「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】の掲示板。今回はつわりがひどいママを心配する旦那さんからのご相談です。 Q.つわりがひどい妻に、何かしてあげられることはありますか?妊娠9週目の妻のつわりがひどいので、夫の私がしてあげられることは何かありますでしょうか? 2人子どもがいるのですが、今回は特にひどく感じられるので、相談させていただきました。 高杉絵理助産師からの回答奥さまがつわりがおつらいようでご主人としてもみていておつらいですよね。つわりの症状は妊娠のたびに異なる方もたくさんいらっしゃいますよ。一般的には妊娠10週の半ばで徐々につわり症状が治ってくる方も多いですが、時期も人それぞれで少し長めの方もいらっしゃいます。奥さまは今回は特におつらいようですのでご主人がサポートしてくださると奥さまも心強いと思います。つわりの時期は身体もきつく、さらに疲れることでつわり症状も悪化しやすいので、できるだけ横になって過ごせるとラクに過ごせるのかなと思います。なので、上にお子さんが2人いらっしゃるということですので、上のお子さんのお世話や食事のことなどを手伝ってもらえると奥さまがお休みできると思います。また、家事やお食事のことなどもお休みできるように配慮してもらえると助かるので他のご家族のサポートも得られるといいですね。休日は2人のお子さんを連れて外出したり、おばあちゃん家に連れていくなどしてくれると奥さまはゆっくりお休みできると思います。また、奥さまが飲めるものや食べれそうなものを本人の希望を聞いて買ってきてあげたり、やさしい労いの言葉をかけてあげるだけでも気持ちはすごくラクになりますよ。何かをしてあげたいというやさしいご主人のお気持ちが奥さまにとって何よりの励ましになります。※参考:ベビーカレンダー「助産師に相談」コーナー※診断や具体的な治療については医師の指示にしたがってください つわりがつらい…そのときパパは?パパが休みの日には、できるだけ娘と一緒に義実家に遊びに出かけてもらい、私がゆったりと過ごす時間をつくってもらいました。丸1日ではなくても、午前中から出かけてお昼ごはんを食べて帰って来てくれる……それだけでもとても助かりました。 娘も私以外の家族と過ごす時間が増えたことで、ママにベッタリだった状態から卒業することができました。おばあちゃんたちも頼られることをうれしく思ってくれて、妊娠前より私との距離も近くなったように思います。(あさひののか さん) 私が寝込んでいる状態だったため、家事・育児のほぼすべてをパパがおこなうことに。毎日の買い物、洗濯、料理、そうじ、そして息子のお風呂と離乳食作り……。すべてパパが頑張ってくれました。 もともとひとり暮らしも長く、普段も家事を率先してやってくれるパパだったので、私が寝込んでも、特に困ることなくこなしてくれてありがたいと感じました。(岩田かおる さん) 朝、夫が仕事に出かけるのを見送るときも、夕方会社から帰ってきたのを迎えるときもトイレからだったので、夫は「もしかして、一日中トイレにいたの?」といつも驚いていました。 実際には布団で寝ていた時間もあるのですが、ご飯のにおいだけでなく、シャンプーのにおいもダメだったので、お風呂に入るのもひとりではできず、鼻をつまんでいる間に髪の毛や体を夫に洗ってもらう日々でした。(舟橋海央 さん) ※参考:ニュース(ママネタ)「2人目妊娠! 上の子のお世話や家事どうしよう?!【ママの体験談】」「上の子が生後10カ月のときに2人目妊娠!つわりは?育児は?【体験談】」「つらかった……出産するまで続いた私のつわり【ママの体験談】」
2019年09月27日10カ月の妊娠期間は、長いようで実はあっという間です。そして赤ちゃんが生まれるとしばらくは、自分自身のことに手をかける余裕もないほど大わらわ。それまで好きなときに好きなことをしていた生活が、赤ちゃん中心になり、自分のことはいつも後回しになりがちです。私自身が出産してから「妊娠中にやっておくべきだった」と思った3つのことをご紹介したいと思います。 安定期に入ったら歯科健診を受けておく妊娠前までは「なんだか歯が痛いかも?」と感じてから歯医者さんに駆け込んでいました。妊娠中は特に歯の異常もなかったため、歯医者さんに行くことは一度もありませんでしたが、それを出産してから後悔することに……。痛みがなくても小さな虫歯は潜んでいたようで、産後、それが一斉に痛み出したのです。ところが、夫は仕事で忙しく、近くに頼る親もいなかった私は、思うように歯医者に行くことができず、苦労したものです。 よく出産すると歯が弱くなるという話を聞きます。それは事実のようだと実感しました。そして虫歯菌は唾液を介して赤ちゃんにもうつるので、妊娠中に歯科健診を受けて徹底的に治しておくべきだったと後悔しました。母子健康手帳には歯科健診結果を記入する欄があり、国も歯科健診を推奨しています。“妊娠中の歯周病は早産等の原因となることもある”との研究結果も出ているようなので注意したいですね。 妊娠後期にはお手入れしやすい髪型にする出産前はロングヘアで、季節によってカラーリングを楽しむなど、3カ月に一度は美容室で髪のケアをしていました。当然ですが、赤ちゃんが生まれたら髪の毛のケアなど後回し。産後、初めて美容室に行ったのは赤ちゃんが生後10カ月になってからでした。 産後はしばらく手をかけられないことを前提に、お手入れのしやすいヘアスタイルにしておくとラクチン。ショートヘアで何カ月もカットできないよりは、ずっと伸ばしても大丈夫なヘアスタイルにしておくといいと感じました。 外出できるうちに友人とたくさん会っておく赤ちゃんが生まれると、生活ががらりと変わります。しばらくの間は人混みには出かけられないうえに、今までみたいに友人と気軽に遊びに行くことも難しくなります。特に「夜の時間帯に出かける」ことは難しくなるので、昼間の時間帯になかなか会えない友だちなどがいたら妊娠中に会っておきたいですね。たまの息抜きとして女友だちと会って話をすると気分転換にもなります。 私が妊娠中にやっておくといいと思った3つのことをご紹介しました。今しかできないこと、しておくべきことをリスト化するのもおすすめ。あくまでも体調が第一優先とはなりますが、思い残すことなく出産を迎えられたらいいですね。著者:高橋じゅんこ一児の男の子を育てるワーキングマザー。病気ネタやママ友ネタなど、ペンネームでリアルな体験談を執筆中。
2019年09月13日私は2年半の妊活を経て、第一子を妊娠することができました。生理が来るたびに挫折感を味わい、涙を流したことも少なくありません。いつか2人目の妊活をするときは、「もう子どもが1人いるし、1人目妊活のような重みはないだろう」と考えたりしていたのですが、実際に2人目妊活をしてみると、想像以上につらいものでした。妊娠が判明するまでの1年半、1人目妊活以上に精神的に追い込まれることになり……。私の2人目妊活のつらかった経験談をご紹介します。 妊娠できないつらさをまた味わう…2人目妊活をスタートして3周期ほど妊娠できずに生理を迎えたとき、想像以上に落ち込んでしまいました。まだ始まったばかりなのに、なぜこんなにつらいのだろうと自問自答することも……。理由の1つは、どこかで「1人妊娠できたのだから2人目はすぐに授かれるかもしれない」という甘い気持ちがあったこと。そしてもう1つは、1人目妊活の2年半の延長につらさが積み重なっていくということ。2人目妊活を始めてまだ3カ月でしたが、3年近く妊活をしているような感覚でした。やがて1人目妊活のときよりももっと早い段階で、自分の妊娠しづらい体質に悔しさや劣等感を覚えるようになり……。 周りに妊婦さんが多い環境につらくなる1人目妊活中、友だちの妊娠報告には怯えましたが、外で妊婦さんを見てつらいとまでは思いませんでした。職場はみんな男性だったので、身近に妊婦さんはいなかったのですが、子どもを連れて児童館などに行くと2人目妊婦さんを目にすることが多く……。生理が来て落ち込んでいるとき、他のお母さんのかばんにマタニティマークを発見して「なぜ私は妊娠できないのだろう」と落ち込むこともありました。そして、妊婦さんを見るのがつらくなり、知っているお母さんが妊娠するのではないかと怖くなっていきました。そして次第に児童館すら遠ざけるようになったのです。 子連れで不妊治療に通う大変さなかなか授かれず、1人目同様に不妊治療での通院を考え始めました。そうなると問題になるのが待ち時間です。当然、子どもを連れて行かねばなりませんので、子どもがグズらず待てるのか? と心配でした。うちの子の場合、到底おとなしく待てるとは思えず、なかなか子連れでの通院に踏み切れませんでした。不妊鍼灸にも通いましたが、こちらは子連れ不可。夫の休みを通院にあてることにしたのですが、1人目妊活よりも自由が効かず、思うように通院できないストレスは大きかったです。 1人目の妊活で一通りの負の感情を味わっていたので、2人目妊活中は少し冷静に俯瞰で見ることができました。ですが、生理が来て「ああ、妊娠できなかった」と思う絶望は、1人目だろうが2人目だろうが変わりません。むしろ、通算の回数が多い2人目妊活中のほうが深い悲しみがありました。その後、妊婦さんを見てつらいという感覚は、第二子の妊娠とともにあっさりと消えてしまいました。上の子の幼稚園行事に参加すると下の子を連れてきている保護者は多く、もし今でも妊活中だったら⋯⋯と思うと胸が痛みます。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:ひらたかおる二児の母。趣味はメルカリと写真。自分の備忘録と、いつか誰かの役に立つことを願って妊活中からブログを続けている。2018年から、自身の妊活や子育てでの経験をさらに活かすべくライターとして活動している。
2019年09月08日妊娠をしてから無性に氷を食べたくなる症状に悩んだことのある妊婦さんもいるのではないでしょうか。今回は、氷を食べずにいられない氷食症の原因や妊娠経過、赤ちゃんに影響があるのかについてお話しします。 妊婦さんが氷を食べずにいられない氷食症とは?氷食症とは、氷や凍らせたものを食べずにいられない異食症の1つです。異食症とは、栄養にならないものを毎日持続して1カ月以上食べる病気です。通常、異食症は子どもに多いですが、思春期以降の成人や妊娠中に見られることもあり、医学的に危険なほど栄養にならないものを摂取する場合にのみ異食症と診断します。 妊娠中の異食症として代表的なものが氷食症です。食べる氷の量に個人差はありますが、製氷皿1皿以上を毎日食べ続ける場合を氷食症と診断します。これは、暑い季節に毎日かき氷やアイスを食べている場合や、つわりで水分を摂れないために氷の欠片だけを食べているという場合には、妊娠経過が順調で医学的に危険でなければ氷食症と診断しません。 妊娠中に氷食症の起こる最も多い原因は、体内の鉄分が不足する鉄欠乏性貧血と関係しています。妊娠によって起こる主な貧血は鉄欠乏性貧血ですが、なぜ、鉄欠乏性貧血が氷食症を引き起こすのかは十分に解明されていません。脳神経細胞内の鉄含有酵素の鉄分不足が体温調節をコントロールできず、口の中の熱感を取り除くために氷を食べる説や、妊娠によって口腔粘膜や味蕾の変化が起こり氷を食べる説があります。 妊娠中や授乳期の鉄欠乏性貧血の起こりやすい女性に、一時的に食事や味覚のパターンの変化として氷食症は出現するため、まれなものではありませんが不明な部分も多い病気です。 妊娠中の貧血と氷食症 いつわかる?貧血とは、血液中の赤血球や赤血球中にあるヘモグロビンが正常値より少ない状態をいいます。急に立ち上がったり、立ち続けることでめまいや立ちくらみが起こるのは、一時的な起立性低血圧によるもので、貧血とは異なります。めまいや立ちくらみなど似た症状が起きるため一般的に間違えられやすいですが、貧血と起立性低血圧は全く違う病気です。貧血の有無は血液検査をすればわかります。 妊婦健診では、一般的に妊娠初期(目安:妊娠12週未満)、中期(目安:妊娠24~30週ごろ)、後期(目安:妊娠36週前後)の計3回、血液検査をおこないます。妊婦さんの場合、ヘモグロビン濃度11.0g/dl以下、ヘマトクリット値33.0%以下のときに貧血と診断し、食事療法や鉄剤の投与などの必要な治療をおこないます。 妊娠初期(妊娠16週ごろまで)は、つわりによって十分な食事を摂れないことで、鉄分が不足して貧血が起こりやすい時期です。妊娠前の月経時の血液量が多い(過多月経)ために日常的に鉄分不足があった女性が妊娠した場合は、妊娠初期から鉄欠乏性貧血が起こることがあります。 妊娠中期以降(特に妊娠20週以降~)は、お母さんの体の循環血液量が増加することにより血液が薄まった状態で、赤血球を作るために必要な鉄分や葉酸の必要量も増すために、生理的に貧血が起こりやすい時期となります。 妊婦健診へ定期的に通い血液検査を受けて、鉄欠乏性貧血と診断された場合に適切な治療を受けていれば、氷食症になることは防ぐことができますが、貧血の重症度と氷食症の程度は必ずしも関係しているわけではありません。 鉄欠乏性貧血が原因で氷食症となっている場合は、鉄剤を内服して1〜2カ月経過すると氷を食べずにいられない生活から抜け出せます。貧血の改善をしても氷を食べずにいられない生活が続く、あるいは鉄欠乏性貧血がないにも関わらず氷を食べずにいられないという場合は、家庭や職場などの日常生活に何らかの強いストレスを感じて、妊婦さん本人が自分の食事のコントロールができなくなっている可能性があります。 もし、毎日氷を食べずにいられない状況であれば、妊婦健診のときに医師や助産師に相談しましょう。血液検査の結果で貧血でなかったとしても「毎日氷を食べずにいられない」「自分で氷を食べるのを止められない」という症状に隠れた理由を見つけられるかもしれません。 氷食症は妊娠経過や赤ちゃんに影響する?氷食症そのものが、妊娠経過や赤ちゃんに直接影響するとはいえませんが、氷食症を起こすきっかけとなる貧血に対する治療は必要です。また、氷食症を長引かせることで起こるお母さんの体への影響に対しても治療は必要です。 妊娠中の貧血が赤ちゃんに与える影響として、胎児発育不全(胎児の発育が標準より遅いあるいは停止する状態)や低出生体重児(出生時の体重が2,500g未満)、早産(妊娠22週0日~36週6日までの出産)の頻度が高いと報告があるため、妊婦の貧血に対しては適切な対応と治療を受けましょう。 