岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「クイズ番組」です。ご覧になった方もいるかもしれませんが、日テレ系の『クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?』に出演させていただきました。クイズ番組に出たのはこれが初めてです。ずっと出てみたいなと思っていたので出演できて、とてもうれしかったです。なぜ、クイズ番組に出てみたいと思ったかというと、よくスタジオの解答者席に座ると舞い上がってしまい、家でテレビを見ていたら当たり前に答えられることが答えられなくなると聞くけれど、それは本当か?もし本当なら体感したいと思ったからです。……で、番組をご覧になった方はおわかりかもしれませんが、結論から申し上げますと、めちゃくちゃ体感できました。はい、驚くほどテンパってしまいました。この番組では全部で11問出題され、11問目がとても難しいんです。でも、その最終問題の一歩手前の10問目をクリアできればドロップアウトができる。全問正解で賞金300万円。でも、ドロップアウトをすると100万円がもらえます。僕は、もう完全にこの100万円狙いでした。誰に何を言われてもどう思われてもいい、10問目でドロップアウトしてお金を手に入れる気満々でいました。……が、その手前の8問目であえなく撃沈してしまいました。その問題もたぶん家で、おせんべいつまみながら見ていたら間違えるわけがないような簡単な問題。でも、解答者席で「あれ?」と一瞬不安になり、冷静になろうと思えば思うほど、誰でもわかるような答えがわからなくなります。番組内で自分はちゃんといいコメントができているのか?番組の撮れ高は大丈夫か?そして賞金。そういう邪念が頭の中をぐるぐると駆け巡り、正解がどんどん遠のいてしまいました。解答者席、それはまちがいなく魔物が住む場所でした。そんなわけで、悔しい気持ちが残る初クイズ番組出演となりました。でも、とっても楽しかったです。知識で競うというのがまず面白いですし、出演することで知らなかったことを知れるのも楽しい。あと、クイズ番組は小さい子どもたちもたくさん見ていると思うので、僕のことを知ってもらう、僕のやっている音楽を知ってもらう入り口になったらうれしいです。自分で言うのもなんですが、勉強好きですし、ちょっとしたインテリ系ミュージシャンだと思うので、ぜひ今後もお声がけいただきたいですね。得意なジャンルは国語と地理です!おかざきたいいく『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)、『おはスタ』(テレビ東京系)火曜日、『ヒャダ×体育のワンルームミュージック』(NHK Eテレ 毎週火曜22:50~)にレギュラー出演中。※『anan』2021年2月3日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2021年01月30日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「フワちゃん」です。流行語大賞2020トップテンにも選ばれ、テレビで見ない日はないほど人気のフワちゃん。実は彼女、岡崎体育のファンを公言してくれているんです。それを知ったきっかけは、僕がツイッターで「フワちゃんのインスタのストーリー見てたら元気が出る」とつぶやいたこと。そのリプでフワちゃんが「岡崎体育さん大好き!あたしファンクラブ入ってるし!」と返してくれたんです。それからDMなどで交流するようになり、彼女が僕のデビュー後、東京での初のワンマンライブに来てくれていたことを知りました。それは渋谷のTSUTAYA O‐WESTでのライブで、2016年のこと。たぶん、まだ誰もフワちゃんを知らないころ。そのライブで、僕は来場者全員の似顔絵を描くという企画をやっていて、フワちゃんの似顔絵も描いていた。全然記憶に残ってなかったけど、フワちゃんがその絵の画像をDMで送ってきてくれて「そうやったんや!」とびっくりしました。その後、実際に会ったのが、とあるテレビ番組の収録。生で対面したフワちゃんは、テレビやYouTubeで見ているままのフワちゃんでしたね。僕のお腹触ってくるし、楽屋に挨拶に来たら全然出ていかないし「うっとうしいな、コイツ」という感じでした。ただ、それも笑って言える感じの「うっとうしい」です。彼女が自身のYouTubeチャンネルで「岡崎体育にベタベタしすぎて“やめろや、貴様”と言われた」と話していましたが、これも僕にとって、気を許して距離感が近いゆえの冗談。コメント欄で僕のファンの方が「岡崎体育がカメラの回っていないところで貴様と呼ぶのは、心を開いている証拠」と書いてくださったことがまさに正解で、そういうおふざけのニュアンスを受け入れてくれる方でないと、引っ込み思案の僕はそういうこと言えないんです。その一方で、意外なことにフワちゃんは僕のことを「岡崎さん」とさん付けで呼ぶし、たまに敬語で話します。DMのやりとりも最初はずっと敬語を使ってくれていたし。なぜか僕、めっちゃ敬われています。なんでもかんでもタメ口でずかずかと入ってくるイメージかもしれませんが、実はそんなことなく、すごくクレバーに明るく、誰とでもいいコミュニケーションが取れる方なんだと思います。そういう賢さみたいなところも、ファンが多い理由なんやろなと、仲良くなって実感しました。おかざきたいいく『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)、『おはスタ』(テレビ東京系)火曜に出演中。『ヒャダ×体育のワンルームミュージック』(NHK Eテレ 毎週火曜22:50~)がスタート。※『anan』2021年1月20日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2021年01月15日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「2021年の抱負」です。anan読者のみなさま、あけましておめでとうございます。今年も岡崎体育をよろしくお願い致します。今回のお題は、2021年の抱負。まず、確実に申し上げられるのは、アルバムをリリースします。これは絶対に出します。年末年始もあまりゴロゴロせずに、制作を着々と進めていました。まあ、進捗レベルは1曲目のイントロができたかな?というくらいで、まだ1~2%程度ってところですが。でも、全体の構成やアイデアは固まってきているので、それをひとつひとつ丁寧に形にしていきます。これぞ岡崎体育、と言ってもらえるようなアルバムにしたいと思っているので、みなさん、ぜひ楽しみにお待ちください。さらに、2021年に実現させたいこと、何かあるかな……。そうですね、開催が不安視されている中ではありますが、もし東京2020オリンピック・パラリンピックが開催されるなら、そのテーマソングをどこかで作りたいです。自分の「死ぬまでにやりたい100のことリスト」にも書いているので、実現できたら最高です。テレビ各局のオリンピック・パラリンピック向け番組のテーマソングと考えるとかなりの狭き門ですが、それでもチャレンジしたい!せっかく名前も“体育”ですし、それを活かしたいところです。関係各所のみなさん、ご興味ありませんか?必要とあらば、岡崎スポーツだとか岡崎オリンピックに改名してもいいくらいの気持ちは持っています。岡崎体育という名前になんの未練もありません。それくらいの覚悟はあります。関係各所のみなさん、いかがでしょうか。まあ、改名は冗談として今年も要所要所で話題に上るようなアーティストでありたいと思っています。岡崎体育、まだこんな話題作れるのか!と、多くの人に思ってもらえるようにがんばりたいです。新しいことにどんどんチャレンジしたいですね。……プライベートな夢で言うと、いよいよ、東京に家を建てたいです。東京に引っ越して1年以上になりますが、僕はどうにも賃貸契約が性に合いません。なんで、買ってもいないものに、お金を毎月払わないといけないのか?と、なんだか気持ちが悪いんです。はやく家を建てて、自分の持ち物だとすっきりしたい。そのためにも、今年も食費の節約をがんばりたいと思います。2021年、岡崎体育はさらにケチになっていきたいと思います。おかざきたいいく『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)、『おはスタ』(テレビ東京系)火曜に出演中。『ヒャダ×体育のワンルームミュージック』(NHK Eテレ 毎週火曜22:50~)がスタート!※『anan』2020年1月13日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2021年01月10日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「2020年を振り返る」です。2020年という年は、誰しもが不自由を感じた一年だったと思います。僕にとっても意味深い年になりました。僕は夢だったさいたまスーパーアリーナでのワンマンライブを達成したら、表舞台から引退して裏方の仕事をしようと考えていたんですが、今年、コロナ禍であらゆるライブやイベント活動が中止になり、気づけば自宅にこもって音楽制作に集中することになりました。自宅で、他のアーティストから依頼された楽曲や、ポケモンの映画音楽を制作している日々を送っていて、はたと、これこそが自分が想像していた、音楽作家としての生活なのではと気づきました。奇しくも、僕は音楽を作るだけの生活を体験することになった。それはとても有意義で、僕にとって特別な時間でした。でも同時に、やはり自分のアルバムを出して、それに伴うツアーをして、ライブステージでエンターテインメントすることの尊さにも気づけた。このまま音楽制作だけをやっていたら、僕みたいなタイプは、すぐに行き詰まって音をあげていたかもしれないな、と気づくことができたんです。またその逆で、もし今年も普通にライブやフェスをして、ツアーを回ってと、これまでと同じ日々を過ごしていたら、ひょっとするとわだかまりやモヤモヤを持ってしまっていたかもしれない。この自粛期間で、僕はそんな自分の気持ちを整理したり、自分が進むべき道の再確認をすることができた。