料理家の村上祥子さん撮影/廣瀬靖士終わりの見えないコロナ禍。この2年間、誰もが自分や家族の健康を守ることに向き合ってきたのではないだろうか。■ハッピーな人生の記憶を遺したい「これほどまで、命について考えた日々はありませんでした。命は、身体の中にあるもの。“ちょうだい!”と言われても、誰にもあげることはできません。だからこそ、自分で身体のことを考えて、ちゃんと食べてほしいんです」そう語るのは、料理家の村上祥子さん。シニアでもおひとりさまでも、好きなことを諦めないその生き方に注目が集まっている。「ちゃんと、といっても、難しいことはしなくていいんですよ。私の人生には“~せねばならない”というルールはありません。できないことには目をつぶって、忘れていくぐらいでないと、人生100年時代は生きられませんから」そう笑う村上さんが、80歳の節目を目前にして、「遺言」を冠したレシピ本を上梓した。超高齢社会に突入した中、その先頭に立つようにキャリアを更新し続ける村上さん。今年もコロナ禍ながら5冊の本を著した。その締めくくりとなるのが、料理家人生50年の集大成ともいえる『村上祥子80歳遺言レシピ』だ。「私自身は、遺言を書くつもりはありませんでした。自分の死後について、指図をしようとは思わないからです」だがコロナによって世の中がすっかり変わってしまった今、次世代に伝えておかなければ、と思うことがある。今年は予定していた多くの講演が中止・延期に見舞われたものの、料理教室や講習会は徐々に再開。「その中で、多くの人が求めている食の形が、私のルーツとなる“1970年代の食事”に通じるものだと実感しました。それは、免疫力が強く、生活習慣病の疾病率が低かった時代。特に1975年ごろの食生活は、ユネスコの世界無形文化遺産に登録された『日本食』の理想形と言われています。今まさに、必要な食習慣なのです」遺言というシリアスな言葉。しかしそれを前向きにとらえ、強いインパクトで人々の心に響く本に、と考えた。■闘病生活で食の大切さを痛感遺言は書かない、死後のことを考えるよりも、最後まで前だけを向いて景気よく生きたい。そう語る村上さんだが、コロナ禍に突入する前から、自身の命や終活について、考えるきっかけはあった。「今まで数十年の間に書きためてきたレシピや研究資料は膨大な量になっていました。子どもたちはそれを揶揄して“お母さんの紙くず”なんて呼んでいましたけれど(笑)」その数なんと50万点。仕事場になんとか保管していたが、年を重ねるうちに“自分にもしものことがあったら”という思いがよぎるように。「私がこれを残して、パッと逝ってしまったら、さぞみんな困るだろうなと……。そう思って、主人が亡くなったときに終活の中締めとして、整理を始めました」研究資料は、福岡女子大学に寄贈。4トントラック2台で運ばれ、現在は『村上祥子料理研究資料文庫』として一般公開されている。食を学ぶ次世代へと受け継がれたのだ。そうやって身仕舞いを整えつつも、続けているライフワークがある。「ちゃんと食べて、ちゃんと生きる」、その大切さを伝えること。「私が“食と命”の重要性を考えるきっかけになったのは、30代で患った顎の病気でした。完治までは4年かかり、10回の手術で18本の歯を抜く壮絶な体験。歯のない顎では十分に食事もできない、それでも生きなければと思ったとき、命を守るには何よりも“食べる”ことだと身にしみて感じました」簡単で質素なものでいい。この本では、毎日のごはんの積み重ねこそが大切だと伝えたかったという。「煮魚も、ふろふき大根も、電子レンジで手軽に作れる。お出汁も1分でとれる簡易出汁で十分!頑張らなくてもいいから、この味を知ってほしい。それがきっと、“健康に生きていく”ことにつながると思うんです」昭和、平成、令和と、時代とともに歩み続け、料理家としての人生は半世紀を数える。「好きなことを仕事にすることができ、私の人生はとてもハッピーでした。料理を作ることは仕事でもあり、生活の一部でもあった。だから、そこで生まれた楽しかった会話、幸せだった記憶とともに、その料理を遺したい」言葉どおり、本の中には料理にまつわるエピソードがちりばめられ、懐かしい昭和の風景とともに思い浮かぶ。幸せな食の思い出と、健やかな人生は切り離せないのだというメッセージが込められている。■本の中身を少しだけご紹介!<健康長寿のヒケツ1>朝ごはんはしっかり「生涯現役!」とパワフルな村上さんも、今まで不調を知らなかったわけではない。40年前に大病を患い、10回の顎骨手術を経て、食の大切さを見直したという。「特に朝ごはんは大事です。毎朝習慣づけることで、体調が劇的に改善しました。残りものでも、ワンパターンでもいいんですよ」(村上さん)【タンパク質食材を毎食100gとります】「卵1個と納豆1パックでおよそ100g。もちろん、肉や魚でとっても。魚をあまり食べない人も増えていると思いますが、さばやあじなどの青背魚は、生活習慣病予防のため、積極的に食べてほしいです」本でも、手間なくできる魚介のレシピを多数掲載。“魚料理は面倒”という苦手意識が変わってくる。【作り置きを活用してラクしてもいい】「野菜で作る常備菜は切らしません。仕込むときは多少面倒に思えても、忙しい朝の一品になったり、おかずの味がすぐ決まったりと、結局はラクになるからです」例えばきゅうりのピクルスは、常温で2~3か月保存可(レシピは本の中に)。爽やかな酸味が身体を目覚めさせてくれる。■時短レシピで健康生活!<健康長寿のヒケツ2>昭和の食生活を“令和風”に「いま、文部科学省を中心に、経済成長期に突入したころの“1970年代の日本の食事”を見直す動きが進んでいます。これをぜひ取り入れてほしい」(村上さん)本では、昭和の食卓を引き継ぎながら、無理せず続けられる時短レシピを紹介。電子レンジも活用!【たった3分の加熱で本格煮物が完成!】さばのみそ煮<材料(2人分)>・さば(半身)……1枚・ピーマン……2個・(A)みそ・砂糖・酒……各大さじ2<作り方>(1)さばは骨を除き、皮の中骨の位置に切り目を入れてから半分に切る。ピーマンは種とワタを除き、縦4等分に切る。(2)皮を上にして耐熱皿にさばを置き、よく混ぜた(A)をかける。ピーマンを添えてふんわりとラップをかけ、600Wの電子レンジで3分加熱する。器に盛り、煮汁をかける。<MEMO>電子レンジなら、すばやく内側から加熱するので、魚の臭みが出にくい。臭み消しのしょうががなくてもおいしく作れる。【切り方も調理器具も時短イズベストでカンタンに】乱切りふろふき大根<材料(2人分)>・大根……8cm(200g)・(A)ゆずの皮(みじん切り)……小さじ1/2みそ・砂糖……各大さじ1ゆずの果汁……小さじ1<作り方>(1)大根は、皮をむいて縦4等分に切ってから、5~6cm長さの乱切りにする。耐熱のポリ袋に入れて口を閉じずに耐熱皿にのせ、600Wの電子レンジで10分加熱する。(2)器に(1)を盛り、よく混ぜた(A)をかける。<MEMO>電子レンジは食材のとがったところに電磁波が集まって火が通る。乱切りにすることで加熱時間を短縮できる。●村上祥子(むらかみ・さちこ)●料理家・管理栄養士。福岡女子大学客員教授。昭和17年福岡県生まれ。テレビや雑誌などの各種メディアで活躍するほか、栄養指導や治療食開発、料理教室など、全国を股にかけて50年以上活動を続けている。著作は500冊を超え、累計977万部以上を発行。
2021年12月10日心と体を整えてきれいになるスープスパイス料理研究家として知られる印度カリー子氏による初のスープ本『印度カリー子のスパイススープ』が発売された。A5判、128ページ、出版社は世界文化社。定価は1,540円(税込)である。同氏は3月に東京大学大学院を卒業。在学中、食品科学の観点から香辛料の研究を行い、「ヒルナンデス!」「あさイチ」、「マツコ会議」などのテレビ番組にも出演。初心者向けのスパイス専門店・香林館株式会社の代表取締役でもある。調味料は塩だけ・出汁も不要同じ食材でも、少し加えるだけで見違えるように華やかになるスパイス。スパイス自体に味はあまりなく、その魅力の多くは香りが主体となる。また、スパイスは楽しむだけでなく、インドや中国などで古くから薬として扱われ、現在もその研究が続いている。新刊では、基本的な味付けは塩だけのスパイススープを掲載。出汁もコンソメも不要で、素材の良さとスパイスの香りを活かす簡単なスープレシピである。「心身を整えるスープ15」「きれいになるスープ12」「もぐもぐ食べるごちそうスープ11」「デザート代わりのフルーツスープ」「スープにマッチする主食レシピ6」を掲載。寒くなる今の季節におすすめのレシピ本となっている。(画像はAmazon.co.jpより)【参考】※印度カリー子のスパイススープ・印度カリー子 (著) - 世界文化社グループ - 書籍・ムック
2021年12月08日<<連載『うちの食べてくれない困ったちゃんが楽しく食べる子に変わる本』の他の記事も読む>>わが家は「食卓劇場」言葉がけがキモ毎日笑顏の絶えない食卓。それが私の夢でした。「え、そんなこと?」と笑われるかもしれませんが「毎日笑ってごちそうさまがいえること」が、私にとってはなにより大事な子育ての目標でした。「うわ~、これおいし~~い!」「どう?ちょっと食べてみて!すっごくおいしいよ!」大げさすぎるかな、と思うくらい食卓を盛り上げようと奮闘していました。まさに「食卓劇場」といっていいくらい。食卓とは、みんなと一緒におしゃべりし、「おいしい、おいしい」といいながら楽しく食べる場だという刷り込みを、小さいうちにしたかったのです。もちろん、そうなるまでには食べない子に悩んだり、お皿を投げられてキレそうになったり、たくさん失敗もしてきました。食卓を楽しくするためには「言葉がけ」がとても大事だと思います。ここでは言葉がけののポイントを紹介します。【ポイント1】ほめポイントを見つけながら、「がんばったね!」まず食卓を、子どもにとって楽しい場にしてあげましょう。苦手なものが多い、食が細い子であっても「それだけしか食べないの?」と、食べないことを否定しないであげたい。「もっと食べなさい」と、無理強いしないであげたい。ただし、応援はしてあげましょう。一口でも食べたら、「うわ~、がんばったね!」「昨日より、いっぱい食べられたね!」と、いいところを見つけていっぱいほめてあげること。食べられなかったら、無理強いする代わりに、「これってとってもおいしいのよ」「ママも大好きなんだよ!」とアピールする。それもひとつの応援です。お母さんにつられて食べてくれるかもしれません。子どもの運動会で、わが子がこれから走ろうというときに、応援しない親はいません。食事だって同じ。子どもなりに一生懸命食べようとしているのだから、お母さんはぜひ、一番の応援者であってほしいなと思います。【ポイント2】「好き嫌いが多い」より「食べ物を探検中なの」同じできごとでも、言い方ひとつで笑い話になったり悲しい話になったりするものです。どうせなら、笑っていられるほうがいい。ネガティブなことを口にしそうになったら、ポジティブな言葉に言い換えてみてはどうでしょう。お母さんがよその大人に「うちの子は○○なの」と話すのを、意外と子どもは聞いているもの。「うちの子ったら好き嫌いが多くて困っちゃう」とネガティブな言葉を伝えるよりは、好き嫌いが多い子は、「いろいろな食べ物を探検中なの」「一緒に好きなものを増やしているところなの」と表現すると、子どもの食へのイメージも変わるかもしれません。なんでも食いつく子なら「好奇心が旺盛な子」、暴れん坊な子は「活発な子」、引っ込み思案な子は「落ちつきがある子」。言い換えを楽しむくらいの気持ちでポジティブワードを探してみましょう。子どもの「ダメ」をわざわざ見つけて、「私のしつけが悪いせい」と自分を責めるのはナンセンス。お母さんのせいではない、ということを覚えておいてくださいね。【ポイント3】「じゃーん!初めての食べもので〜す!」まだ離乳食から普通食になったばかりの頃は、どんな子どもでも、初めての食べ物を警戒するものです。そんな子には、こんな言葉がけも効果的です。「キュウリっていいます!よろしく~!」とキュウリの気持ちになって自己紹介してみたら、子どもも親しみを感じてくれるかもしれません。なんだか楽しいことにチャレンジするような、わくわくした気持ちになります。ごはんをつくる気になれなくて、今夜は卵ごはんだけというときも、「じゃーん!今日はスペシャル卵ごはん!」とすごいごちそうみたいにテーブルに登場させてみます。そうすると子どもたちも、目をランランとさせてくれるはず。単純というか、かわいいというか。【ポイント4】ゲーム感覚で「よ〜いドン!」や「じゃんけんぽん」わが家の正反対の性質の双子たちは、一人は食べっぷりがいいのに、もう一人はゆっくり遠慮がち。そんなときは、「さあ、競争しよう!」と、ゲーム感覚で盛り上げてみたり、おかずが最後に1個だけ残っていたら、「じゃんけんで決めよう」といってみたりしました。そうすると、たいして好きなものじゃなくても、なんだか食べたくなってくるから不思議です。【ポイント5】命令形より「一緒に○○しよう」「食べなさい」というよりは、「さあ食べよう」。命令形ではなく、常に「一緒に○○しよう!」と、「Let’s~!」形で声をかけるのも大切。大人だって、やらされ仕事はイヤなものですから、子どもだって同じです。与えられたものを「食べなさい」といわれるより、「一緒に食べよう!」といわれるほうが、子どもも素直に「食べてみよう」という気持ちになるはずです。【ポイント6】「〜しかできない」ではなく「〜もできたんだ!」小さな子どもの新しい味への勇気あるチャレンジは、無条件にほめてあげたい。だから、たった一口しか食べなくても「一口しか食べてないんだ」ではなく、「え~、一口も食べられたんだね!」といってあげたい。「まだこれだけしか食べてないの?」ではなく、「もうこんなに食べちゃったの?嬉しいな」といってあげたい。それは小さな成功体験を積み上げていくのと同じこと。食だけでなく、その子が将来生きていく土台となる自信やチャレンジ精神も育てていくことだと思います。【ポイント7】「おいしい魔法をかけました〜!」わが家の息子が嫌いなニンジンを、ちょっと味つけや調理法を変えて出してみたときのこと。子どもたちは「そんなふうにごまかそうと思ったって、それはボクの嫌いなニンジンでしょ。ちゃんとお見通しだよ」という顔で、お皿を見ています。子どもって案外あなどれないのです。そんなときはこの言葉がけで。「じゃーん!これはいつものニンジンじゃないよ!おいしい魔法をかけました~!」魔法という言葉に反応して、子どもたちは興味津々です。嫌いな食材をつぶしてポタージュにしたり、見えないように細かく刻んだり、手をかけて調理するよりも、こんな一言が効果的だったりするのです。【ポイント8】「ごはんさんが口の中に入りたがってるよ」食べ物をスプーンの先でもてあそぶばかりでなかなか口に入れない子には、「ごはんさんが口の中に入りたがってるよ~」「ピーマンさんは、つつかれるより食べてほしいと思っているよ」というように食材の気持ちになって声をかけてみてください。「お母さんがせっかくつくったのに」といっても聞かないけれど、「ピーマンさんがそういうなら」と食べる気になるかもしれません。「さっさと食べなさい」「そんなことしちゃダメでしょ」と叱らないですむ方法は、工夫すればいろいろあるものです。頭の体操のつもりで楽しみながら考えてみてはいかがでしょう。【ポイント9】「いらないの?ラッキ〜!」子どもが食べ物を残したときは、がっかりしたり、小言をいったりする代わりに、「え~、こんなにおいしいのにいらないの?ラッキー、ママがいただきまーす!」といって、さもおいしそうに食べてみてください。そんなふうにいわれたら、大人だって、なんだかとてもおいしいものを食べそこねたような気がしてきますよね。「そんなにおいしいなら、ちょっと食べてみよう」と気持ちが動くかもしれません。ちなみに、わが家では今、食べ盛りの息子二人があっという間に食卓にあるものを平らげてしまいます。ちょっとよそ見していると、おかずがなくなっていることもしばしば。子どもの残したものをたくさん食べていた時期は、本当にラッキーだったのかも......とさえ思うこともあるくらいです。【ポイント10】「すごいね!」より「ママは嬉しいな」「子どもをほめるのは大切」と誰でもわかっていると思いますが、ほめるにしてもボキャブラリーが豊富でないと、いつもワンパターンになってしまいます。子どもも、「すごいね」「えらいね」だけでは満足しなくなります。口先だけと子どもも感じ、本当にほめられた気がしないのでしょう。4歳、5歳になると、知恵もついて、「食べさせたいからそういうんでしょ」と鋭いところをついてきたりします。そんなときは、できるだけ具体的にほめること。ただ「えらいね」だけでなく、「ママは嬉しい」というとより心に響きます。たとえば、「お野菜を全部食べてくれて、ママは嬉しいな」「初めてのお野菜にチャレンジして、ママはすごいと思うよ」子どもはお母さんが喜ぶのが一番嬉しいものです。お母さんが喜んでくれるなら、がんばろうかな!と思ってくれるかもしれません。まとめ食卓を楽しい場にするために、ポジティブ言葉を駆使しよう。(上田淳子『うちの食べてくれない困ったちゃんが楽しく食べる子に変わる本』(日本文芸社)より一部抜粋/マイナビ子育て編集部)<<連載『うちの食べてくれない困ったちゃんが楽しく食べる子に変わる本』の他の記事も読む>><関連リンク>【お食事のお悩み】好き嫌いしないで~『カリスマ保育士てぃ先生の子育てで困ったら、これやってみ!』Vol.3約半数以上のママが悩んでいる「子どもの好き嫌い」。みんながしている工夫は?【小食・偏食・好き嫌い】子どものごはんづくりで困った! どう解決する?書籍『うちの食べてくれない困ったちゃんが楽しく食べる子に変わる本』について「好き嫌いが多い」「食べないで遊んでばかり」「特定のものばかり食べる」など、子どもが食べてくれない悩みはさまざま。どうにかして食べてもらえるように、試行錯誤を繰り返しているママもいるでしょう。『うちの食べてくれない困ったちゃんが楽しく食べる子に変わる本』には、そんなお悩み解決のヒントが盛りだくさん。偏食がひどい双子を育てあげ、ママのための料理教室を開催している料理研究家の著者が、子どもがおいしく食べられる調理のコツや食卓で習慣にしたいことなど、今すぐ実践できるアドバイスを解説しています。上田淳子さんのプロフィール神戸市生まれ。辻学園調理技術専門学校の西洋料理研究職員を経て渡欧。スイス、フランスのホテル、レストランなどで料理修業を積む。帰国後、シェフ・パティシエを経て料理研究家として独立。自宅で料理教室を主宰するほか、雑誌、TV、広告などで活躍。そのほか、子どもの「食」を大切にした活動として講習や講演も行なう。著書に『3歳からのおべんとう』『子どもと一緒にお料理しましょ!』『子どもが喜ぶおやつ』(文化出版局)、『この1冊であんしんはじめての離乳食事典』(朝日新聞出版、共著)、『毎日おいしいマリネとフランス仕込みのおそうざい』(日本文芸社)などがある。
