“ミスター平成仮面ライダー”と呼ばれたスーツアクターの高岩成二と『仮面ライダーギーツ』(2022年)で仮面ライダーハクビ/桜井沙羅役を演じた俳優の志田音々が29日、埼玉・ところざわサクラタウンで行われた『生誕50周年記念 THE 仮面ライダー展』埼玉会場のオープニングセレモニーに登壇した。イベントではトークショーを実施。高岩は、平成仮面ライダー作品20作中の18作の主役を演じている。一方、令和仮面ライダーは5作で多くのスーツアクターが1号ライダーを演じている。後輩の活躍に高岩は「頑張ってるな、と思います。大変なポジションというのは僕も身をもって知っているので。夏の暑い日、冬の寒い日、きっと大変なんだろうな、永徳と思って」と現在放送中の『仮面ライダーガッチャード』で初めて1号ライダーを務めている永徳にエールを送った。また、この流れについても言及。「僕は連続して平成のライダーやらせていただきましたけども、令和に入ってから毎年、主人公のスーツアクターが変わっていくのはすごくいいことだなと思って。若手にもすごくチャンスが多くあるので、すごくいいなと思って見てますね」と笑顔を見せていた。さらに、『仮面ライダーV3』(1973年)の仮面ライダーV3/風見志郎役の宮内洋も登場。高岩と宮内はヒーローショーも行っていた。『THE 仮面ライダー展』は、昭和・平成・令和と3つの時代を生きた「仮面ライダー」の魅力をさまざまな角度から紹介し、「来場者一人一人の“あの頃”を思い出してほしい!」という思いが詰まった記念展。埼玉会場は、東京会場以来、約1年3ヶ月ぶりの首都圏での開催となる。期間は、あす30日から5月6日まで。
2024年03月29日舞台『燕のいる駅-ツバメノイルエキ-』上演を記念して、主演を務める和田雅成が自身初となる単独でのオールナイトニッポン冠番組でラジオパーソナリティに挑戦いたします!土田英生(MONO)が書いた戯曲『燕のいる駅』は、1997年に京都にて初演。普遍的なテーマ性が高く評価され、その後様々な劇団・プロデュースにより繰り返し上演され、2005年には宮田慶子演出、相葉雅紀主演で再演。2012年には土田英生自らが演出し、新たな改変を加えて決定版として上演された名作です。今回、作者の土田が大幅に脚本をブラッシュアップし、さらに演出も手がけ、主役の「日本村四番」駅の駅員・高島啓治役に、和田雅成、駅に集う人々に、高月彩良、小沢道成、奥村佳恵、佐藤永典、尾方宣久、久保田磨希と個性あふれる実力派を揃え、2023年の「今」ならではの『燕のいる駅-ツバメノイルエキ-』に挑みます。★和田雅成、単独でオールナイトニッポン初の冠番組!「和田雅成のオールナイトニッポン X(クロス)」では、『燕のいる駅-ツバメノイルエキ-』への意気込み、主演で座長として、どのような作品づくりに取り組むのか?また共演者のエピソードなどをたっぷりお話し致します!放送日時:2023年9月7日(木)24時00分~24時58分生放送でお届け!!バーティカルシアターアプリ「smash.」ではスタジオの様子を映像で同時配信!★和田雅成からコメント到着!「和田雅成のオールナイトニッポン X(クロス)」番組名に自分の名前が入っている。とても光栄な事です。それと同時にプレッシャーもありますが。ラジオを聴いている時間が好きなので、皆様にとっても自分のラジオがそういう時間になって頂けるように努めます。舞台の方はまだ稽古が始まっていませんが、キャスト、スタッフの皆様とここに何かを残そうと全力で作品作りに挑んでいくので、楽しみに待っていてください。【STORY】のどかな春の日の午後、燕が巣を作る季節。埋立地に位置する、テーマパークの最寄り駅「日本村四番」でのこと。駅員と売店の女、その友達、電車に乗り遅れた会社員らが集っていた。彼らのたわいもないやりとりは、ごく日常の一コマのようでおだやかな時間が流れている。ただ、いつもと違うのは電車が一向に来ないこと。他に人の気配がないこと。そして空には奇妙な現象がおきていた……。【公演概要】タイトル:『燕のいる駅-ツバメノイルエキ-』作・演出:土田英生(MONO)出演:和田雅成高月彩良小沢道成奥村佳恵佐藤永典尾方宣久(MONO)久保田磨希<東京公演>2023年9月23日(土)〜10月8日(日)会場:紀伊國屋ホールチケット料金:全席指定¥9,000(税込)※未就学児入場不可学生チケット3,800円(税込)※枚数限定、一般発売のみ、当日引換券、要学生証提示チケット好評発売中!主催:ニッポン放送問い合わせ:Zen-A 03-3538-2300(平日11:00-19:00)<大阪公演>2023年10月14日(土)会場:松下IMPホールチケット料金:全席指定¥9,500(税込)※未就学児入場不可一般発売:2023年9月10日(日)AM10:00主催:サンライズプロモーション大阪問い合わせ:キョードーインフォメーション0570-200-888(月〜土11:00-18:00)公式サイト: 公式Twitter:@tsubamenoirueki #燕のいる駅公式Instagram:@tsubamenoirueki2023企画・製作:ニッポン放送【ラジオ番組情報】番組名:「和田雅成のオールナイトニッポン X(クロス)」放送日時:2023年9月7日(木)24時00分~24時58分 生放送FM93.0AM1242ニッポン放送※バーティカルシアターアプリ「smash.」との同時生配信smash.ダウンロードはこちら⇒sharesmash.page.link/6xCT番組メールアドレス wada@allnightnippon.com 番組X@Ann_Xross#和田雅成ANNX 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年08月23日俳優の和田雅成が17日、都内で行われたミュージカル『ヴィンチェンツォ』の記者会見に、富田鈴花(日向坂46)、佐藤仁美とともに出席した。スタジオドラゴンが手掛ける大ヒットドラマ『ヴィンチェンツォ』が、世界初となるミュージカルとして日本に上陸することが決定。シリアスとユーモアが入り混じるストーリーと大迫力アクションが融合した復讐劇が日本の舞台で蘇る。イタリアマフィアのコンシリエーレ(相談役)である主人公の弁護士ヴィンチェンツォ・カサノ役を和田雅成、ヴィンチェンツォと共に大胆不敵な復讐に挑む弁護士ホン・チャヨン役を富田鈴花(日向坂46)、ヴィンチェンツォ、チャヨンと対立するウサン法律事務所の主力弁護士であるミョンヒ役を佐藤仁美が務める。主演の和田は「舞台で見れる、その世界が繰り広げられることがうれしいですし、まさか自分がヴィンチェンツォを演じられると思っていなかったので光栄です」と心境を告白。「本当に多くの方に愛されている作品ですので、この作品を僕たちも愛して、期待を裏切らないように作品作りに挑んでいきたいと思います」と意気込みを語った。同舞台は、8月11日~13日に兵庫・AiiA 2.5 Theater Kobe、8月18日~21日に東京・日本青年館ホール、8月25日~27日に大阪・サンケイホールブリーゼにて上演。会見には、韓国より来日したスタジオドラゴンのユ・ボンヨル統括部長も登壇した。
2023年05月17日楽しい時間ほど、あっという間に過ぎてしまうものです。終わってしまうのがさびしくて、なんとかこの楽しい時間を1秒でも長く引き延ばそうと、何かいい方法はないかと考えてしまう人は多いことでしょう。それは、動物も同じなのかもしれません。散歩を続けたい秋田犬全身を使って帰宅を拒否!秋田犬の雷くんは、お散歩の時間が大好き。ずっとお散歩をしていたいのか、飼い主(@alcoholicsakura)さんの前で、帰宅を拒否する行動をとるというのです!帰りたくない秋田犬 pic.twitter.com/cQ96xm8wqg — ジャーキー屋Mummy(マミー) (@alcoholicsakura) April 10, 2023 大型犬に分類される、秋田犬。2023年で7歳の雷くんは成犬で、抱っこしたまま自宅まで移動するのは、容易なサイズではありません。そんな雷くんに、地べたに寝そべられては、移動させるのも一苦労!飼い主さんの苦労を知ってか知らずか、全身で帰宅を拒否する雷くんからは、「散歩を続けたいんです!」という強い意志を感じます…。しかし、飼い主さんにも予定があり、散歩が大好きな雷くんに付き合い続けていたら、日が変わってしまうかもしれません。散歩を続けたい犬と、帰りたい飼い主…その攻防戦は今後も続いていくのでしょう![文・構成/grape編集部]
