東京フィルハーモニー交響楽団6月定期公演に、同団桂冠指揮者・尾高忠明が登場する。プログラムには、2021年に急逝した実兄で作曲家の尾高惇忠作品と、今年に生誕150年のアニヴァーサリーを迎えたラフマニノフ作品が並べられる、ふたりの作曲家の若き日の名作が楽しめる趣向だ。冒頭で演奏される尾高惇忠の『イマージュ』は、作曲家・尾高惇忠のオーケストラ処女作にして、その初演を作曲者の実弟・尾高忠明指揮する東京フィルが担い、1982年に「尾高賞」を受賞したという、尾高忠明にとってもオーケストラにとっても思い出深い作品だ。一方のラフマニノフ作品は、ピアノ協奏曲史上にその名を残す名作「ピアノ協奏曲第2番」と、初演時に大変な酷評を受け、その後ラフマニノフをスランプに陥らせた曰く付きの作品「交響曲第1番」が用意され。作曲者ラフマニノフのアニバーサリーイヤーを彩る貴重な時間を体験できそうだ。そして注目は、「ピアノ協奏曲第2番」で尾高忠明と共演するソリスト亀井聖矢だ。2022年に開催された「ロン・ティボー国際コンクールピアノ部門」で第1位・評論家賞・聴衆賞に輝き、国内外で高い人気を誇る亀井はまさにクラシック界期待の超新星。巨匠尾高忠明との共演がどのような化学反応を起こすのか興味津々。尾高忠明は今回の公演について以下のようなメッセージを寄せている。「オーケストラの作品の処女作というのはその本人が非常に出ます。それが、短い時間に凝縮されている。ラフマニノフと兄貴(尾高惇忠)がいかに苦労して最初の曲/最初の交響曲を書いたか。ここで改めて一緒に演奏することによって、その2曲の新しさ、いわゆるニューウェーブを感じていただきたいと思います」一方、ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」の独奏ピアノを担う亀井聖矢のコメントも興味深い。「アニヴァーサリーの記念すべき年に、最も大好きな作曲家の一人であるラフマニノフの傑作を演奏できるということで、私のラフマニノフ愛をすべてぶつけて演奏したい。ラフマニノフの持つエモーショナルなメロディや重厚なハーモニーをぜひ会場で、生で、一緒にお楽しみいただけたら嬉しいです」今回の公演は東京都内3会場で開催予定。この貴重な機会を聴き逃すことなかれ。6月23日(金)19:00東京オペラシティコンサートホール6月25日(日)15:00Bunkamura オーチャードホール6月27日(火)19:00サントリーホール指揮:尾高忠明(桂冠指揮者)ピアノ:亀井聖矢(2022年ロン=ティボー国際音楽コンクール優勝)コンサートマスター:近藤薫尾高惇忠:オーケストラのための『イマージュ』ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番ラフマニノフ:交響曲第1番
2023年06月07日ロンドンを拠点に活躍する作曲家、藤倉大のオーケストラ作品「尺八協奏曲」が第70回尾高賞を受賞した。「尾高賞」は、NHK交響楽団の前身・日本交響楽団専任指揮者で作曲家でもあった尾高尚忠氏(1911-1951)の功績をたたえ、すぐれた邦人作曲家によるオーケストラ作品を顕彰するために設けられた作曲賞。藤倉は「secret forest for ensemble」(2009年)、「Rare Gravity for orchestra」(2015年)、「Glorious Clouds」(2019年)に続き4作目の受賞となる。今回の受賞作品「尺八協奏曲」は、フランス国立ブルターニュ管弦楽団による委嘱で作曲され、2022年4月28日にフランスのレンヌ市にて世界初演が行われた。今年6月27日(火)に東京オペラシティ コンサートホールで開催されるNHK交響楽団「Music Tomorrow 2023」 でも演奏される。NHK交響楽団「Music Tomorrow 2023」6月27日(火) 19時開演東京オペラシティ コンサートホール藤倉 大/尺八協奏曲(2021)一柳 慧/ヴァイオリンと三味線のための二重協奏曲(2021)スルンカ/スーパーオーガニズム(世界初演)指揮:ライアン・ウィグルスワース尺八:藤原道山ヴァイオリン:金川真弓三味線:本條秀慈郎●藤倉大(作曲)(C)Yuko Moriyama otocoto大阪生まれ。15歳で単身渡英しベンジャミンらに師事。数々の作曲賞を受賞、国際的な委嘱を手掛ける。15年にシャンゼリゼ劇場、ローザンヌ歌劇場、リール歌劇場の共同委嘱によるオペラ《ソラリス》を世界初演。19年に尾高賞、文化庁芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。20年にオペラ《アルマゲドンの夢》を新国立劇場で世界初演。数々の音楽誌において、その年のオペラ上演におけるベストに選出された。近年の活動は多岐に渡り、リモート演奏のための作品の発表や、テレビ番組の作曲依頼も多数。録音はソニー・ミュージックジャパンインターナショナルや自身が主宰するMinabel Recordsから、楽譜はリコルディ・ベルリンから出版されている。
