富野由悠季監督の新作映画『劇場版 Gのレコンギスタ I 行け!コア・ファイター』が公開されている。本作は壮大な物語を描く5部作の最初の作品で、富野監督は子どもたちに向けて本作を制作した。『Gのレコンギスタ』は2014年にテレビ放送された映像に、新作カットを追加し、再編集して5部作で描くもの。『行け!コア・ファイター』はフランスのパリで開催された『Japan Expo』や、PFF(ぴあ・フィルム・フェスティバル)、現在全国を巡回中の『富野由悠季の世界展』の会場などで先行上映され注目を集めてきたが、ついに2週間限定の一般上映をスタートした。本作の舞台は、宇宙世紀が終焉した後の時代。宇宙から地球にエネルギーをおくるキャピタル・タワーを護るキャピタル・ガードの候補生ベルリは、実習中に宇宙海賊を捕獲。捕まった少女アイーダと、高性能モビルスーツ“G‐セルフ”との出会いによって予想もしなかった冒険に出る。富野監督はこれまでも繰り返し本作を未来を生きる子どもたちのために制作したと語っており、先に述べた先行上映の会場には小学生の姿も多く見られた。柔軟な感性をもつ子どもたちは本作を観て何を想うのか? この作品に描かれている内容のどの部分に疑問を感じたり、反発するのか? 本シリーズがまいた種が数年後にどのよう実をむすぶのかも気になるところだ。なお、映画は2週間限定で上映をスタートしたが、早くも来年1月に全国14館でセカンドラン上映が決定。今回の上映エリアではない地域のスクリーンでも映画を楽しめる。『劇場版 Gのレコンギスタ I 行け!コア・ファイター』11月29日(金)より2週間限定上映2020年1月から全国14館でセカンドラン
2019年11月30日劇場版アニメーション『ガンダム GのレコンギスタⅠ』「行け!コアファイター」が、2019年内に公開される。総監督・富野由悠季が“Gレコ”を再編集した劇場版劇場版『ガンダム Gのレコンギスタ』は、総監督・富野由悠季が2014年にTVで放送された「ガンダム Gのレコンギスタ」(全26話)に新作カットを追加し、映像を再編集したもの。全5部作での上映を予定しており、本作「行け!コアファイター」はその第1部となる。パリ「第20回Japan Expo」で世界初上映、富野由悠季も登壇2019年7月5日(金)、フランス・パリで行われていた「第20回Japan Expo」にて世界初上映。その上映前には総監督・富野由悠季も登壇し、本作への思いを“富野節”たっぷりに語っている。富野由悠季「『Gのレコンギスタ』というタイトルには「ガンダム」というタイトルが付いていますが、基本的に「ガンダム」とは関係が無い作品です。ですから「ガンダム」という作品を知っている人には「理解ができない」と嫌われました。ですが、まったくこの種類のアニメを知らない人には、オンエアの時に多少の人気を手に入れました。また、日本では、深夜にしかオンエアされませんでしたので、僕にとっては公開したという意識がございません。だけど、今言いました通り、一部の若い方の支持を得られましたので、だったらきちんと作り直そうと思いまして、劇場版という形で作ることになり、今日ようやくこちらで初めて公開することができます。ですから、ここにいらっしゃる方にはちょっとお願いなんですけれど、みなさんのお子様に観て頂くように宣伝をして頂けると、とても嬉しく思います。そして、ここの会場の習慣として、このように制作者が来たときには、いろいろとお話しをさせてもらうように強制されています。ただ、今言いましたように『Gのレコンギスタ』という作品は、全く新しい形の作品ですので、まずご覧頂いて、そのあとで質問の時間を取らせて頂きたいと思います。ですから正面切って言います。大人の人は楽しんで頂く必要はありませんが、お子さんの目で観て楽しんでください」作品情報劇場版『ガンダム GのレコンギスタⅠ』「行け!コアファイター」公開予定時期:2019年総監督:富野由悠季
