2022年4月に内閣府が公表した、『恋愛に関する研究資料』がネット上で議論になっています。資料では、恋愛に奥手な人への支援として、『壁ドン』や告白の方法、プロポーズの練習などを教育に組み込む策を提案していました。『壁ドン』とは、少女漫画を中心に描かれるシチュエーション。主に男性側が手を壁につき、女性に迫るシーンで描かれます。※写真はイメージ内閣府の資料に対し、ネットからは「ジョークかと思った」「何を考えているんだ」といった批判が続出しています。山之内すず、内閣府提案の『壁ドン支援』にズバリ同年5月7日に放送された情報番組『今田耕司のネタバレMTG』(読売テレビ)では、内閣府の恋愛支援について特集。コメンテーターとして出演する俳優の山之内すずさんは、男性の出演者に意見を求められると、このようにコメントをしました。『壁ドン』とか、あれは少女漫画の中の話であって、それを『イケメン俳優』と呼ばれる方たちが実写でやってはるから、キュンとするものなんですよ。好きでもない人からリアルで『壁ドン』されたら「怖い」しかないですから!今田耕司のネタバレMTGーより引用「あれはフィクションです!」と、強く念を押した山之内さん。続いて、「『壁ドン』は喜ばれるという、勘違いをする人が増えるのではないか」という不安を明らかにしました。ネットでも同様に、多くの女性から「フィクションだからいいのであって、現実でされたら怖い」という声が続出していた、『壁ドン』。力の差がある相手から迫られるシチュエーションは、たとえ好きな人が相手であっても、恐怖を感じる人は多いでしょう。番組を見た人からは、山之内さんの意見に共感する声が上がっています。・本当にそれ!恐怖を感じる人が多いと思うよ…。・まだ若いのに、ハッキリと意見を述べていて好感を持った。的も射ている。・全文同意です。恋愛支援策の『そうじゃない感』がすごい。少子高齢化が深刻な社会問題となっている、現代日本。また、結婚をしたり、子供を産み育てたりする人も減少しているといいます。とはいえ、「結婚をしたい」「子供を産み育てたい」と思う人を増やすために政府がとるべき行動は、本当に恋愛支援なのでしょうか。政府に対し、その点をもう一度考えてほしいと多くの人が思っていることでしょう。[文・構成/grape編集部]
2022年05月07日「(攻撃を)基地に限定する必要はないわけでありまして、向こうの中枢を攻撃するということも含むべきなんだろうと」安倍晋三元首相(67)のこんな発言が波紋を呼んでいる。自民党の安全保障調査会は、ミサイル発射など日本に対する攻撃の兆候が見られた場合、敵基地を攻撃する「敵基地攻撃能力」の必要性を、今月中にも岸田文雄首相(64)に提言する予定だ。しかし、安倍氏は「敵基地」では生ぬるいとばかりに、4月3日の講演で「敵の中枢」も攻撃の対象に含むべきだと主張したのだ。「敵国の『中枢』とは、政府機関がある首都になるでしょう。しかし、日本国憲法は、戦争のための戦力と、交戦権の不保持を明記しています。専守防衛だけ認められるため、『中枢への攻撃』はもちろん『敵基地攻撃』でさえ憲法違反にあたります」そう語るのは、慶應義塾大学名誉教授で憲法学者の小林節さんだ。また、武蔵野美術大学造形学部教授で憲法学者の志田陽子さんもこう指摘する。「相手が大国で、国内外に多数の基地がある場合はどうするのでしょうか。また、潜水艦などからの攻撃は?それらすべてに対処しようとすれば、際限のない“軍拡”が待っています。そうなれば、私たち国民の生活を脅かすほどの税金が必要になることでしょう。また、相手が攻撃しようとしているという情報が誤っている可能性もある。実際に、米国がイラクに侵攻したきっかけは誤った情報によるものでした。その場合、日本から侵略行為をすることになってしまいます」敵の“中枢”を攻撃した場合、当然敵も躊躇なく日本の“中枢”に反撃してくることになる。安倍氏の構想は非現実的なばかりか、いたずらに国民を戦禍に巻き込むリスクを高めるものだという。■ウクライナ戦争に便乗する「核共有」論2月24日のロシアの侵攻によって始まったウクライナ戦争は、いまだに終戦の兆しが見えない。侵攻に前後して、冒頭の安倍氏の発言のように、政治家や一部の識者が、“軍備”増強の必要性を喧伝する声が大きくなっている。【自民党安倍晋三元首相】〈核シェアリング(核共有)を含め、様々な選択肢を議論すべき時に来ています〉(『文藝春秋』2022年5月号にて)【橋下徹元大阪府知事】「核シェアリングもやっぱりこれからの日本で議論していくべき。NATOは現実、核シェアリングをしているからロシアも簡単には手を出せない」(2月27日『日曜報道THE PRIME』[フジテレビ系]安倍元首相との対談で)安倍元首相や橋下徹氏(52)などは、「核共有」にも言及。米国の核兵器を国内に配備し、共同で運用するという構想のことだ。「日本国憲法には《核保有の禁止》という記述はありませんが、核兵器は自衛の範囲を上回るので、保有や配備することは違憲です。’71年には、核兵器を『持たず、つくらず、持ち込まさず』という非核三原則が国会で決議されています」(志田さん)しかし、安倍氏は非核三原則についても議論をする必要があると主張。そして、日本は長年、米国の“核の傘”の下にあるが、〈この「核の傘」がどこまでの抑止力を持っているのか、改めて精査する必要がある〉。抑止力は、日本が核攻撃を受けた場合、米国が反撃してくれると相手国がどの程度信じるかにかかっているので、報復の可能性に現実味を持たせるために、〈日本は核を巡る意思決定に、深く関与すべき〉だという(〈 〉内は『文藝春秋』2022年5月号より)。“他国が日米の関係について疑念を持って攻撃してくるかもしれない”というお考えの安倍氏。長年、いたるところで日米同盟の強固さをアピールしてきたのはいったい何だったのか気になるところではあるが、小林さんはこう指摘する。「日本列島は米国にとって重要で失ってはいけない土地です。そのためにも、在日米軍基地を130カ所以上も置いている。日本が攻撃されても、米国が反撃しないなどと思う国はない。核共有はまったく必要のない議論でしょう」仮に核共有が実現した場合について、志田さんは懸念する。「日米の力関係を見ると、結局米国の都合で運用されることになる。日本が敵基地や中枢の攻撃ができるように法整備もされ、米国に『日米の自衛のために核攻撃をせよ』と言われたら、集団的自衛権行使の延長線上において、行われてしまうのではないでしょうか」日本が核武装することは、憲法以前に倫理的にも許されないことだと小林さんは考えている。「日本は唯一の被爆国です。あの悲劇で、核兵器は作れるけれど、使ってはいけないものだと人類は学んだはず。日本の核保有は、人類の“退化”であり、政治倫理的に許されないことです」■先制攻撃の口実を与えることになるそれそも、敵基地や中枢への攻撃能力、核共有の整備は、むしろ戦争のリスクを高めることになるという。「第二次世界大戦で敗北した日本は国連憲章では『敵国』にあたります。敵国が侵略行為を再現しようとした場合、国連加盟国は安保理の許可なく軍事制裁してもいいという『敵国条項』は、いまだ国連憲章に残っています(第53条)。日本が攻撃能力や核整備を進めることは、侵略行為を再現しようとしていると、他国に日本を先制攻撃する口実を与えてしまうことになるのです」志田さんは、「声の大きい権力者の考えを、日本人の総意と混同してはいけない」という。「安倍さんや松井さんたちは、国内の自分の支持者に向けて言っているところがあります。しかし、こうした発信を続ければ、国際世論に『日本は軍拡の方向に舵を切るんだ』と誤解されかねない。そうならないために、私たちが『なってほしくない』方向の考えにはハッキリ『NO』を表明していくべき。政治家は結局、民意には勝てないのです」他国の悲劇に便乗して、恐怖と猜疑心を煽ってくる権力者たちの声を、冷静に検証しよう。
2022年04月22日自民党の石原伸晃氏(64)が内閣官房参与に任命されたことが12月3日に発表された。しかし、世論の不満が噴出している。『FNNプライムオンライン』によると、観光立国などを担当する内閣官房参与に任命された石原氏。起用の理由は、「国交相や観光立国担当相を務め、観光分野などに幅広い知識と経験があるため」と岸田文雄首相(64)が判断したためだという。石原氏は10月に行われた衆議院選挙に出馬したものの落選。さらに比例代表選挙でも復活当選することはできなかった。そのため、石原派の会長も辞任することに。「内閣官房参与は首相のブレーン役です。岸田首相と石原氏が親密な関係にあるとはいえ、落選した人物が政権の中枢に“拾われた”ということに『民意を無視している』との非難が相次いでいます。また、内閣官房参与の給料は日給26,900円といわれています。もちろん、これは税金から捻出されるものです」(全国紙記者)そのため、ネットでは「税金の無駄遣い」と厳しい声が上がっている。《看護士の給料は月に4,000円しか上げないくせにこんな民意で落選した石原伸晃氏には1日26,900円もやるわけ??税金の無駄遣いすぎにも程がある》(原文ママ)《国民が落とした石原に税金使うとかそれこそ無駄遣いだろ。普段財源財源と言ってるくせに》《石原伸晃って国民の民意により「この人は政治家にふさわしくないよ」「こんな人に日本の未来は任せられない」と判断された人じゃなかったっけ?まーた税金の無駄遣い》選挙に落選した当時、Twitterで《皆さまにお力をいただいたにもかかわらず、私の力量不足でこのような結果となり、大変申し訳ありませんでした》とつづっていた石原氏。力量不足でも“再就職”できた彼は、はたしてどんな力を見せてくれるだろうか。
