吉本新喜劇の島田珠代が、きょう27日放送のMBSテレビ特番『よしもと新喜劇×関西アスリートコラボSP 2024年も盛り上げまっせ宣言 ~寛平GMが阪神・オリックスキャンプへ突撃取材!』(深1:29~:2:29※関西ローカル)に出演し、阪神タイガースの春キャンプに乗り込む。関西のスポーツ界は、阪神タイガース対オリックス・バファローズの日本シリーズも実現し、大盛り上がりとなった。、また、吉本新喜劇も今年で65周年を迎えた。さらに2024年も関西を元気にしようと、新喜劇の間寛平ゼネラルマネージャー(GM)らが、阪神とオリックスのキャンプへ突撃取材する。3月29日のプロ野球公式戦開幕に向けて「今シーズンどうやって関西を盛り上げるのか?」という宣言を選手たちから集めていく。沖縄・宜野座の阪神春季キャンプには島田が登場し、伊藤将司投手に猛烈ラブコール。 「2人でパンティーテックスやろう」と大暴れする。オリックスの宮崎キャンプでは、寛平GMが安達了一選手を相手に人生初ノックに挑戦する。ほかにも、「パリオリンピック2024」の日本代表に内定した選手をはじめとする総勢24人の関西アスリートが出演。
2024年03月27日「ママがいい」と泣きじゃくる娘に「辛かった」連続ドラマの撮影で出会った美術スタッフの男性と恋に落ち、2007年に再婚した島田珠代さん。2008年に第一子となる長女・璃子さんを出産します。しかし長女が生後8ヶ月のとき、夫は直腸がんのステージ4で余命5年だと宣告されました。一家は大阪で暮らし始めましたが、抗がん剤の辛さや島田さんの仕事の忙しさなどが重なり、夫婦間での揉め事が増加。島田さんは「抗がん剤のこととか、もっとわかってあげられればよかった」と涙を流して当時を振り返りました。そこで島田さんは夫に、「(地元であり主治医のいる)名古屋に戻る? 別々に暮らすのもアリよ」と提案。ただ、問題は長女がどちらに住むかということでした。夫に「絶対に(娘を)連れて行く。だって余命5年で、俺の生きる糧、生きる望みはどこにあるの。娘がいないと無理」と言われ、島田さんも「ええっ、それは困る。私だって(娘がいないと)寂しいよ」と本音を伝えますが、たくさん話し合った結果、当時3歳の長女は名古屋へ行きパパの実家で暮らすことになったのです。大阪でお笑いの仕事を続ける島田さんは、二週間に一回ほど休みがあれば名古屋へ会いに行きますが、たまにしか会えないママと離れたくなかった娘さんは、見送りのたびに名古屋駅で大勢が振り向くほど大声で「ママがいい」と泣きじゃくったそう。「甘えたい盛りだった……」と、その頃のことを思い出し島田さんは涙が止まりません。さらに長女が小学3~4年生のとき、面倒を見てくれていた義理の両親が相次いで亡くなってしまいます。闘病中の夫と小学生の娘が2人きりで生活することになり、娘の家事負担が重くなったことを見かねた島田さんの母が、面倒をみるため名古屋へ引っ越してくれたといいます。余命5年と宣告された夫は、告知されてから11年頑張り続け、3年前に他界。9年ぶりに母子が一緒に暮らし始めたとき、3歳だった長女は小学6年生になっていました。サプライズの手紙代読に、止まらない涙たびたび会ってはいたものの、9年間別々に暮らしていた母子が再び生活を共にすることになり、最初はお互いに戸惑いがあったといいます。最初の一年ほどは「娘も我慢していい子でいた」そうですが、中学2年生になった頃、爆発。島田さんは「親っていうのは、120%娘に怒れるものだと思っていた。注意できる、そういう存在だと思っていたんですけど、違っていたみたいで」と、ある大喧嘩エピソードを明かしました。長女は、「ママは私とちゃんと生活もしてないし、苦しいときに一緒だったりとか、学校の時間割を一緒に準備したりとか、それは全部お父ちゃんがしてくれててママはそんなのしてくれなかったのに、怒るだけ怒るなんて、そんなのずるい」と、秘めていた怒りをぶつけ、大喧嘩に。