明治座でわずか3回公演のみの、時代劇ショーが上演される。主演は有名占い師・ゲッターズ飯田から「2014年ブレイク必至!」と断言された若手俳優、滝口幸広。その占いを後押しすべく(?)、主演をがっちり支える共演者が登場。滝口演じる徳川家光と恋に落ちる、ヒロイン・たまに実に10年ぶりの舞台となる大河内奈々子。敵役・森宗意軒を演じる山崎銀之丞。家光を心配し夜な夜な化けて出る徳川家康(大和田獏)と愉快に戦う土井利勝役の村上ショージに話を聞いた。「大先輩方とご一緒させていただくので初心に戻ってがんばります。お着物がもともと好きなので、衣裳として着せていただくのが楽しみです。なにより村上ショージさんのファンなので、ご一緒できることがうれしいです」(大河内)「裏でうごめく悪役のおもしろさをどう演じるか、今から考えています。僕らがまず楽しんで、お客さまにはそこに乗っかって楽しんでいけたらと思います」(山崎)「僕はこれまで吉本新喜劇という演技の浅瀬にいたので(笑)、こういった深みや重みを経験できることをありがたく思っていて、いろいろと学びたいと思います」(村上)第一部は時代劇、第二部はエンターテインメントショーという王道の構成に、若手俳優も多く参加することで新たな意気込みも感じているという。「私にとって時代劇は、幼いころはTVをつけると必ずどこかで放送しているとても身近なものでした。それが舞台になることで若い世代の方々が楽しんでくださることがすてきだし、その空気が私たち役者にもいい影響を与えてくれるのでわくわくしています」(大河内)「時代劇を知らない方々が新たなエンターテインメントになることで興味を持ってくれて、明治座のような歴史ある大劇場に足を運ぶ機会ができることはすばらしいことだし、生の舞台に引き込まれて心ごとわしづかみにされてしまう……といった経験をしていただけたら最高です。僕らはそのために役者をやっているようなものなので、観てくださった方がなにかを持って帰ってくれたらと願います」(山崎)「刺激を与えたり、もらえたりすることで、さらにおもしろいことができるようになるんじゃないかなと思って、もう年寄りですが(笑)ドキドキしています」(村上)わずか三回公演なので見逃さないでほしいとも。「観ておけばよかったと思ってもらえる舞台を目指します」(大河内)。「それぞれの色があって持ち込むものも角度もちがうので、いろいろなエネルギーがぶつかりあう舞台になると思っています」(山崎)。「炎上する(笑)座長に付いていきます!」(村上)。舞台は5月29日(金)、30日(土)の2日間、東京・明治座で上演。取材・文:おーちようこ
2015年05月28日観月ありさが主演を務める舞台『GS 近松商店』(9・10月、大阪・新歌舞伎座にて)の上演が決定した。新歌舞伎座新開場5周年を記念して上演する今作は、近松門左衛門の名作「女殺油地獄」「曽根崎心中」をモチーフに鄭義信が書き下ろした現代劇。2008年上演の「焼肉ドラゴン」で国内の演劇賞を総なめにした鄭が自ら演出も手がける。県道脇にある寂れたガソリンスタンド(GS)を切り盛りしている人妻とその家族。ある事件をきっかけに人妻の元に通うようになった若者を中心に、関西地方のとある田舎町に巻き起こる愛憎劇。平凡な日常を滑稽に描きつつ、現代人の孤独と不安を拡張し「生きるということは」を問いかける。ガソリンスタンドを営む主人公・菊子を演じる観月は関西弁の台詞に挑戦する。「鄭さんに演出していただくことで新しい自分の発見に繋がると思っています」と意気込みを語っている。共演は渡部豪太、小島聖、姜暢雄、朴路美、みのすけ、星田英利、山崎銀之丞、升毅、石田えりら。チケット一般発売は8月1日(土)予定。■新歌舞伎座 新開場五周年記念『GS 近松商店』日時:2015年9月27日(日)から10月14日(水)まで場所:大阪・新歌舞伎座料金:1階席:9,500円/2階席:5,000円/3階席:3,000円/特別席:11,000円作・演出:鄭義信出演:観月ありさ、渡部豪太、小島聖、姜暢雄、朴路美、みのすけ、星田英利、山崎銀之丞、升毅、石田えり ほかチケット一般発売日:8月1日(土)午前10時より新歌舞伎座ほか各種プレイガイドにて発売予定問い合わせ:新歌舞伎座 06-7730-2121(午前10時から午後6時まで)
