西島秀俊演じる勇輝が、綾瀬はるか演じる菜美に拳銃を突きつけるという衝撃のシーンで終了したTVドラマの半年後を舞台に描く映画『奥様は、取り扱い注意』。新型コロナウィルスの影響により公開を延期していた本作の新たな公開日が2021年3月19日(金)に決定したことが分かった。2017年に放送されたドラマは、元特殊工作員だがその正体を隠し、新婚生活を送る高級住宅街で主婦たちが抱える様々なトラブルを菜美が解決していく様子を描き人気を博した。映画では、菜美は記憶喪失になっており、伊佐山夫婦は桜井久実&裕司と名前を変え、地方都市の珠海市で新しい生活をスタートさせる。新エネルギー源「メタンハイドレード」の発掘に活気づく珠海市だが、その裏でロシアと結託した国家レベルの陰謀が潜んでいることが発覚し…。また新公開日決定と共に、本ポスタービジュアルも到着。険しい表情で銃を構える裕司(=勇輝)と、銃を持ちながらも微笑む久実(=菜美)が写し出され、加えて物語のキーマンとなる矢部(鈴木浩介)、久実の親友となる珠里(岡田健史)、珠海市市長(檀れい)、勇輝の上司・池辺(小日向文世)、久実のカウンセラー・礼子(前田敦子)のカットも配置されている。『奥様は、取り扱い注意』は2021年3月19日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:奥様は、取り扱い注意 近日公開©2020映画「奥様は、取り扱い注意」製作委員会
2020年11月22日東映株式会社会長の岡田裕介氏が急逝された。映画俳優としてデビューしたのち、プロデューサーに転じ、その後東映に入社、社長、会長を歴任された。映画に生きた岡田氏を悼み、樋口尚文さんに追悼文をご寄稿いただいた。(編集部)樋口尚文(映画評論家・映画監督)慶應ボーイからテレビドラマへ岡田裕介氏が逝った。岡田氏といえば東映グループの会長だが、70年代を知る映画ファンにとっては俳優としての活躍が忘れ難い。そもそも「岡田裕介」というのは俳優活動をしていた時の芸名であって、本名は岡田剛である。銀座界隈でも年季の入った東映本社の、決して大きいとは言えないエレベーターで試写室に行こうとすると、昼食を終えた社員たちの後からぐいぐい乗りこんできた岡田氏が、至近距離で緊張するみんなに「おまえ元気か」「おまえ何やってんだ」と聞いてまわるシーンになぜか何度も遭遇し、「この人があの『赤頭巾ちゃん気をつけて』の薫クンなんだよな」といつも俳優時代とのギャップに驚いていた。俳優・岡田裕介の誕生は東大闘争の1969年に遡る。岡田の父は当時40代半ばにして東映の映画製作のトップである企画製作本部長から映画本部長になったばかりの岡田茂で、長男の裕介こと剛は千代田区番町小学校から都立日比谷高校というエリートコースを歩んでいたが、一浪中の69年に東大入試は中止となり、慶應大学商学部に進んだ。そんな慶應ボーイの岡田剛が夏休みに京都に滞在していた際、テレビプロデューサーの逸見稔に声をかけられて、NET(現、テレビ朝日)のナショナルゴールデン劇場『レモンスカッシュ4対4』で高峰三枝子扮する評論家女史の三男坊の大学生を演じたのが、俳優・岡田裕介の初仕事だった。逸見稔は松下電器のスポンサー側プロデューサーとしてテレビ番組の製作を任され、ナショナル劇場の『水戸黄門』『大岡越前』などのヒットシリーズを生んだことで知られるが、岡田茂にはフジテレビのテレビ映画『銭形平次』の制作を依頼して以来の縁があった。映画興行の不振とテレビの台頭を受けて、岡田茂は経営的観点から東映京都撮影所のステージを積極的にテレビ映画にも貸し出して批判を受けることもあったが、そんな折に子息の剛が奇遇にもテレビ界にスカウトされてテレビドラマでデビューを果たしたというのは、なんとも象徴的な出来事だった。『赤頭巾ちゃん』そのままの銀幕デビューさて、テレビから出発した岡田裕介が映画俳優となったのは、翌70年にくだんの『赤頭巾ちゃん気をつけて』を東宝が森谷司郎監督で映画化、一般公募の公称五千人のなかから主役の薫役に抜擢された時であった。前年、作家・福田章二が庄司薫とペンネームを変えて発表し、芥川賞を受賞した原作の主人公は、まるで岡田裕介そっくりのプロフィールだったので、これはもうハマり役だった。この時分の岡田裕介は、「カンロク」どころか「うらなり」という言葉を画にしたような雰囲気で、繊細でもぞもぞと大人になれない若者というカラーで売っていた。それが高度成長も学園闘争も終わってシラけ出した社会の「踊り場」感覚にぴたりとハマッて、いわゆるニヒルで優しい世代の申し子的な存在だった。それゆえに71年から72年にかけて岡田裕介は『初めての旅』『二人だけの朝』『その人は炎のように』、そしてふたたび庄司薫原作『白鳥の歌なんか聞こえない』といった、傷つきやすく優しい青年像を東宝作品で演じ続ける。1974年の恩地日出夫監督『しあわせ』と、『初めての旅』と同じ曾野綾子原作のNETドラマ『誰のために愛するか』が、この時期に歓迎された岡田の「ナイーヴな主人公」イメージの掉尾を飾るものだろう。ところで興味深いのは、こうして岡田裕介がニヒルに社会と折り合いをつける「無害なやさしい青年」像で映画、ドラマで人気を得ていた71年、父の岡田茂は東映の社長となって(当時の邦画界は大映の倒産、日活のロマンポルノ路線への転換など興行低迷による激動期にあったが)、テレビではあり得ないバイオレンスやセックスを題材にした危うい魅力をはらんだ企画(実録やくざ路線や東映ポルノ路線)に大胆に舵をきった。それは、岡田裕介のカラーを定着させた東宝のジェントルな暖簾の色とは正反対の、きわどい活力に満ちていた。実際、75年に岡田裕介が主演した東映『実録三億円事件 時効成立』は、父が製作トップで息子が主演という異色作だが、まさに東映なら岡田裕介はこう使う、というキワモノ的な面白さに満ちた作品だった。経営者として思う「東映の血」この後も、『ブルークリスマス』『ねらわれた学園』『魔の刻』などで80年代半ばまで俳優・岡田裕介のキャリアは印象的に継続されるが、70年代半ばからすでにプロデューサーとしての活動は始められていた。72年からの東宝『にっぽん三銃士』シリーズに出演して懇意になった岡本喜八監督が75年にATG作品『吶喊』を撮った際、岡田は主演と製作を兼ねて監督を支えた。この後、毎日放送と角川春樹事務所、東映が組んだ『人間の証明』「野性の証明」『白昼の死角』などのテレビシリーズでも岡田はプロデューサーにクレジットされ、78年の深作欣二監督『宇宙からのメッセージ』を経て『赤頭巾ちゃん気をつけて』の森谷司郎監督が80年に東映で撮った高倉健、吉永小百合主演の『動乱』からは映画作品のプロデュースも本格的に手がけるようになった。88年に東映に入社、1990年に東京撮影所長、2002年に東映社長となった岡田だが、プロデューサー、そして経営者として父・岡田茂(若き日は自宅で酒を飲んで怒鳴り合っていたという風説もあるが)をどう見ていたか、という点が興味深い。2016年に東映の社史編纂室がまとめた「東映の軌跡」で岡田裕介は、70年代のきわどい東映カラーに岡田茂が傾斜していったのは、あくまでテレビでは無理な興行価値を探った結果のことで、父の企画のアウトロー志向、不良性感度志向は「好み」ではなく経営者としての「確信犯」だという。しかも東映は作品世界にとどまらず直営館にもそのカラーがあって固有の「東映ワールド」を築いていた。それがゼロ年代以降のシネコン時代にあっては各社の作品と劇場のカラーも無害に画一化され、まさに岡田裕介はティ・ジョイというシネコン運営のための会社を興すこととなり、父の流儀のはっちゃけた興行の時代にピリオドを打った。だが「東映の軌跡」では、そんな岡田裕介がこのシネコンによる興行画一化の時代だからこそ、東映らしいヤバい企画、危うく妖しいB級映画を生み出すべきだと檄を飛ばしている。近年の白石和彌監督『孤狼の血』などが70年代の岡田茂時代の荒々しい東映クレジットを冠して往時の実録路線のルネッサンスを試みていたのは、その思いのあらわれであったはずだ。ところで岡田裕介は『天国の駅』『夢千代日記』『霧の子午線』『北の零年』から目下制作中の『いのちの停車場』まで吉永小百合主演作のプロデュースでも知られるが、ある時銀座の古びた名画座に吉永が現れて、たまさかカードしか持ち合わせておらず木戸銭の支払いに窮することがあった。恐縮するモギリがどうぞそのまま入館してくださいと言っても吉永は「それはいけません」と固辞し、誰かに申し訳なさそうに電話した。すると岡田裕介が笑いながら東映の社長室から千円札を握りしめて数寄屋橋から走ってきたという。微笑ましい逸話を思い出しつつ、合掌。樋口 尚文(ひぐち・なおふみ)1962年生まれ。映画評論家/映画監督。著書に『大島渚のすべて』『黒澤明の映画術』『実相寺昭雄 才気の伽藍』『グッドモーニング、ゴジラ 監督本多猪四郎と撮影所の時代』『「砂の器」と「日本沈没」70年代日本の超大作映画』『ロマンポルノと実録やくざ映画』『「昭和」の子役 もうひとつの日本映画史』『有馬稲子 わが愛と残酷の映画史』『映画のキャッチコピー学』ほか。監督作に『インターミッション』『葬式の名人』。新著は『秋吉久美子 調書』。
2020年11月21日2020年11月18日、東映グループ会長の岡田裕介さんが亡くなりました。71歳でした。サンケイスポーツによると、岡田さんは急性大動脈解離のため東京都内の病院で亡くなったといいます。俳優や映画プロデューサーとしても活躍した東映グループ会長の岡田裕介(おかだ・ゆうすけ、本名剛=つよし)さんが18日午後10時58分、急性大動脈解離のため東京都内の病院で死去した。71歳。京都市出身。葬儀・告別式は近親者のみで行う。サンケイスポーツーより引用俳優や映画プロデューサーとしても活躍した岡田さん。映画『赤頭巾ちゃん気をつけて』や『玄海つれづれ節』に出演、主演映画『吶喊』では兼任でプロデューサー業もこなしました。また、日本アカデミー賞第35回~42回の8年間にわたっては、名誉会長を務めていました。岡田さんのご冥福をお祈りいたします。[文・構成/grape編集部]
2020年11月20日東映会長の岡田裕介(本名:岡田剛=おかだつよし)さんが、18日22時58分に急性大動脈解離により都内の病院で亡くなったことが20日、同社の発表により分かった。71歳だった。通夜・告別式は、近親者のみで執り行い、お別れ会は後日開催される予定。岡田さんは、1970年に映画『赤頭巾ちゃん気をつけて』で俳優デビュー。その後、『実録三億円事件 時効』(75)、『吶喊』(76)、『火宅の人』(86)などに出演し、プロデューサー業でも手腕を発揮しながら、1988年に東映に入社。東京撮影所長兼第一企画部長を経て、2002年に代表取締役社長に就任。2014年からは東映グループ会長を務めていた。