2021年12月04日写真左から小池栄子、安達祐実、柴咲コウ、安倍なつみ(安倍のみ本人インスタグラムより)人気アイドルグループ『モーニング娘。』の1期生で人気メンバーだった安倍なつみが、8月に3年ぶりに公の場に登場して話題になった。デビュー時は16歳だった彼女も現在は40歳で2児の母。5歳年下の夫、山崎育三郎との仲も良好なようで、幸せオーラ溢れる笑顔には「相変わらず可愛い!」の声が。しかし一方で「少しシワが……」という意見もちらほら。安倍と同年齢の芸能人といえば、安達祐実、柴咲コウ、小池栄子(※小池は学年が1つ上)たちがいるが、どんな売れっ子で美人でも、40代となると老けにくい、老けやすいなど“顔面年齢”の差が出てくるものなのか?「整形ポリス」こと、有名人の顔やボディ、プチ整形疑惑にまで鋭く目を光らせている、ネットウォッチが趣味のOL・プラ美と美容ライター・イム子のアラフォーコンビが4人の顔を調査!◇◇◇プラ美:モー娘。1期生もみんなアラフォー・アラフィフ世代ね〜。イム子:なっちも2児のママで40歳かぁ。他に40歳の芸能人って誰がいるのかしら?プラ美:安達祐実、小池栄子に柴咲コウ?イム子:安達&安倍組に比べると、小池&柴咲組はなんとなく落ち着いた雰囲気ね。プラ美:そうね。それに柴咲さんといえば華やか美女ってイメージだったけど、最近はかなりナチュラルな雰囲気に変わった印象かも。イム子:女の40歳はライフスタイルもルックスも分かれ道、ってところね。プラ美:私もどっちの道に行けばいいのか迷うかも……。ちょっと、アラフォー以降の「美の正解」の道を調べてきてよ!イム子:了解。でも他人に頼まず自分で動くこともエイジングに勝つ秘訣よ!今回のターゲット:柴咲コウ、安達祐実、小池栄子、安倍なつみ、「40歳を迎えた人気女優4人の老化度をチェック!」回答者:美容整形外科『高須クリニック』入谷英里医師イム子:童顔で若々しい雰囲気の安倍さんですが、40歳を迎え、少し老けた?という声も上がっています。入谷先生:確かに細かなシワができていますが、この程度ならリフトアップ効果のある「ウルセラ(HIFU[ハイフ])」や、ヒアルロン酸注入で解消できると思います。2度出産されているそうですが、そんなに体形の変化もないようですし、もともとのお顔が、頬骨の位置が高く顔も小さく、若く見えるタイプだと思います。それに、あまり特徴のないお顔のほうが老けにくいものですよ。■華やか美女は老けて見えやすい?イム子:特徴、というと、目も大きい華やか美女の柴咲さんが思い出されますが、彼女は老けて見えやすいタイプですか?入谷先生:そうですね。それにさらにお痩せになったのか、シワと骨っぽさが年齢の割に目立つかな。ほうれい線や口周り、頬骨の下や目の下のくぼみが特に気になります。イム子:農業などにも興味があるらしく、ライフスタイルはヘルシーな雰囲気ですが……。入谷先生:そのようなアウトドア系の趣味がある場合、しっかりUVケアしないとシミやシワの原因になることも!イム子:なるほど、紫外線は肌に良くないと言いますしね。私も外出時は気をつけます!ちなみに日焼けしてしまった肌にはどのような対策がありますか?入谷先生:くすみやエイジングケアに効果のある「ベルベットスキン」という施術がいいと思います。シワやくぼみなど足りない箇所には、ヒアルロン酸やベビーコラーゲンなどの注入がいいですね。■年をとると実は宝になる“頬の肉”や“エラ”イム子:なるほど。でも女性ならダイエットは常に気になることだけど、顔も痩せてシワっとなってしまうのは避けたいですね。入谷先生:その点、安倍さんも安達さんも出産を経ていますが、体形はあまり変化してない。これは肌のハリやシワ対策にはとても大事なことだと思います。お二人は丸顔でエラがあることも共通しており、これはたるみ防止に大事なポイントです。イム子:若いころってとにかく顔痩せしたくて頬の肉やエラを消したくなるものですが、40代にはそれが宝になることもあるんですね。入谷先生:そうなんです。なので、ある程度の年齢になってからの小顔志向は考えたほうがいい場合も。その点では2人とも、10代のころから芸能界にいたおかげで、さまざまな美容知識があるのでしょう。自分のパーツを生かして若さをキープしていると思いますイム子:エラといえば、小池さんも骨格がしっかりしている印象ですが、彼女のお顔を若々しさでジャッジするといかがでしょうか?入谷先生:確かに骨がしっかりした輪郭で、そのためにハリがあります。あとはお仕事でも自分のスタイルを確立されていて、いつも明るい笑顔があり、それがより若さを感じさせますね。でも少しだけ眉間のシワが気になるかな?この程度の表情シワはボトックス注射で解消できると思います。イム子:小池さんは若いころから大人っぽい雰囲気ですが、笑顔が素敵でそれがハツラツとした雰囲気に見せているんですね。ではズバリ、この中で一番若く見える方、逆に老けて見える方は?入谷先生:肌のハリツヤが素晴らしい安達さんがダントツで若く見え、シワが目立ちぎみの柴咲さんはちょっと老けて見えてるかな。しかしみなさん美しいので、これから気をつけてケアすることでランキングは逆転するかもしれませんが。イム子:では、逆転も可能なおすすめのケア法を教えてください!入谷先生:まずは過剰にダイエットをしないこと。あまり痩せると健康面でも肌にも悪影響です。またシミやシワを悪化させないため、UVケアは夏以外も、年間を通してしっかりと!冬も日焼け止めを塗るくらいでいいですよ。あとは大きなケアよりマメなケア。例えば定期的に「ウルセラ(HIFU[ハイフ])」を受けたり、適度にマッサージピールで美肌ケアをしたり。それに十分な睡眠に栄養バランスのいい食事ですね。みなさん40代で子育てや仕事に忙しい時期だと思いますが、そんなときこそ生活の基礎を大事にしましょう!今回お話を伺ったのは…入谷英里先生:杏林大学医学部卒業。昭和大学臨床研修センター、昭和大学形成外科、美容外科クリニックを経て2013年より『高須クリニック東京院』(公式Instagram)に勤務。東京院・横浜院を担当し、女性医師の目線からアンチエイジングから女性器の悩みまで、幅広い相談に応じている
2021年10月31日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「菅内閣ふり返り」です。10月4日に菅内閣が総辞職しました。昨年9月に発足し、約1年という短い任期でした。菅内閣の一番の功績はデジタル庁を立ち上げたことでしょう。日本のデジタル化の遅れは、コロナやオリパラ対応でも明らかでした。各省庁によってITの仕組みもバラバラだったものが、一元化し管理できるようになったのは大きな前進でした。ほかには、少子化対策として不妊治療の保険適用範囲を拡大し、孤独・孤立対策にも力を入れました。環境問題では、2030年までに温室効果ガスを2013年に比べて46%削減することを目標に掲げました。地球全体の気温上昇を1.5°C以内に抑えるには60%台の削減が望ましいという声も上がりましたが、経済界の不安を払拭し、46%という高い望みを掲げたのは功績と言っていいのではないでしょうか。そのほか、携帯電話料金の値下げを実現させたことに喜ぶ声は多くありました。コロナ対策には不満がある一方、この難局は誰が総理でも同じような結果になったのではないかと思います。安全保障でいえば、安倍政権下では歴史認識や領土問題において、中国や韓国との軋轢が負のテーマとして根深くありました。その点、菅内閣はイデオロギー色の薄い政権だったため、対外的に大きな摩擦がなかったというのは大きな成果だったのかもしれません。トランプ政権からバイデン政権に代わっても、アメリカから不利益なことを要求されることはありませんでした。ただ、総理自身の言葉で語られることがほとんどなく、何を考えているのかわからない政権ということになってしまったことは非常に残念でした。それにより、国民の政府不信も募っていきました。安倍政権は新自由主義で、アメリカ寄りの外交を進めて、歴史認識は戦前回帰な傾向にありました。もしも今後、中国やロシア、北朝鮮、アメリカなどとの外交において、国際協調の橋渡し的な役割を日本がうまく担えるようになったなら、安倍政権からゆるやかにシフトチェンジした政権として、菅内閣はのちに大きく評価されるようになるのかもしれません。新内閣の今後の展開を注視しましょう。堀 潤ジャーナリスト。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。Z世代と語る、報道・情報番組『堀潤モーニングFLAG』(TOKYO MX平日7:00~)が放送中。※『anan』2021年11月3日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2021年10月29日「今回の新内閣を幕の内弁当にたとえると、岸田首相が掲げた『老壮青』のバランスを取って、うまく盛り付けたように見えます。ところが、肝心の中身と味はどうかというと、そのおかずは何?というものがたくさんあって、しかも薄味(笑)。そんなイメージです」こう語るのは、政治情勢に詳しい共同通信の編集委員兼論説委員の久江雅彦さん。岸田内閣では、初入閣が20人中13人と、6割超を占めた。最年長は77歳、最年少が44歳。女性は3人だけだが、中堅、若手議員を多く登用したことで、見た目だけはたしかに「老壮青」のバランスが取れているようにも思える。だが、安倍元首相の実弟・岸信夫防衛相が留任したほか、麻生太郎副総裁の義弟・鈴木俊一財務・金融相が、義兄と入れ代わりで就任するなど、相変わらず世襲議員が内閣のほぼ半数を占めている。さらに、“顔と名前が一致しない小粒が多すぎる”といった声も少なくない。「組閣では、各派閥から順送りの名簿が作られて、基本的にそこから閣僚を選んでいきます。つまり、すべての閣僚を適材適所で選んでいるわけではありません。今回はとくに目玉もいなかったことから、“こんな人いたんだ”と、口にする与野党関係者が何人もいました。なかには、“出がらし内閣”“あなた誰?内閣”と言っている人も(笑)」(政治部記者)この閣僚の人事の裏では、3Aと呼ばれる安倍晋三元首相、麻生太郎副総裁、甘利明幹事長の意向が大きく働いているとされる。内閣発足直後、報道各社が行った世論調査では、岸田内閣の支持率はいずれも50%前後。歴代内閣と比べると、発足時としては低水準のスタートとなった。「その理由は、岸田内閣は安倍氏、麻生氏の操り人形という印象が強いこと。さらに、政治とカネの問題を引きずっている甘利氏が、党の幹事長に就いたことが支持率に大きく影響したのだと思います。岸田首相は、“生まれ変わった自民党をしっかり国民に示す”と力強く言いましたが、国民の目には、“何も変わってない”と、映ったのでしょう」(自民党関係者)さらに前出・久江さんは、新しく任命された閣僚にも問題があると指摘する。「たとえば、ワクチン担当大臣になった堀内詔子氏。彼女は任命直後のインタビューで、“浅学非才の身ですので大変驚いた”と言ったんです。国民はこの発言にドン引きしたのではないでしょうか。ワクチン担当大臣は、今のコロナ有事の中で重要な一角を担うポストです。これから勉強します的な人物が、そのトップに立つわけですから、国民は安心できる内閣とは、とても思えないでしょう」ワクチン未接種者の存在、ブースター接種の実施、そして第6波の感染拡大が懸念されているなか、新内閣はコロナ関連の3つのポスト(厚生労働、経済再生、ワクチン)のトップを総入れ替えした。本来であれば、どういう理由でトップを代えるのか。岸田首相が国民にしっかり説明しなければいけないはずだが……。「今はコロナ有事です。各派閥のバランスにこだわって、人事を決めている場合ではなかったはず。もっと国民に対して安心、納得できる人物を閣僚に選ぶべきだった、そう思います」(久江さん)そんな国民の不安をよそに、3Aの1人、安倍元首相は今回の閣僚・党役員人事には、不満を漏らしていると言われている。「安倍氏は党内への影響力維持を狙う目的で、内閣の要である官房長官に萩生田光一氏、党の幹事長には高市早苗氏を置きたかった。ところが、岸田首相はそうしなかった。あまりにも安倍カラーが強いと、森友、加計学園の問題や、『桜を見る会』をめぐる疑惑が、今後の政権運営に支障をきたす可能性が出てくる。だからできるだけ安倍カラーを排除したかったのでしょう」(政治部デスク)しかし、そのもくろみむなしく支持率は低調なスタートになった。岸田“出がらし”内閣の船出は前途多難?
