とっても気分屋の息子。宿題をしようとすると…出典 : 我が家の次男は、とても気分屋です。例えば学校の宿題は、やりたくないときは全く取り掛かろうとせず、一緒にやろうとしてもイライラして机に向かいません。でも時々スイッチが入る時があります。他のことには目もくれず、一生懸命に宿題をします。今度は頑張りすぎるぐらいです。気分のムラは0か100か、黒か白かといった感じです。息子は学習障害もあったので、学校の勉強では自信喪失気味でした。そのため私は、学習以外で多くの経験をさせて、少しでも自信をつけてもらいたいと思っていました。遊びの中でも「身体を使うこと」を「自分の好きなようにやってみる」ことを大切にして、息子にできるだけたくさんの経験を積ませようとしています。昨日は「やりたい!」って言っていたのに!出典 : しかし、勉強以外のところでもやっぱり、息子は気分屋です。息子が珍しく、「お母さん!○○やりたい!」と言ったそのときに、私の都合が悪く「明日にしようよ。」と言って次の日まで待たせると、もうそのやる気は失せています。私は「昨日やりたいと言ってたからお母さん準備したよ!」「やりたいと言ったじゃない?」と言っても「オレはもうやりたくないもん。」と言われてしまいます。いったんそうなれば今度はもう絶対にやろうとはしません。息子の「やりたい気持ち」は持続しないのです。そんなとき、私はこの子が何か経験する機会をひとつ逃してしまったなと反省するのです。息子の興味はくるくる変わる。だからその前に出典 : 気分屋ということは、興味が次から次へと移り変わるということです。だから、待たせている間に息子の興味は変わってしまいます。そして何より、息子は待つことが大の苦手でした。私は、息子の「やりたい気持ち」にできるだけ早く対応してみることにしました。少し面倒でもすぐに材料を準備したり、やり方を教えたり、見せたりして一緒に関わったのです。例えば、クッキー焼いてみたい!理科の実験してみたい!木工道具でロボット作りたい!この容器に穴を開けたい!などなど…。子どもは意外なところに興味を持ちます。その興味を生かしてどんなことも経験させれば、子どもは充実した満足感を得て、いろんなことに対する想像力も育つのではないでしょうか。親子でできるだけたくさんの経験をしよう出典 : 息子はやりたかったことが叶うと、生き生きとチャレンジしていきます。楽しそうに、身体を揺らしながらいろんな経験をしていきます。できたことを褒められ、なにか達成した気持ちを私と共有すると、息子はとても良い表情をします。そんな様子を見ていると、私も楽しくなってきます。もちろん、常に子どもの要望は答えられるわけではありません。でも、子どもの「やりたい!」という気持ちを大事につかみ取って、これからも一緒にたくさんの経験を楽しめたらと思っています。
2016年08月30日博物館は独特な雰囲気があってワクワクしますよね。好奇心旺盛な子どもなら、博物館と聞いただけでよろこぶことでしょう。博物館は子どもが自発的に学べる最高の学び場です。博物館大好きな私が親子一緒に博物館で楽しく学ぶポイントを解説します。■ジャンルやプログラムなど、場所によってさまざま博物館には、恐竜博物館や歴史博物館、電力博物館、携帯博物館など数多くあります。私は子どものころ、歴史博物館が好きでした。両国の江戸東京博物館では、鹿鳴館の模型の屋根が時間ごとに開いて、なかの舞踏会の様子を見ることができました。展示室では模型のなかの人たちが和服を着ていて、とても驚いた記憶があります。男の子にいちばん人気があるのは恐竜博物館でしょうか。よく展示されているのが実物大で復元した骨格。迫力満点でインパクトがあります。博物館は展示品を見るだけでなく、自分でつくって楽しむワークショップや専門家が説明してくれる講座など、多彩なプログラムが用意されているところもあります。予約が必要な場合もあるので、事前に調べておくといいでしょう。■子ども自身が感じて学べるような雰囲気づくりを博物館の魅力は体験できること。恐竜なら図鑑で見るよりも実物大の複製を見たほうが「もっと詳しく知りたい!」と思うはず。「勉強しなさい」と言うよりも、「こんなにおもしろいものがあるよ」と導いてあげたほうがスムーズに受けいれてくれることでしょう。子どもが興味をしめしたら、積極的に学ぶチャンスです。ほかの来場者に迷惑をかけず、館内ルールを守っているかぎり、自由に学ばせてあげましょう。親があれこれ解説するよりも、子ども自身に読ませ、聞かせ、さわらせる。子どもが自発的に学ぶ力をはぐくむことができるような雰囲気づくりをしましょう。■質問されたら一緒に調べて考えよう子どもと博物館へ行くと、好奇心が旺盛なことに驚くでしょう。私も展示物について片っぱしから父に聞いていました。父は教えるのが好きで博識だったので、くだらない質問にも、いつもていねいに答えてくれました。展示物を見ているときに、子どもから質問されることもあるでしょう。知りたい気持ちが高まっている証拠なので、質問されたらできる範囲で答えてあげてください。問題を追及する力が養われます。答えられない質問をされた場合は、一緒に考えてみることをおすすめします。「なぜブラックホールはものを吸いこむの?」なんて聞かれても即答できませんよね。そういうときは、「調べてみよう」と親子で答えを探してみましょう。大きな博物館では学芸員が常駐しているところもあります。子どもと一緒に質問をしてみるのもいいですね。お台場の日本科学未来館では、親子で科学に触れることができる、”おや?”っこひろばや、科学技術の簡単な質問に答え、自分の意見を発信できるオピニオン・バンクなどのアクティビティが用意されています。博物館ならではのプログラムをどんどん活用しましょう。子ども時代に好きだったものは将来にも影響を与えます。いろいろな博物館を訪れて、好奇心が刺激される経験ができるといいですね。最高の学び場で、お子さんと一緒にたくさんの知識を蓄えましょう!(雨宮紫苑<フォークラス>)
2016年08月13日●連載の目次は こちら から●「小学校受験って、どうなの?」特集も今回は最終回。早期英才教育は有効なの? という素朴な疑問を、幼児教育研究所柊会(ひいらぎかい)代表の浅木真里さんにぶつけてみた。■早期英才教育は有効なのか?「お友だちが文字を書けるようになった」「英語教室に通い始めた」そんな話を聞くと、「うちも何かしなきゃ!」と気持ちは急く。育脳やバイリンガル、早期英才教育といった言葉にも、無関心ではいられない。そこで、「早期英才教育は有効なの?」という素朴な疑問を、浅木さんにぶつけてみた。「私の回答としましては、『子どもへの接し方が好ましいものであれば有効。好ましくなければ、やらないほうが良い』ということです。お子さまが嫌々やるのであれば、早期教育は百害あって一利なしだと考えています」難関私立中学受験指導をしていた(1本目にリンク貼る)という経歴から、小学校受験が苦い経験となり、学業でつまづいてしまった生徒を数多く見てきたからこその思いなのだろう。■焦らないほうが、良い結果が出ている今回の取材を通じて、浅木さんがとても強調していたことは、「どうか、お母さま方、焦らないで欲しい」ということ。この記事を書いている私は息子の中学受験を体験したことがあるが、受験準備中は、「志望校に合格しないと、この子は(私は)、その先、どうなってしまうのだろう?」という気持ちになりがち。それが「合格しなければ!」となり、準備が思うように進まないと、「何かしなければ!」という、やみくもな焦燥感に繋がり、子どもをせっついてしまう。「すんなり合格を手にするお子さまなど、1人もいません。志望校に合格した先輩を見て、『志望校に合格して、うらやましい』と思われるかもしれませんが、そんな方でも必ず、苦しい時期を過ごされています。『焦らないで欲しい』と申し上げても、焦ってしまうお気持ちは、現場にいればよくわかります。けれども、私の経験から鑑みても、焦らないほうが、良い結果が出ていることが多いのです」(浅井さん)小学校受験は、対策期間は平均して1年~2年。親や指導者に怒られないために努力することで、何とか志望校には合格をする。けれども、そういった子どもたちのその後の学校生活は、苦しいものになりがちだそう。 ■大切なのは心の安定と自己肯定感「すべての学年のお子さまを見てきて、真に思うことは、大切なのは心の安定と自己肯定感です」(浅木さん)親の焦燥感から、嫌がっているにも関わらずに無理に課題をこなすことを強いられ、、何とか合格を手にしても、子どもの心には大きな傷が残る。不合格だったらなおさらだ。それが、子どもが自己肯定感を持てない原因になってしまうこともよくあることだという。思春期に入っても自己肯定感が不足し、心が安定していない子どもは、成績が上がるまでに本当に時間がかかる。また学年が上がるほど、親も焦りを感じてしまい、子どもの心が満たされ自主的に努力するようになるまで待つことができないし、親子関係の立て直しも難しくなる。「そうならないために、幼少期に健全な親子関係を育んで欲しい、そのためにお子さまに接するお母さまのサポートにも力をいれております」(浅木さん)■子どもの人生を長い目で考えてみて欲しい「つい子どもを叱り過ぎてしまうママに伝えたいこと」(リンク貼る)でも記事にしたが、現代は子育ての負荷がママに集中してしまい、追いつめられた気分になりやすい。だからこそ、私たちは「そういう時代に子育てをしている」ということを、きちんと意識する必要がある。小学校受験をするとなると、ママ、あるいはパパたちは、「私が頑張らなければ!」とより一層、自分を追い込んでしまうこともあるだろう。私自身、「中学受験ママ」をやっているが、悲しいかな、すぐにテンパってしまう。最近、そんなときは浅木さんが取材で話してくれたことを思い出すようにしている。「小学校受験で花開く子もいれば、中学校受験や高校受験で花開く子もいます。子どものモチベーションを含めた適切なサポートができるよう、どうか子どもの人生を長い目で考えてみてあげてください。そして、焦ってしまうということは、それだけ真剣にお子様のことを考えていること。立派に母親業をこなしている自分をまずは認めてあげてください」受験は、親子にとってひとつの試練。でも、それを乗り越えた先には大輪の花が咲くと信じて、ゆったりと構えていられる親でありたいものだ。今回取材を受けてくださった浅木真里さんの著書『 名門小学校受験 合格する「家族力」 (浅木真理・著/エール出版社)』●浅木真里1981年、東京都生まれ。関西学院大学総合政策学部卒業。灘、ラ・サールなどの難関中学、医学部受験指導を行う学習塾の設立に携わる。名古屋在住時より、慶応幼稚舎、早実、雙葉、暁星小学校などの難関校への圧倒的な指導力の高さから指導依頼が絶えず、東京で小学受験指導を行う。その後、幼少期の母子関係の重要性を痛感し、幼児教育研究所柊会を文京区に設立。
2016年07月27日投資教育先進国といわれるアメリカでは、子どものころからお金について学ぶ機会が多いのをご存じでしょうか。 幼稚園から高校までの義務教育でお金にまつわることを学習するのはあたりまえ。お金にシビアなアメリカならではの、子どものマネー教育について紹介します。■ローン大国アメリカアメリカ人はお金にシビアだといわれます。それはクレジットカード、ローン大国であることが影響しています。健康保険や医療費もほかの国と比べてかなり高額。個人がしっかりファイナンシャルプランを身につけていないと簡単に破産してしまう社会です。厳しい社会のなかで財産を得て資本主義社会のなかで勝ち残っていくために、投資に関する知識を深める人も多いのです。そんななか、幼稚園から子どもの年齢に応じてお金に関する教育が行われています。親からお金を増やすための株式投資などの知識を得るケースもめずらしくありません。■日本でマネー教育をしない理由一方、日本では、子どもがお金の話をするのはあまりよくないという風潮があります。株式投資はリスクのあることだと敬遠する人も多く、なかなか学ぶ機会がないのが現状です。考えられる理由としては、貯金文化が定着していることがあげられます。堅実にコツコツためる、まじめな日本人の気質ともいえるでしょう。■おこづかい制のメリットみなさんは子どもにお金を管理させていますか? 将来の金銭感覚を養っておくためにも、早めにお金に関する知識を身につけることが大事です。さまざまな考え方があるものの、たとえば、定期的におこづかいをあげることで、子どもは自分のお金を管理し、計画的に使うことを学べます。おこづかい制にするか悩んでいる方は検討してみてください。また、お手伝いの報酬としてお金をあげるのも方法のひとつです。自分の労働によってお金を得ることができ、何もしなければお金を得られないという仕組みを学べます。お金を計画的に使う感覚は、将来役に立ちます。子どもが大きくなったら、家庭の予算立てに参加させてみるといいかもしれません。
