歌手・俳優の山下智久が脱毛サロン「エターナルラビリンス」の新CMキャラクターになったことが8日、わかった。CMは、映像ディレクター・田向潤監督のもと、ダークなおとぎ話のような世界観のなか、山下扮する"ジョーカー"が女性を美の世界へ誘うという内容。山下の31歳の誕生日である、4月9日より展開する。山下は「女性の皆さん、キレイになるために努力している姿はとてもすてきだと思います。引き続き、美を追求していってください」と、世の女性たちにメッセージを送った。また、「どうすれば運命を変えられるか」という質問に対しては「なりたい自分を想像して、そのためにどうしていくのかという考えと、実行力が一番、必要不可欠かなと思います」と語る。「ついついやらなければいけないことを後回しにしてしまったりすると思うのですが、なるべくそういう時間を少なくして、自分のなりたい自分になるための行動を起こしていくことが大事かなと思っています」と、ストイックな姿勢を見せた。
2016年04月08日厚生労働省は3月28日、「待機児童解消に向けて緊急的に対応する施策」を発表した。保育所の認可化促進、施設整備費の支援、保活の実態調査などが盛り込まれている。その中でも議論が生まれているのは、小規模保育所の定員拡大だ。この点について、託児付きサービスを提供している「ここるく」の代表取締役で、保活事情に詳しい山下真実さんに聞いた。○待機児童解消までの"緊急的な取り組み"今回発表された施策は、平成27年4月1日現在、「待機児童数が50人以上いる114市区町村」もしくは「待機児童を解消するために受け皿拡大に積極的に取り組んでいる市区町村」を対象に実施されるもの。待機児童解消までの緊急的な取り組みとしている。「受け皿確保のための施設整備促進」「企業主導型保育事業の積極的展開」など大きく5つの枠組みに分かれているが、中でも議論となっているのは「規制の弾力化・人材確保等」に盛り込まれている取り組みであろう。主な内容は以下だ。(1)保育士の人員配置など、国の定める基準を上回る基準を設定している市区町村において、基準緩和を要請(2)自治体が支援する認可外保育施設(東京都では認証保育所)の認可化を促進するために補助金を出す。さらに積極的に認可をしない自治体には是正を要請(3)0~2歳児を対象とする小規模保育所の定員を19人以下から22人以下まで引き上げる(併せて例外として認められている3歳児以降の継続入園を推進する)(4)保育士の勤務条件を改善(短時間正社員制度の推進や、保育士の子どもの優先入園など)○「3歳の壁」を甘く見てはいないかこの中でも特に小規模保育所の定員緩和について、山下さんは「0~2歳児の枠を増やしても、3歳児以降の子どもが保育所に入れない可能性がある」と懸念を示した。小規模保育所については、対象が0~2歳児となっている。そのため、3歳児以降は新たに保育施設を確保しなければならない。いわゆる「3歳の壁」が立ちはだかるのだ。「3歳児の受け入れ枠が不足している認可保育園は、都市部で増えています」と山下さん。国は小規模保育所の定員緩和に併せて「小規模保育園等の卒園児の3歳以降の入園が円滑にできるよう、連携施設の設定に市区町村が積極的に取り組むよう促す」としているが、促すだけで果たして定員が確保できるのかは疑問が残る。一方、施策の中で国は「小規模保育所において例外として認められている3歳児以降の継続入園をしやすくする」という提言もしている。小規模保育所の定員が拡大すれば、次の保育施設が見つからなくても、3歳以降の継続入園が可能になるという論理だ。しかし国によれば、受け入れ枠が増えても人員基準や面積基準は満たす必要があるとのこと。つまり小規模保育所が受け入れ枠を増やすためには、保育士の数を増やしたり、保育所のスペースを確保したりといった措置が併せて必要になるようだ。山下さんは、「保育士が足りない、保育スペースが確保できないといった状況の中で、すぐに定員増とはならない小規模保育所も少なくないだろう」と語った。"緊急的な取り組み"として出された今回の施策。根本的な取り組みの着手に、国がいち早く取り組むことを期待したい。※写真と本文は関係ありません
2016年03月29日前回の連載で紹介した、育休中の母親たちがスムーズな職場復帰に向けて学ぶ「育休プチMBA勉強会」。私は自分の意見をどんどん発する参加者の姿に、衝撃を受けました。というのも、特に乳児と暮らしていると非言語でのコミュニケーション(泣き声から要求を判断する、表情から察する等)が中心になるため、どうしても母親は自分の言葉を失いやすい傾向にあります。そんな状態で、さらには初対面の人どうしが集まって、いきなり議論させるのは実はとてもハードルの高いことだからです。その視点に立つと、育休プチMBA勉強会では、有効なディスカッションを生み出すための精巧な仕組みがきちんと存在していることに気づきます。そこで本編では、代表者の国保祥子さんへのインタビューを通して、この勉強会がどのように母親たちの学びを最大化しているかについて掘り下げていきたいと思います。○初対面の母親たちが議論しあえる理由まずは会の進行役でもある「ファシリテーター」の存在。ファシリテーターは、過去の勉強会参加者の中から立候補し事前にトレーニングを受けた人が、各回1名配置されます。ファシリテーターの育成は、代表者である国保さんが直接担当する形をとっており「Teaching noteと呼んでいる進行計画を各自作成してもらい、それに対するフィードバックを繰り返してブラッシュアップしていきます」とのこと。育休中にその作業をこなすのは容易なことではなさそうですが、「育休中でもファシリテーション手法の勉強や自己研鑚(けんさん)に意欲のある人が、毎回手をあげてくれている」といいます。「ファシリテーターとは別に、勉強会の運営に携わる運営チームのスタッフが3名程度存在することに加えて、ディスカッションをする際に各テーブルでの議論を見るディスカッションリーダーが配置されます」と国保さん。このように比較的小さく明確なミッションを担う人材を適所に置くことで、ファシリテーターを補強する複層的な運営体制となっていることが特徴的です。そしてこのことが、はじめましての母親同士でもきちんと議論し合える環境を作っているのでしょう。○「両立は無理」の諦めムードをなくしたい勉強会で用いられるケースは、その場ですぐに読めるよう作成した国保さんオリジナルの資料が中心。労働時間や場所に制約を抱える制約人材(=参加者)のマネジメント思考をトレーニングすることに特化して編さんされたもので、母親自身にマネジメント視点に立った解決策を考えさせる内容のものが多くなっています。最終的には「あなたはどう行動しますか? と投げかけ議論に落とし込む」ことで、自分自身の足りないものに気づかせることを意識しているとのこと。インタビューの最後では意外にも「この勉強会は、今育休中の人のためにやっているというより、実はこれから出産・育児・復職する人のためにやっている」と語ってくれた国保さん。2つの大学で経営学を教える国保さんにとって最も身近な存在である20代の若者の間に「将来育児と仕事を両立したいけど、無理だろうな」と諦めムードが広がりつつあることに危機感を感じたそうです。そういった意味でも、今子育てをしている世代が育休プチMBAのような場で学ぶことで、また違った背中を後輩たちに見せていくことができるのではないでしょうか。※写真と本文は関係ありません○著者プロフィールここるく 代表取締役 山下真実「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年にここるくを設立。同サービス運営を通じて得られる働くママ達のリアルな視点とコンサル経験を活かして、企業に対する女性活躍推進コンサルティングを行う。全プラン託児付き! 新しい子連れランチ・おでかけスタイル「ここるく」
2016年03月16日東京都・池袋駅近くにあるオフィスの1室。子連れの母親たちが集結したその部屋は、赤ちゃんのほんわかした匂いが。いつもなら楽しい歌声でも聞こえてきそうなシチュエーションですが、そこで出会ったのは次々と自分の意見を発言しあう母親たちでした。この日私が訪れたのは、「育休プチMBA勉強会」という育休中の母親たちがスムーズな職場復帰に向けて学ぶ勉強会の会場。そこでは復帰にあたって、「自分自身が労働時間や場所に制約を抱える”制約人材”になる」という状況を客観的に捉え、制約に関わらず組織に必要とされる人となるためにどう行動すればいいかを学びます。運営の中心となっているのは、経営学博士を持ち、会の代表を務める国保祥子氏と、副代表の小早川優子氏。一般的にはマネジメント思考と呼ばれる思考技術で、なんとなく小難しい印象を受けるかも知れませんが、勉強会そのものは参加者である母親たちによる等身大の会話が中心となります。○職場復帰に向けた自信づくりに勉強会は、ある職場における状況や課題をテーマにした短いストーリー(ケース)を読み、それに対して参加者がコメントし合う形で進められます。4~5名ごとに島を作って座り、それぞれの島に議論のファシリテーションを担うリーダーが配置されますが、そのリーダーも基本的には他の参加者と同じ立場の人です(3回以上勉強会に参加している等、一定の条件はあります)。ケースを読み終えると、次は互いに意見を出し合う時間となります。テンポよく手が上がり、次々と発言が出ます。会話し始めると参加者の表情が変わり、頭の中が仕事モードに切り替わっていくのがよく分かります。言葉遣いも変化して、まるで職場でミーティングしているようなトーンで会話が進みます。このように自分の意見を他人に伝える機会や仕事モードに切り替えて思考する時間は、なかなか個人の努力だけでは作り出せないものですが、復帰を見据えて準備するには不可欠です。「育休プチMBA勉強会」では、そういった環境そのものを構築することにも十分な配慮と工夫がなされていることが、参加者の姿から伝わります。「育休プチMBA勉強会」では講師から答えを教えてもらうのではなく、自分の意見を言語化して発信することを通して、自分の考え方や視点、そしてその特徴について気づかせる内容になっています。MBAというネーミングから「なんだか難しそう」と思う方もいるかもしれませんが、自分がインプットしたものがそのまま自分の得るアウトプットになる感覚で、むしろ最も自分に合ったペースで学べる場なのではないかと感じました。そして、ここで得られる「自分で自分を鍛えた経験」は、復帰に向けた大きな自信につながることは間違いないでしょう。続いて次回も、「育休プチMBA勉強会」についてお伝えします。※写真と本文は関係ありません○著者プロフィール株式会社ここるく 代表取締役 山下真実「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一 気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年に株式会社ここるくを設立。同サービス運営を通じて得られる働くママ達のリアルな視点とコンサル経験を活かして、企業に対する女性活躍推進コンサルティングを行う。全プラン託児付き! 新しい子連れランチ・おでかけスタイル「ここるく」