2019年07月11日最終回を迎えたTVアニメ『ガンダム Gのレコンギスタ』の完結記念イベント「ガンダム Gのレコンギスタ完結記念ナイト!~富野総監督と一緒に最終回を観よう~」が27日、東京・新宿ピカデリーで開催された。同イベントは、MBSほか「アニメイズム」枠にて放送された『ガンダム Gのレコンギスタ』の最終回、第26話「大地に立つ」が放送される当日に開催され、劇場に集まったファンと総監督、スタッフ、キャストが一緒に最終話を見て、前後にはクリエイターズトークとキャストトークが行われるという贅沢な内容。劇場の大スクリーンで24話~26話の上映が終わると、会場は総立ちのスタンディングオベーションとなり、後方の座席からステージに戻る富野由悠季総監督には多くの観客が笑顔で握手を求めていた。富野総監督は上映前には「今日は皆さんから石を投げられるのを覚悟してきました。面白くなかったら監督の責任です、時間ばかりかけてすみませんでした」、上映後は「ドタバタドタバタしてわかりにくくてすいません」と"富野節"であいさつ。しかし「完成できたのは、ここに来れなかったアニメーター、背景、彩色の人がつい3日前まで作業してくれたおかげです。まだ未完成で手を入れたいところはあるのですが、300人ぐらいの人がこれに関わってくれたことを言っておきたいと思います」と現場スタッフへの感謝を伝えていた。キャストトークにはベルリ・ゼナム役の石井マーク、ルイン・リー/マスク役の佐藤拓也、クリム・ニック役の逢坂良太、ミック・ジャック役の鶏冠井美智子、そして富野総監督が登場。石井は26話を振り返り、「僕にとってすべてが初めての経験でした。実はみんなでご飯を食べに行った時に監督とお話をさせていただいて、その時急に涙がこみ上げて泣いてしまったんです。いろいろなことがあって自分でもがんばったと思うし、いろんな人に助けられました」と感謝を伝えつつ、「作品が終わってすごく寂しかったです。終わりたくなくて何度もリテイクを出してしまったりしました。初めての作品で皆さんを不安にさせたりしましたが、自分なりにはがんばりました! 何年後かに監督に成長したねと言われるようにがんばっていきたいです」と感慨深げに語った。そんな石井について富野総監督は「声優として役者としては一番めんどくさいですね。天然だから、まだ演技してる意識がないんです。あと2、3年先を見ないとわからないのでがんばってください」と言葉は厳しくも、優しい口調でエールを送った。ベルリのライバル的な存在であるルインを演じた佐藤は「(差別される)クンタラからスタートしたルインですが、最後は(ベルリに)一矢は報いたのかなとは思います」と語り、ルインについて「マニーという一番大事な人が戦場に出てきてしまって、差別と戦うことよりも、大切な人が側にいて添い遂げたい、死んではいけない、シンプルに生きていくということに終着したのかなと思います。これから彼が選択して、マニーと一緒に生きていく可能性が残ったことが良かったと思います」と述懐。若者たちの多くが生き残ったことについて富野総監督は「この歳になると流石に皆殺しの富野はやめたいなと」と苦笑いしていた。クリム役の逢坂は「クリムは、最初は自分だけ良ければ良かったのが、ミックと死線を潜り抜けることで変わったのかなと思います。クリムがあんなに大活躍するとは思わなかったので幸せでした」と語り、ミック役の鶏冠井美智子も「最後でやっとクリムが振り向いてくれました」と満足気な表情。トークでは、富野総監督の声優チャレンジについても語られたが、富野総監督が演じたキャラクターとその妻の顔が富野夫妻そっくりになっていたのは、作画チーフの吉田健一氏のいたずらであったことが明かされ、富野総監督は「直したかったが、そこで直せと言ったら(スケジュール的に)今上映できていない!」と語り、会場を爆笑させていた。○上映前にはクリエイタートークもクリエイタートークにはキャラクターデザインで作画チーフの吉田健一氏、メカニカルデザインの安田朗氏、メカニカルデザインの形部一平氏、デザインワークスのコヤマシゲト氏らが登壇、MCはサンライズの小形尚弘プロデューサーが担当した。冒頭のあいさつで吉田氏は「今週の火曜日まで描いていたのでまだなんとも言えない気分です」と語り、ギリギリまでクオリティにこだわっていたことが伺えた。終盤は、キャラクターの衣装デザインが大変だったというコヤマ氏からは、「(衣装は)シンプルな線じゃないといけないし、おっぱいを出すと監督に怒られるんです。でも肌は出したい」との裏話も。形部氏がメカデザインで一番印象的に残っているのは「G-アルケイン」で、「ガンダムをデザインできるのは特別です。