2016年07月16日子どもが毎日オモチャを散らかしっぱなしにして困っているというママは多いものです。何度叱っても言うことを聞かないし、自分でやった方が早いから……とママが代わりに片付けることもしばしば。しかし、子ども自身に片付けさせなければ、子どもは一生“片付け下手”な人間として生きていくことになります。将来“汚部屋”の中で生活するような子にはなってほしくないですよね。そこで今回は、子どもをお片付け上手にする“収納教育”についてお話ししていきます。●なぜ収納教育が必要なのか“お片付け”って、軽く見られがちです。物を整理して収納する能力は、生きている限り絶対に必要なものです。自分の部屋だけでなく、スーパーやレジの商品陳列、オフィスの書類整理だって“お片付け”の能力があるかないかで仕事ぶりにかなり差が出てきます。また、物事を分類して整頓するクセがついていれば、頭の中も整理整頓することができ、混乱することなく生活することができます。そのぐらい“お片付け”は大事な能力 なのです。国語や算数とともに必修科目にしてもいいぐらいです。“お片付け”をする力は日頃から習慣づけることで成長していきますから、なるべく子どものうちから覚えさせた方がいいのです。●収納教育によって得られるメリット3つ収納教育をすることで、子どもにさまざまなメリットが生まれます。●(1)思考能力の向上物を片付けるということは、“いる・いらない”の取捨選択をすることなので、自然と思考能力が高まります。自分で考える力が強くなるのです。思考能力が向上することで、決断力や優先順位づけする力 が身につきます。社会に出てから必要な能力ですね。●(2)自発性が高まる自ら考えて行動することで、自発性が高まります。昨今では上司から指示されないと仕事ができない“指示待ち人間”が問題となっていますが、収納教育をすることで自立した人間に成長させることができます 。●(3)物を大切にするようになる自分でお片付けをすることで、物に愛着がわくようになります 。乱暴に扱って壊してしまったら、自分で捨てなくてはいけないからです。それが自分のお気に入りのオモチャであればなおさらツラいことです。自分で片付けさせることで、物を乱暴に扱うことがどういうことかを分からせることができます。●効果的に“収納教育”をする方法5つ●(1)子ども目線で分かりやすく説明する子どもにお片付けをさせるとき、「コレしまって!」とひと言で指示していませんか?もしかしたら子どもはそれをどこにしまっていいのか分からないのかもしれません。「前に教えたから」という気持ちは飲み込みましょう 。子どもが忘れているなら根気づよく説明してあげる必要があります。また、そもそもママの説明が難しくて理解できていなかったという可能性もあります。お片付けをする場所を教える際は、子ども目線で分かりやすく説明してあげましょう。●(2)絵本で“お片付け”の大切さを教える絵本の中には、お片付けがテーマの作品がたくさんあります。お片付け絵本は大体モノの大切さを教えている内容のものが多いので、ぜひ子どもに読み聞かせてあげましょう。オモチャに感情移入させる系の絵本が多いので、物を大切にするようになりますよ。●(3)収納方法を簡単にする子どもが物を片付けないとき、収納方法が難しくて放棄している 場合があります。わが家の収納方法が子どもの年齢に適しているかを見直してみましょう。細かく分類しすぎているようなら、大きなカラーボックスを用意してそこへオモチャをしまうようにしても良いです。まずはお片付けの概念を教えることが大切です。慣れてきたら次のステップへ進みましょう。●(4)たくさん褒める子どもは単純です。ママから褒められればやる気を出しますし、叱られればやる気がなくなります。そこで、子どもが上手にでお片付けできた場合は多少大げさでも構わないので、褒めてあげましょう。それを繰り返すことで、子どもの頭の中に「お片付けをすると褒めてもらえる」 という認識が生まれます。お片付け上手になるためには、まずお片付けを好きになってもらう必要があるのです。●(5)怒らずに考えさせる子どもは“お片付け初心者”です。オモチャを全く片付けない日があったり、間違った収納方法を取る場合があったりします。しかし、そんなときに「片付けなさい!」と怒るのはNGです。怒ると“お片付け=嫌なこと”になってしまいます。オモチャを片付けていない場合は、「オモチャを片付けないとどうなる?」と問いかけたり、「このオモチャはどこにしまうんだっけ?」と優しく聞いてみましょう。子どもは考えればちゃんとできます。それを信じてあげることが“収納教育”の基本 となります。----------いかがでしたか?物を片付けられない大人って結構いるものです。自分の子どもには整理整頓が上手な人になってほしいですよね。今のうちからしっかりと“収納教育”をするようにしたいですね。【参考リンク】・1.整理・収納のメリット | ワークアップ株式会社()●文/パピマミ編集部
2016年07月09日「子どもの教育にはしっかり気を配りたい!」と思っても、仕事や家事で忙しい中では難しいことも多いでしょう。帰宅後も食事の支度や子どものお世話でバタバタしてしまい、きちんと子どもの勉強を見る時間も取りづらいもの。でも、小学生になれば親のチェックが必要な宿題が出ることもありますし、できるだけ自分から机に向かう習慣もつけておきたいですよね。忙しいからこそ、子どものために上手な時間の使い方を工夫しましょう。■早寝優先で朝の勉強タイムを確保働くママの帰宅後は大忙しです。夕食を作って食べさせ、お風呂に入れたら、あっという間に夜。子どもにはできるだけ夜更かしさせたくないし、「どうやって勉強時間を確保したらいいの?」と思っているママも多いかも。そんなときは、夜は早寝を優先し、その分、早起きして朝の時間を活用しましょう。眠い目をこすりながらイヤイヤ勉強するよりも、脳が活発に働く朝に勉強したほうが効率もアップするはず。ママも、早起きすることで時間の余裕ができ、朝のバタバタも少なくなりそうです。まずはいつもより15分早起きするなど、無理のないペースで始めてみてはいかがでしょう。■毎日10分、隣で勉強を見る子どもが1人で机に向かえるようになると、「もう勉強を見なくても大丈夫」と、ついママも安心してしまいがち。でも、文字の書き順や計算方法など、子どもが間違ったまま覚えてしまっている可能性もあります。後で気づいて指摘をしても、一度覚えたことを直すのは大変。間違っている箇所をその場で指摘しないと、なかなか正しい知識は身につかないのです。家にいるとき、たとえば1日10分だけ家事などの手を止めて、子どもの勉強に寄り添ってあげましょう。10分間とあらかじめ決めておけば、忙しい中でも時間のやりくりもしやすいはず。ママが隣で勉強を見てあげると、子どもの集中力もぐんと高まります。 ■保育園の行き帰りの道も親子の学びタイムに勉強は、机に向かってするものだけではありません。小さな子どもにとっては、保育園の行き帰りも、興味や学びを深める立派な勉強タイム。「この葉っぱはどうしてこんな形なんだろう?」「あの鳥さんは何羽いるかな?」など、会話の中には学びのヒントがたくさんあります。わからなかったことは一緒に調べたり、調べ方を教えてあげたりするのもよいですね。子どもの語彙(ごい)力アップにつながるしりとり遊びもおすすめです。子どもにとって、ママとの会話はとても嬉しいひととき。親子のコミュニケーションを楽しみながら、上手に学ぶ力を伸ばしてあげてくださいね。
2016年07月09日子どもを授かると、親としていちばん最初に考えるのが「教育費の準備」ですよね。できる範囲で希望の教育を受けさせてあげたい。親ならば誰もが思います。そこで最初に検討されるのは「学資保険」ではないでしょうか?学資保険は、いろいろある生命保険のなかでは、比較的好印象な保険ではないかと思います。しかし、この学資保険、本当に教育費の準備になるのでしょうか?なぜ日本人が学資保険に対して好印象なのかといえば、学資保険が積立代わりだと思っているからでしょう。■学資保険でいくら戻ってくるのか計算すべしその昔、郵便局で学資保険に入ると、満期の時に倍ぐらいになって戻ってきた時代がありました。インフレ率等を考えてきても相当な戻り率です(そのぶん住宅ローン金利も高かったので、差し引きしてどれくらい恩恵を受けている人がいるかは微妙ですが)。そのイメージがついてはなれないのか、「学資保険は得だ」と思ってしまうようです。しかし実は、ご相談に見える方の実の70%以上は、得にならない学資保険に入っているといったら、みなさん驚かれるのではないでしょうか。もしすでに学資保険に加入しているのであれば、一度計算してみてください。「いくら払って」「いくらの満期で戻ってくるのか」を。210万円払って、200万円の満期なんてケースは結構あります。なかには、払った以上に戻ってこないことをわかった上で加入している人もいるかもしれません。そんな人は決まって、「保険がついているから仕方がない」なんていい方をします。たしかに、学資保険・こども保険という名称の保険のなかに、育英年金などの保険機能がついているものもあります。学資保険払込中に契約者(ほとんどのケースで父親)が死亡した場合に遺族に教育費の援助ということで育英年金が支払われるという内容です。内容の話を聞くと、とってもいいような気がします。しかし、よーく考えてください。なぜなら、教育費等必要な保障額は、ご主人の生命保険できっちり計算してリスクヘッジさせてあるはずです。■200万円もらえる学資保険じゃないとダメつまり、わざわざ学資保険でプラスしてその部分にお金を払う必要はないはずなのです。その他に、子どもの医療保険がついていることを理由にあげられる方が多いのですが、それもいかがなものでしょうか?乳幼児医療制度が整っている今、ある一定の年齢まで、医療費は無料です。自治体によって違いますが、長いところですと中学校卒業するまで、医療費無料なんていう自治体もあるほどです。そのなかで、どれだけの保険料をそこに払うのが適当なのか、考える必要がありそうです。学資保険は、純粋の貯蓄であるべきではないかと思います。180万円ぐらいの払い込みで200万円の満期がもらえる。最低でもこれくらいでないと、月々積立預金をしたほうがマシなことになってしまうのではないでしょうか?現段階で、払ったより戻ってくる金額が少ない学資保険に入っている方は、がっかりしてしまったかもしれません。でも、あきらめずに、計算することをお勧めします。現在加入中の学資保険を解約すると、いくら損をするのか。そのことについて計算するのです。ほとんどのケースで保険の途中解約は損が出ます。しかし、いまやめた損のほうが、満期まで払い続けたときの損にくらべて少ない場合は、思い切って解約をすることをお勧めします。その上で、貯蓄性の高い学資保険に入りなおして損が少しでも埋まるのであれば、入りなおしを検討してみてもいいのかもしれません。(文/ファイナンシャルプランナー・岡崎充輝)
2016年07月05日■子どもを育てるのはとても素晴らしいこと。子育てにかかる費用をうまく管理することでさらに楽しみが増えます子どもを授かったお母さんお父さんは、子育てにとても熱心。でも、子育てが家計にどのくらい影響があるかについて、考えたことはありますか?米国フィデリティによると、平均的な1家族の全支出を大きな項目ごとに分けると、「住宅」が30%でトップ、子ども一人の養育・教育費(大学費用は含まない)は18%で2位となっています。約2割という大きな比率は当然、家計全般に与える影響も大きいということになります。もちろん、子育てにいくらお金をかけられるかはそれぞれの家計の状況によって異なります。でも共通していえるのは、その支出をできるだけうまく管理していきたいということです。そのためにはいくつかのちょっとしたコツがあります。■1.新たに生じる可能性のある「少し先の費用」を予測し準備するたとえば、子どもが大きくなれば、もっと広い部屋が必要になります。子育てのために仕事を辞めるとすると、家計の収入が減ります。反対に仕事をしながら育児をしている場合でも、託児所などの預け先を考えなくてはならない場合も出てきます。これらはいずれも「新たな出費」につながるもの。全部を予測するのは難しいかもしれませんが、できるものから予測して、その「新たな出費」の確保のために不必要な出費は抑えるといったことを日常的に心がけてみましょう。■2.突然の出費に備えた資金作りをできれば、突然の出費に備えて、3ヶ月~6ヶ月分の生活費を蓄えておきたいですね。なかなか大変ではありますが、毎月の生活費の中から少しずつ蓄えていく工夫をしましょう。たとえば毎月一定額の自動積み立てから始めてみては? 非常用資金口座として、毎月一定額、現金や換金性の高い運用商品を積み立てるといった方法です。 ■3.家を持つ場合は慎重に家を持つ、というのは一般的な家庭にとって最も大きな出費のひとつでで、とてもエキサイティングなイベントですが、あまり過剰な出費をすることは抑えましょう。家族で所有している不動産が家計の収入に見合っているか、年間の収入から無理なく負担できる範囲かどうか確認しながら進めましょう。 また、不動産を持つと、自動的にそれに伴う支出(税金、公共料金、修繕費用など)が多くなります。大きな出費の際には、とかく付随するコストを忘れがちになりますが、それも念頭において計画を立てましょう。■4.保険に入り、家族を守ろう最近若年層では生命保険に入らない方が増えていると聞きます。でも、「あなたの収入に頼っている誰か」ができたら、生命保険に加入することも、家族を守れる有効な手段となるでしょう。若ければ若いほど、健康であればあるほど、掛け金の負担は少なくなります。また、意外と知られていないのが、「所得補償保険」です。企業に勤めるサラリーマンや自営業者等、働いて収入を得ている方が、病気やけがで働けなくなった場合に収入の減少を補てんするための保険で、「入院や手術といった支出に備える医療保険ではカバーしきれない収入減に備える」という位置づけになります。子どもや家族を守るという観点からは役に立つ保険のひとつです。ただし、会社に勤めている人は、社会保障制度の一環で会社から一定の補償が得られる場合があります。まずは自分ないし配偶者が、仕事ができなくなった時にどのくらい保障が得られるのかを整理しておくといいでしょう。■5.子どもの大学入学に向けて、今からコツコツ資金作りを子どもが大学を受験する18歳に向けて、できるだけ早い時期から必要資金を積み立てはじめましょう。そのために活用したいのが2016年4月からスタートした「 ジュニアNISA(未成年者少額投資非課税制度) 」です。子どもが18歳になるまで毎年上限80万円まで非課税で投資でき、投資した結果の収益は5年間非課税です。18歳までは引き出しに制限がつきますので、まさに家庭で子どもの大学資金にむけて税優遇をうけながらお金を作っていくのに適した制度です。子どもを授かったとき、それにともなう費用のことを真っ先に考える必要はありません。でも、親が将来について考え計画することは、子ども選択肢や可能性を広げることのできるとても大きなプレゼントのひとつです。子どもにぜひ素敵なギフトを差し上げてください。
