多くの女性の心を悩ませる「月経時の経血量」。経血量が多く、こまめに生理用品を交換しても服や椅子を汚してしまい、困った状態になったことはありませんか。多すぎる月経時の経血には婦人科系の病気のリスクがあることは知られていますが、実は婦人科以外の病気が潜んでいる恐れもあります。産婦人科医の尾西芳子先生に、「過多月経」に潜むリスクについてのお話をうかがいました。月経周期は気にしていても、経血量は気にしない人が大半まずは、こちらのチェック項目で、自分の経血量が多すぎないかを調べてみましょう。①生理で100円玉より大きい血の塊が出ることがある②生理で多い日にはナプキンを2~3時間に1回の頻度で取り換える必要がある③生理が7日以上続く④夜用・多い日用ナプキンを3日以上使っていたことがあるひとつ以上当てはまるなら、経血量が多すぎる恐れがあります。生理は体からのサインが隠れている、健康のバロメーター。わかりやすいポイントは月経周期や経血量ですが、経血量は他の誰かと比べることが難しいため、月経周期は気にしていても、経血量への意識が低い傾向がみられます。経血量が異常に多い状態を過多月経といい、10代から40代まであらゆる年代にみられる疾患です。600万人程度の患者がいると言われていますが、経血量の多さに慣れてしまい、異常を見逃している女性が多いと考えられています。実際に生理用品の使用前後の重量をはかり、1周期分の月経量を計測した調査では、参加者133名中11名(8.3%)が過多月経 (経血量が140g以上)と分類されました。しかし、このうち8名は自身の経血量を「普通」と認識。参加者の中で327.6gと最も経血量が多かった女性でさえも、自身の経血量を「普通」だととらえていました。尾西先生によると、診察の中で自身の経血量の異常に気付いていない女性は多く、初経から量が多いとそれが普通だと思い込んでいる場合もあるそうです。過多月経が続いたとき、心配される症状のひとつに鉄欠乏性貧血(以下、貧血)があります。急激な貧血なら症状で気づきますが、徐々に進む貧血は症状が出にくく本人も自覚しにくいという問題が。動悸や息切れのほか、倦怠感や集中力の低下など、QOLを下げていることもあるのです。過多月経は血液の病気「フォン・ヴィレブランド病」かも過多月経にはさまざまな病気が潜んでいるリスクがあり、婦人科以外の病気の恐れもあります。そのひとつが、血が止まりにくくなる「血液凝固異常症」です。血液凝固異常症と言われる病気はいくつかあり、女性の場合特有の症状として「過多月経」があります。実際に、過多月経がある女性の13%が、血が止まりにくい病気の中で最も女性患者が多い「フォン・ヴィレブランド病」だったという報告もあります。フォン・ヴィレブランド病とは、止血のために重要な役割を果たすフォン・ヴィレブランド因子が欠乏または働きが弱いため、血が止まりにくい病気です。鼻血やあざが多い、過多月経など健常者にも認められる症状が多いため、体質と思いこんで受診に至らないこともあり、未診断患者は約1万人いると推計されています。過多月経だった場合、治療を受けることで経血量がコントロールできます。経血量が減れば、気持ちも体も、もっと楽に生理期間を過ごせるようになるはず。最初のチェック項目でひとつでも当てはまる場合は、婦人科を受診して、医師に相談してみましょう。■産婦人科医 尾西芳子先生 プロフィール山口大学医学部卒。妊娠・出産から、婦人科がんの手術、不妊治療と広く学び現在は都内クリニックに勤務。「どんな小さな不調でも相談に来てほしい」と女性のすべての悩みに応えることのできる女性のかかりつけ医として活躍する傍ら、雑誌やTVなどでも医療情報を発信している。【参考】※尾西芳子先生 オフィシャルブログ※フォン・ヴィレブランド病.jp※メディカルノート(過多月経について)
2021年11月30日初めての街で初めての育児。知り合いもいない、夫は激務で頼れない……。孤育てに苦しんでいたとき、1本の「大根」が私を救ってくれたのです。 孤育てに疲れていた私を救ってくれたのは… 誰も知らない街での孤育てに疲れ、すべてが嫌になりそうだったときの出来事でした。そんななかでも彼女のように助けてくれる人がいて、「人生って素敵なことがたくさんあるんだな」と思うことができました。 監修/助産師REIKO★♡★♡ベビカレ秋のマンガ祭り★♡★♡マンガ200連載突破を記念して『べビカレ秋のマンガ祭り』開催中!話題のマンガを毎日増量配信♪ぜひチェックしてくださいね!著者:みほ母7歳、4歳の男の子二人の母です! 子どもたちが大きくなってきて育児の寂しさや大切な想いを綴っています。
2021年11月23日長期化するコロナ禍において、妊娠・出産・子育てをする多くのママたちが、孤独な子育て「孤育て」の中にいます。これまでに4回発令された緊急事態宣言下においては、ママ友や親と会うことすらままならない日々が続きました。 そして、感染爆発が起きてからは、ママ自身が新型コロナウイルスに感染したり、濃厚接触者となったりすることも、対岸の火事ではなくなりました。ただでさえ、孤独に陥りやすい現代の子育て。前代未聞の混乱の中、ママたちは子育てとどのように向き合ってきたのでしょうか。当事者のリアルを追います。 現在妊娠・出産・子育てをする多くのママたちが直面している「孤育て(孤独な子育て)」。ベビーカレンダーでは、新型コロナウイルス流行により人と関わることができず、各家庭だけで子どもと向き合う子育てを強いられ、閉塞感や孤独感を抱えながら子育てをしている、今の子育ての実態を特集でご紹介します。 「コロナ禍で孤独を感じることが増えた」と答えたママが7割超今、多くの親たちが戸惑いの中にいる。ただでさえ、子育ては不安に陥りやすいもの。育児不安にはさまざまな理由があるが、その一つが「孤独感」だ。長引くコロナ禍で、かつてないほどの孤独な子育てを強いられている。 ベビーカレンダーの調査によると「孤独だと感じることがある」と回答したママ(妊娠中・育児中)は、全体の約6割に上った。そのうち、新型コロナウイルス流行前と比べて「孤独を感じることが増えた」と答えたママは7割を超えた。 子育て支援施設やママ友、実家といった育児で不安を抱えるママたちに手を差し伸べる存在が、コロナ禍でことごとく遠のいた。オンライン相談、オンライン子育て広場などの支援活動も広がったが、画面越しのコミュニケーションには限界がある。 同居家族が新型コロナウイルスに感染し、家族中が濃厚接触者となった場合でも、子育ては待ってくれない。今年8月、千葉県の平野しょう子さん(仮名・30代)は、感染した夫の自宅療養を支えながら、濃厚接触者となった7歳の息子と5歳の娘と共に、自宅にこもった。 「ごめんなさい。陽性でした…」夫は自宅療養に2021年8月、30代の夫が新型コロナウイルスに感染した。最初は喉の痛みを訴え、すぐに発熱したが一旦解熱。PCR検査が受けられる病院が近くになかったため、薬局で抗原体の簡易キットを購入して調べた。陰性だった。 ほっとしたのも束の間、夫の嗅覚に異常が現れた。急いで自宅から離れた病院へ行き、PCR検査を受けた。 「ごめんなさい。陽性でした……」。電話口の夫は、沈んだ声で告げた。 2LDKのマンションに親子4人暮らし。夏休み中の2人の子どもたちへの感染リスクを考えると、ホテルでの療養が望ましかったが、8月は混み合っていて自宅療養しか選べなかった。 荷物部屋になっていた部屋を急いで片付け、そこに夫の布団を敷いて隔離した。できる限りの消毒と感染予防、換気も徹底した。しょう子さん親子は濃厚接触者と判定され、14日間外出を自粛することになった。 「もちろん夫ものことも心配でしたが、私や子どもたちにうつっちゃったらどうしよう!っていう恐怖も大きかったです。部屋を隔離しても、お風呂やトイレは一緒なので心配でした。でも私が感染したら誰がこの子たちのお世話するの?って思って。うつってたまるか!という使命を感じて過ごしていました」 「公園行きたい」とせがむも現実を受け止める子どもたち夫は一旦解熱したものの、39.5度まで熱が上がり、日に日に食欲も低下。夫の体が心配だったが、顔を見るのは食事を届ける時くらい。子どもたちはパパに会いたがったが、扉越しに会話をするだけに留めた。 テレビの向こうの世界は、東京オリンピックで盛り上がっていた。窓の向こうからは、真夏の太陽が照りつけた。こんなに晴れた夏休みなのに、こんなに元気なのに外で遊べないなんて……。 子どもたちは「公園行きたい!」とせがんだが、「コロナになっているかもしれないから、やめておこうね」と諭すと、意外にもすんなり聞き入れてくれた。 小さな心で、理不尽な現実を精一杯受け止めているようだった。誰にも会えないことを理解し、祖父母が玄関前に届けてくれたお菓子に大喜びした。 兄妹げんかは気が済むまで!イライラしたらママはトイレへ感染しているかもしれないという懸念から、ベランダでのプールもシャボン玉も控えた。有り余る時間と体力をどう消費すればいいかが問題だった。 ※イメージ写真 日中はDVDを見たり、以前使っていたおもちゃを引っ張り出して遊んだり、知育菓子を作ったりして過ごしたが、やはり兄妹げんかは多発した。 「そりゃストレスたまるよねって思いました。なのでけんかは気が済むまでやってって見守っていました。元気が有り余る子どもたちとのおこもり生活は、とても厳しく大変でつらかったです」としょう子さんは振り返る。 でもこんな時だからこそ、「ママ」はできるだけ穏やかな気持ちで過ごすよう心掛けたという。 「こんな時に怒ってもしょうがないって思ったんです。イライラしたらスマホを持ってトイレにこもりました。そのひとり時間がオアシスでした。あとは子どもたちに内緒で台所でチョコレート食べて、気分転換してました」 ついにマンションからクレーム。生活リズムも崩れる日々子どもは体を動かしたくなるもの。室内用ジャングルジムの上からジャンプしたり、家の中で走り回ったりすることもあった。 そしてある日、「マンションでは音に気を付けて過ごしましょう」などと書かれた管理会社のチラシが、ポストに入っていた。 それを手にしたしょう子さんは、近所の人が管理会社にクレームを入れたんだと気付いた。「あの時期はどのおうちもステイホームでしたから、みんな煮詰まっていたんだと思います」 それからは、子どもも音に注意を払うようになり、自分からクッションの上でジャンプするようになった。缶詰状態の上に、室内での動きも制限される日々。体力が余り、就寝が1時や2時になることも増えていった。 全員陰性に!子どもを感染から守り切った達成感その後、夫は無事に回復し、後遺症を抱えながらも仕事に復帰した。そしてママと子どもたちのPCR検査の結果は陰性だった。 「私、頑張った!子どもたちを守り切れた!って思いました。初めて自分で自分を褒めてあげたくなりました。学校や幼稚園が始まって、お友だちと会えてうれしそうなわが子を見ると、ほっとします」としょう子さんは晴れやかに話す。 そして、夫の自宅療養期間中の「孤育て」を子どもたちに助けられたとも感じている。もし夫と2人暮らしだったら。夫の感染でかなり落ち込んでいたかもしれない。子どもの世話は大変だったけれど、子どもの明るさに救われた場面も多かった。 「今まで以上に、家族の大切さを感じています」 秋になり、家族4人で海までドライブした。冷たい海水に足だけちゃぷちゃぷして遊んだ。何もできなかった夏を、少しだけ取り戻せた気がした。 <調査概要>孤育て実態調査調査対象:株式会社ベビーカレンダーが企画・運営している「ファーストプレゼント」「おぎゃー写真館」「ベビーカレンダー全員プレゼント」のサービスを利用された方調査期間:2021年8月22日(日)~8月25日(水)調査件数:931件著者:ライター 大楽眞衣子社会派子育てライター。全国紙記者を経てフリーランスに。専業主婦歴7年、PTA経験豊富。子育てや食育、女性の生き方に関する記事を雑誌やWEBで執筆中。大学で児童学を学ぶ。静岡県在住、昆虫好き、3兄弟の母。
