2014年、米・ロサンゼルスで初演されるやいなや、大きな話題を呼び、その後映画化もされた『プライムたちの夜』の日本版舞台が、11月7日から新国立劇場で上演される。現代の優れた欧米戯曲を日本で初演しようという同劇場の企画の一環で、アメリカの新進作家ジョーダン・ハリソンによるもの。娘夫婦(香寿たつき、相島一之)と暮らすマージョリー(浅丘ルリ子)は、85歳を迎え記憶にも霞がかかってきた。そんな彼女が30代の男性(佐川和正)と昔話をしている。彼女の夫にそっくりのその男性は、実はアンドロイドだった――という物語だ。【チケット情報はこちら】10月某日、その稽古場を取材した。浅丘、香寿、相島、佐川の4人が初日をめざし、シーンを丁寧に構築している。演出を担当するのは、新国立劇場の芸術監督でもある宮田慶子。宮田は香寿と相島が演じる夫婦の会話に、細かい演出をつけていく。「この夫を語るとき、きっと“思慮深い”という形容詞が入ると思うんだよね」という具合に、キャラクター一人ひとりの性格や背景を様々な表現で伝える宮田。「なぜその言葉を使ったのかを意識して」「初めてのように、新鮮に言おう」とふたりに伝えるたび、妻の苛立ちや焦り、夫の寛容がより際立ってみえてくる。浅丘の演じるマージョリーは、記憶はところどころ薄れつつあるものの、言動はしっかりしている。時に頑なだったり皮肉っぽかったりする彼女のセリフに、稽古場はたびたび笑いに包まれた。「最初は、全容をつかむのにずいぶん苦労しました。でもこの物語は、じつは何千年前から同じように悩んでいた家族の関係、母娘の関係を描いている作品なんです」と宮田が話す通り、2062年という近未来の設定が信じられないほど、現代と変わらない家族の姿がそこにはある。人間のように精巧なアンドロイド――けれども、浅丘と佐川の会話には、その端々にちょっとした違和感が混じる。「ほぼ人間だけど、どこかちょっと違うんですよね。人間と人工知能の差異を見つけることが、人間の尊厳を再確認することになるのかもしれない」と宮田。稽古場では佐川があるセリフのニュアンスをつかむのに何度も繰り返し、さまざまな言い方を試す場面も。ひとりで繰り返そうとする佐川に、手を差し伸べるかのように直前のセリフを発して流れをつくる浅丘。それぞれが真摯に作品に立ち向かいながらも、稽古場には穏やかな空気が流れていた。斬新な切り口で普遍的な問題を描き出すべく、稽古を重ねる宮田と4人のキャスト。この作品が新たな古典になり得る予感がした。公演は11月7日(火)から26日(日)まで東京・新国立劇場 小劇場にて上演後、兵庫を巡演。チケット発売中。取材・文:釣木文恵
2017年10月25日宮田竜司(みやたりゅうじ)さんのうつわと再会したのは、今年5月の益子の陶器市。陶器市エリアの端っこでバスを降りて、いつもとは異なるルートでまわってみようと思った時でした。思えば2016年の秋の陶器市でも見たことのあるうつわ。その時は私にとってどこか遠く感じたそのうつわが、5月のその時には「ちょうどいいかも」と思えたんです。うつわとの出会いにも、きっとある気がする「タイミング」。9月21日(木)と29日(金)と2週間に分けて公開されるアンジェの「あきいろ作家市」から、今日は、少し背伸びをして使いたい宮田竜司さんのうつわについてご紹介しますね。■宮田竜司さんのこと宮田竜司さんは気さくなお兄さん。もともともの作りが好きだったというものの、焼きものを選んだきっかけはお父さまだったといいます。焼きもの好きなお父さまは、著名な作家さんを追いかけて東京から埼玉へ引越しをしてしまうほど。そんなお父さまのそばで様々な焼きものを見ながら育った宮田さんも、様々な産地をまわり最終的に今の拠点、栃木県益子町に拠点を構えたのだそうです。大きなお庭のある宮田さんのご自宅兼作業場。お庭にはご自身で作られた香炉が。「年上の方に遊んでもらっていて・・・」茶道をたしなんでいるという宮田さん。ご自宅の本棚にはたくさんの茶道の本も。本棚の上にはアボカドの種。芽はきちんと出るそうですよ。しとしとと雨が降る中お邪魔したのは、大きなお庭のある宮田さんのご自宅兼作業場。豊かな自然環境の中に建つ宮田さんの作業場で、今回お願いしたうつわの制作風景を見せていただきました。どこか凛とした雰囲気を持つ宮田さんの作業場。その理由は竜の絵かも?お名前からとった竜の絵は、上はお客さまからいただいたもので、下はなんとご本人が描いたもの。地元の原料を使うようにしているという宮田さん。作り出すうつわたちの土には益子の陶土をベースに磁器土を混ぜたものを使い、釉薬は益子の伝統釉である「並白(なみじろ)※白に見えるもの」「灰釉※緑色に見えるもの」「飴釉※こげ茶に見えるもの」を使っているといいます。宮田さんが作るうつわにどこか品が纏うのは、宮田さんが仕上げに緊張感を持たせたくて手で作業を行うようにしているから。宮田さん「もちろんロクロをまわした後に型にはめて成形することもしますが、特にこの花の形のうつわは型にはめて削るようなやり方では均一になって面白くなくなってしまうんです。形に勢いがつくので、どんなうつわも最後はなるべく手で仕上げてうつわに緊張感を持たせるようにしているんですよ。」ロクロで成形した後に、赤い筆で花びらとなる「あたり」をつけて。型にはめて削るのではなく、フリーハンドで花びらを形作る宮田さん。その道具は陶芸用のものではなく、自分で作ることも多いのだとか。使っていて馴染むようなうつわもいいけれど、使いながらも程よい緊張感を持てるうつわもまたいいもの。そのタイミングが来た時に、まるでパートナーを選ぶような感覚で手に取りたい、背伸び気分で付き合える宮田竜司さんのうつわです。=文・写真:宮城= 食のはなし 作り手さんのはなし 器のはなし
2017年09月16日「日本の劇」戯曲賞の最優秀賞を受賞した、くるみざわしん作「同郷同年」が、宮田慶子を演出に迎えて、9月13日(水)より上演される。初日を数日後に控えた某日、稽古場での最後の通し稽古の現場に足を運んだ。舞台「同郷同年」チケット情報2010年より始まった同賞は第一線で活躍する演出家が選考委員を務め、最優秀賞に輝いた作品は必ず上演される。本作は、核燃料の最終処分場の誘致に揺れる村の同級生の3人の男たちの姿を描く三人芝居。福島における原発事故後の今、核燃料の最終処分場建設に揺れる地方の村を舞台に展開すると聞くと、政治色やテーマ性の濃い物語を想像してしまうが、繰り広げられるのは、あくまでも同じ村で育った同い年の中年男たちの友情…いや、しがらみと怨念の物語である。“女子”のマウンティングや友情を題材にしたドラマや漫画は近年多いが、これが“男子”、しかもお先真っ暗で、さりとて退くことも留まることも許されない、家族を抱えた中年男たちの話となると、一気に悲哀の量が増す!いやと言うほど互いを知り尽くした男たちの方言まじりの会話は自然で流れるようなのに、ズシリとイヤな重みを持つ。同じ村で一緒に育ってきた仲間――互いを助け合う意図で発せられる“同郷同年”という言葉だが、演出の宮田が「何度も何度も繰り返される中で、“呪い”の言葉になっていく(苦笑)」と語るように、見えない枷となり互いを縛り合う。精神科医の仕事の傍ら、劇作家としても活動するくるみざわは同賞の最終候補の常連。選考委員を務める宮田は本作について「なんてめんどうくさい人間を描くんだ(笑)! と惹きつけられた」と語るが、魅力的かつ厄介なのは、彼らの人物像、そして関係性が誘致運動の状況の変化に伴いガラリと変わっていく点。流されるままに運動に参加し、住民投票に惨敗し村を捨てる章(吉見一豊)の変貌ぶりは笑いと共に空恐ろしささえ感じさせる。当初、3人のリーダーに見えた正也(中野英樹)は処分場誘致を「日本、いや世界のため」と語るが、物語が終始、彼の経営する小さな薬局で展開するのと同様に、彼の脳裏にある世界とはこの薬局、そして薬学部に通わせている息子の将来というちっぽけな空間。日本の行く末を左右する、高度に政治的な問題を論じているはずなのに、そこにあるのはメンツやプライド、嫉妬、将来への不安のみであり、拠り所は同郷同年という呪詛。電力会社勤務の芳樹(松田洋治)のセリフに「逃げるんじゃない、次へ行くんだ」とあるが、“次”もなければ、逃げる場所なんてどこにもない彼らの言葉がむなしく響く…。たった3人の会話だけで紡がれる物語はごくごくシンプルだが、深く深く日本の“いま”をえぐり出す。「同郷同年」は9月13日(水)より恵比寿・エコー劇場で開幕。14日(木)14:00の回、16日(土)、17日(日)13:00の回は視覚障がい者向けの音声ガイドサービスを実施。取材・文:黒豆直樹
