○自治体に忍び寄るブームお役所仕事というと「遅い」「融通が利かない」といったイメージがありますが、近頃のお役所は「ブーム」に何でも飛びつきます。その最たるものは「ゆるキャラ」。雨後の筍というより、防波堤のフナムシのように、多くの自治体で「ゆるキャラ」が量産されています。私が暮らす東京都足立区には、犬のダルメシアンを模した「エラビ→(エラビーと発音)」と呼ばれる"ゆるキャラ"がいます。キャッチコピーは「すてないで!せんきょけん」とありましたが、今年の5月に実施された統一地方選挙の投票率は前回より下がっています。効果の検証もせずに量産される「ゆるキャラ」とは、作ることが目的化しているようでなりません。そしていま、静かに自治体を席巻する「ブーム」が、スマホ向けの「アプリ」です。多くの自治体で"開発"しているのが「ゴミ出しアプリ」。スマホのGPS機能を利用して、地域のゴミ出し日を教えてくれるアプリです。わざわざ「明日は可燃ゴミの日です」と通知をしてくれる機能まで搭載され、「親切」という評価もありますが、もっとも多い感想は「そんなアプリあるの?」という使い勝手以前の問題です。○そもそも論の矛盾同じく量産されているのが「防災アプリ」。臨海部を擁する東京都港区の「港区防災アプリ」は、津波浸水時のイメージ画像を見ることができるなど、地域の特性にあわせた工夫をしています。ただ、このアプリをわざわざインストールする人は、日頃から防災意識が高いわけで、アプリをインストールしない人への啓発こそ、自治体に求められる仕事の気がしてなりません。先の「ゴミ出しアプリ」にしても、新しく転居してきた住民の利用が想定されいるものの、今時のマンションはそれぞれ敷地内に、日時を選ばないゴミ置き場を設置しています。また、数件単位の宅地分譲であっても居住者専用のゴミ出しスペースを確保するため、現状を考慮すると需要はあまり強くないように感じます。ゴミや防災は自治体にとって重要な仕事ですから、まだ良しとします。ある果実で有名な自治体は、その果実を育てるアプリを提供しています。俗に「農ゲー(農業ゲーム)」と呼ばれるもので、特産品への理解と、自治体への観光誘致を狙っています。しかし、育てるのは特産品の果実だけ。刺激の少ない展開に「単調な繰り返し、飽きた」とはユーザーの声です。○ときめきの先に何もない百歩譲って特産品も見逃しましょう。ただし、そのアプリがゲーム以外に提供するコンテンツは、観光地の動画や公式ブログなどの「ホームページ」で事足ります。しかしながら、わざわざアプリを開発したことで余計な税金を使っているとしても、私はその自治体の住民ではないので文句を言う筋合いはありません。何より、「特産品の農ゲーなぞ遙かにマシ」と思わせてくれるのが、「ときめきGG(仮称)」という自治体の名前を冠した「恋愛シミュレーションゲーム」の存在です。少女漫画というかBL風の3人の「イケメン」と、観光地をデートしていくというストーリー仕立て。開いた口を閉じ、頭を冷やして見ると、税金を使ってゲームを提供するのはそもそも「民業圧迫」です。それでもアプリが愛され、使われ続けているのなら、千歩譲って見逃すこともやぶさかではありません。しかし、その自治体の公式サイトトップページには、果実も恋愛も見つかりません。まるで「なかったこと」のようであり、これはこの2つの自治体に限ったことではありません。○Aだちんの末路必要性や費用対効果、その後の検証作業などを一切無視して量産され続ける「アプリ」に見つけるのは「ゆるキャラ」の影です。「ふなっしー」や「ねば~る君」の活躍に、明日の我が身を重ねるのか、「選挙だ」「祭りだ」とイベントが行われるたびに量産されます。しかし、「くまモン」も含めた、彼らの背後には「プロ」がいて、それ故の成功だという分析の形跡を「エラビ→」からは見つけることが出来ません。これはアプリも同じで、プロが鎬(しのぎ)を削るアプリの世界に、自治体職員の思いつきレベル「アプリ0.2」、すなわち「ゆるアプリ」を投入するのは税金の無駄遣いです。我が町、足立区は「ゆるキャラ天国」。区は開き直って「あだちキャラクター人気投票」をWeb上で開催するも、約70万区民ながら、投票総数がわずか581件。首位の176票と2位の99票はともかく、以下52票、42票、38票とはほぼ誤差の範囲で、「エラビ→」は22票で8位。選挙の度に、自治体発行の印刷物その他に刷り込まれながら、ここまでの低い人気は「キャラクター」というより「記号」です。さすがの足立区も間違いに気がついたのか、この2月から「Aだちん(仮)」なるゆるキャラが「リストラ」されました。足立区の新規事業の一環として採用され、区役所に連なる準公共団体の支援を受けて鳴り物入りで登場したものの、犬の「ちん」をモチーフにした造形は、足立区に縁もゆかりもなく、自治体の名前に「ん」をひっつけただけの駄洒落の産物。リストラは夕刊ながら日経新聞の一面(2015年4月4日号)で報じられ、そこでは「地元人気は高いが」とありますが、このキャラに親しみを感じている区民に、私は出会ったことがありません。乱発される「ゆるアプリ」の未来を「Aだちん」に見つけます。○エンタープライズ1.0への箴言「アプリ」なくとも情報提供はできる宮脇 睦(みやわき あつし)プログラマーを振り出しにさまざまな社会経験を積んだ後、有限会社アズモードを設立。営業の現場を知る強みを生かし、Webとリアルビジネスの融合を目指した「営業戦略付きホームページ」を提供している。コラムニストとして精力的に活動し、「Web担当者Forum(インプレスビジネスメディア)」、「通販支援ブログ(スクロール360)」でも連載しているほか、漫画原作も手がける。著書に「Web2.0が殺すもの」「楽天市場がなくなる日」(ともに洋泉社)がある。最新刊は7月10日に発行された電子書籍「食べログ化する政治~ネット世論と幼児化と山本太郎~」筆者ブログ「ITジャーナリスト宮脇睦の本当のことが言えない世界の片隅で」
2015年07月02日○山里亮太のクズ論先月末の5月30日(土)、東京ドーム近くの研修センターで「クズ養成講座」なるイベントが開催されました。午前10時30分より始まった講座は「パチンコ・スロット」にはじまり、「麻雀」「競馬」「友人からのお金の借り方」「酒・タバコ」の順番で5限までの長丁場。講師は「プロ雀士にもなれない本物のクズ」が担当するとのことで受講料は3400円。プレスリリースが流されたときは、ネット界隈の一部で話題になっていましたが、見出し先行のいわゆる「ネタ」として消えていました。これを先週発売の「週刊新潮」がモノクロのグラビアページで取り上げます。ネット用語でいう「釣られ」てしまったのでしょう。実際、この手の「ネタ」を好むネット媒体でも、取材し、報告していたのはわずかです。とあるお笑いタレントさんは、「クズ養成講座」を取り上げたラジオ番組で「お金払ってまで学びたい人はクズじゃない」と指摘します。その通りです。ただし、発案者には「クズ」の匂いが漂います。クズとはいわば「社会人0.2」。クズの生態を知っておくことは、健全な市民生活を過ごす上で、役に立つかも知れません。立たない方が幸せですが。○パチプロという生き方発案者は主催した企業の社員で、「パチンコ・スロット」の講師も担当していました。公然と他人を「クズ」呼ばわりすることに、一握の良心が痛みますが、「本物のクズ」を自称しているのですから、クズとはむしろ「称号」にあたると解釈して筆を進めます。この講座をレポートしたネット媒体は、「パチンコ・スロットをやるなら、"なりわい"になることを目標にして欲しい」とする講師の言葉を紹介します。本物のクズは目標などもちません。妄想を吐けども、目標を持たないからクズでいられるのです。そもそも"なりわい"とは、それで生計を立てるプロを指しますが、現代において、パチンコ・パチスロだけの収益だけで生活する「パチプロ(スロプロ)」になるのは不可能です。「攻略法」が存在した90年代ならいざ知らず、完全確率になった現在、勝敗を分けるのは「運」だけだからです。別のネット媒体の報告によると、講師自ら「運」だと認めております。自分にできないことでも、他人に対しては上から目線で講釈を垂れることができるのがクズです。経験を通じて身につけた、私の「クズセンサー」が警告音を発します。○講座には3つの欠陥クズは「プロ」になれません。パチプロで、パチンコライターの草分け的存在の故・田山 幸憲氏は、パチンコ台の釘の傾きを記憶し、日々の調整による「流れ」から「ホールの意図」を見抜くことで、勝率を高めようとしていました。勤勉さに記憶力、想像力を用いた勝負の世界がそこにあります。どんな世界でも「プロ」となり、「プロ」であり続けるためには努力が求められるのです。かつて筆者は「パチプロ」の端くれをしていたことがあります。そしてパチプロより、会社員の方が何百倍も不真面目にしていても、お金が貰えると気がつき、社会復帰したのはいまから20年以上前の話です。講座には構造的に3つの致命的欠陥があります。ひとつはお笑いタレントが指摘した「学び」で、ふたつ目が「友人からのお金の借り方」という講座のあるところ。しかも講座の中で、"借りたら感謝(週刊新潮)"と心得まで説いています。この講師は、不良に憧れる学級委員のように、クズに憧れる善良な市民ではないでしょうか。ならば「クズ0.2」です。先のラジオ番組で共演していた別のお笑い芸人は「親や嫁の金を盗んで博打に使うのがクズ」と持論を展開。クズとは、他人の財布の中身を、自分のものと考えます。この視点で見ると、先日少し触れた「上場ゴール」は、合法的なクズといえます。○クズの真骨頂株式上場とは、企業を成長させる為に必要な資金を、市場から集める方法です。ところが、「上場」で個人的な利益を得ることだけを目標=ゴールにしている企業の存在が噂されています。株式市場への重大な背信行為ではありますが、「出資」された金に返済義務はありません。いわゆる合法的な「借りパク」です。ちなみに「騙される方が悪い」と考えるのも「クズ」の特徴です。才能あるクズの存在が見え隠れしながらも、「クズ養成講座」が間違っている3つめの理由は、講義の順番にあります。この内容で、クズを養成するならこうなるからです。友人からのお金の借り方酒・タバコ競馬、パチンコ・スロット(同率)麻雀まず、友人(正しくは自分以外の誰か)から金を借り(不許可賃借も含む)、タバコを買い、酒をあおり、これを「景気づけ」と呼びます。パチンコ店前で競馬新聞を広げて「開店待ち」。いまはスマホで馬券を購入でき、ホールで打ちながら競馬に参戦できます。パチンコ店の営業が終わってからは酒を飲みながらの麻雀タイム。酔いが回って打ち筋が乱れても、気にするようでは立派なクズにはなれません。ハードスケジュールに映るかも知れませんが、これをすべて「惰性」で行えるのが「クズ」です。この手の人物と接点を持っても、メリットはまずありません。迅速に縁を切ることをオススメします。最後になりましたが、"なりわい"に必須となるパチンコ・スロットでの換金行為はもちろん、メーカーから出荷された後の、パチンコ台の釘調整は厳密な法解釈において違法行為と指摘しておきます。○エンタープライズ1.0への箴言借りパクできる株式市場……もとい、クズになるのは意外にむずかしい宮脇 睦(みやわき あつし)プログラマーを振り出しにさまざまな社会経験を積んだ後、有限会社アズモードを設立。営業の現場を知る強みを生かし、Webとリアルビジネスの融合を目指した「営業戦略付きホームページ」を提供している。コラムニストとして精力的に活動し、「Web担当者Forum(インプレスビジネスメディア)」、「通販支援ブログ(スクロール360)」でも連載しているほか、漫画原作も手がける。著書に「Web2.0が殺すもの」「楽天市場がなくなる日」(ともに洋泉社)がある。最新刊は7月10日に発行された電子書籍「食べログ化する政治~ネット世論と幼児化と山本太郎~」筆者ブログ「ITジャーナリスト宮脇睦の本当のことが言えない世界の片隅で」
2015年06月12日○連想買いの株高日本年金機構が、サイバー攻撃にあい125万件の個人情報が流出していたと6月1日に謝罪会見を開きました。ウイルスに感染したパソコンを経由して、不正アクセスが行われていたというのです。機構の発表によれば、添付ファイルの開封による感染というよくあるパターン。事件を報じた産経新聞は、前身の社保庁時代の「年金履歴のぞき見事件」と異なり、被害者の側面があると紹介しますが、次々と明らかになる事実からは「重過失」の疑いが浮かびます。情報流出が発表された翌日の東京株式市場。ラック、FFRIなど、セキュリティ関連会社の株は、買い気配のまましばらく値が付かずにいました。事件により、セキュリティ対策の需要が高まり、好業績に繋がるという思惑買いと見られます。しかし、ソフトやハードを強化するというテクノロジーからのアプローチだけでは再発防止は夢のまた夢の「セキュリティ0.2」です。○約40台の感染ウイルス感染が発覚したのが5月8日。官公庁へのサイバー攻撃を監視している「内閣サイバーセキュリティセンター」が、不審な通信を見つけ同機構に通報し、当該パソコンを外部ネットワークから遮断します。この迅速な対応だけは、極めて優秀と評価できます。ところが不思議な事実が明らかとなっていきます。添付ファイルをクリックした職員は、5月8日だけでなく、18日にも現れたというのです。この情報だけ見るならば、感染したパソコンは2台のはず。しかし、全国紙Aでは十数台、ほかの全国紙に至っては「約40台のパソコンが不正なアクセスを受けたとみられる」と伝えているのです。パソコンのウィルスはUSB端末やネットワークを介して拡がります。マスコミ各社の報道を総合すると、感染発覚により外部ネットワークから切り離したパソコンを、内部ネットワークに繋いでいた疑いが強まります。ノートパソコンの「無線LAN(Wi-Fi)」をオフにしただけで、通信ケーブルは接続したままだったということでしょうか。これではインフルエンザを発症した社員を、帰宅させずに事務所内で働かせ続けるようなもの。感染拡大は言わずもがなです。○大半はヒューマンエラー個人情報の書き込まれたファイルは、パスワードを設定しなければならないという内規がありました。パスワードをかけておけば、仮に個人情報が流出したとしても、容易に中身が見られることはありません。万が一の情報流出時に、被害を最小限に食い止めるためのルールで、情報管理からみて妥当な対策です。ところが、流出した個人情報の44%にあたる、55万件が未設定でした。鍵をかけていない金庫は、かさばる戸棚に過ぎません。被害を決定づけたのは、従来は堅牢な基幹システム内にあった個人情報を「ファイル共有サーバ」に移したことです。朝日新聞が「パソコン」と表現していることから、パソコンの「ファイル共有機能」かも知れませんが果たす役割は同じです。感染したパソコンは、ここにあった情報を見つけ、外部に送信していたのです。つまり、ここに情報を置いておかなければ、そもそも論として流出する情報はなかったのです。