2021年10月14日岸田新内閣では、初入閣が20人中13人と、6割超を占めた。最年長は77歳、最年少が44歳。女性は3人だけだが、中堅、若手議員を多く登用したことで、見た目だけは「老壮青」のバランスが取れているようにも思える。だが、安倍元首相の実弟・岸信夫防衛相が留任したほか、麻生太郎副総裁の義弟・鈴木俊一財務・金融相が、義兄と入れ代わりで就任するなど、相変わらず世襲議員が内閣のほぼ半数を占めている。さらに、“顔と名前が一致しない小粒が多すぎる”といった声も少なくない。そこで、本誌は取材をもとに、岸田首相を含む新閣僚21人のプロフィールを紹介。【総理】岸田文雄(64)/衆院広島1区、当選9回あだ名は“キッシー”。人柄は温厚でマジメで、政界きっての酒豪として有名だが、発信力不足との指摘も。外相を4年半務めた。【総務】金子恭之(60)※初/衆院熊本4区、当選7回無所属を経て自民党入り、当選7回で初入閣の苦労人。水俣病やハンセン病などの問題に取り組んできた。趣味はウオーキング。【財務・金融】鈴木俊一(68)/衆院岩手2区、当選9回父は鈴木善幸元首相、義兄は麻生前財務相という政界のサラブレッド。温和な人柄で趣味は料理。エプロン姿を披露したことも。【外務】茂木敏充(66)/衆院栃木5区、当選9回英語が堪能。趣味は海外ドラマの観賞で、ワインに詳しい。“タフネゴシエーター”として、安倍政権で経産相などを歴任。【法務】古川禎久(56)※初/衆院宮崎3区、当選6回東大法学部卒。代議士になる前、焼き鳥店を営んでいた。郵政民営化に反対し、自民党を一時離党。総裁選では河野候補を応援。【文部科学】末松信介(65)※初/参院兵庫、当選3回座右の銘は「あるがまま」。兵庫県議を20年務め、国政に進出。参議院のバリアフリー化を議員運営委員長として推進した。【厚生労働】後藤茂之(65)※初/衆院長野4区、当選6回大蔵省出身。ニューヨークに留学中、メトロポリタンオペラに80回近く通ったという。民主党から初当選するも離党し、自民党に。【農林水産】金子原二郎(77)※初/参院長崎、当選2回(衆院当選5回)長崎県議→衆院議員→長崎県知事→参院議員と、46年の長いキャリアを持つ。好きな女優は栗原小巻。父の岩三氏も元農水相。【経済産業】萩生田光一(58)/衆院東京24区、当選5回八王子市議、東京都議を経て衆院議員となった「たたきあげ」。安倍元首相の側近で、加計学園の問題では “キーマン”といわれる。【国土交通】斉藤鉄夫(69)/衆院比例中国ブロック、当選9回名前のごとく、自他ともに認める大の鉄道マニア。愛読書は時刻表。自民党と連立を組む公明党からの入閣で、元環境相。【環境】山口 壯(67)※初/衆院兵庫12区、当選6回元外交官。民主党の期待の若手だった。野田政権では外務副大臣などを務めたが、野党転落後に離党。自民党に。二階氏の側近。【防衛】岸 信夫(62)/衆院山口2区、当選3回(参院当選2回)安倍元首相の実弟。実父は安倍晋太郎元外相、祖父は岸信介元首相、大叔父は佐藤栄作元首相。母方の伯父に養子入りし岸姓に。【官房・拉致問題】松野博一(59)/衆院千葉3区、当選7回松下政経塾出身。酒豪で交友関係が広く、永田町では“いちばん人柄のいい政治家”という評判も。これまでに文科相などを歴任。【復興・沖縄・北方】西銘恒三郎(67)※初/衆院沖縄4区、当選5回父親は元沖縄県知事。県議を経て’03年に初当選。初入閣を果たしたが、“ガールズスナック”への政治活動費の支出が報じられた。【国家公安】二之湯智(77)※初/参院京都、当選3回京都市議を17年務め、全国市議会議長会の会長も経験。’04年に参院議員に。来年に“引退”予定で、“思い出作り入閣”と指摘も。【少子化・地方創生】野田聖子(61)/衆院岐阜1区、当選9回今回の総裁選では岸田首相と戦う。森友問題の再調査にも言及し、3Aとの距離も見せた。「夫は元暴力団員」との報道が出た。【経済再生】山際大志郎(53)※初/衆院神奈川18区、当選5回獣医師。東大大学院時代にクジラを研究。捕鯨問題についての著書も。自民党神奈川県連の公募を経て政界入り。甘利氏に近い。【デジタル・行政改革】牧島かれん(44)※初/衆院神奈川17区、当選3回わな猟の狩猟免許を持つ。河野洋平元衆院議長の選挙区を引き継ぎ、’12年に初当選。NTTから豪華接待を受けていたことが発覚。【経済安全保障】小林鷹之(46)※初/衆院千葉2区、当選3回身長186センチ。岸田首相の母校・開成高校を卒業し、東大を経て、大蔵省に。甘利氏の右腕といわれる。趣味はマラソン。【ワクチン・五輪】堀内詔子(55)※初/衆院山梨2区、当選3回夫は富士急行社長、義父は堀内光雄元通産相。親類に大久保利通や吉田茂などがおり、天皇陛下の“お妃候補”と報じられたことも。【万博・消費者】若宮健嗣(60)※初/衆院東京5区、当選4回セゾングループの代表だった堤清二氏の秘書を6年務め、その後政界入り。外交、安全保障の分野に精通。趣味は森林浴。「組閣では、各派閥から順送りの名簿が作られて、基本的にそこから閣僚を選んでいきます。つまり、すべての閣僚を適材適所で選んでいるわけではありません。今回はとくに目玉もいなかったことから、“こんな人いたんだ”と、口にする与野党関係者が何人もいました。なかには、“出がらし内閣”“あなた誰?内閣”と言っている人も(笑)」(政治部記者)
2021年10月14日《臨時国会の開催については、国会が決めることでして、内閣には何の権限もございません。但し、閉会中の今も、毎週、委員会は開催しており、今週も、(水)(木)に内閣委員会が開かれます!》こうツイートしたのは赤羽一嘉国土交通大臣(63)だ。赤羽大臣は8月16日、「臨時国会を閣内に呼びかけてください」とのツイートを引用し冒頭のように投稿した。赤羽大臣は「臨時国会を開くことに、内閣の権限はない」というが、果たしてそうだろうか?日本国憲法第53条にはこう規定されている。「内閣は、国会の臨時会の召集を決定することができる。いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない」そのためネットでは憲法を“無視”するかのような投稿に《憲法53条に規定されている通り、国会の召集権限は、内閣にあります》《日本国憲法第53条はどっかいきました???》《憲法53条読んで、スガさんにも教えてあげて》との指摘が相次ぐことに。さらに《プロとして仕事してお金もらってるんちゃうの?》《ちゃんと勉強してから、大臣になりなさい》《あんた現役の閣僚だろ?それでも国会議員か?》《流石に政治のことくらいわかっててくれよ》と呆れる声が上がっている。■大幅に注釈を追加!雑すぎる憲法解釈も明らかにその後、赤羽大臣はTwitterに《私のツイートでお騒がせし、スミマセン》と絵文字付きで投稿。そして、こう続けた。《私の申上げたかったことは、「内閣は、臨時国会の召集を決定することができる」のは憲法53条にある通りですが、実際は、臨時国会の開催時期やその期間などについては、与野党の国対委員長間で話し合いが行われ、実施されてきたのが慣例でしたということです》当初のツイートに、かなり大幅な注釈を加えた赤羽大臣。そのためリプライ欄には《なんではじめにそう言わなかったのかな?》《恥ずかしい言い訳》《言葉足らずとかいう問題じゃないぞ》との声が。さらに赤羽大臣は「内閣は、臨時国会の召集を決定することが“できる”」とつづっているが、憲法を見返すと「内閣は、その召集を決定しなければならない」とある。また参議院の公式サイトでも「どちらかの議院の総議員の4分の1以上から要求があったとき、内閣は、臨時会を召集しなければなりません」と断定されている。そのため《4分の1以上の要求があれば「できる」ではなくて「しなければならない」です》《もう少し誠実に憲法の条文に当たってください》《文言をご吟味ください》と“解釈が雑すぎる”との指摘もされている。新型コロナの重症者数が過去最多を更新し続ける昨今。国会開催を望む声が多数上がっているが、それでも開催されないのは、「権限はない」という認識が内閣にあるからなのだろうか?
2021年08月17日元モーニング娘。の安倍なつみが11日、東京・千代田区で催された劇場アニメ『パウ・パトロール ザ・ムービー』(8月20日公開)の公開直前トークイベントに、声優の潘めぐみとともに出席。40歳の誕生日をサプライズでお祝いされて「自分が40歳って全然実感がない」と本音を吐露した。安倍は今回、3年ぶりのメディア露出。イベント前日の10日に40歳の誕生日を迎えたことを受けて、潘から花束でお祝いされた。安倍は誕生日当日にも家族からお祝いされたと明かして「自分が40歳って全然実感がない。でもどうやら現実のよう(笑)。なんか、40年も生きてこられたってすごい感謝だと思います。昨日は感謝の気持ちであふれる一日でした」と話した。現在は、男の子2人の育児に奮闘中。「毎日予想もしないことが次々起きる。兄弟喧嘩はするしケガはするし。今はステイホームの時間も長いので、頭が真っ白になる出来事もある。寝かしつけがゴールだと思っていて、何とかたどり着いたときに、達成感と言いますか、『自分がんばったな!』と思う瞬間でもある」と日々の苦労を語った。また「男の子のママになるってスゴい」と漏らし、「うちの子が昆虫にハマっていて、カブトムシを取りに行ったんです。私は虫が苦手だけど、今、カブトムシ触れるんですよ! 私にとってスゴいことで、まさか自分がカブトムシをポッと持って、手足がワチャワチャ動くのを眺めながら虫の生態を調べたり、子どもたちと一緒に学んだりする日が来るとは思いもしなかったです」と自身の変化に驚きを示した。同映画は、放送3年目を迎えるTVアニメ『パウ・パトロール』シリーズの劇場版。巻き起こる様々なトラブルを、正義の味方でキュートな子犬たちが解決する様を描く。元々親子でファンだったという安倍は、新キャラクター・リバティの声を担当した。
2021年08月11日百貨店に入っているアパレルショップに立ち寄り買い物を楽しんでいた山崎育三郎・安倍なつみ夫妻「これ可愛くない?」7月中旬、都内の百貨店で楽しそうに買い物をする安倍なつみと山崎育三郎の姿があった。「平日だったこともありお客さんも少なく、コロナ禍でマスク姿にも違和感がないので気づいていた人はほとんどいなかったと思います。私はモー娘。のファンだったので、目元だけで“なっちだ!”と気づきました(笑)」(居合わせた買い物客)子どもは保育園に預けていたのだろう。この日は夫婦2人きりでショッピングを楽しんでいたという。「安倍さんは無邪気な感じで次々と洋服をチェックしていましたが、山崎さんは常に周囲を気にしている感じで、安倍さんのSPかのように守ってあげている感じでしたね」(同・買い物客)■夫婦でのCM出演はNG一見、何げない仲よし夫婦の日常に思えるが、スポーツ紙記者はこう驚く。「安倍さんは8月公開のアニメ映画『パウ・パトロールザ・ムービー』の吹き替えで3年ぶりに本格復帰することを発表しました。その報道を受け、一部メディアに“本格復帰は離婚の前兆なのでは?”と報じられたんです。記事内では夫婦でのCMオファーを断ったという話も紹介されていたし、2人は不自然なまでにお互いの名前をメディアで話さないため、以前から不仲説が流れていました」確かに2人はインタビューやテレビでそれぞれ育児の話をすることはあっても、お互いの名前を出すことはない。「山崎さんは“ミュージカル界のプリンス”と呼ばれ、結婚後も熱心な女性ファンが多いことで知られています。安倍さんもモーニング娘。のセンターとして一世を風靡した元国民的アイドルですからね。お互いのファンに気を遣って、仕事では極力お互いの名前を出さないようにしているのでしょう」(演劇関係者)夫婦でのCM共演を断ったという話も同様のようだ。「山崎さんと安倍さんに限らず、第一線で活躍している俳優は、家庭のイメージがつきすぎて演じる役柄が制限されるのを嫌がりますからね。夫婦で所属事務所が違う場合は、それぞれの売り出し方の方針も違うし、夫婦共演するほうが稀ですよ。もちろん共演してくれれば話題になるのでダメ元でオファーしますが、断られることのほうが多いです」(広告代理店関係者)この日は多忙なスケジュールの合間を縫っての、貴重な息抜きだったようだ。「山崎さんは3月まで月9ドラマ『イチケイのカラス』の撮影、4月から主演舞台『モーツァルト!』がありました。現在はオーケストラコンサートツアーの真っ最中。安倍さんも吹き替えを担当したアニメ映画のプロモーションもあるでしょうから、2人で休める数少ないオフだったのではないでしょうか」(前出・スポーツ紙記者)離婚危機ではなく、妻をリスペクトしている夫の理解あっての仕事復帰だったようだ。心配されないためにも、たまには夫婦で共演する姿も見てみたいかも!