2016年03月02日共働きを続けたい働く母にとっては、そのライフスタイルを上司が理解してくれないことで余計な苦労をする場合があります。共働きを批判されたり、文句を言われたりするといったケースはごくまれですが、会話の端々でかみ合わない部分が出てきてストレスになることが多いようです。しかし、今の20~40代の働く親世代の現状を見てみると、専業主婦の妻を持つ男性上司のもとで働いているケースが大半ではないでしょうか。そんな上司とうまく付き合っていくには、どうすればよいのでしょうか。そもそも、専業主婦の妻を持つ男性上司は、今の働く母たちをどう思っているのでしょうか。○無意識のうちに自分の人生が主軸に妻が専業主婦で、自分が働いて家庭を養っている男性にとっては、当然「家族のためにがんばろう! 」と思って働いています。その気持ちは共働きの母や父と全くもって同じであり、お互いプライドを持って働いています。一方で、今までずっと1人で家庭を養ってきた片働き上司にとっては、それ以外のライフスタイルを経験したことがありません。そうやって一生懸命やってきた結果、家族みんなが幸せに暮らせているとしたら、それは彼にとっての「幸せな生き方」といえます。自分が片働きすることで家族の幸せに貢献しているという自負や達成感を得ているはずです。(もちろん、その妻や子どもたちもそれぞれの役割で幸せな暮らしに貢献しているのですが)。そんな日常を送る上司にとっては、共働きの部下たちの”働く意味”を同じ温度感で理解できない時があるのかもしれません。幸せそうな専業主婦の妻をいつも見ている上司にとっては、共働きの女性部下を上司として幸せにできているのか、と考えてしまうかも知れません。それは彼にとっての正義感であり愛情なのですが、残念ながら受け手である共働き部下には余計なお世話でしかないでしょう。では、部下としてはどのように対処すればよいのでしょうか。まずは、「私は働くことを自ら選んでここにいる」ということを上司に発信していかなければいけません。ちょっと面倒くさいかも知れませんが、片働き上司にとってはそこが一番確信の持てないところなのです。逆にその気持ちが共有できてさえいれば、上司だって喜んで部下の仕事やキャリアアップに協力してくれるはずです。職場の同質性が高かった時代から、多様性を受容する時代になりつつある現代は、部下から生き方を発信する時代と言ってもいいかも知れません。※写真と本文は関係ありません○著者プロフィール株式会社ここるく 代表取締役 山下真実「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一 気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年に株式会社ここるくを設立。同サービス運営を通じて得られる働くママ達のリアルな視点とコンサル経験を活かして、企業に対する女性活躍推進コンサルティングを行う。全プラン託児付き! 新しい子連れランチ・おでかけスタイル「ここるく」
2016年02月17日政府が整備を進めている「事業所内保育所」。平成27年度からは従業員以外の子どもを受け入れるなどの条件付きで、国から給付金が支給される制度が導入。さらに、次年度の予算案の中にも、企業が保育施設を整備するための補助金が新たに盛り込まれている。しかし、子どもを預ける立場の親にとって、本当にニーズがある施設なのか。託児付きサービスを提供している「ここるく」の代表取締役で、保活事情に詳しい山下真実さんに伺った。○企業が設ける保育施設で約5万人の受け皿を確保事業所内保育所とは、企業が主体となって開設する従業員向け託児所のこと。国は平成27年度から、従業員以外の子どもにも保育を提供する事業所内保育所に対し、市町村の認可事業として財政支援を行っている。さらに、平成28年度の予算案には「企業主導型保育事業」と呼ばれる取り組みにも補助金が投入されている。この制度は、市区町村の関与なく、1つもしくは複数の企業が企業内やその周辺などに保育施設を設置した場合、整備費や改修費、賃借料などを国が支援するというもの。利用日数や時間帯、それに地域枠なども自由に設定できる。政府は「事業所内保育を主軸とした企業主導型の多様な就労形態に対応したい」として、これにより、約5万人分の保育の受け皿を確保したい考えだ。○会社の近くは一見便利そうだけど……ますます整備が推進されている事業所内保育所。果たして子どもを育てる親にとってニーズの高い施設と言えるのか。山下さんによれば、働く女性に対してコンサルティングを行う中で、出産・育児を経験していない女性からは、将来的に「利用したい」という声が多く聞かれるという。一方で、双方を経験した女性では「できれば利用したくない」という意見が大半を占める。それはどうしてか。事業所内保育所は、都心の企業の中、もしくは周辺に開所されていることが多い。出産・育児を経験している女性は、通勤ラッシュの中、子どもを保育所に通わせるのは厳しいという現実が容易に想像できるからだという。「預け先がないよりは、あった方がいいという回答になると思う」とした上で、企業のある都心ではなく、「ベッドタウンのような場所に保育所を設けるというのが賢い手なのではないか」と提言した。○自分の目で見極めをしかし、デメリットばかりではないと山下さんは続ける。メリットとしてあげられるのが、子どもが熱を出したとき、または災害が起きたとき、すぐに駆けつけられることだ。「震災の時には、子どものお迎えが地震の翌日になってしまった人もいた」という。特に勤務先と自宅が離れている人にとっては、働いている場所の近くに子どもがいるのは大きな安心材料となるだろう。山下さんは最後に、「どんな形態の保育所であっても、保育の質を親の目でしっかり見極めることが大切だ」とアドバイスしてくれた。厚生労働省では平成29年度末までに50万人分の保育の受け皿を確保していく方針で、今後も保育所の数は増えていくだろう。事業所内保育所をはじめ、認可保育所や認証保育所など、さまざまな形態の保育所が整備されていく中で、大事なのはその形態ではなく、保育の中身。自分たちの生活や働き方にあった保育施設をぜひとも選んでほしい。
2016年02月04日子育てしながら仕事を続けていくためには、職場環境は重要なテーマです。子育てしながら働く人が、組織内で(特に日々の業務で接する人たちの中で)どう受け止められているかによって、働きやすさや居心地の良さは変わってくるでしょう。そして、これに強く影響してくるのが、チームをまとめるリーダー・管理職の考え方です。上の立場の人間がどのような雰囲気を作り出しているかによって、チーム内の受け止め方は大きく違ってくるでしょう。この手の会話で度々トピックに上がるのが、上司が女性で、しかもストイックな働き方をしている独身女性だと、子育て中の女性部下はやりづらいという話。やはり「女の敵は女」なのでしょうか?○部下も上司も実は同じ悩みを抱えている!?「結婚や出産といったライフイベントを経ても女性が働きやすい職場のイメージは? 」と聞くと、女性がたくさん働いていて女性管理職も当たり前のようにいる会社、という答えが大半の人から返ってきます。このように、女性がたくさんいた方が働きやすいとイメージする一方で、女性の上司だからこそ「やりづらい」と感じてしまうのは、自分の中に働き方像が確立されていないからではないでしょうか。女性はこんな風に働くものだ、こんなキャリアパスを目指すべきだと、どこかの雑誌やネットで見たイメージをなんとなく描いていて、それが自分の思いだと思い込んでいる人が案外多いと感じています。自分自身に問いかけて、自分の中から出てきた「こう働いていきたい! 」という思いが見いだせていないと、他人の働き方に翻弄(ほんろう)されたり、自分と他人の働き方が違ったとき、不安を感じやすくなったりします。先ほどの例でいうと、ストイックな働き方の独身女性を上司に持った時に「私も彼女みたいな働き方をしないといけないんじゃないか」というプレッシャーをより強く感じてしまうのです。そして、同じことが上司側の女性にも言えるのですが、上司自身も自分の働き方に自信がなかったり迷っていたりします。だからこそ、自分と他人(部下)の働き方が違うことに不安を感じてしまい、結果的に「私のように働きなさい」という無言のプレッシャーを部下に感じさせてしまうのです。もしかしたら、あなたの身近な上司だって、実際には弱気な面を隠しつつ無理して頑張る日々と実力のギャップに悩んでいるのかもしれません。そして、その姿にどこか引け目を感じてしまうあなた自身にも、似たような悩みがあるのではないでしょうか? そんな風に、上司も部下も同じ悩みを抱えているのだと知ると、お互いイライラして対立していること自体がなんだか滑稽な気もしてきます。※画像は本文と関係ありません。○著者プロフィール株式会社ここるく 代表取締役 山下真実「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一 気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年に株式会社ここるくを設立。同サービス運営を通じて得られる働くママ達のリアルな視点とコンサル経験を活かして、企業に対する女性活躍推進コンサルティングを行う。全プラン託児付き! 新しい子連れランチ・おでかけスタイル「ここるく」
2016年02月03日子育てしながら仕事を続けていくためには、職場環境は重要なテーマです。子育てしながら働く人が、組織内で(特に日々の業務で接する人たちの中で)どう受け止められているかによって、働きやすさや居心地の良さは変わってくるでしょう。そして、これに強く影響してくるのが、チームをまとめるリーダー・管理職の考え方です。上の立場の人間がどのような雰囲気を作り出しているかによって、チーム内の受け止め方は大きく違ってくるでしょう。この手の会話で度々トピックに上がるのが、上司が女性で、しかもストイックな働き方をしている独身女性だと、子育て中の女性部下はやりづらいという話。やはり「女の敵は女」なのでしょうか?○部下も上司も実は同じ悩みを抱えている!?「結婚や出産といったライフイベントを経ても女性が働きやすい職場のイメージは? 」と聞くと、女性がたくさん働いていて女性管理職も当たり前のようにいる会社、という答えが大半の人から返ってきます。このように、女性がたくさんいた方が働きやすいとイメージする一方で、女性の上司だからこそ「やりづらい」と感じてしまうのは、自分の中に働き方像が確立されていないからではないでしょうか。女性はこんな風に働くものだ、こんなキャリアパスを目指すべきだと、どこかの雑誌やネットで見たイメージをなんとなく描いていて、それが自分の思いだと思い込んでいる人が案外多いと感じています。自分自身に問いかけて、自分の中から出てきた「こう働いていきたい! 」という思いが見いだせていないと、他人の働き方に翻弄(ほんろう)されたり、自分と他人の働き方が違ったとき、不安を感じやすくなったりします。先ほどの例でいうと、ストイックな働き方の独身女性を上司に持った時に「私も彼女みたいな働き方をしないといけないんじゃないか」というプレッシャーをより強く感じてしまうのです。そして、同じことが上司側の女性にも言えるのですが、上司自身も自分の働き方に自信がなかったり迷っていたりします。だからこそ、自分と他人(部下)の働き方が違うことに不安を感じてしまい、結果的に「私のように働きなさい」という無言のプレッシャーを部下に感じさせてしまうのです。もしかしたら、あなたの身近な上司だって、実際には弱気な面を隠しつつ無理して頑張る日々と実力のギャップに悩んでいるのかもしれません。そして、その姿にどこか引け目を感じてしまうあなた自身にも、似たような悩みがあるのではないでしょうか? そんな風に、上司も部下も同じ悩みを抱えているのだと知ると、お互いイライラして対立していること自体がなんだか滑稽な気もしてきます。※画像は本文と関係ありません。○著者プロフィール株式会社ここるく 代表取締役 山下真実「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一 気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年に株式会社ここるくを設立。同サービス運営を通じて得られる働くママ達のリアルな視点とコンサル経験を活かして、企業に対する女性活躍推進コンサルティングを行う。全プラン託児付き! 新しい子連れランチ・おでかけスタイル「ここるく」
