「現在、NHK-BSで放送されている朝ドラ『オードリー』は、ヒロイン・美月を務めた岡本綾さんが07年に芸能界を引退した後、初の再放送となったことで話題になっています。2000年に初放送された今作の大きな特徴としてあげられるのが、いまや映画やドラマに欠かせない堺雅人さん(50)と佐々木蔵之介さん(56)の“出世作”であること。若手時代の2人が見られるということでも朝ドラファンの間で評判になっています」(テレビ誌ライター)4月13日に再放送された『オードリー』では、撮影所の助監督・杉本役として若き日の堺が初登場。美月が君江(藤山直美)とロケに参加することになる撮影の主演は新鋭スターの幹幸太郎(佐々木蔵之介)で……、という展開だった。「堺さんが演じる杉本も、佐々木さんが演じる幹も、ヒロインと関わる重要なキーパーソンとなります。2人とも、当時はまだテレビでは“新参者”だったこともあり、『この朝ドラが自分の転機になった』とよく話しています」(前出・テレビ誌ライター)佐々木は昨年10月に放送された『日曜日の初耳学』(TBS系)で、『オードリー』出演当時の秘話を語っていた。「小劇場出身の2人は、有名俳優ばかりの現場で『俺たち、この場所にいていいのか?』『映像ってどうするの?』などと相談しあっていたそうです。撮影後には傷を舐め合うかのように二人でよく、大阪・梅田にある“かっぱ横丁”のリーズナブルな寿司店で反省会を兼ねて憂さ晴らしをしていたそうです」(テレビ局関係者)2人が意気投合したのは、家庭環境も大きかったようだ。堺は3月7日の映画イベントで役者の道に入ったことが“人生最大のチャレンジ”だったと話し、こう続けた。「今思うと、相当な決断だった。親は許してはいないんですけど、(反対を押しきって)よく始めたなと…」前出のテレビ局関係者は続ける。「実家が蔵元の佐々木さんも、家業を継がずに俳優業に進んだことを親が長らく反対していたといいます。当時の2人は、お互いの境遇を身近に感じたのでしょう。お互い名前が知れるようになった8年後、映画『アフタースクール』で再共演しています。まさに戦友なのです」『オ―ドリー』で人生が変わったのは岡本だけではない。この2人にとっても、かけがえのない“人生の宝物”なのだ。
2024年04月16日今回、ご紹介するのは、TVアニメ『喧嘩独学』。貧乏で力も弱い主人公・志村光太が、動画配信サービス・ニューチューブ上の秘密のチャンネルで喧嘩を独学しながら、喧嘩をテーマとした動画配信でスクールカーストをひっくり返す姿を描いたバトル・アクションです。光太と『喧嘩独学』チャンネルを開設することになる、通称“カネゴン”こと金子亨を演じた岡本信彦さんにお話をうかがいました。「時代に合った、今だからこそ楽しめるアニメです」
2024年04月09日舞台『Le Fils 息子』の公開ゲネプロと初日前会見が東京・東京芸術劇場で行われ、岡本圭人、若村麻由美、岡本健一、ラディスラス・ショラー氏(演出)が登場した。同公演は、フランス演劇界を牽引する稀代の劇作家フロリアン・ゼレールが手掛けた『La Mere 母』『Le Pere 父』『Le Fils 息子』の“家族三部作”から『Le Fils 息子』『La Mere 母』の2作を同時上演。キャストの3名は、全く異なる2作品を同じ役名(母×息子×父)で演じることとなる。ほか伊勢佳世、浜田信也、木山廉彬が出演する。○■岡本圭人、『Le Fils 息子』公開ゲネプロ&初日前会見に登場初日を前にした心境について圭人は「3年ぶりにこの『息子』という作品が再演されます。本当に届けるべき作品といいますか、この『Le Fils 息子』の物語というものをたくさんの方々に知っていただきたいと思いますし、またこうして再演という形でお客様に届けられるのがすごく楽しみです」と話す。今回は『La Mere 母』と同時上演となることについても「がんばるしかないですね……(笑) がんばります!」と意気込んだ。健一も「みんなで何カ月もかけてずっと稽古をしていたものが、明日お客さんの前で届けられる。劇場に来てくれさえすれば、この物語の素晴らしさ、大切さを感じてくれると思うので劇場で体感してほしいなと思います」とメッセージを送った。2021年の初演当時との違いについて聞かれると、圭人は2作品の同時上演ということを挙げ、「『息子』の稽古をしながら『母』の稽古をするというのが1番の違い。名前は同じニコラなんだけれども、違うニコラを演じる。『息子』で演じているニコラと『母』のニコラが相乗効果で成長していると思います」と自信をのぞかせる。さらに「3年前は自分の初舞台ということでもあった。そこからいろんな舞台でいろいろと経験させていただいて、またこのニコラという役を演じさせていただくということは、原点に戻った感じがあった」と振り返っていた。『La Mere 母』は東京芸術劇場シアターイーストにて4月5日~29日、『Le Fils 息子』は東京芸術劇場シアターウエストにて4月9日~30日まで上演。
2024年04月09日俳優の岡本健一が、東京・東京芸術劇場で行われた舞台『Le Fils 息子』の公開ゲネプロと初日前会見に岡本圭人、若村麻由美、ラディスラス・ショラー氏(演出)とともに登場した。同公演は、フランス演劇界を牽引する稀代の劇作家フロリアン・ゼレールが手掛けた『La Mere 母』『Le Pere 父』『Le Fils 息子』の“家族三部作”から『Le Fils 息子』『La Mere 母』の2作を同時上演。キャストの3名は、全く異なる2作品を同じ役名(母×息子×父)で演じることとなる。○■岡本健一、息子・圭人の成長にしみじみ「子どもの成長は早いなぁ」2021年に圭人が舞台初主演を務め、日本初演を迎えた同作。健一は「3年前は圭人が初舞台だったから。(今回は)参加した感じ、全然別の次元というか……かなり成長していた。子どもの成長は早いなぁという風にすごく感じました(笑)」と息子の成長を実感したことを明かす。これには圭人も笑顔も見せ、「ふふふふ(笑)」と喜びの表情を見せていた。2作同時上演となる今回。同じ役名を演じる3人(母×息子×父)に、2作品の家族の違いについて質問が飛ぶと、健一は「観にくりゃわかる(笑)」とコメントし、笑いを誘う。続けて「口で説明したりとかしても伝わらない。劇場に来て体感しないと説明できないのが舞台のおもしろさだと思うんですよね。ゼレールの脚本のすごさと、ラッドの演出が本当に世界最高レベルで、日本で観ることができるのがすごく贅沢」とアピールした。さらに、「もう圭人と(一緒に舞台を)やることもないと思う(笑) 最後ですね!(笑) なので見逃してほしくない」と最後の親子共演になる可能性をほのめかしていた。これに圭人は大笑いしつつ、「最後らしいです(笑)。自分はやりたいんですけど……」と共演に意欲を見せるも、健一は「もういいでしょ(笑)」と照れたように返していた。『La Mere 母』は東京芸術劇場シアターイーストにて4月5日~29日、『Le Fils 息子』は東京芸術劇場シアターウエストにて4月9日~30日まで上演。
2024年04月09日俳優の岡本圭人が、東京・東京芸術劇場で行われた舞台『Le Fils 息子』の公開ゲネプロと初日前会見に若村麻由美、岡本健一、ラディスラス・ショラー氏(演出)とともに登場した。同公演は、フランス演劇界を牽引する稀代の劇作家フロリアン・ゼレールが手掛けた『La Mere 母』『Le Pere 父』『Le Fils 息子』の“家族三部作”から『Le Fils 息子』『La Mere 母』の2作を同時上演。キャストの3名は、全く異なる2作品を同じ役名(母×息子×父)で演じることとなる。○■岡本圭人、父・健一に無茶振り「最後に父親が……」4月1日に31歳の誕生日を迎えた圭人。父・健一からプレゼントをもらったそうで、その中身について聞かれると、圭人は「(言って)いいんですか……?(笑) 『息子』のチラシがあるんですけど、そのチラシに包んであるお金でした(笑)」と回答し、笑いを誘う。健一も「言わなくていいだろ(笑) まぁ現金ですよね……これで好きなものを買ってくださいと……(笑)」と説明していた。お金の使い道について圭人は「カンパニーの皆さん全員に渡すカバンを買いました」と明かし、そのカバンは健一の手にも渡ったそうで、圭人は「(父から)こう来たものが、こうまわっている(笑)」とジェスチャーを交えて話した。また、演出のラディスラス氏からもプレゼントをもらったといい、「招き猫のマトリョーシカをもらいました。開けるとまたもう1つ招き猫が出てきて、最後は金色のマトリョーシカが出てくる。いま飾っています」と笑顔を見せた。会見の最後に、キャストを代表して圭人が締めの挨拶をすることに。圭人は「この作品は生きるか死ぬかがテーマになっている。そういった問題は生きていれば、誰でも考えたりとかすると思うんです。なのでこの作品を上演することで皆さんに生きることの大切さというものを知っていただいて、また考え直してもらいたいなという風に今思います」とまとめるも、「最後に父親が締めてくれるそうです……自分じゃ無理だ(笑)」と父・健一に無茶振りをし、笑いを誘っていた。『La Mere 母』は東京芸術劇場シアターイーストにて4月5日~29日、『Le Fils 息子』は東京芸術劇場シアターウエストにて4月9日~30日まで上演。
2024年04月09日俳優の岡本圭人(31)、岡本健一(54)が8日、東京芸術劇場で行われた舞台『Le Fils 息子』の囲み取材に登場した。3年前に上演された同舞台でも父子役として共演していた健一が、役として、そして実の親として圭人の成長を語った。今作は、フロリアン・ゼレールが『Le Fils 息子』、『Le Pere 父』、『La Mere 母』という家族三部作として書いた作品。今回は『La Mere 母』とともに、4月の東京公演を皮切りに6月まで各地で同時上演される。親と子の苦悩や孤独を描く本作は、両作品とも若村が母親、圭人が息子、健一が父親を演じている。アメリカの名門演劇学校での武者修行を経た圭人が、2021年に初舞台として挑んだのがこの『Le Fils 息子』。圭人は「3年ぶりに再演するんですが、この物語は本当に届けるべき作品で、たくさんの方々に知っていきたい。またこうしてお客様に届けられるのがすごく楽しみです」とあすの初演への思いをコメント。3年前との違いについて、圭人は「当時は自分の初舞台だったんですが、そこからいろんな舞台を経験させていただいた。改めて息子を演じて、原点に戻ったよう」といい、「あとはやっぱり『La Mere 母』との同時上映ということですかね。『息子』の稽古をしながら『母』の稽古をするっていうのが大変でした」と語った。健一も3年前を振り返り「当時は圭人が初舞台だったから、3年たって全然もう別の次元というか、成長したなと思います。それこそ、子どもの成長は早いなと感じました。同じように大人も成長してないといけないなとも思いました」とやさしい笑みを息子に向けた。また、同作の見どころを聞かれた健一は「世界最高のレベルの演出が、日本でこうやって見れることがすごく贅沢な時間。これを逃しちゃうと、もう圭人ともやることはないんじゃない?(共演は)最後ですね(笑)」と今作限りだとアピールすると、圭人は「自分はやりたいけどね(笑)」と仲睦まじい親子のやりとりも見せていた。囲み取材には、俳優の若村麻由美、演出のラディスラス・ショラーも登場した。同舞台は9日~30日まで東京芸術劇場シアターウエストにて上演される。
2024年04月09日4月1日からスタートしたNHK連続テレビ小説『虎に翼』。ヒロイン・伊藤沙莉(29)の好演が光るなか、もう一人、話題を呼んでいる“朝ドラヒロイン”が。NHK BSで再放送している00年の朝ドラ『オードリー』でヒロインを務めた岡本綾(41)だ。00年に放送された『オードリー』は、京都・太秦を舞台とし、戦後の映画やテレビの歴史とともに、ヒロイン・美月(岡本)が映画監督になるまでを描いた作品。今回が初めての再放送だ。「『オードリー』には当時はまだ無名だった堺雅人さん(50)や佐々木蔵之介さん(56)が出演し、知名度を全国区に広めたきっかけとなりました。また、ヒロインの恋人役を長嶋一茂さん(58)が、ヒロインの養母の幼少期を当時子役だった戸田恵梨香さん(35)が演じるなど、バラエティに富んだ共演者も見どころです」(テレビ誌ライター)現在でも活躍する俳優陣が脇を固めたが、ヒロインの岡本はすでに“引退状態”となっている。「07年、『女優として内から引き出すものがなくなり表現者としての限界を感じている』として所属事務所を退社。芸能活動を無期限で休養しており、15年以上公の場に姿を現していません」(テレビ局関係者)関係各所も岡本とは“音信不通”だという。「たとえばテレビ局が番組を再放送する際には基本的には出演者の許諾が必要になります。連絡が取れない出演者がいた場合には、『映像コンテンツ権利処理機構』という団体がその出演者を探すために、ホームページに“探しています”という旨を掲載することがありますが、14年、岡本さんも“探しています”と掲載されたのです。このときは、大河ドラマ『元禄繚乱』(99年)の再放送のために岡本さんの許諾を得る必要があったようです。また、NHKが『なつぞら』(19年)で朝ドラが100作目を迎えたことを記念して歴代ヒロインからコメントをもらおうとした際には、岡本さんの元マネージャーでさえも連絡を取ることができなかったといいます」(前出・テレビ局関係者)行方不明も同然の岡本だが、22年の朝ドラ『カムカムエヴリバディ』で、“劇中劇”として『オードリー』が登場。わずか2分ほどだったが、岡本が画面に大きく映し出されたことで話題になった。『カムカム』に続き今回『オードリー』が再放送に至ったということは、NHKがついに岡本と連絡を取ることができたということなのかーー。本誌の取材に対し、NHKはこう回答した。「番組の編成については、自主的な編集判断に基づいて、その都度、総合的に判断しています。詳細についてはお答えしていません」ある芸能関係者は言う。「最後に所属していた事務所がOKを出せば、出演者本人の許諾がなくても再放送ができるのではないでしょうか。現在放送中の大河ドラマ『光る君へ』は大石静さんが脚本を手がけましたが、『オードリー』も大石さんの脚本です。話題性が強いことから、NHKはこのタイミングで『オードリー』を再放送したかったのでしょう」『オードリー』の再放送を、岡本もどこかで見ているのだろうか――。