2021年10月26日シネマカフェでは「Let’s Keep Updated」と題して、映画をきっかけに地球のこと、私たちのことについてトークし考えるオンラインイベントを開催してきた。第4回目となる今回は、進行役にライターのSYOさん、ゲストに『孤狼の血 LEVEL2』の白石和彌監督を迎え、同作が撮影前に行ったというリスペクト・トレーニングについて、映画業界のアップデートすべきことを語り合った。第4回目となるイベントは、日本における映画会社としては初の試みとなったという“リスペクト・トレーニング”を実施した白石監督をゲストに迎え、『孤狼の血 LEVEL2』でどのように活かされたのか、撮影裏話も含め話を聞いたほか、コロナ禍での撮影環境や業界の労働環境、ジェンダーギャップなど、現在の日本映画業界の抱える問題点や改善点、いま勢いに乗る韓国映画界との違いが話題に。また、視聴者からの質問では、『孤狼』ファンの間で盛り上がっているという近田幸太(村上虹郎)の“通称”の由来、日岡秀一(松坂桃李)と上林成浩(鈴木亮平)の関係性、続編やスピンオフの可能性についてなど、熱い声が寄せられた。※リスペクト・トレーニング…約1時間にわたり「差別」や「パワーハラスメント」「セクシュアルハラスメント」の定義や、受けた場合の対処法などが説明される講習。日本では主にNetflix製作の作品で実施されている。日本の映画会社としては初めての試み、リスペクト・トレーニングって何?SYO:まずはリスペクト・トレーニングとは何ぞや?というところから教えていただけますか。白石:僕も2回やった程度なので、全貌を分かっているわけではないんですけれど、Netflixが「全裸監督」のときにリスペクト・トレーニングをしたっていうニュースを見て、これは映画でやるときにはやりたいなと思って今回やったんですけれど、Netflixがアメリカ本国でやっているものを、日本のいろいろな企業とか、日本の国民性とかを加味しながら作っていったもので今回僕らはやらせてもらったんです。簡単に言うと、あらゆるハラスメントをなくして、いままでそういう中で育ってきた人たちも、セクハラもそうだし、パワハラもそうだし、今日をもってそういう負の循環を断ち切りましょうっていうところから始まるトレーニングです。SYO:リスペクト・トレーニングを前々から導入しなければならない、という気持ちがあったということですよね。白石:導入しなければならない、というほど強くは思っていなかったんですが、やっぱり映画業界はいまに至るまで綿々と厳しい縦社会の中で、後輩を怒鳴ったり、ときには暴力を振るったりということをずっと見てきたので、気分のいいものではないというのはずっと思っていましたね。SYO:そういった中で「全裸監督」のニュースを知って、導入しようとされたと。例えば何時間ぐらいとか、どういった内容だったのでしょうか。白石:トレーニング自体は1時間で、僕らは広島にほぼスタッフ全員で行っていたのでオンラインでの開催になったんですけど、内容的には「こういったことはハラスメントに該当しますよね」ということを、一方的に決めつけるというよりは、みんなで考えながら進めていく、みたいな。トレーニングなので。じゃあ、何でハラスメント・トレーニングって言わないんだっていうと、ハラスメントというと結局受け取る人によって、A、B、Cという人がいたら、Aの人は完全にハラスメントと感じたけれど、Bの人はそこまで僕は嫌な思いはしませんでしたよとか、結局、明確な線引きってできないっていうことを前提に作られたトレーニングなので。だったら、線引きができない以上は何かを行動したり、誰かと話したりするときに相手に対する“リスペクト”をまず持ちましょうと。リスペクトを持てば、相手に対する嫌な発言とか、そういうハラスメントとかはまずしないような行動だったり、言動になるんじゃないのというところからのスタート。ハラスメントって当事者、加害の側になってしまう人って、結構自分で認識してないパターンがすごいあるので、万が一「それってハラスメントだよ」って言われたときに、相手へのそれこそリスペクトを持っていれば素直に謝れたりとか、自分の行動を正したりっていうことができるんじゃないかということをみんなで考えながら話していく、ということが大まかな流れです。SYO:キャスト、スタッフの皆さんの反応はいかがでしたか。白石:いろんな人からメールが来たんですが、『孤狼の血 LEVEL2』だけじゃなくて、今年の6~7月に来年公開の映画を撮影していたんですけれど、そのときもリスペクト・トレーニングしたんですよね。そこで、照明部の女性の助手さんとかも「業界入りたてのときにこうことがあったら全然よかったのに」と言ってくれたりとか、滝藤賢一さんが言っていたのは、俳優部って僕らが思っている以上に(スタッフが)怒られる場面を見ているんですよ。俳優の前で蹴ったりとか、叩いたりとかということをよく俳優も見ているんですって。それを滝藤さんに言われたときには、すごく心が…。「俺も確かに見てるかも」みたいな。何なら助監督時代、そういう立場でやってたかもしれないなって、思い当たる節がものすごいあって。だから、俳優もそういう場面をすごい見ていて、やっぱりこれからお芝居して本番行こうっていうときにそんなのいきなり見せられて、それは信頼できないって言っていましたよね。でも、日本映画ってそういう緊張感があるシーンは、そうやって現場がピリつけば映画自体もピリついた雰囲気で撮れるみたいな、何となく代々言われてきたようなことがあって。「あえて現場に緊張感持たせるために人を怒鳴ってるんだ」みたいなことをいまだに言う人もいるし。でも、それもリスペクト・トレーニングの中で、それは全然違いますよねと話したりとか。「リスペクト・トレーニング導入」を“あえて”ニュースにした理由SYO:『孤狼の血 LEVEL2』でリスペクト・トレーニングを導入するニュースは、かなり早い段階で出たじゃないですか。公開後も含めて、周囲からの反応、実際の現場の反応、メディアの反応であったり、その点はいかがでしたか。白石:今回はあえてメディアに出して記事化させている、というところがあるんです。だって、例えば自分の組さえ、究極を言えば、ハラスメントがなければ僕はいいわけなんですけど、ただやっぱり自分がいつも一緒に仕事している助監督さんとかがほかの組に行ったときに「こんなハラスメントを受けている人がいました」と綿々と聞くわけですよ、いまに至るまで。いま現場に若いスタッフがすごく少なくなっているんですけれど、映画界に見習いで入ってきたときに、その見習いの人がたとえ暴力を受けなくても、誰かが誰かに暴力を受けてる姿を見ると、この世界やっぱり辞めようって、初めてとか、2回目とかで辞めていくケースってすごい多いんですね、結構リサーチしたんですけど。そういうことも自分の中で引っかかっていたし、なので、いまだに怒鳴り散らしながら現場をやっている、とある監督とか、あとは現場に入ろうかどうか迷っているけど、映画って厳しい世界なんだろうなとか思っている人がもしいるんだったら、そういう人たちに向けてメッセージを送りたかったんですよね。それで、あえて記事にしてもらったっていう感じですね。反応はやっぱり、いろいろな人からいまに至るまでもらいましたよ。映画館に行ってもたまに声かけられて、リスペクト・トレーニングのことを言われることもあるし、あと、ほかの業界からもよく言われますね。演劇やっているんですけど、演劇業界も変えたいと思ってますとか。SYO:リスペクト・トレーニングを実施したことで、1作目と具体的に変わったところはありますか。白石:スタッフに笑顔が増えたんじゃないですかね。人間なんで、誰でもイライラすることはあるじゃないですか。そういうときにリスペクト・トレーニングしてたら、ちょっといまイライラして大声出しちゃったから、「ちょっと向こうで5分間だけ休んできてください」「深呼吸してきてください」と、イライラしている人に言いやすくなった。あと、リスペクト・トレーニングをするということは、この作品のプロデューサーおよび監督は、この作品においてはあらゆるハラスメントを許すつもりはありませんということを、みんなに周知させることでもあるので。それはすごいみんな安心して仕事ができる環境になっていると思います。SYO:『孤狼の血』のような作品でこれをやることにすごく意義があると、監督は以前おっしゃってましたよね。白石:インモラル(不道徳である、倫理に反する)な映画だからこそ。ハラスメントは映画の中だけでいいんじゃないっていうね。映画自体はハラスメントの集大成みたいなものですが(笑)。でも、作品の内容は究極を言うと関係ないと思います。映画業界の労働環境についてSYO:韓国のポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』は休みをしっかり取ろうということで撮影して(「標準労働契約書」を交わした)、それがオスカーを獲ったという流れがあります。労働環境をアップデートさせていくことでアカデミー賞を獲ったというのは大きな流れだと思うのですが、そういった世界的な動きに関してはどうお考えですか。白石:もう全くその通りだと思います。ハラスメントって、別に何もないときにそんなには起こらないですよね。特にパワハラはですね。映画業界って、映画のスタッフってみんな映画大好きだから、監督が「はい、もうこれで撮り終わりました」と言っても何時間でもつき合ってくれるんですよ。何だったら24時間超えて、30時間とかも寝ないで撮影し続けててもみんなつき合ってくれるんですよ、下手すると。そういう寝れない環境とか、過酷な環境がハラスメントすべてとは言わないですけれど、ハラスメントが起こる土壌になっているということもリアルな話なんですよ。そういう意味では労働環境を改善するというのは、非常に重要です。特にいまの日本の映画業界、本当にそろそろ限界なんじゃないかなっていうところまで来ているので。全体の予算が下がって、日数が減って、だけど作る映画のクオリティはいままで以上のものを求められて、というふうになってきてるので。それは監督としてはクオリティはある程度自分で担保しなきゃいけないし、本当はもう1カット、もう1カットとなるとやっぱり寝る時間が減っていくということは仕方がないんで。それは基本的に、撮影の時間をコントロールできるのは映画監督なんですけど、それにしてももう限界が来てる感覚ですね。質問タイム:韓国映画界との決定的な違い、『孤狼』シリーズの行方SYO:「過去の監督、プロデューサー陣のセクハラ、パワハラが明るみに出たことで、映画の評価はどの程度影響を受けると思いますか、あるいは受けるべきではないと思いますか」という質問です。白石:よく「作品と罪は別だ」という議論になりがちなんですが、もはや、そうは言っていられない時代到来でしょうね。やっぱり、そういうことがあったということを知ってる人はもうフラットには観られないですよね。監督が女優さんにセクハラしてたことが世の中に出た状態では、気持ちよくその映画を楽しめないんじゃないんですかね。SYO:「最近の日本映画は、原作や役者の人気や面白さに頼っている傾向を感じるのですが、どう思われますか。『孤狼の血』は脚本が秀逸でよかったです」。白石:ありがとうございます。映画会社はお客さんが入る映画を作るというのが基本なので、それは仕方がないんじゃないんですかね。そういう映画を国民が多く見るという傾向にある、ということですからね。韓国はなぜいまこんなふうになっているかというと、例えば、いますごく政治的な映画も多いじゃないですか、ハードな描写があるミステリーとかも。そういう骨太な映画がヒットするから、そういう映画がどんどん作られていく。だから、これは作り手の我々の問題も当然あるのかもしれないけど、そういうお客さんがいっぱいいるということなんです。(日本で)漫画原作の青春映画が多いのは、そういう映画を見たい人たちがいるから作るんで。僕はなかなかそういう映画のオファーもないし、作ったら多分うまいという自信はあるんですけど(笑)、何とか頑張って成功して、『孤狼の血』のようなハードな映画にも入ってほしいという気持ちはありますが、なかなかそうはいかない部分もある。SYO:これは僕の意見ですけれども、映画は興行なので、“入れば変わる”と僕は思っています。これは逆に、観客の僕らから変えられる状況だと信じているので。例えば、この映画がヒットした、それがすごい骨太のやつだったり、強烈な描写のあるものだったら、1つ成功例ができるからもう1回こういうことをやってみようとなるはずだし。そこらへんは観客含めて、いろいろ変えていけるのではないかなと僕は思います。白石:ただですね、日本の映画界って脚本にお金を使ってないんです、脚本づくりに。売れっ子脚本家って、売れっ子俳優みたいに常に何本も抱えて書かなきゃいけないんですよ。でも、やっぱり本当は、才能のある人に1年その1本を書いたら本当に贅沢に暮らせるぐらいのお金を渡して、気合い入れて書いてもらう。1本でそんなにスター脚本家になって儲かるんだったら、多くの才能が入ってくるんですよね。その循環も韓国が上手くいっている1つの大きな理由ですね。Netflixの韓国ドラマとかも段違いに面白いじゃないですか。それはここ20年費やして、多くの才能が来る業界に変えたんですね。日本は本当、脚本家も監督も、撮っても撮ってもリッチになれないっていうか。興行で例えば100億円興行収入入りました、大ヒットですとなっても、監督にも脚本家にもほぼ1円も入らないんで。それで多くの才能が果たして来るのかな、と。SYO:今後、韓国で製作されたいという思いはありますか。白石:そうですね。お話とチャンスがあれば、当然ウェルカムですよ。SYO:今回の『LEVEL2』の鈴木亮平さんの創り上げたキャラクターへの声がすごく大きくて、「常に死んでいた上林の目が、ラストの日岡とのバトルシーンで光り輝いたのが堪らなく好きでした。それを表現できる鈴木さんも素晴らしいし、引き出す松坂さんも素晴らしいなと思いました」というコメントもいただいていますね。白石:素晴らしい、ありがとうございます。僕も撮影していて本当に同じことを思いながら撮ってましたね。上林は日岡が来てから本当に嬉しそうなので(笑)。SYO:あれは熱いものがありますね。共依存じゃないけれども、お互いにとってお互いが必要になってくる、というのはなかなか高ぶるものがあります。あと、いまの段階でお答えいただけるかわからないですが、最後に「日岡のバックグラウンドなどは今後出てくるのでしょうか」というご質問をいただいています。白石:原作の3部作でも、日岡が子ども時代どうだったのかはあまり出てこないんですけど、このシリーズが続いて、日岡が何らかの結末を迎えるときには、そこはちょっと向き合わなきゃいけないのかな、とはうっすら思っていますが、そこが次なのかどうなのかはまだ全くわかりません。『孤狼の血』白石和彌監督に訊く映画業界がアップデートしていくべきこと『孤狼の血 LEVEL2』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:孤狼の血 LEVEL2 2021年8月20日より全国にて公開©2021「孤狼の血 LEVEL2」製作委員会孤狼の血第3作目(仮)