2020年11月20日「来春放送の朝ドラ『おかえりモネ』の主要キャストとして、高杉さんの出演が決まっていました。ところが、急遽、高杉さん本人の強い意向で降板。スキャンダルや体調以外での自主降板は朝ドラ史上初で、ディレクターも唖然としています」(NHK関係者)21年度前期放送の連続テレビ小説『おかえりモネ』。主演は『なつぞら』(19年)でヒロインの生き別れの妹を演じた清原果耶(18)。気象予報に向き合う仕事を通じ人々に幸せな未来を届ける物語だが、登場予定だった高杉真宙(24)が突如、出演を辞退したというのだ。テレビ局関係者はこう語る。「高杉さんは09年にデビューし、12年に映画初主演後、ドラマ、映画、舞台と幅広く活躍しています。今回の朝ドラは、清原さんや『King&Prince』永瀬廉さん(21)などフレッシュな顔ぶれで話題です。NHKも脇を固めるために“演技派”の彼にオファーして、いったん受諾したのですが……」実は高杉は同時に“大きな決断”を下していたという。「先日、彼は10年以上所属した事務所に対し、『アイドル的な役者と僕は違います。やはり共演したくないです。これからは役者の道を極めたい』と強く訴えて退所を申し入れたそうです。その背景には、彼をデビュー初期から育てた個性派マネージャー・Aさんの影響もあるようです。選ぶ仕事に極端に偏りがあり、いわゆるメジャー作品よりも、単館の映画や舞台など、アート志向の作品を好む考え方を受け継いだのかもしれません。誰もが願う朝ドラ出演まで断ってしまったのですから……」(別のテレビ局関係者)高杉の所属事務所といえば、年初にマネージャーが次々と退社する“お家騒動”が一部で報じられた。前出のテレビ局関係者は言う。「高杉さんを溺愛していたAさんも退社し、高杉さんなりに思うところがあったのでは……。新事務所は芸能界と関わりのない幼馴染がサポートするそうですが、Aさんも関与するのでは……という話も。所属事務所は彼に“せめて朝ドラが終わるまでは”と強く慰留したのですが、彼の頑強な意志は変わらず、来春の退所と朝ドラの降板が受け入れられたそうです」制作関係者によれば、“同世代へのライバル心”も今回の決断の大きな要因なのではないかと語る。「高杉さんは今夏、横浜流星さん(24)主演ドラマ『私たちはどうかしている』(日本テレビ系)に出演。2人は同学年なのですが、横浜さんの躍進ぶりに胸中穏やかではなかったようです。もう一人、高杉さんが意識している俳優がいるんです。それが、現在の所属事務所の“後輩”である岡田健史さん(21)。話題作に続々と名を連ねる岡田さんの活躍を目の当たりにして“なぜ岡田くんばかり……”と、嫉妬が募るようになったようです」高杉の所属事務所は16日、退社についてコメントを出し、「高杉真宙より“裸一貫”から活動してみたいという思いの申し出があり、弊社としましても、その男の夢とロマンを応援していく所存でごさいます」と語った。高杉もコメントを出し「13歳だった私をスカウトし俳優として育ててくれたスウィートパワーですが“裸一貫”からやってみたいという私の希望に対して、温かく送り出してくださる運びとなりました。深く感謝しています」と綴り、今後は「恩返しの気持ちを胸に俳優として精進していく所存です」と明かしていた。前代未聞の朝ドラ降板劇。高杉を待ち受ける“未来の雲行き”は果たして――。「女性自身」2020年12月1日・8日合併号 掲載
2020年11月16日この秋も話題作が目白押しですが、そのなかのひとつと言えば、注目のクライム・サスペンス『ドクター・デスの遺産-BLACK FAILE-』。安楽死を手口とする連続殺人犯“ドクター・デス”と警視庁捜査一課No.1コンビが繰り広げる攻防戦が、スリリングに描かれています。そこで、本作に出演しているこちらの方にお話をうかがってきました。写真・北尾渉(岡田健史)俳優の岡田健史さん【映画、ときどき私】 vol. 342今年3月に公開された『弥生、三月-君を愛した30年-』でスクリーンデビューを果たしたばかりにもかかわらず、2020年の公開作品は本作を含めて5本(公開延期中の作品を含む)という岡田さん。ドラマでも主演を次々と務めており、“若手俳優の筆頭”として着実に存在感を強めています。今回は、劇中で新米刑事の沢田圭役を演じた岡田さんに、役者として刺激を受けた出来事やプライベートで癒される瞬間などについて語っていただきました。―原作にはないオリジナルキャラクターの刑事役でしたが、演じるうえで意識したことはありましたか?岡田さん世に出たのは、ドラマ『MIU404』のほうが先でしたが、僕としては刑事役を演じたのはこの作品が初めて。そういったこともあって、事前に刑事とはどういうもので、警察の組織はどういうふうに成り立っているのか、といったいろいろな知識を自分のなかに入れて準備をしました。ただ、撮影中はそういうことは一切考えず、大事にしたのは、綾野剛さんが演じる犬養刑事と北川景子さんが演じる高千穂刑事とどう絡むか。周りとの関係性を出すことに集中しました。あとは、説明台詞に耐えられるような対策と準備をして挑みました。―具体的に、どのようなことをされたのでしょうか?岡田さん説明台詞には、情報を伝える役割があるので、極力自分の感情を込めずに言う意識を持ちました。今回でいうと、被害者がどんな病気を患っていて、医者が何をしたのかということを伝えなければなりませんでした。ただ、できあがった作品を観て、自分のレベルの低さに落胆したというか、まだまだ下手くそだなと感じたのが正直な感想です。もちろん、そのときのベストは尽くしましたが……。とはいえ、自分がしなければいけないことも知ることができたので、それはしっかりと受け止めていきたいと思っています。自分を客観的に見ることを当たり前にしていきたい―この作品で学んだことが、次に刑事役を演じた『MIU404』で活かされたこともあったということでしょうか?岡田さんそうですね。先ほど話していた説明台詞の部分では成長できているというか、反映できていると思います。といっても、それはあくまでも僕のものさしでしか測れないので、「変わったの?」と思われることも多いかもしれません。ただ、それくらい繊細なことなので、いつか僕の努力が実を結べばいいなと。いまは僕の“粒子”が粗すぎるのでどうしても目についてしまうんですが、自分のダメなところを自分自身で見つけられたことと、現時点での自分の成長に気がつけていることは、うれしいことではあります。―ご自身のことを冷静に分析されているんですね。岡田さん自分を客観視できているかどうかは僕にはよくわからないですけど、「その歳で自分のことを俯瞰で見れていてすごいね」といったことはよく言われますね。自分としては無意識にしていることではありますが、これからもそれを当たり前にしていきたいと考えています。―そういった意識があるからこそ、作品ごとに進化されているように感じます。岡田さん実際、この作品に携わったことはほかの作品の“未来”にもつながっているので、本当にひとつひとつの仕事を一生懸命にこなすしかないんだなというのを痛感しています。そのいっぽうで、自分の芝居が下手だと思うことも僕は大切にしていきたいなと。そう思えなくなった時点で、僕はダメになってしまうというか、生き生きできなくなりそうなので、その感覚は持ち続けていきたいですね。反省点を見つけたら、あとは反復するのみ。作品に入る前は、家でとことん練習してからすべてのシーンに挑んでいますが、そうやって乗り越えていくしかないと思っています。いつか綾野剛さんのことを上回れるようになりたい―それでは、現場の様子についてもおうかがいしますが、主演の綾野剛さんから刺激を受けたことなどがあれば、教えてください。岡田さん本当に、初日から衝撃の連続でしたが、特に綾野さんの作品に対する愛がすごいと感じました。現場という第一線の場所でその姿を見ることができ、綾野さんのように愛する力が強い方と出会うことができてよかったと思っています。撮影は去年の夏でしたが、それ以降、僕の作品に対する考え方や取り組み方が変わったと思います。その経験が僕にとって、この作品を通して良い収穫だったと思います。―岡田さんから見た綾野さんの印象はいかがですか?岡田さん普段、僕はあまり他人に対して会う前から相手がどういう人なのかというのは想像しないほうですが、綾野さんに対しては、寡黙でクールなイメージを持っている人が多いんじゃないかなというのはありました。でも、全然そんなことはなくて、僕が言うのもおこがましいんですけど、綾野さんは子ども心のあるキュートな方なんですよ。何に対しても好奇心を持ち、つねに自分を探求されている方なので、そういう姿を見て、自分もこうありたいと思うのと同時に、それをいつか上回れるようになりたいと思いました。自分を鼓舞するためにプラスの言葉を口にしている―では、北川さんと共演されてみていかがでしたか?岡田さんいままでいろいろな現場を経験されて、そこで鍛錬を積み重ねてきた方だと思うので、そういった“歴史”を感じる瞬間はありました。現場では誰にも揺さぶられることなくつねに高千穂であり続けていましたし、誰よりも太く長い根っこを張った存在としていてくださったと思います。なので、いま振り返っても北川さんの印象というより、高千穂としての印象のほうが強く残っているかもしれないですね。毎日、お互いに役としてどうあるべきかということの繰り返しだったような気がしています。―今年は映画やドラマに立て続けに出演されていますが、20代に入ってから仕事への向き合い方に変化を感じることもありますか?岡田さんデビュー当時に比べると、より責任を感じるようにはなりました。ときにはそれがプレッシャーになってしまうこともあるんですが、そうするとネガティブになりがちなので、自分を鼓舞するために、少しでもプラスの言葉に置き換えて口に出すようにしています。ただ、21歳になってから、責任感が自分のなかに芽生えているのは確かに感じていることです。今年は触れ合うことの大切さを改めて感じた―岡田さんは、高校野球の監督からもらった「気づきの多さが勝敗を分ける」という言葉を大事にされているそうですが、ここ最近で得た新たな“気づき”といえば?岡田さん今年で言うと、やっぱり「触れ合うことの大切さ」ですね。これはみなさんも、感じているんじゃないでしょうか。特に、僕は意外とボディタッチをするタイプなので、握手やハグができなくなったことが実はすごくストレスです。そんなふうに人と触れることで、「この人は気を許してくれているな」とか「緊張しているんだな」とか、わりと人の心がわかるものですから。人にとって、触れることは五感のひとつでもあるので、それができないのは痛いことですよね。この状況になって、改めて人と触れ合うことがいかにパワーのあることだったかに気づかされました。―そうですね。ちなみに、忙しい毎日のなかで、癒しを感じる瞬間はいつですか?岡田さんこれも人と関わり合っているときですね。僕の考えを聞いてもらったり、相手の話を聞いたりすることで刺激をもらえるので。僕は人と交わることが根っから好きなので、それがいまは癒しになってますね。家にいるときは、つねに何かに追われているような気がしてあまり休まらないので、僕は周りの人たちに救われているんだと思います。