そのカミングアウトは誰のため?出典 : 発達障害とわかったら、周囲の人に伝えるべきなのだろうか?子どもの特性をどういう言葉で伝えるか?…と、頭を悩ませる方も多いかと思います。しかし、「何のために、そして誰に、どう伝えるのか?」と整理して考えると、答えが出てくることがあるかもしれません。紆余曲折を経て、「息子のために伝えよう」と思えるようになった、私なりのカミングアウトをお話します。息子の障害を隠し続けた理由出典 : 息子が発達障害と診断されたのは7歳のとき。今から7年前のことです。当時は学校の先生へは診断名を伝えたものの、周囲の人にはひた隠しにしていました。学校の先生からは「同じクラスの子どもたちには、伝えたらどうか?」という提案がありました。ですが私はそれを断り、通級指導教室に参加するために、息子がクラスを抜ける際も、「毎週病院へ行っている」と、苦しい言い訳をしていました。周囲にバレないように、細心の注意を払い、息子の通級の送り迎えをしていたのです。当時の私には、息子の障害をどう伝えたら良いのか分かりませんでしたし、何よりも親としての余計なプライドを捨てられず、周囲の偏見を恐れていました。今思えば、息子の障害を受容したつもりでいましたが、気持ちの根底には障害を認めたくない自分がいたのかもしれません。もうこれ以上は誤魔化せない!出典 : そんな中、あるきっかけで息子の障害をカミングアウトすることになりました。通級のたび「病院へ行くので授業をお休みします」と説明されることに混乱した息子が、「ぼくは病院へ行っていない!」と学校でパニックになってしまったのです。息子に予定を偽るなんて、この頃の私は自閉症の子どもの苦手な事を、まるで分かっていなかったのだと思います。このまま偽り続ければ、息子がまたパニックを起こす可能性があります。こうして私は、クラスの同級生に「担任の先生から伝えてもらう」ことを決めたのでした。相手は同級生でしたし「自閉症」という障害名ではなく「苦手なことがあって、それをお勉強しに行っている」という通級の説明を中心に伝えることにしました。「子どもたちを通して、保護者の中で噂が広がるだろう!」私は内心、とてもハラハラしていました。しかし、そんなネガテイブな考えとは裏腹に、噂や誤解は広がりませんでした。少なくとも私の耳には入りませんでした。それどころか、困っている息子を積極的に手伝ってくれる同級生が何人も現れたのです。通級へ行く息子を見送ってくれる子、通級から戻ったときに先生を呼びに行ってくれる子、教室に入れず、1人で給食を食べている息子に、おかわりを持って来てくれる子…。こんな同級生の様子を見て、息子よりもむしろ私が救われたのです。伝えることが息子のためになる、とわかり…出典 : 息子と同級生との関わりを見て、「カミングアウトすることで生きやすくなる場合がある」と知り、私は息子の障害を隠さなくなりました。でも、はじめから障害名だけを伝えることや、懇談会などで大勢を前に伝えることは、ほとんどありません。大切なのは、息子のために、協力者となって欲しい人に、分かりやすく伝えるという視点。また、伝え方も工夫しています。「あれが苦手」「こういう配慮は混乱しやすい」など、ネガティブな言葉だけで終わらずに、療育で学んでいる話など前向きな情報も一緒に伝えるようにしています。ネガティブで深刻な話というのは、聞くだけでも気持ちが重くなり、相手が負担に思うかもしれません。私の経験から言うと、周囲の人は、親が子どもの障害と向き合っているという事実に安心するような気がします。怖かったカミングアウトだけれど、伝え方を考えることで深まったのは…出典 : 診断前は、息子の行動や私のしつけに関して、批判されることもありましたが、障害を受容し、療育に励むことで周囲からの批判は収まってきました。私は今、発達障害児の保護者のコミュニティを運営していますので、息子の障害については、かなりオープンにしています。不思議なことに息子の障害をオープンにしてから、あれ程心配していた嫌な思いをしたことは、ほとんどありません。そしてオープンにするにつれて、私自身の障害への理解、そして障害を受容することも、深まってきたと感じています。カミングアウトは、家族それぞれの形があって当然ですし、私の経験は一例にすぎません。場合によっては、言わないということが賢明なこともあるでしょう。ですが、言う言わないはひとまず考えずに、「伝え方」だけイメージしてみるのはいかがでしょうか。子どものために、「学校に」「友達に」「保護者に」、そして「身内に」、どうやって伝えるか?それは様々な場面にいて、子どもが過ごしやすい環境を考えることでもあります。子どもにも周囲にも、メリットをもたらす伝え方を考えることで、そのプロセスがより子どもを理解し、受容させてくれるかもしれません。
2016年08月17日こんにちは、海外在住プロママライターのさとうあきこです。“お酒とたばこは20歳を過ぎてから”。法律でそう決まっていることは、誰もが承知しているはずです。でも、どれくらいの人がそれを守っているでしょうか?20歳前に飲酒やたばこを覚えたという人は少なくないでしょうが、10代後半の大学生がする飲酒や喫煙と、小中学生がするそれとでは意味合いが違います。でも、実際には中学生の17.1%が飲酒経験ありと答えた調査結果もあるように、一部の低年齢層による飲酒、そして喫煙は公然の秘密となっています。そもそもなぜ飲酒と喫煙が20歳からなのか、低年齢層がお酒やたばこに手を出す理由は何なのか、それに周囲の大人はどう対応していくべきなのかなどを考えてみましょう。●どうして“お酒もたばこも20歳から”?法律で“20歳から”と決められているのには理由があります。何もイジワルをしているわけではなく、体と心の成長に大切な制限なのです。心身共に未発達な未成年にとってのお酒やたばこは、記憶力が低下する、肺疾患にかかりやすくなる、性機能発達異常などの可能性がある恐ろしい存在です。さらに、心が未発達で不安定な未成年の場合、「少しぐらい」「みんなだって」と好奇心から気楽に体験した結果、それが習慣化してしまいやすい という特徴もあります。これはお酒やたばこ以外の“危険物(ドラッグなどの犯罪行為)”に対する体験へのハードルも低くしてしまう可能性があり、未成年の将来に大きな影響を与えてしまうこともあります。“20歳”は、体の成長に加え、精神的判断力の発達が見込まれるボーダーラインなのです。●どうして子どもたちはお酒やたばこに手を出すのか?大人のアルコール中毒やヘビースモーカーのように、「飲まずにはいられない!」「吸わずにはいられない!」という状態であるはずもない子どもたちが、なぜお酒やたばこに手を出すのでしょうか?考えられる理由は“好奇心・興味”“認識不足”“情報不足” 。未知のものに好奇心を持つのは人として当たり前の行動です。お酒やたばこが興味の対象になるのは当然かもしれません。ただ、そこにお酒やたばこに関する十分な情報があり、それなりの認識を持っていれば“ストップ”もかかるのです。ストップがかからず手を出してしまった子どもたちに共通するのは、親や周囲の大人たちが飲酒や喫煙に関する十分な情報を与えていないために、その害を認識できていないという状況です。●子どもたちのサインはどこに?好奇心のサインは家庭内でも表れているはずです。親の飲むお酒の匂いをかぎたがる、「どんな味がするの?」と聞いてくるなど、最初は些細な言葉や行動で、分かりやすいサインを見せてくれるものです。これを見逃さないことが大切です。子どもの好奇心はちょっとした経験さえあれば満たされます。親の目の届くところで、彼らの好奇心を情報という形で満たしてあげましょう 。これが満たされずにうやむやなままだと、その好奇心を満たす場所を家庭の外に求めるようになってしまいます。そうなると、サインを見つけるのが難しくなります。たばこに関しては、匂いという独特のサインが表れます。このとき、必ずしもたばこの匂いばかりがサインではありません。たばこの匂いを消すために香りの強い制汗剤を使う、オーデコロンをつけるなどの変化も要注意です。昨今はたばこの価格が高いため、お小遣いの使い方にもそのサインが表れやすくなります。さらに、子どもにはお酒やタバコを購入しにくいこともあり、親に紹介したがらない年上の友人の存在 なども、サインの一つとして考えられます。●子どもの疑問には誠意を持って対応すべき親の方でも、子どもが出したサインに気づいたとき、もしサインがなくともなんらかのきっかけがあったときには、お酒とたばこの害について十分な情報を与えることのできる親 でいる必要があります。親のうやむやさこそが、子どもを見えない場所での飲酒や喫煙に走らせてしまうからです。たとえ親が晩酌好きでもスモーカーであっても、“子どもにとっての飲酒と喫煙の害”については、胸を張って「いけないことだ」と言い切れるだけの知識を持ち、その情報を子どもに与えることができれば、子どもは“飲酒や喫煙はまだ早い”ということを正しく認識できます。これが、子どもたちのストッパーになるのです。●まとめとして「法律で決まっているからダメ」とか「大人だけの楽しみなんだ」といった理屈では子どもは納得しません。重要なのは「なぜ」の部分です。「なぜ法律で20歳からと決まっているのか」に対して、「子どもの心と体の発達に悪影響を与えるから」と答えてその具体例をあげられること。「なぜ大人だけが楽しめるのか」に対して、「適量を判断できるだけの十分な心の発達を経ていること。大きな影響を与えないだけの体の発達を終えていること」と、堂々と回答できること。これらが、子どもたちにとってのストッパーの強さにつながります。ただ、その言葉に信ぴょう性を加えるためには、大人の方でもお酒やたばこの量や飲み方吸い方などで負い目を感じないだけの、正しい態度や行動を心がけておく必要があるのもまた、言うまでもありません。【参考リンク】・青少年の喫煙と飲酒について | 中央調査社()・未成年者の飲酒実態 | キリン()●ライター/さとうあきこ(海外在住プロママライター)