2021年11月29日<<連載『うちの食べてくれない困ったちゃんが楽しく食べる子に変わる本』の他の記事も読む>>子どもが好む味つけ・調理法を見つける【ポイント1】カレーやマヨネーズで味つけするたいていの子どもは、カレー味が大好き。溶けるチーズをのせて焼いたものならなんでも食べるという子もいます。マヨネーズ、ケチャップをかければ嫌いなものでも食べるという子もいます。すべての食べ物をその味にするというのは、お母さんとしては心が痛むかもしれません。しかし、苦手なものは大目に見て、その食材を食べるため、ということを主に考えましょう。子どもの、「この味なら食べる」という調味料や味つけを見つけておきましょう。調理法も重要です。煮物は食べなくても、同じ食材を焼いたり揚げたりしたら食べた、ということはありませんか?ホイルで包焼きにする、チーズをのせて焦げ目をつけるなど、ちょっとしたことで食べられるようになる場合もあるので、いろいろ研究してみてください。【ポイント2】とろみをつけて食べやすく飲み込むのが苦手だった息子も、片栗粉でとろみのついた中華丼ならもりもり食べた、という話をしました。パサパサしがちな肉や魚、繊維が気になって飲み込みづらいものなどには、とろみを利用しましょう。なんでも餃子の皮に包んで水餃子風にするのもオススメです。ひき肉のつぶつぶ感が嫌いという子でも、皮ごとつるっと食べるようになります。【ポイント3】熱してやわらかくする繊維が気になって噛みづらい、飲み込みづらいことから、野菜は敬遠されがちです。また、生臭さをいやがる子も多いようです。たとえばニンジンは、小さく刻んで隠すより、大きく切って、油で中まで火が通るようにじっくり焼くと、案外食べてくれます。油で焼くことで甘みが増し、味もマイルドになります。トマトも、軽く焼いて熱を通すと甘みが増します。生野菜は「青臭くてイヤ」という子も喜んで食べます。ピーマンも大きめに切ったほうが苦みが出ません。さらにじっくり火を通すことでやわらかくなり、甘みが出てきます。【ポイント4】油でえぐみをとる子どもに限らず、野菜のえぐみや青臭さがイヤ、という人は少なくありません。油は、野菜のえぐみをカバーしてくれます。ほうれん草は、おひたしにするよりバターで炒めるほうが、子どもも食べやすいのです。(上田淳子『うちの食べてくれない困ったちゃんが楽しく食べる子に変わる本』(日本文芸社)より一部抜粋/マイナビ子育て編集部)<<連載『うちの食べてくれない困ったちゃんが楽しく食べる子に変わる本』の他の記事も読む>><関連リンク>【お食事のお悩み】好き嫌いしないで~『カリスマ保育士てぃ先生の子育てで困ったら、これやってみ!』Vol.3約半数以上のママが悩んでいる「子どもの好き嫌い」。みんながしている工夫は?【小食・偏食・好き嫌い】子どものごはんづくりで困った! どう解決する?書籍『うちの食べてくれない困ったちゃんが楽しく食べる子に変わる本』について「好き嫌いが多い」「食べないで遊んでばかり」「特定のものばかり食べる」など、子どもが食べてくれない悩みはさまざま。どうにかして食べてもらえるように、試行錯誤を繰り返しているママもいるでしょう。『うちの食べてくれない困ったちゃんが楽しく食べる子に変わる本』には、そんなお悩み解決のヒントが盛りだくさん。偏食がひどい双子を育てあげ、ママのための料理教室を開催している料理研究家の著者が、子どもがおいしく食べられる調理のコツや食卓で習慣にしたいことなど、今すぐ実践できるアドバイスを解説しています。上田淳子さんのプロフィール神戸市生まれ。辻学園調理技術専門学校の西洋料理研究職員を経て渡欧。スイス、フランスのホテル、レストランなどで料理修業を積む。帰国後、シェフ・パティシエを経て料理研究家として独立。自宅で料理教室を主宰するほか、雑誌、TV、広告などで活躍。そのほか、子どもの「食」を大切にした活動として講習や講演も行なう。著書に『3歳からのおべんとう』『子どもと一緒にお料理しましょ!』『子どもが喜ぶおやつ』(文化出版局)、『この1冊であんしんはじめての離乳食事典』(朝日新聞出版、共著)、『毎日おいしいマリネとフランス仕込みのおそうざい』(日本文芸社)などがある。
2021年11月28日真藤舞衣子が発酵食を楽しむヒントを教えます2022年2月7日、宝島社から、『大人のおしゃれ手帖特別編集 発酵美人になりませう。』が発売される。同書では、料理家の真藤舞衣子が発酵食メニューや発酵食を楽しむヒントなどをレクチャー。塩糀や甘糀、しょうゆ麦糀の作り方などを学ぶことができる。発酵レモンを生かした「ズッキーニのパスタ」や「ハーブのクワーク」、乳酸発酵キャベツを使った「水餃子」「お好み焼き」「オートミールスープ」などの作り方にも注目だ。販売価格は1,540円(税込み)。宝島CHANNELや楽天ブックスなどで予約を受け付けている。美しい素肌をもつ真藤舞衣子真藤舞衣子は東京都出身。IT関連会社や菓子店勤務など経て、赤坂にカフェ&サロン「my-an」をオープン。6年半営業した後、山梨県と東京都の2拠点居住をしながら、料理家として活動している。2014年に山梨市に飲食店「Sustainable table “my-an” YAMANASHI」をオープン。レシピ本執筆や、テレビ・ラジオ出演など、幅広い分野で活躍している。『はじめてのサワードゥブレッド』『ポリ袋で簡単おいしい はじめてのみそ作り』『おいしい発酵食生活』など著書多数。3代続く「発酵食好き」で、素肌が美しいことで知られる。インスタグラムのフォロワー数は16,000人以上。(画像は真藤舞衣子オフィシャルサイトより)【参考】※宝島CHANNEL※楽天ブックス※真藤舞衣子オフィシャルサイト※真藤舞衣子オフィシャルインスタグラム
2021年11月05日(イラスト:mico Ꮚ•ꈊ•Ꮚ @gogo_aokun)夫が料理をすることはありますか?「よくある」「たまにある」の人をあわせると、49%! 約半数の夫が料理をすることがあるようですね。その一方で、「まったくない」という人も34%おり、約3人にひとりのご家庭では夫は料理をしていないようです。料理をする夫、しない夫のそれぞれのエピソードを聞いてみました。「よくある」「たまにある」と答えた人料理上手なパパにおまかせ冷蔵庫にあるもので時短で作ってくれる。(34歳/小売店/販売職・サービス系)夫のほうが料理が上手なので、よく私の友だち家族を招待して料理を振る舞ってくれます。(31歳/情報・IT/事務系専門職)結婚するまで料理をしたことなかった夫が、今では隔週で料理を作ってくれます。(32歳/商社・卸/事務系専門職)パパの手料理も、ここまでやってくれればありがたいですね。料理をよくするパパにありがちなパターンは、「片づけは苦手」「味が濃すぎる」こと。これでは感謝の気持ちも薄れてしまいます。真の料理上手は、「あるもので適当に作れる」人。料理上手なパパは羨ましいです。こだわりのメニュー鍋や焼肉などのときは旦那が買い出しから用意まで引き受けてくれるので、楽している。(39歳/金属・鉄鋼・化学/事務系専門職)お好み焼きは旦那が作るほうがおいしい。(40歳以上/建設・土木/事務系専門職)一度おいしいと褒めた料理は作ってくれるようになります。褒めて伸びるタイプの典型。(37歳/商社・卸/秘書・アシスタント職)これは鉄板! といえる得意料理ができると、自信もつきますし、ほかのものも作ってみようというモチベーションがあがります。たまに作ってくれるときには、「おいしいね!」と口に出して伝えましょう。男性も女性も、がんばって作った料理を褒めてもらえれば嬉しくなるものです。やさしさが嬉しい疲れたときに、さりげなく手伝ってくれる。(29歳/情報・IT/事務系専門職)料理ができないけど、ゆで卵とかうどん茹でてくれたりと簡単ですがありがたいです。(28歳/自動車関連/秘書・アシスタント職)がんばって作ってくれるけど見た目も悪くおいしくない(笑)、でも気持ちが嬉しいので美味しくいただきます(笑)。(34歳/マスコミ・広告/クリエイティブ職)たいした料理はできなくても、そのやさしい心づかいが嬉しい……という日もあります。ママが疲れて帰ってきたとき、簡単でも温かい料理が迎えてくれるとほっとしますね。「たまにある」というご家庭から、こうした「やさしさ」「やろうとする努力」に感謝する声が多くあがっていました。「あまりない」「まったくない」と答えた人合理的思考?私が日曜出勤の日の夕食は夫が担当という約束があったが、夫の解決策は実家へ食べに行くことだった。(32歳/団体・公益法人・官公庁/販売職・サービス系)自分で作るより買ってきたもののほうがおいしいことがわかりきっているので、余計なことはしないというスタンス。(38歳/ホテル・旅行・アミューズメント/事務系専門職)絶対に高い食材しか買わないのでわが家では禁止です。(33歳/情報・IT/秘書・アシスタント職)夫が料理をする機会が「あまりない」「まったくない」と答えた人からは、静かな怒りやあきらめの声が多くあがっていました。たまには料理くらいしてほしいと思う反面、任せてしまうと段取りが悪かったり、予算を使いすぎたり、台所を汚したり、と粗が目立ってしまうようです。まとめアンケート全体を見ると、たまにでも料理をする夫と、ほとんどしない夫では半々の割合でした。カレーや中華など、自分の好きなものなら作ってくれる夫も多いです。おそらく、味を想像しながら作れるからではないでしょうか? まずは自分のご飯は自分で用意するところからはじめてもらうのがいいかもしれませんね。マイナビ子育て調べ調査日時:2021年1月27日~2月7日調査人数:147人(22歳~40代までのママ)(マイナビ子育て編集部)
2021年10月27日おうち料理を簡単に明るくキレイに撮りたい!から始まった、お部屋を明るくする採光ブラインド「アカリナ」とホットプレート料理の母こと、人気料理研究家「かめ代。」さんとのコラボレーション企画!おうち料理を明るくキレイに撮影したい!から始まりましたお部屋を明るくする採光ブラインド「アカリナ」の前で撮影。立体感があり、食欲をそそる写真になっています!アイディア満載のホットプレート料理やお弁当レシピが大人気の料理家「かめ代。」さんとスタッフとの偶然の出会いから、今回のコラボ企画が実現いたしました。公式ブログやインスタグラムへ毎日投稿している「かめ代。」さん。料理写真を撮影するにあたって大切にしているのは「自然光」とのお話を聞かせていただきました。太陽が出ている間に、窓際で自然光を使用して撮影していたそうで、その際いつも悩まされるのがテーブルに差し込む直射日光。特に冬の太陽光が低い時期は太陽が差し込んで困っていたそうです。そんな中、直射日光をブラインド全体で採り込み拡散し、ふんわりと質の良い光へ変換する、採光ブラインドアカリナの存在を知り「ぜひ撮影時に使いたい」とおっしゃっていただき、あれよあれよという間に進んだ企画でした。コラボ企画実施に至った詳しい背景は「かめ代。さん」公式ブログ内にも記載していただいておりますので詳細はそちらをぜひご覧くださいね!料理家「かめ代。」さんブログはこちら「アカリナの素材サンプル」が入った無料請求はコチラお料理の写真には自然光が欠かせない!強すぎる直射光によりせっかくの食材がよく見えません。料理を撮影する上で難しいとされるのは"光の当たり具合"とされており、おすすめの光は自然光と言われています。たしかに、せっかくの料理も薄暗かったり、何かわからない写真では食欲がわきませんね。料理本来の色合いを出すために質の良い光を求め撮影の度にトレーシングペーパーを貼っていた「かめ代。」さん。手間が掛かる、また窓に紙を貼ることで外からの見た目も気になっていたとのことです。「かめ代。」さんはお料理の撮影時、窓からの直射日光を和らげるために毎回窓にトレーシングペーパーをテープで貼り、撮影が終わったらまたはがす、という生活をされていたそうです。「美味しそう!」「作ってみたい!!!」、また見だけでも幸せになれる数々の料理写真も、まさか毎日このように撮影されていたなんで思いもしませんでした。「アカリナ」で簡単解決!プロ級のキレイ写真に!「アカリナ」越しの光は、質の良いやわらかい光に採光ブラインド「アカリナ」は直射光をブラインド全体で採り込み、ムラの少ない質の良い光へ変換して上下へ拡散します。その光は、まるでレフ版を使用したかのように、ふんわり柔らかいものとなります。左側写真のように、強すぎる直射光によってコントラストが強くなり、せっかくの美味しそうな料理写真も食材がよく見えません。右側写真のように、アカリナを設置した窓の前で撮影すると食材の良さ、美味しさがより伝わる写真に。採光ブラインド「アカリナ」は窓からの直射光を採り込み拡散させることが可能です。直線的な太陽光をやわらかく質の良い、影のできにくい快適な光へ変換します。なので「アカリナ」ならコツなく簡単に撮影することができるのです!「アカリナ」についてお問い合わせするキレイに撮れる!と嬉しいお言葉ありがとうございます!「アカリナ」を設置すると、ブラインドを閉めるだけで安定した光になり明るくキレイに撮れる!と喜んだいただけました!アカリナを設置後、料理家「かめ代。」さんからは「料理写真の撮影が劇的に楽しくなった」「毎日、ますます料理と撮影を頑張れそうです♪」とのお声をいただき、スタッフ一同とても嬉しい気持ちでいっぱいです!次は誰とコラボできるのか、今からドキドキ、ワクワクしております!コラボ企画をきっかけに素敵な出会いを繋いでいければと思います。アカリナコラボ企画!料理家「かめ代。」さん記事はコチラ「アカリナ」の素材が入った無料サンプルはコチラ!あかりラボ 公式インスタグラム はこちら明るいお部屋を研究する「あかりラボ」
2021年10月15日夫婦関係に不安を抱いている人は多いのではないでしょうか。夫婦円満に憧れているのに、なかなかいい関係を築けないというケースが多いようです。そこで、4項目で「夫婦関係の危うさ」をチェックしてみましょう。(1)会話が少ない長年連れ添っていくうちに会話が少なくなっていく夫婦が多いようです。夫婦にとって会話は非常に重要なコミュニケーションと言えます。それが少なくなってしまうと、一緒に笑ったりすることも減ってしまいますよね。いつまでも夫婦で楽しく暮らしたいなら、会話は少なくならないよう注意しましょう。(2)家事を分担しない共働きの夫婦にとって、家事の分担は必要不可欠なことと言っても過言ではありません。家事の分担をしない夫婦は、どちらかの不満が大きくなって喧嘩が多くなることも。そうならないためにも、お互い協力し合って生活していくことが大事なのかもしれませんね。(3)感謝を伝えないずっと一緒にいるとお互いに感謝の気持ちを伝えることってなくなっていくものです。生活する上で些細なことでもいいので感謝するような出来事があったら、素直に伝えることが大事。普段は恥ずかしくて言えないという人は、記念日などといった特別な日に感謝の気持ちを伝えてみてはいかがでしょうか。(4)八つ当たりをする機嫌が悪いときに八つ当たりをするような夫婦は、円満とは言えませんよね。長年一緒にいると八つ当たりをすることが当たり前になっている人もいるようです。そんな夫婦はいい関係を築けないので、お互いに八つ当たりはしないよう注意しましょう。夫婦関係をより良くするためには、日頃から気をつけなければいけないことがたくさんあります。4項目で「夫婦関係の危うさ」を参考に、自分の行動を今一度振り返ってみてはいかがでしょうか。(恋愛jp編集部)