2024年04月05日作家・劇作家フロリアン・ゼレールの家族三部作のひとつ『La Mère 母』が、本日4月5日(金) に東京・東京芸術劇場 シアターイーストで初日を迎える。『La Mère 母』は、三部作の中で最初に書かれた作品。日本初演となる今回は、母・アンヌ役で若村麻由美、息子ニコラ役で岡本圭人、父ピエール役で岡本健一が出演する。若村は過去に上演された『Le Père 父』『Le Fils 息子』に続き、3作品にアンヌ役で出演することになる。演出は、緻密に人間の本質を描き出す演出力に定評のあるラディスラス・ショラーが務める。若村麻由美は本作について「母としてのアイデンティティをすべて奪われ、喪失していく、そのパニックの中にいるアンヌの激動の精神状態を一緒に体感していただくことができれば、ものすごくスリリングで面白くなると思います」とコメント。また「劇場にお越しくださる皆様にも濃密なドラマのラストシーンに光を感じていただける事を願って、家族のために惜しみない愛を注いでいる世界中の母たちへ感謝を込めて『La Mère 母』捧げます」と思いを語った。(撮影:藤井光永)岡本圭人は「一見、不可思議な舞台ではありますが、若村麻由美さん演じるアンヌの繊細かつ大胆な感情の渦に惹き込まれるほど、物語を理解し得るようになります。是非、劇場で身を任せ、アンヌの感情の波に包み込まれてください」、岡本健一は「私たちの生活の中で“母”なるものが家族のために、どれだけ大きな愛を注いでいるか、どれだけ寂しく孤独を感じているかを知ることができる、とても重要な作品です。4人の登場人物の、時には滑稽で笑える行動、母のために懸命に思いやる姿に、共感と反発、喜びと哀しみ、そして希望を感じて下さい」とそれぞれ呼びかけた。(撮影:藤井光永)なお同じく家族三部作である『Le Fils 息子』は、2024年4月9日(火) に東京・東京芸術劇場 シアターウエストで初日を迎える。■若村麻由美 コメント『La Mère 母』は、母としてのアイデンティティをすべて奪われ、喪失していく、そのパニックの中にいるアンヌの激動の精神状態を一緒に体感していただくことができれば、ものすごくスリリングで面白くなると思います。劇場入りして、美術セットを見て、色使い、照明、音楽も含めてとても素敵で、なによりもシアターイーストという劇場の大きさがこのお話にはぴったりなので、この『La Mère 母』の世界に入り込める感じがしました。ラッド(ラディスラス・ショラー)の演出が素晴らしく、ゼレール(フロリアン・ゼレール)の“家族三部作”の最後を飾るにふさわしい作品に出演できることを幸せに思います。劇場にお越しくださる皆様にも濃密なドラマのラストシーンに光を感じていただける事を願って、家族のために惜しみない愛を注いでいる世界中の母たちへ感謝を込めて『La Mère 母』捧げます。■岡本圭人 コメント舞台『La Mère 母』本日開幕です。初めて台本を読んだ時、感情が追いつきませんでした。ストーリーが進むにつれて、登場人物の間に何が起きているのか、なぜそうなるのか、全く分かりませんでした。しかし稽古を重ねるにつれて、理解が追いつくようになりました。何がキーとなったかというと「愛」です。愛が深ければ深いほど、人は思いもよらない言葉を口にしたり、行動を取ってしまいます。誰かを愛すれば愛するほど、人は失うことを極端に恐れます。一見、不可思議な舞台ではありますが、若村麻由美さん演じるアンヌの繊細かつ大胆な感情の渦に惹き込まれるほど、物語を理解し得るようになります。是非、劇場で身を任せ、アンヌの感情の波に包み込まれてください。きっと、今まで観たことのない愛の物語を感じることが出来ると思います!■岡本健一 コメントいよいよ初日を迎えます。私たちの生活の中で「母」なるものが家族のために、どれだけ大きな愛を注いでいるか、どれだけ寂しく孤独を感じているかを知ることが出来る、とても重要な作品です。四人の登場人物の、時には滑稽で笑える行動、母のために懸命に思いやる姿に、共感と反発、喜びと哀しみ、そして希望を感じて下さい。この物語は「母」に関わる全ての方々に劇場で体感して頂きたいと思います。お待ちしております!■演出:ラディスラス・ショラー コメント初日を迎えるにあたり、今緊張せずにリラックスしている自分に少し恐れを感じています。今回日本で、そして日本の俳優さんたちと日本語でゼロからクリエーションするのは私にとって初めての経験なので本来なら緊張するはずなのですが、カンパニーの皆さんたちの事を絶対的に信頼しているからこそ緊張していないのだと思います。若村麻由美さんとは今回でご一緒するのは3回目になりますが、若村さんに母アンヌ役をオファーすることが出来て私もすごく嬉しく幸せに思います。アンヌはこの戯曲の中心となるタイトル・ロールですし、多彩な演技力を持つ彼女に相応しい役だと思います。そして健一さん、圭人さん親子、そして伊勢佳世さんとも再びお仕事できたのでとても嬉しいです。圭人さんは前回ご一緒した際には初舞台の新人俳優でしたが、いまは立派な役者に育ち、彼の成長ぶりには随分驚かされました。このカンパニーの皆さんと家族のような良い関係を築いて一緒にお芝居を創れたことはお客様にも感じていただけるはずです。(作の)フロリアン・ゼレール氏も来日して観劇してくれることになり、有難いことにチケットも完売間近と聞いています。どうぞお早めに劇場に観にいらしてください!<公演情報>『La Mère 母』『Le Fils 息子』作:フロリアン・ゼレール翻訳:齋藤敦子演出:ラディスラス・ショラー出演:■『La Mère 母』若村麻由美岡本圭人伊勢佳世岡本健一■『Le Fils 息子』岡本圭人若村麻由美伊勢佳世浜田信也木山廉彬岡本健一【La Mère 母 東京公演】2024年4月5日(金)~4月29日(月・祝)会場:東京芸術劇場 シアターイーストチケット情報:()【Le Fils 息子 東京公演】2024年4月9日(火)~4月30日(火)会場:東京芸術劇場 シアターウエストチケット情報:()東京公演後、鳥取、兵庫、富山、山口、高知、熊本、松本、豊橋公演あり公式サイト:
2024年04月05日シンガー・ソングライターの岡本真夜が3日、自身のX(旧ツイッター)を更新し、昨年末で運営側との契約を解約したアイドルグループ「milk&honey」のその後について伝えた。milk&honeyは、オーディションで選ばれた12人で、昨年2月に活動開始し、7月にはメジャーデビュー。しかし、9月29日に複数人の脱退、活動終了を発表。さらに11月29日、宮田佳朋と青山陽羽が「重大なルール違反」で脱退、芸能活動も無期限謹慎が伝えられた。これらを受け、岡本は11月30日に「お話をいただいたときは、 全面プロデュースという内容でした」「蓋を開けてみると関わらせていただけない部分が多く、責任を持てない状況が続いており、当初、グループとしてこういうことはやらないといくつかお約束もさせていただきましたが、それも守ってもらえず…」と内情を説明。「改善の余地がないため年内いっぱいで運営サイドとの契約を解約させていただくこととなりました」と伝えていた。そして24年4月となり、岡本は新たに「オーディション組は昨年末、全員脱退しました」とし、メンバーの桜木優、浅賀李胡(りこ)との3ショットを投稿。「二人は休みの日でもスタジオを借りてダンスレッスンをして頑張っていましたね。オーデション組の中で最後まで残り、3月末で運営との契約が無事に終了いたしました」と報告した。岡本とメンバーが連絡をとることは禁止されていたという。「ビジネスとしては解る部分はあります」としながら、「メンバーの悩みを聞いてあげることも、伝えたいことも伝えられず、それぞれが辞めていく時も会えず、何も話せないままでした。ただ全員ではありませんが、どうにか私と連絡を取ろうと動いてくれたメンバーがいて、先日、優とりこに会え、電話ができたメンバーもいて少しホッとした部分はあります」と吐露。そして「連絡先がわからないメンバーもいますが、繋がったメンバーに関しては、これから彼女たちがやりたいことで私が協力できることがあれば力になりたいと思っています」とし、「優とりこは、新しい気持ちでまたSNSを頑張っていきたいとのこと。Instagramも開設しました。二人は応援してくださったファンの皆さんに心から感謝しています、と何度も口にしていました」とSNSアカウントなどを知らせた。■岡本真夜コメント全文プロデュースを辞退させていただいたmilk&honey。オーディション組は昨年末、全員脱退しました。優(写真真ん中)とりこ(写真左)。二人は休みの日でもスタジオを借りてダンスレッスンをして頑張っていましたね。オーデション組の中で最後まで残り、3月末で運営との契約が無事に終了いたしました。私とメンバーは、連絡のやり取りは禁止されていました。ビジネスとしては解る部分はあります。ただ、コミュニケーションは必要なのでせめてグループチャットに参加させてほしいことを運営にお伝えしてましたが、それも叶わず全てが終わりました。メンバーの悩みを聞いてあげることも、伝えたいことも伝えられず、それぞれが辞めていく時も会えず、何も話せないままでした。ただ全員ではありませんが、どうにか私と連絡を取ろうと動いてくれたメンバーがいて、先日、優とりこに会え、電話ができたメンバーもいて少しホッとした部分はあります。連絡先がわからないメンバーもいますが、繋がったメンバーに関しては、これから彼女たちがやりたいことで私が協力できることがあれば力になりたいと思っています。若くまっすぐな思いを大人がサポートしてあげなきゃいけないのに、このような形になってしまい心苦しいです。が、これから再スタートする二人と電話連絡できたメンバー、彼女たちに寄り添いながらこれからもお付き合いできたらと思っています。優とりこは、新しい気持ちでまたSNSを頑張っていきたいとのこと。Instagramも開設しました。二人は応援してくださったファンの皆さんに心から感謝しています、と何度も口にしていました。SNSのURLを貼っておきますので応援してあげてください。岡本真夜
2024年04月03日俳優・声優の岡本茉利(69)が、通信制高校の「NHK学園」スタンダードコースを卒業したことを26日、所属事務所の81プロデュースが発表した。事務所の公式サイトでは「弊社所属の岡本茉利(本名:野田睦美)が、この度『NHK学園』スタンダードコースを卒業し、3月23日(土)に行われた卒業式では卒業生代表として、『あきらめないこと、自分を信じること、勇気をもって進むこと。高校生活の中でそれぞれが身につけた力を胸に、これからも道を切り開いていきます。』と力強く答辞を述べました」と伝えた。卒業式の模様はNHKのニュースで取り上げられ、ネットニュースでは岡本が答辞を述べた様子が動画つきで閲覧できる。岡本は、俳優として『男はつらいよ』シリーズなど山田洋次監督作品に多数出演。声の仕事では、『花の子ルンルン』ルンルン役、『宇宙戦艦ヤマト』テレサ役、『ヤッターマン』アイちゃん役、『タイムボカン』淳子役、『いなかっぺ大将』キクちゃん役、洋画 『風と共に去りぬ』メラニー役、『オズの魔法使い』ドロシーなどを務めてきた。NHK学園は、テレビ・ラジオ・インターネットなどで学ぶ通信制の高校で、NHKによると、今春は全国で10代~80代の1233人が卒業した。
2024年03月26日俳優の岡本健一(54)&岡本圭人(30)親子が、28日放送のテレビ朝日系『徹子の部屋』(月~金後1:00)に出演する。親子そろってのトーク番組は初出演となる健一と長男の圭人。健一と黒柳は「男闘呼組」の頃からの古い仲で、圭人は赤ちゃんの頃に黒柳と会っているそう。健一は2年前に演劇人として紫綬褒章を受章した。圭人も3年前に初舞台を踏み、父と同じ道を歩み始めた。圭人が生まれてすぐに男闘呼組は活動を休止。健一は1年間仕事をせずに、圭人と一緒に過ごす時間を大切にしていた。圭人さんが大学受験の頃は父子2人で生活しており、毎朝、圭人さんをたたき起こして学校に通わせていたと話す。圭人はニューヨークの演劇学校へ留学し、帰国後に父との舞台共演を果たした。圭人にとって、父・健一は「一番の俳優」だと胸の内を明かす。