2016年08月14日絵を描くのが上手だったり、お歌を唄うのが上手だったりと、小さなころから“才能”の片りんを見せはじめる子どもは多いもの。「ウチの子、どんな才能があるの?」そんな素朴な質問に、エキサイト電話占いの 神花(かか)先生 が答えてくれました! 子どもの誕生年でわかる「秘めた才能の伸ばし方・育み方」、ぜひチェックしてくださいね。■「本命星」の出し方子どもが生まれた西暦を10以下になるまで足し算する。「1」で出た数から11を引いた数が子どもの「本命星」です。1:一白水星、2:二黒土星、3:三碧木星、4:四緑木星、5:五黄土星、6:六白金星、7:七赤金星、8:八白土星、9:九紫火星例)1974年生まれの場合1+9+7+4=21 ⇒ 2+1=3 ⇒ 11-3=8(八白土星)■「本命星」から子どもの秘めた才能をチェック【本命星:一白水星】・秘めた才能忍耐強さは九星中No.1。静かに潜行して、進む。寡黙でマイペースな哲学者タイプ。・才能の伸ばし方、育み方全体的にゆっくりしているので、成長もゆっくりペース。あれこれ指図するとかんしゃくを起こしてしまうこともあるので、待ってあげることが大切です。話しかけるとき、ゆっくり話すように心がけるとお子さんが安心できますよ。【本命星:二黒土星】・秘めた才能やさしさ、世話焼き。コツコツ目標に向かって進む。あれこれ人の世話を焼くのが大好きな奉仕家タイプ。・才能の伸ばし方、育み方お手伝いが大好きなので、家事を一緒にやってもらうといいでしょう。お手伝いをしてもらうなかで、「ありがとう、助かったわ」と言うと、さらにやろうとするタイプです。勉強に関しては、一番を目指すガリ勉タイプではありませんが、好きなものにはトコトンこだわるタイプです。【本命星:三碧木星】・秘めた才能陽気でのびのびとした性質。良く動き、良くしゃべり、感情表現が豊かなスポーツマンタイプ。・才能の伸ばし方、育み方運動不足がストレスになるので、倒れるくらいまで体を動かすことが、精神的な発達にもつながるタイプです。ずっと走りつづけていても、疲れを感じずさらに動こうとするくらい、動いたり、しゃべったりすることが大好きです。【本命星:四緑木星】・秘めた才能独立独歩。何ものにもとらわれず、自由を好むタイプ。・才能の伸ばし方、育み方気ままな自由さがあり、型にはめられることが嫌いなので、伸びたい方向へ好きなだけ伸ばしてあげると、才能を発揮するでしょう。グローバルスタンダードな教育がとても向いているタイプです。世界を意識した育て方をすると良いでしょう。【本命星:五黄土星】・秘めた才能強気は九星中No.1。義理人情に厚い、グループのボスタイプ。・才能の伸ばし方、育み方非常にガンコで、言いだしたら絶対に聞かないところがあるため、手を焼くことがあります。自分の決めたとおりの生き方をするので、よく話しを聞いてあげることが大切です。整理が苦手なので、より良い方向へ導くなど、思考の整理ができるようなアドバイスをすると良いでしょう。このとき、上から目線はうまくいかないので気をつけてくださいね。【本命星:六白金星】・秘めた才能静かでクールな感性の持ち主。知的なリーダータイプ。・才能の伸ばし方、育み方プライドが高く、頭が良く、研究熱心です。明朗な性格のため、多角的なものの見方が出来るようにサポートすると才能を発揮します。経営、政治経済、株式など、有識者的な教育の方向性を持つと良いでしょう。【本命星:七赤金星】・秘めた才能おしゃべり、楽しいことが大好きなブルジョワタイプ。先天的な審美眼を持っており、非常にユニークな発想の持ち主。・才能の伸ばし方、育み方芸術的な才能があるので、美しいものやダンス、音楽など、さまざまなジャンルのものを観たり体験したりして、感性を高めるサポートをすると良いでしょう。やみくもな努力はまったくしませんが、自分の好きなことには打ちこむため、何が好きかを早く見つけてあげることが大切です。【本命星:八白土星】・秘めた才能真面目、大きな器。万全の信頼を得る位置で力を発揮するNo.2。・才能の伸ばし方、育み方温厚な性格で、山を感じさせる懐の深いものを持っています。全体を把握することを得意とするので、見晴らしの良い場所を好みます。小さなことよりも、大きなことを見るのが得意です。小の集積が大になることを学ぶと、さらに飛躍するので、日々の小さな努力の継続をサポートするといいでしょう。【本命星:九紫火星】・秘めた才能華やかな輝き。魅惑的な性格と才能で、ファンをつくるアーティストタイプ。・才能の伸ばし方、育み方モデル、タレント、芸術家など、人から注目されることを好みます。発表会などの人前に出るようなチャンスを多くつくってあげると、自信が芽生えて、大きな成長をするでしょう。美しいもので着飾ったり、人とはちがうファッションセンスを持ったりするなど、自分の独自性にこだわりを持っている性格です。自分で着るものなどを選べるようにサポートをしてあげると良いでしょう。「あれ? この子、こんな一面もあったの?」なんて、小さな驚きが才能発見につながるかもしれません。子どもの才能をいち早く見つけて、良いところを伸ばしてあげたいものですね。●取材協力:エキサイト電話占い 神花(かか)先生
2016年08月11日親が子どもの発達障害を受け入れられるようになるまで出典 : お子さんに発達障害があることが分かったとき、まず最初に「なんとかしたい」「どんなことをしてもいいから、普通の子にしたい」と考える親御さんも少なくないと思います。でもそんな親でも、専門家の先生から「子供に無理にストレスを与えてはいけません。逆効果です。」「子供のあらゆる行動は、子供の『こうしたい』という自己主張なので、子供の全てを受け入れて抱きしめて下さい」と言われると、当初の「普通の子にしたい」という思いから、「発達障害を何とかしようというのは間違っていた。子どものすべてを受け入れなければならないんだ」という気持ちにだんだんと変化していくようです。本当にお子さんの「障害を受け入れて」いますか?出典 : この気持ちの変化は、お子さんのありのままを受け入れて、お子さんに本当に必要な教育やトレーニング、支援方法は何なのかを考え得るために大切なことです。しかし、お子さんの「障害を受け入れる」ということの意味ををはき違えてしまっている保護者の方も多いように思われます。例えば、障害がない兄のことは厳しく育てていたのに、弟に発達障害があると分かった途端に何もしなくなり、なんでもその子の自由にさせているご両親がいました。その子が人の物を壊しても、「この子はこうしたかったんです。分かってください」といって、子どもに「謝る」というコミュニケーションをまったく教えようとしません。他にも、「この子は今まで大人しかったが、最近は癇癪がでてきた。これも立派に自己主張するようになったということ。成長を感じるよ。」と言っている保護者の方がいました。もちろんそういった場面でお子さんの成長を感じる場面はあると思います。でも、その方はあまり嬉しそうな顔をしていませんでした。これは本当にお子さんの「障害を受け入れている」と言えるのでしょうか。子どもの発達障害に向き合うということ出典 : 私は、「発達障害を何とかしよう」と考えることは、「障害を受け入れていない」ということにはならないと思います。むしろ、子どもに障害があることが分かった後「この子は障害があるから」と言って、その子が社会に適応するための支援や教育を何もしないことこそ、「障害を受け入れていない」ことになるのではないでしょうか。そういった親の教育の仕方は、問題を後回しにしているだけのように私は思います。私の娘は学校での勉強を習得するのに、他の子どもたちの何倍も時間がかかります。もしかすると、娘は他の子どもたちと同じように勉強ができるようになることは難しいかもしれません。でも私は、発達障害を理由に娘の成長を諦めたわけでは決してありません。私は娘に、勉強はほどほどにして家事を教えることにしています。娘には、洗濯物を干してもらったり、味噌汁を作らせたり、ご飯を炊いてもらったりしています。障害のある私の娘には、こういった社会に適応するための教育こそが必要なのです。確かに今はできなくても、成長とともに出来るようになることもあります。しかし、親が子どもの障害をきちんと受け入れられれば、子どもが将来自立して生きていくためには何を教えればよいのかが見えてくるのではないでしょうか。子どもが将来、社会の一員として生きていくために出典 : 障害のある子どもでも、将来は社会の一員として自立して暮らしていく必要があります。そしてそのように生きる権利もあります。そのため、障害があろうとなかろうと、社会で生きていくうえで最低限必要なスキルやマナーは身につけている必要があると思います。もしかすると、障害のある子どもとない子どもの育て方は違うと考えている人が多いのかもしれません。しかし、「その子の得意な部分を見つけて伸ばしてあげるようにすること」が親の役目だとするならば、基本的には変わらないと私は考えています。子どもにいろいろなことを経験させることで、その子のの得意不得意が分かると思います。その経験をさせるきっかけを与えたり、その後に子どもにとって適切な支援は何なのかを考えることが、本当に親がやらなければならないことではないでしょうか。どんな子どもでも、社会で生きていく1人の人間として育てる事に変わりはありません。子どもの障害を本当に受け入れられたのであれば、社会で生きるために必要なことを一つずつ教えていくのが、親の役目だと私は思っています。
2016年08月09日思春期の子どもが「病院に行こう」と言われたときの気持ちUpload By ヨーコ子どもに発達障害の疑いを感じたとき。知能検査を受けるために、私たち親は「一緒に病院へ行こう」とわが子に切り出さなければなりません。思春期の子どもは「病院に行こう」と言われたとき、どのように感じるのでしょうか。そう言われて断る子どもは、もしかしたら少ないかもしれません。「私はおかしいのかもしれない」「どうして友達と仲良くできないのだろう?」「断るのは親に申し訳ない…」など、子どももいろいろ考えているのでしょう。何も口にはしないかもしれませんが、病院に行く子どもの心の中は、大人が考えている以上に複雑です。実際に、私の子どもが抱えていた2つの不安をお話します。子どもは大人が思っている以上に、自分たちが「他の子とは何かが違う」ことに気づいています。今は何でもインターネットで調べることができます。娘は、「今の自分はどういう状態なんだろう」「他にも私のように悩んでいる子はいるのだろうか」と、日々検索していたようです。そのため娘は、「知能検査を受ける意図」も、だいたい理解していました。ですが、その大切さや意義、検査で分かることが今後の生活や人生にどのように生かせるのか等は、分かっていなかったようです。本来の知能検査は、ありのままの自分の得意・不得意を診断するものだと私は考えています。その結果をもとに、どうやって得意なところを伸ばし、不得意なところをカバーしていくかを周りの大人とともに考えるのです。娘ははネットの情報で、知能検査は「テスト」とイメージしていた様子で、知能検査の意義を理解しないまま、「できなかったらダメなんだ」「分からなかったらどうしよう」と不安に思ってしまったのです。たとえ大人でも、自分は発達障害なのかどうかについて病院で診断を求めたとき、いざその結果を見たらショックを受けるでしょう。それが思春期の子どもとなれば、なおさらショックは大きいはずです。子どもは発達障害についての知識もまだ断片的です。例えば、アスペルガー症候群は、正しい知識や情報が浸透しないまま、「アスペ」という言葉がひとり歩きしています。この言葉はネットスラングにもなっていて、空気を読めない人や要領の悪い人に対しての蔑称になってしまっています。