さらに「おばあちゃんは私のこと全部やってくれた。だからママよりおばあちゃんがいい。おばあちゃんと暮らす」とまで言われ、1ヶ月は口をきいてくれなかったそうです。ひどく落ち込んだ島田さんですが、長女と話し合い自分の言動が「間違っていた」と反省することができたそう。話し合いの中で長女から「ママ、悪かったときはママも謝って。大人だって謝らなきゃいけないときもあるのよ」と諭され、納得。それから良好な関係になり、「今やっと、母親らしいことをやれている」とうれしそうに話しました。ここまでずっと泣きどおしの島田さんでしたが、長女からの手紙を黒柳徹子さんが代読すると、さらに号泣。そこには「ママは遠い存在でした。ですがこの3年間でたくさん笑ってたくさん喧嘩して新たな一面をたくさん見つけました」「人情味あふれる母が大好きです」「大大大大好きです。ずっと一緒にいてください」と綴られていました。
2023年09月30日9月26日放送の『徹子の部屋』(テレビ朝日系)に、お笑いタレントの島田珠代(53)が出演。吉本新喜劇の看板女優として活躍し、芸歴35年のキャリアを持つ島田。最近では’20年放送のバラエティ番組『相席食堂』(ABCテレビ)に出演し、持ちネタの「パンティーテックス」が再注目されたことも。体当たりの芸風と明るい人柄で知られるが、『徹子の部屋』で“壮絶半生”を打ち明けたのだった。20代の頃に『笑っていいとも!』(フジテレビ系)に抜擢され、上京するも挫折を味わったという。「ちょっと違う自分を知りたい」と考え、吉本興業の社員と結婚。“逃げ道”として選んだ結婚だったが、「若気の至りで甘え切ってしまった」と8年で離婚したと明かした。■「すごい悔やまれます」再婚後に待ち受けていた“壮絶半生”だが、その後に新たな出会いがーー。島田は名古屋の連続ドラマに出演した際、小道具係の男性と出会い恋に落ちたという。娘も誕生し幸せな生活を送っていたが、夫に病気が発覚。島田は、「子供が8カ月くらいの時に『直腸がんでステージ4』ですって言われて、余命が5年くらい。本人(夫)も『あと何年もちますか?』って聞く方向で」と告白。夫と娘と3人で写った家族写真が紹介されると、目に涙を浮かべていた。夫の病気をきっかけに、家族3人で島田の実家がある大阪に引っ越したという。だが夫婦喧嘩が増えていったといい、島田は涙を流しながら“自責の念”をこう語った。「抗がん剤が合わなかったら、そんなに辛いものだっていうことが後々にわかって。その時に抗がん剤がどういうものなのか勉強していれば、もっと(夫に)優しくなれて、もうちょっと変わってたのになって。すごい悔やまれます」また島田が仕事で家を空けると、島田の母親と夫が衝突することも。揉め事が増えてきたこともあり、解決策として夫が名古屋に戻ることになったという。だが、夫は当時3歳の娘を「絶対連れていく」と言い出し、「余命5年で俺の生きる糧はどこにある?娘がいないと無理」と主張。島田は「私だって寂しいよ」と困惑しつつも、夫の希望を受け入れたという。2週間に1回のペースで家族に会いに行っていたが、そこでも辛い思いを味わうことにーー。「たまに会いに行くと娘も母親から離れたくないっていうか、すごい泣きじゃくって。名古屋駅にいる大勢の人がバッと振り向くぐらい、大声で泣いて。『ママが良い』って……。そりゃそうですよ、甘えたい盛りだったんで」黒柳徹子(90)から「余命5年と言われたご主人は告知から11年生きて、3年前に亡くなったんですって」と問われると、「娘が小6の12月23日に息を引き取った」と明かした。