目指しているのは、人の体にある鈴を鳴らせる役者―以前、「人の“鈴”を鳴らせる役者になりたい」とおっしゃっていたことがありますが、いま岡田さんの鈴を鳴らしているものがあれば教えてください。岡田さんまさにいまの季節ですね。というのも、僕は秋が大好きなんですよ。そういう意味では、毎年この時期は鈴が鳴ってますね(笑)。―秋が好きな理由は何ですか?岡田さん夏が嫌いなわけではないんですけど、気温が高いのは苦手で……。しかも、仕事の関係上、汗をかいてはいけないときがあったり、日焼けをしてはいけないときがあったりするので、そういう意味でも秋がいいなと。ただ、夏が終わるとさみしい気分にはなるので、この時期は寂しくなるような夢ばっかり見てしまうんですよね(笑)。―それでは最後に、今後ご自身が目指している理想像があれば、教えてください。岡田さん前と変わらずではありますが、「人の体にある鈴を鳴らせる役者になりたい」といまも思っています。人に「心はどこですか?」と聞くと多くの人が胸に手を当てるとは思うんですが、心も鈴も人によって場所は違うはずなので、体のどこにあるかも、大きさも数もわからない人の鈴を鳴らしていけたらいいなと。僕にとって「鈴を鳴らす」というのは「刺激する」という意味ですが、そんなふうにいつまでもみなさんの気持ちを揺さぶることができる役者になりたいです。インタビューを終えてみて……。まっすぐな眼差しで、真剣にひとつひとつの質問に答えてくださった岡田さん。その姿から、役者であることに対する思いをひしひしと感じました。これからも観客の“鈴”を鳴らし続けてくれる素敵な役者さんとして、どんな演技を見せてくれるのかを楽しみにしたいと思います!危険な錯覚に誰もが落ちる!“ドクター・デス”の名で呼ばれ、130人もの患者を安楽死させた実在のアメリカ人医師をモデルに描いた本作。思わず息を飲む展開に引き込まれるとともに、生きることや死ぬことについて、自分自身のモラルも問われるはず。あなたにとって、ドクター・デスは救世主?それとも猟奇犯ですか?写真・北尾渉(岡田健史)取材、文・志村昌美ストーリーある闇サイトに、「苦しむことなく殺してさしあげます」という告知を掲載し、依頼人を次々と安楽死させていた連続殺人犯ドクター・デス。その存在は、ある少年の通報がきっかけで明らかとなる。そこで、警視庁捜査一課の犬養と高千穂は、新米刑事の沢田たちととも、捜査を開始することに。ところが、被害者遺族たちの証言はいずれも犯人を擁護するものばかりだった。ドクター・デスとは一体何者なのか。そんななか、驚愕の事実にたどり着いた犬養と高千穂に、さらなる悲劇が降りかかろうとしていた……。目が離せない予告編はこちら!作品情報『ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-』11月13日(金)より全国公開配給:ワーナー・ブラザース映画© 2020「ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-」製作委員会
2020年11月12日菅野美穂と浜辺美波が親子を演じる2021年1月スタートとなる新水曜ドラマ「ウチの娘は、彼氏が出来ない!!」に、新たに岡田健史の出演が決定。浜辺さん演じる娘と同じ大学に通う、チャラめの大学生を演じる。岡田さんが演じる大学生・入野光(いりの・ひかる)は、陽キャで頭もよく、パーフェクトな存在。恋愛では本命の相手はおらず、実は隠された一面を持ち、そのことで浜辺さん演じる空と不思議な関係になる…という役柄。光を演じることについて岡田さんは「自分の本質を隠しながら生きている人間って、今の時代たくさんいるだろうなと感じました。きっと光もその中の1人ですし、そんな光と重なる部分が自分にもあると思いました」とコメント。“本気の恋愛は面倒くさい”と思っている役柄には「同感」と断言しつつ、「でも、その面倒なモノに没頭し、救われ、振り回され、傷つき傷つけて、そんな恋愛を崇高な現象だと僕は捉えています。光は岡田と違うのか否かは、作品をご覧になって頂くとわかるか思います」と気になる発言も。また、空は筋金入りの漫画オタクという設定だが、「僕も、絵を描くことや木彫り、掃除などの分野についてはある種のオタク」と告白。「同じ“オタク”、もしくは理解し合える人に出会うことがどんなに幸せなことか、この頃痛感します」と語った。岡田さんの起用について日本テレビ情報・制作局プロデューサーの小田玲奈は、「センセーショナルなデビュー以降も、一つ一つの作品に真摯に挑み実力をあげてきた岡田さんが、これまでの誠実なイメージとは真逆なキャラの光をどう演じるのか、とても楽しみです」と語っている。新水曜ドラマ「ウチの娘は、彼氏が出来ない!!」は2021年1月、毎週水曜22時~日本テレビ系にて放送。(text:cinemacafe.net)
2020年11月06日実際に起こった心霊体験を基に描くリアルホラーエンターテインメント「ほんとにあった怖い話 2020特別編」が10月31日(土)今夜放送。21年間の“ほん怖”歴史の中でも初めてとなるハロウィーンに放送となる今回、ほん怖クラブのリーダー・稲垣吾郎が収録を終えた感想を語った。今回も怖い話(ドラマパート)を見て、内容を分析する稲垣さん。収録を終え「久しぶりにほん怖クラブの子どもたちと会えてうれしかったですし、今年はハロウィーンでの放送という新しい試みで。セットも冬の仕様の雰囲気とかは、連続ドラマで放送していた当初を思い出しました」と初心にかえったという。今夜の放送では、上白石萌音主演「あかずの間を造った話」、岡田健史と亜生(ミキ)が出演する「訳ありのカラオケ店」といった新作ドラマに加え、視聴者からもう一度見たい名作リマスター版を募集し、「深夜の鏡像」(2004年/神木隆之介主演)、「本が招く幽霊」(2004年/堀北真希主演)、「うしろの女」(2004年/長澤まさみ主演)、「断崖の下にて」(2006年/伊藤淳史主演)、「顔の道」(2009年/佐藤健主演)、「タクシードライバーは語る」(2014年/坂上忍主演)、「腕をちょうだい」(2014年/桐谷美玲主演)、「もう1人のエレベーター」(2016年/乃木坂46主演)が放送される。そんな懐かしい作品の登場に「“恐怖”というのは時代が変わっても普遍的なものだなと思いました。特によりすぐりの“名作”がピックアップされていたのですが、恐怖に関してはストレートな表現が多かったように思います。逆にそれが斬新に感じてしまって。時代と共に脚本や演出など、作品のテイストも変わっていくものだなと、その時代を感じることができました」と稲垣さん。そして放送に先立ち 「この番組ももう長いのですが、『ほん怖』ファンの方が待ち望んでくださっていたのはうれしいですし、そんな視聴者の皆様には感謝しています。今回のように、夏ではなくてもいろいろな季節で放送があってもいいように思いますので、これからもずっと続けていけたらと思います」と語り、「今年は子どもたちもハロウィーンの行事で街を出歩くこともあまりできないと思いますし、家族皆さんで見て楽しんでいただけたらと思います。そういえば、香取慎吾君が“怖いのはだめだ”ってほとんど見たことがないという話を聞いて。今年はちょっと見てほしいなって思います(笑)」とコメントした。「ほんとにあった怖い話 2020特別編」は10月31日(土)21時~フジテレビにて放送。(cinemacafe.net)
2020年10月31日“どんでん返しの帝王”の異名を取る中山七里のクライム・サスペンス小説・犬養隼人シリーズ『ドクター・デスの遺産』の映画化作品『ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-』が、11月13日(金)に全国公開される。この度、本作の本編映像が一部公開された。主演を務めるのは、綾野剛。警視庁捜査一課の検挙率No.1を誇る敏腕刑事・犬養隼人を演じる。さらに北川景子が、綾野演じる犬養のバディである捜査一課の頭脳派No.1の冷静沈着な女性刑事・高千穂明日香を演じる。また、人気上昇中の若手俳優・岡田健史が新米刑事・沢田を演じ、前野朋哉、青山美郷、石黒賢らが、犬養&高千穂と同じ警視庁敏腕捜査チームとして脇を固める。監督は、『神様のカルテ』「チェイス」など人間ドラマからサスペンスまで幅広い作品で手腕を発揮してきた深川栄洋。警視庁捜査一課No.1コンビと、安楽死を手口にする猟奇的な連続殺人犯“ドクター・デス”との息もつかせぬ攻防戦を、スリリングに描き出す。本作は破天荒な直感型の刑事・犬養と、常に冷静沈着な高千穂が、ドクター・デスという謎に包まれた連続殺人犯に翻弄されながらも真実に迫っていくという、バディ刑事ムービーだが、対照的な性格を持つふたりの絶妙なやり取りも大きな魅力のひとつだ。劇中で唯一、刑事の顔を忘れて語り合う姿を見せる居酒屋のシーンでは、犬養と高千穂のいきつけの居酒屋であり、先輩と後輩という垣根を超えたふたりを見ることができる。綾野は居酒屋のシーンについて「僕自身ももっと観たかったですね」と撮影を振り返り、北川も「普段のこの人たちはこういう人なんだって、刑事ではない犬養と高千穂の素が垣間見られるシーンです」と語るように、追いつめられていくシーンが多い本作の中で、唯一の癒しのシーンだったと語っている。本作のメガホンをとった深川監督も「綾野さんは猛禽類のような捕食者、北川さんは学者のような観察者、といったキャラクターの立たせ方を目指していました」と対照的なキャラクターを目指したと語っているが、「どちらも概念にとらわれ過ぎず、その場の共鳴を信じて振れ幅のある演出を心がけました」と語っており、その場の空気、そしてふたりの関係性を意識して演出を心がけたのだということが分かる。この度、そんなふたりの共鳴シーンともいえる、居酒屋での犬養と高千穂の絶妙なやり取りを映した本編映像が公開。犬養の「おっさんだな」の一言に不服そうにする高千穂の姿や、娘が高千穂にだけプレゼントをあげていたことに対し不満をあらわにする犬養の表情など、ふたりの素の表情を見ることができる。そして自分の焼き鳥を奪われたことによって子どものように駄々をこねる高千穂に振り回される犬養など、立場が逆転した構図が見て取れる。『ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-』11月13日(金)全国公開
