展覧会「蜷川実花展 EternityinaMoment 瞬きの中の永遠」が、東京・虎ノ門ヒルズ ステーションタワー内の「トウキョウ ノード(TOKYO NODE)」にて、2023年12月5日(火)から2024年2月25日(日)まで開催される。蜷川実花、過去最大規模の展覧会写真を中心に、映像、映画、空間インスタレーションを手がける蜷川実花(にながわ みか)。近年は、データサイエンティストの宮田裕章(みやた ひろあき)らとともに、クリエイティブチーム「エイム(EiM)」としても活動を展開している。蜷川が「エイム」として臨む「蜷川実花展 EternityinaMoment 瞬きの中の永遠」は、地上200mの高さに位置するギャラリーを会場に開催される、過去最大規模となる蜷川の展覧会。本展のために制作した映像インスタレーションや写真など、14作品を公開する。新作や撮り下ろし作品が一堂に本展に出品される作品は、いずれも新作や撮り下ろし。たとえば映像作品は、幻想的な世界を展開するものの、CGなどを用いず現実を捉えるなど、日常のなかにある儚いものを作品へと昇華している。また、ギャラリーから見下ろす東京の風景や外光を体験に取り入れるなど、この会場ならではの体験ができる展示となっている。限定アイテムなどを展開本展の開催にあわせて、オリジナルグッズなどを販売する期間限定ストアがオープン。フェティコ(FETICO)、キディル(KIDILL)、M A S U(エム エー エス ユー)、テンダーパーソン(TENDER PERSON)とのコラボレーションアイテムを限定販売するほか、ポーラ(POLA)やガトーフェスタ ハラダ(GATEAU FESTA HARADA)とのアイテムも取り揃える。展覧会概要展覧会「蜷川実花展 EternityinaMoment 瞬きの中の永遠」会期:2023年12月5日(火)〜2024年2月25日(日)会場:虎ノ門ヒルズ 「トウキョウ ノード」 ギャラリーA・B・C住所:東京都港区虎ノ門2-6-2 虎ノ門ヒルズ ステーションタワー 45F開館時間:月・水・木・日曜日、祝日 10:00〜20:00 / 火曜日 10:00〜17:00 / 金・土曜日、祝前日 10:00〜21:00※入場はいずれも閉館30分前まで※年末年始など休館日あり■観覧料・前売(11月10日(金)より販売、数量限定)一般 2,800円、高校・大学生 2,200円、小・中学生 1,000円・通常平日=一般 2,500円、高校・大学生 2,000円、小・中学生 800円土・日曜日、祝日=一般 2,800円、高校・大学生 2,200円、小・中学生 1,000円※チケットは、公式サイトチケットページにて販売※前売チケットを購入の場合、「オリジナルコンパクトミラー」(通常価格990円相当)をプレゼント(数量限定)※前売限定で、限定デザインの「サーモボトル」ないし「エコバッグ」(いずれも通常価格5,940円相当)を、各前売チケット料金+5,000円で販売(数量限定)※障がい者手帳の所持者もチケットの購入が必要。未就学児、障がい者の介助者の方(1名まで)は、チケット購入者と同時入場にかぎり、無料で同伴可■展開アイテム例・エム / ミカニナガワ×ガトーフェスタ ハラダ 「グーテ・デ・ロワ 蜷川実花フラワーパッケージ ミニ缶」 1,080円 〈トウキョウ ノード先行販売〉・エム / ミカニナガワ×ポーラ 「デイリズムティー セレクトボックス リミテッドエディション」 3,996円【問い合わせ先】トウキョウ ノード インフォーメーションTEL:03-6433-8200(受付時間 10:00~18:00)
2023年11月13日板橋区立美術館では、2023年11月18日(土)より、『展覧会のちょっといい話絵本と近代美術のあれこれ』が開催される。1979年5月、23区初の区立美術館として開館し、今年で44年目を迎える板橋区立美術館。これまで画家やアーティストをはじめとする多くの人々との交流のなかで、様々な展覧会や教育普及事業が開催されてきた。その準備過程での資料の調査中、また展覧会開催中や開催後に貴重な情報が集まってくることは多いものの、当然展覧会では紹介しきれないものもある。同展では、そんな貴重なエピソードを、絵本と近代美術の分野から紹介する。毎年『ボローニャ国際絵本原画展』を開催している同館だが、「絵本のちょっといい話」で欠かすことができないのが、童画家・武井武雄の存在だ。大正から昭和にかけて活躍した武井は長く板橋区の南常磐台に在住した。同展では彼が手掛けた宝石のような小さな絵本、 刊行作品を展示。その後広がった美術館と絵本との関係を紹介する。例えば近年関心の集まる「触る絵本」の世界や、毎年開催している絵本作家向けのワークショップで、世界的な絵本作家や編集者たちが見せた人間味あふれるエピソード。長く絵本展を開催してきた同館ならではのお話だ。また「近代美術のちょっといい話」では、戦中、戦前に池袋、板橋、練馬付近のアトリエつきアパートで制作した「池袋モンパルナス」の画家たちのエピソードが多数。「板橋に来ればどうにかなる」という寺田政明(息子は俳優の寺田農)の一言で移住を決意した画家・古沢岩美や、「妻は空気・わたしは風」と語るほどに仲の良かった画家夫婦、井上長三郎と照子のエピソード、さらに1980年代後半、板橋区在住の美術評論家、芸術家、美術雑誌の編集者、画廊関係者らを中心に生まれた「板橋美術懇談会」(通称:ハンビコン)の様子も紹介する。講演会やトークイベントなど、期間中のイベント多数。すべて事前申込制なので、申し込み方法などは詳細と合せて美術館ホームページで確認を。<開催情報>館蔵品展『展覧会のちょっといい話絵本と近代美術のあれこれ』会期:2023年11月18日(土)〜2024年1月8日(月・祝)会場:板橋区立美術館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)休館日:月曜(1月8日は開館)、12月29日(金) ~1月3日(水)料金:無料公式サイト:
2023年11月13日展覧会「櫻井翔未来への言葉展PLAYFUL!」が、東京・立川のプレイ ミュージアム(PLAY! MUSEUM)にて、2024年1月18日(木)から4月14日(日)まで開催される。その後、他ミュージアムを巡回予定だ。櫻井翔が紡ぐ言葉にフォーカス「櫻井翔未来への言葉展PLAYFUL!」は、櫻井が大切にしている言葉を視覚化し、様々な仕掛けを通して紹介する展覧会。2023年4月から5月に六本木ミュージアムで開催した「櫻井翔未来への言葉展SHO SAKURAI:WORDS FOR THE FUTURE」に、新たなコンテンツを加えて開催される。会場では、パワフルなラップ詞を浴びるように聴きクールダウンできるエリア「サクラップサウナ」や、2008年から連載中のブログ「オトノハ」全編、アーティストのAYAKA FUKANOと書き下ろした絵本『ありがとうの交換。的な。』といったコンテンツを展開。櫻井が紡ぐ言葉の数々を目の当たりに出来る。また本展では、2023年4月から7月までプレイ ミュージアムにて開催された「谷川俊太郎 絵本★百貨展」の新作絵本『すきのあいうえお』に櫻井が挑むなど、新しい展示を追加。櫻井が好きな言葉やものを「あ」から「ん」まで書きだし、イラストレーターのクリハラタカシが色を付けて展示される。さらに、櫻井の言葉が新たな文を生み出す「ことば工場」も加わる。展覧会概要「櫻井翔未来への言葉展PLAYFUL!」会期:2024年1月18日(木)~4月14日(日)会場:プレイ ミュージアム(PLAY! MUSEUM)住所:東京都立川市緑町3-1 GREEN SPRINGS W3 2F開館時間:10:00~18:00(日時指定制を導入)休館日:2月4日(日)入場料:一般 2,200円、大学生 1,600円、高校生 1,100円、中・小学生 700円、未就学児無料・[障害者割引]障害者手帳を提示した人とその介添人1名は半額・嵐ファンクラブ会員先行抽選販売 2,000円※特典(おみやげ)つき(未就学児を除く)※1時間ごとの日時指定制を導入。※チケットは2024年1月分を2023年12月20日(水)よりe-tixで販売、以降1ヶ月ごとに販売。※一般販売に先立つ12月1日(金)から、嵐ファンクラブにて先行抽選販売を実施。【問い合わせ先】・一般TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル / 受付時間 9:00〜20:00)・チケットにかんして嵐ファンクラブ会員先行抽選TEL:0120-382-310(受付時間 10:00~18:00、土日祝を除く)
2023年11月04日東京・六本木の21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3で、吉岡徳仁の4年ぶりとなる展覧会「吉岡徳仁 FLAME − ガラスのトーチとモニュメント」を開催しています。Photo: Masaru Furuyaデザインや建築、アートの領域で国際的に活動する吉岡徳仁。形の概念を超える「光」を素材とし、透明感のある独自の表現で作品を生み出してきました。TOKYO 2020オリンピックでは、桜をモチーフにした「聖火リレートーチ」のデザインが大きな話題となりました。本展では、炎から放たれる「光」に着目し、新作「ガラスのトーチ」と「炎のモニュメント−ガラスの炬火台」を発表。世界でも類を見ない、透明なガラスの造形から生み出された、このトーチとモニュメントは、2024年に開催される、国民スポーツ大会(旧国体)SAGA2024のセレモニーに向けて制作されたものです。また、吉岡の代表作であるガラスのベンチ「Water Block」をはじめ、MIYAKE DESIGN STUDIOが炎を灯すセレモニーのために手がけた衣服が展示されるほか、会期中には、屋外に設置された「炎のモニュメント−ガラスの炬火台」に火を灯す特別なイベントが開催されます。Photo: Masaru Furuya■展覧会情報展覧会:吉岡徳仁 FLAME − ガラスのトーチとモニュメント会期:2023年9月14日(木)〜11月5日(日)会場:21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3開館時間:10:00 - 19:00(最終入場18:50) 休館日:火曜日 入場料:無料お問い合わせ:TOKUJIN YOSHIOKA + TYD 03-6455-3576 www.tokujin.com主催: TOKUJIN YOSHIOKA + TYD特別協力: 株式会社 三宅デザイン事務所、株式会社 イッセイミヤケ後援: SAGA2024実行委員会協力: 東京ミッドタウン、株式会社 遠藤照明、株式会社 ヤマハミュージックジャパン■特別イベント吉岡徳仁により、「炎のモニュメント−ガラスの炬火台」に火が灯されます。● 2023年10月7日(土)17:00〜18:00 *終了● 2023年10月28日(土)16:30〜17:30(17:00頃 点火)● 2023年11月3日(金・祝)16:30~17:30(17:00頃 点火)※雨天・強風など、悪天候が想定される場合には中止となります。※イベントの開催については、変更される可能性がございますので、事前に下記のサイトにてご確認をお願いします。■アクセス東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデン東京都港区赤坂 9-7-6Tel. 03-3475-2121都営地下鉄大江戸線「六本木」駅、東京メトロ日比谷線「六本木」駅、東京メトロ千代田線「乃木坂駅」より徒歩5分■ウェブサイト展覧会ウェブサイト:主催者ウェブサイト:※10/28更新(イベント開催 追加)
2023年10月28日ホテル雅叙園東京では、昭和ノスタルジーの世界を体感する展覧会「懐かしく新しい“レトロ”を旅する 古今東西ニッポンの風景」を、2023年12月2日(土)から12月24日(日)、2024年1月1日(月・祝)から1月14日(日)までの期間で開催する。ホテル雅叙園東京で昭和ノスタルジーの世界を体感する展覧会東京都指定有形文化財「百段階段」を舞台に、日本の伝統に関連したイベントを行うホテル雅叙園東京。今回は「懐かしく新しいニッポンの風景」をテーマに、ノスタルジー溢れる日本レトロな展覧会を開催する。旅館の玄関を思わせる最初の会場「十畝の間」をはじめとし、一部屋ごとに違った景色を楽しめる展示が特徴的だ。懐かしくも新しい、ニューレトロな世界観「静水の間」では、イラストレーター・中村杏子によるイラストが登場。カラフルな色使いでレトロな景色を描いた作品は、未だかつて感じたことのないニューレトロな味わいを与える。そのほかにも、ネオンが灯る架空の温泉街をイメージした空間や、日本の賑やかな祭りを表現した展示など、さまざまな世界観を満喫することができる。古今東西の日本を知る民芸品さらに、約200体のこけしが集結した「草丘の間」にも注目。東北6県で11系統に分類されるこけしを分布図で示した展示や、こけしの多様な姿かたち、構造などを解説したパネルを用意する。地域や作り手によって異なるこけしの表情やスタイルを、様々な角度から見て楽しむのもおすすめだ。愛らしい“パン”の展示もまた、文筆家・甲斐みのりが旅する途中で出会ったパンを紹介するユニークな展示も見逃せない。会場では、地域に根付くパン屋や47都道府県のご当地パンを紹介すると共に、甲斐が収集した100点に及ぶパンの袋を展示。個性豊かなパンの数々は、袋や包み紙までもが愛らしく、その土地へ行かなければ出会えない魅力が詰まった“哀愁漂う展示”となっている。開催概要「懐かしく新しい“レトロ”を旅する 古今東西ニッポンの風景」期間:2023年12月2日(土)~12月24日(日)、2024年1月1日(月・祝)~1月14日(日)時間:11:00~18:00(最終入館17:30)会場:ホテル雅叙園東京 東京都指定有形文化財「百段階段」料金:[当日券] 1,500円 / 学生 800円 ※未就学児無料、学生は要学生証呈示[前売券] 1,200円 ※2023年12月1日(金)まで販売(館内での販売は16:30まで)販売:ホテル雅叙園東京 / 公式オンラインチケット(一般入場券、前売券、オンライン限定入場券)【問い合わせ先】TEL:03-5434-3140(イベント企画 10:00〜18:00)