2024年03月26日橋本環奈主演の連続テレビ小説「おむすび」に、佐野勇斗、菅生新樹、松本怜生、中村守里、みりちゃむ、谷藤海咲、岡本夏美、田村芽実が出演することが分かった。本作は、「正直不動産」の根本ノンジが、平成時代を大胆かつユーモア盛りだくさんで描く、平成青春グラフィティ。ギャル文化と出会った主人公が、やがて栄養士となり、目には見えない大切なもの(縁・時代・人)を次々と結んでいく。主人公・米田結(橋本さん)が、福岡で青春を謳歌する高校時代からスタートする本作。結に大きな影響を与えるのが、高校生の仲間とギャル軍団の存在。結と同じ糸島で暮らす高校球児役として、“福西のヨン様”こと四ツ木翔也を佐野さん、結の幼なじみ・古賀陽太を菅生さん。結の書道部の先輩で、実は高校野球オタクの風見亮介を松本さん。結のクラスメイトであり、高校での友達第1号となる宮崎恵美を中村さんが演じる。結と青春を共にする“高校生キャスト”4人は、今回が連続テレビ小説初出演。佐野さんは「様々な所で朝ドラに出演したいと言ってきました。応援してくださる皆様のおかげで、また一つ夢が叶いました。すごく嬉しいです」と喜び、「毎朝皆さんに、今日も楽しく頑張ろう!と思ってもらえる作品に仕上がると思います。楽しみにしていてください!!」とメッセージ。菅生さんは「撮影の準備が進むにつれて、素敵なキャストのみなさまとの顔合わせが待ち遠しいです。そして『あーー早くクランクインしたい!』と毎日思っております」と心境を明かす。菅生新樹松本さんは「このご縁を大切に、皆様に明るい朝をお届け出来るよう頑張ります」と意気込み、中村さんも「さまざまなことが初めてですが、このご縁に感謝して沢山のことを吸収出来るよう、役と共に成長していけたらと思います」とコメント。松本怜生中村守里そして、結に大きな影響を与える“ギャル軍団”メンバーとして、博多ギャル連合総代表・真島瑠梨(ルーリー)役でみりちゃむさん、メンバーとして、佐藤珠子(タマッチ)役で谷藤さん、田中鈴音(スズリン)役で岡本さん、クラスメイトでもある柚木理沙(リサポン)役で田村さんが出演。今回、朝ドラならではのフレッシュで魅力的な若手俳優たちを発掘するため、過去最大規模の若手オーディションを開催。女性1,864件、男性391件もの応募の中から、5か月にわたる選考の結果、6人の出演が決定。菅生さん、中村さんに加え、ギャル軍団役の4人はオーディションによる選出となった。みりちゃむさんは「私たち令和ギャルが憧れていた平成ギャルを演じさせてもらえることが、とても嬉しいです」と出演を喜び、谷藤さんは「【こんな朝ドラ初めて観た】と驚きと感動をお届けできるよう、全身全霊頑張ります」とコメント。みりちゃむ岡本さんは「夢だった連続テレビ小説の出演に、心が躍る思いです!軽やかに、そして力強く、楽しく生きていく愛おしいギャルを演じられる事がとても楽しみです」とワクワクしている様子。「らんまん」に出演した田村さんは「平成ギャルとして誇りを持って演じさせていただきます」と語っている。連続テレビ小説「おむすび」は2024年度後期放送予定。(シネマカフェ編集部)
2024年03月05日注目のチェリスト岡本侑也が、世界最高峰ともいわれるエベーヌ弦楽四重奏団の正式メンバーとして迎えられたニュースは、クラシックファンを驚かせたに違いない。2017年エリザベート王妃国際コンクール第2位受賞の快挙を成し遂げた岡本侑也は、2019年、巨匠クリスチャン・ツィメルマン(ピアノ)に実力を認められ、室内楽プロジェクトのメンバーとして国内外で共演するなど世界の音楽界で活躍。昨年夏からはエベーヌ弦楽四重奏団のゲスト・チェリストとして欧州で数多くの共演を重ねている。その流れを見れば、エヴェーヌ弦楽四重奏団への加入も自然に思えるのだが、なにしろ相手は現在世界最高峰の呼び声も高い話題の四重奏団だ。まさに「あっぱれ!」。今後の活躍が益々気になる。その注目のチェリスト岡本侑也の“無伴奏リサイタル”が目前だ。ポーランドを代表する現代作曲家ペンデレツキの作品を冒頭と終曲に置き、日本、アジアの巨匠作品に現代の古典というべきブリテンの名作を並べたプログラムからは、岡本侑也の自信と探究心が迸るようだ。チェロの秘める無限の可能性に挑む俊英の姿に拍手喝采。岡本侑也(チェロ)無伴奏II3月10日(日) 17:00開演トッパンホール■チケット情報()ペンデレツキ:ジークフリート・パルムのためのカプリッチョ尾高惇忠:独奏チェロのための《瞑想》ブリテン:無伴奏チェロ組曲第1番 Op.72ユン・イサン:グリッセ細川俊夫:小さな歌ペンデレツキ:チェロのための組曲●岡本侑也プロフィール●エベーヌ弦楽四重奏団プロフィール
2024年02月28日フランスの劇作家フロリアン・ゼレールによる家族三部作のうち、岡本健一&岡本圭人の親子共演が話題を呼んだ舞台『Le Fils 息子』(2021年日本初演)、そして若村麻由美の主演で今回が日本初演となる『La Mère 母』、この二作品の同時上演が決定した。まったく異なる二作品に登場する同じ役名、母アンヌ、息子ニコラ、父ピエールを、若村、圭人、健一が担って共演。親と子、妻と夫、家族という存在について、さりげない会話で鋭く切り込む衝撃の劇空間が立ち上がる。『Le Fils 息子』で初舞台を踏んだ岡本圭人が、自身にとって意味深い今回の挑戦を熱く語った。憧れの“父親との共演”で初舞台を踏んだ特別な時間――圭人さんの初舞台作品『Le Fils 息子』と、日本初演となる『La Mère 母』。この二作同時上演は魅力の企画ですね。二作同時上演って最近よく見かけますよね。父(岡本健一)も昨秋、新国立劇場でシェイクスピアのダブルビル(『尺には尺を』/『終わりよければすべてよし』)をやりまして、それを観た時に、物語が本来持っている印象よりも、より強いインパクトを受け取ったように感じました。今回のふたつの作品は、母、父、息子の名前はどちらも同じなんですけど、まったく別の家族を描いています。でも、セリフの中に少しリンクする部分が見えたりするんですよね。それが同じキャストで行われるのは、観る側にとっては新しい演劇体験になるんじゃないかなと。自分が出るけど、個人的には観てみたい(笑)。お客様にも両作品とも観ていただきたいなと思っています。――まずは2021年上演の『Le Fils 息子』で初舞台を踏んだ、その経験を振り返っていただきたいと思います。舞台に立つことが本当に夢でしたし、また憧れの“父親との共演”でもあって、それが叶った瞬間、初日はやっぱり自分の中で忘れられない時間だったなと思います。またこの初演が俳優としての最初の仕事でもあったので、自分の中で特別な作品でもありますね。今考えると、ちょっと一生懸命やり過ぎていたなって(笑)。ニコラという少年を演じることに精一杯で、稽古中から本当に悩みを抱えている男の子みたいになっちゃって(笑)、スタッフ、キャストの皆さんにはご迷惑をかけたと思います。この作品、最初に台本を読んだ時に、本当に自分の物語のように思えたんですよね。それが作者フロリアン・ゼレールの書く作品の魅力なのかもしれなくて、息子の立場として、もしくは親の立場として、きっと多くの人が自分自身に照らし合わせるかもしれないなと。とにかくこの作品をいろんな人に届けたい、その一心で臨んだ舞台でした。『Le Fils 息子』ビジュアル――当時、健一さんからの評価はいかがでしたか?幕が開くまで相当不安だったようです。「お前大丈夫?出来るの!?」みたいな感じで(笑)。でも初日の幕が開いたら、「これ、すげえ舞台じゃん!」とか言うので「だからそう言ってるじゃん!」なんてやり取りをして(笑)。大千穐楽が終わった時には、自然にハイタッチやハグをしましたね。お互いにすごい充実感があったんだと思います。その後にいろんな舞台を経験させてもらいましたけど、観に来てくださったお客さんも、この『Le Fils 息子』がすごく心に残っているという方が多いみたいです。――健一さんが今回の再演にあたり、「あのような辛い思いはもう“体験したくない”というのが正直な気持ち」とコメントされていますが、圭人さんはいかがでしょうか。ハハハ。もちろんとても辛い話で、悲劇でもあるけれど、こういう舞台をやる意味は大きいと思っています。この舞台を届けることで同じような悲劇は起こらない、そういうふうに思って取り組んでいましたから。また、父親と共演することってなかなかないと思うんですよ。……と考えると、これが最後の機会かもしれない(笑)。なので、個人的にはずっと望んでいた作品ですね。初舞台の後、本当にたくさんの舞台やドラマを経験させてもらったので、それによって成長した姿を、父親だけじゃなくほかのキャストの皆さん、演出のラディスラス・ショラー、そして初演を観に来てくださった方々などに見せられたらいいなと思っています。まったく違う、ふたりのニコラ――では『La Mère 母』について、台本を読んでどのような印象を持たれましたか?『La Mère 母』ビジュアル台本を読んで、僕は自分の母のことを思いました。もしかしたら母親はこんなふうに思っていたのかもしれない、とか。それは『Le Fils 息子』を初めて読んだ時、また映画で観た時にも感じましたね。フロリアンの書く家族の物語は誰もが共感するものなんだろうなと思います。母アンヌを演じる若村麻由美さんとは、初舞台から毎年共演させていただいていて、自分のことを本当の子供のように大切にしてくださるので、その繋がりの強さもこの作品で出せるのではないかなと思いますね。すごく信頼して、尊敬している女優さんなので、また作品をご一緒できることが嬉しいです。――圭人さんが演じる『Le Fils 息子』のニコラと『La Mère 母』のニコラ、それぞれのキャラクターをどのように捉えていらっしゃいますか。『Le Fils 息子』のニコラは、「分からない」というセリフが多いんです。だから、分かってほしい、理解してほしいという気持ちが強いのかなと。答えを誰かに導き出してほしかったのかな、というふうにも思います。父親も母親も、新しい母親も、皆悪い人ではなく、一生懸命に生きているのだけど、ニコラはもうちょっと気にかけて欲しかった、愛が欲しかったんじゃないかなと。でも父親は「答えは自分で導き出すものだよ」と。歯車がちょっとずつ合わなくなってしまった、そういう男の子の話かなと思います。『La Mère 母』で演じるニコラは、まだ稽古に入っていないので分からないんですが、『Le Fils 息子』のニコラとはまったく違う人物ですね。違う人物を同時に演じることで、やはり以前とはまったく違った感覚になるんじゃないかなという気がしています。――初演時に、「ニコラを救いたい」とコメントされていたと思います。なぜその言葉が出たのか、また救えた実感はあったのかをお伺いしたいです。フランスではニコラってすごく一般的な名前で、フロリアンにインタビューした時に「すべての子供に照らし合わせて、この作品を書いた」と言っていたんです。だから僕も、ひとりでも多くの子供を救えたらいいな、という思いで作品に向き合っていきました。それで、子供を持つ友人が観に来てくれた時に、「家族をもっと大切にしていこう、もっと向き合っていこうと思った。救われたよ、この舞台をやってくれてありがとう」と言ってくれたんですよね。その時に、自分のやりたかったこと、目標を一個達成できたのかな、とは感じましたね。――先ほどお話に出たように、ストレートプレイでの実の親子の共演は珍しいかと思います。あらためて、圭人さんにとってどのような体験だったのでしょうか。稽古の最初のほうで、ちょっと壁に当たった瞬間がありました。僕がニコラ、父親がピエールを演じていて、もちろん父親も役を演じているんだけど、でも目の前にいるのは自分の父親だし……って頭がこんがらがっちゃって。演出家に相談したら「こちらはあなたたちを本当の親子とは見ていない。役者のケイトとケンイチが演じるニコラとピエールだから」って。そう言われたことで自分の中でスッキリして、ニコラという役を生きることに集中しよう、そう思えるようになりました。――演出家のラディスラス・ショラーさんとの再会も楽しみですね。はい。初演時に感じたのは、いただくディレクションがすべて自分の想像のひとつ、ふたつ、三つくらい上をいった演出で(笑)。それに追いつくのに精一杯だったんですけど、今回は前の経験を活かして、ラディスラスが求めるニコラにもっと近づけるようになりたいです。一番印象的だったのは、「ニコラのお腹の中にあるダークホール、闇を感じて理解しなければ、この役は絶対に演じることが出来ない。それが出来ないと単なる家族の話で終わってしまう。苦しい、なぜこうなったんだろう……というニコラの黒い闇を見つけてほしい」と言われたこと。その課題はとても大変でしたね。ラディスラスは今回『La Mère 母』を初めて演出するので、僕らと新作を作り上げることをすごく楽しみにしているようです。母親と会う時間を大切にしたい――特別な作品の再演と日本初演となる作品、二作品への挑戦でさらなる飛躍に期待しています。稽古の前に何か準備をされるのでしょうか。初演の時はフランスに3ヶ月間行って、ラディスラスと話したり、ディレクションを受けたりしましたね。あとは、ニコラは学校に行かずに散歩をしていたので、ずっと公園を散歩してました(笑)。『La Mère 母』をやるにあたっては、愛する息子を思う母の気持ちが描かれている作品なので、なるべく母と会うようにして、その時間を大切にしようと思っています。あと、若村さんともたくさん会話したいですね。若村さんとは1月に『ラヴ・レターズ』という朗読劇でもご一緒しまして、その時は恋人役でした。僕にとって初めての朗読劇で、最後はあんなに人前で鼻水を垂らしたことないってくらい泣いてしまった(笑)。若村さんは5回目だったそうで、「以前ももちろん一生懸命やっていたけれど、刺さる言葉、自分のセリフの重みが前とは全然違う。こんなところで自分が感動するとは思わなかった」といったことをおっしゃっていて。僕も今回あらためて『Le Fils 息子』を読んだ時に、前とは全然違う感情が湧いて来たりしたんですよね。初演時からこの再演まで、その間に得た経験は本当に自分にとってかけがえのないものです。今またこうしてニコラと向き合って演じると、まったく違う作品になるんじゃないかなという予感がします。取材・文:上野紀子撮影:藤田亜弓<公演情報>『La Mère 母』『Le Fils 息子』作:フロリアン・ゼレール翻訳:齋藤敦子演出:ラディスラス・ショラー出演:■『La Mère 母』若村麻由美岡本圭人伊勢佳世岡本健一■『Le Fils 息子』岡本圭人若村麻由美伊勢佳世浜田信也木山廉彬岡本健一【La Mère 母 東京公演】2024年4月5日(金)~4月29日(月・祝)会場:東京芸術劇場 シアターイーストチケット情報:()【Le Fils 息子 東京公演】2024年4月9日(火)~4月30日(火)会場:東京芸術劇場 シアターウエストチケット情報:()東京公演後、鳥取、兵庫、富山、山口、高知、熊本、松本、豊橋公演あり公式サイト:
2024年02月22日作家・劇作家フロリアン・ゼレールの家族三部作より、『La Mère 母』『Le Fils 息子』の2作品同時上演が決定し、東京会場となる池袋・東京芸術劇場にて製作発表会見が行われた。会見には、日本版キャストの若村麻由美、岡本圭人、岡本健一、演出のラディスラス・ショラーが出席し、2024年4月の開幕を前に、意気込みを語った。『Le Fils 息子』『La Mère 母』メインビジュアル『La Mère 母』は、ゼレールが『Le Père 父』『Le Fils 息子』の執筆に先立って、彼が31歳の時に3部作の最初に書いた作品。2010年に本国パリで初演され、その後、さまざまな国での上演を経て、最近ではフランスの女優イザベル・ユペール主演でブロードウェイでも上演されて話題となった。一方、『Le Fils 息子』は、フランス演劇界で最高の栄誉とされるモリエール賞を受賞するなど高い評価を受け、ロンドンのウエストエンドなど世界13カ国以上で上演。2022年にはハリウッドでゼレール自身の監督によりヒュー・ジャックマン、ローラ・ダーンの出演で映画化、2023年に日本でも公開された。緻密に人間の本質を描き出す演出力に定評のあるショラーだが、『La Mère 母』に関しては本国に先立ち、日本版で初めての演出を手掛けることになり「緊張しているが、ここにいる皆さんをとても信頼しているので、再びご一緒することに心配はない」と再タッグを組む日本版キャストに全幅の信頼を寄せる。若村、岡本圭人、岡本健一については「まるでミルフィーユのように、麻由美さんは役柄をコツコツと構築し、進歩させる」「圭人さんの成長は、想像以上で驚かされた。演出家として、俳優の進歩を見られるのは幸せなこと」「健一さんは動物的な勘が鋭く、私はライオンの調教師になった気分」とそれぞれ評した。『Le Père 父』『Le Fils 息子』に続き、アンヌ役を勤める若村は、「役者冥利に尽きる」と感慨しきり。愛着を込めてショラーのことを“ラッド”と呼び、「愛に溢れた人。演出はとても明確で具体的なので、チャレンジしがいがある」とこちらも信頼感はたっぷりだ。また、『Le Fils 息子』の再演については「再演できるということは、演劇者にとっては特別なこと。(初演を)なぞるのではなく、もっと高みに、もっと深く臨みたい」と意欲を燃やした。若村麻由美また、ゼレールの戯曲に話題が及ぶと、「私たちそれぞれ役名はあるんですが、台本には『父、母、息子』といった書き方しかなくて。すべての父、すべての母、すべての息子へのメッセージを訴えたいんだと思う」(若村)、「シンプルな文体なので、観客の皆さんが、自分自身を見出すことできると思います。あえてディテールは語られていない、誰もが共感を覚える登場人物なのです」(ショラー)とその魅力を語った。自分にとって、『Le Fils 息子』は、特別な舞台アメリカの名門演劇学校での武者修行を経た岡本圭人は、2021年に『Le Fils 息子』の息子ニコラ役で、初舞台を踏み、実父である岡本健一との共演も話題を集めた。「自分にとって、『Le Fils 息子』は、特別な舞台。舞台俳優としての1本目であり、憧れだった父との親子共演。印象に残っているのは、初日の本番15分くらい前、一番緊張しているときに、父が楽屋に来てくれて『これからお前の新しい人生が広がっている。自分を信じてやってほしい』って。すごくいい言葉ですけど、今じゃないでしょ(笑)。不安的なニコラを演じるのに、(本番前に)満たされそうになり、涙が出そうだった」(岡本圭人)初演に続いて親子で共演する岡本健一と岡本圭人今回、岡本圭人は、戯曲の翻訳にも参加しており「直訳すると、どうしても翻訳調になってしまう。家族劇なので、会話のように翻訳したほうが、フロリアンの気持ちもしっかり届けられるかなと。語尾や主語の有り無しなど、日本語と海外の文化は違うので、翻訳家の皆さんや、若村さんと一緒に(翻訳を)進めていった」とこだわりを見せた。岡本圭人一方、父ピエール役を再演する岡本健一は、『La Mère 母』について「男は仕事が忙しく家を空けてしまうし、成長した子どもたちにもそれぞれの人生があって、巣立っていく。夫や子どもに全愛情を注いで生きてきた母親は、なぜこんなさみしい気持ちになるんだろうと考えてしまう」と物語の根底にあるテーマを分析。圭人との親子共演に対しては「楽しいだけの舞台じゃないし、作品をいかにお客さんに届けるかだけを考えているので、一緒にやれて幸せそうですねって言うかもしれませんが、そんなんじゃ全然ない」と表情を引き締めた。岡本健一最近では、『ハムレット』『ラヴ・レターズ』と立て続けで、若村と岡本圭人の共演が実現しており、若村は「本当に刺激的な存在」と声を弾ませる。「会うたびに成長しているので、『まるでにひまわりのようだね』って。大きな花を咲かせているので、ラッドも驚くと思いますし、著しい成長は観客の皆さんも感じるはず」と岡本圭人への感嘆の声をあげていた。取材・文・撮影(会見写真):内田涼<公演情報>『La Mere 母』『Le Fils 息子』作:フロリアン・ゼレール翻訳:齋藤敦子演出:ラディスラス・ショラー【出演】■『La Mère 母』若村麻由美岡本圭人伊勢佳世岡本健一■『Le Fils 息子』岡本圭人若村麻由美伊勢佳世浜田信也木山廉彬岡本健一【La Mère 母 東京公演】4月5日(金)~4月29日(月・祝)会場:東京芸術劇場 シアターイースト■チケット料金(全席指定・税込)一般:9,800円25歳以下:8,000円65歳以上:9,000円高校生以下:1,000円発売日:2月26日(月)10:00~【Le Fils 息子 東京公演】4月9日(火)~4月30日(火)会場:東京芸術劇場 シアターウエスト■チケット料金(全席指定・税込)一般:9,800円25歳以下:8,000円65歳以上:9,000円高校生以下:1,000円発売日:2月26日(月)10:00~チケットはこちら:『Le Fils息子』()『La Mere母』()【鳥取公演】『La Mère 母』5月5日(日・祝) 14:00『Le Fils 息子』5月6日(月・休) 14:00会場:鳥取県立倉吉未来中心 大ホール■チケット料金(全席指定)一般:7,800円2公演セット:6,800円(1枚あたり)U18:3,500円発売日:3月16日(土) 10:00~【兵庫公演】『La Mère 母』5月10日(金) 18:00 / 5月11日(土) 12:00『Le Fils 息子』5月11日(土) 17:00 / 5月12日(日) 13:00会場:兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール■チケット料金8,500円(全席指定)発売日:2月24日(土)【富山公演】『Le Fils 息子』5月18日(土) 14:00『La Mère 母』5月19日(日) 14:00会場:富山・オーバード・ホール 中ホール■チケット料金(全席指定)S席:8,500円A席:7,000円U25:3,000円発売日:3月10日(日)10:00~【山口公演】『Le Fils 息子』5月25日(土) 18:00『La Mère 母』5月26日(日) 14:00会場:山口市民会館大ホール■チケット料金(全席指定)一般:6,000円障がい者割引:5,500円25歳以下:3,000円高校生以下:1,000円■2公演セット券一般:11,000円障がい者割引:10,000円発売日:3月23日(土) 10:00~【高知公演】『Le Fils 息子』5月31日(金) 19:00『La Mère 母』6月1日(土) 14:00会場:高知市文化プラザかるぽーと大ホール■チケット料金(全席指定)一般(前売):8,500円U23シート(前売):4,500円■当日(全席指定)一般:9,000円U23シート:5,000円発売日:3月23日(土)【熊本公演】『La Mère 母』6月8日(土) 14:00会場:熊本県立劇場 演劇ホール■チケット料金(全席指定)S席:7,000円A席:5,000円■U25割・障がい者等割(全席指定)S席:4,000円A席:2,500円※障がい者等割引は熊本県立劇場のみ取り扱い発売日:3月8日(金)【松本公演】『La Mère 母』6月15日(土) 14:00会場:長野・まつもと市民芸術館 主ホール■チケット料金(全席指定)一般:7,000円U25:4,500円発売日:4月6日(土)【豊橋公演】『La Mère 母』6月29日(土) 13:00 / 6月30日(日) 13:00『Le Fils 息子』6月29日(土) 18:00会場:愛知・穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール■チケット料金(全席指定)S席:10,000円A席:7,000円U25(A席):3,500円高校生以下(A席):1,000円S席セット券:18,000円(枚数限定・プラットチケットセンターのみ取扱い)発売日:4月6日(土) 10:00~公式サイト:
2024年02月20日『La Mere 母』『Le Fils 息子』製作発表会が東京・東京芸術劇場で行われ、若村麻由美、岡本圭人、岡本健一、ラディスラス・ショラー(演出)が登場した。同公演では、フランス演劇界を牽引する稀代の劇作家フロリアン・ゼレールが手掛けた『La Mere 母』『Le Pere 父』『Le Fils 息子』の"家族三部作"から『Le Fils 息子』『La Mere 母』の2作を同時上演。キャストの3名は、全く異なる2作品を同じ役名(母×息子×父)で演じることとなる。○■『La Mere 母』『Le Fils 息子』製作発表会にキャストが登場三部作の中では2018年に3人が出演する『Le Fils 息子』、そして2019年に若村が主演した『Le Pere 父』が上演され、『La Mere 母』は初上演となる。圭人は「前回の『Le Fils 息子』初演が自分にとって本当に特別な舞台でもあって、初めての舞台、俳優となっての第1本目の舞台、そして憧れだった父親と初めての親子共演で、印象に残っていることがいっぱいある」と振り返った。さらに「1番思い出に残ってるのが、初日の15分前ぐらいの緊張の中、父親が自分の楽屋まで来てですごくいい言葉をかけてくれて。『これからお前の新しい人生、新しい道が広がっていく。だから自分を信じてこれからもやっていってほしい』と。今じゃないでしょう?」と苦笑。「これから不安定なニコラという役を演じる のに、その時、満たされそうになっちゃって。『やばいやばい、これどうしよう』と思って、涙が出そうになっちゃって、印象的に残ってますね。『いや、今じゃないでしょ』っていう。でも父親は悪くないです」とエピソードを披露した。演出のショラーは3人に信頼を置いている様子。それぞれの印象を「麻由美さんは役をコツコツと構築していくタイプの役者さんだと思います。ミルフィーユの生地のように、多層的に役を重ねていく。少しずつ役が前進していき、構築して行く。たくさんお稽古をなさって、素晴らしい役を作っていくタイプの方だと思います」「健一さんはすごく勘がいい人だと思います。動物的な勘があって、理解が早い。私は健一さんと仕事をしていると、ライオンの調教師になったような気分です」「圭人さんは、3年前に『息子』で彼の舞台デビューの仕事を一緒にするという名誉があり、最初は私からいろいろなことを教えたりした記憶があるんですけれども、最終的に私の期待を超えたところまで到達していて、本当に驚かされた記憶があります。またご一緒できることが嬉しいですし、演出家にとっては役者さんがどれだけ進歩したかを見るのが、いつも感動する経験なので、そういった感動ができることと期待しています」と表した。親子の会話について話題が及ぶと、圭人は「父親の舞台を観に行ったり、ライブを観に行ったりとかして、その時の感想とかを話したりするぐらいだと思うんだけれども、何か言ってくれたっけ?」と尋ねる。健一は「今ちょうど舞台の公演中で、それに来て終わった後に話をして、それ以来2、3週間ぶりぐらいに久しぶりに会ったら、プレゼントもらいました。タンブラー。なんかちょっと嬉しかったですね。『プレゼントをくれるんだ』と思って」と照れた笑顔に。圭人は「ちょっとなんだ」と笑っていた。一方で、圭人は「最近だと若村真由美さんとは本当に何度も共演をさせていただいてて……」「真由美さんの方が、父親より会ってます」ともコメント。若村は圭人について「本当に刺激的な存在です。おそらく圭人くんが言ってた通りに、岡本健一さんより私の方が親じゃないかと錯覚するくらい。と言っても子に育てられる親という感じがするんですけど、彼は会うたびに成長していて、きっとラッドは驚くと思います」と太鼓判を押す。若村は「初舞台の時の圭人くん、翌年に『ハムレット』で(自分が)ガートルード、レアティーズで会った時の圭人くん、『ラブレター』で幼なじみの役をやった時の圭人くん。私は彼に『ひまわりのようだね』と言ったんですけど、会うたびに大きくなって大きな花が開いていってる。恐ろしいです。今回の『Le Fils 息子』再演がどんなに前回と違うかというのを多分目の当たりにして、ラッドは『若村、何やってたんだよ』と思うに違いない。そんなふうに思うくらいに彼の成長は著しくて、観客の皆様も絶対に感じているはずです」と絶賛していた。『La Mere 母』は東京芸術劇場シアターイーストにて4月5日〜29日、『Le Fils 息子』は東京芸術劇場シアターウエストにて4月9日~30日。