二重三重の人間によるミスと、管理の不徹底という「ヒューマンエラー」の前には、どんな堅牢なセキュリティ対策も「0.2」に成り下がります。○習っていないから知らないまた、発表前に「2ちゃんねる」では内部情報と見られる書き込みが見つかっています。旧社保庁の事件からも、日本年金機構という組織に根ざす、情報を取り扱う事業者としての危機意識の欠如は論外のレベルですが、大なり小なり、どの企業も内包する現代的な課題です。ソフトやハードを強化するだけでは再発防止は不可能です。機構の対応のまずさは特筆に値するとしても、問題の本質は「ヒューマンエラー」にあるからです。早急であり恒久的な対策としては、教育、指導、訓練といった「人」への投資で、これを疎かにしている企業は少なくありません。どれだけ堅牢なセキュリティを施したとしても、身内が無邪気に壁に穴をあけているようでは、防ぐことなどできません。あるいは窓口にやってきたテロリストを応接室に通し、正体が明らかになった後も、行動の自由を許していたとすれば、例え吉田沙保里さんが扮する「安心戦隊ALSOK」でも平和を守ることは出来ません。セキュリティソフトが脆弱だった20世紀、ウイルス被害は珍しいものではなく、某ラジオパーソナリティは買ったばかりのパソコンが感染していたことを繰り返しネタにしています。ところが堅牢なセキュリティシステムが普及するに従い、個人レベルでの危機感は薄れてきます。さらにスマホの普及で、若者世代を中心に、パソコン離れ、電子メール離れが進んだことにより、むしろ危機は増大しているように感じます。○エンタープライズ1.0への箴言不正アクセス対策で欠けている「教育」という視点宮脇 睦(みやわき あつし)プログラマーを振り出しにさまざまな社会経験を積んだ後、有限会社アズモードを設立。営業の現場を知る強みを生かし、Webとリアルビジネスの融合を目指した「営業戦略付きホームページ」を提供している。コラムニストとして精力的に活動し、「Web担当者Forum(インプレスビジネスメディア)」、「通販支援ブログ(スクロール360)」でも連載しているほか、漫画原作も手がける。著書に「Web2.0が殺すもの」「楽天市場がなくなる日」(ともに洋泉社)がある。最新刊は7月10日に発行された電子書籍「食べログ化する政治~ネット世論と幼児化と山本太郎~」筆者ブログ「ITジャーナリスト宮脇睦の本当のことが言えない世界の片隅で」
2015年06月04日○ネットで脱法を宣言東京浅草の三社祭で「ドローン」を飛ばそうとしたとして、15歳の少年が威力業務妨害で逮捕されました。「補導」ではなく「逮捕」に、少年の悪質性が滲みます。全国的なニュースとなった「善光寺」でのドローン墜落事件も、この少年による「犯行」で、今月14日には国会近くの区立公園からドローンを「飛ばそう」として警察に補導されており、そのすべてを「ネット配信」していました。警察官が近づき注意をしても屁理屈をこね従わず、自宅に戻されてからも執拗な警察批判を配信し続け、そんな息子を嘆く母の言葉に「これからも法律を破る(発言要旨)」と、カメラの前でほぼ全裸で宣言していたのが15才の容疑者N。いわば「常習犯」です。三社祭では、主催者側の「ドローンの自粛」の呼びかけにも、「撮影禁止とは言っていない」と屁理屈をこね、ネット上で「犯行予告」をしていました。ドローンには墜落のリスクがあることは、容疑者自身が「善光寺」で証明したことです。容疑者を野放しにし、三社祭に足を運んだ観光客の頭の上に落下したら、警察批判が巻き起こる……というよりも「容疑者保護」のための逮捕だったとは深読みしすぎでしょうか。○追い詰められた少年犯罪の動機は「お金」です。Nは追い詰められていました。ネット配信で収益を得る方法は「広告」と「スポンサー」。前者は映像と共に表示される広告がクリックされたときに得られ、後者は直接映像提供者に支払われます。あまり知られていませんが、動画投稿の「ユーチューバー」や、ブログ執筆の「ブロガー」の生活は、大口の「スポンサー」が支えているケースが少なくありません。Nが飛ばしていたドローンは、15万円はすると見られ、中学を卒業したばかりの「ニート」が入手できた理由を、より過激な映像を望む「スポンサー」の資金だと「週刊文春」が紹介します。犯行を広言するNへの資金提供は「共犯」として罪に問われる可能性もあると、大澤孝征弁護士がテレビ番組で指摘します。これが理由でしょうか。Nの信者を名乗る成人男性が「パソコン購入資金を提供した」と出頭します。「ドローン」ではなく「パソコン」への資金提供で、罪の免除を狙っているのでしょうが、類は友を呼ぶという言葉が浮かんで消えません。Nの配信する違法・脱法映像は、動画配信サービス各社の内規に触れ、次々と「BAN」と呼ばれる放送禁止措置がとられていきました。コンプライアンスが叫ばれる昨今、違法性が疑われる動画の寿命は短く、つまりは「稼ぐ場所」をなくしつつあったのです。そこで「三社祭」での「犯行予告&実況中継」で一発逆転を狙ったのでしょう。○公園の撮影は2万円国会近くの公園で「犯行準備中」に警察官に囲まれたときも、「公園内に撮影禁止と書いていない」と、主張していました。三社祭が「撮影禁止」と掲げなかったのは、観光地でもある「浅草」で、祭りはもちろん、観光客の私的な撮影を禁ずることなどできないからです。それはNがドローンを飛ばして、自由に撮影して良い理由にはなりません。なぜなら、Nの「ネット配信」とは収入目的で、それは「営利活動」です。所有地以外での「営利目的の撮影」には、地権者や管理者の許可が必要となるからです。撮影に許可が要る理由を、占有される場所の安全確認のためだと、Nがドローンを飛ばそうとした公園を管理する自治体は説明します。その費用として1時間当たり2万円弱の費用が必要だと公式サイトに掲載されています。公園内に記載は無くとも、公式サイトには明記されており、正規の手続きをとっていないNが、営利目的で撮影する資格も権利もない「配信0.2」です。公道なら所管する警察署、公園なら自治体ですし、私有地なら所有者か管理者の許可が求められます。ただし、場所や遊具を占有しない、私的な撮影なら許可は不要です。○三社祭のヒーロー先のテレビ番組では、少年への逮捕を「やりすぎ」と批判めいて語る女性コメンテーターもいましたが、逮捕はNを保護するためかもしれません。場所は浅草。そこは下町。祭りとなれば、血が沸き立つのが「やんちゃ」な人たちで、地元客分プロアマ問わずに集結し、良くも悪くも祭りを盛り上げます。そこにネットでは顔も声も公開しているNが、ドローン片手にやってきたならば、鴨が葱ではなく、ハエがハエ叩きを背負って飛んでくるようなもの。懲役を別荘と呼ぶ人たちはともかく、「三社祭をドローンから守った」となれば地元浅草のヒーローで、そのときNの得意とする屁理屈などは、小指ひとつとして彼の身を守ってはくれません。警察としては「祭りを楽しむ浅草っ子」を犯罪者にしないための「緊急逮捕」だった。というのが私の見立てです。○エンタープライズ1.0への箴言営利目的の撮影は「許可」がいる宮脇 睦(みやわき あつし)プログラマーを振り出しにさまざまな社会経験を積んだ後、有限会社アズモードを設立。営業の現場を知る強みを生かし、Webとリアルビジネスの融合を目指した「営業戦略付きホームページ」を提供している。コラムニストとして精力的に活動し、「Web担当者Forum(インプレスビジネスメディア)」、「通販支援ブログ(スクロール360)」でも連載しているほか、漫画原作も手がける。著書に「Web2.0が殺すもの」「楽天市場がなくなる日」(ともに洋泉社)がある。最新刊は7月10日に発行された電子書籍「食べログ化する政治~ネット世論と幼児化と山本太郎~」筆者ブログ「ITジャーナリスト宮脇睦の本当のことが言えない世界の片隅で」
2015年05月28日東京都・秋葉原のUDXシアターにて20日、モリサワが主宰する書体デザインコンテスト「タイプデザインコンペティション 2014」の表彰式が開催された。モリサワ 代表取締役社長 森澤彰彦氏による応募者への謝意と受賞者へ祝福の言葉から始まり、審査員長を務めたマシュー・カーター氏が、和文・欧文両部門の「モリサワ賞」受賞者にトロフィーを授与。表彰は「明石賞」、「ファン投票」へと続き、受賞者は終始、盛大な拍手に包まれた。式の最後には、カーター氏により総評が行われ、同コンペティションを「過去のタイプデザインコンペの中でも最も評価が高いもののひとつ」と位置づけ、タイプフェイスの育成、発展を促すタイプデザインコンペティションの今後に期待を込めて話を結んだ。○タイプデザイナーがそれぞれの視点を語る表彰式の後に行なわれた特別セミナー『タイプデザイナーの視点』では、3組の書体・フォント制作者が登壇し、書体制作の考え方や取り組み方、制作のプロセスについて解説が行われた。ひとつめのセッションは、アドビ システムズの山本太郎氏に、西塚涼子氏と服部正貴氏を加えた3名による「Pan CJK フォントの誕生」。アドビ システムズとグーグルにより共同開発されたPan CJK フォント「Source Han Sans」は、「4つの言語(日本語、中国語簡体字、中国語繁体字、ハングル)をカバー」、「4つの言語で一貫性のあるデザイン」、「オープンソース」といった特徴を持ち、日本では「源ノ角ゴシック」として知られる書体。各氏はこの書体が作られた経緯と目的(山本)、デザイン(西塚)、フォント制作のプロセス(服部)をスライドや動画を交えながら解説した。言語の違いによって生じるささいな画線処理の違いも「言語の地域性を表現するための重要な要素」(服部)ととらえ、中国と韓国のフォントベンダーの協力も得ながら制作を進め、7つのウエイトで合計45万8,745もの文字を作り上げたという。ふたつめのセッションは、豊島晶氏による「私と書体、私の書体」。セッションは、コレクションや趣味といった自身の紹介から始まり、次第にタイポグラフィへの興味、タイプデザインへの取り組み、これまで豊島氏が手がけてきた書体の紹介へ。続いて、「タイプデザインコンペティション 2012」で受賞を果たし、2014年に製品化された「すずむし」の制作プロセスに話が移り、自身のノートを映しながら「(書体製作にあたって)こんな雰囲気だというメモやラフをノートに書き留めるものの、具体的なスケッチは描きません」と話し、頭の中のイメージをもとに漢字もひらがなもすべてMac上で作ること、漢字を先に作りイメージを頭に入れてからひらがなを作ると心地いいものになることなど、書体作りの持論を紹介。最後に「すずむし」がカフェで作業をしながら製作されたことに触れて、「文字は気楽に、誰にでも文字は作れる。必要なのは、こういうものが作りたいという想像力と、やってみようという行動力、そして少しの忍耐力だと思います」と話し、セッションの幕を閉じた。最後のセッションは、字游工房の鳥海修氏による「書体をつくるうえで大切なこと」。鳥海氏は冒頭で「今日は"ハートで作る"という話をしたいと思います」と切り出し、京都精華大学での7年間にわたる講義の中で作られた「クリームシチュー」、「おやすみ良寛」、「おかあさん」の3書体を紹介。書体を作り終えた学生の「(書体が)完成したときは自分の子どものように思った」との言葉を紹介し、「この感覚が学生に一番感じてほしい気持ち」と喜びを交えて話した。鳥海氏は話の最後に「ハートで作る」ということについて、「タイプデザインまたは文字は、手で描くことがとても重要だと思う。ぜひとも手で描いた書体で『タイプデザインコンペティション 2016』に応募してほしい」と次回の「タイプデザインコンペティション」への期待を語り、話を終えた。2012年、2014年と2年ごとに開催されてきたモリサワ「タイプデザインコンペティション」。次回は、2016年の開催を予定している。
2015年03月30日○寛大なるムスリムチュニジアで博物館がテロリストに襲撃され、邦人にも犠牲者がでました。イエメンでも多くの犠牲者がでるテロが起きました。頻発するテロ行為に「宗教戦争」と指摘する声もありますが、いうまでもなく大半のイスラム教徒は平和を望み、世俗と宗教に折り合いをつけています。ある中東出身のムスリム(イスラム教徒)は、禁忌である豚肉を、同じく禁忌のアルコール入りビールで流しこみ「美味い」と白い歯を見せていたものです。本音と建て前を上手に使い分ける「寛大さ」がある、というのが私のイスラム教へのイメージです。一方、ダーイシュ(テロ集団イスラム国の蔑称)は寛大さの対極にある「原理主義」を標榜していますが、厳格に教義を守るという意味の「原理主義者」からも、異論が出るほど独自の解釈が目立ち、狂信を意味する「カルト」に分類する方が正しいでしょう。日本でカルトといって真っ先に思い出すのは「オウム真理教」です。後継教団は「アレフ」に改名し、一部は「光の輪」に分派しましたが、公安の発表によればどちらも実体は「オウム真理教」とのことです。地下鉄サリン事件から20年が経過しましたが、私の住む足立区には、オウム関連施設が数カ所あり、オウムは過去の話しではありません。それどころか、カルトとSNSの親和性は高く、ネットの普及がオウムの動きを活発にし、ダーイシュを助けています。○SNSとはなにかSNSの大半は、趣味や嗜好をプロフィールとして公開することを推奨しています。年齢や性別、出身校を求めるものもあり、投稿に不平や不満を見つけることは珍しくありません。こうした情報からカルト集団が「カモ(ターゲット)」を探すのは容易です。不平や不満とは心が満たされていないことの告白であり、個人情報を公開しているのはセキュリティ意識の低さと同時に、自己顕示欲の強さを意味します。この手のタイプは「認められる(自己承認)」ことに飢えており、ひと言、誉めてあげるだけで信頼を得ることが可能です。また、年齢や性別から心身の不調や、不安を言い当てることは造作のないことです。騙す技術を工夫するより、騙しやすいカモを探すのが詐欺の基本で、SNSとはいわば「騙されやすさのスペック(基本性能)」を公開しているようなものなのです。真偽は定かではありませんが、SNSで、ダーイシュへの興味を語った学生に、「リクルーター(採用担当)」らしきものから接触があったとも報じられています。○宗教にはまる理由さらにオウムに限ったことではありませんが、「宗教」をやっている人は、みな「良い人」に感じさせるものです。私もある「道場」に誘われ、新興宗教に片足を突っ込んだことがあります。未成年も終わりを告げるころ、世間はバブル経済に熱狂しつつも、誰もが漠然とした不安を抱えていました。オウムの拡大期と重なりますが別の新興宗教です。そして両足をいれる直前に、ある人から忠告されました。「宗教をやっている人は、みな良い人。良いことをやっていると信じているのだから当然」ムッとしました。自分に親切な人を悪くいわれたと反発したのです。これは「内集団バイアス」と呼ばれ、カルト集団からの脱退を難しくさせる理由のひとつです。所属する(関係する)集団と自己の同一化で、反対するものの存在により、自分の意志で関係性をより強めてしまうのです。