2023年10月27日プラダは、1913年の創業から現在に至るまで、プラダの歴史を辿る展覧会を一般公開にて開催します。共同クリエイティブ・ディレクターのミウッチャ・プラダとラフ・シモンズがキュレーションしたストーリーを通じて語られる、濃厚で親密な内容の展覧会です。ファッションアーカイブのみにとどまらず、アート、建築、文化、スポーツの分野における数十年にわたる活動実績から、実物とデジタルを合わせて500点以上を展示。2014年に初開催された同展の成功を糧に、今回はプラダの革新的な軌跡を追いかけ、知的な行為としてのラグジュアリーとビューティー、そしてファッションに対するプラダのビジョンが与えた、忘れがたい影響を探求します。Courtesy of PRADAこの展覧会はただスペクタクルなものではなく、驚くほど多彩な内容を深く味わう体験であり、情報の蓄積と検証、そしてホスピタリティを通じてプラダの姿を描き出します。奥深いクラフツマンシップや熟練の技を詳しく掘り下げたものや、ブランドの中心にある多種多様な美学的矛盾を明らかにするもの、またミウッチャ・プラダとラフ・シモンズが現在も取り組む伝統的なラグジュアリーの概念への挑戦を考察するものなど、多様な展示内容がプラダの中核をなすテーマやアイデアを明らかに。110年に及ぶ歴史の新たな視点を紹介し、ブランドの過去、現在、そして未来にじかに足を踏み入れる、他に類のない体験を叶えます。PRADASPHERE II開催場所:上海開催期間:2023年12月7日から2024年1月21日※入場無料、一般公開お問い合わせ:プラダ クライアントサービスTel: 0120-45-1913
2023年10月26日manordaいわて株式会社では、「いわての手仕事展覧会(通称:てのてん)」(岩手県および盛岡広域振興局主催)を株式会社クラシカウンシルと運営しておりますが、2023年11月3日(金・祝)、4日(土)の2日間、岩手銀行赤レンガ館および岩手県公会堂において展示販売会を行いますのでお知らせいたします。てのてんフライヤー「いわての手仕事展覧会(通称:てのてん)」は、岩手県内のものづくりに携わる個人や事業者の皆さまの販売機会の創出と、商品の魅力をわかりやすく伝えるスキルの向上を目的にした、販売会と実践セミナーのセットプログラムです。8月に開催されたビフォーセミナーを経て、今回は実践の場としての販売会が開催されます。てのてん初開催となる展示販売会では、漆器や鉄瓶、ホームスパンや木工製品はじめ岩手県内のものづくりに携わる33事業者の魅力ある商品を、盛岡市内2会場で展示販売いたします。岩手県公会堂会場では展示販売に加え、近年注目が高まっている「クラフトとSDGs」をテーマとして、手工芸品を永く愛用いただくためのお手入れ方法等を職人が丁寧に説明いたします。また、岩手大学のホームスパンサークル「GANDAI HOMESPUN」による糸つむぎの実演や「旅する羊 猪又裕也」氏による木枠の手織りワークショップなども行います。ぜひ、それぞれの会場に足をお運びになり、まち歩きをお楽しみいただくとともに、会場で気になる商品を手に取り、職人から直接商品のこだわりや想いを聞き、岩手のものづくりの魅力をご体感ください。当社では、地域のものづくり産業の支援を通じて、引き続き地域活性化に取り組んでまいります。【イベント概要】日時:2023年11月3日(金・祝)、4日(土) 10:00~16:00会場:岩手銀行赤レンガ館(盛岡市中ノ橋通1丁目2-20)岩手県公会堂(盛岡市内丸11-2)内容:詳細は画像をご確認ください主催:岩手県(産業経済交流課)、岩手県盛岡広域振興局運営:株式会社クラシカウンシル、manordaいわて株式会社協力:株式会社岩手銀行フライヤー 出展者情報【会社概要】manordaいわて株式会社所在地 : 岩手県盛岡市中央通一丁目2番3号(岩手銀行本店建物2階)資本金 : 7,000万円株主構成 : 岩手銀行100% 銀行業高度化等会社事業内容 : (1)営業代行業務(2)地域デザイン拠点創出業務(3)公民連携事業、自治体業務に関する企画事業(4)岩手銀行グループ保有不動産活用に関する企画事業(5)再生可能エネルギー関連事業(コンサルティング、再エネの発電・供給業務等)HP : Instagram: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年10月23日大阪マリオット都ホテルから、展覧会「コシノジュンコ原点から現点」とのコラボレーションメニューが登場。2023年11月23日(木・祝)から2024年1月21日(日)まで、大阪マリオット都ホテル19階「ラウンジ プラス(LOUNGE PLUS)」ほかにて提供される。コシノジュンコのデザインコンセプト“対極の美”を表現した赤黒スイーツあべのハルカス美術館にて開催される展覧会「コシノジュンコ原点から現点」とのコラボレーションスイーツやカクテルでは、コシノジュンコのデザインコンセプトである“対極の美”を表現。展覧会とリンクする赤と黒のカラーを用いた「ア ラ モード(à la mode)」は、ベリーの赤とショコラの黒を組み合わせた1品に。球体の中に忍ばせたナッツやサブレ、アイスなど、味覚や食感においても“対極”を表している。赤&黒のカクテルもまた、19階の「バープラス(BAR PLUS)」では、カクテルを展開。赤のカクテル「真紅」は、丸みを帯びた赤のドレスとグラスの脚の部分には波紋を、黒のカクテル「琳」は、黒とゴールドのドレスを表現した。さらに、「ラウンジプラス(LOUNGE PLUS)」でのアフタヌーンティーや、ライブキッチン「クーカ(COOKA)」でのランチブッフェでは、鑑賞券付きプランも用意。レストランでの食事と鑑賞、どちらも楽しめる特別な機会となっている。【詳細】大阪マリオット都ホテル×展覧会「コシノジュンコ原点から現点」コラボレーションメニュー提供期間:2023年11月23日(木・祝)~2024年1月21日(日)住所:大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43■ア ラ モード場所:19階「ラウンジ プラス」提供時間:13:00~17:00(営業時間 10:00~20:00)料金:単品 3,000円/ドリンク付き 3,500円※コーヒーまたは紅茶/鑑賞券付き 4,300円※ドリンクは含まない■カクテル場所:19階「バープラス」営業時間:平日 17:00~24:00、土日祝 13:00~24:00料金:真紅 2,200円、琳 2,000円■鑑賞券付きプラン・19階「ラウンジ プラス」アフタヌーンティー 7,800円・19階 ライブキッチン「クーカ」ランチブッフェ 6,500円※写真はイメージ※仕入れ状況により材料を変更する場合あり※表示料金には、サービス料(15%)を含む【予約・問い合わせ先】TEL:0120-611-147(受付時間10:00~20:00)※携帯電話からは06-6628-6187
2023年10月21日展覧会「ヨシタケシンスケ展かもしれない」が、2023年10月15日(日)から12月24日(日)まで栃木の宇都宮美術館にて開催される。国を超えて親しまれる“ヨシタケシンスケ”の世界観を展覧会でヨシタケシンスケは、頭の中に広がる果てしない妄想やアイデア、クスっと笑える人のクセやしぐさ、世界の心理をつくようなものの見方を細かいペン先で表現し、そのユーモラスな世界観が世代を超えて人気を集めている絵本作家。2019年には『つまんない つまんない』の英語版『The Boring Book』でニューヨーク・タイムズ最優秀絵本賞を受賞している。作家の“発想の源”を覗く「ヨシタケシンスケ展かもしれない」では、絵本の中に溢れる独特なアイデアや発想の源である小さなスケッチの展示に加え、絵本原画、本展のためにヨシタケが考案した立体物や学生時代に制作した作品など約400点以上を展示。造形作家やイラストレーターとしての側面も紹介しつつ、ヨシタケの「頭のなか」を覗き込んでアイデアの源を体感できるような構成となっている。また、デビュー作の『りんごかもしれない』をはじめ『つまんない つまんない』『なつみはなんにでもなれる』など約20作の人気絵本より、原画やアイデアスケッチのほか体験型の展示も用意。大人も子どもも身体を動かしながら、5感を使ってヨシタケの世界観を堪能することができそうだ。ヨシタケ考案のグッズや書き下ろしイラスト入りの図録も展覧会のグッズには、絵本『ころべばいいのに』で登場するキャラクターのぬいぐるみをはじめ、ヨシタケ自身が考案したグッズが並ぶ。公式図録には展覧会のために書き下ろした未公開スケッチも収録されている。【詳細】展覧会「ヨシタケシンスケ展かもしれない」期間:2023年10月15日(日)~2023年12月24日(日)休館日:月曜日場所:宇都宮美術館住所:栃木県宇都宮市長岡町1077時間:9:30~17:00※入館は閉館30分前まで観覧料:一般 1,000円(800円)、高・大生 800円(640円)、小・中生 600円(480円)※未就学児は無料 ※( )内は20名以上の団体料金※会期中土、日、祝日および12月19日(火)〜 22日(金)はオンラインによる日時指定予約必須(詳細についてはウェブサイトを参照)【問い合わせ先】TEL:028-643-0100©Shinsuke Yoshitake
2023年10月10日ポール・スミス(Paul Smith)は、ブランドの代名詞である「シグネチャーストライプ」をフィーチャーした展覧会「ポール・スミス ストライプを紐解く ー STRIPE, UNFOLDED」を2023年10月5日(木)から10月15日(日)まで東京・原宿のバンク ギャラリー(BANK GALLERY)で開催する。入場は無料だ。ポール・スミスの「シグネチャーストライプ」の魅力に迫る展覧会ポール・スミスの「シグネチャーストライプ」は、70年代に最初のショップをオープンして以来、“classic with a twist (ひねりのあるクラシック)”というポール・スミスの哲学を体現するアイコンとして現在まで親しまれてきた。一見シンプルなストライプだが、実際はデザインと制作の両面で非常に複雑な工程を経て製品化されている。プレミアムな素材やクラシックなアイテムに趣向を凝らした手法で取り入れられ、ポール・スミスが誇るクリエイティブのイノベーションとオリジナリティを象徴している。「ポール・スミス ストライプを紐解く ー STRIPE, UNFOLDED」では、「シグネチャーストライプ」の過去と現在を紐解く様々なインスタレーションを用意。アーカイブピースや、イギリスとアメリカを旅してきた「シグネチャーストライプ」の気球の展示に加えて、デザイナー本人が登場する映像の上映、「シグネチャーストライプ」を体感できるフォトブースなどを設置する。併設ショップでは、数量限定アイテムや2023年秋冬の新作を発売地下1階のショップでは、会場先行発売となる数量限定アイテムを発売。さらに、「シグネチャーストライプ」があしらわれた2023年秋冬コレクションのメンズ、ウィメンズアイテムを多彩に揃える。【詳細】「ポール・スミス ストライプを紐解く ーSTRIPE, UNFOLDED」※予約制会場:東京都渋谷区神宮前6-14-5 バンク ギャラリー期間:2023年10月5日(木)~10月15日(日)営業時間:11:00~20:00(19:30最終入場)※5日(木)は12:00~20:00(19:30最終入場)、15日(日)は11:00~16:00(15:00最終入場)※入場無料来場予約:ポール・スミスLINE公式アカウントにて受付