2024年02月20日『La Mere 母』『Le Fils 息子』製作発表会が東京・東京芸術劇場で行われ、若村麻由美、岡本圭人、岡本健一、ラディスラス・ショラー(演出)が登場した。同公演は、フランス演劇界を牽引する稀代の劇作家フロリアン・ゼレールが手掛けた『La Mere 母』『Le Pere 父』『Le Fils 息子』の"家族三部作"から『Le Fils 息子』『La Mere 母』の2作を同時上演。キャストの3名は、全く異なる2作品を同じ役名(母×息子×父)で演じることとなる。○■『Le Fils 息子』『La Mere 母』に出演する岡本健一音楽活動もしていた中で、改めて舞台の魅力について聞かれると、健一は「いろんな活動はもう過去のことになっちゃってるんであれなんですけど、とにかく舞台というのは生なんですよね。今日もこれから舞台がありますし、その間は『この作品をいかにお客さんに届けるか』ということだけしか考えないで生きていくんです。この作品でも、人間の中で大切なことを描いていて、楽しいだけの舞台じゃない。観た人はわかるかもしれないけども、やっぱ辛いわけですよ、この役を演じるのは。人間みんなが持って抱えている悲しい部分とか不安な部分とか、1番見せない部分を出さざるを得なくなる家庭環境で、それをシンプルな素敵な言葉で届けてるんです」と熱弁する。さらに「自分としての思いはこれをいかに、お客さんに(届けるか)。舞台はお金かかるじゃないですか、高いし。だからお金と貴重な時間を使って来てくれた人に対して、『この作品で自分たちは何を伝えたいのか』ということだけしか考えてない感じでやってるんですけども。そういった意味では、いろんな人たちに観てほしい。特に若い人もそうですし、男性が本当に劇場に来なくて、もったいないなと思って」と現状についての課題も。「作品を届けるためだけに生きてる感じだから、『親子共演で息子と一緒にやれて幸せそうで楽しいですね』と思ってるかもわかんないけど、そんなんじゃ全然ないんですね」と場内を笑わせた健一。「とにかく作品を届けるということに入っていくと、遊んでられない感じ。懸命に伝えなきゃなという思いでみんなが作って、3〜4年前からスタッフも動いて、1回の公演にかけるわけですよ。その中の2~3時間に凝縮されて、僕らが生きてるんですけども、2~3時間経ったら消えてしまうというライブの楽しさもありますし、お客さんとして観にいく自分も、本当にそこで生きてる人たちに感動したりとか、『まず自分の家族を大事にしよう』と思ったり、『もっと社会に対して戦わなきゃいけないな』とか、生の舞台を見て作品から日常に感じる力が演劇にはあると思うんです。だから30数年以上経ち続けているんですけど、テレビとか記事とかじゃ伝わらないですよね。劇場に来て作品を観なきゃわからないですよ」と訴える。そして「日本全国考えても、舞台を観た人は本当に少ないんです。だって、この中で舞台観たことない人、手をあげてください!」と語りかけるが、手はあがらず、圭人は「(演劇)関係者だから!」とツッコミ。健一は「みんな観てるね。でもたぶん何人かいるんじゃないかな? じゃあ、自分でお金払って観に来てない人。いつも招待でチケットをもらって観ている人誰ですか?」と畳み掛けるも、手はあがらず「あげられないね」と苦笑。「でも少ないから、なんとか皆さんの気持ちでこの作品、舞台に来るってことを広めてほしいな」と懇願していた。
2024年02月20日公益財団法人岡本太郎記念現代芸術振興財団 岡本太郎記念館(所在地:東京都港区南青山6-1-19、館長:平野 暁臣)は、岡本太郎の遺志を継ぎ、次代のアーティストを顕彰する岡本太郎現代芸術賞(通称TARO賞)にて、太郎賞1名、敏子賞1名、特別賞10組が決定し、2024年2月16日(金)に受賞者発表と授賞式をとりおこないました。今年で27回をむかえる本賞には621点の応募があり、22組が入選いたしました。また、入賞者・入選者の作品を集めた「第27回岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)」展を2月17日(土)から4月14日(日)まで、川崎市岡本太郎美術館にて開催いたします。次代のアーティストの意欲的な作品をぜひご覧ください。つん『今日も「あなぐまち」で生きていく』岡本太郎賞(賞金200万円):つん『今日も「あなぐまち」で生きていく』【審査評】「あなぐまち」とは、作者がずっとともに生きてきた「まち」の名前である。その意味で正しくは「作品」を超えたものかもしれない。しかし作者の手で作られたものであることも確かだ。作者が作った作品が、作品であることを超えて作者そのものになっていく。ここにはそう実感させるだけの現実味がある。多岐にわたる詳細な素材表記にも注目。(椹木野衣)三角 瞳『This is a life. This is our life.』(※作品タイトルは斜体)岡本敏子賞(賞金100万円):三角 瞳『This is a life. This is our life.』(※作品タイトルは斜体)【審査評】三角瞳は第19回太郎賞展に入選している。その時の作品は、無数のフィギュアによるインスタレーションであった。乱雑に積み重ねられたフィギュアの洪水が、現代社会における「個」の在り方を強い圧迫感をもって問う。今回は刺繍による作品。表は人物の顔、裏は遺伝子を表す赤い糸。単なる入れ物としての肉体を暗示する。薄い布切れに刺繍された無数の「個」が折り重なるように並べられる。表現内容と新鮮な手法、展示方法がうまくかみ合い、説得力をもった作品となった。(土方明司)池田 武史『Space X』特別賞(賞金5万円):池田 武史『Space X』長 雪恵『きょうこのごろ』特別賞(賞金5万円):長 雪恵『きょうこのごろ』小山 恭史『無明』特別賞(賞金5万円):小山 恭史『無明』クレメンタイン・ナット『POT PLANTS!』特別賞(賞金5万円):クレメンタイン・ナット『POT PLANTS!』月光社『MUSAKARI』特別賞(賞金5万円):月光社『MUSAKARI』小山 久美子『三月、常陸國にて鮟鱇を食ふ』特別賞(賞金5万円):小山 久美子『三月、常陸國にて鮟鱇を食ふ』ZENG HUIRU『BACK TO ME』特別賞(賞金5万円):ZENG HUIRU『BACK TO ME』タツルハタヤマ『小鳥のさえずりを聞くとき、遠くで銃声が鳴り響いた』特別賞(賞金5万円):タツルハタヤマ『小鳥のさえずりを聞くとき、遠くで銃声が鳴り響いた』フロリアン・ガデン『Anomalies poetiques/詩的異常』※po【e】tiquesの【e】は正式にはアキュート・アクセントが付きます。特別賞(賞金5万円):フロリアン・ガデン『Anomalies poetiques/詩的異常』※po【e】tiquesの【e】は正式にはアキュート・アクセントが付きます。村上 力『學校』特別賞(賞金5万円):村上 力『學校』■入選作家・作品名(50音順・敬称略)・大河原 健太『文字前夜 -火水風土-』・遅四グランプリ実行委員会『遅博 2024 -人類の進歩と遅延-』・GORILLA PARK『Relief―1, Relief―2, Relief―3, Relief―4』・鈴木 のぞみ『Light of Other Days:吉田理容室』・野村 絵梨『垢も身のうち』・林 楷人『調和の剥き出し』・村尾 かずこ『サザエハウス -Village-』・横岑 竜之『ハッピーモンスター』・横山 豊蘭『トロトロ遺跡』・李 函樳『無から来る、無故に集う』《第27回岡本太郎現代芸術賞 概要》■主催公益財団法人岡本太郎記念現代芸術振興財団川崎市岡本太郎美術館■審査員(50音順・敬称略)・椹木野衣/美術批評家、多摩美術大学教授・土方明司/川崎市岡本太郎美術館館長・平野暁臣/空間メディアプロデューサー、岡本太郎記念館館長・山下裕二/美術史家、明治学院大学教授・和多利浩一/ワタリウム美術館キュレーター■第27回岡本太郎現代芸術賞 公式サイト 《第27回岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)展 概要》会期 :2024年2月17日(土)~4月14日(日)会場 :川崎市岡本太郎美術館・企画展示室開館時間:午前9時30分~午後5時(入館は4時30分まで)休館日 :月曜日、3月21日(木)観覧料 :一般 700(560)円、高・大学生、65歳以上 500(400)円中学生以下は無料 ※( )内は20名以上の団体料金交通 :小田急線「向ヶ丘遊園駅」南口より徒歩17分第27回岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)展 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年02月16日2023年、「バブみピンク」というワードがトレンドとなり、バブみピンクカラーのコスメがたくさん発売されました。淡くかわいらしいカラーなのですが、大人にはちょっと使いづらいと思っているかたも多いのではないでしょうか。そこで、コスメマニアが大人でも使いやすい「バブみピンクコスメ」を紹介。使いかたもあわせて解説いたします!「バブみピンク」って?2023年から多く見かける「バブみピンク」というワード。赤ちゃんのようにふわふわとした、淡くやわらかいピンクカラーのことを指します。“バブみ”という言葉から、大人には使いづらいというイメージを持っているかたが多いのですが、まったくそんなことはありません!アイテム選びと使いかたを間違えなければ、大人メイクに取り入れてもすごくかわいいカラーなんです。そこで今回は、筆者おすすめのバブみピンクカラーコスメと、その使いかたを解説。春っぽいメイクにもぴったりなので、ぜひマスターしてみてくださいね。8色アイパレットで色合いを自在に調整©比嘉桃子バブみピンクのアイシャドウには、かわいらしくなりすぎたり、腫れぼったく見えたりと、使い勝手が悪い印象を持っている人も。そんなかたにおすすめなのがキャンメイクから発売している「プティパレットアイズ」の「03ミニョンヌリボン」というカラー。ピュアで旬なピンクメイクにぴったりのカラーが8色詰まっています。©比嘉桃子パレットで見ると似たようなカラーに見えるのですが、使ってみるとそれぞれに個性があるため、このパレットひとつでさまざまなニュアンスのメイクが可能。使いかたを工夫することで、自分らしいバブみピンクを作り上げることができます。筆者は上段左から2番目のカラーと、下段左から3番目のカラーを使うのがお気に入り。かわいらしいピンクに、ちょっとくすんだピンクを重ねることで大人な雰囲気を出すことができます。ラメカラーを使うと甘い印象になるので、落ち着かせたい時はマットカラーのみで仕上げるのがおすすめ。パーティーなど華やかな場ではラメを追加してみるなど、シーンによって使い分けてみてください。<商品情報>キャンメイク プティパレットアイズカラー:03 ミニョンヌリボン価格:¥1,078青みピンクのチークで透明感をプラス©比嘉桃子チークには血色感をプラスする役割があるのですが、つけすぎると時代遅れな印象を与えてしまうことも。とはいえ量が少ないと、せっかくかわいらしいカラーのチークをつけていても目立たなくなってしまいます。そこでおすすめなのが、KiSS「クリアルディ ブラッシュ」の「01 アイシーオーロラ」というカラー。透明感のある青みピンクカラーで、しっかりつけても今っぽい印象に仕上がります。©比嘉桃子写真は分かりやすいようにしっかりめに塗布したのですが、それでもふんわりかわいらしい発色。儚げな印象を与えられる、バブみピンクメイクにぴったりのカラーです。最初はブラシで頬全体にふんわりとのせ、頬の高い位置は指でちょんちょんとつけるのがおすすめ。ハイライトのような輝きを兼ね備えており、グラデーションをつけることでツヤ感と立体感も手に入ります。肌のくすみが気になるかたにもおすすめのカラー。ドラッグストアでも展開されているため、ぜひ気軽に手に取ってみてください。<商品情報>KiSS クリアルディ ブラッシュカラー:01 アイシーオーロラ価格:¥1,650マットなリップで落ち着いた印象に©比嘉桃子バブみピンクカラーのリップはとてもかわいらしいのですが、ちゅるんとした質感のものは甘くなりすぎることも。より落ち着いた印象で取り入れたいかたには、マットタイプのリップがおすすめです。Too Cool For School「アートクラス フィックシングブラーリップ」の「06 ピータルピンク」は、マットで落ち着いた印象のバブみピンクカラー。大人な印象のまま、流行ピンクを取り入れることができます。©比嘉桃子甘めの粘膜色でありながら、マットな質感で品のよさも感じられるカラー。一度塗りでヌーディーに、重ね塗りでより大人かわいい印象に仕上がります。バブみピンクカラーのリップは、オーバーリップで使うのが大人っぽく見えるポイント。まずは唇の輪郭を少しオーバー気味になぞり、仕上げに中央まで塗りつぶします。印象を変えたい時は、他のカラーとグラデーションで使うのもおすすめ。中央に少し濃いめのカラーをプラスし、指でポンポンとぼかせばぷっくりと立体感のあるリップメイクが楽しめます。<商品情報>Too Cool For School アートクラス フィックシングブラーリップカラー:06 ピータルピンク価格:¥1,400プチプラでトレンドカラーをゲット!©比嘉桃子今回ご紹介したバブみピンクカラーのコスメは、どれも1,000円台で購入できるプチプラコスメ。今までピンクカラーにあまり挑戦してこなかったかたでも気軽に挑戦できるのではないでしょうか。淡く優しい色合いのコスメは、春になるにつれてより盛り上がりを見せるはず。ぜひ今のうちから取り入れてみてくださいね。筆者情報比嘉桃子1992年生まれのフリーライター。化粧品検定1級を保有しており、美容ジャンルを中心に執筆中。いち消費者としてもコスメやスキンケアを愛する美容オタク。文、写真・比嘉桃子