しかし、勧誘する側が親切なのは当然で、住宅展示場の接客担当が至れり尽くせりの接待をするのと同じです。忠告者は言いました。「本当の信仰とは求める人に開くもので、勧誘するものではない」ちなみにこの忠告者は、別の新興宗教の教祖的立場にありましたが、確かに今に至るまで一度も勧誘されたことはありません。○東京拘置所のヘリポートオウムが殺人を「ポワ」と呼び、功徳に数え、ダーイシュが殺人を正当化するように、カルト集団の教義は一般人の理解を超え、冷静さを取り戻せば脱会や脱走がはじまります。組織の求心力となるのは、教祖よりも「新人」の存在です。善と悪という二元論もカルトの特徴で、一般社会が悪(間違っている)だから、善なるカルト側に人が来るという論理です。それが信仰への疑念を払拭させます。つまり勧誘し続けないと組織が崩壊する「宗教0.2」です。だから、勧誘=リクルートに熱心なのです。カルトのリクルートにSNSは利用されます。繰り返しになりますが、それは「スペック」が公開されているからです。不用意なプライバシーの公開と、見知らぬ「良い人」には警戒が必要です。我が町足立区や、その周辺にオウム関連施設が多いのは、「教祖奪還」のためだという噂を耳にしたことがあります。一連の事件の首謀者である、教祖麻原 彰晃(あさはらしょうこう)こと、松本智津夫(まつもとちづお)死刑囚が東京拘置所にいるからです。施設は自動車で30分以内の距離にあり、なかなか信憑性のある話しですが、松本は「空中浮遊」できると広言していました。教祖の言葉を信じるなら、むしろ必要なのは「ヘリポート」でしょう。その点、拘置所の対策は万全です。松本の逮捕から2年後に始まった大規模改築工事では、まず「ヘリポート」が新設されたのです。それを我々、地元の住民は、松本が空中浮遊で脱走したときの対策……と冗談にしていました。ちなみに東京拘置所の所在地は「葛飾区」ですが。○エンタープライズ1.0への箴言SNSとは騙されやすさのスペック(基本性能)宮脇 睦(みやわき あつし)プログラマーを振り出しにさまざまな社会経験を積んだ後、有限会社アズモードを設立。営業の現場を知る強みを生かし、Webとリアルビジネスの融合を目指した「営業戦略付きホームページ」を提供している。コラムニストとして精力的に活動し、「Web担当者Forum(インプレスビジネスメディア)」、「通販支援ブログ(スクロール360)」でも連載しているほか、漫画原作も手がける。著書に「Web2.0が殺すもの」「楽天市場がなくなる日」(ともに洋泉社)がある。最新刊は7月10日に発行された電子書籍「食べログ化する政治~ネット世論と幼児化と山本太郎~」筆者ブログ「ITジャーナリスト宮脇睦の本当のことが言えない世界の片隅で」
2015年03月26日東京都・南青山の岡本太郎記念館では、岡本太郎の「生命体」展を開催している。開催期間は6月14日まで(火曜休館、祝日の場合は開館)。開館時間は10:00~18:00(入館は17:30まで)。入場料は一般620円、小学生310円。同展は、一般公開されていない「生命の樹」の模型をはじめ、岡本太郎が手掛けた作品の中でも特に生命のエネルギーにあふれる油彩など約30点を展示し、太郎が表現しつづけた"いのちの強さと尊さ"に迫っている。岡本太郎は、生涯にわたって"いのち"を描きつづけてきたが、その代表的な作品が、太陽の塔の胎内に内臓されている「生命の樹」。太陽の塔を構想したとき、太郎はその胎内に"生命体"を内蔵しようと考え、アメーバから人間にいたるすべての生き物が一体となって組織する一つの"樹"を創り出した。それは動脈となり、リンパの流れとなって太陽の塔に生命を吹きこんでいる。さらに会期半ばより、第17回岡本太郎現代芸術賞で太郎賞を受賞したアートユニット「キュンチョメ」と、敏子賞を受賞した「サエボーグ」による新作の特別展示も行われる。4月1日~20日に開催するキュンチョメの「もう一度太陽の下でうまれたい」展では、太郎作品の中でも太陽をモチーフにしたものをとりあげ、新たな解釈とともに状況に抗おうとする意欲的な展示となる。なお、今年度の受賞作品を紹介している「第18回岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)」展も、4月12日まで川崎市岡本太郎美術館にて開催されている。
2015年03月20日松田翔太さんが桃太郎、桐谷健太さんが浦島太郎、濱田岳さんが金太郎を演じる新CMが話題になっていますね。昔話の人気キャラ3人が実は友達だった――というストーリー、これからどんなふうに展開していくのかとワクワクしている人も多いのでは?筆者が見ていて特に気になったのは、桃ちゃん(桃太郎)が彼女持ち、しかも相手は「かぐや姫」だったというところ。「俺は桃から。彼女、竹から。それつながり」って…。どちらかというと、瓜から生まれた「瓜子姫」のほうが近いんじゃ?とか余計なことを考えてしまいました。さておき、あの3人って実際にお付き合いしたらどんな感じなんでしょう?cocoloni PROLOでは以前、「桃太郎はブラック彼氏!?」なんて記事も公開しましたが…。誰と付き合ったら一番幸せになれるか、というのを独断と偏見で分析してみようと思います。≪恋人を一番幸せにしてくれる太郎は?≫◆桃太郎:恋人の提案を却下する男鬼ヶ島の鬼が人々を苦しめていると聞き、退治に向かった桃太郎。まさに正義の味方!という感じですが、実際に鬼の暴れっぷりを見たわけではなく、村人の話を鵜呑みにして戦いに行ったのはやや軽率だったかも。相手がどの程度強いのかもわからないのに、犬・猿・キジだけを連れて出かけた無鉄砲さも、若さゆえという印象です。勝ちたいなら、まずは敵を知ることが大事。状況も知らぬまま乗り込んで行き、一方的にたたきのめした男といったら、英雄どころかちょっとひどい奴にも感じられます。こういう男性は自分が一番偉いと思っていて、周りの意見に耳を貸さない可能性大。女性とデートをする際も、自分が行きたい所にばかり連れて行き、相手が退屈していても気づいてくれないかもしれません。もしくは恋人が、「あそこに行きたい」「あれ面白いよ」と自分の知らないことについて話しても「くだらない」と却下したり。ちなみにCMでは、桃太郎は犬・猿・キジとは「団子コミュニケーション」を取っていて、団子がない日は相手にされていない様子。とりあえず、「何があってもこの人のために尽くしたい」と思わせるほどの人物ではないみたいです。◆浦島太郎:いい人すぎてだまされる男子どもたちにいじめられていた亀を助け、そのお礼として竜宮城に連れて行かれた浦島太郎。弱い者いじめが許せない心優しい青年であることは間違いありません。ただ、もしかしたら子どもと亀がグルの詐欺師だったかも、という可能性を考えることもなく、軽い気持ちで行ってしまったのは怖いもの知らずというか何というか…。良くも悪くもだまされやすい人なんじゃないでしょうか。しかも乙姫さまが「決して開けないで」と言った玉手箱を開けてしまった、約束を守れない男でもあります。こういう男性は、作り話にコロッとだまされるタイプ。恋人がいても、美女が猫をかぶって泣きついてきたら、「かわいそう」という理由で受け入れ、簡単に浮気してしまいそうです。「あの子を助けたいから」とデートの約束をドタキャンしたり、恋人からお金を借り、なかなか返してくれなかったり…優しさは大きな魅力ですが、人がよすぎるのも考えものですよね。CMでは、竜宮城に連れて行ってくれるはずの亀が驚くほど小さかったことから、桃太郎に「だから浦ちゃんモテないんだよ。彼女とかいないから乙姫にだまされるんだ」と言われていた浦島太郎。だまされやすいという解釈は間違っていないようです。◆金太郎:タフで包容力のある男毎日、山の動物たちと相撲を取り、大きなクマと戦っても負け知らずの金太郎。ある日、谷間に橋がなくて向こう岸に渡れないと困っている動物たちのため、巨大な木を倒して橋をかけてあげたそう。金太郎の歌にも「気は優しくて力持ち」という歌詞がありますが、文字通り、包容力があって頼りになる人なんですね。ちょっと若すぎる(むしろ子ども?)のと、ほとんど動物としかコミュニケーションを取っていなそうなのが気になりますが、年下&女慣れしていない男性が好きな人には合っているんじゃないかと。橋がないなら作ればいい、という柔軟な発想も素敵です。こういう問題解決力のある人って、女性としては一緒にいて安心できますよね。サバイバルスキルも高いだろうから、もしものときにも助けてくれそうだし。なので、何を考えているかサッパリわからない男性より、ピュアで単純明快な男のほうが好み!という女性には自信を持ってオススメします。あまりにもわかりやすい男は退屈でイヤという人はやめておいたほうがいいと思いますが。CMでは、桃太郎や浦島太郎と比べて「俺ってイケてない」といじけていた金太郎。でも、最終的に一番いい女を捕まえるのは、かっこいい桃太郎や、ひたすら優しい浦島太郎ではなく、地味だけど実はすごい彼のような気がします。ということで、桃太郎・浦島太郎・金太郎の中で、最も恋人を幸せにしてくれそうなのは、CMではいじられキャラの金ちゃんこと金太郎でした。…なんて妄想を繰り広げつつCMを見たら、また別の楽しみ方ができるかも!?(文=編集J)※画像はau「 あたらしい英雄、はじまるっ」よりあの人がこれまでにしてきた恋愛のすべて【無料占い】
2015年01月23日データで兵庫県を見てみると国際的な要素が多いようだが、戦国武将「黒田官兵衛」の出身地であったり、古くから名湯として知られる有馬温泉を抱えていたりと、日本の歴史や風流に触れられるところでもあるのが兵庫県というところ。そんな兵庫県に多い名字を調べてみた。○1,2位は西日本に多い名字「兵庫県の名字ランキングベスト30」の第1位は、およそ7万8,000人が兵庫県民の「田中」さんだった。「田中」さんは特に近畿地方など西日本に多く、兵庫県の他に福井県、滋賀県、京都府、大阪府、鳥取県、島根県、福岡県、熊本県の9府県で第1位となっている。そのため、全国順位でも4位という上位に食い込んでいる。「田中」姓は、田んぼに囲まれていた土地で小村が形成された際に、「田中」という地名ができたことに由来する地名姓と言われている。兵庫県出身の有名人には、ニューヨークヤンキースの「田中将大(たなかまさひろ)」選手がいる。2位は「山本」さんで、兵庫県での人数はおよそ7万4,000人。「山本」さんも「田中」さんと同様に西日本に多く、富山県、石川県、奈良県、和歌山県、岡山県、広島県、山口県、高知県の8県で1位となっている。兵庫県出身者では、参議院議員の「山本太郎(やまもとたろう)」氏が有名だ。3位は兵庫県におよそ5万人が住んでいる「井上」さん。ちなみに、「井上」さんの全国順位は16位であり、県内順位で3位にランクインしているのは兵庫県のみ。「井上」さんも地名姓で、各地にあった井戸の周辺に住む人や、管理をする人がルーツという説がある。○兵庫県には「藤」が多い全国順位が30位圏外で兵庫県のランキングでベスト30にランクインした名字は、4位「藤原」さん(全国47位)、12位「藤本」さん(全国78位)、13位「岡本」さん(全国49位)、16位「大西」さん(全国100位)、17位「岡田」さん(全国33位)、20位「藤井」さん(全国42位)、21位「村上」さん(全国35位)、23位「西村」さん(全国43位)、25位「上田」さん(全国60位)。4位の「藤原」さんは、兵庫県に全国最多のおよそ4万5,000人が住んでいる。「藤原」姓は、中臣鎌足が天智天皇より賜ったことに始まる氏であるほか、各地の地名がルーツとなって呼ばれた地名姓という異なる起源をもっている。「佐藤」さん、「伊藤」さんなど「藤」の漢字が使われる名字の多くは、「藤原」氏が元となっている。また、12位にランクインした「藤本」さんも兵庫県におよそ3万1,000人がおり、その数は全国最多となる。「藤本」姓のルーツのひとつに、「藤原兼実(ふじわらのかねざね)」を祖とするものがあるため、「藤原」さんと同じく、兵庫県に多くみられると考えられる。○名字「能年」さんは姫路市発祥今度は、兵庫県にみられる珍しい名字を追ってみよう。NHK連続テレビ小説「あまちゃん」でヒットした「能年玲奈(のうねんれな)」さんは、実は兵庫県の出身。そんな名字「能年」さんはというと、播磨国飾東郡南畝村(現在の兵庫県姫路市南畝町)発祥とされており、全国人数はおよそ30人だ。また、全国におよそ60人みられる「栗花落(つゆり)」さんは、摂津国八部郡原野邑(現在の兵庫県神戸市北区山田町原野)発祥と言われている。全国人数およそ200人の「鼎(かなえ)」さんは、兵庫県加古川市がルーツのひとつとの説がある。ちなみに、現在も兵庫県加古川市には西神吉町鼎という地名がある。他には「一番合戦(いちまかせ)」さん(全国人数およそ30人)、「温泉(おんせん)」さん(およそ100人)、「春風(はるかぜ)」さん(およそ200人)などがある。○全国で最多の「黒田」さん県名と同じ「兵庫」さんの全国人数はおよそ2,000人で、兵庫県には都道府県別で最多の200人が住んでいる。また、有馬温泉と同じ表記の「有馬」さんは、全国におよそ3万5,700人みられ、兵庫県での人数はおよそ1,900人。ルーツのひとつに、現在の有馬温泉の所在地である摂津国有馬郡より起こった赤松氏族がある。なお、歴史上の人物では、戦国武将の「黒田官兵衛」が播磨国の出身として知られている。「黒田」さんは、全国人数およそ13万3,000人のうち、およそ1万4,000人が兵庫県にみられ、最も多くの「黒田」さんが住んでいる。兵庫県の名字ランキングでは、全国順位1位の「佐藤」さんが29位、全国2位の「鈴木」さんは40位、全国3位の「高橋」さんは15位となっており、全国順位とのかい離がみられる結果となった。※ランキングは、月間400万アクセスの「名字由来 net」アプリと「名字由来 net(Web)」の名字データベースから、電話帳データをもとに兵庫県・全国で実世帯が確認できるもののみを集計し、人数の多い順に抽出。100人未満四捨五入により算出している。本文と写真は関係ありません○筆者プロフィール: 名字由来 net(リクルーティング スタジオ)月間400万アクセスの「名字由来 net(アプリ・Web)」や月間200万アクセスの「無料 赤ちゃん名づけ」アプリなど、名字・名前・家系図に特化したサービスをアプリとWebで提供している。「名字由来 net」はApp Store 総合第1位200万ダウンロード、「無料 赤ちゃん名づけ」は App Store、Googleplayジャンル第1位の実績。名字情報を生かしたシミュレーションゲームアプリ「戦国村を作ろう!」に引き続き、2014年11月には「世界村を作ろう!」をリリース。また同月より、調査・作成した家系図をデジタルデータとして半永久的に家の歴史を保管・管理できる「家系図作成サービス(生涯データサポート)」を開始した。