2021年09月27日コロナ禍にも関わらず、第42回日本アカデミー賞をはじめ数々の映画賞を総なめにした前作の興行収入8.0億円を超える成績が確実となった『孤狼の血 LEVEL2』より、続編の製作が決定したことが発表された。公開前から業界内で賞賛の嵐を受けていた本作は、公開後も前作からのファンに加えて、バイオレンス映画を観るのは初めてといった新しいファンをも取り込む盛り上がりを見せている。SNSやレビューサイトには「今の閉塞感をぶっ飛ばしてくれる映画!」「前作から遥かにレベルアップ!」「最高に興奮した!続編を早く観たい!」「夜勤明けの眠たさもぶっ飛ぶ140分!」「衝撃過ぎて体力奪われる」「同じ映画をこんなに何回も映画館で見たのは初めて」など絶賛の声。また、東映や白石監督のもとには「こういった作品を待っていた。東映として、ぜひこの作品のシリーズ化を心の底から熱望します」という本作や本シリーズへの熱い思いが込められた手紙が多数届いている。そうしたファンからの熱い声を受け、東映は『孤狼の血 LEVEL2』の続編製作を決定。『孤狼の血 LEVEL2』の企画・プロデュースを担当した紀伊宗之は、「LEVEL2は、コロナ禍での公開になり悔しい。めちゃ悔しい。平和になったその時にレベルアップさせた第3作目に期待して下さい!」とコメント。また本作プロデューサーの天野和人は「生き残った男たちの決着を、撮影中から皆で探していました。広島はまだまだ熱い!」とコメントを寄せ、東映株式会社代表取締役会長・多田憲之は「2度あることは3度ある。『孤狼の血 LEVEL2』は今の世の中の閉塞感を吹き飛ばす熱量をもった作品となりました。時代に風穴を開ける作品を作り続けることが東映の使命ですので、続編の決定を致します」とコメントしている。『孤狼の血 LEVEL2』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:孤狼の血 LEVEL2 2021年8月20日より全国にて公開©2021「孤狼の血 LEVEL2」製作委員会孤狼の血第3作目(仮)
2021年09月17日東映太秦映画村(所在地:京都市右京区)では、MBSテレビと共に、夜の参加型体験ゲームとして、新選組をテーマにした「リアル謎解き人狼ゲーム」を10月16日(土)より期間限定で開催します。会話と推理を楽しむことで人気の高いボードゲーム「人狼」×「新選組」の新感覚の公演を開催いたします。映画村のオープンセットを動乱の幕末・京都に見立て、あなたも「壬生狼」と呼ばれた新選組の隊士として、リアルに新選組がいた時代を体感していただけます。時代設定は、池田屋襲撃事件後…名声を上げた新選組隊内に裏切り者が潜んでいるとの情報が入り、副長の土方歳三より一刻も早く裏切り者を炙り出し粛清せよと市中探索を命じられるというストーリーで、参加者はオープンセット内に隠された謎を見つけ出し、裏切り者にまつわる情報を一つでも多く入手し、容疑者たちによる合議(話し合い)に参加、彼らの会話と自身の持つ情報を照らし合わせ、嘘を見破り裏切り者を推理して特定する参加型ゲームとなっています。リアル謎解き人狼ゲーム「新選組で隊長やってるアイツが裏切り者のわけがない」開催概要○ストーリー動乱が加速する幕末の京都。薩摩、長州をはじめとする各藩、倒幕派と佐幕派、あらゆる思想が市中に渦巻いていた。池田屋事件で名声を上げ、一躍世間の知るところになった新選組は正にその最中にいる。急拡大する倒幕派に対抗するべく、副長・土方歳三は戦力増強のため、新人隊士を募集し訓練を重ねていた。ある日、その中でも特に優秀な成績を収めた者たちが集められ、各隊長の直属となることが発表される。4人の隊長の元で緊張の面持ちの新人隊士たち。配属発表という刹那、副長の土方が衝撃の情報を持って現れる。「この4人の隊長の中に、敵と繋がっている裏切り者がいるようだ!」否定するも動揺を隠せない隊長と隊士たち。「いずれも否定しておる故、もはや合議によって裏切り者を炙り出す他ない!」土方は市中を探索し裏切り者に関する情報を探るよう隊士たちに命じる。一つでも多くの情報を入手し、裏切り者を炙り出すべく、夜の市中探索へ駆け出すのであった。○遊び方参加者はオープンセット内に隠された謎を見つけ出し、謎を解いて裏切り者にまつわる情報を一つでも多く入手する。容疑者たちによる合議(話し合い)に参加し、彼らの会話と自身の持つ情報を照らし合わせ、嘘をついているであろう裏切り者を推理し、特定する。○登場人物副長:土方歳三鬼の副長。新選組の規律を守るためならば、一切の容赦を捨てることを厭わない。一番隊隊長:沖倉一新選組一番の剣の使い手。近藤、土方とは多摩にいた頃からの同志。二番隊隊長:原忠助過去に女性問題で土方に咎められたことがある。三番隊隊長:武堂左三郎御陵衛士を結成し隊を離れた伊東甲子太郎と新選組を仲介した。四番隊隊長:鈴田源柳斎新選組軍師。最近、自身の軍学が時代遅れではと察し焦っている。○リアル謎解き人狼ゲームとは?会場内を探索し、謎を見つけ、謎を解き、解いた答えを使って裏切り者を推理していく。謎解きゲームと人狼ゲームを軸に、マーダーミステリーやイマーシブルシアター的要素も取り入れた、参加者の行動力と推理力で難易度と結果が変わっていくランダム性を持ったまったく新しい体験型ゲーム。○開催日:10月16日(土),17日(日),23日(土),24日(日),30日(土),31日(日)11月 6日(土),13日(土),14日(日),27日(土),28日(日)以上11日間○開催時間:各日 ①16:15開場16:30開演/②18:30開場18:45開演○開催場所:映画村オープンセット全域・中村座○チケット料金:¥3,500-○URL: ○チケット販売開始日時:9月16日(木)14時○チケット販売:・ローソンチケットLコード:59038全国のローソン・ミニストップ設置LoppiPC・モバイル ・イープラス<e+URL> ○主催:東映太秦映画村○制作:MBSテレビ○制作協力:THE ROB CARLTON・村角太洋事務所クロネコキューブ※雨天決行荒天の場合は中止となる場合がございます。映画村の抗ウイルス・抗菌対策映画村では新型コロナウイルス感染拡大防止のため、抗ウイルス・抗菌作用効果のある溶液「キノシールド」で施設全体をコーティングしております。映画村全域約20,000㎡をはじめ、俳優の着用する着物、お客様にご着用いただく衣装も含む約1,300点にも、コーティングを施しておりますので、安心して村内をお楽しみいただけます。東映太秦映画村施設概要日本で初めて時代劇撮影を見学し、時代劇の世界をオープンセットやイベント、アトラクションを通じて体験できるテーマパークとして1975年に誕生しました。これまでに6,000万人を超えるお客様にご支持をいただいています。○営業時間: 9月・12月10:00~17:00 10月・11月9:00~17:00入村受付は終了60分前まで○入村料(消費税込み): 大人2,400円中高生1,400円子供(3歳以上)1,200円○ホームページ: 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2021年09月16日現在公開中の、松坂桃李主演の映画『孤狼の血 LEVEL2』。広島の裏社会を描いたベストセラー小説実写映画の続編で、前作で暴力団を相手にしていた伝説の刑事・大上(役所広司)亡き後の刑事・日岡(松坂)の姿を描く。真面目な刑事だった日岡はワイルドに変貌し、圧倒的“悪”=上林(鈴木亮平)の登場による暴力団組織の抗争、警察組織の闇、マスコミの策謀などバイオレンス要素たっぷりの作品だが、実はクランクイン前に「リスペクト・トレーニング」が行われていたことでも話題となっている。「リスペクト・トレーニング」とは、日本では主にNetflix製作の作品で実施されているもので、約1時間にわたり、「差別」や「パワーハラスメント」「セクシュアルハラスメント」の定義や、受けた場合の対処法などが説明される講習。2020年9月に行われ、スタッフが参加するだけでなく、リモートで記者たちも参加し「みんなが楽しい、働きやすい環境にするには」という意識を共有し合うこととなった。今回は、この試みについて改めて白石和彌監督にインタビュー。業界に対する意識や、環境を変えることで期待できる映画界の変化についてなど、話を聞いた。○■作り手を切り離すのは難しい——今回リスペクト・トレーニングがかなり注目を受けていると思います。実際に『孤狼の血 LEVEL2』のクランクイン時に行われた講習にリモートで参加しまして、革新的だと思うと同時に「本当に基礎から始めるんだ」と驚いたところでもありました。認識するところから、なんですよね。今回はトレーニングを担当してくれたピースマインドさんとNetFlixが共同で作ったプログラムを適用してもらったので、僕も「そこからなんだ」と思いました。トレーニングをするということは、イコール「僕たちはハラスメントを許しません」と宣言するにほかならないので、まずはそのことがすごく重要なんだと実感しました。実際にスタッフから「業界に入った頃にこういうものがあれば、楽だったのにな」「○○さんも辞めなくてよかったのに」という話も具体的に出てきました。——スタッフの方々がそれだけ素直に対応されて、効果が出ているところもすごいと思いました。やっぱりみんな、嫌な思い出があるんだと思いますよ。逆に、僕も含めてベテラン陣には「どこかで自分も加害の方にいったことがあったんじゃないか」といった耳の痛い話もあるだろうし。でもそれを断ち切るという意志が重要ですし、例えばMe too運動も映画界から始まったもので、ハリウッドといえど対岸の火事ではないですから。——Me too運動といえば、『ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2019』で白石監督が、故キム・ギドク監督の作品を上映することについて「公式にコメントを出すべき」と提言されたことが印象に残っていて、今回のような試みと地続きのようにも思いました。映画祭の役割は色々あって、なかなか観られない映画を上映するのが重要だということもわかるのですが、キム・ギドク監督がどんなことをやっていたのかわかった状況で、世界のどの映画祭でも上映しない中、あえて……というのであれば、説明する義務があるんじゃないかな、と。それからやっぱり、映画祭に参加する若いスタッフや監督、俳優たちが戸惑っているのも感じました。僕はたまたま審査委員長で発言できる立場にあったので、みんな疑問を持っているのだと言っておかないと、というところはありました。——やはり若い人の方が、そういった意識を持っていると感じますか?若い人の方が敏感ですよね。色んな人とハラスメントのことを話したけど、業界のベテランはもう、鈍感もいいところだな思うんです。取り残されていると言っても良いし、愕然とすることもあります。——作品は作品、と思うところもあるのですが、観ている方としては切り離せないところも感じます。逆に今回の「リスペクト・トレーニング」の試みで『孤狼の血 LEVEL2』という作品に好感を持つこともあるでしょうし。「作品に罪はない」とは思いますが、特に作り手を完全に切り離して考えるのは難しいですよね。『麻雀放浪記2020』の時は(ピエール)瀧さんが逮捕されましたが、直接の被害者がいないし、映画はお金を払ってクローズドの中で見るからということで上映に至りました。それでも気になるのは間違いないので、何事もないことが1番です。