2021年07月22日この夏、日米同時公開される映画『パウ・パトロール ザ・ムービー』にて、新キャラクターのダックスフンド、リバティの吹き替えを映画声優初となる安倍なつみが担当することが決定した。2019年4月よりテレビ東京系で放送中、現在、放送3年目を迎え、主要配信プラットフォームでも配信中のアニメシリーズ「パウ・パトロール」。巻き起こる様々なトラブルを、正義の味方でキュートな子犬たちがパウっと解決する物語となっている。2018年のベストマザー賞以来、約3年ぶりのメディア露出となり、本作が映画吹き替え初挑戦の安倍さんが担当するのは、キュートなビジュアルが印象的なダックスフンドのリバティ。親子揃って本作のファンだったことから、今回の起用に繋がったそう。大都会のアドベンチャーシティで生活をしていたリバティは、ひょんなことからパウ・パトロールへ任務を依頼し、自らも手伝うことに。安倍さんは「3年振りということもあり緊張もしましたが、ワクワクとした気持ちのほうが勝っています。アフレコをやっていてもそうですが、この映画の中でリバティがどんなふうに活躍するんだろうと演じながらワクワク楽しんで演じました」と参加した感想を明かし、「お子さんはもちろん、親も夢中になれるような作品になっていて、映像も音楽も全てにおいてパウジョンアップしています。みんなで観に行って楽しんで、家族で盛り上がってもらえればなと思うので、楽しみに待っていて欲しいです」とコメントしている。さらに今回、リバティの姿も描かれたポスタービジュアルも到着。パウ・パトロールの仲間たちが住むアドベンチャー・ベイから、新たに本作でアドベンチャーシティへ飛び出すリーダーのケント、警察犬のシェパード・チェイスや、消防犬のダルメシアン・マーシャル、工場作業が得意なブルドッグ・ラブルなどお馴染みのキャラクターが登場している。『パウ・パトロール ザ・ムービー』は8月20日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:パウ・パトロールザ・ムービー 2021年8月20日より全国にて公開©2021 Paramount Pictures. All rights reserved. ■
2021年06月17日「なかなか、捏造体質は変わらないようだ」朝日新聞をこう糾弾したのは安倍晋三前首相(66)。これは4月22日に行われた講演で、安倍氏が語ったもの。毎日新聞によると、講演で安倍氏は朝日新聞から批判を受けてきたことを語ったうえで、若手議員へ「ずっと批判され続けても首相になったので君らもしっかり批判されろと言っている」と檄を飛ばした。また“捏造”の具体例については明示しなかったという。安倍首相といえば、これまでたびたび朝日新聞へ“反撃”してきたことで知られている。同紙の韓国の従軍慰安婦を巡る一連の報道について、14年10月に国会で「この誤報によって多くの人々が傷つき、悲しみ、苦しみ、そして怒りを覚えたのは事実であります。日本のイメージは大きく傷ついたわけであります」と批判。また17年、同紙は森友学園側が「安倍晋三記念小学校」という校名を記した設立趣意書を提出したと報道するも、実際の表記は「開成小学校」で“誤報”と問題に。18年2月に自民党の若手議員がその問題をフェイスブック上で取り上げた際は「哀れですね。朝日らしい惨めな言い訳。予想通りでした」と安倍氏自らコメントをしていた。ふたたび舌鋒鋭く“宿敵”を批判した安倍氏だが、果たして自身は“清廉潔白”といえるのだろうか。19年5月に表面化した“桜を見る会問題”では、様々な疑惑が噴出。「桜を見る会」の趣旨が各界の功労者などを慰労することでありながら、安倍氏や自民党議員の支援者を多数招待していた疑いがもたれている。また会前夜に行われた安倍氏の後援会が主催する夕食会では、安倍氏側は5年間で総額約2300万円をホテル側に支払っていた。しかし、参加者からの会費総額は1400万円で、不足分の約800万円を安倍氏側が負担したとみられている。この補填額の大半は政治資金収支報告書に記載されておらず、政治資金規正法違反を指摘する声が相次いだ。疑惑に対し当初、国会などで「事務所が補填した事実は全くない」と真っ向から否定していた安倍氏。しかし、昨年12月に立憲民主党は安倍氏が首相在任中に国会で行った同疑惑への答弁のうち118回が虚偽答弁に上るとする調査結果を発表。安倍氏もその後、「全ての国会議員に深く心よりおわびする。国会に対する国民の信頼を傷つけることになった」と謝罪に追い込まれる事態となっていた。そんな安倍氏だけに、今回の朝日新聞への“捏造批判”には冷ややかな反応も散見された。《これぞブーメラン》《自分のことかな?》《おもいっきり捏造体質の人に、捏造体質だ、と言われても…》
2021年04月24日「皇室制度や歴史の専門家の考えを聞きながら予断を持つことなく議論を行っていただく」加藤勝信官房長官は3月16日の記者会見で、安定的な皇位継承などの課題を議論する有識者会議を設置することを明らかにした。有識者会議のメンバーに選ばれたのは次の6人。男性3人、女性3人となっている。・上智大学教授の大橋真由美氏・前慶應義塾大学塾長の清家篤氏・JR東日本会長の冨田哲郎氏・女優で作家の中江有里氏・慶應義塾大学教授の細谷雄一氏・千葉商科大学教授の宮崎緑氏これまで、小泉内閣や安倍内閣でも皇室に関する有識者会議が開催されているが、男女同数となったのは初めてのことだ。「ただでさえ、森喜朗氏の女性蔑視発言が世界中から非難を浴びたばかりです。有識者会議を男女同数としたのも、国際社会の目を気にしたものでしょう。また、いずれも皇室の専門家ではなく、とくに女優の中江有里さんを選んだことには驚きました。女性宮家創設の是非だけではなく、女性天皇や女系天皇といった国論を二分しかねない問題も議題に上がるでしょう。一般国民に近い感覚を持ったメンバーにすることで、国民が有識者会議の意見を受け入れやすいようにする意図があるのかもしれません」(皇室担当記者)小泉内閣の有識者会議にも出席した、皇室研究者の高森明勅さんに話を聞いた。「政府はすでに、水面下で専門家へのヒアリングを終えているとみられます。昨年11月には『皇女』プランが検討されていると報じられました。しかし、この小手先の案は大きな反発を呼びました。野党からだけでなく、国会の取りまとめ役の大島理森衆院議長からもくぎを刺されてしまったのです。これにより、政府は女性宮家はもとより、皇位の安定継承についても議題に上げなければならなくなったといえます。国会議員にとって、皇位の安定継承は論じることが難しいテーマですが、間違いなく喫緊の課題です。これまで先延ばしにしてきた問題にしっかりと向き合えるか、国会の見識が問われます」■自民党にも女性天皇容認派が現在、皇位継承者は秋篠宮さまと悠仁さま、そして現在85歳の常陸宮さまの3人だけ。事実上、悠仁さまに男性のお子さまが生まれなければ皇室は途絶えてしまうという、極めて危機的な状況にある。女性皇族が結婚後も国家公務員として公務を担えるようにする「皇女」制度は、あくまで公務の担い手を確保するだけで、皇族減少の防止策にはならない。そもそもこの問題については、御代替わり後に「速やかに」着手することになっていた。2年も先送りにしてきたにもかかわらず、ここにきて菅政権が取りかかることになったのはなぜなのだろうか。「新型コロナウイルス対策の迷走と東京五輪をめぐるゴタゴタで、菅政権への信頼と期待感は日に日に萎んでいっています。菅首相には、世論の支持を回復することが急務。そこで“愛子天皇実現”への期待感を高めることで、政権の延命につなげようという考えがあるのではないでしょうか」そう語るのは政治部記者。実は、菅首相は女性天皇容認に賛成を表明していたことがある。’05年9月に朝日新聞が行ったアンケートにそう回答しているのだ。また、次期首相候補ともいわれる河野太郎行政改革担当大臣は、昨年8月に「女系天皇容認論」を語って話題となった。「報道各社の世論調査では約8割が女性天皇容認に賛成しています。たしかに自民党内には、男系維持に固執する勢力がありますが、河野大臣だけでなく二階幹事長や石破元幹事長など、女性天皇容認派も少なくありません。男系に固執すれば皇室の存続が危うくなることを、現実主義者の菅首相が理解していないはずがありません。そして、政権の延命という観点からも、一部の保守派より8割の世論を味方につけたいというのが本音でしょう」(前出・政治部記者)■有識者会議の元座長代理は「十分に議論することが必要」愛子さまは、今年12月に20歳を迎えられ、本格的にご公務に携わる機会も増えていくとみられる。「愛子さまの将来が政権の思惑に左右されかねないことに、雅子さまは大いに困惑されているのではないでしょうか。そもそも、小泉政権下の有識者会議では、女性・女系天皇を容認すべきとの報告書が出されていました。しかし、悠仁さまが誕生されたことで、皇室典範の動きは止まってしまいました。16年前、愛子さまが将来の天皇になるといったんは決まりかけたにもかかわらず、結論は先延ばしになりました。愛子さまの将来設計は、それからずっと定まらないままだったのです。母として雅子さまが望まれるのは、しっかりと議論がなされたうえで、今度こそ最終結論が出されることではないでしょうか」小泉内閣の有識者会議で座長代理を務めた、元最高裁判事の園部逸夫氏にも話を聞くことができた。「女性天皇を認め、実現するべきかどうかは、そのときの国民の考えを参考にし、政府の考えもあわせてよく考えていくべきだと思います。結論を初めから決めつけることなく、十分に議論をすることが必要です」皇室の存続、そして愛子さまの将来について、菅首相肝いりの有識者会議はどのような結論を出すことになるのだろうか――。「女性自身」2021年4月6日号 掲載
2021年03月25日安倍晋三前首相(66)の妻・昭恵さん(58)は3月21日、自身のフェイスブックを更新。ニンテンドースイッチの画面写真とともに「オンラインで桃鉄初挑戦(^-^)」と投稿した。「桃鉄」といえば、鉄道会社の社長として日本全国をめぐり、物件や資産を増やしていくボードゲーム形式のゲームだ。昭恵さんがプレイした『桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~』は、桃太郎電鉄シリーズの最新作。累計販売本数(ダウンロード版を含む)は250万本を超え、シリーズ最大のヒットとなっている。コメント欄では《懐かしい》《私も久々にやってみたくなりました》といった反応のほか、《全国回って、爆買いしてください!》《キングボンビーやキングボンビーの息子には注意です》といったアドバイスも。昭恵さんは安倍首相の在任中、首相が”アベノマスク”などの新型コロナ対策に奔走する最中にも、大分県への旅行ツアーに参加して顰蹙を買っていた。旅好きであり、居酒屋「UZU」の経営者でもある昭恵さんが桃鉄にハマるのも当然かもしれない。いっぽうで昭恵さんといえば森友問題への関与が疑われており、いまだに全容が解明されていない。そのため、《ゲームする暇あるなら国会に来い》《あなたはするべき事があるのでは。人としてやらなければならないことがあります》と厳しいコメントも見られた。
2021年03月22日加藤勝信官房長官は3月16日の記者会見で、安定的な皇位継承などの課題を議論する有識者会議を設置し、来週にも初会合を開くことを明らかにした。女性天皇や女系天皇、女性宮家創設の是非などについて検討することになるとみられる。有識者会議のメンバーに選ばれたのは6人。大橋真由美・上智大学教授、日本私立学校振興・共済事業団の清家篤理事長、JR東日本の冨田哲郎会長、俳優で作家の中江有里氏、細谷雄一・慶応大学教授、宮崎緑・千葉商科大学教授で、男性3人、女性3人となった。これまで、小泉内閣や安倍内閣でも皇室に関する有識者会議が開催されているが、いずれも女性メンバーは2人。男女同数となったのは初めてのことだ。「自民党内の一部保守派からは反発が予想されますが、女性宮家の創設、さらには女性天皇容認への道がひらかれる可能性も、決して小さくないといえます」(皇室担当記者)実は、菅首相は女性天皇容認に賛成を表明していたことがある。’05年9月に朝日新聞が行ったアンケートで、そう回答しているのだ。また、小泉内閣の有識者会議では、約1年にわたる議論の結果、女性天皇および女系天皇を容認すべきとの結論が出されている。「報道各社の世論調査でも、女性天皇容認への賛成は約8割に達しています。次世代の皇位継承者が悠仁さまおひとりしかいらっしゃらない現実を直視すれば、小泉内閣の有識者会議と同じ結論に至るのではないでしょうか」(皇室担当記者)天皇陛下の長女・愛子さまは、今年12月に20歳を迎えられる。成年となられるタイミングで、有識者会議の議論が愛子さまの将来を大きく左右することになるかもしれない。