2015年01月19日江戸一は1月31日まで、食べ放題レストラン「すたみな太郎」「すたみな太郎NEXT」「すたみな太郎NEO」にてお笑いコンビ「日本エレキテル連合」とのコラボレーションキャンペーンを実施している。「すたみな太郎」は、焼き肉・寿司・デザートを中心としたメニューを提供するバイキングレストランで、2014年7月現在で国内に129店舗を展開している。このほど行われたキャンペーンの記者発表会では、同社代表取締役社長兼CEOの小澤和貴氏が登壇し、「お客さまのニーズに対応するため、常にすたみな太郎は革新的でなければならない、変化し続けなければならないと思っています。そこで今回は、エンターテインメント界の革新的存在であるエレキテル連合のお力を借りました」とコラボレーションについて語った。今回のキャンペーンでは、日本エレキテル連合とのコラボレーションメニューを販売するほか、音声ポスターの設置やコラボレーショングッズのプレゼントなどを行う。コラボレーションメニューは「朱美ちゃんの白湯豚しゃぶしゃぶ」「細貝さんの昭和あったかおでん」の2種類で、どちらも食べ放題となる。「朱美ちゃんの白湯豚しゃぶしゃぶ」は、同コンビが演じるキャラクター「朱美ちゃん」の白い顔をイメージした白湯ダシを使った豚しゃぶしゃぶで、鶏ガラを使用した濃厚な旨みが特長。「細貝さんの昭和あったかおでん」は、同コンビが演じる「細貝さん」の"昭和っぽい風貌"をイメージしたおでんとなる。「白湯豚しゃぶしゃぶ」は「すたみな太郎」「すたみな太郎NEXT」、「昭和あったかおでん」は「すたみな太郎」のディナーのみでの提供で、いずれも「すたみな太郎NEO」では提供しない。発表会には「朱美ちゃん」と「細貝さん」に扮(ふん)した日本エレキテル連合の2人も登場し、「細貝さん」を演じる中野聡子さんは自身とコラボレーションした同社について「攻めた会社だと思いましたよ。私たちを広告に持ってきてくださるこの英断! 」とコメント。コラボメニューのおでんについては「オヤジ1人でもよし、家族でもよし。古き良き日本を思い出す素晴らしい一品でございます」と語った。「朱美ちゃん」を演じる橋本小雪さんはコラボメニューの豚しゃぶしゃぶについて「朱美とろけちゃう! 」と一言。独特の世界観を披露していた。他にも同店では、店舗のQRコードから日本エレキテル連合出演の限定ムービーにアクセスできるほか、店内のパスワードを入力することで公式WEBページからカレンダーなどのコラボグッズもダウンロードできる。また、バスタオルやちゃぶ台セットなどのグッズが抽選で当たるプレゼントキャンペーンも展開する。店頭にはボタンを押すと同コンビの音声が流れるポスターを設置し、小学生以下の子どもがいるグループには「朱美ちゃん」をモチーフにした福笑いもプレゼントする(なくなり次第終了)。また、1月12日までは「すたみな太郎」「すたみな太郎NEXT」にてディナー限定の食べ放題メニュー「熟成黒毛牛中落ちカルビ」も提供。40日間熟成させた豪州産の牛肉で、なくなり次第終了となる。
2015年01月08日○必ずくる未来衆議院選挙の結果を知らずに執筆しておりますが、自民党が300議席を越えるのではないかと報じられています。日頃、論調や支持政党が異なる新聞社が、同じ結果であることから自民党の有利は間違いないことでしょう。ただし、有利な情報は候補者や支持者に気の緩みをもたらし、判官贔屓も相まって中間派を離反させることもある……と、結果の出た選挙に語ることではありませんね。いずれの結果にせよ「インフレ」が到来するのは間違いありません。日銀は2%のインフレ目標を掲げ、自公政権は「デフレ脱却」を目指しています。仮に他の政党が政権を握ったとしても、当面は政策を踏襲すると考える理由は、彼らに代替となる具体的な経済政策がないからです。また、万が一「日本共産党」が政権を握ったとすれば「消費税は廃止」され、弱者救済にお金がばらまかれることでしょう。インフレとは相対的にお金の価値が下がる状態を意味します。市中にお金がだぶつけば、お金の価値が下がるのは自明。やはり「インフレ」になるのです。その「インフレ」において、「デフレ」でのやり方は「0.2」となります。○デフレの販促デフレの始まりを3%から5%へ消費増税が上がった1997年とすれば、すでに17年も続いたことになります。現在30才の人にとっては、中学生に上がった頃からモノの値段が下がり続けてきたのです。「デフレ」しか知らない社会人も増えています。デフレ経済を体現していたのが「牛丼」です。20世紀において「牛丼」といえば「吉野家」でした。BSE騒動で牛丼が発売中止になると店には長い行列ができて、通販用レトルトの牛丼の具はプレミアム価格で転売されたものです。牛丼市場に「低価格」で殴り込みをかけたのが「松屋」であり「すき家」です。並盛りは300円以下が当たり前の時代に突入しますが、その「300円市場」に「290円」の中華そばで参戦したラーメンチェーン「幸楽苑」があります。同等の商品なら「価格差」に適う差別化はありません。「価格政策」はデフレ化における最重要戦術なのです。○期間限定の罠健康食品通販のS社長。公式ツイッターフォロワー向けに期間限定で「7割引きセール」を開催しました。健康食品の多くは粗利率がとても高く、S社長の商品は7割引きでも多少の利益が確保できます。この企画がスマッシュヒットを飛ばしたため、セールを継続。2回目のセールは、初回に及びませんでしたが、期間を月末まで延長し、売上を確保するころには翌月がやってきて、セールの再延長を繰り返していれば、いつしか半年が過ぎていました。そして以前の価格に戻したところ、売上がゼロに近づき……。もはや7割引きが「定価」になってしまった「期間限定0.2」です。期間限定と銘打っていても、セールが続けば「定価」になります。牛丼の値下げ競争も、松屋が300店舗出店記念に並盛りを390円から290円に値下げしたことが始まりで、評判が良かったとして「定価」になりました。しかし、冷静に考えれば、「値下げ」の「評判が良い」のは当たり前です。最悪の失敗例は「マクドナルド」です。松屋が値下げしたのと同じ時期、「平日半額」と銘打ち、130円のハンバーガーを65円にすることにより、客層の拡大を目指す狙いは当たりました。しかし、月曜日から金曜日までが「平日」であれば1週間の大半は「半額」となり、それはすなわち「定価」です。すると本来の定価は倍の値段となります。つまり限定する期間を間違えたため、「休日倍額」というネガティブキャンペーンになっていたのです。○借金を減らすのは簡単S社長の「期間限定価格」も「デフレ」であれば間違いではありませんでした。インフレの最中では、原材料費とともに人件費も高騰します。この流れの中で「値下げ」は経営悪化を招くだけだからです。すでに外食産業は「インフレ」に舵を切っています。「吉野家」は2年前から特売を止めており、「すき家」も並盛りを値上げ。幸楽苑は来春を目処に最低価格500円台を目指すと報じられ、苦戦が続くマクドナルドも、高級化路線にチャレンジしています。時代は確実に変化しており、デフレ時代の常識は通用しなくなりつつあります。それは国家経営においても同じです。繰り返しになりますが、インフレとは相対的にお金の価値が下がる状態を意味します。つまり年率2%のインフレが実現すれば、毎年「借入額」という「負のお金」の価値も2%減ります。つまり「借金が減る」ということです。国の借金を1000兆円とすれば、この2%は20兆円です。為政者にとって、インフレは何かと都合が良いのです。実績はともかく、歴代政権が「脱デフレ」を目指した理由です。そして個人にも「住宅ローン」が目減りするという恩恵が待っています。実は「借金も財産のうち」という俗諺は、インフレだった昭和時代に生まれたものです。余談ながら、いまだ「デフレ」のまっただ中にいるのが「ミスタードーナツ」。隔週ぐらいの割合で提供される「100円ドーナッツ」が定価になりつつあります。○エンタープライズ1.0への箴言インフレ時代にデフレの方法は通じない宮脇 睦(みやわき あつし)プログラマーを振り出しにさまざまな社会経験を積んだ後、有限会社アズモードを設立。営業の現場を知る強みを生かし、Webとリアルビジネスの融合を目指した「営業戦略付きホームページ」を提供している。コラムニストとして精力的に活動し、「Web担当者Forum(インプレスビジネスメディア)」、「通販支援ブログ(スクロール360)」でも連載しているほか、漫画原作も手がける。著書に『Web2.0が殺すもの』『楽天市場がなくなる日』(ともに洋泉社)がある。最新刊は7月10日に発行された電子書籍「食べログ化する政治~ネット世論と幼児化と山本太郎~」筆者ブログ「ITジャーナリスト宮脇睦の本当のことが言えない世界の片隅で」
2014年12月16日解散前の国会で「うちわ」が話題となった、直後に起こった「オタク論争」をご存知でしょうか。海外に日本文化を知らしめ、輸出と観光客の誘致を狙う「クールジャパン政策」の一環として「Tokyo OtakuMode(東京オタクモード)」へ官民共同ファンド「クールジャパン機構」が15億円へ出資したことが野党に追及されました。「東京オタクモード」が販売していた女性キャラクターの「フィギュア」が「半裸」だったからです。これに三谷英弘衆院議員が反論します。彼は政界屈指のフィギュア好きとして知られ、「オタクビジネスにはこういった可能性があることを理解してほしい」と訴えます(「東スポWEB」より)。確かにオタクとエロは隣接し境界は曖昧です。ちなみに選挙期間中、政治関連の記述は曖昧にするものですが「ネット選挙」も解禁になったことですので「実名」で記しております。実はこの論争、「コンテンツとは何か」を考える上で、とても重要な議論です。そして多くの会社のホームページがつまらない=0.2な理由もここにあります。○新線開発によるマイナス首都圏郊外の地元に根ざして40年の自動車修理工場K。自動車が移動手段の花形だったのは今は昔。少子化によるドライバー人口の減少に、マイカー離れときて、この夏のガソリン価格の高騰は、真綿で首を絞めるように経営を圧迫しています。その「地元」を南北に縦断する新線が開通したのは3年前。まだまだ不便な片田舎。地元の人間の主要な「足」はマイカーですが、新線に伴う地域開発で、昔なじみのお客が引っ越していきます。安い地代から物流業の拠点が多く、自動車修理工場にとっては好立地でしたが、新駅効果で住宅需要が高まり、地価が底上げしたことで移転していったのです。そしてWebサイトに活路を見いだす……と、追い込まれてからWebに取り組むこの発想が、そもそも0.2なのですが、今回ここは見逃します。○多くの企業が錯覚しているすでにWebサイトは開設していたので、正確にはリニューアル。内容を刷新して反転攻勢を目論みます。複数の業者から見積もりを取ったところ、最高値は300万円で、最安値は60万円でした。最高値の業者は、プロによる写真撮影が売りで、最安値はサイト全体の練り直しを提案します。5倍の価格差に頭を抱えながらも、出した結論は最高値でのリニューアルです。果たして新しく取り直された写真は美しく、まるでグラビア誌のような仕上がりとなりました。アイコンは刷新され、スマホやタブレット端末にも対応した「レスポンシブル(Web)デザイン」。それでもお客は増えません。なぜなら「コンテンツ」が同じだからです。写真はコンテンツを構成する要素のひとつですが、サイトを訪問するお客の求める「コンテンツ」とは「メリット」です。つまり、その自動車修理工場を利用する「メリット」が何かを伝えるのが「コンテンツ」であって、つなぎ姿の工員による作業風景など、刺身のつまより役立たずです。多くの企業が錯覚している「コンテンツ0.2」です。旧サイトは「会社案内」に過ぎず、これを見ての来店が「偶然」の範囲を超えることはないでしょう。練り直しを提案した「最安値」の業者のほうが「コンテンツ」を理解していたといえます。一方「最高値」の業者は「ビジネス」が上手かったと言えます。素人が評価できるのは「見た目」と「数字(価格)」だからです。○エロモード問題旧サイトを彩った素人写真と、最新のデジタル機材で撮影された画像の違いは、文字通り「一目瞭然」です。そして「価格」とは、それを受け入れた人にとっては「価値」そのもので、評価から価格に納得するのではなく、価格を社会的評価と錯覚するのです。高い、すなわち良いと。最高値の業者がもっとも得意としたのは「自社の売り込み」でした。冒頭の「オタク」を巡る議論も構造は同じです。「東京オタクモード」は、日本のオタクカルチャーを海外に紹介し「Facebook」で集めた多くの「いいね!」で注目されるようになりました。この「数字」を、霞ヶ関のお役人が評価したのでしょう。しかし「いいね!」は「いいね!」に過ぎません。ビジネスの指標でもなければ、コンテンツの秀逸さを示すものでもありません。ましてや、「日本代表」の証明になどなりません。「クールジャパン政策」とは日本の魅力を海外に発信することで、輸出を増やし、観光客を誘致することにあります。そもそも「オタク」がこれに値するかに疑問が残ります。オタクとは専門性を追究する人々で、それは「一般」からは遠く、「マス=大衆」を対象としなければ経済的メリットも期待できません。さらに語弊を怖れずにいえば、世界中の「変わり者」を集める政策は是か非か。そもそも「美少女」や「萌え」と冠が付いていても、半裸のデザインを「エロ」と見るのがグローバルスタンダード。「オタク」の拡散により「エロ大国日本」という世界的評価を得ることは「国益」に適うのか。国会で問うべきはそこにあり、「うちわ」や「フィギュア」ではありません。○エンタープライズ1.0への箴言評価に値しない「数値」がある宮脇 睦(みやわきあつし)プログラマーを振り出しにさまざまな社会経験を積んだ後、有限会社アズモードを設立。営業の現場を知る強みを生かし、Webとリアルビジネスの融合を目指した「営業戦略付きホームページ」を提供している。コラムニストとして精力的に活動し、「Web担当者Forum(インプレスビジネスメディア)」、「通販支援ブログ(スクロール360)」でも連載しているほか、漫画原作も手がける。著書に『Web2.0が殺すもの』『楽天市場がなくなる日』(ともに洋泉社)がある。最新刊は7月10日に発行された電子書籍「食べログ化する政治~ネット世論と幼児化と山本太郎~」筆者ブログ「ITジャーナリスト宮脇睦の本当のことが言えない世界の片隅で」