2020年10月22日堤真一、石田ゆり子ら豪華キャストが集結した映画『望み』から、行方が分からなくなった兄・規士(岡田健史)を巡り、それぞれの“望み”が交錯するシーンの本編映像が解禁された。今回解禁されたのは、規士が何かしらの形で事件へ関与していることがニュースで流れ、父・一登(堤真一)、母・貴代美(石田ゆり子)、規士の妹・雅(清原果耶)のそれぞれの生活にも大きな影響が出始め、それぞれの“望み”が交差するシーン。志望校の受験のラストスパートに手応えを感じていた雅は、「なんで私がお兄ちゃんの犠牲にならなきゃいけないの」と突然の状況に戸惑う様子を隠せない。そんな雅を諭そうとする貴代美だが、「お母さんは私よりお兄ちゃんの方が大事だから」と、感情をむき出しにする雅。感情的になる雅と相対して、ある種の覚悟を決めた母親の強さを映し出したシーンだ。原作者の雫井脩介は映画化の企画が進む過程で堤監督らに、「貴代美の存在が鍵になる」という考えを伝えたことを明かしている。その貴代美像を伝えたことで、意見が逆に働いてしまうことも危惧した雫井氏だったが、完成作品を観て心配は思いすごしだったと悟ったそう。「石田ゆり子さん演じる貴代美は、まさに絶妙だった。台詞一つ一つに母性がにじんでいて、過剰でないがゆえに耳に届きやすく、共感せずにはいられない。観ていて心を大きく揺さぶられるのだ」と石田さんを大絶賛。SNSなどでも、石田さんや対峙した清原さんの演技に絶賛の声が上がっている。『望み』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:望み 2020年10月9日より全国にて公開© 2020「望み」製作委員会
2020年10月21日愛する息子は殺人犯か、被害者か…家族それぞれの“望み”が交錯する映画『望み』。この度、本作から堤真一や石田ゆり子に加え、サッカーをする岡田健史の姿や清原果耶の熱演シーンなどを収めたメイキング映像が解禁された。今回解禁されたメイキング映像では、学校に向かう規士(岡田健史)と雅(清原果耶)を見送っている父・一登(堤真一)と母・貴代美(石田ゆり子)のシーンの裏側からスタート。撮影中に堤監督から細かい指示を受けていた堤さんは、監督との初タッグについて「現場入りして、その日の撮影のイメージを伝えてくれる監督は初めてで、すごく丁寧に感じた」と語る。また、石田さんは「順撮りで撮影がおこなわれていたので、感情の移り変わりがほんとうにリアルで見る方は1秒も目が離せない映画になるのでは」と語り、映画の見どころに触れた。緊迫したシーンで感情を露にしながら熱演する様子が公開された清原さんは、これから映画を見る観客に対し「深く見入っていただけたら嬉しい。本編では本当の家族というのも描かれているので、そういったあたたかい部分にも触れてほしい」とコメント。一方、実生活では高校時代、野球部の捕手として活躍していたが、本作ではサッカーに挑戦している姿が公開された岡田さん。実は「サッカーはスポーツの中でも苦手」と明かしていた岡田さんは、慣れないサッカーに苦戦しながらも楽しんだという。さらに、現場の印象について「スタッフの皆さんのプロ意識の高さに圧倒されて、尊敬しました。こんなすごい現場に参加することができて幸せです」と、初めての経験になったよう。このほかにも、石川邸の前で家族写真を撮影している様子、堤監督が食卓での撮影中に細かい指示をしている様子も公開されている。『望み』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:望み 2020年10月9日より全国にて公開© 2020「望み」製作委員会
2020年10月16日堤真一、石田ゆり子、岡田健史、清原果耶が“家族”を演じる『望み』。この度、堤さんと岡田さん演じる父子のやり取りが緊張感漂う本編映像が解禁となった。今回解禁になったのは、石川家のひとり息子・規士(岡田さん)の部屋からナイフが見つかったことから、父子が話し合っている様子を捉えたシーン。母・貴代美(石田さん)は規士の部屋を掃除している最中にゴミ箱から切り出しナイフの空き箱を見つける。しかし、見覚えのないナイフの空き箱に心配性の貴代美は慌て、父・一登(堤さん)に相談をする。工作用のナイフだと思いながらも、規士の反抗的な態度に不安を抱いていた一登は、規士の部屋にナイフを探しに行く。学校から帰宅した規士に「何に使うんだ」と問い詰めるが、「色々だよ」とはぐらかされてしまう。顔のアザとは関係はないと規士は言うが、なにかに巻き込まれているのではないかと疑い深くなっていく一登だったが…。公開後、家族それぞれの“望み”が交錯する本作には「両親にも子どもたちにも共感ができる」「観終わった後に家族と会いたくなる」などの声が続々と寄せられている。『望み』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:望み 2020年10月9日より全国にて公開© 2020「望み」製作委員会
2020年10月13日愛する息子は、殺人犯か、被害者か、それともーー。そんなキャッチコピーが興味を刺激する映画『望み』が10月9日より公開中だ。傍から見るといかにも幸せそうな4人家族に、ある日、事件が起こる。外泊して帰って来ない高校生の息子が、同級生が殺害された殺人事件と何らかの関りがあることがわかる。加害者のうちの一人として逃げているのか、またはまだ見つかっていないもう一人の被害者となっているのか……。どちらかわからないまま、息子の帰りを待つ家族は、それぞれの思いを抱えて苦悩する。そして、ついに事件の真相が明らかとなる。岡田健史は本作で物語のカギを握る息子役の規士(ただし)を演じた。最後まで観客に真相がどちらなのか、あるいは他の結末なのか、と、惑わせる演技をし、その類まれなる存在感を見せている。感じていた想いのすべてを明かしてしまうと、物語の真相と結びついてしまうため、なかなか加減が難しいインタビューでもあったが、言葉をうまく選びながら規士を演じる上で意識していたことや、共演者の印象、そして岡田自身と両親とのエピソードなどを語ってくれた。規士を演じる上では社会性を無くすことを意識した関連楽曲を聴く(dpia-app://browser?urlPath=https%3A%2F%2Fau.utapass.jp%2Fchannel%2Fdetail%2FX-YD8h-4wzDxklD5n4%3Fmedid%3Dutps_cpn%26srcid%3Dupass%26serial%3D0196)
2020年10月12日10月10日、11日の全国映画動員ランキングは、公開4週目の『TENET テネット』(全国362館)が先週2位から再び首位に立った。公開2週目の『浅田家!』(全国343館)は先週1位から2位に。公開4週目の『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』(全国153館)は先週3位のまま変わらず好調。『検察側の罪人』の雫井脩介によるサスペンス小説を、堤真一、石田ゆり子、岡田健史、清原果耶らで映画化した『望み』(全国350館)は初登場4位に入った。公開5週目の『映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者』(全国364館)は先週4位から5位になった。また公開10週目の『映画ドラえもん のび太の新恐竜』(全国347館)は先週7位から順位をあげて6位に。公開3週目の『ミッドナイトスワン』(全国150館)は先週8位から変わらず。そのほか新作では、今村夏子による、野間文芸新人賞を受賞した同名小説を、芦田愛菜主演で大森立嗣監督が映画化した『星の子』(全国192館)が初登場10位に。韓国で130万部突破のベストセラーとなり、日本でも翻訳され話題を呼んだ小説をチュン・ユミとコン・ユの共演で映画化した『82年生まれ、キム・ジヨン』(全国132館)は初登場11位につけている。次週は『薬の神じゃない!』『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』『スパイの妻』『みをつくし料理帖』『夜明けを信じて。』などが封切られる。全国映画動員ランキングトップ10(興行通信社調べ)1位『TENET テネット』2位『浅田家!』3位『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』4位『望み』5位『映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者』6位『映画ドラえもん のび太の新恐竜』7位『事故物件 恐い間取り』8位『ミッドナイトスワン』9位『トロールズ ミュージック★パワー』10位『星の子』
2020年10月12日「ステイホームで家族と向き合わざるをえない状況となった今。はて、自分はいかがなものだろうと考えるきっかけになる映画だと思います」そう語るのは、雫井脩介原作の同名小説を映像化した映画『望み』(10月9日公開)で監督を務めた堤幸彦(64)。本作は、息子が殺人事件への関与を疑われるなか、それぞれに“望み”を抱く家族に焦点を当てた物語だ。「事件によって、家族の本質が露呈していくんですけど。とくに、母・貴代美役の石田ゆり子さん(51)は、あの家にいそうだよねっていう(笑)。ママ会とかにいるよな、みたいな。貴代美は誰もがうらやむような環境にいながら、華美なケバさはないわけですよ。そんな母親像を、石田さんは、ほんとにうまく切なく演じてくれました」息子・規士を演じた岡田健史(21)の演技にも驚かされた。「いやぁ、もう目力すごいですしね!今まで向き合ったことがない、芯の強さを感じました。言葉数や表現力の多さではなく、黙っていても伝わってくるというか。大物の予感みたいなのはすごく感じました」「女性自身」2020年10月20日号 掲載
2020年10月12日映画『望み』(10月9日公開)の公開初日舞台挨拶が9日に都内で行われ、堤真一、石田ゆり子、岡田健史、堤幸彦監督が登場した。同作は雫井脩介原作による同名小説の実写化作で、堤幸彦が監督を務める。一級建築士の石川一登(堤真一)は、自らデザインした優雅な邸宅で、妻・貴代美(石田ゆり子)や子供たちと幸せな毎日を送っていたが、日常は、ある日突然一変する。高校生の息子が無断外泊をした夜、同級生が殺害される事件が起きる。それきり連絡が途絶えてしまった息子は事件への関与を疑われていくが、もう一人殺されているという噂が流れる。愛する我が子は犯人か、それとも被害者なのか。新型コロナウイルス感染防止のため、最近のイベントはアクリル板が主流となっているが、この日はフェイスシールド付きマイクが登場。堤は「使い慣れないマイクですけど、雨の中、コロナ禍の中、こんなにたくさんの方に入っていただけると思ってなかったので嬉しいです」と喜びを表す。石田は「すいません、どの位置が正しいんでしょうか……」と戸惑いつつ、「寒い中、雨の中ありがとうございます。この映画は今年の初め、じっくりと撮影していた映画です。本当に辛かったです。毎日辛かったです。でも、堤監督のもと、現場はとてもいいチームワークで幸せな現場でした」と振り返った。主演の堤が自ら家族役での食事会を提案していたこともあり、堤監督は「堤真一さんが周りをまるで暖炉のようにあたためていく。映画のことを語るより力があるんだなと感じていました」と感謝。堤は「僕も初めての人ばかりで、恥ずかしいじゃないですか。だからとにかくずっと喋ってました。緊張してたんだと思います」と苦笑する。石田が「堤さんはずっと薪ストーブの話。すごく薪ストーブを語っていらっしゃいましたね、毎日」と撮影時の様子を明かすと、堤は「今日みたいにそろそろ寒くなってくると、『おっ』と。煙突の掃除をしてからですね」と薪ストーブ愛を見せる。この日は、都合のために来られなかった娘役の清原果耶からビデオメッセージも。堤は「清原さんは、食事会の時未成年ということもあっていらっしゃらなかった。今回も、完成披露の時もお忙しくて、俺らが暇!? という。暇な人たちが来てるという感じ」とジョークを飛ばす。「撮影後、会っていないんですよ。機会があったらお会いしてお祝いしたいですね」と語った。