2015年04月23日劇団扉座の横内謙介が1992年に劇団(当時は善人会議)に書き下ろした『怪談・にせ皿屋敷』。その後、藤谷美和子、香取慎吾(SMAP)らの出演でよりショーアップされたバージョンも誕生した本作が、17年ぶりに復活する。いまや大衆演劇界に留まらないスター・早乙女太一を主演に、これが初舞台となる山本美月、ドラマ『ルーズヴェルト・ゲーム』でも注目された馬場徹ら実力派キャストが揃う。6月19日(木)の東京・青山劇場での初日に向け、最終仕上げの段階に入った稽古場を見学した。舞台『怪談・にせ皿屋敷』チケット情報御用金横領の悪事に手を染める“イカれた殿様”青山播磨(早乙女太一)に、大目付・岩田鉄太郎(陳内将)の捜査の手が及び、青山家家老・山岸次郎佐衛門(山崎銀之丞)や謎の協力者・園部上総之介(馬場徹)は策を練る。同じ頃、青山家の屋敷では、家宝の皿を割った女中が、同じ女中仲間のお菊(山本美月)に罪を着せていた。園部たちの策とは、御用金を隠した枯井戸で女が死に、その呪いを封じた“封印”を破れば災いが起こるという物語を仕立てること。そのウソの物語に信憑性を持たせるべく選ばれたターゲットはお菊だった……。怪談「皿屋敷」をベースにしているものの、「合コン」「ファンレター」といった台詞が混じるなど、実はコメディ色、現代色の強い作品だ。若いキャストが多く、稽古場の空気も非常に明るい。衣装合わせ中の馬場の格好を見てキャストのひとりが「カオナシだ!」と言うと、一斉に笑いが起こる。その和らいだ空気が、稽古に入ると当然ながらキュッと引き締まるのだが、特にその飛躍が激しいのが早乙女太一。山本らと直前まで雑談を交わし、22歳の普通の若者らしい姿を見せていたのが嘘のように、存在感と凄みが加わる。その早乙女との共演も多い馬場は、今回受けの役回りで抑えた演技が多いが、アスリートのごときストイックな雰囲気が役にぴったり。彼らと対峙する岩田を内面から湧き上がる熱さで演じる陳内将は、どこか狂気を宿したような目が印象的だった。ヒロインの山本美月も、お菊のピュアさと健気さを魅力的に表現して、パワフルな男性陣に立ち向かう。笑い満載のこの作品が、播磨とお菊との切ないラストシーンで見事、美しいラブストーリーに結実する。見学中、一瞬ピリッとする場面が。播磨に刀を向ける手下役に早乙女が、「そこいつもタイミングが合ってない。それじゃ台詞と効果音がかぶっちゃうでしょ?」と、口調は穏やかながら厳しいダメ出し。若き座長の確固たる美意識と芸への厳しさが垣間見られ、場の空気が一気に引き締まる。作品全体もオンオフを巧みに切り替え、金に囚われた人間たちのドラマをしっかりと観せてくれるはずだ。公演は6月19日(木)から23日(月)まで東京・青山劇場にて。チケット発売中。取材・文武田吏都
2014年06月13日JR京都駅から東海道本線で5駅。そのJR山崎駅から、10分ほど歩くと現れるのが、日本初のモルトウイスキー蒸溜所「サントリー山崎蒸溜所」だ。1924年の竣工以来、ジャパニーズウイスキーをつくり続けている。タイプの異なる酵母、そして、木桶とステンレスタンクの発酵槽の使い分け、蒸溜時の加熱方法、形状の異なる複数の蒸溜釜を使い分けることなどで、個性豊かな、モルト原酒を生み出す蒸溜所として世界的にも知られている。そして、日本を代表するシングルモルトウイスキー「山崎」がつくられている場所だ。緑豊かな敷地内に足を踏み入れると、森林浴をしているような、すがすがしい気分にさせられる。天王山のふもと、霧が発生しやすい湿潤な気候が、モルトウイスキーの製造に適している。山崎は、桂川、宇治川、木津川の3つの川が合流する場所。ウイスキーの仕込み水として使用するのは、ミネラルバランスがよい軟水。その昔、千利休が茶を点てたことでも知られる名水だ。蒸溜所では、蒸溜設備の見学と、モルトウイスキーがつくられる工程についての知識を深められる、ガイドツアーに無料で参加できる(平日、土・日・祝日の午前中実施。