ザ・プリンス パークタワー東京4月1日~6月30日、薬膳料理研究家が監修した春のレディースランチ「楊貴妃ランチ」(1名3,600円・税込 ※男性は4,000円・税込)を、ホテル内レストラン「中国料理 陽明殿」で提供開始する。「楊貴妃ランチ」は、同ホテルの女性ホテリエらによる「TOKYO HONEY PROJECT」が「身体の中からキレイになる」をコンセプトに企画したもので、今回は第2弾となる。季節特有の悩みに効果があるとされる食材を取り入れたメイン料理を、悩みタイプ別に選ぶことができるという。今回は、新生活での「環境の変化によるストレス」や、「季節の変わり目の体調変化」「梅雨の時期のもやもや」など、春から初夏にかけての季節特有の悩みに着目した内容となっている。盛りつけには色鮮やかで目からも料理を楽しめるように、エディブルフラワーを取り入れた。メイン料理には、薬膳料理研究家・谷口ももよ氏監修のもと、「気のめぐり促進」「代謝の向上」「むくみ解消」に効果があるとされる食材を使用した。メイン料理を選ぶときの参考として、自身の悩みを導き出すオリジナルのフローチャートを用意している。環境の変化によるストレスなどにおすすめなのが、気のめぐりを良くする「帆立貝とアオリイカの菊の花入りオレンジソース炒め」とのこと。かんきつ系の香りはリラックス効果があり、気の巡りをよくする働きがあるという。菊花や香草類のセロリ、帆立はイライラを解消し肝機能を高め、免疫力の高い体づくりにおすすめとのこと。季節の変わり目の体調変化に悩む人には、代謝アップが期待できる「八種野菜の酸味と辛味の酸辣煮込みあんかけ」を用意する。菜の花などの春の苦い野菜はデトックス効果が高く、のぼせやイライラ、目の充血などにも効果があるといわれているとのこと。花粉症対策にもおすすめだという。梅雨の時期のもやもやには、むくみ解消効果があるという「大海老と子持昆布、小豆とトウモロコシ入りガーリック和え マヨネーズソース」を用意した。むくみのおすすめ食材は、トウモロコシや小豆であるとのこと。きれいな水を体に取り込み、悪いものを排泄する働きがあるとされる海藻類も使用している。同ランチには、メインメニューのほか、前菜の「陽明殿特製 前菜七種盛り合わせ」、スープの「フカヒレとアオサ海苔の卵白入りとろみスープ」、飯麺の「海の幸入りリゾット風チャーハン」、デザートが付いている。5月14日(母の日)~5月21日までの期間中は、プランを利用者全員に、カーネーションの花茶を提供する。
2017年03月30日今回の「やさしいママのひみつ」は、ご自宅で、料理教室「おいしい週末」を主宰する料理研究家、近藤幸子さん。9歳と3歳の2人姉妹のママです。近藤幸子さん娘さん:長女(9歳)、次女(3歳)料理研究家、管理栄養士。宮城県・仙台で料理学校、料理研究家のアシスタントを経て独立。楽しみながら作る料理教室「おいしい週末」を主宰。簡単でシンプル、気の利いた料理作りに定評がある。著書に『重ねて煮るからおいしいレシピ』(主婦と生活社)、『おいしい週末、だれか来る日のごちそう献立』(地球丸)ほか。 近藤さんが2人の子育てを通してたどり着いた、仕事と家庭を両立し、いつも笑顔でいるための秘訣について、お話を伺いました。 人気料理教室「おいしい週末」と子育ての両立まずは近藤さんの平均的な1日のスケジュールを見てみましょう。6:30 : 起床、メールや家事を済ませる7:00 : 長女起床。朝食7:40 : 長女小学校へ。洗濯など8:00 : 次女、夫が起床。朝食9:00 : 次女保育園へ。家事、掃除を終わらせる10:00 : レッスン、撮影など16:00 : 長女帰宅、習い事など18:00 : 次女のお迎え19:00 : 夕食、お風呂22:00 : 就寝(忙しいときは深夜1時まで仕事、もしくは朝4時に起きて仕事)映像クリエイターのご主人は、平日夜はほとんど不在。小学生の娘さんは16時に帰宅するため、そこからは子どもモードになるそう。「自宅で仕事をしているので、合間を見て家事をすることが可能です。仕事で試作したものや撮影の残りものが、夕食になることも多いんですよ」と近藤さん。子どもの頃から、お菓子を作ったり、料理をするのが好きだったという近藤さん。大学に在学中から、地元では有名な料理家のアシスタントについたのだといいます。「東京とは違って料理家さんが少ないので、新聞やテレビなど、幅広い現場を経験できて、楽しかったです。当時は、料理教室は学ぶ場所という印象が強かったので、同世代の人たちを集めて、みんなで作ってワイワイ食べるような楽しいことをしたいなと思いました。それで月に一度、フードイベントのようなことをしていたんです」それが、結婚を機に上京後、現在も続けている料理教室「おいしい週末」のきっかけとなったのだそう。教室に来てくれた生徒さんからの口コミで、取材や撮影の話が来るようになった近藤さんは、料理家としても活躍。料理教室はなかなか予約が取れないほどの人気です。■「母親が教えてあげられること」がすべてではない出産前は月に15回開催していたという教室は、子育て中のいま、月3,4回できればいい方だと話します。「仕事を頑張っていたので、出産後も戻りたいという気持ちがあったのですが、バランスがうまくつかめなくて、頑張りすぎて身体を壊すこともありました」ご主人は忙しく、またそれぞれの実家も遠いうえ介護などで忙しいため、頼ることができなかったという近藤さん。上の娘さんが3歳くらいまでは、精神的にも身体的にもボロボロで、辛かった時期があったのだとか。「自宅仕事なので仕事と子育ての境目が難しく、夫もほぼ家にいないので、子どもとしか触れ合う時間がなかったんです。でも6歳差で次女を授かって。2,3歳差だと荒波のまま次、みたいな大変さがあると思うのですが、6年あると反省して、どうしたらいいかじっくり考える時間があったことがよかったです」考え抜いた結果、子育て家庭に大学生がインターンシップするという形のシッター会社に、お願いすることに決めた近藤さん。約3年半、主に長女の世話を中心に頼んだことがいい影響となり、ようやく仕事と子育てを両立できるようになったと感じているそう。「4ヶ月ごとに新しい大学生が2人ずつ来てくれるのですが、とてもいい関係が築けました。娘に大好きなお姉ちゃんがたくさんいるというのは、財産だと思っています。娘を見てもらっている間に、考え事やきっちり家事をしたり、そういう時間が少しでもあると充実感がありました。もちろんお金はかかることですが、ある程度、誰かに甘えたり託したりすることは、子育てするお母さんには必要だと感じています。また、4ヶ月間終了すると、大学生たちに私たちがどうやって仕事や子育てをしているか、2時間ほど話す日があるのですが、それを毎回しているうちに、夫婦で改めて子育てをどうしたいか、ちゃんと話せるようになったのもよかったです。大学生のためにと思ってやっていたことが、夫婦間のコミュニケーションにも繋がったんですね。第三者の目は大事だと思いました」「母親が教えてあげられることがすべてじゃない」と話す近藤さん。個人店同士のつながりやお祭りがあり、近所の人が子どもたちをかわいがってくれる下町で暮らしていることも、プラスとなり、心の余裕ができるようになったのだそう。■心に栄養を与えると、夫婦間のイライラもなくなるさらに心に余裕を持てるように、近藤さんが意識的に作るようにしているのが、映画を観たり、音楽を聴く時間。「長女のときは我慢しなきゃというか、自分の好きなことを思い出す余裕がなかったんです。もともと映画や音楽が大好きなのですが、そういうものをうまく取り入れないと、心の栄養が枯渇してしまいます」「映画を1本観ようと思うと、なかなか観られないのですが、区切ってもいいんだと気付いて。寝る前に30分、1時間だけ観ています。区切ると、意外と余韻を楽しむこともできるんですよ。夫とは好きなものが似ているので、すすめあったり、子どもや家庭以外の話ができると、イライラすることもなくなりました」 ■リフォーム・家具選び・色使いで、すっきり見せる片付けを上京してからずっと住んでいるというご自宅は、一昨年リフォーム。賃貸ながら10年以上住んだからこそ、理想を形にできたのだといいます。「新しい家を思い通りに描くのではなく、すべてがわかったうえでのリフォームだったので、ストレスの種だった悩みをすべて解決できました」家具職人のご友人に作ってもらったという、アイアンがアクセントになったキッチンの戸棚や食器棚、リビングにある棚は統一感があります。「細々としたカトラリーや豆皿、パントリーを引き出し式の食器棚に集約することができたおかげで、日々のストレスが減りました。わたしは "片付け下手” なので、いかに労力なく片付けられるか、を考えました」また、リビングとつながった子ども部屋も、見通しがよい分、色使いには気をつけているそう。「椅子やピアノ、電気スタンドなど、できる限り赤色を選ぶようにしています。色に統一感がないと、すごく散らかって見えてしまいます」■日々のストレスを減らす、合理的な道具選び近藤さんは、自宅で教室を開催しているからこそ、使うものにはこだわりたいそう。自身のことを“合理主義”だと分析します。「ただ “かわいい” だけで買うことはなく、ある程度ちゃんと使えるかどうかが、自分の判断基準になっています。ひとつで何役も使えるようなものが好きなので、鍋や皿も、仕事の割には持っていない方だと思います」そんな近藤さんが愛用するのは、「クリステル」のステンレス鍋や「フィスラー」の圧力鍋、チタン製の中華鍋。「大きくて重かったり、こまめな手入れが必要なものはストレスになってしまいます。私は、大は小を兼ねないと思っていて、なるべくコンパクトに済ませたいから、まな板や包丁、ヘラも小さいものを使っています。だから、洗ったり片付けするのもラク。作り置きをする目的でなければ、4人家族でも20cmの鍋で間に合っています」「子どもが生まれてから購入した圧力鍋は18cmのもの。野菜を柔らかく煮るのも5分ほどでできるし、スープや蒸したり、毎日のように活躍しています。それから茹でものには中華鍋がおすすめで、ふきこぼれないし、口が広いから麺や青菜も入れやすくて便利です。チタン製は少し高いですが、絶対に錆びることがないし、軽くて熱伝導がよく、すぐ沸くから、一生モノだと思います子どもと向き合おうと思うと、真剣に調理できる時間って20分くらいしかなくて、できることも限られてくる。10分、15分をなんとかして “5分” に短縮したいからこそ、ちょっとした工夫や道具選びが重要で、それがきっと日々を変えてくれると思っています」■日々使うものこそ、納得のいくものをそんな近藤さんに体験していただいたのが、“肌と地球にやさしい” がコンセプトの「ヤシノミシリーズ」の洗剤。「生徒さんも気にするし、教室に置くものはひとつひとつ、納得いくものにしたいなと思っています。じつは長年サラヤさんのハンドソープや除菌スプレーを使用しているので、すでに信頼感もありました。植物性のものは油落ちが気になりますが、『ヤシノミ洗剤』は泡立ちも油落ちも思っていたよりもよくて、肌もカサカサになることが減りました。国産のもので手頃な価格なのもうれしいですね」また、これまでは強い香りが苦手で、柔軟剤は使っていなかったという近藤さん。使ってみた感想は?「いつも洗濯物は、洗面所に除湿機を置いて乾かしているので、臭いがきちんと取れるかどうかが気になって、いろいろな洗剤を試しているところでした。『ヤシノミ洗たく洗剤』でも洗ってみましたが臭いが気にならないので、しっかり洗えていると実感しています。柔軟剤を使ってみたところ、シワのつき方が浅くなり、洗濯がラクになったようです。『ヤシノミ柔軟剤』は、柔軟剤にはめずらしく “無香料” なので、これなら使い続けられますね」 ■前向きに、力を抜く家事子育てをしながら「ていねいな暮らし」は難しい、という近藤さん。ママたちは、もっとていねいさから解放されてもよいのでは? と話します。「できないことを悲しむのではなく、かといって極端な時短や手抜き料理のようなもので済ませたくはなくて。だから、前向きに工夫することができたらいいと思うんです。先日出した本、『重ねて煮るからおいしいレシピ』で紹介したような、鍋に入れてちょっと火にかけるだけでできる、無理をせず、ちょっとおしゃれに、おいしく仕上がる料理を目指しています」「ていねいな暮らしにこだわりすぎず、時間は子どもと穏やかに過ごすことにかけて、どこかほかのところで力を抜いてもいいんじゃないかと思います。自分に向いているかどうかもあって、私は作り置きよりも、さっとできるものの方が向いているようです」子育てで “できないこと” を前向きにとらえ、自分が “ストレスだと感じていることを減らす” ことが、近藤さんがやさしいママでいられる秘訣。子育ては、優先順位をつけられるようになることも大切だと話します。「子どもが生まれるとできなくなることも多いけど、すべてがそうではなくて、子どもがいるからこそできたり、頑張れることもある。慣れてくると、家事も仕事もこなせるところもあるから、こんなにできて私ってすごい! と、自分を褒めてあげることも大切だと思います。一人目のときは、こんな風には全然思えなかったですね。よく2人目を考えている人から相談されるのですが、この育児スキルを活かさない手はないとよく話しています。こんなに苦労して積み上げた育児スキルを、一人だけにとどめるのはもったいないと思います」最後に、さっと作れて子どもと一緒に楽しめる、クッキーのレシピも教えていただきました。■近藤さんちの「オートミールクッキー」の作り方<作りやすい分量>A・オートミール 60g・薄力粉 55g・塩 小さじ 1/4・ベーキングパウダー 小さじ1/4B・ココナッツオイル 大さじ2 (菜種油や太白ごま油など好みのものでも)・牛乳 大さじ2 (豆乳に代用可能)・メープルシロップ 大さじ2<作り方>1、A を合わせ、よく混ぜる。2、B をボウルに入れて混ぜ、1を加え粉っぽさがなくなるまでヘラで混ぜ合わせる。3、天板にオーブンペーパーを敷いて生地を乗せ、濡れた手で 20cm×20cm厚さ3mm ぐらいになるように広げる。4、180度のオーブンで10分ほど焼く。一度オーブンから取り出し、食べやすい大きさに包丁で切る。さらに10分ほど香ばしい色がつくまで焼く。*ゴマやナッツを加えるのもオススメです。<近藤さん流“子育ての秘訣”まとめ>1. 子育ては、ある程度誰かに甘える。2. 前向きに手を抜く3. 片付けやすい空間作り4. 子どものおもちゃは色を統一する5. 時間を有効に使うための道具選び6. 優先順位をつける 取材/文:赤木真弓 撮影:林ひろし[PR]サラヤ株式会社 【やさしいママのひみつ 一覧】
2017年03月27日料理家さんたちのお仕事の裏側にある、ご自宅での暮らし方。料理家であると同時に、ひとりの妻であったり、ひとりの母であったり、ひとりの女性でもある彼女たち。この【私の家仕事】では、そんな料理家さんたちの毎日の暮らしの中にある「家仕事」について教えていただいています。今日は料理家・みないきぬこさんに教わる、みないさん家の「とりあえず」のおつまみレシピ。ご主人がお腹を空かせて帰ってきた時に、ひとまず晩酌を始めたい時に、ちゃちゃっと作ることができるこんなメニューが大活躍します。■むしゃむしゃ食べたい!チキンのアジアンサラダ身体が野菜を欲している時には、こんなおつまみをむしゃむしゃどうぞ!<材料>(2人分)・ささみ2本A(ナンプラー小さじ1こしょう少々)・香菜1束(30g)・細ねぎ20g・きゅうり1/2本・大葉2枚・かいわれ1/2パックB(ナンプラー大さじ1/2、ポン酢大さじ1/2サラダ油小さじ1、レモン汁小さじ1、砂糖小さじ1/2)【1】ささみは所々フォークで刺し、Aをもみ込んで5分ほど置きます。ラップをしたらレンジで1分加熱しましょう。粗熱が取れたら細くさきます。【2】香菜、細ねぎはざく切り、大葉は千切り、きゅうりは縦半分に切ってから斜め切りに。すべてを合わせて冷水に5分ほど放し、水気をきります。【3】ボウルに、1と2とBを加えて和えたら出来上がりです。みないさんのひとことポイント「パクチーが苦手な方は三つ葉や、レタスで代用を。夏にはトマトや、さっとゆでたゴーヤをプラスしてもおすすめです。旬の野菜をひとつ取り入れて、アレンジしてみるのもレパートリーが増えてお料理が楽しくなると思いますよ。」■お酒がすすむ豚バラザーサイ炒めしっかりした味付けのこちらはビールにぴったり。ぐいぐいお酒も進んじゃいそうなおつまみです。<材料>(2人分)・豚ばら肉120g・ザーサイ40g・キャベツ1/4個分(200g)・にんにくみじん切り小さじ1/2・ごま油小さじ1A(オイスターソース大さじ3/4、黒酢(または酢)小さじ1、こしょう少々)【1】豚肉は4cm幅に切る。キャベツは一口大に切る。【2】フライパンにごま油、にんにくを入れて中火にかけ、香りがたったら豚肉、ザーサイ、キャベツを順に加えて炒める。Aで調味する。【3】お好みで、粗びき黒こしょうをかけたら出来上がりです。みないさんのひとことポイント「ザーサイのしっかりとした味付けと豚肉のうまみが合わさって、お酒のおつまみにも、ご飯のお供にもよく合う一品です。にんにくを控えめにすれば、お弁当のおかずにもおすすめですよ。」みないさんに教えてもらった、「とりあえず」のおつまみレシピ。ちゃちゃっと作れるこんなメニューで、とりあえずの食卓にも大満足。今夜は大きな「ごちそうさま」の声が聞こえそうです。=写真・文:宮城=食のはなし 私の家仕事 レシピ <プロフィール>みないきぬこさん料理研究家の枝元なほみさんのアシスタントを務めた後に独立。雑誌やTVなどで活躍するほか、女子栄養大学で非常勤講師として調理実習の講義も行う。家ではひとりの女の子を育てるお母さん。著書に「はじめてのストウブ(池田書店)」「萌え断(河出書房新社)」「大豆で美味しい毎日レシピ(エイ出版社)」など。【料理家・みないきぬこさんの本はこちら】「はじめてのストウブ素材別シンプルおいしいレシピ 」 池田書店「萌え断」 河出書房新社
