子育て中は「子どもの体って不思議だなあ」と思うこと、たくさんありますよね。例えば、世のママたちの多くが口をそろえていうのが「子どもの寝相の悪さ」についてです。枕に頭をのせて寝たはずなのに、朝には足が枕の上に…。毎日のことなので、寝相の悪さについては当たり前のことになっているかもしれませんね。それから、赤ちゃんがウトウトして眠りにつく前、急に手足がポカポカしてくるように感じますよね。子どもの手足があたたかくなってきたら、「そろそろ寝るかな…」と予想がつくことも。また、大人と比べて大量にかく寝汗なども、子ども特有の不思議な現象です。子どもはどうして寝相が悪いのか、どうして眠りにつく前に手足があたたかくなるのか、どうして寝汗が多いのか? 小児科医でありお茶の水女子大学名誉教授・榊原洋一先生に「子どもの睡眠」にまつわる不思議をいろいろと教えてもらいました。お話をうかがったのは…医師・お茶の水女子大学名誉教授榊原洋一先生お茶の水女子大学人間発達教育研究センター教授。東京大学医学部卒業。専門は小児科学、小児神経学、発達神経学など。小児科医として発達障害児の治療にかかわる。著書は『大人が知らない子どもの体の不思議』(講談社)など多数。■子どもの寝相はどうして悪い?――どのお母さんも口にすることだと思うのですが、子どもって本当に寝相が悪い! 夜眠ったときと朝起きたときの姿勢がまったく違います。この寝相の悪さ、何か理由があるんでしょうか?榊原洋一先生(以下、榊原先生):子どもの寝相が悪いのは「睡眠の質」が大人と違うからなんですね。――質ですか…?榊原先生:人間には「睡眠パターン」というものがあります。このパターンは年齢とともに変わっていきます。特に睡眠時間と睡眠リズムに大きな変化が起こるんです。まず大人になると、乳児のときと比べ睡眠時間が短くなりますよね。それから睡眠中に見られる「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の割合も変わります。どう変わるかというと、成長していくにつれてレム睡眠の割合がどんどん少なくなっていくんです。――先生! レム睡眠とノンレム睡眠とは何でしょう?榊原先生:レム睡眠とノンレム睡眠はどちらも睡眠状態のことを指しています。ただし、レム睡眠中の脳波は起きているときとよく似ています。眼球がきょろきょろと左右に速く動くこともあるし、体もよく動きます。睡眠中の様子を脳波とビデオカメラで同時に記録すると、レム睡眠のときに寝がえりや手足を動かす様子が多く見られるんです。――よく動くのはレム睡眠中だからなんですね。榊原先生:そうです。一方、ノンレム睡眠は深い眠りなので、こうした動きがほとんど見られません。子どものころはレム睡眠の割合が多いので、寝ている間にたくさん体が動くんですね。――覚醒状態と似たレム睡眠の割合が多いから、自然と寝相が悪くなるんですね…。ちなみによく動く時間帯などはあるのでしょうか?榊原先生:レム睡眠は明け方、目が覚める前に多く出る睡眠パターンです。だから夜中は寝相が良かったけれど、起きる時間近くになったら急に寝相が悪くなっていた…なんてことがあるかもしれませんね。■寝る前、子どもの手足が急にあたたかくなるのはなぜ?――赤ちゃんを抱っこしていて「あれ、なんだかポカポカしてきたな」と思ったらすやすや眠っていた…ということがよくあったのですが、手足があたたかくなることと眠ることに何か関係はあるのでしょうか?榊原先生:実際に手足の先の皮膚温度をはかってみると、子どもは眠くなると温度が1.5度くらい上昇することが分かっているんですね。でも、脇の下の体温をはかっても変化がない。このことから、子どもの手足があたたかくなることには、体の中の血液の流れが関係していると考えられます。――血液ですか…?榊原先生:普通、熱が発生するのは筋肉や臓器なんです。でも、手足の先には大きな筋肉も臓器もありませんよね。では、なぜ皮膚温度が上がるのか。温度を上昇させる方法としてほかに考えられるのは、血液です。血液は熱を運ぶことができます。子どもの手足の先があたたかくなったのは、体の中心部からたくさんの血液が流れてきたから、と考えることができます。――血液が手足のポカポカを生んでいるんですね…! でも、子どもの血管は細そうなイメージがあります。たくさんの血液を手足の先に運ぶことってできるんでしょうか?榊原先生:血液量が増えるのは、細い血管が広がるからなんです。血管が広がるのは交感神経と、副交感神経といった自律神経が関係しています。――交感神経と副交感神経?榊原先生:交感神経は獲物を追う、敵から逃げるといったときに優位になるもので、皮膚の血管を収縮させます。血管を細くすることで、万が一傷を負うことになっても少ない出血ですむんですね。――生き抜くための反応ですね…!榊原先生:反対に副交感神経は休息しているときに優位になるもので、血管は広がります。そのため、熱を持ったたくさんの血液が手足の先にまで運ばれて、体がポカポカしてくるというわけです。眠る前に子どもの手足があたたかくなるのは「休息モード」に入っているからなのです。お母さんに抱っこされて、安心した状態になることで、より眠りやすくなったからでしょうね。――なるほど。赤ちゃんの手足が急にあたたかくなってくるのはリラックス状態に入った、ということなんですね。■朝起きると寝汗でびっしょり…子どもが汗かきなのはどうして?――寝ている子どもでびっくりするのが、大人と比べて寝汗がすごい…! 子どもはどうしてあんなに汗をかきやすいのでしょうか?榊原先生:1日に必要な水分量で比較すると、子どもは大人の倍量が必要になります。子どもの体は大人と比べ、水分の割合がすごく多いんです。――大人の倍量も必要なんですね…!榊原先生:その理由として、腎臓の機能によることと、失われる水分量が多いことがあげられます。子どもは腎臓の機能がまだ未熟で、尿としてたくさんの水分を排出します。それから新陳代謝も活発なので、汗や呼吸によって、どんどん体の外に水分が出てしまうんですね。失われる水分量は大人の1、5~3倍近くになるといわれています。――そんなに…! 子どもはそもそも水分を失いやすいものなんですね。榊原先生:そうですね。それと、単純に大人は汗をかくとハンカチで拭きますよね。でも、子どもは拭きません。よだれが多いのと同じで、出てくるものに構わない…(笑)。子どもは大人のように汗を拭いたりしないから、いっそう汗が目立って見えていることもあると思います。今回は、子どもの睡眠にまつわる不思議について、お話をうかがいました。子どもの寝相が悪いのは、子どもと大人で睡眠の質が違うからということが分かり、長年の謎がようやく解けました(笑)。また、赤ちゃんの手足があたたかくなるのは、交感神経・副交感神経が状況に応じて優位になることで、体の中でさまざまな反応が起こっているから。「人の体はなんて複雑でおもしろい仕組みなんだろう」と感心するインタビューとなりました。引き続き、榊原先生に「子どもの体の不思議」について、お話をうかがっていきます。参考図書: 『大人が知らない子どもの体の不思議』 (講談社)榊原洋一著子どもと大人はどう違うのか。それは単に大きさだけの違いではありません。どうして夜泣きをするの? どうして寝相が悪いの? どうして落ち着きがないの? 子育て中に親が抱く「答えが見つかりにくい質問」にエビデンスの精神で解答することを試みました。子どもの心と体の不思議を理解する、手助けとなる一冊。
2019年02月06日子育て中は「子どもの体って不思議だなあ」と思うことが、たくさんありますよね。例えば「大人に比べ、体は小さいのに頭が大きい」と思ったことはありませんか? 子どもの頭はその小さな体に不釣り合いなくらい大きいですよね。また、久しぶりに会った友人から「赤ちゃんの顔つきが、生まれてすぐの時とは変わったね!」と言われ、そういえば…気づくこともあるでしょう。子どもの頭はどうして大きいのか? 顔つきが変わるとは一体どういうことなのか? 小児科医でありお茶の水女子大学名誉教授・榊原洋一先生に「子どもの顔・頭」にまつわる不思議をいろいろと教えてもらいました。お話をうかがったのは…医師・お茶の水女子大学名誉教授榊原洋一先生お茶の水女子大学人間発達教育研究センター教授。東京大学医学部卒業。専門は小児科学、小児神経学、発達神経学など。小児科医として発達障害児の治療にかかわる。著書は『大人が知らない子どもの体の不思議』(講談社)など多数。■子どもの頭はなぜ大きい?――前から気になっていたのですが、大人に比べると赤ちゃんの頭ってすごく大きいですよね。体のサイズからすると、もっと小さくても良いような気がするのですが、何か理由があるのでしょうか?榊原洋一先生(以下、榊原先生):子どもの頭が大きいのは、脳の大きさが体に対して大きいということがあげられます。なぜ体に対して、脳が大きいのか。これには、人の体の中で脳がどう働いているのか、そのシステムに関係があるんですね。――システム?榊原先生:そうです。人の体は働きによって大きく8つのシステムに分けることができます。例えば、心臓や肺は「呼吸循環器系」、胃や腸や肝臓は「消化器系」、骨髄や赤血球なんかは「血液系」、リンパ節や胸腺は「免疫系」、骨格筋や骨は「骨格系」などと呼ばれていますね。――「~系」というのが、システムのことなんですね。聞いたことがあるものもあります。榊原先生:こうしたシステムのうち、脳に関係するものが「神経系」です。――頭の大きさと関係してくるのが神経系?榊原先生:はい。システムの中でも神経系は、もっとも負荷のかかる部分といわれています。どのシステムも人が生きるために不可欠なんですが、神経系はほかのシステムにはない仕事をこなす役割があるんです。■赤ちゃんの頭の大きさと「神経系」の関係とは?――ほかにはない仕事…?榊原先生:はい。システムの中には急いで完成させる必要がなく、人間の成長に合わせて、長い時間をかけて形作られていくものもあります。でも、神経系は違うんですね。神経系はお母さんのおなかの中にいるときから、生命のリズムを維持する働きや、手足・胴体を動かす働きをしているんです。――お母さんのおなかにいるときから、神経系は働き始めている?榊原先生:そうです。でも、おなかの中にいる間は、それほど働かせる必要はないんです。それがいったん子宮の外に出ると、環境が激変します。――居心地のいいお母さんのおなかから、急に外に出てくるわけですもんね…。赤ちゃんにしてみれば「なんだ、ここは!」ってびっくりすると思います(笑)。榊原先生:そうです。赤ちゃんは生まれてすぐ、まぶしい光、さまざまな音、体に感じる重力といったものにいきなり対応しなければなりません。それに成長するにつれて、立って歩いたり、指先を細かく動かしたり、言葉の使い方なども知っていかなければなりませんよね。実はこれらは基本的に、すべて神経系の受け持ちなんです。だから神経系は生まれたその瞬間から、いっそう活動を活発化させていくんです。――なるほど。体が小さいうちに神経系の働きがものすごく活発になるから、最初から脳、つまり頭が大きくなっているということでしょうか?榊原先生:そうです。これには脳の発達スピードも関係しています。脳を中心とした中枢神経は、成長や発達にともなって、フル回転で機能を発揮しなければなりません。そのため赤ちゃんの脳の中では、機能を充実させるための「突貫工事」が急ピッチで進められているんです。――短時間で一気に発達しようとするんですね。榊原先生:乳児から幼児期前半は、人生の中で脳の発達がもっとも著しい時期といわれています。神経系の発達はほかのシステムに比べ、とても早い時期に行われるんです。だから、小さな子どもの頭が大きく見えるのは「脳が大きい」から。そして脳が大きくなるのは「神経系を急いで作り上げなければならないから」といえるでしょうね。■「子どもの“顔つき”が変わった」どうして?――子どもの顔を見ていると、小さいころとは顔つきが変わったように感じることがあります。赤ちゃんのころは男女差があまりないように感じるのですが、顔つきの変化はどうして起こるのでしょうか?榊原先生:顔は成長するにつれて変化していきます。要因はいろいろですが、頭蓋骨とその中にある脳は、4歳くらいまでに急激に大きくなるので、顔の形が大きく変わる時期でもあるんです。だからこの年齢で「顔つきが変わった」と感じるお母さんもいるかもしれません。――顔の大きさや形って、印象に影響するものなんですね。榊原先生:影響すると思います。一般的には目や口、鼻の配置などが大きく変わると、顔の印象も大きく影響を受けると思うでしょう。それもありますが、実は皮下脂肪や顔の表情をつくる表情筋の発達なども、印象を大きく変えるんですよ。――顔の皮下脂肪や、表情をつくる筋肉も、顔を印象づける要因になっている…?榊原先生:子どもの顔を見ると、皮下脂肪が多くてふっくらと丸顔であることが多いですよね。これは人に限ったことではなくて、動物全般に当てはまることなんです。ふっくらと丸顔であることで、かわいい印象を周りに与えているんです。――確かに、ふくふくとした真ん丸のほっぺを見ていると「かわいいな~」と思いますし、抱きしめたくなります(笑)。榊原先生:大人になると皮下脂肪が薄くなり、重力の影響もあって、顔はどんどん細長くなっていくんです。丸顔から、細長い顔に変わっていく。だから、印象が変わったように見えるんですね。それから、日常的にどんな表情をしていることが多いか、表情筋をどう使っているかということも、顔つきの印象変化に関わってくると思います。――なるほど。顔のパーツ、大きさ、脂肪、表情筋のつき方…。顔つきを変える要因はひとつじゃないということですね。榊原先生:そうです。いずれにせよ、顔つきは「急に変わる」ということはありません。顔の印象は年齢とともに少しずつ変化していくものなんですね。今回は、体の中のシステムなどちょっと難しいお話もありましたが、赤ちゃんの頭が大きい理由について知ることができました。神経系はお母さんのおなかの中にいるときから少しずつ働き、この世界に誕生してすぐにフルスピードで発達し始めているんですね。先生のお話をうかがったことで、赤ちゃんは生まれた瞬間から「生きることに一生懸命」と感じ、がんばれ! がんばれ! と応援したい気持ちが芽生えました。小さな体の中ではさまざまな変化が起こり、日々新しい何かが生まれているんですね。次回は、「子どもの寝相はどうして悪い?」「寝るときに手足が温かくなるのはなぜ?」など、子どもの睡眠にまつわる疑問についてお話をうかがいます。お楽しみに…!参考図書: 『大人が知らない子どもの体の不思議』 (講談社)榊原洋一著子どもと大人はどう違うのか。それは単に大きさだけの違いではありません。どうして夜泣きをするの? どうして寝相が悪いの? どうして落ち着きがないの? 子育て中に親が抱く「答えが見つかりにくい質問」にエビデンスの精神で解答することを試みました。子どもの心と体の不思議を理解する、手助けとなる一冊。