2021年03月19日菅義偉首相(72)の長男・正剛氏が勤める放送関連会社「東北新社」から7万円超の接待を受けていた問題で、内閣広報官の山田真貴子氏(61)が辞職した。各紙によると、2月28日に山田氏は体調不良で入院。入院先から杉田和博副官房長官(79)に辞意を伝えたという。3月1日に開かれた衆院予算委員会では参考人として招致されていた山田氏だが、出席は取りやめとなった。同日の衆院予算委員会は山田氏の辞職手続きのため、30分遅れの開会に。立憲民主党の枝野幸男代表(56)は「先週の段階で『辞めてください』とお願いすべきだったのでは」と菅首相を追及。すると菅首相は「(山田氏が)2週間程度の入院・加療を要する。そういう状況であればやむを得ないと判断した」と答弁したという。「与党内からも、『もっと早く辞めさせるべきだった』との意見が出ています。しかし菅首相が『そのまま専念してほしい』と彼女の続投を望んだことから、“後手の対応”となってしまったようです。もともと総務省にいた山田氏ですが、内閣広報官に任命したのは菅首相。そのため、首相自ら処分を言い渡さなかったのは『任命責任逃れでは』との見方も出ています」(全国紙記者)各メディアによると、同日に記者団から「総務大臣の時に長男を秘書に任命したことが接待問題の発端では」と問われた菅首相。しかし「12年前の話ですよ」と前置きし、「12年間、私は長男と会社のことで話したことはなかった」と“因果関係”を否定したという。「菅首相は第1次安倍内閣で総務大臣を務めた際、正剛氏を大臣政務秘書官に登用。このときをきっかけに、正剛氏は今回処分された吉田真人総務審議官らと人脈を築いたそうです。正剛氏がいる『東北新社』との会食が39回にも及んだのは、菅首相への忖度があったからではないでしょうか」(前出・全国紙記者)日経新聞の世論調査では、“接待問題”をめぐる菅首相の説明に「納得できない」とした回答は69%にのぼったという。「週刊文春」の報道直後も、正剛氏について「私とは完全に別人格。長男にもプライバシーがある」と反論していた菅首相。釈然としない説明を続ける姿勢に、厳しい声が上がっている。《な~にが「やむを得ない」だよ自分の息子のせいだろ》《山田真貴子広報官辞任。当然である。しかし、菅総理及び菅総理の長男は、多くの優秀な官僚を潰しダメにしている。内閣人事局を早くなくしなさい。辞任するのは、官僚だけでなく菅総理自身だろう》《菅長男は秘書官を一緒にやっている。官僚のモラルが低下している。総理の責任は重い》
2021年03月01日「なんで、今そんなもの(中止や延期)を考えなきゃならんのか。私は淡々と平常心でこれをつとめていくだけですよ」「まさに天命につくすという気持ちで最後まで頑張りぬきたい」1月12日、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)は職員向けの新年のあいさつでそう話し、東京五輪を今年開催することへの強い意欲を見せた。スポーツ紙記者はこう解説する。「五輪の主催者はIOC(国際オリンピック委員会)で、中止や延期の権限もIOCにある。だが、開催国の意向を無視して五輪を行うことは不可能なので、日本側が難しいといえば、その判断は尊重されることになる。菅義偉首相と小池百合子東京都知事とともに、森会長もキーマンの1人。このうちの誰かが“止めよう”といえば、五輪は中止になるだろう」昨年3月、IOCのトーマス・バッハ会長と安倍晋三首相(当時)の電話会談で五輪の1年延期が決まったが、森会長と小池都知事も会談に同席した。“2年延期”という案もあったが、安倍首相とともに“2021年に賭けた”ことを森会長は明かしている。だが、その賭けはどうやら外れそうだ。新型コロナウイルスの感染拡大は止まらず、今年7月に延期された東京五輪の開催に暗雲が垂れ込めている。1月10日に行われた共同通信の世論調査では、五輪を中止、または再延期するべきだという声は80%に達した。だが、森会長はあくまでも強気だ。12日のあいさつの後に行われた「さあ、いよいよ東京オリンピック・パラリンピックだ」と題された講演で、「再延期は絶対に不可能だ」と明言している。なぜ、森会長はこれほどまでに五輪の開催に固執するのか。五輪がもたらす莫大な利権が理由だと指摘する声もあるが、全国紙政治部記者はこう語る。「利権という面もあるかもしれないが、森会長の五輪にかける情熱は本物だと思う。森会長は、幼少期からの夢だった早稲田大学のラグビー部に入部したものの、過酷な練習についていけず、4カ月で吐血して退部した経験がある。だから、アスリートに対して憧れにも似た尊敬の気持ちを持っていて、スポーツ界に貢献したいという情熱は人一倍高い。政界引退後は、ラグビーワールドカップ日本大会と東京五輪の開催をライフワークとしてきた。2015年に肺がんが見つかり、2019年のラグビーワールドカップも見られないと本人も覚悟したようだが、新薬・オプジーボの効果もあって奇跡の回復。ラグビー日本代表の躍進を見守ることができた。そこで『あとは東京五輪さえ開催できれば……』と考えているのだろう」2011年に招致委員会評議会議長に就任。東京五輪の開催決定後は組織委員会の会長として、大会の実現にむけて尽力してきた。「五輪の組織委員会は、東京都やJOC、関係省庁、電通やJTBなどの民間企業などからの出向職員の寄り合い所帯。それぞれの利害をうまく調整してきたのが森会長だ。猪瀬直樹知事から舛添要一知事、小池知事と、都知事が目まぐるしく変わり、五輪に対する都の方針も変わっていったなかで、政治との折り合いもつけてきた。首相経験者で、自民党の重鎮である森会長でもなければ、不可能だったと思う。中止になってしまえば、ここまでの努力がすべてふいになる。それは許せないのだろう」(前出・政治部記者)12日の講演で、森会長は“再延期が不可能”な理由を“組織委員会の職員は東京都や各省庁などからの出向者。それぞれの人生があり、出向期間は伸ばせない。お金の問題ではない”と説明した。だが、前出の政治部記者は「それは内輪の論理に過ぎない」とばっさり。「森会長が気にしているのは、自分や組織委員会などの悲願や都合だけ。ほとんどの人には関係のない話だ。コロナ禍で生活が困窮している人もいるなかで、金や人を割いて、感染拡大のリスクがある五輪を強行することに納得いかない人が多いのは当たり前のことだ」およそ1年前、新型コロナウイルスの存在が明るみに出たが、入国制限がなかなか行われなかった。当時の安倍内閣が東京五輪の2020年での開催にこだわっていたためだという指摘もある。東京五輪の存在がコロナ対策の妨げになっていると考えている人は多く、森会長への批判が日に日に高まっている。ツイッターなどではこんな声が。《あなたの悲願のために国民を巻き込まないでほしい》《なんで森喜朗と選手の自己実現のために、国民がリスクを背負わないといけないのか》一方で、前出の政治部記者はこうも語る。「元総理大臣とはいえ、森会長はもはや政治家ではない。会長として組織委員会を代表する立場でしかないわけだ。国民や都民の健康を考えて、五輪開催が可能かどうかを判断しなければならないのは、本来は菅首相や小池知事の仕事。もし、五輪開催によって感染者が増えるようなことがあれば、森会長よりも、2人の責任が問われるべきだ」前出のスポーツ紙記者は、感染拡大が止まらないなかで五輪が強行された場合について、こんな懸念をしている。「今までは五輪があるたびに、ほとんどの人が日本代表を素直に応援してきた。だが、もし東京五輪が強行した結果、感染は再拡大し、死者が増加するなどしたら、どう思うだろうか。“スポーツ界はわれわれの健康よりも自分たちの都合を優先させた”“アスリートは自分勝手”。そんなふうに多くの人の心が離れてしまうのではないか。市民の理解が得られないまま、無理に五輪を行うことは、長期的に見てスポーツ界の利益を損なうことになると思う。森会長が今さら考えを曲げて止まるとは思えない。その場合のつけを払うことになる若いアスリートこそ、声をあげてほしい」
2021年01月20日<「ホテルで朝食」自粛の菅首相、ストレス蓄積?…「静岡県」「秋のどこかで」言い間違い散見>1月14日に公開された読売新聞オンラインのこんな記事が波紋を呼んでいる。会見で「福岡県」を「静岡県」と言い間違えたり、記者との質問に対して適切な回答ができなかったりと失態が相次ぎ、その能力を疑問視する声が高まっている菅義偉首相(72)。同記事はその原因が“激務”と“自粛”によるストレスにあるのではないかと指摘している。記事は<昨年9月の就任以来、首相は1日も完全休養に充てることなく公務をこなしている>と菅首相の激務ぶりをアピール。また日課としていたホテルでの朝食も<首都圏の1都3県に緊急事態宣言を発令した7日からは、8日連続で見送っている>と説明する。さらに、昨年の12月17日から夜の会食も自粛していることを伝えたうえで、<自民党内からは、会食自粛でストレスを抱えるだけでなく、「集める情報が減れば、判断に影響しかねない」(ベテラン議員)と懸念する声も出ている>と結んでいる。この記事が公開されると、ツイッター上ではこんな声が。《会食自粛がストレスだって!?医療従事者をはじめ、ずっと前からそれに耐えながら働いている人なんていくらでもいるのに》《なぜ会食しないと情報が集められないのか。したければリモートで自分の部屋で弁当食べながらすればいい》《菅義偉「パンケーキを食べられず福岡を静岡と読み間違えるほどのストレスです」国民「朝昼晩ろくに食べられず税金その他で持っていかれます生きるか死ぬかです」 このギャップはなに?》タレントの麻木久仁子(58)はこうツイートした。《一国の宰相ともあろう者が、会食の自粛くらいのことでストレスが溜まり任務の遂行に支障があると?これ、諸外国なら「じゃあやめてください」と言われる話。こんな情報出したらダメでしょ》この記事がここまで反発を呼んだのは、政権に近いとみられている読売新聞のものであることも関係していると思われる。《読売らしい菅ヨイショの酷い記事》《この記事は援護射撃の仕方を間違ってるぞ読売 擁護したいのは分かるけど、こんな中身のない記事ではツッコミどころしか生まない》現在も記事は<かみ合わない質疑・言い間違い続出…会食自粛の首相、ストレス蓄積?>と、なぜかタイトルがやや変えられた状態で公開されている。全国紙政治部記者はこう指摘する。「安倍内閣の末期に似てきましたね。あのときも、コロナ対策の失敗や政権のさまざまな不祥事に批判が集まるなか、安倍晋三前首相に近い議員や官僚、政治評論家たちが首相の激務ぶりや疲弊ぶりをさまざまな場所で喧伝し、政権に近いメディアが言い分をそのまま伝えていました。疲弊ぶりをアピールすることで国民からの同情を集め、“首相は頑張っているのに批判をするな”と批判する側を悪者にしようとしたんですが、結局、支持率は下げ止まらず、健康問題を理由に安倍前首相は退きました。今回、読売新聞がどういう意図で記事にしたのかはわかりませんが、情報をリークした側の目的は同じでしょうね」政権発足時に「安倍首相の取り組みをしっかり継承する」と語っていた菅首相。こんなところは“継承”してほしくないが……。
2021年01月15日「こちらにお住まいですか?」道路を通り抜けようと試みると、バリケードの前に立った警察官は、そう問いかけてきた。安倍晋三前首相が辞任してからもうすぐ2カ月、渋谷区内にある自宅マンション前の道路は、いまも警察官やバリケードによって封鎖されたままになっている。「理由を言えば道を通してくれるのですが、やっぱり不便ですね」(近所の住民)安倍前首相の自宅マンションの前にはポリスボックスも残されたままで、さらに付近の大通りにはマイクロバスなどの機動隊車両が4台待機していた。政治ジャーナリストの有馬晴海さんは次のように語る。「政治家など要人の警護レベルに関しては、警視庁警備部が判断しています。辞任しても首相経験者にはSPがつけられるのが慣例となっています。しかし、それは1人程度で、細川護熙元首相や村山富市元首相は、『煩わしいから』というような理由で断っています。元首相のために、それだけ厳重な警備が敷かれたままになっているのは非常に異例なことなのです」確かに首相経験者で、現在も副総理や財務大臣を務めている麻生太郎邸の前にはポリスボックスが置かれているだけだった。警視庁警備部警護課で6年間SPを務め、いまは「身辺警護SP学院」の講師としても活躍している伊藤隆太さんに話を聞いた。「私は小渕恵三元首相の警護も務めたことがありますが、基本的にはポリスボックスを置いての警護で、道路の封鎖まではありませんでした。しかし私が以前、安倍前首相のお宅を確認したところ、付近の見通しもよくはなかった印象がありました。そのために通常よりも警備に従事する員数を多めに割いているのかもしれません。また一つの可能性としては、警視庁が“何らかの情報”をつかんでいるために、警備レベルを下げていないということも考えられます。警備費用の基本は人件費。何人でどのくらいの期間を担当するか、ということになります」永田町関係者によれば、安倍前首相の場合、外出の際につくSPなども含めると、24時間体制のために警備担当者は30人ほどになるという。警察官の平均年収は約700万円なので、人件費だけでも1年間で2億円を超える計算だ。警視庁は、なぜ安倍前首相への“忖度”を続けているのか?前出の有馬さんによれば、「警視庁が、現在の菅政権に対して大きな影響力を及ぼす重要人物と判断しているということです。また実は永田町では、来年の秋の自民党総裁選に安倍氏が出馬するのではないかという情報も流れていますし、自民党内には再々登板を期待する声もあるようです。おそらく警視庁も、その可能性を重要視しているのでしょう」体調不良が辞任の理由となった安倍前首相だが、夕刊フジのインタビューでは回復へ向かっていることを明かしている。《新しい薬が、大変よく効いている。今後、8週間に1回のペースで、数回投与すれば終わる》(11月7日付)来年秋には、安倍氏が2度目の首相返り咲き!?異例の厳重警備には、“驚愕の政界未来図”が秘められていたのか。「女性自身」2020年11月24日号 掲載