2023年02月17日毎年恒例、埼玉会館のNHK交響楽団公演。東日本大震災から10年の節目を迎える2021年3月11日は、特別なプログラムが用意される。何しろプログラムが物凄い。エルガー『エニグマ変奏曲〜ニムロット』、ロドリーゴ『アランフェス協奏曲』、ラフマニノフ『パガニーニの主題による狂詩曲』&ストラヴィンスキー『火の鳥』という名曲のオンパレードは、料理に例えれば、ステーキにフォアグラを添えた豪勢な“ロッシーニ風”とでも表現したくなるような素晴らしさだ。しかも演奏者の顔ぶれが素敵だ。尾高忠明率いるNHK交響楽団が迎えるソリストは、小山実稚恵(ピアノ)と村治佳織(ギター)。まさに人気と実力を兼ね揃えた日本を代表するソリスト2人の揃い踏みはめったに体験できるものではない。トリに用意されたストラヴィンスキー『火の鳥』は、まさに東日本大震災からの復活祈念を感じさせる名曲中の名曲だ。折しも今年2021年はストラヴィンスキーの没後50年に当たるメモリアルイヤーだけに、演奏者にとっても聞き手にとっても心に響くステージとなりそうだ。●公演詳細: ●尾高忠明(おたかただあき)/ 指揮1947年生まれ。国内主要オーケストラへの定期的な客演に加え、ロンドン交響楽団、BBC交響楽団、ベルリン放送響など世界各地のオーケストラに客演。1991年度サントリー音楽賞受賞。1997年には英国エリザベス女王より大英勲章CBEを授与された。その他1999年には英国エルガー協会より日本人初のエルガー・メダルを授与されたほか、1993年ウェールズ音楽演劇大学より名誉会員の称号、ウェールズ大学より名誉博士号、2012年有馬賞(NHK交響楽団)、2014年北海道文化賞、2018年度関西音楽クリティック・クラブ賞本賞、大阪文化祭賞、日本放送協会放送文化賞、2019年第49回JXTG音楽賞洋楽部門本賞等を受賞。現在NHK交響楽団正指揮者、大阪フィルハーモニー交響楽団音楽監督、BBCウェールズ・ナショナル管弦楽団桂冠指揮者、札幌交響楽団名誉音楽監督、東京フィルハーモニー交響楽団桂冠指揮者、読売日本交響楽団名誉客演指揮者、紀尾井ホール室内管弦楽団桂冠名誉指揮者。また複数の大学で後進の指導を積極的に行っている。●小山実稚恵(こやまみちえ)/ ピアノ人気・実力ともに日本を代表するピアニスト。チャイコフスキー国際コンクール、ショパン国際ピアノコンクールの二大コンクールに入賞以来、今日に至るまで、コンチェルト、リサイタル、室内楽と、常に第一線で活躍し続けている。2017年までの「12年間・24回リサイタルシリーズ」は、演奏内容と企画性に於いて高い評価を受けた。2019年から「ベートーヴェン、そして…」がスタート。これまで、国内外の主要オーケストラ、国際的指揮者との共演も数多い。協奏曲のレパートリーは60曲を超える。東日本大震災以降、被災地でも演奏を行い、仙台では被災地活動の一環として自ら企画立案した「こどもの夢ひろば“ボレロ”」を開催している。CDは、ソニー・ミュージックジャパンインターナショナルと専属契約を結び、最新盤は2020年7月にリリースした自身初のベートーヴェンのソナタ録音『ハンマークラヴィーア・ソナタ他』。著書に『点と魂と』、平野昭氏との共著『ベートーヴェンとピアノ「傑作の森」への道のり』、『ベートーヴェンとピアノ 限りなき創造の高みへ』がある。これまで文化庁芸術祭大賞、東燃ゼネラル音楽賞本賞、NHK交響楽団「有馬賞」、文化庁芸術祭優秀賞、芸術選奨文部科学大臣賞等を受賞。2017年度には紫綬褒章を受章。●村治佳織(むらじかおり) / ギター幼少の頃より数々のコンクールで優勝を果たし、15歳でCDデビューを飾る。1996年には、イタリア国立放送交響楽団との共演がヨーロッパ全土に放送され、好評を得た。フランス留学から帰国後、積極的なソロ活動を展開。ビクターエンタテインメントからのCDリリースは『カヴァティーナ』など9タイトル及びDVD『コントラステス』をリリース。その後NHK交響楽団ほか国内主要オーケストラ及び欧州のオーケストラとの共演も多数重ね、2003年英国の名門クラシックレーベルDECCAと日本人としては初の長期専属契約を結ぶ。移籍第1弾アルバム『トランスフォーメーション』は第19回日本ゴールドディスク大賞クラシック・アルバム・オブ・ザ・イヤー<洋楽>を受賞。これまでにDECCAよりCD13枚、DVD2枚をリリース。また受賞歴も多く、第5回出光音楽賞、村松賞、第9回ホテルオークラ音楽賞を受賞。2012年4月より半年間NHK-Eテレ「テレビでフランス語」や、J-WAVE(FM)のナビゲーターを務めた。2014年10月には吉永小百合主演映画『ふしぎな岬の物語』でメインテーマ曲を演奏。2015年4月NHK-BSプレミアム「祈りと絆の島にて村治佳織 長崎・五島の教会を行く」に出演。2016年10月オリジナル・アルバム『ラプソディー・ジャパン』をリリース。2017年4月よりJ-WAVE「RINREI CLASSY LIVING」のナビゲーターを担当。11月ベストドレッサー賞(学術・文化部門)を受賞。2018年3月テレビ朝日「徹子の部屋」に出演。9月にリリースしたアルバム『シネマ』は、第33回日本ゴールドディスク大賞インストゥルメンタル・アルバム・オブ・ザ・イヤーを受賞。2019年1月アランフェス協奏曲を連続4公演成功させる。2月テレビ朝日「題名のない音楽会“ギターの秘密を知る休日”」に出演。6月には横浜開港記念式典での記念コンサートに出演し好評を博す。また、ブルガリ アウローラ アワード2019を受賞。◆村治佳織OFFICIAL HP:
2021年02月09日3月末に開催発表されて以来、コロナウイルス感染症の拡大によりチケット発売を延期していた「フェスタサマーミューザKAWASAKI2020」が、有料映像配信と有観客公演のハイブリッドにて開催されることが発表された。同音楽祭は、首都圏のオーケストラによる競演を目玉に、ピアノやパイプオルガンなど、様々なジャンルの音楽を魅力あふれるラインナップで披露する、日本を代表するクラシック音楽祭の一つ。昨年は約3週間の会期中に約3万人もの聴衆が集まったという。今年は3月に開催発表を行って以来、新型コロナウイルス感染症の影響により、4月に予定していたチケットの発売が延期されていたが、“有料映像配信と有観客公演のハイブリッド”による開催がついに実現。これはファンにとっても主催者にとっても大きな喜びに違いない。※最新情報はこちらを参照 ●フェスタサマーミューザKAWASAKI2020 公演日程・出演者(6月15日現在)※会場はすべてミューザ川崎シンフォニーホールすべて有観客にて開催7月23日(木・祝)15:00開演東京交響楽団オープニングコンサート(有料配信)指揮:ジョナサン・ノット7月24日(金・祝)11:00開演《こどもフェスタ》イッツ・ア・ピアノワールド(無料配信)ピアノ:小川典子7月24日(金・祝)15:00開演ヒロコ&ノリコの楽しい2台ピアノ(有料配信)ピアノ:国府弘子、小川典子7月25日(土)16:00開演NHK交響楽団(有料配信)指揮:広上淳一7月26日(日)17:00開演サマーナイト・ジャズ(有料配信)7月28日(火)15:00開演神奈川フィルハーモニー管弦楽団(有料配信)指揮:川瀬賢太郎7月29日(水)19:00開演読売日本交響楽団(有料配信)指揮:下野竜也7月30日(木)15:00開演東京交響楽団(有料配信)指揮:秋山和慶8月1日(土)15:00開演群馬交響楽団(有料配信)指揮:高関健8月2日(日)15:00開演東京フィルハーモニー交響楽団(有料配信)指揮:尾高忠明8月4日(火)15:00開演新日本フィルハーモニー交響楽団(有料配信)指揮:久石譲8月5日(水)18:30開演昭和音楽大学(無料配信)指揮:田中祐子8月6日(木)15:00開演神奈川フィルハーモニー管弦楽団(有料配信)指揮:渡邊一正8月7日(金)19:00開演東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団(有料配信)指揮:飯守泰次郎8月8日(土)15:00開演日本フィルハーモニー交響楽団(有料配信)指揮:梅田俊明8月9日(日)17:00開演真夏のバッハ V(有料配信)「椎名雄一郎パイプオルガン・リサイタル」8月10日(月・祝)15:00開演東京交響楽団フィナーレコンサート(有料配信)指揮:原田慶太楼
2020年06月18日吉高由里子、柄本佑、重岡大毅らが出演する「知らなくていいコト」が3月11日の放送で最終回を迎えた。ケイトと尾高のバッグハグからのキスと不倫の“決着”に視聴者から「切ない」の声が。そして“闇落ち”した野中のその後にも多くの反応が寄せられている。自分が不倫の末に生まれ、しかも父親が30年前に起きた無差別殺人犯“乃十阿徹(のとあとおる)”だと世間に知られてしまう真壁ケイトに吉高さん。ケイトに振られ今は妻と子がいる身ながらケイトと再び関係を深めてしまう尾高由一郎に柄本さん。ケイトが乃十阿の娘だと知り婚約破棄、さらにケイトの秘密を他誌に売ってしまう中春樹に重岡さん。野中と交際していたがいまでは避けている小泉愛花に関水渚。ケイトが所属する「週刊イースト」編集長・岩谷進に佐々木蔵之介。正妻の息子をかばうため殺人犯として生き続ける乃十阿徹に小林薫といったキャスト。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。乃十阿が息子をかばった可能性を知ったケイトは、ドイツで乃十阿の息子に会うが、幼い子供をあやすその姿を見て事件のことを言い出せず帰国。岩谷は帰国したケイトに事件の真相についての手記を書くよう再度説得するが、ケイトは乃十阿が人生をかけて守ろうとした秘密を暴き、その息子の人生を狂わせる記事を発表することに抵抗する。すると岩谷は「ケイトがイヤなら俺が書く」と特別班を編成。30年前の事件の真相を取材、証拠を集める。数日後、会議室に呼ばれたケイトは、新しい証拠と共に、母・杏南(秋吉久美子)と自分の存在も事件に無関係ではなかったと思わせる証言について聞く。結局ケイトは自分で記事を書くことを選択するが、上層部からストップがかかり記事はお蔵入りしてしまう…というのが今回のあらすじ。尾高から結婚しようと言われるも、「子どもを見捨てないで欲しい。子どもを手放さないで」と再び尾高を振るケイト。そんなケイトを尾高が後ろから抱きしめてそのままキスをする…「これが袖くるですね」「後ろからチューしてる」などの声とともに、「こんなに苦しくて切ないラブストーリーないよ」「これで終わりって切ない」など“切ない”の声がタイムラインにあふれる。そして“闇落ち”ぶりが話題になった野中だが、編集部を辞めた3年後、ベストセラー作家として成功。“闇落ちTシャツ”でTV出演するその姿に「私が心配することなかったな!」「野中が最後全部持っていったな」「闇に落ちた野中がハッピーになり、ほかの人たちが闇落ちみたいな心に黒いものが溜まる」などの反応が続々と投稿されている。(笠緒)