2019年01月31日子どもの勉強については、さまざまな家庭の方針がありますよね。子どもの成長や習得、意欲の度合いに合わせて、その都度親が対応していかなければならないこともあるでしょう。自宅での学習においては、「親が子どもに勉強を教える」か、「教えないほうがいいのか」、または「教えるならどの程度なのか」悩むパパママは多いのではないでしょうか。今回は、親が子どもに勉強を教えるべきか、考えてみたいと思います。■子どもに勉強を教えているパパママは8割以上子どもに勉強を教えているかたずねたアンケートでは、「質問されたら教えている」という回答が60.8%でもっとも多い結果になりました。「教えている」と答えた23.7%を加えると84.5%となり、8割以上の親は子どもに勉強を教えているようです。 Q. 子どもに勉強、教えてる?質問されたら教えている 60.8%教えている 23.7%教えることができない 9.9%親は教えないようにしている 2.9%その他 2.8%一方で、「教えることができない」、「親は教えないようにしている」という正反対の回答も1割以上寄せられていました。■「自分で考える力」を身につけてほしい親たちの内情もっとも多い6割以上が「質問されたら教えている」と回答したのは、なぜなのでしょうか。「基本的にリビングで勉強しているので、聞かれたときだけ教えたり、いっしょに調べたりしています」(滋賀県 30代女性)「わからないときだけ教えています。まずは自分で十分に考えることが必要だと思うので」(三重県 40代男性)「勉強の中身を教えるというより、勉強の仕方を教えるようにしています。やり方や考え方が身に付けば、後々役立つと思います」(徳島県 40代男性)寄せられたコメントでは、「聞くまでは自分で考えてもらいたい」という意見が多く寄せられました。また、なかには「教科書を読んだりインターネットで調べたりして、聞かれたときに困らないように予習しておく」という熱心なパパママからの声もありました。筆者の長男もまもなく小学生。たまに自宅で勉強をしているのですが、すきあらば「わからない、答え教えて」と言ってくるので、その都度「もうちょっと考えなさい」と諭しているのが現状です。もしかしたら、「質問されたら教えている」と答えた多くのパパママが、同じような経験をしているのかも。そのうえで、子どもたちの考える力を伸ばしたいと思い、行動しているのかもしれませんね。■勉強を教えることは「親子のコミュニケーション」?勉強を「教えている」と答えたパパやママは23.7%という結果に。具体的にはどのように子どもたちの学習に関わっているのでしょうか。「塾に入れる余裕なんてありませんから、教科書を先読みして学習してから積極的に教えています」(東京都 40代男性)「日々の学校の教科書とノートを私がチェックしています。書き間違いや、きれいに書けているところに絵やコメントなどを入れてあげると子どもが喜んで“もっと書いて!”と励みになるようです」(東京都 40代女性)「小学生の頃は手取り足取り教えていたが、中学生になったらかえって私の方がことわざや計算問題を教えてもらっていました。わからないことをいっしょに考えるのはとても楽しいですし、高校生の今も時事問題を出し合ったりしています」(神奈川県 40代女性)読解問題や算数など、子どもが苦手な教科を中心に毎日教えているという声には、「すごすぎる!」と脱帽しかありません。教える親側にとっても、学習内容を理解し、子どもたちに教える時間を捻出するのには、大変な苦労もあるだろうなと思わずにはいられません。ただ、「一方的に教える」というよりは、勉強の時間を親子のコミュニケーションとして捉えている側面もあるようです。親が勉強している姿を見せるということも、もしかしたら大切な要素の一つなのかもしれません。■勉強を教えないパパママたちの思いとは一方で、「勉強を教えない」理由に関するコメントも集まりました。まずは、「教えられない」という回答に隠された思いをのぞいてみましょう。▼親の状況で教えたくても教えられない「教えることができない」と答えた9.9%の親たちのコメントからは、そのつらい現状が垣間見えてきます。「母子家庭でフルに働き、帰るのが19時を過ぎます。夕飯とお風呂に入れるので手一杯ですが、週に1度はいっしょに勉強するようにしています。ただ、その間も下の子が騒いだりちょっかいを出してきたりで、なかなか進みません」(千葉県 40代女性)「共働きで忙しく、帰ってから家事に追われて宿題を見てあげる時間がありません」(神奈川県 40代女性)「子どもが反抗期で教えられない」という声もあり、仕事や子どもとの関係から、教えたくても教えられないというつらい思いを抱えた親もいるようです。教えたくても、自分が教えられないという場合には、家族で対策を話し合ってみるのもひとつのてかもしれません。学校や塾での宿題でわからないことがある場合には、子どもから先生に質問するという方法もあります。子どもは、「宿題でわからないことを聞くのは恥ずかしい」と思っていることも多いので、子どもに声掛けしてもいいかもしれませんね。▼「あえて教えない」とする真意は?また、2.9%のパパやママは「親は教えないようにしている」と回答しました。「簡単には教えません。まずは自分で調べさせます。教科書や辞書、ノートは、そのためにあるんだということもわかってほしいですし、自分で調べて、答えを得たときの達成感や喜びなどをもとに、その情報をしっかり自分の物にしてほしい」(愛知県 40代女性)「基本的に勉強は教えておらず、まずは先生や友人に聞くように話しています。おかげで長女は先生に躊躇(ちゅうちょ)せず聞けるようになり、先輩や友人と勉強会をしているようです」(佐賀県 40代女性)「内容が難しいし、教え方が学校と違っては困ること。そして一番は親だからどうしても感情が入り、熱くなって説教となってしまうので教えない!」(神奈川県 40代女性)「勉強を教えることで、子どもとけんかになる」という声が多く寄せられ、親子での勉強には“距離が近すぎる”という難しさがあることが見えてきます。さらに、自分が教わったときと学習内容や考え方が変わっているため、子どもを混乱させないようにあえて教えないというパパママも多いようです。たしかに、数十年前に習った方法が現代でも通用するのかはわからないところ。今の時代に即した教え方や考え方があることから、親が教えることで、子どもが恥ずかしい思いをしてしまっては、心苦しいですよね。■子どもの勉強に親はどうやって関わるのか最後に、高校生の子どもを持つパパとママから寄せられた意見を紹介したいと思います。「高校生なので具体的な勉強は教えていませんが、勉強するときには集中するよう、たびたび言っています。また、勉強と遊びにはメリハリをつけること、そしてテスト前にはテスト勉強のスケジュールを必ず立てて、進捗(しんちょく)状況を確認しながら調整することの重要さを教えています」(千葉県50代男性)「教える、教えないに関わらず、子どもを持つ以上は彼らが習う教育の内容はフォローして、自分でも情報更新していきたいと思っています。日本の教育内容やシステムに関心を持ち改良していくのは大人の責任ですから」(東京都 40代女性)これまでの子育てをとおして、それぞれの家庭でどのように勉強と向き合ってきたかが見えてくるような気がします。わが家も、4月から小学生になる長男と年少になる次男とともに、長い長い学習の道がまもなく始まろうとしていますが、どのような勉強方法が子どもにとって一番いいのか、これから探していきたいと思います。家庭での勉強スタイルについては、子どもの個性、親の事情などが複雑に絡み合ってきます。ときには大きく衝突することもあるでしょうし、成長、進学に伴って、どんどんその関わり方は変化していくことだと思います。その都度、その答えをそれぞれの家庭で話し合い、見つけていくことが、子どもの勉強とうまく付き合っていく鍵なのかもしれませんね。Q.子どもに勉強、教えてる?アンケート回答数:4638件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2019年01月29日子どものお世話をしていると「子どもの体って不思議だなあ」と思うこと、たくさんありますよね。例えば、赤ちゃんの目。顔をのぞきこむと、こちらをジッと見つめているような気がしてきます。そんなときに思うのが「赤ちゃんはモノがどのくらい見えているんだろう?」という疑問ではないでしょうか。赤ちゃんの視力はどのくらいあるのか、また言葉を話せない赤ちゃんの視力をどうやってはかるのか。そうした子どもの体にまつわる疑問に回答してくださるのが、小児科医でありお茶の水女子大学名誉教授・榊原洋一先生です。今回は、榊原先生に「子どもの目」にまつわる不思議を教えてもらいました。お話をうかがったのは…医師・お茶の水女子大学名誉教授榊原洋一先生お茶の水女子大学人間発達教育研究センター教授。東京大学医学部卒業。専門は小児科学、小児神経学、発達神経学など。小児科医として発達障害児の治療にかかわる。著書は『大人が知らない子どもの体の不思議』(講談社)など多数。■赤ちゃんの視力はどのくらい?――榊原先生、本日はどうぞよろしくお願いいたします。早速ですが、生まれたばかりの赤ちゃんの「目」に関する疑問があります。ママなら誰しも思ったことがあると思うのですが、顔を近づけると、ジッと見つめているようなときもあるし、見ているのか、見ていないのか分からないときもあって…。赤ちゃんはどのくらいモノが見えているのでしょうか? 榊原洋一先生(以下、榊原先生):生まれたばかりの赤ちゃんは人の顔やおもちゃが目の前にきても追わない、焦点があっているように見えないので「目が見えない」と信じられていたんですね。でも、近年の行動観察などによって、目の前から大体数10cm程度のものは「ぼんやりと見えている」ことが分かってきました。――自分に近い距離にあるものは、ぼんやり見えているんですね…。榊原先生:そうです。生まれてすぐのころは近視に近い感じなのですが、生後5~6カ月を過ぎると、ぼやっとした輪郭のようなものが見えてくるようです。――生後5~6カ月くらいで輪郭のようなものが見えるようになるんですね。視力であらわすと、大体どのくらいになりますか?榊原先生:出生時の視力は0.02~0.03といわれています。それが1歳ごろになると、0.2~0.4くらいになる。そして3歳ごろには1.0以上になると考えられています。もちろん輪郭だけではなく、赤ちゃんは色も見えていますよ。■赤ちゃんの視力、どうやって調べるの?――3歳くらいで1.0くらいの視力になるんですね…! ちょっと疑問なんですが、赤ちゃんの視力ってどうやってはかっているんでしょう? 私たちが視力をはかるときは、アルファベッドの「C」がいろんな方向を向いた表を使って、Cにすき間が開いている部分を「右」「斜め左」などと伝えて視力を検査しますよね。でも赤ちゃんは言葉が話せません。一体どのような方法で調べられているのでしょうか?榊原先生:視力は「赤ちゃんならではの性質」を利用して測定されています。――赤ちゃんならではの性質…?榊原先生:そうです。赤ちゃんは何も書いていない紙より、縞模様が書いてある紙のほうをよく見つめる、という性質があるんですね。この性質を用いた視力の調べ方を紹介しましょう。まず赤ちゃんに2枚の紙を見せます。片方は灰色の紙、もう片方は縞模様が描かれた紙です(いずれも明度は同程度)。当然、赤ちゃんは縞模様の紙を長く見つめますよね。――…はい。榊原先生:そこで見せる縞模様の幅を段階的に、だんだん狭くしていくんです。各段階で縞模様の紙を見つめている時間も、それぞれ記録します。そして、灰色の紙を見つめる時間と比較してみるのです。――なるほど! その差を見ることで、視力をはかるということですね。榊原先生:そうです。当然最初は縞模様を見つめる時間のほうが長いですよね。でも縞模様の幅を狭くしていくうちに、見つめる時間が短くなってくる。大人も縞模様がどんどん細かくなっていくと、模様がだんだん見えなくなって、ただの灰色の紙のように見えてきますよね。赤ちゃんも同じで、縞模様を模様として判別しなくなってくる。縞模様を見つめる時間と灰色の紙を見つめる時間が同じになったときが、赤ちゃんの「視力の限界」を示すことになるのです。――考えた人、すごいです…!榊原先生:そうして調べたことで「新生児の視力は0.02~0.03くらい」というような具体的な数値が分かるようになったんですね。――「赤ちゃんは無地より縞模様をよく見る」という性質があるなんて、おもしろいですね…! 榊原先生:縞模様もそうですが、赤ちゃんは人の顔を一生懸命見る特性があるのも分かっているんですね。縞模様と顔を見せると、顔のほうをよく見るんです。だからお母さん、お父さんのなかには「こっちをよく見るな~」と感じる人がいるかもしれませんが、顔や目元、口元をよく見るというのは本当。実験結果でもそうした特性があることは分かっていますね。――赤ちゃんは人の顔をよく見るなと思っていましたが、それも赤ちゃんならではの特性だったんですね! ■赤ちゃんの白目「青く見えるのはどうして?」――先生、目に関することでほかにお聞きしたいのが「子どもの白目が青く見える」ことです。何か理由があるのでしょうか?榊原先生:ではまず、目の仕組みについて少し説明しましょう。白目は結膜という透明な膜でおおわれています。そして、結膜の下にはさらに強膜という膜がある。さらにその下には脈絡膜というのがあって、細い血管が網の目状に走っています。――白目の部分って、いろいろな膜が何層も重なっているんですね。榊原先生:そうですね。乳児の白目の強膜には、ある特徴があります。それは「大人と比べて厚さがとても薄い」ということです。だから強膜の下の脈絡膜を流れる血管の色が透けて見えるんです。これは静脈ですね。だから、白目の部分が青く見えるんです。――なるほど! 青く見えているのは、血管の色が透けていたからなんですね。でも大人になっても白目が青い人ってあまりいない気がします。子どもならではの現象なんでしょうか?榊原先生:大人になると、白目はやや黄色くなってきます。これは年齢とともに、肌のシミと同じ物質が沈着していくからです。――シ、シミ…! 目にも沈着するんですね(焦)。榊原先生:はい。それで、加齢と共に白目はやや黄色味がかってくるんですが、子どもの場合はまだ沈着がないので、大人に比べると青っぽく見えるようですね。小児科医である榊原先生のもとには、子育ての悩みや行動に関する相談がたくさん持ち込まれるそうです。それは、子育て経験の豊富な人がまわりにいなかったり、子育てや子どもの病気などを気軽に聞くことができなかったりする環境にある家庭が多くなっているからかもしれません。榊原先生は、そうした現状を踏まえ、子育て中の親が抱くであろう子どもの体と心に関する「答えが見つかりにくい質問」に真摯に向き合っています。今回は、子どもの「目」にまつわる疑問についてうかがいました。赤ちゃんならではの性質を知ることは新鮮であり、ちょっとした疑問も答えが分かることで「そういうことだったのか」と子どものことを理解できたような気がします。次回は、「子どもの頭はなぜ大きい?」「顔つきが変わるってどういうこと?」など、子どもの顔や頭に関する疑問について、榊原先生にお話をうかがいます。お楽しみに…!参考図書: 『大人が知らない子どもの体の不思議』 (講談社)榊原洋一著子どもと大人はどう違うのか。それは単に大きさだけの違いではありません。どうして夜泣きをするの? どうして寝相が悪いの? どうして落ち着きがないの? 子育て中に親が抱く「答えが見つかりにくい質問」にエビデンスの精神で解答することを試みました。子どもの心と体の不思議を理解する、手助けとなる一冊。