2024年02月15日福島県の豊かな発酵文化を存分に体感することができるイベント「ふくしま発酵マルシェ in 道の駅なみえ」を2月17日(土)・18日(日)の2日間において、福島県浪江町・道の駅なみえで開催いたします。イベントでは、発酵調味料づくりやみそづくり教室など体験型の発酵ワークショップを開催。物販ブースでは発酵食品を使ったお弁当やお菓子、クラフトビールなどをお楽しみいただけます。美を醸すふくしま公式Instagramをフォローした方には、会場で発酵スイーツをプレゼントします!ぜひこの機会に福島県の発酵文化に触れてみませんか?ご来場をお待ちしております!ふくしま発酵マルシェ in 道の駅なみえ「ふくしま発酵マルシェ in 道の駅なみえ」開催概要・イベント名:ふくしま発酵マルシェ in 道の駅なみえ~ふくしまの発酵文化を体感する旅へ~・日時 :令和6年2月17日(土)・18日(日) 11:00~16:00・会場 :浪江町・道の駅なみえ(福島県双葉郡浪江町大字幾世橋字知命寺60)・主催 :福島県・内容 :(1)発酵ワークショップ(無料体験ブース)発酵調味料づくり【Knuckles Cafe】(いわき市)みそづくり教室【若松味噌醤油店】(南相馬市)(2)発酵食材を使った商品販売(物販ブース)発酵フルーツを練り込んだビスコッティ【Bis Carina】(いわき市)発酵弁当【結のはじまり】(楢葉町)チーズみそ漬け【香の蔵】(南相馬市)クラフトビール【Sandi Brewery】(いわき市)お酒【haccoba-Craft Sake Brewery-】(南相馬市・浪江町)など※入場料・体験料無料・その他 :最新状況は「美を醸すふくしま」公式HP、公式SNSをご覧くださいHP: Instagram: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年02月14日野田洋次郎が新曲「なみしぐさ」を発表。藤井道人監督によるNetflix映画『パレード』の主題歌となる。野田洋次郎の新曲「なみしぐさ」野田洋次郎の新曲「なみしぐさ」は、『余命10年』『最後まで行く』などで知られる映画監督・藤井道人によるNetflix映画『パレード』の主題歌として書き下ろされた楽曲。“別れの先に待つ再会”に目を向けた温かな歌詞が、まっすぐに胸に響く作品となっている。藤井道人によるNetflix映画『パレード』主題歌に企画段階からラブコールを送ることで実現したという、藤井監督と野田洋次郎のタッグ。野田は主題歌だけではなく劇伴も全て手掛けており、撮影中にも監督とデモのやりとりをするなど、絶対的な信頼関係のもとで楽曲を制作。大切な人を亡くした喪失感や万人に訪れる死を愛のドラマへと昇華した本作の物語を、登場人物たちの感情に寄り添うような音楽で表現している。野田洋次郎 コメントこの映画に音楽をあてながら、どこまでも容赦なく残酷で、また時に信じられないほど美しいこの世界で生きる意味を考えました。もう逢えない悲しさも、言えなかった言葉も、携えて生きていく理由を考えました。答えなどまだ到底出ませんが、考え、想い続けようと思います。この映画を観終わった時、理屈や科学なんて飛び越えて、この命を生きた先で「きっとまた逢える」と思えたのでした。この作品に出逢えたことに感謝します。藤井道人監督 コメント『パレード』を書き終えたときに、僕の中に鳴っていたのは、野田さんの音楽でした。『余命10年』で野田さんが作り上げた音の物語は、きっとこのパレードにも通ずるものがあると思い、オファーさせていただきました。言葉では伝えきれない、想いの「その先」を彩ってくれた野田さんの音楽が、観てくださった全ての方々のこれから先の未来を照らしてくれると信じています。作品情報野田洋次郎 新曲「なみしぐさ」※Netflix映画『パレード』主題歌リリース日:未定
2024年02月09日公益財団法人岡本太郎記念現代芸術振興財団 岡本太郎記念館(所在地:東京都港区南青山6-1-19、館長:平野 暁臣)は、企画展「タローのダンス」を2024年3月15日(金)~7月7日(日)まで開催いたします。メインビジュアル_ダンス(1952)1952年、岡本太郎はモザイクタイルで『ダンス』を制作します。一点ものの油彩とちがってタイルなら何枚でもつくれるし屋外にも置ける。そうすれば芸術がもっと社会に入っていける。そう考えたのです。まさしくそれは岡本太郎の芸術思想を体現するものでした。2011年、この『ダンス』は太郎生誕百年事業として修復され、高島屋大阪店のシンボルとしていまも多くの人の眼を楽しませています。ところで太郎はこの重要作の題材になぜ「ダンス」を選んだのでしょう?いまとなっては知る由もありませんが、太郎がダンスを認めていたことだけはたしかです。1950~60年代に原生日本と出会う旅に出た太郎は、暮らしに息づくさまざまな民俗的踊りに遭遇しました。いずれも見世物ではなく生活と一体であり、生活そのもの。「生きることの儀式」とさえいえるほどで、太郎はそこに芸術の本質が暗示されていると洞観します。プライベートでも機会があれば踊っていたようで、その歓びをこう記しています。「みんなといっしょに踊っていると、自分だけであると同時にみんなでもあり、それは全身的な充実感となって昇華し、明朗に情熱を解放する。ぼくにとってダンスは、もっとも直接的な精神、肉体のよろこびだ」画面いっぱいに“いのちの躍動”が広がる太郎の作品には、まるでダンスを踊っているかのような表現がたくさんあります。いずれもみずみずしい情熱と生命力を湛え、観る者を元気にしてくれる。本展は、そんな作品を集めて一望しようとするものです。“明朗に情熱を解放する”太郎をどうぞお楽しみください。岡本太郎記念館館長 平野 暁臣■開催概要会期 : 2024年3月15日(金)~7月7日(日)開館時間 : 10:00~18:00(入館は17:30まで)休館 : 火曜日会場 : 岡本太郎記念館(東京都港区南青山6-1-19)アクセス : 銀座線・千代田線・半蔵門線『表参道』駅より徒歩8分入場料 : 一般 650円/小学生 300円公式サイト : 公式X(旧Twitter): 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年02月07日作家・劇作家フロリアン・ゼレールの家族三部作より、『La Mère 母』『Le Fils 息子』の2作品が同時上演されることが決定した。『La Mère 母』は、ゼレールが『Le Père 父』『Le Fils 息子』の執筆に先立って、彼が31歳の時に3部作の最初に書いた作品。2010年に本国パリで初演され、その後、さまざまな国での上演を経て、最近ではフランスの女優イザベル・ユペール主演でブロードウェイでも上演されて話題となった。『Le Fils 息子』は、フランス演劇界で最高の栄誉とされるモリエール賞を受賞するなど高い評価を受け、ロンドンのウエストエンドなど世界13カ国以上で上演。2022年にはハリウッドでゼレール自身の監督によりヒュー・ジャックマン、ローラ・ダーンの出演で映画化、2023年に日本でも公開された。演出は、緻密に人間の本質を描き出す演出力に定評のあるラディスラス・ショラー。フランスオリジナル版も手掛け、2019年に上演された『Le Père 父』、2021年の『Le Fils 息子』で演出を務めたショラーは、家庭内で起こるメンタルな病の諸相に新たな視点で迫り、話題に。シビアな現実を描きながらも、洗練されたスタイリッシュなステージを創造するショラーが日本人キャスト・スタッフとタッグを組んで、どのように表現するのか、期待が高まる。日本初演となる『La Mère 母』でタイトルロールの母・アンヌ役を演じるのは若村麻由美。『Le Père 父』『Le Fils 息子』『La Mère 母』3作品にアンヌ役で出演。『Le Père 父』ではアンヌ役で第27回読売演劇大賞優秀女優賞を受賞。昨年は、主演ドラマで1人3役を演じて大きな話題となった。息子ニコラ役は、トップアイドルとして活躍後、アメリカの名門演劇学校での武者修行を経て『Le Fils 息子』で初舞台を踏んだ岡本圭人。そして、父ピエール役には第26回読売演劇大賞最優秀男優賞、第45回菊田一夫演劇賞、第55回紀伊國屋演劇賞など数々の演劇賞を総なめにし、舞台俳優として高い実力をもつ岡本健一が再演する。そのほか、ピエールの再婚相手ソフィア役とニコラの恋人エロディ役に伊勢佳世、『Le Fils 息子』では医師役に浜田信也、看護師役に木山廉彬が出演する。<スタッフ・キャスト コメント>■演出:ラディスラス・ショラー私が東京芸術劇場で演出するのは今回で3度目になります。ですが、フランスで初演していない作品を日本語で日本人の俳優で演出するのは初めてです。実はフロリアン・ゼレールが『La Mère 母』を書いたとき、私はまだ彼のことをよく知りませんでした。彼が私を信頼し、フランスでの演出を任せてくれるようになったのは『Le Père 父』からです。『La Mère 母』は、私には珍しく両親と共にパリの劇場で鑑賞した作品です。両親と一緒に週末を過ごす前に、芝居を見に行ったのでした。観劇の後、いつまでも芝居の話をし続けたことが長い間心に残っていました。フロリアン・ゼレールの戯曲はシンプルな言葉で観客の心に語りかけます。この3部作(『La Mère 母』『Le Père 父』『Le Fils 息子』)は、悩み苦しむ家族の心を扱っています。3作それぞれで起こる出来事(『Le Père 父』の消えていく記憶、『Le Fils 息子』の両親の問題で高校に行かなくなる息子、『La Mère 母』の親元を離れる年頃になった子供の旅立ち)が、家族という小さな世界を危うくし、安全と思えた家族を泡のように破裂させようとします。フロリアン・ゼレールの主人公は幸運な人々です。社会的に成功した層に属すると言ってもいいでしょう。何の苦労もなく楽園に住んでいる人々ですが、ゼレールは彼らの人生が地獄に変わろうとする瞬間を捉えます。物語が進むにつれて、相手を理解する力も、状況を打開する力もないことが分かってくる主人公とは、何と悲劇的でしょうか。私は9月22日に父を亡くしました。アルツハイマー病でした。父の傍らで、私は『Le Père 父』のことをよく考えていました。記憶が消えていくと同時に人生のすべての思い出が消えてしまう、この恐ろしい瞬間を、フロリアン・ゼレールは何と見事に捉えていたのだろうと理解したのです。私はこの3部作の舞台を美術的に似せることにしました。3部作が互いにリンクしているという考えが気に入っているからです。『Le Père 父』と『Le Fils 息子』に出演してくださり、今回『La Mère 母』でも演出することになる若村麻由美さんに再会できること、また、『Le Fils 息子』で岡本圭人さん、岡本健一さんと一緒に舞台を創れることを心から楽しみにしています。そして、長く、実り豊かなお付き合いとなったプロデューサー、アーティスト、技術スタッフの皆さんと再会できることを嬉しく思います。私を感動させてやまないこの3部作を、東京で完成させることをとても幸せに思います。■岡本圭人『Le Fils 息子』初演時に、観に来ていた友人の言葉が、今でも耳に残っています。「この舞台を上演してくれてありがとう。本当に観られてよかった。救われたよ」この言葉を聞いたとき、途端に涙が流れました。今までの人生が報われたような気がしました。