作品に被害者がいたら上映するのは難しいし、言ってみれば当たり前のことなんですが、倫理観を持って作るというのは、大事なことです。映画業界は「現場でひどいことをしたからこそ、いいものができた」みたいな教えを連綿と受けてきたわけで、そういうことをしなくてもいい映画を作れると、ちゃんと言うべきなんです。みんな「寂しい」とか言うけど、そういう時代ではないと感じます。——『孤狼の血 LEVEL2』に出ている方は、松坂桃李さんや鈴木亮平さんと、優しそうな方ばかりです。本当に、みんな優しいんです。現場の緊張感を作るために、監督が怒鳴り散らしたという話もいっぱい聞いたことがあるけど、役者のスキルと考え方があれば充分なのだと、今回俳優たちが示してくれたと思います。裏側ではニコニコしている人ばかりですから(笑)○■実際に問題が起こった時にどうするのか?——『麻雀放浪記2020』のお話が出ましたが、あの時も急遽会見が開かれたり、白石監督がいろいろと最前線にいらっしゃるようなイメージがあります。いやいや、僕はひっそりと映画を作っていたいだけなんですけど(笑)。考える機会は多いのかもしれません。自分に降りかかった火の粉は払いますし、業界全体に問題が起こった時は考えなきゃいけないし、当たり前のことを当たり前にやるという感覚です。——今回トレーニングを行われて、その先を考えたりもされたのでしょうか? 踏み込んでいくと、実際に現場で「この行動は…」ということも出てくるように思います。そこは考えます。よしんば撮影の最中にハラスメントが起こった時、僕たちはどういう態度をとれるんだろう? ということも。そのルール作りも、ちゃんとしていかなければいけない。その人がいないと成立しない撮影もあるわけで、翌日重要な撮影があっても、ハラスメントがあった時に退場させられるのか、ということですよね。もはや映画会社がどういう決断を下すかという問題にもなりますが、本当はそういう強い態度をとるべきなんだと思います。今回リスペクト・トレーニングを行って話を聞くと、やっぱり「トレーニングをしても、どうしてもハラスメントを起こす人はいる」というんです。どんなに現場で必要でも、もはやスタッフィングできない人も出てくると聞いて、そういうことなんだろうな、と。でも、業界から人が離れずにもっと育っていったら、例えば何か問題が起こったとしても、別の方にお願いできるということもある。そういう土壌を作るべきだと思うし、まだあまり他の監督の方がどう思ってるかわからないけど、個人的な感覚では広がっていくんじゃないか、という気がします。やって損することがないし、やろうという流れができていったら嬉しいですね。——Netflixさんの環境がずいぶん先を行っているようですが、作り手の方にも「映画より配信がいい」みたいな流れも出ていますか?環境については見習うべきですし、そちらに流れていくことはあると思います。必要な予算を出し、週に1日は必ず休養日を取って、1日に働く時間の上限も決まっていて、ハラスメントは禁止するとなると、働きやすい環境じゃないですか。今の映画業界は「本当は3億かかるけど、なんとか2億円で作ってください」という中で、スケジュールもなくなり休みを削り、労働時間も延びて、場合によっては監督が怒鳴り散らして……もし僕がスタッフを抱える会社の経営者だったら、当たり前にNetflix優先で仕事を受ける判断をするでしょう。 だから映画界自体も変えていかないと本当に取り残されてしまう。「予算を回収できないんじゃないか」という危機感もあると思うけど、予算を増やすのはいいことで、そこから新たな商売につながることもきっとあります。予算を回収するために、世界にパイを広げようといったことも考え始めるだろうし、「労働環境を変えよう」というところから、新たな動きにつながるかもしれません。映画監督って、人によっては5年に1本の大作とか、人生を変えるかもしれないデビュー作だとか、そういう局面がいっぱいあってギリギリまで頑張ってしまうし、日本のスタッフは本当に優秀だから投げ出さず文句も言わないでついてきてくれるんです。でも、スタッフにとってはその作品が全てではなく、またすぐに次の作品に参加して、日々の生活が続いていきます。今はその労働環境を日本の映画界全体で守っていないわけだから、監督なりプロデューサーなりが、自分の作品に関わってくれる方を守ろうとする意識が必要です。ただ本当は、団体としてフリーのスタッフや若いスタッフを守るルールを作らないと、誰が将来映画作っていくんだろう? 僕も自分の映画でいっぱいいっぱいだから、なんで自分が先導してるんだろう? とは思いながら(笑)。やれることはやっていかないと、と感じています。■白石和彌監督1974年北海道生まれ。1995年、中村幻児監督主催の映画塾に参加し、その後、若松孝二監督に師事。助監督時代を経て、行定勲、犬童一心監督などの作品にも参加。初の長編映画監督作『ロストパラダイス・イン・トーキョー』(10年)の後、ノンフィクションベストセラー小説を実写化した『凶悪』(13年)は、第37回日本アカデミー賞優秀監督賞ほか、各映画賞を総なめした。その後、『日本で一番悪い奴ら』(16年)、『牝猫たち』(17年)、Netflixドラマ『火花』(16年)など、幅広いジャンルを映像化し、近年も『彼女がその名を知らない鳥たち』(17年)、『サニー/32』(18年)、『孤狼の血』(18年)、『止められるか、俺たちを』(18年)、『麻雀放浪記2020』(19年)、『凪待ち』(19年)など多数の作品を手掛けている。
2021年09月05日阿部サダヲと岡田健史が『孤狼の血』シリーズの白石和彌監督のもとで共演、注目の作家・櫛木理宇の最高傑作と呼ばれた小説を映画化した『死刑にいたる病』が、2022年に公開されることが決定した。理想とは違う大学に通い、鬱屈した日々を送る雅也に、ある日届いた1通の手紙。それは世間を震撼させた稀代の連続殺人事件の犯人・榛村からのものだった。24件の殺人容疑で逮捕され、そのうちの9件の事件で立件・起訴、死刑判決を受けた榛村は、犯行を行っていた当時、雅也の地元でパン屋を営んでおり、中学生だった雅也もよくそこに通っていた。「罪は認めるが、最後の事件は冤罪だ。犯人は他にいることを証明してほしい」。榛村の願いを聞き入れ、雅也は事件を独自に調べ始める。そこには想像を超える残酷な事件の真相があった――。日本史上類をみない数の若者を殺した連続殺人鬼・榛村を演じるのは、大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」で主人公の田畑政治役を熱演し、白石監督とは『彼女がその名を知らない鳥たち』以来のタッグとなる阿部サダヲ。そして収監されている榛村の元に通い事件の真相に迫る雅也には、ドラマ「中学聖日記」で衝撃のデビューを果たして以来、「MIU404」や大河ドラマ「青天を衝け」、『望み』など話題作への出演が続く注目の若手俳優・岡田健史。原作者の櫛木理宇といえば、2012年に学園ホラー「ホーンテッド・キャンパス」で日本ホラー小説大賞・読者賞を受賞してデビュー。同年、少女たちのダークな物語「赤と白」(集英社文庫)で小説すばる新人賞を受賞。本作の原作は初版「チェインドッグ」のタイトルで発売され、文庫化に合わせて「死刑にいたる病」に改題された。脚本は『そこのみにて光輝く』『オーバー・フェンス』などを手掛けた脚本家・高田亮が、白石監督と初タッグを組んでいる。阿部サダヲコメント俳優をやっていて、「1度は手を出してみたい役」を頂けたので楽しんで演じました。白石組、白石監督の想像を超えるアイデア、どう仕上がって来るのか非常に楽しみです。岡田健史くんとのシーンは相当痺れました。岡田健史コメントこんなにも濃密な時間を過ごし、“人”に恵まれ、公開を待っててくださる方々に向けて、伝えたいことが豊富な作品に巡り逢えたという実感に、自分でも驚いています。きっと、今作品で交じり合えた方々との時間は、いつまでも自分の身体に宿り続けることでしょう。勝手ながら一若者として、この方々の魂を受け継いでいきたいと思いました。さて、僕の役柄ですが、筧井雅也という、どこにでもいる男性です。“どこにでもいそう”、なのです。故に、この日本において誰にでも起こりうる機微を雅也は持っています。作品中に過激な表現も含まれてますが、今作品は雅也と同年代の方々にも是非観て頂きたいです。人は人に怯え、傷つけ、傷つけられて、抱きしめられて、救われてるということ。それはつまり何なんだろうと、思春期に考える時間が欲しかったと自分自身がそう感じるからです。公開をお楽しみに。もう少しの間だけお待ちください。白石和彌監督コメント僕自身が10代20代の頃に持っていた鬱屈と、後ろめたい憧れを抱いてしまう殺人鬼。その両方が見事なコントラストで混在している櫛木先生の原作に心を奪われて映画化をお願いしました。阿部さんと岡田さんの邂逅も運命を感じる大きな事件でした。映画を観た後どんな感情が残るのか、僕もとても楽しみです。完成まであと少し。スクリーンでお会いできる日をお待ち下さい。櫛木理宇コメント映画化のお話をいただいたときにまず「やった!」と思い、次に監督が白石和彌さんだとお聞きした瞬間「やった!!!」と感嘆符が三倍になりました。わたしの原作を監督が、このキャストの皆さんが、どう料理してくださったのか想像するだけで胸が高鳴ります。映画館の大スクリーンで拝見できる日を心待ちにしております。『死刑にいたる病』は2022年、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2021年08月24日8月21日、22日の全国映画動員ランキングは、平野紫耀(King&Prince)と橋本環奈が共演する人気ラブコメ映画の第2弾『かぐや様は告らせたい 〜天才たちの恋愛頭脳戦〜 ファイナル』が初登場でトップを飾った。平野、橋本のほか佐野勇斗、浅川梨奈、堀田真由らが前作から続投するほか、日向坂46の影山優佳が映画初出演。前作で決着のつかなかった白銀御行と四宮かぐやによる恋愛頭脳戦の決着が描かれる。公開3週目の『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』は先週1位からワンランクダウン。公開6週目に入った『竜とそばかすの姫』も先週2位から順位をひとつ下げた。松坂桃李が主演する『孤狼の血 LEVEL2』は初登場4位にランクイン。柚月裕子によるハードボイルド小説『孤狼の血』シリーズを基に、原作では描かれなかったエピソードが展開する。監督は前作に引き続き白石和彌が務め、松坂のほか、鈴木亮平、吉田鋼太郎、中村獅童ら出演している。そのほか新作では、世界160カ国以上で放送され、子供を持つセレブやハリウッドスターからも絶大な支持を得ている大人気アニメーション番組の劇場版第2弾『パウ・パトロール ザ・ムービー』が初登場8位に入った。次週は『アーヤと魔女』『オールド』『サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』『スペース・プレイヤーズ』『鳩の撃退法』『白頭山大噴火』『岬のマヨイガ』などが封切られる。全国映画動員ランキングトップ10全国映画動員ランキングトップ10(興行通信社調べ)1位『かぐや様は告らせたい 〜天才たちの恋愛頭脳戦〜 ファイナル』2位『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』3位『竜とそばかすの姫』4位『孤狼の血 LEVEL2』5位『僕のヒーローアカデミア THE MOVIEワールド ヒーローズ ミッション』6位『東京リベンジャーズ』7位『映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園』8位『パウ・パトロール ザ・ムービー』9位『ザ・スーサイド・スクワッド“極”悪党、集結』10位『フリー・ガイ』
2021年08月23日映画『孤狼の血 LEVEL2』(8月20日公開)の公開記念舞台挨拶が21日に都内で行われ、松坂桃李、鈴木亮平、西野七瀬、音尾琢真、中村梅雀、小栗基裕、白石和彌監督が登場した。同作は第69回日本推理作家協会賞受賞、『このミステリーがすごい! 2016年版』国内編3位に輝いたベストセラー小説の実写映画化作。数々の映画賞を総なめにした、白石和彌監督の映画『孤狼の血』の続編となる。村上虹郎の姉を演じた西野は「過去に別の作品でお会いしたことがあったんですけど、兄弟という近い感じでやるのは初めてで、久しぶりにお会いしてすぐに私のことを『姉ちゃん』とずっと呼んでくれていたので、おかげで兄弟の空気感、距離感が作りやすく、ありがたかったです」と感謝した。西野は「撮影が終わったのが同じ日だったんです。最後スタッフさんに挨拶に行くときに、私が今まであまりそういうこともやったことがなくて、恥ずかしくて『どうしよう』となっていたときに、『じゃあ、一緒に行く?』と言ってくれたので、虹郎くんの後ろに着いていって、お世話になったスタッフさんたちに挨拶して、そこでもかなり助けられました」と明かす。弟役だが兄のように引っ張ってもくれた村上との共演を「めちゃくちゃ楽しかったです」と振り返った。