2019年01月26日こんにちは。山本みつ湖です。新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。新年一発目の記事は、次男が1歳くらい、長男は三歳になる少し前の頃の思い出について描きました。その日は朝から忙しく、長男と次男を連れて出かけ、なんとか用事を済ませてやっと帰ってきたものの、部屋は散らかり、次男はぐずり、自分も疲れてしまっていました。次男が眠るまでと思い長男にDVDをみせましたが、次男が寝付く前に終わってしまい…。「もう一回」と言ってきた長男に、私はイライラをぶつけてしまったのです。長男は私の大きな声に驚き、怯えた表情で「ごめんなたい」と謝りました(絵を描いていて、長男がかわいそうで泣けてきた)。怯えた長男の顔を見て我にかえりましたが、なかなか謝れず…。次男が眠った頃、やっと長男に「ごめんね」と言えた時…、長男は落ち着いた声で、「お母さんが大きな声で話すとビックリするから、優しい声で話してほしい」と自分の言葉で気持ちを話してくれ、本当に驚きました。何に驚いたかというと、●私(母)の気持ちの高ぶりが落ち着くまで、何も言わず待っていてくれた●自分はこう思うからこうしてほしい、と「自分」を主語にして話してくれた(お母さんは悪い、お母さんは間違っている、とは言わなかった)●落ち着いて話してくれたこの3点です。どんな言葉も、相手が感情的になっているときには届きませんし、主語が「あなた」になっていると、相手は責められたと感じ、話を聞くどころか身構えてしまうでしょう。この時私は感情に任せて「あなたはもう見たでしょう! もう終わり! 」と責めたのに、長男は私を責めるような言い方はせず、心に届く話し方をしてくれたのでした。今、長男は反抗期の入り口にあり、ちょくちょくなかなかの口答えをしてきます。ついカッとなって感情のままに口うるさく言ってしまいますが、「あの時の長男のように話したいな」という気持ちはいつもあり、大事なことを教わったなと感謝しています。
2019年01月01日今回はしつけについて書かせていただきます。■マナーを教えなくちゃ! と意気込みすぎて…最近はネットやメディアで「マナーが悪いこと」への批判をよく目にするようになりました。私自身が初めて知るマナーも多く「今まで知らず知らずにマナー違反をしていたんだ」なんて反省することもあり、子どもたちにはしっかり教えてあげないと…と必要以上にガミガミ星人になっていました。そして子どもの言葉にようやく気がついたのです。ガミガミうるさいお母さんになりたいわけじゃなく、注意すること教えることも大事だけど、それよりまずはニコニコ笑顔で、子どもたちに好かれるお母さんでいたいと思っていました。何より自分自身を振り返れば私の母はうるさくなく、おおらかな人だったので、のびのびと生活できていたことを思い出しました。何でも細かく注意されるのは誰だって嫌になります。しつけというのはとっても大事ですが、息抜きがないとお互い苦しくなってお互いが辛いです。たまにはいいか~と息抜きしながら、ゆっくり教えていけたらと思っています。
2018年12月19日子どもにスキーデビューさせたいけれど、スキー経験が少なくて…というママも多いのでは?私もそんなひとりだったのですが、スキーを教えるのはスキースクールにお任せし、準備のコツをつかんでチャレンジしたら、子どもがすっかりハマってしまい、今では冬のスキー旅行が家族の定番に。今回は子どものスキースクール体験とスキー用品の準備のコツを紹介します。子どもが飽きない工夫がすごい!スキースクールはこんなところ子どもが3歳のスキーデビューからいつも参加しているのは、全国13か所にスクールがある「パンダルマンキッズスキースクール」。まず最初にきぐるみのパンダがやってきて、一緒に準備体操をしたり遊んだりしてくれ、子どもの気分を盛り上げてくれます。パンダといっしょに準備体操。みんなノリノリですそのあとは、人工マットで斜面を滑り降りるレッスン。コーチがひとりづつ丁寧に足の形を見てくれます。基本ができるようになったあとは、滑り降りる途中に吊り下げてあるボールにタッチしたりと、徐々に難しくなってくるのですが、ゲーム感覚で楽しめるので、息子以外の参加者もとても楽しそうでした。人工芝で足の形に注意しながらボールにタッチ。コーチはひとりづつ丁寧に見てくれていました「パンダルマンキッズスクール」は、スキー板とブーツのレンタルがレッスン料に含まれているので、初心者でも準備するものが少なくて済むのがうれしいところ。また、外国人観光客のレッスン参加も多く、レッスンによっては日本人の方が少ないことも。英語ができるうちの息子は、色んな国の人とお友達になって一緒にスキーを楽しめたのが、とても楽しかったようです。パパのスキーがプロ級のママ友に聞いてみたところ、親がスキー上手でも子どもに教えるのはまた違った難しさがあるそうで、いつも子どもをスキースクールに入れているそう。教えるのに少しでも不安があるなら、スクールに入れたほうがよさそうです。意外と簡単なスキーの準備、防寒だけはしっかりと・スキー板とブーツ、ストックぐんぐん大きくなる上に、スキーを続けるかどうか分からないうちはレンタルで充分。まわりのママの話を聞いても、小学生あたりから買いそろえることが多いようです。・スキーウェア意外と安く購入できる上に、子ども用のウェアはサイズの調整機能がついているタイプがあるので、2年連続して使うなら購入したほうがだんぜんお得。着なくなったあとは、ネットオークションやフリマアプリで売れば、レンタルより安く済むことも。・ゴーグル、帽子、グローブ、靴下、インナーこの5点はレンタルがない場合が多いので、購入した方がよさそう。特にグローブと靴下は子どもの場合、雪遊びをしてすぐに中まで濡らしてしまうので、最低でも2つ以上用意するのがベターです。そのほか、ネックウォーマーや厚手の下着、タートルネックの服などがあると寒くなっても安心です。また、日帰りスキーの場合、子どもにスキーウエアのパンツだけ家から着せて行くと、荷物が減るし現地での着替えも少なくて便利でした。それでも家族全員のスキーウェアとなるとかなりの量。スキーウェアだけでも、先にホテルに送ると当日の移動がかなり楽になります。スキー場で荷物の受取・発送サービスを行っているところが多いので、日帰りの場合はこちらを利用すると便利です。スキー以外の楽しみがあるスキー場がオススメスキーは体力を使うので、子どもが慣れるまでは、半日のレッスンにしておいたほうがよさそうです。スキーのあとのお楽しみとして、子どもが雪遊びができるキッズパークや、温泉、ショッピングモールなどがあるスキー場がオススメ。だいたいどこのキッズパークもソリ遊びができることが多いので、子どもが喜ぶこと間違いなしです。また、温泉やショッピングモールがあれば、子どもがスキー教室に参加している間、ママは温泉や買い物を楽しむこともできますよ。準備に移動にと、何かと親の負担が多いスキー旅行ですが、親子で楽しむことができればきっと忘れられない思い出になるはず。今年の冬は思いきってチャレンジしてみてはいかがでしょうか。<文:フリーランス記者芳賀千歳>
2018年11月21日5人の子どもたちの日常を、ありのままに映すドキュメンタリー映画『子どもが教えてくれたこと』が7月14日(土)に公開されます。主人公である5人に共通するのは、大きな病を抱えていること。そして、毎日を精一杯生きていること。治療をしながら、まっすぐに生きる彼らが気づかせてくれるのは、自分の人生を愛することの素晴らしさ。思いどおりにいかない育児を嘆く私たちに“必要な何か”をそっと教えてくれます。■娘を病気で亡くした女性が撮る“子どもの生きる力”監督は、自身の子どもを病気で亡くした過去があるフランスの女性ジャーナリスト・アンヌ=ドフィーヌ・ジュリアン。自らの経験をもとに、子どもの持つ力を映し出した本作は、フランスで23万人を動員する大ヒットとなりました。主人公は、お芝居が好きなアンブル、サッカーの練習に勤しむカミーユ、大人びたしゃべり口調が印象的なイマド、親友の少年と病院を駆け回るシャルル、植物に詳しいテュデュアルの5人。それぞれ治療を続けながら、毎日を力強く生きている5歳~9歳の子どもたちです。映画を撮る際、監督は「似たような環境で暮らす子どもたちではなく、住む場所もバックグラウンドも異なる子どもたちを映し出したい」と願い、たくさんの子どもたちと会うことから始めました。つまり登場するのは、まったく違う場所で、違う病と闘いながら、異なる人生を歩む子どもたち。そんな彼らに共通するのは、自分の病を受け入れ、ポジティブな毎日を送っていること。劇中にナレーションはなく、自身の病状についても子どもたちの口で語られます。けれども彼らは決して悲観的ではなく、淡々と、時にはユーモアを交えて病気について伝えてくれる。大人である私たちが想像する以上に、子どもたちはたくましく、生きる力に満ちあふれているのです。■子ども目線で見つめる、ありのままの日常子どもを主人公としたドキュメンタリー作品は、親、医師、教師といった大人目線も含めて描かれる作品が多いなか、この『子どもが教えてくれたこと』は終始、子ども目線でストーリーが進みます。誇張するわけでも、押し付けるわけでもなく、ただただナチュラルに子どもたちの日常を映し出すのです。それは、病状についても同じ。仲間と力強く走り回り、とびきりの笑顔がスクリーンを彩る一方で、思わず目を背けたくなるような治療の現実までも描かれます。なぜなら、それが彼らの日常であるから。つらい治療に顔をゆがませ、涙する子どもたちの姿には、子を持つ親であればいたたまれない気持ちになることは避けられません。けれども病気と向き合いながら、自分のできること、やりたいことを存分に楽しむ…。そんな彼らの人生は清らかで、私たちに“今を生きることの喜び”をやさしく教えてくれるのです。■子どもたちを支え、支えられる家族たち映画には、子どもたちの周囲にいる仲間や友人、家族も登場します。とはいえ、両親に子どもの病気についてインタビューするシーンなどはなく、子どもとの関わりがさらりと映るのみ。ここでも、あくまで子ども目線です。だからこそダイレクトに伝わるのが、子どもたちが持つ“愛にあふれた思いやり”の心。とりわけ、イマドが父親に「(移植手術をすれば)病院にもこなくなって、パパを疲れさせずに済む」と無邪気に話すシーンには、なんとも言い表せない複雑な感情が込み上げます。監督はこの映画を制作するきっかけについて「病気の子どもを持つ家族は、子どもたちの生き方に勇気づけられ、支えられているんだ、ということをひとつの作品として描きたい」と語っていますが、大きな愛持って生きる子どもたちは、家族を支える特別な存在であることは間違いありません。そしてそれは劇中の子どもたちに限らず、私たちの横で泣き、笑い、時にはママを困らせる、すべての子どもたちにいえることではないでしょうか。■「愛してくれる人たちがいれば 幸せ」心に刺さる言葉の数々劇中にちりばめられた、個性豊かな子ども達の言葉もまた印象的。「病気だからって不幸なわけじゃない」「死んじゃったら、その時はもう病気じゃない」「うまくいかないことがあってもなんとかなるわ。それが人生よ」…子どもたちの飾らない言葉は、達観しているようにも感じる一方で、純粋すぎるほどに純粋です。「悩みごとは脇に置いておくか、つきあっていくしかないの。愛してくれる人たちがいれば、幸せだわ」――。弱音を吐くこともある、つらいと嘆くこともある。それでも、自分自身の人生を愛し、エネルギッシュに生きる彼らの一言一言は、私たちの心にストレートに響きます。『子どもが教えてくれたこと』が伝えるのは、「病気の子どももがんばっているのだから、あなたもがんばらないと」そんな安直なメッセージではありません。病を患いながら生きる彼らには、たくさんの制限があることは事実。けれども、彼らが生きる世界はとてつもなく広く、大きな希望が広がっています。豊かに生きるというのはどういうことなのか。彼らの生きる姿を目にしたら、自身の心から湧き出す勇気、希望、愛情、幸福、感謝…たくさんのものが詰まった涙が、頬を伝うかもしれません。そして、何ものにも代えがたい尊きわが子を「愛してる」と、心の底から抱きしめたくなるはずですよ。映画『子どもが教えてくれたこと』主人公は、病気を患う5人の子どもたち。治療を続けながらも、彼らは毎日を精一杯生きている。家族とのかけがえのない時間、学校で仲間達と過ごすひと時。彼らが発する言葉、そして生き方は、観る者を勇気づけ、パワーを与えてくれる。公開情報:7月14日(土)シネスイッチ銀座 ほか全国順次ロードショー公式サイト:
2018年07月12日8月31日は「野菜の日」。トマトやピーマン、ゴーヤなどの夏野菜がおいしい時期ですが、どれも子どもの嫌いな野菜の上位。そこで、まずは子どもに野菜に興味を持ってもらうためのテクニックを専門家が紹介。夏休みに親子でチャレンジしてみよう!●テクニック1~干してみよう~切り口が面白い!どんどん形が変わるよ野菜を包丁やピーラーで薄く切って、オーブン用の網や揚げものザルに並べます。天気がいいと1日でも相当乾きます。野菜が縮んで形が変わる様子を観察してみましょう。家の中で干してもOKです。また、干した野菜をカレーなどに入れて、戻っていく様子を見るのも楽しい!料理のお手伝いにもなって一石二鳥です。●オススメの野菜・トマト……甘みが増します ※種を取り除いた方が失敗しにくいです・ニンジン……皮をむいて輪切りにすると花みたいに仕上がります・ゴーヤ……苦味が減って食べやすくなります・オクラ……切り方によって面白い仕上がりに●テクニック2~かいでみよう~えっ、これ野菜なの?いろんな香りがする不思議香りだけで何の野菜か当てましょう。カップに野菜を入れてアルミホイルを被せ、小さな穴を数カ所開けたら準備完了。感じた香りを紙に書き出してみましょう。香りはいくつもの成分が組み合わさっていて、体調や経験によって感じ方が変わります。親子でも違って面白い!嫌いな野菜の中に別の香りを感じると印象が変わりますよ。●オススメの野菜季節のいろいろな野菜で試してみましょう。見た印象とは相当違うかもしれませんよ。・キュウリ・トマト・ナス●テクニック3~育ててみよう~豆って生きているんだね!水につけたら芽がにょきにょき自分で育てた野菜は食べてみたいと思うもの。豆なら水につけるだけで2~3日で芽が出て、1週間ほどでモヤシになって手軽。育て方は、(1)水に数時間浸す (2)水を切り、平らな器に重ならないように広げる (3)朝晩ざっと水で洗う。豆が乾いていたら水分を与えてください。芽が出た豆を5分ほど炒めるとポリポリとした食感で大人もやみつきに。●オススメの豆・青大豆・金時豆・黒豆・緑豆・レンズ豆※小豆は発芽しにくく、ヒヨコ豆は滑りが出やすいので避けてください●テクニック4~混ぜてみよう~ベストなバランスはどれ?野菜とフルーツで朝ジュース野菜の見た目や食感が苦手な子は、ジュースでチャレンジしてみて。バナナと牛乳(またはヨーグルト)をベースに野菜を1つ加えて(ニンジンや赤パプリカ、小松菜など)、ミックスジュースを作ります。ミキサーで混ざっていく様子や、食材の組み合わせで味の変化をみるのも楽しい。加える野菜を少しずつ増やして、ベストなバランスを探してみて。親の思い込みが原因の場合も。料理を変えてみよう多少の好き嫌いならあまり気にしなくても大丈夫!無理矢理食べさせようとすると、むしろトラウマになることもあります。親の食への思い込みが子どもの野菜嫌いの原因になっていることも。親がおいしいと思っている食べ方が、子どもには、臭いやクセが強くて食べにくい場合もあります。料理法を変えると食べられるようになることもありますよ。みじん切りにして料理に隠してしまうのも一つの方法ですが、やっぱり食べて〝おいしい〞と感じることが大切です。友達と一緒に食事をするのも手。友達につられて食べる子もいるので、持ち寄りランチなどで試してみては?食べやすくする3つの“変える”ポイント(1)火を通す時間を変える日本では野菜のしゃっきりした食感を好みますが、くたくたに軟らかくする方が青臭さがなくなって甘みが増し、食べやすい子も(2)調理法を変える生野菜が苦手でも、炒めたり蒸したりスープにしたりすれば食べやすいという子も(3)味付けを変える“アスパラガスにはマヨネーズ”など「定番の味付け」を見直して。例えば、トマトケチャップだと好きという子も◆教えてもらったのは…サカイ優佳子さん・田平恵美さんDRYandPEACE、食育ワークショップ「食の探偵団」主宰。食卓と未来の社会をつなげるべく、米粉や乾物の普及を推進。「乾物ヨーグルト」は話題に。著書、メディア出演多数。(文:あんふぁん編集部)