2017年03月17日慌ただしく帰宅してからごはんの用意をすると、主菜を作るのが精一杯になって、つい野菜の副菜を省略しがち。「野菜不足にならないかしら」と心配になります。「野菜を洗って、切って、加熱して・・・という作業は手間がかかるので、つい省略したくなります。そんな時こそ、野菜料理でも『サキドリ』と『作りおき』を活用しましょう」と料理研究家の田内しょうこさんは話します。今回は時短調理の3つのコツとおいしい時短レシピをご紹介します。【田内しょうこ プロフィール】アメリカ・カリフォルニア州の女子大を卒業後、出版社勤務を経てフリーに。雑誌・ウェブなどメディアで料理レシピを提供するほか、企業向けセミナー、育休ママ向け時短料理ワークショップ、時短料理教室、食にまつわる取材やライティングなど幅広く活動。著書に『時短料理のきほん』(草思社)、『忙しいママでもできる! 毎日の時短ごはん』(辰巳出版株式会社)などがある。Blog: Twitter: @oyakogohan ■コツ1:スライサーを活用して「野菜の塩もみ」を常備スライサーは目新しい調理器具ではないけれど、意外とうまく使いこなしている人は少ないかもしれません。「スライサーを使って野菜をまとめて切り、塩もみを作りおきしておけば、そのまま食べることもできるし、料理にも使えます」と田内さん。子どもがお手伝しやすい作業なので、子どもにまとめて切ってもらえば大助かりです。田内さんのおすすめはきゅうりの塩もみの常備。冷蔵庫にそれがあれば、そのまま食べられるだけでなく、しらすあえ、ちらし寿司、ヨーグルトサラダ、サンドイッチの具、冷汁などいろいろな料理にも使えます。「きゅうりの塩もみのサンドイッチはヘルシーだし、子どものおやつにもおすすめです」。■コツ2:切った野菜を「サキドリ」で常備2つ目のコツは、野菜を時間のある時や、ついでの作業で多めに切って冷蔵庫に常備しておくことです。「それだけ?」と思ってしまいそうですが、「切った野菜がある、という安心感は思ったよりずっと大きいので、ぜひ試してください」と田内さん。切った野菜があると「みそ汁の具材にしよう」などと、野菜のちょい足しも気軽にできて、野菜の摂取量も増えそうです。「例えば大根を4cm程度の長さにまとめて切って保存しておけば、汁物の具材にすぐに使えるだけでなく、加熱して味つけすれば立派な一品になります」と、簡単なレシピを紹介してくれました。●大根とツナ煮【材料】 4人分大根のまとめ切り 2カップ分ツナ缶(オイル漬け) 1缶水 1・1/2カップ(A)酒 大さじ2しょうゆ 大さじ1みりん 大さじ1【作り方】1. 鍋に水と大根を入れて火にかけ、煮立ったら(A)とツナを缶汁ごと加えて中火で5分ほどに煮る。2. 鍋に入れたまま冷まし、食べる時に再び温める。傷みやすい印象のある切った野菜も、保存容器やビニール袋に入れて保管しておけば4、5日ほど日持ちします。 ■コツ3:ゆで野菜を常備すれば、そのまま料理に使える田内さんによると、切った野菜だけでなく、ゆで野菜も常備しておくと便利だそうです。「少量しか使わない時に、ついでに多めにゆでて保管しておけば、簡単に野菜の副菜が一品できます」。ゆでて保存に向く野菜は、キャベツ、白菜、ほうれん草などの葉物からにんじん、さつまいも、じゃがいもなどの根菜類などだそうです。ゆでたほうれん草を使った、子どもに人気の一品のレシピを紹介してもらいました。●ほうれん草のチーズ焼き【材料】 4人分ゆでほうれん草 6株分冷凍コーン 大さじ山盛り3マヨネーズ 大さじ2ピザ用チーズ 適量【作り方】1. ゆでほうれん草はざく切りにする。2. ほうれん草、コーンをマヨネーズであえる。3. 耐熱皿に 2 を入れ、ピザ用チーズをのせてオーブントースターか魚焼きグリルで焦げ目がつくまで焼く。「塩もみ」「切った野菜」「ゆで野菜」を常備、というちょっとした心がけで「冷蔵庫にすぐ使える野菜がある」と、心に余裕を持ってごはん作りができますね。協力: 『忙しいママでもできる! 毎日の時短ごはん』(辰巳出版株式会社)
2017年03月01日料理家さんたちのお仕事の裏側にある、ご自宅での暮らし方。料理家であると同時に、ひとりの妻であったり、ひとりの母であったり、ひとりの女性でもある彼女たち。この【私の家仕事】では、そんな料理家さんたちの毎日の暮らしの中にある「家仕事」について教えていただいています。今日は、料理家・みないきぬこさんの家族のごはんを作る場所であり仕事場でもあるそのキッチンにお邪魔して、キッチン収納についてお話を伺いました。■ 職人さんに作ってもらったオーダーメイドの食器棚みないさんのキッチンにある大きな食器棚は、ふらり立ち寄ったイベントでたまたま出会った職人さんにオーダーメイドで作ってもらったもの。ブナの木で作られた食器棚は、年を重ねるごとに色が変わって味わいが増してきたといいます。大人数になることもある撮影では作った料理をその場でふるまうことも多く、同じうつわも6-8枚ほどは用意するとおっしゃるみないさん。そのたくさんのうつわやカトラリーのすべてを入れられる、収納力抜群な食器棚です。みないさん「もともとあったキッチンの作り付けの棚は高いところにあるから、たくさんのお皿を出したり仕舞ったりするのは大変だったんです。でもこれなら大丈夫。昔ながらのガラス張りの食器棚をイメージして作ってもらったから、中が見えてどこに何が入っているかもすぐ分かります。」<写真:左上から時計回りに>・左上:撮影に備えて、同じうつわを複数揃えるみないさん。その出し入れが楽になるよう設計されています。・右上:引き出しの中はカトラリーや豆皿を並べて。天板が一部ガラスになっているから、豆皿を見せて収納することが可能です。・右下/左下:たくさんのカトラリーたちもこの通り。この収納力はオーダーメイドならではのもの。■ ヴィンテージマンションの趣ある壁面収納は見せる収納使いにヴィンテージマンションの一室にご自宅兼スタジオを構えるみないさん。前の人の住まいをそのまま使用しているという部屋には、どこか趣が漂います。キッチンの壁1面にある壁面収納は「見せる収納」使いに。ストウブのお鍋をそのまま飾ったり、年度違いの手作り梅酒や梅ジュースなどを並べて目でも美味しく楽しみます。下から2段目にある、アルミのツボと竹製のかごは旅先のチェンマイで出会ったという蒸し器。かごにさらしを敷いて、もち米を炊くことも。ホールのスパイスをすって、オリジナルのスパイスを作るのが好きなみないさん。お気に入りのすり鉢は地元の輸入品店で出会ったもの。ガラス製のキャニスターやジャーもまとめて、見せる収納に。タイのチェンマイから持ち帰ってきたという蒸し器をふと覗けば、そこにはたくさんのレストランやお店などのショップカードが。6歳の年長さんになるというみないさんのお嬢さまの可愛らしいイタズラ収納になんだかほっこり。毎日の暮らしをより楽しく彩る家仕事。日常が詰まったキッチン収納からは、まるでそのご家庭の色とりどりの物語が溢れ出てくるかのようです。キッチンに詰められた物語に想いを馳せて、今夜はどんな料理を作りますか?=文・写真:宮城=暮らしのはなし 私の家仕事 <プロフィール>みないきぬこさん料理研究家の枝元なほみさんのアシスタントを務めた後に独立。雑誌やTVなどで活躍するほか、女子栄養大学で非常勤講師として調理実習の講義も行う。家ではひとりの女の子を育てるお母さん。著書に「はじめてのストウブ(池田書店)」「萌え断(河出書房新社)」「大豆で美味しい毎日レシピ(エイ出版社)」など。【料理家・みないきぬこさんの本はこちら】「はじめてのストウブ素材別シンプルおいしいレシピ 」 池田書店「萌え断」 河出書房新社
2017年02月28日突然ですが、あなたの家は、今、貯蓄をしていますか? 「備えあれば憂いなし」ではないが、幸せな家庭を築くためには、やはり貯蓄は大切。「『結婚してよかったなぁ』と末永く感じるためには、お金でもめない家庭を作るのがポイントです」と語るのは、ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さん。畠中さんは、3人の子ども(成人した長女、大学生の長男、高校生の次男)を育ててきたベテラン主婦でもある。そんな畠中さんに、「アットホームな家庭を作るために確実な方法は、お金でもめないルール作り」と言われると、とても説得力がある。「家庭の足固めは、家計から」。これが今回の連載のキーワードとなる。■お金について話しあえるカップル「たくさんのカップルの家計診断をしてきて感じるのは、お金について話しあえるカップルは、貯蓄をしやすい特徴があること」(畠中さん)。そして、ふだんからお金の話をしているカップルは、夫婦仲もいいケースが目立つという。「夫婦ゲンカの多くは、お金の問題です(本当ですよ!)。お金のことを夫婦で共有することは、穏やかな家庭づくりに不可欠なことです」(畠中さん)。畠中さんが家計診断した数千組の中で、生活費を一本化している家庭は貯蓄額が増えているのに対し、それぞれに生活費を出し合うタイプの家庭は、貯蓄の増え方に波があるケースが目立っていたそう。お金でもめない夫婦、ようするに貯蓄ができる家庭の共通の特徴は、『お金について透明度が高いこと』と、畠中さんは話す。 「これは、数多くの家計診断をしてきた中で、強く感じる現実です」(畠中さん)■「教育費」負担が重くなる前にすることたとえどのようなお金の管理方法であったとしても、子どもが小さい頃は、貯蓄ができる家庭は多いものだ。しかし子どもの教育費の負担が重い時期にさしかかる頃(第一子が小学校高学年頃)から、貯蓄ができにくくなってくる。教育費は、減らしにくい支出。だからこそ、夫婦の力を合わせてほかの支出を抑える必要性がある。「教育費負担が重くなってから家計管理の方法を変えようとしても、長年の習慣を変えるのは大変です。ですから、子どもが小さいうちに、夫婦のお金のルールを決めてしまうのがおすすめです」(畠中さん)。 早いうちにルールを決めて、習慣にしてしまえば、あとは家計の状況が変わるごとに夫婦で相談して家計のバランスを整えていけばいいからだ。「協力体制のない家計は、対策も考えにくくなります。早めに家計を透明化すると同時に、夫婦でお金のことを相談できる体制を作って欲しいと切に願っています」(畠中さん)次回は、お金について透明度が高い家庭を作るための具体的な「キホンのキ」を教えてもらう。■今回取材を受けてくださった畠中雅子さんの著書『 結婚したら知っておきたいお金のこと (畠中雅子/海竜社)』(本体1,200円+税)●畠中雅子3人の子ども(成人した長女、大学生の長男、高校生の次男)を育ててきたベテラン主婦であり、ファイナンシャルプランナー。数多くの著作を持ち、新聞、雑誌、ウェブに多数の連載を持つ。
2017年02月09日夫婦で一緒に仕事をしている“夫婦ユニット”を紹介している本連載。今回は建築家のご夫婦、清孝英(せい・たかひで)さんと、中川佐保子(なかがわ・さほこ)さんにお話を聞きました。〈Atelier S+〉の夫婦ユニット三ヶ条一つ:自分の発言よりも「相手の話を聞くことに力を注ぐ」こと。二つ:思いやりを持って「間違いの指摘は控えめにする」こと。三つ:プライオリティは「互いの健康を気遣う」こと。「夫婦ユニットだからこそのデメリットはあるけれど、考え方をちょっと変えるだけで、すべてがメリットにもなる」。ユニット名である「Atelier S+」とは清(孝英)さんと(中川)佐保子さんの頭文字Sに+(足す)を加えたもの。物事をプラス思考に考える、いろいろなことをプラスしていく、それが清さんと中川さんの夫婦ユニットのカタチです。個性と個性のぶつかり合い——建築家の夫婦ユニットというと、仕事上、とてもメリットが多い気がします。中川佐保子さん(以後、中川):お施主さんはご夫婦が多いので、建築家も夫婦というと気持ち的に相談しやすい部分はあるでしょうね。もちろん、男女関係なく根本的な相性はありますけど。清孝英さん(以後、清):でも、同業者からは「よく一緒にできるね」と言われることもあります(笑)。建築家同士がユニットを組んで事務所をおこすことはよくある話だけど、夫婦ではあまり一緒に仕事をしないという建築家は意外に多いんですよ。中川:一緒に事務所を構えたとしても、完全にクライアントを分担してそれぞれが別々の案件に取り組むという仕事の仕方もあるように思います。私たちは一つの案件に2人で取り組んで創り上げていく体制ですね。清:夫婦ユニットを避ける建築家の理由の一つは、意見がぶつかることだと思います。中川:建築家にはこだわりを持っている人が多いし、性格的に強い人も多いのかな?(笑)清:意見の相違で揉めることが多いうえに、いつでも話し合いができる環境なので、時間的にもメリハリがつきにくい。しかも、話し合う内容が生活に密着した事柄なので、仕事が暮らしのすべてに影響してしまうんです。中川:単なる仕事仲間なら、お互いに家に帰って別々の時間を過ごすことでリセットできることも、夫婦だと帰る家も一緒。そういう環境のせいもあってつい言い過ぎてしまうこともありますね。清:逆に単なる仕事仲間ならちゃんと申し送りをすることも、言わなくてもわかっているだろうと伝えずにいたら「聞いてない」とトラブルになったりね。夫婦ユニットだからこそ、言い過ぎてしまったり、言葉足らずになってしまったり、そこはお互いに気をつけなければいけないところです。デメリットは、裏返せばすべてメリット中川:でも、視点を変えれば今あげたデメリットは、すべてメリットでもあるんですよね。清:そうそう。意見がぶつかるというのは同じことを考えていないということなので、アイデアを出すためには大切なこと。2人のほうが間違いなく発想の幅は広がりますからね。ぶつかり合いが増えれば増えるほど、いろいろなアイデアが出ている証拠なんです。中川:擦り合わせは大変だけど、意見の相違から始まって、いろいろなことを足したり引いたりしながら、よい作品ができ上がっていく。清:時間的なメリハリをつけにくい部分も、それで見逃しが減って、フォロー体制がうまくできているところはプラスかなと。中川:夫婦だからこそ言い過ぎてしまうとはいえ、何も言えないよりは言い合える方がいいという考え方もありますよね。たいていの事務所はトップが1人。どんなに優秀なスタッフでも立場的にトップには言えないこと、言いにくいことはあります。夫婦ユニットの場合、2人が同等の立場なので、遠慮せずに自分の意見を言うことができます。それによって得ることのほうが多い気がします。清:どうしても感情的になってしまうこともあるけど、たいていは僕が折れるかな(笑)。昔はケンカも多かったように思いますが、子どもができてからはだいぶ変わりました。中川:それはありますね。仕事のことでケンカをしていても、子どもが帰ってきたら、言い合いを続けるわけにはいかない。一旦話を中断して、食事をするとか子どもと遊ぶとか、そんなことをしているうちに私たち2人の間の空気がよい方に変わることが多々あります。清:一旦、話し合いを脇に置くことで、違った視点で物事を見られるようになるので、感情的に言い合うのではなく、前向きな解決方法が見つかるようになりました。中川:なんとなく仲直りするというのではなく、トラブルをきちんと解決する必要はありますが、子どもとの時間でワンクッション置くことで、相手の言いたかったことを冷静に考えられるようになりました。小さいユニットだからこそのプラス——夫婦ユニット結成当時に描いていた、理想の暮らし方、働き方に近づいていますか?清:大きく変わったのは子どもができてからですね。夫婦ユニットを組んだきっけかの一つが、自分たちの生活スタイルに合った形で仕事も暮らしもできないかということでした。とはいえ、自分たちのペースで仕事ができるようになったものの、独立したばかりの頃は仕事中心の生活に変わりはありませんでした。中川:子どもが生まれてからは身軽に動けなくなって、仕事もペースダウンしないといけない。いろいろなことを見直しましたね。清:一番の変化は、自宅と事務所を一緒にしようと家を建てたことです。もともと事務所と自宅は別々だったんですけど、子どもが加わった生活環境の変化に合わせるには、職住近接が理想的なのではと考えました。中川:それで時間的にも気持ち的にも余裕ができたのか、子ども向けの工作づくりのワークショップを始めたり、私自身の興味も広がりました。建築家としてもビジネスライクに割り切った形ではなく、よりお施主さんの生活に踏み込ませていただき、理解していくというスタンスになっていきましたね。清:夫婦ユニットをスタートして10年以上になりますが、大きなトラブルもなく納得できる形で仕事ができていると思います。中川:よいお施主さんに恵まれたというのが一番ですが、双方に理解し合える方々と出会えた結果、よい作品を創り上げてこられたと思っています。清:長丁場になる仕事なので、お施主さんには正直に接するようにしています。例えば、とても急がれていたり、ご希望とご予算が合っていない場合などは、残念ですが仕事に結びつかないこともあります。そういった時の判断基準というか気持ちよく仕事をするための価値観が、僕も妻も一緒なんです。中川:こういった意思の疎通も小さなユニットであり、さらには夫婦だからこそ可能なことなんだと思います。大きなユニットだとそんなことは言っていられませんからね。よりよく仕事ができる環境を見極めていくというのが、お互いに共通しているスタンス。それが結果的に、お施主さんにも私たちにもプラスになっている気がします。(塚本佳子)