2020年03月12日吉高由里子が加害者の娘となった週刊誌記者を演じるお仕事系ヒューマンドラマ「知らなくていいコト」の9話が3月4日放送。柄本佑演じる尾高の“ウィスパーボイス”に注目が集まっている。自分の父が30年前に起きた無差別殺人犯“乃十阿徹(のとあとおる)”だということが世間に公表されてしまう週刊誌記者・真壁ケイトに吉高さん。ケイトの“元カレ”で、彼女が乃十阿の娘だと知りながらプロポーズするも振られ、現在は妻帯者だが再びケイトと不倫関係になってしまう尾高由一郎に柄本さん。尾高の後にケイトと交際するが乃十阿の娘だと知りプロポーズを撤回。さらにケイトの素性をリークしてしまう野中春樹に重岡さん。野中と交際する同僚の小泉愛花に関水渚。ケイトを支える「週刊イースト」編集長・岩谷進に佐々木蔵之介。服役、出所して静かに暮らしていた乃十阿徹に小林薫といった俳優陣が出演する本作。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。乃十阿のもとに取材陣が押し寄せ、尾高は乃十阿を自分のスタジオにかくまう。尾高からそのことを知らされたケイトは乃十阿と対面する…。そして乃十阿の弁護士は乃十阿が息子をかばうために事件の犯人となった可能性を示唆。一方、野中はケイトの自宅に押し掛けるなどますます荒れていき、小泉からも振られてしまう…というのが9話のストーリー。小泉から「真壁さんの彼氏として見てた野中さんは素敵だったけど、自分の彼になってみたらそうでもなくなった」と言われ、酔ってケイトの自宅に土足で押し掛け嘔吐し、自分の感情をぶつけるだけぶつけていくなど、ますます加速する野中の“クズっぷり”に「野中クズすぎてまじウケる」「ウザっぷりが予想を超えてきた」などといった反応が上がる一方、「まじで最低やけどなんか可愛い」「サイテーだけどかわいいなおい」と、振り切った姿に“可愛い”と感じる視聴者も。そんな野中とは対照的に、ケイトに対し乃十阿ともう1度話すよう促す尾高には「尾高さんの話し方本当穏やかで優しい」「声の出し方、色気ヤバい」「ボソボソ声がたまらない」と、その“ウィスパーボイス”に魅了された視聴者からの声が殺到中だ。(笠緒)
2020年03月05日吉高由里子が出生に秘密を抱えた週刊誌記者を演じる水曜ドラマ「知らなくていいコト」の3話が1月22日放送。春樹と尾高、ケイトの父親が殺人犯だと知った2人の“初対決”に多くの視聴者が注目。さらにダンサー役で出演した大貫勇輔にも多くの声が寄せられている。「家売るオンナ」シリーズの大石静がオリジナル脚本を手がけ、吉高さん演じる週刊誌記者・真壁ケイトが記者として、自分自身を取り戻すべく人として成長していく姿を描いていくお仕事系ヒューマンドラマとなる本作。母の死をきっかけに自分の父親が殺人犯だと知った真壁ケイトに吉高さん。ケイトの“元カレ”でいまは動物カメラマンをしている尾高由一郎に柄本佑。ケイトの父が殺人犯だと知りプロポーズを撤回する“年下彼氏”野中春樹に重岡大毅。「週刊イースト」編集長の岩谷進に佐々木蔵之介。映画評論家だったケイトの母・真壁杏南に秋吉久美子。ケイトの父だとされる殺人犯・乃十阿徹に小林薫といったキャストが出演する。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。週刊イーストでは年末年始合併号で国民的な人気を誇る天才ダンサー“タツミーヌ”こと河原巽(大貫勇輔)の才能に迫る特集企画を担当することになる。早速取材に出るケイトだが急遽取材中止の連絡が入る。ネット上で10年前のタツミーヌが老人に向かって暴言を放つ動画が拡散され、編集長の岩谷は記事の路線を変更して取材続行を指示する。ネットの後追いで10年前の出来事を掘り返すことに反対するケイトだが、仕方なく本人直撃を狙うケイトだが、タツミーヌ叩きの報道が過熱、本人は沈黙を貫いたまま消息を絶つ。行方不明になったタツミーヌを探して、ケイトはかつてタツミーヌがアルバイトをしていた店で意外な真相へと繋がる証言を聞く…。一方、編集部には尾高が年末の挨拶に現れる。春樹は乃十阿のことを聞き出そうと尾高を屋上に呼び出す。尾高に対し、ケイトと別れた理由が乃十阿にあるのでは?と問い正す春樹に対し「お前、最低だな」と返す尾高。その姿に「「お前、最低だな」の時の顔がカッコいい!」「声のトーンが優しくてかっこいいなぁ」「知らなくていいコトの柄本佑の色気よ。なんやとてもかっこよく見える」などの声が続々と寄せられている。またゲスト出演した大貫さんにも「躍動感と美しさを兼ね備えたダンスに見とれた」「どんなんやったらそんな体動くん!?」「立ち振る舞いすげえ 全部綺麗」など、そのダンスに魅了されたという声が殺到している。(笠緒)