約60分。前日までに要予約)。木桶での発酵工程。温度管理が難しく、手入れも手間がかかるが、保湿性に優れるなど利点も多い。木桶内の乳酸菌や微生物の働きによって、優れたモルト原酒をつくり出す。大小、形状もさまざまな銅製の蒸溜釜(ポットスチル)が並ぶ。これらを使い、加熱方法を変えるなどして、ライトからヘビーなものまで、タイプの異なる原酒をつくりわける。樽に詰めた原酒を熟成させる樽貯蔵庫。オーク樽をメインに、種類、形状、サイズの異なる何万もの樽が、静かに熟成までの時間を過ごす。日本独自のミズナラ樽も使用。ビャクダンやキャラを想わせるオリエンタルな香りが特徴だ。貯蔵庫を巡ると、この地で最初に蒸溜した原酒を詰めた、1924年の樽を見ることもできる。ガイドツアーの最後には、「山崎」の試飲も。手間と時間をかけて育まれた、さまざまな原酒を合わせた琥珀色のしずく。背景を知った後での味わいは格別だ。ウイスキーライブラリーには約7000本もの原酒を展示。テイスティングカウンターでは、モルト原酒の香味の違い、経年によるモルト原酒の香味の比較なども体験できる(有料)。併設のショップでは、限定のウイスキーや貯蔵に使用した樽材を再利用したオリジナルグッズなどを手に入れられる。山崎蒸溜所ならではの日本のウイスキーづくりの歴史やこだわりに触れられ、さらには、味わうこともできる蒸溜所見学ツアー。京都や大阪など、関西方面への旅の計画に加えてみては。お問い合わせ:サントリー山崎蒸溜所 tel.075-962-1423大阪府三島郡島本町山崎5-2-1【工場見学】開館時間:10:00~16:45(最終入館16:00)休館日:年末年始・工場休業日(臨時休業あり)※要予約。 公式サイト 取材/はまだふくこ
2011年12月08日昨年逝去した劇作家、つかこうへいの代表作『幕末純情伝』が、つかこうへい追悼公演『新・幕末純情伝』として東京・大阪で9月・10月に上演される。鈴木杏演じる、主人公・沖田総司以外の男性キャストの配役がついに決定した。『新・幕末純情伝』のチケット情報発表された配役は、坂本龍馬:馬場徹、岡田以蔵:和田正人、桂小五郎:吉田智則、勝海舟:加藤雅也、土方歳三:山崎銀之丞。坂本龍馬演じる馬場と岡田以蔵演じる和田は、「今回、憧れの坂本龍馬の役をやらせていただくことになりました。僕なりの坂本龍馬を演じるため、毎日120%のエネルギーをぶつけて稽古をしています。つかさんの舞台がもつセリフ、動作など全ての熱量を観に来て下さる方々に伝えられたらと思います」(馬場)、「高知出身なので、土佐の幕末の偉人を演じられるのは役者冥利に尽きます。初めて殺陣があるので、今は一生懸命稽古をしていますが、若さを武器に自分なりの荒々しい岡田以蔵を演じたいと思います」(和田)とそれぞれ、意気込みを語った。『新・幕末純情伝』は幕末の京都を舞台に、新撰組の沖田総司が実は女だったという、つかこうへいならではの独特のユニークな作品だ。東京公演は9月13日(火)から25日(日)までPARCO劇場にて。大阪公演は10月1日(土)・2日(日)梅田芸術劇場・シアタードラマシティにて。チケットは発売中。
2011年09月02日昨年、62歳という若さで逝去した劇作家つかこうへい。彼の代表作のひとつである『幕末純情伝』が、つかこうへい追悼公演『新・幕末純情伝』として東京と大阪で上演されることとなり、21日都内で会見が行われた。『新・幕末純情伝』のチケット情報『幕末純情伝』は新撰組の沖田総司が実は女だったという大胆な設定で、1989年8月に東京・PARCO劇場で初演の幕を開け、その後、幾度となく再演されてきた人気演目。今回、20年ぶりにPARCO劇場での上演となるが、紅一点の五代目沖田総司役は鈴木杏が務める。これまでにも藤谷美和子、広末涼子、石原さとみら名だたる女優たちが演じてきた役だけに、鈴木も「つかさんにお目にかかる事はかないませんでしたが、つかさんのお芝居はよく拝見していたので、あの沖田総司をやらせていただけるなんてと驚いています。