2021年08月21日俳優の松坂桃李が8月21日、東京・有楽町の丸の内TOEIで行われた主演作『孤狼の血 LEVEL2』の公開記念舞台挨拶に登壇した。警察とやくざの攻防戦を過激に描く人気シリーズの最新作。前作からの続投に、当初は「圧倒的に不安だった」といい、「緊張感も高まり、足がガクガクしました」と振り返った。前作で役所広司が演じた大上刑事の遺志を継ぐ形で、主人公の刑事・日岡役を務めた松坂は「続編ってことは、僕が役所さんの立ち位置をやるってことで。前作までは大上におんぶにだっこでしたし」と本音を吐露。設定上も前作の公開からも、3年の歳月が流れており「その間に、日岡に何があり、どういう気持ちで過ごしたのか。漠然とオオカミに育てられた犬をイメージしていた」と役作りを明かした。クランクインすると「大上さんの立ち位置とか、そういう問題じゃなくて、日岡の前に、強烈な方々が嵐のように現れた」と語り、「その嵐に巻き込まれる中で、心強いスタッフとキャストの皆さんと一緒に、パート1を超えていくんだと思った」と現場で感じた熱気と意気込みを明かした。柚月裕子によるハードボイルド小説『孤狼の血』シリーズを基に、原作では描かれなかったオリジナルエピソードを映画化。3年前に殉職した、広島裏社会を取りまとめていた刑事・大上の遺志を継ぎ、裏社会に目を光らせる新人刑事の日岡(松坂)は、権力を使って、暴力組織をコントロールしていたが、上林組組長・上林が出所を果たしたことで、徐々に追い詰められていく。公開記念舞台挨拶には松坂をはじめ、共演する鈴木亮平、西野七瀬、音尾琢真、中村梅雀、小栗基裕、白石和彌監督が出席した。シリーズ最凶の宿敵・上林を演じた鈴木は「悪役ではあるんですけど、僕らの仕事は人間を演じること」とコメント。昨年の1度目の緊急事態宣言を振り返り「すべての仕事がなくなったとき、机の上にポツンと残ったのが『孤狼の血 LEVEL2』の台本。そこから撮影までの半年間、上林のことだけ考えた」と明かした。それだけに、役柄への思い入れは格別で「上林の目線から世界を見ると、正義と悪が入れ替わって、まったく違うものが見えてきた。周りが外道、自分だけがまじめに生きている。その迷いのなさに、戦慄してもらえるんじゃないかなと」とアピールしていた。取材・文・写真=内田涼『孤狼の血 LEVEL2』全国公開中
2021年08月21日映画『孤狼の血 LEVEL2』(8月20日公開)の公開記念舞台挨拶が21日に都内で行われ、松坂桃李、鈴木亮平、西野七瀬、音尾琢真、中村梅雀、小栗基裕、白石和彌監督が登場した。同作は第69回日本推理作家協会賞受賞、『このミステリーがすごい! 2016年版』国内編3位に輝いたベストセラー小説の実写映画化作。数々の映画賞を総なめにした、白石和彌監督の映画『孤狼の血』の続編となる。前作は役所広司が主演であり、松坂は続編で主演を務めることになったが「圧倒的に不安でしたね」と苦笑する。「1が公開されてわりとすぐに東映さんから『続編やります』という情報が出て、そのときは『やるんだ』という感じだったんです。でも続編をやるということは『僕が役所さんがやっていた立ち位置をやるってことか?』と、どんどんどんどん緊張感というか不安が高まってきて。1の時はもう本当に大上さん(役所)の背中にくっついて、おんぶにだっこ状態だったので、今度は自分が役所さんがやっていた立ち位置に立つのかと思うと、足がガクガクしました」と振り返った。またイベントでは「最近テンションがあがったこと」というトークテーマも。松坂は「尾田栄一郎さんからサインをいただきました」と意外な回答で驚かせる。「以前やっていたドラマの共演者の井浦新さんが、尾田栄一郎さんと知り合いらしいんですよ。『桃李くん、ワンピース好きなんだっけ?』という話をして、『好きですね』『どの話が好きなの?』『ジンベエの話が……』と話してその日は終わったんですが、後日『桃李くんに渡したいものがあってさ』と、尾田さんがジンベエを描いてくださった額縁入りの色紙をプレゼントしてくれて、めちゃくちゃテンションあがりましたね」としみじみ。「今玄関に飾ってます」と明かした。一方、鈴木は「ちょっとマニアックすぎるんだよなあ」と悩みながら、「クフ王の太陽の船というのが発掘されて、それが新しくできたカイロの博物館に移送されることがあって……」と話し始め、客席からはクスクスと笑いが起こる。「それを運ぶために専用のコンテナを作って、夜に道路を全部封鎖して行くんだけど、特注のコンテナの表に光る太陽の船が書いてある。暗闇の中を光る太陽の船がカイロに向かって走って行く」と熱弁。「木製の船ですからね。4500年くらい前のものが残ってるわけですよ」と語る鈴木に、松坂は「ロマンがあるなあ」と感心していた。
2021年08月21日広島を舞台に、暴力団同士の血生ぐさい抗争と、それを阻止するため裏社会に身を投じる刑事たちの姿を描き、大ヒットを記録した映画『孤狼の血』。8月20日公開の続編『孤狼の血 LEVEL2』では、松坂桃李(32)が役所広司(65)から主演を引き継いでいる。大先輩からのバトンタッチにプレッシャーは感じなかったのだろうか。「いやあ、もちろん並々ならぬものがありましたよ。でも、現場に入ったときに、それは僕が一人で背負うんじゃなく、監督をはじめスタッフやキャストのみなさんと一緒になって挑んでいくんだなと強く感じました。本当にやってよかったと思うので、早く役所さんの感想が聞きたいですね」(松坂・以下同)前作の劇中で、役所演じる大上は殉職し、松坂演じる相棒の日岡に狼の絵が彫られたライターを形見として遺した。実はこのライター、実際に役所から松坂へと受け継がれていたのだという。「前作からの3年間、常にかばんに入れて持ち歩いていました。たまにオイルを足したり、火を付けてみたりして。だから、ブランクを感じることもなく、しっかり手になじんでいる気がしましたね」今回も、前作に続きバイオレンスなシーンは盛りだくさん。さらにパワーアップしたアクションも見どころだ。過酷な撮影を乗り越えた秘訣は?「たくさん食べて、ぐっすり眠ってました(笑)。それと、“『孤狼の血』居酒屋”で過ごす時間がリフレッシュになってたかな。現場近くのお店を僕ら専用に借り切ってくださって、外出できないなかで、すごくありがたかったです」因縁の相手、上林(鈴木亮平・38)と対峙する緊迫したシーンでは、合間に「『梨泰院クラス』見た?」など、ほっこりした会話もしていたそう。最後に、昨年からコロナ禍が続く中での、プライベートの変化についても聞いてみた。「外食できなくなったので、自分で料理をする機会が増えましたね。たまにちょっと高級な食材を買って、味がどう変わるのか食べ比べするのが、最近のぜいたくです(笑)」
2021年08月20日暴力組織と警察の関わりを描き、大ヒットを記録した『孤狼の血』。柚月裕子の原作を白石和彌監督が映画化した前作から3年、オリジナルストーリーが描かれる『孤狼の血 LEVEL2』が公開される。今作からキャストに加わった村上虹郎が演じるのは、松坂桃李演じる刑事を兄のように慕い、とある報酬のためにスパイとして暴力組織に潜入する青年、チンタ。壮絶なバイオレンスとドラマに満ちた続編の舞台裏について聞いた。――前作の『孤狼の血』はご覧になっていましたか?村上公開されたときに劇場で観ていて、すごく面白かったです。映画は普段からよく観るんですけど、いわゆる任侠ものって『アウトレイジ』『GONIN』あたりは通っていても、日本の古いものやVシネマをがっつり観ていたわけではなかったんです。『孤狼の血』は『仁義なき戦い』へのオマージュもあるので、『仁義なき戦い』シリーズを観ているかどうかで、受け止め方も違うと思うんですね。そういう意味では、僕は前知識もあまりないまま観たのですごく新鮮でした。『孤狼の血』の楽しみ方としては、ひとつの正解だったかなと思います。――チンタ役のオファーがあったときの心境は?村上白石監督とは2、3年前くらいに東京国際映画祭でお会いしたんです。沖田修一監督と一緒にいらっしゃったので挨拶をしたら、この映画の話になって「出る?」とおっしゃって。そのときは僕の年齢で演じられる役ってあるのかなと思ったんですけど、「二十歳くらいのやつがリアルにゴロゴロいる世界だから」「じゃあ待ってます!」というやりとりをしたんです。その後、本当にチンタ役のオファーをいただいて、自分よりも若い設定だからできることもあるかもしれないと思いました。例えば高校生が高校生を演じるべきかというと難しいところで、自分が卒業してから数年経って俯瞰して演じることの意味もあると思うんです。原作にはいないという点も含めて、面白いキャラクターだと思いました。『孤狼の血 LEVEL2』――チンタは観客みんなが、どうにか幸せになってほしいと思ってしまうような、愛嬌と哀愁のあるキャラクターですよね。村上見ていると母性が湧いてくるようなキャラクターかもしれないですね。最初に台本を読んだときに感じたチンタ像と、実際に演じたチンタはそう遠くはないです。台本もスラスラ読めたし、自分にとっては思い描きやすいキャラクターでした。打ち合わせや衣装合わせをしていくうちに、チンタを演じるうえで彼の複雑な生い立ちは切り離せないものなので、自分としてはそこも大事にしたいと思いました。――チンタのキャラクターをつかめたのは、どのシーンですか?村上日岡との最初の留置場のシーンですね。日岡に「わしゃホンマの兄ちゃんじゃあ思って」って、すごく無邪気なんですよ。ストーリーが進むにつれてシリアスになっていくので、だんだんとチャーミングさは少なくなるのですが、前半はかわいいチンタが見られると思います。『孤狼の血 LEVEL2』鈴木亮平が演じた上林は、存在そのものが凶器――撮影に入る前にあらためてヤクザ映画をたくさんご覧になったそうですね。村上『仁義なき戦い』や『県警対組織暴力』、元々観ていた『シャブ極道』を観直したりもしました。チンタ自身はヤクザの世界についてそんなに理解していたわけじゃないですが、僕自身が演じるうえで理解したいなと思ったんです。ヤクザ映画だけではなくて、チンタの生い立ちを知るための映画もたくさん観ましたね。チンタはどんな暮らしや生き方をしてきて、どこに向かいたいのか。上林(鈴木亮平)との共通点は何なのか。自分にとっては、それを知ることがすごく大事でした。脚本家の池上純哉さんが、「“孤狼の血”っていうのは、つまり前作の大上さん(役所広司)から日岡に引き継がれた血であるし、チンタと上林は親子ではないけど、もっと違った意味の血があるんだ」と話してくださって。上林がなぜああいう人間になったのかにも関わることですし、これは今回の裏テーマでもあるのかなと思っていますね。――鈴木亮平さんが演じた組長の上林は、まさに“日本映画史に残る悪役”という感じの強烈なキャラクターでした。村上その肩書き、ずるいですよね。僕もそういうのが欲しかったです(笑)。どこか『太陽を盗んだ男』の菅原文太さんを思い起こさせる不死身キャラで、とにかく目の前にいたのは亮平さんじゃなかった。超越した何かがそこにそびえ立っている感じというか、存在そのものが凶器というか……。上林に目をつけられたら、もう終わりですよね。でもチンタがただ不運だったかといえばちょっと違うと僕は思っていて、お互いに惹かれあっているところもあったと思うんです。理解者であり、共鳴しているところもある。そこが面白いところですね。『孤狼の血 LEVEL2』――松坂桃李さんとはドラマ『この世界の片隅に』でも共演していますね。今回の現場ではどのようにコミュニケーションをとりましたか?村上桃李くんは「ここのシーンはこうしよう」みたいに自ら話し合いをする方ではなくて、「元気?」みたいな、現場では世間話しかしない感じです(笑)。信用してくれているからだと思うのですが、そこにすっといてくれる。共演経験があるのも大きいですし、今回も舞台が広島の呉だというご縁もありました。でもさすがに撮影の終わり頃に、桃李くんと全然しゃべってないな、と思いはじめて。“居酒屋 孤狼の血”という撮影期間中だけの白石組専用の憩いの場で、好きな漫画とかいろいろと聞きました。桃李くんってちょっとミステリアスなイメージがあるので、渥美清さんみたいにあまりプライベートを明かさないのかなと思っていたんです。――白石組の雰囲気はいかがでしたか?村上完全に出来上がっていて、「お前らが何をしても、どうとでも対応できるよ」っていう圧倒的な安定感がありました。朗らかな安心感じゃなくて熱くて怖い安心感なので、自分の100%じゃなくて200%以上を出さないと、そもそものラインに達することはできないんですけど。