ライブができなかった時間があったからこそ、ライブができることの喜びやお客さんが楽しんでくれることのうれしさみたいなものを、ひとつひとつ噛みしめることもできました。やっぱり、大きなスピーカーから音を出して、みんなでひとつの音楽を楽しむことは素晴らしい。そんな日常が戻ることを願っています。だから、僕はすべてのことを前向きに捉えたいと思っています。もちろん、残念なことも、辛いこともいろいろありました。でも、今年の経験を経て2021年へと進みたい。気持ち的には、岡崎体育としてデビューしたときとすごく近いです。「音楽って楽しい!」という初心に帰らせてもらったと思える2020年でした。今は、自分の新しいアルバムの制作を着々と進めているので、それを来年の楽しみとして待っていてほしいです。年末年始も部屋にこもって制作します!おかざきたいいく『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)、『おはスタ』(テレビ東京系)火曜レギュラー。『ヒャダ×体育のワンルームミュージック』(NHK Eテレ22:50~)が1/5(火)にスタート。※『anan』2020年12月30日‐2021年1月6日合併号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2021年01月03日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「Hey! Say! JUMP」です。以前、関ジャニ∞さんに「えげつない」という曲を書き下ろさせていただきました。それに続く、ジャニーズのグループへの楽曲提供第2弾が決まりました。同じ関西出身ですし、関ジャニ兄さんたちに続く関西系のグループといえばジャニーズWESTさんなので、次はWESTかなと勝手に思っていたら、予想外にHey! Say! JUMPさんからオファーをいただき、めちゃくちゃ驚きました。僕の勝手なイメージだと、Hey! Say! JUMPさんはジャニーズのグループの中でも正統派の雰囲気。キラキラと王子様っぽい雰囲気が似合います。そんな彼らにどんな楽曲を提供すればいいのか、かなり悩みました。自己分析をして、まあ、求められているのはコメディリリーフだろうと思いました。かっこいいだけじゃない、素の表情や等身大の20~30代男性の雰囲気を出せる楽曲にしたいと、アイドルっぽすぎない親近感を持てる歌を作ったつもりです。テーマは童話の世界です。「オオカミ少年」の物語をモチーフにした楽曲「Liar」を手がけました。SNSで自分をより良く見せようと嘘ばかりついてしまう、現代版「オオカミ少年」の哀れな青年がテーマになっています。岡崎体育がHey! Say! JUMPをアレンジするとこんなことになるんだな、というのをファンのみなさんに楽しんでいただけたらうれしいです。これまでお会いしたHey! Say! JUMPのメンバーは、ドラマで共演した中島裕翔さんと、NHKのレギュラー番組『よなよなラボ』にゲストで来ていただいた伊野尾慧さんのおふたり。ふたりともとにかく人間力が素晴らしくて印象に残っています。中島さんは、ドラマの打ち上げの席でどこに座っていいかわからず、ずっとチーズを食べていた僕を話の輪の中に入れてくれて、ひとりぼっちにならないよう気を使ってくれた。スタッフさんの名前もアシスタントの人まで完璧に覚えて声を掛けてはって、なんでそこまでできるんだろうと驚かされました。伊野尾さんは、収録で機材トラブルがあり時間が押してしまったけど、嫌な顔ひとつせず現場を盛り上げてくれた。そういうとき、話を振るのってMCである僕がやることなのに、間延びしないように自らいろんな話を振ってくれてありがたかったです。このジャニーズの方々の素晴らしい気遣いや人間力はどこからくるのでしょうか。今度、聞いてみたいです!おかざきたいいく『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。『おはスタ』(テレビ東京系)火曜レギュラー。『「劇場版ポケットモンスター ココ」テーマソング集』を12/23にリリース。※『anan』2020年12月23日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年12月16日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「フットサル」です。ビッケ(ビッケブランカ)さんたちとフットサルチームを結成しました。オンラインのサッカーゲームを一緒にやっていたメンツを中心になかなか豪華な顔ぶれが集まりました。メンバーは、w-inds.の橘慶太さん、Benthamの須田(原生)さん、GLIM SPANKYの亀本(寛貴)くん、ハンブレッダーズのでらしくんなどです。フットサルチームを組んでいるミュージシャンで有名な方といえばミスチルの桜井和寿さんやナオト・インティライミさんを思い浮かべる方も多いと思いますが、その桜井さんたちも参加する音楽業界人によるフットサル大会「音蹴杯」というのが毎年、さいたまスーパーアリーナで開催されています。一応、その大会への出場が第一目標です。チーム名は「サンドバックスFC」。オンラインゲームで僕がオーナーとなっているチーム「京都サンドバックス」から新たに付け直しました。なので、形ばかりですが、これは僕のチームなんです。でも、コートを予約したり、スケジュールを管理してもらったりとみなさんに甘えてばかりいたので、ユニフォームの準備やエンブレムは「ここは俺がやらな!」と一念発起して、僕が考えて作りました。渋谷のサッカーショップまで足を運んで、生地を選んだり、背番号のフォントはこれがいいと選んだりしました。エンブレムもデザイナーさんにお願いして本格的なものを制作。制作費は僕のポケットマネーです。さらに、ユニフォームの“顔”となる胸スポンサーもゲット。提供ゼロ円ですけど、胸に「ヘアサロンロビン」と入っています。はい、僕の幼なじみの美容室の名前です。プレーの面では、僕はサッカー経験者ではないので、経験あるみなさんの指示に従っています。基本的にポジションはFW。フットサルにはオフサイドがないので、いつもゴールのギリギリ近くにいといて、仲間からのパスを待っています。なんなら相手キーパーと雑談とかしています。というのは冗談で、実はかなり動けるFWです。ゲームで培った“裏に抜ける”動きが得意なので、相手DFを惑わせる駆け引きのある走りは、かなり効果的にできていると思います。体を動かすとぐっすり眠れるし、気分もいい。ミュージシャン仲間との時間も楽しく、これ、一石五鳥くらいお得なのでは!?と、思うくらい充実しています!※『anan』2020年12月16日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年12月10日アニメーション映画『劇場版ポケットモンスター ココ』(12月25日公開)の完成披露試写会が8日、都内で行われ、上白石萌歌、中村勘九郎、岡崎体育、松本梨香、矢嶋哲生監督が登壇。サトシ役の松本が「ゲットだぜ!」と決め台詞を響かせると、「ポケモン」の大ファンだという上白石が「生サトシを耳にできて、今すごく震えております!」と興奮の思いを明かした。本作は、1998年の『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』から始まって今年で23作目を迎えるポケモン映画の最新作。森を舞台に、人間の少年・ココと、ココを育てたポケモン・ザルードの親子の愛と絆を描く。ポケモンに育てられた少年のココを上白石、森でココを見つけ育てた幻のポケモン・ザルードを勘九郎が演じる。上白石は「『ポケモン』のドンピシャ世代なので、ずっとサトシがヒーローだった。私は女ですけれど、目指すべき人物という感じがしている。サトシってすごくかっこいいですよね」と告白。勘九郎も「今回、サトシの魅力がまた改めてわかりました。諦めない姿勢、まっすぐな気持ちというのは、本当にかっこいい」とポケモン愛を炸裂させ、「もう一度、『ゲットだぜ!』を聞きたい」とおねだり。すると松本が「みんなも自分のキャラクターをやってほしい」と無茶振りをし、上白石と勘九郎が急遽ココとザルードを演じる一幕もあり、松本と会場を喜ばせていた。またこの日は、モンスターボールを掲げながら「今年のクリスマスになにをゲットしたいか」を発表することになった。松本は、本作がクリスマスに公開となることから「クリスマスに、みんなの笑顔ゲットだぜ!」と声を大にし、上白石と勘九郎は「かっこいい」と惚れ惚れ。上白石は「猫との生活、ゲットだぜ!」と照れ笑いで回答。「姉と2人暮らしをしているんですけれど、動物が大好きなので猫を飼ってみたい」と明かす。勘九郎は「クリスマスに、長年の夢ゲットだぜ!」と語り、「アニメが大好きで、声のお仕事をやってみたいという願いが『ポケモン』でかなったので感無量です。ザルード役をやらせていただいて、子どもたちからの尊敬もゲットだぜ!」と大満足の表情を浮かべていた。「代官山に豪邸、ゲットだぜ!」と生々しい答えを繰り出したのが、岡崎。周囲から「リアルだな。(会場には)子どもたちがいっぱいいるんですよ」と突っ込まれると「ごめんね!」と謝罪し、会場を笑わせていた。映画『劇場版ポケットモンスター ココ』は、12月25日より全国公開。