2014年12月02日エスキュービズム・テクノロジー(エスキュービズム)は、東京都・六本木にて、「Omni Channel Conference 2014(オムニチャネルカンファレンス)」を開催した。基調講演には、良品計画の代表取締役会長兼執行役員 松井忠三氏が登壇し、無印良品の成長を可能とした「仕組みと風土づくり」を語ったほか、特別講演ではITアナリストの松浦由美子氏が、オムニチャネルの事例紹介や課題、今後の展開を紹介。エスキュービズムでセールス&マーケティング部部長 兼 取締役を務める真田幹己氏は、丸善&ジュンク堂やハードオフコーポレーションでの事例を交えつつ、「オムニチャネル実現に必要な要素」を説明した。○組織と評価制度の変革がオムニチャネルを実現する「オムニチャネル」は2011年、Macy,s CEOのテリー・ラグレン氏によって提唱される。同氏は、その取組みとして、CEO直下にマーケティング部門を置き、すべてをその傘下に入れるという「組織改革」を実施。その後、Web経由の売上を毎年40%ずつ増加させることに成功したという。「昨今では、セブン&アイ・ホールディングスCEOの鈴木敏文氏が、次男の康弘氏をオムニチャネル推進室シニアオフィサーにアテンドし、ネットショッピング統合への強化策を打ち出しています。これも、発言権のある人物を中心に置くという組織改革の1つでしょう」(真田氏)同社がカンファレンスにて公開した丸善&ジュンク堂の「導入事例インタビュー」にて、営業本部とインターネット事業を担う工藤淳也氏は、一部の部署に任せてしまうのではなく、オンライン・オフラインを含めた会社全体で取り組んでいこうという意識をつくることを重要視したと振り返る。「ネットショップの担当と実店舗のスタッフがお互いの仕事と目標を理解し共有することが大切だと思います。そのために、みんなが意識するであろう評価制度に、ネットショップへの貢献・理解を組み込むことは、取り組みの一つとして有用だと考えます」(工藤氏)これらの事例からエスキュービズムは、オムニチャネル実現には「組織と評価制度の改革」が必要だと述べる。では、どのような組織への変革が求められているのだろうか。○影響力のある人物をアテンドし、コンセプトを明確にする「シンプルさ」オムニチャネルを実現するには、実店舗を運営する部門やマーケティング部門、情報システム部門、Web・EC運営部門など各チャネル担当者の参画が必要であろう。一方、チャネルごと集まってくる情報の統合や物流面で使用するインフラ、基幹システムなど、さまざまなシステムも関係してくる。「各組織やシステムを一度に統合することは、もちろん大変なことですが、部分的に変更していっても効果が得られない場合が多く見受けられます。やはり、オムニチャネル実現は、時間や費用を費やせば可能になるというわけでもないのです」(真田氏)もう一つの導入事例として、ハードオフコーポレーションがある。同社取締役の山本太郎氏によると「シンプルな組織、シンプルな考え方」がオムニチャネル化をサポートしたのではないかという。「リユース事業なので、やはり店舗が主役という考え方で成り立つ組織ではあります。正反対ともとれるネット販売においても、組織がシンプルであることと現場の力を最大限引き出すことをコンセプトに行ってきました」(山本氏)また、同社はフランチャイズ店舗を抱えるため、直販店での実績を出してから理解してもらうなどの取り組みも実施。評価面では、社員やアルバイトに対し、売上だけに基づいた評価ではなく、行動に基づく頑張りを反映できる仕組みに落としこんだ。エスキュービズムの真田氏は最後に、オムニチャネル化実現に必要な要素を、「全体に影響力のある人間をプロジェクトにアテンドすること」「組織・人事制度の改革の実施」「コンセプトの決定」「仕組みにまで落とし込むこと」の5つとして提示した。なお、同カンファレンスで公開した導入事例インタビューの動画は、公式Webページにて閲覧することが可能だ。
2014年11月26日メジャーリーグのテキサス・レンジャーズに所属するダルビッシュ有投手がこのほど、レスリング世界選手権で金メダルなどを獲得している山本聖子選手と交際していることを、自身のTwitterで明かした。ダルビッシュ投手のTwitterには、自身と山本選手がにこやかな表情で抱き合っている2ショットが写されている。ダルビッシュ投手は「先々週の日曜日に撮影した写真です。2人で相談し、オープンに付き合って行くことにしました。皆様応援宜しくお願いします」とのコメントを投稿し、堂々と交際宣言をしている(原文)。「交際投稿」には「幸せな笑顔が素敵なお二人です」「末永くお幸せに」などの祝福のコメントが多数寄せられている。また、山本選手が「神の子」などの異名を持つ総合格闘家・山本"KID"徳郁選手の妹であることを受けて、「(山本"KID"徳郁選手の)義弟になるのか」などといった、早くも結婚を見越したコメントもされている(すべて原文)。なお、ダルビッシュ投手は2007年にタレント・紗栄子さんと結婚し、2012年に離婚を発表している。
2014年11月18日○日本代表という病2002年の日韓大会において、日本の初戦を埼玉スタジアムで観戦する幸運に恵まれました。その試合中、対戦相手の「ベルギー国」を憎む気持ちを抱く自分に気がつきます。ワールドカップを「代理戦争」と呼ぶのは過言ではないことを体感したものです。今夜、今年最後となる、サッカー日本代表の国際親善試合が行われます。「ブラジル大会」で「惨敗」したのは今年の6月のことですが、私は大会前に予選敗退すると見ていました。有料の壮行会で黄色い声援を受けた選手は花束片手に「ニヤニヤ」し、マスコミは本田圭佑選手の「批判は試合が終わってから」発言を、批判もせずに楽勝ムードを煽っていたからです。そしてなにより「ザックジャパン」でも「日本代表病」が克服されていませんでした。得点力不足でも、実力不足ではなく「日本人らしさ」です。その「日本代表病」は、会社組織を蝕むこともあります。ちなみに、先の「代理戦争」の終戦後、ベルギーサポーターへの敵意は敬意へと変わっていました。ほぼ日本人で埋め尽くされた異国のスタジアムで、自らの代表を応援しつづける「勇気」へのリスペクトです。○すぐに看過される人々Jリーグがスタートし、ドーハの悲劇を経由してフランスでのワールドカップに出場し、4年後の日韓大会では決勝トーナメントに駒を進め、ドイツ大会三戦全敗後、当時の中心選手 中田英寿氏が「自分探し」に旅立つなど、サッカーが注目集めるごとに、経営論や自己啓発書が登場し、今年の大会前は長谷部誠選手の「折れない心」がなにかと話題になりました。広告代理店のI社長も看過された一人。ある日の会議、幹部社員にレポートが配られます。I社長による「サッカー型経営論」と題されています。I社長は創業メンバーの一人で、創業期の苦労から始まるレポートは、随所に「自慢話」が散りばめられているのはご愛敬。巧みに出世争いをしていたライバルに触れないところに、小さな器の人間性が溢れ、I社長とこのライバルは、人の手柄を横取りすることで有名だったという香ばしい話しは、古参社員の証言です。○サッカー型経営論とは経営論に踏み込みます。個人の奮闘が業績を左右するのが「ゴルフ型」、創業期の会社が小さい時代はこれでも良いが、規模が大きくなると個人依存というマイナスが強くなる。次に明確に役割分担された「野球型」。効率化が図られ、企業が成長することもできるメリットの反面、縦割りというセグメント化を生み出すデメリットがある。そして我が社が、これから目指すのは「サッカー型経営」である。ゴールキーパーが敵陣に乗り込み、攻撃参加することもあるような、ポジションに囚われない自由な組織を目指す。というもの。どこかで聞いたことがあるような気もしますが、人の手柄を横取りする名人にとっては、経営論のコピペなどお手のものなのでしょう。しかし、すでに「日本代表的サッカー型経営」になっていることに、I社長は気がついていません。「日本代表病」の症例のひとつ「司令塔中毒」という依存症に罹っているのです。メールも含めた伝達事項は、すべて社長に届くようになっています。それは、部長や課長であっても、社長の「裁可」を待たなければなにひとつ決められない「社風」だからです。外形的には「社長の独裁」ですが、中間管理職を含めた社員としても、「決定責任」から逃れられる社風に甘えています。つまりI社長という「司令塔」へ依存しており、これでは、ポジションが「自由化」されても意味のない「サッカー型0.2」です。責任を負わない自由など、画に描いた餅よりも役立たずです。○病の構造そして我らが日本代表。かつては「ナカタ」、いまは「ホンダ」に一旦ボールを預ける「社風」のため、攻撃のテンポが遅れます。ちなみに大昔は「カズ」でした。「起点」を公約にしている日本代表を、世界の強豪国が見逃してくれるわけがありません。しかし、それよりも深刻な「日本代表病」が「奥ゆかしさ」です。ゴール前にボールを持ち込んでも、「どうぞ」とばかりに横へ後へとパスを回し始めます。敵陣でいかんなく発揮される「奥ゆかしさ」は、日本代表特有の奇病で、代が替わっても繰り返し発病しています。この奇病の克服こそが、アギーレ監督に課せられた使命かも知れません。さらに不安要素はあります。「惨敗」して帰国した選手を拍手で迎えたサポーターの存在です。フランス大会で全敗し、日本代表選手が帰国した空港で、城彰二選手にはペットボトルの水が掛けられました。強かった期待の裏返しです。行為は誉められたものではなくても、このとき日本代表は必ず強くなると確信したものです。勝利には歓喜で応え、敗北は怒声で迎えるのがサッカーにおける世界標準だからです。トップレベルのチームが「勝利に貪欲」になる理由のひとつです。○エンタープライズ1.0への箴言「独裁と恭順は共依存」宮脇 睦(みやわきあつし)プログラマーを振り出しにさまざまな社会経験を積んだ後、有限会社アズモードを設立。営業の現場を知る強みを生かし、Webとリアルビジネスの融合を目指した「営業戦略付きホームページ」を提供している。コラムニストとして精力的に活動し、「Web担当者Forum(インプレスビジネスメディア)」、「通販支援ブログ(スクロール360)」でも連載しているほか、漫画原作も手がける。著書に『Web2.0が殺すもの』『楽天市場がなくなる日』(ともに洋泉社)がある。最新刊は7月10日に発行された電子書籍「食べログ化する政治~ネット世論と幼児化と山本太郎~」筆者ブログ「ITジャーナリスト宮脇睦の本当のことが言えない世界の片隅で」
2014年11月18日○会議に生まれる無駄見かけ上の便利さ、あるいは便利という思いこみが無駄を生み出し、生産性を押し下げていることがあります。特に「会議」において「ネット以前」の数倍の無駄が生まれていることは、あまり気づかれることはありません。自民党の「IT戦略特命委員会」は、出席者にタブレット端末を配布し、会議資料は画面上で閲覧する形に切り替えたと日経新聞が報じていました。紙の無駄遣いが減るという視点でまとめられた記事の中で、平井卓也衆院議員は「外部に公表できない資料の管理も徹底できる」と強調します。たしかに情報管理しやすいのはデジタルデータの利点です。しかし、デジタルデータは物理的制約を受けず、ひとたび流出すれば1秒もせずウクライナの首都キエフにまで情報は拡散されます。また、ページを前後して見比べるのに不向きで、面積はタブレット端末のディスプレイに限定されます。外出の多いビジネスマンに取っては、タブレットがもつ省スペースや携帯性のメリットは大きくても、社内や国会内という限定された空間では、特筆すべきものではありません。ちなみに「紙の無駄」とは「経済誌」らしからぬ0.2な視点です。○Dropboxで情報共有その会社では数年前まで「紙」ベースで会議が行われていました。事前に作られた「レジメ」が配布され、それに従い、持ち回りの議長が進行します。といっても中小企業のご多分に漏れず、実際には社長が仕切るのですが。次第にレジメが電子化されていきます。その始まりは「ホームページ」の打ち合わせで、実際の画面を見た方が、わかりやすいという社長のひと言で、会議室にパソコンが持ち込まれました。次の会議では「補足資料」としてノートパソコンが持ち込まれ、やはり画面を提示しながらの報告が行われます。次第にノートパソコンの「持ち込み比率」が高まり、1年もせずに全員が会議に持参するようになりました。無線LANの導入により、「配線」がいらなくなったことも理由の1つです。いまではパワポで作成されたレジメは「Dropbox」で共有され、紙の出番はありません。最新情報をリアルタイムに反映させることもでき、会議は格段の進化をしたかに見えますが、実は会議で決定される案件数が激減していることには気がついていません。○キャプチャーで充分なのにデジタルデータになったことにより、レジメが冗長になったことが原因です。かつては数ページ以内にまとめられていたパワポの資料が、十数ページを超えることは珍しくなくなりました。「紙」ではページ数の増加は印刷枚数と正比例し、ホッチキスとの格闘が待っていました。ところがデジタルデータに「かさばり」はありません。手間は「コピペ」だけです。そして念のためにと、過去のレジメが再掲され、参考資料までが全文掲載されます。端的に言えば「要点」が絞られなくなったのです。また、参考程度のサイト紹介も、わざわざ「リンク」が貼られ、会議の場で参加者全員が「クリック」してサイトを読み込みます。わずか数十秒でも、参加者全員分を合算すれば膨大な時間を「ロス」しているのです。参考程度なら「キャプチャー画像」で充分ということに誰も気づきません。そして紙がデジタルになっても、ページを追いながらの説明は変わらず、レジメの増加分に正比例し時間が消費されます。その結果、「話し合い」の時間が減り、会議での処理案件が減った「デジタルデータ0.2」です。積み残した議案は、「コピペ」で繰り越される悪循環です。○紙の利便性とは石原慎太郎衆院議員が都知事時代、資料はA4かB4の1枚にまとめろと指示を出していたといいます。山のように積まれた報告書に呆れ、枚数の多さは考えがまとまっていない証拠だとルール化します。事例を集めただけの「データ」と、トップが判断する要点だけに絞られた「情報(インテリジェンス)」の違いといっても良いでしょう。そしてこの発想に立てば、紙かタブレットか、ノートパソコンかという議論がナンセンスであることに気がつきます。どの「道具」を使うかではなく、何を「決定」するのが会議の目的だからです。そして要点を絞り込んだ資料ならば「紙の無駄」は自ずと解消します。なにより国会に求められるのは「経費削減」ではありません。日経新聞の「紙の無駄」という視点を「0.2」とする理由です。湯水の如く政治にお金が使われたとしても、それを上回るメリットが国民に提供されるのなら、不満を述べる国民はいません。つまりは「紙の無駄」とは、政治に求める結果と、その過程の手段を混同した視点なのです。そもそも論で言えば、会議資料とは事前に配布しておくもの。ネットという距離と時間を選ばない情報伝達手段があるのですから、会議が決定した時点で「Dropbox」などに資料をいれておき、それぞれの空き時間に「読了」を終え、雁首そろえばすぐに話し合いができるよう準備して挑むのが合理的な会議の方法です。皆でレジメを「黙読」する姿は、小学校の「国語の時間」と同じです。○エンタープライズ1.0への箴言「デジタルデータは冗長になりがち」宮脇 睦(みやわきあつし)プログラマーを振り出しにさまざまな社会経験を積んだ後、有限会社アズモードを設立。営業の現場を知る強みを生かし、Webとリアルビジネスの融合を目指した「営業戦略付きホームページ」を提供している。コラムニストとして精力的に活動し、「Web担当者Forum(インプレスビジネスメディア)」、「通販支援ブログ(スクロール360)」でも連載しているほか、漫画原作も手がける。著書に『Web2.0が殺すもの』『楽天市場がなくなる日』(ともに洋泉社)がある。最新刊は7月10日に発行された電子書籍「食べログ化する政治~ネット世論と幼児化と山本太郎~」筆者ブログ「ITジャーナリスト宮脇睦の本当のことが言えない世界の片隅で」