2017年09月12日9月いっぱいで終了するフジテレビ系報道番組「ユアタイム」の後番組に、椿原慶子アナウンサー(31)の起用が内定したことを一部スポーツ紙が報じた。 同番組は昨年4月のスタートから視聴率が低迷。そこで現在は「Mr.サンデー」、「みんなのニュース」などのレギュラーをつとめる椿原アナを起用して立て直しを図る方向だという。 番組が放送される午後11時台の報道番組といえば、かつては安藤優子キャスター(58)、滝川クリステルアナ(39)らがキャスターをつとめた看板報道番組の1つ。その枠に起用されたことで、椿原アナは同局の“報道のエース”の座をゲットした。 「入社年の同期は、すでに退社したカトパンこと加藤綾子アナ(32)。カトパンは入社時からもてはやされたが、椿原アナはカトパンにまったくライバル意識を持たずコツコツ報道番組をこなし実績を積み重ねて来た。もともと08年の入社時から当時の社長に『報道をやりたいです』と主張。その思いは現在までまったくブレていません」(フジテレビ関係者) 椿原アナは“報道のエース”を目指すにあたり、かなりの努力を重ね目標を達成したようだ。 「取材の空き時間は読書をしたり、安藤キャスターにあれこれ聞いて勉強していました。ほかに同じようなことをしている女子アナはなかなかいないので、なるべくして“報道のエース”になった」(他局の報道記者) 椿原アナが新番組でどんな独自色を出すかが注目される。
2017年08月08日松坂慶子と船越英一郎が、水谷豊主演、石井ふく子プロデュースによる「居酒屋もへじ」最新作となる8月28日(月)放送の「居酒屋もへじ~ありがとう父ちゃん~」に出演することが分かった。年老いた母親の介護のために山形の実家に帰っていた佐伯陽子(松坂慶子)が東京に戻ってきた。昨年その老母を看取り、気が付けば「居酒屋もへじ」のある上野にふたたび降り立っていた陽子を、米本平次(水谷豊)は喜んで店に招き入れる。事情を聞くと、陽子は住むところも仕事も決まっていないという。もへじに出入りしている薬剤師の川田まゆみ(岸本加世子)は自分のマンションで寝泊まりすればいいと陽子に言い、平次も自分の店で働くよう勧める。そんなとき、暴力事件に巻き込まれて罪を償っていた平次の幼なじみの高木健也(船越英一郎)から連絡が入る。半年前に刑期を終えて出所し、いまは身元引受人のもとで農業をしているという健也は、平次の長男・明(高田翔)の実の父親だった。平次から温かく迎えられた健也はその晩、明と2人だけの時間を過ごす。そこで明は、いままで謎に包まれていた母親のことを健也から聞き出す。一方、その明は料理人として修業することを計画していた。顔見知りの小料理屋の主人・楠田拓(えなりかずき)に相談して、京都の店を紹介してほしいと頼んでいた明だが、それを聞いた平次は反対だと言い出す…。本作は、東京・上野にある小さな居酒屋を舞台に、水谷さん演じる店主と家族以上の絆で結ばれた人々の日常を通して 、人の温かさや心の交流を描く物語。ドラマ特別企画として2011年9月に第1弾が放送され、今回で第6弾となる。本作のゲストは、数々の作品に出演する松坂さんと船越さん。1作目でもマドンナ役で出演した松坂さんは2度目の出演だ。船越さんは、水谷さん演じる主人公の米本平次が引き取って育ててきた長男・明の実父・高木健也役で登場する。また30年以上にわたる親交があるという水谷さんと船越さん。2人の息のあった熱演は注目だ。水谷さんは松坂さんについて、「6年ぶりの共演ですが、同い歳で、同じ月に生まれ、同じ星座、血液型も同じで、お互い児童劇団出身と共通点が多いんです」と明かし、「松坂さんは常に自然体で穏やかな方なので、いい意味で気を遣わず、 僕自身も気が楽でした(笑)平次はいつもマドンナに心を動かされるのですが、今回は設定上、心を動かされないように気をつけましたね(笑)」とコメント。また、昔からよく知っているという船越さんについては、「プライベートでの付き合いはありますが共演経験はあまりないので、『いつか、一緒にやりたいね』と会うたびに話していたのですが、石井プロデューサーがご縁を作ってくださり、本格的な共演が実現して本当にうれしいです」と喜びを語っている。「居酒屋もへじ~ありがとう父ちゃん~」は8月28日(月)20時~TBSにて放送。(cinemacafe.net)
2017年08月01日アイドルグループ・Kis-My-Ft2の北山宏光が27日、主演舞台『あんちゃん』の公開ゲネプロ及び囲み取材に、共演の荻野目慶子、ベンガルとともに登場した。同作は、劇団「ONEOR8」田村孝裕によるオリジナル作。ダビング専門店で働く青年・凌(北山)のもとに、幼少の頃家族を捨てた父親・国夫(ベンガル)が現れたことから、凌は家族への愛憎の中で葛藤する。北山にとっては初のストレートプレイでの主演舞台となる。所属するKis-My-Ft2は現在コンサートツアー中だが、北山はメンバーについて「来るって言ってましたよ。いつとは言ってなかったですけど」と答える。「宮っち(宮田俊哉)から今日『初日おめでとう』ってメールがきて。『へえ~、そういうことするんだね』って送りました」とエピソードを披露した。宮田から「最近いい舞台ないかなってネットで調べたら、『あんちゃん』が出てきたから送った」と返信が来たという北山は、「俺ベースじゃなくて、違う舞台見に行こうとして! ってことはスケジュール合うんで!」と的確な指摘。「でも、メールもらって嬉しいですよ」と笑顔を見せた。また、座長として共演者と食事の際には支払いを行ったというが、北山は「数々のお世話になった舞台の先輩、滝沢くんとか翼くんとかそうだし、2人も先輩たちからやってもらったんだと思うし。僕もそうしなきゃな、継承してかなきゃいけないなと思ってます」と真摯に語った。しかしレポーターから「やっぱりジャニーズですね」と感心されると、「あれ、忘れる瞬間あるんですか!? 踊りと歌を封じたら忘れるんですか!?」とつっこみ、軽妙なやりとりを見せた。最後に北山は改めて、同作について「観に来てくださった方の心にお持ちかえりできるような何かを残したい」と初日への意気込みを表す。そして「あったかい気持ちになって帰っていただければ」と観客へメッセージを贈った。東京公演は東京グローブ座にて27日~7月23日。大阪公演は森ノ宮ピロティホールにて8月5日~8日。
2017年06月27日アイドルグループ・Kis-My-Ft2の北山宏光が27日、主演舞台『あんちゃん』の公開ゲネプロ及び囲み取材に、共演の荻野目慶子、ベンガルとともに登場した。同作は、劇団「ONEOR8」田村孝裕によるオリジナル作。ダビング専門店で働く青年・凌(北山)のもとに、幼少の頃家族を捨てた父親・国夫(ベンガル)が現れたことから、凌は家族への愛憎の中で葛藤する。北山にとっては初のストレートプレイでの主演舞台となる。久々の芝居に「ドキドキしましたね」と語る北山。作・演出の田村とは家族の話をしながら作品を作り上げ「父が途中から離れていくシーンにシンクロする部分があったりして、やりながら刺さってるというところはありました」としみじみと語る。さらに「計算とは別の部分で、絶対知らないだろうなってところも」と重なったことを明かし、どのシーンか問われると「そこは柔らかい部分なんで」と笑顔でかわした。北山は、母親役の荻野目、父親役のベンガルについて「本当のお父さん、お母さんに見える瞬間がある」と語る。荻野目は「みっくんって呼ばせていただいてるんですけど、みっくんが本当に礼儀正しくて。若い情熱とかすごいな、って思える。かわいいですよね」と、息子を見るように答えた。ベンガルも「進化のスピードがすごいんですよね」と北山に感心している様子。稽古休みの日も、コンサートツアーなどの仕事をしている北山に「音楽やってる方ってセンスがいい、勘がいい方が多い。しかも若いし、初ストレートプレイ主役ということですごいのってて」と驚いていた。またベンガルは北山の差し入れに「さすがジャニーズですからね。差し入れのランクが違う」と喜びを表す。せんべいやスーパーのお菓子ではなく「これ代官山だなとか、これは高田馬場で買ったとか」と店名を伏せながらも、差し入れの良さを力説した。荻野目はさらに「男前よね。それでいてかわいいし、小学生のシーンも似合う似合う。子供いないんですけど、男の子がいたらこんな風にかわいいんだろうなって」と、小学生時代の回想シーンも演じる北山を絶賛。現在31歳の北山だが、小学生の演技を褒められ「僕、ステージエイジは16歳と決まってるので」と胸を張って答えていた。