フルドレスも頼まれてもいないのにやりました」と振り返った。『ガンダム Gのレコンギスタ』は8年前に制作がスタートしたとのことで、コヤマ氏は「ずっと正解が見えなくて、本当に作れるのかと思っていた。一度はやめると言いましたからね」と今だからこそ言えるエピソードを笑って振り返る。形部氏によれば、安田氏が加わってから制作がぐっと進んだといい、安田氏は「形部さんがすでにデザインしていたモビルスーツから、富野監督の趣味はこうだろうと考えながらリストラをして、(MSが所属する)勢力分けをしました。そこからかなり監督によるシャッフルが入りました」と語っていた。第一話で吉田氏はキャラもメカも両方担当していたそうで、キャラクターではバララがお気に入り。コヤマ氏は「バララは最初はプリキュアみたいなデザインで、監督に持って行ったら当然駄目(ボツ)だったので、なんとか耳のデザインだけは残しました」とデザインの裏話を披露。メインキャラについては、吉田氏はアイーダはだんだん描きやすくなったが、ベルリはなかなか特徴を出すのが難しかったらしい。劇中における「G-アルケイン」の扱いが微妙に不遇? という話題では、安田氏が「『G-セルフ』が強すぎるので、バランスを取るとそうなるんだと思います。『マジンガーZ』と『アフロダイA』の関係だと思います」と明快に語り会場を笑わせていた。クリエイタートークの最後に吉田氏は最終話について「監督の演出と構成のスピード感を楽しんでほしいです」と見どころを語っていた。イベントのラストには、『ガンダム Gのレコンギスタ』のエンディングテーマ「Gの閃光」を担当するアーティストのハセガワダイスケがサプライズ登場して、「Gの閃光」をライブ披露。ハセガワは「ベルリ助けて!」と石井にボーカルを任せたり、壇上の出演者たちに肩を組むように促し、制作スタッフとキャスト陣、そして富野総監督が一緒に肩を組んで足を上げ、エンディングテーマの映像を再現する大団円を演出していた。最後のあいさつとして富野総監督は、「このような場所を手に入れて、皆さんに会えたのは、本当に皆さんと、ここにはいないスタッフたちがいてくれたおかげです。自分はとても幸せだと思います。ただ、思ったとおりには作れなかったかもしれない無念な部分も少しはありますが、こうして皆さんに会えたことは生涯の喜びです。そして、まだやってもいいという神からの声があれば(なんらかの新作を)やりたいと思います。でも年寄りを変に褒めると図に乗るので、そこは気をつけたいと思います。もし機会がありましたらご支援いただければと思います。今日は本当にありがとうございました」と語り、現役続行とさらなる新作に意欲を見せていた。(c)創通・サンライズ・MBS
2015年03月28日人気アニメ『機動戦士ガンダム』で知られる富野由悠季監督が、73歳にして声優デビューすることが明らかになった。自身が総監督を務め、現在アニメイズム枠(MBS、TBS、CBC、BS-TBS)で放送中の『ガンダム Gのレコンギスタ』の最終回に、"井荻翼"名義で出演する。収録は、レギュラー陣がアフレコを終えた後、富野総監督がトリを務める形で、キャスト全員に見守られながら敢行。最終回の演出を担当した松尾衡氏から「役を作りすぎ」とダメ出しされて笑いを誘う一幕もあり、終始和やかな中で行われたという。最終回では、宇宙からエネルギーを供給されて生き延びている地球に、金星からの「レコンギスタ作戦(帰還作戦)」が発動し、ついに武力衝突へ。主人公のベルリ・ゼナムは、親の遺産でもあるモビルスーツ(MS)「G-セルフ」に乗り、人類の争いを治めるために戦場に向かう姿が描かれる。最終回のタイトルは「大地に立つ」。アニメ『機動戦士ガンダム』の第1話が「ガンダム大地に立つ!!」だっただけに、その意味するところがファンの間でも大きな話題に。気になる最終回のラストシーンについて富野総監督は「ガンダムを使って脱ガンダムをするというテーマを自分の中に据え置きながらも、それができたのは"戦争の起源"を考えたからです」と前置きしながら、「戦場で生き死にをしなければならなくなった兵士やパイロットたちは、お互いに憎悪はありません。戦争が起こり、そのような局面に直面せざるを得なかったから、戦ったにすぎないのです」と述懐。