2018年07月06日「小さい子どもだけでも、料理はできるんですよ」と語るのは、2歳から通える料理教室「Little Chef Cooking」を主宰する武田昌美さん。前回は、大人と一緒に同時進行で作る「 ちらし寿司 」を教えていただきました。今回は、すべての工程を子どもが一人で作れる「ブルーベリーカップケーキ」のレシピを教えていただきます。武田さんが、子どもだけで作れるよう工夫を凝らした失敗知らずのレシピは必見です!武田昌美さん子供料理研究家。フランスで料理の修行をしていた父の影響を受け、幼少の頃から料理に興味を持つ。航空会社にて客室乗務員をしながら、各地の料理や文化に触れ、知識を深める。2人の子どもの親となり、多くの子どもたちに料理の楽しさ、食の大切さを伝えていきたいと強く願い、2歳児から始められる料理教室を主催する。保有資格は、フードコーディネーター、スパイスマイスター、食品衛生責任者。HP: instagram: @littlechefcooking , @masamis__kitchen ブログ: 「全部子どもだけにさせるのは、なかなか勇気がいると思うのですが、意外と子どもはできちゃうんですよね。お母さんが心配するほど、子どもはめちゃくちゃにはしないで、自分のものを大事に作ります。料理教室では、おへその高さにテーブルが来るように、座って調理します。大人も子どももその高さがちょうど作業しやすく、落ち着いてできます。どんなにやんちゃな子でも、一度卵を割ると全然遊ばなくなりますよ」(武田さん)「見守る・声かけ」など、武田さんが料理教室で気をつけているポイントもあわせてご紹介します。それでは「ブルーベリーカップケーキ」作りスタートです!■子どもがひとりで作れる「ブルーベリーカップケーキ」のレシピ【材料】(直径4cm型4個分)<カップケーキ>・薄力粉…大さじ3・バター(マーガリンでも)…15g・ブルーベリージャム…小さじ1・砂糖…大さじ1・卵…1個・ベーキングパウダー…小さじ1/2<デコレーション用>・いちご・生クリーム・アラザンやドライフルーツなどのお好みの飾り【作り方】1)バターを耐熱皿に入れてふわっとラップをかけて、600wのレンジで20秒チンする。(取り出して溶けきれていなかったら、スプーンでかき混ぜる。)2)大きいボウルに卵を割りいれ、泡立て器で混ぜる。「分量よりも多く並べた卵から、好きなものを選んでもらいます。「卵はどんな感じがする?」と聞いて、子どもたちの興味を引き出してみてください。卵を割るのも任せて。できたらとにかく褒めます」(武田さん) 3)ボウルに溶かしバター、砂糖、ジャムを入れて泡立て器で混ぜる。「カップケーキは、そんなに神経質にならなくても作れます。小麦粉は振るわずにそのままで。このレシピのポイントは、ジャムなんです。本来カップケーキは、バターを柔らかくして泡立て、空気を含ませて倍の量にするんですよね。このレシピは溶かしバターを使って、混ぜ方も中途半端。アラが目立つのですが、ジャムを入れると色が入って、そのアラが消えるんです」(武田さん)4)小麦粉、ベーキングパウダーを入れて泡立て器で混ぜる。「小麦粉とベーキングパウダーはあらかじめ混ぜておくと、入れ忘れを防げます。粉が完全に混ざりきっていなくても大丈夫。きれいに成型できることよりも、子どもがひとりで全部作ったことが大事。だからこぼしたり、飛ばしたりしても全然いいんです」(武田さん)すべての材料を混ぜたら、スプーンで2つのカップに入れます。“こぼしそう”と思いきや、子どもたちは慎重に、きれいに入れることができました。5)スプーンでカップの7分目まで入れる。6)180度に予熱したオーブンで15分焼く。180度に予熱したオーブンに入れたら、あとは焼き上がりを待つだけ。大人はここまで、いっさい手を出さずに見守ります。驚くほど簡単なレシピなので、本当に子どもたちだけで作ることができました。年齢の違う子どもが集まって一緒に料理していると、上の子が下の子に教えてくれることも多いそう。7)焼きあがったカップケーキに、お好みでトッピングをする。 「生クリームを泡立てた状態で用意しておきます。ペットボトルに入れてカシャカシャ振るだけで、子どもでも簡単に泡立てることができます。トッピングは工作感覚で楽しめて、どうやってもかわいく仕上がります。楊枝に好きなシールを貼ってピックを作って刺すのもおすすめ。誕生日パーティーにもぴったりですよ」(武田さん)完成!かわいいカップケーキの完成です!■すべて任せることが、信頼に繋がる子どもでも失敗しづらい、簡単ステップで構成されたレシピを使って “子どもだけで完成させること” も、食育では大切だと武田さん。「子どもは一人で達成することで自信がつき、それを家族に食べてもらって「ありがとう」と言われて、お料理が大好きになると思います。だから、手を出さず、大きな気持ちでドンと構えてください。子どもの目を見れば、どんなに楽しい気持ちで料理をしているかわかります。 例えばピアノや水泳は、できたかできないかがその日のうちにわからないですが、料理は一度やればできるし、作ったら感謝してもらえるし、達成感もあって子ども自身も楽しい、といいことづくめ。自信を養うのに、ぴったりだと思います」子どもたちはまかせてもらったことが嬉しくて、集中して作っていました。できあがったカップケーキを食べる顔も、ご覧の通り、ニコニコ笑顔です。武田さんのレシピは、手に入りやすい材料で、自宅ですぐに試せる手軽さも嬉しいところ。ぜひ試してみてください。「食育」と難しく考えず、遊びの延長として捉えると、おおらかな気持ちで子どもを見守ることができそうです。レシピ提供: Little Chef Cooking(リトルシェフクッキング)武田昌美 【子どもに料理を教えたい!】
2018年05月31日子どもが友だちと遊べるようになると気になり始めるのが、わが子や周りの子の性格。観察していると「おとなしく友だちと遊んでいる」のは女の子が多いと思ったことはありませんか? 一方で「走り回ってやんちゃばかりする」と思えるのは男の子が多いかも!?ママ友や保育園・幼稚園の先生からも言われると、ますます気になりますよね。そもそも、子どもの頃から男女の性格に差はあるのでしょうか? 脳研究者の池谷裕二先生に教えていただきました。池谷裕二先生 プロフィール研究者、薬学博士。東京大学・薬学部教授。専門は神経科学および薬理学で、脳の成長や老化について研究している。『海馬』(新潮文庫)、『進化しすぎた脳』(講談社ブルーバックス)など著書多数。近著に『パパは脳研究者』(クレヨンハウス)がある。プライベートでは二児の父。■「男の子はやんちゃ、女の子はおとなしい」周囲の大人が決めつけている!?―― 今回は「男女の性格に差があるか」についてです。男の子らしさ、女の子らしさというのは生まれつきあるのでしょうか?池谷裕二先生(以下、池谷先生):生物学的に見ると、性成熟する前の9歳くらいまでの男女には、性格の差がほとんどないといわれています。でも、自分の子や周りの子を見渡してあらためて考えてみても、やはりそうは思えない時がありますよね。かくいう私自身もその一人です(笑)。「確証バイアス」がかかっているのではないでしょうか。「確証バイアス」とは、自分の考えに合うものについては取り入れ、合わないものは無視してしまう傾向で、多かれ少なかれ誰にでもあることです。「男の子はやんちゃ、女の子はおとなしい」と考える人だったら、それに合う子ばかりを見ようとしてしまう。つまり、「見る側の問題」ともいえます。―― 自分側に男女差のフィルターがかかってしまっているということなんですね。池谷先生:そうですね。例えば、女の子がやんちゃをしてテーブルの上に乗ったら、周囲の大人はあわてて止めようとしますが、男の子だったらどうでしょう。もしかしたら、「もうやんちゃなんだから」と危険がなければ放っておく人もいるかもしれません。人生経験わずか数年でも、親や周囲の大人が男女の差があるような接し方をしていると、自然と子どもにも伝わっていくものです。言葉だけでなく、無意識のうちにそういう環境を作り上げているかもしれませんね。男女の性格の差を感じる理由として、環境による影響は大きいと思います。 ■親の与える環境が男の子らしさ・女の子らしさを作っている!?―― なるほど。環境を作り上げているとはどういうことでしょうか?池谷先生:例えば、男の子の親が「男の子=乗り物好き」と思い込んで、積極的に乗り物の絵本を買い与えることはありませんか? でも、女の子の親だったら、子どもが乗り物に興味を示していても、「そっか、好きなんだね」と受け流してしまうかもしれません。一方でプリンセスに興味を示したら「やっぱり好きなんだね」と積極的にテレビ番組を見せる人もいるでしょう。―― すごく思い当たります(笑)。洋服も女の子らしい色やデザインのものを選ぶことがあります。池谷先生:まさしく。そういう環境を作り出していくことを「ニッチ構築」といいます。それもあってか、海外の研究でお見合いサイトの写真を調べたら、特に指定はしていないのに、女性は上からのアングルで従順そうなイメージに、男性は下からのアングルで強そうなイメージに撮影されたものが多い傾向にありました。■外見だけではない「親から子へ性格も遺伝する」―― 子どものころから親や社会の影響を受けてきたということですね。池谷先生:そうですね。ただ、各ご家庭の方針もあるでしょうから、一概に男の子らしさ・女の子らしさがあるのを良い悪いとは言えません。―― 「うちは男の子なのにすごくおとなしくて…」と気にするママもたまに見かけます。池谷先生:もしかしたら、親のどちらかが子どもの頃、そうだったのかもしれません。外見だけではなく性格にも遺伝はありますからね。昔はおとなしかったけど大人になって社交的な性格に変わって、親自身が忘れてしまっている可能性もあります。男の子らしく育てたければそういう環境を与えればいいのでしょうが、その子の個性を尊重してあげてもいいのかなと思いますね。―― 「女の子のほうがしっかりしている」といわれることもありますよね。それも大人側の思い込みでしょうか。池谷先生:たしかに私自身も女の子のほうがしっかりしているように感じます。ただし、厳密に科学的な見地からは、それが真実かはわかりませんが、そう感じてしまうのは見る側のフィルターと環境によるところが大きいと思いますよ。
2018年05月29日着替えや食事の仕方、歯磨きなど、育児には子どもに教えなければならないことが数えきれないほどありますよね。とくにトイレトレーニングに関しては、「失敗続きで何をどうすればいいのかわからず、お手上げ状態になってしまった」というママもいるはず。とはいえ、ひと口にトイトレの失敗といっても、「漏らしたあとに教えてくれる」や「トイレに入りたがらない」など、さまざま。最近筆者がママ友から聞いたのは、「子どもがトイレを怖がる」という話。子どもがトイレを怖がる理由がわからない…ママ友の話によると、「子どもがトイレを怖がっているのは確かだけど、なぜ怖がっているのかはわからない」とのこと。そこでネット上でママたちの声を調べてみたところ、ママ友と同じように“明確な理由はわからないけど、子どもがトイレを怖がってトイトレが思うように進まない”というママたちの悩みがちらほら。トイトレをいったんやめてみるのがいい?では、トイレを怖がってしまう子どもとのトイトレはどうすればいいのでしょうか。先輩ママたちのアドバイスを見てみると…?そもそも子どもがトイレを怖がる原因は、「狭くて怖い」、「便座に座ると足が床につかないから怖い」、「穴の開いた場所(便座)に座るのが怖い」、「トイレ内の雰囲気が怖い」など、いろいろあるそうです。そこで、試してみたいのは、トイレの環境を子ども向けにすることなんだそう。子どもの好きなキャラクターやおもちゃを飾ったり、補助便座や踏み台を設置したりして、トイレを子どもが安心して楽しめる空間にしたら、怖がらなくなったという声がありました。他には、「子どもがトイレに慣れるために、親が実際にトイレを使用している姿を見せる」や「最初のうちはトイレのドアを開けておき、子どもがトイレに慣れたらドアを閉める」など、みなさんいろんな工夫をしている様子。でも、もっとも多かった意見は、「子どもがトイレを怖がっているなら、いったんトイトレをやめたほうがいいかもしれない」という声。怖がる子どもに無理やりトイトレをさせると、余計にトイレ嫌いになってしまう可能性があるから、一度お休みすることがいいそうです。また、育児書やネット上では、「トイトレは●歳●カ月から始める」なんてことが書かれていることもありますが、そういった情報は目安程度に留め、焦らずのんびりと子どもの成長に合わせながらトイトレをするのがコツだといいます。同じくらいの月齢の子たちが順調にトイトレをできていると、なんだか気持ちが焦ってしまうものですが、焦りは禁物。周りは気にせずに、子どもと二人三脚でがんばりましょう。(文・山手チカコ/考務店)
2018年05月22日ある日、寝る前に戸締りの確認をしていた時のことでした。なぜかお姉さんに全面的な信頼を置いているらしい娘。「悪いことをする人が、必ず悪そうな見た目とは限らないんだよ」と過去の犯罪者の写真を検索して娘に見せました。「こんな優しそうな人も…!?」と怖がる娘。思い返せば、以前こんなこともありました。そう伝えると、娘はとてもショックを受けているようでした。うちの娘だけでなく息子もですが、人見知りがほとんどなく、さらにあまり慎重にならずすぐに行動するタイプなので、優しそうな人に「お菓子あげるよ」なんて言われるとホイホイついていく可能性がとても強いのでいつも心配しています。本当にちょっとした隙に起こるという誘拐事件…そんな話を聞くといつも背筋が凍ります。なので、我が家では、以前インスタグラムのフォロワーさんに教えていただいた『とにかくさけんでにげるんだ』という絵本で子どもたちに防犯について教えています。この絵本は、他人による犯罪はもちろん、こういった防犯に関する本ではあまり描かれることのない親族による性的被害についても書かれてあり、子どもにとってはもちろん、子どもを守る親にとってもためになる本です。万が一こういうことが起こる可能性もあるんだということを心に留めておくのは、決して無駄なことではないと思います。ニュースを見ると、罪のない幼い子どもが被害者となる悲しい事件が後をたちません。我が子は今は2人とも園児なので、子ども1人で行動することはないですが、小学校にあがると登下校や放課後など、1人で行動することが増えてくると思います。なんでも疑ってかかるのはよくないですが、「こんなことが自分にも起こる可能性があるんだ」ということを知っているだけでも違うと思います。「念には念を」の精神で。何か起こってからでは取り返しがつきませんから…。1人1人の防犯意識が高まり、悲しい事件が少なくなることを願っています。