本来はすべての作品がそうあるべきなんですけど、白石組ではそれをより強く感じるというか。自分が持ってるものだけじゃダメな気がしました。――白石監督からの演出や言葉で印象的だったことは?村上撮影に入る前に脚本やチンタの役について何度かやりとりしましたが、詳しい内容は覚えていないんです。あとは衣装合わせをして、監督、プロデューサーと一緒に“ヤクザレクチャー”を受ける勉強会がありました。裏社会や東映の歴史について学んだり、組長の本を見せてもらったり、シャブのレクチャーもありました。『孤狼の血 LEVEL2』――この映画で描かれている世界は、若い世代の人たちの目にどのように映ると思いますか?村上裏社会について描いたものとしては、『闇金ウシジマくん』とか漫画で触れている人が多いかもしれないですよね。例えば北野武さんの『HANA−BI』は僕が生まれた年に製作された映画なのでリアルタイムで触れたものではないですし、最近の映画『ヤクザと家族 The Family』は暴対法によって変化していくヤクザの世界についての作品なので、『孤狼の血』とは描きたいことが全然違う。だからこそ僕も『孤狼の血』に新鮮な面白さを感じましたし、普段映画をあまり観ない人にとっては新しいものとして受け止められるような気がします。――今年は映画『るろうに剣心最終章 The Beginning』『燃えよ剣』が公開され、舞台『大パルコ人④マジロックオペラ「愛が世界を救います」(ただし屁が出ます)』に出演。連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』も始まりますね。村上コロナの影響で公開の時期がずれたりもして、今年の出演作が増えました。そういえばInstagramのフォロワー数もかなり増えたんです。Netflixの『今際の国のアリス』を海外でもたくさんの方が観てくださっていて、外国人の方が2/3くらい。ブラジル、タイ、フィリピンの方が多くて、調べないとDMの言葉が分からなかったりするんです。海外の方にも『孤狼の血 LEVEL2』を観ていただける機会があったらいいなと思っています。取材・文:細谷美香撮影:稲澤朝博ぴあアプリ限定!アプリで応募プレゼント『孤狼の血 LEVEL2』インタビューに登場していただいた村上虹郎さんのサイン入りチェキを1名様にプレゼント!【応募方法】1. 「ぴあアプリ」をダウンロードする。こちら() からもダウンロードできます2. 「ぴあアプリ」をインストールしたら早速応募!(C)2021「孤狼の血 LEVEL2」製作委員会『孤狼の血 LEVEL2』上映中
2021年08月20日俳優の役所広司が20日、松坂桃李主演の映画『孤狼の血 LEVEL2』(8月20日公開)へコメントを寄せた。同作は第69回日本推理作家協会賞受賞、『このミステリーがすごい! 2016年版』国内編3位に輝いたベストセラー小説の実写映画化作。数々の映画賞を総なめにした、白石和彌監督の映画『孤狼の血』の続編となる。この度、前作の主演・役所広司からのコメントが到着。さらに、映画を一足早く見た朝倉海(総合格闘家/YouTuber)、もっちゃん(YouTuber)、丸山ゴンザレス(ジャーナリスト)、板垣巴留(『BEASTARS』 作者)、Ms.Ooja(シンガーソングライター)、糸井重里(「ほぼ日」代表)、おおのこうすけ(『極主夫道』 作者)、笠井信輔(フリーアナウンサー)、藤原ヒロシ(音楽プロデューサー)、ケンドーコバヤシ(お笑い芸人)、アイナ・ジ・エンドなど各界の著名人から興奮の声が届いた。○役所広司 コメント『孤狼の血』じゃけぇ、何をしてもええんじゃ!前作を遥かに凌ぐアクション・バイオレンス!呉原のカタギを守る松坂桃李と、呉原が生んだ怪物・鈴木亮平の対決が凄まじい!吉田鋼太郎、音尾琢真のユーモアが映画を盛り上げる!役者たちは皆、活気に溢れている。○朝倉海 コメント"松坂さん、鈴木さんをはじめ俳優の凄まじい演技、時には目を背けたくなるようなリアリティ、アクション、前作にも増して凄い迫力でした。終始興奮が止まらず、格闘技の試合で僕もスリルを感じていますが、そんな僕でも十分に衝撃を受けるようなスリルが感じられる。映画でテンションをあげたい、刺激を感じたい人はぜひ!○もっちゃん コメントヤクザ映画に苦手意識があった私がこんなにもハマってしまうとは…!おかえり日岡!と叫びたくなる冒頭、立ちはだかる悪魔のような敵、目を瞑ってしまうほどのバイオレンスの裏側には各々の正義。体の芯からゾクゾクするLEVEL UPしたエンターテイメントでした。○丸山ゴンザレス コメント警察、ヤクザ、どんな組織にも飼い慣らすことができない獣がいる。強烈な個性を放つ奴らに、どうしようもなく惹きつけられてしまうのだ。本作は複雑に絡み合いループするストーリー、正義なんてかき消してしまう圧倒的な展開で、魅せる悪の華をこれでもかと描いている。○Ms.Ooja コメント最高!! 衝撃でした。観終わった後にもう1回観たいと思える映画ってなかなかない。上林はひりひりするほどの殺気で、悪魔のように見えました。日岡の変化にも驚いたし、その振り切ったかっこよさに痺れました。危険な香りしかしないけど、その男臭さに惹かれる。そしてラスト、上林と日岡の死闘はずっと見ていたかった。いろいろな形の正義があり、何が正しいのか。コンプラなんて完全無視した、白石監督の潔さに感謝です。○糸井重里 コメントモンスター映画。ホラー映画。10,000カロリー!韓国映画よりバイオレンスがきつい。観てただけなのに疲れ果てた。誰にでもはおすすめしない映画(褒めてます)。怖かったす。最後に「この映画はフィクションです」の文字が出て、ちょっとうれしく感じたくらい(わしはこどもか?!)。メモみたいですが、観た直後に思ったことそのままです。○笠井信輔 コメントめちゃくちゃ面白かった。荒ぶる日岡の“優しさ”があだとなる松坂桃李の深い芝居。そして、日本映画史上最強最悪と思える鈴木亮平の怪演。その二人の壮絶な肉弾戦。何もかも期待を上回る仕上がりだった。エモーショナルな部分を担っている村上虹郎の芝居に心動かされ、前作で内偵者だった日岡が真相に気づく幕切れも鮮やか。早くも『LEVEL3』が楽しみな自分がいる。日岡ぁ! お前はこのままでは終われないはずだ。○藤原ヒロシ コメント縮みあがるほどバイオレンスな上林の恐怖政治。鈴木亮平のあまりの怪演に、1回目の鑑賞ではそれしか覚えていない(笑)。すべての恐怖が上林に詰め込まれていた。自分の生活圏にあんな人が生息していたら怖すぎる。前作の竹野内豊然り、ヤクザ役とは縁がなさそうな役者がいい具合に演じているのも面白い。○ケンドーコバヤシ コメント色々考えましたが、やはりほとぼりが冷めるまでは鈴木亮平に近づかないようにします…○アイナ・ジ・エンド コメント映像の破壊力が凄く、「久々にとんでもないものを観た」という感覚でした。スリル満点な場面の連続なのに、どこか人間の生々しさや暖かい部分が垣間見えて、目を離すことができませんでした。女性はキャラクターに母性を感じてしまうようなところもあると思うので、そういう観点から映画を観ても楽しいはずです。
2021年08月20日dTVが、白石和彌監督の最新作『孤狼の血 LEVEL2』が明日20日に公開されることを記念し、前作『孤狼の血』を配信開始した。広島の架空都市・呉原を舞台に描き「警察小説×『仁義なき戦い』」と評された、柚月裕子氏の同名小説を実写映画化した同作。ベテランのマル暴刑事・大上役を役所広司、若手のエリート刑事・日岡役を松坂桃李、尾谷組の若頭・一ノ瀬役を江口洋介が演じるほか、真木よう子、中村獅童、ピエール瀧、竹野内豊、石橋蓮司ら豪華キャスト陣が脇を固めている。同作は第42回日本アカデミー賞で最優秀主演男優賞、最優秀助演男優賞など優秀賞最多12部門を受賞。役所が圧巻の演技力で魅せる大上の極悪刑事ぶり、松坂演じる刑事・日岡がその影響を受けて変貌を遂げていくさまは見応え十分だ。
2021年08月19日2018年に公開され、その年の日本アカデミー賞では最多12部門の優秀賞を受賞した映画『孤狼の血』の続編『孤狼の血 LEVEL2』が、2021年8月20日に公開されます。主人公の日岡秀一演じる松坂桃李さんをはじめ、鈴木亮平さん、斎藤工さん、滝藤賢一さん、吉田剛太郎さん、西野七瀬さんら、新旧の豪華俳優陣が集結した『孤狼の血 LEVEL2』。中でも、ひと際異彩を放っているのが、チンタ役を演じる村上虹郎さんです。母親に、『情熱』や『甘い運命』などで知られる歌手のUAさん、父親にモデルで俳優の村上淳さんを持つ、村上さん。2014年に映画『2つ目の窓』で映画初出演を果たし、その中世的な容姿と、唯一無二の存在感で、じわじわと人気を獲得してきました。今回の『孤狼の血 LEVEL2』で、村上さんが演じるチンタは、主人公のスパイとしてヤクザの組に潜入するという緊張感ある役どころ。一方で、劇中ではひょうきんな表情を見せることもあり、シリアスとユーモアの両極端な面を演じ分け、観る人を引き込みます。村上さん演じるチンタはもちろん、豪華俳優陣の熱演にも注目です。(C)2021「孤狼の血 LEVEL2」製作委員会[文・構成/grape編集部]
2021年08月12日ノワール映画好きの度肝を抜いた前作を超え、孤狼な男たちが再び帰ってきた。壮絶な物語の裏にあったのは、熱い思いと、互いへのリスペクトでした。『孤狼の血 LEVEL2』で共演した、松坂桃李さんと鈴木亮平さんによるクロストークをお届けします!なぜ人は悪を描くエンタメに惹かれるのか。二人が思う、人の心の奥底にある“何か”とは。――この作品への出演依頼が来たときどう思われましたか?松坂桃李:嬉しい気持ちと、“続編、本当にやるんだろうか…”という思いが半々でした(笑)。というのも、キーパーソンであった主人公の大上さんが前作で亡くなっているわけで、その役回りを日岡を通して僕がやるのかと思ったら、ぞっとしたんです。役所(広司)さんが担っていたことを、僕がやるのか、と…。鈴木亮平:役所さんは俳優界のチャンプみたいな存在ですから(笑)。松坂:そう、そうなんですよ。でもいざ現場に入ると、それこそ亮平さんをはじめとするキャストの皆さん、監督、スタッフが、「前作を上回るものを作るぞ」と意気込んでいて。その思いに触れ、自分は一人じゃないと実感することができ、プレッシャーから解き放たれました。鈴木:僕はお話をもらった段階では、正直できないと思いました。まず一般的に“続編”は、1作目を超えるのがすごく難しいので僕はかなり慎重になります。特に『孤狼の血』に関しては、前作がとにかく素晴らしすぎる。でも脚本を読ませていただいたら、それを凌ぐような強烈なキャラクターでのオファーで、この役を僕にと言ってくれているのかと思うと嬉しくて「やります」と即答。松坂:即答だったんですか(笑)。鈴木:そう(笑)。それで、やはり前作が持つリズムを自分に染み込ませたいと思い、再度『孤狼の血』を観たんです。そこで、改めて役所さんのとんでもなさに気がつきまして。松坂:観れば観るほど気がついちゃうんですよね。鈴木:さっき俳優界のチャンプって言いましたけど、例えばボクシングを始める前までは世界チャンプのすごさってわからないけれど、一歩足を踏み入れたら、とんでもない存在だって思い知らされるじゃないですか。役所さんは、そういう存在です。関わった全員が役所さんが演じた大上の影を背負いながら撮ったからこそ、この作品が生まれ、形になったのだと思います。松坂:日岡は大上さんの形見のライターを持っているんですが、実はそれ、前作のクランクアップのときに僕が役所さんから譲り受けて、3年間お守りのように持っていたものなんです。実際に使ったりもしていたんで、手のなじみはかなり良くなっていて。今回それをカメラの前で使えるのはすごく嬉しかった。――レベル2なだけあり、1作目を上回る悪と壮絶さ、エンタメ性もかなり高くなった印象が。鈴木:僕が演じた上林は、監督曰く「日本映画史に残る悪役」。でもその裏には、彼が感じてきた痛みや感情がある。ただそれを生々しく演じてしまうとエンタメにはならないんですよね。キャラクターづくりの段階から、どうエンタメに寄せていくかはすごく意識しましたね。松坂:亮平さんが上林をやるなら一筋縄ではいかないだろうなとは思っていたんですけれど…。まずビジュアルを見て、「もみあげが、ない!!」(笑)。鈴木:(笑)。クランクインの1年くらい前に準備稿を読んで、最初に浮かんだのがあの髪型だったんです。準備稿では、もはや人間じゃないくらいのキャラだったんですよ。でも最終稿では結構人間になってたのでやめようと思ったら、監督から「あれでいってください」と。松坂:白いスーツとサングラスも、最高に似合ってましたよ。「この人には勝てないな」って思わせる説得力があった。僕はちょっと遅れて現場に入ったんですが、すでに亮平さんのシーンは撮影が進んでいて、最初に白石さんに言われたのが、「早く上林を捕まえてくれ」(笑)。