妊娠中の貧血は、お母さんの体の生理的な変化のため、鉄を多く含む食材をたくさん摂ることで予防できる十分な根拠は今のところありません。また、貧血のない妊婦さんが鉄分を含むサプリメントを摂取しても生理的な変化を打ち消すような予防にはなりません。サプリメントはお薬ではなく食品ですが、鉄分を摂りすぎることで胃腸の刺激となることもあります。鉄分を含むサプリメントを利用したい場合は、自己判断せずに担当医に相談しましょう。 妊娠中の食生活を豊かにすることや処方された鉄剤を内服することは、結果的に赤ちゃんの成長へとつながります。助産師や栄養士など専門職へ相談することで、貧血を改善することは可能ですので、まずは普段の食事内容を見直すことから始めましょう。 氷食症を長引かせることで、偏食や過食によって他の食品を摂る量が減り、さらに鉄分不足となることがあります。また、氷ばかり食べることで胃腸の機能が低下したり、体温の調節にエネルギーを使うあまり妊婦さん本人の体力を消耗する可能性もあります。 大量の氷を食べることによって、歯が欠けたり、顎関節症に悩むケースもあります。妊婦健診で貧血と診断されなくても、氷を食べずにいられないという状況であれば、妊婦健診のときに医師や助産師へ相談しましょう。 まとめ氷食症、異食症という聞き慣れない言葉に不安を感じるかもしれませんが、妊娠中に氷食症は起こる可能性のあるものです。妊婦さんが氷を食べずにいられない状況になってしまったら、妊婦健診のときに医師や助産師に相談しましょう。 ■参考文献・産婦人科診療ガイドライン産科編2017日本産婦人科学会/日本産婦人科医会・エビデンスに基づく助産ガイドライン妊娠・分娩期2016日本助産学会・精神疾患の分類と診断の手引き第5版(DSM-5)河上智美ら鉄欠乏と異食症の関係―第1報思春期の鉄欠乏性貧血における異食症の実態―.小児保健研究70:472―478,2011・氷食症に関する文献的考察 Pagophagia: The Literature Review・日本産婦人科・新生児血液学会 監修者:医師 おおたレディースクリニック院長 太田 篤之 先生順天堂大学卒後、派遣病院勤務を経て、平成22年より順天堂静岡病院周産期センター准教授就任。退職後、平成24年8月より祖父の代から続いている「おおたレディースクリニック」院長に就任し現在に至る。著者:助産師 古谷真紀一般社団法人産前産後ケア推進協会プロジェクトリーダー大学病院勤務を経て、2015年より現職。妊娠中や産後の女性のココロとカラダの相談、ママパパ&赤ちゃんのちょっと気になるコトに日々応えています。
2019年08月31日「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】の掲示板。今回は高齢出産に関するご相談です。 Q.42歳で初めての出産になります42歳で初めての出産になります。現在通っている産婦人科は、いろいろと教えていただけないので不安です。出産は自然分娩になるのでしょうか? 帝王切開になるのでしょうか?自分は体力的に無痛分娩希望ですが、無痛分娩は危険なのでしょうか?また、高齢出産のため、田舎の小さな病院(50分ほどかかる)ではなく、大きな病院(1時間以上かかる)で出産したほうが良いのでしょうか? 在本祐子助産師からの回答高齢初産、たくさんの不安がありますよね。お気持ちお察し致しますよ。高齢妊娠・出産になると、産科的な合併症のリスクなどが上がります。これは医学的には致し方ないですが、なるべく安全に配慮して、妊娠生活や出産をおこなうことは十分可能です。まったくトラブルなく産む方もたくさんいらっしゃいますよ。まずは不安な点を整理してよく担当医師とお話ししてくださいね。ご家族や医師と相談した結果、転院も可能と思います。 ※参考:ベビーカレンダー「助産師に相談」コーナー※診断や具体的な治療については医師の指示にしたがってください 高齢妊娠・出産って?高齢妊娠に関しては、日本産婦人科学会で「35歳以上の初産婦」を高「年」妊婦と定義づけています。高齢妊婦には経産婦さんは含まれていないんです。 以前は、30歳以上の初産婦と定義づけられていたのですが、女性の社会進出、晩婚化に伴って、30歳以上の出産が増えたことやWHOなどが「35歳以上」と定義づけていることもあり、日本でも「35歳以上」と変更になったんです。 高齢妊娠・出産のリスク30代半ばといえば、まだまだ元気!仕事をバリバリこなしている方も多いことでしょう。しかし、体のなかでは老化が始まっています。もちろん卵子もです。 そのため、自然流産や染色体異常のリスクが高くなります。それ以外にも、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、おなかの中で赤ちゃんの発育が遅れたり、死産率が増加したりと、さまざまなリスクがあります。 ほかにも、体力的な面、自分の親も高齢で育児協力が期待できないなどのデメリットもあります。 リスクやデメリットだけじゃない!高齢出産というとリスクばかりが目立っている印象ですが、メリットだってあるんです。 高齢妊婦さんは、社会に出ていろいろな経験をしている分、思いもよらないことに対応できる力や、人脈、何より経済的な安定感を持っていると思います。子育ては、思い通りにいかないことも多いでしょうし、お金もかかります。そんなとき、これまでの経験を生かせるのではないでしょうか。 どんなに順調に経過しても、いつ何時、何が起こるかわからないのが、妊娠・出産です。リスクが少ないことに越したことはありませんが「リスクがある=ダメ」ということではありません。起こりうるリスクに対して知っておくことで、予防も対処もできるようになると思います。 高齢妊婦だからと不安を募らせるのではなく、安心して出産、育児ができるように準備をしていきましょう!※参考:ニュース(コラム)「【澤 穂希さんも仲間入り!高齢妊娠って?」【著者:助産師 REIKO】
2019年08月28日第一子の出産時にトラブルがあり、満身創痍の産後を過ごしていた私。出産は命がけということを痛感して、赤ちゃんが生まれた喜びと同時に次の妊娠が怖いと言う気持ちすら芽生えてしまうほど……。しかし疲れ切った私を待ち受けていたのは、義母からの予想もしない言葉でした。 産前から予兆はあった私の夫は2人兄弟の長男。義母は女の子を育てたことがなく、かわいらしいお洋服を着せたり一緒にお出かけしたりすることへの強い憧れがあったようです。 結婚後、息子が生まれる前は一緒にお買い物をしたりお茶したり、料理を作るなど楽しい時間を過ごすことができていたので、私自身は義母との関係は良好だと思っていました。今考えると、私のことを娘のように扱ってくれたのかな? と感じます。 孫は3人でも4人でも結婚して間もないうちから、義両親には孫を望まれていました。私と夫が自宅を新築することになったとき、子ども部屋の数を決めるにあたって義両親は「子どもは3人だって4人だっていい」と口にして夫から諌められていたのを覚えています。 息子を妊娠したとき、性別が男の子だと報告した際も「女の子となかなか巡り会えないねえ」と言っていたので、次は女の子を望まれるんだろうな、というのは当時から察していました。妊娠、出産が現実のものとなったことで義両親、特に義母から女の子を産むことを望まれている、というプレッシャーが強くなっていたのかもしれません。 孫フィーバーからの女の子リクエスト息子を出産後は、義母にとって初孫である息子を非常にかわいがってくれていて、その点は感謝しています。でも、私は息子を妊娠していたときに妊娠高血圧症候群を発症し、さらに出産の際大量の出血でとても苦しい思いをしたので、第二子の妊娠が怖くなってしまっていました。 しかし、出産直後に容赦なく「次は女の子だといいね」の言葉が。私にとっては、「女の子の孫が欲しいからもう一度頑張ってね」というメッセージに感じられたのです。 嫁は妊娠・出産の機械じゃない私と夫は結婚当初から子どもは2人欲しいねと話し合っていたのですが、息子の出産を経て夫は「君に何かあってはいけないから、子どもはひとりでもいいね」と考えが変わりました。私自身は「もう1人欲しいけれど母体死亡は怖い」という気持ち。 それぞれの思いは義母に伝えていましたが、「産んだらなんとかなるから」「大丈夫かもしれないじゃない」と言うばかり。結局孫をかわいがりたい気持ちが1番で、出産によって嫁がどうなろうと気にならないのかな、と感じられる態度でした。 義母は息子にとってはいいおばあちゃんでいてくれるので、絶縁や距離を取ることは考えていません。しかし、2人目が欲しいけれど自分が死んでしまうかもしれない、それが怖いという気持ちはどうしてもわかってもらえなかった失望感から、自分の本音を話せる間柄ではなくなってしまいました。今後は付かず離れずのちょうどいい距離感で付き合っていこうと思います。 著者:木下りん0歳男児の母。東京と長野を行き来する生活。お出かけ大好きな息子とのお散歩が日課。
2019年08月27日こんにちは! 助産師のREIKOです。前回に引き続き、便秘のお話をしたいと思います。入院中は、慣れない環境に加え、大部屋の場合は同室の方への気づかいなどもあり、お家にいるときのようにはなかなかいきませんよね。私が働いていた病院でも、入院中、便秘とたたかっていたママが多くいらっしゃいました。今回は、私が働いていた病院を例に、妊婦さんの入院中の便秘ケアについてお話ししたいと思います。 切迫早産で安静が必要なママは?お産以外で入院されているママの次に多かったのが、切迫早産で入院しているママでした。切迫早産の治療はまず安静。24時間おなかの張りを抑える点滴をおこなっている方がほとんどです。 やはりあまり動かないことに加え、「いきんで赤ちゃんが生まれてしまうのでは」と心配になる方が多く、入院を機に便秘のお薬を使い始める方もいらっしゃいました。処方されるお薬は、酸化マグネシウムかラキソベロン®。排便の状況にあわせて量を調節しながら内服していました。2つのお薬を併用される方もいらっしゃいました。 また、食事制限のないママはおやつにプルーンや飲むヨーグルトなどを摂っている方もいらっしゃいました。 絶対安静の場合切迫早産も症状によって、シャワー可、トイレ・洗面のみ可、絶対安静など安静度に違いがありました。絶対安静の場合は、膀胱留置カテーテルを挿入し、トイレに立つことは許されません。 お通じのときは、ベッドサイドにポータブルトイレを置いてそこで……という場合と差し込み便器を使用して、ベッドに寝たままという場合とがありました。 やっぱり気になるのは同室者!?入院中、個室であればあまり気にすることなく、お手洗いも使えますよね。多数室の場合は、気を使ってしまうのでは? と思うかもしれません。 確かに最初はそうかもしれないですが、切迫早産などの入院は長期間におよぶことが多かったので、”同志”と言った感じでしたよ。「ちょっと(トイレに)こもってくる―」と宣言して行かれる方や、「今日はまだ出てないよね?」なんて、同志の状況把握!?をされている方もいらっしゃいました。 絶対安静のママの多くは個室を選択される方が多かったですが、「大部屋で」という方もいらっしゃいました。その際は、臭いや音などが気にならないように窓を開けたり、消臭スプレーを使用するなどしていましたよ。 寝たままでのお通じは難しいやはり差し込み便器を使用して、寝たままでお通じをするのは難しいようです。なかなか思うようにいかず、何日もお通じが出ない……ということも。 絶対安静というケースは、いつ赤ちゃんが生まれてもおかしくない状況ともいえるので、どうするかの判断が難しいのですが、状況に合わせてポータブルトイレを今日だけ使用可の指示を医師からもらうこともありました。 「ポータブルトイレ不可! でもお通じが出なくて苦しい、おなかが張る」というときは、滅多にはありませんでしたが、これも医師の指示で、なるべく刺激をしないように注意しながら摘便(肛門から指を入れ、便を摘出するケア)をしていました。 便秘と子宮収縮とは関係がないという医師もいましたが、お通じが出なくておなかの張りを訴えるママも少なくありませんでした。切迫早産の症状が改善しないことには運動もままならないので、なかなかスッキリ解決! というのは難しいかもしれませんが、医師や助産師に相談しつつ、少しでも便秘解消できたらよいのではないかと思います。 監修者・著者:助産師 REIKO医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