2016年07月05日小中学校での教育内容が、いわゆる“ゆとり教育”として行われたのが2002〜2010年度。この教育を受けた世代を広く“ゆとり世代”と呼びますが、いろいろな面で批判の対象とされることが多いのはみなさんもご存知の通りです。学力だけにとどまらず、「ゆとりだから……」という言葉で人間性まで否定されかねないこの問題。今回はパピマミ読者の皆さんに「ゆとり教育で問題だったと思うこと」 についてアンケートを実施しましたので、その結果を発表したいと思います。同時に行った『ゆとり教育で評価できたところは?』というアンケートでは、「デメリットしかなかった」という回答が半数近くを占めたようですが、いったい何が問題と感じられているのでしょうか。●ゆとり教育で問題だったと思うことは?・1位:学力の低下……23%(23人)・2位:競争意識の低下……19%(19人)・3位:コミュニケーション能力の低下……16%(16人)・4位:とくに問題はなかったと思う……13%(13人)・5位:自主性の低下……11%(11人)・同率6位:精神年齢の低下……10%(10人)・同率6位:協調性の低下……10%(10人)※有効回答者数:102人/集計期間:2016年6月20日〜2016年6月21日(パピマミ調べ)●「学力の低下」がトップという結果に『ゆとり教育中に行われた学習調査では、日本の順位が下がってましたよね。勉強なんてやったぶんだけ伸びるんだから、学習時間が減ればそういう結果になるのは当然のことでしょう』(40代パパ)『思考力を鍛えるための学習を増やすといっても、それらしい成果があったとは思えませんね。大学受験なんかも結局は暗記勝負じゃないですか。遠回りしただけのように思えます』(30代ママ)最も問題だったと感じられているのは、やはり学習面。OECDが行っている生徒の学習到達度調査では、ゆとり教育中の日本の点数低下が顕著となり、教育の見直しに着手するきっかけともなりました。知識を暗記する詰め込み型の教育から脱却するためのゆとり教育で、“総合的な学習”などの思考力を付けるための教育が推進されたものの、目に見える結果が出たとは言いづらい でしょう。脱ゆとり教育を果たした現在の教科書は、当時より4割ほど分厚くなっていると言われています。●次いで「競争意識の低下」がランクイン『運動会の徒競走で、手をつないでゴールすることがあるなんて本当なんですかね?いくらみんな平等にって言ったって、さすがにそれはやりすぎだと思いますよ』(40代パパ)『何でもかんでも優劣をつければいいってもんじゃないけど、競い合うことを良しとしない環境では、育たなくなるものもあるのかもしれませんね』(20代ママ)実際にゆとり教育を受けた20代の人たちからも、競争意識の低下を招いたことに対する批判が聞かれました。人と競い合うからこそ生まれる、「悔しい!」や「勝ちたい!」という強い気持ちは、ゆとり教育の中では育ちにくいと言えるかもしれません。さらに、競争意識がないことから「覇気がない」と思われる ことも多いようですが、決して不真面目というわけではなく、自分のやるべきことを黙々とこなすことができる特徴を持ちます。●コミュニケーション能力にまで影響『話題が合わないっていうだけじゃなく、人と交流することを避けているような印象があります。四六時中スマホを見て、人と会話する楽しさを知らないんじゃないかと思いますね』(40代ママ)『ゆとりってのは、勉強だけじゃなくて会話もできなくなっちゃったのかね。毎年新入社員が入ってくるけど、声は小さいし何言ってるのかわからない。会社の飲み会を断るやつなんて見たのは、最近になってからだよ』(50代パパ)新入社員と上司が噛み合わない“ゆとりエピソード”を聞くことは、珍しいものではなくなりました。プロセスを重視する教育を受けてきたことから、頑張ったことよりも結果が求められる仕事の場 では認められづらいこともあるようです。この他、怒られ慣れていなかったり、積極性に乏しかったりすることで、対人関係が苦手だと感じさせてしまうこともあります。仕事よりもプライベートを優先させ、会社の人間とは距離を保とう とするのもゆとり世代の特徴と言えます。----------いかがでしたか?実際に、ゆとり世代と言われる人たちの上の世代からすると、信じられないような価値観を持った若者に遭遇することもあるかもしれません。しかし、それは柔軟な思考によって生まれた新たな考え方というだけで、批判されることなのかは疑問でもあります。お互いの違いを認め合い、それぞれの良さを高め合っていくような関係を築くことが最適と言えるのではないでしょうか。【参考リンク】・【アンケート結果(1位〜6位)】ゆとり教育で問題だったと思うことは?()●文/パピマミ編集部
2016年06月26日こんにちは、ライターの渦マキです。近年、耳にするようになったフィンランドの教育“フィンランド・メソッド” 。どのような内容なのか、そして日本の教育現場においてフィンランドを見習うことはできるのかを考えてみたいと思います。●2000年に入って注目されはじめたフィンランドの教育2000年に入って、『OECD(経済協力開発機構)』の学習到達度調査『PISA』でフィンランドが上位に入ったことを機に、“フィンランド・メソッド”と呼ばれるようになり、フィンランドは教育先進国 として注目されるようになりました。しかしながら、実際のところフィンランドにおいては、“フィンランド・メソッド”という教育法は存在しません。『PISA』の結果に衝撃を受けた教育関係者たちがそのように呼び始めただけのようです。●フィンランド教育で注目すべき点●(1)国をあげての教育制度の改革「今、不況の中で一番投資が必要なものは子どもの教育である」という意見の教育大臣指揮のもと、教育改革が始められました。そこには企業への投資よりも、これから成長して行く子どもたちへの投資が最も有効だ という理念があります。授業料が小学校から大学まで無料だそうです。●(2)学校の順位付けがない(学校間のレベルの差がない)フィンランドの基礎学校は、6年間の初等教育と3年間の中等教育の9年一貫制 。卒業後は全員が進学資格をもっています。卒業後は、入学試験などは行わずに後期中等教育(高校か職業専門校)に進むことができます。基礎学校での評価で学校が決められます。また、学校に格差がない ので、子どもたちは大抵は地元の学校に通います。さらに、地域の格差ができにくい環境作りがされています。成績が本意ではなかった場合、10年生として無料で教育を受けることができます。●(3)教師の質が高い日本のように大学の教育学部を卒業し、教育職員検定に合格した者が教師になれるといったものではありません。大学で専門教科を学び、その後教師用のトレーニングを受け、特定の修士号を取得しなければ教師にはなれません。教師になったら、教材や授業のカリキュラムを独自に作るということも全て任され、教科書も教師が選ぶという徹底ぶりです。教師への全幅の信頼がなければ、こうした権利は与えられないのではないでしょうか。●(4)学習に遅れが生じる子どもは授業の前後で補習を行う教え合ったり、話し合ったりすることで子どもたちに協調性を育ませる。クラスの学習についていけない子どもに関しては、授業が始まる前後に補習で補います。教師の采配でフレキシブルにクラスを能力によってグループ分けして授業をすすめていきます。たとえば読み書きが苦手な子どもたちを教師だけではなく、それを得意とする子どもたちにも協力してもらって同じレベルに伸ばしていきます。クラスも少人数制です。子どもたちの協調性も培います。●日本でフィンランド式教育法は有効か日本でフィンランドの教育体制を見習い、同じように変えて行くことはできるのでしょうか?フィンランドの教育では、学習は大切なもの。しかし、その前に人間としての成長が最も大切なことだと社会全体が認識しています。それには子どもに十分な“遊び時間” を与えることが重要だと考えられています。日本における学歴社会では、学校での勉強時間の他にも塾などで子どもの自由時間は減って行くことになります。「いい大学を出て、いい会社に入社する」といった学歴信仰が子どもにとって本当に幸せなのかをよく考え直してみる時期なのかもしれません。現在の日本の社会を考えてみると、フィンランドのような教育体制を目指すことは今は難しいかもしれませんね。日本も国をあげて子どもの教育に投資していかなければ、将来国家全体に関わってくるという認識が求められます。【参考文献】・『フィンランドの教育力ーなぜ、PISAで学力世界一になったのか』リッカ・パッカラ(著)●ライター/渦マキ(フリーライター)
2016年06月16日音楽教育が、子供の情緒や感受性、社会性や知能の発達にとても良い影響を及ぼすことは、すでに広く知られている事実です。また、子供たちが音楽を集中して聞くことで、言語を聞き取る能力もアップし、語彙力や語学力がつきやすくなるとも言われており、昨今ますます幼児のための音楽教室の人気があがっているようです。「音楽教室に通わせたいけれど、経済的な事情や、時間的な問題で難しい」というご家庭は、ぜひ家庭で音楽教育をしてみてはいかがでしょうか。今回は、家庭でもできる音楽教育についてご紹介したいと思います。つけっぱなしのテレビを消して、良い音楽を聞かせよう音楽教育というと楽譜を読んだり、楽器を弾いたりすることを想像しますが、 幼児期の子供にはまだまだ難しいもの。さらに楽器を演奏するにも、手が小さすぎますよね。ですから、乳幼児期はよい音楽をたくさん聞かせて、「耳つくり」をしてあげることが最も重要な音楽教育なのです。普段、リビングで子供と過ごすときなど、テレビをつけっぱなしにしているママも多いかもしれませんが、これからはテレビの代わりに良い音楽を流してみませんか。では、どんな音楽が子供にとって「良い音楽」なのでしょうか。クラシック音楽やジャズ・ポピュラー・日本の伝統音楽・童謡など、音楽といってもさまざまなジャンルがあります。もちろん、どのジャンルにもすばらしい音楽は存在していますが、子供におすすめなのが、それぞれの国の歴史とともに、長く生き続けてきたような音楽です。いくら流行しているとしても、機械的な音楽では、子供の想像力や情緒を育てることは難しいのです。手始めに、ママやパパが小さいころから聞いていた日本の昔ながらの童謡や、モーツアルトのクラシックなどの歴史ある音楽を選んで、部屋でゆっくりするときや、食事中のBGMとして流してみませんか?日常生活や遊びの中に音楽に取り入れる音楽教室ではなく、家庭で音楽教育をするメリットは、遊びや生活の一部として自然に音楽に親しめる点ではないでしょうか。子供が遊んでいるときに音楽を流してあげていると、無意識に子供の心に音楽が刻まれていきます。他にも食事中、寝かしつけの際、朝起きるときなど、その状況に相応しい音楽を選んで、自然な形で生活に取り入れていきましょう。また、子供が元気のないとき、イライラしているときは、まずは静かな音楽を流し、気持ちを落ち着けてから、活発な音楽を流すようにすると、子供たちの気持ちが明るくなったり いらだちをやわらげたりする効果があるとも言われています。このように、子供の気分を変えたり、気を紛らわせたりする手段として音楽を使ってみても良いでしょう。家族で一緒に音楽を楽しもう!子供の情緒や知能の発達に役に立つからと、一方的に子供に音楽環境を与えるだけでは、家庭での音楽教育は物足りないものになってしまいます。大切なのは、ママやパパの心にも、音楽を楽しむ余裕を持ってもらうことなのです。親子一緒に、童謡を歌ったり、音楽を聞きながらリズムを取ったりして、「音楽は楽しいものだ!」と子供が思えるようにしてあげましょう。ママやパパがピアノなどの楽器が弾けるのであれば、童謡やクラシックを演奏して子供に聴かせてあげることができますが、楽器が苦手だったとしてもハーモニカや鈴など、かんたんに演奏できる楽器を用いて、家族で歌いながら合奏するのもおすすめです。また「とんとんとんとんひげじいさん」や「いとまきまき」など、子供たちが大好きな手遊び歌を一緒に歌ったり、音楽に合わせて飛んだり跳ねたりすることも、立派な音楽教育です。このように、家族で音楽に親しみ、楽しんでいるという環境こそが、子供の音楽的感受性を育ててくれるのです。いかがでしたか?音楽が子供の心や脳に良い影響を及ぼすからといって、一方的に楽器を与えたり、子供が嫌がる音楽を聞かせようとしたりするなど、やみくもに「音楽」を押しつけることはやめましょう。子供たちが音楽に親しみを感じ、楽しめるようになってこそ、音楽が子供に良い影響を与えてくれるのです。まずは、親子で音楽を楽しみながら、子供が音楽に興味が持てるような環境づくりから始めてみましょう!