続けて「ですから、兵器という殺しの道具や戦場そのものがなくなってしまえば、一人のパイロットも普通の人になります。それは古今東西の戦場の真理です。なぜ戦争が起こるのかといえば、その背景に政治や経済の問題があるからなのです。政治家たちの考え方次第ともいえるのです。そして今回の戦争は、大規模なテロであったのかもしれないのです。このような考え方を知ってほしい、と、次の世代の少年少女たちに申し伝えたいのです」とその想いを綴っている。『ガンダム Gのレコンギスタ』最終話「大地に立つ」は、MBSが3月26日26:25~、TBSが3月27日26:30~、CBCが3月27日27:09~、BSTBSが3月28日24:00~に放送される。(c)創通・サンライズ・MBS
2015年03月23日いよいよ最終回まで残り2話となった、現在アニメイズム枠(MBS、TBS、CBC、BS-TBS)ほかにて放送中の富野由悠季監督によるTVアニメ『ガンダムGのレコンギスタ』の上映イベントが、3月27日に東京・新宿ピカデリーで開催されることが决定した。「ガンダム Gのレコンギスタ 完結記念ナイト! ~富野総監督と一緒に最終回を観よう!~」と題したこのイベントでは、タイトルのとおり富野総監督が登場。さらに、石井マーク(ベルリ・ゼナム役)、佐藤拓也(マスク役)、鶏冠井美智子(ミック・ジャック役)らキャスト陣、吉田健一(キャラクターデザイン、作画チーフ)、安田朗(メカニカルデザイン)、形部一平(メカニカルデザイン)、コヤマシゲト(デザインワークス)と『Gレコ』の中核を担うスタッフが集結し、トークショーも実施される。上映内容は、第24話「宇宙のカレイドスコープ」、第25話「死線を越えて」、最終回となる第26話「大地に立つ」の3話で約74分。関東地区でのテレビ本放送に先がけて、登壇者と共に最終回を鑑賞できるというスペシャルなイベントとなる。新宿ピカデリーのシアター1にて20:00開演~22:45終演。チケット価格は3,800円で、3月19日24:00より新宿ピカデリー公式サイトにてオンライン販売され、残席ありの場合3月20日に劇場窓口でも発売。また入場者には、オールカラー20ページの最終話ラストシーン絵コンテがプレゼントされる。(C)創通・サンライズ・MBS
2015年03月16日1993年4月~1994年3月にかけて放送された富野由悠季監督によるTVアニメ『機動戦士Vガンダム』がBlu-ray化を果たし、バンダイビジュアルより2015年7月24日に『BoxI』、9月25日に『BoxII』が発売されることが决定した。『機動戦士Vガンダム』は、現時点で富野監督が手がけた、TVシリーズ最後の宇宙世紀を舞台としたガンダム。宇宙世紀153年、サイド2のほぼ全域を支配するザンスカール帝国と、対抗するレジスタンス組織リガ・ミリティアの戦争が描かれ、「ヴィクトリーガンダム」に搭乗する主人公のウッソ・エヴィンが巻き込まれていく。キャラクターデザインに『機動武闘伝Gガンダム』などの逢坂浩司氏、メカニカルデザインに大河原邦男氏、カトキハジメ氏、『マクロスF』などの石垣純哉氏、音楽に作曲家の千住明氏と豪華スタッフが名を連ね、富野監督のもと宇宙戦国時代のザンスカール戦争が描かれた。本作の富野総監督は今回のBlu-ray化にあたり「この作品は全否定したいと思っているものです。このような結果になったのは、全て監督の責任です。何かの間違いでこのBlu-rayで見た方は『機動戦士Vガンダム』の何がダメなのかを探してみてください。そこから気付ける人がひとりでもいらっしゃればBlu-rayとして出した意味があると思っています」とコメントを寄せている。Blu-ray Box化にあたり、ニューマスターポジフィルムによるHDテレシネ&HDリマスターが施され、最新の技術により『Vガンダム』における最高画質を実現。本作初となるオーディオコメンタリーも収録され、Boxアートはカトキハジメ氏、インナージャケットも豪華スタッフによる新規描き下ろしになるという。さらに『BoxI』『Box2』ともに、スタッフのインタビューなどを収録したブックレット(60ページ予定)、貴重な画稿を多数収録した特製イラスト集(56ページ予定)も封入。収録話数は『BoxI』が第1話「白いモビルスーツ」から第26話「マリアとウッソ」、『BoxII』が第27話「宇宙を走る閃光」から第51話「天使たちの昇天」。価格はそれぞれ34,000円(税別)で、2016年9月24日までの期間限定生産となる。(C)創通・サンライズ