2019年08月27日私は授かり婚。初めての妊娠に気が付いたのは、海外留学が始まって3週間目のことでした。留学は始まったばかり。正常妊娠なのだろうか? つわりで食べられるものがない……。現地に産婦人科が存在しない!? そんな私の体験談をお伝えします。 時差ボケと勘違いしていた眠気とだるさ留学が始まって1週間ごろ、一日中眠気とだるさがあり、「疲れが出たな~」と考えていました。生理予定日から約5日目のころです。 ところが、いくら寝ても休んでも日に日に体調は悪くなり、留学2週間目のころには食欲がなくなり、常に吐き気があるような状態になっていました。生理予定日から約10日目、やっと生理が遅れていることに気付き、妊娠の可能性を考えたのです。 滞在する町には産婦人科が存在しない!留学先のサポートスタッフに妊娠しているか確かめたいと相談すると、問題が発生。滞在先の診療所は、市販の妊娠検査薬と同じ検査薬を使うだけでエコーはなく、町の総合病院は、予約しても3カ月は待つのが当たり前だと言われてしまいました。 そこで病院はあきらめ、薬局で市販の妊娠検査薬を購入。検査するとはっきりと陽性が出ました! すぐに両親とのちに夫となる彼氏に連絡をとり、体調を配慮して帰国することにしました。 つわりに耐えながらの地獄のフライト帰国を決めたものの、待ち受けていたのは11時間の地獄のフライトでした。日本の航空会社との共同運航便を選んだため、日本の添乗員さんがいたので、つわりがあることを出発前に伝えました。 すると、「トイレから近い席」「飲み物もすぐ対応」「何かあれば何度でも呼んでOK」など、たくさんの配慮をしてくれました。食事のときや通りかかったときにも気にかけてくれて、とても心強かったことを覚えています。 帰国後、無事に病院で妊娠と胎児心拍を確認。今では、元気な1歳児です。日本のようにすぐに病院で診てもらえる環境があることは、とても幸せなことなんだと実感した体験でした。 イラスト:sawawa著者:深沢ゆい一児(女の子)の母。保育士資格・幼稚園教諭免許を取得。出産を機に退職。自身の経験をもとに妊娠・出産・子育てに関する記事を執筆中で、現在二人目妊活中。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年08月25日妊娠して徐々におなかが大きくなってくると、今までのような体勢で眠ることが難しくなるかもしれません。おなかが大きくなるにつれて苦しくなる体勢のひとつが仰向けです。ここでは、仰向けはいつまでできるのか、胎児に影響はないのか、また、妊娠中におすすめの寝方について紹介していきます。 妊婦の仰向け寝で起こる症状妊婦が仰向け寝をすることによって起こる症状の代表的なものに、仰臥位低血圧症候群(ぎょうがいていけつあつしょうこうぐん)があります。仰臥位低血圧症候群は、妊娠によって大きくなった子宮が、背骨の右側をはしる下大静脈という太い血管を圧迫することによって心臓へ戻ってくる血液の量が減少し、低血圧となり、脈が早くなる(頻脈)、気持ちが悪くなる(悪心)、吐いてしまう(嘔吐)、冷汗をかく、顔色が悪くなる(顔面蒼白)などの症状を引き起こしてしまうものです。重症の場合は意識を失ってしまうこともあります。仰臥位低血圧症候群の症状が見られた場合は、体勢を左向きにすることで症状が改善します。また、仰向けになって寝る際には、頭を少し高くして寝た方が仰臥位低血圧症候群の予防にもなります。 また仰臥位低血圧症候群のほかにも、仰向け寝をすることによって坐骨神経を圧迫し、坐骨神経痛を起こす可能性もあります。坐骨神経痛の症状は腰から足にかけての痺れで、重症となると歩くときに痛みを感じます。 仰向け寝が母体に与える影響と胎児に与える影響仰向けで寝ることによって、母体や胎児にどのような影響を与えるのでしょうか。 母体に与える影響は、仰臥位低血圧症候群とその症状が影響します。特に仰臥位低血圧症候群が重度となり、ショックを起こす、あるいは気を失ってしまった場合は、母体の血流量が減少し、酸素供給量も減少してしまいます。また、母体の血流量や酸素の供給量が低下すると、胎児への酸素の供給量も減少します。そうすると胎児が低酸素状態となる可能性があります。低酸素状態が続くと、母児ともに悪影響を及ぼし、場合によっては命の危険も生じる可能性があります。 妊婦の仰向け寝はいつまで大丈夫?それでは、妊婦はいつまで仰向け寝ができるのでしょうか。人は睡眠中、ずっと同じ体勢で眠り続けることはなく、無意識に寝返りをうっています。寝るときの体勢を気にするあまり寝不足になったり、苦痛を感じるような体勢で寝たりするようになっては本末転倒です。 妊娠中の仰向け寝については具体的に何週までといった決まりがありません。最近では、仰向けで寝てもあまり問題はないという研究結果もあり、仰向け寝をした際の自分の体調の変化に合わせてみたほうが良いのかもしれません。 妊娠中の時期別のおすすめの寝方妊娠中の時期別おすすめの寝方について紹介します。 ・妊娠初期妊娠初期は子宮の大きさがまだ小さいため、寝方が母体や胎児に影響を及ぼすことはほとんどありません。そのため、好きな体勢で眠っても大きな問題はないでしょう。 ・妊娠中期妊娠中期に入ると早い人ではおなかが大きくなってきます。それに伴い、仰向けで寝ることが難しくなる場合もあります。そのため、横向きなど自分が楽だと思える体勢で眠りましょう。クッションなどを使用すると楽な体勢が見つかりやすいでしょう。 ・妊娠後期妊娠後期になると仰臥位低血圧症候群のリスクが高まります。そのため、なるべく仰向けを避けた体勢が良いでしょう。また、左向きで寝ると血液だけでなくリンパ液の流れも良くなるため、妊娠中期あたりからむくみに悩まされている妊婦さんにおすすめです。さらに、頭を15~30度ほど高めにしたセミファーラー位という体勢も仰臥位低血圧症候群を予防できる体勢ですのでおすすめです。 まとめ妊婦さんが仰向け寝をすることによって、仰臥位低血圧症候群を起こす可能性があります。もちろん、妊婦さん全員に起こるものではありませんが、仰向け寝をすると症状が出てくるという場合には注意したほうが良いでしょう。妊娠初期、中期は特に眠る体勢について決まりはありませんが、おなかが大きくなる妊娠後期に向けて楽に眠れる体勢を探しておいてもよいかもしれません。 監修者・著者:助産師 REIKO医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
2019年08月19日妊娠によってさまざまな体の変化が起こり、症状として現われます。頻尿もそのひとつ。ここでは、妊娠中に頻尿になる理由や対処法についてご紹介します。 頻尿は妊娠の徴候?妊娠するとどうして頻尿になるのでしょうか? その理由には、以下のようなものがあります。 ●腎機能の働きの変化妊娠すると赤ちゃんに血液を供給しなくてはならないという理由から母体を巡る血液が増え、心臓から押し出される血液の量も増加します。それに伴い、腎臓に送られる血液の量も増加し、作られる尿も増えます。 ●ホルモンバランスの変化妊娠するとプロゲステロンというホルモンの分泌が増加します。プロゲステロンには腎臓・尿管・膀胱・尿道の筋肉を緩める働きがあります。 ●大きくなった子宮に膀胱が圧迫される膀胱は子宮の前側に位置しているため、妊娠によって大きくなった子宮に圧迫されることによって頻尿になることがあります。 実際に妊娠すると、妊娠超初期のうちから頻尿が見られる場合もあります。妊娠の徴候として、生理が来ない、おなかの張り感やつわり、便秘などがあります。頻尿に加えてこれらの症状が見られれば妊娠した可能性が高いといえるでしょう。 妊娠中の頻尿はいつまで続く?妊娠初期の頻尿はホルモンの分泌量が安定してくることで落ち着いてくる場合が多くなります。しかし、頻尿となりやすくなるのは比較的妊娠後期にかけてが多くなり、この時期には妊娠初期に頻尿を体験しなかったという方でも、頻尿となることがあります。その理由には以下のようなものがあります。 ●膀胱が圧迫される赤ちゃんが成長すると、赤ちゃんの頭や大きくなった子宮によって膀胱が圧迫されます。そのため膀胱の容量が少なくなり、頻尿になります。 ●出産に向けて赤ちゃんが下がるため妊娠35~36週ころになると出産に向けて赤ちゃんが子宮の下のほうへ降りてきて、膀胱を圧迫します。そのため、この時期になるとさらに頻尿となる場合が多くなります。 ●膀胱炎によるもの妊娠中に分泌が増えるプロゲステロンというホルモンは、尿路の筋肉を緩める働きがあります。そのため、尿が停滞する時間が長くなり、尿路感染症のリスクが高まります。膀胱炎もそのひとつです。膀胱炎の主症状は頻尿です。頻尿に加え、排尿時痛や残尿感などほかの症状も見られれば膀胱炎となっている可能性も考えられます。 頻尿の対処法と膀胱炎の予防法妊娠に伴う頻尿に対する特別な予防法はありません。ですが排尿を我慢すると膀胱炎になりやすいため、対処していく必要があります。頻尿の対処法には以下のようなものがあります。 ●水分を一気に摂らない水分は一気に飲まずにこまめに取るようにすることで頻尿を予防することができます。ただし、頻尿となるのが嫌で水分を摂ることを控えてしまうと、膀胱炎となる可能性を高めてしまいますので、水分はこまめに、積極的に摂るように心がけましょう。 ●体を温める冷えは頻尿の原因になるともいわれています。そのため、靴下や腹巻などを着用して下半身をしっかりと温めるようにしましょう。また、入浴をしたり、足のマッサージをすることも効果的です。また、食事も和食中心のメニューを心掛け、スープや汁物といった温かいメニュー、体を温める食材を積極的に摂るようにしましょう。 ●清潔を保つ妊娠することで新陳代謝がよくなります。また、おりものの量が増えたり、頻尿に加えて尿漏れを起こしたりします。ナプキンや尿取りパッドを使用する場合はこまめに交換し、清潔を保つようにしましょう。 ●早めの受診膀胱炎の主な症状には、頻尿・排尿時痛・残尿感があげられますが、妊娠中、膀胱炎になっていても症状が出現しないケースも少なからずあります。このようなケースでは、腎盂腎炎を引き起こし、症状が悪化する場合があります。気になる症状がある場合には、かかりつけ医に相談しましょう。 まとめ妊娠初期には、ホルモンバランスや腎機能が変化することによって、頻尿になることがあります。そして妊娠後期には、大きくなった子宮や下がってきた赤ちゃんの頭に膀胱が圧迫されることで頻尿になることが多くなります。妊娠中の頻尿は同時に膀胱炎のリスクも高くなるため、予防も大切です。 監修者・著者:助産師 REIKO医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
2019年08月15日現在、子ども4人を育てており、4人とも経腟分娩でのお産でした。上3人の妊娠中は便秘知らずだったのですが、4人目はお産直前まで便秘気味……。そんな私の出産エピソードをご紹介します。 4人目だけ便秘気味だったなぜか4人目だけ、臨月付近から便秘気味になりました。4人目出産ともなると骨盤もだいぶ早めにゆるんでくるからか、臨月になると赤ちゃんの頭がいつもおしりのほうを押しているような感覚でした。 うんちがずっと出ないわけではなく、毎日少しずつ出てはいるのですが、全部出きってはいないという感覚でした。 陣痛と何かが下がってきている感覚出産予定日の数日前の朝、おしるしがあり、夜には結構な量の出血。鈍い痛みも伴ってきたので、夜間に産院に駆け込みました。 病院ごとで出産前に浣腸をするかどうか違うので、浣腸をされるのか不安でしたが、浣腸はなく、そのまま出産となりました。あまりの陣痛の痛さと何かが下がってきている感覚が強く、しまいには自分から「うんちが出そう!」と連呼していました。 やはり溜まっていた!いきんでもなかなか降りてこない赤ちゃん。助産師さんが「少し便秘になっているようで、赤ちゃんの邪魔をしているからうんちを出すね!」と言い、刺激しながら出してくれました。必死だった私は、恥ずかしいというよりも「すっきりした~これでいきめる!」という気持ちでした。 助産師さんは、臭いもぜんぜんわからないくらい素早く何かに包んで捨ててくれました。慣れているようで、嫌な顔せず対応してくれて、赤ちゃんの誕生を一緒に喜んでくれました。 出産前のうんちの心配はどこへやら。心配せず、無事に赤ちゃんを産むことを考えていれば、あとはプロが後押ししてくれますよ。著者:武山あゆみ三男一女の母。ワンオペ育児に奮闘するかたわら、自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ◆関連動画出産ドキュメンタリー(通常分娩)
2019年08月09日私は、女・女・男という順番で3人の子どもを出産しました。2人目を出産して1カ月後に赤ちゃんを連れて夫の実家に行くと、親戚の方々が顔を見に来てくれたのですが……。 夫は代々続く家の長男夫は田舎で代々続く家の長男で、なんでも8代目とのこと。そんな夫の実家に第2子が生まれてから遊びに行くと、親戚の方々がお祝いに駆けつけてくれました。わが子は2人とも女の子。「かわいいね~」「似てるね~」と笑顔のみなさんだったのですが、それと同時にさらっと聞き逃せない言葉も聞こえてきました。 「またすぐ3人目ができるわよ」「次こそ男の子よ」 義父母からは「男の子を産んでほしい」というようなことは言われたことがなかったのですが、そのとき「もしかしてそう思っているのかな……」と初めてプレッシャーを感じました。 お祝いされてもモヤモヤその後みんなで食事をしたり談笑したりしたのですが、私の心にはさっきの言葉が引っかかってしまい、ずっとモヤモヤしたままでした。 出産したばかりなのに、なぜ次の出産のことを言われきゃいけないのか。みんなは男の子のほうがよかったと思っているのか。そう考えると、生まれたばかりでお祝いされるべき次女がなんだかかわいそうに思えてしまい、早くその場から子どもを連れて帰りたい気持ちになってしまいました。 3人目は男の子だったけど…その後第3子を授かり、男の子と判明。産後にまた赤ちゃんを連れて義実家へ遊びに行くと、親戚の方や近所の方がみんな「男の子でよかったね~」と言うのです。 さらに、次女が生まれたときにはくれなかった、知らない方からもお祝いがたくさん届きました。義父母の付き合いのある方たちからのお祝いでした。そのとき、やはり男の子を望んでいたんだと確信したと同時に、顔も名前も知らない人からのお祝いを素直に喜べず、複雑な気持ちになりました。 義父母は3人ともかわいがってくれているので、普段は特に深く考えることなく過ごしていますが、田舎の長男神話は今でも根強く続いているんだな……と実感しました。そんな義実家ですが、現在夫の姉・妹が住んでいて家を継げるような状態ではなく、わが家は実家から車で10分ほどの場所に家を建て、適度な距離感を保って暮らしています。 著者:沢田真紀子自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2019年08月07日妊娠中は日に日におなかが大きくなり、運動不足になりがちです。運動不足になると、体重が過度に増えたり、関節の柔軟性が低下したりして、お産のときに弊害が出ることもあります。妊娠中の運動としておすすめなのが、自宅でも手軽に取り組める妊婦体操です。ここでは妊婦体操をどのようにおこなうと効果的なのか、妊婦体操の注意点などについてお話ししていきます。 妊婦体操とは?妊婦体操はストレッチや、呼吸法、軽い筋力トレーニングなどが主なものです。正しい姿勢・リラックス・呼吸を3つの主な要素として、運動不足解消とお産に備えてからだを柔軟にするという目的があります。とくに道具などは必要なく、スペースがあればどこででもおこなうことができます。 妊婦体操の4つの効果妊婦体操に限らず、妊婦が運動をおこなった場合、以下のような4つの効果があるといわれています。1)理想的な体重の保持運動不足を解消し、体重の急激な増加を予防することで、妊娠糖尿病の予防や血圧のコントロールにも効果的です。また筋力をつけることで基礎代謝が向上し、カロリーの消費が可能となります。 2)マイナートラブルの予防・軽減妊娠中には、腰痛や頭痛、倦怠感、しびれ、むくみ、静脈瘤などのマイナートラブルが発生することがありますが、体を動かすことでこれらの症状を予防・軽減します。 3)出産準備の一環呼吸法や骨盤底筋のリラックス方法の習得など、分娩時の緊張やストレス緩和のための練習にもなります。