2023年04月11日タッグを組むのは2度目だが、互いに近しさを感じているという。その成河と藤田俊太郎が挑むのは『ラビット・ホール』。2007年にピュリツァー賞を受賞し映画化もされた作品で、息子を亡くした夫婦が再生していく姿を、日常の会話を通して描いていく。その繊細さをどう届けるか。演劇を身近なものにするべく格闘する様子は、実に楽しそうである。初対面での会話は気づいたら7時間──成河さんと藤田さんは、ミュージカル『Violet』(20年)に続いて2度目のタッグになります。前回ご一緒されたときの感想からお話いただけますか。成河『Violet』は予定されていた上演がコロナで中止になり、その半年くらい後の少し落ち着いた頃に、3日間だけという形で上演したものでした。中断したその半年の間に、オンラインで読み合わせをしたり話し合ったり、手探りでずっとコミュニケーションを取り続けながら上演にこぎつけたんですけど。そんな特別な状況が藤田くんとの最初の出会いだったので、とても思い出深いですね。そういう中で、藤田くんはとにかく、そこにいる人たち全員の主体性を重んじるというか、どうすればみんなで作るということができるかということを真剣に考えている人で。僕にとってはとても貴重な同志で、次はいつ一緒にできるかなと思っていたんです。藤田僕にとっても成河さんとの仕事はやはり特別です。僕が演出家として活動を始めたのは30代からですが、同い歳である成河さんのことはずっと憧れの目で見ていて、いつか一緒にお仕事をしたいと思っていました。『Violet』では、成河さんがおっしゃったように、上演が一度止まり、どのように再開していくか、どのように未来に向かっていくかということを、問い続けながら一緒にものを創ることができました。現場での再会を熱望していましたが、今回、ストレートプレイの会話劇でご一緒できることになり、とてもうれしく思っています。成河藤田くんとは初対面のときに、ファミレスで明け方まで7時間くらいしゃべったんですよね。そのときにすでに、近しい考え方を持っているなと、同志のような気持ちになっていたんです。演劇に対する距離みたいなものが同じというか。藤田くんも、美大を出たとか、バンドをやっているとか、演劇の畑だけで純粋培養されたのではなく、いろんな角度から演劇にたどり着いていて、演劇だけが特別ではないんじゃないかと思っているところがある。だから藤田くんとの会話はストレスがなくて、気づいたら7時間経っていたんですね(笑)。藤田僕もあのときの楽しく熱い思いが今も続いていますし、もっといろいろなお話をしたいと思っています。ただ、近しい気持ちと同時に、やはり先ほど言った憧れの気持ちが僕には強くあるんです。僕は俳優をしていた時期もあって、成河さんが立つ舞台を観て、僕らと同世代の俳優が舞台に新風を吹かせ、新しい時代を創っていることに、深く感動しました。例えば、『エンジェルス・イン・アメリカ』(04・07年)や、『春琴』(08・09・10・13年)といった作品は、本当に衝撃を受けました。また、成河さんは、演劇は特別なものではなく生活の中にあるんだと、もっとシンプルに劇場に観に来てほしいと、お客様を大事にするもの作りをずっと続けている。その姿勢に対しても、僕は憧れ続けています。だから、一緒にもの作りをするのは、楽しくもあり、緊張感もあるんです。日常会話により近づけた翻訳劇に──今回の『ラビット・ホール』では、どんなもの作りが始まっているのでしょうか。成河これは観てくださる皆さんも楽しみにしていてほしいんですけど、おそらく今回は、「私たちが日常の中でしている会話だよね」という翻訳劇、会話劇に近づけるんじゃないかと思うんです。それこそ演劇は特別じゃないっていうものができるんじゃないかなと。というのは、まず、宮澤エマさん、土井ケイトさん、シルビア・グラブさんと、今回の座組の女性俳優3人が全員、英語のネイティブスピーカーなんです。だから、もとの英語のニュアンスをちゃんと理解した上で、今の日本語の日常会話に置き換えられる。そしてそれを、今回の翻訳を手掛ける小田島創志くんも、「勉強になります。そうしましょう」と言って受け入れる。そんな翻訳家さんいますかって驚くくらいですけど(笑)、おかげで、翻訳についての話し合いが熱くて楽しくて。『ラビット・ホール』チラシ藤田読み合わせしながら、翻訳のことをみんなで話しているんですが、とても充実しています。中でも、成河さんが僕に「基本的に自分のセリフは俳優が自分でテキレジ(※「テキストレジ」の略。上演に合わせて脚本の訂正や手直しをすること)をしても良いのではないか」とおっしゃったのが印象的でした。俳優自身が考え、それを受けた翻訳家が全体を見ながら修正する。そこに演出家も加わって、どういうビジュアルや関係性を作っていこうとしているかを翻訳に反映していく。プランナー・スタッフの方もフラットに意見が出し合える空気ができていて、時間がいくらあっても足りないくらいです。カンパニーみんなでディスカッションすることですごく豊かな作品になると思いました。この喜びは確実にお客様に伝わると思っています。成河セリフを自分の言葉でテキレジするのは、あくまで、近現代の会話劇として、リアリズム演劇として書かれたものに関しては、そうしたほうがいいと思う、ということなんです。そして、稽古前のテキレジで自分の言葉をいくつか準備しておいて、それと役としての言葉を溶け合わせていく作業を、稽古場でしていく。これは『タージマハルの衛兵』(19年)でも一緒だった創志くんと発明した方法なんですけど(笑)、今回もまたそうやって、本番まで悩みたいと思っています。言葉の向こう側にあるものをどう届けるのか──藤田さんは、この『ラビット・ホール』の演出を熱望されていたと伺っています。どこに魅力を感じられていますか。藤田映画版もあり、数多くの傑作上演を続けているだけあって、物語が繊細で素晴らしいです。家族を失った夫婦がどのように再生していくかというストーリーで、悲しい出来事があった後の日常が淡々と描かれます。夫婦を取り巻く人々が、日々の会話の中で、自分たちのこの先の人生を見つけていく。『ラビット・ホール』というタイトルが示している通り、今自分たちが落ちてしまった穴とは別の、あり得たかもしれない穴を探していくわけです。その意味では、日常こそ劇的であるとも言えるかもしれませんが、会話の一つひとつが重層的、多層的に解釈できて、悲劇的でもあり喜劇的でもあることが魅力だと思います。しかも、答えを出していないんですね。登場人物の思いだけを伝えている。そこに深みを感じ、その深みの向こう側に到達したいなと思い続けてきました。だから、言葉を突き詰めるほど、役を掘るほど、自分たちの個やこの座組の解釈を追求するほど、それが普遍化され社会化され、お客様自身の人生の物語になる。この登場人物たちは観る方の人生のどの瞬間にもいる人間であるというふうに思っています。俳優の皆さんには生々しく舞台上を生きていただきたいと思っています。──その中で成河さんは、息子を亡くした夫婦の夫・ハウイーを演じられます。成河稽古前(取材時)の今の段階で大切にしたいのは、本に書かれている情報をきちんと整理しておくことなので、役についての意見はまだありません。ハウイーは2000年代初頭の証券会社に勤務しているバイヤーであり、とてもちゃんとした人であり、ちゃんとしているがゆえにいろんなものを抱えてしまったり、人との関係で不器用なところがあったりする。その大前提の上に何が乗っかっていくのかは、共演者の方々とシーンを作っていく中で出来上がっていけばいいなと思っています。ただ、僕は比較的、様式性の高い演劇をやることが多く、特にここ1年くらいはミュージカルや、ダンスや歌舞伎などの形式を使ったものをやっていて、こんなに純粋な会話劇をやるのは久しぶりなので怯えていたんです(笑)。でも、せっかくやるんだったら、心がぐしゃぐしゃになるところに勇気を持って踏み出そうかなと思っています。自分の感情記憶を使うという、近現代のリアリズム演劇に有効だと言われているメソッドに則って、一度自分の中にグワッと入っていこうかなと。その作業は苦しいものですけど、今はとても楽しみです。藤田キャストお一人おひとりが、演劇人生の中でご自分のメソッドをきちんと作ってきた方々ばかりだと思っています。僕自身、キャストの皆さんとじっくり向き合い、この作品の繊細さを大事に、言葉の向こう側にあるものをどう抽出し、届けるのかということに挑戦していきたいと思います。