2016年02月03日「夫が料理してくれて助かるんだけど、後片付けはいつも私。結局、手離れ感はないのよね」。――こういう経験、働く女性なら一度はあるのではないでしょうか。せっかく家事分担に時間と労力を割くのであれば、お互いうまく分担してタスクを完了させたいと思うのは、夫と妻の共通見解のはずです。それなのに、「分担してもらったのに満足できない妻」と「分担してるのに不満を持たれている夫」が生まれてしまうのは、なぜなのでしょうか。実は、近年の家族心理学の研究において、夫が家事・育児を分担している量と妻の満足感はあまり関係していないとの研究結果が出ています。つまり世の中には、家事分担は平等とはいえないがお互い満足している夫婦と、互いにめいっぱい頑張っているのに満足していない夫婦がいるということになります。この違いを追求した研究から、次のような要因が示されました。○妻の伝える力が高いほど満足度が高い?!妻側に"自分の気持ちや意図を伝える能力"高く備わっているほど、「夫がサポートしてくれている」と認識している度合いが高いことが、同領域の研究を通じて示されています。これを要約すると、妻の伝え方が妻自身の満足度に影響しているということになります。妻としては、夫は子育ての当事者であるという考え方が根底にあるが故に、「手伝って」と援助要請しなくとも動いてくれて当然だという期待感があり、それが背景となって「夫は言わなくてもやってくれるだろう」と考えやすい傾向にあります。その結果として、協力してほしい内容やその方法を明確に伝えることなく、待ちの姿勢になりがちだと、研究結果は指摘しています。これらの結果が示唆するところは、「言わずとも分かってほしいと期待するよりも、自ら伝えようと試みた方が結果的に自分自身の満足度が高まる」ということ。そう聞くと「お願いすること自体がストレスなんですけど……」と感じる人も多いかもしれません。確かに、何かをお願いしてもなかなか動いてくれなかったり、拒否されたりして、「頼まなければよかった」と余計にイライラした経験のある人もいるでしょう。しかし、こういった援助要請を控えてしまう行為は、さらに夫婦関係を悪化させる要因となることも指摘されています。ですから、最初は辛くても、夫に伝えることから目をそむけてはいけないのです。女性は男性よりも非言語の情報を敏感に捉える傾向もあることから、「この状況を見れば分かるでしょ!? 」と察してもらうことを期待しがちです。しかし、残念ながら当の男性側はそういった情報からメッセージを読み取るのが苦手なようです。であれば、妻が夫に家事・育児の分担をお願いする際には、態度ではなく言葉で伝えることが大切です。例えば洗濯を分担してもらいたいのであれば、「洗濯をお願いね! 」というだけでなく、「毎日の洗濯と洗った後の洗濯干しまでお願いね。朝やっておいてくれれば、夜帰宅して私が畳めるから効率が良いと思うんだよね」といった風に、タスクの内容、頻度、タイミングやその結末まで明確に伝えた方が良いようです。※画像は本文と関係ありません。○著者プロフィール株式会社ここるく 代表取締役 山下真実「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一 気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年に株式会社ここるくを設立。同サービス運営を通じて得られる働くママ達のリアルな視点とコンサル経験を活かして、企業に対する女性活躍推進コンサルティングを行う。全プラン託児付き! 新しい子連れランチ・おでかけスタイル「ここるく」
2016年01月20日「小さい子どもがいるんだから、早く帰りなよ」と上司に言われたら、あなたはどう感じますか。子どもが生まれても働き続けることは男女問わず当たり前の世の中ですし、母親も父親も働きながら家庭と育児の時間を大切にしたいと考えている今の世代にとっては、上記のような上司の言葉掛けはありがたいはずです。しかし、実際にはそんな上司の一言に傷ついたり、働く意欲をそがれたりという人は少なくありません。一体この背景では何が起きているのでしょうか。「早く帰りなよ」発言以外にも、「復帰する時は時短を取るんでしょ? 」「○君には、今度こっちのプロジェクトを担当してもらうよ」などといったフレーズも、働く親たちを何気に傷つけてしまう言葉の典型例です。○傷つく理由は部下側にもある!?言葉を掛ける側である上司本人はどう思っているかというと、まさかその一言が部下を傷つけたりやる気をそいだりしているとは思ってもいません。実際、上記の各フレーズを改めて客観的に見てみると、言葉そのものからは悪意やネガティブさは感じられないと思います。むしろ上司としては部下を思って良かれと思って言っており、配慮や応援の気持ちの表れであることが多いのです。にもかかわらず言葉を受け取る部下側が傷ついてしまうのは、「きっと今の私は期待されていないんだ」という弱気さや、「残業ができないからしかたないよな…」と制約がある中で働くことへの不安や後ろめたさとの葛藤が自分自身の中にあるからです。一概には言えませんが、ずっとバリバリ働いてきて、親としても頑張って働きたいとやる気のある人ほど傷つきやすい傾向もあると思います。「早く帰りなよ」といった上司は、仕事と育児の両立を応援しているからこそ、帰れる時には堂々と帰っていいよと言いたかっただけかもしれません。また、今までのようなプレーヤーとしての働き方だけでなく、マネジメントの力もつけてもらいたいと考えているからこそ「別のプロジェクトを担当してみないか」と言っているのかもしれません。そういった意図を部下にきちんと表現できない上司にも問題があることは否定しません。しかし受け取る側も、「どうせ私なんて期待されてないわ」と最初から否定的に捉えてしまうのは、上司の意図を理解するためのコミュニケーションを怠っていることと同義です。上司と部下がお互い信頼し合える関係にあれば、子育て時期特有の制約がありつつも組織に貢献し、個人の能力を伸ばす環境はもっともっと整うはずです。親となって働く今後を考えるにあたっては、はじめは勇気がいるかもしれませんが、お互い腹を割って話してみることが重要なのではないでしょうか。※画像は本文と関係ありません。○著者プロフィール株式会社ここるく 代表取締役 山下真実「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一 気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年に株式会社ここるくを設立。同サービス運営を通じて得られる働くママ達のリアルな視点とコンサル経験を活かして、企業に対する女性活躍推進コンサルティングを行う。全プラン託児付き! 新しい子連れランチ・おでかけスタイル「ここるく」
2016年01月13日○ノー残業や時短でも能力開拓はできる!働く親たちの年末は目が回るような忙しさ! それでも年末が近づいてくると、この1年を振り返って自分を褒めたり反省したりと「総まとめ」することが増えますよね。働き方に制約が生まれやすい子育て時期には、結果や成果で仕事の出来栄えを測ってしまうと反省点ばかりが目に付くかも知れません。残業ができない、時短勤務で働いている、急な休みが発生する……。そういった働き方への制約がどうしても生まれやすいので、制約なしに働いている人と結果だけを比べると満足いかない人も多いことでしょう。でも、制約があるからこそ鍛えられた能力って結構あるのではないでしょうか。この1年であなたが努力や工夫をしてきたことを振り返ると、新たに獲得した能力が見えてくると思います。例えば、処理能力の向上。同じ時間でも、処理できる業務の量がアップしていませんか。以前はタスクに着手するまでにだらだらと時間がかかっていたけれど、復帰してからは気持ちの切り替えが早くなってテンポ良く仕事をこなせるようになり、集中力を高めてより効率的に処理できるようになったという実体験はよく耳にします。これは、時間的に制約のある働き方をしているからこそ得られた能力でしょう。そして、これまで頼り下手を自覚していた人でも、時間内に業務を回していくために上手に周囲を巻き込む努力をして、個人戦ではなくチームで戦う力が身についたかもしれません。こういった経験はマネジメント能力やリーダーシップ力を鍛えるのにぴったりで、将来的なキャリアの道を開くことにもつながります。また、子どもという難解な人物と日々過ごす経験をしたことで、職場でのコミュニケーションがやりやすくなったと感じる人も多いようです。例えば上司に仕事を振られた際、以前なら「指示が曖昧でどうすれば良いか分からないよ」といら立っていたようなシーンでも、「もう少し具体的に指示してもらえますか。○が分かればすぐに処理できると思うのですが」と返せるようになったり、伝え方に苦心している相手の立場で考えられるようになったりと感じることがあるのではないでしょうか。このように、子育て中に制約がありつつ働くことは決して悪いことばかりではなく、そういう状況だからこそ得られるものがあるのだと思います。この1年で獲得した力を確認できれば、新年からの仕事にもより前向きな気持ちが高まります。自分と向き合う振り返りの時間をもって、皆様よい年末年始をお迎えください。※画像は本文と関係ありません。○著者プロフィール株式会社ここるく 代表取締役 山下真実「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一 気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年に株式会社ここるくを設立。同サービス運営を通じて得られる働くママ達のリアルな視点とコンサル経験を活かして、企業に対する女性活躍推進コンサルティングを行う。全プラン託児付き! 新しい子連れランチ・おでかけスタイル「ここるく」