また腹式呼吸は、分娩時のいきみや痛みを逃したりすることに役立ちます。 4)精神的安定妊娠中の情緒不安定に対し、体を動かすことでストレス発散や爽快感を得ることができ、気分転換にもなります。 妊婦体操の方法では具体的な妊婦体操の方法についてお話ししていくことにしましょう。これから紹介する体操はすべておこなわなければいけないというものではありませんので、妊娠初期は軽い体操にとどめ、妊娠16週以降は、毎日、無理なく、少しずつでも習慣的におこなえるようにしましょう。 腹式呼吸妊婦体操をおこなうときに基本となる呼吸法です。お産のときの呼吸法としても役立ちます。①あぐらをかいて座ります。(妊娠初期で仰向けの姿勢を取れるなら仰向けで膝を立てます)②おなかに手を当て、鼻から息をゆっくり吸い、手を当てたおなかが膨らむようにしましょう。③口をすぼめてゆっくり息を吐きながら、おなかを引っ込めるようにします。 ストレッチ1)首のストレッチ朝晩各5回首のまわりの筋肉を動かすことで、血行をよくし、肩こりや頭痛を緩和する効果が期待できます。①背筋を伸ばしてすわる②息を吐きながら頭を前に倒す③息を吸いながら元に戻す④同様に、後ろ、左、右に頭を倒し、元に戻す⑤息を吐きながら、ゆっくりと頭をまわす2)腰背部のストレッチ猫のポーズ朝晩各5回大きくなったおなかによって負荷がかかっている背中や腰の痛みを軽減する効果が期待できます。①肩幅にあわせて手足を開き、四つん這いになる②息を吐きながら、背中を丸めて首を腕の間に入れる。顎は引き、視線はお臍へ③大きく深呼吸④息を吸いながら四つん這いの姿勢にもどる⑤息を吐きながら、背中を少しそらし上を向く。顎を挙げ、視線は天井へ⑥深呼吸⑦軽く息を吸いながら元の四つん這いにもどる 3)足首のストレッチ朝晩各5回足先の血行をよくし、足のむくみを軽減する効果が期待できます。①椅子に座るか、仰向けになる。※おなかが大きくなってあおむけの状態を続けていると、仰臥位高血圧症候群を発症する恐れがありますので、少し上半身を高くして横になりましょう。②息を吐きながらつま先を伸ばす③息を吸い、再度息を吐きながらつま先を引き上げる④足首をぐるぐる回す⑤息を吐きながら、足の指をグー・パーする 4)太もものストレッチ朝晩各5回ふとももを動かして、骨盤の関節と筋肉を緩め、ふとももの付け根周辺の血行も促す効果が期待できます。①横向きになって寝ます②下側の腕を伸ばし、頭をのせます。あるいは肘をついて頭を支えます③上側の手で、上側の足首あたりを持ちます④上側の股関節を前に出すように、ひざを後ろに引く⑤体の向きを変え、反対側の足もおなじようにおこなう 5)股関節のストレッチバタフライのポーズ朝晩各10回股関節の周りの筋肉を緩め、やわらかくし、血行をよくする効果が期待できます。①背筋をまっすくに伸ばしたあぐらの姿勢をとる②足の裏をあわせるようにして座る③足首をもち、ひざをパタパタ上下に揺らす④手を膝の内側に置き、息を吐きながら下に力を加え、息を吸いながら元に戻す 6)骨盤底筋群の体操キーゲル体操・滑り台の体操朝晩各5回まで骨盤底筋群やおしりの筋肉をストレッチ・トレーニングする運動です。妊娠中・産後の尿漏れにも効果が期待できます。①仰向けになり、少し開いた状態で膝を立てる。手のひらは床につけ、腕はからだの横におく②息を吐きながら肛門を引き締め、ゆっくりと腰を上に持ち上げる③一度息を吸い、吐きながら腰をおろす④一呼吸して全身の力を抜き、リラックスする 7)腰回しの運動朝晩各1回腰を回すことによって全身の筋肉を緩めます。お産のときの痛みを和らげたり、赤ちゃんの頭が下がってくるのを助ける効果も期待できます。①足を軽く開いて立つ。手は腰にあてる②ゆっくりと腰を左右に揺らす③ゆっくりと腰を前後に揺らす④ゆっくりと円を書くように腰をまわす※腰を揺らしている間は、ゆっくりと呼吸する 妊婦体操をおこなうときの注意点妊婦体操をおこなうときには以下のような点に注意しましょう。1)運動を始める前に、医師に相談してからおこなう2)その日の体調と相談し、無理のない範囲でおこなう3)おなかが張ったり、気分が悪くなるようなら運動を中止する4)徐々に体操の種類や回数を増やしていく5)ストレッチは無理なく、痛みのない範囲でおこない、ゆっくりのばしていく。 まとめ妊婦体操は妊娠初期から手軽におこなえる運動のひとつです。日常生活の中に取り入れられる体操もあります。毎日、無理なく、少しずつ習慣化できるようにしていきましょう。今回、紹介した以外にも、さまざまな妊婦体操があります。助産師さんに相談すると教えてくれますよ。 監修者・著者:助産師 REIKO医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
2019年08月01日妊娠中期に入るあたりから耳が聞こえづらくなり、受診してみると「耳管開放症(じかんかいほうしょう)」であることが判明。妊婦によくある病気とはいうものの、子どもが生まれる直前まで続いた症状は本当につらいものでした。今回は私が耳の不調をどう乗り越えたのかを紹介します。 耳管開放症?! 予想外の体調不良に困惑妊娠中期に差し掛かったある日のこと、急に耳が塞がっているような感覚に。まるでスキューバダイビングで海に潜り、「ゴーーーー」と自分の呼吸が聞こえているような状態です。 急いで耳鼻科を受診してみると「耳管開放症ですね。妊婦さんにはよくあることなので産後まで様子をみてみましょう」とのこと。出産するまでこのままってこと……? この先の生活に強く不安を覚えました。 さよなら理想のマタニティライフ...おなかの大きさに比例するように、1日数時間だったのが半日、ついには1日中症状が出ている状態に。一度症状が出てしまうと、寝転がる以外に自力で治す方法がなく、声もうまく聞き取れなくなるため人に会うのもおっくうになっていきました。 SNSを見て憧れていた「妊婦友だちとランチ!」「今のうちにたくさん遊ぶぞ〜!」といったキラキラマタニティライフとはかけ離れた横たわるだけの毎日に、悔しい気持ちでいっぱいでした。 「理解してもらう」ことの大切さ昔から体調不良をうまく周囲に伝えられない性格の私。今回も例外なく誰にも相談していませんでしたが、床に転がってばかりの私を見てさすがの夫も嫌気がさしているのを察し、渋々現状のツラさを話すことに。 すると夫から「え、それ、めっちゃしんどくない?」の一言。その日を境に、「大丈夫? お出かけ長くてしんどかったね」「寝転がっていいよ〜」とやさしい言葉が降り注ぐようになりました。次第に私も「只今、潜水中です(だみ声)」と冗談を言えるまで心が回復しました。誰かに理解してもらうということだけでこんなにもラクになるんだ! と驚きました。 症状は今?当時妊娠していた赤ちゃんはもう1歳になりますが、現在症状はほとんど残っていません。出産してすぐから2日に1回、3日に1回と減っていき、1カ月後には嘘のように消えてしまいました。 立っていても耳が聞こえやすいのが涙が出るほどうれしくて、「症状がない! 潜ってない……!」と毎日しつこく報告する私でしたが、夫も自分のことのように喜んでくれました。幸せな面だけではなく、つらい面も共有できたことで夫との絆も深まったように思います。 夢見ていたマタニティライフとは少し違いましたが、終わってみれば良い思い出になりました。辛い体調不良をパートナーと共有することで、私たちだけの特別なマタニティライフにすることができたとも思っています。 著者:もろさち1歳男児の母。新卒で営業職に就き、妊娠を機に退職。その後就活・保活に成功し、現在は働きつつ妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年07月31日赤ちゃんとの毎日がもっとラクに、もっと楽しくなる。ベビーカレンダーは、そんな毎日を応援するコラムを絶賛連載中! 今回は、助産師の高杉絵理さんからメッセージです。 愛おしいわが子に会えるのは楽しみだけど、陣痛は怖い……出産を経験したママたちから聞く話はどれも陣痛が痛かった、辛かったことばかり。未経験のことに対する不安やお産を経験しているからこそ不安になる気持ち、妊婦さんなら誰しも抱く気持ちです。出産が近づいてくると楽しみな気持ちより不安な気持ちが募ることもあります。 ここでは、わが子との共同作業であるお産を楽しめるように少しでも陣痛をラクに過ごせる方法をお話します。 陣痛は初産で平均12時間!初産婦の分娩時間は平均で12時間です。もちろんそれよりも短い方もいれば、30時間以上かかるほど長い方もいます。陣痛の始まりは誰にも予測できません。一般的には10分ごとの規則的な痛みのあるおなかの張りがくれば陣痛の開始とされています。 最初は生理痛くらいの痛みのある規則的なお腹の張りからはじまり、それが少しずつ強くなり、間隔も短くなってくると本当の陣痛になっていきます。そして、その1回1回の陣痛によって、赤ちゃんが少しずつ下に降りてきて、ホルモンが分泌されることにより子宮口が開いて、赤ちゃんが通ってくる産道も赤ちゃんが通りやすいように柔らかくなってきます。そうやって赤ちゃんもママの体も少しずつ準備されながら、お産は進んでいくのです。 陣痛をラクに過ごすための基本の過ごし方陣痛のときは少しでもリラックスして過ごすのが安産への近道です。自宅や病院で自分が一番楽な体勢や楽な環境で過ごせるといいですね。また、安心できるご主人や家族の存在があると不安も軽減できます。 ほかにも、不安を軽減させるために、好きな音楽やアロマをたくのもいいかもしれません。また、陣痛中、熟睡はできないかもしれませんが、少しウトウトするだけでも体が休まり、疲労度が変わってきますよ。 痛みが強いときはマッサージや指圧が効果的!痛みが強いときは次のような方法で痛みや不快感が軽減できます。 ①マッサージや指圧をしてもらうお産が進行してくると、腰痛やお尻が押される感じが出てきます。助産師さんに教えてもらいながら腰のマッサージをご家族にしてもらいましょう。陣痛がくるタイミングで呼吸法に合わせてマッサージしてもらったり、痛みの強い箇所をピンポイントに指圧してもらったりすると随分楽になります。 ②肛門を圧迫する赤ちゃんが降りてくると赤ちゃんが出てくる場所と肛門は近いのでお通じのような、お尻が押されて気持ち悪いような感覚になってきます。そのようなときは、助産師さんに圧迫の仕方を教えてもらいながら、手やテニスボールを使って肛門をご家族または助産師さんに圧迫してもらいましょう。 ③温める温めると痛みが和らぐこともあります。病院によっては温めるものを貸してくれる場合もありますが、自分でもカイロを持参すると役に立つかもしれません。 まとめ出産が近づいてくると、赤ちゃんに会えるのは楽しみだけど、お産を迎えるのが怖いという気持ちになるのはとてもよくわかります。事前にお産のイメージトレーニングをしておくといいですね。そして、いよいよお産が始まったら、こう思ってはいかがでしょうか。『ママが辛いときは赤ちゃんが頑張っているとき。どんなに辛くても必ず赤ちゃんと会える幸せな瞬間が待っている』と。1人じゃありません。この2人でのお産の時間も楽しめるといいなと思います。 監修者・著者:助産師 高杉絵理大分県の大学にて看護師・助産師・保健師の資格を取得後、総合周産期母子医療センターにて産科やNICUに勤務。結婚を機に上京してからは、もっと育児が楽しくなるようにママや赤ちゃんにいつも身近に寄りそっていたいとの思いより、地域での助産師活動を開始する。 現在は、世田谷区の行政や病院で働きながら、開業助産師として地域での講座やイベントを開催し子育て支援活動を幅広く行っている。また、ベビーカレンダーにおいても、妊娠・出産・育児を楽しめるように、ママたちが読みやすく分かりやすい記事を心がけ執筆中。
2019年07月27日妊娠30週を過ぎたころから、寝ている間にこむら返りに襲われるようになりました。痛くてたまらないし、足がつることでおなかに力が入って張ってしまうので、なんとか防ぎたくて毎日奮闘しました。今回はあらゆる対策をとったことでこむら返りになりにくくなった話をお伝えします。 初めてのこむら返り私はそれまでこむら返りを体験したことがありませんでした。ある晩、右足のふくらはぎがキューッとなったかと思うと激痛が襲ってきたので、びっくりして隣で寝ていたパパに助けを求めました。パパはすぐにこむら返りだとわかり、私の足指を上下に曲げながらマッサージしてくれました。 そのマッサージのおかげか、しばらくすると足の痛みはなくなりました。しかし、おなかにも力が入ったのかおなかが張ってしまい、しばらく動くことができませんでした。 原因は何? 対策してもこむら返りに…妊婦は体重増加のため、運動不足や水分不足でこむら返りになりやすいと義母から聞き、対策をとることに。まず運動不足にならないように日中に散歩をしたり、ふくらはぎを伸ばす運動をしたり、水分をこまめにとるようにしました。 少しでも原因になりそうなことには気をつけて対策をしていたのですが、毎晩といっていいほどこむら返りに襲われました。あるときは、足に少し力が入っただけでもキューッと痛くなるほどでした。 「こむら返りがきたら、足の力を抜いて、手で足先を上に曲げたら痛みが和らぐ」とパパに教わりました。しかし、おなかが大きくて足に手が届かず、対処しようとするとおなかも張ってしまうので、自分ではどうすることもできず…⋯。結局こむら返りになるたびにパパを起こし、足をマッサージしてもらっていました。 毎晩寝る前にふくらはぎをマッサージ!そこで私は、毎晩お風呂からあがったら、ふくらはぎのマッサージをすることにしました。私はアロマが好きなので、妊婦でも大丈夫なアロマオイルを使用することに。しかし、初めてマッサージをした晩も変わらずこむら返りになってしまいました。 マッサージをしても予防できませんでしたが、アロマオイルでマッサージをするとリラックスできるし、ふくらはぎがほぐれて気持ちがいいので続けてみることにしました。 妊娠後半頃から出産間際までしばらくの間こむら返りに悩まされましたが、運動不足や水分不足にならないように気をつけたり、ふくらはぎや足首のマッサージをすることでこむら返りが起こる頻度が少なくなりました。少しは効果があったのかな、と思います。 著者:住川愛小6の息子と0歳の娘の母。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年07月26日私は妊娠5週目に妊娠検査薬で妊娠に気づいたその日から、帝王切開で出産したその日までつわりがあるタイプの妊婦でした。