PARCO劇場の舞台が“ラビット・ホール”に「びっくりすると思います」──答えを出していない戯曲だということですが、このカンパニーとして目指すのは、どういうものになりそうでしょう。藤田答えは出さないけれども、お客様に対して楽しく劇場を出られる「問いかけ」はきちんとできたらと思っています。上演の約2時間、作品の様々な魅力、「再生」というテーマを通して、演劇にしかできない演劇賛歌を届け、お客様に幸せな問いかけができたらなと。成河普遍化されることで、これは自分だけの悲しみじゃないんだと癒えていくんですよね。それって芸術全般が持っている力ですけど、舞台芸術は、決められた時間、場所で、かなりの人数と一緒に半強制的にそれを体験することになりますから、自分はハマらなくても(笑)、すごくハマっている隣の人を見るだけでも効果はあって。個人ではなくコミュニティとして経験するというのが、これだけ長く演劇がなくならない理由じゃないかと思います。言ってみれば、劇場は大切な避難場所。どうぞ劇場に逃げてきてください、というふうに思います。藤田ビジュアル的にも、オープニングとラストはPARCO劇場の舞台上を“ラビット・ホール”にすることを考えていますので、楽しみにしていただきたいです。成河すごい演出になってますからね。びっくりすると思いますよ。取材・文:大内弓子撮影:石阪大輔ヘアメイク:河村陽子<公演情報>PARCO劇場開場50周年記念シリーズ『ラビット・ホール』4月9日(日)〜25日(火) 東京・PARCO劇場※秋田・福岡・大阪公演ありチケット情報
2023年03月22日≪TOKYO WIND SPECIAL 「東京佼成」&「シエナ」夢の競演!≫出演に際して~シエナ・ウインド・オーケストラのコンサートマスター・佐藤拓馬さんのコメント~10月1日(土)に東京文化会館大ホールで開催される、『TOKYO WIND SPECIAL 「東京佼成」&「シエナ」夢の競演!~リクエスト曲をド迫力の合同演奏で楽しむ特別な1日~』。今回が初開催となる同公演は、日本の吹奏楽団を代表する東京佼成ウインドオーケストラとシエナ・ウインド・オーケストラが同じステージで演奏するという、なんとも夢のような企画です。さらに演奏曲目は、公式サイトでの人気投票によって決まるところも魅力のひとつで、吹奏楽ファンにとっては必見の公演となること間違いなし! この度、シエナのコンサートマスターである佐藤拓馬さんに、出演にあたっての思い、そして選曲のポイントなどを伺いました。−−最近のシエナの活動のなかで力を入れていらっしゃることはありますか?コロナ禍で苦しい時期が続いていますが、以前から当団が進めている提携事業を積極的に継続しています。現在、文京区、文京シビックホール、尚美学園、上越教育大学、上越文化会館、名古屋音楽大学、富士市、富士ロゼシアターの8カ所と提携を結び、それぞれの地域に寄り添ったユニークな活動を展開しています。来年度には、さらにもう1カ所増える予定です。−−TWSの企画の話を聞いた時、どのようにお感じになりましたか?実は2020年にお互いの周年事業として合同のコンサートを企画していたのですが、残念ながらコロナの影響により実現しませんでした。今回は、そのリベンジとは言いませんが、ようやく一緒に演奏できるなという気持ちで、心が躍りましたね。−−今回、約20曲に及ぶリクエスト曲を選定するにあたっての、ポイントを教えてください。これまでリリースしてきたCDやDVDに収録した曲のほかに、コンサートで何度も取り上げてきた曲を中心に選びました。−−ズバリ、1位はどの曲だと思いますか?《アルメニアン・ダンス パートⅠ》ではないでしょうか。−−当日は大編成で演奏していただけるとのことですが、その魅力とは? また、合同ステージでお客様に特に注目していただきたいところはありますか?シエナサウンドによる吹奏楽オリジナル曲の響きを、たっぷりご堪能いただけると思います! また、合同ステージでは双方の団員たちが楽しんでいる様子をご覧になりながら、大迫力の演奏をお楽しみください。−−最後に、来場されるお客様へメッセージをお願いします!このような機会は滅多にないチャンスです! どうぞ、思う存分一緒に音楽を楽しみましょう! 会場でお待ちしています!(文・北山奏子)
2022年09月06日ピアノミニアルバム 紀平凱成 -FLYING- オフィシャル・スコア2021年8月に発売されたデビューフルアルバム『FLYING』から厳選3曲を収載。どの曲も繊細な感性で紡がれた作品ばかりです。日本テレビ系「24時間テレビ」や「HAPPY クリスマス おもちゃ屋 MISIA」などのTVのほか、数々のメディアでも紹介され、今大注目の若手ピアニストです。美しいメロディをぜひお楽しみください。【収載曲】[1] Fields[2] Songs Over Words[3] Winds Send Love商品詳細ピアノミニアルバム 紀平凱成 -FLYING- オフィシャル・スコア定価:1,500円(10%税込)仕様:菊倍判/32ページ発売日:2022年3月28日ISBN:978-4-636-10263-5商品コード:GTP01100374 amazonにてご予約受付中! : お求めは、全国ヤマハ特約楽器店・書店または弊社オンラインショップ >まで。【本商品に関するお問い合わせ】(株)ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス ミュージックメディア部問い合わせフォーム: 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年03月14日成河の一人芝居『フリー・コミティッド』が、11月13日に東京・DDD AOYAMA CROSS THEATERで開幕した。ベッキー・モードが脚本を手がけた本作は、米・オフブロードウェイで1999年に初演されたコメディ。マンハッタンの人気レストランで予約受付係として働く売れない俳優のサムが、次々にかかってくる電話に翻弄される様子を描く。2018年に千葉哲也の演出、成河のキャスティングで上演された本作が、Withコロナにおいて“究極のソーシャルディスタンス”を実現した一人芝居として蘇る。クリスマスを控えたある日、出勤したサムは同僚の遅刻によって業務のすべてを一人で背負う羽目に。オーバーブッキングな上に「このテーブルでないとイヤ」と一方的に指定するセレブからの無茶なオーダーをはじめ、パワハラ気味のシェフ、事なかれ主義のスタッフによる内線で、サムはタイトル通り“Fully Committed(全力投球)”の大忙し。なかなか来ない最終オーディションの連絡を待ちわびながら、帰省を待つ故郷の父や予約トラブルの対応を目まぐるしくこなし、彼の苛立ちはピークに達して──。ステージ中央にはレストランの予約端末2台、上手に厨房・ホール、下手にシェフのオフィスと繋がる内線3台が設置されている。地下の予約オフィスにベルが鳴り響く中、成河は終始電話の間を汗だくで全力疾走。サムに扮する一方で、同時に電話の話し相手である社交界の夫人、日本人観光客、ボーイ長の女性ストーカー、そして猫にいたるまで30以上もの役を、声色や口調を変幻自在に操りながら演じ分ける。ストーリーは、サムと電話相手の掛け合いを軸に進む。取材日だった初日に客席から大きな笑い声があがったのは、VIPのダブルブッキングをシェフとホールスタッフから非難された彼が己に非のないことを証明した瞬間。成河は、開き直ったようにガッツポーズを取り、ふんぞり返って予約電話に応じるサムを体現し、観客を沸かせた。サムの心情を吐露するモノローグは登場しない。しかし、父や兄、マウントを取ってくる役者仲間との会話を通じて、予約係の仕事に忙殺され、うまくいかない俳優業に対する苦しみが覗く。成河は多彩な表情と仕草で、サムの内面までも舞台上に立ち上げた。上演時間は約110分(休憩なし)。公演は11月30日(月)まで。なお、アフタートークが16日(月)14時、21日(土)18時開演回で実施されるほか、16日(月)14時と千秋楽の30日(月)14時開演回にはPIA LIVE STREAMでライブ配信が実施される。アーカイブ配信は、各回の開演時間から24時間後まで視聴できる。チケット販売中。取材・文:岡山朋代