2021年09月01日E・レシピで活躍する料理家にスポットを当て、料理家としての想いとともに、おすすめのレシピをお届けする【料理家の素顔】。第2回は、献立・特集など1,600あまりのレシピを提供し、素材を活かした優しい味わいのレシピで人気の保田美幸さん。●家庭料理の店を営みながら料理の道にすすむきっかけから、家庭料理のレストランを営みながら考え抜いた家庭料理のあり方、献立をラクに考えるアドバイス。保田さんが提供する、食材を活かして体にやさしく、レストランのようにおしゃれで初心者でも作りやすいレシピもぜひお試しください!■料理に興味を持ったキッカケは祖母●食べもので体調を整える知恵私の母は料理が苦手で、それを見かねて料理が得意な祖母がよく作ってくれていました。祖母の話を聞きながら料理を作るのをみているうちに、幼いながら、食べることと健康が密接につながっていることがわかるようになり「自然治癒」という言葉も知りました。そんなおばあちゃんの手ほどきで、疲れた時や具合が悪い時は、食べるのを控えたり少しの果物を摂るなどして、食べ物で体調を整える知恵が自然と身につきました。今でも薬を飲むことはほとんどありません。●仲間にふるまう楽しさに目覚めた学生時代大学に入学してひとり暮らしを始めた頃「孤食」がとてもさみしく感じられ、どうしたら楽しく食べることができるのかを懸命に考えました。その結果、お皿にこだわったり、食卓のコーディネートに凝ることで、楽しくなることを発見。飾ることが大好きなので、いろいろな工夫をしました。仲間に料理をふるまうのも楽しみになり、盛りつけの大事さに気づいたのもこの頃です。■スタイリングから始まった料理の道そんな学生時代を過ごした後、料理とは関係ない職業に就きましたが、専門的な職業に就きたいという思いがつのり、「SUKENARI YOKOクッキングアートセミナー」という専門学校に入学し、スタイリングや撮影を学びました。その後食品メーカーでフードコーディネーターとしての活動を開始。料理の写真を撮ったり、美味しく食べてもらうためのメニューを考案する傍ら、自分の料理を追求する場としての料理教室、レシピ制作と3足のわらじを履いて料理三昧の生活を送りました。こうしてさまざまな角度から食に触れることで、自分の信念を料理で100%表現するだけではなく、社会と関わりながら食を通して生きていくことが自分の道なのだと気づきました。料理にはそれぞれの事情があるので、その中で、使って感じてもらえるような種まきができればと思っています。●お店の一番人気は揚げたての春巻き出張料理の仕事が増え、起業を考えるようになり、お店を持つことを決意。しかし、実際にレストランをオープンして分かったのは、身体にいいものにこだわっても、お客様に喜ばれるとは限らないということでした。たとえば豆腐マヨネーズは料理教室では好評なのですが、お店ではあまり喜ばれず、オイルをたっぷり使った、手製のマヨネーズの方が喜ばれました。そのため、私のお店で提供する料理は、ナチュラルな食材は使いますが、ヘルシーな工夫はしません。お客様からの揚げ物のリクエストも多く、手間をかけた、揚げたての春巻きは人気メニューのひとつです。■「まごわやさしい」から引き算して決める献立子育て中のママやパパにとっては、献立を考えるのは一苦労だと思います。そのような悩みには「まごわやさしい」から朝と昼に食べたものをひとつずつ消して、夕食のメニューを決めると良いですよとアドバイスしています。そうすると、自然に使う食材が絞られて、なにより悩みすぎないのです。昼には肉を食べたから夜は魚、ゴマを食べてないから冷蔵庫にある野菜を胡麻和えにと、サクサクと決まっていきます。一日の食事のバランスも良くなるし、一日の努めを果たしたという充実感がもてるのではないでしょうか。※「まごわやさしい」とは、バランスの良い食事をするための食材の頭文字をとった言葉。「豆(豆製品)」、「胡麻(ナッツ類)」、「わかめ(海藻類)」、「野菜」、「魚」、「しいたけ(キノコ類)」、「イモ(イモ類)」を指します。●ごはんづくりに嗜好を持ち込みすぎないまた、ご飯のメニューに考える時、「嗜好」とゴッチャになるから悩むのではないでしょうか。食べる人をどうにか楽しませなければと思い過ぎて「これを作ったら」「あれも作ったら」と足し算になるうちに悩みを大きくしてしまうという方が多いように思います。そこで、前述の通りの消去法のメニュー決めでは、コレとコレは食べたからもう必要ない、というように引き算で考えていくことで「土台」ができます。その土台に、たまに「嗜好」を足していくことで楽しさが生まれます。例えば消去法で残った素材が「エビ」だとしたら、それを「ピザ」にしていくといった小さなお楽しみをたまに加えてみる、それくらいが丁度よいのではないでしょうか。また「何を作れば良いのか」からはじめるのではなく、この食材で何が作れるのかを考えれば、買い足す食材はコレとコレ、という具合に決まっていきます。そうすれば、食材をたくさん買い込まずに済み、経済的です。■素材を引き立てる 保田美幸さんの家庭料理レシピ5選家庭料理研究家として活動しつつ、小さな家庭料理のレストラン「Restaurant菜」を営む保田さん。レストランのお客様からの生の声を反映したレシピも多く、また本格エスニックの家庭料理アレンジなども期待を超えた美味しさです。そんな保田さんが提供するとっておきのレシピを5つご紹介しましょう。いずれもE・レシピのユーザーも太鼓判を押す人気メニューです。■本格エスニックの家庭向けアレンジ 大人気の「豚ひきガパオライス」ピリ辛で食欲をそそるガパオライス。一口頬張るごとに、内側からフツフツと元気がわいてきそうです。こちらのレシピでは、レンコンの食感を楽しめるのがポイント。シャキシャキとした食感で、食が進みます。スタミナ不足だったり、いまいち体調が優れないときにも作りたい一品です。ボリューム満点なので、育ち盛りの子どもにもピッタリ! トッピングの目玉焼きは、お好みの焼き加減に仕上げてくださいね。パプリカの代わりにピーマンを使うのもありです。また、辛いのが好きなら、赤唐辛子をプラスするのもいいでしょう。一品で大満足できるレシピです。■身近な食材でできるオシャレな一皿「イワシの香草パン粉焼き」美味しい魚料理が食べたい! と思ったときに作りたいのがコレ。ハーブの香りが口いっぱいに広がる、イワシの香草パン粉焼きです。使うハーブはイタリアンパセリなので、手に入れやすいのも魅力。身近にある食材で、まるでカフェのメニューのようなオシャレな一皿が完成します。イワシを上手に捌くには、まず包丁の背でウロコを取り、頭を切り落とします。それから、腹の先を切り取ってワタを出し、水で洗って水気を拭き取ってください。親指の腹を頭側の背に沿わせ、尾に向かって滑らせるように動かして骨と身を外しましょう(手開き)。その後、尾を切り取って塩をふればオッケーです。■スパイシーで食が進む 華やかな「鶏とオクラのトマトスープ」パンとの相性も良いスパイシーなスープを作りたくなったら、こちらのレシピを試してみませんか? オクラがたっぷり入ったトマトスープです。仕上げに、生クリームを加え、塩で味を調えて器によそい、レモンを添え、お好みでパクチーを飾りましょう。チリパウダーがアクセントとなったコクのあるスープで、食欲増進の効果も期待できますよ。ボリュームアップしたい場合は、食材に卵やキノコ類をプラスするのも良さそうです。レモンを絞って入れることで、絶妙に風味が変化し、さっぱり感を強めることもできます。ぜひお試しを!■素麺でエスニック、ナンプラーが効いた「素麺のパッタイ風」タイの定番料理「パッタイ」の麺を素麺にしたのが、こちらのレシピです。本場タイでは、米麺を使っていますが、素麺を使っても十分美味しく食べられます。タイ料理風の味つけなので、エスニックな料理が食べたいときにも最適です。唐辛子の辛味とナンプラーの香りが後を引き、あっという間に完食してしまいますよ。素麺とナンプラーの大量消費にも役立ちそうです。パクチーが苦手な場合は、省いても構いません。より本格的なパッタイを再現したいのなら、食材にニラとモヤシを加えのもいいでしょう。自宅で外食気分を味わえそうですね。■とろける食感もやみつきに!バルサミコ酢を使った「イチゴパンナコッタ」爽やかな甘みのパンナコッタは、食後のデザートとしても最適です。色味もキレイなので、おもてなしデザートとしても活躍してくれそう。こちらのレシピでは、バルサミコ酢を使います。そのおかげで、甘さが抑えられ、大人も大満足な味わいに仕上がります。パンナコッタならではのとろける食感もやみつきに! お菓子作りの初心者でも簡単に作れるので、休日に子どもと一緒にトライしてみるのも良さそうです。また、トッピングとしてブルーベリーを数粒追加するのもいいかもしれません。より鮮やかな見映えのデザートになりますよ。■保田美幸さんについて東京都内で小さな家庭料理のレストラン「Restaurant菜」を営み、料理教室、出張料理、ケータリングも手がけている家庭料理研究家。E・レシピでは献立、特集などを担当。素材を活かした料理レシピを提供している。今後は、お酒やお茶を研究し、楽しいもの、健康に良いもの、料理と合うものをとことん追求するのが目標。
2021年08月20日結婚を機に、一緒に暮らすこととなった新婚夫婦の場合、頭を悩ませることになるのが「食費」の問題です。ついつい気合をいれて豪華な料理を作ってしまい、食費が高額担ってしまうケースも少なくありません。では一体、新婚夫婦の食費はいくらほどであれば妥当なのでしょうか。夫婦の食費の相場はいくら?月収に対する食費の黄金率は「15%」といわれています。では、新婚夫婦の食費の平均はいくらほどなのでしょう。また新婚の場合と2年目以降の場合とでは、食費の平均は変わるのでしょうか。2つのケースを紹介します。新婚の場合新婚における食費の月平均は、4.1万円です。内訳としては、3万円分が自炊であり、1万円が外食費といったケースが多いそう。外食の頻度は月1〜2回程度に押さえているカップルが多く、自炊をメインとしています。その他にも、昼食は前日の夕飯を再利用するなど声もあり、どの家庭でも食費を抑える工夫をしていることが分かります。2年目以降も含めると?新婚に限らず、2人暮らしの世帯では、食費の平均はいくらほどになるのでしょうか。総務省統計局が発表したデータでは、2人暮らしの場合の平均的な食費は「6.3万円」とされています。 さらに、4半期に分けて解説すると、1~3月と4~6月までの2期はそれぞれ6万円ほど。7〜9月は6.3万円、10〜12月は6.6万円となります。食費を節約するには?ここまでの内容から「あれ、私たちの食費高いかも!?」と思われた方もいるでしょう。食費は毎月かかる固定費なので、できるだけ抑えたいところです。ここでは食費を節約するコツを紹介します。外食を控える食費を抑える方法として、手っ取り早いのが「外食を控えること」です。月1回だけにするなど、2人の間でルールを決めておくことも有効です。 さらに、給料日には食費に使う金額を先に分けておくこともおすすめ。そのうえで、食費のなかから「外食」に使うお金を決めておきましょう。作り置きをする外食の頻度を減らして自炊に努めていても、材料を余らせてしまえば効果は半減してしまいます。そうなることを避けるために「作り置き」をしておくといいでしょう。 また、作り置きの料理を用意しておくことで「今日は疲れたから外食で済ませたいな」という日でも、無理なく自炊できます。無駄使いを減らすまた買い物へ行く前に「買い物リスト」を作っておき、余計なものを買わないようにする工夫も大切です。 スーパーへ行くと、おいしそうな食材がたくさん並んでいるため、ついつい余分なものを買ってしまいがち。買い物リストを作ることで、そのような無駄使いも減らせるでしょう。新婚さんの食費は月収の15%!無理なく節約しよう!新婚さんに限らず、1世帯の食費は月収の15%が理想とされています。「我が家は少し消費に使いすぎているかも……」と感じている方は、節約のコツを参考にして食費を押さえてみましょう。
2021年07月23日この記事を書いた編集部員ヒトサラ編集部 遠藤こんにちは、金曜日担当の遠藤です。7月中旬を迎えましたが不安定な気候が続きますね。家の猫3匹は雨粒を眺めながらふて寝しています。雨ばかりだと気持ちも少しよどんでしまいますよね。こんな時こそおいしい料理を食べて気持ちをパッと明るくさせましょう!内観はとてもおしゃれで思わず写真を撮ってしまいたくなります今回はリーガロイヤルホテル東京の中に入っている名店【皇家龍鳳】。30年以上もの経験を積んだ料理長が伝統的な調理法を守りながらも食材の組み合わせによる新しい味わいを追及する本格中国料理屋です。内装も美麗で特別な日に訪れるのもよさそうです。実施されている『特別ランチコース』8,000円(税込み)を注文しました。『車海老の熟成20年老酒漬け』最初に出てきたのは『車海老の熟成20年老酒漬け』。私が幼稚園の年長の頃から熟成させている老酒をこれまた私が大好きな車海老に漬けたこの逸品。過去20年間の思いにふけりながらいただきます。車海老の身はプリっとしていて歯ごたえもあります。上品な海老の旨味のなかに老酒の甘酸っぱいアダルトな香りがふわっと鼻に抜けます。大葉の香りも加わりさっぱりとした海老の風味がたまりません。『渡り蟹とふかひれのスープ』お次は『渡り蟹とふかひれのスープ』。濃厚な渡り蟹の風味にに加え、ふかひれのまろやかなコクがマッチします。渡り蟹の身もたくさん入っているので上品な上に食べ応えもあります。『蝦夷鹿と男爵いものトリュフの香り炒め』『蝦夷鹿と男爵いものトリュフの香り炒め』は、コースメニューの中でも一番気になっていた料理です。蝦夷鹿を食べたこともない上に、男爵イモと炒めてあるなんて楽しみでしかありません。いただきます。蝦夷鹿は一切クセがありません。噛むたびに口の中にタンパクな肉の旨味が広がります。また、ホクホクとしたあまみの強い男爵イモにトリュフの香りがベストマッチです。『山形牛のサーロインのアメーラトマト包み、フォアグラソース』山形牛の脂はほんのりとあまく上品な味わいです。あまみの強いアメーラトマトとの相性はバツグンです。これにフォアグラのコクのあるソースが絡むのでそりゃもうおいしいわけです。『3種点心のせいろ蒸し』『塩漬け魚と鶏肉入り炒飯』最後は『3種点心のせいろ蒸し』と『塩漬け魚と鶏肉入り炒飯』。二つの料理で思いっきり中華料理を堪能させていただきました。せいろ蒸しの3種類は、ぷりぷりのえびが入っている翡翠のえび蒸しと、贅沢にもフカヒレをふんだんに使ったフカヒレ入り蒸し、そして肉汁たっぷり小籠包の3種です。どれも絶品なので私はせいろ蒸し3種の神器と呼ばせていただきます。『塩漬け魚と鶏肉入り炒飯』は、パラパラの炒飯に塩気が効いた魚と鶏肉がよく合います。シンプルイズザベスト。中華料理のお手本のような炒飯をいただくことができて幸せです。『フルーツ入り杏仁豆腐』デザートの『フルーツ入り杏仁豆腐』と紅茶でまったりしながら本日のコース料理を振り返ります。食べたことのない料理から、中華料理といえばこれ!というものまで幅広く堪能することができたので大満足です。また、内装も綺麗なので記念日や特別な日にもおすすめです。今回注文した特別コース以外にも5,000円~のランチコースなどもあるので是非 食べに行ってみてはいかがでしょうか。皆さんの1日を特別なものにしてくれること間違いなしです。中国料理 皇家龍鳳【エリア】早稲田【ジャンル】中華料理【ランチ平均予算】4000円【ディナー平均予算】8000円【アクセス】早稲田駅 徒歩7分
2021年07月16日〈クックパッド〉広報の徳成祐衣さんが、愛してやまない餃子の絶品おうちレシピやとっておきのお店を紹介する連載。第21回は、11〜14回で紹介した料理研究家、ウー・ウェンさんの書籍を紹介します。「家庭の料理とは、おいしいものやごちそうではなく、カラダが欲している優しくて健康な食」。そう教えてくださったのは、中国北京生まれで人気料理研究家のウー・ウェンさん。この連載でも以前、ご自宅に伺った際に習った餃子や肉餅を紹介しました。首都北京をはじめ、中国は日常的な家庭料理で小麦粉を使います。ウー先生は小麦粉も水も量を計らずササっと作っていましたが、同じようにやろうとしてもなかなかむずかしいのが現実。なので、小麦粉料理をしたいときに私がいつも参考にしているのは、2001年に出版された『ウー・ウェンの北京小麦粉料理』という本です。その本が今回『ウー・ウェンの100gで作る北京小麦粉料理』として新しくかつ進化して出版されました。タイトルの通り、たった100gの小麦粉を使って作る餃子や麺料理などがたくさん紹介されています。小麦粉料理の難しいところって、生地の温度や柔らかさをどんな塩梅にすればいいのかという点と、そこに持っていくための捏ね方。この本では全工程が細かく写真とともに紹介されている(!)ので、参考にしながら作れて安心。しかもカバーの裏には、生地を丸く伸ばしたときに目安になる実寸のサイズ案がある!見れば見るほどに、新しい料理とレシピとの出会いにワクワクし、小麦粉料理がなんだか身近に感じて好きになる本です。紹介されているレシピの中で私の心がときめいたのは、餃子はもちろんだけど麺料理。やっぱり夏は麺料理が食べたくなる…。ウー先生に習った肉餅のレシピもあるから、挑戦しなければ!あとは、おかゆに添えて食べるあげパンのような油条も。どれもこれも、自分の手で、そして100gの小麦粉だけでできるなんてびっくり。100gさえ覚えてしまえば、いつでも何人分にでも応用できるから、みんなで捏ねたり包んだり、その楽しさをこれまで以上に軽やかに実現できる気がしてうれしい。キッチンに置いたら180度パタンと開くところや、生地の原寸サイズ案に写真、1番見やすいところから撮影された工程、隣に置いておきたくなるサイズ感…。料理をする人のことを考えた本です。この本があればあなたにとっても小麦粉料理が身近な存在になり、楽しく実践できるはずです。