その時々で食の好みが変わる偏食気味で、においにも過敏な、トイレが友だちの妊婦生活でした。 妊娠に気づいた日からトイレが友だち生理が1週間くらい遅れているなぁと思いながらも、「またズレてるのかな?」と過ごしていたのですが、ふと思い立って妊娠検査薬を試してみると陽性反応でした。 ドラマで観たみたいに、吐き気がしてトイレにかけこんで気づくのではなかったので、こんなものかと思いながら、夫に「妊娠したみたいなんだけど普通だね」と話していたら、数分後にはトイレから出られなくなっていました。ここからトイレが友だち生活の始まりです。 朝から夕方まで同じ場所にいたの?朝、夫が仕事に出かけるのを見送るときも、夕方会社から帰ってきたのを迎えるときもトイレからだったので、夫は「もしかして、一日中トイレにいたの?」といつも驚いていました。 実際には布団で寝ていた時間もあるのですが、ご飯のにおいだけでなく、シャンプーのにおいもダメだったので、お風呂に入るのもひとりではできず、鼻をつまんでいる間に髪の毛や体を夫に洗ってもらう日々でした。 偏食すぎて夫は大変妊娠中、口にできた飲み物は伊藤園の「おーいお茶」だけで、食べ物はきゅうりの梅干したたき和えが食べられたり、31アイスクリームの「りんごソルベ」だったり……。 マクドナルドのポテトなど、昨日までは食べられたのに今日はもう食べられなくなっているなど、日によって飲食できる物が変わるため、買い物をしてきてくれる夫は本当に大変だったと思います。 それでも母子ともに健康でした人生で経験したことがないくらいの偏食になり、飲み物の種類まで限定された生活でしたが、健診のたびに赤ちゃんは順調に体重が増えていました。また、私は肥満だったので妊娠中に体重をできるだけ増やさないように言われていましたが、妊娠前から月に1kgづつトータルで5kg痩せてからは増減なく過ごせていたので、助産師さんから「偉い」と褒めてもらうことができ、妊娠生活を無事に送ることができました。 「安定期に入ればつわりは落ち着くよ」と言われて、期待して過ごしていました。結局私は出産するそのときまでつわりがあったので、出産後の食事のおいしさには本当に感動しました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:ライター 舟橋海央4歳差の男子2人の母。同じ男の子でも性格の違う2人からいろいろ学びながら子育てを満喫中。自身の子育て体験をもとに記事を執筆している。
2019年07月23日私は妊娠30週のときに、妊婦健診で逆子を指摘されました。どうにか逆子を治したいと、逆子体操などを自宅で毎日実践していましたが、治りませんでした。そこで、妊娠36週のときに鍼灸治療を受けてみたら逆子が治ったのです! そのときの体験談をお話ししたいと思います。 初めての鍼灸治療体操などをおこなっても逆子が治らず、聞いたことがあった鍼灸治療はどうかと考えました。かかりつけの産科の先生に聞くと「受けてもいいですよ」と言われたので試してみることに。 私はそのとき妊娠36週で、生まれて初めての鍼灸院受診でした。30代前半の女性の先生で、鍼が少し怖いと言った私に、丁寧に説明してくれて安心できました。見せてもらった鍼は、髪の毛よりも細くて柔らかく、しなるくらいでした。 お灸も、直接肌に燃えている部分が触れないので火傷などはしません。想像していたほど怖くない⋯…! と感じました。それでも初めて受診に行く前はドキドキでした。 初めての治療は気持ちがよかった赤ちゃんの位置を診察してもらったあと、実際に鍼やお灸を受けました。横向きになっていると先生は背中やお尻、足のツボに治療を手早くおこなっていきます。鍼も時々ツンと刺された感覚はあるもののほとんど痛みは感じず、お灸もじんわり温かい気持ちのいい治療で、怖さはまったく感じませんでした。 治療中はおなかの中で赤ちゃんがよく動いているのを実感できました。30分くらいで治療は終わり、なんと逆子の赤ちゃんが横向きに90度移動していたのです。 私の場合、鍼灸治療2回目で逆子が治った1回目の治療から2日後、2回目の治療を受けました。初めての治療後、リラックスしたのか体もラクになったので2回目の治療を楽しみにしていました。 同じような流れで、背中やお尻・足に鍼とお灸をしてもらい、とても気持ちがよかったです。治療後、先生に赤ちゃんの位置を確認してもらったら「逆子が直っていると思いますよ」と言われ、2回で効果があるなんて!と、びっくりしました。 そして、3日後の妊婦健診のエコーで、赤ちゃんの頭が下になっているのが確認でき、その後、希望していた自然分娩で無事に出産できたのです。 初めての鍼灸治療でしたので、受ける前は怖いと思っていました。しかし実際は鍼もお灸も気持ちのいいものでした。行く前は半信半疑に思うところもありましたし、初めてで緊張もしていましたが、思い切って鍼灸治療を受けてみて私はよかったです。治療を受けたら必ずしも逆子が治るとは言い切れませんが、私の場合は効果があり無事出産に臨むことができ、ホッとしました。 著者:山下 ひいこ一児の母。看護師・鍼灸師の資格を持ち、逆子治療やマタニティケアなどを行っている。自身の経験を生かし、不妊や妊娠・育児に関する体験談を中心に執筆活動を行う。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年07月23日3人目を出産する直前、2人の子どもたちの面倒で精一杯だった私は、出産して身軽になってから衣替えをすればいいかなと思っていました。しかし、早めに行動しなかったことを後悔することに……。今回はそのときの体験談をお伝えします。 臨月はおなかが重くて体調がよくない日々8月中旬に私は臨月になり、重たくなったおなかで日中は2人の子どもたちと自宅で過ごしていました。つわりも終わっておらず、常に体調があまりよくない状態。それに加えて育児で手いっぱいに……。 家事や掃除も思うように動けず、晩ごはんを作っているときに気持ち悪くなり、夫が帰宅すると2人の子どもたちを見てもらい、私は寝たきり状態の日々が続きました。 出産時期がちょうど衣替えの季節冬服を出そうと思ってはいたのですが、日中はしゃぎまわる子どもたちの面倒を見ながら、臨月のおなかの状態で大きな圧縮袋を出して衣替えをするのはなかなか大変でした。 つい「身軽になった産後にやることにしよう」と思い、後回しにしてしまったのです。そして気が付けば9月下旬、3人目を出産したときには夏服だと朝晩が肌寒いと感じる季節になっていました。 おなかは身軽になったけれど…産後、自宅に帰ってから私の体自体は軽くなったものの、2人の子どもたちと生まれた赤ちゃんの面倒を見るのに手いっぱいになってしまいました。というのも、3人目は黄昏泣きと夜泣きがひどく、晩ごはんを作ろうとすると大泣き、夜は1時間おきに起きて泣くという状態……。 私自身、さらに体力的にきつくなってしまってなかなか衣替えができず、そのまま季節はますます寒くなってしまいました。 勢いで衣替えをするはめに!さすがに寒いと感じ、2人の子どもたちが風邪をひいたら困るので、夫が休暇の日に衣替えを決行! 朝からバタバタと勢いで衣替えをしたのですが、日中は子どもたちを公園に連れて行ったりしたので、子ども2人分の衣替えをおこなっただけで1日が終わってしまいました。 そして後日、私や夫の分の衣替えもおこなうことに……。衣替えが遅れた分、私と夫はとても寒い思いをし、お互いに風邪をひいてしまいました。 臨月は身重なだけではなく体調も変わりやすく、何でも後回しにしたことを後悔しました。確かに無理をしてはいけない時期だったとは思いますが、生まれた子が上の子たちと比べて黄昏泣きや夜泣きの頻度が多く、こんなに時間が取れないものだとは思いませんでした。今回の経験で「やれることは今すぐやる!」というのが、私の教訓となりました。 著者:永田真結4歳の長女、2歳の長男、0歳の次女を持つ母。自身の妊娠、出産、育児に関する体験談を中心に記事を執筆している。
2019年07月20日私は3人の子どもを出産し、現在4人目を妊娠中です。妊娠のたびに起こる困ったマイナートラブル。1人目、2人目のときはなかったのに、3人目、4人目で起こったマイナートラブルや毎回起こるマイナートラブルなど……。不快な症状に、度々悩まされました。 めったに出なかった鼻血が……妊娠中は鼻血が出やすくなるそうですが、1人目と2人目の妊娠中には、一度も鼻血は出ませんでした。しかし3人目の子どもを妊娠しているとき、妊娠5カ月に入ったころから、よく鼻血が出るようになりました。それまで鼻血なんてめったに出ることがなかったのでビックリ! 朝起きると鼻血がタラリ、鼻をかむとティッシュに鼻血、お風呂上がりに鼻血がポタポタ……。とにかくよく鼻血を出していました。妊娠8カ月ごろになると鼻血は出なくなっていましたが、それまでは不快で仕方なかったです。そして4人目を妊娠中の現在(妊娠7カ月)、また鼻血が出るようになりました……。 ふくらはぎがパンパンに!3人目を妊娠中、妊娠7カ月に入ったころから、足がむくむようになりました。血流が悪いのかと思い、マッサージをしたり、ストレッチをしたり、椅子に腰かけて足をブラブラさせたりしていました。マッサージやストレッチをした直後はラクになるのですが、しばらく経つとまたふくらはぎがパンパンに……。 そして妊娠7カ月に入った現在、ふくらはぎがパンパンです。夜、布団に入っても、足が気になって寝つけないこともしばしばあります。足のむくみも、1人目と2人目の妊娠中には経験しませんでした。 一番つらかった腰痛!!妊娠中の腰痛は、多くの人が経験していると思います。私も妊娠のたびに悩まされました。妊娠中は湿布を自己判断で貼るのは危険とのことで、産婦人科で湿布を処方してもらっていました。まだ若かった1人目と2人目の妊娠時にも、腰痛に悩まされていましたが、30代で妊娠した3人目と今回の4人目の妊娠時の腰痛は、かなりつらかったです。 寝返りを打つことさえつらく、起き上がるときには相当の気合いを入れないと立ち上がれませんでした。妊娠7カ月の現在、まさに立ったり座ったりすることが苦痛です。特につらいのが妊婦健診時。診察台にあがったり、診察後にベッドから起き上がる際、しばらく動くことができません……。 妊娠のたびに悩まされる、さまざまなマイナートラブル。30代になってから妊娠した3人目と4人目は、特に多かったように感じます。日ごろの運動不足も、多少なりとも影響しているのかも知れませんが……。現在起こっているマイナートラブルも産婦人科の先生に相談しながら、無事に元気な赤ちゃんを出産したいと思います! ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:ライター 木村なち三児の母。現在4人目を妊娠中。パニック障害を抱えながらの妊娠・出産・育児の経験に基づき、体験談を中心に執筆している。
2019年07月18日私が2人目を妊娠したのは、まだ長男が生後8カ月の育休中のことでした。 そのタイミングで夫が地方へ転勤になり、 実家などに頼れない状況に……。里帰りしない出産を選んだ私がやっておいてよかったと思ったことをご紹介します。 男性の育児休業取得の下調べ夫の会社では男性も育休取得が可能でした。しかし業務量が減るわけではないため休暇後に激務になったり、育休を取得していると多少肩身の狭い思いをするというのが現状のようでした。 そのため夫は出産前後2週間を有休と半休を駆使して協力してくれることに。会社の特徴や雰囲気、仕事量を鑑みて育休に関する下調べをすることで不安も減り、安心して出産に挑めました。 気合いを入れた保活妊娠後期に入ってから私は地域の保育園に片っ端から電話し、見学に出向きました。気に入った所は何度も見学に行って情報を得るなどしたおかげで、出産予定日の3カ月ほど前に1歳2カ月になる上の子を保育園に預けることができたのです。 上の子を預けるとき、パパがどうしても仕事を休めなかったとしても保育園の送迎だけお願いし、入院中や産後外出できない1カ月を乗り切ることができました。 パパにやってほしいことリストを作る 保育園の持ち物や連絡帳の書き方、息子の1日のタイムスケジュールを大きめの画用紙に見やすくまとめてリビングの目立つところに貼りました。 仕事で忙しい夫は入院前に口頭で説明しても聞いていないことが多く、入院中はメールでいろいろと質問されたものです。そんなときも「画用紙に詳しく書いてあるよ」の一言で伝わり、リストはとても役立ちました。 上の子のごはんの下ごしらえをする上の子のごはんは入院前に毎食分、ご飯とおかずを小分けにしてメニュー名を書いて冷凍。解凍するだけでサッとあげられるものを数種類用意しておきました。解凍時間の目安や組み合わせは紙にまとめて冷蔵庫に貼っておいたので、ママの入院中におやつばかりあげていた……なんてこともなかったようです。 パパは忙しいなかでもやるべきことをしっかりでき、自信がついたと喜んでいました。特にホットケーキは解凍時間も短くそのまま出せて上の子も大好きなので大好評だったようです。 何よりも上の子が寂しくならないようにすることが大切だと思い、保育園に慣れさせるために早めに行動したり、上の子の好きな遊び、歌、食べ物のブームをパパにも伝えておきました。これらの準備をして里帰りしない出産をしたことで家族の絆がより深まったと感じています。 著者:松本のあ1歳男児と0歳女児の母。客室乗務員を現在育休中。年子育児の経験を多くの人に伝えるべく、自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2019年07月15日妊娠当初、おなかの子どもが双子だとわかったときは、驚き動揺してしまいました。双子育児の情報を育児書やネットで調べるものの、実際に多胎児を育てているママのリアルな声を聞いたことがなく、2人同時に育てることができるのだろうかと、とても不安な気持ちになったのです。そんななか、双子育児をしている先輩ママたちと出会い、アドバイスを聞くうちに不安な気持ちを払拭できた私の経験をお話しいたします。 妊婦健診で「双子ちゃんですね~」妊娠が判明してから2回目の妊婦健診。おなかの子どもは元気なのか……ドキドキしながらエコー検査を受けました。おなかの中の様子を見ていると、赤ちゃんの影が2つ!? これはもしかして……と思った次の瞬間、先生が「双子ちゃんですね~」とおっしゃったのです。 私は思わず処置室で「えーーー!?」と絶叫してしまいました。先生からの驚きの言葉に動揺したと同時に、2人をいっぺんに育てることができるのかと、とても不安な気持ちになりました。 会社の先輩からのアドバイス私は幸運なことに、会社に双子を育てている先輩がいました。双子妊娠が判明した直後に、先輩とランチの約束をして双子育児の話を聞くことにしました。率直に不安な気持ちを伝えたところ、とても良いアドバイスをいただけました。 「おっぱいも腕も、2つずつあるから大丈夫だよ!」私は先輩のその言葉を聞き、双子育児は大変だけど何とかなるんだ! と明るい気持ちになれたのです。 地域の双子サークルに参加妊娠後期に、地域の双子サークルへ参加する機会がありました。双子ならではの授乳の仕方などを、先輩ママたちの経験をふまえて教えていただきました。不安そうな私に対して、「双子だからと特別な準備をしなくても、何とかなるから大丈夫だよ。困ったことがあれば出産後ここに来て!」という、先輩ママたちからのアドバイス。 先輩ママたちの温かい言葉と、にこやかにに双子を育てている様子に元気をもらいました。双子育児のリアルな声を聞くことができる、とても良い機会だったと思います。 初めての妊娠というだけでも心配だったのに、おなかの子が双子だとわかったときは本当に驚きました。でも、双子育児の情報をネットなどで収集するだけでなく、多胎児ママのリアルな育児経験談を聞けたことで不安な気持ちが解消できてよかったと思います。著者:浅間ゆか双子女児の母。結婚を機に引越し、住宅購入、双子育児と慌ただしい日々を過ごす。自身の経験をもとに、出産・育児などを中心にライターとして活動中。