2017年01月31日パピマミをご覧の既婚男性の皆さん、妻に恋してますか?夫が妻に作る“料理”がカギとなる1月28日公開の映画『恋妻家宮本』と、パパが作った料理を家族みんなで食べる“共食維新”を掲げ、パパ料理の普及を目指す『日本パパ料理協会』がコラボレート。料理を通じて、夫婦のコミュニケーションを高めるためのヒントを3回シリーズで紹介してきましたが、いよいよ今回が最終回となります!最後までお付き合いのほどよろしくお願いいたします。●料理がつなぐ夫婦の絆『恋妻家宮本』とは――。阿部寛さん、天海祐希さんという豪華なキャストが夫婦を演じることでも話題の映画『恋妻家宮本』。優柔不断な中学校の国語教師、宮本陽平(阿部寛)と妻の美代子(天海祐希)は大学時代に知り合い結婚。27年の時を経て、1人息子の結婚をきっかけに夫婦水入らずとなったものの、できちゃった婚だったため、結婚後初めての二人だけの生活はなぜかギクシャク。互いにうまく伝えられない思いを抱えながら日々を過ごしていたある日、陽平が美代子の書いた離婚届を発見してしまったことから、改めて夫婦について考えていくことになるのです。『家政婦のミタ』『女王の教室』『○○妻』など数々のヒットドラマの脚本を手掛けてきた遊川和彦さんがベストセラー作家・重松清さんの『ファミレス』を原作に、脚本だけでなく、初めて監督まで挑戦した作品です。●恋妻家料理は家ごとに違うそんなこの作品でカギを握っているのが“料理”。主人公の陽平は、新たな趣味として通っている料理教室で習った料理を妻の美代子に作ります。夜、一緒にお酒を飲む二人の前に並ぶおいしそうなおつまみの数々ですが、美代子は微妙な反応しかしてくれません。これほど凝った料理を作ったのに、いったいなぜ?しかし、この陽平が作った料理が、すべての妻に喜んでもらえないわけではありません。美代子にとっては喜べるメニューではなかっただけです。二人として同じ人間がいないように、同じ夫婦は二つとしてありません。もちろん、同じ妻もいません。それぞれに好みもあれば、それぞれに食べたいタイミングもあるのです。ハッキリ言って難しすぎます(汗)。では、常日頃、妻へ料理を作っている日本パパ料理協会に所属する飯士たちは、具体的にどんな恋妻家料理で妻を喜ばせてきたのでしょうか?今回は、過去、妻を喜ばせることに成功したパパ飯士たちのレシピを紹介します!●妻の郷愁を誘う関西風雑煮~五十嵐パパの場合〜結婚3年目に迎えたお正月。当時、妊娠中で苦労が絶えなかった妻のために五十嵐パパは一念発起します。もともと料理は好きだった五十嵐パパですが、そのときばかりは最高のものを食べてもらいたいと、わざわざ築地まで行って食材を選んだそうです。作ったのは“お雑煮”。シンプルな一品ではありますが、そこには五十嵐パパの愛情が詰まっていました。関東出身の五十嵐パパは、それまでお雑煮を作るときはカツオだしをひいていたのですが、関西出身の妻を喜ばせようと、昆布だしにチェンジ!慣れないながらも築地で買ったいい昆布で丁寧にダシをひき、妊娠中の妻を思い、優しいお雑煮を仕上げたのです。事前に予告されていなかった妻はもちろん喜んで完食。懐かしい味を存分に楽しんでくれたそうです。<五十嵐パパ流・関西風雑煮のレシピ>【食材】・水・カマボコ・こんにゃく・大根・ごぼう・新巻鮭(あらまきじゃけ)・いくら・お餅【調味料】・だし用昆布1枚・みりん・醤油・料理酒【手順】1.昆布でダシをひく2.食材をカットカマボコは角切り。こんにゃく、大根は細く板状に切る。新巻鮭もサイコロ状に切る。ごぼうは笹がき。3.だし汁にカットした食材を投入しばらく煮たら、みりんと醤油を1対1の割合で入れて、料理酒大さじ4杯を入れ、またしばらく煮る。4.最後にふかしたお餅を入れていくらをのせて完成----------食材的には五十嵐パパが食べ慣れたものだったそうですが、ダシを変えることで恋妻家料理に。それまでは主にカレーやシチューを作っていたという五十嵐パパの思いがあふれるこの逸品は、言うなれば“恋妻雑煮”だったのでしょう。●結婚のきっかけを作ったアクアパッツァ~勝間パパの場合〜勝間パパは、結婚から4年経った今でもことあるごとに妻からある料理をリクエストされるそうです。その料理は“アクアパッツァ”。実はこの料理には二人の思い出が詰まっているのです。勝間パパが初めて妻に“アクアパッツァ”を作ったのは、結婚する前、まだ付き合い始めたばかりのころでした。その当時は言い合いになることも多く、よくケンカをしていた二人。あるとき、ケンカをしてお互い連絡を取らない期間がしばらく続き、「もう終わりかなぁ〜」なんて思っていたタイミングで妻から勝間パパに「ご飯作ってうちで食べませんか?」というメッセージが届きました。かつて料理人をしていた勝間パパは、これはチャンスと誘いを受けることにしました。一緒に商店街に買い物に行って、狭いキッチンで作ったのがその“アクアパッツァ”。実はケンカの原因は勝間パパ自身の劣等感だったそうなんですが、その思いを察した勝間パパの妻は、得意分野の料理を振舞う場を作って、その劣等感を払拭してくれたのです。別れの危機から起死回生の逸品で絆が深まった二人は、一緒に住むようになり、その年には入籍。今でもその思い出の料理を二人で楽しむ機会が多いそうです。<勝間パパ流・アクアパッツァのレシピ>【食材】・白身の魚(鯛、スズキなど)・アサリ・プチトマト(ドライトマトならベター)・黒オリーブ・ケッパー・イタリアンパセリ(普通のパセリでも可)・オリーブオイル・塩、コショウ【手順】1.魚に塩・コショウしてフライパンで皮目からソテー2.魚に焼き色がついたらアサリを入れる3.アサリが開いて出汁がでてきたら黒オリーブ、ケッパーを加え魚が半分浸るくらい水を加える4.水が半分くらい煮詰まったらオリーブオイル、イタリアンパセリを加え完成----------二人の間に結婚する前からの思い出の料理があると、それはもう鉄板ですよね。特に元料理人ということで味は確か。妻からしてみたらたまらないんじゃないでしょうか?●大切なのは、妻が喜んでくれることを考えて料理を作ることお二人が所属する日本パパ料理協会のFacebookとInstagramでは、“恋妻家”であるパパ飯士たちが妻に作った料理の写真をアップしていく『恋妻家料理のススメ』キャンペーンを実施中。お二人のような素晴らしい恋妻家料理のヒントを見つけることができるかもしれません!ぜひチェックしてみてください!妻に恋するパパ料理飯士たちの恋妻家料理エピソードの数々。楽しんでいただけましたでしょうか?いろいろなお話を聞いていると、どうやら大切なことは手の込んだおいしい料理を作ることではなく、目の前にいる妻のことをよく知って、他の人はさておき“自分の妻が喜んでくれることを考えて料理を作ること”なんだと感じました。ぜひ皆さんも、これを機に自分の妻のことをもう一度知るところから始めてみてはいかがでしょうか?【取材協力/日本パパ料理協会】・公式Facebook【映画】『恋妻家(こいさいか)宮本(みやもと)』2017年1月28日(土)全国ロードショー監督・脚本:遊川和彦原作:重松清『ファミレス』上下(角川文庫刊)出演者:阿部寛、天海祐希/菅野美穂、相武紗季、工藤阿須加、早見あかり、奥貫薫、佐藤二朗/富司純子 他上映時間:1時間57分・公式サイト●ライター/杉山ジョージ(兼業主夫放送作家)
2017年01月26日パピマミをご覧の既婚男性の皆さん、妻に恋してますか?夫が妻に作る“料理”がカギとなる1月28日公開の映画『恋妻家宮本』と、パパが作った料理を家族みんなで食べる“共食維新”を掲げ、パパ料理の普及を目指す『日本パパ料理協会』がコラボレート。料理を通じて、夫婦のコミュニケーションを高めるためのヒントを3回シリーズで紹介していきます。●夫婦の間にある“料理ギャップ”『恋妻家宮本』とは――。阿部寛さん、天海祐希さんという豪華なキャストが夫婦を演じることでも話題の映画『恋妻家宮本』。優柔不断な中学校の国語教師、宮本陽平(阿部寛)と妻の美代子(天海祐希)は大学時代に知り合い結婚。27年の時を経て、1人息子の結婚をきっかけに夫婦水入らずとなったものの、できちゃった婚だったため、結婚後初めての二人だけの生活はなぜかギクシャク。互いにうまく伝えられない思いを抱えながら日々を過ごしていたある日、陽平が美代子の書いた離婚届を発見してしまったことから、改めて夫婦について考えていくことになるのです。『家政婦のミタ』『女王の教室』『○○妻』など数々のヒットドラマの脚本を手掛けてきた遊川和彦さんがベストセラー作家・重松清さんの『ファミレス』を原作に、脚本だけでなく、初めて監督まで挑戦した作品です。●料理ギャップを乗り越えろ!そんなこの作品でカギを握っているのが“料理”。新たな趣味として料理教室に通っている陽平は習ってきたいろいろな料理を美代子に作りますが、肝心の美代子は微妙な反応。これって多くの夫婦が体験している“夫婦間の料理ギャップ”なのではないでしょうか?育ってきた環境も違えば、味の好みも違う。一緒にご飯を食べる機会が多くても、ちゃんと気にしていないと意外とわかっていないものですよね。でも!妻に恋する夫ならそのギャップを乗り越えなければいけません!常日頃、妻へ料理を作っている日本パパ料理協会に所属する飯士たちは、それを乗り越えるためにいったいどんな料理を選んで作っているのでしょうか?●妻の憧れを叶える愛情ミートボール~樋口パパの場合〜樋口パパの妻は5人兄弟の4番目。実家は質素な生活をモットーにした節約生活をしていたそうです。そんな妻の子どものころの思い出の料理が、朝ごはんに食べていた市販の“ミートボール”。これをおかずに食べる白飯が本当においしかったと話していたのですが……よくよく話を聞いてみると、ミートボールの味の話が出てこない。そう、肝心のミートボールは上の兄弟の弁当に詰められてしまっていて、朝ごはんにまわってくるのは、残りのタレのみ。実は、“ミートボール”ではなく“ミートボールのあま~いタレ”をご飯に絡めて食べるのが好きだったそうなんです。でも、もちろん本当のところは、子どものころからちゃんとミートボールが食べたかったとのこと。それを聞いた樋口パパ。そんな思い出を語る妻に悲願のミートボール入りの弁当を持たせてあげようと腕によりをかけて作ったのです!みりんを多めに入れて甘みを強調し、水溶き片栗粉で白飯に絡みつく強いとろみをつけるのが妻の好感ポイントだそうです。このミートボール自体がおいしいのはもちろんのこと、何より幼いころの思い出や憧れを実現しているという“夫の心意気”こそが最高のスパイスになっているのは言うまでもないでしょう。今まで聞いたことがないという人も、一度、妻の“思い出グルメ”を聞いてみてはいかがでしょうか?●妻の窮地を救う豚丼~笠原パパの場合〜それは結婚10年目。笠原パパの妻が偏頭痛でダウンしたときのこと。その日の笠原パパは朝早い仕事を終え帰宅。夕方から家族で参加する夕涼み会のためにバタバタしていたのですが、どうも妻の顔色が良くない。そんな状況を知らない当時6歳の娘からは「おなかがすいた~!」という声が聞こえてきました。料理をするようになってちょうど楽しくなってきたところだった笠原パパは腕まくり!「任せておけ!」と、勢いよく冷蔵庫を開けて中を見回すと、良さそうな豚ロースを発見!苦しそうな妻と、お腹を減らした娘に豚丼を作ったのです。使った豚ロースが思いのほか高級だったこともあり、娘は豚丼にご満悦。無事に妻の窮地を救ったそうです。料理のレパートリーや味はもちろんのこと、シチュエーションも大切。妻が窮地に陥っているときこそ夫としては腕の見せ所なわけです。しかし!この話には続きがあるんです。ちょうど豚丼ができたころ、休んでいた妻がやってきて「何か作ってくれてるの?」と尋ねられたので、「あぁ、冷蔵庫にあるもので簡単にね」と得意げに話したところ、「えっ、その豚ロース使っちゃったの?それは今週にカツを揚げようと考えて買っておいたとっておきの良いお肉だったんだけど……」。妻からすると、とてもありがたいシチュエーションではあったのですが、ほんの少しだけがっかりさせてしまった部分もあったそうです。笠原パパはこれをきっかけに、料理をするときはちゃんと夫婦でコミュニケーションを取ることを大事にしよう!と考えているそうです。もちろん、こういうコミュニケーションも妻に喜んでもらうためには重要なので、大切なポイントですよね。----------お二人が所属する日本パパ料理協会のFacebookとInstagramでは、“恋妻家”であるパパ飯士たちが妻に作った料理の写真をアップしていく『恋妻家料理のススメ』キャンペーンを実施中。お二人のような素晴らしい恋妻家料理のヒントを見つけることができるかもしれません!次回も、日本パパ料理協会の飯士たちが作った恋妻家料理とその裏側にあるストーリーを紹介していきます!【取材協力/日本パパ料理協会】・公式Facebook【映画】『恋妻家(こいさいか)宮本(みやもと)』2017年1月28日(土)全国ロードショー監督・脚本:遊川和彦原作:重松清『ファミレス』上下(角川文庫刊)出演者:阿部寛、天海祐希/菅野美穂、相武紗季、工藤阿須加、早見あかり、奥貫薫、佐藤二朗/富司純子 他上映時間:1時間57分・公式サイト●ライター/杉山ジョージ(兼業主夫放送作家)
2017年01月19日ニューヨークのラグジュアリーキャリアの一日を追う連載11回目は、料理研究家のいとうゆきさん。モードや音楽など、あらゆる最先端が集まる街、ニューヨーク。食の分野においてもローフード、グルテンフリーなどさまざまなトレンドが尽きることなく生まれています。そんなニューヨークの最旬をみずから実践し、日本へ紹介するゆきさん。リビングフード、スーパーフードの第一人者である彼女の一日とは?いとうゆきさん◇ 職業:料理研究家。家政学修士。日本リビングフード協会 代表 /日本スーパーフード協会 顧問 / YUKI ITOH LLC 代表◇ 住まい:マンハッタン、ミッドタウンウエスト◇ 家族構成:夫と2人暮らし6:30am起床。夫の帰宅が早いゆきさんにとって、午前中の過ごし方は、これからはじまる一日のなかで非常に重要だそう。7:00am近所のピラティススタジオで50分のクラスを受けて、一日のエンジンをかけます。身体を動かすのが大好きだというゆきさん。夏場はセントラルパークで出勤前の夫とテニスをすることも。8:00amスタジオ近くの『Juice Generation』スムージーの朝食。おすすめは「KALE KOLADA」。ココナッツの殻の容器でサーブされます。お腹が空いているときは、ほうれん草入り、緑色のアサイーボウル「AMAZING GREEN BOWL」を食べます。8:10amスムージーを飲みながら、帰宅。シャワーを浴びて、メールチェック。日本から仕事関係の返信がきていることが多いとか。プライベートではあまりメールは使わずテキスト(ショートメッセージ)や、日本とはLINEでやりとりしています。9:30am午後に試作をするため、レシピを見直し。現在、日本の通信教育用に火を使わない生調理の「リビングフード」のテキストを製作中。レシピはドリンクからメインディッシュ、デザートにいたるまであります。気をつけているのは、NYのトレンドを盛り込みつつも、日本で手に入れやすい食材を使うこと。通信教育という性質上、地方のひとでも手に入る食材を使うことがマストです。めずらしいものを使いたくなりますが、テキストは実用性重視、とっつきやすさが大事だとか。敷居が高そうな「リビングフード」を日本人の親しみやすい味にし、取りいれやすくして、身近に感じてもらうことがゆきさんの使命。11:30am試作の材料を仕入れるため、ユニオンスクエアのグリーンマーケットへ。このマーケットには週に一回ほど訪れます。とくに葉物はここで購入することが多いとか。旬の食材ごとに得意なベンダーが季節によって違うため、くまなく巡ります。寒い時期、ホットアップルサイダーを飲みながらの買い物は楽しいひととき。ここのほか『Whole Foods』『Westerly Natural Market』や『Trader Joe’s』といったスーパーもゆきさんの定番。12:30am外出ついでに『HU KITCHEN』でランチ。日替わりメニューとして、たびたび登場するオーガニックのハンバーガーがお気に入りだそう。バーガーといってもグルテンフリーなので安心して食べられます。ゆきさんの仕事はひとりで取りくむことが多いため、こうやって材料を調達したり、友人に会うためにダウンタウンへ出かけるのは良い気分転換になるそう。またランチのついでに新しいお店を開拓するのも勉強になります。最近開拓したのはギリシャ料理『SOUVLAKI GR』。白とブルーの外観とインテリアが可愛く、野菜が豊富に摂れます。女性同士におすすめだとか。インド料理の『Bengal Tiger』のランチプレートも良かったそう。2:00pm帰宅して、レシピの試作に取りかかります。陽のでているうちに撮影したいので、3時から4時までの間に終わらせる必要があります。4:00pm完成品の撮影。コラムやブログ用、クライアントに提出するための撮影は自分でこなします。5:00pm夫が帰宅。6:00pm今夜の夕食には試作が登場。7:00pm夕食後は夫と日課の夜散歩へ。ミッドタウンウエストからアッパーウエストサイドにかけて散歩。途中でお茶の種類が豊富な『argo tea』でお茶。暖かい時期はリンカーンスクエアの黄色いトラック『Wafels and Dinges』でワッフルを買い、屋外のテーブルでいただくことも。9:00pm読書やテレビなどのリラックスタイム。好きな作家は、遠藤周作や本田勝一。エッセイやノンフィクション系が好き。現在は、マインドフルネス(メディケーション系)の本や、遺伝子や生物学系のものを読書中。また栄養と料理の本はつねに読んでいます。テレビはネットで見ますが『Shark Tank』というビジネスアイディアを投資家に売りこむ、プレゼンテーション番組が好きだそう。11:00pm就寝。就寝前の肌のお手入れはドイツのメディカル系のハーブブランド『マリエン薬局』のオーガニックコスメを使っています。3ステップのシンプルケア。ネット通販で購入しています。料理研究家という職業上、口に入っても大丈夫なコスメであることもお気に入りである理由のひとつ。そのほか美容でおすすめは、ダイソンの加湿器。翌朝、肌の潤い感が違うそう。実践したから自信をもって伝えられる。死ぬ直前まで健康でいたいショートカットにパンツスタイル、ファーが素敵なシャネルのチェーンバッグを斜めがけ。そして、いま大人気のミラーネイルを施した手元をアクセサリーのようにキラキラさせ、颯爽と現れたゆきさん。酵素美人、スーパーフードやリビングフードのエキスパートである彼女が影響を受けたのは、おばあちゃん。「生き方が自立していた女性。私と同じように調理師免許を持っていて、漬物、調味料などあらゆるものを手づくりしていました」食事療法の効果は肌とお腹の調子で判断するというゆきさんですが、もともと、成人性のひどいアトピーで3か月の入院を経験したことがあります。「当時は全身の皮膚がボロボロで皮膚呼吸ができず、汗がかけない状態で。ミイラのようになってしまったのを、ベジタリアンの食事療法で治しました」その経験をもとに現在の仕事をはじめ、自身もずっとベジタリアンだったゆきさん。「でもアトピーに加え、小麦などにより腸壁に傷がついて穴が開いてしまうリーキーガット症候群もあって。(小麦を含む)ベジタリアンには、グルテンという落とし穴があることに気がつきました」そこで、ベジタリアンに加えグルテンフリーを実践。さらに昨年の夏は、ベジタリアンのタンパク源である穀類や豆類もリーキーガットに悪い作用があると知り、栄養バランスを改善するためにも、肉や魚などの動物性タンパク質を摂取する「パレオダイエット」にトライしました。動物性タンパク質といっても、グラスフェッドのビーフなどお肉のクオリティや調理法にこだわることで、少しずつ症状の改善を実感できたそうです。「こうやって自分の身体で試したからこそ、セミナーや料理教室で自信をもって伝えられるんです」今後もグルテンフリー、パレオ、ベジタリアンの最適なバランスを見極めていきたい、と語るゆきさん。「まだまだ研究中です。でもその過程がまた楽しいんですよね。それに、おいしく食べて、健康になって綺麗になれると思ったら、最高じゃない?」自分のデリケートな体質を弱みではなく強みに変えて、熱心に研究し楽しんでいる彼女。たしかにテキパキと動き、語るゆきさんには、マイナスをプラスに変える不思議なパワーがあります。そんな彼女に、10年後はどんな自分でありたいか聞いてみたところ、「仕事もプライベートもやりたいことをやっていたいので、体力をつけて、元気でいたいです。思いたったらどこにでも行けるような元気さ、が理想かな」暖かい場所で農業をしたり、自分が育てた野菜を提供するB&Bのような施設をやってみたい......という夢はあるものの、究極の野望はじつはとてもシンプルなようです。「だって、おばあちゃんになっても死ぬ直前、一秒前まで、元気でいたいですから(笑)」美の基本は健康。まさしくそれを体現したかのようなゆきさんは、生き生きと輝いています。[YUKI ITOH LLC, 日本リビングフード協会ホームページ, いとうゆきオフィシャルブログ, いとうゆきamazon著者ページ, HU Kitchen, Juice Generation, Wafels and Dinges, Westerly Natural Market, Trader Joe’s, SOUVLAKI GR, Bengal Tiger]