2020年12月08日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「ヘアメイク」です。メジャーデビュー以降、テレビに出させていただく機会が増えてヘアメイクをしてもらうことがあります。これまでの人生、自分で髪型を整える場合は、アイロンでクセを伸ばすくらいのことしかしてきていませんから、ヘアメイクさんに整えていただくと、こんなに違うものかと驚くことがあります。先日も、とあるテレビ局でヘアメイクしていただいたのですが、そのときのヘアメイクさんが素晴らしかったです。僕は、昔からおでこが広くて、加齢とともに生え際が気になるように……。その上、クセ毛なのでスタイリングの仕方によっては前髪が割れちゃって、おでこがぱっくり見えてしまい残念な感じになることがあります。ですが、この方は逆毛とかを入れてちょうどよく前髪をふんわりボリューミーに仕上げてくれた。あ、この人は僕の髪質やクセの感じを理解して、こういう感じにセッティングしてくれたんやな、と思ってうれしかったです。できるだけ僕の髪や肌質のことを理解している方にヘアメイクしていただけたらと思いますが、テレビ局は局ごとにヘアメイクさんが違うので、ときには今日の岡崎体育、メイク濃いな……というときもあるかもしれません。テレビを見たファンの方々の反応が気になる部分でもありますし、もっとも厳しいチェックをするのが(マネージャーの)松下なので、彼女に「今日はいい感じですね」と言われるとホッとします。僕の場合は、メイクといっても目をぱっちりさせるわけでもなく、余分な脂を抑えたり、肌のトーンを整える程度です。たとえば、ビジュアル系バンドのように盛ったメイクはやったことがないので、いつか挑戦してみたいなという気持ちもあります。僕は、顔のパーツが結構ボヤッとしているほうなので、それがメイクによってどれくらい変わるのか。このつぶらな瞳がどれほどバチッと大きくなるのか、試してみても面白そうです。そうして美容への意識も高めていきたいものです。……とはいえ、普段の散髪は、相変わらず地元・宇治にある幼なじみがやっているヘアサロンに通っています。東京に出てきたからといって、表参道や代官山の美容室へ行くことはないですね。すごい技術があるとか、最先端のスタイルよりも、やっぱり、自分のことをわかってくれている人にやってほしいと思ってしまいます。おかざきたいいく『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。『おはスタ』(テレビ東京系)火曜レギュラー。『「劇場版ポケットモンスター ココ」テーマソング集』を12/23にリリース。※『anan』2020年12月9日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年12月02日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「データ紛失」です。僕はDTMで音楽制作をしています。すべてパソコン上の作業です。なので、データの管理はとても大事。もっとも重要なことのひとつです。でもデビュー前の僕は、一切のバックアップをしていませんでした。USBに完パケのミックスデータだけを保存していて、当時はそれでいいと思っていたのです。でも実は、ひとつひとつの楽器のオーディオファイルを取り出せるパラデータというものがあって、それが残っていないと再度、制作を続けたり、ミックスやマスタリングをすることもできないんです。デビュー前、すべての楽曲データが入っているパソコンのOSをアップデートしたら音楽ソフトが立ち上がらなくなったことがありました。これはどうすればいいんだろうといろいろ調べたら、工場出荷状態に初期化したら直りますと言われました。でも当然ですが、初期化したらすべてのデータがなくなります。つまり、そのとき僕は、初期化によって、当時所持していたすべての音源の元データを失ってしまったんです。これはかなりショックでした。立ち直るのにだいぶ時間がかかりました。だから、僕にはデビュー以前の音源データがありません。曲数でいうと500~600曲くらいでしょうか。まだ形になっていない作りかけのものがほとんどですが、結構な痛手です。過去の楽曲を掘り起こして制作することができませんし、昔の音源を再ミックスしてリリースすることも不可能になってしまいました。なので、それ以来しっかりバックアップをとるようになりました。とにかく保存です。1音打ち込んだらショートカットキーの「コマンド+S」を押すくらいこまめに保存しています。常に指はキーボードの「S」上に置くくらい気を使っています。僕は、性格的にどこか抜けているところがあって、こういうことがないと気を抜いてしまうので、今となっては、あれはいい勉強だったな…と思っています。これを読んで怖いなと思った方は、本当に本当に気をつけてくださいね。仕事でさまざまなデータを取り扱う方だとか、学生さんでもパソコンでレポートを書いている方などいると思います。一瞬の気の緩みや、思いがけない負荷でパソコンが落ちることもあります。そんなときに、取り返しがつかないことにならないように、とにかくデータはこまめに保存&バックアップをきちんととること。忘れてはいけない作業です!おかざきたいいく『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。『おはスタ』(テレビ東京系)火曜レギュラー。『「劇場版ポケットモンスター ココ」テーマソング集』を12/23にリリース。※『anan』2020年12月2日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年11月27日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「ご褒美」です。よく女性が「がんばったご褒美」として自分のためにエステに行ったり、ちょっといい鞄やアクセサリーなんかを買ったりするというのを目にします。僕はそういう「ご褒美」を自分のためにわざわざ考えることってないなぁって思います。実際に、念願だったさいたまスーパーアリーナでのワンマンライブを終えたあとも、とくにこれといったご褒美はなかったように思います。ぶっちゃけると、スタッフとの打ち上げもしていませんから。もう、たまアリ終えて1年以上たっていますが、パーッと打ち上げてさえいないわけです。でも、僕的にはそれがいいんです。だって、がんばったご褒美においしいお寿司やお肉を食べに連れていってもらったりしたら、もうそれは食べるほうが主になるじゃないですか。「おいしい」ことに目的がいってしまう。僕は、おいしいものを食べられるのはもちろんうれしいんですが、何か自分で自分を褒めたいようなことがあったら、家でひとりでじっくり浸りたいんです。たまアリのあとも、終わったら即実家に帰って、部屋でひとりで寝ているときに、ついに達成したんだって、じわーっと感動が蘇っていちばん幸せでした。そういう時間を持てることのほうが僕にとっては贅沢なことのように感じています。それで言うと、もうひとつ思い出深いのが、たまアリ終わってちょっと長めのお休みをいただいたときに、地元の幼馴染みと遊んだことかもしれません。一緒に近所のリサイクルショップで漫画を全巻一気買いして、そのあとファミマでエナジードリンクとファミチキをおごってあげて一緒に食べて。で、なんか帰る途中にやったこともないのに勢いでパチンコに寄って。でも、全然やり方わからんからすぐに終わっちゃって、「もう二度とやらん」と家に帰って漫画を読んだだけの日。多分、総額2万円くらいの出来事ですが、音楽のことも考えず友達と好きなことだけして…。そういう時間が僕にとって贅沢であり、がんばったご褒美なのかもと思いました。ご褒美は、自分にとって幸せであればいいわけで、金額の問題じゃない。そのためには、まずは自分にとっての幸せが何かを知っていることが大事ですよね。僕にとっての幸せは、友達とオンラインゲームしたり、一緒に遊んだりすること。だから、やっぱりご褒美は、それが気兼ねなくできる時間を持てることだなって思いますね。おかざきたいいく『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。『おはスタ』(テレビ東京系 月~金曜7:05~7:30)の火曜レギュラーとして出演中!※『anan』2020年11月25日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年11月20日アイドルグループのHey! Say! JUMPが、8枚目のオリジナルアルバム『Fab! -Music speaks.-』(12月16日発売)の通常盤購入者を対象にしたスペシャルイベントを、12月20日に仮想ライブ空間・SHOWROOMにて開催する。本イベント『「Fab! -Music speaks.-」Online』は、12時からと15時30分からの2部構成で、アルバムに収録された楽曲を披露するミニライブとメンバーのトークを生配信。見逃し配信は12月22日と23日を予定し、それぞれ1部を19時から、2部を21時から再配信する。伊野尾慧の発案「音楽×童話」をテーマにしたニューアルバム『Fab! -Music speaks.-』は、豪華な提供曲が話題に。アラビアンナイト×Ayase(YOASOBI コンポーザー)、白雪姫×清水翔太、オオカミ少年×岡崎体育、ヘンゼルとグレーテル×まふまふ、ピーターパン×橋口洋平(wacci)など、錚々たるアーティストが名を連ねている。なかでも赤ずきんをテーマに女王蜂のアヴちゃんが手掛け、東京ゲゲゲイのMARIEが振り付けをした「狼青年」は、謎のボーイズグループ“Honey Bee”名義でYouTubeに公開され、正体が明かされる前に500万回再生を超えるなどSNSを中心に盛り上がりを見せていた。アルバムタイトルの“Fab!”は「架空の世界のような」を語源に持つFabulousの略で、“Music Speaks.”は「音楽が語る」という意味。タイトル通り、音楽が物語を1つひとつ紡ぐアルバムに仕上がっている。