2019年07月08日筆者が第一子を妊娠中、妊娠初期はつわりで嘔吐していたこともあり、食欲があまりありませんでした。けれど妊娠中期になるとつわりがなくなり、食欲が止まらずについつい食べ過ぎてしまうことも……。そんな私が、妊娠中に体重を抑えるために頑張ったことを紹介します。 通勤方法を歩きとバスに替える第一子妊娠中は会社に勤めていた筆者。もともと自転車通勤でしたが、5年前に 「妊娠中の自転車は振動や腹圧がおなかの張りにつながることがあるということやホルモンバランスの変化の影響で注意力が散漫になりがちになる」 ということをインターネットで目にし、この情報が本当かどうかわからなかったものの大事をとって妊娠初期から通勤方法を変えました。 自宅から職場まではそれほど遠くなかったので車での出勤という選択肢もありましたが、あまり体を動かさないデスクワークだったため、体重増加を防ぐためにも歩きとバスで通勤することにしたのです。 ご飯をキャベツやサラダに置き換える妊娠中期に入るとつわりも落ち着き、気持ちが悪くなったり吐いたりすることはほとんどなくなりました。その代わりに食欲が増して食べ過ぎてしまうこともしばしば。白米が大好きでたくさん食べたかったのですが、欲望のままに食べるとどんどん体重が増えてしまうので、代わりにキャベツやサラダを食べて気持ちを紛らわすことに。 完全に置き換えるのではなく、脂っこい食事や外食をするときに生の千切りキャベツやサラダをご飯に置き換えることで食べ過ぎを防ぐことができました。 産休に入ったら実家の片付け仕事が産休に入ってからはついついだらけてしまうこともあったため、マタニティヨガをしたり出産の準備のための買い物に行ったりして意識的に体を動かす時間をつくりました。 いろいろやったなかで特に効果的に感じたのが実家の片付けです。結婚して家を出るときに自分の部屋の荷物をそのままにして引っ越してしまったため、いらない本や物がたくさんありました。第一子の妊娠だったため産休中にひとりの時間ができ、一気に不用品を片付け。気持ちもスッキリして、良い運動になったと思います。 妊娠初期から体重が増え過ぎないように意識して行動したことで、妊娠時に身長163cmで55kgだった体重は、出産前最後の妊婦健診で63.7kgと8.7kgの増加に抑えることができました。現在第二子妊娠中なので、今回も体重コントロールができるように頑張りたいです。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:ライター 吉川麻和一児の母。娘の出産を機に仕事を退職し、現在は子どもの成長に合わせた働き方を模索中。不妊治療の経験や子育て経験に基づき執筆中。
2019年07月07日妊娠中は便秘になりがちです。なかなかスッキリ出ない日が続くと、おなかが痛くなったり、張りやすくなったりと、困る方も多いと思います。妊娠中に便秘になりやすい原因とはなんでしょうか?今回は、妊娠と便秘の関連性、そして自分でできる解消法、妊娠中に便秘薬(下剤)を使用について解説します。 妊娠すると便秘になりやすい?その原因とは妊娠中に便秘になる方も少なからずいます。妊娠前は便秘になったことがないという人でも、スッキリしない日が続き、イライラしてしまうことがあるかもしれません。ここでは、まずは妊娠中に便秘になりやすい原因をご説明します。 便秘の原因1:黄体ホルモンの影響で腸の運動が鈍くなる妊娠するとママの体内では黄体ホルモンの分泌量が増えます。黄体ホルモンには妊娠を維持する役割がある一方で、消化管の筋肉を弛緩させる作用があります。これによって消化管の運動が低下し、便が体内に長時間とどまってしまう原因になるといわれています。便が大腸内にとどまると、その間、便の水分が奪われてしまい、固い便になってしまいます。 便秘の原因2:子宮が大きくなり腸を圧迫する妊娠中は子宮が大きくなることも便秘の原因とされています。妊娠中期以後は大きくなった子宮が周辺の消化管を圧迫し、便秘をもたらします。このため、週数が増えるにつれ、便秘が悪化する人が少なくありません。 便秘の原因3:生活習慣の変化妊娠をきっかけに生活が変わることも便秘をもたらす要因のひとつです。つわりによって食事の栄養バランスが崩れたり水分が不足したり、運動不足になったりすることで、便秘につながると考えられています。 便秘の原因4:過度のストレス精神的なストレスも腸管の機能低下につながり、便秘をもたらす要因といわれています。 便秘の原因5:便意を我慢する習慣なかなかトイレに行けず、便意を我慢してしまうと、便通を悪化させる原因になります。接客業など、職業上の理由でトイレに行くのを我慢している人は、便秘になりやすいです。 妊娠中に便秘になったときの解消法・予防法便秘の解消・予防には食事や運動不足の改善が重要です。健康的な生活を過ごし、ストレスを溜めないようにすることも大切です。ここでは、自分でできる対処法をまとめました。 便秘解消法・予防法1:食事厚生労働省によると便秘対策として、次の栄養素を積極的に摂りいれることが望ましいとされています。(※1) ・食物繊維ごぼうなどに多く含まれる食物繊維には、排便リズムを回復させる作用があるといわれています。食物繊維を豊富に含むその他の食材としては大豆や緑黄色野菜、さつまいもなどが挙げられます。 ・脂質・糖分適度な脂質は脂肪酸が大腸を刺激し、糖分は腸管内で醗酵しやすく大腸運動を高めるため便秘対策に効果が期待できます。ただし、脂質や糖分は摂りすぎると肥満につながる恐れがありますので摂り過ぎには注意をしましょう。 ・豆類・いも類・かぼちゃ・くりいも類、栗、かぼちゃなども便秘対策としておすすめです。これらの食材は腸管内で発酵してガスを発生させる作用があります。 ・玄米・胚芽米精米される前のお米には食物繊維と同じ働きをする難消化性でんぷんが含まれています。便秘対策としては精米後の白米より玄米、胚芽米を積極的にとりましょう。 便秘解消法・予防法2:水分をしっかり補給する便が固くなるのを予防するためには水分補給も大切です。一般的に、1日あたりの水分摂取量は、飲む分と食事から摂る分をあわせて2ℓ程度必要ですが、妊娠中はより多めに摂ることが望ましいです。ただし、便秘になったからといって、一度に大量の水を飲むことはすすめられません。一度に大量の水を飲みつづけると、急激な体重増加やむくみの原因になることがありますので気をつけましょう。十分な水分を摂取することも大切ですが、飲みやすい量をこまめに飲むことが重要です。 便秘解消法・予防法3:適度な運動をおこなう習慣的に体を動かすことも便秘の予防に効果的だといわれています。医師の指導のもと、マタニティヨガや水泳、ウォーキングなど、妊娠中でも実践できるものを選んで、生活に取りいれましょう。 便秘解消法・予防法4:ストレス解消妊娠中は体のこと、仕事や家のことなど、ストレスがつきものですが、過度なストレスが溜まると便秘だけでなくさまざまな症状を引き起こす恐れがあります。周囲の協力を得ながら、忙しい毎日の中でも息抜きの時間を確保しましょう。 便秘解消法・予防法5:食事は規則正しくとり、食後はゆっくり過ごす規則正しい食事は腸のリズムを整えます。夜遅い時間や寝る前の食事は避けましょう。 また、便秘解消には、便意を我慢しないことが重要だといわれています。個人差がありますが、食後に便意を感じる人が多いため、食後はトイレの時間を確保しておくことがおすすめです。 妊娠中に便秘薬(下剤)を使用しても大丈夫?日頃から注意していても、便秘を繰り返してしまうときは、薬の助けが必要なときもあると思います。では、妊娠中に便秘薬(下剤)を使用してもよいのでしょうか? 妊娠中でも使用できる便秘薬もありますが、妊娠経過や時期によっては注意が必要です。普段から使っている薬であっても安易には使用せず、医師に相談しましょう。強い下剤や浣腸などの使用は、子宮の収縮を誘発して流・早産の原因となることがあります。とくに妊娠初期には注意が必要で、便秘と下痢を繰り返すことも多く、下剤の使用により腹痛や下痢が起こりやすいので、基本的に服用はすすめられません。 安定期に入ってからは、比較的安全に下剤が使えるようになりますが、慢性的な便秘は腹痛の原因となることがあります。また、長時間トイレでいきみ続けると、子宮が収縮したり、外陰部が腫れたりする原因になることがあります。何日も便秘が続くときは、このようなことが起こらないうちに、医師に相談してみて下さい。 まとめママの体にさまざまな変化が起きる妊娠中、便秘に悩まされるのは辛いものです。妊娠中は便秘にならないよう、日頃から食事に気を遣い、適度に体を動かしましょう。症状が重い場合は、早めに医師に相談してください。 参考※1厚生労働省e-ヘルスネット「便秘と食事」 監修者:医師 産科婦人科福岡医院院長 福岡 正恒 先生京都大学医学部卒。同大学院修了後、京都大学助手、講師を経て、平成11年より産科婦人科福岡医院院長。京都大学在職中は、婦人科病棟や産科病棟などを担当。またこの間、英国エジンバラ大学・生殖生物学研究所に留学。日本産科婦人科学会・産婦人科専門医,京都大学医学博士
2019年07月06日筆者が意外と困った妊娠中のトラブルが、こむら返りでした。それまであまり経験したことはなかったのに、妊娠してから毎晩睡眠不足になるほど頻繁に足がつった筆者。そのときの体験談とおこなった対策をご紹介します。 こむら返りってどんな痛み?たくさん運動をしたり、歩いた日、ふくらはぎの筋肉がけいれんして、足がつるという経験をしたことはありませんか? 突然その痛みは始まり、けいれんしている間は何をしても痛い! そんな状態です。 筆者の場合は妊娠20週くらいからこむら返りが始まりました。引っ張っても、揉んでもおさまらないその痛みは、翌日まで残ることもありました。 就寝中・明け方が要注意!痛むときはなぜか寝ているとき、それも明け方に多くなりました。突然の痛みに起きてけいれんに耐えているうちにまた寝てしまうというパターンが多く、起床してふくらはぎがなんだか痛む……という日々。 また、起床予定の時間よりも早い時間にこむら返りになってそこから眠れないこともあり、まだ眠いのに痛みで目が覚めることは、地味ではありますが確実に筆者のやる気が奪われていきました。 改善するためにしたこと明け方のこむら返りに参っていた筆者は、温めると良いと聞き、バケツに40度程のお湯を入れ、5分程度足首まで温める簡易足湯や、足の裏を揉みほぐすセルフマッサージ、レッグウォーマーを着用して眠るなどの工夫をしました。すると、それまで毎朝痛みに襲われていたものが3日に1回になるなどの改善が見られました。 毎朝のちょっとした憂うつだったこむら返り。対策をとったことで頻度は減りましたが、筆者は出産まで続きました。小さな悩みですが、その悩みにきちんと対処したことがその後のマタニティライフを楽しく過ごせるきっかけになりました。このできごとをきっかけに産後数年たった今でもレッグウォーマーを愛用しています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:ライター 横山まい三児の母。夫の転勤に伴い三人別々の県で出産し子育てをしている。転勤妻としての妊娠・出産・子育ての経験に基づき、体験談を中心に執筆している。
2019年07月03日妊娠すると体調の変化に苦しむ人もいると思います。筆者は妊娠初期・中期・後期を通してさまざまなトラブルがありました。そこで今回は、私が実際に経験した妊娠中の主なトラブルについて紹介します。 妊娠初期に起きたトラブル不妊治療の末に妊娠した喜びを感じたのも束の間、持病であった偏頭痛の激しい発作が起きたり肌がかゆくなったりとさまざまなトラブルが続きました。 なかでもつらかったのがつわりです。仕事をしている途中で気分が悪くなって吐いてしまうこともありました。幸い不妊治療のときから職場の上司や同僚には状況を伝えていたため、妊娠初期の体調不良についてもその都度報告すれば休みや休憩をもらえたので、なんとか乗り切ることができました。 妊娠中期に起きたトラブル妊娠中期に入るとつわりは落ち着いたものの、今度は肌荒れがひどくなり、SPF値の高い日焼け止めを塗って日光を浴びるとかゆくなる体質に……。 妊娠中期は紫外線が強くなる時期だったのですが、市販されている日焼け止めは使わないようにし、赤ちゃんにも使えるものを塗っていました。また、腟カンジダ症を繰り返した時期でもあったので、症状を感じたらすぐに産婦人科の先生に伝えて早めに腟錠や軟膏で治療をしてもらっていました。 妊娠後期に起きたトラブル妊娠後期はおなかがかなり大きくなっていたため、動悸や息切れがひどく、おなかも張りやすかったです。当時は仕事をしていたので休み休み動いていたものの、妊娠8カ月の終わりころには子宮頸管長が2.2cmまで短くなってしまい、張り止めを処方されて服用していました。張り止めを飲んでいたこともあり息苦しくなることがあったので、仕事中の昼休みにはできるだけ横になって休むようにしておなかが張らないように気をつけていました。 振り返ってみると妊娠初期・中期・後期でいろいろなトラブルがありましたが、無事に元気な赤ちゃんが生まれてくれて今では懐かしい思い出です。働いていたときも、不調を感じたら周りに助けを求めて休むことができたので乗り越えることができたのだと思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:ライター 吉川麻和一児の母。娘の出産を機に仕事を退職し、現在は子どもの成長に合わせた働き方を模索中。不妊治療の経験や子育て経験に基づき執筆中。