2021年06月23日E・レシピで活躍する料理家にスポットを当て、料理家としての想いとレシピをお届けする【料理家の素顔】。第1回は、Eレシピで800件を超えるレシピを公開しているお馴染みの金丸利恵さん。料理研究家への道のりと想いや子育て中のママやパパへのメッセージを伺いました。「家庭料理」をいかにヘルシーに、美味しく作るかのヒントがいっぱいです。栄養学の知識が詰まった金丸さんの献立レシピもぜひあわせてチェックしてみてください!■人生のアンテナは常に「食」に向いていた●料理の本にときめいた小学校6年生小学6年生の時、仕事を始めた母が帰宅するまでにご飯を作っておこうと、自宅にある料理本を見ながら家にある材料で料理を作るようになったんです。本の中には今まで出会ったことがない、お店でしか食べられない味が再現されていて、とても驚いて、楽しくなった記憶があります。それから高校になるまで料理もお菓子もいろいろなものに挑戦しました。●5年間で2,000メニューを開発料理好きが高じて、栄養科の短大に入学。卒業後はコントラクトフードサービスの会社に就職しました。厨房で給食管理、衛生管理の業務を5年間行った後、ついに念願だったメニュー開発を担当! レシピ作成の基本を習得しながら開発したメニューは5年間で2,000メニューです。同時に、パン作りを習い、発酵の面白さを学び、昔から大変興味があったスパイスを使って、自己流のカレー研究をしつつ、スパイスコーディネーターマスターの資格も取得しました。結婚・出産を経て、2人の息子を育てながら、栄養コラム、レシピ提案などの仕事を少しずつ再開。2011年からは特定保健指導の仕事、メタボリックシンドロームや糖尿病の重症化予防の指導、地域で料理教室、食育講座、離乳食講座、市民向けのイベントなどを行なっています。コロナ禍には、ダイエット指導や食事による不調改善に力を入れるため「分子栄養学(オーソモレキュラー)」の認定カウンセラーの資格を取得。栄養に関するコラムやレシピはエビデンスのある情報発信を心がけています。■「美味しさだけ」を追求しない私が考えるレシピは、「美味しさだけ」の追求はありません。実は脳が美味しいと感じる「甘み」「油」「旨み」は積み重なると身体が悲鳴を上げてきます。脳を幸せにする「ハレ(非日常)」の美味しさとは違う、日々の三度の食事では滋味を感じる、身体も心もホッとするような美味しさを、素材の力を生かして表現できたらいいなと考えています。とはいえ、素材の味を引き出すには、素材そのものの力と調理テクニックが必要。良い素材を吟味するあまり、食費が高額になることもあります。そのため、味がぼやけてしまったり手間がかかりすぎると判断したときは、便利な調味料なども使います。食材に関しても、スーパーでも買える食材、旬の食材を使い、作りやすさ、続けやすさを重視した、毎日のおうちごはんを提案していきたいと思っています。●「家庭料理の正解」はその人の中にあるレシピ提案の仕事をしていると、何度も試作を作ることがあります。食材の切り方やわずかな加熱時間の違いで、食感が変わったり、調理器具や熱源によって、仕上がりが異なることがあるんです。同じレシピでも、その人の調理方法や使う器具などのチョイスにより、味もそれぞれなんです。しかし、それが「家庭の味」なんだと思います。みんな違ってみんな良い、正解はその人の中にあるのではないでしょうか。●金丸家のおうちごはんわが家では、一汁2菜、主菜&副菜を揃えることを基本としています。野菜を買う時は、栄養密度の濃い緑黄色野菜を優先し、毎食何かしら入れたり、不足しがちなキノコ類、海藻類も毎日おみそ汁に入れています。ご飯は7分づきを長年食べています。また、「みそ」「塩麹」「しょうゆ麹」「合わせ酢」「めんつゆ」「ラー油」「コチュジャン」などの調味料は自家製です。大変だと思われるかもしれませんが、一度にたくさん作れて、添加物が一切入っていないので、味が美味しく、安心です。最近は、麹の素晴らしさにまたハマり、いろいろと作っています。■一度、身につけた料理技術は一生モノまず小さなお子さんを育てながら、家事もこなし、お仕事もされてるママやパパは1日何時間あっても足りないくらい忙しいと思います。そんな中、家族のために1日2〜3回の食事を準備するのは本当に大変なこと。決して当たり前なことではありません。ですから、それができた日は100点!とご自身を称えてほしいです。自炊できたらプラス10点、カラダ思いの献立ができたらプラス20点と「加点方式」で考えるといいかもしれませんね。●味覚の体験は子どもの財産さらに、子育て中のママさんにお伝えしたいのは、出された食事を「いただきます」と感謝し、なんでも美味しく食べられる、それがその子の財産となる、ということです。小さいお子さんは味覚も食感も経験値が少なく好き嫌いが多いものです。ですが、離乳期、幼少期のあらゆる味覚の体験が、その先の生活に影響を与えます。「食べないから作らない」より「食べてもらう工夫」をすると、料理のスキルが抜群に上がり、一度、身につけた料理技術は一生モノです。お子さんが小さいうちは料理の腕を磨くチャンス! 「ワタシの料理の技術を上げるためにウチに来てくれたのね」とお子さんに感謝し、ネットや本のレシピを見て、さまざまな料理に挑戦してみてくださいね。お子さんの好みを熟知してるママやパパはお子さんの一番のシェフです。 ■栄養指導の知識が詰まった 金丸利恵さんの献立レシピ5選金丸さんのこれまでの栄養指導の実績と経験が反映されたレシピは、身近な食材を使って手軽に作れます。いずれも栄養バランスが考え抜かれたヘルシーで親しみやすい料理なのも魅力です。そんな金丸さんが考案する大満足の献立レシピを5つご紹介しましょう。以下のレシピを参考にして、心と身体がよろこぶ毎日の食事づくりに活かしていきましょう。■腸内環境を整える! 「長芋と豆乳のシチュー 玄米ターメリックピラフ添え」「第二の脳」と言われている腸の環境を整えれば、インタービューティーの輝きを導き出すことも可能に。デトックス食材の長芋、ブロッコリー、ターメリックと、腸のお掃除をする玄米やもずくを使ったこちらの献立レシピは良いこと尽くし! 一人473キロカロリーでダイエットにもピッタリです。低カロリーで満足感があります。玄米がない場合は、白米や雑穀米を使っても問題ありません。お好みの野菜をトッピングしても良さそうですね。普段より少しだけ時間をかけて、内側からキレイになれる美味しい料理を作ってみませんか? ■具だくさんで栄養たっぷり「混ぜご飯&鶏団子とタケノコの煮物」新鮮なタケノコを手に入れたら、ぜひ作りたいのがこちらの献立レシピ。タケノコの下の部分は混ぜご飯で使うので、タケノコを丸ごと味わえます。タケノコ、ニンジン、シイタケ、 油揚げ、板コンニャクの入った混ぜご飯は、ご飯より具が多いのが特徴。一杯で栄養満点です。噛む回数も増えるので、カロリー消費量の増加や食べすぎ防止にも役立ちます。また、タケノコの煮物は、鶏団子の出汁が効いた上品な味わい。どちらの料理も多めに作っておき、翌日のお弁当に入れても良さそうです。無理のない範囲で、食材と調味料を揃えて作ってみたいですね。■ソースに生トマトを使うのがポイント! ご飯が進む「エビと豆腐のチリソース」高カロリーになりがちな中華料理ですが、こちらの献立レシピであれば、カロリーを抑えることができます。ポイントは、チリソースに生トマトを使うこと、エビと豆腐を油通しでなく湯通しすること。また、材料のナスをあらかじめ電子レンジで3分加熱すれば、吸油率を少なくできますよ。ヘルシーなおつまみにも最適。シメジとナメコの中華スープには、お好みで白ネギを飾ってくださいね。1人351キロカロリーで、美味しくお腹を満たせます。食べすぎた次の日や、サッパリとした中華料理が味わいたくなったら、ぜひお試しを。■本格的な味を堪能できる「だし香るショウガ風味のトロミうどん」気温が高まるにつれて、冷たいものを摂取する機会が増えますよね。しかし、それが原因で胃腸に負担をかけてしまうことも。こちらの献立レシピなら、心も体もやさしく温めてくれます。本格的な出汁の香りとショウガの風味がたまりません。あんかけは腹持ちが良いので、うどんを量を少し減らすことも可能です。食べ進めていくうちに、体の内側からホカホカしてきますよ。キレイなかきたまを作りたいのなら、トロミをつけてから卵を流してくださいね。ぜひ副菜の「ニラみそダレ」も作って、うどんと一緒に味わいましょう。■アンエイジング効果が期待できる! 「納豆パスタアマニオイルがけ」アンチエイジング効果大のアマニオイルは、乾燥させた亜麻の種から搾油したオイルで、オメガ3などの含有量が豊富。昨今は健康オイルとして注目を集めています。そんなアマニオイルを納豆パスタにかけていただきましょう。カロリーを抑えたい場合は、パスタの麺にエノキを混ぜてください。和のスーパーフードである納豆、昆布も入れるので、健康美を追求したい人にも最適です。キヌアとロマネスコのナッツ和え、チアシードのみそ豆乳スープも作って、パスタと一緒に味わえば、低カロリーでありながらも、栄養たっぷりのヘルシー献立を実現できますよ。■金丸利恵さんについて管理栄養士、分子栄養医学研究会 認定カウンセラー、食生活アドバイザー、国際薬膳食育師、スパイスコーディネーターマスターの資格など多彩な資格を持つ、おうちごはん研究家の金丸さんは、「作る人と食べる人の絆を結ぶおうちごはん」をテーマに、簡単で楽しく、美味しい料理を提案。メニュー開発、レシピ提案、執筆活動のほか、離乳食や幼児食などの食育活動、料理教室、ブレンドスパイスワークショップなどのスパイス活動、マンツーマンの減量指導も行っています。コロナ禍をキッカケにオンライン料理教室をスタート。栄養のことを考えず、好きなものを作るチートデイ料理教室、スパイス好きが集まる料理教室も計画中。
2021年06月18日栗原はるみ「料理研究家の栗原はるみさんが主宰する雑誌『haru_mi』が今秋で休刊するというウワサがあるんです」そう話すのは、とある料理ライター。前身の雑誌『栗原はるみ すてきレシピ』は’96年に創刊しているので、合わせると25年続いた雑誌だ。「栗原さんの名前を冠する雑誌をやめるのは、料理家を引退することを考えているのではないかと心配しています」(同・料理ライター)6月1日発売の最新号はイタリアンがテーマ。オリーブだんごフライやあさりのリゾットなど、夏向きのレシピが盛りだくさんだ。「栗原さんが’92年に文化出版局から出版した『ごちそうさまが、ききたくて。』は当時、料理本としては異例のミリオンセラーとなりました。多彩なレシピが人気を博し“主婦のカリスマ”となった彼女は、今や著書の累計発行部数は3000万部を超えています」(料理雑誌編集者)■100号までと決めていて……料理家としての地位を確立した彼女は、レストランのプロデュース業にも進出。「『cafe ゆとりの空間』などを全国に8店舗展開していますね。料理にとどまらず、ライフスタイルの提案もしていて、’21年3月には生活雑貨ショップ『share with Kurihara harumi(シェア ウィズ クリハラ ハルミ) 玉川高島屋S・C店』をオープンさせました。オリジナルの食器、調理器具、小物などが好評です」(同・料理雑誌編集者)彼女の仕事をサポートしているのは、長男の栗原心平だ。栗原とともに『ゆとりの空間』の経営を切り盛りしている。「はるみさんは夫の栗原玲児さんを’19年8月に亡くして悲嘆に暮れているときも、まったく休まない“仕事人間”なんです。そんな彼女のライフワークともいえる雑誌『haru_mi』が休刊するので、そろそろひと休みされるのではとウワサになっています」(前出・料理ライター)本当に料理家を引退してしまうのだろうか。栗原のマネージャーに話を聞いた。─『haru_mi』がこの秋の号で最後というのは?「前から本人が100号までと決めていて、秋の号で休刊ということになりました」─休刊を機に引退するのではないかという話も……。「引退はまったく考えていません!今、新しく雑誌の立ち上げのプランを本人と練っているところです。本人はものすごく元気で、引退どころか今日もキャッキャと仕事に励んでいます」はるみ流“幸せレシピ”はこれからも続いていく。
2021年06月16日料理家歴40年の大庭英子さんがこのたび上梓した「究極のはしょり飯」(世界文化社)。時短・節約・手間いらずの、さまざまなレシピを紹介しています。大庭さんに自炊の楽しみ方を聞いてみると「毎日ちゃんと料理しなくちゃ」「レシピ通りにしっかり作らなくちゃ」といったプレッシャーは持たなくていい、とのこと。後編では、上手に手を抜いて調理するポイントや、初心者でも失敗しないレシピなど、はしょり飯の実践的なお話をうかがいました。きちっとするのは「塩分の量だけ」——いい大人なんだから自炊くらいできなくちゃ、というプレッシャーがあります。本当はそういう「圧」を感じないで、純粋に料理を楽しみたいのですが……。大庭英子さん(以下、大庭):このあいだ、ふと「自炊」を辞書で引いてみたら「自分のためにする料理」とありました。お料理しようと思うと、彩り豊かで目にもうれしいメニューとかホームパーティーのおもてなしみたいな場面を想像する人もいるかもしれないけれど、もっと適当でいいんです。とくに料理がプレッシャーに感じてしまう人には、「自分のための料理なんだから、適当でいいよ」と言ってあげたいですね。——しかも、いざキッチンに立ってみると、すごく時間がかかるんです。レシピの1から10までをきっちりやらなきゃいけないような気がして、失敗しちゃうというか。大庭:きっちりやらなくていいです。自己流でいいんですよ。——自己流といっても、経験値がないと、どこで手を抜いていいかわからなくて……。大庭:そういう方のために、料理家の私が上手くはしょったのが「はしょり飯」ですね(笑)。しいて言うなら、どんなレシピを作るにしてもひとつだけ押さえておきたいポイントは“塩味”です。甘みは好みで調整すればいいけれど、塩分が多すぎる料理は食べられなくなってしまいます。だから慣れないうちは、塩分量だけは守るといいですね。——書かれている塩の量さえ守れば、破滅的にまずくはならないということですか?大庭:そうですね。ただしそのときは塩そのものだけでなく、醤油や味噌などのしょっぱい調味料も塩分としてとらえてください。食材の種類や切り方は自己流で変えてしまってもかまわないので、味つけのときに食材の総量に応じて塩分の量を調整すること。そうすれば、だいたいのものはちゃんとおいしく出来上がると思いますよ。初心者におすすめのレシピ。意外なランクインは揚げ物——本書のなかで、とくに初心者におすすめのレシピを教えてください。大庭:「くずし豆腐とひき肉のレンジ蒸し」は、豆腐の水切りをはしょっているから、混ぜてチンするだけの失敗しにくいレシピです。カニカマを使う「かに玉」も、手軽でおすすめ。卵は火の通りが早いので、時短にも向く食材なんです。それから、フライパンでさっと揚げられる「スティック竜田揚げ」もおいしいですよ。揚げたてを食べられるのは自炊ならではなので、やっぱりおすすめです。『究極のはしょり飯』より——でも、揚げ物は大変そうで抵抗があります……。失敗しないコツはありますか?大庭:ポイントは、あらかじめ食材を室温に戻しておくことですね。厚みのある鶏肉や豚肉なら、私は2時間前くらいには冷蔵庫から出しておきます。そうすれば中まで火が通りやすくなり、外側は焦げているのに中心は生焼け、なんてことになりません。トンカツや唐揚げは、下味をつけたお肉に衣をつけて揚げるだけだから、意外と手順も少ないですよ。はんぱに残った野菜も、かき揚げにしてしまえばなんでもおいしく食べられるし。でも面倒なイメージが強くて、おうちではしない人が多いんですよね。だからこそ、私はおもてなしには絶対に揚げ物をするようにしています。みんな、すっごく喜ぶの。——確かに、揚げたてを食べたい欲はあります!肩の力を抜いて美味しいものを食べて——料理家として40年もレシピを考案し続けてきて、正直、アイデアが尽きたりしないのでしょうか?大庭:レシピって「組み合わせ」なんですよ。たとえば同じ味つけの照り焼きでも、食材が変われば仕上がりがまるっきり変わります。実際、日々の料理ってそれでいいと思うんです。いろんな味つけや調理方法を身に付けなくたって、同じレシピで素材を変えれば充分。私は、手をくわえすぎて味がブレるのが一番残念なことだと思うんですね。どんなに時代が変化しても、素材のシンプルな味わいは、変わらずに楽しめるものです。まぁ、私も若いころは奇天烈(きてれつ)な料理や見栄え重視の料理をつくってきましたけどね(笑)。——いろいろな要素をどんどんそぎ落として、おいしく食べられる核のところだけを残したのが、いまの先生のレシピなんですね。大庭:そうですね。以前はおやつでさえ作って食べるのが一般的だったから、必要に駆られてやっていた部分もあるけれど、いまは外食や中食の選択肢もたくさんあります。そのうえ、仕事をしていて忙しい方が増えている。時代が変わったのだから、あまり料理に対するプレッシャーを背負い込まなくていいかなという気がします。冷凍食品やミールキットだって、おいしいものがいっぱい出ていますもんね。とにかく、完璧にしようと思わないで。肩の力を抜いて、おいしいものを食べてください。(取材・文:菅原さくら、編集:安次富陽子)