2017年01月18日パピマミをご覧の既婚男性の皆さん、妻に恋してますか?夫が妻に作る“料理”がカギとなる1月28日公開の映画『恋妻家宮本』と、パパが作った料理を家族みんなで食べる“共食維新”を掲げ、パパ料理の普及を目指す『日本パパ料理協会』がコラボレート!料理を通じて、夫婦のコミュニケーションを高めるためのヒントを3回シリーズで紹介していきます。●一人息子が巣立ったとき、夫婦はどうなってしまうのか?映画『恋妻家宮本』とは――。阿部寛さん、天海祐希さんという豪華なキャストが夫婦を演じることでも話題の映画『恋妻家宮本』。この映画では、今、子育てをしている夫婦がいつかは直面するであろう 「子どもが巣立った後、どうしたらいいのか?」という問題がつぶさに描かれています。優柔不断な中学校の国語教師、宮本陽平(阿部寛)と妻の美代子(天海祐希)は大学時代に知り合い、想定外の妊娠発覚から結婚することになります。それから27年。一人息子の結婚をきっかけに夫婦水入らずとなったものの、できちゃった婚だったため、結婚後初めての二人だけの生活はなぜかギクシャク。互いにうまく伝えられない思いを抱えながら日々を過ごしていたのですが、ある日、陽平が美代子の書いた離婚届を発見してしまったことから、改めて夫婦について考えていくことになるのです。『家政婦のミタ』『女王の教室』『○○妻』など数々のヒットドラマの脚本を手掛けてきた遊川和彦さんがベストセラー作家・重松清さんの『ファミレス』を原作に、脚本だけでなく、初めて監督まで挑戦した作品です。主軸を担う宮本夫婦だけでなく、彼らを取り巻くさまざまな夫婦の姿が描かれているこの作品でカギを握っているのが“料理”。新たな趣味として料理教室に通っている陽平が作る料理は、なかなか妻の心には届きません。●妻が食べたい料理は“夫が食べたい料理”とは違う初回となる今回は、日本パパ料理協会の会長飯士(はんし)である、パパ料理研究家の滝村雅晴さんに“妻が喜ぶ料理を出すために知っておきたいコツ”を教えてもらいました。『料理経験が少ない男性が料理を始める場合、多くの人は“自分の食べたいもの”を作るところから始めると思います。もちろんそれも悪くはないのですが、それは“男の料理”、つまり自分がおなかが空いたときに、自分が食べたいものを自分勝手に作るものなんですね。我々日本パパ料理協会が普及したい“パパ料理”は、家族のおなかが空いたときに、家族が食べたいものを、家族のために作る料理なんです。ここには自分軸か?家族軸か?という大きな違いがあるのですが、妻に対しても考え方は同じです。そう考えると、妻が喜ぶ料理とは、まず“妻が好きなもの”。これは当たり前ですよね。そして、“妻のTPOにあったメニュー”。日常の家庭料理は、前後の体調や、食べたもので調整しなければいけません。例えば正月明けなど食べ過ぎた朝は“ほうれん草とにんじんと豆乳のスムージー”のように軽いものを選ぶとか、そういった配慮も必要です。もちろん量も重要。男性目線で考える量ではなく、少量を少しずつ作るといったことも考えるべきです。これは味も同じ。妻本人が食べた後に「あ!これ、食べたかった味!」って言ってもらえる料理こそが、まさに妻が喜んでくれる料理ですよね。すごくシンプルに言うと、“夫が食べたい料理と妻が食べたい料理は違う”ということを認識することが一番大事です』●日本パパ料理協会会長飯士・滝村雅晴さんオススメの“恋妻家料理”2つでは、実際にどんな料理を作ればいいのか?滝村さんオススメの恋妻家料理を教えていただきました!●(1)鯛と生ハムのカルパッチョ※パパレシピ(3~4人分)【材料:A】・鯛(1さく)・生ハム(50g程度)・レタス(適量)・市販のすりおろしにんにく(大さじ1)【材料:B】・粗挽きこしょう(少々)・エキストラバージンオリーブオイル(大さじ1)・レモン(4分の1個)【作り方】鯛は斜めにそぎ切りして、皿にならべ、すりおろしにんにくをスプーンでぬり、生ハムを1枚1枚上にのせる。ベビーリーフをのせ、【材料:B】をかけて出来上がり。※妻の好みによっては粗挽きこしょうとレモンは多めでもOK!●(2)ゴーヤチャンプルー※パパレシピ(3~4人分:15分)【材料】・ゴーヤ(1本)・木綿豆腐(1丁)・卵(1個)・ごま油(大さじ1~)・塩(少々)・しょうゆ(大さじ1)・白ごま(小さじ1)・かつお節(ひとつかみ)【作り方】(a)ゴーヤは塩もみし、半分に切ってわたをとり7mm幅に切る。木綿豆腐は3~4cm角ぐらいに切る。(b)フライパンに火をかけ熱くなったらごま油を加え、ゴーヤを塩をふって炒めて透明になったら、豆腐を加えて炒める(先に豆腐に焼き色がつくまで焼いて取り出してからゴーヤを炒めるのもあり)。 卵を加えて、かつお節、しょうゆ、白ごまを加えて炒めて出来上がり。※アト辛おとな味:妻の好みによっては七味をかけてもOK!----------いずれも滝村さん自身が妻に作って喜ばれた経験があるメニューです。料理の経験があまりないという方でも作れる簡単なものなので、ぜひチャレンジしてみてください!日本パパ料理協会のFacebookとInstagramでは、恋妻家であるパパ飯士たちが妻に作った料理の写真をアップしていく『恋妻家料理のススメ』キャンペーンを実施中。滝村さんのオススメレシピの他にもたくさんの恋妻家料理のヒントを見つけることができるかもしれません!次回は、日本パパ料理協会の飯士たちが作った妻恋家料理とその裏側にあるストーリーを紹介していきます!【取材協力/日本パパ料理協会】・公式Facebook()【映画】『恋妻家(こいさいか)宮本(みやもと)』2017年1月28日(土)全国ロードショー監督・脚本:遊川和彦原作:重松清『ファミレス』上下(角川文庫刊)出演者:阿部寛、天海祐希/菅野美穂、相武紗季、工藤阿須加、早見あかり、奥貫薫、佐藤二朗/富司純子 他上映時間:1時間57分・公式サイト()●ライター/杉山ジョージ(兼業主夫放送作家)
2017年01月12日料理家、フードスタイリストとして活躍する、“totto(トット)さん”こと、黄川田としえさん。 <前編> に引き続き、子どもも自分も心地よいアイテムと、笑顔でいるための秘訣を教えていただきました。totto (黄川田としえ) さん息子さん:15歳、娘さん:10歳料理家・フードスタイリスト、「tottorante」主宰、食育インストラクター。メディアでのフードスタイリング、レシピ開発、出演などをはじめ、イベント企画・運営、料理講師など多岐にわたり活動中。家族のための1日限定レストラン「こどもレストラン」など、 子どもたちの心と体の成長をサポートし、家族で楽しめるワークショップを各地で開催中。著書に『食×職』(カナリア書房)、『tottoちゃんのかんたんdeco弁』(祥伝社)、『毎日のごはんと心地よい暮らし』(宝島社)HP: Instagram: @tottokikawada ■シミも思い出に。気にせず使えるリネン類黄川田さんの仕事にもプライベートにも欠かせないものは、リネンアイテム。「すぐに乾くし、使い勝手がいい。気軽に洗えるし、それが味になっていくから、服もリネンのものが多いですね。生地を買って洗いざらしたものや、アンティークのレースをテーブルに敷くこともあります。白いリネンは汚れを気にされる方も多いですが、私は子どもの記憶を大切にしたくて、誕生日などの特別な日に使って、これを敷かれた日は特別なんだなとわかるのもいいなと思いますね。 シミも思い出になるから、こぼしたっていいと思います。自分もそうでしたが、大人になったときにふとそんな記憶を思い出して、「懐かしい」と思うことがあると思いますが、そのときに親へ感謝する気持ちになったりするので、そういうことを残したいなと思っています」 「テーブルクロスとしても、ピクニックのときに敷いたり、川に入って濡れたときに体を拭いたり、首に巻いたり。マルチに使えるから、カバンに1枚あると便利ですよね。オリジナルで作ったクロスは、ハンカチより大きいくらいのサイズ。大判だと子どもが引っ張ってしまいますが、真ん中に敷くと食器も映えるし使いやすいですよ」もう一つ、リネンで作ったオリジナルアイテムは、自身がデザインしたエプロン。ポケットや肩紐など部分的な色使いがかわいらしく、ワンピースとしても使えそうなデザインです。「仕事の後、そのまま着て帰ることもあります。娘もお家で料理をするときは、エプロンをつけて手伝ってくれますね」 ■大切にしたい、肌触りの良さお子さんたちの服は、肌触り重視でコットンを選ぶことが多いのだとか。その中でもお気に入りは、娘さんが愛用する、スペインブランド「コンドル」のカラータイツ。 「色が鮮やかで、肌触りがいいので履きやすいよう。2、3歳くらいから履いている、娘のお気に入りです。サイズも幅広くあり、絶妙にいい色合いで選びきれないほど。全部がナチュラルな色合いにするのではなく、タイツで色をプラスするコーディネートが楽しいです。スペインのものはデザインや色がかわいいから、昔から気がついたら選んでいることが多いんです」 肌触りの良さをキープするために、洗濯洗剤は衣類にやさしいものを使いたいと話す黄川田さん。 「『ヤシノミ洗たく用洗剤』は無添加ですが、しっかり落ちる上にやさしい洗い上がりがするのでいいなと思います。 洗剤で無香料のものはあるけど、柔軟剤はなかなかないですよね。子どもたちが大きくなってきたので汗汚れが多く、リネンや白いものは特に汚れが落ちているか気になりますが、しっかり落ちている気がします。環境にもいいと思うと、気持ちよく使えますよね」 ■スキンシップを通して、たっぷり愛情表現この日、娘さんが「読んで」と出してきたのは海外の作家による絵本。旦那さんが古本屋で買い集めた、掘り出しものだそう。ソファにすわって絵本を読んであげる時間が、母娘のコミュニケーションにも役立っています。 「絵も素敵で、私が選ばないものなので、読んでいて面白いです。娘は小学生ですが、まだまだ甘えたい年頃。休みに仕事が入って、一緒に過ごせないようなこともあるので、常に抱きしめて、抱っこして、言葉でしっかり伝えてあげることが大切かなと思っています。小さくてわからなくても、いやだと言われても、泣いちゃっても伝えてあげる。今でも娘のことは抱っこしますが、息子にも頭を撫でたり、肩を叩いてあげたり、できるスキンシップはしたいなと思います。 抱っこしてあげるのも、きっと最後の日があると思うと少し寂しくなりますよね。できるうちに抱っこして、愛情を表現してあげたいですね」■自分の感情だけで動くと、子どものためにならない子どもたちに、言葉と態度できちんと愛情を伝えるのが、黄川田さんが子育てで大切にしていること。そうすることで、気持ちを切り替えて仕事を頑張れるのだそう。そして、家族や友人など、周りの意見に耳を傾けることも大切だといいます。 「子育てするなかで、人からいろいろなこと言われることは多いと思いますが、私はすべて受け入れて、そうなんだなと思うようにしています。意見を聞きつつ、自分はそれをどういう風に進めていくのか、そこで対立して関係を崩すのか、協力して見守ってもらうのかで全然変わります。そのときに自分にも、子どもにも良い方向を選んであげないといけないなと思います。自分の感情だけで動くと、子どものためにならないし、何も成長しないんですよね。一人で抱え込まないようにして、周りの意見をうまく取り入れながら、子どもとともに自分も成長していきたいです」 取材/文:赤木真弓 撮影:タドコロミズホ[PR]サラヤ株式会社
2017年01月11日今回の「やさしいママのひみつ」は、料理家、フードスタイリストとして活躍する、“totto(トット)さん”こと、黄川田としえさん。15歳の男の子、10歳の女の子のママです。totto (黄川田としえ) さん息子さん:15歳、娘さん:10歳料理家・フードスタイリスト、「tottorante」主宰、食育インストラクター。メディアでのフードスタイリング、レシピ開発、出演などをはじめ、イベント企画・運営、料理講師など多岐にわたり活動中。家族のための1日限定レストラン「こどもレストラン」など、 子どもたちの心と体の成長をサポートし、家族で楽しめるワークショップを各地で開催中。著書に『食×職』(カナリア書房)、『tottoちゃんのかんたんdeco弁』(祥伝社)、『毎日のごはんと心地よい暮らし』(宝島社)HP: Instagram: @tottokikawada 黄川田さんが悩みながらもたどり着いた、子どもに優しくなれる子育て術とは? 食まわりの愛用品についても教えていただきました。■“お母さんでいること”が一番の仕事ピンクのテーブルクロスの上に並べられた、カラフルな野菜を中心とした料理。黄川田さんのコーディネートは、ひと目見て「おいししそう!」と思うような色彩の鮮やかさが特徴です。「もともとカラフルなものが好き。ナチュラルな色や素材も好きですが、ちょっとクセがほしいなというときに、ピンクが入るとしっくりくるというか落ち着きます。ピンクを多用するのは自分らしさのひとつだと思います」ヘアメイクからテレビ局のディレクターを経て、そして料理の世界へ入ったという黄川田さん。いまの仕事にはじめたきっかけは、旦那さんだったと話します。「夫はプロのサッカー選手。健康管理のため、いろいろと作っているうちに料理を好きになったし、スポーツの世界があまりにも厳しく、頑張っているので、私も何かやりたいと思ったんです。料理は子どもからご高齢の方まで、世代を問わず必要なもの。ヘアメイクとして入ったテレビ局での仕事で、料理コーナーを任せてもらえるようになり、料理家のアシスタントやフードスタイリストのようなことまで、いろいろなことをやらせてもらいました。そこで学んだことがすごく大きいです。それから、2人目を妊娠中に食育を勉強し、子どもも巻き込んでできる仕事としてワークショップを思いつき、それがいまも続けている「こどもレストラン」の原型になっていますね」自分のやりたいことをしながらも、お母さんであることを一番大事にしたいといいます。「それは母の影響が大きくて、母がしてくれたことをしてあげたいなと思うんです。でも始めた頃は、娘はまだ小さかったから、私が先生として、子どもたちを見ることにやきもちを焼いてしまって。最初の頃は自分の思うようにうまくいかないなと思うことの連続でした」仕事と子育ての両立についての悩みは、お子さんたちの成長とともに解消されていったという黄川田さん。現在、娘さんは料理が大好きな女の子に成長し、家でも戦力になってくれるという頼もしい存在に。「彼女なりにいろいろ思うことはあったと思います。特に教えたわけではなかったけれど、自然と料理の盛り付けもちゃんできるので、私のことを見てくれているんだろうと嬉しく思います」 ■totto料理に欠かせない、こだわりの食材そんな黄川田さんが子育てするなかで、自然と手にするようになったのが環境にも体にも優しい食材。月に1回注文しているというのが、古来種と呼ばれるその土地で代々受け継がれてきた野菜のみを販売する八百屋さん、「warmer warmer(ウォーマーウォーマー)」の古来種野菜です。「おいしくて安全なのはもちろん、昔ながらの野菜のおいしさや形を子どもたちに感じてほしいと思います。『こどもレストラン』でも古来種野菜のことを伝えていきたいと思って、お話を聞かせてもらったのをきっかけに、イベントでもご一緒したりしています。内容はおまかせなので、毎回何が届くのか楽しみ。丁寧に食べ方まで書いてあって、生産者をすごく大切にしているのがわかる。ただ買うのではなく、そういう方から買いたいなと思います。本当においしいし、難しい名前や珍しい色の野菜も多く、勉強になります」 また、ずっと愛用しているというのが子どもでも安心して食べられる、「ゾネントア」のオーガニックカレーパウダー。「辛味成分のカイエンヌペッパーが入っていないので、子どもでも大丈夫。2歳くらいから使っています。カレールーとして使うのはもちろん、チャーハンに風味付けに使うのにおすすめです」■器も洗剤も、子どもにいいものを知ってもらいたい料理を彩る器も、黄川田さんらしいセレクト。「食器もごはんの時間を楽しむアイテムとして使ってほしい」という思いから選んだ和食器は、どこか洋風な佇まいです。「洋食器も好きですが、やはり日本人だから、和食器の良さも小さいときから体感してくれるといいなと思っています。モダンなデザインが好きなので、和食だけではなく、洋食を入れても合いそうなものが多いですね。手前左のブルーのものはヨーロッパな雰囲気ですが、沖縄のやちむん。子どもたちの丼物に使ったり、右側にある益子の作家さんによる湯飲みは、湯飲みとしては大きいのでスープを入れたりします」また、木工製品も欠かせないアイテムなのだそう。「わっぱなど、昔から代々作られている民芸品のような器が好きです。焼き菓子を入れたり、ピクニックに持って行ったり。高価なのでたくさんは買えないけれど、その分大切に使えるかなと思います。よく使う『角田清兵衛商店』さんのヒノキをくりぬいたお弁当箱は香りもよく、デザインも素敵です。子どもたちにも実際に使って、感じとってもらいたいと思っています」日頃から使うもの、そのものの良さを子どもたちに伝えたいと考えている黄川田さん。食器洗いには「ヤシノミ洗剤」を愛用しているのだとか。「仕事柄洗いものをすることが多いのですが、『ヤシノミ洗剤』は植物由来の成分で余計なものが入っていないから、全然手荒れしないので気に入っています。しっかりあらえる上に、洗った後の排水も地球にやさしいだけでなく、植物原料の調達にまで配慮していると知り、改めて使い続けたいなと思いました。」 ■子どもの心配に向き合ってあげられる、精神力をお子さんたちが大きくなった今も、悩みや心配事は尽きないという黄川田さん。「1人目の育児が2人目に確実に役立つかといったらそうでもなく、2人とも全然違うから、比べずにそれぞれの特徴をよく見てあげることが大事かなと思います。理解できないことも多くて、昔は『なんでそうなの?』とよく怒っていました。でも腹を立てるのは自分の基準に当てはめるからで、その子らしさを生かすもダメにするのも “お母さんの存在” は大きいんですよね。向かい合っていくうちに、何も驚かなくなりました。人に迷惑をかけないなど、ルールをしっかり持って、それ以外はその子の良さを見つけて、伸ばしてあげられたらいい。これからは自立に向けての時期なので、どうやって大人になっていくのか、その子の良さを生かした仕事や暮らしをみつけられるように、サポートできたらと思います。心配しすぎず、信頼して、理解してあげる。そして心配がやってきたときに、向き合ってあげられるよう精神力がないと、と思います」そのためには、気持ちに余裕を持ち、リラックスする時間が大切だといいます。「やらなくてはいけないことがあっても、今日はしないと決めて外食をしたり、疲れて余裕のないときは家事の手を抜いて、子どもと一緒に寝てしまう。それだけで全然違いますね。娘と一緒に、バスミルクを入れたお風呂に入って疲れをとったり、花が好きなので、飾ったり買いに行くのも私のリラックス法。花があるだけで癒しになるし、気持ちが良い。忙しくて買いに行けなくなったときは、花を買う余裕を作るようにしています」「忙しいときは頑張って作り置きとかもしないし、限られた時間の中で何ができるかをいつも考えています。全部やろうと思うと自分が大変になってしまう。そうなると子どもに優しくできなくなってしまうから、自分の精神状態はすごく大事。よく、子どもにどうやったらお手伝いをさせられるか聞かれますが、一番大事なのはお母さんのメンタルなので、余裕があるときにやらせてあげてくださいと言うんです。イライラしてやらせてあげられない、そんなときはそれで全然いいし、無理にさせることで自分が辛いと、それこそ子どもによくないですからね」 <後編> では引き続き、愛を持って選んだ愛用品と、子育て術について伺います。 取材/文:赤木真弓 撮影:タドコロミズホ[PR]サラヤ株式会社