2020年01月22日毎夏の恒例、東京フィルハーモニー交響楽団の「ハートフルコンサート」が、30周年を迎える。ユニセフ親善大使・黒柳徹子のユニークなトークと、素敵な音楽に彩られたこのコンサートは、クラシック界における夏の風物詩。毎年楽しみにされているファンもたくさんいるに違いない。普段クラシックにあまり親しみのない方でも楽しめる“耳馴染みのある名曲”をセレクトしたプログラムも人気の秘密。今年は、尾高忠明の指揮で、スッペの喜歌劇『詩人と農夫』序曲、オッフェンバックの喜歌劇『天国と地獄』序曲、そしてグレン・ミラーの『ムーンライト・セレナーデ』にラヴェルの『ヴォレロ』などなど、ウキウキするような名曲のオンパレードだ。暑い夏のひとときを、涼しいコンサートホールで過ごす非日常の時間は格別です。(C)上野隆文■公演概要8月15日(木)東京芸術劇場コンサートホール「ハートフルコンサート2019」■出演尾高忠明(C)Martin Richardson指揮:尾高忠明管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団お話:黒柳徹子
2019年08月09日新緑の上野の森で華々しく行われるゴールデンウィークの風物詩「N響ゴールデン・クラシック」。毎年、NHK交響楽団と話題のソリストの共演が好評を博す本公演だが、今年は指揮者をスペインの俊英ロベルト・フォレス・ヴェセスが務め、ソリストには現在ドイツで研鑽中で、2013年の日本音楽コンクール第1位など飛躍がめざましいヴァイオニストの大江馨が登場する。プログラムの前半にチャイコフスキーの協奏曲を披露する大江に意気込みや聴きどころを訊いた。N響ゴールデン・クラシック チケット情報抒情的な旋律美と華やかなスケールを併せ持ったチャイコフスキーの協奏曲は、大江が最も愛する協奏曲のひとつだという。「過去に仙台フィルなど3つのオケと共演したことがあり、人前で弾くのは今回で4回目。作品の魅力であり難しさは、フレーズの長さですね。他の協奏曲と比べても異様なまでに長く、ゴールに辿り着くまでの道のりは山登りを何度も繰り返すような感じ。それは、長く寒い冬を耐えて暖かい春を待つロシア人の心の表れなのかもしれません。3つの楽章の中で僕が一番好きなのは、情感に溢れた主題が壮大に展開する第1楽章です」2015年にも共演したことがあるN響(指揮は尾高忠明。プログラムはプロコフィエフの協奏曲第1番)の印象を、大江は次のように語る。「音色の美しさも、アンサンブルの精確さも素晴らしく、特に前者は世界的にも有数だと思います。今回共演する指揮者のヴェセスさんは初共演ですが、若くして管弦楽とオペラの双方で世界的に活躍されている方。自分と年齢の近い方との新しい出会いはいつも刺激を受けるので、今回もとても楽しみにしているところです」大学時代は慶應義塾大学で政治思想を専攻し、同時に桐朋学園大学で音楽も学んだ大江は、その共通点を「答えが出ないものを根本から議論して分析する政治思想は、楽譜の読み方にも通じる」と考える。今回の公演でも、研ぎ澄まされた感性と、瑞々しい知性が調和した秀演が期待できそうだ。また、開演前にはプレコンサートも開催され、J.S.バッハの無伴奏パルティータ第3番のプレリュード、モーツァルトのヴァイオリンとヴィオラのためのソナタK.423の第1楽章、ベリオのデュオ・コンチェルタンテ第1番の第1楽章を演奏する。モーツァルトとベリオではN響を代表する名手との豪華共演を予定しており、こちらも楽しみのひとつだ。公演は5月3日(水・祝)に東京・東京文化会館大ホールで開催。チケット発売中。取材・文:渡辺謙太郎
2017年04月17日Bunkamuraオーチャードホールの新年を飾る恒例の「東京フィルハーモニー交響楽団 ニューイヤーコンサート」に、日本を代表するピアニスト、小山実稚恵の出演が決定した。「東京フィルハーモニー交響楽団 ニューイヤーコンサート2013」の公演情報本公演は、東京フィルの挂冠名誉指揮者・尾高忠明の指揮で、ヨハン・シュトラウス二世のワルツ「春の声」、ポルカ・シュネル「観光列車」などのニューイヤーの定番曲から、2013年に生誕200年を迎えるヴェルディとワーグナーの作品、フィナーレには「ボレロ」を披露する。会場内では獅子舞が登場するほか、枡酒販売も行われるなど、お正月の雰囲気たっぷりに演出。また公演の最後には、毎回人気のお年玉抽選会も。海外往復航空券や同コンサートでオーケストラを指揮できる(曲目は「ラデツキー行進曲」)指揮権など、豪華なお年玉が当たる。今回出演が決定したピアニスト、小山実稚恵は、チャイコフスキー国際コンクール第3位、ショパン国際ピアノコンクール第4位という、二大コンクール両方で入賞を果たした唯一の日本人ピアニスト。オーチャードホールでは、2006年から2017年まで12年間に及ぶ壮大なリサイタル・シリーズを展開中。本公演では、定評のあるラフマニノフの作品から「パガニーニの主題による狂詩曲」を披露する。「東京フィルハーモニー交響楽団 ニューイヤーコンサート2013」は、2013年1月2日(水)・3日(木)にBunkamuraオーチャードホールで開催。チケットは発売中。