2015年03月12日現在MBSほか「アニメイズム」枠にて放送中で、富野由悠季監督の最新作となるTVアニメ『ガンダム Gのレコンギスタ』の第15話を先行上映するイベントが28日、東京・新宿ピカデリーにて開催された。トークショーには富野由悠季総監督をはじめ、ベルリ・ゼナム役の石井マーク、アイーダ・スルガン役の嶋村侑、マスク役の佐藤拓也、クリム・ニック役の逢坂良太が登壇。サンライズの小形尚弘プロデューサーが司会を務め、1クールを終えた感想や今後の展開などが語られた。トーク後は、物語のキーになるエピソードのセレクト上映と、年明け最初の放送となる第15話「飛べ!トワサンガへ」の特別先行上映が行われた。富野総監督は冒頭のあいさつから「僕のような年齢になりますと、押し付けがましくなっていますが全部スルーして結構ですので、『Gレコ』を30年、50年ご愛顧よろしくお願いします」と早速の富野節がさく裂。しかし、現在はラスト前のコンテを書いている最中らしく「正直言って仕事が終わってねぇんだよ! こんなところに来ている暇ねぇんだから勘弁してくれよ、という心境ですが」と吐露しつつ、「4人の声を直に聞かせてもらうことで物語の展開が変わってくるので、ここに立たせてもらって良かったなと思っています」との発言が飛び出す。キャストの発言次第では死亡フラグが立つのですか? と聞かれた富野総監督は、「声の印象やものの言い方によっては最終回で……つぶしちゃえと思って」とさらり。騒然となるキャスト陣&観客に「うるせぇな! それができるのが私の立場なの!」と言い返した。各キャラに関しても意味深な発言の連続。まずはマスクについて「25話でマスクがらみのシーンを作りまして、とても気に入っております」と含み笑いを浮かべる。今のうちにアピールしたかった佐藤だが、「もうマスクに関しては終わったから。あとはクリムをどうしようかなと」と取り付く島もなし。クリムをどうするかはまだ決まっておらず、最終話のコンテは年明けになりそうな状況なので「今日の発言如何によっては(変わるかもしれない)。だって気分次第なんだもん」とぶっちゃけていた。アイーダがどうなるかも全く予定が立っていないようで「いい思いをさせてくれたらケロッと変わるかもしれない」と笑う。完全に富野総監督のペースで進み「基本、『Gレコ』は楽しい番組で終わらせたいと思っています。みんなハッピーになるように」と言われても、実際に最終話を見るまではわからないという空気に。結局、アイーダについても「25話がすごいよ。2秒ぐらい」との言葉だけを残していた。主役のベルリおよびG-セルフに関しては、「メカデザインを担当した安田くんという天才がいてね、我々のスケジュールを全く無視したアイデアを出してくるわけ。そのアイデアを全部取り入れるとG-セルフは絶対的に誰も倒せないんだよね」と富野総監督。メインアニメーターと相談してようやく解決したとのことで「最終回を楽しみにしてください」と語った。しかし、シナリオやコンテは全部書き直すことになったらしく、「だからこんなところで話しをしている暇はないんだって。いい加減わかれ!」と声を荒らげながら笑っていた。そんな富野節に若いキャスト陣はタジタジ。「誰も褒めてくれない」と寂しがる監督を嶋村がおそるおそる褒めてみるも、「(メインアニメーターの)吉田くんと話をして本線はもう決めましたので、G-セルフは負けるかもしれない」とあっさり。さらに「その後に愛とロマンと感動が待っている。勝ったままヒーローだとしたらバカでしょ?」と思わせぶりな発言が飛び出した。完全に飲まれていたキャスト陣ではあったが、やはりガンダム作品のメインキャストに選ばれたことは自身や家族にとってうれしい出来事だったという。石井の父親は役が決まった時の反応は薄かったが、ある日実家に帰ったらG-セルフのガンプラが飾ってあったというエピソードも。しかもその後に本格的な塗装も始めたようで「そういう行動で自分の仕事を認めてもらえたと感じた」と石井は話す。