■「私は間違っていた」娘との2人暮らしでも衝突…母親になって学んだこと夫の亡き後は娘との2人暮らしを送ることになったが、思い通りにはいかなかったようだ。島田は「娘もかなり大人になってるし、3歳の時とは違って『嫌なものは嫌』って言うようになってて」と切り出し、「親っていうのは、120%娘に怒れる、注意できる存在だと思っていたんですけど、違っていたみたいで……」とコメント。再び号泣しながら、成長期の娘とぶつかった経験を告白。娘が中2くらいの時に「(身の回りの世話は)全部お父ちゃんがしてくれて、ママはしてくれなかったのに怒るだけ怒るなんてズルい」と、抱えていた不満をぶつけられたという。口を利かない期間もあったというが、最終的には話し合いを重ねて和解したようだ。娘から「ママが悪かったときはママも謝って。大人だって謝らなきゃいけない時もあるよ」と指摘され、「私は間違っていたなと思って」「子供がいて、子供によって親が成長するのはこういうことなんだって思って」と振り返っていた。現在は良好な関係を築けているようで、番組終盤では娘からの手紙を黒柳が代読。“ママの好きなところ”として「スキンシップをたくさんとってくれる」「私の話をたくさん聞いてくれる」と、愛のメッセージが綴られていた。そして最後は、島田が自分の母親から“愛されている”ことを熱弁。「孫も可愛いけど、娘が一番可愛い。あなたが可愛いから色んなことができるのよ。あなたが一番可愛いのよ」と、言ってもらうと明かしていた。波乱万丈ながらも愛が溢れる島田の人生に、ネット上では「胸を打たれた」という視聴者が続出している。《珠代姉さん好きで、徹子の部屋を録画して見たんだけど涙腺崩壊娘さんもすごく賢くて良い子だな~ 珠代姉さん大好きだよ~応援してます》《こんな大変な状況の中お笑いの仕事やってたなんて…。珠代ちゃん終始泣きっぱなしやったけど見てる私も泣きっぱなしやった。娘からの手紙、最後に実母から言われたという言葉で声出して泣いた》《彼女の辛い過去を知って余計、応援したくなった。頑張って下さい》
2023年09月27日晴家フューチャープロダクション合同会社(所在地:山梨県身延町、代表社員:吉原 由行)は、開拓体験や自然体験ができる「晴家村CAMP FROnTIER」を11月にオープンするにあたり「キャンプ場利用権やオリジナルグッズ」の先行予約販売をクラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」にて開始しており、残り1か月を切りました。グランピングテント「CAMPFIRE」クラウドファンディングサイト ■開発背景コロナ禍を背景に「スタッフ⇔利用者」、「利用者⇔利用者」のソーシャルディスタンスに配慮した【NO密なキャンプ】を提案。村民制(会員制)キャンプ場としてリニューアルする晴家村は、ウォッシュレットを完備した子どもも大人も安心して使えるトイレを建設中。11月1日リニューアルオープンします。オープン後、非会員でもご利用可能なキャンプ権をクラウドファンディングで販売します。■特徴*まさにぽつんと一軒家!築200年の古民家があるキャンプ場。古民家の桜山道の行き止まりに、ぽつんと1件だけある築200年の古民家は、キャンプ場の管理棟と会員のサロンを兼ねてリフォームされています。Wi-fi(最大50台接続可)でキャンプ×ワーケーションが可能な環境を整えています。古民家前のエリアでは直火の焚き火も出来、ウッドデッキや鉱泉の井戸もあります。*5万坪の里山を舞台にした村作りプロジェクトウッドデッキ作り晴家村は人気アニメ「ゆるキャン△」の舞台でもある山梨県身延町の里山を舞台にした村作りプロジェクトとして2011年から開拓を開始。自然体験や山の開拓体験ができる体験型の施設です。様々な体験の他、聖地巡礼のベースキャンプとしても人気です。