2020年10月09日映画『望み』(10月9日公開)の公開初日舞台挨拶が9日に都内で行われ、堤真一、石田ゆり子、岡田健史、堤幸彦監督が登場した。同作は雫井脩介原作による同名小説の実写化作で、堤幸彦が監督を務める。一級建築士の石川一登(堤真一)は、自らデザインした優雅な邸宅で、妻・貴代美(石田ゆり子)や子供たちと幸せな毎日を送っていたが、日常は、ある日突然一変する。高校生の息子が無断外泊をした夜、同級生が殺害される事件が起きる。それきり連絡が途絶えてしまった息子は事件への関与を疑われていくが、もう一人殺されているという噂が流れる。愛する我が子は犯人か、それとも被害者なのか。最後の挨拶で、岡田は「僕はどこまでいっても子供目線の立場でしかないんですけど、そんな僕でもすごく家族のありがたみを感じた作品になっています」と紹介。さらに「コロナ禍(か)、ですし」と強調すると、客席からもあたたかな笑いが溢れる。実は岡田は1日にゲスト出演したテレビ番組で「コロナうず」と発言してしまい、Twitterでは「コロナうず」がトレンド入り、「間違いもかわいい」と話題になっていた。今回は「コロナ禍」とわざと強調することにより、お茶目にこの間違いを回収。「皆様、きっとこの作品を見た後は帰った後にご家族のことを考える時間が出てくると思います。作品を見た後は、愛情をご家族のみなさんに届けてあげてください」とメッセージを送った。撮影前には、家族役としての交流を深めるため、堤の提案で食事に行ったという4人。堤は「若い岡田くんなんかが『こいつ大したことない、普通のおっさんや』と思わせる方がいいじゃないですか」と語る。岡田は「お酒も入っていましたし、堤さんがずっとお話されていて、それを僕と石田さんと堤監督はほとんど聴いているみたいな形ではあった」と振り返りつつ、「その姿を見て僕は、『親父になる人はこの人だった』という情報がひたすら入ってきました。その横で石田さんが本当にいい奥さんのように頷いて、石田さんは裏表なくてずっとこういう感じでいてくださるので、『おふくろと親父はこういう風なんだ』と思っていました」とイメージをふくらませていたようだった。
2020年10月09日「中学聖日記」の黒岩役で、俳優デビューを果たした岡田健史。同作で、担任教師の聖(ひじり)に恋をした黒岩の純粋さ、彼が「聖ちゃん…」と呼ぶ切ない声、熱を帯びた眼差しに、視聴者は強烈なノックダウンをくらったものだ。あれから2年――イノセントな雰囲気と色っぽさが入り混じった顔つきは、年月を経て、凛々しく精悍な印象へと変化した。現場から現場へと渡り歩いた俳優としての経験が、岡田さんを一回りも二回りも大きくしたのだろう。走り続けた2年間「どんな作品においても、誰よりも語れる自信がある」デビュー以降、休む間もなく駆け抜けてきた岡田さん。主演作5本に加え、数々の映画やドラマ、CMなどに出演し続け、コツコツ俳優としての研鑽を積んだ。「ひとつ、ひとつの仕事に惜しみなく、すべてを投じています。どんな作品においても、誰よりも語れる自信があるんです。語れることこそが、全力投球してきた証拠だと思っていて。2年前と今で、仕事の熱量はまったく変わっていませんし、むしろ高まっています」。熱量が高まってきた背景には、ある変化があったと、岡田さんは続ける。「2年前と大きく違うのは、“作り手側の意図を理解し始めた”こと、ですかね。僕ができている、できていないは別にして、やるべきことが明確に見えてきたというのがあります。デビュー当時は、ただひたすら役の心情ばかりを考えていたんですけど、今はそれよりもやりたいこと、やるべきことが限りなく広がってきました」。インタビューにおいても、一言、一言、気持ちを込めながら言葉をしっかりと伝える。意志の強い瞳の輝きは、どんな小さな物事も捉えて離さない、何でも吸収する、そんな鋭さまで放っている。「去年の夏に、自我と自分の意識を切り離す作業を、役作りでやってみたんです。伝えたいこと・やるべきことは何だろうと考えて、それに自分をちゃんと持っていくようにし始めてから、意図してやることの強さと重要さ、偉大さを感じました。それは、どんな作品においても」。堤幸彦監督との初タッグ『望み』でキーマンを熱演万全を期し、岡田さんが新たに挑戦した役どころは、『SPEC』シリーズや『十二人の死にたい子どもたち』などを手掛けた人気映画監督・堤幸彦による最新作『望み』の石川規士役だ。規士は、ケガによりサッカー選手になる夢を諦めた高校生。両親に対して斜に構えた態度をとり、夜遊びをするようになったある晩、規士の友人が殺害され、彼は被害者疑惑から加害者へと、嫌疑をかけられるようになる。生きていたら殺人犯、被害者であれば帰らぬ人の可能性、家族の“望み”が物語の中で揺れ動き続ける。作品における最重要人物を任された岡田さん。オファーを受けたときは、「原作を読んで、読者をこんなにも翻弄する作品があったのかと衝撃を受けました。規士役のオファーはすごくうれしかったですし“ぜひやりたいです”と返答させていただきました」と興奮気味に話す。タッグを組んだ堤監督とは初顔合わせ。衣装合わせの段階から、お互いに規士のイメージは合っており、本番中もほとんど演出を受けなかったと、岡田さんは説明する。堤監督から受けた唯一のオーダーは、「反抗期を存分に出してほしい」だった。岡田さんは、戸惑った。「僕、反抗期がなかったんですよ。最初、本を読んだときに反抗期という単語も出てこなくて、監督に言われて初めて“ああ、反抗期なのか…!”と理解しました。具体的に反抗期をどう演じたかは…、冒頭、家族4人が食卓を囲んでいるシーンがありますよね。父親(堤真一)に話しかけられているけど、僕は反応しない。そうすると、父親は反抗をしていると捉えるだろうな、と。反応をなくすこと=人として生きていないと、僕は思うんです」。「人として生きていない」というフレーズについて、かみ砕いて説明しようと、「例えば…」と岡田さんはニコッとこちらを見つめた。「今日、インタビューをしてくださっているのに、僕が目も合わさずに、ずっと下を向きながら話していたら“こいつ、大丈夫か?”と思いますよね(笑)?生命はちゃんと保てているけど、人間として生きられていない。そういう規士を僕は作りたかったんです」。尊敬する両親の教えを受けて「いつか、自分の子どもたちにも…」それにしても「反抗期がない」とは、岡田さん自身は、どんな青春時代を過ごしていたのだろうか?「両親が素敵なふたりだったんです。たとえ怒られても“ふざけんな、このやろう”とはまったく思わず、“僕が悪いです、ごめんなさい”と謝っていました。けど、僕の家は、周りに比べると厳格なほうだったので、みんなは携帯を持っているのに僕だけ持てなかったり、お小遣いも少なかったりして、当時は嫌でした。でも、携帯を持っている人間がいいとか、お金がなければダメかと言われたら、違うじゃないですか。“21になった僕が気づくために、そうしたんだよ”って、今、そう言われているような気がするんです」。「本当に、この両親のもとに生まれてよかったな、と心の底から思っています。僕を子ども扱いせず、人間として見てくれて、自分で考えるという力を大切にしてくれたから」と、よどみなく両親への深い感謝と愛情の言葉を繰り返す岡田さん。あふれ出る思いは前へ、先へと送られる。「僕も両親以上のことを、いつか、自分の子どもたちにやってあげたい。…実は、親父からも“俺たちがした以上のことを、お前の子どもたちにやってあげろ。それが最大の、俺たちへの恩返しだぞ”とも言われていて。親父、かっこいいなあって(笑)」。両親からの教えは、岡田さんのベースとしてしっかりと根を生やし、冒頭の「どんな作品にも全力」というエピソードにもつながる。「“無理はしていいけど無茶はするな、絶対手を抜くな。全力であれ”と言われていました。やることをやって失敗するならそうだし、成功すればラッキーじゃん、と。子どもの頃から運動にしても、勉強にしても、努力して得た成功体験があるから、努力することを惜しまないでいられるのかもしれません」と、躍進の裏にある確固たる思いを明かした。最後は、「また2年後に、成長したと思われるように頑張ります!」と言い残し、爽やかに去って行った岡田さん。健やかに、真っすぐに進む姿が眩しい。(text:赤山恭子/photo:Jumpei Yamada)■関連作品:望み 2020年10月9日より全国にて公開© 2020「望み」製作委員会
2020年10月08日「検察側の罪人」の雫井脩介渾身のベストセラーサスペンス小説を、堤幸彦監督が映画化した『望み』。今回は、堤真一演じる建築家が顧客と自宅を巡るシーンから、家族の微妙な関係性がうかがえる本編映像が解禁となった。今回解禁になったのは、建築家である石川一登(堤真一)の元に注文住宅の依頼で訪れた夫妻に対し、自身で設計した石川邸のこだわりについて自信たっぷりに説明をしている様子を捉えたシーン。一登から紹介を受け、妻・貴代美(石田ゆり子)は仕事を中断し、夫妻にお茶を入れようとアイランドキッチンへ向かう。キッチンの使い心地を聞かれた貴代美と一登のやり取りは自然に見えるが…。そして、一登は2階に続く階段へのこだわりを説明しながら子ども部屋の案内を始める。息子・規士(岡田健史)の部屋を開ける瞬間、一登の表情がこわばり、突然の訪問者に規士も明らかに不機嫌な様子。夫妻にサッカーについて話しかけられても返事をせず、困り果てた表情を浮かべる一登。それに対し、娘・雅(清原果耶)は夫妻に明るく挨拶し、質問にもしっかりと受け答える。そんな雅に一登は目配せし、笑顔を見せる。この一見、誰もがうらやむほど立派な邸宅に住んでいる“完璧な家族”にどんな事件が待ち受けているのか。家族のそれぞれの表情にも注目してみてほしい。『望み』は10月9日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:望み 2020年10月9日より全国にて公開© 2020「望み」製作委員会