2017年06月27日2018年で開場20周年を迎える新国立劇場の2017/2018シーズンのラインアップ発表会見が1月12日に行われ、演劇芸術監督の宮田慶子、舞踊芸術監督の大原永子らが出席した。演劇では、次期芸術監督の小川絵梨子演出による『1984』をはじめ、3本の日本初演作、シェイクスピアの『ヘンリー五世』、蓬莱竜太による新作と充実のラインアップ。バレエ&ダンスでは『くるみ割り人形』が“新国立劇場バレエ団版”として新たに制作されることなどが発表された。演劇では、2期にわたって芸術監督を務めてきた宮田が来季で退任となり、昨秋より芸術参与に就任した小川絵梨子にバトンを渡すことになる。宮田は2期8年にわたった任期を感慨深げに振り返りつつ、来シーズンのテーマとして「世界を映し出す」を掲げた。その言葉通り、8本中の3本が日本初演、1本が新訳上演。まず10月は岩切正一郎の新訳による『トロイ戦争は起こらない』で幕を開ける。1935年に初演されたジロドゥの名作で、いまなお、やむことのない“戦争”を炙り出す。鈴木亮平、一路真輝、鈴木杏らを迎え、演出を栗山民也が務める。日本初演の3本の1本目は、11月に上演される『プライムたちの夜』。近未来を舞台に85歳の老女と30代の男性の思い出話から家族の姿を描き出す。2018年3月には、鄭義信の『赤道の下のマクベス』がお目見え。新国立劇場では『焼肉ドラゴン』『パーマ屋スミレ』『たとえば野に咲く花のように』の戦後3部作が大反響を呼んだが、さらに時代を遡り、1947年のシンガポールの刑務所を舞台に物語が展開する。こちらは韓国語で書かれたオリジナル版を全面改訂し日本語での上演となる。2018年4月~5月にはジョージ・オーウェルの小説を基にした『1984』が小川絵梨子の演出、井上芳雄主演で上演される。古典では、昨年の『ヘンリー四世』二部作に続くシェイクスピアの『ヘンリー五世』を前回に続き浦井健治、岡本健一らを迎えて贈る。また、子どもと大人が一緒に楽しめる企画として好評を得た長塚圭史作・演出で、長塚、首藤康之、近藤良平、松たか子出演の『かがみのかなたはたなかのなかに』の再演が決まった。2018年6月は井上ひさしの『夢の裂け目』の再演、7月は蓬莱竜太の新作戯曲でシーズンの幕を下ろす。バレエではシーズン幕開けの10月~11月に新制作の『くるみ割り人形』を上演する。2014年の『眠れる森の美女』の改訂上演で高い評価を得たウエイン・イーグリングが振付を担当し、前田文子が衣裳デザインを務める。新制作はこの1本だが、2018年4月~5月には『白鳥の湖』6月には『眠れる森の美女』とチャイコフスキーの3大バレエがラインアップされている。また、「こどものためのバレエ劇場」と銘打ち7月には『しらゆき姫』の上演を実施。そして、ダンスでは「舞踏の今」シリーズとして山海塾と大駱駝艦の公演が行われるほか、森山開次、高谷史郎(ダムタイプ)といった世界的な活躍を見せるアーティストが新国立劇場に登場する。取材・文・撮影:黒豆直樹
2017年01月13日フリーアナウンサーの小島慶子が、きょう9日(19:00~20:54)に放送されるフジテレビ系バラエティ番組『ネプリーグSP 林先生が全問出題! インテリ芸能人 常識ランキング決定戦』に出演し、前回の女子アナ個人戦で優勝しながらも新ルールに動揺する。今回は、"真のインテリ芸能人"を決める個人戦で、1stステージは早押しで正解した順番にランキング・ポイントを獲得していく方式。小島はこのルールに動揺し、まさかの出鼻をくじかれてしまう。ほかにも、上位につける東大卒の八田亜矢子に、一橋大卒の漫画家・倉田真由美が「わかんない~って言いながら結局、正解するなんて勉強ができる子の典型!ほんといやだ!」と嫌味を言われたり、大久保佳代子が林修先生の厳しい採点に「もう、いいっ!!」と絶叫してしまうなど、女たちの激しいバトルが繰り広げられる。解答者は、大久保佳代子、川村優希、木村美紀、倉田真由美、小島慶子、紺野美沙子、椎木里佳、谷まりあ、友利新、はあちゅう、八田亜矢子、深澤真紀、町亞聖、丸岡いずみ、光浦靖子、三輪記子、山口恵以子、山村紅葉、山本舞衣子。
2017年01月09日アイドルグループ・Kis-My-Ft2の宮田俊哉が、4日放送の文化放送『Kis-My-Ft2 キスマイRadio』(毎週水曜 24:00すぎ~24:30ごろ)に登場し、憧れの声優とのエピソードを話した。宮田は、2016年12月7日放送のフジテレビ系音楽番組『2016 FNS歌謡祭 第1夜』にて、人気声優・水樹奈々の隣に座ることになった。アニメファンとして知られる宮田は「あれ、やばかったですね……」と振り返り、「おつかれさまです」と声をかけられて見たら、「え、奈々様!!」と驚いたというエピソードを披露した。「いかにクールに保つか」努力した宮田だが、「右側に(水樹が)いるんだけど、だんだん(左側の)タマ(玉森裕太)の方に寄ってっちゃって、『なんだよ』(と言われ)『ごめんごめん』みたいな」と当時の状況を語った。そして「気付いたら、背中にびっしょり汗をかいていた」と明かし、「よく”奈々様会”といって、奈々様のPVとかが出たら何人かで集まって見る」と、熱いファンであることを示した。宮田は大ヒット中のアニメ映画『君の名は。』も鑑賞済み。ジャニーズJr.のユニット・Love-tuneの萩谷慧悟、長妻怜央とともに観に行ったエピソードを披露した。後輩たちから「プラチナシート」をねだられ、3人分払ったが、「普通の3倍くらいして、すごい高かった。ビックリした」と驚き、終わった後にごはんに誘わず「『じゃあ、気をつけて帰れよ』って帰った」と告白した。メンバーの北山宏光から「お前、それは器がちっちゃいよ」と言われた宮田だが、時間が遅かったために、後日Love-tuneのメンバーみんなに焼肉をごちそうしたと弁明。プラチナシートは「ソファがあって、カップルで行ったらいいんだよね。後輩と行くものじゃない」と訴えていた。
2017年01月05日フリーアナウンサーの小島慶子が9日、東京・フジテレビ湾岸スタジオで行われた同局系単発バラエティ番組『どよめきマネー!!』(25日10:00~11:15)の収録後の取材会に出席。自らが一家の大黒柱という現状を受け、「大金持ちの旦那さんの専業主婦とかいいなぁ」と本音を吐露した。同番組は、芸能界の「お金」に関する事例から役立つ情報をクイズで学ぶという"マネーエンターテインメント"で、おぎやはぎ、IKKO、狩野英孝、りゅうちぇるとともに、小島も出演。井上公造らがはじき出した坂上忍・米倉涼子・ローラ・ピコ太郎・加藤綾子という売れっ子たちの推定年収ランキングを予想する問題や、親のすねをかじって依存し続ける"二世パラサイト芸能人"を当てる問題などが出題される。このクイズに関連し、「依存したい人」という質問が飛ぶと、りゅうちぇるは「ぺこりんです」と即答。「こういう仕事をさせていただいていると、自分が分からなくなる瞬間があるんです。自分を見失うときに、ぺこりんいるから自分に戻れる瞬間があるので、ぺこりんのおかげでお仕事ができてるなと思ってます」と、パーフェクトの回答を見せた。一方、小島はこの直前に「夫が働いていないので、私が大黒柱になって3年くらいなんですけど、時々疲れちゃって、大金持ちの旦那さんの専業主婦とかいいなぁ」と本音を吐露。ところが、りゅうちぇるの答えを聞き、慌てて「私も心の支えは夫です!」と訂正していた。また、狩野英孝は「上沼恵美子さん」と回答。「上沼さんが海外ロケに行くってなったら『英孝ちゃん呼んでー』って言ってくださったり、結婚してたときに『私の持ってる宝石、英孝ちゃんの奥さんに渡したいんや~』とも言ってくれて、すごいかわいがってくれるんです」とエピソードを明かし、「本当に"大阪の母"です」と感謝した。そして、おぎやはぎは、小木が「俺的には矢作」と言い、矢作が「小木に依存してるんですよね」と、互いを褒め合っていた。
2016年12月09日新国立劇場にて来春「かさなる視点-日本戯曲の力-」と銘打ち、近代演劇の礎となった昭和30年代に発表された3本の戯曲を、30代の3人の演出家の手で上演することが決定した。三島由紀夫の『白蟻の巣』を演出する谷賢一、安部公房の『城塞』を上演する上村聡史、田中千禾夫の『マリアの首-幻に長崎を想う曲-』の演出を務める小川絵梨子、同劇場の芸術監督を務める宮田慶子が出席しての取材会が行われた。【チケット情報はこちら】宮田は“国立”の劇場として「日本の戯曲を大切にしたいとずっと思っていた」と語る。2010年の芸術監督就任から「JAPAN MEETS…-現代劇の系譜をひもとく-」シリーズでは近現代の海外戯曲の新訳などを上演してきたが、満を持しての国内の名作の上演。「脂の乗った30代の演出家たちが、あの時代の日本の戯曲にどう向き合うか見てほしい」と期待を寄せた。3作品は、いずれも昭和30年代に発表されており、宮田はこの時代を「戦後10年以上が経って、焦土から復興を遂げ、そろそろ高度経済成長が始まる頃であるけど、戦争の跡と新しい時代の狭間で軋んでいた時代」と語る。『白蟻の巣』は三島の初長編戯曲。ブラジルの農園を舞台にした人間ドラマで、戦後の空虚感が色濃く描き出される。谷は「当時の現実にベッタリとへばりつく必要はない。34歳の僕がいま読んでピンと来た、現代と重なる部分を立てるような形で演出していきたい」と意気込みを口にした。『城塞』は、ある一家の姿を通して安部公房が戦争責任を問うた作品だが、上村は「“戦後”をテーマに掲げて上演したい」と語る。「いま、グローバルな価値観と、民族性や国民性といったドメスティックに根付いている日本人のローカルな価値観が軋み始めている印象があり、不穏な音を立てている気がしています。演劇でそのこととどう対峙できるか? 敗戦後の再生の陰で変わらなかった日本人の精神、戦争責任の所在に目を向けることで、その軋みをひも解く糸口になるのではないか? いま、上演されて真価が発揮される作品だと思います」と自信をのぞかせた。小川は宮田から、被爆地・長崎を舞台にした『マリアの首』を勧められ、目を通して「直感で、やってみたいと思った」と明かす。これまで翻訳劇が多かったこともあり「挑戦であり、プレッシャーや不安もあるし、難しい作品だと思います」とも。本作に挑む上でとっかかりとして挙げたのが「当時、大人とは言えないまでも、既に息づいていた」75歳の自身の父親の存在。「市井の人々の話であり、生活臭をちゃんと描くことが大事だと思っています。そこにあった“ニオイ”を私も体感したい」と語った。同世代の演出家が、同じ時期に発表された名作を演出するということで「比べられる(苦笑)」(小川)、「一生懸命、ケンカしたい(笑)」(谷)など、互いを意識する発言も。「次の時代を拓き、日本の演劇界を引っ張っていく三人」(宮田)がどのように“戦後”に挑むのか?楽しみに待ちたい。公演は3月から5月まで順次上演。いずれも新国立劇場小劇場にて。取材・文・撮影:黒豆直樹