2015年12月30日これから共働きで子育てしていくとなった時、子育てに関することだけでなく、復帰に向けた準備や両立方法など複数の視点で考えなければならず、不安を抱えがちです。そんな皆さんに知っておいてもらいたいのが、前回ご紹介した日本版ネウボラです。具体的にどういった点が子育てしながら働く皆さんのメリットとなるのか、日本版ネウボラの先進地域である埼玉県和光市にて子育て世代包括支援センターの施設長をされている榊原久子さんにお話を伺いました。○産後の復帰を見据えたアドバイスを妊娠中から受けられるネウボラの特徴でもある妊娠期から子育て期までの切れ目のない支援体制は、産後の職場復帰を見据える際の一助となります。例えば、母乳育児を続けながら復帰することを希望している方であれば、育休中からどんなことに気を付けておくとよいか、復帰までに何を用意すればよいか、復帰後の母乳育児をどう続けるかなど、一緒に個別プランを作ってくれます。もちろん母乳育児に限らず、個別のニーズに合わせて様々な相談にのって支援方法やプランを考えてくれます。○夫婦が良いチームとなれるよう支えてくれる仕事復帰するにあたって産後の女性の身体がどのような状態になるか。また、その際にパートナーとしてできることは何か、といった知識を夫婦そろって学べる場と機会を得られるのも、子育て世代包括支援センターの特徴の1つです。夫婦がチームとして産後の子育てと社会復帰に向かえる。そんな夫婦関係を作るための支援を受けられる。これらは初めての子育てに向かう夫婦にとってはとても心強いサポートとなります。母親が復帰後に精神的にいっぱいいっぱいになり、母親自らがSOSを発する余裕すら無くなっているケースは少なくありません。そんな時、夫が妻の状況を把握してサポートしたり、夫から子育て世代包括支援センター等に子育てのSOSを発することができれば、母親だけに負担が行くことを防ぐことができます。そういったチームとしての強さを育むことを、育児がスタートする前(妊娠期)から意識することができれば、産後の復帰や両立生活にも安心して臨めるのではないでしょうか。ネウボラ拠点では、母子保健ケアマネージャーが相談に訪れる人(家庭)の状況に応じてオーダーメイドで子育てに役立つプランを作ってくれます。個別にご家庭の状況をお伺いしながら、家族に合わせたより具体的な支援が得られるという点で、これまでの支援体制ではカバーしきれなかったニーズに対応しているといえます。和光市以外の自治体でも続々と導入が進んでいるので、お住いのエリアのネウボラ拠点を訪れてみてください。※画像は本文と関係ありません。○著者プロフィール株式会社ここるく 代表取締役 山下真実「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一 気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年に株式会社ここるくを設立。同サービス運営を通じて得られる働くママ達のリアルな視点とコンサル経験を活かして、企業に対する女性活躍推進コンサルティングを行う。全プラン託児付き! 新しい子連れランチ・おでかけスタイル「ここるく」
2015年12月09日働くお母さん・お父さんの育児支援に向けた制度の中でも、育児休業や短時間勤務(時短勤務)などは特に浸透しており、皆さんの周りにも制度を利用したことがある人がいらっしゃるのではないでしょうか。過去に筆者が主催したセミナーでも「復帰する際には時短勤務を選択する予定ですか」との問いかけ対して、参加していたお母さんの8割近くの手があがったことがあります。しかし同時に、「育休明けに復職する=時短勤務」といったイメージが先行してしまい、実際に時短勤務を選択した後どうなるのかを事前に確認しないまま、なんとなく時短を選択する人が多いのではと感じています。制度利用が当たり前となった今だからこそ、意識しておかなければはまりやすい「時短トラップ」が存在しているようです。そもそも時短勤務には、勤務時間を短くすることで育児との両立がしやすくなるというメリットがあります。通勤時間が長い人などは、時短勤務にしなければ保育園のお迎え時間に間に合わないという場合もあるでしょう。ただでさえ時間に追われる仕事と育児の両立生活において、時短勤務はそうしたメリットがある一方でデメリットもあります。実際に時短勤務で復帰した女性から多く聞かれるのは次の様なもの。○お給料が予想以上に減った産休前の7割程度のお給料が得られれば多い方といえるくらいで、6割、場合によっては半分程度にまで減ったという人も少なくありません。お給料の減少がやる気の減少へと形を変えてしまわないように、事前に確認しておきましょう。○時短のために異動業務内容によっては、実質的に異動しなければ時短を取れない人もいるでしょう。復帰直前になってその事実を知ってもきちんと対処できないので、あらかじめ把握しておかなければいけません。時短を取ることで得られる時間的なメリットと異動先での仕事内容をトータルで考えて、納得して働き続けられるか検討してほしいと思います。産休に入る前に上司や人事とじっくり話し合って、復帰前にも再度話し合うのがベストです。○業務量はそのままで時間内に終わらない勤務時間が短くなっても業務量は以前のままで、キャパシティーオーバーが常態化しているケースもかなり多く見受けられます。そのせいで仕事が度々遅れたりして、周囲に迷惑を掛けているというプレッシャーを強く感じたり、会社を出たあとも自宅で作業せざるを得ない状況になるなど、結果的にストレスが増大する原因になる場合があります。○アウトプットが減ったと評価時短で働いた結果、仕事のアウトプットが減ったと評価されてしまい、昇進・昇格に影響が出たり、社内でのキャリアパスに制約が生まれたり可能性があります。成果主義が根付いた企業も増えてきましたが、まだ今の日本では働いた時間と成果を結び付けて考えやすい風潮があり、時短で働いている人の貢献度合いを正当に評価できていない職場は多いと感じています。時短勤務でも生産性を上げる努力をして成果を出そうと考えている人にとっては、きちんと評価を得られず消耗するリスクがあるといえます。時短勤務は産後に働き続けるにあたって非常に心強い制度です。とはいえ、自動的に適用されるものではなく復帰する人が自ら申し出るというプロセスを経ます。そんな中では、仮に他に選択肢がなく時短を取らざるを得なかったとしても、周囲から見れば「自ら希望して時短勤務をしている」と捉えられてしまう現状があります。だからこそ、少なくとも上司や一緒に仕事する仲間には、あなたがどんな風に働きたいと考えていて、限られた勤務時間でもどんな努力をして成果を上げているのか知っておいてもらわなければ、どんどん自分が苦しくなってしまいます。復帰にあたっては、職場でのコミュニケーションをこれまで以上に大切にしましょう。※画像は本文と関係ありません。○著者プロフィール株式会社ここるく 代表取締役 山下真実「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一 気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年に株式会社ここるくを設立。同サービス運営を通じて得られる働くママ達のリアルな視点とコンサル経験を活かして、企業に対する女性活躍推進コンサルティングを行う。全プラン託児付き! 新しい子連れランチ・おでかけスタイル「ここるく」
2015年11月25日毎年2月頃になると、各自治体から認可保育所の選考結果が出されます。世帯によっては、入所選考から漏れた旨を知らせる通知が届くでしょう。エリアによっては「不承諾通知書」という重々しいタイトルの書類が届き、ただでさえショックなのに一層複雑な気持ちになる方も多いことかと思います。しかし、ここで足を止める訳にはいきません。ここからもう少し保活を頑張って保育園を確保するために、気持ちを切り替えて次のようなアクションに移りましょう。○既に申し込みしてある認可外保育所に連絡前回の記事でも触れたように、認可外保育所の多くは認可園の合否が出た後に入園希望者へのコンタクトを開始します。忙しい通常業務の合間をぬって、一人ひとりに連絡するのはとても骨の折れる作業です。園側の本音としては、入園する意志のない人に電話をかけ続けるよりも、本当に入園する意志のある人と早くコンタクトを取りたいはず。そういう意味でも、空きがあれば入りたいと考えている認可外保育所にこちらからフォローの電話をかけておくことは、お互いにとってメリットがある行動です。○まだ申し込んでいない認可外保育所に申し込み申し込みしようと思いながら忘れていた園はもちろん、これまで「ちょっと遠いかな」と対象から外していた園まで含めて、もう一度申し込みできる園がないか検討してみましょう。例えば、通勤途中に徒歩で通うことを前提として保育園探しをしてきた方は、バスや電車に乗るとしたら何駅くらいまでなら通えそうか、自転車に乗ればどこまで通園範囲が広がるか(今は自転車を持っていなくても)など、これまでよりも少し範囲を広げて探してみましょう。認可外保育所の保活で確度を上げるには、「より早く・より多く申し込むのが基本」と過去の記事でもお伝えしましたが、今の段階ではもう早さを補うことはできません。ですので、一件でも多く申し込みすることが今とるべき策となります。○二次募集はもちろん、春にももう一度申し込みを!認可保育所の選考結果が出た後に、二次募集がかかる場合があります。先の一次募集よりはかなり狭き門になることは避けられませんが、もし通園可能圏内の園で二次募集がかかっていたらダメ元でも応募すべきでしょう。そして、もしも仮に来春4月時点でどの園にも入れなかったとしたら、その時点ですぐに次期の申し込みを入れる(または申し込みを継続)ことを忘れないようにしましょう。4月時点では空きがなかった認可園でも、年度途中に空きが出る場合があります。件数としては少ないですが、転勤などで突然枠が空いて入園できる場合があるので、きちんと申し込んでおきましょう。○ごあいさつ全24回にわたって続けてきたこの連載も、今回で最後となりました。皆さまの保活が少しでもラクになればと始めた連載ですが、いかがでしたでしょうか。今後は、働くママ・パパに向けた新連載を11月中にスタート致しますので、そちらもご覧いただけますと幸いです。最後までお読みいただき本当にありがとうございました。※画像は本文と関係ありません。○著者プロフィール株式会社ここるく 代表取締役 山下真実「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年に株式会社ここるくを設立。また、広範な情報収集と体系立てた理解をモットーとした独自手法による保活情報や両立アドバイスも人気で、「実践的で分かりやすい」と雑誌等でも監修多数。全プラン託児付き! 新しい子連れランチ・おでかけスタイル「ここるく」