私の子どもは、そんなふうに世の中で軽蔑されているアスペルガー症候群であると自分が診断されてしまったら、自分はこの先もずっと周りの家族や友達とうまく関われないんだと思い込んでしまったようです。私はぜひ、子どもたちに正しい発達障害の知識を持ってほしいと思い、ブログでメッセージを発信しています。あなたは何も悪くない。あなたの親も何も悪くない。これは脳の個性なのです。ただ今の社会で生きていくのには、しんどい個性を持っているというだけ。あなたの価値は何も変わりません。友達と比べて劣っているわけじゃありません。あなたの個性なだけです。子どもの不安をやわらげるために、周りの大人ができる2つのことUpload By ヨーコ子どもは正しい知識を得られないまま、誰にも相談できずに悩み苦しんでいます。大人がしっかりと情報を提供することで、子どもの不安を少しでも和らげることが必要です。私は病院に行って知能検査を受けることのメリットは、自分の特性を知ることができることだと思っています。検査を受けることで、自分は視覚・聴覚どちらから情報を受け取る方がわかりやすいのか、短期的な記憶はできるのか、空気を読むことが苦手なのかといった自分の取り扱い説明書を手に入れることができると私は考えています。それを自分の中でしっかり納得して、自分を知ること。これからどういう生き方をするのか、生活ではどんな工夫をすればいいのかを考える手がかりとすることが、一番の有効利用法だと思います。子どもたちが知能検査を「テスト」だと思ってしまうことは、年齢的にも当たり前のことです。そのため、テストを受ける不安は大人がくみ取ってあげなくてはいけないと思います。知能検査の結果がいきなり子どもに伝わることはないと思います。どうやって伝えるか、またいつ伝えるか悩んでいる保護者の方が多いのではないでしょうか。私の娘は、小学4年生のときにアスペルガー症候群と診断されました。でも、いろいろな人に相談した結果、まだ娘には伝えないことにしています。ただでさえ自尊感情が低くなっている娘に、アスペルガー症候群であることを伝えれば、娘はさらに自信をなくしてしまうと判断したからです。様子を見ながらタイミングを計り、主治医から告知してもらう計画を立てています。主治医の先生など周りの人に相談しながら、誰がいつ告知するかの計画を慎重に進めていくことをおすすめします。子どもの気持ちに寄り添うために出典 : 思春期は自分を作り上げていくための時期であり、子どもたちの心はより複雑で、傷つきやすくなっています。まだ正しい知識を身につけていない子どもが少しでも不安なく病院に行くためには、周りの大人たちのサポートが不可欠です。子どもは何も言わないかもしれませんが、本当の心の中は分からないことだらけ、不安でいっぱいです。子どもの気持ちをできるだけ理解して、寄り添いながら一緒に歩いていきましょう。
2016年08月05日「そういえば、今日何か褒めたかな?」と、叱ってばかりの子どもを褒めていないことに気付いたことはありませんか? 叱る機会が多いと、ママは「言いすぎたかな」と後悔したり、子どもは「また叱られるかも」とかまえてしまったり。でも、大人も子どもも基本はみんな「褒められて伸びるタイプ」と私は思っています。叱るべきところは叱りつつ、1日1回以上子どもを褒めてみてはいかがでしょう。褒めること自体が苦手という人や、褒めるところが見つからないという人に、褒めポイントの見つけ方と上手な褒め方を紹介します。やって当たり前でも褒めるたとえば、子どもが毎日1人で起きられるようになっていても「ママが起こさなくても起きれたね!」と褒めてみましょう。あるいは「もう準備できたの!? 早いね! さすが!」と、いつもより時間がかからずにできたことや、いわなくてもできたことを褒める。普段であれば「褒め対象」ではないことも、積極的に褒めポイントとしてとらえてみましょう。何でもないことでも褒めるなかなか褒める理由がないと困っている人は「何でもないこと」でも褒めるようにしましょう。たとえば、わが家では月に1回子どもが散髪した後に「やっぱり○○(子ども)の坊主頭は最高だね!」と褒めるようにしています。ほかにも「その色の洋服、やっぱり似合う!」「本を読んでるときの顔がシブくてかっこいい!」など、主に子どもの外見や表情を見て感じたことを「褒め」にして伝えています。自分が「いいな」と感じた瞬間に褒めるようにすると、何通りもの褒めポイントが見つかるかもしれません。結果じゃなく、やってきたことを褒める運動会のリレーで子どもが3位になってしまったとき、1位を目指していた息子に「毎日ちょっとずつ、かけっこの練習がんばったもんね!」と声をかけました。結果がでないことはたくさんあります。だから結果がだせなかったときは「どうがんばってきたか」を褒めるようにしてみてはいかがでしょうか。あるいは泣かなかった、あきらめなかった、気持ちの切り替えが早かったなど「できなかったけれど、したこと(しなかったこと)」を褒めるのもいいですね。ささいなできごとも、声にだして褒める。これだけで家の中の雰囲気がとても明るくなります。こうした親子関係のベースがあれば、叱られてしまったときも子どもは必要以上に落ち込んだり、すねることが少なくなるのではないでしょうか。できれば1日1回、子どもを褒めるようにしましょう。そうすれば子どもを育てる親にも、気持ちの余裕が生まれると思います。ぜひ、参考にしてみてくださいね。
2016年08月04日子育て研究所代表の佐藤理香です。先日、お子様が思春期を迎えたママが「もう小さな子どもでもないし、大人でもないし、接し方が難しい!」と言って嘆いていました。子どもが思春期に入ると、これまで以上に衝突したり、 葛藤したりする機会が増えると思います。口をきかない、全く話をしなくなったというケースも聞きます。これは思春期特有の心理状態が影響しているためで、成長のための重要なプロセス です。子どもの心の状態を理解できれば、反抗的な態度や不安定さにも慌てることなく対応できます。今回は、思春期の子どもの心理と接し方をお伝えしていきます。●思春期を迎える子どもの心思春期のとらえ方は男女差があるようですが、おおよそ10~18歳ごろといわれています。この時期の子どもには、次のような変化がみられるようになります。●依存と自立に揺れる思春期の子どもは、依存(甘えの行動)と、自立(反抗的な行動など)の行ったり来たりが激しくなります。親に干渉されて「うるさい」と怒鳴ることもあれば、「聞いてよ~」と甘えてくることもあるなど、子ども自身が葛藤する時期 なのです。精神科医の明橋大二氏によれば、“甘えない子が自立する”のではなく、“甘えた子が自立する”のだといいます。親に依存しながら甘えてくる言動も、反抗的な行動も、子どもの自立につながるステップなのですね。●自我意識の強まりこの時期の子どもは、大人への準備をし始めるので体に大きな変化が見られるようになります。体毛や胸のふくらみ、初潮など外見的な変化とともに、異性への関心も強くなります。また、交友関係が複雑化し、友達の言動から大きな影響を受け始めます。自分と他人の違い、自分は周囲からどう見られているかなど、他人との比較や競争で劣等感や敗北感を感じることもあり、心理的にはストレスが多く不安定な状態になりやすい時期 といえます。●子どもとの接し方思春期の心の変化をお伝えしましたが、一緒に生活する親御様はやはり心配になるものだと思います。続いては、子どもとの接し方と、その前提となる考え方についてお話しします。●親にはどう接してほしいか? 子ども目線で再考するご自身が中学生や高校生だったころを思い出してください。学校生活や部活動、友達に遊びと、思い出すことは家庭以外のことが多いのではないでしょうか。この時期は、周囲の環境から影響を受けやすいので、記憶のインパクトは家庭外のことが多くなります 。では、親との関係はどうだったでしょうか?「いつも叱られてた!」という人、「親は何も言わなかった」という人、中には「記憶がない」という人もいることでしょう。これは、親からの干渉を嫌っていた表れともいえます。しかし、親は要所要所で関与してくれたはずです。べったりではなく、子どもが必要とするときに支えてあげるというスタンスが大切なのです。●子どもはただ受け入れてほしいだけ!?思春期の子どもは、知恵や知識、思考力がついてくるので、物事に自分なりの考えを持つようになります。思春期は“対話が重要”と言われることが多いですが、対話すらままならないということもあります。そのような場合でも、子どもからの発信が必ずあるものです 。その発信がどのようなものであれ、はじめから否定したり、話を遮ったりしたら子どもが心を閉ざしてしまいます。大人は正解を知っていることが多いので、考えを誘導したり、押し付けたりしたくなりますが、まずはそこをガマンすることがポイントです。子どもが話しだすのを待つ、そして落ち着いて聞くという受け入れの心を持ちましょう。●家庭は甘え&リラックスができる場所に子どもを尊重して対応しようとしてもうまくいかないこともあります。感情のタイミングや個性、家庭の事情もありますので通り一遍の正解はありません。しかし、これだけは重要だということがあります。親の愛情 です。家庭では甘えてよい、好きなようにリラックスして時間を過ごせるのだという安心感が必要です。そして、子どものことを愛していて、どんなときも必ず味方であること、これを言動で継続的に示すことが大事なのです。ふと子どもがもらす悩みや葛藤、心配や不安をキャッチできるように、喜びを共感できるように、家庭は子どものすべてを受け入れるという場所になるとよいですね。【参考文献】・『見逃さないで! 子どもの心のSOS 思春期に がんばってる子』明橋大二・著●ライター/佐藤理香(株)