2016年12月05日総製作費150億円をかけた日中共同製作映画『空海 -KU-KAI-』の製作報告会見が10月28日(金)、開催中の東京国際映画祭において行われ、出演者の松坂慶子、原作者の夢枕獏らが出席した。夢枕獏さんの「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」を原作に、染谷将太が主演として若き日の空海、中国映画界のスター・黄軒(ホアン・シュアン)が詩人の白楽天を演じ、『さらば、わが愛/覇王別姫』などで知られる世界的な名監督・チェン・カイコーがメガホンをとる本作。遣唐使で唐の国に送られた若き日の空海が、詩人の白楽天と共にある事件、そして“楊貴妃の謎”に挑むという物語となっている。会見には、製作を務める株式会社KADOKAWAの角川歴彦会長、配給の東宝株式会社・島谷能成社長、程永華駐日大使、萩生田光一内閣官房副長官も出席。この大作の映画界にとっての意義はもちろん、映画による日中両国の友好についても期待を寄せた。現在、中国湖北省の襄陽にて撮影は佳境に入っており、チェン・カイコー監督、染谷さん、黄軒さんは会見には欠席となったが、作品にかける思いを語ったビデオメッセージが上映された。ちなみに、この襄陽の街には、映画の舞台となる大唐時代の長安の街の巨大なロケセットが建設されており、撮影に参加した松坂さんも、現場を見学に訪れた夢枕氏もその規模と美しさに驚愕したという。角川会長は「そっくり“再現”するのではなく、監督の美意識によって作られていて、例えば石垣が反り返っているなど、当時、世界の美の最高峰を誇る街だったことを分かった上で、それを現代に映しています。最初、監督は大唐時代の物語は映画やドラマが何十回もやっており、もう嫌だと言ってたんですが、お城を自分のイメージで作れと聞いて、“再現”ではなく最高の美を自分で作れると確信し、がらりと態度が変わりました(笑)」と明かす。夢枕さんは、最初に空海を題材にした小説を描こうと思ったのは40年も前だったと明かし、自ら長安(現在の西安市)を訪れ、取材した日々を懐かしそうに思い返し「その作品がこんなふうに(映画に)なるとは夢にも思わなかった」としみじみ。撮影現場の長安の街並みを見て「ドキドキしました」と語り「つくづく思ったのは、今回の映画は遣唐使そのものであるということ。遣唐使は日本が唐の国からいろんなものを吸収するために送った船ですが、今回は、相互通行の船だと思います。この映画が昔の遣唐使と同じ役割を果たすことを心から願っています」と期待を口にした。着物で出席した松坂さんは「長年の憧れだったチェン・カイコー監督の演出を受けられて夢のようです」と出演の喜びを語る。9月に中国に渡り、撮影に参加したが、松坂さんが演じるのは、日本から唐に渡った女性で、空海が追い求める謎の秘密を知る重要人物・白玲だが「監督から『日本の女性は控えめな美しさ持っていますね。白玲は伝統的な日本の美が備わっている女性です』と言われました」と明かす。主演の染谷さんとの共演については「お若いのに落ち着いていて、映画を愛し、志も深く、天才と言われた空海をの若き時代にぴったりだと思いました。撮影中も『スタートはこういう言葉が掛かります』などと細やかにアドバイスを下さり、頼りがいがありました」と絶賛。松坂さん自身、黄軒さんとのシーンで中国語のセリフがあるが「難しかったですが中国語は抑揚がキレイで、私も普段から抑揚のあるしゃべり方をしているようで『中国語に向いている』と言われました。現場でもなるべく中国語で話すようにしてて、(帰国時の)空港の税関で『謝謝』と言ってしまいまして(笑)」と明かしていた。『空海 -KU-KAI-』は2018年公開予定。(text:cinemacafe.net)
2016年10月28日女優・松坂慶子が28日、都内で行われた映画『空海―KU-KAI―』(2018年公開)の製作報告会見に登壇した。会見には他に中華人民共和国駐日本国特命全権大使 程永華、内閣官房副長官 萩生田光一、KADOKAWA 取締役会長 角川歴彦、東宝 代表取締役 島谷能成、原作の夢枕獏が出席した。同作は作家・夢枕獏の『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』(角川文庫/徳間文庫)を原作に、陳凱歌監督がメガホンを取る。構想5年、総制作費は150億円となり、これまでにない規模の日中共同製作映画として注目を受けていた。7世紀の唐を舞台に、遣唐使として送られた空海(染谷将太)が、詩人・白楽天(黄軒)とともに歴史の謎と対峙する。松坂は日本から唐に渡った女性・白玲を演じ、空海&白楽天が追い求める「楊貴妃の謎」を解く秘密を知る重要な人物となる。長年憧れていたという陳監督作品出演を「夢のよう」と語る松坂は、「オファーを頂いたのが4月1日で、エイプリルフールですし、夢なら醒めないでと思いました」と振り返った。また、主演の染谷については「お若いのに落ち着いていて、天才と言われた空海の若き時代に本当にぴったりだなと思いました」と絶賛。「撮影中も細やかにアドバイスしてくださったり、『”用意スタートは”この言葉でかかりますよ』とか、大変頼りがいがありました」と、異国での撮影で大女優をリードする染谷の姿を伝えた。撮影中の染谷はビデオメッセージで登場。すでに3カ月間中国で撮影を進めているが、陳監督が「6年間かけた」という広大なセットに「毎日ここで撮影しているだけでワクワクします」と興奮を表す。「早くみなさまのところへ届けたいです。大唐の街でお待ちしています」とメッセージを送った。
2016年10月28日名将・真田幸村の武功は真田十勇士のひとり、猿飛佐助の作戦だったとの発想で2014年に初演された、マキノノゾミ脚本・堤幸彦演出『真田十勇士』。今年、その映画版の公開と同じ9月に舞台版の再演が決定。製作発表会見が行われた。舞台『真田十勇士』チケット情報猿飛佐助を演じる中村勘九郎は「キャスト、スタッフが不可能に挑み、成功させようという気持ちが溢れた舞台。あの空間にまたいられるのは幸せ」と力強く語る。霧隠才蔵役には、初演と映画版で由利鎌之助を演じた加藤和樹。「新『真田十勇士』を作るべく、舞台上でこの役を精一杯生きたい。間違いなく人生を変える作品です」と意気込む。佐助、才蔵と共に活躍する真田十勇士は以下の8名だ。筧十蔵には高橋光臣。「前回(稽古場で)ゲイキャラになり、映画、再演に引き継がれます。今回はどこに恋心を抱くのか、楽しみにしていただきたい」。根津甚八には村井良大。「初演、映画版では海野六郎を演じました。今回は豊臣秀頼と二役。“早着替え”で舞台袖でも走ります」。三好清海を演じる駿河太郎は「2年前にこの作品を経験して舞台が楽しくなりました。初演を超える再演にしたい」。三好伊三役を演じる荒井敦史は「これだけ動き回る舞台に出られる機会はそうない。映画でも関西弁に苦労しましたが、関西公演に向けて頑張ります」。海野六郎役には栗山航。「初参戦なので怖くもありますが、真田家譜代の家臣のひとりとして誇りを持って演じたい」。真田大助を演じるのは望月歩。「いつかは舞台をと思っていました。初舞台で緊張しますが、精一杯頑張りたいです」。望月六郎役の青木健は「忠誠心や剣術指南役としての威厳や品格を追究し、新しい望月六郎を表現をと考えています」。由利鎌之助役の丸山敦史は「先代(?)の加藤さんに負けないよう、そして十蔵さんの心を掴めるよう、思いっきり演じたいです!」。佐助と才蔵の幼馴染の女忍・火垂を演じるのは、AKB卒業後、初舞台の篠田麻里子。「大変だったり不安だったりするほど燃える。私にしかできない火垂を演じたい」ときっぱり。十勇士に立ちはだかる久々津壮介役には、山口馬木也。「僕は初演時、もうひとつの舞台『真田十勇士』(宮田慶子演出)に出ていた。今回はその共演者から『裏切り者』『楽しんでこい』と言われました」。仙九郎には、初演、映画版に続いての石垣佑磨。「佐助、秀頼、才蔵、火垂と同門の幼馴染で、真田十勇士に嫉妬し、戦う宿敵。前作以上に彼らを苦しめようと思っています」。真田幸村役には、加藤雅也。「今回はステージもさらに大きくなる。修行僧のような生活を送り、必ず成功させたい」。そして、淀殿には浅野ゆう子。「堤監督にお掃除のおばさん役でいいから出してほしいと耳元でささやき続けてこの役をゲットしました。笑っていただけるパートを担い、あとは若い皆様に守っていただきます」と笑いを誘った。公演は9月11日(日)から10月3日(月)まで東京・新国立劇場 中劇場にて。その後、神奈川・兵庫でも上演。取材・文:高橋彩子