2015年11月05日多くの人が第一希望にあげる認可保育所。その認可保育所の選考結果は、毎年だいたい2月頃に各自治体から届きます。入園が決まったら職場と復帰に向けた打ち合わせをしたり、入園グッズの準備など新たなタスクも出てきてバタバタしがち。でもちょっと待って! 希望通り認可園に入園が決まった方に、まずここでやってもらいたいことがあります。○認可外保育所の申込み取下げこの連載コラムでも、認可保育所とあわせて認可外保育所の保活について解説してきましたが、最近は第一希望が認可園でも認可外保育所を併願する人は多いはず。そんな中、認可園に入園が決まったら、もう認可外保育所の合否は興味がなくなってしまう人がほとんどでしょう。でも、保活の成果が先に得られた皆さんだからこそ、まだ保活が終わっていない人、そして保育園側に対する「オトナの心遣い」をぜひやっていただきたいと思います。その心遣いとは、もう入る予定のない認可外保育所に申し込み取下げの連絡を入れること。というのも、認可園の合否通知が出たあとに、今度は認可外園が申し込み者にコンタクトを取って入園者を決めていきます。認可園よりも少ない人員で保育運営をしている園が多い中、業務の合間などを利用して次年度の入園希望者に電話をかける日々が続きます。もし、もう入る予定のない人が申し込み取下げの連絡を入れてさえくれれば、認可外園側は連絡する必要のない人に電話する手間が省けます。さらにはそうすることで、本当に認可外園からの連絡を待っている人(認可外園に入りたいと思っている人)に、より早く順番を回してあげることができますので、このひと手間はぜひやっていただきたいです。○家族会議本来であればもっと早くから話し合いの場を持ってもらいたいところですが、保活の結果が出るまでは復帰時期が定まらないこともあって、具体的な議論が難しい部分もあるでしょう。そこで、入園する園が決まったら、まずパートナーや育児を手伝ってくれる親族と話し合いの場を持って、今後の登園・降園・急なお迎えなどにどう対応するかを決めましょう。夫婦2人だけでやり切ろうとせず、近隣の親族、ファミサポなどのサービスまで含めて、一つでも多くの手を借りられる体制を作っておくことが大切です。○生活リズム育休から復帰する日が近づき、ついついママやパパの時間の使い方ばかり気にしがちですが、保育園生活が始まる前にお子さんの生活リズムについても気を配ってあげてほしいと思います。子ども達にとっては、毎朝決まった時間に起きて、余裕を持って朝食や排泄など済ませられるリズムができている方が、園での時間も楽しく過ごすことができます。園での生活を順調にスタートさせてあげる意味でも、少なくとも入園の1~2カ月前から生活リズムを整えていきましょう。※画像は本文と関係ありません。○著者プロフィール株式会社ここるく 代表取締役 山下真実「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年に株式会社ここるくを設立。また、広範な情報収集と体系立てた理解をモットーとした独自手法による保活情報や両立アドバイスも人気で、「実践的で分かりやすい」と雑誌等でも監修多数。全プラン託児付き! 新しい子連れランチ・おでかけスタイル「ここるく」
2015年10月28日前回に引き続き、復帰前のママのお悩みについて見ていきます。復帰を控えたママの多くが頭を悩ませるパターンとして、最後に紹介するのはこちら。○「まだやったことが無いから」と判断できないパターン「仕事と育児、ちゃんと両立できるかしら」といったお悩みに代表されるように、自分がまだ経験したことが無いので判断できずに思い悩むパターンです。こんな風に、育児と仕事復帰、そして両立生活など、未経験なことが多すぎて思考停止状態になっている人は案外多いのではないでしょうか。このパターンの特徴は、悩む(問題を解決できない)理由として「未経験だから分からない」と捉えているところです。逆の見方をすれば、「一度経験すれば判断できるはず」と考えていると言えます。でも、経験してから判断するのでは間に合わないことだらけなのが復帰を控えたママの現実ですから、どうにかして決断していかなければいけません。では、どうすれば良いのでしょうか。もう、とにかく「やってみる」しかありません。少し乱暴な言い方に聞こえるかも知れませんが、どうやらこれが一番効くようです。これまでにもたくさんの働くママたちと会う機会がありましたが、両立がうまくできている人の共通点として「なんとかなるさ、やってみよう! 」というマインドを持っていることが分かりました。もし、あなたから見て完璧な先輩ママがいたとしても、必ずその過去には失敗し、みんなと同じように悩んだ経験があるものです。でもその先輩ママは、そこで進むのを止めず、「きっと何とかなる! 」と言いながら(と同時に自分に言い聞かせながら)歩み続けてきて、その結果としてうまくなれたのではないでしょうか。事前の情報収集や計画が重要なことは言うまでもありませんが、とはいえ未経験のことをはじめからうまくできる人などいません。慎重になり過ぎて立ち止まっていては、せっかくの「うまくなれる機会」も逃してしまいます。「何とかなる! 」と心の中でつぶやきながら、動き出してみることも大切です。※画像は本文と関係ありません。○著者プロフィール株式会社ここるく 代表取締役 山下真実「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年に株式会社ここるくを設立。また、広範な情報収集と体系立てた理解をモットーとした独自手法による保活情報や両立アドバイスも人気で、「実践的で分かりやすい」と雑誌等でも監修多数。全プラン託児付き! 新しい子連れランチ・おでかけスタイル「ここるく」
2015年10月21日保活を進めていくと同時に、だんだん近づいてくるのが職場復帰の日。頑張って保活を進めつつも、いざ復帰が現実的になってくると、復帰に迷ってしまう人は多いのではないでしょうか。筆者がこれまで相談を受けた中でも、保活の悩みを紐解いていくとその根っこには復帰に対する不安や迷いが渦巻いていて、それが保活の大変さと相まってとても複雑で大きな問題に見えてしまっているケースがよくあります。悩みのポイントは細かく見れば人それぞれ違いますが、ちょっと俯瞰して見ると結構みんな似たようなことで悩んでいるもの。私はこれまでたくさんの復帰前ママを見てきた中で、そう思うようになりました。では、具体的にはどんな事で悩んでいるママが多いのでしょうか。○「知らない」、だから「分からない」と思い悩むパターンこれは復帰前ママに最もよくあるパターンの1つで、「私、いつ復帰するのがベストなの? 」といった声がその一例。自分は知らないけれど、誰か(専門家や子育て経験者などをイメージしていることが多い)が正解を知っていると思っていて、その正解を教えてもらえば悩みは解けるはずと模索するパターンです。しかし、育児書を読んでもあなたにベストな復帰時期は分かりませんし、先輩ママに相談しても人によって意見はバラバラで、それ自体が答えにはならない事の方が多いでしょう。結局のところ、専門家や経験者の情報を判断材料として自分で答えを導き出すしかありません。自分で考えて自分で決めるという行為は、当たり前のようでいて慣れるまでは難しいかもしれません。それでも復帰に向けたトレーニングだと思って苦手でもトライしてほしいと思います。○重要な「あの人」が不在のまま悩み続けるパターン「朝、保育園に送っていくのは夫にやってもらいたいけど……」といった風に、パートナーや家族に協力してもらいたいけれど、その相手と話をする前から「協力してもらえないかも」と及び腰になって、結局何も言わないまま悩み続けるパターン。パートナーや家族は、子育てと仕事を両立していくには欠かせない味方ですので、彼らが何にどう協力してくれるかでママ自身の行動も大きく変わります。上記の例で言えば、保育園への登園は毎朝パートナーが担当すると決まれば、出社時間や職場での時間の使い方を復帰前から考えておくことができます。逆に言うと、そこが不確定なままだと、ママが登園するパターンとそうでないパターンの2通りを想定して復帰準備を進めることになり、シミュレーションが複雑になります。実際には登園だけでなく、降園時や急なお迎えの際の対応、帰宅後の家事分担など様々な事について考えていかないといけませんので、いちいち複数パターンに分けて想定しておくのは不可能です。「あの人に協力をお願いしても聞き入れてもらえないかも」「お願いして拒否されたらどうしよう」と考えて、言い出せずに悩むママは本当に多いのですが、復帰する前に少しでも話し合う時間を持つようにしてもらいたいと思います。※画像は本文と関係ありません。○著者プロフィール株式会社ここるく 代表取締役 山下真実「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年に株式会社ここるくを設立。また、広範な情報収集と体系立てた理解をモットーとした独自手法による保活情報や両立アドバイスも人気で、「実践的で分かりやすい」と雑誌等でも監修多数。全プラン託児付き! 新しい子連れランチ・おでかけスタイル「ここるく」
2015年10月14日認可外保育所への入園確度を上げるには「より早く・より多く」申し込みするのが基本ですが、東京都内や大都市部では申し込みするのも一苦労。入園希望者が多すぎることを理由に見学すら受け入れてもらえなかったり、「現在キャンセル待ちが120人いらっしゃるので入園は難しい状況です」などと拒否感すら漂う返答が返ってきたりすると、ショックで電話をかける気力を失ってしまうママは多いでしょう。必要とは分かりつつも正直楽しいとは言えない電話での作業。今回は、この電話での問い合わせや申し込みを明るくやりきることをテーマに、ちょっとしたコツなどもご紹介します。○キャンセル待ち100人でも申し込みを入れるべき理由人気の認可外保育所では、大勢のキャンセル待ちが存在している場合があります。毎年100人超えは当たり前という園も少なくありません。しかし、それを聞いて「どうせ無理だよね……」と申し込みを諦めてはいけません。これは認可外保育所ならではの現象ですが、キャンセル待ちで申し込みを入れつつ認可園にも併願している人が大半ですので、最終的に(認可園に入園が決まって)認可外を辞退する人が多く出れば、キャンセル待ちの番号が後ろの方でも入園できる場合があります。つまり、今見えているキャンセル待ち人数と実質的なキャンセル待ち人数は別物で、単に人数が多いか少ないかは関係ない場合が多いのです。ですからキャンセル待ちの多さにひるんで諦めてしまわず、とにかく1件でも多く申し込みを入れましょう。○「でも、電話をかけ続けるのが苦痛で…」という時は!?頑張って電話をしても良い返事が得られないことが続くと、どうしても電話するのが嫌になってしまいます。それでもなんとか続けて、1件でも多くの園にコンタクトを取った方が入園に結び付きやすくなるのは事実。明るく前向きに電話をかけ続けるには、ちょっとしたコツがあります。まずは音。赤ちゃんと過ごしていると無意識のうちに音を立てることに敏感になりますが、保育園に電話する間だけでもBGMなどをかけると良いと思います。というのも、会ったこともない相手に電話をかけ続けるのは想像以上に孤独な作業なので、一人静かな部屋の中ではどうしてもテンションが下がってきてしまいます。周りが静かだとついボソボソと話しがちですが、音楽がかかっていればそれも防げます。さらに、一緒に電話する仲間がいれば、もっと心強く作業もはかどるでしょう。同じ時期に保活しているママ友や夫といった自分以外の大人と一緒に電話をかけたり、またそういった大人がその場にいて応援してくれるだけでも大きな支えになるでしょう。※画像は本文と関係ありません。○著者プロフィール株式会社ここるく 代表取締役 山下真実「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年に株式会社ここるくを設立。また、広範な情報収集と体系立てた理解をモットーとした独自手法による保活情報や両立アドバイスも人気で、「実践的で分かりやすい」と雑誌等でも監修多数。全プラン託児付き! 新しい子連れランチ・おでかけスタイル「ここるく」