2012年11月14日開場15周年を迎えた新国立劇場2012/2013シーズンオープニング公演のオペラ「ピーター・グライムズ」の公開舞台稽古が、9月29日に同劇場オペラパレスにて行われた。新国立劇場オペラ「ピーター・グライムズ」の公演情報「ピーター・グライムズ」は、2013年に生誕100周年を迎えるイギリスの国民的作曲家ベンジャミン・ブリテンの代表作。新国立劇場オペラ部門芸術監督の尾高忠明が「20世紀オペラの傑作」と絶賛し、今回の新シーズンのオープニング演目に据えるほど、情熱を注いでいる作品だ。イギリス東海岸の漁村を舞台に、孤独な漁師ピーター・グライムズが、大漁を当てるも、嵐の中で徒弟の少年を死なせてしまうところから物語は始まる。少年の死は事故であると主張するピーターだが、日頃より気性が激しいがゆえに周囲から疎まれていた彼は、村人たちから少年殺害の疑惑をかけられ、次第に追い詰められていく。閉鎖された社会環境を舞台に、集団と個の対立、貧困や児童虐待という現代にも通じるテーマを織り込んだ作品だ。尾高芸術監督は「ピーター・グライムズではなく、彼を取り巻く村民の在り方が問題なのです」と語る。イングランド東海岸のオールドバラに居を構えるも、パートナーのテノール歌手ピーター・ピアーズとの同性愛のために周囲から冷たい視線に晒されていた作曲者ブリテン自身の境遇に重ね合わせることができるのだという。今回のウィリアム・デッカーによる演出は、1994年にベルギーの王立モネ劇場で初演され、2004年の英国ロイヤル・オペラの上演でローレンス・オリヴィエ賞(イギリス版のトニー賞と言われる)にノミネートされたほど、演劇的要素も色濃い。ピーター・グライムズ=悪役という紋切り型では決してなく、閉鎖された社会での集団心理が生む狂気と個の対立を鋭くえぐる手法で、現代社会の闇を浮き掘りにしている。公開舞台稽古では、ブリテンの本場英国も羨む充実のキャストたちが登場。激しい気性と繊細な心根をもち、不器用すぎるが故に集団に溶け込めない不幸なピーター・グライムズを演じたスチュアート・スケルトン、ピーターを献身的に支える女教師で未亡人のエレン・オーフォードを演じるスーザン・グリットンらがいずれも好演。イギリス・オペラ界の重鎮リチャード・アームストロング指揮のもと、言葉を重視した人物の心情描写、冷たく荒くれた海をはじめとするスケール感のある情景を描いたブリテンの音楽を、巧みに表現してみせた。新国立劇場オペラ「ピーター・グライムズ」は、10月2日(火)から14日(日)まで全5公演を開催。チケットは発売中。
2012年10月02日エリザベス女王即位60周年やロンドン・オリンピック&パラリンピック開催で、世界から注目を集めるイギリス。そんな今最も熱い国イギリスづくしで贈る、新国立劇場「英国舞台芸術フェスティバル2012」の記者会見が、9月14日に駐日英国大使館で行われた。新国立劇場オペラ「ピーター・グライムズ」の公演情報新国立劇場の開場15周年のシーズンオープニングにあたる本フェス。オペラは英国を代表する作曲家ブリテンの「ピーター・グライムズ」、バレエは、同劇場舞踊部門の芸術監督であり、英国が誇る世界的振付家デイヴィッド・ビントレーの振付作品「シルヴィア」日本初演、そして演劇はシェイクスピアの「リチャード三世」が上演される。記者会見では各部門の芸術監督が揃い踏み。オペラ部門の尾高忠明は「ブリテンは、イギリスの作曲家の中でも圧倒的にドラマティックな作品が書ける人。彼は生前、盟友のテノール歌手ピーター・ピアーズとともにオールドバラ(『ピーター・グライムズ』の舞台)に学校を作ったのですが、僕はそのブリテン=ピアーズ・オーケストラの音楽監督を3年ほど務めました。その後、新国立劇場の芸術監督のお話を受けたときから『ピーター・グライムズ』は絶対上演したい!と思っていました」と待望の上演に目を輝かせる。「ブリテンは2013年が生誕100年ですが、あえて来年まで待たず、シーズンオープニングにしました。これは本作にかける思いの表れです」と熱く語った。舞踊部門のデイヴィッド・ビントレーは「島国であること、王室、皇室の存在など、イギリスと日本には多くの共通点があります。これはバレエにも当てはまり、実はイギリスにとっても、フランスやイタリアからもたらされたものという位置付け。ただし両国ともにバレエへの深い愛情をもっているという共通項があります。今回のフェスで、私はブリテン、シェイクスピアと名前を並べることができ、とても光栄です」と意気込みを語る。「リチャード三世」は、2009年に話題を呼んだ舞台「ヘンリー六世」の続編。「『ヘンリー六世』は9時間に及ぶ大作で、壮大なスケールが話題を呼び、多くの賞も頂きました。