2016年06月08日ジメジメした梅雨の季節。どんよりとした日が続いて洗濯物は乾かないし、気分も落ち込み気味。でも一番困るのは、天気に関係なく元気いっぱいな子どもたちとどうやって過ごしたらいいのか、ということではないでしょうか。しかし、雨の日は子どもを教育するチャンス。室内でも室外でも、できることがたくさんあります。いくつかその例をご紹介しましょう。季節の変化を教えてあげる衣替えまず一つ目に子どもとやりたいこと、それは衣替えです。これまで着ていた長袖をたたんで、「また寒くなったら長袖を着ようね」と伝えましょう。また、衣替えは季節を教えてあげるタイミングにぴったり。「寒い季節はな~んだ?」と質問したり、「もうすぐ夏がくるから半袖を出そうね、ズボンは半ズボン!」「これを着ていっぱいお外で遊ぼうね」と季節が変わることに対する好奇心をくすぐってあげましょう。子どもがまだ小さくて洋服を畳むことができなくても、「長袖はこっち、半袖はこっち」と仕分けるだけならば1~2歳児からでもできます。ちなみに洗濯物も「ママが干すから、○○ちゃんはパタパタしてね」なんて言って、洋服をパタパタと広げる行為を子どもにお願いすると、「できたよ、ママ干して!」なんて喜んで洋服を渡してくれるはず。大人にしかできないと思われがちな家事ですが、やり方によってはママと一緒に過ごす遊びの一つに変わります。図鑑を見て本を読む楽しさを教える夏にはたくさんの草花が芽を出します。中には摘み菜といって食べられる草も。インターネットでなんでも調べられる時代ですが、ここは図鑑を用意してあげるのがポイントです。写真と本物を見比べてみる楽しさや次の季節がやって来る待ち遠しい気持ちを大切にし、晴れた日は実際に植物を見に行きましょう。図鑑で知った植物を見た時の喜びは「もっといろいろなことを知りたい」という子どもの前向きな心を育てます。着脱マスターになるための練習以前、「 1歳からスタートできる! 子どもが洋服を自分で着れるようにする方法 」でも紹介しましたが、梅雨の間にお着替えをマスターしてしまいましょう。まずはズボンから挑戦。月齢が低ければ低いほど大人のやることをよく見ていて「いつかやってやろう」という気持ちでいっぱいです。ただし、1つだけ大切なことがあります、それは楽しくやること。梅雨の時期はお部屋にこもりがちでついイライラしてしまいますが、それは大人も子どもも一緒。「お着替えできるようになったら、お外遊びももっと楽しいよ!」なんて言葉掛けを忘れずに。五感を刺激する雨のお散歩最後に、一番のおすすめはこれ。子どもは「雨が降ってるから、お気に入りのレインコートとレインブーツが着れる!」と喜ぶもの。雨が体にあたる感覚や濡れた地面を歩くことはとても刺激的で、五感をはぐぐむ大きなきっかけになります。もちろん、ママはちょっぴり大変かもしれませんが、子どもにとっては、雨の日のお出かけや誰もいない公園でたっぷり遊ぶことってとっても楽しいのですよ。いかがでしたか? 雨が降っているから何もできない、と考えるのではなく、雨の日にしかできないことを考えて子どもと向きあえば、できることはたくさんあります。みなさんも楽しんで雨の日を過ごしてくださいね。
2016年06月06日子どものしつけや教育方針、習いごとに至るまで、夫婦間で意見が食いちがうことは多々あるはず。本当はケンカなんてしたくないのに、子どものことになるとついついヒートアップ、なんてことも。そこで今回は、エキサイトお悩み相談室の 宇野夏騎(うのなつき)先生 に「夫婦間における子どものしつけや教育方針のちがい」について聞いてみました。Q:子どもの教育方針、夫と意見が異なった場合にとる最善の方法は?もともと血のつながりのない、一番近い関係として結ばれた二人。生いたちや教育方針のちがう環境で育ったのですから、子どもの教育方針が異なるのも当たり前なのかもしれません。夫婦間での教育方法の差を埋めていくには、日ごろから二人で話しあうことが絶対的に必要です。子どもの将来のことだけを考えて話しあうようにしましょう。ご自分のエゴや相手への不満な点を子どもの教育方針とすることなく、子どもへの夢や適正を見極め、“子どものためを考えた将来に向けての教育方針”を話しあうことをおすすめします。そして、時折子どもにも「パパの行動についてどう思う?」と聞いてみましょう。子どもの視点で夫がどのように見られているのか、把握することも大切な要素です。また、日ごろのできごとや子どもの行動も夫に伝えるようにしましょう。とても大変なことですが、ママという存在は、夫と子どもの両方をコントロールする重要な役割を担っているのです。Q:夫のしつけが『甘い』と感じたときの対処法は?子どもと日常の接点が少ない夫の場合、少ない時間のなかで少しでも関係性を築きたいという想いから“甘えさせる”という行動を起こしがちです。度が過ぎない程度であれば、そのまま黙って観察していていいでしょう。ママの許容範囲を超える“甘やかし”をしている場合は、子どもの目に触れないところで夫にその旨を伝えてください。「あなたの気持ちはわかるけど、子どものために良くないよ」という言葉を添えてあげると、現状を理解してくれるでしょう。Q:逆に、夫のしつけが『キツイ』と感じたときの対処法は?日ごろ子どもたちとの接点が少ない夫は、現在の事実と結果だけで判断してしまう傾向があります。思い通りにならない子どもの行動や学校での成績など、腹立たしく思うこともあるはずです。ママから見て「キツイなぁ」と感じたときは、子どもの前で擁護するのではなく、あとで話をするようにしましょう。ママは代弁者としての立場で「子どもが怖がっているよ。あなたが逆の立場で言われたら嫌でしょう? あなたの気持ちはよくわかるのよ。あの子の良いところをほめながら、悪いところや改善して欲しいところは質問するようにして、自分から気づかせるように話してみて」と、伝えてみましょう。何より大切なことは、夫の気持も理解したうえで、子どもにとって伸びる怒り方をすすめてみることです。Q:子どもが原因の夫婦ゲンカを避けるには? どんな夫婦喧嘩も同じですが、お互いの意見や希望、不平不満を最後まで“聞く=相手の気持ちを受けとめる”という姿勢で臨むことが大切です。横槍や意見、文句をグッと我慢して話を“聞く”という姿勢で臨みながら、お互いの希望や意見をメモすることも効果があると思います。それぞれの意見や希望を書きとめたメモを二人で見直して、同じ意見や希望、子どもの適正や将来について共通点を理解することで、お互いの気持ちを理解するようにしましょう。また、ほかの家の夫の教育方法がどうなのかを知ってもらうために、仲の良いママたちに集まってもらい、夫同士がコミュケーションをとれる会を企画するのも効果的です。ママも“ひとりのすてきな女性”!どんな環境でも、子どもと過ごす時間が一番長いママの立場や役割は大変大きいと思います。子育てに関する細かい話や悩みも、仕事で帰りの遅い夫へは状況報告しかできず、ママが感じるストレスは想像以上に大きいものです。ましてや男女均等雇用法のなか、ママも仕事を抱えながら育児や教育の大半まで考えなければなりません。家族のなかで、じつはママが一番の大黒柱なのかもしれません。少ない時間のなかでも、ママ自身の時間を持つこと、気持ちを共有できる友人や知人に話を聞いてもらうことで「本では学べない子育ての経験ができる」と思います。カルチャースクールに通ったり、自分の時間を有効に使ったりすることで、ママであるとともに、ひとりのすてきな女性として意識して過ごしてみましょう。夫や子どもからも、輝いているすてきなママに見られるはずです。意識すれば、いつまでも魅力的でいられるのは女性の持っている魔法のひとつ。いつまでも家族にとって、大きな役割を持っているすてきなママでいてくださいね。たくさんの役割を持つ「ママ」という存在。子どもと夫の間で大きなストレスを抱えながらも、家族全員の幸せを願い、守る、まさに女神そのものですね。たくさんの顔を持つママだからこそ、小さな悩みもひとりで抱えこまず、まずは相談してみてください。●取材協力:エキサイトお悩み相談室 宇野夏騎(うのなつき)先生
2016年06月02日今は小さな子どもたちも、いつかは大人になり、社会へ出て行かなくてはなりません。しかし、子どもを取り巻く環境は大きく変化し、社会的・職業的な自立のためには、必要な能力・態度を育てる「キャリア教育」が必要ではないか…という考えが広まっています。この「キャリア教育」とは、一体どういうものなのでしょうか?■キャリア教育とは?文部科学省・中央教育審議会答申において、キャリア教育は以下のように定義されています。「一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して、キャリア発達を促す教育」この定義だけを見るとなにやら難しそうですが、子どもたちが将来社会に出て、しっかり働いて、自立してやっていけるように、子どものうちから「仕事をすること」「仕事に必要な能力」を学ばせようという取り組みが「キャリア教育」だと考えて良いでしょう。■キャリア教育はなぜ必要?家庭内には便利な製品がたくさんあり、地域のつながりも希薄になった現代社会において、子どもたちが「仕事」というものに触れる機会が減ってきました。また、情報化社会となり、組織や、そこで働く大人たちが起こす不祥事などの情報は、昔よりもずっと多く子どもたちの耳に入るようになっています。こういった状況下では、子どもたちの仕事に対するあこがれが育ちにくく、働くことに対する意欲の低下が危惧されるということで、今「キャリア教育」が必要だと考えられるようになりました。 ■具体的な取り組み・活動は?文部科学省ではキャリア教育の指針を定め、企業と学校が連携して専門分野に特化した授業を展開するなど、幼児期教育から高等教育に至るまでの体系的なキャリア教育推進に取り組んでいます。また、多くの企業やNPO法人などが、学校と連携しながら子どもたちのキャリア教育に関わり、さまざまなキャリア教育のためのプログラムを提案しています。自治体によっては「家庭でのキャリア教育」のためのパンフレットなどを作成し、保護者に配布しているところも。現在、学校が主なキャリア教育の場となっていますが、その土台となるのはやはり各家庭です。両親が積極的に仕事の話を子どもに聞かせるなど、ちょっとした工夫で家庭をキャリア教育の場にすることも可能。また、お手伝いをしてもらうときに、たとえば掃除なら「清掃会社の仕事」について話すというように、仕事につながる会話を日常に取り入れるのもキャリア教育だと言えるでしょう。子どものうちから具体的に将来について考えさせることは難しいですが、将来の選択肢を広げ、学びたい・働きたいという意欲を育てるために、「キャリア教育」について家庭でもしっかりと考え、実践できると良いですね。
2016年05月19日こんにちは。教育コンサルタントの佐々木です。子どもを賢くしたい、頭のいい子に育ってほしい、勉強ができるようになってほしい……子どもがいる親御さんなら誰しもそう願っているのではないでしょうか。そこで、脳科学の見地から、簡単にできる子どもを賢くするコツをご紹介いたします。●(1)適度な運動頭を良くするためには、脳をよく動く状態にすること、つまり脳に血が回ること が重要です。脳に血を回すためには、適度に運動をすることが大切です。集中力が落ちたと感じたらウォーキングをしたり、片付けなど単純作業をして血流を良くしましょう。ちなみに、食後に眠くなるのは胃に血液が流れるため脳に血が回らないためです。●(2)緊張感を持たせるストレスになる程の強い緊張感はパフォーマンスを下げてしまうものですが、適度な緊張感は脳を活性化します 。人が見ているところでは下手なことができないので、一生懸命やろうとするでしょう。あるいは、「絶対に○日までに終わらせる!」という緊張感は脳のパフォーマンスを上げます。たとえば、締切の日や補習の日程に楽しい予定を入れてしまえば、絶対に落とすわけにはいかないので、必死で勉強に取り組むでしょう。●(3)締切や時間制限を設ける時間設定を必ず設けましょう。「何時間でもいいよ」と言われると、脳はだらけてしまいます。宿題をするにしても、今日中に終わればいい、いつでもいいとしてしまうのではなく、時間を決めて取り組みましょう。30分かかりそうなものであれば20分にセットするなど、かかりそうな時間より少し短くする ことで、緊張感を演出できます。キッチンタイマーや、スマートフォンのタイマー機能を使って、時間内に必ず終わらせる習慣を作りましょう。●(4)ライバルを設定する人と競い合うこと は脳の回転数を上げることに非常に役立ちます。負けたくない気持ちから、モチベーションアップも期待できます。例え難しいことだとしても、ライバルがいれば、それをできるように頑張れるものです。●(5)子どもに教えてもらう人に教えることには緊張感が伴い、脳のあらゆる場所を使って考えたり説明したりするため、脳が活性化します。受け身な講義での理解度は5%であるのに対し、人に教えることの理解度は90% と言われています。子どもを賢くしたいならこれを利用しない手はありません。お子さんに、学校で起きたことや学校であったことを説明してもらうことを習慣にすれば、脳が活性化し頭が良くなるでしょう。----------脳を活性化し回転をよくするためには、脳の血流を良くしながら、常に緊張感を持って取り組むことが大切です。自宅で実践できることがほとんどですので、ぜひやってみてくださいね。【参考文献】・『覚えない記憶術』樺沢紫苑・著●ライター/佐々木恵(教育コンサルタント)
2016年04月24日あなたのお子さんは「お金」について正しく理解していますか。それはパパやママ次第です。 金融教育が普及している英国では「子どもが7歳のときまでに醸成された金銭感覚は一生涯続く」とも言われています。 とは言え、「具体的に何をしたらいいのかイメージがわかない」という方も多いのでは? でも多くのご家庭で、子どもに「お小遣い」や「お年玉」はあげているはず。それを用いて、お子さんの年齢ごとに、段階を追って金融教育をすると効果的ですよ。■3歳から6歳 ~結果を目に見える形で示しましょう~幼稚園児にお金についての教育なんて意味がないと思うかもしれません。たしかに、文字通りの金融教育はまだ必要ないですし、理解するのも難しいでしょう。しかし、ママが「お金」にまつわる話を子どもにすればするほど、子どもは自然に吸収してゆくものです。そのとき気をつけたいのは、この年齢の子どもはまだ「我慢」ができないということです。そのため「お金を貯める」ということを、なるべく目に見える具体的な形で子どもに示してあげることが大切です。子どもは成果が目に見えると、目的を理解します。おもちゃを買う、お菓子を買うといった小さな目的を与えて、少額でも子どもが自由にできるお小遣いやお年玉を与え、その目的に向かって貯めてゆくよう促してみてください。お金を貯める貯金箱はなるべく透明にして、増えてゆくのが目にみえる形にしてあげてください。■7歳から10歳 ~“トライ”アンド“エラー”を繰り返しましょう~この年齢になると、子どもは硬貨や紙幣の価値もだんだんわかり始め、お金で何を買うことができるのかもわかってきます。そこで、この年齢では1歩進んで、“トライ”アンド“エラー”を繰り返し、経験を積ませるのが効果的です。 まずはお金を使う目的を複数与えてみましょう。たとえば1つは日常の買い物、もう1つは高額商品、3つ目はチャリティー、といったように。この年代もまだ「目に見える」ことは重要ですから、それぞれの目的のためにそれぞれ透明な貯金箱を用意してあげてください。そして、3つの異なる目的のためにどのようにお金を扱えばいいか、ママから助言をしてあげてください。2つ目に、買いたいものを買うためのお金が今ないとき、お金が貯まるまで「待つ」ことを学ばせるのも重要です。ママの買い物に子どもを連れていき、そこで「手元にお金がなくてママが欲しいものを買わない」姿を子どもにみせてください。子どもはママやパパがすることから学びます。ですから、ママ自身が「買いたいものがあってもお金が貯まるまでは我慢する」という姿勢を示すと、子どもはそれをメッセージとして受け取ります。最後に、子どもに「自分で選択させる」経験をさせましょう。お店に連れて行き、子どもが「今手元にあるお金だと買えないけど、次のお小遣いを貯めたら買える」モノと、それより安く「手持ちのお金で買えるけど本当に欲しい物ではない」という2つのモノをみつけてください。そのうえで、ママは子どもに「どちらでもいいよ」と選択権を与えてください。子どもは我慢してお金を貯めて本当に欲しい物を買うか、すぐ買える安いものを買うか、というトレードオフを学んでいきます。さまざまな“トライ”をしていくなかで、ときには子どもが選択を失敗したと感じる“エラー”もあるでしょう。その経験が、将来より大きな選択をしていく際の備えになるはずです。■11歳から14歳 ~お金にはいろいろな「目的」があることを教えましょう~このくらいの年代の子どもには、お小遣いという枠ではなく「貯蓄」に目を向けさせるとよいでしょう。貯蓄にはさまざまな目的があることを教えてあげてください。「大学の入学金を貯めるための長期資金」「緊急時に備えて準備しておくお金」「日常的に好きなものを買うためのお金」などなど。ここまでくると、大人の資産運用の考え方に近づいてきます。このコラムの読者には小さい子どもをもつママも多いと思います。子どもが正しいお金の感覚を身につけられるよう、年代に応じた金融教育を考えていくことで、ママ自身もあらためてお金との付き合い方を考えるきっかけになるのでは。ぜひ実践してみてください!