2016年08月02日劇作家・別役実の新作舞台『月・こうこう, 風・そうそう』が7月13日、新国立劇場小劇場にて開幕する。別役が、最古の物語と伝えられている竹取物語をモチーフに書き下ろした、新たな“かぐや姫”の物語だ。満を持して別役戯曲に着手する宮田慶子の演出のもと、主人公の“姫”役の和音美桜、老夫婦役の花王おさむと松金よね子、姫の兄と名乗る謎の男役の山崎一、盲目の女役の竹下景子のほか、増子倭文江、橋本淳、瑳川哲朗といった実力伯仲の個性派俳優陣が集結。静謐な時空間の中に非日常のスリルが渦巻く、別役独自の劇世界を構築する。【チケット情報はこちら】稽古場には、奥側に弧を描いた半円形の舞台が設置されていた。別役戯曲となればどうしても電信柱を探してしまうが、木切れの組み合わせで全体を覆う美術が示すのは、うっそうとした竹林である。そこに風の音が鳴り、竹取物語の翁と媼よろしく花王と松金が静かに登場して、通し稽古が始まった。老夫婦の間延びしたのんきなやりとりに可笑しさがこみあげるが、ふたりがみつめる先にあるのは“死”だ。淡々と流れゆく空気のなか、ふたりの前に「追われている」と助けを求める姫が現れて、物語にさざ波が起こる。そこから展開するのは、想像していた童話の趣きとは違う、幻想とサスペンスの混合した世界だった。“月読みのゴゼ”と称する盲目の女(竹下)、弓を構えて荒々しく乗り込んでくる男(山崎)、徐々にその正体が明らかとなる謎めいた女(増子)、姫と心を交わす“風魔の三郎”と名乗る男(橋本)、蓮台に乗って仰々しく登場するミカド(瑳川)、そして忍者のような鋭い身のこなしで妖しく舞台を駆け巡るミカドの手下たち。色彩豊かなキャラクターが次々と行方知れずの物語の扉を開いていく。“近親相姦”や“人身御供”といった不穏なキーワードが飛び交い、時に冒険活劇のような勢いあふれるひと幕も現れる。日本画を眺めて心静まり、騙し絵にかく乱されて胸躍る、といった感覚か。緩急際立つ劇空間に心地良く揺さぶられていった。和音の透明感あふれる美しいたたずまいと、軽妙と深淵の両方を伝えてくる花王&松金の手だれコンビが、観る者を一気に寓話の世界へと誘う。そこに緊張をもたらし、後にコミカルな味わいを広めていくのは山崎だ。山崎扮する謎の男に老夫婦が調子を狂わされる場面には、稽古をずっと凝視していた演出席の宮田も思わず失笑。また月の形をした弦楽器、月琴をかき鳴らし、予言のようにつぶやく竹下が、すべてを知る神のような存在感を醸して深い印象を残す。世の不条理を見つめ続ける日本を代表する劇作家が、齢79にして仕掛ける実験劇。無限に広がる意味を思い思いに探っていく、そんな楽しさが詰まった演劇体験になりそうだ。公演は7月13日(水)から31日(日)まで、東京・新国立劇場 小劇場にて。チケット発売中。取材・文上野紀子
2016年07月08日Kis-My-Ft2宮田俊哉(27)さんが、ジャニーズ事務所からオタク活動を自粛するよう命じられていたことを明かしました。宮田さんは、東京ドームで今春開催されたアニメ「ラブライブ!」発の女性声優ユニットμ’s(ミューズ)のファイナルライブに一般客として参加。その目撃情報がツイッター上で話題になりました。●キスマイ宮田“オタ活”自粛命令の背景25日深夜放送の「久保みねヒャダこじらせナイト」(フジテレビ系)で、宮田さんは以下のように語りました。「最後だから気合い入れて、いろんなキャラクターグッズを身にまとい、会場に行きました。そうしたらライブ中に携帯がすごく鳴るんですよ。なんだと思ってチラッと見たら、マネージャーさんから『写真撮られすぎです。気をつけてください』って」宮田さんは自身のオタ活があまりにも話題になってしまったことにより、「しばらく公になるようなことは自粛しなさい」 と“ヲタ活”の自粛を命じられてしまったそうです。しかし、それでもめげないのがオタクの底力。宮田さんは自粛命令をされたにもかかわらず、翌週には水樹奈々さんのライブを観るために東京ドームに行ったことを笑顔で明らかにしました。●オタク系男子は恋人としてあり? なし?ジャニーズのアイドルでありながら、周りの目を気にすることなく正々堂々とオタ活に専念する宮田さんが話題になりましたが、実際に世間ではオタク系男子はどの程度恋愛対象として女性に受け入れられているのでしょうか。オタク系男子は恋人としてありかなしかについて、ネットの声をまとめてみました。●「オタクは勘弁!」恋人としてなし派の意見オタクの趣味を持つ彼氏は無理! とする女性の意見としては、『自分よりもアニメの女の子を大切にしそうだから』『鞄にアニメの缶バッジがたくさんついてるのってダサイ』『一般的なドラマや歌手の話を共有できない』『見た目にあまり気を使わなさそう』『語りだしたら止まらないのが苦痛』このような意見が多く見られました。やはり女性としては、自分よりもアニメキャラに夢中な彼氏はイヤという気持ちがあるようです。またオタクは自分の世界観にのめり込みすぎて、一般的な話が通じないのでは、と危惧する声もあります。●「オタクでもOK!」恋人としてあり派の意見一方、オタクでも付き合える! という女子の意見も多数あります。『オタクでも、自分とちゃんと向き合ってくれたらOK』『紹介してくれたアニメが意外と楽しかった。一緒に盛り上がれれば問題ない』『自分の知らない世界の話を聞けるのが面白い』『歴史や文学に詳しくて博識な面がある』『趣味は本人の自由だから』このように、オタクに対して寛容な考えを持っている女性もいます。「オタクと付き合うことで自分の世界が広がる」というポジティブな意見や、「本人の趣味は自由にさせてあげたい」と包容力を感じさせる意見もあり、決して「オタク=モテない」という時代ではないようです。----------宮田さんの本気のオタ活により、再度世間の注目を集めたオタク系男子。恋人にするとなると、女性からは賛否両論あるようです。しかし、趣味というものは本人の自由、それを真っ向から否定するのはNG。オタクという偏見を取り払えば、新しい出会いや発見がありそうですね。(文/恋愛jp編集部)
2016年06月27日アイドルグループ・Kis-My-Ft2の北山宏光、千賀健永、宮田俊哉が、13日に放送されるフジテレビ系バラエティ番組『ネプリーグ』(毎週月曜19:00~19:57)に出演。珍答連発で、アイドルらしからぬ醜態をさらしてしまう。同番組初出場の千賀は、オープニングから余裕をかましているが、北山は「『ネプリーグ』なめんなよ!」と気持ちを引き締める。しかし、林修が厳選した漢字クイズに、キスマイチームは珍回答を連発。ファンが離れてしまいかねない醜態を見せてしまう。こうして、1st・2ndステージが散々な結果だったキスマイの3人。それでも、さまざまなモノの割合を答える最終ステージのゲームに、宮田は「(世間の人の)感覚と近いものを持っている! これはできる!」と自信を見せ、対する大和田獏・伸也兄弟と秋野暢子らの大御所チームと熱戦を繰り広げる。(C)フジテレビ
2016年06月11日フリーアナウンサーの川田裕美、小島慶子、神田愛花、上田まりえが、23日に放送されるフジテレビ系バラエティ番組『ネプリーグ』(毎週月曜19:00~19:57)に出演し、高学歴らしからぬイージーミスを連発する。それぞれ元読売テレビ、TBS、NHK、日本テレビ出身の4人は、その名も「フリーアナウンサーチーム」として登場。英語で出題される人や物の名前を解答するクイズではまさかのミスを連発し、川田は「ちゃんと勉強してこんかい!」と関西弁でツッコミを入れる。しかし、そんな川田も、さまざまなモノの割合を答えるゲームで予期せぬ事態に陥り、先輩の小島から「この世間知らず!」と一喝。神田は「付き合っていない男性と手をつないだことがある女性は何%?」という問題で驚きの解答を披露し、恋愛遍歴が浮き彫りになる。フリーアナウンサーチームと対決するのは、デヴィ夫人、デーモン閣下、山村紅葉という"合計11万84歳"のベテランを擁する大御所チーム。白熱のバトルが繰り広げられる。
2016年05月20日劇作家・内藤裕敬の新作『魔術』が、3月27日、東京・本多劇場で開幕した。本作は、デビュー30周年を迎えた中山美穂が、初めて挑む本格的舞台作品。舞台『魔術』チケット情報出演者は中山、萩原聖人、橋本淳、勝村政信と個性派揃い。深夜の高架下のおでん屋台を舞台に、ここ十年余りに社会が直面してきた言い知れない不安、世界の不確実性や他者との距離感の欠如を、4人の会話劇として描いていく。中山は本番を前に「今、本当に緊張しています。楽しみな気持ちも同じくらいあるんですけど…」と緊張の面持ちを見せながらも「お稽古の中で日々いろいろな気付きがあって、毎日(芝居が)変わっていくんです。だから本番でも(気付きを)見つけていきたいと思っています。そういう流れる変化が魅力的な作品だと思うので」と話した。作・演出の内藤は、「作・演出をやっていて稽古中にこんなにも気付かされることが多いことはなかなかない。日に日に『ベストメンバーだな』と確信しました。稽古の過程で(4人を)信用していますので、あとはもう任せるだけ」と自信をのぞかせた。内藤作品には過去3作品出演している萩原は、今作の印象を聞かれ「さっぱりわからないです」と答え、内藤は大笑い。「でもわからないままでいいと、ゴールがないと、この芝居には。そういう意味で、わからなくていいと思っています」と話した。中山については「(中山以外の)僕ら4人は舞台をそれなりにやっていて、美穂さんは(舞台が)初めてなので、『なんでも聞いてください』なんて言ってたんですけど、最終的には僕らが背中を押されました。美穂さんは稽古場では余計なこと一切喋らないし一番隅っこに佇んでるんですけど、日に日に“女(役名)”が変わるんですよ。それに触発されて、引っ張られたところはありますね」と印象を語った。勝村は「それぞれバラバラの場所から来ているメンバーなので、稽古場でなにかするのが楽しかったですね。難しい部分ももちろんありましたけど楽しいことの方が多かったです」と稽古を振り返った。また、宮田慶子、宮本亜門ら名だたる演出家の作品への出演が続き注目を集める橋本が「僕は一番下ですし、舞台上で先輩の胸を借りながらやらせてもらってます」と話すと、萩原らにちょっかいを出される場面も。仲の良さを感じさせた。自分たち以外ひと気のない世界で一体何が起きているのか。“魔術”にかかったのか、とけたのか。おでん鍋の底に沈むのは果たして…?『魔術』東京公演は4月10日(日)まで本多劇場にて。その後、愛知、兵庫、愛媛、高知、宮城、北海道と各地を巡る。取材・文:中川實穗