2020年11月16日その高い身体能力で縦横無尽に駆け回り、ストレートプレイからミュージカルまで幅広い演技で魅了する俳優・成河。野田秀樹やジョン・ケアード、サイモン・マクバーニーら国内外の著名演出家からも絶大な信頼と高い評価を受ける彼が38役を演じ分ける一人芝居『フリー・コミティッド』が11月13日(金)より東京・DDD青山クロスシアターにて開幕する。本作は、劇作家・女優・TVプロデューサーとマルチに活躍するベッキー・モードが、劇作家で俳優のマーク・セトロックの協力を得て創り上げた傑作コメディ。1999年にニューヨークのチェリー・レーン・シアターで初演されて以降、アメリカやイギリスで役者を変えて何度も上演されており、日本では2018年に成河が初演。38役を次から次へと演じる姿に客席は圧倒されながらも抱腹絶倒。大いに沸かせた話題作の待望の再演だ。主人公は、売れない俳優で、マンハッタンの超人気レストランの予約電話受付係をしているサム。その仕事内容は、人気店だけにすでに満席だが、なんとか予約を取ろうと電話をしてくる客たちに応対するというもの。オーディションの結果を待ちながらも仕事に勤しむサムだが、予約とは関係のない人物、ひとり暮らしの父まで電話をかけてきて……。成河はサムを演じながら、電話をかけてくる金持ちの社交界夫人、レストラン支配人、日本人観光客、カリスマ・シェフ、サムの父親、変わり者のボーイ長、ドミニカ共和国出身のコック、大柄でタフなフランス女、医者、優しい性格のウェイトレス、下っ端のマフィアなどなど、国籍も性別も違う様々なキャラクターを演じ分ける。演出を手掛けるのは初演に続き千葉哲也。近年は俳優のみならず演出家としても活躍する千葉と成河は、昨年再演された舞台『BLUE/ORANGE』でも息の合ったステージを見せている。ふたりのタッグにも期待が高まるステージだ。なお11月16日(月)、11月30日(月)にライブ動画配信も予定している。詳細は「PIA LIVE STREAM」 文:伊藤由紀子『フリー・コミティッド』作:ベッキー・モード翻訳:常田景子演出:千葉哲也出演:成河2020年11月13日(金)~ 11月30日(月)会場:DDD AOYAMA CROSS THEATER(東京)【ライブ配信】対象公演:2020年11月16日(月)14:00 ※アフタートーク付2020年11月30日(月)14:00※各公演開演時間より24時間後までアーカイブあり(チケット販売は各公演開演時間より22時間後まで)視聴方法詳細→PIA LIVE STREAM
2020年11月13日福岡出身の役者陣が地元の言葉で演じる舞台『帰郷』が開幕した。【チケット情報はこちら】本作は、入江雅人が企画・作・演出を手掛け、福岡出身の池田成志、田口浩正、坂田聡、尾方宣久、岡本麗、入江が出演するゾンビと青春の終わりの物語。入江が「福岡の人だけで舞台をやったら面白い」と約20年もの間温めてきた企画で、出演者に加え、ビジュアルやグッズのイラストは大人計画・松尾スズキ、応援コメントは劇団☆新感線・いのうえひでのりと、福岡出身の演劇人が集結して実現した。開幕に際し入江は「これまで10本近く作ってきたゾンビモノの作品の集大成でもあり、一人芝居(ベースとなった自身の一人芝居『帰郷』)でやってきたこともちりばめていて、僕が作ってきた芝居の集大成でもあると思います」とコメント。高校生男子5人組の無邪気で笑える青春のワンシーンから始まり、まさかのゾンビパニック勃発、さらに思わぬ方向へと進んでいく物語は、脚本そのものの面白さに、豪華キャスト陣による豊かな芝居、福岡弁特有のテンポやイントネーションがかけ合わさり、この作品でしか味わえない独特の魅力を放っていた。本作について出演者の池田は「見てどう感じてくれるのか?益々わからなくなってきました(笑)。我々福岡人がこんなセンシティブに描かれるなんて!少々の照れくささと、引っ張りだすおじさんおばさんの元気をどうぞ優しい目でご覧くださいませ」、田口は「とにかく、みんなとのグルーヴを楽しみ、頑張る所存でございます。気楽に、観てください」、坂田は「これだけ濃い福岡弁をしゃべる機会もあまりないと思うので、楽しんで、丁寧にやろうと思います。今年1発目、一生懸命やりますんでよろしくお願いします」、尾方は「他では観ることのできない、唯一無二の芝居になったと思います。全力で挑みます」、岡本は「とにかく、おもしろいと思います。脚本も役者もおもしろいので、十分に楽しんで頂けると思います。楽しんで、観て頂きたいです」とそれぞれコメントを寄せている。入江が「福岡の人にももちろん観てもらいたいし、東京にいる、福岡や他の地方から出てきている人にも観てもらえたら。ちょっと悲しい話ではありますが、絶対に、故郷やかつての友人のことを思い出したりできる、温かい想いが胸に燈るような芝居です」と言うように、幅広い人の心に響く作品。ここでしか味わえないものを体感しに、ぜひ劇場に足を運んで!『帰郷』は2月3日(日)まで東京・俳優座劇場にて、2月8日(金)から10日(日)まで福岡・イムズホールにて上演。取材・文:中川實穗
2019年01月29日中学生の頃から小説を書き始め10代でデビュー、現代女性の恋や生きづらさをさまざまな作品で表してきた作家、島本理生さん。昨年はエンタメに振り切った『ファーストラヴ』で見事直木賞を受賞した。新たな年を迎え、感じていることは。――2018年は直木賞受賞という大きな出来事がありましたが、受賞後、何か変化はありましたか。受賞した後はしばらくラジオやテレビといった人前に出る仕事が多くて、執筆がストップしていました。でも久々に新しい小説を書き始めたら、主人公の女性像が前とちょっと違うなと感じて。今までは「不安定で繊細なところが特徴の女性を書く」と言われていたし、自分でも読み返した時にそう感じていましたが、今書いている女性は一回り強くなっているというか、大人の女性としての輪郭が濃くなったと感じたんです。――ご自身がそうなったから?そうだと思います。自分の人生全体を考えた時はあまり賞って意識していなかったのですが、受賞してみて、これは自分の人生の方向性を左右することなんだなと思いました。もしもっと若い時に大きな賞をいただいていたら書くものも変わっていたかもしれません。作家であることは自分の軸なので、私生活も違ったと思います。もし、あのタイミングで受賞していたら、その後あの人と恋愛していなかっただろうな…とか(笑)。――あはは。島本さんは作家の佐藤友哉さんと結婚して離婚して、再婚されていますよね。そうした出来事も作家という軸があっての判断だったのでしょうか。最初に結婚した時は、『ナラタージュ』が話題になったことで急に仕事が忙しくなって、いろんなことが自分一人では背負いきれなくなっていたんです。その救いを私生活に求めたんですね。それで結婚すればすべて解決するかと思ったら、まったくそんなことはありませんでした(笑)。結局、自分で背負わなくてはいけないものは、他の人だって背負えないんですよね。それに、最初に結婚した20代前半の頃は、愛情とはまた別に、性別が違うと理解しあえない部分だってあるということも分かってなかった。それで、理解されないのは相手の愛情が足りないと思ってしまっていたんです。――逆に、自分は相手を理解していると思っていました?若さゆえの万能感で、そう思い込んでいましたね(笑)。それだけ純粋だったのかもしれないけれど、一方で自分に余裕がなくて、相手に求めるものが多かった。結婚って、基本的には1回きりで、しかも、何も予習できないですよね。みんな、なんてスリリングなことをしているんだろうって思います。離婚して数年経って、自分が作家であることをあそこまで理解してくれる人は他にいないと実感して、同じ相手と再婚しました。2回目は1回目の反省を振り返りながらしたような気がします。――人生の軸が作家であることが再婚の決断にも繋がったんですね。人生の軸がまったくブレない。私は本を読むことで救われてきましたし、デビュー後は書くことに助けられてきたなと思います。何かに傷ついたりショックを受けた時も、書くことで気持ちが整理されたし、そこに共感してくれる読者がいることにも、ものすごく助けられています。――理解ある夫もいてお子さんもいて、直木賞も受賞して。今、とても充実しているように思えます。受賞直後は嬉しくて、目の前の忙しさに追われていましたが、受賞してからちょっと時間が経つと、今度は「新しいものを生み出してない」という空虚感や焦りが出てきました。何も書いていない時はいつも「このまま何も浮かばず何も書けなかったらどうしよう」と思います。受賞後一段落してからは、「次の話はどうしよう」ということばかり考えていました。どんなに依頼やテーマの提案があっても、自分の中で書きたいという衝動がないと何も浮かばないんです。だから、書きたいという衝動がある時が幸せですね。