鈴木:確かに、コロナで久しぶりの撮影だったから、肩が温まってたんだよね(笑)。――白石監督の作品は今作も含め“悪”が大テーマです。悪を扱うエンターテインメントになぜ人は惹かれるのでしょうか?鈴木:僕は、こういうエンタメは自分が“善”であるための必要悪なんだと思うんです。たぶんみんな、善人でありたいと思いながらも、自分の中の凶暴性に怯えながら生きていて。フィクションの中で他者が悪を行使しているのを見ると、自分の中の悪が解放されて、安心して日常に戻れるんじゃないかな。松坂:もともと人は悪を持っていて、悪を使うことへの強い興味と欲求があるのが人間だと思う。それを理性で抑え込んでいるからこそ、悪に惹きつけられるのかな、と感じます。暴走する日岡や上林から目が離せないのは、そういう理由なのでは。鈴木:予測不可能さって、エンタメでは重要だしね。松坂:確かに。そういう意味でこの作品は、悪と物語性とエンタメ性のバランスが絶妙。常に何が起こるかわからない中で、驚いたり、その先に悲しみが待っていたり。マジックみたいな映画だなって思います。『孤狼の血 LEVEL2』狂気と暴力がはびこる広島の呉原。街の平和のために清濁併せ呑む日々を過ごす刑事・日岡の前に現れた、圧倒的“悪”の上林。暴力団抗争、警察組織の闇、嗅ぎ回るマスコミ…。血みどろの戦いが今始まる。8月20日より全国公開。まつざか・とおり(写真右)俳優。1988年10月17日生まれ、神奈川県出身。映画、ドラマ、舞台と幅広く活躍中。2020年には映画『新聞記者』(’19)で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞。『空白』が9月23日、『流浪の月』が来年公開予定。スーツ¥418,000シャツ¥110,000(共にエルメネジルドゼニア/ゼニアカスタマーサービス TEL:03・5114・5300)その他はスタイリスト私物すずき・りょうへい(写真左)俳優。1983年3月29日生まれ、兵庫県出身。主演を務めるドラマ『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(TBS系、毎週日曜21:00~)が放送中。また、映画『燃えよ剣』が10月15日より公開予定。スーツ¥297,000(エトロ/エトロジャパン TEL:03・3406・2655)その他はスタイリスト私物※『anan』2021年8月11日‐18日合併号より。写真・野呂知功(TRIVAL)スタイリスト・丸山 晃(松坂さん)徳永貴士(鈴木さん)ヘア&メイク・髙橋幸一(Nestation/松坂さん)宮田靖士(THYMON Inc./鈴木さん)(by anan編集部)
2021年08月07日大河ドラマ『西郷どん』(NHK)や映画『変態仮面』シリーズをはじめ、シリアスからコメディまで幅広い作品に出演する俳優の鈴木亮平さん。日本を代表する俳優の1人である鈴木さんは、高学歴俳優としても有名です。出身大学は、難関大学としても知られる東京外国語大学。アメリカへの留学経験もあり、英検1級を持つほど、語学も堪能です。そんな才能あふれる鈴木さんは、芸術面でも優れたセンスを持ち、ネット上で「天は二物も三物も与えるのか」と驚きの声が寄せられています。鈴木亮平が描いた人物画に絶賛の声2021年8月5日、鈴木さんが出演する映画『孤狼の血 LEVEL2』の入場者プレゼントが発表されました。プレゼントは、同映画の登場人物である、松坂桃李さん演じる日岡秀一のポストカードサイズの肖像画。この肖像画は鈴木さんが描いたもので、Twitterでは作品の全体を見ることができます。\まさかのサプライズ&入場者特典解禁//先日の #コロフェス の裏では…日岡の宿敵・上林役の #鈴木亮平 さんが魂込めて描いた「日岡秀一」の肖像画を #松坂桃李 さんにサプライズ披露こちらの鈴木さんの力作が、20万枚限定でポストカードに✨公開初日より全国の劇場で配布されます pic.twitter.com/JjUuqtyXMZ — 孤狼の血 LEVEL2 (@Korounochi_2021) August 4, 2021 荒々しくも、どこか繊細さを感じさせるタッチで描かれた肖像画。プロの画家が描いたものといわれても、納得してしまうほどのクオリティです。もともと、ファンの間では知られていた、鈴木さんのアートセンス。今回、Twitterで肖像画が公開されたことにより、鈴木さんの才能が広く知られるようになりました。【ネットの声】・鈴木さん、絵もうまいとかどういうこと。・鈴木さん、多才だな。・プロになれるぐらい、絵がうまいじゃん!すごいな…どれだけ才能を持ってんだ。語学に長けた知性、演技力、そして絵のセンス…たくさんの才能を持つ鈴木さんに、多くの人が改めて驚かされたようです。[文・構成/grape編集部]
2021年08月07日俳優の松坂桃李が主演を務める映画『孤狼の血 LEVEL2』(8月20日公開)のキャラクターポスターが28日、公開された。同作は第69回日本推理作家協会賞受賞、『このミステリーがすごい! 2016年版』国内編3位に輝いたベストセラー小説の実写映画化作。数々の映画賞を総なめにした、白石和彌監督の映画『孤狼の血』の続編となる。今回解禁となったキャラクターポスターは、松坂桃李演じる一匹狼の刑事・日岡、鈴木亮平演じる上林組の組長・上林、村上虹郎演じる日岡のスパイ・チンタ、西野七瀬演じるスタンド華のママ・真緒、早乙女太一演じる尾谷組の構成員・花田、斎藤 工演じる尾谷組の若頭・橘、中村獅童演じる新聞記者・高坂、吉田鋼太郎演じる広島仁正会の会長・綿船の全8種。それぞれのキャラクターが自らの大切なものを守るため闘い続ける中で背負う宿命や、その覚悟をキャッチコピーとした、キャラクターの魅力と色気が全開のビジュアルとなった。
2021年07月28日映画『孤狼の血 LEVEL2』(8月20日公開)の完成披露プレミアが20日に都内で行われ、松坂桃李、鈴木亮平、村上虹郎、西野七瀬、早乙女太一、斎藤工、滝藤賢一、中村獅童、吉田鋼太郎、白石和彌監督、柚月裕子(原作者)が登場した。同作は第69回日本推理作家協会賞受賞、『このミステリーがすごい! 2016年版』国内編3位に輝いたベストセラー小説の実写映画化作。数々の映画賞を総なめにした、白石和彌監督の映画『孤狼の血』の続編となる。MCのケンドーコバヤシが「正直引いてる」というくらいの恐ろしさを見せた鈴木は「ずっと攻めの芝居だったので、悪役としての醍醐味があって、こんなに攻めてばかりの役は今までなかったなというのはありました」と振り返る。早乙女は「鈴木さんが撮影なくてもたまに見に来られたりするんですけど、鈴木さんだと気付かずに、ジャージにマスクで広島のやばい奴が来たんじゃないかなって。すごい人が撮影現場に絡みに来たと思って怖かったですね」と苦笑した。鈴木は「正直キツい部分が多かった。人の命をそうする(奪う)以上、削られてく部分もあるので。この役を演じる責任というか、しょうがないところだなと思って演じてました」と影響を受けていた様子。そんな鈴木から蹴られるシーンのあった村上は「しばらく立てなかったです」としみじみし、「相当来ましたよ。他にも顔を掴まれたりするシーンがあるんですけど、力の加減違いますからね。僕の思ってたのと違う。首、いくかと思いました」と明かした。村上の言葉に、鈴木が「自分で思う力と他人が感じる力が結構違うみたいで、自分はすごく(力を)抜いたのに『そんなだったか』 と」と告白すると、ケンドーコバヤシが「悲しいモンスターみたい。自分は愛したいのに……」と応じ、鈴木は「握りつぶしてしまう」と苦悩。一方で、「蹴りで言うと、滝藤さんからの僕への蹴りは、僕が受けた史上1番強かったです」という鈴木に、滝藤は「思い切りいきました」と胸を張る。鈴木は「Jリーガーみたいな。まさかそこまでとは思ってなかったんで、ちょっと息できなかったですね」と語った。
2021年07月20日警察とやくざの攻防戦を過激に描く人気シリーズ最新作『孤狼の血 LEVEL2』の完成披露イベントが7月20日、東京・新宿の日清食品POWER STATION [REBOOT]で行われ、主演の松坂桃李をはじめ、鈴木亮平、村上虹郎、西野七瀬、斎藤工、早乙女太一、滝藤賢一、中村獅童、吉田鋼太郎、白石和彌監督、原作者の柚月裕子が出席し、その模様が全国296の劇場に生配信された。柚月裕子によるハードボイルド小説『孤狼の血』シリーズを基に、原作では描かれなかったオリジナルエピソードを映画化。3年前に殉職した、広島裏社会を取りまとめていた刑事・大上の遺志を継ぎ、裏社会に目を光らせる新人刑事の日岡(松坂)は、権力を使って、暴力組織をコントロールしていたが、上林組組長・上林(鈴木)が出所を果たしたことで、徐々に追い詰められていく。大上を演じた役所広司のバトンを継ぎ、本作では堂々の主演を飾った松坂。「物語同様に、実際にも3年の歳月が経っているので、3年分たまった思いをぶつけたかった」と意気込みの強さを振り返り、「個人的にお守りにしていた」と役所から譲り受けたライターについても言及。役作りのために、過酷な減量に臨み「はいつくばる飢えた狂犬のような感じ。そこから生まれる復讐心やエネルギーも含めて表現したかった」とこだわりを明かした。新たな“悪”として参戦する鈴木は「桃李くん演じる日岡をどう追い詰めるか」を意識したといい、「ずっと攻めの芝居を続けるのは初めての経験。悪役の醍醐味を味わいました」と満足そうな表情。松坂が「一番大変だったのは、亮平くんとの格闘シーン。3日3晩かかって、体力的にも精神的にもヘロヘロだった」と明かすと、鈴木は「もう戦友ですよね。お互いに認め合った感が生まれた」と胸を張った。前作からメガホン続投の白石監督は、「前回は『もっともっと暴れてくれ』という思いでしたが、今回はみんなが勝手に暴れ倒して、『もう少し落ち着いてくれ』って(笑)。その分、熱量が画面に詰め込んである。近年まれに見るスーパーエンターテインメントが仕上がった」と手応えは十分。原作の柚月氏も「前作を見終わった後は、腰が抜けて放心状態だったんですが、今回は拳を握り締めて、叫びたくなった。監督、役者の皆さん、スタッフの皆さんの熱量が、体の中をかけめぐっていた」と興奮しながら、映画の出来栄えに太鼓判を押していた。取材・文・写真=内田涼『孤狼の血 LEVEL2』8月20日(金)公開
2021年07月20日映画『孤狼の血 LEVEL2』(8月20日公開)の完成披露プレミアが20日に都内で行われ、松坂桃李、鈴木亮平、村上虹郎、西野七瀬、早乙女太一、斎藤工、滝藤賢一、中村獅童、吉田鋼太郎、白石和彌監督、柚月裕子(原作者)が登場した。同作は第69回日本推理作家協会賞受賞、『このミステリーがすごい! 2016年版』国内編3位に輝いたベストセラー小説の実写映画化作。数々の映画賞を総なめにした、白石和彌監督の映画『孤狼の血』の続編となる。イベントでは、OPで本作で俳優デビューを飾ったoguriが所属するs**t kingzが『孤狼の血』テーマソングをバックにオリジナルダンスも披露。登場した松坂は「3年分のたまっていた思いをぶつけたい」と意気込み、前作で役所広司からもらったというライターも「個人的にお守りのようにずっと持っていたんです。そのあたためたものを『LEVEL2』では全部ぶつけたい」と気合いを入れた。斎藤は松坂のライターについて「他の仕事で狼からかわいいくまさんに変身してたんですけど、その時にもライターを片時も離さず持ってらして」と、『パディントン』で声優を務めた際のエピソードも披露。「続編に賭ける意気込み、松坂さんが背負ってるもんをひしひしと感じました」と明かした。また、スナックのママ役を演じた西野は「地毛を全部ブリーチして、自分では見たことないという新鮮さがありました」と振り返る。松坂が後ろから西野に迫っていくシーンもあり、松坂は「監督がノリノリでした」と撮影の雰囲気を語った。イベントでは「たいぎいんじゃあ選手権」を実施。広島弁で「うざったい、かったるい」を表すセリフを鈴木が作中で迫力たっぷりに叫ぶことから、役者陣もそれぞれの地元の言葉で同じ意味を叫ぶことに。松坂・西野・村上・滝藤チームと、鈴木・早乙女・斎藤・獅童・吉田チームにわかれ、MCのケンドーコバヤシが判定する。獅童が「なんや、じゃあくさい」と叫び先陣を切ったが、斎藤が「パディントンだよ」とかわいく決めたために、「大喜利じゃないですよね?」と審議が。最後には西野が「むっちゃめんどいわあ」と大阪弁で吐き捨て、松坂が「言われたくないですが、M気質な感じとしては『ありがとうございます』みたいな」と告白し、ケンドーコバヤシの判定で松坂チームの勝利となった。
