせて、改めて議論を重ねる必要はありそうですね。毎日新聞の2015年の世論調査によると、夫婦別姓を選べる制度に賛成は51%、反対の36%を上回っています。それでも現在、婚姻時に夫の姓を名乗る女性は96%と圧倒的多数です。妻の姓を名乗る男性の割合が半数くらいになったら、生活のなかの不具合は改善されるのかもしれません。「結婚したら当然夫の姓を名乗るもの」という意識から変えていくことが、大事なのかもしれませんね。ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2018年2月21日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子
2018年02月17日