――中学生の時から小説を発表し始めた島本さんですが、スランプや、「書きたくない」と感じたことはなかったのですか。20代の頃、自分の技術が足りなかったり、仕事の多さをコントロールできないストレスがあって、書いても書いてもしっくりこない時がありました。小説の最後の一行が全然決まらない、とか。あの時は一番きつかったですね。――それをどうやって乗り切ったのでしょうか。サイン会で、読者の方々にはっきりと「次はこういう小説が読みたい」と言われたんですよね。それは暗に「最近書いているものはちょっと違う」という意味だなと思って。その時は、「もっと人と人が響きあう小説が読みたい」と言われて、「ああ、そういうものが求められているのか、それを書こう」と思いました。自発的な衝動がないと書けないと言いつつ、そんなふうに自分の小説に今何が欠けているか、何を書いていないかに人に気づかせてもらって、新しい衝動が生まれたりしますね。しまもと・りお1983年生まれ、東京都出身。’98年に『鳩よ!』掌編小説コンクール第2期当選、年間MVP獲得。2001年に「シルエット」で群像新人文学賞の優秀作を受賞し、デビュー。’03年『リトル・バイ・リトル』で野間文芸新人賞、『Red』で’14年度島清恋愛文学賞受賞。’05年発表の『ナラタージュ』は映画化され、累計70万部超のヒット。最新作『あなたの愛人の名前は』(集英社)は連作短編集。一人の女性が密やかな欲望を満たすためにある治療院を訪れる「足跡」、飼い猫の視点で語られる「蛇猫奇譚」、同棲相手とは別の男性と逢瀬を重ねる女性の視点で綴る「あなたは知らない」と、相手の男性の視点から描く「俺だけが知らない」など、大人の密かな思いを描く6編を収録。※『anan』2019年1月16日号より。写真・女鹿成二インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2019年01月12日日本ジャズ界の大御所・菊地成孔の作品に数多く参加してきた実力派シンガーソングライター・市川愛が、今年4月に、彼のプロデュースで初のメジャーアルバムを発表した。8つの収録曲には、アーバンとカントリー、大人と子供、恋ともうひとつの恋、愛と演技といった相反する要素が美しく同居。菊地もライナーの中で「ポップスの救世主たり得る」と絶賛するみごとな仕上がりだ。【チケット情報はこちら】「30代に入った頃から、ジャズではなく、私自身の歌を歌いたいと思うようになって。今回の収録曲でもある『あこがれ』『青い涙』『水で薄めた恋』のデモを菊地さんに送ったところ「是非プロデュースさせてください」と言っていただきデビューに繋がりました。私のジャンル?そうですね、正直よくわかりませんが、アーバン・ポップス?ちょっとジャジーみたいな(笑)。自分が女子から女性に変化していると感じる今だからこそ、同世代や少し年上の女性に向けて歌いたい、そんな願いを込めたアルバムです」タイトルの『My Love,with My Short Hair』は、菊地が作詞作曲した収録曲にちなんだものだという。「それまでの私は腰まであるロング・ヘアがトレードマークだったのですが、今回のアルバム制作では、菊地さんからまずは髪をショートにしてくださいと言われて(笑)。今までやってきたキャリアを一新する、それが髪を切る演出にも、歌自体にも、いい形で作用したと思います」ほかにも、全編英語歌詞の『Play for keeps』、ギリシャ留学中に歌詞を書いたという『青い涙』、市川が得意のヴァイオリンの腕も披露している『水で薄めた恋』など、聴きどころが満載の当盤。だが、今回1番の聴きどころは、彼女が長年敬愛する浜田真理子から贈られた『あこがれ』だろう。「私は小さな頃から歌手になることを心に決めていたのですが、大学生の時デビュー前に大きな壁にぶち当たって。ちょうどその頃、TBSの『情熱大陸』で、島根でOLをしながら歌手活動をする彼女が特集されていて、“音楽は自分の最も大切なものだから、自分のペースで育てたい”と語っていた。その言葉と歌に心から感動した私は翌週、彼女のライヴを聴きに松江へ飛んで行ったんです。以来、ずっと浜田真理子教の信者で、初めてお会いしたのが約3年前。そんな“あこがれ”の方にいただいたこの曲は、終世宝物のように歌い続けていくつもりです」7月20日(金)には、duo MUSIC EXCHANGE渋谷で当盤の発売記念ライヴを開催。アルバムの制作に大きく関わった“あの人”もスペシャルゲストで出演予定なので、これは聴き逃せない!!取材・文:渡辺謙太郎(音楽ジャーナリスト)
2018年07月17日成河のひとり芝居『フリー・コミティッド』が開幕し、7月22日(日)まで上演中。開幕に先駆け公開ゲネプロと囲み取材が行われた。【チケット情報はこちら】本作は、オフブロードウェイで1999年に初演されたベッキー・モードによるコメディ作品。超人気レストランで予約電話受付係をする俳優サムが、お客から父親まで次々とかかってくる電話の対応に追われるストーリーで、今作では千葉哲也が演出を手掛け、成河ひとりで全38役を演じる。ゲネプロ前の囲み取材で成河は「運動量と肺活量を駆使してやっていきたい」と体力的にも大変な芝居であることを明かしつつも、「でもね、僕は見どころは皆さんそれぞれであってほしいです。どんな観方をしてもいいと思う。“くだらないコメディだった”でもいいし、プライベートな記憶につながる人がいたらそれはそれで素敵ですし、38役というものに圧倒されるのもいいですし。いろんな角度から楽しんでいただけたら」と語る。「ひとり芝居ですけど、どこかからはひとり芝居であることを忘れて観てもらえたら1番嬉しい」と成河。「この変な作品と何度も取っ組み合って、ひっくり返してきて。またひっくり返すかもしれないけど、とても楽しくやらせていただいてます。ものすごく鍛えられますね」。初めて鍛えられた部分は「肺活量だったり、役の切り替えだったり。自分で喋りながら、自分の言葉を聞くというのはなかなかしない体験です。だけど自分がノッてくると、ひとり芝居をしている感覚がなくなっていく。自分で自分と会話できるようになってる瞬間がたまにあります」「あくまでも主人公のサムを演じる、38人を使ってサムを表現する」という本作。モノローグ(独白)がなく、会話だけで登場人物のキャラを浮き立たせる脚本を、ひとり芝居でやるのは「無茶ですよ」と笑いながらも「この歳(37歳)で自分ができる無茶を散々詰め込んでいただいたので。無茶苦茶やります!」2台の電話と3台の内線(+携帯電話)にひとりで応対するサムのドタバタ劇。電話の向こうとこちら、テンションが全く違う濃厚なキャラのやりとりを当然成河ひとりで演じる。ゲネプロ中もアドリブがあったが、ひとりの人間が即興でふたりの人間のやりとりを演じるのは驚き。しかし観ている間はその驚きに気付かないほど、芝居そのものの面白さが味わえる作品となっている。この劇場でしか味わえない熱量や勢いをぜひ体験してほしい。約1か月というひとり芝居には長い上演期間を「フラッと観に来てくれる人を増やしたい。そのためには長期間やる以外に選択肢はないと思う。ひとりでもふたりでもそういう人がいたらいいなと。燃えています!」と語る本作は、7月22日(日)まで東京・DDD AOYAMA CROSS THEATERにて。取材・文:中川實穂
2018年06月28日成河がひとり芝居で全38役を演じる『フリー・コミティッド』が6月28日(木)に開幕する。その稽古場にて成河に話を聞いた。【チケット情報はこちら】本作は、マンハッタンの超人気レストランで予約電話受付係をする売れない俳優・サムが、その応対でてんてこ舞いになるという、アメリカで1999年に初演された傑作コメディ。サムと電話の相手計38役を成河が演じ、演出は千葉哲也が手掛ける。どう見ても大変そうな作品だが、実際に稽古に入っての感想を聞いてみると「ふふふ」と笑い、「やってみなきゃわからない苦労がたくさんありました」と明かす。「この作品、モノローグ(独白)がないんです…。国内外を見てもそんなひとり芝居はほとんどないでしょ。つまり、スタンダップコメディ(アメリカの漫談のようなスタイルの芸)なんだと思う」。だからと言って「スタンダップコメディ的にはできない」と成河。「だから本国とはまた違うものになっています。ちゃんと演劇として成立させられたらなって。千葉さんもずっと言ってくださっていることですが、“すごい芸だったね”を忘れてもらえたらいい。落語家さんもそうでしょうけど、観ているうちにそういうのを忘れて、演劇にみえるようにしたい。でもそこまではまだ全然…!」。経験豊富な成河が「声を大にして言いますよ。