2020年11月12日菅内閣が発足し、少子化対策の目玉として「不妊治療への助成拡大」を掲げています。現在、不妊治療のうち、公的な医療保険の対象となっているのは、タイミング法や排卵誘発法など、ごく一部。体外受精や顕微受精といった高度な不妊治療は、高額な治療費の一部を条件付きで国と地方で助成する制度がありますが、公的な医療保険の対象外となっています。子どもを持つことを希望する人たちにとって、重い費用負担の軽減につながる、支援の拡充は朗報と言えます。 不妊治療の種類って?そもそも、不妊治療にはどんなものがあるのでしょう? ●タイミング法(保険適用)超音波検査や尿検査などにより、排卵日を予測して性行為のタイミングを合わせる方法 ●排卵誘発法(保険適用)薬によって卵巣を刺激し、排卵を起こさせる方法 ●人工授精(保険適用外)採取した精液から精子を取り出し、排卵の時期に合わせて細いチューブで子宮内に注入することで妊娠を試みる方法 ●生殖補助医療(保険適用外)体外受精と顕微授精がある。体外受精は、培養器内で人為的に卵巣から取り出した卵子と精子を混ぜ合わせ、受精前に女性の卵管に戻す方法(GIFT)と人為的に卵巣から取り出した卵子と精子を培養器の中で受精させ、培養したあと順調に発育した良好な胚を子宮に戻す方法(IVF-ET)がある。顕微授精は人為的に卵巣から取り出した卵子の中に精子を顕微鏡下で注入して授精させ、受精卵を培養したあと順調に発育した良好な胚を子宮に戻す方法。(ICSI-ET) 下に行くほど高度な治療法となっており、選択した治療法で妊娠が得られない場合には、必要に応じて高度な治療へステップアップしていきます。 高度な不妊治療ほど費用も高額に。半数以上の人が100万円越え不妊治療にかかる費用は高度な治療になるにつれ高額となっています。2018年にNPO 法人 Fine(ファイン)が実施した「不妊治療と経済的負担に関するアンケート2018」では、体外受精の1周期あたりの平均費用は30万~50万未満と回答した人(44%)が最も多かったのですが、50万円以上と回答した人(43%)と拮抗。50万円以上と回答した人は2010年の調査と比較して約2.5倍に増加しています。また、顕微授精についても50万以上と回答した人は2010年と比べて約2倍と、治療費が高額化しています。 出典:NPO法人Fine()「不妊治療と経済的負担に関するアンケート 2018」より さらに治療費の総額が100万円を超えていると回答した人は半数以上、最も多い回答は100万~200万円未満(24.1%)となりました。これも、近年は300万~500万未満、500万円未満と回答した人の割合が増えつつあります。出典:NPO法人Fine()「不妊治療と経済的負担に関するアンケート 2018」より なお、国は不妊治療の経済的負担の軽減を図るため、不妊治療に要する費用の一部を助成しています。給付の内容は以下の通り。 ・対象者(1) 特定不妊治療以外の治療法によっては妊娠の見込みがないか、又は極めて少ないと医師に診断された法律上の婚姻をしている夫婦 (2)治療期間の初日における妻の年齢が43歳未満である夫婦 ・対象となる治療体外受精及び顕微授精(以下「特定不妊治療」といいます) ・給付の内容(1) 特定不妊治療に要した費用に対して、1回の治療につき15万円(凍結胚移植(採卵を伴わないもの)等については7.5万円)まで助成する。 通算助成回数は、初めて助成を受けた際の治療期間の初日における妻の年齢が40歳未満であるときは6回(40歳以上であるときは通算3回)まで。ただし、平成25年度以前から本事業による特定不妊治療の助成を受けている夫婦で、平成27年度までに通算5年間助成を受けている場合には助成しない。(2) (1)のうち初回の治療に限り30万円まで助成。(凍結胚移植(採卵を伴わないもの)等は除く) (3) 特定不妊治療のうち精子を精巣又は精巣上体から採取するための手術をおこなった場合は、(1)及び(2)のほか、1回の治療につき15万円まで助成。(凍結杯移植(採卵を伴わないもの)は除く) (4)(3)のうち初回の治療に限り30万円まで助成。 所得制限 730万円(夫婦合算の所得ベース)※厚生労働省HPより引用 しかし、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、今年4月、日本生殖医学会より日本で新型コロナウイルス感染の急速な拡大の危険性がなくなるまで、あるいは妊婦さんが使用できる予防薬や治療薬が開発されるまでを目安として、不妊治療の延期を選択肢として患者さんに提示するよう推奨する旨の声明が出されました。その声明を受け、厚生労働省は新型コロナウイルス感染防止の観点から一定期間治療を延期した場合、時限的に、 年齢要件を緩和する方針を発表しています。 ①対象者について療期間初日の妻の年齢「43歳未満」↓「44歳未満」 ②通算助成回数について初回助成時の治療期間初日の妻の年齢「40歳未満」の場合は通算6回まで(40歳以上43歳未満の場合は通算3回まで)助成 ↓「41歳未満」の場合は通算6回まで(41歳以上44歳未満の場合は通算3回まで)助成 NPO 法人 Fine(ファイン)が実施した「不妊治療と経済的負担に関するアンケート2018」では、助成を申請していないと回答した人が約6割に上り、申請しない理由は「所得制限を超えるから」が最も割合が高く41%(体外受精・顕微授精の経験がある人では約 65%)、次いで「受けている不妊治療が助成の対象ではないから」が 34%という結果となっています。 近年の助成延べ件数は14万~16万件となっていますが、平成27年度をピークに微減しています(表参照)。 出典:厚生労働省「不妊に悩む夫婦への支援について」より 菅政権の不妊治療拡充では保険適用・助成拡大を目指すそこで、厚生労働省では、今年9月に体外受精などの不妊治療を受ける夫婦への助成金の増額を求める方針を盛り込んだ2021年予算の概算要求をまとめました。そして、10月8日に行われた公明党の検討チームの初会合で、日本産婦人科学会に登録する600余りの医療機関などを対象におこなっている不妊治療の実施件数や費用に関する実態調査について、来月中に結果をまとめたいという考えを示しています。また、9月29日に行われた田村憲久厚生労働相の記者会見では、政府が調整する不妊治療の助成制度拡充の対象について「事実婚も含めて検討する」と表明しています。さらに、10月26日のNHK番組に出演した際には不妊治療の保険適用について男性も対象にするかという質問に対して「そうしたい」と述べ、「(適用までに)少し時間はかかる」「それまでの間は支援策を大幅に拡充したい」と説明しています。 2019年には1年間の出生者数が86万人台と過去最少となり、「86万ショック」と呼ばれました。少子化の原因として、未婚化、晩婚化だけでなく、有配偶出生率の低下も指摘されています。政府は今年5月に少子化社会対策大綱を改訂。希望出生率1.8を目指して、結婚前、結婚、妊娠、出産、子育て等、総合的な対策を打ち出しました。それを発展させる形で菅政権では、少子化対策の目玉として、不妊治療の保険適用・助成拡大を目指しています。 まとめ不妊治療の経済的な負担は大きく、現在の助成対象は限定的であるため、菅政権が掲げた不妊治療の保険適用と助成拡大は、少子化に歯止めをかける起爆剤となる可能性があります。次回は不妊治療のリアルについて、当事者のインタビューなどを交えて紹介します。
2020年10月29日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「菅内閣誕生」です。なぜ改革が必要か、目的と理由の情報公開も求む。安倍総理が病気を理由に退陣。9月16日、自民党の菅義偉総裁が、第99代内閣総理大臣に指名され、菅内閣が発足しました。就任の記者会見ではデジタル化強化のために新しくデジタル庁を創設することや、少子化対策として不妊治療の保険適用を実施したいと発言しました。安倍政権の流れを汲み、継承していくのは安全保障政策や自衛隊のあり方、憲法改正など。菅さんは外交経験は少ないため、ロシアのプーチン大統領など、前総理がこれまでに積み上げてきた信頼関係を生かし、体調が回復し次第、安倍さんが外交特使として派遣されるのではないかと注目が集まっています。特にいまは、アメリカと中国が牽制し合っている最中なので、前任者に託すというのは、いい対策なのではないかと思います。一方、内政に関して菅内閣は、積極的に改革を行おうとしています。安倍さんとの大きな違いは、菅さんは世襲政治家ではなく無派閥ということ。会見でも「行政の縦割り、既得権益、悪しき前例主義を打ち破り、規制改革を全力で進める」と断言していました。前政権では、成長戦略が道半ばで終わってしまったので、これからは民間の参入を積極的に打ち出すことになりそうです。政府内でもベンチャー企業が活躍できるかもしれないという期待は、企業家の間に高まっています。また、官邸人事は強化されるでしょう。内閣の方針に沿う人は重用するけれど、抵抗する人は容赦なく切るという傾向は今後も続きそうです。9月には「日本学術会議」が推薦した候補者のうち6名の任命を見送りました。その理由が不明だという声が上がりましたが、明確な説明はなされていません。パンケーキ好きなど、柔らかいイメージのメディアプロパガンダも効いて、就任時には74%と高い支持率を集めました。しかし、改革により、特定の産業や企業、一部の富裕層や企業家にのみ利益がもたらされ、弱者が切り捨てられることになってはいけません。「誰にとっての改革なのか」ということは見失わないでほしいと思います。また、なぜ改革が必要なのか、目的と理由に関するしっかりとした情報公開はぜひ求めたいところです。ジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。監督2作目となる映画『わたしは分断を許さない』が公開中。※『anan』2020年10月28日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2020年10月21日《自民党女性局長代理を拝命しました。吉川ゆうみ局長をしっかり支えていけるように、鈴木貴子局長代理と共に力を合わせて頑張ってまいります》10月7日、こうインスタグラムで報告したのは自民党の今井絵理子参院議員(37)。新たに局長に就任した吉川ゆうみ参院議員(47)をサポートすると、意気込みを表明した。菅義偉内閣が発足後の9月30日、参議院国会対策委員会副委員長に就任したことも報告していた今井氏。インスタグラムで《最年少であり、女性は私だけですが先輩議員のご指導の下、精一杯頑張ります》と意欲をのぞかせていた。今井氏は16年の参院選の比例区で、30万票以上を獲得して当選。当選1回ながらも19年には、“若手の登竜門”といわれる内閣府政務官に大抜擢。だが先月の安倍内閣解散に伴い、その任期は約1年で終えた。「今井氏が就いた政務官とは、省内の特定の政策や企画をサポートする役割。彼女は防災や女性活躍などを担当しました。副大臣の下にあたる役職で、官僚として最高階級である事務次官よりも高い立場です。ですが副大臣のように大臣不在時に代行するような権限はなく、若手議員が勉強のために就く役職だともいわれています」(社会部記者)新内閣が発足するやいなや、新たな役職が次々と与えられる今井氏。世間からは《実績は?》《功績とやらが見えてこない…》など、疑問の声が広がっている。いっぽう17年7月、橋本健元神戸市議との不倫疑惑が報じられた今井氏。いまだ不倫騒動でのイメージダウンは、払拭し切れていないという。「当時、今井氏の『一線は超えていない』といった釈明は物議を醸しました。その後、既婚者だった橋本氏は妻と離婚。さらに彼は政務活動費の架空請求が判明し、詐欺罪で起訴されました。今井氏は不倫を否定したものの、ブログで交際宣言。その後も淡々と活動を続けていますが、イメージ回復には至ってないようです」(前出・社会部記者)不祥事が発覚後、イメージを回復できるほどの大きな成果はあったのだろうか。「今井氏の活動は、講演会や意見交換会、応援演説が主のようです。得意の手話を生かした会話や通訳は、好評だといいます。ただ防災担当の政務官だった彼女は、昨年9月に台風15号で甚大な被害にあった千葉県内を視察。災害対策や危機管理を考える立場であるにもかかわらず、台風被害から1週間以上経っての到着でした。そして『現場の声を聞くのは大事だと思った』とコメントし、その発言の軽さに現地の住民も呆れ顔だったといいます。政務官1年目として、まだ勉強中の段階だったのでしょう」(前出・社会部記者)前政権で官房長官だった菅義偉氏(71)は、今井氏の政務官への起用について「適材適所の対応」と説明していた。果たして今回の人事も「適材適所」だったのだろうか。
