黒澤明、神代辰巳、深作欣二、実相寺昭雄…日本映画のレジェンドのような監督たちから愛されてきた“ザ・女優”ともいうべき人。でも目の前に現れた原田美枝子さんは、とても軽やかで少女のような可憐さを持った方でした。――まずは新作映画『百花』について伺わせてください。本作は、認知症で徐々に記憶を失っていく母と対峙する中で、主人公の泉(菅田将暉)が封印してきた幼い頃のとある記憶と向き合っていく物語です。認知症と診断される母・百合子という役に、どのような思いで向き合われたんでしょう。私が手がけた『女優 原田ヒサ子』という映画の公開が、ちょうどコロナ禍が始まった時期に重なってしまったんですけれど、その公開初日に(『百花』の原作者で監督の)川村元気さんが観に来てくれたんです。川村さんも映画『百花』を準備していて、私の映画と共有できるものを感じてくれたそうで、出演オファーをいただきました。――脚本を読まれて、作品のどこに惹かれたんでしょう。出演を決めたポイントはありましたか?気になったのは、百合子の過去…そこが物語のキーポイントになるわけですけれど、若い時代をどなたがやるのかなぁということでした。直感的に、両方の時代を同じ俳優が演じたら面白いとは思ったんですが、私がやる自信はまったくないわけです。だけど、監督に「同じ俳優がやったほうが面白いと思うんですよね」と話したら、わりと軽くOKしてくださって、逆に私が「いいんですか?」って(笑)。川村監督が勇見勝彦さんという優秀なヘアメイクの方を探してきてくださって、なんとか成り立つ雰囲気になったんですけれど、当の私は、もう本当にやるしかないのかなと、弱気から始まった撮影でした。――違和感がないどころか、撮影技術以上に、原田さんの表情や雰囲気が全然違っていて自然でした。意識されたことはありますか?撮影に入る前に川村さんとお会いしたときに「40代と60代の違いって姿勢なんですよ」とおっしゃられたんです。ただその頃、腰痛が悪化し、まっすぐ立てない状態になっていて。今の私では到底40代の役はできないと思い、トレーニングしながら腰を矯正するところから始めました。それはなんとか間に合ったんですが、それより大変だったのは、40代を演じても大丈夫だと自分を鼓舞すること。そこにすごく時間がかかりました。私がちょっとでも無理しているのが見えたら、映画をご覧になる方は物語に入れない。作品の邪魔になるのが一番困るので。――息子を演じられた菅田将暉さんとのやり取りはいかがでした?正直、最初の頃は撮影が本当に大変でした。監督のこだわりで、1シーン1カットで撮影していたんですが、とにかく全然OKをくれないものだからテイク数がものすごく多くて、私はヘトヘトになりながらやり続けた感じです。川村さんは最初から長回しで撮りたいと決めていらしたんですけれど、そこに固執しすぎちゃうと逆にうまくいかないんじゃないかという不安がありました。でも途中から、監督はいわゆるわかりやすい芝居を超えたところに滲む何かを撮りたくてそうしたんだなとわかってきて。監督を信頼していいんだと思ってからは楽…ではないけれど、よかったです。ただ、そこに辿り着くまでが大変だったので、菅田くんとは大変な現場を共に戦っていく同志みたいな感覚でした(笑)。――原田さん自身は、この作品のどこに魅力を感じられましたか?この年齢になると、おばあちゃんとかお母さんという若い人を優しく見守る役柄が多くなってくるんです。でもこの『百花』は、理想的な母親像から一歩踏み込んで、シングルマザーである百合子の背景…ひとりの女性として生きてきた姿が描かれているのが面白いなと思います。原田さんが出演する映画『百花』は、川村元気さんが自身の体験を元に綴った同名小説を題材に、川村さん自身が脚本・監督を務めて映画化した。レコード会社に勤務する葛西泉(菅田将暉)と、認知症と診断され記憶を失っていく母・百合子(原田美枝子)との、封印していた過去の記憶と親子の愛を巡る物語。はらだ・みえこ12月26日生まれ、東京都出身。1974年にデビュー。