2019年07月02日私は、結婚2年目で妊活を始めました。2度の流産と不育症の可能性を考えながらの3度目の妊娠・出産までの経過をお話しします。 妊娠!けれど流産…結婚して2年目。そろそろ子どもが欲しいと思い、妊活を始めました。夫は楽観的で、すぐに授かると思っていた赤ちゃん。想像通り妊活を始めて3カ月後には妊娠することができました。妊娠検査薬を見て2人でとても喜び、すぐに産婦人科へ。妊娠5週目で赤ちゃんもしっかりと確認でき、その1週間後には心拍も確認できました。大喜びで両親に妊娠を伝えました。 しかし、その2週間後の妊娠8週目……小さな心拍の光は消えてしまっていました。エコーを見た瞬間にわかり、頭が真っ白に。医師から流産していること。赤ちゃんが自分から出て来なければ手術をしなければならないこと。初期の流産は赤ちゃん側の異常が多く育つことができない子だったんだよ、と伝えられました。 医師の前では気丈に振る舞い、車に戻ってから大泣きしました。 どうして自分が……とネットで検索する日々。ただ、初期の流産は割と多く……友人や職場の方も流産経験があると聞いていたことがあり、出て来なかった赤ちゃんを出す手術をしてしばらくすると落ち着くことができました。今回はただ運が悪かっただけ。妊娠できることがわかってよかったじゃない! そう思い前向きに妊活をしようと決めました。 2度目の流産…不育症の可能性手術をすると妊活を2カ月はお休みするように言われました。その間に夫婦2人のうちに! と旅行に行ったり、デートをしたりして気分転換でリフレッシュをしました。 2カ月が経過し、再び妊活を再開。 今度はそこから半年後に再び妊娠することができました。産婦人科に行ったのは妊娠6週目。再び小さな心拍が見えました。 ただ……とてもゆっくりで弱いチカチカ。医師も「心拍は見えたけど、できたばっかりなのかどうか……」という曖昧な感じで悪い予感がしました。 1週間後、悪い予感が当たってしまい再び小さな光は消えてしまっていました。2度目の流産。なぜ!? と思うと同時に悪い予感がしていたため、調べていたことがありました。 「不育症」。 妊娠はするものの流産や死産を繰り返すとその可能性があると言われています。 ただ理由がハッキリしない不育症も多いそうで、その場合は何度もトライするしかないそうです。医師からも不育症の可能性の話をされ、保険がきく範囲での血液検査をすることになりました。2度目の手術を受け、再びの休息期間に血液検査を受けました。 3度目の妊娠、そして出産!血液検査の結果、特に問題視されるようなものは出ませんでした。原因不明。 私としては何か原因があったほうが治療法がハッキリしていいなと思っていたのでガッカリ。 でも同時に私が原因で赤ちゃんの心臓が止まってしまった訳ではないのだと安堵もしました。 ただ、強いていうのであれば血液を固める抗リン脂質が基準内ではあるけど高めの数値だということ。そのため、血流が固まりやすく、胎盤の血流が悪くなったかもしれないのでバイアスピリンという薬を妊娠前から内服し、妊娠後も胎盤がしっかりできる時期まで飲み続けるという方法をすすめられ、試してみることになりました。 運良く薬を初めて一回で妊娠。 そしてバイアスピリンを妊娠33週まで毎日飲みつづけた結果、赤ちゃんも順調に育ってくれて妊娠38週で出産することができました。 諦めなくてよかった!私は運良くバイアスピリンが効いたのか、不運が2回重なっただけだったのか、3度目は無事に出産することができました。3度目の妊娠中は常に不安との戦いでした。初期はいつ心臓が止まってしまうか、中期は胎動がハッキリするまで、胎動がわかるとあった胎動がしばらくないと不安だったりしました。後期はおなかの張りが出てしまい、さらに張り止めの薬のお世話になるという、けっして順調とは言える妊娠生活ではありませんでした。 それでも無事に出産することができ、大切な息子ができました。 2度目の流産の後、実は妊活をお休みしようかと思いましたが、たまたま会った不妊治療を専門にしている女医さんに言われた言葉があります。「流産しても妊娠できたというだけで、不妊からするとすでに1ステップ進んでいるんですよ。諦めなければきっと出産できますよ!! 年齢が進むと卵子も老化するからつらいかもしれないけれどチャレンジしてください!」と。 この言葉を聞いて頑張れるところまでは頑張ろうと思いました。 もちろんつらかったら少しの時間リフレッシュも大事だと思いますが、私は期間を空けずにチャレンジし続けてよかったです。 著者:渡 美羽生後3カ月になる一児の母。 障害者施設でパートで働いており、現在は育休中。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ◆関連動画出産ドキュメンタリー(通常分娩)
2019年06月30日妊娠すると程度の差はあれど、ママの体だけでなく精神的なことや生活の面においてもさまざまな変化が起こります。ここでは実際にママたちが体験した妊娠初期の症状や大変だったと思ったできごとについてご紹介しながら、それぞれの体験談について助産師が解説します。 妊娠初期にはどんな症状があった?つわり妊娠がわかった4週からすぐに吐き気が始まり、食欲がなかったり、しょっぱいものが食べたくなったり、何か口にしていないと気持ち悪かったり……。吐くことはなかったので軽いほうだったのかと思いますが、毎日船酔いしているような感覚はつらかったです。妊娠12週には治まりました。またおなかの張りも妊娠4週から始まり、立ち仕事だったので長時間立っているのがつらく休ませてもらいながら仕事をしていました。妊娠・出産を経験された同僚がいたので、皆にも気をつかうように促してくれたり話を聞いてくれたりして心強かったです。すぬやんさん 【助産師コメント】妊娠の初期症状と言うと「つわり」を思い浮かべる方が多いかと思います。つわりの症状には吐き気や嘔吐、食欲不振などの消化器症状の他に頭重感(頭が重い感じ)、イライラ、眠気などの症状が出ることがあります。ほとんどの方が妊娠16週までに症状が落ち着くようですが、つわりの真っ只中にいる方は本当につらいですね。つわりの時期に食事が摂れないと、おなかの中の赤ちゃんに栄養が行かないのでは…と心配になってしまうかもしれません。しかし、この時期は心配ありません。ママが食べられるものを摂って、水分補給をこまめにするようにしましょう。 頭痛私の場合、吐き気などの普通のつわり症状とは別に頭痛に悩まされた妊娠初期でした。妊娠中はとにかく薬を飲んではいけないという固定観念があったため、ひたすら耐えるしかないと思っていたのですが、先輩ママに相談すると、産院によっては妊婦でも飲める頭痛薬を処方してもらえるとのこと。私もカロナールを処方してもらい、そのおかげで本当にだいぶ楽になることができました。吐き気を緩和する漢方なども処方してもらえるので、思いきって病院に依頼してよかったです。あおくんさん 【助産師コメント】あおくんさんのように「妊娠中は薬を飲んではいけない」と思っている妊婦さんは多いのではないでしょうか? 実際、妊娠初期はおなかの中の赤ちゃんの発育や発達、臓器に悪影響を及ぼすおそれがあるため、自己判断での内服は避けたほうが安心です。とはいえ、頭痛などの症状が続くとつらいもの。症状が続く場合は、かかりつけ医に相談しましょう。妊娠の時期によって内服できる薬を処方してくれたり、対処法を教えてくれたりしますよ。 眠気つわりが始まったあたりに一気に眠気が襲ってきて、一日中眠い日々が始まりました。初期のころは毎日どんなに寝ても寝ても寝足りず、ずっと寝込んでいたように思います。3、4時間お昼寝して、一日中家に引きこもり、ほとんど動いてないのにもかかわらず、夜にはすんなり眠れていたので、妊娠ってすごい! と思いました。トーさん 【助産師コメント】妊娠によってホルモンバランスが大きく変化しますが、プロゲステロンは妊娠初期に増加するホルモンの1つです。プロゲステロンは妊娠を維持させるのに不可欠なホルモンですが、催眠作用もあるため妊娠中に眠気を感じる妊婦さんも多いです。また、つわりの症状や体温が上昇するなど、妊娠前と体調が変化して夜眠れなくなり、日中眠くなってしまうという方もいらっしゃいます。日中、お昼寝ができるようであればお昼寝をしてもよいですね。睡眠環境を整えることも1つの方法です。 切迫流産私の妊娠と人事異動での人員減が重なってしまい、多少無理をしてでも出勤せざるを得ない日々が続きました。その無理がたたって出血。切迫流産の恐れがあるため絶対安静の診断となってしまったので、やっぱり、「休まなければいけないときには休む!」としておけばよかったなと思いました。まがまがさん 【助産師コメント】働く女性が増え、働く妊婦さんも多くなってきています。働く妊婦さんのなかには「周りに迷惑をかけたくない」という思いから、つい無理をしてしまうことも。ですがやはり無理は禁物! 妊娠12週未満の早期流産は、流産全体の80%を占めており、切迫流産の一番の治療は「安静」と言われています。症状の有無にかかわらず、働く妊婦さんが安心して、赤ちゃんを産み育てていけるようするための法律もありますので、どのようなものがあるのか、確認しておくと安心ですね。 ■参考:厚生労働省都道府県労働局「働く女性の母性健康管理のために」 乳首が黒くなる乳首が真っ黒になりました。 まだおなかも全然大きくなってないのに乳首が真っ黒になり、そして脇の横にもう1つ乳首が出てきてかなり驚きました。乳首の色は出産後元に戻り、安心しました(笑)。 もう1つの乳首も、気付いたらなくなっていました。ぴよちゃんさん 【助産師コメント】乳首が黒くなるというのも、妊娠に伴う体の変化の1つです。妊娠すると乳首や乳輪の色が濃くなり、おっぱいも大きくなってきます。生まれたばかりの赤ちゃんはまだ目がよく見えていないので、この黒い乳首が目印にしておっぱいに吸い付く……とも言われています。そして、ぴよちゃんさんの脇の横に出現したもう1つの乳首は、「副乳(副乳)」といい、複数あったおっぱいの名残がホルモンの影響で大きくなったものです。産後ホルモンの影響が減るとまた消失するものなので心配いりません。 頻尿妊娠初期からお手洗いが近くなりました。職場からお手洗いまでが遠く、以前は 「ここまでやってからお手洗いに行く」と我慢することもありましたが、なるべく我慢しないようにしました。このみさん 【助産師コメント】妊娠すると生理的な変化として尿量が増えます。そして、妊娠初期には大きくなる子宮に膀胱が圧迫されるため、頻尿となる妊婦さんが多く見られます。加えて妊娠により増加するホルモンや大きくなった子宮の影響で、膀胱炎や腎盂腎炎になりやすい状態でもあります。膀胱炎や腎盂腎炎を予防するためには、排尿を我慢しないことはもちろんですが、清潔にも注意することが大切です。頻尿の他に排尿時痛や残尿感などがある場合は膀胱炎、高熱や腰・背中の痛みを伴う場合は腎盂腎炎の可能性がありますので、気になる症状がある場合は、かかりつけ医を受診しましょう。 便秘便秘症の方は、妊娠前にできれば改善しておいたほうがいいと思います。妊娠すると、なかなか「いきめない」ので、便秘がかなり悪化し、大変なことになります。加えて私は、出産後、傷の治りが悪くて化膿したので、排尿時にしみるため、地獄のような痛みが怖くて水分が摂れなくなり、尚更便秘が悪化しました。出産後、半月も排便がなく、それ以来、ずっと薬に頼らないと出なくなってしまいました。moonさん 【助産師コメント】妊娠中はホルモンや大きくなる子宮の影響で、便秘になりやすくなります。この方のようになかなかいきめずに、便秘を悪化させてしまうということも少なくありません。便秘の予防や解消のためには、毎朝十分な時間を取ってトイレに行く、食物繊維の多い食事を摂る、体調に合わせて適度な運動をするなど、生活習慣を見直すことが大切です。それでも改善しない場合は、妊娠中でも飲めるお薬を処方してもらえるので、かかりつけの産婦人科医に相談しましょう。 精神的に不安定体力的にもつらく精神的にも不安定になっていたようで、ひとりでつわりに耐えていると涙が止まらなくなる症状が出ていました。寝ているだけで家事も手につかず情けない。仕事にも行けず会社の方々に迷惑をかけてしまっている、などマイナスのことばかり考えてしまっていました。赤ちゃんのためにも安静にしていなければいけないことはわかっていたのですが、自分の気持ちをコントロールすることが大変でした。くろずさん 【助産師コメント】妊娠すると、多くの女性は新しい生命を授かってうれしいと感じることでしょう。その一方で、親になることへの戸惑いや今後の不安を感じることもあると思います。妊娠初期はホルモンバランスが変化することもあり、幸せな気分になったり、急に泣きたくなったりと気分の変化が激しくなることがあります。加えてつわりなどの症状が強く、思うように動けなかったりするとより一層気分が落ち込んでしまいます。この時期にはよくあることだと知っておくと少し気持ちが楽になるかもしれません。そして、ひとりで抱え込まないこと、無理をしないことが大切だと思います。 妊娠初期は何が大変だった?体重管理体重管理が難しい。つわりのときは何を食べても嘔吐していたので、体重は減るばかりでしたが、つわりがおさまり食べられるようになったら一気に体重が戻ってしまうので、そこからは増やさないように必死でした。食べなくちゃいけないけど、体重管理もしっかりとなると難しいです。umiさん 【助産師コメント】つわりの症状が落ち着くと、食欲が回復して一気に体重が増えてしまうという方も少なくありません。産院の体重管理が厳しく、ストレスに感じてしまう方もなかにはいらっしゃいます。