2020年10月08日「安倍内閣が積み残した課題は、北方領土問題や北朝鮮問題、日中関係や日韓関係の修復など多岐にわたり、菅内閣がそれらを解決するのは非常に困難です。そうした状況のなかで、菅内閣が解決しえるもっとも具体的で差し迫った課題があるとすれば、女性天皇・女系天皇の容認でしょう」そう語るのは、静岡福祉大学名誉教授で歴史学者の小田部雄次さん。9月16日、認証式で天皇陛下から任命を受けて菅義偉氏が総理大臣に就任した。皇室が抱える問題について、首相としてどのように向き合っていくことになるのだろうか?皇室の歴史や皇位継承問題に詳しい小田部さんに聞いた。――7年9カ月もの間、安倍政権で官房長官を務めていた菅首相ですが、皇位継承問題についてはどのように関わってきたといえるでしょうか?’17年6月に成立した「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」の付帯決議では、女性天皇・女系天皇をふくむ「安定的な皇位継承を確保するための諸課題」や、女性皇族が結婚後も皇室にとどまれる「女性宮家」の創設などについての検討を行い、その結果を速やかに国会に報告することを政府に求めていました。当時の官房長官であった菅氏は、新天皇の即位礼後となる’19年秋以降に検討を開始すると述べていました。ところが即位礼が終わった’19年11月、政府は検討開始の時期を「立皇嗣の礼」の後へと先送りすることに。しかもコロナ禍で’20年4月に予定されていた立皇嗣の礼が延期になると、そのまま皇位継承の議論まで先延ばしにして、今日に至っているのです。――実は’05年の衆院選で新聞社のアンケートに答えた際、菅氏は女性天皇に賛成しています。現在、菅首相は女性天皇、さらには母方にのみ天皇の血筋を引く女系天皇についてはどのような考えを持っていると思われますか?菅氏はもともと男系論者ではないのでしょう。しかし「桜を見る会」などさまざまな問題により安倍内閣への批判が強まるなか、菅氏は安倍首相擁護の動きを強め、同時に安倍内閣の基盤でもある男系論者たちへの迎合も進めていきました。それは内閣を守ろうとする官房長官としての自然の論理でもあったでしょうし、次期政権への委譲をそれとなく期待しての反応でもあったと思われます。いずれにせよ菅氏は、安倍内閣とそれを支えている男系論者たちと一線を画すことができなくなっていったようです。菅氏が安倍首相退陣後も男系論を堅持するのか、女系天皇をふくむ安定的な皇位継承のための議論に踏み込むのか、その真価が問われると思われます。――自民党の中にも、女性天皇や女系天皇を容認する意見は少なくないのでしょうか。昨年11月、自民党の甘利明税制調査会長がフジテレビの番組で「最終的な選択肢としては女系も容認すべきだ」と発言しています。甘利氏はその後、「積極的容認でない」と釈明しましたが、「男系存続の危機に陥ったときに備えていろいろ議論しておくべきだ、との意味だ」と説明しています。皇位継承の危機に備えて、女系天皇の議論も視野に入れておく必要性を認めていたのです。また昨年12月、自民党の石破茂元幹事長は、CS-TBSの番組で「女系だからダメだという議論には賛同していない」と述べました。番組収録後、記者団に「お生まれになったときから、天皇として国民統合としての務めを果たすため、常人の及ばざる努力をしてこられた方がふさわしい」と語っています。――菅政権や今後の自民党政権が、女性天皇・女系天皇を容認する可能性はあるのでしょうか?’20年4月に共同通信が発表した世論調査では、85%が女性天皇に賛成、79%が女系天皇に賛成しています。多くの国民が女性天皇だけでなく女系天皇にも賛成なのです。そうした国民世論とかけはなれた内閣は、いつかは国民に見放されることになるでしょう。この政治力学を菅内閣がどこまで重視するかで、今後の議論の流れも決まるだろうと思います。このまま女性皇族がいなくなるまで男系継承のシステムを続ければ、近い将来、正当な皇位継承者がいなくなる可能性は小さくありません。もし皇室が存続出来なくなった場合、その責任を現在の政権を担う自民党が負うことになるでしょう。皇室の存続を真剣に考えるならば、皇室典範改正を数年のうちに実現させなければならず、菅内閣の責任も重いといえます。安定した皇位継承のために、もし菅内閣が女系天皇容認の法改正を実現させれば、それだけで大きなレガシーとなります。しかし、改革を放置するのであれば、菅内閣の負のレガシーとして、永遠に残ることになるでしょう。
2020年09月26日「愛子さまをはじめ内親王のお子さまを素直に次の天皇として受け入れることもあるのではないか」“ポスト安倍”レースが取り沙汰されていたさなかの8月23日、河野太郎防衛大臣(当時)が“女系天皇容認論”に言及し、大きな話題を呼んだ。総裁選には不出馬となったものの、河野氏は行政改革担当大臣に任命され、菅内閣の中核メンバーとなっている。河野氏の発言は、今後の皇位継承に関する議論にどのような影響を与えるのだろうか?静岡福祉大学名誉教授で歴史学者の小田部雄次さんに聞いた。――総裁選の直前、河野太郎大臣が母方にのみ天皇の血筋を引く「女系天皇」の容認を提言して、大きな話題を呼びました。8月23日、河野氏は自身のYouTube番組で、安定的な皇位継承に向けて女系天皇も検討すべきとの考えを示しました。「男系が続くなら男系が良い」としつつも、男系を維持するための現実的な、国民に広く受け入れられるような方法がもはや限られているため、「男の子がいなくなったときには女性の皇室のお子さまを天皇にするのが一つある」と提言したのです。河野氏はその後の記者会見でも同趣旨を述べ、自身の公式サイトでも「男系、女系にかかわらず、皇室の維持を図るべき」と記しています。――河野氏は、男系維持に固執することの危険性についても言及していました。河野氏は「我が国の皇室は、かつてない存続の危機に瀕している」と述べ、将来、悠仁親王に男子が生まれなければ、男系の皇統は絶えることになると警鐘を鳴らしました。このままでは男系の維持は確率の問題になってしまい、男系の維持は容易ではないと述べています。一部の保守派は、男系男子の流れを持つ旧皇族男子を皇室に婿入りさせることを提言しています。河野氏はこの案についても「内親王殿下、女王殿下にもご結婚の自由があり、ご結婚を強制することはできない」と’16年10月のブログで言及しているように、以前から実現性に疑問を投げかけています。また、旧皇族男子のいる旧宮家は600年近く現皇室との間に男系のつながりはなく、その男系が皇室を継ぐことが国民的に受け入れられるだろうかと懸念しています。運よく、この方法で宮家が一つ、二つ増やせたとしても、継続的に安定的継承ができるわけではなく、男子が生まれる確率が多少高まるにすぎないとも指摘したのです。――保守派の一部には、側室制度の復活を求める声もありますが、河野氏はこれについても否定的な見解を示しています。側室復活案には、国の象徴であり、国民に親しまれ、敬われる皇室ということを考えれば、国際的にみても現実的な選択肢とはなりえないと、否定しました。人工授精などでの産み分けについても、卵子の提供や人工懐胎をどうするかなど問題は多い。そのような皇室に、皇后にふさわしい女性が嫁いでこられるかと疑問を呈したのです。「男系天皇を維持すべしという議論は理解できるにしても、それを具体化するための現実的な、国民に広く受け入れられるような方法はどうするのだろうか」と、河野氏は自身のブログに綴っています。各方面の多様な意見を総合して判断した、河野氏なりの結論といえます。――河野氏の発言に対し、自民党内の一部からは反発の声が上がりました。自民党政権が、女性天皇や女系天皇の容認を実現することはありうるのでしょうか。そもそも女系天皇を容認するという案は、小泉純一郎内閣の時代(’05年)に起草され、安定した皇位継承のために自民党が推し進めようとした政策でした。しかし男系に固執する安倍晋三氏に政権が移り、その後の再登板で安倍内閣が長期政権となるなかで、男系の維持が自民党そのものの方針のように進められてきたのです。しかし実際には、将来の皇位継承の危機を感じて、女系天皇案を支持する自民党議員や自民党員も少なくはないのです。河野氏なり、石破氏なり、あるいは別の政党の方なりが、男系論のいきづまりと将来の危うさ、女性天皇と女系天皇の必要性を力強く説明していくことが大事かと思います。自民党内にはまだ根強く男系論者がおり、その人たちの反対を抑えられるかどうかがポイントでしょう。’20年4月に共同通信が発表した世論調査では、85%が女性天皇に賛成、79%が女系天皇に賛成しています。こうした世論が政治に反映される方向に動けば、女性天皇・女系天皇の容認の方向に進むことはありうると思います。
2020年09月26日9月16日に誕生した菅義偉氏を内閣総理大臣とする菅新内閣。安倍前政権の路線を継承し、20人の閣僚ポスト中、初入閣は5人に留まり、8人が留任。新官房長官となった加藤勝信氏や行政改革担当大臣の河野太郎氏など3人が横滑りする顔ぶれに。16日の就任記者会見で、デジタル庁の新設宣言や「既得権益を打破し、規制を改革する、国民のために働く内閣」と述べるなど“国民のための改革”を全面に押し出している菅首相。そうした姿勢が功を奏したのか、朝日新聞が行った世論調査によると、菅新内閣の支持率は65%と好調な滑り出しを見せている。そのいっぽうで、新内閣の“数字”に対して不安視する声もあがっている。全閣僚の平均年齢は60.4歳で、自民党の4役(総裁、幹事長、総務会長、政務調査会長)にいたっては71.4歳。これは一般的な企業であれば、定年退職している年齢である。さらに、女性閣僚比率は10%と60%を超えるスペインやフィンランドといった欧米諸国と比較しても遥かに少ない結果となっている。こうした閣僚の顔ぶれに対して、SNS上では“時代遅れ”と指摘する声が相次いでいる。《なにこれ、マジでただの老人内閣やん。閣僚人事楽しみにしてたのにさ…》《今の内閣は定年内閣だな。古い人間ばかり大臣になるから先進国から遅れを取るんだよ!!》《世界では女性大統領や女性閣僚が当たり前のように誕生していて、就任中に産休取って出産して復帰してってやってるのにね。 日本はいまだに「女性は妊娠出産するから重要なポストに就けられない」とか言っちゃうんだよな。 っていうか、妊娠出産以外の家事育児は男性にもできるんやで。なんでやらんの》
2020年09月19日2020年9月16日、安倍晋三総理大臣は午前中の臨時閣議で内閣総辞職をしました。首相官邸のTwitterアカウントは、退任にともない、Twitterユーザーに向けた安倍総理のメッセージを投稿。反響を呼んでいます。官邸スタッフです。本日、安倍内閣が総辞職するにあたり、安倍総理からのメッセージです。 pic.twitter.com/5OxHj0rnZJ — 首相官邸 (@kantei) September 15, 2020 「毎回、たくさんの『いいね』やコメントをいただき、大いに励まされながら、安倍内閣はさまざまな課題にチャレンジすることができました」と感謝の言葉を述べた安倍首相。「残念ながら残された課題もある」と述べつつも「国論を二分するような困難な課題に挑戦し、達成できたこと、実現できたことがある」と内閣の成果について振り返っています。7年8か月にわたる長期政権の間、外交・安全保障に関わる分野で目立ち、国内外で評価を得た一方、消費税増税や、森友学園の国有地値引きや公文書改ざん問題などについては批判の声もありました。菅義偉総裁が第99代の総理大臣に同日午後、自民党の菅義偉総裁が、衆参両院の本会議で行われる総理指名選挙を経て、第99代の総理大臣に就任します。新内閣では、自民党の重要業務の執行を担う幹部4人に、続投した二階俊博幹事長ほか、総務会長に佐藤勉議員、政務調査会長に下村博文議員、選挙対策委員長に山口泰明議員が内定。平均年齢70歳以上の男性陣が、令和時代の日本の舵取りを担うリーダーとして、活躍することになります。[文・構成/grape編集部]