2021年07月20日日本アカデミー賞をはじめ数々の映画賞を総なめにした前作から3年後を、原作シリーズでは描かれていない完全オリジナルストーリーとして描く映画『孤狼の血 LEVEL2』。この度、声優・津田健次郎がナレーションを務めた2本のスポット映像が公開された。まず1本目、“日岡の闘い”と題された映像では、「大切なものを守るため、闘え」という津田さんのナレーションと共に、松坂桃李演じる刑事・日岡が、子どもたちや愛するものといった大切なものを守るべく、全てを敵に回して戦う様子が映し出される。また、“上林を止めろ”と題された2本目の映像は、日岡と鈴木亮平演じる最凶の悪・上林の激闘が収められている。暴れまわる上林の様子とともに、「このモンスターを止めろ」という津田さんの低音ボイスが映像とマッチし、ますます期待高まる映像となっている。『孤狼の血 LEVEL2』は8月20日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:孤狼の血 LEVEL2 2021年8月20日より全国にて公開©2021「孤狼の血 LEVEL2」製作委員会
2021年07月20日俳優の松坂桃李が主演を務める映画『孤狼の血 LEVEL2』(8月20日公開)の予告映像が20日、公開された。同作は第69回日本推理作家協会賞受賞、『このミステリーがすごい! 2016年版』国内編3位に輝いたベストセラー小説の実写映画化作。数々の映画賞を総なめにした、白石和彌監督の映画『孤狼の血』の続編となる。今回公開になったのは、松坂桃李演じる刑事・日岡が子どもたちや愛するものといった"大切なもの"を守るべく、警察・ヤクザ・マスコミすべてを敵に回して戦う様子が映し出される映像と、日岡と鈴木亮平演じる上林が暴れまわる激闘の様子を収めた2本。人気声優・津田健次郎の低音ボイスなナレーションが、激闘への期待を盛り上げている。
2021年07月20日8月20日(金)に公開される『孤狼の血 LEVEL2』より、津田健次郎がナレーションを務める15秒のスポットが2本到着した。本作は、第42回日本アカデミー賞をはじめ数々の映画賞を総なめにした映画『孤狼の血』の続編。先日、公開が8月20日(金)に決定し、松坂桃李をはじめとするキャスト、そして作品の熱量に大きな期待が高まっている。本日20日(火)の18:00からは全国的な先行上映回である「孤狼祭 -コロフェス-」も開催される予定だ。公開された映像では、松坂桃李演じる刑事・日岡が子供たちや愛するものといった“大切なもの”を守るべく、警察・ヤクザ・マスコミすべてを敵に回して戦う様子が映し出される。またもうひとつの映像では、日岡と鈴木亮平演じる上林の激闘が描かれており、まさに最凶の敵として暴れまわる上林の姿が激しく描かれた。さらに津田の低音&激渋なナレーションが映像とマッチし、激闘への期待をますます盛り上げてくれている。『孤狼の血 LEVEL2』スポット映像(1) 日岡の闘い(2)上林を止めろ『孤狼の血 LEVEL2』8月20日(金)公開
2021年07月20日松坂桃李が主演を務める映画『孤狼の血 LEVEL2』が8月20日(金)より公開される。この度、公開を前にした7月20日(火)に全国先行上映会「孤狼祭 –コロフェス– 完成披露プレミア」の詳細が一部解禁となった。本作は、第42回日本アカデミー賞をはじめ、数々の映画賞を総なめにした映画『孤狼の血』の続編。前作から3年後の広島を舞台に、裏社会を収めていた伝説の刑事・大上亡き後、その遺志を受け継いだ若き刑事・日岡秀一が出所してきた、たったひとりの“悪魔”によって運命を狂わされていく姿を描く完全オリジナルストーリーとなっている。「孤狼祭 -コロフェス- 完成披露プレミア」の配信イベントでは、今回本作の出演者でもある小栗基裕がOguriとして所属する世界的ダンスグループのs**t kingzが、本作とコラボしたスペシャルダンスを披露する。アレンジした本作の楽曲と共に繰り広げられるダンスは、ここでしか見られない内容だ。またMCを務めるのは前作の大ファンであり、本作も試写会でその衝撃を一足先に体感したケンドーコバヤシ。豪華キャストとケンドーコバヤシの間で繰り広げられるトークに期待が高まる。さらに配信イベント内ではTwitterを通じ、リアルタイムで登壇キャストへの質問も募集される。質問方法は当日劇場で発表されるという。本イベントのチケットは7月15日~各実施劇場で順次発売。ひと晩限りの祭をお見逃しなく。■イベント情報「孤狼祭 –コロフェス– 完成披露プレミア」7月20日(火)18:00~の上映回(舞台挨拶中継後に本編上映)登壇者(予定):松坂桃李、鈴木亮平、村上虹郎、西野七瀬、早乙女太一、斎藤 工、滝藤賢一、中村獅童、吉田鋼太郎、白石和彌(監督)、柚月裕子(原作者)※登壇者は予告なく変更の可能性ありMC:ケンドーコバヤシスペシャルゲスト:s**t kingz<チケット発売情報>7月14日(水)24時より、各実施劇場にて順次販売予定。※詳しくは各劇場ホームページへ。チケット価格:通常料金(ムビチケ利用可 / 無料招待券利用不可)※本イベントにてご使用いただけるムビチケ前売券(オンライン)発売中!詳しくは下記URLをご確認ください。※既に購入済みのムビチケはご利用になれますが、当日(7/20)に購入されたムビチケカードはシステムの都合上、ご利用いただくことができません。予めご了承ください。<全国同時生中継について>7月20日(火)18時より行われる、「孤狼祭 -コロフェス- 完成披露プレミア」(上映開始前 舞台挨拶)の生中継となります。<生中継実施劇場一覧>※実施劇場一覧は随時更新いたします。※販売方法、販売開始日時などについては、各劇場名をクリックして詳細をご確認ください。※一部の窓口販売では、インターネット販売分と併せて完売となる場合もございます。<その他注意事項>※登壇者及び内容は、予告なしに変更する場合がございます。※ご来場の際は、マスクの着用をはじめとする各映画館の新型コロナウイルス感染症予防対策へのご協力をお願い致します。ご協力いただけない場合には、ご鑑賞をお断りさせていただく場合がございます。※生中継実施劇場では、ゲストの登壇はございません。※衛星中継のため、気象条件等の影響により映像・音声が乱れる場合がございます。万が一、気象条件等の影響によるやむを得ない中断が発生しましても、チケットの払い戻しはいたしかねますので、予めご了承ください。※転売・転用を目的としたご購入は、固くお断り致します。※いかなる事情が生じましても、ご購入・お引換後の鑑賞券の変更や払い戻しはできません。※場内でのカメラ(携帯電話を含む)・ビデオによる撮影・録画・録音等は、固くお断り致します。
2021年07月14日松坂桃李が主演を務める映画『孤狼の血 LEVEL2』が8月20日(金)より公開される。この度、公開を前にした7月20日(火)に全国先行上映会「孤狼祭 –コロフェス– 完成披露プレミア」の実施が決定した。本作は、第42回日本アカデミー賞をはじめ、数々の映画賞を総なめにした映画『孤狼の血』の続編。前作から3年後の広島を舞台に、裏社会を収めていた伝説の刑事・大上亡き後、その遺志を受け継いだ若き刑事・日岡秀一が出所してきた、たったひとりの“悪魔”によって運命を狂わされていく姿を描く完全オリジナルストーリーとなっている。発表された「孤狼祭 –コロフェス– 完成披露プレミア」の本編上映前には『孤狼の血 LEVEL2』出演キャストの松坂桃李、鈴木亮平、村上虹郎、西野七瀬、早乙女太一、斎藤工、滝藤賢一、中村獅童、吉田鋼太郎といった豪華キャストらが登壇するスペシャルイベントが生中継される予定だ。■イベント情報「孤狼祭 –コロフェス– 完成披露プレミア」詳細7月20日(火)18:00~の上映回(舞台挨拶中継後に本編上映)登壇者(予定):松坂桃李、鈴木亮平、村上虹郎、西野七瀬、早乙女太一、斎藤 工、滝藤賢一、中村獅童、吉田鋼太郎、白石和彌(監督)、柚月裕子(原作者)※登壇者は予告なく変更の可能性ありチケット価格:通常料金(ムビチケ利用可 / 無料招待券利用不可)<チケット発売情報>各実施劇場にて、順次販売予定。※詳しくは各劇場ホームページへ。※本イベントにてご使用いただけるムビチケ前売券(オンライン)発売中。詳しくは下記URLへ。※既に購入済みのムビチケはご利用になれますが、当日(7/20)に購入されたムビチケカードはシステムの都合上、ご利用いただくことができません。予めご了承ください。<全国同時生中継について>7月20日(火)18時より行われる、「孤狼祭 -コロフェス- 完成披露プレミア」(上映開始前 舞台挨拶)の生中継となります。<実施劇場一覧はこちら>※実施劇場一覧は随時更新いたします。※販売方法、販売開始日時などについては、各劇場名をクリックして詳細をご確認ください。※一部の窓口販売では、インターネット販売分と併せて完売となる場合もございます。<その他注意事項>※登壇者及び内容は、予告なしに変更する場合がございます。※ご来場の際は、マスクの着用をはじめとする各映画館の新型コロナウイルス感染症予防対策へのご協力をお願いいたします。ご協力いただけない場合には、ご鑑賞をお断りさせていただく場合がございます。※生中継実施劇場では、ゲストの登壇はございません。※衛星中継のため、気象条件等の影響により映像・音声が乱れる場合がございます。万が一、気象条件等の影響によるやむを得ない中断が発生いたしましても、チケットの払い戻しはいたしかねますので、予めご了承ください。※転売・転用を目的としたご購入は、固くお断りいたします。※いかなる事情が生じましても、ご購入・お引換後の鑑賞券の変更や払い戻しはできません。※場内でのカメラ(携帯電話を含む)・ビデオによる撮影・録画・録音等は、固くお断りいたします。
2021年07月01日俳優の松坂桃李が主演を務める映画『孤狼の血 LEVEL2』(8月20日公開)の予告映像が、このほど公開された。同作は第69回日本推理作家協会賞受賞、『このミステリーがすごい! 2016年版』国内編3位に輝いたベストセラー小説の実写映画化作。数々の映画賞を総なめにした、白石和彌監督の映画『孤狼の血』の続編となる。今回公開されたのは、西野七瀬が演じる「スタンド華」のママ・近田真緒と、その弟である村上虹郎が演じる近田幸太(通称・チンタ)のキャラクター動画2本。チンタ編では、「ひーさんのことほんまの兄貴じゃあ思うとる」と無邪気な様子のチンタが、様々な状況に巻き込まれていく様子が描かれている。一方、真緒編では、厳しい言葉をかけつつも弟を常に心配する、面倒見のいい姉御肌の強い女性である真緒の姿が描かれている。
2021年06月29日「だいたい40歳を境に老化現象として動脈硬化が進んでしまい、脳の血流が悪くなってしまします。脳の血流が悪くなると脳の働きも悪くなり、そうなると脳に疲労がたまってしまいます。その状態が続くと、物忘れなど認知症の初期症状を引き起こしてしまうことがあります」こう話すのは、多くの認知症患者を診てきた脳神経外科医の竹内東太郎先生。「脳の血流が減ってしまうと、脳の神経細胞のエネルギーとなる酸素やブドウ糖の供給が滞り、エネルギー不足となった脳は働きが鈍くなります。それが、脳が疲れているという状態です。疲労が蓄積すると認知症の初期症状である物忘れや頭痛、肩こり、めまい、耳鳴り、不眠などがサインとなって現れてきます。それを放置しておくと、本格的な認知症に進んでしまう危険があります」そこで竹内先生が考案したのが、自宅で簡単にできるトレーニング「OK指体操」だ。この体操は「音楽(“O”NGAKU)に合わせて健康(“K”ENKOU)になろう」という竹内先生の考えから先生自身が考案したもので、手足の指を動かすだけで脳の血流が増えるというものだ。今回は「手のパッパ運動」をはじめとする4つの手を使ったトレーニングを紹介。脳の疲れをためないためにも、生活に取り入れてみたい。■手のニギニギ運動【1】両手の手のひらを前方に向けて指をそろえる。【2】親指だけ伸ばしたまま、親指以外の4本の指を曲げたり伸ばしたりする。曲げて伸ばすのを1回として、両手同時に8回繰り返す。■手のパッパ運動【1】両手の手のひらを前方に向けて指をそろえる。指同士の側面がしっかりつくように。【2】5本の指を閉じたり開いたりする。閉じて開くのを1回として、両手同時に8回繰り返す。■手のキラキラ運動【1】両手の手のひらを前方に向けて指を軽く開く。【2】肩と腕の力を抜き、手の甲を外側に向けて回転させる。また戻す。回転させて戻すのを1回として、両手同時に8回繰り返す。■手のグッパー運動【1】両手をグーの形にして胸元に引きつける。【2】手のひらを正面にパッと開きながら、腕を前方に突き出す。指をひらくときは、折り曲げた指をしっかり伸ばす。突き出して戻すのを1回として、両手同時に4回繰り返す。音楽に合わせて手足の指を動かすことで、聴力と記憶をつかさどる側頭葉と、思考・判断をつかさどる前頭葉の反応が活発になり、脳の半分以上の領域が活性化するという。竹内先生が行っているリハビリでは童謡の『ふじの山』に合わせて体操しているが、自分の好きな音楽に合わせて楽しみながらやってみるのもいいだろう。
2021年06月24日