2015年10月07日認可外保育所の見学時に見るべきポイントは前回お伝えした通りですが、実は「見る」だけでなく「見られる」ことにも注意してもらいたい点があります。保育園を見学に行く立場としては限られた時間の中で色々と確かめたいこともあり、見ることばかり意識してしまいがち。でも、実は保育園側も見学にくる親御さんの様子を見ています。○入園者決定の裁量を持つ認可外保育所認可保育所は保護者の就労状況などを指数に落し込んで選考する自治体が多いのですが、認可外保育所の場合は、基本的に園側が自由な方法で入園者を決めることができます。都市部では先着順で選考する園が多くみられますが、親子で面談したり、中には認可園のように勤務時間などから保育ニーズを点数化して選考している園もあります。このように選考方法は各園それぞれでも、結果的に園側が入園者を決める裁量を持っている点では同じです。そうなってくると、園側としても「できれば良いご家庭に入園してもらいたい」と考えるのはある意味当然のことかもしれません。ここでいう良い家庭とは、経済的な豊かさやお家柄云々とは全く別の視点によるもので、「園の保育理念や方針に合っていて、一緒によりよい子育てを目指して頑張っていけそうだ」と思える家庭かどうかです。保育理念や方針に合った人以外は入園させない! という認可外保育所が一般的とは思えませんが、よりよい保育を提供するためにも、見学に訪れた親御さんの様子を意識して見ている園は多いでしょう。入園希望者との接点はそう多くありません。見学に来た際や問い合わせ、申し込みに関するやりとりなど、非常に限られた場面でしか直接コミュニケーションを取る事はできないので、そこでどんな印象を与えるかが重要といえるでしょう。とはいえ、良い印象を与えようと意識するあまり、聞くべき事を聞かなかったり、言うべき事を言わないのはダメです。疑問に思う事、詳しく説明を聞いて判断すべき事についてはしっかりと質問し、子どもを預けるために伝えておくべきことはしっかり言う。逆にこういった姿勢がなければ、園側も親として信頼することが難しくなります。認可外保育所を見学に行く際には、「この親御さん達の子育てに伴走したい」と思ってもらえるようなコニュミケ―ションを心掛けたいですね。※画像は本文と関係ありません。○著者プロフィール株式会社ここるく 代表取締役 山下真実「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年に株式会社ここるくを設立。また、広範な情報収集と体系立てた理解をモットーとした独自手法による保活情報や両立アドバイスも人気で、「実践的で分かりやすい」と雑誌等でも監修多数。全プラン託児付き! 新しい子連れランチ・おでかけスタイル「ここるく」
2015年09月30日フジテレビの新月9ドラマで山下智久と石原さとみの初共演となる「5→9 ~私に恋したお坊さん~」の制作発表会見が9月20日(日)に行われ、山下さん、石原さんをはじめ、古川雄輝、高梨臨、速水もこみち、長妻怜央(ジャニーズJr.)らが顔を揃えた。人気漫画「5時から9時まで」を原作に、29歳にしてモテ期が到来した英会話教師のヒロインと彼女にメロメロの優秀でイケメンだが一風変わった僧侶を中心に恋のドタバタが展開する。月9初主演となる石原さんは「すごく嬉しいです!13年前のデビュー当時から元旦に、夢や目標を書いてきましたが、毎年必ず書いていたのが『月9主演』でした。夢がかないました!」と満面の笑みを浮かべる。5度の月9主演を誇り司会者から“月9ラブストーリー王”と紹介された山下さんは袈裟姿で登場!東大のインド哲学科卒の変わり者の僧侶を演じるが「袈裟男子です」とニッコリ。「興奮しています。極上のラブストーリーにしたい。自分なりにいい“悟り”を開いていけたら」と語った。ちなみに山下さんは、クランクインしてすぐに僧侶の修業の定番(?)、滝行に挑戦したとか。「勢いが凄くて、苦行かと…。僕の煩悩も消えていったと思います(笑)」と笑いを誘う。英会話学校のシーンは表参道で撮影が行われているそうで、袈裟姿での表参道出没についても「違和感を楽しんでます」と笑顔を見せた。石原さんは、山下さんについて「この世界に入る前も入った後も、ほとんどの作品を見てます。まさかこうして(共演が)できるとは…。13年間この世界にいて一度もお会いすることがなく、こうしてガッツリとご一緒できるのが嬉しいし、一緒にお芝居をしていてすごくワクワクしています」と語った。山下さんは石原さんの印象について「自分の芯を持っている強い女性という印象を持ってます。現場を引っ張る力のある女性だなと感じています」と語った。山下さん演じる高嶺(たかね)が何度断られてもめげずに、石原さん扮する英語教師・潤子にアタックを続ける。最近では、数年越しのアタックを実らせ「交際期間0日」で結婚したカップルが話題だが、女性陣には高嶺のようなあきらめないプロポーズ攻勢をどう感じるか?男性陣には断られても繰り返しプロポーズし続けられるか?という質問が。石原さんは「どんなことがあっても好きでいられるのはうらやましいと思います」と熱意は認めつつも、自身は好きでない相手に何度アタックされても「お断りします。それ以上、言われないようにハッキリと言います」バッサリ。高梨さんも「無理なものは無理」とつれない返事。中村さんだけは「押しに弱いのでタイミングによってはあるかも…」と含みを持たせた。一方、男性陣は山下さんは「(何度もプロポーズは)できないです!この先、分かりませんが、いまのところ3回くらい食事を断られたらすぐにあきらめますね」と語り、古川さんも「すぐにあきらめます」と同意。長妻さんも「1回断られたら、2回目の元気が出ない…。チャージ期間が必要です」と一様に弱気…。唯一、速水さんだけは「もう一度、気持ちを伝えたい」と再チャレンジをすると明かした。「5→9 ~私に恋したお坊さん~」は10月12日(月)より放送開始。(text:cinemacafe.net)
2015年09月20日認可外保育所への保活も、保育園リストができたら次は見学へと進みます。わりとサクサクと見学できていた認可保育所とは違って、認可外は見学するプロセスに最も時間と労力を要するかも知れません。というのも、各園に予約をとった上で見学に行く流れは、認可も認可外も変わりませんが、認可外の場合は連絡を入れてから実際に見学できるまでの期間が長くなる場合があるからです。特に都心部などの申し込みが集中しやすいエリアでは、「7月に見学を申し込んだけど、予約が取れた見学日は9月だった」なんてことも珍しくありません。○認可外の現状を理解しようというのも、認可外の多くは(認可と比較すると)限られた人員とスペースで日々の保育運営をしなければならないため、見学者を頻繁に受け入れるだけのリソースを確保しづらい現状があると思います。見学者を受け入れるとなると、通常は保育にあたっているスタッフが応対することになり、その分の保育者を補わなければいけません。また、資料を見ながら説明するとなると、子どもたちが活動しているスペース以外の場所が必要になります。こういった状況の中で、可能な日を見つけて見学者を受け入れているので、おのずと回数が少なくなってしまいます。また、申し込みが殺到している認可外では、既に申し込み(キャンセル待ち)している人が多すぎて、新たな見学を受け入れていない園もあるようです。新たに見学に来てもらっても入園できる可能性はほとんど無いと園側が判断した際などに、こういった対応も取られているようです。このように、認可外保育所の保活では、見学を申し入れてもすぐには見学できないことがあるので注意が必要です。認可外に申し込む人が多いエリア(都市部など)では、作成したリスト内の園を全て見学し終えるまでには、かなり期間を要するものと考えておいた方がよいでしょう。初動を起こしてから完了するまでに時間がかかると、単純なアクションでも結構ストレスがかかってしまいます。「認可外の見学には時間がかかるもの」と心づもりしておき、落ち着いて保活を進めましょう。リスト内の園に電話を入れて見学日が決まったら、うっかり忘れなどのミスを防ぐためにもきちんとスケジュール管理してくださいね。※画像は本文と関係ありません。○著者プロフィール株式会社ここるく 代表取締役 山下真実「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年に株式会社ここるくを設立。また、広範な情報収集と体系立てた理解をモットーとした独自手法による保活情報や両立アドバイスも人気で、「実践的で分かりやすい」と雑誌等でも監修多数。全プラン託児付き! 新しい子連れランチ・おでかけスタイル「ここるく」
2015年09月09日役所に書類を提出すれば一括して申込みできる認可保育所と違い、認可外保育所は各園へ個別に申込みします。また、入園者の選考も各園で行うため、認可と認可外では保活のアクションが異なります。例えば、保育園見学1つを見ても認可外ならではの方法や気を付けたいポイントがあり、実はかなりエネルギーを要します。だからこそ、気合いを入れて保活を進めた人とそうでない人では結果に差が出やすいので、ここは何とか頑張りたいところ。まずは基本となるリスト作りから始めましょう。○認可外の情報はどこに?認可外保育所のリストは、残念ながら役所では貰えないことがほとんどです。よってネットなどから自分で調べて、通園可能圏内にある認可外保育所をリストアップしなければいけません。とはいえ、一定の基準を満たす認可外保育所には届出が義務づけられているため、その届出内容のうち公表されているものがあれば、そこから情報を得る事ができます。情報が入手できる場所(情報の公表場所)はエリアによって様々ですが、例えば東京都の場合は、東京都福祉保健局のホームページにリストが掲載されています。また、主要都市の認可外保育施設リストへのリンクは、筆者が運営するサイト「ここるく」内のお役立ち情報にもまとめてあります。そちらも参考にしてみて下さい。上記のリストなどから近隣の認可外保育所を探し、連載6回・7回の要領で通園圏内の園に絞ったリストを作成してきます。認可外の場合は在住する市区町村以外でも利用できるので、お住いの地区に限らず通える範囲の園を幅広にピックアップすることがポイントです。通勤経路上にある園、区外だけど距離的に近くて通いやすい園などをもらさず拾っていくと、都市部では10~20施設程度のリストになることも珍しくありません。リストが出来上がったら、リストアップした園への見学→申込みという流れで進んでいきます。実際に見学する際に思わぬところで足止めされてしまったり、見るべきポイントを見過ごしてしまわないように、次回以降の記事では認可外保育所の見学と申込みについて詳しく触れていきます。※画像は本文と関係ありません。○著者プロフィール株式会社ここるく 代表取締役 山下真実「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年に株式会社ここるくを設立。また、広範な情報収集と体系立てた理解をモットーとした独自手法による保活情報や両立アドバイスも人気で、「実践的で分かりやすい」と雑誌等でも監修多数。全プラン託児付き! 新しい子連れランチ・おでかけスタイル「ここるく」