2023年10月08日認知症公表から約3年、テレビ出演が激減し蛭子能収さん(75)だが、ただ今開催中の「最後の展覧会」展が連日の盛況を呈している。蛭子さんの再婚は何を隠そう、本誌のお見合い企画から。以来、20年の付き合いがある本誌記者が、今回の展覧会に至るまでの裏側に完全密着。約1年をかけて新作絵画19点を描き上げた蛭子さんと、それを支えた旧友たちの愛と葛藤の物語。認知症700万人時代は、“助け合い”と“笑い合い”で乗り越えるのだ――。「あれ〜、すごいですね。でも絵はちょっと雑なような……」自分の作品が並んだ展覧会場で、タレントで漫画家の蛭子能収さんはこう口にした。’20年7月に認知症を公表した蛭子さんが、今夏に描き下ろした絵画19点を展示する「最後の展覧会」(監修・根本敬)が、9月7日から30日まで、東京・南青山にある「Akio Nagasawa Gallery Aoyama」で開催されている。開展日の前日、同じ会場で蛭子さんを古くから知る漫画家や編集者たちを集めたレセプションパーティが行われた。パーティの少し前に会場に入った蛭子さんが、白壁に並べられた作品をひとつずつ見ていく。かつてのタッチとは趣きが異なる蛭子さんの絵。色鮮やかなキャンバスに、クネクネと曲がりくねった線、無造作に打たれた点、不思議な形の物体、さまざまな色を使い自由闊達に絵筆で描かれた作品は、まるで抽象画のようだ。「これは誰の絵ですか……?」と蛭子さんはぽつり。認知症の症状は、ゆっくりだが確実に進行していく。「蛭子さんが描いたんですよ」と、わたしが伝えると、蛭子さんは少し不安な顔つきをした。昨年秋から今夏にかけて約1年間、展覧会に向けてキャンバスと向き合った記憶はすでに消えているーー。やがて会場に、古くからの知り合いが集まりだした。「蛭子さん、久しぶり。オレが誰だかわかる?」「すいません、まったく覚えていないんですよね……」申し訳なさそうに頭をポリポリ。集まったのは40年以上前からの仲間たち。覚えていないと言われた人は「ま、いいか」と複雑な笑みを浮かべるしかない。認知症の代表的な症状はもの忘れ。記憶がすっぽり抜けること。タレントになる前の漫画家時代を思い出せないのかもしれない……。それでも蛭子さんは、途切れた糸が再びつながるように、体調がいいときは、会話が通じ合い、古い記憶を語ることさえある。展覧会場に、蛭子さんの絵を見た人たちの感想が聞こえてくる。「色づかいのセンスがいいよね」「タイトルの付け方が蛭子さんだ」。なかには「蛭子さんが楽しそうに絵を描いていたと思うとうれしいね」とつぶやく人もいた。蛭子さんを包み込むふんわりとした空間。覚えていてもいなくても、かつての仲間たちに囲まれて、蛭子さんの表情が穏やかになる。絵画展のために用意した作品のなかに、スケッチブックに描いた絵がある。《ギクッ》と銘打たれたその絵の前に立った蛭子さんは、ペンを握り、自筆のサインとともに空白の部分に男性の絵を描き加えた。それによって《ギクッ》というタイトルが際立った。「蛭子さん、すごい!」歓声があがる。気をよくした蛭子さんが持つペンは、紙をはみ出して白壁にまで。展覧会場のスタッフも苦笑するしかない。かつての漫画家仲間や一緒に仕事をした編集者が囲み、語りかけ、一緒に写真におさまる。蛭子さんの周りに笑顔が咲く。蛭子さんもおなかの底からうれしそうに笑う。人のよさそうなあの笑顔が満開に。それだけで、わたしは蛭子さんの最後の展覧会を手伝ったことに満足した。■認知症を公表後、仕事は激減。見かねた旧友たちが“最後の展覧会”を計画わたしは、本誌で連載していた「蛭子能収の人生相談」の担当記者。月1回、蛭子さんに話を聞いては記事にまとめていた。蛭子さんとの最初の出会いは20年前。先妻に先立たれ、孤独に耐えられないと語っていた蛭子さんに「誌上お見合い」の企画を持ち掛けたのがきっかけ。蛭子さんはそのお見合いで今の妻である悠加さん(57)と巡り合った。初デートを演出したわたしは“愛のキューピッド”気取りだったが、その後、連載の打ち合わせで蛭子さんと会ったときには、わたしのことをすっかり忘れていた。連載の人生相談は蛭子さんの“ゆるくて鈍い”回答がさえた。たとえば、心通わせる愛猫を失ったあとのペットロスが怖い、という読者に、蛭子さんは、自ら猫を飼っていたことを明かしながらも、「動物と人は、気持ちが通じ合いません。通じると思っているのは人間の思い込みですよ」と、バッサリ切りつつ、死んだ猫の墓参りには毎年行っていることを付け加えた。蛭子さんは、’14年に認知症の一歩手前である「軽度認知障害」と診断された。取材でも人の名前を忘れたり前日のロケのことを覚えていなかったりと兆候はあった。しかし、興味がないことに無関心な蛭子さんの“味”だと思っていた。’20年7月、蛭子さんは、アルツハイマー病とレビー小体型認知症を併発していることを公にした。「ボケても、仕事したい」公表後にこう話していた蛭子さん。コロナ禍と重なり直接会う機会は減ったが連載は続いた。ところが症状は思いのほか進行した。自分について語ることはできるが、人の悩みに答えるような言葉は出てこなくなった。「今こそ蛭子さんに絵を描いてもらって、展覧会を開催できたらと思っているんです」’21年秋、連載の担当編集者がこう切り出した。サブカルチャー好きの編集者は、タレントよりも漫画家としての蛭子さんのファン。認知症を公表後、テレビの仕事が激減した蛭子さんに、絵の仕事をしてもらおうという提案だった。認知症をなめていると思った。じつは、わたしの母も認知症だ。5年前に80歳直前でアルツハイマー型認知症と診断された。朗らかだった母から、昼夜問わず被害妄想にかられて「財布が盗まれた」「誰かが家にいる」と連絡が入った。読書が趣味だったが集中力がなくなり、本を手にすることもなくなった。母と接するとき、わたしの顔つきは、いつも怒りをあらわにするか無表情だった。蛭子さんに母の姿を重ね、絵を描くことは難しいと考えていた。それでも展覧会の計画は、蛭子さんの友人で特殊漫画家の根本敬さん(65)のサポートもあり実現に向けて動き始めた。根本さんが語る。「認知症を公表したあとに蛭子さんから“絵を描きたい”と電話があったんです。蛭子さんの作品に衝撃を受けて漫画家になった僕は蛭子さんに絵の世界に戻ってきてほしかった。だから『協力するよ』と返したら『持つべきものは友やね』と。それまで蛭子さんは人に僕を紹介するとき“オレのことをおもしろおかしく書いて食っている人”と平気で言う人。蛭子さんから友という言葉が出てビックリ。蛭子さんは絵を描くスピードがものすごく速いから、展覧会はできるなと思っていました」根本さんが知り合いの画廊と話をつけて展覧会場と開催日が確定した。あとは蛭子さんが“やる気”を出すだけだが……、それこそが最大の問題だった。■高校時代は美術クラブの人気者。’80年代サブカルチャーを席巻した鬼才の原点’47年10月21日に熊本県天草市で生まれ、すぐに長崎市に移り住んだ蛭子さん。父親は遠洋漁業船の乗組員で、年の離れた姉と兄はすでに家を出ていたため、末っ子の蛭子さんは、ふだんは母親のマツ子さんと2人暮らしだった。長崎市立商業高校を卒業後、地元の看板店に就職。その4年後の’70年、22歳のときに上京。広告代理店の看板部門で働きながら2歳年下の先妻と結婚。’73年、25歳のときに、白土三平や水木しげる、つげ義春が連載した漫画誌『ガロ』でデビュー。漫画家を目指したが、2人の子供を抱えていたため生活費を稼ぐためにチリ紙交換、ダスキンのサラリーマンを経験した。蛭子さんが芸能活動を始めたのは’86年。蛭子さんは「素人の時代の波に乗って」とかつて語っていたが、タレントや俳優として八面六臂の活躍。怪しくて情けない笑顔、空気を読まない行動、不謹慎な発言が人気を集めた。あとは説明するまでもないだろう。テレビを通して蛭子さんを知る人こそ多いが、ここでは絵の才能について振り返ってみよう。長崎市立商業高校の美術クラブで蛭子さんとともに絵を描いていた土平啞倭子さん(75)が語る。「グラフィックデザイナーの横尾忠則に憧れていた蛭子君は、グループ展ではギラギラ光るような絵をよく描いていました。でもそんなサイケデリックな絵は、県や市が主催するコンテストでは落選してしまうんですよ。そこで蛭子君は『市長賞を絶対とる』と審査員のことを調べ上げて『精密に描けば賞はとれる』と審査員の好みに合わせて木々を細かく描いていました。賞をとるためといえばしたたかだけど、憎めないんです」そんな蛭子さんは美術クラブの人気者だったという。「みんなは蛭子君のことが好きでした。しかめっ面を見たことがありません。毒気のあるひと言を言って笑わすんですが、わたしもよく“おまえは(肌が)黒かね”と言われました。あのヘラヘラした顔で言うから、みんな笑ってしまうんですよね」(土平さん)看板店に勤めながら、友達が作った漫画クラブに参加していた蛭子さん。NHK長崎放送局に「働きながら漫画を描いている青年」として取り上げられたこともある。長崎市出身の漫画家でツージーQこと、辻村信也さん(68)が振り返る。「中学1年生のときにテレビで紹介されたのが蛭子さんの漫画。長崎のシンボルの稲佐山の地下に宇宙船の基地があるというストーリーでしたが、きれいに色が塗られ、コマ割りも斬新。当時の主流だった手塚治虫さんの娯楽という範囲にとどまらない蛭子さんの漫画に驚きました。長崎にこんなすごい人がいるんだ、と衝撃を受けて、蛭子さんの漫画クラブに顔を出して教えてもらったことがあります」漫画誌『ガロ』の編集者で、現在は、雑誌『アックス』を出版する青林工藝舎の手塚能理子さん(67)はこう話す。「蛭子さんが『ガロ』に入選した’73年、私は一読者でしたが、不条理な展開、いらだちと妄想が入り交じる笑いで、それまでの漫画にはないパワーに圧倒されました。ヘタウマ漫画の祖といわれる湯村輝彦さんも、蛭子さんの入選作に影響を受けたと話していたくらい。とくにコマのどこを切り取ってもポスター作品になるほどのデザイン力は天性のものでしょうね」“いつもやる気がない”がトレードマークの蛭子さんには別の顔があったと手塚さんが続ける。「’80年のあるとき、漫画だけでは食べられないから長崎に帰ると、蛭子さんが編集部を訪ねてきたことがありました。当時の社長が蛭子さんの才能を惜しんで『単行本を出してあげるから売れなかったら長崎に帰ればいい』と引き留めたんです。初の単行本『地獄に堕ちた教師ども』が発売されたら話題になって売れに売れました。蛭子さんも中央線沿線の書店を巡って『オレが描いたんです』と一生懸命に営業していました」そう、蛭子さんは、’80年代のマイナー系の漫画の世界において旗手と目されていた。しかし、蛭子さんはその後、喜び勇んでテレビの世界に飛び込んでいった。■描きたくないものは描かない。認知症になっても変わらない“自由を愛する本質”早く死んでくれないかーー。家族が親の死を願うのが認知症という病気だ。少なくとも、わたしはそう考えていた時期がある。そのころ、悠加さんからこんな話を聞いた。「認知症を公表したあと、所属事務所の社長と仕事を整理していく話をしたら、主人は思いのほかショックを受けてしまったんです。その帰り道、気分を落ち着けようと海浜公園に寄りました。望んでもいないのに不本意な状態になってしまったうえ、仕事ができなくなることが主人にはそうとう身にこたえたようです」誰も認知症になりたくてなったわけではない。もっとも苦しみ、悔しい思いをしているのは本人なのだ。悠加さんはこう続けた。「海をボーっとしながら見ている主人の背中を見ていたときに、認知症になっても働きたいと思うなら応援しようと決めたんです。病気を売り物にして、と非難されるかもしれません。おかしな言動を笑われるかもしれません。でも、主人が人を喜ばせることが好きなら、認知症になってもやらせてあげようと」悠加さんの覚悟は決まった。テレビの世界では認知症の人は扱いづらい。漫画のようにストーリーなど考えずに、ただ筆を手にして絵を描く才能は今でもある。絵は蛭子さんにとって最後の“武器”なのかもしれない。今回、絵の制作は、かつて蛭子さんの漫画が載っていた『アックス』を出版する青林工藝舎の一室で、体調がいい昼から夕方に行われた。根本さん、手塚さんらかつての仲間たちに見守られながら蛭子さんは絵を描くが、筆が止まることがたびたび。絵の具の色を選ぶのにも時間がかかる。わたしは何度もじれったくなって手を差しのべたくなる。そのたびに、根本さんから「手伝ったら、蛭子さんの絵じゃなくなる」とたしなめられる。かつて蛭子さんは、締切り間際に編集部を訪れ、8ページの漫画を小一時間ほどで描き上げて雀荘に消えていった逸話がある。絵を描くスピードは速かったが、その面影はない。蛭子さんが、筆を持って自ら描きだすのをただただ待つしかない。ようやく描き始めても、集中力がないためすぐに止まってしまう。大好きなどら焼きとコーヒーを用意して、制作時間よりも長く休憩を入れながら、展覧会の絵はゆっくり描き進められていった。気づいたことがある。認知症になっても、蛭子さんは自分が描きたいものしか描かないこと。「この空白の場所に、なにか描いたらおもしろいと思いますよ」と言ってもまず描かない。蛭子さんは命令されるのが今も嫌いだ。「絵を売ればお金になりますよ」と誘っても筆は1ミリも動かない。あれほど関心があったお金だが、今は揺らぐことはない。なんとなく絵を描き進めるコツが見えてきた。蛭子さんを囲んで、周囲が笑い話に興じていると、スイッチが入ったように、絵筆が滑りだし、絵を描いていく。周りが楽しそうにしていると、蛭子さんの筆もどんどん進むのだ。出展する最後の作品を仕上げた日、蛭子さんを車で送ったわたしは、バックミラーに映る蛭子さんの様子がおかしいことに気づいた。「なんか、みんなに親切にしてもらって、オレ、本当に……」と、顔をくしゃくしゃにして涙を流していた。認知症の人はなにかの拍子に感情の起伏が激しくなることもあるが、わたしは蛭子さんの涙と言葉が心にしみた。■展覧会場には笑顔が満開。“笑い合い”こそ認知症700万人時代にさす希望の光制作を見守った手塚さんは、訪れる蛭子さんに、いつも「初めまして!」と声をかけた。「わたしのことはすっかり忘れているようです。だったら、毎回初対面と考えて、また新しく関係を作り上げればいいだけ。明日、忘れたら、また『初めまして』で関係を築けばいいでしょう」認知症の母にいつもイライラしているわたしは、介護するヒントをもらった気がした。手塚さんは、こう続けた。「漫画家にとっての生命力は、一人でも多くの人におもしろいと思わせたい、という気持ち。漫画家は、それを背負いながら生きます。その気持ちを失ったときに、漫画家として命は終わりです。蛭子さんが『絵を描くのが楽しい、またやりたい』と話していたことがあります。認知症になっても人を喜ばせたいという気持ちがまだまだ残っているんです」かつて蛭子さんは、絵を描くことについてこんな話をしていた。「小学校のときは長屋に住んでいたんですけど、近所の子を集めて画用紙に描いた紙芝居を見せたらすごい人気になったことがあるんですよ。もっと小さい子には船とか動物の絵とか描いたりしていましたね。あとは父親がいつも留守で家では母ちゃんと2人っきりでしたから、絵を描いて母ちゃんを喜ばせていました」20歳で父親を亡くした蛭子さんは、上京するにあたって何よりも気に病んでいたのは、母のマツ子さんを1人で故郷に残すこと。マツ子さんは、こう言って蛭子さんの背中を押した。「好きなごとせんね」長崎の方言で「好きなように生きなさい」という意味の言葉。おまえの好きなように……。蛭子さんの持論は「芸術よりもサービス業」だ。人を喜ばすのが好きなのは、認知症になっても変わらない。だって蛭子さんの展覧会場は笑顔がいっぱいだ。レセプションにいたツージーQこと辻村さんも大分県から駆けつけた。「蛭子さんの頭の中に流れる映像を見ているみたいだよ」と、笑顔を見せた。美術クラブで一緒だった土平さんは、50年前からやりとりしている蛭子さんの年賀状をすべて持ってやってきて、こう笑った。「新しいステージにいる蛭子君の絵を見た気がする。これからが楽しみになった」認知症の人がいるのが当たり前になる社会はやってくる。そのとき笑顔があれば、認知症の人も、介護する家族も肩の力が抜ける気がする。わたしもこれからは笑顔で母と接してみようと思った。8月4日。蛭子さんは埼玉県所沢市にある蛭子家の墓参りに行ってきたという。悠加さんが語る。「最初は、どこに行くのかわからない様子でしたが、お墓参りを済ませたあと、主人が『いつも悠加ばかりに任せて申し訳ない』と言ったんです。そして『また墓参りに来たいな』とも。認知症になる前は絶対に言わなかったこと。仲間たちと一緒に絵を描いたのがよかったのか、最近は表情も明るくなったようです」蛭子さんが絵を制作中にいつもかぶっていたキャップには、「All’s well that ends well」(終わりよければすべてよし)と書かれている。蛭子さん、これからも“好きなごとせんね”。(取材・文:山内太/編集:吉田健一)