2016年04月22日2002年にドイツのチュービンゲン大学ではじまった「子ども大学」は、子どもたちが大学に登校し、日ごろから疑問に思っているテーマについて、大学教授による授業を受けるというもの。現在、ドイツを中心に、欧州各国で開校されています。そして近年、日本でも「子ども大学」に取りくむ大学や企業、地方自治体が増えてきました。子どもたちの新たな学びの場ともいえる「子ども大学」について紹介します。■「子ども大学」ってどんなもの?「子ども大学」の大きな特徴は、子どもたちの「なぜ?」に対して、その分野の専門家がわかりやすく答えてくれるという点。講義を受けられるのはもちろん、子どもたちが体験をしたり、自分で考えたりしながら学べる学校もあります。日本ではNPO法人「子ども大学かわごえ」が2009年にはじめて「子ども大学」として授業を行いました。現在は、日本各地に「子ども大学」の取りくみが広がっています。大学が設けている「子ども大学」から、企業・地方自治体が大学と連携して開催しているもの、NPO法人が運営するものなど、その形態はさまざま。内容にもそれぞれ異なる特徴があります。日本でもどんどん広がっている「子ども大学」の取りくみには、どのようなものがあるのでしょうか? 実際に開催されている「子ども大学」を紹介します。■「子ども大学かわごえ」(NPO法人 子ども大学かわごえ)地元大学の教員と連携し、子どもたちの素朴な疑問について、大学レベルの授業体験を提供。純粋科学的な疑問を追求する「はてな学」、キャリア教育の「生き方学」、郷土を知って地域に貢献する「ふるさと学」という3つの教育プログラムが柱となっています。対象学年は小学4、5、6年生です。■「子ども大学水戸」(特定非営利活動法人 子ども大学水戸)身のまわりで起こる「自然現象」や「社会現象」についての素朴な疑問を題材に、大学教授や地域のプロフェッショナルなど、その道の専門家による講義やワークショップを体験できます。対象学年は小学3年生から中学2年生まで。キャンパスとなるのは地元の高校や大学、専門施設で、年5~6回の授業が行われます。■「こども芸術大学」(京都造形芸術大学)3歳から小学校入学前までの子どもと親を対象とした、新しいタイプの通学型教育機関(許可を受けた幼稚園とは異なる)として、京都造形芸術大学が運営。「自然と芸術」を通じて「感じる力」「工夫する力」「伝える力」を育むための教育を行っています。このように、さまざまな教育方針、カリキュラムを持つ「子ども大学」が、ほかにも多数開催されています。子どもたちの興味の幅は広く、「なぜ?」のなかには私たち大人が答えに詰まってしまうものも。そんな疑問に専門家がわかりやすく答えてくれる「子ども大学」は、子どもたちはもちろん、親にとっても貴重な「学びの場」となりそうです。
2016年04月19日入園・進級おめでとうございます!幼稚園の醍醐味(だいごみ)は何といっても「遊び」。そこには成長のための「学び」が秘められています。ママたちから寄せられた、遊びに関する心配事にお答えしながら、子どもたちがどんな学びをしているのか見ていきましょう。年少ママの心配事Q:お迎えに行くといつも一人で遊んでいます。友達ができないのかと心配です。A:不安解消のための大切な過程。一人遊びも大事な時間です。ママたちには、「せっかく幼稚園に入ったんだから、早くお友達と遊んでほしい」という思いがあるかもしれません。でも、入園したての年少児は、ワクワクの一方で不安がいっぱい。自分の好きな遊びに打ち込むことで安心感を得ようとしています。一人でとことん没頭して遊ぶこと、遊びに夢中になることはとても大切です。自分の思いや好奇心が満たされる経験は、子どもたちの興味をいろいろな方向へと広げていくからです。園での生活に慣れてくると、興味を持った子から声を掛けられたり、「みんなで遊ぶのも楽しいかも」と気が付いていきますから、もう少し待ってみてください。一人で寂しそうにしていたり、他の子と遊びたいのにうまくいかなかったりしていたら、保育者がタイミングをよく見て援助していきます。Q:お絵描きなど、室内で遊ぶことが多いみたい。外でも遊んでほしいのですが…。A:自分が「やりたい」と思ったことに熱中する時間が学びのチャンスです。他にしたいことがなくてお絵描きばかりしているのは問題ですが、子どもが自分から進んでお絵描きに打ち込んでいるなら、それは素晴らしいことです。ママたちからすると「絵ばっかり描かずに他のこともしてほしい」と思うかもしれませんが、子どもは一つの遊びに継続して打ち込むことで、「次はこんな色を使ってみよう」と発想を膨らませたり、「お店屋さんごっこの看板の絵を描こう」と他の遊びにつなげたり、たくさん学びのチャンスを得ています。これらは、自分から「やりたい」と思っているからこその学びです。保育者は、他にしたいことが見つからないなら遊びの提案をしたり、得意なものに没頭しているなら、さらに深められるように環境をつくったり、その子に合わせた援助をしていきます。Q:お友達とけんかしたりおもちゃの取り合いをしたりしないか心配です。A:けんかは人間関係を学ぶ機会。親は「お互いさま」の気持ちを持ちましょう。子どもたちは時にぶつかり合うことで、自分と違う意見があることを知り、折り合いの付け方を学んでいきます。その中で、たたく・たたかれるの問題が出てくることもありますが、ママたちには、これも一つの学びの機会なんだと捉えて、「お互いさま」の気持ちを持ってください、とお願いしたいですね。もし、お子さんが「◯◯ちゃんにたたかれた」と言って帰ってきても、相手の親に問いただすのはトラブルの元になるので避けましょう。お子さんの気持ちはしっかりと受け止めて、詳しい事情は担任の先生から聞くようにしてくださいね。子どもたちの遊びには正解もゴールもない雨どいを使って遊び始めた子どもたち。水を運ぼうとしてこぼしたり、穴を掘る道具として使ったり、水を流したり…。子どもたちにとっては、その一つ一つが遊びであり、場面ごとに楽しさを見出しています。子どもたちの遊びには、正解もゴールもありません。保育者は、遊びが広がらず堂々巡りになっていると判断したときだけ助言しています。「見ているだけ」の子も学んでいる遊びの周りにいる子たちを見て、ママは「うちの子も遊びたそうなのに、先生は声を掛けてくれないのかしら?」と思ってしまいがちですが、実は見ている子どもたちは学びの最中。お友達の姿から遊び方を学んだり、楽しい雰囲気を感じたりしています。互いに意見を出し合い遊びを発展させていく複数の子どもたちが関わり合って、一つの作品を作り上げる経験もします。同じ作品に継続して取り組むことで、さまざまな意見が出て、「迷路を大きくしよう」「僕がガムテープ切るよ」というように、協同的に発展していきます。遊びの中には失敗や挫折の経験も園庭で「かき氷屋さん」を開いているところ。しかしなぜか1人もお客さんが来ず、結局閉店することに…。遊びには楽しい経験だけでなく、こうしたうまくいかない場面もたくさんあります。しかし彼らの遊びは、やがて色水遊びへと変化。かき氷のシロップで色水を使った経験を元に、遊びを発展させたのです。色を混ぜるとどう変わるか、夢中になって調べていました。年中ママの心配事Q:女の子のグループができていて違うお友達を仲間に入れません。A:悪気はなく、仲良しのお友達を独占したい気持ちの表れです。年中の秋ごろから、特に女の子はグループができてくることがあります。ママたちに分かってもらいたいのは、これは「いじめ」ではないということ。自分中心だった年少に比べ、お友達への興味や、大好きなお友達を取られたくないという独占欲が出てきているんです。これ自体は悪いことではなく、成長の表れです。一方、相手の気持ちを想像する力はこれから伸びてくるものです。保育者は「◯◯ちゃんは仲間に入れてもらえなくて悲しかったんじゃないかな?」と相手の気持ちを伝えたり、「2人だけでおままごとするより、大勢の方がいろんな役がいて楽しいんじゃない?」と声掛けしたりしていきますが、みんなで遊ぶ楽しさを家庭でも伝えていってほしいです。Q:勝ち負けにこだわる気持ちが強くかるたやトランプをやりたがりません。A:ルールのある遊びを通じて「負けても次がある」ことを学んでいきます。「負けて悔しい」という気持ちが芽生えたのは、心が成長している証拠です。無理強いして遊び自体が嫌いになってしまってはつまらないので、今は無理にやらせなくていいと思います。年中から年長にかけて、例えば鬼ごっこでも、ドロケイや色鬼などルールのある遊びを楽しむ中で、子どもは「負けても次がある」「みんなで同じルールを守って遊ぶって楽しい」ということを学んでいきます。その経験を積み重ねて、「他の遊びも同じかな?」と思えるようになれば、かるたやトランプにも、自分から「やりたい!」と気持ちが向かっていくはずです。年長児の姿から大きくなることへの憧れを感じる園庭でドッジボール。最初は保育者が教えながら、徐々に自分たちだけで楽しめるようになります。たまに年少児が交じり、ルールは分からなくとも楽しい雰囲気を感じています。(写真右)リリアン編み。いろいろな場面でとてもうまい年長組を見て、「年長さんになったらやりたい!」と思えるのも大事な気持ちです。外からの刺激を受けて遊びが生まれるクリスマス会で保育者が披露したチアダンスに刺激を受け、「私たちも!」と、子どもたち自ら結成したダンスグループ。自分たちで音楽をかけて踊っています。これも楽しい遊び。年長ママの心配事Q:外で遊ぶ所がなく家で電子ゲームをする時間が長くなります。A:電子ゲームはコミュニケーションのない遊び。最長でも1日30分に。幼児期に大事なことの一つに、コミュニケーションを取り合い、工夫しながら遊ぶという経験があります。電子ゲームでは、そうした対話や工夫が生まれないので、できればやってほしくないというのが私の考えです。それが無理ならば、最長で1日30分とルールを決めましょう。お友達を家に呼んだときには、お友達にもそのルールを守らせます。そして、親自身もルールを守りましょう。どうしてもという場合は、子どもが寝てからに。できることなら、同じ室内遊びでも、トランプやボードゲームなど、リアルにコミュニケーションを取れる遊びを増やせるといいですね。Q:戦いごっこが本気モードに。力が強くなっているので心配です。A:戦いごっこで終わるのではなく発展性のある遊びへ広げていきましょう。いくら遊びが大事といっても、ただ遊んでいればいいというわけではありません。私は、遊びには「質の高い遊び」と「質の低い遊び」があると考えています。「質の高い遊び」とは、一つの遊びがいろいろな方向へ発展し、膨らんでいく遊びのこと。一方、「質の低い遊び」とは、子どもたち自身が遊び方をどう工夫すればいいか分からず、堂々巡りになってしまっている場合です。おそらく、たたき合う以外に遊びを膨らませられないから、けがを心配するほど過激になるのではないでしょうか。園ではそうなる前に保育者が、「武器を作ってみよう」「秘密基地はどこにする?」などとヒントを与え、遊びの質を高めていきます。ご家庭で声を掛けるときの参考にしてみてくださいね。得意を伸ばした子は互いを認められるようになる木登りが得意な子、工作が得意な子…、いろいろいます。遊びの中で得意なことを伸ばして仲間に認められるうれしさを実感した子は、自信が付くだけではありません。「◯◯ちゃんはお絵描きが得意だよね」というふうに、他の子のことも認められるようになっていきます。田澤先生から「遊びの大切さ」について「面白い」「楽しい」「うれしい」遊ぶことで育まれる感情は生きる上での根っこです遊びの中には、その子にとっての「学び」があります。「これって何だろう?」と面白がる気持ち、遊びを工夫して楽しむ気持ち、試行錯誤の末にうまくいったときのうれしさなどのたくさんの感情を感じ取ることが学びなのです。そしてそれが、その子の一生を支える根っこになります。こうした感情は、大人から「これをやりなさい」と遊びを押し付けられたり、「こうすればうまくいくのよ」と正解を教えられていては生まれないものです。失敗して、うまくいって、また失敗をして…という経験を繰り返す中で、子どもたちはそれぞれが考え、意見を出し合い、いろいろなことを感じながら成長していきます。園はまさに試行錯誤の機会を子どもたちに提供していく場だと私は考えています。ですからどの園でも、保育者は子どもたちが遊びに打ち込める環境はしっかり整えますが、遊び方にまでは細かく口を出さないようにしているはずです。ただし、遊ぶことがなくて困っているなど、サポートが必要な場合には援助しますし、遊びが広がり、さらに学びが深まるような環境の工夫もします。おうちの方には、プロとしての保育者の目を信じて、園での学びを見守ってほしいと思います。園での成長を楽しみにしていてください!お話を聞いたのは:田澤里喜先生 たざわ・さとき東一の江幼稚園(東京都江戸川区)園長。玉川大学教育学部准教授。副園長を経て2015年に園長に就任してからは、遊びの時間をいっそう増やすなど、園児たちが自分の好きな遊びに集中できる環境づくりを行っている。監修/西東桂子(あんふぁんサポーター) 写真協力/東一の江幼稚園
2016年04月13日楽天銀行は4月1日、「楽天銀行教育ローン」の提携大学として、新たに早稲田大学を追加した。○優遇金利で教育ローンが利用できる楽天銀行が提供する「楽天銀行教育ローン」は、提携大学に優遇金利を設定している。このたび、新たに早稲田大学が提携校となり、同大学に入学を予定している人または在学生が優遇金利の対象となる。なお、早稲田大学の関連校として、早稲田大学高等学院、早稲田大学本庄高等学院、早稲田大学高等学院中学部、早稲田大学芸術学校についても優遇金利を設定。提携大学は、東京理科大学、明治大学(在校生のみ)、日本大学芸術学部などがあり、早稲田大学で24校目となる。楽天銀行によると「提携大学の優遇金利の数値は開示していないが、提携大学以外の教育ローンの金利は、4月4日現在、固定で年3.900%、変動で年3.250%。提携校はこの数値よりは低くなる」とコメントしている。「楽天銀行教育ローン」の申し込みは、楽天銀行ホームページの申し込みフォームから入力する形式となっている。必要書類はスマートフォンのカメラで撮影し、「楽天銀行アプリ」で送付。申し込みから最短で翌営業日に融資する。