2017年01月10日現在活躍中の陶芸家による陶芸作品と、気鋭の料理人による創作料理を一つのテーブルで楽しめる「器譚 - KITAN - うつわと食のものがたり」が、17年1月17日に東京・目黒のHIGASHI-YAMA Tokyoにて開催される。同イベントは、12年に全国から陶芸作家が参集して発足した日本陶芸美術協会によって開催されるもの。日本陶芸美術協会は、伝統に敬意を持ち受け継ぎながらも新たな創作の世界を広げることを目的に発足したもので、現在では人間国宝から新人作家まで100名以上の会員が所属している。今回開催されるイベントでは、そんな日本陶芸美術協会の作家たちによる陶芸作品が、気鋭の料理人の創作料理とコラボレーション。当日の11時から13時までは「昼食会」(5,000円)が、14時から15時30分までは「茶寮会」(3,000円)が行われる。なお、定員はどちらも12名。さらに、19時から22時まではレセプションパーティーも開催される予定だ。また、日本陶芸美術協会は17年1月18日から24日まで、日本橋高島屋6階の美術画廊にて初めての会員展「陶美展」を開催する。1月18日15時より、重要無形文化財保持者(人間国宝)の井上萬ニによるギャラリートークも予定されている。【イベント情報】「器譚 - KITAN - うつわと食のものがたり」会場:HIGASHI-YAMA Tokyo住所:東京都目黒区東山1-21-25会期:17年1月17日時間:「昼食会」が11:00~13:00、「茶寮会」が14:00~15:30料金:「昼食会」が5,000円、「茶寮会」が3,000円同時開催 企画展「陶美展」- 日本陶芸美術教会5周年記念 会員展 -会場:日本橋高島屋6階美術画廊住所:東京都中央区日本橋2-4-1会期:17年1月18日~24日時間:10:30~19:30(※最終日は16:00閉場)
2016年12月29日アウトドア料理研究家として、おしゃれで楽しい外ごはんを提案している、高松美里さん。 <前編> に引き続き、愛をこめて選んだ愛用品や、大人も子ども楽しめるアウトドアを通した子育て術を伺います。高松美里さん娘さん:6歳、息子さん:4歳アウトドア料理研究家、フードスタイリスト。ヘアサロントップスタイリストをへて、食の世界へ。アウトドアブランドとコラボした料理企画をはじめ、雑誌、広告のスタイリングなどを数多く手がける。子どもと一緒に楽しむ食育アウトドアクッキングや、ホームパーティーのおもてなしスタイリングなどを発信している、インスタグラム(@misatotakamatsu)も話題。HP: ■お気に入り! 海外のナチュラルアイテム仕事でもプライベートでも、キャンプなどのアウトドアをすることが多いという高松さん。普段から料理系のアイテムに限らず、ナチュラルなものが好きなのだそう。「歯磨き粉も洗剤と同様に、環境に流すことが気になります。海外のオーガニックのものは、パッケージもいいし、香りもいろいろなものがあったりするので、海外旅行に行ったときにスーパーでよく買います。海外ではオーガニックや環境にやさしいもののコーナーが充実しているので、お土産であげたり、もらうことも多いです」「布ならリネンの質感が好み。キャンプ先でテーブルはあるのですが、汚れていたりプラスチックだったりすることが多いので、ナチュラルな素材の布を持っていきます。一枚敷くだけで、自分の好きな雰囲気にすることができますよ。特に『フォグリネンワーク』のリネンのテーブルクロスは、ほとんどの色柄を持っているくらい好き。じゃぶじゃぶ洗って、ノーアイロンで使います。人が来たときもテーブルにクロスをしておけば、後片付けでテーブルを拭かなくてもいいし、汚れても洗えばいいので楽です。ベーシックなものなので買い足せるし、気負わず使えるところがいいですね」 ■体にも環境にもいいものが、もの選びの指針お子さんたちの身につける肌着は、必ずコットンのものを選んでいるのだとか。「機能素材の下着といい香りのする海外の柔軟剤を使っていたら、子どもたちが体をかくようになったんです。皮膚科に連れて行ったら、直接触れる肌着はコットンに変えて、柔軟剤も一度やめてみたらと勧められて。すべてコットンのものに変えたら、症状がよくなってきたんです。柔軟剤はそれ以来使っていなかったのですが、今回『ヤシノミ柔軟剤』を使ってみて、無香料で肌触りが良いので、これからも使いたいなと思いました。子どもにも安心して使える、やさしい柔軟剤があるのはうれしいですね。存在を知らなかったら、今も柔軟剤は使っていなかったと思います」「私は香りが好きですが、それはフレグランスなどで楽しめばいいこと。清潔で肌にも衣類にもやさしいことが一番です。昔からあるという信頼感もありますし、お手軽価格で無理なく継続ができそう。『ヤシノミ柔軟剤』の存在を知らなかったら、今でも柔軟剤は使っていなかったと思います」「洗たく回数はまだまだ多いので、洗剤は肌や環境にはもちろん、繊維にやさしいものを選びたい。『ヤシノミ洗たく用洗剤』は、そんな条件を満たしてくれるし、昔からあるという信頼感もあります。お手軽価格なので、無理なく継続ができそうです」「ヤシノミ洗剤」の売上の1%は、原料の生産地であるマレーシア・ボルネオ島の環境保全活動のため、寄付されています。そのことを知った高松さんは、このシリーズをこれからも使いたいと、改めて思ったそう。「アウトドアを通して、やはり環境には興味を持つようになりました。家にいると、私一人が環境に気をつけたところで何か変わるのかなと思ってしまいますが、自然の中にいると、一人一人の毎日の小さな積み重ねが大事なんだと実感します。寄付されたお金によって、アブラヤシ農園のために分断された森を繋いだり、動物を救出したりと、具体的に活動が報告されているので、自分でもできることがあるとわかるのは、やる気に繋がります。私も子どもたちも動物が大好き。子どもたちには自然に触れ合うことで、環境が今どうなっているのか現状も知ってもらいたいなと思います」 ■都会も自然も、さまざまな場所での経験が人間力に高松さんが子育てで一番心がけていることは、ためこまないこと。そのためには、普段のお出かけから週末のキャンプや旅行まで、親も必ず楽しむことが鉄則。子どもだけが楽しめる場所は選ばないことが、高松さんがいつも笑顔のママでいる秘訣です。「週末のアウトドアだけでなく、平日も大人が見て楽しむお店と公園が一緒になっているような施設に出かけて、子どもと一緒に楽しんでいます。子どもも意外と、おしゃれなカフェや素敵なお店を見たいと言うんです(笑)。美術館や科学館、都会の最先端のものも見せつつ、夏休みなどには海外で砂漠をドライブしたり、実家の田舎に行って野菜を収穫したり。普段生活している都会もすごく好きだけど、旅行などでできる限り、自然にも触れさせたいなと思っています。将来好きなことをやってほしいから、今はいっぱい刺激して、しっかり土台を作ってあげたいです」いろいろな場所に出かけるなかでも、キャンプは子どもたちの教育にも特別役立っているといいます。「普段のキャンプのおかげで、子どもたちはどこでも寝られるし、何でもよく食べます。体も丈夫になってきた気がします。アウトドアは余計なものがないので、焚き火を囲んで話したりしながら、家族でコミュニケーションが図れるのもいいところ。料理も炭火でじっくり焼くだけで、大したことをしなくても絶対においしくできるから、料理が楽しくておいしいということが、シンプルに伝わると思います。自分が関わって料理を仕込んだり、並べると、子どもたちもよく食べるんですよね。料理も片付けも、次に何をするかに自然と目がいくし、みんなが関わっているから、一人の責任にはならない。自然の中で料理をすること自体がエンターテインメントだから、老若男女をこえて楽しめます。そういうことができるのが、アウトドアの魅力ですね。自然だけで何もないので、落ちているもので何かをしてみようと、自由な発想が生まれるのも利点。細かな教育ももちろん大事ですが、アイデアを持っていると人間性が豊かになると思うので、この経験が、人間としての基礎作りになっていくといいな、と思います」 取材/文:赤木真弓 撮影:林ひろし[PR]サラヤ株式会社
2016年12月06日出会ったばかりの男性に「料理得意?」と聞かれてムッとしたことありませんか? 好きでもない男性のために料理を作る訳もないのに「無駄なことを聞くもんだ」と思いながらも、「得意かどうか分からないけど、料理は好きです!」と笑顔で答えてあげた、なんて経験は誰にでもあるはず。では、なぜ男性は、料理上手な女性のことをそこまで好きなのか、実際に複数の男性に聞いてみました。料理上手な嫁は、嫌味にならない奥様自慢男性同士の間でも、奥様や彼女が料理上手かどうかで、男としての優位性が上がるのだそうです。料理が下手な奥さんを持った男性は、「かわいそう」だと思われているのだとか。単純に、料理は毎日の食卓のことだからということ以外にも、こんな理由があるようです。料理は心を映す鑑。だから、料理が上手な女性は、内面が素敵な女性。そんな女性を見出した「俺すごい」。そして、その愛情を料理という形で、自分だけが独占している優越感が男としての自信に繋がる。男性の心の中には、こんな理論があるのだそうです。男として女性を幸せにしている“実績”のアピールが、「俺の奥さん料理上手」という自慢として表現される、と言われると妙に納得。「俺の奥さん美人」は、人に言いにくくても、「俺の奥さん料理上手」なら嫌味にならずに男性の友人に自慢しやすいのだそうです。これは一見、奥様自慢をしているように見えますが、本当のところは、「デキる自分」自慢でもある訳です。料理上手な奥さんのおかげで、心身ともに健康。だから、仕事に打ち込めて成果も出る。そんな女性を妻にもつ俺は、「仕事ができて当たり前」と自然に思える。これはまさに、男性に自信をつけさせて 出世させる達人「アゲマン」の男性育成法ですね。新「婚活人気職業」は「CA」を蹴落として「料理研究家」が急浮上私は婚活のイベントや相手紹介を仕事にしていますが、最近では、男性から人気の女性の職業が変わりつつあるように思います。婚活イベントに男性を呼びたい時によく使う手として、「アナウンサー」「モデル」「CA」がパーティーに参加することを呼び水にすると、男性の食いつきが違います。今までは、これらが男性から人気の3大職業でした。ですが、最近では「CA」の人気が落ち気味。その代わりに、「料理研究家」が急浮上しています。料理教室の先生というと、今までは、お母さん風の年配の女性といったイメージでした。ですが、近年では、「料理研究家」というオシャレな肩書と共に、若くて美人な料理インストラクターがメディアでも活躍するようになりました。オーガニック、マクロビ、ローフード、野菜ソムリエなどオシャレな料理資格が台頭(タイトウ)しているのも、「料理研究家=美人で自然体」という図式を成り立たせるのに一役買っているようです。誰でもなれる“プチ”「料理研究家」男性と同じくらい正社員として働く女性が増えると共に、昔ほど女性は料理ができて当たり前という時代でもなくなりました。だから、ちょっと料理ができるだけでプレミア価値がつく。更に、性格も良く、愛情深く、おまけに美人というようなイメージすら抱かせることができる。だとしたら、料理はやって損はないはず。今からでも、おしゃれな料理の資格を取り、クッキングブログを書いてSNSにアップして、プチ料理研究家を目指すことも、「アナウンサー」や「モデル」に並んで男性から人気になる手段の一つなのかもしれません!Written by 山本あさ美
2016年12月05日やさしいママのヒミツ、第5回目はアウトドア料理研究家の高松美里さん。6歳の女の子、4歳の男の子、2人のママです。高松美里さん娘さん:6歳、息子さん:4歳アウトドア料理研究家、フードスタイリスト。ヘアサロントップスタイリストをへて、食の世界へ。アウトドアブランドとコラボした料理企画をはじめ、雑誌、広告のスタイリングなどを数多く手がける。子どもと一緒に楽しむ食育アウトドアクッキングや、ホームパーティーのおもてなしスタイリングなどを発信している、インスタグラム(@misatotakamatsu)も話題。HP: 高松さんの実践する、アウトドアを通した子育て術や、子どもたちにも環境にもやさしいアイテムとは? <前編>では、家でも外でも愛用しているという、調理アイテムをご紹介します。■長く使えて、おしゃれなアウトドアアイテムの魅力もともと美容師の高松さんは、妊娠、出産を機に、好きだったインテリアや料理、アウトドアなどの趣味を生かして、アウトドア料理研究家やフードスタイリストとして活躍しています。高松さんが暮らすのは、都会のど真ん中にある、おしゃれなマンション。一見すると、“アウトドア”からイメージする暮らしと正反対のように見えます。「サバイバルな感じではなく、あくまでもおしゃれに、気軽に、都会の人でも楽しめるアウトドアを提案したいと思っているので、私自身それを実践しています」子どもの頃から、家族でスポーツやキャンプを楽しんできたという高松さん。仕事と子育てで忙しい今も、休日に外に出かけることが一番のリラックス法だといいます。そんな高松さんが愛用する料理関係のアイテムは、やはりアウトドアグッズ。「キャンプがきっかけで買いはじめましたが、アウトドアのアイテムはすごく使い勝手の良いものが多く、長く使えるし、防災にも役立ちます。無駄な買い物にならない気がするし、おしゃれなものも多いのでどんどん増えていきました。今では、家のものとアウトドア用を分けず、両方で使っています」■家でも大活躍なアウトドアアイテム4選そのひとつが「LODGE」の鉄鍋。おいしくできるので、家でも使うようになったのだとか。「鉄鍋は熱伝導率が高く、保温性がいいんです。特にお肉は、表面はパリッと、中はジューシーに焼けるので、本当においしい。ホームパーティーでも、お肉と野菜を詰めておいて、友だちが来たらオーブンに入れるだけで、とても簡単にできるので重宝しています。お手入れは慣れれば楽しいもの。外で使って放っておくと錆びるので、きれいに洗ったあと、オリーブオイルを塗るとピカピカに戻ります。内側は、普段は天然竹を使ったササラで洗うのみ。汚れがひどいときや外側には、洗剤を少量使って洗います」ガラスのジャグやホーローの食器も、高松さんには欠かせないアイテム。「キャンプでは水場が遠かったりするので、このジャグに入れて使います。ホーローは直火OKで割れないし、おしゃれでカラーも豊富。買いそろえやすいし、汚れもウエットティッシュなどでさっと拭けば落ちるのも楽です。外でのお料理がおしゃれで楽しいものになりますね」 アウトドアアイテム以外の愛用品では、見た目もおしゃれなウッドボード。コーディネートもしやすいので、家でもキャンプでも大活躍だそう。「小さなものから特大サイズまで、たくさん持っています。朝は基本和食ですが、ときどきミニサンドイッチを並べて、ピックを刺したりすると、子どもたちも喜んでたくさん食べてくれます。真ん中に大きいウッドボードを置いて、取り皿だけ置くスタイルは、洗い物も少なくて楽。置いているだけで雰囲気が出るし、まな板としても使えて便利です」鉄鍋と同様に、お手入れが必要な土鍋もフル活用。お手入れがてら、毎朝使っています。「炊飯器がないので、毎朝3合炊いています。飯ごうに慣れているからか、早くて簡単に感じますね。手入れもそんなに大変ではありません。とにかくおいしいので、炊飯器には戻れないです。炊きたてのごはんの匂いで、子どもたちが起きてくるくらいです(笑)」■自然の中で使うものには、環境に配慮した「ヤシノミ洗剤」調理器具は、育てる感覚で長く使えるものが好きという高松さん。お手入れに使うものは、必ず環境に配慮したものを使いたいといいます。「キャンプ場では、科学的な洗剤の使用が禁止されているところがほとんど。外では、自分の流したものが実際に目に見えるので、泡が全然消えないで流れていくのを見ると、科学的なものを使う気にはなれないです。水もできるだけ使わず、拭くだけのことも多いですが、洗剤を使うときも匂いが強いものだと残ってしまう気がするので、できるだけ自然素材のものを使いたいなと思っています」そんな高松さんが、ずっと使い続けたいというのが「ヤシノミ洗剤」です。「これを使うようになって、子どもが洗いものをすごくしてくれるようになりました。ポンプ式なので出しすぎることがないのもいいですね。少し使っただけで、手にやさしいこと実感しました。ナチュラル系の洗剤は、洗浄力が気になりますが、サクッと汚れが落ちるのもうれしい。キッチンは匂いが混じると嫌なので、香りがないほうがいいですが、無香料というところもいいですね」 ■お手伝いも遊びのひとつに高松さんのアウトドア料理、スタイリングのコツはカラフルにすること。「グリーンや茶色などの、自然の色と調和するように、トマトの赤や葉っぱの緑、パプリカの黄色を足して、パッと華やかな気持ちになれるように考えています。子どもたちもトッピングが好きで、ピザなどに自由にトッピングしたり、何も言わずとも、花を摘んできてテーブルの上に飾ったり、松ぼっくりを置いたりしてコーディネートしてくれて、自然と美的センスも磨かれている気がします」自然が一番の先生だと話す高松さん。2人のお子さんも、あえてお願いすることもなく、お手伝いをするのが大好きになったそう。「キャンプだけでなく、家でもお手伝いしてくれます。外だと散らかってもイライラしないし、遊び感覚でやらせているうちに、家でも料理や配膳、食器を洗ってくれたりするようになりました。キャンプは非日常が楽しいので、わざわざ遊び道具を持っていかなくても、自然の中から遊ぶものを見つけて楽しんでいますね。テントを張るのも、今は順番をわかってきているのでアシストしてくれます。アウトドアでは何が危険なのか、知ることも大切。“火が熱い”ということも、野菜や肉を串に刺して、火の上の方に入れると温度が高いからすぐに焦げる、という風に実際に経験するとよくわかるし、それ自体がお手伝いすることにもつながっています」2つ違いの娘さんと息子さんは、ずっと2人で遊んでいるほど仲良し。キャンプなどを通して、協力し合う大切さを実感しているのかもしれません。「2人でずっと遊んでいてくれるので、お出かけがすごく楽ですね。お手伝いも競い合って、遊び感覚でするので楽しいようです。子育てでイライラしないコツは、家事も含めて、全部楽しいと伝えること。本人に任せると時間はかかるけど、最初はできなくてもいいという気持ちで、遊びのひとつにしてやらせて、私は別の作業をします。子どもたちが毎朝卵を割ってくれますが、だんだん上手になってくるし、任せてしまうとしっかりやってくれるようになったので、助かります」 <後編> でも引き続き、愛用品やアウトドアを通して学ぶ、高松さん流子育て術について伺います。 取材/文:赤木真弓 撮影:林ひろし[PR]サラヤ株式会社