妊娠すると、おなかの赤ちゃんや羊水、胎盤などの他に、ママの身体に必要な脂肪がつくため、ある程度は体重が増加します。ですが、体重が増えすぎてしまうと、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などの合併症を起こすおそれがあったり、出産の際、陣痛が弱くなったりすることがあります。妊娠中の体重増加の目安は人によって異なりますが、バランスの良い食事を摂り、体調に合わせて体を動かしたりするように心がけましょう。 産院選び病院選びは大切だったと後から思いました。初診の病院で出産予定でしたが、知人のすすめで途中から病院を移りました。小さな産院ですが、助産師さんたちのケアが充実していて安心して出産に挑めました。初めての出産だったのでわからないことや不安なことだらけでした。最初に受診した病院が悪いという訳ではないですが、最初の病院は大きな産婦人科で、流れ作業的な感じがあり小さな不安を相談できる環境ではなかったように思います。病院は自分が安心できる場所をおすすめいたします。ちびのすけママさん 【助産師コメント】妊娠が判明し、どこで出産するか迷われる方もいらっしゃるでしょう。大きな病院、クリニック、助産院、あるいは自宅……と、出産できる場所はさまざまです。通院しやすい、ごはんがおいしい、きれいで清潔など、ママたちのこだわりポイントもそれぞれ。人生のイベントとも言える出産を安心して迎えられるように、何を大切にしたいかご夫婦で話し合って納得の行く産院選びができるといいですね。 夫とのコミュニケーション妊娠判明後結婚したので、入籍の準備やあいさつ回りなどでひどいストレスを感じました。夫は子どもができた実感がなく、遊びに行ったり、自由気ままに生活したりしていて、その行動や態度にもイライラ! こっちばかりつらい思い、大変な思いをして!! と不満ばかりが募りました。ですが健診に一緒に行くことにしたところ、どんどん父親の実感が湧いてきたみたい。妊娠中期になり、胎動が感じられたり、おなかが出てきたりすると、さらに実感が湧いて、わたしにもやさしく気づかってくれるようになり、喧嘩もなくなりました。マロンまま 【助産師コメント】自分のおなかの中で新しい命を育んでいる女性に比べて、早い段階で「これからパパになる!」という実感を持つ男性は少ないようです。そんなパパに対して、まろんママさんのように一緒に妊婦健診に行ったりするほか、健診結果をパパに伝えてエコー写真を見せたり、両親学級に参加するなどして、パパになる実感を少しずつ持ってもらうようにするといいかもしれませんね。そしてなにより大切なのが夫婦間のコミュニケーション。溜まりに溜まったパパへの不満がある日突然爆発! というようなことが起こらないようにお互いの思いを伝え合う時間を取れるようにできるといいですね。また妊婦さんでもできる自分なりのストレス発散方法をみつけておきましょう。 上の子のお世話上の子が小さいと、おなかに赤ちゃんがいるということは言ってもわかるものではないので、 体調が悪くて寝転がっていたりすると不意にものすごい勢いで抱きついてきていました。上の子も甘えたい時期、おなかの赤ちゃんも大切。上の子のことも考えつつの妊娠初期は大変でした。ぴーままさん 【助産師コメント】体調が優れないなかで、上のお子さんのお世話をするのは大変かと思います。そんなときに上のお子さんがなかなか言うことを聞いてくれなくてイライラ……という方も。このような状況は、ママにとっても上のお子さん、そしておなかの中の赤ちゃんにとっても好ましくありません。大変なときは周りの人の助けを借りましょう。パパやママにとって新しい家族が増えるというのは人生におけるイベントの1つと言えるかと思いますが、上のお子さんにとっても大きなできごとの1つです。赤ちゃんが生まれたら上のお子さんと2人きりの時間を取ることが難しくなるかもしれません。大変なこともたくさんあるかと思いますが、上のお子さんとの時間も有意義に過ごせるといいですね。 まとめ妊娠初期の体験談をまとめてみました。ご自身の妊娠初期のことを思い出した方もいれば、こんな症状があるなんて知らなかった! という方もいらっしゃるのではないでしょうか? 妊娠・出産は病気ではないとよく言われますが、ママの体は大きく変化し、ときにはつらい思いをすることもあります。妊娠中にはこんなことが起こることがあると前もって知っておくと気持ちも少しラクになるかもしれませんし、ママを支える周りの人の理解も深まるかもしれませんね。 監修者・著者:助産師 REIKO医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
2019年06月24日私は結婚したらすぐに妊娠できると思っていました。しかし、なかなか授かることができずに悩み、毎日「早く赤ちゃんが欲しい」と願うばかりです。そこで気分転換もかねて子宝神社へ出かけることにしました。今回は自身の体験談や有名な子宝神社についてお伝えします。 子宝神社って?子宝神社とは、参拝をすると子宝を授かるジンクスがある神社を指します。なかなか信じられない話だと思いますが、「子宝神社で祈願をしたところ、赤ちゃんを授かった」という話を実際に聞くから不思議です。 もちろん、お参りをしたら100%赤ちゃんを授かる保証はありません。しかし祈願をしに行くことで、緊張がほぐれるなど、精神面のメリットがあるのではないかと感じました。気分転換をかねて出かけてみるのもおすすめです。 実際に子宝神社へ行ってみた友人のすすめで、埼玉県にある氷川神社へ行ってきました。縁結びのパワースポットとして信仰されている神社です。 境内には安産や子宝、婦人病など、たくさんの神様が祀られています。なでると子宝や安産に恵まれるといわれている“戌岩”が小川の側にあり、しっかりなでてきました。ほかにも心身のけがれを取り除く浄化の小川など、見所満載の神社でした。心も身体もリフレッシュできましたよ。 有名な神社は?子宝神社としてよく耳にするのが、東京都中央区日本橋にある水天宮(すいてんぐう)です。安産祈願をおこなう戌の日には、お宮を囲むほど参拝者がつめかけるとか。 安産の神様としてだけでなく、子授けの神様としても祭られています。なかなか妊娠できずに悩んでいた友人が水天宮をお参りし、赤ちゃんを授かったこともあるのです。ご利益があったのかもしれないと感じました。 私は氷川神社で購入したお守りを身に付け、妊活をしていました。すると1カ月後に妊娠が判明! 信じがたいことでしたが、やはり子宝神社のようなパワースポットには、目に見えないなにかがあるのかもしれない……そう感じた瞬間でした。著者:田中由惟一男一女の母。二人目の出産を機に食品会社を退職。現在は子育てのかたわら、記事執筆をおこなう。趣味はスポーツとピアノ、美味しいものを食べること。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。
2019年06月19日今回は、妊娠中に気軽に始められる散歩やウォーキングについてお話しします。 妊婦さんにおすすめの運動は?妊娠中に適度な運動をおこなうことは、心肺機能や筋力、体力の維持ができるため、妊娠中を快適に過ごすことに役立てることができます。また、妊娠中から体力を養うことで、出産を乗り越え、産後の赤ちゃんのいる生活に疲れにくい体を準備することができます。 妊娠12週以降で正常な妊娠経過であること、妊婦健診で医師、助産師から運動を禁止されていなければ、運動をしても大丈夫です。妊娠中の運動については、医師や助産師、運動指導をするトレーナーから専門的な指導と助言を受けましょう。特に高血圧、糖尿病、肥満などの妊娠中の合併症の予防と治療を目的とする運動については、自己判断で進めず、主治医と相談して十分に注意しておこないましょう。 妊娠中におこなう運動は、母子にとって安全で、全身運動かつ有酸素運動で楽しく継続できるものが適しています。有酸素運動とは、酸素を使い、筋肉を動かすエネルギー源である脂肪を燃焼させる運動で、過剰な体重増加の予防を期待できます。妊婦さんに適している有酸素運動は、ウォーキング、水泳、エアロビクス(マタニティービクス)ですが、妊娠中に運動する時間を確保できない、妊娠前から運動習慣がない、運動が苦手という妊婦さんもいることでしょう。 そこで、おすすめの運動は歩くことです。妊娠中のライフスタイルの変化に合わせて取り入れやすい運動ですので、散歩やウォーキングなど歩くことを意識しましょう。 妊娠中の運動には散歩やウォーキングなど歩くことがおすすめ!歩いて移動するときや散歩に出かけるときに、歩くことをウォーキングとして意識するだけでも、妊婦さんに適した運動になります。ウォーキングするときは以下の点を参考にしてください。 ・ウォーキング開始前の確認妊婦さん本人の体調が優れない、あるいはおなかが張っていると感じたら無理に歩くことはやめましょう。天候や季節によっては、屋外にこだわらず、ショッピングモール内など屋内を歩いても良いでしょう。 ・ウォーキングのための準備歩きやすい服装や靴を着用しましょう。妊娠中は足がむくみやすいので、多少サイズを調整できるタイプの靴が良いでしょう。転んだときに両手が使えるように、母子健康手帳、保険証、タオル、水分補給用の飲み物などはリュックに入れて持ち歩きましょう。 ・ウォーキング前後のストレッチ運動効果を上げてけがを防ぐために、ウォーキング前にストレッチをして体を慣らしましょう。ウォーキング中は急な動きはしないで、ペースを上げるときも、落とすときも、徐々におこないましょう。ウォーキング後にもストレッチをして、筋肉をほぐしましょう。①ふくらはぎのストレッチ:手を壁や椅子などにおいて体を支える。足を前後に開いて、後ろ足のかかとは床につけたまま、体重を前にかけて、後ろ足のふくらはぎを伸ばす。②太もも(後面)のストレッチ:足を前後に開き、両膝を軽く曲げて、腰を後ろに引いて、前側の足の太ももの後面を伸ばす。③太もも(前面)のストレッチ:手を壁や椅子などにおいて体を支える。片足に体重をのせてバランスをとり、反対側のつま先をもって、おしりの方へ引き寄せ、太もも前面を伸ばす。 ・ウォーキングは楽しみながら続ける運動は楽しく継続することが大切です。妊娠前から運動習慣がない、運動が苦手という妊婦さんの場合は、週1回のペースから開始して、週2~3回を限度にしても良いです。もともと運動習慣があった妊婦さんは、妊娠経過が順調であれば毎日ウォーキングしてもかまいません。 1回の運動時間は心地よいと思える範囲から開始して、無理のない程度に徐々に増やしましょう。有酸素運動として効果が表れるのは20~30分間続けることが必要ですが、妊娠中の運動は長くても60分以内を目安にすることが望ましいです。普段の歩き方よりも速めに、歩幅は大きめを心がけましょう。歩き始めは人と会話できる程度からスタートして、最後の5~10分はクールダウンするつもりで徐々にスピードを落として終了しましょう。慣れてきたら1日数回おこなうのも良いでしょう。 ・ウォーキング中の事故に要注意音楽などを聴きたい、通話しながら歩きたいという妊婦さんもいるかと思いますが、音楽や通話、端末機器の操作に気をとられると、周囲への注意力が低下します。妊娠中は体型の変化によってバランスが不安定になり、瞬発的な動きが鈍くなることから、他の歩行者や自転車と接触しそうになっても避けられず、転倒したり、おなかをぶつけたりする可能性があります。 自分と赤ちゃんを思わぬケガや事故から守るために、ウォーキング中はイヤホンやヘッドホンの装着やスマートフォンなどの端末機器の操作はやめましょう。 妊娠中にたくさん歩かないと安産できないの?時に、「たくさん歩かないと安産できない」「安産のために1日1万歩は歩きましょう」という助言する医師や助産師がいます。また、書籍や雑誌、webの情報に「毎日〇万歩歩いたおかげで安産だった」「毎日〇時間散歩したら安産だった」というような個人的な体験が綴られていることもあります。このような助言や情報を見聞きすると、歩けば歩くほど安産に近づくと受け取ってしまいますが、歩いた距離や歩数が安産と必ず関連しているという科学的根拠は今のところありません。 そもそも、安産や難産という言葉は医学用語ではなく、明確な定義がありません。医師や助産師も、出産を前向きにイメージしてほしいという気持ちから安産という言葉を用いることはありますが、安産か難産かについては、出産を終えたママの気持ち次第で決まることです。「安産のために!」と1日何時間も、何万歩も歩くことだけに時間を費やして、体力を消耗したら意味がありません。しかし、出産には体力が必要ですので、満足のいくお産のために、妊娠中に運動をして、筋力や体力を維持することはとても大切です。 妊娠中の散歩やウォーキングは、歩数や距離を稼ぐことにこだわらず、1回当たりの時間や1週間に行うペースに気をつけて、楽しみながら続けましょう。 まとめ妊娠中は、切迫早産などの診断を受けず、体調が万全な状態であれば、体力づくりと気分転換を兼ねて、日常生活に無理のない程度に歩くことを習慣にしましょう。ただし、妊婦であることを自覚し、安全面にも注意する必要があります。散歩やウォーキングをした後、体調に変化が起きたとき、胎動がいつもより少ないとき、転倒したときなどは、自己判断で経過をみず、必ずかかりつけの産婦人科へ相談・受診するようにしましょう。 ■参考文献・日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会「産婦人科診療ガイドライン産科編2017」・日本臨床スポーツ医学会「妊婦スポーツの安全管理基準(日本臨床スポーツ医学会誌 Vol. 13 Suppl., 2005)」・『マタニティ・エクササイズ・マニュアル(2010年初版)』(監修:進 純郎/発行:社団法人全国保健センター連合会)・『マタニティ・エクササイズ・マニュアル』(監修:藤田麻里/発行:社団法人全国保健センター連合会) 監修者:医師 おおたレディースクリニック院長 太田 篤之 先生順天堂大学卒後、派遣病院勤務を経て、平成22年より順天堂静岡病院周産期センター准教授就任。退職後、平成24年8月より祖父の代から続いている「おおたレディースクリニック」院長に就任し現在に至る。著者:助産師 古谷真紀一般社団法人産前産後ケア推進協会プロジェクトリーダー大学病院勤務を経て、2015年より現職。妊娠中や産後の女性のココロとカラダの相談、ママパパ&赤ちゃんのちょっと気になるコトに日々応えています。
2019年06月18日