2020年11月19日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「譜割」です。譜割とは音符に対して、歌詞の一音一音をどういう配分で置いていくかを考えていく作業です。基本は、メロディラインの音符ひとつに対して1文字。ですが、それに限らず音便(発音上、語中・語尾の音が他の音に変化すること)によっては2音、ときには3音流し込んだほうが気持ちいい場合もある。例えば僕の「なにをやってもあかんわ」を聴いていただくとわかりやすいと思います。冒頭の歌詞「もうなにをやってもあかんわ」は、単純に文字数で言えば13文字です。しかし、このメロディの音符の数は8音。「もぅ・な・に・を・やっ・ても・あかん・わ」と割っています。「っ」や「ん」などのほか、「かきくけこ/さしすせそ/たちつてと」などは子音である「k」「s」「t」の音だけでの表現も可能です。「く」=「ku」とはっきり発音すれば1音カウントになりますが、「クッ」と「k」の音だけで母音を崩し圧縮することが可能です。と、専門的になってしまいますが、僕はけっこうこの譜割にこだわるタイプです。でも、J‐POPでは譜割を意識せず無理やり言葉を入れたり、2音あるのに1文字しか入れていなくて気持ち悪い…と思う曲もたまにあります。でも気持ちよく譜割が入っていることが正解ではなく、逆にバランス悪くいびつに入っていることで記憶に残る場合もあるので、どれが正解ということはありません。僕は歌詞に意味を持たせず音運びの良さだけで歌詞を作ることがあり(「スペツナズ」「XXL」など)、そういう楽曲で「譜割が気持ちいいね」と言っていただけると、わかってもらえたとすごくうれしい気持ちになります。今、僕が耳にしてもっとも日本語の譜割が巧みやなと思うのは、R-指定さん。ダントツで流し込みがうまいです。ラップの部分もそうですし、サビでメロディをつけつつ言葉のフックを作るのとか、めちゃくちゃ気持ちいい音選びをされていて、これはテクニックというよりも元々持っている勘の良さ、センスではないかなと。あとは、SUSHIBOYSのファームハウスくんもいいなと思います。ラッパーの方々は日本語を既存の概念で捉えすぎないから、面白い表現がいろいろできるのではないでしょうか。洋楽にある音の取り方、韻の踏み方などを日本語の中にもうまく活かせている方々に魅力を感じます。言葉の選び方に興味を持って聴くと、また音楽の聴き方の幅が広がると思うのでおすすめです。おかざきたいいく『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。『おはスタ』(テレビ東京系 月~金曜7:05~7:30)の火曜レギュラーとして出演中!※『anan』2020年11月18日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年11月16日上白石萌歌、山寺宏一、中川翔子らが特別出演、今年で23作目となるポケモン映画『劇場版ポケットモンスター ココ』より、Beverlyが歌うオープニングテーマを使用した最新映像が公開中だ。森を舞台に、ポケモンに育てられた少年・ココと、ココを育てたポケモン・ザルードの親子愛を描く本作。そしてシリーズ初の試みとして、岡崎体育が劇中のテーマソング全6曲をプロデュース。トータス松本や木村カエラなど豪華な顔ぶれが話題となっている中、先日公開されたのは、フィリピン出身のシンガーソングライターBeverlyさんが歌うオープニングテーマ「ココ」を使用した予告編。のびやかな歌声と共に、ツルを使って自由自在に飛び回るココとザルードの疾走感のある映像が展開。また、トータス松本さんが歌うメインテーマ「ふしぎなふしぎな生きもの」が流れる、親子の絆を感じる特報映像も同時に公開されている。そして、『言の葉の庭』(新海誠監督)のポスターアートをはじめ、数々の映画の劇中絵画でイラストを手掛けてきた四宮義俊が、『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』と『劇場版ポケットモンスター みんなの物語』以来3度目、2年ぶりにポケモン映画のスペシャルアートを披露。ジャングルの中でココが物憂げな表情を浮かべ、繊細な色使いが目を引くこのスペシャルアートについてココ役の上白石さんは「額縁に飾って、一生眺めていたいくらいの芸術作品だなと思います」と言い、ザルード役の中村勘九郎は「この美しい世界で、ココの表情を見ると、父ちゃんザルードとしては後ろから抱きしめてあげたくなりますね」とコメントしている。『劇場版ポケットモンスター ココ』は12月25日(金)より全国東宝系にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:劇場版ポケットモンスター ココ 2020年12月25日より全国東宝系にて公開©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon©2020 ピカチュウプロジェクト
2020年11月16日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「曲の終わり方」です。ひとつの曲はイントロから始まってアウトロで終わります。僕はこのアウトロを作ること=曲をどう終わらせるかに、むちゃくちゃコンプレックスがあります。なぜなら、僕の中で終わらせ方が2パターンしかないからです。ひとつが「ジャーーーーン」って終わるやつ。もうひとつが「ジャーーーーン、ダダン」で終わるやつ。この2パターンでここまでやってきました。あと、最近になってフェードアウトして終わるという手法も取り入れたので、やっと3つに増えました。メジャーデビューしてもう4年半。けっこう経ちましたが、これまでこの3つですべての楽曲を乗り切ってきました。なんで終わり方の手法が増えないかというと、僕はパソコンを使って、“DTM”で音楽を作っています。いつも作業の最初に、だいたいの絵コンテみたいなものを作るんです。簡単なイントロを作り、平メロ、サビ、落ちサビはこんな感じで…と全体の構成を考えて、終わり方はまだラフコンテやし、とりあえずドラムのキックとシンバルを置いとこか、となります。で、そこから肉付けをいろいろしていくのですが、サビをこだわって、イントロはもっと工夫して…とやっているうちに気づくと締め切り間近になっている。歌詞も考えないといけないし、譜割の調整もしないと…、と作業がどんどん追いつかなくなってくる。そうなると、アウトロにとりあえず置いといたドラムとシンバル、「最初のままだけどまあええか…」と、どうしてもなってしまうんです。ほかのミュージシャンの方、どうですか。そうなりませんか?個人的には、どうにかしたいと思っている案件です。また終わり方これやん…と自分でも呆れているんですが、これまで誰からも「岡崎くん、終わり方もっと工夫できないの?」とはわざわざ言われなかったので、手数が3つから増えません。かっこいい終わらせ方を開発したいと思う一方で、もういっそのこと終わらせない、というのはどうか?という考えにたどり着きました。曲はずっと続いていて、終わらせるのは聴き手の役割にしてしまうという、聴いている人がミュートするとか次の曲に飛ばすとかしないと終わらない。そんな曲があってもいいのではないか…。現実的ではないでしょうか。でも、それくらい曲の終わり方を考えるのは難しいです。おかざきたいいく『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。10月より、『おはスタ』(テレビ東京系 月~金曜7:05~7:30)の火曜レギュラーとして出演中!※『anan』2020年11月11日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年11月09日共通の趣味であるオンラインゲームで親交を深めることおよそ2年。ついに待望のコラボレーションを実現したビッケブランカvs岡崎体育。岡崎体育(以下、岡):「いつか一緒にやりたいね」と言い合うのってけっこうミュージシャン同士の社交辞令あるあるなんです。でも、それをその場限りの言葉にしないで、行動に移してくれたのはビッケさん。ビッケブランカ(以下、ビ):僕、そういうのイヤなんです。やると決めたらちゃんと行動しないと。最初の一歩を踏み出すのは得意なのでレーベルと話して正式なオファーを体育さんにさせていただきました。岡:引っ張ってくれてありがとう。ビ:体育さんはいっつも空気を読みますからね。京都の方だから。壁が一枚二枚の先に障子が三枚も四枚もある。オンラインでサッカーゲームしている時だって、実際にフットサルやろうよって話になってから実現するまでに何年かかった?岡:……それも2年くらい?ビ:それだって僕が日時決めてコートを予約してやっと実現したんすよ。岡:でも僕、シューズと審判の笛も買ってちゃんと準備してたで。――互いのことを「きつね」「たぬき」と呼び、違う個性でありつつ音楽へのシンパシーをハッピーなダンスミュージックに落とし込んだ「化かしHOUR NIGHT」。昔話のように“同じ山を目指した”2匹のケモノは“まるで透明な鏡を見てるみたい”によく似ていた。茶化しながら、“こうやって何十年もばかしていたいね”と歌う二人の友情がくすぐったくも愛らしい。岡:聴き心地いいポップさと今っぽい四つ打ちテックハウス。その絶妙なブレンドはアレンジを担当してくれたビッケさんならでは。一緒に制作をして、いざやるとなったらの集中力のすごさに驚かされました。ビ:まず、体育くんが作曲してくれて、それを踏襲しながらトラックを作りました。ビッケブランカと岡崎体育、それぞれのらしさが出ていると思います。この二人でしかできないことができたよね。大きい音で聴いてほしい。デシベル勝負です。岡:ビッケさんはいつも全力、本気なのがめっちゃ素敵なんです。本当に熱い男。ゲームをしていてもめっちゃ熱い台詞言ってくれるし。ビ:ゲーム内で体育くんを助けられなかった時ね。思わず「守れなかったー!」って叫んじゃった。岡:それ、映画の主人公が言うやつやんと思いました。――当初、実は二人でバラードを作ろうとしていたという裏話もちらり。岡:なんとなく、卒業ソングを作ろうという話になったんだよね。ビ:だけど、持ち寄った曲が単独でよすぎて合わせられないぞって(笑)。岡:でも、いつかバラードもやってみたいよね。ビ:だから、正式に二人の活動名を決めてやっていこうよ。“ライクアニマルズ”っていうのはどう?岡:……なんか、プロレスラーのリングネームみたいでイヤ!楽しい二人の“ばかしあい”。まだまだ、当分は終わらなそうだ。ビッケブランカ1987年生まれ、愛知県出身。2016年メジャーデビュー。ドラマ挿入歌の「まっしろ」やSpotifyのTVCM曲「Ca Va?」が大きな話題に。得意のゲームを活かしたeSportsストリーマーとしての活動も注目を集めている。おかざきたいいく1989年生まれ、京都府出身。2016年、アルバム『BASIN TECHNO』でメジャーデビュー。TV、映画など俳優活動やバラエティ出演などマルチな活躍も。本誌で「岡崎体育の体育ですけど、オンガクです。」を連載中。ビッケブランカと岡崎体育それぞれのvocal onlyバージョンも収録。二人のトークを存分に味わうオーディオコメンタリーも。『化かしHOUR NIGHT』【CD+DVD】¥2,000【CD ONLY】¥1,000(avex trax)※『anan』2020年11月4日号より。写真・小笠原真紀取材、文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年11月03日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「誰かに歌ってもらうこと」です。