2018年05月11日お正月といえば子どもにとって楽しみなのがお年玉。この年末年始に帰省するなどして、親や親戚からお年玉をもらっている子は多いでしょう。子どもに向けていただくお年玉ですが、まだ小さい子は親が代わりに管理しているというケースが多いと思います。しかし成長に伴い本人が使いたいと言うこともでてくるでしょう。子どもがお年玉の使い道を考えることはお金について知るチャンスとなります。では、どのようにルールを決めたら良いのでしょうか。知っておきたいお年玉の由来そもそも、お正月にはなぜ子どもがお年玉をもらうのでしょうか?子どもに聞かれても答えられるように、由来や意味を知っておきましょう。お正月とは元来、新年の神様である「歳神様」を家に迎えてもてなし見送るもので、様々な行事は全てそのために行われます。歳神様は新しい年の幸福と共に、魂を分けてくださると考えられていました。鏡餅は歳神様の魂の依り代なので、鏡餅を食べることで魂を体に取り込みました。この年魂をあらわす餅魂を家長が「御年魂」として家族に分け与えたのがルーツです。昔は、お年玉はお餅だったのですね。お年玉の金額相場を知っておこうお年玉の金額は、子どもの年齢やあげる方の関係性などにより様々です。参考程度に、おおよその相場を知っておきましょう。0~3歳:500円~1000円3歳~6歳:1000円~3000円6歳~9歳:3000円~5000円0~3歳などの物心がつく前の小さい子には渡さないという意見も多くあります。就学前の4~5歳になると9割程度の子がお年玉をもらっているようです。また、何歳までお年玉をあげるかについては、高校生までが約半数を占めて一番多い意見でした。高校卒業後進学する場合もあるので「社会人になるまで」や、「成人するまで」という意見が次に多くあります。お年玉の使い方は子どもと話し合おうお年玉を親が管理する場合、圧倒的に多い意見が「貯金・預金(以下、全て貯金と記載)」です。確かに赤ちゃんの時に子どもに渡しても意味も価値も理解できませんが、物を欲しがったりお金についてわかってきたりする年頃になってからは親の一存で貯金をするのはオススメできません。お年玉こそお金の価値や管理について知る絶好の機会です。お年玉の使い道については子どもと話し合い、子どもに決めさせることで、お金のありがたみを知ることができます。欲しいものを買うためにはいくら必要でいくら足りない、などと計算する力にもなりますし、値札の金額以外に税金というものを払う必要があることも学べます。ただ、いきなり子どもにお年玉を渡しておしまい、ということでは意味がありません。どのようにお年玉を管理していけばよいでしょうか。1.お年玉を用途別に管理する一番大切なのは、お年玉の使い道を話し合うことです。親が一方的に決めずに子どもの意思を尊重することで、子どもの納得感が高まります。その上で以下3つに分けて管理するようにしましょう。・今欲しいものを買う分・欲しいもののために取っておく分・使わずに貯めておく分2.お小遣い帳を作る1の管理を行う上で、自分でお小遣い帳をつけるということも行いましょう。金銭管理の感覚を養うことができます。残高を確認しながらお金を使うことは、計画的にお金を使う大切さも学ぶことができます。3.専用の通帳を作る親が子どものために貯金しておく場合も、子ども名義で通帳を作っているというママは多いと思います。しかし、子ども自身が銀行に行って通帳を自分で作るという体験をすれば、「貯金をする」ことへの意味が更に深まります。高学年になってくれば「貯金には利息がつく」「お金を引き出す際に手数料を取られることがある」など、もっと踏み込んだお金のルールについて話し合うこともいいですね。4.お金の話題の取り扱いについて教える家庭以外で「お年玉はいくらだった」などと自慢することが良くないことだと教えましょう。金額についてはデリケートな部分ですし、中にはお年玉をもらっていない子がいる可能性もあります。事情が人それぞれである中で、お金の話はするべきではないということを知る機会にもなるでしょう。基本的に子どもに使い道をゆだねても、実際お金を使う際のルールは最初に決めておきましょう。・何かを買う前には必ず保護者に確認する・子どもだけの外出時はお金を持たないこういったルールについての細かい部分は、家庭の事情や考え方もあるかと思います。まずは夫婦間で考え方を統一しておき、ルールを決める際は子どもとよく話し合って決めるようにしましょう。我が家には年長の息子がおり、今までは全て子どもの口座に貯金していました。まだしばらくはそうするつもりでいましたが、今回お年玉の用途を調べるにあたり「3~4歳くらいから子どもと話し合う」という意見が多く驚きました。確かに、物を欲しいという機会も増えましたし、一人でおつかいに行きたいと言うようになりました。お金の価値について、一緒に考えることで理解できる年齢であるとも感じます。これをきっかけに、今年からは使い道を子どもに考えさせたいと思いました。管理の程度は年齢や成長に合わせて変えていけば良いと思いますが、今まで親が全て管理していたという方は一度お年玉についてパパや子どもと話し合ってみてはいかがでしょうか。
2018年02月02日今年も残りあとわずか。来年度から幼稚園の入園準備をしているママも多いのではないでしょうか。そんなお母さんたちから「入園時にオムツが外れていることが必須と説明会で言われたんですがどうしたらいいですか?」という焦りの声をよく耳にします。そんなお母さんのために今回は3歳からはじめるトイレトレーニングの3つのポイントをご紹介します。■1.生活のリズムを正す排泄は生活のリズムに大きく左右されます。食事の時間や遊びの時間、そして就寝時間など、生活のリズムをしっかりと正してあげることで排泄のリズムを正すことができます。生活のリズムのなおしかたは簡単。「寝ない、食べない! 子どもの生活習慣はどうやって直したら良いの?」でお伝えした通り、今の生活を時計に書いてみましょう。そうすることで、何がズレていて、どうなおせばいいのか一目瞭然です。■2.家にあるオムツを捨てる「オムツがあるからオムツが外れない」といっても過言ではありません。潔く全て処分するか、必要なひとにプレゼントしましょう。ただ、捨てる前に「もうすぐ幼稚園にいくからオムツとはバイバイしようね」「これからはおしっこがしたくなったらママやパパに教えてね」と声をかけ、オムツとバイバイしてください。■3.排尿のリズムを知るトイレトレーニングで一番やってはいけないことは、おもらしをしてからトイレに連れて行くことです。よくお漏らしをした後にトイレに連れていき「まだでるでしょ」と長い間座らせているお母さんを目にしますが、それは逆効果です。おもらしは、もう完全におしっこが出ている状態なのでおしっこが終わったのにトイレにいく、出せと言われるのは子どもにとっては苦痛なこと。そういったことを防ぐためにパパ・ママが「排泄のリズム」を知ることから始めましょう。■4排泄表を作ろう排泄表はおしっこをした時間、場所を記録していく表です。実際に保育園の現場で使っているところも多いと思います。○…おむつのなかでおしっこが出た(出ていた)◎…オマルでおしっこがでた△…うんちが出た(出てた)□…オマルでうんちが出たこのように、エクセルなどを使って表をつくるのも良し、裏紙に箇条書きにするのも良し。表の形式に決まりはありませんが、排泄後は必ず記録してください。この記録を続けることで、排泄のタイミングが手に取るようにわかります。タイミングが分かったら、あとはそのタイミングにトイレに連れていき、排泄ができたらしっかりと褒めて、認めてあげること。これを続けることで、確実に子どもはオムツを外すことができるよううになります。最後に、幼稚園に入る前の子どもはもう自分の気持ちをしっかりとお母さんやお父さんに伝えられるはず。排泄は人生で最初の自立です。「もう赤ちゃんじゃないんだ」という気持ちをしっかりとご両親が持ってくださいね。
2017年12月19日こんにちは、ライターのNANARUKAです。新年度を迎えるにあたり、子どもが保育園・幼稚園から小学校に上がるというご家庭も多いでしょう。小学校に上がれば、子どもの帰宅時間も早くなるため、共働きの場合は鍵を預けておくというケースも出てくると思います。 しかし、いきなりのわが子の“鍵っ子デビュー”に不安を感じる方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、子どもに鍵を持たせる際に注意すべきポイントをご紹介します。子どもを鍵っ子デビューさせるという方は、ぜひ目を通してみてくださいね。●(1)鍵や携帯電話を持ち歩いていることを誰にも言わない鍵っ子は安全確認のために、家の鍵の他に自分専用の携帯電話を持っていることも多いですが、低学年だとそれをうらやましがる子もいます。実際、わが子は小学校1〜2年生のころ、よく鍵っ子のお友達をうらやましがり、「いいなぁ……」「私も欲しいなぁ」と言っていました。周りにうらやましがられると、自慢したくなるのが子どもです。しかし、鍵や携帯電話を持ち歩いていることをおおっぴらにしてしまうと、親の不在時にお友達が遊びにきてしまったり、携帯電話でいろいろ遊んでしまったりする可能性があります。子どもは何をしでかすか分かりませんから、トラブルを未然に防ぐために周囲に鍵や携帯電話を持っていることを他言しないよう に教えておきましょう。●(2)鍵は見えない場所に取り付け、不必要に取り出さない最近のランドセルは、防犯ブザー用や給食袋用など、各所に専用フックが付けられていて本当に便利。しかし、これらの見える場所に付いているフックに鍵を取り付けることは、「私は鍵っ子です」「いま家には誰もいません」とアピールしている ようなもの。それを見た地域の方々は味方につけられるかもしれませんが、運悪く、良からぬことを企んでいる者に目をつけられてしまったら……。以前、玄関先に置いていた傘に書かれた名前を呼ばれ誘拐されてしまった女の子の事件もありました。そういう悪者は、あらゆる所から情報収集しています。万が一の事態を防ぐためには、想像力を働かせて「念には念を!」の気持ちで備えましょう。それを子どもにわかりやすく伝えることが大切です。鍵は必ず他人からは見られないような場所に取り付けさせ、不用意に取り出さないようにさせましょう。●(3)鍵は玄関の前で取り出し、鍵を開けたらすぐに中へ入って施錠する鍵はチェーンやストラップを使ってランドセルやカバン、制服などに固定し、自宅の敷地内や玄関先に着くまで絶対に取り出さないように言い聞かせましょう。歩きながら鍵を取り出す行為に集中してしまうと、周囲の自動車や自転車、歩行者などへの注意力を欠いてしまって危険ですし、そんな子どもの後をつけて行き、子どもが玄関を空けた瞬間に押し入ってきた、という犯罪もあるそうです。見えない工夫、取り出しやすい工夫 を一緒に考え、敷地内や玄関先でスムーズに行動できるよう、事前に子どもと練習しておくといいと思います。チェーンやストラップから絶対に取り外さないことも約束しておきましょう。----------いかがでしたか?保育園・幼稚園から小学校に上がる子どもを見ていると成長を感じるものですが、実際にはまだまだ未熟な部分も多いです。そんな子どもに鍵を預けることは心配だとは思いますが、鍵を持つことで子ども自身も責任ある行動をとるキッカケになります。親が信頼してあげることで自信にもつながるでしょう。鍵の扱い方について、ぜひ親子でじっくり話し合ってみてくださいね。【参考リンク】・小学生のための「安全な鍵の持たせ方」 | SECOM()●ライター/NANARUKA(フリーライター)●モデル/REIKO(SORAくん、UTAくん)
2017年03月25日節分では年の数だけ豆を食べるとよいといわれていますが、袋に入った福豆は意外と量が多く、どうしても残ってしまいがち。全部食べるのは結構しんどい…。そんなときは料理に活用してしまいましょう!福豆は味気ないので、子どもにとっては「撒くための豆」という意識があるかもしれません。でも、これも立派な食材のひとつ。料理としても楽しめることを、この機会に教えてあげるのも大切な食育です。■豆たっぷりのカレーカレーの本場・インドはベジタリアンが多く、豆を使ったカレーは定番メニュー。ヒヨコ豆や緑豆がよく使われますが、大豆もカレーとの相性は抜群です。福豆をボールに入れて、たっぷりの水に一晩ひたします。これを具として、ふだんのカレーに入れるだけでOKです。水で戻さなくても使えますが、やわらくなるまで少し時間がかかります。ただ、福豆はそのままでも食べられるものですし、食感を楽しめるのでNGではありません。たんぱく質が豊富な大豆は肉のかわりにもなり、ころころとした見た目がかわいらしくて子どもにも好評でした。和風だしやトマトを入れたカレーによく合います。■栄養たっぷりの炊き込みご飯に福豆を水で戻さずに使うなら、炊き込みご飯の具にしてしまうのがいちばん。米と一緒に炊くだけで、やさしい甘みが楽しめます。鶏肉のかわりにごぼうと一緒に炊き込んだり、塩昆布をそえて味を引き締めたり、さまざまな食材と相性がよいので使いやすいです。もちろん、魚介類にもよく合います。野菜と福豆を使った炊き込みご飯は、栄養バランスが優れた一品。ほかに味噌汁や何か一品あれば献立が完成してしまうので、手抜きしたいときにもおすすめです。■粉末にしてアレンジしよう福豆はすでに炒ってあるので、クッキングミルなどで粉末にすればきな粉に。お菓子作りや牛乳に混ぜるなど、手軽に使えて便利です。まとめて粉にして、袋に入れて密閉すれば、保存もできます。結構長持ちするものですが、時間経過とともに酸化すると異臭がするので早めに使い切りましょう。袋の空気を抜いて、高温多湿を避けて保存します。この粉は、揚げ物をするときに小麦粉のかわりとしても使えます。カリッと香ばしい食感がたまりません。さらさらの粉末でもいいですが、すり鉢などでやや粗めにすると、また違った味わいを楽しめます。