2021年05月07日料理家歴40年の大庭英子さんがこのたび上梓した「究極のはしょり飯」(世界文化社)。時短・節約・手間いらずの、さまざまなレシピを紹介しています。気軽に外食もしづらいいま、好むと好まざるとに関わらず、自炊の機会が増えている方は少なくないはず。そんなときに役立つのが、プロの目で“省略できる調理工程”を省いた「はしょり飯」です。大庭さんに誰でも作りやすいレシピのこだわりや、あると便利な調理器具などをうかがいました。「手抜き」じゃなくて「手間を省くこと」に意識をチェンジ——時間やお金、手間をできるだけ省きつつ、ちゃんとおいしい「はしょり飯」。料理をはしょるという発想がすばらしいですよね。大庭英子さん(以下、大庭):「料理をはしょる」って、いろんなイメージを持つと思うんですけど、私が伝えたいのは「手抜きではない」ということです。手抜きじゃなくて、手間を省く。私自身は料理家だから、細かい手作業もやります。でも、忙しいなかでも料理に親しんでいただくために、本書では調理の工程をなるべく減らしました。使う食材もできるだけ少なく、調味料も減らして、シンプルな味わいを楽しんでもらえる構成にしています。——ページをめくっていると、「肉じゃが」などオーソドックスな料理からちょっとした変わり種まで、レシピのバリエーションも広いなと感じました。大庭:私は趣味で編み物をするんですけど、いろんな作品が載っている本をぱらぱらと読んでみて「あ、これ編んでみたいな」と思うものがいくつかあったら、その本を買うんです。だから、いろんなレシピがあれば、どれかは気に入っていただけるかなと思って。収録したレシピは基本的にはお野菜のおかずや照り焼きなど、私の好きな料理が多いです。——はしょり飯のレシピを考案するとき、心がけていたことはありますか?大庭:どのレシピも、3~4ステップくらいで出来上がるようにすることです。そのためにも食材は少なめで、扱いやすいものを選びました。いろんな食材を使うとなると、一つひとつの下処理が入ってきたり、切り方を気にしなくちゃいけなくなったりして、手間になってしまいますから。調理工程は、編集さんやデザイナーさんがたくさん写真を入れて、見やすく仕上げてくれました。『究極のはしょり飯』より——確かに、そろえる食材やこなすステップが少ないと、ぐっと簡単に感じます。大庭:それから、料理の彩りは今回あまり気にしませんでした。おもてなし料理の企画などではわりと「色合いが大切」「ここでにんじんを入れたから、ここには別の赤色を足して」といったところにも気を配ることを求められるけれど、普段の料理ではそこまで意識しませんよね。栄養のためにいろんな食材をとることは、心がけて損はありません。でも、栄養たっぷりの料理を一日に何種類もつくって、さらに見栄えも気にするなんて普通は無理。栄養バランスの帳尻も、一週間単位くらいでなんとなく合わせれば充分だと私は考えているんです。食べたいもの、おいしいものを自由に食べられる「自炊」——外食やテイクアウトの選択肢が豊かな現代で、そもそも自炊をするメリットって何だと思われますか?大庭:まず、使われている食材や調味料のことが明確にわかるのは、ひとつのメリットだと思います。食材や調理の過程を見ることができない外食と違って、自炊であれば「無農薬のものを使いたい」「小麦粉はなるべく避けたい」みたいな、自分の細かい要望にも応えられますから。あとは、季節感をちゃんと味わえること。旬のもののおいしさって、やっぱり格別なんですよね。とはいえ、いまは魚も野菜も季節感がなくなってきました。一年中いろんな食材が手に入るし、栽培事情が変わって、私たちの知っている「旬」と季節がずれてきていたりします。昔は初夏が旬だったソラマメなんて、いまは12月くらいからおいしく食べられるんですよ。——季節もだけど、世界中の食材も食べられるようになりましたよね。大庭:そうですね。私たちが若いころはアボカドなんてなかったから、上京して初めて知ったときは、おいしくてびっくりしました(笑)。——選択肢が多すぎるという悩みもありますよね。大庭:そういう方は、最初からあんまりいろんな食材を使おうとするより、目についたお野菜を1つか2つ買って、簡単なレシピからはじめるのがいいかもしれませんね。それで、素材のおいしさを味わってみてほしいです。正解なんてありませんから、自由でOK。大庭先生のキッチンのスタメンは?——はしょり飯をつくるために、どんなものを用意しておくと便利でしょうか?大庭:特別なものはいりません。私が「スタメン調味料」と呼ぶ砂糖、塩、醤油、酒・ワイン、みりん、味噌、油あたりがあればOK。興味があればソースやカレー粉、トマトケチャップ、マヨネーズ、オリーブオイルなどの「アクセント調味料」も用意するといいでしょう。『究極のはしょり飯』より——調理器具はいかがですか?大庭:私はほとんどの料理を、フライパンに鍋、刃渡り18㎝のペティナイフだけで作ってしまいます。菜箸やにんじんしりしり器、油こしなんかも持ってはいるけれど、最初のうちは別になくても大丈夫です。——テンションの高いときにホットクックやル・クルーゼみたいな大物を買って、使いこなせずに放置してしまい、罪悪感をおぼえることがあるんですが……。大庭:罪悪感をおぼえるくらいなら、使わないものはすぐ手放せばいいじゃない?私も、使ってみて合わないと感じたものはさっと見切りをつけます。で、気に入るものだけ手元に残す。でも、ホットクックみたいに食材や調味料を入れるタイミングを考えなくていい調理家電は、初心者さんには便利かもしれませんね。とはいえ、いろいろ準備しようとするとかえってややこしくなるから、まずは今あるものを使って作っていけばいいと思いますよ。あ、でもね、調理器具を買い足すならサラダスピナーがおすすめです。——サラダスピナーって、洗ったレタスなんかをぐるぐる回して水切りするやつですよね?サラダをつくるときしか使わないし、あんまり出番がないのにかさばるイメージです。大庭:サラダだけじゃなくて、ブロッコリーをゆでたときとか、もやしを炒めたときとか、いろいろな水気を切るのに使えるんです。じゃがいもの千切りなんかも、水にさらしたあとにいちいちキッチンペーパーでふくのは大変ですから。レシピに「さっと水気を切って」と書いてあるとき、サラダスピナーにかけると仕上がりが全然違います。ぜひ試してみてください。5月7日(金)公開予定の後編では、具体的な調理のコツについて。「ちゃんと料理しなくちゃ」のプレッシャーをなくし、肩の力を抜いて料理に親しむコツも伺っていきます。(取材・文:菅原さくら、編集:安次富陽子)
2021年05月06日お弁当作りに関する悩みといえば「朝、時間がない」「おかずがワンパターン」「組み合わせ」ではないでしょうか。それらを上手に解決して、楽しくお弁当作りができたら良いですね。そこで、大人気の料理家、ぐっち夫婦の新刊『お悩み解決! 毎日作り続けられる ぐっち夫婦のお弁当大作戦(家の光協会)』のお弁当レシピをご紹介。手間を省きつつも、美味しく見栄えの良いおかずを作れるヒントがいっぱいです。■見逃せない ぐっち夫婦「弁当対決」!お弁当づくりの3大悩みの解決法『お悩み解決! 毎日作り続けられる ぐっち夫婦のお弁当大作戦』では、お弁当の3つの悩み「時間」「組み合わせ」「バリエーション」の解決法とともにお弁当を提案。「前日仕込みのメインおかず」「下味冷凍のメインおかず」「野菜の副菜」「卵のおかず」など各種レシピから、お弁当箱におかずを詰める方法、便利な調味料・道具に至るまで幅広く紹介されています。夫のTatsuyaさんと妻のSHINOさんによる「弁当対決」も見逃せません。お弁当作りの悩みを根本から解決へと導いてくれる、子育て中のパパやママも必読の一冊です。ではさっそく、新刊に掲載されている「前日仕込みのメインおかず」から「ザクザク青椒肉絲」の材料と作り方をご紹介!■前日仕込みで時短!「ザクザク青椒肉絲」 「ザクザク青椒肉絲」<材料 1人分>・牛こま切れ肉 150g・たけのこ(水煮) 50g・ピーマン 1個・しいたけ 1枚・片栗粉 小さじ1/2・ごま油 大さじ1/2<A> ・酒(あれば紹興酒) 大さじ1 ・塩 少々 ・片栗粉 小さじ1<B> ・オイスターソース 大さじ1 ・酒(あれば紹興酒)小さじ1 ・しょうゆ、砂糖 各小さじ1/2 ・鶏ガラスープの素 小さじ1/2<前日仕込み>牛肉は保存袋に入れ、<A>を加えてもみ込む。たけのこは一口大に乱切りに、ピーマンは小さめの乱切りにし、しいたけは薄切りにし、それぞれポリ袋に入れる。<B>は混ぜ合わせ、肉、野菜とともに冷蔵庫に入れる。<当日仕上げ>1、フライパンにごま油を中火で熱し、牛肉を入れて炒める。肉の色が変わったらピーマン、しいたけを加えて炒める。2、野菜がしんなりしたら、たけのこを加えてさっと炒める。3、Bを加えて炒め合わせ、片栗粉を水小さじ2で溶いて加え、とろみがつくまで混ぜる。完成!ゴロッと切ったたけのこの食感が楽しい一品です。たけのこやピーマンは大きめに切ると、ザクザク食感が出て美味しく、準備も楽々! 牛肉はコマ切れを使うと便利です。ぜひお試しください。続いて、新刊に登場するお弁当を彩る4つの人気おかずもピックアップ。■簡単&美味しいお弁当のおかず・「鮭のみそ漬け焼き」前日仕込みのメインおかずにはお魚レシピも! 中でもみそ、みりん、砂糖と家にある調味料で手軽に作れるみそ漬けは、覚えておいて損はないレシピです。鮭以外の白身魚でも代用可能で、旬の魚をみそ漬けにしてお弁当に入れ、四季の味覚を堪能するのもいいでしょう。・「豚こまスタミナ漬け」肉を調味料と保存袋に入れて冷凍する下味冷凍は、お弁当作りの強力な味方。必要なときに解凍して、野菜と一緒に調理できるので、料理のレパートリーが広がります。手に入れやすい豚こまを使ったスタミナ漬けは、にんにくとごま油が効いた、中華風の炒めもの。・「明太子巻き卵焼き」お弁当の定番おかず、卵焼き。卵を使ったおかずがあるだけで、テンションが上がる人もいますよね。甘じょっぱい卵焼きなら、ご飯にもピッタリです。明太子のピンクで見た目も華やか。もう一品彩りを良くしたいときに作りたいおかずです。お酒のおつまみにも◎。・「焼き豚とちくわのチャーハン」時間のないときのお助けレシピ、チャーハンは副菜や漬物を添えるだけで立派なお弁当に。「焼き豚」「ちくわ」「卵」をチャチャっと炒め合わせて作れて、負担も大幅に軽減できそうです。ご飯を炒めてから卵を入れると慌てずに済むなどのヒントも満載。※作り方や材料についての詳細は、『お悩み解決! 毎日作り続けられる ぐっち夫婦のお弁当大作戦』をご覧ください。■テレビで大活躍中の夫婦料理家「ぐっち夫婦」についてぐっち夫婦は、「日々の暮らしを楽しく美味しく。ちょっとおしゃれに」をモットーに、各種メディアの記事執筆やレシピ開発、動画制作、イベント登壇など、多方面で活躍中の夫婦料理家です。夫のTatsuyaさんはフードクリエイター、妻のSHINOさんは栄養士とフードコーディネートの資格を持っています。■書籍のご案内 『お悩み解決! 毎日作り続けられる ぐっち夫婦のお弁当大作戦』 (ぐっち夫妻(著)/家の光協会 2021年2月18日発売 ¥1,430)■「料理家のキッチン/E・レシピ(動画)」はこちら↓
2021年04月16日家庭での食事にまつわる悩みはありますか? 料理を考える、作る、買う、食べに行く、片づけるといった毎日繰り返される食事のなかで夫婦間のトラブルに悩む人も少なくないでしょう。今回は、料理についてどのようなトラブルがあるのか、そして解決するためにどうすればいいのか考えてみたいと思います。■約6割が料理にまつわるケンカを経験アンケートでは、料理のことでパートナーとケンカしたことがあるかどうか聞きました。すると、「したことがない」と答えた人が36.4%となり、もっとも多い結果になりました。一方、「まれにある」「たまにある」「頻繁にある」という「ある」派の回答は全体の59.9%を占めました。Q.料理のことでパートナーと喧嘩したことある?したことがない 36.4%まれにある 28.8%たまにある 21.6%頻繁にある 9.5%その他 3.7%■料理にまつわる不満1、パートナーが協力しないそれでは、具体的にどのようなことでケンカしてしまうか、ケンカの内容別にみていきたいと思います。まずは、「パートナーが協力してくれない」という声です。「夫はコロナで出勤日数が減って、自宅にいることが増えたのに、1日中ゴロゴロ。私は変わらずお仕事に行って、帰宅後に夕飯を作り。『何か一品くらい用意してくれる気持ちがあってもいいんじゃない?』と思っています」(三重県 50代女性)「後片付けしてくれない。『せめて食器は下げて』って私が怒る。たまにはやってほしい」(東京都 50代女性)「食わず嫌いをする子どもたちに『無理して食べなくていい』と夫。 なんとか好き嫌いを減らしたくて、毎日工夫して作って、それでも毎回残されることが続いて、とても追い詰められていた私。それを聞いて『なんで何もしてないのにそういうことを言うの!』とキレてしまいました…」(神奈川県 30代女性)「『私は家政婦じゃない』はたまに言います。日中、仕事があるのは同条件なのに、夕方私だけ夕飯の支度に取りかからなくてはいけないのは本当に不公平」(埼玉県 30代女性)料理については、夫婦のどちらか一方に負担が偏っている場合に、不満が大きくなりがちということがアンケートに寄せられた声からわかります。■料理にまつわる不満2、作った料理に文句を言うまた、「作った料理について文句を言われた」というコメントも多く寄せられていました。「『何が食べたい?』と聞けば、『なんでもいいよ』と言われるだけ。作れば『味が濃い』だの『薄い』だの、挙げ句の果てに『関東はこの料理には豚肉だよ』とか文句ばかり。ほな最初からなんでもええって言うなよ~って思ってしまいます」(三重県 40代女性)「冷奴にネギがないと、『ハアー』とため息をつき、焼き魚に大根のツマがないと『ハアー』。品数が少ないと、『これだけ?』。ネギも大根も食べたかったら買ってきてよ!」(広島県 50代女性)「コロナ前は出張が多く、一週間に二日くらいしか家で食べる事がなかったので、子どもと二人で好きな物を食べていた。テレワークになってから、多いと一日三食すべて家。せっかく作ったのに、『お昼はこの気分じゃない』とか好き勝手に言い出し、ケンカしました」(兵庫県 40代女性)「夏休みの昼ごはん。子どもが好きな素麺に何回もすると、『は?また素麺?』とか、『おかずこれだけ?』とか言われる。テレワークのせいでわが夫婦はもっと仲が悪くなった」(千葉県 50代女性)「なんでもいいと言ったのに、作った料理に文句を言われた」という趣旨のコメントは多く集まっていて、どの家庭でもケンカの火種になりがちなようです。■料理にまつわる不満3、味の好みが合わないそして、夫婦間で味の好みが合わないことで、ケンカになったりイライラするという声も寄せられていました。「『おふくろの味と違う』と何度か言われて、ムッときたことはある。内心、『じゃ、お義母さんに食べさせてもらえば』と思った」(茨城県 50代女性)「とにかく食わず嫌いです。結婚する前に『嫌い、苦手な食べ物は?と何気に聞いたら『ギンナン』。その位ならと思ったが、実際は豆類全てだった」(福島県 40代女性)「味付けを子ども基準にして、市販のお総菜などよりは優しめにするようにしているのですが、夫は何にでもしょうゆと香辛料を足します。慣れましたが、たまにイラッとします。どんな味覚してんだ」(千葉県 40代女性)「味が薄いと言ってコショウをかけまくる。体のことを思って薄味にしてるのに、意味がないんですけど…」(茨城県 30代女性)せっかく作った料理の味見もせずに、調味料をかけるパートナーにはたしかにイラッとしてしまいますよね。ただそれぞれ好みの味付けがあることも確かなので、お互いにすり合わせが必要かもしれません。そのほかにも量をすごく食べるがおいしいを言ってくれたことがない夫に関するこんなエピソードも。「おいしくないなら食べないから、わかるだろと言われた」。言葉にしてくれるだけで毎日の作る張り合いも生まれるものなんですけどね…。■ケンカはしない、その理由もさまざま一方で、「ケンカはしない」と答えた人は36.4%でした。ただ、その中にはさまざまな思いが隠されているようです。「ケンカしたことはない。 好みが似ていたのか次第に似てきたのか… どちらが料理しても普通に『いただきます』、『ごちそうさま』 と言っている」(東京都 40代女性)「おいしい時は『お店のと変わらない!』と言ってくれる。張り合いある~」(茨城県 40代女性)「何も作れないからか、料理に関しては一切口を出さない。自分の好みのものじゃなくても出されたものは必ず食べてくれるし、総菜など買ったものであっても文句も言わない。逆に、『いつもありがとう。作ってくれるから本当に感謝してるよ』と言ってくれる。ありがたい」(島根県 30代女性)「どう思っているかは知らないけど、ウマいもマズいも言わずに黙って食べてる。つまらん!」(神奈川県 40代女性)「ケンカにもならない。 何を食べているのかもわかっていないんじゃないかな」(大阪府 50代女性)夫婦仲がいいがためにケンカはしないという人がいる一方で、そもそもコミュニケーションがないからケンカにならないという人がいることがわかります。筆者自身も、夫婦間でのやりとりを思い返してみると、お互いにおそらく小さな不満は抱えているだろうけれど、あえてケンカするようなことでもないと黙っていることもあるなと感じています。■料理についてケンカにならないために大切なこととは?それでは、料理についてパートナーとケンカにならず、快適に毎日を過ごすためにはどうすればいいのでしょうか。▼料理のトラブル回避1、夫婦で協力する「朝は仕事でも早く起きて、子どもたちや妻の朝ご飯の支度とお風呂、トイレ掃除をしてから出勤しています。家事は家族みんなで協力しないといけないですよね。誰か一人の負担だと、しんどくなりますからね」(神奈川県 40代男性)「その日の気分で、どちらともなく夕食作りを始めますが、料理にはお互いのやり方があるので、手も口も出しません。