2015年09月02日ここまでの連載記事では認可保育所に入園するための保活を解説してきましたが、今回からは認可外保育所を対象とした保活について見ていきます。まず、保育所は「認可保育所」と「認可外保育所」の大きく2つに分類することができます。国が定める基準に沿って設置された保育所が認可保育所で、それ以外は全て認可外保育所となります。よって、自治体が独自に基準を設けて認証などを行っている認証保育所(東京都)や認定保育施設(神奈川県など)も認可外保育所の一部になります。認可外は認可と比べると規模的に小さい園が多く、個性も出やすいので、良しあしを見極めるのは難しいかもしれません。しかし、「認可外だから認可より劣っているのでは!? 」とバイアスのかかった見方をしてしまうと、良い認可外と出会うチャンスを自ら逃してしまいます。ご自身の子育てに合った良い認可外を見つけるためにも、認可外の特徴や見極め方をしっかり理解しておきたいもの。まずは、保活において意識しておくべき認可と認可外の違いを整理します。○申し込み方法所定の用紙に希望する園名を複数記入して、役所で一括申し込みできるのが認可保育所の申し込み手続き。それに対して認可外保育所は、園ごとに独自の申込書が配布され、申し込み手続きも園ごとに行わなければいけません。つまり、10園に申し込もうと思ったら10カ所を訪問しなければいけないということになります。○選考方法保護者の就労状況や保育ニーズを指数等に落とし込んで選考する認可保育所とは異なり、先着順で選考する園が比較的多くみられます。とはいえ、認可外保育所は園側で入園者を決めることができるので、選考方法も園によってバラバラと考えておいた方がよいでしょう。また、入園基準に就労の有無を設けていない園も多いので、働いていなくても預けられる園が多いのも認可外保育所の特徴です。○保育料認可保育所は世帯ごとに保育料が異なりますが、認可外保育所では園側が設定する保育料を支払います。利用状況に関係なく一律設定の園もありますが、利用日数や利用時間に応じて金額が変わるところが多いようです。このように、認可外保育所は園ごとに異なる部分が多いので、個別にしっかり確認することが基本です。※画像は本文と関係ありません。○著者プロフィール株式会社ここるく 代表取締役 山下真実「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年に株式会社ここるくを設立。また、広範な情報収集と体系立てた理解をモットーとした独自手法による保活情報や両立アドバイスも人気で、「実践的で分かりやすい」と雑誌等でも監修多数。全プラン託児付き! 新しい子連れランチ・おでかけスタイル「ここるく」
2015年08月26日この連載では、保育園は0歳児時点での入園が有利と説明してきましたが、様々な事情で1歳になってからの入園を希望するママが多いのも事実。そこで今回は、1歳児クラスへの入園について解説していきます。2歳児クラスなど上のクラスへの入園を希望される方にもほぼ共通して言えることなので参考にしてください。○1歳入園が激戦と言われる理由連載第12回でも触れたように、保育園側は在園児童の進級を優先します。そのため、1歳児クラスで新規児童の募集人数はかなり少なくなります。都内の一般的な規模の認可園における1歳児クラスの募集人数は、肌感覚ですが1施設3~5人程度というところが多いのではないでしょうか。その枠に対して1年~1年半育休をとって復帰する方々が一斉に応募するわけですから、当然ながら需給はひっ迫します。とはいえ、「できれば1年くらいは育休を取りたい」と考えるママも多く、そんな中で1歳児入園を目指すにはどうすれば良いのでしょうか。○1歳児入園で注目すべきポイント0歳児クラスがある認可園の場合、1歳児クラスの定員の大部分を進級児童が占めてしまいますが、中には0歳児クラスのない認可園もあります。「1歳園」などと呼ばれたりしますが、1歳児~5歳児クラスで構成される園の場合には、1歳児クラスの募集枠が定員分フルオープンになるので比較的入りやすいと言えます。また、新設される園についても全クラスの募集枠がフルオープンなので、1歳園と同様に狙いめと言えます。上記のように比較的入りやすそうな園をピックアップしたら、あとは0歳児クラスへの申し込みテクと同様に(連載第12回参照)自分の指数と過去指数を比較して申し込む園を絞っていきます。手元の保育園リストの中に1歳園が漏れなくリストアップされているか(登園可能圏内の園のみでOK)を確認したら、自分の指数と園の過去指数を見比べて判断します。自分の指数より低い過去指数の園と新設園から先に申込書に書き込みましょう。新設園を除くと、ここまでの段階で自分の指数よりも低い過去指数を持つ園が見当たらない人も多いでしょう。その場合は、自分の指数に少しでも近い過去指数の園を選別して、指数の近い順に申込書に書き込みましょう。指数以外の判断材料(納税額、在住期間など自治体によって様々。詳しくは連載第11回を参照)についても情報が得られれば、それも加味して決めるのがベターです。また、1年近く育休を取る中で保活を進める皆さんは、育休の延長期限や上司と取り決めた復帰時期が迫っていることもあり、「絶対に保育園に入れなくては! 」とプレッシャーを感じてつらくなる人が多いように思います。そんな風に焦ったり不安になったりする気持ちを上手にコントロールすることも、保活においては大切なことです。※画像は本文と関係ありません。○著者プロフィール株式会社ここるく 代表取締役 山下真実「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年に株式会社ここるくを設立。また、広範な情報収集と体系立てた理解をモットーとした独自手法による保活情報や両立アドバイスも人気で、「実践的で分かりやすい」と雑誌等でも監修多数。全プラン託児付き! 新しい子連れランチ・おでかけスタイル「ここるく」
2015年08月19日認可保育園の申込書は、一般的には希望順に数件の保育園名を記入する様式になっています。第1希望から全てを埋めても10件以下という自治体が多いようです。都市部では依然として保育園に入りづらい状況が続いていますから、少しでも多くの園に申し込んで可能性を上げたいところですが、前述の通り現状では数件にしか申し込みできない仕組みになっています。よって、この欄に保育園名を書き込む際は、あなたにとって少しでも入りやすそうな園を厳選して記入しなければいけません。○比較的入りやすそうな園を選別する方法まず、これまでの過程で作成した「保育園リスト」に、役所ヒアリングで入手した「過去の入園者の指数情報」(連載第10回を参照)を追記します。文章をシンプルにするために、ここからの解説では、保育園リストは「リスト」、過去の入園者の指数情報を「過去指数」と表記します。リストの中から、自分の指数(連載第9回を参照)よりも過去指数が低い園を全て抜き出します。次に、同じくリストから今後新たに募集を開始する園(新設される園)を抜き出します。ここまでで抜き出せた園は、過去の実績から見て比較的入りやすい園と言えますので、まず申込書の希望欄に書き込みます。待機児童が多い保活激戦区では、ここまでで抜き出せる園が1件も無いことも珍しくありません。その場合は、自分の指数と同じ過去指数の園を全て抜き出します。さらに、同じ指数の園だけで申込書の希望欄が全て埋まらない(まだ記入できる枠が残っている)場合、もしくは今までのプロセスで該当する園が無い場合は、自分の指数により近い園から抜き出して記入します。こうすることで、少しでも入りやすそうな園に絞って希望欄を埋めていく事ができます。ちなみに、新設される園を優先した理由は、新設園は進級児童がいないので全クラスで定員分の募集枠が設けられるため、既存園に比べて入りやすい傾向があるからです。最後に、意外にもよく聞くのが「入れる園があったのだけど、その園は自宅から遠すぎて通えない。どうしよう! 」という声。このように、もし審査に通っても結局は通えないもしくは通わない園であれば申し込みしても意味はないので、通える園に絞って記入してくださいね。※画像は本文と関係ありません。○著者プロフィール株式会社ここるく 代表取締役 山下真実「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年に株式会社ここるくを設立。また、広範な情報収集と体系立てた理解をモットーとした独自手法による保活情報や両立アドバイスも人気で、「実践的で分かりやすい」と雑誌等でも監修多数。全プラン託児付き! 新しい子連れランチ・おでかけスタイル「ここるく」
2015年08月12日この連載では、保活においてしなければいけないことを紹介してきましたが、ここまでのアクションを地道に進めてこられた方は、いよいよ認可保育園への保活が最終フェーズへと向かいます。今回からは保活の集大成ともいえる、入園の申込書の書き方について詳しく見ていきます。申込書を書くにあたって気を付けたいポイントは、入園時のお子さんの年齢によっても変わってきます。よって今回はまず、0歳児クラスへの入園(お子さまが1歳未満の時期に入園・復帰)を希望されるケースを対象に解説していきます。○0歳入園が有利な理由保育園ではクラスごとに定員が設けてあります。そして、例えば0歳児クラスで定員12名だとすると、1歳児クラスでは定員15名といったふうに、クラスが上がるごとに定員が増えるケースが多いでしょう。確かに定員数だけを見ると1歳児クラスの方が入りやすそうに見えるのですが、実際にはそうではありません。1歳児クラスの定員15名のうち、ほとんどが同園の0歳児クラスからの進級児童で埋まってしまうため、新たに入園募集がかかる人数はほんの数名。上記の例でいうと、定員15名中12名が0歳児クラスからの進級児童で、残りの3名のみが新規募集枠という事になります。出産時期や復帰希望タイミングは人それぞれですので、誰もが0歳児クラスへの入園を選べるわけではありません。しかし、「入園しやすい」という観点だと、0歳児時点での入園が有利と言えるでしょう。○申込書にどの保育園名を記入するかさて、認可保育所の0歳児クラスへの入園を希望して申込書を書く際に注意してほしいことがあります。申込書には保護者や児童の情報、勤務先の情報などに加えて、入園を希望する保育園名を記入する欄があります。多くの場合、その欄に記入できる保育園数は数園程度(自治体によっては件数制限のない場合もあります)。つまり、ここに記入できる分しか申し込めないということになります。そのため、保育園の受け入れ枠が不足している都市部では特に、申込書に記入する園を希望順で選ぶのではなく、少しでも入りやすそうな園に厳選して記入することをお勧めしています。次回の連載では、少しでも入りやすそうな園を選別するポイントについて見ていきます。※画像は本文と関係ありません。○著者プロフィール株式会社ここるく 代表取締役 山下真実「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年に株式会社ここるくを設立。また、広範な情報収集と体系立てた理解をモットーとした独自手法による保活情報や両立アドバイスも人気で、「実践的で分かりやすい」と雑誌等でも監修多数。全プラン託児付き! 新しい子連れランチ・おでかけスタイル「ここるく」