2016年12月05日こんにちは。こじらせ美容オタク家のともです。夫婦関係がうまくいかないのは“妻のせいだ””夫のせいだ“と思って、いつのまにか仮面夫婦に……という流れはよくある話。でも、円満な夫婦生活を送っている家庭が、必ずしも妻の家事育児が完璧だったり、夫がイクメンで高収入だったり、と誰もがうらやむような妻や旦那であるわけでもないのです。要は相手がどうのこうのよりも、自分の思考のせいで夫婦関係をより悪化させている 場合があるということ。他人は変えられないけれど、自分の思考は変えられます!そこで、夫婦仲がうまくいかなくなる思考をご紹介しながら、円満な夫婦生活を送っている家庭の思考法を伝授します。●(1)「専業主婦は家事を完璧にこなして当然だ」と思っている『仕事から帰ってきて、妻は家にいるのに夕飯は一品だけ、部屋はほこりが気になっていた。でも妻が病気になって子どもの面倒を一人で見たとき、その大変さがわかった。子どもからずっと目を離せないから家事とか掃除とかしている暇はない。部屋が汚いのも納得』(30代男性/会社員)専業主婦でずっと家にいるのに、仕事から帰ってきたら夕飯がしょぼい、部屋が汚い……。「一体ずっと何をやっていたんだ〜!」と怒るような夫は論外。もちろん、やっていたのは“子どもの相手”。最低限の家事掃除はやった方がいいですが、育児も家事も文句のつけようがないぐらい完璧になんて無理な話。それは夫も理解すべき。●(2)「男性は子どもができたら早く帰ってくるものだ」と思っている『飲み会って、私から見ると遊んでいるようにしか思えない。私は外出することさえままならないのにずるい』(30代女性/主婦)これもママが陥りがちな思考。夫は子どもが産まれたら、子どもかわいさに飲みの誘いも断って毎日早く帰ってきてくれるもの……。しかし、現実はそうではありません。子どもが産まれても飲み歩くパパに嫌気がさしているママも多いハズ。しかし男性にとって飲みとは仕事である場合も多く、接待や仕事の人間関係を円滑にするために付き合っていることだってあるのです。さすがに毎日毎日飲み歩くのは許せませんが、飲むのも仕事の一部だ、ということは理解してあげましょう。そしてたとえ仕事でなくとも男性は飲むことで仕事のストレスを発散していることもあります。あまりにそれを押さえつけてしまうと家庭にそのストレスを持ちこんできてしまい、早く帰ってきても余計にギクシャク、喧嘩ばかりということも。お互いの好きなことはある程度制限せず、その代わりにママもたまにはパパに子どもを見てもらって外出、とちょうどいいバランスで“お互いたまに羽を伸ばすことを許す ”という考え方でいたほうが自分にも完璧を求められず楽ですよ。これは絶対ダメ、と思わないさじ加減が大事。●(3)お互いが「自分の方が大変だ」と思っている『専業主婦が夢で、やっと家で子育てする生活になったけれど、毎日毎日イヤイヤ期の子どもと過ごすことにストレスが爆発寸前……。夫は自由に外に出られるし、外の生活の方が刺激もあって楽しそうに見えてくる』(20代女性/専業主婦)ママが「私は思い通りにならない子どもの世話をしているのに、きちんとやれば評価される仕事ばかりできる夫はいいわね」と思いながら過ごす。一方、パパは「仕事の人間関係の板挟み、顧客には文句を言われ、仕事量は一人でこなせる量ではない……。それに比べてママは1日かわいい子どもと一緒に家にいられていいよな」と思いながら過ごす。当然ですが、このような考え方で毎日を過ごす夫婦は、うまくいきません。大切なのは“お互いがお互いに感謝する気持ち”。どっちの置かれた状況がいいとかではなく、どっちの立場にも幸せもあり、ストレスもある。お互いの立場を理解しようとする姿勢 がないと夫婦関係以前に、すべての人間関係はうまくいかないのです。どっちが大変なのか?と人はない物ねだりをするクセがありますが、どっちも大変なものは大変なのです。夫は子育てもして当たり前ですが、当たり前だから感謝をしないということではありません。お互いの大変なところに、たまには言葉として「ありがとう」と感謝の気持ちを表しましょうね。最終的にはあまり相手に期待しないことがコツ。相手に対する期待が大きくなるほど失望感も大きくなります。やってもらえればラッキーぐらいの心持ちでいる方が、これから先も長い夫婦生活がストレスを溜めずに続けられるでしょう。●ライター/とも(こじらせ美容オタク家)●モデル/福永桃子、藤沢リキヤ
2016年11月30日料理研究家の森崎友紀さんが、大人の男として推薦してくれたのは、真摯に料理に取り組み、自分の道を究めた、料理人たち。「おいしい料理やスイーツにはもちろん、それを作った人の努力や丁寧な仕事ぶりにも同じようにキュンとします。今回ご紹介する4人は、笑顔が素敵なのも共通点ですね」。お店がある方のところには、実際足を運ぶこともあるそうだが、「皆さん、それぞれ『天才』と呼ばれるほどの高い知名度と評価を持ちながら、常に進化しているところが素晴らしい。年を重ねるほど技が磨かれるというのは、ものを作る人間の理想です。また、ガツガツせずに、自分らしさを活かした料理やスイーツを作っているところも、大人の男ならではと感じます」(森崎さん)森崎さんが選ぶ、その4人とはこちら!■『カンテサンス』オーナーシェフ岸田周三ミシュランガイド東京で三ツ星を獲得したフレンチレストラン『カンテサンス』のオーナーシェフである岸田さん。「笑顔がとても素敵で、少年のような雰囲気の方。しかし、仕事になるとキリッとした顔つきに一変し、そのギャップにやられてしまいました。最初にお店に伺ったときは、出される料理がすべて素晴らしすぎて感動!その夜は眠れなくて、岸田さんのことを調べまくった思い出があります(笑)」■『Toshi Yoroizuka』オーナーシェフ、パティシエ鎧塚俊彦スラリとしてコックコートが似合うスーパーパティシエ、鎧塚さん。「スイーツに関しての情熱が半端ない方。スタッフに対しては厳しいですが、それだけ愛情を持って自分の作品を世に送り出しているからこそだと感じます。以前、仕事でご一緒させていただいたとき、15個のカップアイスクリームの試食をしたんですが、すべて一口でなく、完食していらして。すごく誠実だなと思いました」■『四川飯店』オーナーシェフ陳 建一中華の鉄人として一時代を築いた陳さんは、60歳になる今も四川飯店グループのオーナーシェフとして後進の指導にあたっている。「見ていると、料理を作ることはもちろん、教えるのが心底好きなんだなというのが伝わってきます。以前、陳さんの手を見たら、熟練した料理人ならではの、いかにも仕事ができそうな手をされていて、おお!と思いました。笑顔もキラキラしていて、みんなから愛される方です」■料理研究家土井善晴TV番組『おかずのクッキング』や『きょうの料理』などでおなじみの土井さん。最近は、バラエティ番組などに出演することも多い。「家庭料理をおいしく作る方法をわかりやすく教えてくれる方。独特のやわらかな関西弁が良い味を出していて、お話を聞いていると心が和みます。しかも、センスの良いユーモアと大人の茶目っ気があるところが、土井さんならでは。テレビで拝見するのが毎回楽しみです」◇森崎友紀さん料理研究家。料理教室「UNITY☆MAGENTA」を主宰。著書に『知識ゼロからの栄養学入門』(幻冬舎)、『森崎友紀の100円満腹レシピ』(宝島社)など。※『anan』2016年11月16日号より。文・重信 綾古屋美枝
2016年11月13日source:普段、夫婦で忙しくしていると、家庭内における役割を見直す機会ってなかなかないですよね?分担しているようで気づかないうちに“見えない家事・育児の負担”が片方だけになっていたり……。でも、そんな夫婦の役割分担が見えるようになる「夫婦が本音で話せる魔法のシート」があったら使ってみたいですよね?三尾 幸司1979年生まれ。3児のパパ。某IT企業で営業をしながら、ワークライフバランスを実現し、たまに組織改革やダイバーシティ、女性活用などの推進に取り組み。また、NPO法人コヂカラ・ニッポンのメンバーとして、コヂカラMBAプロジェクトを進めており、子ども向けのキャリア教育やビジネスワークショップを実施。大手企業の社員の子どもや沖縄の高校生など、幅広く講演やワークショップを実施。プライベートでは小中一貫校のPTA会長(4年目)として活動中。厚生労働省の「イクボスアワード2016 特別奨励賞」を受賞。「夫婦が本音で話せる魔法のシート」の活用術3つ今回は、夫婦にありがちな役割分担について、先日参加した「内閣府男女共同参画局」が主催のワークショップ『夫婦が本音で話せる魔法のシート ○○家作戦会議』を参考にお話したいと思います!まず、男女共同参画局のホームページにある、“魔法のシート”を活用します。Photo by Authorその1「素直な気持ちを伝えてみよう」今の生活の満足度と、もっと時間を使いたいことを考えます。そして、自分のパートナーに対して、「ここは満足しているけど、もっとこうしてほしい。その分、ここはがんばります!」ということを書いて、相手に説明しましょう。このように紙に書いて話し合うと、普段言いにくいことも言うことができますし、言われてイラッとすることでもすんなり受け入れられている感じがします。ある夫婦は、もっと旦那さんが料理をしたいという想いがあり、「そんなこと思ってたんだ!」と奥さんが知らなかったと驚いていました。 その2「2人の今を再確認!」次に1日の時間の使い方について話し合いましょう。1時間単位で現在の時間の使い方を書いていき、次に理想の時間の使い方を書きます。そこに少なからず“ギャップ”が出てくるので、夫婦間で話をしてどうやってお互い理想に近づけるかということを考えます。この作業のいいところは、お互いの時間の使い方を見ることで、大変さを理解しあったり、相手のやりたいことがわかるということです。問題解決をすることも重要ですが、自分たちの負担感を見えるようにして、お互いのことをわかりあうことも大切なことですね。 その3「家のことをシェアしよう」このパートでは、家のタスクで重要なものを挙げていき、夫婦での負担度合いを“見える化”します。そして負担が高いものについてはどうすればよいか、問題解決を夫婦で考えます。筆者の夫婦では、掃除に時間がかかるということで「ロボット掃除機を購入しようか」と考えたり、ママの買い物の負担が大きいので、「筆者が子どものお迎えの日はついでに買い物をしてこよう」など、問題解決のアイデアを出すことができました。このように普段なかなか話し合えないような家事について、話す機会があったのは貴重です。ワークショップの第2部では、特に“男性がすぐにできる料理”をテーマに、実際に料理の作り方を教えてもらって作りました。 夫に作らせたい!カンタンおすすめ「男料理」筆者も子どもと一緒に楽しく“ポトフ”を作ってみました。Photo by Author奥さんとしては、旦那さんに料理をやってもらうことはうれしいことなのですが、「やるならきちんと片づけをしてほしい」という要望が多いようです。そういった意味でキッチンが汚れるから料理をしてほしくないという声もあるようなのですが、そういう男性のためにもポトフのような鍋料理はオススメなんだそうです!切った野菜を入れておくボールも必要ないので散らからないですし、切るのも1~2回なので手間もかからず、他の食器も使う必要がない、片づけも楽と“一石二鳥の料理”なんです。Photo by Author片づけも鍋と食器だけで作る過程で出てくる食器もなく、作って食べて片づけるのに1時間程度で終わるのでびっくり。また、ポトフのスープにごはんを入れて食べたり、残ったら翌日また違う具材を入れて料理したり、活用の幅も大きく、初心者の男性にはぴったりな料理だと思います。このように男性が苦手と思っている家事や育児のハードルを下げるとやる気も出てきますし、それがきっかけではまっていく方も多いのではないでしょうか。 「夫婦が本音で話せる魔法のシート」は内閣府のホームページから誰でもダウンロードができます。夫婦間でシートを活用して、お互いのことを話し合ってみてはいかがでしょうか?ただ、ここで重要なのは押し付け合いをしないこと。お互い歩み寄って議論できるといい関係が築いていけると思います。 【参考・画像】※ 『夫婦が本音で話せる魔法のシート○○家作戦会議』 – 内閣府男女共同参画局※ Phovoir / Shutterstock
2016年10月27日夫婦ってなんだろう?そんな問いにヒントを与えてくれたのがニューフォイルから出版された写真詩集「メオトパンドラ」でした。写真家のキッチンミノルさんが雑誌「AERA」で共働き夫婦を追って連載。自身も被写体となった詩人の桑原滝弥さんが100組の夫婦を厳選し、詩を添えて紹介されていました。今回は詩人桑原滝弥さんの先行出版ライブの様子と合わせて本書を紹介します!10年先の未来を見つめて撮る、雑誌「AERA」の人気連載から生まれた写真詩集 キッチンミノルさんは雑誌「AERA」で7年間、350組の共働き夫婦を撮影してきました。その中から、桑原滝弥さんが100組を選び詩を書き下ろし一冊に。写真家のキッチンミノルさんはすべての夫婦に「視線の先に10年後の家族の風景があると思ってください」と言って撮影。それぞれの夫婦は見る方向もバラバラだったり真顔だったり。そのアンバランスさが、夫婦の日常を覗かせてくれるような気がしました。同じ空気を持つ夫婦は一組もない。「ほかと違ってもいい」という安心感を覚えました。桑原滝弥という詩人が放つエネルギー原宿クロコダイルにて自作の詩を朗読する桑原さん8/28に行われた桑原滝弥さんのライブ会場で、写真詩集が先行販売されました。桑原さんはスキンヘッドに柄シャツを羽織る、お洒落な男性という印象を持つかた。しかし、詩を聴いているとどことなく『女性』的な部分も感じさせる。イベント後もスタッフを労い、お客さんにも柔和な笑みを向けるなど、丁寧に人と接する姿に優しさを感じました。「メオトパンドラ」に添えられた詩も、桑原さんが写真を見て率直に感じた“人”への気持ちが綴られていて、まるで家族の一員になったかのような感覚を覚えました。夫婦ってなんだろう?に対する答えとは写真家のキッチンミノルさん(左)、詩人の桑原滝弥さん(右)「夫婦ってなんだろう?」 もちろん十人十色なので、正解はありません。でも、本書に出てくる100組の夫婦、お二人があとがきで描いている夫婦像などから「あ、理想の夫婦像だ」「うちに似ているかも」が見つかるかもしれません。筆者は結婚の経験はないですが、この写真詩集を通して夫婦とは、『二人でありながら一つでもある。一人ずつ別個として存在しながらも、一共同体でもある』ということを感じました。無理に形式的に相手に寄り添わずとも、個でありつつ結びついていられるから夫婦なのかもしれません。夫婦ってなんだろうって思った時に、オススメの一冊です。『メオトパンドラ』(ニューフォイル)ライター:村上彩乃