2016年08月04日先日、しつけで置き去りにされた子どもが行方不明になるというニュースが報道されました。しつけや叱り方について様々な議論がされていますが、何が正しくて何が間違っているのかに悩むママも多いことでしょう。「こうすれば正解」というものはありませんが、やってはいけない叱り方や、叱る時のコツを知っておけば子どもへの対応も変わってくるかと思います。感情的にただ叱るのではなく、より効果的な方法を探ってみましょう。しつけに悪影響のNGワード「ママ怒るよ」「ごめんなさいは?」「ママもう知らない・勝手にしなさい」などは、しつけによくないNGワードです。知らず知らずの内に親の権力をかざしてしまう言葉は、単に「怖いから、ママに嫌われたくないから」と一時的に言うことを聞くだけでしつけとしての効果はないでしょう。どうしても感情的な言葉を発してしまいそうな時は、冷静になるために時間や距離を少し置くということも大切です。しつけによくないNGワードとしては叱る時に注意したい態度と言葉親が叱る時に少し気を付けると子どもが受け入れやすくなるポイントをまとめました。すべてを実践しなければいけない、ということではなく、まず1つでも良いので取り入ることから始めましょう。・理由をしっかり説明する「降りなさい」だけではなぜそうするのかが分からず反発を招くだけです。「それ以上登ると頭をごっつんして痛くなるから降りなさい」など理由をしっかりと伝えた上で言うと素直に受け入れやすいでしょう。2歳児などまだ言葉が分からない内であっても「言葉が分からないから説明しない」のではなく、説明を続けることで徐々に理解が深まります。説明する時はくどくどと長く言うのではなく、短く簡潔に伝えましょう。・共感する子どもがなぜその行動をとるのか、を考えた言葉かけをして共感する態度をしめしましょう。「自分の気持ちをわかってくれている」と子どもが思うことが大切です。「まだ遊びたいよね、でも・・・」などの前置きをするだけで、子どもがその後の言葉を素直に聞き入れやすくなるでしょう。・自主性を育てる言い方「~しなさい!」を「~しようね」に変えることで、自主性が育ちます。やらされた感がなく、自分で頑張った気持ちが残るので行動に移しやすくなります。・ワクワクする言葉を使う「掃除しよう」→「掃除したらピカピカになるね」、「野菜も食べなさい」→「野菜を食べたら強く(大きく)なれるよ」など、子どもがワクワクするような言葉を付け足しましょう。子どもにもイメージしやすくなりますし、「それならやってみたい」という気持ちが育ちます。・褒めることも忘れずに一番大事なのに一番忘れがちなのが褒めるということです。普段から行動を褒めてもらっている子どもの方が、親からの注意を素直に聞き入れやすくなります。いいことができた時はもちろん、普段できないことをできた時、自主的に行動した時などにも褒めてあげましょう。頑張りを認めてもらったことは自信へとつながります。執筆していて、「ママもう知らない」などは、私も言ってしまうことがあると反省しました。逆に「ご飯を食べたら強くなれるよ」などと言うと、確かに頑張って食べようとすることが多いと感じます。頑張って食べた時はその場で褒める、ということも大切ですね。悪いことは悪いと教えながらも、子どもの気持ちを大切に、感情的に叱らないということを肝に銘じていきたいと思いました。少し言葉を変えるだけでも印象は変わります。普段から意識してみましょう。
2016年06月24日小さい子どものいる家庭って、毎日が戦争ですよね。とくに、朝や夕方の時間帯などはバタバタするあまり、子どもについ「早くしなさい!」と叱ってしまう方も多いのではないでしょうか?2015年の『保育科学研究』によると、全国の保育園・幼稚園などで保護者3,669名に社会福祉法人 日本保育協会 保育科学研究所がアンケートを実施したところ、子どもに「早くしなさい!」と言うことが「よくある」「時々ある」と回答した人が83%にものぼっています。でも、実は「早くしなさい!」と親が子どもに言うのは逆効果なんです。そこで今回は、7万部のベストセラーを記録した『発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ』(講談社)の著者shizuさんに、叱らなくても未就学児の子どもが自分から動いてくれる声かけのコツについてお伺いしました。■子どもも心地がいいと恩返しをしたくなるたとえば朝、子どもがなかなか起きないとしますね。その寝ぼけ眼なところで「じゃあ、絵本を読もうか」と親が声をかけて、その子が好きな絵本を読んであげる。目が覚めてきたところで、「お着替えができたら、もう1冊読もうね」と声をかけると、叱らなくても朝の準備がスムーズにいくのだとか。「子どもといえども、心地いい気分にさせてもらったら恩返しをしたくなるもの。モチベーションが上がれば、行動にもうつしやすくなるんです」とshizuさん。しかし、「もう1冊読んであげるから、着替えなさいよ」のような声のかけ方だと逆効果になってしまうので、言い方には注意が必要です。また、ホワイトボードを利用したお仕度表で視覚的に自分から取り組みやすくする方法もあります。■子どもが心の準備できるような声かけを!たとえば公園で遊んでいるときに、帰る時間になっていきなり「帰るよ」と言っても、子どもの心はついていきません。「子どもにも心の準備というものが必要なんです。『ママ、ご飯作らないといけないから、30数えたら帰ろうね』などと、事前に話をしてあげてください」とshizuさんは言います。ただしこのとき、子どもが聞き流していたら意味がありません。そのため、目線をしっかり合わせて言うのがコツなのだそうです。「わかった?」と子どもに質問して、しっかり「うん」という返事をもらいましょう。子どものほうも、「自分が言ったことには責任を持たなきゃ」と思うようになるので、ちゃんと約束を守ってくれるようになるのだとか。■非言語でほめることでも子どもは落ち着くshizuさんは著書の中で、「1日30回ほめる」ことを推奨されています。この数字だけ見ると、「1日30回もどうほめたらいいの?」と思われるかもしれませんね。しかし意外にも、回数は重要ではないとshizuさんは言います。「これはあくまでも目安。特に発達障害の子どもを抱えるママはどうしても子どもの『できない』部分に目が行きがち。だからその意識を変えたかった。30回は無理でも、『10回はできた!』なんて思ってもらえたらうれしいですね」(shizuさん)たとえば『宿題、がんばっているね』『○○ちゃんの笑った顔かわいいね』などの具体的な言葉はもちろんですが、子どもと目線が合ったときにニコッとしてあげるということも『ほめる』ことになるそうです。「そういった『非言語でほめる』ことも、子どもを認めてあげることにつながります。すると、子どもの絶対安心感が高まり、子どもは落ち着いて行きます」(shizuさん)言葉で表さなくても、「あなたを見ているよ」というメッセージを発することによって、「できる・できないに関係なく、あなたの存在自体が大事だよ」と伝えることができるんですね。■子どもの心に届きやすい声かけのコツとは子どもというのは、大きくなるにつれてだんだんと自我が目覚め、親の思い通りにはならなくなってくるもの。子どもに自ら行動してもらうようにするには、子どもも一人の人格として尊重した上で、声かけをしていくことが大切だとshizuさんは言います。「例えば、『早く着替えなさい!』という命令形の言葉は、『早く着替えようね♪』『お着替えできたかな~?』という丁寧語や疑問形に変えていくこともポイントです。そうすれば子どもも『責められている感』がなくなり、動作が早まります」(shizuさん)あとは、きちんとママの気持ちを説明することもいいそうです。「『ママね、◯◯ちゃんが××してくれないと、会社に遅れちゃうかもしれなくてドキドキしてるの』と話してあげると、子どものほうも『しょうがないなぁ。じゃ、やろうか』という気になるんですよ」(shizuさん)「キレイなママ」より、周りに何を言われても動じない「肝っ玉母ちゃん」になりたいというshizuさん。そんなshizuさんが本の中で紹介している声かけの方法は、どれもすぐに実践できるものばかり。全国のパパ・ママのみなさん、ぜひ今日から実践してみてくださいね。(取材・文/あさき みえ) 【取材協力】※shizu・・・自閉症療育アドバイザー、『発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ』(講談社)の著者。2児の母。講演会などで、子どものことで悩んでいる保護者に、日常生活のなかでできる楽しいかかわりや言葉かけを紹介している。 【参考】※shizu・平岩幹男(2013)『発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ』講談社※発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉:ABAで自閉っ子と楽しく生活※叱らなくても子どもがサクサクやることをしていく仕掛け(やること表)-発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉:ABAで自閉っ子と楽しく生活※ABAで発達障害の子どもと楽しく生活する7つのコツ-発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉:ABAで自閉っ子と楽しく生活
2016年06月17日“魚の食べ方”なんて気にしなかった子ども時代、しかし大人になってから「魚を上手に食べられない」とコンプレックスを抱く人も多いのだとか。わが子が苦手意識を持ってしまう前に、魚の食べ方の練習を始めてみませんか。まず、どんな魚を選べばいい?大人でも敬遠しがちな魚、「一人できれいに食べられた!」という達成感を味わいながらステップアップしていってもらいたいもの。それにはまず“魚選び”と“部位選び”が重要となってきます。・小骨が少なく、身ばなれがよい魚小骨が少なく、骨から身がはなれやすい魚を選びましょう。スーパーで手に入れやすい、サバ・カレイ・ホッケなどがスタートには向いています。・骨のついた切り身、しっぽ側を与えるどの魚にも腹部には多くの骨があります。(写真:青の部分)人間の肋骨のように内臓を守るための骨ですが、この骨の扱いが結構難しい。その部分を避け、しっぽ側から与えます。(写真:黄色の部分)まずは身の開き方と骨を探すことに慣れるのが大切、苦痛に感じさせない程度の大きさでチャレンジしてみましょう。魚の食べ方1.2.31.大きな骨(背骨)に沿って箸先を入れる「人間の背骨のように、魚も頭からしっぽに向けてまっすぐ大きな骨があるのよ。その背骨にそって箸を入れてみようか」と、魚の体の説明も加えながらやっていきます。実はこの説明が意外と大切。どこにどのような骨があるのかイメージを抱けると、解体するのが楽になります。実際に背骨を中心に身を開いていくと、身がきれいにはなれて骨も見つけやすく、食べやすくもあります。2.背中の身を開いて、食べる箸を入れたラインから上側の身を開きます。骨が見つかれば骨を外しながら食べていきます。口の中でも骨がないかを確認しながら、ゆっくり食べます。もぐもぐ、ごっくん!と勢いで飲み込まないように気をつけましょう。3.骨から下の部分の身を開き、食べる前述したように、骨より下の部分の腹部に近いところは骨が多いので、注意して食べます。骨やあらなどはお皿の上側の一か所に集めておくと、食べている途中に骨が混じることがなく、食べ終わりも美しい。4.しっぽの方から大きな骨を外すしっぽの方から頭に向かって骨を外し、その後は2.3.と同じような順番で食べていきます。ひれの部分など、食べられない部位はお皿の端によせて。やってしまいがちなのが魚をひっくり返すこと。魚の頭は基本左側、頭なしの場合は背側を上にしてお皿に盛ります。半身食べて裏にひっくり返すというのは実はマナー違反。しっぽ側から骨をはずしましょう。その他のメリット魚の食べ方トレーニングには、いろいろなメリットが隠れていました。・箸の使い方が上達する箸をうまく使えなければ、きれいには食べられません。魚の身をほぐす作業は、箸の使い方の練習にもなります。・集中力もアップ魚の解体、骨探しには集中力を要するので、そういう面でも良いトレーニングに。・魚好きに変身何よりも魚はおいしくヘルシー。苦手意識がなくなり魚にプラスのイメージを持つことで魚好きになる!これが最大のメリットとも言えます。我が家では子どもが4~5歳の頃から骨付きの魚で挑戦し始めました。子どもに説明しながら手伝わなければならない、いつもの食事よりも時間がかかってしまう、と最初はとても面倒に感じました。けれどこの練習は子どものため!そして数年後に親の私が楽をするため!と月に1回だけ辛抱して付き合うことに。その結果、最近ではサンマ一尾、煮魚一尾を嫌な顔をせず一人で食べるまでに成長!おまけに魚の日は「やったー!」と言うくらい魚好きになりました。外食やおよばれで魚料理がでてきても、もう怖くない!これからも“魚”と“食”をめいっぱい楽しみながら、大きくなってほしいな。<文・写真:フリーランス記者林未香>