2015年06月03日地道に保活を頑張っていても、復帰予定時期が近づいてくると不安になってしまうのは仕方のないことでしょう。そんな時、ネットを見れば「入園できず、いかに困っているかを窓口で泣いて訴えた」「乳飲み子を抱えて役所を日参した」「嘆願書を書いて申込書に添付した」など、実に様々なエピソードが語られており、こうまでしないと入れないのかと余計に不安になるかもしれません。こういった泣き落としや情に訴える作戦の効果は、果たしてどの位あるのでしょうか。誰もが初心者の状態でスタートする保活は、とにかく不安になりやすい上に結果が出るまでに時間がかかるので、つい焦ってしまいがち。そんな保活中の不安定な心理状態の時に、「嘆願書を何通も書いたら入れたらしい」などという話を聞くと気になってしまいます。こういった「保活都市伝説」には色々なパターンがありますが、効果があるかという視点で見ると意味のないものがほとんどです。これまで見てきたように、入園希望者の選考には指数を用いる自治体が多くを占めます。同一指数の希望者が多い場合には、納税額などから判断して収入の低い世帯を優先するなど、あらかじめ基準が決まっています。例えば、東京都練馬区のサイト内ページでは以下のように公表されています。○同一指数世帯の優先事項(27年度)保育指数と調整指数の世帯合計が同一の場合、次の優先事項を基に入園順位を判断します。1.練馬区在住者(転入予定者を含む)を優先します。2.保育指数の高い児童を優先します。3.保育料の滞納がない世帯の児童を優先します。(既に卒園した児童の保育料に滞納がある場合も含みます。)4. 災害>不存在>障害>疾病・負傷>就労>介護、就学>出産>就労(内定)>求職、の類型順で優先します。5.希望保育園等に同一世帯の児童が在園している児童と施設に措置されている児童を優先します。6.住民税額が低額の世帯の児童を優先します。これは公平さを担保するためであり、個人の思い入れなどの恣意(しい)性を排除するための仕組みと言っていいでしょう。つまり、泣き落としや嘆願書の差し入れによって指数の加点がついたり、それらを優先事項として設けている自治体でない限り、選考時にプラスにはならないということです。そして、そういった基準を設けている自治体は、私自身は見たことがありません。嘆願書の前にまずやるべきことは、指数の仕組みやその他の選考に関わる基準をよく理解すること、そして自分の状況をフルにいかすことです。フル活用する方法は、申込書の書き方を説明する際に詳しく紹介していきます。※画像は本文と関係ありません。○著者プロフィール株式会社ここるく 代表取締役 山下真実「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年に株式会社ここるくを設立。また、広範な情報収集と体系立てた理解をモットーとした独自手法による保活情報や両立アドバイスも人気で、「実践的で分かりやすい」と雑誌等でも監修多数。全プラン託児付き! 新しい子連れランチ・おでかけスタイル「ここるく」
2015年05月27日保育園見学(連載8回目参照)が始まると、いよいよ保活スタートという実感も湧いてきますね。保育園見学を進めつつ合わせて確認してもらいたいのが、今回のテーマ「指数」に関する情報です。○「指数」の仕組み保活における「指数」とは、認可保育所の入園希望者を選考する際に用いられる数値のこと。父母の就労状況やその他の保育に欠ける(何らかの理由により保育にあたれない)要件から、保育ニーズを数値化したもの。例えば、母親がフルタイム勤務であれば20点、父親もフルタイム勤務であればさらに20点で、指数は世帯単位で見るので合計40点となります。また、「申し込み時点で認可外保育園に通っている場合は、加点○点」というように指数が加算される要件があり、逆に同居する祖父母がいる場合など減算される要件も設けられている場合が多いと思います。これらの指数算出ルールは自治体によって異なりますので、お住まいの自治体のルールを調べましょう。多くの自治体では、役所で入手できる保育園案内の冊子に算出ルールが書かれていますので、冊子を見ながら自分の指数が何点なのか、まずは計算してみましょう。判断基準やルールが分かりづらい場合は、役所の窓口を訪れるか電話して質問すれば詳しく教えてくれるはずです。ここで注意が必要なのは、自分で算出した指数が実際の選考で見られる指数とは限らないということ。というのも、指数は入園希望者が自己申告するのではなく、入園申込書類をもとに役所側で算出され、それに基づいて選考が行われます。「じゃあ自分で算出する意味があるの? 」と思われるかも知れませんが、この"自分目線での指数"を出しておくことは、保活を戦略的に進めるための重要なポイントです。冊子を見ながら自分目線での指数を算出したら、その後に役所と一緒に答え合わせをしてください。例えば自分目線では42点だとして、役所も42点と見るか、はたまた違う判断をするのか確認してもらいたいのです。そして、もし両者の指数が相違していたら「なぜ違うのか」「どうすればより高い指数になるか」「どうすれば加算要件を満たせるのか(もしくは減算要件にあたらないのか)」をしっかりと聞いてきてください。そうすることで、実際に選考で使われる指数をあらかじめ把握しておけるだけでなく、加点を得るために工夫できるポイントはどこかを知ることができます。※画像は本文と関係ありません。○著者プロフィール株式会社ここるく 代表取締役 山下真実「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年に株式会社ここるくを設立。また、広範な情報収集と体系立てた理解をモットーとした独自手法による保活情報や両立アドバイスも人気で、「実践的で分かりやすい」と雑誌等でも監修多数。全プラン託児付き! 新しい子連れランチ・おでかけスタイル「ここるく」
2015年05月13日山下智久が主演を務めるTBSドラマ「アルジャーノンに花束を」が4月30日(木)にクランクアップを迎え、脚本監修・野島伸司が山下さんへ花束を贈った。ダニエル・キイスの名作に作家の野島氏が新たな命を吹き込むことで注目を集める本作。山下さんは知的障がい者だったが、手術により天才的な知能を手に入れた28歳の青年・白鳥咲人という難役に挑む。そのほか栗山千明、窪田正孝、工藤阿須加、菊池風磨(Sexy Zone)、石丸幹二、谷村美月、大政絢、河相我聞、いしだ壱成、草刈民代、中原丈雄、萩原聖人と錚々たるキャストが集結している。1月12日(月)にクランクインしてから約3か月半の収録を終えた山下さんは「僕が今までやってきたドラマの中で一番期間が長かったです。役作りも含めて、すごく苦労しました」と明かしつつも、「30年間生きてきた経験、学んできたことを全部、この作品に注ぎ込んだつもりです。本当にこの作品を通してたくさんの事を学べました」とコメント。そんな山下さんのもとに花束を持って現れたのは、普段マスコミの前には登場しない野島氏。野島氏は山下さんのことについて「表現者として唯一無二感のある、妖精のような浄化作用のある表現をする役者はなかなか見ない」と絶賛。これには山下さんも感激の様子だった。「アルジャーノンに花束を」は金曜22時~TBS系にて放送中。(text:cinemacafe.net)
2015年05月01日前回に引き続き、「保活三種の神器」2つ目を紹介します。あなたに合った「通園可能圏」とその圏内に入る保育園が分かったら、それをリストにまとめていきます。「わざわざリストなんて作らなくても……」という声が聞こえてきそうですが、そんなに難しいものではないので作っておくことをオススメします。○パートナーの協力が得やすくなる!このリストは随時更新していきたいので、手書きのものよりは、できればパソコンやスマートフォンから編集しやすいものがベストです。パッと見て分かるように、一覧性のある表にまとまっているのが理想です。仕事でエクセルなどの表計算ソフトを使いなれている人はイメージしやすいと思いますが、苦手な人はスマホのメモ機能などを利用して作りましょう。メモ機能を使うと一覧性という意味では劣ってしまいますが、保育園ごとの情報をまとめておき、必要な時にすぐ情報に辿り着けるように、ファイル名に保育園名を入れておくと良いでしょう。保育園リストは自分自身が使いやすいフォーマットで作るのが一番ですが、次のような項目を持たせておくことをお勧めします。・保育園名・住所・最寄り駅と駅からの所要時間・自宅からの所要時間・電話番号と担当者名・クラス定員数・見学予定日・見学実行日・昨年度入園者の指数そしてこの先、パートナーと保活タスクを分担したり保活状況を共有する際に、このリストは重要な役割を果たします。これはリストを作ることの大きなメリットの1つ。ですから、自分以外の人が見て分かりやすいようにまとめておく、という視点も重要です。例えば、上記項目の「住所」については、既に地図上で場所も確認済みですし、わざわざリストにまとめる必要性を感じないかもしれません。でも、情報がまとまっていれば、あなたが産後であまり動けない間にパートナーが申込書を郵送することができます。書類の受け取りや提出といったアクションは、保活の中でも特に分担しやすいジャンル。お互いに上手く連携できるよう、情報共有しやすいリストを作っておきましょう。次回は、住所以外の各項目についても詳しく紹介していきます。※画像は本文と関係ありません。○著者プロフィール株式会社ここるく 代表取締役 山下真実わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にする子育てスタイルを提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を起業。保活の情報、子育てと仕事の両立アドバイスなど「実践的で分かりやすい」と雑誌等でも監修多数。全プラン託児付き! 新しい子連れおでかけスタイル「ここるく」
2015年04月15日