2014年11月11日○ネットの核心とはFacebookやTwitter、いまならLINEに注目集まると、ビジネス利用による成功例を喧伝する人があらわれ、ITジャーナリストやコンサルタントなど「有識者」がそれを持ち上げ、新規参入する企業が続々と現れます。しかし、大半の企業が、期待通りの結果を得られないまま、静かにフェードアウトしていきます。当然の話です。それはネットのビジネス利用における「核心」が疎かにされているからです。その「核心」を理解するのに役立つのが「ネット選挙」です。2013年の参議院選挙より解禁された「ネット選挙」。ネット上で支持を公言し、個人的に投票を呼びかけることが可能となりました。これに合わせるかのように関連本が出版され、ネット界隈の有識者が様々な見識を開陳していましたが、いま、その影はありません。先日の福島知事選挙でも特段の活躍は伝わってきません。実はこれは「核心の不在」が理由です。○4位に潜り込んだ実力ネット選挙の解禁に合わせて、ネットに詳しいと自称する「ネット議員」がフィーチャーされました。東京選挙区から民主党所属で出馬した鈴木寛氏もその一人。ネット選挙解禁の立役者とされ、応援演説には楽天の三木谷浩史氏、サイバーエージェントの藤田晋氏が駆けつけマイクを握りました。しかし、結果は5人枠の6番目で落選。山本太郎氏は自民党の武見敬三氏を抑えて4位当選します。民主党への逆風は、ネットの力を持ってしても跳ね返せなかった。だけではありません。ネットの使い方を間違えていたのです。「ネット選挙」において、山本太郎氏のほうが「上手」だったといえます。表現の自由が遵守される我が国では、山本太郎氏が訴えるデマレベルの陰謀論や、根拠のないオカルト話とて、規制することなどできません。検証不能な一方的な主張だとしても、誰でも発信できるのがネットという媒体の特性です。昨今、世界を混乱させている「イスラム国」のネット利用も同じ構図です。賛否の否が多くとも、話題になればネット空間は「山本太郎」の文字で埋められます。俗に「炎上商法」と呼ばれるものでも、ネット空間において悪名は無名に勝ります。○日本人とはなにかネット選挙の鍵はデマの拡散…ではありません。選挙戦が始まる前から、山本太郎氏はネットで「話題」を提供し続けていたことです。極論すれば「話題」の中身は問いません。一笑に伏されるような内容でも、人目を憚らずに主張する堂々とした姿を、論理の正しさと混同してしまう人が一定数いるのが、民主主義社会の欠陥であり真実です。対して、その他の候補者は「選挙前のネット活動」を疎かにしていました。政治家がたびたび口にする「常在戦場」とは、ネットの選挙利用においても同じで、そのままビジネスにも通じます。山本太郎氏が日頃から話題を提供し続けていたことは、内容はともかく、ネットの「ビジネス利用」における「核心」です。日々のネットにおける接点=接触時間がロイヤリティへと繋がります。核心とは「継続性」です。反対を考えれば分かることです。売りたいときだけ人を集めようとしても、都合良くお客が集まることはなく、選挙の時だけ握手を求める政治家が陰口を叩かれるのと同じです。「選挙に強い」と言われる議員は、日頃から有権者との接触を欠かさず、カレンダーやワインを配る「勇み足」はともかく、日頃からの地道な活動が票につながることを知っています。「ネット選挙」とはこうした活動の「ネット版」に過ぎません。○それではいまはどうかネット選挙の現状はどうなっているでしょうか。ある政党の都内の地域支部所属の議員を調べてみると、20人の所属議員のうち、Twitterアカウントをもっているのが6人、ツイートを継続しているのがそのうちの2人。Facebookのアカウントは、わずか1人だけとお寒いかぎりの0.2です。ネット有識者の大半は「福島知事選挙」に参戦しませんでした。2013年の参院選挙、2014年の都知事選挙にはしゃぎ、大所高所から「ネット選挙とは」と自説を開陳し、時に政治にすり寄りましたが、選挙が終わると反省も検証もせず、別の「話題」に去って行きました。この1年ちょっとからの結論は「ネット有識者」と紹介される連中にとって、ネット選挙とは「消費するコンテンツ」に過ぎないということです。よく言えば「トレンドに敏感」で、正しくは「飽きっぽい」のです。つまりは継続性がありません。そんな彼らが語る「ビジネス論」が、役に立つはずがありません。ビジネスには「継続性」が求められ、それは「政治」とまったく同じです。ところで先日、鈴木寛氏の名前を久しぶりに新聞で見つけました。文部科学省の「参与」に任命されていたのです。調べてみると昨年末に民主党を離党していたとのことで、自由で民主的で無節操な現政権らしい人事政策ですが、誘う方も誘う方なら、受ける方も受ける方です。あの政権交代の喧噪はなんだったのかと、しばしクビをひねります。○エンタープライズ1.0への箴言「継続は力なり、とはネットでも同じ」宮脇 睦(みやわきあつし)プログラマーを振り出しにさまざまな社会経験を積んだ後、有限会社アズモードを設立。営業の現場を知る強みを生かし、Webとリアルビジネスの融合を目指した「営業戦略付きホームページ」を提供している。コラムニストとして精力的に活動し、「Web担当者Forum(インプレスビジネスメディア)」、「通販支援ブログ(スクロール360)」でも連載しているほか、漫画原作も手がける。著書に『Web2.0が殺すもの』『楽天市場がなくなる日』(ともに洋泉社)がある。最新刊は7月10日に発行された電子書籍「食べログ化する政治~ネット世論と幼児化と山本太郎~」筆者ブログ「ITジャーナリスト宮脇睦の本当のことが言えない世界の片隅で」
2014年11月04日○フィクションを認めないシリアで組織的テロを繰り返す「イスラム国」での戦闘参加を目指した北大生(休学中)が、「私戦予備・陰謀の容疑」という聞き慣れない罪状で公安の取り調べを受けました。「交戦権」は国権により行使されるもので、そこらの個人が「宣戦布告」をされても迷惑なので、抑止警告するために用意されている法律です。日本では憲法で「交戦権」を放棄しているので、違和感を訴える有識者もいましたが、世界的には常識的な法律です。騒動は図らずも「日本の非常識」を炙り出しました。さて、その北大生ですが、シリアでの同行取材を目論んでいた、ジャーナリスト常岡浩介氏の取材に「僕は今日本の中で流通しているフィクションというものにすごく嫌な気持ちを抱いていて、向こう(シリア)のフィクションの中に行けばまた違う発見があるのかなと、まあ、それぐらいですね」と動機を語ります。これらの発言から「自分探し」と指摘する声もあり、当初は筆者もそう感じていましたが、取材をすすめるにつれ、考えを改めます。北大生が日本社会への不満を認識できるのは「自分」があるからです。むしろ彼らは「自分」をもっているのです。それが厄介であり、今後も同種の事件発生が危惧されます。○SNSの正体北大生とシリアをつなげたのはSNSです。シリアに渡りをつけたとされる元大学教授はもちろん、東京での住居を提供した人物との接点もSNSです。そしてその「イスラム国」もSNSにより戦闘員を集めています。SNSとは特殊な思想、環境をもった人々の巣窟なのでしょうか。もちろん、違います。SNSのすべてを床一面に並べて上から眺めれば、そこに拡がるのは世界の縮図です。リア充もいればネット民もいて、ガガ様やジャスティン・ビーバーに、有吉弘行、AKB48の神8もいます。ただ、一般的なインターネットと比較したとき、同じ価値観の人が集まりやすい構造になっているがSNSです。生活に不満を持つものらが匿名の「2ちゃんねる」で毒を吐き、Facebookで「良い人自慢」をするように、「イスラム国」に興味を持つものが互いに吸い寄せられます。裏返せば「価値観という自分」を持っていなければ、SNSで同じ趣味の人に出会うことはありません。世界中の多様な価値観と巡り会える空間を「インターネット」とするなら、似た価値観を持つものが集い、狭い空間に引きこもるSNSは「インターネット0.2」といえます。○ベジタブル王子、現る先に「彼ら」としたのは誤植ではありません。シリアの反政府組織で戦闘参加したとカミングアウトした鵜澤佳史氏にも通じます。彼は朝日新聞その他の取材に「極限で戦いたい」と理由を語りました。主体的に「戦闘」を欲する「自分」のために渡航したのです。決して中東の砂になることを求めたわけでもありません。在学中に起業した会社を譲ってまでの計画ながら、参加した戦闘で怪我をすると、安全で医療設備も充実した日本に帰国して治療を受け、そのまま日本に残っているのですから。朝日新聞の記事によれば、鵜澤佳史氏が起業した会社を売却したのは「2012年秋」となっています。ところがその前年"1月25日ベジタブル王子、現る。"としてテレビ朝日の番組で、同局の松尾由美子アナウンサーの取材を受けています。また、放送から10日後の2011年の2月5日には「認定NPO法人 ふるさと回帰支援センター」の「ビジネスプラン・コンペティション」で起業支援対象者に選ばれ、幾ばくかの援助を得ています。その会社を、翌年にはしれっと売り渡したということです。他人の助け、応援を得ながら、あっさりと捨てられるのは「自分」をもっていなければできることではありません。あるいは事業が順調でなかった可能性もあります。だとしても「ひらり」と逃げ出せたのは、「自分」だけを愛している証拠です。○真打ち登場彼「ら」の最後は、いまだ安否不明な湯川遙菜氏です。「民間軍事会社」の経営者としてシリアに渡り、イスラム国に拘束されました。一般的に邦人が「被害者」とされる事件は、その人柄や来歴が報じられるものですが、湯川遙菜氏に限っては、ほとんど触れられていません。それも仕方がないでしょう。彼は「男装の麗人」「東洋のマタハリ」と呼ばれた「川島芳子」の「生まれ変わり」と広言。かつて営んでいた「ミリタリーショップ」の経営に失敗した失望から、自ら自身を切り落とし「正行」という男性名から「遙菜」に改名しています。なんでも「セクハラ」に発展する時節柄、詳報はリスクが高いのです。性別変更とは、これまた強烈な「自分」への執着です。三者三様ながら、みな「自分」を持っています。すると彼らが、シリアを目指した真の理由が浮かび上がってきます。自己顕示欲を満たしてくれない日本社会への復讐。「俺様(自分)」をないがしろにした、というより、大切にしなかった(成功させなかった)日本社会への復讐「リベンジ0.2」です。他人の迷惑を省みない自己顕示欲が、彼らを動かしています。だから、国益を損ねる可能性など考えることなどなく、本人らとみられるSNSに、反省の弁を見つけるのは困難です。あるテレビ番組で「シリア人」が語っていた言葉を、彼らには捧げます。「日本人は、シリアにシリア人を殺しにこないでください」○エンタープライズ1.0への箴言「傲慢な自己顕示欲を優先させて恥じない人が増えている」宮脇 睦(みやわきあつし)プログラマーを振り出しにさまざまな社会経験を積んだ後、有限会社アズモードを設立。営業の現場を知る強みを生かし、Webとリアルビジネスの融合を目指した「営業戦略付きホームページ」を提供している。コラムニストとして精力的に活動し、「Web担当者Forum(インプレスビジネスメディア)」、「通販支援ブログ(スクロール360)」でも連載しているほか、漫画原作も手がける。著書に『Web2.0が殺すもの』『楽天市場がなくなる日』(ともに洋泉社)がある。最新刊は7月10日に発行された電子書籍「食べログ化する政治~ネット世論と幼児化と山本太郎~」筆者ブログ「ITジャーナリスト宮脇睦の本当のことが言えない世界の片隅で」
2014年10月28日人気モデルで女優の山本美月が、自身初となる単独握手会を開催することが決まった。『2015年山本美月カレンダー』(小学館/11月21日発売)の発売を記念して行われるもので、山本は23日付のブログで「わーーーーめちゃくちゃ緊張する!!!!でも、いつも応援してくださる方々と直接お会いすることができる初めての場、とてもとても嬉しいです」と喜びを爆発させている。カレンダーでは山本美月がキュートな素顔をのぞかせる握手会は、11月23日に福岡・ジュンク堂書店天神店、30日に東京・三省堂書店有楽町店で開催。希望する書店に電話予約をしたうえで、山本が専属モデルを務める女性ファッション誌『CanCam』(同)1月号とカレンダーを購入すると、参加券と引き換えられる仕組みとなっている。イベントでは、山本が描いたイラスト入りの限定ポストカードを手渡しされるほか、抽選でチェキによる2ショット撮影もできるという、ファンにとっては嬉しい内容となっている。山本は「来てくださる人みなさんに感謝の気持ちを伝えられたらなと思ってます!なんと東京だけでなく、私の愛する地元福岡でも開催!しかもジュンク堂とか!通ってた大好きな本屋さん!!!嬉しい(ハート)是非是非是非!来てくださいね!」と意気込んでいる。