2016年04月07日こんにちは。心理カウンセラーの小高千枝です。 “個性” “らしさ” と言われた時に、みなさんはご自身の “自分らしさ” をどのようにイメージされますか?私が顧問を務めている企業では、社員ひとりひとりの “個” を会社の目標に反映させるための指導をしています。“個”を主張しすぎると収拾がつかなくなるイメージがあると思いますが、 “個” “らしさ” は財産です。なぜなら、ひとりひとりが自分軸を明確に持ち、基軸があることによって、自己責任をもって主体的に動くようになります。きっと、その主体性も経験値や立場からも様々なものが出てくることでしょう。「私!私!」と押し通すということではなく、コミュニケーション力を養い、個性の出し方のバランスも考えられるようになると、それぞれが楽しくラクに生きる方法を見出すことができるようになります。「ひとりで行動をすること」を楽しんでいますか?孤独を極端に怖がる人がいます。常に誰かと繋がっていたい。そばにいて欲しい気持ちの強さ。人間関係に対する依存感情(関係嗜癖)が酷くなり共依存関係になってしまうこともあります。依存感情を否定しているのではなく、自分を見失うほどの依存関係はお互いを苦しめてしまう傾向があるため、お互いを尊重しあえる、程よい心の距離感を保ちたいものです。みなさんはどのように「ひとりで過ごす時間」をもっていますか? イメージしてみてください。カフェなどでお茶や仕事をしていると、ひとりでお店に入ってくる女性が増えてきたと最近感じますが、ゆったりとひとりでお茶を楽しみに来たという空気は無く、そわそわ落ち着かない方が多いように見受けられます。スマートフォンを見ていたかと思ったら、周囲をキョロキョロ。カバンの中をがさがさしていたと思ったら、時間が来てしまいコーヒーを一気に飲み干す。勿論、仕事の合間に少しだけ休憩を…とカフェに入ったのかもしれませんが、なんだか心がザワザワしていることが伝わってきます。ひとりでも「凛とした女性」になるにはひとりでいる姿が美しく、凜としていて、そして女性の柔らかさやしなやかさを感じるしぐさや振る舞い。環境にもよりますが、それでもその気品は忘れたくないもの。そういった立ち居振る舞いを自然とできる女性は自信があり、自分なりの世界観を持っているため “個” “らしさ” の基軸が定まっているのです。それは、揺るぎない確固たる何かがそうさせているのだと思います。そう生きるためには、自分時間を楽しむ習慣を持つこと。常に彼やご主人、友だちと一緒に行動をし、ワイワイすることが日常的になり過ぎていると感じたら、ひとりになる恐怖や抵抗感に緩みをもたらし、ひとりでのんびり過ごす時間を設けてみてくださいね。自分の言葉、感情に素直になり、「自分」の言葉で情報を発信する情報が溢れている現代。上手に付き合えば自分自身の糧になりますが、翻弄されてしまうと自分を見失い、本当の自分の価値観がわからなくなります。受け売りで話してしまうことに違和感を覚えたら、一度自分の価値観や感覚を呼び戻すようにしましょう。そのためには “自分” という人間を知ることも必要です。自己理解をしていると、心にゆとりが生まれます。自分なりの感覚で物事を受け止め、そこに自分の言葉で伝える勇気や責任感を持てるようにもなります。また、相手の気持ちに寄り添い、相手が話しやすい内容のことや、求めていることを客観的に理解できるようにもなり、大人としてのコミュニケーションがお互いに負担にならずにとれるようになるのです。 夢をもち、自分の価値観を大切にする私はカウンセラーになって10年。いえ、そのずっと前から夢を持っています。それは身近で日常的なこと。そして、とても平凡ですぐに叶いそうな夢ではありますが、だからこそ大切にしていきたい気持ちが強く、慎重になり時間もかかっているのでしょうね。夢を実現することは、自分の信念を持ち続けられるかがキーワード。自分を信じ、自分の価値観を大切にする。まさに自分の “個” 、 “らしさ” を人生に反映させ、自分なりの姿勢や取り組み方を貫きとおすことなんですよね。多少の意固地はOKです。その意固地さと柔軟性やしなやかさを兼ね揃え、自分が過ごす時間を心から楽しんでいると、夢はいつしか現実のものとして叶うと感じています。そうやって、夢と向き合うクライエントさまと一緒に、ゆっくりと焦らず確実な “その” 夢を叶えてきましたから。
2016年04月03日【女性からのご相談】40代女性。既婚。旦那と二人で暮らす日々がとても楽しく、気がついたら子どもがいないままアラフォーになっていました。別に“仕事に生きる女”をやってきたわけでも何でもなく、収入は高くなくても今の仕事が自分に向いていたため楽しんで携わること20年。今さらもうこの暮らしをやめて子育て生活に入ろうとは思いません。でも最近、「少子高齢化は生理的な問題がないのに子どもを持とうとしないアラフォー既婚女性のせいだ」と言う人が職場にいて、息苦しくなることがあります。直接的に私が言われているのではありませんが、ひどいときは胸の痛みが現れ気分も重く沈んでしまいます。同じ部署の同じ立場の友人も全く同じ症状を訴えることがあります。これは“うつ病”の一種なのでしょうか?●A. 今の暮らしが楽しければOK。念のため精神科を受診してもいいが多分大丈夫。こんにちは。エッセイストでソーシャルヘルス・コラムニストの鈴木かつよしです。ご相談ありがとうございます。ご相談者様も旦那様も、お二人での結婚生活がとても楽しくて幸せであるならば、それ以上何を望むことがあるでしょうか。何もありません。心ない人たちの妄言など、気にするだけバカバカしいです。無視して、そういう人たちの悪口を言ってご夫婦で楽しんでしまってください。念のために胸の痛みや気分の落ち込みについて、精神科や心療内科を受診されるのもいいかとは思いますが、多分そんなに心配なさらなくても大丈夫 かと思います。宮子あずささんという看護学の博士号を持つ現役の看護師で著述家でもある、お子さんのいないアラフィフの既婚女性がいらっしゃいます。その方が各方面のメディアに書かれた文章をご紹介しながら、ご相談者様のお悩みが“悩むことなどない”問題であることを、お話しさせていただこうと思います。●だって幸せなんだもん~ある子なしナースのホンネ~**********『少子高齢化をめぐる議論が盛んですね。マスコミで関連の話題を目にするたびに、「子なし」の宮子は、「私も一役買っているよなあ」と思います。高校の同級生だった夫と学区内結婚をしたのが26歳のとき。そろって42歳になる宮子夫婦に子どもはなく、猫を愛でながら暮らしております。この先も十中八九、家族構成に変化はないでしょう。こうなった理由は簡単で、看護師として働き、雑文を書き、夫と楽しく遊んで暮らしていたら、子なしのまま来てしまいました。結局子どもの優先度は低かった。それだけのことです』**********これは宮子さんが42歳、ちょうど今のご相談者様くらいの年齢のときに発表されたエッセイの抜粋です。まさに、ご相談者様と同じような“空気”を感じておられたことを伺い知ることができますが、宮子さんの場合は“割り切”っていますよね。どうしてこのように割り切れたのかといえば、その理由は宮子さん自身の言葉によるところの『だって幸せなんだもん』という日常であったからだと思います。やさしい旦那様とお互いの仕事、お互いの趣味を認め合い、助け合い、いたわり合って二人で生きている日常。子どもがいてもいなくても、これほどの幸せな夫婦生活があるでしょうか。子どもがいない既婚女性を冷視するなど論外。“無視”してしまいましょう。近年、わが国の厳しい財政事情もあって、子どもを産まない既婚の女性に対して「あなたたちは社会保障費に“ただ乗り”している」といった趣旨の、きわめて筋違いな批判が寄せられている事実を目にすることがあります。これは、まったくもって見当違いな暴論であり、看過することはできません。子どもを持つか持たないかの選択は、完全にその夫婦の自由であって、誰にもその選択を批判する資格や権限は無い のです。現在52歳になられた宮子あずささんは、東京新聞の『本音のコラム』等で、おりにふれて“子なしの幸せ”について書いておられ、子どもを持つ人がその幸せを語るように子どもを持たない人がその幸せを堂々と語れる世の中がいいとおっしゃっています。子どもがいる幸せ、孫がいる幸せを知る筆者も、全く同感です。ただ最後に、お子さんがいない既婚女性であるご相談者様が“ハラスメント”と感じる言動を受け、息苦しさ、胸の痛み、気分の沈みといった症状が思いのほか長引いている場合は、やはりお近くのメンタルクリニックを受診なさってください。精神神経科や心療内科の専門医に、言いたいことを思いっきり吐き出すことによって、症状の改善が期待できる のではないかと拝察いたします。【参考文献】・『看護学雑誌(2005年8月号)』医学書院・発行●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)