黒澤明監督の『乱』『夢』をはじめとして、増村保造、深作欣二など数々の名匠の作品に多数出演。’98年の『愛を乞うひと』で第22回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞など受賞歴多数。NHK連続テレビ小説『ちむどんどん』に出演中。自身が監督した短編ドキュメンタリー映画『女優 原田ヒサ子』は、現在、Netflixにて独占配信中。ワンピース¥242,000(インドゥエリス TEL:03・3447・0528)イヤリング¥418,000ネックレス¥792,000リング¥726,000(以上ロイヤル・アッシャー/ロイヤル・アッシャー カスタマーサービス TEL:0120・407・957)シューズはスタイリスト私物※『anan』2022年9月21日号より。写真・樽木優美子(TRON)スタイリスト・坂本久仁子ヘア&メイク・Eita(Iris)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2022年09月16日女優の原知佐子さんが1月19日に、上顎がんのため逝去した。84歳だった。原さんといえば、55年に新東宝ニューフェイスとしてデビュー。映画や舞台など幅広く活躍した。1970年代にはドラマ『赤いシリーズ』(TBS系)で、ヒロイン・山口百恵のイビリ役として存在感を発揮した。「原さんは『赤いシリーズ』で、百恵さんのファンが激怒するほどの意地悪な役を熱演しました。ですが演技以外では多忙を極める百恵さんを気づかって、食事に誘うといった優しい面もあったようです」(テレビ局関係者)最近の活躍では、映画『進撃の巨人ATTACK ON TITAN』(’15)や『シン・ゴジラ』(’16)にも出演していた原さん。『シン・ゴジラ』では、背負われて避難する老婆役を演じていた。「原さんの登場シーンはほんの数秒でした。そのため、エンドロールで原さんを発見した観客も多かったようです。注意深く探さないとわからないほどだったので、原さんを見つけようと再び観劇する人もいたようです」(映画関係者)そんな原さんといえば、『ウルトラマン』シリーズを手がけた故・実相寺昭雄さん(享年69)がご主人だ。実相寺さんは円谷プロ制作の『ウルトラマン』や『怪奇大作戦』といった怪獣・特撮番組の監督として有名で、多くの映像作家たちに影響を与えた。原さん自身も特撮番組に数多く出演し、実相寺さんが携わった特撮ドラマ『ウルトラマンティガ』(’96)や『ウルトラQ dark fantasy』(’04)などにも出演した。「原さんは実相寺さんの作品に出演するいっぽうで、互いを詮索しない自由な夫婦関係でした。とはいえ、原さんはお墓参りには必ず行っていたそうです。実相寺さんは先祖を大切にする原さんに感謝していました」(前出・映画関係者)しかし、’06年11月29日に実相寺さんは胃がんのため逝去した。「当時、原さんは愛知県で舞台に出演していました。その間に実相寺さんの容体が悪化したようです。実相寺さんが永眠したことを確認すると、原さんは直ぐ舞台に戻ったと聞きました。原さんはその時のことについて、『舞台があったから気丈でいられた』と振り返っていました」(舞台関係者)生涯にわたって女優魂を貫いた原さんに、追悼の声があふれている。《マザラス星人やマノン星人役の…実相寺監督の奥様、原知佐子さん亡くなったのですか…ショックご冥福をお祈りします。》《原知佐子さん。凛とした女性でした。実相寺監督が亡くなった後にもウルトラシリーズに出演されたりして嬉しかったです。「シン・ゴジラ」にも出演。ご冥福をお祈りします》《原知佐子さん 実相寺昭雄さんの奥さまであり、『シン・ゴジラ』やウルトラシリーズにも出演なさってた『ウルトラマンオーブ』最終回前編でも、「太平風土記」に纏わる大事な役を演じられておりましたね お疲れ様でございました》