*少人数制で「安心、安全」なアウトドアスタイルを実現グランピングテント今回の、サブスクリプション化によるリニューアルオープンでは、【全日 村民:月額5,000円を30人 平日限定 村民:月額3,000円を30人】計60人の募集となります。月に何日利用してもOKです。■リターンについて3,000円 :【ソロキャンプ利用権】会員制に移行の後もご利用可能なソロキャンプ権です。5,500円 :【天然乾燥ヒノキのカッティングボード(蜜蝋ワックス仕上げ)】晴家村の木を使った一点物です。10,000円:【ファミリー、グループキャンプ権5人まで】会員制に移行後もご利用可能な、ファミリー、グループ用のキャンプ権です。■プロジェクト概要プロジェクト名:「未来の子ども達のために!晴家村キャンプ場に水洗トイレ棟を作ろう♪」期間 : 2021年9月28日(火)17:20~11月22日(月)23:59URL : ■会社概要商号 :晴家フューチャープロダクション合同会社代表者 :代表社員 吉原 由行所在地 :〒409-3117 山梨県南巨摩郡身延町三澤4111設立 :2018年1月事業内容:キャンプ場経営 整体院経営資本金 :50万円【本件に関するお客様からのお問い合わせ先】晴家フューチャープロダクション合同会社TEL : 050-3579-2619MAIL: halecamp8888@gmail.com 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年10月28日佐々木蔵之介主演、福原遥、間宮祥太朗ら共演による「IP~サイバー捜査班」第6話が8月19日オンエア。末成映薫、島田珠代ら吉本新喜劇の面々の出演にSNSが盛り上がるなか、事件のきっかけになったジュースジャッキング攻撃にも様々な反応が集まっている。京都府警本部に新たに設立された、最先端なのにちょっと残念な部署扱いされている「サイバー総合事犯係」を舞台にした本作。サイバー犯罪に関する知識も捜査スキルもピカイチな“超デジタル人間”の安洛一誠を佐々木さんが演じるほか、サイバー総合事犯係に配属されてきた安洛の娘・古宮山絆に福原さん。安洛の事を探るため捜査一課からサイバー総合事犯係に送り込まれた多和田昭平に間宮さん。映像解析が得意な川瀬七波に堀内敬子。プロファイリングを担当する平塚栄太郎に杉本哲太。サイバー犯罪対策課出身の岡林琢也に吉村界人。安洛とは30年近くの付き合いで、その過去を知る解剖医の夏海理香に高畑淳子。サイバー総合事犯係に協力的な鑑識課の畑野陽葵に中川知香といったキャストが出演する。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。スマホですべてが管理されている超高級マンションに住んでいる有名漫画家・峯靖久(和田聰宏)の妻・里美(中村彩実)が、自宅で首をつって死んでいた。古宮山絆(福原さん)と多和田昭平(間宮さん)が臨場したのだが里美のスマートフォンがどこにも見当たらない。自殺するにしてもスマホがなければ部屋に入ることすらできない。何者かが自殺に見せかけて里美を殺害し、スマホを持ち去ったのだろうか…。安洛はマンションの“裏ママ友会”のSNSの存在を探り当てる。里美のママ友・神山美樹(島田珠代)らは、同じフロアに暮らすシングルマザー・三好祐美子(酒井若菜)が犯人に違いないと書き込んでいた。里美と三好は2年前、息子の“お受験”をきっかけに険悪になっていたのだった…というストーリーが展開。吉本新喜劇から末成さんが被害者の母親役で、島田さんが被害者のママ友役でそれぞれ出演。これに「今日のドラマIPは吉本新喜劇 笑」「今日の回新喜劇大集合やん」などの反応が。