2016年03月29日俳優集団D-BOYSの柳下大、劇団プレステージの平埜生成、高橋和也による3人芝居『オーファンズ』が東京芸術劇場で開幕した。舞台『オーファンズ』チケット情報トリート(柳下)とフィリップ(平埜)は、トリートの盗みで生計を立てている孤児の兄弟。ある日、トリートはハロルド(高橋)を誘拐し身代金を得ようと目論むが、ハロルドは意に介さずトリートに自身の仕事を手伝うように持ちかけ3人の共同生活が始まる、というストーリー。演出は宮田慶子、翻訳は劇作家・谷賢一。椅子は倒れ、物は散乱し、ごみが溢れた部屋でひとり兄を待つフィリップ。そんな静かな時間と共にこの舞台は始まる。その静けさを崩すのは兄・トリート。少しでも気に食わないと怒鳴り暴力をふるう彼はフィリップを委縮させる。そこに現れたハロルドが兄弟の生活を変える。どっしりと構え、温かく、博識なハロルド。彼が教えることで部屋は片付き、身なりが整い、温かい食事がテーブルに並ぶ。「お前には励ましが必要だ」と肩を抱かれたフィリップはみるみる自信をつけ、表情、話し方まで変わっていく。しかしトリートは長い間思うがままに過ごしてきたため感情のコントロールができない。特に怒りが暴力に直結するせいで仕事をさせてもらえず、いらだちは募っていく。うまくいかない自分、ハロルドを慕い変わっていく弟、そこに生まれる想い――。後半はトリートの抑えつけられない感情と抑えつけていた感情、その両方が露呈。舞台から溢れ出し客席まで広がっていくような柳下の芝居が印象的だった。3人それぞれが持つ想いや過去を説明することなく伝える、繊細な芝居。それは宮田の演出の賜物ともいえる。キャストのコメントは以下。柳下「役者としてもっと新しい自分を見つけたいと思い、宮田慶子さんに演出をお願いした作品です。何度も壁にぶつかり悩み苦しみ、それでも必死に稽古をして、改めて一から芝居というものを見つめ直すことができました」平埜「僕が演じるフィリップは、劇中ですごく変わっていきます。人が変わっていく、誰かに影響されていくのは皆さんにもある経験だと思うので、自分はどういう風に変わってきたんだろうと思いながら観ていただけたら、いつもと違う舞台の楽しみ方ができるのではないかと思います」高橋「僕にとっては、10年に一本出合えるかどうかという作品だと思っています。ぜひ皆さま、劇場に足を運んで、衝撃を受けていただきたいと思います」2月21日(日)まで東京芸術劇場 シアターウエストにて、2月27日(土)・28日(日)まで新神戸オリエンタル劇場にて上演。取材・文:中川實穗
2016年02月12日新国立劇場にて過去に上演され、戦後まもない日本社会でたくましく生き抜く人々の姿を在日コリアンの視点を絡めて描き、大きな反響を呼んだ鄭義信作の『焼肉ドラゴン』『たとえば野に咲く花のように』『パーマ屋スミレ』。この3作が3月から6月にかけて新国立劇場で一挙再演されることになり、1月19日に制作発表会見が行われた。鄭義信三部作 チケット情報会見には鄭義信、新国立劇場芸術監督の宮田慶子、『焼肉ドラゴン』からナム・ミジョン、ハ・ソングァン、馬渕英里何 、中村ゆり、高橋努、『たとえば野に咲く花のように』から演出の鈴木裕美、ともさかりえ、山口馬木也、村川絵梨、石田卓也、『パーマ屋スミレ』から南果歩、根岸季衣、村上淳、千葉哲也の総勢16名が出席した。『焼肉ドラゴン』と『パーマ屋スミレ』は鄭が自ら演出も務め、今回の三部作連続上演を「光栄の至り」と喜びをかみしめる。3作ともキャストの一部を入れ替えての上演となるが「新たな、錚々たるキャストのみなさんと新しく作るということで、喜びと不安、期待でいっぱいです」と意気込みを口にした。『焼肉~』はすでに本読み稽古がスタートしており、初演時に客席で鑑賞し、感動に打ち震えたという馬渕は、エネルギーあふれる脚本との格闘に「読んでるだけでボロボロになります(苦笑)。嬉しくて仕方ないんですが、本を開くと疲れます…」と苦笑いしながらも、「この作品の一員になれる幸せを噛みしめつつ、初演、再演以上の新しい『焼肉ドラゴン』を作れるよう稽古を重ねたい」と力強く語る。『たとえば野に咲く~』主演のともさかは「新国立劇場も鄭さんの作品も(鈴木)裕美さんの演出も初めての“初めて尽くし”です」と緊張の色を浮かべ、「どんな新しい景色が見られるか、楽しみ半分、恐ろしさ半分です」と語る。初演に続いて演出を務める鈴木は「演劇、俳優の力を信じている本だと思います。どの人物も美しさと頭の悪いところが、両方とも描かれている」と改めて鄭の作品の魅力を語った。4年前の『パーマ屋~』初演以来「誰よりも再演を熱望してきた」と自負する南は感慨もひとしおのよう。「鄭さんは『アジアで二番目にしつこい演出家』とご自分で仰ってましたが、北半球で一番ではないかと思います(笑)」とキッパリ。これには鄭も「アジアで一番になるように頑張りたい(笑)」と応戦。南はさらに「人生を懸けてもいいと思えぶつかりがいのある山で、役者にとって最高の幸せであり、不幸であり(笑)、試練!今後、こういう役に出会う機会はないかもしれないという思いで一期一会を感じています」と本作への特別な思いを吐露し、並々ならぬ意気込みをうかがわせた。『焼肉ドラゴン』は3月7日(月)から27日(日)、『たとえば野に咲く花のように』は4月6日(水)から24日(日)、『パーマ屋スミレ』は5月17日(火)から6月5日(日)まで、新国立劇場小劇場にて上演。なお、チケットぴあでは三部作特別割引通し券を1月21日(木)まで発売中。
2016年01月20日新国立劇場の2016/2017シーズンのラインナップ発表会見が開催され、バレエ・ダンス部門の舞踊芸術監督・大原永子、演劇部門の芸術監督・宮田慶子が出席し、それぞれ来季の演目について説明した。バレエでは『ロミオとジュリエット』を皮切りに、12月にはクリスマスの定番『シンデレラ』、2月には新旧の名作で構成される『ヴァレンタイン・バレエ』、その後も『コッペリア』、『眠れる森の美女』、『ジゼル』と計6演目が上演される。大原氏は、新国立劇場バレエ団を成長途上にあるとし、過去のシーズンでも上演してきた「同じ演目をどう続けていくか」と継続の重要性を強調する。それは、新制作の作品が上演されないことも意味するが「消化不良になってしまったら無駄になる」といまはその時期ではないと説明。特に日本人ダンサーが国民性として宿命的に持つ、感情表現の乏しさという弱点を克服するためのプログラムであると先を見据えた。演劇部門では、過去に同劇場で『ヘンリー六世』三部作、『リチャード三世』が上演されたが、2016年がシェイクスピアの没後400年にあたることから、11月、12月の2か月で『ヘンリー四世』の第一部・第二部を連続上演。前の二作に続き小田島雄志の翻訳に鵜山仁の演出のコンビで、浦井健治、岡本健一、ラサール石井、中嶋しゅう、佐藤B作ら実力派が集う。上演に際しては第一部、第二部を単独で上演するだけでなく、第一部、二部を通しで上演する日も設ける予定。オープニングを飾るのは、一昨年の『永遠の一瞬』、昨年の『バグダッド動物園のベンガルタイガー』に続き、日本未発表の欧米の同時代作品を上演する企画で、アニー・ベイカーの2014年ピュリッツァー賞受賞戯曲『フリック』。マキノノゾミの演出で送り出す。また、3月以降は「かさなる視点 -日本戯曲の力-」と銘打ち、昭和30年代の名作に30代の新鋭演出家が挑む。三島由紀夫初の長編戯曲『白蟻の巣』を谷賢一、安部公房の『城塞』を上村聡史、田中千禾夫が戦後の長崎を舞台に書き上げた『マリアの首』を小川絵梨子がそれぞれ演出を務める。このほか、日本の近代演劇に大きな影響を与えた海外戯曲を新たな翻訳で蘇らせるシリーズ企画では、こちらもピュリッツァー賞受賞のウィリアム・サローヤンの『君が人生の時』、そして戦後、英国の演劇の歴史を塗り替えたジョン・オズボーンの『怒りをこめてふり返れ』を上演。『怒りを――』では俳優のみならず演出家としても際立った才能を見せる千葉哲也を演出に迎える。シェイクスピアから国内の名作、海外戯曲と多彩な演目が並ぶが、宮田氏は「いまの日本を強く見つめる作品群」と意気込みを口にしていた。取材・文:黒豆直樹