2016年04月04日妊娠6ヶ月はそろそろ胎動も感じられて、「子どもを育てるのに、いくら必要?」ということも気になり始める時期かもしれない。今月は、「子どもひとりにつき1,000万円」と言われる時代の教育費の相場について、「公立と私立ではどのくらい金額が違うのか?」を、データをもとに検証してみよう。 小学校でかかる費用小学校から私立を受験するケースは、少数派かもしれない。でも、せっかくだから、公立と私立のお金の差をチェックしておこう。中学校でかかる費用私立中学校に進学させると、1年あたりの費用は約130万円で、公立中学校に進学するケースの3倍弱の負担となる。高校でかかる費用私立高校に進学させると、1年あたりの費用は約100万円で、公立高校に進学するケースの2倍強の負担となる。おもな理由は、公立に比べて、「学校教育費」の負担が大きいことだ。大学でかかる費用大学となると、私立か公立かというほかに、理系か文系を選択するかによっても異なってくる。また、「下宿をさせて国立」と「自宅から通って私立」という比較もできる。私立大学と国立大学の授業料の差は近年縮まっている傾向がある。【教育費の相場について詳しい内容を知りたい人は、こちらもどうぞ】・ 今時の“お受験”最新常識5つ ・ データで検証。「私立」「公立」のお値段 (監修:ファイナンシャルプランナー 畠中雅子/文:楢戸ひかる)
2016年04月04日皆さんの親世代は、住宅ローンの額や年収といったお金にまつわる話題全般を、子どもと話すことはめったになかったと思います。でも、たとえ金融に詳しくない方でも2008年の金融危機、いわゆる「リーマンショック」は耳にしたことがあるでしょう。その経験から、今世界中で、子どもへの早い時期からの「金融教育」が注目されています。「うちの子は幼稚園児だからまだ早いわ」と思っていませんか? そうでもないかもしれませんよ。金融教育が進んでいる英国英国は、先進国の中ではもっとも積極的に国を挙げて金融教育を推進していると言えるかもしれません。1990年代に個人年金の販売がトラブルになり、その後始末のために政府として多額の出費をした苦い経験から、金融教育の普及を進めています。また、NPO(非営利団体)も積極的に金融教育の普及を政府に働きかけています。その結果、2014年9月から、一般的な教育カリキュラムの中の「数学」と「シチズンシップ教育(日本における「公民」でしょうか)」のなかに、「金融教育」が必須科目として組み込まれています。「数学」では、「債券の利回り」とは何かとか、商品の「単位」「価格」とは何か、といった授業があります。「シチズンシップ」では、たとえば11歳~14歳向けは金融の勉強の狙いとして、「生徒が自分のお金をうまく管理できるようにするとともに、将来必要になるお金を計画できるようにすること」と書かれています。さらに学習が進んで14歳~16歳になると、収入/支出、クレジット、借金、貯蓄、金融商品と金融サービスさらには税金がどのように使われているかということも勉強します。NPOで代表的なのはPersonal Finance Education Group、通称 “pfeg” と呼ばれる団体です。ホームページ(※1)で3歳から19歳までの子ども向け金融教育について幅広くサポートしています。3歳からというのはちょっとびっくりですよね。(※1) pfeg.org | Providing lesson plans and teaching resources on money management to help teachers of financial capability 企業やNPOが幅広く金融教育を支援する米国米国では、全米に共通する教育プログラムはありません。でもその一方で自主的に、企業や学校、各種NPOが積極的に取り組んでいます。企業の活動例としておもしろいところでは、アメフトやサッカーのゲーム形式(※2)でお金に関する質問にチャレンジするサイトを運営しています。また米国のフィデリティでは、子を持つ親に向けて、子ども向けの金融教育についてアドバイスしています。(※2) Games|Practical Money Skills puts the fun in financial literacy with online educational games for students and adults. 子どもがお金と賢く付き合えるかどうかは、親次第「人はお金の価値を親から教わるものです。ですから子どもに早い年齢から、例をあげながらお金にまつわる話をすることはとても重要です。もし子どもに何のために使うのかを示さずにお金を渡していると、子どものお金に対する理解が進まないおそれがあります」とアドバイスでは指摘しています。また、子どもの年齢別のアプローチも示しています。特に3歳から6歳の時期には、おもちゃを買うとか、小さくてもいいのではっきりとしたゴールを決めて、そこに向けてお金を貯めていくように促し、一方でお小遣いをどのように貯めるか使うか、ほんの少しでも「自由裁量」の余地を子どもに与えるのが重要だとも指摘しています。そして貯める教育には、達成度が目に見えるように、「透明なガラスの貯金箱」を使用するのがおすすめだとか!先に見た英国のNPO法人pfegのWebサイトでは、「子どもが7歳のときまでに醸成された金銭感覚は一生涯続く」と紹介しています。英国で子どもが初めてオンラインショッピングをする平均年齢はいくつだと思いますか? 答えは10歳です。早いと感じる方も多いかもしれませんが、幼少期からの金融教育がそれを可能にしているのではないでしょうか。日本では英国や米国と比べまだ子ども向け金融教育は普及していませんが、お子さんが将来自然体でお金と賢く付き合うために、他国での教育を参考に、ママがおうちでできることを試してみませんか。
2016年03月21日3月13日、Apple Store銀座にて、「Teacher’s Night:iPadが変える学び『コラボレーションと問題解決』」と題されたイベントが開催された。本イベントでは、筑波大学附属桐が丘特別支援学校の生徒向けに、筑波大学情報科学類の学生が開発したiPadアプリを紹介しつつ、学生、児童生徒と先生が共同開発をはじめた想いや歩み、今後の取り組みについてなどが語られた。イベントにはまず、筑波大学附属桐が丘特別支援学校の白石利夫教諭が登壇。桐が丘特別支援学校でどのようにiPadが利用されているかの説明があった。肢体不自由のある生徒にとっては、教科書のページを捲る、文字を書く、荷物を運ぶといったがことが困難であることが多いのだが、iPadを使うことで、そういった局面での問題を解決できるのである。生徒達の学習や生活の幅を広げるのに一役買っているというわけだ。白石教諭がiPadの導入について、持ち運びのしやすさ、すぐに起動して使えるという手軽さ、ユーザーインターフェースのデザインが統一されているので、シンプルで直感的に操作できる点、セキュリティ面での信頼性、そして、さまざまな障碍に対応するアクセシビリティが豊富に備わっているという5つのメリットを指摘したのち、特別支援学校の生徒が登壇。iPad使用前の困難な点と使用後の変化を解説してくれた。生徒は教科書とプリントを同時に使う授業では、教科書を押さえながらプリントに書き込むという作業が難しいことを最初に挙げた。これがiPadに教科書を取り込むことで、簡単にページ送りが可能になったという。続いて、Apple TVを使ってAirPlay経由で液晶ディスプレイにiPadのノートを見せられるようになったので、積極的な発言ができるようになったと打ち明けた。学習意欲の向上にもiPadは貢献しているようだ。また、プレゼンしてくれた生徒の場合、疲労を軽減するために、一日のうちに、何度か横になる必要があるとのことだったが、これもiPadのおかげで、横臥した状態でも教科書を読んだり、板書したりといったことができるようになったと報告してくれた。しかしながら、アプリを利用する上で問題が二点あったと訴える。一つは、一般的なアプリでは、ボタンやキーが小さかったり近付きあいすぎたりして、押し間違えることが多くなるという点。二つ目は、文字の拡大に際して、長押しでルーペを表示させるの操作が難しいという点だ。こういった問題を解決するために、筑波大学情報科学類の学生との協同作業がスタートしたのである。ここで、筑波大学情報科学類の櫻井鉄也教授が登壇。大学についての簡単な説明のち、今回の共同開発がスタートした経緯を述べた。80年代にMacintosh Plusを購入し、アルゴリズムの記述や計算ができる「MathGUIde」というアプリを開発した経験もあるとのことだったが、ここ数年はiPadアプリの開発にも携わっており、そんな中で、白石教諭からコンタクトがあったと、その時の状況を櫻井教授は振り返る。これを受け、白石教諭は、桐が丘の生徒はiPadで文字を入力することはできるが、分数などの数式を書くのが厳しいということがあるので、入力しやすくルールが複雑でないツールはないかとリサーチを続けていたと、述懐した。そこで筑波大学の学生が公開している動画を見つけたのがコラボレーションのきっかけになった、と白石教諭。共同開発の展開に関しては、筑波大学情報科学類の学生が案内。「COINS-Project」という計画を立て、肢体不自由者向けのアプリ開発を行う「COINS-Project AID」、筑波大学の公式アプリ「iTsukuba」の開発、学内向けのプログラミングの勉強会などの実施など、活動を詳説した。COINS-Project AIDにおいては、桐が丘の生徒のアイディアや筑波大学の学生の閃きからアプリを開発、その後、実際に桐が丘の生徒にアプリを使用してもらい、彼らからのフィードバックを得、機能を改善というサイクルを経て、適当なタイミングでApp Storeに公開するというプロセスを踏んでいるそうだ。その中で生まれた「iPolyFactor」という因数分解を解くためのアプリを紹介。最初のバージョンでは、ボタンのミスタッチが多い、操作部と表示部が左右に分かれているので、利き腕によっては上手く使えないといった問題が出てきたのだが、ボタンの大きさを可変に、操作部と表示部を入れ替えられるようにするという機能が追加された。このように相互の対話があった上で、作業は進められていく。続けて「Planner」と命名されたスケジュール管理アプリを紹介。スケジュールの管理と書字が苦手という桐が丘の生徒は、このアプリを使うようになってからの劇的な変化について触れた。生徒は、書字に時間がかかるので、これまで予定表を作るのは母親に作成を依頼し、学習が終わったら、その表のマスを塗りつぶしてもらうという作業を繰り返していたと話す。苦手な科目はやらない、など、勉強する教科は偏ってしまいがちだが、予定表を作ることで、やらなければならないことの整理がしやすくなると生徒は省察する。「Planner」では、現在の進捗状況を一瞥しただけで分かるようにでき、簡単な操作のみで計画表を作成、入力できるようになっているが、これも生徒が使用していたものに似せてUIをデザインし、マスの数とタイトルを決めるだけで表が構成できるようにしたと、フィードバックから仕様が決まっていったことを強調した。生徒は、これまで出来なかったことが出来るようになったと喜びをあらわし、さらに、今まで自分で出来ることも他者に頼んでいたところがあったと反省しつつ、自分で出来ることは自分でやるようになったと、前向きな気持ちを伝えた。iPadとアプリを使うことで、勉強が捗るようになっただけではなく、人間的な成長にも繋がっているということには感銘を禁じえない。イベントの締めくくりに、この三年間の取り組みに関して、感じたもの得られたもののヒアリングが。コラボレーションの効果として、学習上の課題を克服することで、生徒全体の学習能力がアップしたことが挙げられ、適切なコンテンツにより、さまざまな問題を解決できるiPadの素晴らしさを感じ取ることができたこと、ICTと人材が組み合わさることで、障碍を克服する新しい手段を獲得できるようになるといったことが指摘された。しかしながら、全ての問題が片付いたというわけではない。桐が丘の生徒からは、文字入力や音声認機能への要望が寄せられた。ソフトウェアキーボードでは、画面の半分が隠れ、作業スペースが狭くなってしまうという現象が起こる。外部キーボードを使うにも、そもそも彼らにとっては、運ぶのが一苦労で、導入にも躊躇いを覚えるのだ。作業スペースへの不満は実感として非常によく分かる。自分が書いたものを一瞬で全て把握できないのはかなりのストレスであるのに違いない。これに対して、iPhoneをiPadのキーボードとして使えないかというアイディアが提出された。着想として面白いだけでなく、実用性も高そうなので、アクセシビリティの機能向上として、iOS側で是非取り入れていただきたいところだ。また、構音障碍のある生徒からは、Siriの認識率を上げてほしいというリクエストが寄せられた。生徒は、「Siriは、本当は私たちにこそ必要な機能」と力説したが、これも間違いなくその通りである。肢体不自由がある場合、体の可動域に大きな制約があり、たとえそれがiPadのような使いやすいデバイスだったとしても、支援ツールなくしては道具として利用できないこともあるからだ。最後に、印象に残った筑波大学の学生のコメントを紹介しよう。学生は「今回のコラボレーションを通じて、大学で学んだことが実際に人の役に立っていると実感を得ることができ、それらがプログラミングを続けるモチベーションになったし、ただ意見を貰ってアプリの開発にあたるのではなく、そこから本当に必要な技術とは何かを考えるようになった」と述告したが、これは、障碍者支援のあるべき形を端的に言い表しているように感じられた。続けて「一般の企業には出来ないような局所的なニーズに応えていきたい」と意気込んだが、この発言は高く評価してしかるべきである。マーケットの論理が支配的な世界においては、金にならなければやらないし、コストが高くつきすぎれば研究の支援はできない、となるのが当たり前だが、彼らは学術機関としての大学の責務をきっちり果たそうとしているからだ。最高学府としてあるべき姿とは何かということを筑波大学と学生達はしっかりと理解している。障碍者向けの支援ツールは、往々にして世代が変わるとボタンなどの配置が変更されてしまい、一から使い方を覚え直さなければならないが、iPadならそれはない。開発に携わった学生が卒業してプロジェクトを離れてしまったとしても、コラボレーションは問題なく継続可能だろう。また、プロジェクトの関係者や教員、家族だけでなく、たまたま通りかかった人でも、iPadなら皆が使っているものであるから簡単にサポートできる。障碍者と健常者の間に橋を渡すという役割を彼らは担ってくれた。また、障碍者支援ツールとしてのiPadの可能性を、彼らは大きく切り拓いたのである。