2020年01月20日『シン・ゴジラ』を大ヒットに導いた企画・脚本:庵野秀明、監督:樋口真嗣が再びタッグを組み、日本を代表するヒーロー“ウルトラマン”を『シン・ウルトラマン』として映画化。斎藤工、長澤まさみ、西島秀俊らの豪華キャストが出演する。昭和41年(1966)に誕生し、世の子どもたちを熱狂させ、世界的な人気を誇るヒーロー“ウルトラマン”を、現代にシン化させて生み出す『シン・ウルトラマン』。企画・脚本をつとめるのは、自身もウルトラマンシリーズのファンであることを公言する庵野秀明。そして、監督をつとめるのは、「新世紀エヴァンゲリオン」をはじめ、数々の傑作を庵野氏と共に世に送り出してきた盟友・樋口真嗣。『シン・ゴジラ』で第40回日本アカデミー賞最優秀作品賞・最優秀監督賞など主要7部門で最優秀を受賞した最強コンビが、満を持してこの新たな空想特撮作品に臨む。『シン・ゴジラ』が初代『ゴジラ』(’54)の現代社会での再構築であったように、「ウルトラマン」の企画発想、原点に立ち還りながら、現代社会を舞台に“未だ誰も見たことのないウルトラマン”が存在する世界の体験、当時初めてテレビで“ウルトラマン”を目撃したときと同様の衝撃をもたらすことを目指すという。斎藤工「私の37年間を本作に注ぎたい」物語の詳細に触れるため、その役柄は不明だが、主人公の"ウルトラマンになる男"には、『シン・ゴジラ』でも僅かな出演ながら強烈な存在感を残した斎藤工。『麻雀放浪記2020』、大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」ほか『ヲタクに恋は難しい』など、様々なジャンルの作品に出演を続け、正統派から怪役まで様々なキャラクターを演じ分ける斎藤さんに白羽の矢が立った。大役を得た以上に「この壮大なプロジェクト及び手にした脚本に至極興奮致しました」と斎藤さん。「かつて、何者でも無かった私は一度だけ、生前の実相寺昭雄監督にお会いする機会があり、前のめりに当時の円谷プロや『ウルトラマン』の様々な話を伺えた事は、全て“ココ”に繋がっていたのではないかと今振り返ると思います」と意外な繋がりを打ち明けながら、「『ウルトラマン』への特別な想いを持たれていらっしゃる庵野さん、樋口監督と共に、若輩者ながら私の37年間を本作に注ぎたいと思います」と並々ならぬ思いが伺える。長澤まさみ「多くの人の心に届くものになれば」そして主人公の相棒役に、『マスカレード・ホテル』『キングダム』『コンフィデンスマンJP』と話題作、大ヒット作には欠かせない女優・長澤まさみ。「誰もが憧れる庵野さんの作品に出演出来る事をとても光栄に思います」と語る。『シン・ゴジラ』も劇場へ観に行ったそうで「お客さんの満足感や充実感をその場で強く感じました」と明かし、「作品を通して少しでも多くの人の心に届くものになればいいなと思います」とコメント。西島秀俊「“誰も見たことのないウルトラマン”の世界に」また、『名探偵ピカチュウ』の声優や「きのう何食べた?」など、新境地を開拓しつづけ、幅広い役柄でその存在感を示す西島秀俊も出演。役柄はまだ不明だ。「世界的人気で誰もが知る『ウルトラマン』を、あの『シン・ゴジラ』チームが再集結して映画化するとお話を伺った時の驚きと興奮がいまだに冷めません」と西島さん。「ファンの方もそうでない方もきっと楽しめる一級のエンターテイメント作品になると確信しています。初めてご一緒する樋口監督のもと、“誰も見たことのないウルトラマン”の世界に命を吹き込む一員として、精一杯演じさせていただきます」と意気込む。そして、樋口監督は「あらたな、でもそれは私が物心ついた頃から輝き続けているバトンを託されました。先輩たちが生み出し育ててきた、眩しく重たいそのバトンを次につなぐ責務を粛々と努めて参る所存です」と真摯にコメント。いま、これ以上考えられない強力な布陣でのプロジェクトが始動する。『シン・ウルトラマン』は2021年、全国東宝系にて公開予定。(text:cinemacafe.net)■関連作品:シン・ゴジラ 2016年7月29日より全国東宝系にて公開© 2016 TOHO CO.,LTD.