料理しない方は、洗い物と食卓の準備をしているかな」(北海道 30代女性)「コロナで旦那の残業がなくなり、帰宅の時間が私と同じになったので、毎週日曜日は夕飯を作ってもらうことにしました。皿がどこにしまってあるのかすらほとんどわかっていなかった旦那が、今では毎週張り切って料理をしています。夫婦どちらかが、余裕のある時に進んで料理や家事をしていける家族に成長していきたいです」(新潟県 40代女性)「今は夫婦で働く世帯が多いので、家事や育児も分担や協力して行うのは当然だと思います。うちも疲れ具合によってお互いフォローしています。二人で築いた家庭なので、二人で協力して行うことで感謝や思いやりが持てる気がします」(宮崎県 30代女性)どちらか一方に負担が偏りすぎていることが、料理にまつわるトラブルの原因の一つである可能性は高く、そうした事態を避けるために、夫婦ともにキッチンに立つことを実践している家庭があることがわかります。家事は誰かがやるべきものでもなく、またどうしてもしなくてはいけないものでもありません。でも現状はまだ女性側が負担している家庭が多いのも現実でしょう。それでも夫婦協力するというコメントやフォローしあう姿からは、偏りが少しずつ解消されていく未来が近い気もします。▼料理のトラブル回避2、「文句」ではなく「意見」を伝える「料理が不得意なりに頑張って作っているのを認めてくれているので、ほとんど文句を言わずに食べてくれます。『味が薄い』『甘い』『しょっぱい』などの意見はありますが、それを文句とは思わないのでケンカになることはあまりないです」(神奈川県 40代女性)「私の体調が悪い時だけ頑張って作ってくれますが、昔カツ丼を作られて、食べられませんでした。後日、『今度からはおかゆでお願いします』と伝えました。料理ってお互いの事を思って作っているので、幸せに食べたいですね」(東京都 40代女性)「『お昼は何がいい?』と聞くと、『素麺とかでいいよ~』。このやりとり三回目に、『~~でいいというのは失礼。次に言ったら作らない』と宣言しました。また、『何でもいいよ』と言われるのもストレスだったので、『魚か肉のどちらがいい?』とか『和食かイタリアンか中華どれがいい?』のように質問することにしました」(東京都 40代女性)「何でも『おいしい』と食べてくれるし、ちょっと違うと思ったときは『これも十分おいしいけど、塩を足したらもっとおいしくなりそう』という言い方をしてくれる」(広島県 40代女性)「忙しかった時に簡単に食事の準備をすませると、『これだけ?』と言われてケンカした事があります。今は、『これが食べたい』と言ってもらえると作る努力をしますし、逆に忙しい時は、『今日は忙しかったから、これだけだけどごめんね』と伝えておくと気持ちが楽ですね」(千葉県 30代女性)また、重要なのは「言い方」だというコメントも多く寄せられていました。料理に「文句」を言うのではなく、「意見」や「改善策」「提案」などとして、相手に伝えている人も多いようです。前向きな言い方をするだけでも、相手の印象は変わってきそうですよね。▼料理のトラブル回避3、味の好みの違いの受け入れる「私は長崎出身、主人は北海道出身。結婚当初から、育った環境が違うからと、味付けに関して話し合っていたので、特にケンカなどはありません。今のところ私が全部料理するので、楽しく食べられています」(北海道 40代女性)「生まれ育った環境も違いますし、ある程度は味付けで合う合わないはあるとかと。違うからといって文句も言わないし、こっちの方が好きと言われて、なるほどと頭に入れて作ってあげるようにしています」(広島県 40代女性)「『この味は好きやない』などと結婚当初はよく言われていたけど、旦那の実家の料理を食べると、ケチをつけていたわけじゃなくて、好みを言ってくれていたんだと納得した。旦那の好みの味にするようにしたら、何も言わなくなった。育った環境が違うからこそ味の好みは違うし、その好みを否定する気はない。そう思ったら腹も立たなくなった」(愛媛県 30代女性)夫婦間での好みの違いをお互いに受け入れて、うまくトラブルを乗り越えている人たちからの声も寄せられました。出身地や育ってきた環境など、もともと他人である夫婦間では味の好みは違って当たり前ですよね。違うのは前提として、話し合いをしたり、相手の好みの味を知るなど、歩み寄りの努力をしている人の声が聞かれました。一方、もしどうしても好みの味が異なっている場合には、各自で味付けをする、割り切って食事は別にするといった大胆な方法を取る方もいます。食事は重要ですが、それで夫婦仲がギスギスするよりは割り切ってしまうことも場合によっては有効かもしれませんね。▼料理のトラブル回避4、感謝の気持ちを忘れない「主人は、手抜き料理でも品数が少なくても何も言わず、私が忙しい時や休日は食事作りをしてくれ、すごくありがたいです。感謝の言葉を伝えるようにしています」(茨城県 40代女性)「完璧な人なんていないし、当たり前のこともありません。言葉のチョイスと、やってくれたことへの『ありがとう』の言葉と相手を思う気持ちがあれば、ケンカにはならないと思いますね。わが家は料理が好きな主人が、超多忙な中キッチンに立つことが常です。いつもありがとう」(神奈川県 40代女性)感謝の気持ちがあるかないかで、料理に対するモチベーションは大きく変わってきます。夫婦間で忘れがちな「ありがとう」の言葉を、あえて意識的に伝えることの大切さを、あらためて感じます。また寄せられたコメントの多くに「食べてくれる」「作ってくれる」といった表現が目立ちました。自分の手料理を相手が食べる行為、また調理をした行為に感謝の気持ちがあるからこそ出てきている言葉の気がします。ここまで、料理にまつわるパートナーとのトラブルの解消法についてみてきました。食事というものは、どうしても日々の生活からは切り離せず、さらにメニューの検討、材料の準備、調理に片付けと、他の家事と比べて工程や負担感が大きくなりがちです。こうしたストレスを解消するために、多くの人が試行錯誤し、努力している現状もわかりました。最後に、家庭での料理についての真理に近いようなコメントもご紹介したいと思います。「褒め言葉は素直に喜び、よくない意見はスルーします。気にしません。文句があるなら自分で作ってって言います。おいしくない物も、嫌いな物も、失敗も成功もあるから、毎日の食事も飽きずに会話になるんじゃないかな。人生と一緒」(神奈川県 40代女性)毎日の食事は、家族の体を作り、生きるための力になります。だからこそ楽しい食卓にするためには、ストレスは減らしていきたいもの。パートナーと気持ちをすり合わせることも大切ですし、総菜や冷凍食品の活用することで余裕ある時間も生まれます。目の前に出された食事は、作っても買っても相手のことを思って出されたもの。人生とともに続いていく食事の準備の時間。少しでも快適に、ストレスを感じずに送れるように工夫していきたいですね。Q.料理のことでパートナーと喧嘩したことある?アンケート回答数: 3392件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2021年04月10日特別な日に訪れたい、幻想的な空間が広がる中華料理店西太后の料理番として仕えた、厲子嘉氏のレシピを再現オーガンジーにまとわれた空間のほか、個室も完備特別な日に訪れたい、幻想的な空間が広がる中華料理店店の扉の前なのに、小路が続いているかのような不思議な入り口銀座一丁目駅から徒歩1分、皇太后が愛した味を、直系の子孫のみで受け継いできた中華料理店【厲家菜銀座】があります。入り口は立派な門のエントランス。鏡張りの扉の目の前に立つと、目の錯覚で奥に小路が続いているかのように感じます。これは北京の本店がある薄い路地を模したものなのだとか。翡翠色のハイバックソファーは、まるで中国の山麓が浮かんでいるかのよう乳白色を基調に、翡翠色をアクセントカラーに据えた店内は、エレガントで気品に満ちた空間に仕上がっています。特に目を引くのは、形が一つひとつ異なっているハイバックソファー。しっかりと体をホールドしてくれるだけでなく、周囲からの視線を遮り、会話を漏れにくくしてくれる効果もあります。西太后の料理番として仕えた、厲子嘉氏のレシピを再現少量多皿で料理は用意されています料理は清時代に西太后の料理番として仕えた厲子嘉氏のレシピを再現。宮廷料理は絢爛豪華なものを想像しがちですが、【厲家菜】はシンプルで素材の持ち味を引き出し、繊細さ、味のバランス、栄養面から考案された西太后の日常的な料理が提供されます。少量多皿の料理の数々に思わずに目を奪われそうです。ここからは料理の一例をご紹介します。美人の象徴と例えられる「芙蓉の白い花」に見立てた『芙蓉の花の様な海老と卵白の炒め』揚げた卵白と海老を、老鶏からとった香り豊かなスープで軽い餡かけ仕立てにしています。プリップリッの食感のメレンゲと海老を口に運ぶと、初めはさっぱりしていますが、後から追いかけてくる滋味深い味わいに魅了されます。高級食材のフカヒレを堪能することができる『最上の部位だけを選んだフカヒレ蒸し煮』最高級フカヒレの太い繊維部分を一本一本ほぐし、余計なものを取り除いたフカヒレのみを使用。老鶏を使った濃厚なスープと共に提供されており、シンプルでありながらも途方もない手間と時間がかけられています。食材全てを美味しくいただく『厲家名菜豚肉と白菜の煮込み』「厲家名菜」と銘打たれ、西太后や乾隆帝も好んでいたという逸品。豚肉のロースを長時間かけて風味と味わいを引き出し、コラーゲン生成を助ける白菜と合わせスープ仕立てに。ご飯とともに提供されるので、合わせて食べるのもおすすめです。特別な日にいただくことができる、特別な宮廷料理『仏教徒の精進料理人参の炒め物』人参・ダイコン・筍・パクチーの茎を油の中で、ゆっくりと過熱して炒めた、究極の人参炒め。シャキシャキと食感が良いのが特徴で、噛みしめるたびに、味や香りに変化が現れてくるところがとても面白い仕上がりになっています。オーガンジーにまとわれた空間のほか、個室も完備個室の様子。ライトシェードはまるで雲のよう霧をイメージしたという薄いオーガンジーカーテン越しに翡翠色のソファーが透けている様子は、まるで水墨画のような優雅さ。空間構成から家具やドアの形状に至るまで、繊細で柔らかな雰囲気が店内には漂っています。また、大切な人との食事会での利用にも最適な個室も完備しています。料理や好みに合わせた、中国酒の楽しみ方を教えてもらえる中国酒には、紹興酒による西と東との地域性による違い、10年から50年までの熟成によって生まれる味の違いがあります。さらに、上海市や陝西省の黄酒なども用意されています。ほかにも、フランスを中心としたワインやシャンパーニュなども。料理や好みに合わせてお酒も存分に楽しめます。料理人プロフィール:厲愛茵さん1985年、父が北京に【厲家菜】を開店。愛茵氏は、父のつくる料理を食べて育つ中で自然と食に興味を持ち、つくり方を教わり始める。2003年、六本木ヒルズに支店を開業。2016年、銀座に移転し「直営店」として再オープンさせる。厲家菜銀座(レイ家菜銀座)【エリア】銀座【ジャンル】北京料理【ランチ平均予算】5000円【ディナー平均予算】20000円【アクセス】銀座一丁目駅 徒歩1分
2021年04月08日50代を迎え、“おとな"には十分な年になった今だから思うこと、日々のことを、海辺の家に住む料理家・飛田和緒さんが「自分の言葉で伝えたい」と飾らない言葉で綴りました。著者にとっては10年ぶりのエッセイ集。読むほどに、年を重ねることが楽しく思えてきます。本書の一部をご紹介します【01:料理家という仕事をしていても】料理家という肩書ではあるが、料理をつくるのが根っから好きなのかと自問する。もし、いつも隣にわたし好みの味をつくってくれる人がいて、食べたいときにさっと料理が出来上がってくるとすれば、きっとわたしは台所に立たないのではないかと思うときがある。それが実際にはままならないから、自分でつくるしかないのだ。どちらかといえばつくるより、食べることが好き。おいしいものを食べたい一心。ただ食いしんぼなのだ。わたしの料理は18歳のときに親元を離れて自分の台所を持ったときから始まった。最初はテレビや雑誌で見かけたレシピをつくってみたり、バイトをしていた洋食屋さんのまかないや居酒屋のおいしかったメニューをまねしてみたり。お金もない学生だから、そんなにぜいたくなものを食べていたわけではないが、自分がおいしいと思ったものは、できる限りその味に近づくようつくってみたいと台所に立っていた。お店ではひと皿しか食べられないけれど、家で同じようにつくれば食べたいだけ食べられる、そんな食い意地が実験的な料理を生むこともあった。おいしいものを食べると台所仕事にも変化がある。わたしの母は歳で父のところへお嫁にきた。その当時はなんにも食べられない、なんにもつくれないただのやせっぽちだったと聞いている。父は食べる、飲むがとても好きな人だったので、母をあちこち付き合わせてせっせとおいしいものを食べさせたのだそう。いろんな味を食べた結果、母は少しずつ偏食がなくなり、料理への興味がわいてきて、わたしがもの心ついたときには、母は料理上手なお母さんになっていた。お客さんの多い家だったこともあり、母は家族以外の人にもごはんをつくり、酒の肴をこしらえるという毎日。相当鍛えられたんだろう。今ではわたしと争うようにして新しい料理にも果敢に挑戦している。わが夫もふたり暮らしが長かったこともあり、外食にはいろいろと連れていってくれた。外国へ旅しても中心は食べることばかり。若い頃はきっと情熱的な思いもあったんだろうが、もう知り合って四半世紀を過ぎようとしている今は食べることだけでつながっているのではとさえ思う。わが家はちょっと出遅れた子育ての真っ最中。そんな中でもなんとかやりくりしておいしいものを食べに出かける機会をつくるようにしているが、おかしいことに夫婦の外食事情が変わってきた。夫はせっかくだからおいしいお酒をゆっくり楽しみたい。わたしは食べることに真剣になりたい。お酒なら家でゆっくり飲んだほうがいいと思うように。子連れだから、外食の時間も限られるので、母親はそんな考えになるのかもしれない。そんなこともあって、最近わたしはひとりで大好きな味を食べに出かけるように。といっても3、4か月に一度くらいの割合。そこで食べる時間のために働いているといってもいいくらいに、熱をあげている味がいくつかある。軽井沢で食べるモロッコ料理(残念ながらこのお店はクローズした)、熊本の桜肉、長野で食べる江戸前寿司、山奥で食べるきのこづくしの料理。まったくジャンルは違うが、それぞれわたしの舌にどんぴしゃり。わざわざその料理を食べるだけのために飛行機に乗り、新幹線に乗って移動する。うまいものを食べたい気持ちになることも、たいへんなエネルギーがわいてくるものなのだ。そして、それらの料理は、まねしようとも思わない。あれこれと考えずに一心不乱に食べるのみ。そんな恋しい味があるって幸せだなとしみじみ思う。さて、おいしいものを食べて帰ってきたわたしの料理に変化が見られるかどうかは?......そんなわがままを許してくれる家族に感謝しなければならない。【本書のもくじ】storyI:仕事の話storyII:食いしんぼの話storyIII:家の話storyIV:おしゃれの話storyV:ものの話storyVI:日々の話著者プロフィール飛田和緒(ひだかずを)東京都生まれ。高校3年間を長野で過ごし、山の幸や保存食のおいしさに開眼する。現在は、神奈川県の海辺の町に夫と高校生の娘と3人で暮らす。近所の直売所の野菜や漁師の店の魚などで、シンプルでおいしい食事をつくるのが日課。気負わずつくれる、素材の旨味を生かしたレシピが人気の料理家。Instagram@hida_kazuo書誌情報タイトル:『おとなになってはみたけれど』発売:2021年3月2日定価:1650円(本体1500円+税)判型:四六判発売元:株式会社扶桑社ISBN:978-4-594-08738-8【購入リンク】Amazonへ楽天ブックスへ本書の内容、取材などについては下記へお問い合わせください株式会社扶桑社宣伝部PR担当fusoshapr@fusosha.co.jp企業プレスリリース詳細へ TIMESトップへ