『リチャード三世』は時代や登場人物が同じまま繋がっていく作品ですが、今回は続編に相応しく、キャスト、スタッフ、演出までほぼ同メンバー。3年越しに夢を叶えることができました」と語る演劇部門の宮田慶子。「私自身、若い頃からロンドンに通うのが好きでした。イギリスでは芝居好きの人を“シアターゴア”と呼びます。日本でもひとりでも多く“シアターゴア”になってもらえるよう、劇場の敷居を低くしていきたい」と今後の抱負で締め括った。新国立劇場オペラ「ピーター・グライムズ」は10月2日(火)から14日(日)までオペラパレスで、バレエ「シルヴィア」は10月27日(土)から11月3日(土・祝)までオペラパレスで、演劇「リチャード三世」は10月3日(水)から21日(日)まで中劇場で開催。チケットは発売中。また、日英の舞台芸術の交流や、英国舞台芸術の最新事情を紹介するパネル展示、映像、トークイベントなども予定されている。
2012年09月19日読売日本交響楽団の創立50周年シーズンが、いよいよ4月より開幕を迎える。「読売日本交響楽団」の公演情報1962年、日本のオーケストラ音楽の振興と普及のために読売新聞社、日本テレビ放送網、読売テレビのグループ3社を母体に設立された読売日本交響楽団。創立以来、ストコフスキー、メータ、ヴァント、チェリビダッケ、ザンデルリンク、マゼール、ロストロポーヴィチ、サンティ、ベルティーニ、テミルカーノフ、ホーネック、ゲルギエフといった世界的な巨匠を指揮台に招くとともに、ルービンシュタイン、リヒテル、アルゲリッチ、内田光子、ヨーヨー・マ、五嶋みどりら世界の名だたるソリストと共演を重ねてきた。創立50年目のシーズン最初のタクトをふるうのは、2010年4月から第9代常任指揮者を務めるシルヴァン・カンブルラン。パリ・オペラ座などで活躍してきた世界的指揮者で、同ポスト就任以降、聴衆の想像力を刺激するプログラミング、緻密なアンサンブルを作りあげる手腕で、楽団のクオリティをさらに向上させたと高く評価されている。また先日、常任指揮者の任期延長(2016年3月末まで)が発表されるなど、楽団からの信頼も非常に厚い。シーズン開幕の4月公演では、生誕150周年のドビュッシーのほか、得意のフランス音楽やストラヴィンスキーなどのバレエ音楽を組み合わせたプログラムで、“音の魔術師”カンブルランの巧みな手腕が発揮されそうだ。読売日本交響楽団 2012-2013シーズンは、4月13日(金)の東京オペラシティ名曲シリーズを皮切りにスタート。チケットは発売中。また5月以降の公演の指揮者陣には、正指揮者・下野竜也、篠崎靖男、大友直人、ゲルト・アルブレヒト、広上淳一、パオロ・カリニャーニ、小林研一郎、スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ、ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス、尾高忠明、大野和士、レイフ・セゲルスタム、ライナー・ホーネックが登場する。《読売日本交響楽団 2012-2013シーズン》■第193回東京オペラシティ名曲シリーズ4月13日(金)19:00開演東京オペラシティコンサートホール■第143回東京オペラシティ・マチネーシリーズ4月14日(土)14:00開演東京オペラシティコンサートホール■第514回定期演奏会4月16日(月)19:00開演サントリーホール■第548回サントリーホール名曲シリーズ4月21日(土)18:00開演サントリーホール■第548回サントリーホール名曲シリーズ4月21日(土)18:00開演サントリーホール■第55回みなとみらいホリデー名曲シリーズ4月22日(日)14:00開演横浜みなとみらいホール※いずれも指揮はシルヴァン・カンブルラン
2012年04月06日遠藤周作の名作をもとに松村禎三が作曲したオペラ『沈黙』が、2月15日に新国立劇場で開幕を迎えた。新国立劇場オペラ「沈黙」の公演情報神の存在を問い、信仰の根源を衝いた遠藤周作の歴史小説をもとに、20世紀を代表する日本人作曲家の松村禎三(1929-2007)が、13年もの歳月をかけて完成させたオペラ『沈黙』。1993年に世界初演、新たな和製オペラの誕生として大きな話題を呼び、これまでに新国立劇場などで上演が繰り返されてきた。「日本のオペラハウスにとって、日本人作曲家によるオペラ上演は不可欠」と語るのは新国立劇場オペラ芸術監督・尾高忠明。芸術監督就任1年目の昨年2月には、上演回数800回以上という和製オペラの金字塔『夕鶴』(團伊玖磨作曲)を上演したが、今回はより意欲的な演目として、以前より興味をもっていた『沈黙』を選んだという。演出を手がけるのは、オペラ初演出となる同劇場演劇芸術監督・宮田慶子。「原作は愛読していたほど思い入れのある作品。人間の心の業や、神との対峙・葛藤を扱った本作を、台本を読むように音を読んでいきたい」と意気込みを語る。指揮は、将来を嘱望される実力派指揮者で下野竜也(新国立劇場初登場)。歌手陣は日本を代表するオペラ歌手による豪華ダブルキャストが集う。オール日本人スタッフ・キャストで、日本のオペラハウスが上演する和製オペラの傑作に注目したい。新国立劇場オペラ「沈黙」は、2月19日(日)まで新国立劇場 中劇場にて開催。チケットは発売中。同期間中は、会場内ホワイエにて関連展示「『沈黙』と長崎のキリスト教文化」も開催される。