2019年08月01日特撮映画『アウターマン』の上映が12月5日より都内・ヒューマントラスト渋谷にてスタートし、同日行われた初日舞台あいさつに河崎実監督をはじめ、塩谷瞬、古原靖久、戸塚純貴など主要キャストが集結した。『アウターマン』は、『いかレスラー』(2004年)『コアラ課長』(2005年)『かにゴールキーパー』(2006年)『ヅラ刑事』(2006年)『日本以外全部沈没』(2006年)そして「電エース」シリーズなど、これまでに数々のコメディ・パロディ映画を制作し話題を呼んできた"バカ映画の巨匠"こと河崎実監督の最新作。だが、今回はただのパロディ映画ではない。かつて実相寺昭雄監督を監修に招いて「地球防衛少女イコちゃん」シリーズを作り、若手自主映画作家時代には『√ウルトラセブン/放浪の果てに』や『エスパレイザー』など、初期ウルトラシリーズや『エイトマン』を彷彿とさせる"マジメな"特撮ヒーロー作品を手がけたこともある河崎監督が全力で取り組んだ作品となっている。ストーリーは、国民的テレビ番組「アウターマン」シリーズの主役・アウターマンが現実の世界に突如出現。アウターマンは番組で民衆を洗脳し、地球を自分たちが住みやすい環境に改造しようとしていた。その計画から地球を救うため、劇中でいつもアウターマンに倒され続けてきた悪役・シルビー星人のタルバと、平成「アウターマン」シリーズで主役を演じた3人の俳優たちが立ち上がり、昭和と平成の「アウターマン」シリーズファンの中年マニアグループも巻き込んだ、"最後の決戦"が描かれる。本作は、ヒーローを演じた過去の栄光を頼りに現在を生きている元スターたちがヒーローを信じる純粋なファンの心に応えて一念発起し、やがて本物のヒーローになるという「成長型ヒーロー」映画の傑作『サボテン・ブラザース』(1986年)および『ギャラクシー・クエスト』(1999年)の日本版ともいうべき、「笑って泣ける特撮エンタテインメント」映画になっている。初日舞台あいさつに集まったキャストは、平成「アウターマン」俳優・足立春夫役の塩谷瞬、吉野秀樹役の古原靖久、森脇幸一役の戸塚純貴と、アウターマンではなくシルビー星人を応援していた少年・浩役の福田徕冴(らざ)、そして宇宙の放浪者・シルビー星人タルバ役のGero(ゲロ)という面々。さらに河崎監督が加わり、上映終了後のトークが行われた。映画で使用したアウターマンのマスク(頭部全体がさまざまな色に発光する)を持参して意気揚々の河崎監督は「この映画は、数々の特撮ヒーローがタブーとしている部分を描いた、特撮番組のアンチテーゼだ」と宣言しつつ、「最初は、昭和と平成のウルトラマン俳優を全員出して、お互いに戦わせようというアイデアを出したんだけど、過激すぎてキャスティングの時点でみんな断られた」と、本気とも冗談ともつかない初期構想を語った後、「イケメンヒーローを演じた君たちが出演をOKしてくれて、ありがとう!」と塩谷たちに感謝の言葉を述べた。忍者をモチーフにしたヒーロー『忍風戦隊ハリケンジャー』(2001年)のハリケンレッド/椎名鷹介役でも知られ、今年の春には「スーパー戦隊」シリーズ最新作『手裏剣戦隊ニンニンジャー』にハリケンレッドとしてゲスト出演した塩谷は、「河崎監督の作品は以前から好きでしたが、自分が出演するにあたっては『大丈夫かな』と思いました」と会場の笑いを誘いながらも、「台本を読んだら河崎ワールド全開で、特撮ヒーローに対する愛情があふれている」と納得した上で出演を承諾し、決定した際には河崎監督と固い握手を交わしたそうだ。動物の魂(炎神ソウル)の宿った自動車をモチーフにした『炎神戦隊ゴーオンジャー』(2008年)でゴーオンレッド/江角走輔や、『電人ザボーガー』(2011年)の「青年期」編で主役の大門豊を演じた古原靖久は、「『日本以外全部沈没』を見て気になっていた河崎監督からのオファー。やっぱり監督のヒーロー愛がすごいと感じました。