2021年03月20日〈クックパッド〉広報の徳成祐衣さんが、愛してやまない餃子の絶品おうちレシピやとっておきのお店を紹介する連載。第14回は前回までに引き続き、憧れの料理研究家、ウー・ウェンさんのご自宅へ。北京の定番料理「ローピン」の作り方を学んできました。みなさんこんにちは。これまで3回に渡りお届けしてきました、中国北京生まれで人気料理研究家のウー・ウェンさんのご自宅にお邪魔し、ごちそうになった北京の家庭料理と餃子のお話も今回で最後。夢中になって餃子を食べる団らんの時間。おいしくて、やさしい食卓を囲むと会話も弾みます。しばらくするとウー先生「まだおなか空いてるんじゃない?」と一言。さっとボウルと粉が登場し、生地づくりが始まりました。私にとって小麦粉料理の生地づくりは最大の難関と言っていいほど粉と水の配合が難しいものなのですが、計量せずに粉に水をなじませていくウー先生。冷蔵庫から餡が出てきました。ひき肉に長ねぎが合わさっているようで、餃子の餡に似ています。先程、餃子をいただいたばかりなのに、次はなんだろう…!打ち粉を振った麺台に、ボウルの中の生地をすべて出し、生地を丸く1つにまとめます。めん棒で円形に伸ばしたら、餡を全て生地にのせます。餡の量にびっくり!餡を広げていくとき、ウー先生から見て右上4分の1にスペースを空けているのにお気づきでしょうか。餡をのせていないスペースに包丁で中心から切り込みを入れて、生地を優しく両手で抱えながら90度に折り餡にかぶせ、縁を閉じていきます。そこからさらに90度餡ごと生地を折り、もう1度同じように折って3層に。おもしろい作り方!たくさんの餡にしっかり耐えている生地のしなやかさもすごいし、ウー先生の手付きもかっこいい。縁をしっかりと閉じて包み終えたら、めん棒で円形に伸ばしていきます。少し生地が破れてしまったら、指先で閉じて応急処置!「あまり気にしなくて大丈夫よ」とウー先生。次は焼く工程です。平らな鍋を熱して少量の油を入れたら、生地を入れて焼きます。15秒ほど経ったら裏返し、フタをしてから3分ほど焼いていきます。また裏返し、フタをして…最後はフタをとって火力を少し上げて焼けば出来上がり!きれいな焼き目と薄い油をまとった生地と、餡から漂う甘く香ばしい香りが食欲をそそります。食卓を囲んでいた方々の目もいつの間にかキッチンに。ホカホカの状態で6等分に切り分け、お皿に盛り付けていただきます。北京の定番料理、ローピンの完成です。折りたたんで作った層がしっかりと見えますね。表面の皮のザクッとした食感のあとに、中からジュワッと広がる肉餡の旨味が絶品。いくらでも食べられてしまいそう!スープやサラダを組み合わせて主食のように食べてもいいし、おやつにも、おつまみにもうってつけ。朝ごはんにもいいかもしれません。中国の小麦粉料理は、カリカリからモチモチまで種類が豊富で本当に楽しい!落ち着いたら中国に行って様々な本場の味を堪能してみたいものです。今回、ウー先生から餃子やローピンなどのお料理をたくさん教えていただきましたが、家庭の料理とは何か、ということについてのお話も伺いました。ウー先生は「家庭の料理とはおいしいものやご馳走ではなく、カラダが欲している優しくて健康な食」とおっしゃいます。その日の体調に合わせて旬の食材を生かし、食べれば食べるほどカラダの調子が整うような料理を作ることが大切。変に頑張って外で食べられるものを家で作ってもしょうがない、と話してくれました。後日、手にとったウー先生の新刊『料理の意味とその手立て』には、豊かな家庭料理とはなにか、家庭料理に必要なのは家族への愛情と知恵であることなど、料理の仕組みを知って、毎日の食事作りを楽しく実践し、おいしさを引き出すための手立てが書いてあります。毎日食べるものでできているカラダ。生きていく上での「食の知恵」を教えてくれた宝物のようなこの本をお供に、これからも愛情を持って料理を作り続け、大切な人の健康と幸せを守れるようになりたいと思うばかりです。
2021年03月10日新型コロナウイルス感染症によってテレワークをする機会が増え、夫婦そろって家で仕事という人も多いのではないでしょうか。一緒にいる時間が増え「夫婦仲が深まった」という声が聞こえてくる一方で、「ケンカが増え夫婦の溝が深まってしまった」との声も…。そんな状況を少しでも改善すべく、とある企業が既婚男女1000人にアンケートを取り、夫婦仲が円滑にいく『家事のテクニック』を発表しました。既婚者男女1000人の『家事テクニック』不動産業を営む株式会社『groove agent』は、30~40代の既婚者1000人を対象に、コロナ禍における『おうち時間』についてアンケート調査。すると、多くの人が「家事に費やす時間がコロナ禍前と比べて増えた」と答えたことが分かりました。そこで、『groove agent』は対象者に家事を楽にするテクニックについても質問し、結果を公開しています。家族の協力を得る・夕飯の片付けやキッチンリセットは夫、洗濯物は私。・食器洗いは家族で当番制にしている。・子供のお手伝いの内容を増やした。食材のまとめ買い、下ごしらえ、冷凍保存で料理の準備と買い物の時間短縮・週末に主人が休みなので、その時に食材をまとめ買いして、平日に買い物に行く負担を減らしている。・平日の料理の負担や時間削減のため、日曜日に下準備をして、食材を冷凍し、作りおきもしておく。工夫で調理の手間を軽減・何種類ものおかずを大量に作っておき3、4日かけて食べられるようにして毎日は作らなくていいようにしている。・ストーブの上にほったらかしてもいい鍋を置いている。計画的をたてて実行する・食材を買いに行く際は買い物メモを作る。買ってきたものを一覧にして、1週間の献立を立てておく。・毎日同じ時間に同じ行動をすることを心掛けている。家電に頼る・床に物を置かないようにし、ロボット掃除機でなるべく床掃除を行うようにする。・食洗器、全自動洗濯機など、機械化できるものはする。断捨離、整理整頓。ストックは賛否両論・冷凍食品や、精肉など、いつでも使えるように多めにストックしている。・まとめ買いをして小分けにしてストック。・物が増えすぎないようにストックは最小限にしている。・狭くなるのでストックはあまり持たない。こまめに清掃・『月曜は床掃除の日』というように、家事のルーティンを決める。・こまめに清掃して、部屋の状態は高いレベルで安定させるようにしている。動線を工夫・家事の動線に無駄がないように収納を配置している。洗濯物を減らすためにマット類は全て撤去。バスタオルはフェイスタオルに変更。台布巾をやめてティッシュを使う。こまめに掃除をする。・最低限のものだけを置き、動線は最短にしている。その他・適度に息抜きをする。・完璧を求めすぎない。一度は耳にしたことのある方法も多いですが、意識してやってみるのとそうでないのとでは、日々の生活に大きな差が生まれるのではないでしょうか。多くの人が、経験したことのない闘いを強いられているコロナ禍。医療従事者や生産者、飲食店がよく取り沙汰されますが、闘っているのは一般家庭の人も同じです。少しでも工夫をこらし、上手に息抜きをして、この困難を乗り越えたいですね。grapeでは、コロナ禍における企業や人々の奮闘を紹介する記事を、特集という形でまとめています。よろしければご覧ください。grape『日本がんばれ応援団』特集[文・構成/grape編集部]
2021年02月25日太らない料理家たち10人の「食べぐせ」2月15日、料理家10人の食習慣に着目し、なぜ太らないのかを解説している新刊『オレンジページCooking特別編集 わたしが「太らない」理由。』が発売された。同書には藤井恵さん、小田真規子さん、堤人美さん、脇雅世さん、野﨑洋光さんなどの太らない料理家たちが登場。価格は1265円(税込)である。何をどのようにして食べれば太らない?料理の研究をしている料理家たちは試作を繰り返すが、試作した料理が本当に美味しいかどうか、自身で実際に食べてみないことにはわからない。日々、試作と試食を繰り返しているはずの料理家たちではあるが、スリムな体型で太らず、健康を維持するための秘訣はどこにあるのだろうか。新刊では料理家10人おすすめの「食べ方」を紹介。肉の食べ方について、藤井恵さん、小田真規子さん、堤人美さんが解説し、ご飯とみそ汁については、脇雅世さん、野﨑洋光さん、上田淳子さん、山田奈美さんが解説する。また、野菜の食べ方はコウ静子さん、井原裕子さん、小林まさみさんが解説。そのほか、「むくみ太りと食べすぎを防ぐ! 減塩ビギナー講座」も掲載されている。(画像はAmazon.co.jpより)【参考】※オレンジページCooking特別編集 わたしが「太らない」理由。 - オレンジページの本【オレンジページnet】プロに教わる簡単おいしい献立レシピ
2021年02月23日料理研究家の枝元なほみさん(65)は、料理研究家という仕事をしているのに、料理学校に通ったこともなければ、修業時代もない。いつも現場に身を置くことが“修業”だった。「私、なろうと思って料理研究家になったわけじゃないの」大学3年のとき、友人の始めた中野の無国籍料理店「カルマ」で働き始めた枝元さん。これが、料理の仕事の端緒となる。「進学した当時、大学は学園紛争の終わりごろでロックアウトされていたなか、演劇をやっている友人に誘われ、深い考えもなく、『いいよ』で、芝居の切符のモギリなんかを手伝ってたら、今度は『人が足りないから役者で出てくれない?』と言われて、また『いいよ』と。大学3年生の時に入ったこのお店も、バンドをやっていたボーイフレンドの友達が始めたので、自然に手伝うようになっていた。卒業後も、まったく就職するつもりはありませんでした」転形劇場に研究生として入ったのが、26歳のとき。しかし、88年に転形劇場は突如解散してしまう。「もう、カラ~ンでしたよ。途方にくれました。女33歳。普通は結婚して、子供も1人2人いて安定している。仕事を続けている人は、そこそこキャリアを積んでいる。それが私には、な~んにもない。学生時代から同棲していた男とも別れて、家もお金もない。今なら、まさしく自己責任と言われるような感じかな」そんなとき、かつて料理店で一緒に働いていた友人が雑誌社の仕事に就き、料理ページ担当となったことで声をかけてくれたのだ。「またまた、『料理の仕事をしてみない?』と誘われたんです。ただ、このときは料理店と芝居を10年近くやってきて、人生の下積みは済ませた、との思いがありました。そういう経緯だったから私、料理研究家という仕事をしているのに、一度も料理学校に通ったこともなければ、修業時代もないんです」いつも笑顔で、簡単な材料で調理する枝元さんは、すぐに人気料理研究家となり、35歳で初めての料理本も出版。やがて『はなまるマーケット』(TBS系)や『きょうの料理』(NHK)出演などで全国区の顔となっていく。枝元さんが、雑誌『ビッグイシュー』の取材を受けたのが05年秋。「その2年前に日本で創刊されたときから、ホームレスの方たちに仕事を提供するという、希望を見いだす明快なシステムに共感していました。好きなときに売っていい、収益は半分ずつに分けるなど。それでインタビュー後に、逆に私から編集長に『私にも何かやらせてください』と、人生初の営業をしたんです」こうして連載を持つことになり、現在も「ホームレス人生相談・世界一あたたかい人生レシピ」は継続中。08年には、農業を応援する「チームむかご」を発足させた。「料理に携わり、日本全国の産地を訪ねるなかで、このままいくと日本の農業はヤバイと危機感を抱いたからです。山いもの球芽であるむかごはおいしいのに、収穫する手間が面倒だから、ほとんど山に捨てられていました。でも、食物繊維も多いし、重労働は難しいおばあちゃんでもラクに採ることができる。単純にもったいないじゃない、と思って収穫と販売を始めて」その後、東日本大震災では「にこまるプロジェクト」を立ち上げ、被災地で焼いたクッキーをネット販売して地元に還元するなどの活動も先頭に立ってやってきた。「避難所で、みんなでクッキーを作っていると、『あの人も亡くなっちゃったね』などという話にもなる。そこへクッキーの焼ける甘い匂いがしてきた途端、みんなの表情が少し和らいで、震災以来初めてという笑顔も出たり。実感するんです。ああ、食べることの力って、これなんだ。食べることは、生きることだって」生きる力を作る料理の道。枝元さんのあゆみは続いていく。(撮影:田山達之)「女性自身」2021年2月23日号 掲載
2021年02月15日〈クックパッド〉広報の徳成祐衣さんが、愛してやまない餃子の絶品おうちレシピやとっておきのお店を紹介する連載。第11回は、憧れの料理研究家、ウー・ウェンさんのご自宅で中華料理を学んできました。あけましておめでとうございます。2021年になりましたね。ウィズコロナの時代は外食しに行くことがむずかしく、少しさびしい気持ちですが、引き続き餃子満喫生活を続けたいと思っています。本連載の1番はじめの記事にも書きましたが、餃子がこんなにも魅力的なのは、おいしいことはもちろん、なによりも「包む」という工程にあると思っています。みんなで集まって、みんなで包む。そしてみんなでそろって食べると、それだけで自然に笑顔が生まれて「おいしい」を共有することができる…。そんな食べ物こそが餃子です。そう思うようになってから出会った本があるのですが、そこにはこんな風に書いてありました。餃子の「餃」は食べ物で(人が)交わると書く。家族がみんなで粉を練り、皮をのばし、餡を包む。最後の焼いたり、ゆでたりは母の出番。餃子の時間は、家族がひとつ。…なんて素敵なんだろう。ほっくり。この本のタイトルは『家族をつなぐ餃子の時間』。著者は、中国北京生まれで人気料理研究家のウー・ウェンさん。この本に出会ってからウー先生に憧れ、本に掲載されているものはもちろん、さまざまな媒体で見つけたレシピを作り続け、勝手に師匠として仰いでいたのですが、なんと先日ご自宅にお邪魔し、直接お会いする機会をいただいたのです!ウー先生はシンプルな素材と調理法で作る料理が評判で、「料理を通じて日本と中国の架け橋になりたい」との想いから東京と北京でクッキングサロンを主宰されています。長年、本やテレビ、ウェブ媒体でもお料理を紹介されていらっしゃるので、ご存じの方も多いはず。一緒に撮っていただいた写真は家宝です(涙)。ご自宅に入ると、テーブルにはウー先生が用意してくださったお料理が!ひとつひとつ中国を感じる美しい器に盛り付けられて並んでいます。食材はもちろん、器までが生き生きとしているよう。中華料理と聞いて想像するものとは違い、ウー先生の作る料理は見ただけで素材がわかります。一口食べれば、肉や野菜そのものから溢れ出す旨味をしっかりと感じることができる、シンプルで、丁寧で、本当においしい。本にもレシピが掲載されている生のトマトで作るエビのチリソースは、自分でも作ったことがある大好きな1品。でも、ウー先生のエビチリのおいしさは格別でした。どうしたらこんなにも力強いおいしさが出るのだろう…。こちらは酢鶏。食卓に並ぶお料理に手をつけている間にウー先生が作られていたのですが、コクのある甘酸っぱい香りに誘われて、私が吸い寄せられるようにキッチンに向かってしまいました(お手伝いもしていないのに、一緒に器を持たせていただきました)。酢豚のほうが一般的ですが、ウー先生は、すでに蒸し豚がテーブルに並んでおり、食材をまんべんなく使ったほうがバランスもよく、おいしく、そして飽きずに食べられるから、と他のプレートとのバランスを取って酢豚ではなく酢鶏に。鶏肉が持つおいしさが最大限に引き出されていた気がするのは、お野菜が入っていないからでしょうか。衣に味が染み込んで、お肉はとっても柔らかくって…私も作れるようになりたい。ひと通りごちそうになってから、次にウー先生が作ってくださったのが、北京では主食として食べられている水餃子!なんとウー先生から直々に餃子の作り方を教えていただけることに。その様子は次回お届けします。
2021年01月27日料理研究家の鈴木登紀子さんが亡くなったと1月8日に発表された。96歳だった。40年以上にわたり「きょうの料理」(NHK Eテレ)でレギュラーを務め、「ばぁば」の愛称で親しまれていた鈴木さん。ネットでは、その死を悼む声が上がっている。《今年のおせちはばぁばの本から全部作ったんだよ……七草がゆもレシピを使わせて頂きました痒い所に手が届くレシピを沢山ありがとうございました》《登紀子ばぁば……大好きでした。わたし老いたらこんなふうになるんだ!って目指してる目標のお一人です》《ばぁばのレシピで覚えたことがたくさんある。ありがとうばぁば》19年5月、本誌に登場した鈴木さん。当時94歳だった鈴木さんは「“料理は人の心を豊かにさせる”をずっと信条にしてきた」といい、現代こそ料理の時間が必要だと語っている。「人間関係やお仕事など、ストレス社会が続くかもしれませんね。心が疲れているからと、SNSで愚痴を言ったり、お金をかけて癒しを求めたりする人がいるようですが、そんなときこそ、ぜひ台所に立ってほしいの。それだけで気持ちがスーッと楽になることがあるのですよ」さらに“料理で大事なこと”について、こう明かしていた。「分量や手順ではありませんよ。食べる人が元気なら濃い味つけにする、疲れていたら優しい味つけにする……料理をすることは、相手をおもんぱかる想像力を働かせることでもあるのです」続けて鈴木さんは「料理だって、いやいや作っていたら、とんがった味になってしまいます。大切な人が喜ぶ顔を思い浮かべて作れば、“おいしい”と言ってもらえるのです」と優しく読者に語りかけていた。87歳のときに大腸がん、89歳で肝臓がんが見つかり、90歳を過ぎてからも心筋梗塞を経験した鈴木さん。晩年は大病が続いたが、最期まで食と向かい続けてきた。その料理のぬくもりは、次世代にきっと受け継がれていくだろう。
2021年01月08日女は家庭で家事をしながら家を守り、男は外で働くというのは、昔の話。夫婦共働きが普通になっている昨今は、『料理男子』という言葉もあるように、男性が料理を作ることも珍しくありません。そして、そんな『料理男子』に胃袋をつかまれたら、離れがたくなってしまうものなのでしょう。Youtubeチャンネル『漫画エンジェルネコオカ』では、相手の胃袋をしっかりつかみ、恋も仕事も成就させた『料理男子』の動画を配信中です。ゴリラなのにすごーい!竹原アキラは、ゴリラ顔の高校生。顔とがっしりした体のせいで怖がられることもありますが、同級生は料理上手なアキラに親しみを感じており、楽しい学校生活を送っていました。唯一悲しいのは、アキラは女性から恋愛対象としては見られないということでした。お湯を入れて…ある日、そんなアキラが一人暮らしをしているマンションに帰宅すると隣の部屋からうめき声が聞こえてきます。アキラが確かめに行くと、女性が空腹のあまり、部屋の前でぐったりと倒れていました。必死にカップラーメンにお湯を入れて欲しいと頼む女性に、アキラは得意の料理を差し入れました。料理の一つひとつに感動してすっかり元気になった、その女性の名前はハルカ。仕事はできても料理は一切できないというハルカは、アキラに提案を持ちかけるのでした。それは…この続きは、動画でご覧ください。この後、男性からいい寄られて困っているハルカを見かけたアキラは、ゴリラのような見かけを武器にその男性を撃退し、そのことがきかっけで恋人同士に…。数年後、高校を卒業して調理学校を出たアキラは、ハルカとともに和食店を開きます。ハルカの接客のおかげで、お店は大繁盛。料理の腕と優しさで恋も仕事も手に入れたゴリラ男のアキラに、観た後に心がホッコリする動画でしたね。[文/AnyMama(エニママ)・構成/grape編集部]