そして新たに、役者としての自覚が芽生え、舞台に来てくださる皆様に「何か」を感じていただけるために、「今後の人生を歩み続けよう」と切に思いました。『Le Fils 息子』の再演、そして新たに『La Mère 母』の同時上演が決まったと聞いたとき、心から喜びを感じました。ですが今は、役者としての使命感に駆られています。一人でも多くの方々を救えるように、信頼するキャスト・スタッフの皆様と共に、稽古を重ね、フロリアン・ゼレールの2作品を皆様に届けられる日を心待ちにしています。■若村麻由美尊敬し信頼するラディスラス・ショラー氏の演出で、世界が注目する劇作家フロリアン・ゼレール氏の家族三部作、全作品に出演させていただくこととなり光栄です。三作品に共通するのは、夫婦とは、親子とは、家族とは。そして人間の永遠のテーマである、生・老・病・死、そして愛と喪失。三部作は連作ではなく異なる家族の話のようですが、私は『Le Père父』(2019) では娘アンヌ、『Le Fils 息子』(2021、2024)、『La Mère 母』(2024) では妻であり母であるアンヌです。今回のような2作品同時上演では、同じアンヌという名前には、娘、妻、母、女、人間を象徴していて、それは観客のアナタであると感じさせてくれます。作品同士の出来事や同じ台詞がミステリーの面白さを倍増してくれます。今回日本初演の『La Mère 母』のように子離れをする難しさは万国共通なのかもしれません。日本にも「空の巣症候群」という言葉があるのを初めて知りました。自分の居場所とは。生きる甲斐とは。稽古を前に、再会するメンバーと新たな扉を開けるトキメキでいっぱいです。■岡本健一『Le Fils 息子』が再演されます。2021年に台本を初めて読んだ時に感じた、とてつもない苦しみと、どうすることも出来ない哀しみが、信頼する演出家、役者、スタッフと稽古を重ねることによって日に日に具現化されていき、劇場では物語に引き込まれ、演じているのか何なのかわからなくなり、ただ存在した事実だけが残っていたことを思い出します。あのような辛い思いは、もう「体験したくない」というのが正直な気持ちでした。けれども、この親子の物語をより多くの方々に観劇して貰うことが、どれだけ大切なのかも実感しています。同時に上演する新作『La Mère 母』が描く世界には、愛の始まりから長い年月を経て、いつの間にか愛情があふれ出して、あらゆる方向に流れ、その思いをどのように受け入れて、消えゆく時間をどのように過ごしたら良いのか、限りない愛の行方を彷徨い、どこまでも巡らせてしまう作品です。これからの稽古で、予想もつかない感情が生まれることを楽しみにしています。この特別な二作品は、観た方の感情を揺さぶる、とてつもなく凄い作品になることを確信していますので、是非、劇場で観て感じて欲しいと心から願っています。劇場でお待ちしています。<公演情報>『La Mère 母』『Le Fils 息子』『La Mere 母』ビジュアル『Le Fils 息子』ビジュアル作:フロリアン・ゼレール翻訳:齋藤敦子演出:ラディスラス・ショラー【出演】■『La Mère 母』若村麻由美岡本圭人伊勢佳世岡本健一■『Le Fils 息子』岡本圭人若村麻由美伊勢佳世浜田信也木山廉彬岡本健一【La Mère 母 東京公演】4月5日(金)~4月29日(月・祝)会場:東京芸術劇場 シアターイースト■チケット料金(全席指定・税込)一般:9,800円25歳以下:8,000円65歳以上:9,000円高校生以下:1,000円発売日:2月26日(月) 10:00~【Le Fils 息子 東京公演】4月9日(火)~4月30日(火)会場:東京芸術劇場 シアターウエスト■チケット料金(全席指定・税込)一般:9,800円25歳以下:8,000円65歳以上:9,000円高校生以下:1,000円発売日:2月26日(月) 10:00~チケットはこちら:【鳥取公演】『La Mère 母』5月5日(日・祝) 14:00『Le Fils 息子』5月6日(月・休) 14:00会場:鳥取県立倉吉未来中心 大ホール■チケット料金(全席指定)一般:7,800円2公演セット:6,800円(1枚あたり)はやトク割(~3月31日):7,100円U18:3,500円発売日:3月16日(土) 10:00~【兵庫公演】『La Mère 母』5月10日(金) 18:00 / 5月11日(土) 12:00『Le Fils 息子』5月11日(土) 17:00 / 5月12日(日) 13:00会場:兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール■チケット料金8,500円(全席指定)発売日:2月24日(土)【富山公演】『Le Fils 息子』5月18日(土) 14:00『La Mère 母』5月19日(日) 14:00会場:富山・オーバード・ホール 中ホール■チケット料金(全席指定)S席:8,500円A席:7,000円U25:3,000円発売日:3月10日(日) 10:00~【山口公演】『Le Fils 息子』5月25日(土) 18:00『La Mère 母』5月26日(日) 14:00会場:山口市民会館大ホール■チケット料金(全席指定)一般:6,000円財団友の会any会員・障がい者割引:5,500円25歳以下:3,000円高校生以下:1,000円■2公演セット券一般:11,000円財団友の会any会員・障がい者割引:10,000円発売日:3月23日(土) 10:00~【高知公演】『Le Fils 息子』5月31日(金) 19:00『La Mère 母』6月1日(土) 14:00会場:高知市文化プラザかるぽーと大ホール■チケット料金(全席指定)一般(前売):8,500円U23シート(前売):4,500円■当日(全席指定)一般:9,000円U23シート:5,000円発売日:3月23日(土)【熊本公演】『La Mère 母』6月8日(土) 14:00会場:熊本県立劇場 演劇ホール■チケット料金(全席指定)S席:7,000円A席:5,000円■U25割・障がい者等割(全席指定)S席:4,000円A席:2,500円※障がい者等割引は熊本県立劇場のみ取り扱い発売日:3月8日(金)【松本公演】『La Mère 母』6月15日(土) 14:00会場:長野・まつもと市民芸術館 主ホール■チケット料金(全席指定)一般:7,000円U25:4,500円発売日:4月6日(土)【豊橋公演】『La Mère 母』6月29日(土) 13:00 / 6月30日(日) 13:00『Le Fils 息子』6月29日(土) 18:00会場:愛知・穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール■チケット料金(全席指定)S席:10,000円A席:7,000円U25(A席):3,500円高校生以下(A席):1,000円S席セット券:18,000円(枚数限定・プラットチケットセンターのみ取扱い)発売日:4月6日(土) 10:00~公式サイト:
2024年01月27日数理統計研究所の「日本人の国民性調査」をもとに宗教学者の岡本亮輔氏がSurfvoteで提起。SNSとテクノロジーで社会課題の発見・解決をサポートするPolimill株式会社(ポリミル、本社:東京都港区、代表取締役:横田えり、以下Polimill社)はこのたび、「宗教と科学はどのような関係にあるのか?」というイシュー(課題)について12月31日に投票が終了しましたので結果をお知らせします。宗教と科学はどのような関係にあるのか?日本では宗教と科学はどのような関係にあるのでしょうか?科学があれば、宗教がなくても充実した人生を送ることができるのでしょうか?数理統計研究所の「日本人の国民性調査」によると「宗教についてどう思うか?」問うた際、「宗教と科学の協力」が大切と回答した人の割合が最も高かった一方で、「科学の進歩や宗教の力で人は救われない」と回答した人の割合が次に多いという、興味深い結果になりました。この調査をもとに、Surfvoteでは平等で公平な社会・個人の幸せを実現するために、宗教と科学はどのように関係していると思うか?ひろく意見を募集しました。イシューはこちら: 投票の詳細イシュー(課題):宗教と科学はどのような関係にあるのか?調査主体:社会デザインプラットフォーム Surfvote(Webサービス)調査対象:Surfvote上でアカウントを持つユーザー調査方法:Surfvote上でアカウントを持つユーザーが投票投票期間:2023年11月10日〜12月31日有効票数:53票投票結果とコメントの紹介(一部抜粋・原文ママ)平等で公正な社会を築き、個々人が幸せな人生を送るのに宗教は不要である 20.8%宗教で幸せな人生を送ることは可能だと思う。でも宗教でその人は幸せになれたとしても身近な人を巻き込んでその人たちを不幸にしてないだろうか。平等で公正な社会を築き、個々人が幸せな人生を送るには、宗教と科学が協力することが不可欠である 26.4%科学は物質的に豊かにしてくれ、宗教は精神的に豊かにしてくれる気がします。科学の進歩と平等で公正な社会や個人の幸せは無関係である。これらを実現するのに必要なのは宗教だけである 7.5%科学が進歩しても、宗教の力でも、平等で公正な社会や個人の幸せは実現されない 34%科学でも宗教でも平等で公正な社会や個人の幸せは実現されないと思います。まず平等って不可能だと思います。しかもみんな平等になんて望んでいるのか。その他 3.8%宗教と科学の協力は、平等で公正な社会を築き、幸せな人生を送るための一つの方法ですが、それが常に不可欠であるわけではないでしょう。社会や個人の幸福には経済的な要因、教育、政治、文化、環境など多くの要素が関与しており、これらの要素が相互に影響し合う複雑な関係にあります。わからない 7.5%科学や宗教で人々が幸せになれるか、その二つが幸せに関係してくるかわかりません。このイシューを執筆した岡本亮輔氏専門は宗教学と観光学。著書に『宗教と日本人―葬式仏教からスピリチュアル文化まで』『聖地巡礼―世界遺産からアニメの舞台まで』(中公新書)、『江戸東京の聖地を歩く』(ちくま新書)、『聖地と祈りの宗教社会学』(春風社)など。近刊に『創造論者vs.無神論者ー宗教と科学の百年戦争』(講談社選書メチエ)。あなたの意見・投票を社会のために活用しますSurfvoteでは社会におけるさまざまな課題や困りごとを「イシュー」として掲載し、どなたでもすべてのイシューを読むことができますが、アカウント登録をすると各イシューに投票したりコメントを書いたりできるようになります。私たちは、みんながさまざまな社会課題を知り、安心して自分の意見を言える場を提供したいと考えています。また、そこで集められた意見は、イシューの内容に応じて提言書に纏め関係省庁や政治家へ提出することもあります。 Polimill株式会社Polimill株式会社は社会デザインプラットフォーム【Surfvote】を運営・提供するICTスタートアップ企業です。Surfvoteは現在、一般社会についての社会課題と各地方自治体の抱える社会課題(Surfvoteローカル)を掲載。ひろくみんなが意見を言える場を提供しています。あらゆる人がルール作りに参加し、価値観の変化やテクノロジーの進化に合わせた柔軟でスピーディーな制度改革ができるような社会を、SNSとテクノロジーで実現させたいと考えています。 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2024年01月26日ウーマンエキサイトをご覧の皆さん、こんにちは。tomekkoです。2024年も文豪や芸術家の意外な素顔を知って作品にも触れるきっかけになれるよう、楽しい連載をしていきたいと思っております。さて、年の初めということもあり、今回はクズ文豪列伝は特別編です!「クズ」って社会的に逸脱した行動を取って、さらにそれを正当化するような人のことだと思うんですが、逸脱するほどの激しいエネルギーがその人にあったからこそ名作が誕生したり、そこにたどり着くまでの生い立ちを知ると作品への理解が深まったりと…書くたびにその文豪に愛着を見つけています。自分に正直であろうとした人たちの生き様って、勇気を与えてくれますよね。これまで男性作家ばかりを取り上げてきましたが、ずっと女流作家のことも書いてみたいと思っていました。男性に比べ数が少ないので目立たないだけで、きっと女性の文豪にも変わり者やクズな生き方をした人はいるだろうし、そんな人にも共感する部分はあるだろうから…。そんなわけで今回調べてみたのは、太陽の塔や「芸術は爆発だ!」で有名な芸術家、岡本太郎氏の母、岡本かの子です。歌人であり小説家。仏教研究者でもあります。夫と息子と自分の愛人とも一緒に住んでた…?!まぁ、なんというかその風貌からも一風変わった人の匂いは感じられますが、この人「ちょっと個性的な作家」というにはあまりに凄まじい、強烈な人生を送っていたのです。生まれは大地主のお嬢様。そしてなんと、夫と息子がいながらにして愛人をひとつ屋根の下に住まわせ、そのメンバーで海外旅行にまで行っていたと…それも愛人はひとりじゃない…!たったひとりの男を夢中にさせ続けることだって難しいことなのに、愛人が何人もいただなんてどんな絶世の美女…と思っていたのですが!かの子さんは端的に言って、そのイメージを壊す人でした。おかっぱ頭に奇抜な濃い化粧の個性的な見た目に、わがままで横暴、料理も洗濯もできないっていうね…。