2016年03月18日【ママからのご相談】4月から小学生になる子どもがおります。今まで幼稚園での毎日は、遊びが中心。自由保育の良さで、のびのびと楽しく過ごしてきました。小学校に入って、勉強する環境に慣れることができるのか心配しています。●A. 日々の生活の中にある“学び”のチャンスを生かしましょう。ご相談ありがとうございます。ママライターのあしださきです。お子さんのご入学、おめでとうございます。新しいお友達や先生との出会いに加えて、本格的に学習する環境になることへの戸惑い。お子さん本人はもちろん、ママたちにとっても当然大きなものでしょう。平成27年7月、埼玉県が小学校1年生の保護者に行ったアンケート調査では、「入学前、わが子が小学校の学習についていけるか」「学習に興味や関心を持てるか」などの心配をしたという回答が多く見られました。急に算数や国語をやりましょうと言うとハードルが高く、子どもが興味を持つかどうか心配になりますよね。しかし、実は日常生活の中には“算数”や“国語”に通じるきっかけがたくさんあるということを、今回はご紹介していきたいなと思います。●遊びの中にある学びのチャンスをみつけてみましょう子どもが大好きな鬼ごっこは、“10までの数”を数えることが自然と身につく遊びです。ぜひ一緒に鬼ごっこをして、「10まで数えたら今度は20まで数えてみよう」「10から1まで逆に数を数えて」というように遊びの中に数とのふれあいのチャンスを見つけ、楽しくトライしていくと良いのではないでしょうか。ドッジボールをみんなでするときは、チーム分けをしますよね。その際はお子さんに、同じ人数で2つのチームを作るにはどうしたらいいか、と質問を投げかけてみてください。割り算の基礎がそこに存在しています。数に親しむ機会は遊びの中にたくさんある ので、それをママたちが見つけて、考えるきっかけを与えていくのは効果的だと思います。そのような日々の遊びの中でお子さんが数に興味を持つようになったら、周りの大人たちはその興味・関心に敏感になり、答えてあげることでその理解が深まっていくのだと思います。●スーパーでのお買い物は学びの宝庫スーパーマーケットは、お子さんの知的好奇心を刺激するものにあふれた場所のひとつです。たとえばお子さんが大好きなイチゴを買いに行くとき、イチゴは特定の季節でないとお店に並ばないということをママが話してあげるとどうなるでしょうか。きっと、「どうして?」という質問が返ってきます。その「どうして?」に答えてあげて理由が分かれば、季節ごとに旬の食材があるということを知るきっかけになると思います。魚や野菜にも季節ごとに旬のものがあること、産地もさまざまであることなど、いろいろ教えてあげるととても興味深く聞いてくれることでしょう。興味があって聞いたことは、お子さんの記憶にしっかりと残り 、小学校に入った後の学習に役に立ちます。もちろん、お菓子などを買うとき「値段はいくらかな?」などの質問をしてみると、大きな数を意識することができます。お会計でおつりがもらえることも、引き算という考え方のヒントになりますから、ママがお会計をしている姿をよく見せてあげてください。●ポイントは、お子さんが「楽しい」と感じられること1年生はまず、環境の変化に慣れることが重要ですから、学習に関しては「楽しい」ものと感じられるようにママたちが工夫していくと良いのではないかなと思います。そのために、日常生活の中でお子さんが興味を持っているな、好きそうだなというものを見つけます。そこから学びのきっかけ ができ、小学校の学習へとつながるのです。----------いかがでしたか?小学校への漠然とした不安感は、間もなく小学校に入学という年長児の保護者の皆さん共通の心配として存在しているものです。今回ご紹介したのは、(1)学習とは身近なところにたくさんヒントが転がっているということ、(2)それを見逃さずに「楽しい」ことにつなげていくこと。難しそうに感じますが、実は簡単かもしれません。“一緒に遊ぶ”のがひとつの近道であるような気がします。かくいう私もなかなかできていないのですが、これから春を迎え暖かくなる季節なので、子どもと一緒に全力で遊びたいと思います。遊びの中にこそ、“学び”があると思うから。【参考文献】・『子育てジャーナル』全埼玉私立幼稚園連合会・発行●ライター/あしださき(元モデル)
2016年03月14日楽天銀行は3月8日、東京理科大学と「楽天銀行教育ローン」の提携を開始したと発表した。○優遇金利で教育ローンが利用できる楽天銀行が提供する「楽天銀行教育ローン」では、提携大学に優遇金利を設定。このたび、新たに東京理科大学または諏訪東京理科大学が提携校となり、両校に入学を予定している人もしくは在校生は優遇金利の対象となる。なお提携は、東京理科大学で23校目となる。楽天銀行によると「提携大学の優遇金利の数値は開示していないが、提携大学以外の教育ローンの金利は、9日現在、固定で年3.90%、変動で年3.277%。提携校はこの数値よりは低くなる」とコメントしている。「楽天銀行教育ローン」の申し込みは、楽天銀行ホームページの申し込みフォームから入力する形式となっている。必要書類はスマートフォンのカメラで撮影し、「楽天銀行アプリ」で送付。申し込みから最短で翌営業日に融資する。
2016年03月11日人工知能を活用することで英語教育を可能としたロボット「Musio」の開発を手がけるAKAは2月5日、成基およびGLOBAL VISIONの2社と 「教育効果の実証実験並びに教材開発実施に関する協力覚書(MOU:Memorandum of Understanding)」を締結したと発表した。今回のMOUは、2016年6月に予定しているMusioの正式販売前に成基およびGLOBAL VISIONが日本で蓄積してきた英語教育に関する知見やノウハウをもとに、 Musioを日本の英語教育向けに最適化していくことを目指したもの。具体的には、 成基が運営する英語学童教室「GKC(グローバルキッズ倶楽部)」ならびに個別指導塾「ゴールフリー」などにおけるMusioのパイロット導入および実証実験を通じて、 Musioを活用したより効果的な学習方法を開発するとしている。 また GLOBAL VISIONは、 実証実験で得られた知見をもとにAKAと共に英語学習コンテンツの開発を行い、同社のネットワークを通してMusioを公的・私的教育的機関へ販売する予定としている。なお、MusioはすでにAKAのWebサイトにて予約受付を開始している。
2016年02月06日働くママの悩みは尽きません。大泣きする子どもを保育園に預け、後ろ髪を惹かれる想いで会社へ。なのに、「預けられる子どもはかわいそう」と言う人もいる。家事だって一生懸命だけど、時間がないから完璧になんてできない。そんないろんなことが積み重なって落ち込むことも…。でも、それは日本だけのことではありません。いま、私が住んでいるフランスでも同じなんです。日本よりもずっと以前に女性の社会進出が本格化したフランス。そんなフランスの働くママたちも、同じように悩んで戦い続けてきました。しかし、そのおかげで、現在は悩みを解決するためのノウハウが構築されてきています。制度という物理的なことも重要だけど、同時に「どういう考えで過ごすべきか」ということも大切。仕事をしながらの子育てにも、自信をもってやってきたフランスのママたちの心の持ち方、考え方とは? 今回は、働くママが抱えがちな子どもの教育にまつわる3つのポイントと、解決のヒントを紹介します。ポイント1.子育ての最終目的は自立「私が仕事をしているせいで子どもに時間がかけられず、可能性を伸ばしてあげられない。その結果、勉強ができない子になり、就職などで苦労したらどうしよう」なんて、ほかの教育熱心なママたちを見て、焦ることはないですか?働く女性が多いフランスでも、同じような悩みを持っているママは多いです。そんな状況でも一番大切にしていることがあります。それは、「子どもの好きなこと、やりたいことを後押ししてあげる」フランス人の教育の最終目的は「子どもが自立する」こと。いい会社に就職することや、働いて得る収入の額がすべてではありません。モチベーションをもって働き続け、ひとりで生活していけることを大切だと考えているのです。その、働いて生きていくモチベーションを保つには、やはり「好きなこと」を仕事にすることが大切。そのため、適正がなかったり、嫌いだと思ったりしていることは強制せず、子どもの「やりたい」という気持ちを尊重するべきだと考えています。成績だけで他人と比べる必要もないのです。成功の定義は人それぞれ違うのですから。ポイント2.先生との会話と質の高い「とっておきの時間」子どもを保育園などに預けていると、子どもと離れている時間が長くなり、しっかり子育てができていないのではないのか、と不安になることがありませんか?でも、フランスでは不安に思っているママは少ないように感じます。他人に預かってもらうということは、「子どもに社会性や自立心を身につけさせることができる」と考えています。また、預かってくれている人と、ひと言、二言でも話すことを心がけて、「自分だけでは気づかなかった子どものことを知ることができる」とありがたがるママもいます。そして、離れている時間が多い分、子どもと一緒に過ごせるときは「質」を重視。自分と過ごす時間が子どもにとって「とっておきな時間」になるように力を入れることで、「自分は子どもに対してできるだけのことをしている」という自信に繋げています。ポイント3.家事に時間をかけない工夫仕事をしていると、自由に使える時間が限られてしまうのが、悩みの種です。それは、全部、ひとりで完璧にしようと思うから起こる悩み。働くフランス人ママたちは、家事の時間をできる限り減らす努力をしています。「時間がかかる手料理はなるべくしない」「掃除は家政婦さんに任せる」など。その結果、現在フランスでは「手料理」は個人の特技の領域に入った感があり、本当に料理ができない人も増えました。しかし、家族に負い目を感じることはありません。反対に誇っているママが多いのも事実。なぜなら、「家事に時間をかけないこと」は、「子どもや家族と楽しい時間をつくるため」だからです。笑顔を共有できる時間が多いほうが、子どもにとっても、親にとっても、明日の活力になるのではないでしょうか。(Ulala<フォークラス>)
2016年02月06日英会話のGabaは、小学生または中学生の子どもを持つ20代~50代の男女1,000人を対象に実施した「子どもの受験と英語教育に関する調査」の結果を発表した。調査期間は2015年12月9日~13日。○英語教育改革をどう思う?英語教育改革として、「小学校3年生から外国語教育が開始となり、従来、外国語教育が始まる学年であった小学校5年生からは英語を正式な教科として扱うように変更する」といった計画が進められている。この教育改革について尋ねたところ、90.9%が「賛成」と回答した。また88.7%が「英語教育改革で英語の4技能を習得できたら、子どもの将来の選択肢が広がる」と答えている。外国語教育の早期化については、91.0%が「幼いころから英語に慣れ親しむのは、良いことだと思う」と回答した。もしも、子どもの英語教師を選べるとしたら、どのような能力や経験に秀でた先生を選びたいか聞くと、53.9%が「英会話力を伸ばす、コミュニケーション重視の授業を行うことができる先生」と回答した。次いで「ネイティブの発音で話すことのできる先生」(52.3%)、「留学などで、海外で過ごした経験のある先生」(40.1%)となっている。英会話を楽しく教えてくれそうな"理想の英語教師"(芸能人)はだれか聞いたところ、トップは「関根麻里さん」(40.1%)だった。2位は「パックン(パトリック・ハーラン)さん」(32.5%)、3位は「厚切りジェイソンさん」(31.9%)という結果になった。○95.3%の親が「受験期は子どもの感じるストレスが増す」受験期の不安について聞いたところ、受験期は「子どもの感じるストレスが増す」と思う保護者は95.3%だった。68.6%は「受験期の子どもとの接し方に不安」と回答している。受験期における金銭面の不安では、「受験期は金銭的な負担が増える」と思う保護者は93.0%だった。受験期の子どものサポートについての考えを聞くと、94.6%が「受験期の子どもをなるべくサポートしたい」と回答した。子どもが難関校への進学を目指したいと希望したら、どのようなサポートをしてあげたいと思うか尋ねると「学習塾に通わせる」(67.2%)が最も高く、「勉強を促す声かけをする(25.2%)」や「直接勉強をみる・教える(22.3%)」が続いた。子どもが現在行っている習い事について聞いたところ、「算数・数学」(22.7%)が最も高く、次いで「国語」(17.0%)や「英語」(16.2%)が続き、「英会話」(7.5%)は全体で7位となった。現在行っている習い事のうち、入試の教科に関係しなくとも受験期に続けさせたい習い事は何か聞くと「英会話」が64.0%で最も高かった。次いで「音楽・楽器」(62.4%)や、「国語」(57.6%)、「ダンス・バレエ」(56.1%)となった。