2016年03月22日こんにちは。ライターのNANARUKAです。みなさんは子どもを褒めるときにどんな言葉をかけていますか?年齢や能力、その子の性格によって、褒め方や声かけは異なりますよね。言葉などあえて選ばず、その瞬間の感情のままに表現することも多いでしょう。たとえば、「すごいじゃない!」「上手だね」「やったね!」などという言葉とともに。小さい子どもに対する褒めとは、「ブランコを自分でこげるようになった」、「ジャングルジムのてっぺんまで登れた」、「縄跳びができた」など、昨日までできなかったことができるようになった喜びを、「すごいね!」「頑張ったね」と親子で“共感する” ということ。しかし、子どもが大きくなるにつれ、声のかけ方、言葉の選び方は変えていくように心がけてみましょう。●「褒めて伸ばしたい」「子どもの話はしっかり聞こう」と思っていたのに……ある日、小学生の娘とこんなやり取りがありました。「ねぇママ、聞いて聞いて~」子どもって、大人が忙しいときに限って、こんなふうに話し出すものなんですよね。その日も食事の支度の真っ最中に、「今日図工でね、○○っていうのを作ったんだけどね、材料がね……」と、工作を作り上げるまでの手順をノンストップで話し始めたので聞いていると、図工の時間がとても楽しくて作品も満足いく仕上がりだったのがうれしかったようなので、「すごいね!頑張ったんだね!」と、ちょっと感激した雰囲気を作りながら言葉を返しました。子どもの話にはなるべく耳を傾けたいし、褒められたことを次の自信に変えてほしい とも思うので……。ところが、当の娘はあまりうれしそうではないのです。それからしばらく経って、また同じような状況がやってきました。「あれ?まただ。しっかり顔を見て褒めてるのに、あまり満足いってないみたい……」どうしてだろう?●“どんな褒め方をされたらうれしいか”に気付いた出来事それから少し経ったころ、今度はこんなことがありました。下の子のお気に入りのズボンの膝に穴が開いてしまったので修繕をしました。ただ塞ぐのも味気ないので、穴の部分に赤白の当て布をして口に見立て、目を縫い付けてモンスターの顔をパッチワーク。輪になっている膝に細かく針を刺すのはとても大変だったのですが、それを見た娘が、「わぁ!かわいい!この目のところどうやってやったの?この歯はどうなってるの?」と目を輝かせながら尋ねてきたのです。一番苦労した部分に興味を持ってくれた娘 に気付かされ、答えが見えた気がしました。●子どもが本当に求めているものとは?娘が私を褒めてくれた言葉によって、子どもの自信につながるものとは単なる褒めではないということ、評価や賛辞よりも大切なことは興味を持って過程を知り認めてあげる心 だとわかりました。親野知可等著『親ががんばらないほうが子どもは伸びる』の中で、**********人間の見る目には限界があって、結果だけ見てもその人の努力の過程はなかなか見抜けない**********とあります。そのため、「褒める前にできるだけ注意深くそこを見極めなければならない」のだそうです。子どもの成功はオーバーリアクションで褒める、ということがあたり前として染みついていた自分が少々恥ずかしくもありました。子どもが幼いうちはそれでよいかもしれませんが、成長するにつれ、心に響く言葉と態度が必要 で、むしろ親は子どもが幼いうちから、その子がそれをやり遂げるにあたり、どこに力を入れて、どこに思い入れがあるのかということをわかってあげる努力が必要だと感じました。“ツボ”を押さえられた子どもの充足感あふれる笑顔、一所懸命に話を伝えようとする姿はほほ笑ましいものです。同じような場面を体験したことのあるお父さん、お母さん。次はぜひ“過程を知る”ということを意識して褒めてみてください。【参考文献】・『親ががんばらないほうが子どもは伸びる!』親野智可等・著●ライター/NANARUKA(フリーライター)
2016年03月05日前編 では、子どもの脳をもっとも発達させるのは親子のコミュニケーションであるということをお話ししました。後編では、子どもとコミュニケーションをとるときに気をつけたいことを紹介します。こんなコミュニケーションは間違っている! 子どもとのコミュニケーションは真剣勝負で子どもも3歳を過ぎると、幼稚園などに入り、その後は小学校に入学します。これらは子どもにとっては、ひとつの社会です。子どもがそうした社会に入ったら、コミュニケーションのとり方で気をつけてほしいことがあります。それは、子どもが話しかけてきたら、親の心をしっかりと子どもに向けて聞くということ。つまり、真剣に子どもの話を聞くということです。もちろん3歳以前でもこれは同じことですが、社会の中に入ると子どもたちは、親が知らないところでたくさんのことを体験してきます。だから、家に帰ったらそのことを早く親に伝えたくてたまらない状態なのです。聞いてもらえなければ、この気持ちを満足させることはできません。それに、一度体験したことを後から親に話せば、その出来事を振り返ることになり、「あのとき、もっとこうしたらよかったな」などと自分の行動を省みることもできますし、「あぁ、そうか、あの人はだからこうしたのか」などと改めて気づくこともできるのです。これは、物事を客観的に捉えたり、多面的に考えたりすることであり、かなり高度な脳の使い方をしている(訓練している)ことになります。子どもの話を聞いているとき、うわの空ではありませんか?さぁ、今度はあなたのいつもの行動を思い出してみてください。子どもに話しかけられたとき、こんな言動に心当たりはありませんか?・うわの空で、あまり反応しなかった・忙しいからあとでね、と断った・先に宿題でしょ、と子どもの話を遮った残念がならこれらは皆、子どもと真正面から向き合っていない言動になります。子どものことを真面目に考えているのかどうか、それは子どもには何となくわかるものです。子どもに対してはいつも真剣勝負! いつも100%の意識を向けて! そうしていれば、たとえきつく叱ることがあったとしても、子どもは親の考えを理解し、親を信じてくれるでしょう。会社勤めの経験のあるお父さん、お母さんなら、おわかりになるかと思いますが、子どもに対してだけではなく大人同士であっても、コミュニケーションを真剣に取ることは信頼関係につながり、仕事を効率的・効果的に回したり、人間関係を円滑にしたりすることの基本とされています。コミュニケーションによる効果を最大限に引き出すには、「真剣勝負!」これが一番の方法なのです。(子育ての達人)
2016年02月28日親は誰しも皆、わが子の脳の発達にとって良いことをしたい、と考えているでしょう。そのために幼い頃から子どもを塾や教室に通わせたり、学習教材を買い与えたりするのです。でも、お金を使わず、かつ、もっとも脳の発達にとって大切となることを見落としている人が多いのです。それは、「コミュニケーション」です。親子のコミュニケーションほど脳を発達させるものはない!子どもの脳の発達について書かれた本には、たいてい「コミュニケーション」という言葉がたくさん書かれてあります。赤ちゃんに対する言葉かけ、幼児に対する読み聞かせ。それらは脳の発達に欠かせないものであり、そこにはいつも「コミュニケーション」という言葉が付いて回ります。そう、脳の発達のキーワードとなるのは、コミュニケーションなのです。逆に考えてみると、コミュニケーションなしでの事柄は、どんなに脳に良いと言われていることであっても、脳をそれほど発達させないということです。特に乳幼児と呼ばれる子どもたちにとって、一番その脳を発達させてくれるものは、親によるコミュニケーションなのです。実際、たくさんの研究結果によって、「幼少期にたくさん親から声をかけてもらった子どもは、将来よい子どもになる」ということが明らかになっています。脳の発達に良いからと、多くの親が、幼稚園に通い出すころから教室や塾などで何かを習わせます。それはそれでよいでしょう。でも、他人からのアプローチよりも親からのアプローチのほうが、子どものやる気を十分に引き出せるため、「いろいろ通わせたものの、あまり子どもに変化が見られないのよね…」なんてこともあるのです。習い事で親子のコミュニケーションの時間を減らしては本末転倒さらに危惧すべきところは、まだまだ親子のコミュニケーションが必要な時期に、貴重な時間を習い事で消費してしまうということです。習い事を始めれば、そこにいる時間だけでなく、送り迎えにも時間をとられて、ゆったりとした親子のコミュニケーションの時間がかなり減ってしまうのは否めません。では何も習わず、家で親子が一緒にいるだけでよいのかというと、それもちょっと違います。一緒にいても会話をせず、ただ教育メディアを見ているだけなら、子どもの脳にはコミュニケーションによる刺激は与えられません。家族そろっての食事時も、テレビをつけ、皆がそちらを向いて黙って食べているなら、それはコミュニケーションのある風景ではないのです。< 後編 に続く>(子育ての達人)
2016年02月28日もうできてもいい時期なのに、ほかの子たちはできているのに、と、わが子の「できないこと」にイライラすること、ありますよね。そんなときには、まず深呼吸。そして、これまでの育児を振り返ってみませんか? ここでは、子どもの本への関わり方を例にとって考えてみたいと思います。なぜお子さんが「できない」のかが、わかってくるでしょう。こうすれば、子どもはどんどん本を読むようになり興味の幅も広がってくる!読み聞かせを続けていき、それに伴って子どもの中でのボキャブラリーがたくさんになってきた頃、誰かに読んでもらわなくても自ら本を開いて読む姿が、自然と見られるようになります。このような行動を取るようになった時期をどうか見逃さないでください。このとき、どう親が関わるかで、子どもの未来が決まると言っても過言ではないのです。本を自分で読むようになったら、子どもに「お父さん(お母さん)に読んで聞かせて」と頼むのです。このときのポイントは、子どもが本を選ぶのではなく、親が本を選ぶこと。そして、子どもが好んで読んでいる本とは少し違ったジャンル類の本を選ぶのです。「この本を○○ちゃんに読んでもらいたいなあ」と、子ども心に訴えるように上手に頼みましょう。子どもが、お父さんやお母さんに読んであげる経験を通して、「幅広いジャンルの本を自分で読んでみようかな?」という気持ちをさらに強めることができます。そして、自分なら普段は選ばないような本を読むことで、子どもが自分で気づいていない新たな興味を引き出せる可能性が高まります。小学校の低学年くらいまでに、上記のようなことをしっかりと経験してきた子どもたちは、中学校、高校へと進学していく中で、成績がグンと上がっていく傾向にあります。実際、多方面からこれを裏付けるような例が、たくさん報告されています。読み聞かせをしたり、本の聞き役に回ったりするには、ある程度まとまった時間が必要になりますから、忙しい子育て中には「めんどくさいな…」と思うこともあるでしょう。しかし、読み聞かせをしたり、本の聞き役に回ったりして、子どもの読書にちょっと親の手を入れたりすることが、のちのちのその子の成績にまで関わってくることを知れば、「やっておかなければ」という気にもなるのではないでしょうか。面倒くさがらずに、ぜひ取り入れていただきたいと思います。< 後編 に続く>(子育ての達人)