2023年09月27日展覧会「ちひろ美術館コレクション 冒険する子どもたち」が、2023年11月30日(木)まで、長野・安曇野ちひろ美術館にて開催される。“冒険する子どもたち”に着目世界の絵本画家の作品を展示する絵本美術館・安曇野ちひろ美術館では、“冒険や探検をする子どもたち”を描いた作品をセレクトした展覧「冒険する子どもたち」を開催。非現実的な景色や、一生懸命な主人公の姿を、世界中の絵本画家たちが想像力を膨らませて描いた絵本を紹介する。『不思議の国のアリス』や『ニルスの不思議な旅』ここでは、イギリスのルイス・キャロルが書いた女の子の冒険物語『不思議の国のアリス』と、女性初のノーベル文学賞を受賞したスウェーデンのセルマ・ラーゲルレーヴによる『ニルスの不思議な旅』の2作品をピックアップ。まず『不思議の国のアリス』は、今回の展示ではクロアチアの絵本画家アンドレア・ペトルリック・フセイノヴィッチによる作品で紹介する。ルイス・キャロルによる原作とは趣が異なり、明るく鮮やかな色彩に溢れる世界を描きつつも、不条理な物語を綴っている。一方の『ニルスの不思議な旅』は、誰にも好かれない乱暴者のニルスが、小人に体を親指ほどの大きさにされ、ガンの群れとともにスウェーデン各地を旅するという物語。本展では、ロシア出身のボリス・ディオドロフによる『ニルスの不思議な旅』が展示される。彼による作品は、エッチングの手法を用いて細密に場面が描かれており、鳥の群れは暗い画面の中で白く浮かび上がるように見えるのが特徴だ。このほか会場では、『ピノキオの冒険』や『ミオよ、わたしのミオ』といった作品が展示される。展覧会概要展覧会「ちひろ美術館コレクション 冒険する子どもたち」会期:2023年9月9日(土)~11月30日(木)※会期は予告なく変更になる場合あり会場:安曇野ちひろ美術館 展示室3住所:長野県北安曇郡松川村西原3358-24開館時間:10:00~17:00休館日:水曜日(祝休日開館、翌平日休館)出展作品数:約30点料金:大人900円 / 高校生以下無料※団体(有料入館者20名以上)、65歳以上、学生は700円※障害者手帳提示者、付き添い者1名まで無料※年間パスポート3,000円【問い合わせ先】TEL:0261-62-0772(受付時間:10:00~17:00)※3月 10:00~16:00/GW/8月 9:00~17:00、休館日、冬期休館期間中を除く
2023年09月25日展覧会「いわさきちひろと師・中谷泰」が、2023年11月30日(木)まで、長野・安曇野ちひろ美術館にて開催される。いわさきちひろと師・中谷泰の姿に迫る戦争と家制度に翻弄されながらも、いわさきちひろは絵を描くことへの情熱を断ち切れず、終戦後画家になることを決意。そんなちひろが画家として巣立つまでの過程を見守った唯一の画家が、戦中にちひろが師事した中谷泰(なかたに たい)であった。油彩や2人の交流の証を紹介展覧会「いわさきちひろと師・中谷泰」では、戦後美術の奔流の中、それぞれの道を模索したちひろと中谷の姿に迫る。会場では、戦災を逃れた唯一のちひろの油彩《なでしことあざみ》や、戦時中に中谷がちひろをモデルに描いたとされる油彩《婦人像》が展示される。さらに2人が一緒に滞在した旧満州(中国東北部)での資料や中谷の油彩、終戦後にちひろが中谷へ送った手紙など、歩んだ道は少しずつ違えど亡くなるまで続いた2人の交流を紹介する。“民主主義的な表現”を求めていた画壇の潮流に近づきながらも、ちひろと中谷は終戦後、身近な人物や静物を見つめ、独自のリアリズムを追求した。1960年代後半以降、ちひろは絵本を舞台に活躍の幅を広げ、絵で展開する絵本シリーズで新たな表現の可能性を切り拓いた。一方の中谷は、常滑の陶工や、炭坑風景など同じ題材に繰り返し取り組みながら、実直に自身の造形世界を深めていった。そんな中谷が度々訪れた常磐炭坑は、ちひろも取材し作品として残していることから、2人の交流が続いていたことが見て取れる。会場では、2人が描いた炭鉱の風景も鑑賞することができる。展覧会概要展覧会「いわさきちひろと師・中谷泰」会期:2023年9月9日(土)~11月30日(木)※会期は予告なく変更になる場合あり会場:安曇野ちひろ美術館 展示室1・2住所:長野県北安曇郡松川村西原3358-24開館時間:10:00~17:00休館日:水曜日(祝休日開館、翌平日休館)出展作品数:いわさきちひろ 約55点、中谷泰 約20点料金:大人900円 / 高校生以下無料※団体(有料入館者20名以上)、65歳以上、学生は700円※障害者手帳提示者、付き添い者1名まで無料※年間パスポート3,000円【問い合わせ先】TEL:0261-62-0772(受付時間:10:00~17:00)※3月 10:00~16:00/GW/8月 9:00~17:00、休館日、冬期休館期間中を除く
2023年09月25日森の中の小さな美術館 西予市立美術館ギャラリーしろかわ(所在地:愛媛県西予市)では、平成7年に始まった全国「かまぼこ板の絵」展覧会も28回目となりました。今回のテーマは「届けたい想いがあります」です。全国各地及び海外(インドネシア・モンゴル・ミャンマー・イタリア)から届いた、応募者数6,482人が描いた6,355作品(板の枚数11,369枚)全てを展示し、令和6年1月14日(日)まで開催します。1枚のかまぼこ板をキャンバスとし小さなスペースに凝縮された絵。その日本一小さなキャンバスから湧き出てくる心揺さぶる感動、込められた想いを皆さんとともに未来へつないでいきたいと願っています。ぜひご覧ください。展示の模様 01展示の模様 02■展覧会概要展覧会名:第28回全国「かまぼこ板の絵」展覧会期間 :令和5年7月15日(土)~令和6年1月14日(日)時間 :09:00~17:00(受付は16:30まで)休館 :毎週火曜日(祝日の場合は翌日が休館)、年末年始主催 :愛媛県西予市主管 :西予市立美術館ギャラリーしろかわ後援 :日本郵便株式会社四国支社、愛媛県、愛媛県教育委員会、愛媛県市長会、愛媛県町村会、坂井市(福井県)、公益財団法人丸岡文化財団(福井県)、公益財団法人愛媛県文化振興財団、愛媛新聞社、NHK松山放送局、南海放送、テレビ愛媛、FM愛媛、あいテレビ、愛媛朝日テレビ、愛媛CATV、愛媛県農業協同組合中央会、愛媛県森林組合連合会、伊予銀行、愛媛銀行、愛媛信用金庫、宇和島信用金庫、コープえひめ、宇和島蒲鉾協同組合、伊予蒲鉾、大一ガス、ポストのある風景フォトコンテスト実行委員会、東宇和農業協同組合、「小さな親切」運動愛媛県本部、西予市議会、西予市森林組合、西予市商工会、西予市文化協会、西予CATV、四国西予ジオパーク推進協議会■審査員のご紹介(敬称略)審査員長 車 だん吉(タレント)審査員 折笠 勝之(洋画家)、神山 恭昭(絵日記作家)伊東 正次(日本画家)、夏井 いつき(俳人)■主管概要館名 : 西予市立美術館ギャラリーしろかわ(せいよしりつびじゅつかん ぎゃらりーしろかわ)所在地: 〒797-1717 愛媛県西予市城川町下相680番地営業 : 09:00~17:00(受付は16:30まで)休館 : 毎週火曜日(祝日の場合はその翌日が休館)、年末年始入館料: 一般500円、高校・大学生300円、中学生以下無料(団体割引なし。障がい者割引あり。)※四国西予ジオミュージアム、城川歴史民俗資料館との入館料がセットになったお得な3施設共通観覧券もあります。代表者: 市長 管家 一夫、館長 小田原 誠開館 : 1993年7月30日床面積: 1041.2平方メートル収蔵品: 横山 大観、片岡 球子、マリー・ローランサン、北村 西望、ミロ、ロダンほか500点以上URL : ギャラリーしろかわ【本イベントに関するお客様からのお問い合わせ先】西予市立美術館ギャラリーしろかわTel : 0894-82-1001Fax : 0894-82-0756E-Mail: s-gallery@city.seiyo.ehime.jp 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年09月15日展覧会「堀内誠一 絵の世界」が、群馬県立館林美術館にて、2023年10月7日(土)から12月17日(日)まで開催される。堀内誠一の画業の全貌を紐解く『ぐるんぱのようちえん』や『たろうのおでかけ』など、いくつもの人気絵本で知られる堀内誠一。1958年に初の絵本『くろうまブランキー』の絵を手掛けて以降、様々な画風、画材を用いて、子どもたちが物語を楽しめるよう構成や構図にこだわった多彩な絵本を生み出していく。絵本作家としてだけでなく、デザイナーとして研鑽を積んだ堀内は、アートディレクターとして雑誌『anan』や『BRUTUS』などの雑誌ロゴや本の装丁、ポスターデザインなど、多様なアート活動を展開した。絵本原画や貴重な資料など約250点「堀内誠一 絵の世界」は、アートディレクターとして、はたまた絵本作家として活躍した堀内の“絵の世界”に着目した展覧会。初公開となる若き日の油彩画、絵本原画や下絵、貴重な資料など約250点を展示し、堀内の創作の軌跡を辿る。旅人としての一面にも注目また、デザイナーであり旅人でもあった側面にも注目。ロゴデザインや雑誌レイアウトの仕事、取材で訪れた様々な場所、フランス在住時などに描いたイラストや絵地図も紹介する。さらには実際に使用していた画材や旅にまつわる資料も併せて展示し、画業の全貌を紐解いていく。なお、館林会場独自の展示として、世田谷美術館を代表する作家フランソワ・ポンポンの故郷、ディジョンの町を描いたイラストや絵地図も目にすることができる。展覧会概要「堀内誠一 絵の世界」会期:2023年10月7日(土)~12月17日(日)会場:群馬県立館林美術館 展示室2~4住所:群馬県館林市日向町2003開館時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)休館日:10月9日(月・祝)を除く月曜日、10月10日(火)観覧料:一般 830円(660円)、大高生 410円(320円)※( )内は20名以上の団体割引料金※中学生以下、障がい者手帳所持者およびその介護者1名は無料※群馬在住の65歳以上は平日のみ2割引き※10月28日(土)群馬県民の日は無料【問い合わせ先】群馬県立館林美術館TEL:0276-72-8188
2023年09月09日「いや~、すごい絵ですね。えっ?これオレが描いたんですか?」自分の作品が並んだ展覧会場に入るなり、漫画家でタレントの蛭子能収(75)はこう語った。20年7月に認知症を公表した蛭子さんが描き下ろした新作19点を展示する「根本敬 presents 蛭子能収『最後の展覧会』展」が、9月7日、東京・南青山にある「Akio Nagasawa Gallery Aoyama」で始まる(9月30日まで)。開催前日の6日には、旧知の漫画家仲間や編集者を集めたレセプションパーティーが行われた。展覧会には、これまでの漫画家・蛭子能収のタッチとは異なる作品が並ぶ。パーティーには、漫画家・蛭子さんに憧れた漫画家や、その才能に惚れ込んだ編集者が集まり、蛭子さんの周りをとり囲んだ。「僕のこと覚えていますか?」「すみません、オレは、ちょっと忘れちゃって……」「そっか、でも元気でよかった」名前は忘れたかもしれないが、たくさんの友だちに声をかけられ、うれしくなったのだろう。蛭子さんの笑顔がはじける。認知症を公表後、テレビの仕事は減り、蛭子さんと旧知の仲の有吉弘行の番組など、わずかな出演を除いて限りなくゼロに近くなった。そんな中で、40年来の旧友である特殊漫画家の根本敬さん(65)をはじめ、蛭子さんの担当編集者たちが集まり、企画・実現した今回の展覧会。「独特な色遣いが蛭子さんらしい」「大胆に黒を使っているのが印象的」「意味深なタイトルが気になってしまう」など、さまざまな感想が飛び交った、見る人の心を揺さぶる作品群。あなたも蛭子さんの新境地、“芸術家・蛭子能収”の世界に触れてみてはいかがだろうか。(取材:山内太)