すでにニュースにもなっていますが、12月25日に公開されるポケモン映画の最新作『劇場版ポケットモンスター ココ』のテーマソングを担当しています。全部で6曲も書き下ろさせていただき、映画のシーンに相応しいさまざまなアーティストの方々に歌唱のお願いをしています。なかでも、メインテーマである「ふしぎなふしぎな生きもの」は絶対にウルフルズのトータス松本さんにお願いしたい!これ、トータスさんに歌ってもらえないんだったら、俺はこの仕事を降りる!と、半分本気で思ったくらい、この人しかおらんと思ってお願いしました。快く引き受けてくださったトータスさんには本当に感謝しかありません。キャリアでいったら超がつくほどの大先輩です。こんな30そこそこの若造の曲を、よっしゃ、歌ってやろうと参加してくださったトータスさんの心意気、めちゃくちゃありがたかったです。なので、僕も120%の力で楽曲制作しました。僕のキャリアハイのひとつとなる楽曲になったのではないかと思います。今回、なぜトータスさんにメインテーマをお願いしたかというと、矢嶋(哲生)監督から、「この映画では、全国の父ちゃんを泣かせたいんだ」というのを伺っていたからです。僕の知る限りで、もっとも父ちゃん感のあるアーティストがトータスさんだった。男っぽさと包容力。まさに理想の親父です。なので、レコーディングのときも、監督の言葉をそのままトータスさんにお伝えしました。そして、さすがトータスさん、見事に歌ってくださり、僕の理想通りの一曲に仕上がったと思います。映画音楽を制作することは僕のひとつの夢でもありました。自分のやりたいことをやるよりも、ひとつの作品の一部分として裏方に徹する。監督が実現したい世界を音楽から手助けすること。それを素晴らしいミュージシャンの方々と一緒にできることは、本当に贅沢で幸せなことだなと思います。また、自分の名義で誰かに歌っていただくことは初めての経験でしたが、誰かに曲を提供するのとはまた違った感覚なのだなと改めて感じました。提供曲と違い、最終的なクレジットは岡崎体育です。最後の最後まで見届ける責任があるし、せっかく客演で参加してくださった方々の顔に泥を塗らないようにしないといけない。ひとりきりでやるのとは、また違うプレッシャーがあるんだなと勉強になりました。おかざきたいいく『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。10月より、『おはスタ』(テレビ東京系 月~金曜7:05~7:30)の火曜レギュラーとして出演中!※『anan』2020年11月4日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年11月02日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「弟子」です。いつか弟子をとってみたいです。クラシック音楽の世界では誰かに師事するなどあると思いますがJ-POPでは弟子の概念はあまりない。だからこそ、岡崎体育がJ-POPにおける師弟制度を採用したい。イメージは、Jリーグの京都サンガ F.C.が実践する選手育成のためのスカラーアスリートプロジェクト。第一線で活躍するプレーヤーや監督、スタッフが高校生たちに直接指導をするプログラムがあるのですが、これを僕自身もやってみたいんです。本気でメジャーデビューしたい、音楽で生計を立てたいと思っている人に、今まさにミュージシャンとして活動している自分の姿を通して、その経験やノウハウを伝えられたらいいなと思いました。また、誰かに教えることで、自分のこれまでの活動や考え方を言語化できるのもいいなと思っています。そういう機会がないと、あらためて考えることができなそうなので。教えるために、自分の考えや取り組み方をまとめて、果たしてそれがちゃんと伝わるのか。それを受けて、デビューを迎える弟子が誕生するのか。やってみたいです。じゃ、どうやって弟子をとるのかというと、道場を構えるわけにもいかないですから、そこはソニーミュージックに新しい部門を発足させたいですね。あくまで窓口はソニーミュージックです。弟子の生活費とか鍛錬に必要な機材やステージなどもレコード会社側に支援いただいて。僕はできるだけ責任を負わないでいい立場で師匠としてどんと構えていたい。そして撮影現場などに弟子が来てくれて、僕の身の回りの世話などしてくれたらうれしい。お茶とかサッと出してほしい。憧れます。レコード会社がプロジェクトとして取り組めば、師弟制度がJ-POP業界でも当たり前になっていくかもしれない。僕の弟子は屋号の「岡崎」が使えますから、何十年後かには「今週のヒットチャート、岡崎が4人も入ってるやんけ」となるかもしれない。「いや、ビッケも6人おるで」とか「米津家も相変わらずすごいな~」とか。そういう家系図のようなつながりがオーディエンスに見えるようになるのも面白そうですよね。……って、米津くんは間違いなく弟子はとらなそうです。名前はもっとも師匠らしいんですけどね。おかざきたいいく『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。10月より、『おはスタ』(テレビ東京系 月~金曜7:05~7:30)の火曜レギュラーとして出演中!※『anan』2020年10月28日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年10月23日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「死ぬまでにやりたい100のことリスト」です。以前から作っていた「死ぬまでにやりたい100のことリスト」がついに完成したので先日、ツイッターで公開してみました。結構、反響があって63番目に書いた「岡崎慎司選手とサッカーをする」では、実際に岡崎選手からレスをいただいたり、48番目に書いた「ホストクラブに行く」でも、現役ホストの方から連絡があったりしました。そもそもは、ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンが共演した『最高の人生の見つけ方』という映画に出てきたバケットリスト。余命6か月の彼らが人生でやりのこしたやりたいことをリストにしていて、それを僕も真似して、短い人生の中でやりたいことは何かと考えてみることにしたんです。始めたのはデビュー前の2013年です。最初に書いた大きな願いは「作曲家になる」と「さいたまスーパーアリーナでワンマンライブをする」でした。その2つともすでに叶えているって、かっこよすぎると思いませんか?ほかにも「Eテレでレギュラー番組を持つ」とか「RIJF(ロック・イン・ジャパン・フェスティバル)のグラスステージでライブをする」なども、最初のころに書いていたので、すでに叶えていることが本当にうれしい。ここまで大きな願いを叶えていることで、俺はなんでもできるぞ!と自尊心を得られたこともあって、前向きにリストを追加していくことができ、今年ついに100個を考え切ることができました。リストを見た方々からは自分も真似してやってみたいと、たくさんのコメントをいただきました。実際、やって公開している人も多いです。自分がやりたいことに対してモチベーションを持って取り組めるようになると思うので、まだの方はぜひトライしてみてください。リストの作り方のコツは、できるだけ項目を抽象化せず具体的に書くことですね。たとえば「人に優しくする」だと、判断基準がどこにあるか難しくてどのタイミングで達成といえるのかわかりにくい。まず具体的なこと、さらに数字をつけると目標化しやすいです。リフティング100回とかアルバム30枚とか。あとは、1~20番は仕事のこと、21~40番は私生活、41~60番は行きたい場所とかカテゴリーを分けてみると作りやすいかもしれません。まあ、とにかくみなさんやってみてください。自分がやりたいことを100個見つけるって、意外とめちゃくちゃ大変ですから!おかざきたいいく『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。ビッケブランカさんとのコラボシングル『化かしHOUR NIGHT』(avex trax)が、10/28発売に!※『anan』2020年10月21日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年10月18日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「やる気」です。制作期間が続いています。やらないといけないことが増えれば増えるほど、すべてのことができなくなるってありませんか?大きく気になることがひとつあると、友達へのメールの返事も、洗濯機を回すのもできなくなる。悪循環です。やりさえすれば、2~3分で終わることもあるのですが、どうしても実行に移せない。ああ、こうやってゴミ屋敷って生まれるんやなぁと思います。みなさんは、そういうときどうやって“やる気”を出していますか?僕は、やる気が出ないときは、とにかく寝るしかないなと思って、とりあえず寝てしまいます。音楽家の作業として、どこでやる気が停滞してしまうかというと、人によってそれぞれあると思いますが、僕の場合はいつも最初の最初で悩みます。着想がとにかく大事なので、アイデアさえ思いつけばそのあとはオケをつけるとか、肉付けする、歌詞を書く作業は、スルスルと軌道に乗るんです。でも、このアイデアを出すというのが本当にしんどい。ネタ曲を得意としているので、どなたかの依頼を受けるときも、ちょっと変わったひねったテーマをいただくことが多いです。まあ、たいてい無茶振りです。「こんな、あるあるできますか?」とか「こういうものをいくつかオムニバスで構成してほしい」とか。そういうときって、なぜか打ち合わせでは「できそうっすねー」と答えてしまうのですが、家帰ってから「え、あれ、どういう意味?」となることが多く、時間がかかります。そして、僕はソロアーティストなので、要求がどんなに難しくても自分ひとりで考えてアイデアを出す必要があります。レコード会社やマネージャーなど僕のチームとして働いてくれるスタッフはいますが、さすがに曲は書いてくれない。だから、ここは踏ん張って僕がひとりで乗り越えないといけないんです。