2016年01月18日俳優集団D-BOYSの柳下大、劇団プレステージの平埜生成、高橋和也による3人芝居『オーファンズ』が、2016年2月に東京と兵庫で上演される。【チケット情報はこちら】本作はライル・ケスラーの戯曲。アメリカの老朽化した長屋に暮らす、孤児の兄弟トリート(柳下)とフィリップ(平埜)。彼らはトリートの盗みで生計を立てていた。ある日、トリートはバーでひとりの紳士、ハロルド(高橋和也)と出会う。金持ちと思い込み家に監禁し、誘拐で身代金を得ようと目論むのだが、ハロルドは意に介さず、トリートに自身の仕事を手伝うように持ちかける。実はハロルドもかつて孤児であった。3人は奇妙な共同生活をはじめるのだが…。演出を手掛けるのは宮田慶子。以前、宮田演出で、上川隆也主演の舞台『真田十勇士』(2013・2015年赤坂アクトシアターほか)に猿飛佐助役で出演した柳下が熱望し、自らオファーしたという。「宮田さんは「真田十勇士」で御一緒してから何かと気にかけくださり、ダメもとで聞いたら『いいよ』と言ってくださり、それから作品を選びました。(作品選びは)宮田さんに演出していただくので、今までの自分にはなかった部分を引き出してもらおうという意図が1番にありました。そして宮田さん演出でより引き立つ作品。それで3人芝居でもあり会話劇でもある『オーファンズ』が1番当てはまりました」。1983年の初演以来、幾度となく舞台化、映画化されてきた本作。日本では1986年に劇団四季によって上演、市村正親がトリート役を演じた。2000年には椎名桔平、根津甚八、伊藤高史の3人で上演。作品について平埜は「長年やられてるってことは、多分どの時代にも共通する普遍的なものがあるからで、そこをちゃんとわかりたいです。日本でやる意味も意識して(台本を)読めたらもっと自分が楽しくできるんじゃないかなと思っています」と語る。柳下と平埜は初共演。お互いの印象について柳下は「(平埜は)独特の空気感があるし、いい意味で虜になりそうです。何を考えてるかわからない部分とピュアな部分がすごくフィリップと被ってる。不思議な子という印象です(笑)」と言うと、平埜は「不思議じゃないんです。人見知りなだけなんです。まだ人見知り中です」と言いつつ、柳下のことを「元ヤン。なんか人をいっぱい殴ってきてそう。それ故の笑顔かな、と思って」と独特な表現。柳下は「たまに言われる」と笑った。最後に、柳下は「怪我(靭帯損傷の手術を行った)からの復帰もあり、自分で初めて企画した作品でもあり、宮田さんと一緒にできるというのもあり、来年俳優として10年目となるので、いろんな意味で自分の代表作になるようにしたい」、平埜は「作品を観てお客さん同士で話し合ってほしい。そうやって『オーファンズ』がいろんなところに広がっていったらいいなって思うので、口コミをいっぱいお願いします」と語った。公演は、2016年2月10日(水)~21日(日)東京・東京芸術劇場シアターウエスト、2月27日(土)・28日(日)に兵庫・新神戸オリエンタル劇場にて。取材・文:中川實穗
2015年11月26日『ウエスト・サイド・ストーリー』の作詞や『Into the Woods』などで知られるミュージカル界の巨匠スティーブン・ソンドハイムによる『パッション』が10月16日(金)より東京・新国立劇場で開幕する。井上芳雄、和音美桜、シルビア・グラブ、福井貴一ら実力派をキャストに迎え、愛し、愛されることの本質を問いかける本作の稽古場に足を運んだ。ミュージカル『パッション』チケット情報本作は“愛の情熱”を意味するイタリア映画『パッション・ダモーレ』をミュージカル化したもの。恋人・クララとの愛に燃える兵士ジョルジオは赴任先で出会った病弱なフォスカから執拗で熱烈な愛をぶつけられる。当初はフォスカを冷たくあしらっていたのだが、やがて……。取材したこの日は、終盤にかけての各シーンの稽古が行われていた。一つひとつのやり取りの中で、ジョルジオの心がクララを想いつつも、命の残り火のわずかなフォスカへと、どうしようもなく揺れ動き、傾いていくさまが見て取れる。まずはミラノ駅でのクララとジョルジオのやり取り。満面の笑みでジョルジオを迎えたクララだが、彼は長期休暇をわずか4日で切り上げることを告げる。そこにフォスカの影を感じるクララ。決して愛が醒めたわけではないのに、ふたりの間には確実に、以前にはなかった溝が横たわり、互いへ向けられる愛の言葉はすれ違い、噛みあわない。井上が演出の宮田慶子と幾度も話し合っていたのがジョルジオの感情の揺れのさじ加減。クララを愛してもいるし、フォスカから離れられない気持ちもある――。宮田からはジョルジオの「わかんないんだ!」というセリフに触れ「本音で悩んでいるからこそ苦しく、哀しい」とアドバイス。続いてクリスマスパーティでジョルジオ、フォスカ、そして彼女の従兄でジョルジオにとっては上官であるリッチ大佐らが集うシーン。ジョルジオの異動の通知、クララからの手紙、クララとジョルジオのある決断、嘆き、感情の爆発――運命の歯車が一気に動き出す。ここで改めて感じさせられるのがソンドハイムによる楽曲の難易度の高さだ。リズム、音程いずれをとっても、人気ミュージカルらしからぬ、そう簡単には口ずさめそうにない曲が続くが、それでも井上をはじめ、キャスト陣は力強い歌声で感情を紡いでいく。何より、この難解さ、複雑さこそが、決してひと筋縄ではいかない入り組んだ彼らの“愛”を表しているようにも感じられる。絶望の淵でほとばしる激情、別離の哀しみの中からも伝わってくる温かみ、命が尽きようとするか弱さの中からなぜか感じられる炎のように強い愛情。それぞれが難しくも熱い愛の情熱を歌い上げていた。公演は10月16日(金)から11月8日(日)まで新国立劇場にて上演。チケットは一部日程の追加席を発売中。また。各公演当日の午前10時より新国立劇場ボックスオフィス窓口にてZ席を販売する。取材・文・撮影:黒豆直樹
2015年10月06日「ウエスト・サイド・ストーリー」の作詞や「Into the Woods」で知られるミュージカル界の巨匠スティーブン・ソンドハイムが手がけ、トニー賞4部門を受賞した傑作『パッション』の製作発表会見が9月2日に新国立劇場にて開催された。日本初演となる今回、出演の井上芳雄をはじめ、和音美桜、シルビア・グラブ、福井貴一、音楽監督の島健、演出の宮田慶子が出席し、意気込みと手応えを語った。ミュージカル『パッション』チケット情報イタリア映画「パッション・ダモーレ」を元にした本作。19世紀のイタリアを舞台に兵士ジョルジオと美しい恋人クララ、ジョルジオに恋い焦がれる病弱な女性フォスカの3人のめくるめく重厚な愛の物語が展開する。オリジナルの映画版を鑑賞したという宮田は、ヒロインなのに美しくないフォスカ像や女の執念を描いた恐ろしい物語に「衝撃的でした」と感想を漏らす。ミュージカル版の楽曲についても「ソンドハイムならではの難しさがある」と語るが、それでも「時折、身も心もとろける美しいメロディがあり、そこにハマりました。とにかくテーマは愛!恋愛をしないと言われる若者たちにぜひ見てほしい」と熱く語った。ソンドハイム作品初挑戦となる島は「誰でも口ずさめるメロディはほとんどない」とその難しさに言及するが「一見、怖いけれどロマンチックな物語を見事に表している」と難解さの奥にある魅力を語る。井上は「ミュージカル俳優を志して上京して、大学時代はこの新国立劇場でチケットもぎりのバイトをしてました」と明かし、ミュージカルに主演という形で“凱旋”を果たすことに「故郷に錦を飾る気持ちです」と感慨深げ。ジョルジオは、ふたりの女性に言い寄られる魅力的な男ということで「色香」を自らのテーマに掲げ「オープニングからセクシーです」と笑みを浮かべていた。キャスト陣からもソンドハイムの楽曲の難解さに対するコメントが続出する。井上は「何回聴いても入ってこない!」と嘆き節。3作目のソンドハイム作品出演となるシルビアも「『Into the Woods』の時は毎晩、うなされましたし、今回もすでにうなされてます」と苦笑するが「愛し、愛されることは複雑で大変だけど、素晴らしいことだと伝えたい」と語り、和音も「難しい楽曲に立ち向かい、歌いこなすことで表現できることがきっとある」と闘志を燃やす。前日には初めての本読みが行われており、その内容に「感動した」と語る福井は「やる方は難しいですが、聴く方は素晴らしいですよ。感じてもらえるミュージカルになると思います」とこの先、1か月半の稽古を経ての完成作に自信をのぞかせた。ミュージカル『パッション』は東京・新国立劇場 中劇場にて10月16日(金)より開幕。前売りは一部を除き完売しているが、9月6日(日)午前10時より追加公演のチケットを発売。取材・文・撮影:黒豆直樹