2023年09月07日公益財団法人 阪急文化財団が運営する逸翁美術館では、阪急東宝グループ(現 阪急阪神東宝グループ)の創始者として知られる実業家・小林一三の生誕150年を記念した展覧会を、今年度4回にわたって開催しています。その第1弾「阪急昭和モダン図鑑」展(4月15日~6月18日)、および第2弾「はっけん!小林一三と宝塚」展(7月1日~9月3日)は大変ご好評いただきました。第3弾となる「楽しい茶の湯 タノシイチャノユ」展では、茶道を好む風流人としての小林一三を取り上げます。趣向を凝らして茶会を準備し、思いもよらぬ取り合わせで一期一会のお客様を喜ばせる。そんな茶会を楽しんでいたのは、誰よりも小林一三本人でした。さあアナタも、タノシイチャノユ展にどうぞお出かけください。概要は次のとおりです。【会期】2023年9月23日(土・祝)~12月17日(日)【休館日】毎週月曜日 ただし10月9日開館、10月10日休館【会場】逸翁美術館 展示室【観覧料】一般700円 ※中学生以下無料。各種割引あり。【開館時間】午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)【主な出品】「椿黒樂茶碗図扇子」酒井抱一色絵鎗梅茶碗(乾山写)永楽善五郎(16代)竹筒花入 不昧歌銘「蔦の細道」松平不昧香炉釉唐人笛茶碗 樂慶入墨蹟 一行「一二三四五々四三二一」江月宗玩他、全120点■「逸翁美術館」について観覧料:一般【個人】700円【団体】500円学生(高校生以上)【個人】500円【団体】400円小人(中学生以下)【個人】無料【団体】無料開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)休館日:月曜日(祝日・振替休日の場合は翌日)所在地:大阪府池田市栄本町12-27■ご参考「小林一三」について小林一三は、1873(明治6)年、現在の山梨県韮崎市に生まれました。「一三」の名は、誕生日1月3日にちなみます。19歳の時に慶應義塾を卒業し、三井銀行で本店勤務の後、大阪支店に赴任します。元来、文学青年で小説家志望であった一三ですが、銀行員時代の先輩達との出会いから事業の面白さに目覚めていきました。1907(明治40)年、三井銀行を退職し、箕面有馬電気軌道(現、阪急宝塚線・箕面線)を創立します。1910(明治43)年に運行を開始した電鉄事業は、沿線の住宅開発を併せて行うという独創的なアイデアによって好調なスタートを切りました。1918(大正7)年に社名を阪神急行電鉄と改め、1920(大正9)年には神戸線が開通し、「阪急電車」として広く親しまれるようになりました。一方梅田では、1929(昭和4)年に日本初のターミナルデパートとなる阪急百貨店(現、阪急うめだ本店)を開業し、洋食をメインとした大食堂は大人気となりました。また、宝塚歌劇や阪急ブレーブス、そして東宝を設立するなど、たくさんの人たちに楽しんでいただく事業を次々に成功させていきました。このような一三のユニークな発想から生まれたビジネスモデルは、日本の私鉄経営をはじめとして、様々な事業者に影響を与えました。そうした手腕が見込まれて、東京電燈(現、東京電力)の経営を立て直し、1940(昭和15)年には第二次近衛内閣の商工大臣に、戦後には戦災復興院総裁に任命されました。また、一三個人としては、幅広い著作を遺した文化人としての業績も持っており、日常の暮らしの中では、趣味の俳句や茶の湯を通じて多くの人々との交流を楽しみました。多方面に足跡を残した一三は、1957(昭和32)年、享年84歳で没しました。しかし、多くのお客様の暮らしに潤いをお届けするための新たなライフスタイルや娯楽の提案を第一とする一三の精神は、現在も阪急阪神東宝グループの様々な会社に受け継がれています。そして一三が創始した数々の社会事業・文化事業についても、今なお社会の中で息づいています。■展覧会の各回の概要は、以下のニュースリリースをご確認ください。「逸翁美術館 阪急東宝グループの創始者 小林一三の生誕150年を記念した展覧会を開催します」(2023年1月11日付) 公益財団法人 阪急文化財団 リリース 発行元:阪急阪神ホールディングス大阪市北区芝田1-16-1 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年09月06日東京都現代美術館で、5人の作家による展覧会「あ、共感とかじゃなくて。」が開かれています。ユニークなタイトルですが、いったいどんな展覧会なのでしょう?作家さんたちのお話を聴いてきましたので、レポートします!共感しなくてもいい展覧会「あ、共感とかじゃなくて。」展示室入り口※本記事の写真はプレス内覧会で許可を得て撮影しています。【女子的アートナビ】vol. 310東京都現代美術館では、例年夏休みの子どもたちに向けてさまざまな展覧会を開催しています。現在開かれている「あ、共感とかじゃなくて。」は、少し大きくなった子どもたちを対象にした企画。東京都現代美術館学芸員の八巻香澄さんは、本展の趣旨について次のように教えてくれました。八巻さん友だちや家族との関係に息苦しさを感じはじめている子どもたちに向けて、共感しなくてもいいんだよ、あなたの気持ちを大事にしていいんだよ、という想いをこめて作った展覧会です。大人のみなさんも、ご覧になって元気になっていただけたらと思います。答えが見つからない作品有川滋男さん本展は、5人の作家による展覧会です。お一人ずつ、ご自分の作品について解説してくれましたので、ご紹介していきます。まずは、映像作家の有川滋男さん。有川さんの展示コーナーでは、おもに映像作品を見ることができます。例えば、《ディープリバー》という作品では、何かの仕事をする女性たちの様子が流れていますが、何をしているのか、映像を見続けていてもよく理解できません。今回の作品について、有川さんは次のように説明されています。有川さん今回の展示は、「架空の仕事シリーズ」から出しています。この名前のとおり、実際にはありえない、非現実的、非合理的な職業や仕事、そこで働く人に関する作品で、映像を最初から最後まで見ても、どんな仕事なのか、なんの目的なのか、どんな人が働いているのか、わからないようになっています。私は、目の前にある作品を人々がどう見るか、どう解釈して、どう捉えるかに興味関心があります。見る人によって捉えかたは千差万別。見る人の社会的背景、年収、言葉、性別、宗教、見るときの気分によっても見方は変わります。自分がもつ固定観念により判断し、答えを出そうとするはずです。私の作品では、「答えが見つからない・判断できない・解釈しづらい」という状態で見続けてもらうことを促しています。想像力を働かせてもらえるような作品を目指して制作しています。コロナ禍で情報が加速度的に錯綜し、ステレオタイプで判断し、偏見をもって物事をとらえることも増えてきました。それを回避するためには想像力が必要不可欠です。この展示で、想像力を喚起できればうれしいです。巨人伝説に魅了され…山本麻紀子さん次にご紹介するのは、アーティストの山本麻紀子さん。落とし物をひろうのが得意という山本さんは、巨人の落とし物の大きな歯をつくったり、植物を染料として絵を描いたりされています。靴を脱いで入ることができる展示室で、山本さんが作品について語ってくれました。山本さんこの展示室の空間は、アトリエのある滋賀県の家を再現しています。私のなかには、「巨人・落とし物・植物」という3つのテーマがあります。巨人というのは、2012年から巨人伝説に魅了され、それから私は巨人を追いかけています。また、ふだん活動しているのは、京都駅のすぐ近くにある被差別の歴史をもつ地域です。そこのコミュニティに入り、外国籍の方なども含めた地域の方々と関わり、そのなかで感じたり思ったりしていることなどを作品にしています。そこでは植物にも出合えて、観察したり描いたりしています。展示室の空気感、モノとモノの関係性など、何かしら感じていただけたらうれしいです。美術館に来られる人は特権性がある渡辺篤さん(アイムヒア プロジェクト)の作品《Your moon》2021年続いての展示室では、かなり暗い空間に作品が展示されています。現代美術家で「アイムヒア プロジェクト」を主宰している渡辺篤さんが、作品について解説してくれました。渡辺さん私のキャリアは特徴的で、足掛け3年引きこもりして、そこから社会復帰しました。今回の展示室では、実際に引きこもりをしている人たちが自身の部屋を撮影した作品や、コロナ禍のときに開始した、同じ月を見て写真を撮るプロジェクトの作品などを紹介しています。月の写真は、引きこもりに限らず、「孤立を感じている人々」という条件で参加者を募集して、国内外さまざまな方にスマホにつける望遠鏡を送り、写真を撮ってもらいました。約50名のメンバーたちが日々送ってくれた写真をライトボックスにして展示しています。私がいくつかのプロジェクトをとおして大事にしているのは、美術館に来られる人と作品を共有し、喜びを分かち合い、楽しむということ。そして、ここにいない人のことを常に忘れないこと。ここに来られる人は、特権性があります。コロナを通じて私たちが知ったのは、ここに来られない人、出られない人がいるということ。コロナが終わっても、引きこもりや障害をもっていて、ずっと出られない人もいます。その人たちがいる同じ社会で我々は生きているということを、この場所で、作品を通して一緒に考えてもらえたらと思っています。教科書カフェ武田力さん次の展示室では、演出家で民俗芸能アーカイバーの武田力さんの作品を見ることができます。武田さんの作品は、《朽木古屋六斎念仏踊り継承プロジェクト》と、《教科書カフェ》の二つ。武田さん日本の集落には、何百年も前から伝わる芸能があります。お盆の時期、集落に帰ってくる祖霊たちに向けた儀式として行われている民俗芸能などですが、地域の人口が年々減少して継承が難しくなり、どうやって継いでいくことができるのか、というのが問題になっています。なんとか、この芸能を継承してほしいということで、ぼくらアーティストに声がかかりました。会場では、2016年に継承が復活したときの映像を流しています。また、《教科書カフェ》という移動図書館のような車には、戦後から平成までの小学校のときの教科書が置いてあります。寄贈いただいたもので、名前が書いてあったりもします。実際に教科書を手にとって、ここに座って読んでみてください。ぼくも、毎日ではないですが、ときどきここに来ていますので、みなさんと交流できたらと思っています。壁を鑑賞!?中島伽耶子さんの作品《we are talking through the yellow wall》展示風景最後は、アーティストの中島伽耶子(なかしまかやこ)さんの作品《we are talking through the yellow wall》。黄色い大きな壁が、明るい部屋と暗い部屋を隔てています。中島さんこの壁は石の壁を突き抜けて、隣の小さな展示室を明るい部屋と暗い部屋に分断しています。この壁を鑑賞してみてください。壁や境界、こちら側と向こう側の違いというのは、目には見えなくても人と人がコミュニケーションする時には必ず存在しています。また、すれ違いや意識のずれなどもあります。それを実際に壁を立てることで表そうとしています。展示室にあるリアルな壁にはスイッチや穴があり、壁の向こう側を想像できます。誰かいそうな感じがして、こちらのリアクションが相手に伝わるような、クリアではないけど向こう側を意識できる状態を作品にしてみました。でも、壁のこちら側と向こう側で受けとれる情報が違うことを体感できると思います。11月5日まで開催不思議な映像を見たり、巨人の落とし物を触ったり、月の写真や昔の教科書、壁を眺めたりと、ひとつの展覧会でさまざまな体験ができます。共感も理解も求められていないので、気楽に楽しめると思いますが、私の場合、全体を見終わったあと、何かいつもと違う部分の感覚が刺激を受け、フシギな感覚に陥りました。何回か足を運んでみたくなる、そんな展覧会です。本展は11月5日まで開催。Information会 期:~11月5日(日)会 場:東京都現代美術館 企画展示室 B2F開館時間:10:00-18:00(展示室入場は閉館の30分前まで)休 館 日:月曜日(7/17、9/18、10/9は開館)、7/18、9/19、10/10観覧料:一般¥1,300大学・専門学生・65歳以上¥900中高生¥500小学生以下無料