やる気が出ないとしても締め切りはやってくるので、日々がんばっています。ここ最近、岡崎体育名義でのリリースはないですし、ライブもほぼない。だけど水面下でいろんなプロジェクトが進んでいて、それぞれに対してやる気を出そうと寝て、起きて…としていますのでそれはわかってほしいです。でも、納期に追われながら、ひいひい言いつつ作業をしていると、僕も本物のミュージシャンになったものだな…とあらためて実感できて、辛い半面ちょっとうれしくもあります。おかざきたいいく『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。ビッケブランカさんとのコラボシングル『化かしHOUR NIGHT』(avextrax)が、10/28発売に!※『anan』2020年10月14日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年10月13日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「SNSからメジャーへ」です。このところCDデビューやリリースをせず、YouTubeやTikTokなどSNSでの発信から話題になるミュージシャンが増えています。それをひとくくりに「SNSから生まれた」と言うのはもはやナンセンスなくらい、当たり前のことになってきていると思います。10代、20代からしてみたら、この時代、自己表現したかったらそりゃ誰でもSNSで発信するやろ、と思うので、「SNSから生まれる」というのはもうごく普通のこと。それをことさら強調するのは、単純に「若者に人気がある」ということの言い換えでしかないと思います。確かに20~30年前と比べると、音楽の流行の仕方ってまったく違うのではないかと思います。従来、ミュージシャンはレコード会社がオーディションやライブ、ストリートなどでスカウトCDデビューTVやCM出演ヒットが順当な流れでしたが、今はSNSなどでのミュージシャンの発信が、直接リスナーに届いています。そこで多く反響のあったもの、話題になっているものをレコード会社があとから追って契約し、CDリリースしたりTVに出たりする。レコード会社とリスナーの順番が逆になっているんです。リスナーは、これまではTVで見たり、CDを買ったりという受け身でしかなかったけれど、今はSNSやサブスクで、自分でいいと思うものを能動的に探して、見て、聴ける時代。それがリツイートやコメントなど口コミで広がってムーブメントになっている。これは、レコード会社の在り方が問われることだと思います。だって、リスナーより耳の遅いレコード会社ってどういうことやねん、と思いますから。そして、それはレコード会社だけでなくミュージシャン自身にも言えることです。レコード会社におんぶに抱っこでは売れない時代。自分で考えて、発信をしていかないと置いていかれる。これは、前からこの連載でも言っていることですが念押しで、“今はミュージシャンが自分で自分の売り方を考える時代”になっているんです。…と、偉そうに言ってる僕ですが、僕自身は今のマネージャーの松下にライブハウスでスカウトされてレコード会社に入ったので、古い方のスタイルにギリギリいた世代。だけど、ゲーム配信やインスタライブなどSNS発信は、デビュー以降も僕が勝手に考えて自由にやらせてもらってます!おかざきたいいく『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」の新コンテンツ「THE FIRST TAKE FES」への出演が話題に!※『anan』2020年10月7日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年10月03日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「NiziU」です。韓国大手芸能事務所のJYPエンターテインメントとソニーミュージックが共同で企画したオーディション番組から生まれた、9人組グローバル・ガールズグループ“NiziU”が話題です。僕もたまたまテレビで見て、面白い企画だなと興味を持ちました。これまでも、オーディションなどでメンバー選出、そこからのメンバーたちの下積みを見せるアイドルグループとその成長を追ったドキュメンタリータッチの番組はありましたが、それを日韓の共同で、しかも韓国のプロデュース方式を使って世界水準のアイドルを目指すというのが新しくていいなと思いました。これは、単に新しいスタイルのアイドルが誕生したというのではなく、日本の音楽業界のあり方、動き方にも大きな変化を与えるきっかけになるのではないでしょうか。日本でヒットする音楽って世界から見たらちょっと独特で、独自のルールがあって、ガラパゴス化しているなどとよく言われます。サビがないと売れないとか、日本語の歌詞じゃないと売れないとか。日本では、こうじゃないと売れないというルールがどうしてもあるのが現状です。僕自身は、それを面白いと感じているタイプで、自分の発信したい音楽を日本的なスタイルの中でどうすればみんなに受け入れてもらえるかをいつも考えています。でも、僕は10代のころから洋楽が好きで聴いているので、w-inds.の橘慶太さんのようなグローバルな音楽トレンドを意識的に取り入れている先鋭的なサウンドメイクもいいなと思うし、それがもっと認められる日本の音楽シーンであってほしいとも思います。日本が作り出す音楽が世界に出ても引けをとらないくらい、何ならめちゃくちゃヒットするくらいに追いついたら、それはそれで最高です。つまり、日本的な独自の発展も、世界のマーケットを視野に入れた活動もどっちも面白いと思うし、大事だと思う。これはどっちとも言い切れない複雑なところです。その一方で僕が作った『ポケモン』の主題歌が世界中のテレビやネットで流れることで評価されることもある。ある日突然、ブラジルの若者から「ナイスミュージック!」とコメントが届いて驚かされることもある。海外の標準やマーケットにこちらが合わせなくても評価してもらえることだってあるんです。だからこそ今後、NiziUが日本で、世界で、どんな旋風を巻き起こすのか、いまから楽しみです。おかざきたいいく『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」の新コンテンツ「THE FIRST TAKE FES」への出演が話題に!※『anan』2020年9月30日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年09月27日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「歌入れ」です。普段のレコーディングでは気に入った音が録れるまで何度もテイクを重ねます。とくに歌入れでは、僕はまあまあテイクを録るほうだと思います。歌がうまくないので、ピッチが外れていたとか、タイミングが合ってないなどテクニック的なところで納得するまで歌入れをします。歌入れをするときは、一気に歌うのではなく、まずAメロ、次にBメロと区切って入れていきます。細かく区切ったほうが、さらに丁寧に間違いなく歌うことができるからです。ひとつのラインにつき、だいたい10テイクずつくらいは録ってます。時にはこれが、15とか20くらいになるときも。そうなるとだんだん何が正解かわからなくなってきます。僕の場合は、周囲のスタッフをとても信頼しているので彼らのジャッジが頼り。チームみんなでいいテイクを選んでいます。こんないい環境で歌入れができるようになったのは、当然、メジャーデビューしてからです。インディーズ時代は実家でひとりで歌入れをしてました。実家で歌入れができるのは11時~14時の3時間だけ。パソコンで作業できるオケ作りはヘッドホンをしていれば深夜でもできますが、歌入れはできる時間が限られています。音を出すから夜中はできません。かといって日中も、余計な音がしない時間帯を選ばないといけない。11時ごろまでは洗濯物を干したり、掃除したりと家族の生活音が気になるし、それが落ち着いても14時を過ぎると小学生の下校が始まるのでその音に邪魔される。だから、だいたい11時から14時までがもっとも静かに音入れができる時間です。そこで急いでレコーディングするので、インディーズ時代はそんなに丁寧にテイクを重ねるなんてことはなかったと記憶しています。歌入れにもっともこだわったのは、最初のアルバム『BASIN TECHNO』ですね。こだわったというか、本格的なレコーディングが初めてだったので、慣れるまですごく時間がかかった記憶があります。このアルバムではMISIAさん、加藤ミリヤさん、AIさんなどを手がける与田春生さんとレコーディングをしたんです。ディーヴァ系を得意とする名プロデューサーの方です。歌もうまくない、田舎から出てきたようわからん兄ちゃんが歌う歌に根気よく付き合ってくれた。あらためて、歌姫要素ゼロの僕に奇跡のディレクションをしてくれたな、と思います。おかざきたいいく『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」の新コンテンツ「THE FIRST TAKE FES」への出演が話題に!※『anan』2020年9月23日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年09月20日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「一発録り」です。「レコーディングで一発録りをした」なんていうコメントを雑誌のインタビュー記事などで見かけることがあると思います。みなさん、「一発録り」とは、どういうものを想像されますか?言葉の通り受け取るとバンド全員で一斉に演奏して、それ一発で決めることのように思いませんか?僕もずっとそうだと勘違いしていました。ライブのように一発で決めることを指すのだと。ディープ・パープルの名曲「SMOKE ON THE WATER」で有名なギターリフをリッチー・ブラックモアがミスピックしたけど、そのまま収録された音源があります。ああいうのを「一発録り」やなと思っていましたが、あれはライブ盤であり「一発録り」とは違うそうです。実際の「一発録り」とは、メンバー全員が同じ空間で同時に演奏していることは間違いないのですが、その演奏がたった一度きりとは限りません。