僕も昔からヒーローになりたくて役者を志しましたから、監督の言いたいこと、伝えたいことが理解できるんです」と熱く語り、「以前から知り合いだった塩谷さん、過去に共演させていただいた真夏竜さん、きくち英一さん、そんな心強い仲間と共に取り組むことができました」と感慨深げ。また、古原はデビュー前に塩谷と知り合っており、その時「ヒーローになるにはどうしたらいいか?」と尋ねると、塩谷から「絶対にあきらめないことだ!」とアドバイスを送られたというエピソードも。その言葉を胸に、古原は何度オーディションに落ちてもあきらめず、ついに『ゴーオンジャー』の主役の座をつかんでいる。ヒーローの先輩・後輩同士、テレビ画面に出ていないところで意外な交流があったことに、会場のファンたちも驚いていた。魔法使いのライダー『仮面ライダーウィザード』(2012年)で主人公・操真晴人の弟分として活躍した奈良瞬平役を演じ、現在はフジテレビ・東海テレビ製作の『新・牡丹と薔薇』に出演中の戸塚は、監督のホームページで"B級映画の巨匠"と書いてあるのを見て「自分でそういうことを書くんだ」と驚き、監督のことが大好きになったという。戸塚は「以前は変身しない役柄で、微妙なポジションでした」と振り返り、今回の映画で初めて演じた「変身するイケメンヒーロー」役に満足している様子だった。やさぐれたタルバの心をほぐし、周囲の「アウターマン」ファンからいじめられても決してシルビー星人を見捨てたりしない浩少年を健気に演じた10歳の福田は「撮影中はいつもGeroさんが笑わせてくれて緊張をほぐしてくれました」とコメント。隣のGeroや古原も思わず顔がほころび、河崎監督も「ここにいる中で一番大人なコメントをするなあ」と感心していた。「オーディションに受かった時はうれしさの反面、緊張してしまい、姉たちに支えてもらいました」と、当日会場にも来ていた2人の姉に感謝を見せる一幕もあった。あまりにも達者な福田のコメントを聞いたほかのキャストからも「俺の10歳のころとは全然違う」「俺は楽屋で徕冴くんに字を教わった」など、驚きと称賛の声が上がっていた。ミュージシャンとして活躍中で、本作の主題歌「You Can Do It!!~夢を追いかけて~」を歌ったGeroは「僕は俳優ではなく、最初は主題歌を歌うってことだったのですが、監督から『出るか?』と言われてOKしたら、すごく重要な役柄で驚きました」と、シルビー星人タルバ役への抜擢には驚いたという。そして、タルバの黒ずくめの上下(着古したフリース)が、実は河崎監督の部屋着であり「撮影が終わって、監督に家に遊びに行ったら、それを着ていました」という裏話を明かした。さらに「監督は普段穏やかで楽しい雰囲気ですけれど、撮影に入るとピリッとしますよね」と、撮影中の内幕を語ると、すかさず河崎監督が「当たり前だよ、短い期間で撮らなきゃいけないんだから!」と絶妙な間で返し、会場を爆笑させた。映画のクライマックスは、強敵「アウターマン」と非力なシルビー星人とのビル街での大決戦シーン。河崎監督は本作の精密なミニチュア特撮シーンに触れて「(ステージにミニチュアを並べて実際に壊すアナログの)特撮はやっぱり気持ちがいい」と感想を述べつつ、「来年もまた"どうかしている"特撮映画を作るよ!」と宣言。今後もまた注目を集めそうな作品の企画が進行中であることを匂わせた。なお『アウターマン』の上映期間中は、ほぼ毎日河崎監督をはじめ、キャスト陣が舞台あいさつを行う。6日には脚本の右田昌万氏、防衛省の大島幕僚長役の真夏竜(ウルトラマンレオ)、7日には河崎監督と福山博士役の筒井巧(世界忍者戦ジライヤ)が出演する。以後も多彩な出演者が交代で登場する予定となっている。映画『アウターマン』は、12月5日より都内・ヒューマントラストシネマ渋谷で上映中。12月12日からは大阪のシネ・リーブル梅田で、26日からは愛知の名古屋シネマスコーレで順次上映予定。2016年2月10日には東映ビデオからDVDが発売される。(C)「アウターマン」プロジェクト2014