結局犯人は被害者の夫・靖久で、編集者との浮気を問い詰められ絞殺したのだが、そもそも2年前からこのマンションでは教育問題にまつわる警察沙汰が発生し続けており、その原因が三好の息子による“ジュースジャッキング攻撃”だった。これはUSBポートにマルウェアやウイルスを仕込む攻撃だが「こわっ!フリースマホ充電器からウイルスって」「スマホにウイルスで感染。ハイテク高級マンション逆にもろい」などの反応とともに「外部など信頼のできないUSBポートから充電するときは充電専用(データ通信できない)USBケーブルを使う事」など“対策法”を提案するツイートなども投稿されている。(笠緒)
2021年08月19日丸川珠代男女共同参画担当大臣(50)含む自民党の国会議員50名が埼玉県議会議員に対し、“選択的夫婦別姓制度導入に賛同する意見書を地方議会で採択しないよう求める文書”を送っていたと2月24日に報じられた。朝日新聞デジタルによると、丸川大臣は「私個人の信念だ」と説明したという。そんな夫婦別姓に反対の立場を示した彼女だが、実は丸川は旧姓。08年6月に自民党の大塚拓議員(47)と結婚し、大塚珠代となっているのだ。2月24日にアップされた「インターネット版 官報」にも「丸川珠代(本名・大塚珠代)」と記されている。しかし結婚して以降、13年にもわたって丸川珠代という名前で政治活動を続けている。そのため、ネットでは彼女の言動を疑問視する声が相次いでいる。《ご本人は結婚して「大塚珠代」が本名なのに、夫婦別姓で「丸川珠代」を名乗り続けているという不思議》《旧姓で仕事してる大塚珠代さんなのにね》《自分は、別姓を使いながら、それに反対する二枚舌》民法750条で「夫婦の同氏(=同姓、同名字)」が規定されているため、結婚すると夫婦は同じ姓を名乗らなくてはならない。そして慣習的に、女性が姓を変えることとなっている。「姓を変更すると、名義変更による不利益をこうむることもあります。変更のために時間が削られるだけでなく、多額のお金が必要となることも。さらに長年使ってきた名前に愛着があり、『姓が変わることに抵抗が……』との声も聞こえてきます」(全国紙記者)■なぜ慣習として女性が変更することに?2月18日に放送されたドキュメンタリー番組「夫婦別姓 “結婚”できないふたりの取材日記」(NHK Eテレ)では、夫婦別姓を選択した事実婚夫婦が登場した。妻いわく、「結婚はしたいけど、あなたの姓にはなりたくない」とのこと。そこで彼らに意見を述べたのが、元衆議院議員の亀井静香氏(84)だった。「亀井氏は夫に対して『心から愛されてないんだよ、間違いない』などと発言しました。強制的な“夫婦同姓”は社会的な不利益を強いることであり、アイデンティティも脅かしています。『愛があるかないか』というのは関係ありません。また亀井氏は『国家の恩恵を受けたいなら、ルールに妥協しないと』『姓が一緒だ、別だと言うこともない。みんな天皇の子だから一緒』とも話していました。しかし『なぜ多くの場合、慣習として女性が変更することになっているのか』というのが問題の根本ではないでしょうか」(前出・全国紙記者)選択的夫婦別姓制度は「姓を変えたい人は変えればいい」というものだ。大塚姓でなく、丸川姓を選択している“政治家・丸川珠代”。男女共同参画担当大臣としてジェンダー平等の旗振り役でもあるが、その振る舞いはあらゆる矛盾を孕んでいるのではないだろうか。