2017年02月04日子どもが学校・社会へ出て行くと、そこではいろいろなマナーが問われます。そして、その基本は家庭で身につくもの。家庭での習慣やパパ・ママのマナーに対する意識は、子どものマナーに大きな影響を与えます。そこで今回は、子どものマナーを育むために家庭で実践したい基本のトレーニングをご紹介。基本中の基本だからこそ、大人も案外忘れがちなので、再確認しておきましょう。■家庭に取り入れたい基本のマナートレーニング今回紹介する基本のマナートレーニングは、次の5つです。1. 基本の「挨拶」を徹底2. 名前を呼ばれたら「はい」3. 脱いだ靴をそろえる4. 食事は「背筋」を伸ばして5. 「次に使う人」のことを考えるどれも本当に基本的なマナーですが、実践できていない大人も多いのではないでしょうか?子どもは小さなうちから大人の行動・振る舞いを一生懸命見て、そこからたくさんのことを学びます。そのため、まずはパパ・ママが「今」実践することが大切。その上で、子どもにもきちんと教えてあげましょう。■その1: 基本の「挨拶」を徹底「おはよう」「おやすみ」や「いただきます」「ごちそうさま」のような、基本の挨拶を徹底することがマナートレーニングの第一歩。ほかにも、「ありがとう」「ごめんなさい」「いってらっしゃい」「いってきます」など、毎日いろいろな基本の挨拶を交わす場面があります。その都度怠ることなく、きちんとお互いの顔を見て挨拶をするよう心がけましょう。最初はできない子もいると思いますので、まずはパパ・ママが毎日お手本を見せてあげることが大切です。■その2: 名前を呼ばれたら「はい」以前、あるマナー講師の方とお話する機会がありました。そのとき、とても印象的だったのが「『はい』という返事が、とっさに出ない学生・社会人がとても多い」という言葉です。名前を呼ばれたら「はい」と返事をする。マナーとしてはもちろん、コミュニケーションの面でも基本中の基本です。返事の習慣がきちんと身についていれば、子どもが外の社会へ出たときに、大いに役立ちます。名前を呼ばれたら『はい』と返事をする。これを徹底し、子どもが小さいうちから家庭での習慣にしておきましょう。親子間だけではなく、パパ・ママ間や家族以外の人と接するときも徹底すると、自然と子どもも真似してくれるはずです。■その3: 脱いだ靴をそろえる玄関で靴を脱いだら、向きを直してそろえるのがマナー。外出先だけではなく自宅でもこれを徹底し、子どもが小さいうちから、その一連の動作を見せておきましょう。ポイントは家の中にお尻を向けて靴を脱がないこと。爪先を家の中に向けて靴を脱ぎ、玄関をあがってから振り返って脱いだ靴をそろえます。■その4: 食事は背筋を伸ばして子どもには正しい食事マナーを身に着けてほしいもの。そのためには、パパ・ママが良きお手本にならなくてはいけません。新聞を読みながら、スマホを見ながら…というのは、やはり子どもには見せたくない姿。いくら時間がなくても、「子どもに見られている」と意識して、美しい食べ方を心がけましょう。食事マナーで特に注意したいのは「姿勢」です。食事の際は、同席者と会話を楽しむこともマナーのひとつ。そのためには、背筋を伸ばして顔を上げることが必要なのです。姿勢を正して顔を見合わせながら食事をすると、食卓の雰囲気もより明るくなります。子どもに食事マナーを教えるときは、まず家族みんなの姿勢に気をつけてみましょう。■その5: 次に使う人のことを考える日本の公衆トイレはキレイだと、外国人観光客などに評判が良いようです。丁寧な清掃はもちろん、利用者がキレイに使うよう心がけていることも、その理由のひとつではないかと思います。次に利用する人のことを考えてキレイに使い、後始末をきちんとしておく。これも、大切なマナーです。たとえば、顔を洗ったあとに洗面台に水滴がとんでいれば拭き取る、トイレの紙が少なければ補充しておく、テレビのリモコンを定位置に戻しておくなど…。主に家事をこなしている人がやれば良いのでは? と思うかもしれませんが、これらは「自分がしたことの後始末」。家庭でも、「次に使う人」のことを考えた行動を心がけましょう。パパ・ママのそんな行動を見ているうちに、子どもにもきっと「後始末」と「次に使う人のことを考える習慣」が身につくはずです。子どもに基本的なマナーを教えるのに、早すぎるということはありません。まだ子どもが理解できない年齢でも、パパ・ママがその姿を見せることには大きな意味があります。幼いころから家庭で身につけてきたマナーは、子どもにとっての大きな財産となるでしょう。
2017年01月18日「もう、何回言ったらわかるの?」という言葉、つい口にしてしまっていませんか。でもそれ、子どもの理解力がないのではなく、ママの教え方がイマイチなのかも…!? そこで今回は、じゃんけんやパズルなどの遊びや時計の読み方などを子どもにわかりやすく教えるコツを紹介します。■パズルはスモールステップからはじめようパズルを教えるポイントは「できた!」という喜びを実感させること。最初はピースが大きく、数も少なく、絵も単純なものから始めるとよいでしょう。あと1ピースという状態で子どもにバトンタッチし、「できた!」という達成感を味あわせるところからスタート。そこから徐々に隣り合う2ピースを残してみたり、点在する3ピースに挑戦させたりしながら、「じゃあ全部ひとりでやってみよう!」「もう少し難しいパズルやってみる?」とレベルアップしていくると、自然にチャレンジを促せます。子どもの好きなキャラクターや乗りもののパズルでやる気をアップさせたり、子どもが集中しやすい時間帯を選んで遊ばせるなどの工夫も効果的。決してママが横からプレッシャーをかけることなく、あくまでも楽しい雰囲気づくりを忘れないようにしてくださいね。■時計は長針がキモ!短い針と長い針。その組み合わせが子どもにとっては難解な時計。とくに、長針が「1なのに5分」「6なのに30分」というあたりが混乱の原因になるようです。そこで、まずは短針の読み方からマスターさせるようにしましょう。短針なら1~12時までと数字どおりシンプルなので、子どもにもわかりやすいようです。次に長針です。長針は、できればメモリのすべてに1~60を書き込み、何分を指しているのかを目で確かめられると理解が進みます。そして、長針が1周するのに60分かかるという概念が理解できれば、数字が5分ごとのメモリであることも掴みやすくなります。とはいえ時計は一人で行動し始める小学校1年生でよめればよいという考え方もあり、あまり早いうちから躍起になって教えなくても大丈夫。子どもが興味を持ったタイミングをうまくキャッチして教えてあげたいですね。■じゃんけんは基本からしっかり教えよう意外とつまづきやすいのが「形のつくり方」。まずは子どもの手をとり、グー・チョキ・パーの指使いを教えてあげましょう。3つの形を作れるようになったら、ママがお手本を見せながら「グー・チョキ・パー」と声をかけ、真似をさせます。できるようになったら「パー」「グー」「グー」「チョキ」などランダムに声をかけ、それに応じて出せるように促します。3種類を自在に出せるようになったら、ここで初めてルールを教えます。グーを基点に教えるとシンプルでわかりやすいです。子どもにグーを出させ、ママがチョキを出して二本の指の間でグーを挟みます。「ママのチョキ、○○ちゃんのグーで折れちゃった。だからママの負け」「ママのパー、○○ちゃんのグーをパクっとしちゃうよ。だからママの勝ち」「ママのグーと○○ちゃんのグー、一緒だね。だからあいこ」といった具合で教えてみてください。グー=石、チョキ=はさみ、パー=紙として教えてもいいですね。ルールがわかるようになったら、次は実践。ときどき後出しをうまく使って子どもを勝たせ、「すごい! 強い」と接待してあげると「もっと!」とノッてきやすいですよ。子どもにわかりやすく教えるというのは難しいもの。とくにわが子となると、期待が大きくなりすぎてイライラしてしまう場面も…。でも、そんなときこそ教え方を工夫して、楽しみながら取りくんでみてくださいね。
2016年10月05日いよいよ夏本番! 子どもといっしょにおでかけする機会も増えてきます。せっかくなら一生モノになる写真を残したいもの。そこで、ご自身もママで子ども写真のプロカメラマンとして活躍している栗原美穂さんに、外で子どもの写真を可愛く撮るコツを伺いました。■被写体を右か左に寄せて撮る被写体を真ん中にするのは“日の丸構図”といい、そればかりになってしまうとワンパターンになってしまいがちです。そこで、被写体を右か左に寄せて撮ると、かわいくおしゃれな写真になります。ここでのポイントは、背景にすっきりとした場所を選ぶこと。被写体が真ん中からずれることで背景もしっかり写りこんできますので、ごちゃごちゃとしたところではなくすっきりとした場所を背景に選んで撮るとうまくいきますよ。■いろいろな角度から撮る1、子どもと同じ目線で撮る2、子どもを上から見下ろすように撮る3、子どもを下から見上げるように撮るなど、カメラを構える角度を変えると構図のバリエーションが増えます。子どもと同じ目線で撮った写真は「何を見ているのかな?」と想像が掻き立てられたり、上から見下ろすように撮ると上目使いのかわいい表情が撮れますよ。■前ボケを入れてアートっぽい写真を撮るお花やシャボン玉、明るい色でフワフワしたものなどを手前でぼけさせ、奥の被写体にピントを合わせると、ふんわりとしたかわいらしい写真が撮れます。コツは、撮る際にぼかす対象にカメラが思い切り近づくこと。画面に対して前ボケの写り込みを大きくしたり小さくしたりすると、幻想的で絵本のような写真が撮れますよ。■動き回る子どもは連写かスポーツモード子どもはじっとしていないのでぶれぶれの写真になってしまうことも。ママパパが子どもの動きを予測し、先回りをして連写かスポーツモードで撮るのがおすすめです。そのときに「写真を撮るよ~」と声をかけるのではなく、子どもが遊んで夢中になっている様子や楽しそうに笑っているところをこっそり撮ると、のびのびとした自然な様子の写真になりますよ。■お出かけ先の背景を活用する芝生が広がる原っぱや、季節感がたっぷりの落ち葉などは最高のロケーションです。ママが子どもと一緒に遊びながら楽しい時間を過ごし「撮ることを楽しむ」といい写真が撮れます。やらないといけないあれこれはしばし忘れて、リラックスをして子どもと楽しい時間を過ごしてくださいね。
2016年07月04日気づかぬうちに、大人の真似をしている子どもの観察力に驚くことはありませんか。教えたつもりはないのに、子どもたちは大人の行動を良く見ています。特に毎日一緒に過ごすことが多い食事の時間。大人の食事マナーがそのまま伝わっていると言っても過言ではありません。子どもに正しい食事のマナーを教えるためには、きちんと見本を見せてあげることが大切。特に注意したい基本的なポイントを紹介するので、普段の食事を思い出しながらチェックしてみてください。■お椀とお箸、先に取るのはどっち?まずは、基本中の基本、箸の正しい持ち方から。下の箸を薬指の先と、人差し指・親指の股で固定します。そして、上の箸は親指・人差し指・中指の先を使ってはさみます。箸を動かすときは、下の箸を固定したまま、上の箸だけを動かすのがポイントです。この箸の持ち方まではマスターしている人が多いと思いますが、その使い方や扱い方はいがでしょうか?たとえば、置いてある箸を持ち上げるとき。右利きの人なら、まずは箸の真ん中あたりを右手で取り、左手を下から添えて、それから食べるときの形になるよう右手に持ちかえます。この順番を心がけると、箸を持つ動作がとても美しく見えます。食事中に話をしたり、お茶を飲んだりするときは、一旦箸を置くのが正しいマナー。その習慣を身につけるためにも、箸置きを使うことをおすすめします。お味噌汁のお椀を持つときも、箸より先にお椀を取るのが正しい所作とされていますので、それを実践しようと思うと、箸を一旦おかなくてはなりません。食器の上に箸を渡して置きたくなりますが、これは「渡し箸」と言って正式にはマナー違反です。箸置きがあれば、そこに箸を置くことができます。この習慣は、正しい箸づかいへの近道です。■「袖越し」には気をつけて食事中に飲みものを取ったり、醤油を使ったりするときには、自分より右にあるものは右手で、左にあるものは左手で取るように心がけましょう。これは、膳の上を手で覆う「袖越し」というマナー違反を避けるためです。手や腕が食器にあたって倒すのを防ぐことにもつながりますので、ぜひ家庭の食卓で実践したいマナーです。■いずれは三角食べができるように特定のものだけを集中的に食べるのも、マナー違反とされています。ご飯、お味噌汁、それにおかずが数品といった場合は、バランスよく配分しながら、少しずつ食べるようにしましょう。ご飯と汁物は、できるだけ一口ずつ交互に食べるようにします。子どもは嫌いなものを最後に残してしまいがちなので、まんべんなく食事を進めていく三角食べを見せてあげられると良いですね。もちろん、食事は楽しいのが一番。子どもが上手に食べられなかったり、マナー違反をしたりするのは当然のことですし、マナーに固執しすぎる必要はありません。ただ、成長するにしたがって、子どもにも食事マナーが問われるようになってきます。小さなころから正しいマナーで食事をする両親の姿を見せておけば、大きくなってから「お行儀よく食べなさい!」と怒らなくて済むはず。子どものためにも、そして自分のためにも、普段の食事マナーを見直してみてはいかがでしょう。森川ほしの(OFFICE-SANGA)
2016年05月01日前編 では、なぜ思春期が社会の道徳意識を教える時期なのかについて、脳の成長のしくみから解説しました。後編では、社会モラルを教えるための具体的な方法を紹介します。■思春期の子どもにはこうやって社会の道徳意識を教えよう!社会的な道徳意識(社会のモラル)を脳に植え込むのにふさわしい時期は、思春期です。でも、これは決してたやすいことではありません。親だけの力では不足と感じることもあるでしょう。どうやったら思春期の子どもに道徳意識を教えられるのか。それをご説明しましょう。これまでのしつけのように、社会的な道徳意識を試行錯誤で身につけさせる?それはいけません!というのも、たとえば「やってみたら誰かにけがをさせちゃった。ごめんなさい。今度からこれはしちゃいけないな」というのは許されませんよね。試行錯誤している間にたくさんの人が傷つけられたり、不幸になったりしてしまいます。思春期の子どもに道徳意識を教えるには、上手に言葉を使って何度も説明するしかありません。つまり、理性に訴える、理屈でわからせるという方法になります。というよりも、その方法以外にありません。前頭前野にとっては、社会的な道徳意識というのは「理性」として入っていくのです。■子どもとの積極的な話し合いをでも、このやり方は、とりわけ日本人にはとっては困ってしまう方法かもしれません。日本の子育てはつい「親が正しい姿を見せればいい、それを見て子どもが育ってくれれば」となってしまいがちです。「親の背を見て」的なしつけは、日本人は得意な傾向にありますが、面と向かって子どもとうまく話し合うのは苦手な傾向にあるようです(むろん家庭によっていろいろですが)。子どもとしっかり向き合って、話し合いが持てない親たちは、学校で教えてくれないかな、なんて考えてしまうこともあります。でも、親がやるべきしつけを、ほかの人に転化してしまって、果たして効果が出るものなのでしょうか?なんとなく、でやってしまっていては、親の意思が子どもに伝わらず、子どもの脳に社会的な道徳意識を定着することはできません。タイミングを見て何度でも、真面目に、この世の道徳について語りかけてください。そのためには、子どもとの話し合いの場を、日常的に作っていくことが必要でしょう。そしてもうひとつ大切なポイントがあります。思春期の子どもにこういった話を真剣に語るのは、家族において誰が適任か? それを考えておくことです。道徳意識を教えるのは、子どもにとってもっとも身近な社会人が適任です。家庭によってはそれが父親のこともあるでしょうし、母親のほうがふさわしいこともあるでしょう。いずれにせよ、親が逃げずに子どもとしっかり向き合って、話し合う場を作ること、それが重要です。