2014年10月23日○トラブル同梱版恒例行事となった新型「iPhone」発売日の大行列。郊外のソフトバンクショップを回れば、当日発売分を並ばずにゲットできることは珍しくもないというツッコミは野暮でしょう。行列に並ぶことが目的化されているからです。出荷台数は順調に推移し、さっくりと1000万台を越えたとアナウンス。しかし、そのアップルから「0.2」の匂いがしてなりません。中国勢による低価格スマホが、シェアを急拡大しているといった外部要因ではありません。かつての悪夢がデジャブのように浮かんで消えないからです。iPhone6の発売に合わせて発表された「iOS8」が不具合続き。これは「0.2」ではなくいつものアップル。アップルの新製品は「トラブル同梱」というのが、スタンダードだからです。トラブルを嫌うなら、経験則からいって、最低でも3カ月は手を出してはいけません。問題はiPhone6の際立つ特徴が「大きくなった」だけということ。「iPhone6 Plus」に至っては「小ぶりのiPad mini」という声も上がっています。本稿は「新型iPad」の予想発売日の一週間前に執筆しているため、「新型iPad mini」のサイズはわかりませんが、首都圏近郊のスーパー銭湯の露天風呂での若者たちの会話を紹介します。○らしさを捨てたよね「iPhone6買う?」「買わない。でかすぎる」「大画面ならギャラクシー(サムスン)だよね」「そう、大きいとiPhoneらしさがないよね」彼らの主張する「らしさ」の定義はわかりませんが、大画面にはサムスンという先行者がいます。また、同時に発表した「iWatchi」についても同じくサムスンが「GEAR」をすでに発売しています。アップル製品が「トラブル同梱」でも支持されたのは、それを上回る「オリジナリティ」があったからです。「アップルらしさ」とは洗練された筐体と、フレンドリーなOS、なにより他社に類を見ない「オリジナリティ」にありました。これはアップルの創業者故スティーブ・ジョブズも敬愛した全盛期の「ソニー」と重なります。そして、iPhoneに「Plus」が加わったように、増え続けるラインナップが、かつての記憶を呼び起こします。○フランチャイズ展開したアップルiPad、iPad mini、iPhone6 Plus、iPhone6、iPod Touch。Webにアクセスでき、音楽が聴け持ち運びが容易という共通項の商品が5種類(2014年10月10日現在、記憶容量やカラーバリエーションを除く、以下同)。また、祖業である「パソコン」もノートパソコンの「MacBook」が「Air」と「Pro」、デスクトップの「Mac mini」「iMac」「Mac Pro」とこれまた5種類。筐体もコンセプトも異なる商品をこれだけ擁しているのはアップルぐらいです。野放図に増やしたラインナップは、経営の負担となることを、90年代のアップルはすでに経験しています。ちなみにサムスンのGALAXY(ギャラクシー)のフラグシップモデルはS、Note、Tabの3種類だけ。ジョブズを追放したアップルは、しばらくもせず停滞をはじめました。多くのラインナップを抱えながら、そのすべてが独創性に乏しい中途半端な仕上がりになったからです。社内において、開発プロジェクトが乱立していたのです。そこでモトローラやIBMなど、他のパソコンメーカーにOSを提供する「互換機」で、Windows陣営に対抗しようと狙います。しかし、「互換機」とはフランチャイズ展開するようなものでありがたみが薄れます。ましてアップルへの期待は、大将のコダワリが売りの寿司屋のそれです。そしてファンは離れ、くり返し「身売り」が報じられたのが90年代の中ごろ、いまから20年前です。○ジョブズはいない歴史に学ぶなら、いま、もっとも危惧するのは「iOS互換機」の登場です。かつての失策を、Googleの「Android」への対抗策としてチョイスするなら「アップル0.2」どころではありません。復帰したジョブズは、増えすぎたラインナップを整理統合し、互換機政策も撤回し、反転攻勢のきっかけになったオリジナリティ溢れる「MacOS 8.0」を世に出します。奇しくも現在の「iOS」も同じバージョンナンバーですが、今もこれからもアップルに、ジョブズが戻ってくることはありません。つまり、かつての過ちの先に、救世主は待っていません。四半世紀を超えるアップルファンとして、いまの成功を継続し、同じ轍を踏まないように願うばかりです。しかし、iOSを更新すると「U2のアルバムが勝手にダウンロードされる」ことに不安を拭いきれません。U2とアップルの関係は、「iTunes Music Store」を展開するにあたり、ジョブズがボーカルのボノを口説き落としたころからの蜜月関係。アップルファンなら誰もが知るところで、サービスのつもりだったのでしょう。しかし、なにより「自由」を求めたジョブズなら、それが盟友の名盤であっても、音楽を強制するような真似はしなかったことでしょう。ここにも「0.2」の黒い影を見つけます。○エンタープライズ1.0への箴言「「らしさ」を失った先輩はソニー」宮脇 睦(みやわきあつし)プログラマーを振り出しにさまざまな社会経験を積んだ後、有限会社アズモードを設立。営業の現場を知る強みを生かし、Webとリアルビジネスの融合を目指した「営業戦略付きホームページ」を提供している。コラムニストとして精力的に活動し、「Web担当者Forum(インプレスビジネスメディア)」、「通販支援ブログ(スクロール360)」でも連載しているほか、漫画原作も手がける。著書に『Web2.0が殺すもの』『楽天市場がなくなる日』(ともに洋泉社)がある。最新刊は7月10日に発行された電子書籍「食べログ化する政治~ネット世論と幼児化と山本太郎~」筆者ブログ「ITジャーナリスト宮脇睦の本当のことが言えない世界の片隅で」
2014年10月21日○バイラルメディアとはなんだ学ぶという言葉は「真似る」が変化したものといいます。「パクリ」とは似て非なるもの。修行により身につけた技術で、師匠と同じ味を再現するのが「真似る」で、師匠の料理そのものを自分が作ったかのように振る舞うことが「パクリ」です。学識の証明である「卒論」や「博士論文」で「コピペ」が許されない理由です。この夏、パクリを巡りホットな議論がネット界隈でありました。「バイラルメディアはパクリだらけ」と指摘するものです。バイラルメディアのサイト同士が罵り合いをはじめ、ネット周辺の論客らが嘲笑と共に参戦しました。バイラルメディアとは、クチコミによる情報拡散を期待するサイトの総称です。掲載される内容は、ネット上に転がる記事や動画に、刺激的な見出しと解説を加えたもので、「そもそもメディア」かという疑問が残ります。「引用だ」という主張もありますが、元記事を削除しても、趣旨が伝わるなら「引用」ですが、そうでないなら「パクリ」の誹りは免れません。仮に「週刊文春」が「週刊新潮」の記事を、解説を加えたにせよ、趣旨を変えずにそのまま紹介していたら、批判どころか訴訟は避けられません。そしてバイラルにネット業界の超著名人、佐々木俊尚氏が参戦しました。○御大監修でパクリ佐々木俊尚氏といえば、グーグルが既存のビジネスを破壊すると警鐘を鳴らし、キュレーションの時代がやってくると啓蒙するエヴァンジェリスト(伝道師)です。元毎日新聞記者という肩書きも手伝ってか、今世紀初め、日本社会へのWeb布教に大きな役割を果たしました。その佐々木氏が編集長を務めるバイラルメディアで、海外サイトの情報の無断掲載、さらに記事の水増し疑惑が発覚したのです。指摘を受けて、謝罪と釈明をしましたが、釈明はパクリを正当化するとも受けとれ、さらに炎上しました。無名のネット民ならともかく、名があるのはもちろん、著作権で保護された「著作」をもつ佐々木俊尚氏が、無断利用にあたるパクリを批判されるのは致し方ありません。ところがこれを別の角度から「擁護」したのが、関西学院大准教授 鈴木謙介氏です。Web業界を語る有識者の一人とされ、2014年9月29日の読売新聞「Web空間」において、問題の背景を"ネットメディア全体の収益性の低さがある"と指摘するのです。○泥棒擁護のへ理屈佐々木氏が編集長を務めるサイトが、海外の記事をパクッたのは、独自記事を書くために必要な費用を捻出できないからと擁護します。貧乏人は泥棒をしても仕方がないという理屈です。そもそもバイラルメディアが、キャッチーな画像を用意し、刺激的な見出しをつけるのは、訪問者を増やして広告収入を得るためです。つまり「金銭目的」です。鈴木謙介氏は「社会学」の専攻のようですが、ビジネスの仕組みを知らないようです。必要な費用を捻出できないのなら、やめれば良いだけの話し。経営とはそういうものです。また、鈴木氏は同記事を"ネットメディア低収益性の弊害"と題しますが、パクリは弊害ではなく確信犯です。低収益がパクリを誘発するとは、ネットメディアで執筆を続ける私への侮辱です。低収益は事実ですが、引用やリスペクト、インスパイアはしても、あからさまな「パクリ」はしないのが物書きとしての矜持であり、パクリと気づかせない論理構成は「テクニック」のひとつです。バイラルに限らず、Webサービスの最大の課題は収益化=マネタイズです。これに失敗して消えていったサービスは数限りなく、一方で、グーグルやFacebookのように高収益を実現している企業もあります。つまり低収益であるなら、それは経営の失敗という「マネタイズ0.2」に過ぎません。○すでに破綻しているバイラル本稿執筆をはじめた10月初旬。情報整理のためにネットを渉猟すると、2014年9月1日付の日経新聞の記事に既視感を覚えます。それは2014年9月29日の鈴木謙介氏の記事との類似があまりに多いからです。「バイラルメディア」という現象の説明ゆえに、紹介する事例が重なることは不思議ではなく、これをパクリだとはいいませんが、日本におけるバイラルメディアにも通じ、似通った「記事」とは「ありふれた」と訳せ、価値が低いのは自明です。しかし、Web空間にはもっと現実的な事例が落ちていました。ホスティングサービスの会社を上場させた後に会社を手放し、昨年末の都知事選挙に出馬した家入一真氏。その選挙戦はFacebookやTwitterを駆使し、立候補ための供託金もクラウドファンディングで集めるなど、ネット界隈ではまぎれもない有名人の一人です。その彼の携わったバイラルメディアの更新が停止したのは今年の5月です。停止の理由は明らかにされていませんが、低収益が理由なら経営経験者として賢明な判断です。赤字が続くのはもちろん、クオリティを維持できる収益が望めないなら撤退すべきで、違法に走る理由にはなりません。つまり、低収益とパクリに相関関係はなく、サイト運営者の「心根」の違いに過ぎません。自分の希望が実現しないと、すぐに「社会問題化」するのは、Webで名を挙げた有識者にありがちな悪いクセ。鈴木謙介氏はご存じないようなので、かつて日本にあった価値を一筆啓上。"貧しさと卑しさは別物"○エンタープライズ1.0への箴言「パクリはパクリ。収益の低さは言い訳にならない」宮脇 睦(みやわきあつし)プログラマーを振り出しにさまざまな社会経験を積んだ後、有限会社アズモードを設立。営業の現場を知る強みを生かし、Webとリアルビジネスの融合を目指した「営業戦略付きホームページ」を提供している。コラムニストとして精力的に活動し、「Web担当者Forum(インプレスビジネスメディア)」、「通販支援ブログ(スクロール360)」でも連載しているほか、漫画原作も手がける。著書に『Web2.0が殺すもの』『楽天市場がなくなる日』(ともに洋泉社)がある。最新刊は7月10日に発行された電子書籍「食べログ化する政治~ネット世論と幼児化と山本太郎~」筆者ブログ「ITジャーナリスト宮脇睦の本当のことが言えない世界の片隅で」
2014年10月14日映画『小野寺の弟・小野寺の姉』の完成披露試写会が8月13日(水)に開催され、W主演の向井理に片桐はいり、山本美月、及川光博らが舞台挨拶に登壇。向井さんと山本さんは同じ大学の先輩後輩ということで、撮影現場でも共通の話題で盛り上がったと明かした。両親を亡くして以来、2人で暮らしてきた小野寺家の姉弟を主人公に、向井さんと片桐さん主演で昨年上演された同名の舞台に続いて、姉弟の設定を維持したまま映画として製作。2人の何気ない日常、互いを深く思いやる姿をコミカルに描き出す。舞台版では小野寺姉弟がひょんなことでケンカし、そこから思わぬトラブルに巻き込まれながらも仲直りするという1日を描いたが、本作ではそれぞれの不器用な恋が描き出される。その相手役として映画からの出演となったのが山本さんと及川さん。向井さん演じる進は“香り”を調合する研究者という設定で、山本さん演じる薫は絵本作家を夢見る女性。ひょんなきっかけで出会った2人が、徐々に距離を近づけていくのだが、西田監督は現場で向井さんと山本さんの“距離感”に相当気を遣ったそう。「初対面で、そこから少しずつ縮めていく関係だったので」と2人が撮影以外で仲良くなり過ぎないよう、特に撮影開始当初は、自らが間に入ることで“調整”していたという。そうした監督の意図も露知らず、山本さんは向井さんとの現場での関係について尋ねられ「西田さんが間に入って仕切ってくださって…(笑)、会話の“司会”をやってくれていました」と不思議そうに述懐する。向井さんも監督の意図を知らず「何でこんなに間に入ってくるの?と思ってた(笑)」とふり返る。そもそも、向井さんと山本さんは共に明治大学出身の先輩・後輩で、しかも学部と学科まで同じということで、初共演にもかかわらず、初対面のときから共通の話題もあって、かなり打ち解けていたよう。西田監督はなんともばつが悪そうに「何か…ごめんなさい」と苦笑交じりに謝罪し、会場は笑いに包まれた。また、片桐さんも及川さんと少しずつ距離を縮めていく関係性を演じたが、監督の話を聞いて「私たちにはそんな気遣いはなかった!」とおかんむり。監督は呆れ気味に「そっちは大人でしょ!」とツッコミ、及川さんは「そもそも、僕と片桐さんは前に共演してて、しかも『キューティーハニー』で一緒にパンサークロー(※謎のテロ集団/及川さんはブラック・クロー、片桐さんはゴールド・クロー)やってますから(笑)」と告白し、会場は再び笑いに包まれていた。『小野寺の弟・小野寺の姉』は10月25日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年08月14日銅版画家の山本容子が個展「山本容子展 アート イン ホスピタル」を伊勢丹新宿店本館7階催事場にて開催している。2005年から山本が新たなライフワークの一つとして取り組んでいる「アート イン ホスピタル」。これは、絵の持つ力で患者を始め看病する家族や医療従事者達が心穏やかに過ごせるよう病院内でアートを活用するという考え方だ。山本は自身の父の死をきっかけにアート イン ホスピタルに興味を持ち始め、福祉先進国のスウェーデンにて勉強した経験もある。まだ国内ではなじみの薄い病院でのアートについて山本氏は、「病院を訪れる患者の心情には治りたいという前向きな思いと共に、緊張や不安もある。心の底ではどこか怖い場所というイメージがあるかもしれない。実際に病院内でアートを取り入れているスウェーデンは、病院こそ最も美しく快適でなければならないという考え方だ。私もアーティストとして、アートを通じて日本での病院に対する意識を変えられないかと考えている」と話す。病院に飾られるアートに求められるものは「作品の善し悪しではなく、その環境や土地にふさわしいものでなければならない」と語る山本氏は、制作のオファーを受けると即現場に出向き、患者や病院スタッフとそこに何を描くかミーティングを重ねる。そこには彼女の「病院内のアート作品は自分の好きな世界観を描いてはダメ。その場で過ごす方々と会話を重ね、どんな絵が効果を生み出すのかを一緒に検討することが大事」という考えがあるからだ。同展示で入口すぐのスペースに展示される原画は、高松赤十字病院の西玄関に描いた作品のために制作したもの。同作品は2000年に描いた『愛の小径(Les chemins de L’amour)』というフランスのシャンソンをモチーフにしたエッチングをベースにしている。しかし、原画には元のエッチングには無い要素が描かれている。島や海、オリーブの木は現地での関係者達との会話の中で、直島や小豆島など瀬戸内海の島々と海やオリーブの木を描いて欲しいという声が上がったことから加えられた。また、病院のエントランスに飾られるという立地性から、子供の目の高さにはカエルを書き加えるなど通行者の目の高さも意識した工夫が凝らされている。高松で前述の作品を1週間掛けて描く間、患者やその家族だけでなく、病院で働く医療従事者にも日々変化する作品の制作過程を楽しみにする様子が見られたという。その経験から、彼女は「医療従事者にとって病院は日常生活の大半を過ごす場所。その場が殺風景だったら彼らも癒やされない。患者と同様、医療従事者の方にもリラックスするための空間は必要」だと考える。また、病院において求められるアートについて「環境音楽のようにさりげなく環境に溶け込み、見る人に静かに何かを語りかけてくれるものではないかと思う」と自身の考えを述べた。山本はこれまでにも同店で個展を開催してきたが、今回は百貨店で展示を行う意義を強く感じているという。「百貨店は人々が夢を求めて来る場所。買い物ついでに立ち寄って作品を見ていただき、病院におけるアートの在り方や医療現場に求められることを考えてみるきっかけになれば嬉しい」