僕がバンドをやっている友達に素朴な疑問として「この前、一発録りしたって雑誌で読んだけど、そんなにうまいこと演奏できるもんやねんな」と感想を述べたところ、「いや、確かに一斉に演奏はしてるけど、それを何回も録ってるんやで」と教えてもらったことで、そのことが判明しました。ファーストテイクで決めなくてはいけないわけではなく、何テイク録るかはうまくいくか次第なんです。だから、正確に言うと「一発録り」とは「一斉録り」または「一気録り」のことなんですね。ちなみに「一発録り」の対になるのが「バラ録り」です。これは、ひとつずつ楽器の演奏を録音していって、音を重ねていきます。「一発録り」のメリットとしては、一体感があるということでしょうか。バンドとしてのグルーヴを出したいなら、一斉に演奏したほうが、それが醸し出されるはずです。デメリットは、録音の難しさがあると思います。バンドの形態に合わせてマイクもたくさん立てないといけないですし、ギターとベースはめっちゃうまくいったけど、ドラムがイマイチだったから録り直ししないとあかんとか、全員の息が合ってないと難しい。バラ録りなら、それぞれのベストテイクを使えばいいわけですから、それぞれにいいところ、難しいところがあります。とはいえ、僕は常に一人きりなので、ある意味何やっても「一発録り」です。常に緊張感を持って、一人でレコーディングしております。おかざきたいいく『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」の新コンテンツ「THE FIRST TAKE FES」への出演が話題に!※『anan』2020年9月16日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年09月14日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「旅の準備」です。なかなか自由に旅行もできないいま。だからこそ、行ってみたい場所のことをよく考えています。ヤバT(ヤバイTシャツ屋さん)と一緒にやっているNHKのレギュラー番組『よなよなラボ』で、自分にフィットする国を探すという企画をやりました。そのとき、僕の希望にもっとも適している国はフィンランドだという結果が出た。それ以来、フィンランドに行ってみたいと思い、いろいろ調べたり学んだりしています。まず、手始めにフィンランド語のドリルを購入しました。さらに、フィンランド語が学べるアプリにも1450円も課金し、本気で勉強しています。フィンランド語って、世界の中で難しい言語トップ5に入るらしいです。ただ、基本的にローマ字読みで発音できるので、日本人には比較的呑み込みやすい言語かもしれません。とはいえ、おはようが「Hyvaa(※aのウムラウト) huomenta!(ヒュヴァーフオメンタ)」と何一つ馴染みのない言葉なので、呪文を覚えるように、ひとつひとつ丸暗記しながら覚えています。何年後かに岡崎体育がフィンランド語ペラペラになったら面白くないですか?日本から意外と近いところもいいなと思っています。ヨーロッパの中では近いほうで、直行便なら10時間前後で到着します。飛行機が苦手な僕もギリギリ耐えられるライン。がんばって耐えたいと思います。じゃあ、実際に行けることになったら何をしたいかというと、地平線を見たり、自然に触れたりしてのんびりしたいです。何もないシンプルな国というところに惹かれているので、情報過多な日本から離れ、気疲れの多い日常を癒したい。季節は夏がいいと聞くので7月とかに行ってみたいですが、僕の「死ぬまでにやりたい100のリスト」に「オーロラを見る」という項目があるので、冬に行ってオーロラを見たいなとも思います。音楽的にも、訪れたことで何か刺激を受けたいですよね。雄大な自然の景色とか、その地で出会った人々や街の様子から、何かインスピレーションを得られたら最高。これまでと違う感性で曲を書くことができそうです。以前、僕はモンゴルに行きましたけど、モンゴルでは大自然の中に浸りすぎてしまって、気づけばひとフレーズも出てこなかった。もったいないことをしたので、フィンランドでは感性を研ぎ澄ませ、何節かは思いつきたいところです。おかざきたいいくスマホに振り切った演出が話題のヤバTとの番組『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。※『anan』2020年9月9日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年09月04日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「天気」です。雨が苦手です。低気圧で頭も痛くなるし、肩も凝るので制作にも影響が出ます。ずっと家の中で作業をする日々なので、疲れた時、晴れていれば気分転換に散歩がてら近くのコンビニまで飲み物を買いに行くこともできますが、雨だとそれもできません。太陽の光を浴びる、外の匂いをかぐだけでリフレッシュできますが、雨だとなんかずっと家で、じとじとじめじめしてしまいます。でも、それがいいというミュージシャンの方もいると思います。雨のほうが、しっとりとして情緒ある曲が書けるとか、集中できるとか…。天気や気温、気候は確実に音楽制作に影響しますよね。音楽制作は、室内にこもる作業とはいえ、やっぱり夏の暑い日と冬の寒い日では作る曲に差が出ると思います。これが、ライブとなるともっと明確に雨がイヤです。今でこそ、レコード会社に車移動させていただいていますが、インディーズ時代やデビュー当初は、基本電車移動でした。僕は、機材をキャリーケースで持ち運んでいます。雨だと駅からライブハウスまで歩いて行かないといけない。機材を濡らすわけにはいきませんから、自分は雨ざらしでびちゃびちゃになりながら、傘で機材を守って歩くのは、本当にストレスが溜まる。会場に着くころには気分は最悪になっています。雨のライブは憂鬱です。デビューから1年間くらい、なぜかライブを開催すると雨になることが多かったんです。ライブ当日が75%くらいの確率で雨。その頃はちょっとしんどかったですね。だから、もし僕がフェスを主催するとしたら、絶対に屋内フェスにします。雨だと本当にテンションがだだ下がりになるので、主催者としてみなさんをお迎えする気分にはとてもなれない。それは避けないといけないので、やるとしたらきっと屋内フェスでしょう。とはいえ、僕は「雨女」とか「晴れ男」みたいな考え方は採用していません。どんな天気に恵まれるかは、これ、単純な運ですから。ときどき「俺が行ったら、晴れるから大丈夫」的なことを自信満々に言う方がいますが、お前どの目線で話しとんねん、と正直思います。気軽に、天気を操ってる側に立つなよ、と。僕は、さきほど話した雨が多かったデビュー1年目以降は、ライブは好天に恵まれがち。でも、それを自分が「晴れ男」だからとは申しません。晴れの日がたまたま多いだけです。おかざきたいいくスマホに振り切った演出が話題のヤバTとの番組『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。※『anan』2020年9月2日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年08月31日『○○で真っ先に死ぬタイプの体育教師』シリーズを描いて人気を博している、酒井大輔(@sakai0129)さん。鈍感だったり、直情的だったり、力任せだったり…フィクションの世界では、犠牲者となる人物には定番のタイプがあります。酒井さんの作品には、真っ先に犠牲となりそうな人物像の体育教師が登場するのですが…。『学園パニックもので真っ先に死ぬタイプの体育教師』『学園パニックもので真っ先に死ぬタイプの体育教師』の漫画 pic.twitter.com/PDKTSX0kz8 — 酒井大輔@漫画描く人 (@sakai0129) June 28, 2020 『デスゲームもので真っ先に死ぬタイプの体育教師』おまけ pic.twitter.com/hGMY3oeQCD — 酒井大輔@漫画描く人 (@sakai0129) July 5, 2020 恐怖の始まりのように、理解を超えた存在に次々と襲われる体育教師!フィクションの『お決まり』ならすぐに命を落とすのですが、なぜかこの体育教師は死にません…。鈍感で生命力が強すぎる体育教師のとりこになった人たちからは、「こういうの好き」「生徒想いで教師の鑑」「どこからツッコミを入れたらいいんだ」などのコメントが相次いでいます。どんなストーリーの定番にも、彼なら知らず知らずのうちに打ち勝ってくれるでしょう。頼もしすぎますね![文・構成/grape編集部]
2020年08月26日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「バースデーソング」です。先月、7月3日に誕生日を迎え、31歳になりました。そのときに、みんなが歌えるような僕なりのバースデーソングを作ってみたいとふと思ったんです。誕生日の歌ってやっぱ「ハッピ バースデー トゥー ユー」と歌う「Happy Birthday to You」が定番ですよね。最近、僕がハマっているBTSの動画を見ていたら韓国語版の「Happy Birthday to You」を歌っているシーンが出てきた。韓国では「センイル チュッカ ハムニダ~」と、韓国語で歌うんです。日本は英語のまま歌うから、その違いが面白いなと思いました。日本語でも「たんじょうび~ おめでと~」と、言葉数からいくとハマりそうなものですが、英語バージョンが一般的ですね。あと、リズムの取り方が違うんです。日本だと3拍子のリズムだけど2拍で刻むから、「こそばゆ!」ってなります。バースデーソングを歌うタイミングはやはりケーキを運んでいるときとか、ロウソクを吹き消す前でしょうか。だからあまり長すぎずにコンパクトに歌える曲がいいですよね。コロナの影響で、手を洗いながら「Happy Birthday to You」を2回歌うとちょうどいいと言います。だいたい30秒くらいだそうです。バースデーソングで有名な曲というとスティーヴィー・ワンダーの「Happy Birthday」もありますが、この曲はサビにたどり着くまで1分半くらいある。