2023年09月01日展覧会「MUCA(ムカ)展 ICONS of Urban Art(アイコンズ オブ アーバン アート)~バンクシーからカウズまで~」が、京都市京セラ美術館 新館 東山キューブにて、2023年10月20日(金)から2024年1月8日(月・祝)まで開催される。大分市美術館でも開催された巡回展だ。ドイツ・ミュンヘンの美術館「MUCA」コレクションが上陸ドイツ・ミュンヘンに拠点を置く「MUCA(Museum of Urban and Contemporary Art)」は、アーバン・アートと現代アートに特化したヨーロッパで高い人気を誇る美術館。先に述べたアーバン・アートとは、壁や建物、道路や橋などの公共の場所に描かれたアートを指す、現代の都市空間で発達した視覚芸術のこと。MUCAは開館以来、アーバン・アートや現代アート作品を精力的に収集、展示し、都市の景観を作品の一部としても収蔵している。ポップ・アートをはじめ、都市環境の中の芸術、抽象絵画、社会・政治問題など、多様なテーマを扱い、そのコレクションは1,200点以上におよぶ。MUCA所蔵作品約70点を展示「MUCA展 ICONS of Urban Art~バンクシーからカウズまで~」では、MUCA所蔵の日本初公開作品を含む約70点の作品を展示。特に世界で活躍するバンクシーやカウズ(KAWS)など10名の作家に焦点を当て、アーバン・アートの「アイコン」とも称せる先駆者たちの独創的な作品の数々を展観する。バンクシーの大型彫刻作品やカウズの代表作など会場には、日本初上陸となるバンクシーによる大型彫刻作品や、カウズの代表作《4フィート・コンパニオン・ディセクテッド・ブラウン(4ft Companion [Dissected Brown])》が登場。加えて、カラーブロックやパターンを組み合わせた絵画やインスタレーション作品で知られるバギー・マッギー、黒いシルエットの人物をモチーフにした作品で知られるリチャード・ハンブルトンなど、国際的に有名なアーティストのキャリアを決定づけた作品が集う。展覧会概要「MUCA展 ICONS of Urban Art~バンクシーからカウズまで~」会期:2023年10月20日(金)~2024年1月8日(月・祝)会場:京都市京セラ美術館 新館 東山キューブ住所:京都市左京区岡崎円勝寺町124時間:10:00~18:00(最終入場は17:30まで)休館日:月曜日(祝日の場合は開館)、年末年始(2023年12月28日(木)~2024年1月2日(火))観覧料:一般 1,900円(1,700円)、大高生 1,400円(1,200円)、中小生 800円(600円)※土日祝は一般 2,100円(1,900円)※( )内は前売・団体料金、団体は20名以上※未就学児は入場無料※障がい者手帳等提示者本人及び介護者1名まで無料(確認できるものを提示)<出展アーティスト>バンクシー、カウズ、バリー・マッギー、オス・ジェメオス、インベーダー、シェパード・フェアリー、リチャード・ハンブルトン、ジェイアール、スウーン、ヴィルズ【問い合わせ先】ICONS of Urban Art制作委員会TEL:050-1807-9356
2023年08月26日アートとテクノロジーを駆使して、現代における「身体」のありようを問いかける展覧会『わたしのからだは心になる?』展が、8月30日(水)〜11月19日(日)、有楽町のSusHi Tech Square1階フロアで開催される。「SusHi Tech Tokyo」とは、東京が世界に発信するコンセプト「Sustainable High City Tech Tokyo」の略称。このコンセプトを紐解き、未来の価値を共に創造していく場として、展覧会シリーズ「PASs(Playground for Alternative Seeds)=新たな種を育む思考の遊び場」がスタートする。『わたしのからだは心になる?』展はその第一弾だ。スマホを操作する指先の感覚、ゲームやVRの中にいる自分など、テクノロジーの進展とともに人間の身体感覚は常に変化してきた。さらに今後AIや自動運転などの普及により、機械と身体の境界はますます曖昧になっていくことが予想される。一方で、私たち人間は一人ひとりが異なる体を持ち、細胞や臓器など体の内側まではコントロールできないといった“ままならないもの”を抱えたままである。見方を変えれば、自分や他者の体の中にはまだまだ未知なるイメージが眠っているといえる。同展には、「⼈⼯⽣命 (ALife)」研究から⽣まれた理論や技術の社会応⽤に挑戦する研究者集団「Alternative Machine」、インタラクションデザイン研究者のソンヨンア、バーチャルリアリティ・認知科学研究者の鳴海拓志、ソフトロボット研究者の新山龍馬、エクスペリエンスデザイナーの勢井彩華による共同研究チーム「ソンヨンア+鳴海拓志+新山龍馬+勢井彩華」、神楽岡久美、ノガミカツキら8組のアーティストや研究者が参加。多彩な作品群を通じて、自分固有のものだと思っていた体がまったく異なるカタチや感覚になる体験をしたり、社会の中の身体の存在について考えたりするような場となる。会場中央には、今見た鑑賞体験について話したり休憩したり自由に使える「プレイグラウンド」という遊び場もある。未来の見え方が変わるかもしれない。<開催情報>『わたしのからだは心になる?』展会期:2023年8月30日(水)~11月19日(日)会場:SusHi Tech Square 1階時間: 11:00~21:00、土日祝は10:00~19:00(入場は閉場30分前まで)休業日:月曜(9月18日、10月9日は開場)、9月19日(火)、10月10日(火)※入場は予約優先公式サイト:
2023年08月23日ウェス・アンダーソンが監督・脚本を務めた最新作『アステロイド・シティ』の公開を記念して、POP UP CAFEとEXHIBITION(展覧会)が渋谷PARCOにて開催されることが決定した。1F特設会場に登場するPOP UP CAFEでは、本作も含めたアンダーソン作品からインスパイアされたスペシャルドリンク「アステロイド・シティ アイスカップ」を販売。作品の色に注目した夏にぴったりのウェス・アンダーソンすぎるかき氷風ドリンクを、オリジナルカップにて提供する。スペシャルコラボドリンクメニューアステロイド・シティ アイスカップ(全3種)各990円(税込)・ASTEROID CITY(スカイブルー×サンドベージュ)アステロイドシティの景色をイメージしたブルーカラーのミルクソースのかき氷とベージュカラーのスパイスミルクティー・Adults and Children(ポップイエロー×ホットピンク)登場人物たちをイメージしたイエローカラーのトロピカルパインソースのかき氷とピンクカラーのピーチドリンク・The Alien(ストレンジレッド×スペーシーグリーン)一波乱を起こした宇宙人の視点をイメージしたレッドカラーのウォーターメロンソースのかき氷とグリーンカラーのモヒートソーダまた、渋谷の和菓子屋「かんたんなゆめ」や、池尻の喫茶店「drip」との食イベントも開催される。一方、B1F・GALLERY X BY PARCOでは、キャストが着用した衣装、小道具やメイキング資料など、本作のビジュアルの細部を存分に堪能できる展覧会を開催。フォトスポットを設置し、オリジナルグッズの販売も予定している。なお、「ASTEROID CITY POP UPCAFE&EXHIBITION」会場内で6,600円(税込)以上購入すると、先着300人に特大ワッペン(非売品)がプレゼントされる(※無くなり次第終了)。「ウェス・アンダーソン映画公開記念・“ASTEROID CITY POP UP CAFE”」は8月25日(金)~9月10日(日)渋谷PARCO1F特設会場にて開催。※食イベントは9月1日(金)18時~21時/9月2日(土)11時~21時(この時間帯、通常のコラボドリンクの提供はございません)「ウェス・アンダーソン映画公開記念・“ASTEROID CITY EXHIBITION”」は8月25日(金)~9月4日(月)渋谷PARCO B1F GALLERY X BY PARCOにて開催。※入場料500円『アステロイド・シティ』は9月1日(金)TOHOシネマズ シャンテ、渋谷ホワイトシネクイントほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2023年08月22日サンエックス90周年「うちのコたちの大展覧会 たれぱんだ、リラックマ、すみっコぐらし~みんなの生まれたところの話~」が、2023年8月23日(水)から9月4日(月)まで、阪急うめだ本店にて開催される。2022年に銀座で開催され、会期終了後は青森に巡回する。すみっコぐらしやリラックマなど人気キャラが集結「うちのコたちの大展覧会」は、「たれぱんだ」「リラックマ」「すみっコぐらし」などの人気キャラクターの生みの親である「サンエックス」の創業90周年を記念した過去最大規模の展覧会。会場では、初公開となるキャラクター原画や貴重な資料、映像を展示。それらを通して、のんびり屋でやる気がないコ、ひねくれているコ、目立たずひっそり暮らしているコなど、不思議な魅力に溢れるキャラクターたちの誕生の秘密に迫る。2mの巨大たれぱんだ&リラックマ「あつめてぬいぐるみ」約200体注目は、2mにもおよぶ「巨大たれぱんだ」やリラックマの人気商品「あつめてぬいぐるみ」約200体の立体展示、『映画すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』の絵コンテや設定画資料など。フォトスポットも登場するため、鑑賞だけでなく“お気に入りのコ”と一緒に写真撮影も楽しめる。加えて、各キャラクターがどのようにして誕生したのか、初期カンプや試作ぬいぐるみを通して紹介。知られざる作り手の想いに触れることができる。こげぱんやアフロ犬など懐かしいキャラから最新作「チキップダンサーズ」までまた、サンエックスが生み出した1,000を超えるキャラクターがずらりと集合。「こげぱん」や「アフロ犬」といった懐かしいキャラクター、“ほねチキン”などの個性的なキャラクターがダンスをする「チキップダンサーズ」など、1980年の作品から最新作に至るまで、サンエックスが手掛けてきたキャラクターたちに出会える空間となっている。展覧会概要サンエックス90周年「うちのコたちの大展覧会 たれぱんだ、リラックマ、すみっコぐらし~みんなの生まれたところの話~」会期:2023年8月23日(水)~9月4日(月)会場:阪急うめだ本店 9階 催場※入場有料住所:大阪府大阪市北区角田町8-7開場時間:10:00~20:00※催し最終日は18:00終了。※最終入場は閉場の30分前まで。入場料:一般 1,300円(1,000円)、高校生 800円(600円)、小・中学生 600円(500円)※( )内は前売り料金。前売券はローソンチケット(Lコード:52412)にて8月22日(火)まで販売。※当日券は会場でも購入可。※未就学児は無料。入場には保護者の同伴が必要。※物販スペースは入場無料、一部のグッズは展覧会入場者限定販売となる。※再入場不可。※障がい者手帳所持者も入場券を購入すること。ただし付き添いの介助者1名は無料。※中・高校生は入場時、生徒手帳・学生証・身分証明書の原本の呈示を求める場合あり。※株主優待券は1枚で2名まで無料。※入場券を持たない未就学児、付き添いの介助者、株主優待券で入場者は来場特典しおりの受け取り不可。※阪急阪神お得意様カード、各種ペルソナカード、エメラルドSTACIAカード、阪急・阪神友の会カードを含むカード優待なし。※画像写真の無断転載禁止。
2023年08月19日TVアニメ『【推しの子】』の大規模展覧会「TVアニメ【推しの子】展 嘘とアイ」が、2023年9月9日(土)から9月25日(月)まで大阪・心斎橋パルコにて開催される。TVアニメ『【推しの子】』の大規模展覧会が心斎橋パルコでとある地方都市で働く産婦人科医・ゴローと、’推し’’のアイドル「B小町」のアイ。2人の最悪の出会いをきっかけに動き出す運命を、斬新な設定と先が読めない展開で描いた人気漫画『【推しの子】』。絵コンテや複製原画、再現衣装など展示TVアニメの放送開始を記念して開催される本展では、TVアニメの絵コンテや複製原画、作中で着用されているものを再現した衣装、ライブステージ映像コンテンツ、印象的なシーンを再現したフォトスポットなどを展示。その唯一無二の世界観を表現したコンテンツを通して、作品の魅力に迫る展覧会となっている。アイの音声ガイド付きチケット通常の一般チケットに加えて、展覧会限定となるアイの音声ガイドを聴きながら展示を楽しめる音声ガイド付きチケットも販売。気になる音声ガイドの内容は、会場に入ってからのお楽しみだ。展覧会ビジュアルを使用したオリジナルグッズまた、会場では本展の開催を記念したオリジナルグッズも販売。展覧会キービジュアルを使用したアクリルパネルやタペストリー、キャラアクリルスタンドフィギュアなど、様々なグッズが用意されている。コラボドリンクスタンドもさらに、心斎橋パルコの4階にあるカフェ「丸福珈琲店 グッドオールド&ニューエディション」には、『【推しの子】』のコラボレーションドリンクスタンドがオープン。アイ、アクア、ルビーをそれぞれイメージしたコラボドリンクと、数量限定となる「アイのドレスケーキ」が楽しめる。開催概要「TVアニメ【推しの子】展 嘘とアイ」開催期間:2023年9月9日(土)〜9月25日(月)会場:パルコギャラリー(大阪市中央区心斎橋筋1-8-3 心斎橋パルコ 14F)時間:10:00~20:00(入場は閉場30分前まで/最終日は18:00閉場)入場料:■前売券/当日券アイ音声ガイド付き 1,500円、一般 1,000円※未就学児無料。※日時指定入場制。前売券取り扱い:イープラス※2023年8月19日(土)12:00に販売開始。※前売券は入場枠に空きがある場合のみ、入場前日の23:59まで購入可能。※会場混雑緩和の為、日時指定制の前売券を販売。※当日入場枠に空きがある場合には、会場にて当日券の販売を予定。※東京・福岡・名古屋にて行われた「TVアニメ【推しの子】展 嘘とアイ」の巡回展。©赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会