2021年02月25日3月12日(金)から3月30日(火)までの19日間、上野の森美術館にて『VOCA展2021現代美術の展望ー新しい平面の作家たち』が開催される。『VOCA展』は現代アートにおける平面の領域で、国際的にも通用するような将来性のある若い作家の支援を目的に1994年より開催されている美術展。日頃から公平な立場で作家たちと接している全国の美術館学芸員、研究者、ジャーナリストなどから推薦委員を選出し、それぞれ40歳以下の作家1名(組)を推薦。また、推薦された作家全員に展覧会への出品を依頼し、全国各地の優れた才能を紹介している。これまで、福田美蘭(1994年VOCA賞)、やなぎみわ(1999年VOCA賞)、蜷川実花(2006年大原美術館賞)、清川あさみ(2010年佳作賞)など、多方面で活躍する作家たち延べ951人(組)が出品してきた。『VOCA展2021』では、これからの活躍を期待される新進気鋭の作家30人(組)が出品。この中から、グランプリとなるVOCA賞に秋田県在住(群馬県出身)尾花賢一の《上野山コスモロジー》が決定したほか、VOCA奨励賞に鄭梨愛、水戸部七絵、VOCA佳作賞に岡本秀、弓指寛治の作品が選ばれれ、大原美術館賞には岡本秀の作品が同美術館の選考を経て選出された。なお、第1回開催から『VOCA展』を協賛している第一生命保険株式会社は、収蔵しているVOCA賞の作品を本社1階にあるロビーでの展示や、第一生命ギャラリーで定期的に公開している。さらに、全受賞者に対して、同ギャラリーを個展の会場として提供。『VOCA展2021』の会期を含む3月1日(月)~12月30日(木)まで、『VOCA展2020』で受賞したNerholや、菅実花の作品を含む、これまでのVOCA作家の受賞作品や近作を展示する『VOCA受賞作家展「TOKYO☆VOCAII」』が第一生命ロビーにて開催されるので、こちらも併せて注目してほしい。◆VOCA賞受賞者尾花 賢一作品に取り掛かる際、会場となる『場所』について思考を深めることから始めます。北関東出身の私にとって、上野は東京の玄関口。幼少の頃、初めて美術に触れたのもこの場所でした。この作品では明るさや暗がりが混在する上野の山を、家族と散策した記憶を思い出しながら絵筆を進めました。過去と現在を反芻し、場所のレイヤーを捉え直す。不思議な経緯で辿り着いた作品が、このような賞を頂くことができ大変嬉しく思っております。◆今井 朋(アーツ前橋)・推薦委員の(会場における本作品鑑賞の手引き)上野という場所は、美術の権力化にも大衆化にも同時に加担し続けてきた。名作が展示されもするし、団体展のような市民の発表の場でもある。さらに尾花は、道端で商売をする似顔絵描きや標識などに描かれたグラフィティへも表現としての敬意を示す。動物園のパンダと公園内で来場者がこぼしていった餌を探し求める都会の野生動物など人間の恣意的なものさしによって生まれる現代社会における存在の貴卑へ本作は疑問を投げかける。【VOCA展2021 受賞者一覧】<VOCA賞>・尾花賢一《上野山コスモロジー》/ インク、ワトソン紙、木枠 / 250cm×400cm×20cm<VOCA奨励賞>・鄭梨愛《Vision》 / 布に昇華転写、フック・ステンレスパイプ・木材 / 148.3×318.4×20cm・水戸部七絵《①Picture Diary20200910》《②Picture Diary20200904》/ 油彩、麻布・木製パネル / 250×200×15cm、250×200×10cm<VOCA佳作賞>・岡本秀《複数の真理とその二次的な利用》 / 紙本着色、額に写真をマウント / 180×354×3.5cm・弓指寛治《鍬の戦士と鉄の巨人》/ アクリル・鉛筆・ペン・新聞紙、木製パネル / 249×399×4cm<大原美術館賞>・岡本秀《複数の真理とその二次的な利用》 / 紙本着色、額に写真をマウント / 180×354×3.5cm<選考委員(上記各賞については、以下の選考委員により選考)>・小勝禮子(選考委員長 / 美術史・美術批評)・水沢勉(神奈川県立近代美術館館長)・家村珠代(多摩美術大学教授)・荒木夏実(東京藝術大学准教授)・前山裕司(新潟市美術館館長)【VOCA展選考委員「VOCA2021」選考所感】<小勝禮子(選考委員長 / 美術史・美術批評)>新型コロナ感染症の世界的な蔓延という、未曽有の事態の中での新作を集めた「VOCA展2021」だが、直接的にその体験を主題にしたものはない。