2020年10月04日おとな向け映画ガイド今週の公開作品から、この秋注目の4本をご紹介します。ぴあ編集部 坂口英明20/10/04(日)イラストレーション:高松啓二今週のロードショー公開は16本(ライブビューイング、映画祭企画を除く)。全国100スクリーン規模以上で拡大公開される作品は『望み』『星の子』『82年生まれ、キム・ジヨン』の3本。中規模公開とミニシアター系の作品が13本です。今週は粒ぞろい! この秋注目の作品が並びました。その中から厳選して4本をご紹介します。『異端の鳥』もし、SNSなどで投稿するなら、最初に「閲覧注意」とか「不適切な動画」と書かなければいけない、そんなショッキングな映像が続きます。でも決して残虐を売りにした映画ではありません。第二次大戦中の東欧の寒村地帯を、ユダヤ人の少年がひとりで逃げ迷い、体験する、この世のこととは思えない数年間を描いた作品。人間の隠れた本質を容赦なくえぐった内容と、その映像の見事さが、ヴェネチアなど国際映画祭で評判となった映画です。少年は、ホロコーストの災禍を避けるため、村の老婆にこっそり預けられます。ところが、その老婆が急死し、家も火事で消失したことから、身寄りをなくしてしまうのです。両親はどこにいるかさえわかりません。結局、彼は、呪術師に金で買われ、命拾いしますが、それから苦難の日々が始まり……。描かれている暴力は、野蛮で迷信深く偏見にみちみちた農民たちによるものです。当時東欧で戦っていたソ連やドイツの軍隊も登場しますが、残虐さはその比ではありません。異端の鳥ー原題は“Painted Bird”。この映画のなかほどで、この“色を塗られた鳥”が少年の暗喩だと気づかされます。ピーター・セラーズ主演の映画にもなった『チャンス』の作者、ポーランド生まれのユダヤ人、イェジ―・コシンスキの同名小説を原作にしています。ポーランドでは長い間、発禁書でした。製作・監督はチェコ出身のヴァーツラフ・マルホウル。完成に11年を要したそうです。3時間近い息詰まるような時間が苦にならないのは、映像の力です。荒れ果てた土地、すさんだ人の心、ピュアゆえに失っていく少年の声…、そんな世界が、何か大きな存在が見ているかのような、モノクロで引き気味の映像でゆったりと映し出されます。それをシネマスコープサイズで見せられると、迫力に圧倒されるはずです。『82年生まれ、キム・ジヨン』1982年生まれのキム・ジヨン。キムは韓国では多い姓、ジヨンはこの年に最も多くつけられた名前です。この映画は、そんな30代の、きっとたくさんいる韓国女性、の物語なのです。子どもの頃から、女はこうでなくてはいけないといわれ、我慢した。大学は出るが就職難、苦労してやっと入った会社では、いい仕事をしても軽んじられた。尊敬する女性上司もいたが、その苦労を目の当たりにした。結婚して退職。2歳の娘の子育てと家事の日々。お正月には夫の実家へ里帰りをしなければいけない。行ったら行ったで、義母に気をつかい、台所仕事が待っている。公園で子どもを遊ばせていると、サラリーマンの「主婦は気楽でいいよな」、そんなおしゃべりを耳にし、傷ついたり。夫はやさしいのだけど、本当の私の気持ちはわからない。決して不幸せな生活ではないのに、気づかぬストレスが彼女を支配して……。韓国で130万部を越えるベストセラーになった小説の映画化。日本でも20万部といいますから大ヒットです。現代の韓国映画にでてくる韓国人のライフスタイルや、日常的な喜び、悩みは、日本人と驚くほど似ている感じがします。女性が生きづらい世の中、も同じ。周りに助けられ、悩み、もがく。そんななかで、希望がほのみえる映画です。『望み』『犯人に告ぐ』などの雫井脩介のベストセラー小説の映画化ですが、読んでいなくてよかったと思ってしまいました。先の読めないサスペンス。下記くらいの予備知識で観るのがよろしいかと。東京近郊に住む一級建築士の一家。両親、高校生の息子、高校受験を控えた娘の四人家族。学校でも人気者だった長男が、打ち込んでいたサッカー部をケガで辞めてから、ふさぎがちになり、外出も増え、ある夜、姿を消します。同じ日、彼の友人が何者かに殺害されるという事件が発生し……。両親を演じるのは堤真一と石田ゆり子。息子(岡田健史)の事件への関与に気をもむ、そして無事を祈る親の心理、行動が映画のテーマです。モデルルーム代わりに使う一家の住む家とか、こだわりのある生活スタイルをしていた母の変化、しつようなメディアスクラム、周囲の目など。登場人物の設定や、ロケ地選び、セット、小道具にいたるまで、細部への心配りが、ドラマの背景や展開に重要な役割をになっています。監督は堤幸彦。職人の仕事です。『星の子』こちらも家族の物語です。天才子役、芦田愛菜の主演作。もう16歳になるのですね。愛菜の演じるちひろは中学三年生。姉がひとりいます。一見仲のいい、幸せそうな家族です。実は、この両親が、ちょっと訳アリ、です。永瀬正敏、原田知世が両親を演じています。これが絶妙のキャスティング。夜の公園で、緑のおそろいのジャージを着て、タオルにあやしげな水をひたし、ちょんまげのように頭にのせあっている光景は、はっきりいって不気味でございます。ふたりとも実直そうで、狂気にとりつかれた様子にはみえません。そもそも、未熟児で病弱だったちひろのため、あらゆる療法を試みたのがはじまりです。万策つきたときに「金星のめぐみ」という不思議な水に出会います。この水をちひろの体につけたところ、湿疹がなくなったのです。この「奇蹟」に両親は感激。その高価な水を提供するあやしい宗教のとりこになってしまいました。宗教団体の教祖様はでてきません。が、高良健吾と黒木華が謎めいた幹部として登場します。姉は家を飛び出しますが、ちひろはその困った両親を否定もしませんし、むしろ受け入れています。彼女の自分を置いてでも他人を思う優しさ、信じる心、がけなげです。ところが、さすがにと思う場面に遭遇し……。この家族、どうなるのか……? 監督は大森立嗣。最新作は『MOTHER マザー』という長澤まさみ主演の超恐いお母さんの映画でしたが。
2020年10月04日日本を代表する名優・堤真一と、家族キャストに石田ゆり子、岡田健史、清原果耶が集結した映画『望み』。この度、森山直太朗が書き下ろした本作の主題歌「落日」のShortVer.を使用し、堤幸彦監督監修の特別映像が解禁になった。堤監督が制作を手掛け、自ら監修した映像では、あたたかい光の中で幸せそうな石川家の様子が一変、規士(岡田健史)の不穏な雰囲気を漂わせる姿と切り出しナイフの映像が映される。そのまま行方が分からなくなる規士と残された家族たち。息子は殺人犯なのか、それとも被害者なのか、世間からの誹謗中傷や飛び交う憶測に感情を揺さぶられながらも一登(堤真一)、貴代美(石田ゆり子)、雅(清原果耶)、家族それぞれの“望み”が交差する様子が主題歌と共に描かれる。森山さんの透明感ある歌声と合わせて、岡田さん演じる規士の幼少期の頃の写真や、家族旅行での記念写真など石川家のあたたかい思い出が切り取られるさまや、登場人物が葛藤を繰り広げる様子が胸を打つ本映像。さらに、この特別映像では、舞台となる石川家をドローンで撮影したカットや、予告編では見ることのなかった今回初めて登場する本編カットもふんだんに盛り込まれ、より映画の世界観も堪能できる仕上がりとなっている。「なんの変哲も無い景色や家族の心の機微を歌に閉じ込めた」と楽曲への思いを語る楽曲の歌詞の世界観と映画の世界が見事にリンク、堤監督は「一言では語れないストーリーの余韻を完璧に表現し、映像化できない映像を視ることができると思います」とコメントを寄せている。『望み』は10月9日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:望み 2020年10月9日より全国にて公開© 2020「望み」製作委員会
2020年10月03日雫井脩介が執筆時最も悩み苦しみ抜いたという渾身のサスペンス小説を、堤真一を主演に迎え、堤幸彦監督が映画化する『望み』。この度、本作のメイキング写真が公開された。今回のメイキング写真では、撮影中、堤監督とキャストたちが細かい動きについて話している様子が切り取られている。堤監督は現場に誰よりも早く入り、動きを確認し段取りで提示。堤さん演じる一登の設計士らしさを出すために、リビングテーブルの建築業界新聞の表面ではなく、裏面を読むことを堤さんに提案するこだわりもあったという。家族の感情の移り変わりを重視するため、ほぼ順撮りでおこなわれた今回の撮影。リビングでの撮影は、家族の立ち位置やちょっとした移動によって、空間に家族の微妙な感情が立ち上がるという。そんなこだわりをみせる堤監督に対し、「キャストは皆、堤監督ならと出演を快諾してくれた」とプロデューサーは明かしている。またクランクイン前、堤さんから「家族4人集まって疑似家族として1日過ごしたい」と希望が出るほど意気込んでおり、撮影中、本番以外は家族を演じる石田ゆり子、岡田健史、清原果耶に明るく話しかけていたという。さらに、自分のセリフを練習している息子・規士役の岡田さんの姿を見つめている堤さんは、本当の父子のように見えるほどだったそうだ。『望み』は10月9日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:望み 2020年10月9日より全国にて公開© 2020「望み」製作委員会
2020年09月30日11月13日(金)に公開を控える映画『ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-』の場面写真が新たに公開された。本作は『さよならドビュッシー』で2010年にデビューし、今年10周年を迎えた人気作家・中山七里の犬養隼人シリーズの中から『ドクター・デスの遺産』を映画化したクライムサスペンス。『神様のカルテ』『チェイス』など、人間ドラマからサスペンスまで幅広い作品を世に送り出してきた深川栄洋が監督を務め、主演にTVドラマ『MIU404』で改めてその実力を発揮した俳優・綾野剛を迎えた。綾野は警視庁捜査一課の検挙率No.1を誇る敏腕刑事・犬養隼人を演じる。さらに、共演には『スマホを落としただけなのに』で主演を務めた北川景子。綾野演じる犬養のバディで、捜査一課の頭脳派No.1の冷静沈着な女性刑事・高千穂明日香を演じる。さらに人気上昇中の若手俳優・岡田健史が新米刑事・沢田役に抜擢。そのほか、前野朋哉、青山美郷、石黒賢ら実力派俳優たちが集結した。綾野と北川が犬養&高千穂の警視庁捜査一課No.1コンビとして、事件解決へと邁進していく本作。闇サイトで依頼を受け、人を安楽死させる連続殺人犯ドクター・デスの捜査に乗り出したふたりは、ぶつかりながらも理想的な先輩後輩の姿を体現する。犬養は自らの直感を頼りに行動し、破天荒な一面を披露。そんな犬養を高千穂は時に叱咤し、側で支えていく。犬養を演じた綾野は「高千穂といるときはまんまでよかったので、敢えて繊細さのある芝居はしていなかった」と高千穂の存在があるからこそ、大胆な演技をすることができたと語っている。一方、北川も「隣を見ると熱くなりすぎている犬養さんがいるので、自分は冷静でいなくてはと思っていました」とコメント。ふたりは実際の現場でも、互いを信頼しながら撮影に挑んでいるのだ。今回公開された場面写真は、終始緊張感溢れるストーリーの中で、ひと時安心できる犬養と高千穂の食事場面。一日の捜査の終わりに、馴染みの居酒屋での焼き鳥を頬張る犬養と髪をかきあげほろ酔いの高千穂が映し出されている。北川はふたりの本音や愚痴が飛び出すこの場面について、「先輩後輩関係ない雰囲気を出したくて、このふたりはこんな感じで長年相棒としてやってきたんだなという、ふたりの歴史が伝わったらいいなと思いました」と語った。『ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-』11月13日(金)公開