2016年10月06日日本から飛行機で3~4時間で到着。時差もほとんどないことから、子連れでも比較的ラクに行けるということで注目の台湾。料理家の内田真美さんはいち早くその魅力の虜(とりこ)になり、15年以上台湾に通い続けています。そんな内田さんの最新刊『私的台湾食記帖』(アノニマ・スタジオ)では、食通の内田さんが厳選した、台北、台中のおいしい料理やデザートだけでなく、子連れでの旅行先としての台湾のおすすめスポットや、子どもと旅するコツもたくさん掲載されています。そこで内田さんに、台湾の魅力や子どもと一緒に楽しむ秘訣など、たっぷり伺いました。■治安もよく、子ども連れにも寛容な台湾の人々7歳の娘さんを持つ、お母さんでもある内田さん。初めての外国旅行は台湾と決めていたそう。「娘が初めて行ったのは2歳半のとき。移動はタクシーやMRT(地下鉄)を使いますが、『今日はこのエリア』と決めて歩くと、子どもも楽しいし、言葉や町並みで、ちゃんと外国だとわかるんですね。自然な形で外国の文化を感じ取れるのがいいなと思って。施設の中でアクティビティとなると、どこの国でも一緒になっちゃうから、子どもは少し広い公園などで現地の子に混じって遊んで、私たちも散歩をすると、ちょうどいい具合にお腹が空くんです(笑)」「台湾の人はもともと優しいですが、子どもと一緒なら、さらに優しく微笑んでくれるんです。たとえ泣いたりふざけたりしても、“子どもはそういうもの”と、男性もニコニコしてくれます。小さい赤ちゃんを連れて遅い時間にお茶を飲んでいるのも普通なので、こちらも気兼ねなく歩き回れるし、場所やマナーに気をつければ治安もいいので、晩ごはんを食べたあとに女性と子どもだけでデザートの店まで繁華街を散歩するのも怖くない。子ども連れだとまず外出というだけで荷物が多いし、気配りすることがいっぱい。外国なら治安や移動手段も気を遣わなくてはいけないけど、ほかの国に比べると比較的治安もいいので、緊張しなくていいと思います」街中にある松山空港を使うと、台北の主要なホテルまでタクシーで15〜20分。着いてからすぐに荷物を置けて、帰りもギリギリまでホテルに荷物を預けられ、移動距離が短いから楽、という点でも、子連れでも無理なく行けるのだそう。 ■お米や麺類、小さな子どもが食べられるメニューも豊富さらにお米や麺類など、子どもが食べられるものが多いのも嬉しいポイント。本には、内田さんならではのおすすめメニューの組み合わせが掲載されていて、そのまま注文したくなります。「辛いものだけ気をつけてあげれば、塩分も糖分も低いから、子どもに食べさせやすいですね。果物も豊富で、豆や芋を使ったデザートも多く、外食がしやすいです。素食文化があるし、オーガニックスーパーも多いんです」内田さんが子連れで台湾を旅する上で、気をつけていることは?「台湾は漢字文化だから、必ずメモ帳とペンを持ち歩きます。事前に食べたいものや行きたい場所を調べて、メモして見せればわかってくれます。台湾の人は何を言いたいのか、すごく汲み取ってくれるんですよね。それから、ホテル選びで大切にしているのは、日本語が通じるホテルの、できるだけ広い部屋に泊まることと海外保険に入ること。子どもといると予想のつかないことがあるので、それは安心代と思ってお金をかけたいです。1日1万円の予算があれば十分に楽しめるので、使い切れる分だけお金を換金するのがポイント。できれば4泊以上で、余裕があるとゆっくり楽しめます」「子どもがいると、事前にピックアップしていた観光ポイントでも、とりこぼして当たり前。思い通りにいかないのはわかっているから、ゆっくり動くのが前提です。大人だけで行くと欲望の渦に巻き込まれて、スタンプラリーのような感じになってしまうけど、子どもがいると子どもたちに都合を合わせるので、次にどこに行くか、ゆるくスケジュールを決められるのが気持ちいいんです。台湾はすぐに行ける距離にあるし、のんびりしに行くところ。だから詰め込まないで、行けなかったらまた次の楽しみにすることですね」 ■台湾旅行におすすめの時期、おすすめのグルメは?そんな内田さんのおすすめは、女友達との旅行。「食事のことを思うと、いろいろ注文したいから、大人数で行きたいですよね。全日程一緒にするのが難しい場合は、ホテルだけ同じにしておくんです。大人4人と子ども1人だとタクシーにも乗りやすいので、おすすめ。友人同士だと協力して楽しく過ごそうとするし、子ども連れが何組か集まると、子ども同士で遊んでくれるというメリットもあります。なので、たとえば市場に行くときは、子どもたちを公園で見ている側と買い出しに行く側と分かれたり、子どもがいない友人がスパに行く間、子どもチームはお昼寝をしにホテルに帰ったり。現地のカフェや商業施設ではWi-Fiも飛んでいて連絡も取り合えるので、フレキシブルに各自が楽しめます」もっともおすすめの時期は、気候がよくて雨の少ない10月ごろだといいますが、夏休みに行く人にアドバイスは?「夏は、果物と冷たいデザートのおいしさが詰まっています。でも尋常じゃない暑さと湿度なので、小さいお子さんがいる方は気をつけて。建物内は冷房が効いていて寒暖の差があるので、寒さ対策もしてくださいね。体が疲れやすくなるので、一度ホテルに戻ってシャワーを浴びてリセットしたり、プールで遊んだりするのもおすすめです」 ■情報収集は現地の人のブログやSNSで普段から友人を案内することが多いという内田さん。情報は、最近は現地の人のブログやSNSから得ているのだそう。「初めて行く人がいるときは、台湾を好きになってほしいし、外したくないから大定番の店を中心にまわります。だから今回の本は、初心者の方向けに大定番ばかりをご紹介しています。さらにお子さん連れでも安心して着席できて、食べられるものがあり、小綺麗なところ。また、きれいなトイレがあるというのもポイントです」子連れママにこれ以上ないくらい、優しい目線で書かれた本書。これを片手に、子どもと一緒に台湾に行きたくなります。最後に、内田さんから日々子育てを頑張るお母さんたちへメッセージ。「治安がよくて、子どもに優しくしてくれるから動きやすいです。ふだん子育てを頑張っていらっしゃると思いますが、台湾ではみんなが子連れを優しく受け入れてくれて、子どもと楽しく生きていることをすごく肯定されるので、満たされます。満たされると、家族にも子どもにも優しくできるんです。私は台湾に助けてもらっていて、いつもパワーをチャージされるので、ぜひお母さんたちに台湾に子連れで行って、少しでも気を緩ませてもらえたらいいなと思います。デザートにお茶、おいしいものを食べてゆっくりして、スパやマッサージでリラックスする。お母さんたちにとってはご褒美みたいな時間になると思います」今回取材に協力してくださった、内田真美さんの新刊『 私的台湾食記帖 』(内田真美・著/アノニマ・スタジオ)
2016年07月01日料理研究家でタレントの森崎友紀(36)が16日、オフィシャルブログを通じ、3,500グラムの第1子を出産したことを報告した。森崎は「ついに、出産しました!!」の書き出しに続いて、「こんな神秘的な体験は産まれて初めてです。それに、長いお産だったので…安堵と感動でずっと泣いてました」と回顧。「長~い長い陣痛を経てのお産だったので、いざ、いきむ段階になると、早過ぎてみんなびっくりしてました」と心境を記した。また、陣痛に耐え切れずに「もういいです、もう無理です!お腹切ってください!」とあきらめそうになったが、立ち会った夫に「一緒に頑張って乗り切ろう」と励まされたという。「今となっては、本当に、耐えてよかったです」と胸をなでおろし、「旦那さんありがとう」と夫への感謝をつづっている。同ブログでは「管理栄養士の初めての妊娠!!週別日記」として出産までの日々を伝えていたが、今後は「管理栄養士の初めての育児日記」として更新。「これからもいろいろ書きたいと思います。よろしくお願いします」と呼びかけている。
2016年06月16日“世界一セクシーな男”ブラッドリー・クーパーの主演最新作『二ツ星の料理人』のイベント試写会が6月1日(水)KADOKAWA神楽座ホールで行われ、料理研究家のコウケンテツとレストランジャーナリストの犬養裕美子が登壇し、美食トークを繰り広げた。『二ツ星の料理人』は人生につまずいたワケありの元二ツ星シェフが、復活をかけてミシュランの三ツ星に挑む美食エンターテインメント。『世界にひとつのプレイブック』『アメリカン・ハッスル』『アメリカン・スナイパー』で3年連続アカデミー賞にノミネートされた実力派俳優ブラッドリーがシェフに扮し、ロンドンのフレンチレストランを舞台に、新しい仲間たちと世界一のレストランを目指して奮闘する。ブラッドリーが劇中で実際に着用した衣装を纏い登場したコウさんは、映画について「カメラワークとか厨房の躍動感が視覚的にも楽しめます。シェフは世界的に見ても個性的な人が多くて、人間ドラマとしてもいいですよね」と、シェフの実態にもリアルに迫っていると称賛した。作品内では女性シェフの活躍も描いている。犬養さんも現に女性シェフが増えてきていると言及し、「人手と才能の問題もありますし、仕事のできる女性はたくさんいます。これからは女性の時代です」とキッパリ話すと、コウさんは「その通りですね…」と男性シェフの立場として、やや気弱な笑みを見せた。コウさんは、駆け出し時代は料理に没頭のあまり、奥さんを忘れたりということもあったと話す。コウさんは、「駆け出しの頃は、とにかく24時間じゃなくて30時間料理を作ってるつもりでした。奥さんへのフォローは、料理の世界なので料理で返すというか、美味しい料理を食べてもらうことでした」と感謝の気持ちをにじませると、犬養さんも「やっぱり愛情がこもった料理が一番おいしいんですよね」と、羨ましそうに遠い目をしていた。『二ツ星の料理人』は6月11日(土)より角川シネマ有楽町、新宿ピカデリー、渋谷シネパレスほか全国にて公開。(cinamacafe.net)
2016年06月01日夫婦共働きが増加する近年。平日はもちろん、週末でも夫婦そろってゆっくり夕食を取ることが難しいという家庭も多いのではないだろうか。そんな実態を夫や妻たちはどう感じているのかを探るべく、水産練り製品を主体としたチルド食品事業を中心に事業展開を行っている株式会社紀文食品は、「週末の食卓」をテーマに、全国の30代~40代の既婚男女400人を対象として調査を実施した。幸せな食卓には「楽しい話題・会話」がマストまずは週末に家で夕食をとる際に、「大切だと思う事」と「実行している事」を質問。「大切だと思う事」と「実行している事」ともに最も多かった回答は「楽しい話題・会話」。しかし、「大切だと思う事」での回答が87.0%だったのに対して、「実行している事」での回答は69.8%と、17.2ポイントの差があった。「楽しい話題・会話」が大切だと思ってはいるものの、実行できていない家庭も存在することが明らかになった。【大切だと思う事TOP5】【実行している事TOP5】「ありがとう」を言えていない夫が約4割!次に、週末の自宅での夕食中、「妻が言われて嬉しい事」「夫が言った方がいいと思うが言えていない事」をそれぞれリサーチ。「妻が言われて嬉しい事」の第1位は「料理に対する感謝の一言」で83.5%。しかし一方で、「夫が言った方がいいと思うが言えていない事」の第1位も、「料理に対する感謝の一言」38.5%という結果に。幸せな食卓を実現するには、夫から妻への「料理に対する感謝の一言」が鍵となることがうかがえる。【妻が言われて嬉しい事 TOP5】【夫が言った方がいいと思うことが言えてない事 TOP5】「お洒落な料理」はカフェorバルメニュー食卓の幸福度をアップさせるには、楽しい会話や感謝の言葉が生まれるきっかけとなる料理を用意することも有効だ。例えばカフェやレストランをイメージさせるような、お洒落な料理が並べば自然と会話も弾むはず。同調査にて「お洒落なイメージだと思う料理」を聞いたところ、最も多かった回答は「カフェメニュー」45.5%で、次いで「バルメニュー」35.3%となった。特に女性は、「カフェメニュー」が5割以上、「バルメニュー」が4割以上と、多くの人がお洒落だと思っているようだ。簡単なバル料理を作るなら「練り物」がおすすめ!会話や感謝の言葉が生まれるお洒落メニューを手軽に作りたいときにおすすめなのが「練り物」。紀文では「練り物を使った簡単なバル料理」を紹介している。【メニュー例】魚河岸あげ®の炙りチーズ■材料(2人分)・紀文 魚河岸あげ®・ミニトマト・ブラックオリーブ(種なし)・バジル・モッツァレラチーズ・パルメザンチーズA:イタリアンドレッシングA:ごま昆布■作り方①:魚河岸あげ®は十文字の4等分にし、よく混ぜたAとあえる。②:①を耐熱皿に盛り付け、食べやすい大きさに切ったミニトマト、オリーブ、モッツァレラチーズをのせ、パルメザンチーズをかけてトースターで焼く。③:最後にバジルを添える。※お好みでAに魚河岸あげ®を5~15分漬け込むとより味に深みが出ます。※2種のチーズはミックスチーズでも代用可能です。※イタリアンドレッシングはご家庭にあるドレッシングでも代用可能です。練り製品を使ったお洒落なバルメニューは、短時間で完成するため、忙しい共働きの夫婦にもおすすめ。“楽しい会話”のきっかけとなるバルメニューを囲みながら、週末の食卓を夫婦そろって過ごしてみては?
2016年04月07日料理はとにかくめんどくさいもの。やっとキッチンに鍋や食材をまとめられたと思ったら、料理中は調味料やお皿を出したりしまったりの繰り返し……。あれこれやることが多くて、食べた後には疲れ切ってしまって、「もう片づけしたくない」とあきらめてしまうこともありますよね。段取りよく料理するには、一体どうすればいいのでしょうか?いちばん手っ取り早いのは、料理経験が長いプロに秘訣を教えてもらうこと。そこで、レシピエッセイ『料理嫌いだった私が「365日×15年」毎日台所に立ち続けた理由』(ぴあ)の著者で「MIIKU日本味育協会」代表の料理家・宮川順子さんに、料理下手でもできる段取り術についてお伺いしました。■段取りは冷蔵庫チェックからスタート宮川さんは著書のなかで、料理をするときのルールとして「1食に1時間以上かけない」ことを挙げています。そのために大切なのは、献立を決める前に、とりあえず冷蔵庫のなかをチェックしてみること。冷蔵庫に料理のメインになる肉・魚はあるのかをチェックし、なければ足りないものを買いに行くわけですが、そのときにもポイントがあるというのです。「豚肉を買うにしても、薄切り肉以外にも生姜焼き用、とんかつ用と、とりあえず何日分か買っておきます。切ってある肉は傷みやすいので、軽く塩をふってキッチンペーパーで水気をふき取り、フリーザーバッグに入れて冷蔵庫へ。塊の肉は、弱火で下茹でしておきます。そうすればあとは野菜などと煮るか食べやすく切って焼くかして、好みの味をつけるだけ」みりんと醤油なら和風、トマトを入れたらイタリアン、ハーブや香味野菜を加えたらフレンチになるというわけです。宮川さんによると、とりあえずなにも考えず、塊の肉は買ってきたら鍋に入れて弱火でコトコト串が通るくらいまで煮ておけばOK。料理が苦手でも、それくらいならなんとかできそうですね。また、切ってある肉は、下味(塩・酒、たれ)をつけてピチッとラップしておけばいいとか。あとは煮るか、焼くかすればできあがりです。■とりあえずお湯を沸かして食材を切る慣れてくると、その日の気分に合った一品がパパッとできてしまうのだといいます。たとえば宮川さんの料理教室では、献立を決めずに肉や魚、旬の野菜を用意して、とりあえずお湯を沸かすところからはじめるのだとか。「お湯を沸かして、野菜を下茹でする、ティーバッグ状のだしパックを入れておく。その間に献立を考えます。たとえばダイコン、キュウリと魚があったら、まずはダイコンを薄切りにして塩をふっておきます。しんなりするまでには時間があります。その間にサク(ブロック)で買った魚を切って刺身にしちゃいましょう。ちなみに魚は刺身の状態で買うより、サクで買ったほうが絶対にいいですよ」なぜなら魚は切って刺身にした状態だと傷みやすく、味も落ちるものだから。また、腐敗を防ぐために、刺身のつまは薬品まみれです。さらに、サクなら同じ値段で量は刺身の倍くらいです。「食べやすく切った魚には軽くパラパラ塩をふり、しばらく置くと余分な水分と生臭みが抜けます。その間にキュウリを薄切りにして、水気をふき取った魚とレモン汁で和えて」これでもう1品できあがり、次の料理がつくれます。だしが取れたから、半分を味噌汁用に、半分にしょう油とみりんを1:1の割合で加えれば、和風の煮ものとしてどんな食材にも使えるそうです。「ダイコンも丸々1本買えば、いろんな料理に使えます。先の細い方は、大根おろしにしてすぐ食べられる。上の方は薄切りにして塩をふって、レモン汁少々をかければ和え物になります。真ん中は輪切りにして、米のとぎ汁で下茹でする。とりあえず切って柔らかくしておけばなにかに使えます」宮川さんによれば、こういうことが大切。毎日じゃなくても、時間があるときに食材をまとめて買って、とりあえず下準備からはじめるということだけ覚えておけば大丈夫だといいます。段取り上手になるための秘訣は、「とりあえず下準備」!まずは、お湯を沸かす。そのお湯でだしをとる、下茹でする。切った魚に塩をふる、野菜を切るだけ。■段取り上手になれば自家製ツナも簡単ちなみに、段取りさえ覚えれば、たいていの料理は自分で手づくりできるそうです。缶詰に入ったマグロのオイル煮、いわゆる「ツナ」も自宅で手づくりできるとか。それも、マグロ・水・白ワイン・塩を鍋に入れて軽く煮るだけでいいというのです。「ツナは缶詰に入ったものを買うより、家でつくるほうがずっとおいしいしお得です。手づくりなら、ツナ缶の残り汁もムダにすることなくおいしく食べられます。まず鍋にお酒(日本酒か白ワイン)と水を1:2の割合で入れ、マグロの塊、塩少々、あればローリエか好みのハーブを入れて、弱火で5分くらい煮込みます。火を止めて冷ましたら、マグロの塊とオリーブオイルなど好みの油とフリーザーバッグに入れて軽くもみこむ。そのままで、海苔やゴマと一緒にごはんに乗せて食べると、たまらなくおいしいですよ」聞いただけでもう、マグロのいい香りが浮かんできますね。鍋に残った煮汁には、マグロのうまみがたっぷり凝縮されています。野菜をきざんで加えれば、スープにもなります。マグロは本マグロではなく、安いキハダマグロやビンナガマグロでOK。カツオやサバでもつくることができるそうです。*食材を買ったらすぐ下準備だけしておくことを習慣にすれば、確かに1食1時間もかからずにつくれそうですね。今回おいしい料理をつくるための段取りと、手づくりツナの作り方を教えてくれた宮川さんの著書『料理嫌いだった私が「365日×15年」毎日台所に立ち続けた理由』には、料理に関する悩みの解決ヒントがたくさん詰まっています。レシピももちろんあるのですが、料理そのものの考え方が書かれているので、料理初心者でも挑戦しやすいのが魅力です。ぜひ料理が好きじゃない、得意じゃないと自覚している女性こそ手に取ってみてください!(文/ぱるぱる) 【取材協力】※宮川順子・・・1957年福岡県生まれ。「MIIKU(社)日本味育協会」代表。長男のアレルギーを機に、親子共々の「食の重要性」を実感。実家の料理屋での記憶や友人シェフのアドバイスで、オーガニック食品による無添加手作りを実践。2人の子供の子育てが一段落後、自分の体験をもとに添加物のない、簡単でおいしい家庭料理を伝えたいと教室をスタート。各種資格を取得後、現在は「心と体に美味しい食卓」の周知拡大を目指し、料理教室を主宰すると共に、食業界のプロや一般に向けて、広く味覚教育講師や資格試験講師、商品開発のアドバイザーなども務めている。 【参考】※宮川順子(2015)『料理嫌いだった私が「365日×15年」毎日台所に立ち続けた理由』ぴあ