2015年12月07日毎度目新しい企画で楽しませてくれる川崎フロンターレが、またしてもやってくれた! 今週末6月27日(土)に『明治安田生命J1リーグ』1stステージ最終戦を目前に控えた最中恐縮だが、2ndステージ開幕戦・多摩川クラシコの話である。川崎フロンターレ対FC東京 チケット情報多摩川クラシコとは、川崎フロンターレとFC東京の多摩川を挟み対峙する両クラブが熱き火花を散らす一戦のこと。川崎Fのホーム・等々力陸上競技場で迎える26回目の対戦は、「天の川クラシコ」と題して開催。斬新な企画がズラリとお目見えする。まずは、東京・池袋にて開催される「ウルトラマンフェスティバル2015」とのコラボが実現。バルタン星人、メトロン星人、ダダの3星人がスタジアム外イベント広場・フロンパークにやってくるほか、ウルトラセブン&ウルトラマンギンガの握手会を実施。さらに、ウルトラマンギンガヒーローショーや、ウルトラセブンによる始球式(!?)、川崎市民でもある実相寺昭雄ウルトラマンシリーズ監督が残したスケッチのパネルと貴重な写真などの展示もあり、家族揃って楽しめる。さらに、篠原ともえ、川崎F特命大使・中西哲生によるスペシャルトークショーや、望遠鏡&星座早見盤作りのワークショップ、ウルトラセブンとウルトラセブンになりきったクラブマスコット・ふろん太をモチーフにしたコラボグッズの販売、川崎F&FC東京の両クラブの未来を担うアカデミーの子どもたちが対戦する「多摩川“コ”ラシコ」など、今回も盛りだくさんの内容だ。また、試合前夜にはスタジアムに泊まって天の川観察が出来るイベントも実施する(あいにく受付終了)。Jリーグ史上初のスタジアムに宿泊できる企画で、場内フィールドで星空を観測するほか、選手が実際に使用しているシャワールームで入浴できたり、ピッチレベルに設営されたテントで就寝したり、新メインスタンド6Fのスカイテラスで朝食を楽しめる。これまでの「多摩川クラシコ」対戦成績を見ると、川崎Fの10勝7分8敗と辛うじて勝ち越している。だが、『2015 明治安田J1』1stステージ・第9節では、元日本代表・大久保嘉人が先制点を奪ったものの、FC東京の代表コンビ・太田宏介と武藤嘉紀にゴールを許し1-2で敗れている。第26回「多摩川クラシコ」を制するのは果たして……? 『明治安田J1』2ndステージ開幕戦・川崎F×FC東京は、7月11日(土)・等々力陸上競技場にてキックオフ。チケットは6月28日(日)午前10時より一般発売。
2015年06月26日現在公開中の三浦春馬主演、青山真治監督作『東京公園』が8月にスイスで開催される第64回ロカルノ国際映画祭の「インターナショナル・コンペティション」部門に招待されたことが明らかになった。小路幸也の同名小説を映画化した本作。ある女性の尾行と撮影を頼まれたカメラマン志望の青年が、この依頼をきっかけに、幼なじみや義理の姉など身近な女性たち、そして自分自身と向き合っていく姿を描く。青山監督にとって4年ぶりの新作であり、三浦さんのほかに榮倉奈々、小西真奈美、井川遥らが出演している。1946年からスイス南部のロカルノで開催され、ヴェネチア国際映画祭に次ぐ長い歴史を持つ同映画祭。期間中、約300本の作品が上映されるが、インターナショナル・コンペティション部門の作品は最高賞の“金豹賞”の選考対象となる。これまで日本作品では2004年に市川準監督『トニー滝谷』が準グランプリの審査員特別賞など3つの賞を受賞したほか、1970年には実相寺昭雄監督の『無常』、2007年の小林政広監督作『愛の予感』が金豹賞に輝いている。『EUREKA ユリイカ』でカンヌ国際映画祭の国際批評家連盟賞とエキュメニック賞のW授賞をはじめ、これまでにも数々の国際映画祭に招待されてきた青山監督。