2023年08月12日ミントデザインズ(mintdesigns)の展覧会「ミントデザインズ大百科:Mintpedia」が、福岡の九州産業大学美術館にて、2023年9月16日(土)から11月5日(日)まで開催される。東京などでも開催された巡回展だ。20年にわたるミントデザインズの活動を紹介勝井北斗と八木奈央によって2001年に設立されたミントデザインズは、衣服を「プロダクトデザイン」の視点から捉え、日常生活を豊かにするファッションの可能性を探ってきた。鮮やかな色使いやポップなモチーフを採用した大胆なテキスタイルなど、独自性の強いコレクションを手がけるほか、ファッションにとどまらないミッションワークも展開している。「ミントデザインズ大百科:Mintpedia」展は、20年にわたるミントデザインズの活動を紹介する展覧会。これまでに発表された40シーズンのコレクションを、年代やテーマ別ごとに映像で紹介するとともに、コレクションルック、130種類以上のグラフィックテキスタイル、デザインスケッチなどを展示する。また、福岡・薬院の本屋青旗では、サテライト展「Mintpedia2 & Museum Store」を、9月23日(土)から10月15日(日)まで開催。ミントデザインズの印刷物を一堂に集めて展示するほか、ポストカードやTシャツ、コレクションで使用されたボタン、デッドストックのオリジナルレースなども販売する。開催概要「ミントデザインズ大百科:Mintpedia」展会期:2023年9月16日(土)〜11月5日(日)会場:九州産業大学美術館住所:福岡県福岡市東区松香台2-3-1開館時間:10:00~17:00(金曜日は19:00まで)※入館はいずれも閉館30分前まで休館日:月曜日入館料:一般 200円、大学生・専門学校生 100円※高校生以下、65歳以上、九州産業大学の学生は無料■サテライト展「Mintpedia2 & Museum Store」会期:2023年9月23日(土)~10月15日(日)会場:本屋青旗 Ao-Hata Books Store住所:福岡県福岡市中央区薬院3-7-15 2F時間:12:00~19:00定休日 : 水曜日入場料:無料【問い合わせ先】九州産業大学美術館TEL: 092-673-5160
2023年08月07日あべのハルカス美術館では、日本美術や西洋美術、現代アートなど多彩な展覧会を開催しています。2023年度後半は9月16日(土)から11月12日(日)まで「安野光雅展」、11月23日(木・祝)から2024年1月21日(日)まで「コシノジュンコ 原点から現点」、2月2日(金)から4月7日(日)まで「あべのハルカス美術館開館10周年記念 円空―旅して、彫って、祈って― 」 を開催予定です。(既報のとおり。詳細は別紙参照)上記の展覧会に続き、2024年度に「徳川美術館展 尾張徳川家の至宝」「あべのハルカス美術館開館10周年記念 広重 ー摺の極ー」 の開催が新たに決定しましたのでお知らせいたします。「徳川美術館展 尾張徳川家の至宝」会 期 :2024年4月27日(土)~6月23日(日)共 催 :徳川美術館、読売新聞社開 催 趣 旨 :徳川家康の九男・義直(1600~50)によって創始された尾張徳川家は、名古屋城を居城とした大大名で、紀伊徳川家・水戸徳川家とともに御三家の一つに数えられていました。徳川美術館は、その尾張徳川家に伝えられた大名道具を有しており、その所蔵品は家康の遺品「駿府御分物」をはじめ、歴代当主や夫人たちの遺愛品など一万件余りにのぼります。本展では、数ある名品の中から、甲冑や刀剣など武具のほか、茶道具や香道具、能道具、婚礼調度、書画などを通して、尾張徳川家の歴史と華やかな大名文化をご紹介します。現存最古の源氏絵である国宝「源氏物語絵巻」と、三代将軍家光の長女千代姫が尾張徳川家に嫁ぐ際に持参した国宝「初音の調度」という、同館コレクションの精華というべき存在であり、日本を代表する名品も特別出品されます。「あべのハルカス美術館開館10周年記念 広重 ー摺の極ー」会 期 :2024年7月6日(土)~9月1日(日)共 催 :NHK大阪放送局、NHKエンタープライズ近畿、朝日新聞社開 催 趣 旨 :広重は、北斎とともに浮世絵版画の世界に風景画と花鳥画のジャンルを確立したことで高い評価を得ています。国民的な浮世絵師ともいえる知名度と人気を誇る広重ですが、大規模かつ総合的な展覧会は近年開催されていません。そこで、初期から晩年までの画業を総覧し、広重作品のすばらしさを再確認していただくとともに、あまり知られていない魅力的な作品を紹介し、広重のトータルなイメージを再構築いたします。※上記1~5の画像データは貸出が可能です。ご希望の方はお問合せください。また、事前に原稿の確認が必要になります。(画像の使用は、本展覧会をご紹介いただく媒体に限ります。ご使用後は破棄をお願いします。)※開催1ヶ月前を目処に詳細なプレスリリースを皆様のもとへお送りします。別紙: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年08月03日日本の若手アーティストの展覧会「蝉鳴(せみなり)」が台湾の商業施設「NOKE忠泰樂生活」にて8月1日(火)から8月13日(日)まで開催中です。台湾では、2022年のホテル「美寓meistay」での開催につづき、2回目の開催となります。今年の会場は、台北市の商業施設「NOKE忠泰樂生活」です。同施設は、2023年4月に開業、「TSUTAYA BOOKSTORE」などが入る人気の商業施設です。展示作品は、アートに興味がある人はもちろんのこと、会場に訪れる様々な方の目に触れ、話題となるでしょう。今回はメインビジュアルに使用されている、アーティスト金田涼子が描いた蝉のイラストを用いたグッズも展開します。バッグや帽子など、普段使いに適したグッズを揃えました。本展は中華圏のアート市場でオンラインとオフラインを組み合わせた新たな手法を駆使し、積極的に日本人アーティストの活動を支援するHRD Artist Label(日本法人:HRD ART株式会社、本社:東京都中央区)が共同主催で協力しています。蝉鳴(せみなり)メインビジュアル■VIP DAYの様子7月31日(月)は展示に先駆けてVIP向けのクローズドなイベントがおこなわれました。台湾の有名アートコレクターや人気の俳優、ビジネスパーソンなど多くの人が訪れ、作品鑑賞を楽しみました。展示風景(VIP DAYの写真)1展示風景(VIP DAYの写真)2展示風景(VIP DAYの写真)3展示風景(VIP DAYの写真)4展示風景(VIP DAYの写真)5■「蝉鳴(せみなり)」開催概要展覧会名 :「蝉鳴(せみなり)」開催日時 :2023年8月1日(火)から8月13日(日)まで各日11:00から21:30まで(7月31日(月)はVIP DAY、また金曜日・土曜日は22:00まで)会場名 :NOKE忠泰樂生活台北市中山區樂群三路200號3階 Uncanny入場料 :無料主催 :Meistay、HRD Artist LabelSpecial Thanks :APPortfolio、CAFE JIA SONG 咖央、Uncanny出展アーティスト:丸山純奈、金田涼子、新海至人、安藤万実、Yokoteen、田村勇太、橋本理麗[共同主催のMeistayより]蝉-中華圏文化の中で高貴さと永遠の命の象徴である蝉は、長い年月をかけて地中で孵化してさなぎになり、土を破って出る最適な時を待ちます。現代アートが盛んな中、新鋭のアーティストたちは長年の努力を重ね、初心を貫き制作を続け、現代アートを愛するコレクターたちの共感を呼び起こしています。「蝉鳴」は毎年、真夏に開催され、コレクターたちを招待し、アーティストの美しい思い出と成長の積み重ねを共に体験してもらう展示会です。Meistay美寓藝術文旅は今年もHRD Artist Labelと協力し、日本のアーティストの作品を展示することで、年に一度の現代アートの饗宴を開催します。皆様のご来場をお待ちしております!■HRD Artist Label(HRD)についてHRDは、アジアで急速に人気が高まっている現代アート市場を中心として、日本人アーティストの海外展開を支援してきました。具体的には、美術館やギャラリーでの作品展開催や作品のライセンス展開、ファッションブランドや映画俳優とのコラボレーション等、従来の枠にとらわれない方法によりアーティストのファン層の裾野を広げ、認知拡大を進めてきました。日本では2022年8月、代官山ヒルサイドフォーラムで大規模作品展「Moment to Last」を開催しました。2023年は丸山純奈とアシックス中国のコラボレーションなどを発表しました。また、金田涼子の上海宝龍美術館での個展も大きな話題になりました。今後も、アート界に新たなムーブメントを起こすべく、新たな取り組みに積極的に取り組んでまいります。■会社概要会社名 : HRD ART株式会社所在地 : 〒104-0061 東京都中央区銀座6丁目13番16号 銀座wallビル UCF5階設立 : 2021年9月E-mail : info@hrdart.co.jp URL : Instagram: 事業内容 : アーティスト関連業務の代理運営、プロモーション、作品展の開催、その他関連業務 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年08月02日東京駅周辺の便利なエリアには、ステキな美術館がいくつか集まっています。今回は、そのなかから夏のおでかけにおすすめしたい「ゾクゾクする」アートが見られる展覧会を2つご紹介!あやしい絵にゾクゾク!「甲斐荘楠音の全貌」東京ステーションギャラリー【女子的アートナビ】vol. 303まずは、東京駅直結の美術館、東京ステーションギャラリーで開催中の「甲斐荘楠音の全貌」。大正から昭和にかけて活躍した日本画家、甲斐荘楠音(かいのしょうただおと/1894-1978)の代表作が集まる過去最大規模の展覧会です。甲斐荘は、京都生まれ。御所近くの裕福な家庭で育ち、幼少のころから歌舞伎好きで劇場に通うような子どもでした。その後、京都市立絵画専門学校(現:京都市立芸術大学)に進学。ルネサンス美術にも関心をもち、《モナリザ》の模写などもしていました。卒業後は、革新的な日本画を次々と発表し、注目を集めます。《幻覚(踊る女)》1920年頃、京都国立近代美術館彼が描く「あやしい」雰囲気の作品は、おもに大正時代に制作されました。女性の姿が独特な色彩やタッチで表現され、かなりのインパクト。ちょっと官能的でもあり、ゾクゾク鳥肌が立ちます。《春宵(花びら)》1921年頃、京都国立近代美術館ゾクゾクを通り越して、ギョッとする作品もあります。白粉をたっぷり塗った顔がやや不気味にも思える《春宵(花びら)》は、花魁を描いた作品。描きかけの部分もあるので、未完作といわれています。この花魁と似たような姿をした画家自身の写真も、参考資料として展示されています。太夫に扮する楠音、京都国立近代美術館芝居好きの甲斐荘は、ときどき女形として素人歌舞伎の舞台に出ることもありました。さらに、異性装で「女性」として振る舞うこともあり、彼が遊女や女形に扮した写真も多く残っています。《春》1929年、メトロポリタン美術館、ニューヨークPurchase, Brooke Russell Astor Bequest and Mary Livingston Griggs and Mary Griggs Burke Foundation Fund, 2019 / 2019.366また、本展には海外からの出品作もあります。展覧会のメインヴィジュアルにも使われている《春》は、アメリカのメトロポリタン美術館から来日。本作品は、甲斐荘が所属した絵画団体「新樹社」の第1回に出品された作品です。描かれている女性の顔は、以前の画風にあったあやしい雰囲気が薄まり、優しく微笑んでいます。本作は、新しい画風を切り拓いたといわれる作品で、2019年にメトロポリタン美術館所蔵となりました。映画衣裳の世界でも活躍!『旗本退屈男 謎の南蛮太鼓』衣裳、東映京都撮影所 ©東映(映画公開:1959年、監督:佐々木康、製作・配給元:東映株式会社、衣裳着用者:市川右太衛門)あやしい絵のイメージが強い画家ですが、本展では知られざる後半生についても紹介しています。甲斐荘は、風俗の考証家として、時代劇映画の衣裳制作にも携わっていました。会場では、「旗本退屈男」シリーズの豪華衣裳を多数展示。甲斐荘が映画『雨月物語』(溝口健二監督)のために考案した衣裳は、アカデミー賞衣裳デザイン賞にもノミネートされました。世界も認めたデザインセンスをもつ甲斐荘の着物は必見です。《虹のかけ橋(七妍)》1915-76年、京都国立近代美術館最終章では、画家が60年もかけて描き続けた大作《虹のかけ橋》を展示。21歳のときに構想した作品で、少しずつ手を入れたり、顔を描き直したりしながら、最後まで女性の美を追求していたようです。まさに、甲斐荘の「全貌」を見ることができる展覧会は、8月27日まで開催。クールな絵にゾクゾク!「ABSTRACTION抽象絵画の覚醒と展開」アーティゾン美術館外観続いてご紹介するのは、東京駅から徒歩圏内にあるアーティゾン美術館で開催中の「ABSTRACTION抽象絵画の覚醒と展開」。本展では、印象派から1960年代ごろまでのアート作品をとおして抽象絵画の歴史を紹介しています。展示されている作品は、ヨーロッパやアメリカ、アジアの作家など多岐にわたります。各作品は、ポンピドゥー・センターやフィリップス・コレクションなど、海外の美術館や個人コレクションから30点も来日。国内からも、国公立、私立美術館、個人コレクションもあわせて約70点が出品されています。さらに、アーティゾン美術館が新収蔵した作品95点を一挙に公開。あわせて約250点ものクールな抽象絵画を楽しめる大規模展覧会です。ポール・セザンヌ《サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール》1904-06年頃石橋財団アーティゾン美術館展示構成は、12のセクションに分かれています。最初のセクション「抽象芸術の源泉」では、マネ、ゴッホ、モネなどの印象派作品を展示。まず1作品目は、セザンヌの作品が紹介されています。セザンヌは印象派を代表する画家のひとりですが、やがて印象派の仲間から離れて独自の革新的な絵画を制作します。彼の作品は、その後キュビスムやフォービスム、抽象絵画へと影響を与えることになりました。抽象絵画の創始者は…フランティセック・クプカ《赤い背景のエチュード》1919年頃石橋財団アーティゾン美術館【新収蔵作品】セクション3「抽象絵画の覚醒」では、抽象絵画の世界を切り拓いた代表的な画家カンディンスキーやモンドリアン、ドローネーなど、巨匠たちの作品が多数登場。なかでも必見作は、展覧会のメインビジュアルにも使われているクプカの作品です。抽象絵画の創始者のひとりといわれるクプカは、当初、挿絵画家として生計を立てながら絵画のスタイルを模索。構図を単純化してしき、やがて作品は抽象絵画へと変化していきました。ほかにも、古賀春江や岡本太郎、ミロ、デュシャン、草間彌生、白髪一雄、瀧口修造など、巨匠たちの作品や、現在活躍している作家の絵画も展示されています。なお、各フロアへの入り口にもぜひ注目してみてください。ポロックやアルトゥングの作品が大きくデザインされ、展示への期待感がグッと高まります。抽象絵画を心ゆくまで楽しめる展覧会は、8月20日まで開催。Information展覧会名:甲斐荘楠音の全貌絵画、演劇、映画を越境する個性会期:~8月27日(日) ※会期中、展示替え有[前期7/1~7/30、後期8/1~8/27]休館日:月曜日[7/17,8/14,8/21は開館]、7/18(火)会場:東京ステーションギャラリー時間:10:00~18:00(金曜日~20:00) *入館は閉館30分前まで観覧料:一般¥1,400高校・大学生¥1,200中学生以下無料展覧会名:「ABSTRACTION抽象絵画の覚醒と展開」会期:~ 8月20日(日)休館日:月曜日、7月18日(火)※ただし、7月17日(月・祝)は開館会場:アーティゾン美術館時間:10:00~18:00(8月11日を除く金曜日は20:00まで)*入館は閉館の30分前まで観覧料:日時指定予約制ウェブ予約チケット ¥1,800 、窓口販売チケット¥ 2,000 、学生無料(要ウェブ予約)*予約枠に空きがあれば、美術館窓口でもチケットを購入可能*中学生以下の方はウェブ予約不要