2020年09月16日9月14日に実施予定の自民党総裁選挙。候補者のなかで、もっとも“ポスト安倍”に近いといわれているのが菅義偉官房長官(71)だ。世襲やエリート官僚出身の議員だらけのなか、たたき上げで現在の地位にまで上り詰めた菅官房長官。夫人の真理子さんのスタンスもまた“異例”で、ほとんどと言っていいほど表に出てこないのだ。「真理子夫人と菅さんの出会いは、小此木事務所。彼女はそこでときどきお手伝いをしていたそうです。職場恋愛のような形です。夫人は表に出ることがあまり好きではないのですが、当時の菅さんは政治家を志していませんでした。だから問題ないと考えていたようです。しかしその後、菅さんは出馬することになりました。その際、夫人に『政治のことは何もしなくていいから!』と頼み込んで説得したそうです」(永田町関係者)妻へ感謝しきりの菅官房長官だが、1つだけ妻に厳命していることがあった。「夫人は『自分の役割は家庭を守ること』と言って、裏方に徹しています。いっぽうで菅さんも、夫人や家族を政治から遠ざけています。『政治家は、あくまで自分だけ。家族は別』と言って、きっちり切り離そうとしているのです。いわば、“すぐ表に出ようとする安倍昭恵夫人(58)のようにはなってほしくない”ということです」(前出・永田町関係者)夫の言葉どおり、家庭での仕事に専念。3人の子どもを育て上げてきた真理子夫人。しかし彼女の存在は、確実に菅官房長官の力になってきたようだ。横浜市会議員の遊佐大輔氏(39)は、真理子さんの人柄についてこう語る。「とにかく奥ゆかしくて、本当に優しい方ですね。秘書時代、菅さんの事務所で会うたびに『遊佐くん、いつも菅のためにありがとうね』と毎回のように言ってくれるんですよ。夫の秘書にそこまで丁寧に接するって、すごいことですよね。選挙のときはいつも不安みたいで、開票日は真っ白な顔をしていたのが印象的です。テレビで当確が出てみんなが『やったー!』と言って盛り上がるなか、奥さんは安堵から目に涙を浮かべているんです。その後は深々とお辞儀して『みなさん、ありがとうございました』と一言……。あんな女性、なかなかいないんじゃないでしょうか」そのスタンスは、今回の総裁選でも変わらないかもしれない。だが、言葉にせずとも、互いの思いは伝わっているという。長年にわたって菅官房長官と交流のある群馬県知事の山本一太氏(62)はこう語る。「照れくさいみたいで、ふだんは奥さまのことを全然話さないんです。でも昔、一緒にご飯を食べたときにポロッと『(妻のことを)すごく信頼している……』と言ったことがありました。本当に感謝していることが伝わる感じで、とても印象に残っています」そして真理子さんもまた、菅氏に絶大な信頼を寄せているようだ。山本知事が続ける。「第2次安倍内閣で菅さんが官房長官に抜擢されたときのことです。私も内閣府特命担当大臣になったため、皇居の行事で奥さまとお会いしたんです。そのとき、私は『官房長官になられて大変ですね。なると思っていましたか?』とおうかがいしました。すると奥さまは『必ず大きな仕事をすると思っていました』と一言。静かに、しかし、はっきりとおっしゃったんです。たしかに、奥さまはあまり表に出るようなタイプではありません。しかしとても芯が強く、心配りのできる方でもあります。決して派手なことはしないけれど、みんながジワッと好きになってくれる。そんなファーストレディになってくれるのではないでしょうか」表舞台に出てこないファーストレディ。アッキー流とは真逆のそんなスタイルが、令和の時代に根づくのだろうか。「女性自身」2020年9月22日号 掲載
2020年09月09日安倍昭恵氏首相夫人としてどころか、この人ほど政治家の妻らしくなかった女性はいないのではないか。森友問題などで夫の足を引っ張り、コロナ禍でタレントとお花見を満喫。闘病する夫との夫婦関係の行方は──。昭恵夫人はそのとき、夫の“無念の会見”をどういった思いで見ていたのか。■昭恵夫人は何を思う?「肩の荷が下りて、心の奥底ではホッとしたはず。安倍政権が歴代最長記録を更新したように、昭恵夫人も最も長くファーストレディーを務めたわけだから。安倍首相は任期中に念願の『憲法改正』を果たせず、辞任表明会見で悔しさをにじませた。しかし、自分の世界を大切にする昭恵夫人には関係ない話。衆人環視の息苦しさから解放される喜びは大きいだろう」と政治記者は喝破する。安倍晋三首相が持病の『潰瘍性大腸炎』悪化を理由に辞任表明した。第1次政権の2007年に続き、途中降板は2度目。8月28日の会見では明らかに顔色が悪く、厳しい病状がうかがえた。ジャーナリストの須田慎一郎氏は「私も10年以上前に、潰瘍性大腸炎を患ったことがあるので、そのつらさはよくわかるんです」と切り出す。「大腸にできた潰瘍から出血するため、1日に約10~30回血便を出します。それだけでもそうとう体力を消耗するほか、月1回の割合で高熱や猛烈な腹痛が起きます。安倍首相は第1次政権でこれに耐え切れなくなったわけですが、辞任後にできた治療薬『アサコール』が効いて再登板できました。しかし、長年の常用によって効き目が悪くなり、いまは約2~3週間に1回は点滴を打たなければならなくなったそうです」(須田氏)つまり、体力の限界と今後の闘病生活を踏まえて退くかたち。すぐさま生命が脅かされる状態ではなく、その証拠に首相退任後も国会議員は続ける意向を示している。在任中、自由奔放なアッキーこと昭恵夫人は「家庭内野党」を公言し、政府の原子力政策や被災地復興策を批判することも。大麻解禁にも言及するなど爆弾発言は少なくなかったが、さすがに最近は目立った行動をとっていない。■居酒屋経営に本腰を入れる?国会議員秘書が耳打ちする。「そもそも昭恵夫人は出しゃばり。国会議員の妻は地元の後援者や関係先をフォローし、夫に代わって票集めする“黒子”なのに、昭恵夫人は好きなことばかりして安倍首相の足を引っ張ってきた。少し落ち着いたら、これまで以上に好き勝手するでしょう。苦渋の選択をした安倍首相が、そんな昭恵夫人に愛想を尽かしてもおかしくない。もともと母・洋子さんとの嫁・姑関係も全然うまくいっていないんですから」森友学園問題で昭恵夫人の証人喚問などが求められているとき、安倍夫妻と同居する洋子さんは「あなたのせいで晋三が首相を辞めることになったら許さないから」と昭恵夫人を面罵したとされる。政府は昭恵夫人を「公人ではなく私人」と異例の閣議決定をするはめになり、板挟みが続く安倍首相は私邸でもくつろげなかった。「退任によって時間的余裕ができるため、いままで気にとめなかったことが気になるようになる」(前出・秘書)夫婦関係に亀裂が生じるおそれもあるという。また、安倍首相の地元・山口でも昭恵夫人は微妙な存在になってしまっている。「地元事務所のスタッフと安倍夫妻の話をすると、なぜか『昭恵さん』『昭恵夫人』とは言わず、『夫人』とそっけない呼び方をするんです。昭恵夫人の言動は困ったものだという空気感があり、それは安倍首相の耳にも入っているはずです」と前出・須田氏。政治家を続ける以上、この溝は放置できないだろう。いずれにしても、ファーストレディーではなくなる昭恵夫人の“第二の人生”はどのように展開するのか。昭恵夫人をよく知る政治評論家の有馬晴海氏が言う。「いまはコロナ禍で臨時休業中のようですが、都内の居酒屋『UZU』の経営に本腰を入れるのではないか。昭恵夫人は休業以前から店に出てこなくなっていたらしいから」コロナ禍の3月にタレント・手越祐也やモデル・藤井リナらと私的なお花見をしていたと報じられたほか、ほぼ同時期に大分県の宇佐神宮にも参拝。物議を醸しただけに、現在は自粛中ともとれる。「現職の首相夫人にはさまざまな人が近づいてきますが、元ファーストレディーはそこまでお呼びがかかることはなく、気心が知れた人と付き合いを深めることができるでしょう。“電通(元勤務先)の宣伝部長”とあだ名されたほどお酒の好きな人ですし、人付き合いも天才的にうまいから、ほどほどに居心地のいいポジションをつくるのではないか」(有馬氏)■熟年離婚の可能性は?離婚危機については懐疑的な見方をする。「安倍さんは第二次政権の直前、昭恵夫人から“もう、やめておけば”と言われたのに再登板を決めたんです。ファーストレディーではなくなる昭恵夫人が多少好きなことをやったとしても、口を出しにくいでしょう。離婚はないはず。あの夫婦の場合はパフォーマンスではなく、本当に仲がよくて手をつないでいるんですから」(同・前)前出・須田氏も「離婚はないと思いますよ」として次のように話す。「子どもがいないこともあって、安倍首相は“子どもを見守る”ような眼差しで昭恵夫人を見ているんです。ちょっとやそっとで腹を立てないし、天然な性格も好きみたいですね。嫁・姑関係は悪いけれど、夫婦仲は悪くない」一方、前出の政治記者はこう指摘する。「自分で蒔いた種なのに昭恵夫人は森友問題で何も説明しようとせず、逃げの一手だった。安倍首相が辞めたあとはそんな姿勢は通用しなくなる。そこまで守られる存在ではなくなるし、そのわりには公の場に出たがる人だから、講演で聴衆などから“いまならば話せますよね”と説明を求められる状況は嫌だろう」森友・加計問題や桜を見る会など「政権の私物化」が顕著だった安倍政治が終わる。辞任表明会見で、記者からその点を突っ込まれた安倍首相はこう答えた。「私は私物化したつもりはまったくない。説明ぶりについては反省すべき点もあるかもしれない。誤解を受けたのであれば反省したい」本当に反省する気持ちがあるならば、退任後、国民が納得できるよう丁寧に説明し直せばいい。それは昭恵夫人も同じことで、もし熟年離婚というかたちであいまい決着させようとするならば、とうてい許されないことだ。
2020年09月02日持病の潰瘍性大腸炎が再発したことを理由に、8月28日に辞意を表明した安倍晋三首相(65)。同日に開かれた会見では、「国民の負託に自信をもって応えられる状態でなくなった」と健康状態を説明した。安倍首相の予期せぬ辞任は、世間を大きく揺るがした。いっぽうで、思わぬところで余波を生んでいる。ユーミンこと松任谷由実(66)は、同日放送の『松任谷由実のオールナイトニッポンGOLD』(ニッポン放送)で会見の感想をこう述べた。「テレビでちょうど見ていて泣いちゃった。切なくて。私の中ではプライベートでは同じ価値観を共有できる。同い年だし、ロマンの在り方が同じ。辞任されたから言えるけど、ご夫妻は仲良しです。もっと自由にご飯に行ったりできるかな」松任谷といえば、安倍首相や妻の昭恵夫人(58)と親交が深いことでも知られている。17年12月と19年3月には、夫妻が松任谷の舞台を鑑賞する姿も報じられていた。そんななか、京都精華大学の専任講師・白井聡氏は松任谷を痛烈に罵倒。白井氏は、Facebookでこのように投稿した。「荒井由実(松任谷の旧芸名)のまま夭折すべきだったね。本当に、醜態をさらすより、早く死んだほうがいいと思いますよ。ご本人の名誉のために」この投稿はスクリーンショットなどで瞬く間に拡散され、批判が殺到している。《自分と政治的思想が相容れないからって死んだほうがいいと言えてしまうなんて…怖い》《白井聡氏の松任谷由実さんに対する「死んだ方がいい」は、流石に人間を辞めているレベルのヘイトだと思いますが、いかがでしょうか?》《安倍首相が好きな人もいるし嫌いな人もいる。辞任会見に対する思いも人それぞれ。他人の感想が自分と違うからと言って、早く死んだ方がいいは無い》橋下徹氏(51)も9月1日、《京都精華大学は、さすがにこんな教授を雇い続けるのはまずいだろ》とTwitterで苦言を呈した。「安倍首相が辞意を表明してから、各メディアは約8年にわたる長期政権の総括記事を出しました。新型コロナウイルス対策や経済回復といった課題が山積するなか、政治空白が生まれる懸念が指摘されています。他にも“森友・加計問題”といった不祥事に対して、説明責任を問う記事も出されました。白井氏も8月30日に、『安倍政権の7年半余りとは、日本史上の汚点である』と題した記事を朝日新聞に掲載。ですが嫌悪感や私的感情がむき出しにつづられた内容に、『偏向だ』といった指摘もされています」(社会部記者)9月1日、批判を受けて白井氏はFacebookに「声明」を発表。上記の投稿を削除したことを報告した。そして、「ユーミン、特に荒井由実時代の音楽はかなり好きです(あるいは、でした)。それだけに、要するにがっかりしたのですよ」と説明。続けて、「偉大なアーティストは同時に偉大な知性であって欲しかった。そういうわけで、つい乱暴なことを口走ってしまいました。反省いたします」と謝罪した。同大学の「教育の基本方針に関する覚書」には、「礼と言葉の紊れ(みだれ)が、新しい時代にむかって正され、品位のない態度と言葉とは、学園から除かれなければならない」と記載されているがーー。同大学のTwitter公式アカウントにも、《大学の名誉にも関わる問題なのでは?》《大学はどのような見解でしょうか》といった抗議の声が寄せられている。
2020年09月01日安倍晋三首相が辞任の意向を正式に表明した、2020年8月28日。会見中、安倍首相は辞任理由として潰瘍性大腸炎の再発をあげており、これに対し、一部の有権者からは「病気を理由に逃げた」「大事なところで身体を壊す」などと批判の声が上がっていました。一方で、「病気を批判理由にすべきではない」と、辞任表明に理解を示す声も。そんな中、女優でモデルの高橋メアリージュンさんが、自身が潰瘍性大腸炎を患っていた時の経験を語り、反響を呼んでいます。高橋メアリージュン「100%安心できる瞬間なんてなかった」高橋さんは、2014年に潰瘍性大腸炎を患っていることを告白しています。2019年には「公表後から何の症状も出ていない」と報告しているものの、以前は「100%安心できる瞬間なんてなかった」と振り返ります。潰瘍性大腸炎は原因不明の難病です。どんなに気を付けててもなる時はなる、気を付けてなくても全然大丈夫という体験をしています。自己責任の問題ではありません。腹痛って最悪ですよ。本当に痛いんですから。いつ激しい痛みと血便がくるか分からないので100%安心できる瞬間なんてなかったです。— Maryjun_Takahashi (@Mjtaka1108) August 29, 2020 安倍首相の健康状態の悪化を批判理由にしている人たちに対し、複雑な思いを抱いているのは、高橋さんだけではありませんでした。高橋さんの投稿には、同じように潰瘍性大腸炎を患っている人からのコメントも目立ちます。・その病気について詳しく知りもしない人がネガティヴな発言を発信することで、同じ病気を持っている人が自尊心を失うこと、傷付くこともあると、知ってほしい。・きちんと発信してくれてありがとうございます。ニュースやSNSでの憶測話を見ると、ショックを受けます。・私も軽度ですが診断されました。正直、将来が不安ですが、有名な人たちで同じ病気の人がいるんだと思うと勇気づけられます。病気を批判理由にしている人は、決して潰瘍性大腸炎に苦しんでいる人までも批判したいわけではないかもしれません。しかし、高橋さんの思いは、病気を批判理由にした声があふれている状況に、一石を投じたのではないでしょうか。[文・構成/grape編集部]
2020年08月31日