しかしVOCA賞の尾山賢一は、明治以後、美術館・博物館の集中することになった上野の山の歴史的トピックを、漫画の手法でダイナミックに回顧し、奨励賞の鄭梨愛は在日の家族の日常の場面を、転写した薄い布の重なりで重層的に浮かび上がらせた。社会の歴史と個人の日常はつながり合い、溶け合う。コロナ禍での隔離された日常の中で、若手の作家たちは人間と社会の歴史に向き合っているとも言えよう。<水沢勉(神奈川県立近代美術館館長)>パン(すべて)のデモス(人々)を巻き込む「危機(パンデミック)」に境界はないはずである。しかし、結果的に、対立と分断は、深まるばかりであり、それぞれの地域の問題点や弱点がますます露わになった。「危機(パンデミック)」。それは、じつは芸術の本質と重なる部分がある。ただ、必ずしも直接的な批判とはならないことも多い。今回VOCA賞の尾花賢一《上野山コスモロジー》は、記憶の断片に沈潜する。細部に執着する。劇画風の鮮明さで。鄭梨愛(ちょんりえ)《Vision》は世代をつなぐ記憶を喚起する。ヴェールの柔らかさに何重にも包むように。水戸部七絵《PictureDiary 20200910》《Picture Diary 20200904》は差別をテーマにしている。しかし分厚い絵の具に塗り込めて。それらは「すべての人々」に関わる普遍的なテーマを秘めている。そのためには迂回路もときに必要なのだ。<家村珠代(多摩美術大学教授)>VOCA賞の尾花賢一は、木枠、額縁、同展会場となる上野の山の歴史を劇画調に描いた絵画を大小綯交ぜに構成・配置することによって、鑑者の視線をでこぼこと入り組ませ、史実と妄想が判然としない世界に引き込むものであった。奨励賞の水戸部七絵の人物像は、粘土と見紛うほどの絵具の量感と美しさ、荒々しいストロークによって、圧倒的な存在感と輝きを放つ作品ではあると同時に、背景に判読しにくく文字を記すことによって、その人物像のイメージをゆらがしていた。今年の受賞作品は、そのいずれもが、実際に作品の前にたち、細部にわたってじっくりと読み解く楽しさを再認させてくれるものであった。<荒木夏実(東京藝術大学准教授)>絵画で、あるいはより広く、アートで何を表すことができるのか。今回受賞した人たちに共通するのは、表現せずにはいられない、その人が描く必然性ではないだろうか。アーティストがいま、世界のどこを見て、何を考え、伝えようとしているのか。そのヴィジョンを私は見たい。粗さや未熟さがあったとしても、アーティストの思いと問題意識が伝わる作品が見る人の共感を呼ぶのだと思う。今回の受賞をステップに、さらなる飛躍を期待している。<前山裕司(新潟市美術館館長)>新型コロナウイルスのパンデミックによって、未来が見えず、現在を模索するような状況が続いている。大勢の人がいる映像を見ると、これは過去の映像だといつのまにか判断する自分に嫌気がさす。コロナウイルスは「現在」をことさら意識させているように感じてきた。VOCA賞の尾花賢一や佳作賞の弓指寛治など、歴史や過去を扱った作品がとくに印象に残ったのは、そんなことが影響しているのかどうか。選考会の後ずっと気になっている。【「VOCA展2021」開催概要】「VOCA展2021 現代美術の展望ー新しい平面の作家たち」会場:上野の森美術館会期:3月12日(金)~3月30日(火) ※19日間(予定) / 会期中無休開館時間:10:00~17:00 ※入場は閉館30分前まで最新情報は、上野の森美術館ホームページ( )内で随時公開
2021年01月14日