2016年04月08日思春期の子どもの扱いは難しく、これまでのようなしつけがしづらくなります。ですから、子どもに何をどう教えたらよいかわからなくなって、何となく子どもとの関係が薄くなってしまいがちですね。でも、この時期だからこそ教えるのに適したこともあります。それは、「社会における道徳意識(モラル)」です。どういうことなのか少し詳しく見ていきましょう。■なぜ思春期は社会の道徳意識を教える時期なの?12歳~13歳頃といえば、思春期真っただ中。この時期には、前頭前野がすごいスピードで発達していきます。この頃になると、前頭前野にある細胞が突然大きくなるのです。前頭前野とは、大脳の前頭葉の中に存在する領域で、「記憶」「思考」「創造性」「感情コントロール」などをつかさどる脳内の最高中枢です。人間とほかの動物の脳を比較した場合、大きく違うのが前頭前野で、人間の脳の部位でもっとも発達している部分です。従って、頭の良い人、発想が豊かな人、新しい物を造り出す人などは、前頭前野が発達していると考えられています。前頭前野はこの時期になると、何もしなくても成長するのかというと、それは違います。前頭前野の急成長をもたらすきっかけ、それは「反抗」です。反抗期は「これから前頭前野が活性化するよ、大人になるための訓練が始まるよ」という合図でもあるのです。大人が言うことに対して反発をします。するとその次には、「ではどうしたらよいのか」ということを自分で考えなければならなくなります。このことこそが、前頭前野にとっての大きな刺激となるのです。脳の成長は、反抗なしには始まらないのです。前頭前野が急成長するということは、脳が何かを会得しやすくなっているということです。そんな脳の成長時期であり、子どもから大人へとポジションが移っていく時期だからこそ、社会における道徳意識(社会のモラル)をしっかりと脳に叩き込むべきなのです。そしてこの時期を逃してしまったら、もう脳に道徳意識が定着することはないとも考えられています。■「子どもだから」では済まされない年齢思春期以前は、子どもは何と言っても「子ども」です。仕方ないね、で済まされてきたこともあったかもしれません。しかし、これからは「子どもだからね」とは思ってもらえない年齢になっていきます。仮に中学卒業後、すぐに仕事についたとすれば、もう自分1人の力で、社会において立ち回っていかなければなりません。そのために必ず必要になるのが、社会的な道徳意識です。だから、思春期の子どもには、親が責任を持って道徳意識を定着させてやらなければならないのです。時期からしても、これが最後のしつけになるのではないでしょうか。ぜひきちんと行ってあげましょう。< 後編 に続く>
2016年04月08日服も脱ぎっぱなし、おもちゃも本も出しっぱなしで「片付けなさい!」と注意しても一向に動かない子どもたち。こうしたママの悩みは、きっとどの家庭でも同じことでしょう。「どうしてこんなに溜め込むの! 大切にしないなら全部捨てるよ!」と叱っても、懲りずに子どもは散らかし放題。結局ママが片付けをして、不毛なやりとりは繰り返されるばかり。今回は、そんな子どものやりっぱなしループを止めるヒントをご紹介しましょう。片付けと心は密接に関係している「物を捨てられない」「片付けられない」と感じる人の多くは「選ぶこと/選ばれること」「大切にする/大切にされること」が足りていない傾向にあるそうです。そして、そのことは将来の人間関係や恋愛パターンにも影響を及ぼすと言われています。「大切にされたい」と願いながら「自分を傷つける相手」を選ぶようになってしまったり、他人と深く関われなくなったり…ということがあるのだとか。だからこそ、「物を大切にする子に育ってほしい」と願うなら、ママ自身が「物を大切にしている姿」を見せることが必要になります。そして、物だけでなく子どもに対しても「あなたが大切」と伝えていくことが大事です。 人は言葉よりも、言葉の向こうにあるイメージを感じて動くもの。「自分は大切にされている」と感じてはじめて、子どもの中にも「大切にする心」が身につくというものなのでしょう。「自分もうまく片付けられない」というママへの処方せん子どもだけでなく、ママ自身も片付けが不得意で、悩んでいる場合もあるでしょう。そんな時の処方せんは「捉え方を変えてみる」ことなのだそうです。たとえば、「捨てる」という言葉は「切り離して置き去る」というイメージを持たれがちですが、本当は「充分に大切にして、感謝して見送る」ということ。もしもママ自身が「物が多すぎて捨てられない」と悩んでいるなら、「物が多すぎる」と捉えるのではなく「自分がひとつずつ集めた大切なものがたくさんある」という捉え方に、意識して変えてみるとよいそうです。さらに、試しに1日1つでも、それらのものをきれいに拭いたり磨いたりしてみましょう。「食器を磨いて、気分良く家族と食卓を囲めるようにする」「スマートフォンをきれいして、新品気分を味わってみる」「鏡を磨いて、自分や家の中がより美しく映るようにする」「背筋を伸ばして。洋服をいつもより丁寧にたたんでみる」このように、1日1つずつでも物を大切にしていく習慣がついたら、結果的に「人の体は1つ。そして、時間は1日24時間。同時に大切にできるものの数には限りがある」ということに気づき、おのずと本当に大切なものがわかるようになって、物を捨てられるようになるそうです。子どもは親の姿を見て、物を大切にするやり方を真似て片付け始めることが多いと聞きます。言葉ではなく行動(イメージ)で示していくことが大切なのですね。 「物を捨てる方法」を教えるよりも「大切にすること」を教えるほうが、子どもに片付けを教える近道になるようです。今回ご紹介した内容をヒントに、今年こそ片付けを頑張ってみませんか。(森山亜美香)
2016年01月10日●南極の話をKDDIが子どもたちに教える理由電子マネーの雄である交通系ICカードの「Suica」。2014年1月時点で4500万枚の総発行枚数を誇り、PASMOなど相互利用先を含む1日あたりの決済件数は500万件を超えているという。そのSuicaの右下にいる可愛い動物、それがペンギンだ。実はこのペンギン、特に愛称が定められておらず、単に「Suicaのペンギン」、「ペンギン」と呼ぶらしい。このペンギンは、南極に生息する実在の「アデリーペンギン」がモチーフ。南極にはほかに、「コウテイペンギン」も生息している。Suicaのペンギンは、アデリーペンギンがモチーフなんだよ――。そんな話を、各地の講演会で子どもたちに教えているのが、KDDI 技術企画本部 電波部 管理グループ マネージャーの大越 崇文氏だ。「なんでKDDIが南極なんだ」「auWALLETって電子マネーを運営しているのに、Suicaの宣伝をしていいのか」といったツッコミがあるかもしれないが、後者の疑問はひとまず置いておこう。KDDIが南極の話をする理由……それは、南極に日本が設置している「昭和基地」にある。昭和基地は、日本から1万4000km離れた南極大陸の端に位置する。ただし、正確には南極大陸には存在しておらず、大陸の岸から4km離れた「東オングル島」という島に位置している。もちろん、真冬の時期は島と大陸が氷続きとなるため、大雑把には「南極大陸の昭和基地」で問題ない。昭和基地が1957年に建てられてから、すでに50年以上が経過している。基地は大小60~70の建物で構成されており、気象観測棟や発電棟、居住棟、衛星を受信する通信棟などが存在する。そう、その通信を行う機能こそ、同社の社員の役割というわけだ。過去、11名が、観測隊として参加しており、現在は56次隊が南極で生活している。○協力しながら生活をする南極という地KDDIの総務部 CSR・環境推進室で室長を務める鈴木 裕子さんは、こうした活動を「とても意義があること」と話す。同社からは通信技術者を派遣しているが、通信技術者以外にも、施設の整備担当者、医師、研究者など、様々な職種の人物が互いに協力して南極での1年4カ月にも渡る生活を送っている。「社内でも『南極で仕事ができる』と何人も手を上げていますが、もちろん通信技術者の派遣は一人だけになります。もちろん、技術だけでなく、南極で生活していく上で、人格も重要な要素。色んな仕事といろんな仕事をやる必要があるわけです。こうした活動に会社として携われること自体も誇りです」(鈴木さん)南極に向かう観測隊の隊員は、国立極地研究所の所員として現地で活動を行う。繰り返しになるが、南極では、生物や気象観測、天体観測など、自然にまつわるありとあらゆる研究を行っている。そうした情報は、衛星通信を通じて、瞬時に日本に送ることができる。もちろん、インターネットの利用も可能だが、こうした通信設備が故障せぬよう、そして故障時にすぐに復旧活動が図れるように同社の社員がいるわけだ。●南極からのメッセージで子どもたちに伝えた意義54次隊で南極へ向かった大越氏は、こうした体験を今年に入ってから毎月のように子どもたちに伝えている。今回取材した毎日メディアカフェでは、小学校低学年の子どもたちが南極にまつわる様々な話を真剣な眼差しで聞いていた。特に、国立極地研究所の協力のもとに持ち帰ってきた「南極の氷」の体験コーナーでは、氷に水をかけて、氷の中に閉じ込められた2万年前の空気が弾ける音を、わいわいみんなで楽しみながら聞いていた。筆者も体験したのだが、純真な心を失ったためか、音を聞くことができなかったことだけ付け加えておきたい。また、まさに"通信"を使った、56次隊とのライブ中継も行われた。KDDIから参加している第56次日本南極地域観測隊の隊員 田村 勝義氏は、子どもたちの「今の気温は何度ですか?」「なんで隊員になろうと思ったんですか?」といった疑問に答えたのち、中継の最後に「メッセージ」を送った。「私は南極に来るのが夢でしたが、みんなも夢をたくさん持ってると思う。夢は強く願えば叶うものなので、諦めずに頑張ってほしい。もう一つは、人間は一人で生きられないということ。今も、基地で26人が頑張っています。(生活するための)水を作る人、機械を整備する人、お医者さん、みんなが協力しあって生活しています。夢も同じで、周りの人の理解がないと実現できません。そのためには、身の回りの人たちを大事にして、夢を叶えてください」(田村氏)鈴木氏も、田村氏の言葉こそ、KDDIとして子どもたちへ届けたいメッセージだと話す。「南極での仕事、宇宙飛行士のしごともそうだけど、私達の生活からすれば非現実的なお仕事。そうしたお仕事でも、夢を諦めずにやれば叶うというメッセージを、子どもたちに伝えたかったし、こうした取り組みを通じて伝えられたかなと思います。通信事業者として、『笑顔や思いを繋げる』ということを、ライブ中継を通しても伝えたかったし、子どもたちも具体的なイメージが湧いたかなと思います。1年4カ月という長い期間、家族と離れていて、数少ないメンバーで協力しながら生活をしている。そうした中で、家族とのコミュニケーションという大切な時間を守るために私達は通信を守っていますし、1万4000kmを超えて、リアルタイムで繋げる役割を担っています」(鈴木氏)なお同社では、19日にau SHINJUKUで南極の様子を伝える夏休みプチ体験教室を行う予定だという。
2015年08月04日「幸せなお金持ちの“お金の教育”」 では、お金持ちの人が、自分の子どもに実際に行っている教育の一端を教えてもらった。引き続き、「人生の幸せは“お金のIQ”と“お金のEQ”のバランスで決まる!」 と言う本田健さんにお話しを伺おう。■人生の豊かさを実現させる2大要素「豊かさには、2つの要素があります。1つ目は自分の好きなことをやる自由があること。もう1つは、今の状況に心から満足できることです。1つ目の要素には、お金のIQが関係しています。そして2つ目の要素に、お金のEQが関わってきます」(『子どもに教えたい「お金の知恵」』より抜粋)お金のIQ、お金のEQって何? 具体的に説明してもらった。■「お金のIQ」の4大原則「世界のお金持ちは、子どもに体系的な金銭教育を与えています。彼らは“お金を残す”ことよりも、“お金の知恵を残す”ことのほうが重要だと考えているからです。私はこのようなお金の知性のことを、“お金のIQ”と呼んでいます。お金のIQには、大きく分けて、以下の4つの原則があります」<お金のIQ 4原則>1.お金を稼ぐお金持ちになるには、最初に稼がなければ話が始まらない。多くの人は、手っ取り早くお金が儲かりそうなことを仕事にしようとするが、そのような仕事は競争相手も多く、簡単にはうまくいかない。また、流行り・すたりもあるので意外にダメになるのも早い。お金持ちになるためには、長期間にわたって成功し続ける必要がある。そのためには人に喜ばれるサービスや物を提供して多くの人から支持を得るのが一番の近道だ。2.お金を使う稼いだ後は、お金をうまく使うことが鍵となる。「生き金」という言葉があるが、お金はうまく使うと、自分のところから出て行ったあと、仲間を連れて返ってきてくれる。だから、何が「生き金」になるのか、「死に金」になるのかをよく見極めることが大切となる。“お金を使うことで自分と周りが幸せになるか”ということを考えてみると、「生き金」になるかの判断基準となる。3.お金を守る稼いでうまく使ったあと手元に残ったお金も、守りが甘いとあっという間になくなってしまう。「“お金を守る”というのは、他人との境界線をはっきりさせておくということです。だからといって、“心を鬼にして、冷たい人間になれ”ということではありません。誰かにお金をあげたり保証人になったりすることが、結果的にその人のためにならないことがあるという事実を、しっかり知っておく必要があります」4.お金を増やす最後のステップは、稼いでうまく使って守ったお金を、増やすこと。投資に成功すると、あなたの代わりに、お金が働いてくれるようになる。ただし、投資で成功するためには、経済、マーケット、お金の流れ、税金、投資手法、お金の心理学など、さまざまなことをマスターする必要がある。■「お金のIQ」を高める4つの方法“お金のIQ”という発想がないと、何やら難しそうだと感じてしまうが…。「お金のIQを高める方法は、いくつかあります。そして、その方法は決して難しいことではありません。今日からでもぜひ始めてみて下さい」と本田さん。(1)お金と真剣に向き合うと決めるまず、「お金と真剣に向き合おう」と決めることが第1ステップだ。ほとんどの人は、「お金について、ちゃんと考えなくちゃ」と思いながらも、どこかで逃げている。具体的には、「稼ぐこと」「使うこと」にもっと意識的になる。自分の付加価値を高めたり、労働以外による収入を増やしたりすることを考えるのも良い。「最初は不安も感じるでしょうが、真剣に向き合い続けていれば、必ずお金とうまく付き合えるようになります。逆にお金から逃げ続けていると、常にお金のストレスに悩まされ続けることになるでしょう」(2)「入るお金」と「出るお金」を意識する入ってくるお金と出ていくお金の両方に意識を向けることができれば、お金と向き合うのは楽になる。「感謝してお金を受け取り、感謝してお金を払うことを心がけてみてください。それだけで、お金との関係がかなり健康的になっていくはずです」(3)お金について楽しみながら学ぶ「多くの人がお金と縁がない原因は、お金について、よく知らないからです。お金について知れば知るほど、親しみが沸いていきます」。(4)人間的な魅力を身に着ける「お金は、獲得するものではなく、引き寄せるものです。そのためには、あなた自身が、魅力的な人になる必要があります魅力的な人になるためには、まず毎日を心から楽しむことです」そんな本田さんが「この1冊で子どもは将来、お金に困らない!」というメッセージブックが「子どもに教えたい「お金の知恵」 一生お金に困らない子に育つ47のルール」だ。 「子どもに教えたい「お金の知恵」 一生お金に困らない子に育つ47のルール」定価:本体560円(税別)【連載:子どもに教えたい「お金の知恵」特集】・ 案外知らない!「お金の3つの機能」(子どもに教えたい「お金の知恵」特集1) ・ お金の流れを呼び込む鍵とは?(子どもに教えたい「お金の知恵」特集2) ・ 幸せなお金持ちの「お金の教育」(子どもに教えたい「お金の知恵」特集3)