2020年09月30日映画『望み』(10月9日公開)舞台挨拶中継付き完成披露試写会が27日、都内で行われ、主演の堤真一、共演の石田ゆり子、岡田健史、メガホンをとった堤幸彦監督が登壇した。本作は、累計発行部数20万部超えの同名サスペンス小説を堤監督にとって映画化。一級建築士の石川一登(堤)は、自らデザインした優雅な邸宅で、妻・貴代美(石田)や子供たちと幸せな毎日を送っていた。その日常は、ある日突然一変する。高校生の息子(岡田)が無断外泊をした夜、同級生が殺害される事件が起きる。それきり連絡が途絶えてしまった息子は事件への関与を疑われていくが、もう一人殺されているという噂が流れる。愛する我が子は犯人か、それとも被害者か? 豪華キャスト陣による、刺激的でサスペンスフルな演技合戦にも期待が高まる作品となっている。初めて台本を読んだ際の心境を聞かれた堤は「いいお話ではあるけど、とにかく難しいと思ったので、最初はお断りしようと思ったんです」と打ち明けて堤監督を驚かせ、「現場に入ってからは、発している言葉と体の状態のズレが大きい役だったので、バランスが崩れやすくて本当に辛かったです」と回顧。そのため、撮影以外は楽しく過ごそうと思い、たくさん雑談をしたそうで、石田は「撮影以外の堤さんはずっと薪ストーブがいかに素晴らしいかという話をされていていました」と明かし、「私、薪ストーブが今ほしいです」と笑顔混じりで語った。また、今回、夫婦役を演じた堤と石田は、もし本当の夫婦だったらお互いに望むことはあるか尋ねられると、堤は「何にもないです」と言いつつも、「多分、1日に2、3回は面白いことをやってくれると思うので、それだけは期待しています。ちょっとトンチンカンなところがあるので」とニヤリ。これに石田は「何にもないなんて嘘です。私、よく撮影中に堤さんに『本当に手順を覚えない人だね』って言われ続けていたので、ちゃんとやってくれって内心思っていると思います」と勘ぐると、堤は「作業をしながらセリフを言うときに、(テストを)何回かやっても1から覚えていないんですよ。こんな人いるんだなって。天然記念物みたい人です」とコメント。石田は「私、そういうのを覚える能力がなくて、自分でもヤバいなって思うくらい忘れてしまうんですよね…。洗濯物をたたみながら喋るシーンがあるんですけど、あのシーンは大変でしたね…」と反省した。さらに、もし堤が父親だった場合、どんなことをしてほしいか質問された岡田が「これから寒くなっていくので、薪ストーブで満遍なく家を温めてほしいです」と答えると、堤は「本当に温まるのよ! ビザも作ってあげるから」とテンションを上げ、堤監督から「そんなに火力あるんですか?」と尋ねられると、堤は「すごいっすよ! 薪なんですけど暖炉とは違うんです。薪ストーブは(熱を)対流させて、火が燃えていくんだけど、もう1回燃焼させるみたいな…」と興奮気味に語り出し、周りから制止されていた。
2020年09月28日2020年、コロナ禍でエンタメ界が大きな影響を受ける中、ひと際勢いを感じさせる俳優が岡田健史だ。ドラマ「MIU404」に続き、『望み』『ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-』などこれから公開の映画が複数控えている。その岡田さんが「中学聖日記」(2018)で鮮烈なデビューを飾った後に初主演を飾り、さらなる成長を見せたドラマとして知られるのが、ABEMAオリジナル連続ドラマ「フォローされたら終わり」。ABEMA発のドラマは10代~30代を中心に圧倒的人気を誇り、岡田さんはもちろん、「Seventeen」モデルや「MEN’S NON-NO」モデルなど、次世代を担う若手俳優たちをいち早く起用している。その中から必見ドラマ3作品をピックアップした。◆岡田健史by「フォローされたら終わり」1年にわたるオーディションから「中学聖日記」で有村架純の相手役に大抜擢された岡田さんは、1999年5月12日生まれ、福岡県出身の現在21歳。2019年の初主演ドラマ「フォローされたら終わり」では、いま社会問題となっているSNSでの誹謗中傷や炎上、サラシと呼ばれる個人情報の特定、ネットストーキングなど、「MIU404」ともつながるテーマがリアルに描かれたが、そんな時代に“SNS嫌い”を公言する主人公・仲村壮太郎を好演した。そのほかのキャストには、映画監督としての顔も持つ小川紗良や、「あなたの番です」の中尾暢樹、朝ドラ「スカーレット」の松田るか、『殺さない彼と死なない彼女』のゆうたろう、『ぐらんぶる』の犬飼貴丈などが名を連ねている。そして今年は『弥生、三月 -君を愛した30年-』に出演し、夏には「MIU404」に加え、いくえみ綾原作のFODオリジナルドラマ「いとしのニーナ」と、時代劇に初挑戦したNHKBSプレミアム「大江戸もののけ物語」、NHK大阪制作のショートドラマ「これっきりサマー」が相次いで放送され、大きく注目を集めた。10月9日公開『望み』では堤真一と石田ひかりの息子で、清原果耶の兄となる高校生の長男・規士役に。殺人犯か、それとも被害者か、カギを握る重要な役柄を演じている。さらに11月13日公開『ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-』では再び綾野剛と共演、若手刑事役に扮し、12月11日公開『新解釈・三國志』では「呉」の建国者・孫権役に。近日公開が予定されている『奥様は、取り扱い注意』にも綾瀬はるかの“親友”役として登場するなど、ほぼ毎月、新作映画が公開される人気ぶり。2021年放送のNHK大河ドラマ「青天を衝け」では、吉沢亮演じる渋沢栄一の従弟役で大河初出演を果たす。◆安斉かれんby「M愛すべき人がいて」2020年上半期、最もSNSを席巻したドラマといえば、テレビ朝日×ABEMA共同制作ドラマ「M愛すべき人がいて」だろう。90年代の音楽業界を舞台に、歌姫・浜崎あゆみが誕生するまでとそこに秘められた出会いと別れを描いた同名小説(小松成美著・幻冬舎刊)を鈴木おさむの脚本によりドラマならではの彩りを加えて映像化。三浦翔平とともにW主演として大抜擢され、敏腕音楽プロデューサー「マサ」に見いだされ、苦難の中でトップアーティストとして成長していく「アユ」を演じたのが安斉かれん。アユとマサの純愛に、水野美紀演じる鬼トレーナーのしごき、ライバルの壮絶な嫌がらせ、そして田中みな実ら恋路を阻む強敵たちとの戦いなど、毎回ドキドキハラハラする要素が満載。新型コロナウイルス感染症の影響で撮影が一時中断したものの、その間もファンの心を掴み続け、Twitter世界トレンドTop3入りを果たした。安斉さんは1999年8月15日生まれ、神奈川県出身。次世代型ギャル「ポス(ポストミレニアル)ギャル」のひとりとして、令和元日・2019年5月1日にavexよりデビュー。世界的にも大きな潮流を生みつつあるリバイバル・サウンドをいち早く取り入れ、J-POPのニュージェネレーションを謳うソロシンガーでもある。「M愛すべき人がいて」の挿入歌にも採用された「CAN’T STOP THIS!!」を、世界的DJのスティーヴ・アオキがリミックスした「CAN’T STOP THIS!!ーSteve Aoki Remix」のMusic Videoが彼のYouTube チャンネルにて公開中だ。5thシングル「僕らは強くなれる。」は2020年夏季高校野球・都道府県別大会テーマソングと、テレビ朝日系木曜ドラマ「未解決の女 警視庁文書捜査官シーズン2」挿入歌に起用されると、音楽関連ランキングにチャートインし、Googleトレンド急上昇ワードで1位を2度獲得。6thデジタルシングル「GAL-TRAP」が9月16日に配信開始となった。その一方で、コスメティックブランド「M・A・C」の店頭ビジュアルの連続採用やティーンから絶大な支持を受けるカラコンイメージキャラクターを飾るなど、ファッション・アイコンとしても注目を集めている。◆永瀬莉子&田鍋梨々花&秋田汐梨らby「17.3 about a sex」先日、第1話から第3話まで一挙に配信されると「思わず見入ってしまう」と共感コメントが続出、ABEMAオリジナルドラマ史上1位のコメント数を記録する大反響を呼んでいるのが新ドラマ「17.3 about a sex」。女子高校生の目線から“キスのその先”に向き合い、大人へと成長する姿を描く本作には、初回から「思わず感情移入した」「1話があっという間」「深い話なのに見やすい」など引き込まれる声が多数、「こんな恋愛ドラマ初めて」「学びが詰まってる」といった声も上がっている。そんな本作で、恋にセックスに揺れ動くリアルな心情を等身大で体現するのは、永瀬莉子、田鍋梨々花、秋田汐梨という「Seventeen」専属モデルの3人。2002年8月13日生まれ、広島県出身の永瀬さんは、同級生の劉生(新原泰佑)と付き合ってもうすぐ1か月、不安を拭えないまま運命の日を迎えることになるピュアで真面目な主人公・清野咲良を演じる。永野さんは第30回フジテレビヤングシナリオ大賞「ココア」(2019)でドラマ初出演にして初主演。「シャーロック」や「ストロベリーナイト・サーガ」など多数のドラマに出演し、今年「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」の第1話では約260人のオーディションの中からゲスト出演を射止め、1型糖尿病の少女を熱演したばかり。また、“人を好きになる気持ちがわからない”原 紬を演じるのは田鍋さん。2003年12月24日生まれ、千葉県出身。「そもそもセックスってしなきゃだめなわけ?」と咲良と祐奈に言い放ち、自分が周りと違うことに不安を覚える中で偶然、幼なじみの康太(藤枝喜輝)と再会する、という役どころ。田鍋さんといえば、「コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~THE THIRD SEASON」(2017)での天才ピアニスト役を記憶している人も多いだろう。その後、「死役所」や「ラーメン大好き小泉さん 二代目!」、ドラマL「年下彼氏」など立て続けに出演を果たし、その存在感や魅力的な演技が話題となっている。そして、3人の中で最も“性に奔放”な皆川祐奈を演じるのが秋田さん。マッチングアプリで出会ったIT企業勤務の26歳男性と交際していたが、ある日突然、身体に異変を感じ、性感染症の可能性を疑って咲良・紬とともにクリニックへ足を運ぶ。秋田さんは映画『惡の華』で数百人参加のオーディションを経て、春日(伊藤健太郎)が片想いするクラスのマドンナ・佐伯奈々子役に大抜擢された。そのほか「3年A組 -今から皆さんは、人質です-」でも生徒のひとりを演じ、山田裕貴主演「ホームルーム」でもヒロインに起用されるなど、多彩なジャンルの作品で様々な表情を魅せ、その演技の幅の広さも注目の的。こうした同世代の3人が個性豊かなキャラクターを体当たりで熱演する中、若手男性俳優陣にもフレッシュな顔ぶれがそろった。3人と同じ学校に通い、とある秘密を持った生物部部員・朝日悠役を演じるのは「MEN’S NON-NO」専属モデルでもある水沢林太郎。2003年2月5日生まれ、埼玉県出身。「ブラック校則」「都立水商!~令和~」などにレギュラー出演し、「俺の話は長い」(2019)では清原果耶の相手役をつとめて話題に。この秋にはドラマL「マリーミー!」にも出演が決まっている。咲良の彼氏・堀田劉生役を演じるのは、「男子高生ミスターコン2018」にてグランプリを受賞し、本作でドラマデビューを飾った新原泰佑。2000年10月7日生まれ、埼玉県出身。今後も俳優としての活躍が期待されるが、4歳から習い始め、数々のコンテストで優勝したというダンスの実力も気になるところ。また、紬と再会する幼なじみ・青木康太役を演じるのは、2002年6月21日生まれ、神奈川県出身の藤枝喜輝。本作で俳優デビューし、現在ABEMAで配信中の「オオカミくんには騙されない」にも出演中で、高い支持を誇っている。そして祐奈の新しい彼氏の新田貴大役を演じるのは、2003年9月10日生まれ、埼玉県出身の石川雷蔵。映画『愛唄 -約束のナクヒト-』や『午前0時、キスしに来てよ』など、映画やドラマに多数出演してきた。いずれも、これからの活躍が期待されている注目株ばかり。いまからチェックしておいてほしい。(text:cinemacafe.net)