嶋村は兄がガンダム好きとのことで、「がんばれ。でもお前のセリフにグッとこなければうれしくない」と言われたという。自身がもともとガンダム好きな佐藤や逢坂は、「ガンダムが好きで声優を志した身としては、非常に幸福で刺激的な年になりましたし、忘れられない一年だったなと思います」(佐藤)、「同じ業界を目指している知り合いから『アニメを見ていくたびにむかついてきた』と嫉妬を言われて、『さっさと追いかけてこいよ!』と一言残して帰ってきました」(逢坂)と話していた。最後も富野総監督らしい言葉でトークショーは締めくくられた。富野総監督:おそらく人生でこんなに展開の早い1クールを作ったことはありません。そういう意味ではお子さんたちを振り落とすような気分になるかもしれませんが、アニメや映画はこんなこともできるんだぞ! というサンプルを見せているつもりで驚異的な展開をさせてもらいます。実は最近わかってきたことなのですが、小学生が一番理解しているようです。大人の皆さん方、がんばってついてきてください。来年もよろしくお願いします。■ガンダム GのレコンギスタBlu-ray&DVD:12月25日より第1巻好評発売中TV放送:MBS・TBS・CBC・BS-TBS アニメイズム枠にて放送中※1月4日(日)夜7:30よりBS-11でも放送開始配信:dアニメストア、ガンダムチャンネル、バンダイチャンネルにて配信中(C)創通・サンライズ・MBS
2014年12月31日現在MBSほか「アニメイズム」枠にて放送中で、富野由悠季監督の最新作となるTVアニメ『ガンダム Gのレコンギスタ』の第15話を先行上映する「スペシャル上映イベント」が、12月28日に東京・新宿ピカデリーにて開催される。「スペシャル上映イベント」では、前半クールのおさらいとして、これまでに放送された中から物語のキーとなるエピソードのセレクト上映(第1話、第6話、第10話、第14話)と、年明け最初の放送となる第15話「飛べ!トワサンガへ」を先行上映。トークショーでは、富野由悠季総監督をはじめ、ベルリ・ゼナム役の石井マーク、アイーダ・レイハントン役の嶋村侑、マスク役の佐藤拓也、クリム・ニック役の逢坂良太の主要キャストが登壇し、後半シリーズの見どころなどを語っていくという。本イベントは、新宿ピカデリーのシアター3で19:20から(上映後にトークショー)、シアター1で20:20から(上映前にトークショー)の2回開催。入場者には、劇中でも登場する「マスクのマスク」と「カット袋付き複製原画(2枚セット)」がプレゼントされる。チケットは、新宿ピカデリーの公式サイトで12月17日24:00からオンライン販売がスタート。また、劇場窓口でも12月18日の窓口オープン時より販売を開始する(残席ありの場合のみ)。価格は2,300円。『ガンダム Gのレコンギスタ』は、これまで富野監督が描いてきた宇宙世紀(ユニバーサル・センチュリー)の後の時代である「リギルド・センチュリー」が舞台。軌道エレベータ「キャピタル・タワー」を守る「キャピタル・ガード」候補生のベルリ・ゼナムと、アイーダ・レイハントンという宇宙海賊の少女が搭乗する謎のモビルスーツ「G-セルフ」の出会いから、壮大な物語が描かれていく。(C)創通・サンライズ・MBS
2014年12月14日1989年に放送されたTVアニメ『魔動王グランゾート』を振り返るイベント「魔動王グランゾート25周年ラビルーナ同窓会」が16日、東京・テアトル新宿にて行われた。このイベントは、サンライズ制作のアニメを約1カ月間にわたって上映する「サンライズフェスティバル2014」の初日オールナイトイベントとして行われ、『魔動王グランゾート』のメインキャストから遥大地役の松岡洋子、ガス役の松田辰也さん、ラビ役の安達忍が登壇。今年で25周年を迎えた『魔動王グランゾート』を振り返るトークショーが実施された。会場のテアトル新宿は、立ち見が出るほどの大盛況。ロビーには、当時のスタッフや『魔動王グランゾート』に影響を受けたクリエイターが描いたイラスト色紙、さらには11体の可動フィギュア「ヴァリアブルアクション」シリーズを展示。また、期間中はテアトル新宿限定で「サンライズフェスティバル2014湧昇」スペシャルドリンクである「湧昇ソーダ」も販売されている。