前例、ないんじゃないですか!?」と断言する本作。「“役を生きる”などいろんな言い方はありますが、(通常は)芝居ってある“型”に押し込まれていくものでしょ。でもこの作品を成立させる“型”はどこにもないんです。やっぱり落語とも全然違いますし」。それを稽古場で「何度もちゃぶ台をひっくり返すことを、千葉さんはずっと一緒にやってくださるので、体当たりし続けています」。結果、今見えているのは「とにかく僕は“38人”ではなく“サム”を演じるだけだということ。他の人たちを使ってサムを表現することができたらいいのかなと思っています」。取材後の通し稽古では、とにかく笑った約2時間。俳優から煙が出そうな芝居ではあるが、成河の言った通り、気付けばその苦労は透過し、サムの行方に夢中になっていた。「都会で生きる僕たち自身の話としてすごくリアリティがある。なんでそんなにしてまで電話に出なきゃいけないの?ということなのですが、それって僕たちの生活そのものですから。ただ、そこを感じていただくためには、僕が苦しんで“見てられない”と思われないと。願わくば、“僕が”じゃなくて“サムが”ですけどね!」「オペラグラスで覗くのではなく、全身で感じ取ってほしい!」(成河)という本作は、6月28日(木)から7月22日(日)まで東京・DDD AOYAMA CROSS THEATERにて上演。取材・文:中川實穂
2018年06月26日本年度の本屋大賞が辻村深月さんの『かがみの孤城』に決まった。4度目のノミネートでの栄冠だ。作家生活14年目にして進化し続ける人気作家・辻村深月さんの今、そしてこれから。開けていなかった扉を開くことができました。――新作『青空と逃げる』は、父親が交通事故に巻き込まれたのちに失踪、周囲の悪意から逃げるために母親の早苗と小学生の息子・力ちからが逃避行を続ける物語です。新聞に連載された長編ですね。辻村:連載する3年ほど前、まだ直木賞を受賞する前に依頼を受けました。毎日掲載する新聞連載に堪えうる作家だと認めてもらえたのが光栄でした。どんな話がいいか打ち合わせをしている時、「辻村さんが書く親子の話が読みたい」と言われて。私がこれまで書いてきた親子は、親にとって子どもは保護の対象であり、子どもにとって大人は反発の対象となる場合が多かった。それで今回は、母親も子どもも、お互いにきちんと対話する話にしようということになりました。「逃避行だから実際の風光明媚な場所を入れてほしい」「できれば4~5か所出してほしい」「できれば最後に泣かせてほしい」といろいろオーダーされ、そのおかげで景色を丁寧に描写するなど、それまで開けていなかった扉をここでもまた開くことができました。――母子は最初、四国の四万十へ行きます。そのあと家島や別府温泉など、場所を変えていく。実際に取材に行かれたのですか。辻村:四万十は数年前に女友達と行きました。取材旅行だったわけではないのですが、四万十川の広がりや青さ、カワエビが美味しかったことなどを思い出しながら書きました。家島は『島はぼくらと』に出てくる冴島のモデルなんです。ですから、『青空と逃げる』に出てくるこの島の女の子は、『島はぼくらと』に出てくるシングルマザーの娘さんがその後少し成長した姿をイメージしています。漁港のおばちゃんたちは同一人物だと思っていただいていいです(笑)。――そうだったんですか!この作品では『島はぼくらと』に出てくる谷川ヨシノという、地域活性デザイナーも意外なところで登場し、そんなリンクも楽しいですね。新たに取材した場所は?辻村:別府温泉には行きました。早苗が各地で仕事を探すので、「温泉地ならいろいろと仕事があるはず」と、担当者に薦められたんです。資料にあった、海辺の砂風呂でお客さんに砂をかける「砂かけ」の女性にお話を聞いたら、「砂かけは女の仕事で、ここは女の職場だから」と言われて、ああ、早苗にはここで働いてほしいと思いました。実際に取材した分、書いていて楽しかったですね。早苗たちに、もうここに住んでほしいと思ったくらい。高崎山の猿も実際に見に行ったので、読み返していてやっぱり楽しいですね。――早苗は元舞台女優ですが、出産を機に専業主婦になっている。そんな彼女が、各地で仕事を見つけ、周囲と人間関係を築いていく姿が頼もしく、痛快でした。辻村:まわりの女友達を見ていて、やる前から諦めている人が多いなと感じていたんですよね。家庭に入った女の人が、「私はもう働いてないから」と諦め口調で話していたりする。本当は使える翼があるのに長い間しまっているためにもう自分は飛べないと思っているんじゃないかな、って。早苗は閉じていた翼を開いていくんです。読んでくれた方の感想に、最後に早苗と力が“選べる自由”を獲得したことが素晴らしい、とあって。今、貧困の問題や家族の関係性などから、選べないから追いつめられることってたくさんあると思うんです。早苗も、他に方法がないから、最初はただ逃げざるをえない。彼らが自分たちの今後を選べるところに連れていくまでを、私は書きたかったのかもしれないなと後から思いました。――事件の謎が解明されたのちの、ラストが素晴らしかったです。辻村作品は緻密な構成が魅力ですが、いつも結末を考えずに書き始めるというから驚きます。『かがみの孤城』も、伏線が見事に回収されるあの見事な終盤、当初は何も考えていなかったそうですね。辻村:そうですね。『アンアン』に連載した「ハケンアニメ!」もそう(笑)。いつも何も決めずに書きだす時は、「ここ」と思える場所に辿り着けるか分からず、やっぱり怖いです。「でもこれまでも絶対、何かが降りてきてラストに辿り着けたんだから」という気持ちの積み重ねで、10何年もやってきた感じがあります(笑)。――今後の刊行予定などは。辻村:6月には短編集『噛み合わない会話と、ある過去について』が出ます。いくつかの媒体に書いた短編をまとめたものですが、実は一冊にまとめる時を見越してどれも共通する裏テーマとして、“結晶化された過去”というものを設定していました。いじめられた過去だったり、いい友達同士だと思っていた過去だったり、そうした結晶化された過去を持つ2人がその思い出について語るけれど……という。読んでくれた人から「よくぞこれを書いてくれた」という感想の声がもう届いていたりして、一冊読み終えた時には、不思議とスカッとしてもらえると思います。それと来年、『週刊朝日』に連載した「傲慢と善良」という婚活の話が刊行の予定です。つじむら・みづき1980年2月29日生まれ、山梨県出身。2004年「冷たい校舎の時は止まる」で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。‘11年『ツナグ』で吉川英治文学新人賞、‘12年『鍵のない夢を見る』で直木賞受賞。今年、4度目のノミネートである本屋大賞を『かがみの孤城』で受賞。他の著作に『朝が来る』『東京會舘とわたし』など。※『anan』2018年5月23日号より。写真・女鹿成二インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2018年05月21日ミステリ&ファンタジー小説『かがみの孤城』が、今年度の本屋大賞を圧倒的支持で受賞。作家生活14年目にして進化し続ける人気作家・辻村深月さんの今、そしてこれから。「いつも通り全力投球」という感覚でした(笑)。本年度の本屋大賞が辻村深月さんの『かがみの孤城』に決まった。4度目のノミネートでの栄冠だ。新作長編『青空と逃げる』も好評で、来年には作家生活15周年を迎え、充実の時期を迎えた彼女は今、どんな思いを抱いているのか。――まずは本屋大賞受賞おめでとうございます。辻村:今までノミネートされたどの作品で受賞できても嬉しかったのですが、今回特別に感じるのは、前年の受賞者がプレゼンターになるため、恩田陸さんから花束を受け取れたこと。このための今年の受賞だったのかと思いました(笑)。私は10代の頃から、それこそ恩田さんのデビュー作『六番目の小夜子』からずっと作品を読んできているんです。大好きな恩田さんからバトンをもらったことで、私も次にバトンを渡していけたらなと強く感じています。もちろん私にとっては今まで書いてきたどの作品も大切で、ひとつひとつ愛情を持って書いてきたつもりです。今回も特別気合を入れたということはなく、「いつも通り全力投球」という感覚でした(笑)。それでも、今まで開かなかった扉が開いた感じがあるのは嬉しいですね。――この作品は、学校に通えなくなった少女が、鏡を通じて異世界の城と行き来するようになる、という内容。