2020年09月25日ものまねタレントの岡田聖子(おかだ・せいこ)さんが、2020年9月17日にブログを更新。公園で出会った母親たちの行動に、苦言を呈しています。岡田聖子の「ママ友にはなれんわ」発言に共感の声子供と一緒に公園に出かけた岡田聖子さんは、食べ散らかされた菓子のゴミを発見。風でどんどん散乱していく様子を見て、もやもやしてしまったようです。最近行く公園お菓子のゴミがすごい、、、。子供たちが食べてる最中なら拾って帰るのだろうと思っていた日もあるが。今日はそこで食べていただろう子供達はいなくて荷物とお菓子のゴミが置き去り。岡田聖子オフィシャルブログーより引用そんな中、岡田聖子さんはさらに残念な光景を目の当たりに…。その時の気持ちを爆発させています。元々散乱していた上に風で広範囲に散乱していくゴミ達。そこには、自分の子供達のゴミじゃないから知りません顔のママが4、5人。ゴミと認識はあるようで避けながら自分の子供を遊ばせている。、、、、この人達とママ友にはなれんわー。岡田聖子オフィシャルブログーより引用岡田聖子さんは「自分の子供がしたことじゃないから関係ない」という考えを持つ母親たちに対して、不満を募らせた様子。「きれいなのは見かけだけかいな!」と心の中でツッコミを入れています。その後、岡田聖子さんは自分の子供に目を配りつつ、散乱したゴミを回収。そんな岡田聖子さんにファンは「素晴らしいです」「見習いたい」と称賛や共感のコメントを送っています。・岡田さんのいう通り、そんなママたちとは関わり合いたくないかも。・同じ母親として見習いたいです。応援します!・私も見て見ぬ振りをするかもって反省しました。これからは人として素敵な姿を目指します!そもそも、ゴミを出した人が持ち帰るのが当然のマナー。それは子供であろうと大人であろうと関係ありません。他人が出したゴミをひろわないことを責められませんが、岡田聖子さんのように「それでも…」と考える姿勢は、とても学ぶところがあるのではないでしょうか。[文・構成/grape編集部]
2020年09月24日堤幸彦監督のもと、痛快なコメディ作品からクラシカルな文芸大作の舞台もこなす日本を代表する名優・堤真一が主演を務める『望み』。この度、堤さんが演じる主人公の建築デザイナー・一登が設計した石川邸の全容が明らかになった。石川家には、堤さん演じる一登と妻の貴代美(石田ゆり子)、息子の規士(岡田健史)、娘の雅(清原果耶)の4人が暮らしている。一登は自宅をモデルルームとしてクライアントに披露したり、貴代美も在宅で校正の仕事を持ち、高1の規士も部活動に励み、中3の雅も名門校受験に向け準備を進めていた。立派な邸宅に住むその家族は、一見、誰もがうらやむほどの完璧な家族だった。しかし、そんな一家がとある事件をきっかけにバラバラになっていく――。今回解禁された石川邸は、実際に人が住んでいる家の外観を借りて撮影。室内は角川大映スタジオに作った。芝居場はほぼセットの石川邸の1階。美術の磯見俊裕が、ダイニングを中心にアイランドキッチン、一登がくつろぐソファ、貴代美の仕事場、2階に上がる階段全てが仕切りのないワンルームとして、俳優もカメラも自由に動けるように空間を生かしてデザイン。ダイニングの背もたれのないベンチも俳優の動きやすさを重視したもの。原作小説で微細に描きこまれた登場人物の心理や室内の描写がセットでも表現されている。「たとえば、ダイニングテーブルは250万円、ソファは150万円もする高級品。あまりに凝ったもの過ぎて家族には使いづらいが、設計士としての一登のこだわり」と磯見さん。「金属の階段や、設計事務所の外壁と門扉とリビングの壁が同じ素材を使ったデザインになっていることなど、一登の美意識で統一された家には夫婦の思いの違いが現れている」と考えたという。さらに、東、西、南に窓を設け、刻一刻と移り変わっていく時間の経過を光で表現。整理整頓の行き届いたこだわりの石川家だが、事件をきっかけに崩れていく日常を反映するように、少しづつ家の様子や食卓の質も荒れていく。石川邸が映し出す、家族それぞれの感情の揺らぎも注目のポイントとなりそうだ。『望み』は10月9日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:望み 2020年10月9日より全国にて公開© 2020「望み」製作委員会
2020年09月20日堤真一主演で『検察側の罪人』の雫井脩介の同名サスペンス小説を映画化した『望み』。本作で岡田健史演じる兄が事件に関与していることを知り、葛藤を見せる妹を演じた清原果耶について堤幸彦監督が語った。堤さん演じる建築デザイナーの石川一登と、石田ゆり子演じる妻・貴代美の長女・雅を演じた清原さん。成績優秀でいつも明るく、冬休みに入った中学3年生の雅は一流高校受験のラストスパートに手ごたえを感じていた。しかし、兄の規士(岡田さん)がとある事件に関与していると知る。兄のことは大好きだが、自分の輝かしい未来が壊されると焦る雅――。今回解禁された場面写真では、雅が自分の部屋で受験勉強に取り組んでいる熱心な様子が切り取られている。映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』『デイアンドナイト』、NHKドラマ「透明なゆりかご」や連続テレビ小説「なつぞら」など、若手俳優の中でも突出した才能で観る者を魅了する清原さんに対して、堤監督は「噂には聞いていたが、怖いくらい巧い。完璧以外の何者でもない演技でした」と絶賛。「今後の日本の映画やドラマを引っ張っていくことは間違いないでしょう。すでに多くの作品で評価されている方ですが、『望み』もそのなかのひとつであってほしいです」との賛辞を贈っている。2021年春放送予定の連続テレビ小説「おかえりモネ」ではヒロインをつとめるだけに、国民的女優にますます近づく清原さんの繊細な演技にも注目してほしい。映画『望み』は10月9日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:望み 2020年10月9日より全国にて公開© 2020「望み」製作委員会
2020年09月15日11月13日(金)に全国公開される『ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-』の主題歌が[Alexandros]の書き下ろし楽曲『Beast』に決定。あわせて予告映像が公開された。今作は人気作家・中山七里の原作を実写化したクライムサスペンス。主人公の警視庁捜査一課の敏腕刑事・犬養隼人役で綾野剛が主演を務め、バディを組む冷静沈着な女性刑事・高千穂明日香を北川景子が演じる。監督を務めるのは、『神様のカルテ』『そらのレストラン』の深川栄洋。若手刑事・沢田役で岡田健史の出演も決定している。公開された本予告映像では、犬養(綾野)と高千穂(北川)が終末期の患者ばかりを襲う連続不審死事件の捜査に乗り出す様子からスタートする。ふたりが追うのは被害者を苦しませることなく安らかな死を処方する《安楽死》という手口で殺人を繰り返す「ドクター・デス」と呼ばれる連続殺人犯。被害者遺族が口をそろえて「ドクター・デス」をかばう異様な光景に、あたかも殺人が正当化されているかのような錯覚を観る人に与え、ダークな映像と相まって恐怖を感じさせる。果たして遺族に感謝され、嘘の証言で守られる「ドクター・デス」は救世主なのか、やはり猟奇犯なのか。そして「ドクター・デス」の真の目的とは。犬養と高千穂はこの連続猟奇殺人犯にどのように挑むのか。『ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-』11月13日(金)全国公開
2020年09月11日ドラマ「MIU404」で鮮烈な成長を見せた岡田健史が、主演・堤真一、石田ゆり子、清原果耶らと刺激的でサスペンスフルな演技合戦を繰り広げる映画『望み』。この度、そんな岡田さんにフォーカスした場面写真が解禁となった。本作では、堤さん演じる建築家の父・石川一登と石田さん演じる母・貴代美の長男・規士を演じた岡田さん。高校では人気者だった規士は、怪我でサッカー選手になる夢を閉ざされ、次第に夜遊びをするように。そんな規士が姿を消したその日、彼の友人が殺害される。家族想いの心優しい少年に、いったい何があったのか――。今回解禁された写真では、規士がサッカーに真剣に打ち込む姿が披露され、また別の写真では、顔には殴られた痕があり、問題を抱えているような表情からは事件の前兆を予感させる。実際には高校時代は野球部でキャッチャーとして活躍していた岡田さんが演じる、サッカー少年の姿も本作の見逃せないポイントだ。「MIU404」はじめ、『ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-』『新解釈・三國志』など、次々と話題作に起用され、“いま観客が最も観たい逸材”といえる岡田さんに対し、堤幸彦監督は「16~18歳の男の子の心理そのものをひじょうに的確に演じてくれました。親と対立しているからといって、心底拗ねてやさぐれているわけではなく、親が考える以上に他者に対する優しさや未来に対しての確信をもっている。そういう複雑なキャラをこの若さで演じきるとは今後が楽しみな俳優です」と大絶賛。岡田さんは純粋だが芯の強さを感じさせる眼差しで、少年の心の複雑な深淵を演じ切っている。『望み』は10月9日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:望み 2020年10月9日より全国にて公開© 2020「望み」製作委員会
2020年09月10日