今回のイベントは、昨年行われた『魔神英雄伝ワタル』25年周年記念のトークショー担当者が「グランゾートでもやりたい!」と発言したのがきっかけ。司会を務めたライターの小林治氏は「やるなら松岡さん、松田さん、安達さんをそろえたかった」と語っていたが、すでに声優業を引退していた松田さんの連絡先は不明。諦められないスタッフが、とあるブログへ書き込まれた本人のコメントを見つけ、ブログ管理者を通じてようやく連絡することができたという。3人がそろったのは1992年に発売された『魔動王グランゾート』のOVA以来、約22年ぶり。「湧昇ソーダ」で乾杯、そして「ドーマ・キサラ・ムーン! 光出でよ!」「汝グランゾート!」「汝ウインザート!」「汝アクアビート!」といったファン感涙の掛け声も披露され、観客は感無量の様子。さらに、25周年を記念してキャラクターデザインの吉松孝博氏が新たに描き起こしたビジュアルが公開されると、3人は「25年経ってもかわいい!」と大絶賛。ステージには、当時の番宣ポスターも置かれていたため、2枚の対比は特に感慨深いものだった。3人それぞれにサンライズ作品の縁はあるが、最も多く出演している安達は、ガンダムシリーズでは『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』ケーラ・スゥ役、『機動戦士Vガンダム』ケイト・ブッシュ役で出演。「2人ともすごく悲惨な死に方をするんですよ……(笑)」とこぼしていた。松岡は『GEAR戦士電童』出雲銀河など男の子役が多く、特に『舞-乙HiME』のマリア・グレイスバートなどの女性を演じる時は、不安も多かったという。そして、松田さんが代表作のひとつである『伝説巨神イデオン』のデクを演じたのは、中学2年生の頃。ちょうど声変わりの時期で、富野喜幸監督(現:富野由悠季)からは「もっと声出せ! 叫べ!」と檄が飛んだ当時を振り返った。そして、この3人の共演作といえば『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』。松岡は、クールでひねた感じのカール・リヒター・フォン・ランドルを演じるのに苦労したらしく、演出スタッフから「宝塚みたいに演じたらどうか」とアドバイスを受けたエピソードを紹介。本作は2011年にBlu-ray BOX化され、オーディオコメンタリーも収録されているが、前述のように松田さんの所在がわからず、出演がかなわなかったという。それぞれが演じるキャラクターについて、松田さんは「ガスは自分とタイプの違うキャラなので、言葉づかいも含めてかなり苦労しました」と振り返り、当時はグリグリ役&エヌマ役の林原めぐみによく怒られていた模様。松岡は「大地はオーディションの時点から演じやすく、すんなり入ることができました」と話していたが、当時は大地が乗る「魔動王グランゾート」(CV:大滝進矢)だけが喋ることを、安達も松田さんもうらやましがっていたらしい。また、ガスのフルネーム「山本ガス」については、どのタイミングで「山本」とついたのか、実はサンライズの担当もわからないという驚きの事実も判明。ラビも本名はマリウス・フォン・ラーマスというのに、母親の名前が「サユリ」というあたりのネーミングのゆるさも『魔動王グランゾート』の魅力と言えるのかもしれない。そして、スタッフからの手紙を3人が読むという形で「Blu-ray BOXが12月に発売」「公式サイトがプレオープン! みんなで決めるオーディオコメンタリー投票も実施」と、うれしいニュースも明らかに。さらに、「3人のコメンタリーを聞きたいな。ガス君も参加してくれますよね?」という松田さんへの公開オファーから松田さんは快諾し、Blu-ray BOXに3人の貴重なコメンタリーが収録されることが決定した。トークショー後には、井内秀治監督が自らセレクトした13本をオールナイトで上映。第1話は、本イベントに間に合ったという「HDリマスター版」が初公開された。なお、「サンライズフェスティバル2014 湧昇」公式サイトには、井内監督からのコメントも寄せられている。「サンライズフェスティバル2014 湧昇」は、8月16日~9月13日の期間でテアトル新宿、新宿ピカデリーにて開催中。(C)サンライズ
2014年08月19日