でもある仕掛けにより、すでに大人になった読者にも、自分たちにも関係する物語なんだ、と思えますね。辻村:そういう思いで書きました。読んでくれた方の感想がものすごく熱くて、みなさん“自分の物語”として受け止めてくれているのが分かるんです。その方たちも今回の受賞を喜んでくれるだろうと思うと、とてもありがたいです。自分の代表作って自分で選べないんですよね。いろんなテイストのものを書いていることもあって、人によって「辻村深月の代表作」が違うと思うんです。今後は本屋大賞を受賞したことで『かがみの孤城』が代表作だと言ってもらえると思いますが、それは誰に対しても悔いがないというか。――14年間の作家生活のなかで、変わらないものは何ですか。辻村:やっぱり原点にあるのはミステリです。ミステリ作家であることが私の支え。傍から見れば私が書くものは、謎を提示して真相を探るというオーソドックスな形ではないかもしれません。でも、今まで全部の小説を、私はミステリの技法を使って書いてきました。謎だと思っていなかったものが実は謎だったり、謎だと提示しないでいきなり秘密を明かす方法を物語作りの軸にしてきたんです。――『かがみの孤城』はミステリ作家たちにとって大切な賞、日本推理作家協会賞の長編および連作短編集部門にもノミネートされていますね。この取材の時点で発表はまだですが。辻村:そうなんです!憧れの賞なのですごく嬉しいんです。自分はミステリの本家の子じゃなくて分家の子だから、この賞は目指せないのかなとも感じていたので。今回のノミネートで、ミステリ作家だと見てもらえているんだと思えました。ノミネートされたこと自体が、これからも頑張ったら扉は開くんだと、励みになりました。――来年で作家生活15周年です。先ほどご自身もおっしゃいましたが、作風を広げてきましたよね。辻村:ノンミステリのものも含めいろいろ書いてきましたね。デビューの頃からリアルタイムで読んでくださっている方に「初期の頃のような青春ミステリを書いてください」と言われて「待っててね」と言い続け、ようやく書けたのが『かがみの孤城』でした。ただ、今でも初期の作品を挙げて「最近これを読んで、そこからハマりました」と言ってくださる方も多いんです。10年前に書いたものも現役の物語として、今も読んでくれている人がいるのが嬉しいです。――2007年の作品『スロウハイツの神様』が昨年、演劇集団キャラメルボックスにより舞台化するなど話題になっていますし。過去の作品も愛されていますよね。辻村:『かがみの孤城』の初版の帯に「著者最高傑作」とあったのですが、それに怒ってくれる読者もいるんですよ。「実際に読んだら本当に傑作だったけれど、自分にとっては『ぼくのメジャースプーン』が最高傑作なんです」とか「過去の作品も全部あっての辻村さんなのに」とか(笑)。作品に一番愛情を持っているのが作者とは限らないものなんですよね。作者以上に作品のこと、登場人物のことを愛してくれたり、考えたりしてくれる人がいるのがすごく幸せ。自分の小説が今、私の手を離れたところで愛されている自覚を持てることを、作家として一番誇りに思います。つじむら・みづき1980年2月29日生まれ、山梨県出身。2004年「冷たい校舎の時は止まる」で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。‘11年『ツナグ』で吉川英治文学新人賞、‘12年『鍵のない夢を見る』で直木賞受賞。今年、4度目のノミネートである本屋大賞を『かがみの孤城』で受賞。他の著作に『朝が来る』『東京會舘とわたし』など。※『anan』2018年5月23日号より。写真・女鹿成二インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2018年05月18日PARCO&CUBE 20th present『人間風車』が9月28日に開幕。それに先駆け公開ゲネプロと会見が行われ、会見には出演者の成河、ミムラ、加藤諒、矢崎広、松田凌、良知真次が登壇した。舞台『人間風車』チケット情報本作は、後藤ひろひとによって1997年に劇団「遊気舎」に書き下ろされ、2000年にパルコ版初演、2003年に再演された童話ホラー演劇。今回が14年ぶりの新版上演となり、後藤が脚本を改訂、演出を河原雅彦が手掛ける。会見で、主演の成河は「普遍的なテーマを持つ作品ですが、“現代劇”として14年のブランクをどう埋めるか、ということをずっと後藤ひろひとさんも含めて、改訂し、稽古してきました。そのうえで僕たちが思うのは、今の僕たちにとって嘘がないことが、今生きているお客さんにとって嘘がないということで。そうすればこの作品の普遍的な本質の部分に近付いていけるんじゃないかと思います」と今回の上演について語る。舞台は2作目となるミムラは「舞台は同じことを何回もできる楽しさがあります」と笑顔。稽古によって「体脂肪が5パーセント落ちて、5キロ体重が増えました!身体を使っていろいろできるのが非常に楽しいです」と全身で作品に挑んでいる様子。物語のキーとなるサムを演じる加藤は「僕は(成河演じる)平川さんが話す童話を聞くと、その主人公になるという役なんです。なので6役くらいあるのですが、それをどう演じ分けるか、どうやったらできるのか、ということを成河さんにも相談に乗っていただきました」と振り返った。矢崎が「この作品では僕も松田くんも良知くんも“若手”になるんですけど、河原さんの演出も先輩方の芝居も本当に勉強になって。若手にとってはこんな幸せな現場はない」と話すと、松田や良知も同じように感じていた様子。松田は「僕にとって刺激的な現場でした」、良知も「成河さんにずっと支えてもらいました。舞台上でお返しできるようにがんばります」と語った。売れない童話作家(成河)が公園で子供たちに聞かせる童話が軸となる本作。大きな回り舞台や童話の衣装など華やかな見所がありつつも、それ以上に印象的だったのは“想像の世界”。作家の語り口調、それに対する子供たちやサムの反応により、童話の描く世界が目に見えている以上の鮮やかさで飛び込んでくるのだ。その一方で、現実世界でみせる登場人物たちのリアルな感情や表情も強く心に残るもので、だからこそ、そのふたつの世界がみせる結末は強烈だ。成河が「演劇的な仕掛けが豊かで、劇場でこそ味わってほしい演劇の醍醐味が詰まってる作品です」と語る本作は、10月9日(月・祝)まで東京芸術劇場プレイハウスで上演後、高知、福岡、大阪、新潟、長野、仙台を巡演。撮影・取材・文:中川實穗
2017年09月29日「落馬事故から、あっという間の1年でした。おかげさまで復帰させていただくことになり、本当に嬉しいです」 夫・三浦皇成騎手(27)の復帰を本誌に明かしてくれたのは、ほしのあき(40)。 昨年8月、三浦は札幌競馬場で落馬。左肋骨9本と骨盤5カ所を骨折するという重症を負った。当初は「全治不明」とも言われていたが、わずか1年間のリハビリを経て“奇跡のスピード回復”を見せた。8月12日の札幌競馬でレース復帰する見込みだ。7月18日の9時ごろ。長女を幼稚園へ送り届けたほしのが、茨城県内の自宅へ帰ってきたところを直撃した。 ――ご主人の復帰、おめでとうございます! 「ありがとうございます。さっそく今日から調教で馬に乗っているんですよ。私はまだ寝ていたんですが、今朝も5時くらいに留守電が入っていて『ちゃんとうまく乗れたよ』って、嬉しい報告がありました」 ――ほしのさんの献身的なサポートのおかげですね! 「いえ、彼の頑張りが全てです。事故直後から一度も諦めず、無我夢中でリハビリを頑張ってきましたから」 だが、三浦は『東京スポーツ』のインタビューで《いろんな人に助けてもらいましたが、何より一番は家族。特に妻には入院中、毎日病院に来てもらって……。お弁当を持って、娘を連れて病室に来てくれるのがいちばん幸福でしたね》と語っている。そして、家族の他にもう1人、“復帰の鍵を握る人物”がいるという。 「私が結婚前からずっとお世話になってきた樫木裕実先生(54)に、主人を託すことにしたんです。樫木先生なら必ず治してくれる。そう信じて、私から先生にお願いしました」 樫木といえば“カーヴィーダンス”で有名だが、実は、けがに苦しむアスリートたちのリハビリに取り組んでいることでも知られている。 三浦が実際にどのようなリハビリを行ったのか、樫木本人に電話取材した。 「今年2月に初めて来たときはまだ杖をついていて、けがをした左足をかばうような動きをしていたんです。でも痛いからってかばうような動きをしていたら、逆にダメージが大きくなってしまう。ですから入院している間も電話で痺れの出ている箇所を聞いて『こう押してみてくれる?』と指示したり、寝ながら膝を立てて動かしてもらったりしてました」 そんな“鬼のリハビリ”に励み、みるみる回復した三浦。 「最初は痛そうにしていたので『股関節を中心に動かしてみて』とアドバイスしました。すると、けがをした左足を動かせるようになってきたのです。今ではむしろ左足のほうが動かしやすくなったそうです。昨日メールで『自分でもびっくりするほど馬と同調できていた』と言ってくれました。周りの人たちも完璧な仕上がりにびっくりしていたそうです」