2014年11月09日「お金の流れを呼び込む鍵とは?」 では、お金持ちの人の視点に触れて驚いた。さらに本田さんはこんな興味深いことも教えてくれた「“お金持ち”と言っても、じつは2つのタイプがいます」。■幸せなお金持ちって、どんな人?「“お金持ち”と言っても、実は2つのタイプがいます。たくさんの人に喜ばれながら豊かになり、幸せな人生を送っているお金持ちがいるかと思えば、お金はたくさん持っていても、家族はバラバラで周りに信頼できる人が誰もいないという不幸なお金持ちもいます」本田さんが目指したのは、“幸せなお金持ち”。そして私達が目指したいのも“幸せなお金持ち”。だったら、その特徴をもっと具体的に聞きたい!■幸せなお金持ちの特徴(『子どもに教えたい「お金の知恵」』より抜粋)■幸せなお金持ちの「お金の教育」幸せなお金持ちの人物像をイメージできたところで、幸せなお金持ちになるためのお金の教育を教えてもらった。「子どもにお金と健康的に付き合う方法を教えるためには、子どもと一緒にお金を楽しむことがいちばんです。身近なところで実践できる、親子でお金を楽しむ方法を3つお話ししましょう」<幸せなお金持ちのお金の教育>(『子どもに教えたい「お金の知恵」』より抜粋)とりわけ「誰を喜ばせてお金を受け取っているか調べる」という視点が、面白いと思った。私は教育現場を取材することも多いのだが、最近、中学校・高校では「キャリア教育」が盛んだ。キャリア教育とは、働くことの意義や、「なぜ、それを学びたいのか?」を理解させる教育で、たとえば大学の進路を決める際は、なりたい職業から立ち戻って学部を選択することもある。子どもが小学生や未就学児であるなら、そういった教育以前に、「誰を喜ばせてお金を受け取っている?」という問いを、子どもに投げかけてあげる。それが、幼い子どもへのキャリア教育に繋がるのでは? と思ったからだ。■働き方には4種類ある本田さんは、さらにこんなことを教えてくれた。「世の中の仕事をさらに詳しくみていくと、4種類の異なる立場があることがわかります。この4つのタイプは『金持ち父さん貧乏父さん』の著者である、ロバート・キヨサキ氏が紹介した本質を私なりに解釈したものです。どの立場を選択しているかで、日常的な働き方、お金の流れは、まったく違います」働き方の4つのタイプ(本田さんのロバート・キヨサキモデルの話をもとに作表)「多くの親が、子どもを優秀なホワイトカラーか、専門職にしたがりますが、実はそれだと、時間や気持ちは拘束されてしまうので“自由なお金持ち”にはなれないんですよ。一方で、ビジネスオーナー、投資家という生き方だと、自由なお金持ちになれる可能性は出てきます」つまりは、ビジネスオーナーや投資家というラインにならないと、幸せなお金持ちにはなれないということだろうか?「そうですね。そういう大きな視点とイメージは持っておいたほうがいいのかもしれません」そんな本田さんが「この1冊で子どもは将来、お金に困らない!」というメッセージブックが『子どもに教えたい「お金の知恵」 一生お金に困らない子に育つ47のルール』だ。 『子どもに教えたい「お金の知恵」 一生お金に困らない子に育つ47のルール』定価:本体560円(税別)【連載:子どもに教えたい「お金の知恵」特集】・ 案外知らない!「お金の3つの機能」(子どもに教えたい「お金の知恵」特集1) ・ お金の流れを呼び込む鍵とは?(子どもに教えたい「お金の知恵」特集2) ・ 人生の幸せは“お金のIQ”と“お金のEQ”のバランスで決まる!(子どもに教えたい「お金の知恵」特集4)
2014年11月07日「お金について詳しくなることは、その子どもにたくさんの可能性を授けることです」と言うのは、本田健さん。複数の会社を経営する「お金の専門家」であり、豊かな暮らしを体現されている本田さんに、「子どもに教えたいお金に知恵」についてお話を伺った。■あなたとお金の関係をチェックしてみよう本田さんは「あなたとお金の関係が、子どもの未来を決めるのです」と言う。親がお金と健康的に付き合えていれば、子どもも自然とお金と良好な関係が築ける。反対に、親がお金に関して混乱していると、子どもも混乱を受け継いでしまう。だから子どもがお金と健康的に付き合うための第一歩は、親が「自分とお金との関係」について自覚することなのだ。お金との関係は大きく分類すると、次の8つのイメージがある。あなたのお金に対してのイメージはどれが近いだろう? チェックしてみよう。■お金の8つのイメージ(『子どもに教えたい「お金の知恵」』より抜粋)■お金に対しての価値観を検証しよう「驚かれるかもしれませんが、お金と健康的につきあっている人にとって、お金は“単なる紙と金属”にしか見えません」と、本田さん。「一般的に、人はお金に対して“自由を与えてくれるもの”“安心、安定”など、象徴的な意味を持たそうとします。こうして考えてみると、お金は、その人の価値観が投影されたものであるとも言えます」あなたが家族から影響を受けたお金に対する価値観と、現在あなたが持っているお金に対する価値観を比べてみよう。その価値観は、あなたの人生にどのように反映されているだろうか?「もし、お金に対して不安があるのなら、その感情を手放していくようにしましょう」■案外知らない!「お金の3つの機能」お金に対しての不安を手放していく方法として有効なのは、お金について学ぶこと。「お金には3つ機能があり、それがお金に関しての混乱を引き起こす原因です」では、お金には実際に、どんな機能があるのだろうか?<お金の3つの機能>(『子どもに教えたい「お金の知恵」』より一部抜粋)「自己責任が問われる時代に突入し、お金に使われてしまうのではなく、お金の持つ複数の機能を使い分ける智恵や知識が必要になっています。また、日常生活でのお金の流れについて意識するというのも、とても大切です」と、本田さん。そんな本田さんが記した「この1冊で子どもは将来、お金に困らない!」というメッセージブックが『子どもに教えたい「お金の知恵」 一生お金に困らない子に育つ47のルール』だ。 『子どもに教えたい「お金の知恵」 一生お金に困らない子に育つ47のルール』(PHP研究所)定価:本体560円(税別)【連載:子どもに教えたい「お金の知恵」特集】・ お金の流れを呼び込む鍵とは?(子どもに教えたい「お金の知恵」特集2) ・ 幸せなお金持ちの「お金の教育」(子どもに教えたい「お金の知恵」特集3) ・ 人生の幸せは“お金のIQ”と“お金のEQ”のバランスで決まる!(子どもに教えたい「お金の知恵」特集4)
2014年11月03日若いころのことは子どもにも自慢したい「ママの若いころのこと知りたい?」なんて、子どもに教えてあげたくなるような過去を持ちたいと思ったら、いまを充実させるしかないですよね。それは仕事ができる自分だったり、ステキなパートナーにめぐり会えたことだったり。そのためには、何をしたらいいのでしょうか?マイナビ会員の女性550名に聞いてみました。>>男性編も見るQ.自分が親になったとき、子どもに誇れることはどんなことですか?(複数回答)1位ステキな伴侶に出会えたこと28.7%2位趣味があること17.6%3位人として正しいことをして生きていること14.2%4位 自分の生き方12.9%5位学生のころ、成績が良かったこと11.8%■ステキな伴侶に出会えたこと・「そう言えたらステキですね」(36歳/電機/技術職)・「それくらいしか誇れるものがないから」(28歳/金融・証券/専門職)・「だんなさんが好きなことが一番!!」(28歳/ホテル・旅行・アミューズメント/事務系専門職)・「パパに出会えてほんと良かったと伝えたい」(26歳/医療・福祉/秘書・アシスタント職)■趣味があること・「音楽好きが遺伝した」(40歳/情報・IT/事務系専門職)・「自分の趣味がどうあれ、子どもがどんな趣味を選ぶにしろ、生きがい、打ち込めるものがあるのはいいことだと勧めたいから」(31歳/医療・福祉/秘書・アシスタント職)・「オーケストラでコントラバスを弾ける。クラシックの教養をつけてあげられる」(26歳/小売店/販売職・サービス系)■人として正しいことをして生きていること・「他人に迷惑をかけたり、嫌な思いをさせないように生きているつもりです」(29歳/ソフトウェア/事務系専門職)・「人として道を踏み外さなければ、あとは好きなように生きればいいから」(30歳/ホテル・旅行・アミューズメント/販売職・サービス系)・「誇れることは何もないに等しいが、法は犯したことがないのはもちろん、倫理的にも間違ったことはせずに生きてきたので」(28歳/金融・証券/事務系専門職)■自分の生き方・「子どもの一生がかかっている」(22歳/その他)・「まっとうな生き方をしてきたと思うから」(27歳/運輸・倉庫/事務系専門職)・「決して順風満帆ではないが、自分がやりたいと思うことに向かって進んできたから」(25歳/警備・メンテナンス/事務系専門職)■学生のころ、成績が良かったこと・「学校で1番だったりした」(27歳/医療・福祉/専門職)・「自分が頑張ったことは誇りとして話したい」(23歳/金融・証券/専門職)・「特に誇れることはないけど、勉強だけはできたから(今は全然だけど)」(25歳/学校・教育関連/販売職・サービス系)■番外編:誇れるものが思いつかない・「際立ったものはない」(26歳/その他/事務系専門職)・「考えてみれば、子どもに誇れることがないのでこれから作らなければ」(24歳/金融・証券/事務系専門職)・「子どもを産む気はないし、特に思いつかない」(28歳/人材派遣・人材紹介/秘書・アシスタント職)総評1位は「ステキな伴侶に出会えたこと」でした。だんなさまの自慢は子どもにとってもうれしいことですよね。いま彼氏がいる人も、恋活中の人も、将来には夢を持ちたいものです。2位は「趣味があること」。音楽好きの人からの支持を集めました。3位「人として正しいことをして生きていること」のように、正しく生きていれば、子どもに誇れる自分でいられると考えている人も多いようです。また、5位「学生のころ、成績が良かったこと」のように、優秀な人も多いようです。昔のことは自分で言わないと、子どもはわかりませんものね。ぜひ教えてあげてください。もし自分が親になったら……。想像するだけでワクワクしませんか?どのくらい先のことか、いまはわからないかもしれないけれど、その日のことを夢見て、いまはしっかりお仕事に婚活にと頑張りましょう。(文・OFFICE-SANGA渡邉久美子)調査時期:2012年11月9日~2012年11月18日調査対象:マイナビニュース会員調査数:女性550名調査方法:インターネットログイン式アンケート■関連リンク【女性編】子どものころにあこがれた職業ランキング【女性編】生まれ変わるならこんな家庭ランキング【女性編】父親じゃなくてよかった!?スパルタおやじキャラランキング完全版(画像などあり)を見る
2013年01月07日漫画から学んだ人生の大切なことを子どもにも伝えたい大事なことは漫画が教えてくれた……、そんな人も多いのではないでしょうか?子どものころから現在まで、読んで感動した漫画は誰でも一つはあると思います。そこで自分に子どもができたら、ぜひ読ませてみたいスポーツ漫画は何ですか。20代女性573名に聞いてみました。>>男性編も見るQ. 子どもに読ませたいスポーツ漫画を教えてください(複数回答)1位『SLAM DUNK』(バスケットボール) 51.1%2位『タッチ』(野球)25.3%3位『ROOKIES』(野球) 13.6%4位『H2』(野球) 8.4%4位『YAWARA!』(柔道) 8.2%■『SLAM DUNK』(バスケットボール)を選んだ人は……・「自分が読んできたから」(28歳/卸/事務/)・「夢もあって、友情が大切だと教えてくれたから」(25歳/フリーター)・「笑いのセンスと真剣さが好き」(22歳/金融/営業)・「永遠のバイブル。子どもと共有したい」(22歳/商社/営業)・「あきらめないことの大切さが学べると思う」(23歳/化粧品/総務)■『タッチ』(野球)を選んだ人は……・「キュンとくるから」(25歳/建築/秘書・アシスタント)・「昔、自分が読んでハマったから」(23歳/教育関連/サービス)・「子どもにも自分と同じ感動を味わってほしい」(26歳/食品/営業)■『ROOKIES』(野球)を選んだ人は……・「自分も感動したから」(22歳/化粧品/秘書・アシスタント)・「登場人物のガラはよくないが熱いところが好きだから」(23歳/自動車関連/管理)・「努力することの大切さと、仲間の大切さを教えてくれそう」(22歳/医薬品/企画開発)■『H2』(野球)を選んだ人は……・「一生懸命スポーツに打ち込む姿や、人を思いやる気持ちを読み取ってほしい」(24歳/食品/財務)・「単なる根性物ではなく、面白くて楽しめる」(26歳/アパレル/営業)・「現実味があって『青春!』という感じがする」(25歳/卸/販売)■『YAWARA!』(柔道)を選んだ人は ……・「まじめな感じがする作品だから」(25歳/官公庁/財務)・「自分もこれを読んで子ども時代を過ごしたから」(21歳/飲料/営業)・「汗臭くなく、さわやかで一生懸命なのがいい」(28歳/化学/研究開発)総評なんと他を大きく引き離して堂々1位になったのは、『週刊少年ジャンプ』に連載された『SLAM DUNK』でした。少年漫画でもよい作品は女性の心をもとらえるんですね。『タッチ』はスポーツを通してのさわやかな青春に憧れる声が多く、子どもにもそんな青春を送ってほしい、チームプレーを通して仲間の大切さや人の心の機微を知ってほしいとのコメントも多くありました。一方少数派ですが、「子どもに漫画は読ませない」という声も……。でも、やっぱり自分が学んだ経験を伝えていきたいようですね!調査時期:2010年10月6日~10月17日調査対象:COBS ONLINE会員調査数:女性573名調査方法:インターネットログイン式アンケート■関連リンク漫画のキャラクターを参考に、モテ男になる秘訣【女性編】名作と思える少女漫画ランキング【女性編】実写映画化してほしい漫画ランキング完全版(画像などあり)を見る
2010年11月07日