2016年02月27日毎日忙しく過ごす中で、子どもとお風呂にはいる時間は貴重な「スキンシップの場」とも言えますよね。子どもと向き合い、今日あったことや明日の予定をおしゃべりしながら過ごす…。そんなひとときが、ちょっとした手遊びを交えることでもっと楽しくなります。今日からでも取り入れられる“子どもが大笑いするお風呂手遊び”をご紹介しましょう。(1)片手水鉄砲両手を使い、手と手の間から鉄砲のように水を発射させる水鉄砲ですが、実は片手でもできることをご存じですか? 片手水鉄砲の基本はこの形です。 ポイントは・水色の地点から水を飛ばすことを意識する・爪先は内側に折りこまず(グーにしない)、爪が見える状態にする・小指部分から水が漏れていくのでなるべく力をいれ、水が漏れないようにするの3つです。片手水鉄砲の良いところはコントロールがききやすいことと、すぐに発射できることです。小さな子どもにはできないこともあるので、その場合は両手を使う水鉄砲のやり方を教えましょう。大人は片手水鉄砲をマスターして、鉄砲のうちあいをするのも楽しそうです。(2)東京タワー定番のお風呂遊びともいえるのが、シャンプーで髪を泡立てて逆毛をたてる「東京タワー」です。ポイントはモコモコの泡をつくること。でも手のひらだけでもこもこの泡をつくるのは意外と至難のわざですよね。そんな時は100円ショップでドレッシング容器として売っている「ドレッシングキーパー」などにボディソープとお湯をいれてふったり、洗顔用泡立てネットなどを使うとすぐにもこもこ泡ができます。またホームカラーをする際に付属ではいっているビニール製の手袋をつけて髪を泡立てると、驚くほどもこもこの泡ができあがります。ノンシリコンで泡立ちにくいと思っていたシャンプーも見事に泡立つので、ぜひ活用してみてくださいね。(3)風呂桶おなら桶を浴槽に深くしずめてもちあげるとボコッボコッと勢いよく空気の泡が発生します。これをおしりの辺りで「おなら」に見立てることで、おなら遊びができます。単純な遊びですが、わが家の息子のウケが最も良いお風呂遊びです。(4)ブクブクもぐりお湯の中にもぐって口や鼻から息を吐き出す、これまたシンプルな「ブクブクもぐり」は水の苦手なお子さんや水遊びとしてもおすすめです。目を開けなくても息を吐き出すことでブクブクと大きな音がしますし、すぐに顔をあげることもできるので恐怖感もあまりありません。大人が「こ~んに~ちわ~」などとお湯の中で言葉を話してみせ「なんて言ったかわかる?」なんてクイズにするのも楽しいです。子どもが興奮してしまうと、誤ってお湯を大量に口にしてしまうこともあるので、注意して見てあげましょう。新しいお風呂遊びを取り入れて、親子で楽しい時間を過ごしてくださいね。(すだあゆみ)
2016年01月05日子どもをきちんとしつけようとして、きびしく叱る親御さんもいます。しかし、叱り方を間違えると、一生、心に傷が残ってしまいます。実際、3歳から5歳くらいのお子さんを持つお母さんから「私、叱り始めると、つい、止まらなくなってしまうんです。『もしかしたら、虐待では?』と思うこともあって。どうしたらいいですか?」と相談を受けることも少なくありません。では、子どもの心に「一生心の傷になって残る」リスクのある、「これは、絶対ダメ!」という叱り方には、どのようなものがあるでしょうか?クセになった暴力は、絶対ダメ!まず、最悪はこれ。愛のムチ、という言葉をよく耳にします。「子どものため」を思って行った平手打ちなら、それは教育上意味がある、という考え方です。けれど、多くの子どもにとって、暴力は、ただイヤな思い出でしかないようです。とくに・説明もなく、いきなり殴られた時・たいした理由もなく、親が自分を殴るのがクセになっているのが、子どもから見てもわかる時 こんな時、子どもの心の中には、親に対する不信感が育まれます。自分は親にとって「単に面倒くさい存在」であるかのように感じてしまうのです。こうやって身につけた不信感はかなり根深いものがあり、その後、どんなに良いことを親が言ったとしても、子どもは素直に聞く気持ちになれません。とにかく、子どもにとって納得のいかない暴力は、百害あって一利なし。よーく心得ておきましょう。自分の気分次第で叱ったりほめたりするのははダメ2番目に良くないのがこれです。仕事がうまくいっているなど、何らかの理由で機嫌がいい時には、子どもにめっぽうやさしい。逆に、仕事で滅入っていたり、何かつらいことがあったりしてストレスが溜まっている時には、子どもにも厳しくあたってしまう。そんな親がいます。もちろん、人生いろんなことがありますから、そうなってしまう気持ちもわからないではありません。いつも同じ、一貫した態度で子どもに接することなど、普通の親には、なかなかできるものではありません。 しかし、あまり喜怒哀楽が激しく、自分の気分次第で、子どもにやたら優しくしたり、冷たくしたりを繰り返していては、子どもはいったい、何をどうすれば、親に喜んでもらえるかわかりません。親を喜ばせるつもりで何かをしたのに叱られた。あるいは逆に、何もしていないのにやたらとほめられた。そうなると、子どもとしてはどうしていいかわからず混乱します。ほかに、心を傷つけてしまうダメな叱り方には、次のようなものがあります。・「お姉ちゃんなのに」「お兄ちゃんなのに」と叱る・「マサル君はもう~なのに、サトシはまだそれしかできないの」とほかの子どもと比較して叱る・「せっかく、~教室に通っているのに、そんなんじゃ、お金の無駄ね」とお金のことを出して叱る・努力したにもかかわらず、「何だ、~点か」と、結果のみ見て叱る これらを頭に入れて、お子さんの叱り方に気を配ってみてはいかがでしょうか。(諸富祥彦)
2015年12月04日小学校に上がる前の子どもの「なぜ?」「どうして?」攻撃に少々ウンザリ気味のママはいませんか?実はその「なぜ?」、子どもの発達に欠かせないもの。しっかり向き合うことが必要なんです。今回は、イギリスのニュースサイト『Daily Mail Online』を参考に、子どもが発する「なぜ?」の意味を考えてみます。■子どもの質問の4分の1は「科学的」かつ「計測不可能」11歳以下の子どもは1日にだいたい8回「なぜ?」「どうして?」を発している――そんな調査結果が、イギリスで広がる子どもの読み書き能力向上を促す活動、「Read On, Get On キャンペーン」の一環として実施、公表されました。しかし、親たちはその8回のうち約半分には答えられていないというのです。状況別でみると、47%とほぼ半数の親が「車での移動中に子どもたちの『なぜ?』が多くなる」と答えています。もちろん「あとどのくらいで着く?」といった当たり前の質問以外にです!お盆休みの家族旅行で渋滞にはまったときなどを想像してみてください。こちらもイライラが最高潮、しっかり子どもの相手をしてあげるのは意外と難しいですよね。また、きょうだいが生まれたときには「ヒトの体はどこからくるの?」といった生命の神秘に迫る質問なんかが飛び出して、パパやママを悩ませます。調査では、子どもたちの“難解な”質問の4分の1は科学に関するもの、かつ計測不可能な事柄であることもわかりました。「なぜ空は青いの?」とか、「空にはお星さまがいくつあるの?」などです。■子どもの質問に「一緒に答えを探す」親は半数以下!言語セラピストのケイト・フリーマンさんは「『なぜ?』の質問は子どもたちの知能の発達においてきわめて重要な意味を持っています」と指摘します。「もし子どもたちが5歳までにそうした質問をあまりしないのであれば、それは基本的な言語スキルを獲得できていない証拠。小学校に入学した後、読み書き能力を身につけるのにとても苦労するでしょう。幼い子どもが大人と他愛ないおしゃべりをすることは、子どもの言語能力を高めるためにとても重要なことなんです」記事では、イギリスの朝の番組「グッド・モーニング・ブリテン」のキャスターで「Read On, Get On キャンペーン」の大使を務めるケイト・ギャラウェイさんが語った娘さんのこんなエピソードが紹介されています。「私の6歳になる娘は、『どうして女子トイレの表示の絵の人はスカートをはいているの?女の子だってズボンをはくこともあるし、スコットランドでは男の人もスカートをはいているのに』なんて聞いてきます」即座に答えられないこうした「なぜ?」に、いったいどう対処したらいいのでしょうか?アンケートでは、親たちの48%が子どもたちのために時間を取り、こうした質問の答えをインターネットなどで一緒に調べて解決しようとしているとのこと。また、26%は満足な答えを見つけることができている、というのです。■子どもの「なぜ?」の力は10分読書で育てられる「Read On, Get On キャンペーン」は、イギリスのNPO団体「ナショナル・リテラシー・トラスト」や「セイブ・ザ・チルドレン」が中心になって行われている活動です。イギリスでは、子どもの5人に1人、なかでも恵まれない環境の子どもの3人に1人は小学校を卒業する年になっても上手に活字を読むことができないそう。そして、読み書き能力の低さと低賃金・失業の間には強い関連がある、とも指摘されています。子どもの読み書き能力をサポートすることは、将来の貧困層を減らすことにつながるのです。NPO法人「セイブ・ザ・チルドレン」では、子どもの「なぜ?」の力=言語能力を高めるために「10分読書」を提案しています。親と子どもで毎日10分間、一緒に本を読む時間を持とう、というもの。毎日続けることで、確実に子どもたちの力になっていくといいます。子どもたちの「なぜ?」にしっかり付き合ってあげること、そして読書を通じて子どもの言語能力の発達を促してあげることが、子どもの将来に大きな意味を持ちます。子どもの時間は本当に短いもの。面倒くさがらずにじっくりつきあってあげたいですね。(文/よりみちこ)【参考】※How children ask ‘why’ eight times a day―Daily Mail Online※Read On. Get On. Every child in the UK reading well by 11―Save the Children