2017年07月27日俳優の成河、ミムラ、加藤諒が舞台『人間風車』に出演することが31日、わかった。同作は1997年に後藤ひろひとが劇団「遊気舎」に書き下ろした。2000年には、G2演出のもと、パルコ劇場で生瀬勝久、斉藤由貴、阿部サダヲ、八嶋智人、大倉孝二といった豪華キャストが集結。2003年には永作博美、入江雅人、河原雅彦らにより再演され、今回は14年ぶりの上演となる。一人の童話作家・平川が傑作童話を書いたことから話が展開し、”童話ホラー”と呼ばれた。主役の平川を演じる成河は、26日にミュージカル『わたしは真悟』を終え、3月からは『髑髏城の七人 Season花』を控えるなど、2017年も引っ張りだこ。成河は「この作品の持ち味である、人間本来の持つ弱さと醜さ、矛盾と葛藤をきちんと表現出来るよう、全身全霊、役と自分と向き合っていきたいと思います」と意気込みを語った。 ヒロイン・アキラを演じるミムラは「童話好きとして、その面白さと自由さ、そして時に怖さを感じておりましたので、これらをベースとした人間模様を演じるのが楽しみでなりません」と作品への意欲を示す。サム役の加藤諒は、「2000年と2003年に上演され、観劇された方々に笑いと恐怖と感動を与えた偉大な作品に出演させていただく事になりまして、大きなプレッシャーと共にとてもワクワクしております‼」とコメント。バラエティでもブレイク中だが、実力派キャストとの共演に「喰らい付いていけるように精一杯頑張らせて頂きます!!」と気合いを入れた。 東京公演は9月28日~10月9日、東京芸術劇場プレイハウスで行われる。また大阪他、各地での公演も予定されている。■演出・河原雅彦コメント 僕もかつて出演させてもらったファンタジーホラーの傑作『人間風車』を演出させてもらう日がくるとはなんとも感慨深いわけで、この作品が持つ行き場のない悲哀と苛立ちと恐怖を僕なりのタッチで増幅してみようと、後藤さんの想いも合わさって、ちょっとした変更を試みるわけで、ま、観た人の心に嫌というほどまとわりつくような爪痕を残せるよう、いっちょやってみます。
2017年01月31日小泉成器は12月10日、キッチンに設置する家庭用ハンドドライヤー「KAT-0551W」と「KAT-0550W」を発表した。発売はKAT-0551Wが12月10日、上位機種のKAT-0550Wが2016年1月中旬。いずれも価格はオープンで、推定市場価格(税別)はKAT-0551Wが19,800円前後、KAT-0550Wが22,800円前後。商業施設やオフィスの洗面所に設置されているハンドドライヤーを家庭向けに開発した製品。「調理中に毎回同じタオルで拭くのは衛生的に心配」「使い捨てのペーパーなどを手を洗うたびに使うのはもったいない」といった声を反映した製品だとする。キッチンのシンク横に本体を設置すると、手をかざすだけでセンサーが反応して送風する。この風により、手についた水滴をシンク内に落とす仕組みだ。送風の強弱は切り替えられるほか、温風も吹き出せる。コンセントを接続して、吸盤で固定した台座の上に本体を置くため、設置工事などは必要ない。送風機能のほかに、キッチンタイマー機能も持つ。サイズは2機種ともにW165×D305×H275mm、重量はKAT-0551Wが約4.1kgで、KAT-0550Wが約4.2kg。コード長はいずれも約2.3m。上位機種となるKAT-0550Wは、本体を左右に90度、合計180度回転させることが可能。さらに、本体前面にステンレスデザインを採用している。
2015年12月10日小泉成器は4月20日、「ホット&クール プレミアムタワーファン(KHF-1250)」「ホット&クール ミニ(KHF-0850)」「ホット&クール ハイタワーファン(KHF-1251/KHF-1252)」を発表した。発売は4月21日。価格はオープンで、推定市場価格はKHF-1250が24,800円前後、KHF-0850が11,800円前後、KHF-1251が20,800円前後、KHF-1252が17,800円前後(いずれも税別)。ホット&クールシリーズは、夏は扇風機として、冬は電気ファンヒーターとして使用できる製品だ。いずれのモデルも人感センサーを搭載する。KHF-1250とKHF-1251は、DCファンを採用しており、送風時には16段階の風量調整が可能だ。KHF-0850とKHF-1252はACモーター採用モデルで、KHF-0850は3段階、KHF-1252は4段階の風量調節を行える。KHF-1250とKHF-1251、KHF-1252は、1,200W/1,150W(50Hz/60Hz)のヒーターを、KHF-0850は800W/750W(50Hz/60Hz)のヒーターを搭載する。KHF-1250は、ヒーター部分がスライドする「スライドヒーター機構」を採用し、2つのファンと温風吹き出し口を1カ所に統一。一方のKHF-1251/KHF-1250は、上部に送風用の、下部に温風用のファンとモーターをそれぞれ装備する。送風時は上下のファンが同時に作動する仕組みだ。KHF-0850はトイレや脱衣所など狭いスペースでの使用を想定したモデル。吸い込み口には脱臭フィルターも装備している。本体サイズは、KHF-1250がW360×D360×H910mm、KHF-0850がW220×D220×H520mm、KHF-1251/KHF-1252がW360×D360×H1,040mm。
2015年04月20日小泉成器は12日、コンベクションオーブン「グルメナ KCG-1200 / R」を発売した。20種類の自動調理メニューを搭載する。価格はオープンで、推定市場価格は税別17,800円だ。グルメナは、肉・魚料理やお菓子など20種類の自動調理メニューを搭載したコンベクションオーブン。下2本のヒーターから発せられた熱をファンで対流させることによって、庫内温度をすばやく均一に高温にするため、予熱なしで調理を開始できる。熱伝導率の高い専用の深型グリルパンを採用し、食材の表面だけでなく裏面もこんがりと焼ける。グリルパンにセットする調理網を使用すれば、油を使わない揚げ物も調理可能だ。独自の庫内循環機能と交換不要なヒーティング&メタルフィルターによって、調理中のニオイと煙を軽減する脱臭・脱煙機能を装備する。調理後のニオイを除去する庫内クリーニング機能も装備。また、庫内の壁面と上部には手入れしやすいコーティング加工を施している。外形寸法はW360×D435×H235、庫内寸法はW280×D268×H83mm、重量は6.6kg。タイマーは最大60分。温度は100度から250度までで設定可能だ。
2014年12月15日大阪・梅田の「イデーショップ ヴァリエテ」(大阪府大阪市北区大深町4-20グランフロント大阪南館5階)にて、プロダクトデザイナー・藤城成貴の作品をまとめて紹介するエキシビション「ディケイド(decade)」を10月17日から11月10日まで開催する。藤城がイデー独立後、10年にわたり発表してきたプロダクトの数々を展示販売。人気を誇るソファ「SIERRA SOFA」(14万8,000円から)や多機能カゴ「knot」、素材の特性を活かした照明「eiffel」「rivet lamp」などがラインアップ。直線で構成されたモビール「FRAMES」(2万7,000円、3万5,000円)のイデー別注カラーも登場する。1974年生まれの藤城は、和光大学経済学部卒業後に桑沢デザイン研究所夜間部を卒業。イデーを経て2005年より「シゲキフジシロ デザイン(shigeki fujishiro design)」として個人でデザイン活動を行い、現在はスペインのプロダクトメーカー「RSバルセロナ(Barcelona)」と契約。プライウッドメーカー「サイトーウッド(SAITO WOOD)」のディレクターも務める。家具のみならず「アディダス(adidas)」のスニーカーや「プティ アッシュ エルメス(petit h Hermes)」のアートワーク等を手掛けている。
2014年10月13日