ロカルノ国際映画祭への参加は2000年の『路地へ 中上健次の残したフィルム』、2008年の短編映画『赤ずきん』、2009年に特集上映されたNHK朗読紀行「焼け跡のイエス」に続いて2年ぶり4度目のこと。今回、自身初のコンペティション部門への招待となるが、青山監督は「こんな世相から離れて、ただのんびりした日本映画を選んでくれるなんて、ただただ嬉しいかぎりです。いまでも海外でこういうものが受け入れられるのだと思うと、非常に勇気づけられます」と喜びを語る。また、三浦春馬さんからも「青山監督をはじめ、キャスト、スタッフが織りなす独特の世界観が評価され、選んでいただいたことに、非常に嬉しく思います。観た後に優しい余韻に包まれるこの作品が、もっとたくさんの方に届くことを願っています」とのコメントが到着した。現代の東京で生きる人々の優しい物語が、海外の人々の目にどのように映るのか楽しみなところだ。映画祭は8月3日(水)から13日(土)の日程で開催。『東京公園』は新宿バルト9ほか全国にて公開中。■関連作品:東京公園 2011年6月18日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2011「東京公園」製作委員会■関連記事:松下奈緒「ゲゲゲ」以来のNHKドラマは、憧れの向田邦子原作三浦春馬、小西真奈美とのキスシーンを見て冷や汗…小西真奈美インタビュー次々起こる化学反応で新たな発見「それもありかも」三浦春馬インタビュー青山作品で“変化”を楽しむ「人間て単純じゃないんですよね」“親友”になりたい俳優は誰?「acteur」最新号を5名様にプレゼント
2011年07月14日筒井康隆の原作に斬新な脚色を加え、「アニメの枠を超えた」とまで言われるほど高い評価を得た『時をかける少女』の細田守監督の最新作『サマーウォーズ』。神木隆之介に桜庭ななみ、谷村美月など旬の若手俳優陣を声優に迎え、注目を集める本作が、8月5日(現地時間)よりスイスで開催されるロカルノ国際映画祭のコンペティション部門に出品されることが正式に決まった。カンヌ、ヴェネチア、ベルリンの3大国際映画祭に次ぐ権威ある国際映画祭といわれるロカルノ国際映画祭。1946年より始まり、邦画では1970年には実相寺昭雄監督の『無常』が、そして近年では小林政弘監督の『バッシング』がそれぞれ、最高賞に当たる「金豹賞」を獲得しているが、日本のアニメーション作品がコンペティション部門に選出されるのは、今回が初めてとなる(邦画以外では2004年に香港の『マクダルパイナップルパン王子』が出品)。細田監督は「とても嬉しく思います」と短いながらも喜びのコメントを寄せた。主人公の健二の声を担当した神木さんは「ノミネートおめでとうございます。このような作品に参加することができて役者として光栄です。これをきっかけに世界中の人々に観ていただければと思います」と喜びを語ると共に、「監督、しまっていこう!」と、現地入りする細田監督に激励のメッセ−ジを贈った。『時をかける少女』はシッチェス・カタロニア国際映画祭のアニメーション部門最優秀長編作品賞を始め、国内外で22の賞を受賞したが、今回はそれを上回るか?まずはロカルノでの受賞に期待がかかる。『サマーウォーズ』は8月1日(土)より新宿バルト9、池袋HUMAXシネマズ、梅田ブルク7ほか全国にて公開。■関連作品:サマーウォーズ 2009年8月1日より新宿バルト9、池袋HUMAXシネマズ、梅田ブルク7ほか全国にて公開© 2009 SUMMER WARS FILM PARTNERS■関連記事:神木隆之介が先輩いじり?桜庭ななみを「“ななみ先輩”は天然で癒やしキャラです」細田守監督最新作『サマーウォーズ』試写会に25組50名様をご招待山下達郎、34年目にしてアニメ映画主題歌に初挑戦大きく普遍の愛を歌う神木隆之介、谷村美月、桜庭ななみ、仲里依紗が東京アニメフェアに浴衣で揃い踏み15歳の神木隆之介、『時をかける少女』監督最新作で等身大の高校生役に抜擢
2009年07月16日