TV番組など編集してうまく使えるときはいいですが、サブスクで流すとかカラオケで歌うときは、“ハッピー バースデー”ってワードにたどり着くまで少しだけ時間がかかるので要注意です。個人的な誕生日の思い出はそんなに派手なものはないですね。家族からプレゼントもらって、夕ごはんがいつもより豪華になる。最近では、マネージャーとディレクター、そして僕の“岡崎体育チーム”の3人で誕生日にプレゼントを贈り合っています。僕はソロなので、バンドやグループ内でメンバー同士でプレゼントを贈り合うみたいなやつができない。なので、事務所やレコード会社の人に付き合ってもらっています。毎年、プレゼントには“しばり”を設けます。足元のモノとか、電池で動くとか。今年は色しばりです。僕はオレンジ、マネージャーは蛍光色、ディレクターはグリーン。さらにファッションアイテムは禁止という厳しいルールも上乗せしたので、モノ選びが難しくて全員で苦労しました。おかざきたいいくスマホに振り切った演出が話題のヤバTとの番組『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。※『anan』2020年8月26日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年08月24日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「和歌」です。NHKよるドラ『いいね!光源氏くん』の主題歌で「ニニニニニ」という曲を書かせていただきました。源氏物語といえば宇治、和歌といえば宇治なので、宇治出身のミュージシャンとしてはこの上なくうれしいお仕事でした。Aメロでは、紫式部の「世に知らぬ 心地こそすれ 有明の 月の行くゑを 空にまがへて」そして「めぐり逢ひて 見しやそれとも わかぬ間に雲隠れにし 夜半の月かな」という有名な2つの短歌を使わせていただきました。カルタで百人一首を読み上げるときと同じような抑揚をつけて、メロディラインを考えて、それもまた楽しかったです。長い歴史をもつ紫式部さんからしても、自分の和歌にメロディをつけて一つの曲としてリリースされるというのは、今までなかった経験だと思います。こんなデブのシンガーソングライターが勝手に売り出しているという事実、どう思ってはるんやろか。でも、地元の先輩だし、笑って許してくれるはずです。「ニニニニニ」というタイトルは曲を聴いていただければ、どういう意味かわかると思います。古の人たちは、5・7・5・7・7という31音に乗せて、愛の気持ちを伝えていた。和歌とは、ラブレターのようなものであり、短いラブソングでもあります。でも、現代の若者にとって、31文字に自分の気持ちを込めるのって難しいこと。もう単純に「好き」の2文字だけで十分。それがつまり、字足らずの「ニニニニニ」です。サビでは「好きー好きー好きー好きー好きー」と「好き」を連呼しようと思いついたとき、めっちゃええのができたと思いました。のちに、いしわたり淳治さんが、この歌詞のコンセプトをめっちゃ褒めてくださっていてうれしかった。日本を代表する作詞家の方に、天才と言っていただいたので、あ、俺、天才なんだなって素直に思いました。ありがとうございます。時代が違えば「愛している」の表現もがらりと変わる。和歌について考えているときには、現代のラブソングの名手たちが和歌を作ったらどんな想いを31音に込めるのだろうと考えたりもしました。逆に、紫式部がいま生きていたとしたら、どんなラブソングを作るんやろうとも思います。時代ごとに、歌の表現ってルールや枠組みがある。その中で、それぞれが、ずっと変わらない普遍的な“愛”を伝えあっているのって面白いことだな、とあらためて思いました。おかざきたいいくスマホに振り切った演出が話題の『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。8/10(月)21:00~、BSテレ東特番『社歌で日本を元気に!シャカリズム』に出演。※『anan』2020年8月12日-19日合併号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年08月15日今年で23作目を迎えるポケモン映画最新作『劇場版ポケットモンスター ココ』の新たな公開日が12月25日(金)に決定。岡崎体育がプロデュースし、トータス松本が歌うメインテーマ「ふしぎなふしぎな生きもの」入りの最新予告映像も解禁された。岡崎さんは本作のメインテーマをはじめとした劇中楽曲(テーマソングを含む全6曲)をプロデュース。大のポケモン好きとして知られ、TVアニメ「ポケットモンスター サン&ムーン」(2016年11月~2019年11月まで放送)では、オープニングテーマとエンディングテーマの両方を担当。今回満を持して、自身としても“初”となる劇場版アニメのテーマソングをプロデュースすることになった。単独のアーティストによる複数楽曲が本編に使用されるのは、ポケモン映画として“初の試み”という。さらに、本作の監督である矢嶋哲生は『劇場版ポケットモンスター みんなの物語』で、監督を20年務めた湯山邦彦からバトンを受け継いだ新たな才能であり、同じくポケモン世代でもある岡崎さんと共にポケモン映画に新たな風を巻き起こす!また、岡崎さんが書き下ろしたいくつかの楽曲には複数の有名アーティストをヴォーカリストとして迎えた曲もあり、今回は先行して、メインテーマ「ふしぎなふしぎな生きもの」をトータス松本(ウルフルズ)が歌うことが明らかに。かねてより親交のあった2人にとっても初のコラボ。歌詞には「親子ってなんだ? 育てるってなんだ?」といった父親目線のメッセージが散りばめられ、本作の世界観に優しく強く寄り添った楽曲に仕上がっている。そのメインテーマが流れる最新の予告映像では、ある日、よそ者が足を踏み入れることを許さないポケモンたちの楽園・オコヤの森で人間の赤ん坊を見つけたザルード(声:中村勘九郎)の姿が。見捨てられないザルードは、森の掟に反して赤ん坊をココと名付け、群れを離れてふたりで暮らすことを決意する。ポケモンが人間を育てる生活が始まって10年。オコヤの森にやってきたサトシとピカチュウに出会ったココ(声:上白石萌歌)は、「父ちゃん、オレはニンゲンなの?ポケモンなの?」と疑問が芽生え始めることに。悩むココと、本当の父親の様にココを想うザルードのいままでにない親子の絆を描いた内容と歌詞にも注目の映像となっている。「『ミュウツーの逆襲』をワクワクしながら観てたポケモン大好き少年」だったという岡崎さんは「20年以上の時が経ち、ポケモン大好き少年は気がつくと映画に携わる側になるというふしぎな体験をしています」と喜びをコメント、「将来、この映画を観た子どもたちの中に、僕みたいなふしぎな体験をする子がいてくれることを願っています」と希望を込めて語る。また、以前から岡崎さんに興味があったというトータスさんは「歌ってくれと頼まれてすぐ引き受けた。そしたらポケモンの、グッとくる歌だった」と明かし、「世のお父ちゃんはみんな、岡崎君に泣かされると思います」と絶賛のコメントを寄せている。『劇場版ポケットモンスター ココ』は12月25日(金)より全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:劇場版ポケットモンスター ココ 2020年冬、全国東宝系にて公開予定©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon©2020 ピカチュウプロジェクト
2020年08月05日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「NG項目」です。よくタレントさんが「NG項目」があると話していますが、ミュージシャンにもそれぞれNGなことがあります。よく事務所に質問としていただくのが、食べ物で苦手なものはありますか?というもの。フェスやライブでは、お弁当やケータリングで食事を出していただけます。その際に、アーティストが食べられないものがあってはいけないという配慮から、わざわざ聞いてくれるんです。僕は苦手な食べ物はほとんどないです。まあ、ひとつだけ苦手な食材があり、そしてそれをマネージメントサイドにも伝えていて「もし、これが入っている料理が出てきたら、俺はちゃぶ台をひっくり返すで」と言ってありますが、普通にちょいちょい出てきてます。なので、がんばって食べています。それくらいNGはありません。……もうひとつあるとするなら、宿泊するホテルのトイレは温水洗浄便座がついているとありがたいというくらい。それも、まあどうしてもついている宿が見当たらないのであれば仕方ないよね、と思います。海外のミュージシャンともなると待遇や食事のこと以外にも、ベッドの硬さまで細かく指定してくる方もいるそうです。そういうことを言えるようになったら本物のアーティストなのかな、と思う一方で、他の同世代くらいのミュージシャンが、スタッフに「これはできない」「こうはしたくない」と強くあたっているのを見かけると、なんかもったいないなあとも思ってしまいます。だって、これが普通のサラリーマンだったら絶対にありえないことじゃないですか。同世代やもっと下の10代、20代の人間が「これがNGです」と言って、まかり通る世界は他にないと思います。これを、当たり前と思ってはいけないと思うので、僕はマネージメントに強くはお願いしない。もちろん、「NG項目」は音楽制作やライブでのパフォーマンスに影響が出ないように周囲のスタッフが配慮してくれた結果としてあるもので、必要なものだと思います。だけれど、それに甘えてアーティスト側が過剰になりすぎて、“面倒な人”になるのも違うと思う。だから、僕は正直言うとジェットコースターも嫌だし、高い場所もめちゃくちゃ怖い、お腹がつかえるので正座も苦手……と、実際はNG多めの人間。でも、これをNG項目とは言いません。必要であれば、高~い崖の上にも立ちますし、足が痺れまくっても、泣き事言いません!おかざきたいいくスマホに振り切った演出が話題の『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。8/10(月)21:00~、BSテレ東特番『社歌で日本を元気に!シャカリズム』に出演。※『anan』2020年8月5日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年08月03日