2014年06月26日銅版画家の山本容子は、「山本容子展 アート イン ホスピタル」を伊勢丹新宿店本館7階催事場にてスタートした。会期は6月30日まで。彼女が病院におけるアートをテーマに大規模展を開催するのは今回が初。会場には、病院という場で過ごす患者や医療関係者が心穏やかに過ごせるようにと山本が手掛けた作品やその原画などが展示される。会場には山本が未来を感じたという病室で過ごす患者自身が病室に飾る絵を選ぶ「アートテイク」のためにセレクトした作品も展示され、その一部は購入することも可能だ。アートテイクゾーンの作品には、本を読むのもつらいという症状の子供のために、その絵があることで家族や看護師と会話が広がるようにと山本が選んだ作品もある。展示作品は、会場中央には同氏が初めて手掛けた病院におけるアート作品である中部ろうさい病院特別室2室の天井画『チューリップ』や和歌山県立医科大学付属病院母子医療センター治療室前の壁画『鳥の歌』『オーヴェルニュの子守歌』、エントランスには今年山本が手掛けた高松赤十字病院の西玄関に描かれた壁画『愛の小径(Les chemins de L’amour)』の原画など。この原画は、制作期間の限られた病院での作業を前に、山本のアトリエで描かれた現場と同サイズのキャンバスに描いた設計図とも呼べる下絵だ。山本は趣味人だった父が病院での闘病生活の末亡くなった後、そのベッドに横になってみたという。そこで病室のぶつぶつと穴の空いた白い殺風景な天井が目に入り、最期に見た光景はこの天井だったのかと悲しい気持ちになった。それ以降、病院におけるアートの力を問うべく、医療関係者に出会う度に「病院で天井画を描かせて欲しい」を語り続け、ある対談で出会った中部ろうさい病院院長が山本に賛同し、2005年に第一号となる天井画が生まれた。山本氏は、「今回は自分の世界観を一方的に伝える展示ではなく、病院環境の質という社会問題をアーティストの視点で捉えて制作した作品を展示している。アート イン ホスピタルには一つの正解がある訳ではないので、鑑賞者も知恵を出し合って様々な問題を解決できる社会になれば嬉しい」と語った。28日11時から12時の間、山本自身がキャンバスの仕上げをライブで見せる公開制作を実施。また、29日14時45分から15時45分にはサイン会を開催。会期中会場で書籍を購入した先着80名にサイン会整理券を配布する。
2014年06月26日(画像は株式会社コロナ プレスリリースより)山本美月「ナノリフレ」に起用若い女性を中心に支持されている山本美月さん。人気女性ファッション誌「CanCam」のモデルとして、また最近は透明感あふれる女優としても活躍しています。そんな彼女が起用された「ナノリフレ」のCMの放映がはじまりました。株式会社コロナが12月13日に発表したところによると、12月15日よりはじまったCMのタイトルは「滝の中の目覚め編」。ナノミストがいっぱいの部屋でさわやかに目覚める山本美月さんが印象的なCMです。滝の中で目覚める「ナノリフレ」は、直径約10~500ナノメートルの極小の水粒「ナノミスト」を発生させる美容健康機です。自然の滝と同じ原理で動いているため滝の側にいるのと同様にマイナスイオンが大量に生成されます。夜に「ナノリフレ」のスイッチを入れて眠りにつけば、朝起きる時にまるで滝の中で目覚めるような感覚が味わえます。(画像は株式会社コロナ プレスリリースより)ナチュラルクラスター技術このナノレベルのイオン生成を可能にしているのが、日本初のナチュラルクラスター技術です。この技術によって放たれるイオン「ナチュラルクラスターイオン」は、水以外の物質を含まず、電気的な変化は一切与えられていません。水分100%のこのイオンは、毛穴よりもはるかに小さいため、お肌の表面にベールを作り出し、肌本来の美しさを引き出してくれます。寿命が長く、かつ遠くまで届くという特徴も兼ね備えた「ナチュラルクラスターイオン」。ポータブルタイプという使い勝手の良さも手伝って、これからの人気美容機になりそうです。【参考リンク】▼株式会社コロナ プレスリリース▼株式会社コロナHP内ニュースリリース
2013年12月18日オフィシャルブログで発表、報告人気ファッションモデルで、NHK総合の「東京カワイイ★TV」への出演や、イベントなどでも活躍している山本彩夏。彼女が専属モデルを務めてきた、ファッション雑誌「BLENDA」を現在発売中の最新号、3月号をもって卒業することが分かった。同誌の発売日でもある8日に、山本自身がオフィシャルブログで発表、ファンらにも報告を行っている。彼女は、中学生のころから「BLENDA」を愛読していたそうで、そんな憧れの雑誌に、モデルとして参加できたことは、夢のような話だったとふりかえって語っている。近々新たな活動発表もと予告何も分からない状態から、自分を支えてくれた周りのスタッフ、家族や友人、そして多くのファンに深い感謝の言葉をつづり、卒業しても「BLENDA」ファンであり続けることを宣言している。卒業後の今後についてだが、次のステップに進む意欲と決意を強くみせているほか「近いうちにまたみんなに大切なご報告できるかなと思っています」とコメントしていることから、新たな活動発表が近々行われるものと予測される。ファンらからは卒業を惜しむ声や、次のステージでの活躍を期待する声が多数寄せられており、山本もそうした数々のコメントに、ブログを通じ、ひとつひとつ感謝のメッセージで答えている。華やかに「BLENDA」を飾ってきたひとりである彼女。卒業という節目を迎え、新たな一歩を踏み出したようだ。今後のさらなる活躍に期待したいところである。元の記事を読む
2013年02月11日「ぴあ」調査による11月17日公開の映画・満足度ランキングは、介護問題を描いた草なぎ剛主演の『任侠ヘルパー』がトップに輝いた。2位に船戸与一の短編小説を映画化した『EDEN』が、3位に永山絢斗と田畑智子が主演を務めた『ふがいない僕は空を見た』が入った。その他の写真1位の『任侠ヘルパー』は、2009年に放映された連続テレビドラマを映画化した作品。元極道の主人公が直面する現実を通して、日本社会が抱える介護問題を浮き彫りにしていく。観客からは「物語、演技、配役、ファッションなどすべてに満足」「不器用ながらも奮闘する主人公の姿に胸を打たれた」「自分にとっても身近な問題であり、考えさせられた」「草なぎ剛の抑制された男気に高倉健の姿をみた」「社会福祉が反社会的な勢力の資金源になるなど、今日的な問題に踏み込んでいて斬新だった」などの声が聞かれ、20代から70代までの観客から高い満足度を獲得した。2位の『EDEN』は、ショーパブ“エデン”で働く人々の人間模様を描いた山本太郎主演作。出口調査では「家族に会いたくなった」「現代が抱えるいろいろな問題を明るく楽しく、ちょっぴり泣ける感じで描いていて、元気をもらえた」「“自分らしく生きる”というメッセージを感じた」「内容は深刻だけれど、登場人物が明るいのでポジティブにとらえることができた」などのコメントが寄せられた。(本ランキングは、2012年11月17日(土)に公開された新作映画7本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)(C)2012フジテレビジョンジェイ・ドリーム東宝WOWOWFNS27社
2012年11月19日コロワイド東日本は「手作り居酒屋甘太郎」の35周年を記念し、名前に太郎が付く人にお得なサービス「太郎割」を11月1日より開始する。同サービスは「甘太郎は、太郎に甘い。」がコンセプト。名前が「甘太郎」の人には、グループ全額無料(割引上限10万円)。名前に「太郎」が付く人、または含まれる人には、グループのドリンクまたは料理が半額(割引上限5,000円)、グループの宴会コース料金が10%OFF(割引上限2万円)等のサービスが受けられる。実施する店舗は、関東・関西・北海道の「手作り居酒屋 甘太郎」のほか、「遊食三昧 NIJYU-MARU」、「北の味紀行と地酒 北海道」、「うまいものいっぱい いろはにほへと」、「うまいもん酒場 えこひいき」、「贔屓屋」、「地酒とそば・京風おでん 三間堂」、「うまいもの市場 TAPA」、「Foodiun Bar 一瑳」、「魚活鮮とあぶり焼 海へ」全店舗。利用には、名前が確認できる免許証等の身分証明書が必要。団体名や社名、通称、あだ名などは不可となる。実施期間は11月1日~12月31日まで。店舗によっては利用できないサービスも一部ある。また、他券の併用や食べ放題・ランチ・タイムサービス宴会・12月の金、土曜日は利用不可。詳細は「太郎割」公式サイトで案内している。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月30日映画『わが母の記』のブルーレイ&DVD発売を記念して10日、ニコニコ生放送で樹木希林と山本太郎のトークライブが実現。ライブを前に2人が会見に臨んだ。その他の写真今年になって、ドラマ『約束~名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯~』での久々の共演を果たし、「こういう人に映画を観てもらってどう感じたか聞きたいと思った」という樹木の指名で今回のトークライブは実現。山本は「この映画には1秒も出てないんですが」と恐縮しつつ、「いまや犯罪者扱いの僕を呼んでくださってうれしいです」と笑顔を見せた。この日のトークは「タブーなし」と銘打って行われたがまさにタイトルに偽りなし! 映画に関してはわずかに話したのみで、それ以外の話題は山本が関わってきた原発問題や結婚、山本の姉の大麻所持による逮捕、中島知子(オセロ)の洗脳問題など多岐にわたり、2人は全く遠慮することなく思いの丈を語り合った。樹木は山本の脱原発運動について「同じ気持ちだったけど、私には飛び出す体力もパワーもなかった。でも全員が同じ気持ちに駆られていたと思う。私は動かないタイプだけど、あなたはすぐに動いた」と山本の行動力を高く評価しエールをおくった。結婚に話が及ぶと、1か月ほどの交際でスピード婚を果たした山本は「彼女は特殊な家庭にいて、守ってあげたいという気持ちがあった」と説明する一方で、「これまで結婚制度は必要のない制度だと思っていた。契約書で安心を得るというのは嫌だった」と持論を展開。すると樹木は自身の結婚を引き合いに「それ(結婚制度)には絶対に意味があるんですよ」とピシャリ。内田裕也との入籍について「相手のサインなんか関係なく、自分で書いて出した」と仰天の告白をし、「私もこんなのは紙1枚と思っていたけど、それで社会と繋がったんです。同棲だけなら、別れても(周囲は)誰も傷つかないけれど、籍を入れていると離婚にはエネルギーがいる。次の人? 現れないですよ。次の結婚で幸せになると思ったら大間違い。我慢が効くようになるだけで、相手の質はだんだん落ちるの」と奔放に語り、会場をわかせた。山本の姉の逮捕の話題になると、事件を知らなかった樹木は詳細をその場で山本から直接聞き出した上で爆笑。山本の姉ということで週刊誌などでも大きく取り上げられたが、樹木は「太郎さんがこういう仕事をしているということで、それは承知してないといけない」と語り、山本も「そもそも日本のルールに違反しているわけだし、国策に反対の立場で物を申す人間として脇が甘かった」と話した。それでも「(逮捕は)残念だけど、僕の姉であることは変わりない」と変わらぬ絆について語った。映画と関係ない話題ばかりで山本は「映画のことよりフォーカスされそう」と恐縮していたが、樹木は「宣伝しようがしまいが買う人は買うし買わない人は買わない」と鷹揚に構え、大女優の貫録を見せつけていた。『わが母の記』9月8日(土)ブルーレイ&DVD発売ブルーレイ5040円(税込)DVD3990円(税込)発売元・販売元:キングレコード
2012年09月10日山本耕史が演出、翻訳、訳詞と主演を務めるミュージカル『チック、チック...ブーン!』の制作発表が8月21日都内で行われ、山本と共演のジェロ、すみれが登壇した。「チック、チック...ブーン!」 チケット情報本作は、社会現象とまでいわれた大ヒットミュージカル『RENT』の作者、ジョナサン・ラーソンが35歳の若さでこの世を去る前に遺したもうひとつのミュージカル。ニューヨークで貧乏暮らしをしていた30歳目前のジョナサン自身を主人公に、アーティストとしての葛藤や挫折を描き、ポップで躍動感あふれるロックと美しいバラードで構成される作品。今年35歳になった山本がジョナサン役を務め、演歌歌手として活躍しているジェロが彼の親友マイケルを、ミュージカル初出演のすみれがジョナサンの恋人・スーザンを演じる。2003年と2006年にもジョナサン役を演じている山本は「35歳でこの作品に携れるのは運命的なものを感じます」と話し、「心情的には30歳の時にやった時のリアリティには勝てないかもしれませんが、当時の自分はとても満たされていたと思う。この作品に出会って、葛藤というより喜びや期待が大きかった。今回は(4役を担当するので)背負うものも多く、『チック、チック...ブーン! 』の中のジョナサンには今のほうが近いと思っています。素晴らしいふたりに力を借りて、自分の見たい、見せたいものを具現化したいと思います」と抱負を語った。すみれは「才能のあるふたりと一緒に出させてもらって(私で)大丈夫かと思いますが、耕史さんは(演出するときも)俳優としての自分の気持ちも理解してくれて、安心して臨めます。日本に帰ってきて1年しか経っていないので日本語が難しいところもありますけど、ふたりに助けてもらって日本語のせりふも歌も頑張りたい」と意気込んだ。日本でのミュージカル出演は2回目となるジェロは「またミュージカルに挑戦したいと思っていたら嬉しいことに声をかけてもらいました。5歳から演歌を歌ってきて、ロックミュージカルはさっぱりわからへんジャンルなんですけれど、精一杯がんばっていきたい」とコメントした。山本はジョナサンの曲の魅力を「押し付けがましくないところ」と語り、「聴いていると、荒削りだけれどエネルギーと情熱が溢れていて共感できる。この作品の魅力はシンプルだからこそ見えるものが明確なんだと思う。正直、ミュージカルは苦手な意識があるが、自分がやるからには何か残るものを作りたい」と意欲をみせた。公演は9月13日(木)から30日(日)まで、東京・あうるすぽっとにて、10月11日(木)に大阪・サンケイホールブリーゼにて上演される。チケットは発売中。
2012年08月21日