2015年09月04日新国立劇場2015/2016シーズンの主催公演ラインナップが発表された。演劇、バレエ、舞踊3部門の作品をお伝えする。新国立劇場バレエの公演情報まずは演劇8作品から。10月のシーズン開幕に中劇場で上演されるのは、スティーブン・ソンドハイム作曲の本邦初演ミュージカル「パッション」。新国立劇場は過去、「太平洋序曲」「INTO THE WOODS」と2本のソンドハイム作品を上演してきた。今回は芸術監督・宮田慶子の演出、井上芳雄、和音美桜、シルヴィア・グラブらの出演で、濃密な恋愛のドラマを舞台に刻む。続く11月の小劇場「桜の園」は、鵜山仁演出、田中裕子ほかの出演。王道のチェーホフ劇に期待しよう。12月の小劇場「バグダッド動物園のベンガルタイガー」は、気鋭・中津留章仁が演出する戦争テーマの硬質な米国ストレートプレイ。3月からの小劇場は鄭義信三部作の連続上演で、今回の目玉というべき企画だ。この作家が新国立劇場に書き下ろした「焼肉ドラゴン」「たとえば野に咲く花のように」「パーマ屋スミレ」の名作3つを改めて堪能したい。6月の中劇場「あわれ彼女は娼婦」はシェイクスピアと同時代の演劇で、兄妹の禁じられた愛の物語。こちらは栗山民也演出で。シーズンのラストは、7月の小劇場、別役実の新作書き下ろし、宮田慶子演出による「竹取物語~よみがえり篇~」(仮題)のタイトルが挙がっている。バレエは6作品はすべてオペラパレス。10月の新制作「ホフマン物語」は、芸術監督・大原永子の英国へのこだわりが香るピーター・ダレル振付の逸品。12月のおなじみ「くるみ割り人形」、1月の祭典「ニューイヤ・バレエ」を挟み、2月の新制作「ラ・シルフィード/Men Y Men」にも注目だ。前者はオーギュスト・ブルノンヴィルの古典的振付に大原永子が演出で参加し、この作品に関する深い知見を注入する。後者は昨年の「眠れる森の美女」に続く、ウエイン・イーグリングの振付が話題。5月は鉄板「ドン・キホーテ」。6月の「アラジン」では、前芸術監督デヴィッド・ビントレーの振付作品を再演する。ダンスは、10月小劇場の「近松DANCE弐題」で幕開け。以降は中劇場での公演が3つ並ぶ。3月の新国立劇場バレエ団「DANCE to the Future 2016」、3月の平山素子「Hybrid―Rhythm & Dance」、6月の高谷史郎(ダムタイプ)「CHROMA」と計4公演を揃えた。
2015年01月23日2013年に新たな真田幸村と十勇士を作り上げて評判となり、2015年の年明けまもなく、再演の幕が上がる『真田十勇士』。稽古場では、幸村を演じる上川隆也をはじめとするキャストたちが、すでに本番さながらの熱を放出していた。その姿は、立ち回りはもちろんのこと、人間ドラマもさらに細やかに骨太になることを予感させるものだった。舞台『真田十勇士』チケット情報この舞台が新しい真田十勇士と言われたゆえん。それは、劇団☆新感線の座付き作家・中島かずきがユニークなアイデアのもと書き上げた壮大なストーリーを、宮田慶子が丁寧に演出し、俳優たちがそれを見事に体現したことにあった。真田幸村という男がなぜ徳川家康という強敵に立ち向かったのか。十勇士たちがその幸村になぜ付き従ったのか。大坂夏の陣で勇猛果敢に散ったと伝えられる真田十勇士一人ひとりの心のドラマが、本当にこうだったのかもしれないと思えるほど、きめ細やかに描かれていたのである。再演の稽古場で印象的だったのも、その繊細さだった。たとえば、幸村が豊臣秀頼とその母・淀の方と対面する大坂城のシーン。まだ実績のない幸村に対する彼らの態度は冷ややかなものなのだが、淀の方や家臣の目線や動きがほんの少し修正されるだけで、幸村にかかる圧迫感が増大し、それを受けて上川幸村の内側に悔しさがたぎっていくのが手に取るようにわかるのだ。迫力ある殺陣のシーンも同様に、動きを一つひとつしっかり確認していく。なぜそう動くのか、役の気持ちで動きを組み立てることもあれば、相手の動きやすさを考えて動くこともある。面白かったのは、猿飛佐助を演じる柳下大だ。抜群の身体能力が裏目に出て、動きが速すぎて客席から見えない恐れがあるため、もう少しゆっくりはっきり動くという注文を受けていた。また、上川自ら十勇士のなかに入って、スムーズな動き方をアドバイスする場面も。殿と十勇士たちのチームワークの良さがうかがえる。『真田十勇士』が大舞台で繰り広げられるエンターテインメントであることは間違いない。しかし、そのダイナミックな物語は、一人ひとりの細やかな思いと動きの積み重ねでしか、作り上げることができないものでもある。この真田十勇士が今を生きる私たちの胸に響く理由は、そこにあるのかもしれない。公演は1月8日(木)に東京・赤坂ACTシアターで開幕後、1月31日(土)・2月1日(日)愛知・中日劇場、2月5日(木)から2月8日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホール、2月13日(金)から2月15日(日)まで福岡・キャナルシティ劇場にて上演。取材・文:大内弓子
2014年12月27日上川隆也主演で2013年に初演された舞台『真田十勇士』の再演が、2015年1月8日(木)よりスタート。真田幸村を演じる上川のほか、十勇士も初演とほぼ同じキャストが集結する。その中で、“鎖鎌の名手” 由利鎌之助役で初演でも見事な殺陣を見せた松田賢二に、再演に挑む意気込みを訊いた。舞台「真田十勇士」チケット情報劇団☆新感線の座付き作家でもある中島かずきの脚本を、演出家・宮田慶子が丁寧かつ大胆に演出。戦国時代末期から江戸時代初期にかけて、織田家、豊臣家への忠義に生き、知力を尽くして戦い抜いた武将・真田幸村と、幸村に仕えた十勇士たちの心の機微を繊細に描いた人間ドラマだ。鎌之助を演じた松田も「この作品は、良い意味でごまかしが効かない、骨太な印象があります」と語り、「自分の腕一本で勝負しないといけないので、僕にとっては試練。今回は初演よりもさらに飛躍させながら鎌之助を演じたい」と意気込む。鎌之助を演じる中でも、初演で最も力を注いだのが鎖鎌を使って見せる殺陣で、「舞台人生の中で一番緊張した」と言う。「鎖鎌は特殊な武器で、どこへ飛んでいくのか分からない。それに、毎回同じことをしていても、相手役との距離感が毎回変わってくるんですよ。そうすると相手の刀や足に絡まったり、意思とは違う方に飛んでいったりするので、稽古中も本番も毎日緊張感がありました。あの緊張をもう一度味わうのかと思うと恐さがありますが、その分やりがいもあるので楽しみです。再演ではもっと完成度を高めたいですね」。初演とほぼ同じキャストがそろうこともあり、チームワークはすでにばっちり。さらに強固な絆を見せてくれるはずだ。「真田幸村に魅了された十勇士と同じく、“上川隆也”に魅了されたカンパニーですね。上川さんは舞台上で空気を読みながら、遊べるところは遊んで、魅せるべきところはカッコ良くキメる。役者としての基礎体力はもちろん、動じない心や、お客様を楽しませる想いだったり、共演者や若手への配慮だったり、すべてをお手本にしたい方ですね。上川さんのもと、また熱い舞台をお見せしたいと思います」。男たちの熱き戦いは、「男性にも共感してもらえたら嬉しい」と語る松田。「『あとは見事に戦い、死に花を咲かせるのみだ』という幸村の言葉が好きなんですよ。負け戦だと知りつつ、勇猛果敢に戦いに挑む姿は、男として熱いものを感じます。さらに磨きをかけた姿を見ていただきたいですね」。公演は1月8日(木)に東京・赤坂ACTシアターで開幕後、1月31日(土)・2月1日(日)愛知・中日劇場、2月5日(木)から2月8日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホール、2月13日(金)から2月15日(日)まで福岡・キャナルシティ劇場にて上演。取材・文:黒石悦子
2014年12月22日「リチウム ファム(LITHIUM FEMME)」が、モデルの宮田聡子をデザイナーに迎えたコラボライン、「リチウム ファム バイ サトコ ミヤタ(LITHIUM FEMME by SATOKO MIYATA)」を発表。2013年秋冬コレクションを8月より販売開始する。「リチウム ファム」は、良質な素材とデザインが特徴のファッションブランド。着る人の個性を重視し、シルエットにこだわったエレガントなスタイルを提案している。2013年秋冬コレクションからは、「ウィズ(with)」や「ジンジャー(GINGER)」などの雑誌でモデルを務める宮田聡子をデザイナーとして起用したコラボレーションライン「リチウム ファム バイ サトコ ミヤタ(LITHIUM FEMME by SATOKO MIYATA)」を発表。同ブランドオリジナルラインのマニッシュな雰囲気に宮田がデザインしたフェミニンさが加わり、より柔らかい女性らしさが特徴のコレクションとなった。このコラボレーションは2012年秋冬コレクションで3型のみの発売でスタートしたが、今回2013年秋冬コレクションでは、型の数を大きく増やし、本格的に展開をすることとなった。同ブランドが外部デザイナーとコラボレーションラインを製作するのは初の試みで、レザーのライダースジャケットやトレンチコートなどのアウターの他、レディーライクなツィードのスカートや背中にリボンをあしらったワンピースなどが揃う。2013年8月より順次発売の予定。【店舗概要】リチウム ファム(LITHIUM FEMME)所在地:東京都渋谷区神宮前6-16-18 SANDO BLDG. 2F電話番号:03-3499-8873元の記事を読む
2013年08月14日