2016年01月28日文部科学省と日本学生支援機構のデータによると、幼稚園から大学まで19年間の教育にかかる費用がいかに大きいかがわかります。ひとりでも大変ですが、2人3人と増えると、その費用は2倍3倍…となります。早いうちからコツコツ計画的に貯蓄していきたいですよね。でも、どうせならできるだけ「お得」な資金作りをしませんか。2016年4月から始まる子どものためのNISA、「ジュニアNISA」消費税などの増税の流れが続く中、2016年4月から子どものための少額投資非課税制度がスタートします。小さい子どもがいるパパやママが、おじいちゃん、おばあちゃん、叔父さん、叔母さんの資金的協力を得て、今後のわが子の教育資金を準備することができる仕組みです。2014年から始まったNISAの子ども版2014年から、「少額投資非課税制度」、いわゆるNISAが始まりました。簡単にいうと、2014年以降、5年の間に元本120万円までの投資から生み出された利益には課税がされない仕組みです。通常ですと20%が課税されますから、大きいですよね。その制度の子ども向け版が、今年4月から実施される「ジュニアNISA」です。日本に住んでいる0歳から19歳の未成年者が、専用口座を作ることで年間80万円まで、非課税で運用することができます。ジュニアNISAは親と祖父母の2世代で協力して教育資金を作る仕組み「でも0歳から19歳までの子どもに、投資なんてできないのでは?」と思いますよね。その通りです。この制度は、「資金を出す人」は本人ではなく、両親や祖父母でいいのです。もしくはまったくの赤の他人の第三者でもいいのです。そして、その資金の運用は未成年の子どもではなく、両親、祖父母が代理で行います。大学入学資金作りに向いている仕組み教育資金作りに適している、という理由は、口座名義人の子どもが18歳になるまで、NISA口座で貯めた資金の引き出しが原則できないためです。災害などやむを得ない場合を除き、18歳になる前に引き出すと、過去の利益も遡って課税されます。つまり、大学入学を迎える18歳になって引き出して、大学の入学資金として使える仕組みなのです。ジュニアNISAのポイントをまとめると、1.日本に住む0歳~19歳が対象2.非課税期間は5年間。投資資金の引き出しは18歳まで制限3.投資できる商品は、取引所に上場している株式と、投資信託4.毎年80万円の投資まで非課税対象5.口座名義人は子ども本人。投資は親権者等が代理で行う6.資金は両親や祖父母から拠出可能。第三者もOK となります。お子さんのいるご家庭ならすぐにでもおじいちゃん、おばあちゃんに相談したくなるのではないでしょうか。制度は始まったばかり。使い勝手の良さはまだまだとはいえ、ジュニアNISAの制度は始まったばかりです。「非課税期間5年、投資期間10年」のNISAに準ずるので、ジュニアNISAも18歳まで投資するといっても「非課税期間5年を過ぎたらどうするの?」とか「2023年にNISA制度がなくなったらどうするの?」といった、整理していかないといけない問題が、今はまだあります。そう聞くと二の足を踏んでしまうかもしれません。でも、こうした問題は今後運用の過程で検討が行われて、よりわかりやすい、使いやすい制度に変わってゆくと思われます。いずれにしても、今は仮に毎年80万円一杯投資したとすると、80万円×8年で640万円まで投資することができて、そのお金が、運用によって増えた分は、非課税でお子さんのために使うことができるんだと、まずはシンプルに考えてみましょう。また、「資産運用」というと途端に心配になるかもしれません。何に投資するか、は悩むところですが、ジュニアNISAに向いている商品はこれだ!というものはありません。皆さん自身の投資と同じで、個々のご家庭の事情、今後の計画等に合った商品を選ぶ、ということが大切です。比較的長い期間の投資になりますから、経済や市場の動きに左右されにくいタイプのものも候補になるでしょう。今年1月からジュニアNISAの口座を開設することができます。実際にお金を入れて投資するのは4月以降になります。時間はたっぷりありますので、お子さんのためにぜひご家族や祖父母の皆さんとゆっくり相談してみてはいかがでしょう?(高橋智恵)・ ジュニアNISAの概要を説明したテキストブック(PDF)
2016年01月15日文部科学省の調べでは、幼稚園から大学まで19年間の教育にかかる子ども1人の費用は公立で約300万円、私立で600万円超(1)。これだけでも結構大変ですが、晩婚化による出産年齢の上昇で、60歳の時に、子どもの教育費以外にまとまったお金が必要となる「自分の退職後の資金」「親の介護」の3つのライフイベントがいっぺんにくる可能性もあります。教育、介護、退職、これら3つの課題に一度に直面し、すべてを解決しきれない現在の30~40代は「トリレンマ世代」と呼ばれています。今回はこのトリレンマ世代が蓄えておくべき自己資金についてお話しします。自分の退職後資金はいくら必要?「退職後の資金」はなかなか単純ではありません。今のような超高齢化社会、女性の平均寿命の85歳まで毎月10万円ずつ取り崩していくとすると、60歳の時点で3,000万円必要になります。取り崩す金額が増えれば、必要な資金はさらに増えます。でも、たとえば60歳になった後、75歳までは少し運用をして増やす努力をしながら取り崩す、と考えてみます。「少し」というのを年率3%で運用した、とすると、60歳以降85歳までの25年間、毎月10万円引き出したとしても、60歳の時には約2,570万円準備できていればいいという計算になります。このように、退職後に備えた準備はひとりひとり変わってきます。ここでは後者の場合、すなわち運用で増やしながら切り崩していく場合の退職後必要資金を2,500万円(2)としてみます。親の介護費用はいくら必要?介護費用も、もちろん個人差はありますが、生活文化センターの平成24年の調査によると、約800万円(初期費用91万円+(7.7万円×12か月)×7.5年)(3)となっています。晩婚化、晩産化でライフイベントのタイミングに変化がこれら3つの資金(1)(2)(3)を単純合計すると3,900万円になります。「こんなに必要とは言っても、自分の親もちゃんとやってこられたのだから、そんなに心配することないのでは?」と思っていませんか? そこが盲点なのです。皆さんの親の世代は、年金もある程度潤沢にもらえた世代です。さらに、お金や生活に負担のかかる3つのライフイベントのタイミングもずれていました。今、女性の平均出産年齢は2013年には30.4歳、そして35歳以上で初めて出産する女性の比率は、1985年の7.1%から2014年には27.6%に上昇しています。仮に40歳で子どもが誕生したとしましょう。60歳で定年退職するときにはこどもは20歳、大学生です。一方で、親も80代で介護適齢期になっています(下図参照)。つまり、「こどもの教育費」以外に「自分(たち)の退職後の資金」「親の介護」という3つの課題に一度に直面する、ジレンマならぬトリレンマ世代になる可能性があります。同じ3,900万円でも、時期を追って順番に来る場合と、一時にくる場合では、精神的な負担感も非常に異なります。何より、その時期まで何の準備もしていなかった場合に、一度に3,900万円を用意する、というのはかなり大変ですよね。重要なのは、「必要になるお金が見えている」からこそ、「早い段階からできる範囲で準備をする」ことです。「準備の仕方」はさまざまですが、若い時期から取り組みやすいものに「ステップアップ投資」があります。経済的な安定に応じて月々の積立額を増やす投資です。たとえば30代で月に4万円、40代で月に5万円、50代で月に6万円を年率3%で運用し続けたとすると、計算上は60歳で2,800万円の資産になります(手数料、税金考慮せず)。毎月のお給料から4万円も出すのは無理!かもしれませんが、ご家庭でまずは考えるところからスタートしてみてはいかがでしょう?
2015年12月11日モンテッソーリ教育は、シュタイナー法と並び「世界2大幼児教育法」と称される教育法です。根底にあるのは、子どもの「敏感期」がどういうものかを知り(→知る)、子どもをきちんと観察し(→見守る)、子どもに適切に声がけ、働きかけをする(→ときどき助ける)という子育てメソッド。欧米で実績のある手段なのだそうです。『知る、見守る、ときどき助けるモンテッソーリ流「自分でできる子」の育て方』(神成美輝著、百枝義雄監修)は、そんなモンテッソーリ教育を子育てに取り入れるためのコツを紹介した書籍。3章「『観察→発見→見守る』から始まる、今すぐできる10のこと」から、要点を引き出してみましょう。■1:観察する観察の目的は、子どもの「興味の中心」を見つけること。たとえば電車の名前をおぼえるのが好きだった子は、そこから、駅、地図、そこで働く人など、興味を広げていくもの。つまり子どもの興味の中心さえ見つけることができれば、そこから広がりを得ることができるということです。そこで、まずは子どもがなにに本当に興味があるのか、じっくり観察してみることが大切だと著者はいいます。■2:自由に選択させる「~しなさい」と親が決めたことをさせるだけでは、子どももやる気を失うもの。そうではなく、大切なのは「選択肢」を与え、判断力を育むこと。具体的には、小さいうちは「2択」。大きくなるにつれ、選択肢の数を増やしていくといいそうです。選択するという行動は、考える力につながるもの。なにかの困難にぶつかったときにも、「どうすればいいのだろう」と考えることができるようになるわけです。■3:見守り、挑戦させる子どもの方から「手伝って」「助けて」というサインを見せるまでは、大人はじっと待った方がいいのだと著者はいいます。なぜなら失敗をして、新たなやり方を見つける、もう一回最初からやってみるというようなことを繰り返すことによって、子どもは自分でいちばんいい方法を見つけ出すことができるから。「教えない教え」によって、やる気と自信、気づきの機会を与えるべきだということです。だからこそ、子どもの方から「手伝って」「助けて」のサインを見せるまでは、大人はじっと待った方がいいのだと著者はいいます。■4:ゆっくり見せる子どもにとって、大人の動きは早送りのDVDを見ているようなもの。普通のスピードでなにかを教えたとしても、まったくついていくことができないのだそうです。また子どもは、手と耳を同時に働かせることが苦手。口で説明をしながらなにかを教えても、混乱するばかりだといいます。子どもの動き方を教えるときには、(1)子どもがわかるように、ゆっくり見せる。(2)見せるときと聴かせるときを区別する。言葉での説明を同時にしない。ということを意識すべき。■5:子どもを待つ大人から見て、子どものペースが「のんびり」に見えたとしても、子どもは大人が思っている以上に考えているもの。順番を守ったり、習慣にこだわったりするなど、子どものなかには「厳しい秩序」があるので、そう簡単には進められないということです。そこで待ち時間は、「考える力」が伸びる時間であると心得ることが大切。■6:察するのをやめるお茶がほしいと目で訴えれば、なにもいわなくても用意してあげるなど、子どもの気持ちを察して先回りして動くことが多いのが大人。でも「察してしまう」ことが、意思を自分で伝える訓練の妨げになっているとか。知らんぷりをすることも、「伝える力」を伸ばすものであるということ。■7:ルールを設ける自由のなかに、ルールを持たせることも大切。きちんとルールがあり、それを破ると楽しめなかったり、トラブルになったりするということが学べるわけです。大切なのは、ルールをきちんと伝え、あとは見守ること。■8:オーバーにほめない子どもがなにかを「できた」と伝えてきたとき、大人は「やった~。すごいね~」とオーバーにほめてしまいがち。しかし子どもは何度も失敗してようやくできるようになったので、「これだけ練習したんだから、できて当たり前」「そんなにすごくはない」と思っているのだとか。しかし子どもは、「ほめられる」より「認められたい」もの。そこで、オーバーにほめずに、認めてあげることが大切だといいます。■9:共感する1歳半~3歳くらいまでの子どもは、なんでも「イヤイヤ」というイヤイヤ期。そんなときの対処法のひとつは、「イヤなのね。でも、いまから○○するからお片づけしよう」というように、“やりたくない気持ち”を受け入れることが大切。うれしいことも、イヤなことも共感することで、子どもとの心の距離がぐっと近くなり、「チャレンジ精神」が向上するそうです。■10:失敗させる子どもは失敗しながら多くのことを学ぶもの。だからこそ、間違っているときに教えてしまうのではなく、あえて失敗を「見せる」勇気が学力向上につながるのだと著者はいいます。*これらはほんの一例で、他にも「知る、見守る、ときどき助ける」ためにおぼえておきたいことが満載。子育てに四苦八苦している方は必読です。(文/書評家・印南敦史)【参考】※神成美輝(2015)『知る、見守る、ときどき助けるモンテッソーリ流「自分でできる子」の育て方』日本実業出版社
2015年12月05日