2020年11月27日忙しいママにとって毎日のごはん作りは大変。コロナ禍では家でごはんを食べる機会も増え、日々の食事作りを負担に感じているママも多いのでは?2人の娘さんを育てる暮らしから生まれたシンプルでおいしいレシピが、多くのママの共感を集めている料理家の近藤幸子さんは、「ごはん作りは気分がのらない日もありますよね。でも時間や手間をかけなくても、コツや道具次第でちゃんとおいしい料理が作れるんですよ。コロナ禍で不自由な生活の今だからこそ、料理をちょっとした気分転換や楽しみにできたらいいですよね」と話します。近藤幸子さん プロフィール料理研究家、管理栄養士。宮城県出身。東京で料理教室「おいしい週末」(現在はお休み中)を主宰。食材の組み合わせや調理のタイミングを工夫し、シンプルでかんたんなのに驚くほどおいしい近藤さんのレシピは忙しいママたちに大人気。最新書籍は『調味料ひとつでラクうまごはん』(PHP研究所)、『味が決まる! レシピがいらない中火で8分蒸し』(家の光協会)HP: Instagram: @oishisyumatsu 新しいメニューが食卓に並べば、なんだかうれしくなって家族も笑顔に。ちょっとめずらしい世界の料理なら、おうちでプチ旅行気分も味わえます。今回は近藤さんに、おうちごはん作りをラクにするヒントと、かんたんに作れる世界のごはんレシピを教えてもらいました。道具を変えれば、料理はもっとラクになる「食事作りの負担を減らすには、作る料理をシンプルにするのと同時に、洗いものや片付けの負担が減るような道具を選ぶとよいですよ。たとえばフライパンなら、こびりつきにくいふっ素樹脂加工のものだと洗うのがラク。取っ手がとれるフライパンや鍋なら、そのままオーブンに入れたり、食卓に出したり、お皿のように使えて洗いものも減らせます。フライパンや鍋はあらかじめセットになっているものだと、使いやすいサイズが揃っているので、料理に合わせて最適な道具が使えておすすめです」近藤さんは自身の料理教室で取っ手のとれるティファールのフライパンや鍋のセットを使っていたそう。「ティファールのフライパンは、厚みはしっかりあるけれど重すぎず、使いやすさと高性能が追及されていると思います。コーティングがしっかりしているので焦げつかず、熱伝導性がよいのでムラなく焼けて、料理がおいしく仕上がります」今回は取っ手のとれるティファールのフライパン&鍋シリーズを使って、おうちにいながら親子でプチ海外旅行気分が味わえる、世界のごはんレシピ3品を教えてもらいました。【レシピ一覧】1.半熟卵とポテトのスペイン風(約15分)2.タブレ ナッツとクスクスのサラダ(約15分)3.ベリーのコブラー(約30分)レシピ-1半熟卵とポテトのスペイン風(調理時間:約15分)半熟卵にポテトをからめて食べるスペインバルの定番メニュー。子どもも大人も好きな味です。【材料】(4人分)じゃがいも 2~3個(300g程度)にんにく 1片塩 小さじ1/2オリーブオイル 大さじ3と1/2卵 2個生ハム 4枚イタリアンパセリ 適量パプリカパウダー 適量【作り方】1.じゃがいもは1cm幅の拍子切りにして水にさらし、キッチンペーパーで水気を拭く。にんにくはつぶす。2.フライパンにオリーブオイル大さじ1/2を入れて熱し、卵を割り入れて中火で目玉焼きを焼く。白身が焼けたら黄身が半熟の状態でとり出す。3.同じフライパンにオリーブオイル大さじ3を足し、1のじゃがいもとにんにくを入れ、時々混ぜながら中火で5分ほどかけてこんがりと焼く。4.火を止めて、塩をふって混ぜる。生ハムを食べやすいサイズにちぎってのせ、2 の目玉焼きをのせる。みじん切りにしたイタリアンパセリとパプリカバウダーをふる。★ここがポイント★スペインバルではポテトの卵のせと呼ばれる定番メニュー。子どもたちが大好きなポテトも生ハムと半熟卵をのせるだけで特別感のあるごちそうに。生ハムの塩気が食欲をそそり、お酒のおつまみにもぴったりです。目玉焼きを焼くときは、あらかじめフライパンをよく熱することで白身が広がりすぎず、きれいな形になります。黄身の黄色を目立たせるには、ふたをしないのがおすすめです。使用したのは取っ手のとれるティファールのフライパン(22cm)。取っ手はワンタッチで片手でかんたんに着脱可能。3つ口コンロでの同時調理でも取っ手がじゃまになりません。取っ手は独自の3点固定システムでしっかり固定され、抜群の安定感で安心して使えます。調理後はお皿のように出来立てをそのままテーブルへ運べば、本場のスペインバルの一皿のよう。熱々のうちに食べられます。レシピ-2タブレ ナッツとクスクスのサラダ(調理時間:約15分 ※冷やす時間をのぞく)ミックスナッツやトマトの食感が楽しい地中海テイストのサラダです。【材料】(4人分)たまねぎ 1/2個 にんにく 1/2片 トマト 1個 ミックスナッツ(無塩) 80g塩 小さじ3/4オリーブオイル 大さじ2チキンコンソメ(顆粒) 小さじ1水 1カップこしょう 少々クスクス 1カップ【作り方】1.たまねぎ、にんにくはみじん切り、トマトは2cm角のざく切りにする。2.鍋にオリーブオイルを入れて熱し、にんにく、たまねぎを炒める。3.たまねぎがしんなりしたら、水、塩、チキンコンソメを入れて火にかけ、沸騰したら火を止める。4.クスクスを加え、ガラスぶたをして5分蒸らす。5.ガラスぶたをはずし、粗熱がとれたら、トマト、ミックスナッツ、こしょうを入れて混ぜ、シールリッド(ふた)をして冷蔵庫で1時間ほど味をなじませる。★ここがポイント★世界最小のパスタ、クスクスを使ったヘルシーなサラダです。もともとは地中海沿岸のレバノンなど中近東で食べられていた料理で、いまはフランスでも国民食的な人気のあるお惣菜。異国情緒あふれる一品です。クスクスは輸入食材店などで手に入ります。小さなお子さんが食べる場合はミックスナッツを細かく刻むと食べやすさがアップします。ナッツと一緒に刻んだドライアプリコットやドライレーズン、ドライフィグなどを加えるとよりエスニックな味わいに。ミントなどのハーブやベビーリーフと一緒に食べるのもおすすめです。使用したのは取っ手のとれるティファールのソースパン(20cm)。中が見えるガラスぶたは、調理の様子がわかって便利。シールリッド(ふた)をすれば、ボウルを使う必要がなく、そのまま冷蔵庫で一時保存できます。盛り付けに地中海風のお皿を使うとよりおしゃれな雰囲気に。レシピ-3ベリーのコブラー(調理時間:約30分)冷凍ベリーで作るアメリカの焼き菓子です。サクサクほろりの食感がやみつきに!【材料】(4人分)冷凍いちご、冷凍ラズベリー 計200g ※冷凍ミックスベリーでも可<A>砂糖 50gレモン汁 小さじ1水 大さじ1片栗粉 小さじ1/4無塩バター 50g<B> 薄力粉 130g砂糖 30gベーキングパウダー 小さじ2牛乳 大さじ2ヨーグルト(無糖) 大さじ2生クリームまたはアイスクリーム 適量【作り方】1.エッグロースターに凍ったままの冷凍いちご、冷凍ラズベリーと、<A>を入れてよく混ぜる。火にかけて、時々かき混ぜながら中火で5分ほど煮る。2.小さく切ったよく冷えた無塩バターと<B>をフードプロセッサ―に入れ、さらさらの状態にする。牛乳とヨーグルトを加え、ひとまとまりにする。※フードプロセッサーを使わない場合は、ビニール袋に無塩バターと<B>を入れ、指で押しつぶすようにして、バターを粉になじませる。3.1の上に 2 の生地をスプーンですくってまんべんなく落とす。180度のオーブンで30分ほど焼く。4.熱々のうちに泡立てた生クリームやアイスクリームと一緒に盛り付ける。★ここがポイント★フルーツにスコーンのようなビスケット生地をのせて焼いた、アメリカの定番お菓子。シンプルな工程なのでメイン料理の合間にパパッと仕込んでおけば、食事が終わったころに焼き上がります。アメリカンダイナーにいる気分でデザートにどうぞ。生地はスプーンで落として小さなかたまりにすると表面が素朴な焼き上がりに。生クリームのかわりに市販のホイップクリームを使えば泡立ても不要。冷凍いちごや冷凍ラズベリー以外に、冷凍ミックスベリーなどベリー系ならなんでもOK。旬には、生のいちごを使っても。バナナやりんご、ピーチなど季節のフルーツでも作れます。使用したのは、取っ手のとれるティファールのエッグロースター。ティファールのフライパンや鍋は、取っ手をとればそのままオーブンへ入れられます。容器入れ替えの手間も省け、洗いものも増えません。使いやすい道具があれば、料理が日々の楽しみに「料理が苦痛になってしまうと、毎日が苦しくなってしまうと思うんです。料理で楽しく気分転換するには道具選びも大切。私自身は『この料理にはこの鍋じゃなきゃ』みたいなこだわりはあまりないんです。使い方が限定的な道具より、どんな料理にも使える道具とか、洗いものや片付けを減らしてくれる道具をうまく活用して料理を作るほうが、負担は減るんじゃないかと思っています。ティファールの鍋やフライパンはどんな料理にも対応できて、本当に使いやすい。日々の暮らしに寄り添ってくれて、長く使える道具だと実感しています」「いくらおいしく作れる道具でも、使いにくくて使うのが億劫になっては意味がないと思うんです。忙しいママがごはん作りにストレスを感じないためには、調理しやすいだけでなく、準備や片付けもラクな道具を使うことがとても大事」と近藤さん。見た目も機能性にも優れた、取っ手のとれるティファールのフライパン&鍋のセットなら、毎日の料理で大活躍。「料理しなくちゃ」というママの心の負担を軽くして、気持ちにゆとりを生んでくれる便利なアイテムです。近藤さんが今回使用したのは、フランス生まれの世界ナンバーワン調理器具ブランド、ティファールの取っ手のとれる「インジニオ・ネオ IHブルゴーニュ・エクセレンス」シリーズ。取っ手がとれるので、3つ口コンロでも取っ手同士がぶつかることがなく、調理中もストレスフリー。オーブン調理や冷蔵庫での保存もでき、さらにそのまま食卓へ出せるから、作り立ての料理を熱々のうちにおいしく食べられます。色やサイズのバリエーションも豊富なので好みのものを選べます。▼ラクラク丸洗い取っ手がとれるから、お皿のようにラクラク丸洗いでき、後片付けもかんたん。水切りカゴにもコンパクトにおさまります。▼重ねて収納取っ手をとれば、フライパンや鍋をきれいに重ねられます。限られたキッチンスペースでも、すっきり気持ちよく収納できます。▼3倍長持ちコーティングティファール独自の強靭なコーティングで、使いはじめのこびりつきにくさがずっと続き、料理を焦がしません。ストレスフリーで長く使えます。▼適温お知らせマーク模様が変わって適温を知らせる「お知らせマーク」付き。調理を開始するベストなタイミングがわかり、料理がおいしく仕上がります。 \ 使い方、自由自在! /取っ手のとれるティファール製品ラインナップを見る このほか、近藤幸子さんの“世界のレシピ”を含む\ おうちごはんレシピが満載! / 取っ手のとれるティファールレシピ一覧を見る 取材/文:古屋江美子 スタイリング:花沢理恵撮影:林ひろし [PR] ティファール
2020年11月16日夫婦仲のバロメーターともいわれる夜の夫婦関係。でも、一般的なセックスレスという枠に当てはまりながらも、仲がよい夫婦が存在するのを知っていますか?この記事では、夜の夫婦関係がなくても仲がよい理由と、セックスレスでも心配いらないといえる根拠について話をします。夜の夫婦関係がなくても仲がいい理由夜の夫婦関係が長期間なくても、いつも仲がよい二人。その秘密はどこにあるのでしょうか?精神的に独立している没頭できる趣味があるなど、お互いに楽しめることがあり心が満たされています。お互いの考えを尊重しているので精神的に相手に依存することがなく、尊敬の気持ちを持ちながら一緒にいることができるのです。愛情表現やスキンシップを欠かさない夜の夫婦関係がないからといって、スキンシップがまったくないとは限りません。キスやハグは欠かさないなど、愛情を日常的に表現することでお互いの気持ちを確認できているので、心が十分満たされていて不安や不満を感じないのです。もともと夜の夫婦関係が苦痛だった子どもが欲しくて夜の夫婦関係をもっていたものの、もともとお互いに行為を苦痛に感じていたというカップルもいます。この場合は、行為がないことがお互いをつなげる潤滑油になっており、行為がないことをネガティブに感じることはありません。夜の夫婦関係がなくても心配はいらないセックスレスを心配している人は、逆に心のつながりに自信が持てない場合が多いのではないでしょうか。夜の夫婦関係がなくても、心配がいらないと思える根拠が以下の3つです。夜の夫婦関係に関する悩みや喧嘩がないもともとセックスに重点を置いていないので、そのために悩んだり喧嘩をしたりすることがありません。セックスに関する問題はとてもデリケート。そのため、喧嘩でお互いに傷つけあうこともあるでしょう。こういったカップルにはそれが無い分、穏やかな関係が続きます。よく話し合いお互いを知り信頼しているケンカをしても夜の夫婦関係のあとに仲直りしていることがあるように、セックスがお互いの関係を上手く運ぶケースもありますね。ただ、セックスレスでも仲がよい夫婦はその手段を使えない分、問題があればよく話し合って解決しようとします。そのためお互いの気持ちをよく理解しており、それが信頼につながるのです。一緒にいて安心できるお互いを信頼しているので浮気をしようとも思わず、信頼している同士が一緒にいられることに幸せを感じています。価値観が似ていることで話題が尽きないなど、いつまでも親友同士のような安心できる関係が続くのが特徴です。納得済みならセックスレスでも問題ない夜の夫婦関係がないと聞くと、ネガティブな印象を受ける人が少なくないかもしれません。でも、夫婦がお互いに今の形に納得しているのであれば、それはネガティブな状態ではなく、逆に、より仲がいいことを証明できる鍵になっているのではないでしょうか。体のつながりだけでなく、心がつながっているからこそ、仲がよい夫婦関係を長く続けられるという考え方もあるのです。
2020年11月10日子どもが生まれると、育児に追われて夫婦の時間が極端に少なくなることがあります。夫婦間でのコミュニケーションが不足すると、夫婦関係に溝ができる可能性も高くなるでしょう。そこで今回は、夫婦の時間の作り方やラブラブな夫婦の過ごし方を紹介します。子どもが生まれると生活は変わる?子どもがいない夫婦であれば、結婚後も同じ生活が続くだけなのでそう大きい変化はないかもしれません。しかし子どもが生まれると、これまでのスタイルが一変して子ども中心の生活になるため、自分たちのペースで生活することが難しくなります。意識して時間を作らないと、夫婦だけで過ごす時間が減っていくことは間違いないでしょう。夫婦の時間はいつ作れるの?それでは、夫婦の時間はいつ作ることができるのでしょうか?その方法を見ていきましょう。子どもが寝たあとの時間子どもが寝たあとの時間を利用して、コミュニケーションを取る夫婦は多いようです。夜泣きがひどい時期は、赤ちゃんが泣くたびに対応をしなければいけないため会話が途切れることも。しかし、2歳を過ぎると夜泣きもおさまることが多いため、子どもが寝たあとの時間を利用して夫婦で過ごす場合が多いようです。日中子どもがいない時間子どもが幼稚園や保育園に通い始めると、子どもがいない時間ができます。平日、子どもが幼稚園や保育園に行っている間に、有給をとって昼間にデートを楽しむ夫婦もいるようです。幼稚園や保育園へ行っている間はまとまった時間が確保できるため、近場だけでなく遠出をして夫婦の時間を楽しんでいる人もいるようです。ラブラブな夫婦の過ごし方夫婦の時間が作れても、何をしてよいかわからないと悩む人も多いのではないでしょうか。そこで、ラブラブな夫婦の過ごし方を紹介します。2人でドライブに行くいつもなら子どもと一緒に出かける休日に、どちらかの両親に子どもを預けて昼間に2人でドライブに行くのはいかがでしょうか。子どもがいないことで育児から解放されるだけでなく、自宅から離れて新鮮味のあるデートを夫婦で楽しめます。また、ドライブデートは2人だけの空間になるため、普段は言いにくい悩みを打ち明けるのにも最適。ドライブデートが終わったら、そのまま子どもを迎えに行けるので時間も効率よく使えるでしょう。夜はまったり映画鑑賞子どもが寝たあと、家でまったり映画鑑賞をするのもおすすめ。子どもがいる夫婦は子どもの趣味に合わせて映画を観るので、自分達が興味のある映画を観られる機会はそう多くないかもしれません。しかし、夫婦だけなら大人が楽しめる映画を観られます。映画を観終わったあとは、お互いの感想を言い合ったりして会話も弾むことでしょう。自然な会話が生まれるので、夫婦にとって大切な時間になるはずです。夫婦で一緒に過ごす時間を楽しもう!子どもが生まれると生活が大きく変わるため、2人だけで過ごす時間すら取れないことも珍しくありません。しかし、このまま夫婦の時間を作らないでいると関係に溝ができる可能性もあります。もちろん子どもの育児は第一ですが、時間をやりくりして夫婦2人だけで過ごす機会を作るようにしましょう。
2020年11月10日