2023年07月30日展覧会「風景論以後」が、東京都写真美術館にて、2023年8月11日(金・祝)から11月5日(日)まで開催される。1970年代前後の日本における風景論とその後風景は、芸術や美と結びつけて語られ、西洋の近代美術の主題となってきた。また、写真や映像においても、カメラのレンズを通して撮影者の視点をうつしだすという意味で、風景は重要な主題であり続けてきた。そして、「風景とは何か」を問う風景論は、社会的な構造や美の捉え方をも語るものであり、不安定な社会状況を背景に登場してきたのだった。実際、1970年前後の日本に現れた風景論は、どこにでもある風景を現実の側から捉えなおそうと試みるものであった。70年代に入り、学生運動の潮流が下火になる一方、全国的に都市化と均質化が進むなか、ありふれた、日常的な風景を国家と資本による権力そのものだとする風景論が、写真や映像メディアと連動して展開されたのだった。このように、写真や映像にうつしだされる風景の背後には、表面的には目に見えない権力の網の目が存在していると捉えられるのだ。展覧会「風景論以後」は、このように1970年前後の日本に登場した風景論を起点として、風景のなかに反映された社会制度や事象にまで光をあてるもの。当時の議論を牽引した映画批評家・松田政男による風景論や、その理論と連動した写真・映像表現を紹介するとともに、現在に至るまでの作品をたどることで、風景論以後の写真と映像の可能性を探ってゆく。現代における風景第1章では、現代における風景に着目。現代では、スマートフォンなどによって誰もが美しい風景を写真や映像に残すことできる一方、ソーシャル・メディアを通して、人びとはあらゆる種類の写真や映像を大量に消費している。このようにイメージが氾濫するなか、風景の背後に存在するものに目を向けることは難しい。会場では、広島平和記念公園とその周辺を継続して撮影し、公園都市としての広島を捉えてきた笹岡啓子などを紹介する。個人に向かう表現1970年代後半を経て、バブル経済の膨張と崩壊が起こる80〜90年代にかけて、写真や映画においては、非商業的で、個人に向かう表現が多数手がけられている。第2章では、70年代頃から写真や映像を用いて、大阪の居住地周辺の日常的な風景を記録するようになった今井祝雄や、ファッション誌の編集者から写真家に転向し、人の気配を残した匿名的な風景を撮影した清野賀子などに光をあてる。風景論誕生の契機本展で着目する風景論が生まれる具体的な契機となったのが、足立正生、佐々木守、松田政男らによる映画『略称・連続射殺魔』だ。同作では、1968年に起こった無差別連続射殺事件の犯人が、生まれてから逮捕されるまでに目にしたであろう風景のみ構成されている。第3章では、この『略称・連続射殺魔』や、風景論を経て独自の実作と理論へと向かった中平卓馬を紹介する。1970年代前後の風景論を再考第4章では、風景論の起源に着目。風景とは、馴染みのある言葉であり、さまざまな文脈や歴史的背景のもとに語られてきたため、風景論として定義することが難しい。1970年前後の日本における風景論は、そのなかでも特異な位置を占めるものの、当事者間の理論的な差異などから、その内容には大きく光があてられてこなかった。会場では、『略称・連続射殺魔』ばかりでなく、大島渚の『東京战争戦後秘話』などの映像作品、アーカイブ写真や印刷物の数々から、風景論の登場当時の議論を再考する。展覧会概要展覧会「風景論以後」会期:2023年8月11日(金・祝)〜11月5日(日)会場:東京都写真美術館 B1F 展示室住所:東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内開館時間:10:00~18:00(木・金曜日は20:00まで)※入館はいずれも閉館30分前まで休館日:月曜日(月曜日が祝休日の場合は開館し、翌平日休館)観覧料:一般 700円(560円)、学生 560円(440円)、中学生・高校生・65歳以上 350円(280円)※( )は有料入場者20名以上の団体、同館の映画鑑賞券提示者、各種カード会員割引料金※小学生以下、都内在住・在学の中学生、障害者手帳の所持者および介護者(2名まで)などは無料※第3水曜日、9月18日(月・祝)は65歳以上無料※8月11日(金)〜31日(木)の木・金曜日17:00〜21:00 は、サマーナイトミュージアム割引(学生および中学・高校生は無料、一般および65歳以上は団体料金)■上映企画・出品作家による上映:崟利子日時:8月26日(土) 10:00 / 13:00 / 15:30 / 18:00・出品作家による上映:遠藤麻衣子日時:8月27日(日) 13:00 / 15:00 / 17:00・風景論をめぐる映画特集:平沢剛(キュレーター、本展企画協力)日時:8月24日(木) 18:00、10月6日(金) 18:00、10月7日(土) 10:00 / 13:00 / 15:00 / 18:00、10月8日(日) 13:00 / 15:00 / 18:00、10月9日(月・祝) 15:00 / 18:00、10月12日(木) 18:00、10月13日(金) 18:00料金:いずれも 当日券(1プログラムにつき) 500円※全席指定、各回定員(190名)入替制※鑑賞当日10:00より当日上映回すべての受付を開始※上映作品については美術館ホームページを参照【問い合わせ先】東京都写真美術館TEL:03-3280-0099(代表)
2023年07月29日アイドルグループ・櫻坂46の藤吉夏鈴、田村保乃、山崎天が27日、東京・六本木ミュージアムで行われたグループ初の展覧会「新せ界」(同所にて7月28日~10月29日まで開催)のプレス内覧会に出席した。「新世界」ではなくひらがなの「せ」を用い「新せ界」と銘打つ同展覧会。「世」から徐々に形を変えて生まれた「せ」と彼女たちを重ね合わせ、時とともに変化し続けてきた彼女たちの過去から現在、さらにメンバーそれぞれが描く未来のヴィジョンまでをたどり、衣装や映像、ダンス、CD ジャケット、美術セットなど、彼女たちのために作られたクリエイティブやその制作過程が見て取れる、総括的な展覧会となっている。一足先に同展覧会を見た3人は、感想を求められると、田村は「グループとしてこういう展覧会ができるというのは当たり前じゃないので、それができたことがすごく嬉しいですし、完成した空間を見てみて、これまでの自分たちの過去を振り返ることができたり、これからの未来をみなさんに楽しみにしていただけるんじゃないかなと思いました」と声を弾ませ、山崎は「私たちのことをじっくり見る機会は自分たちもなかったので、新たな気づきだったり、メンバーも見たことがない展示がたくさんあったので、ファンの方にも楽しんでいただけるかなと思いましたし、クリエイティブの裏側をたくさん見ていただけると思うので、みなさんにあまりお見せすることがなかった部分も楽しんでいただけたらなと思います」とアピールした。また、印象に残った展示を聞かれると、田村は4thシングル「五月雨よ」のジャケット撮影で用いられた白い大樹が展示されている空間がお気に入りであることを明かし「メンバーが撮った写真だったり、山崎が8mmカメラで撮ってくれたパリでの映像が流れていて、メンバーだからこそ撮れるメンバーの顔が流れていて、私も見たことがない映像だったので、メンバーの笑顔がたくさん見られてグッときました」と吐露し、藤吉は同スペースの一部のレイアウトに携わったそうで「五月雨の木の横に写真が並んでいるんですけど、そこは私がみんなに協力してもらいながらやらせていただきました。5時間くらいかけて、支えていただきながら作ってみました」と打ち明けた。加えて、藤吉は「公開されていない企画書がたくさん飾られていて、企画書って歌詞がきたりすると変わったりするんですけど、その変わる前の企画書が飾ってあったりして、それはまだ公開されていないので、楽しんでいただける内容になっているんじゃないかなと思います」と紹介し、山崎は「衣装を飾ってあるスペースがあるんですけど、10秒くらい見ていただけると驚きがある面白い展示だったので、インパクトが強くて印象に残っていますし、私たちは踊りが激しいのでステージ衣装をマジマジと見ることってなかなかないと思うので、細かい部分まで見ていただけたら楽しんでいただけるかなと思います」とオススメした。さらに、櫻坂46は今月にフランス・パリで開催された『Japan Expo Paris 2023』に参加したが、この夏に行ってみたい国を聞かれると、Japan Expoが初海外だったという田村は「海外の街並みが好きで、イギリスもパリもすごくきれいだなと思うので行ってみたいです。行けたらたくさん写真を撮って、お姫様になった気分を味わいたいです(笑)」と笑顔で語り、同じくJapan Expoが初海外だったという山崎は再びパリに行きたいそうで「時間が足りなくてルーブル美術館とかにも行けなかったのでリベンジしたいです」とコメント。藤吉はイタリアのコロッセオを挙げ「欲を言えばそこで櫻坂のミュージックビデオを撮影がしたいという願望があります」と吐露し、その理由を追及されると「純粋に見た目が好きで、日本にも素敵な廃墟があって、先日もお休みがあったので廃墟に出かけたんですけど、人がいない地域に行って写真を撮ったりするのが好きなので、コロッセオにも行って見たいと思います」と目を輝かせ、田村は「廃墟に出かけたの?」と目を丸くした。最後に、田村は「欅坂46から櫻坂46、そしてこれからの櫻坂46に期待していただけるような展示になっていると思いますので、ぜひ楽しみにご来場ください」と呼びかけ、山崎は「メンバーの声だったり写真だったり、たくさん展示させていただいているので、宝探しのような気分で見させていただきました。至るところに展示してあるので、上から下まで見逃すことなく、隅から隅まで見ていただければなと思います」とメッセージを送った。※山崎天の崎は正しくは「たつさき」
2023年07月27日展覧会「芭蕉布人間国宝・平良敏子と喜如嘉の手仕事」が、美術館「えき」KYOTOにて、2023年9月9日(土)から10月29日(日)まで開催される。人間国宝・平良敏子が今に繋げた「芭蕉布」「芭蕉布(ばしょうふ)」とは、沖縄を代表する織物だ。亜熱帯を中心に分布する植物「糸芭蕉(いとばしょう)」から作られる芭蕉布は、第二次世界大戦後に消滅しかけたものの、これを現代へと繋いだのが人間国宝の平良敏子(たいら としこ)である。芭蕉布を製作するには、まず、3年ほどかけて糸芭蕉を育てる必要がある。そして、収穫された繊維から糸を作り、染め、織りに至るまで、30近い工程を経て芭蕉布は完成される。展覧会「芭蕉布人間国宝・平良敏子と喜如嘉の手仕事」では、芭蕉布の着物、帯、裂地や資料など、約70点を紹介。透けるような風合い、琉球藍や車輪梅の力強い色彩、そして多彩な絣柄など、手仕事から生まれる芭蕉布の世界にふれることができる。展覧会概要展覧会「芭蕉布人間国宝・平良敏子と喜如嘉の手仕事」会期:2023年9月9日(土)~10月29日(日) 会期中無休[前期 9月9日(土)~10月3日(火) / 後期 10月4日(水)~29日(日)]会場:美術館「えき」KYOTO住所:京都府京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町 ジェイアール京都伊勢丹7階隣接開館時間:10:00~19:30(入館は閉館30分前まで)観覧料:一般 1,000円(800円)、高校・大学生 800円(600円)、小・中学生 600円(400円)※( )は前売料金※前売券は、8月5日(土)から9月8日(金)まで前、美術館チケット窓口(休館日のぞく)、京都駅ビルインフォメーション、チケットぴあ(P994-348)、ローソンチケット(L53359)にて販売※障害者手帳の提示者本人および同伴者1名は、当日料金より各200円割引※着物「煮綛芭蕉布」10点は、前期・後期で前・後ろ身頃を替えて展示【問い合わせ先】ジェイアール京都伊勢丹TEL:075-352-1111(大代表)
2023年07月27日