ちゃんとつかさんに届くようにしっかり務めたい」と意欲をみせた。演出の杉田成道は、以前の舞台ビデオを見直し、「『幕末純情伝』はつからしい作品。直球で勝負できる舞台。泣けます」と語った。また、男性キャストの配役はまだ決まっていないそうだが、会見に出席した馬場徹、和田正人、加藤雅也、山崎銀之丞は、沖田総司(役の鈴木)とキスができる坂本龍馬役を全員が“やりたい”と演出の杉田にアピールするなど、終始和やかな会見だった。鈴木杏をはじめとしたフレッシュなメンバーが揃ったことで、新たな『幕末純情伝』がこの秋誕生しそうだ。公演は9月13日(火)から25日(日)まで東京・PARCO劇場、10月1日(土)・2日(日)大阪・シアタードラマシティで上演する。チケットは東京・大阪ともに8月6(土)午前10時より発売。なお、東京公演は7月25日(月)午前11時までチケットぴあにてインターネット先行抽選のプレリザーブを受付中。
2011年07月22日昨年の7月に惜しまれつつ62歳の若さでこの世を去った劇作家・つかこうへいの追悼公演として、代表作のひとつである「新・幕末純情伝」がPARCO劇場(東京・渋谷)で上演されることになり、鈴木杏が沖田総司を演じることが明らかになった。昨年1月にがんであることを公表し、7月10日に入院先で亡くなったつかさん。第一線で活躍する数多くの俳優が彼の演出を受けたことで実力を開花させたが、「幕末純情伝」は「熱海殺人事件」や「飛龍伝」、「蒲田行進曲」と並ぶつかさんの代表作で、1989年のPARCO劇場での初演以来、翌1990年、さらに2003年、2007年、2008年と4度にわたって再演されてきた。新撰組の沖田総司が女だったら?というユニークな設定で物語が展開。愛する土方歳三のために総司は勤皇志士たちを斬り続けるが、そんな彼の前に土佐の坂本竜馬が立ちはだかり、幕末の恋はヒートアップしていき…。これまでに、初演と翌年の平栗あつみをはじめ、広末涼子に小野妃香里、石原さとみが主演を張ってきた。2003年の再演では「北の国から」(フジテレビ)シリーズで知られ、今回も演出を手掛ける杉田成道の下、広末涼子に加え、筧利夫という実力派俳優が参戦。さらに前回の2008年の際には、つかさんが18年ぶりに直接演出を務め、石原さとみと真琴つばさという異色のキャスティングが話題をさらった。PARCO劇場での20年ぶりの再演となる今回、紅一点の5代目・沖田総司を演じるのは鈴木杏。2003年の「奇跡の人」のヘレン・ケラー役で初舞台を踏んで以来、蜷川幸雄演出の「ロミオとジュリエット」でのジュリエット、さらに2009年には「奇跡の人」で今度はアニー・サリヴァンを見事に演じ切り賞賛を集めてきた。今年は故・中上健次の小説を映画化した『軽蔑』が公開され、体を張った演技が絶賛を集めているが、今回の芝居でも坂本竜馬との濃厚なラブシーンなど濡れ場のシーンが多く予想される。杏さんは自信のブログで先日、本作への出演を報告。「私自身も観に行ったことがある『幕末純情伝』。あの沖田総司を演じることができるなんて、なんだか不思議。ドキドキしています。こういうことがあるから、舞台って面白い。いまは少しずつ殺陣のお稽古に行ったり。汗だくになりながら、少しずつ沖田総司に近づくことができれば。。。」と意気込みを明かしている。共演陣には加藤雅也、山崎銀之丞らが名を連ねる。“演劇界の風雲児”と呼ばれた男の魂が、没後1年を経て、激動の時代によみがえる!「新・幕末純情伝」東京公演はPARCO劇場にて9月13日(火)より25日(日)まで。大阪公演は10月1日(土)、2日(日)シアタードラマシティにて。■関連作品:軽蔑 2011年6月4日より全国にて公開© 2011「軽蔑」製作委員会■関連記事:鈴木杏、激しい官能シーンに抵抗なし!「強くなれた」と充実の表情高良健吾×鈴木杏インタビュー常に確かめ合った五分五分の愛高良健吾&鈴木杏が『軽蔑』撮影最終日の“試練”を明かす!『軽蔑』高良健吾×鈴木杏原点・新宮で感謝のプレミアム舞台挨拶鈴木杏が『軽蔑』完成披露で涙の舞台挨拶
2011年07月07日