かの子さんの夫はイケメンの画家・漫画家・文筆家で(放蕩を繰り返すクズでしたけど…)、愛人たちは医師や後の県知事になる人など驚くほどハイスペック。そんな男たちが天女の生まれ変わりで唯一無二の素晴らしい女性と崇拝していたのです。自分の中の常識というか価値観がひっくり返ると言ったら失礼だけど、唖然とするというかなんだか納得いかない複雑な気持ちになりました…。では、なぜ岡本かの子はハイスペ男子たちにモテたのか?その理由は、彼女の生まれ持った気質にあるようです。マイワールドの強さで男を沼らせる女学校時代のあだ名は蛙(かわず)。敬愛する谷崎潤一郎に「白粉デコデコの醜女」「着物の趣味が悪い」と嫌われてしまったようです。作家円地文子も「かの子女史を私は一度も美しいと思ったことはない」と断言しています。そんな周囲の声など本人は意にも介さず、ひたすら独自の美意識でマイワールドを炸裂させていた彼女の女学校時代のペンネームは「野薔薇」。…いや「蛙」との落差よ!ネガティブ思考の私からしたら信じられない自分軸の強さ!!誰になんと言われようと、自分は美しいし、自分の作品には価値がある!…周りの評価や悪意も跳ね返してしまう厚いバリアの中で生きられるってどんな感じなのか…凡人には計り知れません。そんなかの子ワールドに完全沼ったのが夫、一平でした。家柄も良くイケメンでニヒリストの画学生。黙っていても女性は寄ってくるし、斜に構えていたところもあったのでしょう。そんな、やさぐれプレイボーイ一平は、かの子さんに出会い一目惚れ。(え?)あまりに感情丸裸なままぶつかってくるかの子さんは当時はもちろん、きっと現代にいても常識からかけ離れすぎて“ふつう“の人たちからは煙たがられるかも。でも一平には、そんなかの子さんが純真無垢な天女のように見え一気に引き込まれてしまったんです。娘が常人とは違うのを理解していた彼女の両親からはなかなか結婚を許してもらえませんでしたが、一平は血判状まで作ってかの子さんを生涯幸せにすると誓い、結婚したんですって…!そんなふたりが結婚して子どもができると…どうなると思います?普通の子育ては…無理でした!そんなふたりの間には太郎が生まれます。しかし浮世離れした価値観で稀代の不器用だったかの子さんが普通の子育てができるわけもなく…当然ぶっ飛んだ育て方になbようです。その最も有名なエピソードがこれ。自分の仕事を邪魔されたくないから「幼い我が子を柱に縛り付けていた」…今なら虐待で児相に通報待ったなしな大炎上案件ですよね。そもそもふつうの生活も危うい人なのに、子育てなんて…寝ている赤ん坊に蹴躓いたことも一度や二度ではなく、家事炊事は何ひとつもまともにできるものがなかったかの子さん。実はあとふたり子どもがいたのですが、どちらも幼いうちに亡くなっており、太郎自身が「自分は生まれ持った生命力で成長した」と言い切るほど、かの子さんの育児は危なっかしいものだったようです。息子が年頃になれば自分の恋愛相談までしちゃうし(お父さん一緒に暮らしてるんですけどね…。)親子関係というより兄を慕う妹のようになっていくという…。…ってこの状況はかなりスレスレで凡人には理解できないわけですが、息子からは「ユニークで生々しい人間そのもの」として許容され、「対等な人間同士のぶつかり合い」ができたと愛され尊敬されているかの子さん…。他人の親子関係に口を挟むもんじゃないなぁ、とつくづく思いますね。親子も相性です相性! そんな普通じゃない育児をしながら書き上げた『老妓抄』をはじめとした小説は、濃厚な表現力で人間の生々しく素朴な姿を描き文壇で評価を得ました。自分のことは客観視できているようには見えないんだけど、他者への鋭い観察力と表現力は見事な点も不思議な魅力です。良き母とは…? を改めて考えるキッカケに!私も今では子育ては自分の人生の一部ぐらいに気楽に考えられるようになり、ほどほどに手を抜けるようになりましたが、正直ひとり目の時は病的に自分を追い込み、かの子さんとは逆のタイプのヤバい人でした〜。人生全てを子どもに捧げよ!子どものことを常に中心に考えて子どもの生活に全て合わせて、良い母ー世間的に見てそう見えるようーにならなくてはとノイローゼ状態だった頃を振り返ると怖くなります。毎日愛しい子どもといられて幸せ〜と言いながらも思い出すのは家の中で赤ちゃんとふたりで息が詰まりそうだったこと。出先ではコミュ障のくせに社交頑張ってママ友を作り、子ども向けの料理ばかりを必死に調べて作っていたこと。休みの日は疲れている夫を急かして公園やイベントにせっせと出かけ、思い出作りと称して写真を撮りまくっていたこと…。うーん、幸せだったことは間違いないんだけど、同時に大人として、女性としての自分を押し殺しすぎて心が悲鳴を上げていたなぁ。かの子さんの生き方を真似したいわけではなく真似なんてできませんが、でも自分は自分、女性としてもひとりの人間としても自分の尊厳を大事にして生きることを妥協しないで貫く生き様は少し羨ましくも…あります。良妻賢母の呪いを解いて、自分なりのバランスを追求したい…なんて考えるキッカケになりました。かの子さんの小説作品は多くはありませんが、代表作である『老妓抄』はまさにかの子さんの美意識、人生観を表しているのでぜひ読んでみてほしい短編です。
2024年01月19日世の中には、『洗濯バサミアート』という芸術が存在します。『洗濯バサミアート』とは、洗濯バサミを組み合わせて制作したアート作品のこと。そんなアートに取り組む、洗濯バサミフォトグラファーの岡本なう(@okaphotoart)さんは、2023年の大晦日に、とある作品をX(Twitter)で公開しました。1年を締めくくる日に公にした作品ということで、岡本さんにとってかなりの自信作であることは間違いないでしょう。それでは、岡本さんが投稿した、次の画像をご覧ください!なんと…!そこには、威風堂々たる龍の姿が!2024年の干支が『辰』であることにちなんで、岡本さんは龍を制作したようです。洗濯物が風で飛ばされないように挟むことが主な用途の、洗濯バサミ。多数集めると、これほど素敵な作品に仕上がるなんて、無限の可能性を感じますね。この立派な作品を見た人々からは、以下のようなコメントが寄せられています。・洗濯バサミでこんなことが、できるんだ!・立派すぎてオーラが見えます!・すごい!洗濯バサミが見事に化けましたね。・『まんが日本昔ばなし』のオープニングに登場するやつみたいでかわいいです!2025年の干支は『巳』です。2024年の大晦日には、この龍をさらに上回るクオリティで、蛇が公開されるのでしょうか。龍や蛇の胴体のように、首を長くしてその日を待ちましょう…![文・構成/grape編集部]
2024年01月11日正月の元日から3日までの『三が日』は、新しい年がよい1年になることを祈り、多くの人が初詣に行きます。初詣で参拝した後は、おみくじを引くのもまた、楽しみの1つ。おみくじは、その年の運勢が書いてあるので、開ける時にはドキドキしますよね。2024年1月3日、お笑いコンビ『ジャルジャル』の後藤淳平さんが、Instagramを更新。初詣で引いた、おみくじに書かれている内容が話題を集めています。※写真は複数枚あります。左右にスライドしてご覧ください。 この投稿をInstagramで見る ジャルジャル 後藤 淳平 ごとうじゅんぺい(@jarujaru_jjg)がシェアした投稿 見事に大吉を引き当てた後藤さん。おみくじには、「災自ずから去り福徳集まり…」と記されており、相方である福徳秀介さんの苗字と被っていたのです!『福徳』とは、「財産や幸せに恵まれる」という意味があり、縁起のいい言葉です。しかし、後藤さんは「福徳は一人でじゅうぶんです」とツッコミを入れていました。後藤さんのおみくじに、ファンからは、このような反響が寄せられていました。・本当に縁起のよすぎる苗字ですよね。・福徳さんが集まることを想像したら笑ってしまった。・今年も『福徳』をたくさん集めて人々を笑かしてください!・私も大吉でした!『福徳』を集められるといいですね。後藤さんの『福徳』被りに対する見事なツッコミは、新年早々に笑いを届けてくれました。相方の名前が書いてある、おみくじからは、2人の運命を感じさせますね![文・構成/grape編集部]
2024年01月05日引いたおみくじは、どうすればいいの?引いたおみくじを神社で結ぶか、それとも大切に持って帰るか、迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。よく「大吉は“福を持って帰る”ため結ばない、凶や大凶は逆に“家に災いを持ちこまない”方がいいから結ぶ」などと聞きますが、はたして正解はあるのでしょうか?実はおみくじをどうするのかについて、決まったルールはありません。結んでもよし、持って帰ってもよし、引いた人の自由なのです。なぜおみくじを結ぶの?そもそも、なぜおみくじを神社で結ぶのか、その意味合いが気になる方もいるでしょう。おみくじを結ぶのは、「神社と縁を結ぶ」という意味合いがあります。ひいては、神様との縁を結び、「物事を良い方向に導いていただけるように」との願いが込められています。結ぶ場合は、神社で指定された場所で結びましょう。また、せっかく引いたおみくじなので、運勢の結果だけ見ておしまいにするのではなく、どんなことが書かれているのか一度は熟読してから結ぶと良いですよ。持ち帰ったらどこに置いておけばいい?引いたおみくじを持ち帰る場合は、手帳に挟むなどして大切に保管するか、すぐ目につく場所に貼っておくことをおすすめします。おみくじには吉凶の結果だけでなく、今後の指針や戒めとなることが書かれているので、何度も読み返してみてはいかがでしょうか。となると、持ち帰ったおみくじはいつまで保管するものなのか、ということも気になってきますよね。持ち帰った場合は、1年ほど経過した後お焚き上げをしてもらう、もしくは、おみくじを引いた神社で結ぶと良いでしょう。(マイナビ子育て編集部)※画像はイメージです
2024年01月03日おみくじの順番には2種類の解釈がある結論から言うと、実はおみくじのラッキー順は地域によって異なることもあり、複数のパターンが存在します。つまり……実は正解はないということなんです!スタンダードなおみくじには「大吉から大凶まで」7種類の結果がありますが、順番には2通りのパターンが存在します。パターン1【吉の方が中吉より上】縁起の良い順から、大吉>吉>中吉>小吉>末吉>凶>大凶となります。「吉」が2番目で、「中吉」よりも上に来ています。「小吉」は4番目、「末吉」は5番目です。パターン2【吉がなんと小吉の下!?】縁起の良い順から、大吉>中吉>小吉>吉>末吉>凶>大凶となります。なんと、パターン1では2番目だった「吉」が、パターン2では4番目までランクを落としてしまっているではありませんか!「小吉」は3番目で、「吉」よりも上に来ています。「末吉」が5番目、「凶」が6番目、「大凶が」最下位の7番目であることは、パターン1と共通しています。「浅草寺」のユニークな序列また、東京・浅草寺のおみくじは、ラッキーな順に、大吉>吉>半吉>小吉>末小吉>末吉>凶となっています。同じ7種類ですが、「中吉」「大凶」はなく、代わりに「半吉」「末小吉」があります。おみくじを引いた時の心構え新年早々に引くおみくじは、この先の一年を丸ごと占っているようにも感じてしまい、結果に一喜一憂することもあるでしょう。しかし、おみくじで大切なのは、吉凶の結果以上に「どんなことが書かれているか」ということ。結果のみにとらわれてしまうのは、実はナンセンスです。どんな結果のおみくじにも、今後の生活指標となり得るアドバイスや戒めが色々と書かれているので、ぜひじっくりと読んでみてはいかがですか?まとめ今回はおみくじの縁起の良い順番について解説しました。実は色々なパターンがあるとは驚きですね!2024年の初詣でおみくじを引く予定のある方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。(マイナビ子育て編集部)※画像はイメージです<関連リンク>→【2023年度版】厄年は何歳? 前厄・本厄・後厄の年齢と数え方は? 厄払いのタイミング、封筒の書き方や相場も解説→初夢でタバコは縁起がいい!? 「一富士二鷹三茄子」には続きがあった! 由来と意味を解説→お年玉で1万円はあげすぎ!? お年玉の金額の相場、知ってる?
2024年01月02日2024年1月1日、声優の伊藤かな恵さんがブログを更新。結婚したことを発表しました。この日、伊藤さんは「あけましておめでとうございます!」という新年の挨拶をタイトルにした記事を、ブログで公開。直筆のメッセージを添え、結婚したことを報告しました。元旦ということもあり、阿座上洋平さんと大和田仁美さん、そして内田雄馬さんと日高里菜さんが『声優婚』を発表するなど、声優の結婚発表が相次いだ日。お相手については触れられていないため、伊藤さんの場合は、別の職業の人との結婚なのかもしれませんね。アニメ『侵略!イカ娘』シリーズの長月早苗役や、アニメ『神のみぞ知るセカイ』シリーズのエルシィ役など、数々のアニメやゲームなどに出演してきた伊藤さん。「今後も声優という仕事を通して、多くの人に笑顔を届けていきたい」という熱い想いを明かしています。ファンからたくさんの祝福の声が相次いだ、伊藤さんの結婚発表。これからの人生がより素敵なものであるよう、多くの人が願っていることでしょう![文・構成/grape編集部]
2024年01月01日