2012年02月16日国内で最も権威ある音楽コンクールのひとつで、若手音楽家の登竜門として知られる「日本音楽コンクール」の80周年を記念し、これまでの入賞者が集うガラ・コンサートがまもなく開催される。「日本音楽コンクール80周年ガラ・コンサート」の公演情報1932年の第1回以降、第二次大戦中もほぼ継続して開催されてきた日本音楽コンクール。現在の日本クラシック音楽界の礎を築いた多くの音楽家を輩出してきた。80周年を記念したガラ・コンサートには、これまでの入賞者の中から2日間で計12名のアーティストが登場。昨秋の第80回声楽部門を制した西村悟(テノール)というフレッシュな逸材を筆頭に、藤森亮一(チェロ)、前橋汀子(バイオリン)、澤畑恵美(ソプラノ)、成田達輝(バイオリン)、清水和音(ピアノ)[以上2月4日出演]、小山裕幾(フルート)、渡辺玲子(バイオリン)、舘野泉(ピアノ)、戸田弥生(バイオリン)、木下美穂子(ソプラノ)、須川展也(サクソフォン)[以上・同5日出演]と、クラシック音楽界を牽引する新旧多彩な顔ぶれが一堂に会する。司会を務めるのも、当コンクールと縁の深いふたり。1966年の第35回コンクール・作曲部門(管弦楽曲)で第1位受賞の作曲家・池辺晋一郎。そして、NHK交響楽団のコンサートマスターを務めたバイオリニストで、本コンクールの「黒栁賞」の由来となった黒栁守綱を父にもつ黒柳徹子が、豪華ガラをナビゲートする。「日本音楽コンクール80周年ガラ・コンサート」は、2月4日(土)・5日(日)にNHKホール(東京都)にて開催。チケットは発売中。■日本音楽コンクール80周年ガラ・コンサート【日程】2月4日(土)16:00開演2月5日(日)16:00開演【会場】NHKホール(東京都)【出演】★2月4日(土)西村悟(テノール) 第80回声楽部門・1位藤森亮一(チェロ) 第52回チェロ部門・1位前橋汀子(バイオリン) 第28回バイオリン部門・2位澤畑恵美(ソプラノ) 第58回声楽部門・1位成田達輝(バイオリン) 第78回バイオリン部門・2位清水和音(ピアノ) 第47回ピアノ部門・3位★2月5日(日)小山裕幾(フルート) 第73回フルート部門・1位渡辺玲子(バイオリン) 第50回バイオリン部門・1位舘野泉(ピアノ) 第27回ピアノ部門・2位戸田弥生(バイオリン) 第54回バイオリン部門・1位木下美穂子(ソプラノ) 第70回声楽部門・1位須川展也(サクソフォン) 第51回管楽器部門・2位指揮:尾高忠明司会:池辺晋一郎/黒柳徹子演奏:NHK交響楽団
2012年01月31日開館15周年を迎える新国立劇場の2012/2013シーズン オペラ部門のラインアップが発表。1月23日に同劇場にて記者会見が行われた。「新国立劇場オペラ」の公演情報「3月に発生した未曾有の大震災、そして原発事故の影響により、昨年は大変な困難に見舞われました。文化の役割とは何か、劇場のなすべきことは何かを真剣に考えましたし、多くのお客様から励ましのお言葉もいただきました。また、その中で抜擢した日本人歌手たちの活躍は、嬉しい結果となりました」と昨年を振り返るオペラ芸術監督・尾高忠明。そして任期3シーズン目となる2012/2013シーズンの演目については「2013年が生誕200年のワーグナーとヴェルディ、同じく生誕100周年を迎えるブリテンの傑作と、スタンダートな名作や人気演目を揃えました」と語った。シーズン開幕には、英国人作曲家ブリテンの傑作『ピーター・グライムズ』を上演。またワーグナー作品には、現シーズンの『さまよえるオランダ人』(3月)と『ローエングリン』(6月)に続いて『タンホイザー』を、ヴェルディ作品には、これまで同劇場の節目でも上演されてきた『アイーダ』(フランコ・ゼッフィレッリ演出)と『ナブッコ』(新制作)が、ラインアップに選ばれている。その他には『トスカ』『セビリアの理髪師』『愛の妙薬』といったイタリア・オペラの名作、モーツァルトのオペラ2作『魔笛』『コジ・ファン・トゥッテ』、そして新国立劇場3年ぶりとなる新作オペラとして、泉鏡花原作の創作委嘱作品『夜叉ヶ池』(世界初演)を上演する。◆新国立劇場オペラ 2012/2013シーズンラインアップ2012年10月ブリテン作曲:ピーター・グライムズ [新制作]11月プッチーニ作曲:トスカ11月・12月ロッシーニ作曲:セビリアの理髪師2013年1月・2月ワーグナー作曲:タンホイザーとヴァルトブルクの歌合戦1月・2月ドニゼッティ作曲:愛の妙薬3月ヴェルディ作曲:アイーダ [開場15周年記念公演]4月モーツァルト作曲:魔笛 [新制作]5月・6月ヴェルディ作曲:ナブッコ [新制作]6月モーツァルト作曲:コジ・ファン・トゥッテ6月香月修作曲:夜叉ヶ池 [新制作/創作委嘱作品・世界初演]
2012年01月24日