2016年03月21日世界三大料理といえば、フランス料理と中華料理、そしてトルコ料理。ただしトルコ料理は、ケバブくらいしか知らない方も多いかもしれません。肉の塊をスライスする「ドネルケバブ」は、たしかにおなじみになりましたが……。でも、ケバブ以外にもトルコ料理はバリエーション豊か。日本人の口にも合うものが多いのです。また、日本製粉株式会社が日本・トルコ協会主催「第56回トルコ料理教室」に協賛したり、世界の朝食を提供するレストラン『WORLD BREAKFAST ALLDAY』でトルコの朝食が始まったり、2016年はますますトルコ料理に注目が集まっています。とはいえ「食べてみたい!」と思っても、一体どのお店がいいのかわからない方もいるはず。そこで今回は、料理家である筆者が実際に行って確かめた、トルコ料理の名店をご紹介します。■1:食べ放題が非常にお得なお店「レストランザクロ」まずは、もっともリーズナブルなトルコ料理店、西日暮里の「レストランザクロ」から。一見、雑貨屋さんかなと思ってしまうような店構え。しかも、店内をのぞいてみるとテーブルがありません。というのもこのお店、絨毯の上に座って食べるスタイルなのです。さらに驚きなのは、その名も「食べきれないコース」というコースメニュー。たった2,000円で食べ放題。シシケバブ、クピデケバブ、パガリポロ、マイチェなどおまかせメニューが続々と出てきます。アラカルトメニューもありますが、そのお得さから、ほとんどの人がこの食べきれないコースを注文するのだとか。3人以上でコースを予約すると、水タバコも1台ついてくるのでさらにお得。飲み放題をつけたい場合には事前に3人以上で予約すれば、「食べきれない・飲みきれないコース」が3,000円。もう、驚きの連続です。なお、毎晩20時からベリーダンスショーがあるため19時半からは500円のダンスチャージが必要となります。ちなみにベリーダンスタイムは全員強制参加なので、覚悟してのぞみましょう。このお店は、突然トルコの衣装を着させられるなど、オーナーのアリさんのテンションの高さでも有名。ぜひ、万全の胃袋と万全のテンションで行ってください。また、とってもかわいいトルコのモザイクランプづくり体験もできるので、こちらもオススメです。■2:日本初のトルコ料理レストラン「イスタンブール」創業1988年の日本初のトルコ料理レストランは、その名も「イスタンブール」。当初は新宿にオープンし、現在は赤坂と銀座にも店を構えます。店名のついた「イスタンブールコース」は2名様から。全9品で4,750円。スープからはじまり、サラダ、前菜、オリーブオイル料理、日替わり料理、揚げ物料理が2品。さらにメインディッシュは4種ケバブの盛り合わせ。メインディッシュは魚料理にすることもできます。そして最後に、デザートとチャイが出てきて、他にもエクメックと呼ばれるトルコのパンもつきます。イスタンブールコースはボリューム満点なので、もう少しライトにしたい方には「シェフのおすすめコース」がおすすめ。こちらはイスタンブールコースから揚げ物1種とオリーブオイル料理を除いた全7品で、お一人3,800円です。ちなみに、赤坂店と銀座店ではランチタイムも営業。ケバブ料理や日替わりのトルコ料理をいただくことができます。スープ・サラダ・ドリンクつきで1,000円、デザートはプラス200円とお手ごろなお値段です。ぜひ、トルコならではの「おもてなしの心」を体感してみてください。■3:トルコ宮廷料理が味わえる高級店「ブルガズ アダ」最後は、かつてのオスマン帝国の宮廷料理を味わうことができる麻布十番の「ブルガズ アダ」。オスマン帝国の後継国家がトルコなので、トルコ料理を語るにあたってはオスマン帝国の食文化を無視できません。ブルガズ アダではなんと、歴代の皇帝たちに供された門外不出のレシピを味わうことができます。そのレシピを継承しているレストランは、世界でたった3軒。トルコの首都であるイスタンブールに2軒と、このブルガズ アダだけ。営業はディナータイムのみで、アラカルトメニューは21時以降のオーダーなので、基本はコース料理となります。全7品の「ヴェズィルの舌鼓」は、アミューズからはじまりパン、メゼを華やかに盛り合わせた前菜盛り合わせ、スープ、サラダ。主菜は本日の魚介料理、スプリングラムチョップグリル エーゲ海地方のタイムの香り、スパイスが優しく香るマリネしたヒナ鶏モモ肉のジューシーなグリル、トルコ産フェタチーズ・ハーブ・ポテトのマッシュを宮崎ハーブ牛フィレ肉でロールしたローストのなかからお好きな一品を。そしてデザートとチャイで7,700円。その他、全8品の「スルタンの宴」は8,800円。2日前までに要予約の「パーディシャの至福」は全10品で13,200円。イスタンブールまでいかずとも歴代皇帝が食べた料理が味わえるのですから、ぜひ一度は味わってみたいものです。*気になるお店はありましたか?すべて都内で、初めてトルコ料理を食べる方にもピッタリ。ぜひ足を運んでみてください。(文/料理家・まつながなお) 【参考】※レストランザクロ※イスタンブール※ブルガズ アダ
2016年03月15日忙しいと、ついコンビニや外食で済ませてしまいがち。手づくりしたほうがいいと頭ではわかっていても、体は楽なほうに流されてしまうものですよね。一体どうすれば、料理を習慣にできるのでしょうか?そんな悩みを解決するには、毎日料理をしている先輩女性に秘訣を教わるのがいちばん。そこで、レシピエッセイ『料理嫌いだった私が「365日×15年」毎日台所に立ち続けた理由』(ぴあ)の著者で 「MIIKU日本味育協会」代表の料理家・宮川順子さんにお話を伺いました。■手づくりをはじめたのは息子のアレルギーのためいまは料理家として活躍されている宮川さんですが、結婚前はファッション業界に勤め、お仕事が大好きで外食ばかりだったのだとか。また、独身時代はバブル全盛期で、連日一流レストランやホテルで豪華な食事を楽しんでいたそうです。しかし、幼いころから喘息持ちだった宮川さんは、不規則な生活と暴飲暴食がたたって体がボロボロに。人生を見つめなおした結果、寿退社の道を選んでバリキャリOLから専業主婦へと180°方向転換したのだそうです。結婚して子どもを産むまでは、家庭より仕事に生き甲斐を感じるタイプだった宮川さん。外食中心で料理はほとんどしないようなバブリーOLが、なぜ食に興味を持ち、毎日料理をするになり、料理研究家にまで登りつめたのか。そこには、「やらないといけない状況になったから」という理由もあったそうです。「息子が生後3か月でアトピー性皮膚炎を発症し、全身に発疹ができるような状態。かゆみで一晩中泣きどおしになることもあり、私は子育てに疲れ切っていました。医師に相談したところ、『毎日の食事を通じて体質を変えるしかない』とのこと。そこで、化学調味料や添加物を使わない料理を毎日手づくりするしかなくなったんです」(宮川さん)ちなみに著書内には、「料理嫌い」とはっきり書かれています。料理が好きじゃなくても、毎日料理することは可能なのです。まずは「背に腹はかえられない」と一大決心することも、続けるためには重要なのかもしれません。■自分の料理を「食べてくれないと嫌」だったからさらにお話を聞くと、宮川さんの育った環境も大きく関係していました。「料理は私の実家では母が仕出し屋(いまでいうケータリング)を営んでいました。調理場ではやっぱり、ダンドリが大事です。手順を間違えて人様に出せない料理になってしまったら、商売にならないし『食材に悪いだろ!』となります。厳しいと感じるかもしれませんが、いっていることは正しいんです。家族に出す料理も、おいしくなきゃダメ、食べてくれなければ嫌でしょう。私だっておいしさの法則に気づくまでは、煮物の味つけに失敗して、カレー粉を入れてごまかしたこともあるんですよ」(宮川さん)つまり、「食材を無駄にしたくない!」という強い気持ちと「家族においしい料理を食べてほしい!」という愛情も、毎日の料理の大きなモチベーションだった様子。たとえ自分のための料理でも、「いつか自分の料理を食べてほしい」と思うと毎日料理をしたくなるのではないでしょうか。いま、食品ロスは社会問題にもなっています。料理するときは、「買った食材は誠意をもっておいしく使い切る」と考えることも大事なんですよね。■まずはNHK『きょうの料理』レシピをつくろうそれでは、料理初心者はどんな料理からはじめればいいのでしょうか?宮川さんは最初、『きょうの料理』をメモしていたそうです。「寿退社して専業主婦になったものの、最初は料理の基本すら知りませんから、NHKの『きょうの料理』をテレビにかじりつくようにして見ていました。毎日放送時間にテレビの前に座ってメモを取るんです。結婚するまで料理なんてしなかったんだから、最初はもう、失敗の連続ですよ。だけどやらなきゃいけないから、まず失敗の原因を考えます。『うまくいったときとうまくいかないときでなにが違うの?』『野菜を切って塩をふっただけなのにおいしい』『この間と同じように作ったはずなのに、なにか違う』『あっちのスーパーよりこっちの店の野菜の方がおいしい』『そもそも、なんで店によって食材の値段が違うの?』そういう疑問が、どんどん積み重なっていくわけです」(宮川さん)料理番組を見るなら『きょうの料理』で!ホームページでもレシピが公開されているので、これなら真似できそうですね。■料理セミナーに行って専門家に話を聞いてみよう料理も、スポーツと同じ。上達するためには、やっぱり専門家の話を聞くことが大事。宮川さんは料理家になる前、セミナーへ行きまくったそうです。「結婚して夫の転勤に伴い福井に引っ越しましたが、7年後に私はまた東京に戻ることができました。東京では、ちょっとお金を払うだけで有名なシェフのセミナーが受けられる。一流シェフなんて地方ではアイドルのような存在で、直接話を聞くなんて考えられないことでした。シェフの書いた本を読んでつくってみて、『本当にこれで合っているの?』と悩んでいたわけですが、直接話を聞くと、本に書いていないダンドリがたくさんあることがわかるんです。目からウロコが落ちる思いで、有名シェフのセミナーや大学の公開講座に行きまくりました。一生懸命メモを取って聞くんです。そこでやっぱり、毎日料理をしている中で自分がやっていることの意味がわかってくる。自己流のやり方が意外と当たっていてびっくり!自信が湧きました。自分がつくった料理を家族に食べてもらうのに、まずいとはいわせたくないですよね。おいしさの法則がわかって、最小限の労力で最大限においしい料理がつくれたら、しめたものじゃないですか」(宮川さん)たしかに、料理セミナーは都内でいくつも開催されています。本を買う前に、直接話を聞けるセミナーに足を運んだほうが手っ取り早いのかもしれません。もしくは、料理上手な先輩にアドバイスをもらってメモしまくってみましょう。そのほうが、活字を追うだけより、ずっと頭に入りますよね。*しっかり心構えをして、『きょうの料理』レシピを試す。これだけなら、「私にもできそう!」と思いませんか?今回、素敵なアドバイスをくださった宮川さんの著書『料理嫌いだった私が「365日×15年」毎日台所に立ち続けた理由』には、息子さんのために編み出された添加物なしのレシピはもちろん、最小限の労力で最大限においしい料理を作るためのコツも書かれています。この本の内容をひとつずつ実践していけば、どんなに料理嫌いでも毎日料理ができるようになるはず。時間に追われて「私には料理なんてできない……」なんてあきらめるまえに、手に取ってみてはいかがでしょうか?(文/ぱるぱる) 【取材協力】※宮川順子・・・1957年福岡県生まれ。「MIIKU(社)日本味育協会」代表。長男のアレルギーを機に、親子共々の「食の重要性」を実感。実家の料理屋での記憶や友人シェフのアドバイスで、オーガニック食品による無添加手作りを実践。2人の子供の子育てが一段落後、自分の体験をもとに添加物のない、簡単でおいしい家庭料理を伝えたいと教室をスタート。各種資格を取得後、現在は「心と体に美味しい食卓」の周知拡大を目指し、料理教室を主宰すると共に、食業界のプロや一般に向けて、広く味覚教育講師や資格試験講師、商品開発のアドバイザーなども務めている。 【参考】※宮川順子(2015)『料理嫌いだった私が「365日×15年」毎日台所に立ち続けた理由』ぴあ
2016年03月13日京都・花背の料理旅館『美山荘』で生まれ育った大原千鶴さん。女将の仕事で多忙だった母を支えて、小学校のころから料理の心得を学んできた。時には何十人もの食事を用意することもあったという。料理が大好き。三人の子どもを育てながら、何かできる仕事をしたいと思っていた時、たまたま雑誌で京都・錦市場を紹介する仕事を引き受けたことがきっかけで、料理家としての道を歩むことに。京の家庭料理を基本に、手間がからず、簡単にできて美味しいレシピを提案。愛らしさと明るさ、もの柔らかな京言葉で、多くのファンを魅了する大原さんに、食べること、料理のこと、元気の秘訣などについて伺った。ー毎日、飽きずに食べられるアイデア野菜レシピが人気ですが、大原さんも自ら、大原の里で畑を耕し、野菜を育てていたそうですね。野菜を育てていると、野菜にもいろんな個性があることが分かるんです。大根の間引き菜、まだ小さい人参....。そんな野菜たちが、だんだん大きくなってくる。それぞれの成長の度合いに合わせて、いろんな食べ方を考えて、一つの命も無駄にしいひんように、工夫するようになります。畑はほんまにいろんなことを教えてくれました。なにより、野菜は季節を教えてくれますよね。今ごろなら店先にかぶらや金時人参がお目見えすると、冬の到来を感じます。ー“美食と食べる事はちがう”というが大原さんの基本的なお考えだとか。料理は日々のこと、常のことです。まず、簡単にできて、毎日食べても飽きが来ないこと。昨日、何食べたかな?と、覚えていないくらいの味が家庭料理やと思います。よく皆さんに聞かれるのですが、うちのお台所にある調味料もごく普通のものしかありません。キッコーマンの濃口にヒガシマルの薄口、みりん、千鳥酢。ほんまにごく普通なんですよ。みなさん、なあんだというお顔をされますけど(笑)。私、無駄がキライなんです。料理もね、できるだけ道具を少なくして、お鍋ひとつ、フライパンひとつで出来るレシピを考えるようにしています。常備菜を用意したり、下ごしらえなど、“時短”アイデアを活用して、お料理はラクで簡単、楽しく、美味しくつくるのがモットーです。ー時短アイデアにはどんなものがありますか?まず、おだしは、冷蔵庫に常備しています。麦茶ポットのような容器に、お昆布とかつおを入れて、冷やしておくだけ。3時間ほどで美味しいおだしができますよ。あとね、野菜を買ってきたら、最初のお料理の時に、全部使いやすいサイズにカットしておくんです。そうすれば、炒めものや煮物にすぐ使えますから。お米も洗って水切りをして、プラスチック容器に入れておけば、帰宅してすぐに炊けるんです。私は炊きたてご飯が大好きなんで、なんとかラクに炊きたてご飯が食べられへんかなあと思いついたんです。ーこれがあると便利というおすすめの調味料はありますか?冬場は、よく西京味噌を使います。この季節、お鍋料理が増えるでしょう?お鍋のだしのベースに、西京味噌をちょっと加えるとコクと旨みがぐっと増しますよ。柚子の皮と果汁を少し入れて柚子味噌にしたり、お魚の西京焼も美味しいですけど、洋風料理のベースにも使えるんですよ。豆乳と西京味噌を合わせると、クリーミーでなめらかな西京味噌ソース(※)になるんです。旬のお野菜をたっぷり使った西京味噌シチューやグラタンなどおすすめです。(※)【西京味噌ソース】・基本の比率は「1:2」西京味噌200gに豆乳400cc・2つを泡立て器などでよく混ぜるだけで完成ー西京味噌のシチュー!美味しそうですね。作り方は簡単なんですよ。かぶと金時人参を適当な大きさに切って、ひたひたのおだしで茹でます。そこに、一口大の鶏もも肉に、塩こしょう、片栗粉をまぶしてゴマ油でこんがり焼いたものを入れて、最後に白味噌ソースを加えて、ひと煮立ちしたら出来上がりです。美味しくて体も温まるので、この季節にぜひつくってみてください。ー最後に、チャーミングな大原さんのファンがたくさんいますが、いつも美しく、若々しくいられる秘訣を教えてください。そんなん言われると照れます…!(笑)。“自分に正直に、人生楽しく、面白く生きる”ことかしら。自分で自分をしんどくしてしもたら、あかんと思うんです。お料理もそう。ラクして、美味しいお料理をつくって、笑顔で食卓を囲む。それが元気の秘訣かもしれませんね。無駄を省いて、ラクして、ご家族のためのご飯をつくってください。一人暮らしの方もね、家庭の味って決して面倒なものではないんです。簡単なレシピで、お料理をどんどん楽しんでみてくださいね。お友達にぜひ振舞ってみてほしいです。ーありがとうございました。
2016年01月05日テレビドラマ「家政婦のミタ」「女王の教室」「○○妻」といった数々の話題作を世に放ち、今クールの「偽装の夫婦」を手掛ける気鋭の脚本家・遊川和彦が初めてメガホンを握る『恋妻家宮本』。本作で阿部寛と天海祐希が初めて夫婦役でタッグを組むことが明らかとなった。息子が結婚して独立し、25年ぶりに夫婦2人きりで生活することになった中学校の中年教師の宮本陽平は、ある夜、妻が隠し持つ離婚届を偶然発見してしまう。妻に問い質す勇気もなく、突然熟年離婚の危機に面した主人公が人生に悩み、葛藤しながらも中学校の教え子や料理教室の仲間と関わる中で家族の在り方を再認識して、妻と新たな一歩を踏み出していく…。家族小説の名手である重松清の「ファミレス」(日本経済新聞出版社刊)を、独自の視点で現代の家族を描き続けてきた遊川さんが大胆に脚色し、実写化する本作。熟年離婚が当たり前となった現代において、子どもが独り立ちした夫と妻が50代からの夫婦生活とどう向き合うのかをコミカルかつハートフルに描き出す。主人公の中学校教師・宮本陽平を演じるのは、現在放送中のテレビドラマ「下町ロケット」(TBS)での心揺さぶる熱演が印象深い阿部寛。その妻・美代子を「偽装の夫婦」(日本テレビ)で強烈な個性の主人公を演じるなど、同世代の女優の中で人気実力共に群を抜く天海祐希が演じる。2人が夫婦役を演じるのは本作が初となる。自らの作品の中において一貫して、鋭く斬新な視点で現在の家族を描き続けてきた遊川さんが、これまで自分の人生は、結婚は果たしてこれで良かったのか自信を持てない主人公を通して“気のきいた言葉を言わなくてもいい、たとえ失敗してもいい、ただただ愛を伝えようという気持ちを持ち続けること。「愛を伝えることの大切さ」を伝えたい”と語っている。“遊川和彦×重松清”のヒットメーカーと、実力派の阿部さんと天海さんがタッグを組み、現代の夫婦、家族の在り方を提起する本作は2016年1月より撮影を開始し、2017年公開予定。今後発表となるキャスト陣など、続報に期待したい。<以下、キャストコメント>■阿部寛(宮本陽平役)遊川さんと天海さんがいままで何本も面白い作品を作ってきたのを一視聴者として楽しませていただいてきました。その一角に加えていただき大変嬉しく思っています。天海さんに色々助けていただきながら、遊川監督のもと素晴らしい作品を目指したいと思います。この作品の話をいただいたとき、遊川さんとお話させていただき監督の並々ならぬ作品への情熱を感じました。その情熱で重松清さんの世界を遊川流にどう演出なさるのかいまから楽しみです。■天海祐希(宮本美代子役)連続ドラマでは何本もご一緒させて頂いている遊川さんが、初めて映画でメガホンをとられる!どんな役でも良いから、ぜひ参加させて頂きたいと思っていました。これがまた、大好きな重松清さんの作品で、更に、素敵な阿部寛さんとご一緒させて頂けるなんて!トリプルで幸せでございます!長く共に歩んで来た夫婦の、悩みや不安や、お互いを思う気持ち、形に遊川監督の元、阿部さんと力を合わせて取り組んで行かれたらと思います。実は、脚本を読んで泣くわ、笑うわ、大変でした。この想いを、多くの皆様に届けられる様に、頑張りたいと思っています。『恋妻家宮本』は2017年、全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年11月30日