2015年08月23日いまやスマホは生活において欠かせない存在。子どもにとっても、家族との連絡手段だけでなく、友だちとのメールやSNS、ゲームや勉強などにも使用する、必須の存在になりました。なんと、子どものスマートフォン所持率は、58.4%(満10歳から満17歳までの青少年・保護者を対象とした内閣府平成25年度調査より)にも上っています。多くの子どもがスマホに触れる時代になり、それと同時に、スマホにまつわる危険に巻き込まれることもしばしば。どんなことに気をつければよいのでしょうか。子どもにスマホを持たせることにより生じる危険最近では、いじめの原因がSNSの投稿だった、などというニュースを見かけます。子どものスマホ利用によるトラブルはいまや社会問題となっています。<いじめ>子どもがクラスメイトの悪口や動画をインターネットサイトやSNSに投稿していじめに発展したケースがあります。悪質な場合は、名誉棄損などの罪に問われることもあります。<ゲーム課金>有料アプリや無料アプリ内課金等に熱中し、親に無断で高額の課金をしていたなどのケースも問題になっています。<デジタル万引き>本屋やコンビニの雑誌をスマホの写真撮影機能で撮影し、サイトにアップしたり友人に拡散したりすると著作権法違反、公衆送信権の侵害となり、損害賠償請求の対象となることもあります。<インターネットコミュニティの危険>出会い系サイトやSNSを経由して見知らぬ人に会い、犯罪に巻き込まれるケースがあります。そのほか、アダルトサイトや違法サイトなどを閲覧し、不正なバナーを踏んで身に覚えのない高額の請求をされることもあります。そのほか、スマホの長時間利用による寝不足・集中力の低下等、ブルーライトによる影響の危険は大人も子どもも同じです。子どもが勝手にアプリで課金をしてしまった場合取り消せるのか?子どもたちも大好きなゲーム。熱中しすぎて気がつくとゲームに課金を繰り返し、請求金額が膨らんでいて、親が驚くケースがあります。では、子どもが勝手にアプリ内課金した高額請求は取り消せるのでしょうか?法律上、未成年者が契約した場合、後から取り消せる場合があります(民法第5条1項2項)。どんなケースであれば取り消せるのかというと、親の承諾を得ていない課金等の金額が子どもの通常払える範囲を大きく超えている契約時に年齢などを偽っていないこと以上の3つが必要となります。ゲームアプリのなかには、事前に本人の年齢を確認していたり、一定年齢以下の場合には課金に上限があったりするものもあります。もし子どもが年齢を偽ってゲームをしたり、課金していたりした場合、年齢の詐術があった(民法21条)ということになり、取り消せない可能性があるのです。ゲームをさせる時には、課金していないか確認する、年齢制限のあるアプリではないか確認するなどの親の監督が必要です。取り消すことができない課金の代償は親の責任となって支払い義務が生じてしまいますので注意しましょう。年齢制限のあるサイトの閲覧やアプリをダウンロードしてしまったら罪になるのか?年齢制限のあるサイトやアプリは、閲覧しただけでは、基本的には子どもが罪に問われることはありません。しかし、このようなサイトやアプリは通常、有料であったり、本格的に利用するには課金する必要があったりする場合が多いのです。課金の際には改めて年齢を問われないため、課金への障壁が少ないという問題があります。課金した場合に取り消しができるのかについては、先ほど述べたとおりです。サイトの閲覧やアプリをダウンロードする際、年齢を問われているならば、閲覧・ダウンロードの時点で子どもが年齢を偽ったことになり、取り消しは難しくなります。子どもに対しては、このようなサイトやアプリの危険性について伝えておくことが重要です。子どもにスマホを自由使わせない方法は?<チャイルドロックアプリを活用>子どもがまだ小さいなど、子どもにスマホを持たせていない場合、子どもは親のスマホを使って遊びたがります。ゲームをさせるのはいいけど、他の部分は触らせたくない。そんなときには、チャイルドロックというアプリを使ってみてはいかがでしょうか。これは、親の指定したアプリ以外にロックをかけるというもので、特定のアプリを選んで登録すれば、特定のアプリしか表示されなくなり、電話帳やメールなどのアプリが起動できないので安心。無料のものや、ロックのレベルを選べるものもあるようです。これを使えば、「子どもが勝手に有料バナーを押していた」などの事態を防ぐことができますね。<子ども向けスマホにする>子どもにスマホを持たせるとき、深夜まで眠らない、有料アプリやアプリ内課金、アダルトサイトのトラブルなど、心配がつきませんよね。では、子ども向けスマホにしてみてはいかがでしょうか。今では、多くのキャリアから、子ども向けスマホが発売されています。スマホに必要な機能は備えつつ、利用時間制限、アプリ制限、ウイルス対策、居場所検索機能、なかにはブルーライト保護機能や、不適切な文字入力に反応して警告してくれる機能までついているスマホも出ています。ジュニア料金で月々の利用料が抑えられるのも、お財布に優しいところ。子どもにスマホを持たせるなら、ぜひ検討してみてください。子どものスマホ利用に関する危険について色々と解説しましたが、スマホが便利なのも事実です。家族といつでも連絡が取れたり、友人関係を円滑にしたり、楽しく勉強することだって出来るかもしれません。子どもにスマホを持たせる場合には、正しい使用方法をきちんと伝えていくことが大切ですね。あとがき仕事ではスマホを使っていますが、実はプライベートで使っているのは、ガラケーです。最近どんどんガラケー向けのサービスが減ってきて、見られないサイトも増えてきました。わが家はまだ子どもが小さいので、携帯は先のことですが、もし子どもにスマホを与えるのであれば、先に自分の携帯をスマホに替えなきゃいけないかなと思っています。危険性に注意!と言ったって、きちんと自分が使い方を知らなきゃ、教えようがないですもんね。・協力: アディーレ法律事務所 (ライター:島田さくら<アディーレ法律事務所>)
2015年08月12日「リビングですやすやお昼寝する赤ちゃんの横でホッと一息つきたい」「昼寝している間に夕飯の支度をして、効率のいい家事育児を目指したい!」。そんなママ達の理想をよそに、赤ちゃんのお昼寝に関する相談はとても多いのです。なかなか寝ない、すぐに起きちゃう、抱っこじゃないと寝ない、外出先で寝ない、他の子はよく寝てくれているみたいなのにうちの子はどうして? などなど。育児に悩みがあるのは当たり前で、ある程度は必要な事とも思いますが、同じ問題に悩み続けるのは辛いですね。今回はお昼寝で悩み続けないように、おおよその月齢別の目安や向き合い方のコツを一緒に考えてみましょう。赤ちゃんのお昼寝の目安とはまずは参考までに月齢別のお昼寝の目安を見てみましょう。生後0ヵ月~まだ体内時計を調整中なので回数は特に気にしなくて大丈夫。朝と夜のメリハリのある光の環境を整えることを意識しましょう。生後4か月~朝・昼・夕の1日3回。体内時計が地球リズムに合ってくる頃。朝の起床時間、夜の就寝時間を徐々に整えていくとお昼寝のリズムも整いやすくなります。生後8ヵ月~朝・昼の1日2回。生後8ヵ月を目安に夕寝が必要なくなってきます。夜の寝つきが悪くなったなと感じたら夕寝をやめるタイミング。1歳3ヵ月~昼のみの1日1回。徐々に朝寝が必要なくなってきます。「寝かそうとしても朝寝をしなくなった」「昼寝が短くなった」「昼寝の寝つきが悪くなった」と感じたら朝寝をやめるタイミング。2、3歳ころからはお昼寝をしない子が増えてきます。お昼寝をしない赤ちゃんもいるこの通りなら悩むこともないのですが、まだまだ眠ることを練習中の赤ちゃん。お昼寝が予想通りにいかないことはよくあることです。そもそも、眠りの目安は「おおよそのもの」と考えてください。2004年にアメリカで行われた1473人の子どもを対象とした睡眠に関する調査では、お昼寝の回数が先ほどの目安に当てはまらない子どもがいることが示されています。例)生後0~2カ月の赤ちゃんの場合・お昼寝を1回もしない赤ちゃん 約5%・お昼寝が1回 約5%・お昼寝が2回 約15%5%と言うと少なく感じるかもしれませんが、人数にすると約20人に1人はお昼寝が0回や1回。意外と多いのではないでしょうか?生まれたばかりの赤ちゃんやお昼寝を1回もしない赤ちゃんでも、その先ずっとしないというわけではなく、眠ることに慣れてくるとするようになる場合もあります。ですから、「眠りの目安」「今日のお昼寝の時間」「周りの赤ちゃん」というキーワードばかりに目を向けず、「ここ1週間くらいの夜の眠り」「日中活発に動けているか」など少し大きな視点でわが子の眠りを見ることが大切です。後編では、ママと赤ちゃんでお昼寝のリズムを探す大切さについてお伝えします。 長い? 短い? 知っておくと安心する赤ちゃんの昼寝のこと~後編
2015年08月01日「寝る子は育つ」というのはよく聞く言葉ですよね。この言葉に従って、子どもには「眠れ、眠れ」と促していった方が良いのでしょうか? 実は子どもに一律に昼寝をさせる習慣は、現在少しずつ見直されつつあります。それにはどんな背景があるのでしょう? 子どもの健康的な成長を支えるための睡眠の秘訣をご紹介します。子どもの成長と共に変化する眠りの状態生後半年から1年くらい経つと、パラパラとしていた子どもの眠りのリズムがまとまり始めます。夜の就寝時刻は3歳から5歳頃まではほとんど変わりませんが、それに対して昼寝の時間は顕著に変化するようです。2004年に行われたアメリカでの調査「2004 Sleep in America Poll」では、昼寝の時間を設けなくても特に体に不調を来たさない子どもが3歳以降年齢と共に増えていくことが明らかになりました。その人数は、3歳で約4割、4歳で約7割、5歳で8割を超えています。少しずつ昼寝の時間が不要になり、小学校入学の学齢になると、ほぼ昼寝が不要になり昼間は学習に集中できるということになります。発達にそった昼寝を促すことが重要子どもの眠気を解消する適切な手立てとは子どもは徐々に昼寝が不要になっていくことが明らかになりましたが、日本の保育園の多くは、まだ一律に昼寝を取らせるところが多いようです。自宅でも同様で、子どもは「眠くない」と言っているのに眠るように指導している場合が多いようです。「寝る子は育つ」をそのまま子育てにつなげていくのではなく、子どもによって昼寝の必要性は異なるということを理解して子育てをしていくことが重要でしょう。また、成長段階によって昼寝が減っていくのも当然。成長の証だと捉えていく必要があるのです。子どもが眠気を訴えたら、それに応じて昼寝させても良いでしょう。しかし、「みんながさせているから」などの理由でお昼寝させるのは望ましいことではありません。子どもに合った睡眠指導ができていないとどんな問題があるの?身体が欲していないのに昼寝をさせると、夜の眠りに問題が生じることがあります。日中に睡眠時間を十分に確保しているので、夜の寝ぐずりがひどくなったり中途覚醒が頻発したりします。こうなると、子どもにとっても保護者にとってもストレスが大きくなってしまいますよね。また、無理に寝かされるというイメージが付いてしまうと、睡眠自体が子どもにとってのストレスになりかねません。子どもの昼寝について、ポイントをまとめると下記の通りです。・子どもが「眠い」と言ったら昼寝を促す・夜眠れない様子であれば、昼寝の時間や習慣を見直す・他の子どもと比較して、「もっと寝かせなければ」と焦らない(子どもの個人差を認める)・毎日昼寝する習慣があったとしても、成長と共にある時を境に昼寝をしなくてもよくなることを知っておく子どもの成長段階に合わせて、また必要な眠りの量には個人差があることを踏まえた上で、子どもの睡眠を確保していってくださいね。Photo by Brent Gambrell
2014年12月01日